財務諸表
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| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-25 |
| 英訳名、表紙 | YAMAHA CORPORATION |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表執行役社長 山 浦 敦 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 浜松市中央区中沢町10番1号 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 053(460)2156 |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | IFRS |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2 【沿革】 当社グループの歴史は1887年、創業者である山葉寅楠が1台の輸入オルガンを修理したことに始まります。 1887年の創業以来、音・音楽に関連する事業を中核としながら、新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創りつづけることを目指してきました。 年沿革1887年山葉寅楠が浜松の小学校でオルガンを修理、同年にオルガン製作に成功 1897年日本楽器製造株式会社を設立 1900年ピアノの製造を開始 1949年東京証券取引所に株式を上場1954年「YAMAHA MUSIC SCHOOL(ヤマハ音楽教室)」の前身となる教室を開講〃オーディオの製造を開始(HiFiプレーヤー) 1955年オートバイ部門をヤマハ発動機株式会社として分離1958年メキシコに販売子会社 Yamaha de México, S.A. de C.V.を設立 1959年スポーツ用品の製造を開始〃電子オルガン(エレクトーン)の製造を開始1960年米国に販売子会社 Yamaha International Corporation(現 Yamaha Corporation of America)を設立1962年リゾート事業を開始1964年リビング用品の製造を開始(FRP製バスタブ) ※2010年 リビング事業子会社の株式を譲渡1966年管楽器の製造を開始〃財団法人ヤマハ音楽振興会を発足(2011年、一般財団法人に移行)〃西ドイツ(当時)に販売子会社 Yamaha Europa GmbHを設立1968年日本初の株式時価発行を実施1972年半導体の生産を開始 ※2015年 ファブレス化1980年ヤマハピアノテクニカルアカデミーを設立1984年産業用ロボット(FA機器)市場に参入 年沿革1987年創業100周年を機に、社名を日本楽器製造株式会社からヤマハ株式会社に変更1989年中国に電子楽器製造・販売子会社 天津雅馬哈電子楽器有限公司を設立2002年中国に投資管理会社 雅馬哈楽器音響(中国)投資有限公司を設立〃ドイツに欧州統括会社 Yamaha Music Holding Europe GmbH(現 Yamaha Music Europe GmbH) を設立2005年ドイツの音楽制作用コンピューターソフトウェア開発・販売会社Steinberg Media Technologies GmbHを買収2007年音楽ソフト事業統括会社 株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスを設立2008年オーストリアのピアノメーカー L.Bösendorfer Klavierfabrik GmbHを買収〃フランスの業務用スピーカー製造・販売会社 NEXO S.A.を買収2010年ピアノ国内生産拠点を掛川工場へ統合 2012年管楽器国内生産拠点を豊岡工場へ統合2013年国内の楽器・音響機器卸販売および教室事業を行う株式会社ヤマハミュージックジャパンを設立2014年米国の楽器・音響機器メーカー Line 6,Inc.(現 Yamaha Guitar Group,Inc.)を買収※2018年 Ampegブランド、2023年 Cordoba Music Group, LLCを買収2018年本社構内に研究開発拠点 イノベーションセンターを開設2019年インドの販売子会社 Yamaha Music India Pvt. Ltd.に工場を新設 2021年ヤマハ銀座店を「ブランドショップ」としてリニューアルオープン 2024年体験型ブランドショップ「ヤマハミュージック 横浜みなとみらい」を開設〃ブランド発信拠点・研究開発サテライト施設「Yamaha Sound Crossing Shibuya」を開設 ヤマハミュージック 横浜みなとみらいYamaha Sound Crossing Shibuya2025年米国シリコンバレーに事業開発・CVCファンド運営管理会社Yamaha Music Innovations, LLCを設立 |
| 事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社61社及び関連会社5社で構成され、楽器事業、音響機器事業及びその他の事業の3つのセグメントで、グローバルに事業を展開しております。 音・音楽を中心にした事業を通じて磨いてきた感性と多彩な技術を融合し、それぞれの事業領域で、当社グループならではの価値を生み出しております。 (1) 楽器事業 楽器の製造・販売、音楽教室等の運営、音楽・映像ソフトの制作・販売など多彩な事業を展開しております。 初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーに評価されるこれらの製品・サービスは、アーティストとの対話により進める研究開発やグローバルに展開するきめ細かな営業・サービス活動に支えられております。 (2) 音響機器事業 「音・音楽」をコアとして培ったデジタルとアコースティックの技術を生かし、コンシューマー向けから業務用まで多彩なソリューションを提供しています。 ホームオーディオ機器、音楽制作・配信機器、業務用音響機器、ネットワーク機器、モビリティ音響機器など幅広い製品で構成されております。 (3) その他の事業 自動車用内装部品、FA(Factory Automation)機器、ゴルフ用品及びリゾート事業でも、楽器の製造・販売を通じて蓄積した技術・ノウハウを生かして、お客様に満足いただける製品とサービスを提供しております。 各事業における主要製品及びサービスとその概要は、以下のとおりであります。 事業主要製品及びサービス概要楽器鍵盤楽器130年を超える歴史の中で培われた知見と熟練技能に裏付けられたアコースティックピアノから、先進のデジタル技術を駆使した電子楽器、そして、これらの技術の融合により生まれたハイブリッドピアノまで、豊富なラインアップを提供しています。 管楽器60年にわたる管楽器製造で培った匠の技と、木材・金属を精密に加工する生産技術力を結集して、最高の音色、響きと吹奏感を生み出しています。 弦楽器アコースティック、エレクトリックに加え、ヤマハ独自のサイレントシリーズまでカバーする弦楽器は、多くの人に演奏する楽しみを提供しています。 打楽器世界中のトップアーティストとともに追求してきた音・打感、そして高い信頼を得てきた操作性・堅牢性により、プレイヤーのパフォーマンスを最大限に引き出します。 教育楽器リコーダーやピアニカなどの教育楽器の提供を通じて、子どもたちに音楽の楽しさ、演奏する喜びを伝えています。 防音室楽器演奏はもちろん、動画配信用のプライベートスタジオや在宅勤務などにも幅広く使える防音室は、用途を問わず最適な音環境を作り出します。 音楽教室(YAMAHA MUSIC SCHOOL)・英語教室40以上の国と地域で幼児から大人までを対象にYAMAHA MUSIC SCHOOLを展開し、音楽文化の普及に貢献しています。 英語教室は、歌やリズムで楽しく生きた英語が身につくヤマハならではのレッスンが人気です。 メディア・エンタテインメント楽譜・書籍・雑誌の出版、音楽および楽譜の配信、アーティストマネジメント、音楽出版、レコードレーベル等、エンタテインメント関連の事業を幅広く展開しています。 事業主要製品及びサービス概要音響機器ホームオーディオ機器イヤホン・ヘッドホンから、サウンドバー、そして本格的なホームシアターやHiFiオーディオまで、多彩な音楽の楽しみ方を提案しています。 音楽の感動を知り尽くしたヤマハが、目の前でアーティストが演奏しているかのような本物の音体験―True Sound-を届けます。 音楽制作・配信機器ソフトウェア技術とシームレスに融合した音楽制作機器は、音楽をつくる楽しみを身近にし、より表現力豊かな音楽制作を可能にしています。 また、直感的な操作と独自の音声処理を備えた配信機器は、配信者と視聴者双方に没入感の高い音楽・ゲーム体験を提供します。 業務用音響機器オーディオネットワーク技術を生かした業務用音響機器は、世界の著名なホール、劇場、コンサート会場などに導入されているだけでなく、店舗、会議場などの商業空間に向けた音のトータルソリューションも提案しています。 ネットワーク機器業種を問わず、中小規模の企業拠点や店舗などに広く採用されており、ルーターやスイッチ、無線LANアクセスポイント、セキュリティ機器などで安定したネットワークを提供しています。 モビリティ音響機器音響機器の開発で培った技術力をベースに、“音楽が生まれた瞬間の感動を届けたい”という想いのもと、自動車ごとのコンセプトにふさわしい音響空間を創り出す車載オーディオ製品を提案しています。 その他自動車用内装部品木材加工や塗装の技術、デザイン力などを生かし、上質で快適な空間を演出する自動車内装用意匠パネル製品を提供しています。 FA機器ヤマハの生産技術とシステムエンジニアリングで差別化を図り、信頼性の高い機器を製造しています。 ゴルフ用品(注)ヤマハが持つ技術力と契約プロゴルファーからのフィードバックを生かし、機能と感性を両立させた魅力あるゴルフクラブを開発しています。 リゾート事業豊かな自然の中で非日常の空間と高品質なサービスを提供し、ヤマハにしかできない豊かな時間をつくり出しています。 (注)当連結会計年度において、ゴルフ用品事業の終了を決定しました。 上記の事業の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一です。 また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しています。 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報 (1)報告セグメントの概要 報告セグメントの変更等に関する事項」に記載のとおりです。 事業の系統図及び各事業に携わる主要な関係会社の名称は以下のとおりであります。 |
| 関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金の貸付営業上の取引関係設備の賃貸借等(連結子会社) ㈱ヤマハミュージックジャパン (注)3,6神奈川県横浜市百万円100楽器音響機器100ありなし当社製品の仕入販売当社からの事務所の賃借㈱ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス〃百万円100楽器100〃〃当社への完成品の販売〃ヤマハピアノサービス㈱浜松市中央区百万円50〃100〃〃当社製部品の仕入〃ヤマハサウンドシステム㈱神奈川県横浜市百万円49音響機器100(100)〃〃当社製品の仕入販売〃㈱ヤマハミュージッククラフト秋田秋田県北秋田市百万円90楽器100〃あり当社への部品の販売なし㈱ヤマハミュージッククラフト北海道北海道紋別郡百万円50楽器その他100〃〃〃〃ヤマハハイテックデザイン㈱浜松市中央区百万円30音響機器100〃なし当社製品の設計開発当社からの事務所の賃借㈱ヤマハリゾート静岡県袋井市百万円100その他100〃〃当社のリゾート施設の運営なしヤマハファインテック㈱浜松市中央区百万円100〃100〃〃なし当社からの建物等の賃借㈱ヤマハコーポレートサービス〃百万円10〃100〃〃当社の広告宣伝物の制作人事・経理等の業務受託当社からの事務所の賃借Yamaha Corporation of America (注)3,6米国カリフォルニア州ブエナパーク市千米ドル50,000楽器音響機器100〃あり当社製品の輸入販売なしYamaha Guitar Group,Inc.米国カリフォルニア州カラバサス市千米ドル20,722楽器100〃〃当社製品の開発業務受託〃Yamaha Music Innovations,LLC米国カリフォルニア州サンマテオ市千米ドル4,300楽器音響機器その他100〃なし当社の事業開発の業務委託〃Yamaha Music Innovations Fund I, LP (注)5米国デラウェア州ドーバー市千米ドル10,000〃100(0.99)〃〃CVC投資〃Yamaha Canada Music Ltd.カナダ国オンタリオ州トロント市千カナダドル2,500楽器音響機器100〃〃当社製品の輸入販売〃Yamaha de México, S.A.de C.V.メキシコ合衆国メキシコ市千メキシコニューペソ1,709〃100(0.01)〃〃〃〃Yamaha Music Latin America, S.A.パナマ共和国パナマ州千米ドル50〃100〃〃〃〃Yamaha Musical do Brasil LTDA.ブラジル連邦共和国サンパウロ市千ブラジルレアル4,468〃100〃〃〃〃Yamaha Music Europe GmbH (注)3,6独国シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州レリンゲン市千ユーロ70,000〃100〃〃〃〃Steinberg Media Technologies GmbH独国ハンブルグ市千ユーロ6,891音響機器100〃〃当社製品の輸入販売当社への完成品の販売〃NEXO S.A.仏国プレイー市千ユーロ1,063〃99.88〃〃当社製品の輸入販売〃L.Bösendorfer Klavierfabrik GmbHオーストリア共和国ウィナー・ノイシュタット市千ユーロ2,165楽器100〃ありなし〃Yamaha Music Gulf FZEアラブ首長国連邦ドバイ首長国千ディルハム3,000楽器音響機器100〃なし当社製品の輸入販売〃Yamaha Music (Russia)LLC.ロシア連邦モスクワ市千ロシアルーブル515,078〃100〃〃〃〃 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金の貸付営業上の取引関係設備の賃貸借等台湾山葉音楽股份有限公司中華民国新北市千台湾ドル100,000楽器音響機器100ありなし当社製品の輸入販売なし雅馬哈楽器音響(中国)投資有限公司 (注)3中華人民共和国上海市千元782,023〃100〃〃〃〃雅馬哈貿易(上海)有限公司〃千元16,597〃100(100)〃〃〃〃雅馬哈楽器技術培訓(上海)有限公司〃千元8,100楽器100(100)〃〃なし〃天津雅馬哈電子楽器有限公司中華人民共和国天津市千元76,800〃80(80)〃〃当社への完成品の販売〃蕭山雅馬哈楽器有限公司 (注)3中華人民共和国浙江省杭州市千元274,888〃100(100)〃〃〃〃杭州雅馬哈楽器有限公司 (注)3〃千元396,121〃100(100)〃〃〃〃雅馬哈電子(蘇州)有限公司 (注)3中華人民共和国江蘇省蘇州市千元256,254楽器音響機器100(100)〃〃〃〃Yamaha Music Australia Pty.Ltd.オーストラリア連邦メルボルン市千豪ドル1,540〃100〃〃当社製品の輸入販売〃PT.Yamaha Indonesia (注)4インドネシア共和国ジャカルタ特別市百万インドネシアルピア8,507楽器100〃〃当社への完成品の販売〃PT.Yamaha Music Manufacturing Indonesia〃百万インドネシアルピア27,856〃100(3.04)〃〃〃〃PT.Yamaha Musik Indonesia (Distributor)〃百万インドネシアルピア18,050楽器音響機器100(95)〃〃当社製品の輸入販売〃PT.Yamaha Music Manufacturing Asia (注)3インドネシア共和国西ジャワ州ブカシ県百万インドネシアルピア82,450〃100〃〃当社への完成品の販売〃PT.Yamaha Musical Products Indonesiaインドネシア共和国東ジャワ州パスルアン県百万インドネシアルピア47,605楽器100〃〃〃〃PT.Yamaha Electronics Manufacturing Indonesia〃百万インドネシアルピア211,125楽器音響機器100〃〃〃〃PT.Yamaha Musical Products Asia (注)3,4インドネシア共和国西ジャワ州ブカシ県百万インドネシアルピア1,224,540楽器100(65.29)〃〃〃〃Yamaha Music (Malaysia) Sdn.Bhd.マレーシア国セランゴール州千マレーシアリンギット1,320楽器音響機器100〃〃当社製品の輸入販売〃Yamaha Electronics Manufacturing (M) Sdn.Bhd.マレーシア国ペラ州千マレーシアリンギット31,000音響機器100〃あり当社への完成品の販売〃Yamaha Music (Asia) Pte.Ltd.シンガポール共和国千シンガポールドル6,260楽器音響機器100〃なし当社製品の輸入販売〃Yamaha Music Korea Ltd.大韓民国ソウル市百万ウォン7,000〃100〃〃〃〃Yamaha Music India Pvt. Ltd. (注)3インド共和国ハリヤナ州グルグラム市千インドルピー3,700,000〃100(0.05)〃〃当社製品の輸入販売当社への完成品の販売〃Yamaha Music Vietnam Company Ltd.ベトナム社会主義共和国ホーチミン市百万ベトナムドン139,561〃100〃〃当社製品の輸入販売〃Yamaha Music Philippines Inc.フィリピン共和国マカティ市百万フィリピンペソ120〃100〃〃〃〃その他10社 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金の貸付営業上の取引関係設備の賃貸借等(持分法適用関連会社) アイ・ペアーズ㈱東京都新宿区百万円82楽器音響機器33.74ありなしなしなし (注) 1 主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。 2 議決権の所有割合欄の(内書)は間接所有であります。 3 特定子会社に該当しております。 4 会社清算手続きを開始することを決定済み、または会社清算手続き中であります。 5 米国法上のLimited Partnershipであることから、資本金に代えて出資総額を、議決権の所有割合に代えて出資割合(内書は間接出資の割合)をそれぞれ記載しております。 6 ㈱ヤマハミュージックジャパン、Yamaha Corporation of America、Yamaha Music Europe GmbHについては、売上収益(連結会社相互間の内部取引売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。 同社の財務諸表における主要な損益情報等は、次のとおりであります。 なお、Yamaha Corporation of America、Yamaha Music Europe GmbHの数値は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に反映されているIFRSによるものであるため、経常利益は記載していません。 名称㈱ヤマハミュージックジャパン(日本基準)Yamaha Corporationof America(IFRS)Yamaha Music Europe GmbH(IFRS)①売上収益61,932百万円101,832百万円94,015百万円②経常利益4,432百万円--③当期利益3,198百万円3,284百万円817百万円④資本合計19,464百万円46,032百万円43,549百万円⑤資産合計33,258百万円65,734百万円53,054百万円 |
| 従業員の状況 | (2) 【従業員の状況】 ① 連結会社の状況(2026年3月31日現在)セグメントの名称従業員数(名)楽器12,694(4,248)音響機器4,374(1,268)その他818(214)合計17,886(5,730) (注) 1 従業員数は就業人員数であります。 2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。 3 当連結会計年度より、「電子デバイス事業」の名称を「モビリティ音響機器事業」に変更し、「その他の事業」セグメントから「音響機器事業」セグメントに組み替えております。 ② 提出会社の状況(2026年3月31日現在)従業員数(名)平均年齢平均勤続年数平均年間給与平均年間給与の対前事業年度増減率3,449(669)43才 5ヵ月18年 1ヵ月7,947,497円1.4% セグメントの名称従業員数(名)楽器2,006(399)音響機器1,399(268)その他44 (2)合計3,449(669) (注) 1 従業員数は就業人員数であります。 2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。 3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 4 当連結会計年度より、「電子デバイス事業」の名称を「モビリティ音響機器事業」に変更し、「その他の事業」セグメントから「音響機器事業」セグメントに組み替えております。 ③ 労働組合の状況特記すべき事項はありません。 ④ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異 (イ) 提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の額の差異(%)全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者10.090.174.577.172.0 (ロ) 連結子会社当事業年度名称管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の額の差異(%)全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者(株)ヤマハミュージックジャパン30.280.063.574.670.5(株)ヤマハコーポレートサービス44.4200.089.189.382.1 (注)1 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合及び労働者の男女の賃金の額の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2 男性労働者の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。 3 労働者の男女の賃金の額の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、賃金は基本給、超過労働に対する報酬、賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除いております。 パート・有期労働者については正社員の所定労働時間で換算した人員数を基に平均年間賃金を算出しております。 4 各指標における計算の対象期間は2025年4月1日から2026年3月31日までであり、出向者は出向元の従業員として集計しております。 5 労働者の男女の賃金の額の差異について、賃金制度・体系において性別による差異は無く、主として賃金の高い高位職層における女性比率が低いことによるものであります。 また、一部企業において、女性パート・有期労働者の比率が高いことにより、主として賞与等による差異が生じております。 女性活躍推進への取組については「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」をご参照ください。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 <ヤマハの理念・ビジョン> 当社グループは事業活動を通じて、「世界中の人々のこころ豊かなくらし」を実現することを目指しています。 