【EDINET:S100VGH7】有価証券報告書-第26期(2024/01/01-2024/12/31)

CoverPage

提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-03-28
英訳名、表紙ibis inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 神谷 栄治
本店の所在の場所、表紙東京都中央区八丁堀一丁目5番1号(2024年7月1日から本店所在地 愛知県名古屋市中村区名駅三丁目17番34号が上記のように移転しております。
)
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-6222-5277(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEIfalse
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
年月概要2000年5月静岡県浜松市にて有限会社アイビス(資本金300万円)設立、創業2001年4月愛知県名古屋市で株式会社へ組織変更2001年12月特定労働者派遣事業届出2005年6月フィーチャーフォン用フルブラウザアプリ「ibisBrowser」リリース2005年9月フィーチャーフォン用フルメーラアプリ「ibisMail」リリース2006年2月東京都中央区に東京本社を開設2009年3月高機能メールアプリ「ibisMail」iPhone版リリース2011年4月高機能メールアプリ「ibisMail」iPad版リリース2011年6月モバイルペイントアプリ「ibisPaint」iPad版リリース2011年9月モバイルペイントアプリ「ibisPaint」iPhone版リリース2011年11月タッチ時代の新チャットアプリ「ゆびちゃ」リリース2012年4月「ibisPaint」の広告配信(広告売上)を開始2014年2月モバイルペイントアプリ「ibisPaint」Android版リリース2014年4月大阪市東淀川区に大阪支社を開設2016年12月「ibisPaint」等のモバイル事業に係る一切の権利義務を株式会社アイビスモバイルへ承継2017年8月モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が1,000万を突破2017年12月東京都中央区に東京事業所を開設2018年3月労働者派遣事業許可取得2019年9月株式会社アイビスモバイルを吸収合併し、「ibisPaint」等の一切の権利義務を当社が承継2019年10月モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が5,000万を突破2020年10月モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が1億を突破2021年12月モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が2億を突破2022年4月2021年日本企業発のアプリとして、世界でのダウンロード数No.1を達成(App Store、Google Play合算、data.ai by Sensor Tower調査) 2023年1月モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が3億を突破2023年3月東京証券取引所グロース市場に株式を上場2023年7月モバイルペイントアプリ「ibisPaint Edu」リリース2023年10月クラウドストレージサービス「ibisStorage」リリース2024年5月モバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が4億を突破2024年7月登記上の本店所在地を名古屋本社から東京本社へ変更 年月概要2024年10月愛知県名古屋市に名古屋事業所を開設2025年1月株式会社テクノスピーチの株式を取得し子会社化 (注)株式会社アイビスモバイルは、2016年12月1日に吸収分割契約により当社からモバイル事業に係る権利義務を承継した会社であり、2016年12月から2019年9月までモバイルペイントアプリ「ibisPaint」の開発及び運営を行っておりましたが、株式上場を見据え、2019年9月30日に当社が株式会社アイビスモバイルを吸収合併いたしました。
このため、2016年12月から2019年9月までの「ibisPaint」の数値は当社の財務諸表に含まれておりません。
事業の内容 3 【事業の内容】
当社は事業の種類別に、「モバイル事業」と「ソリューション事業」を展開しております。
事業の区分は「第5 経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項」に揚げるセグメント情報の区分と同一であります。
※ 売上構成比は2024年12月期の実績を基に算出しております。
(1) モバイル事業モバイル事業においては「モバイル無双で世界中に“ワォ!”を創り続ける」をミッションとしております。
「作画工程を動画にして絵を描く楽しさを共有したい」というコンセプトから、当社が自社開発したiOS・Android用モバイルペイントアプリ「ibisPaint」の開発、サービス運営、さらには「ibisPaint」で制作された全世界のユーザーコンテンツに発表の場を与えるオンラインギャラリー「ibispaint.com」の運営を行う事業セグメントであります。
モバイル事業に関する事業系統図は、次のとおりであります。
※SSPとは「Supply Side Platform」の略で、Supply-Side(媒体社、メディア)が広告収益を最大化するためのプラットフォームのこと。
※プラットフォーム事業者とは「Google Play」を運営するGoogle LLCや「App Store」を運営するApple Inc.等のこと。
■ ビジネスモデル当社は「ibisPaint」をモバイルアプリ提供プラットフォームである「Google Play」や「App Store」等を通じてユーザーに提供しております。
「ibisPaint」は無料で基本的な機能を使用することのできるアプリで、「ibisPaint」上にバナー広告や動画広告等が表示されるようになっており、当社はこの広告枠に複数のSSP事業者から提供される広告をアドネットワーク(注1)を通じて表示することにより、SSP事業者ごとに最適化された広告収益を得ております。
SSP事業者への広告枠の提供は本事業の広告ビジネスにおける主な収益源となっております。
また、より快適に利用していただくために、2つの有料サービスを提供しております。
1つは、広告非表示機能を含む追加機能や追加素材等の利用が可能となる定額課金型のプレミアム会員サービス(サブスクリプション)の提供であり、月額課金制と年額課金制の2種類の方法があります。
もう1つは、アプリ上の広告が非表示となる売切型アプリの提供であり、初回インストール時に広告非表示機能付の有料版を購入する方法と無料版のインストール後に広告除去アドオンを購入する方法があります。
両サービスは本事業のアプリ課金収入モデルにおける主な収益源となっております。
上記、アプリ広告売上及びアプリ課金収入については、ユーザーの獲得・維持が収益構造の源泉となっております。
そのため広告投資(広告宣伝費)を計画的に行っております。
また「ibisPaint」は、世界の19言語に対応したアプリであり、積極的な海外プロモーション(投資対象国は61ヶ国)を実施し、ユーザー数の増加及び収益の拡大に繋げております。
なお、2022年6月にリリースしましたWindows版ペイントアプリ「ibisPaint」については、当初は売切型アプリのみを販売しておりましたが、2024年3月に定額課金型のプレミアム会員サービス(サブスクリプション)を提供しております。
(注1):複数の広告媒体を集めて広告配信ネットワークを作り、それらの媒体に広告をまとめて配信する仕組みのこと。
※ 売上高及び売上構成比は2024年12月期の実績を基に算出しております。
■ 事業の特徴① 無料でほぼフル機能、全世界で4.4億ダウンロード超え「ibisPaint」は自社開発のモバイルペイントアプリであります。
世界各国、趣味としてイラストを描く人、職業としてイラストを描く人、すき間時間にイラストを描く人が多く存在します。
イラストを描く年齢層も幅広く、スマホを使い始めた子供からシニアまでほとんどを網羅しています。
このアプリの最大の特徴は「ほぼフル機能を無料で提供している」ことです。
その結果、欧米のアクティブユーザー数が5年連続ランキング1位を記録し、全世界でも5年連続トップ3以内にランクインいたしました(注2)。
MAU(注3)は2024年12月に全世界で3,988万人、ダウンロード数は2024年12月末に4億4,967万件に達しております。
「ibisPaint」は、世界のどこかで「1秒で2.4人にダウンロード」(注4)され拡がり続けています。
(注2):2020年~2024年。
iPhone &Android Phone上の全カテゴリの日本製アプリが対象、data.ai by Sensor       Tower調べ。
(注3):「Monthly Active Users」の略で、月あたりのアクティブユーザー数を示す。
ソーシャルメディアやソーシャルアプリなどで、適切な利用者数を示す値として使われる指標。
(注4):2024年の年間新規DL数77,412,139を基に算出。
※ 2016年12月から2019年9月までの「ibisPaint」の数値は当社の財務諸表に含まれておりませんが、参考情報として記載しております。
② 自社運営のオンラインギャラリー「ibispaint.com」(注5)「ibisPaint」で創り出されたイラストを投稿できるメディア「ibispaint.com」は、ユーザーから投稿された作品がイラスト、マンガ等の種別に日別、月間、年間ランキング形式で閲覧できるようになっている他、投稿されている作品データをダウンロードすることができ、お絵かきのテクニックを学ぶこともできるようになっております。
これらの特色により、作品へのコメント等を通じてユーザー同士のコラボレーションが活発に行われており、「ibisPaint」へのエンゲージメントの創出に貢献しております。
(注5):「ibispaint.com」は、2024年12月末現在、作品の投稿、ユーザーの交流等のサービス提供を目的としており、収益はありません。
③ 海外ユーザー数が日本国内ユーザー数を上回る当社アプリの最大の特徴は全世界で支持されていることです。
2024年12月末現在「ibisPaint」の累計ダウンロード数において、海外のユーザー数は全体の93.7%に達しており、日本国内のユーザー数を著しく上回っております。
この理由としては、「言語を要しないイラスト制作」分野であること、主要な「19言語」に翻訳されていること、有料版を購入しなくても「ほぼフル機能が無料で使える」ことが挙げられます。
ユーザー獲得手法については、2016年9月期以降、世界61ヶ国のインターネット広告に出稿しており、広告出稿による効果に関するデータをモニタリングすることで、効果的な海外プロモーションを実施しております。
国内人口は減少が見込まれるなか、まだまだ増える世界人口を相手にすること、増え続ける「モバイル」ユーザーを対象にしていることは大きなアドバンテージであると考えております。
④ Z世代のユーザー割合が多い1990年代中盤以降に生まれた世代が、Z世代です。
ニュースにも頻繁に取り上げられているZ世代は、SNS等の発信力もあり、これからの社会の消費行動や価値観の中心になり得る存在です。
また顧客生涯価値(注6)を高めることにおいてZ世代を取り込むことは極めて重要であると考えております。
「ibisPaint」のユーザー属性を年代別に分析したところ、「ibisPaint」のZ世代の割合は44.6%を占めておりました(2024年の数値。
日米2ヶ国、data.ai by Sensor Tower調べ)。
「ibisPaint」は全世界のZ世代を中心にユーザーを拡大しております。
(注6):顧客が生涯を通じて企業にもたらす利益(Life Time Value)のこと。
⑤ 無料版ユーザーからの収益無料版でも「ほぼフル機能のアプリ」を提供、という部分に、当社の一番の強みがあります。
通常、アプリビジネスは、サブスクリプション(定額課金)や購入(売切課金)をどれだけ獲得するかが鍵になると考えられています。
当社の無料版アプリはユーザーに配信される広告から収益を得ています。
無料だから簡素なアプリでいい、無料だから縮小版でいい、という考えではなく、全世界中イラストを思い思いの場所・タイミングで描いてほしい、そんな気持ちから「ほぼフル機能」のアプリを無料で提供し続けています。
また、無料版が充実していることから、高い水準の顧客満足度を実現しています。
満足度が高いことで以下のユーザー行動につながっております。
※ 2025年2月4日時点のアプリストア評価 a. リテンション(顧客の囲い込み、流失防止) 顧客満足度が低いアプリであれば、顧客は使用を停止し、競合アプリに乗り換えてしまいます。
顧客満足度の高さはリテンションに直結しています。
またイラストを描くという行動上、慣れたアプリから他のアプリにスイッチする、ということは時間が経てば経つほど難しくなります。
b. 顧客生涯価値への貢献 無料版であっても顧客がアクティブであり続ける限り広告収益をもたらします。
⑥ 差別化の源泉モバイル事業では、モバイル最適化、優秀なエンジニア、スピードへのこだわりが三位一体となって、「ibisPaint」の開発力・サービス運営において他社製品との差別化を図っております。
※ GPUとは「Graphics Processing Unit」の略で、画像描写などを行う際に必要となる計算処理を行う半導体チップ(プロセッサ)のこと。
※ UIとは「User Interface」の略で、ユーザーとモバイルアプリとのインターフェース(接点)のことを表す。
※ UXとは「User Experience」の略で、ユーザーがモバイルアプリを通じて得られる体験を表す。
「ibisPaint」の製品ラインナップは以下のとおりです。

