経営や営業を学ぶとはどういうことか

経営や営業には答えがない。
哲学と同じ。
答えのないものを学ぶということはどういうことか。

歴史を知ることだろうか?
本を読むことだろうか?
それはヒントになるかもしれないが、答えは書いていない。
会社や顧客が置かれている状況により、答えがひとつずつ違うからです。

テクニックや知識ではなく、
状況の把握力と思考プロセスを習得することしか道はない。


教材より、小さな情報のやり取りを増やす

なんで、企業も、チャットを使うようになったのか?
息抜きで使うならまだしも、仕事でチャットを使いこなす。
2ー3行の文章が流れてくる。
その返答も、2ー3行でやってくる。

北海道にいるベテラン社員が、九州にいる新人とチャットをする。
昔なら、信じられない光景だと思う。

たぶん、チャットは気軽さが根底にあるのだと思う。
チャットの中で、学びがある。
しかも、学びのスピードが速い。
疑問に思ったら、数分後には解決している。

本で学ぶより、身近な人からのアドバイスがなりよりも効果がある。
現場で学ぶことに勝るものはない。
チャットはそれを満たしてしまう。

さらに、受け身ではなく、自ら情報を発信し、周りに積極的に働きかけることで、
自主的に学ぶこともできる。
同じ新人でも、積極的に活用している人と、そうでない人は一気に差が出てしまうだろう。


主役はコンピュータではなく営業マンである

ここで間違えてほしくないのは、情報が重要なのではなく、情報をベースに活動することが重要であり、
情報化が進んでも、主役はあくまでも営業マンだということです。
営業は、人と人との対話で成立するもので、それを担うのが営業マンです。
より対話がしやすくなる環境とは何か、どのような営業環境を構築すれば、営業の効果を上げることができるのか、
どうすれば一人一人の営業マンにそうした環境を提供することができるのか、それを検討し、実施に移すのが経営者の役割になります。
まずは、営業マンに必要な情報が流れる仕組みを作ることです。
現状の営業組織をみると、ほとんどがピラミット組織です。
情報を持っている人が必要な人を選んで情報を渡すということが繰り返されています。
つまり、主観的で、かつ最大公約数的な情報しか流れません。
しかも必要な人に必要な情報が行き届いていれば問題はありませんが、場合によっては、
自分の地位を維持するために、わざと価値の高い情報を独占する行為も行われています。
また、情報を明きからにしないことは、無責任な体質を作り出している原因にもなっています。
情報は、必要な人に渡って、初めて効果の出るものです。
必要な人でなければ、貴重な情報であってもゴミ箱に捨てられてしまうことになりかねません。
情報を必要としている人に、必要な情報が渡る仕組みを作ることです。
そのためには、情報をオープンにすることから始めます。
しかし、すべての情報をオープンにすることは現実的ではありません。
どこまで情報をオープンにすべきか経営者が大枠を作る必要があります。
そして、その大枠にしたがって、情報をオープンにする仕組みを構築します。
情報が共有されていない組織は単なる人の集まりにすぎません。
また、今のように個人のスキルに頼っていては、顧客の高度な要求に答えることもできません。
まずは、情報をオープンにして共有することから始めることです。






人間関係があって、はじめて情報は流れる

人間関係があって、はじめて情報は流れる。
人間関係を作るのは、Give & Takeで、それがあって、はじめて成立するものである。
自分自身の人間関係を思い浮かべて欲しい。
企業や組織の理論で、ナレッジを掲げても義務的に行うだけで、そこは形骸化されたナレッジしかできない。
一般的には、デキル営業からダメ営業へ、ノウハウを流すことがナレッジだと思われていますが、デキル営業は参加したがらない。
自分のノウハウを教えても何の得にもならないし、文字として電子情報として出せるような性質のものではない。
折角教えても、運用できない。
いくらでも理由はあげることができるが、根底には、本質的な人間関係が形成されていない。
これをダメ営業からデキル営業へ。
情報の流れを逆にするナレッジに変える。




いい料理人より、いい素材にこだわる

とりあえず、今の流れは、なんでもかんでも、蓄積しておいて、限られた人による目利き、情報の見極めを前提にしている。
たとえば、3つの提案書が検索された。
その3つの提案書の違いこそナレッジの源泉になるはずであるが、何が違うか、それはなぜか?
そこを考えて取捨選択するスキルが求められる。
つまり、情報そのものよりも、再利用するための思考プロセススキルが求められる。
そして、思考プロセスキルは、問題意識を持つことからはじまる。
料理で言えば、同じ材料を使って、どう創作していくかそこに料理人のスキルの違いが出る。
つまり、スキルとは、そこにはなく、それをどうアレンジするかになる。
つまり情報そのものではなく、情報をどのようにアレンジするかになる。
それよりも、いい素材を手に入ればおいしい料理になる。
誰でもが、美味しいと感じることが出来る。
情報の目利きよりは、情報そのものの素材にこだわる。
いい素材があるまる仕組みに注力しなければならない。



あなたが欲しかった情報が含まれているか?