そのために、「感動を・ともに・創る:私たちは、音・音楽を原点に培った技術と感性で、新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創りつづけます」を企業理念に掲げ、我々の行動の原点としています。 (1)ヤマハフィロソフィーヤマハフィロソフィーとは、ヤマハグループの企業経営の「軸」となる考え方を体系化し表したものです。 ヤマハフィロソフィーは、「企業理念」、「顧客体験」、「ヤマハクオリティー(品質指針)」、「ヤマハウェイ (行動指針)」の4つにより構成されます。 「企業理念」と「顧客体験」は、グループの存在意義を表す普遍的な内容であり、ヤマハフィロソフィーの『基軸』です。 「ヤマハクオリティー」と「ヤマハウェイ」は、企業理念を具現化するために、グループで働く全ての従業員が、日々の業務の中で拠り所とすべきものであり、ヤマハフィロソフィーの『両輪』を示します。 私たちは、常にこのヤマハフィロソフィーを心のよりどころにしながら、お客様の視点に立ち、期待を超える製品とサービスを生み出すことで、未来に向かって新たな感動と豊かな文化を創りつづけます。 (2)ブランドプロミス“Make Waves”ブランドプロミスとは、ヤマハが人々の人生にもたらす価値を語ったものです。 ヤマハは、「個性、感性、創造性を発揮し、自ら一歩踏み出そうとする人々の勇気や情熱を後押しする存在でありたい」との思いを込め、人々が心震わす瞬間を“Make Waves”という言葉で表現しました。 心震える瞬間を創りだすために、ヤマハは人々の感性を刺激し表現を支える製品やサービスを提供し、なくてはならないパートナーであり続けます。 (3)経営ビジョン 今後も変化する経営環境を見据え、当社グループが実現したい提供価値を改めて示した上で、中長期的に当社が目指す姿を新たな経営ビジョンとして打ち出します。 新たな経営ビジョンに込めた3つの意図は以下のとおりです。 一つ、ヤマハの強み、ヤマハらしさが十分に活きる「音・音楽」領域において、新たな価値創造の可能性を追求していくこと。 二つ、そのために、世界中の人々の自己表現、多様な個性の発揮を後押しする製品やサービスをたゆまず提供していくこと。 三つ、多様なステークホルダーと積極的に連携・協業し、社会課題の解決に資する新たな価値を、共に創り上げること。 当社はこれまで同様、音・音楽を原点に培った技術と感性で製品の本質的価値を磨き続けるとともに、そこに、より楽しい、よりクリエイティブな、あるいはより便利な体験価値を加えるための取組みを強化し、隣接事業領域として拡大していきます。 さらには、既存商品、既存事業の枠にとらわれない、社会課題解決につながる音・音楽の新たな可能性を追求し、事業ドメインを拡大していきます。 <中期経営計画「Rebuild & Evolve」の概要> 当社グループは、2025年3月末で終了した「Make Waves 2.0」に続き、2025年4月からの3年間を対象とした新たな中期経営計画「Rebuild & Evolve」を策定しました。 (1) 経営環境認識 前中期経営計画期間を通じて当社を取り巻く経営環境は、かつてないスピードで変化しております。 経済変動、物価高騰、為替リスク、地政学リスクといったマクロ環境の変化に加え、顧客の価値観やライフスタイルの多様化、購買行動のオンラインシフトが急速に進んでいます。 また、技術革新、とりわけ生成AIの進化は、ビジネスのあり方を根本から変えつつあるといっても過言ではありません。 このような環境下において企業に求められるのは、現状維持ではありません。 ダイナミックな変化を恐れず、迅速かつ柔軟に対応し、むしろ成長機会として積極的に活かしていく姿勢が必要です。 音・音楽を軸にした当社ならではの新たな価値創造に挑戦するとともに、多様なライフスタイルや価値観に寄り添う体験価値を提供することで、事業機会拡大のチャンスになると認識しています。 (2) 重点課題と戦略骨子 経営ビジョン、マテリアリティ、および前中期経営計画のレビューからいくつかの課題が明確となりました。 一つは、最優先課題となりますが、低下した既存事業の収益力をコロナ前水準までに回復し、再び成長軌道に乗せることです。 次に、中長期的な成長に向け、隣接・新規領域への戦略的投資による育成・事業化を行っていくことです。 そして最後に、持続的な成長を支える安定した経営基盤を作るため、資本・資産効率、人的資本、ガバナンスを強化していくことです。 当社は中期経営計画の3年間、明確となった課題へ全力で取り組みます。 新中期経営計画のタイトルは『Rebuild & Evolve』とし、“Rebuild”は再構築、“Evolve”は進化を意味し、特に「未来を創る挑戦」の“Evolve”は単なるドメインの拡大ではなく、ヤマハのビジネス全体に質的な変化をもたらすものにしていきたいという意図を込めました。 (3) 新中期経営計画「Rebuild & Evolve」 新中期経営計画では、3つの戦略方針を掲げ、事業軸、市場軸、そして全社それぞれの視点で取組みを進めていきます。 ① 戦略方針1:強固な事業基盤の再構築(Rebuild) 既存事業の在り方について抜本的な見直しを行い、事業環境に適応したあるべき姿に早期に作り替えていくことを目指します。 過去数年、私たちは市場環境の急速な変化に対して十分な対応ができず、一部事業で収益性が低下しました。 この反省を踏まえ、まず課題事業の収益構造を徹底的に見直します。 楽器事業ではピアノ・ギター事業の構造改革と高付加価値製品の比重を高め収益性を改善するとともに、デジタルピアノ等のさらなる競争力強化で再び成長軌道に回帰することに取り組みます。 音響事業では、顧客要求へのタイムリーな対応など、B2Bに必要な視点がこれまで十分に反映できていなかった反省をもとに、事業環境の変化に即応できる組織体制を整備し、収益性と販売力を強化します。 ② 戦略方針2:未来を創る挑戦(Evolve) 新たなドメインへ事業を拡大することを目指します。 楽器事業では、製品そのものの価値提供にとどまらず、カスタマーサクセスを起点とした価値提供へのシフトに取り組みます。 演奏体験の支援、そしてオンラインとオフラインを融合した新しい顧客体験の創出に取り組みます。 音響事業では、業界トップレベルの信号処理と音場調整の技術等、当社ならではの強みを活かしながら隣接領域へドメイン拡大を図ります。 前中期経営計画期間から事業成長を進めてきた車載オーディオ領域に加え、エンタテインメント領域、商業施設・公共施設向けの新ソリューション提供など、市場・顧客の様々な要求に応える最適な音環境を提供し、多角的な成長機会を狙います。 また、インド・フィリピン等の成長市場や新たな成長事業への積極的な投資、および持続的な事業成長に向けた新規事業創出のメカニズム構築など中長期視点での未来を創る挑戦こそが、ヤマハの次なる飛躍を支えるエンジンになると信じています。 当社はサステナビリティを価値の源泉ととらえており、音・音楽の力、そして事業を通じて培ってきた技術と感性で社会課題の解決に貢献したいと考えています。 重視したい視点は「人・社会・地球」の三つ。 音楽で人のつながりを作ること、音による安心と安全を提供すること、そして音楽文化が持続可能であるように地球規模での資源循環を実現すること。 このような取り組みを通じて音・音楽の新たな可能性を追求し、事業ドメインを拡大していきます。 ③ 戦略方針3:経営基盤の強化 持続的成長を実現するために経営基盤を強化します。 資本・資産効率向上に向けて、投資とリターンのバランスを重視し、企業価値の最大化を図ります。 次に、人的資本の強化については、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進、グローバル人材育成、社員エンゲージメント向上に向けた施策を積極的に展開します。 さらに、コーポレートガバナンスの強化を図り、より透明性・公正性の高い経営体制を確立します。 価値の源泉であるサステナビリティを常に意識しながら、これらの三つの戦略方針に沿った取り組みを進めていく、それが新中期経営計画における当社が目指す成長戦略です。 (4) 経営目標 中期経営計画の経営目標は記載の通りです。 特にこれまで以上に財務目標の達成に執着し取り組みを推進してまいります。 年平均の売上成長5%、最終年度のROE10%が中期経営計画3年間で目指す、最も優先すべき経営目標です。 加えて、各重点戦略の達成度合いをモニターしていくための多面的なKPI指標を設定しました。 「強固な事業基盤の再構築」のKPIとしてはセグメント別の売上成長率と事業利益率を、「未来を創る挑戦」のKPIとしては戦略投資額などのドメイン拡大指標と新価値創造指標を、「経営基盤の強化」のKPIとしては資本・資産効率指標と人的資本強化指標を、さらにサステナビリティ関連では環境・社会・文化それぞれの取り組みで目標とする指標を設定しました。 短期的な収益改善と中長期的な成長基盤づくりにバランスよく取り組むことで、企業価値の持続的な向上を実現してまいります。 (5) 事業ポートフォリオ 中長期的に企業価値を向上していくため、下図の3つの領域に各事業を位置づけ、経営資源を適切に配分するポートフォリオマネジメントを進めます。 ここでは収益率と成長率を基準に当社の主要な事業をマッピングしていますが、既存の事業領域については、成長加速に向けた取り組みを強化する事業と、収益性改善に注力する事業とを明確に分け、戦略を組み立てます。 具体的には、エンタテインメントPAや電子楽器、B&Oといったカテゴリにおいてはさらなる競争力強化による成長を最優先課題とし、一方、環境変化により収益性が低下しているピアノ、ギター、ホームオーディオ事業については、構造改革を急ぎ、収益性改善に努めます。 あわせて、新たな成長の種を作る取り組みを強化していきます。 音楽系サービス、モビリティソリューション、ビジネスソリューション等に積極的な投資を行い、また、新規事業、社会課題解決型ビジネスについても、実証を重ねながら将来の柱とするべく育成を図ります。 加えて、ポートフォリオマネジメントの仕組みも整備していきます。 経営ビジョン等の目指す姿との整合性、事業将来性と収益性、そしてベストオーナー視点での当社の保有意義のそれぞれを評価し、定期的な事業構成の見直しのマネジメントプロセスを導入してまいります。 特に収益性については、事業ごとの資本収益性を可視化し、高収益・高成長が期待できる領域には積極的に投資を行い、競争力が低下した領域については(縮小・撤退を含めた)戦略的な見直しを進めます。 これらの取り組みを通じて、「収益力向上」と「資本・資産効率改善」の両立を図り、変化の激しい環境下でも持続的な成長と高い収益性を実現できる事業構成を確立してまいります。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 サステナビリティに関する詳細情報は、当社サステナビリティサイト(注1)にて開示しております。 本項目においては、各箇所に関連する情報について「<参考>」として当該サイトのURLを記載しております。 なお、当該サイトは2026年6月30日に更新予定です。 (注1)https://www.yamaha.com/ja/sustainability/ (1) ヤマハグループサステナビリティ方針ヤマハグループは、世界中の全ての人々が心豊かに暮らす社会を目指します。 その実現のために、企業理念である「ヤマハフィロソフィー」を心のよりどころに、かけがえのない地球環境を守り、平等な社会と快適なくらし、心潤す音楽文化の発展に貢献するとともに、人権尊重はもとより、多様な人材が互いに認め合い活躍できる環境を整えることで、未来に向かって新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創りつづけます。 この考え方に基づき、持続可能な社会の実現に向けた取り組みによる社会価値の創造を通じ、自らの中長期的な企業価値を高める為、マテリアリティを特定し、積極的にサステナビリティ活動を推進します。 ① ガバナンス当社は、取締役会の監督に基づき、代表執行役社長の諮問機関として「サステナビリティ委員会」を設置し、グループ全体のサステナビリティ活動の方向性の議論や、グループ内における取り組み状況のモニタリングを行い、代表執行役社長に答申しております。 サステナビリティ委員会の審議内容、ヤマハグループにおける活動状況については取締役会に定期的に報告され、取締役会によるレビューを受けております。 また、同委員会の下部組織として「気候変動部会」「資源循環部会」「調達部会」「人権・DE&I部会」「社会・文化貢献部会」を設置しております。 各部会では、全社横断的な重要テーマについて、推進体制の整備、方針や目標・施策・実行計画の策定、活動およびモニタリングを行い、サステナビリティ委員会へ報告しております。 2026年3月期のサステナビリティ委員会活動状況実績:5回開催主な議題:・前中期経営計画活動レビュー、外部開示内容(含むTCFD/TNFD)確認・当期進捗/成果確認、課題についての議論・サステナビリティ各分野の方向性議論 2026年3月期の各部会の活動状況部会名主なテーマ責任者実績気候変動部会脱炭素、TCFD対応、水リスク対応など執行役4回資源循環部会循環型バリューチェーン、環境配慮設計、包装梱包など執行役員6回調達部会木材デューディリジェンス、持続可能な木材、おとの森活動、サプライチェーン人権デューディリジェンス、紛争鉱物対応など執行役6回人権・DE&I部会人権デューディリジェンス、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンなど執行役8回社会・文化貢献部会音楽普及、地域共生など執行役員4回 サステナビリティ推進体制(2026年6月25日現在) 2026年3月期の取締役会による監督などの状況実績:サステナビリティ委員会の活動状況のモニタリング 2回主な議題:・サステナビリティに関する方針や目標・サステナビリティ施策の定期的なレビューなど <参考>サステナビリティマネジメント:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/overview/management/ ② 戦略ヤマハグループでは、社会の持続的発展と中長期的な企業価値向上につながる重要な課題を「サステナビリティに関するマテリアリティ」として特定し、これをサステナビリティ方針に組み込むとともに、経営全体のマテリアリティに統合し、活動を推進・管理しております。 主な取り組み事例は以下のとおりであります。 持続可能な木材の利用ヤマハグループが生産しているピアノや弦打楽器、木管楽器など楽器の多くは、主に木材でつくられております。 事業活動において多種多様な木材を使用していることを踏まえ、生物多様性や生態系を損ねることなく貴重な木材資源を持続的に活用していけるよう、木材デューディリジェンスの推進のほか、原産地コミュニティーと連携した良質材の育成(おとの森活動)などを進めております。 木材デューディリジェンスでは、購入する木材の原産地や伐採の合法性、資源の持続可能性に関する書類調査を実施しております。 リスクが高いと判断された木材については、現地訪問を含む追加調査および木材調達部門やサステナビリティ部門で構成する審査会での審議を通じて、より厳格な合法性などの確認を行っております。 「持続可能性に配慮した木材」の基準への適合率については、中期経営計画「Rebuild & Evolve」で80%の目標を掲げているのに対し、2026年3月期は71.3%となりました。 高品質で楽器に適した木材を持続的に調達し、持続可能な楽器づくりをするために、地域社会と一体となって循環型の森林づくりを推進する「おとの森活動」は、行政や学術機関と連携し国内外で展開しております。 楽器づくりに欠かせない木材、中でも楽器の性能や価値に直接大きな影響を与える木(希少木材種)に着目し、同種の育成・保全を推進することで「サステナブルな森づくり」を目指しております。 現在、タンザニア(アフリカン・ブラックウッド)、インド(インドローズウッド)、北海道(アカエゾマツ)で活動を展開しております。 サプライヤーでの木材デューディリジェンスの様子インドローズウッド試験地での野外調査の様子 <参考>木材資源への取り組み:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/environment/biodiversity/ 音楽文化の普及、発展ヤマハグループは、国内外で、学校における音楽教育の支援活動や、音楽・楽器を通じた地域貢献や音楽普及活動に取り組み、音楽教育の発展、青少年の健全育成、コミュニティーの活性化などに寄与しております。 2015年より新興国を中心に展開している「スクールプロジェクト」は、世界中の子どもたちが音楽や楽器演奏を学ぶ中で未来を生きる力を手に入れ、こころ豊かな人生を送ることができる世界を目指し、まだ音楽の授業環境が整っていない国に向けて「新しい音楽の授業」の構築支援に取り組んでおります。 ヤマハの独自プログラムを展開することではなく、その国・地域に最適な音楽の授業を作りあげることを目標とし、現地教育省と協力の上、パイロット授業の展開・指導者の育成・カリキュラム構築の支援・教材や楽器の販売・提供などを段階的に実施しております。 現在その実績はマレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピン、インド、ブラジル、コロンビア、メキシコ、UAE、エジプトの10カ国・504万人に広がっております。 また、より多くの方が仲間とともに長く楽器演奏を楽しめる環境づくりを目指し、音楽を通じて人と人がつながる場を創出する「Community Building with Music」を国内外で推進しております。 自治体との連携による市民参加型演奏会の開催をはじめ、「人と一緒に演奏する楽しさ、一体感を実感する機会の提供」「ともに演奏を楽しむ音楽コミュニティー形成支援」「音楽コミュニティーの自立・継続支援」といった活動を、2026年3月期は全世界で3,580回実施しました。 スクールプロジェクトフィリピンでの授業Community Building with Music福井県との連携による、年に1度の地域音楽サークル合同ジョイントコンサートの様子 <参考>音楽文化の普及、発展に関する取り組み:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/social/community-support/ ③ リスク管理ヤマハグループのバリューチェーンにおけるサステナビリティ課題を、持続可能な開発目標SDGsなどに照らして抽出し、お客様、従業員、地域社会の声や、ESG評価項目、NGOからの意見・要請や社外有識者の提言、企業理念や経営ビジョン、中長期的な経営方針を踏まえ、リスクと機会の観点で重要度を評価し、推進を強化すべき課題(サステナビリティに関するマテリアリティ)を特定しております。 特定したマテリアリティについて、サステナビリティ委員会の各部会、関係部門にて施策や達成度合いを測るKPI、目標および実行計画を策定します。 サステナビリティ委員会が進捗をモニタリングすることで、マテリアリティの取り組みを推進し、リスクの低減を図っております。 <参考>マテリアリティ(特定プロセスを含む):https://www.yamaha.com/ja/sustainability/overview/materiality/ ④ 指標及び目標特定したマテリアリティに基づき、中期経営計画において、方針、重点テーマ、指標(KPI)と目標を設定しております。 サステナビリティに関する主なKPI・目標・実績は以下のとおりであります。 中期経営計画(2025年4月~2028年3月)の主なサステナビリティKPI・目標・実績分野マテリアリティKPI・目標2026年3月期の実績環境気候変動への対応CO2排出量(スコープ1+2)30%削減(2018年3月期比)39.0%削減省資源、廃棄物・有害物質削減梱包材の発泡スチロール 25%削減(2023年3月期比)28.8%削減持続可能な木材の利用持続可能性に配慮した木材使用率 80%71.3%おとの森活動(楽器材料となる希少樹種の育成・保全)推進タンザニア:2万本/年(最終年度) 苗木植栽・保全北海道:アカエゾマツ活用楽器の製作・公開インド:植林パイロット事業導入中南米:1樹種で保全モデル構築タンザニア:0.6万本/年 植栽北海道:楽器試作実施インド:現地パートナーと協定締結、植林試験地選定と苗畑設置中南米:対象樹種選定と広域情報の収集社会バリューチェーンにおける人権尊重サプライヤー実地監査 60社二者監査員養成計画策定(注2)平等な社会と快適なくらしへの貢献社会課題関連取り組み数 20件8件文化音楽文化の普及・発展Community Building with Music 1.2万回(音楽を通じて、人と人がつながる場を創出する活動)0.36万回スクールプロジェクト累計児童数 700万人504万人人材人権尊重とDE&I管理職女性比率 24%19.6%(注3)グローバル人材配置 40名7名創造的で挑戦的な組織風土の醸成従業員サーベイ働きがい肯定的回答率の継続的向上肯定的回答率 67%(注4)人的投資額 1.5倍1.14倍 (注2)第三者による監査に加え、自社によるサプライヤー監査(二者監査)を導入するため(注3)一部のグループ企業については法令上の制約などにより集計対象外としています(注4)新サーベイに切り替え、今回より設問見直し ⑤ 社外からの評価サステナビリティ活動に対する主な社外からの評価は以下のとおりであります。 MSCI ESG RATINGS企業のESGに関する取り組みやリスク管理能力を分析し、最上位ランクAAAから最下位ランクCCCまでの7段階で評価するMSCI ESGレーティングにおいてAAA評価を獲得しております。 THE USE BY YAMAHA CORPORATION OFANY MSCI ESG RESEARCH LLC OR ITS AFFILIATES (“MSCI”) DATA, AND THE USE OF MSCI LOGOS, TRADEMARKS, SERVICE MARKS OR INDEX NAMES HEREIN, DO NOT CONSTITUTE A SPONSORSHIP, ENDORSEMENT, RECOMMENDATION, OR PROMOTION OF YAMAHA CORPORATION BY MSCI. MSCI SERVICES AND DATA ARE THE PROPERTY OF MSCI OR ITS INFORMATION PROVIDERS, AND ARE PROVIDED ‘AS-IS’ AND WITHOUT WARRANTY. MSCI NAMES AND LOGOS ARE TRADEMARKS OR SERVICE MARKS OF MSCI. FTSE4Good Global Index英国・ロンドン証券取引所グループのFTSE Russell社が、環境、社会、ガバナンスの観点から企業を評価する指標に選定されております。 FTSE Russell (the trading name of FTSE International Limited and Frank Russell Company) confirms that Yamaha Corporation has been independently assessed according to the FTSE4Good criteria, and has satisfied the requirements to become a constituent of the FTSE4Good Index Series. Created by the global index provider FTSE Russell, the FTSE4Good Index Series is designed to measure the performance of companies demonstrating strong Environmental, Social and Governance (ESG) practices. The FTSE4Good indices are used by a wide variety of market participants to create and assess responsible investment funds and other products. <参考>社外からの評価:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/related-information/evaluation/ (2) 気候変動・生物多様性への対応とTCFD・TNFD(気候関連財務情報開示タスクフォース・自然関連財務情報開示タスクフォース)に基づく情報開示当社グループはTCFD・TNFDの提言に基づき、気候変動や生物多様性に関わるリスクや機会を分析し、経営戦略に反映させるとともに、その財務的な影響についての情報開示に努めていきます。 