財務諸表
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| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-19 |
| 英訳名、表紙 | Azbil Corporation |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 取締役 代表執行役社長 山本 清博 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 東京都千代田区丸の内二丁目6番1号(2026年5月25日から本店所在地 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号が上記のように移転しております。 ) |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | (03)6810-1000 |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | Japan GAAP |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2【沿革】 1906年12月創業者の山口武彦が山武商会を創立、欧米工作機械類・ボールベアリング・酸素溶接機等を輸入・販売1932年7月山武商会を株式会社に改組、工業計器の組立開始1939年4月蒲田工場を建設、ブラウン・インストルメント・カンパニー(米国)(後にハネウエル・インコーポレイテッドに吸収合併)の計器を国産化1942年4月㈱山武商会を山武工業㈱と商号変更、商事部門を独立させ、別に㈱山武商会(現:アズビルトレーディング㈱ 連結子会社)を設立1949年8月企業再建整備法により山武工業㈱を清算するため、第二会社として山武計器㈱を設立、計測器の製造、販売事業を開始1953年1月ハネウエル・インコーポレイテッド(米国)(現:ハネウエル・インターナショナル・インコーポレイテッド(米国))との技術提携契約に基づき、同社と資本提携(保有割合:50%)1956年7月山武計器㈱を山武ハネウエル計器㈱と商号変更1958年8月株式を店頭公開1961年4月藤沢工場(現:藤沢テクノセンター)を建設、マイクロスイッチ、空調制御機器を生産1961年10月株式を東京証券取引所市場第二部に上場1963年10月山武計装㈱(1998年7月山武ビルシステム㈱と商号変更)を設立(出資比率:100%)、空調計装工事事業を開始1965年10月工業計器のメンテナンス事業を行う山和計装㈱に出資(出資比率:50%)、山武メンテナンス㈱と商号変更(1998年7月山武産業システム㈱と商号変更)1966年12月山武ハネウエル計器㈱を山武ハネウエル㈱と商号変更1969年2月株式を東京証券取引所市場第一部に上場1972年11月寒川工場(現:湘南工場)を建設、調節弁を生産1973年7月プラスチック、ダイカスト部品を生産する㈱山武プレシジョン(1990年4月山武コントロールプロダクト㈱と商号変更)に出資(出資比率:100%)1973年8月伊勢原工場を建設、ビルディング・オートメーションの各種中央管制システム、制御盤を生産1974年6月キーボードを生産する㈱太信(現:アズビル太信㈱ 連結子会社)に出資(出資比率:50%)1990年3月ハネウエル・インコーポレイテッドの出資比率が50%から24.15%になる1990年11月ハネウエル・インコーポレイテッドとの技術提携契約を包括的提携契約に変更1997年10月ハネウエル・インコーポレイテッドとの包括的提携契約を事業ごとの提携契約に変更1998年7月山武ハネウエル㈱を㈱山武と商号変更1998年10月ビルシステム事業及び産業システム事業の国内営業の一部を山武ビルシステム㈱及び山武産業システム㈱へ譲渡2002年7月ハネウエル・インコーポレイテッドグループとの資本提携解消2003年4月山武ビルシステム㈱及び山武産業システム㈱を吸収合併2005年12月㈱金門製作所(現:アズビル金門㈱ 連結子会社)の第Ⅰ種優先株式(議決権比率:14.95%)及び第Ⅱ種優先株式を取得2006年1月㈱金門製作所(現:アズビル金門㈱ 連結子会社)の第Ⅰ種優先株式(議決権比率:14.95%)の全株式を普通株式(議決権比率:43.31%)に転換2008年4月㈱金門製作所(現:アズビル金門㈱ 連結子会社)を株式交換により完全子会社化2012年4月㈱山武をアズビル㈱に商号変更〃山武コントロールプロダクト㈱を吸収合併2013年1月2014年12月スペインTelstar, S.A.(アズビルテルスター㈲)に出資(出資比率80%)アズビルテルスター㈲の出資持分の追加取得を行い、完全子会社化2019年6月湘南工場に新たに建設された生産棟の稼働を開始、11月に首都圏の生産機能を集約2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2022年6月監査役会設置会社から指名委員会等設置会社へ移行2024年10月アズビルテルスター㈲の出資持分の全てをSyntegon Technology GmbH(契約上の譲渡先は同社の100%子会社であるFalcon Acquisition, S.L.U.)へ譲渡2025年3月グローバル生産体制強化のため、アズビルベトナムプロダクション㈲を設立 |
| 事業の内容 | 3【事業の内容】 azbilグループは、当社と子会社39社及び関連会社1社により構成され、人々の安心、快適、達成感と地球環境への貢献を目指す「人を中心としたオートメーション」を追求し、建物市場でビルディングオートメーション(BA)事業を、工業市場でアドバンスオートメーション(AA)事業を、ライフラインや生活に密着した市場において、ライフオートメーション(LA)事業を展開しております。 その事業内容は、以下のとおりであります。 BA事業では、ビルディングオートメーションシステム、セキュリティシステムから、アプリケーションソフト、コントローラ、バルブ、センサまでのフルラインナップを自社にて開発、製造し、また計装設計から販売、エンジニアリング、サービス、省エネソリューション、設備の運営管理までを一貫した体制で提供し、独自の環境制御技術で、快適で効率の良い執務・生産空間の創造と、環境負荷低減に貢献する事業を展開しております。 AA事業では、石油、化学、鉄鋼、紙パルプ等の素材産業や、自動車、電気・電子、半導体、食品等の加工・組立産業の課題解決に向け、装置や設備の最適運用をライフサイクルで支援する製品やソリューション、計装・エンジニアリング、保守サービスを提供し、先進的な計測制御技術を発展させ、安全で人の能力を発揮できる生産現場の実現を目指すとともに、お客様との協働により新たな価値を創造する事業を展開しております。 また、LA事業では、建物市場や工業市場で永年培った計測・制御・計量の技術を、ガス・水道等のライフライン、生活の場に提供し、人々の安全と快適な暮らしに貢献する事業を展開しております。 事業内容及びazbilグループの当該事業に係る位置付け並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。 セグメントの名称主 要 製 品主 要 会 社ビルディングオートメーション事業室内用温湿度センサ、天井用温度センサ、室内用温湿度調節器、赤外線アレイセンサ、WP(ワークプレース)センサ、デジタル設定器、マルチエリア対応ユーザターミナル、統合型ユーザターミナル、ビルディングオートメーションシステム、入退室管理システム、非接触ICカードリーダ、空調設備用コントローラ、熱源設備用コントローラ、吹出口ダンパ、流量計測制御機能付電動二方弁 等当社アズビルベトナムプロダクション㈲アドバンスオートメーション事業調節弁、グラフィカル調節計、デジタルマスフローコントローラ、計装ネットワークモジュール、差圧・圧力発信器、電磁流量計、スマート・バルブ・ポジショナ、協調オートメーションシステム、プロセス・コントローラ、アジャスタブル近接センサ、光電スイッチ、アドバンストUVセンサ、リミットスイッチ、熱式微小液体流量計、重要プロセス変数変動監視システム、オンライン異常予兆検知システム 等当社アズビルトレーディング㈱アズビルノースアメリカ㈱アズビルプロダクションタイランド㈱アズビル機器(大連)有限公司ライフオートメーション事業クラウドサービス、超音波ガスメーター、膜式スマートメーター、マイコンメーター(普及型)、高圧ガバナ、電池電磁™水道メーター、電子式水道メーター、超音波式水道スマートメーター、全館空調システム、全館空気清浄換気システム 等当社アズビル金門㈱ その他保険代理業 ソフトウエア開発業務等 (注)上記の4区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 |
| 関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) アズビルトレーディング㈱ 東京都港区百万円50アドバンスオートメーション100.00azbilグループの制御機器の販売をしております。 役員の兼任等…有アズビル金門㈱(注)2東京都新宿区百万円3,157ライフオートメーション100.00azbilグループの計量機器の製造・販売をしております。 なお、当社より支払債務の一部に対して債務保証を受けております。 役員の兼任等…有アズビルプロダクションタイランド㈱(注)2タイ チョンブリー県千バーツ330,000アドバンスオートメーション99.9azbilグループの電子機器、部品等の製造をしております。 役員の兼任等…有アズビル機器(大連)有限公司中国大連市千人民元61,176アドバンスオートメーション100.00azbilグループの電子機器、部品等の製造をしております。 役員の兼任等…有アズビルノースアメリカ㈱(注)2米国アリゾナ州千米ドル28,550アドバンスオートメーション100.00azbilグループの制御・計測用機器の販売をしております。 役員の兼任等…有アズビルベトナムプロダクション㈲(注)2ベトナム フンイエン省千米ドル13,000ビルディングオートメーション100.00azbilグループの電子機器の製造を行う予定です。 役員の兼任等…有その他 24社 (注)1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。 2.特定子会社であります。 |
| 従業員の状況 | (2)【従業員の状況】 ①連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)ビルディングオートメーション事業3,233[530]アドバンスオートメーション事業3,544[418]ライフオートメーション事業1,017[132]報告セグメント計7,794[1,080]その他115[0]全社(共通)1,261[225]合計9,170[1,305] (注)1.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定の事業セグメントに区分できないスタッフ部門及び研究開発部門に所属している者であります。 2.臨時従業員数(有期雇用のパートタイマー、定年後再雇用社員及び契約社員を含み、人材派遣会社からの派遣社員は除いております。 )は、[ ]内に年間の平均雇用人員を外数で記載しております。 3.その他の従業員数が前期末に比べて112名増加しましたのは、当連結会計年度より、アズビル情報技術センター(大連)有限公司を連結の範囲に含めたためであります。 ②提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)5,143[1,014]46.019.89,182,10910.1 セグメントの名称従業員数(人)ビルディングオートメーション事業2,563[482]アドバンスオートメーション事業1,649[321]ライフオートメーション事業50[9]報告セグメント計4,262[812]その他-[-]全社(共通)881[202]合計5,143[1,014] (注)1.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定の事業セグメントに区分できないスタッフ部門及び研究開発部門に所属している者であります。 2.臨時従業員数(有期雇用のパートタイマー、定年後再雇用社員及び契約社員を含み、人材派遣会社からの派遣社員は除いております。 )は、[ ]内に年間の平均雇用人員を外数で記載しております。 3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 4.平均年間給与の対前事業年度の増減率は、定例の賃金改定や業務連動による賞与増に加え、2025年度に実施した人事制度改定に伴う報酬水準の見直し及び手当の新設等の影響を含んでおります。 ③労働組合の状況 当社のアズビル労働組合は、1946年9月に結成され、現在上部団体としてJAMに属しており、2026年3月31日現在の組合員数は3,767人であります。 労使間の諸問題については、常設協議機関としての経営協議会をはじめとしてカンパニー経営協議会、窓口協議会、地区窓口協議会などを設け、また専門的分野については総合委員会、人事賃金制度専門委員会等により労使協議制を基本とした運営を図っております。 また、アズビル金門㈱、アズビル金門エナジープロダクツ㈱、アズビルトレーディング㈱におきましても労働組合が結成され、アズビル金門㈱及びアズビル金門エナジープロダクツ㈱の労働組合は上部団体としてJAMに属しており、2026年3月31日現在の組合員数は、アズビル金門㈱278名、アズビル金門エナジープロダクツ㈱125名、アズビルトレーディング㈱102名であります。 なお、アズビルベトナム有限会社、アズビル機器(大連)有限公司、アズビルコントロールソリューション(上海)有限公司、及び上海アズビル制御機器有限公司にも労働組合が結成されており、いずれの労働組合においても労使協議制を基本に運営が図られております。 このほかの連結子会社については、労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好な状態であります。 ④使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容 当社は、使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。 当該役員・従業員株式所有制度の内容については、「1 株式等の状況 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。 ⑤管理的地位にある従業員に占める女性従業員の割合、男性従業員の育児休業取得率及び従業員の男女の賃金の額の差異ア 提出会社当事業年度補足説明管理的地位にある従業員に占める女性従業員の割合(%) (注)1.男性従業員の育児休業取得率(%) (注)2.従業員の男女の賃金の額の差異(%)(注)1.(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)全従業員雇用期間の定めのない従業員臨時従業員(注)3.7.496.569.974.655.1賃金は性別に関係なく同一の基準を適用しており、当社において人事制度上の同一等級での男女賃金格差は89%~102%です。 本表における賃金差異の主要因には、時間短縮勤務の選択者、等級別の在籍者数の違いなどが挙げられます。 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇等の取得割合を算出したものであります。 3.臨時従業員には、パートタイマー、定年後再雇用社員及び契約社員が含まれます。 イ 連結子会社当事業年度補足説明名称管理的地位にある従業員に占める女性従業員の割合 (%)(注)1.男性従業員の育児休業取得率 (%)(注)2.従業員の男女の賃金の額の差異(%)(注)1.(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)全従業員雇用期間の定めのない従業員臨時従業員(注)3.アズビルトレーディング㈱12.7100.077.874.286.0 アズビル金門㈱2.483.380.780.461.6アズビル金門エナジープロダクツ㈱0.0100.072.475.189.4アズビルTACO㈱3.8----(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇等の取得割合を算出したものであります。 3.臨時従業員には、パートタイマー、定年後再雇用社員及び契約社員が含まれます。 4.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」に基づく情報公表を行っていない指標については「-」と記載しております。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、azbilグループが判断したものであります。 (1)経営方針 azbilグループは、「人を中心としたオートメーション」のグループ理念のもと、事業拡大を通じて、持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献により、継続的な企業価値の向上を図り、社会と社員のWell-beingを実現し、あらゆるステークホルダーと信頼関係を構築してまいりたいと考えております。 2026年5月、当社グループの社会に対する提供価値や存在意義を示すものとして、私たちがステークホルダーに共有すべきパーパスを「人と社会の可能性を、技術で解き放つ。 」と定めました。 人と社会が潜在的に有する多くの可能性を、オートメーションを含む幅広い技術で解き放つことで、“効率から創造へ。 不可能を可能へ。 ”と、お客様の現場での新しい価値創造に繋げていくことを本パーパスで表しています。 また、人と社会の可能性を解き放つという表現は、「人を中心としたオートメーション」という当社のグループ理念に加え、「人間の苦役からの解放」を目指してきた創業者の想いも込められています。 あわせて、本パーパスの追求を通じて、当社グループが実現したい具体的な理想像及び目標として、10年後の将来、我々がなりたい将来像を目指す姿として定めました。 azbil Group Wayグループの未来に向けて想いを一つにする共通の価値観ブランドステートメント さらにこのパーパス及び目指す姿の実現に向けた当社グループの決意を端的に表現するものとして、ブランドステートメントに「Engineering the Impossible」を掲げました。 当社グループは、技術による革新と新たな可能性の解放、そして、目指す姿に掲げる“不可能を可能へ。 ”の実現に向け、力強く未来志向の経営を推進してまいります。 (2)目標とする経営指標等 当社グループは、人を中心に据え、人と技術が協創するオートメーション世界の実現に注力し、お客様の安全・安心や企業価値の向上、地球環境問題の改善等に貢献する世界トップクラスの企業集団になることを長期目標と設定したうえで段階的に中期経営計画を立案し、この目標達成に向けた取組みを行っております。 株主価値増大に向けて連結ROE(自己資本当期純利益率)の向上を基本的な目標としており、2030年度をゴールとする長期目標※1において、売上高4,200億円、営業利益650億円、営業利益率15.5%、ROE15%を目標としております。 この長期目標達成に向け、2027年度を最終年度とする3ヵ年の現中期経営計画(2025~2027年度)※1では、最終年度の売上高3,400億円、営業利益510億円、営業利益率15.0%、ROE14%を達成することを目標としております。 また、ダブルマテリアリティ(環境・社会が企業に与える財務的な影響と、企業活動が環境・社会に与える影響という2つの側面から重要性を評価する考え方)を取り入れ、長期にわたり取り組む重点課題として5分野10項目のマテリアリティを特定しています。 これらのマテリアリティに基づき、事業や企業活動に関する7つの項目については、SDGs(Sustainable Development Goals-持続可能な開発目標)の領域において目標を「azbilグループSDGs目標」として具体的に定めるとともに、企業が社会に存立するうえで果たさなければならない基本的責務である3つの項目については、CSR活動において具体的な目標を定めております。 なお、現在、経営環境の変化やパーパスを制定したことを踏まえて、取締役会での議論も経てマテリアリティの見直しの検討を進めています。 このようなSDGs及びCSR活動における各目標の達成に向けて様々な取組みを行うことにより、当社グループの「サステナビリティ経営」の推進を通じ、持続的な成長を目指してまいります。 ※1 2025年5月13日、長期目標(2030年度)を見直し、中期経営計画(2025~2027年度)を公表いたしました。 これらの目標値は、策定時点における日本基準に基づき算定しております。 なお、2027年度の計画値については、現時点で変更はいたしませんが、中期経営計画の進捗状況に加えて、現状の不透明な情勢が見通せるようになった段階で見直しを検討いたします。 (3)経営戦略等 2025年度から始まった現中期経営計画は、2030年度の長期目標を見据えた第二期間であるとともに、2026年に迎える創業120周年を超えて、“持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献”に向けた進化、共創を実現する計画と位置付けております。 その初年度である2025年度は、生成AIをはじめとする技術革新やインフレ、地政学的リスクの高まりなどにより、事業環境の変化が激しい一年となりました。 このような環境下、当社グループは、こうした変化に着実に対応するとともに、価格転嫁を含む収益力強化、業務効率化を推進することで、事業基盤の強化を図ってきました。 この結果、営業利益は過去最高益を更新しました。 2026年に入り、中東情勢(米国・イラン間の緊張を含む)の緊迫化を背景に、資源価格、物流、調達面等において、一部で事業環境への影響が顕在化しています。 こうした地政学的リスクは不確実性が高く、エネルギー価格の動向等を通じて業績に影響を与える可能性がありますが、当社グループでは、状況を注視しながら適切な情勢対応とリスク管理を行い、事業運営への影響を最小限に抑えるべく対応していきます。 azbilグループは今後とも、技術革新及び社会環境の変化に伴う新たな社会課題解決を事業機会と捉え、人的資本強化、商品力強化、DX推進等の投資を着実に実行していきます。 当社グループの特長である、長年にわたって構築した幅広い顧客基盤(工場・プラント、商業ビル、ライフライン等)との強い関係に基づく「基盤事業」と、半導体等の技術革新やカーボンニュートラルのような社会課題対応を新たな事業機会と捉えた「成長事業」の両輪のサイクルを回す、azbilグループらしい事業モデルを推進しています。 また、基盤事業を中心に、お客様の現場のライフサイクル全体(新設から改修、メンテナンスまで)を支えるビジネスを「ストック事業」として展開しています。 ストック事業は、すでに納入した製品を起点としたビジネスであり、グループ全体での収益性の持続的な向上に貢献しております。 今後も、「成長事業」・「基盤事業」のサイクルによる成長に加え、「ストック事業」を一層強化することで、不透明な環境下においても売上、利益面での持続的な成長を実現してまいります。 (4)対処すべき課題① 国内事業 ビルディングオートメーション(BA)事業は、都市再開発計画に基づく需要が高い水準で継続し、省エネ・CO2排出量削減対策を含めた改修案件の需要も堅調に推移することが今後も見込まれます。 こうした好調な事業環境を踏まえ、今後も人員を含めたリソースの適切な配置、負荷平準化及びDX推進による効率化等を継続するとともに、AIやクラウド等の技術活用を志向するお客様のニーズや、需要が拡大するデータセンター市場への対応を重要な課題と捉え、ソリューション力の強化に取り組んでいきます。 そのために、2025年12月には株式会社DATAFLUCTと資本業務提携契約を締結し、AI技術を活用した、より高付加価値な建物運用向けサービスの実現を目指しております。 また、省エネ・CO2排出量削減対策の具体的な取組み事例としては、当社と株式会社エネルギア・ソリューション・アンド・サービスが、地方独立行政法人広島市立病院機構による「広島市立広島市民病院設備改修PFI事業(ESCO事業※2)」の公募にて、最優秀事業者に選定された事例が挙げられます。 病院施設を対象とする官民連携の大規模ESCO事業であり、持続可能な地域医療体制の実現に向けて2026年10月より15年間の省エネルギー保証サービスを開始する予定です。 地元企業との協力や雇用の創出等、地域密着型の事業展開で、広島市民病院の医療サービスの維持及び地球環境の負荷低減を目指しています。 ▲広島市立広島市民病院設備改修PFI事業(ESCO事業) スキーム アドバンスオートメーション(AA)事業では、景気の循環による変動影響はあるものの、脱炭素化、サーキュラーエコノミー、生産高度化、安全・安定操業、人手不足対応等の要望に対して、計測・制御分野を中心に貢献できる領域は大きく、更なる事業領域の拡大と事業成長が期待できると考えています。 成長戦略として、新たな計測・制御技術需要に対して、MEMS※3センサや自動調節弁関連技術、プラント自律化等の当社グループ独自の技術を活用したソリューションを「シン・オートメーション」と定義し、その創造による事業拡大を進めてまいります。 あわせて、原価低減、販売価格適正化等の各種収益力強化施策をCP事業、IAP事業、SS事業の3つの事業単位でのオペレーションを通じて着実に実行してまいります。 シン・オートメーション領域におけるプラント自律化の商品として、AIを活用した最適生産計画立案システム「VIRTUAL PLANNER™ PP」の販売を開始しました。 