財務諸表
CoverPage
| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-24 |
| 英訳名、表紙 | Skymark Airlines Inc. |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長執行役員 本橋 学 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 東京都大田区羽田空港三丁目5番10号 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03(5708)8280(代表) |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | Japan GAAP |
| 連結決算の有無、DEI | false |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2【沿革】 年月沿革1996年11月東京都新宿区に、スカイマークエアラインズ株式会社を資本金1億5,000万円をもって設立1998年2月運輸省へ定期航空運送事業免許を申請1998年5月東京都港区に本社移転1998年7月定期航空運送事業免許取得1998年9月9月19日、羽田-福岡線第1便就航2000年5月東京証券取引所マザーズに上場2000年7月世界貿易センタービル(東京都港区)へ本社移転2002年7月国際航空運送事業許可証取得2002年8月羽田-ソウル間国際チャーター便就航2004年10月浜松町スクエア(東京都港区)へ本社移転2004年11月11月1日、ゼロ株式会社と合併2005年3月3月1日、資本金を21億6,315万円に減少 普通株式1株を200株に株式分割、単元株制度の導入により1単元の株式数を100株に変更 決算期変更(10月期より3月期へ変更)2006年10月10月1日、スカイマーク株式会社に商号変更2008年12月本社事務所を羽田空港整備場地区に設置し移転2009年6月本店所在地を東京都大田区へ移転2009年10月使用機材をボーイング737-800型に統一2010年11月エアバス社とA380型機導入に関する基本合意書を締結2011年2月エアバス社とA380型機の購入契約を締結2011年6月公募および第三者割当増資により資本金が141億円に増加2012年6月本社事務所を羽田空港新整備場地区へ移転2013年11月東京証券取引所市場第一部へ市場変更2015年1月東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立て2015年3月東京証券取引所第一部上場廃止2015年9月再生計画認可決定が確定 資本金の全額減資、180億円の再生増資を実施2016年3月民事再生手続終結2016年11月本社を東京都大田区羽田空港三丁目5番10号に移転2019年11月成田-サイパン線国際定期便就航2020年2月普通株式1株を25株に分割2020年3月成田-サイパン線の運航を休止2020年12月資本金を1億円に減少2021年9月増資(20億25万円)と同時に減資を実施2022年12月東京証券取引所グロース市場に上場 |
| 事業の内容 | 3【事業の内容】 当社は、長らく大手数社の寡占により運賃が高止まり状態にあった航空業界に競争原理を起こすべく設立された航空会社であります。 当社は設立以来、安全運航を使命とし、社会に役立つ存在となるべくお客様に適正な運賃を提供することを理念としております。 なお、当社は、航空事業の単一セグメントであり、セグメント情報の記載を省略しております。 (1)事業の概要 当社の航空事業の概要は次のとおりであります。 事業概要(2026年3月31日現在)航空事業旅客運送事業定期航空運送事業羽田―新千歳線(1日9往復) 羽田―神戸線(1日6往復) 羽田―福岡線(1日12往復) 羽田―鹿児島線(1日4往復) 羽田―那覇線(1日6往復) 羽田―宮古(下地島)路線(1日1往復) 茨城―新千歳線(1日2往復) 茨城―福岡線(1日2往復) 茨城―那覇線(1日1往復) 中部―新千歳線(1日3往復) 中部―鹿児島線(1日2往復) 中部―那覇線(1日3往復) 神戸―新千歳線(1日4往復) 神戸―仙台線(1日2往復) 神戸―茨城線(1日3往復) 神戸―長崎線(1日3往復) 神戸―鹿児島線(1日3往復) 神戸―那覇線(1日3.5往復) 神戸―宮古(下地島)路線(1日1往復) 福岡―新千歳線(1日1往復) 福岡―那覇線(1日3往復) 鹿児島―奄美線(1日2往復) 那覇―宮古(下地島)路線(1日2往復) 不定期航空運送事業国内外への不定期旅客(チャーター)便を運航しております。 附帯事業旅客運送附帯業務旅客運送において予約のキャンセル及び変更サービス、手荷物受託サービス及びペット受託サービス等を提供しております。 広告宣伝業務当社が運航する航空機にて提供している機内誌、機内サービス等を活用し、広告枠の販売を行っております。 訓練設備等賃貸業務他の航空会社に対し、模擬操縦訓練装置(シミュレーター)及び航空機地上作業車両等の貸し出しを行っております。 商品販売業務当社が運航する航空機の機内にて当社のグッズ等を販売しております。 (2)事業の特徴 当社は1996年11月に設立され、定期航空運送事業の路線免許(当時)取得を経て、1998年9月19日にボーイング767-300型機1機で羽田=福岡線(3往復/日)に就航しました。 航空運送事業における規制緩和政策を受け、大手航空会社(当時3社)に対し半額運賃を武器に、適正な航空輸送サービスの提供を理念に新規航空会社として参入いたしました。 当社の参入によって新たに航空運送事業での競争状態の創出に貢献し、効率的な航空機への転換、運航路線の拡充に努め、世界有数の市場規模を誇り、寡占的な構造を持つ日本の国内航空市場において、国内航空会社の第三極として航空運送事業での足場を固めました。 現在は、北は北海道から南は沖縄県・宮古(下地島)まで、12空港・23路線・1日当たり158便の運航(2026年夏ダイヤ、2026年3月31日時点)をボーイング737-800型機にて行っております。 当社は、世界的にも利用旅客数の多い空港の一つであり、首都圏からのアクセスもよい東京国際空港(羽田空港)を主要拠点としております。 羽田空港を拠点とする路線は、旅客単価が高く、収益性に優れているため、当社は、これらの路線に戦略的に集中して運航することとしており、2025年度の当社の旅客収入、旅客数及び運航便数における羽田空港国内路線の占める割合は、それぞれ、約56%、約52%及び約49%となっております。 また、これまで当社は保有・運用コストが低く抑えられる小型機(ボーイング737-800型機)の単一機材で運航してまいりましたが、2026年5月からはその後継機種であるボーイング737-8型機の運航を開始いたしました。 このボーイング737-8型機は、従来のボーイング737-800型機と比較して1座席当たりの燃料消費量を約15%削減することができる省燃費機材です。 さらに、運航乗務員や整備士の資格、航空機部品の多くがボーイング737-800型機と共通化されており、単一機材運用のメリットを維持しながら高い省燃費効果を享受できるという特徴を持っています。 当社は、こうした機材の更新を進めながら、2025年4月に再定義したMVV(Mission・Vision・Value)に基づき、大手航空会社、LCC(格安航空会社)各社との運賃競争での価格優位性を確保しながら、心のこもった快適な航空サービスを、利用者に対し身近な価格で継続的に提供しております。 また、運航品質の向上(高い定時運航率、低い欠航率)、顧客満足度の向上、地域共生の強化は、営業活動を行う上での認知度向上に役立っており、低運賃に加え、飲み物の無料提供、一定重量までの手荷物無料受託、受託手荷物の迅速な返却等、様々な付加価値を提供することで旅客の支払総額における優位性を確保しております。 当社の旅客構成は、伝統的にレジャーやVFR(知人・家族訪問)などの非ビジネス目的の割合が高いことが特徴です。 昨今では、円安に伴う国内旅行への需要シフトや、インバウンド(訪日外国人旅客)の増加などが追い風となり、旅行需要のさらなる押し上げが見られます。 加えて、出張旅費を抑えたい企業ニーズの取り込みに向けて、大手旅行会社のBTM(ビジネストラベルマネジメントシステム)との接続を開始しました。 当社は、2015年の民事再生手続以降、ガバナンスの強化、機材の統一、運用コスト削減、路線の選別等の改革を実施し、柔軟な運航便数調整による変動費抑制や、機材コストや委託費を中心とした固定費削減の施策を実施するなど、コスト削減に取り組んで参りました。 今後とも当社は適正な運賃水準を確保しながら、安定した高い運航品質の維持及びお客様へ温かく誠実なサービスを提供することで顧客満足度を高め、高い座席利用率を安定的に維持することで収益の安定確保を図って参ります。 事業の系統図は次のとおりであります。 |
| 関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 その他の関係会社は次のとおりであります。 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容鈴与ホールディングス株式会社(注)静岡市清水区10物流事業6.2[19.0]空港関連業務の委託。 役員の兼任あり。 (注)議決権の所有割合の[ ]内は、緊密な者又は同意している者の所有割合で外数となっております。 |
| 従業員の状況 | (2)【従業員の状況】 ① 提出会社の状況 2026年3月31日現在 従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)地上社員1,83938.410.15,1051.2運航乗務員30440.78.616,6221.0客室乗務員59528.75.83,3222.7合計又は平均2,73836.59.05,9322.7 (注)1.従業員数は就業人員です。 2.従業員数は、当社から他社への出向社員を除きます。 3.運航乗務員は、人材会社からの受入出向運航乗務員を含みます。 4.運航乗務員及び客室乗務員には、訓練生を除いた従業員数を記載しております。 5.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 なお、人材会社からの受入出向運航乗務員は除いて算出しております。 6.当社は、航空事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載を省略しております。 ② 労働組合の状況 当社の労働組合の状況は以下のとおりです。 現在、労使関係について特記すべき事項はありません。 ・乗員組合:2023年3月に運航乗務員により結成されました。 ・SKYMARK WORKERS UNION:2025年3月に運航乗務員以外の社員により結成されました。 ③ 多様性に関する指標 当社が公表している多様性に関する指標は次のとおりです。 なお、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合は当事業年度末時点、その他の指標は当事業年度における実績を記載しております。 集計対象には当社から他社への出向者を除いています。 また、賃金の基準は職種によって異なりますが、性別に関係なく同一です。 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業等取得率(%) (注)2労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1,3全労働者正規雇用労働者有期雇用労働者23.7109.148.247.945.5(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 3.当社における運航乗務員(正規雇用)の男女の賃金の差異は55.9%、その他の職種(正規雇用)は63.0%です。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「社会的使命」、「将来に目指す姿」、「価値観・行動指針」を全役職員で共有すべく、スカイマークMVV(Mission・Vision・Value)を掲げております。 