財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2026-06-25
英訳名、表紙Kumagai Gumi Co.,Ltd.
代表者の役職氏名、表紙取締役社長  上 田  真
本店の所在の場所、表紙福井県福井市中央2丁目6番8号(同所は登記上の本店所在地であり、実際の業務は下記で行っている。
電話番号、本店の所在の場所、表紙
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
 当社は1898年1月熊谷三太郎が個人経営の土木建築請負業を開業したことに始まる。
以来、各地の鉄道工事、水力発電所工事等に従事し、1938年1月資本金40万円の株式会社に組織を改め、近代経営の第一歩を踏み出した。
 設立後の主な変遷は次のとおりである。
1945年10月建築部を発足、建築部門に進出1948年2月札幌、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡支店を開設1949年3月東京支店を開設1949年10月建設業法により、建設大臣登録(イ)第118号の登録完了1958年10月豊川工場を設置1962年12月仙台支店を開設1963年11月当社道路部を分離独立させ熊谷道路㈱(現 連結子会社)を設立1964年1月東京営業所を東京本社に改称1964年12月北関東支店を開設1966年12月四国支店を開設1970年4月東京、大阪証券取引所市場第二部に上場1971年2月東京、大阪証券取引所市場第一部に上場1973年6月建設業法の改正に伴い、建設大臣許可(特-48)第1200号を取得(以後3年毎に免許更新)1973年12月北陸支店を開設1974年3月東京本社新社屋完成1974年6月宅地建物取引業法により、宅地建物取引業者として建設大臣免許(1)第1842号を取得(以後3年毎に免許更新)1988年3月筑波技術研究所(現 技術研究所)を開設1990年4月仙台支店を東北支店、福岡支店を九州支店に改称1991年4月北関東支店と新潟営業所を統合し、関越支店に改称1994年4月関越支店を北関東支店に改称 熊谷道路㈱が㈱ガイアートクマガイに商号を変更1995年2月神戸支店を開設1995年10月東関東支店を開設1996年4月豊川工場を分社化、熊谷テクノス㈱(現 連結子会社)を設立1997年4月札幌支店を北海道支店に改称1997年6月建設業法の改正に伴い、建設大臣許可(特-9)第1200号を取得(以後5年毎に免許更新)2001年2月東京、横浜、北関東、東関東支店を統括する首都圏支社及び大阪、神戸、四国支店を統括する関西支社を設立2002年3月熊谷テクノス㈱が、連結子会社の三豊テクノコンストラクション㈱を吸収合併し、テクノス㈱に商号を変更2003年7月首都圏支社を首都圏支店及び関西支社を関西支店に改称2003年10月不動産事業、海外PFI等に係る投融資事業及び債権の回収事業を新設会社のニューリアルプロパティ㈱に承継させる会社分割を実施2003年12月大阪証券取引所上場廃止2004年4月㈱ガイアートクマガイが飛島道路㈱と合併し、㈱ガイアートT・Kに商号を変更2009年4月広島支店と四国支店を統合し、中四国支店に改称2016年10月㈱ガイアートT・Kが㈱ガイアートに商号を変更2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2024年4月東京建築支店を開設
事業の内容 3【事業の内容】
 当社グループは、建設事業及びその周辺関連事業を主たる事業としている。
事業の内容及び当該事業に係わる位置づけは次のとおりである。
なお、以下は主要な事業の内容により区分しており、セグメント情報におけるセグメント区分と同一ではない。
 建設事業     当社及び連結子会社である㈱ガイアート、関連会社である笹島建設㈱他が建設事業を営んでいる。
  また、連結子会社であるテクノス㈱は建設事業のほか、建設用資機材の製造販売等を行っている。
 その他の事業   連結子会社である㈱テクニカルサポートは保険事業及び事務代行事業を営んでおり、当社は事務業務の一部を委託している。
  また、連結子会社である㈱ファテックは建設技術商品の提供事業を営んでおり、当社はその一部の提供を受けている。
 事業の系統図は次のとおりである。
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
名称 住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社) ㈱ガイアート
(注)3東京都新宿区1,000建設事業100当社の建設事業において施工協力している。
また、当社より建物を賃借し、当社に建物を賃貸している。
役員の兼務   1名テクノス㈱ 愛知県豊川市470建設事業100当社の建設事業において施工協力している。
また、当社より土地・建物を賃借している。
役員の兼務   4名ケーアンドイー㈱ 東京都千代田区300建設事業100当社の建設事業において施工協力している。
また、当社より建物を賃借し、当社に建物を賃貸している。
役員の兼務   5名㈱テクニカルサポート 東京都新宿区70その他の事業100当社へのサービスを行っている。
また、当社より建物を賃借している。
役員の兼務   2名テクノスペース・クリエイツ㈱ 東京都豊島区30建設事業100当社の建設事業において施工協力している。
また、当社より建物を賃借している。
役員の兼務   3名㈱ファテック 東京都新宿区20その他の事業100(10.0)当社と協力して技術商品の提供を行っている。
また、当社より建物を賃借している。
役員の兼務   4名㈱KGディノ・リゾート 福井県勝山市90その他の事業99.2当社に事業用資産の建設工事を発注している。
また、当社より資金を借入れている。
役員の兼務   4名ローカルエナジーシステム㈱ 大阪府大阪市50その他の事業75.0当社に事業用資産の建設工事を発注している。
また、当社より資金を借入れている。
役員の兼務   4名華熊営造(股)
(注)2 台湾台北市百万NT$1,320建設事業100当社の建設事業において施工協力している。
役員の兼務   3名(持分法適用関連会社) 笹島建設㈱ 東京都港区150建設事業35.0当社の建設事業において施工協力している。
役員の兼務   1名㈱前田工務店 東京都江東区98建設事業40.0当社の建設事業において施工協力している。
役員の兼務   1名共栄機械工事㈱ 神奈川県鎌倉市50建設事業40.2当社の建設事業において施工協力している。
役員の兼務   1名Japan Wind Farm Construction㈱ 東京都中央区100その他の事業28.5当社より資金を借入れている。
役員の兼務   1名(その他の関係会社) 住友林業㈱
(注)4東京都千代田区55,332住宅事業被所有15.4当社と資本業務提携契約を締結している。
役員の兼務   1名
(注) 1 議決権の所有割合の( )内は間接所有割合を内数で示している。
2 特定子会社に該当する。
3 売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。
)の連結売上高に占める割合が10%を超えている。
主要な損益情報等(1)売上高56,593百万円 (2)経常利益3,623 (3)当期純利益2,198 (4)純資産額24,549 (5)総資産額41,247 4 有価証券報告書を提出している。
従業員の状況 (2)【従業員の状況】
(1)連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)土木事業949建築事業1,256子会社1,767全社(共通)535合計4,507
(注) 従業員数は就業人員数である。
(2)提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)2,74044.018.69,179,3518.1 セグメントの名称従業員数(人)土木事業949建築事業1,256全社(共通)535合計2,740
(注) 1 従業員数は就業人員数である。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいる。
(3)労働組合の状況 労使関係について特に記載すべき事項はない。
(4)管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異① 連結会社当連結会計年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)(注2)男性労働者の育児休業取得率(%)(注3)労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注2)全労働者うち正規雇用労働者うち非正規雇用労働者7.187.564.163.853.9
(注) 1 「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第2条第5号に規定されている連結会社を対象としている。
2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。
なお、華熊営造(股)は対象外としている。
② 提出会社 a 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)6.588.6
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。
 b 労働者の男女の賃金の額の差異 当事業年度女性男性全体労働者の男女の賃金の額の差異(%)雇用形態社員区分人数(人)平均年齢(歳)年間平均給与(円)人数(人)平均年齢(歳)年間平均給与(円)人数(人)平均年齢(歳)年間平均給与(円)全労働者39136.46,418,6691,97545.79,725,8732,366(注4)44.09,179,35166.0正規雇用総合職17430.56,900,3931,68940.39,792,9161,86339.29,522,76170.5エリア職(注2)20539.16,030,212944.68,244,81721439.46,129,30973.1非正規雇用シニア社員等(注3)1260.56,068,48627762.49,367,67628962.49,225,88864.8
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2 住居の変更を伴う勤務地の変更がない者又は住居の変更を伴う勤務地の変更が支店管轄内に限定されている者。
3 シニア社員は、会社を定年退職した者のうち、1年以内の一定期間を定めて雇い入れられた者。
4 年間の平均人数のため、「(2)提出会社の状況」の従業員数と異なっている。
5 労働者の男女の賃金の額の差異について、賃金制度上性別による差異はなく、階層・職位等が同等であれば男女間で賃金の差異は生じることはない。
なお、差異の主な要因として、女性活躍推進の観点から女性の新卒採用強化に取り組み始めてから15年程経過しているものの、相対的に女性の勤続年数が短く、上位階層の女性の割合が低い水準にとどまっていることなどが挙げられる。
③ 連結子会社当連結会計年度名称管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注1)全労働者うち正規雇用労働者うち非正規雇用労働者㈱ガイアート1.6100.056.456.252.4ケーアンドイー㈱7.2100.070.867.778.7
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。
3 連結子会社のうち、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではない連結子会社は記載を省略している。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 経営方針 熊谷組グループビジョンのもと持続的成長と企業価値向上を目指し、2024年5月に前「中期経営計画(2021~2023年度)」において掲げた「長期構想」を踏襲した『熊谷組グループ 中期経営計画(2024~2026年度)~持続的成長への新たな挑戦~』を策定した。
「社会から求められる建設サービス業の担い手」という役割のもと、時代を問わず社会課題と真摯に向き合い、目指す社会の実現を図っていく。
■熊谷組グループビジョン〈熊谷組グループが目指す企業像〉 「高める、つくる、そして、支える。
」 独自の現場力(優れた技術力を豊かな人間力で活かす現場力)を高め、独自の価値であるしあわせ品質(建造物の外形的・機能的な品質に加え、そこに集う人、そこを使う人が満足し続けられる品質)をつくり、時代を超えてお客様と社会を支え続ける。
■長期構想〈2030年以降を見据えた経営方針〉 社会から求められる建設サービス業の担い手として、限りある資源が循環し、ひと・社会・自然が豊かであり続ける社会の実現に貢献する。
■中期経営計画〈2024~2026年度の方針・戦略・目標〉 「持続的成長への新たな挑戦」をスローガンとして掲げ、これまでの取組みを継続させ「稼ぐ力」「選ばれる力」を徹底的に強化するとともに、周辺事業を加速させ、両利きの経営を目指す。

(2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 我が国経済は、所得環境の改善が続くなかで景気の緩やかな回復が期待されるものの、米国の関税政策の進展による輸出・生産への影響をはじめ、ウクライナ情勢及び中東情勢の緊迫化といった地政学リスクを背景にした原材料やエネルギー価格の高止まりのほかサプライチェーンへの懸念など、下振れリスクには十分に警戒する必要がある。
また、これらに端を発する金融資本市場の変動や物価動向が個人消費に及ぼす影響を注視する必要がある。
 建設業界においては、民間投資は、企業収益の改善等を背景に増加基調が持続する見通しであり、また、公共投資については、2026年度から5か年にわたる「第1次国土強靱化実施中期計画」が本格始動し、事業規模が大幅に拡大されることから、防災・減災、老朽化インフラ更新等への計画的な投資が継続すると見込まれている。
一方で、労働時間規制への対応や建設現場の安全管理の強化、環境に配慮した持続可能な工法や資材調達及びDXの推進など、業界全体での連携や技術革新が求められている。
 なお、2025年8月に合意された米国関税に関しては、当社グループは米国との輸出入取引がないため、事業及び業績への直接的な影響はない。
間接的な影響としては、米国への輸出高が多い自動車や関連部品、半導体製造装置等のメーカーによる国内での設備投資が手控えられ、生産分野の受注高が減少することが考えられる。
また、中東情勢が沈静化せず、長期化した場合は、建設物価の高騰やサプライチェーンの混乱リスク、物流コストの上昇が懸念され、それに起因した民間顧客の設備投資計画の中止や先送りが考えられるが、現時点において影響は限定的であり、間接的なリスクに留まるものと認識している。
一方で、原材料費の上昇継続は懸念事項ではあるものの、請負金額への価格転嫁が浸透しつつあるほか、物価スライド条項の活用に係る法的整備がされたことは、適正な利益確保に向けた大きな前進であり、事業環境の安定化に寄与するものと考えている。
(3) 経営戦略 当社グループは2024年度を初年度とする「中期経営計画(2024~2026年度)」を策定した。
今般策定した計画は、前「中期経営計画(2021~2023年度)」において掲げた「長期構想」を踏襲し、当社グループが目指す「限りある資源が循環し、ひと・社会・自然が豊かであり続ける社会」の実現に向けた取組みを示しており、「目指す将来の姿」として掲げていた2030年度の“連結経常利益500億円”を、改めて2035年度の長期構想上の目標とした。
また、本計画のスローガンとして「持続的成長への新たな挑戦」を掲げ、①建設事業の強化、②周辺事業の加速、③経営基盤の充実を基本方針として、計画期間中の“連結経常利益300億円”を数値目標と定めた。
(4) ESG課題への取組み 熊谷組グループビジョンのもと事業活動を通じて社会課題解決に貢献するとともに持続的成長による企業価値向上を目指していくため、2019年4月に「ESG取組方針」を策定し、CO2排出抑制、再生可能エネルギー事業、都市再生事業、人財育成、ステークホルダーとの関係強化などに全社を挙げて取り組んでいる。
 なお、2024年5月に重要課題(マテリアリティ)の改定と個別課題の見直しを行った。
「ESG取組方針」 ■当社は、環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の視点から解決すべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、持続可能な事業活動を追求していく。
 ■当社は、グループが保有する技術・経験・ノウハウを活用して新たな価値を創造し、SDGsに代表される社会課題の解決に貢献する事業活動を展開していく。
 ■当社は、事業活動を通じてステークホルダーとのコミュニケーションによる信頼関係の構築に努め、企業価値の向上を目指していく。
 「ESG取組方針」のもと、持続可能な社会の形成と自らの持続的な成長のため、ステークホルダーにとって重要と考えられる課題をESG視点で特定し、事業活動を通して社会課題の解決(社会価値)と事業収益の拡大(経済価値)の双方を追求する。
※計画期間中に達成した項目については、必要に応じて新たな目標の設定を行っている
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりである。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)サステナビリティ全般におけるガバナンス 当社は、サステナビリティ分野を含む経営上の重要事項を「経営会議」にて審議している。
また、経営会議を補佐する機関として「サステナビリティ推進委員会」を設置している。
 「サステナビリティ推進委員会」は、本部長等により構成されており、ESG・SDGsの視点から、企業の長期的な成長・持続可能な社会形成に資する施策全般を検討する組織である。
他の経営会議体と連携し、サステナビリティ分野を推進するための方針や制度の検討などを行っている。
 取締役会では、上記プロセスについて報告を受け、取組状況の監督を行っている。
サステナビリティ推進委員会目 的熊谷組のサステナビリティ推進施策全般の検討開催回数適宜(2025年度5回/2026年度7回予定)委員長経営戦略本部長委 員土木事業本部長 建築事業本部長 管理本部長 安全本部長 技術本部長 国際本部長 新事業開発本部長 設計本部長 委員長指名者事務局経営戦略本部 サステナビリティ推進部活動内容サステナビリティ分野を推進するための方針や制度の検討、マテリアリティの特定・改定・進捗モニタリング、 社外評価・イニシアティブへの参画・報告、統合報告書編集方針検討、社会貢献活動推進の検討等情報開示ウェブサイト、統合報告書、有価証券報告書等 (2)サステナビリティ全般における戦略 当社グループは、長期的な成長を実現し、持続可能な社会の形成に貢献するため、ステークホルダーにとって重要と考えられる課題をESG視点で特定し、事業活動を通して社会課題の解決(社会価値)と事業収益の拡大(経済価値)の双方を追求していくことをサステナビリティの基本方針としている。
熊谷組グループビジョン(当社グループが目指す企業像)のもと、事業活動を通じて社会課題解決に貢献し、持続的成長による企業価値向上を目指していくため「ESG取組方針」を策定している。
 ●ESG・SDGs視点での日常業務への浸透 当社グループはESG・SDGs視点による日常業務を実践している。
社員一人ひとりが、どのような社会課題の解決に貢献できるか常に意識しながら業務を行うことを習慣づけ、企業風土となることを目指している。
 ●重要課題(マテリアリティ)の特定 2024年5月に当社グループはESG取組方針の重要課題(マテリアリティ)の改定を実施し、それに伴い、中長期視点で事業戦略上のリスクまたは機会となる個別課題の再検討を行った。
 改定の理由: 重要課題・個別課題を検討した当時(2018年度)から、激甚化する自然災害や新型コロナウイルス感染症、ロシアのウクライナ侵攻等特定の地域が抱える政治的・軍事的な緊張の高まり等の大きな外部環境の変化があった。
