財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2026-06-18
英訳名、表紙IDEC CORPORATION
代表者の役職氏名、表紙代表取締役会長兼社長  舩木 俊之
本店の所在の場所、表紙大阪府大阪市淀川区西宮原2丁目6番64号
電話番号、本店の所在の場所、表紙大阪 (06)6398-2500番 (代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
年月変遷の内容1945年11月和泉商会創業 電気器具の小売、卸売業開始1947年3月和泉電気株式会社(大阪市中央区)設立 開閉器の生産、販売開始1975年10月IDEC CORPORATION(米国)を設立(現・連結子会社)1982年7月CI導入「IDEC」商標決定 英文社名変更11月大阪証券取引所市場第2部に株式を上場1983年9月台湾愛徳克股份有限公司(中華民国)を設立(現・連結子会社)12月株式会社アイ・イー・エス(現・IDECロジスティクスサービス株式会社)を設立(現・連結子会社)1984年6月福崎事業所(兵庫県神崎郡)完成 操業開始1989年3月東京証券取引所市場第2部に株式を上場11月滝野事業所(兵庫県加東市)操業開始1990年10月東京証券取引所、大阪証券取引所市場第1部に指定1992年8月台湾和泉電気股份有限公司(中華民国)を設立(現・連結子会社)1995年8月IDEC IZUMI(H.K.)CO.,LTD.(香港)(現・IDEC HONG KONG CO.,LTD.)を設立(現・連結子会社)1998年4月竜野物流センター(兵庫県たつの市)完成 操業開始1999年4月IDEC IZUMI ASIA PTE LTD.(シンガポール)を設立(現・連結子会社)2002年7月蘇州和泉電気有限公司(中華人民共和国)を設立(現・連結子会社)11月愛徳克電気貿易(上海)有限公司(中華人民共和国)を設立(現・連結子会社)2004年10月IDEC IZUMI(H.K.)CO.,LTD.(香港)を合弁で設立(現・連結子会社)2005年11月IDEC株式会社へ社名を変更2012年4月IDEC ASIA(THAILAND)CO.,LTD.を設立(現・連結子会社)2013年7月尼崎事業所(兵庫県尼崎市)完成 操業開始11月愛徳克電子科技(上海)有限公司(中華人民共和国)を設立(現・連結子会社)12月IDEC DATALOGIC株式会社(現・IDEC AUTO-ID SOLUTIONS株式会社)の株式取得(現・連結子会社)12月データロジックADC株式会社の株式取得(2014年4月、吸収合併により、IDEC AUTO-ID SOLUTIONS株式会社に統合)2014年5月株式会社コーネット及び株式会社コーネットシステムの株式取得(2015年4月、吸収合併により、株式会社コーネットに統合後、2016年9月、IDECファクトリーソリューションズ株式会社へ社名を変更(現・連結子会社))2017年3月MMI Technologies SASの株式取得(現・連結子会社)9月株式会社ウェルキャットの株式取得(2020年4月、吸収合併により、IDEC AUTO-ID SOLUTIONS株式会社に統合)2018年7月株式会社東京センサの株式取得(2019年4月、吸収合併により、IDEC株式会社に統合)2020年1月IDEC CONTROLS INDIA PRIVATE LIMITED(インド)を設立(現・連結子会社)11月IDECセールスサポート株式会社を設立(現・連結子会社)2021年4月IDECファクトリーソリューションズ株式会社がスキューズ株式会社より事業を譲受9月IDEC ALPS Technologies株式会社を設立(現・連結子会社)2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2025年4月APEM,Inc.を吸収合併により、IDEC CORPORATION(米国)に統合
事業の内容 3【事業の内容】
 当社グループは、当社、連結子会社26社(国内5社、海外21社)及び持分法適用関連会社1社で構成され、その主な事業内容は、HMI事業、インダストリアルコンポーネンツ事業、オートメーション&センシング事業、安全・防爆事業、システムの製造及び販売であります。
製造については、当社及び子会社11社が行っております。
販売については、日本市場へは当社及び国内グループ会社が、海外市場へは主にその地域の現地法人が行っております。
現地法人は、それぞれが独立した経営単位として各地域に適した戦略を立案し事業戦略を展開しております。
したがって、当社グループは、製造・販売体制を基礎とした地域別のセグメントを構成しております。
 製品種類及び製品種類の内容と、それに関連する主な関係会社及びセグメントは次のとおりであります。
製品種類製品種類の内容主な関係会社名セグメント名HMI事業制御用操作スイッチ、ジョイスティック、表示灯、プログラマブル表示器など販売会社IDECセールスサポート株式会社日本開発・製造販売会社IDEC CORPORATION米州製造・販売会社IDEC ASIA(THAILAND)CO.,LTD.アジア・パシフィック製造会社台湾愛徳克股份有限公司蘇州和泉電気有限公司販売会社台湾和泉電気股份有限公司IDEC HONG KONG CO.,LTD.IDEC IZUMI ASIA PTE LTD.IDEC CONTROLS INDIA PRIVATE LIMITED愛徳克電気貿易(上海)有限公司開発・製造販売会社APEM SAS ほか8社EMEA※インダストリアルコンポーネンツ事業スイッチング電源、端子台、制御用リレー/ソケット、サーキットプロテクタなど販売会社IDECセールスサポート株式会社日本開発・製造販売会社IDEC CORPORATION米州製造・販売会社IDEC ASIA(THAILAND)CO.,LTD.アジア・パシフィック製造会社台湾愛徳克股份有限公司蘇州和泉電気有限公司販売会社台湾和泉電気股份有限公司IDEC HONG KONG CO.,LTD.IDEC IZUMI ASIA PTE LTD.IDEC CONTROLS INDIA PRIVATE LIMITED愛徳克電気貿易(上海)有限公司開発会社愛徳克電子科技(上海)有限公司 製品種類製品種類の内容主な関係会社名セグメント名オートメーション&センシング事業プログラマブルコントローラ、自動認識機器など開発・製造販売会社IDEC ALPS Technologies株式会社日本販売会社IDEC AUTO-ID SOLUTIONS株式会社IDECセールスサポート株式会社開発・製造販売会社IDEC CORPORATION米州製造・販売会社IDEC ASIA(THAILAND)CO.,LTD.アジア・パシフィック製造会社台湾愛徳克股份有限公司販売会社台湾和泉電気股份有限公司IDEC HONG KONG CO.,LTD.IDEC IZUMI ASIA PTE LTD.IDEC CONTROLS INDIA PRIVATE LIMITED愛徳克電気貿易(海)有限公司安全・防爆事業安全関連機器、防爆関連機器など販売会社IDECセールスサポート株式会社日本開発・製造販売会社IDEC CORPORATION米州製造・販売会社IDEC ASIA(THAILAND)CO.,LTD.アジア・パシフィック製造会社蘇州和泉電気有限公司販売会社台湾和泉電気股份有限公司IDEC HONG KONG CO.,LTD.IDEC IZUMI ASIA PTE LTD.IDEC CONTROLS INDIA PRIVATE LIMITED愛徳克電気貿易(上海)有限公司システム各種システム、協働ロボットシステム、ソリューションなど製造・販売会社IDECファクトリーソリューションズ株式会社日本※EMEAとは欧州、中東及びアフリカ地域を指しております。
企業集団の系統図以上に述べた企業集団の系統図は次のとおりであります。
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
セグメント名及び会社名住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) 日本 IDECロジスティクスサービス株式会社兵庫県たつの市10制御機器の艤装組立・物流業務受託100艤装組立、物流業務の委託役員の派遣IDEC AUTO-ID SOLUTIONS株式会社大阪市淀川区300自動認識機器の販売100当社製品の販売役員の派遣IDECファクトリーソリューションズ株式会社愛知県一宮市33制御用周辺機器・制御盤関連機器の製造・販売100当社製品の販売役員の派遣IDECセールスサポート株式会社
(注)1大阪市淀川区100制御機器の販売・販売支援100当社製品の販売役員の派遣IDEC ALPS Technologies株式会社大阪市淀川区100制御機器の開発・製造・販売51当社製品の開発役員の派遣米州 IDEC CORPORATION
(注)1、6、8米国カリフォルニア州千US$27,600制御機器の開発・製造・販売100(27)当社製品の販売役員の兼任EMEA MMI Technologies SAS
(注)1フランスコサード千EUR41,110持株会社100役員の兼任及び派遣APEM SAS
(注)1、5フランスコサード千EUR10,222制御機器の開発・製造・販売100(100)当社製品の販売役員の派遣Contact TechnologiesUK Ltd
(注)1、6イギリスバッキンガムシャー千GBP8,302持株会社100(100)役員の派遣その他8社 アジア・パシフィック IDEC IZUMI ASIA PTE LTD.シンガポール千SP$1,000制御機器の販売100当社製品の販売役員の派遣IDEC CONTROLS INDIA PRIVATE LIMITED
(注)7インドカルナータカ州千INR15,000制御機器の販売100(75)当社製品の販売役員の派遣IDEC ASIA(THAILAND)CO.,LTD.タイサラブリ県千THB250,000制御機器・部品の製造・販売100当社製品の製造・販売役員の派遣台湾愛徳克股份有限公司
(注)1中華民国高雄市千NT$60,000制御機器・部品の製造100当社製品の製造役員の派遣台湾和泉電気股份有限公司中華民国台北市千NT$15,000制御機器の販売100当社製品の販売役員の派遣蘇州和泉電気有限公司
(注)1、2中華人民共和国江蘇省千US$10,730制御機器・部品の製造100(14)当社製品の製造役員の派遣IDEC HONG KONG CO.,LTD.中華人民共和国香港特別行政区千HK$5,000制御機器の販売100当社製品の販売役員の派遣愛徳克電気貿易(上海)有限公司
(注)3、8中華人民共和国上海市千US$300制御機器の販売100(100)当社製品の販売役員の派遣愛徳克電子科技(上海)有限公司
(注)4中華人民共和国上海市千RMB2,000電子製品用ソフトウェア・回路の設計開発100(100)当社製品の開発役員の派遣(持分法適用関連会社) 佐用・IDEC有限責任事業組合兵庫県佐用郡佐用町300太陽光発電所の設置運営・農業事業50組合員の派遣
(注)1.特定子会社に該当しております。
2.蘇州和泉電気有限公司の議決権に対する所有割合欄の( )内数字は間接所有割合(内数)であり、間接所有の会社は、台湾愛徳克股份有限公司であります。
3.愛徳克電気貿易(上海)有限公司の議決権に対する所有割合欄の( )内数字は間接所有割合(内数)であり、間接所有の会社はIDEC HONG KONG CO.,LTD.であります。
4.愛徳克電子科技(上海)有限公司の議決権に対する所有割合欄の( )内数字は間接所有割合(内数)であり、間接所有の会社は愛徳克電気貿易(上海)有限公司であります。
5.APEM SASの議決権に対する所有割合欄の( )内数字は間接所有割合(内数)であり、間接所有の会社は、MMI Technologies SASであります。
6.IDEC CORPORATION、Contact Technologies UK Ltdの議決権に対する所有割合欄の( )内数字は間接所有割合(内数)であり、間接所有の会社は、APEM SASであります。
7.IDEC CONTROLS INDIA PRIVATE LIMITEDの議決権に対する所有割合欄の( )内数字は間接所有割合(内数)であり、間接所有の会社はIDEC IZUMI ASIA PTE LTD.であります。
8.IDEC CORPORATION、愛徳克電気貿易(上海)有限公司については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。
)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等(単位:百万円) IDEC CORPORATION愛徳克電気貿易(上海)有限公司(1)売上高16,3048,949
(2)経常利益1,255987(3)当期純利益920732(4)純資産額15,8374,854(5)総資産額28,5266,590
従業員の状況 (2)【従業員の状況】
①連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)日本781(379)米州220(-)EMEA1,240(60)アジア・パシフィック765(14)合計3,006(453)
(注)従業員数は就業人員であり、従業員数欄の(外書)は臨時雇用者の年間平均雇用人員であります。
②提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)530(187)42.914.26,8165.0 セグメントの名称従業員数(名)日本530(187)合計530(187)
(注)1.従業員数は就業人員であり、従業員数欄の(外書)は、臨時雇用者の年間平均雇用人員であります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
③労働組合の状況 当社及び連結子会社の一部には、IDEC労働組合連合会が組織されており、全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会(電機連合)に加盟し、組合員数597名でユニオンショップ制であります。
 なお、労使関係については円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。
④使用人等のみに対して付与した新株予約権の内容 当社は、使用人等のみに対する新株予約権を付与しております。
当該新株予約権の内容については、「1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 ①ストックオプション制度の内容」に記載しております。
⑤管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異ア 提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)
(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)
(注)2労働者の男女の賃金の額の差異(%)
(注)1全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者11.9100.058.977.755.7
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
  2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
イ 連結子会社当事業年度名称男性労働者の育児休業取得率(%)
(注)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者IDECセールスサポート株式会社100.0100.0-IDECファクトリーソリューションズ株式会社100.0100.0-IDECロジスティクスサービス株式会社0.00.0-
(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針 当社は、真のグローバル企業となり、100周年に向けて持続した成長を続けることができるよう、『The IDEC Way』を制定しております。
『The IDEC Way』は、Vision、Mission、Core Valuesの3つの要素で構成しており、その最も重要な基盤として、創業の理念「人間性尊重経営」を位置付け、継承しております。
 世界経済の動向は依然不透明な状況にありますが、どのような市場環境であっても、当社グループがグローバル で持続的に成長し、社会課題の解決に貢献していくため、2050年のありたい姿を想定し、そこからバックキャストして2030年のビジョンを策定しております。
