財務諸表
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| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-22 |
| 英訳名、表紙 | OMRON Corporation |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 CEO 辻 永 順 太 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 京都(075)344-7070 |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | US GAAP |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2【沿革】 1933年5月立石一真が大阪市都島区東野田に立石電機製作所を創業。 レントゲン写真撮影用タイマの製造を開始(創業年月日1933年5月10日)。 <1933年 立石電機創業(創業者)> <1960年 世界初 無接点近接スイッチ> <1964年 世界初 電子式自動感応式信号機> 1936年7月大阪市西淀川区野里町に工場を新設、移転。 1945年6月京都市右京区花園土堂町に工場を移転。 1948年5月資本金200万円の株式会社に改組。 商号を「立石電機株式会社」に変更(設立年月日1948年5月19日)。 1955年1月販売部門・研究部門を各々分離独立、立石電機販売㈱・㈱立石電機研究所を設立。 プロデューサ・システム(分権制による独立専門工場方式)を創案し、その第一号として㈱西京電機製作所を設立(計9社の生産子会社を順次設立)。 1959年1月商標を「OMRON」と制定。 2月㈱立石電機研究所を吸収合併。 1960年10月京都府長岡町(現長岡京市)に中央研究所を竣工。 1962年4月京都証券取引所および大阪証券取引所市場第二部に上場。 1964年10月㈱立石電機草津製作所他の生産子会社を㈱西京電機立石製作所に吸収合併。 1965年4月立石電機販売㈱および㈱西京電機立石製作所を吸収合併。 8月大阪証券取引所市場第一部に指定替え上場。 1966年9月東京証券取引所市場第一部および名古屋証券取引所市場第一部(2009年11月9日上場廃止)に上場。 <1967年 世界初 無人駅システム> <1973年 オムロンの血圧計1号機> 1967年3月世界初 無人駅システムが阪急北千里駅で稼動。 1972年2月オムロン太陽㈱を設立。 1976年10月大阪証券取引所の特定銘柄に指定。 1985年3月オムロン京都太陽㈱を設立。 1986年4月京都府綾部市に綾部工場を竣工。 1988年4月東京支社(東京都港区)を東京本社に昇格(二本社制に移行)。 1990年1月社名を「オムロン株式会社」に変更。 1991年4月本社を京都市下京区に移転。 1993年4月中国で初めての独資生産会社オムロン(大連)有限公司が稼動開始。 2000年8月本店および本社事務所を複合機能拠点である「オムロン京都センタービル」(京都市下京区)に移転。 2003年4月リレー事業部門とオムロン熊本㈱を経営統合しオムロンリレーアンドデバイス㈱を設立。 5月グローバルR&D協創戦略の中核拠点として京都府相楽郡(現木津川市)に「京阪奈イノベーションセンタ」を開設。 7月ヘルスケア事業を分社しオムロンヘルスケア㈱を設立。 2004年10月共同新設分割によりATM(現金自動預払機)等の情報機器事業を日立オムロンターミナルソリューションズ㈱へ承継。 2006年6月セーフティ技術を保有するSCIENTIFIC TECHNOLOGIES INC.(現OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC.)を子会社化。 中国に制御機器システムのグローバル中核拠点オムロン(上海)有限公司が稼動開始。 <2007年 世界初リアルカラー3次元視覚センサー> 2007年5月レーザー微細加工技術を保有するレーザーフロントテクノロジー㈱を子会社化。 6月中国に研究拠点「オムロン上海R&D協創センタ」を開設。 7月本社に隣接する展示施設および研修施設「オムロン京都センタービル啓真館」を開設。 2008年7月オムロンセミコンダクターズ㈱を吸収合併。 2009年9月事業セグメントEMC(エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー)(現DMB(デバイス&モジュールソリューションズビジネス))を新設。 2010年4月スイッチ事業を分社し、オムロンスイッチアンドデバイス㈱を設立。 5月車載電装部品事業を分社し、オムロンオートモーティブエレクトロニクス㈱を設立。 11月社会システム事業の子会社オムロンソーシアルソリューションズ㈱を設立。 2011年1月港区虎ノ門と品川区大崎にある事業拠点を品川フロントビル(港区港南)へ移転統合し、東京事業所として順次業務を開始(二本社制を解消)。 6月家庭向け省エネ支援サービス事業分野でNTT西日本㈱と合弁会社を設立。 <2013年 卓球ロボット「フォルフェウス(FORPHEUS)」> 10月京都府向日市にオムロンヘルスケア㈱の研究開発拠点および本社を開設。 2012年1月中国のパワーラッチングリレーメーカーである「上海貝斯特電器制造有限公司」を子会社化。 2012年7月健康支援サービス事業分野で㈱エヌ・ティ・ティ・ドコモと合弁会社を設立。 2014年7月コーポレートベンチャーキャピタルを担う投資子会社オムロンベンチャーズ㈱を設立。 10月ブラジルのネブライザ生産・販売会社であるNS Industria de Aparelhos Medicos LTDA.の他2社を傘下に持つ、MMRSV Participantcoes S.A.を子会社化。 2015年9月米国のモーション制御機器メーカー「Delta Tau Data Systems Inc.」およびその傘下8社を子会社化。 10月米国の産業用ロボットメーカー「Adept Technology Inc.」(現OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC.)およびその傘下5社を子会社化。 2017年3月「AliveCor,Inc.」とヘルスケア分野で資本・業務提携を実施。 <2018年 世界初 ウェアラブル血圧計> 7月産業用カメラのトップメーカー「センテック㈱」(現オムロンセンテック㈱)およびその傘下7社を子会社化。 10月米国の産業用コードリーダーメーカー「Microscan Systems Inc.」(現Omron Microscan Systems, Inc.)およびその傘下3社を子会社化。 2018年2月近未来をデザインする研究会社「オムロン サイニックエックス㈱」を設立。 4月国内オムロングループにおける人事・総務・理財機能を集約した新会社「オムロンエキスパートリンク㈱」を設立。 2019年2月産業用電子機器の開発・製造受託サービスを手掛ける「オムロン直方㈱」の株式80%を「研華股份有限公司(アドバンテック社)」に譲渡。 <2019年 世界初 心電系付き血圧計> 10月車載電装部品を手掛ける、「オムロンオートモーティブエレクトロニクス㈱」の全株式を、ニデック㈱に譲渡。 2020年2月「AliveCor,Inc.」を持分法適用会社化。 <2020年 世界初 統合コントローラー>2021年3月持分法適用会社であった「日立オムロンターミナルソリューションズ㈱」の全株式を㈱日立製作所に譲渡。 10月圧力センサーやフローセンサーなどの開発・製造を行う、MEMS事業を分社し、ミツミ電機㈱に譲渡。 2022年2月医療統計データサービス事業を行う「㈱JMDC」と資本・業務提携を実施。 6月定款を一部変更し、「企業理念の実践」について記載。 2023年4月エンジニア領域の人財サービス事業(派遣・請負・紹介)を行う、「オムロンエキスパートエンジニアリング㈱」を設立。 飲料業界向け総合検査機メーカー「キリンテクノシステム㈱」に出資。 「オムロンキリンテクノシステム㈱」として子会社化。 10月「㈱JMDC」を子会社化。 12月データソリューション事業本部を設立。 2024年4月遠隔診療サービスを展開するオランダの「Luscii Healthtech B.V.」を完全子会社化。 2025年7月間接業務の分野でトランスコスモス㈱と合弁会社「オムロン トランスコスモス プロセスイノベーション㈱」を設立。 10月オムロン ソーシアルソリューションズ㈱の子会社であるオムロン ソフトウェア㈱をオムロン㈱の戦略子会社に変更し「オムロン デジタル㈱」に名称変更。 「㈱iCARE」を完全子会社化。 京都府向日市に技術・知財本部の開発拠点「パワーエレクトロニクスセンタ」を開設。 2026年3月電子部品事業の会社分割(吸収分割)および承継会社の株式を2026年10月に譲渡することを決定。 |
| 事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、当社および子会社163社(国内75社、海外88社)、関連会社10社(国内7社、海外3社)により構成(2026年3月31日現在)しており、電気機械器具、電子応用機械器具、精密機械器具、医療用機械器具、およびその他の一般機械器具の製造・販売およびこれらに付帯する業務を中心とした事業を営んでいますが、その製品の範囲は産業用制御機器コンポーネントの全分野およびシステム機器、さらには生活・公共関連の機器・システムへと広範囲に及んでいます。 また、当社グループ全体をモノづくりからソリューションビジネス(モノ+サービス)へ進化させることを目指し、2023年12月にデータソリューション事業本部を新設いたしました。 オペレーティング・セグメントごとの主要な事業内容、および主な関係会社は次のとおりです。 なお、当連結会計年度より電子部品事業を非継続事業へ分類しています。 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 Y 非継続事業」に記載のとおりです。 (1)インダストリアルオートメーションビジネス(IAB、制御機器事業)制御機器事業は、「オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造する」をビジョンに、オムロンがこれまでに培ってきた“センシング&コントロール+Think”のコア技術を基盤に、世界中の製造業のモノづくりを先進のオートメーションで革新し、産業の発展に貢献してきました。 独自の価値創造コンセプト“i-Automation!”(*)を掲げ、業界随一の幅広い制御機器を軸に、製造業を中心に急激に変化する社会課題を革新的ソリューションで解決し、産業の高度化とともに働く人々の幸せの実現に貢献する社会価値の創出を目指します。 (*)当社は、モノづくり現場の課題解決を通じて社会価値を創出する価値創造コンセプト“i-Automation!”を提唱し、モノづくり革新を牽引しながら地球環境との共存と人々の働きがいを実現するサステナビリティに向けたオートメーションの提供を推進しています。 “i-Automation!”は、人をより創造的な役割に誘い、現場生産性の最大化とエネルギー効率を両立する「人を超える自働化」、人の可能性を最大に引き出し、人と機械が共に成長・進化する「人と機械の高度協調」、そして製造現場や設備をデジタル空間で再現し、モノづくり現場のDXを加速させ、業務プロセスの革新に貢献する「デジタルエンジニアリング革新」の3つのコンセプトの具現化を目指しています。 (2)ヘルスケアビジネス(HCB、ヘルスケア事業)ヘルスケア事業は、「地球上の一人ひとりの健康ですこやかな生活への貢献」をミッションに、誰でも簡単・正確に測定できる使いやすさと、医療現場でも活用できる精度と品質にこだわった医療機器とサービスを提供しています。 「Going for Zero -予防医療で世界を健康に-」を事業ビジョンに掲げ、循環器疾患と呼吸器疾患、日常生活に影響する痛みの分野において、当社がこれまで培った技術と知見をいかしたデバイスとサービスをグローバルに提供しています。 血圧計や体温計、喘息治療薬を吸入するための機器であるネブライザなど、各国や地域における医療機器認証に適合したデバイスを世界130ヵ国以上に展開しています。 また、近年においてグローバルに普及がすすむ遠隔診療サービスの領域では、医師が遠隔で患者が測定した日常のバイタルデータをモニタリングして、よりよい治療につなげる遠隔患者モニタリングサービスを欧州や米国を中心に展開しています。 (3)ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(SSB、社会システム事業)社会システム事業は、「世界中の人々が安心・安全・快適に生活し続ける豊かな社会を創造する」ことをミッションに、社会インフラを支える事業を展開しています。 蓄電システムや太陽光発電用パワーコンディショナーなどのエネルギー関連製品、自動改札機・券売機に代表される駅務システム、交通管制・道路管理システム、UPS(無停電電源装置)やインフラモニタリングなど、幅広い製品・システムを提供しています。 また、エンジニアリングから運用管理・保守メンテナンスまでを一体で提供するM&S(マネジメント&サービス)により、社会インフラの安定稼働に貢献しています。 (4)デバイス&モジュールソリューションズビジネス(DMB、電子部品事業) (非継続事業)電子部品事業は、「我々のデバイスとモジュールで、顧客の価値を創造し、地球上の人と社会に貢献する」をミッションとしています。 EV・モビリティやエネルギーインフラ、家電製品、産業機器など、幅広い業界の顧客に対して、電気を繋ぐ・切るためのコア部品となる、リレー、スイッチ、コネクターや、さまざまな製品の目や耳になるセンサなどのデバイスやモジュールを、全世界で提供しています。 (5)データソリューションビジネス(DSB、データソリューション事業)データソリューション事業は、「モノの枠を超えるビジネスへ。 オムロンを変革し、真の顧客価値を創出する。 」をミッションとし、オムロングループ全体をモノづくりからデータを活用したソリューションビジネスに進化させます。 デバイスやコンポーネントから得られる各事業の膨大な現場データと、2023年10月にグループに加わった株式会社JMDCのデータマネジメント力、ソリューション開発力を組み合わせることで、SF2030で掲げる3つの社会的課題「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」「健康寿命の延伸」を解決し、次の成長事業を創造します。 |
| 関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名 (注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(連結子会社) オムロンアミューズメント㈱愛知県一宮市300電子機器部品の製造・販売DMB100.0 100.0 当社製品の製造・販売オムロンフィールドエンジニアリング㈱東京都中央区360電気機器の保守サービスSSB 100.0100.0 当社製品のメンテナンスオムロンリレーアンドデバイス㈱ (注)2熊本県山鹿市300電子機器部品の製造DMB100.0 100.0 有当社製品の製造オムロン阿蘇㈱熊本県阿蘇市200制御機器の製造SSB 100.0100.0 -オムロンヘルスケア㈱京都府向日市5,021健康医療機器・サービスの製造・開発・販売等HCB100.0 100.0 -オムロンソーシアルソリューションズ㈱ (注)4東京都港区5,000鉄道・道路交通向けシステムの製造・販売等SSB100.0 100.0 -オムロン関西制御機器㈱大阪市北区310制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売㈱エフ・エー・テクノ東京都台東区490制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売㈱JMDC(注)2、3東京都港区25,167医療統計データサービスDSB54.3 54.3 同社サービスの購入エヌエスパートナーズ㈱東京都港区10診療報酬ファクタリング及びコンサルティングDSB 100.0100.0 -OMRON MANAGEMENTCENTER OF AMERICA,INC. (注)2アメリカイリノイ6,891千US.$北米地域の関係会社の統轄管理本社他100.0 100.0 -OMRON ELECTRONICSLLCアメリカイリノイ9,015千US.$制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELETRONICA DO BRASIL LTDA. (注)2ブラジルサンパウロ561,380千BRL.R$制御機器の販売およびブラジル関係会社の統括管理本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICCOMPONENTS LLCアメリカイリノイ3,987千US.$電子機器部品事業の営業統轄管理および販売DMB100.0 100.0 当社製品の販売OMRON ROBOTICS AND SAFETY TECHNOLOGIES, INC. (注)2アメリカカリフォルニア183,635千US.$産業用ロボットおよびモバイルロボットの開発、製造、販売、保守サービスIAB 100.0100.0 当社製品の製造・販売・開発・保守OMRON HEALTHCARE,INC.アメリカイリノイ200千US.$健康医療機器の販売HCB 100.0100.0 - 会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名 (注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(連結子会社) OMRON EUROPE B.V.オランダホッフドルフ16,883千EUR欧州地域関係会社の統轄管理および欧州地域制御機器事業の統轄管理本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON HEALTHCAREEUROPE B.V.オランダホッフドルフ1,000千EUR健康医療機器の販売、欧州健康機器事業の統轄管理HCB 100.0100.0 -OMRON ELECTRONICCOMPONENTSEUROPE B.V.オランダホッフドルフ1,000千EUR電子機器部品事業の営業統轄管理・販売DMB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS IBERIA SA.スペインマドリード988千EUR制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS S.P.Aイタリアミラノ5,686千EUR制御機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ASIAPACIFIC PTE.LTD.シンガポール23,465千US.$東南アジア地域関係会社の統轄管理および制御機器の販売本社他100.0 100.0 当社製品の販売OMRON AUTOMATION PVT LTD.インドムンバイ3,279千INRインド関係会社の統合管理および制御システム機器の販売IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONICS KOREA CO., LTD.韓国ソウル950百万KRW制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売OMRON (CHINA)CO.,LTD. (注)2中国北京1,469百万RMB.¥中国地域事業の統轄管理本社他100.0 100.0 -OMRON DALIANCO., LTD.中国大連157,237千RMB.¥健康医療機器の製造HCB 100.0100.0 -OMRON (SHANGHAI)CO., LTD.(注)2中国上海550,289千RMB.¥制御機器の製造・販売・開発IAB 100.0100.0 当社製品の製造・販売・開発OMRONINDUSTRIALAUTOMATION(CHINA) CO., LTD.中国上海56,067千RMB.¥貿易会社IAB 100.0100.0 当社製品の販売OMRON ELECTRONIC COMPONENTS TRADING(SHANGHAI)LTD.中国上海28,968RMB.¥電子機器部品の販売DMB 100.0100.0 当社製品の販売SHANGHAI OMRON CONTROL COMPONENTS CO. ,LTD.中国上海390,367千RMB.¥電子機器部品の製造DMB 100.0100.0 当社製品の製造OMRON ELECTRONICCOMPONENTS(SHENZHEN) LTD.中国深圳276,560千RMB.¥電子機器部品の製造DMB 100.0100.0 当社製品の製造OMRON HEALTHCARE (CHINA) CO., LTD.中国大連208,611千RMB.¥健康医療機器の貿易会社HCB 100.0100.0 -OMRON TAIWAN ELECTRONICS INC.台湾台北869,410千NT.$制御機器の販売IAB100.0 100.0 当社製品の販売OMRON HONG KONG LIMITED中国香港13,314千US.$生産管理会社本社他100.0 100.0 当社製品の販売その他129社 会社名住所資本金(百万円)主要な事業内容セグメント名 (注)1議決権に対する所有割合関係内容役員の兼任貸付金営業上の取引等直接(%)間接(%)計(%)(持分法適用関連会社) AliveCor,Inc.アメリカカリフォルニア225百万US.$心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品の提供HCB35.5 35.5 -その他9社 (注)1 IABはインダストリアルオートメーションビジネス、HCBはヘルスケアビジネス、SSBはソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス、DMBはデバイス&モジュールソリューションズビジネス、DSBはデータソリューションビジネス、本社他は技術・知財本部等の本社機能の略称であり、主たる事業内容に基づくセグメントを記載しています。 2 特定子会社です。 3 有価証券報告書を提出しています。 4 オムロンソーシアルソリューションズ株式会社の売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)は、連結売上高に占める割合が10%を超えています。 主要な損益情報等①売上高 111,832百万円 ②法人税等、持分法投資損益控除前当期純利益 17,247百万円③当期純利益 12,733百万円 ④純資産額 68,839百万円 ⑤総資産額 108,621百万円5 上記関係会社中に、重要な債務超過の状況にある会社はありません。 6 当社グループは、当連結会計年度よりDMB(電子部品事業)を非継続事業に分類しています。 |
