デキル営業を起点した営業力強化は限界

デキル営業の延長線上で効果が出ていなければ、それは、なにもしていないのと同じです。
であれば、その路線はあきらめ、違う路線に切り替えるべきです。
しかしながら、多くの企業が、この路線を進んでいます。
現在、伸びている会社であれば、今のやり方を変える必要はありません。
ただ、残念ながら、会社は永遠に伸びつづけることはありえません。
必ず浮き沈みがあるものです。
限界に達すれば必然性を生み出します。
この道しかないという道が見えてきます。
ただ、限界に到来してしまったら企業は倒産です。

INDEX

1: デキル営業ほど、見切りの営業がうまい
2: デキル営業ほど、ムダな活動をしない
3: デキル営業ほど、紹介が多い
4: デキル営業ほど、定量的なゴールを設定する
5: デキル営業ほど、売りを中心に活動する
6: デキル営業ほど、情報をクローズしがちです
7: デキル営業ほど、癖が強い
8: デキル営業ほど、器にはめ込まれることを嫌う
9: デキル営業ほど、悪い情報や失敗を隠しても影響がない
10: SFAで見えてしまった営業の現実
11: デキル営業は、会社を強くしない
12: 売上を2倍にするためには
13: 経営者が優秀な営業だったら
14: デキル営業を目指すのは無駄である
15: ダメ営業による営業のダイバーシティー化
16: 一向に縮まらない売上格差
17: 期待と仕組みは別もの
18: デキル営業のノウハウ共有の困難さ
19: 営業のKPI
20: KPIの数字に落とすことで、矛盾が見えてくる
21: KPIの問題点は、
22: 営業は数値化できなことがたくさんあります
23: 「営業の質」は一番評価しにくい。
24: 営業生産性を検証する
25: 誰もが欲しがる商品は営業量の戦略で
26: 営業は芸術でもなければ、話芸でもない。

デキル営業は、新規顧客を望む傾向が強く、
新規を落とす快感と、潜在性というか未知数の可能性を求めています。
一方で、一度手を付けてダメなところをもう一度アプローチすることを嫌がります。
それは、デキル営業としての、すでに結論が出ている顧客だからです。
つまり、自分が得意として、自分のやり方を理解してくれる顧客しか相手にしたがりません。
同じ100万円の売上をあげるなら、効率よく売上をあげられる顧客を選択します。
ただ、理解してくれやすい人だけで商売していると、企業としては強くなれないです。

営業は、このムダの判断が一番難しいです。
今は無駄に見えても将来的に実を結ぶことがいくらでもあるからです。
ダメだと思っていたものが意外に成約してしまったりします。
しかし、デキル営業は、そこに強い自己判断基準を持っており、
自らの判断で、ムダな営業は一切しません。
いかに効率よく、多くの売上を上げることにしか興味がありません。
ただ、効率だけで考えている営業では、企業は強くなれません。

紹介のお客様は、営業の第1ハードルを通過している状態であり、ほぼ受注につながります。
手間を掛からず、効率よく売上を上げていくことができます。
紹介は、人間関係のつながりが強いので、IT化、デジタル化も、仕組み化も不要です。
ただ、人間関係のつながりだけでは、企業として強くなれないです。

なぜかといえば、結果がすべてだと思っているからです。
数字に換算しておけば、進捗がわかりやすく、数字を好みます。
進捗がわかれば、より具体的にやるべきことが見えてきます。
ただ、すべて定量だけで捉えていると、目先になりやすく、企業として強くなれないです。

デキル営業は、個人技で売上を上げることを得意としています。
いくらデキル営業がたくさんいても、それは個人技であり、会社としては強くなりません。
その証拠に、その営業がやめてしまえば、その分の売上がそのまま無くなってしまいます。
なにより、企業そのものがダメだと感じたら、デキル営業から辞めていくという事実もあります。
いつまでも個人技に頼っているだけでは、企業として強くなれないです。