また、品質の確保や人権の尊重といった項目が掲げられておらず、社会からの期待に十分に応えられていない可能性があった。
改定においては、社員、投資家、お客様、有識者といったステークホルダーの意見を反映している。
(3)サステナビリティ全般におけるリスク管理 当社は、事業活動に伴うリスクの把握・低減及び機会の最大化に努めており、重要な事項については、個別案件毎にリスク・機会を抽出・評価のうえ、経営会議・取締役会にて意思決定を行っている。
各事業部門においては、業務プロセスに内在するリスク・機会を抽出・評価のうえ、必要な対応策を検討し年度計画に反映している。
この取組みの状況については、四半期毎にモニタリングを実施し、経営会議体にて報告している。
気候変動を含む環境リスク・機会に関しては、「サステナビリティ推進委員会」における報告・議論を経て、経営会議・取締役会にて報告・審議している。
(4)サステナビリティ全般における指標と目標 ESGに基づく事業活動と、SDGsの169のターゲットとの関わりを示し、当社が事業を通して社会課題解決に貢献している分野を「ESG・SDGsマトリクス」として可視化している。
「ESG・SDGsマトリクス」は、さらなる課題解決に向けたイノベーションの手がかりや長期的なリスクマネジメントのリストとして活用している。
各個別課題に対し、指標と目標(KPI)を設定している。
中期経営計画と整合し、3か年のKPIとしている。
(5)重要テーマ別1 気候変動(1)ガバナンス① ガバナンス機関又は個人ⅰ 気候関連のリスク及び機会の監督に責任を負うガバナンス機関の名称又は当該責任を負う個人の役職名 気候関連のリスク及び機会の監督に責任を負うガバナンス機関及び個人の役職名は、次のとおりである。
ア.気候関連のリスク及び機会の監督に責任を負うガバナンス機関:取締役会(監督機関)、経営会議(執行機関)イ.気候関連のリスク及び機会の監督に責任を負う個人の役職名:代表取締役社長ⅱ 気候関連のリスク及び機会に対してガバナンス機関又は個人に与えられた役割、権限及び義務、その他の関連する方針への反映(監督機関・執行機関の気候関連のリスク及び機会に関する役割) 当社グループは、気候関連課題への対応を経営の重要課題の一つと認識した上で、社長を議長とする経営会議で審議するほか、その補佐機関として「サステナビリティ推進委員会」を設置している。
 同委員会は各本部長で構成され、ESGの視点から環境目標の進捗や具体策を検討している。
 取締役会は、これらの報告を受け、気候変動に関する識別されたリスク・機会の各項目に紐づく指標及び目標の進捗度合等を継続的に監督する体制を構築している。
(その他の関連する方針への反映) サステナビリティ開示テーマ別基準第2号(気候関連開示基準)を参考にし、気候関連のリスク・機会を適切に管理・監督するため、ガバナンス、リスク管理等に関する規程等を整備している。
ⅲ 気候関連で定めた戦略を監督するための適切なスキル及び必要な能力 当社は、各取締役の担当職務や経験等も踏まえながら、取締役会において必要とされるスキル項目が適切に配置され取締役会における多様性とバランスが確保されることに留意しながら各取締役を選任している。
 2026年3月末においてESG・SDGs分野の専門的経験・知見を有する取締役は4名である。
 なお、当社は取締役会に対して定期的に研修等を実施し、気候変動に関する社会動向や当社グループへの期待、対応すべき課題についての知見を共有している。
これにより取締役会として必要な能力を確保していると認識している。
ⅳ ⅰの機関又は個人による気候関連のリスク及び機会に関する情報の入手方法及び報告頻度 取締役会に対し、気候関連のリスク・機会に関する情報を次のア・イのプロセスで報告している。
(情報の入手方法・報告頻度)ア.サステナビリティ推進委員会からの情報提供:年5回カーボンニュートラル対策ワーキングからの情報提供:年2回イ.経営会議からの報告頻度:四半期に1回ⅴ ⅰの機関又は個人による戦略、主要な取引に関する意思決定・リスク管理のプロセス・関連する方針についてのモニタリング、リスク及び機会に関連するトレードオフの考え方 経営会議において、気候関連のリスク・機会の特定、目標の設定及び進捗におけるモニタリングの評価や管理を実施している。
 また、経営会議により審議・決定された結果を、年4回の頻度で取締役会へ報告している。
取締役会では、経営会議により決定した事項の報告内容に基づき、リスクの低減と機会の拡大に関するバランス(トレードオフ)を考慮しながら、企業価値向上に向けた適切な監督を実施している。
ⅵ 気候変動に関連するパフォーマンス指標と報酬制度に関する方針 サステナビリティ戦略を推進するため、ESG評価の達成度を役員報酬に反映させる制度を導入している。
具体的なパフォーマンス指標は次のとおりである。
●中期経営計画に掲げる以下の非財務目標について、計画期間中の取組みを評価(ESG評価のパフォーマンス指標)・CO2排出量の削減活動 (スコープ1+2、スコープ3の削減率)・従業員エンゲージメントの向上 (エンゲージメントレーティング)・安全管理水準の向上 (度数率)・社内外の法令違反防止体制の構築 上記のうち、気候変動に関連した指標はCO2排出量の削減活動(スコープ1+2、スコープ3の削減率)である。
 報酬構成全体のうち、ESG評価における4つのパフォーマンス指標の占める割合は5%である。
② 経営者の役割ⅰ 気候関連のリスク・機会をモニタリング・管理・監督するためのガバナンスプロセス、統制及び手続における経営者の役割ア.委任されている執行機関の名称:経営会議、サステナビリティ推進委員会イ.委任されている執行機関のモニタリングプロセス:気候関連の施策立案、リスク・機会の評価、目標設定及び進捗管理は、経営会議の補助機関である「サステナビリティ推進委員会」で検討し、経営会議で審議している。
取締役会は、四半期に1回の頻度でこれらの重要事項について報告を受け、監督・指導を実施している。
ⅱ 気候関連のリスク・機会を監督するための統制、手続及びその他の内部機能との統合 当社グループは、気候関連のリスク・機会のモニタリング・管理・監督によって、事業活動に伴うリスクの正確な把握とその対応に努めており、社長を委員長とするリスクマネジメント委員会を設置している。
 気候関連のリスクと機会のモニタリングを実施する内部統制及び評価手続は、「内部統制システム構築の基本方針」に基づき運用されている。
(2)リスク管理① 気候関連のリスクの識別等及びモニタリングを行うためのプロセス及び関連する方針ⅰ リスク管理におけるインプット等に関する情報ア.使用しているデータの情報源・リスク・機会の特定:SASB産業別基準に基づく財務データ・気候変動・排出量:社内データ、各種規程、IEA・IPCCのシナリオ、GHGプロトコル・事業・対象範囲:関係省庁などが発表している情報等イ.気候関連のリスクを識別するためのシナリオ分析に関する情報・(3)戦略 ⑥気候レジリエンス「気候関連のシナリオ分析」に使用した各種イニシアティブの情報に基づいてシナリオ分析を行っている。
ウ.気候関連のリスクの影響の性質、発生可能性及び規模の評価方法に関する情報 気候関連におけるリスクの性質及び重要性を考慮する上で、識別されたリスク・機会の項目における財務的影響額の閾値及び発生可能性を踏まえた上で、リスクの性質及び財務的影響額の評価を実施している。
 財務的影響額の閾値及び発生可能性については、次のとおりである。
・ 財務影響額の閾値の定義リスク・機会大100億円以上中10億円以上100億円未満小10億円未満 エ.気候関連のリスクの優先順位付けに関する情報 財務上重要であると判断した気候関連のリスクを開示しており、気候関連のリスクと気候関連以外のリスクとの間に個別の優先順位を付けていない。
オ.気候関連のリスクのモニタリングに関する情報 サステナビリティ推進委員会や各本部からの情報、社内外の環境の分析に基づき、「財務影響額」と「発生可能性」の両面から評価し、経営会議にて重要な項目を特定している。
 取締役会では、経営会議において少なくとも四半期に一度以上の頻度で審議・決定した内容について、報告を受けた上で、気候関連のリスクをモニタリングする体制を構築している。
カ.気候関連のリスクをモニタリングするプロセス リスク管理におけるガバナンスプロセスについて、過去の事業年度からの変更はない。
ⅱ 気候関連の機会を識別し、評価し、優先順位付けし、モニタリングするために用いるプロセスに関する情報 モニタリングについては、ⅰのアからオに記載の方法で、実施している。
ⅲ 気候関連のリスク及び機会を識別し、評価し、優先順位付けし、モニタリングするために用いるプロセスが、全体的なリスク管理プロセスに統合され、用いられている程度並びにその統合方法及び利用方法に関する情報 気候関連のリスク及び機会を識別・評価・優先順位付けし、モニタリングするためのプロセスについては、ⅰ及びⅱに記載している。
 当社グループは、気候関連のリスク・機会をグループ全体のリスク管理プロセスに統合している。
(3)戦略① 気候関連のリスク・機会ⅰ 財務上影響を与える気候関連のリスクと機会 重要であると識別された気候関連のリスク・機会の項目を次のように判断している。
・気候変動におけるリスク・機会の概要及び財務的影響額  識別されたリスク及び機会の項目、並びにそれぞれの財務的影響額については、各項目の総額を開示することを原則としている。
したがって、識別された各リスク及び機会の項目において、費用の増加分と収益の増加分を相殺した純額による財務的影響額の記載を行っていない。
ⅱ 気候関連のリスク及び機会について、その影響が生じると合理的に見込み得る時間軸及び時間軸の定義 気候関連のリスク及び機会における時間軸(時間軸の定義を含む)を次のように定義している。
時間軸期間定義短期2026年度当連結会計年度の翌連結会計年度中期2027年度から2029年度現在の中期経営計画の期間に整合長期2027年度から2035年度(注)長期構想の事業計画に整合(注)中期の時間軸は、長期の時間軸に包含している。
ⅲ 時間軸の定義と戦略的意思決定に用いる計画期間との関係 気候関連のリスク及び機会の特定、評価、管理(モニタリング)に関する時間軸について、長期は概ね10年程度を指している。
 時間軸と脱炭素計画は整合しており、取締役会で承認されている。
② ビジネス・モデル及びバリュー・チェーンに与える影響ⅰ 気候関連のリスク及び機会が現在及び将来の企業のビジネス・モデル及びバリュー・チェーンに与える影響 気候変動が各事業のビジネス・モデル、バリュー・チェーンに与える重大な影響について、次のように認識している。
項目ビジネス・モデル及びバリュー・チェーンに与える影響購買活動建設資材や施工時のGHG排出量への賦課金、排出権取引制度導入による調達コストの増加製造建設現場における夏季の労働生産性の低下台風や豪雨による建設現場の一時停止等調達活動・出荷活動サプライチェーン上の輸送コストの増加建築物の設計から竣工までの資材・燃料価格高騰台風や豪雨によるサプライチェーン寸断による資材調達等の遅延の発生販売・サービス活動再生可能エネルギー関連の投資増加に起因する売上増加中大規模木造建築の売上増加ZEB等のエネルギー効率が高い建築物やBEI値が低い環境配慮型建築物の売上増加国土強靱計画による防災・減災・復旧対策事業の売上増加ⅱ ビジネス・モデル、バリュー・チェーンにおいて、気候関連のリスク及び機会が集中している部分 バリュー・チェーンにおける重大な気候関連のリスクと機会が考慮される項目(地理的地域・施設・資産の種類・調達・販売及び流通チャネル等)を次のとおり特定している。
事業国内土木事業、国内建築事業、海外建設事業、その他の事業地理的地域日本、台湾施設・資産の種類自社における所有資産(固定資産)、建設現場調達・販売及び流通チャネルバリュー・チェーン全体(直接操業及び上流・下流) ③ 気候関連のリスク及び機会が現在及び将来予想される短期・中期・長期に与える影響ⅰ 現在及び短期・中期・長期の将来、財務諸表等に重要性がある影響を与えるリスク・機会項目については、① ⅰの表に記載している。
ⅱ 投資計画及び処分計画、戦略を遂行するための資金計画 中期までの取組みとして、中期経営計画期間(2024~2026年度)中に再生可能エネルギー事業に100億円の投資を行う予定である。
ⅲ 気候関連のリスク及び機会を管理する企業の戦略を踏まえた、短期、中期及び長期における、企業の財務業績及びキャッシュ・フローの変化に関する見込み 短期、中期及び長期における気候関連のリスク・機会項目の財務的影響額が財政状態、財務業績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼすと考えている。
具体的な財務的影響を与える気候関連のリスク・機会項目及び影響額は、① ⅰの表に記載している。
④ 定量的情報の開示とその免除ⅰ 定量的情報を提供していないリスク・機会の項目と理由・定量的情報を提供していないリスク・機会の項目ア.カーボンニュートラル達成のための移行コストと実行の難しさイ.再生可能エネルギー関連の投資増加に起因する建設需要・売上の増加ウ.GHG排出が少ないCO2の固定化も可能な中大規模木造建築物の売上増加エ.ZEB等のエネルギー効率が高い建築物やBEI値が低い環境配慮型建築物の売上増加オ.国土強靱化計画による防災・減災・復旧事業の売上機会の増加・定量的情報を提供していない理由(リスク項目) アのリスク項目に関する水素化バイオ燃料及び国内炭素税の中長期的な将来の価格動向等が不明瞭であり、財務的影響額を算出するうえでの不確実性が高いことから、定量的な財務的影響額の情報を開示していない。
(機会項目) イからオの機会項目に関する該当事業の年平均成長率を算出する実績の情報源が不足しているため、財務的影響額を算出するうえでの不確実性が高いと判断した。
ⅱ 財務的影響の定量的情報を提供しないと判断した気候関連のリスク又は機会と、他の気候関連のリスク又は機会及びその他の要因との複合的な財務的影響に関する情報 定量的情報を開示しないⅰの気候変動の機会項目は、移行リスク① ⅰの「カーボンニュートラル達成のための移行コストと実行の難しさ」と関連している。
⑤ 戦略及び意思決定に与える影響ⅰ 気候関連のリスク及び機会に対する対応状況及び今後の計画 当社グループは、カーボンニュートラルの実現を事業戦略の核に据え、環境配慮型技術の開発・普及に取り組んでおり、中期経営計画(2024~2026年度)では、再エネ事業、中大規模木造建築、防災・減災関連を重点成長領域として特定している。
 これら戦略分野の目標達成に向け、執行体制を強化し、研究開発及び人財への投資を拡充することで、経営基盤の更なる充実を図っている。
 また、今後における具体的な計画については、次のとおりである。
・気候移行計画の概要移行計画の各項目内容移行計画が依拠する主要な前提と依存関係の概要気候変動における1.5℃及び4℃のシナリオ分析に基づき、サステナビリティ開示テーマ別基準第2号(気候関連開示基準)等を参考にし、移行計画に対して、将来の市場動向、規制の変更、技術の進歩について次のように予測している。
将来の市場動向:IEAのWEO2025が公表している日本のマクロ経済におけるGDP成長率は、2024年~2035年:年率0.6%の成長を前提規制の変更:2030年までに化石燃料賦課金の予測価格約1,000円/t-CO2を踏まえ、日本の規制当局において炭素税の本格的導入もしくは地球温暖化対策税の大幅な増税技術の進歩:クリーンエネルギーの使用割合増加と化石燃料の使用割合低下1:戦略の整合性2035年度までに温室効果ガスの削減目標達成するために、以下の活動に取り組んでいる。
①スコープ1・2:再エネ電気の導入、非化石証書の導入、バイオ燃料の導入、脱炭素建機の導入②スコープ3:事業リスクの軽減や建築事業におけるサプライチェーンと連携した調達から廃棄までのカテゴリー1における削減施策の遂行③「産業横断的指標カテゴリー」の指標と目標に基づく開示2:計画の前提気候変動における1.5℃から2℃、4℃シナリオのリスク・機会の抽出、リスクの低減・機会の拡大を目的としたアクションプラン、移行計画をサポートする財務計画・予算及び関連する投資計画の実施 移行計画の各項目内容3:リスク項目に対する影響の低減・優先順位の高い機会項目①カーボンニュートラル達成のための移行コストと実行の難しさ②再生可能エネルギー関連の投資増加に起因する建設需要の拡大による売上増加③GHG排出が少ないCO2の固定化も可能な中大規模木造建築物の売上増加④ZEB等のエネルギー効率が高い建築物やBEI値が低い環境配慮型建築物の売上増加⑤国土強靱化計画による防災・減災・復旧事業の売上機会の増加4:アクションプラン移行計画の中期的なアクションプランは、リスク項目に対する影響額の軽減、優先順位の高い機会の拡大を目的としている。
(具体的な気候レジリエンス対応と機会の拡大への関係性)・カーボンニュートラル達成のための移行コストと実行に向けた対応策として、①炭素排出エネルギーから水素化バイオ燃料へのエネルギー構成の転換・GHG削減に対する取組み、②GHG削減に関する技術開発促進による事業拡大(機会項目)というフローを目的として気候レジリエンスの対応策及び「5:財務計画」による投資の実行を計画している。
5:財務計画移行計画をサポートする財務計画・予算及び関連する投資計画の目標は、③ ⅱに記載している。
6:シナリオ分析1.5℃シナリオ及び4℃シナリオにおいて複数のシナリオを定め、リスク・機会の分析結果に基づいて、短期から長期の時間軸を定めている。
具体的な詳細については、⑥に記載している。
ⅱ 過去の報告期間に開示した計画に対する進捗 重要であると識別された気候関連のリスク・機会の項目及びそれに関連する指標を設定した上で、2025年度より開示を実施している。
そのため、「過去の報告期間に開示した計画」に対する進捗のKPI等はない。
ⅲ ⅰの対応を決定するにあたり考慮した、気候関連のリスク及び機会の間のトレードオフ 気候変動対応とネイチャーポジティブの実現における相互影響(トレードオフ)を重要な経営課題として認識している。
 脱炭素社会への貢献として推進する中大規模木造建築事業においては、木材利用が森林資源や生態系に与える影響を十分に考慮した上で、持続可能な調達プロセスの構築に努めている。
 また、気候変動と自然資本の両面から企業価値を毀損させないよう、適切なモニタリングのもとで事業を推進していく。
⑥ 気候レジリエンス(気候関連のシナリオ分析)ⅰ 気候関連のシナリオ分析に使用したインプットに関する情報ア.分析に用いた気候関連のシナリオ及びそのシナリオの情報源 当社グループでは、1.5℃シナリオから2℃未満シナリオ及び4℃シナリオの2つのシナリオ分析において、IEA(International Energy Agency、国際エネルギー機関)及びIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:国連気候変動に関する政府間パネル)が発行する各イニシアティブ関連の資料等を情報源として参照している。
イ.分析に用いたシナリオの多様性 シナリオ分析において、1.5℃から2℃未満シナリオ及び4℃シナリオの3つのシナリオに基づき、IEAのWEO(World Energy Outlook)2025、IPCCの第5次及び第6次報告書によるRCP(Representative Concentration Pathways:代表濃度経路シナリオ)、SSP(Shared Socioeconomic Pathways:将来の社会経済の発展の傾向を仮定した共有社会経済経路)等のイニシアティブの情報源に基づくシナリオを使用している。
ウ.気候関連の移行リスク又は物理的リスクのいずれに関連するシナリオ 1.5℃シナリオから2℃未満及び4℃の各シナリオにおける移行リスク及び物理リスクの分析に以下の規格を使用している。