 人と機械の最適環境を創造し、世界中の人々の安全・安心・ウェルビーイングを実現すること。
これは創業以来 変わることのない、私たちの想いであります。
当社は、誰もが健康で、幸せに、生き生きと暮らすことのできる社会を実現するための取り組みを推進しております。

(2)目標とする経営指標 IDECグループでは、株主資本コストを8%とし、それを踏まえて資本コスト(WACC)は6%に設定しております。
これを上回るリターンを創出し、企業価値を向上していくために、ROE(自己資本利益率)とROIC(投下資本利益率)をKPIとしており、ROE10%以上、ROIC7%以上を目指しております。
 2026年3月期の業績は、前期から実施してきた事業の選択と集中や、人材の最適化といった構造改革が寄与する とともに、グローバルで流通在庫の消化が進み、米国や中国を中心に各地域の需要動向が回復傾向となったことなどから、大幅な増収増益を達成いたしました。
ROEは5.8%、ROICは4.0%へと改善し、2025年3月期の実績を上回る結果となりました。
 今後更にROE、ROICを向上し、継続的に資本コスト6%を上回り、企業価値を向上していけるよう、中期経営計画では収益性の向上、成長力の強化、資本コストの低減を実現する、さまざまな取り組みを推進することで実現してまいります。
 収益性の向上実現に向けては、「HMI・安全・安心」というIDECグループの強みを活かせる事業を軸に、顧客の潜在ニーズに応える製品・ソリューションをグローバルに展開することで、事業強化を推進いたします。
また、グローバルでの拠点再編や営業改革、サプライチェーンマネジメント改革などを加速することで、抜本的なコスト低減や業務効率化、納期・在庫の適正化を推進してまいります。
 成長力の強化については、資本コストや株価を意識した経営を実践し、健全な財務基盤を維持しながら、企業を成長させるために不可欠な人的資本への投資を行い、One IDECをベースとした開発体制・プロセスの見直し、知的資本の強化などを推進しております。
 資本コスト低減の観点では、更なるガバナンスの強化や人権・コンプライアンスへの対応、環境負荷の低減といった、経営リスクを下げるための取り組みにも注力しております。
(ROICツリー)  事業で稼いだキャッシュは、業務効率を改善するためのDX投資、顧客ニーズを満たす新製品・カスタムソリューション開発投資、M&Aなどのインオーガニックな成長のための投資を行うことで、資本効率を向上させつつ成長を加速してまいります。
また、従来通り安定的な配当などの株主還元は維持し、株価水準を踏まえて自己株式の取得も機動的に行います。
(キャッシュアロケーション)(3)投資単位の引下げに関する考え方及び方針等 当社は、株式の流動性を高め、個人株主の増加を図ることを資本政策上の重要課題と認識しております。
そのため、利益還元の充実に加え、個人株主の皆さまに向けた説明会の開催、分かりやすい統合報告書(IDEC Report)の作成やホームページの拡充などの対応を進めております。
(4)中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループでは、2026年3月期から始まる3か年の新中期経営計画を2025年4月に発表いたしました。
新中期経営計画では、顧客中心のビジネス構造へと変換し、市場変化への対応力を向上させることで、真のグローバル企業「新生IDEC」へと生まれ変わっていくための取り組みを推進しております。
 2027年3月期は、成長率の高い市場への注力や、パートナーシップ・M&Aの検討・推進、顧客の潜在ニーズをつかむプロアクティブセールスの実施を推進するとともに、コスト削減などによる原価率の低減、販売管理費のコントロールにより、収益性の向上を図ってまいります。
そのための取り組みとして、複数の改革プロジェクトをグローバ ルで推進しております。
■グローバル・マトリックス・マネジメント組織 2025年4月から、IDECグループの組織を地域軸と事業・機能軸からなる、グローバル・マトリックス・マネジメント組織体制へと抜本的に見直しました。
これまでの日本を中心とした体制から、地域と事業、グローバル機能を軸とした組織へと変えることで、事業計画に対する責任を明確化し、戦略の立案、実行、ステアリングまで、迅速な判断を行える体制としております。
 各地域、事業・機能の責任者で構成する、GOC(Global Operations Committee)を毎月Webで開催するとともに、四半期に1度各国から担当者が集まるFace to Faceの会議を実施し、緊密なコミュニケーションを図っております。
GOCでは、直近の状況や計画に対する進捗報告、各種課題に関するディスカッションなどを行うことで、対処すべき点が明確になり、迅速な意思決定が可能となりました。
中期経営計画に関する進捗管理やレビューも行っており、方針を決定した後、経営会議、取締役会に上程しております。
(グローバル・マトリックス・マネジメント組織) ■営業改革 顧客ニーズに対応するためのグローバル体制づくりに向けて、営業改革プロジェクトを推進しております。
これまでは、各拠点で営業プロセスが異なっておりましたが、標準化されたグローバル営業プロセスを構築し、製品スペックや価格訴求ではなく、お客さまのニーズを深く捉えた上で提供価値を訴求する、先回り型のターゲット営業アプローチを確立いたします。
また、AIの活用や成功パターンの蓄積により社内の知識やノウハウを体系化し、ナレッジを標準化することで全体の提案レベルを更に引き上げてまいります。
 これらの取り組みにより、コンポーネンツ販売だけでなく、KPIの一つであるソリューション販売比率を拡大するとともに、顧客からヒアリングした情報をR&D部門にフィードバックすることで、ニーズを踏まえた付加価値の高い製品開発につなげてまいります。
■R&D体制・プロセスの変革 顧客中心のビジネス構造の構築に向けて、グローバルR&D体制および開発プロセスを刷新いたしました。
2026年3月期に発足したInnovation Committeeでは、新技術や顧客ニーズを起点として数年先を見据えた技術戦略を議論し、顧客のために解決すべき技術課題・ソリューションを顧客志向で検討した上で、優れたテーマをイノベーションテーマとして選定してまいります。
 また、これまでIDEC製品は主に日本、APEM製品は欧州と米州で開発を行ってきましたが、現在は日本・米国・欧州の3拠点が同時並行で開発を進めるコンカレント開発体制を整備しております。
各拠点の強みを活かしながら連携を強化することで、開発期間の大幅な短縮を図ってまいります。
■SCMのグローバル最適化 サプライチェーンマネジメントの取り組みとして、前中期経営計画からSCP(Supply Chain Planning)システムのグローバルでの導入を推進しております。
国内外の拠点が同じシステムでつながるため、生産拠点、販売会社、代理店における生産・受注・販売・在庫に関する情報を即座に収集・可視化し、需給プロセスを一元化できます。
グローバルの需給変動に対応しながら、IDECグループ全体で整合のとれた計画の作成・管理を行うことで、需給の変動があった場合でも迅速に状況を把握し、最適な意思決定を実現いたします。
物流網の見直しも行っており、これらの取り組みにより、納期遵守率の改善やリードタイムの短縮など、顧客サービスレベルの向上を目指しております。
また、IDECとAPEM双方のサプライヤーや、樹脂・金属など主要な原材料の集約を進めることで、購買効率についても更に向上し、IDECグループの在庫水準の適正化や調達コストの最適化、物流コスト低減を図り、収益性の向上を実現いたします。
 なお、地政学的なリスクの影響もあり、2026年3月期末の自社在庫は、想定よりも若干高い水準になっているため、必要な部材調達は行いつつ、在庫水準を下げていくための取り組みも継続的に行ってまいります。
■生産のグローバル最適化 拠点再編をグローバルで推進しており、今後の成長市場であり、最も利益率の高い米国での事業強化のため、 2026年3月期にIDECとAPEMの米国拠点を1つに統合いたしました。
サンディエゴに新設した新本社は、新たに企画・開発、生産、物流機能を備えた体制としており、2027年3月期から本格的に稼働しております。
欧州、日本、アジアにおいても、複数ある生産拠点の統合・集約・新設や、生産移管を今後順次行っていく予定です。
 またこれまでは、IDECとAPEMの生産拠点でそれぞれの製品を生産しておりましたが、今後はOne IDECの考えのもと、各地域の拠点を有効活用することで効率的な生産体制を構築し、地産地消をベースとしたグローバルでの生産戦略を立案、推進してまいります。
 同時に、社内に維持すべきコア・コンピタンスは強化しつつ、外部に生産移管した方がよい製品や工程については外注を活用することで、生産効率や収益性の向上、リードタイム短縮を実現いたします。
■DXの推進 前中期経営計画から、基幹システムであるERPや、SCPシステムなどの導入を進めており、AIの更なる社内活用なども検討・推進しております。
また、高度なデジタルプラットフォームやAIを導入することで、グループ内で製品設計や知識を共有してコラボレーションを効率化し、新製品をより速く、より高品質に、低コストで開発してまいります。
 今後も、最大の効率と価値を生み出すDXプロジェクトを選定した後、ロードマップを策定し、社内プロセスの改善や工数の削減、お客さまへの価値創出を実現できるシステム導入などを行ってまいります。
■100周年、その先を見据えて IDECは1945年に「和泉商会」として創業し、2025年に80周年を迎えました。
和泉という社名は、「協調 (Collaboration)」と「革新(Innovation)」に由来しております。
創業の理念は今もなお生き続けていますが、ビジネス環境の変化に合わせて、80年間適応し続けてまいりました。
しかし、100周年に向けて更なる成長をしていくために、組織基盤を再構築するパラダイムシフトの局面にあります。
 IDECグループは、産業用コンポーネントや特定市場向けの堅牢なHMI製品、安全の知見・ノウハウといった強みを背景に、強固なブランド基盤を持っております。
100周年のその先を見据え、持続的に成長を続けるためには、この基盤を活かし、真にグローバルで顧客中心の企業になることが不可欠と考えております。
 高付加価値で差別化された製品やサービスを提供することで市場シェアを拡大し、お客さまからの信頼や提供価値を高めていくために、今後もグローバルでOne IDECとして変革を進めてまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ①ガバナンス IDECグループのサステナビリティ活動の方針を策定する機関として、サステナビリティ委員会を設置しております。
代表取締役社長が委員長を務め、社外取締役を含む取締役も参画し、経営レベルでの議論と意思決定を行っております。
 傘下には、ESGに私たちの強みである「安全:Safety」「品質:Quality」を加えた「ESG+Sa+Q」の5つの分野の専門委員会を設けております。
各専門委員会は、委員長を執行役員とし、専門知識や経験を持ったメンバーで構成されております。
これら5分野の取り組みに加え、サプライチェーンに対する責任を重視する観点から、責任ある調達活動の推進を目的とした「CSR調達」も重点テーマとして位置づけております。
 サステナビリティ委員会は年2回開催し、議論した重要事項は、経営会議や取締役会へ報告され、監督される体制となっております。
 また、サステナビリティ委員会で議論・決議された内容は、サステナビリティリーダーである部門長が職場研修会を通じて社員一人ひとりに周知し、実践につなげております。
②戦略 ■サステナビリティに関する基本方針 IDECグループは『The IDEC Way』に基づき、IDEC GROUP Code of Conduct、CSR憲章、国連グローバル・コンパクトの10原則を重要な指針として採用しております。
 国連グローバル・コンパクトは、企業や組織が「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」の4分野にわたる10の原則に基づき、責任ある創造的なリーダーシップを発揮することで、持続可能な社会の実現を目指す国際的なイニシアティブです。
 IDECグループは2009年に加盟し、10原則を支持しております。
■サステナビリティへの取り組み 2018年に設立したCSR委員会(2024年にサステナビリティ委員会へ名称変更)を軸に、事業活動を通じた社会課題の解決に取り組んでおります。
具体的には、ILO傘下のISSA(International Social Security Association)が推進するVision Zeroキャンペーンへの賛同・登録を通じ、すべてのステークホルダーの安全・健康・ウェルビーイングの向上を追究しております。
加えて、気候変動などの地球環境問題への対応や、リスクと機会を見据えた企業基盤の強化に取り組んでおります。
■サステナビリティ新計画(2026年3月期~2028年3月期) IDECグループは、国際社会の急速な変化や多様化する社会的課題に対応し、競争力の強化と社会的責任の遂行を両立するため、2026年3月期から2028年3月期を対象とした「サステナビリティ新計画」を策定いたしました。
2025年3月期に構築したグローバルでの連携体制を基盤とし、「新生IDEC」に向けた構造改革と中期経営計画に連動した本計画に沿って、各専門委員会は各領域でリーダーシップを発揮しながら、KPIの達成に向けて主体的に活動を推進しております。
③リスク管理 サステナビリティ全般に関するリスクと機会は、マテリアリティ分析において、ステークホルダーの重要度と事業としての重要度の両軸でマッピングしており、「気候変動」と「企業基盤」に関わるリスクについては、当社グループのリスクマップに統合して管理しております。
 リスクの重要項目については、リスクマネジメント委員会において評価、管理しており、年に1回経営戦略企画本部でリスクと機会を見直すこととしております。
その結果は経営会議および取締役会に報告され、全社的なリスク管理に反映されております。
④指標及び目標 2030年の目指すべき姿を実現するための取り組みテーマを設定し、テーマごとにサステナビリティKPIを掲げております。
 これらの指標は定期的にモニタリングし、必要に応じて見直しを行っております。
(気候変動)2030年の目指す姿サステナビリティKPI2026年3月期~2028年3月期の目標当社グループの技術、製品を活用した顧客・社会の環境負荷低減への貢献環境配慮強化型製品の売上高82億円自社における再生可能エネルギー活用などによるCO2排出量の削減CO2排出量の削減率(Scope1&2、2020年3月期比)35%ステークホルダーへの環境対応開示と協働活動の推進サプライヤーエンゲージメント率80% (企業基盤:人的資本)2030年の目指す姿サステナビリティKPI2026年3月期~2028年3月期の目標•『The IDEC Way』の浸透と、働きがいのある魅力的な職場づくりによる企業の活性化•ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進と、人的資本への投資拡大による、新たな価値やイノベーションを創造する人材の育成男性の育児休業取得率(IDEC単体)障がい者雇用率(国内)女性管理職比率(IDEC単体)1人当たりの平均研修費用(IDEC単体)100% 3%以上12%以上70千円以上 (企業基盤)2030年の目指す姿サステナビリティKPI2026年3月期~2028年3月期の目標•高い倫理観を持って経営を行い、自社およびバリューチェーンにおける人権を尊重し、ガバナンス、コンプライアンスの更なる強化を推進人権・コンプライアンス研修の受講率(国内)重大な法令違反件数取締役会の実効性評価 サプライヤーとのサステナビリティエンゲージメント率(SAQ回収率)SAQ低評価サプライヤーに対する監査・フォローアップ実施率100% 0件対前年比で改善項目数20%以上100% 100%
(2)気候変動■IDECグループの環境経営 IDECグループは、人と機械の最適環境を創造し、世界中の人々の安全・安心・ウェルビーイングを実現することを目指し、事業活動の全ての面において地球環境の保全を最重要課題としております。
 2024年には、多様なステークホルダーからの社会的要請や企業の社会的責任を果たす指針として「環境基本方針」を刷新いたしました。
また、2050年のありたい姿として「カーボンニュートラルの実現」を掲げ、IDECグループの長期ビジョンの1つに組み入れました。
 2025年は、環境課題の改善がIDECグループの事業活動への貢献につながることを目指し、中期経営計画の刷新に合わせて環境関連の新サステナビリティKPIを設定いたしました。
