財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2026-06-25
英訳名、表紙SBI Holdings, Inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役 会長 兼 社長  北尾 吉孝
本店の所在の場所、表紙東京都港区六本木一丁目6番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙(03)6229-0100(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIIFRS
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
当社はベンチャー・キャピタル事業を行うために、ソフトバンク・ファイナンス株式会社(現ソフトバンク株式会社)の子会社として1999年7月に設立されました。
その後、2005年3月に公募及び第三者割当増資の実施により、ソフトバンク株式会社の連結範囲から除かれ、また、2006年8月にソフトバンクグループとの資本関係が解消され、現在に至っております。
当社設立後の当企業グループの変遷は、以下のとおりであります。
年月事項1999年7月ベンチャー・キャピタル事業を行うことを目的として、ソフトバンク・インベストメント株式会社(当社)を東京都千代田区に設立1999年11月株式交換により、ソフトバンクベンチャーズ株式会社、ソフトトレンドキャピタル株式会社他を完全子会社化2000年12月大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場に上場2001年7月本店所在地を東京都港区に変更2002年2月東京証券取引所市場第一部に上場2002年11月大阪証券取引所のナスダック・ジャパン市場から市場第一部に上場2003年6月イー・トレード株式会社と合併し、イー・トレード証券株式会社、ソフトバンク・フロンティア証券株式会社他を子会社化2003年10月ワールド日栄証券株式会社の株式を取得し、子会社化2004年2月ワールド日栄証券株式会社とソフトバンク・フロンティア証券株式会社が合併し、ワールド日栄フロンティア証券株式会社に商号変更2004年2月ファイナンス・オール株式会社の株式を取得し、子会社化2004年7月モーニングスター株式会社(現SBIグローバルアセットマネジメント株式会社)の株式を取得し、子会社化2005年7月当社のファンド運営事業等を分割し、当社の連結子会社であるSBIベンチャーズ株式会社(旧ソフトバンクベンチャーズ株式会社)に承継し、同社の商号をソフトバンク・インベストメント株式会社(※)に変更するとともに、当社の商号を現在の「SBIホールディングス株式会社」に変更(※)2006年10月にSBIインベストメント株式会社に商号変更 ワールド日栄フロンティア証券株式会社は、SBI証券株式会社に商号変更2005年8月SBIパートナーズ株式会社の株式を追加取得し、子会社化2006年3月SBIパートナーズ株式会社及びファイナンス・オール株式会社を吸収合併 株式交換により、SBI証券株式会社を完全子会社化2006年5月SBI損保設立準備株式会社(現SBI損害保険株式会社)を設立2006年7月イー・トレード証券株式会社は、SBIイー・トレード証券株式会社に商号変更2007年9月住信SBIネット銀行株式会社が開業2007年10月SBIイー・トレード証券株式会社を存続会社として、同社とSBI証券株式会社が合併2008年7月SBIイー・トレード証券株式会社は、株式会社SBI証券に商号変更2008年8月株式交換により、株式会社SBI証券を完全子会社化2011年4月当社普通株式を原株とする香港預託証券(HDR)を香港証券取引所のメインボード市場に上場2013年3月 株式会社現代スイス貯蓄銀行(現株式会社SBI貯蓄銀行、本社:韓国)の株式を取得し、子会社化2014年6月香港証券取引所のメインボード市場に上場している当社香港預託証券(HDR)を上場廃止2015年2月ピーシーエー生命保険株式会社(現SBI生命保険株式会社)の株式を取得し、子会社化2018年9月SBIインシュアランスグループ株式会社が東京証券取引所マザーズに上場2021年12月株式会社新生銀行(現株式会社SBI新生銀行)の株式を取得し、子会社化2022年11月アルヒ株式会社(現SBIアルヒ株式会社)の株式を取得し、子会社化2025年7月株式会社SBI新生銀行の公的資金完済2025年10月住信SBIネット銀行株式会社の株式を譲渡し、持分法適用会社より除外2025年12月株式会社SBI新生銀行が東京証券取引所プライム市場に再上場
事業の内容 3【事業の内容】
当社、当社の子会社(2026年3月31日現在740社)及び持分法適用会社(同78社)から構成される当企業グループは、金融サービス事業や資産運用事業、PE投資事業に加え、今後も成長領域として期待される暗号資産事業、バイオ・ヘルスケア&メディカルインフォマティクス事業のほか、Web3関連の先進的な分野に取り組む事業や再生可能エネルギー事業、人材関連事業及びメディア関連事業が含まれる次世代事業を中心に事業を行っております。
事業系統図は次のとおりであります。
[事業系統図]
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は出資比率(%)関係内容(連結子会社) SBIファイナンシャルサービシーズ㈱  (注)3東京都港区100金融サービス事業100.0役員の兼任…有資金の貸付㈱SBI証券(注)3、4、7東京都港区54,323金融サービス事業100.0(100.0)役員の兼任…有SBIリクイディティ・マーケット㈱東京都港区1,000金融サービス事業100.0(100.0)役員の兼任…有SBI FXトレード㈱東京都港区480金融サービス事業100.0(100.0)───SBIマネープラザ㈱東京都港区100金融サービス事業100.0(100.0)───SBIインシュアランスグループ㈱  (注)4東京都港区8,375金融サービス事業59.7役員の兼任…有SBI生命保険㈱東京都港区15,000金融サービス事業100.0(100.0)───SBI損害保険㈱東京都港区11,000金融サービス事業99.2(99.2)───SBIアルヒ㈱(注)4東京都千代田区6,000金融サービス事業63.0(63.0)───㈱SBI新生銀行(注)3、4、8東京都中央区178,507金融サービス事業71.2資金の借入昭和リース㈱(注)3東京都中央区29,360金融サービス事業100.0(100.0)───㈱アプラス(注)4大阪市浪速区100金融サービス事業100.0(100.0)───新生フィナンシャル㈱東京都千代田区100金融サービス事業100.0(100.0)───㈱SBI貯蓄銀行(注)3韓国15,615億韓国ウォン金融サービス事業90.0(90.0)役員の兼任…有地方創生バンキングシステム1号匿名組合  (注)3東京都港区31,000金融サービス事業72.0(72.0)───SBIアセットマネジメントグループ㈱東京都港区100資産運用事業100.0役員の兼任…有資金の貸付SBIグローバルアセットマネジメント㈱  (注)4東京都港区3,739資産運用事業57.6(56.4)役員の兼任…有SBIアセットマネジメント㈱東京都港区400資産運用事業97.9(97.9)役員の兼任…有SBIキャピタルマネジメント㈱東京都港区100PE投資事業100.0役員の兼任…有資金の貸付SBIインベストメント㈱東京都港区50PE投資事業100.0(100.0)役員の兼任…有SBI Hong Kong Holdings Co., Limited  (注)3香港10,608百万香港ドルPE投資事業100.0役員の兼任…有資金の借入SBI VENTURES ASSET PTE. LTD.(注)3シンガポール471百万米国ドルPE投資事業100.0(100.0)資金の貸付SBI VENTURES SINGAPORE PTE. LTD.  (注)3シンガポール1,111百万米国ドルPE投資事業100.0役員の兼任…有資金の借入FinTechビジネスイノベーション投資事業有限責任組合(注)3、5東京都港区30,000PE投資事業21.3(21.3)───SBI AI&Blockchain投資事業有限責任組合  (注)3、5東京都港区60,000PE投資事業17.7(17.7)───SBI 4&5投資事業有限責任組合(注)3東京都港区58,262PE投資事業100.0(100.0)───SBI 4&5投資事業有限責任組合2号(注)3、5東京都港区28,600PE投資事業3.9(3.9)───SBI Venture Fund2023B投資事業有限責任組合  (注)3、5東京都港区29,900PE投資事業29.8(29.8)───SBI ALApharma Co., Limited(注)3香港6,125百万香港ドルPE投資事業100.0(100.0)資金の借入SBI SG1 PTE. LTD.(注)3シンガポール781百万米国ドルPE投資事業100.0───SBI VCトレード㈱東京都港区100暗号資産事業100.0(100.0)役員の兼任…有B2C2 LTD英国279千米国ドル暗号資産事業90.0(90.0)資金の貸付SBIファーマ㈱(注)6東京都港区100次世代事業100.0(100.0)役員の兼任…有資金の貸付SBIアラプロモ㈱東京都港区100次世代事業100.0(1.0)───SBIバイオテック㈱東京都港区100次世代事業95.8(1.1)資金の貸付SBIネオメディアホールディングス㈱東京都港区1次世代事業80.0資金の貸付その他704社 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は出資比率(%)関係内容(持分法適用会社) 教保生命保険株式会社韓国1,025億韓国ウォン金融サービス事業20.4───株式会社マイナビ東京都千代田区2,102次世代事業20.0(2.9)───その他76社 (注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。
2.「議決権の所有割合又は出資比率」欄には、関係会社が投資事業組合等の場合、出資比率を記載しております。
また、同欄の( )内は、議決権の間接所有割合又は間接出資割合で内数であります。
3.特定子会社に該当しております。
4.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出しております。
5.議決権の所有割合又は出資比率は100分の50以下でありますが、支配しているため子会社としたものであります。
6.債務超過会社であり、2026年3月31日現在の債務超過の額は10,867百万円であります。
7.㈱SBI証券の収益(連結会社相互間の内部取引を除く。
)は、連結財務諸表の収益の100分の10を超えております。
  <主要な損益情報等(IFRS会計基準、個別)>(1) 収益261,537 百万円
(2) 税引前利益72,401 百万円(3) 当期利益53,471 百万円(4) 資本合計283,657 百万円(5) 総資産額8,495,995 百万円8.㈱SBI新生銀行の収益(連結会社相互間の内部取引を除く。
)は、連結財務諸表の収益の100分の10を超えております。
  <主要な損益情報等(日本基準、個別)>(1) 経常収益418,369 百万円
(2) 経常利益68,637 百万円(3) 当期純利益55,091 百万円(4) 純資産額1,065,297 百万円(5) 総資産額22,732,671 百万円
従業員の状況 (2)【従業員の状況】
① 連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)金融サービス事業15,677資産運用事業359PE投資事業1,460暗号資産事業344次世代事業520報告セグメント計18,360全社(共通)309合計18,669(注) 1.従業員数は就業人員数であります。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、提出会社の管理部門等に所属しているものであります。
② 提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)38941.35.710,065,7183.0 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)金融サービス事業36PE投資事業44報告セグメント計80全社(共通)309合計389(注) 1.従業員数は就業人員数であります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門等に所属しているものであります。
③ 労働組合の状況当社において労働組合は結成されておりません。
また、子会社の一部に労働組合が結成されております。
労使関係は良好であり、特記すべき事項はありません。
④ 使用人等のみに対して付与した新株予約権の内容当社は、使用人等のみに対する新株予約権を付与しております。
当該新株予約権の内容については、「1株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 ①ストックオプション制度の内容」に記載しております。
⑤ 多様性に関する指標当期の多様性に関する指標は、 以下のとおりであります。
<女性活躍推進法、育児・介護休業法に基づく開示>提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)   (注)1.男性労働者の育児休業取得率(%)   (注)2.労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1.全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者26.980.063.368.951.3 連結子会社当事業年度名称管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注)1.男性労働者の育児休業取得率  (%) (注)2.労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1.全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者㈱SBI証券21.838.564.471.350.2SBIマネープラザ㈱15.980.064.365.561.6SBIアルヒ㈱30.2100.069.867.179.8㈱SBI新生銀行22.295.073.575.357.0㈱アプラス25.9140.056.467.033.9昭和リース㈱13.480.069.469.948.6新生フィナンシャル㈱21.1125.069.572.063.0新生インベストメント&ファイナンス㈱25.0100.085.582.970.1SBI損害保険㈱20.566.062.858.180.3SBI生命保険㈱18.8-65.662.570.7㈱FOLIO12.5-71.979.143.8SBI FinTech Solutions㈱59.5-86.978.327.0SBI岡三アセットマネジメント㈱23.8-68.170.977.6東光鉄工㈱15.1-71.176.245.3レオス・キャピタルワークス㈱21.7----(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したも  のであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児休暇目的の取得割合を算出したものであります。
3.正規雇用労働者は、正規雇用の従業員及び無期化した非正規雇用の従業員を含んでおります。
4.パート・有期労働者には、有期雇用社員である従業員(契約社員、嘱託社員)を含んでおります。
5.全労働者は、正規雇用労働者とパート・有期労働者を含んでおります。
6.労働者の男女の賃金の額の差異については、男性の賃金の額に対する女性の賃金の額の割合を示しております。
7.当社における管理的地位にある労働者の男女の賃金の額の差異について、管理職・非管理職別では管理職72.1%、非管理職93.3%であります。
役職別では部長以上94.3%、次長85.0%、マネジャー91.6%、アシスタントマネジャー89.4%であります。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当期末現在において当企業グループが判断したものであります。
(1)経営方針当企業グループは、Strategic Business Innovator(戦略的事業の革新者)として、創業時から常に時流を捉え、革新的な事業を創造することを目指しています。
同時に、企業は社会に帰属しているからこそ存続できるという考えのもと、事業を通じて、社会の維持・発展に貢献することを志しています。
また、当企業グループには、持続的に成長する企業グループであり続けるため、今後も継承すべきと考える企業文化のDNAが4つあります。
それは、常にチャレンジし続けるために「起業家精神を持ち続けること」、「スピード重視」の意思決定と行動、過去の成功体験にとらわれず「イノベーションを促進すること」、環境の変化を敏感に察知して「自己進化し続けること」です。
そして、全ての役職員が共有する規範として、当企業グループでは5つの経営理念を掲げています。
当企業グループの5つの経営理念正しい倫理的価値観を持つ「法律に触れないか」、「儲かるか」ではなく、「それをすることが社会正義に照らして正しいかどうか」を判断基準として事業を行う。
金融イノベーターたれ革新的技術を導入し、より顧客便益性を高める金融商品やサービスを提供することで、従来の金融のあり方に変革を与える。
新産業クリエーターを目指す21世紀の中核的産業の創造および育成を担うリーディング・カンパニーとなる。
セルフエボリューションの継続「創意工夫」と「自己変革」により経済環境の変化に柔軟に適応すべく、自己進化し続ける。
社会的責任を全うする当企業グループ各社は、社会の一構成要素としての社会性を認識し、さまざまなステークホルダー(利害関係者)の要請に応えつつ、社会の維持・発展に貢献していく。
当企業グループでは、企業価値は顧客価値の創出を土台に、株主価値及び人材価値を加えた3つの価値が相互に連関する好循環を生むことによって増大していくと認識しています。
創業以来、掲げてきた価値観である「顧客中心主義」を徹底的に実践することで、お客様のために、投資家のために、より革新的なサービス、ビジネスの創出に努め、顧客価値、株主価値、人材価値の総和たる企業価値の極大化を追求します。
(2)経営環境及び対処すべき課題等当企業グループの事業構築の基本観当企業グループの事業構築は6つの基本観、即ち(1)「顧客中心主義」の徹底、(2)「企業生態系」の形成とシナジーの徹底追求、(3)革新的技術に対する徹底的な信奉、(4)近未来を予見した戦略の策定と遂行、(5)公益は私益に繋がる、(6)金融を核に金融を超える、に基づき行われています。
「顧客中心主義」の徹底とは、より安い手数料・より良い金利でのサービス、金融商品の一覧比較、魅力ある投資機会、安全性と信頼性の高いサービス、豊富かつ良質な金融コンテンツの提供といった、真に顧客の立場に立ったサービスを徹底的に追求するものです。
「企業生態系」の形成とシナジーの徹底追求とは、「全体は部分の総和以上である」「全体には部分に見られない新しい性質がある」という「複雑系の科学」の二大命題をもとに、当企業グループを構成する企業間でシナジーを発揮することで、単一の企業では成し得ない相乗効果と相互進化による高い成長ポテンシャルを実現する「企業生態系」を構築し、当企業グループ全体で飛躍的な成長を実現させるものです。
革新的技術に対する徹底的な信奉とは、テクノロジーこそが社会に新たな潮流を生み出すとの考えのもと、フィンテック領域やAI、ブロックチェーン、デジタルアセット、量子コンピュータ、核融合といった先端領域において、革新的技術を有する国内外の有望なベンチャー企業に「投資」し、投資先企業の技術等をグループ内の事業会社へ「導入」、そしてそれらの技術を業界横断的に「拡散」するという3つのプロセスを通じ、持続的な事業拡大を目指すものです。
近未来を予見した戦略の策定と遂行とは、効率的なシナジーを生むとともに相互に一体感を高めるべく、社会問題や国家目標などに合致し、時代の変遷を踏まえて当企業グループを挙げて取り組む「全体戦略」を策定し、その全体戦略が効率的に各子会社に伝播され、各々に応じた具体的な「個別戦略」として遂行されることで、統一的な目標を達成する戦略です。
公益は私益に繋がるとは、「社会なくして企業なく、企業なくして社会なし」という考えのもと、「世のため人のため」となる「公益」に資する企業活動を続けることは、自ずと当企業グループの利益にも繋がることを意味しています。
また金融を核に金融を超えるとは、あらゆる財貨・サービスの動きと金融は表裏一体であるという認識のもと、当企業グループは金融のプロフェッショナルとしてこれからも金融事業を推進するとともに、金融事業と相乗的な効果を生み出す新たな事業領域へも進出し、国内外の様々な社会課題の解決に挑む事業体であり続けることを目指すものです。
これらの基本観の実践を通じ、当企業グループは時代の変化を逸早く察知し、その変化に対応する戦略を実行することで、事業領域や事業規模を加速度的に拡大してきました。
例えば、証券・銀行・保険を中心とする金融サービス事業では、銀証連携を始めとしたシナジーの発揮を通じて、競合他社を大きく上回る口座数や預り資産などの顧客基盤を築き上げ、高いマーケットシェアを獲得し、外部の各種顧客満足度調査においても好評価をいただいています。
日本の国家戦略でもある地方創生の領域においては、全国各地の地域金融機関との提携を拡大し、それによって、地域金融機関に質的転換を促すことで、地域金融機関の収益力強化とそれに伴う地域経済の活性化に貢献する取り組みを進めています。
また金融業と大きなシナジーを発揮できる分野として、次世代の金融商品にもつながるデジタルアセットに関連する事業を展開しています。
目標とする経営指標当企業グループでは、資本効率を考慮しながら、「金融イノベーター」や「新産業クリエーター」として、事業の「選択と集中」で回収した資金を成長分野や革新的な事業展開を可能とする分野へ再投資することで、グループ全体としての持続的な成長を目指しています。
このように、経営資源を国内外の注力分野に投下することで、更なる利益成長につなげていきます。
また、当企業グループは、株主への利益還元を充実させることを、株主価値を高めることにつながる重要な経営施策の1つとして捉え株主還元を決定しています。
当社の株主還元は、配当金総額に自己株式取得額を加えた総還元額を、当面の間は金融サービス事業において子会社等株式売却益などの特殊要因を除いた税引前利益の30%程度とすることとしています。
このほか、当企業グループが創業以来掲げる「顧客中心主義」の考え方に基づき、常に顧客の目線に立った商品ラインナップ拡充や、便益性の高い多様なサービスの提供を図ることで、業界最高水準のサービス提供を目指しています。
そのため、当企業グループの金融サービス事業各社では、第三者評価機関が実施する顧客満足度調査において、継続して高評価を得ることを志向しています。
中長期的な経営戦略当企業グループは、1999年の創業以来、「顧客中心主義」の徹底と、金融サービス事業を中心とする「企業生態系」の構築を通じて、証券・銀行・保険・資産運用・投資・暗号資産・次世代事業を有機的に結合させた、世界的にもユニークな総合金融グループとして発展してまいりました。
2026年3月末時点における当企業グループの国内外顧客基盤は8,256万件となり、国内顧客基盤は約4,981万件、海外金融サービス事業の顧客基盤は約3,274万件となっています。