開示に関する一般要件TNFD提言で求められている、開示すべき一般要件は以下のとおりです。 また、TCFDの内容については、TNFD提言に準じた形で開示を行います。 なお、当開示では、「マテリアリティ」という用語を以下の2つの意味で使用しております。 ・TNFDの一般要件におけるマテリアリティ:自然が企業に与える影響および企業が自然に与える影響の重要性(シングル/ダブルマテリアリティ)・当社グループの経営における重要なサステナビリティ課題としてのマテリアリティ:事業視点とステークホルダー視点の両面から評価し、当社が独自に特定した重点課題 一般要件1. マテリアリティの適用ファイナンシャル・マテリアリティとインパクト・マテリアリティの2つの観点を採用したダブルマテリアリティの定義に従い、開示情報を整理しております。 2. 開示のスコープ・当社グループに関する気候変動と生物多様性の影響を評価するため、全事業を対象にシナリオ分析とリスク・機会の抽出を行い、特に事業・戦略・財務計画または自然環境に大きな影響を与える可能性がある事業活動を開示範囲としました。 気候変動 :本社、国内外生産拠点、リゾート拠点、バリューチェーン上流・下流生物多様性:本社、国内外生産拠点、リゾート拠点、バリューチェーン上流 (ただし、直接的な情報収集手段やツールに限界があるため、開示情報は現時点では限定的)・現時点で開示範囲としていない事業活動に関しても今後さらなる分析に取り組み、必要に応じて随時開示範囲を拡大していく予定です。 3. 自然関連課題がある地域 LEAPアプローチにより特定された優先地域4. 他のサステナビリティ関連の開示との統合・当社グループは「気候変動への対応」「持続可能な木材の利用」「省資源、廃棄物・有害物質削減」を環境分野の重要な課題(マテリアリティ)として特定しております。 これらの課題が互いに関連していることを考慮し、当開示では統合的なアプローチを採用し情報の開示を行います。 ・当社グループの気候変動関連・自然関連への対応は、当開示のほか、当社ウェブサイトをご参照ください。 5. 対象期間 短期は現在~数年後、中期は2030年、長期は2050年に影響が強く表れると想定し、各種分析を実施しました。 6. ステークホルダーとのエンゲージメント・「ヤマハグループ人権方針」を定め、バリューチェーンにおけるあらゆるステークホルダーの人権を尊重する責任を果たす努力をしていきます。 また「ヤマハグループ木材調達方針」を定め、調達する木材が、伐採や取引の過程において、先住民の人権を侵害するなど地域社会に悪影響を及ぼしていないことを確認しております。 ・地域社会と一体となって循環型の森林づくりを実現する「おとの森活動」を実施しております。 ① ガバナンス監督および執行体制気候変動および自然関連のリスクと機会(先住民族や地域コミュニティー、影響を受けるステークホルダーに関する人権方針やエンゲージメント活動を含む)ならびに関連課題に関する評価・管理は、代表執行役社長の諮問機関であるサステナビリティ委員会を通じて行われ、取締役会によって監督されております。 同委員会は代表執行役社長を委員長とし、全執行役と一部の執行役員で構成されております。 これらに関する具体的な審議は、同委員会の下部組織である気候変動部会、資源循環部会、調達部会において行われ、進捗は定期的にサステナビリティ委員会に報告されます。 同委員会の審議内容、当社グループにおける活動状況については取締役会に定期的に報告し、取締役会によるレビューを受けております。 2026年3月期のサステナビリティ委員会および環境関連部会の活動状況については、「(1) ヤマハグループサステナビリティ方針 ① ガバナンス」をご参照ください。 <参考>サステナビリティマネジメント:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/overview/management/ 環境関連課題のガバナンス体制図 スキルおよびコンピテンシー当社グループは、持続的成長および企業価値の向上に向け、取締役会および経営層が気候変動や自然関連のリスクと機会を適切に監督・対応するために必要なスキルとコンピテンシーを確保することを重視しております。 取締役会のメンバーは外部有識者との意見交換を必要に応じて実施し、気候変動や自然資本、人権などの重要テーマに関する最新知見をインプットしております。 報酬に組み込まれている非財務目標当社は、持続的かつ社会的な価値向上への取り組みをより強く動機付ける趣旨から、役員報酬の一部である譲渡制限付株式報酬を評価する指標に、非財務目標を組み込んでおります。 この非財務目標に連動する指標は、中期経営計画「Rebuild & Evolve」に掲げる重点戦略KPI(12指標)です。 なお、気候変動および自然関連の評価項目は、当該非財務目標の一部に含まれておりますが、これを区分して識別することはできません。 詳しくは「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。 人権尊重とステークホルダーエンゲージメントa. 人権に対する考え方当社グループは、ステークホルダーへの約束として、社会・文化の発展に貢献することを掲げています。 その発展の基盤となる公正で公平な社会を実現するため、「国際人権章典」や国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」などの人権に関する国際的な規範を尊重し、人権尊重を原則とする国連グローバル・コンパクトに署名するとともに、「ビジネスと人権に関する指導原則」に沿って、企業の人権尊重責任を果たす取り組みを行っております。 これらの人権尊重の考え方を明確に示し、当社グループの事業活動に反映するため、当社グループは「ヤマハグループ人権方針」を策定しております。 本方針は当社グループの役員および全ての従業員に適用され、人権を尊重した誠実な事業活動を行うための指針となっております。 b. 人権デューディリジェンス・グリーバンスメカニズム人権方針に基づいて自らの事業活動に対する人権デューディリジェンスを実施し、人権への負の影響を特定・評価し、人権侵害の是正や防止・軽減に取り組んでおります。 特にサプライヤーには、人権尊重を定めた「ヤマハサプライヤーCSR行動基準」の順守を要請し、同行動基準に沿ったモニタリングを書面調査や訪問により実施しております。 また、CRT日本委員会のステークホルダーエンゲージメントプログラムに毎年参加し、NGOや人権専門家からの指摘・提言に基づく人権課題の特定作業を通じて市民社会の声や期待を把握し、デューディリジェンスに反映しております。 加えて、サプライチェーン上の人権侵害を把握し、是正や救済に対応するグリーバンスメカニズム整備の一環として一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)に加盟し、同機構が運営する対話救済プラットフォームで市民社会やライツホルダーなどからの相談・通報を受け付けております。 人権尊重に関する取り組みは、サステナビリティ委員会の下部組織である「人権・DE&I部会」を中心に対応しております。 取締役会は、これら人権デューディリジェンスやグリーバンスの推進状況について定期的に報告を受け、取り組みを監督しております。 c. 先住民族や地域社会とのエンゲージメント「ヤマハグループ木材調達方針」に基づき、調達する木材が伐採や取引の過程において、先住民の権利を侵害するなど地域社会に悪影響を及ぼしていないことを確認することとしております。 具体的には、使用木材の合法性確認やリスク評価、環境・社会に配慮した認証木材の積極的な導入を進めております。 2023年には地域社会への影響も含めた木材リスク確認の実効性向上を図るため、国際的な環境団体監修のもと、非認証木材に対し、デューディリジェンスを通じて持続可能性を客観的に判断するための評価項目・判断基準を制定し、運用しております。 また当社グループでは、高品質で楽器に適した木材を持続的に調達するために、地域社会と一体となって循環型の森林づくりを実現するおとの森活動を、行政や学術機関と連携し国内外で展開しております。 <参考>人権:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/social/human-rights-and-labor-practices/ヤマハサプライヤーCSR行動基準:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/related-information/policy-type/supplier-code-of-conduct/ステークホルダーとのかかわり:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/overview/stakeholder/生物多様性の保全:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/environment/biodiversity/ ② 戦略気候変動および生物多様性に関するシナリオ分析当社は、短期・中期・長期の時間軸に基づき、グループ全体に及ぶ気候変動および生物多様性の影響を評価し、事業に重要な影響を与えるリスクと機会を特定するためのシナリオ分析を実施しました(表1)。 また、特に影響が大きいと予想される木材については、気候変動による影響の有無および大小を把握するため、潜在適域(注1)の変化を文献にて調査し、推計を行いました(表2)。 シナリオ分析では、気候変動と生物多様性について下記のシナリオを想定し、事業および自然資本への影響を評価しました。 a. 気候変動国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存シナリオを中心に、その他複数のシナリオ(APS(Announced Pledges Scenario)、STEPS(Stated Policies Scenario)他)も活用し分析しました。 シナリオ概要出所1.5~2℃シナリオ気候変動への緩和策を取り、世界の気温上昇を産業革命前と比べて1.5~2℃に抑えたシナリオNZE、RCP2.6、SSP1-2.64℃シナリオ気候変動への緩和策を取らず、世界の気温が産業革命前と比べて4℃上昇したシナリオRCP8.5、SSP5-8.5 b.生物多様性自然関連リスク分析ツール「ENCORE(注2、3)」を使用して、事業プロセスに関連する自然への依存と影響の項目を抽出し、リスク・機会が大きいものに関しては、TNFDが推奨しているシナリオを参考に「生態系サービスの劣化」と「市場原動力と非市場原動力の一致」を2軸に4つのシナリオを定義し、分析しました(図1)。 (注1)特定の樹種が気象条件などから理論上、生育に適していると推定される地域を指す。 実際の分布を考慮したものではなく、将来的な生育可能性に着目した概念(注2)Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure:事業プロセスに関連する自然関連の依存と影響、その大きさの評価ツール(注3)当開示では2024年7月に更新されたバージョンで分析を実施 (図1)TNFDが推奨する2×2フレームワークを用いて設定した自然関連シナリオ (表1)特に重要度の高いリスク・機会一覧とシナリオ分析分類説明:気候変動関連:生物多様性関連:気候変動・生物多様性双方関連 :影響は現在の延長線上:影響は拡大―:関連なし R:リスク(Risk) O:機会(Opportunity) 分類項目気候変動自然資本依存影響R:リスクO:機会リスク・機会のタイプ1.5~2.0℃シナリオ4℃シナリオシナリオ#1シナリオ#2シナリオ#3シナリオ#4 気候変動への対応自然災害―――――R物理(急性)木材生育適域変化―――――R物理(慢性)カーボンプライシング―――――R移行(政策・法的)インドア活動化―――――O製品・サービス持続可能な木材の利用木材の代替、有効活用影響O効率・リソース製品・サービス評判林産地劣化依存影響R物理(慢性)林産業の撤退依存R移行(政策・法的)移行(市場)木材の輸入規制――依存R移行(政策・法的)認証材の安定調達――影響O生態系保全持続可能な利用有害物質削減事業プロセスで使用する化学物質(VOC・毒劇物)や油による汚染――影響R物理(急性)移行(技術)移行(評判)有害廃棄物による汚染――影響R物理(慢性)移行(政策・法的)移行(評判) 水の保全事業プロセスや生活で使用する水の不足依存R物理(慢性) (表2)木材潜在適域の基準年に対する変化予測(%)※本変化予測に関する補足事項1. 調査の目的:対象樹種に対する気候変動の影響の有無およびその大小を把握すること2. 調査方法:・2021年に、各調達樹種×対象国について将来影響を既存文献(例:Dyderski et al. (2018) How much does climate change threaten European forest tree species distributions? Glob. change biol. 24(3): 1150-1163)にて調査・この調査結果を基に、世界平均の気温上昇に対する潜在適域の変化を推計3. 推計の限界:予測は既存文献の手法および結果に基づいたものであり、推計手法には限界があるため、将来の気温上昇における影響量を断定するものではない4. 樹木の生育条件:将来の気候条件が不適であると予測された地域であっても、樹木が即座に死滅するわけではない シナリオ分析の結果、気候変動に関しては自然災害による生産停止リスク、木材価格の上昇、炭素税導入に伴うコスト増加といったリスクが高まる一方で、屋内活動の増加による需要拡大が機会となる可能性があることが明らかとなりました。 自然資本に関しては、各シナリオが進行するに伴い、森林の持続可能性に配慮した木材製品が市場競争力を高め、持続可能な調達が森林保護を促進する機会となる一方で、林産地の劣化により良質な木材の入手が困難になり、木材代替にかかるコストが増加するリスクが生じることが分かりました。 また、木材潜在適域の変化予測を行ったことにより、短期的な影響は少ないものの、長期的に見ると気温上昇に伴い潜在適域が大きく減少する樹種があることが分かりました。 特定されたリスク・機会と対応策当社は、気候関連課題・自然関連課題が、事業、戦略、財務計画に大きな影響を与える可能性があるとの認識のもと、リスクや機会を整理し、戦略の見直しを随時実施しております。 シナリオ分析により特定された重要なリスク・機会と、それに対する当社の対応策は以下の通りであります(表3)。 当社の気候変動関連課題への取り組みについては、TCFDが開示を推奨する「緩和」と「適応」の分類に基づいて、また、自然関連課題への取り組みについては、自然資本に対する行動の枠組み「AR3Tフレームワーク(注4)」を踏まえて整理しております。 (注4)SBTN(Science Based Targets Network)が提唱する、自然関連のリスクと機会への対応策を検討するフレームワーク。 回避(Avoid)、軽減(Reduce)、復元・再生(Restore & Regenerate)、変革(Transform)の4項目にて整理されている (表3)特に重要度の高いリスク・機会一覧と対応策分類説明:気候変動関連:生物多様性関連:気候変動・生物多様性双方関連 R:リスク(Risk) O:機会(Opportunity) 短:発現時期 短期 中:発現時期 中期 長:発現時期 長期分類項目事業、戦略、財務計画への潜在的な影響/自然資本への影響ヤマハの対応策対応策の分類気候変動への対応自然災害・自然災害による施設の損傷、人的被害およびこの影響による生産の停止・サプライチェーンの被災による生産停止および仕入値高騰に伴うコストの増加・損害保険料の増大・当社グループ拠点(製造・営業・物流)を対象に洪水リスクと損害の再評価を行い、想定される自然災害に対して事前対策や保険付保内容の見直しを実施適応R短木材生育適域変化・木材の価格上昇、品質低下・木材代替に要する技術的、仕様変更コスト・気温上昇、降水・気象状況の変化に伴う木材生育状況悪化による調達コストの増加・温暖化による潜在適域変化予測調査実施(表2)・希少材料を代替する新素材や木材加工技術開発(木材技術、木材調達スキルの社内保持・強化)適応R長カーボンプライシング・炭素税などの導入による生産・調達コストの増加・2031年3月期におけるグループ内エネルギーコストは成り行きで10億円から20億円程度増加する予測・徹底したエネルギー削減、再生可能エネルギーの利用推進による排出削減計画実施(削減目標達成によりエネルギーコスト増加分を4.5億円から9億円程度に抑制できる見込み)・ICP(インターナルカーボンプライシング)を設定し、低炭素設備投資を促進・サプライヤーと連携した排出削減の推進緩和R中インドア活動化・屋内での活動機会増加に伴う楽器需要の増加・リモートワーク、オンラインイベント・ゲームの拡大による通信機器の需要拡大・動画配信の拡大に伴う音響機器の需要拡大、ライブと配信のハイブリッドイベントがデファクトスタンダード化・音響、信号処理、通信技術の融合によるリモート、オンラインイベント用ソリューションの提供・遠隔でのライブ、レッスン、合奏の実現による新たな顧客体験の創出適応O長 分類項目事業、戦略、財務計画への潜在的な影響/自然資本への影響ヤマハの対応策対応策の分類持続可能な木材の利用木材の代替、有効活用・森林の持続可能性に配慮した製品が顧客や投資家からの評価を高め、市場競争力を向上させる・代替材料の確保による希少樹種の保護・持続可能性に配慮した木材使用率増加・既存の希少資源を代替する新素材や木材加工技術開発(木材技術、木材調達スキルの社内保持・強化)・適正な品質基準の設定、端材の有効利用等による歩留まり向上・楽器適材の調達を持続可能にするおとの森活動回避軽減復元・再生変革O長林産地劣化・木材の過剰伐採や林産地の水不足・水質汚染・土壌劣化により良質な楽器適材が入手困難となる・木材の価格上昇、品質低下・生態系の劣化を招いたと見做され、評判が低下するR中林産業の撤退・木材の入手が困難になり、木材代替に要する技術的、仕様変更コストが発生・環境に配慮した企業の増加により森林クレジット市場が拡大し、木材の安定調達に影響・持続可能性に配慮した木材使用率増加・楽器適材の調達を持続可能にするおとの森活動軽減復元・再生R短木材の輸入規制・規制対象木材を使用する製品の生産停止による損失・規制対象木材代替に要する技術的、仕様変更コストが発生・持続可能性の低い木材使用の削減、代替軽減R中認証材の安定調達・環境意識の高い顧客、サプライチェーンからの支持・持続可能性の低い木材を使用し続けることに対する評判リスクの回避・持続可能な木材調達による森林保護・持続可能な森林から産出される認証材の利用拡大軽減O長有害物質削減事業プロセスで使用する化学物質(VOC、毒劇物)や油による汚染・生産現場からの排出もしくは漏えい事故により、生態系に悪影響を与える・評判の低下、汚染の回復費用、損害賠償費用、漏えい対策設備改善、管理強化コスト発生・環境設備に関する構造の基準を定め、漏えい事故の防止に努める・漏えいリスクを抽出し、想定緊急事態について対応訓練を実施・VOC削減プロジェクトにより全社の排出量モニタリングや削減施策を推進・排出先の水域の水質や生物への影響についての調査を実施回避軽減R短有害廃棄物による汚染・土壌や地下水の汚染による評判の低下、損害賠償費用、汚染の回復費用発生および生態系劣化・法規制が厳格化され、コスト増加・有害廃棄物の排出削減、適正処分・有害物質の使用制限軽減R中水の保全事業プロセスや生活で使用する水の不足・水不足による事業活動の停止・遅延・水不足地域での多量の水利用による評判の低下・水使用の削減計画に沿った水リサイクル、節水活動の実施軽減R長 インターナルカーボンプライシング(ICP)制度当社は、気候変動リスクに対処し中長期的な脱炭素経営を推進するため、2022年4月よりインターナルカーボンプライシング制度を導入しております。 当社では、内部炭素価格を14,000円/t-CO2に設定し、設備投資に関する意思決定プロセスに活用しております。 自然資本に対する分析 ― LEAPアプローチ当社では、TNFDが推奨するLEAPアプローチ(注5)に基づき、自然関連の課題について評価と分析を行いました。 (注5)企業の自然との接点、依存関係、インパクト、リスク、機会など、自然関連課題を判定するための統合的な評価方法。 スコーピングを経て、Locate(発見する)、Evaluate(診断する)、Assess(評価する)、Prepare(準備する)のステップを踏むことで、企業は自社にとって重要な自然との接点を評価することができる スコーピング当社グループの事業の中でも、楽器事業は売上の6割以上を占める主要な事業であり、自然資本への依存と影響が大きい事業です。 当社グループの使用するさまざまな資源のうち、木材は使用量・事業価値の両面で重要な位置を占める主要資源であり、とりわけ楽器事業においては不可欠な材料です。 多くの楽器に使用される木材は、音色や耐久性、品質を左右する中核的な要素であり、自然資本への依存とその影響への取り組みは、当社グループの事業、さらには音楽文化の持続可能性を支える基盤です。 このため、これまでも木材の持続可能な調達に関する目標を設定し、取り組んできました。 当開示にあたり、当社はENCOREを用いて自然関連の依存と影響を評価しました。 この分析は、従来の自社の認識を再確認し、さらに客観的なデータに基づいた評価を行うために実施したものです。 評価対象は、 ・バリューチェーン上流における木材調達プロセス ・直接操業としての楽器・音響機器の製造プロセスの2つです。 この評価の結果、木材調達過程と自然資本との関連が特に大きいことが改めて確認されました。 一方で、楽器・音響機器の製造過程においては、ENCOREの分析上、自然資本への依存や影響が相対的に大きい項目は限定的であることが示されました。 これらの結果は、木材と自然資本の関わりが大きいという当社の認識を裏付けるものとなりました。 こうした結果に加え、TNFDでは直接操業における分析が求められていることから、直接操業拠点における自然関連リスクおよび生物多様性との関係について評価を実施しました。 a. 水関連分析(直接操業拠点)Locate2025年に、当社グループの直接操業拠点(本社・生産・リゾート計23拠点)を対象として、自然にとって重要な場所(要注意地域)および水資源への依存の観点から分析を行いました。 要注意地域の判定にあたっては、TNFDガイダンスを踏まえ、「生物多様性の重要性」「生態系の十全性」「生態系の十全性の急速な減少」「水リスク」の観点から評価項目を設定し、国際的に広く利用されている外部ツール・データを用いて定量的に評価しました。 各評価項目について5段階でスコアリングを行い、これらの平均スコアが4以上となる拠点を要注意地域の目安として設定しました。 利用した外部ツール・データIBAT、Biodiversity Intactness Index、Aqueduct Water Risk Atlas 4.0(Baseline Water Stress) 一方、本分析では、水供給制約が生じた場合の拠点への影響を把握する観点から、当社グループ全体の総取水量に占める各拠点の取水量割合を指標として用いました。 取水量割合が高い拠点は、水資源への依存度が相対的に高く、水制約時の影響を受けやすい拠点として整理しております。 なお本指標は水資源への依存度を示す一側面を捉えたものであり、企業にとっての重要性を包括的に示すものではありません。 これらの観点を踏まえ、本分析では「自然にとって重要な場所(要注意地域)」と「水資源への依存度が高い拠点」を整理し、重点的に確認すべき拠点の抽出を試みました。 EvaluateLocateの結果を踏まえ、直接操業拠点における自然への依存および影響の程度を評価しました。 上記の指標を総合的に評価した結果、スコアの平均値は最大でも3.25にとどまり、平均スコアが4以上となる要注意地域は特定されませんでした。 この結果から、生物多様性の重要性、生態系の十全性、水リスクなどの各観点において、当社グループの直接操業拠点が自然に対して顕著な依存または影響を有する状況は限定的であると認識しております。 また、水リスクの観点では、水ストレスが高い(スコア4:Highまたは5:Extremely High)地域からの取水は当社グループの総取水量の約1割程度であり、水ストレスの高い地域に所在する拠点は当社グループの直接操業拠点の一部に限定されていることを確認しております(図2)。 該当する拠点は、中国、インドネシア、インドおよび米国に所在する5拠点です。 従って、短期的に全社的な操業へ重大な影響を及ぼす可能性は限定的であると評価しております。 