財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2026-06-25
英訳名、表紙DAINICHISEIKA COLOR & CHEMICALS MFG. CO., LTD.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 高橋 弘二
本店の所在の場所、表紙東京都中央区日本橋馬喰町一丁目7番6号
電話番号、本店の所在の場所、表紙(03) 3662-1638
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
当社は1931年(昭和6年)彩華顔料合資会社として創業し、1939年(同14年)彩華色素工業株式会社に改称組織変更し、1944年(同19年)同業2社を吸収合併するとともに、大日精化工業株式会社に改称して現在にいたっております。
1939年昭和14年彩華色素工業株式会社を設立し、1931年(昭和6年)創立の彩華顔料合資会社の営業を継承し一般顔料の製造を開始。
1944年〃19年大日精化工業株式会社と改称し同業2社を吸収合併。
1945年〃20年本社(中央区)、東京工場(現・東京製造事業所)にて操業開始。
1947年〃22年札幌営業所、工場(後に北海道大日精化工業㈱と改称、当社に吸収合併)開設。
1948年〃23年プラスチック着色剤ビニールトーナーカラーを開発し国産化に成功。
1950年〃25年大阪営業所(現・西日本支社)開設。
1953年〃28年化・合成繊維用原液着色剤、水性捺染着色剤を開発し国産化に成功。
1957年〃32年総合研究所(現・研究開発本部、未来共創本部、事業創造本部、技術管理本部)を設立し顔料の研究体制を確立。
浮間合成㈱(連結子会社)設立。
1960年〃35年大阪工場(現・大阪製造事業所)開設。
1961年〃36年東京証券取引所市場第二部へ上場。
1962年〃37年本社社屋落成。
香港駐在事務所(現・大日精化(香港)有限公司、連結子会社)開設。
1963年〃38年成田工場(現・ハイテックケミ㈱、連結子会社)開設。
1964年〃39年名古屋営業所(現・中部支社)開設。
太洋化工㈱(後に大阪化工㈱と改称、現・大日カラー・コンポジット㈱、連結子会社)設立。
1967年〃42年合成皮革用樹脂及び表面処理剤を製造開始。
1968年〃43年東海工場(現・東海製造事業所)開設。
大淀大日精化工業㈱(後に当社に吸収合併)設立。
1969年〃44年東京証券取引所市場第一部へ上場。
九州営業所(現・九州大日精化工業㈱、連結子会社)開設。
名古屋化工㈱(現・大日カラー・コンポジット㈱、連結子会社)設立。
1973年〃48年TAI CHIN CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.設立。
1974年〃49年東海工場(現・東海製造事業所)に画期的な大型排水処理設備を完成。
サンパウロ駐在事務所(現・DAICOLOR DO BRASIL, IND. E COM. LTDA.、連結子会社、清算手続中)開設。
1977年〃52年三宝精密化学工業㈱設立。
1984年〃59年DAICOLOR ITALY S.R.L.(連結子会社)設立。
1985年〃60年北陸営業所(現・北陸支店)開設。
1987年〃62年広島化工㈱(後に大日カラー・コンポジット㈱に吸収合併)設立。
1988年〃63年HI-TECH COLOR, INC.(連結子会社)設立。
1989年平成元年DAINICHI COLOR(THAILAND)LTD.(連結子会社)設立。
関東大日精化工業㈱(現・大日カラー・コンポジット㈱、連結子会社)設立。
大日システムファイナンス㈱(後にディー・エス・エフ㈱と改称、当社に吸収合併)設立。
1994年〃6年㈱カラープランニングセンター(連結子会社)設立。
1995年〃7年P.T. HI-TECH INK INDONESIA(連結子会社)設立。
東莞大日化工廠有限公司(連結子会社)設立。
1996年〃8年滋賀製造所開設。
1997年〃9年DAINICHISEIKA(HK)COLOURING CO., LTD.(連結子会社)設立。
2003年〃15年大日精化(上海)化工有限公司(連結子会社)設立。
2005年〃17年大日精化貿易(深圳)有限公司(連結子会社)設立。
2006年〃18年当社が大淀大日精化工業㈱を吸収合併。
DAINICHI COLOR VIETNAM CO.,LTD.(連結子会社)設立。
2007年〃19年九州化工㈱(連結子会社)設立。
西日本支社新社屋落成。
2008年〃20年DAINICHI COLOR INDIA PRIVATE LTD.(連結子会社)設立。
2011年〃23年上海三井複合塑料有限公司(連結子会社)の出資持分の追加取得。
2013年〃25年関東大日精化工業㈱が、名古屋化工㈱及び大阪化工㈱と合併し、大日カラー・コンポジット㈱に商号を変更。
DM COLOR MEXICANA S.A. DE C.V.(連結子会社、清算手続中)設立。
2014年〃26年当社が北海道大日精化工業㈱を吸収合併。
2015年〃27年本社新社屋落成。
2016年〃28年亞祿股份有限公司(連結子会社)の出資持分の追加取得。
2017年〃29年大日カラー・コンポジット㈱(連結子会社)が広島化工㈱を吸収合併。
2020年令和2年坂東製造事業所開設。
2021年〃3年佐倉製造事業所(浮間合成㈱)に佐倉テクノロジー・イノベーションセンター(STIC)開設。
2022年〃4年東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所市場第一部からプライム市場へ移行。
2024年〃6年ディー・エス・エフ㈱の損害保険代理業その他の保険媒介代理業を吸収分割により分離した後に、当社に吸収合併。
2025年〃7年監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行。
事業の内容 3【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(大日精化工業株式会社)及び関係会社24社により構成されております。
当社は子会社21社を連結し、関連会社3社のうち2社について持分法を適用しております。
当社グループが営んでいる主な事業内容及び当該事業に係る位置づけは、次のとおりであります。
(カラー&ファンクショナル プロダクト)当セグメントでは、顔料・繊維用着色剤、プラスチック用着色剤、樹脂コンパウンド、顔料分散体、機能性材料など、顔料及び顔料の2次加工品を中心に製造・販売を行っており、主として当社及び連結子会社であるDAICOLOR ITALY S.R.L. 、ハイテックケミ㈱、DAINICHI COLOR (THAILAND),LTD.が製造・販売に携わっております。
なお、当社と関係会社との間に製品、原材料等の取引が行われております。
(ポリマー&コーティング マテリアル)当セグメントでは、ウレタン樹脂、天然物由来高分子、紫外線・電子線硬化型コーティング剤など、合成樹脂及び特殊コーティング剤を中心に製造・販売を行っており、主として当社及び連結子会社である浮間合成㈱及び大日精化(上海)化工有限公司が製造・販売に携わっております。
なお、当社と関係会社との間に製品・原材料等の取引が行われております。
(グラフィック&プリンティング マテリアル)当セグメントでは、各種用途に対応した幅広い種類のグラビア・フレキソインキ、オフセットインキなど、パッケージ用及び広告出版用インキを中心に開発、製造及び販売を行っており、主として当社及び連結子会社であるP.T.HI-TECH INK INDONESIAが製造・販売に携わっております。
なお、当社と関係会社との間に製品・原材料等の取引が行われております。
[事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
2026年3月31日現在
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
2026年3月31日現在名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容(注)1議決権の所有割合又は被所有割合(%)(注)2関係内容役員の兼任等資金援助営業上の取引等(連結子会社)浮間合成㈱千葉県佐倉市401ポリマー&コーティングマテリアル100有無当社製品の生産委託ハイテックケミ㈱千葉県成田市300カラー&ファンクショナルプロダクト100無無当社製品の生産委託九州大日精化工業㈱福岡市博多区160カラー&ファンクショナルプロダクト他100無有当社製品の販売大日カラー・コンポジット㈱埼玉県加須市100カラー&ファンクショナルプロダクト100有無当社製品の生産委託九州化工㈱熊本県宇土市10カラー&ファンクショナルプロダクト他100(100)無無-㈱カラープランニングセンター東京都中央区10その他100有無-大日精化(香港)有限公司香港千HKD3,500カラー&ファンクショナルプロダクト他100無無当社製品の販売及び原材料等の購入DAINICHISEIKA(HK)COLOURING CO., LTD.(注)3香港千HKD83,000カラー&ファンクショナルプロダクト100(25)無無当社製品の販売大日精化貿易(深圳)有限公司中華人民共和国千USD50カラー&ファンクショナルプロダクト他100(100)無無当社製品の販売及び原材料等の購入東莞大日化工廠有限公司(注)3中華人民共和国千HKD121,000カラー&ファンクショナルプロダクト100(100)無無-大日精化(上海)化工有限公司(注)3中華人民共和国千USD22,230ポリマー&コーティングマテリアル他100有無当社製品の販売上海三井複合塑料有限公司中華人民共和国千USD8,400カラー&ファンクショナルプロダクト60無無-亞祿股份有限公司台湾千TWD52,320カラー&ファンクショナルプロダクト51無無当社製品の販売P.T. HI-TECH INKINDONESIAINDONESIA百万IDR21,456グラフィック&プリンティングマテリアル99.875無有当社製品の販売DAINICHI COLOR VIETNAM CO., LTD.(注)3VIETNAM千USD8,700カラー&ファンクショナルプロダクト60(19.70)無無当社製品の販売DAINICHI COLOR(THAILAND)LTD.(注)3THAILAND千THB234,000カラー&ファンクショナルプロダクト他93無無当社製品の販売DAINICHI COLORINDIA PRIVATE LTD.(注)3INDIA百万INR1,493カラー&ファンクショナルプロダクト100無有当社製品の販売HI-TECH COLOR, INC.(注)3U.S.A.千USD25,115ポリマー&コーティングマテリアル他100(13.32)有無当社製品の販売DAICOLOR DO BRASILIND.E COM.LTDA.(注)4BRAZILBRL460-100無無-DM COLOR MEXICANAS.A. DE C.V.(注)3、5MEXICO千USD15,000-65無無-DAICOLOR ITALY S.R.L.ITALY千EUR1,500カラー&ファンクショナルプロダクト他100無無当社製品の販売及び原材料等の購入 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容(注)1議決権の所有割合又は被所有割合(%)(注)2関係内容役員の兼任等資金援助営業上の取引等(持分法適用関連会社)TAI CHIN CHEMICALINDUSTRY CO., LTD.台湾千TWD173,621ポリマー&コーティングマテリアル44.98有無原材料の購入三宝精密化学工業㈱大韓民国百万KRW1,000カラー&ファンクショナルプロダクト40無無原材料の購入(注)1.「主要な事業の内容」欄には、主要なセグメントの名称を記載しております。
2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合を示し、内数となっております。
3.特定子会社に該当しております。
4.清算手続中の会社であり、2018年6月30日開催の当該子会社の取締役会で解散決議をしております。
5.清算手続中の会社であり、2021年12月8日開催の当社の取締役会で解散決議をしております。
従業員の状況 (2)【従業員の状況】
①連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)カラー&ファンクショナルプロダクト2,220(187)ポリマー&コーティングマテリアル387(34)グラフィック&プリンティングマテリアル648(28) 報告セグメント計3,255(249)その他-(-)全社(共通)259(43)合計3,514(292)(注)1.従業員数は、就業人員であり、臨時雇用者数は()内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、主に報告セグメントに帰属しない総務、経理などの管理部門に所属している従業員であります。
②提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)1,379(165)41.016.77,568,5963.6 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)カラー&ファンクショナルプロダクト768(82)ポリマー&コーティングマテリアル119(12)グラフィック&プリンティングマテリアル233(28) 報告セグメント計1,120(122)その他-(-)全社(共通)259(43)合計1,379(165)(注)1.従業員数は、就業人員であり、臨時雇用者数は()内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、主に報告セグメントに帰属しない総務、経理などの管理部門に所属している従業員であります。
③労働組合の状況2026年3月31日現在における当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。
)の組合員数は1,064名であり、いずれの系統にも属さず、労使は相互信頼を基盤として円満な関係にあります。
④管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異a.提出会社当事業年度補足説明管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)1、2労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)3正規雇用労働者パート・有期労働者全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者3.282.9-74.772.868.3 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、算出したものであります。
2.「男性労働者の育児休業取得率」の「-」は育児休業取得の対象となる男性労働者がいないことを示しております。
3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、雇用区分ごとの男性労働者の平均賃金月額に対する女性労働者の平均賃金月額の割合を算出したものであります。
なお、算出に際し、基本給をはじめとする固定的な賃金、時間外や休日労働に対する割増賃金、賞与を算入し、退職手当、通勤手当を除いております。
b.連結子会社当事業年度補足説明名称管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)
(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)1、2労働者の男女の賃金の額の差異(%)
(注)3正規雇用労働者パート・有期労働者全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者浮間合成㈱0.050.0-68.266.380.2 ハイテックケミ㈱0.0100.0-65.067.164.6 大日カラー・コンポジット㈱3.3100.0-68.065.972.4 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、算出したものであります。
2.「男性労働者の育児休業取得率」の「-」は育児休業取得の対象となる男性労働者がいないことを示しております。
3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、雇用区分ごとの男性労働者の平均賃金月額に対する女性労働者の平均賃金月額の割合を算出したものであります。
なお、算出に際し、基本給をはじめとする固定的な賃金、時間外や休日労働に対する割増賃金、賞与を算入し、退職手当、通勤手当を除いております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)企業理念、行動指針、必達当社グループでは、創業者である高橋 義博が1968年に制定した社是<必達>を経営方針の中心に据えて経営に取り組んで参りました。
職場の目に付くところに掲示し、社是<必達>に込められた精神、考え方を常に確認すると同時に、従業員への浸透を図ることを行ってきました。
社是<必達>の精神は、現在においても何らその価値を失っていないものと考えますが、既存の仕事、製品を軸に、役職員個々人の心構えや行動に重点を置いた内容としているため、近年の社会環境、経済環境が変化していく中で、社内外の人との関連性、新しい技術革新、製品開発への一層の目配り、社会の中における当社との連環という視点で、不十分さを感じるような状況になってきました。
そのため、2015年12月開催の当社取締役会において、社是<必達>の考え方に加える形で、新たに<企業理念>、<行動指針>を規定し、経営方針を一層充実したものといたしました。
これは、すべての経済原則や経営理論は「人」の行動原理に基づくものであるとの理解に立ち、まずは社内外を問わず全ての「人」に興味を持つべきであるとし、技術革新や商品開発など新しいことへの取り組みが、人や企業の活性化につながるという点を改めて確認し、一方、未来に目を向けると、人も企業も他者との連環(関連)の中で生き抜いていかざるをえないことを再認識した上で、社会に必要とされ、社会の発展に資する姿勢を打ち出していくべきとしたものであります。
比較的平易な表現とすることで、若手従業員から経営トップに至るまで、<必達>と合わせて、浸透を図ることを企図したものであります。
これらを踏まえ、当社グループは以下の<企業理念>、<行動指針>、<必達>の社是の下、事業活動を行うに当たって人財の付加価値を一層高めることに努め、全てのステークホルダーを尊重し連携を図りながら、地球環境保全などサステナブル社会に対する企業責任を積極的に果たしてまいります。
<企業理念>・人に興味を持とう・新しいことに興味を持とう・未来に興味を持とう <行動指針>人間は面白い。
その面白い人間が作っているのが企業であり、また顧客である。
全ての経済原則、経営理論は、人の行動原理に基本がある。
人に興味を持とう。
新しいことはワクワクする。
技術革新や商品開発は顧客や市場を開拓すると同時に、人間も活性化する。
新しいことに興味を持とう。
未来を考えることは楽しい。
未来は子供たちのものだ。
未来を考えれば、人も企業も自分だけでは生きて行けないことが分かる。
顧客の発展が無ければ、当社は富んでも長続きしない。
更に、社会に生かされなければ、人も企業も存続し得ない。
未来に興味を持とう。
一方、当社には1968年に制定した、社是「必達」が存在します。
上記の企業理念と共に、歴史ある社是「必達」を、誇りを持って遵守しています。
<必達>私たちはカラーエイジを担う大日精化の社員として<必達>の社是のもとに誇りを持って仕事をすすめよう1.仕事は必ず目標を立てこれを必達しよう1.正しい製品知識を身につけ製品普及のチャンスを積極的に求めよう1.仕事を通じ製品を通じて会社の信用を更に高めよう1.社会人として常に教養を高め反省を深める機会を持とう1.仕事を通じて社会に貢献し大日精化を最高の企業体としよう(2)経営理念創業者 高橋 義博の「自分の生活が好きな色彩によって包まれたいと思うのが私たちの念願」との遺志を引き継ぎ、世界中の「もっと便利に、もっと安全に、もっと自由に彩りたい」という願いをかなえることを使命として、当社グループは企業理念や社是<必達>のもとに、企業としての持続的成長と価値向上を目指した「CSR・ESG基本方針」を、そしてこれを補完するために近年の社会的課題である地球環境、ガバナンス、人権尊重、情報管理、品質管理、安全衛生、人財育成、健康経営などに関する各種方針を制定し、役職員がこれらを徹底することで、全てのステークホルダーの課題に寄り添い、彩りと特性を持った素材をさまざまな分野に提供し、実現しております。
また、2023年10月には社内公募により、新ブランドメッセージ「彩りの、その先へ(今日の未知は未来への道)」を決定し、コア技術である①有機無機合成・顔料処理技術、②分散加工技術、③樹脂合成技術を更に深化させ、「色彩のその先の可能性」を追求して「機能性マテリアル分野のエクセレントカンパニー」を目指しております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、2024年6月に公表した2025年3月期を初年度とする3か年中期経営計画「明日への変革 2027」(以下、「本中期経営計画」といいます。