KPIには、①環境配慮強化型製品売上高82億円、②CO2排出量削減率35%(2020年3月期比)、③サプライヤーエンゲージメント率80%(取引高比率)の3つを掲げ、それぞれの項目に対して年次マイルストーンを設けると共に、四半期ごとに進捗状況を確認し、IDECグループ全体での新KPI達成に向けて取り組んでおります。
 新サステナビリティKPIへの取り組みに加えて、廃棄物削減やリサイクル素材の導入など、事業による環境負荷低減を通じた循環型社会の実現に向けた取り組みをグローバル主要生産拠点を中心に進めております。
 これらの取り組みを通じて、地球環境保全とIDECグループの事業活動の持続的な成長の両立を目指してまいります。
・環境関連のサステナビリティKPI①環境配慮強化型製品の売上高:82億円 製品開発における環境配慮活動がもたらす財務的貢献効果を測る指標として、環境配慮強化型製品の売上高をKPIに設定しております。
この目標額は、過去に発売した環境配慮強化型製品と、今後中期経営計画内で発売される新製品の中から環境配慮強化型製品と認定されうるものを抽出し、その売上高を想定しております。
2026年3月期時点の環境配慮強化型製品売上高は35億円で、計画通り進捗しております。
②CO2排出量の削減率:35%(Scope1&2、2020年度3月期比) 2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、CO2排出量削減率をKPIに設定しております。
2026年3月期のCO2排出量は8,420t-CO2で、基準年である2020年度3月期の11,943t-CO2からの削減率は29.5%でした。
2028年3月期に削減率35%を達成するために、社有車のハイブリッド化促進、グリーン電力導入促進、熱源の電力化などによる低排出量化促進などを計画しております。
CO2排出量削減率 2026年3月期 2027年3月期(計画)2028年3月期(計画)削減率30%31%35%実績29.5%*‐‐達成状況△‐‐*見込値。
確定値は2026年9月以降Webサイトに公開予定。
https://www.idec.com/ja/sustainability/environment/management ③サプライヤーエンゲージメント率:80%(取引高比率) 2026年3月期は、グローバル主要生産各拠点で上位サプライヤーにアンケートを実施して、サプライヤーの環境への取り組みの実態を把握し、協働していくつながりを開始いたしました。
2027年3月期はアンケート結果の分析をもとに、上位サプライヤーとのサプライヤーエンゲージメント率50%到達を目標としております。
サプライヤーエンゲージメント率(グローバル) 2026年3月期 2027年3月期(計画)2028年3月期(計画)エンゲージメント率25%50%80%実績35%‐‐達成状況〇‐‐ ■環境に配慮した製品開発 IDECグループは1945年の創業以来、「省」の思想をもとに1982年に「Save all」を掲げ、環境に配慮した事業を展開してきました。
2023年3月期には「環境配慮型製品開発手順書」を改訂し、製品開発プロセスの最初の段階から環境配慮を重視する手順で開発を行っております。
 手順書では省資源、省エネ向上、長寿命化など、IDEC独自の規準に基づいて環境配慮度合いを評価し、脱炭素を目指した製品開発を行っております。
評価において貢献度の高い製品は「環境配慮強化型製品」に認定し、「ISO/JISQ14021(タイプⅡ)に準拠したIDECオリジナルのエコマークをカタログなどに貼付して、対象製品を開示しております。
環境配慮型製品の評価項目(抜粋)省エネ向上(高効率)製品の省エネ設計省資材(材料)使用材料の削減省資材(包装、梱包材など)梱包材の削減、ペーパレス・ラベルレス省スペース、軽量化従来品からの小形化・軽量化省工数生産効率向上リサイクルリサイクル可能な材料の採用環境配慮材料(部品)の採用構成部品・梱包材・運搬材への適用製品解体の容易性接着剤レス、ねじ削減長寿命化長寿命部品の採用、保守容易性 ・環境配慮強化型製品の例セーフティコントローラ「FS1B形」 セーフティコントローラ「FS1B形」は、生産現場で使用頻度の高い24種類の回路パターン(安全認証取得済:TUV Rheinland)をあらかじめ搭載しております。
お客さまが複雑なプログラムを行うことなく、容易に安全システムを構築でき、安全認証を得られることができます。
・環境配慮ポイント①省資源&省スペース 内部回路の見直しによる電子部品の削減を行い、製品重量を従来比15%低減いたしました。
また、製品の幅寸法を削減することで省スペースも実現し、設置する設備の小型化にも貢献できます。
②製品解体の容易性 お客さまが製品廃棄する際、リサイクルに配慮した分別廃棄を容易に行えるよう、ネジレスならびに接着剤を使用しない設計をしております。
■コミュニケーションと情報開示・外部からの環境評価 2025年11月にCDPが公表した「気候変動レポート2025」で、IDECグループは2023年から3連続「B」スコアと評価されました。
 事業戦略、CO2排出量削減の取り組み、ガバナンス、依存とインパクト、リスクと機会のプロセスなど多くの気候変動カテゴリーで、AまたはA-スコアを獲得した一方、第三者検証と目標カテゴリーで課題が残る結果となりました。
 2025年のウォーター分野は2024年と同じB-スコア、サプライヤーエンゲージメントはBスコアと、2024年のDスコアから大幅に向上いたしました。
 EcoVadis2026年の環境部門スコアは78点と、2025年から3ポイント向上いたしました。
IDECグループ全体の総合得点は、これまでの最高である66点を獲得し、2年連続でブロンズメダルを受賞いたしました。
 より詳細な情報「EcoVadis表彰ページURL」は、以下をご覧ください。
 https://recognition.ecovadis.com/32CioXRx10u3rTOpYPRdvA ■循環型社会の実現・環境負荷の低減 IDECグループの生産拠点では、生産工程初期の成型過程で発生するプラスチック材料の端材を、破砕・粒状化して再利用するリグラインドや、プラスチック廃棄物の有価引き取りなど、プラスチック廃棄量削減と資源有効利用の取り組みを継続しております。
2026年3月期は計8,341kgのプラスチック素材をリグラインドで再利用し、再生樹脂やシャツへの原材料として約40.8tのプラスチック廃棄物を売却いたしました。
また、再生プラスチック、バイオマス混合プラスチックの導入や、製品以外の消費財では、バイオマス混合の包装材の活用なども進めております。
 産業廃棄物削減は2026年3月期からサステナビリティKPIではなく、重点課題としてグローバルで取り組みを継続しております。
一般および産業廃棄物量は各生産拠点で削減目標を設定し、四半期ごとに目標達成状況を報告する仕組みを導入しております。
過去3年間の数値は水や電気の使用量、再生可能エネルギー利用率などと合わせて非財務データとして公開しております。
・環境教育 社内の環境教育に関しては、2026年3月期もイントラネットを活用して、「環境ワード」を掲載しております。
また、2022年から実施している環境e-Learningは、日英版に加えて、蘇州・台湾現地の要望から簡体字版と繁体字版の運用拡大を開始いたしました。
 このように多くの社員が環境に対する関心を高めており、自己啓発に励んでおります。
蘇州和泉電気(左)とIDEC IZUMI TAIWAN(右)のグローバル環境マネジメント運営委員会メンバーによって翻訳された教材 ■TNFDに沿った情報開示 IDECの環境関連開示情報は、2024年からIFRS S2号(International Financial Reporting Standards Sustainability 2)に沿っていますが、ステークホルダーの要請は気候変動に加えて、生物多様性を始めとするTNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosure)にまで範囲が広がりつつあります。
そこで、2026年3月期からTNFDフレームワークに沿った情報開示と、自然関連リスク機会の評価アプローチLEAP(Locate, Evaluate, Assess, Prepare)を活用した自然関連課題の特定と評価の準備を開始いたしました。
LEAPを活用して、TNFDフレームワークの4項目である、ガバナンス、戦略、リスクとインパクトの管理、測定指標とターゲットに沿って情報を開示いたします。
①ガバナンス 取締役会が気候変動、TNFDなどのサステナビリティに関する重要事項を監督しております。
 より詳細な情報については、以下をご覧ください。
 https://www.idec.com/ja/sustainability/environment/disclosure ②戦略 IDECグループの事業活動と自然への依存とインパクトの関係を整理するために、外部ツール「ENCORE」を使用してマテリアリティ評価を行いました。
ENCOREが示す、依存とインパクト項目は産業共通の一般的な内容であり、IDECグループ固有の事業活動の特徴を反映させた分析結果とならない項目もありました。
そのため、マテリアリティ評価結果の中から、IDECグループの事業活動と関連が大きい項目として、依存では水供給、インパクトではCO2排出と有害汚染物質の水および土壌への排出を選定いたしました。
ENCOREの分析結果をもとに、IDECの事業活動が依存する自然資本として、水、土壌、生物多様性、鉱物の4つを選定いたしました。
③リスクとインパクトの管理 自然関連のリスクと機会の検討にあたり、日本、中国、台湾、タイで、リスク・機会のワークショップを実施いたしました。
ワークショップではIDECグループの事業活動に関連する自然資本への依存と影響、リスクと機会について議論いたしました。
 カテゴリー別リスクと機会表はWebサイトをご参照ください。
 https://www.idec.com/ja/sustainability/environment/disclosure 自然資本別の主要な依存自然資本主な依存内容水資源・製造工程での水使用(成型冷却、洗浄、化学プロセス他)・生活用水としての水使用土壌・工場、オフィスに使用している土地利用・敷地内の植栽の土壌、事業所の植栽の土壌生物多様性・木材資材、有毒物質使用や廃棄による生物多様性への影響・パルプ生産による森林消費、水の大量使用、排水による影響金属鉱物資源・サプライチェーン上の金属・鉱物資源への依存・電気絶縁材・樹脂(石油由来)への依存大気・太陽光発電のための太陽光の使用陸地の地質構造・プラスチック系梱包材使用による石油消費海洋の地質構造・サプライチェーン上の海洋輸送、港湾利用、 海底資源採掘 ④測定指標とターゲット IDECの事業活動で測定可能な指標として、TNFDが定義する測定指標の中から4項目を選定いたしました。
今後は、各指標の目標値設定と計測を進める予定です。
指標測定指標IDECに該当する要素GHG排出量ISSBのIFRS S2号「気候関連開示」を参照CO2排出量水不足の地位からの取水量と消費量水不足の地域からの取水量と消費量(m3)水源の特定を含む拠点別、全体の水消費量 カテゴリー測定指標IDECに該当する要素リスク自然関連のマイナスのインパクトにより当該年度に発生した多額の罰金、科料、訴訟の内容と金額非財務指標機会自然に対して実証可能なプラスのインパクトをもたらす製品およびサービスからの収益の増加とその割合、ならびにそのインパクトについての説明環境配慮強化型製品の売上高 ■IFRSサステナビリティ開示基準S2号に沿った情報開示①ガバナンス 代表取締役社長が委員長を務める、サステナビリティ委員会の専門委員会である環境戦略委員会が中心となり、気候関連財務情報の開示に取り組んでおります。
環境戦略委員会はさまざまな部門の社員で構成され、環境担当上席執行役員のもとで隔月開催されております。
環境戦略委員会における決定事項は、サステナビリティ委員会で審議された後、経営会議に上程され報告承認を受け、その後取締役会で報告承認される体制になっております。
サステナビリティKPIで設定された目標の進捗は隔月の会議で確認され、進捗が予定通りでない場合は対応策を検討いたします。
 グローバルのガバナンス体制として、2025年3月期からグローバル環境マネジメントシステム運営委員会を発足いたしました。
IDEC本社、国内グループ会社、米国、蘇州、台湾、タイ、APEM各拠点(フランス、英国、チュニジア)の各拠点で構成しており、四半期ごとに運営委員会を開催しております。
委員会では環境課題の進捗確認、廃棄物・環境対応資材・再生プラスチック導入などの情報共有や環境課題の議論などを行っております。
②戦略:a)気候レジリエンス 世界エネルギー展望2025年(WEO2025)の主要シナリオからAPS(公表誓約シナリオ)が除外され、CPS(現行政策)が復活するなど、気候変動対策の足踏みが見られるものの、2026年3月期のIDECグループの選定シナリオは、2025年同様、移行リスクシナリオはWEO2025のSTEPS(2.6℃シナリオ)とNZE(1.5℃シナリオ)を、物理的リスクシナリオはIPCC第5次報告書のRCP2.6(2℃シナリオ)とRCP8.5(4℃シナリオ)を採用し、IDECグループの世界観想定時の参考にいたしました。
 戦略:b)気候変動のリスクと機会 環境戦略委員会を中心に、環境情報開示のグローバルスタンダードの一つであるCDP質問書の気候関連リスクと機会項目を参考にしながら、IDECグループの見通しに合理的に影響を及ぼすと予想される、リスクと機会の洗い出しを行いました。
「IFRS S2号「気候関連開示」の適用(に関する産業別ガイダンス)」で定義された産業別開示トピック(電気および電子機器)の適用可能性を参照・考慮しながら、移行リスク/物理的リスクの識別、短期~長期のいずれかの期間で合理的に発生することが予想される気候関連リスクと機会の影響、財務上の潜在的影響の特定、期間の定義を行いました。
③リスク管理 環境戦略委員会で抽出した気候関連のリスクと機会の項目について、発生確率、影響の程度、財務上の潜在的影響額を検討し、リスクと機会のマップにまとめました。
これまでは気候関連のリスクと機会の洗い出しを毎年行っていましたが、今後は気候関連と自然関連のリスク・機会の洗い出しを、それぞれ隔年ごとに行う予定です。
 抽出結果、およびマッピングにおいて重要と評価した気候関連のリスク項目は、IDECグループのリスクマップに統合して管理しております。
さらにマテリアリティの自然資本に関わるリスクと機会にも反映させております。
環境推進室では、特に環境に関わるリスク管理項目を年度ごとのリスク管理表に展開し、達成指標を定めて達成状況をリスクモニタリング部会に報告しております。
主要な気候変動リスク一覧分類項目移行リスク市場① 原材料のコスト増加技術② 顧客や投資家の環境志向の高まり③ 競合他社に対する既存・新製品の低排出/  低炭素技術への移行の遅れ規制④ カーボンプライシングの動向物理的リスク緊急性/慢性⑤ 自然災害と気温上昇 主要な気候変動機会一覧分類項目リソースの効率① R&Dおよび技術革新を通じた低排出商品や多彩な新製品や  サービスの要求② リソースの代替/多様化/新技術への移行製品とサービス③ 分散的エネルギー生成への移行とそれに伴う新市場の創設 ④指標と目標 IDECグループでは、2050年にカーボンニュートラルの実現を目指しており、CO2排出量の削減に向けて Scope1&2で2028年3月期までに35%、2031年3月期までに50%削減(いずれも2020年3月期比)をサステナビリティKPIとしております。
2023年3月期より導入した内部炭素価格(ICP)については、2026年3月期と同じ14,000円/tで価格を設定いたしました。
ICPが環境投資の意思決定に与えるインパクトはまだ十分なものではありませんが、環境戦略委員会を中心にICP活用のモデルケースをイントラネットで紹介することで、社内意識の向上を図っております。
 CO2をどれだけ少なくして効率的に利益を稼いだかを表す指標である炭素利益率(ROC)は、2024年3月期以降、営業利益率の減少に伴い減少傾向が続いていましたが、2026年3月期は、営業利益の増加に伴い、ROCも大幅に改善されました。
 2026年度3月期のScope2は売上高回復に伴い若干増加しましたが、CO2排出量原単位、Scope1、Scope3は2025年3月期より減少しました。
2026年3月期の取り組みとして、竜野物流センターの自家発電設備が稼働を開始し、CO2排出量削減に貢献いたしました。
 今後も、グローバルでの太陽光発電設備の導入検討や排出係数の低い電力への切り替え、各工場での稼働率向上推進など、新サステナビリティKPI達成とCO2削減に向けて取り組んでまいります。
