CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-03-25 |
英訳名、表紙 | BRIDGESTONE CORPORATION |
代表者の役職氏名、表紙 | 取締役 代表執行役 Global CEO 石橋 秀一 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都中央区京橋三丁目1番1号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03(6836)3162 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | IFRS |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 年月沿革1931年3月福岡県久留米市にブリッヂストンタイヤ株式会社を設立し、自動車タイヤの生産を開始1935年10月ゴルフボールの生産を開始1937年5月本社を東京に移転1937年9月ベルト及びホースの生産を開始1942年2月日本タイヤ株式会社に社名を変更1949年10月ブリヂストン自転車株式会社(現在のブリヂストンサイクル株式会社)を分離設立1951年2月ブリヂストンタイヤ株式会社に社名を変更1961年10月東京、大阪両証券取引所に株式を上場1967年6月タイに合弁会社Thai Japan Tyre Co., Ltd.(現在のThai Bridgestone Co., Ltd.)を設立1972年9月合弁会社ブリヂストン・スポルディング株式会社(現在のブリヂストンスポーツ株式会社)を設立1973年9月インドネシアに合弁会社P.T. Bridgestone Tire Indonesia(現在のPT Bridgestone Tire Indonesia)を設立1980年12月オーストラリアのUniroyal Holdings Ltd.(現在のBridgestone Australia Ltd.)の株式を買収1982年11月米国にBridgestone Tire Manufacturing(U.S.A.),Inc.を設立(1990年5月、Bridgestone/Firestone, Inc.(現在のBridgestone Americas Tire Operations, LLC)と合併)1984年4月株式会社ブリヂストンに社名を変更1988年1月オランダにBridgestone Finance Europe B.V.(現在は、シンガポールのBridgestone TreasurySingapore Pte. Ltd.がその事業を継承)を設立1988年5月The Firestone Tire & Rubber Co.(現在のBridgestone Americas Tire Operations, LLC)を買収1989年1月ブリヂストンファイナンス株式会社を設立1993年1月スポーツ事業をブリヂストンスポーツ株式会社に統合1994年12月Bridgestone/Firestone Europe S.A.(現在のBridgestone Europe NV/SA)を欧州事業の統括持株会社とし、欧州における販売・物流機能を同社に統合1994年12月米国にBmah Corp.(現在のBridgestone Americas, Inc.)を設立1997年1月南アフリカのFirestone South Africa (Pty) Ltd.(現在のBridgestone South Africa (Pty) Ltd.)を連結子会社に持つFedstone (Pty) Ltd.(現在のBridgestone South Africa Holdings(Pty) Ltd.)を買収1998年7月ポーランドにBridgestone/Firestone Poland Sp. z o.o.(現在のBridgestone PoznanSp. z o.o.)を設立1999年11月アラブ首長国連邦にBridgestone Middle East FZE(現在のBridgestone Middle East & AfricaFZE)を設立2000年3月タイにBridgestone Tire Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.を設立2001年12月Bridgestone/Firestone,Inc.(現在のBridgestone Americas Tire Operations, LLC)は米州事業の統括持株会社であるBridgestone/Firestone Americas Holding, Inc.(現在のBridgestone Americas, Inc.)のもとで事業内容別に分社化し、組織を再編2003年2月中国に普利司通(無錫)輪胎有限公司を設立2004年10月中国に普利司通(中国)投資有限公司を設立2005年8月インドネシアのPT. Goodyear Sumatra Plantation(現在のPT Bridgestone Sumatra Rubber Estate)を買収2006年7月シンガポールにBridgestone Asia Pacific Pte. Ltd.を設立2007年5月 Bridgestone Americas Holding, Inc.(現在のBridgestone Americas, Inc.)がBandag, Incorporated(現在のBridgestone Bandag, LLC)を買収2014年6月米国のMasthead Industries, LLC(現在のBridgestone Hose America, Inc.)を買収2017年5月Bridgestone Europe NV/SAがフランスのEts Paul Ayme (Holding) & Ayme Er Fils SAS(現在のFirst Stop Ayme SAS)を買収2019年4月Bridgestone Europe NV/SAがオランダのTom Tom Telematics B.V.(現在のBridgestone Mobility Solutions B.V.)を買収2021年9月Bridgestone Americas, Inc.がAzuga Holdings, Inc.を買収2021年12月Bridgestone Mining Solutions Australia Pty. Ltd.がOtraco International Pty Ltdを買収 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社232社(うち連結子会社232社)、及び関連会社等124社(うち持分法適用会社124社)により構成されており、「日本」「アジア・大洋州・インド・中国」「米州」「欧州・中近東・アフリカ」の報告セグメント及びその他のセグメント区分で以下の事業を行っております。 なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント」に記載のとおりであります。 セグメントの名称主要な事業主要会社日本プレミアムタイヤ事業ソリューション事業化工品・多角化事業[スポーツ、サイクル][統括・製造・販売]当社[タイヤ販売統括]ブリヂストンタイヤソリューションジャパン㈱[タイヤ販売]ブリヂストンリテールジャパン㈱ Bridgestone Mining Solutions Latin America S.A. Bridgestone Mining Solutions Australia Pty. Ltd.[化工品販売]ブリヂストン化工品ジャパン㈱[ゴルフ用品製造・販売]ブリヂストンスポーツ㈱[自転車等製造・販売]ブリヂストンサイクル㈱アジア・大洋州・インド・中国プレミアムタイヤ事業ソリューション事業[統括・販売]Bridgestone Asia Pacific Pte. Ltd. 普利司通(中国)投資有限公司[タイヤ製造・販売]普利司通(無錫)輪胎有限公司 Bridgestone India Private Ltd. Thai Bridgestone Co., Ltd. Bridgestone Tire Manufacturing (Thailand) Co., Ltd. PT Bridgestone Tire Indonesia[タイヤ販売]Bridgestone Australia Ltd.米州プレミアムタイヤ事業ソリューション事業多角化事業[空気バネ][統括]Bridgestone Americas, Inc.[タイヤ製造・販売]Bridgestone Americas Tire Operations, LLC Bridgestone Bandag, LLC Bridgestone Canada Inc. Bridgestone de Mexico, S.A. DE C.V. Bridgestone do Brasil Industria e Comercio LTDA. Bridgestone Argentina S.A.I.C.[タイヤ販売]Bridgestone Retail Operations, LLC[タイヤ原材料製造・販売]Firestone Polymers, LLC[空気バネ製造・販売]Firestone Industrial Products Company, LLC欧州・中近東・アフリカプレミアムタイヤ事業ソリューション事業[統括・販売]Bridgestone Europe NV/SA[タイヤ製造・販売]Bridgestone Poznan Sp. z o.o. Bridgestone Stargard Sp. z o.o. Bridgestone Hispania Manufacturing, S.L.U. Bridgestone South Africa (Pty) Ltd.[タイヤ販売]First Stop Ayme SAS Bridgestone Middle East & Africa FZEその他その他の事業[ファイナンスほか]ブリヂストンファイナンス㈱ Bridgestone Treasury Singapore Pte. Ltd. (注)1 プレミアムタイヤ事業は主に乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、スペシャリティ系タイヤ(鉱山・建設車両用、農業車両用、モーターサイクル用)事業を行っております。 2 ソリューション事業は小売サービス事業、生産財系BtoBソリューション(トラック・バス系、鉱山、航空)事業を行っております。 3 化工品事業は主に油圧・高機能ホース、ゴムクローラ、樹脂配管、免震ゴム事業を行っております。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等貸付金営業上の取引設備の賃貸借(連結子会社) ブリヂストンタイヤソリューションジャパン㈱東京都小平市710国内市販用タイヤ販売の統括、自動車タイヤの販売及びソリューションビジネスの開発・展開100.0ありなし当社からの製品の購入営業用設備ブリヂストンリテールジャパン㈱東京都小平市300自動車タイヤ及び自動車用品の販売(100.0)100.0ありなしなし営業用設備ブリヂストン物流㈱東京都小平市400貨物運送及び倉庫業務100.0ありなし当社製品の運送及び倉庫管理営業用設備ブリヂストン化工品ジャパン㈱横浜市戸塚区400工業用ゴム製品並びに建材の販売及び施工100.0ありなし当社からの製品の購入、当社への製品の納入営業用設備ブリヂストンスポーツ㈱東京都中央区3,000ゴルフ用品の製造及び販売100.0ありなしなし営業用設備ブリヂストンサイクル㈱埼玉県上尾市10,870自転車の製造及び販売100.0ありなしなし営業用設備Bridgestone Specialty Tire Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.タイ百万タイバーツ11,900建設・鉱山車両用タイヤ、航空機用タイヤの製造及び販売100.0ありなし当社への製品の納入なしBridgestone Mining Solutions Latin America S.A.チリ百万米ドル3建設・鉱山車両用タイヤ、コンベヤベルト等の販売及び関連サービス67.0ありなし当社からの製品の購入なしBridgestone Mining Solutions Australia Pty. Ltd.オーストラリア百万豪ドル7建設・鉱山車両用タイヤ、コンベヤベルト等の販売及び関連サービス100.0ありなし当社からの製品の購入なしBridgestone Asia Pacific Pte. Ltd.シンガポール百万シンガポールドル1,624アジア・大洋州・インド・中国タイヤ事業の統括及び自動車タイヤの販売100.0ありなし当社からの製品の購入なし普利司通(中国)投資有限公司中国百万米ドル348中国タイヤ事業の統括及び自動車タイヤの販売100.0ありなし当社からの製品の購入なし普利司通(瀋陽)輪胎有限公司中国百万米ドル183自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0ありなし当社への製品の納入なし普利司通(無錫)輪胎有限公司中国百万米ドル255自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0ありなし当社への製品の納入なしBridgestone India Private Ltd.インド百万インドルピー7,737自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0ありなし当社からの製品の購入、当社への製品の納入なしBridgestone Tire Manufacturing Vietnam LLCベトナム百万米ドル448自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0ありなし当社への製品の納入なしThai Bridgestone Co., Ltd.タイ百万タイバーツ400自動車タイヤの製造及び販売(69.2)69.2ありなし当社への製品の納入なしBridgestone Tire Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.タイ百万タイバーツ6,921自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0ありなし当社への製品の納入なしPT Bridgestone Tire Indonesiaインドネシア百万インドネシアルピア10,358自動車タイヤの製造及び販売(54.3)54.3ありなし当社への製品の納入なしBridgestone Australia Ltd.オーストラリア百万豪ドル206自動車タイヤの販売(100.0)100.0なしなしなしなしBridgestone Americas, Inc.米国百万米ドル127米州事業の統括100.0ありなしなしなしBridgestone Americas Tire Operations, LLC米国千米ドル1自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0ありなし当社からの製品・原料の購入、当社への製品の納入なしBridgestone Retail Operations, LLC米国千米ドル1自動車タイヤの販売、自動車整備・補修及び用品の販売(100.0)100.0ありなしなしなしBridgestone Bandag, LLC米国千米ドル1リトレッド材料の製造及び販売・関連技術の供与(100.0)100.0なしなし当社への製品の納入なしFirestone Polymers, LLC米国千米ドル1合成ゴムの製造及び販売(100.0)100.0なしなし当社への原料の納入なしFirestone Industrial Products Company, LLC米国千米ドル1空気バネの製造及び販売(100.0)100.0なしなしなしなしBridgestone Canada Inc.カナダ百万カナダドル21自動車タイヤの製造及び販売並びに自動車部品の販売(100.0)100.0なしなし当社からの製品の購入なしBridgestone de Mexico, S.A. DE C.V.メキシコ百万ニューメキシコペソ456自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0なしなし当社からの製品の購入なしBridgestone do Brasil Industria e Comercio LTDA.ブラジル百万ブラジルレアル510自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0なしなし当社からの製品・原料の購入なしBridgestone Argentina S.A.I.C.アルゼンチン百万アルゼンチンペソ201自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0なしなし当社からの製品の購入なしBridgestone Europe NV/SAベルギー百万ユーロ2,064欧州・中近東・アフリカ事業の統括及び自動車タイヤの販売100.0ありあり当社からの製品の購入、当社への製品の納入なしBridgestone Poznan Sp. z o.o.ポーランド百万ポーランドズロチ558自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0なしなし当社からの原料の購入なしBridgestone Stargard Sp. z o.o.ポーランド百万ポーランドズロチ573自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0なしなしなしなしFirst Stop Ayme SASフランス百万ユーロ22自動車タイヤの販売(100.0)100.0なしなしなしなしBridgestone Tatabanya Kft.ハンガリー百万ハンガリーフォリント73,311自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0なしなしなしなしBridgestone Hispania Manufacturing, S.L.U.スペイン千ユーロ3自動車タイヤの製造及び販売(100.0)100.0なしなしなしなしBridgestone Middle East & Africa FZEアラブ首長国連邦百万アラブ首長国連邦ディルハム17自動車タイヤの販売(100.0)100.0なしなしなしなしBridgestone South Africa (Pty) Ltd.南アフリカ共和国千南アフリカランド207自動車タイヤの製造及び販売(75.0)75.0なしなし当社からの製品・原料の購入なしBridgestone Singapore Pte. Ltd.シンガポール千米ドル674天然ゴムの売買100.0ありなし当社への原料の納入なしブリヂストンファイナンス㈱東京都小平市50金銭の貸付、債権の買取及び経理事務並びに給与計算の受託100.0ありなし当社の一部の債務の代金決済及び経理事務の一部受託営業用設備Bridgestone Treasury Singapore Pte. Ltd.シンガポール百万米ドル451金銭の貸付及び債権の買取100.0ありなし当社の一部の債権の回収代行等なし その他 192社 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等貸付金営業上の取引設備の賃貸借(持分法適用関連会社等) TireHub, LLC米国百万米ドル21自動車タイヤの販売(50.0)50.0なしなしなしなしBrisa Bridgestone Sabanci Lastik Sanayi ve Ticaret A.S.トルコ百万トルコリラ305自動車タイヤの製造及び販売43.6ありなし当社からの製品・原料の購入なし その他 122社 (注)1 ブリヂストンタイヤソリューションジャパン㈱、Bridgestone Specialty Tire Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.、Bridgestone Asia Pacific Pte. Ltd.、普利司通(中国)投資有限公司、普利司通(瀋陽)輪胎有限公司、普利司通(無錫)輪胎有限公司、Bridgestone India Private Ltd.、Bridgestone Tire Manufacturing Vietnam LLC、Bridgestone Tire Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.、Bridgestone Australia Ltd.、Bridgestone Americas, Inc.、Bridgestone Americas Tire Operations, LLC、Bridgestone Argentina S.A.I.C.、Bridgestone Europe NV/SA、Bridgestone Poznan Sp. z o.o.、Bridgestone Stargard Sp. z o.o.、Bridgestone Tatabanya Kft.、Bridgestone Singapore Pte. Ltd.、Bridgestone Treasury Singapore Pte. Ltd.は特定子会社に該当しております。 2 「議決権に対する所有割合」の( )内数字は間接所有割合(内数)であります。 3 米国法上のLimited Liability Company(LLC)については、資本金がないことから当初出資額を記載しております。 4 Bridgestone Americas Tire Operations, LLC(以下BATO)及びBridgestone Retail Operations, LLC(以下BSRO)については、その売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が100分の10を超えております。 主要な損益情報等BATO(1)売上収益1,193,419百万円 (2)税引前当期利益130,149百万円 (3)当期利益102,948百万円 (4)資本合計1,014,905百万円 (5)資産合計1,278,018百万円 BSRO(1)売上収益765,832百万円 (2)税引前当期利益41,677百万円 (3)当期利益31,178百万円 (4)資本合計298,987百万円 (5)資産合計537,420百万円 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況 (2024年12月31日現在)セグメントの名称従業員数(人)日本26,469アジア・大洋州・インド・中国19,174米州47,946欧州・中近東・アフリカ16,680その他7,956全社(共通)3,239合 計121,464 (注) 1 従業員数は就業人員であります。 2 日本セグメントの従業員数には、他セグメント向けのタイヤを生産する日本のタイヤ工場の従業員数を含んでおります。 (2) 提出会社の状況 (2024年12月31日現在)従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)14,20741.915.57,552 セグメントの名称従業員数(人)日本10,327その他641全社(共通)3,239合 計14,207 (注) 1 従業員数は就業人員であります。 2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 (3) 労働組合の状況当社の労働組合は、日本労働組合総連合会に加盟しております。 現在労働組合との間に特記すべき事項はなく、労使関係は相互信頼の基盤に立ち極めて円満であります。 連結子会社についても安定した労使関係を保っており、特記すべき事項はありません。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当社グループには、1931年の創業以来、第二の創業と位置付ける1988年の米国ファイアストン社の買収等を経て、グローバルで多様な人財を受け入れ多様性を育んできた歴史があります。 2020年を初年度とする第三の創業においては、「サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」をビジョンとして掲げ、変化が常態化する時代においても人とモノの移動を支え続け、社会やお客様の困りごとに寄り添い、解決することを目指しております。 ビジョンの実現に向けて、持続的な価値創造基盤を構築していくためには多様性が不可欠であり、多様な人財の活躍こそが「Bridgestone E8(イーエイト) Commitment(コミットメント)」を軸とした価値創造につながるという想いのもと、多様な人財が輝く企業文化の醸成、職場環境の整備のため、様々な取り組みを加速させてまいります。 (管理職に占める女性労働者の割合に関する説明)当社グループでは、多様な人財が相互に尊重し合う職場環境の実現を目指すと共に、組織としての意思決定の多様化を進めるべく、女性リーダーの育成・登用促進に注力しております。 日本においては、女性採用強化、育児との両立支援、フェムテックプログラム導入等の様々なライフステージに応じて女性が自分らしく働き続けるための定着支援に加え、「女性基幹職登用促進プログラム」等のキャリア支援強化にも取り組んでおります。 女性基幹職登用促進に向けて、2021年にメンタリングとキャリアスポンサー要素を組み合わせた役員メンター制度を導入した効果もあり、当社の女性基幹職比率は2024年12月時点で4.9%となっております(導入前の2020年は2.4%)。 今後も、引き続きPDCAを回しながら、さらに一層取り組みを加速させてまいります。 (男性労働者の育児休業取得率に関する説明)当社グループでは、性別役割分担に対する個人の意識の変革及び組織風土変革に向け、アンコンシャス・バイアスをテーマとした研修の整備や啓発活動推進など、様々な取り組みを進めております。 引き続き、グループ全体で多様な人財が輝く場づくりに取り組んでまいります。 なお、当社の男性育児休業取得率は2024年12月末で32.3%となっており、前年(27.9%)に比べ、着実に増加しております。 (労働者の男女の賃金の差異に関する説明)当社グループにおいて、賃金体系及び制度上の違いはありません。 ただし、職種間や基幹職比率等において人財ポートフォリオの偏りに男女差があり、それに伴う賃金差異が生じております。 グループ全体で多様な人財が輝く場づくりを進める上で、女性基幹職比率の向上、生産現場における働きやすい環境整備や女性採用強化など、人財ポートフォリオの偏りの改善に取り組んでまいります。 当社(提出会社)及び連結子会社(国内)の多様性に関する指標は以下のとおりであります。 ①提出会社会社名管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1,4)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2,4,5)労働者の男女の賃金の差異(%)(注3,4,7)全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者㈱ブリヂストン4.932.384.785.575.4 ②連結子会社会社名管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1,4)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2,4,5,6)労働者の男女の賃金の差異(%)(注3,4,6,7)全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者ブリヂストンタイヤソリューションジャパン㈱0.710.365.864.076.3ブリヂストンリテールジャパン㈱0.044.065.672.3112.1ブリヂストンタイヤサービス東日本㈱0.00.069.470.390.1ブリヂストンタイヤサービス西日本㈱0.00.063.566.669.3ブリヂストンタイヤセンター西日本㈱0.066.760.962.172.5ブリヂストンBRM㈱0.07.167.576.445.8ブリヂストン物流㈱4.547.480.882.184.6東和運輸㈱0.0-73.878.756.9ブリヂストンプラントエンジニアリング㈱1.844.475.677.361.1旭カーボン㈱0.0100.071.571.5-ブリヂストン化工品ジャパン㈱3.940.069.268.847.4ブリヂストンフローテック㈱2.430.873.775.066.3ブリヂストンサイクル㈱0.750.067.064.299.9ブリヂストンスポーツ㈱9.233.377.476.455.6ブリヂストンスポーツセールスジャパン㈱1.566.760.767.867.6ブリヂストンソフトウェア㈱11.8100.080.479.597.9ブリヂストンチャレンジド㈱66.750.0112.9116.571.7ブリヂストンビジネスサービス㈱0.0-61.076.160.7 (注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 管理職は当社グループ各社における課長級相当職以上を対象に算出し、2024年12月31日時点の総管理職数に占める女性管理職数の割合を記載しております。 2 育児休業取得率については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 算出方法は「当事業年度に育児休業を開始した従業員の数÷当事業年度に配偶者が出産した従業員の数×100」としております。 前事業年度に配偶者が出産した従業員が、当事業年度に育児休業等を取得することがあるため、取得率が100%を超えることがあります。 3 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、当事業年度における男性の平均年間賃金に対する女性の平均年間賃金の割合を算出したものであります。 平均年間賃金は「総賃金÷人員数」としており、総賃金には、基本給・基準外賃金・賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除いております。 4 出向者は出向元の従業員として集計しております。 5 出生時育児休業(産後パパ育休)の取得人数を合算しております。 6 「-」は対象となる従業員がいないことを示しております。 7 正規雇用労働者には、正社員及び無期契約社員を含んでおり、パート・有期労働者は、有期契約社員(定年再雇用社員を含む)を含んでおります。 また、海外赴任者の賃金、休業期間中(育児休業、私傷病による病休等)の賃金はそれぞれ除いて算出しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの事業環境は、地政学・経済・地球環境・サステナビリティ・デジタル化を含む技術革新などにおいて、様々な変化が複合的・加速度的に起こり続けています。 特に、当社グループが経営の中核に据えるサステナビリティについては、気候変動対応に加えて、ネイチャーポジティブ(自然再興)への対応などより一層重要性が高まっております。 また、モビリティ業界においては、EVの普及スピードは足元で一部停滞傾向にありますが、中長期的には変わらず、中国EVメーカーが攻勢を強めるなど自動車業界の構造変化が進んでおり、それに連動してタイヤ業界においても欧州・南米を中心に中国廉価輸入タイヤの増加などが「新たな脅威」となっております。 このような環境下、当社グループは、ビジョンに「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」を掲げ、2022年8月に発表した「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」を当社創立100周年となる2031年へ向けた道筋として、常態化する変化に動じず、ゴムのように強靭でしなやかに、変化をチャンスに変えるということを意味するレジリアントな“エクセレント”ブリヂストンを目指しております。 2024年3月に発表した中期事業計画(2024-2026)において、この実現したい姿に向けた活動を3カ年計画として具体化し、変革を加速しております。 中期事業計画(2024-2026)においては、経営の3つの軸である「過去の課題に正面から向き合い、先送りしない」、「足元をしっかり、実行と結果に拘る」、「将来への布石を打つ」は変えず、4つのビジネス基本シナリオに沿って、「価値創造へ、よりフォーカス」しております。 4つのビジネス基本シナリオは、「良いビジネス体質を創る」、「良いタイヤを創る」、「良いビジネスを創る」、そして「良い種まきをし、新たなビジネスを創る」です。 特に、2025年においては、「良いビジネス体質を創る」に沿って、経営・業務品質の向上を最優先課題としております。 2025年は、自動車業界・タイヤ業界の構造変化の加速も踏まえ、「緊急危機対策年」と位置付け、バリューチェーン全体で経営・業務品質の向上を徹底する「守り」と、2026年以降の成長を見据えた「断トツ商品」やソリューション事業の強化などを含めた「攻め」の活動の両輪で経営を推進してまいります(2025年通期連結業績予想 売上収益4兆3,300億円、調整後営業利益5,050億円、調整後営業利益率11.7%、ROIC9.2%、ROE7.2%)。 まず、経営・業務品質の向上を追求するため、2025年1月1日付にて新たなグローバル経営執行体制を構築しました。 Global CEOの下に、4名の副社長を配置し、Bridgestone West(ウェスト)、Bridgestone East(イースト)の事業責任(Profit(プロフィット) & Loss(ロス)(PL)責任)と、Global CTO(Chief(チーフ) Technology(テクノロジー) Officer(オフィサー))及び、Global CAO(Chief Administration(アドミニストレーション) Officer)・CSO(Chief Strategy(ストラテジー) Officer)によるグローバル最適を追求する横串・グローバル最適責任を明確にし、それぞれが対等の立場で各役割責任を果たすことで、管理・ガバナンスを強化、チェック&バランスを担保し、「実行と結果に拘る」経営を推進しております。 「守り」の活動については、まず、北米・南米、欧州を中心にグローバルで事業再編・再構築(第2ステージ)を実施し、それと連動した固定費削減を断行してまいります。 特に、業績・事業環境ともに厳しい状況にある欧州事業については、2024年末より着手している生産、販売・小売、本社機能などすべての領域における再編・再構築をもう一段強化し、組織体制を統合・シンプル化させ、その効果を取り込むことで、業績の改善を進めてまいります。 