財務諸表
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| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-22 |
| 英訳名、表紙 | BROTHER INDUSTRIES, LTD. |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 池 田 和 史 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 052-824-2102 |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | IFRS |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2【沿革】 <創業~1940年代 輸入産業を輸出産業へ>1908年4月現在の愛知県名古屋市熱田区に「安井ミシン商会」を創設、ミシンの修理並びに部品の製造開始1925年11月商号を「安井ミシン兄弟商会」に変更1928年1月昭三式ミシン(麦わら帽子製造用環縫ミシン)の販売開始、商標を「BROTHER」と定める1932年11月家庭用ミシンの国産化に成功1934年1月現在の愛知県名古屋市瑞穂区に「日本ミシン製造株式会社(後のブラザー工業株式会社)」を設立1936年12月工業用本縫ミシンの製造を開始1941年7月国内販売会社として「ブラザーミシン販売株式会社(後のブラザー販売株式会社)」を設立1947年5月家庭用直線ミシンを、上海向けに200台輸出 <1950年代~コア技術を応用した多角化の推進>1954年4月ミシンで培った技術を生かし、家庭用編機、電気洗濯機の生産を開始。 編機、家電分野に進出1954年5月米国に販売会社として「ブラザーインターナショナルコーポレーション(U.S.A.)」を設立1958年10月アイルランドに販売会社として「ブラザーインターナショナルヨーロッパ」を設立1959年3月ミシン輸出累計100万台を突破 <1960年代~海外市場への展開、1970年代~高速ドットプリンター開発と電子化の推進>1961年5月米国販売拠点からの要請を受け、欧文ポータブルタイプライターの生産開始。 事務機器分野に進出1962年7月社名を「ブラザー工業株式会社」に変更1962年11月ミシンの加工のための社内技術を活用し、タッピングマシンの生産を開始。 工作機械分野に進出1963年1月株式を東京・名古屋・大阪の三証券取引所に上場1965年8月コンパクト電動タイプライターを米国向けに輸出開始1966年6月ブラザー最初の本格的エレクトロニクス製品となる電子卓上計算機の生産開始1971年2月アメリカ・セントロニクス社と共同開発による高速ドットプリンターの出荷開始、プリンティング機器分野に進出1977年3月オーストラリアに販売会社として「ブラザーインダストリーズ(オーストラリア)」を設立1978年11月台湾に家庭用ミシンの製造会社として「台弟工業股份有限公司」を設立1979年4月家庭用コンピューターミシンの生産開始 <1980年代~情報機器分野への進出と産業機器事業の拡大>1980年12月リニアモーター機構を搭載した電子タイプライターの生産開始1982年6月世界最小のフルキーボード付き電子パーソナルプリンターの生産開始1984年3月国産初の個人向け日本語ワードプロセッサーの生産開始1985年2月英国にタイプライターの製造会社として「ブラザーインダストリーズ(U.K.)」を設立1985年3月タッピングマシンにNC装置を組み入れたCNCタッピングセンターの販売開始1986年9月米国にタイプライターの製造会社として「ブラザーインダストリーズ(U.S.A.)」を設立1987年3月感熱ファクスのOEM供給を開始。 情報通信機器分野に進出1987年8月自社製コントローラーを搭載したモノクロレーザープリンターの生産開始1988年11月熱転写技術を応用したラベルライターの販売開始1989年3月マレーシアにタイプライターの部品の製造会社として「ブラザーインダストリーズテクノロジー(マレーシア)」を設立 <1990年代~SOHO市場の開拓と通信カラオケ事業への進出>1991年9月コンピューター刺しゅう機付きミシンの販売開始1991年12月中国に家庭用ミシンの製造会社として「珠海兄弟工業有限公司」を設立1992年5月国内に「株式会社エクシング」を設立。 通信カラオケ事業に進出1992年6月米国で価格、機能ともに競合他社と大きく差別化した感熱ファクスの販売開始1992年10月業界初のISDN回線を利用した通信カラオケの販売開始1993年11月中国に工業用ミシンの合弁製造会社として「西安兄弟標準工業有限公司」を設立1994年1月香港に部品調達を目的として「兄弟亞洲有限公司(2014年3月10日付で兄弟国際(香港)有限公司に社名変更)」を設立1994年7月自社製エンジンを搭載したモノクロレーザープリンターの生産開始1995年3月ファクス、プリンター、コピー、スキャナーなど、1台で複数の機能を併せ持つ小型レーザー複合機の生産開始1995年9月中国・布吉南嶺兄弟亞洲製造廠にてレーザープリンターの委託生産開始1997年2月中期戦略「CS B2000 思い切った挑戦と明日への戦略」を策定1997年11月自社製インクジェットヘッドを搭載したカラーインクジェット複合機の販売開始1999年1月「ブラザーグループ グローバル憲章」を制定(2008年4月に改訂)1999年4月ブラザー販売株式会社を100%子会社化 <2000年代~グローバル展開と事業一貫経営>2000年3月中期戦略「CS B2002 21世紀の成長に向けて、健全な財務体質を持つ高収益会社に変革」を策定 (社内カンパニー制、執行役員制、社外取締役を導入)2001年9月中国に工業用ミシンの製造会社として「兄弟ミシン(西安)有限公司」を設立2001年12月「ブラザーグループ環境方針」を策定2002年4月「ブラザーグループ グリーン調達基準書」を発行2002年6月長期ビジョン「グローバルビジョン21」を策定2002年10月中国にインクジェット製品の製造会社として「兄弟工業(深圳)有限公司(2016年10月に兄弟高科技(深圳)有限公司と合併)」を設立2003年3月中期戦略「CS B2005 高収益の継続と将来への技術投資の両立」を策定2005年3月中国に販売会社「兄弟(中国)商業有限公司」を設立2005年7月プリンターで培ったインクジェット技術を応用したガーメントプリンターの販売開始2006年1月ベトナムにモノクロレーザープリンターの製造拠点として「ブラザーインダストリーズ(ベトナム)」を設立2006年3月中期戦略「CS B2008 成長のドライブ」を策定2006年4月中国のレーザープリンターの生産委託会社を自社運営に転換し「兄弟高科技(深圳)有限公司」を設立2006年7月スロバキアにトナーリサイクル対応製造会社として「ブラザーインダストリーズ(スロバキア)」を設立2006年10月ブラザー工業株式会社の株式の所属業種を「機械」から「電気機器」に変更2007年4月自社製カラーレーザーエンジンを搭載したカラーレーザープリンター・複合機の販売開始2007年10月内部監査部を設立2008年3月中期戦略「CS B2012 グローバルビジョン21の実現」を策定2008年4月「調達方針」及び「CSR調達基準」を策定2008年6月HOYA株式会社より、モバイルプリンター事業を譲り受け、プリンティング分野を強化2010年1月「株式会社エクシング」が「株式会社BMB」の発行済全株式を取得し、連結子会社化。 通信カラオケ 事業を強化2010年5月中国に工業用ミシン、工作機械の販売会社「兄弟機械商業(上海)有限公司」を設立2010年6月中国に開発会社「濱江兄弟軟件(杭州)有限公司(業務拡張により、2011年9月に濱江兄弟信息技術(杭州)有限公司に社名変更)」を設立。 中国におけるソフトウェア開発を強化2010年6月「兄弟ミシン(西安)有限公司」が「西安兄弟工業有限公司(西安兄弟標準工業有限公司を2009年10月に完全子会社化し社名変更)」と合併し「兄弟機械(西安)有限公司」と社名変更2010年7月「株式会社エクシング」と「株式会社BMB」が合併 <2010年代~事業ポートフォリオの強化とBtoB事業の拡大>2011年2月大阪証券取引所(市場第1部)の上場を廃止2011年3月中期戦略「CS B2015 ~成長への再挑戦~」を策定2011年4月ベトナムに家庭用ミシンの製造会社として「ブラザーインダストリーズ(サイゴン)」を設立2011年10月小型、軽量のモバイルスキャナーの販売開始2012年1月「ブラザーグループ社会的責任に関する基本原則」を制定2012年3月フィリピンにインクジェット製品の製造会社として「ブラザーインダストリーズ(フィリピン)」を設立2013年1月株式公開買付けにより、「株式会社ニッセイ」を連結子会社化。 工業用部品事業を強化2013年4月ベトナムに工業用ミシンの製造会社として「ブラザーマシナリー(ベトナム)」を設立2015年4月「株式会社エクシング」が「株式会社テイチクエンタテインメント」を連結子会社化。 音楽エンタテインメント分野の強化2015年6月英国の「ドミノプリンティングサイエンス」の発行済全株式を取得、連結子会社化し、産業用印刷分野に進出2015年6月取締役会の諮問機関として指名委員会及び報酬委員会を設置2015年11月「コーポレートガバナンスの基本方針」を制定2016年1月中国に製造会社として「ドミノプリンティングテクノロジー(常熟)」を設立2016年3月中期戦略 「CS B2018 ~変革への挑戦~」を策定2016年10月中国の製造会社「兄弟高科技(深圳)有限公司」に「兄弟工業(深圳)有限公司」を合併2018年4月「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」を策定。 そのマイルストーンとして「2030年度 中期目標」を設定2019年3月中期戦略「CS B2021 ~次なる成長へ向けて~」を策定2019年4月コーンズテクノロジー株式会社から、国内のドミノ事業に関連する事業譲受により、「ブラザーインダストリアルプリンティング株式会社」として営業開始。 国内におけるドミノ製品の販売を強化2022年2月株式公開買付けにより、「株式会社ニッセイ」を完全子会社化2022年4月ブラザーグループビジョン「At your side 2030」を始動2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場へ移行2022年5月中期戦略「CS B2024 ~あたらしい未来へのテイクオフ~」を策定2024年12月「ブラザーマシナリー(インド)」において工作機械の生産開始2025年3月中期戦略「CS B2027 ~挑む。 未来へ、大胆に~」を策定2025年11月カラオケ店舗事業等を運営する「株式会社スタンダード」を事業譲渡2026年1月ドイツの「Konrad Busche」より自動車部品向け部門を事業譲受し、工業用ミシンのノンアパレル分野を強化2026年3月株式公開買付けにより、「MUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)」を連結子会社化し、産業用プリンター事業を強化 |
| 事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)が営む主な事業は、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業、インダストリアル・プリンティング事業、マシナリー事業、ニッセイ事業、パーソナル・アンド・ホーム事業、その他事業の6事業であり、その製品は多品種にわたっております。 事業内容並びに各事業における当社及び関係会社の位置付け等は、次の通りであります。 これらの6事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げる報告セグメントの区分と同一であります。 なお、当社グループは、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。 また、当連結会計年度において、ネットワーク・アンド・コンテンツ事業を非継続事業に分類しております。 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載の通りであります。 当連結会計年度において、新たに株式を取得したことに伴い、MUTOHホールディングス株式会社及びその子会社13社、Busche Romania S.R.L.を連結子会社に含めております。 また、新たに子会社として設立した株式会社BuddyBoard及びXING Music Solutions Inc.を連結子会社に含めております。 なお、MUTOHホールディングス株式会社は、2026年6月22日付でMUTOH株式会社に商号変更しております。 事業主要な事業内容プリンティング・アンド・ソリューションズ事業プリンター、複合機、ラベルライター、ラベルプリンター、スキャナーの製造・販売インダストリアル・プリンティング事業産業用印刷機器の製造・販売マシナリー事業工作機械、工業用ミシンの製造・販売ニッセイ事業減速機、歯車の製造・販売及び不動産の賃貸パーソナル・アンド・ホーム事業家庭用ミシンの製造・販売ネットワーク・アンド・コンテンツ事業(非継続事業)業務用カラオケ機器の製造・販売・賃貸及びコンテンツサービスの提供その他事業上記以外の製品の製造・販売及び不動産の販売・賃貸 主要な関係会社については、事業系統図において記載しております。 [事業系統図] |
| 関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 会社名住所資本金主要な事業の内容議決権に対する所有割合関係内容役員兼任等資金の貸付営業上の取引設備の賃貸借直接(%)間接(%)当社役員(人)当社従業員(人)(連結子会社) ブラザーインターナショナルコーポレーション(U.S.A.) *1アメリカ合衆国ニュージャージー州サマセット米ドルP&S、IP、ニッセイ、P&H100.0--2無当社製品の販売無7,034千ブラザーインターナショナルコーポレーション(カナダ)カナダケベック州モントリオールカナダ・ドルP&S、P&H-100.0-1〃〃〃11,592千ブラザーインターナショナル(メキシコ)メキシコメキシコシティメキシコ・ペソP&S、IP、P&H-100.0-1〃〃〃125,926千ブラザーインダストリーズ(U.S.A.)アメリカ合衆国テネシー州バートレット米ドルP&S、ニッセイ-100.011〃当社製品の製造〃14,000千ブラザーインターナショナルコーポレーション(ブラジル) *1ブラジルサンパウロレアルP&S、P&H-100.0-2〃当社製品の販売〃49,645千ブラザーソーイングマシンズ(ヨーロッパ)ドイツバドビルベルユーロP&H100.0--4〃〃〃25千ブラザーノルディックデンマークコペンハーゲンデンマーク・P&S-100.0-4〃〃〃クローネ42,000千ブラザーインターナショナル(ヨーロッパ) *1イギリスマンチェスター英ポンド〃100.0--3〃〃〃145,198千ブラザーU.K. *1〃英ポンド〃-100.0-1〃〃〃17,400千ブラザーインターナショナーレインダストリマシーネン(ドイツ)ドイツエメリッヒユーロIP、マシナリー100.0--3〃〃〃9,000千ブラザーフランス *1フランスパリユーロP&S-100.0-1〃〃〃12,000千ブラザーインターナショナル(ドイツ) *1ドイツバドビルベルユーロ〃-100.0-2〃〃〃25,000千ブラザーイタリアイタリアミラノユーロ〃-100.0-2〃〃〃3,700千ドミノプリンティングサイエンスイギリスケンブリッジ英ポンドIP100.0-22〃無〃5,733千ドミノU.K.〃英ポンド〃-100.0--〃当社製品の販売〃100ドミノアムジェットアメリカ合衆国イリノイ州シカゴ米ドル〃-100.0--〃無〃1千ブラザーインダストリーズ(U.K.) *1イギリスウェールズレクサム英ポンドP&S100.0-11〃当社製品の製造〃9,700千ブラザーファイナンス(U.K.)イギリスマンチェスター英ポンドその他(金融業)100.0--3〃無〃2,500千ブラザーインダストリーズ(スロバキア)スロバキアクルピナユーロP&S-100.0-1〃当社製品の製造〃5,817千 会社名住所資本金主要な事業の内容議決権に対する所有割合関係内容役員兼任等資金の貸付営業上の取引設備の賃貸借直接(%)間接(%)当社役員(人)当社従業員(人)台弟工業股份有限公司台湾高雄市新台湾ドルP&H100.0--5無当社製品の製造有242,000千珠海兄弟工業有限公司中国広東省珠海市米ドルP&S、IP100.0-14〃〃〃7,000千兄弟国際(香港)有限公司香港新界米ドル〃100.0--3〃当社生産用部品の調達、当社製品の販売〃11,630千ブラザーインターナショナル(オーストラリア)オーストラリアニューサウスウェールズ州イースタンクリーク豪ドルP&S、P&H100.0--1〃当社製品の販売無2,500千ブラザーインターナショナル(シンガポール)シンガポールシンガポール・〃-100.0-1〃〃〃ドル15,100千兄弟機械(亞州)有限公司 *1香港新界米ドルIP、マシナリー100.0--5〃〃〃37,000千兄弟機械(西安)有限公司 *1中国陜西省西安市米ドルマシナリー100.0--5〃当社製品の製造〃47,000千兄弟(中国)商業有限公司 *1中国上海市米ドルP&S、P&H100.0--3〃当社製品の販売〃20,500千ブラザーインダストリーズ(ベトナム) *1ベトナムハイフォン市米ドルP&S100.0-15〃当社製品の製造有121,000千兄弟高科技(深圳)有限公司 *1中国広東省深圳市米ドル〃-100.014〃〃無42,000千ブラザーマシナリー(インド) *1インドカルナータカ州インド・ルピーマシナリー100.00.0-4〃〃〃1,492,085千兄弟機械商業(上海)有限公司中国上海市人民元IP、マシナリー-100.0-5〃〃〃50,000千ブラザーインダストリーズ(サイゴン) *1ベトナムドンナイ省米ドルP&H100.0--5〃当社製品の製造有28,000千ブラザーインダストリーズ(フィリピン) *1フィリピンバタンガス州フィリピン・P&S100.0-15〃〃〃ペソ6,763,400千日静減速機製造(常州)有限公司中国江蘇省常州市米ドルニッセイ-100.0--〃無無17,200千ブラザーインターナショナル㈱ *1愛知県名古屋市瑞穂区百万円P&S、P&H100.0--3〃当社製品の販売有630ブラザー不動産㈱〃百万円その他100.0--2〃当社不動産の管理〃300(不動産業)㈱エクシング *1〃百万円N&C100.0--2有当社製品の販売〃100ブラザー販売㈱ *1〃百万円P&S、P&H100.0--4無〃〃3,500㈱テイチクエンタテインメント東京都港区百万円N&C-96.1--〃無無123MUTOHホールディングス㈱ *1、2東京都世田谷区百万円IP88.0---〃〃〃10,199武藤工業㈱〃百万円〃-100.0--〃〃〃350㈱ニッセイ *1愛知県安城市百万円ニッセイ100.0--3〃当社部品の仕入〃3,475その他78社---------- 会社名住所資本金主要な事業の内容議決権に対する所有割合関係内容役員兼任等資金の貸付営業上の取引設備の賃貸借直接(%)間接(%)当社役員(人)当社従業員(人)(持分法適用関連会社) ビーエム工業㈱ *3愛知県名古屋市緑区百万円その他(その他製造業)16.7--1無当社製品又は部品の製造委託及び仕入有100瑞浪精機㈱ *3岐阜県瑞浪市百万円〃17.3--1〃〃無72[19.6]瑞穂ミシン㈱ *3愛知県名古屋市瑞穂区百万円〃18.9--1〃〃〃76[11.6]昭和精機㈱ *3〃百万円〃18.5--1〃〃〃100[22.9]その他3社---------- (注)1.主要な事業の内容には、セグメントの名称を、以下の通り省略して記載しております。 P&S:プリンティング・アンド・ソリューションズ事業IP :インダストリアル・プリンティング事業P&H:パーソナル・アンド・ホーム事業N&C:ネットワーク・アンド・コンテンツ事業2.当社グループは、当連結会計年度よりネットワーク・アンド・コンテンツ事業を非継続事業に分類しております。 3.議決権の所有割合の[ ]内は、緊密な者又は同意している者の所有割合で、外数であります。 4.*1:特定子会社*2:有価証券報告書の提出会社です。 なお、MUTOHホールディングス株式会社は、2026年6月10日付で上場廃止となりました。 *3:持分は100分の20未満ですが、実質的な影響力を持っているため関連会社としたものであります。 5.ブラザーインターナショナルコーポレーション(U.S.A.)及びブラザーインターナショナル(ヨーロッパ)については、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。 (主要な損益情報等) ブラザーインターナショナルコーポレーション(U.S.A.)ブラザーインターナショナル(ヨーロッパ)売上収益(百万円)238,777142,662税引前利益(百万円)19,8386,066当期利益(百万円)13,0945,611資本合計(百万円)116,02060,301資産合計(百万円)157,28379,1236.2025年12月24日に、保有する株式会社エクシングの株式の70%を株式会社U-NEXT HOLDINGSへ譲渡する旨の株式譲渡契約を締結し、2026年4月1日に譲渡を完了いたしました。 これにより、株式会社エクシングとその子会社は当社の連結子会社から除外されます。 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 47.後発事象(子会社株式の譲渡)」に記載の通りであります。 7.MUTOHホールディングス株式会社は、2026年6月22日付でMUTOH株式会社に商号変更しております。 |
