財務諸表
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| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-26 |
| 英訳名、表紙 | WACOAL HOLDINGS CORP. |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役 社長執行役員 矢島 昌明 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 京都市南区吉祥院中島町29番地 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 京都(075)682局1018番 |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | IFRS |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2【沿革】 1946年6月創業者故塚本幸一が、個人で和江商事を創業1949年11月資本金1百万円をもって和江商事株式会社を設立(京都市中京区)1951年6月本社を京都市中京区室町通姉小路上ルに移転、工場開設、自家製造に着手1957年11月商号をワコール株式会社と改称1959年11月国内縫製子会社として東海ワコール縫製㈱を設立、以降、国内縫製子会社7社設立1964年6月商号を株式会社ワコールと改称1964年9月東京・大阪証券取引所市場第二部及び京都証券取引所に上場1970年8月韓国に合弁会社、㈱韓国ワコール設立1970年10月タイに合弁会社、THAI WACOAL CO., LTD.(現 THAI WACOAL PUBLIC CO., LTD.)設立1970年10月台湾に合弁会社、台湾華歌爾股份有限公司設立1971年1月東京・大阪証券取引所市場第一部に指定上場1978年4月シンガポール営業所(現 WACOAL SINGAPORE PRIVATE LTD.)開設1979年8月第三者割当増資により㈱トリーカの株式を子会社株式として取得1981年6月アメリカ合衆国に現地法人、WACOAL AMERICA, INC.(現 WACOAL INTERNATIONAL CORP.)設立1982年3月第三者割当増資により㈱七彩の株式を子会社株式として取得1983年2月香港に現地法人、WACOAL HONG KONG CO., LTD.設立1983年12月米国法人ティーンフォーム社グループ(現 WACOAL AMERICA, INC.)の全株式取得1986年1月中国に合弁会社、北京華歌爾服装有限公司(現 華歌爾(中国)時装有限公司)設立1989年4月フィリピンに合弁会社、PHILIPPINE WACOAL CORP.設立1990年1月フランスに現地法人、WACOAL FRANCE S.A.(現 WACOAL EUROPE SAS)設立1991年1月インドネシアに合弁会社、INDONESIA WACOAL CO., LTD.(現 PT.INDONESIA WACOAL)設立1993年4月㈱韓国ワコールの合弁契約を解消し、韓国の㈱新栄(現 ㈱新栄ワコール)に出資1995年1月中国に現地法人、廣東華歌爾時装有限公司設立1997年6月ベトナムに現地法人、VIETNAM WACOAL CORP.設立2000年12月北京華歌爾服装有限公司(現 華歌爾(中国)時装有限公司)の合弁契約を解消し、100%子会社へ改組2003年5月マレーシアに合弁会社、WACOAL MALAYSIA SDN BHD設立2003年8月中国に現地法人、大連華歌爾時装有限公司設立2005年10月持株会社体制への移行に伴い商号を株式会社ワコールホールディングスに改称 新設会社分割により株式会社ワコールを設立2008年1月㈱ピーチ・ジョンを株式交換により100%子会社化2009年8月㈱ルシアンを株式交換により100%子会社化2012年4月EVEDEN GROUP LIMITED(現 WACOAL EUROPE LTD.)の発行済株式の全株式を取得したことにより100%子会社化2016年1月タイに合弁会社、A TECH TEXTILE CO.,LTD.他1社設立2019年7月INTIMATES ONLINE, INC.の発行済株式の全株式を取得したことにより100%子会社化2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2024年7月㈱七彩の株式を譲渡2024年9月BRAVISSIMO GROUP LTD.の発行済株式の全株式を取得したことにより100%子会社化2025年4月㈱ルシアンの株式を譲渡 |
| 事業の内容 | 3【事業の内容】 当社の企業集団は、持株会社(当社)1社、子会社46社及び関連会社7社で構成され、インナーウェア(主にファンデーション、ランジェリー及びナイトウェア)、アウターウェア、スポーツウェア、その他の繊維製品及び関連製品の製造、卸売及び製品の消費者への小売を主な事業としており、さらにその他の事業として、飲食・文化・サービス等の事業を展開しております。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループの事業に関わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 (1)ワコール事業(国内) ワコール事業(国内)に属する会社は、当社及び国内子会社8社であります。 国内子会社のうち㈱ワコールは、上記製品の企画・デザインと原材料調達を行い、国内外の縫製会社及びその他の協力工場から仕入れた半製品の検査を経て製品化し、国内百貨店、量販店及びその他一般小売店、また直営店舗、Eコマース(EC)サイトや国内外の販売会社を通じて、それぞれ最終消費者へ供給しております。 縫製会社は㈱ワコールマニュファクチャリングジャパン等2社あり、いずれも㈱ワコールから原材料の供給を受けてインナーウェア、スポーツウェアの縫製加工を行い、半製品を㈱ワコールへ納入しております。 販売会社は㈱ウンナナクール、㈱ランジェノエルがあり、主としてインナーウェア、アウターウェアの製品の販売を行っております。 (2)ワコール事業(海外) ワコール事業(海外)に属する会社は、海外子会社及び関連会社併せて38社であります。 海外子会社は北中米地区9社、欧州地区に7社、アジア・オセアニア地区に16社、計32社あります。 海外関連会社はアジア地区に6社あります。 北中米地区の子会社9社のうちWACOAL DOMINICANA CORP.はインナーウェアの縫製会社で、製品を米国の製造・販売会社であるWACOAL AMERICA,INC.に納入しており、WACOAL AMERICA,INC.はこれら製品を現地の百貨店、専門小売店及びECサイトを通じて最終消費者へ供給しております。 また、販売会社であるEVEDEN INC.は主としてWACOAL LANKA(PRIVATE) LTD.、WACOAL EMEA LTD.から供給を受けたインナーウェア等の製品を販売しております。 欧州地区の子会社7社のうちWACOAL EMEA LTD.は主としてWACOAL LANKA(PRIVATE) LTD.から供給を受けたインナーウェア等の製品を主に英国の百貨店、専門小売店等を通じて最終消費者へ販売しております。 BRAVISSIMO LTD.は主にグループ外から仕入れた製品の販売を行っております。 アジア・オセアニア地区の子会社2社と関連会社4社は、製造・販売会社で、製品をそれぞれ現地の百貨店、専門小売店等を通じて最終消費者へ供給するとともに、一部を㈱ワコール及びアジアの販売会社に供給しております。 販売会社は、WACOAL SINGAPORE PRIVATE LTD.、EVEDEN ISRAEL LTD.等子会社6社と関連会社1社であり、主としてグループ内より供給を受けたインナーウェアの製品をそれぞれ現地の百貨店、専門小売店、直営店舗を通じて最終消費者へ供給しております。 残り8社の子会社のうち、4社はインナーウェアの縫製会社で、2社は原材料製造会社、1社はアジア地区における子会社・関連会社向けの材料調達等、1社は投資会社で現地のインナーウェア等の製造・販売子会社及び関連会社への投資をしております。 (3)ピーチ・ジョン事業 ピーチ・ジョン事業に属する会社は、国内子会社及び海外子会社併せて3社であります。 国内子会社1社、海外子会社2社は、すべて販売会社であり、㈱ピーチ・ジョンは主にグループ外から仕入れた製品の販売を行っております。 (4)その他 その他に属する会社は、国内子会社3社、国内関連会社1社併せて4社であります。 国内子会社3社のうち、㈱Aiは主にグループ外から仕入れた製品の販売を行っております。 残り2社はその他の繊維関連及び不動産賃貸業、その他の事業を行っております。 以上の子会社及び関連会社の概要を図で示すと次頁のとおりであります。 無印:連結子会社 ※ :持分法適用会社 |
| 関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有又は被所有割合(%)関係内容役員の兼任等のうち当社役員(人)設備の賃貸借(連結子会社) ※1・※5㈱ワコール京都市南区5,000ワコール事業(国内)(インナーウェア等製品の研究開発・製品企画,販売)1003事業所用建物賃貸㈱ピーチ・ジョン東京都港区90ピーチ・ジョン事業(インナーウェア製品の製品企画,販売)1002-㈱ワコールマニュファクチャリングジャパン長崎県雲仙市70ワコール事業(国内)(インナーウェア等製品の受託製造)100(100)1事業所用建物賃貸㈱トリーカ大阪府茨木市92同上60(60)1-※1WACOAL INTERNATIONAL CORP.米国ニューヨーク州20,000千US$ワコール事業(海外)(米国持株会社)100(100)1-※5WACOAL AMERICA, INC.米国ニューヨーク州2,062千US$ワコール事業(海外)(インナーウェア製品の製品企画,販売)100(100)--WACOAL DOMINICANA CORP.ドミニカ共和国サントドミンゴ市20千US$ワコール事業(海外)(インナーウェア製品の受託製造)100(100)--WACOAL EUROPE LTD.英国ノーサンプトンシャー州175千GBPワコール事業(海外)(持株会社)1001-WACOAL EMEA LTD.英国ノーサンプトンシャー州250千GBPワコール事業(海外)(インナーウェア製品の製品企画,販売)100(100)--WACOAL EUROPE SAS.フランスサンドニ市8千EURワコール事業(海外)(インナーウェア製品の販売)100(100)--BRAVISSIMO GROUP LTD.英国ウォリックシャー州54千GBPワコール事業(海外)(持株会社)100(100)--BRAVISSIMO LTD.英国ウォリックシャー州49千GBPワコール事業(海外)(インナーウェア製品の製品企画,販売)100(100)--WACOAL HONG KONG CO., LTD.香港3,000千HK$同上80(80)--※1WACOAL INTERNATIONAL HONG KONGCO., LTD.香港373,690千HK$ワコール事業(海外)(インナーウェア製品及び原材料調達)100(100)1-VIETNAM WACOAL CORP.ベトナムビエンホア市54,604百万VNDワコール事業(海外)(インナーウェア製品の受託製造,販売)100(100)--和江留投資股份有限公司台湾台北市59,000千NT$ワコール事業(海外)(台湾持株会社)100(100)1-廣東華歌爾時装有限公司中国広州市17,730千RMBワコール事業(海外)(インナーウェア製品の受託製造)100(100)--※1華歌爾(中国)時装有限公司中国北京市189,364千RMBワコール事業(海外)(インナーウェア製品の製品企画,販売)100(100)1-※1A TECH TEXTILE CO., LTD.タイバンコク市1,000百万THBワコール事業(海外)(原材料の製造)54(54)--その他27社 (持分法適用関連会社) THAI WACOAL PUBLIC CO., LTD.タイバンコク市120百万THBワコール事業(海外)(インナーウェア製品の製品企画,製造,販売)34(34)2-PT.INDONESIA WACOALインドネシアボゴール市2,500百万IDR同上42(42)1-㈱新栄ワコール韓国ソウル市4,500百万WON同上251-台湾華歌爾股份有限公司台湾桃園市800百万NT$同上50(50)2-※4㈱ハウス オブ ローゼ東京都港区934その他(化粧品・ヘアケア製品等の開発,販売)211-その他2社 (注)※1.㈱ワコール、WACOAL INTERNATIONAL CORP.、WACOAL INTERNATIONAL HONG KONG CO., LTD.、華歌爾(中国)時装有限公司及びA TECH TEXTILE CO., LTD.は特定子会社に該当しております。 2.「議決権の所有又は被所有割合」欄の(内書)は間接所有であります。 3.「主要な事業の内容」欄には、報告セグメントの名称を記載しております。 ※4.有価証券報告書の提出会社であります。 ※5.㈱ワコール及びWACOAL AMERICA INC.については、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。 主要な損益情報等㈱ワコール(日本基準)① 売上高84,525百万円 ② 経常利益3,831 〃 ③ 当期純利益10,238 〃 ④ 純資産額105,580 〃 ⑤ 総資産額133,829 〃 WACOAL AMERICA INC.(IFRS会計基準)① 売上収益18,674百万円 ② 税引前利益△622 〃 ③ 当期利益△421 〃 ④ 資本合計25,518 〃 ⑤ 資産合計34,391 〃 |
| 従業員の状況 | (2)【従業員の状況】 ①連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)ワコール事業(国内)4,928[227]ワコール事業(海外)9,274[29]ピーチ・ジョン事業396[35]その他186[90]合計14,784[381](注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。 )であり、臨時従業員数は[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外書きで記載しております。 2.臨時従業員にはアルバイト・パートタイマー等の3ヶ月程度の雇用者を含めております。 3.その他の従業員数が前連結会計年度末に比べ514名減少したのは、主に㈱ルシアン株式の譲渡により同社を連結の範囲から除外したことによるものであります。 ②提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)10345.718.06,204,1573.7(注)1.従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。 )を記載しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.当社の従業員は、全てワコール事業(国内)に属しております。 ③最大人員会社の状況㈱ワコール 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)3,336[68]45.516.84,129,3651.6(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。 )であり、臨時従業員数は[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外書きで記載しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.㈱ワコールの従業員は、全てワコール事業(国内)に属しております。 ④労働組合の状況 提出会社の従業員は、㈱ワコールからの出向者にて構成されております。 ㈱ワコールには、ワコール労働組合が組織されており、全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟に属しております。 また、一部の子会社においてはそれぞれ、労働組合が組織されております。 なお、労使関係は、極めて安定しており、特記すべき事項はありません。 ⑤管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異a.提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者32.0-59.457.466.8(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 なお、男性の育児休業取得対象者がいないため、「-」としております。 3.パート・有期労働者は、契約社員と定年後再雇用者であります。 b.連結子会社(国内)当事業年度補足説明名称管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 (%)(注)1男性労働者の育児休業取得率 (%)(注)2労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者㈱ワコール41.663.649.750.058.9(注)3、4㈱ピーチ・ジョン87.5-36.073.5- ㈱ワコールマニュファクチャリングジャパン20.00.073.777.051.5 ㈱トリーカ24.00.055.859.794.7 ワコール流通㈱11.1-49.781.971.2 ㈱ワコールキャリアサービス33.30.076.282.1- ㈱ワコールアートセンター33.3-56.270.6- ㈱Ai87.7-55.383.240.0 ㈱ウンナナクール0.0-30.134.0- ㈱ランジェノエル50.0-25.430.0- ワコールサービス㈱0.0-58.250.776.0 ワコールアイネクスト㈱50.0-114.967.9117.2 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 なお、男性の育児休業取得対象者がいない会社については、「-」としております。 3.女性活躍推進法による公表数値に合わせるため、各指標について㈱ワコールに提出会社を含めた数値を開示しております。 4.㈱ワコールの正規雇用労働者のうち「管理職」、「総合職」、「販売コース」の「労働者の男女の賃金の差異」は以下のとおりであります。 なお、「労働者の男女の賃金の差異」の詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」に記載しております。 全正規雇用労働者うち管理職うち総合職うち販売コース㈱ワコール50.0%90.9%67.2%- (海外)当事業年度名称管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)WACOAL INTERNATIONAL CORP.33.0WACOAL AMERICA, INC.58.8WACOAL EUROPE LTD.67.6華歌爾(中国)時装有限公司78.7WACOAL HONG KONG CO., LTD.100.0WACOAL SINGAPORE PRIVATE LTD.50.0PHILIPPINE WACOAL CORP.75.0VIETNAM WACOAL CORP.77.8WACOAL INDIA PRIVATE LTD.33.3廣東華歌爾時装有限公司50.0大連華歌爾時装有限公司60.0WACOAL INTERNATIONAL HONG KONG CO., LTD.62.5A TECH TEXTILE CO., LTD.35.5G TECH MATERIAL CO., LTD.55.9(注)1.課長以上のポジション(役員含む)、兼任者は1としてカウントしております。 2.2026年1月末時点の人員・組織体制でカウントしております。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 これらの将来予測には、不確定な変動要素が含まれており、実際の成果や業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があります。 (1) グループ経営理念 ワコールグループは、純粋持株会社である当社のもと、日本、米国、欧州、中国、東南アジアを中心に、インナーウェア事業などを展開し、従前から「人々の美しさに貢献することで、広く社会に寄与すること」を目指して活動を続けてきました。 そして、2022年には、「世界中のあらゆる人々の豊かな生活に貢献すること」、「画一的な外見美ではなく、内面も含めた自分らしさの実現をお手伝いすること」、「環境や人権などさまざまな社会課題の解決に努めること」を目指し、現代社会において私たちが果たすべき社会的使命を「ミッション」として定義しました。 この「ミッション」及び70年を超える歴史の中で受け継いできた「創業の精神」を礎として、各事業会社が複雑化・多様化する社会課題への取り組みを将来の「成長機会」として捉え、事業を通じて「社会課題の解決」と「持続的成長」の両立を目指す「サステナビリティ経営」を推進することで、企業価値の向上に努めていきます。 また、私たちの事業活動は、一人ひとりのお客さまの声に耳を傾け、謙虚に自らを変革し、人と人とが互いに信頼し合う「相互信頼」を積み重ねることで成り立っています。 企業経営の透明性を高めることに継続して取り組み、公正性、独立性を確保することを通じて、「株主」「顧客」「従業員」「取引先」「地域社会」など、すべてのステークホルダーと「相互信頼」の関係を構築することで、社会になくてはならない存在を目指していきます。 ミッション ひとりひとりが 自分らしく美しく いられるように世の中が 自信と思いやりに あふれるようにからだに こころにいちばん近いところで 寄り添い続けます からだのここちよさ、こころの美しさ。 それはまるで引力のように、自分と社会とを結びつけてくれる。 ありたい自分を知り、一歩ずつ近づくこと。 そこで生まれた自信は、多様な人々を受け入れる優しさを育む。 その優しさは、やがて社会や地球へも広がり、思いやりあふれる豊かな未来へとつながっていく。 からだに こころに いちばん近いところで、一人ひとりの輝きに寄り添い続けてきたワコールだから。 変化に挑み、成長を続けることで、世界を美しくする力になれる。 私たちは、そう信じています。 グローバル・コーポレートメッセージComfortable inside. Confident outside. ※「グローバル・コーポレートメッセージ」は、ワコールグループ共通のコミュニケーションメッセージです。 詳しくは、当社ウェブサイトの「ワコールグループについて」をご覧ください。 https://www.wacoalholdings.jp/group/ 創業の精神 目標世の女性に美しくなって貰う事によって広く社会に寄与する事こそわが社の理想であり目標であります 社是わが社は 相互信頼を基調とした格調の高い社風を確立し一丸となって 世界のワコールを目指し不断の前進を続けよう 経営の基本方針1. 愛される商品を作ります2. 時代の要求する新製品を開発します3. 大いなる将来を考え正々堂々と営業します4. より良きワコールはより良き社員によって造られます5. 失敗を恐れず成功を自惚れません 役員・従業員の行動指針(アクション) 「誰かの幸せを想おう」顧客、取引先、ともに働く社員など、周囲の人の幸せを考えられているだろうか「好奇心を持って、五感を使い観察しよう」最近、新たな発見や気づきはあっただろうか「なぜ?何のために?を考えよう」真意や根本原因を理解できているだろうか「異なる意見を尊重しよう」謙虚に人の意見に耳を傾け、忖度抜きで、建設的に議論をしているだろうか「未来志向で判断しよう」目先の結果だけではなく、豊かな未来の実現のために行動しているだろうか「まずやってみよう」リスクを恐れて立ち止まっていないだろうか 挑戦する人を応援しているだろうか「仲間と力を合わせよう」大きな成果を生むために、仲間と切磋琢磨し、共創できているだろうか「誠実に、責任を持ち行動しよう」相手に感謝を伝えているだろうか 人のせいにしていないだろうか (2) 中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」①策定背景と目的 当社グループは、2022年6月に経営理念の実践に向けて、自社が抱える事業課題やお客さまの価値観、社会・環境の変化を見据えつつ、長期的なゴールからのバックキャスティングにより、2030年に向けたグループの将来ビジョンを示す「VISION 2030」を策定しました。 「VISION 2030」では、「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを中長期的に目指す姿として掲げています。 また、「国内の収益性向上と事業領域拡大」「海外事業の拡大と高収益構造への変革」「グループ経営力の強化」「資本効率の高い経営への転換」に取り組むことで、持続的な成長と企業価値の向上を実現します。 ②全体像目指す姿:高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する 『世界のワコールグループ』の定義・グループの商品・サービスや社会的課題に係る取組みが、全てのステークホルダーから高い信頼を得ている・グループの人材、資産、ノウハウ、ネットワークを最大限活用し、世界的規模で競争優位性のある事業展開を行っている・革新的且つ高品質な商品・サービスで、新たな顧客体験を創造し続け、世界中のお客さまの生活を豊かに美しくし続けている・全世界の従業員がグループの目標、使命を理解し、その実現に向け、常識や過去にとらわれずに挑戦している 事業領域:「美」「快適」「健康」領域を、「高い感性と品質」で支えられた新たな商品・サービスで深耕・拡大していく実行方針:重点戦略を実行し、事業の拡大や収益性の向上、経営基盤の強化などに取り組み、社会課題の解決と持続的成長の両立を目指すサステナビリティ経営を推進する ③定量目標(2031年3月期): 定量目標については、前中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)リバイズ(以下、中計リバイズ)の計画未達及び現状の市場環境変化や当社グループの戦略見直しを踏まえ、2022年6月に策定した定量目標から修正を行っています。 当初計画修正計画売上収益2,700億円2,170億円事業利益(事業利益率)270億円(10%)130億円(6.0%)営業利益(営業利益率)270億円(10%)138億円(6.4%)ROE10%7%以上ROIC10%6.5%以上棚卸資産(㈱ワコール:在庫回転率)-2.1回転 ④重点戦略: サステナビリティ経営の推進の方針及び4つの重点戦略については変更しておりませんが、それを実現する施策については現状の市場環境変化や当社グループの戦略見直しを踏まえ、2022年6月に策定した計画から修正を行っています。 