財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2026-06-23
英訳名、表紙TOYOBO CO., LTD.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  竹内 郁夫
本店の所在の場所、表紙大阪市北区梅田一丁目13番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙大阪(06)6348-3093
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
1882年5月3日当社の前身である大阪紡績会社、渋沢栄一策定の紡績事業計画に基づき、わが国初の民間会社組織による紡績会社として発足1883年7月大阪紡績会社、三軒家工場(現・大阪市大正区)にて綿紡績の操業開始1886年11月当社の前身である三重紡績会社発足1890年10月大阪紡績会社、綿織布工場を取得し、紡織の兼営を開始1893年7月大阪紡績会社、株式会社組織に変更10月三重紡績会社、株式会社組織に変更1914年6月26日大阪紡績株式会社と三重紡績株式会社との合併により東洋紡績株式会社(当社、本社・三重県四日市市、資本金1,425万円、2012年10月東洋紡株式会社に社名変更)設立1918年11月御幸毛織株式会社(現・連結子会社)設立1919年5月京都染再整株式会社(1926年2月東洋クロス株式会社に社名変更、現・連結子会社)設立1920年3月本社を大阪市北区に置く(2022年4月同区内の現在地に移転)1927年12月堅田人絹工場(滋賀県大津市 現在の総合研究所所在地)レーヨン生産開始1929年12月東洋硫黄工業株式会社(1959年12月東洋化成工業株式会社に社名変更、2010年3月当社に吸収合併)設立1931年3月大阪合同紡績株式会社と合併1934年12月敦賀工場(福井県敦賀市 現・東洋紡エムシー株式会社 敦賀環境・ファイバー工場) 操業開始、レーヨンを生産1937年7月岩国工場(山口県岩国市 現・東洋紡エムシー株式会社 岩国環境・ファイバー工場) 操業開始、レーヨンを生産1940年5月犬山工場(愛知県犬山市)操業開始、化繊原料パルプを生産1948年10月犬山工場、パルプ廃液から酵母生産の試験を開始、バイオ事業の萌芽1949年1月BRASILANA PRODUCTOS TEXTEIS LTDA.(2001年12月TOYOBO DO BRASIL LTDA.に社名変更、現・連結子会社)設立5月株式を上場(東京、大阪)1955年4月TOYOBO DO BRASIL INDUSTRIA TEXTIL LTDA. (2013年12月TOYOBO DO BRASIL PARTICIPACOES LTDA.に社名変更、現・連結子会社)設立12月INDUSTRIAS UNIDAS, S.A. (現・連結子会社)設立1956年9月日本エクスラン工業株式会社(1958年4月アクリル繊維生産開始、現・連結子会社)設立1963年2月敦賀工場、無延伸ポリプロピレンフィルム生産開始(1981年1月敦賀フイルム株式会社へ移管、2015年1月よりキャストフィルムジャパン株式会社、現・持分法適用関連会社)1964年5月岩国工場、ポリエステル生産(重合、紡糸)開始12月敦賀工場、二軸延伸ポリプロピレンフィルム生産開始(1969年4月犬山工場に移設)1966年4月呉羽紡績株式会社と合併、ナイロン事業へ進出(敦賀ナイロン工場、現・東洋紡エムシー株式会社 敦賀環境・ファイバー工場)1968年3月犬山工場、パルプ事業を廃止、フィルム事業に転換1970年6月プラスチック事業へ本格進出1971年9月バイオ事業へ進出10月東洋紡不動産株式会社(現・連結子会社)設立12月犬山工場、二軸延伸ポリエステルフィルム生産開始1972年7月東洋紡エンジニアリング株式会社(現・連結子会社)設立1975年5月活性炭素繊維事業へ進出1976年7月犬山工場、二軸延伸ナイロンフィルム生産開始8月敦賀工場、ポリエステル不織布スパンボンド生産開始9月堅田研究所へ高槻研究所を統合し、総合研究所発足 1977年10月感光性樹脂版“プリンタイト”生産開始1978年11月敦賀酵素工場発足(現・敦賀バイオ工場)1980年5月岩国工場、中空糸型逆浸透膜モジュール“ホロセップ”生産開始(現・岩国機能膜工場)1983年11月岩国機能膜工場発足1984年5月岩国機能膜工場、人工腎臓用中空糸膜本格生産開始1985年10月医薬品事業へ進出12月エンジニアリングプラスチック本格生産開始1989年4月ダイヤファイバーズ株式会社よりアクリル繊維“エクスラン”部門の営業を譲受1990年5月大津医薬工場発足1991年4月超高強力ポリエチレン繊維“ダイニーマ”本格生産開始1992年4月敦賀バイオ研究所発足1995年11月敦賀工場、敦賀ナイロン工場を統合し、つるが工場と改称1998年10月つるが工場、高強度・高耐熱スーパー繊維“ザイロン”本格生産開始2001年4月株式会社日本マグファンを吸収合併し、つるがフイルム工場発足2002年2月東洋紡ウール株式会社(2003年4月より東洋紡テクノウール株式会社、2018年4月御幸毛織株式会社に吸収合併)設立4月敦賀、岩国地区に事業所制を導入、敦賀事業所(敦賀繊維、つるがフイルム、敦賀機能材、敦賀ポリマー、敦賀バイオの5工場および敦賀バイオ研究所)、岩国事業所(岩国繊維、岩国ポリマー、岩国機能膜の3工場)に再編2003年10月富山地区に事業所制を導入、紡織加工3工場(入善、井波、庄川)を富山事業所に再編2006年4月敦賀繊維工場を敦賀機能材工場へ吸収統合、岩国繊維工場を岩国機能材工場に改称2008年4月当社の繊維・商事事業の開発・販売部門と新興産業株式会社のフィルム・機能樹脂、産業マテリアル、繊維・商事の各事業をそれぞれ分割し、東洋紡スペシャルティズトレーディング株式会社(2013年10月東洋紡STC株式会社に社名変更、現・連結子会社)を共同新設分割により設立2010年3月東洋化成工業株式会社を吸収合併し、高砂工場発足2012年10月2018年4月 2019年10月東洋紡株式会社に社名変更高耐熱性ポリイミドフィルム“ゼノマックス”を生産・販売するゼノマックスジャパン株式会社(現・連結子会社)設立帝人フィルムソリューション株式会社およびPT.Indonesia Teijin Film Solutionsの株式を取得、子会社化し、商号をそれぞれ東洋紡フイルムソリューション株式会社およびPT.INDONESIA TOYOBO FILM SOLUTIONS(現・連結子会社)に変更2021年4月東洋紡フイルムソリューション株式会社を当社に吸収合併し、宇都宮工場発足2022年4月東洋紡STC株式会社より繊維事業を分割し、新たに東洋紡せんい株式会社発足東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2023年4月株式会社東洋紡システムクリエートを吸収合併東洋紡エムシー株式会社は当社から機能素材に係る事業を吸収分割により承継し、第三者割当増資により三菱商事株式会社から出資を受け合弁会社として事業を開始敦賀機能材工場を敦賀環境・ファイバー工場、岩国機能材工場を岩国環境・ファイバー工場、岩国ポリマー工場を岩国樹脂・ケミカル工場へ改称2024年3月富山事業所の生産機能を見直し、庄川工場に集約2024年4月大館透析膜工場発足2025年6月監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行
事業の内容 3【事業の内容】
当社および当社の関係会社が営んでいる主な事業内容と、当該事業における位置づけおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。
フ   ィ   ル   ム  :当社グループは、包装用フィルム、工業用フィルム等の製造・加工および販売を行っています。
東洋クロス㈱等の連結子会社5社と非連結子会社および関連会社7社は、フィルム等の化成品の製造・加工および販売を行っており、当社とも原料等の売買を行っています。
ラ イ フ サ イ エ ン ス:当社グループは、診断薬用酵素等のバイオ製品、医薬品、医用膜、医療機器等の製造・加工および販売を行っています。
Spinreact, S.A.U.等の連結子会社3社は、診断薬の製造および販売や機器の製造・販売等を行っています。
環  境 ・ 機 能 材 :東洋紡エムシー㈱等の連結子会社12社と関連会社1社は、エンジニアリングプラスチック、工業用接着剤、光機能材料、機能フィルター、スーパー繊維、アクア膜、不織布等の製造・販売を行っており、当社とも原料等の売買を行っています。
機 能 繊 維 ・ 商 事:当社グループは、エアバッグ用基布等の製造・加工および販売を行っています。
また、衣料テキスタイル、衣料ファイバーの製造・販売を行っています。
TOYOBO INDUSTRIAL MATERIAL (THAILAND) LTD.等の連結子会社3社および関連会社2社は、エアバッグ用基布等の製造および販売を行っており、当社とも原料等の売買を行っています。
東洋紡せんい㈱等の連結子会社10社と非連結子会社および関連会社3社は紡績・織・編・染等の繊維加工および合成繊維・繊維二次製品等の製造・販売を行っており、当社とも原料等の売買を行っています。
東洋紡STC㈱等の連結子会社9社は、各種工業品の流通等を行っています。
不     動     産 :東洋紡不動産㈱等の連結子会社2社は、不動産の販売・賃貸・管理等を行っています。
そ     の     他 :東洋紡エンジニアリング㈱は、建物・機械等の設計・施工および機器の販売を行っています。
また、同社は当社の工場設備の設計・施工等も受託しています。
東洋紡ロジスティクス㈱等の連結子会社2社と非連結子会社および関連会社2社は、物流サービス等を行っており、当社にもサービス等を提供しています。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次ページのとおりです。
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容直接所有間接所有(連結子会社) 東洋紡エムシー㈱*1*2大阪市北区15,100環境・機能材他51.0-当社との間で各種製品の売買をしている。
当社との間で土地、建物を賃貸借している。
役員の兼任等……有㈱ユウホウ大阪市北区410環境・機能材-東洋紡エムシー㈱100.0役員の兼任等……有東洋紡STC㈱大阪市北区390フィルム100.0-当社から各種製品を購入している。
役員の兼任等……有東洋紡せんい㈱大阪市北区300機能繊維・商事100.0-当社から各種製品を購入している。
役員の兼任等……有東洋紡エンジニアリング㈱大阪市北区120その他100.0-当社の建物・機械装置の設計・施工を請け負い、また、当社へ機械部品を供給している。
役員の兼任等……有日本エクスラン工業㈱岡山市東区100機能繊維・商事他100.0-当社へアクリル繊維製品を供給している。
当社から土地を賃借している。
役員の兼任等……有ゼノマックスジャパン㈱福井県敦賀市100フィルム66.6-当社から土地を賃借している。
役員の兼任等…有東洋紡不動産㈱大阪市中央区100不動産100.0-当社から不動産の運営管理を受託している。
役員の兼任等……有御幸毛織㈱名古屋市西区100機能繊維・商事他100.0-役員の兼任等……有東洋クロス㈱大阪府泉南市100フィルム100.0-当社よりフィルム加工を受託している。
当社から土地、建物を賃借している。
役員の兼任等……有TOYOBO CHEMICALS(Thailand)Co., Ltd.ChonburiThailand303,120千THB環境・機能材-東洋紡エムシー㈱93.7役員の兼任等……有TOYOBO (THAILAND) CO., LTD.BangkokThailand181,750千THBフィルム、環境・機能材他40.0東洋紡エムシー㈱60.0役員の兼任等……有TOYOBO DO BRASIL LTDA.Sao PauloBrazil87,738千R$環境・機能材他-TOYOBO DO BRASILPARTICIPACOESLTDA.100.0役員の兼任等……有TOYOBO DO BRASIL PARTICIPACOES LTDA.Sao PauloBrazil24,661千R$不動産100.0-役員の兼任等……有 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容直接所有間接所有INDUSTRIAS UNIDAS, S.A.San SalvadorEl Salvador6,653千US$機能繊維・商事92.6-役員の兼任等……有TOYOBO TEXTILE (MALAYSIA) SDN. BHD.PerakMalaysia41,000千MYR機能繊維・商事100.0-当社へ繊維製品を供給している。
役員の兼任等……有PT.INDONESIA TOYOBO FILM SOLUTIONS*1West JavaIndonesia77,400千US$フィルム99.9PT. TOYOBO INDONESIA0.0当社へフィルム製品を供給している。
役員の兼任等……有PT.TOYOBO TRIAS ECOSYAREast JavaIndonesia15,200千US$フィルム60.0-当社へフィルム製品を供給している。
役員の兼任等……有PT.TOYOBO MANUFACTURING INDONESIAWest JavaIndonesia102,904百万IDR機能繊維・商事0.0東洋紡せんい㈱99.9役員の兼任等……有PT. SHINKO TOYOBO GARMENTWest JavaIndonesia5,000千US$機能繊維・商事-東洋紡せんい㈱99.9PT.TOYOBO MANUFACTURING INDONESIA0.0役員の兼任等……有TOYOBO INDUSTRIAL MATERIAL (THAILAND) LTD.BangkokThailand100,000千THB機能繊維・商事100.0-役員の兼任等……有TOYOBO SAHA SAFETY WEAVE CO., LTD.*1SamutprakarnThailand2,500,000千THB機能繊維・商事90.0-当社から原糸を購入している。
役員の兼任等……有TOYOBO INDUSTRIAL MATERIALS AMERICA, INC.AlabamaU.S.A.28,450千US$機能繊維・商事100.0-役員の兼任等……有TOYOBO MC Middle East Industries Company, LLCRabighSaudi Arabia23,600千SAR環境・機能材-東洋紡エムシー㈱85.1役員の兼任等……有その他 23社 (持分法適用関連会社) その他 6社 (注)1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しています。
2.*1:特定子会社に該当します。
3.*2:売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 (1)売上高   91,840百万円         (2)経常利益   7,415百万円         (3)当期純利益  5,338百万円         (4)純資産額  63,038百万円         (5)総資産額  83,023百万円
従業員の状況 (2)【従業員の状況】
①連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)フィルム2,012[228]ライフサイエンス1,083[125]環境・機能材1,760[123]機能繊維・商事3,368[931]不動産44[7]その他559[125]全社(共通)572[104]合計9,398[1,643](注)従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しています。
②提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)2,885[469]40.114.26,853,7376.8 セグメントの名称従業員数(人)フィルム1,385[94]ライフサイエンス702[98]環境・機能材73[7]機能繊維・商事126[159]不動産-[-]その他44[7]全社(共通)555[104]合計2,885[469](注)1.従業員数は就業人員数であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しています。
2.平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。
③労働組合の状況当社グループ各社の労働組合は、主に日本労働組合総連合会(連合)に属する全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟(UAゼンセン)に加盟しています。
なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
④管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異(イ) 提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1、3全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者5.6116.266.868.851.5(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)(以下「女性活躍推進法」といいます。
)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)(以下「育児介護休業法」といいます。
)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.男女の賃金格差について、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差、および製造拠点において割増賃金の支給対象となる夜勤等の女性従事者が少ないことによるものです。
4.出向者の計算方法は女性活躍推進法および育児介護休業法に従っており、東洋紡エムシー㈱、東洋紡STC㈱への出向者数を含んでいます。
(ロ) 連結子会社当事業年度名称管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1、4全労働者正社員非正社員・契約社員 全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者㈱ユウホウ0.0100.0--(注)264.271.159.9東洋紡エンジニアリング㈱3.2133.0133.0-(注)173.474.653.1日本エクスラン工業㈱5.650.0--(注)266.585.152.6御幸毛織㈱5.40.0--(注)272.069.468.3東洋クロス㈱1.771.0--(注)271.974.182.4トーヨーニット㈱0.0---(注)368.476.466.2コスモ電子㈱21.167.050.0100.0(注)173.171.394.4ミユキソーイング㈱40.9---(注)374.477.870.7(注)1.女性活躍推進法の規定に基づき算出したものです。
2.育児介護休業法の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表をしないものについては「-」と表示しています。
4.男女の賃金格差について、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるものです。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)当社グループの企業理念当社グループは、創立者である渋沢栄一が座右の銘の一つとしていた『順理則裕』を企業理念としています。
『順理則裕』とは、「なすべきことをする、なすべからざることはしない。
順理を貫くことで、世の中をゆたかにし、自らも成長する。
」という会社の創業精神です。
いわゆるCSV(Creating Shared Value:社会課題の解決に貢献するとともに、経済的価値の向上を図り、企業価値を高める)の考え方を、当社グループは創業当時から140年以上にわたり受け継いできました。
2019年、当社グループは、あらためて渋沢栄一の創業精神に立ち戻り、時代の変化に対応しながら、社会への貢献を通じて持続的に成長できる会社となることをめざして、企業理念体系「TOYOBO PVVs」として再整理しました。
■企業理念体系「TOYOBO PVVs」 (2)サステナブル・ビジョン2030(2022年5月発表)当社グループは、企業理念体系「TOYOBO PVVs」に基づいて、長期ビジョン「サステナブル・ビジョン2030」を発表しました。
今後の事業環境の変化や社会トレンドを想定し、「人」と「地球」に関する5つの社会課題とサステナビリティ目標およびアクションプランを設定しています。
当社のコア技術をベースにしたイノベーションにより5つの社会課題解決へ貢献していくことで、「安心してくらせる「ゆたか」な社会の実現と企業価値向上のスパイラルアップ」という当社グループのありたい姿を実現していきます。
