財務諸表
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| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-19 |
| 英訳名、表紙 | DAIICHI SANKYO COMPANY, LIMITED |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 奥澤 宏幸 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 東京都中央区日本橋本町三丁目5番1号 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-6225-1111(代表) |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | IFRS |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2【沿革】 2005年2月三共株式会社及び第一製薬株式会社(以下「両社」という。 )が、株式移転により完全親会社である共同持株会社を設立し、両社がその完全子会社となる経営統合に基本合意2005年5月両社の取締役会で当社設立を決議し、経営統合契約を締結2005年6月両社の定時株主総会において当社設立を承認2005年9月当社設立東京証券取引所第一部に株式を上場2005年12月第一三共ヘルスケア株式会社を設立2006年3月米国において三共ファルマInc.(存続会社)と第一ファーマ・ホールディングスInc.、第一ファーマシューティカルCorp.及び第一メディカル・リサーチInc.が合併、第一三共Inc.に商号変更2006年4月ゼファーマ株式会社の全株式をアステラス製薬株式会社より取得2006年7月欧州において三共ファルマGmbH(含グループ各社)の商号を、第一三共ヨーロッパGmbH(グループ)に変更2007年4月当社が三共株式会社及び第一製薬株式会社を吸収合併2007年4月第一三共ヘルスケア株式会社がゼファーマ株式会社を吸収合併2008年11月ランバクシー・ラボラトリーズLtd.の株式取得により同社グループを子会社化2010年4月第一三共エスファ株式会社を設立2011年4月北里第一三共ワクチン株式会社を設立2011年4月プレキシコンInc.の株式取得により同社を子会社化2011年11月第一三共(中国)投資有限公司を設立2012年4月ジャパンワクチン株式会社を設立2014年11月アンビット・バイオサイエンシズCorp.の株式取得により同社を子会社化2015年3月ランバクシー・ラボラトリーズLtd.がサン・ファーマシューティカル・インダストリーズLtd.に吸収合併されたことにより、同社グループを連結の範囲から除外2017年11月北里第一三共ワクチン株式会社の全株式取得により同社を完全子会社化2018年8月第一三共バイオテック株式会社を設立2019年1月ルイトポルド・ファーマシューティカルズInc.の会社名をアメリカン・リージェントInc.に変更2019年4月ジャパンワクチン株式会社を解散2022年4月東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、東京証券取引所市場第一部からプライム市場に移行2024年4月第一三共エスファ株式会社の株式をクオールホールディングス株式会社に一部譲渡、持分法適用関連会社化2025年4月当社が第一三共プロファーマ株式会社及び第一三共ケミカルファーマ株式会社を吸収合併 |
| 事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、当社と子会社43社、関連会社1社の計45社で構成され、医薬品等の製造販売を主な事業内容としております。 当社グループの営んでいる主な事業内容と当社グループを構成している各関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 なお、当社グループは、報告セグメントが単一であるため、セグメント情報の記載を省略しております。 国内(7社):当社は医薬品の研究開発・製造・販売を行っております。 連結子会社の第一三共ヘルスケア株式会社は一般用医薬品等の研究開発・販売を、第一三共バイオテック株式会社はワクチンの研究開発・製造をそれぞれ行っております。 連結子会社の第一三共ビジネスアソシエ株式会社は当社及び国内グループ各社に人事や経理等の事務サービスを提供しているほか不動産賃貸及び保険代理業務等多岐にわたる業務を行っております。 海外(38社):米国において、持株会社である連結子会社の第一三共U.S.ホールディングスInc.のもと、連結子会社の第一三共Inc.は医薬品の研究開発・販売を行っております。 当社は第一三共Inc.に製品の供給、研究開発業務の委託をしております。 第一三共Inc.の子会社であるアメリカン・リージェントInc.は医薬品の研究開発・製造・販売を行っております。 欧州において、連結子会社の第一三共ヨーロッパGmbH及びそのグループ会社18社は、欧州各国で医薬品の研究開発・製造・販売を行っております。 当社は第一三共ヨーロッパGmbHに原料の供給、製造の委託、研究開発業務の委託をしております。 その他の地域において、連結子会社の第一三共(中国)投資有限公司、第一三共製薬(上海)有限公司及び第一三共ブラジルLtda.等は医薬品の研究開発・製造・販売を行っており、当社はそれぞれの会社に中間体及び製品を供給しております。 当社グループの状況について事業系統図を示すと次のとおりであります。 |
| 関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合関係内容(連結子会社) 百万円 % 第一三共ヘルスケア株式会社東京都中央区100医薬品100.0役員の兼任等当社が製品を供給当社が事務室等を賃貸第一三共バイオテック株式会社埼玉県北本市50医薬品100.0役員の兼任等当社が製品を購入当社が研究開発業務を委託当社が事務室を賃貸当社が設備資金を貸与第一三共ビジネスアソシエ株式会社東京都中央区50その他100.0役員の兼任等当社が事務業務を委託当社が事務室及び賃貸用不動産を賃貸第一三共U.S.ホールディングスInc.アメリカニュージャージーUSD3.0医薬品100.0役員の兼任等第一三共Inc.アメリカニュージャージー千USD170医薬品100.0(100.0)役員の兼任等当社が製品を供給当社が販促及び研究開発業務を委託アメリカン・リージェントInc.アメリカニューヨーク千USD200医薬品100.0(100.0)役員の兼任等第一三共ヨーロッパGmbHドイツミュンヘン千EUR16,001医薬品100.0役員の兼任等当社が製品を供給当社が製造を委託当社が販促及び研究開発業務を委託当社が設備資金を貸与第一三共フランスS.A.S.フランスリュ・エル・マルメゾン千EUR500医薬品100.0(100.0) 第一三共ドイツGmbHドイツミュンヘン千EUR51医薬品100.0(100.0) 第一三共イタリアS.p.A.イタリアローマ千EUR120医薬品100.0(100.0) 第一三共スペインS.A.スペインマドリッド千EUR120医薬品100.0(100.0) 第一三共UK Ltd.イギリスアクスブリッジ百万GBP5医薬品100.0(100.0) 第一三共(中国)投資有限公司中国上海千USD146,800医薬品100.0役員の兼任等当社が製品を供給当社が研究開発業務を委託第一三共製薬(上海)有限公司中国上海千USD53,000医薬品100.0(100.0)役員の兼任等当社が製品を供給台湾第一三共股份有限公司台湾台北百万TWD345医薬品100.0役員の兼任等当社が製品を供給韓国第一三共株式会社大韓民国ソウル百万KRW3,000医薬品100.0役員の兼任等当社が製品を供給第一三共ブラジルLtda.ブラジルサンパウロ百万BRL39医薬品100.0役員の兼任等当社が製品を供給その他26社 (持分法適用関連会社) 第一三共エスファ株式会社 東京都中央区百万円 450 医薬品% 20.0当社が事務室を賃貸(注)1.主要な事業の内容欄は、次の事業区分によっております。 医薬品 … 医療用医薬品、一般用医薬品その他 … 不動産賃貸他2.上記関係会社のうち、第一三共U.S.ホールディングスInc.、第一三共Inc.、第一三共ヨーロッパGmbH、第一三共(中国)投資有限公司及び第一三共製薬(上海)有限公司は、特定子会社に該当しております。 3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有を内数で示しております。 4.第一三共Inc.については、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。 主要な損益情報等第一三共Inc.(1) 売上収益 741,260百万円 (2) 税引前利益 △10,808百万円(3) 当期利益 14,144百万円(4) 資本合計 688,932百万円(5) 資産合計 1,138,791百万円5.当社は、2026年1月30日開催の取締役会において、2027年10月1日を効力発生日として、第一三共ビジネスアソシエ株式会社を吸収合併することを基本方針として決議しております。 6.当社は、2026年3月31日開催の取締役会において、第一三共ヘルスケア株式会社の株式の全てをサントリーホールディングス株式会社に譲渡することを決議し、2026年4月15日に株式譲渡契約を締結しております。 なお、本株式譲渡は、段階的に実施され、2029年度中に完了する予定であります。 7.2026年3月31日付で、株式会社日立医薬情報ソリューションズの全株式を株式会社日立製作所に譲渡したため、持分法適用の範囲から除外しております。 |
| 従業員の状況 | (2)【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)医薬品事業 20,171合計20,171 (注)従業員数は就業人員数であり、当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含めております。 (2) 提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)8,00945.019.910,976,771△1.5 セグメントの名称従業員数(人)医薬品事業8,009 合計8,009 (注)1.従業員数は就業人員数であり、当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含めております。 2.平均年間給与は、基準外賃金及び賞与を含めております。 (3) 労働組合の状況 当社グループには第一三共労働組合等が組織されており、2026年3月31日現在の労働組合の組合員数合計は8,342名であります。 労使関係について特に記載すべき事項はありません。 (4) 管理職に占める女性従業員の割合、男性従業員の育児休業取得率及び従業員の男女の賃金の差異① 提出会社の状況当連結会計年度管理職に占める女性従業員の割合(%)(注)1男性従業員の育児休業取得率(%)(注)2従業員の男女の賃金の差異(%)(注)3、4全従業員うち正規雇用従業員うち非正規雇用従業員15.3103.778.276.881.8 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づき算出しております。 なお、管理職とは、管轄組織の責任者として業績や人材の管理を行うマネジメント職を指しております。 また、出向者は出向先の従業員として集計しております。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出しております。 また、出向者は出向先の従業員として集計しております。 3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づき算出しております。 男性の平均賃金(基本給・賞与・諸手当含む)に対する女性の平均賃金の割合を示し、出向者は出向元の従業員として集計しております。 4.男女平均年間賃金の差異は、人事制度上の問題ではなく従業員の年齢構成や世帯状況などによる背景が影響しております。 具体的には、次のとおりであります。 ・男女の年齢構成の違い:高年齢層ほど男性従業員比率が高く、その結果上位等級に占める男性比率が高くなる傾向にあること。 ・男女の諸手当受給状況の違い:女性従業員の各種諸手当(住宅手当・こども手当など)の受給割合が概ね低い(世帯主・家族扶養などの条件に適合しない)こと。 今後の人事諸施策において、更なる是正に向け取り組んで参ります。 ② 連結子会社の状況当連結会計年度名称管理職に占める女性従業員の割合(%)(注)1男性従業員の育児休業取得率(%)(注)2従業員の男女の賃金の差異(%)(注)3、4全従業員うち正規雇用従業員うち非正規雇用従業員第一三共ヘルスケア株式会社10.4100.075.075.880.6第一三共バイオテック株式会社15.2108.380.779.482.3第一三共ビジネスアソシエ株式会社10.7100.077.574.081.3 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づき算出しております。 なお、管理職とは、管轄組織の責任者として業績や人材の管理を行うマネジメント職を指しております。 また、出向者は出向先の従業員として集計しております。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出しております。 また、出向者は出向先の従業員として集計しております。 3.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づき算出しております。 男性の平均賃金(基本給・賞与・諸手当含む)に対する女性の平均賃金の割合を示し、出向者は出向元の従業員として集計しております。 4.男女平均年間賃金の差異は、人事制度上の問題ではなく従業員の年齢構成や世帯状況などによる背景が影響しております。 具体的には、次のとおりであります。 ・男女の年齢構成の違い:高年齢層ほど男性従業員比率が高く、その結果上位等級に占める男性比率が高くなる傾向にあること。 ・男女の諸手当受給状況の違い:女性従業員の各種諸手当(住宅手当・こども手当など)の受給割合が概ね低い(世帯主・家族扶養などの条件に適合しない)こと。 今後の人事諸施策において、更なる是正に向け取り組んで参ります。 ③ 連結会社の状況 海外グループ会社も含めたグローバル全体における管理職に占める女性従業員の割合は38.1%であります。 なお、グローバル全体における男性従業員の育児休業取得率及び従業員の男女の賃金の差異については、集計を実施していないため、記載を省略しております。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループにおける経営方針、経営環境及び優先的に対処すべき課題等は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであります。 (1) 2035年ビジョン 2035年ビジョンとして、新たに「Trusted healthcare innovator transforming the lives of people through our science and technology」となることを掲げました。 第5期中期経営計画において、がん領域へのトランスフォーメーションと継続的な成長を実現いたしました。 これにより、2030年度目標である「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」への道筋が明確になってきております。 効率的かつ強靭な組織を構築することで、がん事業を拡大するとともに、持続的成長に向けた新たなBGTs(Breakthrough Generating Technologies)※1 の特定を進め、2035年ビジョンの実現に向け第6期中期経営計画を推進して参ります。 ※1 より革新的な医薬品を患者さんに迅速に届けるための創薬技術プラットフォーム 2035年ビジョン達成に向けた第6期中期経営計画の位置づけ (2) 第6期中期経営計画(2026年度‐2030年度) 2030年度目標「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」を達成し、2035年ビジョン実現に向けた成長加速と次世代基盤構築を目指す計画として第6期中期経営計画を策定いたしました。 ① 第6期中期経営計画の達成に向けた戦略(ⅰ) 2030年度計数目標 以下の戦略を実行していくことで、売上収益3兆円以上、営業利益6,000億円以上、1株当たり当期利益(EPS)260円以上を目指して参ります。 (ⅱ) Be a Global Top 5 Oncology Company by 2035(DXd ADCの製品価値最大化により、2035年には グローバルトップ5オンコロジー企業へ) エンハーツ及びダトロウェイを中心に、がん事業を拡大し、2030年度にがん領域売上収益2兆3,000億円以上を目指すため、今後の5年間で20以上の適応症の上市を目指して参ります。 より速く、より確実に新薬を承認取得する力を高めるための開発スピードの向上(RD Excellence)と同時に、承認を取得した製品を速やかに世界中の患者さんに届け、製品価値を最大限に引き出す力(Business Excellence)を高めるためのケイパビリティの継続的な向上を図って参ります。 グローバルサプライチェーンを再構築することで、ADC製品の安定供給とBGTs候補品の迅速な立ち上げを実現して参ります。 既に確立した乳がん領域でのプレゼンスを維持し拡大するとともに、肺がん領域でも強いリーダーシップの構築を目指して参ります。 (ⅲ) Identify next BGTs by 2030(DXd ADCに続く、新BGTsを特定し、開発加速化) 当社は、2030年までに次世代のBGTsを特定することを重要な戦略目標として位置づけております。 当社の第1のBGTであるDXd ADCは、現在エンハーツ及びダトロウェイの2製品が上市済であるほか、複数のプログラムが開発段階にあります。 DXd ADCで培った知見と実績をもとに、ADC技術の更なる深化に加え、ADC以外の複数のモダリティについても研究開発を加速して参ります。 また、BGT候補の継続的な創出を支えるため、国内外の研究拠点の拡充やAI・データ駆動型創薬の推進、オープンイノベーション※2の強化を通じて、次世代技術を確立し、標的獲得のエコシステム構築を図って参ります。 持続的な成長を実現するため、これらの取組を通じて、2030年度までに複数のBGTsを特定し、その開発加速化を推進して参ります。 ※2 自社内の研究開発に加え、外部の研究機関や企業との連携を通じて技術・知見を取り込み、研究開発の高度化及びイノベーション創出を図る考え方 (ⅳ) Operational Excellence(全社にわたるOperational Excellenceを実現し、利益創出力を強化) 上記(ⅱⅲ)の事業投資を実現させる基盤として、Operational Excellence※3の不断の追求に取り組んで参ります。 AI活用等による生産性の飛躍的向上を実現し、デジタルトランスフォーメーションによる業務効率化と戦略的人材配置を一体で進め、利益創出力を高めて参ります。 次に調達・外注構造の抜本的最適化を行って参ります。 グローバル共通のERP(Enterprise Resource Planning)プラットフォーム導入を通じた調達プロセスの最適化によるコスト削減を行って参ります。 これらの取組により計2,000億円以上のコストの最適化を実現し、収益性を向上させることでさらなる成長投資、株主還元を推進して参ります。 新薬事業全領域の商業化活動をグローバルで一元的に担う新組織を設置いたします(2027年4月より稼働予定)。 これにより、組織・要員最適化を含む、事業戦略に沿ったリソース配分や事業投資判断を推進して参ります。 ※3 組織のあらゆる業務プロセスを継続的に改善・最適化することで、高い品質・効率・生産性を持続的に実現しようとする経営の考え方・取組 (ⅴ) Be a trusted partner for sustainable society(多様なステークホルダーへ貢献し、信頼されるパートナーに) 当社は、社会から信頼されるパートナーとして持続可能な社会の実現に貢献することを経営の重要な基盤と位置づけております。 Patient Centricity(患者中心)の実践に取り組むとともに、高い倫理観に基づく医療コミュニティへの貢献を実現して参ります。 さらに、バリューチェーン全体にわたる環境負荷の低減に努めるとともに、長期的視点を持つ投資家との信頼関係の構築を推進して参ります。 ② 株主還元方針 当社は、持続的な企業価値の向上を図るため、成長戦略の展開に不可欠な投資の実行と株主の皆様への利益還元を総合的に勘案し、利益配分を決定することを経営の基本方針としております。 株主還元をより安定的・継続的なものとするため、新たに累進配当を導入いたします。 第5期中期経営計画期間においても利益成長に応じた増配を毎年実施し、2021年度に27円だった年間配当金は2025年度には78円とする予定です。 第6期中期経営計画期間においても、この増配の流れをさらに確実なものとするべく、配当金は原則として維持・増配し続ける累進配当のもと、各年度の調整後DOE※4を10.0%以上とすることを配当水準の指標として掲げております。 配当に加え、自己株式の取得についても株主還元の選択肢として位置づけており、累進配当を最優先としながらも、財務状況や市場環境などを総合的に勘案しながら、機動的に実施することを検討して参ります。 ※4 調整後DOE:株主資本から「その他の資本の構成要素(主に株価・為替により変動する項目)」を除いた「調整後株主資本」をもとに算出したDOE(配当総額÷株主資本) ③ 計数目標 第6期中期経営計画における2030年度の計数目標として、売上収益3兆円以上、営業利益率6,000億円以上、EPS260円以上、調整後DOE10.0%以上を目指しております。 なお、2030年度の為替レートの前提は1USD=150円、1EUR=180円であります。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 (1)サステナビリティ関連財務開示① 全般的情報 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りであります。 (ⅰ) ガイダンスの情報源に関する情報(a) ガイダンスの情報源によって特定された産業 当社グループは事業及びビジネスモデルが医薬品等の製造・販売を行っていることに鑑み、当社グループに関連する産業として、ヘルスケア産業(バイオテクノロジー・医薬品)を特定しております。 (b) サステナビリティ関連のリスク及び機会の識別 当社グループは、サステナビリティ関連のリスク及び機会並びに重要課題(マテリアリティ)を特定いたしました。 適用可否の判断には、当社グループの戦略との整合性を確認いたしました。 その結果、当社グループの見通しに影響を与えると考えられるサステナビリティのリスク及び機会を、下表のとおり認識いたしました。 なお、当社グループは、リスク及び機会の影響が生じると合理的に見込み得る時間軸について、「短期」、「中期」及び「長期」をそれぞれ1年、5年、10年と定義しております。 これは、当社グループが戦略的意思決定に用いる計画期間と一致しております。 気候関連のリスク及び機会については、TCFD(注)シナリオ分析に基づく評価の結果を参照しております。 なお、移行リスクについては、カーボンプライシングや規制強化等による当社グループの財務的影響は現時点では軽微であり、重要性は「低い」と判断していることから、開示対象としておりません。 また、機会については、現時点の影響は限定的であるとともに不確実性が高く、定量的な財務的影響の算定が困難であることから、開示対象としておりません。 重要性は今後も継続的に再評価して参ります。 (注) Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース サステナビリティ関連のリスク及び機会の一覧「Be a Global Top 5 Oncology Company by 2035」関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上、医薬品の安定供給機会がん治療を「治癒」へと近づけられる革新的な医薬品の提供「Identify next BGTs by 2030」関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上機会DXd ADCsに続く、新BGTsを通じたビジネスポテンシャルのさらなる拡大「Operational Excellence」関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上、医薬品の安定供給機会AI活用等による生産性の飛躍的向上機会調達・外注構造の抜本的最適化「Be a trusted partner for sustainable society」関連する主なサステナビリティ課題:ステークホルダーとの価値共創、人的資本の強化、人権、環境保全、コンプライアンス機会Patient Centricityの醸成機会高い倫理観に基づく医療コミュニティへの貢献機会ワールドクラス人材の獲得・育成機会企業文化・労働環境の更なる向上リスク高いコンプライアンス基準の維持リスクバリューチェーン全体での環境負荷の軽減気候関連物理的リスクサプライチェーン寸断物理的リスク自社拠点の水不足に伴う一時操業停止 ② ガバナンス(ⅰ) ガバナンス機関又は個人 当社グループでは、取締役会が、グループ全体のサステナビリティ関連のリスク及び機会を監督する責任を負っております。 取締役会の役割・責務は、株主に対する受託者責任を踏まえ、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図るべく、サステナビリティ関連のリスク及び機会を含む業務執行に関する重要事項を決定し、取締役の職務執行の監督を行うことであります。 これらの取締役会の役割・責務については、取締役会規程に定めております。 取締役会は、企業経営のほか、リスクマネジメントを含むサステナビリティ関連のリスク及び機会を監督するための適切な知識・経験・能力を備えた多様な人材で構成されております。 また、経営層がサステナビリティ関連のリスク及び機会を経営に統合し、適切に管理・対応できるよう、当社グループで定めるサステナビリティ経営ポリシーに基づき、サステナビリティ経営の実効性確保に取り組んでおります。 当社グループのサステナビリティ関連のリスク及び機会に関するガバナンス体制並びに、サステナビリティコミッティ及びグローバル エシックス&コンプライアンス コミッティの詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等 (1) コーポレートガバナンスの概要」をご参照ください。 また、当社グループでは、中計業績連動株式報酬(長期インセンティブ報酬)の目標達成指標にESG指標を採用しております。 詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等 ① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項 (ⅰ) 取締役の報酬等の決定に関する方針と手続 (h) 中計業績連動株式報酬(長期インセンティブ報酬)」をご参照ください。 (ⅱ) 執行体制(経営者の役割) 当社グループでは、CEOの指示に基づき、Head of Global Corporate Affairsが、サステナビリティ課題のうち、Environment, Health and Safety(以下 EHS)、サステナビリティ情報開示、社会貢献に関するグローバル推進体制を構築・運営し、各組織・各地域における施策を全社戦略に統合させております。 