重点戦略マテリアリティ(重要課題)サステナビリティ経営の推進国内の収益性向上と事業領域拡大収益性向上に向けた事業の再構築及び新規事業の創出・ECシフトの加速と新規チャネル開拓による成長基盤の強化・事業ポートフォリオの見直し及びSCM・コスト構造改革の継続による収益性向上・「美・快適・健康」領域における事業領域拡大と新たな価値創出海外事業の拡大と高収益構造への変革欧州・インド市場での成長、EC強化による収益性向上・デジタルマーケティング高度化による認知拡大・M&A企業に対するPMI推進とシナジー創出・海外の事業運営体制を変更し、実行スピード向上及びエリア戦略を推進グループ経営力の強化グループガバナンスの強化、多様な人材の獲得、育成、活用・ROIC経営実践による事業ポートフォリオマネジメントの推進とガバナンス強化・成長循環につながる人的資本投資の継続、経営戦略に連動したリソースの最適配分資本効率の高い経営への転換資本コストを上回るROE創出及びステークホルダーへの価値配分最適化・ROE7%以上、資本構成の最適化への取り組み・株主還元と成長投資のバランス最適化 (3) 中期経営計画2029(2027年3月期~2029年3月期)①策定背景と目的 当社グループを取り巻く事業環境は、消費環境の変化や原材料価格の高騰、為替変動等の影響を受け、大きく変化しております。 中計リバイズにおいては、一部施策の進展は見られたものの、売上収益及び事業利益は計画を下回り、事業全体としての収益力改善及び成長の実現には至りませんでした。 この結果は、外部環境の見立ての甘さや変化への対応力に対する柔軟性の欠如に加え、実効力の不足による課題が顕在化したためであると認識しております。 これらの事業環境及び経営課題を踏まえ、当社グループは、従来の事業構造を抜本的に見直し、変化する市場環境に対応した事業再構築を通じて、収益基盤の確立と新たな価値創造の両立を図るとともに、資本効率の向上を目指し、「中期経営計画2029」(以下、本中計)を策定しました。 本中計では、国内事業において事業ポートフォリオを見直し、チャネル環境の変化、多様化・高度化する顧客ニーズやトレンドに対応可能なビジネスモデルへの転換を進めるとともにデジタルと自社の強みを活用したブランド戦略及びチャネル戦略の強化に取り組みます。 併せて、構造改革室によるモニタリング強化及び課題解決を通じ、施策の実効力向上を図ってまいります。 さらに、将来を見据えた先行投資を実施し、新たな価値創造に取り組みます。 海外事業では、従来のグローバル本部から欧米本部、中国・アジア本部の二本部体制にすることで、各地域特性を踏まえたエリア成長戦略の強化に加え、意思決定の迅速化、ガバナンス向上、実効力向上を図ってまいります。 また、これらの取り組みに加え、原価及び販管費率の低減や不採算事業の見直しを通じて収益力を向上させるとともに、資産効率の改善及び資本構成の最適化により資本効率の向上を図り、中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。 ②全体像基本方針:既存事業の再構築及び新価値創造の強化により収益力向上と成長基盤を固め、資本効率向上と両輪で中長期的な企業価値向上を目指す重点戦略:(1)国内の収益性向上と事業領域拡大(2)海外事業の拡大と高収益構造への変革■事業の再構築(国内事業/海外事業)・インナーウェアを軸にボディデータを活用しからだとこころのソリューションビジネス「エンパワーメント ソリューション」への進化・コンディショニングウエア「CW-X」の国内外での売上拡大・B2B(卸主体)からD2C(直営/EC)へのチャネル転換・不採算事業の構造的な見直し・ビジネスモデル改革の継続■新価値創造(国内事業)・「SCANBE」の価値創出領域の拡大・「Melooop」研究開発強化、ビジネス拡大、量産化検証・「SPIRAL」唯一無二のワコール文化資産を活用したビジネス拡大(3)グループ経営力の強化・ROIC経営実践による事業ポートフォリオマネジメントの推進とガバナンス強化・成長循環につながる人的資本投資の継続、経営戦略に連動したリソースの最適配分(4)資本効率の高い経営への転換・ROE7%以上、資本構成の最適化への取り組み・株主還元と成長投資のバランス最適化 定量目標(2029年3月期): 本中計では、事業構造の再構築及び新たな価値創造の推進により、収益力の回復と資本効率の改善を図り、最終年度となる2029年3月期において、売上収益2,010億円、事業利益85億円、営業利益93億円、ROE 4.3%以上、ROIC 4.0%以上の達成を目標としています。 当該目標は、中計リバイズにおける未達の要因を踏まえ、事業ポートフォリオの見直しやコスト構造改革の継続に加え、成長領域への資源配分の最適化等を通じた各施策の進展による収益性の改善を見込んでいます。 なお、資本効率性の改善を図り、筋肉質な企業体質を実現するために、当社グループではROICマネジメントの導入し、実践しております。 全社としての財務目標管理として活用するだけでなく、各グループ会社や事業部門の投下資本に対する収益性を可視化し、事業ポートフォリオの最適化及び投資判断の高度化を図ることで、収益力及び資本効率の改善に取り組んでまいります。 2029年3月期売上収益2,010億円事業利益(事業利益率)85億円(4.2%)営業利益(営業利益率)93億円(4.6%)ROE4.3%以上ROIC4.0%以上EPS145円以上棚卸資産(㈱ワコール:在庫回転率)2.0回転 財務方針:1.収益力の改善を最優先課題として取り組むと同時に、棚卸資産(在庫)の圧縮や政策保有株式の縮減、企業価値向上に寄与しない不動産の整理を進めることで、資本効率を改善しROE向上を実現2.将来成長への投資を優先すると同時に、資本効率の改善に向けて積極的な株主還元を実施 配当方針: 当社は、株主の皆さまへの利益配分について、収益力向上のための積極的な投資による企業価値の向上を図りながら、1株当たり当期利益(EPS)の増加を図るとともに、連結業績を考慮しつつ安定的な配当を実施させていただくことを基本方針としております。 キャッシュ・フロー・アロケーション(2027年3月期~2029年3月期): 本中計においては、収益力の向上に努めるとともに、引き続き、棚卸資産の圧縮や政策保有株式の縮減、企業価値向上に寄与しない不動産の整理を進めていきます。 また、それにより創出したキャッシュについては、成長投資を優先しつつ、資本効率の向上に向けて、積極的な株主還元を実施する方針です。 事業戦略と財務戦略の両面でROEやROIC目標の達成に向けて取り組んでまいります。 2029年3月期計画:キャッシュイン有利子負債、アセットライト450億円政策保有株式売却200億円営業キャッシュ・フロー300億円3カ年 創出キャッシュ 約950億円キャッシュアウト配当還元150億円自己株式取得350億円成長投資450億円 ③「VISION 2030」における中計経営計画2029の位置づけ 中計リバイズ期間は、「VISION 2030」の達成に向けた体質改善フェーズと位置付け、事業構造の見直しやコスト構造改革等の施策を推進してまいりましたが、本業の収益力の回復には課題を残す結果となりました。 これを踏まえ、本中計は、「VISION 2030」の達成に向けた事業再構築フェーズと位置付けており、事業の再構築及び新たな価値創造並びにビジネスモデル改革を推進することで、収益性の改善及び持続的成長に向けた基盤の確立を図る計画です。 また、本中計期間においては、各施策の実効性を高め着実に推進することで、収益力の回復及び資本効率の向上を進めるとともに、その成果を踏まえ、「VISION 2030」の成長移行フェーズにおける持続的成長の実現につなげてまいります。 本中計の推進を通じて、経営の実効性を高め、「VISION 2030」に掲げる目標の達成確度の向上を図ります。 ④資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応 当社グループは、本中計及びVISION 2030においても企業価値向上(PBR向上)に向けた施策を推進しています。 企業価値向上に向けては、事業の再構築及び新価値創造並びにビジネスモデル改革により収益力の改善を図るとともに、ROICマネジメントの実践を通じた投下資本の効率化及び事業ポートフォリオの最適化を進め、資本効率の向上に取り組みます。 また、株主還元を継続しつつ、将来の成長に向けた投資を強化するとともに、資産及び資本構成の最適化を図ることで、バランスシートの改善も進めます。 これらの取り組みにより、資本コスト(7%程度)を上回るROEの創出及び持続的成長に対する期待の醸成を通じてPERの改善を図り、PBRの向上につなげます。 なお、中長期的にはROE10%以上を達成することを目標としています。 (4) 2027年3月期の方針 当社グループは、中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」で「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを中長期的に目指す姿として掲げています。 2027年3月期については、VISION 2030の重点戦略である「国内の収益性向上と事業領域拡大」「海外事業の拡大と高収益構造への変革」「グループ経営力の強化」「資本効率の高い経営への転換」の4つの取り組みを継続、着実に実行することで、持続的な成長と企業価値向上の実現を目指します。 国内事業においては、「CW-X」の強化や新規チャネル開拓に加え、デジタルサービスによる顧客データ活用を通じて顧客接点の拡大と販売力の強化を推進します。 また、サプライチェーン改革を進めるとともに、コスト構造改革も継続し、基礎収益力の回復に取り組みます。 加えて社長直轄の専属チーム「構造改革室」を新設し、これらの施策や改革について、モニタリングの強化に加え、課題発生時には組織横断的に解決を主導し、計画達成への実効性向上を図ります。 海外事業については、不透明な事業環境が継続する中、従来体制を見直し、欧米及び中国・アジアの2本部体制へ再編し、エリア戦略の推進、意思決定の迅速化とガバナンス強化を図ります。 あわせて、デジタルマーケティング等による顧客接点の拡大を通じてEC成長を推進するとともに、M&A先のPMIによるシナジー創出により、収益性向上と競争力強化に取り組みます。 以上の取り組みにより、2027年3月期の連結業績は、売上収益1,876億円、事業利益5億円、営業利益15億円、税引前利益26億円、親会社の所有者に帰属する当期利益18億円を見込んでいます。 売上収益は、国内における商品力強化や新規チャネルの開拓、海外においては買収効果等により増収を見込んでいます。 事業利益は、増収による増益を予定しておりますが、営業利益は、前期における固定資産売却益等の計上による反動で、大幅な減益となる見込みです。 年間の主要な為替レートは、1米ドル=155.00円、1英ポンド=210.00円、1中国元=22.00円として計画を策定しています。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループの対処すべき課題は以下のとおりです。 ①国内:市場環境の変化を踏まえた事業構造の変革 女性用インナーウェア市場は、人口動態の変化や消費行動の多様化を背景に縮小傾向にあり、加えて競争環境の激化や購買チャネルの変化が進んでいます。 このような事業環境のもと、主力であるインナーウェア事業については、「成長回帰」を前提とするのではなく、市場規模に応じた適切な事業構造への転換を図っていきます。 また、これまで培ってきた技術・知見や保有するボディデータなどの強みを生かし、当社グループだからこそ提供できる価値を通じて、利益を創出する事業モデルへの変革を進めてまいります。 具体的には、従来の「インナーウェア」から、体型データに基づく「エンパワーメントソリューション」へと事業領域を再定義し、付加価値の高いソリューション提供を強化します。 ②国内:収益力改善に向けたコスト構造改革の継続 基礎収益力の回復を図るため、コスト構造改革を継続します。 プライシングについては、原材料費などのコスト動向や需要特性を踏まえ、売上への影響を最小化しながら価格の最適化を行うことで、粗利率の安定化及び改善を図ります。 また、生産体制や調達の見直しを通じて、構造的に上昇する製造コストの増加影響を低減するとともに、定番・継続品の比率を高めることで返品等のロス削減や業務効率の向上につなげていきます。 これらの取り組みを通じて、選択と集中を徹底し、事業環境の変化に対応した最適なコスト構造の実現を目指します。 ③国内:デジタルと自社の強みを活かしたブランド・顧客戦略の強化 徹底した「顧客起点」でのブランドマネジメントを推進し、提供価値が明確で魅力あるブランドの育成に継続的に取り組みます。 また、お客さまとの深く広く長い関係性を構築し、最適な顧客体験を提供するため、顧客起点のDXを推進します。 「ワコールメンバーズ」の購買データに加え、「顧客の声」や「販売員の接客に基づく知見」についてもデジタルを活用して分析し、その知見を顧客体験の高度化に活かします。 さらに、販売員によるコンサルティングサービスに加え、3D計測サービスやアプリを活用することで、リアルとオンラインを融合した顧客体験を提供するとともに、自社EC経由で実店舗へ取り置き・取り寄せするサービスの展開を強化するなど、多様な接点を通じた顧客体験の向上を図っていきます。 ④海外:グループ経営強化を目的とした事業運営体制の強化 従来のグローバル本部から、HD社長直下の「欧米本部」及び「中国・アジア本部」の2本部体制へ再編し、意思決定から実行までのスピード向上を図るとともに、ガバナンス及びモニタリングの強化を推進します。 米国については、2026年4月に買収したGlamorise Foundations, Inc.とのPMIの着実な実行に加え、ECの拡大や「CW-X」を中心とした成長ブランドの育成を進めます。 欧州については、2024年9月に買収したBravissimo Group Limitedとのシナジーの最大化、また、新たなチャネルの開拓やEC拡大による成長基盤の強化に努めます。 また、中国については、店舗損益管理の厳格化や赤字店舗への対処を徹底するとともに、売上規模に見合った機能・体制の見直しとコストコントロールを通じて、事業効率の向上を図ります。 ⑤ガバナンス:経営管理基盤の強化を通じた収益力と資本効率の改善 資本効率性の改善を図り、筋肉質な企業体質を実現するために、当社グループではROICマネジメントを導入しております。 ROICは、全社としての財務目標管理の指標として活用するとともに、成果を的確に測定するパフォーマンスマネジメントの手段として位置づけ、現場の改善活動と投資家をはじめとするステークホルダーが期待する収益力・資本効率の向上を定量的に結び付け、経営管理の実効性を高めることで、持続的な企業価値の向上に努めます。 ⑥その他の課題 気候変動などの環境問題や人権問題の深刻さは増しており、適切な対応と予防が必要であると認識しております。 当社グループは引き続き、複雑化・多様化する社会課題への取り組みを将来の「成長機会」と捉え、事業を通じて「社会課題の解決」と「持続的成長」を両立する「サステナビリティ経営」を推進してまいります。 マテリアリティ(重要課題)の項目として定めた「顧客への提供価値の最大化」、「従業員ひとりひとりの成長と働きがいの高い組織の構築」、「次世代に向けた地球環境の保全」、「すべての人が自分らしく活躍できる社会の実現」、「持続的成長の実現に向けたガバナンスの強化」への取り組みを着実に推進することで、「社会課題の解決」と「持続的成長」の両立を図り、企業価値の向上に努めます。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 これらの将来予測には、不確定な変動要素が含まれており、実際の成果や業績などは、記載の見通しとは異なる可能性があります。 (1)サステナビリティ共通 気候変動などの環境問題や人権問題はさらに深刻さを増しており、持続可能な社会に向けた取り組みが強く要請されています。 当社グループでは、社会からの要請に応えることはもちろんのこと、複雑化・多様化する社会課題への取り組みを将来の「成長機会」として捉え、事業を通じて「社会課題の解決」と「持続的成長」の両立を目指す「サステナビリティ経営」を推進することで、企業価値の向上に努めていきます。 また、当社グループの企業価値向上を実現するためには、会社のあるべき姿や使命を明確にして行動できる社員を増やすことも重要な課題であります。 経営理念の実践者を増やすことで、従業員一人ひとりの自己成長と企業成長を実現していきます。 ①ガバナンス 当社グループでは、「サステナビリティ経営」を推進し、事業を通じた「社会課題の解決」と「持続的成長」の両立を実現するため、2022年4月から、「サステナビリティ委員会」を設置しています。 また重要なサステナビリティ課題への対応強化を図るため、同委員会の傘下に、4つの「部会」を設置しています。 「サステナビリティ委員会」は、代表取締役社長執行役員を統括責任者兼委員長とし、業務執行取締役及び委員長が任命した執行役員により構成しています。 同委員会は、原則として取締役会と同日に四半期ごとに1回開催するほか、必要に応じて臨時に開催し、サステナビリティに関する基本方針及び当社グループの経営戦略との整合性を踏まえ、重要課題に対する具体的な施策の立案、進捗状況のモニタリング、達成状況の評価を行っています。 取締役会は、「サステナビリティ委員会」から定期的に報告を受け、気候変動・地球環境問題、人権の尊重を含むサステナビリティ課題への対応状況について監督しています。 あわせて、当該取り組みが当社グループの中長期的な価値創造及び持続的な成長に資するものとなるよう、経営資源の配分や事業ポートフォリオに関する戦略の実行状況について監督機能を発揮しています。 2026年3月期においては、「サステナビリティ委員会」を取締役会と同日に5回開催しました。 同委員会では、「事業活動に伴う温室効果ガス排出量の削減」「資源循環型社会の実現に向けた取り組み」「責任ある調達活動の推進」「事業活動を通じた人権尊重の取り組み」を重要な審議事項と位置づけ、中期経営計画期間における目標設定並びに具体的施策の検討及び進捗状況の管理を行いました。 <サステナビリティ推進体制図> <推進部会について> 「サステナビリティ委員会」傘下に「カーボンニュートラル部会」、「資源循環部会」、「CSR調達部会」、「人権・D&I部会」を設置しています。 各部会の推進責任者はサステナビリティ委員会の委員長が任命した執行役員が務め、当社の執行役員や従業員、並びにグループ会社の取締役や執行役員及び従業員により構成しています。 また、常勤監査役が各部会に出席し、当該方針に沿って社内外の利害調整、課題解決が図られているか、その審議過程が適宜取締役会に報告・答申されているかを確認しています。 各部会の役割及び活動内容は以下のとおりです。 カーボンニュートラル部会:目的・役割当社グループの事業活動における環境影響・環境リスクを低減し、自主的かつ積極的に環境保全の活動を推進するため、気候変動対応やバックオフィスの環境負荷軽減など環境課題に関する活動方針や取り組み、環境保全に関連する戦略投資案件を審議するとともに、進捗状況のモニタリングを行います。 3カ年の活動方針(2024年3月期~)・国内:温室効果ガス排出量削減に向けた行動計画の策定・実行・海外:温室効果ガス排出量の試算、削減目標の策定2026年3月期具体的な活動・国内における温室効果ガス排出量削減計画の進捗状況を取締役会に報告・海外主要工場における温室効果ガス排出量削減ポテンシャル及びEMS調査結果を取締役会に報告・将来的なサステナビリティ関連財務開示の充実を見据えたクラウドシステム導入を決議・VISION2030マテリアリティのKPI目標値を取締役会に提案し決議 資源循環部会:目的・役割資源循環型社会の実現に向けて、サプライチェーン上の資源・資材の持続可能な利用及び省資源対策、廃棄物の削減・リサイクルを推進するため、環境配慮型資材の調達方針や品質基準を審議するとともに、生産や調達活動における廃棄物削減の進捗状況のモニタリングを行います。 3カ年の活動方針(2024年3月期~)・環境配慮型素材の使用比率の引き上げ・製品廃棄の削減・工場、仕入先における残材料の廃棄削減2026年3月期具体的な活動・完成品として仕入れている製品における環境配慮型素材使用比率の調査を開始・製品に関する環境負荷の低い廃棄方法の検討・実施内容を取締役会に報告・残材料を活用したワークショップの開催など、新たな価値を提供するエコ活動の実施・VISION2030マテリアリティのKPI目標値を取締役会に提案し決議 CSR調達部会:目的・役割当社グループのCSR調達に関する計画立案と進捗確認の責任を担い、「ワコールグループCSR調達ガイドライン」に定める内容の遵守状況を、製造委託先や原材料調達先の自己評価等によるモニタリングから、分析・評価フィードバック、是正・改善計画、フォローアップという一連のサイクルを機能させることによって、的確に把握するとともに、継続的に是正・改善を行う取り組みを主導します。 3カ年の活動方針(2024年3月期~)・「人権」「労働慣行」「環境」「倫理」など、社会的要求事項の的確な状況把握と継続的な是正・改善・実効性、合理性を伴った活動対象工場の拡大2026年3月期具体的な活動・2年に一度実施するサプライヤーの自己評価シートを実施し、モニタリング結果を取締役会に報告・外部グリーバンスメカニズム(人権救済プラットフォーム)の来期導入に向けて、仕入先へ説明を実施・VISION2030マテリアリティのKPI目標値を取締役会に提案し決議 人権・D&I部会:目的・役割人権方針に基づく人権尊重の責務が果たされ、その業務執行が適正に行われるよう、人権擁護に関わる教育啓発活動、及び人権デュー・ディリジェンスの実行への助言・提言を行います。 また、多様な社員を受け入れ、個々の能力を存分に発揮できる職場環境の実現に向けて、社内セミナーの開催をはじめとした各種施策を実施していきます。 3カ年の活動方針(2024年3月期~)・人権リスクの特定、人権デュー・ディリジェンス実施体制の構築・改正障害者差別解消法、LGBTQ+顧客への対応方針の策定・実行・DE&I推進に関するロードマップ策定・開示2026年3月期具体的な活動・外部グリーバンスメカニズム(人権救済プラットフォーム)導入を取締役会に提案し決議・㈱ワコールの従業員を対象とした人権教育の実施を取締役会に提案し決議・㈱ワコールのマネジメント層を対象とした「アンコンシャスバイアス」に関する研修の実施・当社及び㈱ワコールの取締役、執行役員を対象とした「カスタマーハラスメント」に関する研修の実施・VISION2030マテリアリティのKPI目標値を取締役会に提案し決議 ②戦略 世界での人口増加、少子高齢化、デジタル革命の進行、グローバル化、気候変動や人権課題の深刻化など、将来の予測は難しくなっています。 当社グループでは、中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」の策定にあたり、マクロトレンドや多様なステークホルダーからの要請事項を考慮に入れつつ、2030年までに想定される事業課題と社会・環境課題を洞察し、「解決すべき社会・環境課題」と「事業成長」の両評価軸からマテリアリティ分析(重要度評価)を行ったうえで、マテリアリティ(重要課題)を設定しています。 (マテリアリティについては、「④指標及び目標」をご覧ください) ③リスク管理 当社グループの経営全般に関するリスクについては、代表取締役社長執行役員をリスク管理統括責任者とし、代表取締役副社長執行役員を委員長とする「企業倫理・リスク管理委員会」(事務局はリスク主管部署である経営企画部)を設置し、重要リスクへの対応と定期的なモニタリングを行っています。 また「企業倫理・リスク管理委員会」は、当社グループ全体のリスク管理体制の運営状況を毎年定期的に取締役会の議長でありリスク管理統括責任者である代表取締役社長執行役員へ報告を行っています。 なお、各事業部門や子会社で管理可能なリスクについては、各組織が事業活動の中で対応を行っています。 詳しくは、「3 事業等のリスク (1)リスク管理体制」をご覧ください。 また、当社グループのサステナビリティ課題に係るリスク及び機会については、「サステナビリティ委員会」及び傘下の各部会にて、直接操業及び一部上流・下流までを含むサプライチェーン全体への影響を短中長期的な視点で検証するとともに、それらの結果をさらに上部機関である「取締役会」に報告し、最終的に特定・評価するプロセスとなっています。 また、それらのリスク及び機会の重要度については、事業への影響度や発生可能性、事業戦略との関係性などを勘案し評価しています。 同時に、リスクの管理についても「サステナビリティ委員会」及び各部会におけるモニタリングや達成状況の評価を通して実施しています。 ④指標及び目標 当社グループは、「サステナビリティ経営」を推進し、事業を通じた「社会課題の解決」と「持続的成長」の両立を図るため、11のマテリアリティ(重要課題)を特定し、これらに対応する指標を設定しています。 なお、2030年の目標については、2027年3月期~2029年3月期 中期経営計画2029の策定に合わせて内容を整理し、今回新たに開示しています。 顧客:顧客への提供価値の最大化 マテリアリティ具体的な取り組み2030年までのKPI項目2030年の目標1パーソナライゼーションの追求による顧客体験価値の向上お客さまの感動を生むために、お客さまとのつながりを増やし、お客さまから学ぶワコールグループとつながりを持つ顧客数の拡大・ワコールメンバーズアクティブ会員数:260万人(構成比45%)2事業領域拡大への挑戦お客さまをあらゆる角度でサポートするための、新領域への挑戦事業成長と収益力の向上・既存事業における新領域の売上高:2,220百万円・新規事業の売上高:2,000百万円・EC売上比率:日本29%、米国67%、欧州45%、中国39%世界のお客さまに感動を届けるための、グローバル成長の実現海外での事業拡大・海外主要国の売上高:米国396億円、欧州428億円、中国86億円3商品品質の深化とサービス品質の構築時代の要求する品質管理体制及び、品質レベルの追求商品品質の継続的な監視と改善活動の実施・モノづくり関連部門の品質活動実施率100%の維持及び品質啓蒙活動の継続実施 従業員:従業員ひとりひとりの成長と、働きがいの高い組織の構築 マテリアリティ具体的な取り組み2030年までのKPI項目2030年の目標4自らの可能性を広げ、自信と誇りを持ち活躍できる人財への成長世代・役職関係なく、主体的に自己能力を高め、熱意をもってチャレンジする人財育成熱意を持ってチャレンジできる人財育成と環境の整備・エンゲージメント調査結果「成長の機会」のポジティブ回答率:50%以上5共創・協業による高い成果を発揮できる組織づくり多様な立場の人が協力し、ミッションを達成できる組織風土の醸成多様な立場の人が協力できる労働環境の整備・エンゲージメント調査結果「協力体制」のポジティブ回答率:80%以上会社のあるべき姿や使命を明確にして行動できる従業員の増加・エンゲージメント調査結果「ビジョンへの共感」のポジティブ回答率:80%以上6継続的な従業員の健康増進と健康意識の向上従業員のこころと身体の健康増進「生産性」「心身の健康」の向上・疾病による総休業日数(アブセンティーズムの改善):20,000日以下健康への理解力(リテラシー)の向上・生活習慣改善に関する行動変容の意志ありの割合:80%以上 環境:次世代に向けた地球環境の保全 マテリアリティ具体的な取り組み2030年までのKPI項目2030年の目標7環境負荷を低減する事業活動の推進脱炭素社会の実現CO2排出量の削減・自社排出量(Scope1&2):2020年3月期比30%以上削減<対象:国内事業所・工場・流通センター>・サプライチェーン排出量(Scope3):2020年3月期比20%削減<対象:ワコール事業(国内)>廃棄物削減の推進製品廃棄率の低下・製品廃棄:ゼロ<対象:㈱ワコール>資源循環型社会の実現環境配慮型素材の使用率向上・環境配慮型素材の使用比率:30%以上<対象:㈱ワコール>※詳細については、「(2)気候変動への対応」をご覧ください。 