北米事業においては、2025年1月に米国テネシー州のトラック・バス用タイヤ工場であるラバーン工場の閉鎖を発表し、同時に、アイオワ州デモインの農機用タイヤ工場における生産能力削減、本社機能、販売・オペレーション機能の人員削減など事業拠点とコストの最適化を進めております。 南米事業においても、ブラジル・アルゼンチンにおいて、各生産拠点の生産能力及び人員削減に着手しております。 また、日本タイヤ、化工品事業を含むBridgestone Eastにおいても、組織のシンプル化、機能集約などを実行してまいります。 「攻め」の活動については、「断トツ商品」を中核に、タイヤを「創って売る」から「使う」段階で価値を増幅してまいります。 そのために「断トツ商品」を継続的に強化してまいります。 乗用車用タイヤにおいては、「EV時代の新たなプレミアム(乗用車系)」と位置付ける商品設計基盤技術「ENLITEN(エンライトン)」を搭載した新商品、鉱山車両用タイヤにおいては「Bridgestone MASTERCORE(マスターコア)」の展開を拡大するとともに、次世代の「断トツ商品」の開発・企画も進めてまいります。 また、原材料の調達から、開発、生産、物流までモノづくりに関わる領域全体において、グローバルビジネスコストダウン活動を強化し、バリューチェーン全体におけるビジネスの質の向上を推進してまいります。 この活動は、グローバル調達活動、SCM(サプライチェーンマネジメント)物流改革、BCMA(Bridgestone Commonality(コモナリティ) Modularity(モジュラリティ) Architecture(アーキテクチャ))、グリーン&スマート化、現物現場での地道な生産性向上で構成され、2024年の厳しい事業環境においても業績を下支えしました。 2025年においても、これらを加速し、業績への貢献と価値創造を強化してまいります。 成長事業であるソリューション事業においては、生産財系Bto(トゥ)Bソリューション(鉱山、航空、トラック・バス系ソリューション)を、戦略事業として強化してまいります。 当社グループの強みである強いリアルとデジタルを融合させ、現物現場でお客様に寄り添い、困りごとを解決することで、「断トツ商品の価値の増幅」、「お客様との信頼の増幅」、「データの価値の増幅」を実現し、新たな社会価値・顧客価値を創造することで、業績への貢献を拡大してまいります。 これらを踏まえ、当社グループでは、米国事業、インド事業、鉱山車両用及び航空機用タイヤ・ソリューション事業を成長市場として位置づけ、質の伴った成長を実現してまいります。 米国においては、米国の社会・経済に貢献し、人とモノの移動を支え続けるという想いの下、乗用車用タイヤにおいて「断トツ商品」の強化を中核にチャネルについても拡充を図り、米国消費財ビジネス再構築に着手することで、成長に舵を切ってまいります。 トラック・バス用タイヤにおいても、リアルとデジタルを融合させたトラック・バス系ソリューションを拡充し、カスタマー・サクセスを創出してまいります。 インドにおいては、乗用車用タイヤにおいて生産増強投資や、インド市場向けの「断トツ商品」強化のためのサテライトテクノロジーセンターの設立など技術開発投資も実行し、インド市場における存在感を高め、マーケットリーダーポジションをより強固なものにしてまいります。 鉱山車両用及び航空機用タイヤ・ソリューション事業については、プレミアムタイヤの販売拡大や、上述の生産財系BtoBソリューションの方向性に沿ってプレミアムタイヤとソリューションの連動を深めることで、価値創造を進めてまいります。 加えて、新たなコーポレートブランディング活動にも着手し、「サステナブルなプレミアム」ブランドの構築を進めてまいります。 サステナブルなグローバルモータースポーツ活動を軸に、「サステナブルなプレミアム」として、全ての一人ひとりにとっての「最高」を支え続け、モビリティの未来になくてはならない存在となることを目指してまいります。 化工品・多角化事業においては、引き続き当社グループの強みが活きる領域にフォーカスしてまいります。 将来に向けた「新たな種まき」と位置付ける探索事業においては、社会価値とサステナビリティを中核に推進しております。 リサイクル、グアユール、ソフトロボティクス、パンクしない次世代タイヤ「AirFree(エアフリー)」において、社外パートナーとの共創を軸にビジネスモデルの探索を加速してまいります。 これらの「守り」と「攻め」の活動を両輪で実行することで、変化に対応できる「強いブリヂストン」へ進化し、「稼ぐ力の強化」を実現し、2026年には「真の次のステージ」へ歩を進めてまいります。 経営の中核であるサステナビリティについては、商品を「創って売る」「使う」、原材料に「戻す」という、バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化(脱炭素化)、サーキュラーエコノミー(循環型経済)及びネイチャーポジティブ(自然再興)に貢献する取り組みとビジネスを連動する当社グループ独自のサステナビリティビジネスモデルを進化させてまいります。 特に、環境面は、当社グループとしての目標として、2050年を見据えた環境長期目標を2012年に策定し、これを達成するために2030年を目標とした環境中期目標「マイルストン2030」を設定し、その実現に向けた取り組みを進めております。 カーボンニュートラル化へ向けては、2030年にCO2の総量(Scope(スコープ)1、2) (注)を2011年対比50%削減、2050年にカーボンニュートラル化という明確なターゲットを掲げており、2024年は、目標を上回る約60%の削減を見込んでおります。 この大幅な削減は、前期対比で生産量減の影響や生産性向上の効果などに加えて、CO2排出量削減に向けたグローバル各工場における再生可能エネルギー(電力)比率の向上が大きく寄与しており、グローバル各地域において、太陽光発電パネルの設置や外部から購入する電力の再生可能エネルギー由来の電力への切り替えを推進しております。 2024年の再生可能エネルギー(電力)の比率は約70%を見込んでおり、2030年目標の100%への挑戦に向けて着実に進めてまいります。 バリューチェーン全体のCO2排出量(Scope3) (注)については、2030年までに、商品・サービス・ソリューションのライフサイクルを通じて、Scope1、2における排出量の5倍以上のCO2削減に貢献(基準年:2020年)することを目標とし、活動を進めてまいります。 2024年は約2.6倍と、着実な貢献拡大を見込んでおります。 サーキュラーエコノミーの実現に向けては、2030年までに再生資源・再生可能資源比率を40%に向上、2050年までにサステナブルマテリアル化を目標としており、2024年は約39%を見込み、商品戦略との連動を基盤に継続的に強化してまいります。 今後に向けては、モータースポーツ活動を「走る実験室」として、バリューチェーン全体でのカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現を加速してまいります。 加えて、ネイチャーポジティブへの貢献において、当社グループの事業に直結している天然ゴムや水資源の持続可能な利用を推進する活動に注力してまいります。 特に、小規模農家の生産性向上、森林破壊ゼロの実現に貢献するために、自社農園で培った技術や病害対策に有効なノウハウを活用し、2026年までに累計12,000軒を目標に、天然ゴム小規模農家の支援に取り組んでおります。 現物現場で現地の農家に寄り添い、困りごとを解決する活動に注力し、地域社会へも貢献してまいります。 また、事業環境が常に変化していく中、変化に動じないためにグローバル経営リスク管理を強化してまいります。 当社グループにおいては、4つの重点管理アイテムを現在設定しております。 1つ目は、6PPD(タイヤ業界で一般的に使用される老化防止剤)、TRWP(Tire(タイヤ) and(アンド) Road(ロード) Wear(ウェア) Particles(パーティクルズ))、についての対応であります。 6PPDについては、業界全体として取り組むと共に、当社グループとしても、タイヤの安全性を担保できることを大前提として代替品の開発を進めております。 TRWPは、タイヤが安心・安全な移動を支えるために必要な路面と摩擦することによって発生する粉じんで、タイヤの表面であるトレッドと道路舗装材の混合物です。 当社グループは業界のリーダーとして、WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)傘下のタイヤ産業プロジェクトを通じて、TRWPの特性とその影響の研究に取り組んでおります。 また、各地域業界団体での取り組みに積極的に参加し、評価試験法の国際標準(ISO規格)策定を主導すると共に、当社グループ独自の取り組みとして、タイヤを「創って売る」「使う」バリューチェーン全体で、ロングライフ商品の拡大やソリューション事業との連携を含め、TRWPの削減に向けたアプローチを継続的に強化してまいります。 2つ目は、EUDR(欧州森林破壊防止規則)への対応であります。 サステナビリティを中核とした天然ゴムパートナーとの関係を強化してまいります。 3つ目は、サイバー攻撃への対応であります。 当社グループでは、グローバルでセキュリティー対応チームを立ち上げ、抜本的な対策を進めております。 4つ目は、地政学リスクへの対応であります。 特に、当社グループの重要市場である米国の政治動向を中心に注視しており、政策変更に伴うビジネスインパクトの洗い出しと対策を進めております。 2025年1月の米国トランプ政権の発足後に発表されたメキシコ、カナダ、中国に対する追加関税につきましては、想定されるケースを検討し、複数のシナリオを構築することで、迅速に対応できる体制を整備し、状況を正しく見極め、適切なタイミングで構築したシナリオの中から実行計画を発動、迅速に実行する様、今後も状況を注視しながら対応を進めてまいります。 これら全ての企業活動の基盤となる人財については、生産性・創造性の向上を基本として、「人財投資を強化し、付加価値をあげ、価値創造の好循環を生む」ことを目指しております。 その取り組みを表す指標として「人的創造性」を、2024年からグローバル経営指標として正式に導入いたしました。 グローバルの推移を把握しながら、地域別・国別の課題に取り組んでおります。 特に日本においては、デジタル研修、現場での挑戦を後押しする現場100日チャレンジ、生産現場の環境改善を実行するなど、多様な人財が輝く場、働きやすい職場づくりを進めております。 さらに、2020年に開始した次世代経営リーダー育成を目的としたプログラム「Bridgestone NEXT(ネクスト)100」では、グローバルで毎年約100人を選抜し、経営層との対話機会の強化、積極的なストレッチアサイメントなどを通じた重点育成を進めております。 また、DE&Iの推進については、女性特有の健康課題をテクノロジーで解決するフェムテック・プログラムを導入するなど、一人ひとりが自分らしい毎日を歩める職場環境の整備を強化しています。 厳しい事業環境下においても、多様な人財が輝けるよう、人的創造性・生産性の向上をベースに、金銭報酬のみならず報酬以外の施策を組み合わせた人財投資を強化しメリハリをつけた賃金の引き上げを含め、一人あたり人財投資額アップに取り組んでいきます。 当社グループは、不変の使命である「最高の品質で社会に貢献」の下、株主・顧客・パートナー(サプライヤー)・従業員・社会といった全てのステークホルダーへの貢献を最大化することを目指してまいります。 「Bridgestone E8 Commitment」を価値創造の軸として、持続的な価値創造基盤の構築に継続して取り組んでまいります。 (注) Scope1は企業が直接排出するCO2(自社工場のボイラーなどからの排出)、Scope2はエネルギー起源間接排出(電力など他社から供給され、自社で消費したエネルギーに伴うCO2排出)、Scope3はライフサイクルにおける原材料調達、流通、顧客の使用と廃棄・リサイクル段階のCO2排出量等を指します。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 (1) サステナビリティ全般当社グループは創業以来、変わりゆく社会のニーズに対応し、それぞれの時代において一人ひとりの安心・安全な移動や暮らしを支え続けるために事業を拡大・進化させてきました。 社会の変化を先取りし、変化をチャンスに変え、事業活動・社会貢献活動を通じて、持続可能な社会の実現に貢献することは、「最高の品質で社会に貢献」を使命とする当社グループの果たすべき役割・責任だと考えております。 2020年を初年度とした「第三の創業」Bridgestone 3.0では、サステナビリティを経営の中核に据えた中長期事業戦略を発表し、「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」をビジョンとして掲げました。 同時に、2020年に、当社グループ自身の持続的な成長のためにも、社会価値と顧客価値の創造を両立させ、社会、お客様、ブリヂストンが共にWin-Win-Winとなる「サステナビリティビジネス構想」を発表しました。 現在は、当社グループのバリューチェーン全体でカーボンニュートラル化やサーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進とビジネスモデルを連動させる独自のサステナビリティビジネスモデルの確立を、経営戦略、中期事業計画に織り込んで推進しております。 ① ガバナンス当社は、企業理念に掲げた使命である「最高の品質で社会に貢献」の下、ビジョンの実現に向け中長期事業戦略を基に、3ヶ年毎に作成する中期事業計画に沿って経営を進めており、その一環としてガバナンス体制の整備も進めております。 当社は、内部統制のより一層の強化によるガバナンス体制の向上に継続的に取り組み、サステナブルなソリューションカンパニーへの進化を実現してまいります。 当社の取締役会は、執行部門からの業務執行状況の進捗報告・情報共有等を通じて、多様な視点から執行部門と議論し、監督機能を発揮することで、中長期事業戦略の実現を目指すコーポレート・ガバナンス体制となっております。 カーボンニュートラル化やサーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進などのサステナビリティに関する取り組みについて定期的に報告を受け、進捗状況のレビューを実施しております。 執行部門においては、2024年1月より、Global CEOの下、当社グループのビジネスを主に米欧を中心とするBRIDGESTONE WEST、日本・アジアを中心とするBRIDGESTONE EASTの2つのリージョンとして区分しております。 2つのリージョンの下に、複数のSBU(戦略的事業ユニット)を設置し、より現場に密着し、課題に深く入り込めるよう、細かく事業エリアとしてブレークダウンしております。 さらに、2025年1月よりシン・グローカル経営体制を進化させ、副社長4名がGlobal CEOをサポートする体制とし、BRIDGESTONE WEST、BRIDGESTONE EASTの事業責任(Profit & Loss(PL)責任)と、グローバル最適を追求する横串・グローバル最適責任を明確にし、Global CAO(Chief Administration Officer)・Global CSO(Chief Strategy Officer)及びGlobal CTO(Chief Technology Officer)を任命し、それぞれが対等の立場で役割責任を果たすことで、「実行と結果に拘る」経営を推進しております。 この体制において、管理・ガバナンスを強化し、グローバルで経営・業務品質の向上をさらに追求してまいります。 そして、これらのメンバーを中心に構成するGlobal EXCOを当社グループにおける最上位の経営執行会議体として設置し、グローバルな視点から経営戦略や経営課題について議論、審議することにより、当社グループとしてのチェック&バランス機能の強化、意思決定プロセスでの透明性の向上を図っております。 サステナビリティを経営の中核に据えた中長期事業戦略を基にした中期事業計画、年度予算、重要な投資案件などの合意、計画の進捗を共有しております。 取締役及び執行役の報酬体系は「優秀人材の確保と啓発」、「競争力のある水準」、「事業戦略遂行の動機付け」、「株主価値増大への動機付け」という報酬原則に基づいて設計されており、2022年度よりサステナビリティ及びトランスフォーメーション推進と中長期事業戦略実現を後押しすることを目的とした中長期インセンティブを導入し、報酬委員会で以下6つの目標を設定したうえで、取り組みを評価しております。 a.社内外へのコミュニケーションと「Bridgestone E8 Commitment」を軸とした具体的な価値創造b.付加価値と働き甲斐を向上させるための人への投資と育成c.CO2排出量の削減をはじめとしたカーボンニュートラル化d.再生資源・再生可能資源比率の向上を含むサーキュラーエコノミーの実現e.天然ゴム、水資源にフォーカスしたネイチャーポジティブへ向けた取り組みf.業界リーダーとしてのTRWP(タイヤ・路面摩耗粉じん)及び6PPD(タイヤ業界で一般的に使用される老化防止剤)への対応 当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要図は次のとおりであります。 2025年3月25日現在 コーポレート・ガバナンス体制及び報酬体系の詳細につきましては、第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及びその施策の実施状況 b.コーポレート・ガバナンス体制の概要、(4) 役員の報酬等 ①当事業年度に係る取締役及び執行役の報酬等の額 c.業績連動報酬の算定方法と評価結果の記載内容を参照ください。 また、Global EXCOのもとでは、Global CTO及びGlobal CAO・Global CSOを責任者として、経営戦略や経営課題に基づいたコミッティを設置し、各コミッティが地域や組織を横断して、課題解決に向けた取り組みを推進しております。 Global CTO、Global CAO・Global CSOは、それらの活動において、横串・グローバル最適責任を果たし、それぞれの領域において経営課題をG-EXCOへの報告・答申をいたします。 サステナビリティについては、Global CAO・Global CSO下のグローバルサステナビリティコミッティ(GSC)をはじめとして、関連する各コミッティがサステナビリティの各種取り組みの計画・実行を推進する役割を担っており、各取り組みにおける進捗管理や、目標値及びKPI、測定基準の策定を進め、PDCAを回しながら継続的に取り組みを強化しております。 GSCでは、サステナビリティ優先課題を定期的に見直すと共に、主要なテーマごとに傘下のワーキンググループが活動を推進し、計画と進捗を少なくとも四半期ごとにコミッティに報告しております。 グローバルサステナビリティ推進体制(2025年1月1日現在) ② 戦略・リスク管理社会やお客様へ新たな価値を創出し、お客様・パートナーの皆様と共に持続的に成長していくためには、責任ある企業として不可欠な基盤となる取り組みを継続的に推進しながら、ステークホルダーの皆様と強い信頼関係を構築していくことが重要であると考えております。 当社グループのサステナビリティ戦略は、その基盤となる取り組みの一つとして、事業活動や社会貢献活動、あらゆるパートナーとの共創活動を通じて社会やお客様への価値を創出していくための方向性を示したものであり、社会価値・顧客価値を両立しながら持続的に創造していくために取り組むべきサステナビリティ優先課題を明確にしております。 取り組むべきサステナビリティ優先課題・サステナビリティビジネスモデルの確立・進化:カーボンニュートラルへの対応力強化、サーキュラーエコノミービジネス活動の推進、ネイチャーポジティブの推進(「天然ゴム・水資源の持続可能な利用に向けた活動」に注力)・お客様やパートナー、地域との信頼の醸成:地域社会の課題解決に貢献、世界各地での交通安全啓発活動の推進・人権の尊重:グローバル人権方針に沿った取り組みの推進・活動レベルの継続強化・TRWP(タイヤ・路面摩耗粉じん)・6PPD(タイヤ業界で一般的に使用される老化防止剤):業界リーダーとして、業界団体や学術機関などと連携し、タイヤのライフサイクルにおける環境への影響についての調査を推進。 また、ロングライフ商品などの訴求やソリューション事業との連携を含め、タイヤを「創って売る」「使う」バリューチェーン全体でTRWP発生量削減の取り組みを継続的に推進。 タイヤの安心・安全を担保できることを大前提とした6PPD代替品開発への取り組みを推進。 サステナビリティビジネスモデル当社グループはビジョンとして掲げる「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」の実現に向けて、サステナビリティを中核に据えた中長期事業戦略構想を策定し、具体的な実行計画である中期事業計画に沿って、取り組みを進めております。 経営の中核に据えているサステナビリティについては、商品を「創って売る」「使う」、原材料に「戻す」という、バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進にフォーカスする取り組みと、ビジネスを連動させるブリヂストン独自のサステナビリティビジネスモデルの確立を進めております。 当社グループは、2011年にリファインした「環境宣言」を起点に、「自然と共生する」ために、「資源を大切に使う」技術を開発・活用し、喫緊の課題である地球温暖化に対して「CO2を減らす」ことに取り組み、長年にわたり自然共生に向けて包括的に取り組んでまいりました。 2050年を見据えた環境長期目標を2012年に策定し、これを達成するために、2030年を目標とした環境中期目標「マイルストン2030」を2020年に公開しました。 カーボンニュートラル化については、2030年にCO2の総量(Scope1、2)を2011年対比50%削減、2050年にカーボンニュートラルへという明確なターゲットを掲げております。 サーキュラーエコノミーについては、2030年までに使用する原材料に占める再生資源・再生可能資源比率を40%に向上、2050年に100%サステナブルマテリアル化を目標にしております。 また、自然生態系の損失を食い止め、回復させていくネイチャーポジティブの実現に向けて、自然環境毀損につながる行動を回避し(Avoid)、できるだけ低減し(Reduce)、自然の再生及び回復に貢献し(Restore and Regenerate)、根本的なシステムを変革していく(Transform)といったSBTs (注) for Natureフレームワークの考え方に沿って、このサステナビリティビジネスモデルをより循環型・再生型のビジネスモデルとして進化させており、中期事業計画(2024-2026)では、事業に直結する「天然ゴム・水資源の持続可能な利用に向けた活動」に注力してまいります。 サステナビリティへの取り組みをバリューチェーン全体で推進し、「Bridgestone E8 Commitment」の「Energy カーボンニュートラルなモビリティ社会の実現を支えること」や「Ecology 持続可能なタイヤとソリューションの普及を通じ、より良い地球環境を将来世代に引き継ぐこと」にコミットしてまいります。 リスク管理につきましては、第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等の「グローバル経営リスク管理」に関する記載内容、3 事業等のリスクの記載内容もご参照ください。 (注) Science-based targets ③ 指標及び目標当社グループは、社会価値・顧客価値を両立しながら持続的に創造していくために取り組むべき優先課題について指標及び目標を設定しております。 課題解決に向けた活動については、これらの指標及び目標に基づいて、中長期事業戦略の実現を目指す当社のコーポレート・ガバナンス体制のもとで適切に進捗管理を行っております。 バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進とビジネスを連動させる独自のサステナビリティビジネスモデルの確立に向けた取り組みの進捗は以下の通りであります。 取り組むべき優先課題サブカテゴリー目標進捗(2024年)SDGsへの貢献Bridgestone E8 Commitmentに掲げる価値の創出サステナビリティビジネスモデルの確立・進化カーボンニュートラルへの対応力強化Scope1、2におけるCO2排出量削減:2030年 50%削減(2011年対比)2050年 カーボンニュートラル化Scope1、2:60%削減(2011年対比)(注1)再生可能エネルギー比率(電力):72%(注1)・Energy:カーボンニュートラルなモビリティ社会の実現を支えることにコミットする・Ecology:持続可能なタイヤとソリューションの普及を通じ、より良い地球環境を将来世代に引き継ぐことにコミットするScope3におけるCO2削減貢献:2030年 排出量の5倍以上サーキュラーエコノミービジネス活動の推進資源生産性の向上、長寿命・省資源商品の開発サーキュラーエコノミーへの貢献:2030年 再生資源・再生可能資源比率40%(注2)2050年 100%サステナブルマテリアル化再生資源・再生可能資源率:39%(注1)ネイチャーポジティブの推進水ストレス地域における生産拠点でのウォータースチュワードシッププランの策定・実行:2030年 全対象拠点で実行対象となる全17拠点で実行中天然ゴムの小規模農家支援強化:2026年 累計支援件数12,000軒(注3)累計11,687軒の小規模農家への研修・技術支援を実施(注1)(注1) 2025年3月25日時点の見込値であり、第三者機関による保証審査を経た確定時に修正する可能性があります。 (注2) リトレッド用台タイヤを含むタイヤの総原材料重量に占める比率(注3) 2023年以降の累計件数 その他、ESG関連データは当社Webサイト「サステナビリティ」をご参照ください。 (2) 気候変動及び自然資本損失に関する取組気候変動及び自然資本損失への対応に世界的な関心が高まり、パリ協定に代表される脱炭素社会への動き、ならびに、昆明・モントリオール生物多様性枠組として採択された、生態系や自然資本の損失を止め、反転させ、回復軌道に乗せることを目指すネイチャーポジティブの達成に向けた動きが加速する中で、当社グループは気候変動及び自然資本損失によるリスクと機会を統合的に認識し、事業戦略への反映を進めております。 主なリスクとしては、脱炭素社会や自然と共生する社会への転換に伴う「移行リスク」並びに気候変動及び自然資本損失による「物理的リスク」を認識しております。 「移行リスク」には、気候変動や自然資本損失のために、国内外において、炭素税やCO2排出削減義務・排出量取引制度、タイヤの低燃費性能等に関する制度・規制、使用済タイヤのリサイクルに関する制度・規制、取水に関する制度・規制、持続可能な天然ゴムに関する制度・規制などの導入が進む際に、社会や顧客の急速なニーズ変化に対して研究開発費を十分な事業成果に結びつけることができない場合は、事業活動の制約やコストの上昇など当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。 「物理的リスク」には、台風の大型化、洪水や渇水の発生頻度の増加による事業活動中断のリスク、降雨パターンの変化に伴う天然ゴムの収穫不良による原材料調達に関するリスク、降雪量の減少により冬タイヤの需要が減少するリスクがあります。 反面、これらの社会や顧客のニーズ変化を新たな成長機会とも捉えており、バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進とビジネスを連動させる独自のサステナビリティビジネスモデルの確立を、経営戦略、中期事業計画に織り込んで推進しております。 「移行リスク」及び機会への認識を踏まえ、2030年目標として「私たちが排出するCO2の総量(Scope1、2)を50%削減する(2011年比)」「ソリューションの提供により、商品・サービスのライフサイクル、バリューチェーン全体(Scope3)を通じて、私たちの生産活動により排出するCO2排出量(Scope1、2)の5倍以上のCO2削減に貢献していく(2020年比)」「再生資源または再生可能資源に由来する原材料の比率を40%に向上する」「水ストレス地域における生産拠点において、水リスク低減に向けたウォータースチュワードシッププランを推進する」を設定し、CO2削減に貢献する新技術の開発、当社グループの生産拠点におけるCO2排出や水ストレス地域での取水などによる自然資本への影響の低減、低燃費タイヤの開発・販売、リトレッドタイヤビジネスの拡大、取引先との協働によるサプライチェーンのCO2排出量及び自然資本への影響の低減など、目標の達成へ向けた活動を進めております。 また、森林に関わる移行リスクへの対応として、森林破壊禁止を含む「グローバルサステナブル調達ポリシー」の展開や、サステナビリティに関する第三者調査・評価機関を活用したサプライヤーアセスメントの実施、天然ゴム加工工場への現地監査などを進めております。 さらに、取引先と協働して上流の農家を訪問することでトレーサビリティを高めるとともに、農家へのアセスメントや改善支援を行うなど、生産現場の実態を確認しながら取り組みを進めております。 森林破壊防止に向けて当社グループでは、欧州法令に対応するための包括的な体制をグループ全体で整えており、対応準備を進めています。 天然ゴムの生産地は東南アジアの熱帯雨林に集中しており、多くの小規模農家によって支えられていることにより、天然ゴムの持続可能なサプライチェーンの構築が当社の持続性においても重要であると考えています。 小規模農家の生産性向上や森林破壊ゼロの実現に貢献するために、自社農園で培った技術や病害対策に有効なノウハウを活用し、2026年までに累計12,000軒を目標に、天然ゴム小規模農家の支援に取り組んでいます。 個社としての取り組みに加え、持続可能な天然ゴムのためのプラットフォーム(GPSNR)の設立及び推進を主導し、マルチステークホルダーとの対話や協働を通じてサプライチェーンの透明性やトレーサビリティ向上のための基準づくりを進めるなど、天然ゴムの持続可能な利用に向けた取り組みを強化しております。 投資の判断においても「移行リスク」及び機会が評価できるように、社内カーボンプライシングによるCO2排出コストと削減効果を加味した投資判断を行っております。 また、使用済タイヤを原材料などに「戻す」リサイクル事業の構築、天然ゴム事業における生産性向上に向けた取り組みを通じて、バリューチェーン全体でのCO2排出量及び各種環境負荷による自然資本への影響の低減にも取り組んでおります。 「物理的リスク」及び機会に対しては、事業継続計画(Business Continuity Plan、以下BCP)を策定して事業の継続または再開に向けて適切な危機対応や支援が行えるように体制を整えると共に、乾燥地帯で育つ「ゴムをつくる植物」グアユールの事業化に向けた取り組みを通じて、天然ゴム供給源の多様化に取り組んでおります。 TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)最終提言及びTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)最終提言V1.0が推奨する開示内容に沿った当社グループの対応状況は以下の通りであります。 ① ガバナンス推奨される開示内容ブリヂストングループの対応状況TCFDTNFD依存関係・影響・リスク・機会に対する取締役会の監督体制・取締役会はカーボンニュートラル化やサーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進に向けた活動を含むサステナビリティへの取り組みの状況について定期的に報告を受け、進捗状況のレビューを実施依存関係・影響・リスク・機会の評価と管理における経営者の役割・最上位の経営執行会議体であるGlobal EXCOでカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進に向けた中長期の戦略・目標、実行計画の承認、計画の進捗を管理先住民族・地域社会・影響を受けるステークホルダー・その他ステークホルダーに向けた人権方針とエンゲージメント活動、取締役会・経営者の監督(TNFD推奨開示内容)-・「グローバル人権方針」及び当社グループの「グローバルサステナブル調達ポリシー」を策定し、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」など国際基準が掲げる人権の尊重に対して強いコミットメントを表明。 取引先に必ず実施いただきたい事項として、国連「先住民族の権利に関する宣言」に従った合法的な手段での土地取得・利用、土地取得時や森林開発評価・実行方針策定時のFPIC原則の遵守を定め、当社グループ内・取引先・サプライチェーン全体への浸透活動を推進・サプライチェーンが「グローバルサステナブル調達ポリシー」に準拠しているかどうかを確認するデューディリジェンスプロセスを検討・開発するために公益財団法人世界自然保護基金(WWF)ジャパンと協働。 WWFと連携して開発したSAQ(Self-Assessment Questionnaire)を使って、天然ゴムの小規模農家を含む取引先のESG現地監査を行い、FPIC原則の遵守含め、リスク評価を実施・天然ゴムのサプライチェーンを対象としたグリーバンスメカニズムを構築し、標準作業手順書と苦情(グリーバンス)への対応状況を公開。 先住民族・地域社会に関連するリスクも本メカニズムを活用し確認・人権の尊重を含むサステナビリティへの取り組みの実行計画や進捗状況は最上位の経営執行会議体であるGlobal EXCOで承認・管理され、取締役会がレビューを実施 ② 戦略推奨される開示内容ブリヂストングループの対応状況TCFDTNFD短期・中期・長期の依存関係・影響・リスクと機会・気候・自然資本への依存関係と影響、気候変動及び自然資本損失によるリスクと機会を統合的に評価・管理。 