【EDINET:S100U4JR】有価証券報告書-第6期(2023/05/01-2024/04/30)

CoverPage

提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2024-07-30
英訳名、表紙Astroscale Holdings Inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長兼CEO 岡田 光信
本店の所在の場所、表紙東京都墨田区錦糸四丁目17番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-3626-0085
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIIFRS
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
提出会社の設立時点の親会社であるASTROSCALE PTE. LTD.は、創業者兼CEOである岡田光信が、2013年5月に将来の世代のために、安全で持続可能な宇宙開発を実現することを目指して、スペースデブリ(宇宙ゴミ。
以下、「デブリ」)を除去することを目的とする初の民間企業として、シンガポールにて創業しました。
その後、上記の事業目的のもと、研究開発拠点として、2015年2月には日本に、2017年3月には英国に連結子会社を設立しました。
2018年11月には合同会社アストロスケールを設立し、同年12月に同社を株式会社化し、商号を「株式会社アストロスケールホールディングス」に変更しました。
2019年1月には株式会社アストロスケールホールディングスが、組織再編により当社グループの親会社となりました。
株式会社アストロスケールホールディングスの沿革は次の通りであります。
年月概 要2018年11月小型衛星及び宇宙機器等の研究開発事業、宇宙空間の保全事業、並びに宇宙利用サービス事業を営む会社の株式を保有することにより、当該会社の事業活動を支配・管理することを目的として、東京都墨田区に資本金10千円で合同会社アストロスケールを設立。
2018年12月合同会社アストロスケールを株式会社化し、当社の商号を株式会社アストロスケールホールディングスに変更。
2019年1月当社の親会社であるASTROSCALE PTE. LTD.と、当社の連結子会社であるAstroscale Singapore Pte. Ltd.との間で、ASTROSCALE PTE. LTD.を被合併会社、Astroscale Singapore Pte. Ltd.を合併会社とし、その対価として当社の普通株式及び優先株式をASTROSCALE PTE. LTD.の株主に割当交付するAmalgamation(注1)を実施したことにより、当社が当社グループの親会社となる。
2019年3月軌道上サービスの事業開発等を目的とした連結子会社、Astroscale U.S. Inc.を米国に設立。
2020年3月静止衛星に対する寿命延長サービス等を提供するための技術開発等を目的とした連結子会社、Astroscale Israel Ltd.をイスラエルに設立。
2020年6月イスラエルに所在する連結子会社Astroscale Israel Ltd.がEffective Space Solutions R&D Ltd.(イスラエル)から寿命延長サービス(Life Extension Service)事業を譲受。
2021年3月連結子会社の経営管理と資金供給の観点からAstroscale Singapore Pte. Ltd.の連結子会社である株式会社アストロスケール及びAstroscale Ltdの全株式の譲渡を受け、株式会社アストロスケール及びAstroscale Ltdは、当社の完全連結子会社となる。
2021年3月英国宇宙庁よりミッションライセンスを取得し、デブリ除去技術実証衛星(ELSA-d)を搭載したロケットの打上げに成功、ELSA-d技術実証実験が始動。
2021年8月ELSA-dによる模擬デブリの捕獲に成功。
2022年1月~4月ELSA-dにより、自律制御機能と航法誘導制御アルゴリズムや絶対航法から相対航法への移行を含むデブリ除去のためのコア技術を実証。
2023年5月本社を東京都墨田区内で移転。
2023年6月軌道上サービスの事業開発等を目的とした連結子会社、Astroscale France SASをフランスに設立。
2024年2月当社グループのサービサー衛星であるADRAS-Jを搭載したロケットの打上げに成功。
 
(注) 1.シンガポール会社法上の組織再編。
以下同じ。
2.2024年6月5日付で、東京証券取引所グロース市場に株式を上場。
ASTROSCALE PTE. LTD.の沿革は次の通りであります。
年月概 要2013年5月シンガポールに資本金280千シンガポールドルで設立。
2014年8月航空宇宙関連部品製造を行う株式会社由紀精密(現 由紀ホールディングス株式会社の子会社)との業務資本提携契約を締結。
2015年2月デブリの除去に関する小型衛星、宇宙機器、製造機器等の設計、研究、開発、加工、組立、保守及び販売等を目的とした連結子会社、株式会社アストロスケールを東京都墨田区に設立。
2017年3月地上管制、ライセンシング、保険契約の締結等を目的とした連結子会社、Astroscale Ltdを英国に設立。
2018年7月神奈川県横浜市戸塚区に自社アンテナを設置。
2018年11月連結子会社として、合同会社アストロスケールを東京都墨田区に、当社グループの研究・開発及び製造・販売を統括する中間持株会社として、Astroscale Singapore Pte. Ltd.をシンガポールに設立。
2019年1月当社の連結子会社であるAstroscale Singapore Pte. Ltd.を合併会社、当社の親会社であったASTROSCALE PTE. LTD.を被合併会社とし、その対価として当社の普通株式及び優先株式をASTROSCALE PTE. LTD.の株主に割当交付するAmalgamationを実施したことにより、当社の完全連結子会社となる。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) AstroscaleSingapore Pte. Ltd.
(注)2、7シンガポール147,088千米ドル軌道上サービス事業100.0役員の兼任あり2名株式会社アストロスケール
(注)2、5東京都墨田区10,000千円軌道上サービス事業100.0役員の兼任あり3名資金援助Astroscale Ltd
(注)6英国オックスフォードシャー州100英ポンド軌道上サービス事業100.0役員の兼任あり2名資金援助Astroscale U.S. Inc.米国コロラド州100米ドル 軌道上サービス事業100.0資金援助Astroscale Israel Ltd.イスラエルテルアビブ100 新シェケル軌道上サービス事業100.0[100.0](注)3-Astroscale France SAS
(注)2フランストゥールーズ100,000 ユーロ軌道上サービス事業100.0役員の兼任あり3名資金援助
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.特定子会社であります。
3.「議決権の所有(又は被所有)割合」欄の[ ]内は間接所有割合で内数です。
4.上記連結子会社で有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
5.株式会社アストロスケールについては、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く。
)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。
IFRSに基づいて作成された同社の財務諸表における主要な損益情報等は以下の通りです。
主要な損益情報等 ①売上収益       1,227,473千円②営業損失       1,948,574千円③当期損失       2,372,757千円④資本合計      △10,363,362千円⑤資産合計       5,860,787千円6.Astroscale Ltdについては、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く。
)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。
IFRSに基づいて作成された同社の財務諸表における主要な損益情報等は以下の通りです。
主要な損益情報等 ①売上収益       2,050,213千円②営業損失       2,875,572千円③当期損失       2,984,733千円④資本合計       4,596,286千円⑤資産合計       8,441,268千円7.本書提出日現在において、シンガポール子会社であるAstroscale Singapore Pte. Ltd.は休眠状態にあります。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況当社グループで行う事業の部門別での従業員数は以下の通りであります。
2024年4月30日現在セグメントの名称部門名従業員数(名)軌道上サービス事業Engineering(日本)126(12)Engineering(海外)244(13)全社共通(日本)64(3)全社共通(海外)60(4)合計494(32)
(注) 1.従業員数は就業人員(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。
)であり、臨時雇用者数(アルバイト及びパートタイマーを含み、人材派遣会社からの派遣社員を除く。
)は、年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。
2.全社共通は、渉外部門及び管理部門の従業員であります。
3.当社グループは、軌道上サービス事業の単一セグメントであるため、部門別の従業員数を記載しております。
4.従業員の著しい増減は、業容拡大に伴う採用数の増加によるものです。

(2) 提出会社の状況2024年4月30日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)3143.21.512,066 セグメントの名称部門名従業員数(名)軌道上サービス事業Engineering-全社共通31合計31
(注) 1.従業員数は、出向者を含まない就業人員数であり、役員は含めておりません。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社共通は、渉外部門及び管理部門の従業員であります。
4.当社は、軌道上サービス事業の単一セグメントであるため、部門別の従業員数を記載しております。
(3) 労働組合の状況当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円滑に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
② 連結子会社連結子会社当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)
(注)1株式会社アストロスケール16.7-
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.男性労働者の育児休業取得率については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、開示義務の対象外となるため、記載を省略しております。
3.労働者の男女の賃金の差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、開示義務の対象外となるため、記載を省略しております。
4.海外の連結子会社については、開示義務の対象外となるため、記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針当社グループのミッションは、軌道上サービスを通じて宇宙機の安全航行の確保と宇宙空間の持続的利用を実現することです。
かかるミッションの実現のため、当社グループは、技術開発、事業開発、法規制作りへの働きかけといった複数の課題解決に同時に取り組んでおります。
高速道路におけるロードサービスのように、軌道上サービスを宇宙空間における定常的・恒久的な基盤インフラサービスとし、当社グループが成長市場である軌道上サービス分野における世界のリーダーになることでグローバルに収益機会を獲得してまいります。
当社グループの事業は、技術開発を中心とするディープテック、市場が確立されていないところからスタートする市場創造型事業、ミッションの性質に即したグローバル経営、といった特徴を有しております。
軌道上サービス市場は草創期にありますが、当社グループは常に企業価値の継続的な向上を目指し、そのあるべき姿を念頭に置いて経営しております。
(a) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、企業価値の継続的な向上を図る客観的な指標として、①軌道上サービスミッションの受注状況ならびに②ミッション毎の開発スケジュールの進捗管理を重視しております。
当社グループは、「第1 企業の概況 3 事業の内容」「3.3 開発・運用状況」において詳述したように、各国オフィスを通じて様々な用途の軌道上サービスミッションの機会をグローバルに受注し、技術革新の加速と市場シェアの拡大が、当社グループのミッション成功への近道であると考えており、①軌道上サービスミッションの受注状況を重視しています。
具体的には、当社グループの営業活動及び顧客との契約締結に係る進捗を管理するための経営指標として「受注総額」を、当社グループの事業の成長を支える、将来収益を生じるパイプラインの確保に係る推進力を測定するための経営指標として「受注残総額」を、各プロジェクトのしかるべき対価を獲得するための経営指標として「プロジェクト収益」を、それぞれ当社グループの重要な経営指標等に位置づけております。
受注総額及び受注残総額の詳細については、下記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 3 生産、受注及び販売の実績 b. 受注実績」を、プロジェクト収益の詳細については下記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ⑦経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」を、それぞれご参照ください。
また、「第1 企業の概況 3 事業の内容」の「3.2 開発方針」で詳述したように、当社グループにおいては、開発スケジュールに従い、システムズエンジニアリングのⅤ字モデルにおける各審査を着実にクリアしていくことが、品質管理や事業の進捗及び売上収益の実現に結びついていると考えており、②ミッション毎の開発スケジュールの進捗管理についても重視しています。
当社グループは、今後も軌道上サービスミッションの受注や各ミッションの開発スケジュールの主要な進捗状況を適時に開示してまいります。
(b) 当社グループの強み当社グループの競争優位性には、次のような点があります。
まず、技術面で、世界初のデブリ除去実証衛星ELSA-dによる宇宙実証及びデブリ観測衛星ADRAS-Jの打上げに成功しております。
当社は、2024年6月時点において、当社グループ以外に、非協力物体に対するRPO技術の宇宙実証に成功した競合事業者の存在を認識しておりません。
当社グループは、軌道上サービスのコア技術であるRPO技術を自社開発し、当該技術に関する知的財産権を保有しています。
コア技術を自社開発することで初めて、継続的な技術改善を行うことができると当社グループは考えております。
次に、事業面で、日本、英国、米国、フランスといった宇宙産業における世界の主要地域に拠点を有し、各地域で研究開発チームを組成し、契約を受注しています。
当社グループのミッションの達成のためには、グローバルに同時に活動する必要がありますが、当社のグループ会社は、各地域において、豊富な経験に加え、政府・宇宙機関や各地域の宇宙産業界等との広い人脈を兼ね備えた経営陣を擁し、各地域に根ざした企業として活動しています。
加えて、当社グループは、各国・各地域の宇宙政策や法規制づくり等の政策形成への積極的な提言や関与を通じて、軌道上サービスの利用拡大を通じたミッションの実現に取り組んでいます。
また、そうした各国・各地域での取り組みを統括し、当社グループをグローバルに成長させるための多様で多面的なバックグラウンドを有する経営陣及び取締役会構成となっています。