VIRTUAL PLANNER PPは、強化学習によりAIが最適な生産計画を短時間で立案し、生産中の状況変化に応じて自動で計画を見直し、再立案を行うシステムで、生産の高度化とともに多様な働き方を推進、生産計画担当者の負担を軽減しWell-beingの向上にも寄与します。 ▲AI最適生産計画立案システム VIRTUAL PLANNER PPの機能 ライフオートメーション(LA)事業では、ライフライン分野において、主体であるガス・水道メーターの安定した需要を基に、超音波メーターのような新製品の投入や価格転嫁等を通じて収益性の改善に努めています。 さらに、ガス・水道メーターのスマート化と、これに通信とクラウドシステムを融合したSmart Metering as a Service (SMaaSTM※4) 事業を推進しています。 また、住宅用全館空調システム分野では、既設建物や小規模建物まで、対象建物の拡大により収益性を向上し、長期的にはサービスエンジニアリング力にIoT技術をプラスして現場対応力を強化し、お客様の健康で快適な暮らしに省エネを加えた快適住空間プロバイダーへ事業の拡大を目指します。 新しい水道スマートメーターの商品としては、Kamstrup社(本社:デンマーク)と「次世代超音波式水道スマートメーター」の日本市場における協業を開始しました。 同メーターの国内展開、及びスマートメーターで収集したノイズデータを利活用した漏水検知クラウドサービスにより、水道インフラの効率的な維持管理に対する社会的ニーズに応える事業開発を進めてまいります。 ※2 ESCO(Energy Service Company)事業:工場やビルの省エネルギーに関する包括的なサービスの提供を通じて、そこで得られる効果をサービス提供者が保証する事業。 資金を顧客が負担し、ESCO事業者が省エネ保証を行う「ギャランティード・セイビングス契約」と、ESCO事業者が資金提供を行い、顧客が省エネ効果を含めたサービス料を支払う「シェアード・セイビングス契約」という2つの契約形態がある。 ※3 MEMS(Micro Electro Mechanical Systems):センサ、アクチュエータ、電子回路を一つの基板の上に微細加工技術によって集積した機器。 ※4 SMaaS(Smart Metering as a Service):従来のメーターの計測機能に加え、データを活用し新たな付加価値をサービスとして提供する事業モデル。 ② 海外事業 当社が策定した現中期経営計画において、飛躍的な成長を目指す海外事業については、これまでに構築・蓄積したお客様との信頼関係を基盤に、積極的な事業拡大を図ってまいります。 あわせて、地域特性を踏まえた事業推進及び管理体制の強化を進めることで、海外事業の成長を一層加速してまいります。 BA事業では、アジア地域での都市化の進展が継続し、建物市場を中心にオフィスのグレードアップが進むことが見込まれています。 国内事業モデルでの強みである省エネルギーのアプリケーション技術、エンジニアリング、サービス力を活用した製品・サービスの提供を推進していきます。 特に、成長が期待されるデータセンター市場においては、2025年9月、マレーシアのジョホール州に子会社を設立し、同地区で建設が活況であるデータセンターや、ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)における新築建物を重点対象として、当社システムの導入案件獲得を加速するとともに、稼働後の保守・メンテナンス契約をセットで提案することで、ライフサイクルを通じた受注拡大を図ります。 また、AA事業では、中長期的な視点で循環的な景気変動はあるものの、グローバルでの経済成長の継続、更なる生産性改善の要求、設備老朽化への対応、環境規制の拡大、新技術の活用に対する期待等を背景とした生産設備の自動化投資は引き続き拡大が見込まれています。 そのような状況下において、脱炭素社会へ向けた産業構造の転換を見据え、新市場向けの拡張製品開発や異常予兆検知・AI設備診断等、シン・オートメーション領域の開拓を進めていきます。 2025年10月には国際標準規格IEC60534※5に準拠した新しい調節弁「6000シリーズ」を販売開始しました。 継続してグローバル市場における競争力の強化に努めてまいります。 ▲調整弁「6000シリーズ」 以上のような国内外の事業軸の取組みに加えて、技術探索及び新技術の獲得、事業基盤の強化と事業領域の拡大を目指し、バイオエコノミー実現に向けたバイオ生産次世代化プロジェクト「メトリクスMATSURI」に参画しました。 計測と制御を基盤とした「進化」と「共創」を通じてバイオエコノミーを推進し、バイオものづくりにおける生産性向上に貢献してまいります。 ※5 国際標準規格IEC60534:国際電気標準会議(IEC)が公開した国際標準。 IEC60534とは、工業プロセス用調節弁の設計、性能、試験、騒音、寸法等に関する一連の標準を定めている。 ③ 生産・開発 海外事業の拡大に向けてグローバル生産体制を構築するとともに、商品力強化に向けた開発投資の拡充を進めてまいりました。 国内においては、生産機能の中核拠点である湘南工場と、藤沢テクノセンターにおける技術開発機能との連携を強化するとともに、湘南工場のグループ内マザー工場としての機能整備を進めています。 また、2026年4月には、開発力強化領域であるMEMS・センシングデバイス技術、アクチュエータ関連技術、AI技術、クラウド技術を活かし、顧客ニーズに基づいた商品開発力を一層強化するための開発組織体制の再構築を実施しました。 海外では、グローバルな事業拡大にあわせた生産体制の整備を進めています。 2025年3月に登記が完了したベトナムの生産子会社アズビルベトナムプロダクション有限会社は、生産能力の増強と競争力向上のためのコスト削減や持続的な製品供給を実現するための適切な生産体制の構築のみならず、近年懸念される地政学的リスクに対応するための強化策と位置付けています。 なお国内BCP(事業継続計画:Business Continuity Plan)対策としては、2025年4月に京都事業所内に新たに物流の拠点となる「京都配送センター」を設立するなど、自然災害や不測の事態、感染症の拡大等、生産・物流に関わるリスクを考慮し、国内外の生産体制を構築しています。 また、2025年10月には、計測・制御・システムの分野における研究をはじめ、産官学との連携、情報発信の役割を担う中核的な学会である計測自動制御学会より、「技術賞」及び「新製品開発賞」を受賞しました。 今後も、お客様の「安心、快適、達成感」を実現する製品や新技術の開発により社会課題解決に貢献してまいります。 ▲新製品開発賞「サファイア隔膜真空計 形V8」④ 経営管理と人的資本 経営管理面では、事業環境の不確実性が高まるなか、リスクマネジメントの高度化を継続的な課題として位置付け、リスク管理と対応力の向上に取り組んでいます。 今後起こりうるリスク事象の影響を最小化すべく、毎年、外部環境の変化を加味して網羅的にリスクを抽出し、シナリオごとの検証を実施しています。 そのうえで、リスク発生時の影響金額や発生頻度の定量的な評価基準に基づき、現場部門と経営層の双方から検証した重要リスクに対し、具体的な対策に取り組むことで、不確実性への対応力を強化しております。 日々巧妙化するサイバー攻撃に対しても、総合的なサイバー攻撃への対処能力向上や最新のサイバーセキュリティ動向の更なる知見を得るため、2025年5月にはNATO(北大西洋条約機構:North Atlantic Treaty Organization)サイバー防衛協力センターが主催するサイバー防衛演習「ロックド・シールズ2025」に参加しました。 当社製品・サービスのサイバーセキュリティ強化に活かし、お客様の重要インフラ防衛への取組みに貢献してまいります。 また、2026年度より国際財務報告基準(IFRS)の任意適用を行うことでグローバル経営の更なる推進及び資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上を図るとともに、会計レベルの向上及び内部統制の強化も進めています。 azbilグループでは、人材を持続的成長のための「資本」として捉えており、事業環境の変化に対応できる人材の確保・育成と、長期的な視点での人的資本強化を重要な経営課題として位置付けています。 2026年4月には、人事・人材育成の一体運営を目指し、今後の技術発展や社会情勢の新たな展開等に合わせた事業構造の変化に対応するため、長期目標、中期経営計画の達成に向けて必要となる多様な人材の採用、育成を一気通貫で行う組織体制を整備しました。 リファラル採用やアルムナイ採用等の様々な手段を活用し、新卒採用・キャリア採用ともに入社時期を問わず、国内外での優秀な人材の確保を図っております。 加えて、社員が長期にわたって活躍できるよう人事制度を整えるとともに、事業戦略にあわせて育成を行い、適材適所の配置を進めてまいります。 なお、当社グループとして、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点からも積極的な活動・取組みを進めております。 E(環境)では、地球環境保全への取組みを経営の最重要課題の一つと捉え、持続可能な社会の実現に向けて、気候変動対策、資源循環対策、生物多様性保全対策等、幅広い環境課題への対応と当社グループの事業活動の融合を進めております。 気候変動対策においては、2050年温室効果ガス排出量ネットゼロの実現を中長期目標として掲げ、その達成に向けた具体的な取組みを推進しています。 当該目標に基づき、2025年6月には中国の生産子会社、2026年2月には京都の生産拠点において再生可能エネルギー設備を導入するなど、再生可能エネルギーの活用を着実に進めています。 これらの取組みが評価され、2026年2月には環境省が主催する第7回ESGファイナンス・アワード・ジャパンにおいて、「環境サステナブル企業」に4年連続で選定されました。 S(社会)では、2022年よりサプライチェーンにおける人権尊重の取組みを開始し、2024年には、当社の事業がステークホルダー全体に与える人権に対する負の影響に関する人権デュー・ディリジェンスを開始しました。 さらに、サプライチェーンの上流にあたる二次お取引先様にまで遡ってリスクの判定及び是正について継続的にフォローを行っています。 企業活動のグローバル化・多様化により、拡大かつ複雑化している人権リスクに対して、その防止・低減を図ることで、企業の社会的責任を果たしてまいります。 また、「azbilグループ健幸宣言※6」を制定し、総労働時間の削減やハラスメント防止といった職場環境改善等の「働き方改革」、一人ひとりの個性を尊重し、その特徴を活かすことができるよう「ダイバーシティ推進」に関わる各種施策を展開しています。 G(ガバナンス)では、監督機能と執行機能の明確な分離、さらに意思決定の迅速さと透明性を高める目的で「指名委員会等設置会社」へ移行して4年が経過しました。 2025年度には、取締役会議長に独立社外取締役が就任し、また役員報酬においては、業績連動比率の更なる拡充(賞与・株式報酬の構成割合の拡大)及びKPIの見直しに加え、重大な非違行為等が発生した場合に返還請求ができるよう、クローバックの対象範囲を拡大しました。 また、取締役会の実効性を高めるためにアズビル独自の「取締役執行役連絡会」を設置するなどの工夫により、経営戦略や事業ポートフォリオに関する議論、法定委員会活動等につき従来以上に活発な議論を行っています。 2026年度においても、更なる企業価値の向上を目指し、事業課題を通じたESGの観点からの各活動を推進し、持続可能な社会の実現に「直列」に繋がる取組みを継続してまいります。 ※6 azbilグループ健幸宣言(健康で幸せを目指すため「康」の字を「幸」に替えています):健康で幸せ、活き活きとした「働きの場と人」を創る。 azbilグループは、社員一人ひとりの健康が企業活動の重要な基盤であるととらえ 、会社で働くすべての人々が安心・安全で、快適に、活き活きと、自分らしく健やかに働き、それぞれが持つ多様な能力を発揮し、公私ともに充実した人生を送ることが、生産性や業績の向上、イノベーション、社会への貢献につながると考えています。 健幸な「働きの場と人」を創るために、会社とそこで働く社員が協働し、快適で働きやすい職場環境づくり、心身の健康づくりに積極的に取り組むことを宣言します。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 azbilグループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 当社グループの基幹事業であるオートメーション事業は、建物、工場、ライフラインといった領域の“空間の質”を向上させながら、資源・エネルギー使用量を適正に抑制することが可能であり、我々の事業を拡大することが地球環境負荷の低減に繋がります。 持続可能な社会の実現のためには、資源・エネルギー使用量を適正に抑制する仕組みを構築する必要があり、昨今社会からその役割を一層強く期待されています。 これは当社グループが事業を通じて、持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献を実現することが可能であると同時に、持続可能な社会の実現への貢献が当社グループの持続的な成長に繋がることを意味します。 創業時の精神を引き継ぎ、以下のサステナビリティに関する方針を公表し、地球環境に貢献し、持続可能な社会へ「直列」に貢献するよう引き続き取組みを行ってまいります。 azbilグループのサステナビリティの方針創業時の精神である「人間の苦役からの解放」の考え方を、人間の幸福のために社会に貢献する価値観として受け継ぎ、グループ理念である「人を中心としたオートメーション」の実践を通じて、あらゆるステークホルダーと信頼関係を構築することにより継続的な企業価値の向上を図り「人々の安心、快適、達成感」を実現するとともに、地球環境に貢献し、持続可能な社会へ「直列」に貢献する <マテリアリティの特定> 気候変動・SDGsへの対応要請、少子高齢化や働き方改革等による環境・社会・事業構造の変化により、解決すべき様々な課題が新たに出現、顕在化しつつあります。 一方でこれらの課題解決に対して、自動化・省力化・省エネ・省資源といったオートメーションが持つ多様な機能が果たす役割は大きく、オートメーションの価値及び期待を一層増大させています。 この様な変化の中、2022年8月に、当社グループの持続可能な成長に向け、グループ理念を基に機会とリスクの両面から、ダブルマテリアリティ(環境・社会が企業に与える財務的な影響と、企業活動が環境・社会に与える影響という2つの軸で重要性を評価する考え方)を取り入れ、長期にわたり取り組む重点課題として5分野10項目のマテリアリティを特定しました。 2023年度には次に記載するマテリアリティ特定のプロセスを外部有識者の助言も得て再度実施し、その妥当性を再確認しました。 なお、現在、経営環境の変化やパーパスを制定したことを踏まえ、取締役会での議論も経てマテリアリティの見直しの検討を進めています。 当社グループのマテリアリティ特定プロセスは大きく3つのステップに分けられます。 STEP1:各種ガイドライン(SDGs、GRI スタンダード、SASBスタンダード等)をベースにして社会課題を網羅的に抽出し、マテリアリティ候補としました。 STEP2:マテリアリティ候補に対して、各種ステークホルダー・エンゲージメントを通じて得られた複数の重要課題や、外部有識者からの助言も踏まえ、環境・社会から「azbilグループが受ける財務的な影響(azbilグループにとっての重要性)」のみで重要性を検討するのではなく、「azbilグループが事業活動を通じて環境・社会に与える影響(ステークホルダーにとっての重要性)」というダブルマテリアリティの視点で機会とリスクを識別し、重要度を評価しました。 「azbilグループ」又は「ステークホルダー」にとって重要性がより高い項目から、5分野10項目のマテリアリティを特定しました。 なお、10項目に入らなかったもののうち、比較的高い項目として、自然資本(生物多様性・水資源等)が挙げられます。 各マテリアリティ及び当社グループの取組みによって「達成を目指す姿」は以下のとおりです。 STEP3:外部有識者との議論・確認を経た後、経営会議及び取締役会を通じて妥当性を確認し、2023年度に当社グループのマテリアリティを再確認しました。 なお、現在、経営環境の変化やパーパスを制定したことを踏まえ、取締役会での議論も経てマテリアリティの見直しの検討を進めています。 (1)サステナビリティ経営<ガバナンス> azbilグループでは、サステナビリティ担当役員のもと、「azbilグループCSR推進会議」及び「SDGs推進会議」を開催しています。 2026年4月には、全社網羅的なサステナビリティ経営の強化のため、「サステナビリティ経営本部」を新設し、これら両会議の事務局機能を担ってきた専門組織を同本部の傘下に集約しました。 これにより、グループ全体のサステナビリティに関する取組みを一元的に把握・管理し、推進体制の強化を図っています。 また、両会議で確認された進捗状況や課題は経営会議で審議され、その内容について取締役会が適切に監督しています。 以下の図に示すとおり、azbilグループではグループ全体でサステナビリティ経営を推進する体制を構築しています。 <戦略> 2030年度に向けた長期目標を掲げる当社グループは、持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献とサステナビリティの観点から、2022年8月は、社会の環境、ニーズが大きく変化する中、グループ理念を基に機会とリスクの両面から、ダブルマテリアリティの考え方も取り入れ、長期にわたり取り組む重点課題として10のマテリアリティ項目を特定し、2023年度には前述のプロセスにて再確認しました。 なお、現在、経営環境の変化やパーパスを制定したことを踏まえ、取締役会での議論も経てマテリアリティの見直しの検討を進めています。 これらのマテリアリティに基づき、事業や企業活動に関する7つの項目については、SDGs(Sustainable Development Goals-持続可能な開発目標)の領域において目標を「azbilグループSDGs目標」として具体的に定めるとともに、企業が社会に存立するうえで果たさなければならない基本的責務である3つの項目については、CSR活動において具体的な目標を定めております。 それらの目標の達成に向けて様々な取組みを行うことで、「サステナビリティ経営」を推進しております。 <リスク管理> 当社グループはサステナビリティ経営を達成するために、社会・環境・事業への影響を機会とリスクの観点から評価し、マテリアリティを特定しました。 各マテリアリティにかかる「達成を目指す姿」を実現するため、識別されたリスクへの対応と管理のみならず、長期的な企業価値向上の観点から、機会を含む管理体制を整備・運用しております。 そのリスク管理においては、毎四半期、部門の責任者等をメンバーとして開催される「azbilグループCSR推進会議」において、リスクマネジメントの推進状況について確認・検討を行っております。 また、半期に一度、リスク管理担当役員を委員長、経営層をメンバーとして開催する「azbilグループ総合リスク委員会」にて、一連のリスクマネジメント活動に対して経営層による状況確認と方針決定を行います。 具体的には「3 事業等のリスク」に記載のとおり評価しております。 機会管理においては、原則毎月経営層が実施する全社事業検討会において、中期経営計画に基づき、マテリアリティを含む幅広いテーマについての状況や課題を共有し、着実な実行に向けて議論等を行うことで、戦略的な事業展開に繋げております。 また、引き続きステークホルダーの皆様との対話の機会を随時設け、その意見を企業活動にフィードバックすることで、活動の実効性を高めております。 <指標及び目標> 当社グループでは、持続的な向上や改善を目指し続ける事業や企業活動に関する7つのマテリアリティ項目について、次表のようにSDGsの領域において、指標及び目標を「azbilグループSDGs目標」として具体的に定めております。 事業として取り組む領域を「環境・エネルギー」、「新オートメーション」の2つ、また企業活動全体で取り組む領域では「サプライチェーン、社会的責任」、「健幸経営、学習する企業体」の2つに区分し、これらを当社グループのサステナビリティの方針の重要な道標と位置付け、様々な活動を進めております。 他方、企業が社会に存立するうえで果たさなければならない基本的責務である3つのマテリアリティのうち、商品安全・品質、コンプライアンスについては、前掲の「azbilグループCSR推進会議」において、リスク管理に加え各部門で設定したCSR活動計画(コンプライアンスの遵守・徹底、法令対応強化、防災・BCP、情報漏洩防止、適正会計、健康な職場づくり、労働安全衛生、商品事故による顧客安全対応、人権尊重の取組み等)の策定・進捗確認を行うことで、その維持・向上に取り組んでおります。 また、コーポレート・ガバナンスについては、2022年6月に、指名委員会等設置会社へ移行し、社外取締役を過半数とする取締役会及び3つの法定委員会の体制のもと、適切な監督と実効性の向上を図っております。 「マテリアリティ」と「azbilグループSDGs目標」マテリアリティ azbilグループSDGs目標 基本目標ターゲット環境気候変動 Ⅰ協創による地球環境とエネルギー課題の解決への貢献環境・エネルギーエネルギー課題の解決(脱炭素社会に向けて)◆ お客様の現場におけるCO2 削減効果340万トン/年※1◆ 事業活動に伴うGHG※2排出量を60%削減※3※4◆ サプライチェーン全体のGHG 排出量を33%削減※3環境課題への貢献(環境統合型経営※5の実現)◆ 地球環境に配慮した商品・サービスの創出・提供- 全ての新製品をazbilグループ独自のサステナブルな設計※6とする- azbilグループの提供するサステナブルなサービス※7を支えるプロフェッショナルスキルを持つ人財※8を、2021年度比で3倍の延べ1,800名※9にする ◆ 天然資源※10の有効活用と廃棄物発生量の削減- 全ての新製品を100%リサイクル可能な設計※11とする資源循環 イノベーションイノベーション Ⅱ新たなオートメーションによる持続可能な生産現場・職場環境、安心・快適な社会の実現新オートメーションお客様の持続可能な生産現場・職場環境、さらなる安心・快適・達成感の実現に向け、生産空間・居住空間(ビル建物)・生活空間における「計測の高度化」、「データ化」、「自律化」などにより、社会が求める時々の課題を解決、付加価値を創出◆ 2030年に延べ8,000事業所※12で事業環境変化に強い状態を実現◆ 2030年に延べ600万人※13にストレスフリー、多様な働き方につながる環境を提供社会サプライチェーン Ⅲサプライチェーンにおける社会的責任の遂行と地域・社会への貢献サプライチェーン、社会的責任お客様、お取引先様と共に社会的責任を果たす(価値共有を目指したアズビルCSR 活動の拡充)◆ お取引先様と共に、SDGsを共通目的として連携し、サプライチェーンにおけるCSRの価値共有を実現地域活性への貢献(事業拠点を軸とした社会貢献)◆ 地域に根差した社会貢献活動をすべての事業所※14において実施し、社員一人ひとりが積極的に参加※15地域社会への貢献 人材人権・安全・健康 Ⅳ健幸経営と永続的な学習による社会課題解決の基盤強化健幸経営、学習する企業体健幸経営(働きがい、健康、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の実現(柔軟な働き方と総労働時間削減、社員の心身の健康の維持・増進、多様な人材が能力発揮できる場づくり)◆ azbilグループで働くことに満足している社員65%以上※16◆ 女性管理職比率10%以上※17◆ 2027年度までに国内azbilグループの女性管理職比率を約2倍(2017年度比)※18学習する企業体の発展・強化(グローバルに活躍する人材の継続的育成とステークホルダーと共に学ぶ機会の拡大)◆ 一年間で仕事を通じて成長を実感する社員65%以上※16学習と人材育成 ガバナンス商品安全・品質 (企業が社会に存立するうえで果たさなければならない基本的責務)* 商品安全・品質、コンプライアンスについては、部門毎に業務に直結した指標及び目標をCSR活動計画(コンプライアンスの遵守・徹底、法令対応強化、防災・BCP、情報漏洩防止、適正会計、健康な職場づくり、労働安全衛生、商品事故による顧客安全対応、人権尊重の取組み等)として策定のうえ、「azbilグループCSR推進会議」において進捗確認を行うことで、その維持・向上に取り組んでいる。 * コーポレート・ガバナンスについては、2022年6月、指名委員会等設置会社へ移行し、社外取締役を過半数とする取締役会及び3つの法定委員会の体制のもと、適切な監督と実効性を確保コーポレート・ガバナンス コンプライアンス ※1 2030年度の電力排出係数は、2019年当時のエネルギー基本計画を参考に当社独自の推計値を採用しています。 ※2 温室効果ガス(CO2 など) ※3 2017年度基準※4 2026年4月、新たな目標として、2030年度60% 削減(2017年度比)がSBTiに認定されました。 ※5 脱炭素化・資源循環・生物多様性保全等の幅広い環境活動が統合的に事業に取り込まれた経営※6 地球規模の環境課題(脱炭素化、資源循環、生物多様性保全)解決に貢献する製品の創出・提供を目指した設計※7 オートメーション技術による生産性改善や安定操業に寄与することに加え、脱炭素化、資源循環、生物多様性保全の3つの環境重点分野において、お客様や社会の環境課題を解決し、持続可能な社会の実現に貢献できるフィールドエンジニアリングサービス ※8 3つの環境重点分野(脱炭素化、資源循環、生物多様性保全)での課題解決実現に向けて重要な、以下の専門スキル保有者(社内資格制度)を対象とする● ビル建物向けのリモートメンテナンス、エネルギーマネジメントサービス、クラウドサービスなどのネットワークサービスのライセンス取得者● プラント・工場向けの高度制御、省エネルギーソリューション技術、バルブメンテナンスのプロフェッショナル認定者※9 社員一人ひとりがフィールドエンジニアリングサービスの技術革新に合わせ、複数のプロフェッショナルスキルを取得した場合も含んだ資格保有者の延べ人数※10 天然に存在して、人間の生活や生産活動に利用しうる物資・エネルギーの総称※11 azbilグループ独自の「資源循環達成度」で、100%となる設計のこと。 