| 従業員の状況 | (2)【従業員の状況】 ①連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)インダストリアルオートメーションビジネス8,778ヘルスケアビジネス4,004ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス2,311デバイス&モジュールソリューションズビジネス(非継続事業)6,122データソリューションビジネス2,603本社他2,232合計26,050 (注)従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む)です。 ②提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)3,85544.514.88,8828.3 (注)1 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)です。 2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)インダストリアルオートメーションビジネス2,105ヘルスケアビジネス-ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス-デバイス&モジュールソリューションズビジネス(非継続事業)741データソリューションビジネス67本社他942合計3,855 (注)従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む)です。 ③労働組合の状況2026年3月31日現在 名称 オムロングループ労働組合連合会(全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会)結成年月 1978年4月 組合員数(人)6,145なお、会社と労働組合との間には、特記すべき事項はありません。 ④従業員の多様性に関する指標提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注1)男性労働者の育児休業取得率(%) (注2)労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注1) (注4)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者13.486.276.275.165.0 連結子会社当事業年度名称管理的地位に占める女性労働者の割合(%) (注1)男性労働者の育児休業取得率 (%) (注2)労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者オムロン ヘルスケア 株式会社7.560.073.772.470.3オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社9.185.771.268.589.0オムロン フィールドエンジニアリング株式会社4.4100.071.676.348.2オムロン デジタル株式会社11.684.678.276.874.2オムロン 阿蘇株式会社4.380.063.664.770.0オムロン リレーアンドデバイス株式会社18.280.061.072.358.2オムロン アミューズメント株式会社0.033.356.864.564.3株式会社 エフ・エー・テクノ0.0*71.668.4*オムロン キリンテクノシステム 株式会社10.3100.074.873.688.4オムロン エキスパートリンク 株式会社24.0*65.876.663.1オムロン エキスパートエンジニアリング株式会社-100.071.386.070.0株式会社 iCARE34.866.754.069.736.3株式会社 JMDC15.678.668.370.9227.4NSリヤンド株式会社39.10.095.897.1150.5株式会社 キャンサースキャン11.883.368.871.269.0株式会社 ドクターネット16.780.065.673.0*NSイノベーションズ株式会社22.2*55.067.932.0株式会社 HERO innovation0.0100.065.172.093.9株式会社 ドリームキャッチャー20.00.087.888.499.6(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。 提出会社及び常時雇用する労働者が101人以上の連結子会社を記載しております。 なお、「-」は、労働者人数を原籍会社にてカウントしております。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業の取得割合を算出したものです。 提出会社及び常時雇用する労働者が101人以上の連結子会社を記載しております。 3.「*」は、対象となる従業員が無いことを示しています。 4. 男女賃金差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づく情報公表の求めは常時雇用する労働者301人以上ですが、法の求めを超えて101人以上の連結子会社を対象として記載しております。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下で構成しています。 (1)経営方針(2)長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)(3)中期経営計画「SF 1st Stage」と構造改革プログラム(2022~2025年度)(4)中期ロードマップ「SF 2nd Stage」(2026~2030年度)(5)SF 2nd Stageの経営目標 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 また、文中における「営業利益」は、「売上高」から「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「試験研究開発費」 を控除したものを表示しています。 (1) 経営方針①当社グループの企業理念 当社グループは、「企業は社会の公器」であるという考えに基づき、事業を通じてよりよい社会づくりに貢献することを使命とし、その実現に向け、企業理念を軸にした経営を実践しています。 企業理念は、創業者・立石一真が、1959年に制定した社憲「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」を礎としています。 1990年には、企業理念体系を導入し、その後、時代の変化に合わせて改良してきました。 現在の企業理念は2015年に改訂したものです。 2022年には、今後も企業理念を実践し、社会の発展と企業価値の向上に努めていく当社の経営の根幹は普遍であることを明確にするために、定款に「企業理念の実践」を記載しました。 ②企業理念に基づく経営のスタンス 当社グループでは、すべてのステークホルダーに対して、事業を通じて企業理念を実践していくための経営の姿勢や考え方を示すものとして、「経営のスタンス」を2015年に設定しました。 「長期ビジョンを掲げ、事業を通じて社会的課題を解決すること」、「真のグローバル企業を目指し、公正かつ透明性の高い経営を実現すること」、「すべてのステークホルダーと責任ある対話を行い、強固な信頼関係を構築すること」を掲げ、企業理念の実践を通じた持続的な企業価値の向上を目指しています。 < 経営のスタンス > この「経営のスタンス」は、企業の永続的な成長を目指すものであるため、当社グループの「サステナビリティ方針」としても同内容を掲げています。 ③当社グループの存在意義 当社グループでは、甚大化・頻発化する自然災害、超高齢社会への突入、経済格差の拡大、地政学リスクの高まりなど、不確実で、これまでに経験したことのない多くの社会変化に直面する状況の中でも、当社が当社らしくあり続けるために、2021年に自社の存在意義を「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」と再定義しました。 存在意義は、企業理念の実践そのものです。 社会がどのように変化しようとも、これは、変わることはありません。 < 存在意義 > (2) 長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度) 当社グループでは、2022年度から2030年度までの長期ビジョン「Shaping The Future 2030」、(略称:「SF2030」)を掲げています。 社会が変革期を迎える中、存在意義を発揮し、より多くの社会的課題の解決を通じて社会の発展に貢献し続けるため、自らの変革と新たな価値創造のストーリーを定めたものです。 ①「SF2030」ビジョンステートメント 人が活きるオートメーションで、ソーシャルニーズを創造し続ける 近未来を描き、ソーシャルニーズを感知・発掘し、オートメーションで新たな価値を創造する。 私たちはこれを、“ソーシャルニーズの創造”とよび、創業以来この実践を通じて、よりよい社会づくりに貢献してきました。 持続的発展が可能な社会・経済システムづくりへの貢献は、オムロンの存在意義そのものです。 私たちは、これからも変わることなく企業理念経営の実践に取り組みます。 工業社会で必要とされたオートメーションは、機械による人の作業の代替でした。 “自律社会”で求められるのは、代替、協働、融和を最適に組み合わせて人の能力を最大限に発揮させるオートメーションです。 これからのオートメーションを、“人が活きるオートメーション”と定めその実現に向けて、センシング&コントロール+Think技術を進化させていきます。 多くの社会的課題が生じる次の10年、私たちは存在意義を発揮し、“人が活きるオートメーション”によって、カーボンニュートラルの実現、デジタル化社会の実現、健康寿命の延伸に貢献し、社会全体の豊かさと、自分らしさの追求が両立する自律社会の実現を目指します。 「SF2030」には、「オムロングループ全社員が企業理念を実践し、センシング&コントロール+Think技術で、持続可能な社会をステークホルダーとともにつくっていく」という思いを込めています。 ②オムロンが創出する社会価値 当社グループでは、長期ビジョン策定にあたり多くの社会的課題が噴出する10年を、新たな市場と事業を創造する大きなチャンスと捉えました。 SF2030では、このチャンスを確実に捉えるために優先する社会の変化因子を、「高齢化」「気候変動」「個人の経済格差の拡大」の3つに絞りました。 この3つの変化因子から、オムロンが捉えるべき社会的課題を3つ設定しました。 具体的には、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」「健康寿命の延伸」です。 この3つの課題は、社会に与えるインパクトが大きいことに加え、オムロンの強みであるオートメーションや顧客資産、事業資産を活かす観点から設定しました。 カーボンニュートラルの実現においては、安心・安全・便利な暮らしと自然環境の両立を実現するエネルギーシステムづくりに貢献します。 デジタル化社会の実現においては、年齢や貧富の差に関わらず、人々があらゆる制約から解放され、楽しく創造的で、かつ持続可能な社会を実現するモノづくりやインフラづくりに貢献します。 そして、健康寿命の延伸においては、あらゆる人が健康で豊かな自立した人生を送るためのヘルスケアシステムを構築することで、高齢化社会における問題解決に真正面から取り組んでいます。 <オムロンが捉える社会的課題と創出する社会価値> これらの3つの社会的課題の解決による社会インパクトを最大化するために、「SF2030」より、グループのドメインを見直し、改めて3つのドメインを設定するとともに同領域での社会価値を定めました。 インダストリアルオートメーションでは、「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」への貢献を目指します。 ヘルスケアソリューションでは、「循環器疾患の“ゼロイベント”」への貢献を目指します。 ソーシャルソリューションでは、「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。 < 3つのドメインが創出する社会価値 > (ⅰ)インダストリアルオートメーション インダストリアルオートメーションでは「持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化」へ貢献します。 これまでオムロンは、幅広い商品ラインナップと現場密着で培ったノウハウを強みに、お客様との共創を通じてアプリケーションを創出し、様々な業界のモノづくりの技術革新や人手不足の解消、生産性の向上を実現させてきました。 これからは、グローバルの顧客現場で使用されているデバイス群を引き続き強化します。 そして、それらデバイスから得られる高品質データを価値ある形に変換しDXを実現することで、顧客の製造現場をサステナブルにすることに貢献していきます。 (ⅱ)ヘルスケアソリューション ヘルスケアソリューションでは「循環器疾患の“ゼロイベント”」へ貢献します。 これまでオムロンは、医療品質の家庭用デバイスをグローバルに普及させ、家庭で計測した血圧データを用いた診断・治療プロセスをつくり、脳・心血管イベント発症の予防に貢献してきました。 これからは、イベント発症を未然に防ぐ、新しい予防医療の仕組みを構築することで、誰もが自然と健康に暮らすことのできる社会、質の高い医療を誰もがどこでも受けられる社会の実現を目指していきます。 その社会に向けて、日常生活下でバイタルデータが測定できるデバイスの創出、医師の診断・治療の意思決定を支援するアルゴリズムを用いた遠隔診療サービスの導入や、新しい予防医療サービスの開発を実現します。 (ⅲ)ソーシャルソリューション ソーシャルソリューションでは「再生可能エネルギーの普及・効率的利用とデジタル社会のインフラ持続性」への貢献を目指します。 オムロンはこれまで、太陽光発電や蓄電池の普及に貢献してきました。 これからは、進化したエネルギー制御技術で発電の不安定さを解消し、再生可能エネルギーのさらなる普及に貢献します。 また、社会インフラ領域においては、様々な機器、施設の運用現場を熟知し、日本全国を網羅するサービス網を通じ、運用・保守を支えてきました。 これからは、現場システムの効率的な運用を支援するマネジメント&サービスで、運用・保守プロセスを革新していきます。 ③「SF2030」策定時におけるサステナビリティ重要課題 「SF2030」では、①企業理念と存在意義②2030年とさらにその先の社会からのバックキャスティング③環境や社会の持続可能性に貢献するための企業への要請の観点および外部有識者との対話から得た示唆を踏まえて、経営レベルで議論を重ねて5つのサステナビリティ重要課題を設定しました。 これらの課題に取り組むことで、社会価値と経済価値の両方を創出し、企業価値の最大化を目指しました。 サステナビリティ重要課題は、企業への要請や事業環境の変化などに対応していくため、定期的に確認・見直しを行います。 < 「SF2030」策定時におけるサステナビリティ重要課題 > SF2030策定時におけるサステナビリティ重要課題SF2030目標1事業を通じた社会的課題の解決事業を通じた社会的課題の解決により、社会価値を創出するとともにオムロンの持続的な成長を牽引するSF2030でフォーカスする社会の変化因子「高齢化」、「気候変動」、「個人の経済格差」から、全社で捉える3つの社会的課題「カーボンニュートラルの実現」、「デジタル化社会の実現」、「健康寿命の延伸」を解決し、持続可能な社会の発展に貢献している状態2ソーシャルニーズ創造力の最大化オムロンの持続的成長のために競争力となるビジネスモデルの進化と新たな事業創出の取組みの拡大必要なコア技術開発の推進やビジネスモデルへの組み込みなどを通じて、既存事業および新規事業の領域でソーシャルニーズ創造力を発揮し、新たな事業を生み出し続けている状態3価値創造にチャレンジする多様な人財づくりオムロンの持続的成長の源泉となるオムロンで働く多様な人財の能力やスキルを引き出す人財マネジメントの進化オムロンで働く多様な人財が成長できる機会を提供するとともに、能力・スキルを最大限引き出す人財マネジメントへと進化し、国籍・性別・働き方と関係なく、多様な人財が集まり、誰もが活躍している状態4脱炭素・環境負荷低減の実現気候変動を「機会」と「リスク」の二側面で捉えた企業としての社会的責任の実践と更なる競争優位性の構築バリューチェーンにおける温室効果ガスの排出削減と資源循環モデルの構築を通じて、社会的課題を解決すると共に、更なる競争優位性が構築されている状態・Scope1・2(注1):2016年度比△65%・Scope3 カテゴリー11(注2):2016年度比△18%5バリューチェーンにおける人権の尊重企業の社会的責任として、自社のみならずバリューチェーンで働く人々の人権の尊重に対する影響力の発揮国連の「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)」に沿って自社のみならずバリューチェーンで働く人々の人権の尊重に対して影響力を発揮し、人権侵害を許さない、発生させない風土と仕組みが形成されている状態 (注) 1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス 2 Scope3 カテゴリー11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。 そのうち、カテゴリー11は 製造・販売した製品・サービス等の使用に伴う排出 ※「SF2030」の詳細は、当社ウェブサイトでご覧いただけます。 https://www.omron.com/jp/ja/sf2030/ ※サステナビリティ重要課題特定プロセスの詳細は、当社ウェブサイトでご覧いただけます。 https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/omron_csr/sustainability_management/ (3) 中期経営計画「SF 1st Stage」と構造改革プログラム(2022~2025年度)①「SF2030」における中期経営計画「SF 1st Stage」の変更 当社グループでは、2022年度から2024年度を中期経営計画「SF 1st Stage」とし、「SF2030」ビジョン達成に向け、社会的課題を捉えた価値創造と持続的成長への転換を加速する“トランスフォーメーション加速期”と位置付け、社会構造の変化に伴う成長機会を掴み、これまで培った競争力を発揮することにより力強い成長を実現することを目指しました。 しかしながら、2023年度に、中国経済の成長鈍化やサプライチェーンの混乱など、事業環境が想定以上に悪化したことに加え、当社グループの成長を牽引する事業やエリアが一部に偏っていたことで、この急激な変化に対応できず、業績が大幅に悪化しました。 このような状況を受け、当社グループは、当初2024年度までとしていたSF 1st Stageを取り下げ、2024年4月1日から2025年9月末までを「構造改革期間」とし、構造改革プログラム「NEXT2025」を実行しました。 < 中期経営計画の変更 > ②構造改革プログラム「NEXT2025」の総括 当社グループでは、「NEXT2025」において、収益を伴った持続的な売上成長を確かなものとし、持続的な企業価値向上を実現すべく、「制御機器事業の早急な立て直し」と「収益・成長基盤の再構築」を軸とした5つの経営施策を実行しました。 5つの経営施策の具体的な取組みは以下のとおりです。 <「NEXT2025」経営施策の取組み > (ⅰ)制御機器事業(IAB)の早急な立て直し制御機器事業の再成長に向けた取組み 当初計画・事業の再成長に向け、顧客起点かつ実効性の観点から戦略・計画を刷新。 ・構造改革期間での、制御機器事業の営業利益率の最大化と、SF2030で期待する成長 を実現する基盤を確立するために、リソースアロケーションを見直し、施策の実行 を加速。 取組みと成果・事業基盤(顧客基盤/業務オペレーション)の強化に向けた変革のための10の タスクフォースを立ち上げ、12の取組みを実行。 ・顧客のニーズを確実にとらえ顧客基盤を拡大させるとともに、商品・サービスへの フィードバックに迅速に対応することで、顧客満足度を高める好循環を生み出し、 安定的な成長の実現を目指し、グローバル11万顧客の可視化(Customer Base Map) を開始。 ・注力領域へのリソースアロケーションを実施し、顧客・業界ニーズを捉えた新商品 を33機種リリース完了。 (2024年度:11機種、2025年度:22機種)・制御機器事業の2025年度の売上高および営業利益、営業利益率の改善。 (売上高:前期比12.3%増加、営業利益:前期比18.0%増加、営業利益率:前期比+0.5P) (ⅱ)収益・成長基盤の再構築1.ポートフォリオの最適化 当初計画・事業・製品・エリアの各ポートフォリオの最適化を行い、事業を取り巻く環境変化 に対する耐性の強化と、収益を伴った持続的な成長を実現。 ・データソリューション事業本部の主導で、JMDC社のケイパビリティも活用した 制御機器・ヘルスケア・社会システム事業領域でのデータソリューションビジネス の創造加速にも取り組む。 取組みと成果・全事業の再評価を行い、成長事業・エリアへの優先投資に加え、低収益事業の 収益化の取組みや収束の検討を完了。 13事業を注力事業として特定。 ・全52事業の最適化を進め、注力事業13事業(注1)、キャッシュカウ事業22事業(注2)の 35事業(注2)に整理完了。 ・電子部品事業(DMB)の分社化検討開始し、2026年3月に事業譲渡を発表。 ・社会システム事業(SSB)の決済端末事業の収束。 ・ヘルスケア事業(HCB)のブラジル工場の生産終了。 ・グループ全体のデータソリューションの拡大および顧客のDX・AI活用を推進する オムロン デジタル株式会社を新設。 ・コーポレートヘルス事業の本格始動に向け、株式会社iCAREの全株式を取得。 2.人員数・能力の最適化 当初計画・顧客価値の拡大を実現し、収益を伴った持続的な成長を実現する人員・人件費構造を 構築するために、グローバルに人員数・能力の最適化を実施。 取組みと成果・人員数最適化を完了。 マネジメント層の最適配置、能力強化策を実行。 (グローバル合計で2,526名(国内1,206名、海外1,320名)が退職)3.固定費生産性の向上 当初計画・グループ全体で固定費生産性の最大化を追求。 ・売上高に対する販管費の比率について中期的に30%未満(JMDC社連結影響除き28% 未満。 2023年度の実績は32.0%)を実現する固定費規律の導入と運用の徹底。 取組みと成果・新たな固定費規律にもとづいた固定費管理の徹底や、間接材購買の集約化や拠点の 統廃合など、固定費生産性の向上に向けた取組みを実施。 ・アジアパシフィックおよび米州のエリア統括本社の解消による間接コストの適正化。 ・トランスコスモス社とのJV設立による国内バックオフィス業務の効率化・高質化。 ・販管費の比率の低減:販管費の比率 2025年度 31.9%(2024年度 33.1%)(注3)。 4.顧客起点マネジメントシステムの導入・運用 当初計画・経営・事業・本社のマネジメントを顧客起点での思考・行動に変革する施策の導入と 運用。 取組みと成果・顧客起点を全社の指針とし、顧客起点での思考・行動を実践するためのKPIを全部門で 設定し実行。 ・マネジメント層が顧客起点での思考・行動を実践するための新たな人事施策を設計、 運用を開始。 ・パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できているマネージャー の割合が前年度から増加。 国内のマネージャーの半数近くが両立。 (注) 1 2026年3月末日時点 2 2026年3月末日時点、事業譲渡が決定した電子部品事業は除く 3 非継続事業(電子部品事業)を除外して算出 業績悪化の要因となった課題に早急に対応したことで制御機器事業を中心に各事業の再成長への道筋をつけると共に、2024年度および2025年度の2年間で、固定費を2023年度比で約350億円削減したことで、2年連続の増益を達成しました。 一方、売上高、営業利益共に過去最高水準に到達できていないこと、ROICやROEなどの指標が資本コストを下回る水準であることから、収益・成長基盤の再構築は道半ばであると認識しております。 今後は、この改善基調を早期に定着させると共に、ビジネスモデルのトランスフォーメーションや成長を促進する事業ポートフォリオマネジメント、収益・成長基盤の再構築、顧客起点を実現する社内風土改革など、収益を伴った持続的成長の実現に向けた本質的な課題の解決に取り組んでいきます。 (4) 中期ロードマップ「SF 2nd Stage」(2026~2030年度) 「NEXT2025」の成果と課題を踏まえ、2026年度から2030年度までの新たな中期ロードマップ「SF 2nd Stage」(以下 SF 2nd Stage)に2026年4月より取り組みます。 ① オムロンが目指す「GEMBA DX企業」 長期ビジョンで想定している社会の変化因子は、SF 2nd Stageの期間においても社会に与えるインパクトの拡大・深化が見込まれることから、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」「健康寿命の延伸」の3つを当社グループが捉えるべき社会的課題としました。 一方で、ハードウェアの提供だけでは、今後、さらに複雑化・深化していく3つの社会的課題の本質的な解決に貢献するのは難しくなっています。 SF 2nd Stageでは、当社グループの強みである「グローバルの現場に敷き詰められた高シェアのデバイス群」から得られる「高品質なデータおよびその他の現場にあるデータ」および、長年、顧客と共に「現場で蓄積してきた課題解決のノウハウ・知見」を「現場のデータやノウハウを突合し価値ある情報へ変換する技術」で組み合わせ、顧客の本質的課題を解決するデータサービスを提供する「GEMBA DX企業」への転換を目指しています。 < 「GEMBA DX企業」の姿 > ② SF 2nd Stageの位置付けと方針 SF 2nd Stageは、2030年以降にデータサービスによる新たな成長を実現する「GEMBA DX企業」への転換のための期間としています。 2030年までの5年間は、デバイス事業を成長の原動力とするため、デバイス事業の競争力強化に軸足を置きます。 デバイス事業の競争力を強化し、シェアを高めることで競争優位性を再度鍛え上げていきます。 このような考えのもと、SF 2nd Stageの方針を「Trusted Growth ~GEMBA DX企業への転換に向けた顧客との信頼関係のさらなる深化~」としました。 < GEMBA DXの実現に向けたタイムライン > < SF 2nd Stage方針 > Trusted Growth~GEMBA DX企業への転換に向けた顧客との信頼関係のさらなる深化~ ③ SF 2nd Stage コア戦略「事業ポートフォリオの再構築」 SF 2nd Stageでは、「事業ポートフォリオの再構築」をコア戦略とします。 「収益性」「市場成長性」「データサービス事業 (注)との親和性」の観点から、52事業のうち、グループの成長を牽引する13事業を新たな注力事業として特定しました。 注力事業は、8つのデバイス事業(コントローラ、汎用センサ、セーフティ、制御コンポ、基板検査装置、血圧計、家庭用心電、蓄電システム)と5つのデータサービス事業(IAデータソリューション、データヘルス、コーポレートヘルス、デジタルヘルス、M&S)で構成されます。 残りの39事業は、キャッシュカウ事業として位置付け、市況変化に応じた投資を行い、高収益化を着実に進めていきます。 なお、2026年3月に発表したデバイス&モジュールソリューションズビジネス(電子部品事業)の分社化および譲渡後の継続事業におけるキャッシュカウ事業は22事業となります。 投資に関しては、まず8つの注力デバイス事業に集中し、事業の競争優位性を高め市場占有率を拡大することで、市場成長以上の事業成長を実現し、確かな成長の土台を築き上げます。 そして、注力デバイス事業から得られたキャッシュを5つのデータサービス事業に投資し、データサービス事業の売上比率を向上していくことで、当社グループ全体の成長を最大化する尖りのある事業ポートフォリオに進化させていきます。 (注)データサービス事業とは、オムロン製品などから得られる高品質な現場データを活用し、長年にわたり蓄積してきた知見・ノウハウに基づいて価値ある情報へと変換することで、顧客の課題解決に貢献する事業です。 < SF 2nd Stageでの投資サイクル > デバイス&モジュールソリューションズビジネス(電子部品事業)の分社化および譲渡 当社は、2025年9月19日付「デバイス&モジュールソリューションズビジネス(電子部品事業)の分社化の検討開始に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、当社のデバイス&モジュールソリューションズカンパニーが営む事業(以下「DMB(電子部品事業)」)の分社化について検討してまいりました。 当社は、2026年3月30日開催の取締役会において、当社の子会社であるオムロンデバイス株式会社(以下「本承継会社」)にDMB(電子部品事業)を吸収分割の方法により承継させること、当社グループ内において海外各国・地域における当社のグループ会社が保有するDMB(電子部品事業)に関連する株式及び資産等の譲渡を実施すること(以下「本株式譲渡」)、及び本承継会社の全株式をThe Carlyle Groupが設立するTCG2601 株式会社の完全子会社であるTCG2602 株式会社(以下「本SPC」)に譲渡することを決定し、2026年3月30日付で本承継会社との間で吸収分割契約書を、また、本SPCとの間で株式譲渡契約書をそれぞれ締結しました。 本株式譲渡実行日は2026年10月1日を予定しています。 本株式譲渡は当社が、2025年11月に公表した「中期ロードマップ SF 2nd Stage」で掲げる事業ポートフォリオの再構築の加速-すなわち、IA(インダストリアルオートメーション)を中心としたデバイス事業領域とデータサービス事業領域における13の注力事業の拡大に向けて、投資のさらなる集中を可能とするものです。 ④ SF 2nd Stageにおける経営体制強化 当社グループは、SF 2nd Stageの成長戦略をリードする経営体制として、従来の最高財務責任者(CFO)、最高技術責任者(CTO)、最高人事責任者(CHRO)の3つの役職に加え、最高情報責任者(CIO)、最高DX責任者(CDXO)、最高リスク管理責任者(CRO)の3つの役職を最高経営責任者(CEO)の直下に新たに設置しました。 