先人たちの知恵
投資失敗の本質
マーケットでは誰もが自分の欲しいものを手に入れることができる
これ、エド・スィコータの有名な言葉らしい。
マーケットに敗北者はいない。
誰もが自分の欲しいものを手に入れることができる。
熱狂と興奮が欲しい人は、マーケットで熱狂することができる。
一発勝負したいなら、ギャンブルを楽しむことができる。
友達が欲しい人は、ネットでバーチャルな友情を楽しむことができる。
誰かを崇拝したいならば、いくらでもカリスマを見つけることはできる。
しかし、資産は失うだろう。
熱狂も興奮もいらない、その自覚があるトレーダーだけが、資産を得ることができる。
もし、あなたがマーケットで敗北を続けているならば、あなたが欲しているものは資産ではなく、もっと別のものなのではないかと疑った方がいい。
マーケットに勝つことは意味がない
マーケットに勝つ。自分の考えが正しかったことを証明したい。
これは、完全に利益を得たいからではなく、マーケットに勝ちたいからそうしているのだ。
自分の考え方と反対の動きをすれば、いずれ信じた方向に転換すると考える。
あっという間に、含み損が膨らむ。
損切りした時に、満たされない悔しさ、むなしさだけが残る。
そして、損切りした瞬間に、株価は逆の動きをしはじめる。最悪だ。
このまま終わってしまったら、あまりに悔しすぎる。
再度突っ込む
何度も何度も期待は裏切られ、お金が減るだけではなくメンタルまでもやられてしまう。
「悔しさ」から「恐怖」へ、さらには「無感覚」へ
人間は新しい現実を容易く受け入れることがで出来ない。
要するに、誰もが、「新しい現実」に対して語る言葉を持っていない。
含み損は、毎日、信じがたいほどの速度で膨らみ続けている。
そして、想像を超える損失になると、その現実を受け入れることができないだけではなく、恐怖ですらなくなる。
ある種の無感覚状態、思考停止になってしまう。
「悔しさ」から「恐怖」へ、さらには「無感覚」へ。
損失は、そんなふうに人の心の中で形を変えていく。
いつもそうだ。
茹でカエル
急激な下げの場合、投資家は恐怖の中で、何らかの対応を迫られる。
しかし、ダラダラとした下げの場合、投資家は損切りの苦痛を一日一日と延ばそうとする。
ふと気がついた時には茹でカエルだ。
徐々に意識が薄れ、穏やかに安楽死を迎えるような、何も出来ない状態になる。
一夜にして資金が溶ける
光通信の下落は壊滅的だった。3月には24万1,000円を記録していた株価は、9日連続ストップ安売り気配で下落し、株価は4千円台にまで落ちた。逃げたくても、取引が成立しないのである。
ライブドアの家宅捜査でも、個人投資家などからの大量の注文が殺到したため、午後になって東証の売買システムの処理可能件数である450万件を超えてしまったことから、異例の「全銘柄取引停止」措置がとられた。
それまで思いっきり強きのコメントばかりだったはずなのに、一夜にして世界は変わるのだ。
資金力が不十分で、信用でこの銘柄に手をつけていたトレーダーのほとんどが破滅的な損失を被っただろう。
そして、大きな流れに対して個人では抗うことはできない。
無策は罪
人為的な相場操縦
株屋はシナリオを書いて相場を作り
外務員は有力顧客をおだてて、にわか仕手に仕立て上げ
次は、投資顧問やレポート屋は持ちつ持たれつで相場を煽る
ネットでは、あらかじめ決めたキーワードで、会員たちに向けた売買の合図を送る
それらの情報を求めている人達も大勢いる
それこそが一攫千金へ近道だと考えている
SNSでは、急騰した日は、全体が浮き足立つような高揚感に溢れ、急落したときは鬱々とした殺伐感に満ちる。
人間の心理を動かし、そしてそれがさらに株価を動かしていく。
それが、繰り返されることで、何が真実なのか、わからなくなっていく。
人為的な相場操縦は長続きしない。
株価は「神の見えざる手」に導かれ、自律的に収まる場所に収まっていくのが常だ。
全てをわかったうえで、そのプロセスのおいしいところだけに参加し儲ける人もいる
