財務諸表
CoverPage
| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-07-27 |
| 英訳名、表紙 | TO Books, Inc. |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役 本田 武市 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 東京都渋谷区桜丘町1番1号 渋谷サクラステージSHIBUYAタワー38階 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-6452-5765(大代表) |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | Japan GAAP |
| 連結決算の有無、DEI | false |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2 【沿革】 当社は、現代表取締役である本田武市が設立した映像製作を手掛ける株式会社ティー・オーエンタテインメントの出版・劇場配給部門を起点としております。 同社で培われた企画力・編集力に加え、作品を世に届けるための展開ノウハウを受け継ぎ、紙書籍及び電子書籍の出版事業をより一層拡大することを目的として、2014年5月に設立いたしました。 その後、コミック・オーディオブック・アニメ・舞台などへと事業領域を広げ、作品を多様な形で展開する事業へと発展してまいりました。 年月概要2014年5月出版事業及び劇場配給事業を目的として、東京都渋谷区神泉町に当社を設立2014年7月㈱ティー・オーエンタテインメントより出版事業及び劇場配給事業を譲受2014年7月㈱ティー・オーエンタテインメントからの事業譲受に伴い、DTP業務(Desktop publishing:文字入れやデザイン)や電子化業務の内製化を目的として、沖縄営業所を開設2016年6月「本好きの下剋上」コミカライズ第1巻発売、コミックスレーベルの展開を開始2019年3月オーディオブックの提供を開始2019年10月TVアニメ「本好きの下剋上」第1期放送開始、アニメ事業の展開を開始2020年3月舞台「淡海乃海」公演、舞台製作を開始2020年5月沖縄営業所を支社化2020年9月本社機能を渋谷区神泉町から渋谷三丁目へ移転2022年4月公式Web漫画サイト「コロナEX」の運営を開始2022年11月「本好きの下剋上」が「このライトノベルがすごい!2023」単行本・ノベルズ部門にて殿堂入り (注)12023年5月「本好きの下剋上」が「ピッコマAWARD2023」ノベル部門を受賞 (注)22023年11月「恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。 」が「このライトノベルがすごい!2024」単行本・ノベルズ部門にて1位を獲得 (注)12024年10月ミュージカル「本好きの下剋上」を東京・大阪にて公演2025年1月TVアニメ「没落予定の貴族だけど、暇だったから魔法を極めてみた」放送開始2025年1月実写映画「悪鬼のウイルス」劇場公開2025年3月本社を渋谷区桜丘町へ移転2025年5月「恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。 」が「ピッコマAWARD2025」ノベル部門を受賞 (注)22025年7月TVアニメ「白豚貴族ですが前世の記憶が生えたのでひよこな弟育てます」、「水属性の魔法使い」放送開始2026年1月TVアニメ「穏やか貴族の休暇のすすめ。 」放送開始2026年2月東京証券取引所スタンダード市場に株式を上場2026年4月TVアニメ「本好きの下剋上」第4期放送開始 (注) 1「このライトノベルがすごい!」は株式会社宝島社が発行するライトノベルのガイドブックであり、関係者及び一般のオーディエンスが実施するアンケートによる評点で、各部門のランキングが決定します。 2「ピッコマAWARD」は電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」が、ユーザーデータに基づいてマンガ・SMARTOONⓇ・ノベルの各部門から受賞作品を選出しています。 |
| 事業の内容 | 3 【事業の内容】 (1) ビジネスモデル概要当社は、小説・コミックスの編集・制作を通じて物語を「紡ぐ」機能と、アニメ・舞台・映画・音声コンテンツ、グッズ、各種イベント等を通じて物語を「届ける」機能をあわせ持ち、クリエイターとファンを一体的につなぐIP創出・展開事業を営んでおります。 物語の企画・編集から、書籍化、コミカライズへとつなぎ、さらにアニメ化、舞台化、映画化、ドラマCD化、オーディオブック化、グッズ展開やイベント展開へと広げることで、同一の世界観やキャラクターを多様な形でファンに届けることができる点に特徴があります。 この一連の展開は、作品(以下「IP(注)」)の魅力を高めながら、ファンとの関係性を長期的に育てていくことを重視しております。 これらが一体として機能していることから、報告セグメントは「IP創出・展開事業」の単一セグメントとしております。 (注)IP:Intellectual Property(知的財産)。 小説、コミックス、キャラクター、世界観等を含む創作物全般を指す。 (2) 競争優位性当社のメディアミックスは、いわゆる「人気作品を外部へライセンスして映像化する」という従来の出版社のビジネスモデルとは異なり、IPの発掘・編集・コミカライズから、音声化・舞台化・アニメ化・グッズ展開などの企画までを一体で設計する「IPプロデュース型」の構造を特徴としております。 作品ごとに適した展開を企画し、実行できる点に当社の独自性があり、主な特徴は以下のとおりです。 ① 魅力的なIP群当社は、トレンド性だけに依存せず、世界観・ストーリー・キャラクター設定まで丁寧に作り込まれたIPを多数保有している点に強みがあると考えております。 「本好きの下剋上」をはじめ、ランキング実績やメディア展開実績を持つIPが継続的に生まれており、単発ヒットに依存するのではなく、ポートフォリオとしてIP価値を積み上げております。 この結果、長期にわたって運用可能なIP群を安定的に保有する体制を構築しております。 ② WEB小説を起点とした再現性のある作品創出モデル当社は、主に無料の小説投稿サイトに掲載されたWEB小説から作品を発掘し、書籍化・コミカライズへと展開するモデルを構築しております。 WEB上での閲覧数や評価等の指標に加え、編集者による内容評価、コミカライズによる読者のSNSでの反応、紙書籍及び電子書籍の販売動向、自社オンラインストアや公式Web漫画サイト「コロナEX」における読者の購買傾向など、複数の段階で得られる情報を総合的に勘案することで、作品の成長可能性を見極めながら出版・コミカライズ・メディア展開を判断しております。 これにより、個々の編集者の勘や単発のヒットに頼らず、有望なIPを継続的に創出できる仕組みを整えております。 ③ 主体的なメディアミックス戦略による作品価値の向上当社は、TVアニメ化や映画化といった大型のメディア展開に限らず、ドラマCD、オーディオブック、舞台等、作品の特性やファン層に応じて展開手段を柔軟に組み合わせることで、IP価値の向上を図っております。 大型ヒット作品のみならず、一定の支持を得ている中堅クラスの作品についても、コミカライズや音声化、舞台化等のメディアミックスを主体的に企画することでIPの認知拡大と長期的な収益機会の創出につなげている点が特徴です。 これにより、様々なメディアコンテンツを継続的に市場の熱量をとらえた適切なタイミングで展開することで、ファンを絶え間なく刺激し、LTV(注)を長期化・最大化することが可能となります。 (注)LTV:Life Time Value(顧客生涯価値)。 ファンが特定のIPに継続的に接触・消費することで、長期的に生み出される累計収益価値を指します。 ④ 創出・制作・展開の一体的なプロデュース体制当社では、小説・コミックスの編集機能に加え、音声コンテンツの制作や舞台・アニメの企画製作等に携わる専門スタッフが社内に在籍しており、外部の制作会社や配給会社等と連携しながら、作品ごとに最適なメディア展開を企画・推進できる体制を構築しております。 編集部門と音響制作、映画・舞台・アニメのプロデュースを担うメンバーが日常的に情報を共有することで、原作の企画段階から将来の展開を見据えた構成やキャラクター設計を検討しやすくなっており、作品の世界観を損なわずに複数メディアへ展開することが可能となっております。 また、当社には音響制作チームが在籍しており、ドラマCDやオーディオブックの制作を通じて人気声優のキャスティングが可能であることから、音声化・朗読イベント・アニメ化へとファンの支持がつながる動線を形成しやすい点も特徴です。 このように、編集・制作・展開を一体でプロデュースできる体制により、作品ごとの特性を踏まえた機動的な意思決定が可能である点は、従来型の出版社との差別化要因となっております。 ⑤ ファンとの直接的な接点を活かした作品育成当社は、公式オンラインストアや公式Web漫画サイト「コロナEX」を通じて、読者・視聴者と直接接点を持つ販路を有しており、特典付き商品や限定グッズの販売、コラボイベント・POP UP SHOPの開催等を通じて、作品ごとのファンコミュニティとの関係性を深めております。 これにより、書店やプラットフォーム経由の販売だけでは把握しづらいファンの反応や購買行動を把握でき、次巻の制作、グッズ企画、イベント展開等に反映させることが可能となっております。 