■サステナブル・ビジョン2030の全体像 (3)マテリアリティ当社グループは、ステークホルダーの要請・期待に応え、めざす姿「人と地球に求められるソリューションを創造し続けるグループ」を実現するため、マテリアリティ(サステナブルな会社であるための重要課題)を特定しています。
ステークホルダーにとっての影響度と当社グループにとっての影響度の2軸から、優先度の高い目標を明確にし、「事業を通じて社会課題解決に貢献する」「人的資本」「環境・モノづくり」「事業基盤」の4つの領域に整理しました。
■マテリアリティマップ (4)2025中期経営計画、および2026年度以降の取組み(2022~2025年度)(2022年5月発表)① 基本方針「2025中期経営計画(2022~2025年度)(以下、「2025中計」といいます。
)」では、2025年を「サステナブル・ビジョン2030」で掲げる目標達成に向けた通過点としました。
2025中計策定時点において、大規模な火災事故や品質不適切事案など、製造業としての信頼が揺らぐ事案を抱える一方、工業用フィルム事業を除く事業の成長が足踏みしていました。
そこで、2022年度から2025年度までの期間を「つくりかえる・仕込む4年」と位置づけ、「安全・防災、品質の徹底」「事業ポートフォリオの組替え」「未来への仕込み」「土台の再構築」の4つの施策への取組みを通じて、「サステナブル・グロース」への変革を図りました。
■基本方針と4つの施策 ② 2025中計の進捗(2022~2025年度)(イ)経営環境2025中計期間における当社グループを取り巻く事業環境は、米国では、インフレ抑制を目的とした金融引締めや相互関税政策の影響がみられたものの、雇用環境の底堅さを背景に個人消費は概ね堅調に推移し、景気は総じて底堅く推移しました。
中国では、不動産市場の低迷が長期化し、個人消費も力強さを欠いたことから、内需の回復は限定的にとどまり、景気停滞が継続しました。
国内においては、賃上げの広がりを背景とした所得環境の改善や、企業の設備投資の持ち直しにより、景気は緩やかな回復基調で推移しました。
(ロ)業績このような経営環境の中、2022年度から2025年度までの2025中計は、「サステナブル・ビジョン2030」の前半、「つくりかえる・仕込む4年」と位置づけ、4つの施策に取り組んできました。
安全・防災、品質の徹底、事業ポートフォリオの組替え、未来への仕込み、そして土台の再構築など、積極的な設備投資、事業構造改革、組織風土改革を含めた基盤づくりと成長に向けた仕込みを進めました。
しかしながら、急激な原燃料高騰など事業環境変化への対応遅れ、大型成長投資の立上げ遅れなどにより、営業利益、ROE、ROICなどの財務指標は当初計画に対し未達となりました。
2025中計の最初の2年間は、収益が大きく低下しましたが、後半は、価値に見合ったプライシングの徹底、要改善事業への対策、全社プロジェクトによる経費削減などにより、収益の回復、改善を図りました。
■財務指標 ■稼ぐ力の低下と回復 (ハ)4つの施策の進捗2025中計の4つの施策のうち、「安全・防災、品質の徹底」「未来への仕込み」「土台の再構築」は着実に前進しましたが、「事業ポートフォリオの組替え」に遅れが生じました。
i)施策1:安全・防災、品質の徹底安全・防災については、「ゼロ災」をめざして、「安全防災ロードマップ」に沿って、ハード面(安全基盤の整備)、ソフト面(安全文化の醸成)での取組みを進めてきました。
2021年度以降、重大インシデント・ゼロを達成しました。
具体的な取組みとして、ハード面においては、現場安全防災総点検を実施し、老朽化更新を含む安全・防災投資を進めました。
また、労働環境のリスク低減のため、労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001)の認証取得を進め、2026年3月末時点で、敦賀事業所、岩国事業所、宇都宮工場、犬山工場の4拠点が取得しています。
ソフト面においては、安全ワークショップの推進や、安全意識調査の実施と結果の活用を進めました。
品質については、「品質保証体制再構築ロードマップ」に沿って、PL/QAアセスメントの徹底、品質データのオンライン化、品質の中核人材育成(Qaceセミナー)(※)を含む製品安全・品質保証教育の充実化や品質不正に関する研修などのコンプライアンス教育の強化、品質保証マニュアルの多言語化(海外拠点への共有)などを進めました。
加えて、品質文化の醸成、その基盤となる組織風土改革、安全・安心を最優先するモノづくりを推進しました。
過年度に発生した品質不適切事案への対応として、エンジニアリングプラスチック製品においてISO9001認証を2024年5月に再取得し、医薬品製造受託においてアメリカ食品医薬品局(FDA)より受領していたWarning Letterが2023年7月に解除されました。
(※) Qace:Qa_assurance Qc_control Qe_ensuranceの頭文字をとったもの ii)施策2:事業ポートフォリオの組替え「収益性」と「成長性」の2軸により、各事業を「重点拡大事業」「安定収益事業」「要改善事業」「新規育成事業」に層別し、それぞれの位置づけに応じた事業運営を行いました。
「収益性」は営業利益を使用資本で除した使用資本利益率(ROCE)、「成長性」は年平均売上高成長率(CAGR)を指標としました。
「収益性」は資本コストをベースにハードルレート6.5%、「成長性」は業界の年平均売上高成長率を参考にハードルレート4.5%を目安として設定しました。
なお、当社グループ全体の資本効率性指標はROICとしましたが、各事業の層別においてはROCEを用いました。
■事業ポートフォリオ(位置づけの変化) a.重点拡大事業フィルム事業およびライフサイエンス事業は、当社グループに優位性があり、市場の拡大が見込めるものとして「重点拡大事業」に位置づけ、中長期の成長拡大をめざして積極的な投資を計画どおりに実施してきました。
一方で、技術難易度の高い新製品の製造設備を含め、大型投資が集中したことから、一部の新設備において立上げ遅れが生じ、収益に影響を与えました。
b.安定収益事業環境・機能材事業は、安定収益事業に位置づけられていますが、各商材のもつ成長機会および潜在力を再評価し、第三の柱とすべく、2023年4月に、三菱商事株式会社との合弁会社である東洋紡エムシー株式会社による事業運営を開始しました。
当社のモノづくりと三菱商事株式会社のグローバル経営力により、経営基盤の整備・強化、収益改善施策の実行を進めるなど、順調な立ち上がりを見せました。
c.要改善事業2025中計策定当初、要改善事業に位置づけられた衣料繊維事業、エアバッグ用基布事業、医薬品製造受託事業の3事業は、黒字化ロードマップに従い、収益性は着実に改善しました。
しかしながら、包装用フィルム事業と不織布マテリアル事業においては、原燃料価格高騰など事業環境の変化により収益性が低下しました。
このことにより、当該2事業の位置づけを2024年度に要改善事業に変更し、それぞれに収益性改善に向けた対策を実行しました。
■セグメント別 アクションプランの結果 iii)施策3:未来への仕込み4つのコア技術「高分子技術」「バイオ・メディカル技術」「環境技術」「分析・シミュレーション技術」を融合させ、リニューアブルポリマー100%を目標とする「新循環プラスチックソリューション」、水・空気などの環境浄化やCO2の回収・利用に貢献する「環境アクティブクリーンソリューション」、人々が健康に寿命を全うできる社会をめざす「Well-Beingソリューション」の3つの領域でイノベーションの創出を進めました。
また、気候変動対応として、カーボンニュートラルに向けて策定した「GHG排出量削減ロードマップ」に沿って、Scope1,2の2050年ネットゼロ達成に向けて取り組むと同時に、バリューチェーン全体のGHG排出量の削減を進めました。
加えて、燃料電池や風力発電に使われる材料、良質な水域・大気の維持に貢献する海水淡水化膜やVOC(揮発性有機化合物)回収装置など環境分野での拡販を図りました。
さらに、DXの実現に向けて、IT環境を整備し、ビジネス・イノベーションを加速・推進するための基盤づくりを進めました。
当社はこの取組みについて、経済産業省の認定基準を満たしていることが評価され、2024年2月に「DX認定事業者」の認定を取得しました。
また、TX(Toyobo-Transformation)活動として、デジタル活用にとどまらず、意識改革・組織風土改革までを含む「付加価値革命」を実践する取組みを進めました。
iv)施策4:土台の再構築当社グループが持続的に成長していくために必要な基盤の再構築として、「人的資本」「人権の尊重」「モノづくり現場力の強化」「事業基盤の整備」「ガバナンス・コンプライアンス」「組織風土改革」を進めました。
「人的資本」については、「人」こそが最も重要な経営資本と位置づける「人材マネジメント方針」のもと各種施策を実行しました。
具体的には、次世代経営人材やモノづくりを支える現場リーダーなどの人材育成、ダイバーシティの推進、健康経営の推進などの取組みを進めていくことで、従業員の幸せと当社グループの持続的成長、そして、従業員エンゲージメントの向上を図りました。
「人権の尊重」については、2020年10月に制定(2024年2月改定)した「東洋紡グループ人権方針」にのっとり、外国人技能実習生の就業状況を把握し、特に海外グループ会社において児童労働や強制労働がないことの確認を進めました。
また、役員・従業員向けに「ビジネスと人権研修」を実施し、人権デュー・デリジェンスの啓発を進めました。
「モノづくり現場力の強化」については、技術者教育体系の整備や階層別教育の強化を行い、デジタル技術の活用(スマートファクトリーなど)、全社の知恵を結集するための現場交流や3Sの取組みなどにより、生産革新活動の全社展開を進めました。
「事業基盤の整備」については、全社・事業所拠点構想の検討、老朽化したインフラのリニューアル投資やレガシーシステムの更新などに取り組みました。
「ガバナンス・コンプライアンス」については、グループガバナンスの強化として、リスクマネジメント体制の整備を行いました。
具体的には、リスクマネジメント部は、リスク内在部門(事業)、リスク主管部門(スタッフ)と連携しながら、リスクアセスメント(重大リスクの抽出、モニタリング)、リスク最小化のための資源配置を行い、グループ会社へも展開しました。
内部監査部は、監査の結果および財務報告に係る内部統制評価の状況を取締役会および監査等委員会へ報告し、内部監査機能の実効性を確保しています。
また、コンプライアンスについては、全従業員の理解促進とルールの周知徹底を行うため、「東洋紡グループ コンプライアンスマニュアル」を毎年発行・配布しています。
また、研修や勉強会の充実や具体事例の共有等を推進するとともに、内部通報窓口の利用促進を図りました。
「組織風土改革」については、人事・労務総括部による企業理念体系「TOYOBO PVVs」の浸透活動を軸に、組織の垣根を越えて、気づきを改善・改革につなげる働きかけや「カエ続ける」ことを文化として定着させるための取組みを行いました。
また、社長ほか経営幹部と従業員が対話する「まじめな雑談」など職場での対話機会を広げていくことで、心理的安全性の向上に努めました。
③ 2026年度以降の取組み(2030中期経営計画(2026~2030年度))当社グループは、「サステナブル・ビジョン2030」の後半に位置づける「2030中期経営計画」(以下、「2030中計」といいます。
)を策定しました。
2030中計では、財務体質の改善と利益成長を両立させ、事業ポートフォリオ改革と投資効果により2030年度までにROE8%超をめざします。
具体的には、「安全・防災、品質、コンプライアンスの徹底」を大前提とし、「事業ポートフォリオ改革」「未来への布石」「基盤づくり・強化」の3つの施策を進めます。
(イ)安全・防災、品質、コンプライアンスの徹底(大前提)安全・防災については、「安全防災ロードマップ」に沿って、安全文化の醸成と安全基盤の整備を活動の両輪とし、全ての階層への教育の充実や安全防災投資によるリスク低減に取り組み、「ゼロ災」をめざします。
品質については、「品質保証体制再構築ロードマップ」に沿って、PL/QAアセスメントの徹底、品質データのオンライン化などを推進することで、安全・安心な製品・サービスをお届けします。
コンプライアンスについては、引き続き、研修の充実や具体事例の共有、内部通報窓口の利用促進施策などを進め、問題の早期発見と是正に努めます。
(ロ)事業ポートフォリオ改革主な事業を、収益性(事業別ROA)と将来性(今後の市場成長率、市場シェアなど)の軸で評価し、「重点」「維持改善」「育成」「課題」に層別しました。
2030年度に向けて、「重点事業」には、収益拡大のため積極的に資源を投下し、「維持改善事業」は、投資を抑制しつつ、収益を最大化していきます。
「育成事業」は、競争力を強化し、収益力を高めていきます。
一方、「課題事業」は、収益性と資産効率の改善に取り組みます。
これら層別に基づく取組みを進めることで、2028年度には、主要事業の使用資本全体に占める重点事業の比率を2025年度時点の27%から50%超に引き上げる計画です。
■事業ポートフォリオ改革 (ハ)未来への布石当社グループの価値創造ストーリー(※1)に基づき、「先端材料」「ヘルスケア」「環境・エネルギー」の3つの領域を、価値提供領域と再設定しました。
当該3領域に開発資源をシフトすることにより、技術・製品開発と事業化を加速していきます。
また、当社グループの技術や製品を社会の課題解決(ソリューション)、社会実装につなげるために、技術開発と市場・顧客の開発の融合などマーケティング機能を強化します。
一方、当社グループは、気候変動リスクへの対応として策定した「カーボンニュートラルに向けたロードマップ」に沿って、2050年までにGHG(※2)排出量(Scope1,Scope2)ネットゼロ達成に向けて取り組みます。
併せて、当社グループの活動に関連するバリューチェーン全体のGHG排出量の削減を進めます。
※1 )価値創造ストーリー・『順理則裕』(なすべきことをなし、ゆたかにする)のもと・高分子、バイオのコア技術をベースに、柔軟性と変革のDNA、粘り強さ、真摯さの企業文化により、社会課題の解決に貢献し続ける・お客様との共創、およびパートナーとの協業を通じて、多様な素材を目的性能に最適化することで、顧客価値を創造し、人々の暮らしと地球環境を「ゆたか」にする。
そして、私たち(人・企業)も成長・発展し続ける ※2)GHG:Greenhouse Gas(温室効果ガス) ■未来への布石(価値提供領域) ■未来への布石(重点3領域) (ニ)基盤づくり・強化人的資本においては、価値創造ストーリー、中期計画と連動した人材開発、組織開発に取り組みます。
TX(Toyobo-Transformation、東洋紡が変わる)の推進においては、「ヤメル、まとめる、つなぐ」の基本方針を通じて、デジタル技術も活用し、業務改革、ものづくり改革など生産性改革と付加価値の創出を図ります。
安全・防災、品質については、これまでの取組み成果を踏まえ、新たなロードマップに沿って活動を推進します。
加えて、リスクマネジメント体制の整備など、経営基盤の整備・強化を図ります。
■基盤づくり(TXの推進) ■基盤づくり(安全・防災、品質) ④ 財務指標当社は、2025中期経営計画において、「売上高」「営業利益」「営業利益率」「EBITDA」「当期純利益」「自己資本利益率(ROE)」「投下資本利益率(ROIC)」「D/Eレシオ」「Net Debt/EBITDA倍率」を重要な財務指標として設定し、持続的な成長と企業価値の向上に取り組んできました。
持続的な成長を実現する観点からは、積極的な投資マインドを社内に醸成するため、営業利益に減価償却費を加えた「EBITDA」を活用するとともに、資本効率を重視した経営を推進する目的で「投下資本利益率(ROIC)」を重視し、成長性と効率性の両面から経営資源の適切な配分に努めてきました。
また、社債の発行体格付の維持・向上等を通じて資金調達の安定性を確保する観点から、有利子負債と自己資本の比率を示すD/Eレシオを重視し、財務規律の維持に取り組んできました。
2018年度から2021年度までの中期経営計画においては、D/Eレシオ1.0倍未満を目標として掲げ、当該目標を達成しました。
これを踏まえ、2025中期経営計画では、将来の成長に向けた先行投資を機動的に実行する観点から、D/Eレシオの目標を1.2倍未満とし、併せて、キャッシュ・フロー創出力と有利子負債とのバランスを適切に管理するため、Net Debt/EBITDA倍率を指標に加え、4倍台を目安として財務運営を行ってきました。
しかしながら、経営環境の大きな変化に加え、事業ポートフォリオの組替えの遅れによる営業キャッシュ・フローの減少や、フィルム事業、ライフサイエンス分野をはじめとする成長事業への大型投資を優先的に実行した結果、有利子負債が増加しました。
この結果、2025年3月末において、D/Eレシオは1.37倍、Net Debt/EBITDA倍率は6.1倍となり、財務指標は一時的に悪化する状況となりました。
このような状況を踏まえ、成長投資の継続と財務健全性の両立を図ることを目的として、2024年9月に、劣後特約付ローンおよび公募劣後特約付社債により、総額400億円の資金調達を実施しました。
これらの資金調達は、資本性を考慮した財務基盤の強化に寄与するとともに、信用力を維持しながら中長期的な成長に必要な投資余力を確保するための施策として位置づけています。
2025年度においては、要改善事業の正常化および構造改革の進展を通じて、事業の稼ぐ力を回復させるための取組みを進めてきました。
その結果、営業利益およびEBITDAは改善基調に転じ、ROE、ROICといった資本効率指標についても回復に向けた動きが見られるようになりました。
あわせて、D/EレシオおよびNet Debt/EBITDA倍率についても、改善に向けた道筋を示すことができたものと認識しています。
一方で、持続的な企業価値向上に向けては、収益力の回復を確実なものとしつつ、事業ポートフォリオ改革を一層推し進め、営業キャッシュ・フロー創出力を大幅に向上させることが重要であると認識しています。
こうした2025年度までの実績および課題認識を踏まえ、当社は2026年度以降を対象とする新たな中期経営計画(2030中計)を策定しました。
2030中計においては、収益力の回復と事業ポートフォリオ改革の進展を通じ、営業キャッシュ・フロー創出力の大幅な向上を図る方針としています。
こうしたキャッシュ・フローの改善を基盤として、成長分野をはじめ、安全・防災・環境に関する投資を継続的に実行するとともに、財務規律を維持しながら、D/EレシオおよびNet Debt/EBITDA倍率の改善、ならびに資本効率の段階的な向上をめざす方針としています。
当社は、2025年度経営方針として掲げた「未来をつくるために稼ぐ力を取り戻す」のもとで進めてきた取組みを確実に成果につなげるとともに、2026年度以降は、2030中計に基づく成長ステージへと移行することで、持続的な企業価値の向上を図っていきます。
中東情勢の緊迫化による影響については、2030中計には織り込んでいません。
■2030中期経営計画における財務指標 ■2030中期経営計画における財務戦略(キャッシュ・フロー・アロケーション) (設備投資) ⑤ 資本コストや株価を意識した経営当社グループでは、PBRが1.0倍を下回る状態にあることを重く受け止め、引き続き資本コストと株価を意識した経営を推進します。
2030中計では、「事業ポートフォリオ改革」「未来への布石」「基盤づくり・強化」の三つの施策を着実に実行し、財務体質の改善と利益成長を両立させます。
これによりROE8%超をめざすとともに、持続的な企業価値の向上を通じて、PBR1.0倍超の実現および株主価値の向上を図ります。
■企業価値向上へ向けて ~成長投資・仕込みの成果を実現する~ ⑥ 株主還元方針「第4提出会社の状況 3配当政策」に記載のとおりです。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
 文中の将来に関する事項は、当社グループが当連結会計年度末現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とはさまざまな要因により大きく異なる可能性があります。
(1)サステナビリティ方針当社グループは、創立者である渋沢栄一が座右の銘の一つとしていた『順理則裕』を企業理念としています。
2019年、改めて創業の精神に立ち戻り、時代の変化に対応しながら、社会への貢献を通じて、成長軌道を描き続ける会社となるべく、企業理念体系「TOYOBO PVVs」として再整理しました。
さらにこの企業理念体系を具体的にするべく、2022年5月に長期ビジョン「サステナブル・ビジョン2030」を策定・公表しました。
「サステナブル・ビジョン2030」は、今後の事業環境の変化を想定し、企業理念体系のビジョン「素材+サイエンスで人と地球に求められるソリューションを創造し続ける」を基軸として、当社グループの「2030年のありたい姿」と「サステナビリティ指標」およびその「アクションプラン」を示すものです。