そして、コーポレート機能を担う6つの役職(CxO)の責任権限を中期ロードマップの戦略にあわせて再定義すると共に、それぞれの機能をCxOに権限移譲しました。 また、併せて事業ごとの意思決定についても各ビジネスカンパニー(BC)に権限を移譲しました。 この体制により、CxOが担当領域における全社方針の策定から実行まで一貫して責任を担い、現場の素早い判断と意思決定を支える「スピード経営」を加速します。 また、全社施策を担うCxOと事業戦略を担うBCとが一体となり執行することで実行力を強化し、顧客起点での価値創出と成果の最大化を推進します。 各CxOの役割は以下のとおりです。 < 各CxOの役割 > 役職名役割最高財務責任者(CFO:Chief Financial Officer)当社グループの財務価値を向上させることに責任を持つ。 全社中計・短計および経営課題の設定、事業ポートフォリオの再編、キャピタルアロケーション、資本市場との対話に関する権限を持ち、利益を伴った成長の実現を推進する。 最高技術責任者(CTO:Chief Technology Officer)コア技術の強化と開発生産性を高めることに責任を持つ。 全社重要技術戦略の策定と実行、注力事業を支える重要商品・サービスの企画への参画と開発投資の決定、「GEMBA DX企業」に向けた先行投資の策定・実行の権限を持ち、競合に打ち勝つ技術の創造を推進する。 最高人事責任者(CHRO:Chief Human Resources Officer)グループ横断での経営人財の継続的な輩出とエンゲージメントの向上に責任を持つ。 経営人財の採用・配置と後継者育成、成果に応じた評価・処遇の運用徹底の権限を持ち、チャレンジ精神旺盛な企業文化の醸成を推進する。 最高情報責任者(CIO:Chief Information Officer)業務品質・効率と、収益性・リスク耐性を高めるデータドリブン経営の推進に責任を持つ。 グループ横断でのIT投資の優先順位付けやリソース配分計画の策定・実行の権限を持ち、生産性と実行スピードを両立する業務プロセスのDXを推進する。 最高デジタルトランスフォーメーション責任者(CDXO:Chief Digital Transformation Officer)グループ横断でのデータサービス事業の成長実現とデジタルエンジニアリング力の強化に責任を持つ。 成長実現に資する戦略および必要なリソース投資計画の策定・実行の権限を持ち、データサービス事業の立ち上げや成長を加速させ、事業のDXを推進する。 最高リスク管理責任者(CRO:Chief Risk & compliance Officer)当社グループの持続可能性を高めるための内部統制システムの強化と運用徹底に責任を持つ。 重要リスクを定め現場組織に予防策の徹底を指示し、その結果をモニタリング・是正する権限を持ち、企業価値の毀損を防ぐ取り組みを推進する。 (5) SF 2nd Stageの経営目標 SF 2nd Stageにおいても、事業とサステナビリティを融合した社会価値創出を継続するため、経営目標として、財務目標と非財務目標を設定しました。 財務目標では、2030年度に、売上高の年平均成長率:7%、営業利益率:12%、自己資本利益率(ROE):10~12%、投下資本利益率(ROIC):8~10%、1株当たり純利益(EPS)成長率:20%、データサービス売上比率:15%を目指します。 非財務目標では、マテリアリティ(=サステナビリティ重要課題)として特定した、事業を通じた社会的課題の解決、ソーシャルニーズ創造力の最大化、人財の可能性を引き出し成長を加速、レジリエントなサプライチェーン構築、脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減、バリューチェーンにおける人権の尊重の6つの領域で定めた指標の目標達成を目指します。 財務および非財務の目標は次の通りです。 ①SF 2nd Stage財務目標指標2025年度実績2030年度挑戦的目標売上高の年平均成長率(CAGR)7.3%7%(注1)営業利益率7.8%12%自己資本利益率(ROE)4.7%(注2)10~12%投下資本利益率(ROIC)3.9%(注2)8~10%1株当たり純利益(EPS)成長率116.5%(注3)~20%データサービス売上比率9%15% (注)1 CAGR:2024年度から2030年度 2 継続事業からの当期純利益ベースで算出した数値 3 対前年度成長率 ②SF 2nd Stage非財務目標(ⅰ)マテリアリティの特定 SF 2nd Stageの非財務目標を定めるにあたり、SF2030で特定した5つのサステナビリティ重要課題(=マテリアリティ)が、SF 2nd Stageの期間においても有効なマテリアリティとなり得るかの確認・見直しを2025年度に行いました。 執行会議等での議論、取締役会による承認を経て、SF 2nd Stageにおける6つのマテリアリティを特定しました。 今回の確認・見直しでは、2023年度の業績の大幅な悪化、特に営業利益減少の要因となったサプライチェーンの混乱などに、先回りして適切に対応することで、企業の持続可能性を高めていくことを目的に、「レジリエントなサプライチェーン構築」を6つ目のマテリアリティとして追加しました。 また、6つのマテリアリティを、事業成長を加速させていく「成長マテリアリティ」、事業継続の基盤として社会の持続可能性を高めていく「基盤マテリアリティ」、事業成長、持続可能性向上の双方に関わる「成長&基盤マテリアリティ」として位置づけを整理しました。 (ⅱ)SF 2nd Stage非財務目標 マテリアリティ(サステナビリティ重要課題)非財務目標(経済価値創出のKPI)指標2030年度目標成長マテリアリティ事業を通じた社会的課題の解決<インダストリアルオートメーション>・「Customer Base Map」占有数拡大率・2024年度比:160%<ヘルスケアソリューション>・血圧計販売台数・「OMRON connect」と「Pep Up」の連携ID数・3,172万台(2025年度比:124%)・2024年度比:3,000%<ソーシャルソリューション>・蓄電システム出荷台数・125,000台(2025年度比:252%)ソーシャルニーズ創造力の最大化・インキュベーションフェーズの4事業を 含むデータサービス事業(注1)の全社に 占める売上構成比率・15%(2025年度比:+5P超)成長&基盤マテリアリティ人財の可能性を引き出し成長を加速・社員エンゲージメント (VOICEエンゲージメント指標)(注2)・グローバル 70(2025年度比:+3P)レジリエントなサプライチェーン構築主要製品の調達・生産の複線化推進・IAB: グローバル生産拠点の再編・HCB: インドでの有意なコスト 構造実現・SSB: 蓄電システム生産能力 125,000台の実現基盤マテリアリティ脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減<脱炭素>・Scope1・2 削減量(1.5℃水準)・Scope3(カテゴリー1・11)削減量 (Well Below2.0℃水準)温室効果ガス(GHG)排出量削減(注3、4)・Scope1・2 2016年度比:▲68%・Scope3 2016年度比:▲35%<循環経済>・資源循環モデルの拡大・拡充・資源循環モデルの拡大・拡充完了・グローバル全生産拠点で ゼロエミッション達成バリューチェーンにおける人権の尊重・オムロンにおける顕著な人権課題ごとに、 UNGPsに沿った人権デューディリジェンス を実施・救済メカニズムの整備・各人権課題に対する人権デュー ディリジェンスの実施完了・人権救済メカニズムの適正運用 の継続 (注)1 データサービス事業の売上は、DSBセグメントで行う事業の売上に加え、DSBセグメント事業以外が行う、現場データを 活用して顧客の課題を解決するサービス事業の売上の合計額 2 組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査。 エンゲージメントスコア65以上が概ね良好とされる 3 事業ポートフォリオの変更に伴い、対象範囲の見直しを実施 4 国際非営利団体「Science Based Targets initiative(SBTi)」の認定後に確定予定 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループは、創業以来、事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献することで成長を実現してきました。 その発展の原動力になってきたのが、社憲、「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」であり、その精神には企業の公器性と、先駆けてイノベーションを創出し、よりよい社会を実現する想いが込められています。 当社グループにおけるサステナビリティとは、企業理念を実践することです。 ここでは、(1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組み、(2)人的資本に関する取組み、(3)環境(気候変動)に関する取組み、(4)人権に関する取組みを、それぞれ、「①ガバナンス」「②戦略」「③リスク管理」「④指標と目標」の項目で記載します。 なお、サステナビリティに関する指標の2025年度の実績数値については、非継続事業であるDMB(電子部品事業)を含めた、期末日時点の数値を開示しており、2026年度および2030年度の目標値からはDMBを除外した数値を開示しています。 (1)オムロンのサステナビリティの考え方及び取組み①ガバナンス 当社グループでは、サステナビリティの取組みをグローバルで実行すべく、全社マネジメント体制を確立しています。 サステナビリティ重要課題の取組み状況を定期的に執行会議へ報告し、進捗状況や課題に対する議論を行っています。 また、サステナビリティ取組みに関するガバナンス強化のための取組みも進めています。 主な取組みは以下のとおりです。 <サステナビリティ取組みに関するガバナンス強化の主な取組み> 主な取組み執行のガバナンス強化・業務執行に責任を持つサステナビリティ推進担当の執行役員を設置(2023年度)・サステナビリティ推進担当の執行役員を議長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置。 サステナビリティ重要課題の事業実装に向けた議論や意思決定、年度計画の進捗モニタリング を実施(2024年度から)取締役会の監視・監督の強化・環境および人権分野に知見を有する取締役をそれぞれ環境担当、人権担当に任命(2023年度)・サステナビリティ推進委員会に環境担当、人権担当の取締役が監督目的でオブザーバーとして 出席(2024年度から)・2017年度から開始した、役員報酬の中長期業績連動報酬(株式報酬)の評価への サステナビリティ評価の組み入れを、2025年度から2026年度の役員報酬制度においても継続 取締役会役員の構成および役員報酬制度の詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要③取締役会および(4)役員の報酬等①役員報酬等の内容」をご参照ください。 < サステナビリティのマネジメント体制 > < 2025年度 サステナビリティに関する会議体の開催実績 >会議体開催月主な議題サステナビリティ推進委員会6月10月 1月・サステナビリティ活動の今年度活動方針の報告・SF 2nd Stage非財務目標(マテリアリティの項目および 指標)の議論共有と人権方針改訂の議論・サステナビリティ活動の総括と次年度計画の議論執行会議9月12月・SF 2nd Stage非財務目標の議論・サステナビリティ活動の総括の報告と次年度計画の議論取締役会10月11月3月 ・SF 2nd Stage非財務目標の議論・SF 2nd Stage非財務目標の決議・サステナビリティ活動の総括と次年度計画の報告および 人権方針改訂の決議 ②戦略当社グループの存在意義は「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」です。 これを実現していくために、注力すべきサステナビリティ重要課題を特定し、長期ビジョン「SF2030」に組み込んでいます。 「SF2030」では、事業とサステナビリティを統合し、社会価値と経済価値の両方を創出することで企業価値の最大化を目指しています。 この方針は、「SF 2nd Stage」においても変更はありません。 2025年度は、「SF 2nd Stage」の開始にあたり、サステナビリティ重要課題の確認・見直しを実施しました。 2026年度からの新たなサステナビリティ重要課題と非財務目標について執行会議等で議論し、取締役会による承認を経て、SF 2nd Stageにおける6つのサステナビリティ重要課題(=マテリアリティ)を特定しました。 今回の確認・見直しでは、2023年度の業績の大幅な悪化、特に営業利益減少の要因となったサプライチェーンの混乱などに、先回りして適切に対応することで、企業の持続可能性を高めていくことを目的に、「レジリエントなサプライチェーン構築」を6つ目のマテリアリティとして追加しました。 今後も定期的に、確認・見直しを行っていく予定です。 <SF 2nd Stageにおけるサステナビリティ重要課題・目標とサステナビリティ取組み> SF 2nd Stageにおけるサステナビリティ重要課題(=マテリアリティ)主なサステナビリティ取組み1事業を通じた社会的課題の解決事業を通じた社会的課題の解決により、社会価値を創出するとともにオムロンの持続的な成長を牽引する各事業を通じて取り組む⇒詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)」をご参照ください。 2ソーシャルニーズ創造力の最大化オムロンの持続的成長のために競争力となるビジネスモデルの進化と新たな事業創出の取組みの拡大3人財の可能性を引き出し成長を加速オムロンの持続的成長の源泉となるオムロンで働く多様な人財の能力やスキルを引き出す人財マネジメントの進化「人的資本」の施策として取り組む4レジリエントなサプライチェーン構築持続的な価値創出の実現に向けた事業環境の察知と、その変化への適応2026年度から取組み開始5脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減気候変動と循環経済を「機会」と「リスク」の二側面で捉えた企業としての社会的責任の実践と更なる競争優位性の構築「環境(気候変動)」の施策として取り組む6バリューチェーンにおける人権の尊重企業の社会的責任として、自社のみならずバリューチェーンで働く人々の人権の尊重に対する影響力の発揮「人権」の施策として取り組む ③リスク管理 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。 ④指標及び目標 当社グループでは「SF2030」を達成するために5つのサステナビリティ重要課題それぞれに2030年度の目標と単年度の目標を掲げ取組みを推進しています。 「NEXT2025」の期間(2024年4月1日~2025年9月末)においては、単年度の目標を設定し、取組みを継続しています。 「SF 2nd Stage」におけるサステナビリティ重要課題と非財務目標の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)SF 2nd Stageの経営目標」をご参照ください。 (2)人的資本に関する取組み①ガバナンス 当社グループでは、人的資本に関する取組みをサステナビリティ重要課題の一つとして掲げており、最高人事責任者(CHRO)のもと人財戦略を経営の要と位置づけ、社員一人ひとりが主体性を持って能力を発揮し続けられる人財戦略を、グローバルに継続して実行しています。 人財戦略については、執行会議および取締役会で定期的に議論、報告、承認を行っています。 ②戦略(ⅰ)SF2030実現に向けた人財戦略(SF2030策定時) 事業を通じた社会的課題の解決を実現する原動力は社員一人ひとりです。 長期ビジョン「SF2030」では、会社と社員が「常に選び・選ばれ」、「ともに成長する」新たな関係の構築を目指しています。 この考えのもと、企業理念の実践を通じて社会的課題の解決を志す、高い専門性を備えた多様な人財が集う組織を目指してきました。 事業環境と内部環境が大きく変化した2025年度においては、一人ひとりが主体的に動き、持続的に成長する強い組織をつくる必要があると考え、「成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」と「主体性を生む組織カルチャーへの変革」に重点的に取り組みました。 (a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革 当社グループの持続的な成長に向けて、多様な人財の能力を最大限に引き出し、新たな顧客価値を創出するためには、経営層(執行役員・マネージャー)が、従来から重視してきたパフォーマンスマネジメントに加え、「多様な人財の力を引き出すピープルマネジメント」を両立するマネジメントスキルを有すること、さらに、これらスキルを発揮し、組織成果へとつなげ続けることが重要であると考えています。 この考えのもと、マネジメントスタイルの変革を進めるため、2024年度にピープルマネジメントを強化する仕組みを構築し、国内から実装しました。 2025年度には、育成から人財開発会議を通じたマネージャーの適所適材や啓発計画策定までの一連の仕組みを定着させ、海外への展開も開始しました。 また、習得したスキルの活用を進めるため、ピープルマネジメント実践の好事例の共有に加え、相談イベントや個別コーチングを実施しました。 これらの取組みの結果、パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できているマネージャーの割合が前年度から増加し、国内のマネージャーの半数近くが両立できている状態となっています。 今後も持続的に組織成果を上げ、主体性高く成長する組織を実現するため、マネージャーにおけるパフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントの両立を目指し、マネジメントスタイルの変革をグローバルに推進していきます。 (b)主体性を生む組織カルチャーへの変革 変化の激しい事業環境下においても持続的な成長を実現するためには、社員一人ひとりが貢献意欲を持ち、主体的に能力を発揮できる組織およびカルチャーの形成が重要であると考えています。 当社グループでは、環境変化や価値観の多様化の中でも社員一人ひとりが主体的に判断・行動できる自律的な組織への変革が課題と捉え、エンゲージメントの状態性把握と現場起点の組織開発を促進するために2024年度にエンゲージメントサーベイ「VOICE」(注1)を進化させました。 新たな「VOICE」では、組織ごとに異なる課題とその要因を可視化するとともに、マネージャーとメンバーが一体となり、現場主体で組織開発に取り組む仕組みを整えました。 2025年度には、当社グループの9割以上の組織が、2024年度サーベイを通じて各組織で抽出された課題に基づく改善活動に取り組み、グローバル全体で約1,000件の活動が行われました。 現場起点での取組みをさらに加速させるため、各組織で実行された具体的な改善活動の事例を、グローバルで共有しています。 これらの取組みの結果、2025年度サーベイにおけるエンゲージメント指標は前年度から1ポイント改善しました。 また、2024年度に課題として挙がった、「顧客価値創造の阻害」や「仕事のやりにくさ」は改善され、マネージャーだけでなく、メンバー一人ひとりが主体性を持ってチームで改善に向かうことの効果が表れ始めました。 2025年度のサーベイでは、「成長実感」や「試行錯誤の寛容」といった項目が、エンゲージメントを向上するうえで重要な課題であることが新たに明らかになりました。 また、「(a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」の項で示したマネジメントスキルとエンゲージメントサーベイの調査結果を組み合わせて分析したところ、マネージャーのエンパワーメント(注2)がオープンな組織づくりを介し、メンバーの挑戦や成長を後押しすることで、エンゲージメント向上に寄与する傾向が確認できました。 今後は、これらの結果を踏まえ、エンパワーメント強化に向けたマネジメントトレーニングの拡充や好事例の共有を通じて、主体性を生む組織カルチャーへの変革を進めていきます。 (注)1 エンゲージメントサーベイ「VOICE」:組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査 2 マネージャーのエンパワーメント:それぞれのメンバーの状況に応じて、責任と権限を適切に与えることで、メンバーの パフォーマンスを引き出し、成長を促すこと (ⅱ)SF 2nd Stage実現に向けた人財戦略 SF 2nd Stageでは、これまで実行を進めてきた重点取組みの継続に加え「注力事業への人財アロケーション」「100名の経営人財の輩出」「役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供」の3つの重点取組みに注力し、財務・非財務目標の達成を目指してまいります。 (a)注力事業への人財アロケーション(+1,000名超) 注力事業のフロント(営業やセールスエンジニア(SE)など)および開発領域を中心に、社内における人財流動を加速すると共に即戦力層を中心とした社外からの登用を促進していきます。 例えば、2025年度からはパワーエレクトロニクス領域の専門能力の拡充を進めています。 現在の在籍エンジニア数では約100名が不足していると判断し、計画的なエンジニア増強に取り組んでいます。 こうした取組みを他の注力事業にも展開し、注力事業を支える専門能力の拡充と技術開発力の強化を進めていきます。 (b)100名の経営人財の輩出 SF 2nd Stageで掲げる挑戦的な目標を実現するため、事業成長および全社変革を担う経営人財の計画的な育成に取り組んでいます。 具体的には、経営人財に求める要件を明確化し、経営と人事が連携して候補者の適性や育成課題を把握するとともに、意欲ある人財が自ら手を挙げて挑戦できるプログラム等を通じた育成・見極めを行います。 候補者一人ひとりの課題に応じた戦略的なアサインメントを設計し、関与と徹底した伴走体制のもとで実行します。 今後の当社グループの成長を担う意志と実力を備えた人財が、グローバルの各所で難しい役割を担い、成果を出しながら成長していく状態をつくることを通じ、経営人財100名を生み出すことを目指しています。 (c)役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供 「決めたことをやり切る実行力」の強化に向け、社員一人ひとりの主体的な挑戦意欲を一層高めるため、役割責任・成果に応じて適切に報いる評価・報酬制度へ改革していきます。 主体性を持ってチャレンジし続ける人財にはタイムリーに、ダイナミックに活躍の機会を提供し、パフォーマンスを発揮する人財に対しては厚く報いていきます。 また、売上拡大や利益創出に直接的かつ顕著に貢献したチーム・個人に対して、特別インセンティブを付与する仕組みの導入を進めています。 これらの取組みを通じて、外部環境の厳しさの中で社員と組織が成長できる会社への変革を進め、「SF 2nd Stage」で掲げるロードマップの達成を着実に推進していきます。 ③リスク管理 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (3)グループ重要リスクとその分析⑧人財・労務」に記載しております。 ④指標と目標 当社グループでは、社員エンゲージメント(VOICEエンゲージメント指標)を、人財の可能性を引き出し成長を加速していくための総合的な人財戦略の進捗を表す指標として定めています。 指標2025年度実績2026年度目標2030年度目標社員エンゲージメント(VOICEエンゲージメント指標)(注1)グローバル 67グローバル 68(2025年度比:+1P)グローバル 70(2025年度比:+3P)(注)1 組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査。 エンゲージメントスコア65以上が概ね良好とされる (3)環境(気候変動)に関する取組み 当社グループは、環境分野において持続可能な社会をつくることが企業理念にある「よりよい社会をつくる」ことと捉え、気候変動や資源循環といった地球規模の社会的課題に向けて積極的に取り組んでいます。 特に「温室効果ガス排出量の削減」「循環経済への移行」「自然との共生」を取り組むべき重要な環境課題と捉えて、実効性の担保と仕組みの構築により、持続可能な社会づくりへ貢献し、企業価値の向上に努めています。 ①ガバナンス(ⅰ)オムロン環境方針 SF2030におけるサステナビリティ重要課題、「事業を通じた社会的課題の解決」「脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減」を推進し、目標達成するための重要な指針として、オムロン環境方針を掲げています。 本方針において、取り組むべき重要な環境課題と行動指針を定めたうえで、脱炭素・循環経済の実現に向けた取組みを進めています。 オムロンは、本方針に基づき、バリューチェーン全体での環境課題解決に取り組み、ステークホルダーの皆様の期待に応えることで企業価値の向上につなげていきます。 ※オムロン環境方針は、ウェブサイトをご覧ください。 https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/environ/management/vision/ (ⅱ)気候変動に関する取締役会の役割・監視体制 当社グループでは、取締役会が監視・監督責任を果たし、経営と執行が一体となって環境課題に取り組んでいます。 社長CEOを議長とする執行会議で、環境目標を含むサステナビリティ目標全体の年度報告を行うとともに、社長CEOから権限委譲された各執行部門長がそれぞれ責任を持って気候変動や循環経済をはじめとする環境課題への対応を推進しています。 取り組みの進捗状況や重要な事項については、社長CEOが取締役会に報告し、取締役会が意思決定を行い、執行に対して監視・監督するガバナンス体制を構築しています。 さらに、環境の取組みを含むサステナビリティガバナンスを一層強化することを目的とし、2023年度から環境担当の取締役およびサステナビリティ推進担当役員を設置し、同推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会(原則 四半期に1回)」を開催しています。 