財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2026-06-24
英訳名、表紙JX Advanced Metals Corporation
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 林 陽一
本店の所在の場所、表紙東京都港区虎ノ門二丁目10番4号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-6433-6088
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIIFRS
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
〔前史〕年月概要1905年12月日立鉱山(茨城県)操業開始1908年11月大雄院製錬所(現 茨城事業所日立地区、茨城県)操業開始1912年9月久原鉱業株式会社設立1916年9月佐賀関製錬所(現 JX金属製錬株式会社 佐賀関製錬所、大分県)操業開始、金属製錬事業を拡張1928年12月久原鉱業株式会社が日本産業株式会社に商号変更1929年4月日本産業株式会社の鉱山・製錬部門を分離・独立させ、日本鉱業株式会社を設立1948年2月東邦商事株式会社(現 JX金属商事株式会社)設立1964年10月倉見工場(神奈川県)開設、金属加工事業に本格進出1978年3月日立事業所にリサイクル炉新設、リサイクル事業を開始1981年9月日立鉱山、鉱量枯渇により閉山1985年5月磯原工場(茨城県)開設、電子材料事業へ本格進出1989年10月ニッポン・マイニング台湾社(現 台湾日鉱金属股份有限公司)設立1992年5月(旧)日鉱金属株式会社設立11月日本鉱業株式会社が金属資源開発部門、金属事業部門及び金属加工事業部門を(旧)日鉱金属株式会社に譲渡12月日本鉱業株式会社が共同石油株式会社を合併し、株式会社日鉱共石に商号変更1993年12月株式会社日鉱共石が株式会社ジャパンエナジーに商号変更1996年5月GNFフィリピン社(現 JX METALS PHILIPPINES, Inc.)設立1998年8月(旧)日鉱金属株式会社、東証第一部上場1999年4月株式会社ジャパンエナジーの電子材料事業を分離・独立させ、株式会社日鉱マテリアルズを設立2000年10月(旧)日鉱金属株式会社と三井金属鉱業株式会社の合弁により、パンパシフィック・カッパー株式会社設立 〔提出会社設立以降〕年月概要2002年9月株式会社ジャパンエナジーと(旧)日鉱金属株式会社が株式移転により新日鉱ホールディングス株式会社(現 JX金属株式会社)を設立し、両社は同社の完全子会社となる2003年10月(旧)日鉱金属株式会社の金属加工事業を分離・独立させ、日鉱金属加工株式会社を設立12月日鉱宇進精密加工(蘇州)有限公司(現 日鉱金属(蘇州)有限公司)設立2004年8月韓国日鉱マテリアルズ社(現 JX Advanced Metals Korea Co., Ltd.)設立2005年12月NMU Division, Inc.(現 JX Advanced Metals USA Inc.)設立2006年4月株式会社日鉱マテリアルズが(旧)日鉱金属株式会社及び日鉱金属加工株式会社を合併し、(新)日鉱金属株式会社に商号変更2010年4月新日鉱ホールディングス株式会社及び新日本石油株式会社が株式移転によりJXホールディングス株式会社(現 ENEOSホールディングス株式会社)を設立し、両社は同社の完全子会社となる7月新日鉱ホールディングス株式会社が(新)日鉱金属株式会社を合併し、JX日鉱日石金属株式会社に商号変更2014年7月チリ・カセロネス銅鉱山・開山式を挙行2016年1月JX日鉱日石金属株式会社がJX金属株式会社に商号変更2018年6月東邦チタニウム株式会社の株式50.38%を取得し、同社を子会社とする7月ドイツ・H. C. Starck Tantalum & Niobium社(現 TANIOBIS GmbH)の株式取得により同社を子会社化することで、レアメタル事業を強化2019年6月JX金属グループ2040年長期ビジョン策定2022年8月カナダ・eCycle Solutions Inc.の株式を取得し、同社を子会社とする9月韓国・LS-Nikko Copper Inc.の当社グループ保有株式全て(49.9%)を譲渡2023年5月JX金属グループ2040年長期ビジョン改定6月監査等委員会設置会社へ移行7月チリ・カセロネス銅鉱山権益の51%を、カナダ・Lundin Mining Corporation社(Lundin社)に譲渡(2024年7月に追加で権益19%を譲渡)12月JX金属プレシジョンテクノロジー株式会社の株式の過半を譲渡(譲渡後の当社持分比率15%)2024年3月パンパシフィック・カッパー株式会社の株式の20%及びロス・ペランブレス銅鉱山権益を保有するオランダ子会社の株式13.06%(権益3.27%相当)を、丸紅株式会社に譲渡5月英文商号をJX Advanced Metals Corporationに変更7月三菱商事株式会社との合弁により設立したJX金属サーキュラーソリューションズ株式会社(当社持分比率80%)が事業開始8月タツタ電線株式会社の公開買付が成立し、同社を子会社とする(同年11月に同社を完全子会社化)2025年3月東京証券取引所プライム市場に株式を上場これに伴い、ENEOSホールディングス株式会社が当社の親会社からその他の関係会社に異動(同社の当社に対する持分比率42.38%)9月JX金属グループフィロソフィー策定2026年2月東邦チタニウム株式会社と株式交換契約及び経営統合契約を締結(同年6月同社を完全子会社化)3月チリ・カセロネス銅鉱山権益5%及びフロンテラプロジェクト権益全ての譲渡を決定(同年4月Lundin社へ譲渡)
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、半導体・情報通信分野に欠かせない銅やレアメタルを原料とする先端材料の開発・製造・販売を主な内容としてグローバルな事業活動を行っており、半導体用スパッタリングターゲットや圧延銅箔を主力製品としています。
これらに加えて、銅やレアメタルの資源開発や、製錬・リサイクル事業を手掛けており、上流から下流までをつなぐ強固なサプライチェーンを有することにより、安定的に先端材料をマーケットに供給し、持続可能な経済・社会の発展に貢献しています。
当社グループは、半導体材料セグメント、情報通信材料セグメント、基礎材料セグメントの3つの報告セグメントにて構成されています。
成長戦略のコアである半導体材料セグメントと情報通信材料セグメントをフォーカス事業と位置づけ、先端材料分野での技術の差別化や市場創造を通じて、市場成長以上の利益成長を目指しています。
一方、基礎材料セグメントをベース事業と位置づけ、銅・レアメタルの安定供給を通じてフォーカス事業を支える役割を担っています。
各報告セグメントの主要製品、主要会社は以下のとおりです。
区分セグメント事業部・事業会社主要製品主要な会社フォーカス事業半導体材料薄膜材料事業部半導体用スパッタリングターゲット、高純度金属、表面処理剤、化合物半導体・結晶材料当社、JX Advanced Metals USA, Inc.、JX Advanced Metals Singapore Pte.Ltd.、JX Advanced Metals Korea Co., Ltd.、JX金属商事㈱、台湾日鉱金属股份有限公司 タンタル・ニオブ事業部タンタル・ニオブ金属粉末、タンタル・ニオブ酸化物粉末、塩化物・化合物当社、TANIOBIS GmbH、東京電解㈱ 情報通信材料機能材料事業部圧延銅箔、チタン銅、コルソン合金当社、JX METALS PHILIPPINES, Inc.、日鉱金属(蘇州)有限公司、JX金属商事㈱、台湾日鉱金属股份有限公司 東邦チタニウム超微粉ニッケル、高純度酸化チタン、触媒製品、スポンジチタン、チタンインゴット東邦チタニウム㈱ タツタ電線電磁波シールドフィルム、導電性ペースト、ボンディングワイヤ、漏水検知システム、医療機器部材、インフラ・産業機器用電線タツタ電線㈱ベース事業基礎材料資源事業部銅精鉱、電気銅、モリブデン精鉱、含金珪酸鉱、タンタル精鉱当社、SCM Minera Lumina Copper Chile、Minera Los Pelambres、Minera Escondida 金属・リサイクル事業部電気銅、型銅、貴金属、硫酸当社、JX金属製錬㈱、パンパシフィック・カッパー㈱、JX金属サーキュラーソリューションズ㈱、eCycle Solutions Inc.、台湾日鉱金属股份有限公司 以下の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記7.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一であり、各事業を構成する主要な関係会社の状況については、「第1 企業の概況 4 関係会社の状況」に記載しています。
(1) 半導体材料セグメント(薄膜材料事業部)高純度化や組成・組織制御などの当社のコア技術を駆使し、半導体や磁性材料向けのスパッタリングターゲットをはじめ、各種高機能デバイス、最先端IT機器、医療機器、電気自動車に用いられる製品をグローバルに展開しています。
中でも、ロジックやメモリに用いられる半導体用スパッタリングターゲットが主力製品の一つであり、世界的にも高い評価を得ています。
当社は様々な素材の半導体用スパッタリングターゲットを取り扱っており、半導体の主要配線層に用いられる銅や銅合金、そのバリア層に用いられるタンタルに加えて、半導体の回路形成やトランジスタ部分等に用いられるチタン、コバルト及びタングステンの製品でグローバル市場におけるトップクラスの地位を確立しています。
半導体はシリコンウエハ上に数百回以上にわたり回路を形成して製造されますが、半導体用スパッタリングターゲットは回路形成に必要となる素材の層をつくる工程(成膜工程)の材料として用いられます。
成膜に当たっては、真空状態の装置内でスパッタリングターゲットにアルゴンイオンを衝突させ、放出したターゲット原子を基板(シリコンウエハ等)上に付着させることによって薄膜を形成します。
半導体が目的とする機能を発揮するためには様々な種類の高純度素材による回路形成が必要となりますが、当社の強みである高純度化技術や、多種多様な元素・合金を取り扱う技術により、様々な材料ニーズを満たしたスパッタリングターゲットの製造が可能です。
① 半導体用スパッタリングターゲット製造における当社のコア技術電解精製にて製造された高純度の電気銅を溶解してインゴットにし、そのインゴットを適切な幅に切断したのち、鍛造・圧延を施して必要な直径を持った円盤状の板(ターゲット材)に加工します。
その後、熱処理によって結晶組織を均一化したターゲット材を、スパッタリング装置へ固定する役割を果たすバッキングプレートと接合(ボンディング)し、顧客から求められる特性に応じて表面の粗化から鏡面仕上げ等の加工を行い、品質や機能の分析評価を経て製品化されます。
この一連の加工の中で、以下に記載する当社の複数のコア技術が活かされており、多数の金属品種において高品質な製品の安定的な供給を実現しています。
・高純度化技術電解精製工程において、創業以来培ってきた高純度化技術により9N(99.9999999%)の銅の製造を実現しています。
当技術により高純度銅スパッタリングターゲットに要求される6Nの銅を安定的に生産しています。
・組成・組織制御技術ターゲット材の結晶組織がスパッタリングに適した大きさや向きとなるように制御・管理しています。
これにより、成膜時の組成・組織が均一となり半導体の欠陥を引き起こす不純物であるパーティクル(発塵)の発生を抑えることに寄与しています。
・表面制御技術バッキングプレートとターゲット材との接合状態が不均一な場合、スパッタリング時にターゲット材の表面温度が不均一になり様々な障害が生じます。
そこで、ろう材による接合や異種材料間の拡散接合など、それぞれの材料に適した技術により、均一で強固な接合を実現しています。
また、異種材料接合技術の応用により、銅箔と樹脂の複合材など、新しい材料の開発を進めています。
また、スパッタリングターゲットなどの材料は、その組成や純度だけでなく、表面状態も顧客のプロセスにおける製造効率に影響します。
そのため、出荷前の最終工程において、エッチングによる表面の粗化から鏡面仕上げまで、求められる特性に応じた最終加工を行っています。
・分析評価技術当社で製造したスパッタリングターゲットは、材料として顧客のスパッタリング装置に組み込まれて使用されます。
当社は自前のスパッタリング装置を所有しており、顧客が使用する条件下で評価を行うことによって最終形態で期待される機能や特性の実現、性能改善を図っています。
② 半導体製造装置メーカーとの強固な関係当社は半導体製造装置メーカーから受ける素材提案を通じて品質技術情報を獲得し、その情報を基に半導体製造装置メーカーに対して材料提案や先行開発を継続して実施してきました。
長年にわたるこれらの活動の結果、当社製品の多くが半導体製造装置メーカーから標準材料として指定されており、それにより当半導体製造装置メーカーの製造装置を使用する半導体メーカーからの安定的な受注獲得につながっていると考えています。
事実として、当社は大手半導体メーカーと長年にわたり取引を継続してきた実績を有しています。
加えて、高品質な製品の安定的供給が顧客から高く評価されています。
③ 半導体メーカー拠点との地理的優位性を有する生産体制当社は、半導体の世界的生産地である米国、台湾、韓国において、スパッタリングターゲット製造の下工程
(注)である機械加工拠点を有し、一定の在庫を保有することで、安定的かつ素早い製品供給体制を構築しています。
また、米国・台湾においては技術サービス拠点としての役割も担い、顧客への迅速な品質対応も行っています。
当社の高い技術レベルと各拠点での速やかな技術対応を組み合わせることにより、高い顧客満足度を実現しています。

(注) 下工程は、半導体用スパッタリングターゲット製造プロセスにおける加工・ボンディング工程を指します。
(タンタル・ニオブ事業部)当社グループのTANIOBISは、世界各地に製造・販売拠点を有する世界有数のタンタルとニオブの材料メーカーであり、主要製品は半導体用スパッタリングターゲットやコンデンサ用のタンタル粉・ニオブ粉、SAWデバイスや光学レンズ用のタンタル酸化物・ニオブ酸化物、半導体用のタンタルやニオブ等の塩化物、その他の高機能粉末材料です。
半導体用スパッタリングターゲット用のタンタル粉については、当社グループの東京電解株式会社(以下、「東京電解」という。
)にてインゴット状に加工のうえ当社薄膜材料事業部に供給し、スパッタリングターゲットの材料として使用されています。
また、当社グループは、ブラジルのMibra鉱山におけるタンタル原料生産事業に出資しており、安全や人権に配慮した倫理的かつ持続可能な「責任ある調達」を推進するとともに、TANIOBISの年間調達量の一定割合のタンタル鉱石を安定的に調達する体制を構築しています。
これらの取り組みによって、当社グループとして半導体用タンタルスパッタリングターゲットを上流から下流まで一気通貫で安定的に供給する体制を確立しています。