今後の持続的成長に向けて、当企業グループは創業30周年となる2029年3月期を見据え、企業価値のさらなる向上に向けた三大戦略目標を定めています。
具体的には、①迅速なトップダウンでの意思決定の下、当企業グループの完全なAIドリブン化を断行すること、②オンチェーン化に向けた組織変革を断行し、世界に先駆けて次世代の金融サービスを提供すること、③既に融合しつつある既存の金融生態系とデジタルスペース生態系にネオメディア生態系を新たに構築・融合し、国内外でグループ顧客基盤の飛躍的に拡大させることです。
当社業績と企業価値の持続的成長に向け定める当企業グループの三大戦略目標① 迅速なトップダウンでの意思決定の下、当企業グループの完全なAIドリブン化を断行AI技術は、従来の業務効率化ツールの域を超え、顧客接点、商品・サービス開発、リスク管理、セキュリティ、さらには組織運営そのものを再設計する基盤技術へと進化しています。
金融業界においても、海外大手金融機関を事例として、AIエージェントが顧客対応や業務プロセスを代替・補完し、人間はAIが生成・実行する成果物を監督・確認する役割へと移行する動きがすでに始まっています。
当企業グループは、このような事業環境の変化を、既存事業の生産性向上にとどまらない構造的な成長機会と捉え、迅速なトップダウンでの意思決定の下、グループ全体を完全にAIドリブンな組織へと再構築することを重要課題と位置付けています。
この方針の実現に向け、当企業グループは株式会社Ridge-iとの協業を通じ、AI戦略の具体化を進めてまいります。
なお当社は株式会社Ridge-iを持分法適用関連会社としており、同社代表の柳原尚史氏を社外取締役として招聘する予定です。
当企業グループは、AI活用における顧客向けの中核施策として、顧客の金融知識が十分でない場合でも、複雑な選択や判断の負担を軽減し、最適な資産形成や金融行動を提案・実行できるAIエージェント「金融AIコンシェルジュ」の構築を目指します。
同コンシェルジュは、顧客の金融リテラシー、関心、資産状況、ライフイベント等に応じて、幅広い金融ニーズを横断的に把握し、当企業グループ各社のサービスの中から最適な選択肢を提示することを想定しています。
また、AIの活用領域は顧客対応に限られません。
当企業グループは、AIとブロックチェーンを組み合わせることで、従来の金融システムでは実現しにくかった自律的な金融取引・決済の仕組みを構築してまいります。
② オンチェーン化に向けた組織変革を断行し、世界に先駆けて次世代の金融サービスを提供ブロックチェーン・分散型台帳技術の進展により、金融取引の基盤は、取引結果を既存のサーバー上に記録する従来型の仕組みから、様々なアセットがトークン化され、取引・決済・記録もまたブロックチェーン上で完結するオンチェーン型の仕組みへと移行していくと考えられます。
これに伴い、取引にも決済にもトークンを活用するトークンエコノミーが誕生し、24時間365日、国境を越えて、より高速かつ低コストに金融取引を行うことが可能となります。
また、AIエージェントが金融取引に本格的に関与する未来においては、AIエージェント同士の取引が人間同士の取引に比べて高速かつ大量に発生することが想定されるため、オンチェーン金融の必要性はさらに高まると考えられます。
当企業グループは、オンチェーン金融の実装に向け、これまで構築してきたデジタルスペース生態系を最大限に活用します。
暗号資産交換業、電子決済手段等取引業、第一種金融商品取引業を取得しているSBI VCトレード株式会社と、発行体・カストディアン機能を果たすSBI新生信託銀行株式会社をハブとして、各事業を横断したオンチェーン金融の展開を目指しています。
また、当企業グループは、Startale Group Pte. Ltd.との協業を中心に、オンチェーン化に向けた戦略を加速させてまいります。
当社はStartale Group Pte. Ltd.を持分法適用関連会社としており、同社代表の渡辺創太氏を社外取締役として招聘する予定です。
これにより、当企業グループが有する金融ライセンス、顧客基盤、事業運営ノウハウと、Startale Group Pte. Ltd.が有するブロックチェーン技術・開発力を組み合わせることで、オンチェーン金融における競争優位性を高めます。
具体的な取り組みとして、グローバル市場向けの円建てステーブルコイン「JPYSC」及びレイヤー1ブロックチェーン「Strium Network」の共同開発が挙げられます。
JPYSCは、日本初の信託銀行発行型で、送金・滞留にかかる100万円制限を受けない円建てステーブルコインとして、国内外での流通を視野に入れ、早ければ2026年度第1四半期でのローンチを目指しています。
Strium Networkは、RWAトークンを含む金融資産のオンチェーン取引に特化したレイヤー1のブロックチェーンとして、AIエージェントによる取引も視野に入れて設計しています。
また、ドル建てステーブルコインの領域においても、USDCを発行する米国のCircle Internet Group, Inc.と提携を深めております。
SBI VCトレード株式会社が日本で初めてUSDCの取り扱いを開始した他、Circle Internet Group, Inc.とは合弁会社を設立しており、国内におけるUSDCの流通を促進していきます。
なお、当企業グループでは、顧客に最も便益性の高いサービスを提供するため、単一のブロックチェーンに依存しないマルチチェーン戦略を推進しています。
例えば、Ripple Labs Inc.とは10年来に渡って深い関係性を有し、Canton Networkではアジア地域で唯一のスーパーバリデータとなっています。
また、B2C2 Limitedがステーブルコイン取引の決済ネットワークの一つとしてSolanaを採用するなど、世界の大手ブロックチェーンとの関係性構築を行っています。
組織面においては、グループCEO直下に強力な戦略推進機能を置き、グループ全体の金融知見、データ、計算資源を一元的に活用できる体制を整備し、業務プロセスそのものをAIネイティブなものへと変革してまいります。
③ 既に融合しつつある既存の金融生態系とデジタルスペース生態系にネオメディア生態系を新たに構築・融合し、国内外でグループ顧客基盤の飛躍的拡大を企図近年、情報流通の中心は、新聞・テレビ等の従来型メディアから、SNS、動画、配信、コミュニティ、インフルエンサー、AIによるレコメンドへと急速に広がっています。
メディアは、単に情報を発信する場ではなく、顧客の行動変容を促し、購買行動や金融取引へとつなげるプラットフォームへと変化しています。
当企業グループは、この変化を金融サービス事業の顧客基盤拡大と新たな収益機会の創出につながる重要な潮流と捉え、ネオメディア生態系を新たに構築し、既存の金融生態系及びデジタルスペース生態系と融合してまいります。
SBIネオメディアホールディングス株式会社を統括会社として構築を進めているネオメディア生態系は、生態系を構成する各社を有機的に結合し、既存事業との相互送客・相互活用を促進するものです。
具体的には、同社はインハウスエージェンシーとして広告・マーケティング機能を集約し、グループ全体のブランド価値向上と顧客基盤の強化を図ります。
また、コンテンツ・IP領域への投資も、ネオメディア生態系の重要な施策です。
当企業グループは、1,000億円規模のSBIネオコンテンツファンドの組成を進め、国際競争力を有する漫画、アニメ、ゲーム等のコンテンツ・IPへの投資を行います。
さらに、ネオメディア生態系は、従来型メディアやSNSが抱える課題の解消にも取り組みます。
既存メディアには偏向報道、読者が情報を検証しにくい構造、広告モデルへの依存といった課題があり、SNSにはエコーチェンバー化、フェイクニュースや炎上等の問題があります。
これに対し、AIを活用した透明性と信頼性の高い新たなメディア配信基盤の構築を目指します。
加えて、当企業グループ各社の金融商品・サービス等を一元化するスーパーアプリ「SBI金融エージェント」(仮称)にメディア機能を統合する構想も進めています。
金融、メディア、広告、コンテンツ、AI、オンチェーン技術を一体化することで、顧客は情報収集から意思決定、金融取引、決済、資産形成、コンテンツ消費までをシームレスに行うことが可能となります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当企業グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において当企業グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ当企業グループは創業以来、「企業は社会の一構成要素であり、社会に帰属しているからこそ存続できる」という変わらぬ考えのもと、社会の維持・発展に貢献することを目指しています。
常に時流を捉え、世のため人のためとなるような革新的な事業を創造することこそが、社会的責任の遂行と持続的な成長の要であると考えています。
また、人に徳があるように企業にも「社徳」があり、企業としての社会的責任を果たすことで「社徳」が高まり、企業を取り巻く幅広いステークホルダーから信頼される「強くて尊敬される企業」となると考えています。
こうした方針や考え方は、当企業グループの経営理念に適うものでもあり、常に社会に必要とされる企業グループであり続けるため、役職員は事業活動の推進においてこの企業哲学を反映させています。
当企業グループは、社会的正義に照らして正しいことを実践するとともに、“Strategic Business Innovator(戦略的事業の革新者)”として、現状維持で良いのか常に自らに問いかけることで、今後も様々な事業活動を通じて社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現と継続的な社会価値の向上を目指していきます。
①ガバナンス当社は、業務執行取締役で構成され代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を当社取締役会の下に設置し、2021年12月21日付で「サステナビリティ基本方針」を策定しています。
同委員会は、原則年2回以上開催し、当企業グループの経営戦略の一環として、「サステナビリティ基本方針」に基づきサステナビリティに関する戦略的な取り組みを議論し決定するだけでなく、取り組み状況の確認・審議を行っています。
同委員会は、その内容を必要に応じて年に2回以上、適時・適切に取締役会に報告し、取締役会では報告を受けた内容について意見交換の上、適宜指示・提言・助言などを行い、サステナビリティへの取り組みを監督しています。
また、同委員会での審議を経て決定されたサステナビリティ施策を、同委員会の事務局を担う「サステナビリティ推進室」を通じて、グループ各社に連携し当企業グループ全体に展開・推進しています。
当社はこのように、社会課題解決に向けた取り組みを適切に管理する体制を整え、施策の更なる実効性を確保しています。
なお、サステナビリティ委員会の事務局を担うサステナビリティ推進室では、社内外の情報を収集した上で、当企業グループの課題及び問題の把握に努め、討議しています。
<当社 サステナビリティ推進体制図> サステナビリティ委員会における主な審議・決定事項(2026年3月期)2025年3月期におけるGHG排出量(Scope1~3)と2050年ネットゼロと2030年中間目標に向けた削減量の進捗確認マテリアリティ(重要課題)及び目標(KPI)の進捗確認サステナビリティに関わる情報拡充・各種施策について ②戦略当社では、実業(本業)の事業活動を通じて社会に貢献することを第一の目標とするのは当然として、より直接的にも社会に貢献するような戦略を構築し実践することで企業の社会性は持続的に高まると考えています。
本業では、革新的技術に対する徹底的な信奉により、テクノロジーの力で世の中の様々な不条理な部分を、特に金融面で変え、新たな付加価値を創出していくことが当企業グループの大きな事業ミッションです。
また、これまでベンチャー企業が成長資金を得られにくい状況下で、当企業グループのベンチャーキャピタルがリスクキャピタルを供給して、ベンチャー企業を育てていくことでも社会貢献をしています。
もう一方で、児童福祉も同じく深刻な問題で、それを微力ながら改善することができれば、それは当企業グループの進めている大きな事業ミッションとも一致するのではないかと考え、公益財団法人SBI子ども希望財団を通じた児童福祉の向上に取り組み続けています。
このように、当企業グループではこれまでも様々な事業活動を通じて社会課題の解決に貢献してきましたが、昨今、社会課題の解決による持続可能な社会の実現と、持続的な企業価値向上の両立を図ることの重要性がより一層増していることを踏まえ、2021年11月の「サステナビリティ委員会」ならびに「サステナビリティ推進室」の設置以降、当企業グループのサステナビリティの推進をより一層強化しています。
そして、「課題解決に向けてどのような貢献が可能か」「課題解決に向けた取り組みが中長期的なグループ戦略とアラインするか」等の観点から優先的に取り組むべき課題を特定し、「SBIグループのマテリアリティ(持続的な企業価値向上のための重要課題)」として策定しています。
SBIグループのマテリアリティ具体的な取り組み例新たな社会潮流や顧客ニーズを捉えた付加価値の創出・一人ひとりのライフスタイルに沿った資産形成機会の提供・顧客便益性を一層高める金融サービスの提供・デジタルアセットを基盤とする企業生態系の構築新産業の育成と技術革新への貢献・21世紀の中核的産業の創造及び育成・革新的な金融サービスの提供・業界横断的な技術の拡散ステークホルダーと協働した社会課題の解決と経済の活性化・地方創生に寄与する事業の推進・パートナー企業とのアライアンスの拡大と深化・価値共創によるイノベーションの促進豊かで健康的なサステナブル社会の実現・サステナブルファイナンスの提供・グリーン・イノベーションやESGを意識したインパクト投資や、ライフサイエンス、ヘルスケア関連の有望なベンチャー企業への投資・超高齢社会への対応として、5-アミノレブリン酸(5-ALA)事業等を通じた健康支援将来を担う世代への支援・公益財団法人SBI子ども希望財団を通じた児童福祉の充実及び向上への寄与・学校法人SBI大学を通じて次世代を担う人物の育成多様な価値観を尊重し受け入れる組織風土の醸成・ダイバーシティ&インクルージョンの推進・従業員の能力開発を通じた人材価値の継続的な向上・個性や人との違いを尊重できる柔軟な働き方の整備持続的成長を実現する企業体制の強化・充実・透明性、独立性が確保された意思決定プロセスの構築・事業機会とリスクを想定した経営戦略の立案やリスクマネジメントの実行・内部統制システムの整備と適正な運用 ③リスク管理当企業グループは、サステナビリティへの対応の不備等を、経営に多大な影響を及ぼす経営戦略上の重要なリスクであると認識し、サステナビリティに係るリスクと機会の特定を行っています。
当社においては、リスク管理の定常的な枠組みとして企業活動を阻害する可能性のあるリスクを把握し、適切に評価・管理するため、リスク管理に関する責任者としてリスク管理担当役員を定めるとともに、リスク管理部門としてグループリスク管理統括部を設置し、統合的なリスク管理を実施しています。
グループリスク管理統括部では、サステナビリティに起因するリスクを認識し、・信用リスク(投融資先の財務状況の悪化等により、投融資資産の価値が減少又は消失し損失を被るリスク)・市場リスク(金利・株価・為替・不動産価値等の変動により損失を被るリスク)・オペレーショナルリスク(内部プロセス・人・システムが不適切であること、もしくは機能しないこと、又は外生的事象が生起することから生じる損失に係るリスクならびにレピュテーションリスク)・流動性リスク(当企業グループの財務内容悪化等により必要な資金が確保できない場合や、通常より著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク)等が齎す影響を総合リスク管理の枠組みに統合し、サステナビリティ推進室との連携、リスクの特定と対応の深化を実施しています。
また、サステナビリティに係る新規リスクが想定される、もしくは顕在化した場合には、当該リスクの発生部門又は発生会社において対応・管理方法を構築し、グループリスク管理統括部が適宜モニタリングを行い、サステナビリティ推進室と連携します。
 サステナビリティ推進室では、グループリスク管理統括部から連携を受けたリスクの対応課題や対応方針のみならず、中長期的な企業価値向上を目的とし、機会の観点からマテリアリティや関連する取り組みについて討議しています。
また報告を受けたサステナビリティ委員会では、具体的な施策について議論を行い、経営に及ぼす影響を総合的に判断し、優先すべき対応事項などを議論しています。
サステナビリティに係るリスクと機会は、当企業グループの課題やステークホルダーからの対応要請ニーズ、事業における影響評価などを総合して特定・管理し、マテリアリティやKPI設定に活用するなど、当企業グループ全体で取り組んでいます。
<総合リスク管理体制図> ④指標と目標「SBIグループのマテリアリティ」における一部の取り組みについては目標を設定しています。
上記ガバナンスにおいて各進捗状況をモニタリングし、達成された目標については随時アップデートを行います。
SBIグループのマテリアリティ目標新たな社会潮流や顧客ニーズを捉えた付加価値の創出・お客様サービスにおいて顧客満足度評価など第三者による評価で高水準を維持する・社会的な潮流やニーズを捉えた提供商品の多様化により、2029年度中に運用資産残高50兆円を目指す・迅速なトップダウンでの意思決定の下、SBIグループの完全なAIドリブン化を断行・既に融合しつつある既存の金融生態系とデジタルスペース生態系にネオメディア生態系を新たに構築・統合し、国内外でグループ顧客基盤を飛躍的に拡大新産業の育成と技術革新への貢献・次世代金融商品であるセキュリティ・トークン(ST)の普及に向けて、大阪デジタルエクスチェンジは2026年3月までに取扱時価総額1,000億円を目指す→既に取り扱いが開始されている銘柄の時価総額に加え、有価証券届出書等において同市場での取り扱いを検討することが明記されている案件を含め1,000億円規模に・オンチェーン化に向けた組織変革を断行し、世界に先駆けて次世代の金融サービスを提供ステークホルダーと協働した社会課題の解決と経済の活性化・日本全国の事業承継支援のために設立・運営するファンドについて、その出資約束金の累計額を2026年度上半期中に1,000億円とすることを目指す・地域金融機関のシステムコストの削減及び平準化に向けて次世代バンキングシステムを開発し、2030年度までに地域金融機関10行での導入を目指す豊かで健康的なサステナブル社会の実現・2030年度末までに累計5兆円のサステナブルファイナンスを組成する・当企業グループは国家目標である2050年カーボンニュートラル実現に向けて、当企業グループの温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1、2)を2050年度までにネットゼロとすることを目標とし、中間目標として2030年度までに2018年度比で33%削減する多様な価値観を尊重し受け入れる組織風土の醸成・SBIホールディングスの女性管理職比率は2025年まで継続して20%以上を維持する→2026年3月末時点で26.9%と継続して20%以上を維持。
今後2030年までは23%以上を維持する・当企業グループの外国籍社員比率は2025年までに40%以上を目指す→2026年3月末時点で38.4%となっており、引き続き2030年までに40%以上を目指す持続的成長を実現する企業体制の強化・充実・グループ全体でのコンプライアンス体制構築のための会議や役職員向けのコンプライアンス研修を定期的に実施する・年に1回以上、取締役会の実効性に関する分析・評価を実施し、結果を公表する また、公益財団法人SBI子ども希望財団における活動としては、被虐待児童が生活する児童養護施設の小規模化への助成事業、児童福祉施設等への助成や児童養護施設の職員を対象とした研修、施設退所後の子どもたちの自立支援のほか、オレンジリボン運動の推進など児童虐待防止啓発活動も積極的に行っています。
本財団による助成実施金額は、2006年3月期から2026年3月期までの累計で約12億7,772万円です。
施設職員への研修は21回を終了し、卒業生は約2,100名となっています。
また、SBI子ども希望財団は児童虐待防止の社会的啓発運動である「オレンジリボン・キャンペーン」を後援しており、毎年11月の虐待防止強化月間には当企業グループの役職員一同、オレンジリボンの着用や社内外への啓発活動に取り組んでいます。
2026年3月期の当企業グループ社員による児童虐待防止啓発活動であるオレンジリボングッズの購入額は約121万円となりました。
      <SBI子ども希望財団による助成実績(2006年3月期~2026年3月期)>施設(児童養護施設や乳児院等)への助成(累計)1,065百万円助成を実施した施設数(延べ)762施設自立支援のための助成(累計)175百万円福祉団体等活動助成事業(累計)37百万円 (2)気候変動への対応(TCFD提言への取り組み) ①ガバナンス気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティの推進体制に組み込まれています。
詳細については「(1)サステナビリティ①ガバナンス」を参照ください。
②戦略当企業グループは、気候変動がもたらすリスクを特定するとともに、脱炭素社会の実現に向け、グループの各事業会社における多様なソリューション提供を通じて、環境・社会に関する課題解決に貢献することを新たな事業機会と捉えています。
リスクと機会の特定とシナリオ分析においては、気候変動を社会が直面する重要な課題の一つとして捉え、地球の平均気温が産業革命以前に比べて4℃、1.5℃上昇することを想定した2つのシナリオを用いて、気候変動に係るリスクと機会の特定を行っています。
当企業グループの主要事業である銀行事業に関してはSBI新生銀行が2050年までの財務インパクト(累積)を試算しています。
証券事業及びPE投資事業(プライベート・エクイティ)については2030年度における財務インパクトを試算し、気候変動により被る損失は軽微であると認識しています。
 また、温暖化の国際枠組み「パリ協定」で掲げられた目標に沿って、産業革命前より世界全体の気温上昇を1.5℃以内に抑えることに貢献することが重要であると認識し、当企業グループにおける温室効果ガス(GHG)排出量の可視化にも取り組んでいます。
<気候変動に伴うリスク>移行リスク(気候変動対策を目的とする規制強化や顧客行動の変化による影響)と物理的リスク(異常気象の激甚化による資産の毀損や長期的な気候パターンの変化が齎す影響)として、以下に挙げるものを認識しています。
当社及び各事業に共通するリスク リスク:区分種類想定されるリスク時間軸(※)影響度4℃1.5℃移行リスク法制・法規制炭素税をはじめとするカーボンプライシングの導入、再生可能エネルギーの使用や省エネに係る政策によるコストの増加短期~長期-低技術・市場以下の<主要事業に係るリスク>をご参照ください 評判環境配慮型ビジネスへの転換を行わない場合の当社のレピュテーションリスクの増加(例:資金調達への影響、顧客流出)短期~長期低高物理的リスク急性異常気象(台風、洪水、高潮等)による店舗及びオフィスへの物理的な損害及びシステム障害への対応コストの発生中期~長期高低慢性データセンターやオフィスの空調コストの増加中期~長期高低※時間軸における短期は0~3年、中期は4~10年、長期は11~20年を想定 移行リスク低減への対応として、当社では温室効果ガス(GHG)排出量を可視化し、省エネ対策の推進や再生可能エネルギーを活用するとともに、当企業グループのGHG排出量の削減目標の達成に向けた進捗を管理することで、炭素税などの負担回避によるコスト低減を図ってまいります。