)において、前中期経営計画を引き継ぎ、ROE(自己資本利益率)9%、ROA(総資産経常利益率)5%とすることを長期の経営目標として、またその過程として本中期経営計画の最終年度である2027年3月期の目標として、ROE5%以上(2025年5月に4.6%から修正)、ROA4.3%を掲げております。
初年度である2025年3月期は、ROE8.4%、ROA4.0%、2年目である2026年3月期は、ROE6.1%、ROA4.2%の結果となりました。
これは、2025年3月期においては、埼玉県川口市に所有していた当社旧川口製造事業所跡地の売却に伴う固定資産売却益77億6千1百万円を、2026年3月期においては、政策保有株式の売却により投資有価証券売却益28億1千2百万円をそれぞれ特別利益に計上したことが主要因です。
また、コロナ禍後の原材料高騰に対して当初は価格改定に苦戦していましたが、ここ数年で回収が進んだことが、業績面で好転している要因です。
(4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題等当社グループの置かれている経営環境については、以下のとおりと認識しております。
①お客様の国内外の事業展開に寄り添い、収益性、効率性をご提案するために、当社では国内外の拠点の強みを活かし、国内、海外の一方に偏することなくバランスのよい業務展開をするべきであることが重要な課題であると認識しております。
②当社グループの持続的な成長のためには、ESGへの取組みがあらゆる事業活動の基本理念であり、E(環境配慮)、S(社会貢献)の実現のための研究・開発が果たす役割が、特に重要であると認識しております。
このため社会全体の持続性、安全性、収益性、効率性、採算性などの側面から十分に検証の上で、前述の「(2)経営理念」に記載の「3つのコア技術」を更に深化させること、新たな技術を取り入れることに、人財と設備、資金を投入していく必要があるものと認識しております。
③ステークホルダーの皆様から信頼され常に選ばれる企業であり続けるためには、上記②で述べたように、長期的・持続的な成長とともに、製品や事業活動を通して地球規模の環境や社会問題へ取り組む企業姿勢と、意思決定の透明性、公正性を確保できるガバナンス体制の下で、従業員一人ひとりの思いが企業風土として醸成されることが企業価値の向上においても大きな影響を与えるものと再認識した上で、全社を挙げてE(環境配慮)、S(社会貢献)、G(企業統治)の側面から能動的に活動を促進することが必要と理解しております。
また、2025年6月27日に開催いたしました第122期定時株主総会において、株主の皆様のご承認を得て、「監査役会設置会社」から「監査等委員会設置会社」へ移行しております。
これは、委員の過半数が社外取締役で構成される監査等委員会が、取締役の業務執行の適法性、妥当性の監査・監督を担うことでより透明性の高い経営を実現し、国内外のステークホルダーの期待により的確に応えうる体制の構築を目指したものであります。
④今後さらに、デジタル技術及びデータ分析の活用が当社グループの競争力の源泉のひとつとして重要性を増し、経営目標を達成するための重要な手段になると認識しております。
当社は基幹システムを2018年10月に刷新し、さらなる活用のための周辺システムの整備も着々と進めてきておりますが、より高度化していく外部環境からの要請事項に対し、これまで以上に、適時かつ的確に対応していくことが必要であると認識しております。
また、データ駆動型ビジネスへ転換し、効率的で確実性の高い戦略、独創性のある製品開発を強力に推進することが不可欠であり、そのためにも有効なデータ、優秀な人財と、柔軟で素早い意思決定が重要であると認識しており、これらへの取り組みを加速させるため、2024年11月にはグループウエアの刷新を行うことで、AIを日々の業務において活用できるようにしております。
社内情報の共有化や組織を超えた連携など、DXを支える基盤になることを確信しております。
⑤当社グループの掲げる長期目標の達成には、人的資本及び知的財産への投資と活用によるイノベーションの創出が不可欠であると認識し、企業にとって財産である「人財」の育成と活気溢れる企業風土の醸成は重要な経営課題のひとつと考え、従業員のモチベーションとエンゲージメント向上を目指したHR戦略を推し進めます。
また別途定める「人財育成方針」「社内環境整備方針」に沿って、企業と人財が互いに高め合っていくビジョンを共有し、持続可能な成長に向けて地道にかつ着実に、相互に磨き上げていくことにより、当社グループの成長と人財の成長との間に好循環を生み出すことができるものと確信しております。
本件については、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本投資・人財育成及び人財の多様性の活用」にて詳細を記載しております。
これらを踏まえ、2024年6月に公表しております本中期経営計画を引き続き重点的に進めております。
a.技術主導による競争優位性の確保当社グループでは、保有する技術を、技術マネジメント手法を用いて再評価し、社会的なニーズ(ESG)への貢献を最優先課題として、オープンイノベーション、セグメント間のシナジー、知財戦略などを組み合わせ、3つのコア技術(1 有機無機合成・顔料処理技術、2 分散加工技術、3 樹脂合成技術)を深化させた技術開発に取り組んでおります。
本中期経営計画においても、これらコア技術は重要な基盤として、市場規模・収益性・成長性を評価し、新規発展分野として(a) IT・エレクトロニクス 機能性材料、(b) ライフサイエンス・パーソナルケアの2つを、継続発展分野において環境配慮型製品へのより一層のシフトをテーマとする(c) モビリティ、(d) 環境配慮型パッケージングを開発の中心に据え、人財と設備と資金とを積極的に投入することを行い、技術主導による競争優位性の確保を目的とした体制の構築を進めております。
その体制構築の一環として、2025年4月1日より、技術機構の組織を、保有技術ごとの縦割り体制から開発ステージごとの組織体制に刷新し、お客様と対面で開発を進めている事業機構の技術部門を一部取り込んでおります。
加えて、従来から取り組んできたオープンイノベーションなどにより技術開発・製品開発力を強化することで、技術主導により事業創出できる体制を構築してきております。
これらの取り組みにより、10年後のありたい姿である「機能性マテリアル分野のエクセレントカンパニー」を目指し、製品の差別化、品質向上により社会貢献度を高め、同時に収益性の確保を図ることとしております。
本中期経営計画では、技術主導による新規開発製品の売上高を2027年3月期までに2024年3月期比26億円増加させることを目標に掲げて取り組んでおります。
新規開発製品が売上に寄与するまでには一定程度の時間が必要となることから、本中期経営計画の2年目を終了した2026年3月末時点では、売上高は12億円の増加となりました。
個々の開発テーマの進捗については概ね順調に進んでおります。
また、採用内定案件も多数あり、引き続き目標達成に向け新規開発製品の早期売上寄与を目指してまいります。
本中期経営計画の2年目を終了した2026年3月末時点における状況は、以下のとおりと認識しております。
(a) IT・エレクトロニクス 機能性材料二次電池用部材、導電性部材、熱マネジメント部材、機能性ポリマー、高付加価値顔料・分散体などの製品分野において、電池部材や半導体周辺部材、精密電子機器部材、ディスプレイ用部材などで複数アイテムが実績化及び採用内定であることに加えて、多数の新規テーマを獲得することができました。
引き続き複数の大学やメーカーとのオープンイノベーションにより、新たな技術シーズ創出を進めてまいります。
これらと並行して完成した技術シーズを積極的に発信し、社会ニーズに対応すべく応用開発を進め、生産設備を整備し、売上高への早期寄与を図ってまいります。
(b) ライフサイエンス・パーソナルケア天然物由来化粧品原材料においては、アップサイクル原料を用いた菌糸パルプ分散液の開発を進め、基本処方を確立しユーザーワークを開始しました。
また、甲殻アレルゲンフリーのキトサン誘導体に関しては、原材料安定調達の面よりキノコ由来を中止、黒麴菌由来に変更して製品設計を行い、お客様の評価を仰いでおります。
生分解性微粒子においては、生産プロセスの見直しとともに市場ニーズの高い高機能性ビーズの開発に注力しております。
(c) モビリティ軽量・高強度樹脂コンパウンドにおいては、リサイクル素材の使いこなしに加え、天然物由来フィラーの微分散技術を確立しました。
今後は展示会などで外部発信し、積極的に市場開拓を進めてまいります。
ウレタン・アクリル・シリコーンポリマーでは、海外の厳しい法規制に対応する製品設計を完了しました。
海外での量産体制を整備し、拡販に繋げてまいります。
加飾フィルムでは、高分子合成技術と分散加工技術を駆使し、事業機構の技術部門との融合による新たな開発を進めてまいります。
(d) 環境配慮型パッケージング水性フレキソインキでは完全水性品の特徴を活かし、海外の市場ニーズにも対応しつつ、新たに水性フレキソラミネート用インキ剤の開発に注力しております。
今後も市場ニーズを探りつつ、開発、販売の鋭意強化に努めてまいります。
ガスバリアコート材・環境配慮型接着剤では、キーマテリアルのパイロットプラントの稼働を開始し、市場への本格投入に繋げていきます。
また、消耗品パッケージングではないインフラ向け高耐久インキで新規採用を得ることができ、新たな展開に踏み出すことができました。
b.事業基盤の強化のための海外事業の拡大当社グループの収益、成長の源泉は、国内・海外双方に存在し、GDP高伸長国での事業展開などバランスよく事業育成をしていく必要があるとの認識の基に事業を展開してまいりました。
本中期経営計画では、海外事業の売上高を2027年3月期までに2024年3月期比36億円増加させることを目標に掲げて取り組んでおります。
本中期経営計画の2年目を終了した2026年3月末時点では、売上高は2億円の増加(為替影響除く)となりました。
東南アジアや中国における日系車、北米では欧米車の販売不振や中国の景気低迷の影響を受け、低調に推移しました。
引き続き、「地産地消」の推進と海外拠点の拡充及び新規ビジネスの創出を軸に、積極的な業務の展開に注力してまいります。
本中期経営計画の2年目を終了した2026年3月末時点における状況は、以下のとおりと認識しております。
(a) カラー&ファンクショナル プロダクト高機能着色剤、機能製品の拡販に注力し、ケーブル用途などでアジアを中心に実績化に繋げることができました。
情報電子分野のIJ分散液では、前期から継続して顧客開拓を行った結果、北米等で新規採用を獲得しました。
コンパウンドでは、電装部品用途でタイで増設したラインが順調に稼働し販売に寄与しました。
しかしながら、コンパウンド全体としては、東南アジアや中国におけるOA機器向けや日系車の販売不振に加え中国の景気低迷の影響を受け、低調に推移しました。
今後も、高機能着色剤・機能製品ではアジアを中心とした拡販、情報電子分野では欧米の新規顧客開拓、コンパウンドでは高付加価値案件の獲得に引き続き注力していきます。
(b) ポリマー&コーティング マテリアル北米では、車両メーカーの販売不振によりシート用表面処理剤が低調に推移しました。
今後の車両メーカーの増産に備えるため、サステナビリティ貢献製品である水性表面処理剤の現地生産移管を計画通り進めると同時に、同製品の拡販に向けて注力していきます。
また、中国では、好調に推移していたスポーツアパレル向けの透湿性ウレタン樹脂が欧州の業界自主規制のため減少しました。
インドでは、接着剤事業の進展を図ることができました。
今後も用途に合わせた商品開発とともに更なる拡販を進めていきます。
(c) グラフィック&プリンティング マテリアルインドネシア現地法人では、期前半において海外メーカー参入による失注がありましたが、各種合理化施策の実行や従来から続けてきたタイムリーな製品の技術改良・開発により、期後半からは商権を奪還しました。
今後も伸長する市場の中で付加価値を拡大させるため、インドネシア現地法人の隣地の土地取得を行っており、能力増強投資や技術力強化などの対応策を検討しております。
また、アジア向けでは環境規制対応製品の販売にも注力していきます。
c.サステナブル社会の実現に向けたESG重視の経営推進当社グループでは、サステナブルな社会の実現と中長期的な企業価値向上のため、ESG経営を本中期経営計画の戦略のひとつに掲げております。
サプライチェーンパートナーとのあらたな価値の共創を目指して原材料調達段階から製品の廃棄に至るライフサイクル全体において、「(a) サステナビリティ貢献製品開発・拡販」、「(b) 気候変動への取り組み」、「(c) 資源循環促進」、「(d) 生物多様性への取り組み」、「(e) 社会貢献の一層の促進」、「(f) コーポレート・ガバナンスへの一層の取り組み」、「(g) 人的資本投資・人財育成」を推進しております。
また、これら重要な経営課題におけるさまざまな外部環境、内部環境の変化に対して、リスクと機会に効率よく対処できるように統合型リスクマネジメント(ERM)を運用しております。
本中期経営計画では、「d.HR戦略」と「e.DX推進」を戦略に追加し、10年後のありたい姿である「機能性マテリアル分野のエクセレントカンパニーになる」の実現に向け、当社グループ一丸となって価値共創に邁進してまいります。
(a) サステナビリティ貢献製品開発・拡販当社グループでは、環境負荷低減に貢献できる環境配慮型製品に加え、人々の暮らしを豊かにする製品を含めたサステナビリティ貢献製品の拡販により、サステナブル社会の実現を推進しております。
本中期経営計画では、サステナビリティ貢献製品の売上高を2027年3月期までに2024年3月期比30億円増加させることを目標に掲げて取り組んでおります。
本中期経営計画の2年目を終了した2026年3月末時点では、自動車の内装向けウレタン樹脂表面処理剤や建材向けコーティング剤が低調に推移しましたが、情報電子材関連が好調に推移した結果、サステナビリティ貢献製品の売上高は、2024年3月期比で19億円増となりました。
(b) 気候変動への取り組み当社グループでは、気候変動は地球規模で取組むべき喫緊の課題と捉えており、リスクと機会の両面から積極的に課題解決に取り組んでおります。
日本政府が掲げる2050年カーボンニュートラルに貢献するために、事業活動に伴い発生する当社グループ全体のCO2排出量の削減について、最新の国際的な目標(※)に沿って2020年3月期を基準年度とし、2027年3月期までに31%削減、2031年3月期までに48%削減する中長期目標を立て、継続的な省エネルギー対策と再生可能エネルギーの導入を進めております。
※Intergovernmental Panel on Climate Change(IPCC)の第6次報告の1.5℃シナリオ本中期経営計画の2年目を終了した2026年3月末時点では、国内生産拠点を中心に、再生可能エネルギーの導入、熱利用設備の効率改善、生産工程の高効率化などのCO2排出量削減対策を実施しました。
その結果、当社グループ全体のCO2排出量(Scope1&2)は、2026年3月期に2020年3月期比で54%削減となり、中長期目標達成に向けて順調に推移しております(Scope2はGHGプロトコル・マーケット基準にて算定)。
また、当社製品を通じて世の中のCO2排出量(Scope3)も削減できるようにTCFDの枠組みに沿って当社グループの気候変動に関するリスクと収益機会を管理し、企業価値向上に貢献してまいります。
詳細は「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への取り組み TCFD提言に沿った情報開示」を参照ください。
(c) 資源循環促進(サーキュラーエコノミー)当社グループでは、資源循環型社会への移行を成長の機会と捉え、プラスチック資源のライフサイクルの最適化に注力しております。
特に世界的に関心の高まっているプラスチック資源の循環に関して、化石由来資源の枯渇防止と廃棄の際の環境負荷低減といった環境リスクの低減と収益機会の創出を目指し、当社グループでは、原材料のバイオマス化及び廃プラスチックの排出量抑制・リサイクル促進を進めております。
当社グループでは、使用済みプラスチックは廃棄物ではなく資源であるという考え方に基づき、廃プラスチックのリサイクル率を前中期経営計画期間中3か年平均値から毎年1ポイント向上させることを本中期経営計画の目標に掲げて全社的に取り組んでおります。
本中期経営計画の2年目を終了した2026年3月末時点では、8ポイント改善を達成しており、引き続き原材料のバイオマス化及び廃プラスチックの排出量抑制・リサイクル促進を目指し、生産工程から生じるロスを削減するための工程管理の強化と廃プラスチックの分別強化をグローバルに展開してまいります。
(d) 生物多様性への取り組み化学物質を扱う当社グループは、事業活動のみならず製品のライフサイクル全般において生態系に与えるさまざまな影響をリスクと機会の両面から把握し、生態系への負荷を最小限に抑える義務があると認識しております。
2024年3月期にはこの考え方に加え、当社技術を活かして「生物多様性の保全と持続可能な利用」に貢献する価値の創出に努めることが重要であると認識し、それまでの「環境負荷低減」というマテリアリティを「生物多様性の保全」に改訂いたしました。
この課題解決に向けて、有機溶剤などの使用時に生じる大気汚染や水質汚染等の環境負荷軽減に向けた自らの管理活動と当社グループの製品使用段階で生じる環境負荷軽減に貢献する製品開発の両輪でTNFDの枠組みに沿って推進してまいります。
また、当社グループが現在加盟しているCLOMAをはじめとするイニシアティブへの参加や事業所の近隣地域コミュニティーとの協働作業にも積極的に参加し、生物多様性の保全に努めてまいります。
詳細は「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)生物多様性の保全に関する取り組み及び考え方」を参照ください。
(e) 社会貢献の一層の促進お客様とのかかわりにおいては、お客様の信頼と期待に応えられるように適切な化学物質管理(新管理システムの導入、リスクアセスメントの徹底など)、品質保証(ISO9001による全社的なQMS活動実施、内部監査実施)、ビジネスパートナーとの共存・共栄を目指したパートナーシップ構築宣言の社内展開、責任ある原材料調達(CSR調達基準によるサプライヤー調査)、サステナブルな物流業務の展開(輸送ロットアップ、在庫拠点集約など)に取り組んでおります。
また、お客様から積極的に選ばれるサプライヤーになるために、お客様からいただくサプライヤー調査には誠実に回答すると同時に自らの取り組みを反省する機会と捉え、お客様との対話の機会には積極的に参加させていただいております。
このお客様との対話を通じて、当社グループの取り組みを見直す動きが盛んになり、当社内の制度の認識が深まり、見直しにもつながっております。
従業員とのかかわりにおいては、ワークライフバランスの充実、女性、外国人、中途採用者の一層の活躍などの点から、人事制度の充実を図っております。
また、サステナブルな成長を実現させるためには従業員の心身の健康維持・増進と多様な人財が働きやすい職場環境・企業風土づくりが重要であるという考えから、 2023年に健康経営宣言を行い、2026年3月も引き続き健康経営優良法人2026(大規模法人部門)に認定されております。
健康経営を積極的に推進し、従業員がポテンシャルを最大限発揮することで事業活動を通じて社会に貢献してまいります。
地域社会とのかかわりにおいては、生産拠点の近隣に対する安全・安心を最優先に、防災活動に加え、生物多様性の保全の一環として近隣の生態系に一層の配慮を行い、環境負荷の低減と自然環境の保全に努めてまいります。
これらの諸施策は着実に、継続的に実施することにより効果を得られるものであるため、今後も注力して対応してまいります。
(f) コーポレート・ガバナンスへの一層の取り組み単に法令遵守、ルール遵守に留まるだけでは実質的なガバナンスの向上につながらないとの認識から、コンプライアンスの徹底のために経営層からのメッセージの発信・従業員からのフィードバックを継続的に実施しております。
経営層からのトップダウンと実行部門からのボトムアップを活性化させた双方向コミュニケーションを充実させ、経営戦略を社員一人ひとりが「自分ゴト」として捉えて行動できるように社内環境を整備しております。
また、2025年6月27日開催の第122期定時株主総会での株主の皆様のご承認により、「監査等委員会設置会社」へ移行したことにより、委員の過半数が社外取締役で構成される監査等委員会が、取締役の業務執行の適法性、妥当性の監査・監督を担っており、より透明性の高い経営を実現することで、国内外のステークホルダーの期待により的確に応えうる体制を運営しております。
加えて、2026年1月21日開催の当社取締役会において、取締役会は経営戦略の決定や監督に専念し、執行役員はその戦略を実行する役割を担うことや経営の効率性を向上し、迅速な意思決定を可能にすることを目的とした新執行役員制度の導入を決議しております。
さらには、当社が特に重要と考える業務執行分野に関して、責任と権限の範囲を一層明確にし、業務執行を確実に推進することを目的としたチーフ・オフィサー制度の導入を決議しており、これらにより、より一層のコーポレート・ガバナンスの強化を図ってまいります。
(g) 人的資本投資・人財育成当社グループでは、新たな価値の創出には、新たな発想が必要であり、それには“人の力”が不可欠と考えております。
“人の力”を引き出し、“人を育成する”ことで、人は価値を生み出す企業の財産であるとの認識から、当社グループでは「人材」ではなく「人財」と表現しております。