お客様が製品を廃棄する際に、適切に分解・分別が可能となることを目指す※12 本目標は2022年を基準年として設定。 基準値は2022年4月時点(約530事業所)※13 本目標は2022年を基準年として設定。 基準値は2022年4月時点(約60万人)※14 国内・海外を含む全事業所 ※15 azbilグループ社員数規模の参加を目指す※16 国内azbilグループで毎年行っているエンゲージメントサーベイで高いレベルと考えられる65%、すなわち、全社員の2/3の水準を目指す※17 女性管理職比率10%以上は当社の目標※18 2017年度比としているのは、女性活躍も施策として織り込んだ人事制度が2018年度から改定されているため (2)重要なサステナビリティ項目 グループ理念である「人を中心としたオートメーション」の実践を通じて、地球環境に貢献し、持続可能な社会へ「直列」に貢献することを目指す当社グループにおいて、前述のサステナビリティ経営の取組みにおけるガバナンス及びリスク管理を通して識別された、重要なサステナビリティ項目は、以下の「気候変動」であり、またその企業価値の創造の源泉となる「人材」を資本として捉える「人的資本」です。 「気候変動」に対しては、製品・サービス・ソリューションの提供を通じて、お客様の現場におけるCO2削減に取り組むことで、持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献と当社グループの持続的な成長を実現してまいります。 さらに地球環境への貢献のためには、気候変動対策と自然資本の保全の両立を図ることが必要なことから、当社グループと気候変動・自然資本の関係を統合的に把握し、取組みを進めています。 また、azbilらしい事業モデルをはじめとする、当社グループの価値創造の原動力となる「人的資本」の投資についても強化してまいります。 具体的には、事業の成長及びそれを支える全社機能に対して人員計画に基づく着実な採用、適材適所の配置、及び人材育成を積極的に実施することで、サステナビリティ経営の実現を長期的に支えてまいります。 ①気候変動 当社は2019年11月、気候変動が事業活動に与える影響を正しく把握し、適切に開示するという気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言内容に賛同いたしました。 賛同表明後、気温上昇のシナリオに基づいた各事業の機会とリスクの双方を検討した結果、CO2削減に貢献する事業活動の機会がリスクを大きく上回ると認識しております。 今後も、TCFDの提言に沿った形で、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標及び目標について、継続的に開示を進めてまいります。 また、気候変動への対応を実効性あるものとするためには、これと密接に関わる自然資本への影響・依存についてもあわせて把握することが重要であると考えています。 このため、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)提言に沿ったネイチャーポジティブ※1に向けた取組みを推進していきます。 当社は、2024年8月 TNFD Adoptersとして登録し、取組み成果について開示提言に沿って報告することを宣言しました。 ※1 ネイチャーポジティブ:自然生態系の損失を食い止め、回復させていくことを意味する。 <ガバナンス> 当社グループは、2025年からの「中期経営計画」においてサステナビリティ経営を継続しています。 気候変動・自然資本について、事業影響と財務的影響の開示の視点から経営会議で審議し、その内容は取締役会で適切に監督しています。 (注)当社グループの自然関連の課題におけるステークホルダーへの取組みについては、ホームページにて掲載を行っている「TCFD・TNFD提言に基づく情報開示(https://www.azbil.com/jp/sustainability/environment/tcfd_tnfd/index.html)」をご覧ください。 <戦略> 気候変動はTCFDの推奨アプローチ、自然資本はTNFDの推奨アプローチに沿って、以下の表のとおり、機会とリスクを分析しました。 気候変動については、IPCC(気候変動に関する政府間パネル:Intergovernmental Panel on Climate Change)、IEA(国際エネルギー機関:International Energy Agency)や各種機関からの情報を基に、1.5℃ /2℃シナリオ(脱炭素社会に向けた規制強化や技術革新が促され、気温上昇が持続可能な範囲で収まるシナリオ)と4℃シナリオ(温室効果ガス排出を削減する有効な対策が打ち出されず、気温上昇が継続し、異常気象や自然災害が増大するシナリオ)の2つのシナリオで、2030年までの長期的な当社グループの事業上の機会やリスクを特定しています。 なお、1.5℃シナリオについては、2℃シナリオと機会とリスクの傾向は同じで影響の度合いが大きくなると認識しています。 気温上昇のシナリオに基づいた各事業の機会とリスクの双方を検討した結果、CO2削減に貢献する事業活動の機会がリスクを大きく上回ると認識しております。 リスクを抑制し、機会を拡大するため、当社グループでは、「自らの事業活動における環境負荷低減」を進めるとともに、それらの取組みを通じて得られる技術・ノウハウを活かし、計測と制御の技術を駆使してお客様の環境に関わる課題解決を支援することで「本業を通じた地球環境への貢献」を推進し、持続可能な社会の実現へと繋げてまいります。 (注)当社グループの財務計画等に及ぼす影響と対策の詳細については、ホームページにて掲載を行っている「TCFD・TNFD提言に基づく情報開示(https://www.azbil.com/jp/sustainability/environment/tcfd_tnfd/index.html)」をご覧ください。 また、当社グループは、持続可能な調達及び安定的な事業継続の観点から、原材料、水資源、土地利用等を通じた自然資本への依存と影響を重要な経営上の論点の一つとして認識しています。 このため、既存のマテリアリティに関連するテーマとして、TNFDに沿った自然関連の機会・リスクの把握及び開示を進めています。 上流では、土壌水質への排出のインパクトが大きい可能性があります。 直接操業と下流では、廃棄が環境にインパクトを与える可能性があります。 また依存に関しては、大きな懸念は確認されませんでしたが、直接操業では水リスクがある拠点が一部存在することを認識しています。 これらの評価結果を踏まえ、機会及びリスクの分析を行っています。 今後も、計測・制御技術を活用し、ネイチャーポジティブに向けた事業の創出に取り組むとともに、お取引先様を含めたサプライチェーンでの取組みを推進していきます。 (注)機会・リスクの導出アプローチについては、ホームページにて掲載を行っている「TCFD・TNFD提言に基づく情報開示(https://www.azbil.com/jp/sustainability/environment/tcfd_tnfd/index.html)」をご覧ください。 <リスク管理> 気候変動に関する主なリスクは、「2(1)サステナビリティ経営」に記載の<ガバナンス>のサステナビリティ推進体制のもと、経営に重大な影響を与える可能性のあるリスクについて、気候変動・自然資本を含めて網羅的に管理しています。 リスク管理については、経営層に対するヒアリングによる経営目線でのリスクの抽出・評価を行ったうえで、現場の部門責任者でもリスクの抽出・評価を行い、「azbilグループ総合リスク委員会」にて両者を統合した結果を基に、「azbilグループ重要リスク」及びそれ以外の「部門管理リスク」を決定しています。 結果については取締役会に報告します。 各リスクに関しては、年度初めに年間のリスク対応計画を策定し、期中と期末に行われる「azbilグループ総合リスク委員会」ほかにて計画の進捗報告を行い、計画の遅延や推進上の課題を都度認識・改善することでPDCAサイクルを回しています。 具体的には「3 事業等のリスク」に記載のとおり評価しております。 <指標及び目標> 持続可能な社会へ「直列」に繋がる事業活動により、当社グループのお客様、及び当社グループとバリューチェーン全体を視野に入れた指標及び目標をazbilグループSDGs目標として掲げて、気候変動への取組みを推進しております。 このazbilグループSDGs目標の達成に向けて、経営会議で年度ごとの実行目標設定と進捗確認を行い、取締役会で報告を行っております。 また、状況変化や課題に対しては経営会議等で対策を適宜検討・立案し、実効性を高めております。 ・お客様の現場におけるCO2削減効果を2030年度に340万トン※2まで拡大することを目標としております。 ・当社グループは2020年より、自らの事業活動に伴うGHG※3の排出量(スコープ1+2※4)を2050年に実質ゼロにする「2050年温室効果ガス排出削減長期ビジョン」を掲げ、カーボンニュートラルの実現に向けて取り組んできました。 2026年4月に、2030年度のスコープ1+2の短期目標について見直しを行い、従来の55%削減目標(2017年度比)を60%削減へ引き上げました。 また、目標設定範囲を拡大し、対象をアズビル及び連結子会社としました。 この新たな目標は、SBTi※5の基準を満たすものとして、「科学的根拠に基づく短期の目標(Near-term science-based targets)のアップデート」の認定を取得しました。 《2050年 ネットゼロ目標》(Science Based Targets(SBT)※6 認定済)バリューチェーン全体(スコープ1+2+3)のGHG排出量のネットゼロを達成[2024年10月 認定]※バリューチェーン全体で2017年度比90%以上削減し、残余排出量は中和する 《2030年度 短期目標》(Science Based Targets(SBT) 認定済)事業活動に伴うGHG排出量(スコープ1+2) 60%削減(2017年度基準)[2026年4月 再認定]サプライチェーン全体のGHG排出量(スコープ3) 33%削減(2017年度基準)[2024年10月 再認定] ※2 CO2削減効果340万トンは、東京都の約1.7倍の広さの森林(36~40年生の杉人工林を想定)による年間CO2吸収量に相当※3 温室効果ガス(GHG=Greenhouse Gas):大気圏にあって、地表から放射された赤外線の一部を吸収することにより、温室効果をもたらす気体の総称※4 スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス) スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出 スコープ3:事業者の活動に関連する他社の排出(スコープ1、スコープ2以外の間接排出)※5 SBTイニシアチブ(SBTi): 2015年にCDP(気候変動対策に関する情報開示を推進する機関投資家の連合体)、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)、UNGC((国連グローバル・コンパクト)が共同で設立した団体※6 Science Based Targets(SBT): 産業革命前と比較して気温上昇を2℃より十分に下回る水準に抑え、また1.5℃未満に抑 えることを目指す水準と整合した、科学的根拠に基づいて設定した温室効果ガスの排出削減目標 ・2024年度のお客様の現場におけるCO2削減効果は年間272万トンCO2※7となりました。 また、2024年度の事業活動に伴うCO2排出量(スコープ1+2)は1.3万トン※8※9で2017年度比55%削減、サプライチェーン全体でのCO2排出量(スコープ3)は83.0万トン※8※9で2017年度比25%削減となりました。 なお、2025年度のそれぞれの数値は、確定後、「azbil ESGデータブック2026(https://www.azbil.com/jp/ir/library/esg/index.html)」に公開いたします。 ※7 CO2削減効果の推計手法について、第三者レビューを実施しています※8 集計範囲:アズビル株式会社及び連結子会社※9 CO2排出量(スコープ1+2、3)について、第三者検証を受けています ・当社グループでは、お客様や社会におけるエネルギー課題の解決に貢献するとともに、脱炭素化に向けた移行計画を策定し取り組んでいます。 《脱炭素移行計画》 また、2024年8月に TNFD Adoptersとして登録したことを踏まえて、気候も含む、自然資本(生物多様性・水資源等)に対する影響・依存や事業上の機会・リスクを適切に把握するためTNFD 提言に沿ったネイチャーポジティブに向けた取組みを推進しております。 自然資本に関連する目標については、今後策定、開示を予定しています。 ②人的資本 azbilグループでは人材を持続的成長のための「資本」として捉えており、「社員は重要な財産であり、新たな企業文化と企業価値の創造の源泉である」という普遍の考え方をベースに、当社グループが常に世の中に価値ある存在として継続的な成長を図り、持続可能な社会の実現に「直列」に貢献できるよう、人的資本を強化しております。 今後の技術発展や社会情勢の新たな展開等に誘発される事業構造の変化に対応し、長期目標、中期経営計画の達成に向けて、様々なバックグラウンドに基づく多様な価値観を有する人材を採用し、社員が長期にわたって活躍できるよう人事制度を整えるとともに、「学習する企業体」として変化に柔軟に対応する人材を育成し、適材適所の配置を進めています。 9,000人規模の当社グループ社員が、これら人事戦略、人事施策のもとで能力を発揮し、イノベーションを起こし、生産性を一層高めることで、持続的な企業価値向上へと繋げています。 <ガバナンス> 当社グループの人事戦略及び人事施策については、経営会議にて議論を行い、その実現に向けて、人件費や人的資本強化に関する経費等の予算を含む人的資本への投資計画を策定し、取締役会において審議・承認しております。 人事戦略及び人事施策並びに人的資本の投資計画に基づき実施される、人的資本強化の主要テーマである健幸経営の取組みや多様性の確保、及び人材育成に関わる進捗状況については、毎年経営会議にて確認しています。 また、その方向性を取締役会等の場でも活発に議論を行うことで、人的資本価値向上に関わる実行状況を適切に監督しております。 これらを踏まえ、人事・人材育成担当役員が、人材育成を含む人的資本施策全体を統括しています。 2026年度より、人的資本投資やリスキリング対応をはじめとする人事及び人材育成に関わる諸課題の解決とグローバル成長に向け、人事及び人材育成機能を一体的に運営する体制へと組織を再編しました。 本取組みは、今後の環境変化や事業変革を見据え、事業間連携と組織力の強化を目指すものです。 (人的資本強化の推進体制) <戦略> 当社グループは、働き方改革とダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(以下、「DEI」といいます。 )の推進を両輪とする、多様な社員が健康で活き活きと能力を発揮するための総合的な取組みを「健幸経営」と定義し、社員が働きやすい環境を整備しています。 また、人材育成の専門機関であるアズビル・アカデミー※10を中心に各事業と連携した人材育成を進めるなど、長期目標・中期経営計画達成に向けて、azbilグループらしい事業モデルを通じた事業伸長のための人材投資を進めることで、人的資本を強化しております。 ※10 アズビル・アカデミー:「学習する企業体」への変革を目指し2012年に設立された人材育成の専門機関の呼称 《azbilグループらしい事業モデル強化への人的資本投資》 当社グループは、長年にわたって構築した幅広い顧客基盤(工場、商業ビル、ライフライン)との強い関係に基づく「基盤事業」及び、半導体等の技術革新やカーボンニュートラルのような社会課題対応を新たな事業機会と捉えた「成長事業」で事業を拡大してまいります。 成長事業では、地域の拡大(海外市場)、競争優位性の拡大(商品力強化)に注力します。 成長事業で顧客基盤を拡大し、基盤事業で持続性、収益性を向上する、成長事業⇒基盤事業⇒成長事業というサイクルを回すことにより、「進化」と「共創」を通じて持続的な事業の拡大を目指します。 これらazbilグループらしい事業モデルを推進・強化するために、新卒120人以上の採用に加え、必要なリソースとしての人材要件を整理し、年間50名以上のキャリア採用を実現するために、リファラル採用やアルムナイ採用等の採用手段も含めて活動することで即戦力の強化を図るほか、事業戦略に資する人材を育成していくなど、人的資本投資を進めています。 最先端の新商品・サービスを展開する「成長事業」としては、BA事業における再エネ活用等のGXソリューション等、AA事業のFA半導体製造装置市場等向けMEMSセンサ等、LA事業ではスマートメータリングサービス等があります。 それぞれ新たな課題解決のため国内外に通じた先端技術開発が必要であり、タレントマネジメントシステムを活用した技術者の育成と最適配置、専門人材の採用、大学や研究機関との共同研究・開発、及び共同研究先への派遣等による育成強化を図るほか、カーボンニュートラルを実現するエンジニアの育成に向けて、エンジニアリング力と再生可能エネルギーに関する知見を一層高めるため、提携企業との人材の相互交流を通じた育成を進めています。 長年にわたって蓄積した「基盤事業」では、DX活用等により、持続的に収益性向上が可能であり、ネットワークを活用した高付加価値サービスを提供していくにあたってDXによるエンジニアリング・サービス力の強化、グローバル人材の強化を行っています。 資格取得奨励制度を通じて公的に技能・知識の認定を受けたエンジニア、社内認定制度をクリアした技術プロフェッショナルやマイスターがエンジニアリング力強化をリードするとともに、これまで蓄積したスキル・ノウハウを、DXによる仕組みも活用して技術継承しています。 また、事業戦略と連動した人材育成を進めるため、各事業部門と連携し、リスキリングに注力しております。 生産からエンジニアリング、サービスメンテナンス、これらを支えるスタッフ部門など幅広い領域において、LMS(Learning Management System)を活用したDX教育など各職種のアップスキリングとともに役割変化に対応するリスキリングを推進していきます。 当社グループらしい事業モデルの強化に向けて、1)人事制度改革と人材確保 2)キャリア自律の人材育成 3)社員のエンゲージメント向上の3つの柱で人的資本を強化していきます。 1)人事制度改革と人材確保 人事制度においては、2018年度に「永続的な人材の育成」「人材の能力発揮の最大化」「社員の生活の充実と人材の確保」をコンセプトとして人事制度改定を行い運用してきましたが、その後の会社を取り巻く環境変化や個人のニーズの変化を捉え、2025年4月に人事賃金制度の更なる改定をしました。 様々な環境変化の中で当社グループの「変革」「進化・共創」とその先の「成長」に向けて、人材の確保と定着を図るとともに、全社員が自律的に、働きがいをもって活躍し能力発揮を最大化することを目指した改定としたものです。 具体的には「報酬水準の引き上げ」「特定の職種に特化した手当の新設」を行うほか、定年退職年齢を現行の「60歳」から「62歳」へ引き上げました。 基盤事業の強化に加え、成長事業に資する人材確保に向けては、キャリア採用枠を拡大し、リファラル採用やアルムナイ採用等の採用手段も含めて活動することで即戦力となる人材の補強を行っています。 また、新卒採用においても、若手の柔軟な発想で組織に新しい風を吹き込むことを期待し、新たなソリューション創出に長けた人材を「イノベーション人材」と定義し、従来の採用基準にとらわれない独自の選考を実施しています。 また、海外で活躍する人材の量的拡大に向けては、留学生の採用だけでなく海外キャリアフォーラムに参画して日本企業の就職を志望する海外大学生の採用等、グローバル人材の採用に力を入れています。 今後も社員の納得感を高める、職種や職務特性に応じた人事制度、より優秀な人材の確保に向けた成果に正しく報いる、フェアでメリハリある制度等を志向し優秀な人材の確保とその活躍を促してまいります。 ・人的資本に関係する各数値は、「azbil ESGデータブック(https://www.azbil.com/jp/ir/library/esg/index.html)」に公開しております。 2)キャリア自律の人材育成 当社グループの持続可能な社会へ「直列」に繋がる事業活動を継続していくために、2008年に制定した「人材育成の基本理念」に沿って、「①仕事のプロとしてチームワークで協働」、「②一流を目指す強い意欲と挑戦」、「③高い志と倫理観、国際感覚」を求める人材像に掲げ、「学習する企業体」としての取組みを進めています。 《人材育成の基本理念》1.azbilグループ成長の源泉は人材であり、人材の成長なくしてazbilグループの成長はありえない2.そのため、社員力と組織力の最大化を目指して、個人:自己の成長、能力開発に最大の責任を持つ上司:職場における部下の能力開発に責任を持つ会社:公平な機会提供を通じ個人と組織を支援する 2012年アズビル・アカデミー設立以降、全社共通研修や、新入社員から5年次までの年次別研修、管理職登用までの職位別・階層別研修といった一斉研修に加え、DEI、DX人材、グローバル人材の育成を目的とした選抜研修を通じて、マインドセット及びスキルの習得・向上を支援してきました。 さらに、メンタープログラム、社内インターン、プロフェッショナル・マイスター制度等のキャリア開発支援や、学びのプラットフォームの拡充に取り組むことで、基盤事業の持続的な成長と収益性向上を支える人材の輩出を進めています。 2025年度は中期経営計画で掲げている「キャリア自律の人材育成」の視点でキャリアプランセミナーの対象年齢の拡大、年次別・階層別研修の挙手制による自主選択型研修の拡充、外部eラーニングのコンテンツ充実等を進めてまいりました。 DX人材育成では、2025年に実施したDXアセスメントの解説イベントやDXマインド醸成のためのイベントを「DXの日」と称して開催しました。 それらを通じて、DX人材の育成の促進を継続しています。 また、グローバル人材育成では、国内外グループ会社問わず、対面やオンラインでの学びの場の提供及びインフラの整備・拡大を進めています。 近年、継続的に採用している外国籍社員向けに日本語学習を支援する制度も立ち上げました。 3)社員のエンゲージメント向上 当社グループでは、2019年の「azbilグループ健幸宣言」において、会社とそこで働く社員が協働し、快適で働きやすい職場環境づくり、心身の健康づくりに積極的に取り組むことを宣言しております。 多様な人材が各々の社会的、身体的特徴、思想や価値観の違いを認め合い、活躍する機会を尊重し合いながら能力を最大限に発揮できる環境づくりを進めています。 《azbilグループ健幸宣言》 azbilグループは、社員ひとりひとりの健康が企業活動の重要な基盤であるととらえ、会社で働くすべての人々が安心・安全で、快適に、活き活きと、自分らしく健やかに働き、それぞれが持つ多様な能力を発揮し、公私ともに充実した人生を送ることが、生産性や業績の向上、イノベーション、社会への貢献につながると考えています。 健幸な「働きの場と人」を創るために、会社とそこで働く社員が協働し、快適で働きやすい職場環境づくり、心身の健康づくりに積極的に取り組むことを宣言します。 a. 健幸経営の推進 当社グループでは人材を「資本」として捉えており、「社員は重要な財産であり、新たな企業文化と企業価値の創造の源泉である」という普遍の考え方のもと、働き方改革とDEIの推進を両輪とした「健幸経営」を進めています。 これらの取組みが評価され、当社は経済産業省より「健康経営優良法人2026(ホワイト500)」に認定されました。 2018年以降9年連続で「健康経営優良法人」に選定され、ホワイト500についても5年連続の認定となっています。 詳細については、2026年3月26日付リリース(https://www.azbil.com/jp/news/260326.html)をご覧ください。 b. 働き方改革から働きの創造へ:働きやすい環境整備 社員が活き活きと自分らしく働くことができる環境の実現には、快適で働きやすい職場環境が必要との考えのもと、新型コロナウイルス環境下における在宅勤務を起点として、これまでの「働き方改革」を「働きの創造」(働く環境の整備と学習する機会の提供)へと発展させ、各取組みを推進しています。 ハイブリッド勤務(在宅並びに出社やリモート勤務を組み合わせて働くこと)の導入や、新しいオフィス環境を社員に提供しています。 加えて、社員一人ひとりの繋がりを高める様々なコミュニケーション施策(社長他経営層が自ら国内外の当社グループ社員と対談を行う機会を設け、自由闊達な双方向でのコミュニケーションを行うとともに、その内容を社内ホームページ等で共有することで繋がりを高めているほか、社内コミュニケーションツールの充実やメンター制度、短期の他部署へのインターン制度等)の取組みを進めることで、組織の横断的な交流と学びを促しています。 2025年には、大阪・関西万博のテーマウィークに協賛し、若手社員を主体としたプロジェクトの活動を実施しました。 これにより、当社で働く価値を知り、オートメーション事業の未来の展望についての議論を深める機会となり、社員エンゲージメントの向上へと繋げました。 c. DEIの推進 DEIの推進にあたっては、多様な背景を持つ社員一人ひとりが互いの個性を尊重し、それぞれの能力を十分に発揮することが成長の原動力であると考えています。 