以下の依存関係・影響・リスク・機会を特定・バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進とビジネスを連動させる独自のサステナビリティビジネスモデルの確立に取り組んでおり、重要度の高いリスク・機会を経営戦略、中期事業計画に織り込んで推進気候・自然資本との依存関係 (注)・原材料調達段階における水やバイオマスを供給するサービス、生態系が持つ気候・良好な土壌等を維持調整するサービスへの依存・タイヤ製造段階における水を供給するサービスへの依存気候・自然資本への影響 (注)・原材料調達段階における土地利用による影響・タイヤ製造段階における水資源の使用、廃棄物の排出による影響・バリューチェーン全体での温室効果ガスの排出、水資源の使用、大気・水質・土壌への排出、廃棄物の排出による影響気候変動・自然資本損失による物理的リスク・機会・台風の大型化、洪水や渇水の発生頻度の増加による事業活動中断のリスク・降雨パターンの変化に伴う天然ゴムの収穫不良による原材料調達に関するリスク・降雪量の減少により冬タイヤの需要が減少するリスク・熱帯地域に偏在するパラゴムノキ由来の天然ゴムの収穫不良に伴う、乾燥地帯で育つグアユール由来の天然ゴムの事業化機会脱炭素社会や自然と共生する社会への移行リスク・機会・気候変動や自然資本損失のために制度・規制などの導入が進む際、社会や顧客の急速なニーズ変化に対して研究開発費を十分な事業成長に結びつけることができない場合における事業活動の制約やコストの上昇など、業績や財務状態に悪影響を及ぼすリスク(炭素税やCO2排出削減義務・排出量取引制度、タイヤの低燃費性能に関する制度・規制、使用済タイヤのリサイクルに関する制度・規制、取水に関する制度・規制、持続可能な天然ゴムに関する制度・規制など)・モビリティニーズの変化に伴う競争要因変化に伴う機会(EV向けタイヤの需要増加、お客様のCO2排出量削減に貢献するタイヤ及びソリューションの需要増加等)・使用済タイヤのリサイクルに関する規制地域拡大に伴うリサイクル事業の事業化機会 (注) 国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)他の 「ENCORE」の産業グループ別評価で重要性が「非常に高い」または「高 い」と評価された、タイヤ事業のバリューチェーンにおける主な依存関 係及び影響ビジネスモデル・バリューチェーン・戦略・財務計画に及ぼす影響様々なシナリオを考慮した組織戦略のレジリエンス・複数の気候関連シナリオ・自然関連シナリオに基づいてリスク・機会を評価し、特定された重要度の高いリスク・機会について、既に対応を始めており、今後も定期的な評価を行っていく直接事業・上流・下流において次に該当する地域・生態系の完全性が高いまたは低下している地域・生物多様性の重要性が高い地域・水ストレスのある地域・大きな依存関係や影響を持つ可能性がある地域(TNFD推奨開示内容)・荒廃地緑化によるCO2吸収・固定化の拡大・水資源の量や質の低下リスクのある水ストレス地域に立地する生産拠点を定期的に評価。 2024年末時点で水ストレス地域に立地する17生産拠点の全てで、地域の水事情を踏まえたウォータースチュワードシッププランを策定し、実行中 ③ リスクと影響の管理推奨される開示内容ブリヂストングループの対応状況TCFDTNFD直接事業、バリューチェーンの上流及び下流における依存関係・影響・リスク・機会の特定・評価・優先順位付けプロセス・グループ会社の事業規模や特性を考慮に入れながら、グループ共通のリスク・機会に包括的かつ適切に特定及び対処するよう努めており、気候及び自然資本に関しては、国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)他の「ENCORE」及び一般社団法人企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)の「企業と生物多様性の関係性マップ®」を活用して評価したバリューチェーン全体における依存関係・影響を考慮の上、リスク・機会を特定・中長期事業戦略の実行に直接関連するビジネス戦略リスク・機会については、重点管理アイテムを設定し、グローバル経営リスクとして管理を強化。 欧州森林破壊防止規則など、4つの重点管理アイテムを現在設定。 また、日常諸業務に係るオペレーショナル・リスクに関しては、チーフリスクオフィサー(CRO)が統括責任者として対応し、リスクへの対応計画を策定・毎年各地域及びグループ全体で直面する可能性のあるリスクを特定し、そのリスクに対してグループ全体だけではなく、事業・SBU・部門単位での責任者を明確にし、自律的かつ継続的にリスク管理を実施管理プロセス組織全体のリスク管理への統合・伝達状況 ④ 指標及び目標推奨される開示内容ブリヂストングループの対応状況TCFDTNFDリスクと機会の評価・管理に用いる指標・気候関連リスク・機会・影響を評価・管理する指標の一つとして温室効果ガス排出量(Scope1、2、3、及び商品・サービスのライフサイクル・バリューチェーン全体を通じた温室効果ガス排出量の削減貢献量)を設定し、定期的にモニタリング・投資の判断においてもリスク・機会が評価できるよう、社内カーボンプライシングによるCO2排出コスト(US$100/tCO2)と削減効果を加味した投資判断を実施・自然関連リスク・機会・影響を評価・管理する指標として、水ストレス地域における取水量、環境負荷(有害/非有害廃棄物排出量・埋立量、VOC排出量、SOx/NOx排出量)、生息地の保全・管理面積、天然ゴムの小規模農家の支援軒数などを設定し、定期的にモニタリング依存関係と影響の評価・管理に用いる指標依存関係・影響・リスク・機会の管理に用いる目標と実績・カーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進に向けた中長期環境目標(2050年以降、2030年)を設定し、毎年実績を評価・開示・2030年に向けた目標として「私たちが排出するCO2の総量(Scope1、2)を50%削減する(2011年比)」「ソリューションの提供により、商品・サービスのライフサイクル、バリューチェーン全体(Scope3)を通じて、私たちの生産活動により排出するCO2排出量(Scope1、2)の5倍以上のCO2削減に貢献していく(2020年比)」「再生資源または再生可能資源に由来する原材料の比率を40%に向上する」「水ストレス地域における生産拠点において、水リスク低減に向けたウォータースチュワードシッププランを推進する」を設定・森林破壊抑制に向けた天然ゴム小規模農家支援については「2026年までに12,000軒の支援を行う」目標を設定・2030年に向けた目標に対する主な実績は以下の通りであります。 取り組むべき重点課題指標2023年実績2024年実績2030年目標サステナビリティビジネスモデルの確立・進化カーボンニュートラル化への対応力強化CO2排出量(Scope1、2)の総量削減率(2011年比)57%約60%(注1)50%サーキュラーエコノミービジネス活動の推進再生資源または再生可能資源に由来する原材料の比率(注2)39.6%約39%(注1)40%ネイチャーポジティブに向けた取り組み天然ゴムの小規模農家支援件数12,000軒(注3)5,640軒6,047軒(注1)(2026年)12,000軒水ストレス地域における生産拠点でのウォータースチュワードシッププランの策定・実行対象となる全17拠点で策定完了対象となる全17拠点で実行中全対象拠点で実行(注1) 2025年3月25日時点の見込値であり、第三者機関による保証審査を経た確定時に修正する可能性があります。 (注2) リトレッド用台タイヤを含むタイヤの総原材料重量に占める比率(注3) 2023年以降の累計件数 (3) 人的資本・多様性に関する取組み① 戦略当社グループでは、事業戦略と連動した付加価値創造により企業価値向上を図ると共に、個人の成功・自信の波及を通じて多様な人財が輝ける様になることを人財戦略の軸とし、事業戦略と連動した人財戦略の推進に取り組んでおります。 「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」の実現を目指し、中期事業計画(2024-2026)において、グローバルで現物現場を大切に、「価値創造に、よりフォーカス」することで変革を加速させていくため、経営・業務品質の向上を最優先に、変革の原動力である人財一人ひとりの生産性・創造性の向上に向けて様々な取り組みを進めております。 これらの取り組みを表す指標として、「人的創造性」を2023年から試行し、中期事業計画(2024-2026)からグローバル経営指標として導入いたしました。 「人的創造性」は、人財投資を強化し、付加価値を上げ、価値創造の好循環を生むことを基本的な考え方としております。 グローバル共通の一本の軸として、人的創造性KPI(調整後営業利益(付加価値)を人財投資(労務費、教育訓練費、福利厚生費の和)で割ったもの)でグローバルの推移を把握しながら、地域別・国別の課題に取り組んでおります。 人的創造性KPI 自動車業界やタイヤ業界の構造変化の加速等による厳しい環境を生き抜くため、当社グループは、2025年を「緊急危機対策年」と位置づけております。 厳しい事業環境においても生産性・創造性の向上を目指し、課題に正面から向き合い、正しい危機感を持って、企業理念の一つとして掲げる「熟慮断行」をそれぞれの持ち場で実行いたします。 そして人財一人ひとりが「品質へのこだわり」「現物現場」「お客様の困りごとに寄り添う」「挑戦」という当社DNAに共感し、体現しながら価値創造に取り組むことを重視し、事業戦略と連動した人財戦略を推進してまいります。 a.経営・業務品質向上の追求当社グループは、価値創造の基盤として、「良いビジネス体質を創る」ことを、中期事業計画(2024-2026)の最優先課題としております。 1960年代に卓越した総合的品質管理を実施している企業に与えられる「デミング賞実施賞」の受賞に向けて策定した、「ブリヂストン独自のデミング・プラン」に沿って、イノベーションと継続的改善に取り組み、グローバルで経営・業務品質の向上を追求しております。 このデミング・プランは、当社DNAを反映しているものであります。 当社グループは、この経営・業務品質の向上を図るため、当社DNAへの共感を育み、行動変革を促進する「デミング・プラン再浸透施策(経営・業務品質向上)」「創業の地研修」、当社DNAを次世代に繋ぐ上で重要な次世代グローバル経営リーダー育成「Bridgestone NEXT100」プログラムを通じた経営人財の重点育成に取り組んでおります。 グローバルの取り組みデミング・プラン再浸透施策(経営・業務品質向上)「ブリヂストン独自のデミング・プラン」をグローバルで再確認・再浸透する活動について、中期事業計画(2024-2026)初年度活動として以下を実施Step1研修:「ブリヂストン独自のデミング・プラン」冊子を用いた、考え方・行動「型」の学習Step2研修:各機能部門による業務実例PDCA・なぜなぜ分析を持ち寄ったワークショップまた当活動のPDCAとしてデミング・プラン浸透をチェックするアセスメントもグローバルに調査実施、活動の有効性を評価創業の地研修当社創業の地である久留米(久留米工場、石橋文化センター等)を訪問し、創業者の想いや受け継いできたDNA、企業理念を体感し、より一層理解を深めることで、当社グループで働く誇りを醸成し、業務へのマインドセットにつなげる機会を整備。 日本で開催するGlobal EXCOやリーダー育成研修の機会を活用し、海外SBU人財も多数、当プログラムに参加Bridgestone NEXT100各地域・国別リーダー開発と共に、グローバルで毎年約100人(規模:日本 30名、米州 30名、欧州 20名、アジア 20名)を選抜し、3階層(Next / Advancing / Developing Executive)に分け、Global CEO、副社長及び各海外Group Presidentとのタウンホールミーティングや各経営報告会議体への参画、海外ビジネススクール研修への参加等を通じた重点育成を推進。 2024年は、Next Executivesより常務役員へ2名昇格。 更に2025年、常務役員へ1名昇格、及び当社代表執行役 副社長へ1名選任 b.人財一人ひとりの生産性・創造性向上(人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)当社グループは、厳しい事業環境を生き抜くため、「強いブリヂストン」への進化と「稼ぐ力の強化」に取り組んでおります。 稼ぐ力の強化の実現には、人財一人ひとりの生産性・創造性(人的創造性)の向上が必要であり、当社DNA強化を進めていくと共に、会社の成長と従業員一人ひとりの成長の実現が両輪をなすものであるよう、ブリヂストンらしい人財育成と職場環境整備に取り組んでおります。 具体的には、多様な人財が自身のキャリアを自覚的に捉え、ブリヂストンの幅広い業務領域で現物現場を大切に、価値創造に主体的に挑戦する人財づくり(挑戦・成長支援)、働きがいと働きやすさを両立した職場環境づくり(多様な人財が輝く場づくり)を重視し、様々な取り組みを加速させております。 また、当社グループは、断トツ商品を「創って売る」プレミアムタイヤ事業をコア事業として強化すると同時に、お客様が「断トツ商品」を「使う」段階でその価値を増幅するソリューション事業を成長事業として拡充しております。 プレミアムタイヤ事業とソリューション事業の連携を深めていくことが、新たな社会価値・顧客価値の創造につながり、当社グループの企業価値を向上させ、持続的な成長につながると考えております。 その実現のためには、当社の断トツ商品や現場力などの強いリアルにデジタルを組み合わせ、社会やお客様の困りごとに寄り添い、解決することが重要であると捉えております。 そうした「リアル×デジタル」を加速させるブリヂストンらしいデジタル及びソリューション人財の育成に取り組み、新たな価値創造を支えてまいります。 これらの取り組みが、変化に対応できる「強いブリヂストン」、「稼ぐ力の強化」を実現し、2026年「真の次のステージ」への基盤構築になるものと考えております。 当社グループの企業経営の基盤は、「安全宣言」に掲げております「安全はすべてに優先する」であります。 お客様をはじめとするステークホルダーの皆様からも期待されており、高い安全基準の適用により当社グループの従業員や協力会社の労働安全・衛生を確保する上で、一層重要となっている、この安全宣言に基づき、従業員一人ひとりが安全な職場で安心して働くための環境整備にも取り組んでおります。 ・多様な人財の挑戦・成長支援グローバルの取り組み自律的キャリア開発支援全ての事業所で従業員にキャリア計画や能力開発計画の策定を推奨し、従業員が上司や経営陣の協力・支援を得て意義とやりがいのある業務を完遂し、自律的なキャリア開発に取り組むことを支援- 適切かつオープンなフィードバック文化の推進- 定期的なキャリア開発面談や360度評価等の多面評価の導入幅広い層に対する学びの機会提供当社グループで長期的に活躍してもらうべく、従業員の継続的な学習と成長文化の促進、学習する組織づくりを目指し、地域別・国別の状況を踏まえながら、グループ全体で人財育成投資の継続的強化に取り組み。 従業員の自発的な学びを促進するラーニングアクティビティも地域別に開催自ら挑戦・成長する意欲のある人財への重点機会支援自ら手を挙げて在籍国の内外の現場において、自分で立てた課題・仮説の現場での検証、改善、解決に取り組む「現場100日チャレンジプログラム」を通じた挑戦の後押し、挑戦風土醸成に取り組み- 2023年に日本からスタート、2024年はBSAPIC(アジア・大洋州・インド・中国)へ拡大、今後も更なるグローバル展開を推進 日本の取り組み若手従業員への早期マネジメント機会支援マネジメントへのチャレンジ意欲のある若手従業員が、マネジメント補佐として早期にマネジメント経験に挑戦する「マネジメント・チャレンジ制度」を2023年より導入部下の挑戦・成長を後押しするマネジメントビヘイビア強化支援全ライン長(部課長)を対象に、自身のマネジメント行動におけるリーダーシップ促進或いは阻害要素についての気づきを得て改善につなげる「360度評価」や、1on1等のメンバーとの対話においてメンバーの主体的な行動や成長への挑戦を支援する上で必要なコーチングスキルと実践方法を習得する「コーチング研修」を実施 ・多様な人財が輝く場づくりグローバルの取り組み安全な職場で安心して働くための活動高齢化に伴う人間工学的リスクの増加、規制の変更、機械や設備の老朽化、新技術の現場への導入にも対応するように安全基準を継続的に更新すると共に、当社グループの新規事業においても安全に対する意識を真摯に醸成。 安全な職場づくりに向け、安全成熟度評価により課題を顕在化し、継続的な改善を推進カルチャーチェンジ推進、その基盤となるエンゲージメント向上活動「Bridgestone E8 Commitment」と連動したグローバルカルチャーチェンジを推進するうえで、従業員エンゲージメントの向上を重要課題のひとつと位置付け、2023年からグローバル統一のエンゲージメントサーベイも実施。 各地域の文化、特性の違いを尊重しながらも、グローバル共通の強みや改善アイテムを確認し、各地域の事例を共有し合う等、取り組みを深化・進化- グローバル共通の強み:品質及び顧客志向/ビジョン・戦略の浸透- グローバル共通の改善アイテム:コラボレーション(サイロの打破)/迅速なオペレーションの実行/DE&I/人財開発グループグローバルでの女性リーダー育成多様な人財が相互に尊重し合う職場環境の実現を目指すと共に、組織としての意思決定の多様化を進める観点から、事業活動を行う地域別・国別の状況も踏まえながら、女性リーダー育成を推進 日本の取り組み生産現場でのモノづくり進化とカルチャーチェンジ推進を支える環境整備現場最前線の声を反映した即効性がある投資を実施し、福利厚生の充実化、職場環境改善、労働負荷軽減策を引き続き実施- 継続的な暑熱対策、重量物運搬対策、女性技能員向けロッカー・休憩室整備、女性作業服導入- “現場で裁量をもった予算を持ち、職場の困りごとを自ら改善する”小集団活動の活性化- 女性技能員の視点が起点となった、安全性と作業性を両立した生産工程改善事例(部材運搬業務の省力化)多様な人財活躍基盤の整備、女性基幹職登用促進当社グループ海外拠点と比べ、ギャップのある日本では、多様な人財が活躍するための各種取り組みを推進- 全ライン長(部課長)を対象としたDE&Iマネジメントワークショップ- 女性特有の健康課題をテクノロジーを活用し解決するフェムテックプログラムと、それを通じた従業員一人ひとりが輝ける職場づくりに向けた啓発活動- 当社役員や社外の専門家がメンターとなり女性基幹職や登用候補者のキャリア形成をサポートするメンター制度起業家精神を持った人財が挑戦する場づくり探索事業の一つとして、2023年に社内ベンチャー「ソフトロボティクス ベンチャーズ」を設立。 新しい事業をゼロから創り出したいという起業家精神を持った人財が集結、「ゴムを極めたブリヂストンの新たな挑戦 -“いい感じ”にモノをつかむソフトロボティクス、ゴムの力で、すべての人の生活を支える-」の早期事業化に挑戦 ・強いリアル×デジタルを加速させる人財強化グローバルの取り組みデジタル人財の育成・獲得Webfleet、Azugaと当社グループ人財との融合を図りながら、社会価値・顧客価値の創造のために不可欠な、現物現場を重視するブリヂストンらしいデジタル人財の裾野を広げるべく、育成・獲得をグローバルで推進ソリューションエンジニア人財育成当社グループの戦略の根幹である断トツ商品をコアに、「創って売る」から「使う」段階で価値を増幅させていくために、当社グループの強みである、現場に密着してお客様の困りごとを深く理解する技術サービス活動を更にグローバルで強化。 その実行を支える人財として、商品の価値とお客様のニーズ双方への深い理解を有するエンジニア育成に向けて、地域毎の市場特性やニーズに応じて必要なソリューションスキルの体系的習得を推進 日本の取り組み幅広いスキルレベルに対応したデジタルスキル強化への挑戦機会提供デジタルスキルの必要性や習得意欲のある従業員が、自分に合ったレベルを組み合わせることでデジタルスキル習得・強化に挑戦できる機会「デジタル100日研修」を2023年に導入。 座学だけでなく、自分の担当業務に関わるデジタル技術の演習をベースにより深く学ぶ機会も提供。 さらに、中級(ソリューションフィールドエンジニア)、上級(AI/アルゴリズムエキスパート)向けの習熟度別研修コースを整備 ② 指標及び目標 グローバル2026年目標グローバル2024年実績人的創造性KPI (注)2019年を100とした場合のindex推移130レベル102(前年比△8) 人的創造性重点活動指標グローバル2026年目標グローバル2024年実績経営業務品質向上生産性・創造性向上挑戦・成長支援働く環境整備リアル×デジタル人財強化ⅰ 経営・業務品質向上活動ブリヂストンらしい品質経営研修-2024年より当社幅広い層へ拡大、グローバル展開開始「ブリヂストン独自のデミング・プラン」冊子とともに、デミング・プラン再確認・再浸透活動をグローバルで展開。 浸透度アセスメントも実施し、活動のPDCAを推進● ⅱ デジタル人財数2,000人レベルへ拡充約1,750人(前年比 約150人増) ●ⅲ 現場100日チャレンジプログラム実行者数2024年よりグローバル展開開始2026年に45人レベル/年の取り組みへ拡充BSAPIC(アジア・大洋州・インド・中国)へ拡大、2023-24年で延べ24人が取り組み ● ⅳ 労働災害発生状況①重篤災害0件1件(前年比△1) ● ②休業度数率(注1)2.502.41(前年比△0.34)ⅴ 女性リーダーの割合(注2)2023年対比+3%レベル16.4%(前年比+0.3%)(注3) ● (注1) 算出方法は、(死傷者数/延実労働時間数)×1,000,000としております。 2024年実績は2025年2月28日時点の数値であり、労災判定により変動する可能性があります。 (注2) 生産現場を始めとする現場のチームを管理・監督するリーダーを含めたマネジメントポジションを対象にしております。 (注3) 当社グループのセグメント別の女性リーダーの割合は以下の通りとなっております。 (2024年12月31日現在) カテゴリーセグメント女性リーダーの割合トップマネジメントマネジメントポジションジュニアマネジメントポジション合計日本0.6%8.0%5.7%6.4%アジア・大洋州・インド・中国9.8%22.3%12.2%14.0%米州34.0%26.0%21.9%22.6%欧州・中近東・アフリカ9.4%22.9%19.3%20.5%合計8.6%17.8%16.1%16.4%・就業人員に基づいた割合を示しております。 ・「日本」には「その他」「全社(共通)」セグメントも含んでおります。 ・各カテゴリーの当社及び連結子会社における定義は以下の通りであります。 トップマネジメント:役員相当の者(Executives & VPs)マネジメントポジション:組織のマネジメントを担う立場にある者(ライン長)ジュニアマネジメントポジション:個人の知見や経験で組織に貢献する、あるいは組織の日々の管理目標を指導する立場にある者 |
戦略 | ② 戦略・リスク管理社会やお客様へ新たな価値を創出し、お客様・パートナーの皆様と共に持続的に成長していくためには、責任ある企業として不可欠な基盤となる取り組みを継続的に推進しながら、ステークホルダーの皆様と強い信頼関係を構築していくことが重要であると考えております。 当社グループのサステナビリティ戦略は、その基盤となる取り組みの一つとして、事業活動や社会貢献活動、あらゆるパートナーとの共創活動を通じて社会やお客様への価値を創出していくための方向性を示したものであり、社会価値・顧客価値を両立しながら持続的に創造していくために取り組むべきサステナビリティ優先課題を明確にしております。 取り組むべきサステナビリティ優先課題・サステナビリティビジネスモデルの確立・進化:カーボンニュートラルへの対応力強化、サーキュラーエコノミービジネス活動の推進、ネイチャーポジティブの推進(「天然ゴム・水資源の持続可能な利用に向けた活動」に注力)・お客様やパートナー、地域との信頼の醸成:地域社会の課題解決に貢献、世界各地での交通安全啓発活動の推進・人権の尊重:グローバル人権方針に沿った取り組みの推進・活動レベルの継続強化・TRWP(タイヤ・路面摩耗粉じん)・6PPD(タイヤ業界で一般的に使用される老化防止剤):業界リーダーとして、業界団体や学術機関などと連携し、タイヤのライフサイクルにおける環境への影響についての調査を推進。 また、ロングライフ商品などの訴求やソリューション事業との連携を含め、タイヤを「創って売る」「使う」バリューチェーン全体でTRWP発生量削減の取り組みを継続的に推進。 タイヤの安心・安全を担保できることを大前提とした6PPD代替品開発への取り組みを推進。 サステナビリティビジネスモデル当社グループはビジョンとして掲げる「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」の実現に向けて、サステナビリティを中核に据えた中長期事業戦略構想を策定し、具体的な実行計画である中期事業計画に沿って、取り組みを進めております。 経営の中核に据えているサステナビリティについては、商品を「創って売る」「使う」、原材料に「戻す」という、バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進にフォーカスする取り組みと、ビジネスを連動させるブリヂストン独自のサステナビリティビジネスモデルの確立を進めております。 当社グループは、2011年にリファインした「環境宣言」を起点に、「自然と共生する」ために、「資源を大切に使う」技術を開発・活用し、喫緊の課題である地球温暖化に対して「CO2を減らす」ことに取り組み、長年にわたり自然共生に向けて包括的に取り組んでまいりました。 2050年を見据えた環境長期目標を2012年に策定し、これを達成するために、2030年を目標とした環境中期目標「マイルストン2030」を2020年に公開しました。 カーボンニュートラル化については、2030年にCO2の総量(Scope1、2)を2011年対比50%削減、2050年にカーボンニュートラルへという明確なターゲットを掲げております。 サーキュラーエコノミーについては、2030年までに使用する原材料に占める再生資源・再生可能資源比率を40%に向上、2050年に100%サステナブルマテリアル化を目標にしております。 また、自然生態系の損失を食い止め、回復させていくネイチャーポジティブの実現に向けて、自然環境毀損につながる行動を回避し(Avoid)、できるだけ低減し(Reduce)、自然の再生及び回復に貢献し(Restore and Regenerate)、根本的なシステムを変革していく(Transform)といったSBTs (注) for Natureフレームワークの考え方に沿って、このサステナビリティビジネスモデルをより循環型・再生型のビジネスモデルとして進化させており、中期事業計画(2024-2026)では、事業に直結する「天然ゴム・水資源の持続可能な利用に向けた活動」に注力してまいります。 サステナビリティへの取り組みをバリューチェーン全体で推進し、「Bridgestone E8 Commitment」の「Energy カーボンニュートラルなモビリティ社会の実現を支えること」や「Ecology 持続可能なタイヤとソリューションの普及を通じ、より良い地球環境を将来世代に引き継ぐこと」にコミットしてまいります。 リスク管理につきましては、第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等の「グローバル経営リスク管理」に関する記載内容、3 事業等のリスクの記載内容もご参照ください。 (注) Science-based targets |
指標及び目標 | ③ 指標及び目標当社グループは、社会価値・顧客価値を両立しながら持続的に創造していくために取り組むべき優先課題について指標及び目標を設定しております。 課題解決に向けた活動については、これらの指標及び目標に基づいて、中長期事業戦略の実現を目指す当社のコーポレート・ガバナンス体制のもとで適切に進捗管理を行っております。 バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現、ネイチャーポジティブの推進とビジネスを連動させる独自のサステナビリティビジネスモデルの確立に向けた取り組みの進捗は以下の通りであります。 取り組むべき優先課題サブカテゴリー目標進捗(2024年)SDGsへの貢献Bridgestone E8 Commitmentに掲げる価値の創出サステナビリティビジネスモデルの確立・進化カーボンニュートラルへの対応力強化Scope1、2におけるCO2排出量削減:2030年 50%削減(2011年対比)2050年 カーボンニュートラル化Scope1、2:60%削減(2011年対比)(注1)再生可能エネルギー比率(電力):72%(注1)・Energy:カーボンニュートラルなモビリティ社会の実現を支えることにコミットする・Ecology:持続可能なタイヤとソリューションの普及を通じ、より良い地球環境を将来世代に引き継ぐことにコミットするScope3におけるCO2削減貢献:2030年 排出量の5倍以上サーキュラーエコノミービジネス活動の推進資源生産性の向上、長寿命・省資源商品の開発サーキュラーエコノミーへの貢献:2030年 再生資源・再生可能資源比率40%(注2)2050年 100%サステナブルマテリアル化再生資源・再生可能資源率:39%(注1)ネイチャーポジティブの推進水ストレス地域における生産拠点でのウォータースチュワードシッププランの策定・実行:2030年 全対象拠点で実行対象となる全17拠点で実行中天然ゴムの小規模農家支援強化:2026年 累計支援件数12,000軒(注3)累計11,687軒の小規模農家への研修・技術支援を実施(注1)(注1) 2025年3月25日時点の見込値であり、第三者機関による保証審査を経た確定時に修正する可能性があります。 (注2) リトレッド用台タイヤを含むタイヤの総原材料重量に占める比率(注3) 2023年以降の累計件数 その他、ESG関連データは当社Webサイト「サステナビリティ」をご参照ください。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ① 戦略当社グループでは、事業戦略と連動した付加価値創造により企業価値向上を図ると共に、個人の成功・自信の波及を通じて多様な人財が輝ける様になることを人財戦略の軸とし、事業戦略と連動した人財戦略の推進に取り組んでおります。 「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」の実現を目指し、中期事業計画(2024-2026)において、グローバルで現物現場を大切に、「価値創造に、よりフォーカス」することで変革を加速させていくため、経営・業務品質の向上を最優先に、変革の原動力である人財一人ひとりの生産性・創造性の向上に向けて様々な取り組みを進めております。 これらの取り組みを表す指標として、「人的創造性」を2023年から試行し、中期事業計画(2024-2026)からグローバル経営指標として導入いたしました。 「人的創造性」は、人財投資を強化し、付加価値を上げ、価値創造の好循環を生むことを基本的な考え方としております。 グローバル共通の一本の軸として、人的創造性KPI(調整後営業利益(付加価値)を人財投資(労務費、教育訓練費、福利厚生費の和)で割ったもの)でグローバルの推移を把握しながら、地域別・国別の課題に取り組んでおります。 人的創造性KPI 自動車業界やタイヤ業界の構造変化の加速等による厳しい環境を生き抜くため、当社グループは、2025年を「緊急危機対策年」と位置づけております。 厳しい事業環境においても生産性・創造性の向上を目指し、課題に正面から向き合い、正しい危機感を持って、企業理念の一つとして掲げる「熟慮断行」をそれぞれの持ち場で実行いたします。 そして人財一人ひとりが「品質へのこだわり」「現物現場」「お客様の困りごとに寄り添う」「挑戦」という当社DNAに共感し、体現しながら価値創造に取り組むことを重視し、事業戦略と連動した人財戦略を推進してまいります。 a.経営・業務品質向上の追求当社グループは、価値創造の基盤として、「良いビジネス体質を創る」ことを、中期事業計画(2024-2026)の最優先課題としております。 1960年代に卓越した総合的品質管理を実施している企業に与えられる「デミング賞実施賞」の受賞に向けて策定した、「ブリヂストン独自のデミング・プラン」に沿って、イノベーションと継続的改善に取り組み、グローバルで経営・業務品質の向上を追求しております。 このデミング・プランは、当社DNAを反映しているものであります。 当社グループは、この経営・業務品質の向上を図るため、当社DNAへの共感を育み、行動変革を促進する「デミング・プラン再浸透施策(経営・業務品質向上)」「創業の地研修」、当社DNAを次世代に繋ぐ上で重要な次世代グローバル経営リーダー育成「Bridgestone NEXT100」プログラムを通じた経営人財の重点育成に取り組んでおります。 グローバルの取り組みデミング・プラン再浸透施策(経営・業務品質向上)「ブリヂストン独自のデミング・プラン」をグローバルで再確認・再浸透する活動について、中期事業計画(2024-2026)初年度活動として以下を実施Step1研修:「ブリヂストン独自のデミング・プラン」冊子を用いた、考え方・行動「型」の学習Step2研修:各機能部門による業務実例PDCA・なぜなぜ分析を持ち寄ったワークショップまた当活動のPDCAとしてデミング・プラン浸透をチェックするアセスメントもグローバルに調査実施、活動の有効性を評価創業の地研修当社創業の地である久留米(久留米工場、石橋文化センター等)を訪問し、創業者の想いや受け継いできたDNA、企業理念を体感し、より一層理解を深めることで、当社グループで働く誇りを醸成し、業務へのマインドセットにつなげる機会を整備。 日本で開催するGlobal EXCOやリーダー育成研修の機会を活用し、海外SBU人財も多数、当プログラムに参加Bridgestone NEXT100各地域・国別リーダー開発と共に、グローバルで毎年約100人(規模:日本 30名、米州 30名、欧州 20名、アジア 20名)を選抜し、3階層(Next / Advancing / Developing Executive)に分け、Global CEO、副社長及び各海外Group Presidentとのタウンホールミーティングや各経営報告会議体への参画、海外ビジネススクール研修への参加等を通じた重点育成を推進。 2024年は、Next Executivesより常務役員へ2名昇格。 更に2025年、常務役員へ1名昇格、及び当社代表執行役 副社長へ1名選任 b.人財一人ひとりの生産性・創造性向上(人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)当社グループは、厳しい事業環境を生き抜くため、「強いブリヂストン」への進化と「稼ぐ力の強化」に取り組んでおります。 稼ぐ力の強化の実現には、人財一人ひとりの生産性・創造性(人的創造性)の向上が必要であり、当社DNA強化を進めていくと共に、会社の成長と従業員一人ひとりの成長の実現が両輪をなすものであるよう、ブリヂストンらしい人財育成と職場環境整備に取り組んでおります。 