本中期経営計画では、最優先に取り組む施策として、モノづくりメーカーの従業員としての“働き甲斐”、“誇り”、“仲間への貢献意欲”といったエンゲージメント向上を目指した「人事制度改革」を重点戦略のひとつに掲げ、ステークホルダーの皆様と価値共創に努めてまいります。
詳細は「d.HR戦略」をご参照ください。
d.HR戦略上記のa.~c.の戦略を推し進めるために、従業員の将来のありたい姿の実現に向けて「イノベーションが湧き上がる活力に満ちた企業風土」を醸成させていくことが不可欠であるとの認識を前提に、モノづくり企業の従業員としてのエンゲージメント向上を目指したHR戦略を推し進めてまいりました。
2026年3月期に実施したエンゲージメント調査では、本中期経営計画のエンゲージメントスコア目標値3ポイントアップに対して3.4ポイントアップとなり、本中期経営計画の2年目で目標値を超えることができました。
これは、本中期経営計画の諸施策が従業員に浸透したことにより、「会社が変わっていくことに対する期待」として捉えられた結果であると考えます。
その中には、2025年4月に導入した新人事制度や、2年間にわたり経営層と従業員との対話の機会を増やしてきたことなどがその要因として挙げられると考えております。
今後は新人事制度を更に発展させ、従業員の働きがいとエンゲージメントを更に高めていく段階と捉え、成長を支える研修体系の再構築により従業員のキャリアアップを支援し、「頑張って成果を出した人が報われる」仕組みを充実させることが重要と考え、人事制度を更に深化させてまいります。
e.DX推進上記のa.~c.の戦略を推し進めるために、業務のデジタル化による効率化、データ蓄積・共有の基盤構築を進め、データ駆動型ビジネスへの転換を目指し、効率的で確実性の高い戦略、独創性のある製品開発を重点的に推進します。
本中期経営計画の2年目を終了した2026年3月末時点の状況としては、従業員の7割が生成AIを日常的に活用しており、生成AI浸透の元年と言える成果を上げました。
今後の施策として、マーケティング分野では、部門横断的に市場ニーズをデータベースとして蓄積し、市場ニーズと当社技術を結び付け新規案件を開拓します。
技術開発分野では、使用する原材料や開発情報を横断的にデータベースとして蓄積し、これらを組み合わせ、MI(マテリアルズ・インフォマティクス)により開発期間の短縮を図ります。
これらの施策を加速させるために、AIを業務プロセスそのものに組み込み、分析に利用するデータの蓄積を高速化します。
生産活動においては、製造工程をリアルタイムに見える化し、生産計画と生産実績を高度に連動させることで、生産活動の効率化を促進していきます。
また、必要なデータの蓄積を進め、経営における迅速かつ的確な意思決定を支える強力な基盤として活用していきます。
これらの施策を確実にするために、デジタルリテラシー向上やAI活用の研修、データ分析のOJTなども効率的に行うことにより、一層のデジタル人財の基盤強化を図ることといたします。
併せて、本中期経営計画にて掲げている中長期の経営目標を達成するために、2026年5月15日開催の当社取締役会において、成長事業や新規・育成事業などの戦略製品へ更なる設備投資や人的資源の集中的投下が必要であると判断し、全社的な事業構造改革として「事業ポートフォリオの見直し」、「国内における生産・販売及び間接業務の効率化、事業所の再編等に関する施策」を実施することを決議しております。
本事業構造改革の具体的な内容につきましては、2026年秋頃の公表を予定しております。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ共通当社グループの製品は、サプライチェーンの中間に位置しており幅広い産業に貢献すると同時に、様々な影響を及ぼしていると認識しています。
当社グループでは、お客様と社会に貢献し、社会に生かされることで当社も社会と共に発展していくという考え方を1968年に制定した社是に盛り込んでおり、今日までのサステナブル経営の基礎として経営者と全従業員が誇りをもって社是を遵守しています。
この社是に加え、2022年に「CSR・ESG基本方針」を制定し、化学メーカーとして取り組むべき社会的な課題解決と企業価値向上の好循環を目指してサプライチェーンパートナーと新たな価値の共創に取り組んでいます。
①ガバナンス「サステナビリティに関する戦略と取組」は、サステナビリティ関連の責任部署であるCSR・ESG推進本部にて、マテリアリティを特定し、マテリアリティ毎のリスクと機会の抽出、指標と目標の設定、及びその進捗管理を以下の当社のガバナンス体制にて行っております。
立案された目標と施策は代表取締役社長の指示のもと実行部門にて対応し、実行部門での活動結果は、内部統制に関する各委員会に報告、評価、監査されています。
内部統制に関する各委員会での評価結果は、代表取締役社長並びに取締役会に定期的及び必要時に随時報告し、監督・指示されています。
その指示内容は内部統制に関する各委員会と実行部門にフィードバックされています。
2026年3月期では、合計13回の取締役会を開催しましたが、そのうち、『気候変動への対応』、『HR戦略』、『コンプライアンスアンケート調査の結果報告』、『健康経営』など、サステナビリティに関する審議を行った取締役会は9回であり、サステナビリティに関する外部開示の要請が高まっていることから、サステナビリティに関するリスクと機会を分析し、全社目標達成に向けて事業戦略と連携させていくよう指示を受けています。
また内部監査室では、内部統制に関する各委員会の報告に基づき独自に実行部門の活動を監査し、その結果を代表取締役社長並びに取締役会に報告しています。
当社グループでは、以上の体制で、サステナビリティに関する取り組みを推進しています。
また、サステナビリティ関連業務に対する業績評価を、人事評価制度に組み入れ、役職員の報酬に反映させる仕組みを運用しています。
2026年3月期は、サステナビリティ課題の評価ウェイトを7.5%に設定しています。
「CSR・ESG基本方針」とその方針に基づく各種方針は当社グループのホームページにてご確認下さい。
URL:https://www.daicolor.co.jp/csr/policy/index.html 化学メーカーとしてサプライチェーン全体において取り組むべきマテリアリティを以下のプロセスで特定し、マテリアリティ毎にリスクと機会の両面から当社の成長に必要な取り組みを上記の体制で推進しております。
a.マテリアリティ特定プロセスSTEP1サステナビリティに関する情報開示基準、ESG評価機関の評価項目、当社を取り巻く様々な外部要因を把握し、当社の中長期的な経営方針に照らし合わせ取り組むべき課題を抽出しています。
STEP2抽出された各課題に対応する部署、社内の各委員会にてリスクと機会を分析し、その分析結果と必要に応じて外部有識者からの意見をもとに、CSR・ESG推進本部にて全社的な影響度と優先度から各課題の重要度を評価しています。
STEP3CSR・ESG推進本部にて重要度を評価した結果は、課題分析を行った各部署と各委員会に報告され、その妥当性を確認しています。
STEP4重要度の妥当性が確認された各課題は、取締役会に報告、議論されたのち、マテリアリティとして特定されます。
更に、マテリアリティ毎に全社目標と連携したKPIと目標を設定しています。
b.将来のありたい姿の実現に向けて特に注力しているマテリアリティOUTCOMEマテリアリティ主な取り組み関連SDGs社会と共に発展 ・次世代に豊かな未来を・機能性マテリアルを核とした技術・社会に必要な価値を創出製品開発力強化(技術主導による競争優位性の確保)社会全体がサステナブルな発展を遂げるために、サプライチェーンパートナーと価値を共創事業を通じて社会に貢献できる製品開発を促進 DX推進による競争力向上生成AIを取り入れた、業務の効率化と改革の推進当社独自データによるデータ駆動型ビジネスへ転換持続可能な原材料調達人権尊重、差別や強制労働、児童労働を排除し、労働環境の改善に配慮したサステナブルな原材料調達労働安全衛生向上及び化学物質管理製品や原材料による、環境や人の健康へのリスク及び災害リスクを最小限に抑えるための管理と情報提供 OUTCOMEマテリアリティ主な取り組み関連SDGs環境との共生 ・脱炭素と資源循環に貢献・環境に配慮した製品開発・環境に配慮した資源利用気候変動対策(地球温暖化対策)世界的な目標である2050年カーボンニュートラルの実現に向けた事業活動と製品開発(「(2)気候変動への取り組み TCFD提言に沿った情報開示」参照) 生物多様性の保全事業活動による生態系への影響を最小限に抑えるとともに、生態系の保護、回復に努める(「(4)生物多様性の保全に関する取り組み及び考え方」参照)サーキュラーエコノミー推進化石資源由来の原料・燃料の資源枯渇防止と環境への負荷を軽減するため資源循環型経済へ移行ステークホルダー・エンゲージメント向上 ・ステークホルダーの信頼、期待、共感・働きがいと成長を支援・ステークホルダーに成果を公平に還元ステークホルダーコミュニケーション株主、顧客、従業員、サプライヤー、債権者、地域社会など多様なステークホルダーとの価値共創収益・成果をステークホルダーに適切に配分 人的資本投資・人財育成人財の潜在能力を最大限に発揮させるとともに従業員が自ら成長する意識を支援従業員エンゲージメント向上による経営目標の達成に貢献できる人事制度改革ダイバーシティ&インクルージョン人財の多様な価値観をお互いに尊重し、当社グループに関わる全ての人々が活躍できる職場を形成情報セキュリティステークホルダーの信頼と事業活動の安定性確保のためにサイバー攻撃などに対する防御・回復力を強化コンプライアンスの徹底ステークホルダーの皆さまからの信頼を高めるために、法令遵守に留まらず、高い倫理観、道徳観を身に付け、自律的行動に努める ②戦略当社グループは、企業理念と社是<必達>のもと、当社の強みをさらに活かしてサプライチェーン全体で新たな価値を共創していくためには、DXと人的資本の活用が不可欠であると考え、2024年4月より取り組んでおります3か年中期経営計画「明日への変革 2027」では、これまでの経営戦略にHR戦略とDX推進を追加し、経営の質の向上を加速させています。
HR戦略では、将来のありたい姿の実現に向けて「イノベーションが湧き上がる活力に満ちた組織風土」を醸成させていくことが不可欠であるとの認識を前提に、モノづくり企業の従業員としてのエンゲージメント向上を目指していきます。
DX推進では、生成AIを広く日常業務に取り入れることで業務改革と効率化を進め、データ駆動型ビジネスへの転換を目指していきます。
この追加した2つの戦略は共に良好に推移しており、HR戦略による従業員エンゲージメントの向上、DXによる業務の改革と効率化といった良好な結果が表れています。
③リスク管理当社グループのサステナビリティに関するリスク管理は、「3.事業等のリスク」で述べる考え方と体制で取り組んでおります。
④指標と目標及び実績当社グループでは、サステナビリティに関する指標と目標をマテリアリティ毎に設定し、実施状況を管理しております。
下表に主要なマテリアリティをご説明いたします。
マテリアリティ短・中期指標目標2026年3月期実績製品開発力強化サステナビリティ貢献製品の売上高c.2027年3月期に2024年3月期比で30億円増c.2024年3月期比19億円増気候変動対策地球温暖化対策 a.国内外のエネルギー使用に伴うGHG排出量(Scope1+Scope2(マーケット基準))a.2027年3月期に2020年3月期比で31%削減a.2020年3月期比54%削減b.国内製造拠点のエネルギー原単位b.対前年度比1%削減b.1.6%増c.サステナビリティ貢献製品の売上高c.2027年3月期に2024年3月期比で30億円増c.2024年3月期比19億円増サーキュラーエコノミー推進 d.国内製造拠点の廃プラスチックのリサイクル率を改善d.2027年3月期に2021年3月期比3ポイント改善d.8ポイント改善ダイバーシティ&インクルージョン e.国内の新卒採用者の女性比率e.30%以上e.38.8%f.国内の有給休暇取得率f.70%以上f.75.1%g.国内の女性・外国人・中途採用者の管理職比率g.2031年3月期までに2021年3月期比6ポイント向上g.2.8ポイント向上 (2)気候変動への取り組み TCFD提言に沿った情報開示①ガバナンス気候変動対応に関するガバナンスは、「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」で述べたとおりです。
当社グループでは、気候変動対応をマテリアリティの中でも重要性を高く位置づけています。
代表取締役社長の指示のもと「(1)サステナビリティ共通」に示した考え方に沿って取締役、執行役員、環境安全統括部による活動テーマの選定、環境委員会による活動評価を行い、定期的に取締役会による監督、指導を受けています。
取締役会からの指導内容は各実行部門にフィードバックされ継続的な改善につなげています。
2026年3月期では取締役会から、CDPなどへの回答を通じた情報開示の拡充のみならず、気候変動に関する戦略の実効性を高めることを指示されており、従業員一人ひとりが気候変動対応を自らの業務に直結する重要課題として捉え、主体的に取り組むことを推進しています。
また、サステナビリティ経営を加速させるべく、人事評価制度を通じて役職員の報酬に反映させる仕組みを構築しています。
2026年3月期におけるサステナビリティに関連する評価ウェイトは、全社業績評価の7.5%に設定しており、役職員のインセンティブに組み込まれています。
評価にあたっては、製造部門における「エネルギー原単位削減に向けた省エネ対策の実績値」や、営業部門における「サステナビリティ貢献製品の売上拡大」など、各職能の役割に応じた具体的な定量的指標を設定し、多角的な評価を実施しています。
②戦略a.CO2排出量削減の移行計画当社グループでは、自らの事業活動に伴い発生するCO2排出量(Scope1&Scope2)削減に向けた中長期的な2030年までの移行計画及び長期的なロードマップを策定し、2050年カーボンニュートラルを目指しています。
b.移行計画の指標と目標及び進捗実績・指標:国内・海外拠点の事業活動に伴い排出されるCO2排出量(Scope1+Scope2マーケット基準)・目標:2027年3月期に2020年3月期比31%削減2031年3月期に2020年3月期比48%削減・進捗:2026年3月期に2020年3月期比54%削減(前倒しで目標達成)c.Scope3削減に向けたサプライチェーン全体の共創当社グループにおけるScope1・2・3の中でも、Scope3のカテゴリ1(購入した製品・サービス)が占める割合は非常に大きいことを認識しています。
このScope3の削減に向けて、当社グループの努力のみならず、サプライヤーやお客様とのパートナーシップを強化し、サプライチェーン全体で足並みを揃えてカーボンニュートラルの実現に前進していきます。
2026年3月期では、サプライチェーン全体のカーボンニュートラル実現に向け、主要な資材サプライヤー及び得意先との間で意見・情報交換会を実施しました。
相互の削減目標や具体的な取組事例を共有することで、パートナーシップを通じて脱炭素化に向けた取り組みを推進しています。
③リスク管理当社グループの全社的なリスク管理は、「3.事業等のリスク (1)リスク管理体制」で述べるリスク管理体制にて、代表取締役社長の指示のもと各取締役・役付執行役員がリスク対応にあたっています。
気候変動のリスクは多岐に渡るためCSR・ESG推進本部にて、法令や業界動向の変化による“移行リスク”、自然災害や温暖化の進行など環境の悪化による“物理的リスク”と分類、並行して収益機会も同様に分類しています。
全社的なリスク管理では、気候変動のみならず他の事業リスクと連携させて影響度と発生可能性から重要度を考慮し、当社グループの事業戦略に取り込み、各取締役・役付執行役員を通じて実行部門である各機構及び関係部署にリスク対応業務を指示しています。
a.シナリオ分析当社グループでは、サプライチェーンの一員として気候変動対策に貢献するため、国際的な気候変動に関する調査報告書とそれに関する環境省の解説書を基に、地球の平均気温の上昇を1.5℃未満に抑えるための1.5℃シナリオと地球の平均気温が4℃まで上昇した場合の4℃シナリオを分析し、これらシナリオに対するリスクと機会を想定しています。
各シナリオによるリスクと機会は、影響度と発生可能性から優先度を考慮し、当社グループの製品開発と事業戦略に取り込むとともに、今後もさまざまな動向を注視し、定期的な評価と見直しを進め、情報開示を行っていきます。
以下、想定シナリオです。
1.5℃シナリオ想定概要地球温暖化防止に向けた規制強化や地球温暖化防止に貢献する需要構造の変化が加速需要構造に合わせた事業転換がサステナブルな成長に不可欠となる将来的に炭素税の単価が欧米先進国並みに上昇すると考えられる自然災害の影響も現在よりも重視する必要があると想定4℃シナリオ想定概要地球温暖化が深刻化し、平均気温上昇による需要構造の変化と労働環境への影響が発生労働環境改善のための設備投資負担が増加大規模な自然災害による事業活動への影響が頻発すると想定BCP体制の強化が求められると想定b.想定したリスクと機会及び対応策EV化や自動運転を支える機能材、CO2を原料とするポリウレタン(HPU)、軟包装材向け脱墨型インキ、バイオマス由来製品など、当社の技術が貢献できる市場需要が拡大しています。
これらの製品群を戦略的に拡販し、収益基盤の強化を図ります。
リスク分類想定リスクと機会影響度可能性対応策・戦略1.5℃シナリオ移行リスク・炭素税、GHG削減要請の強化中高い・再生可能エネルギー調達の経済合理性を高め、同時にGHG排出量の削減も実現・継続的な省エネ対策の実施想定削減炭素税:約380百万円(当社グループ2026年3月期実績ベース)・化石資源由来の原料調達が困難になる大中・原材料の脱炭素化の開発を進める・需要構造の変化による商圏の逸失大中・業界動向を迅速に社内展開し、事業活動を強化する物理的リスク・自然災害によるサプライチェーン寸断による事業活動停滞の影響大やや低い・原材料調達地域、購入会社の分散化・物流への影響軽減に備えた在庫管理・製造現場の高温化に対する設備費用増小高い・作業環境改善と生産効率向上に寄与する効率的な設備投資を行う機会脱炭素化に貢献する製品の需要拡大・自動車のEV化、自動運転化の促進・自動車の軽量化促進・電力インフラの需要拡大大高い・二次電池、太陽光発電パネル向け機能材製品・機能性が高い自動車向けワイヤーハーネス関連製品・軽量で強度が高く自動車の軽量化に寄与する製品・CO2を原料とするポリウレタン・軟包装材向け脱墨型インキ・バイオマス由来原料の樹脂パウダー・バイオマス由来原材料のインキ、接着剤 これらサステナビリティ貢献製品の売上高:2027年3月期に2024年3月期比で30億円増サーキュラーエコノミーに向けた需要変化・プラスチック資源リサイクルが加速・バイオマス由来の製品需要が拡大大高い リスク分類想定リスクと機会影響度可能性対応策・戦略4℃シナリオ移行リスク・需給構造の変化に対応する製品開発の遅れ大やや低い・業界動向、市場動向を迅速に社内に展開し、製品開発と事業計画に反映させる物理的リスク・大規模な自然災害による当社設備の損傷による事業活動停滞の影響大低い・ハザードマップに応じた設備改修促進・生産拠点の分散化・豪雨災害時の有害物質の流出防止策機会・豪雨等の浸水による製品と原材料の損失中低い・製造現場の高温化に対する設備費用増中低い・製造現場の暑さ対策、人的負荷軽減の設備投資を行い、生産効率の低下を防止気温上昇による生活様式、需給構造の変化・暑さ対策のための建築物の仕様変更・飲料容器需要の拡大中中・建築物の空調の省エネ向け遮熱塗料・飲料用軟包装向けインキ関連製品自然災害に備えたインフラ関連事業の拡大・電力、通信インフラの更新需要が拡大・建築物の改修工事中低い・高速大容量通信線向け被覆材用着色剤・建築外装材向け高耐候性塗料用色材・高強度、高耐久繊維向け着色剤(注)影響度の定義・大:売上高の10%または営業利益の30%を超える場合・中:売上高の5%または営業利益の15%を超える場合・小:中より小さい場合 ④指標と目標及び実績a.目標及び2026年3月期実績目標2026年3月期実績気候変動対策を含むサステナビリティ貢献製品の売上高を、2027年3月期に2024年3月期比で30億円増売上高増加額2024年3月期比19億円増エネルギー原単位1%低減を目指した計画的な省エネルギー対策の実施(省エネ法対応を基本とするため、国内製造拠点)実施件数省エネルギー対策79件実施年間削減効果(原油換算)261KL相当(国内総エネルギー使用量の約1.3%)(主な内訳)・ボイラー、蒸気配管での熱利用の効率化:138KL相当・圧空系統の圧力最適化と運用方法改善:12.5KL相当また今後もCO2排出量の規制強化が考えられることから、欧米での炭素取引単価を参考に、インターナルカーボンプライシングでは、炭素税単価を14,500円/t-CO2に設定しています。
その単価から試算される当社グループ全体での炭素税額は約8億5千3百万円となり、各製品に対する収益性への影響を分析し、その影響を回避するためのCO2排出量削減対策の立案と販売価格の値上げの必要性を検討しています。
なお、再生可能エネルギーへの転換と省エネ対策を進めたことにより、約26千t-CO2の削減につながり、その削減量を炭素税に換算すると約3億8千万円の経済効果に相当します。
近年、顧客から要請が高まっておりますCO2排出量Scope3カテゴリ1~8の算定と開示を行っており、サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量における当社グループの影響度を把握し、削減に貢献できるように努めてまいります。