この委員会では、グループ共通の環境施策や環境法規制への対応などを審議しています。 また、グループ全体の環境マネジメントの強化と環境施策の加速を目的とし、本社機能部門および各ビジネスカンパニーの環境担当部門で構成される「グループ環境委員会(原則 四半期に1回)」を設置し、事業拠点の環境目標の設定や施策の計画について議論するとともに、オムロングループへの影響が大きい環境課題の特定や施策の検討・効果測定などを行いながら、環境経営の推進を図っています。 <2025年度 サステナビリティ推進委員会(環境関連テーマ)の概要>組織メンバー議題開催頻度サステナビリティ推進委員会(環境関連テーマ)・環境担当取締役・サステナビリティ推進担当役員・ビジネスカンパニー企画長 他・環境関連法規制への対応・SF 2nd Stage環境目標と 脱炭素施策・次年度計画原則四半期に1回 ②戦略 オムロンは、2030年までにバリューチェーンにおける温室効果ガス排出量の削減と資源循環モデルの構築を通じて、社会全体の温室効果ガス排出量削減や資源循環社会の実現に貢献すると共に、更なる競争優位性が構築されている状態を目指しています。 具体的な取組みは以下の表で示しています。 <2025年度 環境(気候変動)に関する主な取組み>優先的な取組み主な取組み内容温室効果ガス排出量の削減(Scope1・2)(注1)・徹底した省エネの推進と再生可能エネルギーを活用した使用電力のクリーン化・自社のエネルギーソリューション事業が提供する再エネ由来の「J-クレジット」(注2)、 オンサイト型のPPA(注3)および「自己託送」(注4)などの活用温室効果ガス排出量の削減(Scope3カテゴリー1、11)(注1)・主要サプライヤーへの温室効果ガス排出量削減の実態調査の実施・バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量の約7割を占めるScope3カテゴリー11の 削減に向けて、各事業において、省エネ性の高い製品や小型・軽量化を実現した製品 の開発を進めるとともに、当該製品群のラインアップ拡充を推進移行計画策定に向けたシナリオ分析の実施・複数の気候シナリオを用いて、移行・物理リスクおよび事業機会が中長期的に事業へ 与える影響を分析・政策・市場・技術動向を踏まえ、事業・地域・バリューチェーンへの影響を定量・ 定性の両面から評価し、重点リスク・機会を特定・シナリオ分析の結果を、今後の移行計画(排出削減目標、施策ロードマップ、投資・ 事業方針)の策定および見直しに反映予定環境評価制度・サステナブルな経済の実現を目指し、製品をライフサイクルの視点から評価し、その 環境パフォーマンスを可視化する仕組み。 オムロンの環境への取組みを促進し、 顧客価値を高めることを目的とする・EUタクソノミーに基づき、サステナブルな経済の実現に向けて解決すべき環境特性 ごとに評価を行い 、すべての製品が環境に配慮した「環境配慮製品」であることを 確認。 さらに、特定の環境特性において優れた効果を示す製品を「環境貢献製品」と 位置づけ、サステナブルな経済の実現に寄与する製品として定義(注)1 Scope1・2:自社領域から直接的・間接的に排出される温室効果ガス。 Scope3カテゴリー1、11:Scope3は自社のバリューチェーンからの温室効果ガスの排出。 そのうち、カテゴリー1は、 原材料の調達、パッケージングの外部委託、消耗品の調達等に伴う排出。 カテゴリー11は製造・販売した製品・サービス 等の使用に伴う排出。 2 J-クレジット:環境価値 (CO2を排出しない効果)を国が認証する制度。 3 オンサイト型PPA:発電事業者が企業の敷地内(屋根や空きスペースなど)に太陽光発電設備を初期費用ゼロで設置し、 そこで発電された電力をその企業が直接購入する仕組み 4 自己託送:自家発電設備を保有する事業者が当該設備を用いて発電した電力を、一般送配電事業者の送電網を介して 遠隔地にある自社工場や事業所などに送電・供給し、電力を使用することが可能となる電力供給制度。 (ⅰ)移行計画策定に向けたシナリオ分析 気候変動に関する社会的関心の高まりや今後の法規制への適応を見据え、当社グループは2025年度にシナリオ分析を再実施し、当社グループおよび各ビジネスカンパニーが認識する気候関連リスクならびに製品・サービス市場ごとの機会を再評価しました。 当社グループが直面する事業環境の変化は、気候変動の影響のみでは十分に説明できないことから、本分析では「1.5℃」および「4℃」の温度帯シナリオに加え、当社の将来予測の基盤であるSINIC理論の視点を組み合わせて検討を行いました。 具体的には、横軸に気温上昇シナリオ(1.5℃/4℃)、縦軸にSINIC理論に基づく社会システムの在り方(「自然と調和した社会システム」および「自然の制約を受ける社会システム」)を設定し、2050年時点の世界観を4つのシナリオとして整理しました。 また、これらの世界観を規定する主要因として、「国際ガバナンスおよび協調の質」「経済・市場システムの在り方」「気候変動対策に対する経済合理性の評価」の3つを設定し、各要因の変化に応じて想定される世界観を整理しました。 そして、4つの世界観ごとに移行リスクおよび事業機会が中長期的に事業へ与える影響を分析しました。 < 気候変動シナリオの前提となる4つの世界観 > (注)1 4℃シナリオ:IPCC/SSP5-8.5 2 1.5℃シナリオ:IPCC/SSP1-1.9,IEA WEO/NZE 当社グループとしてのリスクと機会は以下の通りです。 <当社グループの気候変動のリスク・機会の概要と対応> また、各事業特有のリスクと機会は以下の通りです。 <事業セグメント別の気候変動のリスク・機会の概要と対応> (注)影響度:小(500億円未満)、中(500億円以上、1,000億円未満)、大(1,000億円以上) ③リスク管理(ⅰ)気候変動に対するリスクを評価・識別・管理するプロセス 当社グループは、各事業のシナリオ分析を実施し、気候変動影響による「移行リスク」「物理リスク」を網羅的に抽出しています。 これらのリスクについては、採用シナリオごとに「顕在化時期」「事業および財務への影響額」を評価しています。 この評価を基に当社グループにとって重要な気候変動に伴うリスクを特定し、事業リスクの一環として全社リスクマネジメントに統合しています。 また、対応策の立案にあたっての重要事項は、取締役会へ報告しています。 (ⅱ)全社リスクマネジメントへの統合状況 当社グループは、グループ共通のフレームワークで統合リスクマネジメントの取組みを行っています。 気候変動リスクについても当社グループにおける重要リスクと識別・評価し、シナリオ分析によるリスクと整合させ、バリューチェーン全体での取組みのモニタリングを行っています。 ④指標と目標(ⅰ)気候変動のリスク・機会に関する指標 当社グループは、気候関連リスク・機会を管理するための指標として、Scope1・2・3の温室効果ガス排出量、および日本国内の事業活動で使用する購入電力(Scope2)の排出量に関する指標を定めています。 (ⅱ)温室効果ガス排出量に関する目標及び実績(Scope1・2・3) 当社グループは、環境分野において持続可能な社会をつくることを企業理念にある「よりよい社会をつくる」ことと捉えています。 2018年7月には、2050年にScope1・2について温室効果ガス排出量ゼロを目指す「オムロン カーボンゼロ」を設定しました。 また、サステナビリティ重要課題の一つに「脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減」を特定し、目標を掲げてその進捗をモニタリングしています。 なお、2030年の温室効果ガス排出目標Scope1・2およびScope3カテゴリー11についてはSBTイニシアチブ(注1)よりそれぞれ「1.5℃」目標及び「2℃」目標の認定を受けています。 また、SF 2nd Stageの開始にあたり、温室効果ガス排出量削減目標の見直しを行い、Scope1・2については、「1.5℃」目標、Scope3については従来のカテゴリー11にカテゴリー1も加え、「Well Below2.0℃」でSBTイニシアチブに目標更新を申請中です。 < 温室効果ガス排出量に関する目標及び実績(Scope1・2・3)>旧基準(SF 1st Stage目標) (単位:kt-CO2e) 2016年度実績(基準年)2025年度実績2026年度目標2030年目標2050年目標排出量2016年度比2016年度比2016年度比Scope1・2(注2)25056(注3)▲77%―▲65%ゼロScope3カテゴリー119,1026,468▲28%―▲18%― 新基準(継続事業のみで再計算) (単位:kt-CO2e) 2016年度実績(基準年)2025年度実績2026年度目標2030年目標2050年目標排出量2016年度比2016年度比2016年度比Scope1・25235▲33%▲33%▲68%ゼロScope3カテゴリー1、119,1215,414▲40%―▲35%―(注)1 SBTイニシアチブ(Science Based Targetsイニシアチブ):科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減の中長期目標設定を 推奨している国際的イニシアチブ。 2 全生産拠点および主要な非生産拠点(本社・研究開発・販売)拠点における自社の電力使用により排出される温室効果ガス 排出量(Scope2)が対象。 3 温室効果ガス排出量(Scope1・2)の2025年度の実績は、オムロンコーポレートサイトに掲載し、第三者機関による限定的保証 業務により第三者保証を受ける予定です。 当該限定的保証業務は、いずれも国際監査・保証基準審議会の国際保証業務基準 (ISAE)3000「過去財務情報の監査又はレビュー以外の保証業務」に準拠した業務です。 (参考)自然との共生(生物多様性の保全)への取組み 当社グループでは、生態系の保全と回復を大きな課題として認識しており、2010年に「生物多様性方針」を制定し、「オムロン環境方針」で定めた取り組むべき重要な環境課題である「自然との共生」に取り組んできました。 本取組みをさらに強化していくため、2022年12月に策定された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の自然との共生、ネイチャーポジティブの考え方に賛同するとともに、2024年7月に本方針を改定しました。 本方針の改定にあたっては、自然資本に関するリスクと機会の開示フレームワークであるTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)等を参照しています。 当社グループは「生物多様性方針」に基づき、生物多様性の保全を、事業のリスク管理と成長の機会と捉えて取り組むことで、社会・経済価値の創出に貢献し、ネイチャーポジティブの実現に努めます。 2024年度から2025年度にかけて、TNFDのLEAPアプローチを使用し、自社生産拠点および上流サプライチェーン(原材料のゆりかご段階からTier1サプライヤーまで)が立地している地域の自然との接点の発見(Locate)と自然資本への依存およびインパクトの評価(Evaluate)を実施しました。 ※生物多様性の取組みは、ウェブサイトをご覧ください。 https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/environ/nature/biodiversity/ (4)人権に関する取組み 当社グループが大切にする価値観の一つとして、企業理念の中で「人間性の尊重」を掲げています。 私たちが考える人間性の尊重とは、人の多様性、人格、個性の尊重はもとより、人間らしい暮らしや仕事を追求するという私たちのすべての活動の根底にある価値観です。 この価値観のもと、「SF2030」においては、「バリューチェーンにおける人権の尊重」をサステナビリティ重要課題と定め、人権への取組みを加速しています。 ①ガバナンス(ⅰ)オムロン人権方針 SF2030におけるサステナビリティ重要課題の一つである「バリューチェーンにおける人権の尊重」の実現に向け、2022年3月にオムロン人権方針を制定しました。 本方針に基づき、国際社会と協調した経営や行動に努め、バリューチェーン全体で人権への負の影響を防止または軽減するように取り組んでいます。 昨今の国際的な人権を巡る動向や法規制の進展、ならびに当社の事業環境の変化を踏まえ、「バリューチェーンにおける人権の尊重」の実効性を一層高めていくため、2026年4月に本方針を改訂し、当社の人権尊重に関する考え方や取り組みをより明確にしました。 ※オムロン人権方針については、ウェブサイトをご参照ください。 https://www.omron.com/jp/ja/sustainability/social/human-rights/ (ⅱ)人権推進体制 当社グループは、経営と現場が一体となってグローバルで人権尊重責任を遂行する体制の構築に取り組んでいます。 社長CEOを議長とする執行会議で、人権分野の目標を含むサステナビリティ目標全体の年度報告を行うとともに、社長CEOから権限委譲された各執行部門長がそれぞれ責任を持って人権課題への対応を推進しています。 具体的には、サステナビリティ推進担当役員の責任のもと、グローバルコーポレートコミュニケーション&エンゲージメント本部が中心となって人権取組みを推進しています。 さらに、自社領域はグローバル人財総務本部長、サプライチェーン領域はグローバル購買・品質・物流本部長、事業戦略領域は各ビジネスカンパニー長、AIを含むテクノロジーの倫理的な活用についてはストラテジックR&D本部長、救済メカニズムについてはグローバルリスクマネジメント・法務本部長がそれぞれ責任を持って対応しています。 取組みの進捗状況や重要な事項については、社長CEOが取締役会に報告し、取締役会が意思決定を行い、執行に対して監視・監督するガバナンス体制を構築しています。 また、2023年度からは人権担当の取締役を設置し、ガバナンス体制の強化を図っています。 サステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」は、グループ共通の人権施策や人権関連法規制への対応などを審議しています。 さらに、全社の取組みを強化するため、「サステナビリティ推進委員会」の傘下に、「人権プロジェクト」を設置し、重要課題の事業実装に向けた議論や、年度計画の進捗モニタリングを行っています。 < 2025年度 サステナビリティ推進委員会(人権関連テーマ)の概要 >組織メンバー議題開催頻度サステナビリティ推進委員会(人権関連テーマ)・人権担当取締役・サステナビリティ推進担当役員・ビジネスカンパニー企画長 他・人権デューディリジェンス 進捗・人権関連法規制への対応・「オムロン人権方針」改訂・次年度計画 など原則四半期に1回 (ⅲ)人権尊重の取組みの全体像 「オムロン人権方針」をグローバル社員に周知・浸透させるとともに、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」(UNGPs)に沿って、人権への負の影響を特定・防止・軽減・是正する人権デューディリジェンスの実行と人権救済メカニズムの構築をすることで、グローバルにおける人権ガバナンスを構築しています。 また、ステークホルダーとのエンゲージメントを通じて、各取組みの実効性を高めています。 < 人権尊重の取組みの全体像 > ②戦略 当社グループは、人権デューディリジェンスの一環として人権影響評価を実施し、実際および潜在的な人権への影響を特定・評価するとともに、その結果に基づき体系的かつ定期的なレビューを行っています。 2022年度にUNGPsに基づいたグループ全体での人権影響評価を実施し、バリューチェーン全体において、自らの事業活動を通じて引き起こす、または加担する可能性のある人権侵害リスクの評価・特定を行いました。 さらに、この評価を通じて特定した課題と、昨今の国際的な人権を巡る動向や法規制の進展や当社の事業環境の変化を踏まえ、「リスクの重要度」と「事業への関連性」の観点で優先順位付けを行い、優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)を抽出しました。 これらの課題を中心に各責任部門が対応を進めています。 < 特定した人権課題一覧 >領域Tier 1Tier 2自社・労働環境・労働安全衛生・非差別と機会均等・団体交渉権と結社の自由・強制労働サプライチェーン・労働基準・強制、奴隷、債務労働・児童労働・紛争鉱物―製品・サービス・テクノロジーの倫理的な活用・プライバシーと情報セキュリティー・生命と安全への権利・製品の品質と安全・ヘルスケアへのアクセスバリューチェーン全体・苦情処理メカニズムと救済への アクセス・詐欺、贈収賄、汚職・環境影響・ダイバーシティ、エクイティ& インクルージョン・紛争影響国および高リスク国に おけるリスクTier1リスク:優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)Tier2リスク:対処する必要性がある課題 <優先的に取り組む課題>課題区分領域優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)主な取組み内容人権デューディリジェンス自社領域・労働環境・労働安全衛生・全従業員に対してオムロン人権方針と国際基準に基づ く人権課題に関する研修を実施するほか、RBA(注1) のSAQ(自己評価質問書)を活用した自社生産拠点の 人権侵害リスクの評価と是正措置を実施。 ・これらに加え、人権侵害発生リスクが高い拠点や対象 に絞った取組みとして、第三者監査の実施や業務 委託会社への人権研修の展開・内部通報制度の周知 を推進。 サプライチェーン領域・労働基準・強制、奴隷、債務労働・児童労働・紛争鉱物・仕入先にセルフチェックシートを配布し「オムロン グループサステナブル調達ガイドライン」の遵守状況 を確認し、改善を要求。 ・取引金額や重要度などの観点で選定した重要仕入先に ついては毎年、それ以外の仕入先については少なく とも3年に1回アセスメントを実施。 ・加えて、人権侵害リスクの高い国や属性の仕入先への 深掘調査を実施するなど、階層別のリスク評価と是正 を推進。 ・紛争鉱物調査を定常的に実施し、万一、当社グループ の製品に紛争鉱物の使用が判明した場合には、できる 限り迅速に是正措置を講じる。 製品・サービス領域・テクノロジーの倫理的 な活用・2024年6月に制定した「オムロンAI方針」に基づき、 AI活用に起因する事故や人権侵害等のリスクを最小化 するとともに、既存のリスクマネジメント体制と連携 したAIガバナンス委員会を運用し、オムロンの提供す る製品・サービスを通じた人権侵害の発生の防止を 目指す。 救済バリューチェーン全体・苦情処理メカニズムと 救済へのアクセス・各国・地域に適した人権救済メカニズムの構築を目指 す。 ・具体的には、地域ごとに当社従業員に加え業務委託 会社および仕入先が使用できる内部通報窓口を設置。 ・また、地域社会や直接取引のない二次以降の仕入先を 含めたあらゆるステークホルダーの利用できる非司法 的な苦情処理プラットフォームを活用。 (注) 1 RBA:Responsible Business Allianceの略。 電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス。 なお、自社領域・サプライチェーン領域においては、RBAの求める基準を軸に取組みを進めています。 ③リスク管理(ⅰ)リスクを評価・識別・管理するプロセス リスクの特定・評価はサステナビリティ推進委員会および人権プロジェクトが担当しています。 「②戦略」に記載した人権影響評価を米国のNPO団体であるBSR(Business for Social Responsibility)と共同で2022年に実施しました。 はじめに、国際規範や業界・ステークホルダーの動向調査と、海外地域統括本社を含む全社15部門に対する社内インタビュー調査を行いました。 次に、国際人権基準を踏まえ人権課題を網羅的に抽出した後に、それらの中から電機電子業界特有の課題を絞り込みました。 さらに当社グループのバリューチェーンにおいて権利保有者に影響を及ぼす可能性のある課題を特定しました。 最後に「リスクの重要度」と「事業への関連性」の観点で優先順位付けを行い、優先的に取り組む課題(顕著な人権課題)を特定しました。 以降も、外部環境の変化や当社の人権取り組みの進展度合いに基づき、顕著な人権課題の再評価を実施しています。 (※特定した人権課題マッピングは「②戦略」に記載しています) また、当社はグローバルサプライチェーンにおける企業の社会的責任を推進する世界最大の企業同盟であるRBA(Responsible Business Alliance)に加盟しており、RBA行動規範を尊重し、RBA基準のデューディリジェンスを通じて、自社生産拠点やサプライチェーンにおけるリスク評価と対策を実施しています。 (ⅱ)全社リスクマネジメントへの統合状況 当社グループは、リスクを全社的に管理する体制を構築することが重要であることを踏まえ、グループ共通のフレームワークで統合リスクマネジメントの取組みを行っています。 人権リスクをグループ重要リスクと識別・評価し、人権影響評価で抽出された課題を踏まえて、定期的にモニタリングを行っています。 ④指標と目標 2025年度の主な実績は以下のとおりです。 <2025年度の主な実績>課題区分領域2025年度の主な実績人権デューディリジェンス自社領域・日本、中国、アジア・パシフィック、欧州、米州の主要な自社生産拠点に対するRBAのSAQの実施:22拠点・RBA基準による第三者監査の実施:2拠点(中国、ベトナム)・自社生産拠点で働く業務委託会社に対する人権研修や内部通報制度の仕組みの運用 (日本、中国、アジア・パシフィック、欧州、および米州)サプライチェーン領域・重要仕入先向けのセルフチェック:65社・全仕入先向けのセルフチェック:362社・人権侵害リスクが高いと想定されるエリアに生産拠点をもつ仕入先への詳細なセルフチェックや開示情報 の確認、個別ヒアリング等 中国:154社 マレーシア:1社製品・サービス領域・AI統制ルールの制定救済バリューチェーン全体・救済メカニズムの利便性・信頼性向上に向けた運用改善 |
| 戦略 | ②戦略当社グループの存在意義は「事業を通じて社会価値を創出し、社会の発展に貢献し続けること」です。 これを実現していくために、注力すべきサステナビリティ重要課題を特定し、長期ビジョン「SF2030」に組み込んでいます。 「SF2030」では、事業とサステナビリティを統合し、社会価値と経済価値の両方を創出することで企業価値の最大化を目指しています。 この方針は、「SF 2nd Stage」においても変更はありません。 2025年度は、「SF 2nd Stage」の開始にあたり、サステナビリティ重要課題の確認・見直しを実施しました。 2026年度からの新たなサステナビリティ重要課題と非財務目標について執行会議等で議論し、取締役会による承認を経て、SF 2nd Stageにおける6つのサステナビリティ重要課題(=マテリアリティ)を特定しました。 今回の確認・見直しでは、2023年度の業績の大幅な悪化、特に営業利益減少の要因となったサプライチェーンの混乱などに、先回りして適切に対応することで、企業の持続可能性を高めていくことを目的に、「レジリエントなサプライチェーン構築」を6つ目のマテリアリティとして追加しました。 今後も定期的に、確認・見直しを行っていく予定です。 <SF 2nd Stageにおけるサステナビリティ重要課題・目標とサステナビリティ取組み> SF 2nd Stageにおけるサステナビリティ重要課題(=マテリアリティ)主なサステナビリティ取組み1事業を通じた社会的課題の解決事業を通じた社会的課題の解決により、社会価値を創出するとともにオムロンの持続的な成長を牽引する各事業を通じて取り組む⇒詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)長期ビジョン「Shaping The Future 2030」(2022~2030年度)」をご参照ください。 2ソーシャルニーズ創造力の最大化オムロンの持続的成長のために競争力となるビジネスモデルの進化と新たな事業創出の取組みの拡大3人財の可能性を引き出し成長を加速オムロンの持続的成長の源泉となるオムロンで働く多様な人財の能力やスキルを引き出す人財マネジメントの進化「人的資本」の施策として取り組む4レジリエントなサプライチェーン構築持続的な価値創出の実現に向けた事業環境の察知と、その変化への適応2026年度から取組み開始5脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減気候変動と循環経済を「機会」と「リスク」の二側面で捉えた企業としての社会的責任の実践と更なる競争優位性の構築「環境(気候変動)」の施策として取り組む6バリューチェーンにおける人権の尊重企業の社会的責任として、自社のみならずバリューチェーンで働く人々の人権の尊重に対する影響力の発揮「人権」の施策として取り組む |