当長期ビジョンでは「サステナブル・グロースの実現」、すなわち「社会のサステナビリティに貢献するサステナブルな(成長を実現する)会社」をめざします。
① ガバナンス当社グループは、社長執行役員を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、経営会議メンバー(事業本部長、コーポレート・スタッフ部門の管掌役員)が出席し、全社的なサステナビリティ活動を推進しています。
同委員会は、年6回開催し、当社グループのマテリアリティ(重要課題)を中心にサステナビリティを巡る課題を統合的に討議し、リスクおよび機会の観点から、方針・施策・指標を審議し、その進捗状況を管理しています。
2025年度は、気候変動や人的資本経営、大規模地震を想定した事業継続計画などの課題につき議論を行いました。
また、これらについては、社会動向の変化に伴うリスクと機会の検証状況も含め、経営会議を通じて取締役会に適宜報告しています。
取締役会は、その報告を受け、上位方針や目標などの重要事項を承認し、活動の進捗を監督しています。
② 戦略「サステナブル・ビジョン2030」では、サステナビリティ経営に向けたアプローチを「“Innovation”と3つの“P”、すなわち“People” “Planet” “Prosperity”」と整理しました。
この“Innovation”は、1. 「人」と「地球」を最終的な「お客さま」と捉えたマーケティング思考、2.「素材+サイエンス」に基づき、独自の工夫やアイディアによるサイエンスベースド・イノベーション、3.多様なパートナーとのオープンイノベ―ション等を通じた価値共創、を意味します。
また、“People”は、「人」を中心とした社会課題の解決策を、“Planet”は「地球」全体を意識した社会課題の解決策を、そして当社グループが考える“Prosperity”とは、企業理念にのっとり、課題解決を通じて「ゆたか」な社会を実現し、同時に当社グループの企業価値も向上させることを意味します。
その実現に向けて、当社グループが事業等を通じて解決に貢献する5つの社会課題――「People」に関する「従業員のウェルビーイング&サプライチェーンの人権」「健康な生活&ヘルスケア」「スマートコミュニティ&快適な空間」、「Planet」に関する「脱炭素社会&循環型社会」「良質な水域・大気・土壌&生物多様性」――を設定し、これらの解決にチャレンジします。
③ リスク管理当社グループでは、サステナビリティ委員会において、社会動向の変化を踏まえ、マテリアリティ各項目のリスクと機会について変動の有無を検証し、活動に反映しています。
当社グループは、社長執行役員を委員長とするリスクマネジメント委員会を設置し、経営会議メンバー(事業本部長、コーポレート・スタッフ部門の管掌役員)が出席し、全社的なリスクマネジメント活動を推進しています。
本委員会は、2025年度は2回開催しました。
本委員会では、グループ全体のリスク管理方針を策定するとともに、リスクマネジメント活動(特定・分析・評価・対応)を統括し、実効的かつ持続的な組織・仕組みの構築と運用をめざすことにより、リスク管理体制の強化に努めています。
当社グループに重大な影響を与えるリスクを中心に、当該リスクの主たる担当部門を選定し、その回避・低減策を策定しています。
各部門が中心となって対応し、本委員会でその活動状況を確認しています。
また、2025年度において、当社グループ全拠点を対象としたリスクに関するアセスメントを実施、各種リスクに対して想定されるシナリオをベースに影響度(※)と発生可能性(※)の2軸で評価した結果に基づき、対処すべき重大リスクを網羅的に抽出しています。
なお当該リスクについては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
(※)影響度と発生可能性の詳細影響度:「影響範囲」、「業務停止期間」、「人的被害」、「レピュテーション」、「財務」に関して「大規模の被害に相当」、「中規模の被害に相当」、「小規模の被害に相当」の3段階で評価発生可能性:「頻繁に発生」、「度々発生」、「稀に発生」の3段階で評価 ④ 指標と目標2025中期経営計画の最終年度である当年度は、「サステナブル・ビジョン2030」達成に向けてマテリアリティごとのありたい姿(目標)を明確化しました。
さらに、マテリアリティの取組みの進捗管理を確実なものとするため、マテリアリティごとに担当役員を決定し、指標を設定しています。
これらの進捗はサステナビリティ委員会で管理し、指標・目標は年1回見直ししています。
(2)気候変動への対応(TCFD提言への取組み)当社グループでは、気候変動が当社グループやステークホルダーにもたらす影響の大きさを認識するとともに、「脱炭素社会&循環型社会」の実現を重要なサステナビリティ目標としています。
2020年1月に、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に賛同し、同提言にのっとった取組みと開示を進めています。
2022年5月には、脱炭素社会に向けた移行計画(「カーボンニュートラルへのロードマップ」)を含む「サステナブル・ビジョン2030」を公表しました。
パリ協定が求める水準と整合させ、事業活動における温室効果ガス(GHG)排出量(以下、Scope1,2)を2030年度までに2013年度比で46%(2020年度比で27%)以上削減することを目標とし、科学的根拠に基づいた目標として、SBTイニシアチブによる認定を取得しています。
さらに、2050年度までにネットゼロにすることをめざしています。
また、東洋紡グループのバリューチェーン全体のGHG排出量を上回る削減貢献量創出の実現を、2050年度の目標としています。
■カーボンニュートラルへのロードマップ ① ガバナンス気候変動関連課題の最高責任者である社長執行役員を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、気候変動関連課題の解決に向けた上位方針や目標設定について審議しています。
取締役会はその報告を定期的に受け、上位方針や目標などの重要事項を承認し、活動の進捗を監督しています。
当年度は、サステナビリティ委員会を6回開催し、その結果を受け、取締役会において定期報告のほか臨時報告を行いました。
主に、当社の移行計画および経営計画に対する日本の「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(通称、GX推進法)(※)」の改正の影響を確認し、特に燃料転換等の設備投資を伴うGHG削減施策の実施時期や内容の検討を進めました。
(※)排出量取引制度(GX-ETS)や化石燃料賦課金、GX分野への財政支援の整備等に関する法律 ② 戦略(イ)概要当社グループは、「サステナブル・ビジョン2030」の中で「脱炭素社会&循環型社会」の実現を重要なサステナビリティ目標の一つとしています。
また、TCFD提言にのっとり、パリ協定に基づく気候変動シナリオを前提とした将来リスクと事業機会を分析・整理しました。
それらリスクと機会の影響と財務インパクトを特定した上で、対応策および指標・目標を設定し、経営戦略の強靭性(レジリエンス)向上を図ります。
(ロ)シナリオ分析気候変動対策の進展によってさまざまなシナリオが考えられる中、以下「シナリオ分析の概要」に記載したシナリオを典型的なものとして参照しました。
今世紀末までの世界の平均気温の上昇が1.5℃に抑えられるシナリオと、4℃まで上昇するシナリオのそれぞれについて、2050年までの事業への影響と、当社グループの新たな機会を検討しています。
■シナリオ分析の概要設定シナリオ1.5℃シナリオ4℃シナリオ社会像今世紀末までの平均気温の上昇を1.5℃に抑える努力を追求し、持続可能な社会の発展をかなえるため、大胆な政策や技術革新が進められる。
脱炭素社会への移行に伴う社会変化が、事業に影響を及ぼす可能性が高い社会になる。
〈事例〉●炭素税の導入・炭素価格の上昇●中国や新興国を中心とした自動車の電動化シフト●再生可能エネルギーと、これに付随する蓄電池需要の拡大現行政策や各国の約束草案の実効性が限定的にとどまり今世紀末までの平均気温が大幅に上昇する。
極端な気象の頻発・激甚化など、物理的影響が事業に影響を及ぼす可能性が高い社会になる。
〈事例〉●大雨による洪水被害の増大●海面上昇による高潮影響の深刻化参照シナリオ●「SSP1-1.9」(IPCC AR6)●「RCP2.6」(IPCC AR5)●「NZE」(IEA WEO2025)●「Global Ambition scenario」(OECD Global Plastics Outlook)●「SSP5-8.5」(IPCC AR6)●「RCP8.5」(IPCC AR5)リスクと機会の傾向移行面(規制強化などの社会変化)でのリスクおよび機会が顕在化しやすい物理面(気象の変化など)でのリスクおよび機会が顕在化しやすい (ハ)シナリオ下のリスクと機会の洗い出し1.5℃シナリオと4℃シナリオを踏まえ、気候変動に特化した当社グループのリスク・機会の抽出を行いました。
抽出されたリスク・機会の項目を集約し、社会の変化という観点でまとめ直した上で、それぞれの対策案を検討しています(下表:「シナリオ別のリスク/機会とその対策」)。
「サステナブル・ビジョン2030」を踏まえ、影響度と発生可能性の2軸による評価の結果、特に重要であると認識したリスクと機会は後述のとおりです。
また、分析の対象とした期間は、「短期」を3年程度、「中期」を2030年まで、「長期」を2050年までとしています。
当社グループでは、原材料調達を含むサプライチェーン全体でのGHG排出量の削減を、リスク低減と機会創出の両面で捉えています。
具体的には、Scope1,2の計画的な削減により、将来のカーボンプライシング制度による負担を軽減するとともに、お客さまからの脱炭素化要求に確実に応えられるように備えます。
また、原材料をリサイクル材やバイオマス由来素材へシフトすることにより、石油由来資源への依存度を下げ、将来の事業リスクを低減するとともに、事業機会の獲得・拡大につなげていきます。
さらに、水資源の希少化による様々な高度水処理の需要の高まりに対し、低エネルギーで淡水の造水が可能な海水淡水化用膜や、水資源のリサイクルを促進する高効率濃縮用膜の開発・販売により、事業拡大につなげていきます。
加えて、従来技術からの置き換えによるGHGの削減貢献製品の事業拡大を見込んでいます。
当社グループの代表的製品として、活性炭素繊維“Kフィルター”を用いたVOC回収装置があります。
蓄電池関連の生産工場等で発生する揮発性有機化合物(VOC)(※)の除去を省エネルギーで行い、さらに有機溶剤の回収・再利用を可能とすることでGHGの削減と環境負荷低減の両面に寄与します。
(※)Volatile Organic Compounds ■シナリオ別のリスク/機会とその対策社会の変化およびその影響リスク/機会項目当社グループの対策区分期間事象脱炭素社会への移行に伴う影響(広範囲に及ぶ政策・法規制・技術・市場の変化等)移行・リスク短期カーボンプライシングの導入・GHG排出量削減計画の推進(省エネルギー、生産効率向上、燃料転換、再生可能エネルギー導入他)・インターナルカーボンプライシング制度の活用中期~長期原燃料価格の上昇(炭素価格の転嫁等)・非石油由来資源へのシフト・サプライヤーへの働き掛け・連携(低炭素原料開発等)・原材料調達手段の多様化(複数購買・現地調達を拡大)省エネルギー化推進・高効率設備導入等に伴うコスト増加・生産プロセスの革新・超高効率化の追求・サステナブルファイナンス、トランジションファイナンス等の活用・バリューチェーン全体における生産の高効率化(関係会社との統合・連携強化、M&A等)製品製造時の低炭素/脱炭素化要求への対応に伴うコスト増加・再生可能エネルギーの導入・調達拡大・生産プロセスの高効率化、省エネルギー化推進・製品価格への転嫁石油由来資源の削減や代替化する要請の高まり・原材料のリサイクル材やバイオマス由来素材へのシフト加速・石油由来資源に依存する汎用素材事業の見直し移行・機会中期低炭素/脱炭素型素材や製品の需要増加・原材料のリサイクル材やバイオマス由来素材へのシフト加速・微生物(酵母)を活用したバイオ事業の生産プロセス革新(バイオものづくり)・原材料(リサイクル材やバイオマス由来素材)の調達課題(材料の逼迫)への対応・低炭素/脱炭素型素材での製品開発・商品企画の推進と販売促進・革新的な低炭素/脱炭素型素材の開発加速・低炭素/脱炭素型製品の生産/品質管理体制の強化GHG排出削減貢献につながる製品の需要拡大・削減貢献視点でのお客さまを含めたサプライチェーンでの連携・従来技術からの置き換えによる削減貢献に寄与する製品開発・商品企画(※)の加速と販売促進(※)省エネルギー型の海水淡水化用膜、有機溶剤の燃焼処理を回避し再利用を可能にするVOC回収装置、廃液処理由来のGHG排出の低減に寄与する水現像フレキソ版とその廃液処理システム、燃料電池用素材、GHG多排出工程である塗装を代替する塗装代替フィルム等再生可能エネルギー・蓄電池関連市場の拡大・再生可能エネルギー/蓄電池関連事業(※)の製品開発・商品企画の強化と販売促進・東洋紡と三菱商事による合弁会社「東洋紡エムシー株式会社」における、メガトレンドの先取りや海外展開、ソリューション提供力の強化(※)ペロブスカイト太陽電池用部材、浸透圧発電用膜、浮体式洋上風力用スーパー繊維・フィルム、リチウムイオン電池工場用VOC回収装置、有価物(リチウム等)濃縮用膜・装置、水素発生装置関連素材、水素キャリア関連素材、有機薄膜太陽電池用ドナー材料等 社会の変化およびその影響リスク/機会項目当社グループの対策区分期間事象気候変動の進行に伴う影響(資産に対する直接的な損傷や、サプライチェーンの寸断による間接的な影響、技術・市場の変化等)物理的・リスク現在~中期猛暑による生産性の低下・熱中症予防に関する基本方針の明確化・作業環境、作業の適切な管理(日よけ・冷房・通風設備の増設、高温多湿作業場での連続作業時間短縮等)・工場内作業の自動化拡大・IoT機器等での現場作業者の熱中症管理自然災害による原材料の供給停止・在庫水準見直し、複数購買の拡大・物流ルートの多様化・気候変動に左右されにくい代替原料の検討原料調達の不安定化水害(洪水・高潮等)による設備損壊、操業停止・水害対策に関する基本方針の明確化・生産設備/動力設備等の高耐久化や高台移設/かさ上げ・生産拠点の分散・移転・BCP訓練実施物理的・機会中期土木工事の需要増加・減災/復旧工事用ジオテキスタイル(※)の拡充(※)盛土法面強化シート、雨水流出制御層保護シート、軟弱路床補強シート等水不足や干ばつによる海水淡水化の需要増加 淡水希少化による環境規制強化、産業排水の無排水(ZLD)化(※)の需要増加 (※)Zero LiquidDischarge・海水淡水化用膜(RO/FO膜等)(※)の生産能力拡大と販売促進・RO/FO膜等の省エネルギー/高耐久性化開発・高効率濃縮用膜(BC膜)(※)のシステム開発・RO/FO/BC膜等の生産/品質管理体制の強化・三菱商事の海外ネットワークを生かした「東洋紡エムシー株式会社」による販売力の強化(※)RO:Reverse Osmosis, FO:Forward Osmosis, BC:Brine Concentration長期気温上昇に伴う感染症対策(予防・治療)の需要増加・食品パッケージ関連製品の機能性強化と販売促進・感染症関連製品、技術の研究開発促進 (ニ)特に重要であると認識したリスクと機会<重要リスク1:水害(洪水・高潮等)による建物・設備への被害リスク>当社グループの主力工場である、敦賀・岩国・犬山工場はいずれも河川や沿岸付近にあり、かつ低地にあることから水害リスクを有しています。
気候変動が進行する場合、海面上昇や降雨パターンの変化により、水害リスクはさらに高まると想定しています。
2030年代における水害による資産減少額(建物および装置等の被害額)を簿価より試算した結果、当該3工場の合計金額は最大で約680億円となりました。
なお、当該3工場の水害による資産減少額は、当該3工場の建物や装置等の簿価に国土交通省が公表している水害による被害率(※)を乗じて、概算しています。
(※)国土交通省『治水経済調査マニュアル(案)』(令和7年7月)(リスクを低減するための施策)これまでに、「水害対策ガイドライン」を制定し、当社グループ生産拠点における水害対策に関する基本方針を明確化しました。
新規計画の生産設備や動力設備等への水害対策(高台設置/かさ上げ等)をはじめ、既存設備への防水扉や囲い塀の追加設置など優先順位をつけ順次実施しています。
(シナリオ分析に使用した主なパラメータ)・東アジアにおける海面上昇幅 (「RCP8.5」,IPCC AR5) <重要リスク2:カーボンプライシングの導入>2030年度のScope1,2は、2020年度(実績90万トン-CO2)を基準とした成り行き(BAU)(※)シナリオにおいて、売上拡大に伴い約130万トン-CO2に増加します。
BAUシナリオにおいて2030年度の炭素価格単価を1.5万円/トン-CO2と想定した場合の年間コストは約200億円となります。
(※)Business As Usualの略。
ここでは特段のGHG排出削減対策を行わなかった場合を指します。
(リスクを低減するための施策とその費用)当社グループは、Scope1,2の増加を気候関連の重要リスクと捉え、2030年度までの脱炭素社会に向けた移行計画(「カーボンニュートラルへのロードマップ」)を含む「サステナブル・ビジョン2030」を2022年度に公表しました。
このロードマップでは、エネルギー削減・省エネルギー化(生産効率向上含む)、燃料転換、再生可能エネルギー導入を含むエネルギーの最適化等により2030年度のScope1,2を65.5万トン-CO2以下に低減することを目標としています。
この場合のカーボンプライシングによる年間コストは、約100億円となり、BAUシナリオと比較し、約100億円のコスト削減効果があります。
このカーボンニュートラルへのロードマップに沿った環境関連の投資を進めています。
(シナリオ分析に使用した主なパラメータ)・炭素価格単価(Net Zero Emissions by 2050 Scenario, IEA WEO 2025) <重要リスク3:石油由来資源の削減や代替化する要請の高まり>および<重要機会1:低炭素/脱炭素型素材や製品の需要増加>当社グループのコア事業であるフィルム事業はグループ全体の売上高の4割程度を占めます。
また、現状のフィルム事業の売上高のうち、大部分が石油由来資源に依存したものです。
今後の脱炭素に向けた社会変化(移行)の中で、お客さまを含む社会から石油由来資源の使用量削減や代替化の要請が高まることが予想され、気候関連の重要リスクとして認識しています。
また、同時に低炭素/脱炭素型素材や製品の需要は増加し、事業機会が存在すると認識しています。
(リスクを低減する/機会を実現するための施策とその費用)当社グループは、「サステナブル・ビジョン2030」において、石油由来資源の使用量低減につながる技術や取組み(※1)をグリーン化と定義し、2030年度にフィルム製品の60%でグリーン化を実現することを目標に設定しました。
当年度においてその比率は18%となりました。
当年度においては、当社が新たに開発した高剛性の二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムである“パイレンEXTOP”が、大手製パンメーカーの包装材料として採用されました。
本製品は、高い剛性を付与することでフィルムの薄肉化を可能とし、従来の包装仕様や加工工程を可能な限り変更することなく、包装材料に使用されるプラスチック量を削減します。
この結果、実際のプラスチック使用量を直接的に削減し、お客さまの石油由来資源使用量の低減に貢献しました。
これに加え、マスバランス方式(※2)によるバイオマス原料を含んだ環境配慮型OPPフィルムが、大手コンビニチェーン「ファミリーマート」の定番商品「直巻おむすび」シリーズの包装材に採用されました。
本フィルムは、マスバランス方式によるバイオマス由来のクレジットが割り当てられており、石油由来資源の削減に貢献しています。
石油由来資源の使用量を減らすフィルム製品は、低炭素/脱炭素型製品でもあり、フィルム製品のグリーン化を推進することで、リスクの低減と共に、事業機会の獲得・拡大を図ります。
フィルム事業の2030年度の目標売上高である約2,200億円のうち、約1,300億円が、当機会の獲得・拡大によるものです。
このフィルム製品のグリーン化を実現するための当年度の費用は、グリーン化フィルムに関する研究開発投資額であり、フィルムセグメントの研究開発費である43億円に含まれます。
(※1)バイオマス原料を用いたフィルムの開発、薄型軽量素材のフィルム開発(高強度化)、使用後のフィルムのリサイクルを容易にするための環境配慮設計(モノマテリアル化)、リサイクル原料を使用したフィルム開発およびリサイクル化自体の技術開発(※2)原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料(例:バイオマス由来原料)がそうでない原料(例:石油由来原料)と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性を割り当てる手法 (出典:環境省 「バイオプラスチック導入ロードマップ」) <重要機会2:水資源の希少化による様々な高度水処理の需要の高まり>気候変動の進行により、全世界で水不足や干ばつの発生リスクが高まると認識しています。