(2) 情報通信材料セグメント(機能材料事業部)機能材料事業部では、主力製品である圧延銅箔に加えて、AIサーバ向け等の高機能コネクタなどに使われるチタン銅、コネクタやリードフレームに使われるコルソン合金などの銅合金を取り扱っています。
圧延銅箔は、スマートフォンやウェアラブル端末、モビリティ(xEV/ADAS)の分野で使用されるハイエンドなフレキシブル回路基板(FPC)用途に広く採用されています。
屈曲性や耐久性といった性能面での高い要求に応える技術力や、市場開拓を含めた継続的な取り組みを通じて、グローバル市場において当該分野で確固たる地位を築いています。
銅合金は、銅に様々な元素を添加して製造した製品で、AIサーバやスマートフォン、パソコンなどの電子機器のコネクタ端子や半導体リードフレームなどに使用されており、近年の情報化社会の進展に伴い、これらの用途における重要性が一層高まっています。
当社ではTi(チタン)を主な副成分とするチタン銅や、Ni(ニッケル)・Si(ケイ素)を主な副成分とするコルソン合金を中心に、顧客ニーズに合わせた多様な特性の製品を幅広く取り揃えています。
① 圧延銅箔製造における当社の技術優位性圧延銅箔は、電気銅やリサイクル原料を溶解・鋳造して製造されたインゴットを熱間圧延・冷間圧延により必要な厚さにまで薄くして製造します。
その後、結晶組織を均一にするための焼鈍や、顧客の要求するスペックにするための仕上げ圧延、表面に微細な凹凸を形成してプリント基板の樹脂との密着性を高めるための表面処理、幅分割等の工程を経て最終的に製品化がなされます。
圧延銅箔の主要用途であるFPCは、導電性金属である圧延銅箔と絶縁性を持った薄く柔らかいベースフィルム(ポリイミド等)とを貼り合わせた基材(FCCL)に電気回路を形成した基板です。
僅かな隙間や繰り返し屈曲する可動部に用いられることから、圧延銅箔には優れた屈曲性や耐久性が求められます。
当社は、FPC向けにHA箔を生産していますが、当該製品は結晶粒・結晶方位を調整することにより屈曲性・耐久性を飛躍的に向上させており、疲労寿命を迎えるまでに類似品である特殊電解銅箔と比較して高い曲げ耐性を有する製品を提供しています。
また、当社は独自のノウハウにより高品質な薄箔の製造を実現しており、FPC用途において6μm(髪の毛の約10分の1)の薄さまで製造可能です。
② 市場開発型アプローチ当社は、FPC向け圧延銅箔のエンドユーザーであるスマートフォンメーカー、ウェアラブル端末メーカー及びモビリティメーカーと長年にわたる取引関係を構築しており、これらのエンドユーザーとの対話を通じて、早期の開発ニーズの把握や、ニーズに基づく材料提案を行ってきました。
当社製品がエンドユーザーから材料指定を受けることにより、エンドユーザーに製品供給を行うCCL及びFPCメーカーからの安定的な受注を実現しています。
(東邦チタニウム)チタンは、軽量・高強度・高耐食という特性を持つ金属であり、航空機や海水淡水化プラント、発電プラントなど幅広い分野で利用されています。
当社グループの東邦チタニウム株式会社では、金属チタン事業・触媒事業・化学品事業を軸とした事業展開を行っています。
金属・チタン事業では、航空機材料用、医療用、産業設備用と幅広い分野で使用されているスポンジチタンやスポンジチタンを溶解・鋳造したチタンインゴットなどを製造しています。
触媒事業では、ポリオレフィン製造用触媒などを製造しています。
化学品事業では、積層セラミックコンデンサ等に使用される超微粉ニッケルや高純度酸化チタンなどを製造しています。
(タツタ電線)電線・ケーブル製造で培った技術を多様な製品や事業に発展させており、電子材料事業、電線・ケーブル事業、その他事業を軸とした事業展開を行っています。
電子材料事業では、モバイル端末等に使われる機能性フィルム、半導体分野で需要が高まる機能性ペースト、データセンターやサーバ向けの漏水検知システム、医療機器向け材料や部材などのメディカル関連製品を展開しています。
電線・ケーブル事業では、ビルや住宅で使用される電力ケーブルからロボット用ケーブル、鉄道やプラントで使われる産業用ケーブルまで幅広く対応しています。
(3) 基礎材料セグメント(資源事業部)資源事業は当社の祖業であり、1905年に日立鉱山を開業して以来、国内外の鉱山を対象として、探鉱から開発、操業、休廃止鉱山の管理に至るまでをステークホルダーと協業しながら行ってきました。
長年の現場経験を通じて培った鉱床評価技術、低品位銅鉱石から効率的に銅を分離・回収する技術、低環境負荷技術等を活用し、現在は海外の銅鉱山やレアメタル鉱山への参画や国内の含金珪酸鉱鉱山の操業を行っています。
銅鉱山については、カセロネス銅鉱山(チリ)、ロス・ペランブレス銅鉱山(チリ)及びエスコンディーダ銅鉱山(チリ)の権益を保有しており、当社銅製錬事業の原料となる銅精鉱の安定確保を図るとともに、投資リターンを得ています。
このうち、エスコンディーダ銅鉱山及びロス・ペランブレス銅鉱山は、世界有数の生産規模を有しています。
カセロネス銅鉱山については、2024年3月期にLundin社を経営パートナーとして迎え、同社の豊富な知見や高い鉱山運営能力を活かして、生産性向上やコスト競争力の強化を進めています。
レアメタルについては、当社グループの半導体材料・情報通信材料事業を支える重要な資源であり、その希少性や地理的遍在性を背景に、長期的な安定確保が重要な経営課題となっています。
このため当社は、資源の調達先の多様化及びサプライチェーンの強化を目的として、調査・開発段階からの事業参画を含めた取り組みを進めています。
こうした取り組みの一環として、オーストラリアにおけるミネラルサンド鉱床開発プロジェクトに参画しています。
当社は、本プロジェクトを通じて、フォーカス事業を支える基盤である基礎材料セグメントとしての役割を一層強化するとともに、将来の事業環境変化に備えた資源ポートフォリオの高度化に取り組んでいます。
また、当社グループ会社である鹿児島県の春日鉱山株式会社においては含金珪酸鉱の生産を行っており、銅製錬の副原料(溶剤)としてJX金属製錬株式会社 佐賀関製錬所などに供給しています。
(金属・リサイクル事業部)金属・リサイクル事業部は、金属製錬とリサイクルの一体的な事業運営を推進しています。
銅精鉱と使用済み家電製品・電子機器などのリサイクル原料から、高効率な製錬プロセスを通じて純度99.99%以上の銅地金を生産するとともに、銅を製錬する過程の副産物として、貴金属やレアメタル、硫酸などの生産を行っています。
当社グループの主要な製錬拠点であるJX金属製錬株式会社 佐賀関製錬所は、世界有数の生産能力を持つ製錬所として位置づけられており、原料受入から製錬、回収、精製に至るまでの高度な技術力を活かした安定操業を継続しています。
今後、銅の需要はますます伸びていくことが予想されており、この需要拡大を支えるには銅精鉱に加えてリサイクル原料の活用拡大が必要不可欠であることから、当社グループはリサイクル原料の受入・処理能力を拡大し、リサイクル原料処理比率の向上を図っています。
① グリーンハイブリッド製錬JX金属製錬株式会社 佐賀関製錬所では、リサイクル原料の増処理を進めるに当たり、銅精鉱が自ら発する酸化反応熱を最大限に活用し、化石燃料使用量をミニマイズするグリーンハイブリッド製錬を推進しています。
これにより生産された銅は、拡大する需要を支える安定供給体制の構築と脱炭素や資源循環等のサステナビリティを重視した生産と供給という2つの使命を果たすために最適なサステナブルな銅であると考えています。
2040年に銅製錬時のリサイクル原料処理比率を50%まで高めることを目標に、技術開発やリサイクル原料の増集荷・増処理体制の構築を進めています。
② 戦略的パートナーシップの構築によるサーキュラーエコノミーの推進当社は、2022年に策定したサステナブルカッパー・ビジョンの実現に向け、国内商社との戦略的パートナーシップを活用しながらリサイクル原料の増集荷・増処理体制の構築を進めています。
具体的には、2022年8月にeCycle Solutions Inc.をグループに迎え入れた際に、ITAD事業に知見を有する双日株式会社と協業関係を構築し、2023年4月より連携を開始しています。
また、2024年4月には、三菱商事株式会社(以下、「三菱商事」という。
)とともに、廃家電や廃電子機器、廃車載用リチウムイオン電池等の再利用を推進することを目的として、JX金属サーキュラーソリューションズ株式会社を新設し、同年7月より事業を開始しました。
三菱商事が有する産業横断型のグローバルネットワークや知見を活用することで、リサイクル原料の集荷やサプライチェーン全体の連携強化を図り、銅やレアメタル等の非鉄金属資源のリサイクル拡大を目指しています。
採掘された資源を廃棄せずに再利用し続けるサーキュラーエコノミーの実現に向け、貢献してまいります。
事業の系統図は以下のとおりです。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
(1) 子会社 2026年3月31日現在会社の名称住所資本金(億円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任営業上の取引JX Advanced Metals USA, Inc.Chandler, U.S.A.百万米ドル5.0薄膜材料製品の加工受託・販売100.0有薄膜材料製品の販売及び加工委託債務保証JX Advanced Metals Singapore Pte. Ltd.Singapore百万米ドル0.7薄膜材料製品の販売100.0有薄膜材料製品の販売JX Advanced Metals Korea Co., Ltd.韓国平澤市億韓国ウォン24.0薄膜材料製品の製造・販売100.0有薄膜材料製品及び半製品の販売TANIOBIS GmbHGoslar, Germany千ユーロ26高機能タンタル・ニオブ材料の製造・販売100.0有薄膜材料原料の購入債務保証東京電解㈱東京都江東区1.0高機能タンタル・ニオブ材料の製造・販売100.0有薄膜材料中間品の購入及び製造委託JX METALS PHILIPPINES, Inc.Laguna,Philippines百万米ドル4.0圧延銅箔・電解銅箔の製造・販売100.0有圧延銅箔原料の販売日鉱金属(蘇州)有限公司(注1)中国蘇州市百万人民元592.8ステンレス圧延製品及び伸銅品の製造・販売100.0有伸銅品原料の販売債務保証東邦チタニウム㈱(注1,2,4)神奈川県横浜市119.6チタンの製造・販売50.4有チタンインゴットの購入非鉄金属の製造委託タツタ電線㈱大阪府東大阪市66.8電線・ケーブル、電子材料の製造・販売100.0有圧延銅箔の販売JX金属製錬㈱東京都港区1.0非鉄金属製錬受託100.0有非鉄金属の製錬委託土地・設備の賃貸借JX金属サーキュラーソリューションズ㈱(注1)東京都港区1.0リサイクル原料・リチウムイオン電池の集荷80.0有リサイクル原料の購入LiBリサイクルの試験受託債務保証eCycle Solutions Inc.(注1,3)Mississauga,Canada百万カナダドル75.6非鉄金属リサイクル原料の集荷・前処理66.0(66.0)有リサイクル原料の購入Nippon LP Resources UK Limited(注1,3)London, United Kingdom百万米ドル94.5Los Pelambres銅鉱山への投資50.1(50.1)無非鉄業界における情報収集等JX金属商事㈱東京都新宿区3.9非鉄金属製品等の販売100.0有非鉄金属地金等の販売伸銅品の販売薄膜材料製品の販売台湾日鉱金属股份有限公司(注1,3)台湾桃園市百万台湾ドル63.5伸銅品のスリット加工及び販売薄膜材料の販売及び加工受託非鉄金属リサイクル原料の集荷100.0(16.3)有伸銅品原料の販売薄膜材料製品の販売及び加工委託リサイクル原料の購入債務保証その他65社
(注) 1.特定子会社です。
2.有価証券報告書提出会社です。
3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。
4.当社及び東邦チタニウム株式会社が実施する株式交換により、2026年6月より、当社の完全子会社となっています。
これに伴い、次年度以降の有価証券報告書提出会社から対象外となっています。

(2) 持分法適用会社等 2026年3月31日現在会社の名称住所資本金(億円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任営業上の取引パンパシフィック・カッパー㈱東京都港区50.0非鉄金属製品の原料調達・製造委託・販売47.8有非鉄金属地金の販売圧延銅箔原料の購入債務保証SCM Minera Lumina Copper ChileSantiago, Chile百万米ドル6,820.3銅・モリブデン鉱石の生産・販売30.0有債務保証Minera Los Pelambres(注2)Santiago, Chile百万米ドル373.8銅・モリブデン鉱石の生産・販売25.0(25.0)有-ジェコ㈱東京都千代田区0.1Escondida銅鉱山への投資20.0有-その他14社(注1)
(注) 1.有価証券報告書提出会社です。
なお、上表のその他14社に含まれる有価証券報告書提出会社は、株式会社丸運です。
(センコーグループホールディングス株式会社による株式会社丸運に対する公開買付けにより次年度以降有価証券報告書提出会社から対象外となっています。
)2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。
3.持分法適用会社等には、共同支配事業及び共同支配企業を含みます。
(3) その他の関係会社 2026年3月31日現在会社の名称住所資本金(億円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任営業上の取引ENEOSホールディングス㈱
(注)東京都千代田区1,000子会社及びグループ会社の経営管理並びにこれに付帯する業務被所有42.44有
(注) 有価証券報告書提出会社です。
従業員の状況
(2) 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2026年3月31日現在セグメント従業員数(人)半導体材料2,261(27)情報通信材料4,285(138)基礎材料1,897(24)その他2,007(36)合計10,450(225)
(注) 1.従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。
)です。
   2.従業員数の( )内は、臨時従業員数です。
(外数)臨時従業員は、主にパートタイマー、アルバイト等の従業員であり、派遣社員は含みません。

(2) 提出会社の状況2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(税込)(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)3,250(29)41.512.98,308,8178.7 セグメントの名称 従業員数(人)半導体材料1,137(6)情報通信材料846(3)基礎材料89(0)その他1,178(20)合計3,250(29)
(注) 1.従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。
)です。
2.従業員数の( )内は、臨時従業員数です。
(外数)臨時従業員は、主にパートタイマー、アルバイト等の従業員であり、派遣社員は含みません。
3.社外からの出向者については、当社での出向受入日から起算しており、出向元での勤続年数を通算して いません。
(3) 労働組合の状況当社の労働組合はJX金属労働組合と称し、2026年3月31日現在の組合員数は3,456人です。
一部連結子会社においても労働組合が組織されていますが、当社を含めて労使関係は円満に推移しており、組合と会社との間に特記すべき事項はありません。
(4) 多様性に関する指標  当連結会計年度の当社及び主要な連結子会社(注1)の多様性に関する指標は、以下のとおりです。
管理職に占める女性管理職の割合(%)(注2)男性の育児休業等取得率(%)(注3)男女の賃金格差(%)(注2)全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者当社3.268.571.972.164.2東邦チタニウム株式会社3.679.473.479.828.0タツタ電線株式会社6.661.171.583.552.3JX金属製錬ロジテック株式会社-50.061.667.065.0JX金属コイルセンター株式会社-100.074.982.533.0JX金属商事株式会社1.950.070.370.3-
(注) 1.常時雇用する労働者が101人を超える連結子会社5社を主要な連結子会社としています。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号。
以下、「育児介護休業法」という。
)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
(5) 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しています。
当該役員・従業員株式所有制度の内容については、「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しています。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針当社グループは、2019年6月にJX金属グループ2040年長期ビジョンを策定し(2023年5月に一部改定)、「装置産業型企業」から「技術立脚型企業」への転身により、激化する国際競争の中にあっても高収益体質を実現し、半導体材料・情報通信材料のグローバルリーダーとして持続可能な社会の実現に貢献することを基本方針といたしました。
この方針のもと、半導体材料セグメントと情報通信材料セグメントからなるフォーカス事業を成長戦略のコアとして位置づけ、先端材料分野での技術の差別化や市場創造を通じて、市場成長以上の利益成長を目指しています。
基礎材料セグメントからなるベース事業は、最適な規模の事業体制のもとで、銅やレアメタルの安定供給を通じてフォーカス事業を支えるとともに、サステナブルな社会の実現に向けて貢献してまいります。
[JX金属グループフィロソフィー]当社は、2025年3月に東京証券取引所プライム市場に上場するとともに、創業120周年という大きな節目を迎えました。
これらを契機として、当社グループとしての存在意義(Purpose)及び価値観・行動指針(Way)を明確化し、グループ全体の一体感を高めるとともに、社会に対して提供する価値をより一層高めていくことを目的として、2025年9月に「JX金属グループフィロソフィー」を策定しました。
本フィロソフィーは、当社グループが事業活動を通じて社会に提供する価値の考え方を示すものであり、世界的に不確実性や複雑性が高まる事業環境の中においても、自由な発想に基づく価値創出を追求し、人々の暮らしをより良いものにしていくという当社グループの姿勢を表しています。
また、当社グループ全体で本フィロソフィーを実践できるよう、推進体制を整え、本フィロソフィーの定着に向けた施策を重点的に進めました。
本フィロソフィーを当社グループの活動の軸として、ステークホルダーとの協調を図り、持続的な企業価値の向上に取り組みます。