シナリオ分析に用いた気候関連のシナリオ関連するシナリオ各シナリオの概要1.5℃シナリオから2℃未満シナリオ移行シナリオ①NZE(Net Zero Emissions by 2050):50%の確率で1.5℃未満に抑制(一時的な超過=オーバーシュートも限定的)、2050年までに世界全体で温室効果ガス(GHG)の排出量を実質ゼロにする、最も厳格な移行規制を想定したシナリオ②APS(Announced Pledges Scenario):50%の確率で1.7℃に抑制、世界各国が表明している国別の削減公約やネットゼロ目標が、期限通りにすべて達成されると仮定したシナリオ物理シナリオ①RCP1.9/SSP1-1.9:1.0〜1.8℃上昇(平均1.4℃)パリ協定の「1.5℃目標」達成に重点を置いた、最も意欲的な持続可能シナリオ②RCP2.6/SSP1-2.6:1.3〜2.4℃上昇(平均1.8℃)21世紀末までに気温上昇を2℃未満に抑えることを目指す地球温暖化対策シナリオ シナリオ分析に用いた気候関連のシナリオ関連するシナリオ各シナリオの概要4℃シナリオ移行シナリオSTEPS(Stated Policies Scenario):50%の確率で2.4℃上昇世界各国が現在すでに実施している政策や、公表済みの具体的な施策のみが継続すると仮定した、現状趨勢(ベースライン)シナリオ物理シナリオ①RCP8.5:基準年(1986〜2005年)比:2.6〜4.8℃上昇(平均3.7℃)IPCC第5次評価報告書(AR5)における最高位の排出シナリオ。
有効な温暖化対策をとらなかった場合の推移を想定②SSP5-8.5:3.3〜5.7℃上昇 (平均4.4℃)産業革命前比IPCC第6次評価報告書(AR6)における最高位の排出シナリオ 化石燃料依存型の経済発展が続いた最悪のケースを想定上記のシナリオ群に基づき、気候関連の移行リスク・物理的リスクの識別及び関連性を考慮している。
エ.気候変動に関する最新の国際協定と整合するシナリオの使用 IEAのWEO2025のシナリオ及びIPCCにおけるRCP、SSPの規格を踏まえた上で、脱炭素社会に向けた政策・技術・市場等が着実に移行し、パリ協定に基づく21世紀末の地球の平均気温上昇を産業革命前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃程度に抑えるシナリオを使用している。
オ.気候関連の変化、進展又は不確実性に対する気候関連のレジリエンスの評価と選択した気候関連のシナリオとの関連性 識別された気候関連のリスク・機会及び各種指標・目標の設定について、IEAやIPCC等の世界的なイニシアティブが公表する複数シナリオを踏まえたレジリエンス評価を実施している。
外部環境のベンチマーク分析に基づくシナリオ規格に加え、当社グループの戦略やビジネス・モデルに関する定性的・定量的な評価を総合的に勘案した結果、このアプローチが最適であると判断した。
ⅱ シナリオ分析に使用した時間軸 気候関連のシナリオ分析を実施した重要な産業の時間軸を次のように設定している。
時間軸期間と概要短期・中期2030年まで(現在の経営計画や事業戦略の影響を反映する期間)長期2040年~2050年まで(脱炭素社会への移行など、長期的なリスク・機会を評価する期間)ⅲ シナリオ分析に用いた事業の範囲事業対象地域国内土木事業、国内建築事業、その他の事業日本海外建設事業台湾ⅳ シナリオ分析の前提とした主要な仮定ア.事業を営む法域における気候関連の政策 国内における建設事業が展開されている法域の気候関連政策の概要について、IEAのWEO2025に基づき把握している。
 各法域における気候関連の政策の概要については、IEAのWEO2025の主要国の気候関連政策の記載を参照している。
シナリオ概要現行政策シナリオ日本の具体的な省エネ規制の強化内容・2025年〜2027年の「トップランナー制度」の見直しに伴い、エアコン、給湯器、窓ガラス、テレビに対して、「最低エネルギー性能基準(MEPS)」が設定される。
・2022年に改正された「建築物省エネ法」に基づき、今後はすべての新築の建物に対して、新しく改定された省エネ基準を満たすことが完全に義務化される。
表明された政策シナリオ日本が表明している普及促進策・「住宅省エネキャンペーン」の一環として、断熱改修工事及び高効率給湯器に対する補助金が導入される。
・家電製品及び建築物に関する既存の効率規制が延長及び強化される。
イ.マクロ経済のトレンド IEAのWEO2025に基づくマクロ経済のGDP成長率を、当社グループが事業を展開しているマクロ経済のトレンドとして考慮している。
対象地域対象期間及び経済成長率(年率)日本2024年~2035年:0.6%、2035年~2050年:0.7%アジア太平洋2024年~2035年:3.9%、2035年~2050年:2.8%ⅴ シナリオ分析を実施した報告期間 シナリオ分析を2025年度に実施している。
(気候レジリエンスの評価)ⅰ 気候関連のシナリオ分析の結果が企業の戦略及びビジネス・モデルに対する評価へ与える影響とその対応 ⑥に記載のシナリオ分析を踏まえた上で、気候変動のリスク・機会を識別している。
 また、識別されたリスク・機会のビジネス・モデルへの影響については、2025年度、短期から長期における財務的影響額を踏まえた上で、気候変動のリスクの軽減、機会の拡大に向けた対応策を気候移行計画等に基づき実施している。
 なお、気候変動における識別されたリスク・機会の項目についての再評価を、定性・定量の両面から毎年実施する予定である。
ⅱ 気候レジリエンスの評価において考慮された重大な不確実性の領域 当社グループは、気候レジリエンス評価における重大な不確実性の領域を日本及び台湾と捉えている。
当該地域は、当社のビジネス・モデルやバリュー・チェーンにおいて、気候関連のリスクと機会が物理的・構造的に集中する地理的領域である。
ⅲ 気候変動に対して、短期、中期及び長期にわたり戦略及びビジネス・モデルを調整する能力ア.気候関連のシナリオ分析において識別された影響に対応するための、既存の金融資源の利用可能性及び柔軟性 気候変動における識別されたリスク・機会の項目についての再評価を今後、定性・定量の両面から毎年実施し、気候変動のリスクの軽減、機会の拡大に向けた投資計画及び対応策を気候移行計画と合わせて変更していく予定である。
 また、具体的な今後のレジリエンス対応策と機会の拡大に向けたアクションプランの概要については、⑤ ⅰ「気候移行計画の概要」の3から5に記載している。
イ.自社グループにおける既存の資産を再配置、別の目的へ再利用、性能向上又は廃棄する企業の能力 毎年実施予定の再評価の結果に基づき、顕在化したリスクに対する対応策として、既存の固定資産等の再配置、除却、廃棄等を実施する可能性がある。
(注)(注)2025年度、短期においては、顕在化したリスクに対する対応策として、既存の固定資産等の再配置、除却、廃棄等を実施する計画はない。
ウ.気候関連の緩和・適応・機会に対する投資とその影響 気候変動リスク及び機会の再評価に基づき、気候レジリエンス強化に向けた投資や計画の継続的な見直しにより、リスクに伴う財務的影響の最小化と、機会獲得による財務的効果の最大化が、今後段階的に顕在化していくものと見込んでいる。
(4)指標と目標① 気候関連の指標(温室効果ガス排出の測定方法)ⅰ 温室効果ガス排出の測定方法ア.スコープ1温室効果ガス排出 主に工事現場の重機で使用する軽油、都市ガス、プロパンガス、ガソリン、灯油等による直接排出イ.スコープ2温室効果ガス排出 他社から供給された電気や熱、蒸気の使用に伴う間接排出ウ.スコープ3温室効果ガス排出 スコープ1、2以外の事業活動(資材調達、建造物の運用、排気等)に関連するサプライチェーン全体の排出 排出量は、次の基準に基づき算出している。
拠点排出量の算定に使用する排出係数国内拠点・温対法の規定に基づき、環境省公表の最新の排出係数を使用・GHGプロトコルに基づき、年間の活動量に、業界団体が公表している最新の係数を使用海外拠点・GHGプロトコルに基づき、原則として各国の固有係数を使用・把握が困難な場合はIEAの国別係数を使用 (GHGプロトコル(2004年)に基づく温室効果ガス排出の測定)ⅰ 温室効果ガス排出量の測定アプローチ 「GHGプロトコル(2004年)」に基づき、以下の温室効果ガス排出量の測定アプローチとして、財務支配力アプローチを選択している。
ⅱ 財務支配力アプローチを選択した理由 投資先から経済的利益を得る目的で、契約等によりその財務方針を決定する権限(財務支配力)を持つ場合、持分割合に関わらず、当該投資先の実質的な支配関係及び経済的権利(利益分配やリスク負担の割合等)に応じて、温室効果ガス(GHG)排出量を集計している。
 外部への報告にあたり、この「財務支配力アプローチ」を採用することが、当社グループの企業活動の実態を最も適切に表すものであると判断している。
ⅲ 選択した測定アプローチと気候関連の指標及び目標に関する開示項目と関連性 当社グループの財務支配力による測定アプローチは、SASB産業別基準の指標である①2025年度の炭化水素関連プロジェクト及び再生可能エネルギー・プロジェクトの繰越工事高の金額、②2025年度の気候変動の緩和に関連する非エネルギー・プロジェクトの繰越工事高の金額に関する開示目的と直接の関連性はない。
(温室効果ガス排出の絶対総量) 当社グループにおけるスコープ1からスコープ3の排出量は、以下のウェブサイトに開示している。
「脱炭素の取組み」 https://www.kumagaigumi.co.jp/sustainability/environment/c-neutral/「環境データ」   https://www.kumagaigumi.co.jp/sustainability/environment/envirodata/ ⅰ スコープ1温室効果ガス排出項目排出量(単位:t-CO2e)スコープ1(2024年度)94,550スコープ1(2025年度)2026年夏季に開示予定 ⅱ スコープ2温室効果ガス排出項目排出量(単位:t-CO2e)スコープ2(ロケーション基準:2024年度)29,607スコープ2(ロケーション基準:2025年度)2026年夏季に開示予定スコープ2(マーケット基準:2024年度)23,095スコープ2(マーケット基準:2025年度)2026年夏季に開示予定 ⅲ スコープ3温室効果ガス排出スコープ3各カテゴリー排出量(単位:t-CO2e)2024年度2025年度カテゴリー11,009,4032026年夏季に開示予定カテゴリー210,064カテゴリー318,472カテゴリー427,942カテゴリー52,068カテゴリー6591カテゴリー71,452カテゴリー112,365,069カテゴリー1229,124カテゴリー13709 ② 内部炭素価格ⅰ 内部炭素価格の適用方法 J-クレジット・非化石証書等の取引価格からGX-ETS1トン当たりのクレジットの想定価格を踏まえた上で内部炭素価格を決定している。
ⅱ 内部炭素価格 温室効果ガス排出のメートル・トン当たりの価格:約4,000円から10,000円程度 ③ 報酬ⅰ 気候関連の評価項目を役員報酬に組み込む方法 具体的な気候変動に関連するパフォーマンス指標と報酬制度については、(1) ガバナンス① ⅵに記載している。
ⅱ 役員報酬総額に占める気候関連評価の割合 役員報酬のうち、ESG関連の評価項目の割合:5% 気候関連の評価項目は、当該ESG関連の評価項目の一部に含まれている。
④ 産業別指標 気候関連の各リスク・機会項目のモニタリングに使用している指標 ISSB「産業別ガイダンス」の開示トピックに関連する産業別の指標を参照し、その適用可能性を考慮した結果、以下の指標を気候関連の各リスク・機会項目のモニタリングに使用している。
・スコープ1・2の削減率・スコープ3の削減率 ⑤ その他気候関連指標ⅰ 企業の見通しに影響を与えると見込まれる気候関連の各リスク及び機会を測定し、モニタリングに使用している指標ア.識別した気候関連のリスク又は機会 識別した気候関連のリスク又は機会については、(3)戦略① ⅰに記載している。
イ.識別した気候関連のリスク又は機会に関連する企業のパフォーマンス 識別した気候関連のリスク又は機会の財務的影響度を含むパフォーマンスについては、(3)戦略① ⅰに記載している。
ⅱ サステナビリティ開示基準以外の情報源から得た指標ア.サステナビリティ開示基準以外の情報源から得た独自の指標の定義 当社グループは、SASB産業別基準(エンジニアリング及び工事サービス)の指標を考慮した結果、識別されたリスク・機会及びパフォーマンスの評価に該当しないと判断し、独自の指標として以下の項目を定義している。
・スコープ1・2の削減率・スコープ3の削減率イ.第三者による指標の認証の有無及びその理由 サステナビリティ開示基準に基づき、リスク・機会の識別からSASBスタンダードの産業別基準の関連指標を考慮した上で最終的に重要なリスク・機会の項目に関連する指標を定義するまでの一連のプロセスを適切に実施していることから、個別に定義した指標に関する第三者認証を受けていない。
ウ.指標の算定に用いた方法及びその算定に用いたインプット ④ ⅰの算定に用いたインプットは、次のとおりである。
・指標の算定:GHG削減目標のデータ ⑥ 気候関連目標(気候関連の目標の特定)ⅰ 戦略的目標の達成に向けた進捗をモニタリングするために設定した定量的及び定性的な気候関連の目標並びに企業が活動する法域の法令により満たすことが要求されている目標がある場合における情報開示ア.目標を設定するために用いる指標 ④ ⅰに記載している指標を目標の設定に使用している。
イ.指標に対して設定している定量的目標 ・スコープ1・2の削減率目標:42%(基準年度:2019年度、達成目標:2029年度)・スコープ3の削減率目標:25%(基準年度:2019年度、達成目標:2029年度)ウ.指標に対する目標の目的について パリ協定を始めとする国際的方針、日本のNDC(国が決定する貢献)や気候変動に関連する法規制(省エネ法や地球温暖化対策推進法等)や様々な政策を支持し、気候変動による事業環境の変化への適応をさらなる成長機会と捉えた上で、指標に対する目標を定めている。
エ.指標に対する目標が適用される企業の部分(バウンダリー)・事業:当社及び連結子会社の国内土木事業、国内建築事業、海外事業、その他の事業・地域:日本、台湾オ.指標に対する目標が適用される基準年度から目標年度までの期間定義期間指標に対する目標が適用される基準年度から目標年度までの期間2019年度から2029年度カ.指標に対する目標が定量的である場合、それが絶対量目標であるか、原単位目標であるかについて 指標に対する定量的目標は、絶対量目標として定義している。
キ.当社グループの気候変動に関する最新の国際協定の反映状況 パリ協定第2条における「世界全体の平均気温を工業化以前に比べ2℃高い水準を十分に下回るものに抑えること、1.5℃高い水準までに制限するための努力を継続する」という記載を踏まえた上で、気候変動の指標に対する目標として反映している。
ⅱ 目標を設定し、評価・承認する手順及び進捗をモニタリングする方法ア.指標に対する目標を設定し、評価・承認する手順の概要 当社グループでは、識別されたリスク・機会項目の事業部門に該当するSASBスタンダードの開示トピックを考慮した上で、適用した指標について、当社グループの各事業部門における環境への取組みに関する目標をサステナビリティ推進委員会で集約し、最終的に(1)ガバナンス① ⅱの監督・執行機関による評価・承認する手順を採用している。
 なお、目標及び目標設定の方法論に関する第三者認証は実施していない。
イ.指標に対する目標の進捗をモニタリングする方法 (1)ガバナンス① ⅱの監督・執行機関によるガバナンスプロセスにより、四半期に1回の頻度でモニタリングを実施している。
ⅲ 気候関連の目標のパフォーマンス及びトレンド又は変化についての時系列での分析 気候関連の目標に対する企業のパフォーマンス 気候関連の目標に対するパフォーマンスの適用期間を2019年度から2029年度までと定めている。
 そのため、2029年度までの目標に対する進捗状況については、次のとおり。
ⅳ 温室効果ガス排出目標に関する開示ア.温室効果ガス排出目標の対象 7種類の温室効果ガス全てをGHG削減の排出目標の対象としている。
イ.スコープ1・2・3における温室効果ガス排出目標の対象 CO2、CH4、N2O、HFCs、PFCs、SF6、NF3ウ.温室効果ガス排出目標 GHG排出量の総量目標に基づいている。
2 環境保全(TNFD) 当社はこれまで工事施工時に、すべての作業所において生物多様性についての評価を行い、生物多様性の保全及び自然資源の持続可能な利用に配慮してきたが、さらに当社の事業における自然資本への依存、インパクト、リスクと機会を把握するために、TNFD v1.0を参照し、自然が事業活動に与える影響と事業活動が自然に与える影響をダブルマテリアリティの考え方で分析・評価した。
(1)環境保全におけるガバナンス 当社は、自然関連課題を含む経営上の重要事項や先住民族等に関する人権方針、ステークホルダーとのエンゲージメントについて取締役会で審議している。
TNFDのガバナンスに関しては、当社のサステナビリティ全般におけるガバナンスに準拠している。
(2)環境保全におけるリスク管理 当社は、事業活動に伴うリスクの把握・低減及び機会の最大化に努めることが企業価値の向上につながると考えている。
重要な事項については、個別案件毎にリスク・機会を抽出・評価のうえ、経営会議・取締役会にて意思決定を行っている。
各部門においては、業務プロセスに内在するリスク・機会について抽出・評価のうえ、必要な対応策を検討し年度計画に反映している。
この取組みの状況については四半期毎にモニタリングを実施し、経営会議体にて報告している。
生物多様性を含む環境リスク・機会に関しては、「サステナビリティ推進委員会」における報告・議論を経て、必要に応じ経営会議・取締役会にて報告・審議している。
(3)環境保全における戦略 国内土木事業、国内建築事業のうち直接操業5拠点を対象にLEAPアプローチによる調査、分析を実施した。
自然関連課題がある地域を特定するために、日本国内において地域に偏りがなく、かつ周辺の自然環境が異なると考えられる拠点を選定した。
LocateのフェーズではIBATとAqueductを使用し、各拠点周辺の自然との接点や水ストレスを把握した。
EvaluateのフェーズではENCOREを使用し、国内土木事業・国内建築事業のバリュー・チェーンのプロセスにおける自然への依存とインパクト(影響)を把握した。
その結果、依存度については、建築事業での川上における木材採取のプロセスで高く、インパクトについては、土木事業、建築事業ともに直接操業における施工プロセスで大きいことが確認された。
(4)環境保全における指標と目標個別課題 「ネイチャーポジティブの実現」具体的な取組み:①生態系の回復に関する事業 ②品質環境マネジメントシステムの運用と改善指標:①脱炭素燃料開発、販売事業の拠点整備件数 ②施工中の重大な環境事故件数目標:①2件以上 中期経営計画期間中(2024~2026年度)②0件 中期経営計画期間中(2024~2026年度) 3 人的資本(1)人的資本におけるガバナンス 当社グループは、人財を「資本」として捉え、その能力を最大限に引き出すことが中長期的な企業価値向上につながると考えている。
これに基づき、持続的な成長の源泉であり事業活動の核となる人財への投資を拡充し、質と量の両面で人財価値の最大化を図り、企業価値の向上に寄与するための人財基盤を構築する。
経営戦略と人財戦略の一体的推進をさらに強化するため、従来の「人事戦略会議」を発展的に改組し、経営会議の下部組織として、各本部のトップを委員とした「人事戦略委員会」を新設した。
 本委員会では、人財を「価値創造の源泉」となる経営資本と位置づけ、事業部門の枠を超えた全社的かつ長期的な観点から、人的資本の最大化と経営資源の最適化に向けた検討を深めていく。
 経営層主導のもと、持続的な企業価値向上に向けた「次世代経営人財の育成」並びに「戦略的な人財投資」を着実に実行し、迅速かつ実効性の高い意思決定を行っていく。
(2)人的資本における戦略 「熊谷組グループ 中期経営計画(2024~2026年度)」において、60億円規模の人財投資を計画している。
持続可能な人員体制を構築するための採用活動、次世代を見据えた社員のスキルアップやキャリアパスの充実を支援するための人財育成、社員のモチベーションアップのための報酬水準の向上、社員が安心して働くことができる職場環境の整備等に注力し、これらの取組みを通じて、社員の意欲や誇り、自信を高め、従業員エンゲージメントの向上、組織力の向上、そして人財価値の最大化を図る。
① 人財採用について 組織の活性化を図り、世代間の人員構成のバランスを整えるとともに、社員の高齢化による離職リスクに備えるため、ダイバーシティを意識した採用活動を行っている。