(2) ソリューション事業ソリューション事業では大きく分けて2つのサービスを展開しております。
1つはスマートフォンやタブレットなどインターネット端末用のアプリケーション開発、クラウドサーバ環境構築及び運用保守等を提供している受託開発サービス、そしてもう1つはシステムエンジニア等のIT技術者派遣サービスです。
当社には20年以上培ってきた開発力があり、最新の技術や開発環境に対応可能な優秀なエンジニアが多数在籍しております。
その技術力を受託開発やIT技術者派遣として企業向けに提供を行う事業セグメントであります。
本事業のビジネスモデルは以下のとおりであります。
ソリューション事業に関する事業系統図は、次のとおりであります。
■ ビジネスモデル受託開発サービスは主に準委任契約(履行割合型・成果完成型)又は請負契約によるもので、モバイルアプリやWebアプリ等の受託開発や運用保守を受託しております。
受託開発に係る売上はフロー型の収益モデルであり、運用保守に係る売上は受託開発したアプリ等の運用保守が継続する限りは安定的に収益が見込めるストック型の収益モデルであります。
クラウドコンピューティングを用いたサーバ環境構築・移行・運用保守については原則として当社内のみで行っており、収益モデルはアプリの受託開発・運用保守と同様であります。
IT技術者派遣サービスは、当社が無期雇用契約を締結したシステムエンジニア等の技術者を、労働者派遣契約に基づき、顧客である求人企業(派遣先企業)に派遣し、その人材派遣料を収益源とするビジネスモデルであります。
※ 売上高及び売上構成比は2024年12月期の実績を基に算出しております。
■ 事業の特徴① 受託開発の特徴スマートフォンやタブレット端末の登場以降、急速な情報通信技術の発展により様々な分野においてデジタルサービスの創出、利活用が進む中において、当社は顧客のIT戦略を推進するためのベストパートナーとして技術を提供し、よりエキサイティングでスピーディな社会の創出の一役を担いたいという考えから以下の5つのポリシーを掲げております。
・顧客第一主義顧客視点に立った場合、時にはお客様と意見が食い違う場合もありますが、過去事例や最新の動向をふまえ、双方納得がいくまでディスカッションし、最良の解を導き出します。
・プロジェクトマネジメント最初に開発するアプリに最適なプロジェクトスコープをご提案し、合意されたスコープに基づき、安心してお任せいただけるマネジメント体制を確立いたします。
・蓄積された高い技術力これまで自社アプリを含め、数多くの開発案件に携わり培ってきた高い技術力を最大限に活かし、最新の技術も取り入れながら開発を進めていきます。
・スピード対応顧客のニーズ、お客様のご要望、トレンドの変化などに、スピーディに対応。
また高い技術をもった技術者が密に連携をとってスピーディに開発します。
・ワンストップアプリの企画から、設計・開発・テスト・リリースまではもちろんのこと、インフラ設計、構築、運用支援までワンストップでサポートします。
有限会社アイビスとして設立以降、当社はNTTドコモ社フィーチャーフォンi-mode用サイト「NetIbis」のリリースを皮切りに、Eコマースシステム「Ibis Ecom System」、フィーチャーフォン用フルブラウザアプリ「ibisBrowser」、フィーチャーフォン用フルメーラアプリ「ibisMail」及びiPhone・iPad用メールアプリ「ibisMail for iPhone/iPad」といった様々なモバイルアプリを時代のニーズに合わせて開発し、提供してまいりました。
モバイル事業で培ったこれらアプリの開発技術やリリース、運用ノウハウを有していることがソリューション事業としての強みにもなっており、企画段階やユーザーインターフェース(UI)/ユーザーエクスペリエンス(UX) に関するご相談にも対応することができるほか、アプリと連携するバックエンドのWebシステム等も含めた設計から開発・運用までを自社においてワンストップで開発することが可能となっております。
また、当社は、クラウドサーバ上で動作するアプリケーションに最適な設計を考慮したサーバレス構築や移行等から運用・保守及び新規事業への導入コンサルティング等も行っております。
② IT技術者派遣の特徴当社は2001年12月に常時雇用される労働者(無期雇用者)だけを派遣の対象とする特定労働者派遣事業の届出を行いました。
以降、システムエンジニア等のIT技術者派遣に特化して事業を行っております。
また、2018年3月には労働者派遣事業の許可を取得し、有期雇用者の派遣も行えるようになりましたが、高い技術力や豊富な経験を有するシステムエンジニア等を自社で育て、派遣先企業との長期的な関係を構築するという方針の下、引き続き、無期雇用者の派遣のみ行っております。
雇用者に対しては、能力や職位に応じた教育カリキュラムを構築し、当社の経験豊富なエンジニアが講師として研修を行う等、スキルアップの機会を多く設けるように努めております。
「ibisPaint」の開発・運用実績やソリューション事業における様々なアプリ等の受託開発実績は本サービスの強みとなっており、ホームページを見た顧客からの直接受注獲得や受託開発の顧客からの紹介受注獲得に繋がっております。
情報通信技術の発展によるデジタルトランスフォーメーション(DX)や多様なITサービスが展開している中においてIT人材の需要は今後も高まる傾向が見込まれるため、引き続き本事業を拡大していく方針であります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
該当事項はありません。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況 2024年12月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)31333.44.04,518
(注) 1.従業員数には正社員の他、契約社員を含んでおり、臨時雇用者(パート・アルバイト及び派遣社員)は含んでおりません。
なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
2.平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含んでおります。
セグメントの名称従業員数(名)モバイル事業37ソリューション事業251全社(共通)25合計313
(注) 1.従業員数には正社員の他、契約社員を含んでおり、臨時雇用者(パート・アルバイト及び派遣社員)は含んでおりません。
なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属している従業員数であります。

(2) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注3)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者-60.077.381.480.4-
(注) 1.当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定による公表義務に基づく公表項目として選択していないため、記載を省略しております。
   2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
   3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針当社は以下のMission、Vision及びValueを掲げております。
<Mission> アイビスはモバイルに精通した技術者集団イラストは 言語も 民族も 宗教も ジェンダーも関係ないモバイルペイントアプリで世界のコミュニケーションを創造する <Vision> アイビスは世界での Made in Japan のプレゼンスを上げていく <Value> 高い技術のエキスパート集団最新の技術を習得し続け、高度な技術のエキスパート集団であるという自覚を持ち、社会の課題を解決する スピーディな意思決定と実行スピーディに動作するソフトウェアを開発するのみならず、スピーディに意思決定を行い実行する 継続的なチャレンジスピードを緩めることなくチャレンジし続けることにより、新しい価値を創り出す
(2) 経営環境<モバイル事業>2024年は社会活動や経済活動がさらに回復し、企業の成長や消費の回復が見られる一方で、物価の変動や賃金の伸び悩みなど、依然として課題も残る年となりました。
しかし、全体的には経済の安定化に向けた動きが進んでいるといえます。
当社の主要サービスである「ibisPaint」を含むモバイル向けアプリ市場規模は、日本だけでなく世界においても年々拡大し、総務省が公表する令和6年版情報通信白書によると、2016年以降も依然として右肩上がりで推移しており、2025年以降も拡大していく予測がされております。
また、2024年の広告市場は、引き続き経済の回復とともに成長を見せており、その中でインターネット広告費は他のメディアと比較して高い成長率を記録しています(株式会社電通「2024年 日本の広告費」)。
モバイル向けアプリ市場の拡大と相まって、今後も広告市場はさらに成長すると予測されております。
当社のアプリは累計93.7%が海外からのダウンロードですが、同市場においては、発展途上段階や人口増加の国も多数あり、「ibisPaint」にはまだまだ多くの未開拓ユーザーが全世界に存在すると考えております。
当社は市場の大きさを以下に想定しております。
a.ネット広告市場 TAM(注)1ターゲット市場当社売上高実績
(注)2国内
(注)3596億円66億円3.9億円国外
(注)45,106億円567億円12.6億円
(注)1.TAM(Total Addressable Market)獲得可能な最大市場規模のこと。
  2.当社売上高実績は2024年12月期の数値(以下、同様)。
  3.ネット広告市場(国内)におけるTAMの額596億円は、株式会社電通が発表した調査レポート「2023年 日本の広告費」上での2023年の「インターネット広告媒体費」2兆6,870億円のうち、ディスプレイ広告7,701億円・動画広告6,860億円・成果報酬型広告732億円、以上合計1兆5,293億円に、総務省が発表した「令和6年版 情報通信白書(第Ⅱ部第1章第11節)」上でのスマートフォンの保有割合78.9%、及び経済産業省が発表した調査レポート「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」上での2023年の「デジタル系分野のBtoC-EC市場規模 > ⑤その他」の割合5.0%の乗算結果3.9%を掛けて算出。
又、ターゲット市場の額66億円は、2022/3/25~2022/3/28に株式会社クロス・マーケティング経由で実施した日本でのイラストアプリに関するアンケート調査上で、母集団(N=5,154)のうち、デジタルイラストを描く顕在層・潜在層の割合11.1%をネット広告市場(国内)におけるTAMの額に掛けて算出。
  4.ネット広告市場(海外)におけるTAMの額5,106億円は、International Market Analysis Research and Consulting Groupが発表した「In-app Advertising Market Report by Advertising Type, Platform, Application, and Region 2024-2032」25兆6,518億円(USD 163.2billion。
円へは2024年12月31日時点のTTB157.18円で換算)に、便宜上、
(注)3の2023年の「インターネット広告媒体費」に対する前述の媒体費3種類の割合57.0%、及び乗算結果3.9%を掛けて算出した額5,702億円から国内のTAMの額596億円を差し引いて算出。
又、ターゲット市場の額567億円は、前述のデジタルイラストを描く顕在層・潜在層の割合11.1%をネット広告市場(海外)におけるTAMの額に掛けて算出。
b.アプリ販売市場 TAMターゲット市場当社売上高実績国内
(注)51,038億円115億円2.8億円国外
(注)61兆1,787億円1,308億円6.6億円
(注)5.アプリ販売市場(国内)におけるTAMの額1,038億円は、経済産業省が発表した調査レポート「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」上での2023年の「デジタル系分野のBtoC-EC市場規模 > ⑤その他」1,316億円に、総務省が発表した「令和6年版 情報通信白書(第Ⅱ部第1章第11節)」上でのスマートフォンの保有割合78.9%を掛けて算出。
又、ターゲット市場の額115億円は、
(注)3のデジタルイラストを描く顕在層・潜在層の割合11.1%をアプリ販売市場(国内)におけるTAMの額に掛けて算出。
  6.アプリ販売市場(海外)におけるTAMの額1兆1,787億円は、International Market Analysis Research and Consulting Groupが発表した「In-app Advertising Market Report by Advertising Type, Platform, Application, and Region 2024-2032」25兆6,518億円(USD 163.2 billion。
円への換算方法は
(注)4と同じ)から、便宜上、
(注)3の2023年の「デジタル系分野のBtoC-EC市場規模 > ⑤その他」の割合5.0%を掛けて算出した額1兆2,826億円から国内のTAMの額1,038億円を差し引いて算出。
又、ターゲット市場の額1,308億円は、
(注)3と同様、デジタルイラストを描く顕在層・潜在層の割合11.1%をアプリ販売市場(海外)におけるTAMの額に掛けて算出。
<ソリューション事業>2019年3月に経済産業省が公表したIT人材需給に関する調査によると、IT人材の供給数は減っていく一方で、需要数が高まることから需給ギャップが拡がり、2030年には約41万人から79万人のIT人材不足が生じると見られております。
2024年においては、コロナ禍からの回復が進み、世界的な経済の安定化が見られる中で、企業のシステム投資需要も引き続き堅調に推移しています。
このため、中長期的に市場はさらに拡大していくものと考えております。
また、日本企業において経済産業省が推進する「DX化」というトレンドがあります。
特に業務の効率化、働き方改革などでは「スマホ化」の需要は一段と増えております。
さらに受託開発に目を向けると、大手企業からのロボティクス案件などもあり、これからも当社の最新技術思考が顧客にアピールできると考えております。
PCから「スマホ×DX化」という相乗効果による追い風を受けて、アプリ開発市場は持続的に拡大していくものと考えられます。
TAMターゲット市場当社売上高実績受託開発
(注)710兆4,177億円6兆8,131億円5.2億円IT技術者派遣
(注)81兆4,413億円1兆780億円14.8億円
(注)7.受託開発市場におけるTAMの額10兆4,177億円は、総務省が発表した「特定サービス産業動態統計調査」上での2023年の市場規模の内、「受注ソフトウェア」の額より抜粋。
又、ターゲット市場の額6兆8,131億円は、経済産業省が発表した「平成30年特定サービス産業実態調査(経済産業省)」上の当社の事業所が存在する都道府県の「受注ソフトウェア開発」の年間売上高(東京都4兆7,585億円、愛知県6,245億円、大阪府1兆4億円)の合計の額6兆3,834億円を「受注ソフトウェア開発」の年間売上高9兆7,661億円で除して算出した割合65.4%をTAMの額に掛けて算出。
  8.IT技術者派遣市場におけるTAMの額1兆4,413億円は、厚生労働省が発表した「令和4年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」上の情報処理・通信技術者1日当たりの平均派遣料金32,871円を×20日×12ヶ月として算出した額と「労働者派遣事業の令和5年6月1日現在の状況」上の情報処理・通信技術者派遣労働者数182,701人を積算して算出。
又、ターゲット市場の額1兆780億円は、前述の一つ目の資料上の当社の事業所が存在する都道府県の年間売上高(南関東3兆8,979億円、東海1兆2,846億円、近畿1兆3,709億円)の合計の額6兆5,534億円を労働者派遣事業に係る総売上高8兆7,646億円で除して算出した割合74.8%をTAMの額に掛けて算出。
(3) 経営戦略 <モバイル事業>モバイル事業は、特にアプリ課金市場においては、ターゲット市場に対して売上規模がまだまだ小さく、当面は世界的なマーケットで売上拡大に注力するステージであると考えております。
① サブスクリプション本格強化同事業におけるBtoCビジネスにおける収益源としましては、広告非表示機能を含む追加機能や追加素材、追加ストレージ等の利用が可能となるサブスクリプション(定額課金)型のプレミアム会員サービスと、アプリ上の広告が非表示となる売切型アプリの2種類の方法があります。
これまでは累計ダウンロード数の増加=広告ビジネスにおける収益を最重視しておりましたが、今後は、サブスク予備軍200万人(注)9に対して、プレミアム会員サービスへの誘導を強化するプロモーション策を実施し、同サービス経由での売上も増加させることにより、同事業内において、市況の影響を直接受けやすい広告ビジネスの売上に過度に依拠しないような収益構造を目指し、リスク分散してまいります。