この考えのもと、2017年度に「アズビル・ダイバーシティ・ネットワーク(ADN)」を発足させ、DEIの取組みを積極的に推進してきました。 当初、ADNの活動対象者を女性社員としていたのを、2021年度からキャリア採用者や外国籍社員等、多様な人材へと拡大しています。 ADNの活動を通じては、多様な社員の組み合わせから会社への様々な提言がなされており、これらを具現化する取組みを進めています。 あわせて、執行役員常務以上がメンターとなり、部長クラスの女性を対象に1対1でキャリア相談を行うなど、次期幹部候補の育成にも注力しています。 2025年度からは、従来のダイバーシティ&インクルージョンの考え方に「Equity(公平)」を加えた「DEI」へと発展させ、これまで以上に働きやすい環境を整えることで、中核人材として活躍する多様な社員の輩出に繋げ、社員エンゲージメントの更なる向上を図っています。 d. 社員のエンゲージメント向上に向けたインセンティブ施策 当社では、社員一人ひとりが“企業価値向上”を意識して日々の“働き”を創造し、企業理念を実践することにより、会社とともに自己成長、発展していくことを期待し、株式給付制度をエンゲージメント向上の重要施策として位置付けています。 退職後の生活の一助とするとともに、在職中から企業価値向上への意識を高めることを目的として、社員には「株式給付制度(J-ESOP)※11」を適用しています。 2025年4月からは、在職中から譲渡制限付株式(退職時に譲渡制限を解除)を付与する「株式給付制度(J-ESOP-RS)」へと改定しました。 本制度により社員は在職中から当社の株主となり、議決権の行使及び配当金の受領が可能となっています。 あわせて、同じく会社と社員が一体となって業績向上に努めることで、社員の長期的な資産形成の一助となることを目的とした「社員持株会」及び社員持株会を通じて中長期的な企業価値向上時のメリット付与を行う「信託型従業員持株インセンティブ・プラン(E-Ship®)※12」を導入しています。 「信託型従業員持株インセンティブ・プラン(E-Ship®)」には、2022年5月の導入時以降、社員持株会への加入が着実に増大している状況を踏まえ、株式の取得価額を約48億円から約65億円に引き上げ、2025年5月に制度拡張して再導入しました。 これにより、社員持株会に加入する社員は、拠出金額に対する10%の奨励金に加え、株価上昇時に追加のインセンティブを継続的に享受できる仕組みとなっています。 このように、社員が自社株を保有することで、会社のオーナーの1人という意識を高め、制度への理解と浸透を図ってきました。 今後も、自社の成長や業績、さらには企業価値向上への関心が一層深まり、社員一人ひとりの主体的な行動に繋がることを期待しています。 株式給付制度及び信託型従業員持株インセンティブ・プランの各制度の内容については、「第4 提出会社の状況 1 株式の状況等 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。 ※11 J-ESOP:社員に対し個人の貢献度等を勘案して計算されるポイントを付与し、一定の条件により受給権の取得をしたときに当該付与ポイントに相当する当社株式を給付する制度。 ※12 E-Ship:予め信託設定した期間(3年)にわたり持株会が取得すると見込まれる数の当社株式を信託が予め取得し、その後、信託から持株会に対して継続的に当社株式の売却が行われるとともに、信託終了時点で従持信託内に株式売却益相当額が累積した場合には、当該株式売却益相当額が残余財産として受益者適格要件を満たす者に分配される制度。 新たな社員株式給付制度(J-ESOP-RS)会社価値共有によるWell-beingへ<リスク管理> 人的資本に関する機会の評価は、原則毎月開催される全社事業検討会及び年4回開催されるazbilグループ社長会等の場を通じて中長期の人員計画を検討するとともに健幸経営、働きの創造や人材育成など広範にわたる内容についてazbilグループCSR推進会議で社内外の状況確認と議論を行い、各部門、各社取組みの好事例を横展開するなど人的資本強化の機会を捉えた活動へと繋げています。 また、人的資本に関するリスクは、「3 事業等のリスク」に記載のとおり評価されております。 リスク全般に関わる担当役員が議長を務める「azbilグループCSR推進会議」が四半期に1回開催され、対策に関する進捗状況・課題について確認・管理しているとともに、その内容は取締役会・経営会議に報告しています。 <指標及び目標> 人材育成及び社内環境整備については、2030年度に向けたazbilグループSDGs目標として「一年間で仕事を通じて成長を実感する社員の比率65%以上」「azbilグループで働くことに満足している社員の比率65%以上」を掲げております。 これらの達成状況については、2024年度までは社員満足度調査を通じて確認してまいりましたが、2025年度からは、分析・改善のアプローチを、社員満足度調査による不満要因の解消を中心とした取組みから、エンゲージメント調査を活用したポジティブ要因の醸成を重視する手法へと見直しました。 社員一人ひとりが、当社グループの目指す姿に共感し、自身の力を発揮できる環境を整えることで、エンゲージメントの向上を通じて、2030年度の目標達成を図っていきます。 2025年度に国内当社グループ社員を対象として実施したエンゲージメント調査の結果、「一年間で仕事を通じて成長を実感する」社員は58%、「azbilグループで働くことに満足している」社員は60%であることを確認しています。 また、事業特性上エンジニアの人数が多い当社グループでは、総じて女性の社員数が少ない状況にあり、女性活躍推進には特に力を入れて取り組んでいます。 今後は更なるステージに向けて、女性活躍の推進に取り組んでいくことから、当社グループでは、新たな目標として2025年度より当社女性管理職比率※13を2030年度に10%以上にすること、国内azbilグループにおいては2027年度に向けて女性管理職比率※13を2017年度比で約2倍にすることを掲げました。 2025年度時点における実績として、当社女性管理職比率は7.4%、国内azbilグループにおける2027年度に向けた女性管理職比率は1.8倍であることを確認しています。 azbilグループSDGs目標及びターゲットの達成に向けてエンゲージメント調査結果を分析することで各部門、年代、職種ごとの課題を把握し、取組み計画に反映して改善を進めることで、更なる人材育成、社員の働きがい向上へと繋げております。 なお、女性管理職比率、男性育児休業取得率、男女間賃金格差等は、今後も多様な人材を確保していくうえで重要な指標であると認識しており、これらについての実績は、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等(2)従業員の状況」に記載しております。 ※13 管理職層(当社においては人事制度上の上級基幹職以上、当社グループにおいても同等の職層以上)の人数を集計 ・人的資本に関係する各数値は、確定後、「azbil ESGデータブック(https://www.azbil.com/jp/ir/library/esg/index.html)」に公開します。 その他(人権尊重の取組み) 当社グループは、「azbilグループ人権基本方針」に基づき、人権を尊重した事業活動を重要な経営課題の一つとして位置付けています。 国連「ビジネスと人権に関する指導原則」等を踏まえ、自社及びサプライチェーンを含むバリューチェーン全体における人権への負の影響の防止・軽減又は回避に取り組んでいます。 これらの人権尊重の取組みについては、経営会議において審議を行い、その内容を取締役会に報告する体制としています。 (注)「azbilグループ人権基本方針」についてはホームページに掲載している「人権尊重の取組み(https://www.azbil.com/jp/sustainability/social/human_rights/index.html)」をご覧ください。 当社グループでは、人権デュー・ディリジェンスを実施し、従業員、サプライヤー(お取引先様)(以下、「サプライヤー」といいます。 )、製品・サービス利用者、地域住民等のステークホルダーの人権に影響を及ぼし得るリスクを網羅的に抽出し、深刻度や発生可能性の観点から評価し、人権リスクマップを作成のうえ、「優先して対応すべき人権課題」を特定して対応を進めています。 これらの課題については、事業環境の変化等を踏まえ、継続的に見直します。 <優先して対応すべき人権課題>ステークホルダー人権リスク従業員健康と安全過重労働時間ハラスメント児童労働強制労働差別結社の自由、団結権(団体交渉権)、団体行動権(争議権)の侵害プライバシーの権利(個人情報流出を含む)サプライヤー(二次以降も含む)・委託先・投資先等従業員健康と安全過重労働時間ハラスメント児童労働強制労働差別結社の自由、団結権(団体交渉権)、団体行動権(争議権)の侵害プライバシーの権利(個人情報流出を含む)azbilグループ製品利用者製品・サービスの品質と安全近隣住民地域住民、環境への影響求職者差別全て通報相談窓口へのアクセス/救済措置を受ける権利の侵害 2025年度は、特定した優先課題について、当社の主管部署への質問票調査及びヒアリングを実施し、当社及び国内外のグループ会社の取組状況を把握しました。 その結果、当社においては主要な人権課題に関する方針・規程や管理体制が概ね整備されていることを確認しました。 また、国内グループ会社及び海外現地法人を含むグループ全体での取組状況については、今後、より体系的な把握とモニタリングを進めていく必要があることを認識しました。 これらを踏まえ、2026~2027年度を対象とするロードマップを策定し、段階的な対応強化を進めています。 サプライチェーンにおける取組みとしては、当社及び当社グループでは、主要なサプライヤーを対象に、人権侵害リスクの特定・評価及び改善要請を含む人権デュー・ディリジェンスを実施しています。 2023年度には、当社の主要なサプライヤー約300社を対象に人権侵害リスクの評価及び改善要請を行い、2024年度に全ての改善が完了したことを確認しました。 また、2024年度には、グループ会社の主要なサプライヤー約190社を対象とした人権デュー・ディリジェンスを実施し、必要な改善が完了していることを確認しました。 さらに2024年度は、人権尊重に対するお客様や社会からの要請の高まりを踏まえ、当社の二次サプライヤーに遡った人権デュー・ディリジェンスを実施しています。 加えて、海外販売子会社においても、サプライヤー自己評価アンケートを順次導入するなど、サプライチェーン全体における取組みの拡大を進めています。 教育については、2025年度に、azbilグループ人権基本方針の理解と浸透を目的として、当社において全社員を対象として実施しました。 当社グループは、人権尊重の取組みの実効性を高めるため、ステークホルダーとの対話(エンゲージメント)を重視しています。 その一環として、ステークホルダーの一員である人権NGOでも活動し、ビジネスと人権分野に精通した有識者との対話を年に一度行っています。 こうした対話を通じて、人権デュー・ディリジェンスの在り方や優先して対応すべき人権課題の設定、対応方針等について確認・助言を得ており、それを踏まえて人権デュー・ディリジェンス及び関連する取組みの見直しや対応強化を進めています。 人権尊重の取組みについては、CSR活動の一環として、「azbilグループCSR推進会議」において、計画の策定及び進捗状況の確認を継続的に実施しています。 さらに、当社グループ全体で人権尊重の取組みを継続的かつ部門横断的に推進するため、2026年4月1日付で「azbilグループCSR推進会議」の下部組織として「azbilグループ人権部会」を設置しました。 同部会は、人権デュー・ディリジェンスの継続的かつ確実な実施を担う専門組織として、取組み計画の立案及び進捗管理等を行い、その結果を経営に報告することとしています。 当社グループは、今後も人権デュー・ディリジェンスのPDCAサイクルを通じて取組みの実効性向上を図り、適切な情報開示を行ってまいります。 (注)当社グループの人権尊重の取組みについては、ステークホルダーとの対話の内容も含めて、ホームページに掲載している「人権尊重の取組み(https://www.azbil.com/jp/sustainability/social/human_rights/index.html)」をご覧ください。 |
| 戦略 | <戦略> 2030年度に向けた長期目標を掲げる当社グループは、持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献とサステナビリティの観点から、2022年8月は、社会の環境、ニーズが大きく変化する中、グループ理念を基に機会とリスクの両面から、ダブルマテリアリティの考え方も取り入れ、長期にわたり取り組む重点課題として10のマテリアリティ項目を特定し、2023年度には前述のプロセスにて再確認しました。 なお、現在、経営環境の変化やパーパスを制定したことを踏まえ、取締役会での議論も経てマテリアリティの見直しの検討を進めています。 これらのマテリアリティに基づき、事業や企業活動に関する7つの項目については、SDGs(Sustainable Development Goals-持続可能な開発目標)の領域において目標を「azbilグループSDGs目標」として具体的に定めるとともに、企業が社会に存立するうえで果たさなければならない基本的責務である3つの項目については、CSR活動において具体的な目標を定めております。 それらの目標の達成に向けて様々な取組みを行うことで、「サステナビリティ経営」を推進しております。 |
| 指標及び目標 | <指標及び目標> 当社グループでは、持続的な向上や改善を目指し続ける事業や企業活動に関する7つのマテリアリティ項目について、次表のようにSDGsの領域において、指標及び目標を「azbilグループSDGs目標」として具体的に定めております。 事業として取り組む領域を「環境・エネルギー」、「新オートメーション」の2つ、また企業活動全体で取り組む領域では「サプライチェーン、社会的責任」、「健幸経営、学習する企業体」の2つに区分し、これらを当社グループのサステナビリティの方針の重要な道標と位置付け、様々な活動を進めております。 他方、企業が社会に存立するうえで果たさなければならない基本的責務である3つのマテリアリティのうち、商品安全・品質、コンプライアンスについては、前掲の「azbilグループCSR推進会議」において、リスク管理に加え各部門で設定したCSR活動計画(コンプライアンスの遵守・徹底、法令対応強化、防災・BCP、情報漏洩防止、適正会計、健康な職場づくり、労働安全衛生、商品事故による顧客安全対応、人権尊重の取組み等)の策定・進捗確認を行うことで、その維持・向上に取り組んでおります。 また、コーポレート・ガバナンスについては、2022年6月に、指名委員会等設置会社へ移行し、社外取締役を過半数とする取締役会及び3つの法定委員会の体制のもと、適切な監督と実効性の向上を図っております。 「マテリアリティ」と「azbilグループSDGs目標」マテリアリティ azbilグループSDGs目標 基本目標ターゲット環境気候変動 Ⅰ協創による地球環境とエネルギー課題の解決への貢献環境・エネルギーエネルギー課題の解決(脱炭素社会に向けて)◆ お客様の現場におけるCO2 削減効果340万トン/年※1◆ 事業活動に伴うGHG※2排出量を60%削減※3※4◆ サプライチェーン全体のGHG 排出量を33%削減※3環境課題への貢献(環境統合型経営※5の実現)◆ 地球環境に配慮した商品・サービスの創出・提供- 全ての新製品をazbilグループ独自のサステナブルな設計※6とする- azbilグループの提供するサステナブルなサービス※7を支えるプロフェッショナルスキルを持つ人財※8を、2021年度比で3倍の延べ1,800名※9にする ◆ 天然資源※10の有効活用と廃棄物発生量の削減- 全ての新製品を100%リサイクル可能な設計※11とする資源循環 イノベーションイノベーション Ⅱ新たなオートメーションによる持続可能な生産現場・職場環境、安心・快適な社会の実現新オートメーションお客様の持続可能な生産現場・職場環境、さらなる安心・快適・達成感の実現に向け、生産空間・居住空間(ビル建物)・生活空間における「計測の高度化」、「データ化」、「自律化」などにより、社会が求める時々の課題を解決、付加価値を創出◆ 2030年に延べ8,000事業所※12で事業環境変化に強い状態を実現◆ 2030年に延べ600万人※13にストレスフリー、多様な働き方につながる環境を提供社会サプライチェーン Ⅲサプライチェーンにおける社会的責任の遂行と地域・社会への貢献サプライチェーン、社会的責任お客様、お取引先様と共に社会的責任を果たす(価値共有を目指したアズビルCSR 活動の拡充)◆ お取引先様と共に、SDGsを共通目的として連携し、サプライチェーンにおけるCSRの価値共有を実現地域活性への貢献(事業拠点を軸とした社会貢献)◆ 地域に根差した社会貢献活動をすべての事業所※14において実施し、社員一人ひとりが積極的に参加※15地域社会への貢献 人材人権・安全・健康 Ⅳ健幸経営と永続的な学習による社会課題解決の基盤強化健幸経営、学習する企業体健幸経営(働きがい、健康、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)の実現(柔軟な働き方と総労働時間削減、社員の心身の健康の維持・増進、多様な人材が能力発揮できる場づくり)◆ azbilグループで働くことに満足している社員65%以上※16◆ 女性管理職比率10%以上※17◆ 2027年度までに国内azbilグループの女性管理職比率を約2倍(2017年度比)※18学習する企業体の発展・強化(グローバルに活躍する人材の継続的育成とステークホルダーと共に学ぶ機会の拡大)◆ 一年間で仕事を通じて成長を実感する社員65%以上※16学習と人材育成 ガバナンス商品安全・品質 (企業が社会に存立するうえで果たさなければならない基本的責務)* 商品安全・品質、コンプライアンスについては、部門毎に業務に直結した指標及び目標をCSR活動計画(コンプライアンスの遵守・徹底、法令対応強化、防災・BCP、情報漏洩防止、適正会計、健康な職場づくり、労働安全衛生、商品事故による顧客安全対応、人権尊重の取組み等)として策定のうえ、「azbilグループCSR推進会議」において進捗確認を行うことで、その維持・向上に取り組んでいる。 * コーポレート・ガバナンスについては、2022年6月、指名委員会等設置会社へ移行し、社外取締役を過半数とする取締役会及び3つの法定委員会の体制のもと、適切な監督と実効性を確保コーポレート・ガバナンス コンプライアンス ※1 2030年度の電力排出係数は、2019年当時のエネルギー基本計画を参考に当社独自の推計値を採用しています。 ※2 温室効果ガス(CO2 など) ※3 2017年度基準※4 2026年4月、新たな目標として、2030年度60% 削減(2017年度比)がSBTiに認定されました。 ※5 脱炭素化・資源循環・生物多様性保全等の幅広い環境活動が統合的に事業に取り込まれた経営※6 地球規模の環境課題(脱炭素化、資源循環、生物多様性保全)解決に貢献する製品の創出・提供を目指した設計※7 オートメーション技術による生産性改善や安定操業に寄与することに加え、脱炭素化、資源循環、生物多様性保全の3つの環境重点分野において、お客様や社会の環境課題を解決し、持続可能な社会の実現に貢献できるフィールドエンジニアリングサービス ※8 3つの環境重点分野(脱炭素化、資源循環、生物多様性保全)での課題解決実現に向けて重要な、以下の専門スキル保有者(社内資格制度)を対象とする● ビル建物向けのリモートメンテナンス、エネルギーマネジメントサービス、クラウドサービスなどのネットワークサービスのライセンス取得者● プラント・工場向けの高度制御、省エネルギーソリューション技術、バルブメンテナンスのプロフェッショナル認定者※9 社員一人ひとりがフィールドエンジニアリングサービスの技術革新に合わせ、複数のプロフェッショナルスキルを取得した場合も含んだ資格保有者の延べ人数※10 天然に存在して、人間の生活や生産活動に利用しうる物資・エネルギーの総称※11 azbilグループ独自の「資源循環達成度」で、100%となる設計のこと。 お客様が製品を廃棄する際に、適切に分解・分別が可能となることを目指す※12 本目標は2022年を基準年として設定。 基準値は2022年4月時点(約530事業所)※13 本目標は2022年を基準年として設定。 基準値は2022年4月時点(約60万人)※14 国内・海外を含む全事業所 ※15 azbilグループ社員数規模の参加を目指す※16 国内azbilグループで毎年行っているエンゲージメントサーベイで高いレベルと考えられる65%、すなわち、全社員の2/3の水準を目指す※17 女性管理職比率10%以上は当社の目標※18 2017年度比としているのは、女性活躍も施策として織り込んだ人事制度が2018年度から改定されているため |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | <戦略> 当社グループは、働き方改革とダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(以下、「DEI」といいます。 )の推進を両輪とする、多様な社員が健康で活き活きと能力を発揮するための総合的な取組みを「健幸経営」と定義し、社員が働きやすい環境を整備しています。 また、人材育成の専門機関であるアズビル・アカデミー※10を中心に各事業と連携した人材育成を進めるなど、長期目標・中期経営計画達成に向けて、azbilグループらしい事業モデルを通じた事業伸長のための人材投資を進めることで、人的資本を強化しております。 ※10 アズビル・アカデミー:「学習する企業体」への変革を目指し2012年に設立された人材育成の専門機関の呼称 《azbilグループらしい事業モデル強化への人的資本投資》 当社グループは、長年にわたって構築した幅広い顧客基盤(工場、商業ビル、ライフライン)との強い関係に基づく「基盤事業」及び、半導体等の技術革新やカーボンニュートラルのような社会課題対応を新たな事業機会と捉えた「成長事業」で事業を拡大してまいります。 成長事業では、地域の拡大(海外市場)、競争優位性の拡大(商品力強化)に注力します。 成長事業で顧客基盤を拡大し、基盤事業で持続性、収益性を向上する、成長事業⇒基盤事業⇒成長事業というサイクルを回すことにより、「進化」と「共創」を通じて持続的な事業の拡大を目指します。 これらazbilグループらしい事業モデルを推進・強化するために、新卒120人以上の採用に加え、必要なリソースとしての人材要件を整理し、年間50名以上のキャリア採用を実現するために、リファラル採用やアルムナイ採用等の採用手段も含めて活動することで即戦力の強化を図るほか、事業戦略に資する人材を育成していくなど、人的資本投資を進めています。 最先端の新商品・サービスを展開する「成長事業」としては、BA事業における再エネ活用等のGXソリューション等、AA事業のFA半導体製造装置市場等向けMEMSセンサ等、LA事業ではスマートメータリングサービス等があります。 それぞれ新たな課題解決のため国内外に通じた先端技術開発が必要であり、タレントマネジメントシステムを活用した技術者の育成と最適配置、専門人材の採用、大学や研究機関との共同研究・開発、及び共同研究先への派遣等による育成強化を図るほか、カーボンニュートラルを実現するエンジニアの育成に向けて、エンジニアリング力と再生可能エネルギーに関する知見を一層高めるため、提携企業との人材の相互交流を通じた育成を進めています。 長年にわたって蓄積した「基盤事業」では、DX活用等により、持続的に収益性向上が可能であり、ネットワークを活用した高付加価値サービスを提供していくにあたってDXによるエンジニアリング・サービス力の強化、グローバル人材の強化を行っています。 資格取得奨励制度を通じて公的に技能・知識の認定を受けたエンジニア、社内認定制度をクリアした技術プロフェッショナルやマイスターがエンジニアリング力強化をリードするとともに、これまで蓄積したスキル・ノウハウを、DXによる仕組みも活用して技術継承しています。 また、事業戦略と連動した人材育成を進めるため、各事業部門と連携し、リスキリングに注力しております。 生産からエンジニアリング、サービスメンテナンス、これらを支えるスタッフ部門など幅広い領域において、LMS(Learning Management System)を活用したDX教育など各職種のアップスキリングとともに役割変化に対応するリスキリングを推進していきます。 当社グループらしい事業モデルの強化に向けて、1)人事制度改革と人材確保 2)キャリア自律の人材育成 3)社員のエンゲージメント向上の3つの柱で人的資本を強化していきます。 1)人事制度改革と人材確保 人事制度においては、2018年度に「永続的な人材の育成」「人材の能力発揮の最大化」「社員の生活の充実と人材の確保」をコンセプトとして人事制度改定を行い運用してきましたが、その後の会社を取り巻く環境変化や個人のニーズの変化を捉え、2025年4月に人事賃金制度の更なる改定をしました。 様々な環境変化の中で当社グループの「変革」「進化・共創」とその先の「成長」に向けて、人材の確保と定着を図るとともに、全社員が自律的に、働きがいをもって活躍し能力発揮を最大化することを目指した改定としたものです。 具体的には「報酬水準の引き上げ」「特定の職種に特化した手当の新設」を行うほか、定年退職年齢を現行の「60歳」から「62歳」へ引き上げました。 基盤事業の強化に加え、成長事業に資する人材確保に向けては、キャリア採用枠を拡大し、リファラル採用やアルムナイ採用等の採用手段も含めて活動することで即戦力となる人材の補強を行っています。 