財務諸表
CoverPage
| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-19 |
| 英訳名、表紙 | JGC HOLDINGS CORPORATION |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役会長兼社長 CEO 佐藤 雅之 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 神奈川県横浜市西区みなとみらい2丁目3番1号 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 横浜045(682)1111(大代表) |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | Japan GAAP |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2 【沿革】 提出会社は「日本揮発油株式会社」として1928年10月25日資本金2,500千円をもって創立されました。 (設立登記の日は1928年10月27日であります。 )提出会社の変遷を示せば次のとおりであります。 1928年10月本店を「東京市麹町区内幸町1丁目3番地」に設置1928年11月米国ユニバーサル・オイル・プロダクツ・カンパニー(現Honeywell UOP社、以下「UOP社」という。 )と熱分解蒸留法装置の日本における特許の譲受け及び建設に関する協約を締結1933年1月本店を「大阪市東区高麗橋5丁目10番地」に移転1938年8月 UOP社とイソオクタン製造法の特許の実施及び建設に関する追加の暫定的諒解覚書を交換戦争によりUOP社との上記諸協約解消1942年10月地番変更により本店所在地を「大阪市東区高麗橋4丁目10番地」と変更1942年12月新潟県新津に触媒製造工場(現日揮触媒化成㈱新潟事業所)を設置1949年1月本店を「東京都中央区日本橋室町2丁目1番地」に移転1952年5月UOP社と石油精製及び石油化学に関する特許の実施及び建設に関する契約を締結1952年7月横浜工務部を「横浜市南区最戸町100番地」に設置1952年8月触媒製造工場を分離し日揮化学㈱を設立1952年12月建設業者登録番号東京都知事(ろ)第7044号として登録1958年4月「横浜工務部」を「横浜事業所」と改称1958年7月旭硝子㈱との共同出資により触媒化成工業㈱を設立1959年2月建設業者登録番号建設大臣(ニ)第5341号として登録1959年3月本店を「東京都千代田区大手町2丁目4番地」に移転1960年2月一級建築士事務所登録番号神奈川県知事登録第422号として登録1962年5月東京証券取引所市場第2部に株式上場1969年2月東京証券取引所市場第2部銘柄より第1部銘柄に指定される1970年1月地番変更により本店所在地を「東京都千代田区大手町2丁目2番1号」と変更1974年11月特定建設業者として建設大臣許可(特-49)第5552号を受ける1975年4月技術開発体制の充実強化のため「衣浦研究所」を愛知県半田市に設置1976年10月社名を「日本揮発油株式会社」から「日揮株式会社」(英文名JGC CORPORATION)に変更1984年7月 原子力の技術開発体制の充実強化のため「大洗原子力技術開発センター」を茨城県大洗町に設置1997年6月 横浜市西区に完成した新社屋に横浜事業所のプロジェクト遂行機能及び東京本社の一部機能を移管し「横浜本社」を設置1997年11月 横浜研究所と大洗原子力技術開発センターを統合し、新たに「技術研究所」を茨城県大洗町に設置1999年12月衣浦研究所を技術研究所(茨城県大洗町)に統合(衣浦研究所は廃止)2004年7月触媒化成工業㈱を100%子会社化2008年7月触媒化成工業㈱と日揮化学㈱が合併し、日揮触媒化成㈱と改称2017年6月本店を「神奈川県横浜市西区みなとみらい2丁目3番1号」に移転2019年4月持株会社体制への移行のため、新設承継会社として日揮グローバル㈱を設立2019年10月 持株会社体制に移行し、商号を「日揮ホールディングス株式会社」(英文名JGC HOLDINGS CORPORATION)に変更日揮プラントイノベーション㈱が商号を日揮㈱に変更海外EPC事業を日揮グローバル㈱に、国内EPC事業を日揮㈱にそれぞれ承継2022年4月東京証券取引所市場第1部から新市場区分プライム市場に移行2023年4月 当社グループ内のコーポレート機能業務を集約し、その効率化、高度専門化のため、日揮コーポレートソリューションズ㈱を設立2026年1月「バイオプロセス研究所」を兵庫県神戸市に設置 |
| 事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社グループ(当社、当社の子会社58社及び関連会社45社)は、総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業を主たる事業としており、これに加え、機器調達及びコンサルティング等の附帯事業を営んでおります。 各事業における当社及び主要な関係会社の位置付け等は次のとおりであります。 なお、次の区分はセグメント情報に記載された区分と同一であります。 総合エンジニアリング事業当セグメントは、石油、石油精製、石油化学、ガス、LNG、一般化学、原子力、金属製錬、バイオ、食品、医薬品、医療、物流、IT、環境保全、公害防止等に関する装置、設備及び施設の計画、設計、調達、建設及び試運転役務等のEPCビジネスを中心に構成されております。 なお、当セグメントを構成する主要な会社は以下のとおりであります。 分野会社名設計・調達・建設日揮グローバル㈱、日揮㈱、㈱高田工業所JGC ASIA PACIFIC PTE. LTD.、JGC PHILIPPINES, INC.、PT. JGC INDONESIA、JGC Gulf International Co., Ltd.、JGC OCEANIA PTY LTD、JGC America, Inc.、JGC Gulf Engineering Co., Ltd.、JGC Construction International Pte. Ltd.、JGC ASIA PACIFIC (M) Sdn.Bhd.、JGC INDIA EPC PRIVATE LIMITED、JGC Corporation Oceania Pty Ltd、JGC France SAS、Japan NuScale Innovation, LLC検査・保守青森日揮プランテック㈱プロセスライセンシング日揮ユニバーサル㈱その他Sunrise Healthcare Service Co., Ltd. 機能材製造事業当セグメントは、以下のような分野別製品群からなる事業で各関係会社にて製造・販売しております。 分野製品会社名触媒分野重質油の水素化精製・流動接触分解、灯軽油の脱硫などの石油精製用触媒及び素材、化学品の水素化・異性化・酸化などの石油化学用触媒など日揮触媒化成㈱日揮ユニバーサル㈱ナノ粒子技術分野フラットパネルディスプレイ・半導体・化粧品・プラスチック眼鏡レンズなどに使用される機能性素材、化学的機械研磨材料、ライフサイエンス材など日揮触媒化成㈱クリーン・安全分野環境触媒、脱臭・消臭剤、オゾン分解触媒、酵素フィルタなど日揮触媒化成㈱日揮ユニバーサル㈱電子材料・高性能セラミックス分野薄膜集積回路、高品位アルミナ基板、高熱伝導窒化ケイ素基板、半導体・FPD製造装置用セラミックス部品、半導体・FPD製造装置用金属セラミックス複合材部品など日本ファインセラミックス㈱JFCマテリアルズ㈱次世代エネルギー分野燃料電池用脱硫材、色素増感型太陽電池用材料など日揮触媒化成㈱ その他の事業その他の事業は総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業以外の事業であり、以下のような分野及び会社で構成されております。 分野会社名機器調達日揮商事㈱コンサルティング日本エヌ・ユー・エス㈱オフィスサポート日揮ビジネスサービス㈱原油・ガス生産販売事業等JGC (GULF COAST), LLC、JGC Exploration Eagle Ford LLC、JGC EXPLORATION CANADA LTD.水処理事業水ing㈱、水ingAM㈱、水ingエンジニアリング㈱発電・造水事業Al Asilah Desalination Company S.A.O.C.、A.R.C.H WLL、ASH SHARQIYAH OPERATION AND MAINTENANCE COMPANY LLCFPSO(浮体式石油・ガス生産貯蔵積出設備)保有・傭船事業Japan Sankofa Offshore Production Pte. Ltd.国産廃食用油を原料とするSAF、バイオナフサ、バイオディーゼルの製造事業(同)SAFFAIRE SKY ENERGY また、当社グループに対してコーポレート業務を提供する日揮コーポレートソリューションズ㈱があります。 以上に述べた事項の概略は次のとおりであります。 |
| 関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 (1) 連結子会社会社名住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容日揮グローバル㈱神奈川県横浜市西区1,000総合エンジニアリング事業100管理業務等資金の貸付・借入設備の賃貸業務委託・業務受託役員の兼任…有日揮㈱神奈川県横浜市西区1,000総合エンジニアリング事業100管理業務等資金の貸付設備の賃貸業務委託・業務受託役員の兼任…有青森日揮プランテック㈱青森県上北郡六ヶ所村50総合エンジニアリング事業100(100)資金の借入日揮触媒化成㈱神奈川県川崎市幸区1,800機能材製造事業100資金の借入業務委託役員の兼任…有日本ファインセラミックス㈱宮城県仙台市泉区2,300機能材製造事業100資金の借入設備の賃貸役員の兼任…有JFCマテリアルズ㈱茨城県ひたちなか市10機能材製造事業100(100)資金の借入日揮ビジネスサービス㈱神奈川県横浜市西区1,455その他の事業100資金の借入設備の賃貸業務委託日本エヌ・ユー・エス㈱東京都新宿区50その他の事業88資金の借入設備の賃貸業務委託JGC ASIA PACIFIC PTE. LTD.シンガポール共和国2,100千シンガポールドル総合エンジニアリング事業100(100)業務受託JGC PHILIPPINES, INC.フィリピン共和国モンテンルパ市1,300,000千フィリピンペソ総合エンジニアリング事業100業務委託・業務受託JGC Gulf International Co., Ltd.サウジアラビア王国アルコバール市210,952千サウジアラビアリヤル総合エンジニアリング事業100(100)業務受託債務保証JGC OCEANIA PTY LTDオーストラリア連邦パース市813,800千オーストラリアドル総合エンジニアリング事業100資金の借入JGC America, Inc.アメリカ合衆国ヒューストン市44,051千米ドル総合エンジニアリング事業100業務委託JGC Gulf Engineering Co.,Ltd.サウジアラビア王国アルコバール市500千サウジアラビアリヤル総合エンジニアリング事業100(100)―PT. JGC INDONESIAインドネシア共和国ジャカルタ市1,377,800千インドネシアルピア総合エンジニアリング事業48(48)業務委託・業務受託JGC (GULF COAST), LLCアメリカ合衆国ヒューストン市27,450千米ドルその他の事業100(100)―JGC Exploration Eagle Ford LLCアメリカ合衆国ヒューストン市117,100千米ドルその他の事業100(100)―JGC EXPLORATION CANADA LTD.カナダバンクーバー市0千カナダドルその他の事業100―JGC Construction International Pte. Ltd.シンガポール共和国1,043千米ドル総合エンジニアリング事業100(100)― 会社名住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容JGC ASIA PACIFIC(M)Sdn. Bhd.マレーシアクアラルンプール市2,500千マレーシアリンギット総合エンジニアリング事業100(100)―Al Asilah Desalination Company S.A.O.C.オマーン国マスカット市17,500千オマーンリヤルその他の事業75資金の貸付債務保証JGC INDIA EPC PRIVATE LIMITEDインド共和国チェンナイ市280,000 千インドルピー総合エンジニアリング事業100(100)―JGC Corporation Oceania Pty Ltdオーストラリア連邦パース市10,099千オーストラリアドル総合エンジニアリング事業100(100)―Sunrise Healthcare Service Co., Ltd.カンボジア王国プノンペン32,500千米ドル総合エンジニアリング事業98(98)―JGC France SASフランス共和国パリ市400千ユーロ総合エンジニアリング事業100(100)―その他6社 (2) 持分法適用関連会社会社名住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容日揮ユニバーサル㈱東京都品川区1,000総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業50役員の兼任…有水ing㈱東京都港区5,500その他の事業33―水ingAM㈱東京都港区100その他の事業―[100]―水ingエンジニアリング㈱東京都港区300その他の事業―[100]―(同)SAFFAIRE SKY ENERGY神奈川県横浜市西区100その他の事業47業務受託役員の兼任…有A.R.C.H WLLバーレーン王国マナマ市758千米ドルその他の事業30―Japan Sankofa Offshore Production Pte. Ltd.シンガポール共和国27,227千米ドルその他の事業26―ASH SHARQIYAH OPERATION AND MAINTENANCE COMPANY LLCサウジアラビア王国アルコバール市1,000千サウジアラビアリヤルその他の事業29債務保証Japan NuScale Innovation, LLCアメリカ合衆国ウィルミントン市174,008千米ドル総合エンジニアリング事業29(29)―㈱高田工業所福岡県北九州市3,723総合エンジニアリング事業20(20)― (注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載されたセグメントの名称を記載しております。 2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であり、[ ]内は、緊密な者又は同意している者の所有割合で外数であります。 3.連結子会社の日揮グローバル㈱、日揮㈱、JGC PHILIPPINES, INC.、JGC Gulf International Co., Ltd.、JGC OCEANIA PTY LTD、JGC America, Inc.、JGC Exploraion Eagle Ford LLC、Al Asilah Desalination Company S.A.O.C.及びSunrise Healthcare Service Co., Ltd.は特定子会社に該当しております。 4.持分法適用関連会社の㈱高田工業所は有価証券報告書の提出会社であります。 5.JGC Gulf International Co., Ltd.は債務超過の状況にある会社であり、2025年12月時点の債務超過の額は39,105百万円であります。 6.日揮グローバル㈱及び日揮㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。 主要な損益情報等日揮グローバル㈱ (1)売上高 376,683百万円(2)経常利益 50,424百万円(3)当期純利益 12,012百万円(4)純資産額 16,557百万円(5)総資産額 237,182百万円 日揮㈱ (1)売上高 149,899百万円(2)経常利益 16,392百万円(3)当期純利益 10,486百万円(4)純資産額 53,784百万円(5)総資産額 145,603百万円 |
| 従業員の状況 | (2) 【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)総合エンジニアリング事業6,054(2,135)機能材製造事業1,172(288)その他の事業487(72)全社(共通)441(132)合計8,154(2,627) (注)1.従業員数は、就業従業員数を記載しております。 2.「従業員数」欄の( )内は、外数で平均臨時雇用者数(派遣受入者数等)を記載しております。 3.全社(共通)として記載されている従業員数は、持株会社である当社及び当社グループより委託される人事、財務、情報技術、法務等に係る業務及び管理を行う日揮コーポレートソリューションズ株式会社の従業員数であります。 (2) 提出会社の状況2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)245(80)44.612.89,749,8144.8 (注)1.従業員数は就業人員数であり、関係会社等への出向者33名は含めておりません。 なお、執行役員14名のうち、代表取締役副社長執行役員及び取締役常務執行役員を除く12名は、従業員数に含めております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.「従業員数」欄の( )内は、外数で平均臨時雇用者数(派遣受入者数等)を記載しております。 4.提出会社の従業員は、全て全社(共通)に属しております。 (3) 最大人員会社の状況 ア 当事業年度における従業員数が最も多い会社 日揮グローバル株式会社2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)1,334(497)41.915.110,494,8484.7 (注)1.従業員数は就業人員数であり、関係会社等への出向者197名は含めておりません。 なお、執行役員24名のうち、代表取締役社長執行役員及び取締役副社長執行役員並びに関係会社等への出向者を除く18名は、従業員数に含めております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.「従業員数」欄の( )内は、外数で平均臨時雇用者数(派遣受入者数等)を記載しております。 イ 上記アの会社の次に従業員数が多い会社 日揮株式会社2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)1,226(940)43.514.010,059,5478.9 (注)1.従業員数は就業人員数であり、関係会社等への出向者15名は含めておりません。 なお、執行役員13名のうち、代表取締役社長執行役員及び取締役専務執行役員並びに関係会社等への出向者を除く10名は、従業員数に含めております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.「従業員数」欄の( )内は、外数で平均臨時雇用者数(派遣受入者数等)を記載しております。 (4) 労働組合の状況労働組合は結成されておりません。 (5) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当事業年度 管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)2、3、4男性労働者の育児休業取得率(%)(注)5、6労働者の男女の賃金の差異(%)(注)2、7全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者(注)8、9当社3.07061.261.069.7日揮コーポレートソリューションズ㈱15.0-60.862.735.3日揮グローバル㈱2.87770.671.0-日揮㈱1.86664.164.2-青森日揮プランテック㈱-2970.171.566.4日揮触媒化成㈱2.76279.984.960.3日本ファインセラミックス㈱-10071.388.751.2JFCマテリアルズ㈱--89.887.4127.7日揮ビジネスサービス㈱55.610061.977.447.1日本エヌ・ユー・エス㈱13.38377.781.460.2 (注)1.提出会社及び主要な国内連結子会社を対象としております。 2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 3.2026年3月31日時点の数値であります。 4.一部の連結子会社については、管理職の女性労働者はおりません。 5.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 6.一部の連結子会社については、育児休業等を取得した男性労働者はおりません。 7.職群及び等級の男女構成比の差によるものであります。 8.相対的に勤務時間が短い、業務範囲が限定的等の理由により平均賃金が低い嘱託及びパートタイム労働者に女性が多いことによります。 9.一部の連結子会社については、該当する男性労働者がいないため、記載しておりません。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 基本方針当社グループは、企業活動を行う上での軸・拠り所として企業理念「JGC's Purpose and Values」を制定しております。 「JGC's Purpose and Values」は日揮グループのパーパス(存在意義)及びValues(価値観)の2つの要素から構成され、日揮グループのパーパス(存在意義)として、「Enhancing planetary health」を掲げ、当社グループ共通のValuesとして、4つのちから、即ち、「挑戦」、「創造」、「結集」、「完遂」を定め、さらに「尊重」、「誠実」を2つの誓いとして明らかにしております。 当社グループは、企業理念「JGC's Purpose and Values」に基づき企業活動を進めていくことで、企業価値の一層の向上を図り、以て人と地球の健やかな未来づくりに貢献してまいります。 (2) 目標とする経営指標、経営環境、中長期的な経営戦略及び会社の対処すべき課題前中期経営計画「BSP2025」の振り返り当社グループは2021年度から2025年度までの5ヶ年を長期経営ビジョン「2040年ビジョン」の1stフェーズ―「挑戦の5年」と位置づけ、中期経営計画「Building a Sustainable Planetary Infrastructure 2025 (BSP2025)」(以下、「BSP2025」という。 )において、「EPC事業のさらなる深化」、「高機能材製造事業の拡大」、「将来の成長エンジンの確立」を重点戦略とし、これらの実現に向けた成長戦略投資(M&A、設備投資、研究開発等)に積極的に取り組むことで、財務目標として、2025年度の売上高8,000億円、営業利益600億円、当期純利益450億円、自己資本利益率(ROE)10%の達成を目指してまいりました。 