事業環境の変化や業績の見通しに基づき、5年後・10年後の人員数・職種構成・年齢分布を考慮した採用計画を策定し、技術力及び競争力の維持・向上を図る。
新卒採用においては、入社後のミスマッチを防ぐため、インターンシップ等の就業体験や現場見学会をはじめ、社員との面談や若手社員との座談会等を積極的に行い、将来を担う人財の獲得に注力している。
また、キャリア採用においては、事業戦略に基づき、注力すべき分野に必要な専門スキルを備えている即戦力人財の確保に努めている。
なお、一度退職した元社員を、本人の希望により再雇用し、再び当社で活躍してもらう「ジョブリターン制度」を設けている。
② 人財育成について 社員が自らの業務に必要な知識を蓄え、技術を磨き、事業環境の変化に柔軟に対応できる能力を身につけることは、キャリア形成において不可欠である。
育成指針となる人財育成計画のもと、「自らを高め、未来をつくり、人を支える」、そのような人財に成長することを目指して様々な取組みを行っている。
ⅰ 資格取得、社外教育の支援 技術士や一級建築士等の公的資格の取得を奨励している。
受験者には補講や模試を提供する等、社員の自発的なスキルアップを支援している。
ⅱ 人事評価や業務遂行におけるコミュニケーション 社員は上司と期首に目標設定面談、中間期に進捗確認面談、期末に自己評価確認面談、さらに評価結果についてのフィードバック面談を行う。
また、将来の職場配置や能力開発の希望は「キャリアプラン申告」として、社内の申請システムからいつでも上司を通さず、人事部へ提出することができる。
ⅲ 高い研修受講率の実現 社員が研修を受講する際には、本人への案内とは別に、あらかじめ所属の本部長・支店長及び上司にも通知し、研修に参加しやすい雰囲気づくりに取り組んでいる。
③ 従業員エンゲージメントについてⅰ エンゲージメント調査の実施 当社は、持続的な成長の原動力は「人」であると考え、従業員エンゲージメントの向上を経営の重要課題と位置づけている。
2023年度に開始し、年に1回行っているエンゲージメント調査では、回答率100%を2024年度に達成、2025年度も維持している。
調査結果については、全産業平均を上回る総合スコアとなり、全支店でスコアが向上するなど前向きな変化が生まれている。
同様の調査はグループ会社でも実施しており、グループ一体となって、やりがいと誇りを持てる環境づくりに取り組んでいる。
今後も社員の貢献意欲を高めるとともに、顕在化した課題に対するサポート強化や制度見直しの検討を進める。
2026年度は、2025年度に達成したエンゲージメントレーティングの基準点、「BB(52点)」の維持を確実に目指すとともに、「BBB(55点)」への到達を見据え、エンケージメント向上に努める。
 <2025年度の主な取組み>  ・処遇改善に関する施策の実施:継続的な給与のベースアップや特別賞与の支給  ・エンゲージメントの低い中間層によるディスカッションと施策の検討、サポート強化  ・部署間・世代間のコミュニケーションの活性化に寄与する親睦イベントの実施  ・ジョブローテーションによる業務の標準化・ナレッジの共有(4・5年次を対象とするローテーション制度)  ・外部講師によるエンゲージメント向上に関する講習会の開催  ・各支店長の評価項目にエンゲージメントスコアを設定 ⅱ 中間層によるディスカッションの実施 エンゲージメント調査から、比較的人数が少なく、業務の責任が重くなる年齢でもある中間層(36 ~ 40歳)のスコアが相対的に低くなっていることが判明した。
この課題の解決に向けて、中間層の管理本部社員をパネラーに招き、ディスカッションを実施した。
相談しやすい雰囲気や裁量ある業務遂行が働きやすさにつながる一方で、業務の属人化、部門間の連携、評価・処遇の納得感、方針浸透などが課題として共有された。
今後は、業務の可視化とマニュアル整備、定期的な情報共有、本社・支店間のローテーションや交流機会の拡充等、多くの意見が交わされた。
④ ダイバーシティ 当社は性別、年齢、国籍、性自認・性的指向(LGBTQ+)、障がいの有無等にかかわらず、すべての人が活き活きと働くことができる職場環境の実現に取り組み、ダイバーシティ、働き方改革の推進による業績の向上を目指している。
ⅰ 推進体制 当社は、管理本部長を委員長とし各部門の代表者で構成する「ダイバーシティ推進部会」を設置し、さらに本部・支店・グループ会社よりダイバーシティ推進担当者を選任して推進体制を構築し、全社横断型でダイバーシティ及び働き方改革を推進している。
当社のダイバーシティ推進部はそれらの運営や実効性を高める役割を担っており、人財活躍推進と働き方改革推進を統合して取り組んでいる。
ⅱ 女性が活躍できる職場 当社は女性活躍推進法に基づく第五次行動計画(2026年4月~2030年3月)を策定した。
定量的な目標として以下を掲げている。
・新卒採用者に占める女性の割合を25%以上とする・管理職に占める女性の割合を8%以上とする・子の出生に伴う男性の休暇(配偶者出産時特別有給休暇、出生時育児休業、育児休業)取得率を90%以上及び男性育児休業取得日数を平均30日以上とする また、第四次行動計画(2023年1月~2026年3月)では、定量的な目標として以下の3点を掲げ、実行した。
女性活躍推進行動計画の実績(第四次行動計画)定量的目標2023年度2024年度2025年度新卒採用者に占める女性割合を25%以上29.1%21.0%23.5%新任女性管理職比率を新任管理職の7%以上25.0%32.1%32.3%子の出生に伴う男性の休暇取得率70%以上75.6%89.4%88.6% 男性育児休業取得率+配偶者出産時特別有給休暇取得率75.6%89.4%88.6% 男性育児休業取得率57.8%76.6%77.3% 配偶者出産時特別有給休暇取得率53.3%55.3%70.5% ダイバーシティ推進の取組み開始以来、11年間で女性管理職数は11名から97名と8.8倍、女性技術者も63名から178名と2.8倍になった。
男性の両立支援制度の利用も増加している。
長時間労働は改善され、月平均時間外労働は、社員一人当たり31.7時間減少する成果を上げた。
 多様な働き方を実現するための制度導入の一環として、2021年に社内で不妊治療に関するアンケートを実施した。
社員の声を取り入れた男女ともに利用可能な不妊治療休暇制度及び治療に専念することができる休業制度を導入した。
さらに、2023年にはベビーシッター利用時の費用補助制度を、2025年には治療と通院が必要な社員が仕事との両立ができる制度を導入した。
また育児と介護の両立支援のため、介護個別相談会、子育て中の女性技術者交流会を実施している。
ⅲ 障がい者雇用の現状 2024年度は各本部に1名ずつ障がいのある社員を採用し、業務に慣れるまでは専門支援機関と連携して定期面談を行う等、職場定着に向けたサポート体制に注力した。
2025年度は各支店においても採用活動を促進させるため、管理本部より採用要請をするとともにダイバーシティ推進部による採用に関するサポートや情報提供を積極的に行った。
さらに、障がいのある社員の教育担当者には、障がい者支援に関する基礎研修への参加を促し、誰もが安心して働ける職場環境の整備を進めている。
ⅳ LGBTQ+に関する取組み 2024年度、同性パートナーや事実婚の社員も社内制度を利用できるよう「ファミリーシップ制度」を導入した。
「同性パートナー」及び「事実婚のパートナー」(以下、パートナー)に配偶者(法律上の婚姻関係にあるもの)と同等の福利厚生や規程を適用し、会社が認めたパートナーの子を、社内制度上「家族」として認めている。
ⅴ 定年再雇用の状況 定年退職後65歳までの継続雇用制度を運用し、働く意欲のある定年退職者の雇用維持に努めている。
2026年4月現在の在籍者は301名で、豊富な経験や知識、卓越した技術を活かして活躍している。
⑤ 健康経営について 社員の健康を何よりの経営資源と捉え、本社に健康推進室を設置し、全支店の産業医並びに健康推進担当者と連携して、社員の健康を全面的にサポートする体制を整えている。
また、社員健康推進計画を年度毎に策定し、PDCAサイクルによるスパイラルアップを図った健康推進活動を行っている。
当社は優良な健康経営を実践している法人として、経済産業省が創設した「健康経営優良法人」の認定を10年連続で取得している。
ⅰ ハイリスク者への取組み 社員の健康診断結果はすべて産業医による入
戦略 (2)サステナビリティ全般における戦略 当社グループは、長期的な成長を実現し、持続可能な社会の形成に貢献するため、ステークホルダーにとって重要と考えられる課題をESG視点で特定し、事業活動を通して社会課題の解決(社会価値)と事業収益の拡大(経済価値)の双方を追求していくことをサステナビリティの基本方針としている。
熊谷組グループビジョン(当社グループが目指す企業像)のもと、事業活動を通じて社会課題解決に貢献し、持続的成長による企業価値向上を目指していくため「ESG取組方針」を策定している。
 ●ESG・SDGs視点での日常業務への浸透 当社グループはESG・SDGs視点による日常業務を実践している。
社員一人ひとりが、どのような社会課題の解決に貢献できるか常に意識しながら業務を行うことを習慣づけ、企業風土となることを目指している。
 ●重要課題(マテリアリティ)の特定 2024年5月に当社グループはESG取組方針の重要課題(マテリアリティ)の改定を実施し、それに伴い、中長期視点で事業戦略上のリスクまたは機会となる個別課題の再検討を行った。
 改定の理由: 重要課題・個別課題を検討した当時(2018年度)から、激甚化する自然災害や新型コロナウイルス感染症、ロシアのウクライナ侵攻等特定の地域が抱える政治的・軍事的な緊張の高まり等の大きな外部環境の変化があった。
また、品質の確保や人権の尊重といった項目が掲げられておらず、社会からの期待に十分に応えられていない可能性があった。
改定においては、社員、投資家、お客様、有識者といったステークホルダーの意見を反映している。
指標及び目標 (4)サステナビリティ全般における指標と目標 ESGに基づく事業活動と、SDGsの169のターゲットとの関わりを示し、当社が事業を通して社会課題解決に貢献している分野を「ESG・SDGsマトリクス」として可視化している。
「ESG・SDGsマトリクス」は、さらなる課題解決に向けたイノベーションの手がかりや長期的なリスクマネジメントのリストとして活用している。
各個別課題に対し、指標と目標(KPI)を設定している。
中期経営計画と整合し、3か年のKPIとしている。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 (2)人的資本における戦略 「熊谷組グループ 中期経営計画(2024~2026年度)」において、60億円規模の人財投資を計画している。
持続可能な人員体制を構築するための採用活動、次世代を見据えた社員のスキルアップやキャリアパスの充実を支援するための人財育成、社員のモチベーションアップのための報酬水準の向上、社員が安心して働くことができる職場環境の整備等に注力し、これらの取組みを通じて、社員の意欲や誇り、自信を高め、従業員エンゲージメントの向上、組織力の向上、そして人財価値の最大化を図る。
① 人財採用について 組織の活性化を図り、世代間の人員構成のバランスを整えるとともに、社員の高齢化による離職リスクに備えるため、ダイバーシティを意識した採用活動を行っている。
事業環境の変化や業績の見通しに基づき、5年後・10年後の人員数・職種構成・年齢分布を考慮した採用計画を策定し、技術力及び競争力の維持・向上を図る。
新卒採用においては、入社後のミスマッチを防ぐため、インターンシップ等の就業体験や現場見学会をはじめ、社員との面談や若手社員との座談会等を積極的に行い、将来を担う人財の獲得に注力している。
また、キャリア採用においては、事業戦略に基づき、注力すべき分野に必要な専門スキルを備えている即戦力人財の確保に努めている。
なお、一度退職した元社員を、本人の希望により再雇用し、再び当社で活躍してもらう「ジョブリターン制度」を設けている。
② 人財育成について 社員が自らの業務に必要な知識を蓄え、技術を磨き、事業環境の変化に柔軟に対応できる能力を身につけることは、キャリア形成において不可欠である。
育成指針となる人財育成計画のもと、「自らを高め、未来をつくり、人を支える」、そのような人財に成長することを目指して様々な取組みを行っている。
ⅰ 資格取得、社外教育の支援 技術士や一級建築士等の公的資格の取得を奨励している。
受験者には補講や模試を提供する等、社員の自発的なスキルアップを支援している。
ⅱ 人事評価や業務遂行におけるコミュニケーション 社員は上司と期首に目標設定面談、中間期に進捗確認面談、期末に自己評価確認面談、さらに評価結果についてのフィードバック面談を行う。
また、将来の職場配置や能力開発の希望は「キャリアプラン申告」として、社内の申請システムからいつでも上司を通さず、人事部へ提出することができる。
ⅲ 高い研修受講率の実現 社員が研修を受講する際には、本人への案内とは別に、あらかじめ所属の本部長・支店長及び上司にも通知し、研修に参加しやすい雰囲気づくりに取り組んでいる。
③ 従業員エンゲージメントについてⅰ エンゲージメント調査の実施 当社は、持続的な成長の原動力は「人」であると考え、従業員エンゲージメントの向上を経営の重要課題と位置づけている。
2023年度に開始し、年に1回行っているエンゲージメント調査では、回答率100%を2024年度に達成、2025年度も維持している。
調査結果については、全産業平均を上回る総合スコアとなり、全支店でスコアが向上するなど前向きな変化が生まれている。
同様の調査はグループ会社でも実施しており、グループ一体となって、やりがいと誇りを持てる環境づくりに取り組んでいる。
今後も社員の貢献意欲を高めるとともに、顕在化した課題に対するサポート強化や制度見直しの検討を進める。
2026年度は、2025年度に達成したエンゲージメントレーティングの基準点、「BB(52点)」の維持を確実に目指すとともに、「BBB(55点)」への到達を見据え、エンケージメント向上に努める。
 <2025年度の主な取組み>  ・処遇改善に関する施策の実施:継続的な給与のベースアップや特別賞与の支給  ・エンゲージメントの低い中間層によるディスカッションと施策の検討、サポート強化  ・部署間・世代間のコミュニケーションの活性化に寄与する親睦イベントの実施  ・ジョブローテーションによる業務の標準化・ナレッジの共有(4・5年次を対象とするローテーション制度)  ・外部講師によるエンゲージメント向上に関する講習会の開催  ・各支店長の評価項目にエンゲージメントスコアを設定 ⅱ 中間層によるディスカッションの実施 エンゲージメント調査から、比較的人数が少なく、業務の責任が重くなる年齢でもある中間層(36 ~ 40歳)のスコアが相対的に低くなっていることが判明した。
この課題の解決に向けて、中間層の管理本部社員をパネラーに招き、ディスカッションを実施した。
相談しやすい雰囲気や裁量ある業務遂行が働きやすさにつながる一方で、業務の属人化、部門間の連携、評価・処遇の納得感、方針浸透などが課題として共有された。
今後は、業務の可視化とマニュアル整備、定期的な情報共有、本社・支店間のローテーションや交流機会の拡充等、多くの意見が交わされた。
④ ダイバーシティ 当社は性別、年齢、国籍、性自認・性的指向(LGBTQ+)、障がいの有無等にかかわらず、すべての人が活き活きと働くことができる職場環境の実現に取り組み、ダイバーシティ、働き方改革の推進による業績の向上を目指している。
ⅰ 推進体制 当社は、管理本部長を委員長とし各部門の代表者で構成する「ダイバーシティ推進部会」を設置し、さらに本部・支店・グループ会社よりダイバーシティ推進担当者を選任して推進体制を構築し、全社横断型でダイバーシティ及び働き方改革を推進している。
当社のダイバーシティ推進部はそれらの運営や実効性を高める役割を担っており、人財活躍推進と働き方改革推進を統合して取り組んでいる。
ⅱ 女性が活躍できる職場 当社は女性活躍推進法に基づく第五次行動計画(2026年4月~2030年3月)を策定した。
定量的な目標として以下を掲げている。
・新卒採用者に占める女性の割合を25%以上とする・管理職に占める女性の割合を8%以上とする・子の出生に伴う男性の休暇(配偶者出産時特別有給休暇、出生時育児休業、育児休業)取得率を90%以上及び男性育児休業取得日数を平均30日以上とする また、第四次行動計画(2023年1月~2026年3月)では、定量的な目標として以下の3点を掲げ、実行した。
女性活躍推進行動計画の実績(第四次行動計画)定量的目標2023年度2024年度2025年度新卒採用者に占める女性割合を25%以上29.1%21.0%23.5%新任女性管理職比率を新任管理職の7%以上25.0%32.1%32.3%子の出生に伴う男性の休暇取得率70%以上75.6%89.4%88.6% 男性育児休業取得率+配偶者出産時特別有給休暇取得率75.6%89.4%88.6% 男性育児休業取得率57.8%76.6%77.3% 配偶者出産時特別有給休暇取得率53.3%55.3%70.5% ダイバーシティ推進の取組み開始以来、11年間で女性管理職数は11名から97名と8.8倍、女性技術者も63名から178名と2.8倍になった。
男性の両立支援制度の利用も増加している。
長時間労働は改善され、月平均時間外労働は、社員一人当たり31.7時間減少する成果を上げた。
 多様な働き方を実現するための制度導入の一環として、2021年に社内で不妊治療に関するアンケートを実施した。
社員の声を取り入れた男女ともに利用可能な不妊治療休暇制度及び治療に専念することができる休業制度を導入した。
さらに、2023年にはベビーシッター利用時の費用補助制度を、2025年には治療と通院が必要な社員が仕事との両立ができる制度を導入した。
また育児と介護の両立支援のため、介護個別相談会、子育て中の女性技術者交流会を実施している。
ⅲ 障がい者雇用の現状 2024年度は各本部に1名ずつ障がいのある社員を採用し、業務に慣れるまでは専門支援機関と連携して定期面談を行う等、職場定着に向けたサポート体制に注力した。
2025年度は各支店においても採用活動を促進させるため、管理本部より採用要請をするとともにダイバーシティ推進部による採用に関するサポートや情報提供を積極的に行った。
さらに、障がいのある社員の教育担当者には、障がい者支援に関する基礎研修への参加を促し、誰もが安心して働ける職場環境の整備を進めている。
ⅳ LGBTQ+に関する取組み 2024年度、同性パートナーや事実婚の社員も社内制度を利用できるよう「ファミリーシップ制度」を導入した。
「同性パートナー」及び「事実婚のパートナー」(以下、パートナー)に配偶者(法律上の婚姻関係にあるもの)と同等の福利厚生や規程を適用し、会社が認めたパートナーの子を、社内制度上「家族」として認めている。
ⅴ 定年再雇用の状況 定年退職後65歳までの継続雇用制度を運用し、働く意欲のある定年退職者の雇用維持に努めている。
2026年4月現在の在籍者は301名で、豊富な経験や知識、卓越した技術を活かして活躍している。
⑤ 健康経営について 社員の健康を何よりの経営資源と捉え、本社に健康推進室を設置し、全支店の産業医並びに健康推進担当者と連携して、社員の健康を全面的にサポートする体制を整えている。
また、社員健康推進計画を年度毎に策定し、PDCAサイクルによるスパイラルアップを図った健康推進活動を行っている。
当社は優良な健康経営を実践している法人として、経済産業省が創設した「健康経営優良法人」の認定を10年連続で取得している。
ⅰ ハイリスク者への取組み 社員の健康診断結果はすべて産業医による入念なチェックが行われ、フォローが必要な社員には受診や面談の勧奨、継続的なサポートを行っている。
また、長時間労働による脳・心臓疾患やメンタルヘルス不調を防止するため、対象者への疲労蓄積度チェックと希望者への産業医面談を毎月欠かさず行っている。
そのほかにも特殊な労働環境下にある職場に対しては、産業保健専門職による訪問や面談等、特別なフォローアップを行っている。
・社員健康推進計画(2026年度)①社員の業務災害防止に向けた取組み②労働時間の把握ならびにハイリスク者へのアプローチ③一般健康診断の実施ならびにハイリスク者へのアプローチ④ストレスチェックの実施ならびにハイリスク者へのアプローチ⑤個別事例における取組み⑥社員の身体的・精神的・社会的な健康の保持増進に向けた取組みⅱ メンタルヘルスに関する取組み 個別事例対応やストレスチェック(80項目)を通じた組織改善の提案、セルフケアとラインケアを中心とした階層別の社員研修等の実施、社員が安心して業務に専念できるよう、休職・復職に関する明確な基準と手厚いサポート体制の整備を行っている。