社会:すべての人が自分らしく活躍できる社会の実現 マテリアリティ具体的な取り組み2030年までのKPI項目2030年の目標8社会課題を解決する共創イノベーションの推進人権の尊重とCSR調達活動の推進人権デュー・ディリジェンスの構築・実施、人権教育の推進・人権デュー・ディリジェンスの着実な推進を目指した人権教育の受講率:100%CSR調達活動の対象範囲拡大・原材料メーカー及び染色工場を対象としたCSR調達現地監査の実施 ガバナンス:持続的成長の実現に向けたガバナンスの強化 マテリアリティ具体的な取り組み2030年までのKPI項目2030年の目標9透明性の高い経営の実践実効性の向上を実現する最適なコーポレート・ガバナンス体制の維持・構築取締役会の機能発揮と多様性確保・社外役員比率:50%以上10リスクマネジメント体制の強化法令遵守の徹底と高い倫理観を持った組織体の構築コンプライアンス意識向上のための啓発活動の実施・e-ラーニング受講率:100%11収益性、資本効率の継続的改善経営戦略の実行と役割権限の明確化成長の実現に向けた事業ポートフォリオマネジメントの実行・ROICの達成:6.5%以上・事業利益率の達成:6.0% (2)気候変動への対応(TCFD提言への取り組み) 地球や企業活動に重大な影響を及ぼす気候変動は、当社グループの経営にとってリスクであると同時に、新たな事業機会をもたらすものと考え、健全な企業としての発展と持続可能な社会の実現を目指して、環境課題の解決に向けた取り組みを推進するとともに、環境情報に関する開示の拡充に取り組んでいます。 温室効果ガス排出量の削減に向けて: 脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進め、サプライチェーンにおける温室効果ガスの排出量削減をより確実なものにするため、2021年(2020年3月期排出量)からワコール事業(国内)のサプライチェーン全体における温室効果ガス排出量(Scope3)の算定を開始しました。 また、2030年に向けた国内事業所における温室効果ガス排出量(Scope1&2)の削減目標を開示したほか、2022年6月には、ワコール事業(国内)のサプライチェーン全体における温室効果ガス排出量(Scope3)の削減目標も開示しています。 削減プロセス: サステナビリティ委員会傘下のカーボンニュートラル部会を中心に、温室効果ガス排出量の削減目標の達成に向けた具体的な行動計画の検討及び進捗管理を行っています。 国内における自社排出量の削減に向けては、自社保有の流通センターや工場への太陽光発電システムの導入に加え、事業所においても省エネルギー機器への切り替えを進めています。 また、サプライチェーンにおける排出量削減については、サプライヤーとの協働が重要であるとの認識のもと、削減に向けた行動計画やプロセスの検討を行うとともに、主要カテゴリにおいて一次データを活用した算定方法へ変更しています。 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への対応: 当社グループは、2021年9月、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言へ賛同を表明しました。 また、TCFDの提言に沿った、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4項目についての情報については、2022年6月末より開示しています。 ①ガバナンス 気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ共通のガバナンスに組み込まれています。 詳しくは、「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」をご覧ください。 ②戦略 当社グループでは、事業への影響が大きいと考えられるリスク及び機会を優先的に対象とし、現時点で入手可能なデータに基づくシナリオ分析を実施することで、気候変動問題による影響の評価に取り組んでいます。 今後も、分析に資するデータの収集に努めるとともに、シナリオ分析の精緻化及び対象範囲の拡大に取り組みます。 TCFD提言に基づくシナリオ分析: 当社グループは、TCFD提言に基づき、2023年3月期に気候変動に関するシナリオ分析を実施し、公表しました。 さらに、2025年3月期には、リスク及び機会の洗い出しを改めて行い、サプライチェーン上流を含めてシナリオ分析の対象範囲を拡大しました。 2025年3月期のシナリオ分析では、グループ全体の売上高に占める比率が最も高いワコール事業(国内)を対象に、気温上昇が2℃及び4℃となる世界を想定し、リスクと機会の抽出及び対応策の検討を行いました。 リスクと機会の種類、その具体的な内容、影響度及び対応策は以下のとおりです。 主なリスク: 当社グループの事業、戦略、財務計画等に影響を及ぼす可能性のある物理的リスクとして、暴風雨や洪水等の異常気象の激甚化による店舗、工場、物流倉庫への影響を想定しています。 また、移行リスクとして、政策・法規制面として炭素税の導入の他、価格上昇等への対応が必要となる可能性を認識しています。 リスク・機会の種類例2030年時点の影響対応策2℃4℃移行政策・法規制炭素税の導入リスク炭素税(※1)、温室効果ガス排出の抑制のための機器導入など、対応コストの増加中-・再生可能エネルギーの導入とともに、省エネ・創エネ活動などの推進により、コスト増加を回避または軽減(導入済みの設備)太陽光発電システム(ワコール流通㈱守山流通センター、㈱ワコールマニュファクチャリングジャパン長崎雲仙ファクトリー)・サプライヤーと協働でCO2排出量削減を推進・よりエネルギー効率の良い機器への切り替えを行うことで、導入後のコストを低減・モーダルシフトの活用など、輸送の効率化市場規制強化による原材料コストの上昇リスク環境配慮型素材の使用比率上昇による製品原価の上昇中-・原材料使用点数及びカラー数の集約によるコスト抑制・業界各社との連携や協業などによる環境配慮型素材のコスト削減物理的急性異常気象の深刻化・増加リスク異常気象増加に伴う店舗被害による損害、及び店舗営業日減少による売上減少小中・国内ではEC事業拡大と強化によるビジネスモデルの変革を図り、店舗の売上減少をECでカバーできる販売体制を構築(EC比率の目標値)(※2)2030年:29%異常気象増加に伴う工場被災による損害、及び工場停止による販売機会の損失中中・BCP基礎計画に基づき災害等の発生時に被害を最小限にとどめるとともに、早急なる操業回復に努めることで、事業のレジリエンスを高める・工場停止による売上減少に対しては、工場の複数拠点化によるリスク分散を図ることで被害を最小化異常気象増加に伴う物流倉庫被災による損害及び販売機会の喪失大大・BCP基礎計画に基づき災害等の発生時に被害を最小限にとどめるとともに、早急なる操業回復に努めることで、事業のレジリエンスを高める慢性降雨日の増加や平均気温の上昇リスク豪雨や気温上昇に伴う在宅需要、酷暑に伴う外出機会の減を受け、店舗売上が縮小-(※3)-(※3)・自社ECの利便性向上及び他社EC含めたEC事業の拡大と強化により、消費者の購買機会及び意欲の低下リスクを軽減営業利益に対する影響:大(5億円以上)、中(1億円以上)、小(1億円未満)(※1)炭素税導入によるコストについては、Scope1&2の2030年削減目標の達成を前提とした場合、当社への影響は限定的であると想定しています。 (※2)VISION 2030 マテリアリティ(重要課題)におけるEC比率目標。 (※3)慢性的な物理リスクに伴う店舗売上への影響額については一定の影響を認識していますが、将来の需要動向等に係る不確実性が大きく、現時点では合理的な定量評価は実施していません。 主な機会: 当社グループは、高い感性と品質に支えられた製品を提供し、消費者に長く愛用される製品づくりを実践することで、製品ライフサイクル全体における環境負荷の低減を図り、結果として温室効果ガス排出量の抑制につながると考えています。 また、低炭素型商品や資源循環が可能な商品への志向の高まりなど、消費者や社会の環境意識の高まりは、事業機会の拡大につながる可能性があると認識しています。 リスク・機会の種類例2030年時点の影響対応策2℃4℃移行評判環境意識の高まりによる消費者意識の変化機会環境配慮型製品の提供による消費需要の拡大中中・品質の高いものづくりを推進し消費者に長く使用いただくことで、製品廃棄の削減へ貢献・環境配慮型製品を拡充し、環境意識の高い消費者への販売を拡大・マーケティング戦略と連動した環境配慮型商品の訴求やブラリサイクル活動などを通じて、サステナビリティに対する企業姿勢を発信物理的慢性降雨日の増加や平均気温の上昇機会豪雨や気温上昇に伴う在宅需要、酷暑に伴う避暑需要の増加を受け、新たな製品の需要が拡大-(※1)-(※1)・酷暑や豪雨による消費者ニーズの変化を認識し、ニーズに対応する機能性製品の開発を強化・ノンワイヤー商品など、在宅ニーズに対応する製品開発を強化・災害時の備えとして、インナーウェアの重要性についての啓発活動を行う営業利益に対する影響:大(5億円以上)、中(1億円以上)、小(1億円未満)(※1)慢性的な物理リスクに伴う製品・サービスに関する機会については一定の影響を認識していますが、将来の需要動向等に係る不確実性が大きく、現時点では合理的な定量評価は実施していません。 ③リスク管理 気候変動に関するリスクは、サステナビリティ共通のリスクに含めて管理しています。 詳しくは、「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」をご覧ください。 ④指標と目標 当社グループは、気候変動問題への対応及び脱炭素社会の実現に向け、2030年に向けた環境活動目標として「環境目標 2030」を設定しています。 「環境目標 2030」については、これまでの取組状況や事業環境の変化等を踏まえ、サステナビリティ委員会において進捗状況の確認及び検討を行い、一部の項目について目標内容の見直しを実施しました。 当該見直しは、削減施策の進捗状況、外部環境の変化及び投資の実現可能性等を総合的に勘案したものであります。 なお、環境目標の達成状況及び目標内容の妥当性については、今後もサステナビリティ委員会において定期的に確認します。 環境目標 20301.自社排出量(Scope1&2)2020年3月期比「30%以上削減」対象:国内の事業所・工場・流通センター温室効果ガスの自社排出量(Scope1&2)削減を目指し、順次再生可能エネルギーへの切り替えを実施2.製品廃棄「ゼロ」対象:㈱ワコール製品廃棄ゼロを目指すとともに、工場での残材料破棄削減に向けた取り組みを推進3.環境配慮型素材の使用比率「30%以上」対象:㈱ワコール再生繊維やリサイクル糸などに切り替えるなど、環境配慮型素材の使用比率を高める4.サプライチェーン排出量(Scope3)2020年3月期比「20%削減」対象:ワコール事業(国内)温室効果ガスのサプライチェーン排出量(Scope3)削減を目指し、サプライヤーとの取り組みを推進 温室効果ガス排出量は「GHGプロトコル」に準じて算定しており、2026年3月期までの実績は以下のとおりです。 国内 (単位:t-CO2e) 2020年3月期基準年2024年3月期2025年3月期2026年3月期Scope11,7841,5781,5131,439Scope2(マーケット基準)4,6584,2453,9873,523合計6,4425,8235,5004,962対2020年3月期-△10%△15%△23%(対象:自社保有の事業所・工場・流通センター) 海外 (単位:t-CO2e) 2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期Scope12,7193,3543,5393,541Scope2(ロケーション基準)13,08711,69610,46710,767合計15,80615,05014,00614,308(対象:自社保有の工場) 当社は、温室効果ガス排出量の算定にあたり、算定の精緻化及びグループ全体での一貫性確保を目的として、当連結会計年度より排出量算定に係るデータ管理基盤として外部クラウドサービス(NTTデータ「C-Turtle」)を導入しています。 これに伴い、海外拠点におけるScope2排出量については、同システムに搭載されたロケーション基準の排出係数を用いて算定しています。 前連結会計年度までは、一部拠点においてマーケット基準の排出係数を用いて算定していましたが、データの網羅性及び算定手法の統一性の観点から見直しを行ったものです。 なお、期間比較の有用性を確保するため、過年度のScope2排出量についても遡及的に再計算を行っています。 (3)人的資本 当社グループは、2026年6月15日に創業80年の節目を迎えました。 創業の精神の一つである「社是」に謳っている「相互信頼」は、当社の人的資本経営を語るうえで欠かせない不変の原則です。 この原則が確立されるきっかけとなったのは、当時の労使間対立の解決の契機となった「労使相互信頼」です。 当時創業者の塚本幸一が従業員を信じ、労働組合が会社に要求する事項を100%受け入れた結果、従業員がその信頼に応えて懸命に社業の発展に尽力し、会社の成長につながった、というエピソードが語り継がれています。 根底には、相互信頼というのは決して生易しいものではなく、当社の全ての人々が、社内外の人々の信頼に足る人財でなければならないという、ある意味では厳しいメッセージが込められています。 時代や環境の変化と共にその形は変わっても、全ての役員、従業員が「共に働く仲間」として互いを尊重し合い、厳しくも温かく切磋琢磨する組織風土こそが当社の礎であり、またそれを追求し続け、持続的な成長につなげることが永遠のテーマでもあります。 そのようなベースを持つ当社グループは、基礎研究、商品の企画・開発から材料調達、生産、販売に至るバリューチェーンの大半をグループ内のリソースによって築いており、バリューチェーンを支える戦略的基盤であるコーポレートスタッフも含めて、その中心には「人的資本」があります。 人的資本の価値を最大化することは、当然経営上の重要な取り組みとなります。 当社グループの従業員が「やりがい・働きがい・生きがい」を感じながら職務を遂行できる魅力ある企業風土を実現し、ひとり一人が持つ能力を最大限に発揮し、生産性や競争力の向上といった組織の成果に結びつける、このような好循環こそが持続的な成長に欠かせない原動力です。 なお、当社グループは従業員の所属が各事業会社(本籍を当社とする従業員は0)であることから、現時点では中核事業会社(㈱ワコール)の戦略・施策・実績を中心に開示しつつ、連結全体での人的資本ガバナンス(人権・DE&I、コンプライアンス等)を強化するとともに、㈱ワコール以外の事業会社についても、一部の指標や取り組みについての開示を拡充していきます。 ①ガバナンス 各事業会社が各社の事業戦略に基づき人事戦略を展開していくうえでは、個社の人事部門が主体となって、人事課題に対する具体的な取り組み施策を立案、実行し、進捗状況のモニタリング、達成状況の評価検証というサイクルを回しています。 一方、グループ全体の人的資本に関するガバナンスを有効に機能させるために、人権・DE&Iやコンプライアンスの観点を中心に、各社の取り組み、整備の状況について定期的にモニタリングを行い、状況に応じた指示や要請を行っています。 <コーポレート・ガバナンス体制>Ⅰ.推進体制 取締役会の監督のもと、代表取締役社長執行役員を委員長とするサステナビリティ委員会が全体計画の立案・モニタリングを担い、その下部に人権・D&I部会を設置し、人権方針に基づく教育・啓発、人権デュー・ディリジェンス(以下、HRDD)の実装を推進しています。 Ⅱ.人権の尊重■ 基本方針 当社グループは、「ワコールグループ人権方針」を制定(取締役会承認)し、人権尊重の取り組みをグループ全体で推進しています。 本方針は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいており、すべての役員・従業員に適用されるとともに、ビジネスパートナーに対しても理解・支持を求めています。 また、サプライチェーン全体の持続可能な調達に向け、2017年にCSR調達ガイドラインを制定し、児童労働・強制労働の禁止等、国際的な人権・労働基準の遵守をビジネスパートナーに求めています。 ■ 主な取り組み<人権リスクアセスメント> 2023年10月、社外専門家の知見も活用し、部門横断のワークショップ等を通じて潜在的リスクを把握しました。 優先すべき重要人権テーマとして、①調達サプライチェーン上の人権課題の継続的な把握、②職場の従業員や店頭の販売員における職場環境の改善、③消費者の人権と多様性の尊重の3つを特定し、課題解決に取り組んでいます。 <人権インパクトアセスメント・是正> 外国人技能実習生等のライツホルダーへのアンケート/インタビュー、現地視察等を第三者機関により実施し、就業・生活環境における人権侵害は認められないことを確認しました。 一方、表示の多言語化等の改善余地を特定し、改善を進めています。 <サプライチェーンの透明性・監査> CSR調達ガイドラインの遵守や製造委託先への自己評価・現地確認を通じて、人権リスクの把握と改善を継続しています。 製造委託先リスト公開等、透明性向上にも取り組んでいます。 また、当社グループでは、従業員及びステークホルダーを対象とした複数の相談・通報窓口を設置し、グリーバンスメカニズムの整備にも取り組んでいます。 2026年4月には、一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)に正会員として加盟し、同機構が提供する対話救済プラットフォームの利用を開始しました。 既存の相談窓口に加え、第三者が運営する多言語対応の仕組みを活用することで、救済へのアクセス性及び透明性の向上を図っています。 外部機関が運営する人権救済プラットフォームの活用等を通じ、より広範なステークホルダーに対する救済アクセスの向上と透明性の確保に努めています。 人権に関する詳細は、当社ウェブサイト「人権」ページ及び人権方針本文をご参照ください。 ②戦略■ 当社グループ及び各事業会社の経営戦略と人的資本戦略 当社グループの経営戦略は、中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」において、「高い感性と品質を基盤に、世界のワコールグループとして進化・成長する」ことをベースとして、とりわけ直近年度の中期経営計画(リバイズ)においては、収益性の改善に向けた構造改革を中心に「VISION 2030」の達成に向けた成長戦略を並行して進め、併せて資本効率向上のためのアセットライト化、ROICマネジメントの導入を進めてきました。 一方、2027年3月期から始まる中期経営計画2029においては、成長戦略のための投資拡大や想定されるコストアップ要因の吸収のために、構造改革への取り組みも継続していきますが、より成長戦略の実行による新たな価値の創出に軸足を移していきます。 このような経営戦略に連動し、人的資本戦略については、以下の3つの重点方針(Ⅰ.人財獲得、Ⅱ.成長支援(育成・キャリア形成)、Ⅲ.健全な組織風土・文化の醸成)を定め、取り組んでいます。 Ⅰ.人財獲得■ 基本方針 当社グループは、中期経営計画の実現に向けた「成長領域への戦略的資源配分」という方針に基づき、採用活動においても従来の「バランス重視」から脱却し、事業戦略と連動した戦略的な人財獲得へと転換しています。 特に、グローバル・EC・DX・新規事業等の成長を牽引する専門人財の獲得を最優先課題と位置づけ、採用手法の多様化と高度化を推進しています。 ■ 主な取り組み(㈱ワコール) 事業戦略の実現に不可欠な専門スキルを持つ人財を計画的に獲得するため、従来の新卒一括採用に加えて、以下の取り組みを強化しています。 <専門スキル型採用の導入> 総合職採用において、新卒採用についても従来のポテンシャルを重視した「一斉採用」に加え、特定の職務(研究、IT、経理、技術開発等)で求められる専門性やスキルを明確にした「専門スキル型採用」を導入しました。 また、経験者採用についても既に総合職採用の半数を超える年度もあり、今後も3~5割程度を維持する計画です。 これにより、事業戦略上、特に強化が必要な領域へ、専門性の高い人財を確実に配属することを目指します。 <実務体験型インターンシップの強化> 多様な人財との早期接点を強化するため、短期インターンシッププログラム「Wacoal Career Journey」を深化させました。 このプログラムでは、参加者が実際にワコール社員と交流し、リアルな働き方や価値観に触れることで、当社で働く意義や文化を肌で感じてもらうことを目的としています。 さらに、学生が実際の職場で数日間の実務を経験する「実務体験型インターンシップ」を強化しています。 2026年卒採用では、EC部門において10日間のインターンシップを実施し、参加者6名の中から2名が内定に至るなど、高い志望度を持つ即戦力人財の獲得に繋がりました。 2027年卒採用では、この取り組みを研究開発、IT、経理、技術開発といった部門にも拡大し、優秀な人財の確保と入社後のミスマッチの解消に取り組んでいます。 <リファラル採用の推進> 2025年10月からは、自社の従業員が友人や知人を紹介し、その紹介によって採用に至る「リファラル採用」を導入。 販売職については、特に人員確保が難しいエリア中心に4名の採用につながり、ワコールに親和性の高い従業員を迎え入れることにも取り組んでいます。 <人財リテイン策>・地域限定採用の柔軟運用 人財獲得・定着施策として、2020年8月から、地域限定採用である販売コースが自己都合で転居した場合でも、一定の条件を満たせば転居先への勤務地変更を可能にし、就業継続できるしくみを整えています。 (2026年3月末時点の制度利用者累計:55名)。 ・若手向け住宅支援制度の対象拡大 2025年4月より若手社員を対象とした住宅支援制度の対象範囲を拡大しました。 販売コースについては、新卒入社のうち約60%が利用しています。 私生活の安定を通じて、安心して業務に定着できる就業環境の整備を進めています。 ㈱ワコールの主たるコースの採用状況職群区分性別2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期事業開発コース(総合職)経験者男性41819女性615816合計10161635新卒男性6264女性1010128合計16121812経験者採用比率38%57%47%74%販売コース経験者男性0000女性6145892合計6145892新卒男性0000女性16141924合計16141924経験者採用比率27%50%75%79%商品開発コース(クリエイター職・技術・研究職)経験者男性0000女性0000合計0000新卒男性0000女性00410合計00410経験者採用比率0%0%0%0% Ⅱ.成長支援(育成・キャリア形成)■ 基本方針 従業員一人ひとりが自らのキャリアにオーナーシップを持ち、専門性を高めながら継続的に成長できる環境を整備することが、組織全体の持続的な成長に不可欠であると考えています。 この考え方のもと、㈱ワコールでは、「自律革新型人財」の育成を中核に据え、従業員の挑戦と成長を支援する多様な機会を提供しています。 また、2025年7月に導入した役割等級制度と連動させ、年功的要素を排し、役割と成果に基づく評価・処遇を徹底するとともに、教育体系「WACOAL TERAKOYA」を再設計しました。 これにより、従業員が主体的にキャリアを選択し、自律的に学び続ける文化の醸成を目指しています。 さらに、「WACOAL TERAKOYA」の一部を等級認定要件、マネジメント・ライセンス審査受験の必須要件として位置づけることで、マネジメント任用に至るまでの過程においても、学び続ける姿勢を持ち、専門性を高めていくことを制度の基盤としています。 また、事業戦略に基づくリソースシフトや一人当たりの処遇水準の向上のためには、とりわけ既存事業における生産性の向上のための人財育成も重要で、一部職種において、相対的にパフォーマンスの高い人財の行動特性に基づく必要なナレッジ・ノウハウの形式知化、業務フローの仕組み化により、個と組織のケイパビリティを高める取り組みに着手しています。 ■ 主な取り組み(㈱ワコール)・キャリア自律を支援する制度と環境の整備 従業員が自らの意思でキャリアパスを形成できるよう、多様な選択肢と挑戦の機会を提供しています。 <キャリア選択の多様化> 従業員が自らの意思で希望部門への異動に挑戦できる「社内公募制度」を運用しています。 また、募集のない部門に対しても自ら手を挙げて異動に挑戦する「ジョブチャレンジ制度」を運用しています。 合わせて、他社へ一定期間出向し、新たなスキルや視点を獲得する「キャリア留学制度」も設けており、復帰後にその経験を活かしてマネジメントに着任する事例も生まれています。 <キャリア面談の実施> 社内のキャリア支援担当者や外部の専門キャリアコンサルタントとの面談機会を設け、従業員が自身のキャリアについて客観的な視点で棚卸し、将来の方向性を考えることを支援しています。 <主体的な学びを促進する教育体系「WACOAL TERAKOYA」> 従業員の自律的な学習を促進するため、学習管理システムを導入し、教育体系「WACOAL TERAKOYA」を再設計しました。 <研修効果の可視化> 研修の効果測定の指標の一つとして、人財育成施策の実効性向上を目的に、当期より研修受講後の行動変容を定量的に把握する「研修転移」の測定を開始しました。 具体的には、研修で習得した学び(スキル・知識)を現場で実践・活用されているかを、研修実施後1~3ヶ月後にアンケートを実施し確認しています。 受講者が具体的な行動事例を振り返ることで内省を促すと同時に、研修効果や定着率を数値化し、研修内容と業績成果の関連性を可視化しています。 これにより、人財育成施策の改善及び投資対効果の最適化に活用しています。 人財育成プログラムの例(内勤社員実績)プログラム名実施目的一人当たりの研修時間年間参加人数2025年3月期2026年3月期階層別研修役割・資格の変化に伴う、期待役割の認識及びマインドセットを目的に実施します。 同時に会社の方向性と自身のキャリアビジョンを考える機会とします。 1~6日(研修による)349名729名ビジネススキルビジネスパーソンとして求められる必須スキルを、社内のみならず社外人財との交流を通して学ぶことで、社内外で通用する普遍的なビジネススキルを体得できます。 1日~半年35名230名部門別マスタリープログラムワコールにおける社内ナレッジの共有、知識伝承、組織開発等を目的に社内外の講師による研修・セミナーを開催します。 