(2) 経営環境近年、デジタルトランスフォーメーションの進展、脱炭素社会形成に向けた動きの加速、資源不足・枯渇懸念の深刻化、企業に求められる社会的責任の高まりなど、当社グループを取り巻く社会環境、事業環境は大きな変化に直面しています。
当社グループを取り巻く経営環境について、報告セグメント別の状況は以下のとおりです。
① フォーカス事業:半導体材料セグメント半導体ロジック・メモリ市場は、生成AIの急速な普及拡大やこれに伴うデータ通信需要の拡大等を背景に、成長基調が継続する事業環境にあります。
特に、半導体製造技術の進展に伴い、最先端半導体分野においては需要の拡大が見込まれており、多層化・微細化の進展も継続するものと思われます。
半導体の成膜方法であるPVD(Physical Vapor Deposition:物理気相成長法)に用いられる当社の主力製品である半導体用スパッタリングターゲットはロジック・メモリをはじめとした各種半導体デバイスの製造に用いられていますが、最先端ロジックほど配線層数が多くなり、半導体用スパッタリングターゲットの使用量が増加する傾向にあることから、その販売量は半導体ロジック・メモリ市場の成長を上回ることが期待されます。
また、最先端ロジックほど配線が細かくなり、PVDが適さない微細な配線に対するCVD/ALDによる薄膜形成ニーズも高まっています。
さらに、データ演算需要の飛躍的な増加及び生成AIの伸長を背景に、生成AIを搭載したサーバを大量に運用できるAIデータセンターの建設も進んでおり、これに伴いAIサーバの出荷台数は大きく増加しています。
AIサーバにはチップ内の配線材料としての半導体用スパッタリングターゲットをはじめとして、光通信向け材料としてのInP基板、タンタルキャパシタ向けの高純度タンタル粉、大容量HDD向けの磁性材用ターゲットなど、半導体材料セグメントの当社製品が多く用いられていることから、このような傾向は本セグメントの収益拡大の追い風になることが見込まれます。
加えて、AIサーバには高速の並列演算を担うために多数のGPUが搭載されており、データセンター向けGPUの出荷数量も増加しています。
GPUに対して高機能を付与するためには多層化・微細化に加えてパッケージング分野における技術革新が必要であり、パッケージングにおいてはチップ間の配線材(TSV・RDL)やチップレット間をつなぐ配線等の用途における成膜機会の拡大からも、当社の半導体用スパッタリングターゲットの需要の拡大を見込んでいます。
② フォーカス事業:情報通信材料セグメント電子機器製品等に搭載されるFPCの面積は、電子機器の高機能化・小型化の進展を背景に中長期的な拡大が見込まれており、今後も堅調な需要が期待されています。
今後は、AI搭載等によるスマートフォンやパソコン向け部材の更なる小型化・高機能化に加え、スマートウォッチやスマートグラスといったウェアラブル等の周辺機器の市場成長により圧延銅箔の使用拡大が見込まれます。
また、世界的なEV販売台数の増加に伴い、配線用や誤作動防止のために用いられるシールド材用の圧延銅箔の採用・使用量の拡大が期待されるとともに、中長期的には産業機械、ロボット等の分野において小型化、軽量化が進み、複雑な動きに対して疲労耐性の強い圧延銅箔の使用量拡大が見込まれています。
これらの市場動向を背景に、当社主力製品である圧延銅箔についても、需要の拡大が見込まれます。
積層セラミックコンデンサの内部電極に使用される超微粉ニッケルについては、AIを搭載する高機能通信機器の普及や、EVや自動運転の普及に伴う電装化の進展、データサーバやAIサーバ等の成長が需要を牽引し、市場は次第に成長軌道に回帰していくものと想定しています。
また、半導体材料セグメントが属する市場環境において記載しているAIサーバの導入拡大は本セグメントの収益拡大の追い風になることも見込まれており、特にAIサーバ向けのコネクタにおいては高耐熱・高強度などの特性が求められ、要求ニーズに応えるチタン銅の採用が急速に拡大しているほか、高温となるAIサーバ内における冷却液の漏液を検知するための漏液センサーの需要拡大も見込まれます。
③ ベース事業:基礎材料セグメント脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの導入が拡大するとともに、様々な産業や領域において電化が進行しており、中長期的に銅素材の需要拡大が見込まれます。
例えば、電気自動車では、モーターコイルやバッテリーなどにガソリン車の約4倍の銅が使用されています。
銅需要拡大の一方で、既存鉱山からの銅鉱石の供給量には限界があり、銅の需給はひっ迫することが見込まれており、銅価は堅調に推移していくものと考えられます。
技術革新、製品寿命の短期化、人口増加等の要因により電気・電子機器の廃棄物であるE-Wasteの発生量は、今後も世界的に増加していくことが見込まれています。
一方で、脱炭素に向けた世界的な環境意識の高まりにより、リサイクル原料確保への動きが加速していることに加えて、環境規制強化の流れもあり、リサイクル原料の調達コストは上昇することが予想されます。
また、アジア域内での製錬所建設が進むことにより、銅地金のサプライヤーが増加し、銅地金の販売環境の悪化が見込まれています。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 経営の基本方針-長期ビジョン 当社グループは、長期ビジョンに基づき、「装置産業型企業」から「技術立脚型企業」への転身により、激化する国際競争の中にあっても高収益体質を実現し、半導体材料・情報通信材料のグローバルリーダーとして持続可能な社会の実現に貢献することを基本方針としています。
フォーカス事業を成長戦略のコアとして位置づけ、先端材料分野での技術の差別化や市場創造を通じて、市場成長以上の利益成長を目指します。
また、ベース事業は、最適な規模の事業体制のもとで、銅やレアメタルの安定供給を通じてフォーカス事業を支えるとともに、サステナブルな社会の実現に向けて貢献していきます。
② データセンター需要拡大に伴う当社関連製品の生産能力の増強生成AIの普及やデジタル化の進展を背景に、AIサーバを中心としたデータセンター向け投資は世界的に拡大しています。
これに伴い、先端半導体の高性能化や、データ通信の高速・大容量化が進展しており、半導体材料や光通信関連材料の需要は中長期的に拡大していくことが見込まれています。
このような事業環境のもと、当社では、データセンター需要の拡大を重要な成長機会と捉え、半導体用スパッタリングターゲット、磁性材用スパッタリングターゲット、InP(インジウムリン)基板、タンタル粉、チタン銅など、データセンターやAIサーバに使用される製品(以下図)の生産能力の増強や生産性向上を目的とした設備投資を計画的に実施し、市場の成長を確実に捕捉する生産体制の構築を目指します。
③ 次世代のグローバルトップシェア製品の開発当社は、次世代半導体分野における持続的な成長を見据え、将来のグローバルトップシェア製品の創出を企図した施策を展開しています。
特に、半導体の高性能化・高集積化の進展に伴い重要性が高まる先端材料及び先端パッケージ分野に注力し、顧客ニーズを踏まえた材料開発と、量産化を見据えた生産設備や技術基盤の整備を進めています。
具体的には、次世代半導体パッケージ技術に関する国際的な研究開発コンソーシアム「JOINT3」への参画に加え、スタートアップ企業や大学との連携を通じて、最先端の技術動向や外部の知見を取り込み、技術開発の高度化と新規用途の探索に取り組んでいます。
さらに、長年培った高純度化、表面制御、組成、分析評価等の技術を活用し、メディカル・センサー分野での成長が期待されるCdZnTe(カドミウムジンクテルル)基板等の結晶材料分野に加え、次世代半導体材料として期待されているCVD・ALD材料等の薄膜形成材料分野においても、事業拡大を図っています。
以上のように、次世代のグローバルトップシェア製品の創出に向け、今後も着実に事業基盤と技術力の強化を推進していきます。
④ サーキュラーエコノミー実現に向けた取組み脱炭素化社会の進展に伴い、再生可能エネルギー導入の拡大や、様々な産業・領域における電化が進行しており、銅やレアメタルなどの金属資源の需要は今後さらに拡大していくことが見込まれています。
こうした中、自動車業界や家電・電子機器業界を中心に、使用済み製品を回収・再資源化し、同一素材として再利用するクローズドループ・リサイクルへの関心が高まっていますが、その処理は必ずしも容易ではなく、実現にあたっては、製品ライフサイクルに関わるサプライチェーン全体が連携して資源効率性を高める仕組みを整備することが不可欠です。
当社グループは、台湾、米国、カナダ、ドイツ、シンガポールに集荷拠点・営業拠点を有し、世界規模のリサイクル原料集荷体制を整えています。
さらに、金属・リサイクル事業においては、リサイクル原料の増処理に向け、低品位のE-waste等を含む多様なリサイクル原料への対応力強化を目的に、JX金属製錬株式会社 佐賀関製錬所に前処理プロセスを中心とした設備投資を進めています。
これらの設備投資を通じて、リサイクル原料の処理能力及び処理効率の向上を図るとともに、鉱石の酸化反応熱を活用し化石燃料使用量の抑制を図るグリーンハイブリッド製錬の高度化を推進しています。
こうした施策を通じて、資源循環の促進及び金属資源の安定的な確保に貢献し、サーキュラーエコノミーの実現を目指していきます。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1) ガバナンス・サステナビリティ推進体制当社グループはこれまでも様々な社会貢献活動や環境保全活動を実施してまいりましたが、サステナビリティに対する世界的な潮流を受けて、組織的対応を強化し、全社的視点でサステナビリティ経営に取り組む必要があることから、2020年10月、サステナビリティへの取り組みを統括する「ESG推進部」を発足し、関連会議体を整備しました。
2025年4月には、同部の機能を「コーポレートコミュニケーション部」内に設置する「サステナビリティ推進室」に移管し、情報発信と社内伝達の機能を従前以上に強化していくこととしています。
・サステナビリティ推進会議社長の諮問機関である「サステナビリティ推進会議」では、サステナビリティへの対応に関する基本方針や活動計画、及びそれらのモニタリングを行っています。
サステナビリティ推進会議は社長を議長、当社の経営会議のメンバー(社長が指名した執行役員)を構成員、常勤監査等委員及び社外取締役をオブザーバーとし、原則として年2回開催されます。
サステナビリティに関わる重要事項については、取締役会・経営会議に適宜、付議・報告しています。
また、サステナビリティ活動のグループ全体における推進・浸透を図るため、下部機関として、各部門、グループ会社等のサステナビリティ推進責任者により構成される「サステナビリティ推進責任者会議」を設置しています。
・委員会の設置サステナビリティ推進会議の委任に基づき、活動の分野に応じて下記委員会を設置しています。
各委員会における審議結果等はサステナビリティ推進会議にて報告します。
① コンプライアンス委員会当社グループにおけるコンプライアンス推進のための教育その他の諸施策及び活動計画の策定、当社グループ各社におけるコンプライアンス推進状況のレビューを行います。
事務局を当社法務部として、年2回及び必要の都度開催しています。
② 安全・環境委員会当社グループの安全衛生・環境保全に関する活動計画の策定、当社グループ各社における安全衛生・環境保全に関する活動状況のレビューを行います。
事務局を当社環境安全部として、年2回及び必要の都度開催しています。
③ カーボンフリー委員会当社グループにおけるCO2ネットゼロに向けた取り組み推進のための活動方針及び活動計画その他諸施策の策定、当社グループ各社におけるCO2ネットゼロに向けた取り組みの推進状況のレビューを行います。
事務局を当社サステナビリティ推進室として、年2回及び必要の都度開催しています。

(2) リスク管理事業を取り巻く様々なリスクに関して、将来予測や内外の環境変化を踏まえて特定・分析及び評価を行い、回避・低減・移転・保有等の対応を実施しています。
当社グループでは、当社経営会議において重要リスクの決定、各重要リスクの対応計画の承認及びそれらのモニタリングを実施しています。
また、当社総務部リスクマネジメント室が、当社及び当社グループのリスクマネジメントの総括に関する業務を分掌し、全社的リスクマネジメントの推進を担っています。
詳細については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご確認ください。
(3) 戦略・指標及び目標当社グループでは、「JX金属グループフィロソフィー」に基づき、2040年の当社の在りたい姿を示した長期ビジョンの達成に向けて、マテリアリティを特定しています。
各マテリアリティはKPIを設定し、サステナビリティ推進会議にて達成度合いを測定・評価しながら運用しています。
・マテリアリティの特定プロセス2018年に下記ステップにより10項目の「CSR重要テーマ」を特定し、その後、2020年には長期ビジョンの策定を踏まえて見直しを行い、その達成に向けた優先課題として6項目の「マテリアリティ」へと再整理しました。
・マテリアリティ(重要課題)とKPI(重要業績評価指標)Environmentマテリアリティ①:地球環境保全への貢献2025年度目標KPI2025年度実績・進捗リサイクル原料比率:リサイクル原料品目の拡大(対象:JX金属グループ)銅製錬におけるリサイクル原料比率(原料投入比率若しくは製品中の含有比率)を2040年に50%に引き上げる目標に向け、リサイクル原料増処理に向けた設備増設や新規プロセスの調査・試験などに取り組みました。
マスバランス方式を活用した2種類の100%リサイクル電気銅(PCL100/mb及びMR100/mb)について、複数のお客様とリサイクル原料の増集荷等を伴う取引を開始しました。
CO2自社総排出量:2050年度CO2ネットゼロ、2030年度50%削減(2018年度比)に向けた取り組みの推進(対象:JX金属グループ)目標達成に向け発足したカーボンフリー委員会を通じた活動を継続し、各拠点でのCO2フリー電力の導入やネットゼロに向けた事業部別のロードマップの作成をはじめとする脱炭素に向けた各種取り組みを推進しました。
目標達成に向けて各拠点でのCO2フリー電力の継続使用や、新規技術導入の検討を継続して行いました。
また、カーボンフリー委員会を通じてScope3排出量削減に向けた検討を開始しました。
■当社グループ Scope1,2排出量の推移(2025年度実績は集計中) 2022年度2023年度2024年度Scope1(国内合計)千t-CO2386376370Scope2(国内合計)千t-CO2193183170Scope1(海外合計)千t-CO215210710Scope2(海外合計)千t-CO2665147Scope1合計千t-CO2538484381Scope2合計千t-CO2259235217合計千t-CO2797718597 ※Scope1はエネルギー(燃料)、廃棄物(廃油、廃プラ、汚泥、木くず)焼却及び還元剤・中和剤・黒鉛電極・リサイクル原料由来分をCO2換算しています。
CO2排出係数は各年度において適用される地球温暖化対策推進法の係数を使用しています。
※Scope2は電気及び熱由来分をCO2換算しています。
第三者より供給された熱エネルギー(蒸気、温水、冷水)を含みます。
Scope2算出のために適用する排出係数は、国内グループ及び海外グループでそれぞれ以下のように適用しています。
国内グループ:環境省、経済産業省が公表する最新の電気事業者別の調整後排出係数を適用海外グループ:現地の電力会社、国が公表する排出係数又は国際エネルギー機関(IEA)が発行する「IEA Emission factors 2024」が公表する国別排出係数を適用※温室効果ガス排出量の定量化は、活動量データの測定、及び排出係数の決定に関する不確実性並びに地球温暖化係数の決定に関する科学的不確実性にさらされています。
埋立処分比率:1%未満(対象:JX金属グループ)環境に及ぼす影響を最小限に抑えることを目的として、廃棄物を削減すべく埋立処分比率1%未満を維持する目標を掲げています。
2024年度の埋立処分比率は0.59%(速報値)でした。
※タニオビス社の埋立処分量の絶対値は他拠点と比べて大きく、かつリサイクルも技術的に大変困難です。
そのためタニオビス社以外の拠点の削減効果を適切に反映すべくタニオビス社を除外したバウンダリでKPIを運用しています。
なお、タニオビス社を含めた数値は現在算定中です。
Socialマテリアリティ②:くらしを支える先端材料の提供2025年度目標KPI2025年度実績・進捗研究開発費における先端材料・新規事業に関わる研究開発費比率[2025年度:80%以上]2025年度の先端材料・新規事業に関わる研究開発比率は94%となりました。
今後も当該領域を中心に、成長加速を見据えた積極的な研究開発投資を行います。
技術立脚型経営を支える体制の構築成長領域であるデータインフラ材料分野の事業化を加速するため、「先端材料事業本部」に「データインフラ材料事業推進部」を新設しました。
生成AIを活用した働き方の改革、AI活用文化・企業風土の醸成 生成AI(Copilot等)の全社展開及び活用促進を着実に推進し、文書作成や会議、ナレッジ活用等における業務効率化を実現しました。
一部では、月次での時間削減効果も確認されるなど、生産性向上に寄与しています。
加えて、役員・社員向け勉強会やユースケース創出を通じて活用理解が大きく進展し、AIを活用した業務改善に自律的に取り組む文化の醸成が進みました。
マテリアリティ③:魅力ある職場の実現2025年度目標KPI2025年度実績・進捗人と組織の活性化に向けた取り組みの実施従業員意識調査を実施し、社員の声を積極的に取り入れ、働きがいのある職場環境づくりに努めるとともに、社内公募制度やカムバック制度の導入等によって人材の流動化を支援するなど、組織全体の活性化を図る取り組みを進めています。
年休取得率の向上:80%以上(対象:JX金属)年休を取得しやすい職場環境の醸成や年休奨励日の増設などの取り組みの継続実施により、年休取得率は85.8%となりました。
今後も更なる取得率向上に向けた働きかけを実施してまいります。
障がい者雇用率の維持・向上:2.7%以上(対象:JX金属、特例子会社
(注)含む)2025年度の障がい者雇用率は2.87%となりました。
今後も障がい者雇用率の維持・向上を目指すとともに、障がいのある方が充実した社会生活を送れるよう、積極的な支援と各種施策を展開していきます。
重大な労働災害発生の低減:年千人率(休業4日以上)0.70以下(対象:JX金属グループ)2025年の年千人率は1.07となりました。
災害発生の事実を厳粛に受け止め、昨年度に引き続き、リスクアセスメントの実効性向上や、事故原因究明のための従業員の能力向上等を通じて、安全衛生マネジメントシステムの継続的な改善に取り組むとともに労働災害防止に努めていきます。
健康増進に向けた取り組み:がん検診受診率80%以上(対象:JX金属)2025年度受診率は前年度(83.5%)から上昇し、85.7%となりました。
従来JX金属に所属する社員を対象に行ってきており、その効果は年々表れています。
今後も引き続き、かかる諸施策(がん検診が備わった定期健康診断・人間ドックコースの設定、本社・各箇所健康相談室によるフォロー、がん検診推奨リーフレットの配布等)を社内に展開していくことで、社員の健康意識を高め、受診率向上につなげていきます。