うまいこと騙されて、損する人もいる
日本買い
日足のヒゲが上向いてるとか下向いてるとか、一目均衡表の遅行スパンがどうなったとか、ボリンジャーバンドとかMACDとか、そんなチャートは関係ない。
海外投資家が「日本買い」を行っているからである。
動きは一方的になるだろう。
押し目は待っても来ないだろうし、押し目に見えるものが来たら、それは地獄の入口である。
このような銘柄を、ひたすら買い増し、買い増しを続けるのが一番確実だと思う。
一気にどかんと買っちゃいけないよ。
売る時もまとめて売るのではなく、移動平均線との乖離を探りつつ、乖離が異常に大きくなったときにポジションの半分、あるいは3分の1を手放すんだよ。
株価が再度上昇を始めたら、また買い増し、買い増しに戻るんだよ。
そして、トレンドが崩れたら一気に手放すんだよ。
最後に一気に手放すというクールな決断さえ出来れば、今後は投資で悩むことはないだろうね。
無策と狼狽ほど、あほらしいものはない
政府が株式市場が重要だと認識していれば、そこにも人為的な動きが入る
逆に介入しない方が悪であり、無策な政府という考えもできる
自由競争に政府か介入とか、ダメじゃないとか思っていたけど、今は違う
また、暴落時は、個人投資家は狼狽して売ってしまいがちですが、
大口は、作戦を完全に切り替える。別の方策を模索する。
それは、すべて生き延びるため、この視点を持つことが大切だと思う。
順張りの合理性
「安く買って高く売る」やり方は、「逆張り」と呼ばれ、「高く買ってさらに高く売る」やり方は、「順張り」と呼ばれる。
順張りは、買った翌日に株価が下がりはじめ、結果として、とんでもない高値で掴んでしまうこともあるが、それがとんでもない高値であることは、買った時点では分からない。
順張りの場合は、損切りは非常に重要になる。逆に言いかたをすると、損切りさえ冷徹に実行できるのならば、順張りのリスクは相対的には逆張りより低いと言える。
タイトな損切の設定
大きな含み損になっているにも拘わらず、買い増ししたくなる。
実は、その方が「心理的に楽なトレード」だからだ。
さらに、「心理的に楽なトレード」の背中を後押ししてくれる材料が欲しくて、ネットで情報を集めたり、チャートを自分に都合のよいよに解釈する。が、気づけば大きな含み損を抱えている。
大きな含み損を抱えないようするために、やることは、自分なりの損切り基準を設けることだ。
ただ、実際にやってみると、損切りを小さく設定しすぎると軒並み損切りにかかってしまう。
これは、アルゴリズム取引の絶好の餌食になっている。
あまりにもタイトな損切の設定は意味がない。
量的基準ではなく、自部の考えと反対に動いたとか、おかしいかもと思ったら、そういう損切り基準を設けることをお勧めする。
これが確実に出来るようになると、致命的な損失を発生させるのは防ぐことができる
空売りのメリット
たとえば100円の株を1万株買い、200円に上がったらどうするか?
利食ったら100万円の儲けですが、同じ株を株数増やして買い増すことは出来ない。
また、そうやって儲かったときには、気持ちが大きくなっていて、他の株に乗り換えても失敗する可能性が高い。
逆に、200円で売り繋いでおき、100円に下がったところで売り玉を買い戻せば、
同じ100万円の儲けでも、そのお金でさらに買い増し、合計2万株買うことができる。
トータルで考える
利食いはゆっくり
「利食いはゆっくり」なかなか実行できない。
「利食いはゆっくり」というのは、言いかえれば、「トレンドに沿ったトレードを心がけ、トレンドが変わるまでポジションを堅持しなさい」と言うこと。
「いったん底を打った相場は、天井をつけるまで決して売ってはいけない」
「いったん天井を打った相場は、底をつけるまで決して買ってはいけない」
相場は必ず波がある、小さな波ではなく、大きな波を見なさいということ。
トータルで稼ぐために、どう行動すべきか?