7時間~1,390名252名セルフラーニングEラーニングを活用した「いつでも、どこでも」学べるコンテンツ提供と主体的な能力開発・自己研鑽を支援する制度があります。 自己啓発援助制度-38名24名通信教育・Eラーニング-470名737名※2025年7月の制度変更に伴い、一部プログラムを再編成しています。 (外勤社員実績)プログラム名実施目的一人当たりの研修時間年間参加人数研修転移率2025年3月期2026年3月期昇格時研修各等級への期待値や役割行動を理解すると同時に、経営理念の浸透を図り、必要なマインドやスキルを習得することで、組織全体のパフォーマンス向上と円滑なチーム運営につなげます。 また、昇格を機会に自身のキャリアについて考える機会としています。 6時間~75名79名60%役割任命時研修役割任用者(スーパーバイザーや店長等)としての店舗管理、人財育成に関する責任を理解し、人財育成に関わるマインドセットを行い、効率的な業務志向と組織目標の達成を支援します。 6時間~78名48名65%シーズンビジネストレーニング販売チャネルごとのシーズン戦略や商品知識の理解、接客シミュレーションを通して接客手法を学び、LTVの最大化を目指します。 6時間~830名1,682名-スタンダードトレーニング接客の基本を身に付けた中堅クラスのスタッフを対象とし、ブランドイメージを体現する接客(会話力、提案力)を習得し、更なる顧客満足度向上と売上拡大を目指します。 6時間~550名727名55%接客強化塾タブレット端末を活用した人財育成の一つとして、事業所から離れたメンバーにもリアルタイムでお客さまへの接客販売スキルの向上や新たに取り組みの理解浸透に取り組んでいます。 45分-1,142名- Ⅲ.健全な組織風土・文化の醸成ⅰ.マネジメント力の強化■ 基本方針 当社グループは、経営戦略の的確かつ迅速な実行を通じて組織全体の成果を最大化するため、マネジメント力の強化を人的資本戦略における最重要課題の一つと位置づけています。 変化の激しい事業環境下においては、過去の成功体験や固定化された手法に依存するのではなく、状況に応じて自らの判断軸で意思決定し、その結果に責任を持つ「自律革新型人財」の育成が不可欠です。 この考えに基づき、当社ではマネジメントを単なる役割や技術(スキル)としてではなく、個々の判断軸や組織への向き合い方といった「在り方」そのものとして捉え直すことを重視しています。 ビジョンの実現と戦略の実行を牽引し、かつ従業員一人ひとりの力を組織の成果へと結びつけることのできるマネジメント人財の計画的な発掘・育成・任用を一貫して推進してまいります。 ■ 主な取り組み マネジメント力の強化に向け、以下の取り組みを体系的に実施しています。 ・次世代リーダーの計画的な発掘と育成 サクセッションプランに基づき、将来の経営を担う人財を早期に発掘し、長期的な視点で育成する仕組みを構築しています。 <早期選抜と育成機会の提供> 20代後半からの経営視点の醸成を図っています。 本取り組みでは、ヒューマンアセスメントを単なる「選抜の場」ではなく、強み・弱みをフィードバックし成長を促す「育成の場」と位置づけ、ポテンシャルのある人財に対して計画的な育成機会を提供しています。 ・マネジメントの質を高める研修体系 マネジメント層に対し、その役割と責任に応じた体系的な研修プログラムを提供しています。 <マネジメント・ライセンス制度> 実際に担う役割と成果を重視する「マネジメント・ライセンス制度」を導入しました。 論文、外部機関によるヒューマンアセスメント、役員面接といった多面的な要素に加え、財務会計やITに関する知識・資格取得を必須要件とすることで、マネジメントの質を担保しています。 ・健全な組織文化の醸成 個の力を最大限に引き出し、組織の成果へとつなげるためには、心理的安全性の高い組織文化が不可欠であるとの認識のもと、以下の取り組みを推進しています。 <フィードバック文化の醸成> 経営職を対象とした360度多面観察を年1回実施し、上司・同僚・部下からの客観的なフィードバックを成長の糧とする仕組みを運用しています。 また、継続的に開催し、経営層と従業員が直接対話する機会を設けることで、経営方針の浸透と現場の実態の共有を図るとともに、その場で従業員から出た意見、リクエストに対して後日フィードバックを行いフィードバック文化の醸成に取り組んでいます。 ⅱ.DE&Iの推進 当社グループは、従業員一人ひとりの働きがいを高める仕組みを追求しつつ、人的資本の量的・質的な適正化を図ることにより、健全な企業風土と強固な経営体質の構築を進めています。 多様な人財や価値観を受容し相互の信頼関係を深め、従業員一人ひとりが最大限に能力を発揮できる職場環境の実現を目指しています。 引き続き、多様なキャリアパスや柔軟な働き方の選択肢を拡充し、変化の激しい市場環境に適応した意思決定を可能とするため、従業員の多様性を活かす人財施策を推進してまいります。 <女性活躍の推進> ㈱ワコールでは、顧客・従業員の多くが女性であること、また多様な価値観を経営の意思決定に反映する必要があることから、女性活躍推進を重要な経営課題と位置づけています。 女性特有のライフステージに応じた就労環境の整備や柔軟な働き方の実現を進めるとともに、性別や年齢に関わらず能力や成果に応じた公正な登用の仕組みを整備しています。 <女性の管理職への登用> ㈱ワコールは、重要な意思決定に関わる人財の多様性を確保するため、管理職層のジェンダーバランスを経営課題と位置づけ、2029年3月期中に部長級以上の女性比率を30%以上とすることを目標としています。 2026年4月1日時点の課長級以上の女性比率は32.2%(管理職ライセンス保有者を含むと41.6%)である一方、部長級以上は依然として18.8%であるため、育成・登用施策を強化していきます。 具体的には、後継者プールにおけるジェンダーバランスを確認しながら計画的な育成を行うとともに、社内外のキャリアコンサルタントによるキャリア相談を通じたキャリア形成支援、並びに能力・成果に基づく昇格・登用制度の運用を推進しています。 また、柔軟な働き方の選択肢拡大の一環としてコアタイムなしの「スーパーフレックスタイム制度」を導入し、継続的なキャリア形成を支援しています。 育成施策として、多様性が企業の価値創造に資することへの理解を促し、無意識の偏りを抑えた公正な意思決定を浸透させることを目的としたアンコンシャスバイアス研修を実施しています。 今期までに経営層及び部・課長層への研修を完了しており、次期は対象を全従業員へ拡大する予定です。 これらの施策を通じ、女性を含む多様な人財が重要な意思決定に参画できる環境整備を進め、組織の多様性向上と経営判断の高度化を図ってまいります。 <男女間の賃金差異> 男女の賃金差異は当社・㈱ワコールで49.7%(正社員50.0%、パート・有期58.9%、総合職67.2%、管理職90.9%)となっています。 同一役割における男女間の賃金差は設けておらず、この差異の主な要因は以下の3点です。 ・管理職に占める男性比率が約70%であること。 ・近年は新卒・総合職採用において女性比率が上昇し、入社10年以下では65%が女性であること。 ・女性は65%が販売職、男性は86%が総合職であり、職種による賃金水準の差が影響している。 これらの構造的課題の解決に向け、特に総合職採用(新卒・経験者)においてジェンダーバランスを意識しつつ、これまで以上に能力やパフォーマンスに基づく登用、任用を行い、マネジメント・リーダー層の多様性を実現していきます。 <海外各社における管理職登用> 当社グループは、米国・欧州をはじめとした海外各法人において、代表(社長)や主要経営ポストに現地人財を積極的に登用しています。 また、㈱ホンコンワコール及び㈱フィリピンワコールの代表(社長)は現地の女性が務めています。 今回より海外を含む連結グループ会社の管理職(課長級以上)の女性比率の公表を開始しました。 個社別の状況には差があるものの、総じて当社グループの海外各社においては、日本国内以上に女性登用が進んでいますが、今後も多様な現地人財の採用と登用を推進し、各市場での顧客視点に基づく事業成長と競争力強化を図ります。 <障がい者雇用> 当社グループでは全員がいきいきと働き続けるために必要な研修や個別面談を通じて環境改善・就労支援を行っています。 2018年に設立したワコールアイネクスト㈱では特例子会社として多様な働き方を実施し、数値目標にとどまらず、相互信頼のもとすべての人が活躍できる職場づくりを進めています。 2025年7月からは新しい人事制度も導入し、個々の特性や意欲に応じた活躍機会の拡大を目指しています。 <多様なお客さまへの対応方針に基づく対応> 2026年1月には、㈱ワコールの全従業員を対象に、「ビジネスと人権」に関する動画研修を実施しました。 本研修により、人権尊重の基本的な考え方への理解を促進し、より多様なお客さまへの配慮だけでなく、取引先・地域社会を含む幅広いステークホルダーに対して適切に対応するための基盤整備を進めています。 ⅲ.Well-beingの実現 中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」で掲げる「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを実現するためには、重要なステークホルダーである従業員の働きがいを高め、生産性向上につなげることが不可欠です。 ㈱ワコールは、従業員エンゲージメント向上の観点から、心身の健康、働き方、キャリア形成、社会とのつながりといった多面的な領域でWell-beingを推進しています。 <多様な働き方推進> ㈱ワコールでは、業務特性やライフスタイルに応じた柔軟な働き方を実現するため、コアタイムなしスーパーフレックスタイム制度を導入し、時間と場所を自律的に選択できる環境整備を進めています。 また、勤務地限定制度の運用や京都地区事業所の再編を通じて、ワコール版ABW(Activity Based Working)を推進し、生産性向上を目的とした働き方改革を進めています。 あわせて、長期自己啓発休暇制度など、従業員の学び直しやキャリア形成を支援する制度も拡充しています。 これらの取り組みにより、実績・成果を重視しつつ、個々を尊重し、ビジネスパートナーとして互いを認め合う組織風土づくりを推進しています。 <ワークライフバランス・メンタルヘルス支援> 当社は、従業員が安心して働き続けられる職場環境の整備を目的として、ワークライフバランス施策及びメンタルヘルス支援を強化しています。 ストレスチェックの実施と結果の分析を活用し、専門家によるカウンセリング支援に加えて、高ストレス組織に対する職場活性化面談を実施することで、組織課題の可視化と改善を進めています。 これらの取り組みにより、従業員の心身の健康保持・増進と働きやすい職場づくりを推進しています。 <Well-being・働き方(主に㈱ワコール)> テレワーク、自己啓発・配偶者帯同の長期休職制度、副業制度等を整備し、多様なキャリア選択を支援。 ③リスク管理 人的資本に関するリスクは、サステナビリティ共通並びに経営全般のリスクに含めて管理しています。 詳しくは、「(1)サステナビリティ共通 ③リスク管理」をご覧ください。 ④指標と目標経営戦略に基づく人的資本の課題人的資本の最大化に向けた取り組み指標と目標(KPI)指標目標2026年3月期実績会社の成長を担う人財の獲得・育成・登用 対応するマテリアリティ:5Ⅰ.人財獲得Ⅱ.成長支援(育成・キャリア形成)経験者採用の状況(総合職)事業開発コース(総合職)採用数のうち、3~5割を経験者採用にする採用総数:47名内、経験者採用35名(74.5%)エンゲージメントスコア(成長の機会)ポジティブ回答率50%以上29.4%個の力を組織の成果に結びつけるためのマネジメント力の向上 対応するマテリアリティ:4Ⅲ.ⅰ.マネジメント力の強化エンゲージメントスコア(ビジョンへの共感)ポジティブ回答率80%以上66.5%エンゲージメント・心理的安全性の高い組織風土の醸成 対応するマテリアリティ:4、5エンゲージメントスコア(心理的安全性)ポジティブ回答率70%以上51.0%Ⅲ.ⅱ.DE&Iの推進Ⅲ.ⅲ.Well-beingの実現女性の管理職登用2028年度中に管理職(部長級以上)に占める女性割合30%以上18.8%(2026年3月時点)障がい者雇用2025年度法定雇用率2.5%2.57%(2025年6月時点)※マテリアリティ(重要課題)4:自らの可能性を広げ、自信と誇りを持ち活躍できる人財への成長5:共創・協業による高い成果を発揮できる組織づくり |
| 戦略 | ②戦略 世界での人口増加、少子高齢化、デジタル革命の進行、グローバル化、気候変動や人権課題の深刻化など、将来の予測は難しくなっています。 当社グループでは、中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」の策定にあたり、マクロトレンドや多様なステークホルダーからの要請事項を考慮に入れつつ、2030年までに想定される事業課題と社会・環境課題を洞察し、「解決すべき社会・環境課題」と「事業成長」の両評価軸からマテリアリティ分析(重要度評価)を行ったうえで、マテリアリティ(重要課題)を設定しています。 (マテリアリティについては、「④指標及び目標」をご覧ください) |
| 指標及び目標 | ④指標及び目標 当社グループは、「サステナビリティ経営」を推進し、事業を通じた「社会課題の解決」と「持続的成長」の両立を図るため、11のマテリアリティ(重要課題)を特定し、これらに対応する指標を設定しています。 なお、2030年の目標については、2027年3月期~2029年3月期 中期経営計画2029の策定に合わせて内容を整理し、今回新たに開示しています。 顧客:顧客への提供価値の最大化 マテリアリティ具体的な取り組み2030年までのKPI項目2030年の目標1パーソナライゼーションの追求による顧客体験価値の向上お客さまの感動を生むために、お客さまとのつながりを増やし、お客さまから学ぶワコールグループとつながりを持つ顧客数の拡大・ワコールメンバーズアクティブ会員数:260万人(構成比45%)2事業領域拡大への挑戦お客さまをあらゆる角度でサポートするための、新領域への挑戦事業成長と収益力の向上・既存事業における新領域の売上高:2,220百万円・新規事業の売上高:2,000百万円・EC売上比率:日本29%、米国67%、欧州45%、中国39%世界のお客さまに感動を届けるための、グローバル成長の実現海外での事業拡大・海外主要国の売上高:米国396億円、欧州428億円、中国86億円3商品品質の深化とサービス品質の構築時代の要求する品質管理体制及び、品質レベルの追求商品品質の継続的な監視と改善活動の実施・モノづくり関連部門の品質活動実施率100%の維持及び品質啓蒙活動の継続実施 従業員:従業員ひとりひとりの成長と、働きがいの高い組織の構築 マテリアリティ具体的な取り組み2030年までのKPI項目2030年の目標4自らの可能性を広げ、自信と誇りを持ち活躍できる人財への成長世代・役職関係なく、主体的に自己能力を高め、熱意をもってチャレンジする人財育成熱意を持ってチャレンジできる人財育成と環境の整備・エンゲージメント調査結果「成長の機会」のポジティブ回答率:50%以上5共創・協業による高い成果を発揮できる組織づくり多様な立場の人が協力し、ミッションを達成できる組織風土の醸成多様な立場の人が協力できる労働環境の整備・エンゲージメント調査結果「協力体制」のポジティブ回答率:80%以上会社のあるべき姿や使命を明確にして行動できる従業員の増加・エンゲージメント調査結果「ビジョンへの共感」のポジティブ回答率:80%以上6継続的な従業員の健康増進と健康意識の向上従業員のこころと身体の健康増進「生産性」「心身の健康」の向上・疾病による総休業日数(アブセンティーズムの改善):20,000日以下健康への理解力(リテラシー)の向上・生活習慣改善に関する行動変容の意志ありの割合:80%以上 環境:次世代に向けた地球環境の保全 マテリアリティ具体的な取り組み2030年までのKPI項目2030年の目標7環境負荷を低減する事業活動の推進脱炭素社会の実現CO2排出量の削減・自社排出量(Scope1&2):2020年3月期比30%以上削減<対象:国内事業所・工場・流通センター>・サプライチェーン排出量(Scope3):2020年3月期比20%削減<対象:ワコール事業(国内)>廃棄物削減の推進製品廃棄率の低下・製品廃棄:ゼロ<対象:㈱ワコール>資源循環型社会の実現環境配慮型素材の使用率向上・環境配慮型素材の使用比率:30%以上<対象:㈱ワコール>※詳細については、「(2)気候変動への対応」をご覧ください。 社会:すべての人が自分らしく活躍できる社会の実現 マテリアリティ具体的な取り組み2030年までのKPI項目2030年の目標8社会課題を解決する共創イノベーションの推進人権の尊重とCSR調達活動の推進人権デュー・ディリジェンスの構築・実施、人権教育の推進・人権デュー・ディリジェンスの着実な推進を目指した人権教育の受講率:100%CSR調達活動の対象範囲拡大・原材料メーカー及び染色工場を対象としたCSR調達現地監査の実施 ガバナンス:持続的成長の実現に向けたガバナンスの強化 マテリアリティ具体的な取り組み2030年までのKPI項目2030年の目標9透明性の高い経営の実践実効性の向上を実現する最適なコーポレート・ガバナンス体制の維持・構築取締役会の機能発揮と多様性確保・社外役員比率:50%以上10リスクマネジメント体制の強化法令遵守の徹底と高い倫理観を持った組織体の構築コンプライアンス意識向上のための啓発活動の実施・e-ラーニング受講率:100%11収益性、資本効率の継続的改善経営戦略の実行と役割権限の明確化成長の実現に向けた事業ポートフォリオマネジメントの実行・ROICの達成:6.5%以上・事業利益率の達成:6.0% |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ②戦略■ 当社グループ及び各事業会社の経営戦略と人的資本戦略 当社グループの経営戦略は、中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」において、「高い感性と品質を基盤に、世界のワコールグループとして進化・成長する」ことをベースとして、とりわけ直近年度の中期経営計画(リバイズ)においては、収益性の改善に向けた構造改革を中心に「VISION 2030」の達成に向けた成長戦略を並行して進め、併せて資本効率向上のためのアセットライト化、ROICマネジメントの導入を進めてきました。 一方、2027年3月期から始まる中期経営計画2029においては、成長戦略のための投資拡大や想定されるコストアップ要因の吸収のために、構造改革への取り組みも継続していきますが、より成長戦略の実行による新たな価値の創出に軸足を移していきます。 このような経営戦略に連動し、人的資本戦略については、以下の3つの重点方針(Ⅰ.人財獲得、Ⅱ.成長支援(育成・キャリア形成)、Ⅲ.健全な組織風土・文化の醸成)を定め、取り組んでいます。 Ⅰ.人財獲得■ 基本方針 当社グループは、中期経営計画の実現に向けた「成長領域への戦略的資源配分」という方針に基づき、採用活動においても従来の「バランス重視」から脱却し、事業戦略と連動した戦略的な人財獲得へと転換しています。 特に、グローバル・EC・DX・新規事業等の成長を牽引する専門人財の獲得を最優先課題と位置づけ、採用手法の多様化と高度化を推進しています。 ■ 主な取り組み(㈱ワコール) 事業戦略の実現に不可欠な専門スキルを持つ人財を計画的に獲得するため、従来の新卒一括採用に加えて、以下の取り組みを強化しています。 <専門スキル型採用の導入> 総合職採用において、新卒採用についても従来のポテンシャルを重視した「一斉採用」に加え、特定の職務(研究、IT、経理、技術開発等)で求められる専門性やスキルを明確にした「専門スキル型採用」を導入しました。 また、経験者採用についても既に総合職採用の半数を超える年度もあり、今後も3~5割程度を維持する計画です。 これにより、事業戦略上、特に強化が必要な領域へ、専門性の高い人財を確実に配属することを目指します。 <実務体験型インターンシップの強化> 多様な人財との早期接点を強化するため、短期インターンシッププログラム「Wacoal Career Journey」を深化させました。 このプログラムでは、参加者が実際にワコール社員と交流し、リアルな働き方や価値観に触れることで、当社で働く意義や文化を肌で感じてもらうことを目的としています。 さらに、学生が実際の職場で数日間の実務を経験する「実務体験型インターンシップ」を強化しています。 2026年卒採用では、EC部門において10日間のインターンシップを実施し、参加者6名の中から2名が内定に至るなど、高い志望度を持つ即戦力人財の獲得に繋がりました。 2027年卒採用では、この取り組みを研究開発、IT、経理、技術開発といった部門にも拡大し、優秀な人財の確保と入社後のミスマッチの解消に取り組んでいます。 <リファラル採用の推進> 2025年10月からは、自社の従業員が友人や知人を紹介し、その紹介によって採用に至る「リファラル採用」を導入。 販売職については、特に人員確保が難しいエリア中心に4名の採用につながり、ワコールに親和性の高い従業員を迎え入れることにも取り組んでいます。 <人財リテイン策>・地域限定採用の柔軟運用 人財獲得・定着施策として、2020年8月から、地域限定採用である販売コースが自己都合で転居した場合でも、一定の条件を満たせば転居先への勤務地変更を可能にし、就業継続できるしくみを整えています。 (2026年3月末時点の制度利用者累計:55名)。 ・若手向け住宅支援制度の対象拡大 2025年4月より若手社員を対象とした住宅支援制度の対象範囲を拡大しました。 販売コースについては、新卒入社のうち約60%が利用しています。 私生活の安定を通じて、安心して業務に定着できる就業環境の整備を進めています。 ㈱ワコールの主たるコースの採用状況職群区分性別2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期事業開発コース(総合職)経験者男性41819女性615816合計10161635新卒男性6264女性1010128合計16121812経験者採用比率38%57%47%74%販売コース経験者男性0000女性6145892合計6145892新卒男性0000女性16141924合計16141924経験者採用比率27%50%75%79%商品開発コース(クリエイター職・技術・研究職)経験者男性0000女性0000合計0000新卒男性0000女性00410合計00410経験者採用比率0%0%0%0% Ⅱ.成長支援(育成・キャリア形成)■ 基本方針 従業員一人ひとりが自らのキャリアにオーナーシップを持ち、専門性を高めながら継続的に成長できる環境を整備することが、組織全体の持続的な成長に不可欠であると考えています。 この考え方のもと、㈱ワコールでは、「自律革新型人財」の育成を中核に据え、従業員の挑戦と成長を支援する多様な機会を提供しています。 また、2025年7月に導入した役割等級制度と連動させ、年功的要素を排し、役割と成果に基づく評価・処遇を徹底するとともに、教育体系「WACOAL TERAKOYA」を再設計しました。 これにより、従業員が主体的にキャリアを選択し、自律的に学び続ける文化の醸成を目指しています。 さらに、「WACOAL TERAKOYA」の一部を等級認定要件、マネジメント・ライセンス審査受験の必須要件として位置づけることで、マネジメント任用に至るまでの過程においても、学び続ける姿勢を持ち、専門性を高めていくことを制度の基盤としています。 また、事業戦略に基づくリソースシフトや一人当たりの処遇水準の向上のためには、とりわけ既存事業における生産性の向上のための人財育成も重要で、一部職種において、相対的にパフォーマンスの高い人財の行動特性に基づく必要なナレッジ・ノウハウの形式知化、業務フローの仕組み化により、個と組織のケイパビリティを高める取り組みに着手しています。 ■ 主な取り組み(㈱ワコール)・キャリア自律を支援する制度と環境の整備 従業員が自らの意思でキャリアパスを形成できるよう、多様な選択肢と挑戦の機会を提供しています。 <キャリア選択の多様化> 従業員が自らの意思で希望部門への異動に挑戦できる「社内公募制度」を運用しています。 また、募集のない部門に対しても自ら手を挙げて異動に挑戦する「ジョブチャレンジ制度」を運用しています。 合わせて、他社へ一定期間出向し、新たなスキルや視点を獲得する「キャリア留学制度」も設けており、復帰後にその経験を活かしてマネジメントに着任する事例も生まれています。 <キャリア面談の実施> 社内のキャリア支援担当者や外部の専門キャリアコンサルタントとの面談機会を設け、従業員が自身のキャリアについて客観的な視点で棚卸し、将来の方向性を考えることを支援しています。 <主体的な学びを促進する教育体系「WACOAL TERAKOYA」> 従業員の自律的な学習を促進するため、学習管理システムを導入し、教育体系「WACOAL TERAKOYA」を再設計しました。 <研修効果の可視化> 研修の効果測定の指標の一つとして、人財育成施策の実効性向上を目的に、当期より研修受講後の行動変容を定量的に把握する「研修転移」の測定を開始しました。 具体的には、研修で習得した学び(スキル・知識)を現場で実践・活用されているかを、研修実施後1~3ヶ月後にアンケートを実施し確認しています。 受講者が具体的な行動事例を振り返ることで内省を促すと同時に、研修効果や定着率を数値化し、研修内容と業績成果の関連性を可視化しています。 これにより、人財育成施策の改善及び投資対効果の最適化に活用しています。 人財育成プログラムの例(内勤社員実績)プログラム名実施目的一人当たりの研修時間年間参加人数2025年3月期2026年3月期階層別研修役割・資格の変化に伴う、期待役割の認識及びマインドセットを目的に実施します。 同時に会社の方向性と自身のキャリアビジョンを考える機会とします。 1~6日(研修による)349名729名ビジネススキルビジネスパーソンとして求められる必須スキルを、社内のみならず社外人財との交流を通して学ぶことで、社内外で通用する普遍的なビジネススキルを体得できます。 1日~半年35名230名部門別マスタリープログラムワコールにおける社内ナレッジの共有、知識伝承、組織開発等を目的に社内外の講師による研修・セミナーを開催します。 7時間~1,390名252名セルフラーニングEラーニングを活用した「いつでも、どこでも」学べるコンテンツ提供と主体的な能力開発・自己研鑽を支援する制度があります。 自己啓発援助制度-38名24名通信教育・Eラーニング-470名737名※2025年7月の制度変更に伴い、一部プログラムを再編成しています。 (外勤社員実績)プログラム名実施目的一人当たりの研修時間年間参加人数研修転移率2025年3月期2026年3月期昇格時研修各等級への期待値や役割行動を理解すると同時に、経営理念の浸透を図り、必要なマインドやスキルを習得することで、組織全体のパフォーマンス向上と円滑なチーム運営につなげます。 また、昇格を機会に自身のキャリアについて考える機会としています。 6時間~75名79名60%役割任命時研修役割任用者(スーパーバイザーや店長等)としての店舗管理、人財育成に関する責任を理解し、人財育成に関わるマインドセットを行い、効率的な業務志向と組織目標の達成を支援します。 