オンラインとリアル双方で形成される接点を活用しながら、作品の魅力を長期的に高めていく点も、当社の特徴となっております。 ⑥ IP価値最大化が生む 収益サイクル当社は、IPを「創る・届ける・育てる」という循環を通じて、IP価値を継続的に高める収益モデルを構築しております。 創出したIPは、小説、コミック、アニメ、舞台、グッズ等へと展開することで接点を広げ、認知の拡大を図っております。 認知の拡大によりファン層が拡がることで、IPは短期的な消費にとどまらず、長期的な運用が可能となります。 こうした継続的な展開は作品当たりの収益性を高め、結果として既存作家へのロイヤリティ向上及び創作意欲の維持・向上につながっております。 また、既存作家の実績や評価の積み重ねは、当社の編集力及びIPプロデュース力に対する信頼を高め、新規作家の参画を後押ししております。 これにより新たなIPが生まれ、再びIPの拡張へとつながる好循環サイクルが形成されております。 当社は、このサイクルを通じて、ヒット作に依存しない持続的な成長を実現しております。 (3) 価値創造プロセス当社のIP創出からメディアミックス展開に至るプロセスは、作品の発掘からファンとの接点形成までが、途切れなく一体として機能しております。 主な流れは、以下のとおりです。 ① WEB小説を起点とした発掘当社は、主に小説投稿サイトに掲載されたWEB小説を起点として作品を発掘しております。 閲覧数・評価等の読者データに加え、編集者による内容評価、当社ブランドとの親和性、コミカライズの適性などを総合的に踏まえ、書籍化の判断を行います。 ② 書籍化・コミカライズによる基盤形成出版化が決定した作品は、編集者と作家が連携して書籍化を進めるとともに、コミカライズを並行することで、小説と漫画双方から読者層を広げてまいります。 複数の媒体で読者との接点を持つこと、世界観やキャラクターに触れる層を拡大し、その反応を次の展開判断に活用しております。 ③ メディアミックスによる価値拡張書籍・コミックスの販売動向や読者反応が良好な作品については、音声化、ドラマCD、オーディオブック、舞台、アニメなど、作品の特性に応じたメディア展開を企画いたします。 社内の音響制作チームによる音声制作や人気声優のキャスティングは、ファンの支持を高めながら後続のアニメ・舞台展開へつなげていくうえで重要な役割を果たしております。 ④ ファン接点とデータのフィードバック当社は、公式オンラインストアや公式Web漫画サイト「コロナEX」を通じて読者と直接つながる販路を有しております。 購買行動や読者反応を把握しやすい環境にあり、特典企画・グッズ化・イベント展開・次巻制作などに反映することで、作品の魅力を長期的に高めていく好循環を形成しております。 (4) 主要商品・サービスの内容当社が取り扱う商品・サービスは、書籍関連、メディア関連、グッズ・イベント等の三つに大別されます。 各領域は、IPの特性やファン層に応じて相互に関連しながら展開されております。 ① 書籍(ライトノベル、コミックス、文庫、ジュニア文庫、絵本等)当社の書籍は、主にWEB小説を原作としたライトノベルを中心に、コミカライズ作品、文庫、ジュニア文庫、絵本など複数のラインアップで構成されています。 ライトノベルは、書き下ろし特典や追加エピソードなどの付加価値を付けて紙・電子双方で展開しており、コミックスは原作ファン層に加えて新規読者層への入口として機能しております。 また、原作を持たないオリジナル作品や書き下ろし作品も扱っております。 紙書籍は取次を通じて全国書店へ、電子書籍は取次を通じて又は各電子書店へ直接配信しており、自社オンラインストアでは特典付き商品や限定版の販売も行っております。 ② メディア関連(TVアニメ、映画、舞台、朗読イベント、ドラマCD、オーディオブック等)当社のメディア展開は、作品の特性に応じて映像化・音声化・舞台化など多様な形態で構成されます。 TVアニメや映画については、一般的なライセンスアウト方式に加え、当社が製作委員会の幹事としてプロデュースを行う方式も採用しております。 舞台や朗読イベント公演についても、ライセンスアウトと自社主催の双方の形式で展開しております。 社内の音響制作チームによる、ドラマCDやオーディオブックの制作、人気声優のキャスティングを行える点は当社の特徴であり、これらは映像・舞台等の後続展開にもつながる役割を果たしております。 また、アニメの音響制作業務は外部作品の受託も行っております。 ③ グッズ・イベント・デジタル配信(物販、POP UP SHOP、コロナEX等)当社は、アクリルグッズ、ポストカード、文具等のキャラクターグッズの企画・販売を行っており、公式オンラインストア限定商品や特典企画を通じてファンとの関係性を深めております。 POP UP SHOP等の書店フェアに加え、図書館等の公共機関との連携企画や、作品の世界観を体験できるコラボカフェ、展示イベント等も継続的に実施しており、オンラインとリアルの双方で多様なファン接点を形成しております。 また、公式Web漫画サイト「コロナEX」では、当社作品のコミック配信を行い、読者行動データを得ることで、書籍・メディア展開との連動性を高めております。 [事業系統図] |
| 関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 該当事項はありません。 |
| 従業員の状況 | (2) 【従業員の状況】 (1) 提出会社の状況 2026年4月30日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)14930.93.65,3028.9 事業部門の名称従業員数(名)IPクリエーション119IPソリューション14全社(共通)16合計149 (注) 1.従業員数は就業人数(常用契約社員を含む。 )であり、臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満であるため、記載しておりません。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.当社は、単一セグメントであるため、事業部門別の従業員数を記載しております。 4.全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門の従業員であります。 (2) 労働組合の状況 労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)正規雇用労働者パート・有期労働者全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者23.1――68.868.085.8― (注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)」の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 3.労働者の男女の賃金の差異に関する補足説明当社では、性別によって異なる賃金制度又は賃金決定基準を設けておりません。 正規雇用労働者における男女間賃金差異は68.0%となっております。 これは主に相対的に賃金水準の高い管理職において男性の割合が高い一方、女性労働者は主任・リーダー層及び一般社員に占める割合が高いことが、主な要因の一つであると分析しております。 役職区分別の男女間賃金差異は、以下のとおりであります。 役職区分男女間賃金差異(%)管理職83.8主任・リーダー層83.8一般社員91.7正規雇用労働者全体68.0 役職区分別では、正規雇用労働者全体と比較して、いずれの区分においても男女間賃金差異が縮小しております。 また、年代別では、20代以下の正規雇用労働者における男女間賃金差異は93.1%となっており、若年層では差異が限定的となっております。 これらのことから、正規雇用労働者全体における差異は、主として役職及び年齢等の男女の人員構成の違いが影響しているものと分析しております。 今後も、性別を問わない公正な評価及び登用を徹底するとともに、キャリア形成支援並びに仕事と育児等の両立を支援する環境整備を進め、中長期的な男女間賃金差異の縮小に取り組んでまいります。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、“もっと物語を届ける――。 ”という経営理念のもと、作家・漫画家をはじめとする多くのクリエイターと共に物語を紡ぎ、それを多様な形で世の中へ届けてまいりました。 作品はまず、小説やコミックスとして「物語(ストーリー)」の形で誕生しますが、アニメ、映画・舞台、音声コンテンツ、グッズ、イベントなど、様々な体験を通して、読者や視聴者の記憶に残る「物語(ナラティブ) (注)」へと深化していきます。 当社は、この“ストーリーからナラティブへ”と広がるプロセスそのものに、IP企業としての存在意義があると考えております。 この広がりをより確かなものとするために、当社は原作発掘・企画・編集を担う「紡ぐ」機能と、コミカライズ、アニメ企画、映画・舞台化、商品化、イベント運営などIPを世の中へ「届ける」機能を自社内に備え、創出から展開までを一体的に運用できる体制を築いてまいりました。 両機能を用い、IPポートフォリオの質と量を拡大し、長く愛されるIPへと育てていくことを目指しております。 今後は、自社IPのメディアミックス展開をさらに強化するとともに、海外市場への展開、他社IPのメディア展開など、事業のフィールドを広げてまいります。 これらを通じて、クリエイターとともに生み出したIPの価値を最大化し、国内外の読者・視聴者により多くの物語を届けることで、持続的な成長と企業価値の向上を実現してまいります。 (注)物語(ナラティブ):原作作品がアニメ・舞台・音声・イベント等の多様な体験を通じて、読者・視聴者の記憶や共感に残る物語として広がっていくことを指します。 (2) 経営環境日本のコンテンツ産業全体は、出版物を起点としたアニメ化、キャラクター商品化、イベント展開など、IPを多面的に展開するビジネスモデルが定着しつつあり、近年も高い水準で推移しております。 一般財団法人デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2025」によれば、2024年の国内コンテンツ産業市場は約14.0兆円と過去最高を更新しており、特に動画配信・電子出版オンライン領域の成長が顕著で、市場全体の78.9%をデジタルが占める構造へと変化しております(出典:一般財団法人デジタルコンテンツ協会「デジタルコンテンツ白書2025」)。 また、人気IPの多角展開により、グッズ・イベントなど周辺収益の規模も拡大しており、キャラクタービジネス市場は2025年現在約2.8兆円規模と大きな存在感を示しています(出典:株式会社矢野経済研究所「キャラクタービジネスに関する調査(2025年)」)。 国内アニメ市場では、映像配信や映画、ライブイベント、音楽、商品化などの二次利用分野の市場規模が、映像ソフト・放送等の一次収益の約2.8倍に達しており、IPを軸とした横断的な収益構造が確立しつつあります(出典:経済産業省「コンテンツ産業及び生活文化分野の海外展開規模に関する調査(2024年3月)」)。 このような市場環境のもと、書籍発のIPが映像・商品・イベントなどへ展開する事例が増加しており、メディア横断での価値向上がより生まれやすい状況にあります。 一方、出版市場におきましては、紙出版物の縮小傾向が続くなか、電子出版の拡大が引き続き市場全体を下支えする構図となっております。 出版科学研究所によると、2025年の電子出版市場は5,815億円(前年比2.7%増)となり、出版市場全体の3分の1以上(37.6%)を占めております。 とりわけ電子コミックは電子出版市場の約9割を占め、過去5年間でも5割を超える伸び率で推移しており、拡大を続けております。 また、電子書籍はアニメ化した作品の原作ライトノベル等が牽引する例も多く、電子書籍市場とアニメ化などのメディアミックス展開の親和性の高さが改めて確認されております。 (出典:出版科学研究所「出版指標年報2026」)。 電子コミック市場及びキャラクタービジネス市場の推移は以下のとおりであります。 出版物を原点としつつアニメ・舞台・グッズ・イベント等へ横断展開するメディアミックス型のIP価値創出モデルが国内外で定着し、その重要性が高まっていると認識しております。 当社は、原作発掘から出版、コミカライズ、アニメ、映像・舞台化、商品化、イベント運営に至るまで、IP展開に必要な機能を自社内に保有しており、こうした構造変化を追い風と捉え、IP価値の最大化に取り組んでまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、事業の中核を成す知的財産(IP)の創出及び育成が、企業価値の基盤を構成する重要な要素であると考えております。 当社が経営判断上特に重要視している指標は、主要IP数(12ヶ月電子書籍売上高が1,000万円を超えるIP数)であります。 当該水準を超えるIPは、継続的な読者基盤を有することが多く、紙書籍、コミカライズ又はメディア展開等への展開について、一定の潜在的な可能性を有していると捉えております。 そのため、主要IP数は、当社の収益構造に実質的な寄与をもたらし得るIPの数を把握する指標として位置付けております。 主要IP数の推移は以下のとおりであります。 2024年4月期2025年4月期2026年4月期主要IP数678191 (4) 対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、IPを基盤とした事業を展開しておりますが、その持続的な成長に向け、以下の課題に優先的に取り組んでおります。 なお、優先的に対処すべき財務上の課題はございません。 ① IPの創出と展開を支える人材基盤の強化当社の競争力は、作家と伴走する編集者・プロデューサーなどのクリエイティブ人材と、アニメ・舞台・商品化など多様な形でIPを展開する専門人材に支えられております。 より多くのファンに支持されるIPを生み出すには、編集者を中長期で育てる仕組みが欠かせず、作家と編集者が共に作品を磨き上げていくプロセスが当社における人材育成の中核であると考えております。 加えて、メディアミックス展開の拡大に伴い、商品開発、アニメ・舞台・映画の企画プロデュース、海外出版社・配給会社と折衝できるグローバル人材など、多様な専門性のある人材の育成も不可欠となっております。 当社では、即戦力の中途採用の強化に加え、新卒・若手採用を継続的に実施し、OJTと専門研修を通じて育成体系の強化を図っております。 優秀な人材の定着には、職場環境や教育体制の整備が不可欠であり、継続して投資してまいります。 ② 自社IPによるメディアミックス戦略の深化当社は、主要IPの価値最大化に向け、メディアミックス戦略を推進しております。 コミカライズ、アニメ化、舞台化等を個別に進めるのではなく、書籍、音声、映像、舞台、グッズ、イベントといった複数の媒体を横断的に組み合わせ、ファンがIPに接する機会を継続的に設けている点に特徴があります。 作品が複数の媒体で繰り返しファンの目に触れることで、IPのヒットは一過性の消費にとどまらず、長期にわたって継続して収益を生み出せるよう運用することが可能となります。 当社は、こうした運用を通じてファンとの接点を積み重ね、IPを中長期にわたり育成・成長させていく「エバーグリーン型(注1)」モデルの確立を進めてまいります。 このエバーグリーン型の運用において、アニメは認知拡大とファン層形成において影響の大きいメディアの一つであると位置付けております。 アニメ領域では、単なる原作提供にとどまらず、製作委員会への主体的な出資や主幹事としての関与を強め、リスクを適切に負いながら当社自身がIP価値向上の中心的役割を担える体制を強化していく方針であります。 今後も、主幹事比率(注2)の向上などを通じて当社自らが関与度合いを高めた形でのアニメ展開を継続し、主体的に市場の熱量をとらえたIP展開と収益機会の拡大の両立を図ってまいります。 (注1)エバーグリーン型:単発のブームに依存せず、継続的なメディア展開を通じてIPの寿命と収益機会を長期的に維持・拡張するモデルを指します。 (注2)主幹事比率 :主幹事比率とは、当社が製作委員会において主幹事として参画しているTVアニメ作品数を、自社IPに係るTVアニメ作品数で除した割合をいいます。 主幹事とは、製作委員会の組成及び運営において中心的な役割を担い、収支計画の策定、制作体制の構築、進行管理等を主導する立場を指します。 ③ 安定的なIP創出当社は、編集体制の拡充と育成の強化を通じて、IP創出の基盤を継続的に積み上げております。 主要IP数の増加は編集人員数の増加に支えられており、人材投資がIP創出に結び付く構造となっております。 育成プロセスの標準化及びチーム運用により、編集者の立ち上がりを早め、編集者一人当たりの担当可能作品数の拡大を図っております。 また、電子書店等とのアライアンスを通じた共同展開により、作品立ち上がり段階における露出や展開スピードを高め、市場動向に即した企画や独占・先行施策を組み合わせることで、IPの認知拡大を進めております。 これらの取り組みを通じて、人材育成による創出力の底上げと、アライアンスを活用した初期展開の加速を両立させ、IPを安定的に創出していく体制の強化を進めてまいります。 ④ 他社IPの活用当社では、自社IPを中心に制作・流通に関する各種機能(アニメ製作委員会の組成、映画の劇場配給・宣伝、オーディオブックやTVアニメ音響制作、舞台、グッズ・イベント関連など)を蓄積してまいりました。 こうした機能は既に他社IPでも活用が進んでおり、稼働率の向上や収益機会の拡大につながっております。 今後は、これらの機能を基盤とし、他社IPを対象としたメディア展開にも取り組みを広げてまいります。 具体的には、以下の領域での展開を視野に入れております。 ・他社IPのアニメ化企画、アニメ化作品への製作出資・ライセンス運用・他社IPの映画化・劇場配給、舞台化・ミュージカル化等・他社IPや人気タレント・キャラクターのメディア展開・グッズ企画・イベント運営自社IPと他社IPの双方を取り扱うことで、当社の制作・流通・メディア展開機能の稼働を最大化させ、自社IPのみでは得られない新たな収益機会の創出につなげてまいります。 ⑤ 取り扱いジャンルの拡大当社の主要領域は、異世界・ファンタジー分野が中心ですが、電子書籍市場は読者の嗜好変化が速く、ジャンルの多様化が不可欠です。 今後は、現代を舞台にした作品やホラー・サスペンスジャンルなど、より幅広い物語にも取り組み、当社が紡ぐフィールドを広げてまいります。 また、当社では、WEB小説の読者評価を活用することで、市場の動きや読者ニーズを早期に把握できる体制を整えております。 さらに、市場の声を踏まえた取り組みとして、電子書店と連携した賞の創設、電子書店との協働によるオリジナル作品の開発、裾野拡大に向けた女性向けレーベルの立ち上げなど、自社の発想だけに偏らない取り組みも進めております。 今後も、市場のトレンドを迅速に捉えつつ、幅広いジャンルに対応できる体制を強化してまいります。 ⑥ 海外展開の加速当社は、IPを起点とした事業の成長機会として、海外市場への展開を重要なテーマの一つと位置付けております。 これまで、北米を中心とした電子書籍配信や海外出版社との取引等を通じて、海外におけるIP展開の基盤を構築してまいりました。 