Mission(ミッション) 安全を全ての基礎とし、安心かつ高品質で、シンプルでありながら心のこもった快適な航空サービスを、身近な価格で提供する Vision(ビジョン) なくてはならない愛される翼として成長し続け、誰もが気軽に移動できる未来を創造する Value(バリュー)[価値観]1.スカイマークらしさ 他にはない価値の源泉である「独自性」、「ユニークさ」、「唯一無二」を大事にします2.航空のプロフェッショナルとしての誇り プロフェッショナル集団として成長し、その成果を未来への投資や社員、ステークホルダー、社会への還元に繋げ、さらなる成長に向けた好循環を作り出します3.挑戦・変化するマインド 新たな挑戦や変化を恐れずに楽しみます4.人の尊重 サービス提供者である社員、そして事業にかかわる全ての人を尊重します [行動指針]1.私たちは、お客様や地域への優れた価値提供のために最善を尽くします2.私たちは、互いを尊重し、部門を越えて共創・協働します3.私は、主体性をもって価値ある正しい仕事をします (2)経営戦略及び目標とする経営指標等 当社は、安定した需要が見込まれる羽田空港発着路線を中心に、高水準の運航品質と心のこもったサービスを身近な価格で提供し、収益の安定的な確保を図ってまいります。 コスト面においては、ボーイング737シリーズによる機材の単一化と高効率な多頻度運航を維持するとともに、継続的なコスト削減を進めることで、国内線における収益性の安定確保に注力しております。 機材戦略に関しましては、これまで運航してきたボーイング737-800型機の後継機として、2026年5月よりボーイング737-8型機の運航を開始いたしました。 さらに2027年には、これら2機種よりも座席数の多いボーイング737-10型機を収益性の高い羽田空港国内路線に導入し、さらなる収益性の向上に努めてまいります。 これら燃料効率に優れた新型機の導入により、燃料費をはじめとする運航コストのいっそうの削減を見込んでおります。 路線戦略については、2025年に実施された福岡空港および神戸空港の発着枠拡大、ならびに2029年に予定されている羽田空港の発着枠再配分を好機と捉え、運航便数の増加を通じて有償旅客数の拡大へ繋げてまいります。 同時に、運用時間が拡大された茨城空港をはじめ、神戸空港や下地島空港(宮古島市)など、当社のシェアが高い拠点においても就航地域と協働して需要を喚起し、さらなる収益性の向上を図ってまいります。 また、運航路線や運航ダイヤの最適化による利便性の向上、高い定時性の確保、そして心に残る温かいサービスを提供し続けることで、お客様にとって価値のある「Value for Money(VFM)トップの航空会社」であり続けられるよう取り組んでまいります。 運航品質面では、これまでも業界トップクラスの定時運航率や顧客満足度を維持してまいりました。 今後も安全運航の堅持を大前提に、お客様の利便性向上を追求して他社との差別化を図るとともに、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進によるマーケティング強化も加え、顧客体験のさらなる向上に努めてまいります。 (中期経営目標) 当社は中期経営目標において2030年度の業績目標を下記の通り定めております。 上記の基本戦略を着実に実行し、変化する競争環境下でも安定的に利益を確保できるよう努めてまいります。 2030年度目標事業収益 :1,690億円以上営業利益 :140億円程度自己資本比率 :40%程度(新リース会計基準は未考慮)機動的にさらなる株主還元を目指す。 (3)経営環境 円安の長期化や構造的なインフレは、国内航空業界に大幅なコスト高騰をもたらしております。 加えて、昨今の中東情勢は原油価格の先行き不透明感を一段と高めており、航空機燃料コストのさらなる上昇リスクとして注視が必要な状況です。 また当社においては、主要拠点である羽田空港発着路線をはじめ、多くの路線において大手航空会社やLCC(格安航空会社)と競合しているほか、一部の路線では新幹線や高速バスをはじめとする地上交通機関とも競合しております。 今後、これら競合他社の運賃戦略等により競争が一段と激化した場合には、当社の財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 こうした状況を受け当社では、原油相場に連動する航空機燃料価格の動向や、為替相場の変動に伴う外貨建取引(航空機リース料等)のコスト増減は、当社の経営環境に多大な影響を与える最重要のリスク要因として、今後も動向を注視してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①新機材の導入 当社は当事業年度末現在運航中のボーイング737-800型機の後継機としてボーイング737-8型機及びボーイング737-10型機の導入を予定しております。 これらの新機材は現行機と比較してボーイング737-8型において15%程度、ボーイング737-10型では19%程度燃料使用量を削減でき、二酸化炭素排出量の軽減も期待できる省燃費機材です。 ボーイング737-8型機については2026年度第1四半期より導入を開始する計画であり、導入に向けた準備を進めております。 当社としては、これらの省燃費新機材を導入することは重要な施策のひとつと考えており、2027年度からはボーイング737-8型機に加え、長胴型であり提供座席数を現行機の177席から207席まで拡大することができるボーイング737-10型機を収益性の高い羽田空港国内路線に導入することで、更なる収益性の向上に努めて参ります。 新機材の導入戦略を着実に実行することで、現在の29機体制から、2026年度以降は段階的に機材を増やし、33機体制へと事業規模拡大を目指してまいります。 ②発着枠の拡大 羽田空港国内路線の拡大にあたり、2028年に予定されている羽田空港国内路線発着枠の配分見直しにおける増枠の達成が重要と考えております。 前回2020年の配分見直しにおいては評価項目として以下が設けられておりました。 ・運賃水準の低廉化の努力・安全の確保・全国的なネットワークの形成・航空会社の効率的な経営の促進・発着枠の効率的な使用・行政処分の有無 当社は2020年の羽田空港国内路線発着枠の配分見直しにおいて、本邦航空会社で唯一羽田空港国内路線発着枠の増枠を達成しており、今後も当社の「身近な価格で、高い運航品質とシンプルで心のこもったサービスを提供する」ビジネスモデルを維持・強化し、増枠に必要な評価を得られるように継続して努めてまいります。 ③財務上の課題 当社は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う旅客需要の減少により、業績に大きな影響を受けました。 ポストコロナにおいて旅客需要は概ねコロナ禍以前の状態に回復しておりますが、当社としましては再び同様の事例が発生した場合等に備えた財務基盤の拡充は重要な課題であると考えております。 具体的には、各種収益向上施策により創出したキャッシュ・フローを元に安全維持のための更新投資、新機材導入などの成長投資を行ったうえで、有利子負債の返済や手元流動性の確保を通じて財務基盤を強化し、自己資本比率を40%程度まで引き上げてまいります。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)サステナビリティ全般①ガバナンス 当社では、サステナビリティに関する方針を取締役会で審議・決定しています。 取締役会で決定された方針を受け、サステナビリティ委員会で議論を行い、取組と目標を決定しています。 サステナビリティ委員会は、代表取締役専務執行役員が委員長を務め、業務執行取締役や執行役員から構成される組織で、サステナビリティ課題全般の重要方針や施策などについての議論を行っています。 各部門で実施される施策の進捗状況は、サステナビリティ委員会へ年2回報告します。 さらにその都度取締役会へも報告することで、適切に監督を行う体制としています。 ②戦略 当社は、『「空」を通じて、社会をより良く。 』をコンセプトに『あらゆる人々に、安全で安心かつ高品質な航空サービスを、身近な価格で提供する」ことを通じて、社会の持続的な発展に貢献する』ことを、サステナビリティ基本方針としています。 この基本方針に則って事業活動を継続していくために、重要な要素として、「事業の基盤」と「重要課題」を特定しました。 「事業の基盤」は、当社にとって最も重要であり、普遍的に取り組むべきものです。 「安全と品質」及び「ガバナンス」を事業の基盤として位置づけました。 これら2つの要素は当社が事業を継続する上で欠かすことができません。 最優先で取り組みます。 「重要課題」は、事業を通じた社会の発展への貢献と、社会・環境の持続可能性の向上を両立するために、当社が特に力を入れて取り組むべきものです。 私たちの事業は、社会や環境のシステムの上に成り立っています。 将来にわたって事業を継続していくためには、当社の持続可能性のみならず、社会や環境の持続可能性の向上も同時に追求していくことが必須と考えています。 特定した3つの重要課題を事業計画に組み込み、その解決に取り組みます。 ・環境 航空運送事業を行う中でGHG(温室効果ガス)の排出が避けられない当社にとって、気候変動への対策は最も重要な課題の一つです。 GHG排出量の少ない航空機やSAF(持続可能な航空燃料)の導入をはじめとした取組を推進し、環境負荷の低減と社会価値の創出を両立します。 ・人 共生社会の実現のため、公共交通インフラである当社が果たすべき役割は大きいと認識しています。 あらゆる人が気軽に利用しやすい航空サービスを提供することで、誰一人取り残さない社会の実現に貢献します。 また、人材は当社の価値創出の源です。 社員が成長しながら生き生きと活躍することのできる環境づくりに努めます。 ・地域 当社の事業は就航地域と密接に関わり合っており、就航地域の発展無くして当社の発展はあり得ません。 路線ネットワークの維持・拡大による人流・物流の拡大と就航地の魅力発信を通じて、就航地の発展に貢献します。 各重要課題に対応する重点テーマ及び取組と目標は以下の通りです。 2025年度の主な取組<環境>・省燃費機材(ボーイング737-8)の導入準備(2026年4月に初号機を受領)・省燃費運航の促進(運航支援ツールの活用)<人>・障がいを持つ当社社員の業務領域の拡大(機内の窓拭き業務等)・全社員向け障がい者教育(インクルーシブ教育)の実施<地域>・茨城県と包括連携協定を締結・チャイルド・ケモ チャリティウォークへの参加 ③リスク管理 当社では、事業環境を取り巻く様々なリスク要因を認識し、対処することを目的として、リスク管理委員会を中心としたリスク管理体制を構築しています。 リスク管理委員会は、原則として年4回開催され、全リスク項目の中から、会社が管理すべき「優先リスク」を特定しています。 さらに、リスク管理委員会は各施策のPDCAサイクルを回す役割も担っており、担当部門を明確にした上で、対策の策定、その進捗、効果、達成状況の確認、評価を行っています。 また、これらのリスク管理の実施状況は取締役会へ報告することで、適切に監督を行うこととしています。 (2)気候変動への対応①ガバナンス 当社では、気候変動への対策に関する方針を取締役会で審議・決定しています。 取締役会で決定された方針を受け、サステナビリティ委員会で議論を行い、取組と目標を決定しています。 各部門で実施される施策の進捗状況は、サステナビリティ委員会へ年2回報告します。 さらにその都度取締役会へも報告することで、適切に監督を行う体制としています。 ②戦略 気候変動が深刻化すると、GHGの排出量が多い航空機に対しては、規制や課税が課されたり、利用者が減少する可能性が想定されることから、気候変動への対策は当社の最も重要な課題の一つとなっています。 そのため当社では、TCFD提言で示された各リスク・機会の項目を参考に、気候変動問題が当社事業に及ぼすリスク・機会に関して、以下のステップで検討いたしました。 また、1.5℃~2℃シナリオ及び4℃シナリオを用いて、政策や市場動向の移行(移行リスク・機会)や、災害などによる物理的変化(物理リスク・機会)に関するシナリオ分析を実施しました。 ③リスク管理・気候関連リスクを識別・評価するプロセス 当社では、リスク管理委員会において全リスク項目の中から、会社が管理すべき「優先リスク」を特定しています。 リスク管理委員会による評価の結果、“気候関連リスク”を「優先リスク」として位置づけ、サステナビリティ委員会を中心としたPDCAサイクルの中で対策を策定し、取組を推進しています。 ・気候関連リスクを管理するプロセス リスク管理委員会による評価により「優先リスク」と位置付けられた“気候関連リスク”に関する方針は、取締役会で審議・決定され、目標や取組などの具体的な内容はサステナビリティ委員会で検討されます。 サステナビリティ委員会は各施策のPDCAサイクルを回す役割も担っており、各部門から原則年2回施策の進捗状況の報告を受け、その内容を確認するとともに、取締役会への報告を行っています。 ・気候関連リスクの全社的リスク管理への統合プロセス サステナビリティ委員会での検討内容や報告事項は、その都度、取締役会にも報告されます。 取締役会では、サステナビリティ委員会の報告内容を必要に応じてリスク管理委員会に提供することで、気候変動に係るリスクを含むサステナビリティ全般のリスクを、組織全体のリスク管理に統合させています。 ④指標と目標 当社では、気候関連のリスクと機会を評価・管理する指標として、GHG排出量を算定しています。 またGHGの削減目標については、2050年のカーボンニュートラル達成を念頭に、2030年のGHG排出量を設定するなど、より具体的な目標を設定しています。 排出量削減に向けた取組として、2026年5月に燃費効率に優れたボーイング737-8型機1機を導入いたしました。 今後も環境負荷の低減と社会価値の創出の両立へ向けて、省燃費機材への更新等の取組を実施してまいります。 (3)人的資本①ガバナンス 当社では、人的資本課題への対応を含むサステナビリティに関する方針を取締役会で審議・決定しています。 取締役会で決定された方針を受け、サステナビリティ委員会で議論を行い、取組と目標を決定しています。 サステナビリティ委員会は、代表取締役専務執行役員が委員長を務め、業務執行取締役や執行役員から構成される組織です。 人的資本課題を含むサステナビリティ課題全般について、重要方針や施策などについての議論を行っています。 各部門で実施される施策の進捗状況は、サステナビリティ委員会へ年2回報告します。 さらにその都度取締役会へも報告することで、適切に監督を行う体制としています。 ②戦略 当社は、「安全を全ての基盤とし、安心かつ高品質で、シンプルでありながら心のこもった快適な航空サービスを、身近な価格で提供する」という企業ミッションを実現するために、価値創出の源である社員が会社の最も大切な財産であると考えています。 また航空運送事業は労働集約型産業であり、とりわけ当社はグランドハンドリングをはじめとする航空機の運航に関わる全ての職種を自社内に保有しており、同業他社と比較しても特徴的な体制を構築しています。 国内の労働環境が変化し、人材獲得の難易度が高まる中、各領域を担う多様な人材の確保および育成は、当社の持続的な成長と生産性向上の実現に不可欠です。 2026年度~2030年度の中期経営目標においては、サステナビリティの重要課題の一つとして「人」を掲げ、5つの重点施策の一つとして「DE&I推進」と「社員の活躍」を定めました。 多様な人材が、自律的な学びと成長を続け、高いエンゲージメントをもって活躍できる環境づくりに向けて、以下の取組を推進しています。 〈DE&I推進〉・人材の獲得と成長環境の提供: 事業の推進と持続的な成長を実現するため、「成長」と「変革」を志向し、自律的に価値を創造できる人材の育成に取り組んでいます。 多様性を尊重するDE&I推進の観点から、国籍、性別、学歴、経験、出身地に関わらず、広く人材を獲得し、その能力を最大限に活かせる人材育成や組織づくりを推進いたします。 入社後は、業務に直結する専門スキルや技術の教育訓練により、現業部門については安全性・運航品質・ホスピタリティの向上、間接部門については事業運営の基礎となる課題分析・企画提案・業務デザイン等のスキルアップを軸とした人材育成を行うとともに、階層別研修・手挙げ式研修・選抜型研修をはじめとする多様な研修プログラムを用意することで、社員一人ひとりの自律的な学びと成長を支援し、組織全体の成長を牽引してまいります。 また当社の人材育成は、MBO(目標管理制度)および1on1を活用した実践的なOJTを全社共通の基盤と位置付けております。 この基盤のもと、現場の最前線を担う現業部門から企画・戦略を担う間接部門に至るまで、多種多様な職種に求められる専門スキルに応じた柔軟な教育プログラムを展開し、社員の成長を後押ししています。 ・働きがいのある職場環境づくりとエンゲージメントの向上: 多様な人材が属性にかかわらず活躍できる組織基盤の構築に向けて、働き方の多様化や仕事と生活の調和を促進し、高いエンゲージメントを生み出す職場づくりに取り組んでおります。 早朝・深夜を含むシフト勤務が多い特性を踏まえ、法定基準を上回る育児支援制度(看護等休暇など)を設ける等、独自の支援体制を構築しています。 さらに、エンゲージメント向上を経営の重要課題と捉え、2023年度より全社調査を実施しております。 2025年度においては、表彰制度の改定や人材育成体系の構築、経営層と現場の直接対話、家族参加型イベント(ファミリーデー)の複数拠点での開催など、風通しの良い組織風土づくりに取り組み、エンゲージメントスコアの着実な向上を実現しています。 引き続き、持続的な企業価値向上を見据え、全社員が高い意欲をもって活躍できる職場環境の追求に努めてまいります。 〈社員の活躍〉・新人事制度の構築と運用: 社員の自律的なキャリア形成や、適材適所の配置・任用による活躍を推進するため、新たな人事制度の構築と運用を進めています。 社内人材の流動化と適材適所の配置を狙いとして2024年度に導入した「キャリアチャレンジ制度」を2025年度も継続運用し、年2回の実施を通じて14名の社員が希望部署における新たなキャリアステップを踏み出す成果に繋がりました。 また、2025年度からの新たな取組みとして、大きく次の3施策を導入しました。 これらの施策を通じ、社員のキャリアプランの実現や効果的な人材配置を一層推進してまいります。 - 「コース別人材マネジメント」により、会社が各社員に期待する専門性の軸を「コース」として可視化し、個々の社員の成長・活躍を後押しします。 - 「マネジメント職チャレンジ制度」を通じ、マネジメント職(管理職)への昇格要件やプロセスを明確化するとともに、管理職層の強化や、次期管理職候補者の養成を推進します。 - 「人材カルテ」として、すべての社員が自身のキャリア志向等を会社に申告できる仕組みを構築し、的確なキャリア支援や人材配置に活用します。 ・人材育成体系の拡充と次世代リーダーの育成: 2025年度は、中堅社員への継続的な能力開発支援を強化するとともに、航空政策や業界独自の課題への理解と現場の視野を広げ、各部門の中核を担う人材を育成する「航空政策アカデミー」を新設しました。 さらに、次世代リーダー層を対象とした「異業種交流研修(他社2社と共同実施)」を初めて導入するなど、多様な成長機会を拡充しております。 2026年度以降は、人材育成体系を基盤とし、執行役員および部長層をはじめとする経営幹部の後継者育成を目的としたサクセッションプランの策定にも取り組んでまいります。 ③リスク管理 当社では、リスク管理委員会において全リスク項目の中から、会社が管理すべき「優先リスク」を特定しています。 リスク管理委員会による評価の結果、“人事戦略リスク”を「優先リスク」として位置づけ、サステナビリティ委員会を中心としたPDCAサイクルの中で対策を策定し、取組を推進しています。 「優先リスク」と位置づけられた“人事戦略リスク”に関する方針は、取締役会で審議・決定され、目標や取組などの具体的な内容はサステナビリティ委員会で検討されます。 サステナビリティ委員会は各施策のPDCAサイクルを回す役割も担っており、各部門から原則年2回施策の進捗状況の報告を受け、その内容を確認するとともに、取締役会への報告を行っています。 サステナビリティ委員会での検討内容や報告事項は、その都度、取締役会にも報告されます。 取締役会では、サステナビリティ委員会の報告内容を必要に応じてリスク管理委員会に提供することで、人事戦略に係るリスクを含むサステナビリティ全般のリスクを、組織全体のリスク管理に統合させています。 ④指標と目標 当社では、社員が働きやすい環境、活躍できる環境に関する指標として、次のデータを用いております。 各指標の目標と実績は以下のとおりです。 指標目標当事業年度実績男性労働者の育児休業取得率2028年3月までに100%109.1%(前年同期比+6.5ポイント)管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合-23.7%(前年同期比+4.7ポイント) なお、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合については、2026年3月までの目標値を20%としておりました。 当期においてこの目標を達成したことから、2026年度以降については改めて目標設定を行う予定です。 |
| 戦略 | ②戦略 当社は、『「空」を通じて、社会をより良く。 』をコンセプトに『あらゆる人々に、安全で安心かつ高品質な航空サービスを、身近な価格で提供する」ことを通じて、社会の持続的な発展に貢献する』ことを、サステナビリティ基本方針としています。 この基本方針に則って事業活動を継続していくために、重要な要素として、「事業の基盤」と「重要課題」を特定しました。 「事業の基盤」は、当社にとって最も重要であり、普遍的に取り組むべきものです。 「安全と品質」及び「ガバナンス」を事業の基盤として位置づけました。 これら2つの要素は当社が事業を継続する上で欠かすことができません。 最優先で取り組みます。 「重要課題」は、事業を通じた社会の発展への貢献と、社会・環境の持続可能性の向上を両立するために、当社が特に力を入れて取り組むべきものです。 私たちの事業は、社会や環境のシステムの上に成り立っています。 将来にわたって事業を継続していくためには、当社の持続可能性のみならず、社会や環境の持続可能性の向上も同時に追求していくことが必須と考えています。 特定した3つの重要課題を事業計画に組み込み、その解決に取り組みます。 ・環境 航空運送事業を行う中でGHG(温室効果ガス)の排出が避けられない当社にとって、気候変動への対策は最も重要な課題の一つです。 GHG排出量の少ない航空機やSAF(持続可能な航空燃料)の導入をはじめとした取組を推進し、環境負荷の低減と社会価値の創出を両立します。 ・人 共生社会の実現のため、公共交通インフラである当社が果たすべき役割は大きいと認識しています。 あらゆる人が気軽に利用しやすい航空サービスを提供することで、誰一人取り残さない社会の実現に貢献します。 また、人材は当社の価値創出の源です。 社員が成長しながら生き生きと活躍することのできる環境づくりに努めます。 ・地域 当社の事業は就航地域と密接に関わり合っており、就航地域の発展無くして当社の発展はあり得ません。 路線ネットワークの維持・拡大による人流・物流の拡大と就航地の魅力発信を通じて、就航地の発展に貢献します。 各重要課題に対応する重点テーマ及び取組と目標は以下の通りです。 2025年度の主な取組<環境>・省燃費機材(ボーイング737-8)の導入準備(2026年4月に初号機を受領)・省燃費運航の促進(運航支援ツールの活用)<人>・障がいを持つ当社社員の業務領域の拡大(機内の窓拭き業務等)・全社員向け障がい者教育(インクルーシブ教育)の実施<地域>・茨城県と包括連携協定を締結・チャイルド・ケモ チャリティウォークへの参加 |