本計画のもと、対象期間における実績は以下のとおりとなりました。 BSP2025期間中の経営実績は、売上高は増加基調で推移し期中に目標を達成しました。 他方、営業利益及び当期純利益については、過年度の不採算案件の影響から目標は未達成となりましたが、ROEについては目標を達成しました。 「EPC事業のさらなる深化」について、総合エンジニアリング事業では、国内において株式会社IHIプラントからの医薬品事業譲受や株式会社高田工業所との資本業務提携といった競争力強化に向けた施策を積極的に推進いたしました。 海外ではLNGを中心としたプラントマーケットの好況を背景に、ジョイントベンチャー組成やモジュール工法といった当社の持つ競争優位性を最大限に活用し、大型案件を成功裡に完遂してまいりました。 他方、市場と分野の多角化を急いだ結果、人財リソースの分散や適正配置不全を招き、それらがプロジェクトの安定遂行に影響を及ぼしたことでいくつかの案件で採算悪化が発生いたしました。 足元では、社内のEPC遂行体制強化に向けた取組みを推進してきたことで、遂行中案件における懸念材料が減少しつつあり、2025年度では採算を大きく改善することができました。 「高機能材製造事業の拡大」について、同事業では、半導体関連市場に向けた商材の展開や生産能力の増強を進めた結果、BSP2025で掲げた売上高目標を概ね達成いたしました。 特にファインセラミックス分野では、旧昭和電工マテリアルズ株式会社からの事業譲受や宮城県富谷市における新工場設置により、生産能力が増強され、さらなる成長の土台を整えることができました。 また、「将来の成長エンジンの確立」については、ビジネス領域の多角化を推進するため、将来の成長エンジンとして掲げた複数のビジネス領域への展開を図り、水素製造プラントやブルー水素・アンモニア製造実証プラントに加えて、持続可能な航空燃料(SAF)製造プラントにおけるEPC役務、グリーン水素/MCH製造プラントにおける基本設計役務を受注する等、貴重な知見を蓄積することができました。 また、上記3つの重点戦略の実現に向け、BSP2025期間中に計画していた2,000億円の成長戦略投資については、当連結会計年度末時点で約1,000億円の投資実績となりました。 事業環境の変化等を受け、M&Aを中心に当初計画どおりの投資判断に至らない案件もありましたが、研究開発投資及び事業投資、並びに機能材製造事業をはじめとする設備投資を着実に推進しました。 なお、総合エンジニアリング事業における成長戦略投資は、中長期的な競争力の強化及び体質改善への貢献を企図するものであり、新中期経営計画においても、こうした取組みを継続していく方針です。 新中期経営計画「BSP2030」について長期経営ビジョン「2040年ビジョン」における2ndフェーズである2026年度から2030年度までの5ヶ年を対象期間とし、「深耕の5年」として位置付けを再定義した新中期経営計画「Building a Sustainable Planetary Infrastructure 2030 (BSP2030)」(以下、「BSP2030」という。 )の内容は以下のとおりです。 1.事業環境認識BSP2030期間における事業環境の見通しは次のとおりです。 ・ マーケット:エネルギーを含む各種需要が今後も引き続き拡大していくなか、低・脱炭素化の潮流は不変と捉えていますが、経済的なハードルの高さからそのスピードには変化が見られており、比較的クリーンで安価なLNGの重要性が当面は継続すると見込んでいます。 また、不確実性が高い環境下においてこそ、当社グループが各市場の先端情報を的確に捉え、技術を基軸に課題解決型の提案を行うことで、主体的なビジネス機会の創出が可能になると考えています。 ・ サプライチェーン:コロナ禍以降、加速する地政学リスクの増大や産業構造の変化、加えて希少資源の偏在といった諸課題は、サプライチェーンの分断と再編という形でその影響が顕在化しつつあります。 サプライチェーン上の協力会社との連携強化、仕様の標準化やモジュール化、デジタル技術の導入、人財の育成といった一つひとつの要素が、事業の継続だけでなく競争優位の源泉として、将来の成長に向けた重要な鍵となります。 ・ 技術・デジタル:AIをはじめとするデジタル技術の進展は、生活利便性の向上や社会基盤・顧客設備の高度化を加速させる強力な推進力となります。 顧客設備の維持管理や運転改善に加え、バイオや材料、低・脱炭素化の領域など、当社グループの既存事業に隣接するあらゆる領域に対して、デジタル技術を活用し強化された当社グループの技術力は、顧客への提供価値と当社グループの成長を着実に推進していくものと認識しています。 2.3つの重点戦略上記の事業環境認識を踏まえ、BSP2030において、「総合エンジニアリング事業の持続的な競争力強化」、「機能材製造事業の成長加速」、「ソリューションビジネスの拡充」に取り組むことで、次なる成長の基盤を構築してまいります。 (1)総合エンジニアリング事業の持続的な競争力強化① 遂行体制の強化による収益基盤の安定化EPCランプサムプロジェクトは、複数の分野・地域で志向される顧客ニーズに応え、かつ長年に亘り培ってきた当社グループにおける競争優位を発揮できるビジネスモデルであることから、リスクマネジメントの強化や、インド拠点であるJGC India EPC Private Limited社の人財リソース拡充をはじめとする様々な施策の推進を通じて、ランプサムモデルの強化に取り組みます。 また、FS(フィージビリティスタディ)やFEED(基本設計)といった上流のビジネス、メンテナンスや改造・更新工事といった下流のビジネスへの取組み強化等を通じて、ライフサイクル全体への価値提供に取り組んでいきます。 これらを通じて総合エンジニアリング事業全体の収益安定化を図るとともに、得られた情報・知見・ノウハウを、EPCを含む上下流すべてを通じたプラントライフサイクルにおける価値提供に還元させる循環を創出します。 ② EPCビジネスの進化に向けた挑戦EPCというビジネスモデルを巡っては、外部環境の変化や顧客課題の多様化に合わせて、その遂行能力を高度化させることで、競争力を維持・強化していくことも非常に重要となります。 デジタル技術による設計の効率化・高度化、製作プロセスの最適化、モジュール技術の応用等、競争力向上に向けた挑戦に大胆に取り組むとともに、柔軟な対応を通じて顧客に対する新たな価値提供を目指していきます。 ③ マーケットへの適応と戦略的事業育成の両立マーケットの変化が不透明かつ激しさを増しつつあるなか、多様な顧客課題の受け皿として、技術に立脚したビジネス領域はさらに拡大していきます。 こうしたなか、FSやFEEDといった上流でのサービス提供を通じて、市場の変化や顧客のニーズに寄り添うことで有望なビジネス領域を見極め、それに対し最適なアプローチを講じることで、新たな収益の柱として戦略的に育成していきます。 (2)機能材製造事業の成長加速① 半導体関連市場での販売拡大BSP2025において商品展開及び増産投資を行った、ファインセラミックス分野の半導体製造装置向け部材、窒化ケイ素基板などの基板材料、ファインケミカル分野の半導体関連向け研磨砥粒や添加剤について、引き続き半導体関連市場への販売拡大を図ります。 また、外部協業の積極的な展開を通じて、技術面・生産面で生じうる課題を解消しながら、開発・生産にスピードが要求される半導体市場に対応できる体制を構築していきます。 ② 開発力の強化による提案型案件の創出当社内に設置されている機能材製造事業オフィスが中心となってマーケティング機能と先行開発能力を強化し、競合他社に先駆けた提案型案件を創出することで、従来の受託製造よりも高い利益率確保を目指します。 ③ 海外市場の積極的な開拓国内製油所や国内化学メーカーを主要顧客とした国内市場の縮小を受け、触媒分野において海外顧客への展開を一層強化していきます。 また、半導体関連市場に関しても現在は国内顧客向けの販売が中心であることから、BSP2030では規模の大きな海外顧客への販売拡大も戦略的に進めていきます。 (3)ソリューションビジネスの拡充総合エンジニアリング事業と機能材製造事業で培ってきた強みを新たなビジネスモデルへと展開することで、事業ポートフォリオの中長期的な変革を促進し、収益変動の緩和と安定的な成長を実現します。 具体的には、社会や顧客の課題を「先読み」し、オープンイノベーション活動等を通じて汎用的なソリューションを先行的に開発し、そのソリューションを顧客に提供するというアプローチを積極的に推進していく方針です。 こうした取組みの一環として、当社では国家プロジェクトへの参画を通じて「バイオものづくり」と呼ばれる新たな事業分野にも挑戦していきます。 3.財務目標財務目標として、2030年度に営業利益600億円、当期純利益500億円、ROE10%以上を目指します。 なお、本目標には、「4.成長戦略実現に向けた投資と資本政策」に記載しているM&Aによる収益は考慮していません。 4.成長戦略の実現に向けた投資と資本政策2026年度から2030年度にわたるBSP2030においては、以下3点の基本方針のバランスを取りながら、重点戦略への取組みを通じてさらなる企業価値の向上に努めてまいります。 (1)強固な財務基盤維持当社グループのコアビジネスである総合エンジニアリング事業におけるEPCランプサムプロジェクトでは、顧客の信頼獲得に加え、予期せぬ外部環境の変化や市場の混乱局面においてもプロジェクトを円滑に遂行することが重要です。 このため、自己資本比率50%の安定的な維持及び十分な手元流動性の確保を通じて、強固な財務基盤の維持に取組みます。 (2)成長投資の推進3つの重点戦略への取組みを通じた次なる成長の基盤構築のために、BSP2030期間を通じて総額2,800億円の成長投資を行う予定です。 M&Aや機能材製造事業における設備投資といった、BSP2030における戦略的意義が高く、比較的早期に効果の収穫が可能な案件を中心に実施していく事を計画しています。 (3)株主還元の強化以下の株主還元方針に基づいた配当政策を実施してまいります。 ・ 株主還元方針を配当性向からDOE※へ変更し、2027年3月期にDOE3%から始め、2031年3月期に向けてDOE4%を目指す。 ・ 自己株式取得は、業績見通しやキャッシュ・フローの状況、資本効率の観点から適宜実施を検討する。 ※DOE(株主資本配当率):親会社株主に帰属する連結株主資本(その他の包括利益累計額及び非支配株主持分を除く)に対する配当金総額の割合 5.人的資本の強化BSP2030期間においては、「個人と組織の学習が連動し、知やノウハウが循環(蓄積・活用)し続ける状態」の高度化に向けた施策を講じていきます。 当社グループにおいて人財は最も重要な経営基盤のひとつであり、個人と組織の学習効果による能力向上は非常に重要な要素となります。 人財を単一機能の担い手として捉えるのではなく、環境変化に柔軟に対応し、活躍する場を拡張できる多能な存在として捉えなおすことで、組織全体の対応力と持続的な成長を目指します。 人的資本の強化に向けた施策を積極的に推進することで、当社グループに集う人財が組織に蓄積されていくデジタルアセットを活用しながら、基盤となる知識や経験を伝承していくという循環に繋げ、より効果的・高度に学習効果を発揮する企業集団を目指します。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)基本方針」に記載の「JGC's Purpose and Values」に基づき、サステナビリティに関する取組みを通じて企業価値の持続的な向上を図るために、「サステナビリティ基本方針」を定め、環境、社会、ガバナンス、品質、安全、健康の分野での活動において、サステナビリティを積極的に追求しております。 当社グループでは、2026年4月より開始した中期経営計画「BSP2030」(2026~2030年度)の策定を契機として、当社グループの持続的な成長に向けて中長期的にリスク又は機会として重要と認識する経営課題(以下、「マテリアリティ」という。 )を再定義のうえ、関連する検討を行っています。 当社グループが、パーパスである「Enhancing planetary health」を道標に「人と地球の健やかな未来づくりに貢献していく」という基本姿勢のもと、長期経営ビジョン「2040年ビジョン」の実現に向けた取組みを推進していくという方向性に変更はありませんが、中期経営計画「BSP2030」との同期を図ることにより、サステナビリティに関する取組みの実効性をより高める観点からマテリアリティを再定義し、実効性の管理の仕組みを含む対応の見直しを進めております。 マテリアリティの再定義にあたっては、SASBスタンダード及び欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)等を参照の上、サステナビリティの観点から上流・下流のバリューチェーン全体を含む当社グループに関係するリスク及び機会を幅広く洗い出し、「環境・社会が当社グループの企業活動・財務に与える影響」(財務マテリアリティ)を基本軸とし、財務マテリアリティに間接的に影響を与える可能性のある「当社グループの企業活動が環境・社会に与える影響」(インパクトマテリアリティ)も考慮の上、総合的な分析・評価を実施しました。 その結果、2026年5月の取締役会において、マテリアリティとして掲げる項目を以下のとおり決定しております。 <再定義した日揮グループの「マテリアリティ」>・ 地球と人の健やかな未来づくり・ 持続的成長に向けた人的資本・組織力の強化・ 安心・安全なものづくりの追求・ 多様なステークホルダーとの関係における責任 なお、本書提出日現在においてマテリアリティの再定義は完了しておりますが、取組みの実効性を確保する観点から、各マテリアリティに紐づく具体的なリスク・機会の特定や指標・目標の設定、具体的な対応方針の見直し等については、2026年度内の策定を目標として、引き続き検討を進めてまいります。 (1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理当社グループでは、サステナビリティ全般に責任を負う代表取締役会長を委員長とするサステナビリティ委員会(事務局:当社戦略企画オフィス経営企画ユニット)を設け、年3回の定例開催に加え、適時の臨時開催を通じて、気候変動や人的資本を含むサステナビリティ分野に関する方針や行動計画の策定、推進、評価並びに改善にかかる審議を行うとともに、当社取締役会への年1回の定期報告に加え、内容に応じた適時の附議・報告を行うこととしております。 また、当委員会が策定した方針や行動計画の実施を推進するため、当委員会の委員である当社グループ各社社長の指名により、各社にサステナビリティ推進委員を置き、推進委員間の連絡・調整・意見交換を目的に、サステナビリティ推進連絡会議を設置しております。 リスク管理については、機会も含め、サステナビリティ委員会にて審議の対象とする他、代表取締役副社長執行役員が委員長を務める原則年2回開催のグループリスク管理委員会において、サステナビリティに関するリスクを含むグループ全体のリスクの把握・整理、リスク管理システムの維持・構築、改善の提案・審議を行っております。 これら委員会の詳細については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治体制の概要」に記載しております。 なお、サステナビリティ項目への対応と役員報酬の関連については、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」に記載のとおり、ESGへの取組みを含む長期経営ビジョン及び中期経営計画実現のために果たすべき職責等を踏まえ、業績連動報酬額決定に必要な個人評価を総合的に行っております。 (2)重要なサステナビリティ項目当社グループは当連結会計年度において、上記のガバナンス及びリスク管理体制の下、再定義後のマテリアリティにおいても重要となる以下4つのトピックについて、前年度に引き続き取組みを推進しました。 なお、4つのトピックのうち、「②人的資本への取組み」及び「④労働安全衛生」に関するガバナンス及びリスク管理については、事業内容によって適切な対応が異なり、各社において既存の体制が整っていることから、一義的には各社又は事業セグメント毎による対応を基本とし、上記ガバナンス及びリスク管理体制においては、主にそのモニタリングを行っております。 また、機能材製造事業については、当社機能材製造事業オフィス機能材製造事業ユニットが総合的な窓口となり、同事業に関する情報が適時かつ適切に、上記ガバナンス及びリスク管理体制へ報告される仕組みを整備しています。 また、文中に記載された将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 気候変動への対応気候変動については、様々な議論や動きがあるものの、当社グループとしてはマテリアリティ「地球と人の健やかな未来づくり」に係る重要な経営課題と認識しております。 こうした認識の下、当社では、CDP報告をはじめとして、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)のガイドラインを踏まえた情報開示を継続的に行っております。 当社グループの気候変動対応の責任者は代表取締役会長兼社長であり、上記サステナビリティ委員会の主宰等を通じ、気候変動関連のリスクと機会を評価・管理するとともに、当社グループの経営戦略や経営目標に反映させる責任を負っております。 具体的には、気候変動への対応に関しては、サステナビリティ委員会のもとに「GHG算定分科会」と「CO2削減分科会」の2つの分科会を設け、当社グループの温室効果ガス(以下、「GHG」という。 )排出の現状及びCO2削減に関する対応状況についての報告を受けるとともに、気候変動に関するリスクに対する低減と未然の防止にかかる審議を行っております。 また、当社グループでは、前中期経営計画「BSP2025」の策定時(2021年度)に気候変動関連のシナリオ分析を実施し、その結果識別されたリスク・機会も踏まえ、「BSP2025」を推進してきましたが、今般、中期経営計画「BSP2030」(2026~2030年度)の策定を契機に当該シナリオ分析を更新しました。 更新に当たっては、いわゆる1.5℃シナリオ、BaU(Business as Usual)シナリオ、4℃シナリオの3つのシナリオについて、対象範囲をバリューチェーン全体に拡げ、総合エンジニアリング事業と機能材製造事業のセグメント別の視点を入れて分析しております。 中期経営計画「BSP2030」は、今回の分析結果であるリスク・機会を踏まえて推進していきますが、気候変動を巡る内外の議論や政策動向等を注視しつつ、2050年までの長期の時間軸に基づく気候関連のレジリエンス評価を実施の上、移行計画の策定も検討してまいります。 本シナリオ分析について、本書提出日現在においては、気候変動に係る当社グループの中長期的なリスク・機会の識別は完了しているものの、これらを踏まえた当社グループへの財務インパクトの算定及びレジリエンス評価については未了であり、2026年度内の完了を目標に引き続き検討を進めてまいります。 なお、本シナリオ分析における前回シナリオ分析からの主な前提条件の変更及び本書提出日現在において認識している当社グループのリスク・機会の概要については以下のとおりです。 <前回シナリオ分析からの主な前提条件の変更>① 分析に採用するシナリオの変更・移行リスク:国際エネルギー機関(IEA)World Energy Outlook 2025 におけるNZE(1.5℃シナリオ)及び STEPS(BaUシナリオ)を採用・物理リスク:気候変動政府間パネル(IPCC)第6次報告書のSSP5-8.5(4℃シナリオ)を採用② 分析対象となる時間軸の変更・前回のシナリオ分析では2040年までの期間のみを分析対象としていたが、本更新では、2030年(中期)及び2050年(長期)を対象とする時間軸を新たに設定し、分析を実施 移行リスク政策・法規制カーボンプライシング制度の導入・拡充カーボンプライシング制度の導入・拡充により、自社の排出量にかかる炭素価格が発生し、コストが増加する可能性がある。 また、総合エンジニアリング事業においては、プラントの原材料である鉄やセメントなどの原材料価格に炭素価格が転嫁されることで、調達コストが増加することが想定される。 技術脱炭素関連技術への移行CCS(CO2の回収・貯留)及びCCUS(CO2の回収・有効利用・貯留)、水素、アンモニア、小型モジュール原子炉(以下、「SMR」という。 )、廃プラスチックケミカルリサイクル、廃繊維リサイクル、持続可能な航空燃料(以下、「SAF」という。 )などの脱炭素関連技術に関する研究開発費用が増加することが想定される。 市場化石燃料需要の減少化石燃料の需要の減少が見込まれることにより、オイル&ガスプラントの新設プロジェクトや、既存プラントのメンテナンスの需要が減少する可能性がある。 物理リスク急性リスク洪水や高潮の激甚化洪水リスクの増加に伴い、事務所や建設中のプラントの被災により、建物等の資産の毀損額や操業停止に伴う損失が増加する可能性がある。 また、洪水などのリスクが高まることにより、事務所や輸送にかかる保険料が増加し、コスト負担が増える可能性がある。 慢性リスク平均気温の上昇平均気温の上昇に伴い、建設現場での労働生産性が低下し、工期延長にかかる建設コストが増加する可能性がある。 機会製品・サービス脱炭素関連技術の需要拡大国内外で複数の実績を有するCCS及び他社と共同で開発を進めているCCUSの技術をオイル&ガス分野に応用することにより、同分野のプラント需要を喚起し、受注機会の増加につながることが期待できる。 太陽光発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギー発電設備について、当社グループは多数の実績を有しており、脱炭素化に向かう国際社会の流れのなかで受注機会の増加が期待できる。 脱炭素社会に向けて、CO2を排出しない水素、アンモニア、SMRなどの分野において当社グループは技術開発含め様々な取組みを進めてきており、今後受注機会の増加が期待できる。 当社グループが開発を進めている、廃プラスチックケミカルリサイクル、廃繊維リサイクル、SAFなどの技術に関して、世界的な資源循環ニーズの高まりに伴う需要の拡大が期待できる。 レジリエンス物理リスク増加に伴う補修工事・レジリエンス設計の需要拡大物理リスクの増加に伴い、被災したプラントの補修や建て替えなどの需要が増加する可能性がある。 また、極端気象を前提とした耐災害・耐候性を組み込んだレジリエンス設計に対する需要が増加する可能性がある。 当連結会計年度においては、長期経営ビジョン「2040年ビジョン」及び前中期経営計画「BSP2025」の下、各種の取組みを推進しました。 具体的には、総合エンジニアリング事業において、技術開発及びオープンイノベーションに関する主な取組みとして、福島県浪江町において旭化成株式会社と共同で取り組む「大規模アルカリ水電解水素製造システムの開発及びグリーンケミカルプラントの実証」事業において、完成した実証プラントでアンモニアの製造を開始しました。 