b.水リスク対応と水資源の有効活用(a) 水リスクの把握と戦略への統合国内外における気候変動の影響により渇水や洪水が深刻化するなか、当社グループは、水害や水質規制といった「水リスク」が製造拠点の操業に大きな影響を及ぼす重要課題であると認識しています。
これに対応するため、国内拠点では自治体のハザードマップに基づく地域別のリスク調査を実施し、海外拠点では流域の環境を踏まえた水リスクの把握と対策のヒアリングを進めています。
特に水害リスクが大きいと想定される拠点については、全社的な自然災害リスクとして捉え、将来の事業計画と連携させて中長期的な戦略に反映させています。
(b) グローバルでのリスク評価と徹底した水資源管理当社グループは水を貴重な自然資本と位置づけ、グローバルツールを用いた評価と、拠点ごとの適切な浄化・循環利用を徹底しています。
・高ストレス地域における管理強化評価ツール「Aqueduct Water Risk Atlas」を活用し、水ストレスや干ばつリスクが「高」と判定された地域の製造拠点(中国・上海、ベトナム、インド)を特定しています。
これらの拠点では水の循環利用を徹底するとともに、「用水使用量」「COD排出量」「製品の水原単位」を指標として報告・評価する体制を構築しています。
・基準を上回る高度な排水処理水質汚染リスクを防止するため、全製造拠点において生産用水の循環利用を推進しています。
排水にあたっては、活性汚泥法を用いた設備などを適切に運用し、法定の排水基準を上回るレベルまで浄化して放出しています。
(c) 今後の展望今後は、拠点ごとの物理的リスク評価(ハザードマップや上述の評価ツール等)に加え、当社の事業活動が水資源や周辺環境に与える「インパクト評価」を実施します。
その結果を基に、必要な対策をより高度に事業戦略へと反映していく計画です。
(3)人的資本投資・人財育成及び人財の多様性の活用①ガバナンス人的資本投資・人財育成及び人財の多様性の活用に関するガバナンスは、「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」で述べたとおりです。
②戦略当社グループの人財戦略及び人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針・社内環境整備方針・健康経営についての詳細は、「第4 提出会社の状況 5.従業員の状況等 (1)人材戦略に関する基本方針等」を参照ください。
③リスク管理当社グループでは、社会全体がサステナブルな成長を達成するためには、人財育成と多様性の活用を進めると同時に人権に配慮した事業活動、製品の提供が必要であると認識しております。
当社グループでは、以下に述べる取り組みを通して、サプライチェーンパートナーと共に価値を創出し、サステナブルな成長を目指してまいります。
a.人権尊重に関する取り組み(a) 人権尊重に対する考え方当社グループは、人権の尊重を事業活動において最優先に遵守すべきコンプライアンス課題と位置づけています。
当社グループが社会とともに持続可能な発展を遂げるためには、当社グループの従業員や近隣住民の人権のみならず、当社グループが調達する原材料から製品の廃棄段階に至るまでのサプライチェーン全体に関係するあらゆるステークホルダーの人権尊重に取り組む必要があると考えます。
上記の考え方に基づき、当社グループは、基本的人権尊重の原則を定めた「国際人権章典」、国際労働機関(ILO)の定めた「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」、国連の定めた「ビジネスと人権に関する指導原則」及び「国連グローバル・コンパクト10原則」などの人権に関する国際的な規範を支持・尊重しています。
これらの規範に則り「CSR・ESG基本方針」に基づき「人権方針」を定め、人権尊重に関する取り組みを推進しています。
当社グループでは、「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築しています。
CSR・ESG推進本部が主体となり、当社グループの事業活動に関わる人権リスクの特定、及びその防止・軽減に努めています。
万一人権侵害が確認された場合は、速やかに救済に取り組み、その有効性を確認した上で再発防止策を講じます。
人権リスクを予防・軽減するために、従業員に向けた人権尊重に関するコンプライアンス教育を実施しています。
また、サプライヤーに向けては、人権尊重に関する行動指針を明記した「CSR調達基準」を提示し、取り組みへの賛同を求めています。
人権尊重に関する取り組みの状況は、コンプライアンス推進活動の一環として定期的に取締役会に報告し、適時適切な情報開示を行っています。
(b) 「人権方針」当社グループでは、基本的人権尊重の原則を定めた「国際人権章典」、国際労働機関(ILO)の定めた「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」、国連の定めた「ビジネスと人権に関する指導原則」及び「国連グローバル・コンパクト10原則」などの人権に関する国際的な規範を支持、尊重しています。
これらの規範に則り、「CSR・ESG基本方針」に基づき「人権方針」を定め、人権尊重に関する取り組みを推進しております。
「人権方針」は当社グループのホームページにてご確認下さい。
URL:https://www.daicolor.co.jp/csr/policy/index.html#no01(c) 推進体制当社グループでは、CSR・ESG推進本部が主体となり総務・人事本部や購買本部などの関連組織と連携して人権リスクの特定・評価及び予防・軽減にあたっています。
主要な人権リスクについては、内部統制の各委員会が対策の実効性の評価を行い、その結果はCSR・ESG推進本部に共有されるとともに、定期的かつ随時取締役会に報告される体制としています。
(d) 人権尊重の取り組み当社グループの人権尊重の取り組みのプロセスは以下のとおりです。
・人権デュー・ディリジェンス当社グループは、人権デュー・ディリジェンスの仕組みを構築し、自らの事業活動に関連した人権に対する負の影響を特定し、その予防と軽減に努めてまいります。
(e) 主な人権リスク当社グループにおいて配慮すべきと認識する主な人権リスクは次のとおりです。
人権リスク主な取り組みハラスメント(「(f) ハラスメントの防止」参照)過剰・不当な労働時間・36協定の遵守安全で健康な作業環境・労働安全衛生の推進児童労働・強制労働・採用時の年齢確認の実施・パスポート等の会社による保管の禁止・人材派遣会社に対する人権順守要件の確認(注)サプライチェーン上の人権問題・CSRアンケート調査の実施紛争等の影響を受ける地域における人権問題・責任ある鉱物調達の実施・安全保障貿易管理の徹底救済へアクセスする権利(「(j) 救済」参照)(注)採用手数料の撤収禁止、本人が理解できる言語による雇用契約書の提供など、適正な労働条件の確保を同意書にて確認(f) ハラスメントの防止当社グループは、職場におけるハラスメントの防止を人権尊重における最も重要な取り組みの一つと考えます。
当社グループでは、「ハラスメント等防止規程」を定め、ハラスメント防止委員会が各拠点に選任されたハラスメント相談員と連携してハラスメントの防止に関する取り組みを行っています。
2026年3月期における取り組みの実績は次のとおりです。
・ハラスメント相談対応(ハラスメント相談員との連携による)・「ハラスメント等防止規程」の改定・「ハラスメント防止委員会全社会議」の開催・「ハラスメント防止便り」の定期配信・全従業員向けe-ラーニング研修の実施・ハラスメント相談員向け研修の実施(g) 教育当社グループでは、「人権方針」や「ハラスメント等防止規程」をはじめとする人権に関する諸規程をグループウェア等に掲示して役職員に周知徹底しています。
また、コンプライアンス推進活動の一環として、人権尊重に関するテーマを定期的に取り上げ、役職員の意識向上に努めています。
2026年3月期は生成AIの利用に伴う人権リスクについて注意喚起を行いました。
(h) 通報当社グループでは、法令違反、社会規範に反する行為等の不適正行為の早期発見及び、是正に向けて、公益通報者保護法に基づき内部通報規程を制定し、「企業倫理ホットライン」を設置しております。
受付窓口は、当社の従業員による「CSR・ESG推進統括部窓口」、監査等委員である取締役による「監査等委員会窓口」、当社から委託した法律事務所の弁護士による「外部窓口」の3種類を設けております。
各窓口に通報された事案は直ちにCSR・ESG推進本部長に報告され、内部通報規程にて選任されている調査業務従事者による調査と評価が行われます。
これらの取り組みの結果、当社グループの経営に重大な影響を及ぼす人権侵害は発生しておりません。
(i) 評価内部統制の各委員会が実効性を評価する主要な人権尊重の取り組みは次のとおりです。
委員会評価事項関連組織環境委員会環境汚染に由来する健康被害の防止CSR・ESG推進本部全社安全衛生委員会労働者の安全と健康の確保総務・人事本部CSR・ESG推進本部化学物質管理委員会有害化学物質による被害の防止CSR・ESG推進本部輸出管理委員会人権侵害につながる貨物等の拡散防止海外事業本部品質管理委員会製品の安全性の確保CSR・ESG推進本部情報管理委員会知る権利及びプライバシーの確保CSR・ESG推進本部総務・人事本部情報システム本部ハラスメント防止委員会職場におけるハラスメントの防止CSR・ESG推進本部このほか、CSR・ESG推進本部は、社内コンプライアンス監査の実施や内部統制の各委員会及び関連組織との連携を通じて取り組みの実効性を評価しています。
当社グループのサプライヤーに対しては、「人権方針」に加え、基本的人権の尊重、差別や強制労働、児童労働の排除、労働環境の改善について明記した「CSR調達基準」を提示しています。
さらに「CSRアンケート調査」の実施を通じてサプライチェーン全体での取り組みの実効性を評価しています。
(j) 救済当社グループでは、企業倫理ホットライン及びハラスメント相談員を設置し、人権リスクに関する役職員からの通報・相談に対応しています。
加えて、当社ウェブサイトに「お問い合わせ」ページ(日本語・英語)を設けてステークホルダーからの通報・相談も受け付けています。
いずれの窓口に寄せられた通報・相談についても、適切に事実関係を調査し、人権への負の影響が確認された場合は速やかに救済及び是正措置を講じるとともに、個人情報等の保護と通報者の不利益な取扱いの防止を徹底しています。
b.パートナーシップ構築宣言当社グループでは、サプライチェーンのさまざまな企業との新たな価値を創出し、共存・共栄を目指すと共に、取引先との適切な関係を維持するために、2023年3月1日にパートナーシップ構築宣言に登録いたしました。
当社グループの積極的に取り組む個別項目は以下の3項目です。
・オープンイノベーションによる企業間の連携・脱炭素化社会の実現に貢献する製品の拡販、生産工程等の脱・低炭素化によるグリーン化の取組み・健康経営に関する取組(健康経営に係るノウハウの提供、健康増進施策の共同実施 等)詳細は以下のサイトにてご確認下さい。
https://www.biz-partnership.jp/declaration/124507-05-08-tokyo.pdf c.マルチステークホルダー方針当社グループでは、さまざまなステークホルダーとの協働により生み出された収益をステークホルダーの皆様に適切に分配し、共に成長していく事を目指して、2023年3月1日にマルチステークホルダー方針を制定しました。
従業員に対しては、積極的な人財育成と適正な賃金の引き上げによりエンゲージメントの向上に取り組むと共に、取引先の皆様に対しては上記のパートナーシップ構築宣言に沿った取り組みを進めてまいります。
詳細は以下のサイトにてご確認下さい。
https://www.daicolor.co.jp/csr/policy/index.html④指標と目標及び実績当社グループでは、多様化する社会のニーズに対する経営戦略において、異なる経験・経歴、技能、属性を持つ者を幅広く採用し、「人財の化学反応」を早期に起こすことを優先すべきとの観点から、多様な働き方、人財育成方針、社内環境整備方針、マルチステークホルダー方針等に沿って、性別、国籍、採用時期等の区別なく積極的に採用の機会を設け、仕事に対する考え方、思いも十分に尊重した人事配置とジョブ・ローテーションにより、従業員に活躍の場を平等に提供しております。
その結果、女性・外国人・中途採用者の比率は着実に増加しており、特に、女性社員の比率、就業年数、管理職・中核人財への登用の比率が確実に伸びてきております。
当社グループは、真の多様性とは属性に関わらず個々の能力と成果を公平に評価し、登用することであると考えております。
そのため、特定の属性別の登用目標は敢えて設定せず、実力主義に基づく評価を徹底した上で、多様な人財全体(女性・外国人・中途採用者計)の管理職比率の向上をKPIとしてモニタリングしております。
人財の多様性及び女性活躍推進に関する開示 指標と目標及び実績(集計範囲:当社国内グループ)女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(以下、「女性活躍推進法」)の開示項目(指標)当社の目標2026年3月期実績区分項目女性活躍促進法の開示項目(指標)正社員に占める女性比率2030年3月期までに正社員に占める女性比率を23%以上22.5%職業生活と家庭生活の両立正社員の時間外労働時間2030年3月期までに正社員の時間外労働時間を平均7時間以下6.6時間職業生活と家庭生活の両立女性の育休取得率100%100%女性の育休平均取得日数300日以上291日男性の育休取得率80%82.9%男性の育休平均取得日数60日以上65日2026年3月期における男女の賃金の差異の詳細は、「第4 提出会社の状況 5.従業員の状況等 (2)従業員の状況 ④管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異」を参照ください。
(補足説明)基準外賃金を除いた正規社員職階(注)別男女の賃金差異の平均値男女の賃金の額の差異C0C1C2C3C4C5106.4%99.9%95.0%93.6%95.9%92.9%(注)新卒入社者はC0またはC1に格付けられ、C5が管理職層となる当社のキャリアパス制度は職階制を用いております。
各人が担う役割や責任を負う層ごとに区切った上で、所定時間外労働や休日労働に起因する賃金を除いて比較すると、大きな差は存在しません。
当社では、「賃金は労働の対価である」という原則に基づき賃金制度を運用していることから、賃金の設定・支給について性別を理由とする区別は設けておりません。
(4)生物多様性の保全に関する取り組み及び考え方我々の日常生活や企業活動は、自然資本の恩恵により成り立っています。
原材料の調達段階から製品の廃棄段階までを含めた製品のライフサイクル全般において、当社グループの事業活動が自然から受ける恩恵と自然に及ぼす影響の双方から評価し、サステナブルな成長を遂げられるように事業を計画する必要があります。
当社グループでは、事業活動による生態系への負荷を最小限に抑えるために、事業活動が生態系に与える影響をTNFDの枠組みに基づき製品のライフサイクル全般においてリスクと機会の両面から把握し、TCFDと相互に連携させ、当社技術を活かして生物多様性の保全とサステナブル社会実現に貢献する価値の創出に努める事に取り組んでおります。
代表的な取り組みとしては、揮発性有機化合物や特定化学物質の使用により生じる大気汚染や水質汚染等の環境負荷軽減に向けた自らの管理活動と当社グループの製品使用段階で生じる環境負荷軽減に貢献する製品開発の両輪で推進してまいります。
また、当社グループが現在加盟しているクリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)をはじめとするイニシアティブへの参加や事業所の近隣地域コミュニティーとの協働作業にも積極的に参加し、生物多様性の保全と再生に努めてまいります。
①ガバナンス生物多様性の保全に関するガバナンスは、「(1)サステナビリティ共通 ①ガバナンス」で述べたとおりです。
②戦略当社グループでは、生物多様性の保全に関する法令改正や業界動向を注視するとともに、LEAPアプローチを活用して自社拠点における自然依存度と影響度を評価し、特定したリスクと機会を事業計画に反映させています。
LEAPアプローチを活用して「依存/影響」「リスク/機会」を特定、評価した結果から抽出した主な項目は以下のとおりです。
VCLocate(発見)Evaluate(診断)「依存/影響」Assess(評価)「リスク/機会」Prepare(準備)上流原材料供給各社と当社依存天然資源調達高いリスク資源枯渇、価格高騰使用量の規制強化天然資源リサイクルの促進(水、化石由来資源)バイオマス資源の利用促進自社拠点東海製造事業所(静岡県 磐田市)依存地下水の取水非常に高いリスク地下水の取水制限水の循環利用、消費量削減影響水系への負荷非常に高いリスク近隣水域の汚染排水処理施設の適切な運用ハイテックケミ㈱(千葉県 成田市)影響水系への負荷中程度リスク近隣水域の汚染排水処理施設の適切な運用全製造拠点影響温室効果ガス高いリスク行政、業界規制強化省エネの徹底、再エネの利用促進大気汚染物質中程度リスク行政、業界規制強化VOCの回収・リサイクル促進取扱い物質の水性化下流顧客で当社製品の使用段階影響温室効果ガス-機会脱炭素化、VOC削減二次電池用素材など脱炭素関連製品バイオマス原料由来、水性製品の拡販大気汚染物質-リスク行政、業界規制強化溶剤系製品の需要減少、事業転換水系への負荷-機会近隣水域への負荷軽減排水への負荷の少ない繊維用着色剤の拡販 VCLocate(発見)Evaluate(診断)「依存/影響」Assess(評価)「リスク/機会」Prepare(準備)下流顧客で当社製品の廃棄段階影響温室効果ガス-機会脱炭素化、VOC削減バイオマス原料由来、水性製品の拡販大気汚染物質-リスク行政、業界規制強化プラスチック製品の需要減少サーキュラーエコノミーの推進上記以外の生態系への負荷-機会土壌・水域の負荷軽減生分解性機能を有する製品リサイクル素材を用いた製品の拡販-リスク行政、業界規制強化プラスチック製品の需要減少サーキュラーエコノミーの推進 想定機会と注力事業は以下のとおりです。
想定機会注力事業(以下の製品開発と販売促進)脱炭素化、大気へのVOC(注)物質の排出量削減に貢献できる製品の市場価値が高まる(注)VOC:Volatile Organic Compounds(常温・常圧の大気中で容易に気体状となる揮発性の有機化合物の総称)・太陽光発電パネル、二次電池用素材向けの機能性素材・塗工工程の乾燥段階でエネルギー消費に伴うCO2排出量とVOC排出量を削減できるUVコート材、EBコート材・VOC使用量を減らした水性塗料・インキ、ノントルエンインキ水系への有害物質の使用量を減らした環境配慮型製品の市場価値が高まる・化学染料を使用した繊維着色工程の排水による水系への環境負荷を避ける為に化学繊維の紡糸段階で着色する原液着色剤廃プラスチックによる水系の汚染防止の意識と法規制が高まる・マイクロプラスチックによる海洋汚染防止に寄与できる化粧品材料向け生分解性を有する天然素材による樹脂パウダー ③リスク管理当社グループでは、CSR・ESG推進本部にて、生物多様性の保全に関するリスクについて、気候変動への取り組みと同様に法令改正や業界動向の変化などによる規制強化や需給構造の変化を把握し、リスクと機会を特定し、事業計画に反映させております。
これらリスクと機会の内容は前述「②戦略」の項で述べたとおりです。
リスク内容に応じてCSR・ESG推進本部から実行部門である各機構及び関係部署にリスク対応業務を指示しております。
リスクの特定結果とリスク対応業務とその実施状況は、内部統制に関する環境委員会に四半期毎に報告され、取締役会にて年1回以上報告され、監督されております。
④指標と目標及び実績生物多様性の保全に関する指標と目標は、「(1)サステナビリティ共通 ④指標と目標及び実績 a. b. c. d.」で述べたとおりです。
戦略 ②戦略当社グループは、企業理念と社是<必達>のもと、当社の強みをさらに活かしてサプライチェーン全体で新たな価値を共創していくためには、DXと人的資本の活用が不可欠であると考え、2024年4月より取り組んでおります3か年中期経営計画「明日への変革 2027」では、これまでの経営戦略にHR戦略とDX推進を追加し、経営の質の向上を加速させています。
HR戦略では、将来のありたい姿の実現に向けて「イノベーションが湧き上がる活力に満ちた組織風土」を醸成させていくことが不可欠であるとの認識を前提に、モノづくり企業の従業員としてのエンゲージメント向上を目指していきます。
DX推進では、生成AIを広く日常業務に取り入れることで業務改革と効率化を進め、データ駆動型ビジネスへの転換を目指していきます。
この追加した2つの戦略は共に良好に推移しており、HR戦略による従業員エンゲージメントの向上、DXによる業務の改革と効率化といった良好な結果が表れています。
指標及び目標 ④指標と目標及び実績当社グループでは、サステナビリティに関する指標と目標をマテリアリティ毎に設定し、実施状況を管理しております。
下表に主要なマテリアリティをご説明いたします。
マテリアリティ短・中期指標目標2026年3月期実績製品開発力強化サステナビリティ貢献製品の売上高c.2027年3月期に2024年3月期比で30億円増c.2024年3月期比19億円増気候変動対策地球温暖化対策 a.国内外のエネルギー使用に伴うGHG排出量(Scope1+Scope2(マーケット基準))a.2027年3月期に2020年3月期比で31%削減a.2020年3月期比54%削減b.国内製造拠点のエネルギー原単位b.対前年度比1%削減b.1.6%増c.サステナビリティ貢献製品の売上高c.2027年3月期に2024年3月期比で30億円増c.2024年3月期比19億円増サーキュラーエコノミー推進 d.国内製造拠点の廃プラスチックのリサイクル率を改善d.2027年3月期に2021年3月期比3ポイント改善d.8ポイント改善ダイバーシティ&インクルージョン e.国内の新卒採用者の女性比率e.30%以上e.38.8%f.国内の有給休暇取得率f.70%以上f.75.1%g.国内の女性・外国人・中途採用者の管理職比率g.2031年3月期までに2021年3月期比6ポイント向上g.2.8ポイント向上