一方で、水資源は将来的に不確実性が高まる可能性がある自然資本であることから、水ストレスが高い地域に立地する拠点については、依存および影響の双方に留意する必要があると考えております。 (図2)直接操業拠点の水リスク(水ストレス)および当社グループ全体の総取水量に占める各拠点の取水量割合 AssessEvaluateの結果を踏まえ、自然に関連するリスクおよび機会の特定を行いました。 リスクの観点では、水ストレスが高いと評価された拠点(中国、インドネシア、インド、米国に所在する5拠点)において、将来的な水利用制約、取水コストの上昇、操業条件の変化といった物理的リスクが想定されます。 ただし、これらの拠点の取水量規模および全社に占める取水量割合を踏まえると、水関連リスクが顕在化する可能性は相対的に限定的であると考えております。 一方で、リスク顕在化時の影響の大きさは拠点の事業上の重要性や代替可能性にも依存することから、影響度の評価については今後、これらの観点も含めた検討が必要であると認識しております。 その上で、各拠点の地域特性を踏まえ、水ストレスの水準に加え、生物多様性保全地域への近接性を確認しました。 中国、インドネシアおよびインドの高水ストレス拠点については、保全上重要な地域への近接は認められず、かつ取水量割合も低区分に位置付けられていることから、周辺の自然資本に与える影響は相対的に小さいと評価しております。 一方、米国の拠点は生物多様性保全地域に近接しておりますが、年間取水量は0.337千m³と限定的であることから、当該拠点の水利用が周辺の水資源および自然資本に与える影響も限定的と判断しております。 機会の観点では、水使用量の削減や水効率の向上、地域の水資源管理への貢献を通じて、操業の安定性向上やステークホルダーからの信頼向上につながる可能性があると考えております。 これらを踏まえ、当社グループの直接操業拠点における自然関連リスクおよび機会は、現時点では管理可能な範囲にあるものの、中長期的な視点での継続的なモニタリングが重要であると判断しました。 なお本評価は、当社グループの事業活動が生物多様性に与える影響を直接的に示すものではなく、地域特性を踏まえたリスクの顕在化可能性を把握することを目的としております。 Prepare分析結果を踏まえ、現時点において、当社グループの直接操業拠点が立地する地域における自然関連リスクは全社的には限定的であると評価しております。 しかしながら、気候変動などに伴う水ストレスの将来的な悪化可能性を踏まえ、水ストレスの高い地域に立地する拠点を中心に、将来的なリスク低減を目的に、取水量および排水量の継続的なモニタリングならびに節水設備の導入やプロセス改善による水使用効率の向上など、水保全に関する取り組みを進めております。 これらの取り組みを通じて、自然資本への依存および影響の低減を図るとともに、将来的な環境変化に対するレジリエンスの強化を進めていきます。 また状況の変化に応じて、評価および対応内容の見直しを行っていきます。 b. 木材関連分析(バリューチェーン上流)Locate木材は一般的に環境への負荷が小さく持続可能な素材とされていますが、楽器用の木材には、その特性や風合いにより代替が難しいものもあり、持続性の確保が求められています。 加えて、SBTN(The Science Based Targets Network)のHigh Impact Commodity List(注6)では、木材が「High Impact Commodity」として分類されており、科学的にも自然への影響が大きいとされています。 これらの要素を踏まえ、木材についての評価を行うことが重要であると再認識し、今回の分析を実施しました。 (注6)自然への影響が大きいとされるコモディティ(原材料)をリスト化したもの 「木材調達」優先地域の特定当社グループが調達する代替困難な木材の原産エリアを世界地図にプロットし、その中でも特に重要な樹種の原産地を優先地域として特定しました(図3)。 (図3)木材調達に関する優先地域 Evaluate/AssessLocateで特定した優先地域の依存と影響に関する評価は、ENCOREを使用して2025年に再実施しました。 これに事業を通じた自社の知見を加え、ENCOREの分析を補完する形で依存度と影響度を再評価し、特に重要なリスクと機会をダブルマテリアリティの視点で整理しました(表4)。 なお、ENCOREにおいて依存または影響ありと分類された項目のうち、当社グループの事業実態に照らして影響が限定的または認められないと判断した項目については、本表では記載を省略しております。 (表4)依存と影響に関わるリスク、機会およびヤマハの活動依存分類・項目依存度リスク機会ヤマハの活動供給サ|ビス生物資源の供給高木材の枯渇・規制の強化により調達コストが増加、または調達不能となる恐れ森林資源保全の推進・安定した使用量の確保・資源使用量に対する資源成長量の維持・促進新技術の開発(代替素材・技術開発)・過剰伐採の抑制・環境に配慮した製品による評価向上おとの森活動による持続的育成・住民参加型森林経営の推進希少木材の効率的利活用・木材加工・再生技術の開発・希少木材を代替する新素材の開発遺伝資源低遺伝子多様性の損失による病虫害発生により、森林の生産性が低下し調達が困難になる森林保全活動による生態系の維持・機能回復遺伝子多様性の担保おとの森活動による森林生態機能の維持回復・希少種の天然更新動態の改善による地域個体群の保全・林内植栽による個体保全と生物多様性維持の両立水高水の枯渇により木の生育・原産地コミュニティーの住民生活に悪影響原産地森林機能の維持・回復(水源涵養)コミュニティーにおける生活用水インフラの整備おとの森活動で森林を健全に保つことによる水源保持おとの森活動による地域開発支援 依存分類・項目依存度リスク機会ヤマハの活動調整サ|ビス気候調整(地球規模・局所的)高木質原材料産地の気候変動により木の生育適域が変遷し、個体数が減少して調達コストが増加、または調達不能となる恐れ重要種の特定と生育環境の把握重要種の保全新技術の開発(未利用資源の利活用・技術開発)・重要種の過剰伐採の抑制・原産地の賦存資源の有効活用おとの森活動で森林を健全に保つことによる森林生態機能の維持・重要な希少木材樹種の特定・林内植栽による適地での種の保全・希少種の天然更新動態の調査観測希少木材の効率的利活用希少木材原産地や、生産工場立地国内での未利用資源の効率的利用水質の浄化・水流の調整中木質原材料産地の洪水・水供給不足・水質汚染により木の生育・原産地コミュニティーの住民生活に悪影響原産地森林機能の維持・回復(水源涵養)コミュニティーにおける生活用水インフラの整備おとの森活動で森林を健全に保つことによる水源保持おとの森活動による地域開発支援・育苗用水の貯水タンクや井戸の共用空気のろ過・土質調整・土砂保持・固形廃棄物の分解中木質原材料産地の土壌劣化により木の更新・生育が阻害され個体数が減少し調達コストが増加、または調達不能となる恐れ森林被覆面積の維持・回復原産地森林の植生の維持・回復おとの森活動による森林回復に向けた取り組み・林内植栽による森林の更新サイクルの促進・農業跡地への現地有用種の植栽生態系保全(受粉・生物学的防除・生息環境維持)中木質原材料産地の生態系劣化により木の生育が阻害され、個体数減少、材質劣化により調達コストが増加、または調達不能となる恐れ森林保全活動による生態系の維持・機能回復遺伝子多様性の担保おとの森活動での持続的育成・機能保全・林内植栽による希少種の保全・希少種の天然更新動態の改善による地域個体群の保全自然災害緩和(降雨パターンの調整、洪水・暴風雨の緩和)中洪水や暴風雨による生育阻害や木材輸送ラインの停止、地域コミュニティーの住民生活への悪影響干ばつ期間の長期化による住民生活への悪影響木質原材料産地の森林火災、延焼による個体群の減少、調達コスト増原産地森林機能の維持・回復(水源涵養)コミュニティーにおける生活用水インフラの整備森林火災の抑制、森林機能回復おとの森活動で森林を健全に保つことによる水源保持おとの森活動による地域開発支援・育苗用水の貯水タンクや井戸の共用おとの森活動での森林火災抑制への取り組み・植林地周辺での防火帯の設置・早期火入れによる乾季延焼の抑制、植生維持 ※生態系への直接的な依存が限定的である「文化的サービス」については、寄与が少ないため一覧表から除外しております。 影響分類・項目影響度リスク機会ヤマハの活動生態系利用陸域高圧縮、露出、機械的損傷によった土壌劣化・浸食増加による土壌の性質悪化と植生変化→木質原材料産地の劣化により種の個体数が減少→地滑り・森林火災のリスク増加→人口増加、農畜産用地への森林の転換による資源減少森林被覆面積の維持・回復原産地森林の植生の維持・回復コミュニティーにおける土地利用の改善おとの森活動による森林回復に向けた取り組み・林内植栽による森林の更新サイクルの促進・天然更新の改善による地域個体群の保全・農業跡地への現地有用種の植栽・コミュニティーでの森林管理技術の導入、支援資源利用多種多様な木材の供給高原産国別の規制強化による調達性低下資源減少による木材の材質低下、調達性の低下持続可能性に配慮した木材の優先的利用新技術の開発による利用可能な木材の最適化(集約と多様化)持続可能性に配慮した木材利用の推進・自社基準の設定・木材デューディリジェンスの実施おとの森活動による持続的資源育成・重要な希少木材種の特定、保全木材の効率的利活用・木材加工・再生技術の開発・希少木材原産地や、生産工場立地国内での未利用資源の効率的利用気候変動温室効果ガス高現場での重機の使用、製炭、木材・製品の輸送、生産活動、製材・製品・梱包材の廃棄焼却により発生→気候変動による種の植生変化・生息地減少→気候変動による災害の頻発森林資源保全の推進→森林機能による炭素固定→資源使用量に対する資源成長量の維持・促進新技術の開発(代替材・技術開発)→過剰伐採の抑制→木材利用効率の改善・向上→原産地の賦存資源の地産地消資源の再利用おとの森活動による資源保全・森林モニタリングによる炭素固定評価機能の開発・植林、環境保全による資源の持続的育成木材の効率的利活用・木材加工・再生技術の開発・希少木材原産地や、生産工場立地国内での未利用資源の効率的利用外来種その他外来種侵入低原産地域への外来種導入により生態系サービスが低下し、個体群が減少し調達が困難になる原産地森林の植生の維持・回復原産地域の生物多様性の維持・向上おとの森活動による地域在来種資源の育成保全・原産地域在来種の林内植栽、天然更新改善・在来種、帰化種の農業跡地や裸地への植栽 PrepareLEAPアプローチのL、E、Aの分析により特定された依存、影響、リスク、機会に対応するため、これらを評価し管理するための戦略や開示指標を設定しました。 (「④指標及び目標」をご参照ください)その他、今回の分析で特定された優先地域における、持続的な木材調達に関する具体的な取り組みについては、おとの森活動(注7)のウェブサイトをご参照ください。 (注7)https://www.yamaha.com/ja/stories/environment/otonomori/ ③ リスクと影響の管理当社では、取締役会の監督に基づき、代表執行役社長の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、企業活動・行動に関わる気候変動や生態系に関連するものを含むすべてのリスクを対象とした全社横断的な評価の仕組みを採用し、リスクの抽出と評価を行っております。 サステナビリティ委員会の下部組織である気候変動部会および環境部門では、シナリオ分析結果をもとに「損害規模」と「発生頻度」を評価し、リスクと機会(上流および下流のバリューチェーンにおける自然関連の依存関係、影響を含む)をリスト化しております。 特に重要なリスクと機会への対応は関連する他の部会(資源循環部会、調達部会)や部門が随時協働して行い、その進捗はモニタリングされ、サステナビリティ委員会に報告されます。 また、サステナビリティ委員会や部会の担当範囲を超える対応が必要となる重要なリスクおよび機会については、逐次取締役会へ報告され、対応方針を審議検討しております。 リスクマネジメント委員会の委員長(執行役)はサステナビリティ委員会の委員も務めており、両プロセスは有機的に連動しております。 これにより、気候変動や自然関連のリスクと機会に関する対応が一貫して行われ、戦略的なリスクマネジメントが推進されております。 <参考>リスクマネジメント:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/governance/risk-management/ ④ 指標及び目標 当社ではサプライチェーンを含むグループ全体のCO2削減を横断的に管理するため、温室効果ガスの総排出量(スコープ1、スコープ2、スコープ3)をGHGプロトコルの基準に基づき算出し、指標としております。 さらに、スコープ1およびスコープ2に加え、スコープ3の一部項目と取水量のデータについては第三者検証を実施しております。 また、TNFDが開示を求めるコアグローバル指標と当社の開示状況については以下のとおりです。 依存と影響に関する指標No.分類指標開示内容開示規模当社グループの現時点での開示・対応-気候変動GHG排出量GHG排出量(スコープ1、2)国内主要拠点および海外生産拠点ESGデータにて開示GHG排出量(スコープ3)ヤマハのサプライチェーンESGデータにて開示C1.0土地・淡水・海水の利用変化管理している土地の総フットプリント所有している土地面積国内外主要拠点一部有価証券報告書にて開示C1.1土地・淡水・海洋利用の変化の範囲植林活動による植栽面積おとの森活動によるアフリカン・ブラックウッドの当年度までの合計植林面積当社ウェブサイトにて開示C2.0汚染・汚染除去土壌に放出された汚染物質(種類別)土壌への汚染物質の放出量国内主要拠点および海外生産拠点土壌汚染につながる物質の放出は無いC2.1排水排水量国内主要拠点および海外生産拠点ESGデータにて開示主要汚染物質濃度未開示定期的に測定し異常がないことを確認済だが未開示C2.2廃棄物の発生と処分廃棄物の発生量国内主要拠点および海外生産拠点ESGデータにて開示再資源化率国内主要拠点ESGデータにて開示C2.3プラスチック汚染使用したプラスチックパッケージの量未開示容器包装リサイクル法の報告数値は算出済だが未開示C2.4GHG以外の大気汚染物質NOx、SOx排出量国内主要拠点ESGデータにて開示VOCの排出量国内主要拠点および海外生産拠点ESGデータにて開示C3.0資源利用・補充水不足地域からの水の取水と消費水源別の取水量、消費量およびリサイクル率国内主要拠点および海外生産拠点ESGデータにて開示C3.1陸地・海洋・淡水から調達される高リスクの天然資源の量形態別および伐採地域別の木材調達量ヤマハのすべての木材調達ESGデータにて開示持続可能性に配慮した木材使用率ESGデータにて開示 リスクと機会に関する指標分類指標当社グループの開示状況リスク自然関連の移行リスクに対して脆弱であると評価される資産、負債、収益および費用(合計および割合)未対応自然関連の物理的リスクに対して脆弱であると評価される資産、負債、収益および費用(合計および割合)自然関連の悪影響による重大な罰金や訴訟の説明と金額2026年3月期は該当なし機会自然関連の機会獲得に向けた設備投資、資金調達、または投資の金額未対応自然に明らかなプラスの影響をもたらす製品やサービスからの収益の増加とその割合(影響の説明付き) 上記のうち、現時点で分析が完了していないものについては「未対応」としていますが、今後分析に取り組み、可能な項目から随時公開していきます。 これらを踏まえ、重要な気候変動および自然関連の依存、インパクト、リスク、機会を評価し管理するための指標と目標を以下のとおり設定しております。 気候変動対応と自然資本保全に関する短期・中期・長期の指標及び目標分類指標目標達成の設定年度目標気候変動への対応スコープ1+2GHG排出量2028年3月期▲30%(2018年3月期比)2031年3月期▲55%(2018年3月期比)2051年3月期ネットゼロ(2018年3月期比▲90%とし、残余排出量は炭素除去により中和)スコープ3GHG排出量2031年3月期▲32.5%(2018年3月期比)2051年3月期ネットゼロ(2018年3月期比▲90%とし、残余排出量は炭素除去により中和)持続可能な木材の利用持続可能性に配慮した木材使用率2028年3月期80%森林育成推進(おとの森活動)2028年3月期①タンザニア 2万本/年(最終年度) 苗木植栽・保全②北海道 アカエゾマツ活用楽器の 製作・公開③インド 植林パイロット事業導入④中南米 1樹種で保全モデル構築 (対象を4樹種に拡大)有害物質削減梱包材プラスチック使用量(発泡スチロール)2028年3月期重量比▲25%(2023年3月期比)有害性廃棄物排出量2031年3月期目標策定予定水の保全取水量2031年3月期▲15%(2018年3月期比) 当社グループは、気候変動対応と自然資本保全の両面で持続可能な社会の実現に貢献することを目指し、短期・中期・長期の視点を踏まえた取り組みを推進していきます。 気候変動への対応気候変動への対応に関しては、2 |
| 戦略 | ② 戦略ヤマハグループでは、社会の持続的発展と中長期的な企業価値向上につながる重要な課題を「サステナビリティに関するマテリアリティ」として特定し、これをサステナビリティ方針に組み込むとともに、経営全体のマテリアリティに統合し、活動を推進・管理しております。 主な取り組み事例は以下のとおりであります。 持続可能な木材の利用ヤマハグループが生産しているピアノや弦打楽器、木管楽器など楽器の多くは、主に木材でつくられております。 事業活動において多種多様な木材を使用していることを踏まえ、生物多様性や生態系を損ねることなく貴重な木材資源を持続的に活用していけるよう、木材デューディリジェンスの推進のほか、原産地コミュニティーと連携した良質材の育成(おとの森活動)などを進めております。 木材デューディリジェンスでは、購入する木材の原産地や伐採の合法性、資源の持続可能性に関する書類調査を実施しております。 リスクが高いと判断された木材については、現地訪問を含む追加調査および木材調達部門やサステナビリティ部門で構成する審査会での審議を通じて、より厳格な合法性などの確認を行っております。 「持続可能性に配慮した木材」の基準への適合率については、中期経営計画「Rebuild & Evolve」で80%の目標を掲げているのに対し、2026年3月期は71.3%となりました。 高品質で楽器に適した木材を持続的に調達し、持続可能な楽器づくりをするために、地域社会と一体となって循環型の森林づくりを推進する「おとの森活動」は、行政や学術機関と連携し国内外で展開しております。 楽器づくりに欠かせない木材、中でも楽器の性能や価値に直接大きな影響を与える木(希少木材種)に着目し、同種の育成・保全を推進することで「サステナブルな森づくり」を目指しております。 現在、タンザニア(アフリカン・ブラックウッド)、インド(インドローズウッド)、北海道(アカエゾマツ)で活動を展開しております。 サプライヤーでの木材デューディリジェンスの様子インドローズウッド試験地での野外調査の様子 <参考>木材資源への取り組み:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/environment/biodiversity/ 音楽文化の普及、発展ヤマハグループは、国内外で、学校における音楽教育の支援活動や、音楽・楽器を通じた地域貢献や音楽普及活動に取り組み、音楽教育の発展、青少年の健全育成、コミュニティーの活性化などに寄与しております。 2015年より新興国を中心に展開している「スクールプロジェクト」は、世界中の子どもたちが音楽や楽器演奏を学ぶ中で未来を生きる力を手に入れ、こころ豊かな人生を送ることができる世界を目指し、まだ音楽の授業環境が整っていない国に向けて「新しい音楽の授業」の構築支援に取り組んでおります。 ヤマハの独自プログラムを展開することではなく、その国・地域に最適な音楽の授業を作りあげることを目標とし、現地教育省と協力の上、パイロット授業の展開・指導者の育成・カリキュラム構築の支援・教材や楽器の販売・提供などを段階的に実施しております。 現在その実績はマレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピン、インド、ブラジル、コロンビア、メキシコ、UAE、エジプトの10カ国・504万人に広がっております。 また、より多くの方が仲間とともに長く楽器演奏を楽しめる環境づくりを目指し、音楽を通じて人と人がつながる場を創出する「Community Building with Music」を国内外で推進しております。 自治体との連携による市民参加型演奏会の開催をはじめ、「人と一緒に演奏する楽しさ、一体感を実感する機会の提供」「ともに演奏を楽しむ音楽コミュニティー形成支援」「音楽コミュニティーの自立・継続支援」といった活動を、2026年3月期は全世界で3,580回実施しました。 スクールプロジェクトフィリピンでの授業Community Building with Music福井県との連携による、年に1度の地域音楽サークル合同ジョイントコンサートの様子 <参考>音楽文化の普及、発展に関する取り組み:https://www.yamaha.com/ja/sustainability/social/community-support/ |