 休職者対応においては、「休業と復職に関するハンドブック」を当該社員に配付し、必要な手続きや給与等を明確に伝えている。
また、休職者には月に一度、会社(管理部・上司・産業医・保健師)が連絡を取り、復職基準や期間、給与に関する情報提供と状況確認を行っている。
復職に際しては、主治医に当社の復職基準を事前に共有し、理解を促すことで、円滑な復職を支援している。
また、本人からの復職の意思表示と主治医による当社指定の復職診断書の提出を求めることで、認識のずれをなくしている。
 さらに、スムーズな職場復帰を支援するため、復職する際には約1か月間の試し出勤制度を導入し、勤務状況を丁寧に確認している。
加えて、経済的な不安を軽減するためにGLTD(団体長期障害所得補償保険)制度を導入することで、休職期間中の所得を補償し、社員の経済的な安定をサポートしている。
⑥ 働き方改革の推進について 2024年度からの建設業における時間外労働の上限規制適用を受けて、当社は2023年度より年度毎に「働き方改革アクションプラン」を策定し、業務効率化と労働時間短縮に継続的に取り組んでいる。
 2025年度については、労働時間の抑制に向けた成果が着実に出ている一方で、竣工間際の業務集中や突発的な事象による労働時間が増加した事例もあった。
こうした状況を鑑み、2026年度の働き方改革アクションプランには「組織的なバックアップ体制」のさらなる強化を重点施策に掲げている。
 また、社員のワークライフバランス向上につながる休日・休暇の取得についても、最前線で働く社員が安心して休暇を取得できるよう、休日取得の徹底及び作業所の閉所に向けた取組みを、全社的な最優先事項として推進する。
 「働き方改革アクションプラン」は、社員一人ひとりの健康確保とワークライフバランスの向上を目指す行動計画と位置づけ、誰もが心身ともに健やかに、誇りを持って働ける環境を構築していく。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 (3)人的資本における指標と目標 当社は「3 人的資本(2)人的資本における戦略」において記載した、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いている。
当該指標に関する目標及び実績は次のとおりである。
事業における取組み・具体的行動指標3か年の目標(2024年度~2026年度)2025年度の実績新卒採用活動新卒採用者数124人(各年度の検討)153人従業員エンゲージメントの向上エンゲージメントレーティング 
(注)2レーティング「BB」BB国家資格の取得支援一級土木施工管理技士保有率90%以上(各年度)91.3%一級建築施工管理技士保有率1%以上/年UP
(注)30.5%一級建築士保有率1%以上/年UP
(注)42.6%ICTの標準化による現場管理の効率化新規現場導入率100%(各年度)98.5%仕事とプライベートの両立等休日取得4週8休(作業所)(各年度)97.6%業務の効率化・平準化への取組み時間外労働時間数30時間以下(各年度)15.1時間女性活躍推進行動計画新任管理職に占める女性の割合7%以上32.3%子の出生に伴う男性の休暇取得率70%以上88.6%現場公開による担い手確保現場・職場見学会の開催100件以上(各年度)土木:183件建築:258件従業員の健康管理二次健康診断受診率100%(各年度)
(注)551.5%
(注) 1 人的資本に関する「目標及び実績」は、当社グループ各社で会社規模や事業形態が異なるため、各社において実態に即した指標を設定している。
そのため当該「指標及び目標」は単体の計数としている。
2 株式会社リンクアンドモチベーション「モチベーションクラウド」3 2024年度の保有率は86.9%、2025年度の保有率は87.4%である。
4 2024年度の保有率は55.2%、2025年度の保有率は57.8%である。
5 2025年度の実績は現在集計中のため、2024年度の実績を掲載。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
1 リスク管理の体制 当社は、業務遂行上のリスク発生の防止及び低減のために、2025年4月に社長を委員長とするリスクマネジメント委員会を設立した。
本委員会は、リスクに対する統括責任の明確化を図り、各部門が抱えるリスク及びその対策を一元管理することを目的としており、企業活動における全社的なリスクマネジメントの強化を推進するものである。
主な活動内容としては、事業における潜在的リスクに対する予防的措置や、顕在化したリスクへの対応策の検討及び指示を行うことや、モニタリング等に基づくリスクマネジメント報告の確認を通じて、リスクの把握と管理を徹底することである。
また、当社グループ全体におけるリスク価値観の共有・統一と一体運用の確立に向け、報告ラインの明確化、グループ共通規程の浸透及びモニタリングの実施といったグループガバナンス体制の強化に取り組んでいる。
2 主要なリスク 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりである。
ただし、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、現時点では重要性が高くないと判断したリスクもあり、予見し難いリスクも存在し得る。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 建設投資の動向 当社グループの建設事業は、官公庁及び民間企業が主な顧客であるが、官公庁は財政状況や施策等、民間企業は経済環境や消費動向等により中長期的に建設投資の動向が変動する。
我が国の建設投資は増加傾向で推移しているが、縮小に向かった場合は、状況により競合他社との受注競争が激化し、受注高が減少するほか工事採算が低下する可能性がある。
 当社グループは、建設市場の質的・量的変化に柔軟に対応できる企業体質を確立すべく、長期構想“2030年以降を見据えた経営方針”を定めるとともに、本方針に基づき策定した中期経営計画における各種施策に取り組んでいる。
なお、長期構想及び中期経営計画については、「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりである。

(2) 建設資材市況及び労務単価の変動 建設工事請負契約にあたり、建設資材及び労務単価等について適正価格での契約に努めているが、契約締結後に建設資材市況や労務単価が高騰する場合がある。
当該コスト増加分について、公共工事においては契約条項により一定の工事代金の変更を請求できるが、民間工事においては発注者との協議となり、状況によりコスト増加に見合う工事代金の追加を獲得できない可能性がある。
このため市況等の上昇局面では、予め単価上昇を織り込んで工事価格を見積もることや資材の調達を早期に行うなどの対応が必要となる。
(3) 建設技能労働者の不足 建設業界における技能労働者は、高齢化が進むとともに若年層の入職率・定着率が伸びず、減少傾向にある。
中長期的に高齢者の大量離職が見込まれるなか、技術継承へ向けた将来の担い手の確保・育成が喫緊の課題となっている。
今後、技能労働者の減少がさらに進んだ場合、他社との人財獲得競争が激化し労務費が高騰するとともに、人員を確保できないことに伴う施工能力の縮小により、受注高が減少する可能性がある。
 当社グループは、専門工事会社を中心とした施工協力業者で組織された「熊栄協力会」と連携し、安定した施工体制を確立するとともに、技能労働者不足の解消及び優秀な人財の確保に向けた取組みを行っている。
現在の建設業界の命題である「技能労働者給与水準の全産業労働者平均までの向上」を目指した労務単価の引上げを軸に、手当の支給を含む優良技能労務者認定制度の運用、能力や経験に応じた処遇を受けられる環境を整備するための建設キャリアアップシステムの導入などを進めているほか、施工現場における完全週休二日への移行といった処遇改善施策を推進している。
(4) 人財の確保 建設業界では、建設投資が増加基調となっている一方で、建設技術者の減少が課題となっており、当社グループにおいても、収益及び品質の向上のために優れた人財の確保と育成が急務であると認識している。
その対応として、新卒者に加え施工管理経験がある人財の中途採用をジョブ・リターン制度の整備等により拡大するとともに、ダイバーシティ推進の取組みもあり、高齢者、女性及び外国人等を積極的に活用している。
 また、建設工事の入札や施工管理においては、担当技術者に工種毎の施工経験や特定資格の保有を求められることがあり、適任者が不足した場合は受注機会を逸し、受注高の減少につながる可能性がある。
すでに一部の工種についてその発注時期によっては担当者を確保出来ず、入札参加を断念するケースも発生している。
このため将来的な案件を見据え、技術者に計画的に多様な施工経験を積ませているほか、分野別や階層別に社内研修を実施し、専門知識を修得させている。
また、技術士や一級建築士等の公的資格について受験者を対象に社内講習や模試を実施するなど資格取得の支援、促進に努めている。
(5) 海外における事業展開 当社グループの海外事業は、現在アジア諸国において建設事業を中心に展開している。
海外における事業は、進出国において政治、経済、社会情勢の著しい混乱が生じた場合や法規制が強化された場合等は、事業が遅延する又は遂行不能に陥る可能性がある。
また、未成熟な法制度、社会制度、文化や商慣習の違い等により正当な工事代金の請求及び回収が困難となる場合や想定外のコストを負担するリスクが内在している。
このため、当社グループは、各々の情勢等に精通した国・地域にのみ進出することとし、当社が請け負う建設工事については、原則として我が国ODA(政府開発援助)や日系企業による事業に限定している。
 なお、海外事業においては、事業拠点の現地通貨や米ドル等による外貨建取引のほか、外貨建の資産、負債、収益、費用を一定の基準により円換算する。
現在の当社グループの海外事業の規模では為替レートの変動による影響は小さいが、取引の収入と支出の通貨構成や入出金のタイミングを概ね一致させること、又は為替予約取引等を行うことにより為替リスクを軽減している。
(6) 建設事業における自然条件及び自然災害の影響 工事施工において、地質や地盤、天候等の自然条件に特殊性がある場合、事前にそれを把握できなかったことにより工法の変更や手戻りなどが生じ工事コストが増加する可能性がある。
また、事業の特性として施工現場が地震や台風・豪雨等の自然災害に見舞われた場合、工事が中断するほか復旧に多大なコストと時間を要するなど著しい損害を被るおそれがある。
 当社グループは、事前調査、工法検討等を徹底し、自然条件面における予期せぬ事象等により工事の採算が低下しないよう努めるとともに、自然災害に対しては、各種保険に加入するなど損失を極小化するよう対策を講じている。
(7) パンデミック 感染症が世界的に大流行した場合、工事中断や資機材の納入が滞ること等に伴う工程遅延や感染症対策に係るコストの発生などにより採算が低下することが見込まれ、また、民間企業を中心に設備投資が停滞することにより受注高が減少する可能性がある。
(8) 工事の施工不良 工事施工にあたっては、建設物の仕様や施工条件が多岐にわたり、また、想定を超えて外的要素から影響を受けることがある。
このような状況のもと、施工不良の発生可能性を完全に排除することは困難であるため、是正費用に充てるべく一定金額を引当計上している。
しかし、万が一、施工した建設物に重大な施工不良があった場合、引当額を上回る多大な修復費用や損害賠償責任が生じる可能性がある。
また、当社グループの社会的信用が低下し、受注高の減少につながるおそれがある。
 当社グループは、建設物の設計・施工にあたり、品質マネジメントシステムの適切な運用及び継続的な改善により、高品質な製品・サービスの提供に努めている。
(9) 建設事業における労働災害及び事故 建設事業は、作業内容や作業環境などの特性により、他の産業と比較して重篤度の高い労働災害が発生するおそれがあり、また、第三者に対し損害を与える事故が発生する可能性が高い。
万が一、重大な労働災害もしくは事故が発生した場合、多大な補償費等の負担が生じるとともに、社会的信用が低下し、関係諸官庁等の工事入札において指名停止になるなど、受注高の減少につながる可能性がある。
 当社グループは、労働災害及び事故への対策を最優先課題と位置付け、安全教育の実施、日常的な安全点検、施工部門と安全部門との連携強化、入念な施工計画の策定といった安全衛生マネジメントシステムの厳格な運用により労働災害及び事故の撲滅に努めている。
(10) 固定資産及び投資有価証券の減損 当社グループは、都市再生・再開発事業といった新事業創出への取組みの一環として不動産の取得を進めているが、経営環境の著しい悪化などにより保有資産の収益性が低下又は市場価格が下落した場合、固定資産の減損損失が発生するおそれがある。
また、収益機会の獲得や関係強化を図るため顧客や提携先等の有価証券を保有しているが、投資先の業績が悪化又は市場価格が下落した場合も同様に減損損失が発生する可能性がある。
 当社は、各種資産の評価方法と投融資活動に係るリスクを定量的に管理するための投融資基準を定め、財政的影響が大きい案件については、経営会議及び取締役会において経営指標の見通しや財務規律の維持の観点を踏まえて取得の検討を行っている。
取得後は、採算性検証のためのモニタリングによって採算悪化が見込まれ、将来的な収益率等が目標とする基準値を上回る可能性が極めて低いと判断された場合、また有価証券については、保有が当社グループの事業遂行上有用ではないと判断された場合は売却等を検討するなど、損失の最小化に努めている。
(11) 顧客及び取引先の信用 建設事業において、工事着工後に発注者が信用不安や経営破綻などに陥った場合、売掛金や受取手形などの債権が回収不能となるおそれがある。
また、施工協力業者等の取引先が同様な状況となった場合、工程が遅延し工事コストが増加する可能性がある。
 当社グループは、顧客の信用については、会議体及び専門部署により、顧客の与信判定、契約内容の審査、債権保全方法の検討等を実施している。
また、債権管理規程、工事契約締結に向けた与信限度額設定基準等の社内規程を整備し、与信管理の徹底に努めている。
取引先の信用については、新規に取引を開始する場合、直近の財務諸表をもとに審査を実施している。
また、取引高が一定の規模以上の施工協力業者に対しては、財務面の評価に加え、ヒアリング等による経営全般の評価を年1回実施している。
(12) コンプライアンス違反 事業の運営に際しては、建設業法、独占禁止法、金融商品取引法等、様々な法律により規制を受けている。
品質偽装や不正会計といった法的規制違反や社会的要請に反した行動等は、法令等による刑事罰、行政処分、損害賠償責任等が課せられるほか、顧客、株主、取引先等の会社を取り巻くステークホルダーからの信用失墜につながる。
 当社グループではこれらのリスクを払拭するため、「行動指針」「コンプライアンス行動ルール」をはじめとする各種規程を定め、社内通報窓口の設置や日常業務の牽制機能強化といった内部機能におけるコンプライアンス体制を構築するとともに、経営から独立した組織として「法遵守監査委員会」を設け、外部有識者による評価・勧告体制を執っている。
また、このほかコンプライアンス研修等の教育を通じ、全役職員に対するコンプライアンス意識の向上、周知徹底を図っている。
(13) 環境問題 世界的な人口増加と産業活動の急拡大によって生じる資源の枯渇や地球温暖化等の環境問題は、世界共通の解決すべき社会課題として認識されている。
社会資本の整備を担う建設業においては、工事施工時等に排出されるCO2をはじめ、建設廃棄物や建設発生土などによる環境への負荷を社会的責務として積極的に削減する必要があり、そのためには継続的に一定の対策費用が発生する。
また、工事施工にあたっては様々な環境関連法令等の規制を受けているが、土壌汚染や水質汚染等の環境事故が発生した場合は、復旧費用や損害賠償金、補償金等の負担が生じるほか、当社グループの社会的信用が低下し、受注高の減少につながるおそれがある。
 当社では、環境マネジメントシステムの適切な運用及び継続的な改善により、環境負荷の低減及びより良い環境の創出を図っている。
また、「エコファーストの約束」においてCO2排出量の削減や、工事現場における混合廃棄物排出量の削減、グリーン購入対象資機材の購入など低炭素社会の構築や循環型社会の形成を推進するとともに、環境基準遵守のもと、環境事故の防止に努めている。
(14) 情報セキュリティ 当社グループにおいては、第三者による不正アクセスなどのサイバー攻撃により、システムダウンが発生し業務が停滞する事態となった場合や、設計、施工などの各種サービスを提供するにあたり取得した個人や顧客の情報、施工中物件の情報等が漏洩した場合には、信用の毀損による顧客の喪失や損害賠償等の損失が発生し、業績や事業継続性等に影響を及ぼす可能性がある。
 当社グループは、これらのリスクに対応するため情報セキュリティ基本方針と情報セキュリティ対策基準で構成する情報セキュリティポリシーを定め、重点的な管理を行うとともに、情報セキュリティインシデントの未然防止活動及び発生時の体制を強化するため、熊谷組グループCSIRT「KUMA-CSIRT」を設立している。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。
)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況  当連結会計年度における我が国経済は、米国の通商政策や中東情勢の緊迫化に伴う物価上昇の影響を一部受けたものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が継続するなか、個人消費は持ち直しの動きがみられ、設備投資もソフトウェア投資を中心に底堅さを保つなど、景気は緩やかな回復基調を辿った。
  建設業界においては、住宅投資は弱含みながらも、緩やかな改善傾向となった。
民間企業の建設投資は、米国の通商政策等により先行きの不透明感が意識されたものの、企業収益の改善を背景にしたDX・GX関連投資やサプライチェーン強靱化などの設備投資を中心に、引き続き高い水準を維持した。
また、公共投資も関連予算の執行により堅調に推移し、総じて良好な受注環境が持続した。
  このような経営環境のもと、当社グループは、2024年5月に策定した「中期経営計画(2024~2026年度)」の2年目として、①建設事業の強化、②周辺事業の加速、③経営基盤の充実を基本方針に掲げ、グループ一丸となって持続的成長への挑戦を続けてきた。
  この結果、当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。
a 財政状態・資産 総資産は、前連結会計年度末に比べ136億円(前期比2.9%)減少し、4,489億円となった。
 流動資産は、前連結会計年度末に比べ194億円(同5.5%)減少し、3,379億円となった。
工事債権の回収が進んだことに加え、債権流動化等により受取手形・完成工事未収入金等が238億円減少している。
 固定資産は、前連結会計年度末に比べ58億円(同5.6%)増加し、1,109億円となった。
子会社における工場などの建設の進捗等により、建設仮勘定が54億円増加している。
・負債 負債は、前連結会計年度末に比べ196億円(同7.0%)減少し、2,610億円となった。
 流動負債は、前連結会計年度末に比べ216億円(同9.4%)減少し、2,077億円となった。
支払手形・工事未払金等が239億円減少している。
 固定負債は、前連結会計年度末に比べ20億円(同3.9%)増加し、533億円となった。
社債85億円を計上している。
・純資産 純資産は、前連結会計年度末に比べ60億円(同3.3%)増加し、1,878億円となった。
利益剰余金は、配当により90億円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益200億円の計上等により105億円増加している。
なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ2.5ポイント向上し、41.8%となっている。
b 経営成績・売上高(完成工事高) 売上高は、一部子会社において、手持ち工事の減少や前期の大型工事進捗の反動もあり、前連結会計年度に比べ108億円(2.2%)減少し、4,876億円となった。
 なお、当社グループの事業内容は、建設事業とその他の事業に大別されるが、その他の事業に重要性がないため、連結損益計算書上は区分していない。
・売上総利益(完成工事総利益) 売上総利益は、建築事業の売上総利益率(完成工事総利益率)の改善等により、前連結会計年度に比べ149億円(39.0%)増加し、532億円となった。
・販売費及び一般管理費 販売費及び一般管理費は、社員の処遇改善に伴う人件費の増加や本社ビル拡張に伴う賃借料の増加等により、前連結会計年度に比べ21億円(8.9%)増加し、261億円となった。
・営業利益 営業利益は、売上総利益の増加により、前連結会計年度に比べ127億円(89.5%)増加し、270億円となった。
・営業外損益 営業外収益は、円安による外貨建て資産の換算差益の計上や受取利息及び受取配当金の増加等により、前連結会計年度に比べ6億円増加し、20億円となった。
 営業外費用は、有利子負債の期中平均残高の増加等に伴う支払利息の増加及び投資事業組合運用損の増加等により、前連結会計年度に比べ7億円増加し、21億円となった。
・経常利益 これにより、経常利益は、前連結会計年度に比べ126億円(87.7%)増加し、270億円となった。
・特別損益 特別利益は、投資有価証券売却益など42億円を計上した。
 特別損失は、減損損失7億円や訴訟関連損失4億円など合計13億円を計上した。
・法人税等 法人税、住民税及び事業税97億円、評価性引当額の増加により法人税等調整額1億円を計上した。
・親会社株主に帰属する当期純利益 以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ107億円(114.5%)増加し、200億円となった。
セグメントごとの経営成績(セグメント間取引消去前)は次のとおりである。
a 土木事業受注高は、前連結会計年度比1.4%増の1,125億円であった。
売上高は、同10.3%増の1,159億円、営業利益は、同12.8%減の60億円となった。
b 建築事業受注高は、前連結会計年度比24.1%減の2,036億円であった。
売上高は、同3.8%減の2,571億円、営業利益は、同133億円増の141億円となった。
c 子会社 売上高は、前連結会計年度比7.0%減の1,263億円、営業利益は、同9.4%増の70億円となった。
 なお、当該セグメントにおいては、受注生産形態をとっていない子会社もあるため受注実績を示すことはできない。
② キャッシュ・フローの状況  営業活動によるキャッシュ・フローは、250億円のプラス(前連結会計年度は82億円のプラス)となった。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、64億円のマイナス(前連結会計年度は119億円のマイナス)となった。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、52億円のマイナス(前連結会計年度は164億円のマイナス)となった。
 為替換算等による増加を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ145億円(29.0%)増加し、646億円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績  当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では「生産」を定義することが困難であり、子会社が営んでいる事業には「受注」生産形態をとっていない事業もあるため、グループとしての生産実績及び受注実績を示すことはできない。
また、建設事業では請負形態を取っているため「販売」という定義は実態にそぐわない。
このため、生産、受注及び販売の実績については、可能な限り「① 財政状態及び経営成績の状況」において報告セグメントの種類に関連付けて記載している。
   なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
a 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高期別区分前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期完成工事高(百万円)次期繰越工事高(百万円)第88期 (自 2024年4月1日至 2025年3月31日)土木工事201,270110,971312,242105,107(207,134)206,822建築工事381,142268,392649,535267,186(382,349)382,084計582,413379,364961,778372,294(589,484)588,907第89期 (自 2025年4月1日至 2026年3月31日)土木工事206,822112,527319,350115,978(203,371)203,538建築工事382,084203,668585,753257,106(328,646)328,778計588,907316,196905,103373,085(532,018)532,317
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。
2 次期繰越工事高の下段表示額は、当事業年度末の外国為替相場に基づき外貨建工事の繰越工事高を修正したものであり、上段( )内は修正前である。
b 受注工事高の受注方法別比率 工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
期別区分特命(%)競争(%)計(%)第88期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)土木工事28.771.3100建築工事48.651.4100第89期(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)土木工事34.865.2100建築工事48.651.4100
(注) 百分比は請負金額比である。
c 完成工事高期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)第88期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)土木工事62,94742,160105,107建築工事30,725236,460267,186計93,672278,621372,294第89期(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)土木工事75,67240,306115,978建築工事34,542222,564257,106計110,214262,870373,085
(注) 1 完成工事のうち主なものは次のとおりである。
第88期農林水産省信濃川左岸流域農業水利事業 1号幹線用水路1号トンネル建設工事国土交通省一般国道452号 芦別市 鏡トンネル工事三井不動産株式会社(仮称)安城市大東町商業施設計画新築工事西新宿五丁目中央南地区市街地再開発組合西新宿五丁目中央南地区第一種市街地再開発事業 施設建築物等新築工事アパホーム株式会社・アパマンション株式会社(仮称)アパホテル&リゾート〈大阪難波駅タワー〉新築工事第89期旭化成株式会社水ヶ崎発電所土木設備更新工事独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構九州新幹線(西九州)、17k5・44k2間線路諸設備他三井不動産レジデンシャル株式会社・野村不動産株式会社・三菱地所レジデンス株式会社・伊藤忠都市開発株式会社・東方地所株式会社・株式会社富士見地所・袖ヶ浦興業株式会社(仮称)幕張新都心若葉住宅地区計画(B-4街区)JX金属株式会社ひたちなか C2 棟建屋建設工事茨木3ロジスティック特定目的会社GLP ALFALINK茨木3プロジェクト2 第88期及び第89期ともに、完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
d 次期繰越工事高(2026年3月31日現在)区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)土木工事81,211122,327203,538建築工事33,089295,689328,778計114,301418,016532,317
(注) 次期繰越工事のうち主なものは次のとおりである。
東日本高速道路株式会社東京外かく環状道路 本線トンネル(南行)大泉南工事中日本高速道路株式会社東名高速道路(特定更新等)酒匂川橋他2橋床版取替工事東急不動産株式会社・京浜急行電鉄株式会社・第一生命保険株式会社(仮称)北仲通北地区B-1地区計画新築工事三井不動産レジデンシャル株式会社・野村不動産株式会社・三菱地所レジデンス株式会社・伊藤忠都市開発株式会社・東方地所株式会社・株式会社富士見地所・袖ヶ浦興業株式会社(仮称)幕張新都心若葉住宅計画(B-6街区)新築工事三井不動産レジデンシャル株式会社柏の葉キャンパス149街区計画(A棟)
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a 経営成績の分析 当社グループの売上高については、単体は前連結会計年度と同水準を維持したものの子会社群が減少したため前連結会計年度実績、期首計画値をともに下回った。
 利益については、売上高は減少したものの、建築事業における受注時粗利益の向上や不採算工事の影響減少等に伴う利益率の改善等により、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度実績、期首計画値をともに上回る結果となった。
 自己資本比率は、仕入債務の減少等により総資産が減少したことに加え、利益剰余金の増加等により自己資本が増加したため、41.8%と前連結会計年度と比べ2.5ポイント向上した。
ROEは、親会社株主に帰属する当期純利益が前連結会計年度を上回ったため、10.9%と前連結会計年度と比べ5.7ポイント向上した。
 受注高は、建築事業の民間分野が大幅に減少したこと等により前連結会計年度実績、期首計画値をともに下回った。
b セグメントごとの経営成績の分析・土木事業 受注高は、随意契約による大型工事の受注や設計変更の獲得等により、前連結会計年度比1.4%増の1,125億円となった。
 売上高は、設計変更の獲得に伴う出来高の増加等により、同10.3%増の1,159億円となった。
営業利益は、前連結会計年度における高採算工事の反動により、同12.8%減の60億円となった。
・建築事業 受注高は、施工体制を鑑みた計画的受注抑制や建設コストの上昇を起因とした工事発注時期の期ずれ等により、同24.1%減の2,036億円となった。
 売上高は、前連結会計年度の大型工事進捗の反動及び当連結会計年度の受注高の減少等により、同3.8%減の2,571億円となった。
営業利益は、コロナ禍において受注した不採算工事の影響が減少し、受注時採算の改善した工事が順調に進捗したこと等により、同133億円増の141億円となった。
・子会社 売上高は、ケーアンドイー株式会社における期首繰越工事高の減少や華熊営造股份有限公司における前連結会計年度の大型工事進捗の反動等により、同7.0%減の1,263億円となった。
営業利益は、株式会社ガイアートにおいて利益率の改善が進んだこと等により、同9.4%増の70億円となった。
c 中期経営計画の達成状況 『熊谷組グループ 中期経営計画(2024~2026年度)~持続的成長への新たな挑戦~』で掲げた指標の計画値及び経営戦略に対する達成状況は次のとおりである。
指標2026年度(計画値)2025年度(実績値)差異連結売上高   (百万円)500,000487,698△12,301連結経常利益  (百万円)30,00027,049△2,950ROE      (%)10.010.90.9自己資本比率   (%)45.041.8△3.2配当性向     (%)40.040.20.2  基本方針1:建設事業の強化■国内土木事業・インフラ大更新分野 高速道路の大規模リニューアルやトンネル・橋梁の補修工事を重点領域として取組みを進めている。
BIM/CIMの活用を促進し、設計・施工の効率化を進めている。
老朽化インフラの長寿命化ニーズを的確に捉え、安定的な受注を維持している。
・再生可能エネルギー分野 陸上風力発電においては、北陸エリアで1件のプロジェクトが進行しており、今後同エリアで新たな案件の着工も予定している。
事業の拡大に合わせ、2026年度には「陸上風力エネルギー部」を新設し、事業の推進体制を強化していく。
 水力発電では、施設の老朽化に伴う改修需要に対応するため、ダムや導水路トンネル、発電所などのリニューアル工事に取り組んでいる。
・防災・減災、国土強靱化分野 激甚化する自然災害に対して、ダムの再開発や無人化施工技術を用いた迅速な復旧・整備を行っている。
AIによる自動施工やリモート技術を現場へ導入することで安全性と効率性を両立させ、強靱な国土づくりを支える施工実績を積み上げている。
・資源循環分野 2026年に「エコ・ファーストの約束」を更新し、サーキュラーエコノミーへの移行を加速。
WWFジャパン等の外部機関とも連携し、環境負荷低減を経営の核に捉えている。
■国内建築事業・環境配慮型建築分野 建築物の設計・施工・運用各段階での環境負荷を最小限に抑える提案を積極的に進めている。
グリーン鋼材等の低炭素建材の使用、再生可能エネルギーの利用、廃棄物の削減、引渡後のエネルギー効率の向上等に取り組んでいる。
・各種プラント分野 生活基盤インフラである焼却場・火葬場等のプラントに加えて、輸出基準に適合した食肉処理施設の増設も予定している。
これまで培った施工実績やノウハウを活かし社会インフラ整備に取り組んでいる。
・中大規模木造建築分野 当社の技術である「環境配慮型λ-WOODⅡ® 1.5時間・CLT 1~2時間耐火床」を採用した木造と鉄骨造のハイブリッド構造のオフィスビル「KiGi AKIHABARA」等をはじめ、中大規模木造建築は、市場から高い評価を得ており、受注を牽引する成長分野となっている。
・市街地再開発分野 都心及び地方都市において、再開発事業の施工や事業参画の実績を着実に積み上げている。
これまでの知見を活かし、変化する都市ニーズを的確に捉え、取組みを進めている。
・データセンター分野 AI普及による成長が顕著な分野であることから継続した受注があり、施工を進めている。
■海外建設事業・東南アジアにおけるインフラ整備分野 ジャカルタ下水道整備事業は、普及率向上を担う重要案件として工期の半分以上が経過した。
激しい交通渋滞や地下埋設物といった厳しい制約下で、高度な推進技術を活かし進捗している。
若手技術者も現場に加わり、施工ノウハウを次世代へ継承しながら地域の生活基盤向上に貢献している。
・ベトナムにおける商業施設分野 人口ボーナスと経済成長により購買意欲が旺盛なベトナムでは、ハノイ近郊の商業施設プロジェクトを推進中であり、2026年度中のオープンに向け施工を進めている。
環境認証「LOTUS」等の取得も目指し、付加価値の高い建設に取り組んでいる。
・台湾における建築事業分野 設立50周年を迎えた華熊営造股份有限公司では、台北駅前の超高層ツインタワー等のランドマーク案件や高級住宅の施工を通じ、現地での強力なブランド力と信頼を背景に海外収益基盤を築いている。
 基本方針2:周辺事業の加速■不動産開発事業・地域創生プロジェクト 福井県勝山市におけるかつやま恐竜の森(長尾山総合公園)再整備・管理運営事業(Park-PFI事業)は2025年4月よりホテル棟新築工事が着工した。
2027年秋のホテル開業を目指して施工中である。
・飯田橋プロジェクト 下宮比町地区では、2027年度中の都市計画決定に向け、権利者から同意書を取得している。
取得率は、行政機関の認可に必要とされる一般的な基準を満たしており、多くの権利者より賛同をいただいている。
・海外不動産ファンド投資 住友林業株式会社の100%子会社が運用する「米国不動産開発私募ファンド」※に参画している。
Beach Park、14th street、Tuner Lake、River Districtの計4案件が進行し、建設の着実な進捗やリーシング(賃貸募集)の開始等、順調に推移している。
成長性の高いサンベルトエリアを中心に、安定した収益基盤の構築と環境価値の提供を両立し、海外事業の持続的な成長を牽引している。
 ※有力都市圏で環境配慮型の賃貸集合住宅を開発・運用するESG配慮型商品■再生可能エネルギー事業・保有SEP船を活用した洋上風力発電事業 当社が共同保有している大型SEPの改造も進んでおり、2027年夏季には日本へ曳航予定である。
国内の着床式洋上風力の建設工事参入を目指すとともに、次世代技術である浮体式洋上風力についても技術開発を進めている。
・小水力発電 2026年度中に第一弾の事業化を目指し、地元関係者の協力のもと、当社としては初となる小水力発電の検討を進めている。
小水力発電は燃料調達が不要であり、長期間、安定的な運転が可能である。
今後近接した複数の発電所を建設することで運営を効率化し、収益の拡大を図る。
・バイオマス発電 東京電力ホールディングス株式会社、株式会社神鋼環境ソリューション、東京パワーテクノロジー株式会社、当社の4社で飯舘バイオパートナーズ株式会社を設立している。
2024年9月、同社が福島県相馬郡飯舘村に建設した飯舘みらい発電所(出力7.5MW)が営業運転を開始した。
飯舘村等のバーク(樹皮)と間伐材を燃料とすることで福島復興につながる里山再生・林業振興も促進している。
■技術商品事業・脱炭素バイオマス燃料の製造・販売事業 2023年より脱炭素バイオマス燃料「ブラックバークペレット(BBP)」の製造・販売事業に着手している。
2025年2月には、BBP製造拠点となる「西条ペレット工場」が着工した。
2026年6月から試運転を経て同年10月より製造、販売の開始を予定している。
・コッター式継手の販売事業 当社と株式会社ガイアートを含む4社で開発したコッター式継手は、2025年度までの累計26,000組を外販し、着実に実績を伸ばしている。
さらに、品質管理アプリやプレキャスト壁高欄等の関連技術の外販にも、継続して取り組んでいる。
■新事業創出・その他事業・再エネ電源供給&EMSパッケージ事業 再エネ電源の自社開発については継続的に取組みを進めている。
なかでも、2026年度は、小売電気事業としてのライセンス取得と小規模であるが太陽光発電所の建設を進める。
また、再エネ由来の電源供給とPPA・蓄電池等の活用による電力事業では、2025年2月に太陽光発電オンサイトPPA事業が稼働し、順調に電力販売事業を進めている。
・PPP/PFI事業 2025年度の実績については落札1件(狭山市ふれあい健康センター)、着工1件(新岡山給食センター)、供用開始1件(周南地区衛生施設組合新斎場)となった。
今後は供用開始後も含めた事業全体の管理運営や資金調達も含めた代表企業としての取組み、当社だけでなくケーアンドイー株式会社や株式会社ガイアートを含めた熊谷組グループとしての取組みを強化する。
・道路トンネルMOM事業 現在、香港において4件の道路トンネルのMOM(Management,Operation and Maintenance)事業を行っており、今後さらに東南アジアにおけるインフラ維持管理業務の拡大を目指していく。
 基本方針3:経営基盤の充実■DX・DX人財マネジメント 当社は、全社員のIT・DX知識向上とツール活用スキル向上を目的として2025年度からは「デジタルに関する最低限の知識を習得し、自らの業務においてデジタルサービスを活用できる人財」すなわちデジタル利活用人財の育成として、グループ会社を含む全役職員に、資格「ITパスポート」の取得を推奨している。
教材等学習環境の整備にも注力し、2028年度の取得率目標を90%以上としている。
また、DXサポーター人財の育成について、グループ会社を含めて推進している。