| 従業員の状況 | (2)【従業員の状況】 ①連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)プリンティング・アンド・ソリューションズ26,553[2,208]インダストリアル・プリンティング4,433[223]マシナリー1,746[213]ニッセイ873[58]パーソナル・アンド・ホーム2,748[80]ネットワーク・アンド・コンテンツ(非継続事業)1,287[22]その他1,095[74]全社(共通)760[17]合計39,495[2,895](注)1.従業員数には、パートタイマー、期間従業員等を含んでおります。 2.臨時従業員数(主に派遣社員)は、[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載しております。 3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。 また、ネットワーク・アンド・コンテンツ事業を非継続事業に分類しております。 詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載の通りであります。 4.インダストリアル・プリンティング事業の従業員数が前連結会計年度末と比べて717名増加しておりますが、その主な理由はMUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)及びその子会社を連結子会社化したことに伴うものです。 ネットワーク・アンド・コンテンツ事業の従業員数が前連結会計年度末と比べて1,892名減少しておりますが、その主な理由はカラオケ店舗事業等を譲渡したことに伴うものです。 ②提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)3,997[595]43.613.98,053,7350.2 セグメントの名称従業員数(人)プリンティング・アンド・ソリューションズ2,048[231]インダストリアル・プリンティング379[106]マシナリー689[206]パーソナル・アンド・ホーム239[22]その他87[19]全社(共通)555[11]合計3,997[595](注)1.従業員数には、パートタイマー、期間従業員等を含んでおります。 2.平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含んでおり、また出向者を除いて算出しております。 3.臨時従業員数(主に派遣社員)は、[ ]内に当事業年度の平均人員を外数で記載しております。 4.従業員数は他社からの出向者(13人)を含めた就業人員であり、他社への出向者(320人)を除いております。 ③労働組合の状況当社の労働組合は、ブラザー工業労働組合と称し、上部団体には加入しておらず、2026年3月31日現在の組合員数は2,759人(国内出向者58人を含む)であります。 また、連結子会社であるブラザー販売株式会社において、UAゼンセンブラザー販売労働組合があります。 2026年3月31日現在の組合員数は329人であります。 なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。 ④管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異1)提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)(注)1.男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2.労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1.5.全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者7.1102.477.375.880.0 2)連結子会社当事業年度名称管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)(注)1.男性労働者の育児休業取得率(%)(注)4.労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1.5.6.全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者ブラザー販売㈱6.929.4(注)3.68.668.983.7㈱ニッセイ2.981.8(注)3.62.871.141.6㈱エクシング6.336.4(注)3.68.173.550.6㈱ビートップスタッフ25.0100.0(注)3.76.875.180.3ブラザーリビングサービス㈱13.3--59.056.964.2ブラザーロジテック㈱14.3100.0(注)3.74.083.693.0MUTOHホールディングス㈱ (注)7.21.4--75.775.7-武藤工業㈱4.650.0(注)3.64.677.879.7ムトーアイテックス㈱0.0100.0(注)3.89.191.163.8㈱ムトーエンタープライズ0.0--68.685.8-(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。 3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 4.「-」は、対象となる従業員(当事業年度中に配偶者が出生した者)がいないことを示したものであります。 5.男女の賃金格差については、等級及び職種別人数構成の差によるものであります。 性別による賃金体系及び制度上の違いはありません。 6.「-」は、算出に必要な従業員が在籍していないことを示したものであります。 7.MUTOHホールディングス株式会社は、2026年6月22日付でMUTOH株式会社に商号変更しております。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。 (1)グループビジョン「At your side 2030」ブラザーグループは、1908年にミシンの修理業からはじまり、115年以上にわたって、時代や環境の変化に合わせ自らを変革し、お客様のニーズにあった価値を提供し続けてきました。 昨今、デジタル化や自動化などの加速によるお客様の購買行動の変化、新型コロナウイルス感染症による社会変容、地政学リスクの顕在化など、ブラザーグループを取り巻く事業環境も大きく、かつ急速に変化しています。 こうした変化の激しい環境に対応しながら、持続可能な成長を実現していくために、2030年に向けたブラザーグループビジョン「At your side 2030」を新たに策定し、2022年度よりスタートしました。 「At your side 2030」は、2030年に向けてお客様にどのような価値を提供していくのか考え、ブラザーの存在意義を再定義した「あり続けたい姿」を起点に、どのような方法で価値を提供するのか(「価値の提供方法」)、何を実現するのか(「注力領域」)を示しています。 1)あり続けたい姿ブラザーが何のために存在し、どのようにあり続けたいかについては、「世界中の“あなた”の生産性と創造性をすぐそばで支え、社会の発展と地球の未来に貢献する」と定義しています。 ブラザーは、世界中に存在する、お客様をはじめとした、価値創出を行い進歩し続けたいと願うすべての人々を“あなた”と位置付け、その人々の願いを叶えるための存在であり続けたいと考えます。 そして、社会の持続的な発展の実現に貢献しながら、地球環境への責任を果たしていきます。 2)価値の提供方法価値の提供方法については、「多様な独自技術とグローバルネットワークを強みに、お客様の成功へのボトルネックを見つけ解消する」と定義しています。 ブラザーグループは創業以来、さまざまな事業を生み出し、グローバルに展開してきました。 40以上の国と地域に広がる生産・販売・サービス・開発拠点のネットワークをベースとするグローバル複合事業企業ならではの強みを生かし、お客様や取引先など外部からの学びを得ながら、国や地域、事業を越えて優れた価値を迅速に提供します。 また、お客様のバリューチェーンに向き合い、ボトルネックとなるものを見つけ、解消します。 さらにモノづくりにとどまらないデジタル技術の活用などの“コト”も含めて、お客様への価値提供の幅を広げます。 3)注力領域上記の価値を発揮することにより、産業用領域とプリンティング領域を2030年までの注力領域と位置づけ、特に強化していきます。 産業用領域での飛躍と、プリンティング領域の変容により事業ポートフォリオを変革し、複合事業体として成長し続けます。 産業用領域は、ブラザーの強みが活きるビジネス領域において、生産性の向上に加え、働く人々や地球環境の課題を解決することで、ベストパートナーとしての信頼を確かなものにします。 プリンティング領域は、オフィスワークやプリンティングを取り巻く環境が大きく変わる中にあっても、働く人々の期待に応え続けるとともに、これまでの事業の枠を超えて新たな柱を築きます。 (2)中長期的な経営戦略◆中期戦略「CS B2027」(2025~2027年度)ブラザーグループビジョン「At your side 2030」の実現を見据え、2025年に中期戦略「CS B2027」を策定しました。 CS B2027では、「挑む。 未来へ、大胆に」をテーマに、長期的な企業価値向上に向け、事業ポートフォリオの変革を加速し、利益創出力を高めていきます。 ◆CS B2027の概要CS B2027では、事業の役割を明確化し、事業ごとに設定された重点指標に基づいた戦略を遂行することで、売上収益1兆円、及び最優先指標である営業利益額1,000億円を目指しています。 ROE目標は10%、産業用領域の売上比率は40%を掲げ、資本コストと株価を意識した経営を推進し、TSR*1は対TOPIXで100%以上を目指しています。 投資に関しては、3年間でM&A・アライアンスを中心とした2,000億円規模の成長投資を確実に実行し、産業用領域の成長を推進します。 そして変革を支える経営基盤をより強固なものとするための投資も継続して進めます。 株主還元については、3年間で600億円の自己株式取得を含む1,400億円の還元を予定するなど、大幅に強化していきます。 これらの目標を確実に遂行するために、以下の4つの重点テーマを掲げています。 ◆事業別戦略ブラザーグループの事業を4つに分類し、それぞれの事業の役割と重点指標を明確化しています。 投資・リソースは役割に応じて配分し、各事業は重点指標に基づいた戦略を遂行することで、CS B2027の目標達成を目指します。 1)成長事業ブラザーグループとして大きく伸ばしていく事業を成長事業として位置づけ、売上収益を重点指標としています。 成長事業に対しては、M&Aを含めた成長投資を積極的に実施して非連続成長を実現し、将来の柱にしていくとともに、人的リソースも優先的に配分することを掲げています。 2025年度は、インダストリアル・プリンティング事業(IP事業)において、産業用プリンターにおける事業拡大に向け産業用大判プリンターを主力製品とするMUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)の株式公開買付けを実施し、連結子会社化しました。 IP事業の既存領域については、ドミノのデジタルラベル印刷や段ボール印刷の領域で初期導入費用を抑えた新製品を投入したほか、ガーメントプリンターにおいてブラザー初のDTF*2プリンターを発売するなど、ラインアップ強化を進めました。 マシナリー事業の産業機器においては、工作機械のショールームを併設した「ブラザーテクノロジーセンター」をインド及び日本に新設するとともに、ドイツのテクノロジーセンターを拡張移転するなど、重点地域での販売・サービス拠点網を強化しました。 また、工作機械の新製品として、工程集約や自動化ニーズに対応する工具増本モデルや、大物・長尺ワークの多面加工が可能な横形5軸マシニングセンタなどを投入し、新たな市場の創出を図っています。 また、新規事業においては、ワークコミュニケーションソフトウエアサービス「BuddyBoard」に関する事業を、投資会社とのジョイントベンチャーで新会社として独立させました。 これにより、SaaSビジネスとしての事業成長の加速を目指します。 2)コア事業プリンティング&ソリューションズ事業(P&S事業)は、全社での収益基盤を支えるコア事業に位置づけ、営業利益額を重点指標としています。 市場におけるポジショニングのさらなる強化とビジネスモデル変容のための投資を行うことを方針としています。 2025年度は、インクジェット及びカラーレーザー市場に向けて複数の新製品を投入しました。 中でも、インクジェット複合機においては認知度向上に向けたマーケティング・広告宣伝活動を強化し、各地域で販売台数が伸長しました。 また、つながるビジネスの拡大に向けては、欧米でBtoC向けのサービスプラットフォームの提供を開始しました。 製品本体の延長保証やアプリの活用などを通じ、お客様の利便性を向上するとともに、お客様の利用実態の把握による提供価値の向上や純正消耗品の利用促進に努めています。 3)収益性追求事業収益性追求事業は、全社に利益貢献することをミッションとし、営業利益率を重点指標としています。 2025年度は、パーソナル&ホーム事業において、刺しゅうデザインデータなどを作成できるアプリ「Artspira」においてAI技術を活用した画像生成機能を実装するなど、顧客提供価値の向上を進めています。 ニッセイ事業においては、世界で初めて金属製球状歯車の量産に向けた工法を確立し、今後はヒューマノイドロボットの関節をはじめとする様々な機械の駆動部での活用に向けたマーケティング活動を実施していきます。 4)収益性改革事業収益性改革事業は、着実に利益貢献ができるよう収益構造を徹底的に見直すことを掲げており、営業利益率を重点指標としています。 2025年度は、マシナリー事業の工業用ミシンにおいては、欧州を中心に工業用ミシンのソリューション提案ビジネスを展開する独Konrad Busche社の自動車部品向け部門の事業を譲受しました。 これにより、エアバッグなどの自動車内装部品を中心としたノンアパレル領域での成長と収益性改善を加速させます。 また、ネットワーク&コンテンツ事業においては、通信カラオケビジネスのさらなる成長を実現すべく、グループ外への譲渡を決定しました。 カラオケ店舗等の運営事業を営む株式会社スタンダードについては、2025年11月に株式会社コシダカホールディングスへ事業譲渡し、業務用カラオケ事業や音楽・映像ソフト事業等を主業とする株式会社エクシングについては、2026年4月に株式会社U-NEXT HOLDINGSへの株式の70%の譲渡が完了しました。 ◆経営基盤の強化各領域において事業ポートフォリオ変革を支える取り組みが進捗しています。 ◆財務戦略資本コストと株価を意識した経営を推進し、継続的に株主価値を向上させ、企業価値の最大化に取り組んでいきます。 事業成長から創出される営業キャッシュ・フローと有利子負債を活用し、成長投資を実行するとともに、株主還元を大幅に強化していきます。 ・成長投資 3年間でM&A・アライアンスを中心とした2,000億円規模の成長投資を実行していきます。 戦略投資であるM&A・アライアンスについては、マシナリー・ファクトリーオートメーション、インダストリアル・プリンティング、業務用ラベリング、そして新規事業をターゲット領域と定め、産業用領域の成長を実現するための基盤・組織能力を強化します。 2025年度は、独Konrad Busche社の自動車部品向け部門の事業譲受と、MUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)の株式公開買付けとして、322億円の戦略投資を実施しました。 基盤投資については、インクジェットヘッドの生産工程自動化や、ドミノグループの基幹業務システム刷新、P&S事業のつながるビジネス拡大に向けたITインフラ構築、産業機器の開発製造体制強化や販売拠点網の拡充などを中心に、107億円の投資が進捗しています。 ・株主還元 配当については、これまでの流れを引き継ぎ、安定的かつ継続的な株主還元を実施する基本方針の下、1株当たり年間100円の配当を下限とし、配当性向40%を目安として還元します。 また、CS B2027の期間中に合計600億円の自己株式の取得を予定します。 加えて、業績等の状況に応じて追加還元も検討していきます。 このような方針のもと、2025年度は、年間100円の配当を実施し、200億円を上限とした自己株式の取得(2025年5月~2026年4月)を実施しました。 2026年度も、200億円を上限とした自己株式の取得(2026年5月~2027年4月)を実施予定です。 ・資本コストなどについての認識 〇資本コスト株主資本コストは約8%~10%と認識しています。 CAPMをベースに計算していますが計算のタイミングや前提の違いにより変動があるため、レンジで捉えています。 今後については有利子負債も活用しながら、事業ポートフォリオの変革を加速し、株主資本コストの低減を図っていきます。 〇資本収益性指標ROEは、2025年度は9.3%、過去5年間(2021年度~2025年度)の平均で8.2%であり、株主資本コストを上回るリターンの創出が課題と捉えています。 事業成長により健全にROEを向上させることを基本方針とし、CS B2027において資本コストを上回るROE10%を達成することを掲げており、継続的にエクイティスプレッドを確保できる水準のROEを目指します。 〇市場評価PBRは、2026年3月末時点で0.94倍、過去5年間(2021年度~2025年度)の平均は1.00倍となりました。 TSRについては、2025年3月末を起点とした1年間で、当社は110.3%(配当込み)と堅調に推移したものの、TOPIXが半導体関連銘柄を中心に伸長したことなどを受け、対TOPIXでは81.9%となりました。 収益力の向上や成長投資の継続による事業ポートフォリオ変革の推進などにより、PBR及びTSRのさらなる向上を図ります。 ◆未財務目標財務目標との関わりが深い3つのマテリアリティを未財務目標として定め、活動を推進しています。 未財務目標の「人々の価値創出の支援」については「◆事業別戦略」を、「多様な人々の活躍」については「◆経営基盤の強化」を、「CO₂排出削減」については「2. サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照下さい。 CS B2027のテーマは、「挑む。 未来へ、大胆に」です。 ここには、現状に安住せず、大胆な行動で未来を切り開く意思を込めています。 ブラザーグループは、CS B2027で、事業ポートフォリオ変革を加速させ、これを確実に実行することで利益創出力を高め、長期的な企業価値の向上を図ります。 *1:TSR(Total Shareholder Return)株主総利回り。 