| 指標及び目標 | ④ 指標及び目標特定したマテリアリティに基づき、中期経営計画において、方針、重点テーマ、指標(KPI)と目標を設定しております。 サステナビリティに関する主なKPI・目標・実績は以下のとおりであります。 中期経営計画(2025年4月~2028年3月)の主なサステナビリティKPI・目標・実績分野マテリアリティKPI・目標2026年3月期の実績環境気候変動への対応CO2排出量(スコープ1+2)30%削減(2018年3月期比)39.0%削減省資源、廃棄物・有害物質削減梱包材の発泡スチロール 25%削減(2023年3月期比)28.8%削減持続可能な木材の利用持続可能性に配慮した木材使用率 80%71.3%おとの森活動(楽器材料となる希少樹種の育成・保全)推進タンザニア:2万本/年(最終年度) 苗木植栽・保全北海道:アカエゾマツ活用楽器の製作・公開インド:植林パイロット事業導入中南米:1樹種で保全モデル構築タンザニア:0.6万本/年 植栽北海道:楽器試作実施インド:現地パートナーと協定締結、植林試験地選定と苗畑設置中南米:対象樹種選定と広域情報の収集社会バリューチェーンにおける人権尊重サプライヤー実地監査 60社二者監査員養成計画策定(注2)平等な社会と快適なくらしへの貢献社会課題関連取り組み数 20件8件文化音楽文化の普及・発展Community Building with Music 1.2万回(音楽を通じて、人と人がつながる場を創出する活動)0.36万回スクールプロジェクト累計児童数 700万人504万人人材人権尊重とDE&I管理職女性比率 24%19.6%(注3)グローバル人材配置 40名7名創造的で挑戦的な組織風土の醸成従業員サーベイ働きがい肯定的回答率の継続的向上肯定的回答率 67%(注4)人的投資額 1.5倍1.14倍 (注2)第三者による監査に加え、自社によるサプライヤー監査(二者監査)を導入するため(注3)一部のグループ企業については法令上の制約などにより集計対象外としています(注4)新サーベイに切り替え、今回より設問見直し |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ② 指標及び目標と具体的取り組み当社は、重点テーマ2「組織力強化と個の成長を後押しする仕組みの構築」に基づき、以下の主要な指標を設定しております。 これらの指標を通じて、人的投資の拡充および組織・人材マネジメント施策の実施に取り組むことで、従業員の成長と組織の活力向上を促し、事業戦略の実行力強化ならびに中長期的な企業価値向上につなげてまいります。 なお、重点テーマ1および重点テーマ3は、事業戦略と連動した人材ポートフォリオマネジメントや人的資本に関するデータ基盤の整備・活用といった、主にプロセスの高度化に関する取り組みであり、その進捗は個別施策および管理指標により把握しております。 これらの取り組みの効果は、人的投資の効率化や最適配置を通じて、重点テーマ2に関連する各指標の改善に結びつくものと考えております。 中期経営計画(2025年4月~2028年3月)の主な指標・目標と実績・成果指標・目標2026年3月期の実績・成果具体的な取り組み 投資年間の人的投資額2025年3月期の1.5倍1.14倍(2025年3月期比)ラーニングマネジメントシステム(LMS)の導入、自己啓発支援制度の拡充(補助条件の緩和)、および生成AI関連研修の新設により教育投資を拡大しました。 2026年3月末には、LMSに25コース671動画を厳選して公開しました。 今後も人事および各専門領域のコンテンツを継続的に追加する計画です。 多様性・配置グローバルでの管理職女性比率24%19.6%(対前期+0.6pt)※一部のグループ企業は法令上の制約などにより集計対象外管理職女性比率の向上に向け、女性リーダーの育成パイプライン構築、採用比率の向上、ライフイベント期の働き方を支える環境整備に取り組んでおります。 その結果、2026年3月末時点の管理職女性比率は、ヤマハ㈱10.0%(前期9.4%)、国内グループ14.1%(同13.4%)、海外グループ25.1%(同24.7%)となり、グループ全体では19.6%(同19.0%)と着実に上昇しております。 グローバル人材配置3年累計40名※本社からの海外駐在は 含まない※生産支援派遣は含まない7名グローバルな事業展開に対応した組織開発および人材活用を目的とし、「ヤマハ㈱への外国籍採用」と「海外グループ企業間での異動」の件数をグローバル人材配置と定義し、候補人材の可視化と計画的な配置を進めております。 活力・能力働きがい指標の継続的向上※新サーベイに切り替え、 今回より設問見直し肯定的回答率67%働きがい指標の設問をワークエンゲージメントに特化した内容へ刷新し、組織の自律的改善を促す仕組みに転換しております。 具体的には、管理職を対象とした傾聴トレーニングやリーダーシップ・サークル・プロファイル(LCP)アセスメント、コーチングの導入によりマネジメント力の強化を図っております。 組織風土指標の継続的向上※新サーベイに切り替え、 今回より設問見直し肯定的回答率58%従業員体験を基盤とした独自設問へ見直し、組織対話を通じた改善活動を推進しております。 また、従業員視点で「ありたい組織の姿」を言語化する過程を通じて従業員体験の向上を図るワークショップを展開しております。 職種別の専門性認定制度の確立14領域23名を専門家として新たに認定基幹職制度の改定によりマネジメントポジションとプロフェッショナルポジションの複線化を図り、専門人材の育成および認定を推進した結果、当期は14領域で23名を新たに専門家として認定しました。 プロフェッショナルポジション基幹職および専門性認定済み母集団合わせて計292名の専門家が組織の成果創出や価値向上に取り組んでおります。 ③ 人材の採用当社は、人材ポートフォリオマネジメントの実行施策として、人材の採用に取り組んでおります。 人材ポートフォリオの転換に必要な人材要件と人数に基づき採用計画を策定しており、2023年3月期以降は技能職を除く新規採用者のうちキャリア採用者が約4割を占めております。 新卒採用計画は中長期的に必要な人員構成に基づいて策定し、インターンシップ拡大とコース別採用により適所適材での採用を実施しております。 キャリア採用計画は事業戦略上での優先度の高い人材獲得を目的として策定し、ダイレクトリクルーティング等の採用マーケティングを強化して採用計画の達成に努めております。 また、人数の確保にとどまらず、事業背景に応じて専門性の高い人材や多様な人材(外国籍人材、女性技術者など)の採用を推進しております。 <参考>採用人数実績の詳細(ESGデータ<社会>):https://www.yamaha.com/ja/sustainability/related-information/esg-data/pdf/social.pdf 人材ポートフォリオ転換に向けた人材採用の取り組み(技能職を除く)目的施策2026年3月期の実績・成果適正要員数の確保採用マーケティング強化タレントプール構築正社員(技能職を除く)新規採用 115名 [内訳] 2026年4月 新卒採用 68名 2026年3月期 キャリア採用 47名 アルムナイ(元メン)採用 5名リファラル採用 2名未来への投資強化成長領域・育成領域での重点採用2026年3月期キャリア採用の6割を楽器事業以外に配属事業背景に応じた多様な人材の確保グローバル人材(外国籍またはバイリンガル人材)の採用女性技術者の採用2026年4月 新卒グローバル人材 7%2026年4月 新卒技術者の女性比率 20%2026年3月期 キャリア技術者の女性比率 24% |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | ② 指標及び目標と具体的取り組み当社は、重点テーマ2「組織力強化と個の成長を後押しする仕組みの構築」に基づき、以下の主要な指標を設定しております。 これらの指標を通じて、人的投資の拡充および組織・人材マネジメント施策の実施に取り組むことで、従業員の成長と組織の活力向上を促し、事業戦略の実行力強化ならびに中長期的な企業価値向上につなげてまいります。 なお、重点テーマ1および重点テーマ3は、事業戦略と連動した人材ポートフォリオマネジメントや人的資本に関するデータ基盤の整備・活用といった、主にプロセスの高度化に関する取り組みであり、その進捗は個別施策および管理指標により把握しております。 これらの取り組みの効果は、人的投資の効率化や最適配置を通じて、重点テーマ2に関連する各指標の改善に結びつくものと考えております。 中期経営計画(2025年4月~2028年3月)の主な指標・目標と実績・成果指標・目標2026年3月期の実績・成果具体的な取り組み 投資年間の人的投資額2025年3月期の1.5倍1.14倍(2025年3月期比)ラーニングマネジメントシステム(LMS)の導入、自己啓発支援制度の拡充(補助条件の緩和)、および生成AI関連研修の新設により教育投資を拡大しました。 2026年3月末には、LMSに25コース671動画を厳選して公開しました。 今後も人事および各専門領域のコンテンツを継続的に追加する計画です。 多様性・配置グローバルでの管理職女性比率24%19.6%(対前期+0.6pt)※一部のグループ企業は法令上の制約などにより集計対象外管理職女性比率の向上に向け、女性リーダーの育成パイプライン構築、採用比率の向上、ライフイベント期の働き方を支える環境整備に取り組んでおります。 その結果、2026年3月末時点の管理職女性比率は、ヤマハ㈱10.0%(前期9.4%)、国内グループ14.1%(同13.4%)、海外グループ25.1%(同24.7%)となり、グループ全体では19.6%(同19.0%)と着実に上昇しております。 グローバル人材配置3年累計40名※本社からの海外駐在は 含まない※生産支援派遣は含まない7名グローバルな事業展開に対応した組織開発および人材活用を目的とし、「ヤマハ㈱への外国籍採用」と「海外グループ企業間での異動」の件数をグローバル人材配置と定義し、候補人材の可視化と計画的な配置を進めております。 活力・能力働きがい指標の継続的向上※新サーベイに切り替え、 今回より設問見直し肯定的回答率67%働きがい指標の設問をワークエンゲージメントに特化した内容へ刷新し、組織の自律的改善を促す仕組みに転換しております。 具体的には、管理職を対象とした傾聴トレーニングやリーダーシップ・サークル・プロファイル(LCP)アセスメント、コーチングの導入によりマネジメント力の強化を図っております。 組織風土指標の継続的向上※新サーベイに切り替え、 今回より設問見直し肯定的回答率58%従業員体験を基盤とした独自設問へ見直し、組織対話を通じた改善活動を推進しております。 また、従業員視点で「ありたい組織の姿」を言語化する過程を通じて従業員体験の向上を図るワークショップを展開しております。 職種別の専門性認定制度の確立14領域23名を専門家として新たに認定基幹職制度の改定によりマネジメントポジションとプロフェッショナルポジションの複線化を図り、専門人材の育成および認定を推進した結果、当期は14領域で23名を新たに専門家として認定しました。 プロフェッショナルポジション基幹職および専門性認定済み母集団合わせて計292名の専門家が組織の成果創出や価値向上に取り組んでおります。 |
| 事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 当社グループは、リスクへの対応力を向上させ、健全で透明性の高い経営を実践するため、リスクマネジメントの推進体制や仕組みの整備・改善に取り組んでおります。 (1) リスクマネジメント体制当社は、代表執行役社長の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、リスクマネジメントに関わるテーマについて全社的な立場から審議し、代表執行役社長に答申しております。 同委員会の下部組織として、全社横断的な重要テーマについて活動方針の策定やモニタリングを行う「BCP・災害対策部会」「財務管理部会」「コンプライアンス部会」「輸出審査部会」「情報セキュリティ部会」を設置しております。 また、事業活動において全社的な影響が及ぶような重大なリスクが顕在化した場合には、代表執行役社長を総本部長とするリスク対策総本部を設置し、当該リスクに対応します。 (2) リスク管理の取り組みリスクマネジメント委員会では、識別した事業に関連するさまざまなリスクを大きく「外部環境リスク」「経営戦略リスク」「事業活動に係る業務プロセスリスク」「経営基盤に係る業務プロセスリスク」の4つに分類し、リスクの重要性を想定損害規模と想定発生頻度に応じて評価しており、各リスクに対するコントロールレベルを評価し、優先的に対処すべき重要リスクを特定するとともに担当部門を定め、リスク低減活動の推進によりコントロールレベルの引き上げを図っております。 経営者が連結会社の経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりです。 <事業に関するリスクの分類> <リスクマップ> (3) 主要なリスクの詳細当社で「損害規模(大)」と認識している主要なリスクの詳細は以下のとおりです。 関連する中期経営計画の戦略方針を文中に記載しております。 中期経営計画の戦略方針については「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 リスク分類リスク項目当社のリスク認識 外部環境リスク 事業環境の構造的変化(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)強固な事業基盤の再構築(リスクの説明)当社グループは、世界の各地域に製造・販売拠点を置き、グローバルな事業展開を行っております。 当社グループの海外売上収益は売上収益の76.0%を占めております。 そのため、世界各国の経済状況や市場環境の影響を受けます。 世界の市場における景気後退、これに伴う需要の減少は、当社グループの収益と事業展開に影響を与える可能性があります。 (リスク対策)当社からお客様へダイレクトに販売する仕組みの拡充や、デジタルマーケティングとリアル拠点の活動を統合したハイブリッドな顧客への価値訴求を強化しております。 お客様とより深くつながり、一人一人のニーズに合わせたサービスを提供するための顧客情報基盤を拡充しております。 また、販売において、各国経済状況の跛行性に対して在庫の供給を柔軟に対応させるよう努めております。 調達・生産のレジリエンスを強化し、既存工場の生産能力向上により、環境変化に影響されにくい事業体を目指しております。 リスク分類リスク項目当社のリスク認識 外部環境リスク 事業環境の劇的変化|地政学リスク・パンデミック等|(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)強固な事業基盤の再構築(リスクの説明)当社グループは、世界の各地域に製造・販売拠点を置き、グローバルな事業展開を行っております。 連結子会社57社のうち46社が海外法人であり、そのうちの21社が製造・制作会社等で、主に中国、インドネシア、マレーシア、インドに拠点を置いております。 主要な商品の部材・資材の調達及び生産を特定地域に依存している場合、当該地域の地政学上の問題や事業環境の急激な変化が商品の供給に影響を与える可能性があります。 また、パンデミックが発生すると地球規模で社会や経済に大きな影響を及ぼします。 人々の生活や仕事のスタイルが不可逆的に変化し、パンデミック発生前とは異なる新たな社会構造が急速に形成され、これに伴って社会や顧客の志向も急速に変化することがあります。 この事業環境の劇的な変化に適切に対応できない場合、お客様のニーズと一致しない製品・サービスの提供等により、販売の減少をもたらす可能性があります。 (リスク対策)地政学リスクに関する専門家の知見や最新情報を収集し、事業継続性の観点から当社グループに重大な影響を与える可能性があるリスクシナリオを分析し、対策を進めております。 また、社会・顧客の志向の変化を迅速に取り込み、商品企画から販売に至る機能において機動的に対応できるよう体制を整備しております。 国レベルの紛争・混乱(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)製造拠点または販売拠点において政治・経済の混乱、テロ、戦争、日系企業への暴動等が発生した場合、当社グループの事業活動が遅延または中断する可能性があります。 さらに、当社グループの製造拠点または販売拠点が直接の損害を受けた場合には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、事業を展開する各国の政情不安や港湾スト等の物流障害により製品の供給に影響を受ける可能性があります。 (リスク対策)国レベルの紛争・混乱等の緊急事態に備え、BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組んでおります。 また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅速に行い、経営への影響を最小化するための基本方針等を「グループBCP規程」で定めております。 各拠点ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施し、BCPの実効性を高めております。 複数の拠点を有する国においては、特命地域代表を設置し、現地での統括的な対応に当たります。 災害・大規模事故(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)地震や気候変動に伴う大型台風、洪水等の自然災害、火災や爆発等による大規模事故の発生により、当社グループの製造拠点や販売拠点等が損害を受ける、または通信ネットワークが寸断され、情報システムの継続に支障が生じることにより販売・生産・物流インフラの機能が停止し、事業活動が中断することにより、業績への影響を及ぼす可能性があります。 特に当社の本社及び当社グループの工場が集中している静岡県内においては、東海地震の発生が予想されております。 また、主な製造拠点のある中国、インドネシア、マレーシア、インドにおいても、予期せぬ自然災害が発生する恐れがあります。 このような事象が発生した場合には、施設面での損害のほか、操業の中断や遅延、多額の復旧費用の発生等が予想されます。 さらに、原材料・部品供給業者の被災状況によっては、生産活動に影響を受ける可能性があります。 また、物流網の途絶により材料・製品の供給に影響を受ける可能性があります。 (リスク対策)大規模な自然災害や外部起因による事故等の緊急事態に備え、BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組んでおります。 また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅速に行い、経営への影響を最小化するための基本方針等を「グループBCP規程」で定めております。 各拠点ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施し、BCPの実効性を高めております。 国内においては、震度7の地震が発生した想定で現状の対応策を検証し、災害発生直後に事業が停止するという想定で地震初動訓練を年2回実施しております。 また、ヤマハ設備耐震基準を制定し、当社グループが所有する建物の耐震化を進めると共に、新規設備導入時に適用しております。 グローバルでは、拠点ごとに想定される大型台風や洪水など自然災害に対して、排水設備を設置するなどの事前対策を実施しております。 また、自社拠点だけでなく外部物流倉庫についても、立地や構造の見直しなどの対策を実施しております。 リスク分類リスク項目当社のリスク認識 外部環境リスク 感染症(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)製造拠点や販売拠点において国家的警戒レベルで感染症が流行した場合、事業活動が遅滞または中断し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスク対策)感染症の拡大等の緊急事態に備え、BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組んでおります。 また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅速に行い、経営への影響を最小化するための基本方針等を「グループBCP規程」で定めております。 各拠点ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施し、BCPの実効性を高めております。 サイバ|攻撃(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループの事業活動においては、情報システムの利用とその重要性が増大しております。 サイバー攻撃やコンピュータウィルスへの感染等による情報セキュリティ事故が発生した場合、当社グループの情報システムの破壊やデータ改ざんだけでなく、当社グループの社会的信用やブランド価値の毀損による経済的損失等により、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスク対策)「グループIT規程」においてIT管理の基本方針等を定め、情報セキュリティ部会が現状の管理体制の把握、ウェブサイトの脆弱性の特定・改善指導等により、外部からの不正なITネットワークへの侵入によるデータ破壊や、ウィルス感染を予防するためのセキュリティ管理体制の維持・向上を図っております。 為替・金利の変動(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、全世界において製造・販売等の企業活動を行っておりますが、グループ各社における外貨建取引は為替レートの変動の影響を受け、それにより当初の事業計画を達成できない可能性があります。 特に損益影響が大きいユーロ・円レートにおいて、1円変動すると約3億円の損益影響をもたらします。 (リスク対策)為替変動については、日本を含めグローバルに工程を再配置することで、影響の軽減化を図っております。 ユーロ・円レートの変動に対しては、グローバルな卸売価格の標準化の観点から柔軟に価格を設定することにより数量・販売金額の最大化を図っております。 リスク分類リスク項目当社のリスク認識 経営戦略リスク サステナビリティ(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)近年、地球温暖化や資源枯渇などの環境問題や、格差や不平等といった社会問題が深刻化し、企業活動の基盤である地球環境・社会の持続可能性が危ぶまれております。 人々のサステナビリティへの意識は急速に高まっており、企業には製品・サービスや事業プロセスなどバリューチェーン全般において環境・社会課題への対応が求められております。 エシカル消費など、サステナビリティに対する顧客ニーズの高まりに対応できない場合、ブランド力、競争力の低下をもたらす可能性があります。 加えて、近年ESG投資のメインストリーム化が進んでおり、サステナビリティへの対応が不十分と見なされた場合、企業価値、資金調達力の低下につながる可能性があります。 (リスク対策)当社グループは社会の持続的発展に貢献することを「ヤマハグループサステナビリティ方針」にて定め、事業による環境や社会への影響、ステークホルダーの期待や社会要請に鑑み、中長期的に注力する「マテリアリティ」と目標を設定し、取り組みを推進しております。 そしてこれらの取り組み状況を、GRIなどの国際的な開示基準に沿ってステークホルダーに積極的に示すことに努めております。 サステナビリティ推進体制を強化するため、代表執行役社長の諮問機関としてサステナビリティ委員会を設置し、全社の方向性の議論や取り組み状況のモニタリングを行っております。 また「マテリアリティ」の取り組みを加速させるために、同委員会下に、気候変動、資源循環、調達、人権・DE&I、社会・文化貢献の5つの部会を設置し、各分野の方向性の議論や取り組み状況のモニタリングを行っております。 M&A・事業再編(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)未来を創る挑戦(リスクの説明)当社グループは、事業の拡大のため、M&A等の戦略投資を行っております。 投資決定の判断は慎重に行っておりますが、事業環境の変化や投資判断時の状況との乖離などから一部または全部の投資額を回収できない、または撤退の場合に追加損失が発生するリスクがあります。 このような場合、当該投資を行った資産が減損の対象となる可能性もあります。 また、買収前に発見できなかった買収会社の持つ潜在リスクが顕在化することにより、買収後に損失が発生する可能性があります。 他社との業務提携、出資、合弁会社の設立等においても、相手先との利害の対立や相手先の事業戦略の変更等により、当初期待した効果が得られない場合があります。 (リスク対策)投資決定にあたっては、投資効果とリスクを定性的かつ定量的に把握し、規模や重要度に応じて「権限規程」に則って慎重に判断を行っております。 また、戦略投資を実施した後も、買収会社については他のグループ企業と同様にその経営成績を定期的に測定し、他の事業投資についても当初計画に対する進捗状況をモニターし、必要に応じて適切な対策を講じております。 グル|プ統制(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、国内外に多くのグループ企業を展開しているため、グループ統制の組織設計、各種制度設計が適切に行われないことにより、権限が不明確になり、事前に承認を受けずにグループ企業が重要な決定を実施することで、事業パフォーマンスの低下や内部統制上の問題を起こすリスクがあります。 (リスク対策)グループ企業を統制する上で、グループ経営の基本方針を定めた「グループマネジメント憲章」で定め、グループ企業が当社から事前承認を受けるべき事項を「グループ内部統制規程」で定めております。 運用において確実に事前承認がなされるよう、グループ企業を統括する所轄部門において事前承認事項別、またはグループ企業別の担当者を配置し、指導に当たっております。 また、第3ラインの機能を担う内部監査部が「グループ内部監査規程」に基づき、当社グループのガバナンス、リスクマネジメント、内部統制および業務活動全般を対象として監査を実施しております。 リスク分類リスク項目当社のリスク認識 経営戦略リスク コンプライアンス(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループの事業は、全世界の拠点において、それぞれの国における法律の適用を受け様々な規制の対象となっております。 例えば、対外的投資、国家安全保障上の輸出入制限、通商規制、独占禁止規制、消費者保護、環境保護他の規制の適用を受けております。 当社グループは、コンプライアンスの実践に尽力しておりますが、予期せずこれらの規制を遵守できなかった場合、当社グループの企業活動が制限され、当社グループの社会的信用やブランド価値の毀損、罰金等によるコストの増加につながる可能性があります。 (リスク対策)当社グループ全体として法律や規制を遵守するようグループ規程を定め、定期的にモニタリングを行っております。 また、組織のみならず従業員一人一人にコンプライアンス意識を持たせるために「コンプライアンス行動規準」を定め、研修等を通じて当社グループ全体でのコンプライアンス意識の向上を図ると共に、抑止力として、また、万一の場合の対応を迅速に行うため、グローバルベースでのコンプライアンスに関する内部通報窓口を設置しております。 法律・規則の変更(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)国内外における予期せぬ法律や規制の変更等により、当社グループの事業活動が大きな変更を余儀なくされ、その結果、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスク対策)「グループ法務規程」において法務に関する基本方針等を定め、各国での新たな法令に適時に対応するため、法令の最新状況を網羅する情報基盤の整備・運用を進めております。 