6時間~78名48名65%シーズンビジネストレーニング販売チャネルごとのシーズン戦略や商品知識の理解、接客シミュレーションを通して接客手法を学び、LTVの最大化を目指します。 6時間~830名1,682名-スタンダードトレーニング接客の基本を身に付けた中堅クラスのスタッフを対象とし、ブランドイメージを体現する接客(会話力、提案力)を習得し、更なる顧客満足度向上と売上拡大を目指します。 6時間~550名727名55%接客強化塾タブレット端末を活用した人財育成の一つとして、事業所から離れたメンバーにもリアルタイムでお客さまへの接客販売スキルの向上や新たに取り組みの理解浸透に取り組んでいます。 45分-1,142名- Ⅲ.健全な組織風土・文化の醸成ⅰ.マネジメント力の強化■ 基本方針 当社グループは、経営戦略の的確かつ迅速な実行を通じて組織全体の成果を最大化するため、マネジメント力の強化を人的資本戦略における最重要課題の一つと位置づけています。 変化の激しい事業環境下においては、過去の成功体験や固定化された手法に依存するのではなく、状況に応じて自らの判断軸で意思決定し、その結果に責任を持つ「自律革新型人財」の育成が不可欠です。 この考えに基づき、当社ではマネジメントを単なる役割や技術(スキル)としてではなく、個々の判断軸や組織への向き合い方といった「在り方」そのものとして捉え直すことを重視しています。 ビジョンの実現と戦略の実行を牽引し、かつ従業員一人ひとりの力を組織の成果へと結びつけることのできるマネジメント人財の計画的な発掘・育成・任用を一貫して推進してまいります。 ■ 主な取り組み マネジメント力の強化に向け、以下の取り組みを体系的に実施しています。 ・次世代リーダーの計画的な発掘と育成 サクセッションプランに基づき、将来の経営を担う人財を早期に発掘し、長期的な視点で育成する仕組みを構築しています。 <早期選抜と育成機会の提供> 20代後半からの経営視点の醸成を図っています。 本取り組みでは、ヒューマンアセスメントを単なる「選抜の場」ではなく、強み・弱みをフィードバックし成長を促す「育成の場」と位置づけ、ポテンシャルのある人財に対して計画的な育成機会を提供しています。 ・マネジメントの質を高める研修体系 マネジメント層に対し、その役割と責任に応じた体系的な研修プログラムを提供しています。 <マネジメント・ライセンス制度> 実際に担う役割と成果を重視する「マネジメント・ライセンス制度」を導入しました。 論文、外部機関によるヒューマンアセスメント、役員面接といった多面的な要素に加え、財務会計やITに関する知識・資格取得を必須要件とすることで、マネジメントの質を担保しています。 ・健全な組織文化の醸成 個の力を最大限に引き出し、組織の成果へとつなげるためには、心理的安全性の高い組織文化が不可欠であるとの認識のもと、以下の取り組みを推進しています。 <フィードバック文化の醸成> 経営職を対象とした360度多面観察を年1回実施し、上司・同僚・部下からの客観的なフィードバックを成長の糧とする仕組みを運用しています。 また、継続的に開催し、経営層と従業員が直接対話する機会を設けることで、経営方針の浸透と現場の実態の共有を図るとともに、その場で従業員から出た意見、リクエストに対して後日フィードバックを行いフィードバック文化の醸成に取り組んでいます。 ⅱ.DE&Iの推進 当社グループは、従業員一人ひとりの働きがいを高める仕組みを追求しつつ、人的資本の量的・質的な適正化を図ることにより、健全な企業風土と強固な経営体質の構築を進めています。 多様な人財や価値観を受容し相互の信頼関係を深め、従業員一人ひとりが最大限に能力を発揮できる職場環境の実現を目指しています。 引き続き、多様なキャリアパスや柔軟な働き方の選択肢を拡充し、変化の激しい市場環境に適応した意思決定を可能とするため、従業員の多様性を活かす人財施策を推進してまいります。 <女性活躍の推進> ㈱ワコールでは、顧客・従業員の多くが女性であること、また多様な価値観を経営の意思決定に反映する必要があることから、女性活躍推進を重要な経営課題と位置づけています。 女性特有のライフステージに応じた就労環境の整備や柔軟な働き方の実現を進めるとともに、性別や年齢に関わらず能力や成果に応じた公正な登用の仕組みを整備しています。 <女性の管理職への登用> ㈱ワコールは、重要な意思決定に関わる人財の多様性を確保するため、管理職層のジェンダーバランスを経営課題と位置づけ、2029年3月期中に部長級以上の女性比率を30%以上とすることを目標としています。 2026年4月1日時点の課長級以上の女性比率は32.2%(管理職ライセンス保有者を含むと41.6%)である一方、部長級以上は依然として18.8%であるため、育成・登用施策を強化していきます。 具体的には、後継者プールにおけるジェンダーバランスを確認しながら計画的な育成を行うとともに、社内外のキャリアコンサルタントによるキャリア相談を通じたキャリア形成支援、並びに能力・成果に基づく昇格・登用制度の運用を推進しています。 また、柔軟な働き方の選択肢拡大の一環としてコアタイムなしの「スーパーフレックスタイム制度」を導入し、継続的なキャリア形成を支援しています。 育成施策として、多様性が企業の価値創造に資することへの理解を促し、無意識の偏りを抑えた公正な意思決定を浸透させることを目的としたアンコンシャスバイアス研修を実施しています。 今期までに経営層及び部・課長層への研修を完了しており、次期は対象を全従業員へ拡大する予定です。 これらの施策を通じ、女性を含む多様な人財が重要な意思決定に参画できる環境整備を進め、組織の多様性向上と経営判断の高度化を図ってまいります。 <男女間の賃金差異> 男女の賃金差異は当社・㈱ワコールで49.7%(正社員50.0%、パート・有期58.9%、総合職67.2%、管理職90.9%)となっています。 同一役割における男女間の賃金差は設けておらず、この差異の主な要因は以下の3点です。 ・管理職に占める男性比率が約70%であること。 ・近年は新卒・総合職採用において女性比率が上昇し、入社10年以下では65%が女性であること。 ・女性は65%が販売職、男性は86%が総合職であり、職種による賃金水準の差が影響している。 これらの構造的課題の解決に向け、特に総合職採用(新卒・経験者)においてジェンダーバランスを意識しつつ、これまで以上に能力やパフォーマンスに基づく登用、任用を行い、マネジメント・リーダー層の多様性を実現していきます。 <海外各社における管理職登用> 当社グループは、米国・欧州をはじめとした海外各法人において、代表(社長)や主要経営ポストに現地人財を積極的に登用しています。 また、㈱ホンコンワコール及び㈱フィリピンワコールの代表(社長)は現地の女性が務めています。 今回より海外を含む連結グループ会社の管理職(課長級以上)の女性比率の公表を開始しました。 個社別の状況には差があるものの、総じて当社グループの海外各社においては、日本国内以上に女性登用が進んでいますが、今後も多様な現地人財の採用と登用を推進し、各市場での顧客視点に基づく事業成長と競争力強化を図ります。 <障がい者雇用> 当社グループでは全員がいきいきと働き続けるために必要な研修や個別面談を通じて環境改善・就労支援を行っています。 2018年に設立したワコールアイネクスト㈱では特例子会社として多様な働き方を実施し、数値目標にとどまらず、相互信頼のもとすべての人が活躍できる職場づくりを進めています。 2025年7月からは新しい人事制度も導入し、個々の特性や意欲に応じた活躍機会の拡大を目指しています。 <多様なお客さまへの対応方針に基づく対応> 2026年1月には、㈱ワコールの全従業員を対象に、「ビジネスと人権」に関する動画研修を実施しました。 本研修により、人権尊重の基本的な考え方への理解を促進し、より多様なお客さまへの配慮だけでなく、取引先・地域社会を含む幅広いステークホルダーに対して適切に対応するための基盤整備を進めています。 ⅲ.Well-beingの実現 中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」で掲げる「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを実現するためには、重要なステークホルダーである従業員の働きがいを高め、生産性向上につなげることが不可欠です。 ㈱ワコールは、従業員エンゲージメント向上の観点から、心身の健康、働き方、キャリア形成、社会とのつながりといった多面的な領域でWell-beingを推進しています。 <多様な働き方推進> ㈱ワコールでは、業務特性やライフスタイルに応じた柔軟な働き方を実現するため、コアタイムなしスーパーフレックスタイム制度を導入し、時間と場所を自律的に選択できる環境整備を進めています。 また、勤務地限定制度の運用や京都地区事業所の再編を通じて、ワコール版ABW(Activity Based Working)を推進し、生産性向上を目的とした働き方改革を進めています。 あわせて、長期自己啓発休暇制度など、従業員の学び直しやキャリア形成を支援する制度も拡充しています。 これらの取り組みにより、実績・成果を重視しつつ、個々を尊重し、ビジネスパートナーとして互いを認め合う組織風土づくりを推進しています。 <ワークライフバランス・メンタルヘルス支援> 当社は、従業員が安心して働き続けられる職場環境の整備を目的として、ワークライフバランス施策及びメンタルヘルス支援を強化しています。 ストレスチェックの実施と結果の分析を活用し、専門家によるカウンセリング支援に加えて、高ストレス組織に対する職場活性化面談を実施することで、組織課題の可視化と改善を進めています。 これらの取り組みにより、従業員の心身の健康保持・増進と働きやすい職場づくりを推進しています。 <Well-being・働き方(主に㈱ワコール)> テレワーク、自己啓発・配偶者帯同の長期休職制度、副業制度等を整備し、多様なキャリア選択を支援。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | ④指標と目標経営戦略に基づく人的資本の課題人的資本の最大化に向けた取り組み指標と目標(KPI)指標目標2026年3月期実績会社の成長を担う人財の獲得・育成・登用 対応するマテリアリティ:5Ⅰ.人財獲得Ⅱ.成長支援(育成・キャリア形成)経験者採用の状況(総合職)事業開発コース(総合職)採用数のうち、3~5割を経験者採用にする採用総数:47名内、経験者採用35名(74.5%)エンゲージメントスコア(成長の機会)ポジティブ回答率50%以上29.4%個の力を組織の成果に結びつけるためのマネジメント力の向上 対応するマテリアリティ:4Ⅲ.ⅰ.マネジメント力の強化エンゲージメントスコア(ビジョンへの共感)ポジティブ回答率80%以上66.5%エンゲージメント・心理的安全性の高い組織風土の醸成 対応するマテリアリティ:4、5エンゲージメントスコア(心理的安全性)ポジティブ回答率70%以上51.0%Ⅲ.ⅱ.DE&Iの推進Ⅲ.ⅲ.Well-beingの実現女性の管理職登用2028年度中に管理職(部長級以上)に占める女性割合30%以上18.8%(2026年3月時点)障がい者雇用2025年度法定雇用率2.5%2.57%(2025年6月時点)※マテリアリティ(重要課題)4:自らの可能性を広げ、自信と誇りを持ち活躍できる人財への成長5:共創・協業による高い成果を発揮できる組織づくり |
| 事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 当社のリスク管理基本規程において「リスク」とは、「当社グループにおける事業目的の達成を阻害する要因すべて」と定義しております。 また「リスク管理」とは、リスクの識別・評価を行い、リスクを低減する活動を行うとともに、その活動をモニタリングすることによって、継続的に改善を行う一連の措置(平常時のリスク管理)、及び経営に対する重大な障害・事故等の緊急事態への迅速な対応(緊急時のリスク管理)を指すと定めております。 この規程に基づいてリスクを適切に認識し、発生の可能性や影響度の評価を行い、優先度を定め、リスクへの対処を決定したうえで、リスク顕在化の可能性をできるだけ低減する活動を行っております。 併せて、リスクが顕在化した場合には、発生する障害・事故へ迅速な対応を行い、人びとや社会をはじめとするステークホルダーへの影響を最小限に留めるべく、リスク管理を推進しております。 (1)リスク管理体制 当連結会計年度(2026年3月期)における当社グループのリスク管理体制は、“リスク管理統括責任者(代表取締役社長執行役員)”、“企業倫理・リスク管理委員会の委員長(代表取締役副社長執行役員)”を基軸として、下図の通り、“企業倫理・リスク管理委員会(委員長が指名する委員による構成)”、また、企業倫理・リスク管理委員会の下部組織として、全社横断的な重要課題について活動方針策定やモニタリングを行う“リスク主管部署”、及び“リスク対応部会(企業倫理・リスク管理委員会が決定/設置)”、さらに、企業倫理・リスク管理委員会が定めるリスク管理(抽出、評価、対応、モニタリング)を行う“リスク管理組織”及び“リスク管理責任者”によって構成されております。 “企業倫理・リスク管理委員会”では、それぞれの“リスク管理組織”から抽出されたリスクについて、発生の可能性と影響度の観点から評価を実施し、当社グループの経営に重大な影響が想定されると評価したリスク項目を特定のうえ、毎年、“リスク管理統括責任者(代表取締役社長執行役員)”に提示し「グループ重要リスク」としての承認を踏まえております。 その後、「グループ重要リスク」の項目ごとに、“リスク主管部署”、あるいは“リスク対応部会”を通してリスクを軽減化する対応策への取り組みを進め、併せて、“企業倫理・リスク管理委員会”を定期的(四半期ごと)、及び必要に応じて臨時に開催し「リスク管理体制」が有効に機能しているかどうかのモニタリングを行っております。 (2)事業等のリスク 当該有価証券報告書に記載している「第2 事業の状況」等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に、重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとその対策は後述の通りであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 また、前述のとおり、“企業倫理・リスク管理委員会”では当社グループの経営に重大な影響が想定されると評価・特定したリスク項目を、“リスク管理統括責任者(代表取締役社長執行役員)”へ提示し承認を受けることによって「グループ重要リスク」を定めております。 なお、下図の項印、★印は「経営環境・事業戦略」に関するリスク、■印は「事業運営上」のリスクであります。 (2)-1 経営環境・事業戦略に関するリスク市場の構造変化□ 発生の可能性:高□ 影響度:大● リスクの内容百貨店・量販店をはじめとする大規模小売店や商業施設の減少、施設上層階への売場移動、売場の縮小は、百貨店・量販店の売上シェアが高い当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。 また、肌着売場の展開がない商業施設などの市場構造の変化は、既存業態の再編、営業政策の変更等をもたらし、グループ業績に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策小売市場の構造変化(オンラインモールやフリマアプリの市場拡大)が進んでおり、旧来の百貨店、量販店及び専門店といった卸売店舗の売上シェアは漸減していくと予測しています。 ワコールではEC事業拡大を目的に、既存のECプラットフォームでのブランド拡大に加え、新規のECプラットフォームへの出店や、オンラインとオフラインをシームレスでつなぐOMO型店舗「WACOAL is」の展開をおこなっています。 一方、顧客ニーズの明確な商品を短いリードタイムで開発・提供するとともに、需要に応じて柔軟に生産・供給することで、売れ筋商品の店頭充足率を上げ、欠品による販売機会ロスを低減しています。 また、「最適化されたチャネル別ブランド及び商品構成」と「継続・定番品を柱とする需要連動型生産」を組み合わせることで、売上機会の損失を最小化させ、さらなる売上拡大と在庫効率の向上を目指しています。 調達価格の上昇□ 発生の可能性:高□ 影響度:大● リスクの内容サプライチェーンの構造変化が進行し、原材料の値上がりや生産地の人件費高騰、輸送コストの上昇等により仕入価格が上昇した結果、業績に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策材料の調達や製品の生産においては、適切に品質とコストの両面を照合しながら、ベトナムやミャンマーをはじめとするASEANの国々や地域での調達・生産の比重を増やしています。 併せて、製品の企画・設計段階から、資材・カラー集約を前提に、可能な限り、材料品種を増やさない取り組みや、海外における地産地消の取り組み、廃棄に至る製品・材料の最少化への取り組み、省力化機器導入による生産効率化への取り組みなどを進めています。 さらには、製品検査工程と材料品質基準のシンプル化・適正化、商品ブランド再編による生産ロット拡大と作業能率向上などにも努めています。 他方、国内縫製会社においては、高い縫製技術を継承しつつ、顧客ニーズや市場変化の変化に迅速に対応できる需要連動型生産体制を整備することにより、競争優位性強化と事業効率向上の両立を目指します。 同時に、新技術や新設備のグループ内工場における汎用的活用の実現や技術支援といった役割を果たし、短納期・高難度・小ロット生産に対応できる生産体制を広く整備し、事業効果の強化に取り組んでいます。 競争・競合環境の変化□ 発生の可能性:中□ 影響度:大● リスクの内容国内外の市場において、競合会社、低価格品、また、異業種からの新規参入者などにより、市場競争が激化する中、当社が販売戦略の見直しを実施するも、商品・サービス・宣伝販促・業態開発の適切な提案ができず、結果としてブランドの想起率・認知率が低下、販売シェアが奪われ、長期的に業績が低下する可能性があります。 ● 対応策競争激化は、価格の下落、広告宣伝費の増加、売上高及び市場シェアの減少等につながり、当社グループの事業、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼします。 ㈱ワコールの収益力の改善と成長軌道への回帰を実現するためには、「顧客起点」を軸に、長年に亘り蓄積した顧客のデータベース、様々な体型にかかる研究・知見、心地よさを実現する製造技術、パーソナライズなニーズに寄り添いサービスを提供できる組織力といった「ワコールの強み」に、デジタル技術を用いて、顧客の「自分らしさ」を引き出しエンパワーメントする商品とサービスを提供し続けることが欠かせません。 ワコールブランドのリブランディングの効果発現の早期化に加え、強みが活かせるシニア・高補正・高価格帯等の市場強化に努めています。 さらに、海外事業においては、欧州では売れ筋品番に絞ったアプローチ「Most Loved Styles」を充実させることで採用品番比率や品番効率を向上、米国ではEC売上拡大に向けて顧客が購入しやすいスマートサイズ商品を展開、中国では売れ筋商品にキャッチアップした商品構成へ短いリードタイムで変更し、顧客起点の品揃えの徹底を進めています。 消費者の価値観変化□ 発生の可能性:中□ 影響度:大● リスクの内容ブランド戦略、商品、サービスが消費者の価値観変化に合わずに、顧客を獲得できず、もしくは顧客を失って経営が悪化する可能性があります。 また、ブランドマネジメント、マーケティングミックスの失敗により、若年層顧客の囲い込みが適わず、一方で既存顧客の離反が進み、ブランド価値を毀損する可能性があります。 さらには、資源価格高騰、賃金の上昇、為替相場の変動を受けて原材料・製品の輸入価格が上昇する中、商品の価格に見合った顧客価値の提供が実現できないと、新規顧客の獲得の失敗や既存顧客の逸失を招く可能性があります。 ● 対応策顧客戦略においては、デジタルを活用し、最適な顧客体験の提供を進めています。 店舗接点施策である3D計測「SCANBE」に、「わたしを知る骨格診断」「わたしに合うブラ診断」「からだバランス診断」サービスを新たに加え、お客さまと深く広く長い関係性を構築しています。 チャネル戦略においては、自社ECから商品を「取り置き・取り寄せ」できるサービスを開始することで、卸売チャネルの効率的な運用に取り組んでいます。 ブランド戦略においては、ブランドの価値向上、顧客体験価値の最大化、需要連動型のSCM構築の継続に加え、CW-Xの大型プロモーションや新たな業態・領域の開拓により、各ブランドの拡大に取り組んでいます。 新しい市場・顧客の開拓□ 発生の可能性:中□ 影響度:大● リスクの内容顧客の下着やファッションに対する相対的な関心の低下、日本の人口減少や少子高齢化による国内市場の縮小を踏まえて、当社グループは、海外市場の開拓や新業態・新分野への進出等、新規市場の開拓に取り組んでいるものの、この先、一層多様化するであろう消費者の価値観に応えきれず、計画した成果が出せないとグループ業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応策国内では、当社ブランドとの接点が少ない潜在顧客、とりわけ若年層やアフォーダブル価格志向層に対し、購入意欲を喚起できる商品・マーケティング施策が打ち出せず、新規の顧客獲得に苦慮しています。 新規顧客の獲得や既存顧客のロイヤルカスタマー化を目的に、ワコールメンバーズや公式アプリなどのデジタルを活用した流入接点開発、OMO施策の更なる拡大やアクション・属性に応じたポイント付与などのパーソナライズされた顧客体験を強化しています。 また、販売員やお客様の声の見える化に着手し、一層多様化するであろう消費者の価値観に対応するよう努めています。 一方、欧州では、Bravissimo社のECサイトで「WACOAL」ブランドの取り扱いを開始したり、米国自社ECサイトで英国「elomi」ブランド取り扱いを開始するなど、当社グループが展開するブランドポートフォリオの事業成長をねらいに、デジタルマーケティングへの投資を積極的に実施することで、EC重視のビジネスモデルへの転換を加速させています。 米国では、自社ECにおいてCRMシステムを活用したロイヤリティプログラム、パーソナライズされた広告施策に着手しています。 中国では、全方位的なチャネル戦略を見直し、ECを中心とした利益率の高い販売チャネルへの選択と集中を行なっています。 あわせて、ライブ販売・WEB広告・SNS等のデジタルツールを活用し、ワコールがもつ商品の強みを拡散しています。 人材・人員の確保□ 発生の可能性:高□ 影響度:中● リスクの内容特にものづくり(企画力・技術力・研究開発力)、IT・デジタル、販売員、海外経営・物流において人材・人員の確保、育成ができないと、今後の成長や競合会社に対する優位性を作り出せず、グループの業績が低迷する可能性があります。 また、販売員の効率的配置ができないと、人件費効率の低下やモチベーションの低下が起こり、業績の低迷を及ぼす可能性があります。 ● 対応策当社グループではジョブ型採用をはじめ、新しい採用手段の導入による人材確保に併せて、集団型講義やオンラインでの専門知識研修の実施やOJT、他社と合同で実施する異業種クロスラーニングの開催などといった、実地研修機会の充実によって人材の育成を行っています。 また、キャリア採用の比重を拡大するほか、リファラル採用にも注力し多様な人材の確保による活性化も進めています。 また、初任給の見直しや基本給ベースアップの実施をはじめ、職務・役割をベースとしたメリハリのある処遇(報酬体系)を実現すべく、職務価値・成果に応じた処遇、役割給の見直しなどといった人的資本への投資姿勢を鮮明にした制度改革を推し進め、事業の中核を担う人材、将来価値を生む人材の確保を図っています。 (2)-2 事業運営上のリスク情報システム可用性障害の発生□ 発生の可能性:高□ 影響度:大● リスクの内容システム開発のミスや遅延、また、重要なシステムに障害が発生することで、事業継続が困難になってしまうと、得意先・顧客はじめ、すべてのステークホルダーからの信頼を失う可能性があります。 標的型メールの開封や外部公開IT機器に対するサイバー攻撃によるランサムウェア感染、あるいは天災被害等により、基幹システムやWEB販売サイト等の稼働が不可能となった場合、ファイルサーバーや従業員のPCから機密情報が流出した場合、事業への悪影響が出る可能性があります。 ● 対応策当社では「情報セキュリティ基本方針」、「情報セキュリティ規程」等を定め、すべての従業員に対して情報保護の必要性と責任についての理解促進を図っています。 “企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に「情報セキュリティ部会」を設置し、情報セキュリティ上のリスクの特定、調査・分析を行うとともに、インシデントの未然防止および発生時の影響最小化に向けた体制を整備しています。 具体的には、グループ全体の情報セキュリティ水準の向上を目的として、本社主導で各社外部公開IT資産を把握・監視、多言語教育ツールを展開、各社でのセキュリティ対策状況を把握およびモニタリング等を実施し、継続的な改善に取り組んでいます。 加えて、サイバーインシデントの発生に備え、対応手順や事業継続に関する取組を含め、被害の拡大防止および早期復旧を図るための体制整備を進めています。 情報管理の不備□ 発生の可能性:中□ 影響度:大● リスクの内容情報管理の不備により、機密情報や個人情報の漏えいや紛失が発生すると、事業活動上、不利益を被るばかりか、社会的信用の失墜、事業運営の停止といった重大な損失影響が出る可能性があります。 ● 対応策当社では「情報セキュリティ規程」、「個人情報保護規程」等を定め、取り扱うすべての情報を、機密性、一貫性及び可用性の観点から適切に分類し、保護および漏えい防止に取り組んでいます。 また、当社グループの重要情報一覧表の整備等を通じて経営、事業・販売戦略、製品開発、自社ノウハウ、個人情報、情報システム等の区分ごとに管理および保護の徹底を図っています。 当社グループは事業活動上、多数の顧客に関わる個人情報を取り扱っています。 日本ワコールではデジタルを活用し、一人ひとりに最適な顧客体験を提供する「顧客戦略」を成長の柱と位置付けており、収集した個人情報を含むデジタルデータを基盤としたビジネスモデルを構築しています。 さらに、海外においても顧客の個人情報を直接取得するEC事業を強化しており、個人情報保護は当社グループ事業活動における最重要課題の一つです。 “企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「情報セキュリティ部会」では個人情報の保護・管理の強化、関連法規制への対応、従業員への教育等を含め、個人情報を外部の脅威から守るために、国内外の関係会社を対象に管理状況の調査と対策における指導・助言を継続的に実施しています。 債券相場・金利の変動□ 発生の可能性:中□ 影響度:大● リスクの内容保有する上場株式や債券等の市場価値が下落、また、金利上昇や経済環境の不確実性によって回収可能額が減少することによって、無形資産(のれんや商標権)の減損が発生する可能性があります。 