相場とは、翌日上がる下がるを当てるだけのゲームではありません。
勝ったり負けたりしながら、トータルで利益を確保するのが究極のゲームです。
相場で、トータルで利益を上げるためには、
- 勝つ回数を多くし、負ける回数を減らす。(勝率を上げる)
- 勝ったときの値幅を大きくし、負けたときの値幅を小さくする。
- 勝ったときの株数を多くし、負けたときの株数を少なくする。
- 勝ち戦で徹底的に取ること、負け戦でかすり傷程度で逃げること。
- 勝負は、買ったときに決まるのではなく、その後の行動が占める部分がすべてです
破綻への第一歩
値動きの良さに目をつけて大量に買い建てるなど、これに成功すれば、大儲けも夢を見ることができるが、これは破滅への第一歩で、絶対にやってはいけない。
これは、投資ではなく、ギャンブルです。
ギャンブルするなら、パチプロを見習うべきです。
パチプロは一般のパチンコプレイヤーとは以下の点で異なります:
- 1. 専門知識: パチンコ台の仕組みや確率を深く理解しています。
- 2. 技術: 玉の打ち方や台の選び方に高度な技術を持っています。
- 3. 資金管理: 適切な予算配分と損益管理を行います。
- 4. 情報収集: 優良台や高設定台の情報を効率的に集めます。
- 5. 心理的コントロール: 長時間のプレイに耐える精神力があります。
パチプロが利益を上げる主な理由:
- 1. 台選び: 期待値の高い台を見極めます。
- 2. 長時間プレイ: 確率の偏りを活かすため長時間プレイします。
- 3. 技術的優位性: 一般プレイヤーより効率的に玉を獲得します。
- 4. リスク管理: 損失を最小限に抑える戦略を持っています。
一波乱も二波乱を想定したポジションサイズ
7~8%下がった段階で、精神的につらい状態になり、冷静さが保てなくなるというのは、資金量に比べてポジションが重すぎるのが原因です。
上げ始めは、買い方は誰でも半信半疑ですから、少し利が乗るとすぐに利食って資金を回転させようとします。
そして、徐々に上げが鮮明になってくる頃、息の長い上げ相場に発展して行きます。
慌てる必要はなく、これから一波乱も二波乱もあるはずなので、資金量と資金配分を考えて、じっくり取引をおこなっていく。これを身に付けると、メンタルへの負担も軽減できます。
なかなか教訓が生かせない
1,000円前後で買った株は、小さなうねりを繰り返しながら、1,100円、1,200円と、徐々に上がりはじめた。
このまま順調にいくのかなあと喜んでいると、いきなり、1日に100円近く下がったりすることもある。
また、不安な気分にさせられる。
不安を癒してくれるものが欲しい。それを探しにいく。
不安が前提にあると、いったん1,300円台に上がると、もう堪えきれなくなって売ってしまう。
なぜか、あれだけ不安だった気持ちが消え去り、ほっとする。
その後も乱高下しながら、上昇を続けた。
何度も悔しい経験をする中で、なかなか教訓が生かせない。
これは、「今回は違う」「自分を正当化する」という認知バイアスがあるからと言われています。
行動を変容することは容易ではありません。ほとんどの人がそうです。
ただ、ほとんどの人側にいる限り、相場で勝つのは難しいです。
テクニカル分析をどう使うか?
●仮需要だからこそ、テクニカル分析が有効
株価を動かす原動力は何か?