自社のCO2排出量推移(Scope1&2) 炭素利益率(ROC)推移 CO2排出量推移 IDEC(連結)       (排出量単位:t-CO2) Scope1Scope2Scope3上流下流2020年3月期1,15210,791--2021年3月期94811,390--2022年3月期89712,146--2023年3月期92510,373214,010870,6942024年3月期6248,966184,687634,3242025年3月期6347,921173,512579,7582026年3月期4867,934171,093557,396 2030年の目指す姿サステナビリティKPI2026年3月期~2028年3月期の目標IDECグループの技術、製品を活用した顧客・社会の環境負荷低減への貢献環境配慮強化型製品の売上高82億円自社における再生可能エネルギー活用などによるCO2排出量の削減CO2排出量の削減率(Scope1&2、2020年3月期比)35%ステークホルダーへの環境対応開示と協働活動の推進サプライヤーエンゲージメント率80% (3)人的資本①ガバナンス■推進体制 経営戦略企画部や人事総務部などを管掌する経営戦略企画本部において、経営戦略と人事戦略を一体的に立案し、長期ビジョンや中期経営計画、サステナビリティKPIの策定ならびに経営資源マネジメントを統括しております。
米国やフランス拠点の担当者とも連携しながら、グローバルでの人材戦略を立案・推進し、重要事項は経営会議に上程して方針決定後、取締役会へ報告しております。
 直近では、組織の要である管理職層のマネジメント強化やグローバル化のための語学教育などの強化を図っております。
②戦略■人材育成方針・社内環境整備方針 IDECグループは、「世界中の人々の安全・安心・ウェルビーイングを実現すること」を私たちのパーパスとして定めるとともに、「Pioneer the new norm for a safer and sustainable world.(いつも、ずっと、みんなに新しい安心を)」というVisionを『The IDEC Way』で掲げ、全ての人々に幸福と安心をもたらし、より安全で持続可能な社会の実現を目指しております。
 IDECグループのVisionの実現に向けて、グローバルベースで事業をさらに発展させていくとともに、事業活動を通じてさまざまな社会課題の解決に貢献するため、多種多様な強みを持ち、能力を発揮できる人材や、情熱を持って自律的に未来を切り開ける、次世代を担う人材の採用・育成を重点テーマに定めております。
今後もダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを積極的に推進し、さまざまな人材育成施策を実施してまいります。
 また、IDECグループは職場の安全と心身の健康を守るとともに、人権を尊重し、差別のない健全な職場環境の確保に取り組んでおります。
■企業理念の浸透・実践 M&Aの推進などにより、現在連結社員数の約70%は日本以外の拠点となっており、企業理念である『The IDEC Way』の共有は、持続的な成長のために必要不可欠な要素となっております。
 具体的な取り組みとして、社内でのポスター掲示、イントラネットや社内報の活用、クレドカードの配布などを行うとともに、『The IDEC Way』に基づく役割定義とグレード定義した人事制度を採用し、人事評価との紐づけを行っております。
 理念の更なる浸透と実践を促すための取り組みとして、2026年3月期にCore Valuesに基づく改善提案制度に刷新いたしました。
これらは2026年3月期から海外グループ会社からも応募を受け付ける体制に見直し、グループ理念の浸透を図っております。
■管理職登用のステップ 課長職の登用には慎重なステップを設けています。
以前から、ILCP(IDEC Leadership Challenge Program)と題した課長昇格前研修を実施し、外部研修だけでなく社外取締役による講義や未来予測ディスカッションなどを通して、課長職に求められる視野・視座・視点を磨く場を用意しておりました。
2026年3月期は、さらに「研修前アセスメント」を実施し、課長候補者としての視座・課題解決力・周囲への影響力の内省を深める機会を新設いたしました。
 また、社内昇格試験において、必須としている英語力基準を引き上げるとともに、AIリテラシーの資格も必須としました。
中期経営計画に基づき、課長職のスキルセットを見直しております。
 さらに、課長登用後も組織マネジメントや人材マネジメントについて、上司・同僚・部下など多方面からフィードバックを得る機会を隔年で設けております。
常に内省の機会を提供し、マネジメント力の強化につなげております。
■語学留学の拡充 英語コーチングおよび留学費用の60~70%を会社が負担する、語学留学スキームの運用を2026年3月期から本格的に開始いたしました。
初年度は11名がノミネートし、5名を留学させました。
留学した全員が海外赴任必須レベルの英語力に達し、ネイティブレベルまで英語力を伸ばした者もいます。
毎年、語学留学を実施することで英語でビジネスを進められる人材を厚くしてまいります。
■タレントマネジメントシステムの導入計画 現在、日本国内にとどまっている人材情報の見える化をグローバルに拡充することを目指し、タレントマネジメントシステムの導入計画を進めております。
2026年3月期はIT部門とHR部門とでシステム選定を行い、2027年3月期から各社HR部門と連携してシステム導入を進めます。
2028年3月期には、タレントマネジメントシステムを用いてグローバルなサクセッションプランを運用していく予定です。
■女性登用施策 IDEC単体では、2028年3月期までに女性管理職比率12%以上をKPIとし、女性選抜研修の開催や女性上級管理職層の積極採用に取り組んでおります。
 2026年3月には、社外取締役をお迎えして係長クラス以上の女性社員対象に「リーダーシップ・セッション」を開催いたしました。
当セッションは、参加者が自身のマネジメントスタイルを振り返りながら、自身に期待されている役割や今後のキャリアを改めて考えるきっかけづくりとして企画いたしました。
受講者からは、「自分の強みを再確認できた」、「自分らしさを大切にしながらリーダーシップを発揮したい」といった声がありました。
 引き続き、ジェンダーにとらわれずリーダーシップを発揮できる職場風土を醸成するとともに、能力開発や積極登用を並行して行うことで、イノベーションをさらに生み出せる組織づくりに取り組んでまいります。
■男性育休取得率 IDEC単体では、2026年4月から育児・介護休業取得者に対する引継ぎ者手当を創設し、休みやすい環境整備を進めております。
③リスク管理 サステナビリティ全般に関するリスクと機会は、マテリアリティ分析において、ステークホルダーの重要度と事業としての重要度の両軸でマッピングしており、「企業基盤」に関わるリスクについては、当社グループのリスクマップに統合して管理しております。
 リスクの重要項目については、リスクマネジメント委員会において評価、管理しており、年に1回経営戦略企画本部でリスクと機会を見直すこととしております。
④指標及び目標 当社グループのマテリアリティとして、価値創造を促進する経営構造の整備、組織風土の醸成及び人材の育成を掲げており、2030年の目指す姿を定義しております。
 当社グループは複数の地域において事業を展開しており、人事制度、評価・報酬体系等が各グループ会社の事業特性や市場環境に応じて個別に設計されております。
このため、人的資本に関する指標について連結ベースで統一的かつ比較可能な形で目標を設定することが現時点では困難であります。
今後は、グループ横断での指標の整備について検討を進めつつ、現時点では主要事業会社単位で目標設定および進捗管理を行っております。
2030年の目指す姿サステナビリティKPI2026年3月期~2028年3月期の目標•『The IDEC Way』の浸透と、働きがいのある魅力的な職場づくりによる企業の活性化•ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進と、人的資本への投資拡大による、新たな価値やイノベーションを創造する人材の育成男性の育児休業取得率(IDEC単体)障がい者雇用率(国内)女性管理職比率(IDEC単体)1人当たりの平均研修費用(IDEC単体)100% 3%以上12%以上70千円以上
戦略 ②戦略 ■サステナビリティに関する基本方針 IDECグループは『The IDEC Way』に基づき、IDEC GROUP Code of Conduct、CSR憲章、国連グローバル・コンパクトの10原則を重要な指針として採用しております。
 国連グローバル・コンパクトは、企業や組織が「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」の4分野にわたる10の原則に基づき、責任ある創造的なリーダーシップを発揮することで、持続可能な社会の実現を目指す国際的なイニシアティブです。
 IDECグループは2009年に加盟し、10原則を支持しております。
■サステナビリティへの取り組み 2018年に設立したCSR委員会(2024年にサステナビリティ委員会へ名称変更)を軸に、事業活動を通じた社会課題の解決に取り組んでおります。
具体的には、ILO傘下のISSA(International Social Security Association)が推進するVision Zeroキャンペーンへの賛同・登録を通じ、すべてのステークホルダーの安全・健康・ウェルビーイングの向上を追究しております。
加えて、気候変動などの地球環境問題への対応や、リスクと機会を見据えた企業基盤の強化に取り組んでおります。
■サステナビリティ新計画(2026年3月期~2028年3月期) IDECグループは、国際社会の急速な変化や多様化する社会的課題に対応し、競争力の強化と社会的責任の遂行を両立するため、2026年3月期から2028年3月期を対象とした「サステナビリティ新計画」を策定いたしました。
2025年3月期に構築したグローバルでの連携体制を基盤とし、「新生IDEC」に向けた構造改革と中期経営計画に連動した本計画に沿って、各専門委員会は各領域でリーダーシップを発揮しながら、KPIの達成に向けて主体的に活動を推進しております。
指標及び目標 ④指標及び目標 2030年の目指すべき姿を実現するための取り組みテーマを設定し、テーマごとにサステナビリティKPIを掲げております。
 これらの指標は定期的にモニタリングし、必要に応じて見直しを行っております。
(気候変動)2030年の目指す姿サステナビリティKPI2026年3月期~2028年3月期の目標当社グループの技術、製品を活用した顧客・社会の環境負荷低減への貢献環境配慮強化型製品の売上高82億円自社における再生可能エネルギー活用などによるCO2排出量の削減CO2排出量の削減率(Scope1&2、2020年3月期比)35%ステークホルダーへの環境対応開示と協働活動の推進サプライヤーエンゲージメント率80% (企業基盤:人的資本)2030年の目指す姿サステナビリティKPI2026年3月期~2028年3月期の目標•『The IDEC Way』の浸透と、働きがいのある魅力的な職場づくりによる企業の活性化•ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進と、人的資本への投資拡大による、新たな価値やイノベーションを創造する人材の育成男性の育児休業取得率(IDEC単体)障がい者雇用率(国内)女性管理職比率(IDEC単体)1人当たりの平均研修費用(IDEC単体)100% 3%以上12%以上70千円以上 (企業基盤)2030年の目指す姿サステナビリティKPI2026年3月期~2028年3月期の目標•高い倫理観を持って経営を行い、自社およびバリューチェーンにおける人権を尊重し、ガバナンス、コンプライアンスの更なる強化を推進人権・コンプライアンス研修の受講率(国内)重大な法令違反件数取締役会の実効性評価 サプライヤーとのサステナビリティエンゲージメント率(SAQ回収率)SAQ低評価サプライヤーに対する監査・フォローアップ実施率100% 0件対前年比で改善項目数20%以上100% 100%
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ②戦略■人材育成方針・社内環境整備方針 IDECグループは、「世界中の人々の安全・安心・ウェルビーイングを実現すること」を私たちのパーパスとして定めるとともに、「Pioneer the new norm for a safer and sustainable world.(いつも、ずっと、みんなに新しい安心を)」というVisionを『The IDEC Way』で掲げ、全ての人々に幸福と安心をもたらし、より安全で持続可能な社会の実現を目指しております。
 IDECグループのVisionの実現に向けて、グローバルベースで事業をさらに発展させていくとともに、事業活動を通じてさまざまな社会課題の解決に貢献するため、多種多様な強みを持ち、能力を発揮できる人材や、情熱を持って自律的に未来を切り開ける、次世代を担う人材の採用・育成を重点テーマに定めております。
今後もダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを積極的に推進し、さまざまな人材育成施策を実施してまいります。
 また、IDECグループは職場の安全と心身の健康を守るとともに、人権を尊重し、差別のない健全な職場環境の確保に取り組んでおります。
■企業理念の浸透・実践 M&Aの推進などにより、現在連結社員数の約70%は日本以外の拠点となっており、企業理念である『The IDEC Way』の共有は、持続的な成長のために必要不可欠な要素となっております。
 具体的な取り組みとして、社内でのポスター掲示、イントラネットや社内報の活用、クレドカードの配布などを行うとともに、『The IDEC Way』に基づく役割定義とグレード定義した人事制度を採用し、人事評価との紐づけを行っております。
 理念の更なる浸透と実践を促すための取り組みとして、2026年3月期にCore Valuesに基づく改善提案制度に刷新いたしました。
これらは2026年3月期から海外グループ会社からも応募を受け付ける体制に見直し、グループ理念の浸透を図っております。
■管理職登用のステップ 課長職の登用には慎重なステップを設けています。
以前から、ILCP(IDEC Leadership Challenge Program)と題した課長昇格前研修を実施し、外部研修だけでなく社外取締役による講義や未来予測ディスカッションなどを通して、課長職に求められる視野・視座・視点を磨く場を用意しておりました。
2026年3月期は、さらに「研修前アセスメント」を実施し、課長候補者としての視座・課題解決力・周囲への影響力の内省を深める機会を新設いたしました。
 また、社内昇格試験において、必須としている英語力基準を引き上げるとともに、AIリテラシーの資格も必須としました。
中期経営計画に基づき、課長職のスキルセットを見直しております。
 さらに、課長登用後も組織マネジメントや人材マネジメントについて、上司・同僚・部下など多方面からフィードバックを得る機会を隔年で設けております。
常に内省の機会を提供し、マネジメント力の強化につなげております。
■語学留学の拡充 英語コーチングおよび留学費用の60~70%を会社が負担する、語学留学スキームの運用を2026年3月期から本格的に開始いたしました。
初年度は11名がノミネートし、5名を留学させました。
留学した全員が海外赴任必須レベルの英語力に達し、ネイティブレベルまで英語力を伸ばした者もいます。
毎年、語学留学を実施することで英語でビジネスを進められる人材を厚くしてまいります。
■タレントマネジメントシステムの導入計画 現在、日本国内にとどまっている人材情報の見える化をグローバルに拡充することを目指し、タレントマネジメントシステムの導入計画を進めております。
2026年3月期はIT部門とHR部門とでシステム選定を行い、2027年3月期から各社HR部門と連携してシステム導入を進めます。
2028年3月期には、タレントマネジメントシステムを用いてグローバルなサクセッションプランを運用していく予定です。
■女性登用施策 IDEC単体では、2028年3月期までに女性管理職比率12%以上をKPIとし、女性選抜研修の開催や女性上級管理職層の積極採用に取り組んでおります。
 2026年3月には、社外取締役をお迎えして係長クラス以上の女性社員対象に「リーダーシップ・セッション」を開催いたしました。
当セッションは、参加者が自身のマネジメントスタイルを振り返りながら、自身に期待されている役割や今後のキャリアを改めて考えるきっかけづくりとして企画いたしました。