ある意味、情報は営業にとっては、生命線とも言えます。
「情報はすべて会社に提出してください」と言っても、報告しません。
情報を知らせたくないから見せないのです。
しかも、見せないことによるペナルティーもなく、逆に、情報を見せることに対する見返りもありません。
そこに、デキル営業は合理性がないという判断をします。
また、たとえ管理志向が強い会社であっても、デキル営業だけは例外的な扱いをすることも多いです。
売上さえ上げていれば、会社は文句を言いません。
個人が情報を握っている企業は、企業として強くなれないです。

営業には、それぞれ癖があります。
デキル営業ほど、その癖も顕著です。
その癖が営業の源泉であり、売上の源泉であり、この癖を直すようなことはしません。
個人の癖が利益の源泉になっている企業は、企業として強くなれないです。

デキル営業は自主性が強いです。
やらされているということをすごく嫌います。
協調性が重要だからと説得しても、売上が一番大切ではないのかと
反論されてしまい、その後の言葉が続きません。
協調性のない企業は、企業として強くなれないです。

商談が上手くいったときは、聞いてもいないのに、自慢話になりますが、
失敗したときやミスをしたときは、何事もなかったかのようにしておきたいものです。
それは人の心理として当たり前のことです。
デキル営業であれば、なおさらこの傾向が強く、
また、その場はなんとかしてしまうスキルも持ち合わせています。
デキル営業と言えども失敗はあります。
失敗を次に活かすための自らの活力にしています。
しかし、その努力も含めて、それが表に出てくることはありません。
失敗を共有できない企業は、企業として強くなれないです。

SFA(営業支援システム)というものがあります。
これは、デキル営業に近づけるために情報化を活用するものでした。
デキル営業の手法を徹底的に分析し、それをシステムに組み込むことで、誰もがデキル営業に変身させようとしてました。
システムとして日常の営業活動の中に組み込むことで、否応なしに日々実践され、
やがてスキルアップやノウハウ化が定着し、デキル営業へ変身させるという発想にもとづくものでした。
しかしながら、現実は、SFA(営業支援システム)では、
「営業のスキルアップにつながらない。やっぱりコイツはダメだな~」が明確になるだけ。
これは、SFAのシステムを本業としている自分にとっては、かなりショッキングでしたが、
思ったような成果があがらない理由は何か?これが、知りたいことあり、
このコンテンツを書くきっかけになっています。

営業には他の仕事と異なり、1つのかなり明確なモノサシが存在します。
そのモノサシとは売上であり、予算達成です。
そのモノサシで測って、デキル営業とダメ営業に分かれています。
数値化することが難しい仕事をしていたとしたら、自分の「やっていること」をアピールしますが、
営業の場合は、そのアピールが許されません。
結果がすべてあり、売上というモノサシのみで仕事を評価されるのです。
しかし、この1つのモノサシだけを使い続ける会社は強くなれないです。
言い換えると、売上を上げる人がデキル営業とされますが、
売上を上げるのが得意なデキル営業では、会社を強くするために必ずしも役立たないです。
そこには、デキル営業の構造的な問題が存在します。
構造的というのは本人の問題ではないことです。
会社自体として、必然的にデキル営業だけでは限界がきます。
優良企業がいつまでも優良企業ではないと同じです。
会社を強くするとは、何かを考えてみます。
それは、端的に言うと、デキル営業がやりたがないことをやることです。
デキル営業は、売上につながらないことはやりたがりません。
そこに費やす時間はすべて無駄であり、少しでも無駄を無くすために、日々努力しています。
たとえば、売りにつながらないと思えば、すぐにそのお客さんは見切りをつけます。
相手にしないのです。
これも、立派なデキル営業のノウハウです。
また、クレーム対応もやりたがりません。
クレームこそチャンスという本もありますが、確率的に低いと判断して、なるべくクレームにならないように日々対応しています。
強い会社の定義が売上だけだとすれば、この論理は矛盾します。
売上は、あくまでも今の状態を示しているだけです。
将来に渡っても強く居続ける会社とは似て非なるものです。
強いと言われていた会社が、急にダメ会社になってしまうこともよくあることです。
強い会社にあるためにすべきこと
それを誰が担うのか?
それを担い手は、売上が上げられないダメな営業だと思ています。。
少し視点を変えることでダメでなくなるばかりか、会社を強くするための源泉になります。
まあ、本当のダメは論外ですが。。。