それは、株式というものが、安定した配当を得るための資産ではなく、売買差益(キャピタルゲイン)を得るための仮需要として取引している人達がいるからです。
反対売買による利益(利食い売り)を期待して買う限り、それは真の需要ではなく、あくまで仮需要です。
買い注文が執行された瞬間、それは将来の潜在的な売り圧力に働きます。
株価の日常的な動きは、その大部分が、この仮需要のせめぎ合いで、そこに焦点を当てて株価の動きを分析しようとするのが、テクニカル分析の意味ではないかと。
プライス フォーメーションでチャートを見る
トレンド変化の随所に象徴的な値動きの類型的な形状が現れていることがわかります。
もう一つの重要なポイントとして、パターンの成立時や崩壊時には顕著な出来高の増加、あるいは変化がみられるためパターンの観察には出来高の観察が大事だと言う点があります。
たとえば、底値圏からの反転には出来高の回復が重要な要素であるため、反転の兆しのような価格の上昇にも、それに出来高が伴わない場合はダマシである可能性を考慮する必要があります。
このような傾向があるということも頭に入れておく必要があります。
空売り側に立って、チャートを見る
チャートの意味、そして面白さが初めて分かってきた。
チャートとは人間の欲と怯えの集合体なのだ。という言葉を見たときです。
いつも買いを念頭にチャートを見ていたが、「空売り」を念頭に置いて、チャートを見るだけで、これまでとは全く違うチャートに見える。不思議な話です。
株式トレードというゲームに、全く新しい視点が付け加わったようで、なんだかワクワクした。
乱高下に翻弄され、冷静に売ることが出来なくて、小さな利食い、小さな損切りを繰り返したあげく、結局は損失に終わってしまった動きとか。
「チャートには、人々の苦痛のうめき声や歓喜の雄叫びが、何層にも織り込まれている」
大きな陰線からは、人々のお金がはがれる断末魔の叫び声や、苦痛の呻きが聞こえるような気がした。
大きな陰線は、ぱっくり開いた落とし穴見え始めた。
陽線の連続からは、ハイな状態になって冷静さをなくしていくトレーダーの狂乱の姿が思い浮かんだ。
チャートは文字通り、トレーダーたちの「欲望の残骸」なのだ。なんてね。
含み益、含み損でチャートを見る
なぜ上げ相場で、押し目が移動平均線付近でサポートされ、再び上昇過程に移行することが多いのか。また、逆に下げ相場で、戻りが移動平均線付近で叩かれるケースが目立つのか。それは、多くの人が移動平均線を当面の支持・抵抗ラインと見て、その付近で押し目買いや買戻しの指値を入れるから、というのが一般的な解釈です。
上げ相場で、価格が移動平均線を上回って推移しているとき、参加者の大部分は含み益が出ている状態です。参加者は楽観し、相場の上昇が新たな買いを呼び込むため、価格はますます上昇します。
しかし、それが移動平均線から大幅に乖離するほど、既存の買い方に利食いの欲求が強く出てきます。また、新規で参戦を狙っている人も、ちょっと今からでは怖くて買えない、もう少し安くなってからにしよう、と考えがちになります。
新規買いが利食い売りをこなせなければ、価格は反落します。
そして、利食い圧力がなくなると、買い参入組にとっては、割安感が出てきます。
また、うまく利食いできた人も、再度の買い参戦で資金を回転させようとしてきます。
このサイクルが回っている限り、上昇トレンドは維持されます。何度も移動平均線が支持として働くのを見た参加者は、ますます平均線への信頼感を強めます。
しかし、反落局面で、何らかの理由(大口の利食い売り、悪材料の発生、売り方の仕掛けなど)で、価格が大きく下に振れ、移動平均線を下回ってしまうと、多くは含み損を抱えた状態に転落し、心理的に不安感や焦燥感から、損失に敏感な参加者は我先にポジションを解消しようとします。
目先の下値のメドを見失ったために、強気の押し目買いも入りにくくなり、トレンドが逆転して下げ基調に変わります。
ひと相場の終焉でチャートを見る
下値圏や底値圏で出現した場合、ポジションの整理が一定程度進んできたという状態と考えられます。参加者の撤退です。
最初の大陰線は、大口、狼狽売り、2本目2本目の陰線はその暴落に慌てた損切りや利食いの売りと考えられます。
陰線が連続することで弱気が出尽くして、次に陽線が現れる確率は上がります。
しかしながら、一つの相場の終焉することもあります。
終焉とは終わりであり、参加者が居なくった状態です。そのままじわじわ下げるか、停滞するだけです
値ごろ感、割安感だけではない、終焉感も感じることがおすすめです。