受講者からは、「自分の強みを再確認できた」、「自分らしさを大切にしながらリーダーシップを発揮したい」といった声がありました。
 引き続き、ジェンダーにとらわれずリーダーシップを発揮できる職場風土を醸成するとともに、能力開発や積極登用を並行して行うことで、イノベーションをさらに生み出せる組織づくりに取り組んでまいります。
■男性育休取得率 IDEC単体では、2026年4月から育児・介護休業取得者に対する引継ぎ者手当を創設し、休みやすい環境整備を進めております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ④指標及び目標 当社グループのマテリアリティとして、価値創造を促進する経営構造の整備、組織風土の醸成及び人材の育成を掲げており、2030年の目指す姿を定義しております。
 当社グループは複数の地域において事業を展開しており、人事制度、評価・報酬体系等が各グループ会社の事業特性や市場環境に応じて個別に設計されております。
このため、人的資本に関する指標について連結ベースで統一的かつ比較可能な形で目標を設定することが現時点では困難であります。
今後は、グループ横断での指標の整備について検討を進めつつ、現時点では主要事業会社単位で目標設定および進捗管理を行っております。
2030年の目指す姿サステナビリティKPI2026年3月期~2028年3月期の目標•『The IDEC Way』の浸透と、働きがいのある魅力的な職場づくりによる企業の活性化•ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進と、人的資本への投資拡大による、新たな価値やイノベーションを創造する人材の育成男性の育児休業取得率(IDEC単体)障がい者雇用率(国内)女性管理職比率(IDEC単体)1人当たりの平均研修費用(IDEC単体)100% 3%以上12%以上70千円以上
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
(1)リスクマネジメント体制と運用 当社グループにおけるリスクマネジメント体制を構築し、リスクをあらかじめ回避・軽減・移転等するとともに、万一発生した場合にもその被害を最小限に抑制することを目的に、危機管理規程を制定しております。
また、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」傘下の専門委員会として「リスクマネジメント委員会」を設置し、グループ全体での平常時のリスクマネジメントとリスク発生時の対応を行う体制としております。
 「リスクマネジメント委員会」には委員会内に「リスクモニタリング部会」と「BCP部会」、「人権部会」、「情報セキュリティ部会」を設け、当社グループ全体でのリスクの選定、評価、リスク低減に向けた取り組みのモニタリングや、BCPの策定、人権課題への対応、情報セキュリティ対策の推進を実施しております。
また、同委員会内に「Hotline担当」を設け、内部通報窓口の整備や通報事象への対応を行っております。
 「リスクマネジメント委員会」はこれらの取り組み内容を年2回開催される「サステナビリティ委員会」にて報告し、「サステナビリティ委員会」から取締役会に報告を行うとともに、通報案件など重要事象については「リスクマネジメント委員会」から直接取締役会に報告することで、経営層へ適切にリスク情報を報告できる体制を整えております。
リスクモニタリング活動 当社グループの持続的な事業の拡大、企業価値向上にマイナスの影響を与える、又はそのおそれがあると想定される事象を「リスク事象」として想定し、定期的なリスクの特定、評価を実施しております。
また、環境戦略委員会において重要と評価した気候変動リスクも「リスク事象」として統合し評価しております。
そして、その中で発生確率又は影響度が高いと評価された事象を「高リスク事象」とし、管轄する部門ごとに年間でのリスク低減目標を設定し、上期・下期の半年ごとにその進捗を確認しております。
BCP策定 当社グループにとっての高リスク事象の一つである地震等の自然災害に備えるため、リスクマネジメント委員会の中にBCP(事業継続計画)策定を推進するための部会を立ち上げ、生産部門や対象事業所の関係者と連携しながら、災害発生時対応の基本的方針や初動対応フロー、事業継続計画の策定、訓練を推進しております。
 災害時に、対策本部の各担当が初動対応としてどのような動きをとるか想定し、また、そのために必要なマニュアルやチェックリストを作成し、平常時から必要な防災対策などの見直しを進めております。
併せて、イントラネットを使って社員一人ひとりの防災意識を高めるための情報発信なども行っております。

(2)高リスク事象の特定プロセス 当社グループの持続的な事業の拡大、企業価値向上にマイナスの影響を与える、又はそのおそれがあると想定される事象を「リスク事象」として想定し、各リスク事象について「発生確率」「被害の大きさ」「影響度」を指標とした評価アンケートを実施し、その結果からリスクマップにプロットして相対的に評価しております。
想定するリスク事象今年度は以下の28リスクに対してリスク評価アンケートを実施しています。
外部要因リスク①自然災害 ②地政学 ③感染症 ④サプライチェーン内部要因リスク事業戦略リスク⑤販売先依存 ⑥過剰在庫 ⑦製品不良 ⑧製品事故 ⑨品質偽装 ⑩禁止物質⑪戦略投資リソース・インフラリスク⑫設備リスク ⑬労働災害 ⑭大量退職 ⑮キーパーソン ⑯ITインシデント⑰サイバーコンプライアンスリスク⑱知財リスク ⑲人権リスク ⑳ハラスメント ㉑税務リスク㉒横領・背任・贈収賄 ㉓インサイダー ㉔競争法違反 ㉕情報漏洩 ㉖許認可不備会計・財務リスク㉗会計・財務リスク ㉘資産棄損 評価の結果として、以下のリスク事象が「高リスク事象」として評価されています。
ラベルリスク評価自然災害地震、その他災害を「自然災害」として表記を見直し。
評価結果は昨年と同程度に評価地政学紛争テロや国家間情勢のリスクを統合して評価。
外部環境を踏まえ、影響度が上昇製品事故昨年と同程度に評価品質偽装グローバルビジネスの中で発生確率が上昇戦略投資構造改革の実行などにより影響度、発生確率ともに上昇大量退職事業状況を踏まえて発生確率が上昇サイバー海外拠点を含めた評価の中で、影響度・発生確率が上昇 (3)事業等のリスク 上記のとおり想定・評価した「高リスク事象」を含め、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与え、事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を以下で記載しております。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における当社グループの判断に基づいております。
①外部要因リスク項目リスクの内容主な取り組み自然災害リスクグローバルに事業を展開する当社グループにおいて、事業拠点が所在する国、地域における地震・豪雨・洪水・台風・山林火災等の自然災害により、事業拠点や従業員が被災し、操業停止や損害が発生することは大きなリスクであると認識しております。
被災により一部又は全部の操業が中断した場合、適切なBCPを備えていなければ生産及び出荷が遅延する可能性や、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生する可能性があり、財政状況や事業展開に与える影響が大きいと考えております。
リスクマネジメント委員会内にBCP策定を推進するための部会を立ち上げ、災害発生時対応の対策本部体制、基本的方針や初動対応フロー、事業継続計画の策定、訓練を推進しております。
災害時に、対策本部の各担当が初動対応としてどのような動きをとるか想定し、主要な拠点ごとに必要なマニュアルやチェックリストを作成しております。
また、定期的な安否確認の訓練も実施しております。
地政学リスクグローバルに事業を展開する当社グループにおいて、国家間情勢の大幅な変動、拠点地域内での紛争やテロ、またそれに準じるデモや抗争により、社会や市場が混乱した場合には財政状況、事業拠点や従業員の安全・事業展開に与える影響が大きいと考えております。
適時に情報を収集するとともに、地域分散などによりリスク回避を図っておりますが、リスクにつながる状況が発生した場合には、例えば紛争地域回避による輸送の遅延や輸送費の高騰などの課題テーマごとのタスクフォースを立ち上げ情報収集と対策を進めております。
②内部要因リスク項目リスクの内容主な取り組み重大製品事故の発生リスク人と機械の最適環境を創造し、世界中の人々の安全・安心・ウェルビーイングを実現することをパーパスとして標榜する当社グループにとって、生命身体に影響する可能性のある重大製品事故の発生は財政状況や事業活動はもちろん、レピュテーションにも大きな影響を与える可能性があります。
QMS(Quality Management System)での帳票や手順書の整備を実施するとともに、市場クレームの故障情報を監視し、アラート機能や重大クレーム管理リストなどを整備して異常の早期察知と早期対応を推進しております。
品質偽証リスク市場において安全・安心に使用いただける製品の提供を行うにあたり、製品の性能・データ改ざんによる品質偽装が生じることは事業活動、レピュテーションにおいて大きな影響を与えるリスクと認識しています。
カタログや取扱説明書、マニュアル等の規程要求事項と製品、設計仕様書及び安全規格類、検証データとの整合、妥当性の確認を強化し整合性チェックをワークフロー化するなどの取り組みのほか、信頼性評価試験の標準化及び体系化などにより、仕組みの整備と発生抑止に取り組んでいます。
戦略投資リスク戦略的な投資を適切に管理、回収できないことなどにより財務状況へ影響がでることがリスクになりうると考えております。
投資を伴う業務の実行の際は、事前の検証や分析などを通じてリスク等を加味した上で適切な投資額となるように努めています。
また、投資回収のモニタリングや、計画に対する実行管理を着実に行うよう取り組んでおります。
職員の大量退職リスク当社グループの持続的な成長と企業価値向上を実現するためには、企業の活性化や人的資本の強化が必要不可欠と認識しており、人材が過度に流動的である場合には、当社グループに与える影響が大きいと考えております。
性別・年齢・国籍・文化・ライフスタイルなどの多様性を尊重した、働きやすい職場環境づくりを行うことで、さまざまな個性や価値観を持つ社員一人ひとりが能力を十分に発揮できる、組織風土の醸成に取り組んでおります。
構造改革の推進等により業務の効率化を図り、グローバルでの組織体系設計、人事異動などによる適正な人員配置に取り組んでおります。
サイバーアタックリスクサイバーアタックによるネットワークの長期停止、基幹システムへの影響、データの喪失、漏洩などが事業活動、財政状況及びレピュテーションなどのリスクにつながると考えております。
情報セキュリティへの技術面の対策とセキュリティリスクへの知識向上を図るとともに、秘密情報の定期的な棚卸を実施し情報管理体制の見直しを推進しています。
資産の毀損リスク棚卸資産について、実際の将来需要又は市場状況が当社グループの見積りより悪化した場合、評価減が必要となる可能性があります。
供給計画・生産計画の策定において、急激な需要変動等機動的に反映し、在庫の長期滞留化リスク軽減に努めております。
固定資産の減損に係る会計基準の適用により、時価の下落や当該資産から得られる将来のキャッシュ・フローの状況によっては減損処理が発生する可能性があります。
固定資産の稼働状況、キャッシュ・フローの創出状況等を定期的にモニタリングし、効率的運用を実施しております。
APEM社を連結子会社化したことに伴い、のれん及び無形資産である商標権と顧客関連資産を計上しており、景気変動等の影響により収益性が低下した場合、シナジー効果が発揮されず、減損損失が発生する可能性があります。
月次・四半期単位等定期的に業績動向・経営状態を確認するとともに、超過収益力の向上を目的としたシナジー効果の最大化に向けた取り組みを強化しております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇が継続しているものの、雇用・所得環境の改善などにより、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
一方で、米国の関税政策の影響による景気後退への懸念や、欧州での製造業を中心とした需要低迷の影響、中国における不動産市場の低迷による影響に加え、中東情勢の緊迫化に伴う地政学的リスクの高まりなどもあり、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
 当社グループにおいては、当連結会計年度を1年目とする中期経営計画において、新生IDECとして「顧客中心のビジネス構造への転換」、「グローバルベースでの市場変化への対応力向上」を掲げており、グループ一丸となって持続的な成長を実現するための構造改革を推進しております。
 このような状況におきまして、当社グループの国内売上高は、流通在庫の解消とともに、足元において主要産業の需要が徐々に回復し受注が先行し始めたこともあり、グループ会社事業譲渡の影響があるなかでも、前年同期に比べ、2億6百万円増収の245億円(前年同期比0.9%増)となりました。
海外売上高は、アジア・パシフィックにおいて中国における自動車や半導体業界などの需要拡大に加えて、代理店における流通在庫も正常化しつつあることや、北米地域での米国の追加関税分の販売価格への転嫁による影響などにより、売上が増加し、前年同期に比べ、53億8千万円増収の484億6千6百万円(前年同期比12.5%増)となりました。
その結果、当連結会計年度の連結売上高は729億6千7百万円(前年同期比8.3%増)となりました。
 利益面においては、増収の影響による利益増により、前年同期に比べ、営業利益は24億6千6百万円増益の61億1千8百万円(前年同期比67.5%増)、経常利益は為替差益の計上などにより、30億9千2百万円増益の65億6千9百万円(前年同期比88.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億9千4百万円増益の38億7千3百万円(前年同期比117.7%増)となりました。
 以上による当連結会計年度における業績結果は以下のとおりであります。
2025年3月期2026年3月期比較増減増減率 売上高(百万円)67,38072,967+5,587+8.3%売上総利益(百万円)29,43732,349+2,911+9.9%売上総利益率(%)43.744.3+0.6-営業利益(百万円)3,6526,118+2,466+67.5%営業利益率(%)5.48.4+3.0-経常利益(百万円)3,4776,569+3,092+88.9%親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)1,7783,873+2,094+117.7%(為替レート) 米ドル平均レート(円)152.62150.67△1.95-ユーロ平均レート(円)163.87174.64+10.77-人民元平均レート(円)21.1121.22+0.11-  セグメントごとの経営成績に関しては、次のとおりであります。
①日本 日本においては、流通在庫の解消とともに、足元において主要産業の需要が徐々に回復し受注が先行し始めたこともあり、グループ会社事業譲渡の影響があるなかでも売上高は前年同期に比べ、1億4千万円増収の269億8千6百万円(前年同期比0.5%増)となりました。
営業利益は、構造改革の影響もあり前年同期に比べ、7億5千7百万円増益の19億4千万円(前年同期比64.0%増)となりました。
②米州 北米地域では、米国の追加関税分の販売価格への転嫁による影響に加え、期初より受注残の解消も進んだことから、売上高は前年同期に比べ、15億8千5百万円増収の157億3千8百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
一方で会社統合、新拠点設置など体制強化の影響もあり販管費率が上昇し、営業利益は前年同期に比べ、1億8千3百万円減益の9億5千4百万円(前年同期比16.1%減)となりました。
③EMEA 欧州市場では、景気低迷や地政学リスクの影響などにより主要産業の需要が落ち込んだものの、円安の影響により、売上高は前年同期に比べ、10億5千6百万円増収の159億5千2百万円(前年同期比7.1%増)となり、営業損失2億4千7百万円(前年同期は営業損失5億5千9百万円)となりました。
④アジア・パシフィック アジア・パシフィック地域においては、中国における自動車や半導体業界などの需要拡大に加えて、代理店における流通在庫も正常化しつつあり、売上高は前年同期に比べ、28億4百万円増収の142億8千9百万円(前年同期比24.4%増)となり、営業利益は前年同期に比べ、16億5千4百万円増益の27億5千万円(前年同期比151.0%増)となりました。