出版分野においては、北米の海外版元を中心とした直接取引に加え、海外出版エージェントと連携した出版展開を行うことで、地域特性や商慣行を踏まえた形でのIP展開を進めております。 また、海外の主要展示会への出展等を通じて、当社自らが海外出版社や関係事業者とのネットワーク構築に取り組んでおります。 アニメ分野においては、海外のアニメ配信事業者を製作委員会に迎え共同製作を実施するなど、海外市場を意識した企画・製作体制の構築にも取り組んでおります。 今後は、海外市場における出版・配信・映像展開の経験を積み重ねるとともに、地域ごとの特性に応じた展開手法を整理・高度化することで、自社IPの海外展開を段階的に拡大していく方針であります。 ⑦ 内部管理体制の整備・強化当社を取り巻く事業環境は、著作権管理の複雑化、AI技術の急速な進展、海賊版の増加、海外取引の増加、そしてメディアミックス展開による取引の多様化など、これまで以上に複雑化しています。 これらに対応し、クリエイターの権利とIP価値を守るため、契約・権利管理の精度向上、業務プロセスの標準化、AIや海外基準を踏まえた内部統制の強化を進めております。 リスクを適切に管理しつつ、迅速かつ透明性の高い経営判断を可能とする体制の構築に取り組んでまいります。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理当社では、事業環境の変化に対応しつつ持続的な成長を達成していくため、サステナビリティ全般に関するリスクについては、「コンプライアンス規程」及び「リスクマネジメント規程」を制定し、全社的なリスク管理を行っております。 当社は「コンプライアンス規程」及び「リスクマネジメント規程」に基づいて、当社代表取締役を委員長とする「コンプライアンス及びリスク管理委員会」を原則として四半期に1回開催しております。 当委員会ではリスクのモニタリング及びモニタリング結果に基づく対応策等につき協議・検討しております。 なお、当該ガバナンス体制の概要については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」をご参照ください。 (2) 戦略当社のビジネスは、ユーザーに支持される才能溢れるクリエイターに支えられており、ひいては、そのようなクリエイターを発掘し育て共に作品を作り上げる優秀な編集者や、商品開発担当、アニメ事業担当、IT事業担当など多様な人材に支えられております。 そのため、優秀な人材の採用及び人材の育成、並びに人材の多様性の確保が、持続的な成長のために必要不可欠であると考えております。 当社では、人材の育成及び環境整備方針として、『社員が仕事と家庭を両立させることができ、すべての社員がその能力を発揮できること』を掲げております。 (3) 指標及び目標当社では、上記「 (2)戦略」において記載した人材の育成及び環境整備方針を達成するための目標として、有給休暇取得率及び多様な人材の活躍に向けたダイバーシティ&インクルージョンに関する意識の醸成を掲げております。 当社は2027年4月期までに年次有給休暇の取得率70%以上を目標としております。 また、各種研修や社内講習会を通じて、多様な人材の活躍に向けたダイバーシティ&インクルージョンに関する意識の醸成を図るとともに、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。 当該指標に関する当社の目標及び実績は次のとおりであります。 指標の内容2025年4月期(実績)2026年4月期(実績)2027年4月期(目標)有給休暇の取得率67%67%70% |
| 戦略 | (2) 戦略当社のビジネスは、ユーザーに支持される才能溢れるクリエイターに支えられており、ひいては、そのようなクリエイターを発掘し育て共に作品を作り上げる優秀な編集者や、商品開発担当、アニメ事業担当、IT事業担当など多様な人材に支えられております。 そのため、優秀な人材の採用及び人材の育成、並びに人材の多様性の確保が、持続的な成長のために必要不可欠であると考えております。 当社では、人材の育成及び環境整備方針として、『社員が仕事と家庭を両立させることができ、すべての社員がその能力を発揮できること』を掲げております。 |
| 指標及び目標 | (3) 指標及び目標当社では、上記「 (2)戦略」において記載した人材の育成及び環境整備方針を達成するための目標として、有給休暇取得率及び多様な人材の活躍に向けたダイバーシティ&インクルージョンに関する意識の醸成を掲げております。 当社は2027年4月期までに年次有給休暇の取得率70%以上を目標としております。 また、各種研修や社内講習会を通じて、多様な人材の活躍に向けたダイバーシティ&インクルージョンに関する意識の醸成を図るとともに、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。 当該指標に関する当社の目標及び実績は次のとおりであります。 指標の内容2025年4月期(実績)2026年4月期(実績)2027年4月期(目標)有給休暇の取得率67%67%70% |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | 当社では、人材の育成及び環境整備方針として、『社員が仕事と家庭を両立させることができ、すべての社員がその能力を発揮できること』を掲げております。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | 当社では、上記「 (2)戦略」において記載した人材の育成及び環境整備方針を達成するための目標として、有給休暇取得率及び多様な人材の活躍に向けたダイバーシティ&インクルージョンに関する意識の醸成を掲げております。 当社は2027年4月期までに年次有給休暇の取得率70%以上を目標としております。 また、各種研修や社内講習会を通じて、多様な人材の活躍に向けたダイバーシティ&インクルージョンに関する意識の醸成を図るとともに、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。 当該指標に関する当社の目標及び実績は次のとおりであります。 指標の内容2025年4月期(実績)2026年4月期(実績)2027年4月期(目標)有給休暇の取得率67%67%70% |
| 事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 市場環境に関するリスク① 他社との競合について(発生の可能性:中、影響度:中、発生の時期:特になし)当社の属する業界においてはメディアの多様化により展開されるコンテンツが増加する一方で、厳しい市場環境により企業間での競争が激化しており、当社と類似したビジネスモデルでの新規参入が発生する可能性があります。 (リスクへの対応)当社の培ったメディアミックス展開の知見及びノウハウを生かし、当社の保有するIP価値を向上させることが当社の強みであり、当社及び当社IPの認知度を向上させ、著者及びユーザーの満足度を向上させることが、競合他社との差別化及び優位性の確保につながると考えております。 ② 法的規制について(発生の可能性:中、影響度:低、発生の時期:特になし)当社の事業に関連して、特定商取引に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、電子契約法、個人情報の保護に関する法律、商標法、著作権法、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)、労働基準法、労働安全衛生法、食品衛生法等の規制を受ける場合があります。 当社はこれまで法的規制によって事業展開に規制を受けたことはありませんが、各種法令の変化に適切に対応できなかった場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社の属する業界団体及び弁護士等の外部専門家と緊密な連携を図りつつ、これらの法令の改正等がある場合には直ちに対応しております。 また、引き続き法令遵守体制の強化、社内教育の実施等を行ってまいります。 ③ 海外取引について(発生の可能性:中、影響度:低、発生の時期:特になし)当社の海外事業に関連して、TVアニメにおける海外放映、海外向け紙・電子書籍の展開等に関し、文化・ユーザーの嗜好、商慣行の違い、法制度を含む各種規制、経済的及び政治的不安等の様々な潜在的リスクがあります。 (リスクへの対応)当社の会議体において、文化・ユーザーの嗜好、商慣行の違い、法制度を含む各種規制等について共有し、議論するとともに、現地文化や法規制等に精通した外部専門家と連携し、また展開する地域の多角化を行うこと等によってリスクの低減を図っております。 (2) 製品・サービスに関するリスク① 主要IPに係る展開の不確実性について(発生の可能性:中、影響度:中、発生の時期:特になし)当社は、主要なタイトルについて、作品の世界観を大切にし、著者等のクリエイターと良好な関係を構築することで予定どおり順調に作品をリリースしておりますが、何らかの理由によりリリースできなくなった場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、主要なタイトルのアニメ化、舞台化等の施策については、作品の人気、ユーザーの嗜好、市場環境の変化等に左右されることから、当初想定したどおり収益が伸びない場合があります。 一方で、ユーザーから高い評価を得た場合には、原作書籍の販売拡大や関連コンテンツへの波及等を通じて収益機会が拡大する場合があります。 