また、従来型の火力発電等に依拠した電力調達はGHG排出量が大きいだけではなく、国家政策や資源価格の影響を受けてコストが変動するリスクがあるため、電力調達コスト安定化の観点からも、再生可能エネルギーによる電力へ切り替えていくことが望ましいと考えております。
そのため、これまでの省エネ対策の推進に加え、再生可能エネルギーの活用を推進しています。
今後も当企業グループは、環境配慮型ビジネスへの転換を進め、レピュテーションリスクへの対応及び調達コストの変動リスク低減に向けて取り組んでいきます。
物理的リスク低減への対応としては、当社及びグループ各社において、BCP(事業継続計画)等を策定し、災害時の早期復旧の体制構築に向けた対応を進めています。
<主要事業に係るリスク>当企業グループの主要事業である銀行事業(SBI新生銀行)、証券事業、PE投資事業(プライベート・エクイティ)においては、それぞれの事業の特性上、以下に挙げるリスクを認識しています。
銀行事業(SBI新生銀行)におけるリスク・ 移行リスク(法制・法規制/技術・市場):2℃以下達成に向けた規制強化や技術革新等に起因する、温室効果ガス高排出セクターや気候変動対応が不十分な投融資先の業況悪化に伴い、デフォルトリスクの上昇及びクレジットコストが発生する可能性があります。
・ 移行リスク(評判):温室効果ガス高排出セクターや気候変動対応が不十分な企業への投融資によりブランド価値が低下し、顧客流出に繋がる可能性があります。
・ 物理的リスク(急性):担保価値の毀損によるデフォルトリスクの上昇及びクレジットコストが発生する可能性があります。
リスク低減への対応SBI新生銀行では、気候変動の影響を受けると思われるセクターについて、その気候変動リスクを定性的に評価しています。
また、定性評価の結果及びエクスポージャーの大きさに基づき、セクター及びアセットタイプごとに優先順位を付けたうえで、定量的な分析などによるリスクの深掘りを実施しています。
証券事業におけるリスク・ 移行リスク(評判):ブランド価値の低下により顧客流出に繋がる可能性があります。
・ 物理的リスク(急性):オンライン取引システムの停止等のシステム障害が発生する可能性があります。
それによって、事業の一時的な操業停止や復旧対応による財務的影響のほか、セキュリティに支障が生じた場合には損害賠償責任やレピュテーションリスク等が発生する恐れがあります。
リスク低減への対応SBI証券では同社の定めるコンティンジェンシープランに則り、危機管理対策室を迅速に立ち上げ、業務への影響を極小化し、重要業務を中心に事業継続を図っていく運営をすべく、平時よりBCP/BCM(事業継続マネジメント)の取組みを行っています。
PE投資事業(プライベート・エクイティ)におけるリスク・ 移行リスク(技術・市場):気候変動に関する政策や規制に対する投資先企業の対応が不十分であった場合、当該企業が保有する技術の陳腐化や競争力低下によるバリューダウンが発生し、結果として、保有する営業投資有価証券の価値が毀損する可能性があります。
・ 移行リスク(評判):投資検討や実行段階における、ESGに関する情報開示の拡充やESGの観点からの管理体制の構築・充実化が求められることが予想され、そのための対応コストが発生する可能性があります。
リスク低減への対応PE投資事業(プライベート・エクイティ)では、投資先企業においても脱炭素化に向けた取り組みが当該企業の成長に資する可能性が示唆されることから、投資先企業に対しESG対応を促すことを含めたフルハンズオンでのエンゲージメントを行うことを検討していきます。
<気候変動に伴う機会>脱炭素社会の実現に向けて、グループ会社が多様なソリューションを提供することで、環境・社会に関する課題解決に貢献することを新たな事業機会と捉えています。
当企業グループの主要事業においては、社会全体で、再生可能エネルギーへの転換や循環型経済への移行等によって脱炭素に貢献する事業を展開する企業及び異常気象の激甚化により防災・減災に貢献する事業を展開する企業の価値向上が見込まれ、当企業グループにとって新たな事業機会が広がると認識しています。
銀行事業(SBI新生銀行)における機会 想定される機会時間軸(※)影響度4℃1.5℃・移行支援ファイナンスのニーズ拡大・脱炭素化に向けた投融資ニーズ拡大短期低高・投融資ポートフォリオは比較的体力のある大手が多いことから、修繕や防災設備強化のための資金需要の増加・気候変動リスクのヘッジや保険商品へのニーズの高まり短期~長期高低 証券事業における機会 想定される機会時間軸(※)影響度4℃1.5℃・脱炭素に貢献する事業を展開する企業の価値向上に伴う、当該企業が発行する株式等の金融商品取扱量の増加・当該事業分野でのM&Aニーズの増加による関連事業の提供機会の増加・ESG投資選好の高まりに関連する事業機会の拡大(例:グリーンボンド等のサステナブルファイナンス商品の開発やプロジェクト創出)短期~長期低高・防災及び減災に貢献する事業を展開する企業の価値向上に伴う、当該企業が発行する株式等の金融商品取扱量の増加・当該事業分野でのM&Aニーズの増加による関連事業の提供機会の増加短期~長期高低 PE投資事業(プライベート・エクイティ)における機会 想定される機会時間軸(※)影響度4℃1.5℃・脱炭素に貢献する事業を展開する投資先企業の価値向上に伴う収益機会の増加・ベンチャーキャピタル(VC)ファンドへの投資ニーズの増加を通じたファンド出資者の獲得機会の増加短期~長期低高・防災及び減災に貢献する事業を展開する投資先企業の価値向上に伴う収益機会の増加・VCファンドへの投資ニーズの増加を通じたファンド出資者の獲得機会の増加短期~長期高低※時間軸における短期は0~3年、中期は4~10年、長期は11~20年を想定 2050年度における財務インパクト予測(2050年度まで累計/銀行事業):SBI新生銀行では財務的影響額を以下の通り試算しています。
物理的リスク:累計で55億円~90億円程度の与信関連費用移行リスク:累計で85億円~320億円程度の与信関連費用 ※ 本試算上の物理的リスクの対象ビジネスは、国内不動産ノンリコースローン、国内プロジェクトファイナンス、住宅ローン、新生フィナンシャルの個人向け無担保ローン。
※ 本試算上の移行リスクの対象ビジネスは、電力ユーティリティ、石油・ガス、海運。
2030年度における財務インパクト予測(2020年度比/証券事業及びPE投資事業):気候変動が当企業グループの証券事業及びPE投資事業を通じて齎す、当企業グループの操業に係る連結業績への財務的影響額は以下の通り軽微なものと認識しています。
4℃シナリオ:66百万円1.5℃(2℃) シナリオ:169百万円(参考)当社 2026年3月期 税引前利益 5,167億円 ※ 証券事業及び投資事業(プライベート・エクイティ)における、炭素税・排出権取引導入によるコスト増、電力価格のコスト増、ZEB対応コスト増、気温上昇による冷房コスト増、年平均の洪水被害額、年平均の高潮被害額、年平均の営業停止損害額による財務インパクト予測の総額を記載。
当企業グループでは試算した財務インパクトを踏まえ、気候変動に伴うリスクの最小化と機会の最大化に対応するべく、グループの各事業会社における多様なソリューション提供等を通じて、脱炭素社会の実現等に向けた環境・社会に関する課題解決に努めています。
グループ各社での具体的な取り組みの一例は以下の通りです。
・グリーンボンドをはじめとしたSDGs債の発行支援(SBI証券及びSBI新生銀行)・サステナブルファイナンス/インパクトファイナンス(SBI新生銀行)・SDGsを踏まえた投資先の選定(SBIインベストメント)・営農型太陽光発電の開発事業(SBIスマートエナジー) 今後も気候変動が当企業グループの事業に及ぼすリスクと機会について継続的に分析を行い、事業活動を通じた持続可能な社会の実現と更なる社会価値の向上を目指します。
③リスク管理気候変動に関する主なリスクは、総合リスク管理体制に組み込んで管理しています。
詳細については「(1)サステナビリティ③リスク管理」を参照ください。
また今後は、グループ横断的にシナリオ分析を深化させるとともに、気候変動リスクの定量化と、気候変動が齎す当企業グループ全体への影響について、統合的に評価・管理する体制の構築を進めていきます。
気候変動が齎す機会とそのリスク管理体制については以下の通りです。
当企業グループでは、気候変動に係る機会として、脱炭素に貢献する事業や防災・減災に関連する事業領域における事業拡大、並びにESG投資選好の高まりに関連する事業機会の拡大等を認識しています。
こうした案件の投融資に関連する審査の際には、ウォッシング等に該当することがないよう第一線の部署による審査に加えて、リスク管理部門によるチェックを行っています。
また、投資事業(プライベート・エクイティ)を展開するSBIインベストメントにおいては、たばこやポルノ、石油・石炭等の化石燃料を事業とする企業や非人道的兵器の製造を行う企業等、気候変動を含む環境・社会への影響が懸念される企業への投資は行っていません。
これらの除外事項は、国連グローバル・コンパクトや国際労働基準等の地域的・世界的な合意に基づいて決定しています。
投資先企業の製品や業務がこれらの事項に該当することがないよう、第一線の担当者及び投資審査を行う投資委員会がチェックを行った後に投資判断を行っています。
SBI新生銀行グループにおいては、責任ある投融資を推進する体制の高度化を目的として、2021年7月に「責任ある投融資に向けた取組方針」を制定しました。
環境問題及び社会課題に適切な配慮をしない企業と取引することを経営リスクと捉えており、一部の特定事業に対する投融資については環境及び社会に対する重大なリスクがあるという認識のもと、取引を禁止もしくは制限しています。
気候変動の観点では、予防的アプローチに基づき、新設の石炭火力発電の建設を使途とする新規の投融資をせず、石炭火力発電所向け投融資額の圧縮を進めています。
脱炭素社会の実現に向け、当企業グループの各事業会社において環境・社会に関する課題解決に一層努めていく中で、更なる気候変動に係るリスクと機会の増加が想定されます。
今後は再生可能エネルギー等関連事業を含めたセクター別の対応方針を協議しながら、気候変動が齎す機会に関わるリスク管理体制を一層深化させていきます。
④指標と目標当企業グループは、気候変動が経営に及ぼすリスクと機会等の影響を測定・管理するための指標として温室効果ガス(GHG)排出量を選定しています。
国家目標である2050年カーボンニュートラル実現に向けて、SBIグループのGHG排出量を2050年度までにネットゼロ(Scope1、Scope2)とすることを目標とし、中間目標として2030年度までに2018年度比で33%削減することを掲げています。
また、当企業グループのScope3排出量の規模を把握するべく各カテゴリーの算定に着手しています。
GHG排出量の推移                        (単位:t-CO2) 2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度Scope11,2991,4821,2061,0711,173Scope218,19112,03010,3679,8178,499合計19,49013,51211,57310,8889,672Scope3-1,2865,4965,9216,288※集計範囲:SBIホールディングス及び主なグループ会社の国内拠点を対象に、GHGプロトコルで定義されるScope1(化石燃料等の使用に伴う直接排出)、Scope2(購入した電気・熱の使用に伴う間接排出)、Scope3(事業者の活動に関連する他者の排出)の各排出量を記載しております。
※Scope3は出張(カテゴリー6)、通勤(カテゴリー7)が対象となっております。
2023年度からSBI新生銀行グループをふくめております。
※前年度のScope2について、データ精査に伴い一部数値を更新しております。
<GHG排出量削減目標達成に向けて>2025年度の当企業グループのGHG排出量(Scope1、Scope2合計)のうち、約8割をSBI新生銀行グループが占めていますが、SBI新生銀行グループでは2030年度までにネットゼロを目標としています。
当企業グループが入居する泉ガーデンタワーでは、省エネの推進や非化石証書(※1)等を用いた再生可能エネルギー由来の電力への契約切り替えを推奨しており、2022年4月から当企業グループが入居するオフィスの大部分においてグリーン電力(※2)に切り替え、2024年9月以降は、当社の持分法適用関連会社でカーボンクレジット・排出権取引プラットフォームを運営するCarbon EXから非化石証書を購入しています。
SBI新生銀行グループにおいても、オフィスビルにおける省エネの推進や非化石証書(※1)等を用いた再生可能エネルギー由来の電力への契約切り替え、データセンターの統合やクラウド化等により消費電力の削減を図っています。
なお、SBI新生銀行グループでは、投融資先ポートフォリオからのGHG排出量(※3)を2050年度末までにネットゼロとする目標を設定しています。
併せて、当該GHG排出量実績をPCAF(※4)の公開する国際的な基準に準拠して算定しています。
また、2025年度には同行の事業法人及び住宅ローン、プロジェクトファイナンス、不動産ノンリコースローン(※5)を対象として、投融資先ポートフォリオGHG排出量を計測しました。
今後も段階的な対象アセットの拡大及び算定精度の向上に取り組む予定です。
また、石炭火力発電向けプロジェクトファイナンス融資残高を2040年度末までにゼロとすることも脱炭素化社会への貢献目標として掲げています。
当企業グループでは引き続きGHG排出量削減に一層資する取り組みを検討していきます。
※1 非化石燃料により創り出された電力の持つ環境価値を切り出して、証書化したもの。
※2 主に太陽光、風力、水力等の「再生可能エネルギー」から作られる電力。
※3 当該GHG排出量は、各投融資先のGHG排出量のうち、SBI新生銀行グループの寄与分を算出しています。
※4 SBI新生銀行は、2022年10月に、PCAF(Partnership for Carbon Accounting Financials)に加盟し、PCAFが定める透明性のGHGプロトコル(集計手法)により、投融資先のGHG排出量評価の高度化に取り組んでいます。
※5 PCAF基準におけるアセットタイプのうち、事業法人は「上場株式及び社債」ならびに「事業融資及び非上場株式」、 住宅ローンは「居住用不動産」、プロジェクトファイナンスは「プロジェクトファイナンス」、不動産ノンリコースローンは「商業用不動産」の算定方法に基づき、投融資先ポートフォリオGHG排出量を計測しました。
(3)人的資本当企業グループは人こそが創造性の源泉であり、競争優位をもたらす差別化の主因であると考えています。
人的資源こそが最も価値ある戦略的資源と捉え、持続的な企業価値向上の実現に向けて、人材価値の最大化に取り組んでいます。
既存の概念にとらわれず、イノベーションを実現する「総合企業グループ」として、人工知能(AI)やブロックチェーン等の先端技術を各事業で活用するとともに、世界中で進展する革新的技術が金融業の在り方に与える影響を踏まえ、これらの変化に対応し持続的な成長を実現するため、人材の確保・育成や最適配置等を通じた人的資本の高度化が不可欠であると考えています。
①ガバナンス当企業グループの人材価値向上に関しては、取締役会において方針の議論を行い、具体的な課題や各種施策(重要な組織の新設・改編、主要ポジションの任免や重要な人事施策の新設・改廃等)に関する検討、進捗状況の共有を行うとともに、これらの施策の実行及び事業戦略と連動した人材ポートフォリオの高度化の観点から監督を行っています。
次世代の経営陣幹部の育成等については、取締役会の下に独立した諮問機関として設置され、委員の過半数を独立社外取締役で構成する経営諮問委員会が適切に関与しています。
さらにグループ全体の人材戦略の実効性を高めるため、当社人事部門がグループ横断的に人材情報を収集し、各社の人材ニーズを踏まえた必要な役職員の派遣や配置を推進しています。
また、グループ各社の人事責任者による会議も定期的に開催し、人材戦略や重要施策の共有及び高度化を図っています。
②戦略当企業グループでは、グループの経営理念や独自の企業文化を理解し体現できることを前提に、成長領域を支える専門人材、グループ全体のシナジーを最大化できるマネジメント人材及びグローバル人材(海外での経営幹部もしくはその候補として、専門的な言語能力・ナレッジ・リーダーシップを持っている人材)等の確保・育成を進めています。
また事業戦略と連動した人材ポートフォリオの高度化を図るため、従業員のスキル、経験等を一元的に把握し、データに基づく人材の可視化及び最適配置を推進しています。
これにより、適材適所の観点から重要ポジションにおける適切な人材配置を図っています。
さらに、優秀な人材を国内外から確保するとともに、人間性を重視した登用と年齢や人種、国籍、性別等にとらわれない実力本位の評価を徹底し、従業員一人ひとりの能力や成果に応じた公正な処遇を実現しています。
また、研修やキャリア支援、働きやすい職場環境の整備を通じて、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境づくりを推進し、定期的な従業員エンゲージメントサーベイの実施及びその結果に基づく施策の高度化を通じて、従業員エンゲージメントの向上に努めています。
③リスク管理当企業グループにおいては、事業の拡大及び高度化に伴い、優秀かつグローバルな人材の確保及び育成が適切に行われない場合には人材価値の最大化が図られず、当企業グループの持続的な成長に影響を及ぼすリスクがあると認識しています。
また、金融とテクノロジーの融合等により当企業グループを取り巻く事業環境の変化が加速する中で、求められる専門性やスキルの高度化に対して人材の能力開発が十分に行われない場合には、当企業グループにおける各事業の推進や新たな価値創出に支障が生じる可能性があります。
さらに、従業員エンゲージメントの低下や人材の流動性の高まりは、組織の一体性や生産性の低下を通じて、持続的な成長に影響を及ぼすリスクがあると考えています。
これらのリスクに対応するため、当企業グループでは人材の確保及び育成の強化、人材情報の可視化と適切な人材配置の推進、ならびに従業員エンゲージメントの維持・向上に向けた取り組みを進めています。
人材育成にあたっては、各種専門知識に関するOJTに加え、SBI大学院大学を活用した研修を通じて専門性及びマネジメント能力の向上を図っています。
また、生成AIをはじめとする先端技術の活用を進め、AIエージェントの導入等を通じて、業務の効率化及び高度化を図ることで従業員の能力発揮を支援しています。
④指標と目標当企業グループでは、人材価値の向上及び人的資本の高度化の進捗を把握するため、従業員一人当たりの年間研修時間、外国籍社員比率、管理職に占める女性従業員の割合や中途採用社員比率等の指標を設定し、継続的にモニタリングを行っています。
また、従業員エンゲージメントについては、定期的なサーベイを通じて継続的に把握しており、その結果を踏まえた施策の改善を通じて中長期的な向上を目指しています。
各指標については以下及び「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (2)従業員の状況 ⑤ 多様性に関する指標」を参照ください。
<人材育成>・従業員一人当たりの年間研修時間年度2023年度2024年度2025年度時間13.7510.5014.49※国内連結子会社(SBI新生銀行グループは除く)の従業員を対象に実施している新入社員向けの課題研修・上級管理職研修・SBI大学院大学への企業派遣制度(MBA)・各種e-ラーニングを含む <ダイバーシティ&インクルージョン>・当企業グループの外国籍社員比率年度2023年度2024年度2025年度%35.537.038.4※国内外連結子会社(SBI新生銀行グループは除く) ・管理職に占める女性従業員の割合年度2023年度2024年度2025年度%26.126.026.9※当社単体 ・女性採用者数年度2023年度2024年度2025年度人1,1011,138762※国内連結子会社 ・管理職に占める中途採用社員の割合年度2023年度2024年度2025年度%86.487.588.7※当社単体 一部の指標については当企業グループのマテリアリティに組み入れ、目標を設定しています。
「(1)サステナビリティ④指標と目標」を参照ください。
なお、主要な事業会社については関連する指標のデータ収集が行えていますが、新たにグループ入りした企業グループなど、連結対象範囲の全てのグループ会社に対してデータの管理・収集が行えていないため、連結における記載が困難なものがあります。
このため、一部の指標に関する目標及び実績については当社単体のもの及び収集可能な範囲での数値を記載しております。
戦略 ②戦略当社では、実業(本業)の事業活動を通じて社会に貢献することを第一の目標とするのは当然として、より直接的にも社会に貢献するような戦略を構築し実践することで企業の社会性は持続的に高まると考えています。
本業では、革新的技術に対する徹底的な信奉により、テクノロジーの力で世の中の様々な不条理な部分を、特に金融面で変え、新たな付加価値を創出していくことが当企業グループの大きな事業ミッションです。
また、これまでベンチャー企業が成長資金を得られにくい状況下で、当企業グループのベンチャーキャピタルがリスクキャピタルを供給して、ベンチャー企業を育てていくことでも社会貢献をしています。
もう一方で、児童福祉も同じく深刻な問題で、それを微力ながら改善することができれば、それは当企業グループの進めている大きな事業ミッションとも一致するのではないかと考え、公益財団法人SBI子ども希望財団を通じた児童福祉の向上に取り組み続けています。
このように、当企業グループではこれまでも様々な事業活動を通じて社会課題の解決に貢献してきましたが、昨今、社会課題の解決による持続可能な社会の実現と、持続的な企業価値向上の両立を図ることの重要性がより一層増していることを踏まえ、2021年11月の「サステナビリティ委員会」ならびに「サステナビリティ推進室」の設置以降、当企業グループのサステナビリティの推進をより一層強化しています。
そして、「課題解決に向けてどのような貢献が可能か」「課題解決に向けた取り組みが中長期的なグループ戦略とアラインするか」等の観点から優先的に取り組むべき課題を特定し、「SBIグループのマテリアリティ(持続的な企業価値向上のための重要課題)」として策定しています。
SBIグループのマテリアリティ具体的な取り組み例新たな社会潮流や顧客ニーズを捉えた付加価値の創出・一人ひとりのライフスタイルに沿った資産形成機会の提供・顧客便益性を一層高める金融サービスの提供・デジタルアセットを基盤とする企業生態系の構築新産業の育成と技術革新への貢献・21世紀の中核的産業の創造及び育成・革新的な金融サービスの提供・業界横断的な技術の拡散ステークホルダーと協働した社会課題の解決と経済の活性化・地方創生に寄与する事業の推進・パートナー企業とのアライアンスの拡大と深化・価値共創によるイノベーションの促進豊かで健康的なサステナブル社会の実現・サステナブルファイナンスの提供・グリーン・イノベーションやESGを意識したインパクト投資や、ライフサイエンス、ヘルスケア関連の有望なベンチャー企業への投資・超高齢社会への対応として、5-アミノレブリン酸(5-ALA)事業等を通じた健康支援将来を担う世代への支援・公益財団法人SBI子ども希望財団を通じた児童福祉の充実及び向上への寄与・学校法人SBI大学を通じて次世代を担う人物の育成多様な価値観を尊重し受け入れる組織風土の醸成・ダイバーシティ&インクルージョンの推進・従業員の能力開発を通じた人材価値の継続的な向上・個性や人との違いを尊重できる柔軟な働き方の整備持続的成長を実現する企業体制の強化・充実・透明性、独立性が確保された意思決定プロセスの構築・事業機会とリスクを想定した経営戦略の立案やリスクマネジメントの実行・内部統制システムの整備と適正な運用