今後、多くの地域で工業用水だけでなく生活用水の確保にも課題が生じ、淡水や淡水のリサイクル需要がますます高まると予測しています。
当社グループは、1970年代に紡糸技術を活用して開発されたRO膜により海水淡水化事業に進出しました。
RO膜はその素材特性により、塩素殺菌に優れた耐久性があります。
特に閉鎖性海域などの微生物が増殖しやすい海水での海水淡水化に強みがあり、中東湾岸諸国での安定的な淡水の供給に貢献しています。
また、この技術を応用して、高効率に溶液を濃縮するBC膜を開発・販売しています。
これまでに、中国バッテリーリサイクル大手のリサイクル工場において、使用済みリチウムイオンバッテリーからリチウムを回収する工程やリチウムイオンバッテリーの部材工場の廃液からリチウムを回収する工程などに採用されました。
この他、塩湖かん水からのリチウム濃縮用途、工場排水の排水処理・リサイクルや無排水(ZLD)化などで売上拡大を見込んでいます。
(機会を実現するための施策とその費用)当社グループは、「サステナブル・ビジョン2030」において、2030年度に、膜による海水淡水化で1,000万人分の水道水相当量を造水する目標を設定し、2025年度時点で、その造水量は520万人分となりました。
当年度においては、RO膜およびBC膜の製造設備を増設し、生産能力をそれぞれ現行の3倍および2倍に引き上げる設備投資を決定しました。
また、自動化設備の導入により生産の省力化・効率化を図り、2026年夏頃の稼働開始を予定しています。
これらの目標の実現、事業機会獲得のための当年度の費用は、水処理膜に関する研究開発投資額であり、環境・機能材セグメントの研究開発費である40億円に含まれます。
<重要機会3:温室効果ガス排出削減貢献につながる製品の需要拡大>当社グループでは、従来技術からの置き換えによるGHGの削減貢献に寄与する製品・設備・ソリューションを数多く有しています。
蓄電池、製薬、印刷等の工場で発生する揮発性有機化合物(VOC)を省エネルギーで除去し、有機溶剤の回収・再利用を可能とする装置(VOC回収装置)もその一つです。
当社グループでは、1970年代からVOCの吸着材である活性炭素繊維“Kフィルター”と、それを用いたVOC回収装置を開発・販売しています。
最新型のVOC回収装置では、加熱した窒素等を用いてVOCを脱着する方式を採用し、さらに窒素の循環使用を可能にしています。
この装置は、非常にコンパクトで運転エネルギーが少なく、不純物の少ない高品質の有機溶剤の回収が可能です。
日本においては、2026年度から排出量取引制度(GX-ETS)が開始されます。
VOCの燃焼方式から窒素脱着式への置き換え需要が高まっており、従来技術である燃焼方式と比較し、GHG削減効果が高いことが評価されています。
また、次世代電池である全固体電池生産工場での用途展開も進めていきます。
さらに、GHGの削減貢献に寄与するソリューションを積極的に展開していきます。
その他、“Kフィルター”を搭載した「VOC水処理装置」では、欧米を中心に規制強化が進む有機フッ素化合物(PFAS)について、除去の有効性が確認されており、国内外の製造現場における展開が期待されています。
一方、半導体産業では、2000年代からVOC濃縮装置“ハニローター”を用いた装置システムの導入実績があり、昨今の半導体工場の日本国内回帰においても、その性能や実績が評価され採用が進んでいます。
(機会を実現するための施策とその費用)東洋紡と三菱商事による合弁会社「東洋紡エムシー株式会社」では、海外展開の強化とともに、装置化と最終顧客へのアプローチを組み合わせたソリューションビジネスへの転換を図ります。
顧客ニーズの丁寧な聞き取り、新規開発力の強化を通じて、事業拡大を進めてまいります。
当社グループは、「サステナブル・ビジョン2030」において、蓄電池工場向けのVOC回収装置による2030年度の処理風量目標を70億Nm3/年としました。
2025年度時点では、EV化減速の影響を受けてその処理風量は、62億Nm3/年にとどまっていますが、今後も、社会課題の解決を通じた事業機会の獲得・拡大を図ります。
この目標を実現するための当年度の費用は、VOC回収装置に関する研究開発投資額であり、環境・機能材セグメントの研究開発費である40億円に含まれます。
③ リスク管理当社グループは、グループ全体の気候変動課題を含むリスクを一元的に管理する「リスクマネジメント委員会」を設置しています。
本委員会では、リスクマネジメント活動(特定・分析・評価・対応)を統括するほか、グループ全体のリスク管理に関する方針を策定し、PDCAサイクルを回すことにより、実効的かつ持続的な組織・仕組みの構築と運用、およびリスク管理体制の強化に努めています。
「(1)サステナビリティ戦略 ③リスク管理」に記載した、全社的なリスクに関するアセスメントの結果を踏まえ、気候変動により激甚化する水害(洪水・高潮等)リスクを含む自然災害リスク等を、当社グループの重大なリスクとして管理しています。
④ 指標と目標当社グループは、気候変動に対する目標を設定し、それぞれの施策を進めています。
Scope1,2とScope3に対する目標はパリ協定が求める水準としており、2022年12月にSBTイニシアチブにより科学的根拠に基づいた目標(Science-based targets)として認定されました。
2025年度のScope1,2は、77万トン-CO2となりました(前年度実績78万トン-CO2)。
生産効率の向上や、エネルギーミックスの最適化、省エネルギー化等により、Scope1,2は、前年度比約1.6%低減しました。
一方、Scope3は当社グループのVOC処理装置の販売に起因し、カテゴリ11(販売した製品の使用に伴う排出)が増加傾向にあります。
同装置への新技術や省エネ技術の導入を進めており、ユーティリティ使用量の抑制・再利用、省エネルギー化等、GHG排出量の削減を進めています。
なお、当社グループのVOC処理装置は、お客さま(蓄電池、製薬、印刷等)の工場で発生するVOCを省エネルギーで処理するとともに、一部では有機溶剤の回収・再利用も可能です。
GHG排出量の削減だけでなく、環境負荷低減にも貢献しています。
カテゴリ指標目標主な施策2024年度実績2025年度実績GHGGHG排出量Scope1,22030年度:27%削減(SBT)(基準年度:2020年度)※2013年度比:46%削減に相当・エネルギー削減・省エネルギー化、生産効率向上、燃料転換、再生可能エネルギー導入等2020年度比13%削減(78万トン-CO₂)2020年度比14%削減(77万トン-CO₂)2050年度:ネットゼロ・カーボンフリー燃料導入、再生可能エネルギー調達、生産プロセス革新等(注1)(注1)Scope3(カテゴリ1と11)2030年度:12.5%削減(SBT)(基準年度:2020年度)・カテゴリ1(※):原材料のリサイクル材やバイオマス由来素材へのシフト加速(※)購入した原材料・サービスに関連する活動(製造など)に伴う排出・カテゴリ11(※):VOC回収装置の省エネルギー化等(※)販売した製品の使用に伴う排出2020年度比109%増加(484万トン-CO₂) (注2)2020年度比44%増加(334万トン-CO₂) (注2)気候関連の機会フィルム製品のグリーン化比率(移行リスクの低減も兼ねる指標として設定)2030年度:60%以上・マテリアル/ケミカルリサイクルの推進、バイオマス原料の開発と採用増、フィルムの減容化等14%18%膜による海水淡水化2030年度:1,000万人分の水道水相当量・海水淡水化用膜(RO/FO膜等)の生産能力拡大/販売促進・RO/FO膜等の省エネルギー化/高耐久性化開発・RO/FO膜等の生産/品質管理体制の強化520万人分520万人分VOC回収装置の処理風量(※) (※)これまでに販売し稼働している装置による処理風量2030年度:70億Nm3/年・お客さまのGHG削減貢献視点での営業活動の強化(燃焼式からの置き換え)・合弁会社「東洋紡エムシー株式会社」による営業体制の強化・装置の更なる小型化、省エネルギー化など、新技術の採用・印刷、フイルム・シール等の加工業界など、蓄電池分野以外への販売促進54億Nm3/年62億Nm3/年 カテゴリ主な施策、2022-25年度実績環境関連投資・施策:自家発電設備の低炭素化、再生可能エネルギー設備の導入等・2022-25年度実績:岩国事業所の自家火力発電所の燃料転換(脱石炭)、ガスコージェネレーションシステムの増設による犬山工場全体のエネルギー効率向上、太陽光発電設備の導入(犬山工場・宇都宮工場・総合研究所・タイの連結子会社 TOYOBO SAHA SAFETY WEAVE CO., LTD.本社工場)、各工場の動力・ユーティリティ設備の省エネ化 他インターナルカーボンプライシング・2022年度に制度導入し運用中  社内炭素価格設定 10,000円/トン-CO2・CO2排出量の増減を伴う設備投資、開発設備への投資判断に活用報酬役員報酬(インセンティブ)に反映させる非財務指標の評価項目に、GHG排出量の削減を気候変動対応関係指標として追加(2024年度実績に基づき支給される2025年7月度以降の報酬から適用)。
(注)1.2050年度までにネットゼロにすることをめざしています。
なお、2024年度と2025年度の再生可能エネルギーによる発電量はそれぞれ約1.5GWh、約2.4GWhです。
2.それぞれ直前年度(2023年度および2024年度)の実績です。
2025年度の実績については、2026年8月頃に当社ウェブサイトの統合報告書にて公表予定です。
(https://www.toyobo.co.jp/sustainability/report/) (3)人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針当社グループは、企業理念体系「TOYOBO PVVs」を基軸とした経営方針・事業戦略を実現するためには、「人」こそが最も重要で大切な経営資本であり、「人」(従業員)が誇りとやりがいを持ち活躍できる“人材マネジメント”の仕組みと運用を通じて、従業員の幸せと当社グループの持続的成長を実現し、企業価値向上をめざしています。
人材マネジメントに関する実行責任者は、人事部門を統括する役員(常務執行役員)が選任されています。
当社では、人事部門が主体となって、各事業所やグループ会社の人事部門責任者と定期的に情報交換・議論の場を設け、人材マネジメント関連の施策立案・実行につなげています。
① 人材マネジメント方針企業理念体系「TOYOBO PVVs」を体現し、経営方針や事業戦略の変化に応じて能力や専門性を更新し続ける”人材活躍サイクル“を実現すると同時に、従業員が安心して働くことができる環境を構築します。
2026年4月以降は、新たに策定された「2030年中期経営計画」と「価値創造ストーリー」の実現に向け、人材戦略を計画、実行していきます。
② 人材の育成に関する課題と戦略(イ)企業理念体系の体現をめざす人材の育成方針企業理念体系「TOYOBO PVVs」を体現できる人材として、「Values:大切にすること」で示す「変化を恐れず、変化を楽しみ、変化をつくる」ことができ、そして「TOYOBO Spirit~9つの約束(※)」を実践できる人材の育成と組織開発に取り組んでいます。
(※)9つの約束:東洋紡グループが大切にすることを、「挑戦」「信頼」「協働」を3つの柱として定めた日常の考え方や行動指針挑戦(①先取 ②創造 ③遂行)信頼(④安全へのこだわり ⑤お客さま満足 ⑥現場・現物・現実)協働(⑦双方向の意思疎通 ⑧多様性の確保・活用 ⑨やってみる機会の提供)<課題>企業理念体系は、2019年に策定されて以降、当社グループ内に理解が浸透してきています。
行動として実践できる人材育成と組織開発を継続していくことに加えて、「2030年中期経営計画」で新たに策定した「価値創造ストーリー」を実現するための人材育成を検討、実行していく必要があります。
なお当該人材戦略については、「第4提出会社の状況 5従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等」に記載のとおりです。
<戦略>組織に根付いてきたDNAである「TOYOBO PVVs」を体現する人材・組織を創出し続けるために、新卒新入社員研修、キャリア入社者研修、グループ会社管理者研修、管理職昇格者研修など各種研修の機会に「TOYOBO PVVs」に関する講義と対話を通じ、引き続き浸透を図っていきます。
また、人事考課における行動評価に「TOYOBO Spirit~9つの約束」を含めることで、従業員の行動の変容と定着を促進しています。
さらに、「変化を楽しみ、変革をやり遂げる人づくりと場をつくる」ために、部門を越えた協働と異動の推進、および社外との共創機会の提供などの積極支援策を検討、推進していきます。
〇指標:従業員一人当たりの教育投資額(教育時間) (ロ)事業環境変化に応じた能力と専門性を高める人材の育成方針経営方針や事業戦略の変化に応じて能力や専門性を高める施策を充実させるとともに、当社グループが地球全体で事業活動を進めていく人材を育成していきます。
<課題>当社グループでは、各部門・各事業所・工場独自の教育体系を持ち、技術伝承・知識習得を図っていましたが、一部は重複や不足する内容もあり、教育体系の改善を進めています。
<戦略>■全社共通教育当社グループにとって必要な共通知識を階層別・職種別・目的別に定め、全社の教育体系のもと、運営しています。
■技術者教育技術者育成を担う技術総括部が中心となり、各事業所で実施されている研修体系を検証し、各部門に共通する技術を学ぶ技術者教育体系を整備し、モノづくり人材育成を進めています。
■専門技術・知識部門で異なる専門技術・知識は、各部門で教育しています。
さらには、必要な資格の取得を昇格要件と連携することで、それぞれの部門・等級に求められる能力や専門性を確保し、高めています。
■グローバル人材育成当社では、海外マーケット開拓などができる海外要員を確保し、教育・育成を計画的に実施することを目的として、国内従業員を対象に、海外グループ会社で行う「短期海外業務研修」を2011年から実施してきました。
参加者は累計100名に到達し、若手、中堅の従業員にとってグローバルビジネス参画への強い動機付けとなり、キャリアアップの大きな機会ともなっていましたが、業務としての海外派遣機会が増えてきたこともあり、2025年度以降は事業毎の海外派遣の中で実現しています。
また、海外グループ会社の現地幹部候補を対象として、日本で教育を受ける「ナショナルスタッフ研修」を実施しており、これまで累計100名を超えるスタッフが来日し、受講しています。
〇指標:海外基幹人材の日本での研修受講者数、従業員一人当たりの教育投資額(教育時間) (ハ)組織に関する課題と戦略<めざす組織・整備方針>変化に適応し、最適な配置によって人材を活かす組織(しなやかで強い組織)をめざしていきます。
そのためにも組織を牽引する次世代経営人材として、自ら率先して「変化をつくる」人材を育成していきます。
<課題>経営戦略と連動した人材マネジメントを実現するために、経営戦略実現に必要な人材要件を明示するとともに、継続的にリーダーを育成していくことが重要となっています。
<戦略>■人材要件明示事業運営に必要な人材の可視化を図るため、必要人材の人数と要件を明確にし、要員管理の高度化を進めていきます。
■次世代経営人材選抜した人材に対して、経営幹部育成のための社内外の研修を実施しています。
当社グループでは、次世代経営人材の育成施策を討議する「全社人材会議」を運用しています。
マネジメントポストの後継者を討議する「全社人材会議」にて、人材の発掘と育成計画を経営メンバーにて検討し、部門・事業横断的な人材配置も行いながら、計画的に育成を図っています。
③ 社内環境に関する課題と戦略<めざす社内環境・整備方針>多様な人材が共に高め合い安心と働きがいを実感できる職場環境の構築、風土の醸成をめざします。
安全・安心な職場環境を構築したうえで、従業員が「成長」「誇り」「やりがい」(=「働きがい」)を感じることができる職場を実現していくことが、従業員の幸せと当社グループの持続的成長につながると考えています。
・安全・安心な職場の構築従業員の心身の健康保持・増進を進め、多様な人材それぞれが働きやすい職場環境や各種制度を備えた当社グループをめざしています。
・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン東洋紡グループダイバーシティ推進方針を定め、Diversity(多様性:ダイバーシティ)、Equity (エクイティ:公平性)、Inclusion (インクルージョン:一体性)という3つの要素を柱としたダイバーシティを推進します。
<課題>当社は、従来からダイバーシティ推進に取り組んできましたが、管理職に占める女性比率のさらなる向上をめざして目標を定め、施策を展開していきます。
<戦略>■ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン当社グループでは、働き方・キャリア・性別・国籍・人種・信条の異なる人たちの中にあって、互いを認め合い、協力して目標に向けた努力をすることが、個人と組織の成長につながると理解しています。
異なる意見、多様な人材の存在価値を認め合い、高い目標へと力を合わせて努力することを大切にしています。
女性の活躍推進のため、人事・労務総括部にダイバーシティ推進グループを設置し、2015年から女性の活躍推進活動に取り組んできました。
上司向けセミナー、女性リーダー育成セミナー、女性のキャリア開発支援セミナーなどを継続して実施し、従業員の意識改革を図っています。
女性管理職(課長職以上)比率の数値目標を設定し、当該目標の達成に向け、新卒採用の女性比率を40%とする取組みを推進しています。
また、社外のイニシアチブへも積極的に参画し、活動しています。
こうした活動を通じ、当社(東洋紡㈱)は、女性活躍推進に関する「えるぼし(2段階目)」認定を2021年12月に取得しています。
また、育児支援として総合研究所内(滋賀県大津市)に企業内保育園「おーきっずⓇ」を開設しています。
育児休業からの早期復帰、計画的な復帰を可能にするだけでなく、安心して出産できる環境の整備にもつながっています。
障がい者雇用率の向上については、労働環境の問題点の洗い出しを行い、整備につなげています。
具体的な整備事案として、敦賀事業所、岩国事業所、犬山工場、庄川工場の事務所をバリアフリー化し、その他の事業所についても順次バリアフリーを意識した建物改良、積極的な障がい者の採用を進めています。
ジェンダーマイノリティを含め多様な人材が働きやすい職場づくりを推進するため、全従業員向けのLGBTQ+相談窓口を設置しています。
実務担当者向けの研修を実施し、ガイドラインなども整え、従業員の理解が深まるような啓発活動を展開し、それらの活動が認められ「PRIDE指標2024」においてゴールド、「PRIDE指標2025」においてブロンズを取得しました。
〇指標:管理職に占める女性比率 ■健康経営当社グループは、従業員の健康に配慮した働きやすい職場づくりを行うため、従業員の心身の健康保持・増進に向けて取り組んでいます。
健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」に着手し、従業員の健康保持・増進により、生産性の向上や組織の活性化を図り、業績向上に寄与する取組みを推進しています。
健康管理最高責任者(CHO)である人事部門を統括する役員(常務執行役員)のもと、労務部、産業医・看護職、健康保険組合が連携する推進体制を構築し、「TOYOBO健康経営宣言」における以下の重点施策に取り組んでいます。
・従業員の健康意識向上(啓発・教育)への取組み・従業員の生活習慣改善(運動・食事・禁煙支援など)への取組み・メンタルヘルス対策の強化(高ストレス従業員・職場への改善対応など)への取組み 当社では、2022年度以降、健康保険組合との協働により受動喫煙やニコチン依存について解説する禁煙セミナーやオンライン禁煙外来の案内、女性特有の健康課題に対する理解促進を目的としたセミナーを開催するなど、従業員に対する啓発活動を行っています。
健康診断は、法定項目に加え、健康保険組合との協働で、がん検診などの機会提供を行っています。
がん検診は従業員本人だけでなく被扶養者の家族も含めて対象にしています。
また、各拠点の保健スタッフが従業員の健康相談にも対応し、専門医療機関への紹介など、従業員の健康保持・増進を支援しています。
また、管理職向けのメンタルヘルスの研修等を実施し、啓発・教育に取り組んでいます。
全従業員を対象とするストレスチェックの結果を基に、高ストレス従業員への個別対応を行うとともに、集団分析結果を各職場の管理職向けにフィードバックするなどの対応に取り組んでいます。
グローバル展開の加速のため、アジアを中心に全世界の拠点に海外赴任者を配置しています。
海外赴任者には赴任前に人間ドック受診・予防接種の義務付け、現地での医療体制支援および渡航先情報の提供などの支援を行っています。