また、新卒採用においても、若手の柔軟な発想で組織に新しい風を吹き込むことを期待し、新たなソリューション創出に長けた人材を「イノベーション人材」と定義し、従来の採用基準にとらわれない独自の選考を実施しています。 また、海外で活躍する人材の量的拡大に向けては、留学生の採用だけでなく海外キャリアフォーラムに参画して日本企業の就職を志望する海外大学生の採用等、グローバル人材の採用に力を入れています。 今後も社員の納得感を高める、職種や職務特性に応じた人事制度、より優秀な人材の確保に向けた成果に正しく報いる、フェアでメリハリある制度等を志向し優秀な人材の確保とその活躍を促してまいります。 ・人的資本に関係する各数値は、「azbil ESGデータブック(https://www.azbil.com/jp/ir/library/esg/index.html)」に公開しております。 2)キャリア自律の人材育成 当社グループの持続可能な社会へ「直列」に繋がる事業活動を継続していくために、2008年に制定した「人材育成の基本理念」に沿って、「①仕事のプロとしてチームワークで協働」、「②一流を目指す強い意欲と挑戦」、「③高い志と倫理観、国際感覚」を求める人材像に掲げ、「学習する企業体」としての取組みを進めています。 《人材育成の基本理念》1.azbilグループ成長の源泉は人材であり、人材の成長なくしてazbilグループの成長はありえない2.そのため、社員力と組織力の最大化を目指して、個人:自己の成長、能力開発に最大の責任を持つ上司:職場における部下の能力開発に責任を持つ会社:公平な機会提供を通じ個人と組織を支援する 2012年アズビル・アカデミー設立以降、全社共通研修や、新入社員から5年次までの年次別研修、管理職登用までの職位別・階層別研修といった一斉研修に加え、DEI、DX人材、グローバル人材の育成を目的とした選抜研修を通じて、マインドセット及びスキルの習得・向上を支援してきました。 さらに、メンタープログラム、社内インターン、プロフェッショナル・マイスター制度等のキャリア開発支援や、学びのプラットフォームの拡充に取り組むことで、基盤事業の持続的な成長と収益性向上を支える人材の輩出を進めています。 2025年度は中期経営計画で掲げている「キャリア自律の人材育成」の視点でキャリアプランセミナーの対象年齢の拡大、年次別・階層別研修の挙手制による自主選択型研修の拡充、外部eラーニングのコンテンツ充実等を進めてまいりました。 DX人材育成では、2025年に実施したDXアセスメントの解説イベントやDXマインド醸成のためのイベントを「DXの日」と称して開催しました。 それらを通じて、DX人材の育成の促進を継続しています。 また、グローバル人材育成では、国内外グループ会社問わず、対面やオンラインでの学びの場の提供及びインフラの整備・拡大を進めています。 近年、継続的に採用している外国籍社員向けに日本語学習を支援する制度も立ち上げました。 3)社員のエンゲージメント向上 当社グループでは、2019年の「azbilグループ健幸宣言」において、会社とそこで働く社員が協働し、快適で働きやすい職場環境づくり、心身の健康づくりに積極的に取り組むことを宣言しております。 多様な人材が各々の社会的、身体的特徴、思想や価値観の違いを認め合い、活躍する機会を尊重し合いながら能力を最大限に発揮できる環境づくりを進めています。 《azbilグループ健幸宣言》 azbilグループは、社員ひとりひとりの健康が企業活動の重要な基盤であるととらえ、会社で働くすべての人々が安心・安全で、快適に、活き活きと、自分らしく健やかに働き、それぞれが持つ多様な能力を発揮し、公私ともに充実した人生を送ることが、生産性や業績の向上、イノベーション、社会への貢献につながると考えています。 健幸な「働きの場と人」を創るために、会社とそこで働く社員が協働し、快適で働きやすい職場環境づくり、心身の健康づくりに積極的に取り組むことを宣言します。 a. 健幸経営の推進 当社グループでは人材を「資本」として捉えており、「社員は重要な財産であり、新たな企業文化と企業価値の創造の源泉である」という普遍の考え方のもと、働き方改革とDEIの推進を両輪とした「健幸経営」を進めています。 これらの取組みが評価され、当社は経済産業省より「健康経営優良法人2026(ホワイト500)」に認定されました。 2018年以降9年連続で「健康経営優良法人」に選定され、ホワイト500についても5年連続の認定となっています。 詳細については、2026年3月26日付リリース(https://www.azbil.com/jp/news/260326.html)をご覧ください。 b. 働き方改革から働きの創造へ:働きやすい環境整備 社員が活き活きと自分らしく働くことができる環境の実現には、快適で働きやすい職場環境が必要との考えのもと、新型コロナウイルス環境下における在宅勤務を起点として、これまでの「働き方改革」を「働きの創造」(働く環境の整備と学習する機会の提供)へと発展させ、各取組みを推進しています。 ハイブリッド勤務(在宅並びに出社やリモート勤務を組み合わせて働くこと)の導入や、新しいオフィス環境を社員に提供しています。 加えて、社員一人ひとりの繋がりを高める様々なコミュニケーション施策(社長他経営層が自ら国内外の当社グループ社員と対談を行う機会を設け、自由闊達な双方向でのコミュニケーションを行うとともに、その内容を社内ホームページ等で共有することで繋がりを高めているほか、社内コミュニケーションツールの充実やメンター制度、短期の他部署へのインターン制度等)の取組みを進めることで、組織の横断的な交流と学びを促しています。 2025年には、大阪・関西万博のテーマウィークに協賛し、若手社員を主体としたプロジェクトの活動を実施しました。 これにより、当社で働く価値を知り、オートメーション事業の未来の展望についての議論を深める機会となり、社員エンゲージメントの向上へと繋げました。 c. DEIの推進 DEIの推進にあたっては、多様な背景を持つ社員一人ひとりが互いの個性を尊重し、それぞれの能力を十分に発揮することが成長の原動力であると考えています。 この考えのもと、2017年度に「アズビル・ダイバーシティ・ネットワーク(ADN)」を発足させ、DEIの取組みを積極的に推進してきました。 当初、ADNの活動対象者を女性社員としていたのを、2021年度からキャリア採用者や外国籍社員等、多様な人材へと拡大しています。 ADNの活動を通じては、多様な社員の組み合わせから会社への様々な提言がなされており、これらを具現化する取組みを進めています。 あわせて、執行役員常務以上がメンターとなり、部長クラスの女性を対象に1対1でキャリア相談を行うなど、次期幹部候補の育成にも注力しています。 2025年度からは、従来のダイバーシティ&インクルージョンの考え方に「Equity(公平)」を加えた「DEI」へと発展させ、これまで以上に働きやすい環境を整えることで、中核人材として活躍する多様な社員の輩出に繋げ、社員エンゲージメントの更なる向上を図っています。 d. 社員のエンゲージメント向上に向けたインセンティブ施策 当社では、社員一人ひとりが“企業価値向上”を意識して日々の“働き”を創造し、企業理念を実践することにより、会社とともに自己成長、発展していくことを期待し、株式給付制度をエンゲージメント向上の重要施策として位置付けています。 退職後の生活の一助とするとともに、在職中から企業価値向上への意識を高めることを目的として、社員には「株式給付制度(J-ESOP)※11」を適用しています。 2025年4月からは、在職中から譲渡制限付株式(退職時に譲渡制限を解除)を付与する「株式給付制度(J-ESOP-RS)」へと改定しました。 本制度により社員は在職中から当社の株主となり、議決権の行使及び配当金の受領が可能となっています。 あわせて、同じく会社と社員が一体となって業績向上に努めることで、社員の長期的な資産形成の一助となることを目的とした「社員持株会」及び社員持株会を通じて中長期的な企業価値向上時のメリット付与を行う「信託型従業員持株インセンティブ・プラン(E-Ship®)※12」を導入しています。 「信託型従業員持株インセンティブ・プラン(E-Ship®)」には、2022年5月の導入時以降、社員持株会への加入が着実に増大している状況を踏まえ、株式の取得価額を約48億円から約65億円に引き上げ、2025年5月に制度拡張して再導入しました。 これにより、社員持株会に加入する社員は、拠出金額に対する10%の奨励金に加え、株価上昇時に追加のインセンティブを継続的に享受できる仕組みとなっています。 このように、社員が自社株を保有することで、会社のオーナーの1人という意識を高め、制度への理解と浸透を図ってきました。 今後も、自社の成長や業績、さらには企業価値向上への関心が一層深まり、社員一人ひとりの主体的な行動に繋がることを期待しています。 株式給付制度及び信託型従業員持株インセンティブ・プランの各制度の内容については、「第4 提出会社の状況 1 株式の状況等 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。 ※11 J-ESOP:社員に対し個人の貢献度等を勘案して計算されるポイントを付与し、一定の条件により受給権の取得をしたときに当該付与ポイントに相当する当社株式を給付する制度。 ※12 E-Ship:予め信託設定した期間(3年)にわたり持株会が取得すると見込まれる数の当社株式を信託が予め取得し、その後、信託から持株会に対して継続的に当社株式の売却が行われるとともに、信託終了時点で従持信託内に株式売却益相当額が累積した場合には、当該株式売却益相当額が残余財産として受益者適格要件を満たす者に分配される制度。 新たな社員株式給付制度(J-ESOP-RS)会社価値共有によるWell-beingへ |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | <指標及び目標> 人材育成及び社内環境整備については、2030年度に向けたazbilグループSDGs目標として「一年間で仕事を通じて成長を実感する社員の比率65%以上」「azbilグループで働くことに満足している社員の比率65%以上」を掲げております。 これらの達成状況については、2024年度までは社員満足度調査を通じて確認してまいりましたが、2025年度からは、分析・改善のアプローチを、社員満足度調査による不満要因の解消を中心とした取組みから、エンゲージメント調査を活用したポジティブ要因の醸成を重視する手法へと見直しました。 社員一人ひとりが、当社グループの目指す姿に共感し、自身の力を発揮できる環境を整えることで、エンゲージメントの向上を通じて、2030年度の目標達成を図っていきます。 2025年度に国内当社グループ社員を対象として実施したエンゲージメント調査の結果、「一年間で仕事を通じて成長を実感する」社員は58%、「azbilグループで働くことに満足している」社員は60%であることを確認しています。 また、事業特性上エンジニアの人数が多い当社グループでは、総じて女性の社員数が少ない状況にあり、女性活躍推進には特に力を入れて取り組んでいます。 今後は更なるステージに向けて、女性活躍の推進に取り組んでいくことから、当社グループでは、新たな目標として2025年度より当社女性管理職比率※13を2030年度に10%以上にすること、国内azbilグループにおいては2027年度に向けて女性管理職比率※13を2017年度比で約2倍にすることを掲げました。 2025年度時点における実績として、当社女性管理職比率は7.4%、国内azbilグループにおける2027年度に向けた女性管理職比率は1.8倍であることを確認しています。 azbilグループSDGs目標及びターゲットの達成に向けてエンゲージメント調査結果を分析することで各部門、年代、職種ごとの課題を把握し、取組み計画に反映して改善を進めることで、更なる人材育成、社員の働きがい向上へと繋げております。 なお、女性管理職比率、男性育児休業取得率、男女間賃金格差等は、今後も多様な人材を確保していくうえで重要な指標であると認識しており、これらについての実績は、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等(2)従業員の状況」に記載しております。 ※13 管理職層(当社においては人事制度上の上級基幹職以上、当社グループにおいても同等の職層以上)の人数を集計 ・人的資本に関係する各数値は、確定後、「azbil ESGデータブック(https://www.azbil.com/jp/ir/library/esg/index.html)」に公開します。 その他(人権尊重の取組み) 当社グループは、「azbilグループ人権基本方針」に基づき、人権を尊重した事業活動を重要な経営課題の一つとして位置付けています。 国連「ビジネスと人権に関する指導原則」等を踏まえ、自社及びサプライチェーンを含むバリューチェーン全体における人権への負の影響の防止・軽減又は回避に取り組んでいます。 これらの人権尊重の取組みについては、経営会議において審議を行い、その内容を取締役会に報告する体制としています。 (注)「azbilグループ人権基本方針」についてはホームページに掲載している「人権尊重の取組み(https://www.azbil.com/jp/sustainability/social/human_rights/index.html)」をご覧ください。 当社グループでは、人権デュー・ディリジェンスを実施し、従業員、サプライヤー(お取引先様)(以下、「サプライヤー」といいます。 )、製品・サービス利用者、地域住民等のステークホルダーの人権に影響を及ぼし得るリスクを網羅的に抽出し、深刻度や発生可能性の観点から評価し、人権リスクマップを作成のうえ、「優先して対応すべき人権課題」を特定して対応を進めています。 これらの課題については、事業環境の変化等を踏まえ、継続的に見直します。 <優先して対応すべき人権課題>ステークホルダー人権リスク従業員健康と安全過重労働時間ハラスメント児童労働強制労働差別結社の自由、団結権(団体交渉権)、団体行動権(争議権)の侵害プライバシーの権利(個人情報流出を含む)サプライヤー(二次以降も含む)・委託先・投資先等従業員健康と安全過重労働時間ハラスメント児童労働強制労働差別結社の自由、団結権(団体交渉権)、団体行動権(争議権)の侵害プライバシーの権利(個人情報流出を含む)azbilグループ製品利用者製品・サービスの品質と安全近隣住民地域住民、環境への影響求職者差別全て通報相談窓口へのアクセス/救済措置を受ける権利の侵害 2025年度は、特定した優先課題について、当社の主管部署への質問票調査及びヒアリングを実施し、当社及び国内外のグループ会社の取組状況を把握しました。 その結果、当社においては主要な人権課題に関する方針・規程や管理体制が概ね整備されていることを確認しました。 また、国内グループ会社及び海外現地法人を含むグループ全体での取組状況については、今後、より体系的な把握とモニタリングを進めていく必要があることを認識しました。 これらを踏まえ、2026~2027年度を対象とするロードマップを策定し、段階的な対応強化を進めています。 サプライチェーンにおける取組みとしては、当社及び当社グループでは、主要なサプライヤーを対象に、人権侵害リスクの特定・評価及び改善要請を含む人権デュー・ディリジェンスを実施しています。 2023年度には、当社の主要なサプライヤー約300社を対象に人権侵害リスクの評価及び改善要請を行い、2024年度に全ての改善が完了したことを確認しました。 また、2024年度には、グループ会社の主要なサプライヤー約190社を対象とした人権デュー・ディリジェンスを実施し、必要な改善が完了していることを確認しました。 さらに2024年度は、人権尊重に対するお客様や社会からの要請の高まりを踏まえ、当社の二次サプライヤーに遡った人権デュー・ディリジェンスを実施しています。 加えて、海外販売子会社においても、サプライヤー自己評価アンケートを順次導入するなど、サプライチェーン全体における取組みの拡大を進めています。 教育については、2025年度に、azbilグループ人権基本方針の理解と浸透を目的として、当社において全社員を対象として実施しました。 当社グループは、人権尊重の取組みの実効性を高めるため、ステークホルダーとの対話(エンゲージメント)を重視しています。 その一環として、ステークホルダーの一員である人権NGOでも活動し、ビジネスと人権分野に精通した有識者との対話を年に一度行っています。 こうした対話を通じて、人権デュー・ディリジェンスの在り方や優先して対応すべき人権課題の設定、対応方針等について確認・助言を得ており、それを踏まえて人権デュー・ディリジェンス及び関連する取組みの見直しや対応強化を進めています。 人権尊重の取組みについては、CSR活動の一環として、「azbilグループCSR推進会議」において、計画の策定及び進捗状況の確認を継続的に実施しています。 さらに、当社グループ全体で人権尊重の取組みを継続的かつ部門横断的に推進するため、2026年4月1日付で「azbilグループCSR推進会議」の下部組織として「azbilグループ人権部会」を設置しました。 同部会は、人権デュー・ディリジェンスの継続的かつ確実な実施を担う専門組織として、取組み計画の立案及び進捗管理等を行い、その結果を経営に報告することとしています。 当社グループは、今後も人権デュー・ディリジェンスのPDCAサイクルを通じて取組みの実効性向上を図り、適切な情報開示を行ってまいります。 (注)当社グループの人権尊重の取組みについては、ステークホルダーとの対話の内容も含めて、ホームページに掲載している「人権尊重の取組み(https://www.azbil.com/jp/sustainability/social/human_rights/index.html)」をご覧ください。 |
| 事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 本書に記載の「第2 事業の状況」、「第5 経理の状況」等に関する事項のうち、経営者がazbilグループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)リスクマネジメント体制 当社グループでは、スリーラインディフェンスに基づくリスク管理を行っております。 azbilグループ全般の活動において、責任を明確にした3つの防衛線を通じて、組織の内部統制・リスク対応機能の向上を図っております。 特に第一の防衛線については、確実にリスクを低減するため、リスクごとに担当役員を明確にし、防衛線での自律的管理の強化を図っております。 また、リスクマネジメント事務局がリスク管理活動全体の管理と支援を行うなかで、第二の防衛線では、主に各間接管理部門が組織全体で対応すべきリスクに対する対策の展開と管理、支援の責任を果たすことで、リスク管理に対する牽制・支援の役割を担っております。 さらに、内部監査部門が第三の防衛線として第一線・第二線によるリスク管理体制の検証・保証を行います。 当社グループでは、ボトム(現場部門)の情報をトップ(経営層)が十分に把握し、意思決定を行うことが重要だと認識しており、ボトムアップアプローチとトップダウンアプローチを一体としたリスクマネジメントを実施するための体制として、「azbilグループ総合リスク管理部会」、「azbilグループ総合リスク委員会」、「azbilグループCSR推進会議」を設置しております。 「azbilグループ総合リスク管理部会」は部門の責任者等をメンバーとして開催され、主にリスクの抽出と評価に関して現場側の意見集約を行います。 なお、リスクの抽出と評価については経営層の意見も別途ヒアリングを行って集約し、経営層と現場部門の意見を統合するプロセスを構築しております。 「azbilグループ総合リスク委員会」はリスク管理担当役員を委員長、経営層をメンバーとして半期に一度開催され、一連のリスクマネジメント活動に対する経営層による状況確認と方針決定を行います。 具体的には、「azbilグループ総合リスク管理部会」や経営層へのヒアリングから得られた情報に基づくリスクの対応優先度の決定(azbilグループが優先して対処すべき「azbilグループ重要リスク」とそれ以外の「部門管理リスク」の選定)、リスク対応計画の進捗確認を行います。 なお、「azbilグループ総合リスク委員会」での審議結果は取締役会に報告しております。 「azbilグループCSR推進会議」は部門の責任者等をメンバーとして四半期に一度開催しており、リスクマネジメントの推進状況について確認・検討を行っております。 リスク対応計画の進捗確認を「azbilグループ総合リスク委員会」よりも高頻度に行うことで、タイムリーな状況変化に対応できるようにしております。 (2)リスクマネジメントプロセスの運用当社グループでは、経営に重大な影響を与える可能性のあるリスクの網羅的な抽出と影響度及び発生可能性の評価を行っております。 具体的には、経営層に対するヒアリングによる経営目線でのリスクの抽出・評価と、「azbilグループ総合リスク管理部会」での審議に基づく現場目線でのリスクの抽出・評価を行い、結果を統合リスク台帳(抽出されたリスクの内容と評価結果を一覧化した資料)とリスクマップ(リスクを影響度と発生可能性に基づき5×5のマトリックスに配置した資料)に取りまとめます。 なお、リスクの評価にあたってはリスク発生時の影響金額やリスクの発生可能性に基づく定量的な評価基準を設定し、評価結果を客観的に比較・統合できるようにしております。 上記のアウトプットを参照資料として「azbilグループ総合リスク委員会」にて経営層による審議を行い、「azbilグループ重要リスク」及びそれ以外の「部門管理リスク」を決定し、結果については取締役会に報告します。 抽出された各リスクに対しては、期初に年間のリスク対応計画を策定し、期中と期末に行われる「azbilグループ総合リスク委員会」にて計画の進捗報告を行い、計画の遅延や推進上の課題を都度認識・改善することでPDCAサイクルを回しております。 「azbilグループ重要リスク」についてはリスクごとに担当役員が直接状況報告を行いますが、「部門管理リスク」については、計画の進捗状況を集約した台帳ベースで確認を行います。 また、四半期に一度開催される「azbilグループCSR推進会議」では、より高頻度にリスク対応計画の進捗確認を行っております。 影響度と発生可能性でリスクをプロットすることにより、管理すべき優先順位を視覚的に把握する (3)事業等のリスク 今回選定されたazbilグループ重要リスクに関する詳細は以下のとおりです。 ①品質に関するリスクリスク認識 製品の設計・製造品質の確保不足、あるいは量産工程における教育不徹底や意識不足等によるデータの不備や不適合品等が発生した場合、製品不適合によるリコールが必要となり、多額のコストが事業の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 また、当社の事業上の強みが「高い品質」にあることから、上記の事象が顧客からの評価や信用の低下を引き起こし、影響が重大化もしくは長期化する可能性も考えられます。 昨今ではSNSの普及により品質トラブルを含む風評が広まりやすく、当該リスクの影響度及び発生可能性が以前よりも高まっていると認識しております。 当社は法人向け事業の割合が高く、SNSによる影響は限定的と考えられるものの、経営としては引き続き適切な備えが必要だと考えております。 対策 当社グループでは、製品の設計・製造品質を確保するための対策として、開発プロセスや安全設計に関する標準の運用や、生産現場の各工程で不適合品を「①入れない②つくらない③出さない」ための手順の標準策定・運用、安全な製品提供のための審査制度、適正な検査作業工程維持のための生産ラインの管理・改善、グループワイドでの業務プロセス点検やISO9001の内部監査を活用した取組みを行っております。 また、法規制の変化に対応するため、製品に含有する化学物質規制や製品安全関連の法規制・規格等について、製品開発時や量産段階における確認プロセスを標準化し、厳格に運用しております。 製品品質に関わる重大な問題が発生した場合、市場品質情報として即座にグループ品質保証担当役員と事業責任者へ伝達され、関連部門での共有と必要な対策・情報開示が迅速に行われる仕組みを整備しております。 また、発生した品質問題に対し、原因の解析、対策の実施、技術・評価基準への反映及び設計知識データベースへの登録をはじめとした技術継承にも繋げる活動を行い、再発防止に努めております。 なお、問題発生に際しての備えとして、製造物責任や製品欠陥に起因する損害賠償に対する保険加入等の対策も強化しております。 加えて、当社の品質に関するレピュテーションに影響を与える可能性が考えられるSNS上の事象を検出する仕組みも強化しております。 品質管理対応に関連する情報は、グループ品質保証担当役員を委員長とした品質保証委員会をはじめとする会議体にて定期的に共有・可視化するよう努めております。 ②情報セキュリティに関するリスクリスク認識 当社グループでは、事業上の重要情報及び事業活動の過程で入手した個人情報や顧客、取引先、提携先等の機密情報を保有しております。 近年、国内外において、個人情報保護法やGDPR(EU一般データ保護規則)をはじめとする情報関連法令の整備・強化が進んでおり、これらの法令を遵守するための体制整備や情報セキュリティの強化が求められております。 また、サイバー攻撃の手法が日々高度化、巧妙化している状況を踏まえ、サイバーセキュリティ対策を継続的に強化することも必要であると考えております。 これらに関連するリスクとして、① メールの誤送信、業務用端末の紛失盗難等により、個人情報・顧客情報・機密情報が外部に漏洩するリスク② サイバー攻撃により個人情報・顧客情報・機密情報が外部に漏洩するリスク③ 社内システムや顧客向けクラウドサービスがサイバー攻撃を受け停止し、業務継続ができなくなるリスク等が存在しております。 