投資家に対する総合的なリターン(値上がり益+配当金)を測定する指標*2:DTF(Direct to Film)フィルムに印刷した後、布に転写する方式のガーメントプリンター*3:LTV(Life Time Value)顧客生涯価値。 製品・サービス利用期間全体におけるお客様にとっての価値及び企業にもたらされる収益*4:売上高原単位売上収益に対するCO₂排出量を示す指標 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)サステナビリティ ①ガバナンス 「サステナビリティ基本方針」※に基づく各種活動を推進することを目的として、2022年4月にサステナビリティ委員会を設置しました。 サステナビリティ委員会は代表取締役社長を委員長とし、常務以上の執行役員、事業統括執行役員、その他必要な機能として委員長が指名する者により構成されています(以下、当委員会の委員長を「サステナビリティ委員長」といいます)。 サステナビリティ委員会の傘下に特定分野ごとの各種サステナビリティ活動を推進することを目的として、分科会を設置しています。 各分科会には、分科会活動を統括する者として、分科会オーナーを置いています。 分科会オーナーには、サステナビリティ委員長が指名する執行役員または関連性の高い機能を担う部門の部門長が就くものとしています。 各分科会は、該当する分科会オーナーの招集により、適宜開催されます。 分科会を新設・改廃する場合には、サステナビリティ委員長の判断でサステナビリティ委員会を開催のうえ、その目的や役割、必要に応じ分科会オーナーや構成メンバー等の必要事項を明確にした上で、委員長の決裁により行うものとしています。 サステナビリティ委員会の開催には定例会と臨時会があります。 臨時会は必要に応じてサステナビリティ委員長が招集するものとしています。 毎年度の年間計画立案時には、ブラザーグループとして取り組むべき重点課題・施策をサステナビリティ委員会で審議したうえで、各組織・部門の年間計画へ展開すること、その進捗についてはサステナビリティ委員会にて報告するとともに、目標変更が必要な場合にはサステナビリティ委員会での審議・承認を受けることとしています。 以下の重要事項を策定、改訂する場合には、サステナビリティ委員会または分科会で検討のうえ、社長、及び役付執行役員で構成される戦略会議で審議し、取締役会で決議を行います。 ・サステナビリティ基本方針の策定、改訂・マテリアリティの特定、変更・サステナビリティ目標の策定、変更・その他、サステナビリティに関する重要な事項 サステナビリティ委員長またはその指名を受けた者は、定期的に取締役会において、サステナビリティ委員会の活動計画及び活動実績について報告を行っています。 サステナビリティ推進体制 ※「サステナビリティ基本方針」 ミシンの修理業から始まったブラザーは、働きたい人に仕事をつくるために輸入産業を輸出産業にするという志のもと、ミシンの生産を始めました。 壊れにくい国産ミシンを作ろうという思いは、お客様を第一に考える“At your side.”の精神として、すべての活動の礎である「ブラザーグループ グローバル憲章」に受け継がれ、お客様への価値提供を増大させ、そこから生まれる成果をステークホルダーや地球環境への貢献に活かすことで企業価値を高めてきました。 ブラザーグループはこれからも、お客様の課題、ひいては社会の課題に向き合い、取り組むべきマテリアリティ(重要社会課題)を定め、解決することで、「世界中の“あなた”の生産性と創造性をすぐそばで支え、社会の発展と地球の未来に貢献する」というブラザーグループビジョン「At your side 2030」の実現、及び国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成を目指してまいります。 ②戦略 ブラザーグループは、“At your side.”の精神のもと、持続的なお客様への価値提供と、事業を通じた社会課題の解決を図るべく、サステナビリティを重視した経営を実践しています。 ブラザーグループビジョン「At your side 2030」においては、当社グループのあり続けたい姿を「世界中の“あなた”の生産性と創造性をすぐそばで支え、社会の発展と地球の未来に貢献する」と定めています。 この“社会の発展”と“地球の未来”への貢献に向けて、重要な社会課題として2022年に5つのマテリアリティを特定しました。 その後、環境の変化などを踏まえてマテリアリティを見直し、2025年に6つのマテリアリティに再定義しています。 ブラザーグループは今後も、これらのマテリアリティを解決することで、サステナビリティを重視した経営の更なる高度化を目指します。 ③リスク管理 ブラザーグループは、グループの経営に大きな影響を与える恐れのあるリスクを低減することを目的として、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会を設置し、「ブラザーグループリスク管理規程」に基づく総合的なリスク管理体制を構築しています。 当社グループの各組織及び各子会社はリスクとその発生可能性を把握し、影響の軽減または回避策の実施などのリスク管理に努め、その実施状況については定期的に取締役会に報告を行う体制をとっています。 各種法令・規制の遵守を前提として、製品・サービスの品質、情報セキュリティ、環境・安全、サプライチェーン等、事業活動に関する主要なリスクを常に認識し対応することに加え、危機発生時の事業継続の強化や永続可能な価値創造の仕組みの見直しなど、従来以上に中長期的かつ戦略的な観点でリスクを認識し対応していくことを目指します。 (詳細な内容に関しては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 5)内部統制システムの整備の状況 3.リスク管理体制」を、具体的なリスクの内容、対応策に関しては、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。 ) また、ブラザーグループビジョン「At your side 2030」達成に向けたサステナビリティの推進やそのリスク管理を目的に、リスク管理委員会と同じく代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設立し、マテリアリティの解決に必要な問題を特定した上で適切な対策を決定、実行し、その進捗状況を定期的にモニタリングしています。 今後は、サステナビリティ委員会及び各分科会において、多様な人々の活躍、責任あるバリューチェーンの追求、CO₂排出削減、持続可能な資源活用、価値創造を支えるガバナンスなどを始めとしたサステナビリティに関するリスク及び機会の識別、評価、適切な対応指示についての議論をさらに深め、対応を強化します。 ④指標及び目標 ブラザーグループは、ブラザーグループビジョン「At your side 2030」達成のために特定したマテリアリティ解決に向けて、「CS B2027」期間中におけるサステナビリティ目標を設定し、重要な経営課題として活動を推進してきました。 2025年度の取り組みの実績は以下の通りです。 2027年度目標2025年度実績・人々の価値創出の支援・マシナリー事業:マシニングセンタSPEEDIOシリーズの顧客基盤の拡大・インダストリアル・プリンティング事業:ライフサイクル価値提供型ビジネスの拡大・プリンティング&ソリューションズ事業:お客様のLTV*1向上に向けたつながるビジネスの拡大・グローバル重点地域における販売拠点・人員体制の強化と、多様化するお客様のニーズやボトルネックに応えるSPEEDIOシリーズの新製品を投入・製品ラインアップの拡充、サービス・ソリューション事業の強化、及び産業用領域の事業拡大を見据えて実施したMUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)に対する公開買付けの成立・欧米におけるBtoC向けつながるサービスの提供開始、製品使用状況に基づく1to1マーケティングの強化及びBtoB向けサービスにおける契約台数の着実な拡大・多様な人々の活躍・グローバルベースでの従業員エンゲージメントの向上・各拠点、地域の状況や課題に即した多様な人財の活躍促進・重点分野における人財ポートフォリオの強化・グループ全体を対象とした従業員エンゲージメント調査の継続展開と、拠点別に自律的取り組みを実施中・女性管理職候補、海外主要拠点における幹部人財の育成並びに、障がい者の活躍機会の拡大を継続的に推進・経験者採用と管理職採用数が増加・責任あるバリューチェーンの追求・バリューチェーン全体に対する人権リスク評価の実効性向上・主要工場におけるRBA*2認証の継続的な取得・第三者機関のアドバイスを取り入れ、人権デューデリジェンスにおけるリスク分析プロセスを強化。 その他調査手法も改善した上で、227社を対象にデューデリジェンスを実施・グループ生産拠点3拠点において、RBA認証を更新・責任ある鉱物調達のための活動を継続実施・CO₂排出削減・[スコープ1・2]*3 2015年度比56%削減・[スコープ3]*3 売上高原単位*4の2022年度比25.2%削減・[スコープ1・2]電力使用の効率化や太陽光発電の導入などの省エネ・再エネ施策を計画通り実施・[スコープ3] カテゴリー1・11・12*5製品の小型・軽量化、消費電力の削減、高付加価値製品の販売などの売上高原単位削減施策を計画通り実施・持続可能な資源活用・売上高原単位*6の2022年度比16.9%削減・製品の小型・軽量化、リサイクル材の使用拡大、リサイクル可能かつリサイクル材を使用した緩衝材の使用拡大などの売上高原単位削減施策を計画通り実施・価値創造を支えるガバナンス・事業ポートフォリオの変革を後押しするためのガバナンス改革・2026年6月24日開催予定の第134回定時株主総会での承認を条件として、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を目的に、「監査役会設置会社」から「監査等委員会設置会社」へ移行予定 *1:Life Time Valueの略称。 顧客生涯価値。 製品・サービス利用期間全体におけるお客様にとっての価値及び企業にもたらされる収益*2:Responsible Business Allianceの略称。 製造業のサプライチェーンにおいて、労働環境が安全であること、そして労働者が敬意と尊厳を持って扱われること、さらに製造プロセスや調達が与える環境負荷に対して、企業が責任を持っていることを確実にするための基準を規定したもの*3:温室効果ガスの排出源の区分け。 スコープ1は事業者自らによる温室効果ガスの直接排出、スコープ2は他者から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出、スコープ3はスコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他者の排出)*4:売上収益に対するCO₂排出量を示す指標*5:購入した製品・サービス、販売した製品の使用、販売した製品の廃棄に関わるCO₂排出量が削減対象*6:売上収益に対する新規資源使用量を示す指標 なお、上記のうちCO₂排出削減(スコープ1・2)については、その目標達成度を役員に対する株式報酬における業績連動指標として採用しています。 (詳細に関しては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」をご参照下さい。 (2)人的資本 ◆戦略及び指標と目標 ブラザーグループの持続的な成長のために最も重要な基盤は、「人財」です。 ブラザーグループは、「多様な人々の活躍」をマテリアリティとして定めております。 中期戦略「CS B2027」で掲げた「事業ポートフォリオ変革を加速するための人財基盤の強化」に向けて、従業員のチャレンジを奨励する組織文化の醸成や、リーダー人財への育成投資等を進めるとともに、従業員一人ひとりが働きやすい環境づくりを行うなど、人的資本をさらに強化するための活動を今後も推進していきます。 <多様性の確保についての考え方> ブラザーグループは、ビジネスや市場環境に大きな変化が起こっている昨今、多様な人財を確保し、多様な働き方やキャリアの形成を支援することがますます重要性を増していると考えております。 ブラザーグループにおいては、「ブラザーグループ グローバル憲章(以下、グローバル憲章)」の「基本方針」に掲げた「従業員の多様性を重視し、さまざまな能力を発揮できる職場環境とチャレンジングな仕事への機会を提供する。 そして、努力と成果に対しては、公正な評価と正当な報酬で応える」という考え方があり、グローバル憲章の行動規範では「常に一人ひとりの人格、多様性を尊重し、信義と尊敬を持って行動する」ことを定めております。 さらに、2025年度には「人財マネジメントポリシー」を策定し、多様性の尊重をグループの成長と革新の原動力と位置付けました。 これまで、女性、外国人、さまざまな職歴をもつ経験者採用者など、多様な人財の採用、管理職への登用を積極的かつ継続的に行いつつ、個々の能力を最大限に発揮できる職場環境の整備、新入社員から管理職層まで各階層教育などの取り組みを進めてきましたが、本ポリシーのもと、ブラザーグループの従業員、一人ひとりが個性と能力を最大限に発揮し、活躍できるよう人財マネジメントのさらなる進化を目指していきます。 なお、事業活動を行う地域における関連法規、文化、社会慣習等が異なり、すべての会社における画一的な目標値は有していないため、代表として連結グループの主要事業を営む提出会社の取り組みを記載しております。 <多様性の確保の目標・多様性の確保の状況>(ⅰ)女性の管理職への登用 ブラザー工業は、女性活躍推進法に基づき「女性活躍推進に関する行動計画」を策定し、2025年度末に女性の上級職(管理職相当及びそれと同等の処遇を受ける専門職)を60名以上にすること、また、候補者の人数を100名以上に増やすことを目指し、取り組んできました。 2025年度末時点で女性上級職は59名、候補者の人数は129名となっております。 育成の視点では、性別に関わらず従業員の成長を支援しており、ライフイベントとキャリアの意識醸成や管理職というポジションを身近にする環境整備のため、これまでに社内の女性管理職のキャリアを紹介する座談会や有識者を招いた講演会、社外女性従業員とのキャリア研修、管理職候補者に対する外部カウンセリング機会の提供等、学ぶ機会を提供しております。 2022年度より計6期実施している「女性リーダー育成研修」にはこれまでに120名が参加しました。 また、2023年にはフレックスタイム制度のコアタイム廃止や、在宅勤務制度等を実施するなど、安心して働ける環境を整備しております。 (ⅱ)外国人の管理職への登用 ブラザー工業は、事業の中核を担う人財確保のために、国籍に関係なく採用・登用を行っております。 2025年度末時点の外国籍従業員比率は1.4%、管理職比率は0.6%となっております。 また、当社の執行役員に占める外国籍従業員比率は2025年度末時点で9.1%です。 各国・地域のグループ会社においては、国籍を問わず適任者を登用し、地域に密着した経営を目指すこととし、ブラザーグループの各拠点では現地スタッフを経営幹部に登用しております。 2025年度末時点の海外拠点責任者の現地従業員率は、69%を維持していることから、現在のブラザーグループにおける外国人の人財登用は十分な水準にあると認識しており、当社における外国人の管理職への登用に関する目標設定は行っておりません。 (ⅲ)経験者採用者の管理職への登用 ブラザー工業において、2025年度の経験者採用者比率は48%、管理職の経験者採用者比率は28%となっております。 経験者採用者数は労働市場環境に左右される面もあるため、管理職への登用に関する目標設定は行っておりませんが、今後積極的に事業ポートフォリオの変革を実現していくために、外部からの専門人財の登用を積極的に行っていきたいと考えております。 <多様性の確保に向けた人財育成方針、社内環境整備方針とその状況> ブラザーグループでは、2025年度に策定した「人財マネジメントポリシー」において、人財マネジメントの各プロセスにおいて、DEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)を重視し、不当な差別の防止・排除に努めるとともに、従業員一人ひとりと組織の力を引き出すことを目指しています。 こうした考えのもと、ブラザー工業は、多様性の確保に向けた人財育成方針として、従業員の多様性と個性を尊重し、優れた価値を提供できるグローバルな人財を育てることを掲げております。 そして、従業員が挑戦と成長を続けることが当社の成長につながるという考えから、キャリア・オーナーシップの実現を支援する施策として、階層別研修、テーマ別研修、キャリア開発支援などを提供することで、多様なキャリアの実現、市場価値を意識した専門性向上、挑戦・成長機会の創出に努めております。 また、当社では、社内環境整備方針として、多様な人財が活躍できる基盤づくりを掲げ、2025年度は、多様性の理解促進を目的に障がい者雇用やアンコンシャス・バイアス等に関する社内講演会を実施し延べ1,000名以上が参加しています。 このように、当社は多様な人財が活躍できるための基盤づくりとして、社員が高いモチベーションを持ち、多様なキャリアパスや一人ひとりの社員がより柔軟な働き方を実現できる取り組みを進めることを、社内環境整備方針としております。 <従業員エンゲージメントの向上> ブラザーグループは、ビジョン達成に向けた変革の実現と従業員のチャレンジ行動促進を目的に、2027年度サステナビリティ目標として「グローバルベースでの従業員エンゲージメントの向上」を掲げており、従業員と会社が共に成長し貢献し合う関係を目指しています。 ブラザー工業では従業員意識調査を2008年度から毎年行っていますが、2022年度には「従業員エンゲージメント調査」を新たに実施しました。 調査の結果、組織からの「成長支援」を感じ、「組織への共感」「貢献感」が高い従業員が約半数を占めており、全体としてエンゲージメントが高い状態であるといえることがわかりました。 また、2023年度はグローバルで90%以上の拠点、2024年度にはグローバルすべての拠点において従業員エンゲージメント調査を実施し、従業員エンゲージメントの状況を把握しました。 2025年度においても、引き続きグローバル全拠点* を対象に従業員エンゲージメント調査を実施し、継続的な状況把握と課題抽出を行いました。 今後も「ブラザーグループ グローバル憲章」の共有活動などと並行して、一人ひとりの目標設定の質を高める取り組みや、自律的なキャリア開発を促進する取り組みを実施するほか、グローバル各拠点における従業員エンゲージメント向上に向けて、情報共有の場づくりを推進するなど、ブラザーグループ全体でのエンゲージメント向上を図る予定です。 *MUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)は2026年3月末時点で連結子会社化したため、調査対象に含まれておりません。 また、株式会社エクシング及びそのグループ各社は一部株式譲渡が行われる見込みであったため、調査対象に含まれておりません。 <健康経営の推進> ブラザーグループは、従業員が長期にわたり才能とスキルを発揮するためには、一人ひとりの健康管理が重要であると考えています。 この考えのもと、ブラザー工業は2016年9月に、ブラザーグループ健康経営理念を制定し、従業員がいきいきとさまざまな能力を発揮するために、喫煙率10%未満やがん検診二次検査の受診率90%以上など2025年までに達成すべき長期目標「健康ブラザー2025」を定めました。 そして、ブラザー工業の代表取締役社長を最高健康責任者とした健康経営推進体制を構築し、会社・労働組合・健康保険組合が三位一体となり、運動習慣者比率をさらに向上させる取り組みなどを進めています。 また、健康経営における課題とその解決に向けた取り組みなど一連の流れを可視化できる健康経営戦略マップを作成するなど、従業員の健康保持・増進に戦略的に取り組んでいます。 こうした想いや戦略を従業員に改めて共有するため、2025年には「ブラザー健康経営ストーリーブック」を発行しました。 本ストーリーブックでは、創業以来の「愉快な工場をつくる」という精神を受け継ぎ、健康経営に対するブラザーグループの価値観、健康経営推進体制及び具体的取り組みについて整理し、従業員向けに分かりやすくまとめています。 