当社(東洋紡㈱)は、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人認定制度」において、2021年~2026年まで6年連続「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に、そのうち2023年、24年の2年間は「健康経営優良法人(大規模法人部門)ホワイト500」に認定されました。
引き続き、従業員の健康保持・増進に積極的に取り組むなど、健康経営を推進することで、企業価値のさらなる向上をめざします。
〇指標:健康経営ホワイト500認定 ■多彩な人材が働きやすい職場環境と制度の整備従業員が意識を変えて効率的に働き、仕事と私生活の充実を図ることができるよう、「働き方改革」に取り組むとともに、育児・介護、フレックスタイム、テレワークなどの制度を整備しています。
当社は、法定基準を上回る内容の「育児短時間勤務」「介護休職」などの制度を導入している他、育児休業5日間を有給とする制度を設けています。
子どもが生まれた男性従業員に個別に制度の案内を行い、上司からも取得を勧めることで、男性の育児休業取得を促し、「男性の育児休業取得は当たり前」となってきています。
こうした活動を通じ、当社(東洋紡㈱)は、高い水準で子育て支援に取り組む企業として、「プラチナくるみん」認定を取得しています。
また、60歳で定年退職した従業員で、本人が希望し、通常勤務が可能と認められた者を再雇用するシニア社員制度を導入し、雇用を推進しています。
再雇用されたシニア社員は、若手の育成や技術伝承の担い手として活躍しています。
〇指標:男性の育児休業取得率、年休取得率 ■超過重労働による健康障害撲滅当社では、健康障害の要因となり得る長時間労働の常態化を防ぐため、各事業所において労使で一定のラインを設定し、長時間労働につながる動きをチェックし、過度な労働時間の削減を進めています。
また、各事業所で労使が協力し「定時にカエルデー」を設定して定時帰宅を促し、自分や家族のために時間を使うよう働きかけています。
なお、3ヶ月連続で一定の基準を超えた場合、経営層に、状況および対応策を報告することとしています。
〇指標:過重労働者比率(2024年度以降は長時間労働による健康障害防止に重点化を図るため、従来の指標「年間法定時間外労働削減」から当該指標に変更しています) ■新人事制度の定着と自発的な学びの促進2022年7月から運用がスタートした新人事制度においては、従業員全員が「成長」「誇り」「やりがい」を感じることができるように、「能力向上を促進・支援」「職責に応じた処遇と評価」「マネジメント力の強化」「多様な専門人材の活躍推進」という四つの方針を掲げて実行しています。
また、個人の能力向上につなげるために、等級毎の期待能力を明示し、年1回実施する人事考課時に行うキャリア開発シートの作成と上司との面談を通じ、将来のキャリアや能力開発を考える機会を設けています。
そのうえで、職務上の期待や自身のキャリアに基づいて、自身が必要な知識・スキルを学ぶことができるよう、公募型の研修や自己啓発e-learning等のメニューを整え、自律的な学び・能力開発を支援しています。
■従業員エンゲージメント上記各種戦略・施策への取組みの結果が、最終的に従業員エンゲージメントの向上につながるものと考え、全役員・全従業員を対象とする「エンゲージメントサーベイ」(2024年度までは「組織風土・働きがい調査」として実施)を実施しています。
同調査によって定期的に従業員エンゲージメントの状況を把握し、従業員が誇りとやりがいを持って主体的に業務に取り組める環境を整えていきます。
〇指標:従業員エンゲージメントスコア肯定的回答率 ※本稿において「当社グループ」と記載していない箇所は、特段の注記がない箇所を除き、東洋紡㈱、および主要な子会社である東洋紡エムシー㈱、東洋紡STC㈱における記載です。
各国の法規制・慣習を含む地域の特性および事業形態・事業規模、それらを背景とした人事制度も異なることから連結会社ベースでの記載が困難であり、東洋紡㈱と同一の人事制度を適用している主要な子会社を対象に施策を展開しています。
④ 指標と目標上記方針に関する指標の内容、および当該指標による目標と当期の実績は以下のとおりです。
戦略項目指標(KPI)(注1)目標(注2)2024年度実績2025年度実績人材育成海外基幹人材の日本での研修受講者数15人/年20人17人従業員一人当たりの教育投資額(教育時間)50千円/年(21時間)44千円/年(14.35時間)30千円/年(12.21時間)社内環境整備(土台の構築)管理職に占める女性比率5.0%以上5.6%5.6%年休取得率75%以上79.0%80.8%過重労働者比率(3ヶ月連続で一定の基準を超えた人数/対象者数)前年度比改善0.26 %0.13%男性の育児休業取得率取得率80%以上、平均取得日数14日以上(2020年度比20%増加)取得率 86.3%平均取得日数28.2日取得率 116.2%平均取得日数35.7日健康経営ホワイト500認定取得・維持健康経営優良法人2025(大規模法人部門)認定健康経営優良法人2026(大規模法人部門)認定従業員エンゲージメントスコア肯定的回答率①日常の業務遂行に関する項目②多様な意見や考え方の尊重に関する項目スコアの向上(前年度比)① 42%② 53%① 47%② 50%(注)1.「海外基幹人材の日本での研修受講者数」は全連結会社における目標と実績です。
その他の指標については、東洋紡㈱、および主要な子会社である東洋紡エムシー㈱、東洋紡STC㈱における目標と実績です。
各国の法規制・慣習を含む地域の特性および事業形態・事業規模、それらを背景とした人事制度も異なることから連結会社ベースでの記載が困難であり、東洋紡㈱と同一の人事制度を適用している主要な子会社を対象として各種指標と目標を設定し、施策を展開しています。
2.2025年度目標です。
2026年度以降は、新たな指標と目標を設定する予定です。
戦略 ② 戦略「サステナブル・ビジョン2030」では、サステナビリティ経営に向けたアプローチを「“Innovation”と3つの“P”、すなわち“People” “Planet” “Prosperity”」と整理しました。
この“Innovation”は、1. 「人」と「地球」を最終的な「お客さま」と捉えたマーケティング思考、2.「素材+サイエンス」に基づき、独自の工夫やアイディアによるサイエンスベースド・イノベーション、3.多様なパートナーとのオープンイノベ―ション等を通じた価値共創、を意味します。
また、“People”は、「人」を中心とした社会課題の解決策を、“Planet”は「地球」全体を意識した社会課題の解決策を、そして当社グループが考える“Prosperity”とは、企業理念にのっとり、課題解決を通じて「ゆたか」な社会を実現し、同時に当社グループの企業価値も向上させることを意味します。
その実現に向けて、当社グループが事業等を通じて解決に貢献する5つの社会課題――「People」に関する「従業員のウェルビーイング&サプライチェーンの人権」「健康な生活&ヘルスケア」「スマートコミュニティ&快適な空間」、「Planet」に関する「脱炭素社会&循環型社会」「良質な水域・大気・土壌&生物多様性」――を設定し、これらの解決にチャレンジします。
指標及び目標 ④ 指標と目標2025中期経営計画の最終年度である当年度は、「サステナブル・ビジョン2030」達成に向けてマテリアリティごとのありたい姿(目標)を明確化しました。
さらに、マテリアリティの取組みの進捗管理を確実なものとするため、マテリアリティごとに担当役員を決定し、指標を設定しています。
これらの進捗はサステナビリティ委員会で管理し、指標・目標は年1回見直ししています。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ② 人材の育成に関する課題と戦略(イ)企業理念体系の体現をめざす人材の育成方針企業理念体系「TOYOBO PVVs」を体現できる人材として、「Values:大切にすること」で示す「変化を恐れず、変化を楽しみ、変化をつくる」ことができ、そして「TOYOBO Spirit~9つの約束(※)」を実践できる人材の育成と組織開発に取り組んでいます。
(※)9つの約束:東洋紡グループが大切にすることを、「挑戦」「信頼」「協働」を3つの柱として定めた日常の考え方や行動指針挑戦(①先取 ②創造 ③遂行)信頼(④安全へのこだわり ⑤お客さま満足 ⑥現場・現物・現実)協働(⑦双方向の意思疎通 ⑧多様性の確保・活用 ⑨やってみる機会の提供)<課題>企業理念体系は、2019年に策定されて以降、当社グループ内に理解が浸透してきています。
行動として実践できる人材育成と組織開発を継続していくことに加えて、「2030年中期経営計画」で新たに策定した「価値創造ストーリー」を実現するための人材育成を検討、実行していく必要があります。
なお当該人材戦略については、「第4提出会社の状況 5従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等」に記載のとおりです。
<戦略>組織に根付いてきたDNAである「TOYOBO PVVs」を体現する人材・組織を創出し続けるために、新卒新入社員研修、キャリア入社者研修、グループ会社管理者研修、管理職昇格者研修など各種研修の機会に「TOYOBO PVVs」に関する講義と対話を通じ、引き続き浸透を図っていきます。
また、人事考課における行動評価に「TOYOBO Spirit~9つの約束」を含めることで、従業員の行動の変容と定着を促進しています。
さらに、「変化を楽しみ、変革をやり遂げる人づくりと場をつくる」ために、部門を越えた協働と異動の推進、および社外との共創機会の提供などの積極支援策を検討、推進していきます。
〇指標:従業員一人当たりの教育投資額(教育時間) (ロ)事業環境変化に応じた能力と専門性を高める人材の育成方針経営方針や事業戦略の変化に応じて能力や専門性を高める施策を充実させるとともに、当社グループが地球全体で事業活動を進めていく人材を育成していきます。
<課題>当社グループでは、各部門・各事業所・工場独自の教育体系を持ち、技術伝承・知識習得を図っていましたが、一部は重複や不足する内容もあり、教育体系の改善を進めています。
<戦略>■全社共通教育当社グループにとって必要な共通知識を階層別・職種別・目的別に定め、全社の教育体系のもと、運営しています。
■技術者教育技術者育成を担う技術総括部が中心となり、各事業所で実施されている研修体系を検証し、各部門に共通する技術を学ぶ技術者教育体系を整備し、モノづくり人材育成を進めています。
■専門技術・知識部門で異なる専門技術・知識は、各部門で教育しています。
さらには、必要な資格の取得を昇格要件と連携することで、それぞれの部門・等級に求められる能力や専門性を確保し、高めています。
■グローバル人材育成当社では、海外マーケット開拓などができる海外要員を確保し、教育・育成を計画的に実施することを目的として、国内従業員を対象に、海外グループ会社で行う「短期海外業務研修」を2011年から実施してきました。
参加者は累計100名に到達し、若手、中堅の従業員にとってグローバルビジネス参画への強い動機付けとなり、キャリアアップの大きな機会ともなっていましたが、業務としての海外派遣機会が増えてきたこともあり、2025年度以降は事業毎の海外派遣の中で実現しています。
また、海外グループ会社の現地幹部候補を対象として、日本で教育を受ける「ナショナルスタッフ研修」を実施しており、これまで累計100名を超えるスタッフが来日し、受講しています。
〇指標:海外基幹人材の日本での研修受講者数、従業員一人当たりの教育投資額(教育時間) (ハ)組織に関する課題と戦略<めざす組織・整備方針>変化に適応し、最適な配置によって人材を活かす組織(しなやかで強い組織)をめざしていきます。
そのためにも組織を牽引する次世代経営人材として、自ら率先して「変化をつくる」人材を育成していきます。
<課題>経営戦略と連動した人材マネジメントを実現するために、経営戦略実現に必要な人材要件を明示するとともに、継続的にリーダーを育成していくことが重要となっています。
<戦略>■人材要件明示事業運営に必要な人材の可視化を図るため、必要人材の人数と要件を明確にし、要員管理の高度化を進めていきます。
■次世代経営人材選抜した人材に対して、経営幹部育成のための社内外の研修を実施しています。
当社グループでは、次世代経営人材の育成施策を討議する「全社人材会議」を運用しています。
マネジメントポストの後継者を討議する「全社人材会議」にて、人材の発掘と育成計画を経営メンバーにて検討し、部門・事業横断的な人材配置も行いながら、計画的に育成を図っています。
③ 社内環境に関する課題と戦略<めざす社内環境・整備方針>多様な人材が共に高め合い安心と働きがいを実感できる職場環境の構築、風土の醸成をめざします。
安全・安心な職場環境を構築したうえで、従業員が「成長」「誇り」「やりがい」(=「働きがい」)を感じることができる職場を実現していくことが、従業員の幸せと当社グループの持続的成長につながると考えています。
・安全・安心な職場の構築従業員の心身の健康保持・増進を進め、多様な人材それぞれが働きやすい職場環境や各種制度を備えた当社グループをめざしています。
・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン東洋紡グループダイバーシティ推進方針を定め、Diversity(多様性:ダイバーシティ)、Equity (エクイティ:公平性)、Inclusion (インクルージョン:一体性)という3つの要素を柱としたダイバーシティを推進します。
<課題>当社は、従来からダイバーシティ推進に取り組んできましたが、管理職に占める女性比率のさらなる向上をめざして目標を定め、施策を展開していきます。
<戦略>■ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン当社グループでは、働き方・キャリア・性別・国籍・人種・信条の異なる人たちの中にあって、互いを認め合い、協力して目標に向けた努力をすることが、個人と組織の成長につながると理解しています。
異なる意見、多様な人材の存在価値を認め合い、高い目標へと力を合わせて努力することを大切にしています。
女性の活躍推進のため、人事・労務総括部にダイバーシティ推進グループを設置し、2015年から女性の活躍推進活動に取り組んできました。
上司向けセミナー、女性リーダー育成セミナー、女性のキャリア開発支援セミナーなどを継続して実施し、従業員の意識改革を図っています。
女性管理職(課長職以上)比率の数値目標を設定し、当該目標の達成に向け、新卒採用の女性比率を40%とする取組みを推進しています。
また、社外のイニシアチブへも積極的に参画し、活動しています。
こうした活動を通じ、当社(東洋紡㈱)は、女性活躍推進に関する「えるぼし(2段階目)」認定を2021年12月に取得しています。
また、育児支援として総合研究所内(滋賀県大津市)に企業内保育園「おーきっずⓇ」を開設しています。
育児休業からの早期復帰、計画的な復帰を可能にするだけでなく、安心して出産できる環境の整備にもつながっています。
障がい者雇用率の向上については、労働環境の問題点の洗い出しを行い、整備につなげています。
具体的な整備事案として、敦賀事業所、岩国事業所、犬山工場、庄川工場の事務所をバリアフリー化し、その他の事業所についても順次バリアフリーを意識した建物改良、積極的な障がい者の採用を進めています。
ジェンダーマイノリティを含め多様な人材が働きやすい職場づくりを推進するため、全従業員向けのLGBTQ+相談窓口を設置しています。
実務担当者向けの研修を実施し、ガイドラインなども整え、従業員の理解が深まるような啓発活動を展開し、それらの活動が認められ「PRIDE指標2024」においてゴールド、「PRIDE指標2025」においてブロンズを取得しました。
〇指標:管理職に占める女性比率 ■健康経営当社グループは、従業員の健康に配慮した働きやすい職場づくりを行うため、従業員の心身の健康保持・増進に向けて取り組んでいます。
健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」に着手し、従業員の健康保持・増進により、生産性の向上や組織の活性化を図り、業績向上に寄与する取組みを推進しています。
健康管理最高責任者(CHO)である人事部門を統括する役員(常務執行役員)のもと、労務部、産業医・看護職、健康保険組合が連携する推進体制を構築し、「TOYOBO健康経営宣言」における以下の重点施策に取り組んでいます。
・従業員の健康意識向上(啓発・教育)への取組み・従業員の生活習慣改善(運動・食事・禁煙支援など)への取組み・メンタルヘルス対策の強化(高ストレス従業員・職場への改善対応など)への取組み 当社では、2022年度以降、健康保険組合との協働により受動喫煙やニコチン依存について解説する禁煙セミナーやオンライン禁煙外来の案内、女性特有の健康課題に対する理解促進を目的としたセミナーを開催するなど、従業員に対する啓発活動を行っています。
健康診断は、法定項目に加え、健康保険組合との協働で、がん検診などの機会提供を行っています。
がん検診は従業員本人だけでなく被扶養者の家族も含めて対象にしています。
また、各拠点の保健スタッフが従業員の健康相談にも対応し、専門医療機関への紹介など、従業員の健康保持・増進を支援しています。
また、管理職向けのメンタルヘルスの研修等を実施し、啓発・教育に取り組んでいます。
全従業員を対象とするストレスチェックの結果を基に、高ストレス従業員への個別対応を行うとともに、集団分析結果を各職場の管理職向けにフィードバックするなどの対応に取り組んでいます。
グローバル展開の加速のため、アジアを中心に全世界の拠点に海外赴任者を配置しています。
海外赴任者には赴任前に人間ドック受診・予防接種の義務付け、現地での医療体制支援および渡航先情報の提供などの支援を行っています。
当社(東洋紡㈱)は、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人認定制度」において、2021年~2026年まで6年連続「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に、そのうち2023年、24年の2年間は「健康経営優良法人(大規模法人部門)ホワイト500」に認定されました。
引き続き、従業員の健康保持・増進に積極的に取り組むなど、健康経営を推進することで、企業価値のさらなる向上をめざします。
〇指標:健康経営ホワイト500認定 ■多彩な人材が働きやすい職場環境と制度の整備従業員が意識を変えて効率的に働き、仕事と私生活の充実を図ることができるよう、「働き方改革」に取り組むとともに、育児・介護、フレックスタイム、テレワークなどの制度を整備しています。
当社は、法定基準を上回る内容の「育児短時間勤務」「介護休職」などの制度を導入している他、育児休業5日間を有給とする制度を設けています。
子どもが生まれた男性従業員に個別に制度の案内を行い、上司からも取得を勧めることで、男性の育児休業取得を促し、「男性の育児休業取得は当たり前」となってきています。
こうした活動を通じ、当社(東洋紡㈱)は、高い水準で子育て支援に取り組む企業として、「プラチナくるみん」認定を取得しています。
また、60歳で定年退職した従業員で、本人が希望し、通常勤務が可能と認められた者を再雇用するシニア社員制度を導入し、雇用を推進しています。
再雇用されたシニア社員は、若手の育成や技術伝承の担い手として活躍しています。
〇指標:男性の育児休業取得率、年休取得率 ■超過重労働による健康障害撲滅当社では、健康障害の要因となり得る長時間労働の常態化を防ぐため、各事業所において労使で一定のラインを設定し、長時間労働につながる動きをチェックし、過度な労働時間の削減を進めています。
また、各事業所で労使が協力し「定時にカエルデー」を設定して定時帰宅を促し、自分や家族のために時間を使うよう働きかけています。
なお、3ヶ月連続で一定の基準を超えた場合、経営層に、状況および対応策を報告することとしています。
〇指標:過重労働者比率(2024年度以降は長時間労働による健康障害防止に重点化を図るため、従来の指標「年間法定時間外労働削減」から当該指標に変更しています) ■新人事制度の定着と自発的な学びの促進2022年7月から運用がスタートした新人事制度においては、従業員全員が「成長」「誇り」「やりがい」を感じることができるように、「能力向上を促進・支援」「職責に応じた処遇と評価」「マネジメント力の強化」「多様な専門人材の活躍推進」という四つの方針を掲げて実行しています。
また、個人の能力向上につなげるために、等級毎の期待能力を明示し、年1回実施する人事考課時に行うキャリア開発シートの作成と上司との面談を通じ、将来のキャリアや能力開発を考える機会を設けています。
そのうえで、職務上の期待や自身のキャリアに基づいて、自身が必要な知識・スキルを学ぶことができるよう、公募型の研修や自己啓発e-learning等のメニューを整え、自律的な学び・能力開発を支援しています。
■従業員エンゲージメント上記各種戦略・施策への取組みの結果が、最終的に従業員エンゲージメントの向上につながるものと考え、全役員・全従業員を対象とする「エンゲージメントサーベイ」(2024年度までは「組織風土・働きがい調査」として実施)を実施しています。