扱っている商材はそのままで、営業だけで、売上げを2倍にするためには、どうしたらいいでしょうか?
2倍働いてもらうか?
2倍の営業を採用するか?
営業の生産性を向上させるのか?
たとえば、5人の営業が20%生産性を向上すことができれば、1人雇用するのと同じ効果を出すことができます。
生産性を倍増できたなら、同じ人数で売上げは2倍になることになります。
人の数で勝負しようとすれば、1人あたりの売上高は減少し、経費がかさむばかりで利益にならないとか?
そもそも生産性倍増の手段などあるでしょう、それがあるのであれば、どの企業も2倍になっています
また、市場が飽和状態であり、衰退期なら、いくら数を増やしても、無理だと思われます
従来とは異なる根本的な変革をしない限りは、どうやら売上を2倍にするのは難しそうです。

経営者が優秀な営業であれば、その会社には未来がありません。
つまり、企業成長が出来ないです。
最初に理由を言ってしまうと、それは、経営者になるような優秀な営業には、誰でも真似することができないからです。
真似しろと言われて、誰も真似できるものではありません。
それにも関わらず、それを目指して優秀を真似るための仕組みを作ろうとします。
仮に優秀な営業になれた人が育成出来たとして、硬直化、自己目的化してしまいます。
自分にいいように、属人的な仕組みを作っていきます。
企業成長という大きなベクトルには向かっていきません。
この2つが企業成長できない理由になります。
同じことを、別の言い方をすれば、企業成長するために、少しでも優秀な社員を採用しますが、
優秀な人は、その人が優秀なのであって、
たとえば職場環境が駄目なら自ら変える力も持っている人です。
それは属人的なもので、組織や企業を強くするものではありません。
その優秀な社員が退職すれば、同時にすべて消えて無くなります。

本屋に行けば営業の本はたくさんあります。
営業の仕事をしているなら、その手の本を1冊ぐらいは読んだことでしょう。
自分もCRM/SFA(営業支援システム)を開発するときに、100冊以上の営業の本を読んで、そのノウハウを組み入れました。
本の中身を日々実践が出来ていれば、世の中デキル営業だらけになっているはずです。
しかし、そうはなっていません。
ということは、そこに書かれていることは非現実的なノウハウということになります。
営業本に書かれているノウハウは、ある特定の状況下でしか通用しない営業ノウハウなのです。
たとえば、銀座での接客ノウハウが、ファーストフードの接客に応用できると思えば、そこにはやはり無理があります。
また、巷の経営本や営業本には、共通項があります。
すべて前向きで、こう変わればいいというものです。
とにかく、今を捨てて、変わらなければ幸せになれないという論旨です。
簡単に変われるなら誰も苦労しません。
言ってみれば、経営本や営業本はダイエットに似ています。
がんばってやったとしても、その状態はいつまでも続かないということです。
成功する人の方が、圧倒的に少ないということです。
そろそろ、従来の営業戦略、営業強化策、営業システムなどとは違う新しい方向性を提示する必要があるのではないでしょうか
従来、営業は売上がすべてです。
思い切って、売上げを追求しないという方向性を見出すことは出来ないものでしょうか?
売上の代わりに、営業に新しい役割を担うという方向性を出すことに無理があるでしょうか?
売上は営業の頑張りではなく、会社全体の結果として、捉えることが出来ないでしょうか?
様々な営業課題を一度破棄することは出来ないでしょうか?
これが、営業が成長する、営業の成長戦略というテーマです。