(注)9.サブスク予備軍とは、無料広告ユーザーのうち、課金率が5%(業界平均3~10%)となる場合のユーザー数と定義。
② プロマーケット開拓本格強化「ibisPaint」はモバイルペイントアプリのNo.1ブランドだからこそ、PC版も使いたい既存ユーザーが多数存在したため、2022年6月にWindows版をリリースし、随時、機能拡充を行ってまいりました。
当初は売切型のみ販売しておりましたが、2024年3月にはサブスクリプション型の提供を開始しております。
また、クリエイターの求める機能を引き続き搭載するなど、機能を拡張し続けることで、将来的にプロのクリエイター向けマーケットへの本格的参入も想定しております。
1年以内には待望のMac版をリリース予定で、全デバイスで「ibisPaint」ブランドを確立し、新たな収入源を獲得してまいります。
③ 高機能開発本格強化「ibisPaint」はリリース当初より、モバイル端末用に適合、最適化することを念頭に置いて開発した自社製品ですが、競合他社の製品は、一般的にハードウェアの性能が高いPC端末用に開発された製品が多く、かつ、開発において多大な人件費を継続的に投入しております。
当社の製品は、プロのイラストレーター等が使用するパソコンのペイントソフト並みの機能を搭載しているものの、他社との差別化において、継続的な改善と新機能の追加、及びモバイル端末用としてのさらなるUI(ユーザーインターフェース)及びUX(ユーザーエクスペリエンス)の強化は事業戦略上の根幹をなすものであります。
加えて、昨今のAI(人工知能)技術の発展や、2025年1月31日付で子会社化した株式会社テクノスピーチの音声合成技術を取り込む等により、さらに付加価値を高めた製品の開発も可能となっていることから、当面は、高機能戦略を踏襲し、ユーザーにとって魅力のある製品を開発し続けることによって、全世界でのシェアの拡大を進めてまいります。
<ソリューション事業>ソリューション事業は、ターゲット市場に対して売上規模が極めて小さく、当面は売上拡大に注力するステージであると考えております。
① SI(システムインテグレーション)体制構築当社のソリューション事業は、受託開発とIT技術者派遣の2つのサービスを提供しておりますが、受託開発を強化し、高付加価値なSler化を推進してまいります。
モバイルDX(デジタルトランスフォーメーション)という追い風に乗って、当社が得意とするスマートフォンやタブレットなどインターネット端末のアプリケーション開発における最新の技術を磨き続け、システム導入におけるコンサルティングや要件定義から、設計、開発、運用までワンストップで新しい顧客へ提供できる体制を積極的に推進してまいります。
② 新たな開発手法等への取り組みスマートフォンやタブレットなどのアプリ開発は、アジャイルやスクラムなどの最新のアプリケーション開発手法や、AI・Web3.0などを活用した開発生産性の抜本的向上策などの技術進化が著しい分野であります。
当社は、高い品質管理マネジメントと利益管理マネジメントの両立を目指して、継続して新しい開発手法等を取り入れてまいります。
③ eラーニング強化当社においては、全社従業員向けの教育研修として、2018年よりeラーニングサービスを導入・運用しておりましたが、ソリューション事業所属のIT技術者においては、技術革新が著しい昨今において、最新の開発技術・言語・スキルが学べるより専門性が高いeラーニングサービスの追加提供を2023年より導入いたしました。
今後は、更に、社外研修を新規提供するなど、更に充実した教育研修制度を構築、実施してまいります。
<AI歌声合成事業> 2025年1月31日付で、株式会社テクノスピーチの全株式取得(子会社化)を完了し、同社の事業はAI歌声合成事業として位置付けることとなりました。
本件株式取得により、株式会社テクノスピーチは2025年12月期から当社の連結子会社となり、2025年12月期以降の当社の連結業績に含まれる予定です(連結財務諸表に関する会計基準におけるみなし取得日の規定により、貸借対照表は2025年3月末付で、損益計算書は2025年4月1日から取り込む予定、また2025年12月期通期の当社連結業績に与える影響については現在精査中)。
 当社は、株式会社テクノスピーチの現在の主力事業である受託開発については、エンジニア人材の拡充とライセンス(ロイヤリティ)ビジネスを推進することにより、安定的な成長を見込むと共に、今後の主力自社製品となる、人間の歌い方・話し方をリアルに再現するAI音声創作アプリ「VoiSona(ボイソナ)」については、ユーザーのニーズが高いボイスライブラリを優先的に充実されることのより、更なるユーザの拡充ならびに高い売上の成長を見込んでおります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は事業の成長性、収益性を判断する重要な経営指標としまして、売上高、営業利益、営業利益率を重視しております。
また、サービス別ではモバイル事業の主要サービスである「ibisPaint」のDAU(注)、サブスクリプション契約数、及びソリューション事業のITエンジニア数を重要な事業KPIとして位置づけ、増加に向けた企業運営に努めております。
なお、各指標の推移は以下のとおりであります。
2022年12月期2023年12月期2024年12月期DAU(千人)6,2105,7815,880サブスクリプション契約数(人)66,257119,380232,053ITエンジニア数(人)181240240 (注):DAUは「Daily Active Users」の略で一日あたりのアクティブユーザーのこと。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しにつきましては、国際情勢の不安定さによるエネルギー・原材料価格の高騰や継続的な物価上昇、中国経済の減速などが依然として続き、景気の先行きは不透明な状況が続くものと想定しております。
そのような中、当社は、前事業年度より、モバイル事業、ソリューション事業共に、売上高を成長させるとともに、利益の額及び率を重視する経営方針に転換いたしております。
踏まえて、セグメント毎に対処すべき課題を以下に表記いたします。
<モバイル事業>モバイル事業については、前事業年度までの8年にわたる海外プロモーション投資の効果により、「ibisPaint」のブランド力が世界レベルで格段に向上した結果、口コミのみでヘビーユーザーが獲得できる土壌が整ったこと、及び全世界での「ibisPaint」のアクティブユーザー数における対直接競合シェアが高い占有率を継続していること(当事業年度では86.5%(前年同期比3.0%増)※)、以上2点を考慮して、当事業年度から広告宣伝投資(広告宣伝費)を約1/2とするオーガニック成長(グロース)へ転換し、概ね奏功しているものと判断いたしました。
従って、2025年12月期もこの戦略を踏襲することとし、広告宣伝投資(広告宣伝費)を前年同期比△17.6%といたしました。
同事業における対処すべき主な課題としましては、以下の3点が挙げられます。
※アクティブユーザーシェアのデータは2024年の数値。
data.ai by Sensor Tower調べ。
比較対象は当社が全世界で直接競合するものとして考えている5アプリ。
①アプリ広告売上縮小軽減策自社開発のモバイルペイントアプリ「ibisPaint」において当事業年度下期から顕在化しているアプリ広告売上の不振について、現時点、一部施策において実装段階で予期せぬ不具合が生じたことが主な原因と考えておりますが、マクロ環境では説明できないモバイル広告市況特有の悪化などその他の原因も考えられる余地もあるため、引き続き調査分析を継続して原因を追究し、同売上の縮小を最小限に食い止めるための対策を講じてまいります。
②マーケティング強化策引き続き、「ibisPaint」について、ユーザーのニーズ、トレンドの変化などに今迄以上にスピーディに対応し、AIやディープラーニングなど最先端且つ高度な技術を最大限活用することによって、顧客の更なる拡大及び深耕を図り、引き続き、サブスクリプションの本格強化とプロマーケット開拓の本格強化の両方を目指してまいります。
③開発人材の確保及び育成急速な技術革新への対応と、海外マーケッターや海外サポートなども含めたあらゆる職種での人材の質及び量の向上が同事業の拡大には不可欠であり、このような環境や変化に対応し、適切にニーズにあったサービスを提供できる体制を構築していくことが重要であると認識しております。
特に同事業におけるモバイルアプリ開発エンジニアについては、高度なプログラミングの知識はもちろんのこと、画像処理技術を調査・研究・実装するための論理的思考力及び科学的リテラシーが求められます。
そのために、引き続き、高い専門性を有する優秀な理系出身者人材の確保と育成は、同事業発展のための根幹と考え、必要な戦力となる社員の採用を行い、育成していくことを、高成長の源泉としてまいります。
そして、セグメント利益の額・率の更なる向上を目指してまいります。
<ソリューション事業>ソリューション事業については、高採算な案件受注の強化を継続しつつ、引き続きSI体制の構築を目指す方針を掲げております。
同事業における対処すべき主な課題としましては、以下の2点が挙げられます。
①営業強化策引き続き、スマートフォンやタブレット、パソコンなどのアプリケーション開発支援について、システムコンサルティングからクラウドサーバ運用・保守まで高付加価値なSI体制を提供する体制を構築しながら、多彩な業種業態の法人との直取引による拡大と深耕を図ることで顧客満足度の更なる向上を目指してまいります。
②開発人材の確保、育成及び維持ソリューション事業においても、あらゆる顧客の開発ニーズに応えられるハイスキルな技術力を有する豊かな経験が求められます。
これらの優秀な人材の確保、育成及び維持は、同事業発展のための根幹と考え、引き続き、適時必要な戦力となる社員の採用を行い、育成・維持していくことを、安定成長の源泉としてまいります。
そして、最新の技術を駆使して受託案件の開発生産性を更に向上させるなどして、セグメント利益の額・率の更なる向上を目指してまいります。
<グループ全社>当社は、当事業年度第2四半期より、成長戦略の一環としましてM&Aの調査を開始いたしました。
そして、その結果、2025年1月31日にAI音声合成技術関連事業を営む株式会社テクノスピーチを完全子会社化し、グループ経営に舵を切ることとなりました。
グループ全社における対処すべき主な課題としましては、以下の2点が挙げられます。
①グループ経営の推進当社グループの一社となった株式会社テクノスピーチについて、予定通りの年数以下で着実に投資回収できるよう、当社の持つモバイル開発技術力・グローバルマーケティング力・事業企画力に加え、以下のような高いシナジー効果を創出・維持し、グループの成長を中長期的にブーストさせてまいります。
 ・サブカルチャー志向のクリエイター層の支持 ・キャラクター表現に不可欠なイラスト ・音声とイラストが融合する新たな創作文化の発展 ②グループ内部管理体制の構築及び運用株式会社テクノスピーチは2025年12月期から当社の連結子会社となり、当該事業年度以降の当社の連結業績に含まれる予定です(連結財務諸表に関する会計基準におけるみなし取得日の規定により、貸借対照表は2025年3月末付で、損益計算書は2025年4月1日から取り込む予定)。
従って、今後は、当社グループの一社となった株式会社テクノスピーチを含めた、有効性が高く、且つ効率の良いグループ内部管理体制の構築及び運用を行ってまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)ガバナンス当社は、持続可能な環境や社会への貢献による中長期的な企業価値向上のため、サステナビリティを巡る課題 への対応は経営の重要な課題であると認識しております。
今後においては、然るべき時期に、サステナビリティを巡る課題に適時適切に対応していくための体制整備を行い、基本方針の策定を検討してまいります。
(2)戦略当社の持続的な成長や企業価値向上のためには、人材は最も重要な経営資源であり、豊かな人間性、高度な専 門的知識・スキルや経験を有する多様な人材の確保、育成及び定着が不可欠だと考えております。
そのため、会社の成長に即した人事制度(目標管理制度、人事評価制度、賃金制度)の改訂、最新の技術に関する教育研修制度や勉強会の更なる拡充、シフト制・時短勤務・育児休業取得などをはじめとする働きやすい環境の推進など、人材確保のための各種制度の検討、整備を引き続き行ってまいります。
(3)リスク管理当社では、サステナビリティ関連のリスクを、その他経営上のリスクと一体的に監視及び管理しております。
 当社におけるリスクマネジメントの取組については、「3 事業等のリスク」に記載しております。
 (4)指標及び目標当社では、性別や年齢、国籍等に関わらず、能力や適性に応じて管理職への登用を含め、適材適所で配置していく方針です。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に係る指標について、具体的な目標は設定しておりませんが、今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標及び開示項目を検討してまいります。
戦略 (2)戦略当社の持続的な成長や企業価値向上のためには、人材は最も重要な経営資源であり、豊かな人間性、高度な専 門的知識・スキルや経験を有する多様な人材の確保、育成及び定着が不可欠だと考えております。
そのため、会社の成長に即した人事制度(目標管理制度、人事評価制度、賃金制度)の改訂、最新の技術に関する教育研修制度や勉強会の更なる拡充、シフト制・時短勤務・育児休業取得などをはじめとする働きやすい環境の推進など、人材確保のための各種制度の検討、整備を引き続き行ってまいります。
指標及び目標  (4)指標及び目標当社では、性別や年齢、国籍等に関わらず、能力や適性に応じて管理職への登用を含め、適材適所で配置していく方針です。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に係る指標について、具体的な目標は設定しておりませんが、今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標及び開示項目を検討してまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 当社の持続的な成長や企業価値向上のためには、人材は最も重要な経営資源であり、豊かな人間性、高度な専 門的知識・スキルや経験を有する多様な人材の確保、育成及び定着が不可欠だと考えております。
そのため、会社の成長に即した人事制度(目標管理制度、人事評価制度、賃金制度)の改訂、最新の技術に関する教育研修制度や勉強会の更なる拡充、シフト制・時短勤務・育児休業取得などをはじめとする働きやすい環境の推進など、人材確保のための各種制度の検討、整備を引き続き行ってまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 当社では、性別や年齢、国籍等に関わらず、能力や適性に応じて管理職への登用を含め、適材適所で配置していく方針です。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に係る指標について、具体的な目標は設定しておりませんが、今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標及び開示項目を検討してまいります。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
 (1) 事業環境に関するリスク① インターネット広告市場動向の変化(顕在化の可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:大)広告市場は市場変化や景気動向の変動による影響を受けやすく、今後、急激な景気の変化等が生じた場合、広告及びインターネット広告の需要に影響する可能性があります。
当社はモバイル事業において広告市場の影響を抑えるような収益構造を目指し、定額課金型である「ibisPaint」のプレミアム会員サービスへの誘導を強化するプロモーション策を実施してまいりますが、急激な景気の変化等が生じた場合、広告掲載案件や広告単価の減少等により、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② ユーザー嗜好の変化(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)モバイルアプリ市場内外において新しいコンテンツサービスが次々とリリースされ、ユーザーの嗜好の移り変わりが激しい競争環境において、当社の提供するモバイルアプリがユーザーのニーズ及びトレンドの変化にスピーディに対応できなかった場合、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社はマーケティングによるユーザー嗜好の把握や既存ユーザーからの意見の収集を通じてモバイルアプリの開発、改良を行い、最適なモバイルアプリの提供に努めることで事業の継続及び拡大を図ります。
③ システム投資動向の変化(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)生産性向上のためのシステム化需要や情報通信技術の発達に伴うデジタルサービス等の需要増加により、システム投資動向が上向きである中、企業におけるIT人材の不足が顕在化していることから、当社ソリューション事業に関連する受託開発、IT技術者派遣の市場は拡大していくものと予測しております。
しかし、経済状況の変化や景気低迷により、当社の予測に反してシステム投資動向が抑制傾向になった場合は、受注量の減少や取引価格の低下等により当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は顧客のニーズに的確に対応できる人材確保のため、ITエンジニアへの研修及び優秀な人材の採用と育成を推進することで事業の継続及び拡大を図ります。
④ 技術革新について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社は情報通信技術との関連性が高い事業を行っておりますが、当該分野はハード面、ソフト面いずれにおいても技術革新の速度及びその変化が著しく、新技術の開発や新サービスの提供が次々と行われております。
技術革新へ対応できるようにアプリ関連の研究開発、システムエンジニア等のITエンジニアへの研修及び優秀な人材の採用と育成に努めておりますが、これらの施策を上回る速度で技術革新が進んだ場合や適切な対応ができなかった場合には、競合他社に対する当社の競争力が低下し、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ モバイルアプリ市場動向の変化(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)世界的にSNS系のアプリや動画、音楽、ゲーム等のコンテンツ系アプリの利用ユーザーが年々増加傾向にあり、当社モバイル事業に関連するモバイルアプリ市場は今後も拡大していくものと予測しております。
しかし、当社の予測に反してモバイルアプリ市場が急激に縮小した場合、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社はモバイル事業だけでなくソリューション事業についても収益の柱として位置づけており、事業ポートフォリオを拡大することでリスクを分散してまいります。
 