今後は、本プラントにおける実証試験を通じて得られる知見を活用し、効率的かつ安定的なグリーンアンモニア製造技術の確立を目指してまいります。 さらに、SLB Capturi社(ノルウェー)及びその親会社SLB社(米国)とCO2回収技術分野の戦略的協業検討に向けた覚書(MOU)を締結したほか、CO2バッテリー技術を有するENERGY DOME社(イタリア)とも、日本市場における協業検討を目的としたMOUを締結しました。 これらの取組みを通じて、協業先企業が有する先進的な低・脱炭素関連技術と、当社グループが有するエンジニアリング力や顧客・取引先との基盤等を組み合わせることにより、社会実装の加速を図ります。 また、当連結会計年度においては、2024年度に受注したクリーン電力を使用する大型低炭素LNGプラント(アラブ首長国連邦)や、タングーEGR(天然ガス増進回収)/CCUSプロジェクトにおける陸上設備(インドネシア)のEPC遂行にも取り組みました。 加えて、2023年9月発行のグリーンボンド対象プロジェクトとして、当社が共同出資する「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」が運転・運営を行う国内初となる国産SAFの大規模製造プラントにおいて、国内外航空会社向けにSAFの供給を開始するとともに、原料となる廃食用油の安定確保を進めております。 また、当社は、バイオものづくり事業の確立に向けた「統合型バイオファウンドリ®」※の研究基盤となるバイオプロセス研究所を竣工し、日本ファインセラミックス株式会社は、電気自動車等に用いられるパワー半導体向け高熱伝導窒化ケイ素基板の増産に向けた新工場を竣工し操業を開始しました。 これらグリーンボンド対象プロジェクトの進捗状況等については、当社ウェブサイトに掲載のグリーンボンド・レポーティング(当社ウェブサイト サステナビリティ>環境への取り組み>グリーンボンド(第8回無担保社債)に掲載)をご参照ください。 当社グループは、これらの取組みを着実に推進することにより、顧客及び社会における低・脱炭素化の実現に貢献するとともに、事業機会の拡大を通じて企業価値の向上を図ってまいります。 ※統合型バイオファウンドリは、株式会社バッカス・バイオイノベーションの登録商標です。 また、気候変動関連のリスク及び機会に関する最重要指標であるGHG排出量に関し、前中期経営計画「BSP2025」において、下表のとおり、GHG排出量(Scope1+2)について「2050年ネットゼロ」を宣言するとともに、2030年度までの売上高当たり排出量の2020年度比30%削減を目指すこととしております。 2024年度GHG排出量実績については、信頼性向上の一環として、①当社及び日揮株式会社において、測定対象排出源を追加、また②日揮グローバル株式会社及び日揮株式会社において、GHGプロトコルに定める経営支配力基準に基づきGHG排出量の集計範囲を精査した結果、従来対象に含んでいた建設協力会社による排出分を2024年度GHG排出量測定より除外し、Scope3として測定する等の算定方法の見直しを実施しました。 その結果、Scope1+2排出量の2024年度実績は、2023年度実績(開示値)133,695t-CO2に対し115,743t-CO2となりましたが、2024年度GHG排出量測定と同一条件で算定した試算値109,007t-CO2と比較した場合、日揮グローバル株式会社における大型建設プロジェクトの工事が最盛期であったことを主要因として増加となっています。 なお、下表の2020年度(基準年)及び2023年度実績における、2024年度GHG排出量測定と同一条件による試算値は、過年度分のデータの制約により推算を含んでおります。 また、各排出量実績はいずれも、主要な排出主体である当社、日揮コーポレートソリューションズ株式会社、日揮グローバル株式会社、日揮株式会社、日揮触媒化成株式会社、日本ファインセラミックス株式会社及び日本エヌ・ユー・エス株式会社における排出源と排出量を特定し、削減策などを検討することを目的として各社が独自に算定した排出量の合計を参考として開示したものに留まることから、グループ統一の算定枠組みの整備や連結会社への展開を含む網羅性の改善など、その信頼性の向上に引き続き取り組んでいくとともに、報告対象年度の会計年度との一致についても取り組んでまいります。 年度2020年度 (基準年)2023年度2024年度 開示値試算値開示値試算値Scope1+2(トン)132,546(111,381)133,695(109,007)115,743うちScope184,325(70,906)83,729(65,115)73,462うちScope248,221(40,475)49,966(43,892)42,281原単位ベース排出量(t-CO2/売上高・億円)30.55(25.67)16.06(13.09)13.49原単位ベース排出量の基準年比--△47%(△49%)(△47%)Scope3(トン)開示なし-1,497,309(1,524,862)1,569,452 ・ 2024年度と同一条件による試算値及び試算値をもとに原単位ベース排出量を比較した結果を、上記表の( )内に示しています。 ・ Scope3は、カテゴリー11(販売した製品の使用)及び当社が関連性がないと判断したカテゴリーについては、排出量に含めていません。 ② 人的資本への取組み当社グループは、マテリアリティの一つとして掲げる「持続的成長に向けた人的資本・組織力の強化」のとおり、人的資本や組織力の強化は経営上重要な取組みと位置付けています。 当社グループでは、2022年度に取締役会の指名を受けて任命されたCHRO(Chief Human Resource Officer)が、グループ全体の経営戦略と連動した人事戦略及び推進体制の整備・運用を統括しています。 当社グループは、総合エンジニアリング事業と機能材製造事業を主な事業セグメントとして構成されており、両事業は事業内容及びビジネスモデルが異なることから、最適な人財活用の考え方も異なっております。 現在の持株会社体制に移行する以前には、当社、日揮グローバル株式会社、日揮株式会社及び日揮コーポレートソリューションズ株式会社が同一会社であったため、これら4社(以下、「エンジニアリング関連4社」という。 )に共通する総合エンジニアリング事業に適した人事制度体系と、機能材製造事業を構成する日揮触媒化成株式会社及び日本ファインセラミックス株式会社(以下、「機能材製造2社」という。 )に適した人事制度体系は、事業特性に応じた異なる運用を継続しています。 エンジニアリング関連4社においては、CHROを議長とし、各社の社長並びに当該社長が任命した「HRO(Human Resource Officer)」により構成される「HRO会議」を設置し、月次で開催しております。 同会議では、CHRO及び当社人事部門が中長期的な観点を含む人事戦略・施策の提案や共有を行い、各社の事業戦略や実態を踏まえた議論を経て方針を決定しております。 人的資本に係るリスクについても、グループリスク管理委員会の枠組みに加え、HRO会議の場を含む中長期的な人事戦略の検討過程において議論されており、後述の人財構成や組織状態等に関する各種データを定期的にモニタリングしながら、必要に応じて人事戦略や施策内容に反映しています。 そのうえで、合意された人事戦略や施策については、各社の人事部門に加え、部長をはじめとする管理職層に展開され、各組織が実施主体として機動的に推進していく体制としております。 また、人財マネジメント(重要な人事制度の新設・改定、従業員の評価、表彰等)をはじめとする具体的な運用に係る事項については、各社に設置されている「HRM(Human Resources Management)委員会」が主体となり、各社で個別に審議・決裁することを基本としています。 一方で、4社横断で取り組むべき重要な事項については、当社代表取締役会長を委員長とし、各社社長及び副社長が委員を務める「グループHRM委員会」において審議し、所要の機関決定を行う体制としています。 なお、こうした経営戦略と連動した人事戦略上の取組みについては、当社取締役会においても審議・報告を行っており、特に重要な事項については適宜決裁を行っています。 当連結会計年度においては、人事戦略の進捗状況のほか、中期経営計画「BSP2030」における人事戦略及び人事施策について審議・報告を行いました。 機能材製造事業においては、前述の通りエンジニアリング関連4社とは異なり、機能材製造2社において、各社の事業特性を考慮しつつ、各社に適した人事制度体系のもとで運用を継続しています。 これに加えて、当社グループ全体の長期経営ビジョン「2040年ビジョン」に基づき、エンジニアリング関連4社及び機能材製造2社を含めた日揮グループ全体の人事戦略及び人事施策について、2026年3月に「拡大HRO会議」を設置し、各事業それぞれの特性を踏まえた課題認識や考え方をグループ内で共有するとともに、グループとしての方向性や連携のあり方に関する協議を開始しました。 当社グループの人事戦略は、「2040年ビジョン」の実現に向けて2022年度に策定した「人財グランドデザイン2030」が中心であり、これに基づく各種施策について当社取締役会の承認を得たうえで、エンジニアリング関連4社を中心に展開しております。 「人財グランドデザイン2030」では、以下の図に示すとおり、2030年時点で目指す組織像を「統合力で未来を切り拓きやり遂げるプロ集団」として定め、その姿を実現するためには、M(Management System):「タレントマネジメントシステムの構築」、O(Onboarding):「多様な人財の採用と即戦力化」、D(Development):「自律成長を促す人財開発・職場環境整備」、E(Engagement):「会社と個人の共通目的発見と理解促進」、L(Life & Work):「社員の物心両面の充足」の5つ(MODEL)を達成することが必要と考え、そのための具体的な施策を策定し、推進しております。 エンジニアリング関連4社の人財育成については、「人財グランドデザイン2030」で定めた目指す組織像「統合力で未来を切り拓きやり遂げるプロ集団」を実現するため、「自ら変化を起こし続ける人財」を継続的に輩出することを人財育成方針として掲げております。 本育成方針の実現に向けて、以下のとおり戦略的なOJT制度や、各種Off-JT研修及び自己啓発を促進する制度を設けて推進しています。 ・若手社員の早期育成に向けては、OJT制度を基軸とした目標管理制度、キャリアディベロップメントプラン(CDP)、指導員制度、現場派遣制度等の各種成長支援制度を整備・運用しております。 当連結会計年度においては、若手社員の自律的なキャリア形成を支援する新たな施策として「Career Development Forum」を開催し、社内における組織・キャリアパスの紹介やキャリア1on1面談を実施するなど、若手社員が自身のキャリアを主体的に考える機会を提供しました。 また、キャリア採用者に向けては、入社後の早期定着と活躍を支援するオンボーディングプログラムを実施しております。 当連結会計年度においては、キャリア採用者へのアンケート結果を踏まえ、同プログラムの見直しと強化を行いました。 具体的には、入社時オンボーディング研修の実施強化に加え、任意参加型の指導員制度(サポートランナー制度)の導入、ネットワーキングプログラムの継続的な実施、定期的なサーベイや面談を通じたフォローアップを行うなど、サポート体制を強化しました。 ・Off-JT施策においては、各階層や役割に求められる知識・能力の向上を目的に、階層・役割別の研修を体系的に実施しています。 なかでも、マネジメント層に対する施策の強化を進めています。 人事戦略を着実に実行するためには、経営方針や人事戦略を各組織の運営に具体的に展開し、その実行を担う部長層が重要な役割を果たします。 また、人財の多様化が進む中、一人ひとりに応じたキャリア形成や育成支援の重要性も高まっており、部長に求められる役割は一層拡大しています。 こうした背景から、2024年度以降、エンジニアリング関連4社においては、従来の部長研修に加え、経営視点、組織マネジメント力、人財育成力の強化を目的とした「部長アップグレードプログラム」を導入・実施し、戦略実行力及び人財育成力の強化を図っています。 ・自己啓発支援としては、自律的に学び合う風土醸成とネットワーク構築に資する「日揮テクノカレッジ」を展開し、社内のチーフエンジニアやプロジェクトマネージャーなどの講師から技術を教わることに加え、社外の有識者を招き、日常業務では習得しにくい幅広い分野の知見を得る機会や、従業員同士が学び合う場を提供しています。 その他、技術力及び遂行力向上を目的とした自社e-Learning「JGC University」や、幅広いビジネススキルの習得を支援するe-Learning、通信教育、動画配信サービス等を導入・拡充し、従業員が主体的に学べる環境を整備しています。 そのうえで、当社グループでは、すべての従業員が能力を最大限に発揮し、組織として高いパフォーマンスを創出できる風土を醸成するため、各種施策を推進しております。 社内環境整備の方針は、「Inclusion & Diversity基本方針」(当社ウェブサイト 会社情報>各種方針に掲載)であり、多様な人財一人ひとりが、能力と活力を最大限に発揮し、自分らしく活き活きと働ける環境の実現を目指しております。 本方針の実現に向けては「人財グランドデザイン2030」に掲げる各領域において施策を展開しており、当連結会計年度における主な取組みとして、D(Development)に関する施策においては、多様性及び相互理解の促進を目的に、エンジニアリング関連4社の全役員・従業員を対象としたI&D全社研修(e-Learning)を実施しました。 本研修では、当社グループにおけるI&D推進の意義や基本方針、本施策を通じて目指す姿を従業員と共有すると共に、インクルーシブな組織文化に必要な意識の醸成を行いました。 E(Engagement)に関する施策としては「Net’s Hub(ネットワーキングプログラム)」を定期的に実施しており、キャリア採用者や女性等、共通のバックグラウンドを有する従業員同士の交流機会を設けています。 これにより、共感を通じた相互理解や情報共有を促進するとともに、コミュニティ形成を通じた組織横断的なネットワークの構築・強化を図っています。 また、人と組織をテーマとした当社主催のイベント「People Day」を2024年度から開催しており、機能材製造2社を含む日揮グループの役員から従業員まで幅広く参加し、人と人、人と組織の繋がりの強化を通じて、当社グループの一体感の醸成を図っています。 当連結会計年度の開催においては、参加者の約8割が次年度の開催を期待するなど、従業員からも支持を得る取組みとなっています。 これらの施策は、当社グループが重視する繋がりの強化に資する取組みであり、その積み重ねを通じてI&D基本方針の実現を図っていきます。 なお、人財育成や社内環境整備に関する取組みを含む「人財グランドデザイン2030」に基づき実施する、これらエンジニアリング関連4社の人事施策については、人財ポートフォリオに基づく従業員の属性データや採用人数の推移、退職率、組織診断サーベイの結果等、全体における人財構成や組織状態の変化を定期的にモニタリングし、必要な対策や施策の検討・調整を行っています。 また、各施策においては、目的に応じた評価指標を設定し、これに基づくモニタリング及び効果の検証を継続的に行い、その結果を踏まえ、必要に応じて施策の見直しを行っています。 また、これらの取組みを通じて、多様性の尊重・理解や社内環境整備を推進し、多様な働き方が受容されるようになることを目指しており、その状況を測る指標の1つに男性労働者の育児休業取得率を用いております。 その実績は「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (2)従業員の状況」に記載のとおりです。 人財の多様性の観点からは、女性管理職者数について、エンジニアリング関連4社に所属する従業員を対象に、2025年度末時点の女性管理監督者数※を2020年(30名)の2倍に増やすことを目標として掲げ、その実績は、目標最終年度である当連結会計年度末時点で63名となり、目標を達成いたしました。 今後においても、女性を含む、多様な人財の更なる活躍につながる環境及び文化を醸成していきます。 ※当社は「労働基準法」(昭和22年法律第49号)の「管理監督者」の定義に従った目標設定をしており、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (2) 従業員の状況」に記載の「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の「管理職」の定義とは異なります。 機能材製造事業における人財育成や社内環境整備については、触媒・ファインケミカル製品の開発・製造を行う日揮触媒化成株式会社では、同社が目指す「技術立社」の実現に向けて、社内教育プログラム「モノづくり大学」や「育成計画」を設け、若手・中堅人財の育成に注力しています。 ファインセラミックス製品の開発・製造を行う日本ファインセラミックス株式会社では、今後の生産能力の拡大に向けて、階層別のOff-JT研修や工場でのTPM(Total Productive Management)活動の推進によるOJTなどによる育成施策の強化に加え、工場で勤務する従業員の働きやすさを重視した休暇制度等の人事制度の見直しに取り組んでいます。 ③ 人権対応当社グループが手掛ける事業は、当社グループ内外の数多くの「人」が直接または間接に事業活動に関与しています。 このため、サプライチェーンを含む人権の尊重は、マテリアリティ「多様なステークホルダーとの誓い」において認識される重要な経営課題です。 当社グループは、このような人権尊重に対する考えのもと、「国際人権章典」、国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」等の国際的に認められた人権原則に基づき、当社グループの事業活動において影響を受けるすべての人々の人権を尊重できるよう取組みを進めております。 当社グループの人権対応は、「人権基本方針」(当社ウェブサイト 会社情報>各種方針に掲載)を上位方針とし、当社グループ全体で人権尊重に対する取組みを進めるべく、グループ共通に適用される規程として策定した「日揮グループ人権規程」に基づき、代表取締役社長の監督のもと、当社コンプライアンスユニットがグループ各社と協力のうえ推進しています。 また、コンプライアンスユニットは、当社サステナビリティ委員会のもとに設置されている人権分科会の事務局も兼務しております。 人権分科会は、エンジニアリング関連4社及び機能材製造2社を含むグループ会社から選出されたメンバーで構成されており、当社グループの人権対応推進に係る事項について、議論や情報共有等を行っております。 当連結会計年度に開催した分科会では、人権対応の進捗状況や今後の対応方針を共有したほか、総合エンジニアリング事業におけるEPCプロジェクト建設現場に対する現地調査の実施や建設協力会社、サプライヤー調査等の実施にあたり、分科会メンバーである建設部門や調達部門の担当者との連携・協議を行いました。 なお、このような人権分科会での取組みや協議内容は、サステナビリティ委員会にて審議・報告の対象となっているほか、同委員会を通じて取締役会への報告も行われております。 前連結会計年度まで、当社グループは、政府が定める「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」に基づき、人権リスクマップを活用した人権課題の特定・評価、リスク低減措置の検討・実施、効果検証及び情報開示からなる人権デュー・ディリジェンスプロセスの構築に取り組んでまいりました。 当連結会計年度は、構築したプロセスに基づき、国内外の総合エンジニアリング事業に対する人権リスク低減措置の検討・実施に取り組みました。 具体的には、サプライチェーン上の取引先に対しても人権尊重を含む当社グループのサステナビリティに関する方針をより一層理解していただくために、従来使用していた規範を見直し、人権尊重をはじめ、法令遵守、品質管理、安全衛生などの重要分野の内容を充実させた「サプライヤー行動規範」を作成し、展開を開始しました。 また、当社グループのサプライチェーンにおける潜在的又は顕在化している人権課題を適時・適切に把握するための取組みも推進しました。 具体的には、当社ホームページに掲載していた相談・通報窓口に関して、人権救済相談窓口としての機能も果たすことができるよう、対応事項に人権を含むことを明記したうえで、全てのステークホルダーが利用できるよう拡張を行いました(当社ウェブサイト サステナビリティ>ガバナンス>コンプライアンスに掲載)。 また、総合エンジニアリング事業では、国内外のEPCプロジェクト建設現場を一部選定し、人権に関する現地調査を実施しました。 海外においては、多国籍労働者の雇用や労働環境に関する国際的な懸念が指摘される中東地域における建設現場を対象に、「人権リスクマップ(海外EPC事業)」に基づき重要性が高いと特定された外国人・移民労働者の強制労働、労働安全衛生を主な人権課題として、建設協力会社へ事前の質問票を送付のうえ、現地でのインタビュー等の調査を実施しました。 加えて、国内建設現場についても、「人権リスクマップ(国内EPC事業)」に基づき、外国人労働者・移民労働者に対する不当な雇用条件や労働安全衛生を重要性が高い人権課題と特定し、工事内容・進捗・労働者の性質等を考慮し調査対象プロジェクトを選定のうえ、海外建設現場と同様の現地調査を実施しました。 これらの現地調査の結果、重大な人権侵害の発生は認められませんでしたが、当該調査を通じて得られた知見も踏まえ、2026年度も引き続き人権リスクが高いとみなされる地域・建設現場から優先的に対応するとともに、e-Learningの実施など当社グループ内部に向けた人権啓発活動を行い、人権課題に向けた取組みを強化していく予定です。 なお、機能材製造2社においても人権デュー・ディリジェンスの取組みを開始すべく、当該事業における人権リスクマップの作成に取り組んでおり、引き続き当社グループ全体に人権デュー・ディリジェンスのプロセスを展開してまいります。 ④ 労働安全衛生当社グループにとって労働安全衛生は、マテリアリティ「安心・安全・確かなものづくり」において認識される重要な経営課題です。 当社グループでは、Health(衛生)、Safety(安全)、Security(セキュリティ)、Environment(環境)(以下、「HSSE」という。 )を常に追求すべき企業価値と捉え、当社グループのみならず、協力会社を含む、国内外事業所や建設現場などで働くすべての人を対象に、「すべての人が、健康で安心して働き、家族のもとへ無事帰る」というグループ共通のHSSE基本理念を制定し、当社グループを挙げてHSSEのパフォーマンス向上に取り組んでおります。 本理念に基づき、当社グループでは、従来より主要な事業会社において各々の事業内容・特性に即した安全衛生方針を掲げ、下表のとおり安全衛生委員会又はHSSE委員会を設置し、労働安全衛生管理体制を構築・運用しており、HSSEにかかる重要テーマを識別・評価の上、対処するとともに、安全衛生上のリスクを低減する活動を展開しております。 