これらの課題に特化した、Head of Global Corporate Affairsを委員長とするサステナビリティコミッティ(原則年2回以上開催)を設置し、経営会議の諮問機関として、各組織長から指名されたメンバーが参画する体制のもと、全社戦略・方針について審議するとともに、年度・半期ごとの計画・実績を確認しております。 サステナビリティコミッティでは、全社戦略・方針及び重要課題について多角的な観点から審議を行い、審議された案件はその重要性に応じて経営会議に付議され、意思決定が行われます。 また、サステナビリティコミッティが実施するサステナビリティ関連のリスク及び機会の識別・評価については、全社的なリスク管理と統合され、経営会議及び取締役会に報告されます。 これらの課題のうち、当社グループに対して法定開示対応が求められるサステナビリティ情報開示については、2025年度は開示方針及び開示内容に関する議論を行いました。 2026年度以降は、重要課題に紐づくサステナビリティKPIの実績開示や外部要請等を踏まえたサステナビリティ課題のアセスメント結果等についても議論して参ります。 なお、サステナビリティ課題のうち、当社グループ全体の企業倫理・コンプライアンス推進活動、人権については、グローバル エシックス&コンプライアンス コミッティ(原則年1回以上開催)において審議・報告のうえ、取締役会に報告されます。 執行側における全社的なリスク管理の適切性については、経営監査部が定期的な監査計画に基づいて、リスク管理プロセスの有効性を監査しております。 監査で識別された重要な課題や改善勧告は、経営監査部から経営会議に直接報告されます。 ③ 戦略(ⅰ) 第5期中期経営計画の振り返り 第5期中期経営計画(2021-2025年度)では、「3ADC最大化の実現」、「既存事業・製品の利益成長」、「更なる成長の柱の見極めと構築」、「ステークホルダーとの価値共創」の4つの戦略の柱を掲げ、2025年度目標である「がんに強みをもつ先進的グローバル創薬企業」を実現し成長ステージに移行できるよう取り組んで参りました。 その結果、エンハーツの着実な市場浸透、上市国・地域の拡大、新適応取得による当初計画を上回るペースでの売上収益拡大、ダトロウェイの承認及び追加の適応取得により、世界中の患者さんに新たな治療の選択肢を提供するとともに、2025年度目標実現に向けた成長を牽引いたしました。 サステナブルな社会の発展に貢献するため、長期視点でサステナビリティ経営を進めていく上で、患者さん、医療関係者、株主・投資家、社会・環境、従業員といった「ステークホルダーとの価値共創」も重要な課題でありました。 当社グループでは、中長期的な企業価値への影響と社会からの期待の両面からマテリアリティを特定し、「革新的な医薬品の創出」、「高品質な医薬品の安定供給」、「医療アクセスの拡大」、「環境経営の推進」、「多様な人材の活躍推進と育成」等のマテリアリティと連動したKPIを設定・管理して参りました。 マテリアリティへの対応として、日本における初のCOVID-19に対するmRNAワクチンであるダイチロナ筋注(1価:オミクロン株 JN.1)の供給によるパンデミックリスクへの対応や、国際イニシアチブである「RE100」への加盟を含む自社拠点における使用電力の再生可能エネルギー化、及びバリューチェーン全体での環境負荷低減の取組等を進めて参りました。 (ⅱ) 第6期中期経営計画及びサステナビリティ関連の方針 第5期中期経営計画を通じて、当社グループが掲げた2025年度目標である「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」を実現したことから、第6期中期経営計画(2026-2030年度)の策定にあたり、新たに2035年ビジョン「Trusted healthcare innovator transforming the lives of people through our science and technology」を設定いたしました。 あわせて、第5期中期経営計画で掲げた2030年ビジョン「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」を2030年度に向けた具体的な目標として改めて位置づけました。 第6期中期経営計画は、価値創造プロセスの循環のもと、2030年度目標の達成を通じて、2035年ビジョンの実現に向けたさらなる成長ステージに移行するための計画であります。 当社グループの長期ビジョン、第6期中期経営計画については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 (a) 「Be a Global Top 5 Oncology Company by 2035」関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上、医薬品の安定供給機会がん治療を「治癒」へと近づけられる革新的な医薬品の提供ビジネスモデルに与える影響第5期中期経営計画においては、エンハーツとダトロウェイが牽引し、がん事業は飛躍的な成長を遂げ、中核事業へと進化いたしました。 また、アストラゼネカ及び米国メルクとの提携により、グローバルでの開発・商業化に向けた体制が強化され、外部パートナーとの連携を軸としたビジネスモデルが進展いたしました。 今後は当該提携により培ったがん事業のノウハウを活かし、当社グループのScience & Technologyに裏付けされた有数のパイプラインを自社単独で開発・商業化できる体制を構築・強化することで将来の利益創出力を高めて参ります。 関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上、医薬品の安定供給バリューチェーンに与える影響当社グループは、がん事業で2035年までにグローバルトップ5企業となることを目指し、自社ケイパビリティをR&D Excellence(開発)、Business Excellence(商業化)、最適化されたグローバルサプライチェーンの三本柱で構築し、バリューチェーン全体の強化を推進して参ります。 財務的影響当連結会計年度においては、売上収益2兆1,230億円のうち、がん領域売上収益9,540億円を計上しております。 第6期中期経営計画においては、主にエンハーツやダトロウェイの売上の成長により、2030年度のがん領域売上収益2兆3,000億円超を目指しております。 戦略及び意思決定への影響世界中の重篤な疾患を持つ患者さんに、がん治療を治癒へと一歩近づけられる革新的な治療を提供し、個別化医療により、従来の治療では十分に治療効果が得られなかった患者さんに新たな治療オプションを提供して参ります。 そして、医療従事者への付加価値の高い情報提供を通して、2035年には年間70万人以上の対象患者さんに当社の医薬品を届けて参ります。 <主なトレードオフ>適応追加や製品上市、自社開発・商業化体制の構築・強化に向けた投資は、短期的な利益の確保を制約する可能性があります。 当社グループはこのトレードオフを認識したうえで、長期的な企業価値の向上と高収益・高成長型ビジネスモデルへの構造転換を最優先とした意思決定を行って参ります。 (b) 「Identify next BGTs by 2030」関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上機会DXd ADCに続く、新BGTsを通じたビジネスポテンシャルのさらなる拡大ビジネスモデルに与える影響第5期中期経営計画では、最重要なBGTsとして位置付けているDXd ADCを通じ、がん領域における事業とプレゼンスの拡大を達成いたしました。 DXd ADCでは、第6期中期経営計画期間においても、複数の大規模臨床試験のデータリードアウトが予定されており、適応症が拡大していく見込みであります。 第6期中期経営計画では、DXd ADCに続くBGTs候補の継続的な創出、DXd ADCの独占的販売期間終了(Loss of Exclusivity、以下「LOE」という。 )後も持続的な成長を実現するためのBGTsの早期同定、開発加速化へ向けた取組をすでに開始しております。 これらの取組により、持続的成長を可能とするビジネスモデルの構築を推進して参ります。 バリューチェーンに与える影響当社グループは、① 中核技術に基づいた複数の新薬創出による標準治療の変革、② 臨床的に実証された技術を次期プログラムへ応用することによる確度の高い新薬創出、③ 研究・開発・製造の各部門の知見の統合による革新的な医薬品のより迅速かつ効率的な患者さんへの提供、といった研究開発モデルによる、バリューチェーン全体の構造転換を推進して参ります。 財務的影響第6期中期経営計画では、上記の取組の実現に向けた投資を行い、DXd ADC事業に続く新たな収益基盤の構築を目指して参ります。 戦略及び意思決定への影響当連結会計年度において、ADC創薬のパラダイムシフトを目指すBGTs候補、マルチモダリティ研究から生まれたBGTs候補、がん免疫におけるブレークスルーアセット等、既に幾つかの候補があります。 2030年までにDXd ADCに続く有望な成長の柱と成り得る複数のBGTsを同定し、DXd ADCのLOE後も現在の標準治療を超える製品を患者さんに提供して参ります。 <主なトレードオフ>成功確率の高い既存技術への投資と、将来の成長を担う新規技術への投資のバランスは、重要なトレードオフとして認識しております。 なお、ポートフォリオマネジメントによる撤退判断も含めた早期の意思決定(Go/No-go)の厳格化により、リスクを適切に管理して参ります。 (c) 「Operational Excellence」関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上、医薬品の安定供給機会AI活用等による生産性の飛躍的向上機会調達・外注構造の抜本的最適化ビジネスモデルに与える影響当社グループは、グローバルな事業拡大に伴う費用構造の最適化を重要な経営課題と位置づけ、全社横断的なOperational Excellenceの実現に向けた取組を開始しております。 AI活用等による生産性の飛躍的向上及び業務効率化と戦略的人材配置の一体的推進、並びに調達・外注構造の抜本的最適化により、事業運営体制の効率性向上を図って参ります。 これらの取組により、成長投資の原資確保及び収益性向上につながるビジネスモデルの構築を推進して参ります。 バリューチェーンに与える影響当社グループのOperational Excellence推進による影響は、AI活用及び調達・外注構造の最適化を通じて、バリューチェーン全体に及ぶものと見込んでおります。 研究開発においては創薬AIの活用による効率化、製造・サプライチェーンにおいてはERPプラットフォームを通じた調達プロセスの標準化と安定供給体制の強化を図って参ります。 商業化においては、業務効率化と戦略的人材配置の一体的推進を通じて、付加価値の高い業務へ集中できる環境を整備して参ります。 財務的影響当連結会計年度においては、CEO直轄のBusiness Transformation組織の立ち上げ及びERPプラットフォームの導入準備に係る費用が販売費及び一般管理費等として計上されております。 将来的には、5年累計2,000億円以上のコスト最適化の実現により、収益性の向上及び営業キャッシュ・フローの拡大を通じた成長領域への再投資原資の確保につながるものと見込んでおります。 戦略及び意思決定への影響Operational Excellenceによる利益創出力の強化として、「戦略に沿った優先順位に基づくリソース配分及び事業投資判断の最適化」、「持続的な成長基盤の構築に向けたプロセス及びシステムの標準化」、「研究開発及びテクノロジーをはじめとする各ユニット・機能との連携の深化」、「地域を超えて活躍できる人材の育成と次世代グローバルリーダーの継続的な輩出」を実現する事で、スピード感と一貫性のある、グローバルな活動の展開を目指して参ります。 <主なトレードオフ>短中期的な資本・費用の集中は、同時期の成長投資への資源配分を制約する可能性がありますが、優先順位付けと段階的なシステム展開により、この影響を抑制して参ります。 (d) 「Be a trusted partner for sustainable society」関連する主なサステナビリティ課題:ステークホルダーとの価値共創、人的資本の強化、人権、環境保全、コンプライアンス機会Patient Centricityの醸成機会高い倫理観に基づく医療コミュニティへの貢献機会ワールドクラス人材の獲得・育成戦略機会企業文化・労働環境の更なる向上リスク高いコンプライアンス基準の維持リスクバリューチェーン全体での環境負荷の軽減ビジネスモデルに与える影響当社グループは、患者さんの健康で豊かな生活への貢献を事業の根幹に置き、患者さんとご家族、医療従事者、地域社会、ビジネスパートナー、規制当局、環境、株主・投資家等の多様なステークホルダーとの信頼関係を事業基盤とするビジネスモデルを構築しております。 コンプライアンス違反や環境への対応不足は、規制強化・コスト増大・事業レジリエンスの低下を招くリスクを有しているとともに、すべてのステークホルダーからの信頼の毀損を通じて当社グループの事業活動の前提そのものに影響を及ぼし、ビジネスモデルの持続性を低下させる可能性を有しております。 関連する主なサステナビリティ課題:ステークホルダーとの価値共創、人的資本の強化、人権、環境保全、コンプライアンスバリューチェーンに与える影響本リスク及び機会は、いずれもバリューチェーン全体に及ぶものと認識しております。 Patient Centricityの醸成及び高い倫理観に基づく医療コミュニティへの貢献は、製品の研究・開発から市販後活動に至る各段階での意思決定の質を高め、革新的医薬品の継続的な創出につながる機会と捉えております。 ワールドクラス人材の獲得・育成及び企業文化・労働環境の向上は、バリューチェーン全体のイノベーション創出力と組織の持続的な競争力の源泉となるものであります。 さらに、高いコンプライアンス基準の維持及びバリューチェーン全体での環境負荷の軽減は、信頼性の確保と事業継続の観点から、バリューチェーン全体の基盤をなすものと認識しております。 財務的影響本機会は、革新的医薬品の継続的な創出と患者さんへの価値提供を通じた売上収益の拡大、及び優秀な人材の確保・定着による研究開発・製造の生産性向上に寄与するものと見込んでおります。 これらの機会を着実に捉えることが、当社グループの中長期的な収益基盤の強化につながるものと認識しております。 一方、高いコンプライアンス基準が維持されない場合には、当局による業務停止・制裁金の賦課、訴訟費用の発生、及び社会的信頼の毀損による事業機会の喪失等を通じて、当社グループの財務的価値に影響を及ぼす可能性があります。 また、バリューチェーン全体での環境負荷の軽減への取組が不十分な場合には、将来的な炭素税導入等の規制強化に伴うコスト増大、調達コストの上昇、及び機関投資家・取引先からの要請への対応に係る追加費用が発生するリスクがあります。 戦略及び意思決定への影響機会として識別したPatient Centricityの醸成、医療コミュニティへの貢献、ワールドクラス人材の獲得・育成、及び企業文化・労働環境の向上については、事業戦略と連動したタレントマネジメントの実施や次世代経営幹部育成プログラムの推進等を通じて、これらの観点を踏まえた経営層の判断が行われる仕組みを構築し、製品の研究・開発から市販後活動に至る各段階の意思決定に反映しております。 リスクとして識別した高いコンプライアンス基準の維持については、グローバル エシックス&コンプライアンス コミッティにおける審議・モニタリングを通じて事業運営上の意思決定に反映しております。 また、バリューチェーン全体での環境負荷の軽減については、ネットゼロ移行計画の策定・推進をサステナビリティコミッティにおいて審議しております。 <主なトレードオフ>人材育成・環境対応に係る投資は短期的にはコスト増加要因となり得ますが、中長期的なイノベーション創出力の強化及び規制強化への先行対応を通じた将来コストリスクの低減により、持続的な企業価値向上につながるものと認識しております。 (e) 「気候」関連物理的リスクサプライチェーン寸断ビジネスモデルに与える影響気候変動に伴う異常気象の激甚化により、一部の調達・生産・物流の各拠点において被災や操業遅延が生じ、代替調達先の確保や事業継続経計画(BCP)運用を余儀なくされる等、グローバルな供給体制の安定的な運用に影響が生じ得る状況にあります。 激甚化する気象災害による生産・物流拠点の長期停止や浸水・渇水等の頻度・規模がさらに拡大することで、供給制約の慢性化や物流コストの持続的な上昇が合理的に見込まれ、気候変動に対して強靭なサプライチェーン・ネットワーク確立の進捗に影響する可能性があります。 バリューチェーンに与える影響特定の地域や仕入先への依存度が高い一部の原材料・部品については、異常気象の激甚化を契機とした供給の突発的な途絶が生じる恐れがあります。 また、主要な物流ルートや輸送拠点が被災した場合には、安定的な製品供給に支障が生じ得る状況にあります。 気象災害の頻発・長期化により、仕入先の生産停止と物流網の寸断が同時多発的に生じる可能性が高まり、自社製造拠点における生産が長期にわたって制約され、上流では原材料・部品の慢性的な調達難、下流では製品供給能力の持続的な低下が生じる等、バリューチェーン全体に重大かつ広範な影響を及ぼすと見込んでおります。 物理的リスクサプライチェーン寸断財務的影響当連結会計年度においては、一部地域で発生した記録的な豪雨の影響により物流網が混雑し、売上原価に一定の影響が生じております。 なお、増加したコストを区分して識別することが困難であるため、定量的情報は記載しておりません。 将来的には、主要拠点における浸水対策や重要原材料の安全在庫積み増しにより、固定資産の増加及び投資・営業キャッシュ・フローへの影響が生じる可能性があります。 さらに、極端な気象現象による一時的な操業停止や、複数購買化・生産拠点分散等の対応に伴い、売上収益・売上原価・投資キャッシュ・フローへの影響が見込まれます。 気象災害の頻発・長期化により特定の地域又は仕入先に依存する原材料・部品の調達が長期にわたり途絶した場合、代替調達や緊急輸送への切り替えに伴う売上原価及び物流費の増加に加え、生産活動の制約による売上収益への影響が生じる可能性があります。 物理的リスク自社拠点の水不足に伴う一時操業停止ビジネスモデルに与える影響気候変動に伴う水ストレスの深刻化を背景として、主要生産拠点において水不足が顕在化した場合、取水制限や操業停止のリスクが、グローバルでの生産能力増強の計画・運用に影響を及ぼし得る可能性があります。 将来的には、水ストレスの長期的な増大により、取水制限等を起点とした生産制約がサプライチェーンの寸断へと波及する可能性があり、水資源循環型の生産体制の確立に対しても影響を及ぼし得ると見込んでおります。 バリューチェーンに与える影響主要生産拠点はWRI Aqueduct(世界資源研究所が提供する水リスク評価ツール)の評価において水ストレスの高い地域に位置するものが含まれており、取水制限が発生した場合、生産能力が一時的に制約される可能性があります。 また、水集約型原材料を供給する一部サプライヤーも同様の水リスクに晒されており、製品の安定供給に支障が生じる可能性があります。 将来的には、水ストレスの長期的な深刻化により、自社拠点における慢性的な操業制約に加え、上流では調達コスト上昇、下流では製品供給能力の低下が生じるリスクがあり、バリューチェーン全体にわたる事業継続性への影響が一層拡大すると見込んでおります。 財務的影響当連結会計年度においては、生産拠点の水リスクの見直し及び一部拠点での節水設備の試験導入に伴い、売上原価及び一般管理費として費用処理しております。 将来的には、優先対策拠点における節水施策の推進に伴い、水管理システムの高度化・高効率設備の導入等により固定資産の増加及び投資キャッシュ・フローへの影響が生じる可能性がある一方、水使用量削減を通じた水道料金・排水処理費用の低減が見込まれます。 また、主要製造拠点での水不足による一時的な操業停止や排水再利用設備への投資に伴い、売上収益・売上原価・投資キャッシュ・フローへの影響が生じる可能性があります。 特定拠点での取水困難が生じた場合、拠点の再配置や製法の見直し等により、固定資産・売上原価・研究開発費・投資キャッシュ・フローへの影響も想定されます。 ア.「気候」関連のリスクが戦略や意思決定に与える影響・シナリオ分析の手法及び実施期間 当社グループは2024年度に、グループ全体(バリューチェーンを含む)を対象として気候シナリオ分析を実施いたしました。 分析にあたっては、脱炭素社会への移行を想定するIEA WEO2021 SDS・IEA NZE2050(1.5℃シナリオ)及び物理的リスクの深刻化を想定するIPCC RCP8.5(4℃シナリオ)を採用し、2030年及び2050年の時間軸でリスク・機会を評価しております。 1.5℃シナリオにおいては、脱炭素政策・規制の強化により調達・物流を含むコスト増や供給制約が生じ得ることを想定しております。 4℃シナリオにおいては、豪雨・洪水・台風の頻発・規模拡大、気温上昇、干ばつ等による水不足(特に米国・中国・ブラジルでの操業影響)を想定しております。 なお、今後も外部環境の変化に応じて定量化の拡充及び開示対象の見直しを継続的に行って参ります。 ・「気候」関連の移行計画 当社グループは、脱炭素社会への移行は中長期的に避けられない潮流であると認識しており、早期から積極的に投資・体制整備を進めることが、将来リスクへの備えとなるとともに、長期的な企業価値の向上につながると判断しております。 2050年ネットゼロ達成を前提に、2015年度を基準年として段階的な削減目標(2025年度:Scope1及びScope2で2015年比42%削減、2030年度:同63%削減、2040年度:Scope1及びScope2ネットゼロ、2050年度:Scope3を含むサプライチェーン全体でネットゼロ)を設定しており、これらを投資・調達・運用・物流・サプライヤー協働に係る中長期戦略及び主要な意思決定に反映しております。 具体的な施策として、省エネルギー活動の強化(省エネ・脱炭素機器の導入及び運用改善)、再生可能エネルギー由来電力の100%導入、営業車両のEV化、持続可能な燃料(SAF等)の活用やモーダルシフト・共同配送等の物流施策、及びサプライヤーとの連携による脱炭素化等を、移行計画ロードマップに沿って推進しております。 あわせて、CCUS(注)等の革新的技術についても導入の可能性を検討して参ります。 これらの施策の実行にあたっては、移行計画に関連する投資・費用を第6期中期経営計画及び年度予算に組み込み、CO₂削減効果や将来の炭素税等のコスト負担等を考慮のうえ、脱炭素推進に向けた重要施策を特定し、当該施策に関連する予算を優先的に配分することを検討しております。 また、Scope3削減に向けては、サプライヤーとの定期的な対話・情報収集の仕組みを整備し、サプライチェーン全体での脱炭素化を推進しております。 なお、削減目標の詳細は「⑤ 指標及び目標 (ⅰ)「気候」関連」をご参照ください。 上記の移行計画に基づき、第6期中期EHS経営方針において「バリューチェーン全体での脱炭素施策を推進し、気候変動緩和に貢献する」ことを掲げ、各種施策・取組を推進しております。 (注)Carbon Capture, Utilization and Storage/二酸化炭素を回収し有効利用又は地中等への貯留を行う技術の総称<主なトレードオフ> 再生可能エネルギーの導入やサプライチェーンの強靭化は短期的には調達コストや製造原価の上昇要因となります。 しかしながら、将来的な炭素税負担の回避や社会的信用の維持が中長期的な企業価値向上に不可欠であると判断し、短期的なコスト増加を許容しております。 また、環境投資が他の投資案件に劣後することを防ぐため、温室効果ガス削減効果を経済価値として定量評価する手法として内部炭素価格(ICP)の導入を検討しており、将来的に設備投資判断へ活用することで、環境対応設備への投資促進を図って参ります。 ・気候関連のリスクに関する対応<サプライチェーン寸断(物理的リスク)への対応> 気象災害の激甚化に起因するサプライチェーン寸断リスクへの対応として、当社グループは、重要製品の安全在庫水準の見直し及び代替調達先の確保に取り組んでおり、主要製品を対象に代替調達体制の整備を実施いたしました。 なお、在庫の積み増しによる供給リスク低減と運転資本の増加に伴う資本効率への影響はトレードオフの関係にあることを認識しており、需要予測の高度化や在庫配置の最適化を通じて過剰在庫の抑制に努め、両者のバランスを図っております。 <自社拠点の水不足に伴う一時操業停止(物理的リスク)への対応> 水ストレスの長期的な深刻化を起因とする自社拠点の水不足リスクへの対応として、当社グループは、2024年度においてWRI Aqueductを活用した製造拠点の水リスク評価を実施し、優先的に対応すべき拠点の把握を行っております。 現在、特定された優先拠点を対象に、水処理設備・再利用設備の導入に向けた検討をしております。 なお、設備投資による水使用量削減・安定操業の維持と、投資負担に伴う資本効率への影響はトレードオフの関係にあることを認識しており、再生可能エネルギーの活用や工程全体の効率改善との統合的な取組を通じて、水資源の保護・環境負荷の抑制と投資効率の両立を図って参ります。 イ.気候レジリエンス・物理的リスクに対する戦略及びビジネスモデルの調整能力 当社グループは、第6期中期経営計画期間において、防災設備への投資や戦略在庫の確保に必要な経営資源を配分する方針としております。 設備投資予算及び運転資本の範囲内で機動的に対応するとともに、サプライチェーンの可視化を進め、リスクの早期把握や代替調達先への切替えを円滑に行う体制の整備を進めております。 <サプライチェーン寸断(物的リスク)に関するレジリエンス> 当社グループは、BCPの観点から拠点ごとの水災リスクを評価し、防災対策の強化を進めております。 あわせて、洪水対応を含む緊急時訓練やマニュアル整備を実施し、初動対応力の向上に努めております。 また、製品の安定供給に向けて、一定の在庫を確保するとともに、複数調達の推進により調達先の分散を図っております。 さらに、防災情報サービス等を活用し、調達先の被災状況を速やかに把握できる体制の整備を進めております。 これらの取組により、供給途絶の影響を一定程度抑制できる可能性があると考えております。 <自社拠点の水不足に伴う一時操業停止(物理的リスク)に関するレジリエンス> 当社グループは、拠点ごとの水リスク評価を進めるとともに、一部の高リスク拠点においては雨水利用設備や節水設備の導入・再利用水の活用を進めております。 他拠点での代替生産や製造委託の活用についても検討し、緊急時の供給継続能力の向上に努めております。 これらの対応により、操業停止リスクの低減につながる可能性があります。 ・不確実性の領域 気候関連のリスク及び機会の評価にあたっては、各国の気候政策の導入時期や内容、温室効果ガス規制の強化の程度、技術進展の速度、気象災害の頻度及び強度、水資源の地域別の利用可能性等に不確実性があると認識しております。 規制負担の水準や関連技術の普及動向については、当社グループの財務影響や対応方針の判断に影響を及ぼす可能性があることから、継続的にモニタリングを行って参ります。 ・気候レジリエンスの評価 当社グループは、短期・中期・長期の時間軸で気候レジリエンスを評価しております。 短期的には定期的な指標確認を通じて省エネルギー・再生可能エネルギー利用・BCP対応の改善を、中期的にはサプライチェーン対応や関連投資の進捗を踏まえた目標・計画の見直しを、長期的には技術の見直しや事業基盤の強化を通じた事業運営・ビジネスモデルの適応力強化を進める方針としております。 ④ リスク管理(ⅰ) サステナビリティ関連のリスクの識別等及びモニタリングを行うためのプロセス及び関連する方針(a) サステナビリティ関連のリスクの識別等ア.全社共通 当社グループのリスクマネジメントには、気候変動、人権、環境、サプライチェーン等のサステナビリティに関連するリスクも包括的に含まれております。 リスクの識別・評価において、サステナビリティ関連のリスクとその他リスクとの評価方法や優先順位付けの方法に差異はなく、リスク識別の段階から総合的リスク管理の枠組みの中で一体的に管理しております。 詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 イ.「気候」関連 気候関連リスクの識別にあたっては、「ア.「気候」関連のリスクが戦略や意思決定に与える影響 ・シナリオ分析の手法及び実施期間」に記載のとおり、IEA(1.5℃)及びIPCC(4℃)のシナリオを活用し、バリューチェーン全体への影響を識別しております。 識別されたリスク・機会は移行リスク・物理的リスク等の6分類に整理した上で、「発生頻度」、「財務的影響度」、「投資家の関心」の3軸による定量・定性評価を行い、2030年及び2050年の時間軸で重要性を判定しております。 重要な気候リスクについては、主要なパラメータ(炭素価格、規制動向等)の変化や対応策の進捗状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて戦略やBCPの見直しを行っております。 (b) サステナビリティ関連のリスクのモニタリングを行うためのプロセス 本項については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 (ⅱ) サステナビリティ関連の機会の識別等及びモニタリングを行うためのプロセス(a) サステナビリティ関連の機会の識別等ア.全社共通 当社グループは、サステナビリティ関連を含む機会について、価値創造プロセスの循環を通じた持続的な企業価値向上のプロセスを討議しております。 イ.「気候」関連 気候関連の機会の識別にあたっては、部門横断のタスクチームを立ち上げ、リスク識別と同様にIEA・IPCCのシナリオを活用しております。 識別・評価は、サステナビリティコミッティで審議のうえ、シナリオ分析の結果を企業戦略、BCP、ネットゼロ移行計画、Scope3削減計画等に反映しております。 (b) サステナビリティ関連の機会のモニタリングを行うためのプロセス 当社グループでは、サステナビリティ関連の機会のモニタリングを、サステナビリティコミッティを中心とした体制のもとで継続的に実施しております。 新たに認識された機会は、サステナビリティコミッティで多角的な観点から審議を行い、審議された案件はその重要性に応じて経営会議に付議され、意思決定が行われます。 (ⅲ) 上記プロセスと全体的なリスク管理プロセスとの関連性等 当社グループは気候変動や水に関するリスク等、事業活動の変更を余儀なくされる可能性のあるリスクを把握し、当社グループのリスクマネジメントシステムの一環としてリスク対応策を実施しております。 サステナビリティコミッティは、当該リスクが当社グループの事業にどのような影響をもたらすのか、その財務的インパクトを評価・管理し、レジリエンスを高める重要な役割を果たしており、重大リスクの懸念がある場合は経営会議及び取締役会に報告し、総合的リスク管理に統合されます。 ⑤ 指標及び目標(ⅰ) 第5期中期経営計画の振り返り 第5期中期経営計画で設定した指標・目標の達成に向けて、取り組んで参りました。 各マテリアリティの長期目標、実現に向けた課題、KPI指標、2025年度実績はコーポレートウェブサイトにて公表する予定です(2026年7月公表予定)。 《コーポレートウェブサイト 関連ページ》株主・投資家の皆さま- IRライブラリ- 第一三共株式会社 (daiichisankyo.co.jp) (ⅱ) 第6期中期経営計画及びサステナビリティ関連 当社グループは、中長期的な企業価値向上と持続的成長を実現するため、重要課題に基づく戦略に対応した指標・目標を設定しております。 なお、「Be a Global Top 5 Oncology Company」、「Identify next BGTs」、「Operational Excellence」、「Be a trusted partner for sustainable society」に関連する指標の開示方法については、現在検討中です。 今後コーポレートウェブサイトで公表する予定です(2026年第2四半期公表予定)。 《コーポレートウェブサイト 関連ページ》株主・投資家の皆さま- IRライブラリ- 第一三共株式会社 (daiichisankyo.co.jp) (ⅲ) 「気候」関連(a) 温室効果ガス排出に関する開示ア.温室効果ガス排出の測定方法等に関する開示 当社グループ国内拠点のScope1温室効果ガス排出の換算係数については、地球温暖化対策の推進に関する法律の数値を使用しております。 海外拠点のScope1及びScope2温室効果ガス排出、並びに当社グループ全体のScope3温室効果ガス排出については、「温室効果ガスプロトコルの企業算定及び報告基準」(以下、GHGプロトコル)に従って測定しております。 なお、海外拠点においては、IEA(国際エネルギー機関)、DEFRA(英国環境・食糧・農村地域省)、eGRID(米国環境保護庁)等の排出係数を活用しております。 イ.温室効果ガス排出の測定アプローチ 当社グループは、GHGプロトコルに基づき、自社が運営する施設からの排出を対象とするため、経営支配力アプローチを用いております。 ・温室効果ガス排出の測定方法 発生要因排出量の算定方法排出係数Scope1国内拠点主に工場・研究所における燃料(都市ガス、軽油、LPG等)の燃焼及び営業用車両の燃料使用当連結会計年度における各排出源の活動量に、排出源が所在する地域の当局等が定める基準又はGHGプロトコルに基づく排出係数を乗じることにより、Scope1温室効果ガス排出量を算定地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)に基づく排出係数を使用日本以外の国々排出源地域の当局等の基準あるいはGHGプロトコルに基づく排出係数を使用。 具体的には、ドイツ(バッフェンホーフェン)拠点ではIEA(国際エネルギー機関)の国別係数、米国拠点ではeGRID(米国環境保護庁(EPA)が公表するデータベース)を使用Scope2主に購入電力の使用「GHGプロトコル」に基づき、マーケットベース手法を採用。 また、ロケーション基準及びマーケット基準によるScope2温室効果ガス排出量を算定ロケーション基準:国内拠点は、電力消費量に当連結会計年度末において入手可能な環境省の「電気事業者別排出係数」における全国平均係数を乗じることにより測定。 海外拠点は、IEA(国際エネルギー機関)の国別係数を使用マーケット基準:各拠点のサプライヤーが提供する排出係数又は残差係数を使用 ・温室効果ガス排出の算定期間 当社グループは、当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)を算定期間として温室効果ガス排出を測定しております。 ウ.温室効果ガス排出量に関する開示 当社グループは、脱炭素に向けた取組を加速するため、Scopeごとの温室効果ガス排出量を用いて温室効果ガス排出目標を設定しております。 当社グループの温室効果ガス排出目標は、当社グループ全体を対象とした純量(ネット)ベースの絶対量目標であり、パリ協定を踏まえた我が国の気候変動への取組に沿って、2030年度の中間目標として温室効果ガス排出を2015年度比63%削減するとともに、長期的目標として2050年度までにネットゼロを達成するため、CO2(CH4、N2O、HFCs、NF3、PFCs及びSF6)に関するScope1及びScope2温室効果ガス排出(Scope2:マーケット基準及びロケーション基準)及びScope3温室効果ガス排出の合計値に対して設定しております。 なお、セクター別脱炭素アプローチは用いておりません。 指標2025年度実績単位:kt-CO2(e)Scope1 温室効果ガス排出地球温暖化対策の推進に係る法律の数値及びGHGプロトコルに基づく算出値80Scope2 温室効果ガス排出ロケーション基準118マーケット基準24(注)Scope1及びScope2の当連結会計年度における数値は暫定値であり、2026年8月に第三者保証を取得後、同年9月に確定値を公表する予定です。 なお、Scope3の算定値についても、2026年9月にコーポレートウェブサイト(ESGデータ)にて公表する予定です。 Scope1及びScope2温室効果ガス排出の内訳に関する情報指標2025年度実績 単位:kt-CO2(e)連結会計グループに関する温室効果ガス排出その他の投資先に関する温室効果ガス排出合計Scope1 温室効果ガス排出80080Scope2 温室効果ガス排出ロケーション基準1180118マーケット基準24024 ・気候関連の目標のそれぞれに対する実績及び変化について <GHG排出量(Scope1及びScope2)の推移及び中長期目標> 下記目標は、目標設定についての方法論とともに、SBTイニシアチブ(Science Based Target:パリ協定の水準に整合した、企業が設定する温室効果ガス排出削減目標)の認証を受けております。 当社グループは、毎年、連結会計年度の期首に目標の変更要否について検討を行っており、2015年度比の削減率を用いてモニタリングしております。 2030年度目標(Scope1及びScope2):2015年度比63%削減 当連結会計年度における当該削減率は純量ベースで48.6%であり、再生可能エネルギーの導入拡大(特に国内拠点及び欧州)により、売上拡大局面においても大幅な削減を実現していると分析しております。 <再生可能電力利用率の推移及び中長期目標> 当社グループは、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーに切り替えるRE100を推進しており、再生可能電力利用率を用いて目標を設定しております。 2023年度実績2024年度実績2025年度実績2030年度目標80.0%79.9%79.9%100% 本実績・目標は、各事業拠点の総電力使用量を集計し、そのうち再生可能エネルギー由来電力(自家発電、再エネ電力メニュー購入分、非化石証書・再エネ証書等の環境価値を含む)を区分して集計のうえ、総電力使用量に対する割合として算出しております。 当連結会計年度における再生可能電力利用率は、79.9%であり、その推移について、国内工場のPPAモデル導入や欧州拠点での調達・証書購入等により、計画を上回るペースで推移していると分析しております。 <カーボンクレジットについて> 移行計画推進のためのカーボンクレジットの使用計画は現時点ではありません。 <モニタリング> 気候変動を含む環境活動の実績については、サステナビリティレポートで報告するとともに、年1回以上、マネジメントレビューを実施して、サステナビリティコミッティにて主要KPIの報告や中長期目標の策定・見直し、省エネにかかわる投資等の重要事項について審議しております。 また、経営に重要な影響を及ぼすと判断された案件については、必要に応じて経営会議へ付議され、意思決定が行われます。 主要KPI2025年度実績2026年度目標GHG排出量(Scope1及びScope2)2030年度目標:2015年度比63%削減2015年度比48.6%削減前年度より5.9ポイント改善2015年度比46.2%削減再生可能電力利用率2030年度目標:100%79.9%前年度と同値設定なし バリューチェーン全体での環境負荷の軽減を進め、2050年ネットゼロ達成を目指して参ります。 その移行計画において、2030年度目標(主要KPI)を設定し、取組を開始しております。 各種の施策を立案・実行し、長期的な事業レジリエンス獲得と社会的信頼を強化して参ります。 (b) 気候関連の物理的リスクに関する開示 当社グループの主要な生産拠点の一部工場・研究所において、気候変動に伴う水ストレスの深刻化による取水制限や操業停止のリスクがあると認識しております。 指標2025年度実績TCFDシナリオ分析による評価による、取水制限や操業停止リスクの拠点数の把握5拠点・米国(シャーリー、コロンバス、ブレア)・ブラジル(アルファビレ)・中国(上海) (c) 資本投下に関する開示 当社グループは、当連結会計年度において、温室効果ガス排出削減及び再生可能エネルギー導入に向けて、高効率機器への更新及び太陽光発電設備の設置等を進めております。 なお、環境関連設備投資の金額は、日本製薬団体連合会の基準に基づいて算出しております。 指標2025年度実績環境関連設備投資の金額(国内)534百万円 (d) 内部炭素価格に関する開示 当社グループは、現時点において、設備投資判断を含む意思決定に内部炭素価格を活用しておりませんが、将来的な活用に向けて導入検討を進めております。 (e) 報酬に関する開示 当社グループでは、長期インセンティブ報酬となる中計業績連動株式報酬は、中長期的な株主価値向上を重視した経営を推進するため、中期経営計画の業績達成に連動した報酬として、社内取締役及び執行役員に対してパフォーマンス・シェア(業績連動株式報酬)の性質を持つ信託型株式報酬制度を採用しております。 詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。 《ご参考 コーポレートウェブサイト 関連ページ》 (2026年9月公表予定)ESGデータ - 第一三共株式会社 (daiichisankyo.co.jp) (2)人的資本への取組① ガバナンス 当社グループでは、経営と一体となった人材マネジメントを推進するため、CHRO(Chief Human Resource Officer)をトップとする人事組織体制をグローバルに構築しております。 CHROが経営会議に参画し、経営・ビジネス上の課題や進捗を直接的に把握した上で、グローバルでの人材マネジメント戦略・施策を立案しております。 ② 戦略・施策 戦略については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1) 人材戦略に関する基本方針等」も併せてご参照ください。 (i) 人材の採用と育成 当社グループでは、競争優位の源泉であるサイエンス&テクノロジー(S&T)のさらなる強化を念頭に、グローバル全体で人材獲得を強化しております(2025年度は主として日本で202名、米国*1で408名、欧州で353名のキャリア人材獲得*2)。 主な研究機能がある日本では、新卒採用における博士人材獲得にも継続的に取り組んでおります(2023年度21名、2024年度31名、2025年度42名)。 *1 American Regent Inc.を除く *²S&T領域以外も含むグローバルな人材交流・育成につなげるべく、国を跨ぐ出向プログラムも充実させており、2025年度末時点で、国内から海外に231名、海外から国内に22名の社員がそれぞれ出向しております。 また、社員の自律的な学習を支援するため、LinkedInラーニングツールをグローバルに導入し、多様なコンテンツを展開しております。 当社グループの持続的成長に極めて重要な次世代経営層の育成を目的に、2024年度にDS Academyを創設し、2025年度末をもって、次期経営幹部候補者を対象とした「Executive Leadership Accelerator」プログラムのパイロットセッションが完了しました。 今後、本プログラムを継続するとともに、対象層を拡大したプログラムも開始いたします。 (ⅱ) One DS Cultureの浸透 当社グループでは、社員一人ひとりがグローバルな視野をもって考え、行動し、より広く患者さんや社会へ貢献するための基盤となる企業文化「One DS Culture」の醸成に取り組んでおります。 その実現に向けて、社員の行動の指針・原則として3つのCore Values、社員が実践すべき行動様式として3つのCore Behaviorsを策定しております。 毎年度、各組織からカルチャーアンバサダーを任命し、Core Values/Core Behaviorsの実践を通じたCulture浸透を推進しております。 こうした取組の結果、社員のOne DS Cultureへの理解は着実に深まっております。 併せて、エンゲージメントサーベイを実施し、その結果をもとに、当社グループの強みや課題を特定のうえ、改善策を実行しております。 なお、2025年度におけるエンゲージメントサーベイ回答率は87%、11項目においてスコアの上昇がみられました(総合値は77、対ベンチマーク(製薬企業を含むグローバル企業約1,000社)+2)。 また、グローバル全体でOne DS Cultureを醸成し、当社グループのパーパス・ミッションを共に実現するため、CEO・CHROが国内外の各拠点を訪問し、社員と対面でコミュニケーションを行いました(2023年度から2025年度まで計39社、約20,000名の全社員を対象に実施)。 (ⅲ) Inclusion & Diversity 当社グループでは、国籍・人種・性別・年齢などの属性面に加え、考え方・価値観・ライフスタイルなども異なる多様な社員が共存し、そのすべての社員が自分らしく、最大限に実力を発揮することが、グローバルでの事業拡大やイノベーション創出に繋がると考えております。 Core Behaviorsの1つに「Be Inclusive & Embrace Diversity」を定めており、2022年3月の国際女性デーには「Global I&D Statement」を策定し、社内外に当社のI&D (Inclusion & Diversity)に対する姿勢や考え方を明示しております。 Healthcare Businesswomen’s Association(HBA)に加盟し、より広い視野でグローバルでのI&D連携を加速するとともに、活躍した女性社員をグローバル全体で称え、表彰する機会としてもこのHBAを活用しております。 また、2025年度はHBAが組織向け表彰として新たに設けたグローバル・インパクト・アワードにて、当社が特別賞を受賞しました。 本アワードは、リーダーシップ開発、サイエンス・イノベーションへの貢献などを総合的に評価するものです。 ADC技術といったサイエンス・イノベーションに加えて、人事領域における、DS Academyを含む人材育成基盤や女性活躍推進プログラムが、受賞につながる重要な評価ポイントとなりました。 国内においては、2025年度末までに女性管理職15%以上という数値目標を達成し、次の段階として「2030年度末までに女性管理職23%以上」を目標に、組織長との対話や全社アンケートを通じた施策推進のほか、女性マネジメント職ネットワーク(SWAN)による次世代リーダー育成を実施しております。 こうした取組が評価され、「Forbes JAPAN WOMEN AWARD」の2年連続受賞及び「令和7年度なでしこ銘柄」選定を達成しております。 また、LGBTQ+支援制度の整備や匿名コミュニティ「レインボーチャット」の運営を通じ、すべての社員の帰属意識向上に努めており、「PRIDE指標」において5年連続ゴールドを受賞しております。 仕事とライフイベントの両立においては、男性育休取得率100%を目標とした育児支援、及び介護セミナー・個別相談会の実施など多様な支援を展開しており、育児支援についてはプラチナくるみん認定を2019年に取得しました。 (ご参考)・インクルージョン&ダイバーシティーに関する当社ホームページ https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/inclusion-diversity/・令和7年度「なでしこ銘柄」に選定 https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/news/detail/index_7416.html(ⅳ) 健康経営・ワークライフバランス推進(a) 社員の健康と安全 「健康宣言・安全宣言」を社内外に発信するとともに、必要な投資を積極的に行い、社員が安全に就業し、健康を保持・増進するための環境づくりに取り組んでおります。 社員の健康と安全については、EHS(Environment, Health & Safety)として一体的に推進しており、Head of Global Corporate Affairsを委員長とするサステナビリティコミッティにおいて、グローバル全体での方針・目標・施策の審議・報告を行うとともに、経営会議においてもその内容が審議・報告される体制を整えております。 国内においては、最高健康経営責任者である社長をトップとした健康経営推進体制にて、会社と労働組合で合意した安全衛生管理の中期方針に基づいた安全衛生施策を推進しております。 具体的には、「ウェルビーイングの向上により、企業理念及びビジョンの実現に貢献する」を健康経営の目標に定めて、施策と目標のつながりを示す「健康・労働安全戦略マップ」を策定し、国内での重点領域を生活習慣病・がん・メンタルヘルス・運動機能の4領域として、安全衛生施策を推進しております。 各施策の効果については、高ストレス者率や喫煙率などの評価指標を設定し、評価に基づき継続的な改善を図っております。 これまでの積極的かつ継続的な活動が評価され、経済産業省が実施する「健康経営度調査」において、6年連続で「健康経営優良法人~ホワイト500~」の認定を受けております(当社単体としては9年連続)。 (ご参考)当社グループの「健康経営推進体制」、「健康・労働安全戦略マップ」、「評価指数」等については、以下を参照 https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/employee_h |
| 戦略 | (ⅰ) 第5期中期経営計画の振り返り 第5期中期経営計画(2021-2025年度)では、「3ADC最大化の実現」、「既存事業・製品の利益成長」、「更なる成長の柱の見極めと構築」、「ステークホルダーとの価値共創」の4つの戦略の柱を掲げ、2025年度目標である「がんに強みをもつ先進的グローバル創薬企業」を実現し成長ステージに移行できるよう取り組んで参りました。 その結果、エンハーツの着実な市場浸透、上市国・地域の拡大、新適応取得による当初計画を上回るペースでの売上収益拡大、ダトロウェイの承認及び追加の適応取得により、世界中の患者さんに新たな治療の選択肢を提供するとともに、2025年度目標実現に向けた成長を牽引いたしました。 サステナブルな社会の発展に貢献するため、長期視点でサステナビリティ経営を進めていく上で、患者さん、医療関係者、株主・投資家、社会・環境、従業員といった「ステークホルダーとの価値共創」も重要な課題でありました。 当社グループでは、中長期的な企業価値への影響と社会からの期待の両面からマテリアリティを特定し、「革新的な医薬品の創出」、「高品質な医薬品の安定供給」、「医療アクセスの拡大」、「環境経営の推進」、「多様な人材の活躍推進と育成」等のマテリアリティと連動したKPIを設定・管理して参りました。 マテリアリティへの対応として、日本における初のCOVID-19に対するmRNAワクチンであるダイチロナ筋注(1価:オミクロン株 JN.1)の供給によるパンデミックリスクへの対応や、国際イニシアチブである「RE100」への加盟を含む自社拠点における使用電力の再生可能エネルギー化、及びバリューチェーン全体での環境負荷低減の取組等を進めて参りました。 (ⅱ) 第6期中期経営計画及びサステナビリティ関連の方針 第5期中期経営計画を通じて、当社グループが掲げた2025年度目標である「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」を実現したことから、第6期中期経営計画(2026-2030年度)の策定にあたり、新たに2035年ビジョン「Trusted healthcare innovator transforming the lives of people through our science and technology」を設定いたしました。 あわせて、第5期中期経営計画で掲げた2030年ビジョン「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」を2030年度に向けた具体的な目標として改めて位置づけました。 第6期中期経営計画は、価値創造プロセスの循環のもと、2030年度目標の達成を通じて、2035年ビジョンの実現に向けたさらなる成長ステージに移行するための計画であります。 当社グループの長期ビジョン、第6期中期経営計画については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 (a) 「Be a Global Top 5 Oncology Company by 2035」関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上、医薬品の安定供給機会がん治療を「治癒」へと近づけられる革新的な医薬品の提供ビジネスモデルに与える影響第5期中期経営計画においては、エンハーツとダトロウェイが牽引し、がん事業は飛躍的な成長を遂げ、中核事業へと進化いたしました。 また、アストラゼネカ及び米国メルクとの提携により、グローバルでの開発・商業化に向けた体制が強化され、外部パートナーとの連携を軸としたビジネスモデルが進展いたしました。 今後は当該提携により培ったがん事業のノウハウを活かし、当社グループのScience & Technologyに裏付けされた有数のパイプラインを自社単独で開発・商業化できる体制を構築・強化することで将来の利益創出力を高めて参ります。 関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上、医薬品の安定供給バリューチェーンに与える影響当社グループは、がん事業で2035年までにグローバルトップ5企業となることを目指し、自社ケイパビリティをR&D Excellence(開発)、Business Excellence(商業化)、最適化されたグローバルサプライチェーンの三本柱で構築し、バリューチェーン全体の強化を推進して参ります。 財務的影響当連結会計年度においては、売上収益2兆1,230億円のうち、がん領域売上収益9,540億円を計上しております。 第6期中期経営計画においては、主にエンハーツやダトロウェイの売上の成長により、2030年度のがん領域売上収益2兆3,000億円超を目指しております。 戦略及び意思決定への影響世界中の重篤な疾患を持つ患者さんに、がん治療を治癒へと一歩近づけられる革新的な治療を提供し、個別化医療により、従来の治療では十分に治療効果が得られなかった患者さんに新たな治療オプションを提供して参ります。 そして、医療従事者への付加価値の高い情報提供を通して、2035年には年間70万人以上の対象患者さんに当社の医薬品を届けて参ります。 <主なトレードオフ>適応追加や製品上市、自社開発・商業化体制の構築・強化に向けた投資は、短期的な利益の確保を制約する可能性があります。 当社グループはこのトレードオフを認識したうえで、長期的な企業価値の向上と高収益・高成長型ビジネスモデルへの構造転換を最優先とした意思決定を行って参ります。 (b) 「Identify next BGTs by 2030」関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上機会DXd ADCに続く、新BGTsを通じたビジネスポテンシャルのさらなる拡大ビジネスモデルに与える影響第5期中期経営計画では、最重要なBGTsとして位置付けているDXd ADCを通じ、がん領域における事業とプレゼンスの拡大を達成いたしました。 DXd ADCでは、第6期中期経営計画期間においても、複数の大規模臨床試験のデータリードアウトが予定されており、適応症が拡大していく見込みであります。 第6期中期経営計画では、DXd ADCに続くBGTs候補の継続的な創出、DXd ADCの独占的販売期間終了(Loss of Exclusivity、以下「LOE」という。 )後も持続的な成長を実現するためのBGTsの早期同定、開発加速化へ向けた取組をすでに開始しております。 これらの取組により、持続的成長を可能とするビジネスモデルの構築を推進して参ります。 バリューチェーンに与える影響当社グループは、① 中核技術に基づいた複数の新薬創出による標準治療の変革、② 臨床的に実証された技術を次期プログラムへ応用することによる確度の高い新薬創出、③ 研究・開発・製造の各部門の知見の統合による革新的な医薬品のより迅速かつ効率的な患者さんへの提供、といった研究開発モデルによる、バリューチェーン全体の構造転換を推進して参ります。 