具体的には、多様な人財が自身のキャリアを自覚的に捉え、ブリヂストンの幅広い業務領域で現物現場を大切に、価値創造に主体的に挑戦する人財づくり(挑戦・成長支援)、働きがいと働きやすさを両立した職場環境づくり(多様な人財が輝く場づくり)を重視し、様々な取り組みを加速させております。 また、当社グループは、断トツ商品を「創って売る」プレミアムタイヤ事業をコア事業として強化すると同時に、お客様が「断トツ商品」を「使う」段階でその価値を増幅するソリューション事業を成長事業として拡充しております。 プレミアムタイヤ事業とソリューション事業の連携を深めていくことが、新たな社会価値・顧客価値の創造につながり、当社グループの企業価値を向上させ、持続的な成長につながると考えております。 その実現のためには、当社の断トツ商品や現場力などの強いリアルにデジタルを組み合わせ、社会やお客様の困りごとに寄り添い、解決することが重要であると捉えております。 そうした「リアル×デジタル」を加速させるブリヂストンらしいデジタル及びソリューション人財の育成に取り組み、新たな価値創造を支えてまいります。 これらの取り組みが、変化に対応できる「強いブリヂストン」、「稼ぐ力の強化」を実現し、2026年「真の次のステージ」への基盤構築になるものと考えております。 当社グループの企業経営の基盤は、「安全宣言」に掲げております「安全はすべてに優先する」であります。 お客様をはじめとするステークホルダーの皆様からも期待されており、高い安全基準の適用により当社グループの従業員や協力会社の労働安全・衛生を確保する上で、一層重要となっている、この安全宣言に基づき、従業員一人ひとりが安全な職場で安心して働くための環境整備にも取り組んでおります。 ・多様な人財の挑戦・成長支援グローバルの取り組み自律的キャリア開発支援全ての事業所で従業員にキャリア計画や能力開発計画の策定を推奨し、従業員が上司や経営陣の協力・支援を得て意義とやりがいのある業務を完遂し、自律的なキャリア開発に取り組むことを支援- 適切かつオープンなフィードバック文化の推進- 定期的なキャリア開発面談や360度評価等の多面評価の導入幅広い層に対する学びの機会提供当社グループで長期的に活躍してもらうべく、従業員の継続的な学習と成長文化の促進、学習する組織づくりを目指し、地域別・国別の状況を踏まえながら、グループ全体で人財育成投資の継続的強化に取り組み。 従業員の自発的な学びを促進するラーニングアクティビティも地域別に開催自ら挑戦・成長する意欲のある人財への重点機会支援自ら手を挙げて在籍国の内外の現場において、自分で立てた課題・仮説の現場での検証、改善、解決に取り組む「現場100日チャレンジプログラム」を通じた挑戦の後押し、挑戦風土醸成に取り組み- 2023年に日本からスタート、2024年はBSAPIC(アジア・大洋州・インド・中国)へ拡大、今後も更なるグローバル展開を推進 日本の取り組み若手従業員への早期マネジメント機会支援マネジメントへのチャレンジ意欲のある若手従業員が、マネジメント補佐として早期にマネジメント経験に挑戦する「マネジメント・チャレンジ制度」を2023年より導入部下の挑戦・成長を後押しするマネジメントビヘイビア強化支援全ライン長(部課長)を対象に、自身のマネジメント行動におけるリーダーシップ促進或いは阻害要素についての気づきを得て改善につなげる「360度評価」や、1on1等のメンバーとの対話においてメンバーの主体的な行動や成長への挑戦を支援する上で必要なコーチングスキルと実践方法を習得する「コーチング研修」を実施 ・多様な人財が輝く場づくりグローバルの取り組み安全な職場で安心して働くための活動高齢化に伴う人間工学的リスクの増加、規制の変更、機械や設備の老朽化、新技術の現場への導入にも対応するように安全基準を継続的に更新すると共に、当社グループの新規事業においても安全に対する意識を真摯に醸成。 安全な職場づくりに向け、安全成熟度評価により課題を顕在化し、継続的な改善を推進カルチャーチェンジ推進、その基盤となるエンゲージメント向上活動「Bridgestone E8 Commitment」と連動したグローバルカルチャーチェンジを推進するうえで、従業員エンゲージメントの向上を重要課題のひとつと位置付け、2023年からグローバル統一のエンゲージメントサーベイも実施。 各地域の文化、特性の違いを尊重しながらも、グローバル共通の強みや改善アイテムを確認し、各地域の事例を共有し合う等、取り組みを深化・進化- グローバル共通の強み:品質及び顧客志向/ビジョン・戦略の浸透- グローバル共通の改善アイテム:コラボレーション(サイロの打破)/迅速なオペレーションの実行/DE&I/人財開発グループグローバルでの女性リーダー育成多様な人財が相互に尊重し合う職場環境の実現を目指すと共に、組織としての意思決定の多様化を進める観点から、事業活動を行う地域別・国別の状況も踏まえながら、女性リーダー育成を推進 日本の取り組み生産現場でのモノづくり進化とカルチャーチェンジ推進を支える環境整備現場最前線の声を反映した即効性がある投資を実施し、福利厚生の充実化、職場環境改善、労働負荷軽減策を引き続き実施- 継続的な暑熱対策、重量物運搬対策、女性技能員向けロッカー・休憩室整備、女性作業服導入- “現場で裁量をもった予算を持ち、職場の困りごとを自ら改善する”小集団活動の活性化- 女性技能員の視点が起点となった、安全性と作業性を両立した生産工程改善事例(部材運搬業務の省力化)多様な人財活躍基盤の整備、女性基幹職登用促進当社グループ海外拠点と比べ、ギャップのある日本では、多様な人財が活躍するための各種取り組みを推進- 全ライン長(部課長)を対象としたDE&Iマネジメントワークショップ- 女性特有の健康課題をテクノロジーを活用し解決するフェムテックプログラムと、それを通じた従業員一人ひとりが輝ける職場づくりに向けた啓発活動- 当社役員や社外の専門家がメンターとなり女性基幹職や登用候補者のキャリア形成をサポートするメンター制度起業家精神を持った人財が挑戦する場づくり探索事業の一つとして、2023年に社内ベンチャー「ソフトロボティクス ベンチャーズ」を設立。 新しい事業をゼロから創り出したいという起業家精神を持った人財が集結、「ゴムを極めたブリヂストンの新たな挑戦 -“いい感じ”にモノをつかむソフトロボティクス、ゴムの力で、すべての人の生活を支える-」の早期事業化に挑戦 ・強いリアル×デジタルを加速させる人財強化グローバルの取り組みデジタル人財の育成・獲得Webfleet、Azugaと当社グループ人財との融合を図りながら、社会価値・顧客価値の創造のために不可欠な、現物現場を重視するブリヂストンらしいデジタル人財の裾野を広げるべく、育成・獲得をグローバルで推進ソリューションエンジニア人財育成当社グループの戦略の根幹である断トツ商品をコアに、「創って売る」から「使う」段階で価値を増幅させていくために、当社グループの強みである、現場に密着してお客様の困りごとを深く理解する技術サービス活動を更にグローバルで強化。 その実行を支える人財として、商品の価値とお客様のニーズ双方への深い理解を有するエンジニア育成に向けて、地域毎の市場特性やニーズに応じて必要なソリューションスキルの体系的習得を推進 日本の取り組み幅広いスキルレベルに対応したデジタルスキル強化への挑戦機会提供デジタルスキルの必要性や習得意欲のある従業員が、自分に合ったレベルを組み合わせることでデジタルスキル習得・強化に挑戦できる機会「デジタル100日研修」を2023年に導入。 座学だけでなく、自分の担当業務に関わるデジタル技術の演習をベースにより深く学ぶ機会も提供。 さらに、中級(ソリューションフィールドエンジニア)、上級(AI/アルゴリズムエキスパート)向けの習熟度別研修コースを整備 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | ② 指標及び目標 グローバル2026年目標グローバル2024年実績人的創造性KPI (注)2019年を100とした場合のindex推移130レベル102(前年比△8) 人的創造性重点活動指標グローバル2026年目標グローバル2024年実績経営業務品質向上生産性・創造性向上挑戦・成長支援働く環境整備リアル×デジタル人財強化ⅰ 経営・業務品質向上活動ブリヂストンらしい品質経営研修-2024年より当社幅広い層へ拡大、グローバル展開開始「ブリヂストン独自のデミング・プラン」冊子とともに、デミング・プラン再確認・再浸透活動をグローバルで展開。 浸透度アセスメントも実施し、活動のPDCAを推進● ⅱ デジタル人財数2,000人レベルへ拡充約1,750人(前年比 約150人増) ●ⅲ 現場100日チャレンジプログラム実行者数2024年よりグローバル展開開始2026年に45人レベル/年の取り組みへ拡充BSAPIC(アジア・大洋州・インド・中国)へ拡大、2023-24年で延べ24人が取り組み ● ⅳ 労働災害発生状況①重篤災害0件1件(前年比△1) ● ②休業度数率(注1)2.502.41(前年比△0.34)ⅴ 女性リーダーの割合(注2)2023年対比+3%レベル16.4%(前年比+0.3%)(注3) ● (注1) 算出方法は、(死傷者数/延実労働時間数)×1,000,000としております。 2024年実績は2025年2月28日時点の数値であり、労災判定により変動する可能性があります。 (注2) 生産現場を始めとする現場のチームを管理・監督するリーダーを含めたマネジメントポジションを対象にしております。 (注3) 当社グループのセグメント別の女性リーダーの割合は以下の通りとなっております。 (2024年12月31日現在) カテゴリーセグメント女性リーダーの割合トップマネジメントマネジメントポジションジュニアマネジメントポジション合計日本0.6%8.0%5.7%6.4%アジア・大洋州・インド・中国9.8%22.3%12.2%14.0%米州34.0%26.0%21.9%22.6%欧州・中近東・アフリカ9.4%22.9%19.3%20.5%合計8.6%17.8%16.1%16.4%・就業人員に基づいた割合を示しております。 ・「日本」には「その他」「全社(共通)」セグメントも含んでおります。 ・各カテゴリーの当社及び連結子会社における定義は以下の通りであります。 トップマネジメント:役員相当の者(Executives & VPs)マネジメントポジション:組織のマネジメントを担う立場にある者(ライン長)ジュニアマネジメントポジション:個人の知見や経験で組織に貢献する、あるいは組織の日々の管理目標を指導する立場にある者 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、当該リスク発生の回避、及び発生した場合の対応に努めております。 ただし、記載された事項以外にも予見することが困難なリスクが存在し、当社グループの事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、文中に含まれる将来に関する記載は、有価証券報告書提出日(2025年3月25日)現在で判断したものであります。 (リスクの管理・評価プロセス)当社グループでは、毎年各地域及びグループ全体で直面する可能性のあるリスクを影響度と発生可能性の観点から評価及び特定し、そのリスクに対してグループ全体だけではなく、事業・SBU・部門単位での責任者を明確にし、自律的且つ継続的にリスク管理を行うと共に、経営上重大なリスクに関しては、Global CEOの直接の指揮の下で対応する体制をとっております。 (1) 事業を取り巻く経済環境、及び需要動向に関するリスク当社グループは、開発・調達・生産・流通・販売などの事業活動をグローバルに展開しており、当社グループの業績及び財政状態は、事業活動を行っているそれぞれの国や地域における金利、為替、株式相場の変動などの経済環境や需要動向の変化により、さまざまな形で影響を受けております。 当連結会計年度の当社グループの地域ごとの売上収益比率は、米州が52%、欧州・中近東・アフリカが20%、アジア・大洋州・インド・中国が15%、日本が13%の構成となっており、これらの地域の経済環境が悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に特に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループのビジネスは自動車産業と密接に関連していることから、当社グループの業績及び財政状態は、グローバルな自動車産業の景況による影響を受けております。 自動車産業の動向以外にも、タイヤ市販用市場では各国の消費動向や自動車燃料価格の変動などによる影響を受けており、これらの要因によりタイヤ需要が減少する、あるいは予想している需要増加が減速する場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの鉱山・建設車両用大型・超大型ラジアルタイヤや油圧ホース等一部の商品につきましては、資源産業及び土木・建築産業の景況による影響を受けており、これらの要因により需要が減少する、あるいは予想している需要増加が減速する場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社グループは、日本、欧州、北米などさまざまな地域で冬用タイヤを販売しておりますが、これらの地域における降雪が少なく需要が減少する場合には、当社グループの業績が悪影響を受ける可能性があります。 (2) 法律・規制・訴訟に関するリスク当社グループは、事業活動を行っている各国において、投資、貿易、為替管理、移転価格を含む税制、独占禁止、環境保護、個人情報保護など、関連する法律や規制の適用を受けております。 当社グループの事業活動に影響を及ぼすものとして、例えば、国内外においてタイヤ性能に関する表示制度・規制や化学物質規制などが制定・導入されております。 したがって、将来においても、新たな法律や規制により、事業活動の制約やコストの上昇など当社グループの業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。 これらの他、当社グループは、国内外の事業活動に関連して、訴訟や各国当局による捜査・調査の対象となる可能性があります。 重要な訴訟が提起された場合や、各国当局による捜査・調査が開始された場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 事業活動中断のリスク・災害、戦争・テロ・暴動、社会的・政治的混乱など当社グループは、開発・調達・生産・流通・販売などの事業活動をグローバルに展開しており、さまざまな国や地域における大規模な地震や風水害などの自然災害や、戦争・テロ・暴動、ボイコット、感染症、エネルギー供給障害、交通機能障害を含む社会的・政治的混乱などのリスクにさらされております。 さらに、国内外における政治的・経済的条件の急激且つ大幅な変動などの要因により、当社グループの事業活動の継続に支障をきたす可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの事業活動の中核として重要な拠点が多数所在している日本における地震災害リスクに対しては、当社グループは耐震診断の結果に基づき優先順位をつけて耐震補強工事を計画的に進めております。 さらに、地震災害が発生した場合の迅速な初期対応の推進及び業務を早期に復旧継続させることを目的としたBCPを策定し、その運用を振り返ることで内容を継続的に改善しております。 また、新型インフルエンザや新型コロナウイルスなどの未知なる病原体が引き起こす感染症の拡大に対しても、従業員・家族・関係者の生命と安全の確保を最優先しながら事業損失の最小化を図るためのBCPを策定し、その運用を通じて内容を拡充しております。 しかしながら、実際に発生した場合には、操業の中断・縮小、施設等の損害、多額の復旧費用などにより、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの特定商品や特定原材料を集中的に生産している拠点で事業活動の継続に支障をきたすような事態が生じた場合は、供給義務を果たせないことによる顧客からの信頼の喪失や賠償責任の追及につながる可能性もあり、その場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・情報システム障害当社グループの事業活動における情報システムの重要性は非常に高まっており、セキュリティの高度化などシステムやデータの保護に努めておりますが、それにもかかわらず、災害やサイバー攻撃など外的要因や人為的要因などにより情報システムに障害が生じた場合、重要な業務やサービスの停止、機密情報・データや個人情報の盗取や漏洩などのインシデントを引き起こし、事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。 その結果、当社グループのブランドイメージや社会的信用の低下、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・ストライキ当社グループは、円滑な労使関係の構築に努めておりますが、労使間の交渉が不調に終わり、長期間に及ぶストライキなどが発生した場合、事業活動の継続に支障をきたす可能性があり、その結果、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 気候変動及び自然資本損失に関するリスク当社グループは気候変動及び自然資本損失によるリスクと機会を統合的に認識し、事業戦略への反映を進めております。 主なリスクとしては、脱炭素社会や自然と共生する社会への転換に伴う「移行リスク」並びに気候変動及び自然資本損失による「物理的リスク」を認識しております。 反面、これらの社会や顧客のニーズ変化を新たな成長機会とも捉えております。 リスクとその対応の詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 気候変動及び自然資本損失に関する取組」に記載しております。 (5) 企業イメージに関するリスク当社グループは、事業活動を通じて企業イメージ・ブランドイメージの維持向上に努める一方、法令遵守や企業倫理に基づく事業活動、及び火災や労働災害などの企業災害の防止・対策活動に努めております。 加えて、当社グループを取り巻く社会からの信頼をさらに高めていくことの重要性が高まっているとの認識の下、ステークホルダーの皆様への迅速且つ適切な情報発信の強化にも努めております。 それにもかかわらず、社会的な信用を失墜させるような企業不祥事や企業災害が発生した場合、さらにはそれらの事象に対する迅速で適切な情報発信などの対応が実施できなかった場合には、顧客からの信頼喪失や株価の下落を招き、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 為替変動に関するリスク当社グループは、開発・調達・生産・流通・販売などの事業活動をグローバルに展開しており、原材料の調達や販売活動などにおいて、多種の通貨による取引を行っております。 外貨建営業債権債務に対しては為替予約取引など、また、外貨建貸付金及び借入金に対しては通貨スワップ取引などを行うことにより、短期的な為替相場の変動影響を最小限にする努力をしておりますが、世界各地で国際間取引を行っていることから、為替相場の変動は、当社グループの業績に影響を及ぼすことになります。 また、海外での売上収益、費用、資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されることから、為替相場の変動による影響を受けることになります。 一般に、他国通貨に対する円高は当社グループの業績に悪影響を及ぼし、円安は当社グループの業績に好影響をもたらします。 (7) 競争激化に関するリスク当社グループは、それぞれの市場で多数の企業と競合しており、販売価格競争を含む厳しい競争環境の中で事業を推進しております。 また、原材料価格・エネルギー費・労務費の上昇等によって原価・経費面でマイナス影響を受けることがあります。 このような事業環境に対し、当社グループは、顧客や市場への新しい商品価値の提案・提供などにより競争力を高める努力と共に、生産性の向上や経費マネジメントの強化などによる内部努力を継続しておりますが、それらの努力で利益低下を吸収できない場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、製造業者として従来から培ってきた製品開発力やモノづくり力に加え、技術イノベーションを核とした戦略を重視しており、新技術を搭載した製品の市場投入を積極的に進めております。 これらの技術開発のための投資や費用は、最終的に高い商品価値を顧客や社会に認めていただくために投入しているものですが、競合他社との激しい競争において、事業として十分な成果に結びつけることができない場合は、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8) 製品の欠陥に関するリスク当社グループは、製造業者として販売する製品の品質に万全を期すことに努めております。 特に、タイヤなど人命にかかわる商品を主に扱っているという認識に立ち、製品品質の確保、市場情報の収集や品質に関する早期警報システムの構築など、品質保証体制の充実に努めておりますが、予測できない原因により製品に欠陥が生じた場合や、顧客の安全・安心を最優先に確保するという観点から大規模なリコールなどを実施する可能性は皆無ではありません。 そのような事態が発生した場合には、回収費用、社会的な信用の毀損、顧客への補償や訴訟費用・賠償費用などにより、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 特に米国の製造物責任訴訟や集団訴訟は、より重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 (9) 原材料調達に関するリスク当社グループは、タイヤなどゴム製品の原材料として天然ゴムを使用しておりますが、天然ゴムの主要生産地である東南アジア諸国における災害、戦争・テロ・暴動、社会的・政治的混乱、ストライキ、あるいは収穫不良などにより、天然ゴムの安定供給に支障が生じた場合、当社グループの生産に必要な量を確保することが困難になり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、天然ゴム以外の主要原材料調達においても、原料需給の逼迫や供給能力の制約により、当社グループの生産に必要な量を確保することが困難になる場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 さらに、当社グループは、いくつかの主要原材料の調達について、グループ内の原材料生産拠点、又は一部のグループ外供給元に依存しております。 このため、特定の原材料供給元の操業が停止するなどにより、必要な原材料の調達ができない状況が発生した場合は、当該原材料に依存している当社又はグループ会社の生産に著しい悪影響を及ぼし、その結果、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 加えて、需給の逼迫や投機目的の売買などにより、当社グループが調達している原材料の価格が高騰し、生産性向上などの内部努力や価格への転嫁などにより吸収できない場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10) 退職給付費用及び債務に関するリスク当社グループの退職給付費用及び債務は、数理計算上の割引率などの前提条件に基づいて算出しております。 しかしながら、年金資産等の制度資産の公正価値、金利の変動等により、これらの前提条件に大きな変動があった場合、あるいは前提条件の変更が必要になった場合には、退職給付費用や債務が増加し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11) 知的財産侵害に関するリスク当社グループでは、知的財産を企業の競争力を高めるための重要な経営資源と位置づけ、第三者の知的財産権に対する侵害の予防、及び保有している多数の知的財産権の保護に努めております。 それにもかかわらず、当社グループの認識又は見解との相違から、第三者から知的財産権を侵害したとして訴訟を受け、当社グループとして製造販売中止、あるいは損害賠償などが必要になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、第三者による知的財産権侵害を当社グループが主張したにもかかわらず、侵害があったと認められない場合には、当社グループの製品差別化や競争優位性が確保されず、結果として当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度より、当社グループではグローバル経営体制の更なる強化の一環として、インド事業のセグメント区分を変更しております。 これにより、「中国・アジア・大洋州」セグメントを「アジア・大洋州・インド・中国」セグメントへ、「欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ」セグメントを「欧州・中近東・アフリカ」セグメントへ変更いたします。 これにより、前連結会計年度の数値についても新たなセグメント区分に組み替えたうえで表示しております。 なお、ロシア事業は2023年12月に譲渡が完了しております。 また、当社グループは防振ゴム事業、化成品ソリューション事業を非継続事業に分類しており、前連結会計年度及び当連結会計年度の金額から非継続事業を控除しております。 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.事業セグメント」に記載のとおりであります。 文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において、判断したものであります。 (1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況a.業績全般 当連結会計年度前連結会計年度増減金額比率 億円億円億円%売上収益44,30143,138+1,163+3調整後営業利益4,8334,806+27+1営業利益4,4334,818△385△8税引前当期利益4,2144,442△227△5親会社の所有者に帰属する当期利益2,8503,313△463△14 当社グループは、「最高の品質で社会に貢献」という使命の下、「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」というビジョンを掲げております。 また、従業員、社会、パートナー、お客様と共に持続的な社会を支えることにコミットする「Bridgestone E8 Commitment」を企業コミットメントとして制定し、価値創造の軸としております。 ビジョンの実現に向けては、創立100周年である2031年を視野に「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」を策定し、これを北極星として、具体的な計画である2024年3月に発表した「中期事業計画(2024-2026)」に沿って、着実に経営を推進しております。 当連結会計年度は、中国EV攻勢などによる自動車業界構造変化や、欧州・南米市場への廉価輸入タイヤの増加などのタイヤ業界構造変化の加速が「新たな脅威」となり、これらへの素早い対応が求められる厳しい事業環境において経営・業務品質の向上を最優先課題に掲げ、事業再編・再構築(第2ステージ)へ着手しながら、現物現場で「価値創造へ、よりフォーカス」することに注力いたしました。 コア事業であるプレミアムタイヤ事業においては、新車用の乗用車用及び小型トラック用タイヤの需要が、EVシフト減速等を背景にグローバルで減速しました。 アジアは前連結会計年度を若干上回った一方で、特に、欧州・日本は前連結会計年度比大幅に需要が減少し、北米においても前連結会計年度比微減となりました。 高インチタイヤ(18インチ以上)の需要は車両の大型化を反映し、北米・欧州では概ね前連結会計年度並みの需要で推移、日本では前連結会計年度を上回りました。 新車用トラック・バス用タイヤの需要は、北米・欧州・アジアでは前連結会計年度比需要大幅減となりましたが、日本は前連結会計年度の部品供給不足の影響を受けた車両生産減の反動もあり、前連結会計年度並みの需要となりました。 市販用乗用車用タイヤ及び小型トラック用タイヤの需要は、北米において2024年1月にタイ・韓国品の輸入関税引き下げがあり、廉価輸入品の流入の影響が大きく、米国・カナダのタイヤ製造者協会に参加する主要タイヤブランドの需要では前連結会計年度比減となりました。 一方、日本・アジアでは需要は前連結会計年度並み、欧州では緩やかに市況は回復傾向にあり前連結会計年度を上回る需要となりました。 また、市販用の高インチタイヤ(18インチ以上)は、北米・欧州を中心に需要伸張が継続しました。 市販用トラック・バス用タイヤの需要は、北米では第1四半期に流通在庫が正常化し、第2四半期以降順調に需要が回復した結果、年間で前連結会計年度比需要増となりました。 欧州・アジアにおける需要は前連結会計年度比回復し、日本では前連結会計年度並みに推移しました。 当社グループの売上収益については、上記需要環境の中、グローバルの新車用の乗用車用及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数減、加えてブラジル・アルゼンチンを主とした南米事業の悪化があるも、市販用において乗用車用プレミアムタイヤ(18インチ以上高インチタイヤ、各地域において高収益なプレミアムタイヤブランドなど)の販売拡大による販売MIX改善を進めると共に、超大型鉱山用タイヤについては前連結会計年度並みの販売を確保し、為替の追い風もあり前連結会計年度比増収となりました。 調整後営業利益については、再編・再構築(第2ステージ)の断行、売値、MIXスプレッドの改善に加え、為替円安による追い風の影響があり、南米事業の悪化や販売本数減少の影響を吸収し、前連結会計年度を若干上回る水準での着地となりました。 当連結会計年度は、断トツ商品を軸にプレミアム領域へのフォーカスを一層強化し、赤字・不採算事業の削減・中止を加速させ、販売MIXの改善を継続しました。 また、乗用車用及び小型トラック用、トラック・バス用タイヤにおいて販売本数減少の影響による固定費負担増、加工費悪化がある一方で、海上運賃単価の下落による影響に加え、中期事業計画(2024-2026)にて推進するグローバル調達、グローバルSCM(サプライチェーンマネジメント)物流改革、BCMA(Bridgestone Commonality Modularity Architecture) 、グリーン&スマート化、現物現場での地道な生産性改善などのビジネスコストダウンが業績に貢献しております。 また、営業利益については、第2四半期に六本木社宅売却益の計上があった一方、欧州事業用資産減損など再編・再構築関連費用を計上した結果、前連結会計年度比減益の着地となりました。 以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上収益は44,301億円(前連結会計年度比3%増)、調整後営業利益は4,833億円(前連結会計年度比1%増)、営業利益は4,433億円(前連結会計年度比8%減)、税引前当期利益は4,214億円(前連結会計年度比5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,850億円(前連結会計年度比14%減)となりました。 今後も、引き続き経営・業務品質の向上を最優先としながら、「価値創造へ、よりフォーカス」するとともに、「守り」と「攻め」の両輪で経営を推進してまいります。 b.セグメント別業績 当連結会計年度前連結会計年度増減金額比率 日本 億円億円億円%売上収益12,26112,424△164△1調整後営業利益1,8732,065△192△9アジア・大洋州・インド・中国売上収益5,2975,515△217△4調整後営業利益585552+33+6米州売上収益21,80020,800+999+5調整後営業利益1,8012,120△318△15欧州・中近東・アフリカ売上収益8,3568,192+164+2調整後営業利益298117+181+155その他売上収益840773+67+9調整後営業利益7555+21+38連結 合計売上収益44,30143,138+1,163+3調整後営業利益4,8334,806+27+1 [日本] 売上収益は12,261億円(前連結会計年度比1%減)、調整後営業利益は1,873億円(前連結会計年度比9%減)となりました。 市販用乗用車及び小型トラック用タイヤ、並びにトラック・バス用タイヤの販売本数は概ね前連結会計年度並みに推移した一方で、乗用車用及びトラック・バス用タイヤの海外向け輸出は前連結会計年度を大きく下回り推移しました。 戦略的価格マネジメントに加え、低採算領域の削減によりプレミアム領域へのフォーカスを強化したものの、固定費負担増、原材料高騰・インフレ影響を売値・販売MIX改善及び為替円安の追い風でも吸収しきれず、前連結会計年度比減収減益となりました。 [アジア・大洋州・インド・中国] 売上収益は5,297億円(前連結会計年度比4%減)、調整後営業利益は585億円(前連結会計年度比6%増)となりました。 販売本数では、新車用タイヤが大幅に前連結会計年度を下回る一方、市販用乗用車及び小型トラック用タイヤは前連結会計年度並み、市販用トラック・バス用タイヤは順調に推移しました。 加えて、域内各国での売値改善、プレミアム領域へのフォーカス徹底による販売MIX改善で原材料高騰・インフレ影響を吸収し、事業再構築の効果もあり前連結会計年度比減収も増益となりました。 [米州] 売上収益は21,800億円(前連結会計年度比5%増)、調整後営業利益は1,801億円(前連結会計年度比15%減)となりました。 北米タイヤ事業において、販売本数は、市販用トラック・バス用タイヤは前連結会計年度を上回る一方、新車用・市販用乗用車及び小型トラック用タイヤ、並びに新車用トラック・バス用タイヤは、前連結会計年度を下回りました。 販売MIXは着実に改善したものの、コスト面においては、インフレ及び販売本数減により生産調整を行い、加工費が悪化したことに加え、南米事業に関連する減益が大きく影響し、為替円安の追い風でも吸収できず前連結会計年度比増収も大幅な減益となりました。 [欧州・中近東・アフリカ] 売上収益は8,356億円(前連結会計年度比2%増)、調整後営業利益は298億円(前連結会計年度比155%増)となりました。 欧州事業において、販売本数は乗用車及び小型トラック用、トラック・バス用タイヤ双方において、市販用では概ね前連結会計年度並みに推移する一方で、新車用は前連結会計年度を大幅に下回りました。 販売本数減による悪化はあるも、原材料に対する売値とMIXのスプレッドは前連結会計年度比改善したことに加え、事業再編・再構築の効果も収益性改善に一部貢献を開始し、前連結会計年度比増収増益となりました。 (注1) セグメント別の金額はセグメント間の取引を含んでおり、連結合計の金額はそれらを消去した後の数値であります。 (注2) 当連結会計年度より、以下のとおりセグメント区分を変更しております。 なお、対応する前連結会計年度についても区分変更後の金額・数値としております。 「中国・アジア・大洋州」 : 「アジア・大洋州・インド・中国」に変更「欧州・ロシア・中近東・インド・アフリカ」 : 「欧州・中近東・アフリカ」に変更 c.財政状態(流動資産) 流動資産は、現金及び現金同等物が179億円減少したものの、営業債権及びその他の債権が850億円、棚卸資産が767億円増加したことなどから、前連結会計年度末比1,662億円増加(同6%増)し、28,636億円となりました。 (非流動資産) 非流動資産は、有形固定資産が1,018億円、使用権資産が94億円増加したことなどから、前連結会計年度末比1,295億円増加(同5%増)し、28,599億円となりました。 (流動負債) 流動負債は、営業債務及びその他の債務が115億円、リース負債が52億円増加したものの、社債及び借入金が1,191億円減少したことなどから、前連結会計年度末比886億円減少(同7%減)し、11,762億円となりました。 (非流動負債) 非流動負債は、退職給付に係る負債が71億円減少したものの、リース負債が118億円増加したことなどから、前連結会計年度末比32億円増加(同0.4%増)し、7,608億円となりました。 なお、流動負債及び非流動負債に計上された有利子負債 (注)の合計は、前連結会計年度末比1,024億円減少(同12%減)し、7,277億円となりました。 (注) 有利子負債には社債及び借入金、リース負債を含んでおります。 (資本) 資本合計は、配当金(親会社の所有者)により1,404億円減少したものの、その他の資本の構成要素が2,192億円、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により2,850億円増加したことなどから、前連結会計年度末比3,811億円増加(同11%増)し、37,865億円となりました。 これらの結果、当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,957億円増加(同5%増)し、57,235億円となりました。 また、当連結会計年度の親会社所有者帰属持分比率は65.2%となり、前連結会計年度末比3.4ポイントの上昇となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度前連結会計年度増減金額 億円億円億円営業活動によるキャッシュ・フロー5,4886,614△1,126投資活動によるキャッシュ・フロー△2,551△2,977+427財務活動によるキャッシュ・フロー△3,433△1,837△1,596現金及び現金同等物に係る換算差額322255+67現金及び現金同等物の増減額△1732,055△2,228現金及び現金同等物の期首残高7,2465,189+2,057売却目的で保有する資産に含まれる現金及び現金同等物の増減額△62△8現金及び現金同等物の期末残高7,0677,246△179 当連結会計年度における当社グループの現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、全体で179億円減少(前年同期は2,057億円の増加)し、当連結会計年度末には7,067億円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金収支は、5,488億円の収入(前連結会計年度比1,126億円の収入減)となりました。 これは、営業債権及びその他の債権の増加額295億円(前連結会計年度は営業債権及びその他の債権の減少額568億円)や、棚卸資産の増加額163億円(前連結会計年度は棚卸資産の減少額853億円)、利息の支払額240億円(前連結会計年度は178億円)、法人所得税の支払額1,173億円(前連結会計年度は580億円)などがあったものの、税引前当期利益4,214億円(前連結会計年度は4,442億円)や、減価償却費及び償却費3,481億円(前連結会計年度は3,058億円)、利息及び配当金の受取額207億円(前連結会計年度は345億円)などがあったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金収支は、2,551億円の支出(前連結会計年度比427億円の支出減)となりました。 これは、有形固定資産の売却による収入806億円(前連結会計年度は296億円)や、貸付金の回収による収入110億円(前連結会計年度は149億円)などがあったものの、有形固定資産の取得による支出2,993億円(前連結会計年度は2,824億円)や、無形資産の取得による支出380億円(前連結会計年度は605億円)、長期貸付けによる支出138億円(前連結会計年度は211億円)などによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金収支は、3,433億円の支出(前連結会計年度比1,596億円の支出増)となりました。 これは、短期借入金の増加額141億円(前連結会計年度は209億円)などがあったものの、長期借入金の返済による支出357億円(前連結会計年度は207億円)や、社債の償還による支出1,000億円(前連結会計年度は支出なし)、リース負債の返済による支出716億円(前連結会計年度は684億円)、配当金の支払額(親会社の所有者)1,403億円(前連結会計年度は1,300億円)などがあったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前連結会計年度比(%)日本805,888+0.9アジア・大洋州・インド・中国430,416△5.2米州1,639,633+1.7欧州・中近東・アフリカ662,860+1.7合計3,538,798+0.6 (注) 金額は、販売価格によっております。 b.受注実績 当社グループは、少数の特殊製品(特殊ホース等)について受注生産を行うほかは、すべて見込生産であります。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前連結会計年度比(%)日本961,777+1.6アジア・大洋州・インド・中国478,690△1.9米州2,157,097+4.6欧州・中近東・アフリカ813,048+1.7その他19,475+16.1全社又は消去10△57.6合計4,430,096+2.7 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年3月25日)現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下、「連結財務諸表規則」という。 )第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。 連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。 なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因や当該事項への対応については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 (売上収益、調整後営業利益及び営業利益) 売上収益、調整後営業利益及び営業利益並びにセグメント別の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 この結果、調整後営業利益率は10.9%となり、前連結会計年度比0.2ポイントの低下となりました。 (親会社の所有者に帰属する当期利益) 親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比463億円減少(同14%減)し、2,850億円となりました。 これは、営業利益が385億円減益、金融収益が81億円減少したことなどによるものです。 ③ 資本の財源及び資金の流動性 現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比179億円減少し、7,067億円となりました。 なお、活動区分ごとのキャッシュ・フローについては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。 資金調達にあたっては、金融機関からの借入れに加え、引き続き、国内普通社債やコマーシャル・ペーパーなどの直接金融手段や、売上債権の証券化、リースの活用など、リスク分散や金利コストの抑制に向けその多様化を図ってまいります。 資金使途につきましては、主に稼ぐ力の強化、価値創造へのフォーカス、サステナブルなプレミアムブランド構築のための戦略的成長投資による持続的な成長と企業価値向上の実現を優先しつつ、適正な財務体質の維持と株主還元に活用してまいります。 ④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当連結会計年度においては、売上収益4兆4,301億円(前連結会計年度比1,163億円増加)、調整後営業利益4,833億円(前連結会計年度比27億円増加)、調整後営業利益率10.9%(前連結会計年度比0.2ポイント低下)、ROIC8.2%(前連結会計年度比0.5ポイント低下)、ROE8.1%(前連結会計年度比2.3ポイント低下)となりました。 中期事業計画(2024-2026)においては、経営の3つの軸である「過去の課題に正面から向き合い、先送りしない」、「足元をしっかり、実行と結果に拘る」、「将来への布石を打つ」は変えず、4つのビジネス基本シナリオに沿って、「価値創造へ、よりフォーカス」しております。 4つのビジネス基本シナリオは、「良いビジネス体質を創る」、「良いタイヤを創る」、「良いビジネスを創る」、そして「良い種まきをし、新たなビジネスを創る」です。 特に、2025年においては、「良いビジネス体質を創る」に沿って、経営・業務品質の向上を最優先課題としております。 2025年は、自動車業界・タイヤ業界の構造変化の加速も踏まえ、「緊急危機対策年」と位置付け、バリューチェーン全体で経営・業務品質の向上を徹底する「守り」と、2026年以降の成長を見据えた「断トツ商品」やソリューション事業の強化などを含めた「攻め」の活動の両輪で経営を推進してまいります(2025年通期連結業績予想 売上収益4兆3,300億円、調整後営業利益5,050億円、調整後営業利益率11.7%、ROIC9.2%、ROE7.2%)。 (注) ROEにつきましては、親会社の所有者に帰属する当期利益のうち継続事業に係る金額に基づいて算出しております。 |
経営上の重要な契約等 | 5【経営上の重要な契約等】 該当事項はありません。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループの研究開発活動は、「ゴムを極める」、「接地を極める」、「モノづくりを極める」の3つの「極める」を軸に技術イノベーションに取り組み、ビジョンに掲げる社会価値・顧客価値の創造を推進するものです。 コア事業であるプレミアムタイヤ事業において「断トツ商品」の開発を強化し、成長事業であるソリューション事業との連携を深めることで、お客様が「断トツ商品」を使う段階でその価値を増幅させ、お客様の困りごとを解決することを目指しております。 これらの活動は、当社グループが独自に持つ技術・知見・ノウハウなどの強いリアルにデジタルを融合させることで推進してまいります。 また、化工品・多角化事業、当社グループの新たな事業機会を探索する探索事業においても同様の考え方で研究開発活動に取り組んでおります。 プレミアムタイヤ事業では、商品設計基盤技術「ENLITEN」の進化に取り組んでおります。 「ENLITEN」技術は、当社グループが独自に価値を創造する「新たなプレミアム」と位置付けており、タイヤを「薄く・軽く・円く」作ることで従来品のタイヤ性能を全方位で向上させると共に、商品、市場、お客様ごとに異なるタイヤ性能への要求や付加価値を、それぞれに合わせてカスタマイズして提供する「究極のカスタマイズ」を追求し、技術の確立・進化へ取り組んでおります。 乗用車用タイヤから「ENLITEN」技術を搭載した新商品をグローバルで拡充しており、2024年までに、米国のEV向け専用商品「Turanza(トランザ) EV(イーブイ)」、欧州の「Turanza 6(シックス)」、インドの「Turanza 6i(シックスアイ)」などを発売いたしました。 日本では2024年に「REGNO(レグノ) GR(ジーアール)-XⅢ(クロススリー)」を発売し、2025年2月にはミニバン・コンパクトSUV専用プレミアムブランド商品「REGNO GR-XⅢ TYPE(タイプ) RV(アールブイ)」を発売いたしました。 この新商品は、REGNO GR-XⅢの特性を引き継ぎながらミニバン・コンパクトSUVユーザーのニーズと車両の特徴に合わせてカスタマイズしており、従来のミニバンユーザーだけでなく、コンパクトSUVユーザーにも深みを増した空間品質や磨き抜かれた走行性能といった新たな「REGNO FEELING(フィーリング)」の価値を提供するものです。 今後もより多くのお客様に当社プレミアム商品の価値を実感いただける様、「ENLITEN」技術搭載商品の拡充をグローバルで進めてまいります。 さらに、次世代の「ENLITEN」技術の進化に向けては、サステナブルなグローバルモータースポーツ活動を「走る実験室」として、極限の条件で使用されるモータースポーツタイヤの開発を通じて、市販用タイヤ技術開発も加速してまいります。 また、「ENLITEN」技術を、モノづくり基盤技術であるBCMA(Bridgestone Commonality Modularity Architecture)と融合させることで、商品力アップとビジネスコストダウンの両立、環境負荷の低減を推進しております。 BCMAは、タイヤを骨組みであるカーカス、補強帯のベルト、表面のトレッドの3つのモジュールに分け、モジュール1(カーカス)、モジュール2(ベルト)を異なる商品間で共有し、開発から生産のバリューチェーンをシンプル化することでビジネスコストを低減し、モジュール3(トレッド)でタイヤ性能をカスタマイズし差別化するものです。 2024年より本格的にグローバルへ導入し、まずは乗用車用タイヤ工場から4つのモデル工場を設定し、モデル工場を起点に各地域・グローバルのBCMAに関わる活動を推進しております。 2024年は、モジュール共用による連続生産の実現などの取り組みを広め、ビジネスコストの低減に寄与しました。 さらに、原材料調達や在庫削減などバリューチェーン全体においても効果を波及させてまいります。 また、日本をグローバルにおける「モノづくりの中核」として、BCMAと連動し、「モノづくり」の本質を追求し、次のレベルへ進化させる取り組みを「シン・彦根モデル」として展開を開始しました。 このモデルは、AIを実装したタイヤ成型システム「EXAMATION(エクサメーション)」の導入を起点に、生産に関連するデータを収集し、デジタル技術を駆使した分析を実施し、タイヤ生産過程における課題を抽出し、現物現場での改善活動を推進するものです。 リアルとデジタルの融合によりモノづくりを進化させ、さらに、BCMAによる「バラつきのないシンプルなモノづくり」の実現と掛け合わせた相乗効果により、安全、環境、品質、コストなどのモノづくりの指標を連鎖的に改善してまいります。 成長事業であるソリューション事業では、鉱山車両用、航空機用、トラック・バス用タイヤの生産財にフォーカスしてソリューション開発を推進しております。 鉱山車両用タイヤにおいては、「断トツ商品」の「Bridgestone MASTERCORE」を中核として、強いリアルとデジタルを組み合わせ、鉱山オペレーションの最適化に貢献するソリューションの拡充に取り組んでおります。 一例として、鉱山事業者の大きな困りごとであるタイヤの熱に起因する故障を未然に防止するため、お客様との信頼をベースに鉱山車両情報を共有いただきながら、お客様のデータと、鉱山車両向け次世代タイヤモニタリングシステム「Bridgestone iTrack(アイトラック)」から取得できるタイヤの温度や空気圧などの当社のデータを組み合わせ、AIを活用した独自のアルゴリズムを構築しております。 これにより、タイヤ耐久を予測し、最適なタイヤメンテナンスのタイミングや車両運行ルートをお客様へご提案し、タイヤにかかるコスト削減や、車両のダウンタイム削減といった鉱山オペレーションの生産性、経済価値の最大化へ貢献してまいります。 また、タイヤを安全に長く使用いただくことでタイヤ使用本数を削減でき、資源生産性を向上させ、サステナビリティへも貢献してまいります。 今後も、「断トツ商品」の強化とデジタル技術の進化により鉱山ソリューションを拡充させてまいります。 航空ソリューションにおいても、お客様との共創をベースにソリューション開発を強化しております。 これまで、日本航空株式会社との共創において、株式会社ジェイエアが運航するリージョナル機を対象に、精度の高い計画的なタイヤ交換を実現するため、オペレーション中のタイヤ摩耗量を予測する技術開発を進めてまいりました。 この知見をもとに、タイヤ摩耗予測技術をさらに進化させ、2024年5月からは精度の高い計画的なタイヤ交換オペレーションの対象を、A350-900型機をはじめとした大型機に拡大いたしました。 今後も航空業界におけるオペレーションの安心・安全を支え、新たな価値の創造を進めてまいります。 さらに探索事業領域においても、社会価値の創造を中核に研究開発活動を推進しております。 1つ目は、リサイクル事業の推進であります。 リサイクル事業では、日本において、使用済タイヤのケミカルリサイクル技術の社会実装に向けたENEOS株式会社との共同プロジェクトを開始しております。 本プロジェクトでは、経済産業省により設置された「グリーンイノベーション基金事業」の支援を受け、タイヤ・ゴム産業及び石油化学産業のバリューチェーンにおける資源循環性の向上とカーボンニュートラル化への貢献を目指しております。 使用済タイヤの精密熱分解(油化)によるケミカルリサイクル技術の社会実装に向け、2023年6月に「Bridgestone Innovation(イノベーション) Park(パーク)」(以下「BIP」といいます。 )内に導入した実証機により、使用済タイヤを精密熱分解して得られる分解油をリサイクルオイル化し、このオイルから合成ゴムの素原料であるブタジエンなどの化学品を高収率に製造するケミカルリサイクル技術の社会実装に向けた実証実験を開始しております。 さらに、2025年1月には、実証機で得た精密熱分解の基盤技術を実装した使用済みタイヤの精密熱分解パイロット実証プラントの建設を発表し、今後も、社会実装に向けて量産を想定したスケールアップ技術の確立を目指してまいります。 また、もう1つのリサイクルの取り組みとして、廃プラスチックの半分以上を占めるポリオレフィン(ポリエチレンやポリプロピレンなど)のマテリアルリサイクル技術確立に向けた産官学の取り組みについても、2024年に開始いたしました。 これは、当社が開発した世界初の高機能性エチレン系熱可塑性エラストマー(ESB)を用いてポリオレフィン再生材の強度を高め、繰り返しリサイクルできる新たな資源循環型プラスチック材料の創出を目指すものです。 本取り組みを通じて、ポリオレフィン特性の変化メカニズムを分子レベルで解明し、ESBの最適な分子設計を行うことで、プラスチックの効果的なマテリアルリサイクルの実現に向けた可能性を検討してまいります。 2つ目は、天然ゴム供給源の多様化を図るグアユール事業です。 米国を中心に、米国エネルギー省・地域NGO・外部パートナーとの共創やオープンイノベーションをベースに推進しております。 グアユールは乾燥地帯で栽培できることから、天然ゴムの代替原料として供給源の多様化だけでなく、乾燥地帯の緑化にも貢献します。 グアユール由来のタイヤ開発を、2012年から本格的に推進し、2022年には、NTT INDYCAR(インディカー)® SERIES(シリーズ)において、グアユール由来の天然ゴムを使用したレースタイヤを供給し、パフォーマンスを実証しました。 今後も、「走る実験室」コンセプトの下、NTT INDYCAR® SERIES を活用し、実用化へ向けた技術を探索してまいります。 3つ目は、ソフトロボティクス事業であります。 ソフトロボットハンド(商品名:TETOTE(テトテ))を用いて、主に物流業、製造業におけるピースピッキング作業の自動化に向けた提案を行っております。 小規模事業化フェーズとして、業界リーダーとの共創を通じて、社会と顧客の期待値に応え、需要を獲得すべく商品・サービスの開発を推進しております。 加えて、ヒトのこころを動かすやわらかいロボット(umaru(ウマル)、Morph(モーフ) inn(イン))を通じて新たな感動・体験価値の創造を進めております。 幅広いパートナーとの共創をベースに、探索事業としての新たな種まきを展開するとともに、若手を中心に多様な人財が活躍する場として、当社グループにおける人的創造性向上へも活かしてまいります。 4つ目は、空気充填が要らない次世代タイヤ「AirFree」の開発です。 当社は安心・安全な移動を支える次世代タイヤとして、パンクの心配がなく省メンテナンスに優れ、リサイクルにも対応した非空気入りタイヤの開発を2008年より開始し、AirFreeConcept(エアフリーコンセプト)として技術を磨いてまいりました。 当社グループのコアコンピタンスである「ゴムを極める」を活用した樹脂素材技術と「接地を極める」技術を軸に、デジタルによるシミュレーション技術とタイヤ技術を活用することで、非空気入りタイヤを安心・安全で乗り心地が良く、リサイクル・リトレッド性にも優れた新たな素材・構造へと進化させました。 2024年には、社会実装を見据えて、AirFreeConceptを「AirFree」へと進化させ、公道における実証実験を小平市近郊で開始し、実際の使用環境により近い様々な環境で「AirFree」の特性や機能を検証しております。 今後は、「AirFree」の提供価値と親和性が高いと考える「グリーンスローモビリティ(時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービス)」を事業化に向けたターゲットの1つとして、地方自治体との共創を広めることで、地域社会のモビリティを支えるべく、2026年の社会実装を目指してまいります。 また、当社は国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、トヨタ自動車株式会社と共に、人類の夢を背負って過酷な月面環境に挑戦する国際宇宙探査ミッションへ参加し、有人月面探査車向けタイヤの研究開発を推進しております。 ラクダのふっくらとした足裏から着想を得て、金属製の柔らかいフエルトを接地面となるトレッド部に配置することで月面を覆うきめ細かい砂との摩擦力を高めた第1世代タイヤの技術を進化させ、「AirFree」で培った技術を活かしてしなやかに変形する薄い金属製スポークを採用し、さらにトレッド部を分割させた点を特徴とする第2世代タイヤを開発、過酷な月面環境下で求められる高い耐久性と走破性の両立を目指しております。 この第2世代タイヤの開発を加速するために米国のアストロボティック社との技術協業を進めております。 これまで地上走行試験やシミュレーションを中心に技術開発を進めてまいりましたが、本協業を通じて月面で実際に得られる走行データの検証により、タイヤ技術開発が大きく前進すると考えております。 月面という「究極」の環境においても安心・安全な人とモノの移動を支え、スペースモビリティの未来になくてはならない存在となるべく、共創を推進し開発を進めてまいります。 さらに、モビリティの進化やサステナビリティを中核とした共創活動を推進しております。 安心・安全な自動運転車両の開発及び運営に必要となるソリューションを提供する株式会社ティアフォーとの共創を通じて、自動運転の研究開発や実用化などモビリティの進化へも貢献してまいります。 自動運転技術の共創については2022年よりBIPにて開始し、2024年は自動運転車両の安全運行に向けた実証実験を長野県塩尻市の公道で行っております。 この実証実験で得られるデータを用い、自動運転の技術・ノウハウを取り入れたモビリティの安全性や生産性の向上に貢献するタイヤ技術や、次世代のモビリティソリューションなどの開発を加速してまいります。 また、タイヤの原材料領域においては、天然ゴムの持続可能な安定供給・生産性向上、供給源の多様化を推進するため、様々なパートナーとの共創を通じて技術の構築を進めております。 当社は2024年に福岡バイオコミュニティが実施するプロジェクトに参画し、天然ゴム資源であるパラゴムノキの栽培現場が抱えている、天然ゴムの持続的かつ安定供給上の課題である根白腐病に対して、根白腐病原菌への感染予防技術を開発し天然ゴム農園の生産性向上に貢献する研究を開始いたしました。 また、米国のパシフィック・ノースウェスト国立研究所(PNNL)と提携し、タイヤの主な材料の1つで従来は石油由来で精製されるブタジエンをエタノールから合成する手法に関する研究開発に取り組んでおります。 この取り組みでは、PNNLの触媒技術とブリヂストンのプロセスエンジニアリングを組み合わせ、持続可能で費用対効果の高いエタノールからブタジエンを合成する手法の確立を目指します。 この手法の確立により、植物由来あるいはリサイクルより得られるエタノールからブタジエンを合成するという将来の可能性に繋げるべく研究開発を進めてまいります。 加えて、材料開発においては、国立大学法人東北大学の構内に「ブリヂストン×東北大学共創ラボ」を設置し、ゴムのシミュレーション基盤技術に関する共同研究を開始するなど、共創をベースにデジタル技術を駆使した取り組みを進めております。 さらに、次世代放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」を活用したタイヤ材料の研究開発を2024年から開始いたしました。 タイヤ製品に広く使用されている高分子材料を分子スケールで観察していき、ここから生まれる様々なデータとシミュレーションを融合させ、革新的な材料開発を加速してまいります。 これらの技術イノベーションを推進する場として、東京都小平市にある技術センターをグローバルなイノベーション拠点BIPとして再構築いたしました。 BIPを中核に、欧州・ローマ、米国オハイオ州アクロンにある当社グループのイノベーション拠点とも連携を強化し、それぞれの強みを活かすことで、グローバルにおけるイノベーションを促進してまいります。 また、BIPにおけるイノベーションを加速させるため、従業員一人ひとりが個とチームのアウトプット最大化のために自分自身で多様な働き方をデザインするABW(Activity(アクティビティ) Based(ベースド) Working(ワーキング))の考え方を取り入れた働き方変革を推進し、一人ひとりの生産性と人的創造性の向上に取り組んでまいります。 なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は1,262億円であります。 (注) 当社グループの研究開発活動には、特定のセグメントに紐づかないものがあり、またその成果はセグメント横断的に効果があるため、セグメント別の状況及び金額の記載を省略しております。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当社グループは、設備投資の検討にあたり、投下資本に対するリターンの最大化を念頭に投資対象を厳選しながら、戦略的投資活動を行っております。 その考え方に基づき、当連結会計年度は、自動車業界やタイヤ業界における「新たな脅威」への対応が求められる厳しい事業環境の中においても「将来への布石を打つ」ことに注力し、「断トツ商品」の拡大・強化などプレミアムタイヤ事業中心の戦略設備投資や、生産性向上を図るIT基盤構築などへ投資を行いました。 経営資源が限られる中で、将来に向けた投資と再編・再構築の両方のバランスをとりながら厳選投入した結果、設備投資の総額は、3,898億円となりました。 セグメント別では、日本:792億円、アジア・大洋州・インド・中国:391億円、米州:1,819億円、欧州・中近東・アフリカ:492億円、その他:404億円となりました。 また、当連結会計年度において、減損損失61,184百万円を計上しております。 減損損失の主な内容は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 16.非金融資産の減損」に記載のとおりであります。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 (1) 提出会社 (2024年12月31日現在) 事業所名所在地セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他使用権資産(面積千㎡)合計久留米工場福岡県久留米市日本生産設備8,5074,4351,043(457)1,21134(11)15,231996東京ACタイヤ製造所東京都小平市日本生産設備1,6511,117-2916(0)3,064200横浜工場横浜市戸塚区日本生産設備10,0559502,957(240)6143,210(1)17,785373那須工場栃木県那須塩原市日本生産設備2,8133,4841,220(195)961611(40)9,089746彦根工場滋賀県彦根市日本生産設備10,67012,9871,162(654)2,246804(-)27,8691,426下関工場山口県下関市日本生産設備12,3314,0804,028(278)2,11052(-)22,600774鳥栖工場佐賀県鳥栖市日本生産設備2,4015,776948(182)1,69714(-)10,836766栃木工場栃木県那須塩原市日本生産設備4,9617,1551,372(151)1,2684,409(444)19,165865熊本工場熊本県玉名市日本生産設備2,2792,8851,690(142)522381(6)7,758617甘木工場福岡県朝倉市日本生産設備4,2655,4601,104(388)8119(1)11,650918防府工場山口県防府市日本生産設備6,7157,5671,515(482)1,872137(-)17,806990関工場岐阜県関市日本生産設備1,5801,1612,709(150)102318(-)5,870228佐賀工場佐賀県三養基郡日本生産設備5,2933,8822,908(236)40019(-)12,503552北九州工場北九州市若松区日本生産設備12,4225,0294,703(374)73818(-)22,911543技術センター東京都小平市全社その他の設備35,4999,8902,010(3,008)8,8354,123(630)60,3582,723化工品技術センター横浜市戸塚区日本その他の設備2,691462-1841(-)3,339447本社ほか東京都中央区ほか全社その他の設備10,20020823,171(240)9535,248(12)39,7791,043 (2) 国内子会社 (2024年12月31日現在) 会社名所在地セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他使用権資産(面積千㎡)合計ブリヂストンスポーツ㈱東京都中央区ほか日本生産設備ほか4867611,839(57)252853(-)4,190327ブリヂストンサイクル㈱埼玉県上尾市ほか日本生産設備ほか282371,247(125)1238(-)1,616553 (3) 在外子会社(アジア・大洋州・インド・中国) (2024年12月31日現在) 会社名(事業所名)所在地セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他使用権資産(面積千㎡)合計普利司通(天津)輪胎有限公司(天津工場)中国アジア・大洋州・インド・中国生産設備6,03616,094-2,022750(249)24,9031,173普利司通(無錫)輪胎有限公司(無錫工場)中国アジア・大洋州・インド・中国生産設備6,33215,070-2,994546(286)24,9411,290Bridgestone India Private Ltd.(Pune Plant)インドアジア・大洋州・インド・中国生産設備11,14314,028-2,2743,726(759)31,1711,976Thai Bridgestone Co., Ltd.(Nong Khae Plant)タイアジア・大洋州・インド・中国生産設備6,4558,9823,605(1,215)3,203-22,2442,544Bridgestone Tire Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.(Chonburi Plant)タイアジア・大洋州・インド・中国生産設備8,5764,7063,932(611)5,637144(-)22,9962,144Bridgestone Specialty Tire Manufacturing (Thailand) Co., Ltd.タイ日本生産設備ほか12,5036,1855,239(822)2,46626(-)26,419756 (米州) (2024年12月31日現在) 会社名(事業所名)所在地セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他使用権資産(面積千㎡)合計Bridgestone Americas Tire Operations, LLC(Wilson Plant)米国米州生産設備14,02131,27821(1,803)1,205336(-)46,8611,744Bridgestone Americas Tire Operations, LLC(Warren Plant)米国米州生産設備10,47412,940634(3,662)4401,541(-)26,0301,101Bridgestone Americas Tire Operations, LLC(Aiken Plant)米国米州生産設備20,49418,6641,205(2,353)662215(-)41,2391,650Bridgestone Americas Tire Operations, LLC(Aiken Off Road Plant)米国米州生産設備40,1728,924544(2,206)25122(-)49,913526Bridgestone Canada Inc.(Joliette Plant)カナダ米州生産設備10,55718,6618(552)1,7120(-)30,9381,534Bridgestone de Mexico, S.A. DE C.V.