総合エンジニアリング事業では、日揮グローバル株式会社、日揮株式会社ともに各々HSSE委員会を月次で開催し、潜在的危険や実際の事故実績に基づく予防策や対応策の検討に加えて、グッドプラクティスの共有等を行っております。 また、建設現場においても、建設工事に従事する多数の作業員を動員する建設協力会社とともに、各建設現場独自の委員会を設置して、建設協力会社を交えて労働安全衛生のパフォーマンス向上に取り組んでおります。 なお、重大災害があった場合は、当該建設現場に加えて、各社のHSSE委員会及び労働安全衛生管理部門が迅速に対処するとともに、当社トップマネジメントへ速やかに報告される体制となっています。 労働安全衛生のパフォーマンス向上については、安全衛生意識の向上を含む組織の安全文化の醸成と安全衛生知識・技術の向上という2つの側面から取り組んでおります。 安全文化の醸成においては、当社代表取締役会長兼社長主催の当社グループ全体における年次HSSE大会など各種イベントの開催のほか建設現場における建設協力会社の作業員全員を含めた安全文化の醸成活動を実施しております。 また、知識・技術の向上においては、新入社員や初めて建設現場に赴任する従業員への安全衛生環境教育、国内外の建設現場に対する労働安全衛生監査などを実施しております。 また、海外のEPC事業を遂行する日揮グローバル株式会社及び国内のEPC事業を遂行する日揮株式会社の各HSSE委員会は、国内外の建設現場において、米国労働安全衛生局(OSHA)の基本ルールに基づいた国際的に比較可能な休業災害度数率(LTIR)、記録災害度数率(TRIR)をはじめとする労働安全衛生に関するパフォーマンスを測定する複数の指標(KPI:先行及び遅行指標を含む)と目標を定め、モニタリングすることで、継続的な労働安全衛生の管理の徹底と向上に努めております。 上記のようにHSSE基本理念に基づく取組みを継続的に推進してきた結果、国内外の建設現場での休業災害度数率(LTIR)をはじめとする安全成績は、各々の業界平均と比較してそれぞれ優れた結果を維持しております。 <建設現場における労働安全衛生に係る指標> (注)数値は、日揮グローバル株式会社及び日揮株式会社が直接又は間接に請け負い、建設工事を主導する国内外プロジェクトの建設現場を対象としています。 (注)国際的な比較等の観点から本データの集計期間は毎年1月から12月までの合計としております。 単位2024年2025年工事総労働時間数千時間69,78259,825死亡災害件数件10*1休業災害度数率(LTIR) 0.0340.027*2記録災害度数率(TRIR) 0.23 0.13 なお、工事総労働時間数の大部分は、建設工事を請け負い、直接工事に従事する建設協力会社となっております。 *1休業災害度数率(LTIR)及び*2記録災害度数率(TRIR)は、米国労働安全衛生局(OSHA)の労働災害の発生状況を計る指標であり、以下のとおりです。 休業災害度数率 = 休業災害件数×20万時間÷工事総労働時間数記録災害度数率 = (死亡災害件数+休業災害件数+就労制限件数+専門治療件数)×20万時間÷工事総労働時間数 2025年は、国内外において休業災害件数及び記録災害件数が全体的に減少したことから、工事総労働時間数が前年を下回ったにもかかわらず、休業災害度数率(LTIR)及び記録災害度数率(TRIR)は2024年比で改善しました。 日揮グローバル株式会社の海外建設現場においては、建設協力会社を含むすべての工事関係者の安全衛生知識・技術の向上に向けて提供している包括的な教育プログラムの一環として、VR(仮想現実)技術を活用し、建設現場での作業を実体験に近い形で学ぶことができる取組みを開始しております。 加えて、「Respect and Care Program(建設現場に関わる一人ひとりに相互尊重の意識を浸透させる教育・啓発活動)」を全社的に展開するとともに、本活動に同社及び各EPCプロジェクトのマネジメント層が主体的に参加し、HSSE活動を牽引することで、現場作業員の安全意識向上及び安全文化の定着に努めました。 同社HSSE委員会では、2026年に向けて目標値を引き上げ、デジタル化の推進や「Human Performance(人間の行動特性を踏まえ、ヒューマンエラーの低減を図る考え方)」の概念を取り入れることで、さらなる改善活動に取り組んでおります。 日揮株式会社の国内建設現場においては、同社HSSE委員会の主導のもと、9つの重点実施事項を定め、安全対策の強化に取り組んでおります。 そのうち、リスクアセスメントの確実な実施、重点管理災害防止対策及び交通安全運動の実施については、ワーキンググループを組織のうえ、仕組みの見直しや新たなルールの制定を行い、労働災害リスクの低減に努めました。 その結果、飛来・落下、挟まれ・巻き込まれ、転倒などの災害については重点的な管理強化が必要ですが、特に新設プラント建設現場においては休業災害ゼロを達成するなど一定の成果を上げることができました。 今後もさらなる改善活動に取り組んでいきます。 機能材製造事業については、当社グループ共通のHSSE基本理念を基軸としつつ、主要な事業会社である日揮触媒化成株式会社と日本ファインセラミックス株式会社の各社において、それぞれ独自の労働安全衛生管理体制を設けております。 日揮触媒化成株式会社では、主要な事業所である北九州事業所と新潟事業所がそれぞれ安全衛生委員会を月次で開催し、労働安全衛生に関する年間計画の策定や労働災害発生状況のモニタリング、産業医による職場巡視報告等を実施しているほか、従業員の安全衛生意識の向上の観点から同社独自の安全・衛生大会の実施や「指差し呼称」運動の展開など、各種施策に取り組んでおります。 また、日本ファインセラミックス株式会社においては「労働災害ゼロ」を目指すことを大方針とし、本社にて月次で開催する安全衛生委員会において、各事業部より安全成績や工場現場のパトロール状況の報告等を受ける管理体制をとっております。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | 当社グループは、マテリアリティの一つとして掲げる「持続的成長に向けた人的資本・組織力の強化」のとおり、人的資本や組織力の強化は経営上重要な取組みと位置付けています。 当社グループでは、2022年度に取締役会の指名を受けて任命されたCHRO(Chief Human Resource Officer)が、グループ全体の経営戦略と連動した人事戦略及び推進体制の整備・運用を統括しています。 当社グループは、総合エンジニアリング事業と機能材製造事業を主な事業セグメントとして構成されており、両事業は事業内容及びビジネスモデルが異なることから、最適な人財活用の考え方も異なっております。 現在の持株会社体制に移行する以前には、当社、日揮グローバル株式会社、日揮株式会社及び日揮コーポレートソリューションズ株式会社が同一会社であったため、これら4社(以下、「エンジニアリング関連4社」という。 )に共通する総合エンジニアリング事業に適した人事制度体系と、機能材製造事業を構成する日揮触媒化成株式会社及び日本ファインセラミックス株式会社(以下、「機能材製造2社」という。 )に適した人事制度体系は、事業特性に応じた異なる運用を継続しています。 エンジニアリング関連4社においては、CHROを議長とし、各社の社長並びに当該社長が任命した「HRO(Human Resource Officer)」により構成される「HRO会議」を設置し、月次で開催しております。 同会議では、CHRO及び当社人事部門が中長期的な観点を含む人事戦略・施策の提案や共有を行い、各社の事業戦略や実態を踏まえた議論を経て方針を決定しております。 人的資本に係るリスクについても、グループリスク管理委員会の枠組みに加え、HRO会議の場を含む中長期的な人事戦略の検討過程において議論されており、後述の人財構成や組織状態等に関する各種データを定期的にモニタリングしながら、必要に応じて人事戦略や施策内容に反映しています。 そのうえで、合意された人事戦略や施策については、各社の人事部門に加え、部長をはじめとする管理職層に展開され、各組織が実施主体として機動的に推進していく体制としております。 また、人財マネジメント(重要な人事制度の新設・改定、従業員の評価、表彰等)をはじめとする具体的な運用に係る事項については、各社に設置されている「HRM(Human Resources Management)委員会」が主体となり、各社で個別に審議・決裁することを基本としています。 一方で、4社横断で取り組むべき重要な事項については、当社代表取締役会長を委員長とし、各社社長及び副社長が委員を務める「グループHRM委員会」において審議し、所要の機関決定を行う体制としています。 なお、こうした経営戦略と連動した人事戦略上の取組みについては、当社取締役会においても審議・報告を行っており、特に重要な事項については適宜決裁を行っています。 当連結会計年度においては、人事戦略の進捗状況のほか、中期経営計画「BSP2030」における人事戦略及び人事施策について審議・報告を行いました。 機能材製造事業においては、前述の通りエンジニアリング関連4社とは異なり、機能材製造2社において、各社の事業特性を考慮しつつ、各社に適した人事制度体系のもとで運用を継続しています。 これに加えて、当社グループ全体の長期経営ビジョン「2040年ビジョン」に基づき、エンジニアリング関連4社及び機能材製造2社を含めた日揮グループ全体の人事戦略及び人事施策について、2026年3月に「拡大HRO会議」を設置し、各事業それぞれの特性を踏まえた課題認識や考え方をグループ内で共有するとともに、グループとしての方向性や連携のあり方に関する協議を開始しました。 当社グループの人事戦略は、「2040年ビジョン」の実現に向けて2022年度に策定した「人財グランドデザイン2030」が中心であり、これに基づく各種施策について当社取締役会の承認を得たうえで、エンジニアリング関連4社を中心に展開しております。 「人財グランドデザイン2030」では、以下の図に示すとおり、2030年時点で目指す組織像を「統合力で未来を切り拓きやり遂げるプロ集団」として定め、その姿を実現するためには、M(Management System):「タレントマネジメントシステムの構築」、O(Onboarding):「多様な人財の採用と即戦力化」、D(Development):「自律成長を促す人財開発・職場環境整備」、E(Engagement):「会社と個人の共通目的発見と理解促進」、L(Life & Work):「社員の物心両面の充足」の5つ(MODEL)を達成することが必要と考え、そのための具体的な施策を策定し、推進しております。 |
| 事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 当社グループの事業その他に関する主要なリスクとして、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には、以下のようなものがあります。 ただし、以下に記載したリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。 これらのリスクは、予測不可能な不確実性を含んでおり、将来の当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、これらのリスクに対処するため、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治体制の概要」及び同「⑦ リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおり、グループリスク管理委員会を含む必要なリスク管理体制を整え、リスクの管理及び対応を行っておりますが、当社グループがコントロールできない事象の発生等により、これらのリスクの顕在化及び当該リスクによる当社グループへの影響を完全には回避できない可能性があります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 また、中東情勢悪化に伴う当社グループの対応及び当社グループ事業への影響に関しては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①当連結会計年度の概況」をご参照ください。 ① プロジェクトの受注及び遂行に関するリスク総合エンジニアリング事業においては、オイルメジャーや国営石油会社が顧客となる国際的な大規模プロジェクトを遂行しております。 このようなプロジェクトにおいて当社グループが設計、調達及び建設する各種プラントは、数多くの異なる要素や機能で構成される複雑なシステム総合体であり、契約締結からプラント引渡しまで複数年に渡る長期間を要します。 その間の政治・社会情勢の変化、政策の変更その他顧客を含む取引先の状況等の変化による受注後のプロジェクトの計画変更、中止、中断又は延期等のリスクを含む総合エンジニアリング事業におけるリスクの見積りは複雑性を伴い、高度な技術力及び豊富な経験を要します。 上記のリスクが顕在化した場合、代金回収及びプロジェクトの採算が悪化し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 また、当社グループは、パートナー企業と責任を分担するジョイントベンチャー又はコンソーシアムを組成し、プロジェクトを受注することがあります。 この場合、パートナー企業のプロジェクト遂行能力の不足、分担業務の不履行やパートナー企業の財政状態の悪化等が生じた場合、当社がパートナー企業の債務を負担することとなり、大幅な追加費用の負担が発生し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対して、当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑦ リスク管理体制の整備の状況<プロジェクトリスク管理>」に記載のとおり、リスク管理体制を整備し、各プロジェクトの案件選別段階、見積・応札段階及び遂行段階においてリスク低減に努めております。 ② カントリーリスク仕向地や現地工事を行う国や地域で不安定な政情、戦争、革命、内乱、テロ、経済政策・情勢の急変、経済制裁等のいわゆるカントリーリスクが顕在化した場合、総合エンジニアリング事業においてはプロジェクトの計画変更、中止、中断若しくは延期又は工事従事者の動員及びプラント建設に要する資機材調達の遅れ等によりプロジェクトの採算が悪化する他、機能材製造事業においては販売取引の減少及び売上債権を回収できないこと等により、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対して、当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑦ リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおり、リスク管理体制を整備し、カントリーリスクの低減に努めております。 また、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートのもと、カントリーリスクに応じて、貿易保険の利用及び取引上の適切な不可抗力条件の設定等の対策を実施しております。 さらに、テロや紛争等の地政学リスク・治安リスクに対する海外駐在員の安全対策については、当社危機管理統括部が中心となり、平時からの情報収集・分析の強化や各種予防策の拡充等に取り組んでおります。 特に、地政学リスク・治安リスクが高いプロジェクトに対しては、見積・応札段階から当社危機管理統括部が関与し、セキュリティ対策の策定等を支援しております。 また、有事においては「日揮グループ危機管理基本規程」に基づき緊急対策本部を設置し、組織的かつ迅速な対応を行っております。 当連結会計年度においては、横浜本社に設置される緊急対策本部の運用を想定した不測事態対処要領の訓練を行うなど、危機管理体制のさらなる高度化に努めております。 ③ 自然災害・疫病等に関するリスク当社グループが事業活動を展開する国や地域において、地震、豪雨、暴風雨等の想定を超える自然災害や感染症の世界的流行(パンデミック)に見舞われた場合、総合エンジニアリング事業においては、プロジェクトの計画変更、中止、中断、延期又はやり直し等によりプロジェクトの採算が悪化するほか、機能材製造事業においては事業所・工場の操業停止や生産能力低下等が発生する可能性があります。 また、本社ビルが大規模震災等により被災した場合には、経営管理機能やコーポレート業務等の本社機能が一時的に停止又は制約を受ける可能性があり、これらにより、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対して、当社グループでは、グループ各社の建設現場、事務所・工場等の拠点ごとに自然災害発生時の対応手順を規定化し、安否確認システムの導入及び防災訓練等を実施するほか、リスクに関する情報の収集及び取引上の適切な不可抗力条件の設定等の対策を実施し、各種保険による対応や、リスク低減に努めております。 また、災害対応マニュアル及び安否確認体制の整備・アップデート並びに防災訓練の実施等、大規模震災発生時における本社機能の継続及び早期復旧を目的とした体制・対応方針の検討を進めております。 ④ 為替変動リスク当社グループは、海外売上高のほとんどが外貨建て契約となっているため、為替レートが急激に変動した場合、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 このリスクに対して、複数通貨建てによるプロジェクトの受注契約をはじめ、各事業会社において、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートのもと、海外調達、外貨建ての発注及び為替予約等の対策を状況に応じて実施し、リスクの低減に努めております。 ⑤ 工事従事者の不足、賃金高騰リスク総合エンジニアリング事業においては、プラント建設国における他の建設工事の急激な増加、海外労働者規制等による工事従事者の不足が発生した場合、工事従事者の賃金の高騰、建設工事の遅延及び建設工事費用の増加によりプロジェクトの採算が悪化し、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対して、主要プラントマーケットにおける建設労働力動向をモニタリング・予測するとともに、モジュール工法を採用した現地工事の最小化や、現地建設工事に豊富な実績を有する企業との協業のほか、人件費高騰に対する適切な契約条件の設定等の対策を実施し、リスクの低減に努めております。 ⑥ 資機材・原燃材料費等の高騰リスク当社グループでは、プラント建設に要する資機材費等の見積り後、発注までにタイムラグがあるため、この間に経済制裁措置や紛争による素材やエネルギー等の需要圧迫や国際輸送の混乱、世界経済のインフレーションを含む社会情勢の急激な変化による部材供給不足等に起因して、当社グループの予測を超えて資機材・原燃材料費及び輸送コストが高騰する可能性があります。 この場合、総合エンジニアリング事業におけるプロジェクトの採算が悪化するほか、機能材製造事業においては利益率が低下する可能性があるうえ、資機材・原燃材料の調達及び供給スケジュールが遅延するおそれがあり、このような当社グループの予測を超えた資機材・原燃材料費及び輸送コストの高騰による影響が続いた場合、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対して、当社グループは、経営環境の変化や価格動向のモニタリング・予測、予測精度向上に向けた取組み、早期発注、調達先の多様化、製品価格への転嫁、先物取引の活用、並びに資機材・原燃材料費及び輸送コストの高騰に対する適切な契約条件の設定等の対策を実施し、リスクの低減に努めております。 ⑦ 投資に伴うリスク当社グループは、既往のインフラ事業及びヘルスケア事業への投資に加え、前中期経営計画「BSP2025」に基づく施策としてデジタル、M&A、生産設備、事業開発、商業実証、研究開発等の形態で成長戦略投資の取組みを行ってまいりました。 2026年度から2030年度までの5ヶ年を対象期間とする「BSP2030」においても、成長戦略投資は継続していく計画です。 こうした投資を実行する中で、投資先やパートナー企業の業績や財政状態を含む事業・投資環境に想定を超える事態が生じた場合、期待通りの収益が上げられないリスク、投資の一部若しくは全部が損失となる、又は追加資金拠出が必要となるリスクがあります。 また、パートナー企業との経営方針の相違、投資の流動性の低さ等により、当社グループが希望する時期や方法で撤退できないリスクがあります。 これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対して、新規投資の実行に当たっては、審査要領を設け投資の意義・目的を明確にしたうえで、取締役会やグループ投融資委員会による定量・定性評価に基づく審議を経るとともに、定期的な既存投資のモニタリングを強化し、リスクの低減に努めております。 ⑧ 法令及び規制に関するリスク当社グループは、事業活動において税法、建設業法等の事業関連法規、国内外の環境に関する各種法令、安全保障目的を含む輸出入貿易規制、汚職等の腐敗行為や競争制限防止のための諸法令、人権保護に関する法令及び原則、事業及び投資に対する許認可等の制約を受けております。 当社グループによる各種法令等違反が生じた場合や、関係する各種法令等の大幅な変更又は予期しない解釈の適用が行われた場合には、当社グループの事業活動に対する制約の発生、法令遵守及び監督官庁対応に関する費用の発生、当社グループに対する過料・課徴金・罰金等の制裁、当社グループの社会的評価の毀損等により、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対しては、当社グループの法務部門及び輸出管理部門等において当社グループの事業に影響を与える可能性のある国内外の法令及び規制等の動向を注視するとともに、これらを遵守するため、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑤ コンプライアンス」に記載のとおり、グループ会社間の垣根なくコンプライアンスの情報共有を行う場としてグループ横断型のコンプライアンス・コミッティーを設けております。 また、主要なグループ会社にコンプライアンス責任者を配置し、指揮下のコンプライアンス部門担当者とともに、各社の実情に合った施策を立案・実施するグループ・コンプライアンス体制を構築しております。 当社グループでは、当社ガバナンス統括オフィスコンプライアンスユニットが、当社グループ全体を対象としたコンプライアンス推進のための総合的な施策の策定や調整等の機能を担っております。 コンプライアンス向上のための取組みとして、階層別及び目的別(腐敗やハラスメント防止を含む)の各種コンプライアンス研修並びに一般的に不正が発生しやすい部門及び役職での人材ローテーションを実施しております。 