事業活動に係る業務プロセスリスク 調達(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)強固な事業基盤の再構築(リスクの説明)資材・部材の特性や調達先の状況により、調達が困難となる可能性があります。 また、原材料価格の上昇によるコスト増が収益を圧迫する可能性があります。 当社グループの主軸事業である楽器事業では良質な木材、特に希少材も使用することから、環境変動による木材の入手困難による安定供給リスクやそれに伴うコスト増のリスクがあります。 また、違法に伐採された木材が調達に紛れ込むことにより社会的信頼の低下を招くリスクもあります。 調達先に起因するリスクとして、当方に知らせず素材や製造方法を変え品質問題を起こす、アウトソース先の能力不足により製造委託品が納期通りに仕上がらない、契約品質を満たせない等が発生した場合には生産の中断や遅れにより売上収益が減少する可能性があります。 また、サプライチェーンにおける人権侵害や環境破壊等が発生した場合には社会的信頼の低下によるブランド価値の毀損やそれに起因する売上収益の減少を招く可能性があります。 (リスク対策)需給が逼迫している資材・部材については、調達の確保に努めると共に、調達先・部品種類の戦略的絞り込み、設計の標準化等の施策により、生産・販売への影響の低減を図っております。 グローバルに分散している購買機能を集約することにより調達コストの削減を図っております。 木材調達に関しては、原産地コミュニティーと連携した持続型の希少材保全活動や、教育機関との研究連携等の様々な取り組みにより持続可能な木材利用を推進しております。 違法伐採材回避のための木材デューディリジェンスも実施しております。 また、「ヤマハグループ購買方針」に定める基準に沿ってサプライヤーを選定し、人権尊重や環境保護について定めた「ヤマハサプライヤーCSR行動基準」の遵守をサプライヤーに要請、取引開始時および定期的に同行動基準の遵守状況を点検し、必要に応じて改善要請を実施しております。 これらの責任ある調達活動を遂行するため、調達担当者や取引先へ研修やセミナーによる啓発を行っております。 リスク分類リスク項目当社のリスク認識 経営基盤に係る業務プロセスリスク 人材・労務(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、グローバルに事業を展開していく上で、グローバルに通用する高い専門性を備えた人材の確保が重要な経営戦略の一つであると認識し、その採用・育成に努めております。 しかしながら、採用難や人材の流出等により、人材の確保ができない場合、当社グループの将来の成長が阻害される可能性があります。 また、労働環境の維持、向上が経営戦略に重要な影響を及ぼすと認識し、多様性を尊重し、働きやすい職場環境の維持、向上に努めております。 しかしながら、各施策が計画通りに進捗せず、労働災害や健康被害、ハラスメント等が発生した場合には、業務パフォーマンスの悪化や労災補償、ブランド価値の毀損が発生し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、円滑な労使関係の構築に努めておりますが、労使の交渉が不調に終わり、長期間に及ぶストライキが発生した場合、商品やサービスの供給が停止する等、事業活動の継続に支障をきたし、その結果、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスク対策)「グループ人材マネジメント規程」において人材マネジメントの基本方針等を定めております。 人材については、コアとなるポジションをグローバルで管理し、多様な個性やバックグラウンドを持つ従業員がその感性・創造性をいかんなく発揮できるような環境整備を推進しております。 目的や対象に応じた人材育成プログラムを実施する等、優秀な人材の育成と動機づけを行い、定着を図っております。 労働環境については、「グループ労働安全衛生規程」において安全衛生管理の基本方針等を定めております。 また「コンプライアンス行動規準」を定め、研修などを通じて当社グループ全体でのコンプライアンス意識の向上を図り、「グループ労働・人権規定」を定め、当社グループで働く全ての人材の人権が尊重される環境整備を進めております。 そして、ダイバーシティの推進にも努めております。 労使関係については、「労務および労使関係に関する教育ガイドライン」においてグループ各社で実施すべき労使関係に関する教育の内容等を定め、その周知及び実施状況のモニタリングを実施しております。 商品・サ|ビスの品質(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループの製品の品質上の欠陥に起因する事故、品質不正等が発生した場合、当社グループの社会的評価の低下やそれによる売上収益の減少が予想されます。 製造物責任賠償及び一部製品の製品瑕疵に起因して被る損害については保険に加入しておりますが、損害賠償額が保険金額を上回る可能性や、製造物責任を伴う事故や大口のリコール等の発生による保険料率の上昇も予想されます。 また、設計変更等による多額のコスト増大、当社グループの社会的評価の低下とそれによる売上収益の減少が予想されることから、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (リスク対策)企業経営の軸の一つとして策定された「ヤマハクオリティ(品質指針)」の下、「グループ品質マネジメント規程」において品質戦略管理の基本方針等を定め、代表執行役社長の諮問機関である品質戦略委員会にて製品法規制遵守の体制構築、重要品質問題の未然防止に繋がる仕組みの構築や改善活動の実施、法規制教育を体系化した品質人材の育成に取り組んでおります。 貿易・物流(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、全世界において製造・販売を行っているため、物流コストの増加が収益を圧迫する可能性があります。 また、各地域の物流の機能の停止や逼迫により、当社グループの事業に重大な影響を与える可能性があります。 (リスク対策)「グループ物流規程」において物流の基本方針等を定め、グループ最適となる物流ネットワークの構築と運用、物流業務委託事業者の選定と管理を実施し、安定的な供給の確保に努めております。 また、輸出入に関わる法令違反のリスクの軽減のため、輸出審査部会においてリスト規制該当技術の管理強化、中国・インドからの輸出管理体制の構築を進めております。 リスク分類リスク項目当社のリスク認識 経営基盤に係る業務プロセスリスク 環境汚染(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)事業活動に対する環境保護規制は強化の方向にあり、企業の社会的責任の一つとして自主的な環境活動プログラムの実施が求められております。 当社グループは、製品、梱包材、省エネルギー、産業廃棄物処理等について環境基準を上回る対策の実施に努めておりますが、事故等の発生により規制物質が環境基準を超えることを完全に防止できる保証はありません。 また、工場跡地等で、規制物質により土壌や地下水が汚染されている場合には、将来、売却しようとする際、多額の浄化費用が発生する、あるいは売却できない可能性があります。 更に、第三者に売却済みの土地から将来規制物質が拡散し、大気、地下水を汚染し、その対策費が発生する可能性があります。 加えて環境汚染等の環境規制が厳しくなり、使える素材が極端に少なくなる、または顧客が期待する性能が実現できない、もしくは環境規制物質が製品に使われる、等の技術的な問題が生じた場合、生産の制約や賠償責任、社会的評価の低下等の損害が発生する可能性があります。 (リスク対策)「グループ環境規程」において環境管理の基本方針等を定めております。 温室効果ガス排出量を削減するため、生産方法や設備配置の最適化、エネルギー管理の徹底、エネルギー効率の高い設備やコージェネレーションシステムの整備、燃料転換や再生可能エネルギーの導入を進めております。 また、燃料使用などによる自社施設からの直接排出と自社が購入したエネルギーの使用による間接排出、それ以外の自社バリューチェーンからの間接排出、それぞれに中長期の削減目標を設定しております。 土壌や地下水の汚染が確認されている当社グループが保有する土地及び売却済の一部の土地については、地下水の浄化措置を当社グループで継続して行っております。 また、環境規制への対応としては、環境負荷の少ない技術の開発及び製品・サービスの提供に努めております。 施設・設備(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、グローバルな事業展開を行う中で、世界の各地域に事務所、販売店舗、製造設備等の施設・設備を所有しております。 これらが適切に管理されない場合には、事故が発生し、人命に危険が生じる、あるいは施設・設備の損壊により、当社の事業に重大な影響を与える可能性があります。 (リスク対策)「グループ施設規程」において施設管理の基本方針を定め、人命および会社財産が適切に保全され、施設・設備を安心安全に利用できる環境とするため、必要なリスク管理を行っております。 財務・税務(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、適正で透明性の高い財務報告に努めておりますが、不適切な会計処理により財務報告に誤りがあった場合、当社グループの社会的信用の毀損につながる可能性があります。 また、当社グループは、投資有価証券、土地、退職給付債務等の時価や金利の変動影響を受ける資産及び負債を保有しておりますが、これらの変動が財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 なお、当社グループは、全世界で事業展開しておりますが、各国における租税制度の改正、税務行政の変更や税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。 (リスク対策)「グループ会計規程」においてグループ各社及び連結における会計の基本方針等を、また「グループ財務規程」において財務管理に係る内部統制システムの構築と維持について定めております。 また、財務管理部会において、定期的に財務に関わる内部統制レベルを測定してリスクの高い領域を特定しており、グループ会社の内部統制レベルの改善目標の設定と改善支援を実施しております。 資産及び負債の時価や金利の変動への対策としては、金利変動等が退職給付債務に与える影響の検討や政策保有株式の保有意義の検証を毎年実施しております。 また、「グループ税務規程」を定め、グループ会社の税務リスクを定期的に確認し、確認結果に基づいてリスクを評価し、リスク低減活動を実施しております。 リスク分類リスク項目当社のリスク認識 経営基盤に係る業務プロセスリスク 情報システム(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)IT基盤(ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク等)の不具合による設計情報や研究成果の消失、IT基盤の陳腐化による保守切れや保守費用の増加、プロジェクト管理能力の不足・低下によるシステム開発の遅延やシステム品質の低下、システム稼働後のシステム障害の発生等、情報システムの管理体制が適切に構築されていないことによりシステム開発・保守が健全に実行されず、IT基盤が正常に稼働しないだけでなく、当社グループの事業に重大な影響を与え、あるいは社会的信用を低下させる可能性があります。 (リスク対策)「グループIT規程」においてIT管理の基本方針等を定め、将来に渡る情報システムの導入計画の策定、不具合発生時の対応の整備と訓練により、IT基盤の陳腐化の防止や不具合発生時の速やかなシステム復旧等、情報システム管理体制の維持・向上を図っております。 情報管理(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、様々な経営及び事業に関する重要情報や、多数の顧客情報等の個人情報を保有しております。 万一これらの情報が誤って外部に漏洩した場合には、第三者に損害を与えるだけでなく、当社の事業に重大な影響を与え、あるいは社会的信用を低下させる可能性があります。 (リスク対策)「グループIT規程」及び「グループ個人情報保護規程」において情報管理の基本方針等を定め、外部からの攻撃による情報漏洩に対してはウェブサイトの脆弱性の特定・改善の指導等により、内部からの情報漏洩に対しては現状の管理体制の把握、従業員への計画的なセキュリティ意識向上のための教育等を行うことで、情報セキュリティ部会が組織的なセキュリティ管理体制の維持・向上を図っております。 また、「グループ文書管理規程」において文書管理の基本方針等を定め、開示範囲に基づいて指定した機密区分に応じた安全確保のための対策を実施しております。 広報(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、統合報告書をはじめとして、ステークホルダーに対し積極的に会社情報の開示に努めておりますが、開示に関わる問題(適時開示漏れ、開示内容の不備等)を起こす可能性があります。 また、マスコミ対応・クレーム対応の失敗、事実誤認による報道やSNSでの誤った情報の拡散、誤解を招く広告やウェブでの表示等により、事業へ損失を与える、またはブランド価値を毀損する可能性があります。 (リスク対策)「コーポレートガバナンス方針書」において適切な情報開示を定めております。 また、「グループ広報規程」において広報活動の基本方針等を定め、公正・正確・透明性の原則、情報の適切な活用と発信、広報体制の構築、緊急時における広報対応等、グループ全体で一貫性のある広報活動を実施しております。 また、危機が発生した際の広報対応の基本指針や対応手順、留意点を示した「危機管理広報ガイドライン」を制定し、当社グループの評判や企業価値へのダメージを最小限に食い止めるための対策を講じております。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。 )の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。 この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針選択の判断と適用を前提とし、決算においては資産・負債の残高、報告期間における収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。 これらの見積りについて、経営者は、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、その性質上、実際の結果と異なる可能性があります。 重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針、4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。 (2) 経営成績等の状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容① 経営成績当連結会計年度における経営環境を振り返りますと、欧州市場での消費や投資減速、米国の追加関税、中国経済の停滞、地政学リスクの高まりや世界的な物価上昇など、経済・市場環境は厳しく、中期経営計画策定時の想定を大きく超える変化も生じ、当社グループを取り巻く事業環境は、今後も一層その不透明さが増していくものと認識しています。 このような環境の中、当社グループは、2025年5月に中期経営計画「Rebuild & Evolve」を発表し、低下した競争力・収益性を早期に回復させ、当社の強みとなる領域に積極的に投資することで再び成長軌道を描く3年間と位置づけ、3つの戦略方針「強固な事業基盤の再構築」、「未来を創る挑戦」、「経営基盤の強化」を掲げて各施策を進めてきました。 財務目標については、売上収益は主要市場の消費減速、プロフェッショナル音響機器におけるコロナ後の高需要一巡などにより、円安の追い風を受けながらも前年並みにとどまりました。 事業利益は米国の追加関税、部品・原材料費、人件費、物流費等のコスト上昇が重なり、課題事業の構造改革や価格の適正化を進めるも、当初の目標を下回りました。 また、重点戦略の達成度合いを測るKPIについては、「戦略投資額」と「セグメント別ROIC」を除き、目標に向け概ね順調に進捗しました。 各戦略方針について、具体的な取り組みの進捗を説明いたします。 《強固な事業基盤の再構築》中期経営計画初年度は「Rebuild」(強固な事業基盤の再構築)に注力しました。 特に、収益性が低下しているピアノ、ギター、ホームオーディオ、国内楽器事業について、今中期経営計画期間内での抜本的な収益性改善を最優先事項として取り組んできました。 ピアノ事業では、生産拠点再編による収益性改善は計画通りに進捗していますが、欧州、中国を中心とした主要市場で需要回復が遅れており、市場在庫を適切にコントロールしながら、品質維持とコスト低減を両立させる取り組みをさらに進め、事業全体の利益率の向上を実現します。 ギター事業では、固定費の削減、製造工程の効率化、高付加価値商品の拡充等が順調に進捗し、計画を前倒しして収益性を改善することができました。 ホームオーディオ事業では、販売地域の絞り込み及び趣味層を対象にした中高級製品への絞り込みと、外部委託生産拡大による開発・製造固定費削減を進めました。 国内楽器事業については、価格の適正化、商品ラインアップの見直し、店舗・教室の統廃合を進めているものの、市場自体の冷え込みもあり、目標に対する進捗には遅れが生じておりますが、目標達成を最重点課題の一つとして取り組みを強化していきます。 中期経営計画における経営目標と当連結会計年度の進捗は以下の通りです。 《未来を創る挑戦》音・音楽の愉しみ方を広げる体験価値の提供を通じて、事業ドメインの拡大に取り組んでいます。 ミュージックコネクト事業(学び・表現・人のつながり創出)では、Yamaha Music School Onlineや楽器演奏をより愉しむためのスマートフォン用アプリなどのコンテンツを拡充しました。 また、Yamaha Music IDを活用した多様な製品・サービスから顧客に最適なコンテンツを提供するメンバーシッププログラムの運用を欧州より開始しました。 新規事業開発戦略については、2025年4月より新規事業開発部を新設し、「楽器・音響機器メーカー」の枠を超えた事業領域へ拡大していくためのグランドデザインと事業開発のメカニズム構築を進めています。 米国シリコンバレーのYamaha Music Innovations, LLCによる事業開発戦略については、アフリカで1億人以上の利用者がいる音楽配信プラットフォーマーAudiomack社との協業や、音楽キャリア支援プラットフォームを運営する米国スタートアップ企業Groover社との協業など、立ち上げから2年という短い期間でスタートアップ12社との協業、7件の投資を実施しました。 2026年3月には、ヤマハ及びパートナー企業の幅広いサービスをワンストップで提供し、より快適かつ効果的な音楽制作を実現するサブスクリプションサービス「Yamaha Creator Pass」を立ち上げました。 このように外部リソースを活用したスピード感ある事業開発を進めています。 また、オープンイノベーションの仕組みの一つとして、「未来を創る挑戦を、世界中のイノベーターと共に」という狙いのもと、グローバルビジネスコンテスト「TRANSPOSE Innovation Challenge」を開催しました。 63か国から300件を超える優れたビジネスアイディアが寄せられ、「音・音楽とテクノロジーによる社会課題解決」に大きなポテンシャルがあることを確信しました。 このような様々な挑戦的な取り組みの中で、成長領域には積極的に投資し、10年後の新たな成長領域となる事業を育てていきます。 中期経営計画における経営目標と当連結会計年度の進捗は以下の通りです。 《経営基盤の強化》資本・資産効率向上については、課題事業のターンアラウンドに向けた迅速な取り組み、そして成長事業への積極的な投資が行われるよう事業ポートフォリオマネジメントの仕組みを整備し、定期的な事業評価を進めています。 その一つとして、2026年2月にゴルフ用品事業の終了を発表しました。 今後も新陳代謝を高め、経営資源を成長分野に集中していきます。 また、遊休不動産の処分や政策保有株式の縮減による資産の圧縮も進めました。 人的資本の強化については、「組織力の強化と個の成長」の実現に向け、事業・部門戦略に沿った人材の獲得・育成等を行うための人事組織・体制の強化、公募制度や学びの機会創出、勤務体系の柔軟化など人事共通基盤・制度の整備も同時に進めました。 グループガバナンスについては、執行スピードと実効性を両立させるべく、適切性・有効性を十分に考慮した上で現場に権限を移し、細部の手順を定めた規程は柔軟な運用が可能なガイドラインに移行するなど、現場の自律的かつスピーディな行動を促す改善を進めました。 また、監査・モニタリングにおいてはリスクアプローチを一層進め、リスク低減の実効性は担保しつつ、監査・モニタリングの対象を削減することで、本社・グループ子会社の業務負荷軽減も進めました。 コーポレートガバナンスについては、取締役会での中長期戦略および、事業ポートフォリオ議論を充実させ、実効性向上と監督機能のさらなる強化を進めました。 中期経営計画における経営目標と当連結会計年度の進捗は以下の通りです。 《サステナビリティを価値の源泉に》社会課題の解決に向けても様々な取り組みを進めました。 「おとの森」プロジェクトでは、タンザニアにおけるアフリカンブラックウッドの植林に加え、インドでのローズウッド資源保全のプロジェクトが本格化しました。 スクールプロジェクトでも、インド、フィリピン、エジプトでパイロット展開の準備が進み、累計で500万人以上の子どもたちに楽器を使った音楽教育の機会を届けることができました。 他にも、音楽を通じて人と人がつながる場を創るCommunity Building with Music、演奏することを諦めかけた人を技術で支えるVXDなど、ヤマハならではの価値提供を続けています。 これらの取り組みは、当社がどのような企業でありたいのかを社会に示すとともに、中長期の企業価値向上にもつながる極めて重要なものであり、今後も着実な施策実行と情報発信を進めていきます。 中期経営計画における経営目標と当連結会計年度の進捗は以下の通りです。 財務目標については、中期経営計画における経営目標「売上成長率5%」「ROE 10%」「事業利益率13.5%」「総還元性向50%以上」に対して、当連結会計年度の進捗はそれぞれ「0.7%」「5.1%」「6.9%」「112%」となりました。 (イ)セグメントごとの売上収益の状況当連結会計年度の売上収益は、中国でのピアノの販売減や、業務用音響機器の高需要一巡が影響したものの、北米を中心としたギターの販売増や全地域での電子楽器の販売増などにより、前期に対し32億50百万円(0.7%)増加の4,653億30百万円となりました。 セグメントごとの状況を示すと、次のとおりであります。 なお、当連結会計年度より、「電子デバイス事業」の名称を「モビリティ音響機器事業」に変更し、「その他の事業」セグメントから「音響機器事業」セグメントに組み替えております。 前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいております。 楽器事業は、中国でのピアノの販売減があったものの、北米を中心としたギターの販売増や全地域での電子楽器の販売増などにより、前期に対し88億24百万円(3.0%)増加の3,049億24百万円となりました。 商品別では、ピアノは、主要市場の中国における販売低迷が底打ちしたものの、インフレ等による個人消費の下押しを受け中国以外の市場も需要が弱く、減収となりました。 電子楽器は、市場在庫の過剰感が解消され、市況が安定する中でトップシェアを堅持したことに加え、シンセサイザーやポータブルキーボード、エレクトーン等の新商品が高い評価を受け、増収となりました。 管弦打楽器は、コロナ後の吹奏楽活動の再開により各地で堅調な市況が続き、増収となりました。 ギターは、中高級ラインアップの拡充、マルチエフェクターのフラッグシップモデルの投入等により大幅な増収となりました。 地域別では、日本は、インフレにより家計の負担が増す中で高額品の購入に慎重姿勢が見られ、アコースティックピアノが苦戦したものの、ピアノ需要をデジタルピアノで取り込んだほか、エレクトーンのフラッグシップモデルが好調、また管弦打楽器で一般趣味層の需要が堅調に推移したことにより、全体では増収となりました。 