他方、年金資産の評価減・積立不足は追加拠出や引当が必要となりグループ業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応策当社及び当社の特定完全子会社の㈱ワコールが保有している株式の状況は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5)株式の保有状況」を参照ください。 中期経営計画(リバイズ)期間(2024年3月期~2026年3月期)において当社は、資産効率向上の観点から、政策保有株式を300億円(2023年3月末時価)縮減させ、対連結純資産比10%未満とする方針とし、当中期経営計画期間中に19銘柄・約251億円(2023年3月末時価)の処分・縮減を進めましたが、株価の上昇もあり、2026年3月期末においての対連結純資産比率は19.3%となりました。 今後、2029年3月期末までに政策保有株式を約200億円(2026年3月末時価)縮減させ、対連結純資産比15%未満とする方針です。 他方、退職給付費用及び債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の仮定に基づき算出していますが、有価証券の相場並びに金利環境の変化等により、実際の結果が仮定と異なる場合、または仮定に変化があった場合には、退職給付費用及び債務が増加するリスクがあります。 当社は国内社債の利回りに基づいて割引率を設定しています。 割引率については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記23.従業員給付」を参照ください。 企業年金のアセットオーナーとして期待される機能を発揮できるよう、財務・人事・経理等の部門長らで構成する年金委員会を設置し、四半期単位で資産運用方針や政策的資産構成割合等を検討すると同時に、外部の運用コンサルティング会社を起用し専門能力・知見を補完しています。 自然災害・事故等の発生□ 発生の可能性:中□ 影響度:大● リスクの内容地震などの自然災害や火災・爆発等が発生し事業所・生産拠点が被害を受ける、あるいは、従業員が被災する可能性があります。 また、交通網の遮断や電力供給の停止、インターネット回線の不通等、大型小売店や直営店舗、通販サイトや物流網の被災により事業活動に支障が出る可能性があります。 ● 対応策首都直下型地震をはじめとする大規模事故の緊急事態に備え、“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「BCP・災害対策部会」では、主要な事業拠点が被災した際のBCP策定を順次整備するなど、予防・減災、応急・初動、復旧・復興の観点で事業継続マネジメントに取り組んでいます。 具体的には建物の耐震化、データ関連サーバーのクラウド化、災害発生時の従業員安否確認システム、テレワークなどといった環境整備に加え、社会的責任を踏まえて、緊急時においてもサービスや製品の安定供給ができるよう、販売事業所の業務バックアップ体制の確立や生産拠点の分散化配置によって、リスクの低減を図っています。 企業倫理・コンプライアンスの姿勢□ 発生の可能性:高□ 影響度:中● リスクの内容第三者から、サプライチェーンにおける人権、労働、環境問題等を指摘・公表され、事業活動に影響を与える、企業価値を毀損する可能性があります。 また、企業倫理・コンプライアンスに反する行為が増加する、あるいは、ソーシャルメディアやブログ等のWEBサイト上を含めた広告表現や発言に問題が発生することによって、社会的な信頼を失い、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策当社グループを取り巻く国内外の法令や規制等への違反、社会的要請に反する行為等があった場合は、処罰や社会的な信用の低下などにより、経済的・社会的な影響を受けるリスクがあります。 「企業倫理・ワコールの行動指針」を定め、従業員に頒布し周知徹底を図るだけでなく、“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「コンプライアンス部会」の活動を通じて、従業員への啓発活動、内部通報制度、外部専門機関による法令ヘルスチェックなどの施策を拡充し、法令順守の強化に努めています。 2026年3月期は新任課長対象コンプライアンス研修の実施に加え、着任10年以上の管理職対象コンプライアンス研修を実施したほか、e-ラーニングの実施や、グループコンプライアンス通信(こんぷらかわら版)の定期配信を継続するなどの啓発活動を進めました。 また、当社グループの事業領域において特に注力すべき点として、サプライチェーンでの労務・人権問題が挙げられます。 過去には人権NPOから連結子会社の発注先である海外縫製工場における労務・人権問題について指摘を受けたことや、国内において二次製造委託先の外国人技能実習生に対する超過勤務手当の未払いが発覚したことがありました。 現在は“サステナビリティ委員会”の傘下に設置した「CSR調達部会」の活動を通じ、人権の尊重、環境・社会との調和、法令の順守、労働慣行、事業慣行の観点などから、現地監査を行い、是正・改善計画の策定とモニタリングを行う取り組みを高めています。 当連結会計年度においては、全ての製造委託先等の工場に対して自己評価を通じた「CSR調達ガイドライン」に定める内容の遵守状況の把握と分析評価フィードバックを実施すると共に、CSR調達活動の製造委託先一覧を当社ホームページで開示しています。 知的財産権の侵害・被侵害□ 発生の可能性:高□ 影響度:中● リスクの内容知的財産権を侵害されたり侵害したりすることで、訴訟や経済的損失が起きる可能性があります。 また、近年、インターネット上で当社ブランドを詐称した「なりすまし広告・偽サイトへの誘導」が拡がっています。 注意喚起や排除措置といった適切な対策を怠れば、消費者や市場からの信頼失墜を招きかねず、戦略的な知的財産権の保護や活用ができないでいると、事業に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策当社グループは知的財産権があらゆる事業活動に関わり、競争優位性を確保する重要な資産であると認識しています。 ブランドや、独自の技術、デザイン、サービス等を、自社の競争力の源泉として知的財産権で保護・活用できるよう、一方で他社の知的財産権を尊重し侵害しないよう、従業員に対しセミナーによる教育や業界知財動向の共有を行い、正しい理解を促しています。 また、外部専門家との連携を強化するなど、知的財産担当部門の知見を高めDXやCX戦略、新規事業における知的財産権の保護、活用を進めています。 また、国内外における模倣商品の出現や、他社による商標、特許等の無断使用といった知的財産権の侵害には、侵害者に対して権利主張を行い、厳格に対応を行うこととしています。 最近ではEC事業のボーダーレス化に伴ったブランド価値の毀損、とりわけ、SNSを中心とした当社ブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売の出現について、消費者への注意喚起の実施、京都府警察と連携した販路等の追跡と監視、排除措置の実施等に力を注ぐとともに、日本国内に留まらない消費者保護、ブランド保護対策に努めています。 この問題に対しては、同じ被害を受けている他社と協働し、知的財産業界団体としてSNS運営者や政府と連携した対策に取り組んでいます。 デジタルマーケティングの加速による表現訴求、品質表示・取扱表示等の記載□ 発生の可能性:高□ 影響度:中● リスクの内容デジタルマーケティングにおいて、従業員参加型を含むSNS上の発信内容、サステナビリティを巡るWEBサイト上の表現や発言に問題が発生することによって、ネガティブキャンペーンや発信者への誹謗中傷をはじめとする社会問題を招き、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 他方、品質表示や薬機法等の法令違反やステルスマーケティング等の不適切な表現は社会的な信用を損なう可能性があります。 また、商品の回収・表示変更のコスト発生、販売中止によって経済的な損失影響が出る可能性があります。 ● 対応策消費者が適正に商品を選択し使用するための品質表示については、商品そのものに付帯させる法定表示に始まり、店頭やメディアでの広告・宣伝、販促表現、知的財産保護表示など多岐にわたっており、リスクが顕在化しやすい事案だと認識しています。 また、加熱するデジタルマーケティングを背景に、SNSでの当社の発信や参加者の言動が社会的な批判に晒される、あるいは、昨今においては、その内容の真偽に関わらず拡散されるリスクも認識しています。 “企業倫理・リスク管理委員会”傘下の「品質保証審議会」、「品質管理委員会」の活動を通して、表示内容を決定する部門でのダブルチェックを前提にした表示確認体制の整備、表示決定のプロセスにおける可能な限りのシステム化、表示ミス発生時の迅速な対応、問題発生後の再発防止のための徹底的な原因究明と対策の実施といった、一連のサイクルをルール化し運用しています。 また、品質表示に関わる社内啓発活動と担当者教育を定期的に実施しています。 サステナビリティを巡るWEBサイト上の表現や発言においても、“サステナビリティ委員会”や関連する部門でチェックを行う体制を整備し活動をすることで、社会的な使命を果たすよう努めています。 併せて、国内外の関係会社ごとの事業環境に照らしたSNS運用規程を定めて周知徹底を行うとともに、マーケティングやコミュニケーション部門の従業員を対象に、訴求表現内容の事前確認・適否判断を行うための教育を推進しています。 加えて当社ブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売に対して、消費者への注意喚起の実施だけでなく、販路の追跡と監視、排除措置の実施等に毅然として注力しています。 このほか、独禁法、景表法、薬機法などと絡めたガイドライン各種の制定と改訂、e-ラーニングやセミナー開催による従業員を対象にした教育の実施などによってリスクの軽減を図っています。 また、機能・効能表現においては、商品化計画部門と研究部門、品質保証部門間の連携フローと併せて表記ルールの再整備を行い、外部の機関を交えたエビデンスデータの確認体制を整えています。 設計・製造上の品質保証□ 発生の可能性:中□ 影響度:中● リスクの内容不良品を販売することや商品が人体へ危害を及ぼすこと等により、お客さま等への補償や商品回収等のコストが発生する、当社が高品質の商品を提供するというレピュテーションが損なわれ社会的信用を失うといった、業績への悪影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策高品質な商品をグローバルに提供できることが、当社グループの強みの一つです。 “企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に「品質保証審議会」を設置し、安全性ガイドラインを整備すると同時に、製品企画・設計・開発時点での安全性確認ルールの順守、製造時の検査の徹底、問題発生時の原因追及と再発防止策の策定に取り組んでいます。 併せて、こうした活動・情報内容については、グループの国内外関係会社へ水平展開・共有化を図ったり、お申し出のあった商品を展示する品質展を開催することで、品質意識の高揚、全体での管理体制の底上げを行っています。 また、「品質保証審議会」の傘下では、商品化計画を担う部門ごとのメンバー選出による「品質管理委員会」を運営し、個別課題への対策フォローアップ、品質管理全般に対する社内教育を実施しています。 他方、生産拠点の現場では、定めた品質管理・検査の徹底のみならず、製品受入ロックシステム(材料基準達成製品のみの受け入れ)の運用による基準未達品の排除、検査人員の技量の標準化に取り組んでいます。 新興国の社会情勢変動□ 発生の可能性:中□ 影響度:中● リスクの内容新興国に事業拠点を構える当社グループは、政治的不安定状態、法改正や制度変更、ストライキの発生、人材の確保難などによって材料調達や生産が滞る、自国産業保護政策(輸入関税、外資規制等)が継続し事業効率の改善が遅れる、あるいは新規の多額投資を必要とするなど、事業業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応策各国・地域の法律・規制の動向には常に十分な注意を払い、現地情報の収集・分析に努めています。 現地の“リスク管理責任者”と連携し、地域の実情を把握し、必要に応じ外部の弁護士、コンサルタントなど、専門機関の協力を得て対応を行うよう整備と運用を図っています。 軍事政権による掌握が続くミャンマーでは法律・規制の動向に加え、人権課題への対応についても注視しています。 また、地政学的なリスクも見据え、適切な生産拠点の分散を行いリスクの軽減化に努めています。 このほか、高い輸入関税が適用されるインドでは、国内における商品企画・生産比率を高めることで競争優位性を強化するよう努めています。 税務の管理□ 発生の可能性:中□ 影響度:中● リスクの内容税制改正や移転価格の調査等による多額の課税がなされた場合には、風評被害の他、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策繰延税金資産については、現行の会計基準に従い、将来の課税所得を合理的に見積もったうえで計上しています。 将来の課税所得見積額の変更や税制改正に伴う税率の変更等により、繰延税金資産が減少し、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼすリスクがあります。 これを踏まえて、当社では、適宜、経営環境の変化等に照らし、将来の課税所得の見積もりに関する見直しを行い、回収可能性を合理的に判断しています。 事業を展開する国・地域の法令、国際税務関連法規を順守し、透明性の高い税務管理を行い、ステークホルダーからの信頼を得ることをねらいに「税務行動指針」を策定しています。 この指針では、国内外の連結子会社を対象に、税務の最新情報入手や研修による啓発活動を含めたグループ税務体制の構築をはじめ、不確実な税務ポジションへの対応、優遇税制の適用、グループ会社間取引、租税回避行為の禁止、税務に関するディスクロージャー等のガイドラインを示しています。 また、同指針に記載したガイドラインの運用状況については、IFRIC23の指針に基づいた対応状況と併せて、国内外の連結子会社から、事業年度末に報告書を受けることによってモニタリングを行っています。 このほか、税制改正やBEPSをはじめ国際税務に関する動向を把握し、適宜、国内外の連結子会社と最新情報を共有するなど、当社グループにおける税務体制の整備に努めています。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。 )の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績(単位:百万円) 2025年3月期実績2026年3月期実績前期比 増減額増減率売上収益173,896171,510△2,386△1.4% 売上原価76,45273,279△3,173△4.2% 売上総利益97,44498,231+787+0.8% 販売費及び一般管理費100,88198,692△2,189△2.2%事業損失(△)△3,437△461+2,976- その他の収益11,21124,080+12,869+114.8% その他の費用4,4863,742△744△16.6%営業利益3,28819,877+16,589+504.5% 金融収益2,1702,075△95△4.4% 金融費用591785+194+32.8% 持分法による投資損益(△損失)813△1,514△2,327-税引前利益5,68019,653+13,973+246.0%親会社の所有者に帰属する当期利益7,21813,124+5,906+81.8% 当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における景況は、国内は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果を背景に緩やかな回復が期待される一方で、中東情勢の緊迫化や米国の通商政策の動向、金融資本市場の変動等により先行き不透明な状況となりました。 海外においては、米国は景気の拡大基調が緩やかに継続したものの、エネルギー価格の高騰や供給制約に伴う物価上昇リスクなどを背景に、足元では個人消費の鈍化が見られるなど、景気の拡大ペースが低下しました。 欧州は、輸出関連分野を中心に持ち直しの動きが見られたものの、エネルギー価格の高騰が逆風となり、その動きは緩やかなものに留まりました。 中国では、政策効果により一部で回復の動きが見られるものの、個人消費はやや回復が遅れています。 このように、当社グループを取り巻く経済状況は地域ごとにばらつきがありました。 このような環境において、当社グループは、引き続き「収益力の改善に向けたビジネスモデル改革」、「“VISION2030”達成に向けた成長戦略」、「ROICマネジメントの導入」、「アセットライト化の推進」に取り組みました。 国内では、中核ブランドの「WACOAL(ワコール)」は一部施策の効果が発現し下期以降に回復基調に転じたほか、高価格帯ブランドの「Salute(サルート)」は顧客投票によって選ばれた復刻ラインが好調に推移する等、前期を大幅に上回り、商品戦略やプロモーション戦略の成果が見え始めました。 また、コンディショニングウェアの「CW-X(シーダブリュー・エックス)」は、大谷翔平選手の着用による露出拡大が奏功し、アームサポーターが大きく伸長する等、好調を維持しました。 また、顧客戦略の一環として2025年7月に自社EC上で提供を開始した「わたしに合うブラ診断」の利用者は2026年3月末時点で累計50万人を突破し、多くのお客様へのパーソナライズされた購買体験の提供を実現しております。 海外では、2025年6月に発生した物流倉庫火災の影響を受けた英国のBravissimo Group Limited(以下、Bravissimo Group)において、物流体制の早期復旧に努め、2025年9月に自社ECにおける出荷を順次再開し、2026年2月には当該物流倉庫を完全復旧しました。 また、米国における売上拡大と大きいサイズ市場のシェア獲得及び収益性の改善を目指し、2026年3月30日にワコールインターナショナル(米国)の子会社Wacoal Direct Corp.を通じGlamorise Foundations, Inc.(以下、Glamorise社)の買収を決定しました。 Glamorise社はプラスサイズ領域に特化したブランドであり、ワコールインターナショナル(米国)とは異なるポジションを有します。 また、売上の大部分をECチャネルが占めており、米国におけるEC事業の加速を実現します。 なお、本件買収が当期の連結業績に与える影響は軽微であります。 そのほか、新京都ビルの売却や自己株式の取得等、継続的に資産効率の向上に取り組みました。 売上収益については、主要国におけるレディスインナーウェア等の販売の伸び悩みに加え、前期から当期にかけて事業ポートフォリオを見直し、一部の不採算事業を売却した結果、当期への減収影響が生じました。 利益面については、不採算事業の対処やBravissimo Groupの買収に伴う小売売上比率の上昇により売上総利益率が改善したほか、各社においてコストコントロールを実施しました。 なお、営業利益については、前述の新京都ビル等の固定資産売却益(195億45百万円)が寄与した一方、主力チャネルの成長鈍化、米国関税やインフレによる販管費の増加に伴う利益率の圧迫を踏まえ、ワコールヨーロッパに係るのれんの使用価値を再評価し、減損損失(10億6百万円)を計上しました。 以上の結果、当連結会計年度の連結売上収益は1,715億10百万円(前期比1.4%減)、事業利益は4億61百万円の事業損失(前期は34億37百万円の事業損失)、営業利益は198億77百万円(前期比504.5%増)、税引前利益は196億53百万円(前期比246.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は131億24百万円(前期比81.8%増)となりました。 なお、当該期間の為替換算レートは、1米ドル=150.77円(前期152.58円)、1英ポンド=202.10円(同194.61円)、1中国元=21.25円(同21.10円)です。 報告セグメントの経営成績を示すと次のとおりであります。 (単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期前期比 実績構成比実績構成比増減額増減率売上収益合計173,896100.0%171,510100.0%△2,386△1.4% ワコール事業(国内)87,82850.5%87,72351.2%△105△0.1% ワコール事業(海外)67,23738.7%68,46839.9%+1,231+1.8% ピーチ・ジョン事業10,4696.0%11,1446.5%+675+6.4% その他8,3624.8%4,1752.4%△4,187△50.1% (単位:百万円) 2025年3月期2026年3月期前期比 実績売上比実績売上比増減額増減率営業利益(△損失)3,2881.9%19,87711.6%+16,589+504.5% ワコール事業(国内)2,9703.4%18,79121.4%+15,821+532.7% ワコール事業(海外)4190.6%4880.7%+69+16.5% ピーチ・ジョン事業△266-1491.3%+415- その他1652.0%44910.8%+284+172.1% ① ワコール事業(国内) 当連結会計年度は、ブランドや事業、チャネルごとに強弱が入り混じる結果となりました。 中核事業会社である㈱ワコールにおいては実店舗の閉店や来店客数の減少などの影響を受けたものの、EC事業の伸長や、一部のブランドの商品・プロモーション戦略等の奏功により売上収益は前期を上回りました。 一方、販売会社である㈱ウンナナクールや㈱ランジェノエルの低調が響き、セグメント全体では前期を下回る結果となりました。 ブランド別では、プロモーションを強化し展開店舗を拡大した「CW-X」や、ノンワイヤーブラを中心に据える「GOCOCi(ゴコチ)」、シンクロブラトップが好調を維持する「Wing(ウイング)」に加え、高価格帯ブランドの「Salute」が前期を超える水準で推移し、前期にリブランディングを実施した「WACOAL」についても、下期以降に回復基調に転じました。 さらに、スパイラル事業においても、新規出店の好調が寄与し売上が伸長しました。 一方、直営店を中心に展開する「AMPHI(アンフィ)」、㈱ウンナナクール、㈱ランジェノエルに加え、百貨店を中心に展開するナイトウェア類については店舗閉店や売場縮小、来店客数減少の影響を受けて販売が伸び悩みました。 チャネル別では、実店舗については、得意先の閉店影響は縮小傾向にあるものの、来店客数減少の影響が大きく、低調に推移しました。 他方、ECについては、自社EC・他社ECともに堅調な成長を継続しており、実店舗の苦戦を補っております。 これらの結果、当該セグメントの売上収益は877億23百万円(前期比0.1%減)となりました。 営業利益は、新京都ビル等の固定資産売却益の計上が寄与したことから、187億91百万円(前期比532.7%増)と大幅な増益となりました。 ② ワコール事業(海外) ワコールインターナショナル(米国)は、実店舗の市場縮小に加え、EC事業の成長が想定を下回り、売上収益は前期を下回りました。 チャネル別では、百貨店において大手得意先の閉店影響により厳しい状況が継続しました。 ECについては、消費者への販売自体は堅調であったものの、主要ECプラットフォームにおいて厳しい仕入抑制を受け、納品は低調に推移しました。 なお、主要生産拠点であるドミニカからのブラジャーの輸入に係る関税率が2026年2月末以降に0%へと変更されたため、関税による原価高騰の影響は2月末以降縮小傾向となりました。 ワコールヨーロッパは、2024年9月に買収したBravissimo Groupの売上が寄与し、売上収益は前期を上回りました。 なお、2025年6月に発生した物流倉庫における火災により、収益へのマイナス影響がありましたが、当該倉庫には火災保険を付保しており、在庫や建物等の現物損失に加え、出荷停止や在庫不足に伴う逸失利益等についても保険金により大部分が補填されました。 中国ワコールは、消費者の価格感応度の高まりにより、実店舗・ECともに依然として厳しい状況が継続しました。 店舗イメージの刷新に向けた改装や、利益率の改善及びブランド価値訴求を目的としたプロパー販売の推進などに取り組み、一部成果が見られたものの、施策効果の発現には至らず、売上は前期を下回りました。 これらの結果、当該セグメントの売上収益は684億68百万円(前期比1.8%増)となりました。 営業利益は、Glamorise社の買収に係る一時費用及びワコールヨーロッパに係るのれんの減損損失を計上し、4億88百万円(前期比16.5%増)となりました。 ③ ピーチ・ジョン事業 当連結会計年度は、前期に引き続き新規顧客の獲得強化に重点を置いたコミュニケーション施策や商品戦略が奏功し、ECを中心に全てのチャネルで売上が伸長しました。 商品面では、定番商品の「ナイスバディブラ」シリーズが全体をけん引したほか、秋冬シーズンにタレントを起用した「リボンモチーフブラ」やナイトウェア等も堅調に拡大しました。 また、セール販売についても好調に推移し、全体を下支えしました。 これらの結果、当該セグメントの売上収益は111億44百万円(前期比6.4%増)となりました。 営業利益は、1億49百万円(前期は2億66百万円の営業損失)となりました。 ④ その他 当連結会計年度における当該セグメントの売上収益は、七彩、ルシアンの連結除外が影響し、41億75百万円(前期比50.1%減)となりました。 一方、連結子会社における一部事業の譲渡益が寄与し、営業利益は、4億49百万円(前期比172.1%増)と大幅な増益となりました。 (参考)主要子会社の売上収益・営業利益(△損失)(単位:百万円)売上収益2025年3月期2026年3月期前期比実績構成比実績構成比増減額増減率 ワコール82,36947.4%82,99848.4%+629+0.8% ワコールインターナショナル(米国)24,91714.3%22,95213.4%△1,965△7.9% ワコールヨーロッパ25,20114.5%30,82918.0%+5,628+22.3% 中国ワコール9,0855.2%7,4814.4%△1,604△17.7% ピーチ・ジョン10,4696.0%11,1446.5%+675+6.4%※外部売上収益のみを記載しております。 (単位:百万円)営業利益(△損失)2025年3月期2026年3月期前期比実績売上比実績売上比増減額増減率 ワコール6,1807.5%18,54922.3%+12,369+200.1% ワコールインターナショナル(米国)6812.7%△335-△1,016- ワコールヨーロッパ8573.4%2,1807.1%+1,323+154.4% 中国ワコール△1,844-△853-+991- ピーチ・ジョン△266-1491.3%+415- (2)財政状態 当連結会計年度末における総資産は、現金及び現金同等物が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比して195億70百万円増加し、2,923億15百万円となりました。 