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ②戦略当社グループの人財戦略及び人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針・社内環境整備方針・健康経営についての詳細は、「第4 提出会社の状況 5.従業員の状況等 (1)人材戦略に関する基本方針等」を参照ください。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ④指標と目標及び実績当社グループでは、多様化する社会のニーズに対する経営戦略において、異なる経験・経歴、技能、属性を持つ者を幅広く採用し、「人財の化学反応」を早期に起こすことを優先すべきとの観点から、多様な働き方、人財育成方針、社内環境整備方針、マルチステークホルダー方針等に沿って、性別、国籍、採用時期等の区別なく積極的に採用の機会を設け、仕事に対する考え方、思いも十分に尊重した人事配置とジョブ・ローテーションにより、従業員に活躍の場を平等に提供しております。
その結果、女性・外国人・中途採用者の比率は着実に増加しており、特に、女性社員の比率、就業年数、管理職・中核人財への登用の比率が確実に伸びてきております。
当社グループは、真の多様性とは属性に関わらず個々の能力と成果を公平に評価し、登用することであると考えております。
そのため、特定の属性別の登用目標は敢えて設定せず、実力主義に基づく評価を徹底した上で、多様な人財全体(女性・外国人・中途採用者計)の管理職比率の向上をKPIとしてモニタリングしております。
人財の多様性及び女性活躍推進に関する開示 指標と目標及び実績(集計範囲:当社国内グループ)女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(以下、「女性活躍推進法」)の開示項目(指標)当社の目標2026年3月期実績区分項目女性活躍促進法の開示項目(指標)正社員に占める女性比率2030年3月期までに正社員に占める女性比率を23%以上22.5%職業生活と家庭生活の両立正社員の時間外労働時間2030年3月期までに正社員の時間外労働時間を平均7時間以下6.6時間職業生活と家庭生活の両立女性の育休取得率100%100%女性の育休平均取得日数300日以上291日男性の育休取得率80%82.9%男性の育休平均取得日数60日以上65日2026年3月期における男女の賃金の差異の詳細は、「第4 提出会社の状況 5.従業員の状況等 (2)従業員の状況 ④管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異」を参照ください。
(補足説明)基準外賃金を除いた正規社員職階(注)別男女の賃金差異の平均値男女の賃金の額の差異C0C1C2C3C4C5106.4%99.9%95.0%93.6%95.9%92.9%(注)新卒入社者はC0またはC1に格付けられ、C5が管理職層となる当社のキャリアパス制度は職階制を用いております。
各人が担う役割や責任を負う層ごとに区切った上で、所定時間外労働や休日労働に起因する賃金を除いて比較すると、大きな差は存在しません。
当社では、「賃金は労働の対価である」という原則に基づき賃金制度を運用していることから、賃金の設定・支給について性別を理由とする区別は設けておりません。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
(1)リスク管理体制当社グループのリスク管理は、当社を取り巻くさまざまなリスクを包括的・戦略的に把握・評価し、優先度をつけて効率的に対処し、経営目標の達成と企業価値の向上に寄与することを目指して、代表取締役社長の指示のもとCSR・ESG推進本部が内部統制に関する社内体制整備として推進しています。
リスク管理の体制は、各機構の取締役及び役付執行役員がリスクの自己点検を行い、これにより確認されたリスクから重大なリスクを抽出、評価・選別の上、その対処すべきリスク対策を各機構の取締役及び役付執行役員から業務執行部門に指示し、その進捗状況を管理しております。
このリスク対策の進捗状況は、定期的に各機構の取締役からCSR・ESG推進本部に報告され、代表取締役社長と監査等委員である取締役に情報共有・監督されております。
また、化学物質を扱う製造業にとって重大かつ恒久的に生じる安全衛生・保安防災、環境保護、化学物質管理などのリスク管理については、全社横断的に対応する為の委員会を設置し、リスク低減の為の活動方針の策定、業務執行の監督を行っております。
緊急に重大リスクとなり得る問題が発生した場合は、適宜、対策本部等を設置し、対応を図ってまいります。
(2)事業リスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①戦略リスクグローバル化への対応と事業の長期発展に対応するための戦略に起因するリスクのうち、現状、以下の3つを主要なリスクと認識しております。
(注)短期:1~2年以内、中期:3~5年以内、長期:5年超、不明:想定困難a.需要構造変化への対応顕在化する可能性:高顕在化し得る時期(注):短期~中期顕在化した場合の影響度:大リスク:需要変動当社グループは、車両業界、情報・電子業界、建材業界、繊維業界、パッケージ業界など様々なお客様向けに製品を提供し、グローバルに事業展開をしております。
好調・不調を相互に補完できる幅広い業界とお取引がありますが、個々の業界や特定の地域で大きな需要変動があった場合にはその事業範囲で影響を受けることとなり、経営成績に影響を与える可能性があります。
対応:(a) 車両業界、情報・電子業界車両業界では、前年の自動車メーカーの減産影響が無くなり、国内向けを中心に回復しました。
液晶ディスプレイ向けのカラーフィルター用顔料は、新規品の増加で好調に推移しました。
お客様の情報を元に当社生産計画を適時修正することにより適切な在庫管理を行うとともに、出荷増・販売増にも対応できる体制を継続しました。
対応:(b) パッケージ業界パッケージ業界向けの、食品包装用やペットボトルラベル用のグラビアインキは、比較的景気に左右されにくい事業と認識しておりますが、フードロス問題に起因する販売数量の減少、コロナ禍での人流減と原材料価格高騰、物価高による買い控えの影響がありました。
坂東製造事業所における新設備での合理化効果、固定費負担の削減、国内事業やインドネシア現地法人の販売価格改定が進んだことなどにより営業利益面での改善が進みました。
引き続き、当社の強みを生かせる市場への注力、また、塗加工技術を生かした成長が見込める情報電子・産業資材への拡大を進めてまいります。
対応:(c) 印刷市場オンデマンド印刷やデジタルサイネージの普及に加え、リモートワークなど働き方改革が広まった事により、商業印刷市場に依存したオフセットインキ事業においては市場縮小の影響を受けております。
このトレンドは一層強まることとなると予想しており、オフセットインキ事業の経営効率化に取り組んでおります。
一方、オンデマンド印刷向けの事業として、インクジェットインキ用色材、液晶ディスプレイパネル向けの事業として、カラーフィルター用顔料、パネル用コーティング剤などの開発と拡販に注力しております。
リスク:サステナビリティへの対応サプライチェーン全体で脱炭素化、資源の循環、人権の保護などサステナビリティ社会の実現に向けた意識が高まっています。
当社グループではステークホルダーの期待と信頼に応え、社会から生かされる会社、選ばれる会社となるために、積極的にサステナビリティ経営を推進する必要があると認識しております。
今後も社会・環境と当社の発展に向けて、お客様とサステナビリティに貢献できる価値を共創してまいります。
詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
対応:社会的課題とお客様の要望を当社の製品で実現できるように、技術開発力、お客様対応力、生産現場力のそれぞれの強みを発揮、連携させていきます。
そのためには人のチカラが重要と認識しており、人財の潜在能力を発揮させるために、社員のエンゲージメント向上に向けたHR戦略と業務改善に向けたDXを推進してまいります。
詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
リスク:サーキュラーエコノミーへの対応国内の「プラスチック資源循環法」、欧州の「包装および包装廃棄物規則(PPWR)」に代表される再生材使用の義務化が世界的な潮流となる中、サーキュラーエコノミーへの移行は化学メーカーにとって差し迫った経営課題と認識しています。
当社グループの主要製品である自動車向けプラスチックコンパウンド市場においては、再生材使用率の向上や情報開示に向けた動きを捉えています。
今後もこのプラスチックの循環利用とバイオマス原材料によるプラスチック製品の需要が高まると想定しております。
対応:当社グループでは、長年培った「分散加工技術」「コンパウンド技術」を最大限に活かし、従来の「作って売る」ビジネスから、サプライチェーン全体で資源を循環させる「循環型ビジネス」への事業構造の転換を加速させています。
ポリウレタン樹脂の事業においては、これまで培ってきたウレタン樹脂合成技術を活かし、ケミカルリサイクル技術の開発、ポリウレタン樹脂の原材料のバイオマス化といったイノベーションを創出していく事に取り組んでおります。
これらのイノベーションを創出させるには、サプライチェーンパートナーとの連携に加え、設備投資や人的資本・知的財産への投資にも取り組んでいます。
その一例として、当社は廃棄物を有効活用し、プラスチック使用量の削減を目指すコンソーシアム『Do What We Can』に2025年3月より参画しております。
また当社グループの事業活動から排出されるプラスチック廃棄物を再資源化するために、各現場での廃棄物の分別回収を強化しております。
リスク:生物多様性への対応世界的な動きである生物多様性の保全に向けた取り組みの強化を受け、サプライチェーンの一員として生態系への負荷の少ない製品を提供する責任があると認識しています。
当社グループは、事業活動を行ううえで、さまざまな原材料や水資源・エネルギー資源を自然資本から享受しており、それらは価値創造の源泉のひとつであると同時に、当社の事業活動が自然環境に与える負荷と、自然環境の変動が当社グループの事業活動に及ぼす影響の大きさも深く受け止めています。
当社グループの各種インキ、塗料、表面処理剤、ウレタン樹脂などは、顧客側で使用される段階で揮発性有機溶剤(VOCs)から有害なガスを発生させるものがあり、それらが大気汚染、水質悪化の原因を減らしていく事に応えていく必要があると考えています。
対応:これらの製品を通じて持続可能な成長と社会価値の創出を両立するためには、これら自然資本への「依存」と「影響」をTNFDの枠組みに基づき分析し、製品のライフサイクル全般においてリスクと機会の両面から取り組みを行っています。
当社が長年培ってきた「機能性マテリアル」の技術を最大限に活かし、サプライチェーンパートナーと連携し、従来の溶剤系製品を順次環境負荷の少ない製品に切替えるなど、生態系への汚染予防の徹底と、より高度な資源の循環利用を加速させることで、自然資本の保全と回復に貢献してまいります。
b.海外事業活動に関するリスク顕在化する可能性:中顕在化し得る時期(注):不明顕在化した場合の影響度:大リスク:政治・地政学変動に関するリスク当社グループの海外生産拠点は、当該国の政治体制、各種法令・規制の変更、経済的基盤及び自然災害発生のリスクがあり、これらが、グループ危機管理の想定以上に深刻化した場合には、各生産拠点の生産活動に重大な支障が生じ、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
対応:このリスクを回避するためには、特定国への投資に過大にシフトすることなく、リスク要因も考慮の上で適正な水準・割合に投資配分することで全体的なリスク緩和を図ることとしてまいります。
c.金融リスク顕在化する可能性:中顕在化し得る時期(注):短期顕在化した場合の影響度:小リスク:(a) 為替リスク2025年3月期を初年度とする中期経営計画の施策として、「事業基盤の強化のための海外事業の拡大」を掲げております。
現状の海外売上高比率は25.7%にとどまっているものの、海外事業は為替変動の影響を受けるため、今後同比率が高まっていくことにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
国内から輸出している事業、海外から調達している原材料については、個々の取引において為替影響を受けるため、これらの事業拡大によりリスクが拡大することが想定されます。
対応:当社グループでは、国内における外貨建て輸出・輸入と海外連結子会社の外貨建て損益の円換算時に為替影響が生じます。
現在、損益の均衡が比較的取れている状況であるため、為替の変動による収益への影響、リスクは小さいと認識しております。
また、本リスクを極力回避するため、収入、支出を極力同一通貨で支払うこと、海外拠点における現地通貨の借入れを検討すること、必要に応じて為替先物契約を締結することなどにより、リスクヘッジを図ってまいります。
リスク:(b) 金利変動リスク当社グループは、事業資金の一部を主として金融機関から借入金として調達しております。
2026年3月末時点において長短期借入金合計で約185億円ありますが、成長投資や設備投資などで借入額が増加した場合や、今後の金利水準が上昇した場合には、支払利息が増加することにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
対応:足元の金融環境を勘案すると、長短ともに金利水準は上昇基調にありますが、以下に述べる方策により、本リスクが当社グループに与える影響は比較的小さいと思われます。
新たに資金需要が生じた場合においても、キャッシュマネジメントシステム(CMS)により、金融費用の削減、当社グループ内に存する資金を効率的に活用することで対応するほか、取引金融機関との間で調整の上で、長期固定金利借入や金利スワップ契約等を導入することで、長期にわたって低金利を享受できる契約構成を維持できるよう進めてまいります。
②オペレーショナルリスク事業系オペレーショナルリスク(仕入・生産・販売活動)及び管理系オペレーショナルリスク(事業継続するための管理体制とCSR対応)に起因するリスクのうち、現状、以下の4つを主要なリスクと認識しております。
a.購買に関わるリスク顕在化する可能性:高顕在化し得る時期(注):短期顕在化した場合の影響度:大リスク:原材料調達リスク、原材料及びエネルギー価格の変動リスク主要な原材料である石油化学誘導品及びエネルギー(電気、ガス等)は、中東情勢の不安定化に伴う原油価格の高騰や為替変動、天災、事故、政策なども含めた生産国での状況や経営基盤の変化などにより、価格変動のみならず、調達不安に陥る可能性もあります。
当社グループ製品が使用されている最終消費財の市況や供給責任なども勘案しますと、原材料及びエネルギー価格の上昇をすぐさま製品価格に反映させるには時間を要すことから、原材料安定調達により供給責任を優先した場合は、結果として原材料及びエネルギー価格の上昇が当社グループの収益を圧迫することにつながります。
対応:主要な原材料である石油化学誘導品及びエネルギー(電気、ガス等)は、市況や原油価格の動向に伴う価格変動のほか、地政学的リスク、為替変動、天災、事故、政策なども含めた生産国での状況の変化や、経営者の後継者問題や資金繰りなど経営基盤の変化によっても、価格変動のみならず、調達不安に陥る可能性もあります。
そのため、特定の企業・国に偏することなく、原材料の代替購入先を常日頃から調査の上で確保することなどにより、当社グループの業績に与える影響を緩和することに努めております。
原材料及びエネルギー価格の上昇による当社グループ製品の価格に与える影響額を算出し、販売活動に生かすことが必要ですが、使用している原材料の数が多いため、影響額の算出に時間を要しており、結果として当社グループの収益を圧迫することにつながっています。
コスト増の販売活動への反映には、一定の時間はかかるものの、お客様へ原材料及びエネルギーの市場動向や予測されるリスクなどを説明し、販売価格の見直しにご理解をいただけるように努めております。
しかしながら、中東情勢起因の原材料価格上昇については、サプライチェーンが経験したことがないレベルの上げ幅となっており、調達できなくなるリスクを避けるべく調達を優先すると共に、上昇した分については適切に製品価格への反映を進めていくことが必要です。
供給リスクや市場動向をタイムリーに発信し、情勢の変化に応じた適正な価格転嫁を早期に実施することで、安定的な供給体制の維持と収益の確保に努めてまいります。
b.コンプライアンスに係わるリスク顕在化する可能性:中顕在化し得る時期(注):中期顕在化した場合の影響度:大リスク:(a) 化学物質管理リスク、品質管理リスク当社グループでは、多種の化学物質を取り扱っており、その保管、使用、移動、排出、廃棄において法令遵守を徹底しております。
しかしながら、化学物質管理や環境管理関連において、国内・海外を問わず法的要件が強化されることがあり、遵守できていない場合には罰則を受けるだけでなく、輸出入の禁止や生産活動の停止による、収益機会の喪失、あるいは対処するための支出を招く蓋然性があり、当社グループの業績に与える影響は甚大となる可能性があります。
対応:特定のセグメント(事業機構)から独立した化学物質管理体制及び環境、安全衛生体制(組織)を充実させることと同時に、特に化学物質管理においては要件変更への対処に遺漏が生じることのないように、システムによる管理(新化学物質管理システム)を進めており、これによりリスクコントロールを行うこととしております。
リスク:(b) 製造物責任、補償のリスク環境、安全衛生上の問題や、製品の品質管理上の問題などに起因して、大規模な損害賠償につながるリスクが現実化し、賠償金支払いが生じる可能性があります。
対応:現在、当社グループが付保しております賠償責任保険等、保険契約の内容を勘案すると、これらの発生する蓋然性は比較的小さいものと判断しておりますが、引き続き、保険内容を十分に検討した上での付保手続きを進めてまいります。
c.情報セキュリティリスク顕在化する可能性:中顕在化し得る時期(注):中期顕在化した場合の影響度:大リスク:当社グループは事業活動の中で取引先の情報、技術、契約、人事等の機密情報を取り扱いますが、多くは情報システムで管理しております。
サイバー攻撃、不正アクセス等によるデータの改ざん、逸失、情報の漏洩、また災害や障害によるシステムの停止が引き起こす事業活動の停止などが発生した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に海外拠点は、2026年3月期にランサムウェアによる被害が発生した事例もあり、こうしたサイバー攻撃の標的となるリスクが相対的に高くなっております。
対応:これらのリスクを低減するため、ネットワーク監視、ウイルス対策、アカウント管理などの基本的な情報セキュリティ対策、バックアップなどの適切なデータ保全、従業員に対する情報セキュリティ教育、セキュリティ事故等に対応する体制の整備などに取り組んでおります。
海外拠点においても国内同様の人的対策、技術的対策の展開を進めております。
また、万が一、情報セキュリティに関する重大なインシデントが発生した場合に対処するために、社内にCSIRT(セキュリティ事故対応チーム)を設置しております。
d.人員・人財不足のリスク顕在化する可能性:中顕在化し得る時期(注):中期顕在化した場合の影響度:大リスク:当社グループのサステナブルな成長には、優秀な人財の継続的な獲得が欠かせないと認識しております。
出生率低下で新卒者減少に伴う優秀な人財の採用逸失、有能な人財の流出が頻発する場合は、当社の長期的な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。
対応:新卒・中途を問わず積極的に採用を行いつつ、イノベーションが湧き上がる活力に満ちた企業風土を醸成するべくHR戦略を推進しております。
例えば新卒採用においては、採用イベントへの新規出展や、オープンカンパニー・インターンシップのコース数・開催日程の増設により、学生との接触機会を創出・拡大し、重要な経営資源である人財の確保に努めております。
また、経営目標を効率よく達成するために、異なる経験・経歴、技能、属性を持つ者を幅広く採用し、「人財の化学反応」を早期に起こすことを優先するという観点から、性別、国籍、採用時期などの区別なく積極的に中途採用の機会を設けております。
2026年3月期から新たな人事制度運用を開始いたしました。
人事考課制度では職階定義に沿った行動を明示したジョブディスクリプションを設定し、業績だけではなく行動を評価する仕組みによりメリハリある評価と成果に紐づく処遇の実現を目指しました。
また、2027年3月期より評価制度をさらにブラッシュアップします。
管理職の評価項目に、人財育成に関わる項目を追加しミドルマネージャー層を中心とした持続的な人財の育成、全従業員の成長を促す仕組みを加速させます。