(2) 企業価値向上に向けた取り組み(a) 企業価値の考え方一般に、企業価値とは、企業が生み出すキャッシュ・フローを割引率(将来における価値が現在どの程度の価値を持つかを計算する際の利率)とキャッシュ・フローの成長率の差で除したものとなります。
かかる計算上の分子については、キャッシュ・フローを最大化し、分母については、キャッシュ・フローを損なうリスク(割引率)を低減させて安定性を高め、かつ、キャッシュ・フローの成長率を向上することが企業価値を最大化すると考えられています。
上記の考え方を踏まえつつ、当社グループが考える企業価値向上の要因は、以下のような式により表すことができます。
当社グループは、企業価値を持続的な価値創造の原動力と位置付けています。
具体的には(1)財務価値、(2)無形資産から創造される将来価値、そして(3)当社グループの存在の不可欠性による総合的な価値を当社グループの企業価値の主要な構成要素と考えています。
上記(2)における当社グループの無形資産とは、特許群や営業秘密といった知的資産、当社グループのブランド、国際的な会議体や各国の政府、宇宙機関、宇宙関連企業、アカデミアなどとのネットワーク、そして世界5カ国に亘るグローバルな経営管理プロセスなどを指します。
また、上記(3)における当社グループの存在の不可欠性とは、宇宙の持続的開発がグローバルなアジェンダになる中で、当社グループの技術開発の状況、顧客との取り組み、軌道上ミッションにおけるベストプラクティス・法規制づくりにおける考え方や知見が、多くの場面で依拠されたり必要とされたりすることを意味します。
このような宇宙の持続的開発に不可欠な存在としての立ち位置を維持することは、当社グループによる最先端の情報の取得及び発信、様々なステークホルダーとの信頼醸成、ひいては市場リーダーとしての地位の確立に貢献することになります。
(b) 着実なキャッシュ・フローの創出当社グループは、技術開発型、市場創造型の企業として、現在に至るまで投資活動によるキャッシュ・アウトが先行しており、営業活動によるキャッシュ・フローも赤字の状態にあります。
当社グループでは、フリー・キャッシュ・フローを創出するために、戦略的なKPIと財務的なKPIを設けています。
定性的には、世界に先駆けて実証したコアRPO技術を活用した、ビジネスセグメントの拡充と各サービスの事業化が肝要と考えています。
そのために、当社は、まず4つの軌道上サービスにつき、最短で2028年4月期までに顧客との契約に基づく宇宙空間でのミッションを完了することで、サービスの提供事例と提供価値を証明することを目指しています。
また同時に、軌道上ミッションの機会をより多く獲得することで、技術の革新と成熟化を急ぎ、コストダウンを図り、市場で先行的にシェアを獲得することを目指しています。
当社グループは、2025年4月期以降、各国拠点で複数ミッションを同時に開発するフェーズに徐々に移行します。
そして、最短で2030年中には、各種軌道上サービスが定常的に提供されているものと社会から認識されるようになることを目指しています。
財務的なKPIとしては、PL面では、売上総利益の黒字化、税引前営業利益の黒字化、フリー・キャッシュ・フローの黒字化に向けて取り組んでまいります。
BS面では、仕入債務回転期間や売上債権回転期間の最適化に加え、設計・開発から製造工程までを常に見直し、バランスシートが徒に膨むことのないよう事業活動を行ってまいります。
当社グループが開発する軌道上サービスにおいては、現在、各ミッションに係る顧客からのサービス仕様に関する要求が異なっております。
そのため、現時点でサービサーの設計において汎用性を追求すると、当社グループのソリューションは重厚超大でコストのかかるものとなります。
したがって、当社グループでは、安全性や品質を一定に保ち、また、可能な範囲で共通化を進めつつも、まずは個別ミッションにおける顧客の要求の最適化を優先しております。
当社グループでは、コスト最適化のためには、まずコストの透明化が必要と考えており、2023年4月期よりERPシステム(Enterprise Resource Planningの略。
ヒト・モノ・カネ・情報を集約し適切に分配し活用することを実現するシステム)の導入の検討を開始し、2025年4月期中より運用開始することを目指しております。
中長期的には、各国間の輸出管理規制等の法令遵守の問題もあり、各国拠点間ですべての技術を共有化・共通化することは難しいものの、可能な範囲で汎用的な設計に進化させることができるよう取り組んでまいります。
また、技術戦略及び技術ロードマップについては、CTOを中心に常に見直しを行っており、当社グループの技術が各国で成熟化していく中で、常に最適なコスト化を考え、フリー・キャッシュ・フロー創出につなげてまいります。
(c) 資本コスト(WACC)の低減資本コストを下げることは、事業の不確実性を低減し、持続的な成長を支える体制を整えることと同義と認識しています。
当社では単一のミッションや地域に集中することを避け、EOL、ADR、LEX、ISSAといった複数のサービスを複数の地域にまたがって展開し、本書提出日現在4つの顧客ミッションに取り組んでおります。
加えて、今後も複数のミッションを受注し、パイプラインのさらなる分散を進めることで事業全体のリスクや不確実性を低減してまいります。
また、当社グループでは、事業面で進捗を続けることに加え、社会的にも持続可能な企業たるべく、ESGの観点を常に意識した経営に取り組んでいます。
(1)環境(E:Environment):当社グループの事業は、宇宙環境の持続利用や宇宙技術・データの活用を通じて、地球社会の持続的開発に資するものです。
従いまして、「E」は当社の中心的なテーマとなっています。
(2)社会(S:Social):当社グループは、企業価値を高める行動が豊かな社会の実現につながると考えており、かかる観点から、従業員のダイバーシティの確保や労働環境の改善に日々取り組んでいます。
現在、当社グループの社員は30カ国以上の国籍からなり、また、女性比率は26%と、エンジニアが76%を占める先端技術企業としては、高い比率を保っております(2024年3月末時点)。
(3)ガバナンス(G:Governance):当社グループは、健全な経営を行うための管理体制を重視しています。
当社グループの取締役会構成は、異なる国籍や性別、バックグラウンドからなる優れた多様性を有しております。
社内取締役と社外取締役の比率は3対3(2024年3月時点)です。
当社グループのESGに関する取り組みについては、下記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」もご参照ください。
上記の取り組みを前提として、資本コストや財務安定性に留意しながらDebtとEquityの最適資本構成についても検討しています。
(d) 事業の成長の維持・促進当社グループでは、事業の成長の維持・促進とは、中長期的な価値創造のための基礎を築くことと考えています。
当社グループは、事業の成長のため、保有するコアRPO技術を次のように活用していきます。
短期的には、世界各国で生まれ始めた軌道上サービスの事業機会を獲得し、ミッション成功まで導くことが、当社グループの成長を促すことになります。
そのために、世界主要国で事業拠点及び研究開発チームを保有する必要がありますが、2023年のフランス子会社設立によって、宇宙産業における主要国をカバーできる体制となりました。
現在、当社グループは、日本、英国、米国、フランスといった宇宙産業における世界の主要地域に拠点を有し、各地域で研究開発チームを組成し、契約を受注しています。
特に、国防関係の調査や研究開発につき、4つの国防関連機関から受注しており、米国を始めとする国々の国防関連機関との間で引き続き軌道上サービスの提供に関する積極的な協議を継続しています。
当社のグループ子会社は、各地域において、豊富な経験に加え、政府・宇宙機関や各地域の宇宙産業界等との広い人脈を兼ね備えた経営陣を擁し、各地域に根ざした企業として活動しています。
一件の案件獲得には1〜5年程度の期間を要するため、常に先々の顧客ニーズを捉えながら営業活動を行っております。
中期的には、政府需要を契機として、民間需要の創出・取り込みを行っていくことが成長を促します。
EOLとLEXに関しては潜在的な民間需要があり、EOLについては、打上げ前の衛星へのドッキングプレートの装着に関する契約のさらなる獲得に向けて、引き続き衛星運用者や衛星メーカーと議論を進めています。
LEXについては、サービサーがクライアント衛星を捕獲したままクライアント衛星の軌道変更や軌道維持を支援する方法に加え、捕獲後燃料補給を行い離脱する方法についても、主要国で研究が始まっています。
当社グループでは、ドッキングプレートにEOLのサービサーが接近・捕獲できるように、また、燃料補給サービスについてはクライアント衛星の燃料補給口にLEXのサービサーが燃料補給できるように、エコシステムづくりに尽力してまいります。
また、軌道上サービスに対応した衛星バス提供を他企業に対して行っていくことも検討しております。
長期的には、RPO技術を活用した新たなビジネスセグメント、例えば衛星又はその部品の再利用・交換や製造・修理といったサービスの市場を創出していけるように、技術ロードマップの策定と技術開発に取り組んでまいります。
軌道上サービスに必要なRPO技術以外の周辺技術についても、当該技術が当社グループの企業価値を高めると判断する場合は、自社開発に加え、M&Aを通じた獲得も検討してまいります。
また、AI技術については、既にシミュレーション、契約書の作成、マーケティング等で活用しておりますが、さらにRPO技術の中での活用に関する研究を開始しています。
また、後述のような世界の法規制づくりへの積極的な参加も、当社グループの市場規模の拡大と、事業成長の維持・促進に寄与すると考えております。
(3) 経営環境及び対処すべき課題軌道上サービス市場は端緒についたところであり、当社グループを取り巻く環境は、不確実性が高く存在します。
また、宇宙事業は、研究開発段階から顧客開拓、衛星開発、打上げ、運用等に至るまでの時間が長期に亘ります。
他方で、宇宙環境問題の深刻化と宇宙の持続利用に取り組む必要性に対する社会的な認識は、2020年以降非常に高まりました。
2022年には、英国にてSpace Sustainability Summitが開催され英国政府による宇宙の持続利用のための施策が発表されたほか、米国政府による軌道上デブリ実施計画の発表も行われました。
2023年には、G7外務大臣会合、科学技術大臣会合、そしてサミットにてデブリ問題が取り上げられ、G7サミットのコミュニケ(公式声明)において、宇宙の持続利用が喫緊の課題であることや、デブリの低減(これ以上増加させないこと)及び改善の必要性が明記されました。
また、2024年G7サミットのコミュニケでは、宇宙の持続可能性に関する基準と規制の策定に関する取り組みに関しても明記され、デブリ低減に向けて一歩踏み込んだ内容となっております。
このように、宇宙の持続利用は主要先進国の主要課題の一つとなるまで高まり、各国での行動が求められるようになってきております。
このような状況を受け、現在、軌道上サービス市場が拡大すると睨んだ企業による参入表明が世界各地から相次いでいますが、その中でも、当社グループは、先駆的な技術開発会社としてのポジションを確立してまいりました。
競争環境が激しくなっていくと考えられる中で、いかにして、技術開発、事業化の推進、関連する法規制づくりへの働きかけ、安定的なキャッシュ・フローの創出を継続していくかが重要な課題であると認識しています。
かかる課題に対処するため、当社グループでは中長期の持続的な成長に向けて、以下のとおり取り組んでいます。
■技術開発軌道上サービスに使用される衛星の開発、打上げ及び運用は極めて複雑です。
開発の過程では、地上で宇宙環境を擬似的に再現した様々な試験を行った上で宇宙空間に打ち上げますが、宇宙空間において衛星に予期しない故障が発生し、システム全体に影響を与えるなどミッションの成否を危ぶませるリスクがあります。
コストとスケジュールに関する制約、政府等による許認可制度や公募内容等の制約条件もあり、先進的な技術開発を行うことは非常に難しい課題となっています。
そのため、当社グループでは開発段階に応じた審査や、当社グループとしての品質・信頼性管理基準等を設けるとともに、開発工程の文書化を行うことで、再現性があり、かつ改善可能な開発手法を採用しています。
当社グループに必要な技術のうち、非協力物体へのRPO技術を含む中核技術は自社設計・自社開発しており、継続的に技術を磨いていくことが可能です。
当社グループは、非協力物体へのRPO技術等により軌道上サービスの提供を受けるという新たな選択肢を衛星オペレーターに提供してまいります。
当社グループは、自社技術の優位性を確保するため、長期的な技術ロードマップを定期的に更新し、様々な事業機会を通じて継続的に優位性を維持できるよう、今後も自社内における研究開発、その体制の強化及び知財ポートフォリオの強化を進める予定でおります。
本書提出日現在の当社グループにおける技術開発の取り組みについては、「第1 企業の概況 3 事業の内容」の「3 研究開発の状況」に記載のとおりです。
■事業開発政府・宇宙機関からの事業機会を獲得するためには、宇宙産業における世界の主要地域に拠点を保有すること並びに各拠点がそれぞれの国・地域の政府・宇宙機関及び宇宙業界と密接な関係を持ち関係を深めていくことが必要です。
本書提出日現在の事業上の取り組みについては、「第1 企業の概況 3 事業の内容」の「2.3 4つの軌道上サービス」及び「3.3 開発・運用状況」に記載のとおりです。
宇宙業界では、政府・宇宙機関、民間企業のいずれも、数年から数十年の単位で政策や事業計画を策定しています。
当社グループは、EOL、ADR、LEX、ISSAといったサービスに関し、中長期的な視点で潜在顧客と議論を重ね、コア技術であるRPO技術に対する顧客ニーズやサービスの提供タイミングの理解に努めてまいります。
軌道上サービスの市場は草創期にあるため、当社グループは、獲得した事業機会を確実に遂行し、提供価値をグローバルに具現化しつつ新たな需要を喚起し、事業を加速してまいります。
また、後述のような、法規制づくり等への議論にもリソースを配分し、グローバルに貢献することで、軌道上サービスの活性化と、当社ミッションである宇宙の持続利用のいち早い実現に取り組んでまいります。
■法規制作りへの働きかけデブリ除去にとって必要な環境作りとしての「法規制作り」は、2つの観点に分けることが可能です。
当社グループにおいては、ひとつを「制度構築」、すなわち「宇宙の持続利用に資するような、各国の宇宙法政策及び二国間・多国間等の国際的な協調関係から成る枠組みづくり」とし、もうひとつを「標準化」、すなわち「宇宙の持続利用に資するような、宇宙機の設計や運用の基準づくり」と定義し、それぞれについて以下のとおり取り組んでおります。
a. 制度構築について制度構築とは、各国においてデブリの増加への対応やデブリ除去を促進し、実現する国内法規制等を整備することに加えて、長期的にはこれらの国の間での国際的な連携・協調を通じて、デブリ除去がグローバルに実施されることを目指すものです。
例えば、各国は、強制力を伴う国内法規制により、ミッション許可等の制度(米国では、衛星運用事業者に付与する周波数ライセンスの管理も含む)を通じ、デブリの増加を抑制するための措置を事業者に要求することができます。
また、各国は、自国由来のデブリについての自国の行動計画を策定する等の政策を通じて、自国由来のデブリを低減・除去することもできます。
デブリの低減については、2000年代以降、IADCや国連宇宙空間平和利用委員会等の国際機関で議論されてきましたが、米国、ヨーロッパ、日本等の各国において、デブリ低減のためのさらなる措置に関する議論が進んでおり、当社グループは可能な限りこうした議論に参画しております。
例えば、米国では、深刻化するデブリ問題を踏まえ、FCCが、周波数の許可に際して考慮されるデブリ低減ガイドライン(2004年作成)の見直しに係るパブリックコメントの募集を行いました。
かかるパブリックコメントの募集に関して、当社グループは米国企業7社をとりまとめ、2019年2月に計8社共同でのコメントを提出しました。
このコメントは、米国内の関係者の間で広く参照され、2020年4月に公表された新たなFCCの立法案公告においても、当社グループの共同コメントに言及されています。
その後、FCCは、同ガイドラインを見直し、2022年9月に、いわゆる25年ルール(高度2,000km以下の軌道を周回する衛星の場合、運用終了から25年以内に大気圏に突入するような設計にする旨のガイドライン)を5年に短縮する命令を発しました。
また、2024年1月にはFCCより、軌道上サービス認可の枠組みに関する立法案公告の草案が発出されました。
政策的な観点からは、ホワイトハウスの科学技術政策局は、2022年7月に「The Orbital Debris Implementation Plan」を発表し、宇宙の持続利用の3つの柱として、デブリ低減(これ以上増加させない)、デブリ追跡と特定(それにより衝突を回避する)、デブリ除去(既存のデブリを減らす)を掲げ、44の具体的なアクションを定義しています。
また、2020年以降、日本、EU、英国、フランスでADRプログラムが開始しており、2022年には米国議会で超党派によりデブリ除去を推進する法案(The Orbital Sustainability Act of 2022)が提出されるなど、世界全体でADRを推進する機運が高まっております。
欧州では、宇宙機関の宇宙活動に関するイニシアティブとして、ESAが2022年に、2030年までに地球軌道及び月軌道におけるデブリの生成を停止することを目的とするZero Debris Approachを公表しました。
これに基づいて、ESAは2023年11月に、デブリ低減に関する要求を定めた技術ガイドラインである「ESA Space Debris Mitigation Requirements」の見直し及び公表を行いました。
さらに、同月には、ESAが主導する形で、民間企業等40団体と共同で策定した「ゼロ・デブリ憲章」を公表しました。
同憲章では、2030年までにデブリ生成ゼロを実現するための基本的な原則や目標値などが定められています。
英国では、2023年6月に、チャールズ国王が、宇宙の持続可能性を促進するための枠組み作りを目的とした「アストラ・カルタ(宇宙大憲章)」を公表しました。
さらに、国際連合の専門機関の一つである国際電気通信連合(International Telecommunication Union、以下「ITU」)における2023年11月の無線通信総会において、デブリ除去を含む軌道上サービスなどの新技術を考慮し、低軌道上の衛星に対する「安全かつ効率的な軌道離脱および/または廃棄の戦略と方法論に関するガイダンス」の研究を行うことが決議されました(決議ITU-R 74)。
日本では、内閣府が2024年2月に、人工衛星やロケットの開発・運用を計画している企業・大学等の関係者に向けて、スペースデブリの抑制に係る手引書「安全で持続的な宇宙空間を実現するための手引書〜スペースデブリを増やさないために〜」を公表し、スペースデブリの発生防止に向けたさらなる啓蒙が開始されました。
G7においても2023年には、G7広島サミットのコミュニケ(公式声明)において、宇宙の持続利用が喫緊の課題であることや、デブリの低減(これ以上増加させないこと)及び改善の必要性が明記されました。
また、2024年G7プーリア・サミットのコミュニケでは、宇宙の持続可能性に関する基準と規制の策定に関する取り組みに関しても明記されました。
このように、世界主要国や国際的な団体において、宇宙の持続利用に向けてデブリ問題に対処するための具体的な措置に関する取組みが、提案・検討の段階から、実施の段階に移行してきています。
b. 標準化について衛星の設計や運用に関する国際的な標準化の議論は、衝突回避能力、運用終了時の廃棄処理、無害化、デブリ低減、打上げサービスの選択、デブリ除去サービス、サイバーセキュリティ、RPO実施時の安全性確保や情報の共有など多岐にわたっており、これらの事項については、国際団体、政府、NPO等様々な場所で議論が進んでいます。
当社グループは、先端的な技術を保有する企業として、標準化を最重要課題として取り組んでいます。
グローバルなポリシーチームを日本・米国・英国・フランスに配置しており、標準化に関する主要会議体に参加し、一部の会議体ではリーダーシップを執るなど、ユニークなポジションを築いています。
また、各国の宇宙機関や主要国の政策決定者・担当省庁とも緊密に連携しています。
世界各国の議論動向を踏まえ、整合性が確保されるよう貢献するとともに、当社グループのミッションにも先進的に反映させていくことで、業界としてのベストプラクティスを形成してまいります。
以下は、当社グループが積極的に関与している標準化に関する会議体の一部です。
(1) The Consortium for Execution of Rendezvous and Servicing Operations (以下「CONFERS」)米国国防総省の国防高等研究計画局(the Defense Advanced Research Projects Agency、以下「DARPA」)がシードマネーを提供して設立された業界団体です(現在は、DARPAからの資金的援助を受けずに運営されています)。
CONFERSは、RPO(Rendezvous and Proximity Operations)について、自主的なコンセンサスによるベストプラクティスを策定しており、ISO等の標準化団体により、軌道上サービスに関するかかるベストプラクティスが採用されることが期待されています。
当社グループは、CONFERSの設立初期から主要メンバーとして参画しており、現在はExecutive Memberとなっております。