財務的影響第6期中期経営計画では、上記の取組の実現に向けた投資を行い、DXd ADC事業に続く新たな収益基盤の構築を目指して参ります。 戦略及び意思決定への影響当連結会計年度において、ADC創薬のパラダイムシフトを目指すBGTs候補、マルチモダリティ研究から生まれたBGTs候補、がん免疫におけるブレークスルーアセット等、既に幾つかの候補があります。 2030年までにDXd ADCに続く有望な成長の柱と成り得る複数のBGTsを同定し、DXd ADCのLOE後も現在の標準治療を超える製品を患者さんに提供して参ります。 <主なトレードオフ>成功確率の高い既存技術への投資と、将来の成長を担う新規技術への投資のバランスは、重要なトレードオフとして認識しております。 なお、ポートフォリオマネジメントによる撤退判断も含めた早期の意思決定(Go/No-go)の厳格化により、リスクを適切に管理して参ります。 (c) 「Operational Excellence」関連する主なサステナビリティ課題:医薬品アクセスの向上、医薬品の安定供給機会AI活用等による生産性の飛躍的向上機会調達・外注構造の抜本的最適化ビジネスモデルに与える影響当社グループは、グローバルな事業拡大に伴う費用構造の最適化を重要な経営課題と位置づけ、全社横断的なOperational Excellenceの実現に向けた取組を開始しております。 AI活用等による生産性の飛躍的向上及び業務効率化と戦略的人材配置の一体的推進、並びに調達・外注構造の抜本的最適化により、事業運営体制の効率性向上を図って参ります。 これらの取組により、成長投資の原資確保及び収益性向上につながるビジネスモデルの構築を推進して参ります。 バリューチェーンに与える影響当社グループのOperational Excellence推進による影響は、AI活用及び調達・外注構造の最適化を通じて、バリューチェーン全体に及ぶものと見込んでおります。 研究開発においては創薬AIの活用による効率化、製造・サプライチェーンにおいてはERPプラットフォームを通じた調達プロセスの標準化と安定供給体制の強化を図って参ります。 商業化においては、業務効率化と戦略的人材配置の一体的推進を通じて、付加価値の高い業務へ集中できる環境を整備して参ります。 財務的影響当連結会計年度においては、CEO直轄のBusiness Transformation組織の立ち上げ及びERPプラットフォームの導入準備に係る費用が販売費及び一般管理費等として計上されております。 将来的には、5年累計2,000億円以上のコスト最適化の実現により、収益性の向上及び営業キャッシュ・フローの拡大を通じた成長領域への再投資原資の確保につながるものと見込んでおります。 戦略及び意思決定への影響Operational Excellenceによる利益創出力の強化として、「戦略に沿った優先順位に基づくリソース配分及び事業投資判断の最適化」、「持続的な成長基盤の構築に向けたプロセス及びシステムの標準化」、「研究開発及びテクノロジーをはじめとする各ユニット・機能との連携の深化」、「地域を超えて活躍できる人材の育成と次世代グローバルリーダーの継続的な輩出」を実現する事で、スピード感と一貫性のある、グローバルな活動の展開を目指して参ります。 <主なトレードオフ>短中期的な資本・費用の集中は、同時期の成長投資への資源配分を制約する可能性がありますが、優先順位付けと段階的なシステム展開により、この影響を抑制して参ります。 (d) 「Be a trusted partner for sustainable society」関連する主なサステナビリティ課題:ステークホルダーとの価値共創、人的資本の強化、人権、環境保全、コンプライアンス機会Patient Centricityの醸成機会高い倫理観に基づく医療コミュニティへの貢献機会ワールドクラス人材の獲得・育成戦略機会企業文化・労働環境の更なる向上リスク高いコンプライアンス基準の維持リスクバリューチェーン全体での環境負荷の軽減ビジネスモデルに与える影響当社グループは、患者さんの健康で豊かな生活への貢献を事業の根幹に置き、患者さんとご家族、医療従事者、地域社会、ビジネスパートナー、規制当局、環境、株主・投資家等の多様なステークホルダーとの信頼関係を事業基盤とするビジネスモデルを構築しております。 コンプライアンス違反や環境への対応不足は、規制強化・コスト増大・事業レジリエンスの低下を招くリスクを有しているとともに、すべてのステークホルダーからの信頼の毀損を通じて当社グループの事業活動の前提そのものに影響を及ぼし、ビジネスモデルの持続性を低下させる可能性を有しております。 関連する主なサステナビリティ課題:ステークホルダーとの価値共創、人的資本の強化、人権、環境保全、コンプライアンスバリューチェーンに与える影響本リスク及び機会は、いずれもバリューチェーン全体に及ぶものと認識しております。 Patient Centricityの醸成及び高い倫理観に基づく医療コミュニティへの貢献は、製品の研究・開発から市販後活動に至る各段階での意思決定の質を高め、革新的医薬品の継続的な創出につながる機会と捉えております。 ワールドクラス人材の獲得・育成及び企業文化・労働環境の向上は、バリューチェーン全体のイノベーション創出力と組織の持続的な競争力の源泉となるものであります。 さらに、高いコンプライアンス基準の維持及びバリューチェーン全体での環境負荷の軽減は、信頼性の確保と事業継続の観点から、バリューチェーン全体の基盤をなすものと認識しております。 財務的影響本機会は、革新的医薬品の継続的な創出と患者さんへの価値提供を通じた売上収益の拡大、及び優秀な人材の確保・定着による研究開発・製造の生産性向上に寄与するものと見込んでおります。 これらの機会を着実に捉えることが、当社グループの中長期的な収益基盤の強化につながるものと認識しております。 一方、高いコンプライアンス基準が維持されない場合には、当局による業務停止・制裁金の賦課、訴訟費用の発生、及び社会的信頼の毀損による事業機会の喪失等を通じて、当社グループの財務的価値に影響を及ぼす可能性があります。 また、バリューチェーン全体での環境負荷の軽減への取組が不十分な場合には、将来的な炭素税導入等の規制強化に伴うコスト増大、調達コストの上昇、及び機関投資家・取引先からの要請への対応に係る追加費用が発生するリスクがあります。 戦略及び意思決定への影響機会として識別したPatient Centricityの醸成、医療コミュニティへの貢献、ワールドクラス人材の獲得・育成、及び企業文化・労働環境の向上については、事業戦略と連動したタレントマネジメントの実施や次世代経営幹部育成プログラムの推進等を通じて、これらの観点を踏まえた経営層の判断が行われる仕組みを構築し、製品の研究・開発から市販後活動に至る各段階の意思決定に反映しております。 リスクとして識別した高いコンプライアンス基準の維持については、グローバル エシックス&コンプライアンス コミッティにおける審議・モニタリングを通じて事業運営上の意思決定に反映しております。 また、バリューチェーン全体での環境負荷の軽減については、ネットゼロ移行計画の策定・推進をサステナビリティコミッティにおいて審議しております。 <主なトレードオフ>人材育成・環境対応に係る投資は短期的にはコスト増加要因となり得ますが、中長期的なイノベーション創出力の強化及び規制強化への先行対応を通じた将来コストリスクの低減により、持続的な企業価値向上につながるものと認識しております。 (e) 「気候」関連物理的リスクサプライチェーン寸断ビジネスモデルに与える影響気候変動に伴う異常気象の激甚化により、一部の調達・生産・物流の各拠点において被災や操業遅延が生じ、代替調達先の確保や事業継続経計画(BCP)運用を余儀なくされる等、グローバルな供給体制の安定的な運用に影響が生じ得る状況にあります。 激甚化する気象災害による生産・物流拠点の長期停止や浸水・渇水等の頻度・規模がさらに拡大することで、供給制約の慢性化や物流コストの持続的な上昇が合理的に見込まれ、気候変動に対して強靭なサプライチェーン・ネットワーク確立の進捗に影響する可能性があります。 バリューチェーンに与える影響特定の地域や仕入先への依存度が高い一部の原材料・部品については、異常気象の激甚化を契機とした供給の突発的な途絶が生じる恐れがあります。 また、主要な物流ルートや輸送拠点が被災した場合には、安定的な製品供給に支障が生じ得る状況にあります。 気象災害の頻発・長期化により、仕入先の生産停止と物流網の寸断が同時多発的に生じる可能性が高まり、自社製造拠点における生産が長期にわたって制約され、上流では原材料・部品の慢性的な調達難、下流では製品供給能力の持続的な低下が生じる等、バリューチェーン全体に重大かつ広範な影響を及ぼすと見込んでおります。 物理的リスクサプライチェーン寸断財務的影響当連結会計年度においては、一部地域で発生した記録的な豪雨の影響により物流網が混雑し、売上原価に一定の影響が生じております。 なお、増加したコストを区分して識別することが困難であるため、定量的情報は記載しておりません。 将来的には、主要拠点における浸水対策や重要原材料の安全在庫積み増しにより、固定資産の増加及び投資・営業キャッシュ・フローへの影響が生じる可能性があります。 さらに、極端な気象現象による一時的な操業停止や、複数購買化・生産拠点分散等の対応に伴い、売上収益・売上原価・投資キャッシュ・フローへの影響が見込まれます。 気象災害の頻発・長期化により特定の地域又は仕入先に依存する原材料・部品の調達が長期にわたり途絶した場合、代替調達や緊急輸送への切り替えに伴う売上原価及び物流費の増加に加え、生産活動の制約による売上収益への影響が生じる可能性があります。 物理的リスク自社拠点の水不足に伴う一時操業停止ビジネスモデルに与える影響気候変動に伴う水ストレスの深刻化を背景として、主要生産拠点において水不足が顕在化した場合、取水制限や操業停止のリスクが、グローバルでの生産能力増強の計画・運用に影響を及ぼし得る可能性があります。 将来的には、水ストレスの長期的な増大により、取水制限等を起点とした生産制約がサプライチェーンの寸断へと波及する可能性があり、水資源循環型の生産体制の確立に対しても影響を及ぼし得ると見込んでおります。 バリューチェーンに与える影響主要生産拠点はWRI Aqueduct(世界資源研究所が提供する水リスク評価ツール)の評価において水ストレスの高い地域に位置するものが含まれており、取水制限が発生した場合、生産能力が一時的に制約される可能性があります。 また、水集約型原材料を供給する一部サプライヤーも同様の水リスクに晒されており、製品の安定供給に支障が生じる可能性があります。 将来的には、水ストレスの長期的な深刻化により、自社拠点における慢性的な操業制約に加え、上流では調達コスト上昇、下流では製品供給能力の低下が生じるリスクがあり、バリューチェーン全体にわたる事業継続性への影響が一層拡大すると見込んでおります。 財務的影響当連結会計年度においては、生産拠点の水リスクの見直し及び一部拠点での節水設備の試験導入に伴い、売上原価及び一般管理費として費用処理しております。 将来的には、優先対策拠点における節水施策の推進に伴い、水管理システムの高度化・高効率設備の導入等により固定資産の増加及び投資キャッシュ・フローへの影響が生じる可能性がある一方、水使用量削減を通じた水道料金・排水処理費用の低減が見込まれます。 また、主要製造拠点での水不足による一時的な操業停止や排水再利用設備への投資に伴い、売上収益・売上原価・投資キャッシュ・フローへの影響が生じる可能性があります。 特定拠点での取水困難が生じた場合、拠点の再配置や製法の見直し等により、固定資産・売上原価・研究開発費・投資キャッシュ・フローへの影響も想定されます。 ア.「気候」関連のリスクが戦略や意思決定に与える影響・シナリオ分析の手法及び実施期間 当社グループは2024年度に、グループ全体(バリューチェーンを含む)を対象として気候シナリオ分析を実施いたしました。 分析にあたっては、脱炭素社会への移行を想定するIEA WEO2021 SDS・IEA NZE2050(1.5℃シナリオ)及び物理的リスクの深刻化を想定するIPCC RCP8.5(4℃シナリオ)を採用し、2030年及び2050年の時間軸でリスク・機会を評価しております。 1.5℃シナリオにおいては、脱炭素政策・規制の強化により調達・物流を含むコスト増や供給制約が生じ得ることを想定しております。 4℃シナリオにおいては、豪雨・洪水・台風の頻発・規模拡大、気温上昇、干ばつ等による水不足(特に米国・中国・ブラジルでの操業影響)を想定しております。 なお、今後も外部環境の変化に応じて定量化の拡充及び開示対象の見直しを継続的に行って参ります。 ・「気候」関連の移行計画 当社グループは、脱炭素社会への移行は中長期的に避けられない潮流であると認識しており、早期から積極的に投資・体制整備を進めることが、将来リスクへの備えとなるとともに、長期的な企業価値の向上につながると判断しております。 2050年ネットゼロ達成を前提に、2015年度を基準年として段階的な削減目標(2025年度:Scope1及びScope2で2015年比42%削減、2030年度:同63%削減、2040年度:Scope1及びScope2ネットゼロ、2050年度:Scope3を含むサプライチェーン全体でネットゼロ)を設定しており、これらを投資・調達・運用・物流・サプライヤー協働に係る中長期戦略及び主要な意思決定に反映しております。 具体的な施策として、省エネルギー活動の強化(省エネ・脱炭素機器の導入及び運用改善)、再生可能エネルギー由来電力の100%導入、営業車両のEV化、持続可能な燃料(SAF等)の活用やモーダルシフト・共同配送等の物流施策、及びサプライヤーとの連携による脱炭素化等を、移行計画ロードマップに沿って推進しております。 あわせて、CCUS(注)等の革新的技術についても導入の可能性を検討して参ります。 これらの施策の実行にあたっては、移行計画に関連する投資・費用を第6期中期経営計画及び年度予算に組み込み、CO₂削減効果や将来の炭素税等のコスト負担等を考慮のうえ、脱炭素推進に向けた重要施策を特定し、当該施策に関連する予算を優先的に配分することを検討しております。 また、Scope3削減に向けては、サプライヤーとの定期的な対話・情報収集の仕組みを整備し、サプライチェーン全体での脱炭素化を推進しております。 なお、削減目標の詳細は「⑤ 指標及び目標 (ⅰ)「気候」関連」をご参照ください。 上記の移行計画に基づき、第6期中期EHS経営方針において「バリューチェーン全体での脱炭素施策を推進し、気候変動緩和に貢献する」ことを掲げ、各種施策・取組を推進しております。 (注)Carbon Capture, Utilization and Storage/二酸化炭素を回収し有効利用又は地中等への貯留を行う技術の総称<主なトレードオフ> 再生可能エネルギーの導入やサプライチェーンの強靭化は短期的には調達コストや製造原価の上昇要因となります。 しかしながら、将来的な炭素税負担の回避や社会的信用の維持が中長期的な企業価値向上に不可欠であると判断し、短期的なコスト増加を許容しております。 また、環境投資が他の投資案件に劣後することを防ぐため、温室効果ガス削減効果を経済価値として定量評価する手法として内部炭素価格(ICP)の導入を検討しており、将来的に設備投資判断へ活用することで、環境対応設備への投資促進を図って参ります。 ・気候関連のリスクに関する対応<サプライチェーン寸断(物理的リスク)への対応> 気象災害の激甚化に起因するサプライチェーン寸断リスクへの対応として、当社グループは、重要製品の安全在庫水準の見直し及び代替調達先の確保に取り組んでおり、主要製品を対象に代替調達体制の整備を実施いたしました。 なお、在庫の積み増しによる供給リスク低減と運転資本の増加に伴う資本効率への影響はトレードオフの関係にあることを認識しており、需要予測の高度化や在庫配置の最適化を通じて過剰在庫の抑制に努め、両者のバランスを図っております。 <自社拠点の水不足に伴う一時操業停止(物理的リスク)への対応> 水ストレスの長期的な深刻化を起因とする自社拠点の水不足リスクへの対応として、当社グループは、2024年度においてWRI Aqueductを活用した製造拠点の水リスク評価を実施し、優先的に対応すべき拠点の把握を行っております。 現在、特定された優先拠点を対象に、水処理設備・再利用設備の導入に向けた検討をしております。 なお、設備投資による水使用量削減・安定操業の維持と、投資負担に伴う資本効率への影響はトレードオフの関係にあることを認識しており、再生可能エネルギーの活用や工程全体の効率改善との統合的な取組を通じて、水資源の保護・環境負荷の抑制と投資効率の両立を図って参ります。 イ.気候レジリエンス・物理的リスクに対する戦略及びビジネスモデルの調整能力 当社グループは、第6期中期経営計画期間において、防災設備への投資や戦略在庫の確保に必要な経営資源を配分する方針としております。 設備投資予算及び運転資本の範囲内で機動的に対応するとともに、サプライチェーンの可視化を進め、リスクの早期把握や代替調達先への切替えを円滑に行う体制の整備を進めております。 <サプライチェーン寸断(物的リスク)に関するレジリエンス> 当社グループは、BCPの観点から拠点ごとの水災リスクを評価し、防災対策の強化を進めております。 あわせて、洪水対応を含む緊急時訓練やマニュアル整備を実施し、初動対応力の向上に努めております。 また、製品の安定供給に向けて、一定の在庫を確保するとともに、複数調達の推進により調達先の分散を図っております。 さらに、防災情報サービス等を活用し、調達先の被災状況を速やかに把握できる体制の整備を進めております。 これらの取組により、供給途絶の影響を一定程度抑制できる可能性があると考えております。 <自社拠点の水不足に伴う一時操業停止(物理的リスク)に関するレジリエンス> 当社グループは、拠点ごとの水リスク評価を進めるとともに、一部の高リスク拠点においては雨水利用設備や節水設備の導入・再利用水の活用を進めております。 他拠点での代替生産や製造委託の活用についても検討し、緊急時の供給継続能力の向上に努めております。 これらの対応により、操業停止リスクの低減につながる可能性があります。 ・不確実性の領域 気候関連のリスク及び機会の評価にあたっては、各国の気候政策の導入時期や内容、温室効果ガス規制の強化の程度、技術進展の速度、気象災害の頻度及び強度、水資源の地域別の利用可能性等に不確実性があると認識しております。 規制負担の水準や関連技術の普及動向については、当社グループの財務影響や対応方針の判断に影響を及ぼす可能性があることから、継続的にモニタリングを行って参ります。 ・気候レジリエンスの評価 当社グループは、短期・中期・長期の時間軸で気候レジリエンスを評価しております。 短期的には定期的な指標確認を通じて省エネルギー・再生可能エネルギー利用・BCP対応の改善を、中期的にはサプライチェーン対応や関連投資の進捗を踏まえた目標・計画の見直しを、長期的には技術の見直しや事業基盤の強化を通じた事業運営・ビジネスモデルの適応力強化を進める方針としております。 |
| 指標及び目標 | ⑤ 指標及び目標(ⅰ) 第5期中期経営計画の振り返り 第5期中期経営計画で設定した指標・目標の達成に向けて、取り組んで参りました。 各マテリアリティの長期目標、実現に向けた課題、KPI指標、2025年度実績はコーポレートウェブサイトにて公表する予定です(2026年7月公表予定)。 《コーポレートウェブサイト 関連ページ》株主・投資家の皆さま- IRライブラリ- 第一三共株式会社 (daiichisankyo.co.jp) (ⅱ) 第6期中期経営計画及びサステナビリティ関連 当社グループは、中長期的な企業価値向上と持続的成長を実現するため、重要課題に基づく戦略に対応した指標・目標を設定しております。 なお、「Be a Global Top 5 Oncology Company」、「Identify next BGTs」、「Operational Excellence」、「Be a trusted partner for sustainable society」に関連する指標の開示方法については、現在検討中です。 今後コーポレートウェブサイトで公表する予定です(2026年第2四半期公表予定)。 《コーポレートウェブサイト 関連ページ》株主・投資家の皆さま- IRライブラリ- 第一三共株式会社 (daiichisankyo.co.jp) (ⅲ) 「気候」関連(a) 温室効果ガス排出に関する開示ア.温室効果ガス排出の測定方法等に関する開示 当社グループ国内拠点のScope1温室効果ガス排出の換算係数については、地球温暖化対策の推進に関する法律の数値を使用しております。 海外拠点のScope1及びScope2温室効果ガス排出、並びに当社グループ全体のScope3温室効果ガス排出については、「温室効果ガスプロトコルの企業算定及び報告基準」(以下、GHGプロトコル)に従って測定しております。 なお、海外拠点においては、IEA(国際エネルギー機関)、DEFRA(英国環境・食糧・農村地域省)、eGRID(米国環境保護庁)等の排出係数を活用しております。 イ.温室効果ガス排出の測定アプローチ 当社グループは、GHGプロトコルに基づき、自社が運営する施設からの排出を対象とするため、経営支配力アプローチを用いております。 ・温室効果ガス排出の測定方法 発生要因排出量の算定方法排出係数Scope1国内拠点主に工場・研究所における燃料(都市ガス、軽油、LPG等)の燃焼及び営業用車両の燃料使用当連結会計年度における各排出源の活動量に、排出源が所在する地域の当局等が定める基準又はGHGプロトコルに基づく排出係数を乗じることにより、Scope1温室効果ガス排出量を算定地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)に基づく排出係数を使用日本以外の国々排出源地域の当局等の基準あるいはGHGプロトコルに基づく排出係数を使用。 具体的には、ドイツ(バッフェンホーフェン)拠点ではIEA(国際エネルギー機関)の国別係数、米国拠点ではeGRID(米国環境保護庁(EPA)が公表するデータベース)を使用Scope2主に購入電力の使用「GHGプロトコル」に基づき、マーケットベース手法を採用。 また、ロケーション基準及びマーケット基準によるScope2温室効果ガス排出量を算定ロケーション基準:国内拠点は、電力消費量に当連結会計年度末において入手可能な環境省の「電気事業者別排出係数」における全国平均係数を乗じることにより測定。 海外拠点は、IEA(国際エネルギー機関)の国別係数を使用マーケット基準:各拠点のサプライヤーが提供する排出係数又は残差係数を使用 ・温室効果ガス排出の算定期間 当社グループは、当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)を算定期間として温室効果ガス排出を測定しております。 ウ.温室効果ガス排出量に関する開示 当社グループは、脱炭素に向けた取組を加速するため、Scopeごとの温室効果ガス排出量を用いて温室効果ガス排出目標を設定しております。 当社グループの温室効果ガス排出目標は、当社グループ全体を対象とした純量(ネット)ベースの絶対量目標であり、パリ協定を踏まえた我が国の気候変動への取組に沿って、2030年度の中間目標として温室効果ガス排出を2015年度比63%削減するとともに、長期的目標として2050年度までにネットゼロを達成するため、CO2(CH4、N2O、HFCs、NF3、PFCs及びSF6)に関するScope1及びScope2温室効果ガス排出(Scope2:マーケット基準及びロケーション基準)及びScope3温室効果ガス排出の合計値に対して設定しております。 なお、セクター別脱炭素アプローチは用いておりません。 指標2025年度実績単位:kt-CO2(e)Scope1 温室効果ガス排出地球温暖化対策の推進に係る法律の数値及びGHGプロトコルに基づく算出値80Scope2 温室効果ガス排出ロケーション基準118マーケット基準24(注)Scope1及びScope2の当連結会計年度における数値は暫定値であり、2026年8月に第三者保証を取得後、同年9月に確定値を公表する予定です。 なお、Scope3の算定値についても、2026年9月にコーポレートウェブサイト(ESGデータ)にて公表する予定です。 Scope1及びScope2温室効果ガス排出の内訳に関する情報指標2025年度実績 単位:kt-CO2(e)連結会計グループに関する温室効果ガス排出その他の投資先に関する温室効果ガス排出合計Scope1 温室効果ガス排出80080Scope2 温室効果ガス排出ロケーション基準1180118マーケット基準24024 ・気候関連の目標のそれぞれに対する実績及び変化について <GHG排出量(Scope1及びScope2)の推移及び中長期目標> 下記目標は、目標設定についての方法論とともに、SBTイニシアチブ(Science Based Target:パリ協定の水準に整合した、企業が設定する温室効果ガス排出削減目標)の認証を受けております。 当社グループは、毎年、連結会計年度の期首に目標の変更要否について検討を行っており、2015年度比の削減率を用いてモニタリングしております。 2030年度目標(Scope1及びScope2):2015年度比63%削減 当連結会計年度における当該削減率は純量ベースで48.6%であり、再生可能エネルギーの導入拡大(特に国内拠点及び欧州)により、売上拡大局面においても大幅な削減を実現していると分析しております。 <再生可能電力利用率の推移及び中長期目標> 当社グループは、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーに切り替えるRE100を推進しており、再生可能電力利用率を用いて目標を設定しております。 2023年度実績2024年度実績2025年度実績2030年度目標80.0%79.9%79.9%100% 本実績・目標は、各事業拠点の総電力使用量を集計し、そのうち再生可能エネルギー由来電力(自家発電、再エネ電力メニュー購入分、非化石証書・再エネ証書等の環境価値を含む)を区分して集計のうえ、総電力使用量に対する割合として算出しております。 当連結会計年度における再生可能電力利用率は、79.9%であり、その推移について、国内工場のPPAモデル導入や欧州拠点での調達・証書購入等により、計画を上回るペースで推移していると分析しております。 <カーボンクレジットについて> 移行計画推進のためのカーボンクレジットの使用計画は現時点ではありません。 <モニタリング> 気候変動を含む環境活動の実績については、サステナビリティレポートで報告するとともに、年1回以上、マネジメントレビューを実施して、サステナビリティコミッティにて主要KPIの報告や中長期目標の策定・見直し、省エネにかかわる投資等の重要事項について審議しております。 また、経営に重要な影響を及ぼすと判断された案件については、必要に応じて経営会議へ付議され、意思決定が行われます。 主要KPI2025年度実績2026年度目標GHG排出量(Scope1及びScope2)2030年度目標:2015年度比63%削減2015年度比48.6%削減前年度より5.9ポイント改善2015年度比46.2%削減再生可能電力利用率2030年度目標:100%79.9%前年度と同値設定なし バリューチェーン全体での環境負荷の軽減を進め、2050年ネットゼロ達成を目指して参ります。 その移行計画において、2030年度目標(主要KPI)を設定し、取組を開始しております。 各種の施策を立案・実行し、長期的な事業レジリエンス獲得と社会的信頼を強化して参ります。 (b) 気候関連の物理的リスクに関する開示 当社グループの主要な生産拠点の一部工場・研究所において、気候変動に伴う水ストレスの深刻化による取水制限や操業停止のリスクがあると認識しております。 指標2025年度実績TCFDシナリオ分析による評価による、取水制限や操業停止リスクの拠点数の把握5拠点・米国(シャーリー、コロンバス、ブレア)・ブラジル(アルファビレ)・中国(上海) (c) 資本投下に関する開示 当社グループは、当連結会計年度において、温室効果ガス排出削減及び再生可能エネルギー導入に向けて、高効率機器への更新及び太陽光発電設備の設置等を進めております。 