これらの状況により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)従来のIPのみならず新規IPの創出にも力を入れ、ポートフォリオを拡充させることで安定的な収益基盤の構築を図る方針としております。 ② 新規事業への取り組みについて(発生の可能性:低、影響度:低、発生の時期:1~3年後)当社は、紙書籍及び電子書籍の出版にとどまらず、メディア展開、グッズ販売、ドラマCD、オーディオブック等多角的な展開を進めてまいりました。 新たな取り組みの一環として、2022年4月に公式Web漫画サイト「コロナEX」をリリースしております。 これらの新規事業が想定通り進捗しない場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)新規事業の立ち上げ及びその拡大に際しては、既存の事業以上にリスクが高いことを認識しておりますので、外部専門家との連携を図り、リスク等について十分な検討を行い対応する方針としております。 ③ 取引依存度の高い取引先について(発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし)電子書籍の取次会社である株式会社メディアドゥ並びに紙書籍の取次会社である日本出版販売株式会社及び株式会社トーハンに対する債権に関して、2026年4月末現在では全体の約4割を占めております。 仮にこれら主要な取引先との取引関係に問題が生じた場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)これら主要な取引先と良好な取引関係を構築、維持するとともに、想定し得ない事態に対応するため、販路の多角化を進める方針としております。 ④ 特定プラットフォームの利用について(発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし)当社のIP創出に関して、その大部分を無料投稿サイト「小説家になろう」のサービスを利用しておりますが、当社が同プラットフォームの規約違反があった場合又は規約変更等で同サービスが利用できなくなった場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社としては、同プラットフォームの規約違反があった場合又は規約変更等で同サービスが利用できなくなった場合に備え、複数の投稿サイトを利用するとともに、著者のオリジナル作品を拡充する方針としております。 ⑤ 委託販売制度について(発生の可能性:低、影響度:低、発生の時期:特になし)法的規制等には該当いたしませんが、出版業界における特殊な慣行として委託販売制度があります。 委託販売制度とは、当社が取次及び書店に配本した出版物について、配本後も返品を受け入れることを条件とする販売制度です。 当社は発生し得ると考えられる予想返金額を、返品率等を計算基礎として算出し、収益より控除するとともに、返金負債として計上しておりますが、今後の返品実績の動向によっては、当社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)当社では予想返金額及び返品率等を継続的にモニタリングし、取次及び書店に対して返品率を低減させるための施策を講じることにより、返金額及び返品率の低減を図る方針としております。 (3) コンプライアンスに関するリスク① 権利侵害によりIP価値が毀損するリスクについて(発生の可能性:中、影響度:中、発生の時期:特になし)当社が保有する一部のIPに関して、海賊版の制作、違法配信等の権利侵害が確認されております。 これらについては、個別のケースごとに適切な対応を取るよう努めておりますが、十分に知的財産権が保護されない場合には、正規品又は正規サービスの販売を阻害される可能性があります。 また、知的財産権の保護のために多額の費用が発生する可能性があります。 (リスクへの対応)海賊版の制作及び違法配信等の権利侵害については、当社の属する業界団体と連携し厳正に対処するとともに、当社が運営する事業に関する知的財産の取得に努め、当社が使用する商標・コンテンツ等についての保護を図る方針としております。 ② 著者等クリエイターとの関係悪化について(発生の可能性:低、影響度:高、発生の時期:特になし)当社のビジネス特性上、コンテンツの制作にあたっては、著者、漫画家等、複数のクリエイターがその制作に関わることとなり、一つのコンテンツに複数の権利関係が存在することとなります。 現時点では事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす訴訟は提起されている事実はないものの、今後、当社とクリエイターとの間でトラブルが発生した場合には、訴訟等が発生する可能性があります。 また、訴訟に至らないまでも紛争につながることで、当社又は当社IPのレピュテーションリスクの増大等、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)TVアニメ化、映画・舞台化をはじめとするIP価値を最大化するための施策を通し、著者等のクリエイターの活動を支援することで、著者等のクリエイターとの良好な関係を構築してまいります。 ③ サービスの健全性及び風評被害について(発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし)当社では、知的財産権、第三者のプライバシー権・肖像権・その他権利を侵害する内容、特定の第三者に対する誹謗中傷、政治活動・宗教活動等及び公序良俗に反するコンテンツ及びサービスの排除に努めておりますが、第三者からの指摘等により、不適切な表現があることを認識した場合には、速やかに対処するよう努めております。 しかしながら、当社の対応が不十分であった場合や、当社に過失が無いにもかかわらず、根拠のないデマ・風評等が流布した場合には、当社及び当社IPのブランド価値が毀損する可能性があり、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)健全なコンテンツを発信していくことが、中長期的にはファンや顧客企業の獲得に資すると考えており、コンテンツの管理に注力するとともに、風評が発生した場合には事実関係を迅速に確認し、適切に対処するよう努めております。 ④ 個人情報等について(発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし)当社では、多数の作家及びユーザーの個人情報をお預かりしております。 個人情報保護につきましては全社的な対策を継続的に実施しておりますが、万一個人情報の漏洩等が発生した場合には、当社の信頼を大きく毀損することとなり、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)社内規程の厳格な運用や、役職員に対する定期的な社内教育の実施、情報セキュリティシステムの整備等に取り組み、一層の情報管理体制の強化、徹底を図ってまいります。 (4) 災害に関するリスク① 自然災害・感染症等について(発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし)大規模地震や大型台風の上陸等による被害が発生した場合、ユーザー又は全国の書店への配送に影響を及ぼす可能性があります。 また、新型コロナウイルス・新型インフルエンザをはじめとする感染症の蔓延は、在宅時間の増加に伴う需要増大等プラスの側面もある一方で、舞台等オフラインイベントの開催中止、著者等クリエイターの体調不良による刊行スケジュールの遅延等のリスクがあります。 (リスクへの対応)自然災害については、その発生を予測し対処することは困難であるものの、大規模地震・大型台風等に対しては、販売・物流経路の多角化、システムの定期的バックアップ等のトラブル防止策を講じております。 また、感染症対策としては、社内関係者等による感染症への対策強化を徹底しリスクの低減を図っております。 (5) 事業体制に関するリスク① 人材採用と育成について(発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし)当社の事業運営に当たっては、人材の確保・育成が重要課題であると認識しておりますが、人材を適時確保できない場合や人材が大量に社外へ流出してしまった場合、あるいは人材の育成が当社の計画どおりに進捗しない場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)人材の確保・育成が重要課題であるという認識のもと、採用活動に注力し人材の確保に努めるとともに、社内教育・研修制度の充実を図ることで、実務スキルに加えて、当社の経営理念や行動規範を理解した責任のある社員の育成を行っていく方針です。 ② 代表取締役、専務取締役への依存について(発生の可能性:低、影響度:高、発生の時期:特になし)当社の代表取締役である本田武市は、当社の創業者であり設立時より最高経営責任者であります。 また、当社の専務取締役である柴田維は、設立時より当社の事業推進において非常に重要な役割を果たしてきております。 両名ともに、経営方針や事業戦略等の立案及び決定を始め、取引先やその他各分野に渡る人脈等、当社の事業推進の中心的役割を担っており、当社における両名への依存度は高いものとなっております。 何らかの理由により両名が当社の経営者として業務遂行が継続できなくなった場合には、当社の財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。 (リスクへの対応)当社では、両名に過度に依存しないよう、経営幹部ならびに業務推進役の拡充、育成、及び権限委譲による分業体制の構築等を進めております。 ③ システムの安定的な稼働について(発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし)当社オンラインストア及び公式web漫画サイト「コロナEX」は、ウェブ上で運営されており、快適な状態でユーザーにサービスを提供するためにはシステムを安定的に稼働させ、問題が発生した場合には適時に解決する必要があると認識しておりますが、当社が提供する各サービスへの急激なアクセス数の増加や災害等に起因したサーバーの停止に伴うシステムダウンが生じた場合、又はコンピュータ・ウイルス感染や第三者による不正アクセス等によりシステム障害が生じた場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)システムを安定的に稼働させ、問題が発生した場合には適時に解決する必要があるという認識のもと、新システム又は機能導入時における十分な検証、及びシステム運用後においてはシステムを安定的に稼働させるための人員確保等に努めていく方針であります。 ④ 事業体制及び内部管理体制について(発生の可能性:低、影響度:中、発生の時期:特になし)事業上のリスクを適切に把握・分析したうえで、社内規程や各種マニュアルの整備、社内教育の充実等を通じて、適正な内部管理体制の整備に取り組んでまいります。 また、当社は法令に基づき財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築し、運用しております。 しかしながら、今後の急速な事業規模の拡大等により、十分な内部管理体制の構築に支障が生じた場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社の財務報告にかかる内部統制システムが有効に機能しなかった場合や財務報告に係る内部統制システムに重大な不備が発生した場合には、当社の財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。 (リスクへの対応)事業上のリスクを適切に把握・分析したうえで、社内規程や各種マニュアルの整備、社内教育の充実等を通じて、適正な内部管理体制の整備に取り組んでまいります。 また、当社は法令に基づき財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築し、運用しております。 (6) その他に関するリスク① 資金使途について(発生の可能性:低、影響度:低、発生の時期:特になし)株式上場時における公募増資による調達資金の使途については、当社のIP創出及び展開体制の強化を目的とした人件費、並びに当社IPの認知度向上及びブランド価値の最大化を目的とした広告宣伝費及び販売促進費に充当する予定であります。 しかしながら、当社が属する市場は急速に事業環境が変化することも考えられるため、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても、想定通りの投資効果を得られない可能性があります。 また、市場環境の変化により、計画の変更を迫られ調達資金を上記以外の目的で使用する可能性があります。 (リスクへの対応)急速な事業環境の変化により計画の変更を迫られた場合においては、速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。 ② 株式の流動性について(発生の可能性:低、影響度:低、発生の時期:特になし)当社は、東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、上場に際しては、公募増資及び売出しによって当社株式の流動性の確保に努めてまいりました。 現在、東京証券取引所の定める流通株式基準等を満たしておりますが、今後、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスクへの対応)今後は、既存株主への一部売出の要請、公募増資による当社の事業計画に沿った成長資金の調達、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針です。 ③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生の可能性:低、影響度:低、発生の時期:特になし)当社は、取締役や従業員をはじめとした会社の成長に貢献する方々に対する長期的な企業価値向上に対するインセンティブ付与、優秀な人材のリテンションを目的として、時価発行新株予約権信託Ⓡを導入しております。 今後も優秀な人材確保やその維持のために新株予約権その他のエクイティ・インセンティブプランを発行する可能性があります。 これらの新株予約権が権利行使された場合等には、当社株式が新たに発行又は交付されることにより、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があるとともに、かかる株式が一度に市場へ流入することとなった場合には、適切な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。 本書提出日現在でこれらの新株予約権の目的である潜在株式数は420,300株であり、発行済株式総数及び潜在株式数の合計3,936,700株の10.68%に相当します。 (リスクへの対応)新たな新株予約権発行、その他のエクイティ・インセンティブプランを利用する場合は、会社法に基づく適正な手続きを経て実行するとともに、当該内容についての開示を行う予定であります。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当社は、“もっと物語を届ける――。 ”という経営理念のもと、小説・コミックスを起点としたIPの創出と、アニメ・舞台・グッズ等へのメディアミックス展開を一貫して行う体制を強みに事業を展開してまいりました。 出版市場におきましては、紙の出版が縮小する一方で電子出版が拡大しており、公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所によると、2025年(1月~12月)の電子出版市場は前年比2.7%増の5,815億円となりました。 こうした市場構造の変化は、当社の主力であるライトノベル・コミックス分野にもプラスに作用しております。 このような事業環境のもと、当社ではIPの「紡ぐ」機能(企画・編集・書籍化)と「届ける」機能(アニメ化・舞台化・商品化等)を連動させ、アニメ化タイトルを中心に書籍・コミックスの販売が堅調に推移しました。 2025年夏クールに放映したTVアニメ『水属性の魔法使い』は、主要動画配信プラットフォーム12サイトでランキング1位(注)を獲得するなど、大きな反響がありました。 2026年は年初よりTVアニメ『穏やか貴族の休暇のすすめ。 』の放映を皮切りに、4月からTVアニメ『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 領主の養女』の放映が開始されております。 過去のアニメ化作品と同様に、原作書籍やコミックスの販売増加に寄与しております。 結果として、当事業年度の売上高は、11,795,979千円(前事業年度25.1%増)、営業利益は1,984,672千円(前事業年度72.7%増)、経常利益は1,954,068千円(前事業年度70.6%増)、当期純利益は1,310,417千円(前事業年度69.0%増)となりました。 また、当事業年度末における資産合計は、10,441,993千円(前事業年度末比69.5%増)、負債合計は3,168,401千円(前事業年度末比66.9%増)、純資産合計は7,273,591千円(前事業年度末比70.7%増)となりました。 (注):当社調べ。 各配信サービスにおいて、デイリー又はウィークリーベースで1位を記録した“話”単位の実績を集計 ② キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末より3,099,691千円増加し、4,363,794千円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは1,766,767千円の収入となりました。 主な要因は、税引前当期純利益の計上により1,938,734千円、契約負債の増加により405,617千円の収入があった一方、売上債権の増加により920,102千円、前渡金の増加により256,347千円の支出があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは277,287千円の支出となりました。 主な要因は、定期預金の払戻により1,150,000千円、敷金及び保証金の回収により113,785千円の収入があった一方、定期預金の預入により1,340,000千円、有形固定資産の取得により183,651千円の支出があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは1,610,211千円の収入となりました。 主な要因は、株式の発行により1,770,181千円の収入があった一方、社債の償還により90,000千円、配当金の支払により69,000千円の支出があったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。 なお、当社はIP創出・展開事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。 セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)IP創出・展開事業 3,220,425 108.8合計 3,220,425 108.8 b 受注実績受注生産は行っておりませんので、受注状況に関する記載はしておりません。 c 販売実績当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。 なお、当社はIP創出・展開事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載はしておりません。 セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)IP創出・展開事業 11,795,979125.1合計 11,795,979 125.1 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前事業年度当事業年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)㈱メディアドゥ2,150,38922.8 2,519,41421.4㈱カカオピッコマ1,162,45112.3 1,616,451 13.7LINE Digital Frontier㈱(旧:㈱イーブックイニシアティブジャパン)1,187,88412.61,489,56312.6NTTソルマーレ㈱1,063,34811.3 1,481,453 12.6 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。 この財務諸表の作成にあたりまして、採用した会計方針及びその運用方法並びに見積りの評価については、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果は様々な要因により大きく異なる可能性があります。 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a 財政状態(資産)当事業年度末の総資産は、前事業年度末と比べて4,281,352千円増加し、10,441,993千円となりました。 流動資産は、現金及び預金が3,289,691千円、売掛金が922,712千円増加したこと等により、前事業年度末に比べて4,422,706千円増加し、9,434,836千円となりました。 主な内訳は、現金及び預金が5,663,794千円、売掛金が2,455,493千円であります。 固定資産は、有形固定資産が59,282千円、敷金及び保証金が131,714千円減少したこと等により、前事業年度末から141,353千円減少し、1,007,156千円となりました。 主な内訳は、有形固定資産が378,286千円、投資その他の資産が594,064千円であります。 (負債)当事業年度末の負債は、前事業年度末と比べて1,269,753千円増加し、3,168,401千円となりました。 流動負債は、未払法人税等が604,730千円、契約負債が405,617千円増加したこと等により、前事業年度末と比べて1,329,753千円増加し、3,168,401千円となりました。 主な内訳は、買掛金が841,251千円、未払法人税等が613,952千円、契約負債が578,208千円であります。 (純資産)当事業年度末の純資産は、前事業年度末と比べて3,011,598千円増加し、7,273,591千円となりました。 これは主に当期純利益1,310,417千円、新株の発行による資本金の増加885,178千円及び資本剰余金の増加885,178千円によるものです。 主な内訳は、利益剰余金が5,485,755千円であります。 b 経営成績(売上高)当事業年度の売上高は11,795,979千円となりました。 これは主に、主力シリーズを中心としてライトノベル及びコミックスの販売が堅調に推移したことに加え、継続的な新刊の刊行、既刊作品の販売の積み上げ、TVアニメ化を含むメディアミックス展開等を通じたIPの認知拡大を背景として、電子書籍売上が9,096,393千円(前事業年度比27.0%増)と大幅に伸長したことによるものであります。 (営業利益)当事業年度の営業利益は1,984,672千円となりました。 これは主に、売上高が増加したこと、刊行点数・印刷部数の適正化及び販促費の最適化を進めたことによるものであります。 (当期純利益)当事業年度の当期純利益は1,310,417千円となりました。 c キャッシュ・フロー当該事項につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③ 資本の財源及び資金の流動性について当社では、運転資金については、内部留保により調達することを基本としております。 設備資金については、案件の都度、手持ち資金でまかなえるか、又は長期借入金にて調達するかを検討しており、必要に応じて外部からの資金調達を行っております。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 |
| 研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 該当事項はありません。 |
| 設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当事業年度中に実施いたしました設備投資(無形固定資産含む)の総額は、21,362千円です。 その主なものは、什器備品の購入及び業務管理システムの構築費用であります。 なお、当事業年度において重要な設備の除却又は売却等はありません。 また、当社はIP創出・展開事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 |
| 主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 2026年4月30日現在事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物 工具、器具及び備品ソフトウエアその他合計本社(東京都渋谷区)本社設備224,155 57,334 26,489 8,348316,327 124沖縄支社(沖縄県那覇市)事務所設備 23,618 3,509 -599 27,72625 (注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。 2.従業員数は就業人数(常用契約社員を含む。 )であり、臨時雇用者数は従業員数の100分の10未満であるため、記載しておりません。 3.帳簿価額のうち「その他」は構築物、機械及び装置並びに無形固定資産の「その他」の合計であります。 4.当社はIP創出・展開事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 5.本社及び沖縄支社は賃貸物件であり、年間賃借料は344,472千円及び38,575千円であります。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。 (2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 21,362,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 31 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 4 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 5,302,000 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 該当事項はありません。 |
Shareholders
| 大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2026年4月30日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 株式会社MTS東京都大田区山王二丁目5番6号2,00056.87 本田 武市東京都大田区57816.44 野村信託銀行株式会社(投信口)東京都千代田区大手町二丁目2番2号762.16 田辺 啓輔兵庫県たつの市661.89 MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)25 CABOT SQUARE, CANARY WHARF, LONDON E14 4QA, U.K.(東京都千代田区大手町一丁目9番7号)401.14 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号330.94 凪 拓史兵庫県加古郡300.85 BBH CO FOR ARCUS JAPAN VALUE FUND(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)PO BOX 1093, QUEENSGATE HOUSE, SOUTH CHURCH STREET GEORGE TOWN CAYMAN ISLANDS KY1-1102(東京都千代田区丸の内一丁目4番5号)260.75 小山 倫良東京都府中市150.42 松田 昌士山口県周南市130.38 計―2,87981.89 (注) 上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。 野村信託銀行株式会社(投信口) 76千株 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 33千株 |