 また、製品種類別の売上高については、次のとおりであります。
 なお前連結会計年度において、IDECシステムズ&コントロールズ株式会社の売却等により当連結会計年度から「その他」を廃止しております。
①HMI事業 欧州における景気低迷や特殊車両業界の需要減少などの影響はあるものの、流通在庫の正常化に加え、ファクトリーオートメーション向け産業用スイッチの売上が堅調に推移し、売上高は前年同期に比べ、22億4千2百万円増収の340億8千5百万円(前年同期比7.0%増)となりました。
※HMI(Human Machine Interface:人と機械が触れ合う環境)の核となる、「制御用操作スイッチ」や「ジョイスティック」、「表示灯」、「プログラマブル表示器」などの製品群です。
②インダストリアルコンポーネンツ事業 主力市場であるアジア・パシフィック、及び北米市場において、制御用リレーの売上が堅調に推移した結果、売上高は前年同期に比べ、17億1千1百万円増収の130億5百万円(前年同期比15.2%増)となりました。
※機械や生産ラインなどを制御・操作するための制御盤の中に組み込み、機械・装置の制御部分の基礎として使用される、「スイッチング電源」や「端子台」、「制御用リレー/ソケット」、「サーキットプロテクタ」などの製品群です。
③オートメーション&センシング事業 主力製品であるプログラマブルコントローラにおいて、主要市場である北米が堅調に伸長したものの、OEM先の在庫調整による新規注文が減少しました。
また昨年度は国内の自動認識機器の大口受注などがあったこともあり、今年度は売上高は前年同期に比べ、5億1千2百万円減収の81億9千3百万円(前年同期比5.9%減)となりました。
※産業現場や暮らしのさまざまなシーンにおける機器の自動化に貢献する各種製品、機械・装置の頭脳の役割をする「プログラマブルコントローラ」や、リテールや物流分野などさまざまな分野で活用されている「自動認識機器」などの製品群です。
④安全・防爆事業 主力市場である日本、アジア・パシフィックにおいて、特に中国における安全関連機器の売上が堅調に推移した結果、売上高は前年同期に比べ、16億2千万円増収の126億6千5百万円(前年同期比14.7%増)となりました。
※産業現場の安全を守る「非常停止用押ボタンスイッチ」や「安全スイッチ」、「イネーブル装置」といった「安全関連機器」に加え、石油・化学プラントなど、爆発性のガスが存在する現場での事故を未然に防ぐ「防爆関連機器」などの製品群です。
⑤システム 日本、アジア・パシフィックにおいて、半導体製造設備・物流関連設備等の制御盤の売上が拡大したことにより、売上高は前年同期に比べ、15億3千6百万円増収の50億1千6百万円(前年同期比44.2%増)となりました。
※顧客ニーズに合わせてIDECの製品をシステム化して提供する「各種システム」、安全関連機器・安全技術を組み合わせて最適なシステムを構築する「協働ロボットシステムソリューション」などの製品群です。
(2)キャッシュ・フローの状況 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)営業活動によるキャッシュ・フロー11,2487,442投資活動によるキャッシュ・フロー△4,097△5,296財務活動によるキャッシュ・フロー△2,905△3,690現金及び現金同等物に係る換算差額△91492現金及び現金同等物の増減額(△は減少)4,154△1,052現金及び現金同等物の期首残高15,04019,194現金及び現金同等物の期末残高19,19418,142 営業活動によるキャッシュ・フローは、74億4千2百万円の収入(前年同期は112億4千8百万円の収入)となりました。
これは主に、法人税等を24億8千2百万円納付した一方で、税金等調整前当期純利益を64億2千2百万円、減価償却費を39億9千7百万円計上したことなどによるものです。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、52億9千6百万円の支出(前年同期は40億9千7百万円の支出)となりました。
これは主に、固定資産の取得により53億7千7百万円を支出したことなどによるものです。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、36億9千万円の支出(前年同期は29億5百万円の支出)となりました。
これは主に、配当金の支払いにより38億3千6百万円を支出したことなどによるものです。
(3)生産、受注及び販売の実績①生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)日本31,320115.5米州2,21887.9EMEA16,305108.1アジア・パシフィック11,825123.7合計61,670113.6
(注)金額は、販売価格によっております。
②受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高受注残高金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)日本28,321102.56,605125.3米州16,519118.83,392129.9EMEA16,243112.67,813103.9アジア・パシフィック15,500120.65,564127.8合計76,585111.323,376118.3
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
③販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)日本26,986100.5米州15,738111.2EMEA15,952107.1アジア・パシフィック14,289124.4合計72,967108.3
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り 当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に際し、見積りによる収益・費用の計上を行っております。
経営陣は、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる方法により見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、不確実性を含んでおり、見積りによる数値とは異なる場合があります。
 特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
①棚卸資産 当社グループは、連結会計年度末時点において簿価と市場価格の状況を検討し市場価格が下回る場合は評価損を計上しております。
実際の市場価格が当社グループの見積りより変動した場合、計上した評価損の過不足が生じる可能性があります。
 また、従来より、一定期間を超えて在庫として滞留する棚卸資産についても簿価を切り下げており、在庫実態に変化が生じた場合には、同様に棚卸資産の簿価を切り下げることとなります。
②貸倒引当金 当社グループは、債権の回収不能時に発生する損失の見積額について貸倒引当金を計上しておりますが、債権先の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要になる場合があります。
③繰延税金資産 当社グループは、繰延税金資産について回収可能性が高いと考えられる金額へ減額するために、評価性引当額を計上しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期に法人税等調整額として計上いたします。
④退職給付費用 従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出しております。
実際の結果が前提条件と異なる場合及び今後この前提条件が変化した場合には、変化した年度以降の退職給付費用が大きく増減する場合があります。
⑤固定資産の減損損失 当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準における資産のグルーピング方法として、工場その他の事業用施設等については、継続して収支を把握している単位かつ独立したキャッシュ・フローを生み出す単位で、遊休資産については、当該資産単独で区分する方法を採用しており、将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合、又は遊休状態で今後も使用する見込みがない場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する可能性があります。
⑥のれん及び商標権・顧客関連資産 当社グループは、のれん及び商標権・顧客関連資産に関してその効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。
その資産性の評価について検討し、将来において当初想定した収益が見込めなくなった場合に、簿価の切り下げを行う可能性があります。

(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容①売上高 当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇が継続しているものの、雇用・所得環境の改善などにより、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。
一方で、米国の関税政策の影響による景気後退への懸念や、欧州での製造業を中心とした需要低迷の影響、中国における不動産市場の低迷による影響に加え、中東情勢の緊迫化に伴う地政学的リスクの高まりなどもあり、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
 当社グループにおいては、当連結会計年度を1年目とする中期経営計画において、新生IDECとして「顧客中心のビジネス構造への転換」、「グローバルベースでの市場変化への対応力向上」を掲げており、グループ一丸となって持続的な成長を実現するための構造改革を推進しております。
 このような状況におきまして、当社グループの国内売上高は、流通在庫の解消とともに、足元において主要産業の需要が徐々に回復し受注が先行し始めたこともあり、グループ会社事業譲渡の影響があるなかでも、前年同期に比べ、2億6百万円増収の245億円(前年同期比0.9%増)となりました。
海外売上高は、アジア・パシフィックにおいて中国における自動車や半導体業界などの需要拡大に加えて、代理店における流通在庫も正常化しつつあることや、北米地域での米国の追加関税分の販売価格への転嫁による影響などにより、売上が増加し、前年同期に比べ、53億8千万円増収の484億6千6百万円(前年同期比12.5%増)となりました。
その結果、当連結会計年度の連結売上高は729億6千7百万円(前年同期比8.3%増)となりました。
 なお、当連結会計年度における対米ドルの平均レートは、150.67円(前年同期は152.62円で1.95円の円高)、対ユーロの平均レートは、174.64円(前年同期は163.87円で10.77円の円安)、対人民元の平均レートは、21.22円(前年同期は21.11円で0.11円の円安)となりました。
②損益状況 売上原価は前年同期に比べ、26億7千5百万円増加し、406億1千8百万円(前年同期比7.1%増)となりました。
販売費及び一般管理費は4億4千5百万円増加し、262億3千万円(前年同期比1.7%増)となりました。
 利益面においては、増収の影響による利益増により、前年同期に比べ、営業利益は24億6千6百万円増益の61億1千8百万円(前年同期比67.5%増)、経常利益は為替差益の計上などにより、30億9千2百万円増益の65億6千9百万円(前年同期比88.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は20億9千4百万円増益の38億7千3百万円(前年同期比117.7%増)となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析①財政状態の分析 当連結会計年度末の総資産の額は、前連結会計年度末より63億5千5百万円増加し、1,135億7千2百万円となりました。
これは主に、現金及び預金が10億3千6百万円減少した一方で、有形固定資産が36億2千1百万円、売上債権が21億8百万円、棚卸資産が13億9百万円増加したことなどによるものです。
 負債の額は、前連結会計年度末より2億4千5百万円増加し、436億5千2百万円となりました。
これは主に、未払金が4億6千3百万円、仕入債務が2億5千2百万円減少した一方で、借入金が10億7千1百万円増加したことなどによるものです。
 純資産の額は、為替換算調整勘定が56億8千6百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末より61億1千万円増加し、699億2千万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より10億5千2百万円減少し、181億4千2百万円となりました。
 なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
 営業活動によるキャッシュ・フローは、74億4千2百万円の収入(前年同期は112億4千8百万円の収入)となりました。
これは主に、法人税等を24億8千2百万円納付した一方で、税金等調整前当期純利益を64億2千2百万円、減価償却費を39億9千7百万円計上したことなどによるものです。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、52億9千6百万円の支出(前年同期は40億9千7百万円の支出)となりました。
これは主に、固定資産の取得により53億7千7百万円を支出したことなどによるものです。
 財務活動によるキャッシュ・フローは、36億9千万円の支出(前年同期は29億5百万円の支出)となりました。
これは主に、配当金の支払いにより38億3千6百万円を支出したことなどによるものです。
(5)戦略的現状と見通し及び今後の方針 中期経営計画では、事業軸としてKPIを設定しております。
IDECグループの強みを生かせるHMIと安全事業を軸に、それぞれのKPI達成に向けた取り組みを推進しております。
 安全事業については、日本や中国での需要拡大に伴い売上を順調に伸ばしており、今後更に加速させていく予定です。
ソリューション売上の拡大に向けては、HMIや安全の技術・知見にセンシング技術を融合した提案や、安全規格に対応したソリューション提案など、IDECグループの強みを生かした展開を行うことで、顧客課題の解決を実現してまいります。
製品単体でのソリューション、アプリケーションに特化した横展開可能なパッケージ、フルカスタムソリューションなどにより、顧客視点の多様な切り口で潜在的なニーズにお応えすることで、付加価値を高めてまいります。
 IDECグループでは、IDECとAPEMの2つのBusiness Unitを設置し、ブランドの特長や専門性を最大限に活かせる体制を構築しております。
一方、マーケティングや、製品の企画・開発、生産技術、品質保証などは同じプロセスを採用することで、One IDECとしての強みを生かせる体制とし、グローバルでの更なる事業拡大を推進しております。
 製品やソリューションは多様な業界の顧客に採用いただいていますが、特定の業界に依存していないという特長があります。
IDECブランドは主にFA業界、APEMブランドは特殊車両などを中心に展開しております。
 中期経営計画では、グローバルで成長している半導体関連やロボット、工作機械、AGV(無人搬送車)・AMR(自律走行搬送ロボット)などに加えて、新たな成長市場向けの売上も拡大してまいります。
既存業界に加えて、新たなニーズを取り込むことで、多様なお客さまの課題を解決する製品・ソリューションの展開を加速してまいります。
研究開発活動 6【研究開発活動】
 当社グループの研究開発は、日本、米州、EMEAを中心にグローバルで展開しております。
各連結子会社は、これらの拠点で開発された製品を製造・販売する体制となっております。
2025年度からは、地域と事業・機能の両軸で運営するグローバル体制へ移行し、事業戦略と地域戦略を連動させながら、顧客ニーズを起点としたマーケットイン型の研究開発を進めております。
日本、米州、EMEAの主要拠点が連携し、必要な技術や人材を柔軟に配分することで、開発のスピードと実行力を高めております。