同調査によって定期的に従業員エンゲージメントの状況を把握し、従業員が誇りとやりがいを持って主体的に業務に取り組める環境を整えていきます。
〇指標:従業員エンゲージメントスコア肯定的回答率 ※本稿において「当社グループ」と記載していない箇所は、特段の注記がない箇所を除き、東洋紡㈱、および主要な子会社である東洋紡エムシー㈱、東洋紡STC㈱における記載です。
各国の法規制・慣習を含む地域の特性および事業形態・事業規模、それらを背景とした人事制度も異なることから連結会社ベースでの記載が困難であり、東洋紡㈱と同一の人事制度を適用している主要な子会社を対象に施策を展開しています。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ④ 指標と目標上記方針に関する指標の内容、および当該指標による目標と当期の実績は以下のとおりです。
戦略項目指標(KPI)(注1)目標(注2)2024年度実績2025年度実績人材育成海外基幹人材の日本での研修受講者数15人/年20人17人従業員一人当たりの教育投資額(教育時間)50千円/年(21時間)44千円/年(14.35時間)30千円/年(12.21時間)社内環境整備(土台の構築)管理職に占める女性比率5.0%以上5.6%5.6%年休取得率75%以上79.0%80.8%過重労働者比率(3ヶ月連続で一定の基準を超えた人数/対象者数)前年度比改善0.26 %0.13%男性の育児休業取得率取得率80%以上、平均取得日数14日以上(2020年度比20%増加)取得率 86.3%平均取得日数28.2日取得率 116.2%平均取得日数35.7日健康経営ホワイト500認定取得・維持健康経営優良法人2025(大規模法人部門)認定健康経営優良法人2026(大規模法人部門)認定従業員エンゲージメントスコア肯定的回答率①日常の業務遂行に関する項目②多様な意見や考え方の尊重に関する項目スコアの向上(前年度比)① 42%② 53%① 47%② 50%(注)1.「海外基幹人材の日本での研修受講者数」は全連結会社における目標と実績です。
その他の指標については、東洋紡㈱、および主要な子会社である東洋紡エムシー㈱、東洋紡STC㈱における目標と実績です。
各国の法規制・慣習を含む地域の特性および事業形態・事業規模、それらを背景とした人事制度も異なることから連結会社ベースでの記載が困難であり、東洋紡㈱と同一の人事制度を適用している主要な子会社を対象として各種指標と目標を設定し、施策を展開しています。
2.2025年度目標です。
2026年度以降は、新たな指標と目標を設定する予定です。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
当社グループの経営成績および財政状態等の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主なリスクは以下のとおりです。
ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではありません。
なお、記載内容のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社グループは、グループ全体のリスクを一元的に管理する「リスクマネジメント委員会」を設置し、本委員会では、リスクマネジメント活動(特定・分析・評価・対応)を統括するほか、グループ全体のリスク管理に関する方針を策定し、PDCAサイクルを回すことにより、実効的かつ持続的な組織・仕組みの構築と運用および、リスク管理体制の強化に努めています。
サステナビリティ推進体制 当社グループでは、事業を通じて社会課題の解決に貢献し、従業員が誇りとやりがいをもって働き続けられる会社、持続的に成長できるサステナブルな会社をめざし、2030中期経営計画を策定しました。
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、2030中期経営計画では2026年度をスタートとし、当社グループが特に重視する経営指標の目標を示しています。
これらの目標については、策定時に当社グループが入手可能な情報に基づいて策定したものですが、政治的・社会的情勢の不安定化に端を発する地政学リスクの影響については不確定要素が多く、原燃料価格の高止まり、急激な為替相場の変動など事業環境の不透明な状況が続くことが見込まれます。
加えて、以下の(1)から(15)のリスクもしくは以下に記載したリスク以外のリスクが顕在化し直接的または間接的に影響を受けるなど外部環境が変化した場合、種々の対策を講じているものの、それらの対策が有効に機能しない場合や想定以上の事態が生じた場合などには、2030中期経営計画で定めた目標が達成できない可能性があるとともに、当社グループの経営成績および財政状態等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
<既発生もしくは発生の蓋然性の高いリスク>(1)災害・事故・感染症の発生当社グループは、事業に重大な影響を及ぼす可能性のある大規模地震や風水害などの自然災害、労働災害、火災・流出事故、感染症などが発生した場合を想定した対応手順を策定し、従業員への教育訓練や施設管理の充実などにより被害の拡大を最小限に防ぐよう努めています。
これらの自然災害のうち、南海トラフ地震を想定した「東洋紡グループ事業継続計画(BCP)ガイドライン」を策定し、被災状況の確認・連絡体制・全体を指揮する責任者・復旧作業を行う体制とその役割、優先順位などを定めています。
さらに、サプライチェーン全体のリスクの把握・管理に努め、調達・物流の代替手段の設定等を進めています。
今後も従業員への教育、訓練を定期的に実施することにより、事業継続に関する意識と組織対応能力の向上に努めています。
また、当社グループは、2018年9月発生の敦賀事業所第2火災事故、2020年9月発生の犬山工場火災事故を踏まえ、「自分を守る、仲間を守る、気付きを声に出す」をスローガンに掲げ、安全文化の醸成と安全基盤の整備の二側面から再発防止に取り組んでいます。
経営の最重要課題である労働安全と保安防災の取組みを着実に進めるため、社長直轄の組織として環境安全防災本部を設置しています。
同組織は、安全防災の基本方針、年度毎の重点活動を立案、策定し、サステナビリティ委員会、経営会議で報告、決定します。
進捗については、取締役会に適宜報告します。
また、各拠点や部門代表をメンバーとする東洋紡グループ環境安全防災会議を主催し、決定された方針や活動内容を共有するとともに、各部門での安全・防災活動の有効性を評価しています。
さらに、当社グループでは、労働環境のリスク低減のため、労働安全衛生マネジメントシステム(ISO45001)の認証取得を進めており、2026年3月末時点で、敦賀事業所、岩国事業所、宇都宮工場、犬山工場の4拠点が取得しています。
(2)政治・経済情勢の悪化当社グループは、フィルム、ライフサイエンス、環境・機能材、機能繊維などの各種製品を、国内外の各地で生産し、国内外の様々な市場で販売しています。
米国通商政策の変更および各国の金融政策の見直しや、中東地域における武力衝突や緊張の高まり等、政治的・社会的情勢の不安定化に端を発する地政学的情勢の変動によって、当社グループおよび仕入先の生産拠点や主要市場等において深刻な政治的混乱、物流の停滞、エネルギー価格の急騰、または景気後退などが生じた場合には、当社グループの生産や販売が縮小する可能性があります。
また、それらの事象による影響が長期にわたって続くことが予想される場合には、固定資産の減損損失の計上や繰延税金資産の取崩が生じるなど、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
販売および委託加工に際しては、当社グループは与信取引を行っており、取引先の信用悪化や経営破綻などによる与信リスクを負っています。
当社グループでは、売上債権等の貸倒れによる損失に備えるため、与信管理規程のもと、取引先別の信用度に見合う取引限度額を設定し管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を決算期ごとに把握することに努めています。
また、過去の貸倒実績率等に基づき貸倒引当金を計上することにより、与信リスクの低減を図っています。
しかしながら、景気後退などにより重要な取引先が破綻した場合には、貸倒引当金を大幅に超える貸倒損失が発生するなど、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3)訴訟等当連結会計年度末において、当社グループの業績に重要な影響を及ぼすことが明らかな訴訟等の事案はありません。
当社グループは国内外の各地で生産活動ほかの企業活動を行っており、その過程において、製造物責任、環境、労務、知的財産等に関し、当社グループに対し訴訟を提起される可能性があります。
訴訟等において、当社グループの主張が最終的に認められない場合には、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
<中長期的なリスク>(4)原材料の購入当社グループの、フィルム、ライフサイエンス、環境・機能材、機能繊維などの各種製品は、石油化学製品であるポリエステル、ナイロン、ポリオレフィン樹脂などが主要な原材料です。
「(1)災害・事故・感染症の発生」および「(2)政治・経済情勢の悪化」にて記載した、自然災害、事故、感染症や、経営破綻、事業撤退、縮小および深刻なサプライチェーンの混乱などが取引先において発生した場合、必要量の原材料が確保できなくなる可能性があります。
また、原油価格や為替の変動、当該原材料等の急激な需給バランスの変動などにより、購入価格が高騰し、当社グループの生産、販売へ影響を及ぼす可能性があります。
これらに対し、当社グループでは、販売価格への転嫁や製造コストの低減に努めているほか、適正な取引方針を確立し、仕入先の分散による複数社購買等による原材料調達手段の多様化や、植物由来原料やリサイクル原料の使用を進めるグリーン化の取組みなど、持続可能な社会の発展を支える責任ある調達・物流を行っています。
また、法令順守、公正な取引、環境配慮、人権尊重などに対応する「CSR調達ガイドライン」および環境配慮のための「グリーン調達ガイドライン」を制定しています。
CSR調達ガイドラインは、急速にグローバル化が進む社会情勢に対応するため、定期的に見直し、更新することで、特に人権尊重、環境配慮を強化しています。
お取引先さまの選定にあたって人権に関する事項(児童労働・強制労働や、あらゆる属性の人々への差別を禁止するなど)を考慮することを明記し、本ガイドラインをご理解いただくことを取引可否の判断基準の一つとして設定し、本ガイドラインに定める事項の順守を主要なお取引先さまを含むビジネス・パートナーに周知しています。
(5)製品の欠陥等当社グループは、製品の欠陥等の発生リスクを未然に防止するため、所定の品質管理規定に基づいて、フィルム、ライフサイエンス、環境・機能材、機能繊維などの各種製品を生産しています。
しかしながら、全ての製品に欠陥がなく、将来的に不具合が発生しないという保証はありません。
特に、エアバッグ用基布などの自動車の安全に係わる製品や医薬品製造受託事業などにおいて何らかの原因により製品の安全性や品質に懸念が生じた場合には、お客様の生命にかかわるとともに、製品回収等により、お客様ならびに関係先に対する補償につながるリスクがあります。
当社グループは、製造物責任賠償保険に加入しているものの、最終的に負担する損害額は保険によって十分カバーされないリスクがあります。
このため、重大な製品の欠陥などが発生した場合には、多額の損害賠償の支払いや当社グループの信用失墜が生じるなど、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、PL(Product Liability:製造物責任)およびQA(Quality Assurance:品質保証)を統括する品質保証本部会を設けています。
品質保証本部会は品質を統括する役員、各事業本部および品質保証本部の品質を統括する部長で構成され毎月開催しています。
また、各事業本部の部長クラスを推進委員としたPL/QA推進委員会を年6回開催しました。
また、事業推進から独立した品質保証本部および他部門の品質保証担当者によるPL/QAアセスメントを実施し、各部門、グループ会社のPS(Product Safety:製品安全)活動を客観的に確認し、改善の機会としています。
さらに、PSとPLのリスク度合いを判定する基準を設け、この基準に基づき、製品開発から販売までの各段階で審査を行い、リスクに事前に対応することで、お客さま等に掛かるリスクの低減に努めています。
なお、米国の第三者安全科学機関であるUL Solutions(以下「UL」といいます。
)によって認証を受けているエンジニアリングプラスチック製品の一部の品番について、認証に関する確認試験時に、顧客に販売している製品と異なる組成のサンプルを提出していたことや、UL認証を取得している製品を製造する登録を受けていない工場で製造を行っていること等により、2020年10月以降、一部の品番についてUL認証登録を取り消されましたが、2026年3月末時点で2製品を残してUL認証を再取得しています。
未取得の2製品についてもお客さまと引き続き相談させて頂きながら再取得を進めています。
(6)人材の確保当社グループでは、人材を最も重要な経営の源と考えています。
多様な個性や意見を持つ従業員一人ひとりの成長をサポートし、社内で活躍・キャリアアップできる環境を整えることで、グループ全体の存続・発展が可能になると考えています。
一方、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や雇用情勢の変化などで、高度な専門性を有した人材や将来の幹部になりうるリーダーシップを兼ね備えた人材を確保、育成できない場合は、組織の競争力が低下し、事業活動が停滞するなどの可能性があります。
当社グループでは、成長戦略実現への寄与をめざし、次世代経営人材の育成や主体的に学び成長できる環境づくりに力を入れています。
併せて、人材の多様性を活かすことを主眼に、キャリア採用者の教育や女性活躍推進活動、障がい者雇用、LGBTQ+に向けた施策にも積極的に取り組んでいます。
なお、当社グループの人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりです。
(7)気候変動気候変動の進行に伴う物理的リスクとして、台風や集中豪雨等の自然災害による、一時的な事業活動停止等の可能性があります。
また、脱炭素社会への移行リスクとして、カーボンプライシングの導入によるGHG排出量や化石燃料の使用に伴うコスト増加等の可能性があります。
当社グループはTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosure)提言にのっとって、パリ協定に基づく気候変動シナリオを前提とした将来リスクと事業機会を分析・整理しています。
それらリスクと機会の影響と財務インパクトを特定した上で、対応策とそれに基づく指標・目標を設定し、経営戦略の強靭性(レジリエンス)向上を図ります。
なお、当該リスクについては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりです。
(8)環境負荷当社グループは、フィルム、ライフサイエンス、環境・機能材、機能繊維などの各種製品の生産等を通じて多くの化学物質を取り扱っており、水質汚濁、大気汚染、土壌汚染や化学物質管理に関する法令や規制の適用を受けています。
これらの法令や規制がさらに強化されることで、対応コストの上昇や、収益機会の減退による当社グループの売上減少など、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
このリスクを最小限にするため、有害な化学物質の使用量・排出量は極小化できるよう製造工程の改善に努めるとともに、流出状況をモニタリングしています。
また、化学物質の管理体制を整備し、「東洋紡グループ化学物質管理区分」を定め、取り扱う化学物質を分類し、区分ごとに管理内容を定め、効率的な使用や代替化を進めています。
(9)情報セキュリティ当社グループは、DXとデータの利活用によるビジネスイノベーション加速・推進に取り組み、事業の遂行に関連して顧客情報や機密情報など多くの重要な情報資産を管理しています。
近年、サイバー攻撃は高度化・巧妙化しており、攻撃手法の多様化や、海外拠点、業務委託先等を起点とした情報セキュリティ侵害のリスクが中長期的に高まっています。
さらに、世界各国で個人情報・データ保護のための法規制強化が行われており、これらへの対応も求められています。
当社グループはこれらの情報資産について様々なセキュリティ対策を講じていますが、自然災害等による通信障害、システムへの不正アクセスや想定を超えるサイバー攻撃、従業員の過誤などが発生した場合、生産・供給を含む事業活動の停止や遅延、顧客情報や機密情報等の漏洩、詐欺被害などが発生する可能性があります。
これらの事象が顕在化した場合には、取引先や顧客からの信頼低下、復旧対応等にかかる多額の費用負担や損害賠償請求等により、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対応するため、当社グループでは、「情報セキュリティポリシー」を定め、情報セキュリティに関する各種規定を整備し、全情報資産の適切な運用・管理・活用に努めています。
また、代表取締役社長が任命した最高情報セキュリティ責任者(CISO)をリーダーとした情報セキュリティ部会(TOYOBO-CSIRT)を設置し、情報セキュリティに関するリスクの評価および対策状況について、経営層への定期的な報告を行うとともに、国内外の法規制動向や脅威動向を踏まえた継続的な対策の見直しを実施しています。
(10)法規制およびコンプライアンス当社グループは、事業を展開する各国において、製品の製造、品質、安全、環境、競争、輸出入、情報管理、労働、会計・税務などに関する様々な法令等による規制を受けています。
近年では、環境・気候変動対応に関する規制の強化や、人権・労働慣行を含むサプライチェーン全体での法令順守要請の高まり、経済安全保障や地政学的緊張を背景とした輸出規制・制裁措置の導入、データ保護・サイバーセキュリティに関する規制の強化など、事業環境は一層複雑化しています。
たとえば、主要な事業所で、環境関連の法規制強化や取水制限などが行われる場合、あるいは、現在使用している化学物質が使用禁止になる場合や使用濃度規制が行われる場合には、生産活動ほかの事業活動が大幅に制限され、あるいは、同規制を順守するために、多額の設備投資や租税ほかの費用負担を余儀なくされる可能性があります。
海外の主要市場国において、アンチダンピング法や経済制裁、輸出入管理の強化などの規制により、関税引き上げ、数量制限などの輸入規制が課せられた場合には、輸出取引が制約を受け、当社グループの売上減少が生じるなど、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
さらに、これらの規制に対し、当社グループおよび取引先において、不順守や違法行為が発生した場合には、行政処分、制裁金・課徴金、損害賠償請求等の発生に加え、当社グループの信用失墜につながるなど多額の損害が生じる可能性があります。
また、当社グループでは、コンプライアンス活動の核として企業理念である「順理則裕」を掲げ、コンプライアンスを重視した経営を推進していますが、製品・サービスや労働・安全、人権・環境配慮、サプライチェーン全体におけるコンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、国内外の法令等に抵触するなどのコンプライアンス違反が発生した場合には、当社グループの信用低下や行政処分、訴訟の提起、損害賠償責任の発生などにより、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼすおそれがあります。
このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、内部通報制度やコンプライアンス調査を通じた不正事案の早期発見、早期是正や未然防止に加え、コンプライアンスを推進するため、具体的に様々な取組みを実施しています。
内部通報制度に関しては、24年度に引き続き、海外グループ会社のナショナルスタッフや日本国内で働く外国人労働者や技能実習生などが当社コンプライアンス部門に使いやすい言語で内部通報ができるように、これまでの日本語・英語に加えて多言語で通報できる窓口の整備を行いました。
コンプライアンスの推進に関しては、「東洋紡グループ企業行動憲章」に対応した当社グループの全従業員が守るべきルール「東洋紡グループ社員行動基準」を定め、同基準を具体的に分かりやすく解説した「東洋紡グループ コンプライアンスマニュアル」を発行して全社員に配付しています。
各職場でのコンプライアンスマニュアルを用いた研修(読み合わせ)などを通して、全従業員に社員行動基準を周知するとともに、海外拠点向けには、グローバル版(英語・中国語)を発行し配布しています。
25年度はグローバル版の全面改訂を行いました。