| 株主数-金融機関 | 3 |
| 株主数-金融商品取引業者 | 15 |
| 株主数-外国法人等-個人 | 7 |
| 株主数-外国法人等-個人以外 | 18 |
| 株主数-個人その他 | 1,994 |
| 株主数-その他の法人 | 48 |
| 株主数-計 | 2,085 |
| 氏名又は名称、大株主の状況 | 松田 昌士 |
| 株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
| 株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 該当事項はありません。 |
Shareholders2
| 発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1 発行済株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)3,000,000516,400-3,516,400 (変動事由の概要)普通株式の増加数の内訳は、次のとおりであります。 公募増資に伴う新株発行による増加 486,700株ストック・オプションの行使に伴う新株式発行による増加 29,700株 |
Audit1
| 監査法人1、個別 | 太陽有限責任監査法人 |
| 独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2026年7月27日株式会社TOブックス取締役会 御中 太陽有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士杉 江 俊 志 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 大 塚 弘 毅 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社TOブックスの2025年5月1日から2026年4月30日までの第12期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社TOブックスの2026年4月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 )に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 返金負債の見積り計上監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、会社は、2026年4月30日現在の貸借対照表において、流動負債の「その他」に返金負債を252,861千円計上している。 会社は、出版業界特有の慣行に従い、取次及び書店に配本した出版物について、原則として約定期間内に返品を受け入れることを販売条件とする委託販売制度を採用している。 そのため、会社はそれらの出版物の返品による損失に備えるため、将来返品されると見込まれる予想返金額を見積り、返金負債として貸借対照表に計上している。 予想返金額は、期末時点における取次会社に対する予想返金率等を基礎としており、これらは将来の返品状況が過去実績と同水準であるとの仮定に基づき、直近の実績返金率を用いて見積られている。 そのため、過去の実績返金率を用いた仮定が適切であるかどうかの評価を含む予想返金額の見積りには不確実性を伴うことから、当監査法人は、返金負債の見積り計上が、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、返金負債の見積り計上について、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価返金負債の算定基礎となる売上高及び返品実績データの抽出、並びに予想返金率の算定プロセスに関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 (2)返金負債の見積りの合理性の評価・ 紙書籍の市場環境や返品の傾向について経営者に質問した。 ・ 会社が見積りの算定に用いた「将来の予想返金率が過去実績と同水準で推移する」との仮定について、直近の返金実績と照らして合理的であるかを評価した。 ・ 返金率の算定基礎となっている売上高及び返品額の実績について、外部資料と突合してデータの正確性を検証した。 ・ 会社の算定モデルに基づき、返金負債の金額が正確に計算されていることを再計算により検証した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1. 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2. XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
| 監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 返金負債の見積り計上監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、会社は、2026年4月30日現在の貸借対照表において、流動負債の「その他」に返金負債を252,861千円計上している。 会社は、出版業界特有の慣行に従い、取次及び書店に配本した出版物について、原則として約定期間内に返品を受け入れることを販売条件とする委託販売制度を採用している。 そのため、会社はそれらの出版物の返品による損失に備えるため、将来返品されると見込まれる予想返金額を見積り、返金負債として貸借対照表に計上している。 予想返金額は、期末時点における取次会社に対する予想返金率等を基礎としており、これらは将来の返品状況が過去実績と同水準であるとの仮定に基づき、直近の実績返金率を用いて見積られている。 そのため、過去の実績返金率を用いた仮定が適切であるかどうかの評価を含む予想返金額の見積りには不確実性を伴うことから、当監査法人は、返金負債の見積り計上が、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、返金負債の見積り計上について、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価返金負債の算定基礎となる売上高及び返品実績データの抽出、並びに予想返金率の算定プロセスに関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 (2)返金負債の見積りの合理性の評価・ 紙書籍の市場環境や返品の傾向について経営者に質問した。 ・ 会社が見積りの算定に用いた「将来の予想返金率が過去実績と同水準で推移する」との仮定について、直近の返金実績と照らして合理的であるかを評価した。 ・ 返金率の算定基礎となっている売上高及び返品額の実績について、外部資料と突合してデータの正確性を検証した。 ・ 会社の算定モデルに基づき、返金負債の金額が正確に計算されていることを再計算により検証した。 |
| 全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
| 見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 返金負債の見積り計上 |
| その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
| 報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
BS資産
| 商品及び製品 | 374,023,000 |
| 仕掛品 | 72,162,000 |
| その他、流動資産 | 122,436,000 |
| 工具、器具及び備品(純額) | 60,915,000 |
| 土地 | 61,900,000 |
| 有形固定資産 | 378,286,000 |
| ソフトウエア | 26,489,000 |
| 無形固定資産 | 34,805,000 |
| 長期前払費用 | 950,000 |
| 繰延税金資産 | 147,326,000 |
| 投資その他の資産 | 594,064,000 |
BS負債、資本
| 短期借入金 | 100,000,000 |
| 未払金 | 429,228,000 |
| 未払法人税等 | 613,952,000 |
| 賞与引当金 | 25,340,000 |
| 資本剰余金 | 891,178,000 |
| 利益剰余金 | 5,485,755,000 |
| 株主資本 | 7,271,111,000 |
| 負債純資産 | 10,441,993,000 |
PL
| 売上原価 | 3,274,107,000 |
| 販売費及び一般管理費 | 6,537,198,000 |
| 営業利益又は営業損失 | 1,984,672,000 |
| 受取利息、営業外収益 | 4,556,000 |
| 為替差益、営業外収益 | 1,883,000 |
| 営業外収益 | 8,039,000 |
| 営業外費用 | 38,644,000 |
| 特別損失 | 15,333,000 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 684,943,000 |
| 法人税等調整額 | -56,626,000 |
| 法人税等 | 628,316,000 |
PL2
| 剰余金の配当 | -69,000,000 |
| 株主資本以外の項目の当期変動額(純額) | -175,000 |
| 当期変動額合計 | 885,178,000 |