(2) Space Safety Coalition(SSC)米国最大の宇宙業界団体であるGVFがメンバー企業とともにその形成を主導した、Global Space Safety Coalitionという団体を前身としております。
現在は、Space Safety Coalitionという新たな団体に改組し、当社グループを含むメンバー企業34社が宇宙での持続利用可能な行動指針に署名・合意し、公表しています。
(3) Space Sustainability Rating当社グループの取締役がメンバーとして参画するWorld Economic Forum(WEF、世界経済フォーラム、通称「ダボス会議」)の宇宙評議会(Global Future Council on the Future of Space)が発案したプロジェクトであり、各種宇宙ミッションに対し、宇宙の持続利用の観点からレーティング(格付け)を行うというものです。
これは、金融市場におけるS&P Global Ratingsや、建築業界におけるLEED(Leadership in Energy and Environmental Design)等の役割に類似したものであり、ESAやマサチューセッツ工科大学等のグループの主導による、格付け内容についての議論を踏まえ、本書提出日時点では、スイスのEPFL宇宙センターが中心となって、試行フェーズを行っております。
■許認可等への対応当社グループは、必要な許認可の取得を行い、適用される各国の法令を遵守するよう努めております。
一般的に、衛星の運用に関して、衛星を運用する事業主体が所在する国の当局が求める技術・安全性などの要求を満たすことにより、当該当局から運用の許可を得ることをミッション許可といいます。
ELSA-dではUKSAから、ADRAS-Jでは内閣府から、それぞれミッション許可を取得しました。
衛星の物体登録については、ELSA-d及びADRAS-Jともに日本が登録国になります。
衛星との通信に用いる周波数の利用についても、ITUの規定に基づき、各国の法令において必要な手続きが設けられています。
日本の場合は、電波法に基づき、他国の地上の無線局に有害な干渉を与えない(または他国から干渉を受けない)ようにするためのいわゆる国際周波数調整を総務省経由で行った上で、総務大臣への申請により無線免許を取得します。
また、衛星の運用に必要な地上局(人工衛星との間で通信を行う為に地上に設置するアンテナやデータ送受信装置等)の使用については、地上局が所在する国ごとに必要な許可を得る必要があります。
当社グループは、ELSA-d及びADRAS-Jの運用について、日本、米国、カナダその他複数の国から許可を得ております。
その他にも、必要な輸出管理に関わる許可や、危険物輸送等に係る許可なども取得しております。
今後実施されるEOL、ADR、LEX、ISSAのミッションにおいても、上記のような許認可の取得が必要です。
こうした既存の法令上要求される許認可の取得に加え、当社グループは、RPO技術が先進的な技術であることに鑑み、ミッションの目的や運用の透明性の確保に自主的に取り組んでいます。
ELSA-dやADRAS-Jのミッションの目的・内容については、国際的な学会等での発表や論文提出に加え、展示会や各種講演会、SNS、メディアを通じた広報活動を通じ開示しているほか、政府関係者などに対しても必要な説明を行っております。
更に、両衛星にはレトロリフレクターと呼ばれるレーザ反射を有する機構を取り付けており、地上から軌道上での位置が詳らかになるように考慮されています。
また、当社グループの衛星とデブリとの衝突可能性のリスク評価や衝突回避を行うために、世界の主要なSSAプロバイダー(SSA:Space Situational Awareness。
「宇宙状況把握」)と契約を締結しております。
保険の組成については、顧客との責任分担のあり方や保険料相場などを踏まえてミッションごとに対応してまいります。
例えば、ELSA-dは、自社資金によるミッションであり、打ち上げ失敗に備えた打ち上げ保険、ミッション失敗に備えたミッション保険及び軌道上で第三者に損害を与えた場合に備えた第三者賠償責任保険に加入しました。
ADRAS-Jでは軌道上での第三者賠償責任保険にのみ加入しております。
なお、宇宙条約第6条は、非政府団体(企業、研究機関など)の宇宙活動であっても、「自国の宇宙活動」については当該国が国際的な責任を負うことを定めており、また、宇宙活動に起因する損害についての国際的な責任については、損害責任条約が具体的な定めを置いております。
特定のミッションについて複数の国が関係する場合に、条約上は複数の打ち上げ国間で連帯して責任を負うこととされていますが、その具体的な責任分担のあり方などについては十分な国家実行がなく、また、民間事業主体の責任のあり方(当該国と民間事業主体の間の関係や民間企業同士などにおける責任分担)についても現状において不明確な点が多いのが現状です。
このため、当社グループは、保険によって予めこれらのリスクを低減しておりますが、保険の組成にもかかわらず、ミッションに際して、現時点で予期せぬ損害賠償責任を当社グループが将来的に負う可能性があります。
■資金調達当社グループは、多額の先行投資と長期の開発期間を要する人工衛星及び宇宙機器の研究開発に従事していることから、2020年4月期以降連続して、フリー・キャッシュ・フローの赤字が継続しております。
今後も軌道上サービスを目的とした人工衛星の開発を加速するために、また、多種多様な対象デブリに対応するための当社グループの技術の適用拡大を図るために先行投資を継続することから、資金調達を行っていく必要があります。
そのため、当社は、資金調達手段の確保・拡充に向けて、2024年3月にリボルビング・クレジット・ファシリティにより50億円、劣後ローンにより20億円、2024年6月から7月にかけて株式上場により201億円の資金を調達いたしましたが、今後も資金調達の多様化を図ってまいります。
■人材獲得当社グループは、軌道上サービスに必要な先進技術の研究開発、衛星の設計から製造・試験に至る衛星製造プロセス、及び衛星の運用等を自社で行っております。
従って、上記のとおり、今後の人工衛星の開発や技術の適用拡大により複数の開発ラインを進捗させるためには、適切な人材を確保していく必要があります。
具体的には、株式上場等を通じ知名度を向上させ、新卒採用・中途採用を問わず積極的な採用活動を推進してまいります。
また、長期的な雇用を確保するため、社内において教育・研修を充実させて人材を育成していく方針であります。
■安定的なキャッシュ・フローの創出当社グループは、先端的なRPO技術等を用いた軌道上サービス事業に特化し、その技術の多角的な展開・拡大を目指しています。
当社グループが構築してきた研究開発技術を最大限に活用し、対象となるデブリや運用中の衛星に対して、コストパフォーマンスの高いソリューションを提供し、安定的なキャッシュ・フローの創出を目指します。
上記のとおり、当社グループの経営環境における課題を解決するとともに、デブリ除去を含む軌道上サービス等に基づく安定的なキャッシュ・フローを背景とした、規律ある成長投資と継続的な株主価値の向上の両立を目指します。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) ガバナンス当社グループは、長期的かつ持続可能な宇宙利用の実現に貢献する軌道上サービス事業の多角的な展開・拡大を目指す企業であり、サステナビリティは当社グループのビジョン及びミッションの中核をなしております。
そのため、経営の意思決定や行動において最優先される共通の価値基準のうち、「Space Sustainability」や「ESG経営による顧客への付加価値の提供」を最重要テーマとして事業運営に取り組んでおります。
また、当社グループは、持続可能な宇宙利用の実現に留まらず、地球環境の保全や人的多様性の確保といったサステナビリティ(持続可能性)に関する取り組みが、経営上の重要な課題であると認識しております。
当社では、取締役兼COOを筆頭として各主要部門の役職員により構成される「ESGワーキンググループ」がサステナビリティ及びESGに関する検討を行い、経営課題としての内容の重要性に応じて、適宜取締役会への報告・付議を行ってまいります。
当社グループでは、こうした取り組みをより一層推進するべく、ガバナンス体制の強化に努めてまいります。
詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。