サポーター人財を増やすことで、デジタル化の定着や業務改善支援を加速させていく。
・DX情報基盤の構築 当社グループは、中長期的な企業価値向上の根幹として、社内のあらゆる情報を統合・活用する戦略的インフラ「KDP(Kumagaigumi Digital Platform)」の構築を推進している。
 建設業界の課題である熟練者の技術継承に対し、KDPは現場の暗黙知を、人事・安全・財務等の経営情報と融合させ、組織の形式知へと変換する。
2025年度には新基幹システム「建設WAO」の導入を実施し、情報の自動収集と蓄積の仕組みが強固なものとなったことにより、データに基づく迅速な意思決定を可能にすべく取組みを進めている。
 2026年度のKDPの計画は安全と人事の領域でAI活用の実効性を検証している。
過去の事故要因分析による災害発生の未然防止や対話型AIを用いた適材適所の人財マッチングを通じ、現場の安全性向上と組織的な生産性向上を計画している。
d 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況」の「3 事業等のリスク」に記載のとおりである。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a キャッシュ・フローの状況の分析 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益299億円の計上等により、250億円のプラス(前連結会計年度は82億円のプラス)となった。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社である住友林業株式や政策保有株式の売却を進めた一方、設備投資や米国及びベトナムにおける不動産事業への投資等により、64億円のマイナス(前連結会計年度は119億円のマイナス)となった。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行等があった一方、配当金の支払いや自己株式の取得等により、52億円のマイナス(前連結会計年度は164億円のマイナス)となった。
 為替換算等による増加を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ145億円増加し、646億円となった。
b 資本の財源及び資金の流動性・資本政策の基本方針 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保し、財務健全性を保つことを基本方針としている。
当連結会計年度末において現金預金は646億円保有しており、自己資本比率も41.8%と一定水準を保っていることから、現状では財務健全性に大きな懸念はない。
 短期運転資金は、自己資金、金融機関からの短期借入及びコマーシャル・ペーパーの発行を基本としており、設備投資に係る資金や長期運転資金は、自己資金、金融機関からの長期借入及び社債の発行を基本としている。
当連結会計年度末における流動比率は162.7%、固定長期適合率は46.0%と高い安全性を保っている。
・資金需要 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、建設事業に係る外注費や資機材費等の工事費、人件費を中心とした販売費及び一般管理費の営業費用である。
大型工事における支出先行及び従業員の処遇改善等により営業費用に対する資金需要は増加傾向にある。
また、中期経営計画に掲げている基本方針に基づき、周辺事業における確固たる収益源創出のための400億円規模の投資のほか、90億円規模の設備投資を計画している。
 なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は497億円となっている。
・株主還元 2024年5月に策定した「中期経営計画(2024~2026年度)」では、適正かつ安定的に利益還元していくことを基本方針とし、連結配当性向40%目途を財務目標に掲げている。
また、事業環境の変化や各事業戦略・投資の進捗に応じて、自己株式の取得を含め機動的に追加還元を検討する方針である。
・資金調達 当社グループは、資金調達の手段として金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパー及び社債の発行等を活用している。
資金調達のより一層の安定化並びに効率化を図るため、シンジケートローン契約を締結しており、そのうち長期のターム・ローンの当連結会計年度末の契約総額は289億円、コミットメントラインの当連結会計年度末の契約総額は200億円(借入実行残高0円)である。
 安定的な資金調達手段を確保しており、突発的な資金需要の発生にも十分対処可能な状況である。
 また、成長投資等の資金需要への対応にあたり、今後は財務規律を維持しつつ、資金調達手段の多様化を進めることなどにより調達コストの削減に努めていく。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定  当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。
連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産、負債並びに収益、費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定が必要となり、これらは継続した評価、過去の実績、経済等の事象、状況及びその他の要因に基づき算定を行っているが、本質的に不確実性を内包しており、実際の結果とは異なる場合がある。
  当社グループの重要な会計方針のうち見積り、判断及び仮定による算定が含まれる主な項目は、貸倒引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金、賞与引当金、株式給付引当金、退職給付費用、一定の期間にわたり収益を認識する方法(いわゆる旧工事進行基準)による収益認識、繰延税金資産の回収可能性等があり、当該見積り、判断及び仮定と実際の結果に重要な差異が生じた場合は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある。
  連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。
研究開発活動 6【研究開発活動】
 当社グループの研究開発活動は、企業業績に対して即効性のある技術、商品の開発、各種技術提案に直結した技術の開発、中長期的市場の変化を先取りした将来技術の研究、開発技術の現業展開と技術部門の特性を生かした技術営業、総合的技術力向上のための各種施策からなっており、社会経済状況の変化に対し機動的に対応できる体制をとっている。
 当連結会計年度は、研究開発費として3,418百万円投入した。
当連結会計年度における主な研究開発活動は次のとおりである。
(1) 土木事業 ① 重機搭載カメラを用いたトンネル切羽のモデリングシステム「TufmoS(タフモス)-HMC」を開発  重機に搭載したカメラを用いてトンネル切羽を撮影し、三次元モデルを作成するシステム「TufmoS(タフモス)-HMC」を開発した。
山岳トンネル工事において、掘削直後の切羽評価は施工の安全性と品質確保のために不可欠である。
しかし、従来の手法では撮影や計測のために掘削作業を中断する必要があり、作業効率の低下が課題となっていた。
また、切羽付近での観察は肌落ち災害のリスクを伴うため、安全確保も求められていた。
  本システムは、バックホウやホイールローダーなどの重機に360度カメラ等を搭載し、掘削作業中に自動撮影を行う。
独自のデータ処理として、AI(深層学習)を用いた物体検出モデルにより画像から重機部分を自動検出してマスク画像を作成する。
その後、重機を除いた画像を用いてSfMを実施し、高精細な三次元モデルを生成する仕組みである。
実証実験では、重機の検出精度94.5%を記録し、切羽撮影に伴う作業中断時間を実質「ゼロ」にできることを確認した。
これにより、掘削作業を中断することなく、安全かつ迅速な切羽の評価が可能となる。
  今後は、撮影からモデル作成までの一連の作業を自動化するとともに、AIによる切羽観察表の出力連携やBIM/CIMシステムとの連携を進める。
トンネル工事全体のDXを加速させるソリューションとして展開し、さらなる高度化と省力化を目指す方針である。
 ② 高速高精度運行を可能とする自動走行技術を開発~アーティキュレートダンプを用いた自動運搬作業の実証~  AI制御システムを用いたアーティキュレートダンプトラック(ADT)の自動走行技術を開発し、一般工事の埋戻しに伴う材料運搬作業で実証実験を行った。
開発の背景には、建設業界の生産年齢人口減少や高齢化に対応するための自動施工の普及・省人化対策があり、運搬機械のなかでも搭乗操作が難しいとされるADTの自動走行を実現できれば、狭隘なトンネル現場から大規模なダム現場、そして軟弱な地盤が課題となる災害復旧現場など幅広い工事に活用することができ、施工効率の向上が図れる。
  本技術は、オペレータの教示運転による経路と速度を「仮想レール」として自動走行に反映する仕組みである。
実証実験では、最高速度12.5km/hの教示に対し、平均速度差-0.85km/hという高い速度追従性を確認した。
また、センサーで車体の中折れ(アーティキュレート構造)旋回角度を取得し、前方・後方車体の位置姿勢を認識し続けることで、狭隘な現場で不可欠なスイッチバック走行も可能とした。
走行軌跡はGNSS(Global Navigation Satellite System)から取得し、独自開発の制御状態可視化ソフトを用いて、経路追従性の高精度化を図っている。
実験に際しては、国土交通省が定めた安全ルールに基づき施工エリアを区分けし、遠隔操作のバックホウや搭乗操作のブルドーザと連携して運用した。
今後は、マルチモーダル学習により滑らかな走行を実現する「フィジカルAI」の導入や、複数台の車両運行を管理する「仮想信号式車両運行管理システム」の活用を進め、現場導入の促進と生産性向上を目指す方針である。
 ③ トンネル覆工等シート接着工に関する機械化施工技術を開発  トンネル覆工等シート接着工における機械化施工技術を、株式会社ケー・エフ・シー、日進機工株式会社と共同で開発した。
従来のシート接着工は下地処理から塗布、貼付、塗装までの全工程を人力で行っており、粉塵や有機系材料の取扱い、高所での不自然な姿勢による長時間作業といった安全衛生上の課題が存在していた。
  本技術はこれらの作業をロボットで代替し、効率化や省力化を図ることを目的としている。
システムの主要設備は、トンネル点検車、産業用多軸ロボット、位置調整用移動架台(トラバーサー)で構成される。
下地処理には同時吸引式ウォータージェット装置を用い、塗布工程には2液混合ディスペンサーと特殊加工ローラー装置を使用する。
ロボットはLiDARを用いた自己位置検出や各種センサーによる計測に基づき、その姿勢や作業位置を制御する仕組みである。
実際の高速道路トンネル補強工事現場における実証実験では、下地処理工とプライマー塗布工の2工種について施工性を検証した。
その結果、いずれの工種も一定の品質を確保できることが確認され、実工事への適用性が実証された。
今後はセンサーとロボット動作の連携をシステム化し、介在する人力による作業工数や苦渋作業のさらなる軽減を目指す方針である。
 ④ 超高密度ナノバブルによる脱炭素化への取り組み~建設機械の燃料消費量の低減効果を実証~  建設機械の燃料に超高密度ナノバブルを混入させることで、燃料消費量を低減する効果を実証した。
本実証試験は、株式会社安斉管鉄、東京システムズ株式会社、丸紅エネルギー株式会社の協力のもと、熊本県発注の大切畑ダム堤体復旧工事にて実施した。
建設業界においても、地球温暖化の原因とされるCO2排出量の削減は喫緊の課題であり、特に建設現場で使用される重機やクレーンなどの大型建設機械から排出されるCO2の削減が強く求められている。
従来のナノバブル装置は複雑さとコストが普及の障壁となっていた。
そこで当社は、安価で簡素な超高密度ナノバブル発生装置に着目し、建設機械での燃料消費量の低減効果を検証するための実験を行った。
  本技術は1mLあたり10億個以上という、従来の10倍以上の超高密度なナノバブル(直径50~300nm)を生成できる簡素な装置を採用している。
実証試験の結果、全ての試験機種で低減効果が確認された。
機種別の低減率は、1.4㎥バックホウで24.1%、0.8㎥バックホウで13.1%、45kVA発動発電機で15.4%を記録した。
今後は脱炭素化に向け、本技術を他工事へ積極的に展開する予定である。
また、建設分野に留まらず、水質浄化や農業など多様な分野への応用を通じて、持続可能な社会への貢献を目指す方針である。
 ⑤ 河道閉塞の応急復旧作業を目的としたロボットシステムの公開実験  ムーンショット型研究開発事業「CAFEプロジェクト」(注)の一環として、河道閉塞の応急復旧を目的としたロボットシステムを開発し、2025年7月10日に九州大学伊都キャンパスにて公開実験を実施した。
斜面崩壊等で発生する河道閉塞は、決壊による二次被害のおそれがあるため、迅速な排水が求められる。
しかし、従来の大型重機による作業は、分解運搬の手間による初動の遅れや、崩壊の危険がある水際での有人作業に課題があった。
  本システムは、ヘリコプターで分解せずに運搬できる小型建設ロボット(油圧ショベル、不整地運搬車)を遠隔操作するものである。
システムには、敷鉄板の24分の1の軽さで軟弱地盤に走行路を構築することができる「走行路補強マット」と、軟弱地盤において履帯方位角と排土板角度を把握できる小型油圧ショベル対応の「マシンガイダンス」を開発し組み込んでいる。
さらに、ROS(Robot Operating System) を用いて車両位置をシミュレーション空間へ反映する機能も備える。
九州大学での実験では、模擬環境においてマット敷設から排水ポンプ設置、排水作業までの一連の工程を実証した。
今後は沈砂池などの実環境での適用を進め、社会実装を目指す方針である。
(注)ムーンショット型研究開発事業とは、我が国発の破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発(ムーンショット)を推進する国の大型研究プログラムである。
そのうち、「CAFEプロジェクト」は「自ら学習・行動し人と共生するAIロボット」というグループにおいて、「多様な環境に適応しインフラ構築を革新する協働AIロボット」の研究開発を進めている。
 ⑥ トンネル発破作業の完全自動化に向けた親ダイ装填の機械化技術を開発  山岳トンネル工事の安全性向上と自動化を目的に、爆薬の遠隔装填システムにおける「親ダイ装填の機械化技術」を開発した。
装薬作業は、肌落ちや崩落の可能性が高い切羽に密着して行う重労働であり、当社ではこれらの危険性の回避のため、装薬作業をできるだけ切羽から離れて行うこと、作業姿勢の改善、装薬の機械化を目的に1996年より爆薬の遠隔装填システムの開発・実用化を行ってきた。
これまで30現場以上で実績を重ねてきたが、親ダイ(雷管をつけた爆薬)装填だけは、脚線等の制約から人力が不可欠であり、完全な機械化には至っていなかった。
  今回の開発では、当社が参画している内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」(注)にて実用化を目指している無線電子雷管を利用した親ダイを使用することにより、親ダイの機械装填を可能にした。
装置は、親ダイを装填パイプの先端に供給する「親ダイ供給装置」と、親ダイを装填パイプにて発破孔へ正確に挿入する「親ダイ挿入装置」で構成される。
試験施工では、模擬爆薬を用いて一連の装薬作業を行い、人力作業を一切介さずにスムーズに機械装填が完了できることを確認した。
今後も「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」での無線電子雷管システムの社会実装と標準化を推進するとともに、更なる機械装填技術の開発を行い、切羽への立ち入りを一切必要としない「装薬作業の完全自動化」の実現を目指す方針である。
(注)SIPとは、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が司令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野を超えたマネジメントにより、科学技術イノベーション実現のために創設した国家プロジェクトである。
 ⑦ EVワイヤレス給電に対応したプレキャストコンクリート版の実証実験を開始  脱炭素社会の実現に向けて、当社、学校法人東京理科大学、株式会社ガイアート及びジオスター株式会社は共同で、電気自動車(EV)への走行中ワイヤレス給電(DWPT:Dynamic Wireless Power Transfer)を可能にする、プレキャストコンクリート(PRC)版の研究開発と実証実験を進めている。
  EV普及の主な障壁は、航続距離に比例するバッテリーの大型化と充電時間の長さにある。
DWPTは走行中に道路側から給電されるため、小型バッテリーだけでも十分な航続距離の走行を期待させる技術である。
2022年度よりコイルの磁界共振結合を利用したワイヤレス給電用の舗装体の共同開発を開始し、つくば技術研究所内の道路に舗装体を想定した試作PRC版を敷設して、受電システムを搭載したEVへワイヤレス給電する実験を実施した。
  本研究開発では、高耐久、高効率給電でありながら、施工性、メンテナンス性に優れたワイヤレス給電用舗装体の実用化を目指している。
試作PRC版は、当社、株式会社ガイアート及びジオスター株式会社で共同開発したコッター式継手技術、鉄筋の代替品としてアラミド繊維、さらに樹脂材を用いた送電コイル(特許出願中)をそれぞれ採用し、給電効率が90%を超える結果を得ている。
また、施工性に配慮した即日交通開放やメンテナンス時の交換が容易な設計としている。
  今後は、実用を想定した大電力実験や製品化に向けた設計見直し、社用車による試験運用進める方針である。

(2) 建築事業 ① 風鳴り音(振動音)の発生を低減する「振動音対策縦格子手すり」の開発  当社とビニフレーム工業株式会社は、風による振動音を低減する「振動音対策縦格子手すり」を共同開発した。
縦格子手すりは、意匠性や採光の面で集合住宅に多く採用される。
隅角部や屋上など風の通りやすい場所では、低風速でも振動音を生じやすく、それが手すりの振動を通じて室内に固体伝搬音として放射される問題があった。
また、従来の対策は耐候性や脱落防止、施工性や安全性の点で課題があり、新たな解決策が求められていた。
  開発品は、手すり子の中空部にABS樹脂製の制振部材を挿入する構造で、板部とばね部で構成された制振部材を内壁に接触させることで手すり子の振動を抑制し、振動音を大幅に低減する。
  この手すりの利点は、制振部材の挿入により振動音を抑えられるため、隅角部や屋上にも縦格子手すりを設置可能にする点、外観に変化を与えず意匠性や眺望を保持する点、樹脂製で軽量かつ手すり子内部に収まるため耐候性に優れる点、さらに既存の縦格子手すりにも適用可能な点である。
製造・販売はビニフレーム工業株式会社が担当し、芯納まりタイプで縦格子寸法15㎜×31㎜の製品から販売を開始し、持ち出しタイプや異寸法にも順次対応する。
  今後は、建物の快適な音環境を提供する重要なツールとして、デベロッパーや設計事務所等へ積極的に提案し、普及を図る計画である。
 ② 木材を耐火被覆として利用した鉄骨部材「ドレスウッド®」柱 内装制限への対応を想定した1.5時間耐火大臣認定を取得  当社及び株式会社ホルツストラが共同開発した鉄骨部材を木材で被覆する耐火技術である「ドレスウッド®」柱に、表面化粧材として難燃処理木材(注1)を追加し、国土交通大臣の1.5時間耐火認定を取得した。
これにより、生体溶解性繊維(AESウール)断熱材と木材を併用するドレスウッドの適用範囲は拡大し、内装制限(注2)のある建物でも木材を表面材として使用することが可能となり、室内に自然な木質感を導入しつつ耐火性能が確保できる。
  今回の認定で、ドレスウッド柱に適用可能とされた難燃処理木材は、リン酸系、ホウ酸系、リン酸・ホウ酸系の薬剤含侵処理木材及びガラス系塗料を塗布する木材である。
これらの多様な選択肢によりデザインや機能性を損なわずに優れた耐火性を実現できる。