指標及び目標 ④指標と目標「SBIグループのマテリアリティ」における一部の取り組みについては目標を設定しています。
上記ガバナンスにおいて各進捗状況をモニタリングし、達成された目標については随時アップデートを行います。
SBIグループのマテリアリティ目標新たな社会潮流や顧客ニーズを捉えた付加価値の創出・お客様サービスにおいて顧客満足度評価など第三者による評価で高水準を維持する・社会的な潮流やニーズを捉えた提供商品の多様化により、2029年度中に運用資産残高50兆円を目指す・迅速なトップダウンでの意思決定の下、SBIグループの完全なAIドリブン化を断行・既に融合しつつある既存の金融生態系とデジタルスペース生態系にネオメディア生態系を新たに構築・統合し、国内外でグループ顧客基盤を飛躍的に拡大新産業の育成と技術革新への貢献・次世代金融商品であるセキュリティ・トークン(ST)の普及に向けて、大阪デジタルエクスチェンジは2026年3月までに取扱時価総額1,000億円を目指す→既に取り扱いが開始されている銘柄の時価総額に加え、有価証券届出書等において同市場での取り扱いを検討することが明記されている案件を含め1,000億円規模に・オンチェーン化に向けた組織変革を断行し、世界に先駆けて次世代の金融サービスを提供ステークホルダーと協働した社会課題の解決と経済の活性化・日本全国の事業承継支援のために設立・運営するファンドについて、その出資約束金の累計額を2026年度上半期中に1,000億円とすることを目指す・地域金融機関のシステムコストの削減及び平準化に向けて次世代バンキングシステムを開発し、2030年度までに地域金融機関10行での導入を目指す豊かで健康的なサステナブル社会の実現・2030年度末までに累計5兆円のサステナブルファイナンスを組成する・当企業グループは国家目標である2050年カーボンニュートラル実現に向けて、当企業グループの温室効果ガス(GHG)排出量(Scope1、2)を2050年度までにネットゼロとすることを目標とし、中間目標として2030年度までに2018年度比で33%削減する多様な価値観を尊重し受け入れる組織風土の醸成・SBIホールディングスの女性管理職比率は2025年まで継続して20%以上を維持する→2026年3月末時点で26.9%と継続して20%以上を維持。
今後2030年までは23%以上を維持する・当企業グループの外国籍社員比率は2025年までに40%以上を目指す→2026年3月末時点で38.4%となっており、引き続き2030年までに40%以上を目指す持続的成長を実現する企業体制の強化・充実・グループ全体でのコンプライアンス体制構築のための会議や役職員向けのコンプライアンス研修を定期的に実施する・年に1回以上、取締役会の実効性に関する分析・評価を実施し、結果を公表する また、公益財団法人SBI子ども希望財団における活動としては、被虐待児童が生活する児童養護施設の小規模化への助成事業、児童福祉施設等への助成や児童養護施設の職員を対象とした研修、施設退所後の子どもたちの自立支援のほか、オレンジリボン運動の推進など児童虐待防止啓発活動も積極的に行っています。
本財団による助成実施金額は、2006年3月期から2026年3月期までの累計で約12億7,772万円です。
施設職員への研修は21回を終了し、卒業生は約2,100名となっています。
また、SBI子ども希望財団は児童虐待防止の社会的啓発運動である「オレンジリボン・キャンペーン」を後援しており、毎年11月の虐待防止強化月間には当企業グループの役職員一同、オレンジリボンの着用や社内外への啓発活動に取り組んでいます。
2026年3月期の当企業グループ社員による児童虐待防止啓発活動であるオレンジリボングッズの購入額は約121万円となりました。
      <SBI子ども希望財団による助成実績(2006年3月期~2026年3月期)>施設(児童養護施設や乳児院等)への助成(累計)1,065百万円助成を実施した施設数(延べ)762施設自立支援のための助成(累計)175百万円福祉団体等活動助成事業(累計)37百万円
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ②戦略当企業グループでは、グループの経営理念や独自の企業文化を理解し体現できることを前提に、成長領域を支える専門人材、グループ全体のシナジーを最大化できるマネジメント人材及びグローバル人材(海外での経営幹部もしくはその候補として、専門的な言語能力・ナレッジ・リーダーシップを持っている人材)等の確保・育成を進めています。
また事業戦略と連動した人材ポートフォリオの高度化を図るため、従業員のスキル、経験等を一元的に把握し、データに基づく人材の可視化及び最適配置を推進しています。
これにより、適材適所の観点から重要ポジションにおける適切な人材配置を図っています。
さらに、優秀な人材を国内外から確保するとともに、人間性を重視した登用と年齢や人種、国籍、性別等にとらわれない実力本位の評価を徹底し、従業員一人ひとりの能力や成果に応じた公正な処遇を実現しています。
また、研修やキャリア支援、働きやすい職場環境の整備を通じて、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境づくりを推進し、定期的な従業員エンゲージメントサーベイの実施及びその結果に基づく施策の高度化を通じて、従業員エンゲージメントの向上に努めています。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ④指標と目標当企業グループでは、人材価値の向上及び人的資本の高度化の進捗を把握するため、従業員一人当たりの年間研修時間、外国籍社員比率、管理職に占める女性従業員の割合や中途採用社員比率等の指標を設定し、継続的にモニタリングを行っています。
また、従業員エンゲージメントについては、定期的なサーベイを通じて継続的に把握しており、その結果を踏まえた施策の改善を通じて中長期的な向上を目指しています。
各指標については以下及び「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (2)従業員の状況 ⑤ 多様性に関する指標」を参照ください。
<人材育成>・従業員一人当たりの年間研修時間年度2023年度2024年度2025年度時間13.7510.5014.49※国内連結子会社(SBI新生銀行グループは除く)の従業員を対象に実施している新入社員向けの課題研修・上級管理職研修・SBI大学院大学への企業派遣制度(MBA)・各種e-ラーニングを含む <ダイバーシティ&インクルージョン>・当企業グループの外国籍社員比率年度2023年度2024年度2025年度%35.537.038.4※国内外連結子会社(SBI新生銀行グループは除く) ・管理職に占める女性従業員の割合年度2023年度2024年度2025年度%26.126.026.9※当社単体 ・女性採用者数年度2023年度2024年度2025年度人1,1011,138762※国内連結子会社 ・管理職に占める中途採用社員の割合年度2023年度2024年度2025年度%86.487.588.7※当社単体 一部の指標については当企業グループのマテリアリティに組み入れ、目標を設定しています。
「(1)サステナビリティ④指標と目標」を参照ください。
なお、主要な事業会社については関連する指標のデータ収集が行えていますが、新たにグループ入りした企業グループなど、連結対象範囲の全てのグループ会社に対してデータの管理・収集が行えていないため、連結における記載が困難なものがあります。
このため、一部の指標に関する目標及び実績については当社単体のもの及び収集可能な範囲での数値を記載しております。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項を以下に記載しております。
当該事項が顕在化する可能性の程度や時期、当該事項が顕在化した場合に当企業グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるものについては記載しておりません。
他方、当企業グループは、これらの潜在的なリスクを認識した上で、かかるリスクの回避並びに顕在化した場合の低減に向けて当社及び当企業グループ各社にリスク管理担当役員を任命し、当企業グループのリスクを洗い出すとともにリスク対応策を策定し、リスクの低減に努めております。
また、リスク管理態勢が機能しているか内部監査部門による監査を実施する等の様々な施策を講じており、引き続き適切な対応に努めてまいります。
なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書の提出日(2026年6月25日)現在において判断したものであります。
事業全般のリスクについて1)複数事業領域への事業展開に伴うリスク当企業グループは金融分野及び非金融分野の多岐にわたる業種の企業で構成されております。
また、当企業グループには複数の上場会社が存在しております。
このような多様性により、当企業グループは単一の領域で事業を展開している企業には見られないような課題に直面しております。
具体的には以下の3点があげられます。
・様々な分野の業界動向、市場動向及び法的規制等が存在します。
したがって当企業グループは様々な事業環境における変化をモニタリングし、それによって影響を受ける事業のニーズに合う適切な戦略を持って対応できるよう、リソースを配分する必要があります。
・当企業グループの構成企業は多数あることから、事業目的達成のためには説明責任に重点を置き、財政面での規律を課し、経営者に価値創造のためのインセンティブを与えるといった効果的な経営システムが必要です。
さらに多様な業種の企業買収を続けている当企業グループの事業運営はより複雑なものとなっており、こうした経営システムを実行することはより困難になる可能性があります。
・多業種にまたがる複数の構成企業がそれぞれの株主の利益になると判断し共同で事業を行うことがあります。
こうした事業において、期待されるようなシナジー効果が発揮されない可能性があります。
2)当企業グループの構成企業における議決権の所有割合又は出資比率が希薄化される可能性があります構成企業は株式公開を行う可能性があり、その場合、当該会社に対する当企業グループの議決権の所有割合は希薄化されます。
さらに、構成企業は成長戦略の実現その他の経営上の目的のために資本の増強を必要とする場合があり、この資金需要を満たすため、構成企業は新株の発行やその他の持分証券の募集を行う可能性があります。
当企業グループはこのような構成企業の新株等の募集に応じないという選択をする、又は応じることができない可能性があります。
当該会社に対する現在の出資比率を維持するだけの追加株式の買付けを行わない場合、当企業グループの当該会社に対する出資比率は低下することになります。
構成企業に対する出資比率の低下により、当該企業から当企業グループへの利益の配分が減少することになった場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
さらに、出資比率が大きく低下した場合、当企業グループの当該企業の株主総会における議決権の所有割合が低下し、当該企業に対する支配力及び影響力が低下する可能性があります。
3)インターネットビジネスに関するリスク当企業グループの事業は主にインターネット利用等の非対面チャネルでのサービスを提供しており、正確で有益なサービス、コンテンツの提供、安心、安全な利用環境の提供に取り組んでおりますが、システム障害によるサービスの遅延又は中断、不正アクセスによる保有資産の毀損、個人情報の漏洩等の情報システム及びセキュリティに関するリスクが顕在化した場合には、個別企業の商品及びサービスにおける顧客離れや損害賠償責任等が生じることに加え、グループ全体の評判の低下につながることにより、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、インターネットとその関連技術に精通し続けることが当企業グループの成長には不可欠であります。
インターネット関連業界は技術革新が継続しており、新技術の登場や異業種からの金融事業への参入により業界の競争環境は変化します。
当企業グループはFinTech分野の新技術を活用した新サービスの開発や新たな金融ビジネスの創造を推進しておりますが、新技術や新規参入者への対応が遅れた場合、当企業グループの提供するサービスが陳腐化又は不適応化し、業界内での競争力低下を招く可能性があります。
もし今後の環境変化への対応が遅れた場合は、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、重要な技術変革に対応するために新たな社内体制の構築及びシステム開発等の費用負担が発生する場合があります。
この場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
4)システムに関するリスク当企業グループのシステム(業務委託先等の第三者のシステムを含みます。
)は、事業を行う上で非常に重要な要素の一つであり、適切な設計やテストの実施等によりシステム障害等を未然に防止し、セキュリティ面に配慮したシステムの導入に努めていますが、システム障害やサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染、人為的ミス、機器の故障、通信事業者等の第三者の役務提供の瑕疵、新技術、新たなシステムや手段への不十分な対応等を完全には防止できない可能性があります。
また、全てのビジネス要件や規制強化の高まりからくる規制要件に対応するシステムの機能強化への要請を十分に満たせない可能性や、市場や規制の要請に応えるために必要なシステム構築や更新がその作業自体の複雑性等から計画どおりに完了しない可能性があります。
その場合、情報通信システムの不具合や不備が生じ、取引処理の誤りや遅延等の障害、情報の流出等が生じ、業務の停止及びそれに伴う損害賠償の負担その他の損失が発生する可能性、当企業グループの信頼が損なわれ又は評判が低下する可能性、行政処分の対象となる可能性、並びにこれらの事象に対応するための費用負担等が発生する可能性があります。
5)当企業グループにおける合弁契約の締結、提携の相手先企業に対する法的規制若しくは財務の安定性における変化、又は双方の経営文化若しくは経営戦略における変化当企業グループは国内外の複数の企業と合弁事業を運営又は提携を行っております。
これらの事業の成功は相手先企業の財務及び法的安定性に左右されることがあります。
合弁事業を共同で運営する相手先企業に当企業グループが投資を行った後に、相手先企業のいずれかの財政状態が何らかの理由で悪化した場合又は相手先企業の事業に関わる法制度の変更が原因で事業の安定性が損なわれた場合、当企業グループは合弁事業若しくは提携を想定どおりに遂行できない、追加資本投資を行う必要に迫られる、又は事業の停止を余儀なくされる可能性があります。
同様に、当企業グループと相手先企業との間の経営文化や事業戦略上の重大な相違が明らかになり、合弁又は提携契約の締結を決定した時点における前提に大幅な変更が生じる可能性があります。
合弁事業や提携事業が期待した業績を達成できなかった場合、又は提携に関して予め想定しなかった事象が生じた場合、これらの合弁事業又は提携事業の継続が困難となる可能性があります。
合弁事業又は提携事業が順調に進まなかった場合には、当企業グループの評判の低下や、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
6)ブランド及び風評に関するリスク当企業グループの業容拡大や知名度向上に伴い、グループ内の「SBI」ブランドを冠した一企業に対する評価がグループ全体の評価となり得る状況にあります。
このため、当社は「SBI」ブランドの管理を徹底し、グループ各企業におけるブランドの適切な使用とブランド価値の維持向上に向けた取り組みを推進しておりますが、一企業の商品やサービス、顧客対応に対する信頼の毀損やコンプライアンス違反の他不祥事等がグループ全体のブランドに影響した場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、当企業グループの事業分野は安心、安定と顧客の信頼が最も重要とされる業界であることから、当企業グループは顧客又は投資家からの低評価や風評リスクの影響を受けやすい状況にあります。
当企業グループ又は当企業グループのファンド、商品、サービス、役職員、合弁事業のパートナー及び提携企業に関連して、その正誤にかかわらず不利な報道がなされた場合、又は本項に記載されたリスク要因のいずれかが顕在化した場合、顧客及び顧客からの受託資産のいずれか一方又は両方の減少につながる可能性があります。
当企業グループの事業運営は役職員、合弁事業のパートナー企業及び提携企業に依存しております。
役職員、合弁事業のパートナー企業及び提携企業によるいかなる行為、不正、不作為、不履行、及び違反も相互に関連し合うことで、当企業グループに関する不利な報道につながる可能性があります。
この場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、当企業グループの商号や代表取締役等を騙った詐欺又は詐欺的行為が発生しており、当企業グループに非がないにもかかわらず、風評被害を受ける可能性があります。
この場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
7)事業再編と業容拡大に係るリスク当企業グループは「Strategic Business Innovator = 戦略的事業の革新者」として、常に自己進化(「セルフエボリューション」)を続けていくことを基本方針の一つとしております。
今後もグループ内の事業再編に加えて、当企業グループが展開するコアビジネスとのシナジー効果が期待できる事業のM&A(企業の合併及び買収)を含む積極的な業容拡大を進めてまいりますが、これらの事業再編や業容拡大等がもたらす影響について、当企業グループが予め想定しなかった結果が生じる可能性も否定できず、結果として当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当企業グループは適切な投資機会、提携企業、又は買収先企業を見つけることができない可能性があるほか、これらについて適切に見つけることができた場合でも、商取引上許容し得る条件を満たさない、又は取引を完了することができない可能性があります。
企業買収に関しては、内部運営、流通網、取扱商品、又は人材等の面で買収先企業及び事業を現存の事業に統合することが困難である可能性があり、こうした企業買収によって期待される成果が得られない可能性があります。
買収先企業の利益率が低く、効率性向上のためには大幅な組織の再編を必要とする可能性や、買収先企業のキーパーソンが提携に協力しない可能性があります。
買収先企業の経営陣の関心の分散、コストの増加、予期せぬ事象や状況、賠償責任、買収先企業の事業の失敗、投資価値の下落、及びのれんを含む無形資産の減損といった数多くのリスクを有し、それらの一部又は全部が当企業グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
企業買収や投資を行う際に、当企業グループが関連する監督官庁と日本国又は当該国政府のいずれか一方又は双方から予め承認を得る必要がある場合、必要な時期に承認を得られない、又は全く得られない可能性があります。
また、海外企業の買収によって当企業グループには為替リスク、買収先企業の事業に適用される現地規制に係るリスク、及びカントリーリスクが生じます。
これらリスクが顕在化した場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
8)新規事業への参入に係るリスク当企業グループは「新産業クリエーターを目指す」という経営理念のもと、21世紀の中核的産業の創造及び育成を積極的に展開しております。
かかる新規事業が当初予定していた事業計画を達成できず、初期投資に見合うだけの十分な収益を将来において計上できない場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、当企業グループが新たに提供する商品又はサービスが既存の法令や会計基準では想定されていない場合、その適用の有無や解釈の確認のために迅速な事業展開が制限され、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
さらに、法令その他の理由により参入が遅れる場合や、必要な許認可等が取得できない可能性があります。
また、新規事業において新たな法令の対象となる、又は監督官庁の指導下に置かれる可能性があります。
これら適用される法令、指導等に関して何らかの理由によりこれらに抵触し、行政処分又は法的措置等を受けた場合、当企業グループの事業の遂行に支障をきたします。
結果として当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
9)投融資に係る損失計上及び市況変動に伴う収益悪化リスク当企業グループは、関連会社への投資を含む多額の投資有価証券を保有しております。
そのため、株式市場及び債券市場の状況(例えば、クレジット市況の悪化、金利急上昇等)によって、かかる投資有価証券の評価損計上等による損失が生じる場合があります。
また、当企業グループは、事業会社等へ融資も行うことがあり、今後発生し得る様々な要因により、これら融資先企業の業績等が悪化することで貸倒損失が発生する、あるいは信用損失引当金の追加計上等が必要になる場合があります。
加えて、不動産市場の状況によって、関連する債権にかかる信用損失引当金の追加計上や損失が生じる場合があります。
さらに、調達コスト上昇を価格に転嫁できないことや市況により商品又はサービスの需給が減少することで、営業収益が減少する等のリスクが生じます。
このような場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
10)訴訟リスク当企業グループには各事業分野において、事業運営に関する訴訟リスクが継続的に存在します。
訴訟本来の性質を考慮すると係争中又は将来の訴訟の結果は予測不可能であり、係争中又は将来の訴訟のいずれかひとつでも不利な結果に終わった場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
11)リスク管理及び内部統制に係るリスク当企業グループは、グループ会社に証券会社、銀行、保険会社など複数の金融機関を持ち、国内外において多岐にわたって金融事業を展開しております。
そのため、リスク管理態勢やコンプライアンス態勢の更なる強化を図り、グループの財務の健全性及び業務の適切性を確保するとともに、リスク管理及び内部統制のシステム及び実施手順を整備しております。
これらのシステムには、経営幹部や職員による常時の監視や維持、又は継続的な改善を必要とする領域があります。
かかるシステムの維持を効果的かつ適切に行おうとする努力が十分でない場合、当企業グループは監督官庁から行政処分や制裁、処罰の対象となる可能性があり、結果として当企業グループの事業の遂行に支障をきたし、経営成績及び財政状態や評判に影響を与える可能性があります。
当企業グループの内部統制システムは、いかに緻密に整備されていたとしても、その本来の性質により判断の誤りや過失による限界を有しております。
したがって、当企業グループのリスク管理及び内部統制のためのシステムは、当企業グループの努力にかかわらず、効果的かつ適切である保証はありません。
また、内部統制に係る問題への対処に失敗した場合、当企業グループ及び従業員が捜査、懲戒処分、さらには起訴の対象となる可能性、当企業グループのリスク管理システムに混乱をきたす可能性、又は当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