これらの施策により、従業員のエンゲージメント向上を図ることで、人財流出を回避することとしております。
③ハザードリスクa.自然災害のリスク顕在化する可能性:中顕在化し得る時期(注):不明顕在化した場合の影響度:中リスク:近年、大規模地震や大雨等の自然災害のリスクは高まっており、被害の規模によっては生産設備や情報処理システムの毀損、従業員の出勤不能、物流機能の停滞、原材料の調達難などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの営業拠点や生産拠点の在る自治体のハザードマップによると操業に大きな影響を及ぼす可能性のある拠点があります。
大規模な集中豪雨などにより、一時的に事業の継続が困難になる可能性があります。
対応:大規模災害などの経営危機に迅速に対応できるように、本社にて危機管理体制を整備し、各事業所にも災害対応の初動体制を設けております。
通常運営時の収益性とビジネス・コンティニュイティ・プラン(BCP)のバランスを考慮し、主要な事業や製品供給の代替体制を逐次推進しております。
しかしながら、特定リスクの発生確率を事前評価することは非常に困難であり、大規模災害時には予想通りの状況にならないという教訓から、様々な状況に機動的に対応できる訓練を重視した事業継続対策を進めております。
b.疫病等のリスク顕在化する可能性:中顕在化し得る時期(注):不明顕在化した場合の影響度:中リスク:感染症の大流行(パンデミック)が発生すると、従業員の出勤不能、物流機能の停滞、原材料の調達難などにより当社グループの事業活動と業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
対応:突然のパンデミックに迅速に対応できるように、本社にて危機管理体制を整備し、各事業所にもパンデミック対応の初動体制を設けております。
通常運営時の収益性とビジネス・コンティニュイティ・プラン(BCP)のバランスを考慮し、主要な事業や製品供給の代替体制を逐次推進しております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。
)の状況の概要は以下のとおりであります。
(1)経営成績等の状況の概要①経営成績当連結会計年度の当社グループの主要な販売先動向は以下のとおりとなりました。
輸送機器業界国内市場では、自動車メーカー減産影響が解消されコンパウンド・着色剤が堅調に推移した一方、ウレタン樹脂は採用車種の販売不振により低迷海外市場では、中国・北米向けが低調だった一方、タイ、インド、台湾の現地法人が好調に推移情報電子業界液晶ディスプレイ向け製品は、顔料が新製品の販売増加により好調に推移コーティング剤は堅調に推移オフィス事務機器及び商業印刷向けの顔料・着色剤は好調に推移包装・パッケージ業界グラビアインキは、インフレによる買い控えの影響を一部受けたものの、食品軟包装及び飲料ラベル用途ともに前年並みに推移海外では、インドネシア現地法人が第2四半期に競争激化等により低迷も、第3四半期以降は回復に転じ、好調に推移建材業界新築住宅向けの着色剤及びコーティング剤は、住宅着工件数が減少する中、リフォーム需要が下支え以上の結果、売上高は1,242億9千4百万円(前年同期比0.4%減)と減収になりましたが、収益性改善への取り組み等により、営業利益は76億1千万円(同8.6%増)、経常利益は84億9千万円(同9.4%増)といずれも増益を確保いたしました。
一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、81億1百万円(同21.3%減)と減益になりました。
政策保有株式の売却を計画的に進め、投資有価証券売却益28億1千2百万円を特別利益に計上したものの、前連結会計年度に旧川口製造事業所跡地等の固定資産売却益77億6千1百万円を計上していた反動により、前年実績を下回りました。
次に報告セグメントの業績についてご報告いたします。
(カラー&ファンクショナル プロダクト)当セグメントでは、顔料・繊維用着色剤、プラスチック用着色剤、樹脂コンパウンド、顔料分散体、機能性材料など、顔料及び顔料の2次加工品を中心に製造・販売を行っています。
情報電子業界向けの顔料及び分散体は、液晶ディスプレイ及びオフィス事務機器用途が好調に推移しました。
輸送機器業界向けのコンパウンド・着色剤については、国内で自動車生産の回復による復調が見られたほか、海外において、中国・北米向けは低調でしたが、タイ、インド、台湾の現地法人を中心に好調に推移しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は690億5千万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は41億4千万円(同32.1%増)と増収増益になりました。
(ポリマー&コーティング マテリアル)当セグメントでは、ウレタン樹脂、天然物由来高分子、紫外線・電子線硬化型コーティング剤など、合成樹脂及び特殊コーティング剤を中心に製造・販売を行っています。
ウレタン樹脂は、情報・電子業界の半導体、電子機器用途及び産業資材業界の感熱記録用コーティング剤が堅調だった一方で、輸送機器業界向けは、主要採用車種の販売不振が響き、国内外とも低調となりました。
また、情報電子業界向けの液晶ディスプレイ用コーティング剤については堅調に推移したものの、セグメント全体を補うには至りませんでした。
これらの結果、当セグメントの売上高は241億3千2百万円(同4.8%減)、営業利益は25億8千7百万円(同17.7%減)と減収減益になりました。
(グラフィック&プリンティング マテリアル)当セグメントでは、各種用途に対応した幅広い種類のグラビア・フレキソインキ、オフセットインキなど、パッケージ用及び広告出版用インキを中心に開発、製造及び販売を行っています。
国内のグラビアインキは、インフレによる買い控えの影響を一部受けたものの、軟包装及び飲料ラベル向けを中心に、底堅く推移しました。
一方、オフセットインキは低調に推移しました。
海外では、インドネシア現地法人が第2四半期に競争激化等により低迷しましたが、第3四半期以降は回復に転じ、好調に推移しました。
これらの結果、当セグメントの売上高は310億6千5百万円(同3.0%減)と減収になりましたが、営業利益は8億5千3百万円(同19.1%増)と増益になりました。
②財政状態(資産)当連結会計年度末における資産合計は2,054億4千4百万円となり、前連結会計年度末と比べ86億6千万円増加しました。
これは主に、退職給付債務の減少等により「退職給付に係る資産」が増加したこと並びに政策保有株式の売却を進めた一方で、保有株式の時価上昇により「投資有価証券」が増加したこと等によるものであります。
(負債)当連結会計年度末における負債合計は642億3千3百万円となり、前連結会計年度末と比べ20億5千2百万円減少しました。
これは主に、「繰延税金負債」が増加した一方で、「短期借入金」や「長期借入金」等の有利子負債、並びに「退職給付に係る負債」が減少したこと等によるものであります。
(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は1,412億1千万円となり、前連結会計年度末と比べ107億1千3百万円増加しました。
これは主に、「自己株式」の取得により減少要因があった一方で、「利益剰余金」並びに「退職給付に係る調整累計額」や「その他有価証券評価差額金」等のその他の包括利益累計額が増加したこと等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。
)は、前連結会計年度末に比べ2億9千4百万円増加し、219億9千万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりとなっております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、90億4千5百万円(前年同期比117.2%増)となりました。
これは主に、運転資本の増加による資金の流出があったものの、「税金等調整前当期純利益」の計上及び非資金費用である「減価償却費」の計上等により、資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、20億6千2百万円(前年同期は14億1千5百万円の収入)となりました。
これは主に、「投資有価証券の売却による収入」があった一方で、「有形固定資産の取得による支出」により資金が減少したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、67億4千万円(前年同期比3.7%減)となりました。
これは主に、借入金の返済や「配当金の支払額」に加え、「自己株式の取得による支出」などにより資金が減少したことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:t)セグメントの名称当連結会計年度(自2025年4月1日至2026年3月31日)前年同期比(%)カラー&ファンクショナルプロダクト189,963△2.0ポリマー&コーティングマテリアル22,232△10.5グラフィック&プリンティングマテリアル33,005△3.7報告セグメント計245,200△3.1その他--合計245,200△3.1b.受注実績当社グループは過去の販売実績と将来の予想に基づいて見込生産を行っており、受注生産は行っておりません。
c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)セグメントの名称当連結会計年度(自2025年4月1日至2026年3月31日)前年同期比(%)カラー&ファンクショナルプロダクト69,0502.6ポリマー&コーティングマテリアル24,132△4.8グラフィック&プリンティングマテリアル31,065△3.0報告セグメント計124,248△0.4その他45△34.0合計124,294△0.4(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討等a.経営成績の分析当連結会計年度の当社グループの経営成績に対して特に重要な影響を与えた事象は、以下のとおりと考えております。
当連結会計年度の当社グループを取り巻く環境は、前半は米国の関税政策への対応、後半は中南米や中東情勢の悪化に伴う地政学リスクの顕在化により、先行き不透明な状況で推移しました。
日本経済は、こうした影響に加え日中関係の悪化等に見舞われたものの、堅調な個人消費に支えられ、内需主導による緩やかな回復基調が続きました。
このような環境下、海外子会社においては、中国華南地区、アメリカ現地法人を除き前連結会計年度の好調が継続しました。
業界別では、国内の車両向けは減産影響が無くなりコンパウンド・着色剤は回復したものの、ウレタン樹脂は国内外ともに中高級車を中心とした採用車種の不振により低調に推移しました。
海外は、インド・台湾の各現地法人が好調に推移しました。
液晶ディスプレイ向けは、カラーフィルター用顔料が新製品への採用により好調に推移、コーティング剤は年間を通して堅調に推移しました。
包装パッケージ用のグラビアインキ・フレキソインキは、国内はインフレによる買い控えが見られたものの食品包装用途、飲料ラベル用途が堅調に推移し前年並みとなった一方で、海外はインドネシア現地法人が競争激化により一時的に商権を喪失したことから減収となりました。
こうした社会的、経済的状況のもとで、売上高は、販売価格の見直しを進めたものの、販売数量が伸び悩んだことにより1,242億9千4百万円(前年同期比0.4%減)と減収になりました。
利益面では、高付加価値製品が好調であったこと及びコスト上昇分の価格転嫁を進めたことにより営業利益は76億1千万円(前年同期比8.6%増)、経常利益は84億9千万円(前年同期比9.4%増)となりました。
一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、81億1百万円(同21.3%減)と減益になりました。
政策保有株式の売却を計画的に進め、投資有価証券売却益28億1千2百万円を特別利益に計上したものの、前連結会計年度に旧川口製造事業所跡地等の固定資産売却益77億6千1百万円を計上していた反動により、前年実績を下回りました。
足元では、中東を始めとした地政学リスク、長短金利上昇、資源価格及び各種コスト増によるインフレ等により、先行き不透明な状況が続く事が予想されます。
当社グループでは「3.事業等のリスク」で記載したとおり、引き続き各リスクに対応したリスク回避・削減策を積極的に推進していくことといたします。
各報告セグメントの概況は以下のとおりであります。
なお報告セグメント毎の実績は上記「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に、生産実績・受注実績・販売実績は、同「④生産、受注及び販売の実績」にて、それぞれ記載しております。
(カラー&ファンクショナル プロダクト)当セグメントでは、顔料・繊維用着色剤、プラスチック用着色剤、樹脂コンパウンド、顔料分散体、機能性材料など、顔料及び顔料の2次加工品を中心に製造・販売を行っています。
情報電子業界向けや輸送機器業界向けの戦略製品は好調に推移しました。
情報・電子業界向けは、インクジェット用顔料・分散液は、テキスタイル向けの拡大と既存の商業印刷向けが回復して伸長、カラーフィルター用顔料は、パネル業界の堅調な動きに加えて、新規案件の獲得が大きく寄与し好調に推移しました。
機能性材料は、半導体向け塗料が回復するとともに、半導体関連部材向けにカーボンナノチューブ分散体の新規採用が進みました。
輸送機器業界向けの、自動車用コンパウンド・着色剤は、自動車メーカーの減産影響が解消され、HEVを中心とした需要の高まりを受けて国内外で好調に推移しました。
海外は、タイ・インド・台湾の現地法人が好調に推移しました。
(ポリマー&コーティング マテリアル)当セグメントでは、ウレタン樹脂、天然物由来高分子、紫外線・電子線硬化型コーティング剤など、合成樹脂及び特殊コーティング剤を中心に製造・販売を行っています。
情報・電子業界向けは好調に推移しましたが、輸送機器向けの低調により、セグメント全体では低調に推移しました。
輸送機器業界向けは、高耐久性ウレタン樹脂は、採用車種の販売不振により低調もアパレル向けは堅調に推移しました。
環境対応型ウレタン樹脂は、中国向けが伸長も採用車種の販売不振により水性表面処理剤が低調に推移しました。
情報・電子業界向けは、耐熱性高機能樹脂が高機能化の進むスマートフォン向けが好調に推移し、コーティング剤は、液晶パネル向け、半導体向けが堅調に推移しました。
また、CO2を原料とするHPU(ヒドロキシポリウレタン)のパイロットプラントの稼働を開始しました。
坂東製造事業所では、コーティング剤の開発技術を製品化するプロセス開発拠点として「坂東プロセスラボ」の投資に着手しました。
(グラフィック&プリンティング マテリアル)当セグメントでは、各種用途に対応した幅広い種類のグラビア・フレキソインキ、オフセットインキなど、パッケージ用及び広告出版用インキを中心に開発、製造及び販売を行っています。
包装業界向けは、物価高による買い控えの影響が見られたものの、猛暑やインバウンド拡大もありラベル向けや水性フレキソインキは堅調に推移、海外は、インドネシア現地法人が期中に一時的に商権を失ったものの、技術フォロー等により奪還しました。
情報・電子業界向けは、中国向けのスマートフォン特需が一服し低調に推移しました。
なお、需要減少の流れを踏まえた合理化施策を進めているオフセットインキは、引き続き低調に推移しました。
b.財政状態の分析当連結会計年度末における総資産は2,054億4千4百万円(前連結会計年度末比86億6千万円増加)、負債計は642億3千3百万円(前連結会計年度末比20億5千2百万円減少)、純資産計は1,412億1千万円(前連結会計年度末比107億1千3百万円増加)となりました。
資産合計は、運転資本(受取手形及び売掛金、棚卸資産、有形・無形固定資産から支払手形及び買掛金を差し引いた金額)は、前連結会計年度末から大きな変動はありませんでしたが、株価の上昇により、保有株式や企業年金基金の運用が好調に推移し、投資有価証券や退職給付に係る資産が大きく増加しました。
負債及び純資産の部は、資産の部の増加に対応して、その他有価証券評価差額金や退職給付に係る調整累計額の包括利益や利益剰余金が大きく増加することとなりました。
(資産)「現金及び預金」は、234億3千6百万円(前連結会計年度末比8億1千4百万円減少)となりました。
当社及び主要な国内子会社の計5社においては、効率的な資金運用を目的として、2024年3月にキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、日次で資金残高を把握、過不足がある場合には国内グループ会社間で貸付・借入を行う体制となりました。
この結果、国内の資金残高は、月商の0.5ヶ月程度を目途に維持しております。
海外会社においては、「地産地消」が主であり、取り扱う通貨の種類が多岐にわたることから、現時点においては、各社で月商2か月程度の残高を目指しております。
売掛金・受取手形などの「売上債権」、原材料・製品等の「棚卸資産」及び仕入・電子記録債務などの「仕入債務」の運転資本については、事業運営の主体である各事業部ごとに回転率などで管理しております。
「売上債権」については、成長投資等の資金需要に応じて流動化等の手法を検討しております。
有形固定資産及び無形固定資産の合計は、510億4千万円(前連結会計年度末比8億4千6百万円増加)となりました。
設備を59億3千4百万円取得した一方、減価償却費を51億2千万円計上したことによるものであります。
主な取得資産は、当社東京製造事業所及び東海製造事業所の生産能力増強投資、インドネシア現地法人の隣地(借地権)等になります。
2024年4月から開始した3か年中期経営計画において、総額150億円の設備投資を予定しており、2年目である2026年3月期は47億円(発注ベース)実施しました。
戦略製品投資は、HPU(ヒドロキシポリウレタン)新製法パイロットプラント、タイ現地法人の能力増強、機能性ペースト新規生産設備等になります。
一方、予定していた新技術棟の建設(約50億円)については、研究開発体制の再構築及び最新のDX技術を活用したR&D環境の刷新に伴い計画を一旦延期しました。
3か年中期経営計画には含まれておりませんが、5か年計画においてアジア新工場建設(約40億円)を予定しておりましたが、中長期的に成長する市場環境に合わせて最適な投資タイミングを見極めるため投資時期を延期することとしました。
「投資有価証券」は、206億3千万円(前連結会計年度末比21億1千6百万円増加)となりました。
政策保有株式を計16銘柄33億9千2百万円売却しましたが、保有株式の時価上昇により残高は増加しました。
政策保有株式については、毎年取締役会において、保有目的の適切さや保有に伴う便益・リスクが資本コストに見合っているか等を精査し、保有の適否を検証しております。
3か年中期経営計画において、2024年3月末の政策保有株式残高154億9千7百万円から15%以上削減することを目標としており、2026年3月期末は、売却を進めたものの保有株式の時価が上昇したことから169億1百万円と約9%増加いたしました。
「退職給付に係る資産」は、217億1千1百万円(前連結会計年度末比59億5千8百万円増加)となりました。
企業年金基金の運用において、国内債券は軟調であったものの、国内外の株式及び海外債券の運用が好調に推移し、期待運用収益率(2.0%)を大幅に上回りました。
加えて、長期金利上昇に伴う割引率の見直しにより退職給付債務が減少した結果、退職給付に係る資産は大幅な増加となりました。
(負債)「短期借入金」や「長期借入金」等の有利子負債は、187億5百万円(前連結会計年度末比23億3千9百万円減少)となりました。
3か年中期経営計画では、資本コストを意識し、借入金等の有利子負債で調達した資金でM&A等の成長投資を実施する計画としております。
しかし、2026年3月期までの2年間は、案件を検討したもののM&A成立まで至らず、上述の政策保有株式の売却収入等を一時的に有利子負債の返済に充てたことにより減少したものであります。
「退職給付に係る負債」は、23億8千3百万円(前連結会計年度末比9億7千3百万円減少)となりました。
資産の部の「退職給付に係る資産」同様、退職給付債務が減少したことにより減少しました。
「繰延税金負債」は、78億2百万円(前連結会計年度末比30億7千7百万円増加)と大きく増加しました。
保有有価証券の評価益及び退職給付会計基準における未認識数理計算上の差異(有利差異)の発生により計上したものであります。
(純資産)「利益剰余金」は、959億8千3百万円(前連結会計年度末比50億7千2百万円増加)となりました。
「親会社株主に帰属する当期純利益」を81億1百万円計上したことと配当金30億2千9百万円をお支払いしたことによるものであります。
2025年5月に3か年中期経営計画期間中の株主還元方針を総還元性向50%以上に変更しました。
これにより、2026年3月期の1株当たり年間配当金は、2025年3月期比64円増配の220円となり、配当性向は46.5%、総還元性向は60.1%となりました。
この結果、当中期経営計画期間の2年間累計の総還元性向は41.0%となりました。
「自己株式」は、26億7千6百万円となり、前連結会計年度末比6億3千万円の減少要因となりました。
2025年7月に従業員持株会の入会会員に1人当たり110株(計219,780株)の譲渡制限付株式を自己株式から付与し4億8千4百万円処分したこと及び2025年8月に自己株式315,300株を11億1千3百万円で取得したことによるものであります。