| 指標及び目標 | ④指標と目標 当社では、社員が働きやすい環境、活躍できる環境に関する指標として、次のデータを用いております。 各指標の目標と実績は以下のとおりです。 指標目標当事業年度実績男性労働者の育児休業取得率2028年3月までに100%109.1%(前年同期比+6.5ポイント)管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合-23.7%(前年同期比+4.7ポイント) なお、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合については、2026年3月までの目標値を20%としておりました。 当期においてこの目標を達成したことから、2026年度以降については改めて目標設定を行う予定です。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | 当社は、「安全を全ての基盤とし、安心かつ高品質で、シンプルでありながら心のこもった快適な航空サービスを、身近な価格で提供する」という企業ミッションを実現するために、価値創出の源である社員が会社の最も大切な財産であると考えています。 また航空運送事業は労働集約型産業であり、とりわけ当社はグランドハンドリングをはじめとする航空機の運航に関わる全ての職種を自社内に保有しており、同業他社と比較しても特徴的な体制を構築しています。 国内の労働環境が変化し、人材獲得の難易度が高まる中、各領域を担う多様な人材の確保および育成は、当社の持続的な成長と生産性向上の実現に不可欠です。 2026年度~2030年度の中期経営目標においては、サステナビリティの重要課題の一つとして「人」を掲げ、5つの重点施策の一つとして「DE&I推進」と「社員の活躍」を定めました。 多様な人材が、自律的な学びと成長を続け、高いエンゲージメントをもって活躍できる環境づくりに向けて、以下の取組を推進しています。 〈DE&I推進〉・人材の獲得と成長環境の提供: 事業の推進と持続的な成長を実現するため、「成長」と「変革」を志向し、自律的に価値を創造できる人材の育成に取り組んでいます。 多様性を尊重するDE&I推進の観点から、国籍、性別、学歴、経験、出身地に関わらず、広く人材を獲得し、その能力を最大限に活かせる人材育成や組織づくりを推進いたします。 入社後は、業務に直結する専門スキルや技術の教育訓練により、現業部門については安全性・運航品質・ホスピタリティの向上、間接部門については事業運営の基礎となる課題分析・企画提案・業務デザイン等のスキルアップを軸とした人材育成を行うとともに、階層別研修・手挙げ式研修・選抜型研修をはじめとする多様な研修プログラムを用意することで、社員一人ひとりの自律的な学びと成長を支援し、組織全体の成長を牽引してまいります。 また当社の人材育成は、MBO(目標管理制度)および1on1を活用した実践的なOJTを全社共通の基盤と位置付けております。 この基盤のもと、現場の最前線を担う現業部門から企画・戦略を担う間接部門に至るまで、多種多様な職種に求められる専門スキルに応じた柔軟な教育プログラムを展開し、社員の成長を後押ししています。 ・働きがいのある職場環境づくりとエンゲージメントの向上: 多様な人材が属性にかかわらず活躍できる組織基盤の構築に向けて、働き方の多様化や仕事と生活の調和を促進し、高いエンゲージメントを生み出す職場づくりに取り組んでおります。 早朝・深夜を含むシフト勤務が多い特性を踏まえ、法定基準を上回る育児支援制度(看護等休暇など)を設ける等、独自の支援体制を構築しています。 さらに、エンゲージメント向上を経営の重要課題と捉え、2023年度より全社調査を実施しております。 2025年度においては、表彰制度の改定や人材育成体系の構築、経営層と現場の直接対話、家族参加型イベント(ファミリーデー)の複数拠点での開催など、風通しの良い組織風土づくりに取り組み、エンゲージメントスコアの着実な向上を実現しています。 引き続き、持続的な企業価値向上を見据え、全社員が高い意欲をもって活躍できる職場環境の追求に努めてまいります。 〈社員の活躍〉・新人事制度の構築と運用: 社員の自律的なキャリア形成や、適材適所の配置・任用による活躍を推進するため、新たな人事制度の構築と運用を進めています。 社内人材の流動化と適材適所の配置を狙いとして2024年度に導入した「キャリアチャレンジ制度」を2025年度も継続運用し、年2回の実施を通じて14名の社員が希望部署における新たなキャリアステップを踏み出す成果に繋がりました。 また、2025年度からの新たな取組みとして、大きく次の3施策を導入しました。 これらの施策を通じ、社員のキャリアプランの実現や効果的な人材配置を一層推進してまいります。 - 「コース別人材マネジメント」により、会社が各社員に期待する専門性の軸を「コース」として可視化し、個々の社員の成長・活躍を後押しします。 - 「マネジメント職チャレンジ制度」を通じ、マネジメント職(管理職)への昇格要件やプロセスを明確化するとともに、管理職層の強化や、次期管理職候補者の養成を推進します。 - 「人材カルテ」として、すべての社員が自身のキャリア志向等を会社に申告できる仕組みを構築し、的確なキャリア支援や人材配置に活用します。 ・人材育成体系の拡充と次世代リーダーの育成: 2025年度は、中堅社員への継続的な能力開発支援を強化するとともに、航空政策や業界独自の課題への理解と現場の視野を広げ、各部門の中核を担う人材を育成する「航空政策アカデミー」を新設しました。 さらに、次世代リーダー層を対象とした「異業種交流研修(他社2社と共同実施)」を初めて導入するなど、多様な成長機会を拡充しております。 2026年度以降は、人材育成体系を基盤とし、執行役員および部長層をはじめとする経営幹部の後継者育成を目的としたサクセッションプランの策定にも取り組んでまいります。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | 当社では、社員が働きやすい環境、活躍できる環境に関する指標として、次のデータを用いております。 各指標の目標と実績は以下のとおりです。 指標目標当事業年度実績男性労働者の育児休業取得率2028年3月までに100%109.1%(前年同期比+6.5ポイント)管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合-23.7%(前年同期比+4.7ポイント) なお、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合については、2026年3月までの目標値を20%としておりました。 当期においてこの目標を達成したことから、2026年度以降については改めて目標設定を行う予定です。 |
| 事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)安全①航空機事故について 当社は安全を全ての基盤とし、高品質な航空サービスを提供するべく、高い定時運航率・顧客満足を維持しています。 当社の運航便において航空機事故または重大インシデントが発生した場合、人的・物的損害の発生に加え、社会的評価の著しい低下や損害賠償請求、行政処分による運航停止等により、当社の業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります 。 特に人的損害が生じた場合には、社会的な信用・信頼を根本から揺るがす可能性があります 。 また、発生した損害が加入している航空保険の填補範囲を超えるリスクや、他社における事故であっても、業界全体の信頼低下により航空需要が減退し、当社の業績に波及するリスクも内在しています。 ②人材の確保について 当社における人材の中でも、操縦士、運航管理者、整備士等の航空法に基づく国家資格を有する専門人材について、雇用環境の変化により必要数を確保できない場合、路線の維持や事業拡大に制約を受ける可能性があります。 また、自社養成には長期の教育期間を要するため機動的な増員が困難であるほか、ストライキ等の労働争議が発生した場合には、運航に支障をきたし業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③災害等について 当社の全ての運航管理は羽田空港で行われており、また、国内路線の多くは羽田空港、新千歳空港、神戸空港、福岡空港、那覇空港等の国内主要空港を利用しております。 このため、当該地域において地震、洪水、台風、大雪等の大規模な自然災害や火災、またはこれらに起因する労働争議や施設障害が発生した場合、運航管理機能の停止や空港施設の損壊により、発着便の欠航や運航ダイヤの大幅な乱れが生じる可能性があります。 これにより、減収や復旧費用の発生が生じ、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)経済・社会環境の変化①景気動向の影響について 航空業界は、旅客需要等について景気動向等の変動による影響を受けております。 当社の事業はレジャー(非ビジネス)目的の旅客需要への依存度が高く、景気後退や物価上昇に伴う個人消費の冷え込みは、旅客数減少に直結する可能性があります。 また、地上交通機関やLCCとの競合、ビデオ会議普及によるビジネス慣習の変化、少子高齢化による人口減少等により、旅客需要が構造的に減少した場合、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②原油価格の上昇に伴う燃料費への影響について 燃料費は、当社の営業費用の相当部分を占めているため、地政学的要因や需給バランスの変化等による航空燃料価格の高騰は、当社の営業損益に重要な影響を及ぼす可能性があります。 当社は、燃料費に係る原油価格については商品スワップ取引を行い、変動リスク低減に努めておりますが、これらの取り組みが、燃料費の変動による影響を完全に吸収できるとは限りません。 また、当社は燃油サーチャージ制度を導入していないため、コスト増を運賃へ転嫁する際には需要減少を招くリスクを伴います。 また、想定外の急激な減便が発生した場合、燃料ヘッジが実需要を上回る(オーバーヘッジ)ことによる損失発生のリスクも内在しています。 ③為替変動の影響について 当社の主な費用のうち、航空機リース料、航空機整備費の大部分、機体購入代金等の主要な支出の多くは外貨建で取引されています。 このため、為替相場が円安に振れた場合には、円換算での費用負担が増大し、当社の業績を圧迫します。 為替予約等により一定の影響緩和を図っていますが、急激かつ大幅な変動が生じた場合には、費用の増減や外貨建債権債務の評価損益が発生する可能性があります。 ④戦争・テロ等の影響について 国際的な武力衝突やテロ事件が発生した場合、日本国内においても保安対策の強化に伴う航空会社のコスト負担増や航空保険料の上昇を招きます。 また、地政学的リスクに起因する燃料価格のさらなる高騰や、社会不安に伴う旅行マインドの冷え込みが生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤感染症による影響について 感染症の蔓延は、渡航制限や外出自粛による旅客需要の劇的な減退を招きます。 国内線主体であっても、水際対策によるインバウンド消失や、デジタル化に伴うビジネス需要の構造的減少が、業績に長期的な影を落とす可能性があります。 また、自社従業員の大量感染により運航機能が維持できなくなるリスクも抱えています。 (3)航空事業等①発着枠について 羽田空港等の混雑空港における発着枠は、当社の事業基盤の根幹です。 政策的な見直しや再配分により当社の発着枠が減少、あるいは計画通りに獲得できない場合、事業計画の遂行が困難となります。 また、保有する発着枠を有効活用できない場合も、収益性および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ②競争環境について 国内線における大手航空会社やLCC(格安航空会社)との価格・サービス競争に加え、新幹線や高速バス等の地上交通機関との競合が収益を圧迫するリスクがあります。 競合他社の運賃戦略や新規路線の開設等により市場シェアが低下した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③航空機材の導入について 機材調達をボーイング社および特定のリース会社に依存しており、ボーイング737型機の単一機種による効率的な運営を基本としています。 