(2) 事業内容に関するリスク① 「ibisPaint」への依存について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社の売上構成比において、特定のサービス「ibisPaint」の比重が高く、その売上高の大半はユーザーの広告閲覧による広告収入となっております。
当社は、「ibisPaint」の利用を維持・促進するため、機能改善や新機能の追加、各種プロモーション等によるユーザーの利用の活性化を図っておりますが、かかる対策が適時適切に行えなかった場合、又はかかる対策が功を奏さなかった場合など、何らかの理由によってユーザーの興味・関心を維持できない場合、又は競合他社が当社より魅力あるサービスをリリースするなどして「ibisPaint」の競争力が低下した場合、アクティブユーザー数の減少、広告収入の低下等により、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 海外展開について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社はモバイルアプリ提供プラットフォームである「Google Play」や「App Store」等を通じて海外ユーザーにもモバイルアプリを提供しており、さらなるダウンロード数、ユーザー数の増加を目指して事業展開を行っていく方針であります。
しかし、ユーザーの嗜好や商慣習等が国ごとに本邦と大きく異なることもあり、当社の提供するサービス内容によってはアプリの提供停止や想定どおりに事業展開できない可能性があります。
海外展開にあたってはこれらのリスクが発現しないように調査、翻訳、サービスの実装等を行っているものの、リスクが顕在化した場合は、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2022年2月以降のロシアによるウクライナ侵攻の影響については、プラットフォームからのアプリ提供も含め、ロシア国内におけるサービスを一時的に停止しておりますが、当社の業績に及ぼす影響は限定的であります。
ウクライナ情勢の長期化やその他地政学的リスクの顕在化等により経済状況が悪化した場合には、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 提供する製品・サービスの重大な不具合について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期無し、影響度:大)当社モバイル事業の提供する各種製品・サービスは、開発計画から本番リリースに至るまでの開発プロセスが定められており、品質のチェックを十分に行った上で本番リリースをしております。
しかし、各種製品・サービス提供後に、予期せぬバグや欠陥、オペレーションのミスにより、システムに重大な不具合が発生した場合、当社のブランドイメージの毀損、悪化、ユーザー数の減少、機会損失による売上の低下、補修等追加コストや損害賠償請求の発生等により、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ M&A、資本業務提携について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、事業拡大を図るため、M&Aや資本業務提携を有力な手段としてとらえております。
M&Aの検討に当たっては、専門家を含めたデューデリジェンスを実施し、対象企業の業績、財政状況、ユーザー層、競争優位性、当社事業とのシナジー効果やリスク分析結果等を十分に考慮した上で進めております。
しかしながら、事前の調査・検討にもかかわらず、M&Aや資本業務提携実施後に、市場環境の著しい変化があった場合、対象企業の事業が計画通りに進捗せず投下資金の回収が困難となった場合及びデューデリジェンスにおいて発見することが困難であった財務・法務・事業上の問題等が発覚した場合等においては、対象会社の株式取得価額やのれんの減損が発生し、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ サービスの健全性について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社の運営するモバイルアプリは、数多くのSSP事業者へ広告の掲載を委託しており、「ibisPaint」を配信する前に国内外のSSP運営事業者の基準や当社の基準に照らし、「ibisPaint」に表示される広告、自社運営オンラインギャラリー「ibispaint.com」へ掲載されるコンテンツ、その表現等の健全性を確保するように努めております。
具体的には、SSP事業者との取引開始時における審査の実施や、社内にて広告掲載基準を設けるなど、広告及びリンク先のサイトの内容についての管理を実施しております。
また、当社従業員が既に掲載されている広告、広告のリンク先サイト及び「ibispaint.com」を定期的に巡回し、広告掲載基準の遵守状況や公序良俗に違反するイラスト投稿の有無、当社広告の掲載状況を監視しております。
広告掲載基準に違反する行為や公序良俗に違反するイラスト及び公序良俗に違反する媒体での当社広告掲載が発見された場合には、当該SSP事業者やイラスト投稿ユーザーに対する警告、契約解除といった措置を講じております。
しかしながら、こうした対応・措置等にもかかわらず公序良俗に反する広告が掲載されてしまう可能性があります。
広告主等が公序良俗に反する広告や商品・サービスの提供、コンテンツの掲載を当社の意図に反して継続することにより、当社の提供するアプリや当社のアカウントがプラットフォーム運営事業者により削除された場合には、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、自社運営オンラインギャラリー「ibispaint.com」へ公序良俗に違反するイラストが多数投稿された場合や当社が広告主として出稿した広告が公序良俗に違反する媒体に掲載された場合においても、当社のブランドイメージの毀損、悪化に繋がり、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 広告宣伝について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社モバイル事業においては、アプリダウンロード数の増加並びに新規ユーザーの獲得が売上高増加に繋がることから、広告宣伝活動は重要な投資であると認識しております。
広告宣伝費の支出に関しては、費用対効果を測定し、最適な広告宣伝を実施するように努めております。
しかしながら、当社の想定どおりの効果が得られない場合や、競合環境の変化等により広告宣伝費が増加した場合には、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 特定の取引先への依存について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社モバイル事業はビジネスモデル上、Apple Inc.やGoogle LLC等のプラットフォーム運営事業者への依存が大きくなっております。
そのため、これらプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換及び動向によっては、プラットフォーム運営事業者へ支払う手数料率の変動等の理由により、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対する予防策として、当社はプラットフォーム運営事業者の動向を注視するとともに、業界団体等からの情報収集を適時に行うことで適切な対応策を講じてまいります。
⑧ 為替変動について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社モバイル事業では、海外のSSP事業者及び海外ユーザーと取引しており、海外売上高の比率は全社売上高の約4割以上を占めております。
当社は想定為替レートの変動を織り込んだ事業計画を策定しておりますが、想定の範囲を超えて円高が進んだ場合には、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 見積り違い及び納期遅延等について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社ソリューション事業の受託開発は、予定工数等に基づきコストの見積りを行っておりますが、仕様変更や追加作業に起因する作業工数の増大により実績が見積りを超えた場合、低採算又は採算割れとなる可能性があります。
また、あらかじめ定めた期日までに顧客に対して作業を完了・納品できなかった場合には損害遅延金、最終的に作業完了・納品ができなかった場合には損害賠償請求が発生し、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社はプロジェクト管理の徹底や各事業部責任者によるモニタリングを実施することで、リスクの早期発見、対策をしております。
⑩ 風評に関するリスクについて(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、当社の製品やサービスに対する悪質な風評がインターネット上の書き込み等により発生・流布した場合、速やかに適切な対応を図ってまいりますが、それが正確な事実に基づくものであるか否かにかかわらず、そのような風評により当社の社会的信用が毀損し、当社の事業、業績に影響を与える可能性があります。
⑪ 待機工数について(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社ソリューション事業のIT技術者派遣においては、システムエンジニア等のITエンジニアと無期雇用契約を締結しております。
そのため、これら派遣技術者に係る人件費は派遣先での稼働時間に関係なく発生し、固定費として売上原価に計上されます。
経済状況の変化等に伴い、顧客の情勢が劇的に変化し、労働力に対する需要が減少した場合は、派遣技術者の稼働率、稼働単価の低下等により相対的に原価率が上昇し、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は取引先との長期・安定的な取引関係を構築し、顧客の多様化を図ることで外部環境に左右されづらい収益構造の構築に努め、顧客からソフトウェア投資計画や技術者需要を確認することで待機工数の最小化に努めてまいります。
 (3) 法的規制に関するリスク① 法的規制(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)当社が行う事業では、主に不正競争防止法、不当景品類及び不当表示防止法、著作権法、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)等の法的規制を受けております。
特に、労働者派遣法においては、偽装請負に巻き込まれる等の何らかの理由により、同法に定める派遣元事業主としての欠格事由(労働者派遣法第6条)に該当した場合や当該許可の取消事由(同第14条)に該当した場合に、IT技術者派遣事業の全部又は一部の継続が困難となる可能性があります。
また、法令等の改正・制定等により新たな制約を受けるリスクや既存の制約が強化されるリスクがあります。
当社では関連する法令等の情報を適時収集し、定期的な内部監査やコンプライアンス研修により法令順守に努めているものの、これらのリスクが顕在化した場合は、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の提供する「ibisPaint」は、海外売上比率が高く、GDPR(注1)、CCPA(注2)等の国内外の個人情報に関する海外の法的規制等を受けております。
当社ではEU代理人、DPO(注3)の設置及びアプリ内での同意画面の実装等を行い対応しておりますが、海外の法的規制内容の変更があった場合には、想定どおりに事業展開できない可能性があり、当社の事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(注1):「EU一般データ保護規則」(GDPR:General Data Protection Regulation)の略称。
(注2):「カリフォルニア州消費者プライバシー法」(CCPA:California Consumer Privacy Act)の略称。
(注3):「データ保護責任者」(Data Protection Officer)の略称。
② 知的財産権について(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社は所有する知的財産権を管理し、その権利を保護することによって社業の発展と業績の向上に努めておりますが、当該権利を第三者により侵害される可能性や何らかの理由により知的財産の権利化ができない可能性があります。
一方で、当社が第三者の知的財産を侵害した場合には、損害賠償請求や使用差し止め請求等の訴えを起こされる可能性があり、これらのリスクが顕在化した場合は、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は「知的財産権管理規程」を定め、知的財産権の管理及び権利化を行うとともに、権利化に際しては特許事務所等を利用して他社の知的財産権を侵害する恐れがないか事前調査することでリスクへ対応しております。
③ 請負契約に基づく契約不適合責任について(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)当社ソリューション事業の受託開発における契約形態のうち、請負契約については、設計・開発を請負って完成すべき業務の遂行や成果物の納入に対して対価を受領しており、契約不適合責任等の追及を受ける可能性があります。
当社では契約不適合責任等に係るリスクを軽減するために、履行割合型準委任契約での業務受託を推進するほか、請負契約上の個別契約(注文書)において、完成すべき業務や成果物の仕様、検収方法を明確に定義しております。
しかし、当該リスクが顕在化した場合は、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。
 (4) 組織体制に関するリスク① 人材の確保及び育成について(顕在化の可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社が今後とも持続的に成長していくためには、市場動向の変化や技術革新に対応できる優秀なモバイルアプリ開発エンジニア、システムエンジニア等のITエンジニアや事業規模に適した内部管理体制を構築するための管理人材といったあらゆる職種での人材の質及び量の向上が不可欠であると認識しております。
そのため、優秀な人材の確保と育成は、事業発展のための根幹と考え、当社として必要な人材を明確に定義づけした上で、適時必要な戦力となる社員の採用を行い、育成してまいりますが、人材獲得競争の激化や市場ニーズの変化等により、想定どおりの採用が進まないこと等により優秀な人材の獲得が困難となる場合や、現在在職する人材の社外への流出が生じた場合には、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 特定人物への依存について(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社代表取締役である神谷 栄治は、創業者であると同時に「ibisPaint」を始めとする当社のモバイルアプリ開発において、創業以来重要な役割を担ってまいりました。
同氏はアプリ開発を中心に豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略、新規開発において重要な役割を担っております。
当社は取締役及び従業員への情報共有や権限委譲、組織体制の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、万が一、同氏に不測の事態が生じ、当社の経営執行を継続することが困難となった場合には、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 情報管理について(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社はモバイル事業においてアプリ利用者の個人情報を取得する場合があります。
当社に起因する問題により個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、企業イメージの悪化、損害賠償請求の発生等の可能性があります。
また、第三者の故意又は過失その他の事由により、アプリサービスの核となるソースコード等の機密情報が流出、模倣等された場合、当社の開発するモバイルアプリの優位性が損なわれる可能性があります。
ソリューション事業においては、当社の従業金が顧客の保有する各種機密情報、新製品の開発、設計等に係る重要な情報を取り扱う場合があります。
当社に起因する問題により顧客機密情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、取引解消請求、損害賠償請求の発生等の可能性があります。
当社は情報統括管理者を選定し、情報システム・セキュリティに関する規程類の整備運用を行っている他、プライバシーマーク制度に基づく個人情報保護マネジメントシステムの運用等により情報管理を徹底しているものの、リスクが顕在化した場合は、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ システム障害について(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社の事業はスマートフォンやPC、コンピューターシステムを結ぶネットワークに依存しており、インターネットを利用したサービスを提供するにあたっては、バックアップ体制の構築等の様々なトラブル対策を実施しております。
しかし、自然災害や不慮の事故等によって、これらのネットワークが正常に機能しなくなった場合は、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 内部管理体制について(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)当社は企業価値の持続的な拡大にはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守を徹底するため、管理部門の人員の充実及び内部管理体制の強化に努めております。
しかし、事業の急速な拡大や事業内容等の変更により、事業規模に適した内部管理体制の構築、管理人材の確保及び育成が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。
 (5) その他のリスク① 自然災害、事故等について(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社は自然災害、事故等に備え、定期的なシステムのバックアップ、稼働状況の常時監視等によりトラブルの事前防止又は回避に努めております。
しかし、当社所在地近辺において、大地震等の自然災害が発生した場合、当社設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生し、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 感染症の拡大について(顕在化の可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)当社では、新型コロナウイルスをはじめとする感染症の流行に備え、従業員の健康と安全の確保を最優先に感染防止対策を徹底しております。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の再拡大や新たな感染症の蔓延などにより、長期にわたって人々の行動に制限が課され、経済状況が悪化した場合には、当社の事業、業績に影響を及ぼす可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用・所得環境は回復基調にあったものの、エネルギーや原材料価格の高騰による物価の上昇が続きました。
一方で、ロシア・ウクライナ問題の長期化や中東情勢の緊迫化など、国際情勢には不安定さが増しており、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
このような環境のもと、当社は、高成長事業であるモバイルペイントアプリ「ibisPaint(アイビスペイント)」シリーズの開発/運営を主軸としたモバイル事業と、安定成長事業であるスマートフォンやタブレットなどのインターネット端末でのアプリケーション開発支援を行うソリューション事業の2本柱で積極的な事業展開を行ってまいりました。
世界200以上の国と地域にユーザーを持つ「ibisPaint」においては、デジタルイラストユーザーのトレンドを常に意識した魅力的な新機能や新サービスの更なる拡充に注力し、サブスクリプション課金などのマネタイズ策の強化に取り組んでまいりました。
ソリューション事業においては、急速な技術革新を背景にした企業のDX化における生産性向上や競争力強化のためのIT需要を的確に捉え、長年にわたり培ってきた高い技術力と柔軟な対応力を強みに、法人顧客に高度なソリューション提供を更に推進いたしました。
以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高4,625,427千円(前年同期比13.2%増)、営業利益1,155,358千円(前年同期比166.1%増)、経常利益1,170,367千円(前年同期比173.4%増)、当期純利益839,294千円(前年同期比190.8%増)となりました。
事業セグメント別の状況は、以下のとおりであります。
<モバイル事業>当事業年度におきましては、主力製品の「ibisPaint」についてはシリーズ累計のダウンロード数を積み重ね、2024年5月2日に大台の4億ダウンロードを達成し、2024年12月末日時点では4億4,967万ダウンロード(前年同期比20.8%増)となりました。
モバイル事業では、新機能の追加やサービス拡充、ユーザーの声をもとにしたアプリの改善や仕様変更への対応(Ver.11.2.0からVer.12.2.12までリリース)をはじめ、YouTubeでの継続的なお絵描き講座の動画投稿、季節やトレンドに合わせた素材コンテストの開催(第37~44回)及び豊富な無料素材の追加など、常にユーザーフレンドリーを意識した製品の提供に注力してまいりました。
2024年3月には、イラストの拡大・縮小を繰り返しても描画した線が劣化しないという「ベクターレイヤー機能」などを実装したVer.12.0.0をリリースしたほか、PC版の「ibisPaint for Windows」においても、モバイル版と同様のサブスクリプションによるプレミアム会員サービス(月額480円、年額2,950円)を開始いたしました。
2024年5月には、画像生成AIによる追加学習を妨げるノイズをイラストに付与し、ユーザー独自の作風が模倣されることを防ぐ「AI学習妨害機能」などを実装したVer.12.1.0を、2024年9月には、作成したイラストをフォルダに分けて整理することを可能にする「作品フォルダ機能」などを実装したVer.12.2.0を、それぞれリリースいたしました。
いずれの新機能・新サービスもユーザーから好評を博しておりますが、中でも「AI学習妨害機能」及び「作品フォルダ機能」はプレミアム会員(サブスクリプション)のみが利用できる機能として実装したため、サブスクリプション契約数の増加にも大きく貢献いたしました。
以上の結果、売上高は2,611,002千円(前年同期比6.3%増)となりました。
売上区分別の国内売上高及び海外売上高は以下のとおりであります。
前事業年度(自 2023年1月1日   至 2023年12月31日)当事業年度(自 2024年1月1日   至 2024年12月31日)金額(千円)構成比(%)金額(千円)構成比(%)増減率(%)アプリ広告国内売上高448,00624.3393,83723.7△12.1海外売上高1,397,57075.71,265,84176.3△9.4計1,845,576100.01,659,678100.0△10.1アプリ課金(サブスクリプション + 売切型アプリ)国内売上高203,22433.8281,74729.938.6海外売上高398,76466.2661,42870.165.9計601,988100.0943,175100.056.7その他国内売上高6,39978.96,45079.20.8海外売上高1,71021.11,69820.8△0.7計8,110100.08,148100.00.5合計国内売上高657,63026.8682,03526.13.7海外売上高1,798,04573.21,928,96773.97.3計2,455,675100.02,611,002100.06.3 当事業において主な収入源となっているアプリ広告につきましては、DAU(日次アクティブユーザー)は概ね高い水準を維持し、また、為替は2024年8月以降円高に振れた時期もあったものの、期を通しては円安傾向にありました。
しかしながら、より収益性の高いサブスクリプションへのシフトを志向したこと、アプリ広告事業の一部施策において実装段階で予期せぬ不具合が生じたことなどから、売上高は1,659,678千円(前年同期比10.1%減)となりました。
アプリ課金につきましては、サブスクリプションは前述した各種新機能の追加やPC版サブスクリプションの開始などのほか、既存ユーザーに対するプレミアム会員サービスへの契約促進施策が奏功し、売上高は687,181千円(前年同期比108.2%増)、会員数は232,053人(前年同期比94.4%増)と大きく増加いたしました。
一方、売切型アプリにつきましては、モバイル版・PC(Windows)版ともにサブスクリプションへの誘導が想定以上に進んだため、売上高は255,994千円(前年同期比5.9%減)となりました。
また、当事業年度よりオーガニック成長へ転換し効果的な広告投資を行ったことにより、セグメント利益は1,342,323千円(前年同期比76.7%増)となりました。
<ソリューション事業>当事業年度におきましては、クラウドコンピューティング技術やモバイルアプリ開発のニーズが拡大を続ける中、特にエンタープライズ企業との直取引による拡大と深耕を推進したことにより、受託開発が大きく成長いたしました。
従来のBtoC向け開発からBtoB向け開発への移行が緩やかに進む一方、幅広い分野の法人や地方自治体からのシステム開発受注が増加し、クラウドサーバの構築・移行支援(サーバレス環境の構築を含む)では安定的な収益を生む運用保守案件も順調に増加しております。
本サービスにおいては、最新の技術をマスターするためのeラーニングによる多彩な教育カリキュラムや豊富な開発経験を活かした社内勉強会、AIを活用した開発生産性の抜本的向上策、顧客ニーズに合致した様々なアプリケーション開発手法など、高付加価値なSI体制の構築に向けて諸施策の検討及び導入を積極的に推進しております。
IT技術者派遣では、大手SIerやソフトウェア開発企業などを中心に、最新の技術を習得したハイスキルなITエンジニアを提供し、派遣先企業のIT・DX関連における課題解決を力強く支援いたしました。
一方で、主に前事業年度に大量に採用したITエンジニアとの開発案件におけるミスマッチ等により、特に下期において多くの離職が顕在化したため、期末のITエンジニア数が240人(前年同期比で増減なし)となりました。
こちらは、会社側とのコミュニケーションを質・量共に充実させる形で既に対策を実行いたしております。
当事業は、引き続き、最新の技術を駆使したモバイルアプリ開発支援を強みに、売上高・利益を着実に増加させる安定成長事業として、より一層の事業拡大を目指してまいります。
以上の結果、売上高は2,014,424千円(前年同期比23.5%増)となり、内訳としては、受託開発が526,919千円(前年同期比89.5%増)、IT技術者派遣が1,487,505千円(前年同期比9.9%増)となりました。
増収に加え、エンジニアの採用が一服したこともあり、セグメント利益は275,514千円(前年同期比204.2%増)となりました。
② 財政状態の状況(資産)当事業年度末の資産合計は3,200,964千円となり、前事業年度末に比べ1,091,639千円の増加となりました。
これは主に、現金及び預金が998,081千円、ソフトウェアが32,355千円、前払費用が26,630千円増加したこと等によるものであります。
(負債)当事業年度末の負債合計は1,071,135千円となり、前事業年度末に比べ251,446千円の増加となりました。
これは主に、長期借入金が20,454千円減少した一方で、未払法人税等が159,491千円、契約負債が96,770千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)当事業年度末の純資産合計は2,129,829千円となり、前事業年度末に比べ840,193千円の増加となりました。
これは、新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ9,888千円増加するとともに、当期純利益839,294千円の計上による増加と剰余金の配当50,890千円の支払い等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は2,227,851千円となり、前事業年度末と比較して998,081千円増加となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における営業活動による資金の増加は1,202,621千円(前事業年度は307,591千円の増加)となりました。
これは主に、税引前当期純利益1,170,367千円の計上及び法人税等の支払額192,570千円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における投資活動による資金の減少は144,877千円(前事業年度は192,833千円の減少)となりました。
これは主に、無形固定資産の取得による支出119,154千円、差入保証金の差入による支出20,287千円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における財務活動による資金の減少は62,434千円(前事業年度は520,292千円の増加)となりました。
これは主に、株式の発行による収入19,776千円、長期借入金の返済による支出31,090千円、配当金の支払額50,845千円等があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当社が提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 受注実績当事業年度におけるソリューション事業の受託開発に係る受注実績は次のとおりです。
なお、モバイル事業及びソリューション事業のIT技術者派遣は提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)ソリューション事業516,679151.791,22789.9合計516,679151.791,22789.9 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.当事業年度において、受注実績に著しい変動がありました。
これは、受注件数が増加したこと等によるものです。
c 販売実績当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)モバイル事業2,611,002106.3ソリューション事業2,014,424123.5合計4,625,427113.2 (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。
相手先前事業年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)当事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)Google LLC1,849,58145.31,878,15540.6
(注) Google LLCはプラットフォーム提供会社であり、同社に対する販売実績は、当社の提供するアプリの利用者(ユーザー)にかかる広告売上高等であります。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a 財政状態の分析財政状態の分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりです。
b 経営成績の状況の分析(売上高)当事業年度における売上高は4,625,427千円(前年同期比13.2%増)となり、前事業年度と比較して538,562千円の増収となりました。
これは主にモバイル事業の主製品であるモバイルペイントアプリ「ibisPaint」シリーズの累計ダウンロード数が2024年12月末に4億4,967万件(前年同期比20.8%増)となり、プレミアム会員サービスのサブスクリプション売上が順調に推移したこと、ソリューション事業の受託開発が大きく成長したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)当事業年度における売上原価は1,833,158千円(前年同期比22.8%増)となりました。
これは主にモバイル事業の開発人員採用に伴う人件費の増加、アプリダウンロード数が伸びたことによるサーバ利用料等の通信費の増加、ソリューション事業における受託開発増加に伴う人件費の増加等によるものであります。
この結果、売上総利益は2,792,269千円(前年同期比7.6%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)当事業年度における販売費及び一般管理費は1,636,910千円(前年同期比24.2%減)となりました。
これは主にモバイル事業の売上増加に伴う販売手数料が増加した一方、エンジニアの採用が一服したことによる採用費の減少や、効率的な広告投資により広告宣伝費が減少したことによるものであります。
この結果、営業利益は1,155,358千円(前年同期比166.1%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)当事業年度における営業外収益は主に受取報奨金や為替差益の計上により16,000千円(前年同期比66.6%増)となりました。
営業外費用は主に支払利息の計上により991千円(前年同期比93.7%減)となりました。
この結果、経常利益は1,170,367千円(前年同期比173.4%増)となりました。
(当期純利益)当事業年度における当期純利益は839,294千円(前年同期比190.8%増)となりました。
これは法人税等調整額を含む法人税等合計331,073千円を計上したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b 資金の財源及び資金の流動性当社の主な資金需要はモバイル事業の「ibisPaint」アップデート及び新規アプリ開発投資に係る人件費であります。
運転資金は主に自己資金及び金融機関からの借入により調達しております。
設備投資の必要性が生じた際には投資金額、手元資金、資本コスト等を総合的に考慮して最適な手段により調達することとしております。
現金及び現金同等物の当事業年度末残高は2,227,851千円であり、資金の流動性は十分に確保できております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
経営者は債権、繰延税金資産、引当金等に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。
また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。
実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これら見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
なお、当社の財務諸表で採用した重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
当事業年度中における経営上の重要な契約等は、次のとおりです。
相手先の名称契約の名称契約内容契約期間Google LLCGoogle Playデベロッパー販売/配布契約Android搭載端末向けアプリケーションの配信及び販売に関する契約期間の定めなし また、当社は、2024年12月26日開催の取締役会において、株式会社テクノスピーチの株式を100%取得し、子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結し、2025年1月31日付で株式会社テクノスピーチの全株式取得(子会社化)を完了いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 重要な後発事象」に記載のとおりであります。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社では、コンシューマ向けの自社製品である「ibisPaint」だけでなく、更に多くのユーザーに当社の製品を利用いただくため、法人向けの自社製品も提供すべく、日々、研究開発に取り組んでおります。
当事業年度における各セグメント別の研究の目的及び研究開発費は次のとおりです。
なお、研究開発費の総額は16,222千円であります。
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(1) モバイル事業モバイル事業においては、主力製品の「ibisPaint」については新機能の追加やサービス拡充、ユーザーの声をもとにしたアプリの改善や仕様変更への対応を中心に研究開発を行いました。
その結果、当事業における研究開発費は16,222千円となりました。