北米は、ピアノで高額品の需要が弱く減収となったものの、ギターはアコースティックギターとアンプ、エフェクター等の周辺機器において大幅な増収となりました。 欧州は、ピアノと電子楽器では種々の販促策の導入、管弦打楽器では学販需要期における普及品販売の好調、ギターでは市況低調による競争激化の中、販促強化と競争力ある新商品の投入が寄与し、全体で増収となりました。 中国は、アコースティックピアノにおいて、市中在庫の消化を優先する中で第3四半期連結会計期間以降は増収に転じるものの、それ以前の大幅な販売減により通期では減収、全体でも減収となりました。 その他の地域では、中近東では中東情勢の悪化により急ブレーキがかかる一方で、ブラジルをはじめとする中南米やインド、オーストラリアは好調であり、地域全体としては前期からの成長基調を維持し増収となりました。 音響機器事業は、業務用音響機器の高需要一巡が影響し、前期に対し53億20百万円(3.6%)減少の1,424億44百万円となりました。 商品別では、コンシューマー音響機器は、ホームオーディオの展開モデル・地域を絞り込み、構造改革を推進したことにより減収となりました。 プロフェッショナル音響機器は、中南米市場の活況が続きスピーカーの拡売を進めたものの、前期の欧州を中心とした業務用音響機器の高需要が一巡したことで減収となりました。 モビリティ音響機器は、日本の自動車メーカーでの採用が広がったものの、競争激化により事業環境が悪化する中国自動車メーカー向けの販売が減少し、減収となりました。 その他の事業は、前期に対し2億53百万円(1.4%)減少の179億60百万円となりました。 自動車用内装部品、FA機器は需要堅調で増収となった一方で、ゴルフ用品は海外主力市場の縮退により販売が落ち込み減収となりました。 (ロ)売上原価と販売費及び一般管理費売上原価は、前期に対し44億19百万円(1.5%)増加の2,903億58百万円となりました。 売上原価率は、前期から0.5ポイント上昇し62.4%となりました。 売上総利益は、前期に対し11億69百万円(0.7%)減少の1,749億71百万円となりました。 売上総利益率は、前期から0.5ポイント下落し37.6%となりました。 販売費及び一般管理費は、前期に比べ36億72百万円(2.6%)増加の1,430億91百万円となりました。 売上収益販売管理費比率は、前期から0.6ポイント上昇し30.8%となりました。 (ハ)事業利益事業利益は、前期に対し48億41百万円(13.2%)減少の318億79百万円となりました。 報告セグメントごとの事業利益では、楽器事業は、為替による23億円の増益影響があったものの、前期に対し8億50百万円(3.9%)減少の212億18百万円となりました。 音響機器事業は、為替による3億円の増益影響があったものの、前期に対し35億86百万円(25.0%)減少の107億74百万円となりました。 その他の事業は、為替による1億円の増益影響があったものの、前期に対し4億4百万円減少の1億13百万円の損失(前期は2億91百万円の利益)となりました。 要因別には、為替影響(27億円)や前期構造改革効果(22億円)等の増益要因に対し、米国追加関税のネット影響(18億円)や減産モデルミックス他(65億円)等の減益要因により、前期に比べ減益となりました。 (注)事業利益とは、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除して算出した日本基準の営業利益に相当するものです。 (ニ)その他の収益及びその他の費用その他の収益は、前期に対し3億65百万円(16.1%)増加の26億34百万円となりました。 その他の費用は、ゴルフ用品事業終了に伴う構造改革費用19億54百万円を計上したものの、前期にピアノ生産設備の減損損失等、構造改革費用142億63百万円を計上した影響により、130億55百万円(71.4%)減少の52億40百万円となりました。 (ホ)金融収益及び金融費用金融収益は、主として為替差益により、前期に対し20億98百万円(45.3%)増加の67億29百万円となりました。 金融費用は、主として前期に為替差損を計上した影響により、21億47百万円(75.0%)減少の7億17百万円となりました。 (ヘ)税引前当期利益税引前当期利益は、前期に対し128億25百万円(57.1%)増加の352億87百万円となりました。 売上収益税引前当期利益率は、前期から2.7ポイント上昇の7.6%となりました。 (ト)法人所得税費用法人所得税費用は、主として税引前当期利益の増加により、前期に対し24億78百万円(27.6%)増加の114億72百万円となりました。 (チ)親会社の所有者に帰属する当期利益親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期に対し103億69百万円(77.7%)増加の237億20百万円となりました。 基本的1株当たり当期利益は、前期の27円58銭から52円70銭となりました。 (注)当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。 前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、基本的1株当たり当期利益を算出しております。 (リ)為替変動とリスクヘッジ海外子会社の売上収益は、期中平均レートで換算しております。 当連結会計年度の米ドルの期中平均レートは前期に対し約2円円高の151円となり、前期に対し約19億円の減収影響となりました。 また、ユーロの期中平均レートは前期に対し約11円円安の175円となり、前期に対し約64億円の増収影響となりました。 また、人民元など、米ドル、ユーロ以外の通貨は、前期に対し約4億円の減収影響となり、売上収益全体では、前期に対し約41億円の増収影響となりました。 また、事業利益につきましては、米ドルは充当(マリー)効果により、決済レートの変動による為替影響は概ねヘッジできているものの、海外子会社の事業利益の換算等により、約3億円の減益影響となりました。 ユーロの決済レートは、前期に対し約9円円安の173円となり、約34億円の増益影響となりました。 また、他の通貨を含めた全体では前期に対し約27億円の増益影響となりました。 (ヌ)生産、受注及び販売の状況(a) 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)前年同期比(%)楽器253,490105.7音響機器128,67696.7その他14,565101.9合計396,732102.5 (注) 金額は平均販売価格によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。 (b) 受注実績当社グループは、製品の性質上、原則として見込生産を行っております。 (c) 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)前年同期比(%)楽器304,924103.0音響機器142,44496.4その他17,96098.6合計465,330100.7 (注) 金額は外部顧客に対する売上収益であります。 ② 財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末の5,912億78百万円から262億90百万円(4.4%)増加し、6,175億68百万円となりました。 流動資産は、前連結会計年度末から130億11百万円(3.7%)増加し、3,649億45百万円となり、非流動資産は、132億78百万円(5.5%)増加し、2,526億23百万円となりました。 流動資産では、為替による海外子会社の資産評価が増加したことに加え、税引前当期利益や投資有価証券の売却により、現金及び現金同等物が増加しました。 非流動資産では、割引率の見直しによる退職給付債務の減少により、退職給付に係る資産が増加しました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末の1,411億65百万円から33億27百万円(2.4%)減少し、1,378億37百万円となりました。 流動負債は、前連結会計年度末から86億49百万円(8.1%)減少し、980億8百万円となり、非流動負債は、前連結会計年度末から53億21百万円(15.4%)増加し、398億28百万円となりました。 流動負債では、有利子負債が減少しました。 当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末の4,501億13百万円から296億17百万円(6.6%)増加し、4,797億30百万円となりました。 自己株式の取得及び配当金の支払いによる株主還元を行ったものの、当期利益により利益剰余金が増加したことに加え、為替変動の影響によるその他の資本の構成要素の増加により、全体では増加となりました。 ③ キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )は、前連結会計年度末に比べ91億33百万円増加(前年同期は17億68百万円減少)し、期末残高は1,089億52百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税引前当期利益により457億77百万円の収入(前年同期は主として税引前当期利益により552億81百万円の収入)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、主として有形固定資産の取得による支出により79億7百万円の支出(前年同期は主として投資有価証券の売却による収入と、有形固定資産の取得による支出により81億6百万円の収入)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、主として自己株式の取得、配当金の支払い等により377億75百万円の支出(前年同期は主として自己株式の取得、配当金の支払い等により631億40百万円の支出)となりました。 (イ)資金需要当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料、部品等の購入、労務費など製造費用と、商品の仕入、販売費及び一般管理費等、営業費用の運転資金及び設備投資資金、並びにM&Aや資本提携を目的とした投資資金であります。 当連結会計年度の設備投資額は、前期の199億59百万円から55億69百万円(27.9%)減少し、143億90百万円となりました。 設備の更新改修を中心として減価償却費(141億48百万円)と同程度の設備投資を行いました。 研究開発費は、前期の269億77百万円から7億43百万円(2.8%)増加し、277億20百万円となりました。 売上収益研究開発費比率は前期の5.8%から0.2ポイント上昇し、6.0%となりました。 (ロ)資金調達運転資金及び設備投資資金について、当社及び国内子会社、一部の海外子会社においてグループ内資金を有効活用するためグループファイナンスを運用しています。 また、当社及び一部の子会社においては、借入金額・期間・金利等の条件を総合的に勘案し、金融機関から借入を行っております。 |
| 研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当社グループは、ヤマハが目指すものとして「世界中の人々のこころ豊かなくらしの実現」を、企業理念として 「感動を・ともに・創る」を掲げています。 この理念の実現に向け、製品・サービス分野における新たな価値創出を目的として、コア技術の更なる高度化および拡張に資する研究開発を進めております。 取り組んでいる研究開発の領域は、アコースティック技術、デジタル技術を中心に、音そのものに留まらず、基礎から応用まで、音の活用を支える技術分野に大きく広がっています。 当連結会計年度は、 ◆ 音・音楽領域における新たな価値創造の可能性を追求する取り組み ◆ 世界中の人々の自己表現、多様な個性の発揮を後押しする製品・サービス ◆ 多様なステークホルダーと協業し、社会課題の解決に資する価値を共創 をテーマに研究開発を進めました。 これら3つのテーマのもと、当社グループは音・音楽の価値拡張と社会課題の解決を両立する研究開発に取り組みました。 「音・音楽領域における新たな価値創造の可能性を追求する取り組み」では、車載スピーカー向けの新技術「Isolation Frame」を開発しました。 近年、自動車の車内は「セカンドリビング」として多彩な音響エンターテインメントを楽しむ空間へと進化しています。 一方で、出力要求の増大、スピーカーに対する入力増大の傾向により、ドアへのスピーカー設置に伴う振動伝播が、異音や共振音を発生させ、音質低下の要因となるケースも増えています。 「Isolation Frame」は、当社特許取得済み振動抑制機構によりスピーカーと車体パネルを機構的に分離することで振動の伝搬を抑制します。 この結果、入力レベルの上昇に伴う異音や共振音が低減し、スピーカー本来の性能を最大限に引き出すことができます。 これにより、リズム楽器の力強さや中低音楽器の豊かな響きを、より自然でクリアに再現し、快適な車室音響空間を実現します。 今後、量産化に向けて国内外の自動車メーカーへの提供を開始し、快適な車内空間の創出に貢献してまいります。 「世界中の人々の自己表現、多様な個性の発揮を後押しする製品・サービス」では、クリエイター向けの新たな統合型プラットフォーム「Yamaha Creator Pass」(ヤマハ・クリエイター・パス)の提供を開始しました。 ヤマハおよびパートナー企業の幅広いサービスをワンストップで提供し、より快適かつ効果的な音楽制作を実現するサブスクリプションサービスです。 専用アカウント「Yamaha Creator ID」一つで、音楽・ポッドキャスト制作者向けの多様なツールを利用できます。 制作レベルや目的に応じて複数のプランから選択でき、楽曲・音声コンテンツの制作・編集・配信から、ジャケット写真などのグラフィック生成、プロモーション動画制作、グッズ制作・販売まで、クリエイタージャーニーにおける一連のプロセスをシームレスに進めることができます。 基本プランには、音楽制作ソフトウェア「Output」、AIマスタリング・ミキシングツール「LANDR」、ポッドキャスト制作ツール「Riverside」、アーティスト支援プラットフォーム「Groover」などが含まれます。 さらに、追加ツールの利用時にはユーザー限定の特典割引が適用されるなど、各ユーザーのニーズに応じた柔軟な制作環境を実現します。 今後もコンテンツ制作・配信から収益化に至るまでのクリエイタージャーニー全体を支えるために、スタートアップやパートナー企業との協働を通じて、最適なソリューションを届けてまいります。 「多様なステークホルダーと協業し、社会課題の解決に資する価値を共創」では、全日本ピアノ指導者協会(以下、ピティナ)と、ピアノの演奏を多面的に計測できるシステムを使ったピアノ演奏計測の共同研究を開始しました。 ピアノの教育現場では、科学的なアプローチでより効率的に演奏を上達させたいという要望が上がっています。 本研究では、ピティナの持つピアノ教育に関する知見や演奏データと、当社が持つ高精度なピアノセンシング技術および演奏データ計測システムを活かし、両者の知見や計測データ、技術を掛け合わせることで、演奏技術の発展とピアノ教育の新たな可能性を探求します。 データを収集、分析、活用し、適切な形で公開するという研究サイクルを回しつつ、演奏科学研究に携わる方々と議論しながら、ピアニストや指導者にとってより効果的な演奏・指導方法の発見を目指します。 当社は、ピアノなどの楽器演奏における動作をより深く理解するために、演奏中のさまざまなデータを記録・分析する取り組みを進めています。 本研究を含む活動を通じて、教育分野や演奏科学分野の発展に貢献してまいります。 当社グループの研究開発体制は、事業分野ごとに専門性を生かした形で行われています。 楽器事業については当社楽器事業本部およびYamaha Guitar Group,Inc.の開発担当部門、音響機器事業については当社音響事業本部のほか、NEXO S.A.およびSteinberg Media Technologies GmbHの開発担当部門、その他の事業については当社ゴルフHS事業推進部およびヤマハファインテック株式会社の開発担当部門、全社横断のR&Dについては当社研究開発統括部が担う形で構成しております。 各セグメントにおける研究開発費の金額は以下の通りであります。 セグメントの名称研究開発費(百万円)楽器12,025音響機器14,498その他1,197合計27,720 当連結会計年度における主な成果をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 (1) 楽器事業楽器事業においては、長年培ってきた楽器づくりの技術を基盤に、デジタル技術との融合を通じて、演奏者一人ひとりの感性や表現意図に寄り添う製品開発を進めました。 ピアノ関連では、当社フラッグシップモデルであるコンサートグランドピアノ『CFX』の開発で培った設計思想やノウハウを応用し、より多くの演奏者が表情豊かな演奏表現を追求できるグランドピアノとして『C3X espressivo』および『C2X espressivo』を開発いたしました。 響板やアクションの構造を見直すことで、低音から高音まで奥行きのある立体的な響きを実現するとともに、わずかなタッチの違いを音色に反映する繊細な表現力を高めています。 また、ピアノの発音機構を物理シミュレーションによりリアルタイムで演算し音響信号を生成する「物理シミュレーション・システム」の開発に成功しました。 本システムは、ハンマー、ダンパー、弦、響板、フレーム、支柱などの構成部品および空気の相互作用を考慮した精緻なシミュレーションをリアルタイムに実施するもので、3次元の有限要素法および境界要素法を用いてピアノと空気の挙動を再現します。 先進的かつ独創的な音響技術の周知と楽器文化の継承を目的として、本システムを搭載した電子ピアノ試作機を浜松市に寄贈しました。 管弦打楽器関連では、アコースティック楽器の演奏感とデジタル技術を融合させたサイレントチェロ『SVC300』シリーズを開発いたしました。 本シリーズでは、楽器構造や音響設計を刷新し、アコースティックチェロの自然な演奏感や表現のニュアンスを忠実に音へ反映することを追求しています。 これにより、自宅練習からステージ演奏まで幅広い演奏環境に対応し、演奏者の表現領域を拡張しています。 電子楽器関連では、エレクトーンのフラッグシップシリーズ『Electone STAGEA』を約12年ぶりに刷新し、新たに『ELS-03』シリーズを開発いたしました。 演奏中の操作によって音色やリズムをリアルタイムに変化させる新たな演奏インターフェースや、指の圧力の違いを繊細に音へ反映する進化した鍵盤表現技術を搭載することで、演奏者の感情やインスピレーションを即時に音楽へ反映できる、より自由で創造的な演奏体験を実現しています。 音楽制作分野では、フラッグシップモデルのDNAを継承したミュージックシンセサイザーとして、『MODX M6』『MODX M7』『MODX M8』を開発いたしました。 複数のサウンドエンジンを搭載するとともに、操作性や表現力の向上を図ることで、演奏から音楽制作まで幅広い用途に対応するモデルとして進化しています。 ギター関連では、演奏性とサウンドの完成度を高次元で追求したエレキギターとして『Pacifica SC Professional』および『Pacifica SC Standard Plus』を開発いたしました。 『Pacifica』シリーズの設計思想を継承しつつ、ボディ構造やネック設計、ピックアップ構成を最適化することで、幅広い演奏スタイルに対応する表現力と高い演奏性を実現し、ステージから制作環境まで多様な演奏シーンに対応するモデルとして仕上げています。 ミュージックコネクト事業においては、ヤマハ株式会社、株式会社ヤマハミュージックジャパン、一般財団法人ヤマハ音楽振興会の3社が連携し、新たなオンライン音楽レッスンサービス「YAMAHA MUSIC SCHOOL ONLINE」の提供を開始しました。 本サービスは、オンライン音楽学習分野で実績を持つ米国のTrueFire Studiosのプラットフォームおよび教材コンテンツを活用して構築されており、ヤマハ認定講師によるチャットレッスンとライブレッスンの2種類の形式でお客様一人ひとりの学びに寄り添う個別指導を提供します。 あわせて、楽器演奏者の練習・演奏を日常的に支えるミュージックツールアプリの拡充として、ギターチューナーアプリ「Tuner for Guitar」をグローバルで提供開始しました。 また、国内で先行展開していたメトロノームアプリ「METRONOME」についても同時期に海外展開を開始しています。 さらに、「Yamaha Music ID」を活用した顧客向けメンバーシッププログラムの展開を欧州で開始しました。 顧客データ基盤とAIを活用して、お客様一人ひとりの属性・行動・購買データをもとに最適な楽器・サービス提案を行うことで、演奏体験の継続的な向上を支援する仕組みです。 また、米国子会社であるYamaha Music Innovations, LLCは、「ヤマハグループ音・音楽に関するAI活用基本方針」のもと、Boomy Corporation(米国)と協業し、音楽制作ツール『SEQTRAK』アプリへの生成AI機能統合に向けた技術検証を開始しました。 本取り組みは、プロンプトから「欲しい音」をその場で生成し、生成したサンプル音をそのまま『SEQTRAK』での制作・演奏に活用できる新しいワークフローを提案するもので、2026年1月開催の「The NAMM Show」にて限定デモが公開されました。 これらをはじめとした研究開発およびデザインに関する取り組みは、国内外のさまざまな機関から高い評価を受けました。 管楽器エントリーモデルの梱包箱デザインが、世界的に権威あるパッケージデザインのコンペティション「Pentawards 2025」において金賞を受賞しました。 本デザインは、環境への配慮とともに、楽器を手にする際の期待感を高める点が評価されています。 天然木材の多様性や個性を生かしたクラリネットのプロトタイプ「Designed by Nature Clarinets」は、国際的に権威あるデザイン賞である「Red Dotデザイン賞」デザインコンセプト部門を受賞しました。 また、電子ピアノ『TORCH T01』、楽器演奏者向けアプリ『Extrack』、管楽器エントリーモデルの梱包箱の3件が、公益財団法人日本デザイン振興会主催の「2025年度グッドデザイン賞」を受賞するとともに、電子ピアノ『クラビノーバ CLPシリーズ』が「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞しました。 当社のグッドデザイン賞受賞は1984年から42年連続となります。 さらに、フィンガードラムパッド『FGDP-50/FGDP-30』とハイエンドヘッドホンアンプ『HA-L7A』がドイツのデザイン賞「Red Dotデザイン賞プロダクトデザイン2025」を受賞し、当社の同賞受賞は2011年から15年連続、累計35件となりました。 電子ピアノ『TORCH T01』は、ドイツの国際的なデザイン賞「iFデザインアワード2026」も受賞しており、当社の同賞累計受賞数は28件となりました。 フィンガードラムパッド『FGDP-50/FGDP-30』は「アジアデザイン賞2025」において銅賞を受賞し、国内外で通算3度目のデザイン賞受賞となりました。 音楽制作分野では、ミュージックシンセサイザー『MONTAGE M』のマニュアルが「ジャパンマニュアルアワード2025」で最高評価「マニュアル オブ ザ イヤー」を受賞しました。 ヤマハとして初の受賞となります。 これらの取り組みにより、当社は楽器そのものの完成度を高めるとともに、演奏者の感性に寄り添った新たな音楽体験の創出を進めています。 (2) 音響機器事業音響機器事業においては、高度なデジタル信号処理技術とネットワーク技術を核に、プロフェッショナルな現場から家庭での視聴環境までを視野に入れた音響システムの高度化と、音響体験の質的向上に取り組みました。 設備音響分野においては、フリーコンフィグレーション型シグナルプロセッサー『DME5』『DME3』、クラスDアンプを搭載したパワーアンプリファイアー『XMS』シリーズ、ウォールマウントコントローラー『MCP2』、タッチパネルコントローラー『TCD10』を新たに投入しました。 あわせて、統合プラットフォームソフトウェア『ProVisionaire』シリーズをバージョン3.0へアップデートし、複数のヤマハ製音響機器を統合的に構築・管理するエコシステムを整備することで、複雑化する音響システムの設計性および運用性の向上を図りました。 遠隔会議向けワンストップサウンドソリューション『ADECIA』については、ファームウェアV3.0の提供を通じて機能を拡充しました。 