また、コンプライアンスに関する相談・通報窓口として、内部窓口のほかに専門の第三者機関が受付を担当する外部相談・通報窓口(グローバル通報を含む)を整備し、取引先からの相談・通報についてはホームページ経由で受付ける体制を運用する等、相談・通報先の選択肢を多く設けることでコンプライアンス上のリスクの未然防止や早期発見に資する取組みも実施しております。 特に、贈賄防止においては、当社グループ贈賄防止関連諸規程の整備及びこれらに基づく贈賄防止プログラムを展開し、当社グループと取引を行う顧客、パートナー、サブコントラクター及びベンダー等に対するコンプライアンス上の事前審査や契約書への贈賄防止文言の反映等の取組みを行っております。 加えて、近年、地政学的緊張の高まりや各国における経済安全保障政策の強化に伴い、輸出入貿易規制に関する法令は一層複雑化・厳格化しております。 特に、米国・EU・中国等の主要国における制裁措置や輸出管理規制の動向は、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対応するため、当社は、輸出関連法規遵守委員会のもと、各国の最新法令の把握と社内規程の見直しを継続的に実施し、契約条件への反映も含めてリスクの低減に努めております。 ⑨ 情報セキュリティに関するリスク当社グループは、重要な営業情報、技術情報及び個人情報等の機密情報を保有しております。 これらの情報は、停電、災害、情報システムの障害、情報端末の紛失・盗難、サイバー攻撃、マルウェアへの感染等により、漏洩、消失、改ざん、毀損等のリスクがあります。 また、当社グループは、国内外の関連会社や建設現場・工場といった多数の事業拠点及び広範なサプライチェーンを有していることから、これらにおいて発生した事象の影響が、当社グループ全体に波及するリスクがあります。 これらのリスクが顕在化した場合には、事業活動の中断又は遅延、多額の費用負担の発生及び当社グループの社会的評価の低下により、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、これらのリスクに対して、当社情報セキュリティ担当部門を中心とした当社グループの情報セキュリティに関するガバナンス及びリスク管理体制のもと、「日揮グループ情報セキュリティ方針」及び情報セキュリティ関連規程を策定し、グループ全体で統一的なセキュリティ管理を推進しております。 本ガバナンス及びリスク管理体制のもと、当社グループ会社それぞれにおいても、各社のトップマネジメントにより情報セキュリティ責任者を任命し、推進・維持体制を構築しております。 具体的な取組みとしては、情報セキュリティ対策基盤を整備し、多層的なセキュリティ対策の実施に努め、定期的な情報セキュリティモニタリングと脆弱性評価、緊急時対応計画の策定、並びに教育研修及び訓練等を通じて主要グループ会社すべての従業員の意識向上を図り、リスクの低減に努めております。 また、個人情報保護に関しては、漏洩等による重大な悪影響が発生し得ることを踏まえ、関係部門が主導してプライバシーポリシー及び個人情報保護に関する社内規程等を整備し、これらの適切な運用及び従業員への教育を行うことにより、個人情報保護の徹底に努めております。 これらの活動は「グループ情報セキュリティ委員会」で報告され、マネジメントレベルで状況を把握し、対応の強化の立案と審議を実施しております。 ⑩ 品質に関するリスク当社グループは、調達品等の品質不良、不具合の発生防止を含め、納入品の品質確保に努めておりますが、納入品の性能、品質に起因して顧客、取引先又は製品使用者から国内外で請求を受け、また、訴訟等を提起された場合、大規模な納入品回収や損害賠償責任の発生等に加え、当社グループの社会的評価に影響を及ぼすことが考えられ、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対して、当社グループは、ISO9001に準拠した品質マネジメントシステムを構築し、長年に亘って蓄積してきた知識や技術、教訓を結集し、システムと人財をグローバルに活用して、品質確保に係る活動を推進しております。 各主要グループ会社においては、社長の下に品質保証委員会等の会議体が設置されており、品質マネジメント活動が社長のレビューにて総括される品質マネジメント体制が構築されております。 また、これら各社では、上記品質マネジメントシステムに基づき、品質方針を策定しております。 組織の各階層が方針に基づく品質目標を設定して組織の課題を明確化し、品質目標とアクションプランのPDCAサイクルを回すことにより、継続的なパフォーマンス改善を図っております。 その上で、上記の品質保証委員会等の会議体が定期的に開催され、高品質のプロダクトやサービスを提供するため、品質上の問題の根本原因を究明、有効な再発防止策を含めた改善活動を推進し、その成果を評価して継続的な改善を実践しております。 こうした品質マネジメントの活動は、各社において少なくとも年に二度、社長によるマネジメントレビューを実施して総括し、品質保証に関わる枠組みの整備と改善を継続的に実施しております。 マネジメントの品質におけるリーダーシップ発揮の重要性を鑑み、2025年12月から四半期ごとに、日揮グローバル株式会社代表取締役社長執行役員、同社マネジメント及び海外グループ会社トップマネジメント等が参加する品質問題に焦点をあてた全体会議を開催しております。 これらのリスク対策に加えて、当社グループでは製造物責任賠償保険に加入する等の対策も講じてリスクの低減に努めております。 ⑪ マクロ経済環境、社会・国際情勢の変化に関するリスク当社グループは、グローバルに事業を展開しており、当社の業績も海外諸国の経済動向、社会・国際情勢の変化、地政学的情勢、経済制裁、保護貿易の状況等の影響を受けます。 特に原油や天然ガス等のエネルギー資源の価格は世界の景気動向に加えて、資源輸出国の生産動向、各国のエネルギー政策、さらにはロシア・ウクライナ情勢、中東情勢及び関連する経済・金融制裁の動向によって今後も上下する状況が続くとみられます。 エネルギー資源の価格の変動が世界的な景気後退につながる場合には、当社グループの顧客の設備投資の低下を招き、また開発案件数の減少による競合企業との競争の激化等が生じる可能性があります。 特に、総合エンジニアリング事業においては、世界的な景気後退により、顧客、パートナー企業、資機材発注先、現地建設工事会社等の取引先の財政状態の悪化等が生じ、プロジェクトの計画変更、中止、中断、延期又は現地建設工事若しくは資機材調達の遅れによるプロジェクト遂行への悪影響、及び取引先からの代金回収に影響を及ぼす可能性があります。 また、機能材製造事業においては、米国による対中輸出規制強化による先端半導体産業の事業環境の悪化等及び機能材出荷先の所在国における規制強化に伴う製品排除により、売上や利益率に悪影響が生じる可能性があります。 これらのリスクが顕在化した場合、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクに対して、当社グループでは、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑦ リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおりリスク管理体制を整備しており、グループリスク管理委員会及び経済安全保障・地政学リスク検討タスクフォース等によるグループ横断でのマクロ経済環境、社会・国際情勢の変化に関するリスクに係る情報収集、分析及び共有を行っております。 また、各事業会社において、日揮コーポレートソリューションズ株式会社におけるコーポレート部門によるサポートのもと、総合エンジニアリング事業における各EPCプロジェクト及び機能材製造事業に影響するこれらのリスクの把握、分析及び低減を一次的に行うことで、早期にこれらのリスクを把握し、調達及び機能材に係る取引先の分散、並びにEPC及び製品価格への転嫁等を通じて、効果的に対処できるよう努めております。 ⑫ 気候変動に関するリスクパリ協定の長期目標を踏まえた脱炭素化社会の実現に向けた動きの一環として、当社グループが事業活動を展開する国や地域をはじめとする関係国や地域において、気候変動政策の強化、環境関連法規等の変更・新規導入等が実施されるほか、企業を中心とした民間部門の自主的な取組みにより、化石燃料及び化石燃料由来の製品需要が減少した場合、顧客の化石燃料関連投資の抑制、顧客の事業内容自体の変更等、当社グループの顧客の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 これらの結果、化石燃料に関連した案件数の減少に伴う受注機会の減少、限られた案件の受注を巡る競合企業との競争の激化、各種コストの増加等に伴う収益や利益の低下が起こる可能性があります。 また、当社グループの建設現場及び製造現場などでは、地球温暖化に起因するとされる豪雨や防風雨及び台風、又は高温や乾燥及び少雨その他の極端な気象現象の増加により、洪水や山火事等の自然災害リスクが高まる可能性があります。 こうした状況に対し、当社グループが適切に対応できない場合には、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与える可能性があります。 これらのリスクのうち、事業環境が変化するリスクに対しては、2021年5月に公表した長期経営ビジョン「2040年ビジョン」に基づき、「第2 事業の状況 6 研究開発活動」に記載の活動を含め、中長期的な取組みとして、エネルギートランジション、資源循環、高機能材等の幅広いビジネス領域へのトランスフォーメーション(変革)等に取り組んでおります。 また、自然災害リスクについては、「③自然災害・疾病等に関するリスク」に記載のとおりリスクの低減に努めております。 ⑬ 知的財産に関するリスク当社グループでは、国内外を問わず広く事業を展開しており、複数国に設計、製造又は建設現場等の拠点があります。 各国における知的財産制度の理解に努め、情報収集を行っております。 しかしながら、国によっては十分な情報が得られず、第三者の権利状況を把握することが困難な場合があり、第三者の知的財産権を意図せずに侵害しているとされるリスクがあります。 これらのリスクに対応するため、当社ガバナンス統括オフィス知的資産ユニット及び日揮コーポレートソリューションズ株式会社知的財産部を中心とした当社グループの知的財産に関するガバナンス及びリスク管理体制のもと、第三者の知的財産権のモニタリング及び知的財産権に係るリスクの特定・分析・対策に努めております。 また、第三者の知的財産権を尊重して適切な対応を図り、特許紛争などを未然に防止することに引き続き注力いたします。 さらに、知的財産に関するリスクの低減に向けて、当社グループ及び第三者の知的財産権の重要性を認識するため、知的財産に関する社内教育の実施及び情報発信等の啓発活動を行い、知的財産保護の徹底に係る指導監督を行っております。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要① 当連結会計年度の概況 当連結会計年度において、堅調な個人消費や企業による人工知能(AI)分野への活発な投資などを背景に、世界経済は底堅く推移しました。 一方で、米国・イスラエルとイランの衝突による地政学的緊張の高まりに伴って世界経済の先行きに対する不透明感が強まっております。 このような状況のなか、当社グループの総合エンジニアリング事業の海外マーケットにおいて、エネルギー分野(液化天然ガス(LNG)、石油精製、石油化学、化学、ガス処理、水素・燃料アンモニア、CCS、SAF、原子力関連分野等の各種プラントの設計・調達・建設)では、天然ガスやLNGの需要が高く、産油・産ガス諸国において関連プラントの新設のみならず既存プラントの増設などの設備投資計画に進捗が見られました。 一般産業分野(半導体・蓄電池関連、データセンターなどの各種インフラ設備・施設の設計・調達・建設)では、デジタル化の進展に伴って半導体材料や、データセンターなどのデジタル産業を支えるインフラ施設や関連施設の設備投資計画が、アジアなどを中心に着実に進展しました。 また、総合エンジニアリング事業の国内マーケットにおいては、化学分野やライフサイエンス分野、食品分野を中心に設備投資計画が進展しました。 一方で、金利上昇や建設費用等の増加により、顧客のCAPEX(資本的支出)は上昇を続けていることから、一部の顧客において設備投資の最終決定時期を2026年度以降に先送りする動きが見られました。 こうした傾向はCAPEX増加に加えて、政府による制度設計の確立や需要家の確保、補助金交付に時間を要している国内外の水素・燃料アンモニア、SAFといったサステナブル分野の案件でより顕著でした。 機能材製造事業において、触媒・ファインケミカル分野では、触媒製品はアジアを中心に石油精製触媒などの需要が伸長しました。 ファインケミカル製品は主力である半導体やハードディスク市場が回復基調にあり、製品需要が堅調に推移しました。 ファインセラミックス分野では、生成AIを中心とした半導体・電子材料関連市場の製品需要が好調でした。 以上のような取組みのもと、総合エンジニアリング事業においては、海外大型プロジェクトが複数完工するなど国内外の大型プロジェクトで着実な遂行を継続した結果、全体として採算は改善いたしました。 機能材製造事業においては、海外向け石油精製触媒の需要は拡大し、ファインケミカル分野とファインセラミックス分野の市況が回復基調にあるなか同分野の製品需要が拡大したことに伴い、着実な業績を収めることができました。 その結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績等については、以下のとおりとなりました。 経営成績 当連結会計年度(百万円)対前年度増減率(%)売上高745,280△13.1営業利益35,399-経常利益58,188414.0親会社株主に帰属する当期純利益41,842- 受注高地域当連結会計年度(百万円)割合(%)海外271,55056.8国内206,50643.2合計478,057100.0 当連結会計年度末の受注残高は、為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整を加え、1兆1,666億円となりました。 なお、当社グループが中東で遂行中のEPC(設計・調達・建設)プロジェクトは、中東情勢の悪化に伴い現地に駐在する社員・関係者の安全確保を最優先に、個々の建設現場の状況に合わせながら退避を含めたあらゆる可能性を考慮して対応してまいりました。 中東情勢悪化に伴う当社グループ事業への影響については、翌連結会計年度前半に中東地域におけるプロジェクト遂行に支障がなくなるとの想定に基づき、期末時点で見積もった影響額を業績に反映しております。 なお、当連結会計年度の連結財政状態の概況は以下のとおりであります。 (資産)当連結会計年度末における流動資産は6,132億71百万円となり、前連結会計年度末に比べ520億4百万円の増加となりました。 これは主に現金預金が667億75百万円増加したことによるものです。 固定資産は2,255億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億13百万円の増加となりました。 これは主に投資その他の資産が43億28百万円減少したものの、有形固定資産が62億64百万円増加したことによるものです。 この結果、総資産は8,387億93百万円となり、前連結会計年度末に比べ546億18百万円の増加となりました。 (負債)当連結会計年度末における流動負債は3,572億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ103億56百万円の増加となりました。 これは主に支払手形・工事未払金等が224億18百万円減少し、社債を100億円償還した一方で、契約負債が433億40百万円増加したことによるものです。 固定負債は100億円の社債発行があった一方で、退職給付に係る負債の減少などにより、結果として前連結会計年度末に比べ53億30百万円増加し、503億16百万円となりました。 この結果、負債合計は4,076億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ156億87百万円の増加となりました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は4,311億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ389億30百万円の増加となりました。 これは主に利益剰余金が320億2百万円増加したことによるものです。 この結果、自己資本比率は51.2%(前連結会計年度末は49.8%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較し677億8百万円増加し、4,004億70百万円となりました。 また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益607億69百万円に加え、売上債権及び契約資産、仕入債務並びに契約負債などの運転資本の増減などにより、結果として798億98百万円の増加(前連結会計年度は467億61百万円の増加)となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより148億22百万円の減少(前連結会計年度は211億72百万円の減少)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払などにより109億79百万円の減少(前連結会計年度は150億49百万円の減少)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績ⅰ)生産実績セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)総合エンジニアリング事業--機能材製造事業57,785109.2報告セグメント計57,785109.2その他の事業--合計57,785109.2 (注)金額は販売価格によっております。 ⅱ)受注実績セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)総合エンジニアリング事業409,27144.4機能材製造事業60,021112.7報告セグメント計469,29248.1その他の事業8,764101.4合計478,05748.6 ⅲ)売上実績セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)総合エンジニアリング事業679,58885.5機能材製造事業56,995104.3報告セグメント計736,58486.7その他の事業8,696102.8合計745,28086.9 (注)売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、以下のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)売上高(百万円)割合(%)売上高(百万円)割合(%)サウジアラムコ社146,66417.1103,94813.9サウスリファイナリーズ社121,27914.1--LNGカナダ社93,85710.9-- (注)当連結会計年度のサウスリファイナリーズ社、LNGカナダ社については、当該割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。 (参考)受注高、売上高及び受注残高(単位:百万円)区分前連結会計年度末受注残高当連結会計年度受注高 当連結会計年度 売上高 当連結会計年度末受注残高総合エンジニアリング事業1,404,603409,271679,5881,155,589 国内 エネルギートランジション関係 石油・ガス関係10,84237,00238,4919,353 LNG関係---- 化学関係3,01827,21913,04917,189 クリーンエネルギー関係52,73520,96249,71323,956 その他3131,268766812 計66,91086,452102,02051,311 ヘルスケア・ライフサイエンス関係57,19864,89134,79387,295 産業・都市インフラ関係7,7487,3158,3236,740 その他5311916011 国内計131,910158,778145,297145,359 海外 エネルギートランジション関係 石油・ガス関係347,788108,270183,539278,499 LNG関係435,118123,651239,558343,426 化学関係92,1616,86270,72325,610 クリーンエネルギー関係2,6113,8963,6792,824 その他392,2322,40230,446358,825 計1,269,911245,083527,9471,009,186 ヘルスケア・ライフサイエンス関係6253,3043,20730 産業・都市インフラ関係1,9132,2623,0561,010 その他242△158802 海外計1,272,693250,492534,2911,010,229機能材製造事業7,16760,02156,99510,129その他の事業1,0808,7648,696976合計1,412,852478,057745,2801,166,695 (注)1.総合エンジニアリング事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額21,303百万円を含んでおります。 2.機能材製造事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額△64百万円を含んでおります。 3.その他の事業の「当連結会計年度末受注残高」は、当連結会計年度における為替換算による修正及び契約金額の修正・変更等による調整額△172百万円を含んでおります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容「(1)経営成績等の状況の概要 ① 当連結会計年度の概況」に記載のとおり、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高7,452億80百万円(前期比13.1%減)、営業利益353億99百万円(前期は営業損失114億74百万円)、経常利益581億88百万円(前期比414.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益418億42百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失3億98百万円)となりました。 売上高は、総合エンジニアリング事業において新規案件の受注時期が後ろ倒しとなったことに加え、プロジェクト終盤を迎えた案件が多かったことなどから前連結会計年度と比較して減収となりました。 一方で、一部の苦戦中案件を除き国内外の複数の大型プロジェクトの着実な工事遂行により採算が改善したことから、営業利益に転じました。 営業外損益は、外貨建キャッシュの減少に伴う受取利息の減少や持分法投資利益の減少があったものの、為替レートが前連結会計年度末に比べ大幅に円安となったことにより為替差益を計上し、前連結会計年度から概ね横ばいとなりました。 