これらの取り組みの結果、ブラザー工業は健康経営優良法人に10年連続で認定されており、国内グループ会社14社についても共に健康経営優良法人に選定されています。 (3)環境への取り組み ◆ブラザーグループ 環境ビジョン2050 エネルギーや資源を使用し、紙や糸、布などの生物由来の物を使用する製品を提供する企業として、ブラザーグループはCO₂排出削減、資源循環、生物多様性保全を3本柱とする「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」を2018年に策定しました。 この環境ビジョンは、気候変動や資源枯渇、環境汚染、生態系破壊といった社会的な重要課題をブラザーグループの事業上のリスクとして捉え、長期的かつ継続的にその解決に取り組むことを明確にしたものです。 その後、国際社会において気候変動対応の加速が急務となっている状況を踏まえ、スコープ3のCO₂排出削減における2030年度中期目標を2022年度比で28.5%削減へと、従来より厳しい目標に改定しました。 資源循環については、スコープ3のCO₂排出削減や、生物多様性保全などの環境負荷軽減につながる新規資源の絶対量の削減を目指し、グループ全体の新規資源量の80%以上を占めるプリンティング・アンド・ソリューションズ事業の、包装材を含めた製品に投入する新規資源量を2022年度比で25%削減する目標に改定しました。 目標・ありたい姿2030年度中期目標*1CO₂排出削減2050年に向けて、ブラザーグループは、あらゆる事業活動のカーボンニュートラルとバリューチェーン全体のCO₂排出最小化を目指し、脱炭素社会の形成に貢献している (主な取り組み)太陽光発電の導入、空調設備の更新、生産設備の更新・省エネ化、製品の小型・軽量化、消費電力の削減など・[スコープ1・2]2015年度比で65%削減する・[スコープ3]カテゴリー1・11・12*22022年度比で28.5%削減する *1「2030年度中期目標」は、温室効果ガスの排出削減目標を達成するために設立されたイニシアチブ「Science Based Targets initiative(SBTi)」より、科学的根拠に基づいた目標(1.5℃目標)として認定されています。 *2購入した製品・サービス、販売した製品の使用、販売した製品の廃棄に関わるCO2排出量が削減対象 資源循環2050年に向けて、ブラザーグループは、資源循環の最大化により、資源の持続可能な利用と廃棄物による環境負荷の最小化を目指す (主な取り組み)循環経済型ビジネスの拡大、製品・部品のリユース、リサイクル材使用など・循環経済型ビジネスの拡大と資源の再生利用により、2030年度までに製品※3に投入する新規資源量を2022年度比で25%※4削減する ・グループ生産拠点において継続的に水資源の効率的な利用と適正処理による排水に努めている *3包装材を含む*4対象は、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業生物多様性保全2050年に向けて、ブラザーグループは、事業活動が生態系へ与える環境負荷を最小化し、環境負荷を上回る修復・保全活動をしている (主な取り組み)生物多様性保全活動、自然保護活動を行う外部団体とのパートナーシップ、CO₂排出削減、資源循環の推進・事業活動が生態系に与える環境負荷及び、その修復・保全活動の影響を評価し、生態系への環境負荷の回避、低減に取り組んでいる ・グループ全体の生産・販売拠点において、各地域の状況に応じた自主的な生態系の修復・保全活動をしている ◆2024年度までのCO₂排出量の実績:[スコープ1・2]、[スコープ3]カテゴリー1・11・12(以下C1・C11・C12) ※2023年度は、販売会社の在庫適正化により製品本体の生産台数が一時的に減少した影響でスコープ3のカテゴリー1・11・12において大幅な減少となりました。 ◆TCFDへの対応 ブラザーグループは社会の発展と地球の未来に貢献するため、解決すべき重要な社会課題の一つとしてCO₂排出削減をマテリアリティに特定し、サステナビリティ目標としてCO₂排出削減目標を設定しています。 2020年2月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明しました。 このTCFD提言に基づき2021年度に、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業、マシナリー事業、パーソナル・アンド・ホーム事業及び新規事業について、気候変動が事業に及ぼすリスクと機会を分析し、関連する情報を開示しました。 2024年度には分析対象とする事業範囲を拡大してブラザーグループのすべての事業*について分析し、その分析結果を2025年度に開示しました。 今後も情報開示の充足に努めるとともに、脱炭素社会の形成に貢献するため、より一層の気候変動対策を推進していきます。 *プリンティング・アンド・ソリューションズ事業、インダストリアル・プリンティング事業、マシナリー事業、ニッセイ事業、パーソナル・アンド・ホーム事業及び新規事業①ガバナンス ブラザーグループは「(1)サステナビリティ ①ガバナンス」及び「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」で記載の取締役会、戦略会議、サステナビリティ委員会を設置しています。 気候変動を含む環境分野のサステナビリティ活動の推進においては、気候変動対応戦略部長を分科会オーナーとする気候変動対応分科会を設置し、サステナビリティ目標の進捗管理及び活動推進を行っています。 気候変動を含む環境関連の重要事項を策定、改訂する場合には、サステナビリティ委員会または気候変動対応分科会で検討のうえ、戦略会議で審議、取締役会で決議を行います。 またサステナビリティ委員長またはその指名する者は、定期的にサステナビリティ委員会及び取締役会において、サステナビリティ委員会の活動計画及び活動実績について報告を行っています。 ②戦略(シナリオ分析) ブラザーグループは、「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」でCO₂排出削減を重要項目の一つに掲げています。 世界的に深刻化する気候変動を社会的な重要課題と認識するとともに、ブラザーグループの事業上のリスクと機会として捉え、長期的かつ継続的にその解決に取り組んでいます。 2024年度はTCFD提言に基づき、ブラザーグループすべての事業について2024年から将来までの間に事業に影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会の重要性を評価しました。 それぞれのリスクと機会に対して、『世界で温暖化対策が進み、脱炭素社会の実現に近づくという1.5℃シナリオ』と『世界で現状を上回る温暖化対策がとられず、気温上昇がさらに進むという4.0℃シナリオ』に基づき、6つの重要なリスクと機会を特定し、自社の事業や財務に及ぼす影響を評価しました。 1.5℃シナリオ及び4.0℃シナリオではIEA(International Energy Agency)のWEO2023 APSシナリオ/NZEシナリオ、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)のSSP5-8.5シナリオ、Aqueduct(水リスク評価ツール)などを参照しました。 この結果、リスクと機会の両面において、ブラザーグループにとってカーボンニュートラルの推進が重要である事が再確認されました。 今後はさらなるCO₂排出削減活動などの取り組みを強化していきます。 移行リスク(政策・法規制リスク、市場の変化)外部環境の変化財務影響想定時期ブラザーグループへの影響対応策炭素税導入または炭素税率向上大長期調達:原材料コストの高騰製造:エネルギーコストの増加販売:運送燃料コストの増加緩和・事業所におけるCO₂排出削減*1各拠点での省エネ施策の推進、再生可能エネルギーの活用 ・製品におけるCO₂排出削減*2製品の小型化・軽量化、省エネ性向上部品点数の削減、梱包材の削減取引先との協働による原材料に関わるCO₂排出削減省エネ・低炭素規制の強化小中期~長期製造:設備投資、再エネ電力切替えコスト、サステナビリティ関連規制/開示要求対応コストの増加緩和・将来規制動向の調査欧州における環境規制動向の情報収集と製品開発や設備計画への反映環境・社会に配慮した製品需要の高まり中中期~長期販売:お客様の環境配慮製品志向、エシカル消費志向に対応できない場合の売上減少リスク緩和・廃棄物削減と新規資源削減*3製品のリサイクル材の使用や回収製品のリユース梱包材へのリサイクル可能な緩衝材の使用製品の耐久性の向上・長寿命化 物理リスク(急性)外部環境の変化財務影響想定時期ブラザーグループへの影響対応策異常気象の激甚化と頻度の上昇大短期~長期洪水の影響による生産停止適応・一時的な生産停止に耐えうる部品在庫の確保 ・複数拠点生産によるリスク対応の実施(一部モデル) ・部品調達先の複線化 機会(製品とサービス)外部環境の変化財務影響想定時期ブラザーグループへの影響対応策顧客のCO₂排出量削減ニーズの増加大長期販売:省エネ・創エネ・循環型関連の製品・サービスの需要・売上増加、電動化、燃料転換需要の増加・EV向け及び非自動車市場向け小型工作機械の開発*4 高い環境性能と生産性を誇るSPEEDIOシリーズの新製品開発 ・スポットクーラーPureDriveや燃料電池の販売拡大 ・将来環境技術情報収集のための投資 未来創生3号ファンド、WiL Ventures Ⅲに出資環境・社会に配慮した製品需要の高まり中長期販売:脱炭素貢献(環境ラベル認定)製品・サービスの売上増加、環境対応可能な商品需要の増加・ブルーエンジェルやEPEAT、SuMPO EPDなどの環境ラベル取得製品の拡大 ・耐久性の高い製品や継続的なサービスの提供 ・循環経済型ビジネスの拡大*5 ※財務影響度 小:10億円以内/中:10億円~100億円/大:100億円超 想定時期 短期:会計年度をベースとする1~2年/中期:中期経営戦略を含む3~4年/長期:長期グループビジョンを含む5年以上 *1■事業所におけるCO₂排出削減の取り組み 事業所内の省エネルギー活動(高効率機器の導入など)の推進、再生可能エネルギーの活用に取り組んでいます。 これらのCO₂排出削減の取り組みに加え、残りの排出量をカーボンクレジットで相殺したことにより、ブラザーグループの海外の製造拠点(ブラザーインダストリーズ(U.K.)とブラザーインダストリーズ(スロバキア))がPAS 2060:2014※1の検証を完了、また国内の製造拠点の刈谷工場がISO 14068-1:2023※2の検証を完了し、カーボンニュートラルを実現しました。 ※1Publicly Available Specification 2060:2014 カーボンニュートラルを実現していることを証明する国際的な規格 ※2ISO 14068-1:2023:組織や製品において、定量化、削減、オフセットを通じてカーボンニュートラルを達成・実証するための原則、要求事項、ガイダンスを提供した国際規格 *2■製品におけるCO₂排出削減の取り組み 製品のライフサイクルのステージごとに、工夫の積み重ねや技術革新を組み合わせることにより、CO₂排出の削減に取り組んでいます。 また、ベトナムにおける当社の生産拠点の1つ(ブラザーインダストリーズ(ベトナム))で生産されているレーザープリンター及びフィリピンにおける当社の生産拠点(ブラザーインダストリーズ(フィリピン))で生産されているインクジェットプリンターにおいて、部品サプライヤーと協働し、部品生産時に使用される電力に再生可能エネルギーを導入することによって、部品生産時のCO₂排出量を削減する活動を推進しています。 <レーザープリンター> 2023年に発売開始されたカラーレーザープリンター製品において、従来製品よりも小型軽量化を実現し、待機時(スリープモード時)の消費電力も大幅に低減することでCO2排出量削減に貢献しました。 <ガーメントプリンターGTXproシリーズ> 消耗品インクを従来のカートリッジ交換方式からパウチ交換方式やボトル供給方式に切り替えることで、消耗品のプラスチックや梱包材の削減を実現し、CO₂排出削減に貢献しています。 *3 *5■環境・社会に配慮した製品需要の高まり ブラザーグループは製品における廃棄物の削減、新規資源の投入抑制に加え、循環経済型ビジネスの実現・拡大に向けて「プリンターの消耗品であるトナー・インクカートリッジの回収・再生※の拡大」、「製品のリユース促進」、「耐久性の高い製品や持続的なサービスの提供」の三つをリスクと機会の両面における主要な取り組みとして位置づけ、資源の有効利用、資源循環のさらなる推進を通じて、CO₂排出削減に貢献しています。 <トナーカートリッジの再生> 回収された使用済みトナーカートリッジは、ブラザーグループの再生拠点で新製品と同一品質を持つトナーカートリッジへと再生※され、再び、お客様に届けられます。 このように「クローズドループ」で再生※を行うことによって、廃棄物の削減による天然資源の有効利用につながり、CO₂排出削減に貢献しています。 ※ 再生 :使用済みのカートリッジに清掃・検査などの工程を加え、新品と同一品質のカートリッジを作ることを指す リサイクル:使用済みカートリッジを破砕し素材の原料やエネルギー源に再利用することを指す *4■EV向け及び非自動車市場向け小型工作機械の開発の取り組み 需要が増加しているEV向け部品で求められる大型のアルミ部品(インバーターケース、バッテリーケース、ポンプハウジング、大型バルブなど)や、さまざまな加工ニーズに応えることができる工作機械“SPEEDIO”シリーズを開発することで、EV部品加工ソリューションを提供し、自動車産業が内燃機関からEVにシフトする際の機会に対応しています。 “SPEEDIO”シリーズでは、工具交換などの非切削時の時間短縮によるサイクルタイムの削減、高効率主軸モータや電源回生システムによる動作時の消費電力削減、自動消灯機能による非動作時の消費電力削減などにより高い生産性と省エネ性を実現し、加工時のCO₂排出削減に貢献しています。 ③リスク管理 ブラザーグループでは、2022年度に気候変動対応を含むサステナビリティの推進とリスク管理を目的に設置した代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会、並びにサステナビリティ委員会の下部組織として設けられた気候変動対応分科会において、気候変動リスクを識別、評価し、重要な気候変動リスクを特定した上で適切な対策を決定、実行し、進捗状況を定期的にモニタリングしています。 ④指標と目標 「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」のCO₂排出削減では、2050年度までにあらゆる事業活動のカーボンニュートラル*1と、バリューチェーン全体のCO₂排出最小化を目指すことを掲げています。 また、そのマイルストーンとなる「2030年度 中期目標」を設定し、2030年度までにブラザーグループから排出するCO₂(スコープ1・2)を2015年度比で65%削減、バリューチェーンの中でも特に排出量の多い製品の調達・使用・廃棄の各ステージで排出されるCO₂(スコープ3のカテゴリー1・11・12)を2022年度比で28.5%削減することを目標としています。 このCO₂排出削減に関する「2030年度中期目標」は、国際的なイニシアチブ「Science Based Targets initiative(SBTi)から、パリ協定の「1.5℃目標」達成のための科学的根拠に基づく削減目標として認定されています。 さらに「2030年度 中期目標」達成に向けたマイルストーンとして「ブラザーグループ中期環境行動計画2027」において2027年を目標年度とする短期目標を設定し、活動を推進しています。 *1:ブラザーグループから排出するCO₂を全体としてゼロにする 2027年度目標2025年度実績CO₂排出削減[スコープ1・2]CO₂排出量の2015年度比56%削減 [スコープ3] カテゴリー1・11・12売上高原単位*2の2022年度比25.2%削減[スコープ1・2]電力使用の効率化や太陽光発電の導入などの省エネ・再エネ施策を計画通り実施 [スコープ3] カテゴリー1・11・12製品の小型・軽量化、消費電力の削減、高付加価値の製品の販売などの施策を計画通り実施 *2:売上収益に対するCO₂排出量を示す指標 また、上記のうちCO₂排出削減(スコープ3)目標達成に寄与する重要施策と位置付けられる“製品に投入する新規資源量の削減”に関しては、マテリアリティとして特定している“持続可能な資源活用”の項目の下で2027年度目標を設定し、削減に取り組んでいきます。 (詳細に関しては「(1)サステナビリティ ④指標及び目標」をご参照下さい。 ) なお、上記のうちCO₂排出削減(スコープ1・2)については、その目標達成度を役員に対する株式報酬における業績連動指標として採用しています。 (詳細に関しては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」をご参照下さい。 ) |
| 戦略 | ②戦略 ブラザーグループは、“At your side.”の精神のもと、持続的なお客様への価値提供と、事業を通じた社会課題の解決を図るべく、サステナビリティを重視した経営を実践しています。 ブラザーグループビジョン「At your side 2030」においては、当社グループのあり続けたい姿を「世界中の“あなた”の生産性と創造性をすぐそばで支え、社会の発展と地球の未来に貢献する」と定めています。 この“社会の発展”と“地球の未来”への貢献に向けて、重要な社会課題として2022年に5つのマテリアリティを特定しました。 その後、環境の変化などを踏まえてマテリアリティを見直し、2025年に6つのマテリアリティに再定義しています。 ブラザーグループは今後も、これらのマテリアリティを解決することで、サステナビリティを重視した経営の更なる高度化を目指します。 |