| 指標及び目標 | ④指標及び目標 当社グループでは「SF2030」を達成するために5つのサステナビリティ重要課題それぞれに2030年度の目標と単年度の目標を掲げ取組みを推進しています。 「NEXT2025」の期間(2024年4月1日~2025年9月末)においては、単年度の目標を設定し、取組みを継続しています。 「SF 2nd Stage」におけるサステナビリティ重要課題と非財務目標の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)SF 2nd Stageの経営目標」をご参照ください。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ②戦略(ⅰ)SF2030実現に向けた人財戦略(SF2030策定時) 事業を通じた社会的課題の解決を実現する原動力は社員一人ひとりです。 長期ビジョン「SF2030」では、会社と社員が「常に選び・選ばれ」、「ともに成長する」新たな関係の構築を目指しています。 この考えのもと、企業理念の実践を通じて社会的課題の解決を志す、高い専門性を備えた多様な人財が集う組織を目指してきました。 事業環境と内部環境が大きく変化した2025年度においては、一人ひとりが主体的に動き、持続的に成長する強い組織をつくる必要があると考え、「成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」と「主体性を生む組織カルチャーへの変革」に重点的に取り組みました。 (a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革 当社グループの持続的な成長に向けて、多様な人財の能力を最大限に引き出し、新たな顧客価値を創出するためには、経営層(執行役員・マネージャー)が、従来から重視してきたパフォーマンスマネジメントに加え、「多様な人財の力を引き出すピープルマネジメント」を両立するマネジメントスキルを有すること、さらに、これらスキルを発揮し、組織成果へとつなげ続けることが重要であると考えています。 この考えのもと、マネジメントスタイルの変革を進めるため、2024年度にピープルマネジメントを強化する仕組みを構築し、国内から実装しました。 2025年度には、育成から人財開発会議を通じたマネージャーの適所適材や啓発計画策定までの一連の仕組みを定着させ、海外への展開も開始しました。 また、習得したスキルの活用を進めるため、ピープルマネジメント実践の好事例の共有に加え、相談イベントや個別コーチングを実施しました。 これらの取組みの結果、パフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントを両立できているマネージャーの割合が前年度から増加し、国内のマネージャーの半数近くが両立できている状態となっています。 今後も持続的に組織成果を上げ、主体性高く成長する組織を実現するため、マネージャーにおけるパフォーマンスマネジメントとピープルマネジメントの両立を目指し、マネジメントスタイルの変革をグローバルに推進していきます。 (b)主体性を生む組織カルチャーへの変革 変化の激しい事業環境下においても持続的な成長を実現するためには、社員一人ひとりが貢献意欲を持ち、主体的に能力を発揮できる組織およびカルチャーの形成が重要であると考えています。 当社グループでは、環境変化や価値観の多様化の中でも社員一人ひとりが主体的に判断・行動できる自律的な組織への変革が課題と捉え、エンゲージメントの状態性把握と現場起点の組織開発を促進するために2024年度にエンゲージメントサーベイ「VOICE」(注1)を進化させました。 新たな「VOICE」では、組織ごとに異なる課題とその要因を可視化するとともに、マネージャーとメンバーが一体となり、現場主体で組織開発に取り組む仕組みを整えました。 2025年度には、当社グループの9割以上の組織が、2024年度サーベイを通じて各組織で抽出された課題に基づく改善活動に取り組み、グローバル全体で約1,000件の活動が行われました。 現場起点での取組みをさらに加速させるため、各組織で実行された具体的な改善活動の事例を、グローバルで共有しています。 これらの取組みの結果、2025年度サーベイにおけるエンゲージメント指標は前年度から1ポイント改善しました。 また、2024年度に課題として挙がった、「顧客価値創造の阻害」や「仕事のやりにくさ」は改善され、マネージャーだけでなく、メンバー一人ひとりが主体性を持ってチームで改善に向かうことの効果が表れ始めました。 2025年度のサーベイでは、「成長実感」や「試行錯誤の寛容」といった項目が、エンゲージメントを向上するうえで重要な課題であることが新たに明らかになりました。 また、「(a)成長を加速させるマネジメントスタイルへの変革」の項で示したマネジメントスキルとエンゲージメントサーベイの調査結果を組み合わせて分析したところ、マネージャーのエンパワーメント(注2)がオープンな組織づくりを介し、メンバーの挑戦や成長を後押しすることで、エンゲージメント向上に寄与する傾向が確認できました。 今後は、これらの結果を踏まえ、エンパワーメント強化に向けたマネジメントトレーニングの拡充や好事例の共有を通じて、主体性を生む組織カルチャーへの変革を進めていきます。 (注)1 エンゲージメントサーベイ「VOICE」:組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査 2 マネージャーのエンパワーメント:それぞれのメンバーの状況に応じて、責任と権限を適切に与えることで、メンバーの パフォーマンスを引き出し、成長を促すこと (ⅱ)SF 2nd Stage実現に向けた人財戦略 SF 2nd Stageでは、これまで実行を進めてきた重点取組みの継続に加え「注力事業への人財アロケーション」「100名の経営人財の輩出」「役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供」の3つの重点取組みに注力し、財務・非財務目標の達成を目指してまいります。 (a)注力事業への人財アロケーション(+1,000名超) 注力事業のフロント(営業やセールスエンジニア(SE)など)および開発領域を中心に、社内における人財流動を加速すると共に即戦力層を中心とした社外からの登用を促進していきます。 例えば、2025年度からはパワーエレクトロニクス領域の専門能力の拡充を進めています。 現在の在籍エンジニア数では約100名が不足していると判断し、計画的なエンジニア増強に取り組んでいます。 こうした取組みを他の注力事業にも展開し、注力事業を支える専門能力の拡充と技術開発力の強化を進めていきます。 (b)100名の経営人財の輩出 SF 2nd Stageで掲げる挑戦的な目標を実現するため、事業成長および全社変革を担う経営人財の計画的な育成に取り組んでいます。 具体的には、経営人財に求める要件を明確化し、経営と人事が連携して候補者の適性や育成課題を把握するとともに、意欲ある人財が自ら手を挙げて挑戦できるプログラム等を通じた育成・見極めを行います。 候補者一人ひとりの課題に応じた戦略的なアサインメントを設計し、関与と徹底した伴走体制のもとで実行します。 今後の当社グループの成長を担う意志と実力を備えた人財が、グローバルの各所で難しい役割を担い、成果を出しながら成長していく状態をつくることを通じ、経営人財100名を生み出すことを目指しています。 (c)役割責任・成果に基づく評価・処遇と成長機会の提供 「決めたことをやり切る実行力」の強化に向け、社員一人ひとりの主体的な挑戦意欲を一層高めるため、役割責任・成果に応じて適切に報いる評価・報酬制度へ改革していきます。 主体性を持ってチャレンジし続ける人財にはタイムリーに、ダイナミックに活躍の機会を提供し、パフォーマンスを発揮する人財に対しては厚く報いていきます。 また、売上拡大や利益創出に直接的かつ顕著に貢献したチーム・個人に対して、特別インセンティブを付与する仕組みの導入を進めています。 これらの取組みを通じて、外部環境の厳しさの中で社員と組織が成長できる会社への変革を進め、「SF 2nd Stage」で掲げるロードマップの達成を着実に推進していきます。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | ④指標と目標 当社グループでは、社員エンゲージメント(VOICEエンゲージメント指標)を、人財の可能性を引き出し成長を加速していくための総合的な人財戦略の進捗を表す指標として定めています。 指標2025年度実績2026年度目標2030年度目標社員エンゲージメント(VOICEエンゲージメント指標)(注1)グローバル 67グローバル 68(2025年度比:+1P)グローバル 70(2025年度比:+3P)(注)1 組織の目指すゴールに対する社員の自発的な貢献意欲を測定する調査。 エンゲージメントスコア65以上が概ね良好とされる |
| 事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 (1) グローバルな事業活動を支える統合リスクマネジメント 当社グループでは、統合リスクマネジメントというグループ共通のフレームワークでリスクマネジメントを行っています。 経営・事業を取り巻く環境変化のスピードが上がり、不確実性が高くなる中で変化に迅速に対応するためには、リスクへの感度を上げ、リスクが顕在化する前に察知し、打ち手を講じていく必要があるためです。 現場だけでは対処できない環境変化から生じる問題を、現場と経営が力を合わせて解決する活きたリスクマネジメントを目指し、グローバルでPDCAサイクルを回しながら、当活動の質の向上を図っています。 「SF2030」を実現していくため、企業理念やルールを守りつつ、いかに効率的、効果的で迅速なリスク判断を現場ができる仕組みを構築するかという点も重要なテーマとして、取組みを進めています。 (2) 統合リスクマネジメントの仕組みと体制 統合リスクマネジメントの枠組みは、内部統制システムの下、Chief Risk & compliance Officer(CRO)を推進責任者とし、オムロングループルール(OGR)(注1)「オムロングループ統合リスクマネジメントルール」にまとめ、グループ経営における位置づけを明確にしています。 また、リスクマネージャを本社機能部門、ビジネスカンパニー、海外の地域統括、国内外の各グループ会社で任命し(約120名)、経営と現場が一体となってグローバルの活動を推進しています。 主な活動は次の3点です。 ・環境変化をタイムリーに把握して、関係者で共有し、適時に影響評価を行う・定期的に、グローバルにリスクを分析して重要リスクを洗い出し、対策をとる・リスクが顕在化し、危機が発生した場合は、即時に報告し危機対策を講じる <企業倫理リスクマネジメント委員会体制> 取締役・監査役の参加・監督のもと、CROを委員長、主要なリスクマネージャを構成員とする企業倫理リスクマネジメント委員会(原則年4回開催)においては、重要なリスクの発生状況、環境変化、リスク対策の状況について議論・共有するとともに、グループ全体のリスク評価を行っています。 危機が発生した場合には、速やかに経営報告され、リスクのランクに応じて危機対策本部を通じて対応を行っています。 これらリスクマネジメントの活動状況については、執行会議や取締役会への報告を通じ、継続的な評価・モニタリングが行われます。 また、内部監査部門により、リスクマネジメント活動を中心としたテーマ監査が行われます。 <統合リスクマネジメントのサイクル> (注)1 当社グループでは、公正かつ透明性の高い経営を実現する経営基盤として、グループ共通の「オムロングループルール(OGR)」を制定しています。 OGRは、リスクマネジメントの他、会計・資金、人財、情報セキュリティ、品質保証等の主な機能に対し制定されています。 環境変化等を適宜・適切にルールへ反映するため、毎年見直しを行っています。 (3) グループ重要リスクとその分析 当社グループでは、「SF2030」において、「新たな社会・経済システムへの移行」に伴い生じる社会的課題を解決するため、事業ドメインにおける社会価値創出、事業とサステナビリティとの一体としての取組みを行っています。 「SF2030」のもと、2026年度から2030年度までの5年間を対象とする「中期ロードマップ SF 2nd Stage」においては、その遂行過程において企業価値の棄損を防止し、持続可能性を高めるために対処すべき重要な要素を、リスクと捉えています。 リスクのうち、当社グループを運営する上で、グループの存続を危うくするか、重大な社会的責任が生じうるリスク(Sランク)および重要なグループ目標の実現を阻害するリスク(Aランク)を「グループ重要リスク」に位置付け、これらを顕在化させることなく許容レベルにリスクを収めるため、環境変化や対策の実行状況をモニタリングしています。 ・2025年度末時点のリスク評価 2025年度末に実施した当社グループのリスク分析に基づくグループ重要リスクのカテゴリーは下表の通りです。 地政学リスクの高まりやAI利活用・コスト競争の激化等の環境変化、M&A等による事業領域のさらなる拡大、データビジネス推進、インド・中国等各エリア市場展開加速等の全社・事業戦略を踏まえ、特にリスクの高まりが予想され、マネジメントシステムの強化が求められる重点テーマには、予防対策やリスク事案への対応を全社レベルで実行していきます。 重要リスクは、適切かつ十分な対策が取られなかった場合、長期ビジョン目標の実現、当社グループの経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があるため、投資家の皆様の判断にも重要な影響を及ぼす可能性がある事項と考えています。 ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ない又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月22日)現在において当社グループが判断したものです。 <グループ重要リスクと重点テーマ> ・グループ重要リスクへの対応① 品質 ※ 重点テーマリスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、13の注力事業に関するSensing&Control+ThinkおよびAI/データマネジメント技術の強化と、サプライチェーンの最適化によるコスト競争力の向上により、グローバルに高い成長率を実現します。 そのような中、品質に対しては高い安全性や正確性の確保が求められ、またAI利用や製品セキュリティ等の新たな技術に対する法規制の検討・制定が進んでいます。 さらに気候変動や資源循環に対する社会的要請も高く、グローバルで、製品の製造・販売を行う事業者が、使用後の回収・リサイクル・処理に至るまで一定の責任を負う(拡大生産者責任)制度等が広がってきています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。 ・当社グループ製品の大規模リコール・製品環境・安全・セキュリティ関連の法規制違反・製品セキュリティの脆弱性に対するサイバー攻撃によりネットワーク製品・サービスの稼働停止体制社長を最高責任者とする品質保証体制を構築し、「品質第一」を基本とする「品質基本方針」のもと、グローバル購買・品質・物流本部が推進しています。 重大な品質問題が発生した場合は、取締役会の監督のもと、迅速かつ適切に対応を行っています。 ・関連OGR:品質保証ルール、製品品質リスク管理ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。 ・ISO9001等(ISO13485:医療機器産業、IATF16949:自動車産業)品質マネジメントシステム(QMS)の認証取得・サービス事業に適合したQMSの適用展開・安全リスクが高い技術(リチウムイオン電池、パワーデバイス等)に関する品質技術確立・製品セキュリティ体制強化(外部からの脆弱性情報収集と対応(PSIRT)・セキュリティ監視活動等)・製品環境、安全、セキュリティ関連の法規制・規格の動向の把握、影響評価を行う管理体制の強化・品質相談窓口の設置・運用、QMS有効性監査・現場品質点検の実施[注力取組み事例:現場品質点検] 製品安全・事業損失リスクを考慮して各生産拠点から対象機種を選定し、QMS運用状況を確認し、現場担当者に納期・コストの過度なプレッシャーの有無やリソース管理状況等のヒアリングを行いました。 ② 会計・税務 ※ 重点テーマリスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、注力事業やITに対する積極的な投資、インド・中国等グローバル各エリアでの需要を捉えた高い売上成長により、2030年に掲げる挑戦的目標の実現を目指します。 そのような中、グローバル事業に対する収益認識や無形資産評価等の会計基準や監査基準の高度化・厳格化が進むとともに、各国間の協調・連携により整備が進む国際課税ルール、各国の政策により複雑化する関税法、移転価格税制、その他租税法への適時的確な対応が求められます。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、決算修正や損失の計上、多額の追徴や和解金の支払い、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。 ・社内不正や会計基準に準拠しない不適切な会計処理の発生・市況の悪化やシステム等への投資効果が十分でないことによる資産の貸倒や評価額の下落・関税法や移転価格税制等に関する法規制違反体制財務報告に係る内部統制の基本的枠組み、取締役会で承認した「税務方針」のもと、グローバル理財本部を中心に、会計・税務の適正性を担保するための体制・ルールを整備し、運用しています。 ・関連OGR:会計・資金ルール、不正統制ルール、J-SOX推進ルール、関税・通関ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。 ・内部統制の自主点検強化とリスク兆候への重点監査・外部専門家等を活用した会計基準の定期的な情報収集と影響等の調査・対応・OECDの各種報告書や新しい国際課税ルールの整備状況などを踏まえた国際税務に係る方針の見直し・現地法人と連携した各国・地域における税制や当局の執行状況の変化への対応・関税コンプライアンス体制およびモニタリングの強化[注力取組み事例:内部統制強化プロジェクト] 中国グループ会社の自立化に伴う統制強化を目的として、購買・経費領域のリスク検知ツール導入、取引先への定期リスク評価、専門人財の追加配置等の内部統制施策が完了しました。 ③ 地政学 ※ 重点テーマリスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、中国・インド事業の成長を加速させながらも、生産・販売拠点をグローバルに展開し、特定のエリアに依存しない状態を目指しています。 そのような中、米国の関税引上げや中国のレアアース等の輸出管理強化をはじめとする各国の政策動向、半導体・AI等の先端技術等の競争・保護政策の激化、イラン・ウクライナでの紛争等は、企業活動にも大きな影響を与えています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、売上減少や戦略の見直し、重大な行政罰、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。 ・サプライチェーンの見直し等、各国経済安全保障政策への対応が遅れ、競争力が低下・紛争発生に伴う製品供給の停止・大幅なコスト増加・輸出規制や制裁への違反体制事業対応方針については、取締役会や執行会議等の経営会議体にて議論し、決定しています。 法規制対応については、各主管部門が統括し、例えば、輸出規制はグローバルリスクマネジメント・法務本部が輸出管理全社委員会のもと、グローバルに安全保障取引管理を行っています。 ・関連OGR:統合リスクマネジメントルール、安全保障取引管理ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。 ・地政学リスク影響を低減する中長期的な生産・研究開発等の体制検討と推進・グローバルの政治・経済情勢や法規制動向のモニタリング、経済制裁等に対する影響分析と対応[注力取組み事例:安全保障取引管理の強化] 各国の輸出規制や制裁が強化・複雑化する中、安全保障取引管理について、グローバルのグループ会社にて取引審査を行う体制を再整備するとともに、取引リスク判定プロセスのシステム化の検討を進めています。 ④ IT・情報 ※ 重点テーマリスク認識AI、IoT、クラウドコンピューティング等のデジタル技術は急速に進展し、企業における活動も、IT資産やデータへの依存度が高まっています。 一方、当該技術を悪用したサイバー攻撃は増大しており、その手口は高度化・巧妙化しています。 対象も大企業に限らずサプライチェーン全体へと拡大しています。 また、安全保障や産業競争力の確保、個人の権利意識やプライバシー意識の高まりといった様々な要請を受け、データおよびプライバシーの取扱いを巡る各国の法規制は複雑化・厳格化されています。 当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、コーポレートシステムプロジェクトを完遂し、データドリブンな企業運営を推進します。 このような中、上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、損失の発生や行政罰、事業活動への支障、売上減少、ブランド価値の棄損につながるリスクが生じる可能性があります。 ・大規模なシステム障害・サイバー攻撃や個人・技術情報の管理不全による情報漏洩、事業の停止・各国データ・プライバシー規制違反体制基本方針として「情報セキュリティ基本方針」を制定し公表しています。 施策については、統括担当取締役の監督のもと、情報セキュリティ、製品セキュリティ、個人情報管理の領域ごとに、各本社機能本部長が執行責任者として統制・管理しています。 各領域を横断する課題については、Chief Information Officer(CIO)が議長となり、サイバーセキュリティ統括担当取締役が監督する「サイバーセキュリティ統合会議」を随時開催し、解決しています。 さらに、経営レベルで推進の方向付けを行うために、社長を議長とする「情報セキュリティ戦略会議」にて優先課題と戦略を議論しています。 実行面においては、CIOを議長とし、各地域のIT責任者が参画する「情報セキュリティ推進会議」を通じて施策を推進・管理しています。 また、個人データについては、グローバルリスクマネジメント・法務本部長の責任のもと、各国法令動向や当社グループの状況を把握し、法規制対応の強化を図っています。 ・関連OGR:IT統制ルール、情報セキュリティルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。 ・グローバル標準のフレームワークであるNIST-CSF(注1)に準拠した評価と対策の強化・外部専門機関を通じた包括的な脅威情報の収集とグループ内への対策の展開・インシデント対応オフィス(CSIRT)による事故発生時の迅速な報告と被害最小化に向けた対応・情報システムの脆弱性診断や改善の実行・サイバー攻撃訓練の実施・高リスクのサプライチェーンのセキュリティ確保のためリスク評価と対応の推進・情報漏洩リスクへの対策強化(PC・ネットワークのログのモニタリング・分析)・情報リテラシー向上のための社員教育と専門資格人財の拡充・グローバルでのデータ越境移転プロセス構築[注力取組み事例:サプライチェーンリスク評価のグローバル展開] リスクの高い個人情報および機密情報を提供している取引先に対し実施しているリスク評価及び評価に応じた改善対応をグローバルの取引先にも展開し、サプライチェーンでのセキュリティ確保を強化しています。 (注)1 NIST-CSF:米国国立標準技術研究所(NIST)が2014年に発行したサイバーセキュリティフレームワーク(CSF)。 汎用的かつ体系的なフレームワークで、米国だけでなく世界各国の公的機関や企業が準拠を進めている。 ⑤ グループガバナンス・コンプライアンスリスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、大幅な権限移譲により経営スピードを加速することで、迅速な市場変化対応の期待に応えます。 そのような中、公正な取引をはじめとするコンプライアンスに対する社会的要請は高く、国際機関や各国政府による反競争法的行為や贈収賄防止等に対する法規制の運用強化や、ITやAI等技術の進化やアライアンス等によるイノベーションの推進に対応した規制の検討等、事業環境は複雑化しています。 日本では、サプライチェーン全体での価格転嫁等を促進する要請も高まっています。 また、一部の新興国、地域においては法による統治機能が脆弱であり、政情が不安定であることから、汚職や腐敗等が社会問題化する場合があります。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、重大な行政罰、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。 ・新規事業における業法違反、許認可取得に関する不備・競争法、取適法等の公正な取引に関する法規制違反・接待・贈答等の贈収賄に関する法規制違反体制企業倫理・コンプライアンスを含む内部統制システムの基本方針は、取締役会で議論し決定しています。 また、OGRに基づくグループ会社におけるガバナンス体制の構築と運用、企業倫理リスクマネジメント委員会による活動の展開を行っています。 ・関連OGR:法人運営ルール、倫理行動ルール、内部監査ルール、購買ルール等取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。 ・各機能主管部門におけるグローバルでの牽制とモニタリング・毎年10月のグローバル企業倫理月間等による定期的なコンプライアンス教育・グローバル内部通報制度の運用・リスクアプローチに基づく内部監査と改善指導・購買統括部門における対象事業所に対するモニタリング・取適法研修 ⑥ 事業再編リスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、事業ポートフォリオの再構築をコア戦略として位置づけ、制御機器事業を最優先領域としてM&Aを実行する等、選択と集中を加速し中長期的な企業価値の向上を図っていきます。 そのような中、事業の資本効率や投資により生じるのれん等に対するアカウンタビリティ、企業グループが拡大・多様化する中での適切なガバナンスが強く求められています。 また、各国の経済安全保障政策による投資規制や事業再編時の法規制等が変化・複雑化する中で適時・適切な対応が重要となっています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、損失の計上や戦略の見直しにつながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。 ・M&A・投資先の業績・評価の悪化や想定していたシナジー効果の未発揮、コンプライアンス問題の発生・海外投資規制への対応によるM&Aや出資審査の想定外の長期化・事業撤退に伴う多額の費用計上、各国法規制への違反、訴訟体制M&A・投資・撤退の方針と実行は、投資規律のもと、経営ルールに定める責任権限に基づき取締役会等の経営会議体にて議論・決定し、案件ごとに、ビジネスカンパニーと本社部門および外部専門家から構成されるプロジェクトチームにより推進しています。 ・関連OGR:経営ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。 ・事業戦略に基づいたM&A・投資・事業売却先候補の探索・評価・対象企業の財務内容や契約内容の確認等の詳細な事前審査・デューディリジェンス・取締役会における、買収や出資後の経済効果の具体的目標進捗のレビュー(少なくとも年に1回) ⑦ 人権リスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、コスト競争力やレジリエンスの強化に向けてサプライチェーンの見直しを推進するとともに、引き続き人権の尊重に取り組むことで、持続可能な社会づくりに貢献します。 そのような中、強制労働、児童労働、低賃金・賃金未払、長時間労働、安全面や衛生面への配慮が不十分な労働環境、ハラスメントといった人権課題に対する企業への取組み要請は高まっており、デューディリジェンスによる負の影響の特定・防止・軽減・是正や強制労働により生産された製品の輸入禁止等、法規制の整備も進んでいます。