(注) 障がい者の雇用促進と安定を目的として設立される子会社 マテリアリティ④:人権の尊重2025年度目標KPI2025年度実績・進捗サプライチェーンにおける人権調査の実施原料の調達においてOECDガイダンスに準拠したサプライチェーン・デュー・デリジェンスのマネジメントシステムを構築し、運用しています。
2025年度も銅、金、銀、プラチナ、パラジウム、タンタルについて、監査法人による外部監査を受審し、適切な運用を実施していると認められました。
人権研修の受講率:100%(対象:JX金属)人権の尊重を企業行動規範や人権方針、その他社内規則に定めるとともに、グループ各社にて、人権意識の向上と人権問題の発生防止を目的として、人権研修やeラーニングを継続実施しています。
2025年度も、役員・従業員を対象として、主に職場におけるハラスメントをテーマに、人事部・法務部が共同で制作したeラーニング研修と、約20分の動画研修を行い、受講率は100%でした。
マテリアリティ⑤:地域コミュニティとの共存共栄2025年度目標KPI2025年度実績・進捗事業活動の基盤である地域社会との信頼関係の構築国内外の各事業拠点において地域に根差した社会貢献活動や地域とのコミュニケーションを行うことにより、事業活動の基盤となる地域社会との信頼関係構築に努めました。
Governanceマテリアリティ⑥:ガバナンスの強化2025年度目標KPI2025年度実績・進捗事業特性・社会動向等を踏まえたコンプライアンス研修の実施当社グループでは、役員・従業員のコンプライアンス知識・意識向上を目的として毎年度コンプライアンス研修を実施しています。
前年度に引き続き、グループ全体のコンプライアンス研修(テーマ:コンプライアンスとは/反社対応/インサイダー取引防止)、階層別のコンプライアンス研修及び分野別のコンプライアンス研修をそれぞれ事業特性や社会動向等を踏まえ実施しました。
品質管理教育の実施[2025年度教育受講者数:500名以上] 2025年度の教育受講者数は約400名でした。
2025年度は費用削減を目的とした教育の内製化(ENEOS総研から戦略技研への移管)、従来プログラムの見直し、e-ラーニング化の準備を重点的に進め、教育実施回数を縮小したことから、受講者を400名に限定しました。
現在、e-ラーニング化も計画どおり進捗しているため、2026年度は受講者数500名を目標に活動します。
重大なセキュリティインシデントの発生0件ISMSに基づくリスクアセスメント・監査・教育等を通じて組織的・人的・物理的・技術的対策の強化と維持に取り組み、2025年度における重大なセキュリティインシデントの発生は0件でした。
サイバー攻撃の増加・高度化などセキュリティリスクが増大していることを踏まえ、今後も平時の予防対策強化に加え、インシデント発生時のレジリエンス強化に継続的に取り組みます。
全社的リスクマネジメント体制の着実な運用当社グループでは、リスクマネジメントのガイドラインである「ISO31000」を参考にして構築した全社的リスクマネジメント(ERM)に基づく活動に取り組んでいます。
2025年度も、ERMを企業価値の向上により資する取り組みとするべく定めた「JX金属グループのERMのあるべき姿」の達成に向け、ERMの仕組みの継続的な改善に取り組みました。
改善にあたっては、外部機関の成熟度モデルを活用し現状とのギャップを分析した上で、従来の運用改善や対策となる施策を企画・実施しました。
・マテリアリティの改定(2025年度)2025年度は、事業ポートフォリオ戦略の進展や、上場等の経営を取り巻く環境の変化、フィロソフィーの策定等を背景に、マテリアリティの改定について検討しました。
改定に当たっては、既存のマテリアリティをベースとしつつ、経済産業省の推進する「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」や「国際統合報告フレームワーク」の提唱する「統合思考」等の考え方を取り入れ、当社グループが提供する価値と、それを支える経営基盤をより明確に示すことを重視しました。
また、複数の社外有識者との継続的な対話を重ねるとともに、サステナビリティ推進会議、経営会議、取締役会にて複数回にわたり報告・付議し、経営層を巻き込んだ議論を行いました。
これらの検討を経て、以下のとおりマテリアリティを確定しました。
なお、特定したマテリアリティについては、今後の社会情勢やニーズの変化、経営戦略等に応じて内容の見直しを定期的に実施していく予定です。
(4) 気候変動気候変動対応に関する基本方針の策定、重点目標の設定、それらのモニタリング等については、社長の諮問機関であるサステナビリティ推進会議で行っています。
[ガバナンス]気候変動対応に関する基本方針の策定、重点目標の設定、それらのモニタリング等については、社長の諮問機関であるサステナビリティ推進会議で行っています。
[リスク管理]気候変動に係るリスク・機会についてはサステナビリティ推進室が各部門と連携し、TCFD提言のフレームワークに沿ってシナリオ分析を含む評価・特定を行っています。
シナリオ分析にあたっては、気候変動影響に伴う規制や事業への影響等のリスク要因を幅広く情報収集・分析し、気候変動対応に係る自社のリスク・機会の把握、中長期的な事業戦略上の対策などを検討しています。
また、分析の結果や対応策の実施状況等については、サステナビリティ推進会議等を通じて経営陣に共有し、それを基に各部門がサステナビリティ推進室とも連携しながら取り組みを進めています。
[指標と目標] 当社グループは、気候変動における指標をCO2自社排出量(Scope1、2)と定め、2050年度にCO2自社排出量のネットゼロを目指すことを目標としています。
2018年度のScope1、2におけるCO2自社排出量を基準として、2050年度からのバックキャストで2030年度までに50%減とすることを中間目標に設定しています。
[戦略](ア) 気候変動関連リスク・機会の分析気候変動が当社グループ及び当社グループ事業に及ぼすリスク・機会の抽出、リスクへの対応と機会の実現に向けた戦略を検討するにあたって、国際エネルギー機関(IEA)の「World Energy Outlook(WEO)」を参照しました。
このほか、国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による地球温暖化シナリオを分析に用いました。
(イ) 気候変動リスク・機会の特定について気候変動に伴う脱炭素社会への移行を想定すると、再生可能エネルギーへの電源構成の転換、電動化等の電力利用の変革、サーキュラーエコノミーの社会実装等に向けて当社グループの果たす役割は大きく、製品需要の増加や高機能化などの機会が想定されます。
一方、当社グループ自身がグローバルでカーボンニュートラル化を進めることに伴うコスト増加やその遅れによる機会損失などのリスクも存在します。
また、国内外の事業所において、異常気象により生産設備や物流網が被害を受け、操業停止に陥る物理リスクの高まりが考えられます。
(ウ) 資源循環を通じた脱炭素への貢献当社グループは、「社会に必要不可欠な材料を持続可能な形で提供」することもマテリアリティの1つに位置付け、このマテリアリティに関する重要な取組として資源循環を推進し、「地球環境の保全・再生への貢献」(上記(3) 参照)も実現することを企図しています。
例えば、当社グループが取り扱う銅はカーボンニュートラルの実現に不可欠な脱炭素資源であり、脱炭素に向けた世界的な取組の強化も一因となり銅の需要は今後拡大すると見込まれています。
かかる状況のもと、当社グループは銅の生産・供給による環境影響を最小限とし、銅の供給をサステナブルなものとすべく、従前よりリサイクルの促進と、化石燃料の利用の抑制を重要な課題と捉えて活動を進めてきました。
当社グループのJX金属製錬株式会社佐賀関製錬所は、世界でも有数の規模と、低いCO2排出原単位だけでなく、高いリサイクル率も既に実現しています。
リサイクル比率をさらに高めることも計画しています。
また、2024年1月にはマスバランス方式を用いた2種類の100%リサイクル電気銅(PCL100/mb、MR100/mb)
(注)を上市し、2025年1月には、原料100%リサイクル高機能伸銅品の販売を開始、9月には100%リサイクル電気銅の取引開始を発表するなど、社会に求められる銅の供給の在り方を多面的に検討し、施策として実行しています。
資源循環に関する取組の詳細は、統合報告書2025、サステナビリティウェブサイト及び以下ウェブサイトをご覧ください。
リサイクル銅製品に関する取組:https://www.jx-nmm.com/products/cu_again/
(注)  PCL100/mb(Partnered Closed Loop 100% mass balance method)は、顧客の使用済み製品や工程端材を由来とする銅リサイクル原料を水平リサイクルし、含有されている銅の相当量を100%リサイクル電気銅として返還するもの。
MR100/mb(Mixed Recycle 100% mass balance method)は、当社グループがリサイクル原料回収ネットワークを通じて市中から収集した銅リサイクル原料を基に、100%リサイクル電気銅を販売するもの。
(5)人的資本[ガバナンス]当社グループでは、人材のマネジメント・育成が経営の重要テーマであることを明確にし、全社的な観点・経営視点に立って人材領域について議論するため、社長の諮問機関である人材会議を設置しています。
人材会議は原則として2ヶ月に1回開催し、当社役員等の出席の下、人材のマネジメント・人材育成・労働環境整備に関する重要事項について議論をしています。
決定した方針・施策に基づき、人事部及び各人事担当部署が連携しながら、施策の実施、浸透に向けた活動を行っています。
[リスク管理]人材マネジメントに関するリスク管理については、全社のリスク管理に統合されているため、詳細は「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
[戦略]当社は、長期ビジョン及び中長期の事業・成長戦略の実現に向け、人的資本を最重要の経営資本の一つと位置づけ、経営戦略と高い連動性を持つ人材戦略を推進しています。
人的資本を価値創造の源泉と捉え、その投資効果を中長期的な企業価値向上につなげるという考え方のもと、人的資本経営の高度化に取り組んでいます。
当社の人材戦略は、JX金属グループフィロソフィー及び人事ポリシー「働く人が、充実感を得られる場所に。
」を基盤とし、事業を通じた価値創造や持続的成長のための基盤強化、社会課題への対応を実現するため、以下の6つの人的資本に関する重点施策を設定し、これらを相互に連動させながら総合的に推進しています。
① 人材ポートフォリオの最適化② 人事(等級・評価・報酬)制度見直し③ 自律的キャリア形成を支える学びの環境整備④ 従業員エンゲージメントの向上⑤ DE&I推進(女性・障がい者活躍推進)⑥ 健康・安全を基盤とした持続的な職場環境の確立これらの施策を体系的に展開し、人的資本の価値創出を通じて経営戦略の実現に資するよう、経営戦略との整合性を確認しながら改善を図ることで、人的資本経営の実効性を高めていきます。
[戦略実現に向けた重点施策例]当社では、前述の人材戦略を実効性あるものとし、設定した指標や目標の達成につなげていくため、人材戦略と連動した重点施策を体系的に推進しています。
中でも人材育成は、事業成長に求められる人材の確保・充足や将来に向けた能力開発を担う重要な施策です。
具体的には、従業員の自律的な学びの促進(自律的キャリア形成)、DXに関する人材育成プログラム(Grow&Progress DX)などに取り組んでいます。
(ア) 自律的キャリア形成当社グループでは、事業環境の変化が加速する中、従業員一人ひとりが自身のキャリアを主体的に描き、学び、成長し続けることが企業価値の持続的向上につながると考えています。
そこで、職種別キャリアパスの整備や、必要となるスキル・経験の可視化を進めるとともに、自己啓発支援やオンライン学習など、時間や場所にとらわれない学びの機会を提供しています。
これらの取組を通じて、従業員が自らの志向や強みを踏まえてキャリアを選択・形成し、環境変化に対応しながら専門性と役割を進化させていくことを後押ししています。
個人の成長と事業成長を両立させる好循環の実現を目指し、自律的キャリア形成を中核とした人材開発を推進しています。
(イ)Grow&Progress DX「Grow & Progress DX」は、新入社員を対象に、DXを単なるITスキルとしてではなく、現場課題を起点に価値創出へつなげるための思考・行動様式として身に付けることを目的とした人材育成プログラムです。
新入社員の視点を活かして業務プロセスや慣行を見直し、デジタル技術を活用した改善施策の立案・実行に取り組むことで、実践的なDX人材の育成を図っています。
あわせて、現場で生まれた改善事例を横展開することで、全社的な生産性向上と業務変革の加速につなげています。
本プログラムを通じて、挑戦を学びに変え、成長を組織に還元する文化の醸成を目指しています。
[指標及び目標]① 従業員エンゲージメントスコア当社では2024年度から従業員意識調査を行っており、フィロソフィーや会社戦略などに対する従業員の理解度や会社への愛着度、従業員の仕事へのやりがいや意欲などを測定しています。
その結果は従業員エンゲージメントスコアとして反映されており、各スコアの向上を目標に据えて、各種施策・アクションの立案・実行を推進しています。
2024年度2025年度2025年度目標総合スコア※64.2pt.67.2pt.67.0pt. ※エンゲージメントスコアは、5段階の選択肢から選ぶ回答を「そう思う=100pt」「ややそう思う=75pt」「どちらともいえない=50pt」「あまりそう思わない=25pt」「そう思わない=0pt」に換算し、平均したものです。
50ptは中立、75ptは全員が「ややそう思う」と回答した水準に相当するため、67.2ptは中立を上回る肯定寄りの水準と捉えています。
なお、設問・算出方法は各社で異なるため、他社開示値との単純比較には適しません。
②2025年度実績当社では多様な人材がやりがいをもって働くことができる環境を整備しており、育児休業復帰後の定着率・復職率や再雇用者、障がい者雇用率向上にも取り組んでいます。
項目(注1)2025年度(実績)育児休業取得状況(当社)男性:68.5%、女性:100%育児休業復職後の定着率(当社)(注2)男性:88.6%、女性:100%育児休業後の復職率(当社)(注3)男性:100%、女性:100%再雇用状況(当社)(注4)0%障がい者雇用率(当社、特例子会社(注5)含む)2.87%
(注) 1.管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (2) 従業員の状況 (4)多様性に関する指標」に掲載2.育児休業から復職後、12か月経過しても在籍している社員の割合3.育児休業後に復職した社員の割合4.2022年10月に定年年齢を65歳に引き上げたため、当面の間発生しない見込み5.障がい者の雇用促進と安定を目的として設立される子会社 ③ 「次世代育成支援対策推進法」「女性活躍推進法」に基づく行動計画当社では女性をはじめとした多様な人材がやりがいを持って働くことができる環境整備を行うことで「人と組織の活性化」を図り、従業員がその能力を最大限に発揮できるようにするため、下記のとおり行動計画を策定しています。
目標(2026年4月~
(注))取り組み内容男性育休取得率 55%以上・配偶者の出産に関する申し出があった社員に対し、個別に育児休業制度の説明及び取得意向の確認面談を実施する。
・育児休業制度及び仕事と育児の両立支援制度について、周知・啓発を行う 女性管理職人数32人以上・全社を対象に、女性活躍推進をはじめとするDE&Iに関する研修等を実施する。
・社会環境や働き方の変化を踏まえた人事諸制度を導入する。
・管理職候補層を対象に、性別を問わず研修や面談を実施し、キャリア意識の醸成を図る。
一般職社員の所定外労働時間及び休日労働時間月平均20時間以下・所定外労働時間及び休日労働時間の実績を定期的に集計・分析し、事業所ごとの傾向把握及び改善に取り組む。
・ICTツールの活用拡大や新規導入等により、業務の効率化を推進する。
・会議ルールの浸透を図り、会議の目的や進め方の明確化等を通じて、会議の効率化に取り組む。
・管理職に対し、労働時間管理と業務効率化重要性について継続的に周知・指導を行う。
女性社員数増加に向けた継続的な採用活動の強化・実施、採用数増加に向けた職場環境の整備・女子学生を対象とした採用セミナーの実施や、継続的な広報活動を行う。
・当社ホームページや採用パンフレット等で、女性社員をはじめとした多様な社員を紹介する。
・採用における公平かつ適切な評価を確保するため、採用面接官として必要な評価スキルや面接時の留意点等に関する研修を、継続的に実施する。
・女性キャリア採用候補者に対するダイレクトリクルーティング施策を実施する。
・製造現場を含む各職場において、女性社員がより働きやすい職場環境の整備に取り組む。

(注) 2028年3月までを計画期間として、2026年4月に策定した「次世代育成支援対策推進法」「女性活躍推進法」に基づく行動計画上の目標
戦略 (3) 戦略・指標及び目標当社グループでは、「JX金属グループフィロソフィー」に基づき、2040年の当社の在りたい姿を示した長期ビジョンの達成に向けて、マテリアリティを特定しています。
各マテリアリティはKPIを設定し、サステナビリティ推進会議にて達成度合いを測定・評価しながら運用しています。
・マテリアリティの特定プロセス2018年に下記ステップにより10項目の「CSR重要テーマ」を特定し、その後、2020年には長期ビジョンの策定を踏まえて見直しを行い、その達成に向けた優先課題として6項目の「マテリアリティ」へと再整理しました。
・マテリアリティ(重要課題)とKPI(重要業績評価指標)Environmentマテリアリティ①:地球環境保全への貢献2025年度目標KPI2025年度実績・進捗リサイクル原料比率:リサイクル原料品目の拡大(対象:JX金属グループ)銅製錬におけるリサイクル原料比率(原料投入比率若しくは製品中の含有比率)を2040年に50%に引き上げる目標に向け、リサイクル原料増処理に向けた設備増設や新規プロセスの調査・試験などに取り組みました。
マスバランス方式を活用した2種類の100%リサイクル電気銅(PCL100/mb及びMR100/mb)について、複数のお客様とリサイクル原料の増集荷等を伴う取引を開始しました。
CO2自社総排出量:2050年度CO2ネットゼロ、2030年度50%削減(2018年度比)に向けた取り組みの推進(対象:JX金属グループ)目標達成に向け発足したカーボンフリー委員会を通じた活動を継続し、各拠点でのCO2フリー電力の導入やネットゼロに向けた事業部別のロードマップの作成をはじめとする脱炭素に向けた各種取り組みを推進しました。
目標達成に向けて各拠点でのCO2フリー電力の継続使用や、新規技術導入の検討を継続して行いました。
また、カーボンフリー委員会を通じてScope3排出量削減に向けた検討を開始しました。
■当社グループ Scope1,2排出量の推移(2025年度実績は集計中) 2022年度2023年度2024年度Scope1(国内合計)千t-CO2386376370Scope2(国内合計)千t-CO2193183170Scope1(海外合計)千t-CO215210710Scope2(海外合計)千t-CO2665147Scope1合計千t-CO2538484381Scope2合計千t-CO2259235217合計千t-CO2797718597 ※Scope1はエネルギー(燃料)、廃棄物(廃油、廃プラ、汚泥、木くず)焼却及び還元剤・中和剤・黒鉛電極・リサイクル原料由来分をCO2換算しています。
CO2排出係数は各年度において適用される地球温暖化対策推進法の係数を使用しています。
※Scope2は電気及び熱由来分をCO2換算しています。
第三者より供給された熱エネルギー(蒸気、温水、冷水)を含みます。
Scope2算出のために適用する排出係数は、国内グループ及び海外グループでそれぞれ以下のように適用しています。
国内グループ:環境省、経済産業省が公表する最新の電気事業者別の調整後排出係数を適用海外グループ:現地の電力会社、国が公表する排出係数又は国際エネルギー機関(IEA)が発行する「IEA Emission factors 2024」が公表する国別排出係数を適用※温室効果ガス排出量の定量化は、活動量データの測定、及び排出係数の決定に関する不確実性並びに地球温暖化係数の決定に関する科学的不確実性にさらされています。
埋立処分比率:1%未満(対象:JX金属グループ)環境に及ぼす影響を最小限に抑えることを目的として、廃棄物を削減すべく埋立処分比率1%未満を維持する目標を掲げています。
2024年度の埋立処分比率は0.59%(速報値)でした。
※タニオビス社の埋立処分量の絶対値は他拠点と比べて大きく、かつリサイクルも技術的に大変困難です。
そのためタニオビス社以外の拠点の削減効果を適切に反映すべくタニオビス社を除外したバウンダリでKPIを運用しています。
なお、タニオビス社を含めた数値は現在算定中です。
Socialマテリアリティ②:くらしを支える先端材料の提供2025年度目標KPI2025年度実績・進捗研究開発費における先端材料・新規事業に関わる研究開発費比率[2025年度:80%以上]2025年度の先端材料・新規事業に関わる研究開発比率は94%となりました。
今後も当該領域を中心に、成長加速を見据えた積極的な研究開発投資を行います。
技術立脚型経営を支える体制の構築成長領域であるデータインフラ材料分野の事業化を加速するため、「先端材料事業本部」に「データインフラ材料事業推進部」を新設しました。
生成AIを活用した働き方の改革、AI活用文化・企業風土の醸成 生成AI(Copilot等)の全社展開及び活用促進を着実に推進し、文書作成や会議、ナレッジ活用等における業務効率化を実現しました。
一部では、月次での時間削減効果も確認されるなど、生産性向上に寄与しています。
加えて、役員・社員向け勉強会やユースケース創出を通じて活用理解が大きく進展し、AIを活用した業務改善に自律的に取り組む文化の醸成が進みました。
マテリアリティ③:魅力ある職場の実現2025年度目標KPI2025年度実績・進捗人と組織の活性化に向けた取り組みの実施従業員意識調査を実施し、社員の声を積極的に取り入れ、働きがいのある職場環境づくりに努めるとともに、社内公募制度やカムバック制度の導入等によって人材の流動化を支援するなど、組織全体の活性化を図る取り組みを進めています。
年休取得率の向上:80%以上(対象:JX金属)年休を取得しやすい職場環境の醸成や年休奨励日の増設などの取り組みの継続実施により、年休取得率は85.8%となりました。
今後も更なる取得率向上に向けた働きかけを実施してまいります。
障がい者雇用率の維持・向上:2.7%以上(対象:JX金属、特例子会社
(注)含む)2025年度の障がい者雇用率は2.87%となりました。
今後も障がい者雇用率の維持・向上を目指すとともに、障がいのある方が充実した社会生活を送れるよう、積極的な支援と各種施策を展開していきます。
重大な労働災害発生の低減:年千人率(休業4日以上)0.70以下(対象:JX金属グループ)2025年の年千人率は1.07となりました。
災害発生の事実を厳粛に受け止め、昨年度に引き続き、リスクアセスメントの実効性向上や、事故原因究明のための従業員の能力向上等を通じて、安全衛生マネジメントシステムの継続的な改善に取り組むとともに労働災害防止に努めていきます。
健康増進に向けた取り組み:がん検診受診率80%以上(対象:JX金属)2025年度受診率は前年度(83.5%)から上昇し、85.7%となりました。
従来JX金属に所属する社員を対象に行ってきており、その効果は年々表れています。
今後も引き続き、かかる諸施策(がん検診が備わった定期健康診断・人間ドックコースの設定、本社・各箇所健康相談室によるフォロー、がん検診推奨リーフレットの配布等)を社内に展開していくことで、社員の健康意識を高め、受診率向上につなげていきます。