(Cuernavaca Plant)メキシコ米州生産設備9,65219,8004(368)1,22636(-)30,7181,349Bridgestone do Brasil Industria e Comercio LTDA.(Sao Paulo Plant)ブラジル米州生産設備3,70911,61883(408)1,3271,188(-)17,9252,410Bridgestone do Brasil Industria e Comercio LTDA.(Bahia Plant)ブラジル米州生産設備13,71218,39014(1,000)1,16496(-)33,3761,083Firestone Polymers, LLC(Lake Charles Plant)米国米州生産設備11,3916,6020(324)496-18,490306Bridgestone Americas Tire Operations, LLC(Technical Center)米国米州その他の設備11,6696,073268(25,208)34610(-)18,366485 (欧州・中近東・アフリカ) (2024年12月31日現在) 会社名(事業所名)所在地セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他使用権資産(面積千㎡)合計Bridgestone Poznan Sp. z o.o.(Poznan Plant)ポーランド欧州・中近東・アフリカ生産設備24,26217,974226(35)3,2011,695(300)47,3591,790Bridgestone Stargard Sp. z o.o.(Stargard Plant)ポーランド欧州・中近東・アフリカ生産設備15,506-679(1,000)-443(-)16,6291,002Bridgestone Tatabanya Kft.(Tatabanya Plant)ハンガリー欧州・中近東・アフリカ生産設備11,4517,8101,328(659)2,223137(-)22,9491,161Bridgestone Hispania Manufacturing, S.L.U.(Bilbao Plant)スペイン欧州・中近東・アフリカ生産設備3715910(150)-578(-)1,018801Bridgestone Hispania Manufacturing, S.L.U.(Burgos Plant)スペイン欧州・中近東・アフリカ生産設備6,33222,658-(301)3,8032,092(-)34,8851,431Bridgestone Europe NV/SA(Technical Center)イタリア欧州・中近東・アフリカその他の設備6,8153,6661,246(1,749)374211(-)12,312613 (注)1 金額は、帳簿価額によっており、建設仮勘定は除いております。 2 提出会社のうち東京ACタイヤ製造所の土地は区画を分離していないため、技術センターに含めております。 3 提出会社のうち技術センターの土地は、所管するテストコース用地(北海道士別市及び栃木県那須塩原市所在)の土地2,497千㎡及び使用権資産土地630千㎡を含んでおります。 4 提出会社のうち化工品技術センターの土地は区画を分離していないため、横浜工場に含めております。 5 Bridgestone Americas Tire Operations, LLCのTechnical Centerの土地は、テストコース用地の土地24,281千㎡を含んでおります。 6 現在休止中の主要な設備はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 翌連結会計年度(2025年1月1日~2025年12月31日)における設備の新設、除却等の計画は次のとおりであります。 (1) 新設等 セグメントごとの内訳は以下のとおりであります。 セグメントの名称設備投資計画金額(百万円)設備等の主な内容・目的日本97,000「断トツ商品」の拡大・強化などプレミアムタイヤ事業中心の戦略設備投資や生産性向上を図るIT基盤構築などへの投資アジア・大洋州・インド・中国54,000同上米州152,000同上欧州・中近東・アフリカ42,000同上その他61,000同上合 計406,000- (注)1 日本セグメントの設備投資計画金額には、他セグメント向けのタイヤを生産する日本のタイヤ工場における設備投資計画金額を含んでおります。 2 設備投資計画の所要資金は、自己資金、借入金、リース及び社債で充当する予定であります。 (2) 除却等 経常的な設備の更新のための除却・売却を除き、重要な設備の除却・売却の計画はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 126,200,000,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 40,400,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 42 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 16 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 7,552,000 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社では専ら株式の価値の変動または配当の受領によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式とし、それ以外の当社の保有方針に合致する株式を政策保有株式と区分しております。 なお、当社は純投資目的である投資株式を保有しておりません。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容(a) 政策保有株式に関する保有方針 当社は、当社の事業戦略上の必要性、取引・協業関係の維持・強化を保有の目的として、当社の企業価値の向上に資するものを政策保有株式と定義し、それ以外は保有しない方針であります。 (b) 政策保有の合理性の検証 当社は、保有する株式銘柄、株式数・保有比率等について、毎年、保有の合理性を確認し、取締役会で検証しております。 保有の合理性については、執行部門にて個別銘柄ごとに資本コストに見合った経済合理性の定量評価なども勘案の上、当社の保有方針に則り総合的に判断しております。 検証の結果、保有の合理性が認められないと判断した株式については、適切なタイミングで縮減を進めており、政策保有株式は年々減少しております。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式361,441非上場株式以外の株式2547,384 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式451非上場株式以外の株式68,269 (注) 株式数が増加及び減少した銘柄には、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交換、合併等による変動を含んでおりません。 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 (a) 特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果(注1)及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)トヨタ自動車㈱9,799,4509,799,450プレミアムタイヤ事業における取引関係の維持・強化、及びプレミアムタイヤ領域の技術開発、プレミアム車両への装着を通じたサステナブルなプレミアムブランドの創造、モータースポーツ活動を通じたクルマ文化の醸成・プレミアムブランドの強化、宇宙事業を通じた技術開発とブランド強化、人財育成等、戦略的共創パートナーとしての協業/共創関係の維持・強化を通じて、企業価値向上を図るもの有30,82925,385TOYO TIRE㈱2,500,0005,000,000業務提携(生産領域等)の維持・強化無6,11411,800大塚ホールディングス㈱200,000200,000ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無1,7201,058㈱三井住友フィナンシャルグループ(注2)421,836281,112金融取引を通じた事業戦略上の必要性有1,5881,934㈱イエローハット527,076527,076プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化有1,416930出光興産㈱856,000856,000プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化無886657福山通運㈱200,162200,162ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無741812富士急行㈱244,510244,510ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無5471,032センコーグループホールディングス㈱366,888366,888ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無547419西日本鉄道㈱212,237212,237ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無481507㈱オートバックスセブン313,632313,632プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化無460489近鉄グループホールディングス㈱124,281124,281ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無411556 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果(注1)及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)新潟交通㈱163,870163,870ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無341336三愛オブリ㈱153,550153,550プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化無291247井関農機㈱270,970270,970プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化有253293阪急阪神ホールディングス㈱57,98357,983ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無239260伊藤忠エネクス㈱101,386101,386プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化無166156広島電鉄㈱120,000120,000ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無7692東海旅客鉄道㈱25,00025,000ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無7490三重交通グループホールディングス㈱121,536121,536ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無6073日新商事㈱50,00050,000プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化無4446大和自動車交通㈱42,00042,000ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無3045酒井重工業㈱(注3)11,6165,808プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化無2835カメイ㈱12,10012,100プレミアムタイヤ事業における取引・協業関係の維持・強化無2321エア・ウォーター㈱10,00010,000ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化無1919セイノーホールディングス㈱(注4)-391,229-無-836山九㈱(注4)-51,514-無-267 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果(注1)及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱エスライングループ本社(注4、5)-29,700-無-26オリックス㈱(注4)-5,000-無-13 (注)1 各銘柄の定量的な保有効果については事業上の機密保持の観点から記載しておりませんが、当社では、保有の合理性について、執行部門にて個別銘柄ごとに資本コストに見合った経済合理性の定量評価なども勘案の上、当社の保有方針に則り総合的に判断し、取締役会で検証しております。 2 株式会社三井住友フィナンシャルグループは、2024年10月1日付で、普通株式1株につき3株の割合で株式分割しております。 3 酒井重工業株式会社は、2024年10月1日付で、普通株式1株につき2株の割合で株式分割しております。 4 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。 5 株式会社エスライングループ本社は、2024年9月17日付で、上場廃止となっております。 (b) みなし保有株式 該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの 該当事項はありません。 |
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 6 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 36 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1,441,000,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 25 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 47,384,000,000 |
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 8,269,000,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 10,000 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 19,000,000 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | オリックス㈱ |
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | ソリューション事業における取引・協業関係の維持・強化 |
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 無 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 (2024年12月31日現在) 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号99,32014.50 公益財団法人石橋財団東京都中央区京橋一丁目7番2号76,69311.20 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号38,5585.63 石橋 寬東京都港区21,0003.07 株式会社永坂産業東京都中央区京橋一丁目7番2号16,3252.38 SMBC日興証券株式会社東京都千代田区丸の内三丁目3番1号14,4712.11 日本生命保険相互会社東京都千代田区丸の内一丁目6番6号13,2181.93 STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)1776 HERITAGE DRIVE, NORTH QUINCY, MA 02171,U.S.A.(東京都港区港南二丁目15番1号)13,1381.92 バークレイズ証券株式会社 BNYM(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)東京都港区六本木六丁目10番1号(東京都千代田区丸の内一丁目4番5号)11,0001.61 STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南二丁目15番1号)10,2151.49計-313,93845.84 (注) 1 公益財団法人石橋財団は、美術の普及向上のための事業及び芸術、文化並びに教育に関する助成事業を行うことにより、社会の健全な発展に寄与することを目的として設立された公益財団法人であります。2 信託銀行各社の所有株式数には、信託業務に係る株式数が含まれております。3 当社は自己株式28,869千株を保有しておりますが、上記の表には記載しておりません。 4 2024年5月8日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、ブラックロック・ジャパン株式会社及びその共同保有者が2024年4月30日現在で以下の株式を保有している旨が記載されているものの、当社として2024年12月31日現在における実質所有状況の確認ができないため、上記の表は株主名簿に基づいて記載しております。なお、当該大量保有報告書の変更報告書の内容は次のとおりであります。(2024年4月30日現在) 氏名又は名称住所保有株式数(千株)発行済株式総数に対する保有株式数の割合(%)ブラックロック・ジャパン株式会社東京都千代田区丸の内一丁目8番3号12,8471.80ブラックロック(ネザーランド)BV(BlackRock(Netherlands)BV)オランダ王国 アムステルダム HA1096 アムステルプレイン 11,3160.18ブラックロック・ファンド・マネジャーズ・リミテッド(BlackRock Fund Managers Limited)英国 ロンドン市 スログモートン・アベニュー 122,3690.33ブラックロック・アセット・マネジメント・カナダ・リミテッド(BlackRock Asset Management Canada Limited)カナダ国 オンタリオ州 トロント市 ベイ・ストリート 161、2500号1,1760.16ブラックロック・アセット・マネジメント・アイルランド・リミテッド(BlackRock Asset Management Ireland Limited)アイルランド共和国 ダブリン ボールスブリッジ ボールスブリッジパーク 2 1階5,0940.71ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ(BlackRock Fund Advisors)米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・ストリート 40012,5121.75ブラックロック・インスティテューショナル・トラスト・カンパニー、エヌ.エイ.(BlackRock Institutional Trust Company, N.A.)米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・ストリート 4007,6491.07計-42,9626.02 |
株主数-金融機関 | 230 |
株主数-金融商品取引業者 | 57 |
株主数-外国法人等-個人 | 388 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 917 |
株主数-個人その他 | 124,191 |
株主数-その他の法人 | 1,227 |
株主数-計 | 127,010 |
氏名又は名称、大株主の状況 | STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) |
株主総利回り | 2 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 会社法第155条第7号による普通株式の取得区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式1,82110,909,951当期間における取得自己株式167953,120 (注) 当期間における取得自己株式には、2025年3月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株主の買取請求により取得した株式は含めておりません。 会社法第155条第13号による普通株式の取得区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式4,980-当期間における取得自己株式-- (注) 当社の統括部門長及び部門長に譲渡制限付株式報酬として割り当てた普通株式の一部を無償取得したものです。 当期間における取得自己株式には2025年3月1日から有価証券報告書提出日までの無償取得による株式は含まれておりません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -37,000,000 |
Audit
監査法人1、連結 | 有限責任 あずさ監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年3月25日株式会社ブリヂストン 取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士田 中 弘 隆 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士丸 田 健 太 郎 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中 嶋 歩 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ブリヂストンの2024年1月1日から2024年12月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書及び連結財務諸表注記について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準に準拠して、株式会社ブリヂストン及び連結子会社の2024年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 強調事項 連結財務諸表注記39.後発事象に記載されているとおり、会社は2025年2月17日開催の取締役会において、自己株式の取得及び自己株式の消却に係る事項を決議している。 また、取締役会から委任された代表執行役 Global CEOにより社債の発行に係る事項が2025年2月17日に決裁されている。 当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の連結財政状態計算書において、Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれん65,358百万円が計上されており、総資産の1%を占めている。 こののれんは、会社の連結子会社であるBridgestone Europe NV/SA(以下「Bridgestone Europe」という。 )がTomtom Telematics B.V.(現 Bridgestone Mobility Solutions B.V.)の支配を獲得した際に生じたものである。 連結財務諸表注記「3.重要性のある会計方針(9) のれん及び無形資産」及び「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、会社は、のれんを含む資金生成単位について、減損の兆候があるときに加え毎期減損テストを実施している。 減損テストに当たっては、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額が回収可能価額まで減額され、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。 なお、回収可能価額は使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方として算定される。 当連結会計年度においてBridgestone Europeは、Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんの減損テストにおける回収可能価額として使用価値を用いている。 この使用価値の測定に用いる将来キャッシュ・フローは、経営者が承認した今後2年の事業計画を基礎としており、その後の期間は継続成長率に向けて低減する成長率を設定して見積もられているが、継続成長率の見積りには高い不確実性を伴うため、これらの経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 また、使用価値の測定に用いる割引率の見積りにおいて、計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識を必要とする。 以上から、当監査法人は、Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。 当監査法人は、Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性を評価するため、Bridgestone Europeの監査人を関与させ、同監査人への指揮、監督及びその作業の査閲を含め、主として以下の監査手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 のれんを含む資金生成単位の減損テストにおける使用価値の測定に関連する内部統制の整備状況を評価 (2) 使用価値の見積りの合理性の評価 将来キャッシュ・フローの見積りに当たって採用された主要な仮定とその根拠について、経営者及び当該事業の責任者に対する質問のほか、主に以下の手続を実施することを通じて、その合理性を評価●将来キャッシュ・フローの見積りに利用された事業計画と経営者によって承認された事業計画との整合性の確認●過去の事業計画の達成状況及び差異要因の分析による将来キャッシュ・フローの見積りの精度の評価●将来キャッシュ・フローの見積りに使用した売上収益の成長見込み及びEBITDAマージンの上昇見込みについて、過去の実績との比較検討●Bridgestone Europeの監査人が属するネットワークファームの評価の専門家を利用した、割引率及び継続成長率に関する以下の検討・割引率の計算手法について、対象とする評価項目及び会計基準の規定を踏まえた適切性の評価・割引率について、計算に用いられたインプットデータを理解した上で、評価の専門家が外部機関の公表データ等を用いて独自に算定した割引率と照合することによる妥当性の評価・継続成長率について、評価の専門家が独自に入手した外部機関の公表データと照合することによる妥当性の評価 また、継続成長率及び割引率を変動させた場合の減損損失の認識の要否の判断に与える影響を検討 Bridgestone Europe資金生成単位グループに係る資金生成単位の変更及び同資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の連結財政状態計算書において、Bridgestone Europe資金生成単位グループにのれん15,013百万円を含む非金融資産246,465百万円が計上されており、総資産の4%を占めている。 このうち、のれんは、会社の連結子会社であるBridgestone Europe NV/SA(以下「Bridgestone Europe」という。 )が、複数の企業の支配を獲得した際に生じたものである。 連結財務諸表注記「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、当連結会計年度より欧州事業を重点事業体として位置付け、事業の再編・再構築に取り組んでいることを踏まえて資金生成単位を変更し、従来のBridgestone Europe資金生成単位から乗用車用タイヤ事業、トラック・バス用タイヤ事業、農業車両用タイヤ事業及び複数の小売事業を独立した資金生成単位として分離している。 従来のBridgestone Europe資金生成単位に配分していたのれんは、乗用車用タイヤ事業資金生成単位、トラック・バス用タイヤ事業資金生成単位、農業車両用タイヤ事業資金生成単位を含むBridgestone Europe資金生成単位グループに配分している。 資金生成単位は、変更が正当化されない限り、同一の資産又は資産の種類について各期間にわたり継続的に識別しなければならないとされている。 資金生成単位の変更が正当化されるような事象又は状況やそれに伴う新たな資金生成単位の識別には経営者による判断が必要とされ、その判断が減損テストの結果に重要な影響を及ぼす。 なお、連結財務諸表注記「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、乗用車用タイヤ事業、トラック・バス用タイヤ事業、農業車両用タイヤ事業について減損の兆候の有無の判定を行い、兆候が存在する場合減損テストを実施しており、当該減損テストの結果を踏まえて、のれんを含むBridgestone Europe資金生成単位グループについて減損テストを実施している。 減損テストの結果、会社の連結損益計算書において、トラック・バス用タイヤ事業で26,231百万円、農業車両用タイヤ事業で7,683百万円の減損損失をそれぞれ計上している。 のれんを含むBridgestone Europe資金生成単位グループでは減損損失を計上していない。 連結財務諸表注記「3.重要性のある会計方針 (9) のれん及び無形資産」及び「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、会社は、のれんを含む資金生成単位グループについて、減損の兆候があるときに加え毎期減損テストを実施している。 減損テストに当たっては、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額が回収可能価額まで減額され、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。 なお、回収可能価額は使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方として算定される。 当連結会計年度においてBridgestone Europeは、Bridgestone Europe資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損テストにおける回収可能価額として使用価値を用いている。 この使用価値の測定に用いる将来キャッシュ・フローは、経営者が承認した今後2年の事業計画を基礎としており、その後の期間は継続成長率に向けて低減する成長率を設定して見積もられているが、継続成長率の見積りには高い不確実性を伴うため、これらの経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 また、使用価値の測定に用いる割引率の見積りにおいて、計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識を必要とする。 以上から、当監査法人は、Bridgestone Europe資金生成単位グループに係る資金生成単位の変更及び同資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。 当監査法人は、Bridgestone Europe資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性を評価するため、Bridgestone Europe の監査人を関与させ、同監査人への指揮、監督及びその作業の査閲を含め、主として以下の監査手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 資金生成単位の識別及び変更の判断を含む、のれんを含む資金生成単位の減損テストにおける使用価値の測定に関連する内部統制の整備状況を評価(2) 資金生成単位の変更の妥当性の評価 会社が行った資金生成単位の変更が事業の再編・再構築に伴う事業の重要な変化を踏まえたものであり、また新たな資金生成単位の識別が妥当であるか否かを検討するために、主に以下の手続を実施することを通じて、その妥当性を評価●事業の再編・再構築に関して、経営会議資料等の関連資料を閲覧し、その内容を理解●経営者による監視区分及び投資意思決定単位に関して、経営会議資料等の関連資料を閲覧し、その変更の妥当性を評価●資金生成単位の変更に伴うのれんの配分方法に関して、経営者への質問により、その妥当性を評価(3) 使用価値の見積りの合理性の評価 将来キャッシュ・フローの見積りに当たって採用された主要な仮定とその根拠について、経営者及び当該事業の責任者に対する質問のほか、主に以下の手続を実施することを通じて、その合理性を評価●将来キャッシュ・フローの見積りに利用された事業計画と経営者によって承認された事業計画との整合性の確認●過去の事業計画の達成状況及び差異要因の分析による将来キャッシュ・フローの見積りの精度の評価●将来キャッシュ・フローの見積りに使用した売上収益の成長見込み及びEBITDAマージンの上昇見込みについて、過去の実績との比較検討●Bridgestone Europeの監査人が属するネットワークファームの評価の専門家を利用した、割引率及び継続成長率に関する以下の検討・割引率の計算手法について、対象とする評価項目及び会計基準の規定を踏まえた適切性の評価・割引率について、計算に用いられたインプットデータを理解した上で、評価の専門家が外部機関の公表データ等を用いて独自に算定した割引率と照合することによる妥当性の評価・継続成長率について、評価の専門家が独自に入手した外部機関の公表データと照合することによる妥当性の評価 また、継続成長率及び割引率を変動させた場合の減損損失の認識の要否の判断に与える影響を検討 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者及び監査委員会の責任 経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社ブリヂストンの2024年12月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社ブリヂストンが2024年12月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者及び監査委員会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の連結財政状態計算書において、Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれん65,358百万円が計上されており、総資産の1%を占めている。 