含まれているなら、そのシステムは使われるし
含まれていないなら、そのシステムは使われなくなる。
それをまさにしているのがGoogleです。
社内Googleみたいなシステムなら、間違いなく使われ、
生産性は向上するでしょう。



その情報がもたらす利益を意識する

とにかく利益を意識しなければならない。
それは、目先の利益かもしれないし、1年後の利益かもしれない。
いつの利益になるかはありますが、とにかく利益を意識して情報収集しなければなりません。

具体的には、デキル営業が、目先を利益を担当し、
長期の利益が、ダメ営業が担当するなど、
会社の利益に対する役割分担を行うことです。

おそらく、売上という目標を一番においていれば、
忘れられ、捨てられていく情報達を、救う役割です。


反省や検証は、口頭ではなく、文字で残す

これこそが、目先の売上げをあげるよりも、ゆくゆく会社を強くするための大切なプロセスになります。
また、検証は第三者が入ることで、その原因が明確になります。
ここが、上長の出番です。

反省や検証は機械的に出来ません。
もし、機械的に出来るのであれば、それは事前にやっていないだけの話になってしまいます
その都度考えなければなりません。
そこに新しい発見があるはずです。
かなり面倒な作業で、目先の売上には全く関係ない作業になります。
だから、それを決めて、上長自らがやるようにしなければなりません。



古くなった情報は定期的にチェックする

競合企業も日々変化しています。
戦略を変えたりと、昔と全く変わらないということはありえません。
しかしながら、競合情報は社内で半年1回程度資料が作成され、そのままになっていことが結構あります。
そのため、データが古く使い物にならないだけでなく、誤った方向へいっていってしまうことすらあります。
情報は入力した時点で古くなるものです。
一度作成したら同じ物を使い続けるのではなく、現場で使い込みながら情報を更新していかなければなりません。
そのためには、情報は一箇所で集中管理することです。
そして誰でもがその場で更新や追加しやすい環境を用意することです。
バラバラに散在している情報
・資料を一箇所に集めることにより、利用しやすくなり、利用されることで更新もされるようになります。
なお、情報の改ざんを防ぐために、更新日と更新者などがわかるようにしておくことも大切な要件になります。


事例以外はナレッジではない

お客様は不安だから、隣の芝生が気になる。
それが事例である。
すべていいことばかり書いてあるプレゼン資料とは意味合いが違う。
プレゼン資料みたいな事例集に、お客様は興味を示さない。





企業内ナレッジのシステムロジックを持つ

Googleの上位に表示されるロジックをイメージして欲しい。
Googleは、そこに人の判断を介在させず、システムロジックのみで実現した。
そのロジックは、引用数=リンク数というとても単純なものだった。
企業内のナレッジには、そのロジックがない。
おそらく、ナレッジを用意するという発想をしている限り難しい。
たとえば、用意する発想で見た場合は、
・商品別
・顧客の状況や活動ステップ別
・ニーズ別
・再利用度、フィードバック有無別
・アポを取るために有効
・商談を先に進めるために有効
・クロージングするために有効
・取引を維持するために有効
・取引を拡大するために有効
・新規取引のために有効
・目先の受注をとるために有効
・会社を強くするために有効これを取捨選択して分類しなければならない。
しかも、日々発生する情報に対して行わなければならない。
おそらく、継続は無理だろう。
つまり、出来うる限り人の手を介さないで、同等の仕組みをシステムで作ることを考えた方が現実的だと思う。


ナレッジはプロの集まりからしか創出されない

知恵とは問題意識を持つことからはじまる
問題意識がなければ、情報からは何も生み出さない
会社として、専任者を任命するぐらいの意識がないと、情報を武器に変えることはできない

・情報を活用するための人を任命する
・米国ではナレッジ担当という職種がすでに確立されており重要な役割を担っている
・営業企画やマーケティング担当などから担当者を決める

そして、ナレッジを指揮する本部担当者に求められる3つのスキルが必要
切り口のプロ
表現のプロ
還元のプロ


ひとりひとりの声を集めたものが市場の声

顧客から寄せられた声がまさに生の情報である。
それがいくつか集まると市場の声に変わる。
しかしながら、市場の声を重視する傾向が強い。
なぜながら、顧客の生の声を処理する能力が無かったからにすぎない。
ある程度集約された情報を扱うしかなかった。



誰が、そのナレッジを、どんな場面で使うのか

そこを想定しないと意味がない。
万人の効くナレッジはナレッジにあらず。
単に情報でしかない。



知っていることと、整理していつでも使えるようにすることが違う

情報がないのではなくバラバラに存在しているため使いたいときに見れない。
知っていることと、整理されて、いつでも使える状態にしておくことは、似ているようで違います。
必要な人が、必要なときに、いつでも使える状態にしてはじめて情報共有の威力を発揮します。
どんな切り口で情報を整理するか、また、それがどのようなルートで活用できるのか、そこらへんを考えることが重要になります。


競合がいればいるほど強くなるチャンス

重要なのは「競合が顧客に何をしているのか」ではなく、「顧客にとって他社は何をしてくれるのか」です。
つまり顧客の視点にたった他社情報という切り口です。
競合がしていることが、顧客に喜ばれているのか否か、また何が喜ばれているのかを知っているのは、競合ではなく顧客です。
顧客は、競合をどのように評価し、期待しているものは「品質か」「利便性か」「価格か」などを知ること、
つまり顧客の立場にたって、競合の強みと弱みを知ることが大切です。
これらの情報は、顧客と対話できる環境が整うと、少しづつ見えてきます。
その情報こそ一番大切な競合情報です。
そして、お客さまは、メリットだけではく競合との違いを意識した明確な商談を望みます。
これらの違いを提案内容に入れていくことで、顧客の満足度、さらには商談効率や受注率をあげることができます。