| 指標及び目標 | ④指標及び目標 ブラザーグループは、ブラザーグループビジョン「At your side 2030」達成のために特定したマテリアリティ解決に向けて、「CS B2027」期間中におけるサステナビリティ目標を設定し、重要な経営課題として活動を推進してきました。 2025年度の取り組みの実績は以下の通りです。 2027年度目標2025年度実績・人々の価値創出の支援・マシナリー事業:マシニングセンタSPEEDIOシリーズの顧客基盤の拡大・インダストリアル・プリンティング事業:ライフサイクル価値提供型ビジネスの拡大・プリンティング&ソリューションズ事業:お客様のLTV*1向上に向けたつながるビジネスの拡大・グローバル重点地域における販売拠点・人員体制の強化と、多様化するお客様のニーズやボトルネックに応えるSPEEDIOシリーズの新製品を投入・製品ラインアップの拡充、サービス・ソリューション事業の強化、及び産業用領域の事業拡大を見据えて実施したMUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)に対する公開買付けの成立・欧米におけるBtoC向けつながるサービスの提供開始、製品使用状況に基づく1to1マーケティングの強化及びBtoB向けサービスにおける契約台数の着実な拡大・多様な人々の活躍・グローバルベースでの従業員エンゲージメントの向上・各拠点、地域の状況や課題に即した多様な人財の活躍促進・重点分野における人財ポートフォリオの強化・グループ全体を対象とした従業員エンゲージメント調査の継続展開と、拠点別に自律的取り組みを実施中・女性管理職候補、海外主要拠点における幹部人財の育成並びに、障がい者の活躍機会の拡大を継続的に推進・経験者採用と管理職採用数が増加・責任あるバリューチェーンの追求・バリューチェーン全体に対する人権リスク評価の実効性向上・主要工場におけるRBA*2認証の継続的な取得・第三者機関のアドバイスを取り入れ、人権デューデリジェンスにおけるリスク分析プロセスを強化。 その他調査手法も改善した上で、227社を対象にデューデリジェンスを実施・グループ生産拠点3拠点において、RBA認証を更新・責任ある鉱物調達のための活動を継続実施・CO₂排出削減・[スコープ1・2]*3 2015年度比56%削減・[スコープ3]*3 売上高原単位*4の2022年度比25.2%削減・[スコープ1・2]電力使用の効率化や太陽光発電の導入などの省エネ・再エネ施策を計画通り実施・[スコープ3] カテゴリー1・11・12*5製品の小型・軽量化、消費電力の削減、高付加価値製品の販売などの売上高原単位削減施策を計画通り実施・持続可能な資源活用・売上高原単位*6の2022年度比16.9%削減・製品の小型・軽量化、リサイクル材の使用拡大、リサイクル可能かつリサイクル材を使用した緩衝材の使用拡大などの売上高原単位削減施策を計画通り実施・価値創造を支えるガバナンス・事業ポートフォリオの変革を後押しするためのガバナンス改革・2026年6月24日開催予定の第134回定時株主総会での承認を条件として、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を目的に、「監査役会設置会社」から「監査等委員会設置会社」へ移行予定 *1:Life Time Valueの略称。 顧客生涯価値。 製品・サービス利用期間全体におけるお客様にとっての価値及び企業にもたらされる収益*2:Responsible Business Allianceの略称。 製造業のサプライチェーンにおいて、労働環境が安全であること、そして労働者が敬意と尊厳を持って扱われること、さらに製造プロセスや調達が与える環境負荷に対して、企業が責任を持っていることを確実にするための基準を規定したもの*3:温室効果ガスの排出源の区分け。 スコープ1は事業者自らによる温室効果ガスの直接排出、スコープ2は他者から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出、スコープ3はスコープ1、スコープ2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他者の排出)*4:売上収益に対するCO₂排出量を示す指標*5:購入した製品・サービス、販売した製品の使用、販売した製品の廃棄に関わるCO₂排出量が削減対象*6:売上収益に対する新規資源使用量を示す指標 なお、上記のうちCO₂排出削減(スコープ1・2)については、その目標達成度を役員に対する株式報酬における業績連動指標として採用しています。 (詳細に関しては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」をご参照下さい。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ◆戦略及び指標と目標 ブラザーグループの持続的な成長のために最も重要な基盤は、「人財」です。 ブラザーグループは、「多様な人々の活躍」をマテリアリティとして定めております。 中期戦略「CS B2027」で掲げた「事業ポートフォリオ変革を加速するための人財基盤の強化」に向けて、従業員のチャレンジを奨励する組織文化の醸成や、リーダー人財への育成投資等を進めるとともに、従業員一人ひとりが働きやすい環境づくりを行うなど、人的資本をさらに強化するための活動を今後も推進していきます。 <多様性の確保についての考え方> ブラザーグループは、ビジネスや市場環境に大きな変化が起こっている昨今、多様な人財を確保し、多様な働き方やキャリアの形成を支援することがますます重要性を増していると考えております。 ブラザーグループにおいては、「ブラザーグループ グローバル憲章(以下、グローバル憲章)」の「基本方針」に掲げた「従業員の多様性を重視し、さまざまな能力を発揮できる職場環境とチャレンジングな仕事への機会を提供する。 そして、努力と成果に対しては、公正な評価と正当な報酬で応える」という考え方があり、グローバル憲章の行動規範では「常に一人ひとりの人格、多様性を尊重し、信義と尊敬を持って行動する」ことを定めております。 さらに、2025年度には「人財マネジメントポリシー」を策定し、多様性の尊重をグループの成長と革新の原動力と位置付けました。 これまで、女性、外国人、さまざまな職歴をもつ経験者採用者など、多様な人財の採用、管理職への登用を積極的かつ継続的に行いつつ、個々の能力を最大限に発揮できる職場環境の整備、新入社員から管理職層まで各階層教育などの取り組みを進めてきましたが、本ポリシーのもと、ブラザーグループの従業員、一人ひとりが個性と能力を最大限に発揮し、活躍できるよう人財マネジメントのさらなる進化を目指していきます。 なお、事業活動を行う地域における関連法規、文化、社会慣習等が異なり、すべての会社における画一的な目標値は有していないため、代表として連結グループの主要事業を営む提出会社の取り組みを記載しております。 <多様性の確保の目標・多様性の確保の状況>(ⅰ)女性の管理職への登用 ブラザー工業は、女性活躍推進法に基づき「女性活躍推進に関する行動計画」を策定し、2025年度末に女性の上級職(管理職相当及びそれと同等の処遇を受ける専門職)を60名以上にすること、また、候補者の人数を100名以上に増やすことを目指し、取り組んできました。 2025年度末時点で女性上級職は59名、候補者の人数は129名となっております。 育成の視点では、性別に関わらず従業員の成長を支援しており、ライフイベントとキャリアの意識醸成や管理職というポジションを身近にする環境整備のため、これまでに社内の女性管理職のキャリアを紹介する座談会や有識者を招いた講演会、社外女性従業員とのキャリア研修、管理職候補者に対する外部カウンセリング機会の提供等、学ぶ機会を提供しております。 2022年度より計6期実施している「女性リーダー育成研修」にはこれまでに120名が参加しました。 また、2023年にはフレックスタイム制度のコアタイム廃止や、在宅勤務制度等を実施するなど、安心して働ける環境を整備しております。 (ⅱ)外国人の管理職への登用 ブラザー工業は、事業の中核を担う人財確保のために、国籍に関係なく採用・登用を行っております。 2025年度末時点の外国籍従業員比率は1.4%、管理職比率は0.6%となっております。 また、当社の執行役員に占める外国籍従業員比率は2025年度末時点で9.1%です。 各国・地域のグループ会社においては、国籍を問わず適任者を登用し、地域に密着した経営を目指すこととし、ブラザーグループの各拠点では現地スタッフを経営幹部に登用しております。 2025年度末時点の海外拠点責任者の現地従業員率は、69%を維持していることから、現在のブラザーグループにおける外国人の人財登用は十分な水準にあると認識しており、当社における外国人の管理職への登用に関する目標設定は行っておりません。 (ⅲ)経験者採用者の管理職への登用 ブラザー工業において、2025年度の経験者採用者比率は48%、管理職の経験者採用者比率は28%となっております。 経験者採用者数は労働市場環境に左右される面もあるため、管理職への登用に関する目標設定は行っておりませんが、今後積極的に事業ポートフォリオの変革を実現していくために、外部からの専門人財の登用を積極的に行っていきたいと考えております。 <多様性の確保に向けた人財育成方針、社内環境整備方針とその状況> ブラザーグループでは、2025年度に策定した「人財マネジメントポリシー」において、人財マネジメントの各プロセスにおいて、DEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)を重視し、不当な差別の防止・排除に努めるとともに、従業員一人ひとりと組織の力を引き出すことを目指しています。 こうした考えのもと、ブラザー工業は、多様性の確保に向けた人財育成方針として、従業員の多様性と個性を尊重し、優れた価値を提供できるグローバルな人財を育てることを掲げております。 そして、従業員が挑戦と成長を続けることが当社の成長につながるという考えから、キャリア・オーナーシップの実現を支援する施策として、階層別研修、テーマ別研修、キャリア開発支援などを提供することで、多様なキャリアの実現、市場価値を意識した専門性向上、挑戦・成長機会の創出に努めております。 また、当社では、社内環境整備方針として、多様な人財が活躍できる基盤づくりを掲げ、2025年度は、多様性の理解促進を目的に障がい者雇用やアンコンシャス・バイアス等に関する社内講演会を実施し延べ1,000名以上が参加しています。 このように、当社は多様な人財が活躍できるための基盤づくりとして、社員が高いモチベーションを持ち、多様なキャリアパスや一人ひとりの社員がより柔軟な働き方を実現できる取り組みを進めることを、社内環境整備方針としております。 <従業員エンゲージメントの向上> ブラザーグループは、ビジョン達成に向けた変革の実現と従業員のチャレンジ行動促進を目的に、2027年度サステナビリティ目標として「グローバルベースでの従業員エンゲージメントの向上」を掲げており、従業員と会社が共に成長し貢献し合う関係を目指しています。 ブラザー工業では従業員意識調査を2008年度から毎年行っていますが、2022年度には「従業員エンゲージメント調査」を新たに実施しました。 調査の結果、組織からの「成長支援」を感じ、「組織への共感」「貢献感」が高い従業員が約半数を占めており、全体としてエンゲージメントが高い状態であるといえることがわかりました。 また、2023年度はグローバルで90%以上の拠点、2024年度にはグローバルすべての拠点において従業員エンゲージメント調査を実施し、従業員エンゲージメントの状況を把握しました。 2025年度においても、引き続きグローバル全拠点* を対象に従業員エンゲージメント調査を実施し、継続的な状況把握と課題抽出を行いました。 今後も「ブラザーグループ グローバル憲章」の共有活動などと並行して、一人ひとりの目標設定の質を高める取り組みや、自律的なキャリア開発を促進する取り組みを実施するほか、グローバル各拠点における従業員エンゲージメント向上に向けて、情報共有の場づくりを推進するなど、ブラザーグループ全体でのエンゲージメント向上を図る予定です。 *MUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)は2026年3月末時点で連結子会社化したため、調査対象に含まれておりません。 また、株式会社エクシング及びそのグループ各社は一部株式譲渡が行われる見込みであったため、調査対象に含まれておりません。 <健康経営の推進> ブラザーグループは、従業員が長期にわたり才能とスキルを発揮するためには、一人ひとりの健康管理が重要であると考えています。 この考えのもと、ブラザー工業は2016年9月に、ブラザーグループ健康経営理念を制定し、従業員がいきいきとさまざまな能力を発揮するために、喫煙率10%未満やがん検診二次検査の受診率90%以上など2025年までに達成すべき長期目標「健康ブラザー2025」を定めました。 そして、ブラザー工業の代表取締役社長を最高健康責任者とした健康経営推進体制を構築し、会社・労働組合・健康保険組合が三位一体となり、運動習慣者比率をさらに向上させる取り組みなどを進めています。 また、健康経営における課題とその解決に向けた取り組みなど一連の流れを可視化できる健康経営戦略マップを作成するなど、従業員の健康保持・増進に戦略的に取り組んでいます。 こうした想いや戦略を従業員に改めて共有するため、2025年には「ブラザー健康経営ストーリーブック」を発行しました。 本ストーリーブックでは、創業以来の「愉快な工場をつくる」という精神を受け継ぎ、健康経営に対するブラザーグループの価値観、健康経営推進体制及び具体的取り組みについて整理し、従業員向けに分かりやすくまとめています。 これらの取り組みの結果、ブラザー工業は健康経営優良法人に10年連続で認定されており、国内グループ会社14社についても共に健康経営優良法人に選定されています。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | ◆戦略及び指標と目標 ブラザーグループの持続的な成長のために最も重要な基盤は、「人財」です。 ブラザーグループは、「多様な人々の活躍」をマテリアリティとして定めております。 中期戦略「CS B2027」で掲げた「事業ポートフォリオ変革を加速するための人財基盤の強化」に向けて、従業員のチャレンジを奨励する組織文化の醸成や、リーダー人財への育成投資等を進めるとともに、従業員一人ひとりが働きやすい環境づくりを行うなど、人的資本をさらに強化するための活動を今後も推進していきます。 <多様性の確保についての考え方> ブラザーグループは、ビジネスや市場環境に大きな変化が起こっている昨今、多様な人財を確保し、多様な働き方やキャリアの形成を支援することがますます重要性を増していると考えております。 ブラザーグループにおいては、「ブラザーグループ グローバル憲章(以下、グローバル憲章)」の「基本方針」に掲げた「従業員の多様性を重視し、さまざまな能力を発揮できる職場環境とチャレンジングな仕事への機会を提供する。 そして、努力と成果に対しては、公正な評価と正当な報酬で応える」という考え方があり、グローバル憲章の行動規範では「常に一人ひとりの人格、多様性を尊重し、信義と尊敬を持って行動する」ことを定めております。 さらに、2025年度には「人財マネジメントポリシー」を策定し、多様性の尊重をグループの成長と革新の原動力と位置付けました。 これまで、女性、外国人、さまざまな職歴をもつ経験者採用者など、多様な人財の採用、管理職への登用を積極的かつ継続的に行いつつ、個々の能力を最大限に発揮できる職場環境の整備、新入社員から管理職層まで各階層教育などの取り組みを進めてきましたが、本ポリシーのもと、ブラザーグループの従業員、一人ひとりが個性と能力を最大限に発揮し、活躍できるよう人財マネジメントのさらなる進化を目指していきます。 なお、事業活動を行う地域における関連法規、文化、社会慣習等が異なり、すべての会社における画一的な目標値は有していないため、代表として連結グループの主要事業を営む提出会社の取り組みを記載しております。 <多様性の確保の目標・多様性の確保の状況>(ⅰ)女性の管理職への登用 ブラザー工業は、女性活躍推進法に基づき「女性活躍推進に関する行動計画」を策定し、2025年度末に女性の上級職(管理職相当及びそれと同等の処遇を受ける専門職)を60名以上にすること、また、候補者の人数を100名以上に増やすことを目指し、取り組んできました。 2025年度末時点で女性上級職は59名、候補者の人数は129名となっております。 育成の視点では、性別に関わらず従業員の成長を支援しており、ライフイベントとキャリアの意識醸成や管理職というポジションを身近にする環境整備のため、これまでに社内の女性管理職のキャリアを紹介する座談会や有識者を招いた講演会、社外女性従業員とのキャリア研修、管理職候補者に対する外部カウンセリング機会の提供等、学ぶ機会を提供しております。 2022年度より計6期実施している「女性リーダー育成研修」にはこれまでに120名が参加しました。 また、2023年にはフレックスタイム制度のコアタイム廃止や、在宅勤務制度等を実施するなど、安心して働ける環境を整備しております。 (ⅱ)外国人の管理職への登用 ブラザー工業は、事業の中核を担う人財確保のために、国籍に関係なく採用・登用を行っております。 2025年度末時点の外国籍従業員比率は1.4%、管理職比率は0.6%となっております。 また、当社の執行役員に占める外国籍従業員比率は2025年度末時点で9.1%です。 各国・地域のグループ会社においては、国籍を問わず適任者を登用し、地域に密着した経営を目指すこととし、ブラザーグループの各拠点では現地スタッフを経営幹部に登用しております。 2025年度末時点の海外拠点責任者の現地従業員率は、69%を維持していることから、現在のブラザーグループにおける外国人の人財登用は十分な水準にあると認識しており、当社における外国人の管理職への登用に関する目標設定は行っておりません。 (ⅲ)経験者採用者の管理職への登用 ブラザー工業において、2025年度の経験者採用者比率は48%、管理職の経験者採用者比率は28%となっております。 経験者採用者数は労働市場環境に左右される面もあるため、管理職への登用に関する目標設定は行っておりませんが、今後積極的に事業ポートフォリオの変革を実現していくために、外部からの専門人財の登用を積極的に行っていきたいと考えております。 <多様性の確保に向けた人財育成方針、社内環境整備方針とその状況> ブラザーグループでは、2025年度に策定した「人財マネジメントポリシー」において、人財マネジメントの各プロセスにおいて、DEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)を重視し、不当な差別の防止・排除に努めるとともに、従業員一人ひとりと組織の力を引き出すことを目指しています。 こうした考えのもと、ブラザー工業は、多様性の確保に向けた人財育成方針として、従業員の多様性と個性を尊重し、優れた価値を提供できるグローバルな人財を育てることを掲げております。 そして、従業員が挑戦と成長を続けることが当社の成長につながるという考えから、キャリア・オーナーシップの実現を支援する施策として、階層別研修、テーマ別研修、キャリア開発支援などを提供することで、多様なキャリアの実現、市場価値を意識した専門性向上、挑戦・成長機会の創出に努めております。 また、当社では、社内環境整備方針として、多様な人財が活躍できる基盤づくりを掲げ、2025年度は、多様性の理解促進を目的に障がい者雇用やアンコンシャス・バイアス等に関する社内講演会を実施し延べ1,000名以上が参加しています。 このように、当社は多様な人財が活躍できるための基盤づくりとして、社員が高いモチベーションを持ち、多様なキャリアパスや一人ひとりの社員がより柔軟な働き方を実現できる取り組みを進めることを、社内環境整備方針としております。 <従業員エンゲージメントの向上> ブラザーグループは、ビジョン達成に向けた変革の実現と従業員のチャレンジ行動促進を目的に、2027年度サステナビリティ目標として「グローバルベースでの従業員エンゲージメントの向上」を掲げており、従業員と会社が共に成長し貢献し合う関係を目指しています。 ブラザー工業では従業員意識調査を2008年度から毎年行っていますが、2022年度には「従業員エンゲージメント調査」を新たに実施しました。 調査の結果、組織からの「成長支援」を感じ、「組織への共感」「貢献感」が高い従業員が約半数を占めており、全体としてエンゲージメントが高い状態であるといえることがわかりました。 また、2023年度はグローバルで90%以上の拠点、2024年度にはグローバルすべての拠点において従業員エンゲージメント調査を実施し、従業員エンゲージメントの状況を把握しました。 2025年度においても、引き続きグローバル全拠点* を対象に従業員エンゲージメント調査を実施し、継続的な状況把握と課題抽出を行いました。 今後も「ブラザーグループ グローバル憲章」の共有活動などと並行して、一人ひとりの目標設定の質を高める取り組みや、自律的なキャリア開発を促進する取り組みを実施するほか、グローバル各拠点における従業員エンゲージメント向上に向けて、情報共有の場づくりを推進するなど、ブラザーグループ全体でのエンゲージメント向上を図る予定です。 *MUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)は2026年3月末時点で連結子会社化したため、調査対象に含まれておりません。 また、株式会社エクシング及びそのグループ各社は一部株式譲渡が行われる見込みであったため、調査対象に含まれておりません。 <健康経営の推進> ブラザーグループは、従業員が長期にわたり才能とスキルを発揮するためには、一人ひとりの健康管理が重要であると考えています。 この考えのもと、ブラザー工業は2016年9月に、ブラザーグループ健康経営理念を制定し、従業員がいきいきとさまざまな能力を発揮するために、喫煙率10%未満やがん検診二次検査の受診率90%以上など2025年までに達成すべき長期目標「健康ブラザー2025」を定めました。 そして、ブラザー工業の代表取締役社長を最高健康責任者とした健康経営推進体制を構築し、会社・労働組合・健康保険組合が三位一体となり、運動習慣者比率をさらに向上させる取り組みなどを進めています。 また、健康経営における課題とその解決に向けた取り組みなど一連の流れを可視化できる健康経営戦略マップを作成するなど、従業員の健康保持・増進に戦略的に取り組んでいます。 こうした想いや戦略を従業員に改めて共有するため、2025年には「ブラザー健康経営ストーリーブック」を発行しました。 本ストーリーブックでは、創業以来の「愉快な工場をつくる」という精神を受け継ぎ、健康経営に対するブラザーグループの価値観、健康経営推進体制及び具体的取り組みについて整理し、従業員向けに分かりやすくまとめています。 これらの取り組みの結果、ブラザー工業は健康経営優良法人に10年連続で認定されており、国内グループ会社14社についても共に健康経営優良法人に選定されています。 |