また、各国・地域の法令・慣習に合わせ編集を加えた現地版マニュアルが、海外グループ会社における研修にて活用されています。
そのほか、国内グループ会社の全社員を対象としたコンプライアンス勉強会の実施や、職場で問題となり得るコンプライアンス違反事例等を題材としたケーススタディ形式で啓発する「コンプライアンスミニスタディ」を毎月発行するなど、継続的にコンプライアンス意識の向上を図っています。
これらの教育・啓発活動においては、ハラスメント防止、適正な情報管理などを重点テーマとして取り上げています。
また、25年度は、ギフトコンプライアンスに関する社会的要請の高まりや各国で進展する贈収賄法規制の強化を背景として、ステークホルダーからの信頼確保の観点から、贈答接待の取り扱いに関するルール全般の見直しを実施しました。
これを受けて、贈収賄防止に関する規程の再整備を行うと共に、利害関係者から受ける贈答接待に関する基準の明確化を図りました。
さらに、法令改正を踏まえ、中小受託取引適正化法についても、順守体制の整備および内部啓発を進めています。
(11)海外での事業活動当社グループは、アジアや中国をはじめ、米国、欧州、中東、中南米などグローバルに事業を展開しています。
そのため、地球温暖化による気候変動や世界経済全体の動向に加え、各国の法令・規制や政策等の予期しない改定変更、またはテロ、戦争、政変、疫病やその他の要因による社会的混乱などが生じた場合は、当社グループの事業等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、これらリスクに対し、グループ各社での情報収集や、公的機関だけにとどまらず外部コンサルタントからの情報等を通じて早期に認識し、顕在化する前後で具体的かつ適切に対処できるよう、海外グループ会社ごとに「危機管理マニュアル」を策定しています。
また、当社グループ全体でのリスクマネジメント活動の中、国内および海外のグループ会社ごとにリスクアセスメントのミーティングを開き、自然災害・安全防災から情報漏洩・法改正などの各種リスクについて、発生した場合の影響度を網羅的に把握し、改善策につなげています。
さらに、当社グループは、各国の税法に準拠し、適正に納税を行い、各国の移転価格税制などの国際税務リスクについても適切に対処しています。
しかしながら、税務当局との見解の相違により、結果として追加課税が発生する可能性があります。
<財務リスク>(12)為替レートの大幅変動当社は、海外から原材料の一部を輸入し、国内で生産した製品の一部を海外へ輸出しています。
製品輸出高と原材料輸入高の差は大きくないため、中期的に見ると為替変動による業績に与える影響額は大きくないものと考えています。
しかし、短期的に著しい変動があった場合は、製造リードタイムが比較的長い製品などは業績に対して影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対して、先物為替予約などによりリスクを最小限にするよう努めていますが、完全にリスクが回避できるわけではありません。
また、海外の連結子会社や持分法適用会社の経営成績は、連結財務諸表作成において円換算されるため、換算時の為替レートにより連結財務諸表に影響を及ぼします。
加えて、円高が進行した場合、在外子会社等の換算差額を通じて自己資本が減少するなど、当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(13)金利の大幅上昇当社グループは、事業資金を主に金融機関からの借入や社債の発行などにより調達しています。
当社グループは「有利子負債と純資産(非支配株主持分を除く)の比率(D/Eレシオ)」および「純有利子負債のEBITDA(営業利益と減価償却費の和)に対する倍率(Net Debt/EBITDA倍率)」を重視しています。
当連結会計年度末ではD/Eレシオは1.22倍、Net Debt/EBITDA倍率は4.4倍となりました。
(14)株価の大幅下落当社グループは、市場性のある株式を保有しており、株価変動リスクを負っています。
株価が大幅に下落した場合には、その他有価証券評価差額金の減少や売却時に損失が発生する可能性があります。
また、当社の企業年金においては、年金資産の一部を市場性のある株式により運用しており、株価の下落は年金資産を減少させるリスクがあります。
当社は、純投資目的以外の目的である投資株式について、将来の事業戦略や事業上の関係などを踏まえ、当社の持続的な成長や中長期的な企業価値の向上に資するかどうかを毎年、取締役会で個別に検証を行い、株式保有継続の可否判断を行っています。
当連結会計年度において、保有する投資有価証券の一部を売却し、5億円の売却益を計上しました。
(15)固定資産の減損当社グループは、工場用土地、建物、製造設備など事業用固定資産を保有し、生産・販売活動を行っています。
これらの製造設備で生産される製品は市場や技術開発等の環境変化の影響を受け、収益状況が大きく低下する可能性があります。
また、土地の時価下落等により保有資産の評価額が著しく低下するリスクもあります。
収益性が低下した場合や保有資産価値が大幅に低下した場合、当該資産について減損損失の計上が求められるなど、当社グループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結会計年度において、当社および一部の子会社が保有する固定資産のうち、処分・休止予定資産および事業用資産について合計3.8億円の減損損失を計上しました。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度(以下、「当年度」といいます。
)における当社グループを取り巻く事業環境は、米国では、相互関税政策の影響が引き続き懸念されたものの、雇用環境の底堅さを背景に個人消費は概ね堅調に推移し、景気は総じて底堅く推移しました。
中国では、不動産市場の低迷が長期化し、個人消費も力強さを欠いたことから、内需の回復は限定的にとどまり、景気停滞が続きました。
国内においては、賃上げの広がりを背景とした所得環境の改善や、企業の設備投資の持ち直しにより、景気は緩やかな回復基調を維持しました。
こうした事業環境のもと、液晶偏光子保護フィルム“コスモシャインSRF”、セラミックコンデンサ用離型フィルムは堅調に推移しました。
加えて、包装用フィルム事業において、新設備の生産性の改善を進めた結果、収益が改善しました。
以上の結果、当年度の売上高は4,216億円と前年度比0.1%の減収、営業利益は279億円と前年度比67.6%の増益、経常利益は229億円と前年度比116.0%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は112億円と前年度比457.8%の増益となりました。
セグメント別の概況は、次のとおりです。
(フィルム)包装用フィルム事業では、食品価格高騰を背景とした消費者の節約志向の定着により、荷動きは全般的に低調に推移しました。
一方、新設備の生産性の改善を進めた結果、収益は改善しました。
工業用フィルム事業では、セラミックコンデンサ用離型フィルムはAIサーバー向けを中心に販売が順調に拡大しました。
液晶偏光子保護フィルム“コスモシャインSRF”は強い需要に支えられ、引き続き堅調に推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年度比83億円(5.0%)増の1,752億円、営業利益は同97億円(140.4%)増の166億円となりました。
(ライフサイエンス)バイオ事業においては、診断薬用原料酵素の需要は堅調に推移したものの、中国市況の影響により診断薬用試薬の販売が低調となりました。
加えて、海外拠点における販売減少も重なり、収益は悪化しました。
メディカル事業では、人工腎臓用中空糸膜の販売は堅調に推移しましたが、新工場の立上げに遅れが生じ、その影響を受けました。
医薬品製造受託事業では、製品価格の改定を進めたことにより、収益が改善しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年度比2億円(0.4%)増の345億円となり、営業利益は同19億円(96.8%)減の1億円となりました。
(環境・機能材)樹脂・ケミカル事業では、エンジニアリングプラスチックは、主に自動車用途の販売増が寄与し、収益が改善しました。
工業用接着剤“バイロン”は、欧米向けおよび国内向けの塗料・接着用途に加え、東南アジア向け電子材料用途の販売が増加しました。
環境・ファイバー事業では、環境ソリューションは、EV市場減速の影響により、リチウムイオン電池セパレータ製造工程で使用されるVOC回収装置の出荷が減少しました。
高機能ファイバーは、国内向け販売が堅調に推移しました。
不織布マテリアルは、国内生産体制の見直しが進み、収益性が改善しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年度比7億円(0.6%)減の1,101億円、営業利益は17億円(21.9%)増の97億円となりました。
(機能繊維・商事)衣料繊維事業では、中東向け特化生地は、強い需要に加えて円安の影響もあり、販売を伸ばしました。
スポーツ用途は、国内生産拠点の集約を進めました。
エアバッグ用基布事業では、日系顧客のアジアでの減産影響を受けましたが、コストダウンを進め、収益性が改善しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年度比85億円(8.6%)減の896億円、営業利益は7億円(132.4%)増の13億円となりました。
(不動産、その他)不動産、エンジニアリング、情報処理サービス、物流サービス等の各インフラ事業は、それぞれ概ね計画どおりに推移しました。
この結果、当セグメントの売上高は前年度比2億円(1.5%)増の122億円、営業利益は6億円(24.4%)増の32億円となりました。
②キャッシュ・フローの状況(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、450億円の収入となりました。
主な内容は、減価償却費246億円および税金等調整前当期純利益194億円による資金の増加と運転資本の増加による資金の減少69億円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、271億円の支出となりました。
主な内容は、有形及び無形固定資産の取得による支出292億円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、165億円の支出となりました。
主な内容は、社債の償還による支出100億円、長期借入金の返済による支出100億円、配当金の支払額35億円およびコマーシャル・ペーパーの減少30億円と、社債の発行による収入100億円および長期借入れによる収入45億円です。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前年度末比27億円増の301億円となりました。
③生産、受注及び販売の実績(イ)生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前連結会計年度比(%)フィルム180,5507.3ライフサイエンス35,8615.5環境・機能材118,5093.1機能繊維・商事87,424△12.2その他(うち製造)17,304△8.4合計439,6490.9(注)1.金額は平均販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっています。
2.外注生産を含んでいます。
3.不動産の生産実績はありません。
(ロ)受注実績当社グループの製品は一部の受注生産を除き見込生産を行っています。
(ハ)販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前連結会計年度比(%)フィルム175,1695.0ライフサイエンス34,4940.4環境・機能材110,126△0.6機能繊維・商事89,612△8.6不動産4,4958.4その他7,666△2.1合計421,563△0.1(注)1.総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上となる販売先はありません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(イ)財政状態の分析総資産は、前年度末比99億円(1.6%)増の6,277億円となりました。
これは主として棚卸資産が増加したことによります。
負債は、前年度末比101億円(2.6%)減の3,757億円となりました。
これは主として借入金が減少したことによります。
純資産は、主として利益剰余金や退職給付に係る調整累計額が増加したことから、前年度末比200億円(8.6%)増の2,520億円となりました。
これらの結果、当連結会計年度末のD/Eレシオは1.22倍(前年度末1.37倍)となりました。
(ロ)経営成績の分析2025中期経営計画の最終年度にあたる当連結会計年度は、2025年度経営方針「未来をつくるために稼ぐ力を取り戻す」のもと、2025年度以降の企業価値向上に向けた取組みを行いました。
売上高については、バイオ事業において中国市場の影響により診断薬用試薬の販売が低調となったほか、エアバッグ用基布事業強化のためタイへ拠点を集約したことに伴う売上高減少などにより、期初の計画には届きませんでした。
営業利益については、バイオ事業における販売減少やメディカル事業における新工場の立上げ遅れの影響を受けましたが、包装用フィルムにおける新設備の生産性の改善や、セラミックコンデンサ用離型フィルムの販売拡大に加え、液晶偏光子保護フィルムが堅調に推移したことなどにより、期初の計画を上回りました。
各種指標の実績と目標は以下のとおりです。
2025年度(計画 ※1)2025年度(実績)2030年度目標(2030中計)売上高(億円)4,4004,2165,000営業利益(億円)210279450営業利益率(%)4.86.69.0EBITDA(億円)460525762親会社株主に帰属する当期純利益(億円)45112190ROE(%)2.35.5>8.0ROIC(%)2.83.8>6.0D/Eレシオ(倍)1.401.22<1.20Net Debt/EBITDA倍率 ※25.04.4<4.0※1 期初において計画した計画値※2 (有利子負債-現預金)<期末>/EBITDA 2025年度の事業環境(当初想定との差異)セグメント事業期初想定期初想定との差異(※)フィルム包装用前年度並みの需要荷動きが鈍化工業用液晶偏光子保護フィルムは前年度並みの需要―セラミックコンデンサ用離型フィルムはAIサーバー向けを中心に需要拡大―ライフサイエンスバイオ生化学診断薬用酵素は需要堅調中国市場の競争激化メディカル人工腎臓用中空糸膜は需要堅調―環境・機能材樹脂・ケミカル自動車用途は前年度並みの需要―電子材料用途は需要回復基調―環境・ファイバーVOC回収装置はEV化減速の影響継続―不織布マテリアルの厳しい競争環境は継続―機能繊維・商事エアバッグ前年度並みの需要―※「―」は期初想定との大きな差異なし 当社グループは、長期ビジョン「サステナブル・ビジョン2030」の後半に位置づける「2030中期経営計画」(2030中計)を策定しました。
財務体質の改善と利益成長を両立させ、事業ポートフォリオ改革と投資効果により2030年度までにROE8%超をめざします。
具体的なアクションについては「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)2025中期経営計画(2022~2025年度)、および2026年度以降の取組み ③2026年度以降の取組み」に記載のとおりです。
(ハ)経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
また、包装用フィルム事業の新機台の収益状況を注視しています。
(ニ)当社グループの資本の財源および資金の流動性についてa.キャッシュ・フロー当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.契約債務2026年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりです。
年度別要支払額(百万円)契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超短期借入金54,70054,700---長期借入金120,77112,42631,95729,86846,520リース債務6,5359381,2508063,541上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めています。
当社グループの第三者に対する保証は、関係会社の借入金等に対する債務保証です。
保証した借入金等の債務不履行が保証期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2026年3月31日現在の債務保証額は、5,775百万円です。
c.財務政策当社グループは、2025中期経営計画(2022~2025年度)期間において、主にフィルム事業とライフサイエンス事業をはじめとする成長事業へ積極的に大型投資を実施してきました。
今後、この大型投資の効果を、収益として着実に実現させていきます。
2030中期経営計画(2026~2030年度)においては、事業ポートフォリオにおける重点・育成事業を中心に投資を行っていきます。
投資にあたっては、原則として自己資金を基本としつつ、資金調達手段の多様性を確保し、事業環境や財務状況等を踏まえた柔軟な対応を行います。
同時に、財務体質の改善および財務健全性の維持を重要な経営課題と位置づけ、規律ある財務運営を継続していきます。
具体的な財務指標としては、D/Eレシオは1.2倍未満、Net Debt/EBITDA倍率は4倍未満を目標として掲げ、管理を行っていく方針です。
また、マーケット環境の一時的な変化など、不測の事態への対応手段確保のため、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計17,500百万円のコミットメントライン契約を締結しています。
(借入未実行残高17,500百万円)。
研究開発活動 6【研究開発活動】
当社グループは2022年の「サステナブル・ビジョン2030」の中で、「私たちは、素材+サイエンスで人と地球に求められるソリューションを創造し続けるグループになります」というビジョンを掲げています。
「素材+サイエンス」として、自社保有のコア技術のさらなる進化と、オープンイノベーションの考え方のもと、新製品の開発、新事業の創出に注力しました。
当社グループの研究開発は、セグメントごとに担当事業部が直接運営する事業部研究部門と、中長期的視点から次代を担う新事業・新製品・新技術の創出を図る全社共通のコーポレート研究部門が担っています。
これらの研究開発のマネジメントはイノベーション推進会議の方針のもとイノベーション戦略部が担当し、各部門の活動をサポートし、相互の連携を図りながら、当社グループの総合力を発揮した研究開発活動を推進しています。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は141億円となっており、セグメントごとの活動概要は以下のとおりです。
(フィルム)包装用フィルム分野においても、環境配慮商品に対するニーズが高まっており、バイオマス原料を使用したポリエステル、ナイロン、ポリプロピレンといった各素材のフィルム製品の採用が拡大しています。
プラ減容化として薄肉化に取り組んでいる、高耐熱・高剛性のポリプロピレンフィルム“パイレン EXTOP”のうち、超高剛性タイプと超高耐熱タイプ、高剛性高耐熱タイプについて試験販売を開始して拡販中です。
更に、包装材のモノマテリアル化にも取り組み、循環型経済の実現に貢献すべく積極的に推進していきます。
工業用フィルムでは環境に配慮したリサイクル原料を使用したフィルム製品“クリスパー”、“カミシャイン”、“リシャイン”、“レナシャイン”の開発・改良、販売促進に加え、環境負荷の少ないリサイクルシステムの開発も積極的に進めています。
また、バイオマス原料を用いたポリエステルフィルムの開発を推進しています。
さらに電子情報通信分野、自動車分野で拡大しているセラミックコンデンサ用離型フィルム“コスモピール”においても、薄層化による減量化、リサイクルによる環境対応に注力しています。
また、液晶ディスプレイに最適な超複屈折フィルム“コスモシャインSRF”は、既存設備改造による増産検討の取組みを開始し、更に、次世代を担うバイオマス原料による新製品の開発にも着手しています。
加えて、力学的・熱的特性に優れたポリエチレンナフタレートフィルム“テオネックス”の開発を進め、自動車分野やエネルギー分野に貢献する商品としていきます。
以上、当事業に係る研究開発費は43億円です。
(ライフサイエンス)感染症診断領域では、増加する非結核菌抗酸菌症(MAC症)の検査感度や特異性を向上させた検査キット、研究試薬領域では、装置不要で簡便かつ高収率なエクソソーム回収を実現する回収キット“CATAROSEV”や次世代シーケエンサー解析の前処理を大幅に効率化するライブラリー調製キットなどの開発に成功し、販売を開始しました。