負債は、借入金や営業債務及びその他の債務が減少したものの、未払法人所得税や繰延税金負債が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比して22億45百万円増加し、798億70百万円となりました。 親会社の所有者に帰属する持分は、新京都ビルの売却により利益剰余金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比して175億51百万円増加し、2,095億98百万円となりました。 以上の結果により、当連結会計年度末における親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末に比して1.3ポイント増加し、71.7%となりました。 (3)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比して207億51百万円増加し、441億70百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、当期利益129億41百万円に減価償却費及び償却費や法人所得税費用などによる調整を加えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、84億87百万円の収入(前期に比し35億22百万円の収入増)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産等の売却などにより、360億97百万円の収入(前期に比し267億15百万円の収入増)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得などにより、262億86百万円の支出(前期に比し33億34百万円の支出増)となりました。 (4)生産、受注及び販売の実績①生産実績 当連結会計年度の生産実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります。 なお、ピーチ・ジョン事業については、すべて販売会社のため該当事項はありません。 また、その他のセグメントについては、生産実績を定義することが困難であるため「生産実績」は記載しておりません。 報告セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)ワコール事業(国内)33,37494.4ワコール事業(海外)17,42395.9合計50,79794.9(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.生産実績の金額は製造原価によっております。 ②受注実績 当社グループは、主として販売計画に基づいた生産を行っております。 一部の商品では受注生産を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性がないため、記載を省略しております。 ③販売実績 当連結会計年度の販売実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります。 報告セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)ワコール事業(国内)87,72399.9ワコール事業(海外)68,468101.8ピーチ・ジョン事業11,144106.4その他4,17549.9合計171,51098.6(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.その他の販売実績が減少したのは、主に㈱ルシアン株式の譲渡により同社を連結の範囲から除外したことによるものであります。 3.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。 (5)資本の財源及び資金の流動性 当社グループの資金の流動性は、主に営業活動による純現金収入によります。 営業活動による純現金収入により、外部からの多額の借入や、その他の資金調達手段に頼らずに、大部分の運転資金の確保や設備投資、配当金の支払が可能となっております。 ただし、金融機関に借入枠は設けており、2026年3月31日現在の借入枠の合計は521億円、借入枠を設けている借入金の残高は119億22百万円となっており、主な残高の内訳としては当社が77億80百万円、WACOAL EUROPE LTD.が33億88百万円となっております。 これらの借入枠の期限は、ほとんどが自動的に更新されるものであり、現状更新を妨げるような事象は発生していないと考えております。 仮にいずれかの子会社において借入が不可能になったとしても、グループの各社から資金を供給することが可能であると考えております。 また、資金需要について大きな季節変動はありません。 また、子会社からの親会社への配当に係る規制は特に無いと考えております。 今後も目的や収益性を厳格に見積もることで、資金の流動性を確保していきます。 ①設備投資 「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載しております。 ②キャッシュ・フロー「(3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、IFRS会計基準に準拠して作成されております。 これらの連結財務諸表の作成にあたっては、当社グループは重要な見積りや仮定を行う必要があります。 なお、重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。 |
| 研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループでは、こころとからだを支えるサービスや製品を展開するため、人間科学研究開発センターを中心として研究開発に取り組んでおります。 当社グループは、1964年以降日本人女性の体型を正確に把握するため、女性の体型調査を継続して実施してきました。 シルエット分析システムの開発や三次元計測システムの導入、さらにより高度な人間の感覚計測にも取り組み、人間の形態・生理・心理の三側面からの研究開発を行っております。 研究成果として、1995年~1998年に通産省(現経済産業省)プロジェクトへの参加を通じて、感覚生理研究を強化充実し、「加圧生理」、「温熱生理」、「皮膚生理」面での基礎研究をもとにして、着心地が良いだけでなく生理的にも効果のある新製品の開発を行ってきました。 2005年には、日常歩行をエクササイズ歩行に変え、健康で美しいからだづくりをサポートする画期的なスタイルサイエンス商品を開発し、世の中に新しい市場を創出しました。 また、2010年には同一人物の20代から50代に至る体型変化を分析し、加齢によるからだの変化(エイジング)の原則を発表し、エイジングに対応した新製品開発を強化するとともに、加齢による体型変化の小さい人の生活習慣をヒントにした新機能製品を開発。 2020年には「重力によるバストの動きと皮膚研究」の研究報告をもとに「重力からバストを守る」ことの大切さの研究発表カンファレンスを実施し、同研究をもとにした「重力に負けないバストケアブラ」や「重力に負けないヒップケアガードル」等の新機能製品を開発しました。 2021年には大学や他社との共創型「からだ文化研究プロジェクト」を発足させ、2022年3月には関係者を対象に「からだ文化シンポジウム」を東京青山スパイラルホールで開催しました。 また、2019年5月人間科学研究開発センターが監修開発したサイズ判定アルゴリズムを搭載した3Dボディスキャナーによるセルフ計測サービスの運用を開始しました。 2025年1月にはメルトブローで立体物を作成する「Melooop」技術の開発を行いました。 2025年6月には3Dボディスキャナー「SCANBE」の機能拡張により、女性だけではなく、子どもや男性への計測範囲拡大に取り組みました。 当連結会計年度は、体型と下着のフィット性に関する長年の研究をもとにオンライン上でからだに合ったブラジャーの選び方を提案するサービス「わたしに合うブラ診断」や「同じ悩みを抱える選手の力になりたい」という大谷翔平選手の想いを形にした「CW-X Arm Brace」の開発に取り組みました。 これらの結果、当連結会計年度の研究開発費に574百万円計上しました。 なお、当社グループの研究開発活動は、主にレディスインナーウェア等の基礎研究から商品開発に及ぶさまざまな研究を行っており、特定のセグメントに関連付けることが困難であるため、セグメントごとに記載しておりません。 今後も、「ひとりひとりが自分らしく美しくいられるように」、“美”“快適”“健康”の3領域を基軸に、顧客満足及び企業価値の増大に貢献し得る研究開発の充実を図り、お客様をEmpoweringする新製品や情報・サービスの開発に邁進する所存であります。 |
| 設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当連結会計年度において実施した設備投資の総額は、4,129百万円であります。 主な内容は、当社及び子会社における情報システム投資及び所有不動産の設備維持補修工事等に関するものであります。 ワコール事業(国内)については2,980百万円、ワコール事業(海外)については1,094百万円、ピーチ・ジョン事業については54百万円、その他については1百万円の設備投資を行っております。 |
| 主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループ(当社及び連結子会社)における主要な設備は、以下のとおりであります。 (1)提出会社2026年3月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び工具、器具備品土地(㎡)合計本社(京都市南区) 他ワコール事業(国内)管理業務設備他12,6001,31211,638(225,205)25,550103[ -](注) 日本基準に基づく金額を記載しております。 (2)国内子会社2026年3月31日現在 会社名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置・車両運搬具及び工具、器具備品土地(㎡)使用権資産合計㈱ワコール(京都市南区) 他ワコール事業(国内)管理業務設備直営店舗551348-2,8553,7543,336[ 68]ワコール流通㈱(滋賀県守山市) 他ワコール事業(国内)商品管理設備30220-35285455[ -]㈱ワコールマニュファクチャリングジャパン(長崎県雲仙市) 他ワコール事業(国内)生産設備-124-11135380[ -]㈱トリーカ(大阪府茨木市) 他ワコール事業(国内)生産設備48675443(60,892)141,018208[ 100]㈱ピーチ・ジョン(東京都港区) 他ピーチ・ジョン事業管理業務設備直営店舗19398-1,1381,429380[ 35](注) IFRS会計基準に基づく金額を記載しております。 (3)海外子会社2026年3月31日現在 会社名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置・車両運搬具及び工具、器具備品土地(㎡)使用権資産合計WACOAL AMERICA, INC.(米国 ニュージャージー州) 他ワコール事業(海外)管理業務設備商品管理設備生産設備 他2,2551,086655(66,656)1,8545,8502,202[ -]WACOAL EMEA LTD.(英国 ノーサンプトンシャー州) 他ワコール事業(海外)管理業務設備商品管理設備生産設備 他1,498974153(5,342)3,0715,6962,157[ -]華歌爾(中国)時装有限公司(中国 北京市)ワコール事業(海外)管理業務設備生産設備直営店舗13310-(-)[11,871]223366895[ -] 会社名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置・車両運搬具及び工具、器具備品土地(㎡)使用権資産合計WACOAL HONG KONG CO., LTD.(香港)ワコール事業(海外)管理業務設備直営店舗2766-57685899[ 25]VIETNAM WACOAL CORP.(ベトナム ビエンホア市)ワコール事業(海外)管理業務設備生産設備直営店舗1962-(-)[25,195]2823631,877[ -]大連華歌爾時装有限公司(中国 大連市)ワコール事業(海外)生産設備106290-(-)[27,543]70466555[ -] (注)1.IFRS会計基準に基づく金額を記載しております。 2.賃借している土地の面積については、[ ]で外書きしております。 3.現在休止中の主要な設備はありません。 4.上記(2)の一部国内子会社の建物及び土地は、当社から賃借しております。 建物及び土地の簿価は、下記のとおりであります。 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)建物及び構築物土地(㎡)㈱ワコール本社(京都市南区)他3事業所ワコール事業(国内)管理業務設備6,3056,450(11,181)ワコール流通㈱守山流通センター(滋賀県守山市)ワコール事業(国内)商品管理設備4,5081,419(38,923)㈱ワコールマニュファクチャリングジャパン長崎工場(長崎県雲仙市)ワコール事業(国内)生産設備23152(19,369)5.従業員数は、[ ]内に年間の平均臨時従業員数を外書きで記載しております。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1)重要な設備の新設等該当事項はありません。 (2)重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 574,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 54,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 46 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 18 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 6,204,157 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式に区分し、取引関係の維持・強化、事業展開における協力・取引関係の構築・維持・強化、安定的な金融取引の維持を目的として保有する株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)に区分しております。 ② ㈱ワコールにおける株式の保有状況 当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である㈱ワコールについては以下のとおりであります。 a.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 中長期的な観点から保有目的が適切か、保有に伴うリスクが資本コストに見合っているか、具体的には受取配当金の利回り等を検証し、定期的に取締役会に報告しております。 取締役会においては、検証結果を基に当社の中長期的な企業価値向上に資するかどうかを見極め、保有の継続、処分の判断を行っております。 ロ 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式241,546非上場株式以外の株式1439,298 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式11取引先持株会を通じた株式の取得 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式412,734 ハ 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果(注)2及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱京都フィナンシャルグループ2,279,9882,279,988地元の主要金融機関として金融取引を行っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有9,2595,188イオン㈱4,641,6081,546,918インナーウェア等の取引を行っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 なお、持株会を通じた株式の取得及び株式分割により株式数が増加しております。 有8,7475,800㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ2,885,8502,885,850主要金融機関として総合的な金融取引を行っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有(注)37,5035,803㈱堀場製作所230,000230,000地元の企業として、情報の共有をはじめとして密接な関係にあり、事業戦略の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有4,1082,287㈱滋賀銀行398,000398,000地元の主要金融機関として金融取引を行っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有3,7072,093Saha Pathana Inter-Holding PLC11,409,9997,606,666タイ王国における事業展開で密接な協力関係にあり、同国における企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 なお、無償割当増資により株式が増加しております。 無2,4812,075イオンフィナンシャルサービス㈱687,300687,300インナーウェア等の取引を行っているイオン㈱のグループ会社であり、事業戦略の観点から同社グループとの良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 無1,069906㈱セブン&アイ・ホールディングス464,907464,907インナーウェア等の取引を行っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 無9871,005I.C.C INTERNATIONAL PLC4,605,9683,362,357タイ王国における事業展開で密接な協力関係にあり、同国における企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 なお、無償割当増資により株式が増加しております。 有548443 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果(注)2及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱松屋205,000205,000インナーウェア等を中心とした多岐にわたる商品で取引を行っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有370218㈱キング168,000168,000アパレル企業間の情報を交換する等密接関係にあり、事業戦略の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有192125㈱フジ62,60062,600インナーウェア等の取引を行っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有130135東レ㈱100,000100,000繊維製品の主要仕入先として、今後も安定的な仕入を通じ、企業価値向上と同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有110101三共生興㈱94,38094,380アパレル企業間の情報を交換する等密接関係にあり、事業戦略の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有8158㈱SCREENホールディングス-434,358地元の企業として、情報の共有をはじめとして密接な関係にあり、事業戦略の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しておりました。 無-4,167東京海上ホールディングス㈱-411,000各種損害保険商品を採用し、事業上のリスク低減を図っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しておりました。 有(注)3-2,357宝ホールディングス㈱-1,000,000地元の企業として、情報の共有をはじめとして密接な関係にあり、事業戦略の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しておりました。 無-1,145㈱イズミ-3,348インナーウェア等の取引を行っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しておりました。 無-10(注)1.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。 2.定量的な保有効果につきましては、個別の取引に関わることであるため記載が困難であります。 3.保有先企業は当社の株式を保有しておりませんが、同社子会社が当社の株式を保有しております。 みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果(注)2及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)KDDI㈱5,088,0002,544,000通信機器や通信インフラの取引を行っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 現在は退職給付信託に拠出しており、議決権行使については指図権を留保しております。 なお、株式分割により株式数が増加しております。 無13,85712,005㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ3,365,0003,365,000主要金融機関として総合的な金融取引を行っており、企業価値向上の観点から同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 現在は退職給付信託に拠出しており、議決権行使については指図権を留保しております。 有(注)38,7496,767(注)1.貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算しておりません。 2.定量的な保有効果につきましては、個別の取引に関わることであるため記載が困難であります。 3.保有先企業は当社の株式を保有しておりませんが、同社子会社が当社の株式を保有しております。 b.保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 c.当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの 該当事項はありません。 d.当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの 該当事項はありません。 ③ 提出会社における株式の保有状況a.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 中長期的な観点から保有目的が適切か、保有に伴うリスクが資本コストに見合っているか、具体的には受取配当金の利回り等を検証し、定期的に取締役会に報告しております。 取締役会においては、検証結果を基に当社の中長期的な企業価値向上に資するかどうかを見極め、保有の継続、処分の判断を行っております。 なお、定量的な保有効果につきましては、個別の取引に関わることであり、開示を省略いたします。 ロ 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式3222非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式-- ハ 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 該当事項はありません。 b.保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 c.当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの 該当事項はありません。 d.当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの 該当事項はありません。 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 3 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 222,000,000 |
Shareholders