以上の結果、営業利益の増加を主因として経常利益は大幅な増益となり、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失から親会社株主に帰属する当期純利益に転じました。 当連結会計年度のセグメント別の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は以下のとおりです。 総合エンジニアリング事業(百万円)対前年度増減率(%)機能材製造事業(百万円)対前年度増減率(%)その他の事業(百万円)対前年度増減率(%)売上高679,588△14.556,9954.38,6962.8営業利益33,641-7,676△6.42,113△12.2 総合エンジニアリング事業総合エンジニアリング事業においては、プロジェクト遂行力強化の取組みを進めており、2026年2月から始まった中東地域での武力衝突によるプロジェクトのコスト増加を織り込んだものの、複数の国内外大型プロジェクトにおいて着実な工事遂行を継続したことでリスクが低下するなど、全体として採算が改善傾向となり、前連結会計年度のセグメント損失からセグメント利益に転じました。 機能材製造事業機能材製造事業では、触媒分野においては、アジアを中心としたFCC触媒の需要増加に伴い拡販が進展したほか、海外顧客向けケミカル触媒の受託製造案件を稼得したことなどにより増収となりました。 ファインケミカル分野においても、半導体やエレクトロニクス市場の需要が回復基調となったことに伴いハードディスクや半導体向けの研磨材用シリカゾルなどの需要が堅調に推移したことなどにより増収となりました。 また、ファインセラミックス分野においては、生成AIを中心とした半導体・電子材料関連市場が堅調に推移し、半導体製造装置関連製品やデータセンター向け電子材料関連製品の需要拡大、電気自動車向けパワー半導体用高熱伝導窒化ケイ素基盤製品の中国向けの市場開拓の進展などにより増収となりました。 セグメント利益は、従業員の処遇改善に伴う人件費の増加に加え、原材料費の高騰及び生産設備増強に伴う減価償却費負担の増加などにより、前連結会計年度に比較して減益となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益に加え、総合エンジニアリング事業における顧客からの前受金の入金等により、営業活動によるキャッシュ・フローが798億98百万円の増加となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に世界初のガス循環発酵プロセス開発拠点の新設や機能材製造事業における増産のための生産設備などの有形固定資産の取得、総合エンジニアリング事業におけるデジタル関連投資に伴うソフトウェア等の無形固定資産の取得による支出により148億22百万円の減少となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い等により109億79百万円の減少となりました。 この結果、現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度末から677億8百万円増加し 4,004億70百万円となりました。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりです。 (資金需要)総合エンジニアリング事業は、キャッシュ・フローや採算の変動が大きく、プロジェクトの安定的な遂行のために十分な運転資金を必要としております。 機能材製造事業では、主として製造設備の拡張・更新のための設備投資を効率的かつ継続的に行っております。 また、2026年度から2030年度までの5ヶ年を対象期間とする中期経営計画「BSP2030」において計画している成長戦略投資を進めてまいります。 (資金調達)当社グループは、資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローから得た資金及び手元資金に加え、状況に応じて有利子負債などによる調達資金を充当しております。 有利子負債は、金融市場の環境等を鑑み、社債発行や金融機関からの借入など最適な手段によることとしております。 なお、当社は株式会社日本格付研究所から信用格付を取得しており、報告書提出時点において長期発行体格付がA+、コマーシャル・ペーパー格付がJ-1となっております。 (財務戦略)当社グループは、顧客からの信頼獲得及び長期にわたる大型プロジェクトの円滑な遂行の観点から、短期的な市場動向に左右されない強固な財務基盤を維持するとともに、成長戦略投資に対する機動的な資金調達余力を確保するため、自己資本比率については50%以上を安定的に維持することを目標としております。 また、市場混乱時にも事業を継続するために十分な流動性を常時確保する方針としており、手元資金に加え取引金融機関とのコミットメントライン契約未使用枠300億円を有しております。 手元資金については、効率的な運用・配分を実現するため、グループ内のキャッシュ・マネジメントの最適化に取り組んでおります。 当社は、成長戦略投資に機動的に対応しつつ強固な財務基盤を維持するとともに株主還元を着実に実施し、企業価値・株主価値の向上に努めてまいります。 (株主還元)当社は、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題の一つとして位置付けております。 具体的な株主還元方針の内容については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。 この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 |
| 研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当連結会計年度は、長期経営ビジョン「2040年ビジョン」の1stフェーズ、「挑戦の5年間」と位置付ける中期経営計画「BSP2025」の最終年度として、3つの重点戦略①「EPC事業のさらなる深化」、②「高機能材製造事業の拡大」、及び③「将来の成長エンジンの確立」に取り組んでまいりました。 ①「EPC事業のさらなる深化」では、設計・プロジェクトマネジメントのデジタル化、高度メンテナンス、現場建設の効率化・省人化などに関する技術開発に取り組みました。 また、②「高機能材製造事業の拡大」を目指し、半導体分野での生産・開発基盤を強化するための開発投資及び設備投資を進めました。 さらに、③「将来の成長エンジンの確立」として、バイオものづくり分野では、2件の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」という。 )によるプロジェクトの採択を受け、微生物を活用した素材・食料・エネルギーなどの幅広い製品を製造するプロセスを開発し、ライセンス事業や開発製造受託事業(CDMO)の確立に取り組んでおります。 その一環として、神戸市ポートアイランドにおいて、CO2を原料とした世界初のガス循環発酵プロセスを開発するバイオプロセス研究所を竣工させました。 加えて、持続可能な航空燃料(SAF)分野においては、国内初となるSAF大規模製造設備を竣工させ、エアラインへの供給を開始しました。 2026年度から2030年度までの5ヶ年を対象期間とする中期経営計画「BSP2030」のもとにおいても、国産SAF実用化に係る継続的な生産及び供給体制を構築し、SAF製造のための原料となる廃食用油回収促進に向けたパートナリングの拡大及びサプライチェーンの安定化を目指して積極的な取組みを進めてまいります。 また、今後進展するエネルギー変革に不可欠なカーボンマネジメントの一環として、CO2分離回収技術に関してSLB Capturi社及びその親会社SLB社との戦略的協業を開始し、日本をはじめとしたアジア太平洋地域及び中東地域での実装を目指しております。 このように、当社グループでは、様々な分野・領域において知財・無形資産の創出と活用を推進しております。 重要テーマとなる事業・技術開発の戦略立案においては、知財・意匠・商標を組み合わせた多面的な保護である「知財ミックス」を活用するとともに、ビジネスの構想段階からIPランドスケープの分析結果を用い、協業やアライアンスなどの広い視点から事業拡大に取り組んでおります。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額8,745百万円には、総合エンジニアリング事業に関するもの1,870百万円及び機能材製造事業に関するもの3,033百万円に加え、その他の事業に関するもの28百万円及び各セグメントに配分できないもの3,812百万円が含まれております。 ① 総合エンジニアリング事業等設計・調達・建設(EPC)ビジネス分野現地セキュリティが厳しい地域や自然環境が過酷な地域、労働者の確保が困難な地域等、建設工事の遂行にリスクを伴う地域においてEPCプロジェクトが増加する傾向にあります。 こうした環境下では、従来型の現地集約型施工を前提とした遂行方法には限界があり、新たなアプローチが求められております。 このような状況を踏まえ、当社グループでは現地での工事量を減らすために、大型モジュール工法の採用や、EPCプロジェクト遂行の効率性向上を目的としたAWP(Advanced Work Packaging)による工事管理を実践しております。 さらに、当社グループのIT戦略である「ITグランドプラン2030」に基づき、新しい設計手法(AI設計やデジタルツイン)の導入を進めるとともに、現場作業の省人化・省力化に資する新しい工法(ロボティクスによる自動化、3Dプリンタの導入、中・小型モジュール工法の活用、リモート化の推進など)の開発・適用にも取り組んでおります。 併せて、要素技術の高度化(新素材の適用、設計へのAI・BIM(Building Information Model)の導入など)及び、EPC全領域におけるAWP適用範囲の拡大を図っております。 これらの取組みを実装することで、熟練労働者不足、不安定な現場生産性、スケジュール遅延といったEPCプロジェクトに内在する主要リスクの低減を図るとともに、現場工事の安全性向上を目指しております。 同時に、こうした取組みが当社グループのEPC遂行力及び競争力強化につながるものと位置づけ、EPCを担う事業会社を中心に、全社横断的な活動として展開しております。 IT/DX関連1. EPC効率向上を目指して行っているもの(1) プロットプラン自動化Auto Plot PATHFINDER®プラント全体の配置図であるプロットプランの設計は、プラントの運転・メンテナンスのし易さ、安全性の確保、環境保全はもちろんのこと、建設コストを決定付ける最も重要なものとして位置付けられております。 したがって、複雑な制約条件のもとで様々な要求を最適化するという大変難しい技術が必要であり、従来、経験豊富なシニア技術者の感覚に頼る部分が大きい領域でした。 もっとも、当社グループはIT戦略「ITグランドプラン2030」において、AI設計イノベーションを掲げ、プロットプラン設計を自動化するAuto Plot PATHFINDER®を開発しました。 Auto Plot PATHFINDER®による設計は、形式知化・コード化されたシニア技術とAIによるユニット分割をもとにしたユニット単位・機器単位の自動配置、位置確定などのエンジニアによる指示取込み、最適配置のステップで行われます。 Auto Plot PATHFINDER®により、多数のプロットプラン案を超短時間で作成することが可能になり、人間が思いつかないものを含む多くの提案が瞬時にできることから、新しい提案型設計 (Generative Design)への変革につながり、基本設計の段階から顧客の検討に貢献しております。 今後は、FS(フィージビリティスタディ)、FEED(基本設計)、および見積業務にてさらに適用プロジェクトを増やし、顧客により良い価値を提供してまいります。 (2) Data Centric EPC遂行、AWPData Centric EPC遂行は、従来の人の手を介した図書ベースの情報交換に代え、IT技術を最大活用したデータ中心の効率の良い情報交換とタイムリーな意思決定を図ることを目指した新たなEPCプロジェクト遂行手法であり、EPCプロジェクト遂行におけるリスクを低減して品質・コスト・納期それぞれの要素を向上させることが期待されております。 当社グループにおけるData Centric EPC開発においては、設計・調達・建設の作業対象となるタグを一元管理し、そのタグのデータをデータソースとなるシステムから集約し、またそのデータを活用するシステムへ連携する仕組みを構築しております。 AWPは、Data Centric EPC遂行の仕組みを活用した一例であり、対象作業の開始を制限する可能性がある先行作業の特定とモニタリングが可能となります。 現在進行中の複数プロジェクトにおいて、建設工事に実装したほか、設計・調達業務との連携と効果波及を目指してAWP管理の拡大を進めております。 また、当社グループでは、Data Centric EPC遂行とAWPの統合を主軸に置き、EPC全体におけるデジタルトランスフォーメーション (Digital Project Delivery) にも取り組んでおります。 (3) 3D プリンタ導入3Dプリンタを用いた製造・施工技術は、省力化施工による生産性向上や、リードタイム短縮による工期短縮、さらにサプライチェーンのレジリエンス向上といった効果が期待されており、建設産業においても大きな革新をもたらすポテンシャルを持つ技術として注目されております。 また、海外顧客などがプラントのメンテナンス分野への適用を検討する動きも出てまいりました。 当社グループのIT戦略「ITグランドプラン2030」においても「3Dプリンタ導入や建設自動化による建設工法最適化」を掲げ、取組みを進めております。 具体的には、セメント系材料を扱うデンマークのCOBOD International A/S社の3Dプリンタを導入し、国内EPCプロジェクトでの基礎型枠としての適用を皮切りに、海外EPCプロジェクトでの建屋外壁、国内EPCプロジェクトでの防音壁などへの適用を段階的に進めてまいりました。 また、金属系材料を扱うオランダのMX3Dとの共同研究を通じて、炭素鋼を用いた形状最適化により、配管部材の重量削減や強度向上が可能であることを確認しました。 さらに、複数の3D造形手法による熱交換器等のプロセス機器の造形検証および仕様確認も実施いたしました。 今後も、当社グループの競争力強化に向けて検証活動及びEPCプロジェクトへの導入を継続してまいります。 2. 顧客によるオペレーション&メンテナンス(O&M)業務の面からの要求に応えるもの(1) アセットインフォメーションマネジメント(IM)アセットインフォメーションは、顧客がプラントを安全かつ安定的に操業するための重要な基盤情報です。 近年、オペレーション&メンテナンス(O&M)高度化に対する顧客要求の高まりを背景に、複数のEPCプロジェクトにおいてアセットインフォメーションマネジメントを実現するシステムの実装が進んでおり、当社グループでは、こうしたプロジェクトを通じ、着実に技術・知見を蓄積しております。 EPCの各フェーズでは、プラントを構成する膨大かつ多種多様なアセットインフォメーションが生成されます。 これらの情報を一貫性をもって管理・統合するため、当社グループではデジタルツイン技術の活用を推進するとともに、その社内標準化を進めております。 これにより、インフォメーションの精度を飛躍的に向上させると同時に、データハンドオーバーの国際業界標準規格である「CFIHOS」に準拠したインフォメーションマネジメントの遂行を実現しております。 こうした取組みにより、当社グループが遂行したプラントでは、引渡し後においても顧客が円滑に運転・保全業務へ移行することが可能となります。 さらに、プラント操業を通じて蓄積されるアセット及びプラント全体のO&Mコスト低減に資する情報を、将来の設備改良や業務改善へと継続的に活用することで、顧客の中長期的な事業価値向上に貢献します。 (2) スマート保全ビジネスエネルギーや産業素材などの安定供給においてプラントの円滑な運転の重要性が高まる一方、保全業務を取り巻く環境は、設備の高経年化や人材不足などにより一層厳しさを増しております。 当社グループでは、こうした課題に対応するため、設備診断業務の基礎データとなる検査情報を収集・管理する設備管理システムA-MIS® の販売・運用に加え、A-MIS®を包含したIoT・データ分析を活用する統合型スマート保全サービス「INTEGNANCE®」 の事業化を推進しております。 INTEGNANCE®では、検査結果や運転情報などのデータを活用し、以下のような機能・サービスを提供しております。 ・ 配管内面腐食や回転機を対象とした予兆保全サービス(検査ポイントの推奨、故障リスクのアラート)・ 過去の保全対応や手順書などを学習させたAIチャットボット・ 定期修理計画の立案を支援する保全戦略支援サービス・ モバイル端末やタブレットを活用した作業状況の可視化による工事進捗管理また、当社グループ会社である「ブラウンリバース株式会社」が開発した、既存プラントの360°写真から構築されたデジタルツイン上で各機器や部材の関係性を可視化する3Dビューア「INTEGNANCE® VR」により、自由な視点移動とプラント内情報への直感的なアクセスが可能となっております。 これにより、実務者の運用・保守業務の大幅な効率化を実現し、現在、多くのプラント保全現場で実運用されております。 さらに当社グループでは、英国の原子力業界をはじめとする高度かつ確実な安全管理が求められる分野で広く利用されている事故想定シナリオ管理手法「フォルトスケジュール」をベースに開発した、スマート保安の最適化を支援するリスクマネジメントソフトウェア CoreSafety® も提供しております。 天然ガス分野昨今、温室効果ガスの1つである二酸化炭素(CO2)の排出量削減が求められておりますが、当社グループでは、CO2の排出抑制、分離回収、有効利用・貯留、資源再生というカーボンマネジメント・サイクルの各要素で技術・知見を継続して積み上げております。 当社グループでは、効率的にCO2を分離・回収し有効に活用するための技術開発を進めております。 その一つであるHiPACT®は、溶剤を用いた天然ガスからのCO2分離技術であり、従来技術よりも高圧でCO2を回収することで効率的なCO2の有効活用に資する技術です。 HiPACT®は既に商業化されており、現在も商業機は稼働を続けております。 また、さらなるCO2分離技術として、高濃度CO2を含む天然ガス及びCO2-EOR(原油増進回収)に伴って産出される随伴ガスから、特殊なゼオライト膜を用いて効率的にCO2を分離回収する技術を開発しており、米国テキサス州等での実証試験を継続して実施中です。 これらの技術とともにカーボンマネジメント・サイクルの知見と合わせて、産油ガス国、企業向けにCO2に関する課題解決に向けたトータルソリューションを提供していく方針です。 燃焼後の排ガスに含まれるCO2回収分野にも注力しており、当社グループは、CO2回収分野において欧州市場をリードしている技術を保有するSLB Capturi社及びその親会社SLB社と協業し、SLBグループの欧州における導入実績と、当社グループが持つエンジニアリング力並びに日本をはじめとしたアジア太平洋地域及び中東地域における豊富な実績と知見、顧客や取引先との基盤を組み合わせることで、技術とその実装を含めた多様なソリューションを提供し、顧客の低・脱炭素化実現に貢献することを目指しております。 また、JOGMECの先進的CCS事業として採択された「マレーシア・サラワク沖CCS事業」にも引き続き取り組んでおり、日本から排出されるCO2を回収、輸送し、大規模貯留適地でのCCSを実現、日本の脱炭素化に寄与することを目指していきます。 本プロジェクトが実現すれば、アジア地域における国境を越えたCCS事業のモデルになるものと期待しております。 さらに、温室効果ガスの中でもメタンの排出量は、既存の計算や計測では精度高く求めることが困難とされております。 欧州や米国などでは、規制によりメタン排出量の実測が求められつつありますが、実際に精度の高い計測を実施している企業は多くありません。 精度の高いメタン排出量の計測がなされていないために、実際の排出量と排出源が特定されておらず、その結果、正しいメタン削減ソリューションに繋げられていない現状があります。 当社グループは、石油・天然ガス設備からのメタン排出を想定した「メタン排出計測技術評価設備」を技術研究所に建設し、国内外の計測器メーカーなどと幅広い協働と独自の測定手法の開発を通じて計測技術を向上させることにより、一層効果的なメタン排出対策を実現してまいります。 優れた温室効果ガス測定技術とエンジニアリング技術を駆使し、温室効果ガス排出の少ない設備の実現を目指しております。 加えて、既設LNGプラントの運転データ解析及び気象解析を通じて得られた知見をもとに、操業改善によるLNG増産サービスを海外顧客向けに展開しております。 例えば、空冷式LNGプラントの場合、生産量減退の要因となるHot Air Recirculation(HAR)に対しコンピューター解析を活用した予測モデル「HARview®」による対策や、Dry Fogging systemによるHARの緩和等、LNGプラントの運転改善ソリューション「AIRLIZE LNG®」を提案し、増産やプラントの低炭素化に貢献しております。 オフショア分野世界には、未開発の中小規模海洋ガス田や、発生する随伴ガスを再圧入・フレアリングしている既存の石油生産設備が多数存在し、それらのガス資源をいかに効率的に開発・活用するかは、エネルギー供給の安定化と環境負荷低減の両面から課題となっております。 その解決策として最も有力なのは、当社グループが世界有数の建造実績を有する洋上LNGプラント(以下、「FLNG」という。 )です。 FLNGは、現地のガス消費市場規模が限定的な地域や、セキュリティ・環境面の制約により陸上パイプラインの整備が困難な地域において、ガスを海上で直接LNG化することを可能にします。 また、操業中の洋上石油生産設備から大量に生産される随伴ガスや、海洋ガス田から採掘されるガスをその場で液化・輸送できるため、ガス資源の現金化を実現する実用的なソリューションでもあります。 また、海洋石油・ガス開発分野において、低炭素化・脱炭素化に代表されるSDGs達成に向けたソリューションへのニーズのさらなる高まりを受け、当社グループは、社会と顧客の課題に応えるべく、浮体式海洋石油生産・貯蔵・出荷設備上で、従来技術よりも効率的かつ低コストで高濃度CO2を分離・回収し、海底への再注入を行うゼオライト膜の適用技術開発を2023年から継続して取り組んでおります。 低炭素・脱炭素化分野温室効果ガス排出量削減に向けた取組みとして、当社グループではCO2フリー燃料の導入促進やカーボンリサイクル及びEMS(エネルギーマネジメントシステム)の観点で研究開発を行っております。 CO2フリー燃料としてCO2フリーアンモニアが国内で着目されており、2020年代半ばの日本でのCO2フリーアンモニアの商業実装に向けた検討が進められております。 