そのため、メーカー側の納入遅延や品質問題、あるいは特定機種に対する安全性への疑義が生じた場合、運航計画の大幅な変更や社会的信用の失墜を招き、経営に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④使用機材等の整備費の変動について 航空機やエンジンの点検に伴う整備範囲の拡大や、リース機材返還時の整備費用(リデリバリーコスト)が見込みを上回る場合、費用の急増が業績を圧迫します。 これらは航空機の使用状況や状態に左右されるため、将来の支出額を正確に予測できない不確実性があります。 ⑤第三者のサービスへの依存について 一部運航乗務員の派遣を受けているほか、航空機の整備、機器の修理、地上ハンドリング、予約センター等の業務において、第三者に一部の業務を委託しています。 委託先における人手不足、ストライキ、システム障害等により業務遂行に支障が生じた場合、当社の運航や顧客サービスが停止し、社会的信用や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥資産減損について 航空機等の固定資産について、収益性の低下等により将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合、減損損失の計上が必要となります。 航空需要の大幅な減退や機材の早期退役、資産価値の下落が生じた場合、当社の純資産が減少し、自己資本比率の低下を招く恐れがあります。 (4)システム関連①システム障害等について 当社の予約販売、搭乗手続き、運航管理等の基幹業務は高度にデジタル化されており、自然災害や通信障害、サイバー攻撃等によってこれらが停止した場合、大規模な欠航や運航ダイヤの混乱を招き、社会的信用の失墜や多額の減収、損害賠償が生じる恐れがあります。 また、競争力維持のための新システム導入や更新において、開発の遅延、コストの膨張、あるいは想定した機能の未達が生じた場合、事業運営に支障をきたすだけでなく、ソフトウエア資産の減損処理が必要となり、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ②顧客情報漏洩について 当社は多くのお客様の氏名、クレジットカード情報等の個人情報、および飛行計画等の重要機密を保有しています。 これらが外部からの不正アクセスやランサムウェア攻撃、あるいは役職員の過失や内部不正、委託先の不備等によって漏洩した場合、法的制裁(制裁金等)や損害賠償の発生、ブランド価値の致命的な毀損により、当社の財政状態及び経営成績に甚大な影響を及ぼす可能性があります。 (5)財務関連①損益構造について 当社の費用構成は、人件費、機材リース料、整備費、施設使用料等の固定費比率が高く、これらは旅客数や座席利用率の変動に応じて即座に削減することが困難です。 そのため、景気後退や競争激化により旅客単価や利用率がわずかに減少しただけで、営業損益が大きく悪化するリスクがあります。 また、長年のコスト削減施策により、さらなる削減余地が限定的となっている点も収益の下押し要因となります。 ②有利子負債及びリース債務について 当社は機材の多くをオペレーティング・リースにより導入しており、今後も新型機導入に伴いリース債務が増加する見込みです。 多額の債務返済やリース料支払いは手元流動性を圧迫し、事業環境の変化に応じた投資能力を制限する可能性があります。 また、リース会計基準等の改正によりリース資産・負債がオンバランス化された場合、自己資本比率等の経営指標が低下し、財務評価に悪影響を及ぼす恐れがあります。 ③配当施策について 当社を取り巻く事業環境は、各種の物価高騰などに加え、足元では中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰や急激な為替変動により、極めて先行きが不透明な状況にあります。 こうした外部環境のリスクを考慮した上で、株主還元の継続を基本としつつも、不測の事態に備えた内部留保の充実と、将来成長に向けた投資資金を確保すべき局面であると判断いたしました。 2026年3月期の業績におきましては、急激な円安進行に伴い多額の為替差益を計上したことにより、配当原資は非資金性の要因を多く含むこととなりました。 前述した事業環境の急激な変化や新機材導入が本格化する資金需要等を総合的に勘案し、株主還元とのバランスを慎重に検討した結果、2026年3月期の期末配当を7円といたしました。 また、従来公表しておりました配当方針につきましては、外部環境の変動が激しい中でも、安定的かつ継続した配当の実現に向けて、株主還元方針を変更することといたしました。 新たな方針は2027年3月期の配当より適用すべく検討を進めており、決定次第速やかにお知らせいたします。 ④欠損金の繰越控除について 当社は現時点で税務上の繰越欠損金を有しており、法人税等の負担が軽減されています。 しかし、利益計上によりこれらが解消された後は納税額が増加し、キャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 また、十分な課税所得を計上できない場合、控除を受けられないまま繰越欠損金が期限切れとなるリスクも内在しています。 ⑤繰延税金資産について 当社は将来の課税所得の予測に基づき繰延税金資産を計上しています。 しかし、事業環境の悪化等により将来の課税所得見込額が低下した場合、資産の取り崩しが必要となり、当社の純資産および業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑥資金調達について 金融情勢の変化や当社の信用力の低下等により、計画通りの資金調達が困難になった場合、事業展開や機材導入に支障をきたす可能性があります。 また、借入金等に付された財務制限条項(財務コベナンツ)に抵触した場合、期限の利益を喪失し、一括弁済を求められることで資金繰りに重大な悪影響を及ぼすリスクがあります。 (6)その他①法的規制について 航空輸送事業は、航空法を始めとする多岐にわたる法令・規制の適用を受けています。 これらに抵触し、事業認可の取消しや業務改善命令等の行政処分を受けた場合、事業運営が著しく制限される可能性があります。 また、規制遵守のための組織整備や専門人材(航空従事者等)の確保・育成には多額の費用を要し、今後の法改正によってはさらなる追加的負担が生じるリスクがあります。 (航空運送事業許可の状況)(注) 航空法改正に伴い、2000年2月1日より従来の路線免許制から事業許可制へと変更されております。 取得年月2000年2月(注)許認可等の名称事業許可所管官庁等国土交通省有効期限事業許可証の書換え又は再交付がなされるまでの間、有効とする。 ※書換え又は再交付の発生事由は、事業許可の内容、若しくは運航者情報の変更による場合であります。 ※最新の許可内容となった日は2019年12月2日であります。 法令違反の要件及び主な許認可取消事由航空法第119条(事業の停止及び許可の取消し)・事業許可等に付した条件に違反したとき。 ・正当な理由が無く、事業許可等の実施すべき事項を実施しないとき。 航空法第120条(許可の失効)・航空法第4条第1項各号に掲げる者に該当するに至ったとき。 ※当社の事業許可等に付された条件及び未実施事項はありません。 ②環境規制について 地球温暖化防止に向けた国際的な枠組み(CORSIA等)や国内法に基づき、航空機からの温室効果ガス排出削減が強く求められています。 環境規制のさらなる強化や炭素税等の導入、騒音・廃棄物規制の厳格化が生じた場合、新型機材への更新投資やSAF(持続可能な航空燃料)の調達、汚染浄化費用などの多額の支出が発生し、当社の業績を圧迫する可能性があります。 ③公租公課について 航空機燃料税、着陸料、航行援助施設利用料等の公租公課は、当社の営業費用の大きな割合を占めています。 現在、航空機燃料税については国の時限的な軽減措置を受けていますが、軽減措置のさらなる縮小・廃止や、空港使用料の引き上げが行われた場合、当社の収益性及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ④訴訟・トラブル等について 当社の事業活動において、航空機事故、労働問題、知的財産権の侵害、契約違反等に関連して、重要な訴訟が提起される可能性があります。 係争の内容や結果によっては、多額の賠償金の支払い、社会的信用の失墜、あるいは特定の業務の制限を受けることとなり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復基調で推移いたしました。 一方で、中東情勢など地政学的な緊張の高まり及び原油価格の高騰に加え、継続的な物価上昇や為替相場を含む金融資本市場の変動など、先行きは依然として注視が必要な状況が続いております。 当社が事業を展開する国内線航空市場においては、円安や海外の物価高騰による国内旅行へのシフトなどを背景に、旅客需要は引き続き堅調に推移いたしました。 しかしながら、国内線航空各社による堅調なノンビジネス需要の獲得に向けたプロモーション強化等の影響を受け、価格競争は年間を通じて従来以上に激化いたしました。 このような環境下において、当事業年度は事業収益の最大化を目指した戦略的な単価設定を実施したことで有償旅客数は7,995,697名(前年比1.8%減)と減少いたしましたが、市場環境の変化に応じた単価と有償旅客数のバランスを最適化すべく、レベニューマネジメントの高度化に努めてまいりました。 さらに、収益性の高い事業構造への変革に向けた施策として附帯収入の拡大にも取り組み、厳しい事業環境の中でも、事業収益は過去最高を記録いたしました。 一方で、営業費用については、円安進行や世界的なインフレ影響による物価高騰、政府支援の縮小等により継続して増加傾向にあります。 これらのコスト上昇に対して、安全運航に係る費用の確保を大前提としつつ、オペレーション業務の見直し、新機材導入が進捗する中での整備計画の最適化に伴う整備費の低減など、自助努力による費用抑制や厳格なコスト管理に取り組みましたが、コスト増加分の全てを吸収するには及びませんでした。 結果として営業費用は前年比で増加し、当事業年度における営業利益は前年を下回りました。 2026年3月期の事業運営方針に掲げる「収益性の高い事業構造への進化・変革」及び「2027年3月期以降の飛躍的成長に向けた準備」については、顧客利便性向上を目指した有料座席であるフォワードシートのWEB予約化、各種手数料の改定、若年層向け新運賃導入など様々な取り組みを着実に進めてまいりました。 2025年10月には、国際線運航の事業可能性検討に向け、神戸=台北(台湾桃園国際空港)線のチャーター便を運航いたしました。 加えて、2024年2月にサービスを開始したマイページの登録者数が2025年12月には100万人を突破し、顧客データを活用したカスタマーロイヤリティの向上に努めてまいりました。 当事業年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。 a.財政状態 当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ17,215百万円増加し、121,103百万円となりました。 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ10,390百万円増加し、87,159百万円となりました。 当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ6,824百万円増加し、33,944百万円となりました。 b.経営成績 当事業年度における事業収益は110,441百万円(前年同期比1.4%増)、営業利益1,801百万円(前年同期比1.4%減)、経常利益2,907百万円(前年同期比282.4%増)、当期純利益1,638百万円(前年同期比23.7%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )の残高は、前事業年度末に比べて1,537百万円減少し、24,481百万円(前事業年度末は26,018百万円)となりました。 各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において営業活動の結果、獲得した資金は11,601百万円(前事業年度は7,182百万円の獲得)となりました。 