| 事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。 )の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 項 目リスクの内容・可能性・時期・影響の程度対応策1.通商・地政学リスク当社グループはグローバルに事業活動を展開しており、中国・アジアを中心とした生産拠点や、世界各地に販売会社を有しております。 このため、米中関係をはじめ、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢などの国際情勢の変化は、当社グループの事業運営、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 特に、米中関係を背景とした通商政策や関税制度、輸出入規制等については、今後も見直しや変更が行われる可能性があり、その内容や適用範囲によっては、原材料・部品等の調達コストの上昇や、サプライチェーンの混乱が生じるおそれがあります。 また、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や、中東情勢の不安定化に伴い、各国による経済制裁や取引規制、エネルギー政策の変更等が行われた場合には、当社グループの生産活動や販売活動に制約が生じる可能性があります。 さらに、中東情勢等を背景とした国際物流環境の変化により、主要航路における輸送の停滞や輸送コストの上昇が発生する可能性があり、これらは製品供給や収益性に影響を及ぼすおそれがあります。 これらのリスクは、発生時期や影響の程度を完全に予測することは困難であり、状況によっては当社グループの事業運営や業績に重要な影響を与える可能性があります。 当社グループでは、米中関係やロシア・ウクライナ情勢、中東情勢を含む国際情勢の変化が事業活動に影響を及ぼす可能性があることを踏まえ、グローバルでの情報収集と分析を継続しております。 各地域の現地法人・拠点と連携し、通商政策、関税制度、輸出入規制等の動向を把握するとともに、関係部門が連携したリスク管理を行っております。 米国を中心とした関税制度や通商政策の変更に伴うコスト増加リスクに対しては、関税動向や関連する規制変更を継続的に注視し、追加関税や新たな規制が導入された場合には、速やかに事業への影響を分析いたします。 関税等により増加するコストについては、製品価格への適切な反映やコスト削減の取り組みを進めることで、収益への影響の低減に努めてまいります。 また、中長期的な事業環境の変化を踏まえ、生産・調達拠点の最適化についても継続的に検討しております。 ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢に関連して各国による経済制裁や取引規制等が継続・強化される可能性があることから、関連法令及び規制の遵守を徹底するとともに、事業活動や取引の可否について慎重な判断を行ってまいります。 さらに、中東情勢等に起因する国際物流環境の変化に伴う輸送リスクに対しては、各生産拠点において利用航路や港湾の分散を進めるとともに、物流体制の見直しを行うことで、サプライチェーンの安定性向上に努めてまいります。 これらの取り組みにより、国際情勢や通商環境の変化が当社グループの事業運営に与える影響を最小限に抑えるよう努めてまいります。 2.事業環境の変化に関するリスク・プリンティング市場の構造変化オフィス・ホーム向けのプリンティング市場は、デジタル化の進展や働き方の多様化を背景に、印刷ボリュームの減少傾向が継続しており、今後も市場全体として緩やかな縮小が見込まれております。 プリンティング・アンド・ソリューションズ事業は、当社グループの売上及び収益において重要な位置を占めていることから、市場環境の変化への対応が十分に進まない場合、当社グループの業績や収益基盤に影響を及ぼす可能性があります。 ・企業間競争の激化当社グループは、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業をはじめ、各事業分野において、グローバルに事業を展開する企業や新興メーカー等との競争に直面しております。 競合他社による価格競争の激化や新製品・新技術の投入、業界再編の進行等により、市場環境が大きく変化した場合には、販売価格の低下や市場シェアの変動を通じて、当社グループの業績及び収益性に影響を及ぼす可能性があります。 ・プリンティング市場の構造変化既存事業の収益力強化に加え、成長分野への注力を通じて、事業全体の構成を段階的に見直しております。 オフィス・ホーム向け市場においては、機器販売に加え、契約型サービスやサブスクリプションモデルを含む「つながるビジネス」の拡充を進め、顧客との継続的な関係構築を強化するとともに、顧客生涯価値(LTV)の向上を図ってまいります。 業務用途を含むラベリング分野では、用途に応じた最適なソリューション提供を強化し、事業拡大に注力しております。 また、ドミノと産業用プリンターを含むインダストリアル・プリンティング事業では、アナログからデジタルへの移行や自動化ニーズの高まりを背景に成長が続いており、これまでの技術を活かして、産業用印刷市場でのさらなる成長と収益性向上、持続可能な事業構造の強化を目指しております。 ・企業間競争の激化既存事業における競争力の維持・強化を図りつつ、成長が見込まれる分野への展開を進めることで、事業全体としての競争力向上に取り組んでおります。 各市場において顧客価値を重視した製品・サービスの提供を行うとともに、当社グループのグローバルな販売・サービスネットワークを活用した提案力の強化を進めております。 あわせて、業務効率化の推進、開発・製造コストの低減、品質及び信頼性の向上を通じて、競争環境の変化に柔軟に対応できる事業基盤の構築を進めております。 2.事業環境の変化に関するリスク・世界経済状況の変動当社グループはグローバルに事業を展開しているため、世界経済の変動が各地域市場の需要動向に影響を与える場合があります。 景気後退等により、顧客の設備投資や消費が抑制される場合には、当社製品及びサービスへの需要が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 これらの経済環境の変動は、その発生時期や影響の程度を予測することが困難であり、状況によっては中長期的に当社グループの事業運営や収益に影響を与える可能性があります。 ・世界経済状況の変動当社グループでは、短期的な経済変動に左右されにくい安定した収益基盤の確立を目指し、高付加価値の製品・サービスの提供に加え、開発からアフターサービスまでを含めた一貫した機能強化に取り組んでおります。 プリンティング・アンド・ソリューションズ事業においては、A4機を主力としたオフィス・ホーム市場向け製品や、成長分野である業務用ラベリング分野に注力しております。 ストレスフリーな印刷体験や消耗品の自動配送等を提供する契約型サービスやサブスクリプションモデル等を含む「つながるビジネス」の拡大を通じて、継続的な収益の確保と収益力の強化を図ってまいります。 インダストリアル・プリンティング事業では、新製品の投入に加え、サービス・ソリューション事業の強化や事業基盤の最適化を進めております。 自動化やデータ分析等の高付加価値サービスを通じて、顧客の生産性向上と市場競争力の強化に貢献してまいります。 マシナリー事業においては、高生産性・省エネルギー製品の展開やグローバルな販売・サービス体制の強化を進めることで、顧客の競争力向上及びCO₂排出削減に貢献するとともに、固定費や原材料費の削減を通じて、経済環境の変化に対応可能な収益構造の構築に取り組んでおります。 また、当社グループは、日本、アジア、米州、欧州においてバランスの取れた売上構成を有しており、特定地域における景気変動の影響が相対的に抑制されております。 今後もグローバルネットワークを活用し、各地域での事業展開を推進してまいります。 3.サプライチェーンリスク・サプライチェーンの断絶当社グループは、生産・販売拠点をグローバルに展開しております。 主要な生産拠点はベトナム・フィリピン・中国等であり、販売拠点は世界各国に広がっております。 東アジア地域や中東地域を含む世界各地において、地政学的な対立や緊張の高まり、政治・経済情勢の不安定化が生じた場合や大規模火災、台風、巨大地震等の災害が生じた場合、また取引先の事業ポートフォリオの見直し(事業採算悪化、設備の老朽化等)による部材の継続調達が困難になった場合には、部材調達・生産面でコスト高騰、供給不足といった支障が発生するリスクがあります。 さらに、国際物流が混乱し船のスペース不足やコンテナの滞留、航路制限が発生すると、部品輸入遅延や出荷遅延及び運賃コスト高騰リスクがあります。 結果として、市場への商品供給不足による販売機会の損失や顧客流出により経営成績に影響を与える可能性があります。 ・サプライチェーンの断絶サプライチェーンの断絶に対してグローバルに情報収集しタイムリーに経営判断できる体制を構築しております。 生産体制については、主要な消耗品を複数拠点において生産するほか、予備の生産設備を保有するなどのリスク対応策を実施しております。 部品に関しては、調達先の複線化や重要部材の戦略的な在庫保有を進め、特定の国やサプライヤーへの依存度を下げる活動を推進しております。 販売拠点においては、欠品を防ぐための在庫水準の適正化を継続的に行ってまいります。 物流面においては、生産拠点所在地域において自社倉庫や外部倉庫による製品や部材の在庫保管スペースの確保及び利用航路・港の複線化を進めております。 また諸拠点においては、防火対策や地震・台風等の自然災害に対する一定の防災・減災施策を講じております。 本社機能が位置する日本においても、南海トラフ地震を想定した防災危機管理体制を確立しております。 4.製品・サービスの品質リスク当社グループは、製品・サービスの品質リスクが製品ライフサイクルの全段階に内在していることを認識しております。 すべての製品・サービスにおいて欠陥が発生せず、将来的に製品安全上又は品質上の問題が生じないことを保証するものではありません。 万が一、重大な品質問題等が発生した場合には、多額の費用負担が生じるほか、ブランドイメージや社会的評価の低下による顧客の購買意欲の減退等を通じて、当社グループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、高品質かつ魅力的な製品・サービスの提供を目指し、厳格な品質管理プロセスを確立した上で、市場への供給を行っております。 また、製造委託先から供給を受ける製品についても、適正な品質レベルであることを確認・検証しております。 さらに、万が一製品・サービスに起因する事故が発生した場合には、被害者への対応を最優先に実施するとともに、情報の公開や官公庁への報告等を通じて、被害の拡大防止に努めてまいります。 5.人的資源リスク近年、働き方や雇用環境の変化、生成AIの急速な進化等により有能な人財の採用競争は激化しており、事業ポートフォリオの変革を加速させる人財が確保できないリスクがあります。 特に、産業用領域の事業成長に必要なスキルセットや経験を有する人財、ビジネスを伸長させる人財や経営変革を推し進めるリーダー、チャレンジし続ける人財の確保、育成ができない場合、当社グループの経営戦略を左右する可能性があります。 また、同質性が高く多様な価値観や経験が生かされない職場環境や差別やハラスメントが発生した場合、人財の採用や定着が困難となり、組織力や従業員の心理的安全性が低下するだけでなく、社会的信用への著しい影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの経営戦略の実現に向けて、重点分野の人財ポートフォリオ強化のため、社外からの経験者採用・管理職採用を増加させるほか、人財育成への積極投資を進め、次世代リーダー育成を目的とした教育プログラムを刷新・強化に取り組んでおります。 キー人財については、サクセッションプランの策定を行っております。 また、グローバル憲章に定める行動規範に基づき、最高度の倫理観の徹底を図るとともに、従業員一人ひとりが個性と能力を最大限に発揮し、活躍できるよう、環境の整備及び従業員の意識啓発に取り組んでおります。 加えて、多様性の尊重を成長と革新の原動力と捉えて、ブラザーグループ人財マネジメントポリシーを策定し、グループ各社の人財マネジメントを一層進化させる活動も推進しております。 項 目リスクの内容・可能性・時期・影響の程度対応策6.環境・社会リスク・環境に関する社会的要請グローバルに事業活動を展開する当社グループにとって、次のリスクは現在から将来にわたって極めて重要な課題であり、事業経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。 気候変動は、災害等による人的被害、操業の停止、サプライチェーンの断絶など、生産・販売活動に大きな影響を与える物理的リスクに加え、脱炭素社会への急速な移行に伴う法規制強化や対応コスト増、対応遅れによる販売機会喪失などの移行リスクがあります。 サーキュラーエコノミーの進展は、欧州各国を中心に資源消費を抑えつつ経済発展を目指す政策が推進されており、法規制強化や対応コスト増、対応遅れによる販売機会喪失などの移行リスクがあります。 ・環境に関する社会的要請気候変動に対しては、その原因となっている温室効果ガス排出を削減するため、「1.5℃目標」のSBT(Science Based Targets)認定を受けた2030年中期目標を設定しております。 この目標の達成に向けて、スコープ1・2については事業所の省エネ及び再生可能エネルギーの積極的な利用等、スコープ3については温室効果ガス排出量の80%以上を占める製品の部材調達、使用、廃棄段階での排出を削減するため、調達する部材の省資源化・再生利用、製品の省エネルギー性能の向上・リサイクル性向上などに注力して取り組んでおります。 さらに2023年度からレーザープリンター製品及びインクジェットプリンター製品において、部品サプライヤーと協働し、部品製造時に使用される電力に再生可能エネルギーを導入することにより、部品製造時のCO2排出削減を進めております。 また、マシナリー事業では内燃機関部品に代わって需要が増加しているEV向け部品で求められる大型のアルミ部品や、さまざまな加工ニーズに応えることができる製品“SPEEDIO”シリーズを開発することで、EV部品加工ソリューションを提供し、自動車産業におけるEVへの移行リスクに対応しております。 サーキュラーエコノミーの進展に対しては、当社グループの資源効率を向上させるため、2030年中期目標(特に資源使用量の多いプリンティング&ソリューション事業を対象にして、製品に投入する新規資源量を25%削減)を設定しております。 その達成に向けて「プリンターの消耗品カートリッジの回収・リサイクルの拡大」、「製品のリユース促進」、「サブスクリプションサービス等のお客様とつながり続けるビジネスの拡大」を主要な取り組みと位置付け、資源の有効利用、資源循環を推進し、CO2排出削減にも貢献しております。 また、当社は2020年2月に金融安定理事会が設置した「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」、2025年3月に自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD:Task Force on Nature-related Financial Disclosures)の提言に賛同いたしました。 TCFDへの対応として、当社グループのすべての事業に対して気候変動が与える財務的な影響の分析を実施し、Web等にて開示しました。 TNFDへの対応として、TNFD提言に沿った一部開示を実施しました。 今後も情報開示の充足に努めてまいります。 6.環境・社会リスク・環境規制、環境汚染グローバルに事業を展開する当社グループは、世界各国・地域において各種環境関連法規制の適用を受けております。 中でも、EU RoHS指令をはじめとする製品に含有される化学物質に関する法規制については、世界各国・地域において新設又は改正が継続的に行われております。 これらの法規制に違反した場合には、製品のリコール、生産・販売の中止、課徴金の負担、刑事罰の適用、社会的信用の低下等が生じ、当社グループの事業や業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ・バリューチェーンにおける人権侵害当社グループは、その生産拠点の多くを海外に置いており、日本国内における製造・調達を含め、主要な生産拠点はベトナム・フィリピン・中国等となっております。 これら諸拠点では部品調達先との取引関係がありますが、その調達先を含むサプライチェーンで発生する人権問題、例えば強制労働や児童労働、労働安全衛生に関する問題などがあった場合、そこで働く人たちに直接の重大な影響が生じるおそれがあるだけでなく、お客様からの信頼を失うことで、当社とお客様のお取引に影響が出る可能性があります。 また、これらに関連して輸出入や通関に支障が生じた場合には、製品の市場への提供ができなくなる可能性があります。 第三者機関によって、人権侵害の事実はもとよりそのリスク低減や救済手段の提供に不足があると判断された場合、当社グループが取得している第三者認証を失効することによってお取引関係の継続や新規構築等が困難になることや、投資インデックス指標等からの除外による株価への影響等が想定されます。 また、調達先のさらにその先をたどっていくと、原材料に行き着きます。 その原材料となる鉱物の取引において、アフリカなどの紛争地域及び高リスク地域産出の一部の鉱物の取引が当地の武装勢力の資金源となり、紛争や人権侵害に関与していることが判明した場合にも、同様にお客様からの信頼を失う可能性があります。 ・環境規制、環境汚染当社グループは、禁止・制限及び管理対象とすべき化学物質を「ブラザーグループグリーン調達基準書」に明示し、これをサプライヤーに周知することで、当該基準の遵守を求めるとともに、部材の適合保証、成分情報の提出、監査の実施及び納入品の抜き取り検査等を実施することにより、環境関連法規制の遵守に努めております。 ・バリューチェーンにおける人権侵害人権リスクの低減に向けて当社グループの姿勢を明確に示し取り組みを推進するために「ブラザーグループ人権グローバルポリシー」を制定し、当社の役職員及び製品・サービスに関わるすべての関係者の皆様に同ポリシーの理解及び当社の取り組みへのご協力を要請しております。 RBA(Responsible Business Alliance)に加盟し、RBA行動規範に基づくセルフアセスメントをグループ生産拠点において年に1度実施することで、優先して対応が必要な人権リスクはないことを確認しております。 同時に、第三者機関による実地監査を主要な生産拠点4拠点において継続的に受審することで人権リスクの把握と改善に取り組んでおります。 調達先に対しては、「CSR調達方針」及び「CSR調達基準」を制定し、ホームページでの開示の他、取引先説明会、書面などを通じて方針の説明をおこなうとともに、一次サプライヤーに対して人権・労働安全衛生や倫理に関する取り組みを要請することを通じて、バリューチェーンにおけるリスク評価(人権デューデリジェンス)を実施しております。 その実施方法は定期的に見直しを行っており、直近では生産品や所在地等の情報を踏まえて相対的に高いリスクが想定される調達先に対してそのリスクに応じた評価を実施することで、人権デューデリジェンスの実効性を高めております。 上流の調達先に対しても一次サプライヤーを通じて人権に関する取り組みを要請することを通じて、バリューチェーン全体における人権侵害リスクの低減を目指しております。 また、責任ある鉱物調達については、「責任ある鉱物調達方針」を制定し、ホームページに開示するとともに、鉱物の使用状況について調査を実施し、調達先の皆様と連携を図りながらサプライチェーンにおける鉱物調達の透明性確保及び紛争鉱物の使用回避に向けた調達活動に取り組んでおります。 6.