(2) ソリューション事業該当事項はありません。
(3) 全社共通該当事項はありません。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当事業年度に実施した設備投資の総額は127,554千円であり、セグメントごとの設備投資について示すと、次のとおりです。
なお、これらの資産には無形固定資産への投資を含めて記載しております。
(モバイル事業)「ibisPaint」の機能追加を目的としたソフトウェア開発等を中心に総額122,464千円の投資を実施いたしました。
(ソリューション事業)東京事業所の移転に伴う建物並びに名古屋本社の什器類の購入に5,090千円の投資を実施いたしました。
(全社共通)該当事項はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
2024年12月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)有形固定資産無形固定資産合計建物工具・器具及び備品ソフトウエア商標権名古屋本社(愛知県名古屋市中村区)ソリューション事業全社共通事務所設備1,189120164-1,47418名古屋事業所(愛知県名古屋市中村区)モバイル事業事務所設備2,825400--3,2257東京本社(東京都中央区)モバイル事業全社共通事務所設備ソフトウエア開発設備5,0531,148154,420308160,93030東京事業所 (東京都中央区)ソリューション事業全社共通事務所設備6,9952,067--9,06222大阪支社 (大阪市淀川区)ソリューション事業事務所設備2,666553--3,2208
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.各事業所は賃借物件であり、その年間賃借料は名古屋本社7,877千円、名古屋事業所6,300千円、東京本社30,013千円、東京事業所22,169千円、大阪支社5,303千円であります。
なお、2024年10月に名古屋事業所、2024年12月に東京事業所を移転しておりますが、年間賃借料は移転前の賃借料も含めて記載しております。
3.従業員数には正社員の他、契約社員を含んでおり、臨時雇用者(パート・アルバイト及び派遣社員)は含んでおりません。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。