(注) 障がい者の雇用促進と安定を目的として設立される子会社 マテリアリティ④:人権の尊重2025年度目標KPI2025年度実績・進捗サプライチェーンにおける人権調査の実施原料の調達においてOECDガイダンスに準拠したサプライチェーン・デュー・デリジェンスのマネジメントシステムを構築し、運用しています。
2025年度も銅、金、銀、プラチナ、パラジウム、タンタルについて、監査法人による外部監査を受審し、適切な運用を実施していると認められました。
人権研修の受講率:100%(対象:JX金属)人権の尊重を企業行動規範や人権方針、その他社内規則に定めるとともに、グループ各社にて、人権意識の向上と人権問題の発生防止を目的として、人権研修やeラーニングを継続実施しています。
2025年度も、役員・従業員を対象として、主に職場におけるハラスメントをテーマに、人事部・法務部が共同で制作したeラーニング研修と、約20分の動画研修を行い、受講率は100%でした。
マテリアリティ⑤:地域コミュニティとの共存共栄2025年度目標KPI2025年度実績・進捗事業活動の基盤である地域社会との信頼関係の構築国内外の各事業拠点において地域に根差した社会貢献活動や地域とのコミュニケーションを行うことにより、事業活動の基盤となる地域社会との信頼関係構築に努めました。
Governanceマテリアリティ⑥:ガバナンスの強化2025年度目標KPI2025年度実績・進捗事業特性・社会動向等を踏まえたコンプライアンス研修の実施当社グループでは、役員・従業員のコンプライアンス知識・意識向上を目的として毎年度コンプライアンス研修を実施しています。
前年度に引き続き、グループ全体のコンプライアンス研修(テーマ:コンプライアンスとは/反社対応/インサイダー取引防止)、階層別のコンプライアンス研修及び分野別のコンプライアンス研修をそれぞれ事業特性や社会動向等を踏まえ実施しました。
品質管理教育の実施[2025年度教育受講者数:500名以上] 2025年度の教育受講者数は約400名でした。
2025年度は費用削減を目的とした教育の内製化(ENEOS総研から戦略技研への移管)、従来プログラムの見直し、e-ラーニング化の準備を重点的に進め、教育実施回数を縮小したことから、受講者を400名に限定しました。
現在、e-ラーニング化も計画どおり進捗しているため、2026年度は受講者数500名を目標に活動します。
重大なセキュリティインシデントの発生0件ISMSに基づくリスクアセスメント・監査・教育等を通じて組織的・人的・物理的・技術的対策の強化と維持に取り組み、2025年度における重大なセキュリティインシデントの発生は0件でした。
サイバー攻撃の増加・高度化などセキュリティリスクが増大していることを踏まえ、今後も平時の予防対策強化に加え、インシデント発生時のレジリエンス強化に継続的に取り組みます。
全社的リスクマネジメント体制の着実な運用当社グループでは、リスクマネジメントのガイドラインである「ISO31000」を参考にして構築した全社的リスクマネジメント(ERM)に基づく活動に取り組んでいます。
2025年度も、ERMを企業価値の向上により資する取り組みとするべく定めた「JX金属グループのERMのあるべき姿」の達成に向け、ERMの仕組みの継続的な改善に取り組みました。
改善にあたっては、外部機関の成熟度モデルを活用し現状とのギャップを分析した上で、従来の運用改善や対策となる施策を企画・実施しました。
・マテリアリティの改定(2025年度)2025年度は、事業ポートフォリオ戦略の進展や、上場等の経営を取り巻く環境の変化、フィロソフィーの策定等を背景に、マテリアリティの改定について検討しました。
改定に当たっては、既存のマテリアリティをベースとしつつ、経済産業省の推進する「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」や「国際統合報告フレームワーク」の提唱する「統合思考」等の考え方を取り入れ、当社グループが提供する価値と、それを支える経営基盤をより明確に示すことを重視しました。
また、複数の社外有識者との継続的な対話を重ねるとともに、サステナビリティ推進会議、経営会議、取締役会にて複数回にわたり報告・付議し、経営層を巻き込んだ議論を行いました。
これらの検討を経て、以下のとおりマテリアリティを確定しました。
なお、特定したマテリアリティについては、今後の社会情勢やニーズの変化、経営戦略等に応じて内容の見直しを定期的に実施していく予定です。
指標及び目標 (3) 戦略・指標及び目標当社グループでは、「JX金属グループフィロソフィー」に基づき、2040年の当社の在りたい姿を示した長期ビジョンの達成に向けて、マテリアリティを特定しています。
各マテリアリティはKPIを設定し、サステナビリティ推進会議にて達成度合いを測定・評価しながら運用しています。
・マテリアリティの特定プロセス2018年に下記ステップにより10項目の「CSR重要テーマ」を特定し、その後、2020年には長期ビジョンの策定を踏まえて見直しを行い、その達成に向けた優先課題として6項目の「マテリアリティ」へと再整理しました。
・マテリアリティ(重要課題)とKPI(重要業績評価指標)Environmentマテリアリティ①:地球環境保全への貢献2025年度目標KPI2025年度実績・進捗リサイクル原料比率:リサイクル原料品目の拡大(対象:JX金属グループ)銅製錬におけるリサイクル原料比率(原料投入比率若しくは製品中の含有比率)を2040年に50%に引き上げる目標に向け、リサイクル原料増処理に向けた設備増設や新規プロセスの調査・試験などに取り組みました。
マスバランス方式を活用した2種類の100%リサイクル電気銅(PCL100/mb及びMR100/mb)について、複数のお客様とリサイクル原料の増集荷等を伴う取引を開始しました。
CO2自社総排出量:2050年度CO2ネットゼロ、2030年度50%削減(2018年度比)に向けた取り組みの推進(対象:JX金属グループ)目標達成に向け発足したカーボンフリー委員会を通じた活動を継続し、各拠点でのCO2フリー電力の導入やネットゼロに向けた事業部別のロードマップの作成をはじめとする脱炭素に向けた各種取り組みを推進しました。
目標達成に向けて各拠点でのCO2フリー電力の継続使用や、新規技術導入の検討を継続して行いました。
また、カーボンフリー委員会を通じてScope3排出量削減に向けた検討を開始しました。
■当社グループ Scope1,2排出量の推移(2025年度実績は集計中) 2022年度2023年度2024年度Scope1(国内合計)千t-CO2386376370Scope2(国内合計)千t-CO2193183170Scope1(海外合計)千t-CO215210710Scope2(海外合計)千t-CO2665147Scope1合計千t-CO2538484381Scope2合計千t-CO2259235217合計千t-CO2797718597 ※Scope1はエネルギー(燃料)、廃棄物(廃油、廃プラ、汚泥、木くず)焼却及び還元剤・中和剤・黒鉛電極・リサイクル原料由来分をCO2換算しています。
CO2排出係数は各年度において適用される地球温暖化対策推進法の係数を使用しています。
※Scope2は電気及び熱由来分をCO2換算しています。
第三者より供給された熱エネルギー(蒸気、温水、冷水)を含みます。
Scope2算出のために適用する排出係数は、国内グループ及び海外グループでそれぞれ以下のように適用しています。
国内グループ:環境省、経済産業省が公表する最新の電気事業者別の調整後排出係数を適用海外グループ:現地の電力会社、国が公表する排出係数又は国際エネルギー機関(IEA)が発行する「IEA Emission factors 2024」が公表する国別排出係数を適用※温室効果ガス排出量の定量化は、活動量データの測定、及び排出係数の決定に関する不確実性並びに地球温暖化係数の決定に関する科学的不確実性にさらされています。
埋立処分比率:1%未満(対象:JX金属グループ)環境に及ぼす影響を最小限に抑えることを目的として、廃棄物を削減すべく埋立処分比率1%未満を維持する目標を掲げています。
2024年度の埋立処分比率は0.59%(速報値)でした。
※タニオビス社の埋立処分量の絶対値は他拠点と比べて大きく、かつリサイクルも技術的に大変困難です。
そのためタニオビス社以外の拠点の削減効果を適切に反映すべくタニオビス社を除外したバウンダリでKPIを運用しています。
なお、タニオビス社を含めた数値は現在算定中です。
Socialマテリアリティ②:くらしを支える先端材料の提供2025年度目標KPI2025年度実績・進捗研究開発費における先端材料・新規事業に関わる研究開発費比率[2025年度:80%以上]2025年度の先端材料・新規事業に関わる研究開発比率は94%となりました。
今後も当該領域を中心に、成長加速を見据えた積極的な研究開発投資を行います。
技術立脚型経営を支える体制の構築成長領域であるデータインフラ材料分野の事業化を加速するため、「先端材料事業本部」に「データインフラ材料事業推進部」を新設しました。
生成AIを活用した働き方の改革、AI活用文化・企業風土の醸成 生成AI(Copilot等)の全社展開及び活用促進を着実に推進し、文書作成や会議、ナレッジ活用等における業務効率化を実現しました。
一部では、月次での時間削減効果も確認されるなど、生産性向上に寄与しています。
加えて、役員・社員向け勉強会やユースケース創出を通じて活用理解が大きく進展し、AIを活用した業務改善に自律的に取り組む文化の醸成が進みました。
マテリアリティ③:魅力ある職場の実現2025年度目標KPI2025年度実績・進捗人と組織の活性化に向けた取り組みの実施従業員意識調査を実施し、社員の声を積極的に取り入れ、働きがいのある職場環境づくりに努めるとともに、社内公募制度やカムバック制度の導入等によって人材の流動化を支援するなど、組織全体の活性化を図る取り組みを進めています。
年休取得率の向上:80%以上(対象:JX金属)年休を取得しやすい職場環境の醸成や年休奨励日の増設などの取り組みの継続実施により、年休取得率は85.8%となりました。
今後も更なる取得率向上に向けた働きかけを実施してまいります。
障がい者雇用率の維持・向上:2.7%以上(対象:JX金属、特例子会社
(注)含む)2025年度の障がい者雇用率は2.87%となりました。
今後も障がい者雇用率の維持・向上を目指すとともに、障がいのある方が充実した社会生活を送れるよう、積極的な支援と各種施策を展開していきます。
重大な労働災害発生の低減:年千人率(休業4日以上)0.70以下(対象:JX金属グループ)2025年の年千人率は1.07となりました。
災害発生の事実を厳粛に受け止め、昨年度に引き続き、リスクアセスメントの実効性向上や、事故原因究明のための従業員の能力向上等を通じて、安全衛生マネジメントシステムの継続的な改善に取り組むとともに労働災害防止に努めていきます。
健康増進に向けた取り組み:がん検診受診率80%以上(対象:JX金属)2025年度受診率は前年度(83.5%)から上昇し、85.7%となりました。
従来JX金属に所属する社員を対象に行ってきており、その効果は年々表れています。
今後も引き続き、かかる諸施策(がん検診が備わった定期健康診断・人間ドックコースの設定、本社・各箇所健康相談室によるフォロー、がん検診推奨リーフレットの配布等)を社内に展開していくことで、社員の健康意識を高め、受診率向上につなげていきます。

(注) 障がい者の雇用促進と安定を目的として設立される子会社 マテリアリティ④:人権の尊重2025年度目標KPI2025年度実績・進捗サプライチェーンにおける人権調査の実施原料の調達においてOECDガイダンスに準拠したサプライチェーン・デュー・デリジェンスのマネジメントシステムを構築し、運用しています。
2025年度も銅、金、銀、プラチナ、パラジウム、タンタルについて、監査法人による外部監査を受審し、適切な運用を実施していると認められました。
人権研修の受講率:100%(対象:JX金属)人権の尊重を企業行動規範や人権方針、その他社内規則に定めるとともに、グループ各社にて、人権意識の向上と人権問題の発生防止を目的として、人権研修やeラーニングを継続実施しています。
2025年度も、役員・従業員を対象として、主に職場におけるハラスメントをテーマに、人事部・法務部が共同で制作したeラーニング研修と、約20分の動画研修を行い、受講率は100%でした。
マテリアリティ⑤:地域コミュニティとの共存共栄2025年度目標KPI2025年度実績・進捗事業活動の基盤である地域社会との信頼関係の構築国内外の各事業拠点において地域に根差した社会貢献活動や地域とのコミュニケーションを行うことにより、事業活動の基盤となる地域社会との信頼関係構築に努めました。
Governanceマテリアリティ⑥:ガバナンスの強化2025年度目標KPI2025年度実績・進捗事業特性・社会動向等を踏まえたコンプライアンス研修の実施当社グループでは、役員・従業員のコンプライアンス知識・意識向上を目的として毎年度コンプライアンス研修を実施しています。
前年度に引き続き、グループ全体のコンプライアンス研修(テーマ:コンプライアンスとは/反社対応/インサイダー取引防止)、階層別のコンプライアンス研修及び分野別のコンプライアンス研修をそれぞれ事業特性や社会動向等を踏まえ実施しました。
品質管理教育の実施[2025年度教育受講者数:500名以上] 2025年度の教育受講者数は約400名でした。
2025年度は費用削減を目的とした教育の内製化(ENEOS総研から戦略技研への移管)、従来プログラムの見直し、e-ラーニング化の準備を重点的に進め、教育実施回数を縮小したことから、受講者を400名に限定しました。
現在、e-ラーニング化も計画どおり進捗しているため、2026年度は受講者数500名を目標に活動します。
重大なセキュリティインシデントの発生0件ISMSに基づくリスクアセスメント・監査・教育等を通じて組織的・人的・物理的・技術的対策の強化と維持に取り組み、2025年度における重大なセキュリティインシデントの発生は0件でした。
サイバー攻撃の増加・高度化などセキュリティリスクが増大していることを踏まえ、今後も平時の予防対策強化に加え、インシデント発生時のレジリエンス強化に継続的に取り組みます。
全社的リスクマネジメント体制の着実な運用当社グループでは、リスクマネジメントのガイドラインである「ISO31000」を参考にして構築した全社的リスクマネジメント(ERM)に基づく活動に取り組んでいます。
2025年度も、ERMを企業価値の向上により資する取り組みとするべく定めた「JX金属グループのERMのあるべき姿」の達成に向け、ERMの仕組みの継続的な改善に取り組みました。
改善にあたっては、外部機関の成熟度モデルを活用し現状とのギャップを分析した上で、従来の運用改善や対策となる施策を企画・実施しました。
・マテリアリティの改定(2025年度)2025年度は、事業ポートフォリオ戦略の進展や、上場等の経営を取り巻く環境の変化、フィロソフィーの策定等を背景に、マテリアリティの改定について検討しました。
改定に当たっては、既存のマテリアリティをベースとしつつ、経済産業省の推進する「SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」や「国際統合報告フレームワーク」の提唱する「統合思考」等の考え方を取り入れ、当社グループが提供する価値と、それを支える経営基盤をより明確に示すことを重視しました。
また、複数の社外有識者との継続的な対話を重ねるとともに、サステナビリティ推進会議、経営会議、取締役会にて複数回にわたり報告・付議し、経営層を巻き込んだ議論を行いました。
これらの検討を経て、以下のとおりマテリアリティを確定しました。
なお、特定したマテリアリティについては、今後の社会情勢やニーズの変化、経営戦略等に応じて内容の見直しを定期的に実施していく予定です。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 [戦略]当社は、長期ビジョン及び中長期の事業・成長戦略の実現に向け、人的資本を最重要の経営資本の一つと位置づけ、経営戦略と高い連動性を持つ人材戦略を推進しています。
人的資本を価値創造の源泉と捉え、その投資効果を中長期的な企業価値向上につなげるという考え方のもと、人的資本経営の高度化に取り組んでいます。
当社の人材戦略は、JX金属グループフィロソフィー及び人事ポリシー「働く人が、充実感を得られる場所に。
」を基盤とし、事業を通じた価値創造や持続的成長のための基盤強化、社会課題への対応を実現するため、以下の6つの人的資本に関する重点施策を設定し、これらを相互に連動させながら総合的に推進しています。
① 人材ポートフォリオの最適化② 人事(等級・評価・報酬)制度見直し③ 自律的キャリア形成を支える学びの環境整備④ 従業員エンゲージメントの向上⑤ DE&I推進(女性・障がい者活躍推進)⑥ 健康・安全を基盤とした持続的な職場環境の確立これらの施策を体系的に展開し、人的資本の価値創出を通じて経営戦略の実現に資するよう、経営戦略との整合性を確認しながら改善を図ることで、人的資本経営の実効性を高めていきます。
[戦略実現に向けた重点施策例]当社では、前述の人材戦略を実効性あるものとし、設定した指標や目標の達成につなげていくため、人材戦略と連動した重点施策を体系的に推進しています。
中でも人材育成は、事業成長に求められる人材の確保・充足や将来に向けた能力開発を担う重要な施策です。
具体的には、従業員の自律的な学びの促進(自律的キャリア形成)、DXに関する人材育成プログラム(Grow&Progress DX)などに取り組んでいます。
(ア) 自律的キャリア形成当社グループでは、事業環境の変化が加速する中、従業員一人ひとりが自身のキャリアを主体的に描き、学び、成長し続けることが企業価値の持続的向上につながると考えています。
そこで、職種別キャリアパスの整備や、必要となるスキル・経験の可視化を進めるとともに、自己啓発支援やオンライン学習など、時間や場所にとらわれない学びの機会を提供しています。
これらの取組を通じて、従業員が自らの志向や強みを踏まえてキャリアを選択・形成し、環境変化に対応しながら専門性と役割を進化させていくことを後押ししています。
個人の成長と事業成長を両立させる好循環の実現を目指し、自律的キャリア形成を中核とした人材開発を推進しています。
(イ)Grow&Progress DX「Grow & Progress DX」は、新入社員を対象に、DXを単なるITスキルとしてではなく、現場課題を起点に価値創出へつなげるための思考・行動様式として身に付けることを目的とした人材育成プログラムです。
新入社員の視点を活かして業務プロセスや慣行を見直し、デジタル技術を活用した改善施策の立案・実行に取り組むことで、実践的なDX人材の育成を図っています。
あわせて、現場で生まれた改善事例を横展開することで、全社的な生産性向上と業務変革の加速につなげています。
本プログラムを通じて、挑戦を学びに変え、成長を組織に還元する文化の醸成を目指しています。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 [指標及び目標]① 従業員エンゲージメントスコア当社では2024年度から従業員意識調査を行っており、フィロソフィーや会社戦略などに対する従業員の理解度や会社への愛着度、従業員の仕事へのやりがいや意欲などを測定しています。
その結果は従業員エンゲージメントスコアとして反映されており、各スコアの向上を目標に据えて、各種施策・アクションの立案・実行を推進しています。
2024年度2025年度2025年度目標総合スコア※64.2pt.67.2pt.67.0pt. ※エンゲージメントスコアは、5段階の選択肢から選ぶ回答を「そう思う=100pt」「ややそう思う=75pt」「どちらともいえない=50pt」「あまりそう思わない=25pt」「そう思わない=0pt」に換算し、平均したものです。
50ptは中立、75ptは全員が「ややそう思う」と回答した水準に相当するため、67.2ptは中立を上回る肯定寄りの水準と捉えています。
なお、設問・算出方法は各社で異なるため、他社開示値との単純比較には適しません。
②2025年度実績当社では多様な人材がやりがいをもって働くことができる環境を整備しており、育児休業復帰後の定着率・復職率や再雇用者、障がい者雇用率向上にも取り組んでいます。
項目(注1)2025年度(実績)育児休業取得状況(当社)男性:68.5%、女性:100%育児休業復職後の定着率(当社)(注2)男性:88.6%、女性:100%育児休業後の復職率(当社)(注3)男性:100%、女性:100%再雇用状況(当社)(注4)0%障がい者雇用率(当社、特例子会社(注5)含む)2.87%
(注) 1.管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (2) 従業員の状況 (4)多様性に関する指標」に掲載2.育児休業から復職後、12か月経過しても在籍している社員の割合3.育児休業後に復職した社員の割合4.2022年10月に定年年齢を65歳に引き上げたため、当面の間発生しない見込み5.障がい者の雇用促進と安定を目的として設立される子会社 ③ 「次世代育成支援対策推進法」「女性活躍推進法」に基づく行動計画当社では女性をはじめとした多様な人材がやりがいを持って働くことができる環境整備を行うことで「人と組織の活性化」を図り、従業員がその能力を最大限に発揮できるようにするため、下記のとおり行動計画を策定しています。
目標(2026年4月~
(注))取り組み内容男性育休取得率 55%以上・配偶者の出産に関する申し出があった社員に対し、個別に育児休業制度の説明及び取得意向の確認面談を実施する。
・育児休業制度及び仕事と育児の両立支援制度について、周知・啓発を行う 女性管理職人数32人以上・全社を対象に、女性活躍推進をはじめとするDE&Iに関する研修等を実施する。
・社会環境や働き方の変化を踏まえた人事諸制度を導入する。
・管理職候補層を対象に、性別を問わず研修や面談を実施し、キャリア意識の醸成を図る。
一般職社員の所定外労働時間及び休日労働時間月平均20時間以下・所定外労働時間及び休日労働時間の実績を定期的に集計・分析し、事業所ごとの傾向把握及び改善に取り組む。
・ICTツールの活用拡大や新規導入等により、業務の効率化を推進する。
・会議ルールの浸透を図り、会議の目的や進め方の明確化等を通じて、会議の効率化に取り組む。
・管理職に対し、労働時間管理と業務効率化重要性について継続的に周知・指導を行う。
女性社員数増加に向けた継続的な採用活動の強化・実施、採用数増加に向けた職場環境の整備・女子学生を対象とした採用セミナーの実施や、継続的な広報活動を行う。
・当社ホームページや採用パンフレット等で、女性社員をはじめとした多様な社員を紹介する。
・採用における公平かつ適切な評価を確保するため、採用面接官として必要な評価スキルや面接時の留意点等に関する研修を、継続的に実施する。
・女性キャリア採用候補者に対するダイレクトリクルーティング施策を実施する。
・製造現場を含む各職場において、女性社員がより働きやすい職場環境の整備に取り組む。