| 大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2026年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8-1赤坂インターシティAIR4,7939.70 明治安田生命保険相互会社東京都千代田区丸の内2丁目1-13,0506.17 株式会社京都銀行京都市下京区烏丸通松原上る薬師前町7002,3524.76 株式会社三菱UFJ銀行東京都千代田区丸の内1丁目4-52,2864.62 GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)PLUMTREE COURT, 25 SHOE LANE, LONDON EC4A 4AU, U.K(東京都港区虎ノ門2丁目6-1 虎ノ門ヒルズステーションタワー)1,7533.55 日本生命保険相互会社東京都千代田区丸の内1丁目6-6日本生命証券管理部内1,5693.18 株式会社滋賀銀行滋賀県大津市浜町1-381,5693.17 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-121,5693.17 三菱UFJ信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内1丁目4-51,5253.08 株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・東レ株式会社退職給付信託口)東京都中央区晴海1丁目8-121,2052.44計──────21,67443.84 (注)1.上記のほか、自己株式が3,062千株あります。2. 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)及び 株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式数は、すべて各行の信託業務に係るものであります。3.2024年7月24日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ及びその共同保有者が2024年7月17日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、 株式会社三菱UFJ銀行を除き、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況では考慮しておりません。 なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりであります。 氏名又は名称住所所有株式数(千株)株券等保有割合(%) 株式会社三菱UFJ銀行東京都千代田区丸の内1丁目4-52,7044.87 三菱UFJ信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内1丁目4-52,3764.28三菱UFJアセットマネジメント株式会社東京都港区東新橋1丁目9-12260.41三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社東京都千代田区大手町1丁目9-23120.56計5,61910.134.2024年11月14日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、3Dインベストメント・パートナーズ・プライベート・リミティッド(3D Investment Partners Pte. Ltd.)が2024年11月7日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況では考慮しておりません。 なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりであります。 氏名又は名称住所所有株式数(千株)株券等保有割合(%)3Dインベストメント・パートナーズ・プライベート・リミティッド(3D Investment Partners Pte. Ltd.)シンガポール共和国039192、テマセクアベニュー1、ミレニアタワー#20-02A5,97510.775.2025年5月21日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、野村證券株式会社及びその共同保有者が2025年5月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況では考慮しておりません。 なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりであります。 氏名又は名称住所保有株券等の数(千株)株券等保有割合(%)野村證券株式会社東京都中央区日本橋1丁目13-19401.69ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)1 Angel Lane, London EC4R 3AB, United Kingdom770.14野村アセットマネジメント株式会社東京都江東区豊洲2丁目2-11,3732.47計2,3914.31 |
| 株主数-金融機関 | 27 |
| 株主数-金融商品取引業者 | 28 |
| 株主数-外国法人等-個人 | 16 |
| 株主数-外国法人等-個人以外 | 167 |
| 株主数-個人その他 | 12,489 |
| 株主数-その他の法人 | 120 |
| 株主数-計 | 12,847 |
| 氏名又は名称、大株主の状況 | 株式会社日本カストディ銀行(三井住友信託銀行再信託分・東レ株式会社退職給付信託口) |
| 株主総利回り | 2 |
| 株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
| 株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 会社法第155条第7号の規定に基づく取得区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式4112,117,386当期間における取得自己株式32150,176 (注) 当期間における取得自己株式には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。 |
Shareholders2
| 自己株式の取得 | -12,469,000,000 |
Audit
| 監査法人1、連結 | 有限責任監査法人トーマツ |
| 独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2026年6月26日株式会社ワコールホールディングス 取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ 京 都 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士石原 伸一 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士辻 知美 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ワコールホールディングスの2025年4月1日から2026年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表注記について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準に準拠して、株式会社ワコールホールディングス及び連結子会社の2026年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 )に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 WACOAL EUROPE LTD.に係るのれんの評価(連結財務諸表注記15)監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 2026年3月31日現在、連結財政状態計算書に計上されているのれん(残高15,497百万円、総資産の5.3%)は、WACOAL EUROPE LTD.に関連する。 会社は、国際会計基準を適用し、連結財務諸表注記3.重要性がある会計方針(7)のれん及び無形資産、及び(16)非金融資産の減損に記載の通り、のれんを含む資金生成単位については、毎期及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施している。 減損テストの結果、資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額を減損損失として認識している。 会社は、減損テストを実施するに当たり、回収可能価額を、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方で算定している。 回収可能価額を算出するために利用される将来キャッシュ・フローは、経営者によって承認された5年間の事業計画を基礎として、その後は、市場の長期平均成長率をもとに算定されている。 会社は上記を前提として減損テストを行った結果、1,006百万円の減損損失を計上している。 事業計画には、顧客の多様な価値観に応えるためのブランド戦略やEC成長に向けた取り組みによる販売数量拡大施策の達成可能性や展開地域(主に英国・欧州・北米)での市場成長率などの重要な仮定が含まれている。 これらの重要な仮定は過去の実績、経営者により承認された事業計画等に基づく最善の見積りと判断により決定されているが、市場環境の変化等により影響を受ける可能性があるため、不確実性を伴うものであり、経営者による見積りと判断が回収可能価額の見積りに重要な影響を及ぼす。 また、回収可能価額の算定に用いる割引率は、計算手法及び重要な仮定であるインプットデータの選択に当たり評価に関する高度な専門知識を必要とする。 以上より、当監査法人は、当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、回収可能価額の見積りの合理性について、以下の手続を実施した。 (1)内部統制の評価 回収可能価額の算定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性について、特に将来キャッシュ・フローの見積額の合理性を検証する統制に焦点を当てて評価した。 (2)回収可能価額の見積りの合理性の評価 経営者が作成したのれんの減損テストに関連する報告書を閲覧し、経営者によって承認された事業計画の重要な仮定との整合性を確かめた。 また、回収可能価額の見積りについて経営者に質問し、重要な仮定を理解するとともに、以下の手続を実施し、その合理性を評価した。 ・販売数量拡大施策の達成可能性については、経営者への質問を通じて各種施策を理解した上で過去におけるブランド戦略やEC成長に向けた取り組みによる実績を比較し、見積りの精度を評価した。 ・展開地域(主に英国・欧州・北米)での市場成長率については、企業価値評価領域の内部専門家を利用し、外部機関が公表している小売業界のデータに基づいた監査人の予測との比較を行った。 ・割引率については、感応度分析を実施し、これらが回収可能価額に与える影響を評価した。 また、企業価値評価領域の内部専門家を利用し、割引率の計算方法の合理性を評価するとともに、同専門家が市場データ及び仮定を用いて独自に算定した値との比較を実施した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社ワコールホールディングスの2026年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社ワコールホールディングスが2026年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 )に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 ※1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
| 監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 WACOAL EUROPE LTD.に係るのれんの評価(連結財務諸表注記15)監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 2026年3月31日現在、連結財政状態計算書に計上されているのれん(残高15,497百万円、総資産の5.3%)は、WACOAL EUROPE LTD.に関連する。 会社は、国際会計基準を適用し、連結財務諸表注記3.重要性がある会計方針(7)のれん及び無形資産、及び(16)非金融資産の減損に記載の通り、のれんを含む資金生成単位については、毎期及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施している。 減損テストの結果、資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額を減損損失として認識している。 会社は、減損テストを実施するに当たり、回収可能価額を、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方で算定している。 回収可能価額を算出するために利用される将来キャッシュ・フローは、経営者によって承認された5年間の事業計画を基礎として、その後は、市場の長期平均成長率をもとに算定されている。 会社は上記を前提として減損テストを行った結果、1,006百万円の減損損失を計上している。 事業計画には、顧客の多様な価値観に応えるためのブランド戦略やEC成長に向けた取り組みによる販売数量拡大施策の達成可能性や展開地域(主に英国・欧州・北米)での市場成長率などの重要な仮定が含まれている。 これらの重要な仮定は過去の実績、経営者により承認された事業計画等に基づく最善の見積りと判断により決定されているが、市場環境の変化等により影響を受ける可能性があるため、不確実性を伴うものであり、経営者による見積りと判断が回収可能価額の見積りに重要な影響を及ぼす。 また、回収可能価額の算定に用いる割引率は、計算手法及び重要な仮定であるインプットデータの選択に当たり評価に関する高度な専門知識を必要とする。 以上より、当監査法人は、当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、回収可能価額の見積りの合理性について、以下の手続を実施した。 (1)内部統制の評価 回収可能価額の算定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性について、特に将来キャッシュ・フローの見積額の合理性を検証する統制に焦点を当てて評価した。 (2)回収可能価額の見積りの合理性の評価 経営者が作成したのれんの減損テストに関連する報告書を閲覧し、経営者によって承認された事業計画の重要な仮定との整合性を確かめた。 また、回収可能価額の見積りについて経営者に質問し、重要な仮定を理解するとともに、以下の手続を実施し、その合理性を評価した。 ・販売数量拡大施策の達成可能性については、経営者への質問を通じて各種施策を理解した上で過去におけるブランド戦略やEC成長に向けた取り組みによる実績を比較し、見積りの精度を評価した。 ・展開地域(主に英国・欧州・北米)での市場成長率については、企業価値評価領域の内部専門家を利用し、外部機関が公表している小売業界のデータに基づいた監査人の予測との比較を行った。 ・割引率については、感応度分析を実施し、これらが回収可能価額に与える影響を評価した。 また、企業価値評価領域の内部専門家を利用し、割引率の計算方法の合理性を評価するとともに、同専門家が市場データ及び仮定を用いて独自に算定した値との比較を実施した。 |
| 全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
| 見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | WACOAL EUROPE LTD.に係るのれんの評価 |
| 内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 2026年3月31日現在、連結財政状態計算書に計上されているのれん(残高15,497百万円、総資産の5.3%)は、WACOAL EUROPE LTD.に関連する。 会社は、国際会計基準を適用し、連結財務諸表注記3.重要性がある会計方針(7)のれん及び無形資産、及び(16)非金融資産の減損に記載の通り、のれんを含む資金生成単位については、毎期及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施している。 減損テストの結果、資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額を減損損失として認識している。 会社は、減損テストを実施するに当たり、回収可能価額を、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のいずれか高い方で算定している。 回収可能価額を算出するために利用される将来キャッシュ・フローは、経営者によって承認された5年間の事業計画を基礎として、その後は、市場の長期平均成長率をもとに算定されている。 会社は上記を前提として減損テストを行った結果、1,006百万円の減損損失を計上している。 事業計画には、顧客の多様な価値観に応えるためのブランド戦略やEC成長に向けた取り組みによる販売数量拡大施策の達成可能性や展開地域(主に英国・欧州・北米)での市場成長率などの重要な仮定が含まれている。 これらの重要な仮定は過去の実績、経営者により承認された事業計画等に基づく最善の見積りと判断により決定されているが、市場環境の変化等により影響を受ける可能性があるため、不確実性を伴うものであり、経営者による見積りと判断が回収可能価額の見積りに重要な影響を及ぼす。 また、回収可能価額の算定に用いる割引率は、計算手法及び重要な仮定であるインプットデータの選択に当たり評価に関する高度な専門知識を必要とする。 以上より、当監査法人は、当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 |
| 開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表注記15 |
| 開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表注記3.重要性がある会計方針(7)のれん及び無形資産、及び(16)非金融資産の減損 |
| 監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、回収可能価額の見積りの合理性について、以下の手続を実施した。 (1)内部統制の評価 回収可能価額の算定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性について、特に将来キャッシュ・フローの見積額の合理性を検証する統制に焦点を当てて評価した。 (2)回収可能価額の見積りの合理性の評価 経営者が作成したのれんの減損テストに関連する報告書を閲覧し、経営者によって承認された事業計画の重要な仮定との整合性を確かめた。 また、回収可能価額の見積りについて経営者に質問し、重要な仮定を理解するとともに、以下の手続を実施し、その合理性を評価した。 ・販売数量拡大施策の達成可能性については、経営者への質問を通じて各種施策を理解した上で過去におけるブランド戦略やEC成長に向けた取り組みによる実績を比較し、見積りの精度を評価した。 ・展開地域(主に英国・欧州・北米)での市場成長率については、企業価値評価領域の内部専門家を利用し、外部機関が公表している小売業界のデータに基づいた監査人の予測との比較を行った。 ・割引率については、感応度分析を実施し、これらが回収可能価額に与える影響を評価した。 また、企業価値評価領域の内部専門家を利用し、割引率の計算方法の合理性を評価するとともに、同専門家が市場データ及び仮定を用いて独自に算定した値との比較を実施した。 |
| その他の記載内容、連結 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
| 報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
| 監査法人1、個別 | 有限責任監査法人トーマツ |
| 独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2026年6月26日株式会社ワコールホールディングス 取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ 京 都 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士石原 伸一 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士辻 知美 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ワコールホールディングスの2025年4月1日から2026年3月31日までの第78期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ワコールホールディングスの2026年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 )に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 WACOAL EUROPE LTD.に係る関係会社株式の評価(【注記事項】 有価証券関係)監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 2026年3月31日現在、貸借対照表に計上されている関係会社株式(残高98,588百万円)には、2012年4月に取得したWACOAL EUROPE LTD.に係る関係会社株式が17,405百万円(総資産の11.4%)含まれている。 市場価格のない株式は取得原価をもって貸借対照表価額とするが、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、相当の減額を行い、当期の損失として処理しなければならない。 会社は、WACOAL EUROPE LTD.に係る関係会社株式の評価に当たり、超過収益力を反映した価額で実質価額を算定している。 連結財務諸表上、WACOAL EUROPE LTD.の取得に伴って発生したのれんについて実施した減損テストと同様、実質価額の算定には、顧客の多様な価値観に応えるためのブランド戦略やEC成長に向けた取り組みによる販売数量拡大施策の達成可能性や展開地域(主に英国・欧州・北米)での市場成長率などの重要な仮定が含まれている。 これらの重要な仮定は過去の実績、経営者により承認された事業計画等に基づく最善の見積りと判断により決定されているが、市場環境の変化等により影響を受ける可能性があるため、不確実性を伴うものであり、経営者による見積りと判断が回収可能価額の見積りに重要な影響を及ぼす。 また、回収可能価額の算定に用いる割引率は、計算手法及び重要な仮定であるインプットデータの選択に当たり評価に関する高度な専門知識を必要とする。 以上より、当監査法人は、当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、WACOAL EUROPE LTD.に係る関係会社株式の評価について、実質価額の著しい低下の有無を検討した。 また、実質価額の算定に重要な影響を与える事業計画に含まれる経営者が用いた重要な仮定について、連結財務諸表に関する監査上の主要な検討事項に記載の監査上の対応を実施した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 ※1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
| 監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 WACOAL EUROPE LTD.に係る関係会社株式の評価(【注記事項】 有価証券関係)監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 2026年3月31日現在、貸借対照表に計上されている関係会社株式(残高98,588百万円)には、2012年4月に取得したWACOAL EUROPE LTD.に係る関係会社株式が17,405百万円(総資産の11.4%)含まれている。 市場価格のない株式は取得原価をもって貸借対照表価額とするが、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したときは、相当の減額を行い、当期の損失として処理しなければならない。 会社は、WACOAL EUROPE LTD.に係る関係会社株式の評価に当たり、超過収益力を反映した価額で実質価額を算定している。 連結財務諸表上、WACOAL EUROPE LTD.の取得に伴って発生したのれんについて実施した減損テストと同様、実質価額の算定には、顧客の多様な価値観に応えるためのブランド戦略やEC成長に向けた取り組みによる販売数量拡大施策の達成可能性や展開地域(主に英国・欧州・北米)での市場成長率などの重要な仮定が含まれている。 これらの重要な仮定は過去の実績、経営者により承認された事業計画等に基づく最善の見積りと判断により決定されているが、市場環境の変化等により影響を受ける可能性があるため、不確実性を伴うものであり、経営者による見積りと判断が回収可能価額の見積りに重要な影響を及ぼす。 また、回収可能価額の算定に用いる割引率は、計算手法及び重要な仮定であるインプットデータの選択に当たり評価に関する高度な専門知識を必要とする。 以上より、当監査法人は、当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、WACOAL EUROPE LTD.に係る関係会社株式の評価について、実質価額の著しい低下の有無を検討した。 また、実質価額の算定に重要な影響を与える事業計画に含まれる経営者が用いた重要な仮定について、連結財務諸表に関する監査上の主要な検討事項に記載の監査上の対応を実施した。 |
| 全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
| 見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | WACOAL EUROPE LTD.に係る関係会社株式の評価 |
| その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
| 報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
| その他、流動資産 | 96,000,000 |
| 工具、器具及び備品(純額) | 1,297,000,000 |
| 土地 | 11,637,000,000 |
| 建設仮勘定 | 260,000,000 |
| 有形固定資産 | 25,811,000,000 |
| 無形固定資産 | 231,000,000 |
| 投資有価証券 | 222,000,000 |
| 投資その他の資産 | 101,924,000,000 |
BS負債、資本
| 短期借入金 | 5,000,000,000 |
| 1年内返済予定の長期借入金 | 327,000,000 |
| 未払金 | 1,022,000,000 |
| 未払法人税等 | 3,714,000,000 |
| 未払費用 | 6,000,000 |
| 賞与引当金 | 18,000,000 |
| 繰延税金負債 | 724,000,000 |
| 利益剰余金 | 112,856,000,000 |
| 株主資本 | 110,330,000,000 |