これは主に税引前当期純利益3,619百万円、減価償却費3,496百万円及び契約負債の増加額3,208百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において投資活動の結果、支出した資金は19,315百万円(前事業年度は5,011百万円の支出)となりました。 これは主に有形固定資産の取得による支出22,558百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において財務活動の結果、獲得した資金は5,679百万円(前事業年度は2,949百万円の支出)となりました。 これは主に長期借入れによる収入7,703百万円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.営業実績 当事業年度の営業実績の状況は、次のとおりであります。 科目当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比金額(百万円)構成比(%)(%)航空運送事業収入旅客収入107,21897.0101.1貨物収入310.0407.9航空運送事業収入合計107,24997.1101.1附帯事業収入附帯事業収入(航空運送に附帯関連する事業)3,1922.9113.0合計110,441100.0101.4 (注)1.当社は航空事業の単一セグメントであるため、セグメント毎の記載はしておりません。 2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため、記載を省略しております。 b.輸送実績 当事業年度の輸送実績の状況は、次のとおりであります。 項目当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)国内線 有償旅客数(人)7,995,69798.2有償旅客キロ(千人・キロ)8,370,69797.1有効座席キロ(千席・キロ)10,447,14799.8有償座席利用率(%)80.197.3 (注)1.有償旅客キロは、各路線各区間の有償旅客数(千人)に各区間距離(キロ)を乗じたものの合計であります。 2.有効座席キロは、各路線各区間の有効座席数(千席)に各区間距離(キロ)を乗じたものの合計であります。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成しております。 この財務諸表の作成に当たり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の開示に影響を与える見積りを必要とする項目があります。 経営者は、これらの見積りについて旅客需要の過去の動向や将来の機材導入及び整備計画、過去の整備実績等を勘案してその時点で最も合理的と考えられる見積りや仮定を継続的に使用しております。 しかしながら見積り特有の不確実性から、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。 また、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りに用いた仮定は、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであり、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の翌事業年度の財務諸表に与える影響は、翌事業年度以降においても同様に影響を及ぼす可能性があります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態(資産合計) 当事業年度末の資産合計は121,103百万円となり、前事業年度末に比べ17,215百万円増加しました。 これは主に航空機購入を含む建設仮勘定の増加13,794百万円及び流動資産のデリバティブ債権の増加4,381百万円によるものです。 (負債合計) 負債合計は87,159百万円となり、前事業年度末に比べ10,390百万円増加しました。 これは主に、航空機購入に伴う借入金の増加6,429百万円、航空券の予約販売が好調に推移した事に伴う契約負債の増加3,208百万円によるものです。 (純資産合計) 純資産合計は33,944百万円となり、前事業年度末に比べ6,824百万円増加しました。 これは主に、当期純利益の計上等による繰越利益剰余金の増加1,457百万円、為替予約等のデリバティブ取引による繰延ヘッジ損益の増加5,367百万円によるものです。 2)経営成績 当社は、航空事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。 (運航体制等の状況) 当事業年度においては、円安を背景とした国内旅行への回帰やレジャー需要の増加により、国内旅客需要は堅調に推移いたしました。 このような状況を踏まえ、お客様の多様な輸送ニーズに最大限お応えするため、需要の高い路線について積極的に追加定期便を設定し、輸送力の増強とお客様の利便性向上に努めました。 その結果、当事業年度の運航便数は56,869便となり、運航機体数(29機)は前事業年度と変わらないながらも、前事業年度の56,528便と比較して0.6%増加いたしました。 (事業収益及び営業費用の状況) 当事業年度においては、旅客単価と有償旅客数のバランスの最適化に努めたことにより、事業収益は110,441百万円(前年同期比1.4%増)となりました。 事業費については、円安及び世界的なインフレに伴う仕入れ価格の上昇、政府支援縮小等の影響により101,184百万円(前年同期比1.0%増)となり営業利益は1,801百万円(前年同期比1.4%減)となりました。 経常利益は当事業年度末日における為替水準が前事業年度末と比較して相対的には円安となったことに伴う外貨建資産に係る為替差益の計上により2,907百万円(前年同期比282.4%増)となりました。 特別利益においては航空機予備エンジンのセール・アンド・リースバック取引により固定資産売却益712百万円の計上、当期純利益については法人税等調整額1,949百万円の計上により1,638百万円(前年同期比23.7%減)となりました。 3)キャッシュ・フローの状況 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社の事業領域である航空業界は、堅調な旅客需要に支えられているものの、中東情勢の緊迫化による原油価格の高騰に加え、円安や世界的なインフレによるコスト上昇、人手不足の対応など、引き続き予断を許さない状況にあります。 このような激動する経営環境下において、当社は2030年の「ありたい姿」として「しなやかに強く、永続する企業」及び「超高効率経営」を掲げ、その実現に向けた5つの重点テーマを設定いたしました。 (5つの重点テーマ)1、稼ぐ力の強化 顧客データの活用によるマーケティング高度化、持続可能な路便構成の追求、収益構造の多様化等による収益の安定化と拡大2、体験価値向上とブランドの確立 UAV(顧客に選ばれ続ける価値)の浸透による存在価値認知の獲得とファン基盤の構築3、生産性向上とコスト構造改革 機材稼働率の向上、仕組みに焦点をあてたコスト構造改革、基幹システム等の刷新4、新型機材への円滑な移行 省燃費機材導入による低コスト・低環境負荷運航の実現5、人材の育成・確保と社員の活躍 上記施策を確実に遂行するためのプロフェッショナル人材の確保、従業員エンゲージメントの更なる向上 当社はこれらのテーマを着実に実行し、「なくてはならない愛される翼」として持続的に成長できる体制を築いてまいります。 また、当社は安全で安心かつ高品質な航空サービスを身近な価格であらゆる人々に提供することを通じて社会の持続的な発展に貢献することを「サステナビリティ基本方針」として掲げており、次世代機材の導入、運航効率の改善、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の利用等による気候変動への対応、社員の働き方や働きがいの向上への施策の実施、地方自治体や企業との連携に積極的に取り組んでまいります。 なお、2026年度の業績予想にあたっては、為替レートは1ドル=155円(ヘッジ後146.1円)、ドバイ原油価格を1バレルあたり75ドル(ヘッジ後70.8ドル)を前提としております。 また、ドバイ原油価格が1ドル変動した場合の、通期燃油費に対する感応度は約100百万円と見込んでおります。 c.資本の財源及び資金の流動性 当社は新型コロナウイルス感染症の拡大により毀損した財務基盤強化のため2022年7月に株式会社みずほ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社りそな銀行、株式会社日本政策投資銀行をアレンジャーとして300億円の借り入れ(借入期間1年)を行っておりましたが、2025年7月にそのうち200億円を借入期間1年とした借換と、17.5億円の返済を行っております。 また、2025年6月にアトランティス・アビエーション株式会社と航空機前払金に特化した資金調達契約、2025年8月に株式会社あおぞら銀行とコミットメントライン契約、2026年3月に株式会社横浜銀行をアレンジャーとしたシンジケート方式コミットメントライン契約を締結しました。 これらの対応により、当事業年度末における有利子負債の残高は36,175百万円となっております。 また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は24,481百万円となっております。 |
| 研究開発活動 | 6【研究開発活動】 特記事項はありません。 |
| 設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 安全性の強化に加え、競争力と収益性の向上を目的とした設備投資を行っております。 当事業年度において設備投資の総額は33,637百万円であります。 主なものは新型機材導入に係る前払金の支出(15,344百万円)、航空機部品の購入(4,739百万円)、航空機の購入(1,880百万円)、新型機材操縦訓練用フライトシミュレーターの購入(1,618百万円)です。 なお、当社は航空事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載は行っておりません。 |
| 主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社は航空事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載は行っておりません。 (1)航空機(2026年3月31日現在) 機種機数(機)全長(m)全幅(m)客席数(席)帳簿価額(百万円)ボーイング737-8002939.434.31777,480 (注) ボーイング737-800型機は6機が自社所有、23機がオペレーティング・リース機材であり、リース会社の内訳等については「第2 事業の状況 5 重要な契約等」をご覧ください。 また、表中の帳簿価額は当該自社所有機に係る金額です。 (2)航空機予備エンジン(2026年3月31日現在) 製造者型式台数契約相手先リース期間(注)帳簿価額(百万円)CFM International社製CFM56 7B26/E6JPA 228 Co., Ltd. (JLPS) 他4社2029年1月25日-CFM56 7B26/31Engine Lease Finance Corporation2027年6月6日-LEAP-1B251Marvel Asests LLC2038年3月26日-1自社保有-2,644 (注) リース期間は当該機種の最終日を表示しております。 (3)事業所等事業所名(所在地)事業部門別の名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び車両運搬具工具、器具備品リース資産差入保証金合計本社(東京都大田区)管理業務営業業務整備業務内装設備情報機器等通信設備訓練施設185021111468876235羽田事業所/東京空港支店(東京都大田区)運航業務整備業務空港業務旅客業務内装設備情報機器等通信設備32644148--5201,627訓練シミュレーター棟(東京都大田区)旅客業務訓練業務内装設備情報機器等通信設備訓練施設----00-福岡空港支店(福岡県福岡市博多区)運航業務整備業務空港業務旅客業務内装設備情報機器等通信設備191026-1571129神戸空港支店(兵庫県神戸市中央区)運航業務整備業務空港業務旅客業務内装設備情報機器等通信設備3582736--422284千歳空港支店(北海道千歳市)運航業務整備業務空港業務旅客業務内装設備情報機器等通信設備12657-178106沖縄空港支店(沖縄県那覇市)運航業務整備業務空港業務旅客業務内装設備情報機器等通信設備14544-1783116その他運航業務整備業務空港業務旅客業務内装設備情報機器等通信設備1161,43247343141,954241合計--1,0321,5265723545184,0072,738 (注)1.金額は、2026年3月31日現在の帳簿価額によっております。 2.事業所等の賃借料については金額が僅少であるため記載を省略しております。 (4)重要な設備の売却 該当事項はありません。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1)重要な設備の新設等 該当事項はありません。 (2)重要な設備の除却等 該当事項はありません。 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 33,637,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 37 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 9 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 5,932,000 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 0 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 0 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 0 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方 該当事項はありません。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 |
Shareholders
| 大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2026年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(百株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 鈴与スカイ・パートナーズ投資事業有限責任組合静岡県静岡市清水区入船町11番1号78,50013.05 ANAホールディングス株式会社東京都港区東新橋一丁目5番2号78,02112.97 鈴与ホールディングス株式会社静岡県静岡市清水区入船町11番1号37,3036.20 鈴与スカイ・パートナーズ2号投資事業有限責任組合静岡県静岡市清水区入船町11番1号35,8605.96 株式会社エアトリ東京都港区愛宕二丁目5番1号30,2705.03 双日株式会社東京都千代田区内幸町二丁目1番1号30,0995.00 アドヴェンチャーホールディングス株式会社福岡県福岡市東区多の津二丁目6番3号10,0871.68 山本 知宏神奈川県横浜市青葉区10,0021.66 夏秋 克好福岡県福岡市東区9,1351.52 野村證券株式会社東京都中央区日本橋一丁目13番1号8,8691.47計-328,14754.55 (注) 発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しております。 |
| 株主数-金融機関 | 4 |
| 株主数-金融商品取引業者 | 24 |
| 株主数-外国法人等-個人 | 306 |
| 株主数-外国法人等-個人以外 | 32 |
| 株主数-個人その他 | 30,228 |
| 株主数-その他の法人 | 184 |
| 株主数-計 | 30,778 |
| 氏名又は名称、大株主の状況 | 野村證券株式会社 |
| 株主総利回り | 0 |
| 株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
| 株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式65,800-当期間における取得自己株式--(注)1.当事業年度における取得自己株式は、譲渡制限付株式の権利失効による無償取得によるものであります。 2.当期間における取得自己株式には2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの譲渡制限付株式の権利失効による無償取得及び単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。 |
Shareholders2
| 発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当事業年度期首株式数(株)当事業年度増加株式数(株)当事業年度減少株式数(株)当事業年度末株式数(株)発行済株式 普通株式60,329,400--60,329,400合計60,329,400--60,329,400自己株式 普通株式(注)106,43065,800-172,230合計106,43065,800-172,230(注) 自己株式の数の増加は、退職した従業員に付与されていた譲渡制限付株式の権利失効による無償取得による増加65,800株であります。 |
Audit1
| 監査法人1、個別 | 有限責任監査法人トーマツ |
| 独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2026年6月24日スカイマーク株式会社 取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士上田 知範 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士笹岡 祐也 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているスカイマーク株式会社の2025年4月1日から2026年3月31日までの第30期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、スカイマーク株式会社の2026年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 )に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 定期整備引当金の見積方法の合理性及び算定過程におけるデータ集計の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の当事業年度末の貸借対照表において定期整備引当金23,468百万円(流動負債4,207百万円、固定負債19,260百万円)が計上されており、これは負債純資産合計の約19%を占めている。 注記事項(重要な会計方針)「5.引当金の計上基準」及び(重要な会計上の見積り)「2.定期整備引当金の算定」に記載のとおり、定期整備引当金の算定基礎のうち、将来の「定期整備費用見積額」は当期までの航空機整備の実績金額を基礎として見積り、「整備が必要になるまでの運航回数」は整備計画や当期までの航空機整備における整備実施時点での運航回数により見積りを行っている。 また、「整備が必要になるまでの運航回数」に対して、機材ごとの「当事業年度末までの運航回数の進捗」を加味することで、将来の「定期整備費用見積額」のうち当事業年度末までに負担すべき金額を算定し、定期整備引当金として計上している。 航空機の整備内容や実施時期の判断は高度な専門性を必要とするものであり、将来における整備費用の見積りにあたっては、過去の実績に加えて複数の要素を慎重に考慮する必要がある。 具体的には、整備価格相場の推移、新機材導入のスケジュールを踏まえた現行使用機材の整備方針の重要な変更等の有無などを考慮すべき可能性がある。 これらの整備費用見積額に重要な影響を及ぼす要素を検討するために必要な情報を適切に収集し、将来における整備内容やその金額の見積りへの反映要否を判断することは、経営者の判断に依存する程度が高く、一定の不確実性が伴う。 また、多数の保有機材が対象となることや、整備が必要となるまでの期間が長期にわたることなどから、会社が行う各データの集計作業にも一定の複雑性や煩雑性が伴っている。 そのため、対象とする過去実績から必要となるデータを漏れなく、正確に管理・集計し、各算定基礎を計算するための内部統制が適切に整備及び運用されないと、財務諸表に重要な影響を与える誤謬が発生する可能性がある。 以上から、当監査法人は、定期整備引当金の見積方法の合理性及び算定過程におけるデータ集計の適切性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、定期整備引当金の見積方法の合理性及び算定過程におけるデータ集計の適切性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。 1.内部統制の評価 定期整備引当金の見積りに関連するデータ・情報収集に係る内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、会社が過去の決算における定期整備引当金の計上額と整備費用の実績額等とを比較することや、その比較結果を分析し見積方法の変更要否を判断すること等により、定期整備引当金の見積方法の合理性を判断するための内部統制に特に焦点を当てた。 2.定期整備引当金の見積りの合理性の評価及び算定過程におけるデータ集計の適切性の検討●定期整備引当金の計算資料や会社の整備計画、その基礎となる社内の整備関連規程、取締役会の議事録等を閲覧し、財務経理責任者に対して質問を行うことにより、整備費用見積額に重要な影響を及ぼす要素に対する会社の認識を理解・把握した。 それらの要素を加味したうえで、法令や契約によって要求される整備が整備計画及び定期整備引当金の計上額に適切に反映されているかどうかを検証した。 ●前事業年度末に計上された定期整備引当金の計上額と、当期中に発生した整備実績額等とを比較し、会社の定期整備引当金の見積りの精度を評価した。 ●算定基礎となる各要素について、次の手続を行うことにより、経営者が見積りを行ううえで参照している過去実績データの正確性及び網羅性を検証した。 ・過去の整備実績に係る案件の網羅性について、過去に入手した整備計画との整合性や総勘定元帳の通査、取締役会等の議事録の閲覧結果との照合を行った。 ・案件ごとの整備実績金額について、サンプルを抽出し、請求書と照合した。 ・整備実施時点又は当事業年度末時点での機材ごとの運航回数の正確性について、会社の整備管理システム上で管理される運航回数との整合性を確認した。 ●過去実績データ等に基づく再計算結果をもとに、会社の決算資料上での引当金算定金額との比較を行った。 繰延税金資産の回収可能性(事業計画の合理性)監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の当事業年度末の貸借対照表において繰延税金資産14,588百万円が計上されており、これは資産合計の約12%を占めている。 注記事項(重要な会計上の見積り)「1.繰延税金資産の回収可能性」に記載のとおり、この繰延税金資産の計上額については、翌期以降の事業計画及びそれと整合する将来の課税所得の見積りを基礎として回収可能性の判断が行われている。 翌期以降の事業計画は、燃油サーチャージ導入などをはじめとした運賃価格の上昇及び新機材等の購入又はリースとともに発着枠の維持・拡大を目指す路線計画など会社固有の戦略をふまえた売上成長予測、燃油価格及び為替相場の推移に影響を受ける費用予測などの重要な仮定を含んでいる。 