当社グループは、2014~2018年度に実施した内閣府による戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)のエネルギーキャリアプロジェクトの成果を活用し、再生可能エネルギーや化石資源からのCO2フリーアンモニアの製造・供給の社会実装を目指して、様々な案件のフィージビリティスタディに参画するとともに、CO2フリーアンモニアのより効率的な製造方法やコストダウンに向けて、研究開発段階から技術実証段階へと移行し、取組みを進めております。 特に、変動する再生可能エネルギー由来のCO2フリーアンモニア製造について、従来にはないダイナミックな変動型アンモニア合成を目指したシステムを開発しております。 再生可能エネルギー由来の水素を利用したグリーンケミカルの普及に際しては、天候・時刻・季節によって変動する再生可能エネルギーを利用し、いかにして安定的・効率的にケミカルを製造するかが課題になります。 その課題解決のためには、統合制御システムの開発が必須となります。 当社グループは、福島県浪江町の福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)で製造される水素利用を想定したアンモニア製造プラントの基本設計や、統合制御システムの要件定義を行ってまいりました。 この統合制御システムを組み込んだ再生可能エネルギー由来のグリーンアンモニア製造技術の実証プラントを福島県浪江町に建設し、グリーンアンモニアの生産を開始、統合制御システムによる安定的な運転を実証いたしました。 当社グループは、かかる実証プロジェクトで得た知見を活用して、再生可能エネルギー由来の水素を原料とするグリーンアンモニア製造技術の確立を引き続き目指してまいります。 また、当社グループでは、NEDOの支援を受けて、アンモニアを熱分解し、水素を製造する技術の開発を行っております。 現在、アンモニアを分解して水素を製造する技術は、要素技術の多くが商業レベルに達する一方で、実際は小型の装置でしか商業利用されておらず、大規模には行われていません。 特に、アンモニア分解管と、アンモニア分解ガスから窒素ガスとアンモニアを分離精製する一段ガス製造装置(PSA方式)については、さらなる要素試験による検証・開発が必要であり、かかる技術開発による進展が期待されております。 今後も、国内外で水素の利用拡大が見込まれる2030年代初旬の社会実装を視野に入れ、カーボンニュートラル社会に欠かせない大規模な水素製造の技術開発を行ってまいります。 資源循環分野1. ケミカルリサイクル当社グループでは、2021年度から2025年度までの5か年を対象とする中期経営計画「BSP2025」において、ケミカルリサイクルを注力分野の1つと位置づけ、ガス化ケミカルリサイクル、油化、モノマー化(廃繊維リサイクル)を含め、幅広いプロセス技術を通じてケミカルリサイクルを推進し、循環型社会の構築に貢献していくことを目指してまいりました。 廃プラスチックのケミカルリサイクルは、リサイクルが困難な異種素材や不純物を含むプラスチックを分解し、様々な化学物質に再生することが可能であり、リサイクル率の大幅な向上をもたらす技術として期待されております。 当社グループは、荏原環境プラント株式会社とUBE株式会社からEUP(Ebara Ube Process)に関する技術供与、また株式会社レゾナックから量産化技術の供与と運転支援を受け、廃プラスチックのリサイクル推進に向けて、①廃プラスチックのガス化設備及びガス化設備から製造される合成ガスを用いた化学品製造設備の提案、②廃プラスチックを原料とする水素製造装置の提案、並びに③廃プラスチックリサイクルを実現するためのバリューチェーン構築を行っております。 このEUPは、2003年より稼働を続けているガス化設備で、世界で唯一の長期商業運転実績を有する極めて信頼性が高いプロセスです。 さらに、EUPでは、混合プラスチックや不純物を含むプラスチックの活用が可能となります。 当社グループは、廃プラスチックの活用及び地産地消水素の製造により、水素社会の実現にも貢献してまいります。 また、プラスチックのケミカルリサイクル技術の1つに油化技術があり、当社グループでは、10年間の運転実績を有する国内大型商用装置をベースとした、廃プラスチックの油化ケミカルリサイクル技術(Pyro-Blue®)のライセンス販売を展開しております。 Pyro-Blue®は、他の油化プロセスでは事前除去する必要があるPVC(塩化ビニル)やPET(ポリエステル)の混入プラスチックの処理が可能です。 顧客が処理したい廃プラスチックを試験的に処理しサンプル油を製造できるベンチ装置を技術研究所に所有し、実際にサンプルを希望している顧客向けの提供を行っております。 今後、処理できるプラスチックの種類拡大、装置の大型化による経済性向上、効率化等を進め、プラスチックの資源循環社会の実現に貢献していきます。 繊維産業においては、製造工程における大量のCO2排出や衣類の大量廃棄が課題となっております。 使用済繊維製品の利用は、現状、熱利用を目的とする「サーマルリカバリー」や別の製品原料とする「マテリアルリサイクル」が一般的ですが、「ケミカルリサイクル」は繊維製品を再び繊維の原料へ化学的に分解することにより、繊維 to 繊維のリサイクルができる画期的な方法です。 PET(ポリエステル)は、繊維製品だけではなく、ボトルをはじめ、フィルムや食品トレーなど多くの製品に使用されております。 当社グループが提供するケミカルリサイクル技術は、着色されたポリエステルから染料や不純物を除去できるため、添加物、付着物等の影響によりメカニカルリサイクルできないポリエステル製品の受け皿としても機能し、製品を限定せず素材としてのポリエステル全体の資源循環を目指すことが可能な技術です。 当社グループは、本技術のライセンスを提供する目的において「株式会社RePEaT(リピート)」を設立し、中国の浙江建信佳人新材料有限公司へライセンス提供を行い、プラントの稼動を開始いたしました。 2. 持続可能な航空燃料(SAF)2050年のカーボンニュートラルに向けて、航空分野における脱炭素化として、「空のカーボンニュートラル」の機運が高まっております。 中・大型機に対しては、機体の軽量化と効率化を進める一方、燃料の低脱炭素化が必須とされております。 また、空のカーボンニュートラル達成のためには、実質的にはSAF(Sustainable Aviation Fuel)が切り札とも言われており、世界的なSAF需要の高まりに対し、日本でも国産SAFの安定的な供給及び利用拡大は急務となっております。 当社グループは、廃食用油を原料としたSAFの継続的な生産及び利用体制の確立とバリューチェーンの構築による国内初となる国産SAFの実用化を達成いたしました。 具体的には、「合同会社SAFFAIRE SKY ENERGY」を設立し、最大で年間約3万キロリットルのSAFを継続的に供給できる国内初となるSAF大規模製造設備を2025年3月に竣工させました。 同社を通じて、2025年4月以降、当該プラントにてSAFの生産及び供給を行っており、今後も長期にわたり継続していく予定です。 加えて、SAFが持続可能な事業となるための機運醸成活動として、個人や自治体、企業がSAFの原料となる廃食用油の提供を通じ国内における資源循環の促進に直接参加ができる場である「Fry to Fly Project」を、当社が事務局となって2023年より開始し、既に300を超える企業、自治体、学校などの方々に参加していただいております。 また、原料の種類を問わない国産SAFのサプライチェーン構築、普及と拡大を目指す「Act for Sky」についても、当社が代表幹事となって2022年より取り組んでおり、現在、50の企業や自治体に参画していただいております。 今後とも、国内において脱炭素化に向けた資源循環の促進に積極的に参加できる機会を創出し、また、これらの活動を通じて、個人や自治体、企業の行動変容に繋げていくことを目指してまいります。 バイオ分野バイオ分野における取組みとして当社グループが注力しているものは、NEDOより2023年度に採択された「グリーンイノベーション基金事業・バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進/CO2からの微生物による直接ポリマー合成技術開発」(以下、「グリーンイノベーション基金事業」という。 )、及び2024年度に採択された「バイオものづくり革命推進事業・木質等の未利用資源を活用したバイオものづくりエコシステム構築事業」(以下、「バイオものづくり革命推進事業」という。 )となります。 これらのバイオものづくりは、微生物を活用し、素材、エネルギー、食品など幅広い分野の製品を生み出す手法であり、経済協力開発機構(OECD)によると、2030年には世界の市場規模が200兆円に達すると試算されております。 グリーンイノベーション基金事業では、NEDOに対する共同提案者の株式会社カネカ、株式会社バッカス・バイオイノベーション及び株式会社島津製作所とともにバイオものづくりの社会実装に向けた開発を推進しております。 その一環として、神戸市ポートアイランドにバイオプロセス研究所を2026年1月に竣工させました。 同研究所において、当社は、当社グループが長年培ってきた安全にガスを取扱うハンドリング技術を活用し、世界初のガス循環発酵プロセス技術の開発を行っております。 バイオものづくり革命推進事業は、化石資源を原料とした既存の製造プロセスからバイオマスをベースとした製造プロセスへの転換を目指し、持続可能な原料の開発、微生物の育種、培養・分離・精製・加工プロセスの開発及び生産実証を一貫して実施するものであり、NEDOに対する共同提案者の王子ホールディングス株式会社、株式会社ENEOSマテリアル、大阪ガス株式会社、東レ株式会社、株式会社バッカス・バイオイノベーション及び当社が知見や技術を結集して開発を推進してまいります。 当社はバイオものづくり分野において、株式会社バッカス・バイオイノベーションと共同で、微生物の開発・改良から生産プロセスの開発までをワンストップで手掛ける「統合型バイオファウンドリ®」※の事業を推進しており、従来、数十年かかっていた微生物の開発から商業化までの期間を1/10以下に短縮し、社会実装に向けた時間とコストを大幅に削減することを目指しております。 CO2や木質等の多種多様な原料、微生物、プロダクト(製品)に対応したデータ駆動型の生産プロセス開発基盤を確立し、バイオものづくりプロセス開発に貢献するとともに、「バイオものづくりプラットフォーマー」としてバイオものづくり産業の普及推進に取り組みます。 また、当社グループは、「タイヤ原料のブタジエン選択率が高い」独自の触媒を保有しており、バイオマス由来の原料(エタノール)を使用してタイヤの原料となるブタジエンを製造するプロセス開発に取り組んでおります。 株式会社ENEOSマテリアル及び当社は、2022年より各社の経営ビジョンに共通する持続可能な社会の実現に向けて、植物資源由来のバイオブタジエン及びタイヤ用合成ゴム製造の基礎的な技術検討や市場調査を進めており、今後も植物資源由来の合成ゴムを使用したタイヤの商業化に向けた取組みを継続してまいります。 かかる取組みにより、タイヤ原材料のサステナビリティの向上や将来的なブタジエンの安定確保へ貢献していくとともに、植物資源由来の合成ゴムの使用により、タイヤの廃棄・リサイクル段階でのCO2削減にも貢献していきます。 ※統合型バイオファウンドリは、株式会社バッカス・バイオイノベーションの登録商標です。 ライフサイエンス・ヘルスケア分野1. ライフサイエンスライフサイエンス分野においては、低分子合成医薬品に加え核酸及びペプチドを含む中分子合成医薬品、バイオ医薬品を主体とする高分子医薬品の設備投資が増加傾向であり、これらの複合製剤を含む従来にない複雑な医薬品や活性の強い医薬品など、付加価値の高い医薬品が開発されております。 また、厚生労働省が「治験・臨床試験の推進に関する今後の方向性について 2025年版とりまとめ」にて示した国内の治験・臨床研究を強化する方針を背景とした治験又は共同研究等に用いられるラボ施設のニーズの高まりや、医療用医薬品の安定供給に向けた取組みに基づく既存設備の更新の要請が年々強まっております。 当社グループでは、こうしたマーケット変化に対応すべく、以下の技術開発活動を推進しており、建設するプラント・施設への導入事例を増やすことで、技術差別化に繋げております。 ① 高薬理活性物質製造への対応:高薬理活性の医薬品製造において必要とされる高度な封じ込め技術と封じ込め性能を正しく評価する測定手法について医薬品業界内への浸透を進めております。 ② 合成医薬品製造への対応:合成医薬品製造におけるプロセスの連続化について近年注目度が高まっており、知財戦略に基づき開発した製造技術の実装を推進しております。 ③ 中分子医薬品製造への対応:上流の合成工程から下流の精製工程に対応する多様な製造法の実績を積み上げております。 ④ バイオ医薬品製造への対応:大量培養に向けたスケールアップ技術及び高度な品質モニタリング技術の他、合成医薬品製造と同様に連続生産に向けた技術開発を進めております。 ⑤ 再生医療等製品への対応:中期的に需要拡大が見込まれる根治治療に対し、個別プロセスの効率化や実現可能な設備コンセプト開発を支援し、社会実装を推進しております。 ⑥ 固形製剤/無菌製剤製造におけるスマート工場の実現:ロボット活用による無人(塵)化の実現、情報管理と一体化した生産設備など、スマート工場のコンセプト開発を進めております。 ⑦ ラボ施設の設計高速化対応:検討から実装までのリードタイムを最短化するために、多様な要望を高速に具体化するエンジニアリングプラットフォームの開発を推進しております。 ⑧ 製造DXシステム:新設だけでなく既存設備におけるデータインテグリティ及び電子化を進めるための体制づくりを強化しております。 ⑨ 環境負荷低減対策:近年重要視されているライフサイクルアセスメント技術の強化を進めております。 2. ヘルスケアヘルスケア分野においては、「病院からのまちづくり」及び「病院から地域をデザインする」をキーワードとする「まちづくり×医療」の実現に向け、医療・健康データを活用した地域連携の仕組み及びその運用モデルの開発・実装に取り組んでおります。 横浜市泉区ゆめが丘エリアにおける「ゆめが丘ソラトス」及び「ゆめが丘総合病院」(当社グループが設計及び施工)並びに大規模居住施設を中心とするまちづくり活動においては、エリアマネジメント協議会に参画し、新たなコンセプト「WELL-BEING TOWN ゆめが丘」のもと、健康増進に資するサービス・動線・施設機能の設計と、地域の医療機関等との連携を組み合わせたヘルスケアシティの社会実装を推進しております。 具体的には、健康データ管理及びかかりつけ医連携等を包含する「クラウドチェックアップ」の実装・機能拡充に取り組み、地域における予防・健康増進と医療アクセスの向上に資する仕組みの確立を目指しております。 また、カンボジア王国で当社グループが出資するSunrise Japan Hospitalにおいては、現地での診療・健診サービス提供を通じて把握した課題を踏まえ、医療の質・安全性の向上とサービス提供の安定化に向けて、診療体制(診療科・救急・健診等)及び病院業務(受付・予約・検査・会計等)の標準化・改善に取り組んでおります。 具体的には、脳神経外科、内科、外科、小児科、産婦人科、循環器内科、救命救急及び健康診断等の診療・サービス提供に加え、プノンペン市内におけるサテライト健診クリニックの運営等を通じて、医療サービス提供モデルの拡充に取り組んでおります。 さらに、国内外の医療機関との連携を通じた人材育成・臨床研修の枠組みづくりを推進し、教育・診療・院内業務の各面での標準化やノウハウ蓄積を進めております。 加えて、当社グループは、病院事業を通じて得られる医療・経営に関する知見と医療施設の設計・建設に関するエンジニアリング技術の融合を図り、より高機能で持続可能な医療施設づくりに資する技術・運用コンセプトの開発を継続してまいります。 原子力分野当社グループは、原子力発電所及び再処理工場の廃止措置に係るプロジェクトマネジメントのサービス提供と廃棄物処理関連技術の開発を進めております。 このうち、原子力発電所の廃止措置について、発電所内に貯蔵されている放射線量の高い使用済イオン交換樹脂を安全、かつ安定的に貯蔵するための分解技術の実用化に目処が得られつつあります。 また、分解されたイオン交換樹脂を含む、多種・多様な放射性廃棄物への適用を目指し、閉じ込め性能の高い固型化技術の開発を進めております。 さらに、原子力発電所や再処理工場を含む様々な原子力施設の廃止措置を対象に、長期間にわたる廃止措置プロジェクトを安全かつ効率的に実施するためのマネジメント支援システムを開発中です。 フュージョンエネルギーについては、実用化に向けた取組みが各国で加速していることを踏まえ、国内スタートアップのなかでもフュージョン関連技術に独自の強みを有する京都フュージョニアリング株式会社や核融合燃料の供給に不可欠な技術を有する株式会社MiRESSOへのCVCからの出資を通じて、技術の共創に向けた取組みを進めております。 また、2030年代前半に世界初となる商業用フュージョンエネルギー発電炉「ARC(アーク)」を米国バージニア州に建設する計画を有する米国Commonwealth Fusion Systems LLCに対し、日本コンソーシアムへの参加を通じた出資を行い、フュージョンエネルギー発電所EPCに関する技術・ノウハウの取得に向けた取組みを進めております。 国内外で注目されている小型モジュール原子炉(以下、「SMR」という。 )をはじめとする次世代原子炉技術については、水素や再生可能エネルギーと並んで脱炭素社会の実現への貢献が期待され多くの炉型が提案されておりますが、なかでも米国NuScale Power, LLC(以下、「ニュースケール社」という。 )が開発を進めるSMRが米国で初となる設計認証を取得しており、商業化に最も近いSMR技術の一つであると言われております。 このような状況を踏まえ、当社グループは2021年3月に米国の特別目的会社を通じてニュースケール社に出資いたしました。 また、2022年4月には株式会社国際協力銀行(JBIC)が、2024年11月には中部電力株式会社がそれぞれニュースケール社に出資しております。 米国初のニュースケール社SMR実証プラントとして計画されていたプロジェクトは建設に至ることなく終了しましたが、ルーマニアにおけるプロジェクトでは、将来的なEPC実施を見据えた開発の次段階へ移行することが事業者により決定されるなど、新たな建設プロジェクトに向けた検討が進められており、当社グループも新規案件に向けてEPC準備業務を実施中です。 さらに、東南アジア諸国を中心とするSMR需要の高まりを背景として、同地域におけるSMR導入可能性に関する検討業務を実施中です。 当社グループは、AIデータセンター電力需要や脱炭素電力需要に向けたSMRの将来的な市場拡大に伴って、中長期的には海外市場を中心にSMRのEPCプロジェクトを受注・遂行していくことを視野に入れ活動するほか、SMRと再生可能エネルギー設備、水素製造設備とのインテグレーションも検討していく予定です。 洋上風力発電分野国内の洋上風力発電分野においては、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(平成30年法律第89号)に基づき、ラウンド2とラウンド3の事業者グループが決定されております。 世界的な物価高騰の影響により、一部のプロジェクトについては事業動向の不透明さがみられるものの、日本政府は制度の見直しを含めた対応などにより、引き続き洋上風力発電の本格的な導入を推進しております。 当社グループは、洋上風力発電分野の主力EPCコントラクターを目指し、事業性検討や基本設計などの早期段階から計画に関与することで、プロジェクトの受注を目指しております。 今後の成長が期待される浮体式洋上風力分野については、2025年にNEDOが「浮体式洋上風力等に関する技術開発ロードマップ骨子」を公開しました。 グリーンイノベーション基金の活用により「商用化を前提とした技術開発段階」へと移行しており、2030年以降の本格的な導入に向けた取組みが加速しております。 当社グループにおいても、これまで取り組んできた撤去実証事業やフィージビリティスタディ、浮体の要素技術の検討などに加えて、浮体のサプライチェーン構築に向けた取組みを開始しており、継続的に技術力・競争力の強化を図りながら、プロジェクト全体の最適化とマネジメント力を武器に受注拡大を目指して取り組んでまいります。 蓄エネルギー分野近年、太陽光発電や洋上風力発電等に代表される再生可能エネルギー発電の普及拡大に伴い、安定した電力供給を実現するため、出力変動の緩和が課題となっており、蓄エネルギー技術の発展が期待されております。 蓄エネルギー技術のうち、長期のエネルギー貯蔵システム(LDES)は、出力変動の調整力・安定化技術の一つとして注目されており、今後更なる普及拡大が期待されております。 当社グループは、LDESの技術として有力なCO2バッテリー技術を有するイタリアのENERGY DOME社と日本市場での協業検討を目的とした覚書を締結し、同社が有する先進的で高効率な技術と、当社グループが有するエンジニアリング力や顧客及び取引先との基盤等を組み合わせることにより、日本市場への実装の加速を図ります。 ② 機能材製造事業石油精製分野石油精製企業は、化石燃料及び石化原料の安定供給に加え、カーボンニュートラルに向けたエネルギーシフトに対応する製油所の事業変革が求められております。 当社グループでは、これら顧客のニーズ変化に対応する触媒及び触媒素材開発に取り組んでおります。 FCC触媒については、多様化する各製油所のニーズにあわせ、石化原料、分解ガソリン、分解軽油など生成油の選択性を調整できる触媒開発と技術サービスによる国内外製油所へのソリューション展開を進めております。 水素化処理触媒については、海外石油会社と共同開発し採用された水素化分解触媒のさらなる改良に取り組み、採用された製油所での継続採用及び他製油所への新たな採用に繋がりました。 当社グループの触媒調製技術を活用して開発されたゼオライトや非晶質シリカアルミナなどの触媒素材は、主に水素化分解触媒用材として触媒メーカーに採用されております。 今後は、石油精製分野だけでなくケミカルや環境保全分野向け素材開発にも着手するとともに、海外顧客向けには納期短縮を目的として欧州に新設した保税倉庫を活用し、素材販売の拡大を目指してまいります。 石油化学分野日本の汎用石油化学市場は、中国からの供給過多と汎用石化製品の需要減少により低迷が継続しております。 このような事業環境の下、国内化学メーカーでは、収益性の低い汎用品から高付加価値な電子材料素材など高機能分野への事業転換や脱炭素化に向けた植物由来素材や再生可能資源活用などの新しい取組みが進められております。 当社グループにおいては、高機能ケミカル分野への展開拡大を目指して汎用樹脂から合成される高機能誘導体の製造に使用される水添触媒や吸着剤の開発に注力しており、高活性と高選択性を両立した粉体触媒を開発し、顧客での実機テスト段階まで進捗しております。 また、既に開発している硫化カルボニルや硫化水素吸着剤については、国内シェア拡大を図るとともに海外展開にも着手いたしました。 