12)利益相反お客様の利益が不当に害されることがないよう、利益相反のおそれのある取引を適切に管理するために利益相反管理方針を作成しております。
また適切な管理のために社内研修等の実施を含めて適切な利益相反管理に必要な体制を整備し、定期的な検証に努めております。
利益相反を特定し適切に対処することができない場合、罰則や行政処分の対象となるほか、顧客の信頼を失うレピュテーションの毀損等により、当企業グループのビジネスに悪影響が生じ、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
13)資金の流動性に係るリスク当企業グループは、事業資金を資本市場におけるエクイティファイナンスのほか、金融機関からの借入や社債の発行等により調達しております。
世界経済の危機による金融市場の悪化と、それに伴う金融機関の貸出圧縮を含む世界信用市場の悪化により、有利な条件で資金調達を行うことが難しい、あるいは全くできない状況に直面する可能性があります。
また、各国中央銀行の金融政策、金融市場の動向等により金利が上昇した場合、若しくは当企業グループの信用格付が引下げられた場合には、当企業グループの資金調達が制約されるとともに、調達コストが増大する可能性があります。
これらの場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
14)デリバティブに係るリスク当企業グループは、顧客に対する運用・調達及び市場リスクヘッジ手段の提供や、投資ポートフォリオの価格変動リスクを軽減し、金利及び為替リスクに対処するため、デリバティブ商品を活用しております。
しかし、こうしたデリバティブを通じたリスク管理が機能しない可能性があります。
また、当企業グループとのデリバティブ契約の取引内容を契約相手が履行できない可能性があります。
その他、当企業グループの信用格付が低下した場合、デリバティブ取引を行う能力や取引条件に影響を与える可能性があります。
また、当企業グループは、その一部で行うデリバティブ商品を含む取引活動によって損失を被り、結果として当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
15)子会社及び関連会社からの配当金依存リスク当社は、債務返済を含む支払義務履行のための資金の一部を、子会社やその他の提携先企業、投資先企業等からの配当金、及び分配等に依存しております。
契約上の制限を含む規則等の法的規制により、当企業グループと子会社及び関連会社との間の資金の移動が制限される可能性があります。
かかる子会社及び関連会社のなかには、取締役会の権限により当該会社から当企業グループへの資金の移動を禁ずる、又は減ずることが可能であり、特定の状況下ではそうした資金の移動全ての禁止が可能となるような法令の対象となっているものがあります。
これらの法令によって当企業グループが支払義務を果たすための資金調達が困難になる可能性があります。
この場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
16)キーパーソンへの依存当企業グループの経営は、当社代表取締役である北尾吉孝とその他のキーパーソンのリーダーシップに依存しており、現在の経営陣が継続して当企業グループの事業を運営できない場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
キーパーソンの喪失に対処するために経営陣が採用する是正措置が直ちに効果を表さない、あるいは十分な効果を表さない可能性があります。
17)商標権等の様々な知的財産権に係るリスク当企業グループが行う事業には、商標権、特許権、著作権等の様々な知的財産権、特に「SBI」の商標が関係しております。
当企業グループが所有し事業において利用するこれらの知的財産権の保護が不十分な場合や、第三者が有する知的財産権の適切な利用許諾を得られない場合には、技術開発やサービスの提供が困難となる可能性があります。
また、当企業グループが第三者の知的財産権を侵害したとする訴訟の対象となる可能性があります。
特に特許権関連の知的財産権については関連コストが増加する可能性があり、その場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
18)法令及び会計基準の施行又は改正に係るリスク法令の施行又は改正がなされた場合、当企業グループの事業の運営方法、国内外で提供している商品及びサービスにも影響を与える可能性があります。
かかる法令の施行又は改正は予測不可能な場合があり、結果として、当企業グループの事業活動、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、会計基準の施行又は改正がなされた場合、当企業グループの事業が基本的に変わらない場合であっても、当企業グループが経営成績及び財政状態を記録する方法に重要な影響を与える可能性があり、結果として当企業グループの事業活動、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
19)繰延税金資産に関するリスク財務諸表と税務上の資産負債との間に生じる一時的な差異にかかる税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して繰延税金資産を計上しております。
このため税制改正等により法定実効税率が変動した場合には繰延税金資産計上額が減少又は増加し、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
評価性引当額は、将来税務上減算される一時差異及び繰越欠損金などについて計上した繰延税金資産のうち、実現が不確実であると考えられる部分に対して設定しております。
繰越欠損金については、回収可能な金額を限度として繰延税金資産を計上することが認められており、当企業グループにおける繰延税金資産も回収可能性を前提に計上しております。
将来の税金の回収予想額は、当企業グループ各社の将来の課税所得の見込み額に基づき算出されます。
評価性引当額差引後の繰延税金資産の実現については、十分な可能性があると考えておりますが、将来の課税所得の見込み額の変化により、評価性引当額が変動する場合があります。
この場合、繰延税金資産計上額が減少又は増加し、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
20)保険による補償範囲に係るリスク事業リスクの管理のため、当企業グループは保険をかける場合があります。
しかし、こうした保険契約に基づいて全ての損失について、全額が必要な時期に補償されるという保証はありません。
加えて、地震、台風、洪水、戦争、及び動乱等による損失等、保険をかけることが一般的に不可能な種類の損失もあります。
構成企業のうちいずれか1社でも保険で補償されない、又は補償範囲を超える損失を被った場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
21)天災又は悪天候、テロ攻撃や地域紛争、戦争、感染症の発生・蔓延等により重大な損失を被る可能性について当企業グループの資産の相当部分は、日本国内にあり、当社純資産の相当部分は日本国内における事業から生じております。
当企業グループの海外事業には、同様のあるいは他の災害リスクがあります。
日本国内あるいは海外において、当企業グループの事業ネットワークに影響する大きな災害、暴動、テロによる攻撃あるいは他の災害はもとより、感染症の発生・蔓延等は、当社の資産に物理的被害を与えないとしても、当社の事業を混乱させる可能性があります。
また、当企業グループが投資や事業展開を行う地域や国において紛争若しくは戦争等が発生する場合があり、当企業グループや投資先企業等の資産に被害が生じる可能性があります。
これら災害等の影響を受けた地域や国における重大な経済の悪化を引き起こした結果、当企業グループの事業、経営成績及び財政状態に支障あるいは影響を与える可能性があります。
22)海外における投資、事業展開、資金調達、及び法規制等に伴うリスク当企業グループは、海外における投資や事業展開を積極的に進めております。
これら投資や事業展開においては、為替リスクだけではなく、現地における法規制を含む諸制度、取引慣行、経済事情、企業文化、消費者動向等が日本国内におけるものと異なることにより、日本国内における投資や事業展開では発生することのない費用の増加や損失計上を伴うリスクがあります。
海外における投資や事業展開にあたっては、これに伴うリスクを十分に調査や検証した上で対策を実行しておりますが、投資時点や事業展開開始時点で想定されなかった事象が起こる可能性があります。
また、当企業グループが投資や事業展開を行う国が経済制裁対象国となる場合があり、これに関連する取引が存在すること等により、当企業グループが法規制等の影響や風評の悪化等の影響を受ける可能性があります。
この場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、当社の株主構成における、外国人株主の保有状況によっては、当社の意図とは関係なく結果的に海外における資金調達を行っているということとなる可能性もあり、その結果、外国の法規制、特に投資家保護のための法規制の影響を受け、その対応のための費用増加や事業における制約等を受ける可能性があります。
また、今後は為替リスク回避等を目的として、海外における金融機関からの借入や社債の発行等による資金調達が増加する可能性もあります。
これら海外における資金調達を行う場合には、これに伴うリスクを十分に調査や検証した上で実行しておりますが、資金調達時点で想定されなかった事象が起こる可能性もあります。
これらの結果、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
さらに、米国や英国による腐敗行為防止のための諸法令、各国当局等による経済制裁関連規制、EUによる一般データ保護規制等のように、当企業グループの海外拠点等所在地における法規制等で、その適用が日本国内を含む他の国における当企業グループ拠点にも及ぶ可能性のあるものがあります。
これら法規制等については事前に十分な調査や検証を行いこれら法規制に抵触しないように対応しておりますが、現時点で想定できない事象が生じた場合や対応が不十分であった場合、これら法規制に抵触する可能性もあります。
この場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
23)反社会的勢力や金融犯罪グループとの取引及びマネー・ローンダリング等に関するリスク当企業グループは、反社会的勢力との関係が疑われる者との取引を排除すべく、新規の取引に先立ち、反社会的勢力との関係に関する情報の有無の確認や反社会的勢力ではないことの表明及び確約書の締結をするなど、反社会的勢力とのあらゆる取引を排除すべく必要な手続きを行っています。
また、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に関しても、当企業グループの商品及びサービスがこれらの不正な取引に利用されないための対策を講じています。
しかしながら、当企業グループの厳格なチェックにもかかわらず、反社会的勢力や金融犯罪グループとの取引やマネー・ローンダリング等を排除できない可能性があります。
このような問題が認められた場合、対策費用の増大、監督官庁等による処分・命令、社会的な評判の低下等により、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
24)サイバーセキュリティに関するリスク国内外にわたり、事業展開をしている当企業グループでは、深刻化するサイバーセキュリティに対する脅威から顧客及び当企業グループの情報及び資産を保護するため、当企業グループ各社に情報セキュリティ管理責任者を設置しています。
これら責任者に対し、当社のグループ情報セキュリティ管理責任者による統括の下、グループCSIRTが支援し、当企業グループ全体の情報セキュリティを確保する体制を整備しています。
この当企業グループ横断的な協力体制の下、JIS Q 15001に示される個人情報保護の標準、及びISO/IEC 27001に示される情報の安全管理措置等を参照し、組織管理、技術的対応、人的対応及び外部連携による、情報セキュリティ対策を推進して、継続的に改善を行っています。
しかしながら、新たに人的、システム的な脆弱性の顕在化や、外部委託先を含むサードパーティーのセキュリティ対策が不十分であることから、サイバー攻撃又は情報セキュリティ事故が発生した場合、個人情報及び機密情報等の毀損、漏洩の被害が生じるおそれがあります。
当該被害の結果、当企業グループの信用低下、被害者からの損害賠償請求、及び監督官庁による行政処分を受ける可能性により、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
25)情報紛失・情報漏洩に係るリスク当企業グループは、国内外の法規制に基づき、顧客情報や個人情報を適切に取り扱うことが求められております。
当企業グループでは、顧客情報や個人情報を多く保有しており、情報の保管・取扱いに関する規程類の整備、システム整備を実施し、管理態勢高度化に取り組んでおりますが、不適切な管理、外部からのサイバー攻撃その他の不正なアクセス、若しくはコンピュータウイルスへの感染等により、顧客情報や個人情報等の紛失・漏洩を完全には防止できない可能性があります。
その場合、罰則や行政処分の対象となるほか、顧客に対する損害賠償等、直接的な損失が発生する可能性があります。
加えて、顧客の信頼を失う等により当企業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性、並びにこれらの事象に対応するための追加費用等が発生する可能性があります。
26)ESGへの取り組みに関するリスク気候変動や資源問題に代表される環境課題のほか、人権や経済的不平等、食料問題といった社会課題の顕在化を背景に、ESG(環境:Environment、社会:Social、企業統治:Governance)を意識した経営に対する社会の注目や関心が高まる中、当企業グループでは、社会課題の解決による持続可能な社会の実現と、持続的な企業価値向上の両立を図ることが重要であるとの認識のもと、グループの経営戦略の一環としてサステナビリティ施策を議論・決定・管理するサステナビリティ委員会を設置し、その事務局であるサステナビリティ推進室を通じて各施策をグループ全体に展開・推進しています。
当企業グループはこのように、気候変動を含む環境・社会課題解決に向けた取り組みを適切に管理する体制を整え、施策の更なる実効性を確保していく方針ですが、当企業グループの経営体制や事業活動においてESGへの取り組みが不十分であるとステークホルダーに判断された場合、当企業グループに対する評価が低下し、資金調達や人材採用等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当企業グループの投融資先におけるESGへの対応が不十分である場合、投融資先の企業価値低下や信用状態の悪化により、当企業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
27)インサイダー取引に係るリスク当企業グループの役職員が、業務上知り得た未公表の重要事実情報等を利用して、不公正な有価証券取引を行った場合は、当該役職員だけでなく、当企業グループも行政処分の対象となり、業務停止命令等の行政処分を受ける可能性があります。
また非公開情報管理が不十分な会社として、レピュテーションが毀損され、顧客の取引離反等により経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
28)AIに係るリスクAIに関する役職員の知見向上や業務への活用促進において、競合相手に劣後した場合、提供商品・サービスの高度化や、業務の効率化・省力化が遅れ、その結果として、当企業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、AIの利用に関して、個人情報や機密情報の取扱い管理が不十分な場合は、外部への不正な情報流出につながり、罰則や行政処分の対象となるほか、顧客に対する損害賠償等が発生する可能性があります。
加えて、近時、生成AIの進化は目覚ましく、AIを用いたサイバー攻撃の自動化・高度化、これまで認識できなかったシステムの脆弱性の検知・悪用、ディープフェイク(音声・映像)や偽造IDを悪用した高度ななりすましによる詐欺行為の増加が懸念されます。
当企業グループにおいて、それらの脅威により、一部業務の停止や顧客資金・資産窃取への賠償に加えて、レピュテーション毀損や顧客の取引離反等により、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
金融分野におけるリスク<金融サービス事業に係るリスク>・証券関連事業に係るリスク1)証券関連事業に影響を与える事業環境の変化による影響証券関連事業における収益は、株価や株式市場の取引高及び、売買高等の動向に強い影響を受けます。
株式市場の取引高及び売買高は企業収益、為替動向、金利、国際情勢、世界主要市場の変動、又は投資家の心理等の様々な要因の影響を受け、株価が下がると一般的には取引高が縮小する傾向があります。
今後、株式市場が活況を続ける保証はなく、株価の下落とともに取引高が減少した場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
2)信用リスク株式の信用取引は、証券関連事業における主な収益源の一つですが、同取引においては顧客への信用供与を行っており、顧客が信用取引で損失を被る、あるいは代用有価証券の担保価値が下落する等した場合に、顧客が預託する担保価値が十分でなくなる可能性があります。
また、信用取引にかかる証券金融会社からの借入のために差入れた有価証券等の担保価値も変動するため、証券市況の変化に伴い、担保価値が下落した場合、追加の担保の差入れを求められることがあり、そのために必要な資金は独自に確保する必要があります。
この場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当企業グループは、顧客から借入れた株式を他のブローカー・ディーラーに貸付ける場合があります。
株式の時価が急激に変化し、株式の貸付先が決済不履行した場合、当企業グループは、損失を被る場合があります。
株式市場における変動は、貸株取引を行っている当事者が決済不履行となるリスクをもたらす場合があります。
また、当企業グループが貸株業務における顧客基盤を拡充することができず、株式の貸付先である他の証券会社と良好な関係を維持できない場合、当企業グループの評判、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、店頭外国為替証拠金取引は、定められた額の証拠金を担保として預託して行う取引であります。
そのため、顧客は証拠金の額に比して多額の利益を得ることもありますが、逆に預託した証拠金以上の多額の損失を被ることがあります。
外国為替市況の変動に伴い、預託されている証拠金を超える損失が発生した場合において、その総額又は発生件数によっては、無担保未収入金の増加により貸倒損失が発生する、あるいは信用損失引当金の追加計上が必要になる等、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
3)カバー取引に係るリスク当企業グループは、顧客に対する当企業グループのポジションの市場変動等をヘッジするために行うカバー取引において、カバー相手先がシステム障害や業務又は財務状況の悪化等の不測の事態に陥った場合には、顧客に対するポジションのリスクヘッジが実行できないおそれがあり、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
4)引受リスク当企業グループは、収益源の多様化を図るため、株式等の引受及び募集等の投資銀行業務にも注力しておりますが、引受けた有価証券を販売することができない場合には引受リスクが発生します。
有価証券の価格動向によっては、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、特に新規公開株式の引受業務において、当企業グループが主幹事証券として引受業務を行う企業が、新規上場する過程又はその後に評価が低下するような事態が発生した場合には、当企業グループの評価が影響を受け、引受業務の推進に支障をきたす等、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
5)私設取引システム(PTS)運営事業に係るリスク当企業グループが提供する私設取引システムは、複数の証券会社がシステム接続する本格的な取引所外電子取引市場です。
しかしながら、システム障害、決済不能若しくは遅延、又は取引参加証券会社の破綻等の不測の事態により市場運営が困難になった場合には、投資家や取引参加証券会社等の当該私設取引システムに対する信頼性と安全性が損なわれ、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
6)証券関連事業における競合について証券関連事業については、近年の規制緩和やIT技術の発展により競争が激化する一方で、商品及びサービスの多様化・顧客利便性の向上・独自性の発揮が強く求められてきております。
このような状況の中で競争力を維持できない場合には、競合他社に取引シェア・収益などで劣後し、収益性の低下を招く可能性があります。
この場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
7)証券関連事業における法的規制について① 金融商品取引業登録等当企業グループの一部の構成企業は金融商品取引業を営むため、金融商品取引法に基づく金融商品取引業の登録等を受けており、金融商品取引法、及び同法施行令等の関連法令の適用を受けております。
また、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所、及び札幌証券取引所の総合取引参加者等であるほか、金融商品取引法に基づき設置された業界団体である日本証券業協会及び(社)金融先物取引業協会等の定める諸規則にも服しております。
当企業グループ及びその役職員がこれら法令等に違反し、登録等の取消し、又は改善に必要な措置等を命じる行政処分が発せられた場合等には、当企業グループの事業の遂行に支障をきたし、あるいは経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 自己資本規制比率第一種金融商品取引業者には、金融商品取引法及び金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、自己資本規制比率の制度が設けられております。
自己資本規制比率とは、固定化されていない自己資本の額の、保有する有価証券の価格変動その他の理由により発生し得るリスク相当額の合計に対する比率をいいます。
当該金融商品取引業者は自己資本規制比率が120%を下回ることのないようにしなければならず、金融庁長官は当該金融商品取引業者に対しその自己資本規制比率が120%を下回るときは、業務方法の変更等を命ずること、また100%を下回るときは3ヶ月以内の期間、業務の停止を命ずることができ、さらに業務停止命令後3ヶ月を経過しても100%を下回り、かつ回復の見込みがないと認められるときは当該金融商品取引業者の登録を取り消すことができるとされております。