また、事業計画のうちこれらの重要な仮定を含む事項は、経営者の方針や判断に依存し、かつ、外部環境にも影響を受ける項目であることから、不確実性が高い。 以上から、当監査法人は「繰延税金資産の回収可能性の基礎となる事業計画の合理性」を監査上の主要な検討事項であると判断した。 当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性の基礎となる事業計画の合理性を検討するにあたって、事業計画に対する取締役会の承認状況(関連部署からの報告数値及び重要な仮定に関する承認を含む。 )を確かめるとともに、主として以下の監査手続を実施した。 ●過去の経営計画と実績値との比較を行い、両者の間に生じた差異について原因を分析することで、会社の事業計画の作成能力及びその精度に関して評価した。 ●経営者及び財務経理責任者への質問を行い、翌期以降の事業計画及び課税所得の見積りの策定方法を理解し、重要な仮定について以下の検討を実施した。 ・燃油サーチャージ導入などをはじめとした運賃価格の推移予測について、同業他社の燃油サーチャージの導入実績やその水準等と会社が策定した燃油サーチャージの導入方針及び計画との比較検討を実施した。 ・路線計画について、新機材の導入を含む機材計画との整合性を確かめるとともに、発着枠の維持・獲得の見込みについては、会社が複数のシナリオを想定する中で課税所得の見積りに使用されたシナリオに関する質問を行い、社内記録の閲覧及び利用可能な外部情報等との整合性を検証した。 ・将来の計画期間内における燃油価格相場及び為替相場の見通しについて、利用可能な市場予測等の外部データとの比較を行った。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、スカイマーク株式会社の2026年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、スカイマーク株式会社が2026年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 )に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
| 監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 定期整備引当金の見積方法の合理性及び算定過程におけるデータ集計の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の当事業年度末の貸借対照表において定期整備引当金23,468百万円(流動負債4,207百万円、固定負債19,260百万円)が計上されており、これは負債純資産合計の約19%を占めている。 注記事項(重要な会計方針)「5.引当金の計上基準」及び(重要な会計上の見積り)「2.定期整備引当金の算定」に記載のとおり、定期整備引当金の算定基礎のうち、将来の「定期整備費用見積額」は当期までの航空機整備の実績金額を基礎として見積り、「整備が必要になるまでの運航回数」は整備計画や当期までの航空機整備における整備実施時点での運航回数により見積りを行っている。 また、「整備が必要になるまでの運航回数」に対して、機材ごとの「当事業年度末までの運航回数の進捗」を加味することで、将来の「定期整備費用見積額」のうち当事業年度末までに負担すべき金額を算定し、定期整備引当金として計上している。 航空機の整備内容や実施時期の判断は高度な専門性を必要とするものであり、将来における整備費用の見積りにあたっては、過去の実績に加えて複数の要素を慎重に考慮する必要がある。 具体的には、整備価格相場の推移、新機材導入のスケジュールを踏まえた現行使用機材の整備方針の重要な変更等の有無などを考慮すべき可能性がある。 これらの整備費用見積額に重要な影響を及ぼす要素を検討するために必要な情報を適切に収集し、将来における整備内容やその金額の見積りへの反映要否を判断することは、経営者の判断に依存する程度が高く、一定の不確実性が伴う。 また、多数の保有機材が対象となることや、整備が必要となるまでの期間が長期にわたることなどから、会社が行う各データの集計作業にも一定の複雑性や煩雑性が伴っている。 そのため、対象とする過去実績から必要となるデータを漏れなく、正確に管理・集計し、各算定基礎を計算するための内部統制が適切に整備及び運用されないと、財務諸表に重要な影響を与える誤謬が発生する可能性がある。 以上から、当監査法人は、定期整備引当金の見積方法の合理性及び算定過程におけるデータ集計の適切性が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、定期整備引当金の見積方法の合理性及び算定過程におけるデータ集計の適切性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。 1.内部統制の評価 定期整備引当金の見積りに関連するデータ・情報収集に係る内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、会社が過去の決算における定期整備引当金の計上額と整備費用の実績額等とを比較することや、その比較結果を分析し見積方法の変更要否を判断すること等により、定期整備引当金の見積方法の合理性を判断するための内部統制に特に焦点を当てた。 2.定期整備引当金の見積りの合理性の評価及び算定過程におけるデータ集計の適切性の検討●定期整備引当金の計算資料や会社の整備計画、その基礎となる社内の整備関連規程、取締役会の議事録等を閲覧し、財務経理責任者に対して質問を行うことにより、整備費用見積額に重要な影響を及ぼす要素に対する会社の認識を理解・把握した。 それらの要素を加味したうえで、法令や契約によって要求される整備が整備計画及び定期整備引当金の計上額に適切に反映されているかどうかを検証した。 ●前事業年度末に計上された定期整備引当金の計上額と、当期中に発生した整備実績額等とを比較し、会社の定期整備引当金の見積りの精度を評価した。 ●算定基礎となる各要素について、次の手続を行うことにより、経営者が見積りを行ううえで参照している過去実績データの正確性及び網羅性を検証した。 ・過去の整備実績に係る案件の網羅性について、過去に入手した整備計画との整合性や総勘定元帳の通査、取締役会等の議事録の閲覧結果との照合を行った。 ・案件ごとの整備実績金額について、サンプルを抽出し、請求書と照合した。 ・整備実施時点又は当事業年度末時点での機材ごとの運航回数の正確性について、会社の整備管理システム上で管理される運航回数との整合性を確認した。 ●過去実績データ等に基づく再計算結果をもとに、会社の決算資料上での引当金算定金額との比較を行った。 繰延税金資産の回収可能性(事業計画の合理性)監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の当事業年度末の貸借対照表において繰延税金資産14,588百万円が計上されており、これは資産合計の約12%を占めている。 注記事項(重要な会計上の見積り)「1.繰延税金資産の回収可能性」に記載のとおり、この繰延税金資産の計上額については、翌期以降の事業計画及びそれと整合する将来の課税所得の見積りを基礎として回収可能性の判断が行われている。 翌期以降の事業計画は、燃油サーチャージ導入などをはじめとした運賃価格の上昇及び新機材等の購入又はリースとともに発着枠の維持・拡大を目指す路線計画など会社固有の戦略をふまえた売上成長予測、燃油価格及び為替相場の推移に影響を受ける費用予測などの重要な仮定を含んでいる。 また、事業計画のうちこれらの重要な仮定を含む事項は、経営者の方針や判断に依存し、かつ、外部環境にも影響を受ける項目であることから、不確実性が高い。 以上から、当監査法人は「繰延税金資産の回収可能性の基礎となる事業計画の合理性」を監査上の主要な検討事項であると判断した。 当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性の基礎となる事業計画の合理性を検討するにあたって、事業計画に対する取締役会の承認状況(関連部署からの報告数値及び重要な仮定に関する承認を含む。 )を確かめるとともに、主として以下の監査手続を実施した。 ●過去の経営計画と実績値との比較を行い、両者の間に生じた差異について原因を分析することで、会社の事業計画の作成能力及びその精度に関して評価した。 ●経営者及び財務経理責任者への質問を行い、翌期以降の事業計画及び課税所得の見積りの策定方法を理解し、重要な仮定について以下の検討を実施した。 ・燃油サーチャージ導入などをはじめとした運賃価格の推移予測について、同業他社の燃油サーチャージの導入実績やその水準等と会社が策定した燃油サーチャージの導入方針及び計画との比較検討を実施した。 ・路線計画について、新機材の導入を含む機材計画との整合性を確かめるとともに、発着枠の維持・獲得の見込みについては、会社が複数のシナリオを想定する中で課税所得の見積りに使用されたシナリオに関する質問を行い、社内記録の閲覧及び利用可能な外部情報等との整合性を検証した。 ・将来の計画期間内における燃油価格相場及び為替相場の見通しについて、利用可能な市場予測等の外部データとの比較を行った。 |
| 全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
| 見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 繰延税金資産の回収可能性(事業計画の合理性) |
| その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
| 報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
BS資産
| 未収入金 | 3,157,000,000 |
| その他、流動資産 | 93,000,000 |
| 工具、器具及び備品(純額) | 572,000,000 |
| リース資産(純額)、有形固定資産 | 354,000,000 |
| 建設仮勘定 | 18,538,000,000 |
| 有形固定資産 | 32,043,000,000 |
| ソフトウエア | 202,000,000 |
| 無形固定資産 | 386,000,000 |
| 長期前払費用 | 310,000,000 |
| 繰延税金資産 | 14,588,000,000 |
| 投資その他の資産 | 45,207,000,000 |
BS負債、資本
| 短期借入金 | 20,000,000,000 |
| 1年内返済予定の長期借入金 | 6,500,000,000 |
| 未払金 | 142,000,000 |
| 未払法人税等 | 32,000,000 |
| 未払費用 | 827,000,000 |
| リース負債、流動負債 | 100,000,000 |
| 賞与引当金 | 991,000,000 |
| 資本剰余金 | 17,966,000,000 |
| 利益剰余金 | 10,315,000,000 |
| 株主資本 | 28,292,000,000 |
| 評価・換算差額等 | 5,651,000,000 |
| 負債純資産 | 121,103,000,000 |
PL
| 販売費及び一般管理費 | 7,455,000,000 |
| 営業利益又は営業損失 | 1,801,000,000 |
| 受取利息、営業外収益 | 377,000,000 |
| 為替差益、営業外収益 | 1,338,000,000 |
| 営業外収益 | 2,971,000,000 |
| 支払利息、営業外費用 | 878,000,000 |
| 営業外費用 | 1,866,000,000 |
| 固定資産売却益、特別利益 | 712,000,000 |
| 特別利益 | 712,000,000 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 32,000,000 |
| 法人税等調整額 | 1,949,000,000 |
| 法人税等 | 1,981,000,000 |