(2) 戦略当社グループは、「将来の世代の利益のための安全で持続可能な宇宙開発」というビジョンを追求するなかで、宇宙においても地球においても、すべての人にとって持続可能な未来を実現できるような事業運営に取り組むことを基本方針としております。
かかる基本方針の下、ESGワーキンググループでは、外部のコンサルタントと連携して、当社グループに関連するESG関連トピックの特定及び現状分析のほか、ESGへの取り組みに関するフレームワークの検討を進めております。
また、2023年には、当社のグローバル事業全体を通じて、企業としてのカルチャー及びサステナビリティへのコミットメントの根拠となる全社的なサステナビリティ戦略を策定いたしました。
同戦略においては、製品やサービスのライフサイクルの最適化(環境保全)、ダイバーシティ・公平性・インクルージョン、従業員の健康と安全の追求並びに人材採用及び育成(人材)、ガバナンス強化及び企業倫理(責任ある事業展開)、法規制の策定への働きかけや国際的な標準化の推進(Space Sustainabilityの構築)などを注力すべき領域として掲げております。
(3) リスク管理当社グループでは、リスク管理が経営の最重要課題の一つであるとの認識から、「グローバルリスクマネジメント規程」を定め、独立したリスク管理機関としてリスク管理委員会を設置しております。
当社では、サステナビリティ関連のリスク及び機会についても、その他経営上のリスク及び機会と一体的に、リスク管理委員会において監視及び管理しておりますが、今後の状況に応じて、サステナビリティに係るリスク管理の強化を検討してまいります。
事業活動に伴う重大なリスクの顕在化を防ぎ、万一リスクが顕在化した場合でもその影響を最小限に留めることで、企業価値の維持・向上を図っております。
リスク管理委員会の詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。
また、当社グループに関するリスクの詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
(4) 指標及び目標本書提出日現在において、サステナビリティ関連のリスク及び機会に関して、当社グループの実績を長期的に評価し、管理し、及び監視するために用いられる情報のうち重要なものについて、該当事項はありません。
また、本書提出日現在において、当社は、「
(2) 戦略」に記載の人材の採用及び育成並びに社内環境整備に関する方針に係る指標及び当該指標を用いた具体的な目標を設定しておりません。
今後、これらの方針に関連する指標のデータ収集及び分析を進め、目標を設定し、その進捗に合わせて開示項目を検討してまいります。
戦略
(2) 戦略当社グループは、「将来の世代の利益のための安全で持続可能な宇宙開発」というビジョンを追求するなかで、宇宙においても地球においても、すべての人にとって持続可能な未来を実現できるような事業運営に取り組むことを基本方針としております。
かかる基本方針の下、ESGワーキンググループでは、外部のコンサルタントと連携して、当社グループに関連するESG関連トピックの特定及び現状分析のほか、ESGへの取り組みに関するフレームワークの検討を進めております。
また、2023年には、当社のグローバル事業全体を通じて、企業としてのカルチャー及びサステナビリティへのコミットメントの根拠となる全社的なサステナビリティ戦略を策定いたしました。
同戦略においては、製品やサービスのライフサイクルの最適化(環境保全)、ダイバーシティ・公平性・インクルージョン、従業員の健康と安全の追求並びに人材採用及び育成(人材)、ガバナンス強化及び企業倫理(責任ある事業展開)、法規制の策定への働きかけや国際的な標準化の推進(Space Sustainabilityの構築)などを注力すべき領域として掲げております。
指標及び目標 (4) 指標及び目標本書提出日現在において、サステナビリティ関連のリスク及び機会に関して、当社グループの実績を長期的に評価し、管理し、及び監視するために用いられる情報のうち重要なものについて、該当事項はありません。
また、本書提出日現在において、当社は、「
(2) 戦略」に記載の人材の採用及び育成並びに社内環境整備に関する方針に係る指標及び当該指標を用いた具体的な目標を設定しておりません。
今後、これらの方針に関連する指標のデータ収集及び分析を進め、目標を設定し、その進捗に合わせて開示項目を検討してまいります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
1 財政状態及び経営成績の状況当社グループは、「将来の世代の利益のための安全で持続可能な宇宙開発」というビジョンを実現するため、軌道上サービス事業の多角的な展開・拡大を目指し、事業開発を推進しております。
経営の意思決定や行動において最優先される共通の価値基準のうち、「Space Sustainability」や「ESG経営による顧客への付加価値の提供」を最重要テーマとして事業運営に取り組んでおります。
当連結会計年度においては、インフレーションの加速や、米国等の財政・金融政策動向を背景として、株式市場や金利・為替相場は不安定な状況が継続しており、依然として先行き不透明な状況が続いております。
一方で、当社グループを取り巻く軌道上サービス市場においては、技術の進展とともに、国際機関、業界団体の取り組みや各国政府等の各種政策の推進が加速しております。
国際的宇宙機関等における協議の活発化や発表等を受けて、デブリの脅威に対する認知度、デブリ除去を促進する仕組み作りへの機運、Space Sustainabilityに関するイニシアティブや軌道上サービスの事業化に対する需要は加速度的に上昇しております。
2023年5月に開催されたG7広島サミットで作成されたG7首脳宣言において、デブリによりもたらされる喫緊の課題に対処し、宇宙空間の安全かつ持続可能な利用を促進することについてのコミットメントが表明されるとともに、デブリの低減と改善のための更なる解決策及び技術の更なる開発を推進させる各国の取り組みを奨励することが表明されました。
また、各国及び国際機関における積極的な取り組みも見られます。
このように、軌道上サービスに関する政府需要及び民間需要に繋がる政策推進等の機運が高まる中、当社グループは、2023年5月に日本拠点の移転に伴い製造キャパシティを強化しました。
これも寄与し、後述の通り、2023年9月には文部科学省よりISSAミッションを受注しました。
また、2023年6月に当社のフランス連結子会社であるAstroscale France SASを設立し、2023年10月にはフランスのトゥールーズに同社の技術拠点を置くことを決定しました。
当該技術拠点では軌道上サービスに係る技術開発の体制を整え、増加する欧州での需要の獲得を目指します。
さらに、2023年7月に当社の米国連結子会社であるAstroscale U.S. Inc.はファシリティ・クリアランス(施設保全適格証)を取得し、これにより米国の機密プロジェクトへ参画が可能になり、2023年9月には米国宇宙軍より受注を獲得しました。
このような経営環境の中で、技術開発、事業開発、各国政策への提言等レギュレーションに関する活動等を推進した結果、当社グループが取り組む4つの軌道上サービスにおける、当連結会計年度の事業進捗は以下の通りとなりました。
なお、当社グループは「軌道上サービス事業」の単一セグメントであるため、セグメント毎の経営成績については記載を省略しております。
当連結会計年度の当社グループの主要なミッションパイプラインの進捗は以下の通りです。
プロジェクトカテゴリ主な進捗ELSA-d-2021年3月に打ち上げた「ELSA-d」は、運用可能なスラスタを使用したサービサー衛星の軌道離脱制御の運用を終え、2024年1月にミッションを完了しました。
ELSA-dミッションにより実証された技術は、当社グループが開発する軌道上サービスに必要となる技術の一部に留まりますが、非協力物体に対するRPO(ランデブ・近傍運用)を含むデブリ除去に必要な一連のコア技術を実証することに成功しました。
ADRAS-JISSA当社の日本連結子会社である株式会社アストロスケールが取り組むJAXAのCRD2フェーズⅠにおいて、2024年2月にサービサー衛星である「ADRAS-J」の打上げに成功しました。
2024年4月には、デブリの後方数百mの距離にまで接近することに成功し、接近する過程でデブリの撮影を実施しました。
当社の認識では、本プロジェクトは史上初めて軌道上で直接デブリを観測した事例になります。
ELSA-MEOL当社の英国連結子会社であるAstroscale Ltdは、グローバルに衛星通信サービスを提供するNetwork Access Associates Limited(Eutelsat OneWeb社)をパートナーとして、「ELSA-d」の機能拡張版であり複数デブリの除去が可能な衛星「ELSA-M」の開発を推進しました。
このミッションは、ESAが通信システム先端研究Sunriseプログラムとして資金を提供しており、現在、Sunrise Phase 3(契約金額:約14.8百万ユーロ(注1))を順調に推進しました。
また、将来の商業化に向けて、既に、Eutelsat OneWeb社及びOrbit Fab, Inc.との間で、これらの衛星コンステレーション運用事業者の衛星にドッキングプレートを搭載することが合意されています。
加えて、Globalstar, Inc.はELSA-Mによる磁石捕獲が可能な他社製ドッキングプレートの搭載を決定しています。
2023年7月には、Astro Digital US Inc.との間で、同社が製造する衛星への当社グループのドッキングプレートの搭載に関するパートナーシップ契約を締結しました。
更に、FCC5年ルール並びにFCCのDISH Network社への罰金など規制環境の変化により、ドッキングプレートの搭載に関するニーズが高まっており、複数の企業と交渉を開始しています。
COSMICADRAstroscale Ltdがイギリス宇宙庁(UKSA)のデブリ除去プログラムCOSMIC Phase B(契約金額:約2.0百万英ポンド(注1))に係る開発を進めており、2023年9月にシステム要求審査(SRR)が完了、2024年4月に基本設計審査(PDR)が完了しました。
SBIRISSA株式会社アストロスケールが、文部科学省が実施するSBIR制度において、2023年9月に宇宙分野(事業テーマ:デブリ低減に必要な技術開発・実証)を対象とした大規模技術実証事業に採択されました。
本事業のフェーズ1に係る補助金交付額は最大26.9億円であり、全フェーズで最大120億円が交付される予定です(注1)。
APS-RLEXAstroscale U.S. Inc.は、2023年9月に、軌道上で燃料補給を実施する衛星のプロトタイプの開発を行うプログラム(契約金額:約25.5百万米ドル(注1、2))を米国宇宙軍から受注しました。
ADRAS-J2ADR株式会社アストロスケールが、JAXAの商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズⅡのフロントローディング技術検討を完了し、2024年4月にCRD2フェーズⅡの契約相手としてJAXAから選定されました。
これは、実証中のCRD2フェーズⅠの後続ミッションであり、軌道上にある日本由来のロケット上段への接近・近傍運用や撮像等に加え、捕獲や軌道離脱も行います。
LEXI-PLEX商業サービス用衛星初号機「LEXI-P」については、ペイロード詳細設計審査(CDR)の完了に向けた開発が進められております。
また、バス部のサプライヤーを選定し、基本設計審査(PDR)を完了しました。
Astroscale U.S. Inc.は、特定の静止衛星運用者との間で寿命延長サービスの提供に関する契約交渉を行っており、2023年12月に、法的拘束力を有しないタームシート(主要な契約条件を整理した文書)に合意・署名しました(想定契約金額:121百万米ドル(注1))。