「その他の包括利益累計額」は、253億8百万円(前連結会計年度末比59億7千3百万円増加)と大きく増加しました。
保有有価証券の評価益増加及び退職給付会計基準における未認識数理計算上の差異(有利差異)の発生により、「その他有価証券評価差額金」及び「退職給付に係る調整累計額」がそれぞれ増加したためです。
この結果、自己資本比率は67.5%となり、前連結会計年度に比べ2.5ポイント上昇しました。
事業の特性や成長戦略、市場環境などを総合的に勘案し、資本効率性を重視した活用を行ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。
)は、219億9千万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
なお、連結キャッシュ・フロー計算書も併せてご参照ください。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動から得られた資金は90億4千5百万円となりました。
これは「税金等調整前当期純利益」に「減価償却費」及び「売上債権」「仕入債務」「棚卸資産」などの増減を加味したものであります。
前連結会計年度に、従業員の退職一時金の支払に備え信託財産に30億円拠出したこと及び環境対策費用を約30億円支出したことの反動により営業キャッシュ・フローは増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、20億6千2百万円となりました。
資金支出としては、当社東京製造事業所及び東海製造事業所を中心とした設備投資及びインドネシア現地法人の隣地(借地権)購入等により66億7千2百万円計上しました。
一方、資金収入としては、政策保有株式の売却により34億8百万円を計上しました。
その結果、投資活動によるキャッシュ・フローは前連結会計年度のキャッシュ・インからキャッシュ・アウトとなりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、67億4千万円となりました。
有利子負債によるキャッシュ・フローは次のとおりであります。
(単位:百万円)主な項目前連結会計年度(自2024年4月1日至2025年3月31日)当連結会計年度(自2025年4月1日至2026年3月31日)短期借入による収入3,6176,132短期借入金の返済による支出△4,834△7,604長期借入による収入1,1981,600長期借入金の返済による支出△4,134△2,432リース債務の返済による支出△154△128当社グループ内にて保有する資金のうちから営業活動の遂行にあたり必要となる資金相当分を控除した資金を活用することと合わせ、当該資金で不足する場合には、調達までの機動性や増資等による株式の希薄化を回避するためにも、主として銀行借入により調達しております。
③資本の財源及び資金の流動性当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、主として営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入金などにより、資金を調達しております。
また、当社及び主要な国内子会社の計5社でキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、グループ内資金を一元管理し、現預金の水準を引き下げ、資金の効率化を図っております。
財務上の方針としては、キャッシュ・フローの創出能力を最大化し、当社の長期的な経営目標としているROE(自己資本利益率)9%、ROA(総資産経常利益率)5%の達成に向けて、財務面から継続的に支援を行うこととし、規律ある積極投資の基準を設けるとともに、短期的な運転資金並びに設備投資や成長投資への資金につきましても有利子負債の活用を行う方針です。
有利子負債に関する数値基準としては、D/Eレシオ1倍以下を目安としており、当連結会計年度末におけるD/Eレシオは0.13倍となっております。
金融機関には充分な借入枠を有していること、また取引銀行4行と個別に計65億円の貸出コミットメントラインを設定しており、流動性の補完にも対応が可能となっております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、中期経営計画「明日への変革 2027」において、「機能性マテリアル分野のエクセレントカンパニーになる」ことを10年後のありたい姿として公表し、環境への負荷を減らす事業活動に努め、素材に機能を付与した「機能性マテリアル」を開発・供給し続けることで、当社グループを取り巻くあらゆるステークホルダーとWIN+WINの関係性を構築し、人々の暮らしを豊かにすることを目指しております。
そして、事業の収益性・資本効率を重視する点から、ROE(自己資本利益率)9%、ROA(総資産経常利益率)5%を長期的な経営目標として掲げております。
なお、技術開発に鋭意取り組んでいる新規発展分野及び継続発展分野への投資や海外新規ビジネス投資については、事業単位でのEBITDA(償却前・利払前利益)分析を行い事業評価を行うことなどにより積極的な成長機会を追求し、併せて、経営環境の変化に適時に対応するために、財務基盤の安定と成長を両立させることも重要な課題として認識しております。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
研究開発活動 6【研究開発活動】
当社グループは、企業の持続的な成長には新しい価値を創出し、社会貢献を行うことが必要という原点に立ち返り、変化する経済環境にも迅速に対応できる事業基盤を強化し、お客様へ課題解決を提案する化学メーカーとなるべく積極的に活動を進めております。
3か年中期経営計画「明日への変革 2027」の施策では、①IT・エレクトロニクス 機能性材料、②ライフサイエンス・パーソナルケアの二つを新規発展分野、③モビリティ、④環境配慮型パッケージングの二つを継続発展分野として開発対象の中心に据え、人財と設備とを積極的に投入することを行い、技術主導による競争優位性の確保を目的とした体制の構築を進めております。
その体制構築の一環として、2025年4月1日より、技術機構の組織を、保有技術ごとの縦割り体制から開発ステージごとの組織体制に刷新し、お客様と対面で開発を進めている事業機構の技術部門を一部取り込んでおります。
加えて、従来から取り組んできたオープンイノベーションなどにより技術開発・製品開発力を強化することで、技術主導により事業創出できる体制を構築してきております。
これらの取り組みから、10年後のありたい姿である「機能性マテリアル分野のエクセレントカンパニー」を目指し、製品の差別化、品質向上により社会貢献度を高め、同時に収益性の確保を図ることとしております。
当連結会計年度の研究開発費は10億8百万円であり、この他に既存製品の改良等で発生した技術関連の費用18億8千7百万円と合わせ、研究開発活動に関する費用の総額は28億9千5百万円であります。
当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動に関する費用の総額は次のとおりであります。
(単位:百万円)セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減率(%)研究開発費技術関連費用研究開発費技術関連費用研究開発費技術関連費用カラー&ファンクショナルプロダクト625899526764△15.8△15.0ポリマー&コーティングマテリアル329679321935△2.537.7グラフィック&プリンティングマテリアル1522941601875.4△36.3合計1,1071,8731,0081,887△9.00.82,9802,895△2.8なお、複数の報告セグメントに係る研究開発活動に関する費用については、適切な配賦基準によって各報告セグメントへ配分しております。
また、当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況は以下のとおりであります。
(カラー&ファンクショナル プロダクト)当セグメントでは、顔料合成技術を基に粒子形状や表面性質を高度に制御することで各種用途への高付加価値製品を提供するとともに、分散加工技術を基に繊維用・プラスチック用着色剤を内外の様々な産業分野に提供しております。
また、当社グループ技術の多角的な展開を図り、機能性材料の開発・製品化にも取り組んでおります。
当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。
IT・エレクトロニクス機能性材料分野各種用途へ適性を持つ高品位製品の開発とともに、当社グループ内の技術部門との緊密な連携と要素技術の複合化により、色特性、省エネルギー化の向上に寄与するディスプレイ向けカラーフィルター用顔料やオフィス事務機器用顔料、電子部品の熱制御素材として高熱伝導性・放熱機能を有する無機複合材料・コンパウンド、情報端末などに使用される特殊配線被覆材向け着色剤、半導体関連材料向け導電コンパウンド等の開発・改良に取り組み、新グレードの市場展開を開始しました。
また、IJプリンターの印刷対象の広がりに対応した高意匠性を発現するIJインキ用顔料及び顔料水性分散体では、産業用途向けへの開発に取り組み、市場評価を進めました。
モビリティ分野微分散化技術と調色・配合設計技術を基に、顔料及び機能性材料を加工したマスターバッチやコンパウンドを、様々な内外装材向けとして開発・改良に取り組み、採用に結び付けてきました。
また、新たな加工技術の開発に注力しつつ、車内空間の快適化や環境負荷低減、電気自動車、安全運転や自動運転化に貢献するマスターバッチ・コンパウンドの研究開発に取り組むとともに、その成果を展示会やオンラインで情報発信することにより、新規顧客開拓が進み、採用に向けた評価が始まっています。
(ポリマー&コーティング マテリアル)当セグメントでは、樹脂合成技術を軸として高機能製品の創出及び環境課題解決を目的に、独自設計の無溶剤系及び水系ウレタン樹脂、原材料メーカーとの協創で進めるバイオマスウレタン樹脂などの樹脂の開発・製品化と、天然物由来材料を使用した素材の開発・製品化に取り組んでおります。
また、分散加工技術を基に各種コーティング剤を内外の様々な産業分野に提供しております。
当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。
IT・エレクトロニクス機能性材料分野機器の小型化・高集積化、「高速通信技術」の深化、スマート社会実現に貢献する材料として、プリント配線基板向けなどにウレタン微粒子が高機能フィラーとして継続採用され、耐熱性・耐久性を向上したウレタン樹脂は用途が拡大しました。
また、CPU等の発熱部品とヒートシンクの隙間を埋め、熱伝導率を高めるウレタン樹脂による放熱ギャップフィラーの新グレードが完成し、顧客評価を進めました。
また同分野ではフラットパネルディスプレイやタッチパネル、半導体関連向け紫外線・電子線硬化型コーティング剤、精密機器などの表面に機能付与する熱硬化型コーティング剤の開発・改良に取り組みました。
紫外線・電子線硬化型コーティング剤では硬化度を多段階で制御することで伸度と硬度を両立する加飾コーティング剤や環境対応の水性化、バイオマス材料を活用した開発・改良に加え、更に機能性付与に向けた微分散技術、高粘度分散技術の確立により、無溶剤系の粘着剤新グレード及びナノインプリント用材料のサンプルワークを開始しました。
ライフサイエンス・パーソナルケア分野大学発の技術を導入し、キノコ石突などのキノコ廃材や端材を原料とした菌糸パルプ分散液の開発に取り組み、基礎処方を確立しました。
アップサイクル素材の化粧品原料として被膜形成剤などでの市場評価を実施しました。
モビリティ分野サステナビリティ貢献製品として、主に車両内装向けに水系や無溶剤、バイオマスウレタン樹脂及びウレタン微粒子の開発・グローバル販売を推進しております。
更に次世代車両電装関連部材においてはより耐熱性や耐久性を向上させたウレタン樹脂の開発に取り組み、採用拡大への提案を進めました。
また、水系やバイオマスウレタン樹脂はサステナビリティ貢献製品としてモビリティ分野にとどまらず、アパレルやパッケージング分野等への用途拡大に引き続き取り組みました。
環境配慮型パッケージング分野CO2を原料とするヒドロキシポリウレタン(HPU)のモノマー:環状カーボネートをNEDOグリーンイノベーション基金事業として開発を進めております。
2026年2月に、中間プラントの試運転を開始しました。
同製品は特異的なバリア性機能の特長を生かし、フードロス対策に寄与するパッケージング分野を注力領域とし、市場評価を進めています。
環状カーボネートモノマーについては、展示会にて新しい価値提案を行い、サンプルワークにつなげました。
(グラフィック&プリンティング マテリアル)当セグメントでは、分散加工技術を基に汎用の印刷インキの提供とともに、独自の配合技術などを活用し、特殊インキ・コーティング剤の開発・製品化に取り組んでおります。
当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。
環境配慮型パッケージング分野環境負荷低減に寄与する製品として、VOC排出量削減に繋がる水性フレキソインキ「ハイドリックFC」や水性グラビアインキ「ハイドリックPRP」、ポリエチレン溶融ラミネート用水性アンカーコート材「セイカダイン」のほか、業界最高水準のバイオマス度で設計した「TRISURF」、循環型社会に貢献するためのリサイクルインキ「CycleFine」等のラインナップ拡充と用途拡大を進めました。
また、CO2を原料とするヒドロキシポリウレタン「HPU」を利用した印刷インキやOPニス、バリアコート剤の開発に引き続き取り組みました。
また、既存技術の応用展開として、産業資材用途での耐久性インキの開発にも取り組んでおり、顧客評価が進みました。
オフセットインキ分野メタリックインキ「輝(かがやき)」やUV・水性コーティングニスにより多種多様な紙に印刷することで高い意匠性・機能性を付与し、川下ユーザーの要望に応えうる製品の拡充に取り組んでおります。
(その他の研究開発活動)社会が抱える課題を解決する技術開発から新規事業創出と評価技術の導出を目的として、電池用材料やバイオマス樹脂等の研究開発に注力しました。
生分解性バイオマス樹脂の基礎開発が完了しましたが想定以上の評価が得られず、異なる構造のバイオマス樹脂の開発に新たに取り組みました。
取り組みにあたっては、技術機構が中心となって「新機能性材料展2026」に出展し、市場の反応や評価を聞き取り開発方針に活用しました。
外部研究機関との連携も行っており、複数の大学などとの共同研究やコンソーシアムへの参画などにより、クリーンエネルギーやプリンテッドエレクトロニクス等の新分野に対応可能な新技術と自社技術との融合・発展を進めました。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
当社グループの当連結会計年度の設備投資の総額は5,934百万円で、報告セグメント別の主な内訳は以下のとおりであります。
セグメントの名称設備投資金額設備投資の主な内容・目的カラー&ファンクショナルプロダクト3,234百万円当社東海製造事業所、東京製造事業所及びDAINICHI COLOR (THAILAND) LTD.における設備の拡充・改修ポリマー&コーティングマテリアル1,341浮間合成㈱及び大日精化(上海)化工有限公司における設備の拡充グラフィック&プリンティングマテリアル1,358P.T. HI-TECH INK INDONESIAにおける借地権の取得なお、複数の報告セグメントに係る設備投資については、適切な配賦基準によって各報告セグメントへ配分しております。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(1)提出会社2026年3月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具、器具及び備品土地(面積㎡)リース資産合計東京製造事業所(東京都足立区)(注)3カラー&ファンクショナルプロダクト他左記セグメントにおける製造設備2,2311,545717805(32,452)[6,059]-5,298422東海製造事業所(静岡県磐田市)カラー&ファンクショナルプロダクト他左記セグメントにおける製造設備2,1221,697210455(170,832)-4,485226大阪製造事業所(大阪府東大阪市)カラー&ファンクショナルプロダクト左記セグメントにおける製造設備43130066592(16,537)-1,39080滋賀製造所(滋賀県甲賀市)グラフィック&プリンティングマテリアル他左記セグメントにおける製造設備2229233620(20,077)-96935坂東製造事業所(茨城県坂東市)グラフィック&プリンティングマテリアル他左記セグメントにおける製造設備4,3873763642,074(77,075)-7,204157本社(東京都中央区)(注)3カラー&ファンクショナルプロダクト、ポリマー&コーティングマテリアル、グラフィック&プリンティングマテリアル左記セグメントにおける設備1,639182953,346(2,631)[1,427]05,300373西日本支社(大阪市北区)15201473(1,137)-24059中部支社(名古屋市中区)14-5-(-)01927 (2)国内子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具、器具及び備品土地(面積㎡)リース資産合計浮間合成㈱本社(千葉県佐倉市)ポリマー&コーティングマテリアル左記セグメントにおける製造設備2,7001,166560909(52,373)-5,337193ハイテックケミ㈱本社(千葉県成田市)カラー&ファンクショナルプロダクト左記セグメントにおける製造設備768312491,645(46,088)-2,776202九州大日精化工業㈱本社(福岡市博多区)カラー&ファンクショナルプロダクト他左記セグメントにおける設備372537(2,523)-8227大日カラー・コンポジット㈱(注)2、3本社(埼玉県加須市)カラー&ファンクショナルプロダクト左記セグメントにおける製造設備1092542221,010(22,817)-1,597128交野製造事業所(大阪府交野市)15630428170(11,884)[2,587]17677103東郷製造事業所(愛知県愛知郡東郷町)3920118264(6,558)-52467九州化工㈱熊本事業所(熊本県宇土市)カラー&ファンクショナルプロダクト他左記セグメントにおける製造設備21922028141(17,190)-60950 (3)在外子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具、器具及び備品土地(面積㎡)リース資産合計東莞大日化工廠有限公司(注)3本社(中華人民共和国)カラー&ファンクショナルプロダクト左記セグメントにおける製造設備2074341-(-)[40,000]-643158大日精化(上海)化工有限公司(注)3本社(中華人民共和国)ポリマー&コーティングマテリアル他左記セグメントにおける製造設備1,4721,28593-(-)[57,886]152,866100上海三井複合塑料有限公司(注)3本社(中華人民共和国)カラー&ファンクショナルプロダクト左記セグメントにおける製造設備7748212-(-)[28,074]-572131亞祿股份有限公司(注)3本社(台湾)カラー&ファンクショナルプロダクト左記セグメントにおける製造設備7386-(-)[3,463]-5344P.T. HI-TECH INK INDONESIA(注)3ジャカルタ工場(INDONESIA)グラフィック&プリンティングマテリアル左記セグメントにおける製造設備1836946-(-)[30,040]-883223DAINICHI COLOR VIETNAM CO., LTD.(注)3本社(VIETNAM)カラー&ファンクショナルプロダクト左記セグメントにおける製造設備78930-(-)[18,450]-172120DAINICHI COLOR (THAILAND) LTD.本社(THAILAND)カラー&ファンクショナルプロダクト他左記セグメントにおける製造設備6141,0258472(52,816)362,157311DAINICHI COLOR INDIA PRIVATE LTD.(注)3本社(INDIA)カラー&ファンクショナルプロダクト左記セグメントにおける製造設備7243911-(-)[23,000]-52376HI-TECH COLOR, INC.本社(U.S.A.)ポリマー&コーティングマテリアル他左記セグメントにおける製造設備1,912935143(20,234)-2,89326(注)1.提出会社の本社には東日本支社(東京都中央区)、静岡営業所(静岡市葵区)及び北海道支店(北海道札幌市)を含んでおります。
また、西日本支社には、四国支店(香川県丸亀市)及び中国支店(岡山県岡山市)を含め、中部支社には北陸支店(富山県富山市)を含めております。
なお、提出会社の各事業所には社宅・寮等の福利厚生施設が含まれております。
2.国内子会社の大日カラー・コンポジット㈱ 交野製造事業所には、閉鎖手続き中の旧広島製造事業所(広島市南区)における借地を含んでおります。
3.土地及び建物の一部を賃借しております。
賃借している土地の面積については、[ ]で外書きしております。
4.提出会社及び連結子会社間で設備の一部賃貸借が行われていますが、設備の賃貸先に含めて記載しております。