これらの事象が発生した場合は、法令に基づく罰金や損害賠償の支払いや社会的な信用の低下等により業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 当社グループでは2020年度に発生したコンピューターウイルス感染事案を重く受け止め、日々変化する脅威に対応するため、情報セキュリティ対策の強化及び運用体制の継続的な改善に一層努めてまいります。 対策 当社グループでは、情報セキュリティ及び個人情報保護に関するリスクの低減を目的として、関連法令の遵守、社内規程の整備・運用並びに従業員への教育を継続的に実施しております。 具体的には、業務用端末の暗号化、誤送信防止策の導入、デバイス管理の強化及びアクセス管理等の技術的対策に加え、情報セキュリティ教育やインシデント発生時の対応体制(CSIRT※1)の整備・訓練等、組織的・人的対策を講じております。 また、サイバー攻撃への備えとして、ネットワーク及び端末に対する監視・防御体制の強化、生産設備と業務系ネットワークの分離、並びにバックアップの整備等による対応力の向上に努めております。 さらに、商品・サービスに関しては、セキュリティ専門組織によるリリース前のセキュリティ審査や、リリース後の脆弱性情報の収集・対応を行うことで、セキュリティ事故の未然防止に努めております。 これらの取組みを、azbilグループ情報セキュリティ基本方針のもと、継続的に遂行してまいります。 ※1 CSIRT(Computer Security Incident Response Team):当社のセキュリティ事故対応チーム ③技術・商品開発に関するリスクリスク認識 近年急速に進展しているメタバース※2やWeb3.0※3、生成AI※4等といったDX関連の技術革新や、国際標準動向への対応が遅れた場合、商品の陳腐化と顧客離れが進み、市場拡大ができないリスク、市場からの撤退を迫られるリスク、及び事業領域が広がらず縮小均衡に陥ってしまい事業成長できないリスクが想定されます。 また、研究開発投資について、現時点では適切なテーマ設定に基づく技術・商品開発プロジェクトへの人的、資金的リソースの投入を行っておりますが、開発テーマを継続的に確保するための対応が不十分な場合、中長期的には開発テーマ不足に至る可能性があり、リニューアル商品、新規商品が不足し、中長期目標の達成が不達になることが考えられます。 加えて、製品・技術の研究開発を進めていても、研究開発プロセスの管理不備やリソース不足、開発力自体の低下が生じた場合には、新製品の投入遅延や開発自体の失敗によってマーケットシェアが減少し、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ※2メタバース:一つの仮想空間内において、様々な領域のサービスやコンテンツが生産者から消費者へ提供される場 ※3Web3.0(ウェブスリー):ブロックチェーンによる相互認証、データの唯一性・真正性、改ざんに対する堅牢性を基に、個人がデータを所有・管理し、中央集権不在で個人同士が自由に繋がり交流・取引する世界 ※4生成AI:自らの訓練に使用されたデータを基に、テキストや写真、動画、コード、データ、3D画像等の出力を生成又は作成する人工知能アルゴリズム対策 技術革新に対しては、関連技術動向、競合動向、国際標準動向を各開発組織やマーケティング組織で継続して注視しております。 加えて、全社マーケティング・開発横断で実施される技術開発担当役員を議長とした商品力強化会議にて情報の捕捉や課題認識に努め、全社開発検討会では、より具体的なテーマ(重点商品開発テーマ、MEMS、アクチュエータ、AI、クラウド等の領域)について、取組み状況を確認しております。 技術・商品開発の具体的なテーマの抽出においては、ニーズ・シーズマッチング活動※5等により、マーケティング・開発一体でのテーマ創出活動を強化・推進しております。 また、外部環境の変化を捉えるため、特に海外開発拠点であるアズビル北米R&D株式会社や東南アジア戦略企画推進室では、海外の技術開発パートナーとの連携によるエコシステム構築への対応も進めております。 加えて、“現場で価値を創る”ことを目指した商品提案力強化のため、azbilグループシステム・プロダクト事業ポートフォリオ検討タスクを構成して対応を進めております。 具体的な施策としては、保有する技術の競争優位性を高めるためにコア技術としてのセンシング技術領域、アクチュエータ技術領域、クラウド技術領域において、Corporate R&D(全社研究開発部門)及び事業ラインのR&D組織改定を実施し、顧客ニーズに基づいた商品力強化に繋げる体制構築を図っております。 研究開発プロセスの管理不備による開発遅延に対しては、開発プロセス標準の改良(リスク要因の抽出プロセスの設定、リスク検証における管理技術の導入による後戻り防止や遅延リスクの事前検討、伝承すべき技術要素のドキュメント化等)を実施しております。 また、技術開発担当役員を委員長とした技術委員会を定期的に開催し、更なる全社での開発の連携強化や人材リソース配置の調整によるリソース確保を実施しております。 中長期的な開発力向上については、開発プロジェクト推進の根幹となる開発人材(マネジメント及びスペシャリスト等)の育成が必要だと認識しております。 当社グループでは、技術委員会傘下の開発系人材専門部会によるタレントマネジメントシステムの導入・運用等を進めており、開発人材の育成や最適配置に関する企画立案と施策展開を強化しております。 また、イノベーションを起こす風土づくりを推進するため、国内外における外部連携(大学やスタートアップ企業等)の拡大や全社研究開発の中核拠点である藤沢テクノセンターの新実験棟に協創エリアの設置等、協創活動をより一層強化しております。 ※5ニーズ・シーズマッチング活動:ニーズ(お客様が求めている必要性)とシーズ(メーカの持っている特別な技術や材料)のマッチングを推進する活動 ④国際情勢変化への対応に関するリスクリスク認識 グローバル事業の拡大に伴い、進出先における政治経済情勢の変化、現地の法律や規制等の改正、自然災害、テロ、ストライキ、戦争、感染症の蔓延の発生や世界各国における紛争や政治的対立による地政学的リスクの増大等、不測の事態に遭遇する危険性が増しております。 そのような中、予期せぬ戦争状態の発生や主要国における経済措置等を原因とした対立の激化、それに対する各国の制裁措置等が発動された場合、当社のグループ企業の従業員の安全性が損なわれる可能性があることに加え、事業、与信管理も含めた業績及び財政状態に一定の影響が出る可能性があります。 また、国際情勢の変化に伴い、国内外の輸出管理関連法令が当社グループの想定しない形で突発的に強化又は変更される可能性があります。 これにより、新たに規制当局の許可等が必要となるなど、当社グループの事業活動に一定の影響を及ぼす可能性があります。 加えて、急激な為替レートの変動は、売上高、原材料・部品の価格、販管費等の経費に影響し、当社グループの業績及び財政状態に一定の影響を及ぼす可能性があります。 さらに、米国による相互関税措置をはじめとする各国の通商政策の不透明性に加え、中東地域の情勢不安定化により、エネルギー価格や国際物流を含む世界経済の先行き不確実性が一層高まっています。 これにより、原材料・エネルギーコストの変動、物流の停滞、調達期間の長期化等を通じて、当社グループの業績及び財政状態に一定の影響を及ぼす可能性があります。 対策 国際情勢変化に伴う従業員の安全や事業継続を脅かすリスクに対して、当社グループでは、進出先の各国・各地域の地政学的リスクの変化に十分な注意を払い、各国・各地域ごとに情報収集・リスク判断を行っております。 また、当社グループにとって致命的な影響を及ぼすイベントについては重点的な検討を行い、人命安全マニュアルやBCP(Business Continuity Plan-事業継続計画)等の整備を進め、人命第一の対策を講じております。 これら対策の実効性担保のため、専門家への相談、海外現地法人におけるマニュアル整備や本社との通信テストの実施のほか、関連部門で情報共有体制の構築をしております。 加えて、既獲得案件については案件単位で状況を把握し、適切に対応しております。 輸出管理関連法令等については、国際情勢及び国内外の関連法規制の変化に十分な注意を払い、常に情報の収集に努めております。 法規制の変更があった場合には、社内の運用体制の見直し等を通じて輸出取引審査を厳格化するなど、輸出管理の適正性を担保するための取組みを行っております。 また、法規制変更やこれに伴う運用体制の見直しについては、当社グループ内の各種会議体において報告や議論を行い、周知徹底するとともに、継続的な改善に努めております。 為替変動に対しては、適切な財務上の為替ヘッジを行いつつ、海外生産の拡大等によるリスク軽減に取り組んでおります。 相互関税の発動を含む通商政策の急激な変化や、中東情勢の不安定化によるエネルギー供給及び物流への影響に対しては、当社グループでは各国の政策動向に関する情報収集体制を強化しております。 また、特定国への依存を回避する観点から、調達先の分散や複数調達先の確保、柔軟なサプライチェーンの再構築を推進し、国際情勢変化に対する対応力の強化に努めております。 ⑤自然災害に関するリスクリスク認識 当社グループのBA事業、AA事業、LA事業の国内拠点(本社、支社等)や、マザー工場として生産機能の中核となる湘南工場及びグループ製造子会社、海外の生産拠点において、地震・津波、噴火といった自然災害や火災・爆発など不測の事態が発生した場合、当社のグループ企業の従業員の安全を脅かす可能性があります。 これに加え、建屋や生産設備・機械、出荷前の製品等に損傷が生じ、復旧費用が必要となり、業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。 また、当社の生産ラインに限らず、社会インフラやサプライヤーにも被害が生じた場合、当社の工場生産や事業活動が阻害され、当社の製品・サービス提供、業績及び財政状態に影響が生じる可能性があります。 対策 当社グループでは地震等の自然災害の発生時に生じる損害を最小限に抑えるべく、人員や生産設備等に求められる対応準備を進めております。 具体的には、工場等の重要施設や建物における耐震化、非常用電源や非常用通信網の整備、災害備蓄品の配備に加え、社員の安否確認システムの導入や各拠点における安全確保のため初動対応ガイドラインの作成、定期的な防災訓練や初期消火訓練といった対策を行っております。 また、これらの対策にもかかわらず当社の建屋等に損傷が生じてしまった場合への備えとして、予想される損害に対する保険加入及び、保険の対象や保険金の適正性の見直しを通して、復旧にかかる財務上の影響の平準化も図っております。 さらに、事業の中断、阻害に対処するためのBCM(Business Continuity Management-事業継続マネジメント)にも取り組んでおり、実効性を確保できるよう継続的に改善を進めております。 災害による事業停止に対しては事業継続目標を設定のうえ実行可能性を検証し、そのために必要な資金及び製品や部品の在庫の確保、最優先業務を継続するための代替拠点の設定とその体制の整備をしております。 具体的には、本社の代替拠点としての関西・九州事業所の設定、サービス・エンジニアリング機能の拠点間支援体制の整備、国内複数地域、中国、タイ、ならびにベトナムの工場における主要生産品目の生産拠点の分散化、また、物流拠点の京都と神奈川との2拠点体制の設定による相互でのバックアップ可能な体制構築等、重要な機能・業務停止時における代替性を高める対策を進めております。 さらに、首都圏の活動制限等のロックダウン相当の事態を想定した生産対応計画を策定しております。 ⑥人材の確保・育成に関するリスクリスク認識 今後の技術発展や社会情勢の変化等に誘発される事業構造の変化、採用競争の激化、あるいは働き方をめぐる社会的議論を背景に、既存の人事施策にとらわれない柔軟かつ適切な人材配置の必要性が高まる可能性があります。 また、少子高齢化や多様性の進展、働き方改革をはじめとした新労働法制の施行等を背景に、労働者の意識や絶対数の変化に加え、事業に必要な人員の質と量にも変化が生じており、従来の人材戦略を継続することでは中長期的な人材不足が発生し、事業のパフォーマンスが慢性的に低下する可能性があります。 加えて、当社グループの成長においては海外事業及び新規事業の展開・拡大が不可欠であり、目的に合致した人材の確保やスキル教育等が順調に進捗しない場合には、事業成長目標の達成を阻害する要因となる可能性があります。 対策 当社グループは、「社員は重要な財産であり、新たな企業文化と企業価値の創造の源泉である」という普遍の考え方をベースに、「健幸経営」の推進を掲げて各種人事施策を展開しております。 事業構造の変化に対しては、人材のローテーション、再配置、また新しい部署で必要となるスキル・知識のリスキリングの実施により、環境変化に柔軟に対応できる人材の育成・確保と、最適配置の実現に努めております。 これらに加えて、DX教育を含む人材育成全般の強化も行っております。 社員の就労観の変化に対しては、オープンチャレンジ制度(社内公募による異動制度)やキャリア意向調査制度を整備・運用し、適材適所の人材配置を計画的に進めております。 加えて、特に技術・技能レベルの高いベテランスペシャリストに関しては、技術・技能の継承に向けた個別の後継者育成計画の立案や、DXを活用した技術継承等の施策を行っています。 これらの施策の実効性向上のため社員エンゲージメントサーベイによる検証を行い、一年間に仕事を通じて成長を実感している社員の割合を2030年までに65%とする目標を立てております。 現時点での割合は約60%となっており、サーベイの結果を分析し、継続的な施策改善を推進しております。 採用環境の変化に対しては、事業部門と人事・人材開発部門が一体となって策定した人員計画に基づく採用活動の強化に加えて、継続的な処遇の改善、定年延長(雇用延長)、及びライフイベントに応じた柔軟な働き方を支援する勤務制度の導入等を通じて、人材確保・定着を図っております。 あわせて、生成AIの活用を含むデジタル技術による業務改革やアウトソースを活用した適正負荷配分等を通じて、生産性の向上を図っております。 海外事業や新規事業の展開に必要な人材の確保に対しては、当社グループでは採用手法の多様化を進めるとともに海外事業における採用を強化しております。 採用手法としては、即戦力として期待できるキャリア採用の強化に加え、社員による紹介採用(リファラル採用)やアルムナイ採用を実施しております。 また、海外事業の人材基盤強化を目的として、新卒採用において海外出身者を10名以上採用する目標を掲げ、海外大学の卒業生を積極的に採用しております。 さらに、海外現地法人における採用促進に向けて、本社で培った採用方法やノウハウを各現地法人へ展開しているほか、国内外の大学から当社の海外拠点を含む各拠点へのインターンシップ学生の受入れ・派遣を通じて、採用チャネルの拡充に努めております。 ⑦生成AIに関するリスクリスク認識 生成AIの急速な技術進歩と普及はビジネス及び社会全体に多大な影響を及ぼしております。 生成AIの利活用により、業務効率化や製品・サービスの新規開発・高付加価値化が期待される一方で、個人情報や営業秘密等の漏洩、知的財産権侵害、誤情報の生成・拡散、意図しないバイアスによる不適切な判断等のリスクが生じる可能性があります。 他方、当社が生成AIを活用した製品・サービスを提供する場合においても、上記と同様のリスクに加え、生成AIに関する法規制への不適合や違反に伴うリスクが存在します。 これらのリスクが顕在化した場合には、当社の社会的信用及びブランド価値の毀損、罰金の支払、損害賠償請求等が発生し、当社の事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 生成AIに関する法規制は世界各国において整備が進んでおり、今後の規制強化により当社の業務効率化や製品・サービスの新規開発・高付加価値化に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点では規制対象や適用範囲が流動的であり、その動向及び影響度を合理的に見積もることが難しい状況にあります。 さらに、生成AIを活用した新規参入事業者の登場により、当社の事業基盤及び競争力に影響を及ぼすリスクも考えられます。 対策 当社グループでは、生成AIの利活用に伴うリスクを適切に管理するために、いくつかの具体的な対策を講じております。 まず、生成AIの利用に関するガイドラインを策定し、その内容に基づいた利用統制を実施しております。 さらに、技術動向、法規制の変化や製品・サービスへの組込みに対応するため、ガイドラインの見直しを継続的に行っております。 また、技術的な対策として、生成AI利用時における機密情報の漏洩防止措置を講じるとともに、万が一漏洩が発生した場合を想定した対応体制を整備しております。 さらに、全社員に対する教育研修を実施し、生成AIの利用に伴うリスクへの意識を高め、著作権侵害リスクの回避、安全性と正確性の確保、倫理的配慮等の徹底を図っております。 これらの対策を通じて、法規制の動向を踏まえて必要に応じた対処を実施することで、生成AIの利用に伴うリスクの低減を図っています。 また、生成AIを活用した製品・サービスを検討していく中では、新規参入事業者による事業影響を複数の情報源により可視化し、競争優位性を確保する対処を施すようにすることをし、当社グループの競争力維持・向上に努めております。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度におけるazbilグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。 )の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における業績につきましては、受注高が3,023億6千6百万円(前連結会計年度は3,047億2千3百万円)と、前連結会計年度比0.8%の減少となりました。 売上高につきましては、2,989億3千万円(前連結会計年度は3,003億7千8百万円)と、前連結会計年度比0.5%の減少となりました。 損益面につきましては、営業利益は、前連結会計年度比14.0%増加の473億4百万円(前連結会計年度は414億8千6百万円)となりました。 経常利益は、前連結会計年度比15.6%増加の487億6千万円(前連結会計年度は421億7千万円)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度比5.8%減少の385億6千5百万円(前連結会計年度は409億5千5百万円)となりました。 (単位:百万円) 2025年3月期前連結会計年度2026年3月期当連結会計年度増減増減率受注高304,723302,366△2,356△0.8%売上高300,378298,930△1,447△0.5%営業利益(利益率)41,486(13.8%)47,304(15.8%)5,818(2.0pp)14.0% 経常利益42,17048,7606,59015.6%親会社株主に帰属する当期純利益(利益率)40,955(13.6%)38,565(12.9%)△2,390(△0.7pp)△5.8% 当連結会計年度末の財政状態につきましては、以下のとおりです。 資産の状況 当連結会計年度末の資産の状況は、前連結会計年度末に比べて171億6千7百万円増加し、資産合計で3,322億4千万円となりました。 これは主に、現金及び預金が67億6千1百万円、保有株式の時価の上昇等により投資有価証券が63億2百万円それぞれ増加したことによるものであります。 負債の状況 当連結会計年度末の負債の状況は、前連結会計年度末に比べて16億8千5百万円増加し、負債合計で762億4千万円となりました。 これは主に、社員株式給付制度において、譲渡制限付き制度へ改定後の初回の給付が在職中の社員へ実施されたことなどにより、流動負債の株式給付引当金が24億3百万円減少した一方で、信託型従業員持株インセンティブ・プランの再導入に伴い当社株式を取得するための必要資金を信託スキームにより借り入れたことなどにより長期借入金が44億5千3百万円増加したことによるものであります。 純資産の状況 当連結会計年度末の純資産の状況は、前連結会計年度末に比べて154億8千2百万円増加し、純資産合計で2,559億9千9百万円となりました。 これは主に株主資本が取締役会決議に基づく自己株式の取得により149億9千9百万円、配当金の支払いにより136億2千3百万円それぞれ減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により385億6千5百万円増加し、また、その他有価証券評価差額金が37億4千万円増加したことによるものであります。 以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の75.3%から76.1%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況営業活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における営業活動による現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )の増加は380億3千2百万円となり、前連結会計年度に比べて59億2千1百万円の減少となりました。 これは主に、法人税等の支払額が増加したことによるものであります。 投資活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における投資活動に使用された資金(支出と収入の純額)は、設備投資等の支出により、64億7千2百万円となりました。 前連結会計年度においては、設備投資等の支出があった一方で、関係会社出資金の売却等の収入があり、20億3千2百万円の資金の増加となりました。 財務活動によるキャッシュ・フロー 当連結会計年度における財務活動に使用された資金(支出と収入の純額)は、前連結会計年度と同水準の300億6千6百万円となりました。 これは主に、前連結会計年度に一部の海外子会社で短期借入金の返済による支出がありましたが、当連結会計年度において、配当による支出が増加したことなどによるものであります。 以上の結果、資金の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より52億9千3百万円増加し、979億3千1百万円となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)ビルディングオートメーション事業46,659102.0アドバンスオートメーション事業31,13293.7ライフオートメーション事業23,11172.4報告セグメント計100,90491.0その他--合計100,90491.0 (注)上記金額は、azbilグループにおける製品の製造に係る費用及び工事の施工に係る原価を集計したものであり、商品の仕入及び役務収益に対応する費用は含まれておりません。 b.受注実績 当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)ビルディングオートメーション事業163,750106.698,792109.3アドバンスオートメーション事業106,242100.244,68191.8ライフオートメーション事業33,93672.45,277115.4報告セグメント計303,92999.2148,752103.6その他965-117-消去△2,527-△433-連結302,36699.2148,435103.5 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)ビルディングオートメーション事業156,351105.1%アドバンスオートメーション事業110,726103.6%ライフオートメーション事業33,33671.5%報告セグメント計300,41499.4%その他934-消去△2,418-連結298,93099.5% (注)総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点によるazbilグループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 azbilグループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。 この連結財務諸表の作成にあたっては、見積りが必要となる事項においては合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりでありますが、特に次の項目が連結財務諸表作成における重要な会計上の見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。 (請負工事に関する収益認識) 請負工事契約については、履行義務の充足に係る工事の進捗度を合理的に見積もり、履行義務を充足する一定の期間にわたり収益を認識しております。 工事の進捗度の見積りは主に、当連結会計年度末までに実施した工事に関して発生したコストが見積総原価に占める割合に基づく方法(インプット法)によっております。 なお、収益総額、見積総原価及び決算日における進捗度について、見積り時には予見不能な事象の発生やプロジェクト案件の進捗状況等によって当初の見積りが変更された場合、認識された損益に影響を及ぼす可能性があります。 (受注損失引当金) 受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における受注残案件のうち売上時に損失の発生が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能な案件について、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額を受注損失引当金に計上しております。 