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、取引停止・製品の開発中止やブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。 ・ハラスメントの発生、労働基準違反、労働安全衛生問題の発生・サプライチェーン上の人権課題の発生体制人権課題への対応については、取締役会の承認を経て制定されたオムロン人権方針に基づいた活動を行っています。 具体的な執行体制としては、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置し、グループ共通の人権施策や人権関連法規制への対応などを審議しています。 また、全社の取組みを強化するため、「サステナビリティ推進委員会」の傘下に、「人権プロジェクト」を設置し、重要課題の事業実装に向けた議論や年度計画の進捗モニタリングを行っています。 ・関連OGR:HRMルール、労働安全衛生管理ルール、購買ルール取組み具体的には、企業の人権尊重責任を果たすために、国連「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)」に沿って、以下を含む対策を推進しています。 ・RBA(注1)アセスメントツールを活用した人権リスク評価と課題の是正・仕入先に対するサステナブル調達ガイドラインの提示・遵守状況確認・グローバルでの人権救済メカニズムの運用 (注)1 RBA:Responsible Business Allianceの略。 電子業界を中心とするグローバルなCSRアライアンス。 ⑧ 人財・労務リスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、挑戦的な目標を達成するため、社員一人ひとりの能力と意欲を一層引き出し、事業成長や全社変革を推進していく実行力とスピードを高め、結果を出し続ける組織をつくりあげます。 そのような中、人財の流動化が進んでおり、先端技術を保有する希少な人財の獲得競争は激化しています。 また、多様な人財から選ばれる人財戦略を実行し、従業員のエンゲージメントを向上させることが、ますます重要となっています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、事業競争力の低下、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。 ・事業成長のために必要なスキルや経験を持つ人財の流出や獲得の失敗・従業員のエンゲージメント低下や労務トラブルの発生体制重要な人財戦略については、取締役会・執行会議にて議論し、決定しています。 Chief HumanResources Officer(CHRO)のもと、グローバル人財総務本部が中心となり施策を実行しています。 ・関連OGR:HRMルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。 ・注力事業への人財アロケーションの推進・事業成長および全社変革を担う経営人財の輩出・主体的な挑戦意欲を一層高めるための評価・報酬制度への改革・多様な人財の意欲と能力を引き出し、成長を促すためのマネージャーのスキル強化・エンゲージメントサーベイ「VOICE」を通じた、組織課題への主体的な社員のアクションの促進 ⑨ 事業継続リスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、レジリエントなサプライチェーンを構築し、顧客・消費者に対する社会的供給責任を果たします。 そのような中、半導体等の重要部品や原材料について、旺盛なAI需要や中東情勢の緊迫化の継続等により、供給逼迫の影響が拡大する可能性があります。 また、巨大地震、洪水・豪雨等の自然災害や感染症の発生により、社会がグローバルに機能不全に陥る可能性が継続しています。 上記環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。 ・重要仕入先からの長期にわたる部品等の供給停止・ITインフラ等の大規模停止・自社工場の生産停止体制サプライチェーンの強靭化については、全社非財務目標の一つに掲げ、グローバル戦略本部を中心に推進します。 また、自然災害については、人身の安全、社会インフラの維持、復興への全面協力等を定めた基本方針のもと、各ビジネスカンパニーと本社機能部門とが連携し、生産、購買調達、物流、ITを含めた事業継続計画を整備しています。 ・関連OGR:統合リスクマネジメントルール、購買ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。 ・仕入先の生産地情報の一元管理、代替え生産拠点の評価体制整備・主要製品の調達・生産体制の複線化の推進・緊急時のエスカレーションルート・影響を把握する仕組みの整備・有事を想定したシミュレーション・訓練・社員の安否確認システムの運用、リスクに応じた事業所での非常食や飲料水の備蓄対応 ⑩ 技術・知財 ※ 重点テーマリスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、注力事業に紐づく6つのコア技術を重点的に強化することにより、注力13事業の成長を図るとともに、AI等の最新技術を活用し、GEMBA DXを推進します。 そのような中、企業や国家間で先端技術を巡る競争は激化しています。 特に、生成AIやAIエージェント等、AI技術は急速に進化し続けており、その活用拡大に伴うリスクへの懸念を受け、各国での法規制の整備や企業に対するガバナンス強化を求める動きは活発化しています。 さらに、知的財産をめぐる紛争や、電子商取引(EC)市場の急激な発展に伴う正規品を騙った模倣品の流通が、グローバルで年々増加しています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、取引停止・製品の開発中止、損失の発生や売上減少、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。 ・AI技術の利用に伴う倫理問題の発生やAIに関する規制への非準拠・特許等の侵害や不正使用に関する紛争の発生・当社グループの技術・ノウハウの流出やブランドの模倣・事業戦略に連動した技術開発・知財活用が十分に行われず事業競争力を喪失体制コア技術への投資や開発体制の強化策の検討については、ストラテジックR&D本部長を委員長とする全社テクノロジーガバナンス委員会を通じて推進しています。 また、AI課題への対応については、AIの適正な取り扱いとAIガバナンスへの取組みについて定めた「オムロンAI方針」のもと、AIの適正な利用に必要な活動を推進する「AIガバナンス委員会」を設置し、AIの活用に伴うリスク低減施策やAI法規制への対応等を審議しています。 さらに、知財課題への対応については、ストラテジックR&D本部を主管として、「知財ポリシー」に基づく知的財産活動を実行しています。 ・関連OGR:研究開発ルール、AI統制ルール、知的財産管理ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。 ・重点強化技術特定と全社管理、技術人財マネジメント・事業戦略や技術戦略と連動させた知財戦略を策定・実行し、強みのある知的財産権を蓄積・生成AIシステムの利用にあたってのガイドラインの整備・運用・研究開発および設計にあたっての第三者の知的財産権調査・第三者の当社グループへの知的財産権の侵害に対する分析・評価と権利行使の強化・オンライン取引も含む模倣品摘発活動、悪意を持った当社ブランド名と類似した商標権取得の阻止[注力取組み事例:AI統制ルールの制定] AIシステムを適正に活用し、AIがもたらす価値を最大限に享受することを目的とした、AIシステムを利用・提供・開発する際に共通に適用されるグローバル社内規程を整備しました。 ⑪ 環境リスク認識当社グループでは、SF 2nd Stageにおいて、地球温暖化や資源の枯渇といった社会課題の解決に向け、引き続き脱炭素・循環経済の実現による環境負荷の低減を推進し、持続可能な社会づくりに貢献します。 そのような中、企業の環境課題への取組み開示に対する第三者保証の要請や見せかけの環境配慮を排除する表示規制などの整備が進展しています。 一方で、欧米を中心に、環境関連政策を見直す動きもあり、企業には、これらの政策動向を適時に把握しながら対応することが求められています。 上記の環境認識を踏まえた対策が十分に行われなかった場合、戦略の実現を阻害し、ブランド価値の棄損につながる以下のようなリスクが発生する可能性があります。 ・環境に関する新たな取引・開示規制への違反・対応コストの増加、顧客要請への不十分な対応・販促活動でのグリーンウォッシングと捉えられる不適切な表示体制環境課題への対応については、取締役会の承認を経て制定されたオムロン環境方針に基づいた活動を行っています。 具体的な執行体制としては、社長CEOから権限委譲されたサステナビリティ推進担当役員を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置し、グループ共通の環境施策や環境法規制への対応などを審議しています。 また、グループ全体の環境マネジメントの強化と環境施策の加速を目的とし、本社機能部門および各ビジネスカンパニーの環境担当部門で構成される「グループ環境委員会」を設置し、事業拠点の環境目標の設定や施策の計画について議論するとともに、オムロングループへの影響が大きい環境課題の特定や施策の検討・効果測定などを行いながら、環境経営の推進を図っています。 ・関連OGR:環境経営ルール、購買ルール取組み具体的には、以下を含む対策を推進しています。 ・Scope1・2、Scope3カテゴリー1・11ごとに目標を設定した温室効果ガス排出量の削減の加速・回収・リサイクルの拡大、循環型の原材料調達等による循環経済への移行・気候変動関連のリスク・機会に係る情報開示・TNFD(注1)提言に沿った生物多様性保全活動の推進・環境評価制度を通じた製品ライフサイクル全体における環境パフォーマンスの可視化 (注)1 TNFD:自然関連財務情報開示タスクフォース。 自然資本等に関する企業のリスク管理と開示枠組みを構築するための国際的組織。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 事業環境、経営成績等の状況・分析・検討①中期ロードマップ「SF 2nd Stage」における財務目標 当社グループが中期ロードマップ「SF 2nd Stage」で掲げる財務ガイダンスは下記の通りです。 <SF 2nd STAGE 財務ガイダンス>指標2025年度実績2026年度計画 2030年度挑戦的目標売上高の年平均成長率(CAGR)(注1)7.3%(注2)7.0%(注2) 7%(注1)営業利益率7.8%7.6% 12%自己資本利益率(ROE)4.7%(注3)5.5%程度(注3) 10~12%投下資本利益率(ROIC)3.9%(注3)4.0%程度(注3) 8~10%EPS(注4)成長率116.5%(注2)15% ~20%データサービス売上比率9%11% 15% (注)1 CAGR:2024年度から2030年度の成長率、2030年度挑戦的目標では同期間の平均成長率の目標を記載 2 2025年度及び2026年度の成長率は前年度実績に対する成長率を記載 3 継続事業からの当期純利益ベースで算出した数値 4 1株当たり利益(Earnings Per Share) <事業セグメント別ガイダンス>セグメント2025年度実績 2030年度挑戦的目標売上高営業利益営業利益率 CAGR営業利益率制御機器事業(IAB)4,095億円428億円10.4% +6.0%16%ヘルスケア事業(HCB)1,453億円154億円10.6% +4.0%14%社会システム事業(SSB)1,443億円197億円13.7% +9.0%14%データソリューション事業(DSB)512億円36億円7.1% +23.0%18% ②成長実現に向けた施策~キャッシュ創出力の強化~ SF 2nd Stageでは、当社グループを再び成長軌道に乗せるための積極的な投資の原資として、2026年度から2030年度の5年間累計で10,500億円のキャッシュ創出を目標に、収益拡大と資産効率向上の両面から施策を推進します。 収益拡大に向けては、高収益なコア事業の成長を軸に、地域統括本社の発展的解消などによるグループ間接コストの削減や開発生産性の向上に取り組みます。 資産効率の向上においては、事業ポートフォリオの継続的な見直しに加え、サプライチェーンの最適化による在庫圧縮や、取引先と連携したサプライヤー・ファイナンスの導入を通じて、運転資本の効率化を図ります。 これらの取組みにより、キャッシュ・コンバージョン・サイクルの短縮による資金循環の効率化を実現し、キャッシュ・フロー創出力のさらなる向上を目指します。 <キャッシュ創出力の強化> ③SF 2nd Stageにおけるキャピタルアロケーションの考え方 当社は、2030年に向けた経営戦略の中核としてポートフォリオマネジメントを位置付け、制御機器事業を軸に競争力の強化と持続的成長の実現を目指しております。 ポートフォリオ改革の一環として実施した電子部品事業の株式譲渡やキャッシュ創出力強化の取組みによって、獲得した投資原資は成長を牽引する注力事業に重点的に配分します。 また、資本効率の向上も重要課題と認識しており、自己株式の取得については、株価水準、財務健全性及び成長投資機会等を総合的に勘案し、機動的に判断してまいります。 <SF 2nd Stageにおけるキャピタルアロケーション> (注) 本社等の設備投資、必要手元資金への充当、社債・借入返済、株主還元等 ④当社グループの経営成績の実績及び見通し<2025年度実績> 当社は、2026年3月30日にDMB(電子部品事業)の会社分割(吸収分割)及び承継会社の株式譲渡(子会社等の異動)を行うことを当社取締役会で決議したことに伴い、当連結会計年度から当事業を非継続事業に分類しています。 このため、当社グループの経営成績等の開示数値については、売上高、売上総利益、営業利益、継続事業からの税引前当期純利益については、非継続事業を除外した数値を開示しています。 当期(2026年3月期)における当社グループの業績は、前期比で、増収増益となりました。 売上高は、制御機器事業において生成AI関連などで堅調に推移する需要を着実に捉えたことに加え、他の事業も順調に推移したことで、前期比で増加しました。 営業利益は、原材料価格の高騰、物流コストの上昇、米国関税政策の影響などによる売上総利益率が低下したほか、2025年11月7日に発表した2030年度までの中期ロードマップ「SF 2nd Stage」の実現に向けた成長投資の実施があったものの、売上拡大および業績状況に応じた固定費コントロールを行った結果、前期比で増加しました。 継続事業からの税引前当期純利益および当社株主に帰属する当期純利益は、人員数・能力の最適化に伴う一時的費用を計上した前期に比べ、大きく増加しました。 <2026年度見通し> 当社グループにおける次期(2027年3月期)の事業環境は、制御機器事業において、生成AI関連需要を背景に、半導体関連や二次電池領域での設備投資は年間を通して好調に推移すると見ています。 ヘルスケア事業や社会システム事業においても事業環境は堅調に推移すると見込みます。 一方で、足元では中東情勢の動向次第で世界経済が大きな影響を受ける可能性もあり、不確実性の高い状況にあります。 引き続き、今後の動向を注視してまいります。 なお、当社グループは、2027年3月期第1四半期より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度の見通しはIFRSに 基づき作成しています。 <売上高・営業利益・売上総利益率の推移>(注)1 DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、2024年度及び2025年度の売上高、売上総利益率、営業利益については非継続事業を除いた継続事業の金額に組替えを行っています 2 当社グループでは2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度はIFRS基準で作成した数値を表示しています。 <2026年度の経営方針と重点取組み> 次期は、「Trusted Growth ~GEMBA DX企業への転換に向けた顧客との信頼関係のさらなる深化~」を全社方針とし、注力13事業の成長に向けた計画を完遂するためのアクションを着実に遂行します。 <財務目標>指標2024年度実績米国会計基準2025年度実績米国会計基準2026年度計画IFRS売上高7,154億円7,674億円8,200億円営業利益534億円599億円620億円自己資本利益率(ROE)2.2%4.7%5.5%程度投下資本利益率(ROIC)1.9%3.9%4.0%程度1株当たり利益(EPS)86.83187.98228.86(注)上記数値は非継続事業を除外して算出していますまた、ROE、ROIC,EPSの各数値は継続事業からの当期純利益ベースで算出しています <非財務目標> ⑤各事業セグメントの実績及び見通し<「SF2030」における成長戦略> IABでは、事業ビジョン「オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造する」を掲げ、サステナブルな産業への進化に向け、産業の高度化と働く人々の幸せの両立を目指しています。 このビジョンの実現に向け、大きく2つの取組みを進めています。 それは、私たちのソリューションを支える商品(コンポーネント)の再強化と新たなソリューション創出に向けたパートナーとの協創です。 商品の再強化にあたっては、全社の開発リソースを競争力の高い商品開発に集中的に配分しています。 2025年度にはセンサやコントローラなど20機種を計画通りリリースし、2026年度にもリレーなど多くの機種を発売する予定です。 加えて、製造技術の進化を実現する制御アプリケーションの強化を業界やお客様にあわせて進めています。 「半導体・EV」などの高精度な制御技術が求められる先端技術領域のお客様にむけても、オムロンのエンジニアがお客様の現場に入り込み、一緒に課題を解決することでアプリケーションを進化させていきます。 例えば、半導体大手のNVIDIA社と仮想空間上で機器動作を高精度に再現・検証するデジタルツイン技術の協業を進め、現場の生産性向上に寄与することを目指しています。 新たなソリューションの創出に向けては、現場データによってライン単位、工場単位で「予兆保全」や「不良品を作らないモノづくり」「省エネルギー生産」を解決してきたi-BELTサービスに加え、製造業への高い知見を有するIT企業のコグニザント社との戦略的パートナーシップにより新たなIT-OTソリューションを創出し、今後の成長の柱としていきます。 オムロンはコンポーネントの幅広い品揃えと新たなソリューションでお客様の課題を解決し、持続可能な社会を支えるモノづくりの高度化に貢献していきます。 <2025年度の業績と2026年度の見通し>2025年度の業績売上高の状況 グローバルにおける設備投資需要は、EV関連分野は引き続き停滞したものの、生成AI関連は堅調に推移しました。 これらの投資需要を確実に捉えたことに加え、昨年度から継続的に進めている各エリアの顧客ニーズに対応した新商品を計画通りに開発・リリースを行った効果もあり、売上高は前期比で大きく増加しました。 営業利益の状況 将来成長に向けた先行投資を実行したことに加え、部材価格や物流コストの上昇などの影響があったものの、売上高が大きく増加したことにより、営業利益は前期を大きく上回りました。 2026年度の見通し売上高の見通し 生成AI関連の力強い需要を背景に、半導体関連の設備投資はグローバルで堅調に推移すると見込みます。 また、電気自動車(EV)や二次電池業界においても、停滞していた設備投資が緩やかに回復すると見込みます。 また、顧客ニーズに対応した新商品のリリースも予定しており、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。 営業利益の見通し将来の事業成長に向けた投資を売上高の増加に加え、固定費の効率的な運用や生産性向上を図ることで、次期の営業利益は当期比での増加を見込みます <売上高・営業利益・営業利益率の推移> <非財務目標KPIの進捗> (注)1 経営管理区分の見直しにより、2022年度よりIABの一部をDMBに含めて開示しています。 これに伴い2021年度を新管理区分に組み替えて表示しています。 2 当社グループでは2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度はIFRS基準で作成した数値を表示しています。 3 DMB(電子部品事業)を非継続事業に分類したことに伴い、2024年度及び2025年度の数値については、当該区分で再算出した数値で記載しています。 <「SF2030」における成長戦略>革新的なデバイスの創出 50年以上にわたり蓄積してきた圧脈波(*)に関する深い知見とAIを活用して、血圧を測定するだけで「心房細動」の可能性を検知することができるオムロン独自の次世代アルゴリズム「Intellisence AFib」を搭載した血圧計を2024年に欧州と米国、中国で、2025年に日本と東南アジア、中南米で発売しました。 これは、血圧測定時に取得できる圧脈波データを解析し、心房細動の可能性を判別する今までにない技術です。 中国では、主要薬局チェーンと連携し、店舗に「心房細動リスクスクリーニングエリア」を設けるなど、この技術の価値をより多くのお客様に体験していただく機会を増やしています。 脳梗塞の原因のひとつである心房細動の早期発見・早期治療につなげる取組みを、グローバルに展開していきます。 * 心臓が拍動し血液が動脈内を流れる際に、血管内壁にかかる圧力 デジタルヘルス事業の加速 2016年に日本でリリースを開始したスマートフォンの健康管理アプリ「OMRON connect」(オムロンコネクト)は、現在130を超える国や地域で累計1,500万以上ダウンロードされています。 「OMRON connect」には血圧計などのデバイスで測定された数値が日々蓄積されています。 これらの血圧データと、JMDC社の健診・レセプトデータを組み合わせることで、個人の疾病リスクを予測し、一人ひとりに最適なアドバイスを提供し、生活習慣改善をサポートするための検証が本格的にスタートしています。 また、今後は通信機能つきデバイスの普及拡大による会員基盤の強化に加えて、専門家監修による個人向け健康管理プログラム医療との連携、さらに自社以外のサービスとの連携を拡大していきます。 これらの取組みにより、革新的な予防医療の仕組みを社会に実装し、世界中の人々の健康寿命の延伸に貢献していきます。 <2025年度の業績と2026年度の見通し>2025年度の業績売上高の状況主力製品である血圧計市場において、中国を除くエリアでは堅調に推移しました。 中国では、消費低迷の影響を受けつつも新商品を投入したことなどにより、第2四半期(2025年7月~9月)以降、継続して前年同期比で増加しました。 しかしながら、第1四半期(2025年4月~6月)における減少の影響が大きく、通期の売上高は前期並みの水準となりました。 営業利益の状況米国関税政策による影響や血圧計のグローバルでの主要価格帯における競争激化がある中、原価低減や固定費構造の見直しに取り組みましたが、営業利益は前期比で大きく減少しました。 2026年度の見通し売上高の見通し グローバルでの血圧計需要は堅調に拡大するものの、中国では横ばいに推移すると見込みます。 グローバルでオンラインチャネル拡大への対応を進めるとともに、新興国における低価格化の流れの中でも価格競争力のある商品の投入を行い、需要拡大を引き続き捉えてまいります。 以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。 営業利益の見通し 売上高の増加に加え、収益性向上に向けた経営効率化を推進することで、原材料価格の高騰等の外部環境の変化に対応し、次期の営業利益は当期並みの水準を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移> <非財務目標KPIの進捗> (注) 当社グループでは2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度はIFRS基準で作成した数値を表示しています。 <「SF2030」における成長戦略> SF2030におけるSSBのビジョンは「Design Next Social Structure ~ソーシャルオートメーションで、人と社会を有機的につなげ “ソーシャルグッド”を生み出す~」です。 これには、顧客起点でお客様のニーズに応え、世の中の課題を見つめ、「次世代の社会システム」をデザインし続けるという意志を込めています。 事業成長に向けた取組みとして、市場が堅調に成長する「エネルギー」と「マネジメント・ サービス(M&S)」をSSBの中長期的な成長事業として注力し、新たなソリューション提供を加速させていきます。 エネルギーソリューションエネルギーソリューションでは、蓄電システムのトップシェアの維持に加え,高品質な新商品の投入等により付加価値の向上や新たなサービスビジネスの拡大により、市場成長を上回る事業成長を目指します。 具体的には、蓄電システムの商品ラインナップ拡大に加え、日常生活における電力の使用パターンに応じて太陽光発電量と消費電力量の変動をAIで最適に制御するサービスなどと掛け合わせた提供を進めます。 M&SM&Sでは、全国に有する保守拠点を活かした迅速・均質なサービス提供や、顧客の導入する機器メーカーに拘らないマルチベンダー対応に加え、多拠点をもつお客様の各拠点での機器の稼働状況や在庫管理、顧客行動など様々なデータを収集し、店舗運営にとどまらず事業運営全体での課題解決に向けて取り組むことで事業拡大を目指します。 SSBは、事業成長の基盤を確立しながら、再生可能エネルギーの普及・効率的運用と社会のインフラ持続性に貢献し、次世代の社会システムをデザインし続けることで、“ソーシャルグッド”による笑顔溢れる未来の実現を目指します。 <2025年度の業績と2026年度の見通し>2025年度の業績売上高の状況エネルギーソリューション事業は、再生可能エネルギーの自家消費ニーズの高まりや補助金制度の利用、産業・商業領域でのカーボンニュートラルに向けた取組み加速による投資継続を受け、蓄電システムなどが堅調に推移しました。 また、駅務システム事業についても、旅客者数の回復などを背景に、設備投資需要が安定して推移しました。 これらの結果、売上高は前期比で増加しました。 営業利益の状況 売上高が堅調に推移したことに加え、製造原価のコストダウンや価格適正化に取り組んだ効果により営業利益は前期比で大きく増加しました。 