 当社は、「Pioneer the new norm for a safer and sustainable World(いつも、ずっと、みんなに新しい安心を)」をVisionに掲げ、制御機器の開発で培ってきたコア技術を基盤に、社会や産業の変化に応える製品・ソリューションを提供してまいりました。
その中核となる考え方が、HMI‑X(Human‑Machine Interface Transformation)であります。
IoTの進展により、人と機械、機械同士がつながる環境が広がる中で、当社は人と機械が安全かつ快適に共存できる接点の実現を目指しております。
製造現場から日常生活に至るまで、安全・安心・ウェルビーイングに貢献する技術開発を進めております。
 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は2,945百万円であり、売上高の4.0%となっております。
その主なセグメントごとの内訳は、日本1,673百万円、EMEA775百万円、米州287百万円、アジア・パシフィック209百万円であります。
 主なセグメントごとの研究開発の成果は以下のとおりとなっております。
①日本 HMI事業では、φ22~30サイズの照光スイッチおよび表示灯をリニューアルし、高電圧仕様(100~240V)に対応した新シリーズを展開いたしました。
高電圧LEDの採用によりトランスレス化を実現し、制御盤や装置の小型化・軽量化に貢献しております。
併せて、省電力化や省資源化を進め、環境負荷の低減にもつなげております。
 安全・防爆事業(安全事業)では、φ16・φ22サイズの非常停止用押ボタンスイッチXA/XWシリーズに、低電圧(3~6V)対応機種を追加いたしました。
ISO13850に準拠した照光機能や、コンパクト設計、高い耐環境性能により、小型装置から屋外用途まで幅広く対応できる安全機器としております。
 システムでは、モバイルロボット向けソフトウェア「ez‑Way」を開発いたしました。
「ez‑Way」は、自律走行機能と複数の走行モードを備え、VDA5050準拠のAPIを通じてフリート管理システムとも連携可能です。
ソフトウェアと当社の安全製品を組み合わせた評価キットも用意し、モバイルロボット分野におけるシステム提案力を強化しております。
②EMEA 当連結会計年度において、製品品質の向上および納期遵守率の改善に注力してまいりました。
製品品質向上に関する取り組みとしては、新製品1件に係るプロジェクトおよび顧客向けプロジェクト9件を実施いたしました。
また、継続的な技術開発活動の成果として、当連結会計年度中に2件の特許を登録するとともに、コスト削減の一層の推進を図りました。
 当社との協業につきましても、品質保証部門との協業による共通の製品開発方針の策定や、研究開発部門との連携による製品検証の実施など、グローバルな施策についても積極的に推進してまいりました。
 今後は、グローバルな開発体制における開発力および対応力を活用し、設計段階における収益性の向上や開発リードタイムの短縮等に取り組んでまいります。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
 当社グループにおける当連結会計年度の設備投資については、製品品質及び生産力の向上を目的とした生産設備投資、インフラ整備関連投資や業務効率向上を目的としたシステム投資等に加え、北米事業の強化に向けた投資を進めた結果、設備投資総額は5,937百万円となりました。
 所要資金については、自己資金又は借入金を充当しております。
 なお、設備投資金額には、有形固定資産への投資4,966百万円、無形固定資産(ソフトウェア)への投資971百万円となりました。
 また、当連結会計年度におけるセグメント別の主な設備投資は、次のとおりであります。
 日本においては、生産設備について、主に製品品質及び生産能力強化を目的に385百万円、インフラ整備関連投資や業務効率化を目的としたシステム投資として926百万円の設備投資を行っております。
 米州においては、主に製品品質及び生産能力強化を目的に111百万円、インフラ整備関連投資や事業強化を目的とした投資として3,478百万円の設備投資を行っております。
 EMEAにおいては、主に製品品質及び生産能力強化を目的に724百万円、インフラ整備関連投資として8百万円の設備投資を行っております。
 アジア・パシフィック地域においては、主に製品品質及び生産能力強化を目的に300百万円、インフラ整備関連投資として2百万円の設備投資を行っております。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
(1)提出会社2026年3月31日現在 セグメント名及び事業所名(所在地)設備の内容等帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)リース資産ソフトウェアその他合計日本 本社/技術研究センター(大阪市淀川区)研究開発施設設備等2,257911,999(8)1373,0381877,712364(43)尼崎事業所(兵庫県尼崎市)防爆・システム製品製造設備等348281,056(7)1-151,45063(27)福崎事業所(兵庫県神崎郡)安全スイッチ製造設備等2748048(16)004444826(57)滝野事業所(兵庫県加東市)操作スイッチ製造設備等471325443(18)122941,53942(53)竜野物流センター(兵庫県たつの市)自動倉庫等物流関連設備695157304(8)3091,1725(4)
(2)国内子会社2026年3月31日現在 セグメント名及び会社名事業所名(所在地)設備の内容等帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)リース資産ソフトウェアその他合計日本 IDECファクトリーソリューションズ株式会社本社等(愛知県一宮市等)制御製品製造設備等1,14638268(7)-6391,49997(25)
(注)1.帳簿価額のうち、「その他」は「有形固定資産」の「工具、器具及び備品」、「建設仮勘定」及び「無形固定資産」の「その他」を合計したものであります。
また、「ソフトウェア」は「ソフトウェア仮勘定」を含めております。
2.従業員数欄の(外書)は臨時雇用者の年間平均雇用人員であります。
(3)在外子会社2026年3月31日現在 セグメント名及び会社名事業所名(所在地)設備の内容等帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)使用権資産ソフトウェアその他合計米州 IDEC CORPORATION本社等(米国カリフォルニア州等)制御製品製造設備等その他設備(管理、物流及び販売業務等)6,507492,925(64)451474,03313,709220(-)EMEA APEM SAS 本社等(フランスコサード等)制御製品製造設備等その他設備(管理、物流及び販売業務等)50187673(11)311814322,276353(4)APEM Components Ltd 本社等(イギリスバッキンガムシャー等)制御製品製造設備等311944(3)5140123805215(-)MEC ApS 本社等(デンマークバレルプ等)制御製品製造設備等-66-99-1117829(4)アジア・パシフィック 台湾愛徳克股份有限公司本社等(中華民国高雄市)制御製品用部品製造設備制御製品製造設備金型製造設備等1,1084813
(2)-2631,236120(6)蘇州和泉電気有限公司本社等(中華人民共和国江蘇省)制御製品製造設備等479872--42671,623267(-)IDEC ASIA(THAILAND)CO.,LTD本社等(タイサラブリ県等)制御製品製造設備等269125142(17)-0136672205(6)
(注)1.帳簿価額のうち、「その他」は「有形固定資産」の「工具、器具及び備品」、「リース資産」、「建設仮勘定」及び「無形固定資産」の「その他」を合計したものであります。
また、「ソフトウェア」は「ソフトウェア仮勘定」を含めております。
2.従業員数欄の(外書)は臨時雇用者の年間平均雇用人員であります。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
(1)重要な設備の新設等 当社グループの設備投資計画については、原則的に連結会社各社が個別に策定し、提出会社にて調整を図っております。
 当連結会計年度における重要な設備の新設及び改修に係る投資予定の所要資金は、自己資金又は借入金で充当する予定であります。
 当連結会計年度末現在における、重要な設備投資の計画は、以下のとおりであります。
なお、完成後の増加能力については合理的な算出が困難なため、記載を省略しております。
セグメント名及び会社名事業所名又は所在地設備の内容等投資予定金額(百万円)資金調達方法着手及び完了予定年月着手完了日本提出会社 本社等(大阪市淀川区等) ソフトウェア等 400 自己資金又は借入金等 2026年4月 2027年3月滝野事業所(兵庫県加東市)機械設備・金型等製造設備400同上同上同上 福崎事業所(兵庫県神崎郡)同上200同上同上同上米州IDEC CORPORATION 本社、工場(米国カリフォルニア州) 建物等 1,600 同上 同上 同上EMEAAPEM SAS 本社等(フランスコサード) 機械設備等製造設備 600 同上 同上 同上APEM Components Ltd本社等(イギリスバッキンガムシャー)同上200同上同上同上アジア・パシフィック蘇州和泉電気有限公司 本社等(中華人民共和国江蘇省蘇州市) 機械設備・金型等製造設備 100 同上 同上 同上
(2)重要な設備の売却等 当社は2026年5月11日付で固定資産を譲渡いたしました。
詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。
研究開発費、研究開発活動2,945,000,000
設備投資額、設備投資等の概要5,937,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況43
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況14
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況6,816,000
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
①投資株式の区分の基準及び考え方 当社は保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、配当金収益及び株式の値上がり目的で購入した株式を純投資目的の株式、事業上の関係強化等、純投資以外の経営戦略上重要な目的を併せ持つ特定投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式としております。
②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は、グローバルに活動する企業に求められる行動基準の一環として、当社グループの財務面での健全性維持のため、保有の合理性が認められる場合を除き、原則として特定投資株式を保有いたしません。
 保有の合理性が認められる場合とは、中長期的な視点も念頭において、保有に伴うリスクやコストと保有によるリターン等を適正に把握した上で採算性を検証し、取引関係の維持・強化、資本・業務提携などの保有の狙いも総合的に勘案して、相互の技術、販路、その他総合的な事業推進力を活用し、双方の市場における競争優位性等の向上、シナジー効果を得ることにより当社グループの企業価値の向上に繋がると取締役会において決議された場合を言います。
 特定投資株式を保有する場合については、保有目的等に照らし定期的に保有の意義を検証し、妥当性がないと判断される株式は、会社や市場に与える影響、発行体の財務戦略など、さまざまな事情を考慮したうえで、売却いたします。
 特定投資株式として保有している会社の間では、株式の保有を理由とした不適切な取引継続や縮減、株式売却の妨害等は行いません。
なお、特定投資株式に関する取締役会における検証の内容については、必要に応じて投資家との対話の場を設けます。
議決権行使においては、その会社が、適切なガバナンス体制を構築し、中長期的な企業価値の向上につながる意思決定を行っているか、当社グループの企業価値向上に貢献しているかなど、総合的に賛否を判断して行います。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式19非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 該当事項はありません。
③保有目的が純投資目的である投資株式  該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社9,000,000

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2026年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8-15,38918.24
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-123,57312.09
株式会社日本カストディ銀行(信託口4)東京都中央区晴海1丁目8-129043.06
なまりや合同会社兵庫県芦屋市業平町6番33-501号8452.86
合同会社TKF兵庫県芦屋市親王塚町9-8-27322.48
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140044(常任代理人 株式会社みずほ銀行)240 GREENWICH STREET, NEW YORK, NY 10286, U.S.A.(東京都港区港南2丁目15-1)4501.52
藤田 和孝大阪府豊中市4001.35
JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行)25 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM(東京都港区港南2丁目15-1)3701.26
藤田 俊弘大阪府豊中市3221.09
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南2丁目15-1)3091.05計-13,29945.01
(注)1.上記のほか、当社保有の自己株式が1,826千株あります。2.2026年3月19日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、大和アセットマネジメント株式会社及びその共同保有者である大和証券株式会社が2026年3月13日現在でそれぞれ以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の内容は次のとおりであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)大和アセットマネジメント株式会社東京都千代田区丸の内1丁目9番1号株式 1,692,9005.40大和証券株式会社東京都千代田区丸の内1丁目9番1号株式   65,8280.21計-1,758,7285.61
株主数-金融機関16
株主数-金融商品取引業者26
株主数-外国法人等-個人45
株主数-外国法人等-個人以外125
株主数-個人その他12,517
株主数-その他の法人166
株主数-計12,895
氏名又は名称、大株主の状況STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行)
株主総利回り2
株主総会決議による取得の状況 (1)【株主総会決議による取得の状況】
 該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(百万円)当事業年度における取得自己株式1830当期間における取得自己株式100
(注)当期間における取得自己株式には、2026年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り及び譲渡制限付株式の無償取得による株式は含まれておりません。

Shareholders2

自己株式の取得0
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー0
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(千株)33,224-1,85031,374(変動事由の概要) 減少数の内訳は、自己株式の消却による減少1,850千株であります。