環境・社会リスク・労働災害、人的被害当社グループは、グローバルに事業拠点を展開しており、国・地域ごとに労働環境や安全・環境に対する考え方、適用される法規制が異なります。 このため、労働環境においては、軽微な労働災害から、死亡や後遺症が残る重篤な災害に至るまで、多様なリスクが存在しております。 また、近年発生している大規模な自然災害や、機械・設備等を起因とする火災・爆発事故の発生により製造拠点の操業が停止した場合、サプライチェーンへの影響を含め、社会的責任を十分に果たせなくなるとともに、当社グループの経営成績及び事業継続に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ・労働争議、労使関係の悪化当社グループは、グローバルに販売・開発・製造拠点を展開しており、各国・地域の労働慣行や法規制の違いに起因する労使関係の不安定化が労働争議や労使関係の悪化を引き起こすリスクがあります。 これらのリスクが発生した場合、事業活動の停止や遅延、業務効率の低下、当社グループの社会的信用の失墜等につながる可能性があります。 ・労働災害、人的被害当社グループでは、労働安全衛生マネジメントシステムに準拠した活動を行うことで、安全で健康的な職場環境の確保と従業員の安全意識の向上に取り組んでおります。 また、各拠点で発生した事故・災害に関する情報を毎月グループ内で共有し、同種災害の再発防止に努めております。 火災・爆発リスクについては、各国の消防関連法令の枠を超えた「ブラザーグループ防災体制・管理規程」を2017年に制定し、アジアの製造工場等に適用しております。 これらの取り組み及び現場の実施状況は、グループ共通の定期的な安全衛生・防災監査等により確認しております。 ・労働争議、労使関係の悪化当社グループでは、各国・地域の労働慣行や労働関連法令を遵守するとともに、労使間での定期的な協議や従業員エンゲージメント調査の実施、改善活動、法令遵守の徹底等を通じて、良好な労使関係の維持に努めております。 また、グローバルで共通の人権グローバルポリシーを定め、事業活動を通じて人権侵害を助長することがないよう、労働争議や労使関係悪化の未然防止及び影響の最小化を図っております。 7.情報リスク近年、サイバー攻撃の手法は高度化・巧妙化しており、不正アクセスやマルウェア感染、ランサムウェア攻撃等により当社グループが保有する個人情報や機密情報が外部へ漏えいする可能性や情報システムの停止等が発生し、事業継続が困難になるリスクが存在します。 顧客やステークホルダー向けに提供しているWebサイトや関連するシステムにつきましては、安全な情報セキュリティーレベルを維持することに努めておりますが、標的型攻撃などのサイバー攻撃により、データの破壊や改ざん、サービスの停止などの被害が発生する可能性があります。 また、従業員や委託先等による内部不正行為に起因する情報漏洩リスクも存在します。 これらの情報セキュリティー事故が発生した場合、お客様からの信頼を失うとともに、ブランドイメージの低下を招くなど、当社グループの事業活動や経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 さらに、重要な業務データの毀損や情報システム障害等によって会計情報を含む各種業務データの正確性が損なわれたり、内部統制の運用に支障が生じたりした場合には、財務報告の信頼性にも影響を及ぼす可能性があります。 加えて、IoT製品をターゲットとしたサイバー攻撃の脅威が増大しており、当社製品からお客様の個人情報や機密情報が漏洩した場合、ブランド価値の毀損や市場競争力の低下につながる可能性があります。 また、各国・地域における情報保護関連法規の強化に適切に対応できない場合、事業活動に制約が生じる可能性があります。 当社グループは、「情報セキュリティー基本方針」を定めるとともに、情報管理委員会を設置し、情報セキュリティー運用ルールを策定しております。 これらの運用ルールや規程に基づくセキュリティー対策や社内教育を実施することで、個人情報及び機密情報の漏洩防止、さらにサイバー攻撃へのグローバルで統一した多層防御対策の強化に努めております。 外部からの侵入やサイバー攻撃対策としては、24時間365日のセキュリティー監視を実施し、PC、及びサーバ上の不正なふるまいをいち早く検知し、脅威を除去することで高度化するサイバー攻撃にも対応しております。 また、サプライチェーンに影響を及ぼす重要システムについては、外部データセンターやクラウドサービスを活用、サーバの冗長化も進めることで、システム障害発生時にも早期復旧を可能とするシステム構成にしております。 さらに、個人情報や機密情報に対するアクセス制御やアクセスログ管理、従業員のPC操作ログの監視などを実施し、不正な取り扱いを防止しております。 上記のように、対応し得る最善の仕組みで対策を行うと同時に、日々進化するITテクノロジーに対応するため、システムを運営、利用する人材を継続的に教育することでレベルアップを図っております。 万が一事故が発生した場合に備え、平時から社内の対応組織の訓練を行い、迅速に対応・復旧することで被害を最小限に抑えるよう努めております。 また、内部統制への対応として、IT全般統制の視点から情報システムの開発・保守・運用業務の品質向上活動を継続し、適切なIT業務運用に努めております。 加えて、お客様に安心して製品をお使いいただくために、「製品情報セキュリティー基本方針」を定め、グループ全体で製品セキュリティーの向上を図っております。 製品に関する脆弱性リスクが発生した場合の報告ルートや製品情報セキュリティー事故の対応体制に関する社内規程を定め、体制を構築することでリスクを最小化する対策を実施しております。 項 目リスクの内容・可能性・時期・影響の程度対応策8.知的財産リスク・知的財産権第三者による模倣品の販売など、第三者による当社グループ所有の知的財産権の侵害が発生する可能性があります。 この結果、当社グループの経営成績等が悪化したり、信用が低下したりする可能性があります。 また、第三者所有の知的財産権について、第三者より当社グループに対し、侵害の訴えが提起される可能性があります。 第三者の主張が認められると、製品の販売の差止めや、損害賠償の支払などが求められる可能性があります。 ・ライセンス契約当社グループは、必要に応じて、知的財産権に関するライセンス契約を他社と締結しつつ、事業活動を行っております。 しかしながら、ライセンス契約の条件によっては事業活動が影響を受ける可能性があります。 ・職務発明発明者より、発明の報奨に関する訴えが提起される可能性があります。 ・知的財産権当社グループは、第三者による侵害行為に対しては、経営成績等や信用への影響度を考慮しつつ、知的財産権を行使しております。 また、第三者所有の知的財産権を尊重して事業活動を行っておりますが、第三者から侵害の訴えが提起された場合には、内容を精査した上で、防御や和解などの対策を講じております。 ・ライセンス契約当社グループでは、研究開発の成果として多数の知的財産権を取得しております。 保有する一部の知的財産権について相手方へライセンスを供与するなどの対策を講じつつ、事業活動への影響が最小限になるように契約を締結しております。 ・職務発明当社グループは、発明報奨規程を設けており、発明者に対する報奨を適切に行っております。 9.財務・会計リスク・M&A(減損)当社グループは産業用領域のさらなる拡大・新規事業の創出・育成等に向けて、M&Aも含めた成長投資を加速する方針を掲げております。 M&Aなどの実施においては、事業の統合に当初想定以上の負荷がかかることや投資時点において想定した通りに投資先が事業を展開できないこと等により、予想された通りの投資効果が得られないリスクがあります。 当社グループは、2026年3月31日現在の連結財務諸表上、のれんを60,578百万円(総資産の5.9%)計上しており、そのうち、2015年に買収したドミノに関連するのれんが57,950百万円を占めております。 上記のリスクが顕在化し将来キャッシュ・フローの見積りが変動した場合、また、将来の金利水準や長期的な市場成長率などの変動が生じた場合、これらののれんや有形固定資産、無形資産等の減損損失が生じ、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 ・M&A(減損)当社グループは中期戦略「CS B2027」において、M&Aを推進する組織能力・体制を大幅に強化する方針を掲げ、機動的な投資実行とガバナンスの強化を両立しながら、PMIにおける本社の積極的な関与と支援を実施してまいります。 また、中期戦略「CS B2027」において、ドミノを含むインダストリアル・プリンティング事業を、当社グループの成長エンジンを担う成長事業と位置付け、「製品及びビジネス領域の拡大」、「サービス・ソリューション事業の強化」、「事業基盤の強化」を重要施策として取り組んでおります。 また、のれんにつきましては少なくとも年に1回、減損の兆候の有無にかかわらず、将来得られるキャッシュ・フロー見積りと、帳簿価額を比較して、のれんの資産価値を確認しており、適正な評価額で計上しております。 項 目リスクの内容・可能性・時期・影響の程度対応策9.財務・会計リスク・為替変動当社グループは、海外での製造・販売比率が高く、外貨建取引に係る為替変動リスクが定常的に発生しております。 2026年3月期の実績ベースで試算した場合、対ユーロで円高になると、1円当たり、年間約8億円の利益の減少要因となります。 また、対米ドルで円安になると、1円当たり、年間約3億円の利益の減少要因となります。 また、中国・東南アジアなど、主要な製造拠点の所在地域の通貨が上昇した場合、製造・調達コストを押し上げる要因になるなど、中長期的な為替レートの変動が、経営成績等に一定の影響を及ぼすことが想定されます。 海外子会社の保有する現地通貨建ての資産(負債を控除した純額)は、各現地通貨に対して円高になると、円換算後の金額が目減りします。 これは直ちに連結損益には影響しませんが、その他の包括利益が減少し、純資産を押し下げる要因となります。 ・税制当社グループは、グローバルに事業活動を展開しており、事業拠点を有する各国・地域における税制の適用を受けております。 各国・地域における税制や税率が変更された場合、当社グループの経営成績等にマイナスの影響を与える可能性があります。 また、BEPS問題(税源浸食と利益移転)に対処するため各国・地域の税務当局による取り組みが強化されており、今後、法規制が変更された場合や税務執行が厳格化された場合、追加課税や国際的な二重課税が発生し、税負担が上昇するリスクがあります。 ・不正会計不正会計については、各国・地域の法令や当社グループの会計ルールなどに反する会計処理によって、決算の修正やステークホルダーからの信頼失墜につながるリスクがあります。 ・為替変動リスク低減のため、外貨建取引における受取と支払のリンク率向上を図る一方で、短期的には為替予約取引を行うなど、リスクを効率的に管理し、回避するよう努めております。 ・税制重要な税務上の事項については、各地域の統括会社を通して、当社税務部門に適宜共有され、税理士法人などの外部専門家のサポートを受けるだけでなく、必要に応じて税務当局ともコミュニケーションを取って対処しております。 また、当社グループ間の取引については、独立企業間価格となるように、各国・地域との移転価格を適切に管理しており、移転価格課税リスクの高い取引については、APA(事前確認制度)を活用することで税務リスクを低減しております。 ・不正会計当社グループ会社の決算を分析し、不正の兆候の有無を把握するとともに、必要に応じ個別に調査を実施しております。 項 目リスクの内容・可能性・時期・影響の程度対応策10.ビジネスコンダクトリスク当社グループは、事業活動を行っている各国・地域において、さまざまな法令や規制の適用を受けております。 これらの法令・規制の新設や変更によって、事業活動が制限されることや、対応のために多額の費用負担が発生する可能性があります。 また、意図せぬ法令違反や従業員による不正行為が発生した場合には、当社グループの業績や事業活動に悪影響を及ぼすおそれがあります。 このような認識のもと、主要なビジネスコンダクトリスクとして「安全保障貿易」「横領や不正キックバック、利益相反や不正便宜」「不公正な取引(競争法違反)」「贈収賄(反腐敗法違反)」の4つを特定しております。 ・安全保障貿易当社グループは、事業をグローバルに展開しておりますが、米中貿易摩擦やロシア・ウクライナ情勢、中東情勢などの地政学的リスクが高まる中、各国で輸出規制や安全保障関連法令の強化が進行しております。 特に、当社の工作機械の一部はこれらの法令の対象となっており、今後さらに規制が強化された場合、事業活動の制約や対応のための費用負担が増大します。 また、万一法令違反が発生した場合、法的制裁や一定期間の全製品輸出停止、社会的信用の失墜など、当社グループの事業経営に重大な影響を及ぼすおそれがあります。 ・横領や不正キックバック、利益相反や不正便宜役職員の横領や不正キックバック等によって会社の財産が棄損され、かつ、これらが当社グループの会計ルールなどに反する会計処理につながり、決算の修正、さらにはステークホルダーからの信頼失墜につながるリスクがあります。 ・不公正な取引(競争法違反)、贈収賄(反腐敗法違反)各国・地域の競争法・反腐敗法に違反する事業活動によって、競争法当局からの罰金や当社グループの事業活動への制限が課されるなどのリスクがあるほか、法令や規制対応のために多額の費用負担が発生する可能性があります。 当社グループでは、法令順守は、さまざまなリスクを回避する上で経営上不可欠なものであると考えております。 グループ全体で法令順守を徹底するために「ブラザーグループ グローバル憲章」の行動規範のひとつである「順法精神・倫理観」と、企業としての責任を明確に定義し行動していくための「ブラザーグループ社会的責任に関する基本原則」に基づいて、従業員の行動基準を定めております。 主要なビジネスコンダクトリスクに関する対応状況は以下の通りです。 ・安全保障貿易各国・地域の規制動向を把握・分析し、必要に応じて、社内ルール及び管理体制を迅速に更新しております。 また、役職員への教育と定期的な監査を通じ、輸出管理体制の継続的な改善に努め、業務の適正性の確保と法令違反の未然防止を図っております。 ・横領や不正キックバック、利益相反や不正便宜業務プロセスにおいて複数人によるチェックを行うなど、自己決裁の防止及び業務の適正性の確保に努めております。 また、内部通報窓口を設置するなど、不正の兆候を早期に発見できる体制を整備するとともに、役職員に対するコンプライアンス研修を定期的に行っております。 ・不公正な取引(競争法違反)日本国内においては、サプライチェーンのお取引先や価値創造を図る事業者の皆様との連携・共存共栄を進めることを明示した「パートナーシップ構築宣言」を公表するとともに、中小受託取引適正化法の順守体制を構築しております。 特に、中小受託事業者からの労務費上昇に基づく価格交渉については、中小受託事業者から協議の申入れがあった場合には、労務費上昇分の影響を考慮するなど中小受託事業者の適正な利益を含むよう、十分に協議することとしております。 また、グループ会社(欧米、アジア)の役職員に対して競争法リスクに対する意識向上のための定期的な教育を実施しております。 ・贈収賄(反腐敗法違反)腐敗リスクが高い国や地域(主にアジア)のグループ会社において、反腐敗に関するポリシーを定めることや、お取引先による腐敗行為の防止に関するスクリーニングなどの活動を行っております。 また、役職員の反腐敗意識を高めるために反腐敗に関する教育を行っております。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当社グループの財政状態及び経営成績は次の通りです。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において、判断したものであります。 なお、当社グループの業績管理は、事業セグメント損益及び営業損益により行われております。 事業セグメント損益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出しております。 加えて、当連結会計年度より、ネットワーク・アンド・コンテンツ事業を非継続事業に分類しております。 これにより、売上収益、事業セグメント利益、営業利益、税引前利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示し、当期利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益は、継続事業及び非継続事業の合算を表示しております。 なお、前連結会計年度についても同様に組み替えて表示しております。 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。 )の状況の概要は次の通りであります。 ①経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、米国通商政策の動向や中国経済の低迷に加え、中東情勢をはじめとする地政学的リスクの高まりなど、先行きは不透明な状況が続きました。 当社グループに関連する事業環境は、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業の関連分野では、欧州・中国において市況が軟調に推移しましたが、それ以外の地域は堅調に推移しました。 インダストリアル・プリンティング事業のドミノの関連分野は、欧州主要国を中心に設備投資需要が軟調に推移し、産業用プリンターの関連分野は欧米において競争環境が悪化しました。 マシナリー事業の関連分野では、産業機器は中国を中心としたアジアが堅調に推移しましたが、工業用ミシンは米国関税政策の影響を受けアパレル向け設備投資が低調に推移しました。 ニッセイ事業の関連分野においては、年度後半にかけて設備投資需要の回復が一部で見られました。 家庭用ミシンは、インフレや米国関税政策などの影響を受け高級機の市況が軟調なものの、普及機・中級機は堅調に推移しました。 このような状況の中、当連結会計年度における当社グループの連結業績は、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業では、通信・プリンティング機器、ラベリングともに、価格対応の効果も含め本体・消耗品の販売が堅調に推移したことに加え、為替のプラス影響もあり、増収となりました。 インダストリアル・プリンティング事業では、産業用プリンターの販売が落ち込んだものの、ドミノの消耗品の販売が堅調に推移したことに加え、為替のプラス影響もあり、増収となりました。 マシナリー事業では、産業機器の中国を中心とした設備投資需要の拡大などに伴い、増収となりました。 ニッセイ事業では、減速機・歯車ともに販売が堅調に推移し、増収となりました。 パーソナル・アンド・ホーム事業では、各地域で販売が堅調に推移したことにより、増収となりました。 これらの結果、売上収益は、前期比5.3%の増収となる893,464百万円となりました。 事業セグメント利益は、販促費・販管費が増加したものの、主にマシナリー事業の産業機器における増収効果に為替のプラス影響も加わり、前期比10.8%の増益となる83,631百万円となりました。 なお、米国関税負担の増加に対しては、米国での価格対応や経費コントロールなどを実施することで影響を吸収しております。 営業利益は、カラオケ店舗等を運営する株式会社スタンダードの事業譲渡益及び固定資産の売却益を計上したことなどにより、前期比15.0%の増益となる77,868百万円となりました。 非継続事業を含めた親会社の所有者に帰属する当期利益は、非継続事業からの当期利益における税効果調整が発生したこともあり、前期比23.5%の増益となる67,624百万円となりました。 *平均為替レート(連結)は次の通りであります。 当期 米ドル :150.97円 ユーロ :174.54円前期 米ドル :152.48円 ユーロ :163.62円 セグメント別の業績は、次の通りです。 なお、2025年度から2027年度までの中期戦略「CS B2027」に基づき、当連結会計年度よりセグメントの区分を変更しております。 以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。 