さらに、カーボンリサイクルに必要な塩素系吸着剤についても既存ケミカルプロセスでの脱塩素処理剤としてサンプルワークを進めております。 将来に向けたケミカルリサイクルやCO2リサイクルプロセス向け触媒・吸着剤の開発についても、石油精製及びケミカル触媒の要素技術や素材の展開を図っており、脱硫触媒担体やゼオライトをカーボンリサイクルやCO2吸着プロセスに応用した検討において良好な結果が得られ始めております。 また、国の研究開発プロジェクトである「革新的な再生航空燃料(SAF)等製造技術の開発」にも着手いたしました。 環境保全分野環境保全分野では、バイオマス混焼・専焼焼却用及びごみ焼却用など低温脱硝向け触媒の実商化及び拡販に向けて取り組んでおります。 その一環として、事業のサプライチェーン強化と機能向上を目的に海外原料の探索と改良検討及び評価技術の深化に向けた取組みを開始いたしました。 生活関連(眼鏡、ライフサイエンス、化粧品)分野薄肉化(高屈折率化)が進むプラスチック眼鏡レンズ市場において、高屈折率ハードコート向け材料として高屈折率と耐候性を両立したチタニアナノ粒子の顧客評価が進む一方、薄肉レンズ汎用化に向けた低コスト対応にも並行して取り組んでおります。 また、チタニア粒子を使用したハードコート塗布液(ラッカー材)については、高屈折のみならず短時間硬化、高硬度、高密着性など様々な顧客ニーズに応じた提案を行うなど、市場拡大を目指して取り組んでおり、一部顧客で採用に至りました。 ライフサイエンス分野では、昨年評価が進んだ金属ナノ粒子技術をベースとした特殊施設向け高濃度硝酸廃水分解触媒の一般工業廃液向け汎用硝酸分解触媒に取り組んでおります。 特に、高濃度硝酸廃水処理のパイロットテストでの初期評価では良好な結果が得られております。 また、抗菌材では着色など従来のAg系材料の課題を解決した非Ag系材料、有機・無機ハイブリッド材料などの顧客評価が進んでおります。 マイクロプラスチック海洋汚染問題に対応した化粧品マイクロプラスチックビーズ代替採用が進むなか、特にプラスチックビーズの使用感触に近いシリカマイクロビーズの採用が拡大しており、販売拡大に向けた生産設備の生産性向上に取り組んでおります。 また、より環境負荷に配慮したもみ殻から抽出したシリカ原料を用いたビーズに加え、その副産物として得られる炭素を利用した黒色材料も化粧品用途展開に向け開発が進んでおります。 電子材料分野世界的な生成AIの拡大によりデータセンター向けストレージデバイスなどの旺盛な需要は継続しており、ハードディスクやHBMなど半導体デバイス市場が堅調に推移しております。 ディスプレイ市場は世界的にテレビの高品位化が進んでおり、最大生産国である中国でも低反射フィルムを搭載したテレビの生産が増大しております。 シリカゾルはハードディスクやシリコンウェハー市場拡大対応として建設した増設プラントの顧客認定が完了し、本格稼働を始めました。 また、半導体CMP向け研磨材もHBM用途としての来年度における採用検討が進んでおります。 一方、高速通信用低誘電率シリカバルーン封止材は昨年度サンプルワークを開始した顧客に加えて他顧客へのサンプルワークも進めており、早期量産化に向けた活動を推進しております。 高品位テレビ用反射防止膜用低屈折中空シリカ材料は需要が拡大しており、増販に向けた各種生産能力増強施策を急ぎ進めております。 また並行してデジタルサイネージ、車載ディスプレイ、光学デバイスなど多用途展開に向けた材料開発とサンプルワークにも取り組んでおります。 ファインセラミックス分野ハイブリッド車、電気自動車、太陽光発電、LEDなどの高出力化や省エネルギーを達成するために、パワー半導体の高性能化が進んでおりますが、同時に絶縁放熱基板への要求が厳しくなってきております。 その要求に応えるため、当社グループでは、ファインセラミックス分野における開発加速のためのオープンイノベーション及びアライアンスを強化し、推進しております。 新規市場への参入を見据えた知財戦略については、日本ファインセラミックス株式会社が当社ガバナンス統括オフィス知的資産ユニット等と連携して立案し、実施しております。 当社グループでは、国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同開発した独自の製造方法により世界最高レベルの放熱性・信頼性を持つ「高熱伝導窒化ケイ素基板」の開発及び事業化を推進してまいりました。 既に新量産工場を立ち上げ、製品の品質及び生産性向上を実現しながら、さらなる高性能品開発及び増産体制の構築にも取り組んでおります。 通信分野においては、自動運転やIoTの普及に欠かせない5Gが本格導入され、今後、さらなるデータ量の増大に向けたBeyond 5Gなどの無線通信や光通信回線の大容量化・高速化が必須になります。 当社グループでは、最先端の無線通信技術、光通信技術に対応できる薄膜回路基板、電子材料・デバイスなどの性能・信頼性向上などの開発・製造・販売を行っております。 今後成長が期待される再生医療分野においては、最先端の骨再生材料について国立大学法人東北大学などとの共同研究を継続しております。 その他、当社グループ独自のセラミックス材料技術と高精度加工技術により、補助人工心臓用部品や「はやぶさ2」などの宇宙衛星用部品、半導体製造装置用部材や燃料電池用部材など、先端分野で使用される製品の開発や新材料の開発に大学や各研究機関などと連携して取り組んでおります。 |
| 設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当社グループでは経営資源の有効利用に重点をおいて省力化・効率化投資を実施する一方、ビジネス基盤の強化や新たな事業展開に貢献することが見込まれる分野への投資もあわせて行っております。 当連結会計年度の設備投資額は17,589百万円であります。 総合エンジニアリング事業においては、ソフトウェアなどの設備投資を実施し、総額は5,417百万円であります。 機能材製造事業においては、触媒分野及びファインセラミックス分野の製造設備投資を実施し、総額は8,836百万円であります。 また、総合エンジニアリング事業及び機能材製造事業に加え、その他の事業において総額161百万円、全社資産として総額3,172百万円の設備投資を実施しております。 なお、上記投資金額には、有形固定資産のほか、無形固定資産の金額が含まれております。 また、当連結会計年度においては、経常的な設備更新のための除却・売却を除き重要な設備の除却・売却はありません。 |
| 主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は以下のとおりであります。 (1) 提出会社2026年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械、運搬具及び工具器具備品土地(面積㎡) リース 資産合計本社 (注)3(横浜市西区)全社(共通)事務所10,63434310,076(7,051)221,056183技術研究所(茨城県東茨城郡大洗町)全社(共通)研究開発施設554152771(41,861)-1,47829中里ヒルズ(横浜市南区)全社(共通)社員寮90922,743(21,602)-3,654-富谷事業所(宮城県富谷市)全社(共通)土地--2,532(125,429)-2,532-バイオプロセス研究所(兵庫県神戸市)全社(共通)研究開発施設2,1314771,353(10,403)-3,96229 (注)1.帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。 2.帳簿価額のは、連結会社以外への賃貸設備(百万円)で内数であります。 3.連結会社以外から建物2,889㎡を賃借しております。 (2) 国内子会社2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械、運搬具及び工具器具備品土地(面積㎡) リース 資産合計日揮触媒化成㈱北九州事業所(北九州市若松区)機能材製造事業触媒・化成品製造・研究開発設備4,5145,0574,417(187,641)-13,989353日揮触媒化成㈱新潟事業所(新潟市秋葉区)機能材製造事業触媒製造設備856777652(104,021)-2,286122日本ファインセラミックス㈱富谷事業所(宮城県富谷市)機能材製造事業ファインセラミックス製造設備4,2642,366490(14,017)367,156117 (注)帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。 (3) 在外子会社2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械、運搬具及び工具器具備品土地(面積㎡) リース 資産合計Al Asilah Desalination Company S.A.O.C.オマーン国その他の事業海水淡水化施設等12,1548,849-(-)17221,1766Sunrise Healthcare Service Co., Ltd.等カンボジア王国総合エンジニアリング事業病院1,627331888(7,327)-2,846308 (注)帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含んでおりません。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 重要な設備の新設、除却等の計画は、以下のとおりであります。 (1)新設等 2026年3月31日現在会社名 事業所名 (所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金の調達方法着手及び完了予定完成後の増加能力 総額(百万円)既支払額(百万円) 着手完了日本ファインセラミックス㈱富谷事業所(宮城県富谷市)機能材製造事業ファインセラミックス製造設備3,8003,200自己資金及び社債発行資金2024年12月2026年5月 (注)日揮触媒化成㈱北九州事務所(北九州市若松区)機能材製造事業触媒・化成品製造・研究開発設備4,310-自己資金2026年4月2028年3月 (注) (注)完成後の増加能力は、合理的な算定が困難であるため記載しておりません。 (2)売却・除却該当事項はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 28,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 3,172,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 45 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 13 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 9,749,814 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である当社について、その株式の保有状況は以下のとおりであります。 なお、当事業年度において、最大保有会社である当社の投資株式計上額が連結貸借対照表の同計上額の3分の2を超えているため、次に投資株式の計上額が大きい会社の開示は行っておりません。 ① 投資株式の区分の基準及び考え方保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分については以下のとおりであります。 純投資目的である投資株式は、投資先企業が得た利益を配当として受け取ることを目的とする株式であります。 純投資目的以外の目的である投資株式は、取引先や業務提携先との関係を維持・強化することで、当社グループの中長期的な企業価値の向上に資すると考えられる株式であります。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式ⅰ) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取引先や業務提携先との関係を維持・強化することで、当社グループの中長期的な企業価値の向上に資すると考えられる場合を除き、当該企業の株式を保有いたしません。 また、当社は毎年、取締役会において個別の政策保有株式の保有意義について検証しております。 具体的には、各銘柄のTSR(株主総利回り)のチェック並びに当該銘柄のROE(株主資本利益率)及び数値化困難な事業上の便益等が当社の株主資本コストに見合っているかという観点も含め、定性・定量両面から検証し、保有意義の薄れた株式については、市場環境・株価動向等を勘案の上、売却について検討を行うこととしております。 なお、当社は政策保有株式(非上場株式以外の株式)について、2025年度には752百万円(4銘柄分)を売却し、その結果、コーポレートガバナンス・コードが施行された2015年度から2025年度までの売却累計7,462百万円(延べ52銘柄分)となり、2015年4月1日時点で保有していた上場株式に対し、取得価格ベースで約58%縮減いたしました。 (上記売却額はいずれも取得価格ベース) ⅱ) 銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式212,159非上場株式以外の株式2322,676 (注)上表の「非上場株式以外の株式」には、出資証券2銘柄を含んでおります。 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式44,172 ⅲ) 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額、保有目的、定量的な保有効果、当社株式の保有の有無特定投資株式銘柄当事業年度(2026年3月31日)前事業年度(2025年3月31日)保有目的及び定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(※)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)住友金属鉱山株式会社644,000644,000総合エンジニアリング事業(非鉄金属製錬プラント建設プロジェクト等)における顧客であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 有5,7022,089ENEOSホールディングス株式会社2,651,7602,651,760同社グループ会社は、主として総合エンジニアリング事業(各種プラント建設プロジェクト等)における顧客であり、また、当社サステナビリティ協創ユニットが取り組むケミカルリサイクル技術の共同研究パートナーとしての観点も含め、同社グループとの良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 無3,7402,074山九株式会社350,500350,500総合エンジニアリング事業における物資輸送等に係る取引を行っており、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため継続して保有しております。 有3,0572,149株式会社三井住友フィナンシャルグループ371,220371,220同社グループ会社の株式会社三井住友銀行は取引金融機関であり、当社グループの事業基盤の強化につながる安定的な資金調達や金融取引等を実現するべく同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有1,8581,408日機装株式会社612,000612,000総合エンジニアリング事業における各種プラントのポンプ等の取引先として、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 有1,519780株式会社IHI452,200129,200総合エンジニアリング事業(各種プラント、施設にかかるプロジェクト)における取引先又はパートナーであり、また、小型モジュール原子炉建設プロジェクトのパートナーとしての観点も含め、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 (株式数の増加は株式分割によるもの)有1,4191,333横河電機株式会社295,000295,000総合エンジニアリング事業における各種プラントの制御システム等の取引先として、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 有1,399853三菱瓦斯化学株式会社173,347173,347総合エンジニアリング事業(各種化学プラント建設プロジェクト等)における顧客であり、また、DME製造プラントに適用されるプロセス技術のライセンスを行うパートナーとしての観点も含め、同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 無623403月島ホールディングス株式会社210,000210,000総合エンジニアリング事業(環境関連)における取引先であり、また中国において省エネ・環境保護関連企業へ資本性資金を提供する日中省エネ環境ファンドの投資パートナーとしての観点も含め、同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有564359株式会社みずほフィナンシャルグループ81,390162,790同社グループ会社の株式会社みずほ銀行は取引金融機関であり、当社グループの事業基盤の強化につながる安定的な資金調達や金融取引等を実現するべく同社との良好な関係の維持・強化を図るため、継続して保有しております。 有495659 銘柄当事業年度(2026年3月31日)前事業年度(2025年3月31日)保有目的及び定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(※)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)コスモエネルギーホールディングス株式会社100,00050,000同社グループのコスモ石油株式会社は総合エンジニアリング事業(各種プラントプロジェクト等)における顧客であり、また、当社サステナビリティ協創ユニットが取組む次世代航空燃料(SAF)の共同事業者としての観点も含め、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 (株式数の増加は株式分割によるもの)無443320出光興産株式会社284,000284,000総合エンジニアリング事業(石油精製・石油化学プラント建設プロジェクト等)における取引を行う顧客であり、また、当社サステナビリティ協創ユニットが取り組むCO2の固定化及び利用に関する技術開発のパートナーとしての観点も含め、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 無437299SOMPOホールディングス株式会社60,30060,300同社グループの損害保険ジャパン株式会社は損害保険の引受先であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 有362272住友化学株式会社712,427712,427総合エンジニアリング事業(石油化学プラント建設プロジェクト等)における顧客であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 無355257三菱地所株式会社71,25971,259本社ビル(一部)の貸主である等、みなとみらい21地区における主要な関係先であり、当社の事業活動の円滑化及び中長期的な事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 無307173デンカ株式会社48,40048,400総合エンジニアリング事業(ライフサイエンス領域の各種設備・装置にかかる工事)における顧客であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 無170103東京海上ホールディングス株式会社15,60015,600同社グループの東京海上日動火災保険株式会社は損害保険の引受先であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 有11489極東貿易株式会社42,00042,000当社の事業パートナーであり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 有7765株式会社横浜フィナンシャルグループ3,6003,600同社グループ会社の株式会社横浜銀行は取引金融機関であり、同社との良好な関係の維持・強化及び当社グループの事業基盤の強化を図るため、継続して保有しております。 有43千代田化工建設株式会社1,0001,000株主総会への出席等、業界及び同業他社の情報収集のため、保有しております。 有00東洋エンジニアリング株式会社200200株主総会への出席等、業界及び同業他社の情報収集のため、保有しております。 有00株式会社INPEX-640,800-無-1,318KHネオケム株式会社-72,400-無-182 (※)定量的な保有効果については、記載が困難であります。 保有の合理性の検証方法については、上記「ⅰ) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載のとおりであります。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式71,79681,644 区分当事業年度受取配当金の合計額(百万円)売却損益の合計額(百万円)評価損益の合計額(百万円)非上場株式195- (注) (注)非上場株式については、市場価格がない株式等であるため、「評価損益の合計額」は記載しておりません。 |
| 株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 4 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 21 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2,159,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 23 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 22,676,000,000 |
| 株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 4,172,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 200 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 0 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 出光興産株式会社 |