(2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動16,222,000
設備投資額、設備投資等の概要5,090,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況33
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況4
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況4,518,000
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は投資株式を保有しておらず、投資株式の区分の基準及び考え方は定めておりません。
今後、保有を検討する状況が生じた場合は、取締役会にて基準等を定め、開示するものといたします。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2024年12月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
神谷 栄治東京都江東区1,736,24347.44
村上 和彦東京都中央区283,6807.75
畠山 敬多宮城県気仙沼市181,7004.96
渡辺 秀行東京都杉並区172,8604.72
木下 圭一郎東京都千代田区87,7002.40
NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN (CASHPB) (常任代理人 野村證券株式会社)1 ANGEL LANE, LONDON, EC4R 3AB, UNITED KINGDOM (東京都中央区日本橋1丁目13-1)45,3001.24
東京短資株式会社東京都中央区日本橋室町4丁目4-1041,3001.13
NATIONAL AUSTRALIA BANK LIMITED-JANA DIVERSIFIED GLOBAL SHARE TRUST-07(常任代理人 シティバンク、 エヌ・エイ東京支店)500 BOURKE STREET MELBOURNE 3000 VICTORIA, AUSTRALIA (東京都新宿区新宿6丁目27番30号)39,7001.08
山中 行人京都府京都市左京区34,3000.94
小林 哲朗新潟県新潟市中央区28,9000.79計-2,651,68372.45
(注)1.発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しております。  2.前事業年度末現在主要株主であった村上和彦は、当事業年度末では主要株主ではなくなりました。  3.2025年2月20日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、神谷栄治が2025年2月13日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2024年12月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。    なお、大量保有報告書の変更報告書の内容は以下のとおりであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)
神谷 栄治東京都江東区1,681,24345.94
株主数-金融機関1
株主数-金融商品取引業者21
株主数-外国法人等-個人2
株主数-外国法人等-個人以外27
株主数-個人その他2,728
株主数-その他の法人25
株主数-計2,804
氏名又は名称、大株主の状況小林 哲朗
株主総利回り2

Shareholders2

自己株式の取得-275,000
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー-275,000
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)3,635,06324,981-3,660,044 (変動事由の概要)普通株式の増加数の主な内訳は、次のとおりであります。
新株予約権の行使による増加 24,981株 2.自己株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)-66-66 (変動事由の概要)単元未満株式の買取りによる増加 66株

Audit1

監査法人1、個別仰星監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年3月28日株式会社アイビス取締役会 御中仰星監査法人名古屋事務所 指定社員業務執行社員公認会計士堤 紀彦 指定社員業務執行社員公認会計士川合 利弥 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社アイビスの2024年1月1日から2024年12月31日までの第26期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社アイビスの2024年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項 重要な後発事象に記載されているとおり、会社は2024年12月26日開催の取締役会の決議に基づき、2025年1月31日付で株式会社テクノスピーチの全株式を取得し、同社を子会社としている。
 当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
モバイル事業に係る収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項(収益認識関係)に記載されているとおり、株式会社アイビス(以下会社)の当事業年度におけるモバイル事業の売上高は2,611,002千円であり、損益計算書の売上高の56.4%を占めている。
モバイル事業の売上高は、主にアプリ広告、サブスクリプション、売切型アプリ等の収益により構成されている。
具体的には、注記事項(収益認識関係)に記載の通り、アプリ広告による収益については、顧客のアプリに広告が掲載された時点、又は顧客がバナーをクリックした時点、サブスクリプションによる収益については契約期間、売切型アプリによる収益については、顧客が有料版アプリ又は広告除去アドオンを購入した時点で、それぞれ収益を認識している。
そして、会社はモバイル事業を収益性を重視した高成長事業と位置付けており、当該事業の業績の良否及び今後の成長性が経営者及び投資家にとって最大の関心事になると想定される。
以上から、モバイル事業の売上高に虚偽表示が発生した場合、財務諸表に重要な影響を及ぼすと考え、当監査法人はモバイル事業に係る収益認識が監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、モバイル事業に係る収益認識を検討するにあたり、主に以下の監査手続を実施した。
・モバイル事業に係る収益認識に関する内部統制を理解し、整備及び運用状況の評価を実施した。
・アプリ広告、サブスクリプション及び売切型アプリによる収益について、DAU(Daily Active Users)などの非財務情報と売上高の関係の観点から、前期比較分析を実施した。
・アプリ広告による収益について、サンプルにより、監査人立合のもとでプラットフォーム業者のホームページにログインして取得された収入情報と突合した。
・サブスクリプション及び売切型アプリによる収益について、会社が月額サブスクリプション、年額サブスクリプション、売切型アプリを分類するために作成した企業作成情報のうち、その分類の正確性を検証するため、サンプルにより、監査人立会のもとでプラットフォーム業者のホームページにログインして取得された収入情報と突合した。
・月額及び年額サブスクリプションによる収益について、期間帰属の検討のため、契約月及び月割計算の正確性を検証した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
モバイル事業に係る収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項(収益認識関係)に記載されているとおり、株式会社アイビス(以下会社)の当事業年度におけるモバイル事業の売上高は2,611,002千円であり、損益計算書の売上高の56.4%を占めている。
モバイル事業の売上高は、主にアプリ広告、サブスクリプション、売切型アプリ等の収益により構成されている。
具体的には、注記事項(収益認識関係)に記載の通り、アプリ広告による収益については、顧客のアプリに広告が掲載された時点、又は顧客がバナーをクリックした時点、サブスクリプションによる収益については契約期間、売切型アプリによる収益については、顧客が有料版アプリ又は広告除去アドオンを購入した時点で、それぞれ収益を認識している。
そして、会社はモバイル事業を収益性を重視した高成長事業と位置付けており、当該事業の業績の良否及び今後の成長性が経営者及び投資家にとって最大の関心事になると想定される。
以上から、モバイル事業の売上高に虚偽表示が発生した場合、財務諸表に重要な影響を及ぼすと考え、当監査法人はモバイル事業に係る収益認識が監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、モバイル事業に係る収益認識を検討するにあたり、主に以下の監査手続を実施した。
・モバイル事業に係る収益認識に関する内部統制を理解し、整備及び運用状況の評価を実施した。
・アプリ広告、サブスクリプション及び売切型アプリによる収益について、DAU(Daily Active Users)などの非財務情報と売上高の関係の観点から、前期比較分析を実施した。
・アプリ広告による収益について、サンプルにより、監査人立合のもとでプラットフォーム業者のホームページにログインして取得された収入情報と突合した。
・サブスクリプション及び売切型アプリによる収益について、会社が月額サブスクリプション、年額サブスクリプション、売切型アプリを分類するために作成した企業作成情報のうち、その分類の正確性を検証するため、サンプルにより、監査人立会のもとでプラットフォーム業者のホームページにログインして取得された収入情報と突合した。
・月額及び年額サブスクリプションによる収益について、期間帰属の検討のため、契約月及び月割計算の正確性を検証した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別モバイル事業に係る収益認識
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以上
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

BS資産

その他、流動資産13,519,000
有形固定資産23,019,000
ソフトウエア154,585,000
無形固定資産154,893,000
長期前払費用11,142,000
繰延税金資産66,633,000
投資その他の資産237,989,000

BS負債、資本

1年内返済予定の長期借入金20,454,000
未払金320,512,000
未払法人税等287,706,000
未払費用38,130,000
賞与引当金116,008,000
資本剰余金387,688,000
利益剰余金1,316,341,000
株主資本2,093,841,000
負債純資産3,200,964,000

PL

売上原価1,833,158,000
販売費及び一般管理費1,636,910,000
営業利益又は営業損失1,155,358,000
受取利息、営業外収益632,000
為替差益、営業外収益4,576,000
営業外収益16,000,000
支払利息、営業外費用964,000
営業外費用991,000
固定資産除却損、特別損失0
特別損失0
法人税、住民税及び事業税347,537,000
法人税等調整額-16,464,000
法人税等331,073,000

PL2

剰余金の配当-50,890,000
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)32,289,000
当期変動額合計9,888,000

FS_ALL

現金及び現金同等物の残高2,227,851,000
減価償却累計額、有形固定資産、一括控除-14,202,000
契約負債180,762,000
広告宣伝費、販売費及び一般管理費379,837,000
役員報酬、販売費及び一般管理費168,002,000
退職給付費用、販売費及び一般管理費2,669,000
減価償却費、販売費及び一般管理費3,309,000
現金及び現金同等物に係る換算差額2,771,000
現金及び現金同等物の増減額998,081,000
外部顧客への売上高4,625,427,000
減価償却費、セグメント情報94,063,000
有形固定資産及び無形固定資産の増加額127,554,000
研究開発費、販売費及び一般管理費16,222,000

営業活動によるキャッシュ・フロー

減価償却費、営業活動によるキャッシュ・フロー94,063,000
賞与引当金の増減額、営業活動によるキャッシュ・フロー11,716,000
支払利息、営業活動によるキャッシュ・フロー964,000
棚卸資産の増減額(△は増加)、営業活動によるキャッシュ・フロー-104,000
その他、営業活動によるキャッシュ・フロー10,650,000
小計、営業活動によるキャッシュ・フロー1,395,965,000
利息の支払額、営業活動によるキャッシュ・フロー又は財務活動によるキャッシュ・フロー-773,000
法人税等の支払額、営業活動によるキャッシュ・フロー-192,570,000

財務活動によるキャッシュ・フロー

長期借入金の返済による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー-31,090,000
配当金の支払額、財務活動によるキャッシュ・フロー-50,845,000

投資活動によるキャッシュ・フロー

有形固定資産の取得による支出、投資活動によるキャッシュ・フロー-11,412,000
その他、投資活動によるキャッシュ・フロー10,468,000

概要や注記

連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み、経理の状況当社は、財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。
具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、必要に応じて監査法人との協議を実施し、その他会計専門家からの情報共有、専門的な情報を有する団体等が主催する研修・セミナーへの参加などを通じて積極的な情報収集活動に努めております。
固定資産除却損の注記 ※3 固定資産除却損の内訳は、次のとおりです。
前事業年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)当事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)建物0千円0千円計0千円0千円
一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費 ※2 一般管理費のその他に含まれる研究開発費の総額は、次のとおりです。
前事業年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)当事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日) 10,044千円16,222千円
顧客との契約から生じる収益の金額の注記 ※1 顧客との契約から生じる収益売上高については、すべて顧客との契約から生じる収益の金額であり、顧客との契約から生じる収益以外の収益は含まれておりません。
新株予約権等に関する注記 3.新株予約権等に関する事項内訳目的となる株式の種類目的となる株式の数(株)当事業年度末残高(千円)当事業年度期首増加減少当事業年度末2019年有償第1回新株予約権普通株式----2,5502019年無償第1回新株予約権普通株式-----2021年無償第1回新株予約権普通株式-----2023年無償第1回新株予約権普通株式----14,9252024年無償第1回新株予約権普通株式----18,511合計----35,987 (注)2023年無償第1回及び2024年無償第1回新株予約権は、権利行使期間の初日が到来しておりません。
配当に関する注記 4.配当に関する事項(1) 配当金支払額決議株式の種類配当金の総額(千円)1株当たり配当額(円)基準日効力発生日2024年2月13日 取締役会普通株式50,890142023年12月31日2024年3月12日
(2)基準日が当事業年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌事業年度となるもの決議株式の種類配当の原資配当金の総額(千円)1株当たり配当額(円)基準日効力発生日2025年2月10日取締役会普通株式利益剰余金146,399402024年12月31日2025年3月11日
現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係 ※ 現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係は、次のとおりです。
前事業年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)当事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)現金及び預金1,229,770千円2,227,851千円現金及び現金同等物1,229,770千円2,227,851千円
報告セグメントの概要 1.報告セグメントの概要(1) 報告セグメントの決定方法当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、「モバイル事業」及び「ソリューション事業」の2つを報告セグメントとしております。