医療機器分野では、神経再生誘導チューブ“ナーブリッジ”および骨再生誘導材“ボナーク”の製造を外部委託化しました。
“ボナーク”の適用拡大ならびに生体適合性コーティングポリマーの開発に注力していきます。
医用膜分野では、血漿分離フィルタ“PLASSEP”の製造販売承認を取得しました。
引き続き、血液浄化製品群の拡充や医薬製造プロセス向け分離膜の開発を推進します。
以上、当事業に係る研究開発費は22億円です。
(環境・機能材)樹脂・ケミカル分野では、電子材料分野における用途拡大が期待される“バイロン”および“ハードレン”を中心とした機能樹脂の開発力強化に向け、堅田サイトに研究棟の新設を決定しました。
また、水処理用精密ろ過膜“FILPLATE”を活用した廃液処理システムを開発し、水現像フレキソ製版工程の廃液量を最大75%削減するなど、環境負荷低減ソリューションを強化しました。
環境・ファイバー分野では、“ブレスエアー”で培った三次元網状繊維構造体形成技術を活用して新ブランド“ナインスクラウド”を開発し、通気性や清潔性を保ちつつ、身体にやさしくフィットする低反発性を実現した快適性の高い素材として展開を開始しました。
以上、当事業に係る研究開発費は40億円です。
(機能繊維・商事)衣料繊維分野では、歴史のある東洋紡ナイロン“SILFINE”に新たな付加価値を持たせ、かつ仮撚り加工商材のラインナップを増やしました。
製品としては軽量高耐久伸縮性をもつアウター、ミドラー用途の採用が拡大しています。
また本製品は繊研合繊賞テクニカル部門賞を受賞しました。
「新の創出」で取り組んでいる炭素繊維、ガラス繊維と熱可塑性樹脂繊維を複合したハイブリッドヤーンである“CfC yarn”、“GfC yarn”は国内外の複数の開発提案を受け、取組みを進めています。
これらの開発を加速させるために生産技術開発の推進と人材育成が重要と考え、当連結会計年度より庄川工場内に新規事業開発部を設け運営を行っています。
工業材料分野では、特殊加工を施し表面状態をコントロールした不織布を開発し、河川や道路の補強・安全確保のための部材の市場への展開を予定しています。
エアバッグ用基布事業では経営資源をタイ拠点に集約する方針のもと、研究開発機能もタイの連結子会社である TOYOBO SAHA SAFETY WEAVE Co.,LTD.(以下、「TSSW」といいます。
)へ移管し、他社から購入している原糸をタイの関連会社であるToyobo Indorama Advanced Fibers Co.,Ltd.で生産した原糸へ切り替える活動を進めています。
未来へ向け環境対応にも取り組んでおり、TSSWに太陽光発電設備を導入しました。
また現在は廃棄している織機排水をリサイクルするシステムを導入することも決定しました。
他にも、シリコーンコート布からシリコーンを除去し基布を再利用する技術や、工場の排ガス由来のポリマーから成る原糸を使った基布開発にも着手しています。
以上、当事業に係る研究開発費は4億円です。
(全社共通)イノベーション部門においては、全社成長戦略(ソリューション志向)に基づいた価値提供領域を「環境・エネルギー」「先端材料」「ヘルスケア」とし、新商品投入、新事業参入を進めるために、マーケティング活動と一体となった研究活動を進めています。
全社共通の研究開発を担当するコーポレート研究所は、当社グループの次代を担う新製品・新技術の開発を行うだけでなく、各種分析・評価業務、コンピューターシミュレーションなどデジタル技術を用いた解析業務を通じて、研究開発全般および当社の製造、販売活動をも支援する全社インフラとしての機能も有しています。
新事業企画・開発においては事業部研究部門と連携し、オープンイノベーションの考え方のもと、国の研究プロジェクトへの参画や国内外の企業、大学、研究機関との協業を積極的に進めました。
研究開発の成果例として、医薬品製造プロセス用新規分離膜デバイス、異種材料接着向け環境配慮型高耐熱接着フィルム、半導体パッケージの基板材料などへの応用が期待できる低熱膨張ポリイミド等の開発が挙げられます。
また、生体細胞間の情報伝達や細胞の修復に重要な役割を果たすことが明らかになっているエクソソームを簡便に分離精製する“CATAROSEV”については、研究開発キットとして量産体制を構築し事業ステージに移行しました。
今後、社会的な課題の解決に向け、早期の市場投入をめざして、研究開発をより一層加速していきます。
当社は今後も、若手研究者の積極的な支援や大学・研究機関との連携を通じて、オープンイノベーションの推進を図るとともに、当社のコア技術に関わる学術分野の発展にも貢献できるよう努めます。
以上、当事業に係る研究開発費は31億円です。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
当社グループでは、当連結会計年度において、フィルム等の製造設備増強のほか、生産性向上投資等に総額290億円(無形固定資産を含む。
)の設備投資を実施しました。
セグメントごとの主要な目的、内容および投資金額は次のとおりです。
(フィルム)当セグメントでは、当社でのフィルム製造設備の増強等87億円をはじめ、合計101億円の設備投資を実施しました。
(ライフサイエンス)当セグメントでは、当社での医薬品製造設備の増強等65億円をはじめ、合計68億円の設備投資を実施しました。
(環境・機能材)当セグメントでは、連結子会社東洋紡エムシー㈱での機能樹脂製品の開発拠点の建設等40億円をはじめ、合計47億円の設備投資を実施しました。
(機能繊維・商事)当セグメントでは、連結子会社日本エクスラン工業㈱での省力化投資等、合計33億円の設備投資を実施しました。
(不動産)当セグメントでは、合計4億円の設備投資を実施しました。
(その他)当セグメントでは、合計12億円の設備投資を実施しました。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、以下のとおりです。
(1)提出会社                                   2026年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積)リース資産その他合計[敦賀事業所]敦賀ポリマー工場他(福井県敦賀市)フィルム他機能樹脂生産設備およびその他設備(注3)6,7993,54923,397(674千㎡)429034,039241[19]犬山工場(愛知県犬山市)フィルムフィルム生産設備9,82514,0938,878(227千㎡)-1,18933,986390[12][敦賀事業所]つるがフイルム工場(福井県敦賀市)フィルムフィルム生産設備3,9615,360491(18千㎡)111,33311,156258[3][敦賀事業所]敦賀バイオ工場(福井県敦賀市)ライフサイエンス酵素等生産設備8,9207,683195(7千㎡)-1,88318,680237[35][岩国事業所]岩国機能膜工場他(山口県岩国市)ライフサイエンス機能膜等生産設備およびその他設備6,0554,5998,321(333千㎡)4,52367224,171186[12]庄川工場(富山県射水市)機能繊維・商事紡績糸、織物等生産設備および染色整理設備5,5191,3634,311(183千㎡)-6711,261107[162]宇都宮工場(栃木県宇都宮市)フィルムフィルム生産設備12,02420,1712,915(149千㎡)-47435,585294[38]総合研究所(滋賀県大津市)全社的研究開発業務他研究開発設備他8,6575,8225(213千㎡)61,85216,342411[59] (2)国内子会社                                  2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積)リース資産その他合計東洋紡エムシー㈱[敦賀サイト]敦賀環境・ファイバー工場(福井県敦賀市)環境・機能材不織布、化合繊等生産設備(注4)1,7211,2381,820(53千㎡)-4395,218153[7][岩国サイト]岩国樹脂・ケミカル工場岩国環境・ファイバー工場(山口県岩国市)環境・機能材機能樹脂、不織布、化合繊等生産設備(注2、4)1,5252,8383,637(146千㎡)-5,95413,954206[6]高砂工場(兵庫県高砂市)環境・機能材化学製品生産設備(注4)1,7603,521224(67千㎡)-2855,789175[11]堅田サイト(滋賀県大津市)研究開発業務研究開発設備他(注4)2265610(12千㎡)-1,2542,042179[14]東洋クロス㈱本店・樽井事業所(大阪府泉南市)フィルムクロス、フィルム等生産設備1,1335961,207(36千㎡)-1393,075222[47]岩国事業所(山口県岩国市)フィルム合成皮革生産設備(注4)4131,825283(11千㎡)-9283,44986[18]日本エクスラン工業㈱西大寺工場(岡山市東区)機能繊維・商事化学製品生産設備(注4)6905973,868(297千㎡)-9406,095235[22]御幸毛織㈱本社(名古屋市西区)不動産、販売業務賃貸オフィスビルおよびその他設備754-2,031(26千㎡)-282,81339[15]ミユキモール(名古屋市西区)不動産賃貸店舗および賃貸住宅1,216-1,221(11千㎡)1102,448-[-] (3)在外子会社                                  2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積)リース資産その他合計TOYOBO SAHA SAFETY WEAVE CO., LTD.本社工場(Samutprakarn Thailand)機能繊維・商事エアバッグ用基布生産設備2,4112,070-(-)-8715,352249[-]
(注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品及び建設仮勘定等の合計です。
2.合同事業所のため、合算して表示しています。
3.関連会社北陸エア・ケミカルズ㈱へ貸与中の土地118百万円(5千㎡)を含んでいます。
4.提出会社から賃借中の土地等(貸主側の帳簿価額)を含めて記載しています。
5.従業員数の[ ]は、臨時従業員数を外書きしています。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度末現在における当社グループでの重要な設備の新設、除却等の計画はありません。
研究開発費、研究開発活動400,000,000
設備投資額、設備投資等の概要400,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況40
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況14
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況6,853,737
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
①投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、その投資株式が専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的としているものを純投資目的である株式と区分し、それ以外の投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式と区分しています。
②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(イ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、純投資目的以外の目的である投資株式を中長期的な企業価値向上の効果や経済合理性など様々な観点から定期的に検証し、その意義が認められなくなった銘柄については、適宜適切に売却していく方針です。
一方で、重要な取引先との安定的な取引関係維持・強化などが当社の持続的な成長や中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合には、当該取引先の株式を保有することがあります。
なお、取締役会は、毎年、純投資目的以外の目的である投資株式について、将来の事業戦略や事業上の関係などを含め、個別に検証を行い、保有継続の可否を判断しています。
2026年3月末の状況については、2026年5月26日の取締役会で審議を行い、保有を継続する判断をしました。
(ロ)銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式451,685非上場株式以外の株式3315 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式1-発行会社は共同株式移転により新たに設立された持株会社の子会社となったため、持株会社の株式が当社へ割当交付されたことによるものです。
非上場株式以外の株式13発行会社は当社の包装用フィルムの重要な販売先であり、安定的な取引関係を維持していくため保有するもので、増加は持株会によるものです。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式以外の株式2682 (ハ)特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)三菱瓦斯化学㈱-191,800当社グループの高機能製品の原料供給における戦略的パートナーとしての関係を維持強化するため保有していました。
無-446大成ラミックグループ㈱112,054110,663発行会社は当社の包装用フィルムの重要な販売先であり、安定的な取引関係を維持していくため保有するもので、増加は持株会によるものです。
無279275久光製薬㈱-20,000発行会社は当社の工業用フィルムの重要な販売先であり、安定的な取引関係を維持していくため保有していました。
無-80㈱サンエー化研35,00035,000発行会社は当社の工業用フィルム・包装用フィルムの重要な販売先であり、安定的な取引関係を維持していくため保有するものです。
無2519丸東産業㈱4,5754,575発行会社は当社の包装用フィルムの重要な販売先であり、安定的な取引関係を維持していくため保有するものです。
無108(注)定量的な保有効果については記載が困難です。
保有の合理性は、取締役会において、毎年、将来の事業戦略や事業上の関係などを含め、個別に検証を行い、保有継続の可否を判断することにより検証しています。
③保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社45
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1,685,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社315,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3,000,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社682,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社4,575
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社10,000,000
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社発行会社は共同株式移転により新たに設立された持株会社の子会社となったため、持株会社の株式が当社へ割当交付されたことによるものです。
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社発行会社は当社の包装用フィルムの重要な販売先であり、安定的な取引関係を維持していくため保有するもので、増加は持株会によるものです。
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社丸東産業㈱
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社発行会社は当社の包装用フィルムの重要な販売先であり、安定的な取引関係を維持していくため保有するものです。
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2026年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く)の総数に対する所有株式数の割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8-111,82713.40
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-127,0648.01
東洋紡従業員持株会大阪市北区梅田1丁目13-12,2822.59
東友会大阪市北区梅田1丁目13-12,1752.47
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人 株式会社みずほ銀行)P. O. BOX 351 BOSTON MASSACHUSETTS02101 U.S.A.(東京都港区港南2丁目15-1)2,1382.42
GOVERNMENT OF NORWAY(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)BANKPLASSEN 2,0107 OSLO 1 OSLO 0107 NO(東京都新宿区新宿6丁目27-30)2,0172.29
JPモルガン証券株式会社東京都千代田区丸の内2丁目7-31,9212.18
日本生命保険相互会社東京都千代田区丸の内1丁目6-61,7501.98
明治安田生命保険相互会社東京都千代田区丸の内2丁目1-11,4021.59
JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行)25 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM(東京都港区港南2丁目15-1)1,2671.44計-33,84738.36(注)1.
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)および
株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式は、信託業務に係る株式です。2.三井住友信託銀行株式会社から、2025年11月20日付で、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社ほか1名を共同保有者とする大量保有報告書(変更報告書)が提出されています。当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりです。
氏名又は名称住所保有株券等の数(千株)株券等保有割合(%)三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社ほか1名東京都港区芝公園一丁目1-1ほか4,1354.64
株主数-金融機関36
株主数-金融商品取引業者45
株主数-外国法人等-個人137
株主数-外国法人等-個人以外211
株主数-個人その他54,561
株主数-その他の法人557
株主数-計55,549
氏名又は名称、大株主の状況JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行)
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1)【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
会社法第155条第7号による取得区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式1,2681,474,651当期間における取得自己株式116166,680(注)当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取による株式は含まれていません。
会社法第155条第13号による取得区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式4,577-当期間における取得自己株式4,401-(注)1.譲渡制限付株式報酬として割り当てた普通株式の一部を無償取得したものです。
2.当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの無償取得による株式は含まれていません。

Shareholders2

自己株式の取得-1,000,000