(注) 1.技術開発の進捗やサービスの提供に応じ、当社グループに支払われることが合意又は予定されている収益の合計金額であり、契約において定められた条件が実現に至らない場合、マイルストーン収入の一部が支払われない可能性があります。
また、当社グループが受注未了のフェーズについては、当社グループの想定通りに受注に至る保証はありません。
2.2024年6月17日付で、契約金額が従前25.5百万米ドル(税抜)から26.9百万米ドル(税抜)に増額しております。
3.2024年7月18日付で、ELSA-M Phase 3の後続フェーズであるELSA-M Phase 4の契約を締結しました。
契約金額は約14.0百万ユーロです。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況は、以下の通りとなりました。
a.財政状態の状況・資産当連結会計年度における流動資産は17,746,116千円となり、前連結会計年度末に比べ6,671,130千円減少しました。
これは主に、現金及び現金同等物の減少によるものです。
非流動資産は7,244,692千円となり、前連結会計年度末に比べ1,224,279千円増加しました。
これは主に、開発設備強化のために有形固定資産が1,063,766千円増加したことによるものです。
この結果、資産合計は24,990,809千円となり、前連結会計年度末に比べ5,446,850千円減少しました。
・負債当連結会計年度における流動負債は8,864,425千円となり、前連結会計年度末に比べ1,877,129千円増加しました。
これは主に、引当金が1,654,849千円減少した一方で、営業債務及びその他の債務が1,271,152千円増加したことによるものです。
非流動負債は10,725,026千円となり、前連結会計年度末に比べ2,165,258千円増加しました。
これは主に、借入金が1,900,040千円増加したことによるものです。
この結果、負債合計は19,589,452千円となり、前連結会計年度末に比べ4,042,388千円増加しました。
・資本当連結会計年度における資本合計は、5,401,357千円となり、前連結会計年度末と比べ9,489,238千円減少しました。
これは主に、シリーズGの追加調達を通じた新株の発行によって資本金及び資本剰余金がそれぞれ500,000千円増加したこと、また、当期損失の計上によって利益剰余金が9,181,329千円減少したことによるものです。
b.経営成績の状況当連結会計年度の売上収益は、ADRAS-JやELSA-Mの開発進捗により増加したものの、売上増加に伴う仕入高、人件費及び外注費等の増加や研究開発段階にある当社グループにおける研究開発費の支出は大きく、前連結会計年度に引き続き、営業損失、税引前当期損失、親会社の所有者に帰属する当期損失を計上することとなりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上収益2,852,561千円(前年同期比59.1%増)、営業損失11,555,724千円(前年同期は営業損失9,665,628千円)、税引前当期損失9,219,842千円(前年同期は税引前当期損失9,314,001千円)、親会社の所有者に帰属する当期損失9,181,329千円(前年同期は親会社の所有者に帰属する当期損失9,264,266千円)となりました。
2 キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ8,482,763千円減少し、14,196,227千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、12,822,877千円の支出となりました。
これは主に、税引前当期損失9,219,842千円によるものです。
 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、1,182,820千円の支出となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出1,082,355千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、4,145,924千円の収入となりました。
これは主に、短期借入金の純増加額に係る収入1,424,000千円や株式の発行による収入996,500千円、長期借入れによる収入2,000,000千円によるものです。
3 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループは、軌道上サービス事業における研究開発を主たる活動としており、受注生産形態をとるに至っていないため、また、当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績当社グループで行う事業は、軌道上サービス事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における受注実績(受注総額及び受注残総額)(注1)は、次の通りであります。
セグメントの名称当連結会計年度(自 2023年5月1日 至 2024年4月30日)受注総額(千円)前年同期比(%)受注残総額(千円)前年同期比(%)軌道上サービス事業6,775,054227.35,411,832190.4合   計6,775,054227.35,411,832190.4
(注) 1.受注総額は、当連結会計年度において締結された契約に基づき、当社グループが支払いを受けた又は受けることができる金額の総額をいいます。
受注残総額は、当連結会計年度までの全ての期間における受注総額の合計額のうち、当連結会計年度末までに収益計上がなされていない金額をいいます。
当社グループの技術開発の進捗その他当該契約において定められた条件が実現に至らない場合、サービス提供に応じて支払われるマイルストーン収入の一部が支払われない可能性があり、そのため、上記の受注残総額の全てにつき、収益認識に至らない可能性があります。
2.上記受注残総額のほか、当連結会計年度末において、契約の締結には至っていないものの、当社が現時点で競合の存在を認識していないことから、当社グループによる受注が期待できると認識する既存ミッションの後続フェーズ(ELSA-M Phase 4並びにSBIRフェーズ2及びフェーズ3)に係る想定受注残総額としては、11,654,464千円を見込んでおります。
後続フェーズについては契約の締結に至っていないため、当社グループが受注できず、又は、実際の受注金額が当社の想定と異なる可能性があります。
なお、ELSA-M Phase 4については、2024年7月に契約を締結しました(契約金額:13.95百万ユーロ)。
3.当社は、2024年4月に、CRD2フェーズⅡ(ADRAS-J2)につき株式会社アストロスケールを選定企業として選定する旨の選定結果通知書をJAXAから受領(契約の締結及び契約金額その他の条件の決定は未了)しており、CRD2フェーズⅡに係る想定契約金額は114億円であります。
上記想定契約金額は、政府予算の配賦額から先行フェーズに拠出済みの累計金額を控除した金額等を参考に算出しておりますが、最終合意に基づく実際の契約金額は上記の想定契約金額と異なる可能性があります。
なお、参考までに、当連結会計年度末時点における受注残総額に、(注)2.の当連結会計年度末時点における想定受注残総額及びを2024年4月に選定を受けたCRD2フェーズⅡに係る想定契約金額を単純合算した金額は、28,504,751千円となりますが、(注)1.乃至3.記載の理由により、当該金額の全てにつき、収益認識に至らない可能性があります。
4.当連結会計年度において、軌道上サービス事業セグメントの受注総額及び受注残総額に著しい変動がありました。
これは主に、中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)の補助金を活用した大型衛星デブリを撮影・診断するミッションを文部科学省より、宇宙空間での燃料補給技術の開発を目指すプログラムを米国宇宙軍より、それぞれ受注したことによる増加であります。
c.販売実績当社グループで行う事業は、軌道上サービス事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は、次の通りであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)軌道上サービス事業2,852,561159.1合   計2,852,561159.1
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
相手先第5期連結会計年度(自 2022年5月1日至 2023年4月30日)第6期連結会計年度(自 2023年5月1日至 2024年4月30日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)Network Access Associates Limited(Eutelsat OneWeb社)700,42039.11,275,63544.7宇宙航空研究開発機構417,68023.3625,16321.9UK Space Agency51,1172.9341,78912.0 2.製品及びサービスごとの外部顧客からの売上収益は、次の通りであります。
販売高(千円)前年同期比(%)受託プロジェクト収益(注1)2,771,567164.0その他の収益(注2)80,99378.5合   計2,852,561159.1
(注) 1.受託プロジェクト収益には、当社グループが開発する軌道上サービスに関連する研究開発プロジェクト及び実証プロジェクトにより獲得した収益が含まれております。
      2.その他の収益には、ロゴマーク掲載等のスポンサーシップによる収益等が含まれております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.売上収益当連結会計年度における売上収益は、ADRAS-JやELSA-Mの開発進捗により、2,852,561千円(前年同期比59.1%増)となりました。
b.売上原価、売上総利益当連結会計年度における売上原価は、売上増加に伴う人件費及び外注費等の増加の一方で、受注損失引当金の戻入れにより5,097,855千円(前年同期比27.1%減)となりました。
その結果、売上総損失は2,245,294千円(前年同期は5,195,557千円の損失)となりました。
c.販売費及び一般管理費、その他の収益及びその他の費用、営業利益当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、研究開発費が増加したことに加え、事業拡大に伴う人員拡充等により、人件費及び関連する諸経費が増加し、11,696,433千円(前年同期比57.9%増)となりました。
その他の収益については、政府補助金収入が増加した一方で、前連結会計年度と異なりELSA-dのミッション保険に係る保険金収入が計上されなかったことにより、2,386,002千円(前年同期比18.8%減)となりました。
その他の費用については、当連結会計年度に計上するものはありませんでした。
これらの結果、営業損失は11,555,724千円(前年同期は9,665,628千円の損失)となりました。
d.金融収益及び金融費用、法人所得税費用、親会社の所有者に帰属する当期利益当連結会計年度における金融収益及び金融費用は、主に為替差損益です。
法人所得税費用については、還付額が納税額を上回った結果、38,513千円の還付(前年同期は49,734千円の還付)となりました。
これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期損失は9,181,329千円(前年同期は9,264,266千円の損失)となりました。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。
当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に係る重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載の通りであります。
③経営戦略の現状と見通し「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、当社グループが構築してきた研究開発技術を最大限に活用し、デブリ除去サービスにおいては、対象となるデブリの性質に応じて、多様で安価なソリューションを提供するなど、軌道上サービス事業の多角的な展開・拡大を目指しています。
④経営者の問題意識と今後の方針について経営者は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載されている様々な課題に対処し、安全かつ安定的で持続可能なサービスを継続的に提供していくことが必要であると認識しております。
そのため、経営者は、現在の事業環境及び入手可能な外部環境の変化に関する情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、経営課題に対する施策の実施に努めていきます。
⑤キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループのキャッシュ・フローの分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 2 キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当社グループの資本管理及び流動性リスクとその管理方法については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 23.金融商品」に記載しています。
また、当連結会計年度における資金の主な増減要因については、上記に記載しています。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。
⑦経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、フリー・キャッシュ・フローを創出するために、売上収益や売上総利益、税引前営業利益等の各種業績指標の管理に加え、以下の項目を重要な経営指標と位置付けております。
(単位:千円)指標2020年4月期2021年4月期2022年4月期2023年4月期2024年4月期売上収益84,436651,343910,3681,792,9912,852,561政府補助金収入(注1)----1,814,524プロジェクト収益84,436651,343910,3681,792,9914,667,085
(注) 1.プロジェクト収益に含まれる政府補助金収入には、特定のプロジェクトに関連して使用される政府補助金収入のみを含めております。
具体的には、「第1 企業の概況 3 事業の内容 3.3 開発・運用状況」に記載するSBIR及びAPS-Rに関する政府補助金収入を含めており、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 26.その他の収益」に記載しています。
2.プロジェクト収益は、国際会計基準(IFRS)により規定された指標ではなく、投資家が当社グループの業績を評価する上で、当社が有用と考える財務指標であります。
プロジェクト収益は以下により算出しております。
プロジェクト収益=売上収益+政府補助金収入なお、この数値は、当社グループが提供するサービスの対価として取得する政府補助金収入を売上収益に加算して算出しており、分析手段として重要な制限があることから、国際会計基準に準拠して表示された他の指標の代替的指標として考慮されるべきではありません。
当社グループにおけるこれらの数値は、同業他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。
経営上の重要な契約等 5 【経営上の重要な契約等】
(1)ミッション契約各国の民間企業、政府、宇宙機関等との契約のうち、宇宙ミッションの契約、あるいは宇宙ミッションにつながる重要な契約は以下の通りです。
いずれの契約においても、マイルストーンが定められており、マイルストーンの達成に応じた対価の支払が行われます。
契約会社名相手方の名称国名主な内容契約期間株式会社アストロスケール国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)日本商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズIです。
既存大型デブリの除去の最初の試みとして、非協力物体である日本のロケット上段への接近・近傍運用を行い、長期にわたり放置されたデブリの運動や損傷・劣化状況の撮像を行います。
株式会社アストロスケールは、衛星の設計・開発・製造・試験、そして運用を担い、デブリの運動や損傷・劣化状況を観測・撮影し、今後の設計開発に活用します。
契約総額:1,929百万円(税抜) (注1)2020年3月から2024年9月まで株式会社アストロスケール文部科学省日本中小企業イノベーション創出推進事業(SBIR)の補助金を活用し、大型衛星デブリを撮影・診断するミッションです。
本ミッションは3つのフェーズに分かれており、株式会社アストロスケールへの第1フェーズに係る補助金の交付が決定しております。
交付金額:26.9億円(第1フェーズ) (注1)政府予算の配賦額によれば、全フェーズを通じて最大120億円の補助金が交付されることが見込まれます。
(注1)2023年10月から2024年12月までAstroscale LtdNetwork Access Associates Limited(Eutelsat OneWeb社)英国ESA OneWeb Sunriseプロジェクトにおいて開発するELSA-M Phase 3です。
本プロジェクトは、グローバルに衛星通信サービスを提供するEutelsat OneWeb社をパートナーとしており、Astroscale Ltdは軌道上で役目を終えた複数の人工衛星を除去する衛星「ELSA-M」の技術開発を行います。
商業化を見据えて、一度のミッションで複数の衛星を除去するマルチクライアント方式を採用しております。
契約総額:約14.8百万ユーロ(税抜) (注1、2)2022年5月から2024年9月までAstroscale U.S. Inc.NATIONAL SECURITY TECHNOLOGY ACCELERATOR米国宇宙空間での燃料補給技術の開発を目指すプログラム(APS-R)です。
米国宇宙軍より受注した案件であり、軌道上で衛星に燃料補給を実施する衛星のプロトタイプ開発を行うプログラムです。
契約金額:約25.5百万米ドル(税抜) (注1、3)2023年9月から2025年9月まで
(注) 1.技術開発の進捗やサービスの提供に応じ、当社グループに支払われることが合意又は予定されている収益の合計金額であり、契約において定められた条件が実現に至らない場合、マイルストーン収入の一部が支払われない可能性があります。
また、当社グループが受注未了のフェーズについては、当社グループの想定通りに受注に至る保証はありません。
なお、当社グループが受注未了のフェーズに係る契約金額の具体的な推計方法については、上記「第1 企業の概況 3 事業の内容 3.3 開発・運用状況」をご参照ください。
2.2024年7月18日付で、ELSA-M Phase 3の後続フェーズであるELSA-M Phase 4の契約を締結しました。
契約金額は13.95百万ユーロ(税抜)です。
3.2024年6月17日付で、契約金額が従前25.5百万米ドル(税抜)から26.9百万米ドル(税抜)に増額しております。

(2)借入に関する契約①実行可能期間付タームローン契約当社は、2022年9月14日開催の取締役会において、運転資金の調達を目的として株式会社三菱UFJ銀行との間で実行可能期間付タームローン契約を締結することを決議し、以下の内容で契約を締結しました。
資金使途運転資金借入先株式会社三菱UFJ銀行貸付限度額5,000百万円借入利率基準金利+スプレッド契約締結日2022年9月30日貸付実行可能期間2022年10月5日~2023年4月28日返済期日2025年9月30日担保等の状況担保:無担保保証:独立行政法人中小企業基盤整備機構及び借入人関連子会社による債務保証財務制限条項①各四半期の末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計額を、0円以上に維持すること。
②各四半期の末日において、現預金に将来収入予定額(注1)を加えた金額を、総借入元本金額以上に維持すること。
その他の遵守事項当社代表取締役社長である岡田光信を、心身の障害等のやむを得ない事情がある場合を除き、当社の代表取締役社長として維持すること。

(注) 1.借入人より借入先に対して提出された各プロジェクト契約に記載された契約金額の合計額のうち、受領済の契約金額を差し引いた金額(残存契約金額)のうち、借入先が残存契約金額の健全性について疑義がないと判断した金額 ②特別当座貸越契約当社は、2023年4月14日開催の取締役会において、運転資金の調達を目的として株式会社みずほ銀行との間で特別当座貸越契約を締結することを決議し、以下の内容で契約を締結しました。
資金使途運転資金借入先株式会社みずほ銀行借越極度額3,000百万円借入利率基準金利+スプレッド契約締結日2023年4月25日取引期間2023年5月1日~2026年6月30日返済期日実行日の6ヶ月後の応当日までの任意の営業日、かつ取引期間における任意の営業日担保等の状況担保:無担保保証:無保証財務制限条項①各年度の決算期の末日における連結貸借対照表における純資産の部の金額を、マイナスとしないこと。
②現預金の額と現金補完価額(注1)の合計金額を、50億円以上に維持すること。

(注) 1.取引期間中に資金化が見込まれる営業上の債権 ③リボルビング・クレジット・ファシリティ契約当社は、2024年2月7日開催の取締役会において、運転資金の調達を目的として株式会社三菱UFJ銀行との間でリボルビング・クレジット・ファシリティ契約を締結することを決議し、以下の内容で契約を締結しました。
資金使途運転資金借入先株式会社三菱UFJ銀行貸付極度額5,000百万円借入利率基準金利+スプレッド契約締結日2024年3月15日コミットメント期間2024年5月1日~2027年4月30日満期日2027年4月30日担保等の状況担保:無担保保証:借入人関連子会社保証財務制限条項①各四半期の末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計額を、0円以上に維持すること。
②各四半期の末日において、現預金に将来収入予定額(注1)を加えた金額を、総借入元本金額以上に維持すること。
その他の遵守事項①当社代表取締役社長である岡田光信を、心身の障害等のやむを得ない事情がある場合を除き、当社の代表取締役社長として維持すること。
②岡田光信以外で借入人の総議決権の33.4%超を保有する株主が生じていないこと。

(注) 1.借入人より借入先に対して提出された各プロジェクト契約に記載された契約金額の合計額のうち、受領済の契約金額を差し引いた金額(残存契約金額)のうち、借入先が残存契約金額の健全性について疑義がないと判断した金額 ④劣後特約付金銭消費貸借契約当社は、2024年2月7日開催の取締役会において、研究開発資金の調達を目的として株式会社三菱UFJ銀行との間で劣後特約付金銭消費貸借契約を締結することを決議し、以下の内容で契約を締結しました。
資金使途研究開発資金借入先株式会社三菱UFJ銀行借越極度額2,000百万円借入利率基準金利+スプレッド契約締結日2024年3月15日借入期間2024年3月27日~2029年3月27日返済期日2029年3月27日担保等の状況担保:無担保保証:借入人関連子会社保証財務制限条項①各四半期の末日における連結貸借対照表に記載される純資産の部の合計額を、0円以上に維持すること。
②各四半期の末日において、現預金に将来収入予定額(注1)を加えた金額を、総借入元本金額以上に維持すること。
その他の遵守事項①当社代表取締役社長である岡田光信を、心身の障害等のやむを得ない事情がある場合を除き、当社の代表取締役社長として維持すること。
②岡田光信以外で借入人の総議決権の33.4%超を保有する株主が生じていないこと。
③借入人の2027年4月期のEBITDAがマイナスとなることが判明した場合、借入人は、判明後速やかに本事業計画の合理的な改善案を貸付人に提出すること。