(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類「モバイル事業」は、インターネット端末向けアプリケーションの研究・開発・配信及び販売を行っております。
「ソリューション事業」は、アプリケーション開発支援やサーバ構築・運用保守等の受託開発及びIT技術者派遣を行っております。
報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法 2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「重要な会計方針」における記載と同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント表の脚注
(注) 1.セグメント利益の調整額△462,479千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であり、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント資産の調整額2,403,397千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産であり、主に報告セグメントに帰属しない現金及び預金であります。
3.その他の項目の調整額の減価償却費1,911千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産に係るものであります。
4.セグメント利益は、財務諸表の営業利益と調整を行っております。
製品及びサービスごとの情報 1.製品及びサービスごとの情報セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
売上高、地域ごとの情報 (1) 売上高 (単位:千円)日本米国その他 
(注)2合計2,696,459976,821952,1454,625,427
(注) 1.売上高は顧客(ユーザー)の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
2.広告売上高の内、顧客(ユーザー)の所在地の特定が困難な売上高については、その他に分類しております。
有形固定資産、地域ごとの情報
(2) 有形固定資産本邦に所在している有形固定資産の金額が貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
主要な顧客ごとの情報 3.主要な顧客ごとの情報 (単位:千円)顧客の名称又は氏名売上高関連するセグメント名Google LLC 
(注)1,878,155モバイル事業
(注) Google LLCはプラットフォーム提供会社であり、同社に対する販売実績は、当社の提供するアプリの利用者(ユーザー)にかかる広告売上高等であります。
報告セグメントごとの負ののれん発生益を認識する要因となった事象の概要 【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)該当事項はありません。
当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)該当事項はありません。
貸借対照表 ① 【貸借対照表】
(単位:千円) 前事業年度(2023年12月31日)当事業年度(2024年12月31日)資産の部 流動資産 現金及び預金1,229,7702,227,851 売掛金456,633455,916 契約資産8722,357 貯蔵品353135 前渡金38360 前払費用58,29084,921 その他99013,519 流動資産合計1,746,9472,785,061 固定資産 有形固定資産 建物31,89128,668 工具、器具及び備品9,0488,552 減価償却累計額△19,121△14,202 有形固定資産合計21,81823,019 無形固定資産 商標権373308 ソフトウエア122,229154,585 無形固定資産合計122,603154,893 投資その他の資産 長期前払費用10,25911,142 繰延税金資産50,16966,633 その他157,526160,214 投資その他の資産合計217,954237,989 固定資産合計362,377415,903 資産合計2,109,3253,200,964 (単位:千円) 前事業年度(2023年12月31日)当事業年度(2024年12月31日)負債の部 流動負債 1年内返済予定の長期借入金31,09020,454 未払金329,022320,512 未払費用37,82138,130 未払法人税等128,215287,706 契約負債83,991180,762 預り金22,96232,963 賞与引当金104,292116,008 流動負債合計737,396996,538 固定負債 長期借入金43,65423,200 役員退職慰労引当金32,91646,237 その他5,7235,160 固定負債合計82,29374,597 負債合計819,6891,071,135純資産の部 株主資本 資本金380,199390,087 資本剰余金 資本準備金341,209351,097 その他資本剰余金36,59136,591 資本剰余金合計377,800387,688 利益剰余金 利益準備金4545 その他利益剰余金 繰越利益剰余金527,8921,316,295 利益剰余金合計527,9371,316,341 自己株式-△275 株主資本合計1,285,9372,093,841 新株予約権3,69835,987 純資産合計1,289,6352,129,829負債純資産合計2,109,3253,200,964
損益計算書 ② 【損益計算書】
(単位:千円) 前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)売上高※1 4,086,864※1 4,625,427売上原価1,492,2561,833,158売上総利益2,594,6082,792,269販売費及び一般管理費 販売手数料434,191492,513 役員報酬161,541168,002 給料158,405189,459 賞与引当金繰入額9,19612,690 役員退職慰労引当金繰入額11,71012,106 退職給付費用2,1012,669 広告宣伝費956,284379,837 減価償却費4,7133,309 その他※2 422,360※2 376,320 販売費及び一般管理費合計2,160,5051,636,910営業利益434,1021,155,358営業外収益 受取利息0632 為替差益2,7644,576 受取報奨金4,9198,243 確定拠出年金返還金9762,197 その他946351 営業外収益合計9,60716,000営業外費用 支払利息1,792964 株式交付費7,741- 上場関連費用6,134- その他-26 営業外費用合計15,668991経常利益428,0411,170,367特別損失 固定資産除却損※3 0※3 0 特別損失合計00税引前当期純利益428,0411,170,367法人税、住民税及び事業税153,669347,537法人税等調整額△14,203△16,464法人税等合計139,465331,073当期純利益288,575839,294
株主資本等変動計算書 ③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (単位:千円) 株主資本資本金資本剰余金資本準備金その他資本剰余金資本剰余金合計当期首残高95,92556,93536,59193,526当期変動額 新株の発行277,874277,874 277,874新株の発行(新株予約権の行使)6,3996,399 6,399剰余金の配当 -当期純利益 -自己株式の取得 株主資本以外の項目の当期変動額(純額) -当期変動額合計284,274284,274-284,274当期末残高380,199341,20936,591377,800 株主資本新株予約権純資産合計利益剰余金自己株式株主資本合計利益準備金その他利益剰余金利益剰余金合計繰越利益剰余金当期首残高45239,316239,362-428,8132,550431,363当期変動額 新株の発行 - 555,749 555,749新株の発行(新株予約権の行使) - 12,799 12,799剰余金の配当 - -当期純利益 288,575288,575 288,575 288,575自己株式の取得 - -株主資本以外の項目の当期変動額(純額) - -1,1481,148当期変動額合計-288,575288,575-857,1231,148858,271当期末残高45527,892527,937-1,285,9373,6981,289,635 当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (単位:千円) 株主資本資本金資本剰余金資本準備金その他資本剰余金資本剰余金合計当期首残高380,199341,20936,591377,800当期変動額 新株の発行 新株の発行(新株予約権の行使)9,8889,888 9,888剰余金の配当 当期純利益 -自己株式の取得 株主資本以外の項目の当期変動額(純額) -当期変動額合計9,8889,888-9,888当期末残高390,087351,09736,591387,688 株主資本新株予約権純資産合計利益剰余金自己株式株主資本合計利益準備金その他利益剰余金利益剰余金合計繰越利益剰余金当期首残高45527,892527,937-1,285,9373,6981,289,635当期変動額 新株の発行 - - -新株の発行(新株予約権の行使) - 19,776 19,776剰余金の配当 △50,890△50,890 △50,890 △50,890当期純利益 839,294839,294 839,294 839,294自己株式の取得 △275△275 △275株主資本以外の項目の当期変動額(純額) - -32,28932,289当期変動額合計-788,403788,403△275807,90432,289840,193当期末残高451,316,2951,316,341△2752,093,84135,9872,129,829
重要な会計方針、財務諸表 (重要な会計方針)1.棚卸資産の評価基準及び評価方法貯蔵品最終仕入原価法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。
2.固定資産の減価償却の方法(1) 有形固定資産定率法を採用しております。
ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備は除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備については、定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は次のとおりであります。
建物          2~18年工具、器具及び備品   2~15年
(2) 無形固定資産定額法を採用しております。
なお、市場販売目的のソフトウエアについては、見込販売収益に基づく償却額と残存有効期間(3年以内)に基づく均等配分額とを比較し、いずれか大きい額を計上する方法を採用しております。
自社利用のソフトウエアについては、社内における見込利用可能期間(5年)に基づく定額法によっております。
3.引当金の計上基準(1) 貸倒引当金債権の貸倒損失に備えるため、貸倒実績率によるほか、債権の内容を検討して回収不能見込額を計上しております。
なお、当事業年度末においては、引当金の計上はありません。

(2) 賞与引当金従業員の賞与支給に備えるため、賞与支給見込額のうち当事業年度負担額を計上しております。
(3) 製品保証引当金将来の保証費用の支出に備えるため、請負売上に対する過去の実績率に基づき算定した金額、及び不具合修正が見込まれる売上済プロジェクトの個別見込額を計上しております。
なお、当事業年度末においては、引当金の計上はありません。
(4) 受注損失引当金受注案件の将来の損失に備えるため、ソフトウエアの請負契約に基づく開発案件のうち、当事業年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能なものについて、その損失見込額を計上しております。
なお、当事業年度末においては、引当金の計上はありません。
(5) 役員退職慰労引当金役員の退職慰労金の支出に備えるため、内規に基づく当事業年度末要支給額を計上しております。
4.収益及び費用の計上基準当社は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第30号 2021年3月26日)を適用しており、約束した財又はサービスの支配が顧客に移転した時点で、当該財又はサービスと交換に受け取ると見込まれる金額で収益を認識しております。
主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は、「財務諸表「注記事項(収益認識関係)2.顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報」」に記載のとおりであります。
5.キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲手許資金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
重要な会計上の見積り、財務諸表 (重要な会計上の見積り)1.市場販売目的ソフトウエア(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額 (千円) 前事業年度当事業年度ソフトウエア121,670154,420
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報市場販売目的のソフトウエアについては、見込販売収益に基づく償却額と残存有効期間(3年以内)に基づく均等配分額とを比較し、いずれか大きい額を計上する方法により減価償却金額を算出しております。
販売実績収益又は将来の販売見込収益が当初見込みと比べて大きく乖離した場合、追加の費用計上が必要となる場合があります。
また、今後、事業環境の変化により保有する市場販売目的ソフトウエアの収益性が著しく低下し投資額を回収できなくなった場合には、一時費用が発生し当社の業績に影響を与える可能性があります。
2.繰延税金資産(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額 (千円) 前事業年度当事業年度繰延税金資産50,16966,633
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報当社は、過去(3年)及び当期の全ての事業年度において、臨時的な原因により生じたものを除いた課税所得が安定的に生じており、かつ、当事業年度末において近い将来に経営環境に著しい変化が見込まれないこと等から、スケジューリングされた一時差異による繰延税金資産を計上しております。
当該見積りは、将来の不確実な経済状況の変動などの影響を受けるため、実際に発生した課税所得が見積りと異なった場合、翌事業年度以降の財務諸表に影響を与える可能性があります。
税効果会計関係、財務諸表 (税効果会計関係)1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳 前事業年度(2023年12月31日) 当事業年度(2024年12月31日)繰延税金資産  賞与引当金31,913千円 35,498千円 未払事業税6,309〃 17,439〃 資産除去債務3,766〃 2,833〃 減価償却超過額4,852〃 6,088〃 役員退職慰労引当金10,072〃 14,148〃 退職金制度変更による未払金1,773〃 1,643〃 その他2,896〃 6,805〃繰延税金資産小計61,584千円 84,457千円評価性引当額△11,415〃 △17,824〃繰延税金資産合計50,169千円 66,633千円繰延税金資産純額50,169千円 66,633千円 2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳 前事業年度(2023年12月31日) 当事業年度(2024年12月31日)法定実効税率30.6% 30.6%(調整) 住民税均等割0.4% 0.1%法人税額の特別控除△5.8% △3.9%留保金課税5.4% -評価性引当額の増減1.0% 0.5%税率変更による影響額0.9% -株式報酬費用- 0.8%その他0.0% 0.1%税効果会計適用後の法人税等の負担率32.6% 28.3%
収益認識関係、財務諸表 (収益認識関係)1. 顧客との契約から生じる収益を分解した情報 前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (単位:千円) 報告セグメント合計モバイル事業ソリューション事業アプリ広告1,845,576-1,845,576サブスクリプション330,001-330,001売切型アプリ271,986-271,986IT技術者派遣-1,353,0601,353,060受託開発-278,128278,128その他8,110-8,110顧客との契約から生じる収益2,455,6751,631,1894,086,864その他の収益---外部顧客への売上高2,455,6751,631,1894,086,864 当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (単位:千円) 報告セグメント合計モバイル事業ソリューション事業アプリ広告1,659,678-1,659,678サブスクリプション687,281-687,281売切型アプリ255,994-255,994IT技術者派遣-1,487,5051,487,505受託開発-526,919526,919その他8,048-8,048顧客との契約から生じる収益2,611,0022,014,4244,625,427その他の収益---外部顧客への売上高2,611,0022,014,4244,625,427 2. 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報当社における主な顧客との契約から生じる収益の内容は以下のとおりです。
(1) モバイル事業① アプリ広告アドネットワークシステムを介して、当社アプリ上の広告枠の提供を行っております。
当該サービスは、顧客のアプリに広告が掲載された時点、または顧客がバナーをクリックした時点において履行義務が充足されると判断し、当該時点にて収益を認識しております。
② サブスクリプション広告非表示を含む追加機能や追加素材等の利用が可能となる定額課金型のプレミアム会員サービスの提供を行っております。
当該サービスは、契約期間にわたり均一のサービスを提供するものであるため、時の経過に応じて履行義務が充足されると判断し、役務を提供する期間にわたり収益を認識しております。
③ 売切型アプリ(モバイル版) アプリ上の広告が非表示となる有料版アプリの提供、及び無料版アプリインストール後の広告除去アドオンの提供を行っております。
当該サービスは、顧客が有料版アプリまたは広告除去アドオンを購入した時点で履行義務が充足されると判断し、当該時点において収益を認識しております。
(PC版) 顧客が有料版アプリを購入した時点で履行義務が充足されると判断し、当該時点において収益を認識しております。