(注) 2028年3月までを計画期間として、2026年4月に策定した「次世代育成支援対策推進法」「女性活躍推進法」に基づく行動計画上の目標
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績及び財務状況に重大な影響を与える可能性がある主要なリスクを以下に記載しています。
当社グループでは、事業活動を取り巻く多様なリスクに対して的確な対応を図ることでJⅩ金属グループの経営を支えることを目的に、統合的にリスクを管理するERM(Enterprise Risk Management)を導入しています。
特に当社グループにおける重要なリスクに関しては、当社の経営会議において議論・決定し、各リスク所管部署が実施しているリスク対応の状況をモニタリングしています。
ERMを運用することで、2040年長期ビジョンの実現をより確実にすることを目指してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。
1. フォーカス事業における競争優位性の喪失リスク当社では、特にフォーカス事業である半導体材料/情報通信材料セグメントにおいて、顧客との永続的な強い信頼関係を構築することで、顧客要望や最新の開発動向などをいち早く入手し、的確にそれに応え続けることで競争優位性を確保しています。
また、そのために、研究開発と先端技術の知的財産権の権利化・第三者による権利侵害の防止、事業運営に必要な人材の採用・育成、複数購買をはじめとするサプライチェーンの強靭化、品質管理体制の強化及び供給責任を果たすための生産能力の拡大等に積極的に取り組んでいます。
しかしながら、当社が顧客要望に十分に応えられないケースが続いた場合には、シェアの喪失や販売マージンの縮小、あるいは代替製品の登場や顧客ニーズの変化等の事業環境の変化によっては、競争優位性を失う可能性があります。
現在の製品群が競争優位性を失った場合の対応として、注力領域を定め、新規製品・事業開発の取り組みを進めており、その実現に向けて、社内リソースは元より、当社グループ間の技術のコラボレーション、大学との共同研究及び外部企業とのパートナーシップ等、様々な外部リソースについても積極的に活用しています。
しかしながら、新規製品・事業創出に向けた取り組みが、当社の収益基盤に成長するまでには、相応の時間と経営資源の投入が必要となります。
そのため、新規製品・事業が創出できていない状況で、半導体材料/情報通信材料セグメントでの競争優位性を喪失した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
2. 中長期事業目標の未達リスク当社グループは、半導体材料・情報通信材料のグローバルリーダーとして、先端材料で社会の発展と革新に貢献することを目指すべく、2024年5月に中長期の事業戦略及び事業目標を公表いたしました。
当該中長期の事業戦略及び事業目標は、半導体市場の成長を中心とする事業環境の見通し、為替動向、金利動向、銅価格の見通し等、策定時点における経済・事業環境の認識を中心とした様々な前提に基づいて策定したものであります。
しかしながら、半導体をはじめとする先端材料関連市場の成長鈍化や急激な円高進行による外貨建て取引の収益減等、経済・事業環境認識の前提が想定どおりとならない可能性を常に抱えています。
加えて、当社は、収益性及び資本効率の改善を目的として、構造改革を推進しています。
当該施策においては運転資本の改善、設備投資の最適化、拡販・売価見直し及び全社での間接費を含むコストの最適化を進めており、その効果を当該事業目標の中に織込んでいます。
施策の件数や各施策がもたらす財務指標の改善効果については実現可能性や進捗に応じて段階的に管理しています。
また、事業環境の変化や経営判断により、中長期事業目標の策定時点では想定していなかった事業戦略を実施する可能性があり、その結果、当該事業目標の達成に影響を及ぼす可能性があります。
このような前提及び施策が想定どおりに実現しない場合には、当該中長期の事業戦略及び事業目標の達成が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
3. 市場環境の変化に関するリスク(1) 半導体市場等の変動持続可能な社会の実現に向けて、IT、モビリティ、ヘルスケア、エネルギー、建築など様々な産業でデジタルデータの活用が進展し、各分野に用いられる先端材料のニーズがさらに拡大しています。
なかでも半導体市場は、生成AIの急速な普及拡大やこれに伴うデータ通信需要の拡大等を背景に成長基調が継続する事業環境にあります。
当社は、先端材料を通じた社会の発展に貢献することを目指し、半導体メーカーをはじめとする世界各国に存在する顧客に対して製品を製造・販売していますが、世界経済の動向や最終製品の需要増減等の要因により、成長の過程で需給バランスが崩れ市場規模が急激に変動することがあります。
例えば、半導体市場が縮小した場合には、需給バランスの崩れから生産過剰や在庫増加等が発生する可能性があります。
また一方では、設備投資の実行タイミングの遅れや、市場の成長規模の見誤りなどにより、需要の増加に対応できない場合には、製品の供給において顧客のニーズに応えることができず、機会損失が生じる可能性があります。
かかる状況を想定し、当社では、市場動向や顧客の需要動向の調査・分析結果を基に、生産量・在庫量の適正化を図っています。
また、製品ラインナップの多様化や生産体制の増強に向けて時機をとらえた柔軟な設備投資判断に努めています。
しかしながら、将来において当社の想定を超える市場環境の著しい変化が起きた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 金属価格・為替等の変動当社グループでは、先端材料の製造・開発を成長戦略のコアとして位置づけ、そこに良質な原料を供給するため、資源開発から製錬・リサイクル事業を一貫して展開しています。
製品の販売や原材料及び資材の購入は、その多くを米国ドルや現地通貨建てで行っています。
そのため、金属価格や為替変動等のリスクにさらされており、先物ヘッジ取引の活用等によるリスク低減に努めています。
しかしながら、金属価格及び為替等の急激かつ大幅な変動が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
4. M&Aや事業提携に関するリスク当社は、事業の成長を加速させるうえで有効な手段となる場合や競争優位性に寄与する場合には、必要に応じてM&Aや事業提携(出資、合弁及びスタートアップ投資等を含む)を実施しています。
これらの実施に当たっては、相手企業の財務状況や事業内容について可能な限り情報収集と分析を踏まえた事前審査を行っています。
しかしながら、事前審査にも関わらず市場環境の将来的な著しい変化等により、事業を計画どおりに展開することができない場合には、投下資金の未回収等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
5. 地政学リスク当社グループは世界の各地域に事業拠点を有しており、グローバルなネットワークを構築しています。
資源事業においては南米チリのカセロネス鉱山をはじめ銅やレアメタル鉱山への出資、探鉱、開発を行っているほか、金属・リサイクル事業やタンタル・ニオブ事業においても、世界各国から原料を調達し、半導体材料や情報通信材料に不可欠な原料のサプライチェーン強化に向けた取り組みを進めています。
また、当社グループではグループ内シンクタンクと連携し、オープンソースだけではなく各分野の専門家とのネットワーキングを駆使して情報を収集し、社内への提供に努めています。
近年、将来における資源枯渇への危機意識や資源需給の不均衡に加え、資源国のロイヤルティ課税や高付加価値化政策の導入といった戦略物資化(いわゆる資源ナショナリズム)や紛争鉱物問題、需要国におけるリサイクル原料などの囲い込みの動きなどが進んでいます。
このような動きがさらに進むと、原料の調達がより困難になる可能性があります。
こうした原料調達リスクに加え、国際的な政治対立が深まり、当社製品のサプライチェーンが寸断された場合、事業継続に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの海外における事業活動が訴訟、紛争、その他の法的手続の対象になることがあります。
当社はこのような訴訟における争点及び進捗について定期的にモニタリングを行っており、事業継続にあたって重大な支障をきたす恐れはないものと判断していますが、訴訟には不確実性が伴うことから、複数の訴訟において多額の和解金や損害賠償請求が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
6. 自然災害リスク近年の異常気象により自然災害は激甚化する傾向にあります。
当社グループは、国内外に多数の事業拠点とグループ会社を有し、グローバルに事業活動を展開しています。
地震、津波、洪水、大雪等の規模が極めて大きい自然災害が発生した場合、社会インフラや経済活動の停止によるサプライチェーンの寸断だけではなく、当社資産の甚大な被害により、長期にわたって、顧客への供給遅延や供給停止が発生し、収益を悪化させる可能性があります。
また、従業員の被災により、人命に関わる事態となる可能性があります。
このような事態に備え、当社グループでは、危機・緊急事態対応規則に基づき人的・物的被害の最小化及び早期復旧を図るための事業継続計画を策定し、定期的な各種訓練と、その結果に基づく改善を継続的に行っています。
しかしながら、当社の想定を遥かに超える被災状況に陥り、早期復旧が困難な場合には、当社グループの事業継続に支障をきたす可能性があります。
7. 感染症流行リスク新型コロナウイルスの発生時には、JX金属グループ感染症対策基本規則及び感染症対応マニュアルを定め、政府・官公庁・地方自治体等の公的機関等、適切と考えうる国内外の情報を収集し、さらに、基本方針、実施する対策、出社方針・勤務体制の変更、感染した場合の行動等を適宜従業員に対して周知徹底いたしました。
上記のとおり、感染症流行時には、適切な対応を実施し、当社グループの事業運営に大きな影響を発生させないよう努めています。
しかしながら、将来において予期せぬ強毒性かつ感染力の高い新たなパンデミックが発生した場合には、拠点地域での人流の抑制や既存のサプライチェーンの寸断が発生する可能性があります。
また、当社従業員が当該感染症にり患し、生産拠点での必要な人員を確保できない場合、当社グループの事業継続に支障をきたす可能性があります。
8. サステナビリティに関するリスク近年、ステークホルダーから企業に対して、脱炭素・循環型社会への貢献、生物多様性や水資源の保全、人権の尊重等、サステナビリティに関する各分野に対する取り組みが求められています。
当社グループでは、長期ビジョンにおいて、持続可能な社会の実現に貢献することを打ち出し、経営方針として同分野の取り組みを重点課題に定め、その中でも特に優先的に取り組むべき7つのテーマをマテリアリティとして特定し、各種施策の推進・対応を積極的に進めています。
しかしながら、将来においてステークホルダーからの要請の厳格化や諸外国の規制強化に対して、十分な対応が取れない場合、顧客との取引関係の解消、操業の縮小に追い込まれる等、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響が発生する可能性があります。
また、当社グループのブランドに対する社会的信用の低下につながる可能性があります。
9. 人事リスク少子高齢化により国内労働人口が減少するなか、現役世代、特に10-30代の働き方への価値観は、急激に変化かつ多様化しています。
また、海外で主流だったキャリア志向は、国内にて近年急速に広く定着したものと認識しています。
当社では、優秀な人材の獲得及び定着に向けて、人事制度の見直しによる処遇改善により、雇用市場における競争力を高める取り組みや、自己申告に基づく柔軟な配置転換の実施及び多様な人材が活躍できる仕組み作り等により、事業環境の変化に対応できる組織風土を醸成する取り組みを進めています。
しかしながら、当社が、将来的な労働市場の変化に十分に対応できない場合、従業員が当社で働く魅力は相対的に低下し、離職者が増加する可能性があります。
また当社が求めるあらゆる人材の層において、新規採用者の確保が困難となることが想定されます。
さらに、人員の不足が長期にわたり継続する場合には、事業運営に支障をきたし、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響が発生する可能性があります。
10. 労務リスク当社グループは、グローバルにビジネスを展開しており、国内外に多くの従業員を抱えていることから、各国の関連法令、ルール等の定めにしたがって、各種人事制度と内部通報制度を整備するとともに、役員・従業員向け教育を充実することで、コンプライアンス知識や意識の向上を図っています。
しかしながら、それらの制度設計やその運用が、将来において関連法規の予期せぬ変更に追従できない場合、当局から課徴金の支払をはじめとする行政処分を受ける可能性があります。
また、不適切な労働時間の管理による長時間労働や、モラルの欠如による各種ハラスメント行為、海外の労働慣習からの逸脱行為等が発生した場合、従業員の心身の健康が損なわれたり、人材の流出や訴訟に発展することにより、当社グループの財政状態に影響を及ぼすだけでなく、社会的信用の低下を招く可能性があります。
11. 内部統制に関するリスク当社グループは、業務の効率性と適正性を十分に確保するための内部統制システムを、取締役会の監督のもと、「内部統制システム整備・運用の基本方針」に基づき整備し運用するとともに、その状況についてモニタリングを実施しています。
しかしながら、当社及びグループ各社において、取り組みの範囲を超える予期せぬ事態により、内部統制システムが有効に機能せず、法令・規則違反、巨額な損失リスクの顕在化(契約違反による損害賠償、役員・従業員等の不正の誘発などを含む)、ディスクロージャーの信頼性の毀損等に発展した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
12. 情報セキュリティリスクサイバー攻撃や誤操作、内部不正により、当社や取引先の情報資産が流出・毀損し、生産・事業運営の停止や、顧客・サプライチェーンへの深刻な影響が発生する可能性があります。
当社グループでは、ISO/IEC27001に基づく情報セキュリティマネジメントシステムを導入し、その運用状況について情報セキュリティ委員会でレビューを実施するとともに、サプライチェーン全体における情報セキュリティの強化を推進しています。
また、役員・従業員等の情報セキュリティ意識向上に向けて研修を実施することで、情報資産を確実に保護する体制を整備し継続的に改善しています。
しかしながら、サイバー攻撃や産業スパイ等による機密情報を狙う手口は巧妙化しており、当社グループの取り組みの範囲を超える予期せぬ事態による情報流出事故等が発生した場合、行政処分による課徴金や刑事訴訟による罰金、民事訴訟による損害賠償金等を課せられ、当社グループの財政状態に影響を及ぼすだけでなく、社会的信用の低下を招く可能性があります。
13. 製品品質リスク当社グループは、国内外生産拠点において、国際品質マネジメント規格や各業界で求められる基準に従い、多様な製品の品質マネジメントを実施しています。
また、独自に保有する品質技術や過去から蓄積する品質トラブルデータを活用し、製品の企画、設計、試作、製造の各段階での設計審査、内部監査、サプライヤーとの協力関係構築・品質監査・指導、工程管理等を通じて製品の信頼性や安全性を十分に確保するため、品質管理体制の構築を図っているほか、各拠点における検査自動化、人材育成を継続的に推進しています。
しかしながら、当社グループの取り組みの範囲を超える予期せぬ事態により、品質上の不具合(規制物質含有を含む)や不正が発生した場合、回収コストや賠償費用が発生し、当社グループの財政状態に影響を及ぼすだけでなく、社会的信用の低下を招く可能性があります。
14. 環境問題に関するリスク当社グループの事業は、国内外で様々な環境関連法令の適用を受けており、それらの法令に基づき、環境保全活動を行っています。
子会社であるグールド・エレクトロニクス社(米国法人、以下、「グールド社」という。
)は、過去の事業において生産拠点を展開していた米国内の地域における環境問題に関連して、米国スーパーファンド法等の環境法令に基づき特定のサイトについて潜在的責任当事者として浄化作業を中心とする環境対策等に関する責任の対象とされています。
同社の最終的な負担額は、地域指定の原因となった物質の量及び性質、他の潜在的責任当事者の総数及びその財政状態、対応工事の方法及び技術、環境法令の改正、物価の動向など多くの要因に左右され、相応に多額となる可能性があります。
グールド社は、上記に関しては、合理的な見積りに基づき引当計上を行っていますが、上記要因により実際の負担額が引当額を上回り、結果として、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは長年の事業活動の結果、全国各地に休廃止鉱山を所有しています。
鉱山保安法に基づき、それらの休廃止鉱山の坑廃水処理などの活動を実施していますが、関連法令の改正や自然災害等が発生した場合には、休廃止鉱山の管理に要する費用が変更となる可能性があります。
上記負担額に関しては、合理的な見積りに基づき引当計上を行っていますが、上記要因により実際の負担額が引当額を上回る可能性があり、この場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響が生じる可能性があります。
15. 役員・大株主・関係会社等に関する重要事項等当連結会計年度末日現在、ENEOSホールディングス株式会社(以下、「ENEOSホールディングス」という。
)が所有する当社株式の割合は、42.38%です。
なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 36.後発事象」に記載の本株式交換により、本株式交換効力発生日(本年6月1日)後、ENEOSホールディングスが所有する当社株式の割合は、41.29%です。
また、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 36.後発事象」に記載の自己株式の公開買付けにより、同社が所有する当社株式の割合は、35.28%となる予定です。
当社グループとENEOSグループとの間には事業上の競合及び当社グループの経営において事前にENEOSホールディングスの承認を要する事項等はありませんが、当社は引き続き経営意思決定の透明性・公正性を確保すべく、取締役11名のうち独立社外取締役を5名選任しているほか、委員の過半数かつ議長を独立社外取締役で構成する指名・報酬諮問委員会において、当社取締役の選解任及び役員報酬に関連する重要事項について審議しています。
なお、当社は、ENEOSホールディングスの監査等委員である取締役を務める塩田智夫氏を監査等委員である取締役として選任していますが、当該人事は、上場会社の監査等委員としての経験と実績や財務・会計に係る専門性に基づき、他の監査等委員とともに当社経営の職務の執行を監査・監督することを期待したもので、企業経営の健全性及び少数株主保護の観点からも支障がないとして、指名・報酬諮問委員会に諮問の上で決定しています。
また、当社グループでは、健全な取引を実施し少数株主の利益に十分配慮すべく、ENEOSホールディングスを含む関連当事者との取引を行うに当たっては、関連当事者取引規則に基づき、各取引について合理性及び取引条件の妥当性が担保される場合に限り取引を実施することとしています。
以上を踏まえれば、当社グループの事業運営の独立性は確保されていると判断しています。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績等の状況の概要当社グループを取り巻く環境当期における世界経済は、米国の関税政策や中東における紛争等の地政学的リスクの高まりが重石となり、全体としては緩やかな拡大にとどまりました。
国際的な通商・投資環境においては、関税措置や輸出管理規制・投資規制の強化等が複合的に作用し、企業活動を取り巻く環境は従来以上に不確実性の高い状況となりました。
こうした影響を受け、世界経済は成長率の下振れリスクが意識される局面が続きました。
国内経済は、米国の関税政策を巡る不透明感が企業収益や輸出動向に影響を及ぼしたものの、所得環境の改善を背景に個人消費には持ち直しの動きがみられるなど、内需を中心に緩やかな回復基調となりました。
円の対米ドル相場は、米国関税政策に伴う市場の不透明感等を背景に、期初には1米ドル当たり140円近辺まで円高が進行しました。
その後は、米国経済の堅調な推移に加え、日本において実質的な金融緩和状態が継続したことなどから円安基調へと転じ、当期末には160円、期平均では前年同期比2円高の151円となりました。
銅の国際価格(LME〔ロンドン金属取引所〕価格)は、期初は1ポンド当たり438セントから始まり、米国における銅への関税賦課を巡る懸念に加え、海外鉱山でのトラブル等による供給不安、さらには米国の利下げ観測等を背景とした投機資金の流入等を受け、概ね上昇基調で推移しました。
2026年1月29日には当時の史上最高値となる1ポンド当たり628セントを記録しました。
その後は高値圏での調整局面を経て、当期末には1ポンド当たり552セント、期平均では前年同期比66セント高の1ポンド当たり491セントとなりました。
半導体市場は、旺盛なAI関連投資を背景に、データセンターにおけるAIサーバやネットワーク機器向け需要の拡大を受け、大きく成長しました。
ネットワーク機器では、光通信領域の拡大もみられました。
情報通信市場は、スマートフォンやパソコン・タブレットにおいて、Windows11への移行やAI機能搭載等に伴う更新需要を背景に、堅調に推移しました。
これらを背景に、当社グループを取り巻く事業環境は、米国の関税政策や地政学的リスク等による不確実性が続く一方で、AI関連投資の力強い拡大に支えられる状況となりました。
このような経営環境の中、当社の成長戦略のコアであるフォーカス事業の成長をさらに加速させる取組みや、ベース事業における資本効率を意識した事業の強靭化など、「JX金属グループ2040年長期ビジョン」(長期ビジョン)の実現に向けた各施策を推進しました。
また、2026年3月26日には、半導体分野をはじめとする先端材料の新たな中核拠点としてひたちなか工場を開業しました。
本工場では、AIデータセンター向けを中心とした先端ロジック半導体や先端メモリ半導体(HBM等)の需要拡大を見据え、半導体用スパッタリングターゲット等の供給力強化に加え、研究開発や新規事業の創出を通じて、先端半導体サプライチェーンにおける競争力の向上を図っていきます。
① 財政状態及び経営成績の状況a. 経営成績当連結会計年度における当社グループの売上高は、円高に伴う減収要因はあるものの、半導体用スパッタリングターゲットや圧延銅箔等の主力製品の増販、銅価の上昇等を主因として、前期比23.7%増の8,846億円となりました。
営業利益は、前期比625億円増の1,750億円となりました。
金融収益と金融費用の純額59億円を差し引いた結果、税引前利益は、前期比616億円増の1,691億円となり、法人所得税費用403億円を差し引いた当期利益は、前期比474億円増の1,287億円となりました。
なお、当期利益の内訳は、親会社の所有者に帰属する当期利益が1,046億円、非支配持分に帰属する当期利益が241億円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(半導体材料セグメント)円高による減益要因はあるものの、AI関連需要の拡大は継続、データ生成量の増加に対応する大容量データ保存、データ通信高速化等のニーズが高まり、先端ロジック半導体やメモリ需要は高い水準で推移しました。
これにより、半導体用スパッタリングターゲットをはじめとする主要製品の増販を主因に、前期比増益となりました。
こうした状況のもと、半導体材料セグメントの当期における売上高は、前期比20%増の1,772億円となりました。
営業利益は前期比128億円増益の395億円となりました。
(情報通信材料セグメント)円高及び2024年8月に実施したタツタ電線株式会社の連結子会社化に伴う負ののれん発生益の剥落等による減益要因はあるものの、スマートフォンの需要回復を受けた圧延銅箔の増販及びAIサーバ用途におけるチタン銅をはじめとする当社高機能銅合金の採用拡大により、前期比増益となりました。
これに加えて、収益性向上、生産性改善等を目的に推進した収益構造改革も増益に寄与しています。
こうした状況のもと、情報通信材料セグメントの当期における売上高は、前期比20%増の3,187億円となりました。
営業利益は前期比64億円増益の315億円となりました。
(基礎材料セグメント)円高及び2024年7月に実施したSCM Minera Lumina Copper Chile(以下、「MLCC」という。
)株式の一部譲渡による譲渡益の剥落及び持分法投資利益の一部剥落等による減益要因はあるものの、銅価等の上昇及びMLCCにおける繰延税金資産の計上による持分法投資利益の増益を主因に前期比増益となりました。
また、金属・リサイクル事業においては、足許の銅精鉱買鉱条件が著しく悪化していることから、当社グループが運営する製錬所において減産措置を実施する方向で検討を進めています。
こうした状況のもと、基礎材料セグメントの当期における売上高は、前期比33%増の4,079億円となりました。
営業利益は前期比649億円増益の1,395億円となりました。
b. 財政状態① 資産 当連結会計年度末における資産合計は、営業債権及びその他の債権、棚卸資産、有形固定資産、持分法で会計処理されている投資の増加等により、前連結会計年度末比2,223億円増加の1兆5,053億円となりました。
② 負債連結会計年度末における負債合計は、営業債務及びその他の債務、借入金、引当金の増加等により、前連結会計年度末比958億円増加の6,671億円となりました。
有利子負債残高は、前連結会計年度末比230億円増加の3,243億円となり、また、手元資金等を控除したネット有利子負債は同150億円増加の2,579億円となりました。
③ 資本連結会計年度末における資本合計は、配当金の支払いによる減少等があったものの、当期利益の計上等により、前連結会計年度末比1,265億円増加の8,383億円となりました。
なお、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末比0.3ポイント増加し48.3%、1株当たり親会社所有者帰属持分は前連結会計年度末比120.86円増加の784.44円、ネットD/Eレシオ(ネット・デット・エクイティ・レシオ)は前連結会計年度末比0.04ポイント改善し、0.36倍となりました。
② キャッシュ・フローの状況現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ80億円増加し、663億円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、資金は1,075億円増加しました(前期は2,154億円の増加)。
これは、営業債権及びその他の債権、棚卸資産の増加、法人所得税の支払等の資金減少要因があったものの、税引前利益の計上、配当金の受取、営業債務及びその他の債務の増加等の資金増加要因が上回ったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、資金は773億円減少しました(前期は221億円の減少)。
これは、主に有形固定資産の取得等による資金減少が要因です (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、資金は249億円減少しました(前期は1,722億円の減少)。
これは、主に配当金の支払等の資金減少が要因です。
(2) 生産、受注及び販売の実績a.生産実績及び受注実績当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また連結会社間の取引が複雑で、報告セグメントごとの生産実績及び受注実績を正確に把握することは困難なため、当社の主要な品目等についてのみ「(1) 経営成績等の状況の概要」において、各報告セグメントの業績に関連付けて記載しています。
b.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称売上高(百万円)前年同期比(%)半導体材料177,195119.7情報通信材料318,744120.2基礎材料407,877133.1その他9,811110.7調整額△28,989213.5連結財務諸表計上額884,638123.7
(注) 1.セグメント間の取引については、各セグメントに含めて表示しています。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)パンパシフィック・カッパー㈱204,47928.6321,41136.3 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しています。
連結財務諸表の作成に当たって、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と考えられる様々な要因を考慮したうえで、見積り及び判断を行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「同 4.重要な会計上の見積り及び判断」をご参照ください。
② 経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
③ 資本の財源及び資金の流動性について当社グループでは、運転資金及び設備投資等の資金需要に対して、自己資金や必要に応じ金融機関からの借入等で資金調達を行っています。
また、子会社の資金調達については、グループ資金の効率性確保の観点から原則として当社が実施し、当社から当社グループ子会社に貸付けを実施いたします。
当社グループでは、グループ資金を当社が集中して管理し、グループ全体としての資金の効率的な調達・運用を実現しています。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは、長期ビジョンとして掲げる『「装置産業型企業」から「技術立脚型企業」への転身』を実現するため、半導体材料/情報通信材料セグメントを成長戦略のコアと位置づけ、研究開発に注力しています。
また、脱炭素や資源循環といった地球規模のESG課題解決に向けた製品・技術開発にも取り組んでいます。
新規事業創出においては、次世代半導体材料やフォトニクス材料を初めとする先端材料分野を中心に事業ポートフォリオの拡充を目指しています。
特に、データセンターやAI搭載IoTデバイスに使用される高性能半導体の製造に必要な次世代半導体材料の開発に注力をしており、また、結晶材料では当社のコア技術である高純度化、組成制御、温度制御の技術を駆使し、データセンターの増加やモバイル通信量の増加、センシング技術の高度化等に対応するための高品質な結晶材料を供給すべく体制構築を図っています。
特に次世代半導体製造プロセスでの採用拡大が期待されるCVD・ALD用材料については、生産能力の増強とともに新規生産プロセスの開発、新規材料開発の強化を行っています。
研究開発体制は、既存製品の改良や製造プロセスの改善など既存事業の強化を行う各事業部の開発部門と、新規事業の創出を推進する技術本部の開発部門から成り立っています。
技術本部には全社的な技術戦略の企画・立案を所管する機能と、開発段階のテーマを事業化に向けて管理するインキュベーション機能、加えて当社グループのコーポレートラボの位置づけで、先端材料の開発、資源開発・製錬・リサイクルの次世代技術に関する研究開発機能を担っています。
大学との共同研究などの産学連携やスタートアップ、ベンチャーキャピタルファンドへの出資など外部が保有する独自の技術と当社が保有するコア技術の融合により革新的イノベーションの創出、スピーディーな事業化へ向けた取り組みも進めています。
2026年2月にはRapidus株式会社が実施する最先端ロジック半導体量産に向けた大型資金調達に当社も参画し、同社へ出資することを発表いたしました。
当社は、従来より、半導体用スパッタリングターゲットなどの各種半導体材料の供給を通じてRapidus社の取り組みを支援してきましたが、今般の出資を契機に、Rapidus社との連携をさらに深化させ、顧客・サプライヤーの枠を超えた協力体制のもと、半導体製造前工程・後工程や端材・廃液などのリサイクル分野における技術力の向上も追求してまいります。
また、当社はRapidus社を中心とした新たな半導体エコシステムの形成期において、半導体関係各社との連携を強化し、今後の事業展開に資する新たな知見や機会の獲得を企図しています。
技術革新や市場構造の変化を的確に捉えながら、共同開発、サプライチェーン連携、新規事業の芽となるパートナーシップ形成を積極的に推進し、こうした取り組みを通じて当社半導体ビジネスの更なる拡大と価値創出につながる技術・市場機会の開拓を進めてまいります。
当連結会計年度に発生した研究開発費は19,983百万円です。
報告セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりです。
(1) 半導体材料セグメント高純度化技術及び材料組成・結晶組織の制御技術をベースに、半導体・電子部品用途向け製品に関する開発を進めています。
半導体用スパッタリングターゲット、磁性材料用スパッタリングターゲット等の各種ターゲット材料や、化合物半導体・結晶材料、その他電子材料を中心とした新規製品開発及び関連プロセスの技術開発に継続的に取り組んでいます。
特に、生成AI用などに使用される先端半導体製造プロセスにて用いられるスパッタリングターゲットにおいては、更なる品質改善に向けた取り組みとともに、昨今注目を集める先端パッケージ分野等における新規ニーズに対応するスパッタリングターゲットの開発をすすめています。
また、当社が有する要素技術と試作/評価設備を応用した周辺材料の開発を、お客様、外部企業、大学との社外連携も行いながら積極的に進めています。
AIデータセンター内の光通信デバイスに使われるInP(インジウムリン)基板については、大口径化の需要に対応する開発に注力しています。
当セグメントに係る研究開発費は6,007百万円です。