こののれんは、会社の連結子会社であるBridgestone Europe NV/SA(以下「Bridgestone Europe」という。 )がTomtom Telematics B.V.(現 Bridgestone Mobility Solutions B.V.)の支配を獲得した際に生じたものである。 連結財務諸表注記「3.重要性のある会計方針(9) のれん及び無形資産」及び「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、会社は、のれんを含む資金生成単位について、減損の兆候があるときに加え毎期減損テストを実施している。 減損テストに当たっては、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額が回収可能価額まで減額され、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。 なお、回収可能価額は使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方として算定される。 当連結会計年度においてBridgestone Europeは、Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんの減損テストにおける回収可能価額として使用価値を用いている。 この使用価値の測定に用いる将来キャッシュ・フローは、経営者が承認した今後2年の事業計画を基礎としており、その後の期間は継続成長率に向けて低減する成長率を設定して見積もられているが、継続成長率の見積りには高い不確実性を伴うため、これらの経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 また、使用価値の測定に用いる割引率の見積りにおいて、計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識を必要とする。 以上から、当監査法人は、Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。 当監査法人は、Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性を評価するため、Bridgestone Europeの監査人を関与させ、同監査人への指揮、監督及びその作業の査閲を含め、主として以下の監査手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 のれんを含む資金生成単位の減損テストにおける使用価値の測定に関連する内部統制の整備状況を評価 (2) 使用価値の見積りの合理性の評価 将来キャッシュ・フローの見積りに当たって採用された主要な仮定とその根拠について、経営者及び当該事業の責任者に対する質問のほか、主に以下の手続を実施することを通じて、その合理性を評価●将来キャッシュ・フローの見積りに利用された事業計画と経営者によって承認された事業計画との整合性の確認●過去の事業計画の達成状況及び差異要因の分析による将来キャッシュ・フローの見積りの精度の評価●将来キャッシュ・フローの見積りに使用した売上収益の成長見込み及びEBITDAマージンの上昇見込みについて、過去の実績との比較検討●Bridgestone Europeの監査人が属するネットワークファームの評価の専門家を利用した、割引率及び継続成長率に関する以下の検討・割引率の計算手法について、対象とする評価項目及び会計基準の規定を踏まえた適切性の評価・割引率について、計算に用いられたインプットデータを理解した上で、評価の専門家が外部機関の公表データ等を用いて独自に算定した割引率と照合することによる妥当性の評価・継続成長率について、評価の専門家が独自に入手した外部機関の公表データと照合することによる妥当性の評価 また、継続成長率及び割引率を変動させた場合の減損損失の認識の要否の判断に与える影響を検討 Bridgestone Europe資金生成単位グループに係る資金生成単位の変更及び同資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の連結財政状態計算書において、Bridgestone Europe資金生成単位グループにのれん15,013百万円を含む非金融資産246,465百万円が計上されており、総資産の4%を占めている。 このうち、のれんは、会社の連結子会社であるBridgestone Europe NV/SA(以下「Bridgestone Europe」という。 )が、複数の企業の支配を獲得した際に生じたものである。 連結財務諸表注記「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、当連結会計年度より欧州事業を重点事業体として位置付け、事業の再編・再構築に取り組んでいることを踏まえて資金生成単位を変更し、従来のBridgestone Europe資金生成単位から乗用車用タイヤ事業、トラック・バス用タイヤ事業、農業車両用タイヤ事業及び複数の小売事業を独立した資金生成単位として分離している。 従来のBridgestone Europe資金生成単位に配分していたのれんは、乗用車用タイヤ事業資金生成単位、トラック・バス用タイヤ事業資金生成単位、農業車両用タイヤ事業資金生成単位を含むBridgestone Europe資金生成単位グループに配分している。 資金生成単位は、変更が正当化されない限り、同一の資産又は資産の種類について各期間にわたり継続的に識別しなければならないとされている。 資金生成単位の変更が正当化されるような事象又は状況やそれに伴う新たな資金生成単位の識別には経営者による判断が必要とされ、その判断が減損テストの結果に重要な影響を及ぼす。 なお、連結財務諸表注記「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、乗用車用タイヤ事業、トラック・バス用タイヤ事業、農業車両用タイヤ事業について減損の兆候の有無の判定を行い、兆候が存在する場合減損テストを実施しており、当該減損テストの結果を踏まえて、のれんを含むBridgestone Europe資金生成単位グループについて減損テストを実施している。 減損テストの結果、会社の連結損益計算書において、トラック・バス用タイヤ事業で26,231百万円、農業車両用タイヤ事業で7,683百万円の減損損失をそれぞれ計上している。 のれんを含むBridgestone Europe資金生成単位グループでは減損損失を計上していない。 連結財務諸表注記「3.重要性のある会計方針 (9) のれん及び無形資産」及び「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、会社は、のれんを含む資金生成単位グループについて、減損の兆候があるときに加え毎期減損テストを実施している。 減損テストに当たっては、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額が回収可能価額まで減額され、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。 なお、回収可能価額は使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方として算定される。 当連結会計年度においてBridgestone Europeは、Bridgestone Europe資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損テストにおける回収可能価額として使用価値を用いている。 この使用価値の測定に用いる将来キャッシュ・フローは、経営者が承認した今後2年の事業計画を基礎としており、その後の期間は継続成長率に向けて低減する成長率を設定して見積もられているが、継続成長率の見積りには高い不確実性を伴うため、これらの経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 また、使用価値の測定に用いる割引率の見積りにおいて、計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識を必要とする。 以上から、当監査法人は、Bridgestone Europe資金生成単位グループに係る資金生成単位の変更及び同資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。 当監査法人は、Bridgestone Europe資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性を評価するため、Bridgestone Europe の監査人を関与させ、同監査人への指揮、監督及びその作業の査閲を含め、主として以下の監査手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 資金生成単位の識別及び変更の判断を含む、のれんを含む資金生成単位の減損テストにおける使用価値の測定に関連する内部統制の整備状況を評価(2) 資金生成単位の変更の妥当性の評価 会社が行った資金生成単位の変更が事業の再編・再構築に伴う事業の重要な変化を踏まえたものであり、また新たな資金生成単位の識別が妥当であるか否かを検討するために、主に以下の手続を実施することを通じて、その妥当性を評価●事業の再編・再構築に関して、経営会議資料等の関連資料を閲覧し、その内容を理解●経営者による監視区分及び投資意思決定単位に関して、経営会議資料等の関連資料を閲覧し、その変更の妥当性を評価●資金生成単位の変更に伴うのれんの配分方法に関して、経営者への質問により、その妥当性を評価(3) 使用価値の見積りの合理性の評価 将来キャッシュ・フローの見積りに当たって採用された主要な仮定とその根拠について、経営者及び当該事業の責任者に対する質問のほか、主に以下の手続を実施することを通じて、その合理性を評価●将来キャッシュ・フローの見積りに利用された事業計画と経営者によって承認された事業計画との整合性の確認●過去の事業計画の達成状況及び差異要因の分析による将来キャッシュ・フローの見積りの精度の評価●将来キャッシュ・フローの見積りに使用した売上収益の成長見込み及びEBITDAマージンの上昇見込みについて、過去の実績との比較検討●Bridgestone Europeの監査人が属するネットワークファームの評価の専門家を利用した、割引率及び継続成長率に関する以下の検討・割引率の計算手法について、対象とする評価項目及び会計基準の規定を踏まえた適切性の評価・割引率について、計算に用いられたインプットデータを理解した上で、評価の専門家が外部機関の公表データ等を用いて独自に算定した割引率と照合することによる妥当性の評価・継続成長率について、評価の専門家が独自に入手した外部機関の公表データと照合することによる妥当性の評価 また、継続成長率及び割引率を変動させた場合の減損損失の認識の要否の判断に与える影響を検討 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | Bridgestone Europe資金生成単位グループに係る資金生成単位の変更及び同資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 会社の連結財政状態計算書において、Bridgestone Europe資金生成単位グループにのれん15,013百万円を含む非金融資産246,465百万円が計上されており、総資産の4%を占めている。 このうち、のれんは、会社の連結子会社であるBridgestone Europe NV/SA(以下「Bridgestone Europe」という。 )が、複数の企業の支配を獲得した際に生じたものである。 連結財務諸表注記「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、当連結会計年度より欧州事業を重点事業体として位置付け、事業の再編・再構築に取り組んでいることを踏まえて資金生成単位を変更し、従来のBridgestone Europe資金生成単位から乗用車用タイヤ事業、トラック・バス用タイヤ事業、農業車両用タイヤ事業及び複数の小売事業を独立した資金生成単位として分離している。 従来のBridgestone Europe資金生成単位に配分していたのれんは、乗用車用タイヤ事業資金生成単位、トラック・バス用タイヤ事業資金生成単位、農業車両用タイヤ事業資金生成単位を含むBridgestone Europe資金生成単位グループに配分している。 資金生成単位は、変更が正当化されない限り、同一の資産又は資産の種類について各期間にわたり継続的に識別しなければならないとされている。 資金生成単位の変更が正当化されるような事象又は状況やそれに伴う新たな資金生成単位の識別には経営者による判断が必要とされ、その判断が減損テストの結果に重要な影響を及ぼす。 なお、連結財務諸表注記「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、乗用車用タイヤ事業、トラック・バス用タイヤ事業、農業車両用タイヤ事業について減損の兆候の有無の判定を行い、兆候が存在する場合減損テストを実施しており、当該減損テストの結果を踏まえて、のれんを含むBridgestone Europe資金生成単位グループについて減損テストを実施している。 減損テストの結果、会社の連結損益計算書において、トラック・バス用タイヤ事業で26,231百万円、農業車両用タイヤ事業で7,683百万円の減損損失をそれぞれ計上している。 のれんを含むBridgestone Europe資金生成単位グループでは減損損失を計上していない。 連結財務諸表注記「3.重要性のある会計方針 (9) のれん及び無形資産」及び「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、会社は、のれんを含む資金生成単位グループについて、減損の兆候があるときに加え毎期減損テストを実施している。 減損テストに当たっては、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額が回収可能価額まで減額され、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。 なお、回収可能価額は使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方として算定される。 当連結会計年度においてBridgestone Europeは、Bridgestone Europe資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損テストにおける回収可能価額として使用価値を用いている。 この使用価値の測定に用いる将来キャッシュ・フローは、経営者が承認した今後2年の事業計画を基礎としており、その後の期間は継続成長率に向けて低減する成長率を設定して見積もられているが、継続成長率の見積りには高い不確実性を伴うため、これらの経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 また、使用価値の測定に用いる割引率の見積りにおいて、計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識を必要とする。 以上から、当監査法人は、Bridgestone Europe資金生成単位グループに係る資金生成単位の変更及び同資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表注記「16.非金融資産の減損」 |
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表注記「3.重要性のある会計方針 (9) のれん及び無形資産」及び「16.非金融資産の減損」 |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、Bridgestone Europe資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性を評価するため、Bridgestone Europe の監査人を関与させ、同監査人への指揮、監督及びその作業の査閲を含め、主として以下の監査手続を実施した。 (1) 内部統制の評価 資金生成単位の識別及び変更の判断を含む、のれんを含む資金生成単位の減損テストにおける使用価値の測定に関連する内部統制の整備状況を評価(2) 資金生成単位の変更の妥当性の評価 会社が行った資金生成単位の変更が事業の再編・再構築に伴う事業の重要な変化を踏まえたものであり、また新たな資金生成単位の識別が妥当であるか否かを検討するために、主に以下の手続を実施することを通じて、その妥当性を評価●事業の再編・再構築に関して、経営会議資料等の関連資料を閲覧し、その内容を理解●経営者による監視区分及び投資意思決定単位に関して、経営会議資料等の関連資料を閲覧し、その変更の妥当性を評価●資金生成単位の変更に伴うのれんの配分方法に関して、経営者への質問により、その妥当性を評価(3) 使用価値の見積りの合理性の評価 将来キャッシュ・フローの見積りに当たって採用された主要な仮定とその根拠について、経営者及び当該事業の責任者に対する質問のほか、主に以下の手続を実施することを通じて、その合理性を評価●将来キャッシュ・フローの見積りに利用された事業計画と経営者によって承認された事業計画との整合性の確認●過去の事業計画の達成状況及び差異要因の分析による将来キャッシュ・フローの見積りの精度の評価●将来キャッシュ・フローの見積りに使用した売上収益の成長見込み及びEBITDAマージンの上昇見込みについて、過去の実績との比較検討●Bridgestone Europeの監査人が属するネットワークファームの評価の専門家を利用した、割引率及び継続成長率に関する以下の検討・割引率の計算手法について、対象とする評価項目及び会計基準の規定を踏まえた適切性の評価・割引率について、計算に用いられたインプットデータを理解した上で、評価の専門家が外部機関の公表データ等を用いて独自に算定した割引率と照合することによる妥当性の評価・継続成長率について、評価の専門家が独自に入手した外部機関の公表データと照合することによる妥当性の評価 また、継続成長率及び割引率を変動させた場合の減損損失の認識の要否の判断に与える影響を検討 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 有限責任 あずさ監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2025年3月25日株式会社ブリヂストン 取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士田 中 弘 隆 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士丸 田 健 太 郎 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中 嶋 歩 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ブリヂストンの2024年1月1日から2024年12月31日までの第106期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ブリヂストンの2024年12月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 強調事項 注記事項(重要な後発事象)に記載されているとおり、会社は2025年2月17日開催の取締役会において、自己株式の取得及び自己株式の消却に係る事項を決議している。 また、取締役会から委任された代表執行役 Global CEOにより社債の発行に係る事項が2025年2月17日に決裁されている。 当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 Bridgestone Europe NV/SA株式の評価に関する判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 当事業年度の貸借対照表に計上されている関係会社株式809,526百万円には、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、Bridgestone Europe NV/SA株式208,029百万円が含まれており、総資産の10%を占めている。 市場価格のない関係会社株式及び関係会社出資金については、投資簿価と実質価額を比較し、実質価額が著しく低下したときには、会社は投資簿価を実質価額まで減損処理している。 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」及び「Bridgestone Europe資金生成単位グループに係る資金生成単位の変更及び同資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」に記載のとおり、減損テストを行った結果、Webfleet Solutions資金生成単位において減損損失は認識されておらず、またトラック・バス用タイヤ事業及び農業車両用タイヤ事業において減損損失が計上されていて、のれんを含むBridgestone Europe資金生成単位グループにおいて減損損失は認識されていない。 Bridgestone Europe NV/SA株式について、当事業年度末において上記の減損テストの結果を踏まえた実質価額が著しく低下していないため、減損処理を行っていない。 しかしながら、Bridgestone Europe NV/SAグループにおけるこれらの資金生成単位又は資金生成単位グループにおいて更なる減損損失の計上が必要と判断された場合には、Bridgestone Europe NV/SA株式の実質価額が低下し、減損処理が必要となる可能性がある。 したがって、減損テストの結果は、Bridgestone Europe NV/SA株式の評価に重要な影響を及ぼす。 以上から、当監査法人は、Bridgestone Europe NV/SA株式の評価に関する判断の妥当性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、子会社であるBridgestone Europe NV/SA株式の評価に関する判断の妥当性を評価するため、関係会社株式の評価に係る内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。 また、Bridgestone Europe NV/SA株式の評価に重要な評価を及ぼすため、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」及び「Bridgestone Europe資金生成単位グループに係る資金生成単位の変更及び同資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」に記載の監査上の対応を行った。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者及び監査委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 Bridgestone Europe NV/SA株式の評価に関する判断の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 当事業年度の貸借対照表に計上されている関係会社株式809,526百万円には、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、Bridgestone Europe NV/SA株式208,029百万円が含まれており、総資産の10%を占めている。 市場価格のない関係会社株式及び関係会社出資金については、投資簿価と実質価額を比較し、実質価額が著しく低下したときには、会社は投資簿価を実質価額まで減損処理している。 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」及び「Bridgestone Europe資金生成単位グループに係る資金生成単位の変更及び同資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」に記載のとおり、減損テストを行った結果、Webfleet Solutions資金生成単位において減損損失は認識されておらず、またトラック・バス用タイヤ事業及び農業車両用タイヤ事業において減損損失が計上されていて、のれんを含むBridgestone Europe資金生成単位グループにおいて減損損失は認識されていない。 Bridgestone Europe NV/SA株式について、当事業年度末において上記の減損テストの結果を踏まえた実質価額が著しく低下していないため、減損処理を行っていない。 しかしながら、Bridgestone Europe NV/SAグループにおけるこれらの資金生成単位又は資金生成単位グループにおいて更なる減損損失の計上が必要と判断された場合には、Bridgestone Europe NV/SA株式の実質価額が低下し、減損処理が必要となる可能性がある。 したがって、減損テストの結果は、Bridgestone Europe NV/SA株式の評価に重要な影響を及ぼす。 以上から、当監査法人は、Bridgestone Europe NV/SA株式の評価に関する判断の妥当性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、子会社であるBridgestone Europe NV/SA株式の評価に関する判断の妥当性を評価するため、関係会社株式の評価に係る内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。 また、Bridgestone Europe NV/SA株式の評価に重要な評価を及ぼすため、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「Webfleet Solutions資金生成単位に配分されたのれんの減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」及び「Bridgestone Europe資金生成単位グループに係る資金生成単位の変更及び同資金生成単位グループに配分されたのれんを含む非金融資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」に記載の監査上の対応を行った。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | Bridgestone Europe NV/SA株式の評価に関する判断の妥当性 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
商品及び製品 | 46,479,000,000 |
仕掛品 | 9,358,000,000 |
原材料及び貯蔵品 | 59,729,000,000 |
未収入金 | 27,799,000,000 |
その他、流動資産 | 17,081,000,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 16,996,000,000 |
土地 | 56,082,000,000 |
建設仮勘定 | 41,987,000,000 |
有形固定資産 | 276,900,000,000 |
無形固定資産 | 45,596,000,000 |
投資有価証券 | 50,646,000,000 |
繰延税金資産 | 15,865,000,000 |
投資その他の資産 | 986,665,000,000 |
BS負債、資本
未払金 | 73,360,000,000 |
未払法人税等 | 66,077,000,000 |
未払費用 | 29,771,000,000 |
リース債務、流動負債 | 111,000,000 |
資本剰余金 | 122,079,000,000 |
利益剰余金 | 1,405,631,000,000 |
株主資本 | 1,519,473,000,000 |
その他有価証券評価差額金 | 30,157,000,000 |
評価・換算差額等 | 27,345,000,000 |
負債純資産 | 2,114,128,000,000 |
PL
売上原価 | 605,847,000,000 |
販売費及び一般管理費 | 219,988,000,000 |
営業利益又は営業損失 | 141,528,000,000 |
受取利息、営業外収益 | 3,560,000,000 |
受取配当金、営業外収益 | 109,211,000,000 |
営業外収益 | 116,943,000,000 |
支払利息、営業外費用 | 724,000,000 |
営業外費用 | 31,232,000,000 |
固定資産売却益、特別利益 | 64,245,000,000 |
投資有価証券売却益、特別利益 | 6,974,000,000 |
特別利益 | 71,219,000,000 |
特別損失 | 8,803,000,000 |
法人税、住民税及び事業税 | 47,514,000,000 |
法人税等調整額 | 7,095,000,000 |
法人税等 | 54,609,000,000 |
PL2
剰余金の配当 | -140,369,000,000 |
株主資本以外の項目の当期変動額(純額) | -4,167,000,000 |
当期変動額合計 | 91,302,000,000 |
FS_ALL
売掛金 | 331,415,000,000 |
退職給付費用、販売費及び一般管理費 | 596,000,000 |
減価償却費、販売費及び一般管理費 | 5,592,000,000 |
研究開発費、販売費及び一般管理費 | 76,551,000,000 |
概要や注記
主要な販売費及び一般管理費 | ※2 販売費及び一般管理費主要な費目及び金額は次のとおりであります。 前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)販売運賃68,355百万円60,358百万円退職給付費用788596減価償却費4,7885,592研究開発費70,69376,551 販売費及び一般管理費のうち前事業年度の販売費の割合は約4割であり、当事業年度の販売費の割合は約4割であります。 |
固定資産売却益の注記 | ※3 固定資産売却益前事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) 主として土地の売却益であります。 当事業年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) 主として土地の売却益であります。 |
その他、連結財務諸表等 | (2)【その他】 当連結会計年度における半期情報等 中間連結会計期間当連結会計年度売上収益(百万円)2,176,7734,430,096税引前中間(当期)利益(百万円)276,866421,437親会社の所有者に帰属する中間(当期)利益(百万円)199,082284,989基本的1株当たり中間(当期)利益(円)290.76416.19 |
貸借対照表 | ①【貸借対照表】 (単位:百万円) 前事業年度(2023年12月31日)当事業年度(2024年12月31日)資産の部 流動資産 現金及び預金318,073257,352売掛金※1 326,704※1 331,415商品及び製品44,26846,479仕掛品8,4579,358原材料及び貯蔵品41,48859,729関係会社短期貸付金※1 107,436※1 57,116未収入金※1 24,167※1 27,799その他※1 21,764※1 17,081貸倒引当金△765△1,361流動資産合計891,593804,967固定資産 有形固定資産 建物(純額)99,275102,713構築物(純額)8,5028,567機械及び装置(純額)47,52548,841車両運搬具(純額)1,6761,713工具、器具及び備品(純額)16,54316,996土地57,56356,082建設仮勘定34,25441,987有形固定資産合計265,338276,900無形固定資産34,31945,596投資その他の資産 投資有価証券51,64650,646関係会社株式800,458809,526関係会社出資金52,59055,916関係会社長期貸付金※1 1,276※1 45,127繰延税金資産21,39315,865その他2,4099,597貸倒引当金△0△14投資その他の資産合計929,773986,665固定資産合計1,229,4291,309,161資産合計2,121,0232,114,128 (単位:百万円) 前事業年度(2023年12月31日)当事業年度(2024年12月31日)負債の部 流動負債 買掛金※1 93,205※1 96,9581年内償還予定の社債100,000-リース債務112111未払金※1 72,970※1 73,360未払費用※1 30,429※1 29,771未払法人税等63,96466,077預り金5,8596,100事業譲渡損失引当金5,8345,834その他34,46525,609流動負債合計406,837303,819固定負債 社債210,000210,000リース債務326215退職給付引当金41,50645,754資産除去債務2,5962,618その他2,1862,849固定負債合計256,614261,436負債合計663,451565,254純資産の部 株主資本 資本金126,354126,354資本剰余金 資本準備金122,079122,079資本剰余金合計122,079122,079利益剰余金 利益準備金31,27931,279その他利益剰余金 固定資産圧縮積立金28,79629,261固定資産圧縮特別勘定積立金8,903-別途積立金789,311789,311繰越利益剰余金452,692555,781利益剰余金合計1,310,9801,405,631自己株式△135,408△134,591株主資本合計1,424,0051,519,473評価・換算差額等 その他有価証券評価差額金30,07630,157繰延ヘッジ損益1,183△2,812評価・換算差額等合計31,25927,345新株予約権2,3082,055純資産合計1,457,5721,548,873負債純資産合計2,121,0232,114,128 |