また、市販されている多くの難燃処理木材が利用可能となり、発注者や設計者はそれぞれのニーズに応じて材料を選択できる。
  今後は、さまざまな物件への採用を目指し、さらなる開発を進めていく。
また、現在開発中の梁部材にも難燃処理木材が適用可能となる見込みであり、ドレスウッドの適用範囲の拡大が期待されている。
当社は木材利活用と耐火技術の向上を進め、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化していく。
  (注)1 難燃剤で燃焼性を抑制し、不燃材料、準不燃材料、難燃材料の性能を付与した木材。
2 建物に火災が発生した際に内部の人々の避難時間を確保し、被害を最小限に抑えるために建築基準法などで定められたルール。
 ③ 大山ダムビオトープのJHEP認証を更新  当社と独立行政法人水資源機構は、大分県日田市の大山ダム内に造成した大山ダムビオトープについて、2015年に取得したJHEP認証を2025年11月に更新した。
今後もビオトープの保全管理を継続して生物多様性の保全と回復に寄与する意向である。
  JHEP(Japan Habitat Evaluation and Certification Program)は、日本生態系協会が米国の「ハビタット評価手法(HEP)」を基にして、生物多様性保全の取り組みの啓蒙・普及を目的に開発した環境評価手法である。
事業前後の植生や野生生物の住みやすさを客観的、定量的に比較評価し、AAA~Pのランクで認証する制度である。
  大山ダムは、独立行政法人水資源機構が発注し当社が施工した多目的ダムで、総貯水量は1,960万m3、湛水面積は60haである。
ビオトープは環境保全、地域貢献、環境教育の場づくりを目的に、大山ダム上流の赤石川右岸に設置された。
約270m2の区域にせせらぎや池を配置して在来種の樹木・植物を移植し、ゲンジボタルの生息に適した底質・水深・流速を整え、ダム下流で採取した成虫から繁殖させた幼虫を放流するなどの措置が講じられた。
  これまで、2015年の初回JHEP認証、2020年の1回目継続審査においては、評価基準を上回る得点となり、最終評価ランクは連続してA+を獲得していた。
2025年の2回目継続審査は、指標種であるコミスジの確認や樹林環境の量的確保、水生生物が生息できる良好な水辺環境の維持が確認され、再びA+評価を獲得した。
  今回のJHEP認証継続は、独立行政法人水資源機構と当社の取り組みが生物多様性保全に貢献していることの「社会的証明」となることが期待され、今後もビオトープの維持管理を続けて地域の生物多様性保全と回復に寄与していく考えである。
 ④ 共同住宅における重量床衝撃音の予測検討に利用できる目安表「大脇・山下式2021によるL数目安表」を発刊  当社は、信州大学名誉教授の山下恭弘氏監修のもと、床衝撃音研究会(当社、泰成株式会社、フジモリ産業株式会社、野原グループ株式会社、万協株式会社、有限会社音研)の編集により、「大脇・山下式2021によるL数目安表」を発刊した。
本表は共同住宅の設計段階で床衝撃音対策を簡便に検討できる資料として作成されている。
  床衝撃音は軽量床衝撃音と重量床衝撃音に分類され、特に重量床衝撃音の遮断性能は建物構造で概ね決まるため、設計時に予測計算が重要である。
床衝撃音研究会は長年床衝撃音レベルの予測法に関する研究を行っており、インピーダンス法を用いた予測手法を整備している。
2021年には改訂3版となる解説書と予測計算シートを公開して、多くの設計業務で利用されてきたが、初期設計段階で詳細寸法が決まっていない状況でも大まかな性能傾向を把握したいとの要望を受け、本目安表を作成した。
目安表では、居室の大きさやスラブ寸法など、設計で用いる条件について「大脇・山下式2021」による予測計算結果(L数)を一覧化しており、設計初期における必要スラブ厚の目安算定や、予測計算時の留意点の提示を通じて設計上の疑問に答える資料になっている。
  今後は、本資料を共同住宅の床衝撃音対策の重要ツールとして、デベロッパーや設計事務所に提案を進め、利用者からの評価や意見を受けて使いやすさの向上を図りつつ、継続的に検討・改善していく計画である。
(3) 子会社  株式会社ガイアート ① 多機能型縦溝粗面舗装工法(フル・ファンクション・ペーブ)の高耐久化の実証   アスファルトメーカーと共同で、すべり止め効果や凍結抑制効果の高い多機能型粗面舗装用の高耐久化バインダーを開発し、軽井沢町の同社が管理運営を行っている有料道路「白糸ハイランドウェイ」にて、2024年12月に試験施工を実施した。
その後の追跡調査から、機能的耐久性についてその効果が実証された。
今後は、地方公共団体や国土交通省での実装を目指し、設計採用につなげる方針である。
 ② 多層カーボンナノチューブ添加アスファルト混合物の開発   多層カーボンナノチューブは、メタン原料(天然ガス、バイオマスガス等)から、鉄系触媒を用いたメタン直接改質法(DMR法)によって、CO2を排出せず高純度水素を製造する際に、副産物として生産される直径16nmの繊維状物質で、樹脂製品、ゴム製品等の成型材に適用して強度性能の向上に寄与できる可能性について検討されている。
   この多層カーボンナノチューブを、アスファルト混合物に添加した場合についての基礎的な室内試験を実施した。
今後は、その効果について検証を行い、優位性が確認でき次第、製品化を図る方針である。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
 当連結会計年度は、既存施設の保守、設備の取得及び更新等を行い、その総額は4,715百万円であった。
 なお、設備投資等の金額は、事業セグメントに配分していない。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
(1)提出会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称帳簿価額(百万円) 建物・構築物機械、運搬具及び工具器具備品土地リース資産合計従業員数(人) 面積:㎡金額東京本社(東京都新宿区)土木事業建築事業1,8001,00053,635(1,287)5,072977,969684首都圏支店(東京都新宿区)土木事業建築事業035---36616関西支店(大阪市西区)土木事業建築事業6316--585286 (2)国内子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称帳簿価額(百万円) 建物・構築物機械、運搬具及び工具器具備品土地リース資産合計従業員数(人) 面積:㎡金額㈱ガイアート本社及び支店(東京都新宿区)子会社2,824864195,963(120,922)4,8691558,713751 (3)在外子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称帳簿価額(百万円) 建物・構築物機械、運搬具及び工具器具備品土地リース資産合計従業員数(人) 面積:㎡金額華熊営造(股)本社(台湾台北市)子会社21-4215-37397
(注) 1 帳簿価額には建設仮勘定を含まない。
2 上記主要な設備に係る土地及び建物の一部を連結会社以外から賃借している。
年間賃借料は1,357百万円であり、土地の面積については( )内に外書きで示している。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
 継続的に既存施設の保守、工事用機械の更新等の投資を予定しているが、特記すべき設備の新設及び除却等の計画はない。
研究開発費、研究開発活動3,418,000,000
設備投資額、設備投資等の概要4,715,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況44
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況19
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況9,179,351
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式とし、持続的な企業価値向上のための取引・協業関係の強化や収益機会の獲得を目的として保有する株式を純投資目的以外の目的である投資株式としている。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は、投資先企業との各種取引に基づく獲得利益等が当社の資本コストに見合っているか、また、投資先企業の株式を保有することが当社の事業遂行上有用か否かといった点について総合的な観点から検証を行っている。
毎年、取締役会にて個別銘柄毎に検証を行い、保有の意義を確認している。
b 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式623,212非上場株式以外の株式77,598 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式19収益機会の獲得等の効果をより高めるため (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式346非上場株式以外の株式4716 c 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報   特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)東海旅客鉄道㈱626,000626,000(保有目的)鉄道分野における工事を受注しており、同社との良好な関係の維持・強化を図り、今後の収益機会の獲得等につなげるため無2,5561,786京浜急行電鉄㈱1,583,4151,577,575(保有目的)土木(鉄道・開発工事等)及び建築(集合住宅・ビジネスホテル等)で工事を受注しており、同社との良好な関係の維持・強化を図り、今後の収益機会の獲得等につなげるため(株式数が増加した理由)取引関係の強化及び収益機会の獲得等への効果をより高めるため無2,4142,386阪急阪神ホールディングス㈱200,194200,194(保有目的)鉄道分野における工事を受注しており、同社との良好な関係の維持・強化を図り、今後の収益機会の獲得等につなげるため無911805西日本旅客鉄道㈱200,000200,000(保有目的)鉄道分野における工事を受注しており、同社との良好な関係の維持・強化を図り、今後の収益機会の獲得等につなげるため無625583ジオスター㈱1,193,0001,193,000(保有目的)同社からセグメント製品を調達し、セグメント継手やコッター床版工法等で共同技術開発を行っており、今後も同社との良好な関係の維持・強化を図るため無505355オリエンタル白石㈱1,100,0001,100,000(保有目的)インフラ更新事業において協働で施工を行い、またコッター床版事業においては共同で技術開発や継手販売を行っており、今後も同社との良好な関係の維持・強化を図るため有410402㈱カーリット70,00070,000(保有目的)工場分野における工事を受注しており、同社との良好な関係の維持・強化を図り、今後の収益機会の獲得等につなげるため無17474㈱平和堂-100,000(保有目的)商業施設を中心に工事を受注しており、同社との良好な関係の維持・強化を図り、今後の収益機会の獲得等につなげるため保有していたが、当事業年度に保有株式全てを売却無-254ヨネックス㈱-80,000(保有目的)工場分野における工事を受注しており、同社との良好な関係の維持・強化を図り、今後の収益機会の獲得等につなげるため保有していたが、当事業年度に保有株式全てを売却無-191 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)名古屋鉄道㈱-100,107(保有目的)鉄道分野における工事を受注しており、同社との良好な関係の維持・強化を図り、今後の収益機会の獲得等につなげるため保有していたが、当事業年度に保有株式全てを売却無-174
(注) 定量的な保有効果は秘密保持の観点から記載していない。
なお、2025年12月23日開催の取締役会にて保有の合理性を検証している。
   みなし保有株式   該当事項なし。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式   該当事項なし。
④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの   該当事項なし。
⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの   該当事項なし。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社4
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社62
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3,212,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社7
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社7,598,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社9,000,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社716,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社70,000
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社174,000,000
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社収益機会の獲得等の効果をより高めるため
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社名古屋鉄道㈱
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社(保有目的)鉄道分野における工事を受注しており、同社との良好な関係の維持・強化を図り、今後の収益機会の獲得等につなげるため保有していたが、当事業年度に保有株式全てを売却
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2026年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
住友林業株式会社東京都千代田区大手町1丁目3番2号25,97115.19
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号17,32210.13
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南2丁目15番1号)13,8228.09
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8番12号13,7738.06
熊谷組取引先持株会東京都新宿区津久戸町2番1号9,7495.70
NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB)(常任代理人 野村證券株式会社)1 ANGEL LANE, LONDON, EC4R 3AB, UNITED KINGDOM(東京都中央区日本橋1丁目13番1号)4,4402.60
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南2丁目15番1号)3,6332.13
BNP PARIBAS LONDON BRANCH FOR PRIME BROKERAGE CLEARANCE ACC FOR THIRD PARTY(常任代理人 香港上海銀行)10 HAREWOOD AVENUE LONDON NW1 6AA(東京都中央区日本橋3丁目11番1号)3,2931.93
UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ)BAHNHOFSTRASSE 45, 8001 ZURICH, SWITZERLAND(東京都新宿区新宿6丁目27番30号)3,1391.84
JPMSPLC CLIENT ASSETS CL JPY(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ)25 BANK STREET, CANARY WHARF LONDONE14 5JP UK(東京都新宿区新宿6丁目27番30号)2,3331.37計-97,48057.03
(注) 1 
株式会社日本カストディ銀行(信託口)が所有する当社株式13,773千株には、三井住友信託銀行株式会社が役員向け株式交付信託の信託財産として所有し、株式会社日本カストディ銀行に再信託している580千株が含まれている。2 2026年3月23日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーが2026年3月13日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないので、上記大株主の状況には含めていない。なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりである。
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーアメリカ合衆国カリフォルニア州、ロスアンジェルス、サウスホープ・ストリート33312,3767.24 3 2026年3月5日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社、その共同保有者であるアモーヴァ・アセットマネジメント株式会社(旧 日興アセットマネジメント株式会社)が2026年2月27日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないので、上記大株主の状況には含めていない。なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりである。
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社東京都港区芝公園1丁目1番1号3,6932.16アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社東京都港区赤坂9丁目7番1号11,7796.894 2026年2月6日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書(変更報告書)において、アセットマネジメントOne株式会社、その共同保有者であるみずほ証券株式会社及びアセットマネジメントOneインターナショナルが2026年1月30日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができないので、上記大株主の状況には含めていない。なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりである。
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)アセットマネジメントOne株式会社東京都千代田区丸の内1丁目8番2号10,9746.42みずほ証券株式会社東京都千代田区大手町1丁目5番1号4450.26アセットマネジメントOneインターナショナル30 Old Bailey, London, EC4M 7AU, UK2460.14
株主数-金融機関42
株主数-金融商品取引業者42
株主数-外国法人等-個人56
株主数-外国法人等-個人以外219
株主数-個人その他24,008
株主数-その他の法人390
株主数-計24,757
氏名又は名称、大株主の状況株式会社日本カストディ銀行(信託口)