また、当該金融商品取引業者は四半期ごとにこの自己資本規制比率を記載した書面を作成し、3ヶ月間全ての営業所に備え置き、公衆の縦覧に供しなければならず、これに違反した場合には罰則が科されます。
③ 顧客資産の分別管理及び投資者保護基金金融商品取引業者は、顧客資産が適切かつ円滑に返還されるよう顧客から預託を受けた有価証券及び金銭につき、自己の固有財産と分別して管理することが義務付けられております。
但し、信用取引により買付けた株券等及び信用取引によって株券等を売付けた場合の代金については、このような分別管理の対象とはなっておりません。
また、有価証券関連業を行う金融商品取引業者は投資者保護のために、金融商品取引法に基づき内閣総理大臣が認可した投資者保護基金に加入することが義務付けられており、当企業グループは日本投資者保護基金に加入しております。
投資者保護基金の原資は基金の会員である金融商品取引業者から徴収される負担金であり、日本投資者保護基金は、基金の会員金融商品取引業者が破綻した場合には投資家が破綻金融商品取引業者に預託した証券その他顧客の一定の債権について上限を顧客一人当たり10百万円として保護することとなっております。
そのため、基金の積立額を超える支払いが必要な会員金融商品取引業者の破綻があった場合、当企業グループを含む他の会員金融商品取引業者は臨時拠出の負担を基金から求められる可能性があります。
この場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
④ 金融サービス提供法及び消費者契約法「金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律」は、金融商品の販売等に際して顧客の保護を図るため、金融商品販売業者等の説明義務及びかかる説明義務を怠ったことにより顧客に生じた損害の賠償責任並びに金融商品販売業者等が行う金融商品の販売等に係る勧誘の適正を確保するための措置について定めております。
また、消費者契約法は、消費者契約における消費者と事業者との間の情報の質及び量並びに交渉力の格差に着目し、一定の場合に消費者が契約の効力を否定することができる旨を規定しております。
当企業グループでは、かかる法律への違反がないよう、内部管理体制を整備しております。
これらの違反が発生した場合には損害賠償責任が生ずるとともに、顧客からの信頼が失墜する等、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
8)証券関連事業に影響を与えるシステムリスク当企業グループは、インターネットを主たる販売チャネルとしているため、オンライン取引システムの安定性を経営の最重要課題と認識しており、そのサービスレベルの維持向上に日々取り組んでおります。
しかしながら、オンライン取引システムに関しては、ハードウェア及びソフトウェアの不具合、処理能力の逼迫、人為的ミス、通信回線の障害、コンピュータウイルス、並びにサイバー攻撃のほか、自然災害等によってもシステム障害が発生する可能性があります。
当企業グループでは、かかるシステム障害リスクに備え、365日24時間体制の監視機能、基幹システムの二重化、及び複数拠点におけるバックアップサイト構築等の対応を実施しておりますが、これらの対策にもかかわらず何らかの理由によりシステム障害が発生し、かかる障害への対応が遅れた場合、又は適切な対応ができなかった場合には、障害によって生じた損害について賠償を請求され、当企業グループのシステム及びサポート体制に対する信頼が低下し、結果として相当数の顧客を失う等の影響を受ける可能性があります。
また、口座数及び約定件数の増加を見越して適時適切にシステムの開発及び増強を行ってまいりますが、口座数及び約定件数がその開発及び増強に見合って増加しない場合、システムの開発及び増強に応じて減価償却費及びリース料等のシステム関連費用が増加するため、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
9)証券関連事業における顧客情報のセキュリティについて不正な証券取引注文、重要な顧客データの漏洩又は破壊が起こった場合は、賠償責任を負う場合があり、それが当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、個人情報の保護に関する法律への違反が発生した場合又は顧客データの漏洩若しくは破壊が発生した場合には、顧客からの信頼が失墜する等負の結果が生じ、それによって当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、顧客への外部不正アクセス等の拡大により、不正取引や不正出金に対する一定の負担発生や、顧客取引が減少する可能性があります。
10)自己勘定によるトレーディング業務に係るリスク当企業グループは、自己勘定による有価証券・外国為替等に関するトレーディング業務を行っております。
当該トレーディング業務では、市場動向や顧客側の取引需要の影響で当企業グループにとって不利な事象が生じ、取引の低迷や保有ポジションの時価変動により損失を被るリスクがあります。
トレーディングに係るリスクを低減するため、ヘッジ取引やポジション管理を行うほか、継続的なモニタリングを行っておりますが、想定を超える市場変動等により、ヘッジが有効に機能しない場合やポジションの速やかな処分が進まない場合、取引先が受渡決済を含む債務不履行に陥った場合、保有する有価証券の発行体が信用状況を著しく悪化させた場合には、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
・銀行関連事業に係るリスク1)銀行関連事業全般に係るリスク銀行関連事業(銀行業、無担保ローン、クレジットカード・信販及びリース事業等)においては、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、コンプライアンスリスク、オペレーショナル・リスク、システムリスク、情報セキュリティリスク、外部委託にかかるリスク、イベントリスク、風評リスク、自己資本比率悪化リスク、事業戦略リスク、及び規制変更リスク等の広範なリスクへの対応が必要となります。
態勢整備が不十分であった場合、当企業グループの事業の遂行に支障をきたす可能性があります。
当該事業は、債券、証券化・流動化商品、デリバティブ取引などの金融商品等への投資を行っております。
また、預金・貸出金等の長短金利ギャップに伴う金利リスクを抱えております。
そのため、リスク限度の設定、損失額についての損失限度の設定や、個別商品への投資上限の設定等を行い、厳格なリスク管理体制を整備しております。
しかしながら、金融市場動向や景気動向等により、予想を超えて金利等の各種経済条件が大幅に変動した場合、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
2)信用リスク当企業グループは、顧客の状況、差し入れられた担保の価値及び経済全体の見通しに基づいて、信用損失引当金の額を決定しています。
実際の貸倒損失は、予測したそれと大きく異なり、引当額を大幅に上回り、信用損失引当金が不十分となる可能性があります。
また、経済状況の悪化により当企業が前提及び見通しを変更したり、担保価値が下落したり、又はその他の要因により予測を上回る悪影響が生じた場合には、貸倒損失が発生する、あるいは信用損失引当金の追加計上が必要になる等、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
3)市場リスク当企業グループは、債券、株式、デリバティブ商品等の多種の金融商品に対し、日本の国内外において、広く取引・投資活動を行っております。
これらの活動による業績は、金利、外国為替、債券及び株式市場の変動等により変動しますが、急激な株式相場の下落や長期金利の上昇に伴う債券等の価格下落等による資産の目減り、顧客の減少等に伴う貸出業務や投資業務等における収益の減少、利鞘の縮小等が予想され、これらが当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、当企業グループは、クレジットトレーディングや証券化業務において、住宅ローン、不良債権、売掛債権、リース資産等の多様な資産に対する投資を行っており、最終的には、これを回収、売却又は証券化することを目的としております。
そのため、特定の資産又は特定の格付若しくは種類の有価証券を集中的に保有する場合があります。
かかる営業資産から得られる当企業の収益が予想より少ない場合(当企業グループにより証券化された資産のプールにおいて、当企業グループ自身がその残余持分を保有している場合におけるその残余持分の価値の下落を含む)には、当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、こうした当企業グループが取得できる資産の市場規模及びその価格は常に変動していることから、当企業グループが魅力的な投資機会を常に得られるとは限らず、投資活動の結果が大きく変動する場合もあります。
4)流動性リスク安定的な資金繰り運営を継続することを目的として、資金調達方法の多様化や、調達環境の状況に応じた流動性リスク指標のモニタリングを通じ、適切な流動性リスク管理に努めておりますが、以下のとおり、資金の効率的な調達が困難となるリスクがあります。
・今後、預金業務の営業基盤・顧客基盤が伸び悩む可能性があります。
・国内の公社債市場の変化や市況動向により、社債又はその他の債券を発行することに制限が生ずる可能性があります。
・日本銀行の金利に係る方針の変更により、金融市場における資金需給が変化した場合、当企業グループの資金調達は何らかの影響を受ける可能性があります。
・海外の金融市場の混乱や金融経済環境の悪化等により、資金調達の条件悪化を含め、外貨資金調達が不安定化、非効率化する可能性があります。
・人々の認識や市場環境の著しい変化により、資金調達のコストが増加し、又は十分な流動性を確保することが予期に反して困難となる可能性があります。
また、格付機関により信用格付が下げられると、銀行間市場での短期資金調達あるいは資本調達活動等において相手方との取引を有利な条件で実施できず、又は一定の取引を行うことができない可能性があります。
そのため、当企業グループの資金調達コストの増加ないし流動性の制約、デリバティブ取引あるいは信託業務上の制約等により当企業グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
5)オペレーショナル・リスク当企業グループでは、幅広い金融業務において大量に事務処理を行っておりますが、事務フローの改善、事務指導、研修等の実施や、表記方法の見直し等による手続き内容の明確化等事務水準の向上にも努めており、事務処理状況の定期的な点検等により事務レベルをチェックする体制等を整えております。
また、お客さま本位の業務運営に反した行為等のコンダクトリスクに対して、ミスコンダクト事案の広範な捕捉やリスク軽減策の実施等の管理体制の高度化に努めております。
しかしながら、こうした対策が有効に機能せず、又は当企業グループや外部委託先の役職員が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こした場合には、損失の発生、行政処分、レピュテーションの毀損等により、当企業グループの業務運営や、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
6)銀行関連事業に影響を与えるシステムリスク当企業グループは、情報システム及びインターネットにより顧客にサービスを提供しておりますが、システムの処理能力や信頼性に大きく依存しております。
過去に発生しましたATM、インターネットバンキングサービスや他行宛て送金取引に係る不具合等に対して、発生原因の究明及び十分な再発防止策を講じておりますが、今後とも不具合やサービスの停止が発生する可能性があります。
また、当企業グループのシステムには人為的ミス、自然災害、停電、システム連携先または外部委託先の障害、サイバー攻撃等の不正・妨害、機密情報の漏洩、ハッキングによる不正利用等が今後も発生する可能性があります。
システム障害等により提供する金融サービスの中断や停止が発生した場合、レピュテーションや営業基盤の毀損等により、当企業グループの業務運営や経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
7)銀行関連事業における顧客情報のセキュリティについて当企業グループは、銀行関連事業に関連し保有した多数の個人情報について、個人情報保護法に従い、個人情報の保護及び適切な利用に努めておりますが、万一個人情報の漏洩又は不正アクセス等による事故が発生した場合、その損害に対し賠償を行う必要があると同時に、関連監督当局から行政処分等を受ける可能性があります。
さらに、漏洩事故の発生により、顧客や市場の当企業グループに対する信用の低下を招き、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、フィッシング等による外部不正アクセスから顧客情報が漏えいした場合は、不正送金やクレジットカードの不正利用が発生し、レピュテーションや営業基盤の毀損等により、当企業グループの業務運営や経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要当期における当企業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。
)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況当期における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景として個人消費が底堅く推移し、景気は緩やかな回復基調にありましたが、年明け以降は中東情勢の緊迫化に伴う原油高や物流面の制約等の影響に対する懸念から消費者マインドに低下がみられます。
また、世界経済においても中東情勢や米国の通商政策を巡る不確実性等を背景に、先行き不透明感が残る状況となりました。
国内株式市場は、生成AI需要拡大への期待や円安基調を追い風として高値圏で推移する局面があったものの、期末にかけては中東情勢の悪化や米ハイテク株安等を受け、価格変動の大きい展開となりました。
このような事業環境の下、当企業グループの当期における連結業績は、収益が前期比31.4%増の1兆8,966億円、連結税引前利益は同83.0%増の5,167億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同163.7%増の4,276億円とそれぞれ過去最高を更新し、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は28.0%となりました。
なお、連結税引前利益とROEは、2025年5月に公表した中期ビジョンにおける目標(連結税引前利益:5,000億円、ROE:15%)を上回りました。
金融サービス事業においては、銀行事業・証券事業・保険事業がそれぞれ堅調に推移し、当企業グループの安定的な収益基盤として引き続き業績を牽引したことに加え、資産運用事業は、運用資産残高の拡大を背景に業績が伸長しました。
また、次世代事業においては、Web3関連領域やマイナビをはじめとする持分法適用関連会社の貢献等により大幅な改善が見られ、グループ全体として、既存金融事業の安定的な成長と新領域の業績貢献が同時に進展した年度となりました。
また、当企業グループの国内外顧客基盤は、2026年3月末時点で8,256万件となりました。
このうち国内顧客基盤は約5千万件となり、SBI証券、SBI新生銀行、SBI損保、SBI生命等が提供する各サービスが幅広い顧客接点を形成しています。
海外においても、TPBank、SBI貯蓄銀行等を中心に約3,274万件の顧客基盤を有するに至りました。
これらの顧客基盤はAI、オンチェーン金融、ネオメディアといった新たな領域で事業を展開する上でも当企業グループの明確な強みになると考えています。
当企業グループは、「金融サービス事業」や「資産運用事業」、「PE投資事業」に加え、今後も成長領域として期待される「暗号資産事業」、バイオ・ヘルスケア&メディカルインフォマティクス事業のほかWeb3関連の先進的な分野に取り組む事業等が含まれる「次世代事業」の5つの事業セグメントを報告セグメントとしております。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。
なお、当期の期首より、従来の「投資事業」のセグメント名称を「PE投資事業」に変更しております。
また、前期まで「金融サービス事業」に含めていた一部の有価証券投資について、当期の第2四半期連結累計期間より「PE投資事業」に含めております。
このため、前期についても当期のセグメント構成に合わせて組み替えております。
収益 税引前利益 前期 当期 前期 当期 百万円 百万円% 百万円 百万円%金融サービス事業1,174,105 1,582,50834.8 197,267 424,961115.4資産運用事業33,811 41,63423.1 5,447 8,63358.5PE投資事業140,810 158,28212.4 95,290 82,001(13.9)暗号資産事業80,797 89,61510.9 21,220 21,202(0.1)次世代事業30,662 56,18283.2 (9,944) 21,968-計1,460,185 1,928,22132.1 309,280 558,76580.7消去又は全社(16,452) (31,614)- (26,990) (42,098)-連結1,443,733 1,896,60731.4 282,290 516,66783.0(%表示は対前期増減率) (金融サービス事業)国内外における証券関連事業、銀行事業、保険事業を中核とした多様な金融関連事業を行っております。
当期における収益は1,582,508百万円(前期比34.8%増加)、税引前利益は424,961百万円(同115.4%増加)となりました。
これは主に、住信SBIネット銀行株式の譲渡に伴う関連会社株式売却益及び銀行事業における「償却原価で測定される金融資産から生じる受取利息」の増加等の要因によるものであります。
(資産運用事業)投資信託の設定、募集、運用などの投資運用や投資助言、金融商品の情報提供等を行っております。
当期における収益は41,634百万円(同23.1%増加)、税引前利益は8,633百万円(同58.5%増加)となりました。
これは主に、好調な国内株式市場を背景とした各社の運用資産残高の増加等の要因によるものであります。
(PE投資事業)国内外のIT、フィンテック、AI・ビッグデータ、ブロックチェーン、金融及びバイオ関連のベンチャー企業等への投資に関する事業等を行っております。
当期における収益は158,282百万円(同12.4%増加)、税引前利益は82,001百万円(同13.9%減少)となりました。
これは主に、企業への投資において認識される「FVTPLで測定する金融資産から生じる収益」の変動等の要因によるものであります。
(暗号資産事業)暗号資産の交換・取引サービスを提供する暗号資産交換業等を行っております。
当期における収益は89,615百万円(同10.9%増加)、税引前利益は21,202百万円(同0.1%減少)となりました。
これは主に、暗号資産価格の変動等の要因によるものであります。
(次世代事業)天然のアミノ酸5-ALA(5-アミノレブリン酸)等を利用した医薬品・健康食品及び化粧品の開発・販売等を行うバイオ・ヘルスケア&メディカルインフォマティクス事業のほか、Web3関連の先進的な分野に取り組む事業や再生可能エネルギー事業、人材関連事業及びメディア関連事業を行っております。
当期における収益は56,182百万円(同83.2%増加)、税引前利益は21,968百万円の利益(前期は9,944百万円の損失)となりました。
なお、当期末の総資産は38,290,797百万円となり、前期末の32,113,430百万円から6,177,367百万円の増加となりました。
また、資本は前期末に比べ649,570百万円増加し、2,413,363百万円となりました。
② キャッシュ・フロー当期末の現金及び現金同等物残高は6,400,580百万円となり、前期末の5,500,548百万円から900,032百万円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、1,694,751百万円の収入(前期は1,508,745百万円の収入)となりました。
これは主に、「営業債権及びその他の債権の増減」が1,477,943百万円の支出となった一方で、「顧客預金の増減」が2,482,230百万円の収入及び「社債及び借入金(銀行業)の増減」が944,339百万円の収入となったこと等の要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、1,135,572百万円の支出(前期は1,060,455百万円の支出)となりました。
これは主に、「投資有価証券の売却及び償還による収入」が2,088,187百万円となった一方で、「投資有価証券の取得による支出」が3,134,172百万円となったこと等の要因によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、442,712百万円の収入(前期は445,892百万円の収入)となりました。
これは主に、「社債の償還による支出」が2,996,098百万円となった一方で、「社債の発行による収入」が3,304,520百万円及び「非支配持分への子会社持分売却による収入」が315,420百万円の収入となったこと等の要因によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績生産及び受注の実績については、該当する情報がないため記載しておりません。
また、販売の実績については、「① 財政状態及び経営成績の状況」に各セグメントの収益として記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当期末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積もり当企業グループの連結財務諸表はIFRS会計基準に準拠して作成しております。
IFRS会計基準に準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、他の情報源から直ちに明らかにならない資産及び負債の帳簿価額について、見積もり、判断及び仮定の設定を行う必要があります。
見積もり及びそれに関する仮定は、関係が深いと思われる過去の経験及びその他の要素に基づいております。
実績はこれらの見積もりと異なる場合があります。
当企業グループの会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等」の「(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3 重要性がある会計方針」に記載のとおりであります。
また、当該会計方針のうち、将来に関する仮定及び報告期間末における見積もりの不確実性の要因となる事項で、特に重要性があるものについては、「(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2 作成の基礎 (4) 見積もり及び判断の利用」に記載しております。
これらは、当期及び来期以降に資産や負債の帳簿価額に対して重大な調整をもたらすリスクを含んでおります。
② 当期の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当期における当企業グループを取り巻く事業環境は、雇用・所得環境の改善を背景として個人消費が底堅く推移し、景気は緩やかな回復基調にありましたが、年明け以降は中東情勢の緊迫化に伴う原油高や物流面の制約等の影響に対する懸念から消費者マインドに低下がみられます。