なお、環境関連設備投資の金額は、日本製薬団体連合会の基準に基づいて算出しております。 指標2025年度実績環境関連設備投資の金額(国内)534百万円 (d) 内部炭素価格に関する開示 当社グループは、現時点において、設備投資判断を含む意思決定に内部炭素価格を活用しておりませんが、将来的な活用に向けて導入検討を進めております。 (e) 報酬に関する開示 当社グループでは、長期インセンティブ報酬となる中計業績連動株式報酬は、中長期的な株主価値向上を重視した経営を推進するため、中期経営計画の業績達成に連動した報酬として、社内取締役及び執行役員に対してパフォーマンス・シェア(業績連動株式報酬)の性質を持つ信託型株式報酬制度を採用しております。 詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレートガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照ください。 《ご参考 コーポレートウェブサイト 関連ページ》 (2026年9月公表予定)ESGデータ - 第一三共株式会社 (daiichisankyo.co.jp) |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | (2)人的資本への取組① ガバナンス 当社グループでは、経営と一体となった人材マネジメントを推進するため、CHRO(Chief Human Resource Officer)をトップとする人事組織体制をグローバルに構築しております。 CHROが経営会議に参画し、経営・ビジネス上の課題や進捗を直接的に把握した上で、グローバルでの人材マネジメント戦略・施策を立案しております。 ② 戦略・施策 戦略については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1) 人材戦略に関する基本方針等」も併せてご参照ください。 (i) 人材の採用と育成 当社グループでは、競争優位の源泉であるサイエンス&テクノロジー(S&T)のさらなる強化を念頭に、グローバル全体で人材獲得を強化しております(2025年度は主として日本で202名、米国*1で408名、欧州で353名のキャリア人材獲得*2)。 主な研究機能がある日本では、新卒採用における博士人材獲得にも継続的に取り組んでおります(2023年度21名、2024年度31名、2025年度42名)。 *1 American Regent Inc.を除く *²S&T領域以外も含むグローバルな人材交流・育成につなげるべく、国を跨ぐ出向プログラムも充実させており、2025年度末時点で、国内から海外に231名、海外から国内に22名の社員がそれぞれ出向しております。 また、社員の自律的な学習を支援するため、LinkedInラーニングツールをグローバルに導入し、多様なコンテンツを展開しております。 当社グループの持続的成長に極めて重要な次世代経営層の育成を目的に、2024年度にDS Academyを創設し、2025年度末をもって、次期経営幹部候補者を対象とした「Executive Leadership Accelerator」プログラムのパイロットセッションが完了しました。 今後、本プログラムを継続するとともに、対象層を拡大したプログラムも開始いたします。 (ⅱ) One DS Cultureの浸透 当社グループでは、社員一人ひとりがグローバルな視野をもって考え、行動し、より広く患者さんや社会へ貢献するための基盤となる企業文化「One DS Culture」の醸成に取り組んでおります。 その実現に向けて、社員の行動の指針・原則として3つのCore Values、社員が実践すべき行動様式として3つのCore Behaviorsを策定しております。 毎年度、各組織からカルチャーアンバサダーを任命し、Core Values/Core Behaviorsの実践を通じたCulture浸透を推進しております。 こうした取組の結果、社員のOne DS Cultureへの理解は着実に深まっております。 併せて、エンゲージメントサーベイを実施し、その結果をもとに、当社グループの強みや課題を特定のうえ、改善策を実行しております。 なお、2025年度におけるエンゲージメントサーベイ回答率は87%、11項目においてスコアの上昇がみられました(総合値は77、対ベンチマーク(製薬企業を含むグローバル企業約1,000社)+2)。 また、グローバル全体でOne DS Cultureを醸成し、当社グループのパーパス・ミッションを共に実現するため、CEO・CHROが国内外の各拠点を訪問し、社員と対面でコミュニケーションを行いました(2023年度から2025年度まで計39社、約20,000名の全社員を対象に実施)。 (ⅲ) Inclusion & Diversity 当社グループでは、国籍・人種・性別・年齢などの属性面に加え、考え方・価値観・ライフスタイルなども異なる多様な社員が共存し、そのすべての社員が自分らしく、最大限に実力を発揮することが、グローバルでの事業拡大やイノベーション創出に繋がると考えております。 Core Behaviorsの1つに「Be Inclusive & Embrace Diversity」を定めており、2022年3月の国際女性デーには「Global I&D Statement」を策定し、社内外に当社のI&D (Inclusion & Diversity)に対する姿勢や考え方を明示しております。 Healthcare Businesswomen’s Association(HBA)に加盟し、より広い視野でグローバルでのI&D連携を加速するとともに、活躍した女性社員をグローバル全体で称え、表彰する機会としてもこのHBAを活用しております。 また、2025年度はHBAが組織向け表彰として新たに設けたグローバル・インパクト・アワードにて、当社が特別賞を受賞しました。 本アワードは、リーダーシップ開発、サイエンス・イノベーションへの貢献などを総合的に評価するものです。 ADC技術といったサイエンス・イノベーションに加えて、人事領域における、DS Academyを含む人材育成基盤や女性活躍推進プログラムが、受賞につながる重要な評価ポイントとなりました。 国内においては、2025年度末までに女性管理職15%以上という数値目標を達成し、次の段階として「2030年度末までに女性管理職23%以上」を目標に、組織長との対話や全社アンケートを通じた施策推進のほか、女性マネジメント職ネットワーク(SWAN)による次世代リーダー育成を実施しております。 こうした取組が評価され、「Forbes JAPAN WOMEN AWARD」の2年連続受賞及び「令和7年度なでしこ銘柄」選定を達成しております。 また、LGBTQ+支援制度の整備や匿名コミュニティ「レインボーチャット」の運営を通じ、すべての社員の帰属意識向上に努めており、「PRIDE指標」において5年連続ゴールドを受賞しております。 仕事とライフイベントの両立においては、男性育休取得率100%を目標とした育児支援、及び介護セミナー・個別相談会の実施など多様な支援を展開しており、育児支援についてはプラチナくるみん認定を2019年に取得しました。 (ご参考)・インクルージョン&ダイバーシティーに関する当社ホームページ https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/inclusion-diversity/・令和7年度「なでしこ銘柄」に選定 https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/news/detail/index_7416.html(ⅳ) 健康経営・ワークライフバランス推進(a) 社員の健康と安全 「健康宣言・安全宣言」を社内外に発信するとともに、必要な投資を積極的に行い、社員が安全に就業し、健康を保持・増進するための環境づくりに取り組んでおります。 社員の健康と安全については、EHS(Environment, Health & Safety)として一体的に推進しており、Head of Global Corporate Affairsを委員長とするサステナビリティコミッティにおいて、グローバル全体での方針・目標・施策の審議・報告を行うとともに、経営会議においてもその内容が審議・報告される体制を整えております。 国内においては、最高健康経営責任者である社長をトップとした健康経営推進体制にて、会社と労働組合で合意した安全衛生管理の中期方針に基づいた安全衛生施策を推進しております。 具体的には、「ウェルビーイングの向上により、企業理念及びビジョンの実現に貢献する」を健康経営の目標に定めて、施策と目標のつながりを示す「健康・労働安全戦略マップ」を策定し、国内での重点領域を生活習慣病・がん・メンタルヘルス・運動機能の4領域として、安全衛生施策を推進しております。 各施策の効果については、高ストレス者率や喫煙率などの評価指標を設定し、評価に基づき継続的な改善を図っております。 これまでの積極的かつ継続的な活動が評価され、経済産業省が実施する「健康経営度調査」において、6年連続で「健康経営優良法人~ホワイト500~」の認定を受けております(当社単体としては9年連続)。 (ご参考)当社グループの「健康経営推進体制」、「健康・労働安全戦略マップ」、「評価指数」等については、以下を参照 https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/employee_health/ (ご参考)「健康経営優良法人ホワイト500」に認定 https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/news/detail/index_7405.html(b) ワークライフバランスの推進 当社グループは、「第一三共グループピープルフィロソフィー」に定める「ウェルビーイング」の考え方を基に、社員一人ひとりがいきいきと働き続けられる環境整備に継続的に取り組んでおります。 国・地域を跨いだコミュニケーションや会議の機会が増えていることを踏まえ、グローバル会議に参加する際の指針となる「Global Meeting Guideline」や、「Global Meeting Measures(深夜帯の会議を避けるためのNo Meeting Timesの設定など)」を展開することで、社員の健康確保や生産性向上に努めております。 国内においては、仕事と生活の好循環を生み出すためのコンセプト「ワークライフサイクル(WLC)」を提唱し、各種施策を実施しております。 例えば、時間や場所に縛られない柔軟な働き方の推進(多様な労働時間制度・テレワーク制度など)や勤務間インターバルの確保、休暇取得の促進、会議の生産性向上に関するルールの周知・浸透を図っております。 また、育児・介護・治療などライフステージに応じた仕事との両立支援も強化しており、カフェテリアプランを通じて、育児・介護・医療・自己研鑽など社員個々のニーズに応じた柔軟な支援を提供するほか、各種セミナーを開催しております。 加えて、キャリア支援休職・副業制度など、社員のキャリア形成を支える施策も展開しております。 こうした取組の成果として、国内グループ全社員を対象とした社内アンケートにおいて、9割以上の社員が「仕事と生活のバランスが取れている」と回答しており、当社のワークライフバランス推進施策が着実に浸透していることを確認しております。 (ご参考)ワークライフバランスに関する当社ホームページ https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/worklife-cycle/ (ⅴ) グローバル共通の人事基盤構築 パーパス実現に向けたグローバル全体での連携強化・シナジー創出を目的に、グローバル共通の人事制度(評価、等級、報酬制度)並びに人事情報システムの構築・導入を進めております。 新評価制度は、成長・育成に主眼を置いた仕組みとして導入したものです。 従来の総合評価ランクを廃止し、報酬との直接的な結びつきを緩めるとともに、コーチングとフィードバックの対話を強化することで、成長と育成により軸足を置いた仕組みに転換しております。 等級制度は、これまでは国や地域ごとに異なる等級体系を運用していましたが、「役割と責任の大きさ」 を軸にグローバル共通に整理し直すことで、国・地域を越えた人材の活躍や異動を、よりスムーズに行う環境を整備しております。 報酬制度は、各国の法令や慣行を尊重しながら、グローバルで共通化できる部分は統一し、具体的な水準設計は各国・地域に委ねる形をとっております。 職務価値や貢献度に応じたメリハリのある処遇と、市場競争力の確保を両立する考え方です。 日本・米国*・欧州においては、評価制度の先行導入を皮切りに、等級制度・報酬制度の基幹人事制度、人事情報システムについて、2025年度に全ての新制度、新システムの基盤機能の導入が完了し、アジア・中南米諸国などのASCA地域においては 2026年度に導入が完了する予定です。 * American Regent Inc.は未導入 また国内においては、当社グループ共通の報酬ポリシーに基づき、中長期的な企業価値向上に対する動機付けとインセンティブ付与等を主たる目的として、一部幹部社員を対象に自社株式を用いたLTI(長期インセンティブ)制度を導入いたしました。 ③ リスク管理 詳細については、「3 事業等のリスク ⑫人材に関するリスク」をご参照ください。 ④ 指標及び目標 第5期中期経営計画期間(2025年度まで)においては、「事業基盤マテリアリティ」の「競争力の優位性を生み出す多様な人材の活躍推進」として、グローバルで以下のKPIを設定し、経営会議や取締役会にてモニタリングを実施してきました。 現時点では2026年度以降の定量的な目標値は設定していないものの、引き続き各指標の実績を継続的にモニタリングし、改善に向けた取組を進めてまいります。 KPI2022年度実績2023年度実績2024年度実績2025年度実績女性上級幹部社員※比率※部所長あるいはそれと同等以上の役職にある女性社員19.2%18.7%24.2%26.9%企業風土・職場環境に関するエンゲージメントサーベイ肯定的回答率77%79%76%77%育成・成長機会に関するエンゲージメントサーベイを通じた肯定的回答率75%76%77%78%社員一人あたりの教育投資額145,734円166,906円207,430円226,536円 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | (2)人的資本への取組① ガバナンス 当社グループでは、経営と一体となった人材マネジメントを推進するため、CHRO(Chief Human Resource Officer)をトップとする人事組織体制をグローバルに構築しております。 CHROが経営会議に参画し、経営・ビジネス上の課題や進捗を直接的に把握した上で、グローバルでの人材マネジメント戦略・施策を立案しております。 ② 戦略・施策 戦略については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1) 人材戦略に関する基本方針等」も併せてご参照ください。 (i) 人材の採用と育成 当社グループでは、競争優位の源泉であるサイエンス&テクノロジー(S&T)のさらなる強化を念頭に、グローバル全体で人材獲得を強化しております(2025年度は主として日本で202名、米国*1で408名、欧州で353名のキャリア人材獲得*2)。 主な研究機能がある日本では、新卒採用における博士人材獲得にも継続的に取り組んでおります(2023年度21名、2024年度31名、2025年度42名)。 *1 American Regent Inc.を除く *²S&T領域以外も含むグローバルな人材交流・育成につなげるべく、国を跨ぐ出向プログラムも充実させており、2025年度末時点で、国内から海外に231名、海外から国内に22名の社員がそれぞれ出向しております。 また、社員の自律的な学習を支援するため、LinkedInラーニングツールをグローバルに導入し、多様なコンテンツを展開しております。 当社グループの持続的成長に極めて重要な次世代経営層の育成を目的に、2024年度にDS Academyを創設し、2025年度末をもって、次期経営幹部候補者を対象とした「Executive Leadership Accelerator」プログラムのパイロットセッションが完了しました。 今後、本プログラムを継続するとともに、対象層を拡大したプログラムも開始いたします。 (ⅱ) One DS Cultureの浸透 当社グループでは、社員一人ひとりがグローバルな視野をもって考え、行動し、より広く患者さんや社会へ貢献するための基盤となる企業文化「One DS Culture」の醸成に取り組んでおります。 その実現に向けて、社員の行動の指針・原則として3つのCore Values、社員が実践すべき行動様式として3つのCore Behaviorsを策定しております。 毎年度、各組織からカルチャーアンバサダーを任命し、Core Values/Core Behaviorsの実践を通じたCulture浸透を推進しております。 こうした取組の結果、社員のOne DS Cultureへの理解は着実に深まっております。 併せて、エンゲージメントサーベイを実施し、その結果をもとに、当社グループの強みや課題を特定のうえ、改善策を実行しております。 なお、2025年度におけるエンゲージメントサーベイ回答率は87%、11項目においてスコアの上昇がみられました(総合値は77、対ベンチマーク(製薬企業を含むグローバル企業約1,000社)+2)。 また、グローバル全体でOne DS Cultureを醸成し、当社グループのパーパス・ミッションを共に実現するため、CEO・CHROが国内外の各拠点を訪問し、社員と対面でコミュニケーションを行いました(2023年度から2025年度まで計39社、約20,000名の全社員を対象に実施)。 (ⅲ) Inclusion & Diversity 当社グループでは、国籍・人種・性別・年齢などの属性面に加え、考え方・価値観・ライフスタイルなども異なる多様な社員が共存し、そのすべての社員が自分らしく、最大限に実力を発揮することが、グローバルでの事業拡大やイノベーション創出に繋がると考えております。 Core Behaviorsの1つに「Be Inclusive & Embrace Diversity」を定めており、2022年3月の国際女性デーには「Global I&D Statement」を策定し、社内外に当社のI&D (Inclusion & Diversity)に対する姿勢や考え方を明示しております。 Healthcare Businesswomen’s Association(HBA)に加盟し、より広い視野でグローバルでのI&D連携を加速するとともに、活躍した女性社員をグローバル全体で称え、表彰する機会としてもこのHBAを活用しております。 また、2025年度はHBAが組織向け表彰として新たに設けたグローバル・インパクト・アワードにて、当社が特別賞を受賞しました。 本アワードは、リーダーシップ開発、サイエンス・イノベーションへの貢献などを総合的に評価するものです。 ADC技術といったサイエンス・イノベーションに加えて、人事領域における、DS Academyを含む人材育成基盤や女性活躍推進プログラムが、受賞につながる重要な評価ポイントとなりました。 国内においては、2025年度末までに女性管理職15%以上という数値目標を達成し、次の段階として「2030年度末までに女性管理職23%以上」を目標に、組織長との対話や全社アンケートを通じた施策推進のほか、女性マネジメント職ネットワーク(SWAN)による次世代リーダー育成を実施しております。 こうした取組が評価され、「Forbes JAPAN WOMEN AWARD」の2年連続受賞及び「令和7年度なでしこ銘柄」選定を達成しております。 また、LGBTQ+支援制度の整備や匿名コミュニティ「レインボーチャット」の運営を通じ、すべての社員の帰属意識向上に努めており、「PRIDE指標」において5年連続ゴールドを受賞しております。 仕事とライフイベントの両立においては、男性育休取得率100%を目標とした育児支援、及び介護セミナー・個別相談会の実施など多様な支援を展開しており、育児支援についてはプラチナくるみん認定を2019年に取得しました。 (ご参考)・インクルージョン&ダイバーシティーに関する当社ホームページ https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/inclusion-diversity/・令和7年度「なでしこ銘柄」に選定 https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/news/detail/index_7416.html(ⅳ) 健康経営・ワークライフバランス推進(a) 社員の健康と安全 「健康宣言・安全宣言」を社内外に発信するとともに、必要な投資を積極的に行い、社員が安全に就業し、健康を保持・増進するための環境づくりに取り組んでおります。 社員の健康と安全については、EHS(Environment, Health & Safety)として一体的に推進しており、Head of Global Corporate Affairsを委員長とするサステナビリティコミッティにおいて、グローバル全体での方針・目標・施策の審議・報告を行うとともに、経営会議においてもその内容が審議・報告される体制を整えております。 国内においては、最高健康経営責任者である社長をトップとした健康経営推進体制にて、会社と労働組合で合意した安全衛生管理の中期方針に基づいた安全衛生施策を推進しております。 具体的には、「ウェルビーイングの向上により、企業理念及びビジョンの実現に貢献する」を健康経営の目標に定めて、施策と目標のつながりを示す「健康・労働安全戦略マップ」を策定し、国内での重点領域を生活習慣病・がん・メンタルヘルス・運動機能の4領域として、安全衛生施策を推進しております。 各施策の効果については、高ストレス者率や喫煙率などの評価指標を設定し、評価に基づき継続的な改善を図っております。 これまでの積極的かつ継続的な活動が評価され、経済産業省が実施する「健康経営度調査」において、6年連続で「健康経営優良法人~ホワイト500~」の認定を受けております(当社単体としては9年連続)。 (ご参考)当社グループの「健康経営推進体制」、「健康・労働安全戦略マップ」、「評価指数」等については、以下を参照 https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/employee_health/ (ご参考)「健康経営優良法人ホワイト500」に認定 https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/performance-reports/news/detail/index_7405.html(b) ワークライフバランスの推進 当社グループは、「第一三共グループピープルフィロソフィー」に定める「ウェルビーイング」の考え方を基に、社員一人ひとりがいきいきと働き続けられる環境整備に継続的に取り組んでおります。 国・地域を跨いだコミュニケーションや会議の機会が増えていることを踏まえ、グローバル会議に参加する際の指針となる「Global Meeting Guideline」や、「Global Meeting Measures(深夜帯の会議を避けるためのNo Meeting Timesの設定など)」を展開することで、社員の健康確保や生産性向上に努めております。 国内においては、仕事と生活の好循環を生み出すためのコンセプト「ワークライフサイクル(WLC)」を提唱し、各種施策を実施しております。 例えば、時間や場所に縛られない柔軟な働き方の推進(多様な労働時間制度・テレワーク制度など)や勤務間インターバルの確保、休暇取得の促進、会議の生産性向上に関するルールの周知・浸透を図っております。 また、育児・介護・治療などライフステージに応じた仕事との両立支援も強化しており、カフェテリアプランを通じて、育児・介護・医療・自己研鑽など社員個々のニーズに応じた柔軟な支援を提供するほか、各種セミナーを開催しております。 加えて、キャリア支援休職・副業制度など、社員のキャリア形成を支える施策も展開しております。 こうした取組の成果として、国内グループ全社員を対象とした社内アンケートにおいて、9割以上の社員が「仕事と生活のバランスが取れている」と回答しており、当社のワークライフバランス推進施策が着実に浸透していることを確認しております。 (ご参考)ワークライフバランスに関する当社ホームページ https://www.daiichisankyo.co.jp/sustainability/our_workplace/worklife-cycle/ (ⅴ) グローバル共通の人事基盤構築 パーパス実現に向けたグローバル全体での連携強化・シナジー創出を目的に、グローバル共通の人事制度(評価、等級、報酬制度)並びに人事情報システムの構築・導入を進めております。 新評価制度は、成長・育成に主眼を置いた仕組みとして導入したものです。 従来の総合評価ランクを廃止し、報酬との直接的な結びつきを緩めるとともに、コーチングとフィードバックの対話を強化することで、成長と育成により軸足を置いた仕組みに転換しております。 等級制度は、これまでは国や地域ごとに異なる等級体系を運用していましたが、「役割と責任の大きさ」 を軸にグローバル共通に整理し直すことで、国・地域を越えた人材の活躍や異動を、よりスムーズに行う環境を整備しております。 報酬制度は、各国の法令や慣行を尊重しながら、グローバルで共通化できる部分は統一し、具体的な水準設計は各国・地域に委ねる形をとっております。 職務価値や貢献度に応じたメリハリのある処遇と、市場競争力の確保を両立する考え方です。 日本・米国*・欧州においては、評価制度の先行導入を皮切りに、等級制度・報酬制度の基幹人事制度、人事情報システムについて、2025年度に全ての新制度、新システムの基盤機能の導入が完了し、アジア・中南米諸国などのASCA地域においては 2026年度に導入が完了する予定です。 * American Regent Inc.は未導入 また国内においては、当社グループ共通の報酬ポリシーに基づき、中長期的な企業価値向上に対する動機付けとインセンティブ付与等を主たる目的として、一部幹部社員を対象に自社株式を用いたLTI(長期インセンティブ)制度を導入いたしました。 ③ リスク管理 詳細については、「3 事業等のリスク ⑫人材に関するリスク」をご参照ください。 ④ 指標及び目標 第5期中期経営計画期間(2025年度まで)においては、「事業基盤マテリアリティ」の「競争力の優位性を生み出す多様な人材の活躍推進」として、グローバルで以下のKPIを設定し、経営会議や取締役会にてモニタリングを実施してきました。 現時点では2026年度以降の定量的な目標値は設定していないものの、引き続き各指標の実績を継続的にモニタリングし、改善に向けた取組を進めてまいります。 KPI2022年度実績2023年度実績2024年度実績2025年度実績女性上級幹部社員※比率※部所長あるいはそれと同等以上の役職にある女性社員19.2%18.7%24.2%26.9%企業風土・職場環境に関するエンゲージメントサーベイ肯定的回答率77%79%76%77%育成・成長機会に関するエンゲージメントサーベイを通じた肯定的回答率75%76%77%78%社員一人あたりの教育投資額145,734円166,906円207,430円226,536円 |