2026年度の見通し売上高の見通しエネルギーソリューション事業においては、エネルギー価格の高騰や、カーボンニュートラルに向けた取組みが続いており、引き続き投資は堅調に推移すると見込みます。 また、駅務システム事業では、顧客の設備投資が引き続き堅調であると想定しております。 以上より、売上高は当期比で増加を見込みます。 営業利益の見通し 売上高の増加や生産性向上により、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移> <非財務目標KPIの進捗> (注)1 当社グループ内の経営管理体制変更により、従来SSBに計上していたオムロンデジタル株式会社の業績を本社機能部門としたことに伴い、 2025年度および2024年度のセグメント情報を新管理区分に組替えて記載しています。 2 当社グループでは2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度はIFRS基準で作成した数値を表示しています。 <「SF2030」における成長戦略> データソリューション事業本部(DSB)は、オムロングループのビジネスモデルを、モノ(製品)単体の製造販売モデルからモノ+サービスのソリューションモデルへ進化させる中核的な役割を担います。 長年にわたり、制御機器事業・ヘルスケア事業・社会システム事業で提供してきた各種製品から得られる現場データを活用して、顧客の課題解決をオムロンのサービス価値として提供します。 その成長を牽引するのは、JMDC事業の拡大と、DSBが注力する3つのデータサービス事業(データヘルス、コーポレートヘルス、マネジメント・サービス(M&S))です。 データヘルス事業では、JMDCが持つ医療データとオムロンが持つバイタルデータを活用し、個人の疾患リスク可視化と行動変容の促進を通じて、予防医療の実現と市場拡大を図ります。 コーポレートヘルス事業では、従業員の健康データを基盤に、組織・個人の課題を経営視点で可視化し、健康経営支援サービスを展開します。 M&S事業では、現場データを活用したアセスメントとデータソリューションにより、顧客の業務プロセスの高度化を支援し、顧客の売上成長および収益性向上に資するサービスを提供します。 オムロングループ全体では、制御機器事業(IAB)で推進するIAデータソリューション事業やヘルスケア事業(HCB)で推進するデジタルヘルス事業を加えた注力データサービス事業群で、2027年度データサービス事業売上高1,000億円超を目指します。 <2025年度の業績と2026年度の見通し>2025年度の業績売上高の状況JMDC社における健康情報プラットフォーム「Pep Up」(ペップアップ)の発行ID数が引き 続き拡大しました。 健康保険組合や医療機関に由来した匿名加工データを利活用する製薬企 業および保険会社などとの取引額も引き続き増加しました。 これらの結果、売上高は前期比 で大きく増加しました。 営業利益の状況 データサービス事業創出に向けた投資を着実に実施する一方で、JMDC社の営業利益 が堅調に推移したことにより、前期比で大きく増加しました。 2026年度の見通し売上高の見通し JMDC社の事業において、製薬企業中心に医療データ利活用の動きが引き続き拡大すると見込んでいます。 また個人の健康、予防意識の高まりを受け、保険者、生活者向けサービスの需要も拡大が続くと見ています。 以上より、次期の売上高は当期比で増加を見込みます。 営業利益の見通し 売上高増加に伴い、次期の営業利益は当期比で増加を見込みます。 <売上高・営業利益・営業利益率の推移> <非財務目標KPIの進捗> <データサービス事業の全社に占める売上構成比率> (注)1 当社グループでは2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度はIFRS基準で作成した数値を表示しています。 2 データサービス事業の売上は、DSBセグメントで行う事業の売上に加え、DSBセグメント事業以外が行う、現場データを活用して顧客の課題を解決するサービス事業の売上も合算して表示しています。 (2) 財政状態、キャッシュ・フローの状況・分析・検討①財政状態 当期末の資産の部は、現金及び現金同等物の増加や株価上昇等による年金資産増加を背景とした前払年金費用の増加により、前連結会計年度末に比べ1,538億円増加の15,163億円となりました。 負債の部は、事業運営資金確保のための短期債務の増加により、前連結会計年度末に比べ877億円増加の5,157億円となりました。 純資産の部は、為替換算調整額や退職年金債務調整額の増加などにより、前連結会計年度末に比べ661億円増加し10,006億円となりました。 株主資本比率は55.1%と強固な財務基盤を維持しています。 なお、資産の部・負債の部の合計額には、DMB(非継続事業)に関連する流動資産及び流動負債を、それぞれ1,272億円、406億円含んでいます。 資金流動性については、当期末現在の手元現預金を1,665億円保有していることに加えて、金融機関との間で700億円のコミットメントラインを契約しており、高い水準を維持しています。 また、今後の成長投資資金の確保に備え、格付機関から長期発行体格付として高格付を維持するとともに、グローバルで金融機関との良好な関係を維持することで、資金調達力を確保してまいります。 <2026年3月末の連結貸借対照表の概要> 2025 年 3 月末2026 年 3 月末増減資産合計(資産の部合計)13,625億円15,163億円+1,538億円負債の部合計4,280億円5,157億円+877億円株主資本7,719億円8,359億円+640億円非支配持分1,625億円1,647億円+21億円純資産の部合計9,344億円10,006億円+661億円負債及び純資産合計13,625億円15,163億円+1,538億円 なお、当期(2025年度)のROE(自己資本利益率)、ROIC(投下資本利益率)は、前期より改善しましたが、依然として当社グループの資本コスト(当社推定値8%)を大きく下回る水準となりました。 さらなる企業価値向上のためには、蓄積されたキャッシュと今後生み出すキャッシュを既存事業の強化と新たな成長機会に再投資し、成長を加速することが必要と認識しています。 引き続き、経営資本の適正配分により、将来キャッシュ・フローの創出能力と資本効率を高めて企業価値向上を実現してまいります。 <ROICの推移> <ROEの推移>(注)ROIC及びROEの2024年度、2025年度および2026年度の数値は、継続事業からの当期純利益をベースに算出しています。 <株主資本、株主資本比率> ②キャッシュ・フローの状況キャピタルアロケーションの方針 当社グループにおける株主還元方針を含めたキャピタルアロケーションポリシーは、以下のとおりです。 <キャッシュアロケーションポリシー> (ⅰ)中長期視点で新たな価値を創造するため、事業投資に軸足を置いた資源配分を実行します。 持続的な成長を支える注力事業への投資を最優先し、特に最注力ドメインである制御機器事業領域への投資を強化します。 (ⅱ)そのうえで、安定的・継続的な配当に加え、当社グループの将来の資金需要、業績水準、株価水準、財務状況などを総合的に勘案し、自己株式の取得を機動的に実施します。 (ⅲ)投資や株主還元の原資は、内部留保や持続的に創出する営業キャッシュ・フローを基本としつつ、M&Aの実行においては外部資金調達も積極的に活用します。 なお、金融情勢によらず資金調達を可能とするため、引き続き財務健全性の確保に努めます。 当社グループの株主還元方針については、「第4提出会社の状況 3配当政策」に記載しています 2025年度のキャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益の増加などにより、609億円の収入(前期比51億円の収入増)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、資本的支出などにより701億円の支出(前期比222億円の支出増)となりました。 なお、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加えたフリーキャッシュ・フローは92億円の支出(前期比170億円の支出増)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期債務の増加などにより324億円の収入(前期比370億円の収入増)となりました。 以上の結果、継続事業に係る当期末における現金及び現金同等物残高は、前期末から346億円増加し、1,665億円となりました。 <2025年度のキャッシュ・フローの概要> 2024年度2025年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー558億円609億円+51億円投資活動によるキャッシュ・フロー△479億円△701億円△222億円フリーキャッシュ・フロー79億円△92億円△170億円財務活動によるキャッシュ・フロー△46億円324億円+370億円 資本政策の基本的な考え方 当社グループは、成長投資の実行と安定的な事業運営を行うため、資本効率を高めつつ、事業運営に必要な流動性と多様な調達手段を確保することを基本としています。 SF 2nd Stageにおける、資金調達を含む資本政策の基本的な考え方は以下の通りです。 (ⅰ) 株主価値を維持・向上するため、売上高成長率、投下資本利益率(ROIC)、株主資本利益率(ROE)および1株当たり利益(EPS)成長率の目標水準を考慮した経営を行います。 また、株主総利回り(TSR)の継続的な向上を実現するため、中長期視点で企業価値向上に繋がる成長投資に優先的に配分し、株主還元は安定的・継続的な配当を基本方針とします。 なお、有望な投資機会が限定的な場合は、株価水準・財務健全性等を含めて総合的に勘案し、余剰資金を用いた機動的な自己株式の取得に充当します。 (ⅱ) 有望な投資機会に対しては財務規律を意識しつつ、必要に応じて財務レバレッジを活用するものの、経済環境等の急激な変化に備え、金融情勢によらず資金調達が可能な財務健全性を確保することを前提とします。 また、規律ある財務戦略を実現するため、資本・負債バランスを示す純有利子負債資本倍率(Net DER)や収益性を示す利払前税引前減価償却前利益率(EBITDAマージン)等を財務規律上の重要指標と位置づけ、管理しています。 (ⅲ) 大規模な希薄化や支配権の変動を伴う資本政策を実施する場合は、取締役会で上記目標水準への影響・資金使途や回収計画の合理性・妥当性等を取締役会で十分に審議のうえ決議し、投資家・株主への説明責任を果たします。 <格付情報> 本報告書提出時点における格付けについては、株式会社格付投資情報センター(R&I)から以下のとおり取得しております。 格付長期短期 格付投資情報センター AA- a-1+ <社債情報> 社債の残高については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 I 短期債務および長期債務」をご参照ください。 (3) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定 当有価証券報告書に記載する連結財務諸表は、米国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。 連結財務諸表の作成にあたり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示および報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。 長期性資産の減損、のれんおよび非償却性の無形資産の減損、および繰延税金資産の回収可能性等については、事業環境の変化の影響を踏まえて見積りおよび判断を行っています。 詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅰ 重要な会計方針の概要 F 会計処理基準」に記載していますが、当社の経営戦略および連結財務諸表に与える影響から重要性があると考えられるものは以下のとおりです。 戦略投資等にかかるのれん等の評価及び繰延税金資産の回収可能性 当社グループは将来に向けた成長力強化の一環として積極的な戦略投資を行っています。 制御機器事業(IAB)においては、モノ作り現場の課題に対して、“i-Automation!”で革新を起こすアプリケーションを強化することを目的として、2015年にモーションコントローラーメーカーであるDelta Tau Systems, Inc. およびロボットメーカーであるAdept Technology, Inc.を、2017年にコードリーダーメーカーであるMicroscan Systems, Inc.をいずれも 米国にて取得しました。 これら一連の戦略投資に起因して取得したのれんについては、取得した事業が“i-Automation!”戦略と一体となってシナジー効果が創出されることから、シナジー効果の享受が期待される、検査装置事業を除いたIABをのれんの報告単位として決定しています。 長期ビジョン「SF2030」ではデータを基軸とした価値創造への収益構造転換が重要になると考えており、その先駆けとして、2022年2月に医療データサービス会社であるJMDC社との資本業務提携のために同社株式を取得したのち、2023年10月には同社株式の追加取得を行い、連結子会社としました。 JMDC社の連結子会社化により取得した事業ののれんについては、当社グループの既存ビジネスとJMDC社の協業により、ソリューションビジネスを推進するために2023年12月21日付で設立したデータソリューション事業本部(DSB)を報告単位として決定しています。 ヘルスケア事業(HCB)においては、脳・心血管疾患の重症化を防ぎ、治療をサポートする事業での協業を目的として、米国を中心に心疾患の診断と治療の支援サービスおよび商品を提供するAliveCor,Inc.へ2020年2月に出資を行いました。 当年度末連結貸借対照表において、関連会社に対する投資および貸付金には、同社投資時識別した持分法によるのれん相当額が含まれています。 また、当年度末連結財務諸表には、当社にかかる繰延税金資産(繰延税金負債相殺前)が42,681百万円含まれています。 繰延税金資産の残高は、2023年度の業績の急速な悪化に加え、2024年度から実施した構造改革「NEXT 2025」に関連する費用の計上や研究開発投資の継続的に実施した影響などにより前年度期末時点から増加しています。 ・のれん評価 当社グループは、のれんの評価について、のれんの償却は行わず、少なくとも年に1回又は減損の兆候が識別された場合に減損テストを実施しています。 IABのれんの減損テストの実施に当たっては、当該報告単位の公正価値をディスカウント・キャッシュ・フロー法により算出した評価額と対応する帳簿価額を比較して行っています。 DSBのれんは、市場価格にコントロールプレミアムを加味した市場株価法による評価額と、経営者により承認された事業計画を基礎とし、事業計画予測期間以降は、類似する上場企業の財務諸表から算定したマルチプルを用いて算出した将来キャッシュ・フローの見積り額の現在価値に割り引いて算出しています。 これらの減損テストの実施に使用する事業計画の策定には、マクロ経済状況、市場成長率、利益率、設備計画等の仮定を用いており、事業計画予測期間以後のキャッシュ・フローは、各事業の所在国のインフレ率で永続的に成長する仮定や、類似企業の公開市場での評価を参考にしており、多くの重要な見積りを含んでいます。 加重平均資本コストは、リスクフリーレート、所在国の経済や市場の状況を反映させるためのリスクプレミアム、インフレ率、負債コスト、類似企業の決定、類似企業に対してプレミアムもしくはディスカウントが適用されるべきかの決定等、多くの見積りを使用して算出しています。 当年度の減損判定においては、のれんを持つすべての報告単位の公正価値が帳簿価額を超過していたため、のれんの減損損失は認識しておりません。 各オペレーティングセグメントの当期末連結貸借対照表におけるのれん残高および減損テストの方法は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記事項 Ⅱ 主な科目の内訳および内容の説明 G のれんおよびその他の無形資産」に記載しています。 ・関連会社に対する投資の評価 当年度末連結貸借対照表に計上されている関連会社に対する投資および貸付金には、HCBのAliveCor,Inc.に対する持分法による投資8,682百万円が含まれており、純資産に対する当社の持分相当額を上回る9,118百万円は、主に持分法適用開始時に識別したのれん相当額によるものです。 当社は、関連会社に対する投資について、投資先の超過収益力に基づく公正価値評価を行い、その価値の下落が一時的とは認められない場合には、持分の簿価が当該関連会社の公正価値の当社持分を超過した分について持分法損失を認識しています。 同社についてはスタートアップ企業であるため将来事業計画の達成可能性の不確実性やのれん相当額の重要性を鑑み当該公正価値をのれんの評価と同じ方法で算出した結果、公正価値が投資簿価を上回ることから、評価損失の計上は不要と判断しています。 ・繰延税金資産の評価 当年度末連結財務諸表に計上されている繰延税金資産は、将来それらを利用できる課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で認識しており、将来の課税所得の見込みには多くの重要な見積もりを含んでいます。 繰延税金資産の評価は、財政状態計算書日時点で適用されている税制や税率にもとづいており、また、当社グループの財務諸表及び税務申告書で認識されている事象に関して将来に起こり得る税務上の結果についてのマネジメントの判断と最善の見積り、様々な税務戦略を実行する能力、一定の場合においての将来の結果に関する予測、事業計画及びその他の見込みを反映しています。 当年度の回収可能性の評価においては、期末日時点の繰延税金資産の残高を利用できる十分な将来の課税所得の稼得を見込んでいます。 (4) 生産、受注および販売の実績 当年度におけるセグメントごとの販売実績は、「(1) 事業環境、経営成績等の状況・分析・検討」に記載のとおりです。 なお、当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額で示すことはしていません。 (5) 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。 |
| 研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループは、事業を通じた社会的課題の解決による持続的な企業価値の向上を目指しています。 そのための中核的な取り組みが研究開発です。 研究開発は、顧客価値の創出および事業競争力の強化に直結する重要な経営基盤であり、CTO(最高技術責任者)のもとで推進しています。 (1)2025年度の当社グループの研究開発への取り組み①SF 2nd Stageで注力する全社コア技術領域の特定 当社グループは、SF2030の実現に向けSF 2nd Stageロードマップを策定しました。 本ロードマップにおいて当社は、顧客視点に立ち返って目指す将来像と成長シナリオを見つめ直し、個別の事業成果に直結する技術にとどまらず、複数の注力13事業間でシナジーを生み出す全社横断的な技術群を抽出し、中長期的な競争力を支える「全社コア技術領域」として体系化しました。 全社コア技術領域は「エッジコントロール技術」「エッジセンシング技術」「電力変換・制御技術」に加え、「Agentic AI」「分散・クラウドコンピューティング」「データマネジメント」の全6領域です。 < 全社コア技術領域 > 全社コア技術領域の特定にあたっては、これまで社会的課題の解決を通じて蓄積してきた、独自の知財・無形資産に関する定量分析を活用しています。 全社で52ある事業ユニットを俯瞰的に分析した結果、光電・近接や画像処理などのエッジセンシング(赤色囲み部)やパワコン・蓄電や電源などの電力変換・制御(青色囲み部)などの特定技術領域に全体の5%から10%の特許が集中していること、そしてそれらの技術が単一の事業にとどまらず、複数の事業ユニットにまたがって蓄積されていることが明らかになりました。 < 知財・無形資産の分析例 -オムロン保有特許の技術領域別ヒートマップの活用(注)- > (注)オムロンの保有特許の技術領域別ヒートマップの活用:VALUENEX株式会社の提供する俯瞰解析ツール 「VALUENEX Radar」を用い 当社で作成。 当社グループの保有特許をテキストマイニングにより分析、類似技術を近い距離となるように配置。 密集度が高い 領域を赤色、低い領域を青色で表示。 全社コア技術領域以外では、リレー構造や診断計測などが単独で高い密集度を見せている。 当社では、顧客と競合の分析に加え、こうした自社分析の結果を踏まえて、CFO、CTOなどのCxO(特定のコーポレート機能の最高責任者)や事業部門との顧客価値の実現に対する議論を重ね、技術経営の根幹となる注力事業へのR&D投資配分方針を決定しています。 今後は、事業と技術を連結させ再定義した全社コア技術領域を、研究開発投資、人財配置、知的財産活動を一体的にマネジメントするための「共通軸」として位置づけます。 これにより、研究開発が個別最適に陥ることを防ぎ、全社視点での持続的な価値創出を実現していきます。 ②研究開発体制および研究開発投資 当社グループは、研究開発を中長期的な価値創出の源泉と位置付け、注力事業に紐づく6つの全社コア技術領域を重点的に強化します。 当社グループは、R&Dへの投資規模を増やす中で、投資効率を高め、より確度の高い持続的成長を実現するため、注力事業への研究開発投資を2030年度に約60%まで高めます。 また、SF 2nd Stageにおいて、研究開発活動を事業戦略と一体で機能させるため、全社的な視点で研究開発を統括する体制を構築しました。 その一環として、オムロンの注力事業で顧客に価値を届け、持続的な競争優位を創出・加速する“全社技術戦略”の立案・実行し、事業成長においてイニシアティブを発揮する組織へと、コーポレートR&D部門の役割を進化させ、名称を「技術・知財本部」から「ストラテジックR&D本部」へ変更しました。 ストラテジックR&D本部は、事業と技術を連結した全社技術戦略の推進や先端技術・基盤技術の創出を通じて、オムロンの中長期的な事業競争優位を牽引します。 また、注力事業に結び付き、事業価値を生みだす知財活動もさらに強化し、事業と技術の競争力を知財の面からも継続的に強化していきます。 このような研究開発投資方針と体制により、選択と集中を徹底した研究開発マネジメントを行い、開発生産性を高め、研究開発投資による市場成長率を超える顧客価値の創出を実現していきます。 < 注力事業に対する開発費の割合 > (ⅰ)全社的な視点で研究開発を統括する主な体制(全社テクノロジーガバナンス委員会) 全社的な視点で開発生産性を高める施策の立案と実装を行うため、研究開発を統括する体制の中核として、ストラテジックR&D本部長を委員長とする全社テクノロジーガバナンス委員会を設置しました。 本委員会は、事業戦略と技術戦略を連結させ研究開発テーマ、研究開発投資を全社横断的で統括します。 本委員会は、ストラテジックR&D本部長および各事業における技術責任者で構成され、コーポレート部門と事業部門が一体で注力事業および全社コア技術領域に基づき研究開発テーマの優先順位付けを行います。 また、研究開発投資の妥当性や進捗状況を確認することで、研究開発活動の実行力と透明性を高め、経営戦略と整合した研究開発の推進を図ります。 ③SF 2nd Stageの研究開発活動でモニタリングする指標 当社グループは、研究開発活動の成果を客観的かつ継続的に把握し、改善につなげるための指標を設定しています。 (ⅰ)開発生産性 研究開発活動の成果を総合的に示す指標として、開発生産性を重要な経営指標と位置付けています。 SF 2nd Stageでは、2030年度に開発生産性を2024年度比2.5倍とする目標を掲げました。 開発生産性=営業利益/研究開発費(注) (注)投資を実行し、研究開発活動を開始してから製品やサービスとなり、営業利益に貢献するまでにはある程度の期間が必要である ため、その期間を見込み計算している。 また、開発生産性の向上を実効性あるものとするため、研究開発活動の質や構造を把握するための中間指標を設定し、マネジメントに活用しています。 これらの指標を通じて、研究テーマの選択集中の度合いや、研究成果が事業および知的財産にどの程度結び付いているかを把握し、研究開発活動の進捗や課題を継続的に確認しています。 (ⅱ)知財投資効率 知財活動の成果を総合的に評価する指標として、「出願件数」といった活動量ではなく、「事業利益への貢献度」で厳格に測るため、新たに知財投資効率という独自の指標を定義しました。 これは、人件費や経費を含む知財への総投資額に対して、特許、ブランド、ノウハウといった無形資産が生み出した事業貢献額(利益に対する寄与度)を示す定量指標です。 研究開発部門の開発生産性の向上と深く連動させる形で、2030年までにこの知財投資効率を2024年度比2.5倍に引き上げるという意欲的な目標を掲げ、知財活動を「利益を生む戦略的投資」へと転換することで、企業価値の最大化に直結させていきます。 ④研究開発活動における取組状況 注力事業の成長を支える全社コア技術領域の強化による顧客価値の創出を行うため、事業部門と連携し研究成果の創出に取り組んでいます。 制御機器事業では、成長牽引に向け、測距センサの高精度化、外観検査のユーザビリティ向上、ファクトリーオートメーション用電源の小型化などの技術開発に取り組みました。 また、社会システム事業ではパワーコンディショナーの小型化、ヘルスケア事業では血圧計や心電計の高精度化など注力事業の強みを磨き込む技術開発に取り組みました。 特に研究開発と知財活動での主要取り組みは、以下のとおりです。 (ⅰ)パワーエレクトロニクスセンタ開設 パワーエレクトロニクス分野における電力変換・制御技術の研究開発体制の強化を目的にパワーエレクトロニクスセンタを2025年10月に京都桂川事業所に開設しました。 同センタでは、基盤技術の研究に加え、商品開発やソリューション創出までを視野に入れた研究開発活動を行っています。 これらの活動を通じて創出された技術は、蓄電システムやファクトリーオートメーション用電源など、一つの事業だけでなく複数の事業へ展開しています。 (ⅱ)両利きの知財活動 知財活動においては、各事業の特性を加味し、独占排他型と共有共鳴型を最適なバランスで実行する「両利きの知財活動」を推進しています。 主力であるIAB(制御機器)等のデバイス事業では、競合の参入障壁となる特許網の構築(独占排他型)に注力し、競争優位性の確保や制御思想の保護を図っています。 