なお、将来発生する可能性のある損失をカバーするだけの十分な引当金残高を有しているかどうかを判断するために、様々な仮定や要素を考慮しておりますが、新技術・新領域の案件等において、見積り時には予見不能な事象の発生やプロジェクト案件の進捗状況等によって損失額が大きく変動する可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 azbilグループを取り巻く事業環境認識は次のとおりです。 国内大型建物向け空調制御機器・システムにつきましては、都市再開発計画に基づく需要が高い水準で継続し、省エネ・CO2排出量削減対策を含めた改修案件の需要も堅調に推移しています。 生産設備向けの各種機器・システムにつきましては、工場・プラントの脱炭素化やDX推進に向けた需要が継続しましたが、ファクトリーオートメーション(FA)市場は、地域・市場により需要動向に差異が見られました。 この結果、当連結会計年度における業績につきましては次のとおりとなりました。 受注高は、各種の施策展開に加えて堅調な市況を背景に国内外で大型案件の計上もあったことからビルディングオートメーション(BA)事業が増加しましたが、ライフオートメーション(LA)事業が、前連結会計年度にライフサイエンスエンジニアリング分野を担うアズビルテルスター有限会社(以下、「アズビルテルスター」という。 )の出資持分を譲渡※1したことの影響を主因に大きく減少し、全体としては前連結会計年度比0.8%減少の3,023億6千6百万円(前連結会計年度は3,047億2千3百万円)となりました。 売上高は、BA事業が既設建物向け・サービス分野を中心に増加し、アドバンスオートメーション(AA)事業も主に国内外プロセスオートメーション(PA)市場で増加しましたが、LA事業が前述の理由から大きく減少したため、全体として前連結会計年度比0.5%減少の2,989億3千万円(前連結会計年度は3,003億7千8百万円)となりました。 損益面につきましては、営業利益は、中期経営計画に基づく研究開発費の計上、DX関連費用、人件費やその他費用の増加がありましたが、価格転嫁も含めた収益力強化施策により大きく改善し、前連結会計年度比14.0%増加の473億4百万円(前連結会計年度は414億8千6百万円)となりました。 経常利益も、主に営業利益の増加により大きく改善し、前連結会計年度比15.6%増加の487億6千万円(前連結会計年度は421億7千万円)となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度にアズビルテルスターの出資持分譲渡による売却益(約76億円)を特別利益として計上していたことを主因に、前連結会計年度比5.8%減少の385億6千5百万円(前連結会計年度は409億5千5百万円)となりました。 ※1 アズビルテルスターの出資持分全てを、2024年10月31日(中央ヨーロッパ時間)付で譲渡しました。 この譲渡に伴いアズビルテルスター及びその子会社を2025年3月期第3四半期末にて当社の連結の範囲から除外しております。 セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては次のとおりです。 ビルディングオートメーション(BA)事業 BA事業を取り巻く環境は、国内市場においては、都市再開発のオフィスビル向け新設需要が堅調で引き続き高い水準が見込まれます。 また建物改修に関する需要も堅調に推移しております。 省エネ・CO2排出量削減の需要に加えて、安全や新しい働き方にも対応するオフィス環境の創造への関心も高い状況です。 また、海外市場での投資も堅調です。 こうした堅調な事業環境のもと、人員を含めたリソースの適切な配置を進め、施工・サービスの現場を主体に業務遂行能力を強化するとともに、年間を通しての負荷平準化、DX推進による効率化等を進め、獲得した受注案件に着実に対応することで売上を拡大してまいりました。 また、AIやクラウド等の技術活用を志向する国内外のお客様のニーズに対応するための製品・サービスの開発や、需要が拡大するデータセンター向けに他社との提携を含めソリューション力の強化を進めてまいりました。 この結果、BA事業の当連結会計年度の業績は次のとおりとなりました。 受注高は、堅調な市況に加えて、新設・既設建物向け分野・海外事業それぞれで大型案件の計上があったことから、前連結会計年度比6.6%増加の1,637億5千万円(前連結会計年度は1,536億4千万円)となりました。 売上高は、大型案件の計上等により前連結会計年度の水準が高かった新設建物向け分野が減少しましたが、負荷平準化の取組みの進展もあり既設・サービス分野が着実に増加し、海外事業も伸長したことから、前連結会計年度比5.1%増加の1,563億5千1百万円(前連結会計年度は1,487億7千万円)となりました。 セグメント利益は、人件費、DX関連費用や外注費が増加しましたが、増収に伴う増益及び価格転嫁を含む収益力強化の効果により大きく改善し、前連結会計年度比18.6%増加の289億1百万円(前連結会計年度は243億6千3百万円)となりました。 中長期的には、引き続き大型の再開発案件が計画されており、建物の改修計画も多数見込まれています。 AI等の新技術を活かしたクラウドアプリケーションの開発等、独自のソリューション力を強化するとともに、他社との事業提携も含めて、カーボンニュートラル実現に向けた省エネ・再生可能エネルギー利活用ニーズに応えるESP(Energy Service Provider)事業や、投資が拡大するデータセンター市場の更なる拡張に取り組んでまいります。 さらに、海外市場においては、現地ビルオーナーやグローバルアカウント顧客開拓等による事業成長を実現してまいります。 これら事業拡大施策と並行して、BIM(Building Information Modeling)等のDX推進及び省施工・工事レス製品の開発・投入により、更なる効率性向上、収益体質の強化を目指してまいります。 (単位:百万円) 2025年3月期前連結会計年度2026年3月期当連結会計年度増減増減率受注高153,640163,75010,1106.6%売上高148,770156,3517,5815.1%セグメント利益(利益率)24,363(16.4%)28,901(18.5%)4,537(2.1pp)18.6% アドバンスオートメーション(AA)事業 AA事業を取り巻く国内外の市場の動向につきましては、PA市場は、国内の保守・改造需要を中心に堅調に推移しました。 FA市場では、足元で需要の回復が見られますが、地域・市場で差異があり、全体としての回復は緩やかなものに留まりました。 米国相互関税政策自体の当社グループ業績への直接的影響は限定的なものに留まっていますが、中東における地政学的リスクや米中貿易摩擦がサプライチェーンや製造業の設備投資へ与える影響には、今後の動向に留意が必要です。 このような事業環境のもと、国内事業で培った競争力あるソリューションをグローバルに展開するとともに、新たな計測・制御技術需要に対して、MEMS※2センサや自動調節弁関連技術、プラント自律化等の当社グループ独自の技術を活用したシン・オートメーションの創造による事業拡大を進めてまいりました。 あわせて、製品・サービスの原価改善、価格転嫁等、更なる収益力強化に継続して取り組みました。 この結果、AA事業の当連結会計年度の業績は次のとおりとなりました。 受注高は、前連結会計年度末において先行的な大型発注がなされたことの影響から海外PA市場が減少しましたが、国内PA市場が大型案件の計上を含めて堅調に推移・増加し、FA市場も下期から増加したことから、全体としては前連結会計年度同水準の1,062億4千2百万円(前連結会計年度は1,059億8千6百万円)となりました。 売上高は、国内外でPA市場が増加し、FA市場も受注同様下期から増加に転じたことから、全体としては前連結会計年度比3.6%増加の1,107億2千6百万円(前連結会計年度は1,068億3千6百万円)となりました。 セグメント利益は、人件費をはじめとした各種経費の上昇や海外市場への投資、DX投資の増加がありましたが、増収に伴う増益及び価格転嫁を含む収益力強化施策の効果や商品ミックス等の要因により大きく改善し、前連結会計年度比11.3%増加の178億円(前連結会計年度は159億9千7百万円)となりました。 下期以降FA市場の回復が進みつつあり、海外事業の成長、シン・オートメーションの創造・拡大の2つの成長施策も着実に進展しています。 中長期的には、景気の循環による変動影響はありますが、脱炭素化、生産高度化、安全・安定操業、人手不足対応や設備老朽化対応等の社会的ニーズに対して、計測・制御分野を中心に貢献できる領域は広がっており、更なる事業成長が期待されます。 引き続き3つの事業単位※3(CP事業、IAP事業、SS事業)を軸に、原価低減、販売価格適正化等の各種収益力強化施策に取り組むとともに、海外事業をはじめとした成長領域への展開を推し進め、AIやクラウド、MEMS等の先進的な技術を取り入れた製品・サービスの開発、市場投入を加速し、当社グループならではのシン・オートメーションを創造することで、高い競争力を持った事業成長を目指してまいります。 (単位:百万円) 2025年3月期前連結会計年度2026年3月期当連結会計年度増減増減率受注高105,986106,2422550.2%売上高106,836110,7263,8893.6%セグメント利益(利益率)15,997(15.0%)17,800(16.1%)1,802(1.1pp)11.3% ※2 MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサ、アクチュエータ、電子回路を一つの基板の上に微細加工技術によって集積した機器 ※3 3つの事業単位(管理会計上のサブセグメント)CP事業 :コントロールプロダクト事業(コントローラやセンサ等のファクトリーオートメーション向けプロダクト事業)IAP事業:インダストリアルオートメーションプロダクト事業(差圧・圧力発信器やコントロールバルブ等のプロセスオートメーション向けプロダクト事業)SS事業 :ソリューション&サービス事業(制御システム、エンジニアリングサービス、メンテナンスサービス、省エネソリューションサービス等を提供する事業) ライフオートメーション(LA)事業 LA事業は、ガス・水道等のライフライン、住宅用全館空調システムの生活関連の2つの分野で事業を展開しており、事業環境はそれぞれ異なります。 ライフライン分野は、売上高の一部を占めるLPガスメーター市場には循環的な需要変動がありますが、法定の検定有効期間満了によるメーターの交換需要を主体として都市ガスメーター、水道メーターを中心に一定の需要が継続的に見込まれます。 住宅用全館空調システム分野では、建設費の高騰が戸建て住宅の着工の動きに影響を与えています。 こうした事業環境のもと、安定した交換需要を基盤として、スマートメーターからのデータを活用したサービスの展開等に取り組むとともに、価格転嫁を含む収益力強化に継続して取り組んでまいりました。 なお、前述のとおり事業ポートフォリオ再構築の観点から、ライフサイエンスエンジニアリング分野を担っていたアズビルテルスターの出資持分を2024年10月31日に譲渡いたしました。 同社及びその子会社の損益は2024年度第3四半期累計期間までを連結対象としていたことから、当連結会計年度業績には出資持分譲渡による減少影響が含まれております。 この結果、LA事業の当連結会計年度の業績は次のとおりとなりました。 受注高は、アズビルテルスター譲渡による影響(155億円の減少)により、前連結会計年度比27.6%減少の339億3千6百万円(前連結会計年度は468億4千5百万円)となりました。 売上高も同様に、同社を譲渡したことによる影響(146億円の減少)により、前連結会計年度比28.5%減少の333億3千6百万円(前連結会計年度は466億3千4百万円)となりました。 セグメント利益については、価格転嫁を含む収益力強化施策のほか、経費の削減等を行いましたが、同社譲渡による影響に加えて、部材価格高騰や人件費の上昇の影響等により前連結会計年度比46.2%減少の6億3千万円(前連結会計年度は11億7千1百万円)となりました。 LA事業では、新規戦略投資や他社協業※4の推進を含めた事業拡大に取り組むとともに、引き続き価格転嫁や収益性を重視した営業施策、スマートメーターへの更改等の収益改善施策の効果、並びにDXの推進による業務プロセスの見直しなどを進め、事業環境変化に対応した成長を目指します。 ライフライン分野では、計量法に基づく安定した更新需要を基盤事業として、ガス・水道メーターのスマート化と、これに通信とクラウドシステムを融合したSmart Metering as a Service (SMaaS※5)事業を推進して、成長を目指します。 住宅用全館空調システム分野では新設建物から既設建物まで、省エネや空気質の向上も含めて、幅広く生活空間の快適性を提供する製品とサービスエンジニアリング力の組合せにより、事業を推進してまいります。 (単位:百万円) 2025年3月期前連結会計年度2026年3月期当連結会計年度増減増減率受注高46,84533,936△12,909△27.6%売上高46,63433,336△13,297△28.5%セグメント利益(利益率)1,171(2.5%)630(1.9%)△540(△0.6pp)△46.2% ※4 他社協業ライフライン分野のアズビル金門株式会社は、2025年7月にスマート水道メータリングの分野において漏水検知クラウドサービス等で実績を持つKamstrup社(本社:デンマーク)と協業することで合意しました。 ※5 Smart Metering as a Service(SMaaS)従来のメーター計測機能に加え、データを活用し新たな付加価値をサービスとして提供する事業モデル。 2026年度の見通し azbilグループは、2030年度をゴールとする長期目標を設定し、中期経営計画を段階的に策定して目標達成に向けた取組みを進めております。 「持続可能な社会」の実現に向けて、現在、様々な社会課題やお客様の課題が生まれており、こうした課題への解決策を提供できるオートメーションの役割が拡大、需要が増加しています。 3ヵ年の現中期経営計画初年度である2025年度は、インフレの急激な進行など事業環境の変化が激しい1年ではありましたが、こうした需要の増加を捉えるとともに、事業収益性を高めることで、当初計画を上回る業績を上げることができました。 こうした成果を踏まえ、事業環境の不透明さは増してはいますが、次期においても各事業において見込まれる需要を着実に取り込むことを前提に、以下の見通しを策定しております。 2027年3月期(2026年度)の当社グループを取り巻く事業環境は空調制御機器・システムに関する需要は引き続き堅調が見込まれており、工場・プラント等の生産設備に関する需要につきましても、半導体製造装置等のFA市場の需要回復が見込まれています。 法定によるメーターの交換需要等、安全・安心のためのメンテナンスや機器交換需要も継続して各事業で見込まれます。 一方で、グローバルでの地政学的リスク、とりわけ中東情勢の緊迫化を背景とした資源価格や物流、調達面への影響、インフレの継続による人件費を含む各種コストの上昇等、不確実性の高い状況が続くことが見込まれます。 当社グループとしては適切な情勢判断・リスク管理のうえで、動向に注視しつつ、過去のコロナ禍やサプライチェーンの混乱に対応した知見も活かし、迅速、適切な対応に努めてまいります。 以上の事業環境認識及び各事業における需要見通しを前提として、2027年3月期(2026年度)の連結業績予想につきましては、売上収益3,150億円、事業利益482億円、税引前利益500億円、親会社の所有者に帰属する当期利益353億円を見込んでおります。 なお、中東情勢を主とする地政学的リスクの業績への影響は不透明であることから、2027年3月期(2026年度)の業績予想には、現時点で確認できる影響を織り込んでおります。 今後の情勢の変化、事業への影響を注視してまいります。 事業別の見通しは以下のとおりです。 BA事業では、国内外ともに堅調な市場環境が継続しており、豊富な受注残を背景に、既設・サービス分野及び海外事業を中心に増収を見込みます。 外注費や人件費等の増加はあるものの、増収効果に加え、受注時採算性の改善や価格転嫁を進めることにより、事業利益も増益を見込みます。 AA事業では、中東情勢のマクロ経済や設備投資への影響が懸念されますが、国内の人手不足への対応やメンテナンス需要を含めたPA市場における投資継続に加えて、半導体製造装置市場等のFA市場での回復を見込み、増収を見込みます。 一方、部材価格の高騰や人件費の増加に加えて、前年度に高収益案件を計上していたことの影響等から、事業利益は前年度同水準を見込みます。 LA事業では、ガス・水道メーター等のライフライン分野において、法定による交換需要を着実に取り込むとともに、SMaaS(Smart Metering as a Service)関連市場の開拓を進めることなどにより増収を見込みます。 銅等の部材価格高騰や人件費の増加はあるものの、価格転嫁や収益性を重視した営業施策、スマートメーターへの更改等の収益改善施策の効果により、事業利益は増益を見込みます。 インフレの進行や中東情勢をはじめとする地政学的リスクの高まりなど、不透明かつ厳しい事業環境が継続すると思われますが、人的資本強化、商品力強化、DX推進等の投資を着実に実施し、当社グループの特長である、長年にわたって構築した幅広い顧客基盤(工場・プラント、商業ビル、ライフライン等)との強い関係に基づく「基盤事業」と、半導体等の技術革新やカーボンニュートラルのような社会課題対応を新たな事業機会と捉えた「成長事業」の両輪のサイクルを回す、azbilグループらしい事業モデルを推進してまいります。 業績予想は、現時点で入手可能な情報と合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績は今後様々な要因により異なる可能性があります。 なお、当社グループは2027年3月期第1四半期より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、以下の連結業績予想はIFRSに基づいて作成しております。 (単位:億円) 2026年3月期実績日本基準※62026年3月期実績IFRS(試算)※72027年3月期見通しIFRS増減増減率ビルディングオートメーション事業売上収益1,5631,5631,660966.2%事業利益(利益率)289(18.5%)283(18.1%)300(18.1%)16(△0.1pp)5.9% アドバンスオートメーション事業売上収益1,1071,1071,150423.9%事業利益(利益率)178(16.1%)173(15.7%)172(15.0%)△1(△0.8pp)△1.1% ライフオートメーション事業売上収益333333353195.9%事業利益(利益率)6(1.9%)5(1.5%)10(2.8%)4(1.3pp)99.9% その他売上収益991007.0%事業利益(利益率)0(1.3%)0(1.3%)0(0.0%)△0(△1.3pp)- 連結売上収益2,9892,9893,1501605.4%事業利益(利益率)473(15.8%)462(15.5%)482(15.3%)19(△0.2pp)4.3% 営業利益-466497306.5%税引前利益507479500204.3%親会社の所有者に帰属する当期利益(利益率)385(12.9%)364(12.2%)353(11.2%)△11(△1.0pp)△3.1% ※6 日本基準における「売上高」を「売上収益」、「セグメント利益」及び「営業利益」を「事業利益」、「税金等調整前当期純利益」を「税引前利益」、「親会社株主に帰属する当期純利益」を「親会社の所有者に帰属する当期利益」として表示しております。 ※7 監査未了の暫定値を掲載しているため、数値は今後変更となる可能性があります。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 azbilグループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況、② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおり健全な財務基盤を維持し、必要な運転資金等への十分な流動性も確保しております。 加えて、パンデミック、大規模な自然災害の発生等、不測の事態でも事業を継続し、供給責任を果たすことのできる強固な財務基盤を引き続き維持しております。 また、安定的な外部資金調達能力の維持向上のため、当社グループは格付投資情報センターより発行体格付「シングルA+(安定的)」を取得して社債発行枠200億円を設定するとともに、コマーシャル・ペーパーについて格付「a-1」を取得して発行枠200億円を設定しております。 さらには、複数の金融機関との間で合計100億円のコミットメントラインを設定し、緊急時の流動性を確保しております。 あわせて、国内子会社については親会社を通じたキャッシュ・マネジメントにより、資金調達の一元化と資金効率化、流動性の確保を図るとともに、海外の一部地域においても域内でのグループファイナンスを実施しております。 当社グループの資金需要としましては、営業活動上の運転資金に加えて、設備投資及び研究開発のための資金や配当支払いなどを見込んでおり、主に営業活動によるキャッシュ・フローや内部資金のほか、一部借入による資金調達も行っております。 借入による資金調達に関しましては、当連結会計年度末現在で短期借入金の残高は48億1千6百万円、長期借入金の残高は50億7千3百万円となり、前連結会計年度末に比べて借入金の合計残高は44億7百万円増加しております。 なお、長期借入金については、信託型従業員持株インセンティブ・プランの再導入に伴い当社株式を取得するための必要資金を信託スキームに基づき借り入れたものであります。 他方、営業活動によるキャッシュ・フローや内部留保を含めた資本を活用し、持続的な成長の実現や事業基盤の整備・強化に向けて、国内外生産拠点の再編・拡充をはじめとする設備投資や技術革新に対応した研究開発、サービスの高付加価値化や事業の効率化に必要なDX等への投資を実現しております。 当連結会計年度の設備投資の総額は79億6千2百万円、研究開発費の総額は127億1千3百万円となりました。 今後につきましても、成長に向けた商品・サービスの拡充、先進的なグローバル生産・開発の構造改革等、事業基盤の強化・拡充に注力するとともに、M&Aといった将来の成長投資を進めてまいります。 株主還元につきましては、経営の重要課題の一つと位置付けており、連結業績、純資産配当率(DOE)・自己資本当期純利益率(ROE)等の水準に加え、上記の成長投資及び健全な財務基盤の確保のための内部留保等を総合的に勘案し、配当水準の向上に努めつつ安定した配当を維持していきたいと考えております。 詳細は「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご確認ください。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、株主価値増大に向けて連結ROE(自己資本当期純利益率)の向上を基本的な目標としており、2030年度をゴールとする長期目標※において、売上高4,200億円、営業利益650億円、営業利益率15.5%、ROE15%を目標としております。 この長期目標達成に向け、2027年度を最終年度とする3ヵ年の現中期経営計画(2025~2027年度)※では、最終年度の売上高3,400億円、営業利益510億円、営業利益率15.0%、ROE14%を達成することを目標としております。 ※2025年5月13日、長期目標(2030年度)を見直し、中期経営計画(2025~2027年度)を公表いたしました。 これらの目標値は、策定時点における日本基準に基づき算定しております。 なお、2027年度の計画値については、現時点で変更はいたしませんが、中期経営計画の進捗状況に加えて、現状の不透明な情勢が見通せるようになった段階で見直しを検討いたします。 |