損益計算書 | ②【損益計算書】 (単位:百万円) 前事業年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)当事業年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)売上高※1 1,007,593※1 967,363売上原価※1 608,053※1 605,847売上総利益399,540361,516販売費及び一般管理費※1,※2 222,484※1,※2 219,988営業利益177,056141,528営業外収益 受取利息※1 1,059※1 3,560受取配当金※1 144,010※1 109,211雑収入※1 7,223※1 4,173営業外収益合計152,292116,943営業外費用 支払利息841724為替差損18,89718,524雑損失9,01511,984営業外費用合計28,75431,232経常利益300,594227,240特別利益 固定資産売却益※3 16,028※1,※3 64,245投資有価証券売却益19,6656,974事業譲渡益※4 5,512-特別利益合計41,20671,219特別損失 関係会社事業損失-※5 8,803特別損失合計-8,803税引前当期純利益341,800289,655法人税、住民税及び事業税47,14147,514法人税等調整額10,4457,095法人税等合計57,58654,609当期純利益284,215235,046 |
株主資本等変動計算書 | ③【株主資本等変動計算書】 前事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (単位:百万円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金 資本準備金資本剰余金合計利益準備金その他利益剰余金利益剰余金合計 固定資産圧縮積立金固定資産圧縮特別勘定積立金別途積立金繰越利益剰余金当期首残高126,354122,079122,07931,27929,859-789,311306,5341,156,982当期変動額 剰余金の配当 △130,053△130,053固定資産圧縮積立金の取崩 △1,063 1,063-固定資産圧縮特別勘定積立金の積立 8,903 △8,903-当期純利益 284,215284,215自己株式の取得 △1△1自己株式の処分 △162△162株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計----△1,0638,903-146,158153,998当期末残高126,354122,079122,07931,27928,7968,903789,311452,6921,310,980 株主資本評価・換算差額等新株予約権純資産合計 自己株式株主資本合計その他有価証券評価差額金繰延ヘッジ損益評価・換算差額等合計当期首残高△136,8131,268,60231,7831,29833,0812,6731,304,356当期変動額 剰余金の配当 △130,053 △130,053固定資産圧縮積立金の取崩 - -固定資産圧縮特別勘定積立金の積立 - -当期純利益 284,215 284,215自己株式の取得△16△17 △17自己株式の処分1,4201,258 1,258株主資本以外の項目の当期変動額(純額) △1,706△115△1,821△365△2,186当期変動額合計1,405155,403△1,706△115△1,821△365153,216当期末残高△135,4081,424,00530,0761,18331,2592,3081,457,572 当事業年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) (単位:百万円) 株主資本 資本金資本剰余金利益剰余金 資本準備金資本剰余金合計利益準備金その他利益剰余金利益剰余金合計 固定資産圧縮積立金固定資産圧縮特別勘定積立金別途積立金繰越利益剰余金当期首残高126,354122,079122,07931,27928,7968,903789,311452,6921,310,980当期変動額 剰余金の配当 △140,369△140,369固定資産圧縮積立金の積立 465 △465-固定資産圧縮特別勘定積立金の取崩 △8,903 8,903-当期純利益 235,046235,046自己株式の取得 △4△4自己株式の処分 △22△22株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計----465△8,903-103,08994,651当期末残高126,354122,079122,07931,27929,261-789,311555,7811,405,631 株主資本評価・換算差額等新株予約権純資産合計 自己株式株主資本合計その他有価証券評価差額金繰延ヘッジ損益評価・換算差額等合計当期首残高△135,4081,424,00530,0761,18331,2592,3081,457,572当期変動額 剰余金の配当 △140,369 △140,369固定資産圧縮積立金の積立 - -固定資産圧縮特別勘定積立金の取崩 - -当期純利益 235,046 235,046自己株式の取得△33△37 △37自己株式の処分850828 828株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 81△3,995△3,914△253△4,167当期変動額合計81795,46881△3,995△3,914△25391,302当期末残高△134,5911,519,47330,157△2,81227,3452,0551,548,873 |
重要な会計方針、財務諸表 | (重要な会計方針)1 資産の評価基準及び評価方法 (1) 有価証券の評価基準及び評価方法子会社株式及び関連会社株式…移動平均法による原価法その他有価証券市場価格のない株式等以外のもの…時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)市場価格のない株式等…主として移動平均法による原価法なお、投資事業有限責任組合等への出資については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。 (2) デリバティブの評価基準及び評価方法 時価法によっております。 (3) 棚卸資産の評価基準及び評価方法 移動平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法) 2 固定資産の減価償却の方法(1) 有形固定資産 定率法によっております。 (2) 無形固定資産 定額法によっております。 3 引当金の計上基準(1) 貸倒引当金 債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率、貸倒懸念債権等特定の債権については個々の債権の回収可能性を勘案して計上しております。 (2) 事業譲渡損失引当金 事業譲渡に伴い発生する損失に備えるため、今後発生すると見込まれる金額を計上しております。 (3) 退職給付引当金 従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上しております。 ①退職給付見込額の期間帰属方法 退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。 ②数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法 過去勤務費用については、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により費用処理しております。 数理計算上の差異については、各事業年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)による定額法により按分した額を、それぞれ発生の翌事業年度から費用処理しております。 4 収益及び費用の計上基準 利息及び配当収益等を除き、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財やサービスの移転との交換により、その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しております。 ステップ1:顧客との契約を識別する。 ステップ2:契約における履行義務を識別する。 ステップ3:取引価格を算定する。 ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。 ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するに応じて)収益を認識する。 当社はプレミアムタイヤ事業、ソリューション事業、化工品事業等を行っております。 これらの事業においては、主として製品の引渡時点において顧客が当該製品に対する支配を獲得することから、履行義務が充足されると判断しており、当該製品の引渡時点で収益を認識しております。 また、履行義務に対する対価は、履行義務を充足してから主として1年以内に受領しており、重大な金融要素は含んでおりません。 5 外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算基準 外貨建金銭債権債務は、期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。 6 ヘッジ会計の方法(1) ヘッジ会計の方法 繰延ヘッジ処理を採用しております。 (2) ヘッジ手段とヘッジ対象ヘッジ手段 ヘッジ対象 為替予約 外貨建金銭債権債務及び外貨建予定取引通貨スワップ 借入金及び社債金利スワップ 借入金商品スワップ 原材料 (3) ヘッジ方針 為替予約取引に関しては実需の範囲内での利用としており、通貨スワップ取引はヘッジ対象の外貨建債務の元本金額及び期間と一致させて利用しております。 また、金利スワップ取引は借入金額の範囲内での利用、商品スワップ取引は原材料の取引金額の範囲内での利用としており、全てのデリバティブ取引において、投機的な取引は行わない方針であります。 (4) ヘッジ有効性評価の方法 ヘッジ対象のキャッシュ・フロー変動の累積又は相場変動と、ヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の累積又は相場変動を比較し、両者の変動額等を基礎にして、ヘッジ有効性を評価しております。 |
重要な会計上の見積り、財務諸表 | (重要な会計上の見積り)1 固定資産の減損(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額(単位:百万円) 前事業年度当事業年度有形固定資産265,338276,900無形固定資産34,31945,596 (2) 財務諸表利用者の理解に資するその他の情報 連結財務諸表注記「3.重要性のある会計方針 (11) 非金融資産の減損」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。 2 繰延税金資産の回収可能性、未払法人税等の会計処理(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額(単位:百万円) 前事業年度当事業年度繰延税金資産21,39315,865未払法人税等63,96466,077 (2) 財務諸表利用者の理解に資するその他の情報 連結財務諸表注記「3.重要性のある会計方針 (19) 法人所得税」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。 また、当社は2021年度に当社の子会社であるBridgestone Americas, Inc.より受領した資本の払戻しについて、会計上は当社の関係会社株式を同額減額しますが、税務上は株式譲渡損益として損金を認識する取扱いをしております。 本件に関し、本邦税法に基づく税務処理に不確定な部分があることから、第三者である法務及び税務専門家等を起用して取り得る税務処理を検討すると共に、複数のシナリオを想定し、課税所得を合理的に見積もった結果、2021年度において、税務上の損金の一部について、会計上は課税所得の算定に含めず処理しました。 この結果、税務上の損金の全額を課税所得の算定に含めて会計処理した場合、未払法人税等の減少及び繰延税金資産の増加に合計で91,100百万円の影響を与えますが、当該会計処理と比べ、2021年度は繰延税金資産を60,000百万円少なく会計処理しております。 本件に関する判断に2021年度から変更はありませんが、繰越欠損金の利用が進んだことにより、税務上の損金の全額を課税所得の算定に含めて会計処理した場合と比べ、当事業年度は繰延税金資産を6,413百万円少なく、未払法人税等を53,587百万円多く会計処理しております。 当該会計上の見積りと課税当局の最終的な本邦税法の解釈が異なった場合には、翌事業年度の繰延税金資産、未払法人税等の金額に重要な影響を与える可能性があります。 3 退職給付引当金(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額(単位:百万円) 前事業年度当事業年度退職給付引当金41,50645,754 (2) 財務諸表利用者の理解に資するその他の情報 連結財務諸表注記「3.重要性のある会計方針 (13) 従業員給付 ②退職後給付」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。 4 事業譲渡損失引当金(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額(単位:百万円) 前事業年度当事業年度事業譲渡損失引当金5,8345,834 (2) 財務諸表利用者の理解に資するその他の情報 防振ゴム事業の譲渡に伴い発生することが見込まれる損失に備えるため、当事業年度末で合理的に見積ることが可能なものについて、今後発生が見込まれる損失額を計上しております。 予測不可能な外部環境の変化等によって、翌事業年度の財務諸表において認識する事業譲渡損失の金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。 5 関係会社株式及び関係会社出資金の評価(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額(単位:百万円) 前事業年度当事業年度市場価格のない関係会社株式及び関係会社出資金853,048865,443 (2) 財務諸表利用者の理解に資するその他の情報 市場価格のない関係会社株式及び関係会社出資金については、投資簿価と各社の純資産金額に基づく実質価額を比較し、実質価額が著しく低下したときに実質価額まで減損処理する方針としております。 外部環境の変化等によって、実質価額に重要な影響があった場合は、翌事業年度の関係会社株式及び関係会社出資金の評価にも影響を及ぼす可能性があります。 なお、Bridgestone Europe NV/SA株式208,029百万円については、純資産金額に基づく実質価額が投資簿価に対して著しく低下していないため、減損処理を行っておりません。 当該子会社グループにおけるWebfleet Solutions資金生成単位やBridgestone Europe資金生成単位グループにおいて更なる減損損失が発生すること等により実質価額が著しく低下する場合には、翌事業年度のBridgestone Europe NV/SA株式評価にも影響を及ぼす可能性があります。 |
関係会社に関する資産・負債の注記 | ※1 関係会社に対する金銭債権及び金銭債務 前事業年度 (2023年12月31日) 当事業年度 (2024年12月31日) 短期金銭債権391,857百万円342,830百万円 長期金銭債権1,27645,127 短期金銭債務64,20070,807 |
関係会社との営業取引による取引高の総額及び営業取引以外の取引による取引高の総額の注記 | ※1 関係会社との取引 前事業年度(自 2023年1月1日至 2023年12月31日)当事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)売上高803,942百万円758,598百万円仕入高等227,045268,091営業取引以外の取引高181,910147,067 |
税効果会計関係、財務諸表 | (税効果会計関係)1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳 前事業年度(2023年12月31日) 当事業年度(2024年12月31日)繰延税金資産 退職給付引当金12,701百万円 14,001百万円関係会社株式52,564 44,998減価償却資産10,687 11,300未払費用6,211 8,662その他12,194 10,210繰延税金資産小計94,357 89,170評価性引当額△42,236 △44,496繰延税金資産合計52,120 44,674 繰延税金負債 固定資産圧縮積立金△12,697百万円 △12,902百万円固定資産圧縮特別勘定積立金△3,926 -その他有価証券評価差額金△12,859 △13,054その他△1,247 △2,853繰延税金負債合計△30,728 △28,809繰延税金資産の純額21,393 15,865 2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異要因 前事業年度(2023年12月31日) 当事業年度(2024年12月31日)法定実効税率30.6% 30.6%(調整) 一時差異に該当しない項目△12.1 △10.7評価性引当額△1.1 0.8試験研究費税額控除△1.6 △1.6その他1.0 △0.2税効果会計適用後の法人税等の負担率16.8 18.9 |
収益認識関係、財務諸表 | (収益認識関係) 顧客との契約から生じる収益を理解するための基礎となる情報は、「(重要な会計方針) 4 収益及び費用の計上基準」に同一の内容を記載しているため、注記を省略しております。 |
重要な後発事象、財務諸表 | (重要な後発事象)1.自己株式の取得 企業価値向上に資する投資、最適資本構成(資本効率化)に向けた施策のため、当社は、2025年2月17日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式を取得することを決議しました。 (1) 取得対象株式の種類 当社普通株式(2) 取得し得る株式の総数 75百万株(上限)(3) 株式の取得価額の総額 3,000億円(上限)(4) 取得方法 自己株式取得に係る取引一任契約に基づく市場買付(5) 取得期間 2025年2月20日から2025年12月23日まで 2.自己株式の消却 当社は、2025年2月17日開催の取締役会において、会社法第178条の規定に基づき、自己株式の消却を行うことを決議しました。 (1) 消却する株式の種類 当社普通株式(2) 消却する株式の総数 上記「1.自己株式の取得」により取得した自己株式の全数(3) 消却予定日 2026年1月23日 3.社債の発行 当社は、取締役会から委任された代表執行役 Global CEOによる包括決裁として、2025年2月17日、以下の事項を決定しました。 (1) 種類 国内無担保普通社債(2) 発行予定期間 2025年4月1日から2025年12月31日まで(3) 発行総額 2,000億円以内ただし、この範囲内で複数回の発行を妨げない。 (4) 利率 発行する社債と同年限の国債流通利回り+1.0%以内(5) 払込金額 各社債の金額100円につき100円(6) 償還期限 10年以内(7) 償還方法 満期一括償還(8) 資金使途 投融資資金、設備資金、自己株式取得資金等に充当 |
有形固定資産等明細表 | 【有形固定資産等明細表】 (単位:百万円)区分資産の種類当期首残高当期増加額当期減少額当期償却額当期末残高減価償却累計額有形固定資産建物99,27513,6431,6938,512102,713205,932構築物8,5021,430591,3058,56731,708機械及び装置47,52520,50828818,90348,841682,224車両運搬具1,676939108911,71312,061工具、器具及び備品16,54314,94721314,28216,996170,353土地57,563261,506-56,082-建設仮勘定34,25459,97852,245-41,987-計265,338111,47056,01543,894276,9001,102,277無形固定資産計34,31918,1662566,63345,59617,750 |
引当金明細表 | 【引当金明細表】 (単位:百万円)科目当期首残高当期増加額当期減少額当期末残高貸倒引当金7657471371,375事業譲渡損失引当金5,834--5,834 |
主な資産及び負債の内容 | (2)【主な資産及び負債の内容】 連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。 |
その他、財務諸表等 | (3)【その他】 該当事項はありません。 |
提出会社の株式事務の概要 | 第6【提出会社の株式事務の概要】 事業年度1月1日から12月31日まで定時株主総会3月中基準日12月31日剰余金の配当の基準日6月30日(中間配当)12月31日(期末配当)1単元の株式数100株単元未満株式の買取・買増 取扱場所 (特別口座)東京都千代田区丸の内一丁目4番1号三井住友信託銀行株式会社 証券代行部株主名簿管理人 (特別口座)東京都千代田区丸の内一丁目4番1号三井住友信託銀行株式会社取次所-買取・買増手数料株式の売買の委託に係る手数料相当額として別途定める金額公告掲載方法当会社の公告方法は、電子公告とする。 ただし、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合は、東京都において発行する日本経済新聞に掲載して行う。 (公告掲載URL https://www.bridgestone.co.jp/)株主に対する特典なし (注) 当会社の株主は、その有する単元未満株式について、会社法第189条第2項各号に掲げる権利及び当社定款に定める請求(単元未満株式の買増しの請求)をする権利以外の権利を行使することができない。 |
提出会社の親会社等の情報 | 1【提出会社の親会社等の情報】 当社は、親会社等はありません。 |
その他の参考情報 | 2【その他の参考情報】 当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。 (1)有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書 事業年度(第105期)自 2023年1月1日至 2023年12月31日2024年3月26日関東財務局長に提出 (2)内部統制報告書及びその添付書類 2024年3月26日関東財務局長に提出 (3)四半期報告書及び確認書 (第106期第1四半期)自 2024年1月1日至 2024年3月31日2024年5月13日関東財務局長に提出 (4)半期報告書及び確認書(第106期中)自 2024年1月1日至 2024年6月30日2024年8月9日関東財務局長に提出(5)臨時報告書企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2の規定に基づく臨時報告書2024年3月29日関東財務局長に提出 (6)臨時報告書企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の規定に基づく臨時報告書2024年9月20日関東財務局長に提出 (7)臨時報告書企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の2の規定に基づく臨時報告書2025年1月29日関東財務局長に提出 (8)有価証券届出書(パフォーマンス・シェア・ユニット及びリストリクテッド・ストック・ユニットとしての自己株式の処分)及びその添付書類 2024年3月26日及び2025年3月25日関東財務局長に提出(9)有価証券届出書の訂正届出書2024年3月26日提出の有価証券届出書に係る訂正届出書2024年3月29日及び2024年5月13日関東財務局長に提出 (10)発行登録書(普通社債)及びその添付書類 2024年5月22日関東財務局長に提出 (11)訂正発行登録書(普通社債) 2024年9月20日及び2025年1月29日関東財務局長に提出 (12)自己株券買付状況報告書 2025年3月14日関東財務局長に提出 |
提出会社の保証会社等の情報 | 第二部【提出会社の保証会社等の情報】 該当事項はありません。 |
連結経営指標等 | (1)連結経営指標等回次国際会計基準第102期第103期第104期第105期第106期決算年月2020年12月2021年12月2022年12月2023年12月2024年12月売上収益百万円2,695,2243,246,0574,110,0704,313,8004,430,096税引前当期利益百万円27,412377,594423,458444,154421,437親会社の所有者に帰属する当期利益又は損失(△)百万円△23,301394,037300,305331,305284,989親会社の所有者に帰属する当期包括利益百万円△108,005581,731556,730516,150517,490親会社の所有者に帰属する持分百万円2,149,9582,629,8832,965,8353,353,5923,731,606総資産額百万円4,189,3274,574,8924,962,2035,427,8135,723,5171株当たり親会社所有者帰属持分円3,053.353,734.234,333.804,898.255,448.98基本的1株当たり当期利益又は損失(△)円△33.09559.56432.20483.99416.19希薄化後1株当たり当期利益又は損失(△)円△33.09558.71431.61483.41415.76親会社所有者帰属持分比率%51.357.559.861.865.2親会社所有者帰属持分当期利益率%△1.016.510.710.58.0株価収益率倍-8.810.912.112.8営業活動によるキャッシュ・フロー百万円526,947281,538268,483661,433548,844投資活動によるキャッシュ・フロー百万円△155,378131,701△338,004△297,719△255,061財務活動によるキャッシュ・フロー百万円18,077△379,321△364,109△183,657△343,258現金及び現金同等物の期末残高百万円810,546787,542518,905724,601706,732従業員数人138,036135,636129,262125,199121,464 (注)1 第102期より、2019年1月1日を移行日として、国際会計基準(以下「IFRS」という。 )に基づいて連結財務諸表を作成しております。 2 第102期の株価収益率については、基本的1株当たり当期損失であるため記載しておりません。 3 平均臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満のため、記載を省略しております。 4 2021年3月31日において、当社の子会社Firestone Building Products Company, LLC(以下FSBP)をHolcim Participations (US) Inc.に売却したため、非継続事業に分類しております。 これに伴い、第102期の売上収益及び税引前当期利益の金額については、非継続事業を除いた継続事業の金額に組み替えて表示しております。 5 2021年12月10日において、当社の防振ゴム事業を、吸収分割により当社が新たに設立する完全子会社に対して承継させ、当該完全子会社に当社グループの防振ゴム事業を集約した後、当該完全子会社の株式のすべてを、安徽中鼎控股(集团)股份有限公司(以下、「AZ社」)に譲渡することを決定したため、同事業を非継続事業に分類しております。 これに伴い、第102期の売上収益及び税引前当期利益の金額については、非継続事業を除いた継続事業の金額に組み替えて表示しております。 6 2021年12月10日において、当社の化成品ソリューション事業を、吸収分割により当社が新たに設立する完全子会社に対して承継させ、当該完全子会社に当社グループの化成品ソリューション事業を集約した後、当該完全子会社の株式のすべてを、投資ファンドであるエンデバー・ユナイテッド株式会社(以下、「EU社」)が組成・管理・運営するエンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合(以下、「EUF-2」)に譲渡することを決定したため、同事業を非継続事業に分類しております。 これに伴い、第102期の売上収益及び税引前当期利益の金額については、非継続事業を除いた継続事業の金額に組み替えて表示しております。 7 第105期より国際会計基準第12号「法人所得税」(2021年5月改訂、以下「IAS第12号「法人所得税」」という。 )を適用しております。 これに伴い、第104期について遡及適用後の指標等となっております。 回次日本基準第102期決算年月2020年12月売上高百万円2,999,018経常利益百万円173,802親会社株主に帰属する当期純損失(△)百万円△2,016包括利益百万円△99,079純資産額百万円2,119,718総資産額百万円3,876,2701株当たり純資産額円2,942.561株当たり当期純損失(△)円△2.86潜在株式調整後1株当たり当期純利益円-自己資本比率%53.5自己資本利益率%△0.1株価収益率倍-営業活動によるキャッシュ・フロー百万円483,938投資活動によるキャッシュ・フロー百万円△157,772財務活動によるキャッシュ・フロー百万円61,086現金及び現金同等物の期末残高百万円810,546従業員数人138,036 (注)1 平均臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満のため、記載を省略しております。 2 第102期の日本基準による諸数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。 3 第102期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。 4 第102期の株価収益率については、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。 |
提出会社の経営指標等 | (2)提出会社の経営指標等 回次第102期第103期第104期第105期第106期決算年月2020年12月2021年12月2022年12月2023年12月2024年12月売上高百万円691,683839,528981,6601,007,593967,363経常利益百万円96,155292,915231,918300,594227,240当期純利益百万円82,914167,024164,341284,215235,046資本金百万円126,354126,354126,354126,354126,354発行済株式総数千株713,698713,698713,698713,698713,698純資産額百万円1,294,0841,373,8131,304,3561,457,5721,548,873総資産額百万円2,097,3892,135,5791,911,3612,121,0232,114,1281株当たり純資産額円1,833.401,946.441,902.072,125.552,258.691株当たり配当額円110170175200210(うち1株当たり中間配当額)(50)(85)(85)(100)(105)1株当たり当期純利益円117.76237.18236.52415.19343.26潜在株式調整後1株当たり当期純利益円117.57236.83236.20414.70342.90自己資本比率%61.664.268.168.673.2自己資本利益率%6.412.512.320.615.7株価収益率倍28.720.919.814.115.6配当性向%93.471.774.048.261.2従業員数人14,85814,74513,90314,10614,207株主総利回り%85.8128.5126.4159.6152.5(比較指標:配当込みTOPIX)%(107.4)(121.1)(118.1)(151.5)(182.5)最高株価円4,082.05,467.05,509.06,245.07,058.0最低株価円2,861.53,307.04,042.04,548.04,970.0 (注)1 平均臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満のため、記載を省略しております。 2 最高株価・最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所(プライム市場)におけるものであり、それ以前は東京証券取引所(市場第一部)におけるものであります。 3 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第104期の期首から適用しており、第104期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。 |