ダイバーシティーと対極にあるのが営業です。
同じモノサシを使って、営業を改善しようとする考え方です。
多様化した営業とは何かを考えることが必要で、
具体的にはダメ営業の役割とは何かを考えることになります。
デキル営業の役割、ダメ営業の役割を、どう切り分けてデザインするか?
営業の役割とは何か、どんな役割が営業にはありうるのか?
ダメ営業を起点にして、営業のダイバーシティーに出来ないか?
何も多国籍の人材を採用することではなく、
営業に多様性を持たせて、売上というモノサシだけで、営業を構築しないことを意味します。
それは、従来の営業という仕事から逸脱しているかもしれません
営業以外の部署が、既に担っていることかもしれません。
営業だけはなく、全社的に取り組むことなのかもしれない。
違いは、営業を起点に構築するということで、
なぜながら、営業が顧客に一番近い存在にいるからです。
それは、そのまま顧客を起点に、企業を仕組みを構築するということです。
それを担うのが、営業で、かつデキル営業ではなく、ダメ営業なのです。
自分は、ダメ営業という言葉に愛着を持って使っています。
なぜなら、自分もダメ営業だからです。

従来の営業力強化とは、売上格差の解消であって、少しでも、全員が、デキル営業に近づけるものでした。
同じ商品を同じ営業時間で売っています。
それにも関わらず、デキル営業と普通の営業の売上格差は数倍あるのが普通です。
さらに、ダメ営業であれば、その格差は数十倍というケースも珍しくありません。
売上拡大余地が大きい。
スキルアップ余地が大きい。
そこを狙って、様々な営業改善策が実施されます。
しかし、それは無理、幻想にすぎないことは、長年の結果を見れば明らかです。
たとえば、以下のKPIを設定して管理したとして、
・月間訪問回数
・1回受注を取る商談回数
・内勤、外勤比率(訪問時間/月間労働時間)
この数値が同じなら、売上は同じになるでしょうか?
KPIの数字が同じあっても、売上格差は出ます。
同じように努力しても、同じ結果になりません。
なぜでしょう?
これらのKPIを改善していくことに、意味があるでしょうか?
この延長線上で考えていれは、いつまでも同じことを繰り返し失敗に終わるだけです。
一度この路線をあきらめて、違う路線を目指すべきではないでしょうか。
発想を逆転することで可能性は無限大になるのではないでしょうか。
営業の役割を従来の延長性上にはない再定義を行い、
今までとは全く発想を変えた営業の役割と仕組みを作ることに意味はないでしょうか。

出来るからイイよねを言われると、馬鹿らしくなります。
デキル営業の人が、会社に言わないことを知ってますか?
それは、土日も関係なく、いつも仕事のことを考えていることです。
提案書を作るのが早いのは、日頃から考えているからす。
ゼロから考えて提案書を作成しているのであれば、時間が掛かるのは当然です。
日頃から考えて準備しているのです。
だからスピードよく提案書も作ることができるのです。
また、営業を進める上の自分なりのメソッドも築いています。
これらは、すべて最初から出来ていたわけではないです。
少しずつ作り上げてきたものです。
一夜にして出来たわけではありません。
俺とすべて同じことをすればいいじゃん。
そうすれば、君もデキルになるよ。
これが、デキル営業の本音です。
高い給与を稼ぐとは、そういうものです。
その習慣を24時間真似出来ない限り、同じように優秀になることは出来ない。
経営者も、同様で、経営者には、経営者固有の習慣があります。
その習慣を持ちあわせていなければ、いくら優秀でも経営者にはなれません。
つまり、属人的な習慣や才能をベースにして出来上がっているものは真似したり、近づいたりすることは本来出来ないことです。
また、誰もがそんな形で仕事に取り組むことを期待してはいけません。
期待するのは自由ですが、まして会社として期待するのは間違っています。
そんな会社には未来はありません。

会社のサーバに情報やファイルを保存すれば、それは、全員で共有していることになります。
それが、サーバーのファイル共有という機能だからです。
また、情報を置いておきさえすれば、見ない方が悪いという判断基準も作ることができます。
これでは、本屋に本が並んでいる状態と、何ら変わりません。
本屋に本が並んでいるから、みんなが、本を読んで、勉強して、賢くなるか?
そんなことはないです。
さらに、少し進めて、情報をカテゴリに分けたり、全文検索できるような仕組みを提供したとしても、
それは、図書館の書籍インデックスの仕組みとなんら変わりません。
図書館があれば、賢くなるかと言えば、そうはならないです。
つまり
・素材収集の困難さ
・形式知を入力させる困難さ
・暗黙知の形式知の転換の困難さ
・知識検索の困難さ
・知識の血肉化、分析の困難さ
これを全社員で行うことは、無理です。
そもそも、これらのキーワードが何を意味しているかすらわかりずらいです。
これらができるとしたら、それは師弟関係で、長い時間を掛けて行うものです。
そういう世界が、簡単に構築できるわけがないです。