(注) 1.借入人より借入先に対して提出された各プロジェクト契約に記載された契約金額の合計額のうち、受領済の契約金額を差し引いた金額(残存契約金額)のうち、満期日までに入金が到来し、かつ、借入先が残存契約金額の健全性について疑義がないと判断した金額
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは、「将来の世代の利益のための安全で持続可能な宇宙開発」というビジョンを実現するため、デブリ除去サービス等の軌道上サービス事業に係る研究開発を実施しています。
より良い人工衛星技術の実現を目指し、当社グループが構築してきた研究開発技術を最大限に活用し、デブリ除去サービスにおいては、対象となるデブリの性質に応じて、安全かつ効率的なソリューションを提供するなど、軌道上サービス事業の多角的な展開・拡大を目指しています。
なお、当社グループは、軌道上サービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
(研究開発活動の目的及び主要課題)通信衛星コンステレーション事業者及び人工衛星等を保有する各国政府機関等に対して、安全かつ効率的なデブリ除去サービスを安定的に供給していくこと及び当社グループ内での人工衛星技術の中長期的なロードマップを策定していくことを目標に、情報通信技術に関わる最先端技術の動向の把握、対外的なデモンストレーションを含む研究開発及び事業化検討を目的としています。
また、次世代のグローバル通信インフラの核と位置付けられる衛星技術の実現を目指すコンステレーション事業者との協業を踏まえた、宇宙空間における共同軌道上実証実験をはじめ、社内外の人工衛星運用戦略の策定を目的としています。
軌道上サービスに必要な技術開発の基盤としてデブリ除去に必要な一連の技術(RPO技術の重要な部分を包含します。
)を実証した「ELSA-d」に加え、今後のミッションを通じた機能拡張等により、顧客ニーズを踏まえた軌道上サービスの適用範囲の拡大に努めています。
(研究開発の体制)当社グループでは、主に国内子会社である株式会社アストロスケール並びに海外子会社であるAstroscale Ltd、Astroscale U.S. Inc.及びAstroscale Israel Ltd.を拠点として研究開発を行っています。
2023年6月に設立したフランス子会社のAstroscale France SASにおいても、今後研究開発体制を整える予定です。
宇宙関連事業では、製造に係るノウハウの蓄積が競争上極めて重要であるため、設計、加工、組立、保守等の主要な製造プロセスに関する研究開発は自社で実施しています。
軌道上サービスの早期実現を目指し、各国エンジニアリング部門の密接な連携のもと、全社一丸となって研究開発活動を行う組織体制となっています。
(研究成果)当連結会計年度における研究開発費の総額は5,001,878千円となりました。
当連結会計年度において、株式会社アストロスケールを中心にJAXAの商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズⅡに向けた先行開発が、また、Astroscale U.S. Inc.を中心に民間事業者向けサービス用衛星初号機「LEXI-P」の先行開発が、それぞれ順調に進捗しております。
また、株式会社アストロスケールが取り組むSBIR、Astroscale U.S.が取り組むAPS-R等、収入が政府補助金として計上されるプロジェクトに係る費用も研究開発費として計上されます。
これらが当連結会計年度の研究開発費の主要な構成要素となっております。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、研究開発機能の充実・強化、衛星運用設備の拡充等を目的とした設備投資を継続的に実施しております。
当社グループは、軌道上サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載はしておりません。
当連結会計年度の設備投資の総額は1,169,866千円(無形資産を含む)となりました。
その主な内容は、国内子会社における新社屋及び開発機能の強化等を目的とした開発製造拠点への投資に係るものです。
なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次の通りであります。
当社グループは、軌道上サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載はしておりません。
(1) 提出会社持株会社であり、主要な設備はありません。

(2) 国内子会社2024年4月30日現在会社名事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物使用権資産工具、器具及び備品その他合計株式会社アストロスケール日本本社(東京都墨田区)本社機能兼研究開発設備1,449,5782,047,199203,26195,0823,795,122159(15)株式会社アストロスケール地上局設備(神奈川県横浜市戸塚区)地上局設備67,717-5,054-72,772-
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.IFRSに基づく金額を記載しております。
3.帳簿価額のうち「その他」は、機械装置であります。
なお、金額には建設仮勘定を含んでおりません。
4.従業員数の( )は、臨時従業員数を外書きしております。
(3) 在外子会社2024年4月30日現在会社名事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物使用権資産工具、器具及び備品その他合計Astroscale Ltd英国本社・工場(英国オックスフォードシャー州)本社機能兼研究開発設備646,978454,22946,92069,5461,217,675185(3)Astroscale U.S. Inc.米国本社・工場(米国コロラド州)本社機能兼研究開発設備291,175205,229159,898-656,30377Astroscale U.S. Inc.米国DC拠点(米国コロンビア特別区)本社機能--4,641-4,6417Astroscale Israel Ltd.イスラエル本社・工場(イスラエルテルアビブ)本社機能兼研究開発設備80,993269,78341,059-391,83731(14)
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.IFRSに基づく金額を記載しております。
3.帳簿価額のうち「その他」は、機械装置であります。
なお、金額には建設仮勘定を含んでおりません。
4.従業員数の( )は、臨時従業員数を外書きしております。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。

(2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動5,001,878,000
設備投資額、設備投資等の概要1,169,866,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況43
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況2
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況12,066,000

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、専ら株式価値の変動又は配当金を目的として保有する株式を純投資目的の株式と考え、それらを主たる目的とせず、中長期的な企業価値の向上に資すると判断し保有する株式を純投資目的以外の目的である株式と考えております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社グループの事業に貢献する積極的な保有意義がある場合のみ、投資株式を保有する方針としております。
当社グループが提供する軌道上サービスにおいては、多様かつ高度な技術の開発が要求されることから、高い技術力を持つ取引先との業務提携等によって技術開発の速度向上といった事業上の成果が見込まれる場合においては、投資株式を保有することとしております。
個別銘柄の保有の適否については、経営会議等において、出資先との協業等の事業面の効果も含め、株式保有による事業上のリターンを検討し、株式保有に伴うリスクやコストと比較のうえ、当社グループの企業価値の向上に資するものかどうかを総合的に判断しております。
b. 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式10非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄)該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。
c. 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報(特定投資株式)該当事項はありません。
(みなし保有株式)該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社0

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2024年4月30日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
岡田 光信 東京都港区27,600,30030.38
株式会社INCJ東京都港区虎ノ門一丁目3番1号17,041,20018.76
ジャフコSV4共有投資事業有限責任組合東京都港区虎ノ門一丁目23番1号4,405,0004.85
株式会社グーニーズ東京都港区赤坂一丁目8番1号3,239,7003.57
ASエースタート1号投資事業有限責任組合東京都港区三田三丁目5番27号2,950,2003.25
三菱電機株式会社東京都千代田区丸の内二丁目7番3号2,649,7002.92
スペース・エースタート1号投資事業有限責任組合東京都港区三田三丁目5番27号2,597,0002.86
日本グロースキャピタル投資法人東京都千代田区大手町二丁目2番2号2,523,7002.78
THE FUND投資事業有限責任組合東京都千代田区内幸町一丁目2番1号1,977,5002.18
MMA投資事業有限責任組合東京都港区白金三丁目7番18号1,392,8001.53
計―66,377,10073.06
株主数-金融機関5
株主数-外国法人等-個人2
株主数-外国法人等-個人以外6
株主数-個人その他34
株主数-その他の法人20
株主数-計67
氏名又は名称、大株主の状況MMA投資事業有限責任組合
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。

Audit

監査法人1、連結EY新日本有限責任監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書 2024年7月30日株式会社アストロスケールホールディングス取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士齊藤 直人 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士川岸 貴浩 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社アストロスケールホールディングスの2023年5月1日から2024年4月30日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項及びその他の注記について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条により規定された国際会計基準に準拠して、株式会社アストロスケールホールディングス及び連結子会社の2024年4月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項1.注記事項(重要な後発事象)に記載されているとおり、会社は2024年5月1日及び2024年5月20日開催の取締役会において公募増資による新株式の発行を決議し、2024年6月4日に払込が完了した。
また、同取締役会において、オーバーアロットメントによる売出しに関連して、第三者割当増資による新株式の発行を決議している。
2.注記事項(重要な後発事象)に記載されているとおり、会社の子会社であるAstroscale Ltdは、2024年7月18日に、デブリ除去衛星「ELSA-M」の開発に関する契約を締結した。
当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
受注損失引当金に関連する総原価の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社グループは、スペースデブリ除去等の宇宙空間における軌道上サービスに関する技術の研究開発及び実証を行っている。
連結財務諸表注記「17.引当金」に記載のとおり、受注損失引当金2,071,666千円が当連結会計年度の連結財政状態計算書に計上されているが、これは主に英国の連結子会社において認識されたものである。
連結財務諸表注記「3.重要性がある会計方針(10)引当金」に記載のとおり、会社グループは、受注するプロジェクトのうち、見積総原価が見積総収益を超過する可能性が高いものについて、損失見込額を受注損失引当金として計上している。
会社グループが顧客から受注するスペースデブリ除去等の宇宙空間における軌道上サービスに関する技術の研究開発及び実証プロジェクトについては、技術の新規性等から開発内容の個別性が強いことに加え、期間が長期にわたるプロジェクトが多い。
従って、原価総額の見積りは、プロジェクトに対する専門的な知識と経験を有するプロジェクト責任者による一定の仮定と判断を要し、不確実性を伴う。
またプロジェクト開始後に判明する事実の存在や当初想定し得ない技術的な問題の発生等によって作業内容に変更が生じる場合があり、見積総原価の適時適切な見直しには複雑性を伴う。
以上から、当監査法人は、受注損失引当金に関連する原価総額の見積りが、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、英国の連結子会社において認識された受注損失引当金に関連する原価総額の見積りを評価するにあたり、当該連結子会社における見積りの検討に構成単位の監査人を関与させ、主要な開発プロジェクトに主として以下の監査手続を実施した。
・ 過年度における原価総額の見積りとその後の実績を比較することによって、経営者の原価総額の見積りプロセスの評価を行った。
・ 原価総額の見積りについて、原価見積明細を閲覧し、材料費、労務費等の原価要素が積上げにより計算されているか検討した。
また原価見積明細のうち、一定の基準値以上のものについては、プロジェクト責任者への質問や見積書等その根拠となる資料との照合を実施した。
・ 原価総額の見積りにおいて影響を考慮すべき仕様又は作業内容の変更の有無、原価総額の見直しの要否の判断の妥当性を検討するため、プロジェクト責任者に質問を行い、プロジェクトの進捗状況や原価の発生状況に照らして回答を評価した。
・ 英国の連結子会社で作成された受注損失引当金を含む予算について、経営者によって承認された予算との整合性を検討した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
受注損失引当金に関連する総原価の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社グループは、スペースデブリ除去等の宇宙空間における軌道上サービスに関する技術の研究開発及び実証を行っている。
連結財務諸表注記「17.引当金」に記載のとおり、受注損失引当金2,071,666千円が当連結会計年度の連結財政状態計算書に計上されているが、これは主に英国の連結子会社において認識されたものである。
連結財務諸表注記「3.重要性がある会計方針(10)引当金」に記載のとおり、会社グループは、受注するプロジェクトのうち、見積総原価が見積総収益を超過する可能性が高いものについて、損失見込額を受注損失引当金として計上している。
会社グループが顧客から受注するスペースデブリ除去等の宇宙空間における軌道上サービスに関する技術の研究開発及び実証プロジェクトについては、技術の新規性等から開発内容の個別性が強いことに加え、期間が長期にわたるプロジェクトが多い。
従って、原価総額の見積りは、プロジェクトに対する専門的な知識と経験を有するプロジェクト責任者による一定の仮定と判断を要し、不確実性を伴う。
またプロジェクト開始後に判明する事実の存在や当初想定し得ない技術的な問題の発生等によって作業内容に変更が生じる場合があり、見積総原価の適時適切な見直しには複雑性を伴う。
以上から、当監査法人は、受注損失引当金に関連する原価総額の見積りが、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、英国の連結子会社において認識された受注損失引当金に関連する原価総額の見積りを評価するにあたり、当該連結子会社における見積りの検討に構成単位の監査人を関与させ、主要な開発プロジェクトに主として以下の監査手続を実施した。
・ 過年度における原価総額の見積りとその後の実績を比較することによって、経営者の原価総額の見積りプロセスの評価を行った。
・ 原価総額の見積りについて、原価見積明細を閲覧し、材料費、労務費等の原価要素が積上げにより計算されているか検討した。
また原価見積明細のうち、一定の基準値以上のものについては、プロジェクト責任者への質問や見積書等その根拠となる資料との照合を実施した。
・ 原価総額の見積りにおいて影響を考慮すべき仕様又は作業内容の変更の有無、原価総額の見直しの要否の判断の妥当性を検討するため、プロジェクト責任者に質問を行い、プロジェクトの進捗状況や原価の発生状況に照らして回答を評価した。
・ 英国の連結子会社で作成された受注損失引当金を含む予算について、経営者によって承認された予算との整合性を検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結受注損失引当金に関連する総原価の見積り
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 会社グループは、スペースデブリ除去等の宇宙空間における軌道上サービスに関する技術の研究開発及び実証を行っている。
連結財務諸表注記「17.引当金」に記載のとおり、受注損失引当金2,071,666千円が当連結会計年度の連結財政状態計算書に計上されているが、これは主に英国の連結子会社において認識されたものである。
連結財務諸表注記「3.重要性がある会計方針(10)引当金」に記載のとおり、会社グループは、受注するプロジェクトのうち、見積総原価が見積総収益を超過する可能性が高いものについて、損失見込額を受注損失引当金として計上している。
会社グループが顧客から受注するスペースデブリ除去等の宇宙空間における軌道上サービスに関する技術の研究開発及び実証プロジェクトについては、技術の新規性等から開発内容の個別性が強いことに加え、期間が長期にわたるプロジェクトが多い。
従って、原価総額の見積りは、プロジェクトに対する専門的な知識と経験を有するプロジェクト責任者による一定の仮定と判断を要し、不確実性を伴う。
またプロジェクト開始後に判明する事実の存在や当初想定し得ない技術的な問題の発生等によって作業内容に変更が生じる場合があり、見積総原価の適時適切な見直しには複雑性を伴う。
以上から、当監査法人は、受注損失引当金に関連する原価総額の見積りが、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結連結財務諸表注記「17.引当金」
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結連結財務諸表注記「3.重要性がある会計方針(10)引当金」
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、英国の連結子会社において認識された受注損失引当金に関連する原価総額の見積りを評価するにあたり、当該連結子会社における見積りの検討に構成単位の監査人を関与させ、主要な開発プロジェクトに主として以下の監査手続を実施した。
・ 過年度における原価総額の見積りとその後の実績を比較することによって、経営者の原価総額の見積りプロセスの評価を行った。
・ 原価総額の見積りについて、原価見積明細を閲覧し、材料費、労務費等の原価要素が積上げにより計算されているか検討した。
また原価見積明細のうち、一定の基準値以上のものについては、プロジェクト責任者への質問や見積書等その根拠となる資料との照合を実施した。
・ 原価総額の見積りにおいて影響を考慮すべき仕様又は作業内容の変更の有無、原価総額の見直しの要否の判断の妥当性を検討するため、プロジェクト責任者に質問を行い、プロジェクトの進捗状況や原価の発生状況に照らして回答を評価した。
・ 英国の連結子会社で作成された受注損失引当金を含む予算について、経営者によって承認された予算との整合性を検討した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別EY新日本有限責任監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2024年7月30日株式会社アストロスケールホールディングス取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士齊藤 直人 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士川岸 貴浩 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社アストロスケールホールディングスの2023年5月1日から2024年4月30日までの第6期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社アストロスケールホールディングスの2024年4月30日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項1.注記事項(重要な後発事象)に記載されているとおり、会社は2024年5月1日及び2024年5月20日開催の取締役会において公募増資による新株式の発行を決議し、2024年6月4日に払込が完了した。
また、同取締役会において、オーバーアロットメントによる売出しに関連して、第三者割当増資による新株式の発行を決議している。
2.注記事項(重要な後発事象)に記載されているとおり、会社の子会社であるAstroscale Ltdは、2024年7月18日に、デブリ除去衛星「ELSA-M」の開発に関する契約を締結した。
当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