一方、データ活用を主軸とするソリューションビジネスにおいては、顧客の経営課題改善に直結する提供価値の保護とビジネスモデルの優位性確保を目指し、パートナー企業とのエコシステム形成や協創を促す出願(共有共鳴型)を推進するなど、事業ごとの勝ち筋に同期した戦略的な出願活動を実行しています。 (ⅲ)不確実性への対応 長期的な視点での不確実性を踏まえた技術創出を行うため、技術探索の取り組みを行っています。 研究開発における出島組織としての、オムロン サイニックエックス株式会社では研究開発の方向性を「Embodied AI Machines」と設定し、人と機械の新たな関係性や社会実装を見据えた研究活動を継続しています。 2025年度も28件の国際学会を中心とした発表を行ったほか、社会実装に向けた展示会への出展や技術検証を実施しました。 (2)事業セグメント別の研究開発活動 セグメントの名称 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)金額(百万円)インダストリアルオートメーションビジネス24,700ヘルスケアビジネス7,494ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス6,243データソリューションビジネス126本社他7,105合計45,668 ①インダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業) 当セグメントは、人を重労働から解放しエネルギー制御と融合させる「①人を超える自働化」、機械が人に寄り添い人の可能性を引き出し、人と機械が共に成長する「②人と機械の高度協調」、前述の2つのコンセプトを支える、現場の商品や人のナレッジ、そしてデータを繋ぎ、価値ある形に擦り合わせる「③デジタルエンジニアリング革新」のモノづくりコンセプトで研究開発に取り組んでいます。 これら3つのコンセプトを基に、デジタルデバイス、環境モビリティ、食品・日用品、医療、物流の5つの業界において、「顧客起点」で価値創造とグローバルの顧客への価値伝達を進めています。 従来のモノ視点から、コト視点で俯瞰して顧客課題を捉えるようにシフトし「ソリューション」としての創出・提供に取り組んでいます。 6つの全社コア技術領域を含めた様々な先進コア技術やオムロンの幅広いFA商品群を起点にして、機能モジュールやソフトウェア、アプリケーション、サービスを体系的に構成し、各業界の顧客や工程に合わせて提供できるように技術や商品開発を強化しています。 また、積極的に特許の出願や活用する取組みも強化しています。 加えて、新規技術獲得には、自社内だけで不足しているものは積極的にグローバルのスタートアップ企業や大学等も含めた産官学でのオープンイノベーションも進めています。 ②ヘルスケアビジネス(ヘルスケア事業) 当セグメントは、マーケティング部門と研究開発部門が一体となり、パーソナライズ医療の実現に向けて、真のユーザーニーズの把握・創出に努め、一層の開発スピードアップを目指しています。 また研究開発部門は、一人ひとりの健康ですこやかな生活の実現に向け、脳・心血管疾患の発症ゼロを目指す「循環器事業」、喘息・COPD患者の重症化ゼロを目指す「呼吸器事業」、慢性痛による日常の活動制限ゼロを目指す「ペインマネジメント事業」の3事業領域において新しい価値を提供できる新商品の創出を目指しています。 当期の主な開発テーマとして、循環器事業においては、新たに患者の測定時の負担を大幅に軽減する血圧計の開発を進めており、また疾患の早期発見・治療に繋げることを目的として、血圧、脈拍、脈波、心電計測技術を搭載した心機能低下を捉える革新的な血圧計の開発を引き続き進めています。 さらにデータマネジメントを活用した遠隔診療サービスのシステム開発・改善にも取り組んでいます。 呼吸器事業においては、粘性の高い薬液にも対応しながらハンディで使用できるポータルネブライザの開発や、喘息やCOPDの潜在患者をスクリーニングする技術開発にも取り組んでいます。 ペインマネジメント事業においては、従来の肩こりや腰痛などのケアに加え、新たにスポーツ後の筋肉疲労をケアする機能、さらには、筋力の維持・強化を目的としたEMS機能を搭載した低周波治療器の開発も進めています。 ③ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス(社会システム事業) 当セグメントは、太陽光発電用パワーコンディショナー、蓄電システム、自動改札機や券売機などの駅務システム、交通管制システム、決済システム、UPSなどのネットワーク保護といった、多岐にわたる端末・システムに対するお客様のニーズに応える商品開発に取り組んでいます。 エネルギーソリューション事業では、再生可能エネルギーへの一層の関心の高まりに応えるため、蓄電システムおよび太陽光発電用パワーコンディショナーを中心に電力変換・制御技術を用いた高効率化や小型軽量化などの技術開発並びに発電した電力の自家消費ニーズに応える商品創出などに継続して取り組んでいます。 モビリティソリューション事業においては駅や道路など、公共の場における利用者の安心・安全・快適に貢献する商品として、AI技術・IoT技術を組み込んだ人や車の動きを検知するセンサー・システムの開発に取り組んでいます。 また、近年、社会課題となっている労働人口減少に対し、社会インフラにおける労働生産性を向上させる技術が求められる中、データマネジメントなどのデータサイエンス分野の技術力強化を進めています。 ④データソリューションビジネス(データソリューション事業) 当セグメントは人材やテクノロジーに積極的に投資し、医療ビッグデータを活用した新しい取組みやサービス開発にチャレンジし続けます。 ヘルスケアデータの収集のためのサービス開発とヘルスケアデータの利活用方法の開発を目的にアカデミアとの連携を含めた研究開発活動を実施しています。 また、ディープラーニングを中心とするAIテクノロジーを用いた診断アシストエンジンを日々の読影の中で活用できるようにする診断アシストプラットフォーム「AI-RAD」の開発に取り組んでおります。 |
| 設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当社グループでは、将来の成長に向けた生産設備の増強および拠点投資、ならびにITインフラの刷新など必要な設備投資を厳選のうえ、積極的に行いました。 その結果、当期の設備投資額は542億59百万円(前期比7.7%増)となりました。 部門別の設備投資金額は、次のとおりです。 セグメントの名称金額(百万円)前期比増減(%)インダストリアルオートメーションビジネス9,18051.6ヘルスケアビジネス4,057△21.1ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス6,06334.3データソリューションビジネス2,344△39.4本社他24,011△0.2継続事業計45,6554.6デバイス&モジュールソリューションズビジネス(非継続事業)8,60427.4合計54,2597.7(注)1 「本社他」には、本社機能部門および上記各部門に属さない子会社などが含まれます。 2 電子部品事業は、当期におけるThe Carlyle Groupのグループ会社との譲渡契約の締結に伴い、財務会計基準審議会(FASB)会計基準書第205号-20「財務諸表の表示-非継続事業」に従い、非継続事業に分類しています。 |
| 主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は次のとおりです。 なお、帳簿価額は、提出会社又は子会社の財務諸表におけるものを記載しています。 (1) 提出会社2026年3月31日現在 事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他計草津事業所(滋賀県草津市)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産および研究開発設備2,817(69)3,7612,0581,42210,058904綾部事業所(京都府綾部市)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産1,417(163)1,3677815484,113178京都事業所(本社)(京都市下京区)本社他全社管理業務用設備-792881,3292,2091,127京阪奈イノベーションセンタ(京都府木津川市)本社他新技術・新製品の開発、特許・技術情報関連施設3,789(72)3,2693183877,763246桂川事業所(京都府向日市)本社他全社管理業務用設備-2,95312433,19798(注)1 帳簿価額のうちその他は、工具、器具及び備品および建設仮勘定の合計です。 2 帳簿価額のうち土地は「土地の再評価に関する法律」(平成10年3月31日公布法律第34号)および「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律」(平成13年6月29日公布法律第94号)の適用による再評価後の金額です。 3 帳簿価額のうち土地の面積については、自社所有分を( )で記載しています。 4 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。 5 従業員数は就業人員数です。 6 上記の他、連結会社以外からの主要な賃借設備の内容は下記のとおりです。 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容賃借期間年間賃借料(百万円)京都事業所(本社)(京都市下京区)本社他建物2027年3月まで1,080東京事業所(東京都港区)本社他建物2030年12月まで967 (2) 国内子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他合計オムロンヘルスケア㈱(京都府向日市)ヘルスケアビジネス健康機器の研究・開発および販売・管理業務用施設ならびに生産設備2,194(34)3,6698283457,036627オムロン阿蘇㈱(熊本県阿蘇市)ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネス創エネ・省エネ機器の製造・販売・開発218(60)4966031571,474215 (注)1 帳簿価額のうちその他は、金型および建設仮勘定の合計です。 2 帳簿価額のうち土地の面積については、自社所有分を( )で記載しています。 3 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。 4 従業員数は就業人員数です。 (3) 在外子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)土地(面積千㎡)建物及び構築物機械装置及び運搬具その他合計OMRON (SHANGHAI) CO., LTD.(中国上海)インダストリアルオートメーションビジネス制御機器の生産設備-[54]2,1962,7931,3816,3701,261OMRON DALIAN CO., LTD.(中国大連)ヘルスケアビジネス健康機器の生産設備-[34]5,5708863146,7701,276 (注)1 帳簿価額のうちその他は、金型および建設仮勘定の合計です。 2 帳簿価額のうち土地の面積については、賃借分を[ ]で記載しています。 3 セグメントの名称は、主要なオペレーティング・セグメントを記載しています。 4 従業員数は就業人員数です。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 当連結会計年度末現在における重要な設備の計画は次のとおりです。 (1) 新設 当社グループの設備投資については、将来の競争力強化等を目的に、経済状況・需要動向・投資効率等を総合的に勘案し計画しています。 当連結会計年度後1年間の設備投資予定額は35,600百万円であり、その所要資金については主に自己資金を充当し、必要に応じ外部資金調達も活用して確保する予定です。 (2) 重要な設備の除却等 該当事項はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 45,668,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 54,259,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 45 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 15 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 8,882,000 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ①投資株式の区分の基準及び考え方 当社は純投資目的である株式は保有しておらず、全て純投資目的以外の目的である株式投資に区分しています。 なお、純投資目的とは株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることのみを目的とする場合とし、それ以外の目的で保有する株式は全て純投資目的以外の株式としています。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(ⅰ)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は持続的な企業価値向上のため、更なる社会的価値創造の協働を目的とする場合に限り株式を保有します。 なお、純投資目的以外の株式のうち特定投資株式については、保有目的および合理性について中長期的な観点から精査し、保有の適否を毎年、取締役会において検証します。 保有の適否検証においては、投資先企業との協働の状況、事業への影響、投資先企業のROE、取引による当社利益への寄与度等を考慮します。 検証の結果、保有目的および合理性が希薄となった株式については、事業や市場への影響に配慮しつつ売却を進めます。 議決権行使については、CFOを委員長とする議決権行使委員会により、投資先企業の中長期的な企業価値向上の観点から総合的に賛否を判断し、必要に応じて、投資先企業と対話を行います。 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の連結貸借対照表の純資産に占める割合は、2015年3月末時点の10.2%から大幅に減少し、2026年3月末時点で0.2%となりました。 (ⅱ).銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式392,062非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式13子会社からの移管非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式139 (ⅲ)特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱メンタルヘルステクノロジーズ-49,200・データヘルス事業においてメンタルヘルスケア領域でのソリューション共創を目的に保有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。 無-43 みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱京都フィナンシャルグループ2,112,3686,112,368・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。 ・定量的な保有効果 (注)3有8,57813,909㈱SCREENホールディングス85,000341,434・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。 ・定量的な保有効果 (注)3有1,5203,276コニカミノルタ㈱621,000621,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しています。 ・定量的な保有効果 (注)3無319312㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ-3,349,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。 有-6,735ローム㈱-1,872,000・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。 有-2,674㈱三井住友フィナンシャルグループ-205,800・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。 有-781 (注)1 貸借対照表計上額の上位銘柄を算定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。 2 保有する特定投資株式およびみなし保有株式を合わせて60銘柄に満たないため、全銘柄を記載しています。 3 みなし保有株式の定量的な保有効果については事業上の理由から記載していませんが、特定投資株式に準じた方法で検証を行っており、十分な保有合理性があると判断しています。 ③保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 (参考)当期末時点のJMDC社グループを除く当社グループの特定投資株式およびみなし保有株式の状況は以下のとおりです。 ・特定投資株式及びみなし保有株式(連結) 当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)特定投資株式(注)2417,5762,402みなし保有株式91212,56129,840(注)保有していた非上場株式が上場したことにより、前事業年度に比べ貸借対照表計上額が増加しております。 |
| 株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
| 株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 39 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2,062,000,000 |
| 株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 3,000,000 |
| 株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 39,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 621,000 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 319,000,000 |
| 株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 子会社からの移管 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | ㈱メンタルヘルステクノロジーズ |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | ・データヘルス事業においてメンタルヘルスケア領域でのソリューション共創を目的に保有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。 |
| 当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 無 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | ㈱三井住友フィナンシャルグループ |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | ・退職給付信託に拠出しており、当社が議決権行使の指図権を有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却いたしました。 |
| 当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 有 |
| 脚注(保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式)、提出会社 | 3 みなし保有株式の定量的な保有効果については事業上の理由から記載していませんが、特定投資株式に準じた方法で検証を行っており、十分な保有合理性があると判断しています。 |
Shareholders
| 大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2026年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8-1 赤坂インターシティAIR42,41221.49 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-1220,39310.33 株式会社京都銀行(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)京都府京都市下京区烏丸通松原上る薬師前町700(東京都中央区晴海1丁目8番12号)7,0693.58 STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティA棟)4,8752.47 MOXLEY AND CO LLC(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)383 MADISON AVENUE, FLOOR 11 NEW YORK, NEW YORK 10179 U.S.A.(東京都千代田区丸の内1丁目4番5号 決済事業部)4,4742.27 JAPAN ACTIVATION CAPITAL I L.P.(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)C/O WALKERS CORPORATE LIMITED, 190 ELGIN AVENUE, GEORGE TOWN, GRAND CAYMAN, KY1-9008, CAYMAN ISLANDS(東京都千代田区丸の内1丁目4番5号 決済事業部)4,3862.22 オムロン従業員持株会京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地4,0322.04 日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)東京都千代田区丸の内1丁目6番6号 日本生命証券管理部内(東京都港区赤坂1丁目8番1号 赤坂インターシティAIR)3,6401.84 JAPAN ACTIVATION CAPITAL II L.P.(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)C/O WALKERS CORPORATE LIMITED, 190 ELGIN AVENUE, GEORGE TOWN, GRAND CAYMAN, KY1-9008, CAYMAN ISLANDS(東京都千代田区丸の内1丁目4番5号 決済事業部)3,3881.72 JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)25 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM(東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティA棟)2,8181.43計-97,48749.39 (注)1 当社は、自己株式8,880千株(発行済株式総数に対する割合4.31%)を保有していますが、上記大株主から除外しています。 2 2025年7月22日付で、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループから提出され、公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、2025年7月14日現在の同社グループ3社が保有する当社株式は8,645千株(発行済株式総数に対する割合4.19%)である旨が記載されています。ただし、当社として同社の実質所有株式数の確認ができていないため、上記大株主に含めていません。 3 2025年9月3日付で、野村アセットマネジメント株式会社から提出され、公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、2025年8月29日現在の同社グループ2社が保有する当社株式は15,898千株(発行済株式総数に対する割合7.71%)である旨が記載されています。ただし、当社として同社の実質所有株式数の確認ができていないため、上記大株主に含めていません。 4 2025年9月3日付で、ブラックロック・ジャパン株式会社から提出され、公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、2025年8月29日現在の同社グループ6社が保有する当社株式は10,917千株(発行済株式総数に対する割合5.29%)である旨が記載されています。ただし、当社として同社の実質所有株式数の確認ができていないため、上記大株主に含めていません。 5 2025年9月19日付で、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社から提出され、公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、2025年9月15日現在の同社グループ2社が保有する当社株式は16,747千株(発行済株式総数に対する割合8.12%)である旨が記載されています。ただし、当社として同社の実質所有株式数の確認ができていないため、上記大株主に含めていません。 |
| 株主数-金融機関 | 69 |
| 株主数-金融商品取引業者 | 46 |
| 株主数-外国法人等-個人 | 114 |
| 株主数-外国法人等-個人以外 | 505 |
| 株主数-個人その他 | 40,401 |
| 株主数-その他の法人 | 445 |
| 株主数-計 | 41,580 |
| 氏名又は名称、大株主の状況 | 日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社) |