2.自己株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(千株)3,73301,9071,826(変動事由の概要) 増加数の内訳は、単元未満株式の買取りによる増加0千株であります。
減少数の内訳は、自己株式の消却による減少1,850千株、ストック・オプションの権利行使による減少41千株、 譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分による減少16千株であります。

Audit

監査法人1、連結有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2026年6月17日 IDEC株式会社 取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ    大 阪 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士石井 尚志 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士菱本 恵子 監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているIDEC株式会社の2025年4月1日から2026年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、IDEC株式会社及び連結子会社の2026年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
APEMグループの連結子会社化により計上されたのれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、連結貸借対照表に計上されたのれんの残高は11,580百万円であり、総資産の10.2%を占める。
その大半は、グローバルに事業展開するAPEMグループの取得で識別されたのれん(11,436百万円)である。
 のれんは、減損の兆候が認められる場合には、資産グループ(のれんを含む、より大きな単位)からのれんの残存償却年数にわたって得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することにより、減損損失の認識要否を判定する必要がある。
 当連結会計年度においては、一部の資産グループにおいて引き続き減損の兆候が認められ、減損損失の認識要否の判定が必要になった。
 会社は、判定の結果、減損損失の認識は不要と判断したが、事業計画に基づき見積もった将来キャッシュ・フローに含まれる売上高の成長率や利益率等の仮定や前提は、不確実性を伴い、経営者による判断が減損要否の判断に重要な影響を及ぼす。
 以上から、当監査法人は、APEMグループの取得により識別されたのれんの評価を、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、のれんの評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。
・過去実績や現在の市場環境を踏まえた成長率等の予測を含む将来キャッシュ・フローの見積りの策定、社内の査閲及び承認に係る内部統制の有効性を評価した。
・使用されるキャッシュ・フローの将来計画が翌期予算等の社内承認数値と整合していることを確かめた。
・キャッシュ・フローの将来計画における売上高の成長率や利益率等の重要な仮定に関して、事業責任者への質問に加え、経済成長率等の利用可能な外部データや過去実績、社内報告資料との整合性を検討するとともに、市場動向に関する経営者の仮定を評価した。
・過去のキャッシュ・フローの将来計画と実績を比較し、過去の計画における売上高の成長率や利益率等の重要な仮定と実際の推移との乖離要因を把握し、それらが当年度の計画にどのように反映されているのかを検討した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、IDEC株式会社の2026年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
 当監査法人は、IDEC株式会社が2026年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
 監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 ※1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
APEMグループの連結子会社化により計上されたのれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、連結貸借対照表に計上されたのれんの残高は11,580百万円であり、総資産の10.2%を占める。
その大半は、グローバルに事業展開するAPEMグループの取得で識別されたのれん(11,436百万円)である。
 のれんは、減損の兆候が認められる場合には、資産グループ(のれんを含む、より大きな単位)からのれんの残存償却年数にわたって得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することにより、減損損失の認識要否を判定する必要がある。
 当連結会計年度においては、一部の資産グループにおいて引き続き減損の兆候が認められ、減損損失の認識要否の判定が必要になった。
 会社は、判定の結果、減損損失の認識は不要と判断したが、事業計画に基づき見積もった将来キャッシュ・フローに含まれる売上高の成長率や利益率等の仮定や前提は、不確実性を伴い、経営者による判断が減損要否の判断に重要な影響を及ぼす。
 以上から、当監査法人は、APEMグループの取得により識別されたのれんの評価を、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、のれんの評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。
・過去実績や現在の市場環境を踏まえた成長率等の予測を含む将来キャッシュ・フローの見積りの策定、社内の査閲及び承認に係る内部統制の有効性を評価した。
・使用されるキャッシュ・フローの将来計画が翌期予算等の社内承認数値と整合していることを確かめた。
・キャッシュ・フローの将来計画における売上高の成長率や利益率等の重要な仮定に関して、事業責任者への質問に加え、経済成長率等の利用可能な外部データや過去実績、社内報告資料との整合性を検討するとともに、市場動向に関する経営者の仮定を評価した。
・過去のキャッシュ・フローの将来計画と実績を比較し、過去の計画における売上高の成長率や利益率等の重要な仮定と実際の推移との乖離要因を把握し、それらが当年度の計画にどのように反映されているのかを検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結  監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結APEMグループの連結子会社化により計上されたのれんの評価
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結  【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、連結貸借対照表に計上されたのれんの残高は11,580百万円であり、総資産の10.2%を占める。
その大半は、グローバルに事業展開するAPEMグループの取得で識別されたのれん(11,436百万円)である。
 のれんは、減損の兆候が認められる場合には、資産グループ(のれんを含む、より大きな単位)からのれんの残存償却年数にわたって得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することにより、減損損失の認識要否を判定する必要がある。
 当連結会計年度においては、一部の資産グループにおいて引き続き減損の兆候が認められ、減損損失の認識要否の判定が必要になった。
 会社は、判定の結果、減損損失の認識は不要と判断したが、事業計画に基づき見積もった将来キャッシュ・フローに含まれる売上高の成長率や利益率等の仮定や前提は、不確実性を伴い、経営者による判断が減損要否の判断に重要な影響を及ぼす。
 以上から、当監査法人は、APEMグループの取得により識別されたのれんの評価を、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結【注記事項】
(重要な会計上の見積り)
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結  当監査法人は、のれんの評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。
・過去実績や現在の市場環境を踏まえた成長率等の予測を含む将来キャッシュ・フローの見積りの策定、社内の査閲及び承認に係る内部統制の有効性を評価した。
・使用されるキャッシュ・フローの将来計画が翌期予算等の社内承認数値と整合していることを確かめた。
・キャッシュ・フローの将来計画における売上高の成長率や利益率等の重要な仮定に関して、事業責任者への質問に加え、経済成長率等の利用可能な外部データや過去実績、社内報告資料との整合性を検討するとともに、市場動向に関する経営者の仮定を評価した。
・過去のキャッシュ・フローの将来計画と実績を比較し、過去の計画における売上高の成長率や利益率等の重要な仮定と実際の推移との乖離要因を把握し、それらが当年度の計画にどのように反映されているのかを検討した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2026年6月17日 IDEC株式会社 取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ    大 阪 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士石井 尚志 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士菱本 恵子 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているIDEC株式会社の2025年4月1日から2026年3月31日までの第79期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、IDEC株式会社の2026年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
子会社MMI Technologies SAS株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、貸借対照表に計上されている関係会社株式(25,920百万円)には、グローバルに事業展開するAPEMグループの持株会社であるMMI Technologies SASの子会社株式(22,156百万円)が含まれており、総資産の32.5%を占めている。
 子会社株式は、取得原価をもって貸借対照表に計上されるが、実質価額が著しく低下したと判断される場合には、実質価額まで帳簿価額を切り下げる必要がある。
 この点、MMI Technologies SAS株式は、取得価額に超過収益力を見込んだ部分を多額に含んでいるが、上記の減損判断においては超過収益力を反映した実質価額を用いることとなるため、超過収益力が継続して見込めるか否かの判断が重要となる。
 超過収益力が継続して見込めるか否かの判断は、事業計画に基づく収益性の見通し等の見積り要素を含むため、不確実性を伴うが、当該見積りには、連結貸借対照表に計上されているAPEMグループに関するのれんの評価と共通する経営者の見積り要素が含まれる。
そのため、経営者の判断が実質価額の評価に重要な影響を及ぼす。
 以上から、当監査法人は子会社MMI Technologies SAS株式の評価につき監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、MMI Technologies SAS株式の評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。
・実質価額の算定を含む対象株式の評価に関する社内の査閲及び承認に係る内部統制の有効性を評価した。
・実質価額に含まれる超過収益力に対応する連結財務諸表上ののれんに係る会社の評価検討について、キャッシュ・フローの将来計画の策定方針の検討、重要な仮定に関する事業責任者への質問、及び内外データとの整合性の検討などの手続により、経営者の仮定の合理性を評価し、超過収益力が引き続き見込めるか否かを検討した。
・実質価額の著しい下落の有無に関して会社が実施したMMI Technologies SAS株式の実質価額と帳簿価額の比較について、再計算を実施し、正確性を検討した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 ※1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
子会社MMI Technologies SAS株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、貸借対照表に計上されている関係会社株式(25,920百万円)には、グローバルに事業展開するAPEMグループの持株会社であるMMI Technologies SASの子会社株式(22,156百万円)が含まれており、総資産の32.5%を占めている。
 子会社株式は、取得原価をもって貸借対照表に計上されるが、実質価額が著しく低下したと判断される場合には、実質価額まで帳簿価額を切り下げる必要がある。
 この点、MMI Technologies SAS株式は、取得価額に超過収益力を見込んだ部分を多額に含んでいるが、上記の減損判断においては超過収益力を反映した実質価額を用いることとなるため、超過収益力が継続して見込めるか否かの判断が重要となる。
 超過収益力が継続して見込めるか否かの判断は、事業計画に基づく収益性の見通し等の見積り要素を含むため、不確実性を伴うが、当該見積りには、連結貸借対照表に計上されているAPEMグループに関するのれんの評価と共通する経営者の見積り要素が含まれる。
そのため、経営者の判断が実質価額の評価に重要な影響を及ぼす。
 以上から、当監査法人は子会社MMI Technologies SAS株式の評価につき監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、MMI Technologies SAS株式の評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。
・実質価額の算定を含む対象株式の評価に関する社内の査閲及び承認に係る内部統制の有効性を評価した。
・実質価額に含まれる超過収益力に対応する連結財務諸表上ののれんに係る会社の評価検討について、キャッシュ・フローの将来計画の策定方針の検討、重要な仮定に関する事業責任者への質問、及び内外データとの整合性の検討などの手続により、経営者の仮定の合理性を評価し、超過収益力が引き続き見込めるか否かを検討した。
・実質価額の著しい下落の有無に関して会社が実施したMMI Technologies SAS株式の実質価額と帳簿価額の比較について、再計算を実施し、正確性を検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別  監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別子会社MMI Technologies SAS株式の評価
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

受取手形、売掛金及び契約資産12,632,000,000
電子記録債権、流動資産252,000,000
商品及び製品11,638,000,000
仕掛品931,000,000
原材料及び貯蔵品6,294,000,000
未収入金530,000,000
その他、流動資産105,000,000
建物及び構築物(純額)14,133,000,000
機械装置及び運搬具(純額)2,889,000,000
工具、器具及び備品(純額)312,000,000
土地4,090,000,000