営業で設定されているKPIを見れば、その営業組織の特徴がわかります。
・細かく設定されている
・KPIごとに責任者が存在する
・KPIごとに目標に達成しない場合は、どうすれば達成するのか考えて行動を軌道修正している

矛盾が見えれば、そこを直すだけになります。
提案件数KPIは達成しているのに、実績が出ない。
その提案は、既存顧客に対する提案なのか、新規顧客獲得のための提案なのか?
提案している相手は、決定権限を持っている人なのか、窓口の担当者なのか?
提案してからクロージングするまでに、平均してどれくらい期間と提案回数が必要になるのか?
その提案には、競合がいるのか、いないのか?
このように、掘り下げていけば、直さなければいけないところが見えてきます。
KPIを細かく設定するということは、何をしなければならないのか考えることになります。

KPIは、数値化できないものは評価対象になりません。
つまり、KPIの問題点は数値化できないことは扱うことが出来ないということです。
もうひとつは、一度KPIを設定すると、その数値を達成させるために、
長期的に見てダメなことであっても目先の数値のために動いてしまうことです。

効率や生産性だけで営業は語れません。
非効率であっても、長期の信頼関係を築くためにやらなければならないことがあります。
しかし、そこに時間を費やしていると目先の売上は上がりません。
今月の売上が0円ということにも成りかねません。
このトレードオフの関係をどう解消するか?
この課題への取り組むのが、このコンテンツの中で伝えたいことになっています。

現状の営業は、陰の努力や将来のための活動などはほとんど評価されません。
また、攻めの営業をした場合は、それに比例して失敗も増えますが、
営業とっては、失敗は、成果ゼロになり、マイナスの評価対象になります。
これが、営業の現実です。
だとすると、誰も攻めの営業をしなくなります。
営業の質を上げていこうと努力もしなくなります。

売上は「営業の質」と「営業の量」の掛け算で決まります。
どんなにセンスのいい人でも、営業しなければ、成果はゼロになります。
また、どんなに訪問を繰り返しても、提案内容が顧客にあっていなければ、成果はゼロになります。
鉛筆を斧で削ることも、木をナイフで切ることも、誰が見ても生産性が悪いと思うでしょう。
使い方を間違えるていると、どんなに努力しても生産性はあがりません。
ただ、営業は、これに近い、無駄な努力をしているケースが多々あります。
同じ商材で、10名の営業が担当したとして、
誰が一番売上が高いか?だれが最も手間を掛けずに売ることが出来るか?
売上トップの人が、営業の生産性が高いということになります。
では、その商材が、
とりあえず説明さえすれば売れてしまうという比較的安価な商材を売る場合と
革新すぎてなかなか理解してもらえず、しかも高価な商材を売る場合では、
さきほどと同じ10名の営業た担当したとして、
売上トップは誰が獲得するでしょうか?
やってみないとわかりませんが、違う人がトップになるケースも出てくると思います。
つまり、営業の生産性は、扱う商材によって、違ってくるということです。

爆発的な人気の新商品。
誰もが欲しがる商品。
常に在庫切れが生じてしまう商品。
このような商品であれば営業力は不要です。
とにかく、資金と人を大量投入して、営業量を増やします。
店舗展開をしているのであれば、ひたすら店舗を増やしていきます。
それだけで、売上はどんどん上がっていきます。
モノがない時代の日本、携帯電話やスマートフォンの初期など、
まさに、営業の質より、営業の量を増やす戦略が企業成長を導きました。

営業は、人が基本。
これは真実だとは思いますが、この方向で考えている企業は強くなれません。
個性で勝負しているからでです。
ただ、業種によっては、これでもいいケースがあります。
代表的なのは、商社です。
商社は、個人商店的な慣習がまだ多くの残っています。