その他、流動資産122,232,000
有形固定資産514,000
投資その他の資産9,538,322,000

BS負債、資本

短期借入金2,388,000,000
未払金436,396,000
未払法人税等1,210,000
未払費用48,339,000
資本剰余金14,539,162,000
利益剰余金-8,004,085,000
株主資本6,635,076,000
負債純資産19,739,608,000

PL

販売費及び一般管理費1,480,978,000
受取利息、営業外収益693,705,000
為替差益、営業外収益2,798,024,000
営業外収益4,955,520,000
支払利息、営業外費用313,331,000
営業外費用9,832,287,000
特別利益5,496,000
特別損失1,651,614,000
法人税、住民税及び事業税1,210,000
法人税等1,210,000

PL2

株主資本以外の項目の当期変動額(純額)93,302,000
当期変動額合計-6,907,344,000

FS_ALL

役員報酬、販売費及び一般管理費114,510,000

概要や注記

主要な販売費及び一般管理費 ※2 販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額並びにおおよその割合販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次の通りであります。
(単位:千円) 前事業年度(自 2022年5月1日至 2023年4月30日)当事業年度(自 2023年5月1日至 2024年4月30日)役員報酬74,219114,510従業員給料手当201,154315,686株式報酬費用4,26599,037支払報酬176,091465,917支払手数料149,369220,315 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度2.5%、当事業年度1.4%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度97.5%、当事業年度98.6%であります。
その他、連結財務諸表等
(2) 【その他】
当連結会計年度における四半期情報等 (累計期間)第1四半期第2四半期第3四半期当連結会計年度売上収益(千円)--1,994,1222,852,561税引前四半期(当期)利益(△は損失)(千円)--△5,823,108△9,219,842親会社の所有者に帰属する四半期(当期)利益(△は損失)(千円)--△5,824,121△9,181,329基本的1株当たり四半期(当期)利益(△は損失)(円)--△64.43△101.45 (会計期間)第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期基本的1株当たり四半期利益(△は損失)(円)--△31.86△36.95 (注) 1.当社は、2024年6月5日付で東京証券取引所グロース市場に上場いたしましたので、当連結会計年度の四半期報告書は提出しておりませんが、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、第3四半期連結会計期間及び第3四半期連結累計期間の四半期連結財務諸表について、EY新日本有限責任監査法人により四半期レビューを受けております。
貸借対照表 ① 【貸借対照表】
(単位:千円) 前事業年度(2023年4月30日)当事業年度(2024年4月30日)資産の部 流動資産 現金及び預金17,006,3299,969,593 前払費用79,535108,946 その他※1 19,634※1 122,232 流動資産合計17,105,49810,200,772 固定資産 有形固定資産 工具、器具及び備品※2 338※2 514 有形固定資産合計338514 投資その他の資産 関係会社株式605,5915,905,693 関係会社長期貸付金17,202,75027,158,977 その他※1 389,009※1 940,292 貸倒引当金△14,951,185△24,466,642 投資その他の資産合計3,246,1669,538,322 固定資産合計3,246,5049,538,836 資産合計20,352,00319,739,608 (単位:千円) 前事業年度(2023年4月30日)当事業年度(2024年4月30日)負債の部 流動負債 未払金※1 92,631※1 436,396 未払費用32,84148,339 未払法人税等1,2101,210 預り金17,45075,639 短期借入金-2,388,000 流動負債合計144,1342,949,584 固定負債 長期借入金5,000,0007,000,000 関係会社長期借入金-2,953,260 債務保証損失引当金1,463,760- 固定負債合計6,463,7609,953,260 負債合計6,607,89512,902,844純資産の部 株主資本 資本金100,000100,000 資本剰余金 資本準備金26,319,88614,539,162 その他資本剰余金-- 資本剰余金合計26,319,88614,539,162 利益剰余金 その他利益剰余金 繰越利益剰余金△12,784,164△8,004,085 利益剰余金合計△12,784,164△8,004,085 株主資本合計13,635,7226,635,076 新株予約権108,385201,687 純資産合計13,744,1086,836,764負債純資産合計20,352,00319,739,608
損益計算書 ② 【損益計算書】
(単位:千円) 前事業年度(自 2022年5月1日 至 2023年4月30日)当事業年度(自 2023年5月1日 至 2024年4月30日)売上高6,708987売上原価※1 3,028-売上総利益3,680987販売費及び一般管理費※2 836,668※1,2 1,480,978営業損失(△)△832,988△1,479,990営業外収益 為替差益519,7362,798,024 受取利息※1 253,133※1 693,705 債務保証損失引当金戻入額-※1,5 1,463,760 その他4229 営業外収益合計772,9124,955,520営業外費用 支払利息69,801※1 313,331 株式交付費35,7883,500 債務保証損失引当金繰入額※1 20,193- 貸倒引当金繰入額※1 9,164,985※1 9,515,456 営業外費用合計9,290,7689,832,287経常損失(△)△9,350,844△6,356,757特別利益 新株予約権戻入益4,1095,496 特別利益合計4,1095,496特別損失 減損損失-※3 86,126 関係会社株式評価損3,436,218- 貸倒損失-※1,4 1,565,488 特別損失合計3,436,2181,651,614税引前当期純損失(△)△12,782,954△8,002,875法人税、住民税及び事業税1,2101,210法人税等合計1,2101,210当期純損失(△)△12,784,164△8,004,085  
株主資本等変動計算書 ③ 【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2022年5月1日 至 2023年4月30日) (単位:千円) 株主資本資本金資本剰余金利益剰余金株主資本合計資本準備金その他資本剰余金資本剰余金合計その他利益剰余金繰越利益剰余金当期首残高100,00021,522,987-21,522,987△5,460,14516,162,842当期変動額 新株の発行5,128,5225,128,522 5,128,522 10,257,044減資△5,128,5225,128,522 5,128,522 -準備金から剰余金への振替 △5,460,1455,460,145- -欠損填補 △5,460,145△5,460,1455,460,145-当期純損失(△) △12,784,164△12,784,164株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計-4,796,899-4,796,899△7,324,019△2,527,120当期末残高100,00026,319,886-26,319,886△12,784,16413,635,722 新株予約権純資産合計当期首残高108,96316,271,805当期変動額 新株の発行 10,257,044減資 -準備金から剰余金への振替 -欠損填補 -当期純損失(△) △12,784,164株主資本以外の項目の当期変動額(純額)△577△577当期変動額合計△577△2,527,697当期末残高108,38513,744,108 当事業年度(自 2023年5月1日 至 2024年4月30日) (単位:千円) 株主資本資本金資本剰余金利益剰余金株主資本合計資本準備金その他資本剰余金資本剰余金合計その他利益剰余金繰越利益剰余金当期首残高100,00026,319,886-26,319,886△12,784,16413,635,722当期変動額 新株の発行501,719501,719 501,719 1,003,439減資△501,719501,719 501,719 -準備金から剰余金への振替 △12,784,16412,784,164- -欠損填補 △12,784,164△12,784,16412,784,164-当期純損失(△) △8,004,085△8,004,085株主資本以外の項目の当期変動額(純額) 当期変動額合計-△11,780,724-△11,780,7244,780,078△7,000,646当期末残高100,00014,539,162-14,539,162△8,004,0856,635,076 新株予約権純資産合計当期首残高108,38513,744,108当期変動額 新株の発行 1,003,439減資 -準備金から剰余金への振替 -欠損填補 -当期純損失(△) △8,004,085株主資本以外の項目の当期変動額(純額)93,30293,302当期変動額合計93,302△6,907,344当期末残高201,6876,836,764
重要な会計方針、財務諸表 (重要な会計方針)1.資産の評価基準及び評価方法(1) 有価証券① 子会社株式移動平均法による原価法② その他有価証券市場価格のない株式等 移動平均法による原価法 2.固定資産の減価償却の方法(1) 有形固定資産定額法 なお、主な耐用年数は次の通りであります。
 工具、器具及び備品 4年 3.繰延資産の処理方法株式交付費支出時に全額費用処理しております。
4.引当金の計上基準(1) 貸倒引当金債権の貸倒れによる損失に備えるため、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。