また、世界経済においても中東情勢や米国の通商政策を巡る不確実性等を背景に、先行き不透明感が残る状況となりました。
国内株式市場は、生成AI需要拡大への期待や円安基調を追い風として高値圏で推移する局面があったものの、期末にかけては中東情勢の悪化や米ハイテク株安等を受け、価格変動の大きい展開となりました。
(金融サービス事業)SBI新生銀行(日本会計基準)は、営業性資産残高の拡大に伴う貸出利鞘の増加、住宅ローンや融資関連手数料の増加等により、業務粗利益3,346億円、実質業務純益1,566億円、税引前利益1,221億円、親会社株主に帰属する当期純利益1,134億円となり、いずれも新生銀行発足以降で過去最高となりました。
SBI証券(日本会計基準)は、「顧客中心主義」に基づく商品・サービス・手数料体系の提供に努めた結果、営業収益2,846億円、営業利益868億円、経常利益905億円、親会社株主に帰属する当期純利益536億円と、いずれも過去最高となりました。
また、SBIグループの証券口座数は2026年5月1日に業界初となる1,600万口座を突破し、証券事業における預り資産残高も2026年3月末時点で66兆円を突破しました。
SBIインシュアランスグループ(日本会計基準)は、保有契約件数が堅調に増加し、2026年3月期の連結業績は、経常収益1,404億円、経常利益132億円、親会社株主に帰属する当期純利益29億円と、いずれも過去最高となりました。
上記の結果、金融サービス事業の収益は前期比34.8%増の1兆5,825億円、税引前利益は同115.4%増の4,250億円となり、収益・税引前利益ともに過去最高を更新しました。
(資産運用事業)好調な国内株式市場を背景に運用資産残高が順調に伸長したこと等により、資産運用事業の収益は前期比23.1%増の416億円、税引前利益は同58.5%増の86億円となりました。
世界有数の運用会社とのアライアンスやAIエージェントを活用したリスク管理・業務効率化の推進等を通じ、次世代型総合アセット・プラットフォーマーとして商品・サービス提供体制の強化に取り組んでいます。
(PE投資事業)PE投資事業の収益は前期比12.4%増の1,583億円、税引前利益は同13.9%減の820億円となりました。
当事業年度における投資先企業のIPO・M&A等の実績は17社となり、今後も国内外の成長領域への投資、投資先企業の育成、EXIT機会の最大化を通じて、グループ全体の収益基盤拡大に貢献していきます。
(暗号資産事業)暗号資産事業の収益は前期比10.9%増の896億円と過去最高となり、税引前利益は同0.1%減の212億円となりました。
SBI VCトレードはM&Aを通じて個人顧客基盤を拡大しているほか、法人向けビジネスを強化しており、暗号資産市場の拡大に伴う新たな収益機会の獲得に取り組んでいます。
(次世代事業)次世代事業の収益は前期比83.2%増の562億円、税引前利益は220億円となり、前期の損失から黒字へ転換しました。
Web3関連事業において、バリデータ報酬として獲得・保有している暗号資産の評価益を計上したことに加え、マイナビ(2024年11月に持分法適用関連会社化)が持分法による投資損益として52億円の業績貢献をしたことが寄与しました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載しております。
④ 戦略的事業展開について戦略的事業展開については、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析(a) 資金需要及び資金の調達源当企業グループの事業活動における主な資金需要としては、証券関連事業における信用取引に係る顧客への貸付資金、銀行関連事業及び海外金融サービス事業における貸付資金、PE投資事業における投資資金等があります。
これらの資金需要に対して、市場環境や長短のバランスを考慮し、銀行借入による間接金融、社債やエクイティファイナンス等の直接金融、証券会社や証券金融会社との取引、コールマネー、顧客預金の受入及び貸出金その他の資産の流動化等により資金を調達しております。
(b) キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フロー」に記載しております。
研究開発活動 6【研究開発活動】
当企業グループの当期における研究開発費は1,802百万円であり、これは主に次世代事業に含まれるバイオ・ヘルスケア&メディカルインフォマティクス事業における研究開発費であります。
バイオ・ヘルスケア&メディカルインフォマティクス事業においては、生体内に存在するアミノ酸の一種である5-アミノレブリン酸(ALA)を活用した医薬品・健康食品・化粧品の開発・販売や、がん及び免疫分野等における抗体医薬・核酸医薬の研究開発に関する事業、医療・健康情報のデジタル化や医療ビッグデータの活用を推進するソリューション・サービスの提供及び医療金融に関する事業等を行っております。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
当期の設備投資額は、98,930百万円となりました。
これは主に、金融サービス事業において、顧客数増加による注文件数の増加に円滑に対応するとともに、より幅広いサービスを顧客に提供するため、既存取引システムの増強及び新サービスを提供するためのソフトウェア開発を中心に、84,663百万円の設備投資を実施したことによるものであります。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
 当企業グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(1)提出会社 2026年3月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び附属設備器具及び備品ソフトウェアその他合計本社(東京都港区)金融サービス事業ソフトウェア等-0247024736全社(共通)事業所設備及びパソコン等3,5372621,13054,934309(注)金額には使用権資産を含んでおります。
(2)国内子会社 2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び附属設備器具及び備品ソフトウェアその他合計㈱SBI証券本店(東京都港区)金融サービス事業ソフトウェア等2,62696843,9211047,525807㈱SBI新生銀行本店(東京都中央区)金融サービス事業店舗、事業所設備等20,03940862811821,193894(注)金額には使用権資産を含んでおります。
(3)在外子会社 在外子会社の設備につきましては、重要性がないため記載を省略しております。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
(1)重要な設備の新設等当期末現在における重要な設備の新設等の計画は次のとおりであります。
会社名事業所名所在地セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着工及び完成予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)着手完了㈱SBI証券本店東京都港区金融サービス事業オンライン証券業務システム7,026-社債発行資金、自己資金及びリース2026年4月2027年3月顧客利便性の向上 (2)重要な設備の除却等当期末現在において、重要な設備の除却等の計画はありません。
研究開発費、研究開発活動1,802,000,000
設備投資額、設備投資等の概要84,663,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況41
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況6
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況10,065,718
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、株式売却による利益獲得又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する場合に、純投資目的である投資株式としております。
他方、当社グループの事業発展と当社の企業価値向上に貢献する事業提携や協業等を行うことを目的として保有する投資株式を、純投資目的以外の目的である投資株式(以下、「政策保有株式」という。
)としております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取締役会において、個別の上場政策保有株式について、その保有目的と合理性を毎年検証しております。
具体的には、株式の保有が相手先との関係の維持・強化に寄与しているか等の定性面、及び配当金や相手先が関連する取引からの収益が、当社の資本コストに見合ったものか等の定量面から精査を行い、総合的に勘案して保有の合理性が認められない場合には、原則として保有株式の売却を進めることとしております。
2026年3月末時点において、取締役会は、上場政策保有株式を保有していないことを確認いたしました。
ロ.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式1-非上場株式以外の株式--(注)非上場株式1銘柄の減少は、関係会社株式への振替によるものです。
ハ.特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)-------(注)「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2026年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号 赤坂インターシティAIR93,606,80014.48
株式会社三井住友フィナンシャルグループ東京都千代田区丸の内1丁目1番2号54,000,0008.35
NTT株式会社東京都千代田区大手町1丁目5-1号54,000,0008.35
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-1234,720,4005.37
ザ バンク オブ ニューヨーク メロン 140042240 GREENWICH STREET, NEW YORK, NY 10286, U.S.A.13,354,4632.07
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS11,865,8761.84
北尾 吉孝東京都千代田区8,655,9201.34
ジェーピー モルガン チェース バンク 38578125 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP, UNITED KINDOM7,973,2001.23
ビーエヌワイエム アズ エージーテイ クライアンツ ノン トリーテイー ジヤスデツク240 GREENWICH STREET, NEW YORK, NY 10286 U.S.A.7,385,8761.14
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社東京都千代田区大手町1丁目9番2号6,517,2241.01計-292,079,75945.19(注)1.2025年9月19日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、三井住友トラスト・アセットマネジメ ント株式会社及びその共同保有者が2025年9月15日現在でそれぞれ以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。  なお、その変更報告書の内容は次のとおりであります。  当社は、2025年12月1日付で、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っておりますが、下記の保有株券等の数は当該株式分割前の株式数を記載しております。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社東京都港区芝公園一丁目1番1号8,493,4802.57アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社東京都港区赤坂九丁目7番1号8,122,9732.46 2.2025年12月19日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニー及びその共同保有者が2025年12月15日現在でそれぞれ以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。  なお、その変更報告書の内容は次のとおりであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)ベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーカルトン・スクエア、1グリーンサイド・ロウ、エジンバラ EH1 3AN スコットランド7,831,1521.19ベイリー・ギフォード・オーバーシーズ・リミテッドカルトン・スクエア、1グリーンサイド・ロウ、エジンバラ EH1 3AN スコットランド20,296,8643.073.2026年2月20日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、野村證券株式会社及びその共同保有者が2026年2月13日現在でそれぞれ以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。  なお、その変更報告書の内容は次のとおりであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)野村證券株式会社東京都中央区日本橋一丁目13番1号3,697,1410.56ノムラ インターナショナル ピーエルシー1 Angel Lane, London EC4R 3AB, United Kingdom4,782,8710.72野村アセットマネジメント株式会社東京都江東区豊洲二丁目2番1号27,312,1004.13
株主数-金融機関57
株主数-金融商品取引業者56
株主数-外国法人等-個人869
株主数-外国法人等-個人以外829
株主数-個人その他216,051
株主数-その他の法人1,632
株主数-計219,494
氏名又は名称、大株主の状況三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
株主総利回り2
株主総会決議による取得の状況 (1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式3,16414,805,026当期間における取得自己株式5061,534,530(注)当期間における取得自己株式には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。

Shareholders2

自己株式の取得-50,015,000,000

Audit

監査法人1、連結有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2026年6月24日SBIホールディングス株式会社  取  締  役  会  御中 有限責任監査法人トーマツ  東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員  公認会計士中 村   進 指定有限責任社員業務執行社員  公認会計士松 本 繁 彦 指定有限責任社員業務執行社員  公認会計士笹 川 敦 生 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているSBIホールディングス株式会社の2025年4月1日から2026年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書及び連結財務諸表注記について監査を行った。
 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準に準拠して、SBIホールディングス株式会社及び連結子会社の2026年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
市場価格のない営業投資有価証券の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は主たる業務の一つとして、国内外のIT、フィンテック、AI・ビッグデータ、ブロックチェーン、金融及びバイオ関連のベンチャー企業等への投資事業を行っている。
ベンチャー企業等の業績は、急激な技術革新の進行や業界標準の変動等による競争環境の変化、優秀な人材の維持・確保、財務基盤の脆弱性等により変動する可能性があり、将来の見通しにおいては、これらの不確定要因を含んでいる。
 連結財務諸表注記「3 重要性がある会計方針(3)金融商品」及び「12 営業投資有価証券及びその他の投資有価証券」に記載されている通り、会社は営業投資有価証券を公正価値で測定し、純損益において公正価値の変動を認識する。
 連結財務諸表注記「12 営業投資有価証券及びその他の投資有価証券」に記載されている通り、純損益を通じて公正価値で測定する営業投資有価証券の金額は941,448百万円である。
このうち大部分は、市場価格のない非上場株式である。
会社は、営業投資有価証券について、投資先ごとに最も適合する評価技法及びインプットを使用するための評価基準を設定した上で、当該評価基準に従って金額を算定し、会社内の評価プロセスを経て公正価値を測定している。
 このうち、インカムアプローチ、マーケットアプローチなどの評価技法については、会社は投資先ごとに資金調達の状況、収益性、財政状態及び経営資源の変動などを考慮して、当該投資先に最も適合するものを使用している。
また、単一の評価技法を使用することが困難である場合には、会社は複数の評価技法によって算定された金額を総合的に勘案して公正価値を測定している。
 また、使用するインプットについては、会社は可能な限り観察可能なインプットを使用することとしているが、非上場株式の場合には観察可能でないインプットを使用することが多いため、会社は目的適合性、客観性及び合理性を考慮して、投資先に最も適合するインプットを使用することとしている。
観察可能でないインプットには、割引率、株価収益率、EBITDA倍率、非流動性ディスカウントなどが含まれる。
 これらの評価技法や観察可能でないインプットの使用には、経営者の主観的な判断が要求される。
その選択によって算定される金額が別の選択の場合と大きく異なる可能性があり、見積りの不確実性も高くなる。
 以上より、当監査法人は、市場価格のない営業投資有価証券の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、関係する評価基準、評価プロセス及び関係する内部統制を理解し、市場価格のない営業投資有価証券の評価を検討した。
主として実施した監査手続は以下のとおりである。
 ・会社の評価基準について、関連資料の閲覧、及び経理責任者への質問を実施し、会計基準と整合していることを検証した。
 ・適切な評価技法及びインプットを使用するための会社内の評価会議を含む評価プロセスの有効性を評価するために、会議出席者への質問を実施し、当該プロセスにおいて作成される資料及びその基礎となった資料の閲覧を実施した。
 ・投資先ごとの評価技法の使用に関して、会社の評価基準の閲覧、及びその適用における考え方について投資担当者への質問を実施した。
単一の評価技法を選択することが困難な場合などについて、必要に応じて、企業価値評価の内部専門家を利用し、会社の使用した評価技法の妥当性を検証した。
また、複数の評価技法により算定された金額を会社が総合的に勘案して公正価値を測定した場合には、不確実性がより高まっていると考えられることから、企業価値評価の内部専門家を利用し、監査人独自の見積りを実施し、会社の測定した公正価値の妥当性を検証した。
 ・投資先ごとに使用されている観察可能でないインプットについて、投資担当者への質問、及び事業計画を含む関連資料の閲覧を実施し、その合理性を検証した。
また、特定の営業投資有価証券の評価について、企業価値評価の内部専門家を利用し、会社の使用したインプットの妥当性を検証した。
銀行業(国内)の営業債権及びその他債権に関する信用損失引当金の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理(c)信用リスク・エクスポージャー」に記載されている通り、銀行業(国内)において信用リスクに対する最大エクスポージャーとして営業債権及びその他の債権13,524,740百万円(資産合計の約35.3%)を保有している。
これらは主に法人及び個人への貸出金に関するものである。
関連する信用損失引当金は、連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理(b)予想信用損失から生じた金額に関する定量的情報及び定性的情報」に記載されている信用損失引当金103,024百万円に含まれている。
 信用損失引当金は、連結財務諸表注記「3 重要性がある会計方針(3)金融商品」に記載されている通り、償却原価で測定される金融資産やその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産等について、当初認識以降に信用リスクが著しく増大したと判定される場合には全期間の予想信用損失に等しい金額で測定され、当初認識以降の信用リスクが著しく増大していないと判定される場合には12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定されている。
 また、連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理」に記載されている通り、予想信用損失は、商品種類や信用格付け、担保価値など共通の信用リスク特性に基づいてグルーピングを行ったうえで、将来12ヶ月または全期間において債務不履行となる確率(PD)、債務不履行時の損失率(LGD)及び債務不履行時のエクスポージャー(EAD)をインプットとし、グルーピング単位毎に測定されている。
将来の債務不履行確率を推計するにあたって、実質GDPや完全失業率などのマクロ経済指標との相関関係を利用したPDモデルと、複数の経済予測シナリオ(ベース、アップサイド、ダウンサイド)を使用しており、これらを確率加重することで予想信用損失に反映している。
 特に複数の経済予測シナリオの設定と各シナリオの発生確率の見積りについては、直近の経済状況や将来の経済状況に係る会社の見解等の要素が考慮されることから、経営者の主観的判断を伴うものであり、見積りの不確実性も高くなる。
 以上より、当監査法人は、銀行業(国内)において保有する営業債権及びその他債権に関する信用損失引当金の見積りを監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、関係する会計方針、業務プロセス及び内部統制を理解し、銀行業(国内)の保有する営業債権及びその他債権に関する信用損失引当金の見積りの妥当性を検討した。
主として実施した監査手続は以下のとおりである。