5.帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
当社グループの設備投資については、景気動向、投資効率等を総合的に勘案して策定しております。
設備計画については原則的に連結会社各社が個別に策定しておりますが、計画策定に当たっては、提出会社事業部が中心となって調整を図っております。
なお、当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、拡充、改修計画は次のとおりであります。
(1)重要な設備の新設会社名事業所名所在地セグメントの名称設備の内容投資予定金額(百万円)資金調達方法着手及び完了予定年月総額既支払額着手完了大日精化工業㈱東京製造事業所東京都足立区カラー&ファンクショナルプロダクト生産設備及び試験設備1480自己資金等2025年10月2026年10月大日精化工業㈱坂東製造事業所茨城県坂東市ポリマー&コーティングマテリアル建物及び試験設備2,2090自己資金等2026年1月2027年12月ハイテックケミ㈱千葉県成田市カラー&ファンクショナルプロダクト建物18541自己資金等2026年1月2026年10月 (2)重要な設備の拡充会社名事業所名所在地セグメントの名称設備の内容投資予定金額(百万円)資金調達方法着手及び完了予定年月総額既支払額着手完了大日精化工業㈱東海製造事業所静岡県磐田市カラー&ファンクショナルプロダクト製造設備4846自己資金等2025年4月2026年7月ハイテックケミ㈱千葉県成田市カラー&ファンクショナルプロダクト製造設備4227自己資金等2025年9月2026年4月大日カラー・コンポジット㈱加須製造事業所埼玉県加須市カラー&ファンクショナルプロダクト製造設備620自己資金等2025年9月2026年10月 (3)重要な設備の改修会社名事業所名所在地セグメントの名称設備の内容投資予定金額(百万円)資金調達方法着手及び完了予定年月総額既支払額着手完了ハイテックケミ㈱千葉県成田市カラー&ファンクショナルプロダクト製造設備12140自己資金等2025年12月2027年5月大日精化(上海)化工有限公司中国ポリマー&コーティングマテリアル環境対策400250自己資金等2025年12月2026年9月
研究開発費、研究開発活動1,008,000,000
設備投資額、設備投資等の概要1,358,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況41
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況17
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況7,568,596
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
①投資株式の区分の基準及び考え方当社において、「純投資目的株式」とは、「株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする株式」をいい、「純投資目的株式以外」とは、「持続的な成長および長期的な企業価値の向上を図る目的で政策的に保有している取引先の株式(いわゆる、政策保有株式)」をいいます。
②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、「政策保有株式に関する基本方針」に則り、持続的な成長及び長期的な企業価値の向上を図ることができる取引先以外の株式は縮減することとし、保有の目的、保有に伴う便益・リスク、資本コストに見合っているか否かについて、毎事業年度、経理・財務本部及び事業部門で検討を重ね、取締役会で個別の銘柄毎に検証し、保有の適否を判断しております。
具体的には、保有先企業との取引状況や当社の経営戦略等の観点を考慮し、かつ保有する株式の配当利回りや取引上の収益等と当社の資本コストを比較・検証し、必要に応じて政策保有株式を縮減することとしております。
また、3か年中期経営計画「明日への変革 2027」におきまして、2025年3月期から2027年3月期までの3年間で政策保有株式を15%以上削減することを目標としており、2026年3月期については11銘柄の全量売却と4銘柄の一部売却により2,931百万円を売却しましたが、株価上昇の影響により、残高は2024年3月末から4.2%増加いたしました(2024年3月末時価ベースでは17.0%の削減)。
<政策保有株式に関する基本方針>1.保有の目的大日精化グループは、持続的な成長および長期的な企業価値の向上を図るため、純投資目的以外の目的で取引先の株式を政策的に取得、保有する(いわゆる、政策保有株式)。
2.保有の適否の検証大日精化グループは少なくとも年に1度、保有先企業の配当収益や取引上の収益等が大日精化グループの資本コストに見合っているかなどの定量的な評価を行うとともに、保有先企業との取引状況や大日精化グループの経営戦略等、定性的な評価を加え、保有の妥当性について、大日精化の取締役会で検証する。
3.保有・縮減政策保有株式の保有の適否の検証により、大日精化グループに保有の妥当性が認められない場合には、縮減することとする。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式33322非上場株式以外の株式3510,578 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式416・取引先持株会の定期買付です。
(2銘柄)・取引先持株会の配当再投資です。
持株会は休会しているため、定期買付は休止しております。
(2銘柄) (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式10非上場株式以外の株式142,930 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(注)1、2当社の株式の保有の有無(注)3株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱フジクラ77,300154,573主に産業資材向けのプラスチック用着色剤等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
なお、当事業年度において、保有株式の一部を売却しております。
無1,896834三菱鉛筆㈱812,806810,469筆記具向けの顔料や分散体の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
(株式数の増加)取引先持株会の定期買付です。
有1,8762,054東洋水産㈱148,000148,000安定株主の確保のため、また、当社製品の最終利用先であり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
無(注)41,6281,301大成ラミックグループ㈱(注)5234,886231,550食品や調味料等の液体小袋用のグラビアインキを中心とした販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
また、保有先企業と共同研究を行っております。
(株式数の増加)取引先持株会の定期買付です。
有585576アイカ工業㈱147,829147,267建材や塗料用の顔料分散体の販売取引及び当社と海外現地法人で販売している捺染製品用原材料の購入取引があります。
販売・購買両方での良好な取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
(株式数の増加)取引先持株会の配当再投資です。
持株会は休会しているため、定期買付は休止しております。
有535485関西ペイント㈱222,959425,496主に車両向けの顔料や分散体の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
なお、休会中の取引先持株会の配当再投資はありましたが、保有株式の一部を売却したため、株式数は減少しております。
無522908㈱三井住友フィナンシャルグループ88,20088,200発行会社傘下の金融機関と資金調達等の金融取引を行っており、良好な取引関係の維持のため、保有を継続しております。
有441334ウルトラファブリックス・ホールディングス㈱548,280548,280主に車両向けのウレタン樹脂等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
無367427 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(注)1、2当社の株式の保有の有無(注)3株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)リケンテクノス㈱168,000168,000主に建材や産業資材向けのプラスチック用着色剤等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
有279175NISSHA㈱212,453212,090家電、モバイル機器、プラスチック製品等への加飾フィルムに使用される転写用グラビアインキ等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
(株式数の増加)取引先持株会の配当再投資です。
持株会は休会しているため、定期買付は休止しております。
有254289オカモト㈱39,00039,000主に車両や建材向けのプラスチック用着色剤や機能性材料、車両向けのウレタン樹脂等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
有231197長瀬産業㈱49,98549,985主に車両向けのプラスチック用着色剤や機能性材料等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
また、保有先企業グループは当社の連結子会社であるDAINICHI COLOR VIETNAM CO., LTD.の議決権を40%所有しております。
有230132㈱みずほフィナンシャルグループ37,70037,700発行会社傘下の金融機関と資金調達等の金融取引を行っており、良好な取引関係の維持のため、保有を継続しております。
有229152東京インキ㈱(注)6150,15030,030樹脂着色用や印刷インキ用の顔料等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
有204123㈱小森コーポレーション84,53984,539オフセット印刷機の販売代理店としての取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
有129103テイカ㈱74,69074,690当社の主要なサプライヤーであり、特にグラビアインキ等に使用する原材料では、物性面、調達安定性において代替が困難であります。
持続可能な原材料調達の維持・発展のため、保有を継続しております。
有12699㈱千葉銀行60,00060,000資金調達等の金融取引を行っており、良好な取引関係の維持のため、保有を継続しております。
有11983㈱安藤・間53,00053,000当社の設備工事関連の主要発注先であり、良好な取引関係の維持のため、保有を継続しております。
有10372セーレン㈱30,00030,000主に衣料品・服飾品業界向けのウレタン樹脂等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
無9273石原産業㈱32,84032,840当社の主要なサプライヤーであり、主にプラスチック用着色剤を中心に様々な当社製品に使用されております。
持続可能な原材料調達の維持・発展のため、保有を継続しております。
有9058 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(注)1、2当社の株式の保有の有無(注)3株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)ダイトーケミックス㈱(注)7226,08075,360安定株主の確保のため、また、当社製品の最終利用先であり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
有8146㈱平賀80,00080,000流通業界向け印刷物用のオフセット輪転インキの販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
無7884㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ29,00029,000発行会社傘下の金融機関と資金調達等の金融取引を行っており、良好な取引関係の維持のため、保有を継続しております。
有7558稲畑産業㈱17,60017,600主にトナー用顔料や塗料用分散体等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
有6955大倉工業㈱14,80814,808主に産業資材向けのプラスチック用着色剤や機能性材料等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
有6957総合商研㈱69,480103,798出版業界や流通業界向け印刷物用のオフセット輪転インキの販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
なお、取引先持株会の定期買付は継続しておりますが、当事業年度において保有株式の一部を売却したため、株式数は減少しております。
無5997フクビ化学工業㈱67,20967,209主に建材向けのプラスチック用着色剤等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
無5955SWCC㈱3,9007,717主に産業資材向けのプラスチック用着色剤等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
なお、当事業年度において、保有株式の一部を売却しております。
無4647盟和産業㈱37,98437,984主に車両向けのプラスチック用着色剤等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
無4542大日本印刷㈱5,3885,388主に情報電子業界、内装建材向けの表面保護剤として紫外線・電子線硬化型コーティング剤や、食品パッケージ、建材、情報電子業界向けのグラビアインキ等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
有1511セキ㈱10,00010,000主に軟包装印刷用の水性フレキソインキや、出版業界や流通業界向け印刷物用のオフセット輪転インキ等の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
無1313ナトコ㈱7,0007,000主に建材向けの顔料や分散体の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
無1110川上塗料㈱2,4002,400主に塗料用顔料の販売取引があり、取引関係の維持・発展のため、保有を継続しております。
有44 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(注)1、2当社の株式の保有の有無(注)3株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)三洋化成工業㈱242242当社の主要なサプライヤーであり、特にグラビアインキ等に使用する原材料は、当社製品の優位性を確保するために不可欠であります。
持続可能な原材料調達の維持・発展のため、保有を継続しております。
有10三京化成㈱115115当社の主要なサプライヤーであり、主にグラビアインキ用、特殊コーティング剤等に使用する原材料等の購入取引があります。
持続可能な原材料調達の維持・発展のため、保有を継続しております。
有00中本パックス㈱-124,900保有の適否を検証した結果、全株式を売却しております。
有-213㈱パイロットコーポレーション-40,000保有の適否を検証した結果、全株式を売却しております。
無-165㈱ダイセル-82,582保有の適否を検証した結果、全株式を売却しております。
無-107㈱ウイルコホールディングス-690,000保有の適否を検証した結果、全株式を売却しております。
有-83アキレス㈱-30,500保有の適否を検証した結果、全株式を売却しております。
無-43三菱ケミカルグループ㈱-46,619保有の適否を検証した結果、全株式を売却しております。
無-34萩原工業㈱-20,000保有の適否を検証した結果、全株式を売却しております。
無-31大日本塗料㈱-19,900保有の適否を検証した結果、全株式を売却しております。
無-23共和レザー㈱-15,000保有の適否を検証した結果、全株式を売却しております。
無-10㈱サンエー化研-7,500保有の適否を検証した結果、全株式を売却しております。
無-4(注)1.業務提携等の概要については、保有先企業との間での秘密保持契約等に基づく案件が含まれており、個別にその概要を記載すると、契約規定に違反するおそれや、その内容を推測されるおそれ等があるため、一部の保有先企業については、その記載は困難であります。
2.定量的な保有効果の記載は困難でありますが、保有先企業との取引状況や当社の経営戦略等の観点を考慮し、かつ保有する株式の配当利回りや取引上の収益等と当社の資本コストを比較・検証しております。
3.当社の株式の保有の有無については、保有先企業が持株会社の場合はその主要な子会社の保有分(実質所有株式数)を勘案し記載しております。
4.保有先企業は当社の株式を保有しておりませんが、同社の子会社が当社の株式を保有しております。
5.大成ラミックグループ㈱は、2025年4月1日付で大成ラミック㈱から商号を変更しております。
6.東京インキ㈱は、2026年1月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。
7.ダイトーケミックス㈱は、2025年10月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。
8.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(注)1、2当社の株式の保有の有無(注)3株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)大日本印刷㈱330,000330,000年金信託(当社は議決権行使に関する指図権を有しております。
)有933699㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ227,340227,340年金信託(当社は議決権行使に関する指図権を有しております。
)有591457㈱三井住友フィナンシャルグループ45,00045,000年金信託(当社は議決権行使に関する指図権を有しております。
)有225170㈱みずほフィナンシャルグループ16,00016,000年金信託(当社は議決権行使に関する指図権を有しております。
)有9764太陽ホールディングス㈱-228,000当事業年度において、全株式を売却しております。
無-1,098(注)1.業務提携等の概要については、保有先企業との間での秘密保持契約等に基づく案件が含まれており、個別にその概要を記載すると、契約規定に違反するおそれや、その内容を推測されるおそれ等があるため、一部の保有先企業については、その記載は困難であります。
2.定量的な保有効果の記載は困難でありますが、保有先企業との取引状況や当社の経営戦略等の観点を考慮し、かつ保有する株式の配当利回りや取引上の収益等と当社の資本コストを比較・検証しております。
3.当社の株式の保有の有無については、保有先企業が持株会社の場合はその主要な子会社の保有分(実質所有株式数)を勘案し記載しています。
4.貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算しておりません。
③保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社4
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社14
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社33
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社322,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社35
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社10,578,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社16,000,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2,930,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社115
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社129,000,000