(2) 情報通信材料セグメント精密な組成制御を実現する溶解鋳造技術、独自の結晶制御を可能にする圧延加工技術、並びにユーザーニーズに適合した評価技術を用いて、強度・導電性・加工性・耐久性に優れた高機能伸銅品の開発を進めています。
半導体リードフレームやカメラモジュール用スプリングの次世代材料として、チタン系及びコルソン系新規銅合金の開発に取り組んでいます。
また、今後の需要増加が見込まれるロボットや5G・6Gといった高速移動通信に使われるプリント配線板材や電磁波シールド材向けに、屈曲性、高周波特性、微細回路形成性に優れる圧延銅箔の開発に取り組んでいます。
マテリアルインフォマティクス(シミュレーション、データ解析等)の活用や外部研究機関との連携を通し、開発のスピードアップを推進しています。
当セグメントに係る研究開発費は5,180百万円です。
(3) 基礎材料セグメント長年の現場経験を通じて培った鉱床評価技術、低品位銅鉱石から効率的に銅を分離・回収する技術、低環境負荷技術等を活用し、現在は海外の銅鉱山やレアメタル鉱山への参画や国内の含金珪酸鉱鉱山の操業を行っています。
銅製錬事業においては、2040年にリサイクル原料処理比率を50%とするグリーンハイブリッド製錬構想を掲げており、リサイクル原料を効率的に処理するための前処理プロセスを含む新規の製錬技術について試験研究を進めています。
また、貴金属及びレアメタル等の回収率アップとともに、不純物許容度の高い精製プロセスの実現に向け技術開発を進めています。
当セグメントに係る研究開発費は1,213百万円です。
(4) 新規事業次世代半導体に使用されるCVD・ALD用材料及び先端パッケージ材料、3Dプリンター用金属粉、銅微粉、リチウムイオンバッテリーのリサイクル及び電池材料の開発等について、事業部、関係会社等を跨ぎグループ横断で早期事業化に向けた取り組みを強化しています。
CVD・ALD用材料関連では、生成AIの進化によりデータセンターやAI搭載IoTデバイスの市場が拡大し、これらの機器に必要とされる高性能半導体には、高集積化を実現するために更なる微細化や多層化が求められています。
当社は2024年2月に「CVD・ALD材料事業推進室」を新設し、同材料の早期事業化を目指してまいりました。
これまで同組織のもとで、新規高純度CVD・ALD材料の量産ラインを構築し、顧客へのサンプル出荷を進め、良好な評価を獲得しています。
本材料の本格採用により急速な需要拡大が見込まれることから、当社は本材料の生産能力の増強を決定しました。
東邦チタニウム株式会社茅ケ崎工場で生産設備増強が完了、フル操業を開始しています。
さらに茨城事業所日立地区においても量産ラインの立上げが完了し、顧客への出荷を開始しています。
これにより、拡大する顧客需要に対応するとともに、高性能化が加速する半導体の進化を支えてまいります。
2025年10月1日付にて「先端材料事業本部」に「データインフラ材料事業推進部」を新設し、「技術本部技術戦略部」の「先端パッケージ材料事業推進室」を新組織への統合を行っています。
足元、生成AIの急速な普及によって社会全体のデータ量が爆発的に増加し、それに伴い、データセンターやネットワーク機器など、データインフラを支える材料の重要性がかつてないほど高まっています。
当社は2024年11月に技術本部技術戦略部内に「先端パッケージ材料事業推進室」を設置し、半導体先端パッケージ分野における製品ラインナップの拡充に取り組んできましたが、こうした外部環境の変化を踏まえ、本組織改正を行うことで、先端パッケージ材料のみならずデータインフラ用途を含む新規製品のマーケティングから量産体制構築及び事業化に向けた体制整備を進めています。
新組織は、より全社的な視点で横断的なマーケティングを推進するとともに、事業本部における新規事業の受け皿としての役割を担い、事業本部全体を俯瞰しながら、新規製品の事業化に向けた最適な推進体制の検討と構築を行っています。
他方、スタートアップやベンチャーキャピタルファンドへの出資も積極的に行い、2022年9月には先端材料の分野において20年以上の投資実績のあるベンチャーキャピタルファンドPangaea Ventures Impact Fund、2023年6月には独自技術の中間膜を開発している東京大学発のベンチャー企業である株式会社Gaianixxへの出資、2025年10月にはレーザー方式による核融合発電の社会実装を目指す大阪大学発のスタートアップの株式会社EX-Fusionへの出資を決定しました。
これら独自の技術を有するスタートアップと当社が保有するコア技術の融合により革新的イノベーションの創出、スピーディな事業化へ向けた取り組みを進めています。
また、2025年9月には株式会社レゾナックにより設立された次世代半導体パッケージのコンソーシアム「JOINT3」に参画することを発表しました。
当社は、先端半導体の製造に用いられる半導体用スパッタリングターゲットをはじめ、AIデータセンター向け材料として需要が急増しているインジウムリン化合物半導体基板、チタン銅合金箔、高純度タンタル粉等、グローバル市場で高いシェアを誇る先端材料を多数保有しています。
中でも半導体用スパッタリングターゲットは、前工程だけでなく、パッケージング工程の一部であるチップ間配線形成などでも需要拡大が期待されています。
また、表面処理剤など、同分野への適用が期待される製品群を揃えており、今後JOINT3において世界トップクラスの各参画企業と連携し新規事業創出を推進してまいります。
さらに、分析、シミュレーション及びデータ解析技術、生産技術の向上を通して、技術開発の促進、効率化、生産プロセスの最適化を図っています。
新規事業及びその他の事業における研究開発費は合計で7,583百万円です。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループにおける当連結会計年度については、生産設備の増強、維持保全などを目的とした設備投資を継続的に実施しています。
なお、有形固定資産のほか、無形資産への投資を含めて記載しています。
当連結会計年度の設備投資等の総額は77,904百万円であり、セグメントごとの設備投資内訳は次のとおりです。
当連結会計年度(百万円)半導体材料セグメント24,313情報通信材料セグメント27,920基礎材料セグメント17,002計69,235その他共通8,669合計77,904 半導体材料セグメントでは、薄膜材料・半導体用ターゲット関連製品の生産能力増強を目的として、磯原地区の生産設備増設や、メサ工場の生産設備導入、ひたちなか地区の建屋建設及び生産設備導入等を行いました。
情報通信材料セグメントでは、圧延銅箔に係る日立地区の生産設備導入、倉見工場における維持保全投資等を行いました。
基礎材料セグメントでは、JX金属製錬㈱佐賀関製錬所における維持保全投資等を行いました。
その他共通では、ひたちなか地区のインフラ整備、新規事業の研究開発、維持保全投資等を行いました。
当連結会計年度において、事業活動に影響を与えるような重要な設備の除却・売却はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりです。
(1) 提出会社 2026年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計磯原地区(茨城県北茨城市)半導体材料薄膜材料事業設備15,37712,4595,259(286)75933,8541,191日立北工場(茨城県日立市)半導体材料薄膜材料事業設備5,1193,496316(23)839,013-日立地区(茨城県日立市)半導体材料情報通信材料基礎材料その他共通薄膜材料事業、機能材料事業、及び金属・リサイクル事業設備18,92819,2305,042(6,383)[150]2,07145,271370ひたちなか地区 (茨城県ひたちなか市)半導体材料基礎材料その他共通金属・リサイクル事業、及び薄膜材料事業設備等17,6763,6949,675(230)77431,819-倉見工場(神奈川県高座郡寒川町)情報通信材料機能材料事業設備7,70313,5833,863(196)1,12326,273569
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.帳簿価額のうち「その他」は、その他の有形固定資産及び一部の無形資産の合計です。
金額には使用権資産及び消費税は含めていません。
また、連結会社以外から貸借している土地の面積は、[ ]で外書しています。
3.日立北工場、及びひたちなか地区は本格稼働前のため、従業員数は未記載としています。
4.茨城事業所の設備・人員は磯原地区、日立地区、及びひたちなか地区の内数として含めています。