ヤマハ独自の「ボイスリフト」技術を活用した自動音声最適化機能や、AIノイズリダクション機能の強化、最大64本のワイヤレスマイクへの対応、SNMPやIEEE 802.1X認証への対応による遠隔管理機能の向上などにより、会議室や教育現場における快適な音声環境の構築と運用負荷の軽減を両立しています。 音響信号処理技術を活用した取り組みとしては、イヤホン・ヘッドホン向け仮想立体音響ソリューション『Sound xR Core』が、大型ゲームタイトルに採用されました。 立体音響総合技術『ViReal』で培った頭部音響伝達関数(HRTF)技術を継承し、通常のイヤホンやヘッドホンで360度全方位の音像定位を可能とすることで、コンテンツへの没入感向上に寄与しています。 コンシューマー向け分野では、ホームシアター・オーディオ製品の展開を進めました。 サウンドバー『SR-X90A』は、独自のビームスピーカー技術や『SURROUND:AI』を採用し、Dolby Atmos®などの立体音響フォーマットに対応するとともに、新技術『SYMMETRICAL FLARE PORT』の採用により、広がりのある音場再生と低音表現の両立を実現しました。 また、ヘッドホン分野では、開放型『YH-4000』と密閉型『YH-C3000』の2モデルを発売しました。 いずれも独自ドライバー技術や木製ハウジングの採用、国内自社工場での生産体制などにより、音の再現性と製品品質の向上を図っています。 加えて、ワイヤレスBluetooth®ヘッドホン『YH-L500A』では、ヤマハの音場創生技術を応用した「サウンドフィールド」機能を搭載し、映像コンテンツ視聴時における立体的で臨場感のある音場表現を実現しました。 さらに音楽制作分野では、Steinberg Media Technologies GmbHが、作曲、アレンジ、レコーディング、波形編集、ミキシングなどをサポートする総合音楽制作ソフトウェア『Cubase 15』を開発しました。 今回の最新バージョンでは、パターンエディターへの新モード追加やエクスプレッションマップの刷新など、より細かな作業を効率的に進めるための機能強化が図られています。 また、歌声合成のVSTインストゥルメント『Omnivocal Beta』も標準搭載し、直感的な操作で歌声をディレクションすることが可能となりました。 これらの取り組みを通じて、音響機器事業は、プロフェッショナルな現場における音響システムの完成度向上と、家庭における音響体験の質的向上の双方に貢献しました。 なお、音響機器事業分野の取組においても、さまざまな社外機関より高い評価を受けました。 音場支援システム『AFC Enhance』は、空間の響きを電気音響的に制御する技術が評価され、「令和7年度全国発明表彰」において「発明賞」を受賞しました。 また、ネットワーク機器分野においては、「日経コンピュータ 顧客満足度調査 2025-2026」ネットワーク機器部門で2年連続第1位を獲得するとともに、「日経コンピュータ パートナー満足度調査 2026」ネットワーク機器部門においても4年連続で第1位を獲得しました。 (3) その他の事業「沖縄三線文化継承プロジェクト―技術貢献と共創―」においては、琉球大学、沖縄県立芸術大学ほかと連携し、木材の音響学的分析や三線の振動挙動の可視化など、当社が長年蓄積してきた楽器・感性研究の技術・知見・実験施設を活用した研究活動を推進しました。 また、ヤマハファインテック株式会社は、空中超音波式アレイセンサーと独自の音響信号処理技術を組み合わせた超音波式ヒートシール検査機『ULTRASONICA UE-02』を展開しています。 本製品は、包装シール部の内部不良を非破壊・非接触で全数検査することを可能にしたもので、シワや噛み込みなどのシール不良検出に加え、弱溶着の予兆管理にも対応しています。 従来の赤外線センサー、外観検査カメラ、X線などの方式では困難とされてきたシール部の不良検出を可能にし、食品・医薬品・化学製品など幅広い業界におけるシール工程の品質管理・省人化という社会課題の解決に寄与するものです。 なお、超音波式ヒートシール検査機『ULTRASONICA UE-02』は「JAPAN PACK AWARDS 2025」包装関連装置・機器カテゴリーにおいて最優秀賞を受賞し、「沖縄三線文化継承プロジェクト―技術貢献と共創―」は公益社団法人企業メセナ協議会による「This is MECENAT 2025」に認定されました。 |
| 設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当連結会計年度の設備投資については、設備の更新改修を中心に総額で14,390百万円の投資を実施しました。 セグメントごとの内訳は、以下のとおりであります。 セグメントの名称投資額(百万円)楽器9,182音響機器4,214その他993 (注)有形固定資産及び使用権資産の支出を伴う増加額を設備投資額としております。 なお、当連結会計年度における有形固定資産、無形資産及び使用権資産の増加額は21,902百万円であります。 |
| 主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。 (1) 提出会社(2026年3月31日現在)事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)有形固定資産使用権資産合計土地(面積千㎡)建物機械及び装置その他本社(浜松市中央区他)楽器音響機器統括業務施設及び研究開発施設2,599(426)19,1727024,141926,6251,861天竜工場(浜松市中央区)その他自動車用内装部品、FA機器の製造設備等371(187)1,833143392-2,74060掛川工場(静岡県掛川市他)楽器ピアノの製造設備1,378(300)2,1012,324690116,505560豊岡工場(静岡県磐田市他)楽器音響機器 電子楽器・管弦打楽器・業務用音響機器の製造設備及び電子デバイスの研究開発施設等2,065(193)2,3932,3201,4161078,302750営業事業所(神奈川県横浜市他)楽器音響機器事務所及び店舗7,417(6)17,5191531,49354627,130218リゾート施設(静岡県袋井市他)その他宿泊施設等890(1,796)970231,196833,165- (2) 国内子会社(2026年3月31日現在)会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)有形固定資産使用権資産合計土地(面積千㎡)建物機械及び装置その他㈱ヤマハミュージックジャパン 本社他(神奈川県横浜市他)楽器音響機器事務所及び店舗49 (2)2,76068414,2467,904914ヤマハファインテック㈱本社工場(浜松市中央区)その他その他の製造設備-(-)2901,325245341,896285 (3) 在外子会社(2026年3月31日現在)会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)有形固定資産使用権資産合計土地(面積千㎡)建物機械及び装置その他YamahaCorporationof America本社(米国カリフォルニア州ブエナパーク市他)楽器音響機器事務所137(82)6,665-8851,1458,834447Yamaha Music Europe GmbH本社(独国シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州他)楽器音響機器事務所912(102)1,105-8693,0455,932726天津雅馬哈電子楽器有限公司本社工場(中華人民共和国天津市)楽器楽器の製造設備-(-)04597222891,471841杭州雅馬哈楽器有限公司本社工場(中華人民共和国浙江省杭州市)楽器楽器の製造設備-(-)1,8852,2271724764,7621,606雅馬哈電子(蘇州)有限公司本社工場(中華人民共和国江蘇省蘇州市)楽器音響機器楽器・音響機器の製造設備等-(-)1,1019514611212,636688PT.YamahaMusicManufacturingAsia本社工場(インドネシア共和国西ジャワ州ブカシ県)楽器音響機器楽器・音響機器の製造設備-(-)7011,1011,3341,0854,2231,597Yamaha ElectronicsManufacturing (M) Sdn.Bhd.本社工場(マレーシア国 ペラ州)音響機器音響機器の製造設備-(-)5775611,6921432,975873 (注) 1 帳簿価額は、建設仮勘定を除いた残高であります。 2 有形固定資産のその他は、構築物、車両運搬具、工具、器具及び備品であります。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 当社グループにおいて2027年3月期に計画しているセグメントごとの設備投資の新設、拡充の概要は次のとおりであります。 セグメントの名称計画金額(百万円)目的楽器10,500製造設備及び営業施設の新設及び更新等音響機器4,500製造設備及び営業施設の新設及び更新等その他1,000製造設備の新設及び更新、研究開発等合計16,000 (注) 1 上記計画に伴う今後の所要資金16,000百万円は、主として、自己資金で賄う予定であります。 2 上記以外に経常的な設備の更新のための売廃却を除き、重要な売廃却はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 27,720,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 993,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 43 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 18 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 7,947,497 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、投資株式に関して、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する、という合理性のある場合のみ、保有することを基本方針としております。 当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する、という合理性のある場合とは、重要な協力関係にある企業、取引先企業、金融機関等との安定的な関係を継続することにより、当社のブランド価値を高める、持続的な成長を支える、強固な財務基盤を確実なものとする、ことを指します。 そのため、純投資目的で保有する投資株式はありません。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 個々の政策保有株式の合理性については、保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか等を取締役会で定期的、継続的に検証し、検証結果に基づき政策保有株式の縮減を進めております。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式32652非上場株式以外の株式640,490 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式44,200 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)ヤマハ発動機㈱28,928,37028,928,370当社と共通の「ヤマハ」ブランドを使用しており、「合同ブランド委員会」、「ヤマハブランド憲章」、「合同ブランド規程」を設け、様々な取組みを共同で実施するとともに、株式の保有を通じ、双方の持続的成長に向けた取組みを適切にモニタリングしております。 当社は、このようなモニタリング・協力関係を構築することにより、「ヤマハ」ブランド価値の維持・向上を図ることが、当社の中長期的な企業価値向上に資すると考えているため。 有32,55834,482㈱しずおかフィナンシャルグループ1,641,0642,441,064取引金融機関として、安定的な関係を維持継続するため有4,2053,961AudinateGroup Limited 6,289,3086,289,308音響機器事業における安定的な取引関係を維持継続するため無1,7653,670㈱三井住友フィナンシャルグループ267,906534,906取引金融機関として、安定的な関係を維持継続するため有1,3412,029㈱みずほフィナンシャルグループ77,575154,575取引金融機関として、安定的な関係を維持継続するため有472626㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ56,680113,280取引金融機関として、安定的な関係を維持継続するため有147227 (注)1 開示対象となる上場株式が60銘柄に満たないため、保有している全ての上場銘柄を記載しております。 2 定量的な保有効果についての具体的な記載は困難であります。 保有の合理性は、「a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載の通り検証しております。 みなし保有株式該当事項はありません。 d.銘柄数及び貸借対照表計上額と資本合計(連結)に対する比率の推移 決算年月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月2026年3月銘柄数(銘柄)4544403838貸借対照表計上額の合計額(百万円)61,22972,79994,44645,65041,142資本合計(連結)に対する比率(%)14.715.918.510.18.6 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 ④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 |
| 株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 4 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 32 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 652,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 6 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 40,490,000,000 |
| 株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 4,200,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 56,680 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 147,000,000 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | ㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 取引金融機関として、安定的な関係を維持継続するため |
| 当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 有 |
Shareholders
| 大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 (2026年3月31日現在) 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号 赤坂インターシティAIR97,98122.27 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号37,4278.51 住友生命保険相互会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)東京都中央区八重洲二丁目2番1号(東京都中央区晴海一丁目8番12号)21,9004.98 株式会社静岡銀行(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)静岡県静岡市葵区呉服町一丁目10番地(東京都港区赤坂一丁目8番1号 赤坂インターシティAIR)21,5764.90 日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)東京都千代田区丸の内一丁目6番6号(東京都港区赤坂一丁目8番1号 赤坂インターシティAIR)15,0063.41 ヤマハ発動機株式会社静岡県磐田市新貝2500番地14,0803.20 ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505301(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟)11,2512.56 ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟)10,6402.42 バンク オブ ニューヨーク ジーシーエム クライアント アカウント ジェイピーアールディ アイエスジー エフイー-エイシー(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)PETERBOROUGH COURT 133 FLEET STREET LONDON EC4A 2BB UNITED KINGDOM(東京都千代田区丸の内一丁目4番5号)8,6761.97 ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505025(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟)8,5441.94計-247,08556.17 (注) 1 上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は次のとおりであります。 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)97,981千株 株式会社日本カストディ銀行(信託口)37,427千株 2 上記のほか当社所有の自己株式23,103千株があります。 3 2024年8月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、野村證券株式会社及びその共同保有者3社が2024年8月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりであります。当社は2024年10月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っておりますが、下記の所有株式数につきましては株式分割前の株式数を記載しております。 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)野村證券株式会社東京都中央区日本橋一丁目13番1号10.00ノムラ インターナショナル ピーエルシー1Angel Lane, London EC4R 3AB, United Kingdom8170.45ノムラ セキュリテーズ インターナショナルWorldwide Plaza 309 West 49th StreetNew York, New York 10019-7316--野村アセットマネジメント株式会社東京都江東区豊洲二丁目2番1号14,4527.98計-15,2718.44 4 2025年5月20日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、ブラックロック・ジャパン株式会社及びその共同保有者7社が2025年5月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりであります。 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)ブラックロック・ジャパン株式会社東京都千代田区丸の内一丁目8番3号10,3122.05ブラックロック(ネザーランド)BVオランダ王国 アムステルダム HA1096 アムステルプレイン 15830.12ブラックロック・ファンド・マネージャーズ・リミテッド英国 ロンドン市 スログモートン・アベニュー 123,3840.67ブラックロック(ルクセンブルグ)エス・エールクセンブルク大公国 L-1855 J.F.ケネディ通り 35A1,3910.28ブラックロック・アセット・マネジメント・アイルランド・リミテッドアイルランド共和国 ダブリン ボールスブリッジ ボールスブリッジパーク 2 1階1,0600.21ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・ストリート 4004,8070.96ブラックロック・インスティテューショナル・トラスト・カンパニー、エヌ.エイ.米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・ストリート 4003,4230.68ブラックロック・インベストメント・マネジメント(ユーケー)リミテッド英国 ロンドン市 スログモートン・アベニュー 128830.18計-25,8465.14 5 2025年9月19日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、三井住友信託銀行株式会社及びその共同保有者2社が2025年9月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができない部分については、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりであります。 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)三井住友信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内一丁目4番1号1,4600.29三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社東京都港区芝公園一丁目1番1号9,7081.93アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社東京都港区赤坂九丁目7番1号19,9383.96計-31,1076.18 |
| 株主数-金融機関 | 42 |
| 株主数-金融商品取引業者 | 34 |
| 株主数-外国法人等-個人 | 189 |
| 株主数-外国法人等-個人以外 | 409 |
| 株主数-個人その他 | 36,570 |
| 株主数-その他の法人 | 301 |
| 株主数-計 | 37,545 |
| 氏名又は名称、大株主の状況 | ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505025(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) |
| 株主総利回り | 1 |
| 株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
| 株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 会社法第155条第7号による取得 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式710765,312当期間における取得自己株式287323,807 (注) 当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。 会社法第155条第13号による取得 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式146,400-当期間における取得自己株式-- (注) 譲渡制限付株式報酬として割り当てた普通株式の一部を無償取得したものです。 |
Shareholders2
| 自己株式の取得 | -15,000,000,000 |