(2) ソリューション事業① IT技術者派遣当社のシステムエンジニア等の技術者を派遣契約に基づき顧客企業へ派遣し、顧客企業の指揮命令下においてサービスを提供しております。
当該サービスは、契約期間にわたり稼働時間の経過に応じて充足されると判断し、稼働時間を基に収益を認識しております。
② 受託開発主に請負契約又は準委任契約によるもので、モバイルアプリ等の受託開発を提供しております。
当該サービスは、一定の期間にわたり充足される履行義務については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識する方法を採用しております。
履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、見積総原価に対する発生原価の割合(インプット法)により算出しております。
契約期間内の稼働時間の経過に従って充足される履行義務については、契約期間にわたり稼働時間の経過に応じて充足されると判断し、稼働時間を基に収益を認識しております。
3.顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当事業年度末において存在する顧客との契約から翌事業年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する情報 (1) 契約資産及び契約負債の残高等 (単位:千円) 前事業年度当事業年度顧客との契約から生じた債権(期首残高)373,053456,633顧客との契約から生じた債権(期末残高)456,633455,916契約資産(期首残高)-872契約資産(期末残高)8722,357契約負債(期首残高)39,99583,991契約負債(期末残高)83,991180,762 契約資産は、受託開発においてシステム開発の進捗度の測定に基づいて認識した収益に係る未請求売掛金であります。
契約資産は、顧客の検収時に顧客との契約から生じた債権へ振替えられます。
 契約負債は、主にサブスクリプション型サービスにおいて、顧客から受けとった契約期間分の対価の前受であります。
契約負債は、収益の認識に伴い取り崩されます。
 当事業年度に認識された収益のうち、期首現在の契約負債残高に含まれていた額は、83,991千円であります。
また、当事業年度において、契約資産が1,485千円増加した主な理由は、収益の認識による増加が、顧客との契約から生じた債権への振替による減少を上回ったことによるものであります。
契約負債が96,770千円増加した主な理由は、モバイル事業の年間サブスクリプション契約の増加によるものであります。

(2) 残存履行義務に配分した取引価格当社では、残存履行義務に配分した取引価格については、当初に予想される契約期間が1年を超える重要な契約がないため、実務上の便法を適用し、記載を省略しております。
重要な後発事象、財務諸表 (重要な後発事象)(取得による企業結合)当社は、2024年12月26日開催の取締役会において、株式会社テクノスピーチの株式を100%取得し、子会社化することを決議し、2025年1月31日付で、株式会社テクノスピーチの全株式取得(子会社化)を完了いたしました。
(1) 企業結合の概要①被取得企業の名称及びその事業の内容被取得企業の名称 株式会社テクノスピーチ事業の内容 AI音声合成技術関連事業②企業結合を行った主な理由当社は、2023年3月23日の東証グロース市場上場以降、既存ビジネスであるモバイル事業及びソリューション事業の更なる拡大に尽力いたしておりますが、より持続的な成長基盤を確立するため、2024年4月よりM&A(企業の合併・買収)の調査を開始いたしました。
こうした中、AI音声合成技術関連事業を展開する株式会社テクノスピーチの世界レベルの極めて高い技術力及び開発力と、同技術の市場成長性を勘案いたしました結果、当社主力製品であるモバイルペイントアプリ「ibisPaint」と高いシナジー効果が期待でき、当社の企業価値が更に高められると判断し、この度、株式会社テクノスピーチの全株式を譲り受けることとなりました。
株式会社テクノスピーチは、国立大学法人名古屋工業大学を中心として開発された世界最先端の音声関連技術の普及を目的として2009年11月設立されました。
主にエンターテイメント事業領域での大手企業からの継続的な受託業務(基盤事業であるBtoB事業)をこなすことで技術力、開発力を高めつつ、2013年からサービス提供を開始した大手企業4社と共同で展開する「CeVIO」プロジェクトに加え、2022年から新たにサービス提供を開始している「VoiSona」プロジェクトにて、BtoC領域を中心に、成長事業として更なる事業拡大を見込んでおります。
特に、最新のAI技術で人間の歌い方をリアルに再現する音声創作ソフトウェア「VoiSona」と、当社のモバイルペイントアプリ「ibisPaint」の両製品は、日本のイラスト・音楽・ミュージックビデオなどを含む創作文化に相性が良く、共にBtoC向けクリエイティブ製品でありユーザーターゲットも近しいと思われます。
当社は、株式会社テクノスピーチを連結子会社化することにより、AI音声創作ソフトウェア「VoiSona」のグローバル展開を加速させ、「ibisPaint」と同様、「VoiSona」を世界中のユーザーに愛される製品に進化させてまいります。
③企業結合日2025年1月31日④企業結合の法的形式現金を対価とする株式取得⑤結合後企業の名称変更はありません。
⑥取得する議決権比率100%⑦取得企業を決定するに至った主な根拠当社が現金を対価として株式を取得したことによるものです。

(2) 被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳取得の対価現金512百万円取得原価 512百万円 (3) 主要な取得関連費用の内訳及び金額現時点では確定しておりません。
(4) 発生したのれんの金額、発生要因、償却方法及び償却期間現時点では確定しておりません。
(5) 企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳現時点では確定しておりません。
有形固定資産等明細表 【有形固定資産等明細表】
資産の種類当期首残高(千円)当期増加額(千円)当期減少額(千円)当期末残高(千円)当期末減価償却累計額又は償却累計額(千円)当期償却額(千円)差引当期末残高(千円)有形固定資産 建物31,8917,72210,94528,6689,9385,48318,729 工具、器具及び備品9,0486771,1728,5524,2631,7154,289有形固定資産計40,9408,39912,11837,22114,2027,19823,019無形固定資産  商標権520--52021165308 ソフトウェア211,327119,154-330,482175,89686,799154,585無形固定資産計211,847119,154-331,002176,10886,864154,893長期前払費用---12,2605,2192,4527,041
(注) 1.長期前払費用の総額は資産総額の1%以下であるため、「当期首残高」、「当期増加額」及び「当期減少額」の記載を省略しております。
2.当期増加額のうち主なものは次のとおりであります。
ソフトウエア「ibisPaint」の機能追加等による開発費用119,154千円建物名古屋事業所開設・東京事業所移転工事費用7,722千円工具、器具及び備品名古屋事業所開設に伴う工事費用等677千円 3.当期減少額のうち主なものは次のとおりであります。
建物東京本社移転等による除却10,945千円 工具、器具及び備品東京本社移転による除却1,172千円
引当金明細表 【引当金明細表】
科目当期首残高(千円)当期増加額(千円)当期減少額当期末残高(千円)目的使用(千円)その他(千円)賞与引当金104,292116,008103,727564116,008役員退職慰労引当金32,91613,321- -46,237 (注)賞与引当金の当期減少額のその他は、支給見込額と実支給額の差額であります。
主な資産及び負債の内容
(2) 【主な資産及び負債の内容】
① 現金及び預金 区分金額(千円)現金-預金 当座預金93 普通預金2,187,475 外貨建普通預金3,554 外貨建定期預金36,019 別段預金708計2,227,851合計2,227,851 ② 売掛金相手先別内訳 相手先金額(千円)Google LLC127,804Apple Inc.72,355Sky株式会社34,186株式会社NSD30,993Microsoft Corporation28,768その他161,808合計455,916 売掛金の発生及び回収並びに滞留状況 当期首残高(千円) (A)当期発生高(千円) (B)当期回収高(千円) (C)当期末残高(千円) (D)回収率(%) (C)×100(A)+(B) 滞留期間(日)(A)+(D)2(B)366 456,6334,441,6224,442,340455,91690.737.6 ③ 未払金 区分金額(千円)従業員給与134,844未払消費税等114,292株式会社UPSIDER45,270弁護士法人エムパートナーズ(三浦法律事務所) 5,603未払事業所税2,956その他17,545合計320,512 ④ 未払法人税等 区分金額(千円)法人税207,332事業税56,991住民税23,382合計287,706 ⑤ 長期借入金 区分金額(千円)株式会社日本政策金融公庫37,600(14,400)株式会社十六銀行6,054(6,054)合計43,654(20,454)
(注) 「金額」欄の( )内は内数で、1年以内返済予定額であり、貸借対照表では流動負債の「1年内返済予定の長期借入金」に計上しております。
⑥ 契約負債 区分金額(千円)Apple Inc.94,614Google LLC65,811Microsoft Corporation20,014株式会社ロンバード321合計180,762
その他、財務諸表等 (3) 【その他】
当事業年度における半期情報等 第1四半期累計期間中間会計期間第3四半期累計期間当事業年度売上高(千円)1,174,5342,347,6153,491,0014,625,427税引前中間(四半期)(当期)純利益(千円)266,517549,879860,4891,170,367中間(四半期)(当期)純利益(千円)182,351374,945585,994839,2941株当たり中間(四半期)(当期)純利益(円)50.15103.01160.77230.06 第1四半期会計期間第2四半期会計期間第3四半期会計期間第4四半期会計期間1株当たり四半期純利益(円)50.1552.8557.7569.25 (注)第3四半期に係る四半期報告書は提出しておりませんが、第3四半期に係る各数値については金融商品取引所の定める規則により作成した四半期情報を記載しており、期中レビューを受けております。
提出会社の株式事務の概要 第6 【提出会社の株式事務の概要】
事業年度毎年1月1日から12月31日まで定時株主総会毎事業年度終了後3ヶ月以内基準日毎年12月31日剰余金の配当の基準日毎年6月30日毎年12月31日1単元の株式数100株単元未満株式の買取り 取扱場所東京都千代田区丸の内一丁目4番5号三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部 株主名簿管理人東京都千代田区丸の内一丁目4番5号三菱UFJ信託銀行株式会社 取次所- 買取手数料株式の売買の委託に係る手数料相当額として別途定める金額公告掲載方法当社の公告は電子公告により行うものとしております。
ただし、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合の公告方法は、日本経済新聞に掲載する方法とします。
当社の公告掲載URLは以下のとおりであります。
https://www.ibis.ne.jp/株主に対する特典該当事項はありません。

(注) 当会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨、定款に定めております。
(1)会社法第189条第2項各号に掲げる権利(2)会社法第166条第1項の規定による請求をする権利(3)株主の有する株式数に応じて募集株式の割当て及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
提出会社の親会社等の情報 1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、親会社等はありません。
その他の参考情報 2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書事業年度 第25期(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)2024年3月29日東海財務局長に提出。

(2) 内部統制報告書及びその添付書類2024年3月29日東海財務局長に提出。
(3) 四半期報告書及び確認書事業年度 第26期第1四半期(自 2024年1月1日 至 2024年3月31日)2024年5月10日東海財務局長に提出。
(4) 半期報告書及び確認書事業年度 第26期中(自 2024年1月1日 至 2024年6月30日)2024年8月9日関東財務局長に提出。
(5) 臨時報告書企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)の規定に基づく臨時報告書2024年3月29日東海財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2(新株予約権の発行)の規定に基づく臨時報告書2024年3月29日東海財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第4号(主要株主の異動)の規定に基づく臨時報告書2024年8月13日関東財務局長に提出。
企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第8号の2(子会社取得の決定)の規定に基づく臨時報告書2024年12月26日関東財務局長に提出。
(6) 臨時報告書の訂正報告書2024年3月29日に提出いたしました企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2(新株予約権の発行)の規定に基づく臨時報告書に係る訂正報告書2024年3月29日及び2024年4月15日東海財務局長に提出。
提出会社の保証会社等の情報 第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。
提出会社の経営指標等 回次第22期第23期第24期第25期第26期決算年月2020年12月2021年12月2022年12月2023年12月2024年12月売上高(千円)1,618,4702,744,1503,397,8864,086,8644,625,427経常利益又は経常損失(△)(千円)△68,530107,498238,130428,0411,170,367当期純利益又は当期純損失(△)(千円)△39,85072,310168,692288,575839,294持分法を適用した場合の投資利益(千円)-----資本金(千円)95,92595,92595,925380,199390,087発行済株式総数(株)2,788,7832,788,7832,788,7833,635,0633,660,044純資産額(千円)190,360262,670431,3631,289,6352,129,829総資産額(千円)853,922952,3341,289,2882,109,3253,200,9641株当たり純資産額(円)67.3493.27153.76353.76572.091株当たり配当額(円)---14.0040.00(1株当たり中間配当額)(-)(-)(-)(-)(-)1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)(円)△14.2925.9360.4984.20230.06潜在株式調整後1株当たり当期純利益(円)---81.07217.40自己資本比率(%)22.027.333.361.065.4自己資本利益率(%)△19.232.349.033.749.7株価収益率(倍)---18.515.4配当性向(%)---16.617.4営業活動によるキャッシュ・フロー(千円)△35,93243,866553,487307,5911,202,621投資活動によるキャッシュ・フロー(千円)△28,809△58,796△129,912△192,833△144,877財務活動によるキャッシュ・フロー(千円)341,142△135,380△134,380520,292△62,434現金及び現金同等物の期末残高(千円)455,881305,570594,7651,229,7702,227,851従業員数〔外、平均臨時雇用者数〕(名)198192221303313〔-〕〔-〕〔-〕〔-〕〔-〕株主総利回り(%)----231.1(比較指標:配当込みTOPIX)(%)(-)(-)(-)(-)(182.5)最高株価(円)---3,1255,250最低株価(円)---1,2721,521
(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第24期の期首から適用しており、第24期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
3.第22期については、広告宣伝費が増加したことにより、経常損失及び当期純損失を計上しております。
4.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社を有しておりませんので記載しておりません。
5.第22期から第24期までの1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりません。
6.第22期から第24期までの潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
7.第22期から第24期までの株価収益率は、当社株式が非上場であるため記載しておりません。
8.従業員数には正社員の他、使用人兼務役員、契約社員を含んでおり、臨時雇用者(パート・アルバイト及び派遣社員)は含んでおりません。
なお、平均臨時雇用者数は、臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
9.第22期から第25期までの株主総利回り及び比較指標については、2023年3月23日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、記載しておりません。
第26期の株主総利回り及び比較指標は、2023年12月期末を基準として算定しております。
10.最高株価及び最低株価は、東京証券取引所グロース市場におけるものであります。
ただし、当社株式は、2023年3月23日から東京証券取引所グロース市場に上場されており、それ以前の株価については該当事項がありません。