(2) 国内子会社 2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計JX金属製錬㈱佐賀関製錬所(大分県大分市)基礎材料金属・リサイクル事業設備18,86916,7293,668(2,068)[1,102]3,63542,901522東邦チタニウム㈱茅ケ崎工場(神奈川県茅ケ崎市)情報通信材料機能材料事業設備9,3688,4171,186(161)6,42125,392775若松工場(福岡県北九州市)情報通信材料機能材料事業設備13,0806,556601(9)[200]12,32332,560305
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.帳簿価額のうち「その他」は、その他の有形固定資産及び一部の無形資産の合計です。
金額には使用権資産及び消費税は含めていません。
また、連結会社以外から貸借している土地の面積は、[ ]で外書しています。
(3) 在外子会社 2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計JX Advanced Metals USA,Inc.メサ工場(アメリカアリゾナ州)半導体材料薄膜材料事業設備24,1412,7814,558 (258)1,27732,757127台湾日鉱金属股份有限公司龍潭工場(台湾桃園市)半導体材料薄膜材料事業設備4,2732,3310[20]1,6538,257215
(注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.帳簿価額のうち「その他」は、その他の有形固定資産及び一部の無形資産の合計です。
金額には使用権資産及び消費税は含めていません。
また、連結会社以外から貸借している土地の面積は、[ ]で外書しています。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループの主要な設備計画は以下のとおりです。
(1) 重要な設備の新設等会社名事業所名(所在地) セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)着手完了JX金属㈱ひたちなか地区(茨城県ひたちなか市)半導体材料半導体材料製造設備25,7009,346自己資金及び借入金2024年10月2026年3月
(注)JX金属㈱ひたちなか地区(茨城県ひたちなか市)半導体材料半導体材料製造設備23,110-〃2026年10月2028年9月
(注)JX金属㈱磯原地区(茨城県北茨城市)半導体材料インジウムリン基板製造設備1,50023〃2025年7月2027年1月
(注)JX金属㈱磯原地区(茨城県北茨城市)半導体材料インジウムリン基板製造設備3,8986〃2025年10月2027年8月
(注)JX金属㈱磯原地区(茨城県北茨城市)半導体材料インジウムリン基板製造設備1,918-〃2025年12月2028年1月
(注)JX金属㈱磯原地区(茨城県北茨城市)半導体材料インジウムリン基板製造設備18,010-〃2026年4月2030年8月
(注)東邦チタニウム㈱若松工場(福岡県北九州市)情報通信材料ニッケル粉製造設備10,6499,725〃2023年9月2026年9月
(注)JX金属㈱日立地区(茨城県日立市)、ひたちなか地区(茨城県ひたちなか市)その他共通新規製品製造設備13,2242,546〃2024年7月2030年3月
(注)JX金属㈱ひたちなか工場(茨城県ひたちなか市)その他共通工場新設に伴う共有ユーティリティ47,24013,711〃2022年3月2029年4月
(注)
(注) 販売・生産品目が多種多様にわたっており、製造品毎の生産能力を一様に評価したうえで増加能力を計数的に把握することは困難である等の理由により、記載しておりません。

(2) 重要な設備の除却等重要な設備の除却・売却の予定はありません。
研究開発費、研究開発活動1,213,000,000
設備投資額、設備投資等の概要77,904,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況42
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況13
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況8,308,817
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする場合を純投資目的、それ以外の場合を純投資目的以外の目的として扱っています。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(ア) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容a.保有方針当社は、「JX金属グループ コーポレートガバナンスに関する基本方針」において、原則として上場会社の株式を保有しないこととしています。
ただし、次の株式については、例外的に政策保有株式として保有することとしています。
(1)当社グループの重要な事業の一翼を担う会社の株式(2)株式を保有することが当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資すると判断した会社の株式 b.保有の合理性を検証する方法当社は、政策保有株式の保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているかを具体的に精査し、保有の適否を定期的に検証しています。
c.個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、2025年10月9日開催の取締役会において、政策保有株式について、個別銘柄ごとに保有目的が適切か、保有に伴う便益(取引上の利益額、配当金等のほか、数値化困難な便益を含む。
)やリスクが資本コストに見合っているか等を具体的に精査し、総合的に保有の適否を検証しています。
(イ) 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式166,365非上場株式以外の株式314,636 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数増加にかかる取得価格の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式35,901新規株式取得等により株式数が増加しています非上場株式以外の株式1-株式分割により株式数が増加しています (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数減少にかかる売却価格の合計額(百万円)非上場株式17非上場株式以外の株式-- (ウ) 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)SWCC株式会社979,022979,022基礎材料セグメントにおける販売先であり、同セグメントの維持・拡大のため保有しています。
無11,7876,060日鉄鉱業株式会社614,000122,800基礎材料セグメントの資源開発及び製錬の各部門における業務提携先であり、同セグメントの維持・拡大のため保有しています。
当期に1株から5株への株式分割が実施されたことにより、株式数が増加しました。
有1,524808松田産業株式会社212,960212,960基礎材料セグメントにおける取引先であり、同セグメントの維持・拡大のため保有しています。
有1,325740
(注) 定量的な保有効果(取引上の利益額等)については営業秘密との判断により記載しませんが、経済合理性、リスク等の保有の妥当性について検証をした結果、上記方針に基づいた保有効果があると判断しています。
みなし保有株式該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。
⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社16
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社6,365,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社14,636,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5,901,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社212,960
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社1,325,000,000
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社新規株式取得等により株式数が増加しています
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社株式分割により株式数が増加しています
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社松田産業株式会社
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社基礎材料セグメントにおける取引先であり、同セグメントの維持・拡大のため保有しています。
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2026年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
ENEOSホールディングス㈱東京都千代田区一丁目1番2号393,52942.38
日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号74,4808.02
㈱日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号23,3232.51
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET,SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS (東京都港区港南二丁目15番1号)8,9360.96
GIC PRIVATE LIMITED-C(常任代理人 ㈱三菱UFJ銀行)168 ROBINSON ROAD #37-01 CAPITAL TOWER SINGAPORE 068912(東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 決済事業部)8,6240.92
JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)25 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM(東京都港区港南二丁目15番1号)7,7960.83
BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC(常任代理人 ㈱三菱UFJ銀行)240 GREENWICH STREET, NEW YORK, NEW YORK 10286 U.S.A.(東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 決済事業部)7,3170.78
HSBC HONG KONG-TREASURY SERVICES A/C ASIAN EQUITIES DERIVATIVES(常任代理人 香港上海銀行東京支店)1 QUEEN’S ROAD CENTRAL, HONG KONG(東京都中央区日本橋三丁目11番1号)6,3420.68
JP MORGAN CHASE BANK 385642(常任代理人 ㈱みずほ銀行決済営業部)25 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM(東京都港区港南二丁目15番1号)5,7230.61
GOVERNMENT OF NORWAY(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)BANKPLASSEN 2, 0107 OSLO 1 OSLO 0107 NO(東京都新宿区新宿六丁目27番30号)5,2040.56
計―541,27758.29
(注) 1.当社は自己株式を182株保有しています。管理職従業員を対象とした株式給付信託(J-ESOP-RS)の信託財産として、株式会社日本カストディ銀行(信託E口)が保有する当社株式876,799株について自己株式に含めていません。また、役員向け株式交付信託(RS信託)として、株式会社日本カストディ銀行(信託口)が保有する当社株式1,460,200株について自己株式等に含めていません。2.上記
日本マスタートラスト信託銀行㈱(信託口)の所有株式のうち、投資信託設定分は36,097千株、年金信託設定分は661千株です。また、上記
㈱日本カストディ銀行(信託口)の所有株式のうち、投資信託設定分は14,641千株、年金信託設定分は1,118千株です。3. 所有株式数は、千株未満を切り捨てて表示しています。また、発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点第3位以下を切り捨てて表示しています。
株主数-金融機関43
株主数-金融商品取引業者64
株主数-外国法人等-個人1,205
株主数-外国法人等-個人以外617
株主数-個人その他288,843
株主数-その他の法人2,688
株主数-計293,460
氏名又は名称、大株主の状況GOVERNMENT OF NORWAY(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)
株主総利回り4
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(百万円)当事業年度における取得自己株式1820当期間における取得自己株式500
(注) 当期間における自己株式取得には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取による株式数は含めていません。

Shareholders2

自己株式の取得-1,500,000,000

Audit

監査法人1、連結EY新日本有限責任監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2026年6月24日JX金属株式会社取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中 村  裕 輔 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士稻 吉   崇 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士脇 野   守 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているJX金属株式会社の2025年4月1日から2026年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項及びその他の注記について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準に準拠して、JX金属株式会社及び連結子会社の2026年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項連結財務諸表注記36.後発事象に記載されているとおり、会社は2026年5月11日開催の取締役会において、自己株式の取得及び自己株式の公開買付け並びにユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の発行に係る事項を決議している。
 当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
繰延税金資産の評価 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応JX金属株式会社の連結財政状態計算書において、繰延税金資産が16,107百万円計上されており、大部分がJX金属株式会社に関する資産である。
 連結財務諸表注記「2. 重要性がある会計方針(15)法人所得税費用」及び「4. 重要な会計上の見積り及び判断(2)繰延税金資産の回収可能性」に記載のとおり、繰延税金資産は各報告期間の末日に見直され、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で金額が算定される。
JX金属株式会社の将来の収益力に基づく課税所得の見積りに用いる主要な仮定として、将来の販売数量や商品価格がある。
将来の販売数量及び商品価格は、当連結会計年度の実績及び各事業が属する主要な市場における事業環境の見通しを考慮して策定されており、高い不確実性と経営者の判断を伴う。
以上のことから、金額的な重要性に加えて、各事業における将来の販売数量及び商品価格は高い不確実性と経営者による判断を伴うことを勘案すると、JX金属株式会社における繰延税金資産の回収可能性の評価は監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、繰延税金資産の評価を検証するため、以下の監査手続を実施した。
・JX金属株式会社における将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び将来加算一時差異について、その解消スケジュールを検討した。
・繰延税金資産の回収可能性を評価する際に用いたJX金属株式会社における課税所得の見積りが、取締役会により承認された事業計画に基づいていることを資料との照合により検討した。
・前連結会計年度における課税所得の見積りに当たって使用した当連結会計年度の予算と実績の比較を行い、経営者の偏向の有無及び事業計画策定の精度について検討した。
・販売数量について、各事業が属する市場の成長率の見通しに関して経営者と議論し、外部アナリスト等が公表する直近の利用可能な外部データと比較を行うことにより、経営者の仮定を評価した。
・販売数量及び商品価格に対し、利用可能な情報に基づき起こりうる変化や一定のストレスを加味した監査人独自の感応度分析を実施し、繰延税金資産への影響を検討した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、JX金属株式会社の2026年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、JX金属株式会社が2026年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
繰延税金資産の評価 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応JX金属株式会社の連結財政状態計算書において、繰延税金資産が16,107百万円計上されており、大部分がJX金属株式会社に関する資産である。
 連結財務諸表注記「2. 重要性がある会計方針(15)法人所得税費用」及び「4. 重要な会計上の見積り及び判断(2)繰延税金資産の回収可能性」に記載のとおり、繰延税金資産は各報告期間の末日に見直され、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で金額が算定される。
JX金属株式会社の将来の収益力に基づく課税所得の見積りに用いる主要な仮定として、将来の販売数量や商品価格がある。
将来の販売数量及び商品価格は、当連結会計年度の実績及び各事業が属する主要な市場における事業環境の見通しを考慮して策定されており、高い不確実性と経営者の判断を伴う。
以上のことから、金額的な重要性に加えて、各事業における将来の販売数量及び商品価格は高い不確実性と経営者による判断を伴うことを勘案すると、JX金属株式会社における繰延税金資産の回収可能性の評価は監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、繰延税金資産の評価を検証するため、以下の監査手続を実施した。
・JX金属株式会社における将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び将来加算一時差異について、その解消スケジュールを検討した。
・繰延税金資産の回収可能性を評価する際に用いたJX金属株式会社における課税所得の見積りが、取締役会により承認された事業計画に基づいていることを資料との照合により検討した。
・前連結会計年度における課税所得の見積りに当たって使用した当連結会計年度の予算と実績の比較を行い、経営者の偏向の有無及び事業計画策定の精度について検討した。
・販売数量について、各事業が属する市場の成長率の見通しに関して経営者と議論し、外部アナリスト等が公表する直近の利用可能な外部データと比較を行うことにより、経営者の仮定を評価した。
・販売数量及び商品価格に対し、利用可能な情報に基づき起こりうる変化や一定のストレスを加味した監査人独自の感応度分析を実施し、繰延税金資産への影響を検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結繰延税金資産の評価
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 JX金属株式会社の連結財政状態計算書において、繰延税金資産が16,107百万円計上されており、大部分がJX金属株式会社に関する資産である。
 連結財務諸表注記「2. 重要性がある会計方針(15)法人所得税費用」及び「4. 重要な会計上の見積り及び判断(2)繰延税金資産の回収可能性」に記載のとおり、繰延税金資産は各報告期間の末日に見直され、将来減算一時差異、未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で金額が算定される。
JX金属株式会社の将来の収益力に基づく課税所得の見積りに用いる主要な仮定として、将来の販売数量や商品価格がある。
将来の販売数量及び商品価格は、当連結会計年度の実績及び各事業が属する主要な市場における事業環境の見通しを考慮して策定されており、高い不確実性と経営者の判断を伴う。
以上のことから、金額的な重要性に加えて、各事業における将来の販売数量及び商品価格は高い不確実性と経営者による判断を伴うことを勘案すると、JX金属株式会社における繰延税金資産の回収可能性の評価は監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 連結財務諸表注記「2. 重要性がある会計方針(15)法人所得税費用」及び「4. 重要な会計上の見積り及び判断(2)繰延税金資産の回収可能性」
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、繰延税金資産の評価を検証するため、以下の監査手続を実施した。
・JX金属株式会社における将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び将来加算一時差異について、その解消スケジュールを検討した。
・繰延税金資産の回収可能性を評価する際に用いたJX金属株式会社における課税所得の見積りが、取締役会により承認された事業計画に基づいていることを資料との照合により検討した。
・前連結会計年度における課税所得の見積りに当たって使用した当連結会計年度の予算と実績の比較を行い、経営者の偏向の有無及び事業計画策定の精度について検討した。
・販売数量について、各事業が属する市場の成長率の見通しに関して経営者と議論し、外部アナリスト等が公表する直近の利用可能な外部データと比較を行うことにより、経営者の仮定を評価した。
・販売数量及び商品価格に対し、利用可能な情報に基づき起こりうる変化や一定のストレスを加味した監査人独自の感応度分析を実施し、繰延税金資産への影響を検討した。