| 研究開発活動 | 6【研究開発活動】 オートメーション技術を基軸として、オフィス環境の変化、工場やプラント設備・装置の性能向上、カーボンニュートラル実現といった様々な変化を迅速に捉えて、研究開発基盤を強化しております。 具体的には、システム・クラウド、人工知能(AI)、アクチュエータ、デバイス分野の一層の強化を行っております。 ・システム・クラウド 最新技術を取り入れた生産空間・居住空間・生活空間のデジタル化による制御領域の拡大・人工知能(AI) 生成AIを含めた人工知能・データ利活用による自律化システムの実現・アクチュエータ 全事業で用いられるアクチュエータ技術・商品への蓄積されているノウハウ・知見の活用・デバイス MEMS※1開発力を強化するために新たなクリーンルームを増強※2し、計測の高度化を実現する量の計測から質の計 測への転換※1 MEMS(Micro Electro Mechanical Systems):センサ、アクチュエータ、電子回路を一つの基板の上に微細加工技術によって集積した機器。 ※2 藤沢テクノセンター内に新たなクリーンルームを設置(2022年に竣工) これらの基盤技術を組み合わせることで、データセンタ等の新たな市場や技術革新が常に求められる半導体市場等の成長事業での顧客層を拡大するとともに、既設改修・サービス事業等の基盤事業での持続性、収益性を向上させます。 また、成長事業から基盤事業に、そして新たな成長事業に、というサイクルを回し続けることで、持続的な事業の拡大を目指します。 グローバル開発体制といたしましては、米国のシリコンバレーに設置した研究開発拠点及びシンガポールに設置した研究開発拠点による、顧客視点を重視した技術・商品開発を行っております。 ・米国の開発拠点においては次世代計測技術を実現する技術開発の推進、IoT等の最新の技術動向調査及びAIを用いた技術開発の取組みなど、現地大学やスタートアップ企業と連携して共同研究を行っております。 ・シンガポールの研究開発拠点においては、日本の研究開発機能との連携を強化し、現地市場との距離の近さを活かして迅速なアプリケーション開発やテストマーケティングを実現しております。 技術開発の基盤強化としては、計測の「正しく測る」を確認するために温度・湿度・電気・圧力・真空・微小液体流量・気体流量・時間(周波数分野)で校正を行い、その基準となる計測器や発生器の物理標準を高精度に管理しております。 また、人が直接見て触る商品のインターフェースや居住空間や生産現場に置かれる機器では、本質的な機能を担保しながらも、働き方や暮らしの変化に応じたデザインへの変革を行っております。 生産技術といたしましては、多品種少量生産に対応するために、ITを活用し適切な生産情報をタイムリーに生産設備に送信して適切な指示を可能にする組み立ての高度化や品質の見える化を行っております。 また、IT技術による生産DXや、これまで製品系列別で利用してきた生産管理システムにおいて、製品特性を考慮して基幹システムと連携する全体最適化システムを構築していく生産LX(Legacy Transformation)の取組みも実施しております。 生成AIの活用を積極的に進めており、社員向け汎用AIチャットボットを導入、活用推進を進めております。 また、特定の用途向け生成AIサービスの展開も行っており、一例として独自に開発した“生成KY(危険予知)”で、サービススタッフの支援をするなど、業務効率化に活用しております。 当連結会計年度の研究開発費の総額は12,713百万円(売上高比4.3%)となりました。 各セグメント別の研究開発費及び主な成果は、次のとおりであります。 セグメントの名称研究開発費(百万円)主な成果(プレスリリースされたもの)ビルディングオートメーション事業5,407BIMを活用した独自の社内DXで高効率化と働き方改革を推進顧客への提供価値を最大化 (2025/5/12) アズビルが12年連続で省エネルギー事業を支援する「エネマネ事業者」に - 省エネ・脱炭素を含むエネルギーマネジメント事業における市場拡大を目指して - (2025/6/30) アズビルとエネルギア・ソリューション・アンド・サービスが広島市立広島市民病院設備改修PFI事業(ESCO事業)に着手 - 官民連携で持続可能な医療基盤を構築、地域社会と地球環境・カーボンニュートラルに貢献 - (2025/9/3) アズビルタイランドと芙蓉リースタイランド、オークラ プレステージバンコクにおける協働のESCO事業で初年度に目標比約120%の省エネ効果を達成 (2025/12/9) 「令和6年度補正予算省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」の公募に対し、アズビルをエネマネ事業者として活用する3事業が採択 (2025/12/24) Frost & Sullivan 2025 カンパニー・オブ・ザ・イヤー アワードを2部門で受賞 (2026/1/30) アズビルとDATAFLUCTが資本業務提携契約を締結- AI技術の活用で建物運用における新たな価値創造へ - (2026/2/18)アドバンスオートメーション事業6,297オンライン異常予兆検知システムBiG EYESを関西電力の火力発電所4カ所に納入 (2025/6/16) AIベースCBMプラットフォーム「BiG EYES MM」を積水化学工業に納入 - AIによる予兆保全で生産現場の保全効率化・持続可能な工場運営を支援 - (2025/9/16) 国際規格対応の新調節弁「6000シリーズ」を販売開始 - プラントのライフサイクル全体でお客さまの生産性向上に貢献 - (2025/10/1) 工場・プラント向け次世代ソリューションの統一ブランド「we.ble」を発表- 協働と共創を通じて製造現場の未来を切り拓く -(2025/11/19) AIを活用した最適生産計画立案システムVIRTUAL PLANNER PPを販売開始 - 最適な生産計画を短時間で立案、工場ポテンシャルを最大限に引き出す - (2026/1/20) AIベースCBMプラットフォーム「BiG EYES MM」が「第9回インフラメンテナンス大賞 経済産業大臣賞」を受賞 - AI技術×操業データにより、保全業務従事者のWell-beingに貢献 - (2026/1/22) AIベースCBMプラットフォーム「BiG EYES MM」が「2025年度TPM優秀商品賞 実効賞」を受賞 - AI技術による予兆保全への変革、メンテナンスサービス業界の発展に寄与 - (2026/2/27)ライフオートメーション事業1,057アズビル金門、次世代超音波式水道スマートメーターで水道インフラ課題解決に貢献 - Kamstrup 社との協業で、日本の水道インフラ課題解決に貢献 - (2025/9/25)その他-azbilグループの技術研究報告書『azbil Technical Review』を発行 - 「広がる市場と多様な計測・制御技術」を特集テーマに、11編の論文を掲載 - (2025/4/11) 研究開発現場などの省エネルギー達成に向けた連携制御構築を支援- 堀場製作所のNEDO助成事業に参画 - (2025/5/29) NATOサイバー防衛協力センター主催のサイバー防衛演習「ロックド・シールズ2025」への参加 (2025/7/17) 2025年度 計測自動制御学会で、マルチセンサに最適化したインターリーブ型ΔΣA/D変換回路で「技術賞」、サファイア隔膜真空計 形V8 並びに、水道標準プラットフォーム対応 運転監視アプリケーション Harmonas-DEO™で「新製品開発賞」を受賞 (2025/10/14) バイオエコノミー実現に向けたバイオ生産次世代化プロジェクト 「メトリクスMATSURI」に参画 - 計測・制御技術をコアに、バイオものづくりの社会実装を目指す - (2025/12/25) 第7回ESGファイナンス・アワード・ジャパン「環境サステナブル企業」に4年連続で選定 (2026/2/17) セグメント間取引消去△48 合計12,713 |
| 設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 azbilグループ(当社及び連結子会社)では、長期的に成長が期待できる製品及び研究開発分野に重点を置き、あわせて省力化及び製品の信頼性維持のための設備投資を行っております。 当連結会計年度においては、新製品開発、合理化及び生産体制強化等のため、総額7,962百万円の設備投資(有形固定資産及び無形固定資産受入ベース数値)を実施いたしました。 事業の種類別セグメントの内訳は、次のとおりであります。 当連結会計年度前期比ビルディングオートメーション事業3,484百万円91.8%アドバンスオートメーション事業3,852百万円80.5%ライフオートメーション事業618百万円49.0%その他8百万円-%合計7,962百万円80.9% 「第3 設備の状況」における各事項の記載につきましては、消費税等抜きの金額で表示しております。 |
| 主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 azbilグループにおける主要な設備は、次のとおりであります。 (1)提出会社2026年3月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産工具、器具及び備品その他合計藤沢テクノセンター(神奈川県藤沢市)(注)3ビルディングオートメーションアドバンスオートメーション研究開発設備等9,3492,533258(25,679)191,2283,98517,3751,442[291]湘南工場(神奈川県高座郡寒川町)ビルディングオートメーションアドバンスオートメーションシステム製品等生産設備・制御機器等生産設備工業計器等生産設備3,987659739(41,410)193636886,459550[126]本社(東京都千代田区)(注)4ビルディングオートメーションアドバンスオートメーションその他設備10---10101122235[54]秦野事業所(神奈川県秦野市)ビルディングオートメーションアドバンスオートメーションその他設備3142422(23,329)-3-7428[4]ビルシステムカンパニー東京本店アドバンスオートメーションカンパニー東京支社(東京都品川区)(注)5ビルディングオートメーションアドバンスオートメーションその他設備45---383,3103,393712[131]研修センター(神奈川県横須賀市)ビルディングオートメーションアドバンスオートメーション教育・研修設備2500803(4,116)-17-1,0714[3]香春技術センター(福岡県田川郡香春町)アドバンスオートメーションその他設備880189(27,283)-23-3016[1]京都事業所(京都府船井郡)(注)6アドバンスオートメーション制御機器等生産設備90883232(68,736)-3801,26366[16] (2)国内子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産工具、器具及び備品その他合計アズビル金門㈱北海道支店(札幌市東区)ライフオートメーションその他設備220152(6,765)-0117621アズビル金門㈱(注)7白沢工場(福島県本宮市)ライフオートメーション計量機器等生産設備12176115(30,135)-0231798[23]アズビル金門㈱(注)7白河工場(福島県白河市)ライフオートメーション計量機器等生産設備394133113(81,734)-13121775142[32]アズビル金門エナジープロダクツ㈱本社工場(和歌山県御坊市)ライフオートメーション計量機器等生産設備12663909(78,717)39401,14388[22]アズビル金門青森㈱本社工場(青森県青森市)ライフオートメーション計量機器等生産設備4650419(33,015)20552444[11]アズビルTACO㈱埼玉工場(埼玉県行田市)アドバンスオートメーション制御機器等生産設備8594486(7,789)-45491,08560[7]アズビルTACO㈱本社(東京都板橋区)アドバンスオートメーションその他設備49-165(548)-8823119[1]アズビル太信㈱本社工場(長野県中野市)アドバンスオートメーション制御機器等生産設備92667103(2,812)-8501,183125[27] (3)海外子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産工具、器具及び備品その他合計アズビル機器(大連)有限公司(注)8本社工場(中国大連)ビルディングオートメーションアドバンスオートメーション制御機器等生産設備1,305793--1592952,554372アズビルプロダクションタイランド㈱本社工場(タイ・チョンブリー)ビルディングオートメーションアドバンスオートメーション制御機器等生産設備2,079302683(29,996)-1811,4954,742420アズビルタイランド㈱Solution and Technology Center(タイ・ラヨーン)アドバンスオートメーション調節弁整備設備1301161(8,042)-0029553アズビルベトナムプロダクション㈲(注)9本社工場(ベトナム・フンイエン)ビルディングオートメーション制御機器等生産設備--- --9459453 (注)1.帳簿価額のうち「その他」は、建設仮勘定及び無形固定資産であります。 2.臨時従業員数は、従業員数の[ ]内に年間の平均雇用人員を外数で記載しております。 3.帳簿価額のうち「その他」は、主に建設仮勘定672百万円及びソフトウエア2,996百万円であります。 4.建物を賃借しており、年間賃借料は394百万円であります。 なお、当社は2026年5月に本社を同一区内に移転しております。 5.建物を賃借しており、年間賃借料は366百万円であります。 6.工場設備等をアズビル京都㈱へ賃貸し、同社が運営を行っております。 7.工場設備等をアズビル金門エナジープロダクツ㈱へ賃貸し、同社が運営を行っております。 8.帳簿価額のうち「その他」には、借地権142百万円(面積31,613㎡)を含んでおります。 9.帳簿価額のうち「その他」には、借地権640百万円(面積30,000㎡)を含んでおります。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 azbilグループの設備投資につきましては、今後の製品開発計画、生産計画、合理化計画等を総合的に勘案して計画しております。 設備計画は原則として連結会社各社が個別に策定しておりますが、グループ全体で重複投資とならないよう、当社を中心に調整を図っております。 当連結会計年度末後1年間の設備投資計画は11,700百万円であり、セグメントの内訳は次のとおりであります。 セグメントの名称2026年3月末計画金額(百万円)設備等の主な内容・目的資金調達方法ビルディングオートメーション事業4,900合理化、省力化、情報化等自己資金アドバンスオートメーション事業5,700同上同上ライフオートメーション事業1,000同上同上その他100同上同上合計11,700 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 12,713,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 7,962,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 46 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 20 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 9,182,109 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分において、純投資目的株式には専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当を受け取る目的として保有する株式を、純投資目的以外の株式にはそれら目的に加え中長期的な企業価値の向上に資すると判断し保有する株式を区分しております。 なお、当社は資産運用目的で株式に投資することは行わないため、純投資目的である投資株式は保有しておりません。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社では、保有株式が中長期的な企業価値向上に資すると判断できない場合には、株価や市場動向を見て適宜売却による縮減を行う方針です。 具体的には、保有株式の個別銘柄ごとに、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているかなどの定量的検証を行い、あわせて保有リスクについても検証を行っています。 また、各保有銘柄の取得経緯・事由等に応じ、企業価値の向上に資すると判断することが可能か否かといった定性的検証を行っております。 当社の取締役会では、上記の定量的・定性的な検証及び保有リスクについて検証を行っております。 この結果、保有便益に関する改善が見込まれないなど、その保有に一定の合理性が認められず、中長期的な観点からも当社の企業価値向上に資すると判断できない株式については、適宜売却による縮減を行ってきております。 当事業年度は、2026年2月6日開催の取締役会において、当社が保有する全ての政策保有株式について、上記の定量的・定性的な検証及び保有リスクについて検証を行っております。 なお、当事業年度において、当社が保有する株式数の全部又は一部の売却により縮減を行った銘柄数は7銘柄となりました。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式111,317非上場株式以外の株式1022,415 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式1300中長期的な観点から当社の企業価値向上に資すると判断したため非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式72,310 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(関連するセグメント)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)芙蓉総合リース㈱2,450,000950,000(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業、AA事業、LA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しておりましたが、2025年度は保有株式の一部である400,000株の売却を行っております。 (株式数が増加した理由)2025年4月1日を効力発生日として株式分割(1:3)が行われているためであります。 有10,43210,998日本電技㈱656,000656,000(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業、AA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しております。 有5,8012,482㈱オーテック750,000250,000(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業、AA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しております。 (株式数が増加した理由)2025年4月1日を効力発生日として株式分割(1:3)が行われているためであります。 有1,7541,081 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(関連するセグメント)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)東テク㈱462,000462,000(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業、AA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しております。 有1,6811,126東京建物㈱309,100309,100(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しております。 有1,108780住友不動産㈱200,000100,000(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業、LA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しております。 (株式数が増加した理由)2026年1月1日を効力発生日として株式分割(1:2)が行われているためであります。 有878559 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(関連するセグメント)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)三菱地所㈱100,000100,000(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しております。 無432243東海旅客鉄道㈱50,00050,000(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しております。 無204142㈱西武ホールディングス16,30016,300(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しております。 無7153 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(関連するセグメント)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)日本空港ビルデング㈱10,00010,000(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しております。 無5141SOMPOホールディングス㈱-38,400(保有目的)事業推進上の保険取引の円滑化、国内外の案件情報等の収集のため(BA事業、AA事業、LA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しておりましたが、2025年度に保有株式全株の売却を行っております。 有(注)1-173第一生命ホールディングス㈱(注)2-28,800(保有目的)事業推進上の保険取引の円滑化、国内外の案件情報等の収集のため(BA事業、AA事業、LA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しておりましたが、2025年度に保有株式全株の売却を行っております。 有(注)1-130 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(関連するセグメント)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱みずほフィナンシャルグループ-25,000(保有目的)事業推進上の資金調達の円滑化、国内外の金融・経済および企業・案件情報等の収集のため(BA事業、AA事業、LA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しておりましたが、2025年度に保有株式全株の売却を行っております。 有(注)1-101エスペック㈱-24,320(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(AA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しておりましたが、2025年度に保有株式全株の売却を行っております。 無-57キヤノンマーケティングジャパン㈱-1,155(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しておりましたが、2025年度に保有株式全株の売却を行っております。 無-5 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(関連するセグメント)当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)ANAホールディングス㈱-1,300(保有目的)事業における協力等をはじめとする取引関係の維持・強化(BA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しておりましたが、2025年度に保有株式全株の売却を行っております。 無-3(注)1.保有先企業は当社の株式を保有しておりませんが、同社子会社が当社株式を保有しております。 2.第一生命ホールディングス㈱は、2026年4月1日付で㈱第一ライフグループに商号変更しております。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 |
| 株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
| 株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 7 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 11 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1,317,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 10 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 22,415,000,000 |
| 株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 300,000,000 |
| 株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2,310,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 10,000 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 51,000,000 |
| 株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 中長期的な観点から当社の企業価値向上に資すると判断したため |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | ANAホールディングス㈱ |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | (保有目的)事業推進上の保険取引の円滑化、国内外の案件情報等の収集のため(BA事業、AA事業、LA事業)(定量的な保有効果)当社は守秘性の観点より、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は取締役会において、事業上や財務上のリターン等も含む保有意義に照らして経済合理性の観点から資本コストに見合っているか等の定量的検証を行うとともに、保有リスクについて検証を行っており、当社の株式保有方針に則って総合的に勘案した結果、同社株式を保有しておりましたが、2025年度に保有株式全株の売却を行っております。 |