 ・信用損失引当金の測定方法及び測定に用いるインプットについて、会計基準との関係を理解するため、関連資料を閲覧し、その適用における考え方について経理責任者へ質問した。
 ・信用損失引当金の測定において使用する将来予測的な情報について、期中における状況の変化を踏まえ、その信頼性を確保するための内部統制を含む、信用損失引当金の見積り額が適切であることを担保する内部統制について、信用リスク管理部門担当者へ質問し関連資料を閲覧した。
 ・信用損失引当金の測定に用いるインプットの算定に利用したデータについて、その正確性と網羅性を検証した。
 ・以下の事項について、信用リスク評価に係る内部専門家を利用して検証した。
 信用損失引当金の測定に用いるインプットについて、インプットの決定に係る文書を閲覧し、その合理性を検証した。
 PDを推計するにあたって実質GDPや完全失業率などのマクロ経済指標との相関関係を利用したPDモデルについて、会社が実施した有効性検証結果を閲覧し、その合理性を検証した。
 経済環境の変化も考慮した複数の経済予測シナリオの設定と、各シナリオの発生確率について、利用可能な企業外部の経済予測等との比較を行うことを含めてその合理性を検証した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
 ・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
 ・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
 ・連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
 ・連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、SBIホールディングス株式会社の2026年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
 当監査法人は、SBIホールディングス株式会社が2026年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
 ・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
 ・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
 ・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上(注)1.上記の監査報告書及び内部統制監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
市場価格のない営業投資有価証券の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は主たる業務の一つとして、国内外のIT、フィンテック、AI・ビッグデータ、ブロックチェーン、金融及びバイオ関連のベンチャー企業等への投資事業を行っている。
ベンチャー企業等の業績は、急激な技術革新の進行や業界標準の変動等による競争環境の変化、優秀な人材の維持・確保、財務基盤の脆弱性等により変動する可能性があり、将来の見通しにおいては、これらの不確定要因を含んでいる。
 連結財務諸表注記「3 重要性がある会計方針(3)金融商品」及び「12 営業投資有価証券及びその他の投資有価証券」に記載されている通り、会社は営業投資有価証券を公正価値で測定し、純損益において公正価値の変動を認識する。
 連結財務諸表注記「12 営業投資有価証券及びその他の投資有価証券」に記載されている通り、純損益を通じて公正価値で測定する営業投資有価証券の金額は941,448百万円である。
このうち大部分は、市場価格のない非上場株式である。
会社は、営業投資有価証券について、投資先ごとに最も適合する評価技法及びインプットを使用するための評価基準を設定した上で、当該評価基準に従って金額を算定し、会社内の評価プロセスを経て公正価値を測定している。
 このうち、インカムアプローチ、マーケットアプローチなどの評価技法については、会社は投資先ごとに資金調達の状況、収益性、財政状態及び経営資源の変動などを考慮して、当該投資先に最も適合するものを使用している。
また、単一の評価技法を使用することが困難である場合には、会社は複数の評価技法によって算定された金額を総合的に勘案して公正価値を測定している。
 また、使用するインプットについては、会社は可能な限り観察可能なインプットを使用することとしているが、非上場株式の場合には観察可能でないインプットを使用することが多いため、会社は目的適合性、客観性及び合理性を考慮して、投資先に最も適合するインプットを使用することとしている。
観察可能でないインプットには、割引率、株価収益率、EBITDA倍率、非流動性ディスカウントなどが含まれる。
 これらの評価技法や観察可能でないインプットの使用には、経営者の主観的な判断が要求される。
その選択によって算定される金額が別の選択の場合と大きく異なる可能性があり、見積りの不確実性も高くなる。
 以上より、当監査法人は、市場価格のない営業投資有価証券の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、関係する評価基準、評価プロセス及び関係する内部統制を理解し、市場価格のない営業投資有価証券の評価を検討した。
主として実施した監査手続は以下のとおりである。
 ・会社の評価基準について、関連資料の閲覧、及び経理責任者への質問を実施し、会計基準と整合していることを検証した。
 ・適切な評価技法及びインプットを使用するための会社内の評価会議を含む評価プロセスの有効性を評価するために、会議出席者への質問を実施し、当該プロセスにおいて作成される資料及びその基礎となった資料の閲覧を実施した。
 ・投資先ごとの評価技法の使用に関して、会社の評価基準の閲覧、及びその適用における考え方について投資担当者への質問を実施した。
単一の評価技法を選択することが困難な場合などについて、必要に応じて、企業価値評価の内部専門家を利用し、会社の使用した評価技法の妥当性を検証した。
また、複数の評価技法により算定された金額を会社が総合的に勘案して公正価値を測定した場合には、不確実性がより高まっていると考えられることから、企業価値評価の内部専門家を利用し、監査人独自の見積りを実施し、会社の測定した公正価値の妥当性を検証した。
 ・投資先ごとに使用されている観察可能でないインプットについて、投資担当者への質問、及び事業計画を含む関連資料の閲覧を実施し、その合理性を検証した。
また、特定の営業投資有価証券の評価について、企業価値評価の内部専門家を利用し、会社の使用したインプットの妥当性を検証した。
銀行業(国内)の営業債権及びその他債権に関する信用損失引当金の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理(c)信用リスク・エクスポージャー」に記載されている通り、銀行業(国内)において信用リスクに対する最大エクスポージャーとして営業債権及びその他の債権13,524,740百万円(資産合計の約35.3%)を保有している。
これらは主に法人及び個人への貸出金に関するものである。
関連する信用損失引当金は、連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理(b)予想信用損失から生じた金額に関する定量的情報及び定性的情報」に記載されている信用損失引当金103,024百万円に含まれている。
 信用損失引当金は、連結財務諸表注記「3 重要性がある会計方針(3)金融商品」に記載されている通り、償却原価で測定される金融資産やその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産等について、当初認識以降に信用リスクが著しく増大したと判定される場合には全期間の予想信用損失に等しい金額で測定され、当初認識以降の信用リスクが著しく増大していないと判定される場合には12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定されている。
 また、連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理」に記載されている通り、予想信用損失は、商品種類や信用格付け、担保価値など共通の信用リスク特性に基づいてグルーピングを行ったうえで、将来12ヶ月または全期間において債務不履行となる確率(PD)、債務不履行時の損失率(LGD)及び債務不履行時のエクスポージャー(EAD)をインプットとし、グルーピング単位毎に測定されている。
将来の債務不履行確率を推計するにあたって、実質GDPや完全失業率などのマクロ経済指標との相関関係を利用したPDモデルと、複数の経済予測シナリオ(ベース、アップサイド、ダウンサイド)を使用しており、これらを確率加重することで予想信用損失に反映している。
 特に複数の経済予測シナリオの設定と各シナリオの発生確率の見積りについては、直近の経済状況や将来の経済状況に係る会社の見解等の要素が考慮されることから、経営者の主観的判断を伴うものであり、見積りの不確実性も高くなる。
 以上より、当監査法人は、銀行業(国内)において保有する営業債権及びその他債権に関する信用損失引当金の見積りを監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、関係する会計方針、業務プロセス及び内部統制を理解し、銀行業(国内)の保有する営業債権及びその他債権に関する信用損失引当金の見積りの妥当性を検討した。
主として実施した監査手続は以下のとおりである。
 ・信用損失引当金の測定方法及び測定に用いるインプットについて、会計基準との関係を理解するため、関連資料を閲覧し、その適用における考え方について経理責任者へ質問した。
 ・信用損失引当金の測定において使用する将来予測的な情報について、期中における状況の変化を踏まえ、その信頼性を確保するための内部統制を含む、信用損失引当金の見積り額が適切であることを担保する内部統制について、信用リスク管理部門担当者へ質問し関連資料を閲覧した。
 ・信用損失引当金の測定に用いるインプットの算定に利用したデータについて、その正確性と網羅性を検証した。
 ・以下の事項について、信用リスク評価に係る内部専門家を利用して検証した。
 信用損失引当金の測定に用いるインプットについて、インプットの決定に係る文書を閲覧し、その合理性を検証した。
 PDを推計するにあたって実質GDPや完全失業率などのマクロ経済指標との相関関係を利用したPDモデルについて、会社が実施した有効性検証結果を閲覧し、その合理性を検証した。
 経済環境の変化も考慮した複数の経済予測シナリオの設定と、各シナリオの発生確率について、利用可能な企業外部の経済予測等との比較を行うことを含めてその合理性を検証した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結  監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結銀行業(国内)の営業債権及びその他債権に関する信用損失引当金の見積り
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結  会社は、連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理(c)信用リスク・エクスポージャー」に記載されている通り、銀行業(国内)において信用リスクに対する最大エクスポージャーとして営業債権及びその他の債権13,524,740百万円(資産合計の約35.3%)を保有している。
これらは主に法人及び個人への貸出金に関するものである。
関連する信用損失引当金は、連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理(b)予想信用損失から生じた金額に関する定量的情報及び定性的情報」に記載されている信用損失引当金103,024百万円に含まれている。
 信用損失引当金は、連結財務諸表注記「3 重要性がある会計方針(3)金融商品」に記載されている通り、償却原価で測定される金融資産やその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産等について、当初認識以降に信用リスクが著しく増大したと判定される場合には全期間の予想信用損失に等しい金額で測定され、当初認識以降の信用リスクが著しく増大していないと判定される場合には12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定されている。
 また、連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理」に記載されている通り、予想信用損失は、商品種類や信用格付け、担保価値など共通の信用リスク特性に基づいてグルーピングを行ったうえで、将来12ヶ月または全期間において債務不履行となる確率(PD)、債務不履行時の損失率(LGD)及び債務不履行時のエクスポージャー(EAD)をインプットとし、グルーピング単位毎に測定されている。
将来の債務不履行確率を推計するにあたって、実質GDPや完全失業率などのマクロ経済指標との相関関係を利用したPDモデルと、複数の経済予測シナリオ(ベース、アップサイド、ダウンサイド)を使用しており、これらを確率加重することで予想信用損失に反映している。
 特に複数の経済予測シナリオの設定と各シナリオの発生確率の見積りについては、直近の経済状況や将来の経済状況に係る会社の見解等の要素が考慮されることから、経営者の主観的判断を伴うものであり、見積りの不確実性も高くなる。
 以上より、当監査法人は、銀行業(国内)において保有する営業債権及びその他債権に関する信用損失引当金の見積りを監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理(c)信用リスク・エクスポージャー」
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結連結財務諸表注記「8 金融リスク管理(4)信用リスク管理(b)予想信用損失から生じた金額に関する定量的情報及び定性的情報」
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結  当監査法人は、関係する会計方針、業務プロセス及び内部統制を理解し、銀行業(国内)の保有する営業債権及びその他債権に関する信用損失引当金の見積りの妥当性を検討した。
主として実施した監査手続は以下のとおりである。
 ・信用損失引当金の測定方法及び測定に用いるインプットについて、会計基準との関係を理解するため、関連資料を閲覧し、その適用における考え方について経理責任者へ質問した。
 ・信用損失引当金の測定において使用する将来予測的な情報について、期中における状況の変化を踏まえ、その信頼性を確保するための内部統制を含む、信用損失引当金の見積り額が適切であることを担保する内部統制について、信用リスク管理部門担当者へ質問し関連資料を閲覧した。
 ・信用損失引当金の測定に用いるインプットの算定に利用したデータについて、その正確性と網羅性を検証した。
 ・以下の事項について、信用リスク評価に係る内部専門家を利用して検証した。
 信用損失引当金の測定に用いるインプットについて、インプットの決定に係る文書を閲覧し、その合理性を検証した。
 PDを推計するにあたって実質GDPや完全失業率などのマクロ経済指標との相関関係を利用したPDモデルについて、会社が実施した有効性検証結果を閲覧し、その合理性を検証した。
 経済環境の変化も考慮した複数の経済予測シナリオの設定と、各シナリオの発生確率について、利用可能な企業外部の経済予測等との比較を行うことを含めてその合理性を検証した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2026年6月24日SBIホールディングス株式会社  取  締  役  会  御中 有限責任監査法人トーマツ  東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員  公認会計士中 村   進 指定有限責任社員業務執行社員  公認会計士松 本 繁 彦 指定有限責任社員業務執行社員  公認会計士笹 川 敦 生 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているSBIホールディングス株式会社の2025年4月1日から2026年3月31日までの第28期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、SBIホールディングス株式会社の2026年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
市場価格のない子会社株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、持株会社として多額の子会社株式を保有しており、財務諸表の「注記事項(重要な会計上の見積り)市場価格のない子会社株式の評価に係る見積り」に記載されている通り、当事業年度末現在、市場価格のない子会社株式1,225,592百万円を貸借対照表に計上し、資産合計のうちの多くの割合(約47.9%)を占めている。
また、その一部には超過収益力を反映して取得したものが含まれている。
 子会社株式は、財務諸表の「注記事項(重要な会計方針)1.資産の評価基準及び評価方法(1) 子会社株式及び関連会社株式」に記載されている通り、移動平均法による原価法にて貸借対照表に計上されている。
 市場価格のない子会社株式の減損処理の要否は、取得原価と実質価額とを比較することにより判定されており、実質価額が取得原価に比べ50%程度以上低下したときは実質価額まで減損処理する方針としている。
 子会社株式は貸借対照表における金額的重要性が高く、また、当該実質価額の算定にあたっては、財務諸表の「注記事項(重要な会計上の見積り)市場価格のない子会社株式の評価に係る見積り」に記載されている通り、インカムアプローチによる評価が行われており、これに事業の超過収益力が加味される場合もあり、当該超過収益力の算定には見積りの不確実性や経営者の重要な判断を伴う。
 以上より、当監査法人は、市場価格のない子会社株式の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、関係する会計方針、業務プロセス及び内部統制を理解し、市場価格のない子会社株式の評価を検討した。
主として実施した監査手続は以下のとおりである。
 ・経営者による実質価額の算定の妥当性を確保するための、社内における査閲と承認に係る内部統制の有効性を検証した。
 ・実質価額に事業の超過収益力を含めている子会社については、事業実績及び利用可能な企業外部の情報等との比較により将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性を検証するとともに、企業価値評価の内部専門家を利用し、主として、超過収益力に影響を与える経営者が使用した重要な仮定を検証した。
 ・実質価額を各子会社の財務数値等に基づき再計算し、取得原価との比較に際して用いた実質価額の正確性、及び取得原価に対する実質価額の著しい下落が生じた子会社株式の有無について、経営者の判断の妥当性を検証した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
 ・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
 ・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
 ・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上(注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
市場価格のない子会社株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、持株会社として多額の子会社株式を保有しており、財務諸表の「注記事項(重要な会計上の見積り)市場価格のない子会社株式の評価に係る見積り」に記載されている通り、当事業年度末現在、市場価格のない子会社株式1,225,592百万円を貸借対照表に計上し、資産合計のうちの多くの割合(約47.9%)を占めている。
また、その一部には超過収益力を反映して取得したものが含まれている。
 子会社株式は、財務諸表の「注記事項(重要な会計方針)1.資産の評価基準及び評価方法(1) 子会社株式及び関連会社株式」に記載されている通り、移動平均法による原価法にて貸借対照表に計上されている。
 市場価格のない子会社株式の減損処理の要否は、取得原価と実質価額とを比較することにより判定されており、実質価額が取得原価に比べ50%程度以上低下したときは実質価額まで減損処理する方針としている。
 子会社株式は貸借対照表における金額的重要性が高く、また、当該実質価額の算定にあたっては、財務諸表の「注記事項(重要な会計上の見積り)市場価格のない子会社株式の評価に係る見積り」に記載されている通り、インカムアプローチによる評価が行われており、これに事業の超過収益力が加味される場合もあり、当該超過収益力の算定には見積りの不確実性や経営者の重要な判断を伴う。
 以上より、当監査法人は、市場価格のない子会社株式の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、関係する会計方針、業務プロセス及び内部統制を理解し、市場価格のない子会社株式の評価を検討した。
主として実施した監査手続は以下のとおりである。
 ・経営者による実質価額の算定の妥当性を確保するための、社内における査閲と承認に係る内部統制の有効性を検証した。
 ・実質価額に事業の超過収益力を含めている子会社については、事業実績及び利用可能な企業外部の情報等との比較により将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性を検証するとともに、企業価値評価の内部専門家を利用し、主として、超過収益力に影響を与える経営者が使用した重要な仮定を検証した。
 ・実質価額を各子会社の財務数値等に基づき再計算し、取得原価との比較に際して用いた実質価額の正確性、及び取得原価に対する実質価額の著しい下落が生じた子会社株式の有無について、経営者の判断の妥当性を検証した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別  監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別市場価格のない子会社株式の評価
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

その他、流動資産23,715,000,000
有形固定資産1,602,000,000
ソフトウエア1,378,000,000
無形固定資産1,384,000,000
投資有価証券8,079,000,000
投資その他の資産1,934,248,000,000

BS負債、資本

短期借入金221,591,000,000
1年内返済予定の長期借入金57,836,000,000
未払金17,011,000,000
未払法人税等3,181,000,000
未払費用6,105,000,000
賞与引当金681,000,000
繰延税金負債45,252,000,000
資本剰余金380,149,000,000
利益剰余金138,780,000,000
株主資本706,838,000,000