(2) 債務保証損失引当金債務保証に係る損失に備えるため、被保証先の財政状態等を勘案し、損失負担見込額を計上しております。
5.収益及び費用の計上基準 当社における収益は、主に軌道上サービスに関連する研究開発プロジェクト及びPR活動等によって獲得する収益であり、顧客に対して役務提供を行った時点で履行義務が充足されると判断し、当該時点で収益を認識しております。
6.外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準外貨建金銭債権債務は、決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。
重要な会計上の見積り、財務諸表 (重要な会計上の見積り)関係会社に対する投融資の評価(1) 財務諸表に計上した金額(単位:千円) 前事業年度(2023年4月30日)当事業年度(2024年4月30日)(資産の部) 関係会社株式605,5915,905,693関係会社長期貸付金17,202,75027,158,977貸倒引当金△14,951,185△24,466,642(負債の部) 債務保証損失引当金1,463,760- (単位:千円) 前事業年度(自 2022年5月1日 至 2023年4月30日)当事業年度(自 2023年5月1日 至 2024年4月30日)(営業外収益) 債務保証損失引当金戻入額-1,463,760(営業外費用) 貸倒引当金繰入額(投資)9,164,9859,515,456債務保証損失引当金繰入額20,193-(特別損失) 貸倒損失-1,565,488
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報関係会社株式については、その実質価額が帳簿価額を著しく下回った場合、将来計画に基づき、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、減損処理を実施しております。
関係会社貸付金については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額について貸倒引当金を計上しております。
さらに、債務保証に係る損失に備えるため、将来の損失負担見込額を債務保証損失引当金として計上しております。
実質価額の著しい低下や回復可能性、回収可能性の有無は、各関係会社の財政状態及び事業計画を基礎とした、将来キャッシュ・フローの見積りに依存しております。
これらの仮定は、関係会社の財政状態の変化、将来の事業計画の見直し等により変動する可能性があり、見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
関係会社に関する資産・負債の注記 ※1 関係会社に対する資産及び負債区分掲記されたもの以外で各科目に含まれているものは、次の通りであります。
(単位:千円) 前事業年度(2023年4月30日)当事業年度(2024年4月30日)短期金銭債権95377,696長期金銭債権386,413922,459短期金銭債務3,43811,640
関係会社との営業取引による取引高の総額及び営業取引以外の取引による取引高の総額の注記 ※1 関係会社との取引高(単位:千円) 前事業年度(自 2022年5月1日至 2023年4月30日)当事業年度(自 2023年5月1日至 2024年4月30日)営業取引による取引高  売上原価3,028- 販売費及び一般管理費-3,137営業取引以外の取引による取引高  受取利息252,820693,050 支払利息-1,251 貸倒引当金繰入額9,164,9859,515,456 貸倒損失-1,565,488 債務保証損失引当金繰入額20,193- 債務保証損失引当金戻入額-1,463,760
有価証券関係、財務諸表 (有価証券関係)子会社株式及び関連会社株式 子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、子会社株式及び関連会社株式の時価を記載しておりません。
なお、市場価格のない株式等の子会社株式及び関連会社株式の貸借対照表計上額は次の通りです。
(単位:千円)区分前事業年度(2023年4月30日)当事業年度(2024年4月30日)子会社株式605,5915,905,693
(注) 当社は、前事業年度及び当事業年度において、関連会社株式を保有しておりません。
税効果会計関係、財務諸表 (税効果会計関係)1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳 前事業年度(2023年4月30日)当事業年度(2024年4月30日)(繰延税金資産) 繰越欠損金511,668495,015貸倒引当金5,173,1108,465,458株式報酬費用26,01469,783関係会社株式評価損6,471,0676,459,580貸倒損失0541,659債務保証損失引当金506,461-その他032,054繰延税金資産小計12,688,32216,063,552税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額△511,668△495,015将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額△12,176,653△14,962,335繰延税金資産合計-606,200 (繰延税金負債) 為替差益-△606,200繰延税金負債合計-△606,200繰延税金資産純額-- 2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった主要な項目別の内訳 前事業年度及び当事業年度は、税引前当期純損失であるため注記を省略しております。
企業結合等関係、財務諸表 (企業結合等関係)該当事項はありません。
重要な後発事象、財務諸表 (重要な後発事象)1.一般募集による新株式の発行当社は、取締役会の決議に基づき、一般募集による新株式の発行を行っております。
詳細につきましては、「1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記(31.後発事象)」に記載の通りであります。
2.第三者割当増資による新株式の発行当社は、取締役会の決議に基づき、第三者割当による新株式の発行を行っております。
詳細につきましては、「1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記(31.後発事象)」に記載の通りであります。
3.子会社における重要な契約の締結当社の英国連結子会社であるAstroscale Ltdは、ELSA-Mフェーズ4に関する契約を締結いたしました。
詳細につきましては、「1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記(31.後発事象)」に記載の通りであります。
本件契約がAstroscale Ltdの財政状態に及ぼす影響については、現在見積総原価を精査中であり、今後、当社において関係会社株式評価損等が発生する可能性があります。
4.資本準備金の減少及び剰余金の処分当社は、資本準備金の減少及び剰余金の処分に係る議案を株主総会に付議することを取締役会において決議し、同株主総会で承認されております。
詳細につきましては、「1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記(31.後発事象)」に記載の通りであります。
有形固定資産等明細表 【有形固定資産等明細表】
資産の種類当期首残高(千円)当期増加額(千円)当期減少額(千円)当期末残高(千円)当期末減価償却累計額又は償却累計額(千円)当期償却額(千円)差引当期末残高(千円)有形固定資産  工具、器具及び備品472295-767253118514 建設仮勘定-27,68027,680----(27,680)有形固定資産計47227,97527,680767253118514
(注)1.当期首残高及び当期末残高は、取得価額により記載しております。
2.当期減少額のうち( )内は内書きで減損損失の計上額であります。
引当金明細表 【引当金明細表】
区分当期首残高(千円)当期増加額(千円)当期減少額(千円)当期末残高(千円)貸倒引当金14,951,1859,515,456-24,466,642債務保証損失引当金1,463,760-1,463,760-
主な資産及び負債の内容
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
その他、財務諸表等 (3) 【その他】
該当事項はありません。
提出会社の株式事務の概要 第6 【提出会社の株式事務の概要】
事業年度毎年5月1日から翌年4月30日まで定時株主総会毎事業年度終了後3ヶ月以内基準日毎年4月30日株券の種類―剰余金の配当の基準日毎年10月31日毎年4月30日1単元の株式数
(注)3100株株式の名義書換え
(注)1   取扱場所東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部  株主名簿管理人東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 三菱UFJ信託銀行株式会社  取次所三菱UFJ信託銀行株式会社 全国各支店  名義書換手数料無料  新券交付手数料―単元未満株式の買取り   取扱場所東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部  株主名簿管理人東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 三菱UFJ信託銀行株式会社  取次所三菱UFJ信託銀行株式会社 全国各支店
(注)1  買取手数料無料
(注)2公告掲載方法当社の公告方法は、電子公告であります。
ただし事故その他やむを得ない事由により電子公告をすることができないときは、日本経済新聞に掲載いたします。
当社の公告掲載URLは次のとおりであります。
https://astroscale.com/ir/jp/株主に対する特典該当事項はありません。

(注) 1.当社株式は、2024年6月5日付で株式会社東京証券取引所グロース市場へ上場したことに伴い、社債、株式等の振替に関する法律第128条第1項に規定する振替株式となったことから、該当事項はなくなっております。
2.単元未満株式の買取手数料は、当社株式が東京証券取引所に上場された日から「株式の売買の委託に係る手数料相当額として別途定める金額」に変更されております。
3.当社の単元未満株主は、以下に掲げる権利以外の権利を行使することができない旨を定款に定めております。
(1)会社法第189条第2項各号に掲げる権利
(2)会社法第166条第1項の規定による請求をする権利(3)株主の有する株式数に応じて募集株式及び募集新株予約権の割当てを受ける権利
提出会社の親会社等の情報 1 【提出会社の親会社等の情報】
当社は、金融商品取引法第24条の7第1項に規定する親会社等はありません。
その他の参考情報 2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から有価証券報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券届出書(有償一般募集増資及び売出し)及びその添付書類2024年5月1日 関東財務局長に提出。

(2) 有価証券届出書の訂正届出書2024年5月20日及び2024年5月27日 関東財務局長に提出。
上記(1)の有価証券届出書に係る訂正届出書であります。
(3) 臨時報告書企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第1号(本邦以外の地域における有価証券の売出)の規定に基づく臨時報告書2024年5月1日 関東財務局長に提出。
(4) 臨時報告書の訂正報告書2024年5月20日及び2024年5月27日 関東財務局長に提出。
上記(3)の臨時報告書に係る訂正報告書であります。
提出会社の保証会社等の情報 第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。
連結経営指標等 (1) 連結経営指標等 回次国際会計基準第2期第3期第4期第5期第6期決算年月2020年4月期2021年4月期2022年4月期2023年4月期2024年4月期売上収益(千円)84,436651,343910,3681,792,9912,852,561税引前当期損失(△)(千円)△4,974,440△4,895,986△5,563,449△9,314,001△9,219,842親会社の所有者に帰属する当期損失(△)(千円)△4,949,217△4,893,050△5,484,122△9,264,266△9,181,329親会社の所有者に帰属する当期包括利益(千円)△5,247,967△4,924,748△5,663,531△9,425,945△10,587,977親会社の所有者に帰属する持分(千円)6,740,8367,277,40014,091,75314,890,5965,401,357資産合計(千円)9,543,53610,995,91020,125,49730,437,66024,990,8091株当たり親会社所有者帰属持分(円)△13,293.76△20,965.86172.04△379.4659.45基本的1株当たり当期損失(△)(円)△7,728.29△7,302.14△73.66△111.16△101.45希薄化後1株当たり当期損失(△)(円)△7,728.29△7,302.14△73.66△111.16△101.45親会社所有者帰属持分比率(%)70.666.270.048.921.6親会社所有者帰属持分当期利益率(%)-----株価収益率(倍)-----営業活動によるキャッシュ・フロー(千円)△2,322,332△4,878,725△5,501,610△7,937,591△12,822,877投資活動によるキャッシュ・フロー(千円)△32,847△414,144△662,665△1,634,729△1,182,820財務活動によるキャッシュ・フロー(千円)△40,3235,385,48113,794,67215,227,6174,145,924現金及び現金同等物の期末残高(千円)8,824,4058,943,39116,869,01522,678,99014,196,227従業員数(名)85146276394494(外、平均臨時雇用者数)(28)(21)(28)(34)(32)
(注) 1.上記指標は、国際会計基準(以下、「IFRS」)により作成しております。
2.第2期及び第3期のIFRSに基づく連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。
3.第4期から第6期までのIFRSに基づく連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人により監査を受けております。
4.第2期から第6期までについて、多額の先行投資と長期の開発期間を要する衛星及び宇宙機器の研究開発に従事していることにより、税引前当期損失を計上しております。
また、同様の理由により、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなっております。
5.基本的1株当たり当期損失については、普通株式の期中平均株式数により算定しております。
なお、当社が発行する種類株式は、当期利益の分配に関して普通株式と同じ権利を有することから、1株当たり利益の計算上、普通株式数に含めております。
6.第2期から第6期までの希薄化後1株当たり当期損失については、当社が発行する新株予約権は逆希薄化効果を有しており、希薄化効果を有する潜在株式が存在しないため、基本的1株当たり当期損失と希薄化後1株当たり当期損失は同額であります。
7.第2期から第6期までの親会社所有者帰属持分当期利益率については、親会社の所有者に帰属する当期損失が計上されているため、記載しておりません。
8.第2期から第6期までの株価収益率については、当社株式が非上場であるため、記載しておりません。
9.従業員数は就業人員(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む。
)であり、臨時雇用者数(アルバイト及びパートタイマーを含み、人材派遣会社からの派遣社員を除く。
)は、年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。
10.当社は、2022年3月4日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を行っております。
当該株式分割については、第4期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり親会社所有者帰属持分、基本的1株当たり当期損失及び希薄化後1株当たり当期損失を算定しております。
提出会社の経営指標等
(2) 提出会社の経営指標等 回次日本基準第2期第3期第4期第5期第6期決算年月2020年4月期2021年4月期2022年4月期2023年4月期2024年4月期売上高(千円)31103966,708987経常損失(△)(千円)△496,240△1,248,789△5,466,927△9,350,844△6,356,757当期純損失(△)(千円)△497,558△17,886,772△5,460,145△12,784,164△8,004,085資本金(千円)100,000100,000100,000100,000100,000発行済株式総数 普通株式(株)280,000280,05081,911,10030,884,90090,859,200A種優先株式(株)53,90053,900-5,390,000-B種優先株式(株)93,02493,024-9,179,100-C種優先株式(株)74,71574,715-7,471,500-D種優先株式(株)138,764138,764-13,876,400-E種優先株式(株)-54,150-5,956,500-F種優先株式(株)---10,063,400-G種優先株式(株)---7,226,400-純資産額(千円)21,626,5299,218,31316,271,80513,744,1086,836,764総資産額(千円)21,678,6329,282,20217,879,66420,352,00319,739,6081株当たり純資産額(円)9,685.42△18,283.61197.32△398.2473.031株当たり配当額(円)-----(1株当たり中間配当額)(円)(-)(-)(-)(-)(-)1株当たり当期純損失金額(△)(円)△776.95△26,693.33△73.34△153.40△88.44潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額(円)-----自己資本比率(%)99.498.190.467.033.6自己資本利益率(%)-----株価収益率(倍)-----配当性向(%)-----従業員数(外、平均臨時雇用者数)(名)58152431(-)(-)(-)(-)(-)株主総利回り(%)-----(比較指標:-)(%)(-)(-)(-)(-)(-)最高株価(円)-----最低株価(円)-----
(注) 1.第2期から第6期までについて、人件費をはじめ販売費及び一般管理費を計上したことに加え、関係会社貸付金に対する貸倒引当金繰入額を計上したこと(第2期、第3期、第4期、第5期及び第6期)、関係会社貸付金に対する貸倒損失を計上したこと(第6期)、関係会社株式評価損を計上したこと(第3期及び第5期)、また、関係会社における借入金に対する債務保証損失引当金繰入額を計上したこと(第4期及び第5期)等により、経常損失及び当期純損失を計上しております。
2.第2期、第3期及び第5期の1株当たり純資産額については、純資産の部の合計額よりA種優先株式、B種優先株式、C種優先株式、D種優先株式、E種優先株式、F種優先株式及びG種優先株式の払込金額を控除した金額を普通株式の期末発行済株式数で除して算定しております。
3.当社は、2023年10月6日付で第三者割当増資(G種優先株式800,000株の発行)が行われた結果、資本金は600,000千円となり、発行済株式総数は、普通株式30,884,900株、A種優先株式5,390,000株、B種優先株式9,179,100株、C種優先株式7,471,500株、D種優先株式13,876,400株、E種優先株式5,956,500株、F種優先株式10,063,400株、G種優先株式8,026,400株となりました。
その後、2024年3月15日付で普通株式を対価とする取得条項に基づき、発行済優先株式の全てを当社が取得し、引き換えに優先株主に対して当社普通株式の交付を行い、同日付で当社が取得した優先株式の全てを消却しております。
4.第2期から第6期までの1株当たり配当額及び配当性向については、配当を行っていないため記載しておりません。
5.1株当たり当期純損失金額については、普通株式の期中平均株式数により算定しております。
6.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するものの、第2期から第6期までにおいて当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため、また、1株当たり当期純損失であるため、記載しておりません。
7.第2期から第6期までの自己資本利益率については、当期純損失を計上しているため記載しておりません。
8.第2期から第6期までの株価収益率については、当社株式が非上場であるため記載しておりません。
9.従業員数は、出向者を含まない就業人員数であり、役員は含めておりません。
10.第2期及び第3期の財務諸表については、会社計算規則(2006年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定による監査証明を受けておりません。
11.第4期から第6期までの財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、EY新日本有限責任監査法人より監査を受けております。
12.当社は、2022年3月4日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を行っております。
当該株式分割については、第4期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純損失金額を算定しております。
13.第2期から第6期までの株主総利回り、比較指標、最高株価及び最低株価については、2024年6月5日に東京証券取引所グロース市場に上場したため、記載しておりません。
(参考情報)当社グループの変遷について当社、株式会社アストロスケールホールディングスは、2018年11月15日に合同会社アストロスケールとして設立されました。
2018年12月20日に株式会社へ組織変更するとともに、商号を「株式会社アストロスケールホールディングス」に変更いたしました。
その後、当社の子会社であるAstroscale Singapore Pte. Ltd.を合併会社、当社の親会社(当時)であったASTROSCALE PTE. LTD.を被合併会社とするAmalgamation(シンガポール会社法上の組織再編)を実施したことにより、当社が当社グループの親会社となり、現在に至っております。
当該組織再編につきましては、海外会社による株式上場の場合は国内機関投資家が売買できない等、その流動性に懸念があったため、主に、当社が日本法人として株式上場することにより、かかる証券の流動性への懸念を低減し、もって円滑な東京証券取引所への株式上場を実現するために実行しました。
なお、当社は2024年6月5日に東京証券取引所グロース市場に株式を上場しました。
なお、本書提出日現在において、シンガポール子会社であるAstroscale Singapore Pte. Ltd.は休眠状態にあります。