| 事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 当社グループでは、組織の目的・目標の達成を阻害する可能性を有し、かつ事前に想定し得る要因をリスクとして特定し、企業活動に潜在するリスクへの適切な対応(保有、低減、回避、移転)を行うとともに、リスクが顕在化した際の人・社会・企業への影響を最小限に留めるべく、リスクマネジメントを推進しております。 具体的には、潜在するリスクへの適切な対応を定めるリスクマネジメント体制を構築するとともに、事業に影響を与えかねない災害等が万が一起こった場合においても事業の継続を可能とするためのBCPや、想定以上のリスクが顕在化した際の損失を最小とするクライシスマネジメント体制を整えております。 (1) リスクマネジメント当社グループのリスクマネジメント体制においては、ヘッド オブ グローバル コンプライアンス・リスクマネジメントが当社グループ全体のリスクマネジメントを統括し、定期的な経営報告など年次サイクルでのリスクマネジメント体制を運営しております。 リスクオーナーは、各ユニット長及び機能長が担い、自組織の目的・目標の達成に向け、リスクの特定・評価から対応策の策定・実行まで、自律的かつ主体的にリスクマネジメントを推進する役割を担います。 また、組織内における関連情報の提供や教育・啓発活動を通じたリスク意識の向上についても、その役割の一つとして位置づけられております。 さらに、ユニット長及び機能長のリスクマネジメント活動の実務を補佐する役割として、ユニット及び機能内でリスクコーディネーターを選任します。 リスクコーディネーターは、自組織のリスクマネジメント活動を推進し、グローバル コンプライアンス・リスクマネジメント(事務局)や他のユニット及び機能のリスクコーディネーターと連携してリスクマネジメントを実施します。 リスクマネジメント事務局では、各ユニットから抽出されたリスクについて、影響度と発生可能性の観点からリスクアセスメントを確認・調整し、企業経営に重大な影響が想定されると評価したリスク項目を、毎年、経営会議及び取締役会において重大リスクとして特定いたします。 なお、リスクに関する経営会議の広範な意思決定を補完するため、当社グループのリスクについて集中的な議論を行う会議体として「リスクマネジメントコミッティ(以下「RMC」)」を設立しております(下図「当社グループにおけるリスクレベル分類の概念図」「リスクマネジメント体制図」参照)。 経営会議等にて選定された重大リスクにはリスクオーナーが任命されており、関係組織と連携の上、リスク対応策を実行しております。 その進捗状況は、年2回のリスクモニタリングを通じて確認され、必要に応じた是正・改善がなされます。 重大リスク顕在化の予兆が確認された際は、速やかにCEO及びヘッド オブ グローバル コンプライアンス・リスクマネジメントに情報が報告され、適切な対応を図る体制としております。 (2) 事業継続計画(BCP)当社グループのBCPは、事業継続へ影響を及ぼす様々な脅威に対処すべくオールハザード型BCPとして整備し、有事においても社会からの要請に応えるために医薬品等の安定供給及び品質確保を可能とする体制、並びに研究開発の継続性を確保できる体制を構築しております。 当社グループでは、クライシスの多様化とビジネスのグローバル化に対応すべく、脅威が顕在化した際に対応できるよう、訓練や対応結果等を踏まえ、BCPの見直しを継続的に実施しております。 また、優先して供給する品目については、製薬企業としての社会的責任の大きな製品や、事業継続のために重要な製品等について速やかな供給の実現を目指し、定期的に見直しを行っております。 当社グループでは、新型インフルエンザウイルスの世界的な大流行(パンデミック)に備え、従業員及びその家族の安全を確保し、医薬品の供給を継続することを目的とした「新型インフルエンザ等対策行動計画」を策定しております。 また、当社は、新型インフルエンザ等対策特別措置法において指定公共機関に指定されており、国や地方の行政機関が行う対策に協力する責務があります。 医薬品の供給継続により、医療体制の維持に貢献することで、社会的責任を果たして参ります。 (3) クライシスマネジメント当社グループのDaiichi Sankyo Group Crisis and Business Continuity Management Policyでは、人・社会・企業に実際又は潜在的な影響を及ぼし、日常的な事業管理能力を超え、緊急の対応を必要とする事象又は発生しつつある状況を「クライシス」と定義しており、その発生による損失の最小化を図ることを目的に、クライシスマネジメントに関わる基本的事項を定めております。 基本方針として、「クライシス発生時は、『第一三共グループの社員及び関係者の生命や地域社会の安全を確保する』『生命関連企業の一員としての責任を全うする』ことを基本に、迅速かつ確実にクライシスマネジメントを展開し、人・社会・企業への影響を最小限に止め、事業の継続や早期復旧を図るべく努力する」ことを定めております。 当社グループでは、クライシスの種類(災害・事故、事件<テロを含む>・不祥事・法令違反、情報管理に関する問題、製品に関する問題)やクライシスの影響度合いに応じて、機動的な対応を可能とする体制を構築しております(下図「クライシス発生時の初期対応」参照)。 報告基準や報告ルートを明確に定め、クライシスマネジメント責任者(CEO又はCEOが指名した者)、クライシス初期対応責任者(ヘッド オブ グローバル リスクマネジメント)を設置し、グローバルに影響が大きく、全社対応の必要性があるクライシスについては、ヘッド オブ グローバル コンプライアンス・リスクマネジメントとも当該情報を共有し、迅速かつ的確な初期対応により、事態の拡大防止と早期収束に努めて参ります。 また、クライシス収束後は、事後分析により、再発の防止や対応の改善を図って参ります。 (4) 重大リスクとして認識している事項重大リスク(Material risk;全社レベルで管理するリスク)はRMCにおいて議論され、経営会議にて承認されます。 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結会社)が判断したものであり、既知もしくは未知のリスク、不確実性又はその他の要因により、実際の結果とは乖離する可能性があります。 ①-1 研究開発・他社とのアライアンス等に関するリスク・リスク新薬候補品の研究開発には、多額の費用と長い年月が必要ですが、その間に期待された有用性が確認できず研究開発を中止する可能性があります。 また、臨床試験で良好な結果が得られても承認審査基準の変更等により承認が得られなくなる可能性があります。 さらに、第三者との研究開発に係る提携に関して契約の条件変更・終了等が起こった場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 加えて開発計画の変更により、設備投資が過剰となり投資額を回収できない、あるいは過剰在庫が発生し廃棄費用が生じる可能性があります。 当社は、重点領域であるがん領域において、アストラゼネカ社及び米国メルク社とそれぞれ戦略的提携を締結しております。 研究活動の詳細については、「6 研究開発活動」をご参照ください。 当該品目について、研究開発・承認申請・上市の遅延、期待した有効性・安全性が得られない、あるいは販売計画からの進捗遅延等が生じた場合、当社グループの経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応当社ではアストラゼネカ社及び米国メルク社との戦略的提携を統合的にガバナンスする仕組みとして各種の共同委員会を設置し、ビジョンと戦略の策定、提携事業の損益管理、設備投資面や開発面及び営業面での投資判断、業績と主要マイルストーン管理、グローバルな上市準備等を推進しております。 また、当局との継続的なコミュニケーションを通じた薬事リスクの管理・低減にも努めております。 ①-2 外部環境変化(競争環境変化含む)及び計画の変動に関するリスク・リスク近年当社グループが注力しているバイオ医薬品市場、特にADC製品(抗体薬物複合体)等の領域においては、競合他社による新薬の上市、既存治療薬の適応拡大、あるいは次世代技術の台頭など、他社との激しい競争環境にあります。 また、各国の医療財政の逼迫に伴う薬価抑制策の導入や、治療ガイドラインの更新といった市場環境の変化が、製品需要に大きな影響を与える可能性があります。 当社は、ADC製品の製造に関し製品の安定供給を確保する目的で、複数の製造委託先(CMO)との間で長期にわたる製造委託契約を締結しており、これらの契約には年別の最低購入義務が含まれております。 当社の製品需要は、開発・販売戦略、競合製品の販売動向、臨床試験の結果、規制当局の判断、市場環境の変化等の影響を受ける可能性があり、これらの要因により需要予測及び供給計画が当初の想定から変動する場合があります。 これに伴い、CMOとの契約に基づく最低購入義務を充足できない場合には、当社はCMOに対して補償金の支払いの必要が生じる可能性があります。 また、当該契約は長期にわたることから、将来において同様の差異が生じる可能性があり、その結果、当社グループの経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応当社グループでは、外部環境の変化及び開発計画の変動が事業に与える影響を適切に把握・管理するため、競合の開発・上市等の動向、治療ガイドラインの更新、規制当局の審査状況等を含む市場環境変化について継続的なモニタリングを行うとともに、自社パイプラインの開発進捗状況を定期的に評価し需要予測の精度向上及びフレキシブルな生産体制の整備に努めて参ります。 CMOとの製造委託契約に係る最低購入義務に伴うリスクについては、上記を踏まえた需要見通しと契約条件との乖離の状況を継続的に把握し、将来の影響に関する見積りの更新を行います。 さらに、当該リスクの低減に向けて、CMOとの契約条件の見直しに関する協議や、生産体制の最適化を行うことにより、経済的影響の抑制に努めております。 これらの情報を適宜経営層へ報告するとともに、事業計画及び供給計画への影響を適時に評価し、必要に応じて計画の見直しを行います。 ② 医薬品の品質問題や副作用に関するリスク・リスク医薬品等は医薬品医療機器等法を含む国内外の法規制等の下で製造・販売されております。 当社グループはそれら法規制に基づき適切な品質管理体制の推進に努めておりますが、生産、供給過程等に起因する品質問題や、販売後に予期せぬ副作用の発現が生じる可能性があります。 これらの事象が発生した場合、患者さんへの影響に加え、製品回収、販売中止、業務停止等の措置、並びに訴訟・損害賠償等、当社グループの経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応品質については、安全で高品質の製品を患者さんにお届けし、安心して使用いただくため、GMP(Good Manufacturing Practice: 医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)及びGDP(Good Distribution Practice: 輸送・保管における医薬品の品質を確保することを目的とした基準)に適合する管理体制の強化並びに原材料の調達・保管から医薬品等の製造・流通に至るまで、一貫した品質保証に取り組んでおります。 また、グループ会社の事業所及びビジネスパートナーに対して定期的に監査を実施し、適切な品質マネジメント体制の維持・向上及びリスク低減に努めております。 安全性については、国内外の安全管理情報(副作用情報等)を収集し、客観的に評価・検討・分析した結果を医療現場へ情報提供することで、医薬品等の適正使用の推進に取り組んでおります。 さらに、全従業員を対象とした安全管理情報についての研修を毎年実施し、安全管理を徹底することで、患者さんの安全性リスクの最小化に努めております。 ③ 海外における事業展開に関するリスク・リスク当社グループは、医薬品の開発、製造、販売等の分野で、グローバルで事業を展開しており、各地域においては、当該地域における政治不安や経済情勢の悪化等の地政学的な要因、当該地域の法規制に抵触するリスク、行政指導を受けるリスク、現地の労使関係等に関するリスクが存在します。 また、米国における関税政策をはじめとした世界の通商政策の動向が、当社グループのサプライチェーンや製造・調達コストに影響を及ぼし、当社グループの収益性や競争力に悪影響を与える可能性があります。 これらのリスクが顕在化した場合には、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応当社グループでは、海外子会社に対してリスク管理に関連する窓口担当者を任命しており、定期的に情報収集・情報交換を実施しております。 また、各地で問題が発生した場合には、この窓口担当者をハブとする現地子会社との連携により、迅速な課題解決を行っております。 米国の関税政策をはじめとした世界の通商政策に係るリスクに対しては、適時の情報収集により事業への影響可能性の把握に努めるとともに、日米欧等の業界団体等を通じた政府への要望や、サプライチェーン体制の柔軟な見直しについても検討して参ります。 ④ 製造・仕入れに関するリスク・リスク地震、水害、暴風雨等の自然災害、火災、原子力発電所の事故、長時間の停電等社会インフラの障害、戦争、テロ等の発生により、当社グループの工場、研究所、事業所等の施設の損壊又は事業活動の停滞が発生した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、製品の一部は当社独自の技術により製造しており、それら製品及び原材料の一部は特定の取引先に供給を依存しております。 このため、当社グループの工場又は製造委託先における品質問題の発生により、医薬品等/治験薬供給の遅延又は停止のリスクが存在します。 これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応当社グループのBCPは、事業継続へ影響を及ぼす様々な脅威に対処すべくオールハザード型BCPとして整備し、有事においても医療体制維持のための医薬品安定供給と品質確保を可能とする体制を整備しております。 当社グループは、行政の防災計画改定や社会的要請の変化に対応して、優先供給品目に関わる業務・組織体制を見直す等、脅威が顕在化した際により適切に対応できるよう継続的なBCPの改善を図っております。 また、優先供給品目については、製薬企業としての社会的責任の大きな製品や、事業継続のために重要な製品等の速やかな供給を実現すべく、定期的に見直しを行っております。 特に医薬品の安定供給においては、生産・物流拠点の分散や主要原材料の複数購買の実施といったバックアップ体制を構築するとともに、自家発電装置の設置等、電力供給が停止した際の影響を最小限に抑える施策等にも取り組んでおります。 また、主要システムの二重化等、IT基盤の強化も行っております。 ⑤ 環境、安全に関するリスク・リスク医薬品の研究、製造の過程等で使用される化学物質の中には、人の健康や生態系に悪影響を与える物質も含まれております。 当社グループでは化学物質を用いた実験、製造、保管等に万全を期するとともに、安全衛生の確保に努めておりますが、万一、社内外の人への曝露、土壌汚染、大気汚染、水質汚濁等の深刻な問題や、安全衛生上の重大な事故・災害等が発生した場合には、事業活動の継続、経営成績及び財政状態、レピュテーション等に悪影響を与える可能性があります。 また、気候変動に伴う異常気象の激甚化や水ストレスの深刻化等により、医薬品のサプライチェーン寸断や主要生産拠点における水不足に伴う一時操業停止等のリスクが顕在化した場合には、医薬品の安定供給、経営成績及び財政状態等に悪影響を与える可能性があります。 ・対応当社グループでは、人体への有害な影響、土壌汚染、大気汚染、水質汚濁等を防止するとともに、安全衛生上のリスク低減を図るため、化学物質の適切な管理及び安全な事業運営に努めております。 また、国内外の工場で労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格であるISO45001の取得を進め(国内の全工場では取得済)、安全衛生管理体制の強化を図っております。 また、環境、安全衛生を含むサステナビリティ関連リスクを全社的なリスク管理の枠組みに統合し、環境・安全衛生に関する戦略や方針を議論するサステナビリティコミッティを経て、経営会議及び取締役会に報告する体制を整備しております。 気候変動に伴うリスクについては、シナリオ分析に基づき、重要製品の安全在庫基準の見直し、主要原材料の複数購買の実施、生産拠点の分散、代替生産・代替物流への切替体制の整備等を進めております。 加えて、水不足に伴う操業停止リスクに対しては、全製造拠点のリスクアセスメントを実施し、優先対策拠点の特定のうえ、節水設備、水管理システム及び排水再利用システムの導入等を進めております。 さらに、水災リスクに対しては、防水壁・排水ポンプの整備、水災マニュアルの策定及び訓練の実施等によりBCPの強化を図るとともに、第6期中期EHS経営方針に基づき、省エネルギー・省資源、温室効果ガス及び廃棄物の削減等を通じて、サプライチェーン全体の環境負荷低減を推進しております。 ⑥ 知的財産権に関するリスク・リスク当社グループの事業活動が他者の特許権その他の知的財産権に抵触するとして第三者から指摘を受けた場合には、事業の断念や係争の可能性があります。 一方、第三者が当社グループの知的財産権を侵害する場合には、その保護のため訴訟提起等をすることがあります。 それらの動向は経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼすことがあります。 ADCに代表されるバイオ医薬品や新規モダリティ医薬品のパイプラインの増大、及びジェネリック医薬品市場の拡大を背景に、訴訟提起等を含め、当社グループの知的財産権に関するリスクが一層増大する可能性があります。 ・対応当社グループでは、知的財産の創造と保護によってその価値の最大化とリスクの最小化を図っております。 また、知的財産係争が発生したときには、社内外の関係者と協力し、事業への影響を最小限にとどめるよう対応しております。 2025年12月、Seagen Inc.がテキサス州東部地区連邦地方裁判所(以下「テキサス地裁」)で当社に対して提起した米国特許に基づく特許権侵害訴訟の控訴審において、米国連邦巡回区控訴裁判所は、当該米国特許は無効であるとしてテキサス地裁の一審判決(注1)を取り消す判決を下しました。 上記控訴審判決で当該米国特許は無効であると判断されたことに伴い、当社が米国特許商標庁に請求した当該特許に対する特許付与後レビュー(Post Grant Review、以下「PGR」)の控訴審において、米国連邦巡回区控訴裁判所は、PGR決定(注2)に対するSeagen Inc.の控訴を棄却する判決を下しました。 上記の両控訴審判決に対して、Seagen Inc.が期限の2026年3月2日までに不服申立て手続きを行わなかったため、Seagen Inc.との特許係争は終結しました。 (注)1.当社に特許侵害に基づく損害賠償及びENHERTU®の米国売上に対するロイヤルティの支払いを命じた判決 2.当該米国特許は無効であるとする決定 ⑦ 訴訟に関するリスク・リスク当社グループの事業活動に関連して、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題及び公正取引に関する問題等に関し、訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応当社グループでは、法令、契約、紛争防止・紛争解決等の観点からリーガルリスクの最小化とビジネス機会の最大化に努めております。 ⑧ 法規制、医療費抑制策等の行政動向に関するリスク・リスク国内医療用医薬品は、薬事行政の下、種々の規制を受けております。 薬価基準の改定をはじめとして、医療制度や健康保険に関する行政施策の動向によっては、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、海外においても同様に、医薬品として各種の規制を受けており、行政施策の動向による悪影響を受ける可能性があります。 例えば、米国における最恵国待遇薬価政策の導入、これと関連する薬価抑制を目的とした政策動向(インフレ抑制法(Inflation Reduction Act、以下「IRA」)の運用見直しを含む。 )、ADC製品を含む米国における販売や収益性に重大な影響を与える可能性があります。 ・対応 当社グループでは、薬価制度改革並びに流通改善ガイドラインを踏まえた仕切価格・割戻改定を実施しております。 また、適切な販売条件を設定・実行し、新薬創出加算品、重点品を中心に売上を拡大するよう努めております。 なお、薬価制度改革の他、海外を含めた行政動向を継続的に注視しており、対応策を検討する体制としております。 米国における最恵国待遇薬価政策の導入をはじめとした政策動向に対しては、適時の情報収集により事業への影響可能性の把握に努めるとともに、日米欧等の業界団体等を通じた政府への要望も検討して参ります。 ⑨ 法令違反等に関するリスク・リスク当社グループは、グループ企業行動憲章及びグループ個人行動規範のもとに、コンプライアンス行動基準等を制定しているほか、グローバル エシックス&コンプライアンス コミッティやホットラインの設置等、コンプライアンス体制を構築し、販売情報提供活動ガイドライン等、事業活動に関連する法規制が遵守されるよう徹底しておりますが、役員及び従業員の個人的な不正行為等を含め重大な法令違反が発生した場合、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応当社グループでは、毎年、CEOのコンプライアンスメッセージを全社に発信し、コンプライアンス風土醸成を図るとともに、ヘッド オブ グローバル コンプライアンス・リスクマネジメントがチーフ・コンプライアンス・オフィサーとして、事業活動のモニタリングを実施しております。 また、役員や従業員だけでなく取引先等も利用可能なグループ共通のグローバル・ホットラインの適切な運営を通じて、コンプライアンス違反の未然防止や、早期発見に努めております。 違反行為が発見された場合には、迅速かつ厳正に是正措置を行うとともに必要に応じて教育・啓発等の再発防止の対応を講じる体制のもと、健全な企業文化の醸成を推進しております。 ⑩ 金融市況及び為替変動に関するリスク・リスク株式市況の低迷等により保有する株式等の売却損や評価損が生じ、金利動向により退職給付債務の増加等が生じる可能性があります。 また、為替相場の変動により、不利な影響を受ける可能性があります。 当社グループはグローバルに事業を展開し、生産・販売・輸出入を行っておりますので、為替相場の変動は経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応当社グループでは政策保有株式の削減、年金基金資産配分の期中見直しの実行及び為替ヘッジ取引により、損失額を減少させるよう努めております。 また、退職給付に関するリスクの整理と運用状況のモニタリング及び雇用関連法制動向の把握や、不動産市場のモニタリングを実施する等により、リスク低減に向けた方針を早期から準備対応しております。 ⑪ 情報セキュリティ・システムに関するリスク・リスク当社グループは、業務上、各種ITシステムを利用しており、また、個人情報を含む多くの機密情報を保有しております。 これらのITシステムに関して、予期せぬシステム障害の発生や、マルウェアの感染、サイバー攻撃によるコンピュータシステムの休止、及び機密情報の漏洩事象が発生した場合、経営成績、財政状態及び社会的信用等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応当社グループでは、CDXO(Chief Digital Transformation Officer)がグループ全体の情報・サイバーセキュリティ対策の推進を担い、新たなデジタル技術、法規制やガイドラインを取り込んだ情報管理・セキュリティに関するポリシー・ルールを整備しております。 情報・サイバーセキュリティに関する規程等を整備して従業員へ情報管理の重要性を周知徹底するとともに、ITシステムへのサイバー攻撃等への対策強化として、防御機能、侵害の検知機能と対処機能等のセキュリティシステムの整備を実施していることに加え、クラウドサービス利用への対応やセキュリティ基盤の強化、運用の改善を図っております。 また、工場・製造設備・システム(OTシステム)へのセキュリティ対策も重要な課題ととらえ、OTシステムの標準セキュリティ対策と管理体制を設計し、各設備への導入を順次実施しております。 個人情報に関しては、定期的な管理台帳更新状況の把握・委託先の安全管理措置評価等により、保有個人データ、特定個人情報等の適正な管理状況をモニタリングするとともに、内部監査結果に基づく適切な指導及び従業員研修による周知・徹底を図っております。 ⑫ 人材に関するリスク・リスク当社グループが事業活動を推進し事業目標を達成する上では、各職務に必要な高度な専門性と高い業務遂行能力を持った人材を育成・採用・確保する必要がありますが、採用市場の競争激化などによりこれらの人材を十分に確保できない場合には、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応当社グループでは、事業目標を達成する上で必要となる人材の要件を明確に定義し、計画的な採用活動を強化するとともに、社内教育プログラムをはじめとする多様なアプローチを活用して人材の育成・確保を図っております。 また、グローバルでの人材活用を最大化するため、グローバル共通の人事制度並びに人事情報システムの構築・導入を進めております。 さらに、「One DS Culture」の醸成やInclusion & Diversity (I&D)を推進しながら、グローバル共通のエンゲージメントサーベイによる分析・改善施策を実施しております。 (5) エマージング・リスクエマージング・リスク(新しいリスクで、当社グループに対して今後複数年にわたる影響が生じうる可能性があり、初期的な検討は開始しているが全容は把握できていないもの)のモニタリングも行っております。 RMCや経営会議での議論を反映して特定のエマージング・リスクから重大リスクやユニットレベルのリスクに評価が変更になる場合もあります。 エマージング・リスクとして、以下のリスクのモニタリングを行っております。 AIの利活用に関するリスク・リスク 世界的にAI技術の研究開発及びデジタルトランスフォーメーション(以下「DX」)が急速に進展する中、特に創薬研究や開発プロセスにおいてAI、とりわけ生成AIの利活用が不可欠になりつつあります。 これらAIの技術革新への対応が遅れた場合、研究開発における優位性の喪失や競争力の低下を招き、当社グループの経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、AI技術の利用に関する法規制は国際的に強化される傾向にあります。 特にEUにおける「EU AI規制法」等の新たな規制への対応が不十分な場合、制裁金や事業活動の制限等が課される可能性があります。 また、AIガバナンス体制の不備により患者さんの健康や生命に悪影響を及ぼす事象が発生する可能性があります。 さらに、その結果として当社グループの社会的信用の低下や損害賠償支払等により、経営成績、財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・対応これらの様々なリスクシナリオに対して、当社グループはAIによる技術革新を通じた研究開発の加速と全社的なAI利活用に基づくDXの推進を目指した体制の構築を継続しております。 また、AI関連規制等の準拠に加えてAIガバナンス体制の構築(グローバルAIガバナンスポリシーの策定、リスク分類に応じたAI開発・運用に関するグローバルガイドラインの整備等)を進めております。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月19日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 業績等の概要当社グループの当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の連結業績は、次のとおりであります。 <連結業績(コアベース)> (単位:億円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減売上収益18,86321,2302,36812.6%売上原価(注)4,1574,4132566.2%販売費及び一般管理費(注)7,2488,5961,34818.6%研究開発費(注)4,3294,6212936.8%コア営業利益(注)3,1283,60047115.1%一過性の収益(注)222221△1△0.3%一過性の費用(注)311,5301,499-営業利益3,3192,291△1,028△31.0%税引前利益3,5562,634△922△25.9%親会社の所有者に帰属する当期利益2,9582,599△359△12.1%当期包括利益合計額2,8983,0992016.9%(注)当社グループは、経常的な収益性を示す指標として、営業利益から一過性の収益・費用を除外したコア営業利益を開示しております。 一過性の収益・費用には、固定資産売却損益、事業再編に伴う損益(開発品や上市製品の売却損益を除く)、有形固定資産及び無形資産並びにのれんに係る減損損失、損害賠償や和解等に伴う損益の他、非経常的かつ多額の損益が含まれます。 本表では、売上原価、販売費及び一般管理費、研究開発費について、一過性の収益・費用を除く実績を示しております。 <主要通貨の日本円への換算レート(期中平均レート)> 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)米ドル/円152.57150.78ユーロ/円163.74174.79 売上収益売上収益は、前連結会計年度比2,368億円(12.6%)増収の2兆1,230億円となりました。 グローバル主力品エンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン:T-DXd/DS-8201)等の伸長及びダトロウェイ(一般名:ダトポタマブ デルクステカン:Dato-DXd/DS-1062)の売上寄与に加えて、円安の進行による為替の増収影響等により、増収となりました。 売上収益に係る為替の増収影響は218億円でありました。 コア営業利益コア営業利益は、前連結会計年度比471億円(15.1%)増益の3,600億円となりました。 売上原価は、売上収益の増加に伴い、256億円(6.2%)増加の4,413億円となりました。 販売費及び一般管理費は、アストラゼネカとのプロフィット・シェアの増加による費用増等により、1,348億円(18.6%)増加の8,596億円となりました。 研究開発費は、5DXd ADCs(トラスツズマブ デルクステカン、ダトポタマブ デルクステカン、パトリツマブ デルクステカン:HER3-DXd/U3-1402、イフィナタマブ デルクステカン:I-DXd/DS-7300、ラルドタツグ デルクステカン:R-DXd/DS-6000)及びDS-3939への研究開発投資の増加等により、前連結会計年度比293億円(6.8%)増加の4,621億円となりました。 コア営業利益に係る為替の増益影響は147億円でありました。 営業利益営業利益は、前連結会計年度比1,028億円(31.0%)減益の2,291億円となりました。 当期に製造委託先への損失補償等を一過性の費用に計上したことにより、減益となりました。 税引前利益税引前利益は、前連結会計年度比922億円(25.9%)減益の2,634億円となりました。 為替差損益の改善等により、金融収支が改善したため、営業利益に比べて減益額が縮小いたしました。 親会社の所有者に帰属する当期利益親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度比359億円(12.1%)減益の2,599億円となりました。 法人税等の減少により、税引前利益に比べて減益額が縮小いたしました。 当期包括利益合計額当期包括利益合計額は、海外子会社の純資産に係る為替換算差額が増加したこと等により、前連結会計年度比201億円(6.9%)増益の3,099億円となりました。 <連結業績(IFRSベース)> (単位:億円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減売上収益18,86321,2302,36812.6%売上原価4,1586,6902,53260.9%販売費及び一般管理費7,3127,8064956.8%研究開発費4,3604,6603006.9%その他の収益287221△66△23.1%その他の費用132201.1%営業利益3,3192,290△1,028△31%税引前利益3,5562,634△922△25.9%親会社の所有者に帰属する当期利益2,9582,598△359△12.1%当期包括利益合計額2,8983,0992016.9% <グローバル主力品売上収益>(単位:億円)一般名(主な製品名)前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減トラスツズマブ デルクステカン(エンハーツ)抗悪性腫瘍剤(抗 HER2 抗体薬物複合体)6,5148,1951,68125.8%エドキサバン(リクシアナ)抗凝固剤3,4403,6772376.9% エンハーツは、既上市国での市場浸透及び上市国の拡大により、前連結会計年度比1,681億円(25.8%)増収の8,195億円となりました。 エドキサバンは、日本、欧州等で売上が伸長し、前連結会計年度比237億円(6.9%)増収の3,677億円となりました。 当社グループのユニット別売上収益状況は次のとおりであります。 ① ジャパンビジネスユニット(JBU)ジャパンビジネスユニットの売上収益には、イノベーティブ医薬品事業及びワクチン事業の製品売上収益が含まれております。 当ユニットの売上収益は、ダトロウェイ、タリージェ、リクシアナ、エンハーツ等の伸長により、前連結会計年度比89億円(1.9%)増収の4,858億円となりました。 当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。 ・2025年8月、エンハーツの化学療法未治療のHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんの承認を取得し、プロモーションを開始いたしました。 ・2026年3月、エンハーツのHER2陽性(HER2遺伝子増幅 又は IHC 3+)の進行・再発の固形がんの承認を取得し、プロモーションを開始いたしました。 ・2026年3月、エンハーツのHER2陽性胃がんの2次治療への使用を可能とする添付文書を改訂し、プロモーションを開始いたしました。 <ジャパンビジネスユニット主力品売上収益>(単位:億円)製品名前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減リクシアナ抗凝固剤1,3301,418876.6%タリージェ疼痛治療剤5566549717.5%プラリア骨粗鬆症治療剤・関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制剤422458358.3%エンハーツ抗悪性腫瘍剤(抗 HER2 抗体薬物複合体)3103776621.4%エフィエント抗血小板剤3153523711.7%ビムパット抗てんかん剤304285△19△6.2%ランマークがん骨転移による骨病変治療剤201195△6△3.1%ベルソムラ不眠症治療薬991868787.9%カナリア2型糖尿病治療剤156145△10△6.6%ダトロウェイ抗悪性腫瘍剤(抗TROP2抗体薬物複合体)3131128-エムガルティ片頭痛発作の発症抑制薬1071282119.4%ロキソニン消炎鎮痛剤123119△5△3.7%ミネブロ高血圧症治療剤961111414.9%イナビル抗インフルエンザウイルス薬19916△183△92.0% ② 第一三共ヘルスケアユニット(DSHCU)第一三共ヘルスケアユニットの売上収益は、クリーンデンタル、ロキソニン等の伸長により、前連結会計年度比41億円(4.7%)増収の907億円となりました。 ③ オンコロジービジネスユニット(OBU)オンコロジービジネスユニットの売上収益には、第一三共Inc.(米国)及び第一三共ヨーロッパGmbHのがん製品売上収益が含まれております。 当ユニットの売上収益は、欧米におけるエンハーツ等の伸長及びダトロウェイの売上寄与により、前連結会計年度比1,450億円(31.3%)増収の6,088億円、現地通貨ベースでは、998百万米ドル(32.8%)増収の4,038百万米ドルとなりました。 当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。 ・2025年6月、欧州においてダトロウェイ(適応:内分泌療法及び化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC 2+/ISH-)の乳がん)を発売いたしました。 ・2025年6月、ダトロウェイのEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんを対象とした米国における承認を取得し、プロモーションを開始いたしました。 ・2025年12月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を対象とした米国における承認を取得し、プロモーションを開始いたしました。 <オンコロジービジネスユニット主力品売上収益>(単位:億円)製品名前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減エンハーツ抗悪性腫瘍剤(抗 HER2 抗体薬物複合体)4,5165,6111,09524.2% エンハーツ(米)3,0203,86384227.9%エンハーツ(欧)1,4961,74825216.9%ダトロウェイ抗悪性腫瘍剤(抗 TROP2 抗体薬物複合体)11344333- ダトロウェイ(米)11332321-ダトロウェイ(欧)-1212-ヴァンフリタ抗悪性腫瘍剤(FLT3阻害剤)45823679.8%TURALIO抗腫瘍剤6652△14△21.3% ④ アメリカンリージェントユニット(ARU)アメリカンリージェントユニットの売上収益はヴェノファー、インジェクタファー等の減収により、前連結会計年度比350億円(16.1%)減収の1,822億円、現地通貨ベースでは、215百万米ドル(15.1%)減収の1,208百万米ドルとなりました。 <アメリカンリージェントユニット主力品売上収益>(単位:億円)製品名前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減インジェクタファー鉄欠乏性貧血治療剤534439△95△17.8%ヴェノファー鉄欠乏性貧血治療剤620438△181△29.2% ⑤ EUスペシャルティビジネスユニット(EUSBU)EUスペシャルティビジネスユニットの売上収益には、がん製品を除く第一三共ヨーロッパGmbHの製品売上収益が含まれております。 当ユニットの売上収益は、Nilemdo/Nustendi等の伸長により、前連結会計年度比391億円(16.5%)増収の2,766億円、現地通貨ベースでは132百万ユーロ(9.1%)増収の1,582百万ユーロとなりました。 <EUスペシャルティビジネスユニット主力品売上収益>(単位:億円)製品名前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減リクシアナ抗凝固剤1,7901,9301407.8%Nilemdo / Nustendi高コレステロール血症治療剤36962725869.8%オルメサルタン高血圧症治療剤18318300.2% ⑥ ASCAビジネスユニット(ASCABU)ASCA(注)ビジネスユニットの売上収益には、海外ライセンシーへの売上収益等が含まれております。 当ユニットの売上収益は、中国、ブラジルにおけるエンハーツの伸長等により、前連結会計年度比398億円(18.8%)増収の2,510億円となりました。 (注)Asia, South & Central Americaの略。 当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。 ・2025年12月、エンハーツの化学療法未治療のHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした中国における承認を取得し、プロモーションを開始いたしました。 ・2026年1月、エンハーツのHER2陽性胃がんの2次治療を対象とした中国における承認を取得し、プロモーションを開始いたしました。 ・2026年3月、エンハーツのHER2陽性早期乳がんの術前療法を対象とした中国における承認を取得し、プロモーションを開始いたしました。 ユニット別売上収益構成比は次のとおりであります。 (2) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)医薬品事業1,267,455110.3合計1,267,455110.3(注)1.金額は正味販売価格によっております。 2.生産実績について、集計方法に一部誤りがあったため、当連結会計年度より見直ししております。 これに伴い、前連結会計年度についても再集計のうえ、前年同期比を算出しております。 ② 受注実績当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を策定し、これにより生産を行っております。 受注生産は行っておりますが、受注残高の金額に重要性はないため、記載を省略しております。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)医薬品事業2,123,045112.6合計2,123,045112.6 (注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)マッケソン社203,46110.8269,41812.7センコラ社207,38911.0251,03411.8アルフレッサ ホールディングス株式会社及びそのグループ会社221,81411.8232,43310.9 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① 財務戦略の基本的な考え方当社グループは新たに「Trusted healthcare innovator transforming the lives of people through our science and technology」となることを2035年ビジョンとして掲げました。 2030年目標である「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」を実現し、効率的かつ強靭な組織を構築することで、がん事業を拡大するとともに、持続的成長に向けた新たなBGTs(注1)を特定し、信頼されるヘルスケア・イノベーターの実現に向けたステージへの移行を可能とするべく、第6期中期経営計画(2026~2030年度)を策定いたしました。 2030年度計数目標として、売上収益3兆円以上、営業利益6,000億円以上、EPS260円以上を目指します。 また、期間中のキャッシュ・アロケーションについては、成長投資と株主還元の双方をバランス良く実施することを基本方針としております。 成長投資については、5年間総額2兆9,000億円規模の研究開発投資、また、供給体制強化を中心とした同じく7,000億円規模の設備投資を実施する計画としております。 株主還元については、2025年度はエンハーツ等を中心に業績が好調に推移していることから、年間配当を1株当たり18円増配の78円とし、また、株主還元の強化・充実を図るため、自己株式取得枠(取得総額2,000億円又は取得株数8,000万株を上限)を設定し、以下のとおり、自己株式の取得を実施いたしました。 なお、取得した全株式を2026年6月10日に消却いたしました。 取得期間取得総額取得株数2025年4月決議2025年5月1日~2026年3月24日918億円3,146万株また、第6期中期経営計画においては、累進配当及び各年度の調整後DOE(注2)10.0%以上を目標に掲げ、安定的な株主還元を行う方針としております。 2026年度については年間配当を1株当たり22円増配の100円とする計画としております。 成長投資及び累進配当の株主還元方針を優先しながらも、状況に応じ、機動的に自己株式取得を実施することで、引き続き株主価値の最大化を目指します。 (注)1.Breakthrough Generating Technologyの略。 より革新的な医薬品を患者さんに迅速に届けるための第一三共独自の創薬技術2.株主資本から「その他の資本の構成要素(主に株価・為替により変動する項目)」を除いた「調整後株主資本」をもとに算出したDOE ② 資金調達の方法及び状況当社グループは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本的な考えとしており、手元資金及び外部資金を有効に活用しております。 当社グループは、戦略的投資もしくは資金調達にあたって外部借入への依存度合いを測る目的から、手元流動性残高(現預金及び短期投資債券等)から有利子負債を控除した、ネット・キャッシュを重視しております。 手元資金としては、事業展開に伴う資金需要に対する機動的な対応のため、十分な現金及び現金同等物を保有しております。 適正な現金及び現金同等物の保有額は、月商の3ヶ月程度を考えており、これを超える部分については企業価値向上に資する事業戦略投資の資金として確保しております。 これらは金融情勢などを勘案しつつ、安全性並びに流動性の極めて高い短期金融商品で運用しております。 外部からの資金調達については、直接金融又は間接金融の多様な手段の中から、その時々の市場環境を考慮した上で当社にとって有利なものを機動的に選択しております。 直接金融としては、国内社債発行登録枠として4,000億円及びコマーシャル・ペーパー発行枠として1,500億円を有しております。 2016年には超低金利の環境を活かし償還年限が20年、30年の超長期無担保社債を計1,000億円、2025年には償還年限が最短3年、最長10年の無担保社債を計2,000億円発行しました。 間接金融としては、当社は当期末時点で金融機関借入はございませんが、取引先金融機関とは引き続き良好な取引関係を維持しております。 また、複数の銀行との間で当座貸越契約を設定し、緊急時の流動性担保の手段も確保しております。 なお、円滑な外部資金調達を行うため、当社は株式会社格付投資情報センター(R&I)と、ムーディーズ・ジャパン株式会社(Moody's)の2社から格付を取得しております。 当連結会計年度末時点での当社の長期及び短期の信用格付けは次のとおりであります。 格付会社長期格付け短期格付け格付投資情報センター(R&I)AA/安定的a-1+ムーディーズ・ジャパン(Moody's)A2/安定的-なお、連結子会社は、原則として銀行などの外部からの資金調達を行わず、親会社もしくは現地法人などの資金調達拠点を通じたキャッシュ・マネジメント・サービスやグループ・ファイナンスの活用により、資金調達の集約と資金効率化、流動性の確保を図っております。 ③ 財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析(ⅰ)財政状態当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末から5,493億円増加し、4兆54億円となりました。 現金及び現金同等物が1,900億円減少した一方で、棚卸資産が1,775億円、繰延税金資産が1,603億円、並びに営業債権及びその他の債権が1,220億円それぞれ増加いたしました。 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末から5,085億円増加し、2兆3,412億円となりました。 その他の非流動負債が165億円減少した一方で、社債及び借入金(非流動負債)が1,991億円、及び引当金(非流動負債)が1,515億円増加いたしました。 当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末から408億円増加し、1兆6,642億円となりました。 自己株式の取得(4,720万株、1,505億円)及び配当金の支払いによる減少等があった一方で、当期利益の計上による増加等により増加いたしました。 以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は41.5%となり、前連結会計年度末より5.4%減少いたしました。 第6期中期経営計画においては、成長投資と株主還元へのバランスを重視したキャッシュ・アロケーションを行う方針であります。 成長投資として、がん事業を拡大するとともに、持続的成長に向けた新たなBGTsを特定するための研究開発、設備投資を優先し、株主還元としては累進配当を導入し、安定的な配当を行って参ります。 (ⅱ)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、1,509億円減少の4,890億円となりました。 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、777億円の収入(前連結会計年度は538億円の収入)となりました。 税引前利益2,634億円、減価償却費及び償却費775億円等の非資金項目の他、ラルドタツグ デルクステカン(R-DXd/DS-6000)の戦略的提携の契約一時金の収入があった一方で、運転資金の増加等がありました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、1,482億円の支出(前連結会計年度は3,342億円の収入)となりました。 投資の売却や定期預金の払戻による収入があった一方で、定期預金の預入や設備投資による支出等がありました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入があった一方で、自己株式の取得、及び配当金の支払等により、979億円の支出(前連結会計年度は3,778億円の支出)となりました。 (4) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、2030年度における計数目標として、売上収益3兆円以上(うち、がん領域において2兆3,000億円以上)、営業利益6,000億円以上、EPS260円以上、株主資本配当率(調整後DOE)10%以上を目指しております。 当連結会計年度においては、売上収益2兆1,230億円、営業利益2,291億円、EPS140.4円、DOE8.7%となりました。 なお、目標達成に向けた主な取組課題と実績については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 (5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づいて作成しております。 連結財務諸表の作成にあたり行った重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4 重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。 |
| 研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループは、5つのDXd ADC(注1)の製品価値最大化を目指してリソースを集中投入するとともに、持続的成長の実現に向けてSOC(注2)を変革する製品群(Next Wave)の創薬を目指す「5DXd ADCs and Next Wave」戦略のもと、グローバル臨床開発の加速化にも注力して研究開発に取り組んでおります。 中長期的には、がんに加え、当社のサイエンス&テクノロジーの優位性を活かして様々な疾患に対する治療薬創製を目指し、新規モダリティ(注3)の技術研究等を通じた創薬力の強化に取り組んでおります。 (注)1.ADCはAntibody Drug Conjugateの略、抗体薬物複合体。 抗体医薬と薬物(低分子医薬)を適切なリンカーを介して結合させた医薬品で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体医薬を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高めた薬剤。 DXd ADCは当社独自の薬物とリンカーを抗体に結合させたもの2.Standard of Careの略。 現在の医学では最善とされ、広く用いられている治療法3.モダリティとは低分子薬、抗体医薬、ADC、核酸医薬、遺伝子治療等の治療手段のこと 当連結会計年度の研究開発費(IFRSベース)は、4,660億円(前連結会計年度比6.9%増)となり、売上収益に対する研究開発費の比率は、21.9%となりました。 (1) 5DXd ADCs 当連結会計年度における5DXd ADCsの臨床開発の状況は次のとおりであります。 トラスツズマブ デルクステカン及びダトポタマブ デルクステカンは、アストラゼネカと共同開発しております。 また、パトリツマブ デルクステカン、イフィナタマブ デルクステカン、ラルドタツグ デルクステカンについては、Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USA(以下「米国メルク」)と共同開発しております。 ① トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd/DS-8201:抗HER2 ADC、製品名:エンハーツ) 当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。 ・2025年4月、化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした欧州における承認の取得及び中国における承認申請が受理されました・2025年4月、HER2陽性胃がんの1次治療を対象としてフルオロピリミジン及びペムブロリズマブとの3剤併用療法を評価するフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Gastric05)が開始されました・2025年4月、HER2陽性乳がんの1次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast09)の中間解析における結果概要を発表いたしました・2025年4月、HER2陽性の進行・再発の複数の固形がんを対象とした日本における承認申請が受理されました・2025年5月、再発リスクの高いHER2陽性の早期乳がんにおける術前療法を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast11)の主要な解析の結果概要を発表いたしました・2025年6月、米国臨床腫瘍学会(ASCO)におけるHER2陽性胃がん2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Gastric04)の初のデータを発表いたしました・2025年6月、ASCOにおけるDESTINY-Breast09試験の初のデータを発表いたしました・2025年6月、HER2発現(IHC 3+ 又は 2+)の子宮内膜がんの1次治療を対象としてrilvegostomig又はペムブロリズマブとの併用療法を評価するフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Endometrial01)を開始いたしました・2025年7月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を対象とした米国食品医薬品局(FDA)からの画期的治療薬指定(注4)を獲得いたしました・2025年8月、ホルモン受容体陽性かつHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした日本における承認を取得いたしました・2025年9月、HER2陽性(IHC 3+)の進行・再発の複数の固形がんを対象とした欧州における承認申請が受理されました・2025年9月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を対象とした米国における承認申請の受理及び優先審査(注5)の指定を獲得いたしました・2025年9月、術前療法後に浸潤性残存病変を有する再発リスクの高いHER2陽性乳がんを対象とした、フェーズ3試験(試験名:DESTINY-Breast05)の結果概要を発表いたしました・2025年10月、再発リスクの高いHER2陽性早期乳がんの術前療法を対象とした米国における承認申請が受理されました・2025年10月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を対象とした日本における承認申請が受理されました ・2025年10月、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)におけるDESTINY-Breast05試験及びDESTINY-Breast11試験の最新データを発表いたしました・2025年10月、HER2過剰発現かつ、アクショナブル遺伝子変異(注6)がなく、PD-L1発現率が50%未満の非扁平上皮非小細胞肺がんの1次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Lung06)を開始いたしました・2025年12月、HER2発現(IHC 3+/2+/1+)の卵巣がんにおけるプラチナ製剤ベースの化学療法とベバシズマブの併用療法による治療後の1次維持療法を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Ovarian01)の無作為化パートを開始いたしました・2025年12月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を対象とした米国における承認を取得いたしました・2025年12月、HER2発現(IHC 3+ 又は 2+)の子宮内膜がんの術後補助療法を対象としたフェーズ3試験(試験名:DESTINY-Endometrial02)を開始いたしました・2025年12月、術前療法後に浸潤性残存病変を有する再発リスクの高いHER2陽性乳がんを対象とした本剤のFDAからの画期的治療薬指定を獲得いたしました・2025年12月、化学療法未治療のホルモン受容体陽性かつHER2低発現又はHER2超低発現の乳がんを対象とした中国における承認を取得いたしました・2026年1月、ペルツズマブとの併用療法についてHER2陽性乳がんの1次治療を対象とした欧州における承認申請が受理されました・2026年1月、HER2陽性胃がんの2次治療を対象とした中国における承認を取得いたしました・2026年2月、抗HER2療法による術前療法後に浸潤性残存病変を有するHER2陽性(IHC3+ 又は ISH+)の乳がんを対象とした欧州における承認申請が受理されました・2026年2月、HER2陽性乳がんにおける術後薬物療法を対象とした日本における承認申請が受理されました・2026年3月、抗HER2療法による術前療法後に浸潤性残存病変を有するHER2陽性(IHC 3+ 又は ISH+)の乳がんを対象とした米国における承認申請の受理及び優先審査の指定を獲得いたしました・2026年3月、HER2陽性胃がんの2次治療への使用を可能とする日本における添付文書を改訂いたしました・2026年3月、HER2陽性(HER2遺伝子増幅 又は IHC 3+)の進行・再発の固形がんを対象とした日本における承認を取得いたしました・2026年3月、再発リスクの高いHER2陽性(IHC 3+ 又は ISH+)早期乳がんにおいて、本剤投与後にパクリタキセル、トラスツズマブ、ペルツズマブの併用療法(THP療法)を行う術前療法を対象とした中国における承認を取得いたしました(注)4.重篤な疾患を対象に、既存の治療薬よりも高い治療効果を示す可能性のある薬剤の開発と審査を促進し、患者により早く新薬を届けるために定められた制度5.米国において、治療上重要な進歩をもたらす薬剤や、現在適切な治療法がない疾患への治療法を提供する薬剤に対して指定され、通常審査期間(10ヶ月目標)に比べ審査期間の短縮(6ヶ月目標)が見込まれる6.現時点において、がんに対する治療ターゲットとなりうる遺伝子変異 ② ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS-1062:抗TROP2 ADC、製品名:ダトロウェイ) 当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。 ・2025年4月、内分泌療法及び1つ以上の化学療法を受けたホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC 2+/ISH-)の乳がんを対象とした欧州における承認を取得いたしました・2025年6月、免疫チェックポイント阻害薬との併用療法について、アクショナブル遺伝子変異のない非小細胞肺がんの1次治療を対象とした2つのフェーズ1b試験(試験名:TROPION-Lung02、TROPION-Lung04)及び術前・術後薬物療法を対象としたフェーズ2試験(試験名:NeoCOAST-2)の最新データをASCOにおいて発表いたしました・2025年6月、EGFR標的療法及びプラチナベースの化学療法の前治療歴のある、EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんを対象とした米国における承認を取得いたしました・2025年8月、内分泌療法及び1つ以上の化学療法を受けたホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC 2+/ISH-)の乳がんを対象とした中国における承認を取得いたしました・2025年10月、免疫療法による治療の対象とならないトリプルネガティブ乳がんの1次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:TROPION-Breast02)の最終解析における結果概要を発表いたしました・2025年10月、ESMOにおけるTROPION-Breast02試験の最新データを発表いたしました・2025年10月、ESMOにおけるフェーズ2試験(試験名:TROPION-PanTumor03)の尿路上皮がん1次/2次治療を対象としたコホートについて最新データを発表いたしました・2025年10月、前治療歴のある転移性尿路上皮がんを対象としたフェーズ2/3試験(試験名:TROPION-Urothelial03)を開始いたしました・2025年12月、PD-1/PD-L1阻害剤による治療の対象とならないトリプルネガティブ乳がんの1次治療を対象とした欧州における承認申請が受理されました・2026年1月、TROP2 NMR(注7)陽性の非扁平上皮非小細胞肺がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:TROPION-Lung17)が開始されました・2026年2月、PD-1/PD-L1阻害剤による治療の対象とならないトリプルネガティブ乳がんの1次治療を対象とした米国における承認申請の受理及び優先審査の指定を獲得いたしました・2026年2月、ホルモン受容体陰性かつHER2陰性の乳がんの1次治療を対象とした日本における承認申請が受理されました(注)7.患者の組織サンプルのデジタル画像を解析し、画像内の全てのがん細胞の表面及び内部に発現する標的タンパク質を正確に定量化する新しい計算病理学的プラットフォームを用い判定するTROP2バイオマーカー ③ パトリツマブ デルクステカン(HER3-DXd/U3-1402:抗HER3 ADC) 当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。 ・2025年5月、米国におけるEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんに係る承認申請(注8)を自主的に取り下げました・2025年6月、ASCOにおけるEGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:HERTHENA-Lung02)の初のデータを発表いたしました・2025年8月、ホルモン受容体陽性かつHER2陰性(IHC 0, IHC 1+ 又は IHC 2+/ISH-)の手術不能又は転移性乳がんを対象としたフェーズ3試験(試験名:HERTHENA-Breast04)を開始いたしました(注)8.フェーズ2試験(試験名:HERTHENA-Lung01)の結果に基づく承認申請 ④ イフィナタマブ デルクステカン(I-DXd/DS-7300:抗B7-H3 ADC) 当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。 ・2025年4月、進展型小細胞肺がんの2次治療以降を対象としたフェーズ2試験(試験名:IDeate-Lung01)の試験結果を入手いたしました・2025年5月、食道扁平上皮がんの2次治療を対象としたフェーズ3試験(試験名:IDeate-Esophageal01)を開始いたしました・2025年6月、化学療法歴のない転移性去勢抵抗性前立腺がんを対象としたフェーズ3試験(試験名:IDeate-Prostate01)を開始いたしました・2025年8月、プラチナ製剤ベースの化学療法中又は治療後に病勢進行した進展型小細胞肺がん治療を対象とした本剤のFDAからの画期的治療薬指定を獲得いたしました・2025年9月、世界肺がん学会(WCLC)における前治療歴のある進展型小細胞肺がんを対象としたフェーズ2試験(試験名:IDeate-Lung01)の最新データを発表いたしました ⑤ ラルドタツグ デルクステカン(R-DXd/DS-6000:抗CDH6 ADC) 当連結会計年度における主な進捗は次のとおりであります。 ・2025年9月、ベバシズマブによる治療歴のあるCDH6発現のプラチナ製剤抵抗性の上皮性卵巣がん、原発性腹膜がん及び卵管がん治療を対象とした本剤のFDAからの画期的治療薬指定を獲得いたしました・2025年10月、プラチナ製剤抵抗性卵巣がん等を対象としたフェーズ2/3試験(試験名:REJOICE-Ovarian01)におけるフェーズ2パートの結果について、ESMOでの初のデータを発表いたしました (2) Next Wave 当連結会計年度におけるNext Waveの臨床開発の主な進捗は次のとおりであります。 ・2025年10月、前治療歴のある進行性固形がんを対象としたDS-3939(抗TA-MUC1DXd ADC)のフェーズ1/2試験における用量漸増パートについて、ESMOでの初のデータを発表いたしました・2025年10月、固形がんを対象としたDS5361(低分子NMD阻害剤)のフェーズ1試験を開始いたしました・2025年11月、進行性固形がんを対象としたDS3610(STINGアゴニストADC)のフェーズ1試験を開始いたしました・2025年11月、去勢抵抗性前立腺がん等の固形がんを対象としたDS9051(標的タンパク質分解誘導剤)のフェーズ1試験を開始いたしました ・2026年2月、再発または難治性のB細胞性非ホジキンリンパ腫を対象としたDS3790(抗CD37 DXd ADC)のフェーズ1/2試験を開始いたしました |
| 設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当社グループでは、生産設備の増強・合理化及び研究開発の強化・効率化等を目的とした設備投資を継続的に実施しております。 当連結会計年度は、当社の研究設備及び製造設備、アメリカン・リージェントInc.及び第一三共ヨーロッパ GmbHにおける製造設備等を中心に全体で135,374百万円の設備投資を行いました。 |
| 主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は次のとおりであります。 (1) 提出会社 2026年3月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計本社(東京都 中央区)医薬品事業管理設備1,890-1,861(1,909)1,4535,2051,769品川研究開発センター(東京都 品川区)医薬品事業研究設備20,35833,346(67,200)4,83228,5411,520葛西研究開発センター(東京都 江戸川区)医薬品事業研究設備12,3201445(56,045)3,38715,767291館林バイオ医薬センター(群馬県 邑楽郡千代田町)医薬品事業研究設備5,591942,357(78,867)2,34310,386129製薬技術本部平塚拠点(神奈川県 平塚市)医薬品事業研究設備7,297369124(22,919)2,0319,821328平塚工場(神奈川県 平塚市)医薬品事業製造設備41,84822,5621,222(225,909)2,15667,789914小名浜工場(福島県 いわき市)医薬品事業製造設備23,16426,5834,381(325,921)2,04656,175358小田原工場(神奈川県 小田原市)医薬品事業製造設備7,7191,1861,162(133,065)69610,764222館林工場(群馬県 邑楽郡千代田町)医薬品事業製造設備2,6422,392682(22,842)6206,337203(注)帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品、リース取引により認識した使用権資産であり、建設仮勘定は 含めておりません。 (2) 国内子会社 2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計第一三共バイオテック株式会社本社(埼玉県 北本市)医薬品事業管理設備製造設備研究設備6,1086,990 - 91114,010484(注)帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品、リース取引により認識した使用権資産であり、建設仮勘定は 含めておりません。 (3) 在外子会社 2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計第一三共ヨーロッパGmbH本社(ドイツ ミュンヘン)医薬品事業管理設備-385-9,1789,563671〃パッフェンホーフェン工場(ドイツ バイエルン)医薬品事業製造設備37,32318,6412,720(86,487)3,77662,462968アメリカン・リージェントInc.ニューオルバニー工場(アメリカ オハイオ)医薬品事業製造設備17,4146,375576(127,407)17124,536299〃ヒリヤード工場(アメリカ オハイオ)医薬品事業製造設備4,6012,63267(15,253)787,379110〃シャーリー工場(アメリカ ニューヨーク)医薬品事業製造設備9,37111,507270(64,750)5421,204386第一三共Inc.本社(アメリカ ニュージャージー)医薬品事業管理設備3,10825-10,50613,6392,667 (注)1.帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品、リース取引により認識した使用権資産であり、建設仮勘定は含めておりません。 2.第一三共ヨーロッパGmbHのパッフェンホーフェン工場は、第一三共リアルエステートGmbHからの賃借資産を含めております。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)着手完了第一三共株式会社品川研究開発センター(東京都 品川区)医薬品事業研究設備88,89113,243自己資金2024年11月2027年12月新設〃新本社オフィス(東京都 中央区)医薬品事業管理設備12,845-リース2026年10月2027年7月新設〃館林工場(群馬県 邑楽郡千代田町)医薬品事業製造設備6,4301,785自己資金2026年3月2027年8月改修〃平塚工場(神奈川県 平塚市)医薬品事業製造設備7,6907,174自己資金2023年2月2026年4月新設第一三共バイオテック株式会社北本工場(埼玉県 北本市)医薬品事業製造設備46,5306,735自己資金及び補助金2024年2月2028年3月新設〃〃医薬品事業管理・厚生設備3,4581,405自己資金2024年9月2027年1月新設アメリカン・リージェントInc.ニューオルバニー工場(アメリカ オハイオ)医薬品事業製造設備59,65347,432自己資金2024年4月2027年10月拡充第一三共ヨーロッパGmbHパッフェンホーフェン工場(ドイツ バイエルン)医薬品事業製造設備31,36827,684 自己資金2021年6月2026年11月新設〃〃医薬品事業製造設備43,57517,971 自己資金2023年7月2027年3月新設〃〃医薬品事業製造設備92,82018,678 自己資金2024年6月2028年12月新設第一三共ブラジルLtda.アルファビレ工場(ブラジル サンパウロ)医薬品事業製造設備10,5125,837自己資金2023年6月2027年4月拡充第一三共製薬(上海)有限公司上海工場(中国 上海)医薬品事業製造設備27,1897,156自己資金2024年7月2030年5月新設(注)前連結会計年度において計画しておりました重要な設備の新設等「小田原工場 製造設備」は計画の見直しにより 中止となりました。 (2) 重要な設備の除却等 経常的な設備の更新のための除却を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 466,000,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 135,374,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 45 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 20 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 10,976,771 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする銘柄を純投資目的と区分し、それ以外を目的とする銘柄を純投資目的以外の目的として区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(ⅰ) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は、事業上の長期的な関係の維持・強化に繋がり、当社の企業価値の向上に資すると判断する場合を除き、原則として上場株式を保有いたしません。 保有する上場株式については、取締役会で定期的に、一定の経営指標、資本コスト等を踏まえて収益性、採算性を個別銘柄毎に検証するとともに、事業戦略、事業上の関係を総合的に勘案して、保有の合理性を適宜見直すこととしており、実際の売却は市場への影響等を総合的に考慮のうえ、順次実施しております。 なお、当社株式を政策保有株式として保有している会社から当該株式の売却の意向が示された場合には、原則としてこれを尊重し、取引関係にも影響を及ぼしません。 (ⅱ) 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式243,029非上場株式以外の株式1435,972 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式115非上場株式以外の株式713,528 (ⅲ) 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)株式会社しずおかフィナンシャルグループ5,449,0006,129,000同社グループ会社と行っている金融取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しております。 有13,9639,947クオリプス株式会社1,000,0001,000,000同社株式は、事業上の関係の維持強化のため保有しております。 無7,0108,310Ultragenyx Pharmaceutical Inc.1,243,9131,243,913同社が保有する遺伝子治療薬製造技術を非独占的に利用する契約を締結しており、今後の事業上の関係を維持強化するため保有しております。 無4,1676,735MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社659,0891,294,689同社グループ会社と行っている保険取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しております。 有2,6574,175クオールホールディングス株式会社1,304,0001,304,000同社グループ会社と行っている医薬品販売等に関する取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しております。 無2,4302,358東京海上ホールディングス株式会社229,800344,700同社グループ会社と行っている保険取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しております。 有1,6791,977キッセイ薬品工業株式会社313,000613,000同社と行っている医薬品製造取引における取引関係の維持・強化を目的として保有しております。 有1,4552,356株式会社いよぎんホールディングス470,000470,000同社グループ会社と行っている金融取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しております。 有1,330826株式会社アインホールディングス114,000114,000同社グループ会社と行っている医薬品販売等に関する取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しております。 無641574株式会社ほくやく・竹山ホールディングス438,500438,500同社グループ会社と行っている医薬品販売等に関する取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しております。 有403388第一生命ホールディングス株式会社118,40029,600同社グループ会社と行っている保険取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しております。 なお、当事業年度中に株式分割が行われたことにより、株式数が増加しております。 有168134Silence Therapeutics PLC(上場)48,48948,489同社株式は、事業上の関係の維持強化のため保有しております。 無4020 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)Cardiogeni PLC1,485,1501,485,150同社株式は、事業上の関係の維持強化のため保有しております。 無2121Coiled Therapeutics PLC99,478-同社株式は、事業上の関係の維持強化のため保有しております。 従来、Roquefort Therapeutics PLC社株式を事業上の関係の維持・強化を目的として保有しておりました。 当事業年度中に同社によるCoiled Therapeutics, Inc.の買収及び資本再構成に伴い新たな普通株式の割当を受けたことにより、保有株式数が増加しております。 また、当該手続の完了に伴い、同社の商号はRoquefort Therapeutics PLCから現商号に変更されております。 無1-株式会社三井住友フィナンシャルグループ-1,139,100同社グループ会社と行っている金融取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しておりましたが、当事業年度中に全て売却しております。 無-4,322株式会社みずほフィナンシャルグループ-475,536同社グループ会社と行っている金融取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しておりましたが、当事業年度中に全て売却しております。 無-1,926株式会社レナサイエンス-30,000同社とは独占的実施許諾(ライセンス)に関する優先交渉権を得るオプション契約を締結しておりましたが、2025年4月の契約終了に伴い、当事業年度中に全て売却しております。 無-31(注)1.「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。 2.定量的な保有効果及び一部の業務提携等の概要については、取引先との営業秘密等との判断により記載いたしませんが、一定の経営指標、資本コスト等を踏まえて収益性、採算性を個別銘柄ごとに検証するとともに、事業戦略、事業上の関係を総合的に勘案して、保有の合理性を検証しております。 みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株) 期末時価(百万円) 期末時価(百万円) アルフレッサ ホールディングス株式会社3,555,0003,555,000退職給付信託運用のうち、議決権の行使を指示する権限のあるもの。 有8,9877,506株式会社メディパルホールディングス2,708,0002,708,000退職給付信託運用のうち、議決権の行使を指示する権限のあるもの。 有7,9566,323東邦ホールディングス株式会社1,328,0001,328,000退職給付信託運用のうち、議決権の行使を指示する権限のあるもの。 有6,3235,922株式会社バイタルケーエスケー・ホールディングス1,014,0001,014,000退職給付信託運用のうち、議決権の行使を指示する権限のあるもの。 有1,4851,275(注)1.貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算しておりません。 2.定量的な保有効果については、取引先との営業秘密等との判断により記載いたしませんが、一定の経営指標、資本コスト等を踏まえて収益性、採算性を個別銘柄ごとに検証するとともに、事業戦略、事業上の関係を総合的に勘案して、保有の合理性を検証しております。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 |
| 株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 7 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 24 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 3,029,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 14 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 35,972,000,000 |
| 株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 13,528,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 99,478 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 1,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 1,014,000 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 1,485,000,000 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 株式会社レナサイエンス |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 同社グループ会社と行っている医薬品販売等に関する取引における取引関係の構築・維持・強化を目的として保有しております。 |