また当連結会計年度より、ネットワーク・アンド・コンテンツ事業は非継続事業に分類しているため、セグメント別の記載はありません。 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に記載しております。 1)プリンティング・アンド・ソリューションズ事業売上収益 570,583百万円(前期比+4.7%)〇通信・プリンティング機器 498,348百万円(前期比+4.8%)製品本体については、レーザー複合機・プリンターは、上期に供給制約のあった前期と比較し、各地域で販売が増加しました。 インクジェット複合機についても、概ね各地域で販売が伸長しました。 消耗品については、主に価格対応の効果により、堅調に推移しました。 通信・プリンティング機器全体では、為替のプラス影響もあり、増収となりました。 〇ラベリング 72,235百万円(前期比+4.2%)欧州を除く各地域で本体・消耗品ともに販売が堅調に推移したことに加え、為替のプラス影響もあり、増収となりました。 事業セグメント利益 66,446百万円(前期比+9.0%)営業利益 58,092百万円(前期比△1.3%)事業セグメント利益は、米国関税負担や販促費が増加したものの、価格対応の効果や製品本体の販売増に、為替のプラス影響も加わり、増益となりました。 営業利益については、為替差損などの影響がありました。 2)インダストリアル・プリンティング事業売上収益 139,291百万円(前期比+1.5%)〇ドミノ 125,326百万円(前期比+5.0%)主に消耗品の販売が堅調に推移し、為替のプラス影響も加わり、増収となりました。 〇産業用プリンター 13,964百万円(前期比△22.0%)欧米における競争環境の悪化により、大幅な減収となりました。 事業セグメント利益 2,913百万円(前期比△44.3%)営業損失 1,670百万円(前期 営業利益 3,198百万円)事業セグメント利益は、産業用プリンターにおける減収影響に加え、販管費や米国関税負担の増加などにより、大幅な減益となりました。 営業利益は、産業用プリンターにおける一部固定資産の減損損失に加え、為替差損を計上したことにより、赤字となりました。 3)マシナリー事業売上収益 82,969百万円(前期比+23.3%)〇産業機器 64,296百万円(前期比+35.9%)中国・アジアを中心に自動車・一般機械市場向けの設備投資需要が拡大したことにより、大幅な増収となりました。 〇工業用ミシン 18,673百万円(前期比△6.6%)米国関税政策の影響を受けアジアにおけるアパレル向け設備投資需要が低調に推移したことにより、減収となりました。 事業セグメント利益 6,703百万円(前期比+529.5%)営業利益 6,662百万円(前期比+468.2%)産業機器の増収により、大幅な増益となりました。 4)ニッセイ事業売上収益 21,441百万円(前期比+7.1%)価格対応の効果も含め減速機・歯車ともに販売が堅調に推移し、増収となりました。 事業セグメント利益 957百万円(前期比+101.8%)営業利益 1,011百万円(前期 営業損失 16百万円)増収や価格対応の効果などにより、大幅な増益となりました。 5)パーソナル・アンド・ホーム事業売上収益 60,973百万円(前期比+6.7%)各地域で普及機・中級機の販売が堅調に推移したことや価格対応の効果に、為替のプラス影響も加わり、増収となりました。 事業セグメント利益 6,600百万円(前期比△9.8%)営業利益 5,997百万円(前期比△9.9%)増収となったものの、高級機の新製品投入効果のあった前期と比較し、減益となりました。 ②財政状態の状況資産合計は、円安による為替影響及びMUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)及びその子会社等を新規連結したことにより、前連結会計年度末に比べ86,165百万円増加し、1,018,815百万円となりました。 負債合計は、円安による為替影響及びMUTOHホールディングス株式会社(現:MUTOH株式会社)及びその子会社等を新規連結したことにより、前連結会計年度末に比べ10,273百万円増加し、251,451百万円となりました。 資本合計は、2025年5月9日開催の取締役会において、自己株式の取得について決議されたことによる自己株式の増加などにより減少した一方、親会社の所有者に帰属する当期利益による利益剰余金の増加、在外営業活動体の換算差額の影響などにより、前連結会計年度末に比べ75,891百万円増加し、767,363百万円となりました。 当期における期末為替レートは、次の通りであります。 米ドル : 159.88円 ユーロ : 183.41円 ③キャッシュ・フローの状況キャッシュ・フローの状況については、現金及び現金同等物(以下「資金」)は、営業活動により111,001百万円増加、投資活動により42,993百万円減少、財務活動により54,633百万円減少、為替変動の影響により12,433百万円増加等の結果、当連結会計年度末は前連結会計年度末と比べ24,898百万円増加し、197,674百万円となりました。 当期における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は、次の通りです。 1)営業活動によるキャッシュ・フロー税引前利益は81,973百万円で、減価償却費及び償却費51,429百万円など、非資金損益の調整などによる資金の増加、営業債権及びその他の債権の減少による資金の増加2,998百万円、棚卸資産の減少による資金の増加12,866百万円、営業債務及びその他の債務の減少による資金の減少5,613百万円などがあり、法人所得税の支払額26,420百万円などを差し引いた結果、111,001百万円の資金の増加となりました。 2)投資活動によるキャッシュ・フロー有形固定資産の取得による支出32,468百万円、無形資産の取得による支出11,563百万円などにより、42,993百万円の資金の減少となりました。 3)財務活動によるキャッシュ・フローリース負債の返済による支出9,143百万円、自己株式の取得による支出18,456百万円、自己株式取得のための預託金の増加1,936百万円、配当金の支払額25,469百万円などにより、54,633百万円の資金の減少となりました。 ④生産、受注及び販売の状況1)生産実績当社グループの生産実績は、販売実績と近似しておりますので、記載を省略しております。 2)受注実績当社グループの生産活動は、その多くを見込生産で行っておりますので、受注実績は記載しておりません。 3)販売実績当社グループの販売実績は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記6.セグメント情報」をご参照下さい。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。 ①重要性がある会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第312条の規定により、IFRS会計基準に準拠して作成されております。 IFRS会計基準に準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことが要求されております。 当社グループの判断、見積り及び仮定は合理的であると考えておりますが、実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。 なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要性がある会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容1)当連結会計年度の経営成績経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照下さい。 2)経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。 3)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標中期戦略「CS B2027」では、最終年度である2027年度の業績目標を売上収益1兆円、営業利益1,000億円、ROE10%、産業用領域売上比率40%、TSR(対TOPIX)100%以上(配当金込み)としています。 「CS B2027」の初年度である当連結会計年度の実績は、以下の通りです。 当連結会計年度実績CS B2027業績目標売上収益8,935億円1兆円営業利益779億円1,000億円ROE9.3%10%産業用領域 売上比率32%40%TSR (対TOPIX)(配当金込み)81.9%*100%以上 *2025年3月末を起点とした1年間 平均為替レート(連結)は次の通りであります。 当期 米ドル :150.97円 ユーロ :174.54円 CS B2027 策定時 米ドル :145.00円 ユーロ :155.00円 中期戦略「CS B2027」における、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な経営戦略」をご参照下さい。 4)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 事業セグメントごとの経営成績の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照下さい。 5)当社グループの資本の財源及び資金の流動性当社グループは、現在及び将来の事業活動のために適切な水準の流動性維持及び、柔軟で効率的な資金の確保を財務活動の重要な方針としております。 この方針に従って、当社グループは、グループ会社が保有する資金をグループ内で効率よく活用するキャッシュマネジメントシステムを構築し運用しております。 資金の偏在をならし、グループ全体で借入を極力削減する体制を整えております。 流動性管理当社グループは、現金及び現金同等物を手元流動性と位置付けております。 当連結会計年度末現在、当社グループは、売上収益の約3ヶ月分に相当する現金及び現金同等物197,674百万円を保有しております。 当社グループは、当社及び金融子会社などの資金調達拠点を通じたキャッシュマネジメントシステムの活用により、資金の効率化を図り、流動性を確保しております。 これにより、季節的な資金需要の変動、事業環境リスク等を考慮の上、通年にわたり十分な手元流動性を確保していると考えております。 資金調達運転資金等の短期資金は、原則として期限が1年以内の短期借入金を現地通貨で調達することとし、生産設備等の長期資金は、内部留保資金の他、固定金利の長期借入金及び社債等で調達することを基本方針としております。 当連結会計年度末現在、短期借入金の残高は391百万円で、通貨は英ポンドであります。 1年内返済予定の長期借入金の残高は200百万円で、通貨は日本円であります。 長期借入金の残高は400百万円であり、通貨は日本円であります。 当社は、株式会社格付投資情報センター(R&I)から格付を取得しております。 当連結会計年度末現在、発行体格付はA+(方向性「安定的」)であります。 金融・資本市場へのアクセスを保持するため、一定水準の格付けの維持は重要と考えております。 当社グループは、営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力に加えて、手元流動性、健全な財務体質により、当社グループの成長を維持するために必要な運転資金及び設備投資・研究開発資金等を確保することが可能と考えております。 資金の需要動向中期戦略「CS B2027」では、事業ポートフォリオ変革の加速に向けた大規模な成長投資の実行とともに、株主還元を強化する方針であります。 成長投資は、規模を大きく拡大し、2,000億円を想定していますが、内訳は、M&A関連の戦略投資と成長を支える基盤投資(インクジェット開発・生産技術強化、産業用領域の販売・サービス拠点増強、お客様とつながるビジネスの基盤強化、BCPやサプライチェーンの強靭化、AI活用や人財基盤強化による組織能力の強化、延期となっていた新社屋建設など)に分けられ、戦略投資が多くを占めます。 株主還元については、大幅に強化し、3年間合計で1,400億円を予定しており、内訳として、配当に800億円、自己株式取得に600億円を計画しています。 事業成長から創出される3年間の実質営業キャッシュ・フロー3,250億円に加えて、自己資金及び有利子負債を活用することで、これらの資金需要に対応してまいります。 |
| 研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループでは、固有の技術を生かしてお客様の求める製品・サービスを生み出すことが真の技術力であると考えております。 それは優れた技術も製品に生かされてこそ価値が生まれると考えるためです。 お客様に評価され選ばれる製品をご提供するために、当社グループの技術者はお客様と向き合い、お客様の声に真摯に耳を傾けております。 そして、お客様が喜ぶ顔をどんな技術で実現するか、どんな製品でお客様の役に立つことができるかを常に考えながら価値創造に取り組んでおります。 試験研究に従事する者は、グループ全体で2,301人であります。 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、50,828百万円であります。 当連結会計年度におけるセグメント別の主な研究開発内容や研究開発成果及び研究開発費は、次の通りであります。 (1)プリンティング・アンド・ソリューションズ事業レーザーやインクジェットなどのプリンティング技術を追求し、ワークスタイルの革新を提案します。 代表的な製品としては、コンパクト性を追求したプリンターのほか、1台にプリンター・ファクス・コピー・スキャナーなどの機能を搭載した複合機、また、使いやすさにこだわったラベルライターがあります。 これらの情報通信機器で、SOHO(Small Office・Home Office)やSMB(Small and Medium Business)などで幅広いニーズにお応えします。 これまでに、待機電力を大幅に削減する独自技術「グリーンスタンバイ」や、紙製緩衝材の導入による脱プラスチック梱包など、環境への配慮も重視した技術開発を進めてきました。 加えて、海外生産が加速する流れの中で、モノ創り企業としての足腰を固めるため、製造をサポートするための生産技術開発を行い、モノ造りの早い段階での性能・品質の作りこみを目的としたプロセス改革、及び超精密加工技術なども推進しております。 当連結会計年度の主な成果としては、大容量インクカートリッジ搭載機種を中心としたA4インクジェットプリンター「PRIVIO」シリーズ(DCP-J4250N、MFC-J4450Nほか)、独自の「MAXIDRIVE」技術を搭載したA3ビジネスインクジェット複合機(MFC-J7610CDWほか)、また、コンパクトかつ高耐久性・低TCO※を実現したA4カラーレーザープリンター・複合機(HL-L8570CDW、MFC-L8970CDWほか)の発売をあげることができます。 ※TCO:Total Cost Ownershipの略当事業に係る研究開発費は、28,990百万円であります。 (2)インダストリアル・プリンティング事業 産業用プリンターにおいては、衣料品のデジタル印刷ニーズに応えるガーメントプリンター、グラフィックアーツ用として幅広いメディアへの印刷需要ニーズに応える大判インクジェットプリンターなどを通じて、お客様の生産性向上と新たな価値創出に貢献しております。 また、ドミノにおいては各種コーディング・マーキング機器の販売からアフターサービスまでの一貫した提供を通じて、お客様による品質管理やトレーサビリティーの向上などの需要にお応えします。 更に、インクジェット方式のデジタル印刷機、及びそのアフターサービスまでの一貫した提供を通じて、お客様によるラベルなどパッケージ印刷に対する多種少量化・短納期化などの需要にお応えします。 当事業に係る研究開発費は、13,385百万円であります。 (3)マシナリー事業 自動車やIT機器などの部品加工に最適な工作機械と、使いやすさ、高品質な縫製、省エネを実現した工業用ミシンを通じて、お客様の生産性向上と新たな価値創出に貢献しております。 当連結会計年度の主な成果としては、工作機械の新製品として、横形マシニングセンタの5軸加工機SPEEDIO HU550Xd1(HUシリーズ)の発売をあげることができます。 工業用ミシンの新製品として、センシング技術を用いて、縫製品質に直結する釜まわりの調整状態をデジタル化した「ダイレクトドライブプログラム式電子ミシン NEXIO BAS-341K/BAS-342K (Kシリーズ)」の発売をあげることができます。 当事業に係る研究開発費は、3,602百万円であります。 (4)ニッセイ事業 幅広い製品バリエーションを持つギアモータ、産業用ロボットやFA機器の駆動を担う高剛性減速機、高精度・高品質な歯車などを通じて、拡大が予想される自動化・省人化分野など、多様化する顧客ニーズに的確に対応し、お客様の価値創出に貢献しております。 当事業に係る研究開発費は、884百万円であります。 (5)パーソナル・アンド・ホーム事業 高性能かつ高付加価値の製品を提供できる業界随一の開発力を有しております。 特に電子技術の強みを生かした最先端の機能や、アプリケーションの開発を通じて、使いやすい形でお客様に提供することで、市場をリードしております。 当連結会計年度の主な成果としては、データ作成アプリ「Artspira(アートスピラ)」の機能強化と普及拡大をあげることができます。 当事業に係る研究開発費は、3,193百万円であります。 (6)その他事業 当事業に係る研究開発費は、771百万円であります。 |
| 設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当社グループの当連結会計年度における設備投資額は、44,876百万円であり、その内訳は以下の通りであります。 なお、設備投資額には有形固定資産のほか、無形資産への投資が含まれております。 セグメントの名称設備投資額(百万円)主要な内容プリンティング・アンド・ソリューションズ21,704通信・プリンティング機器等の生産設備インダストリアル・プリンティング5,143産業用印刷機器関連の生産設備マシナリー1,741工作機械、工業用ミシン関連の生産設備ニッセイ1,175減速機、歯車関連の生産設備パーソナル・アンド・ホーム1,539家庭用ミシン関連の生産設備ネットワーク・アンド・コンテンツ(非継続事業)4,327カラオケ関連の機器、情報通信システム関連の投資その他事業及び全社9,244建物の新築及び改修、情報システム関連の投資当社グループは、当連結会計年度よりネットワーク・アンド・コンテンツ事業を非継続事業に分類しております。 また、当連結会計年度において、生産能力に重要な影響を及ぼす設備の除却、売却はありません。 |
| 主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 (1)提出会社 2026年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計瑞穂工場(愛知県名古屋市瑞穂区)プリンティング・アンド・ソリューションズ、パーソナル・アンド・ホーム、その他通信・プリンティング機器、ラベルプリンター、ラベルライター及び家庭用ミシンの研究開発設備2,8771,55833711,42516,1982,408(42)[189]星崎工場(愛知県名古屋市南区)プリンティング・アンド・ソリューションズプリンターヘッドの加工設備4,9984,8751047210,357219(32)[103]桃園工場(愛知県名古屋市瑞穂区)――研究開発設備438441121411,03250(4)[18]刈谷工場(愛知県刈谷市)インダストリアル・プリンティング、マシナリーガーメントプリンター及び工作機械の生産設備4,8481,0051601,0747,089828(133)[288]物流センター(愛知県名古屋市南区) *1その他物流設備611961352846-(22)[-]技術開発センター(愛知県名古屋市瑞穂区)――研究開発設備5223013969872,20996(4)[1]本社(愛知県名古屋市瑞穂区)――その他の設備1,63810715,9917,711342(4)[7] (2)国内子会社 2026年3月31日現在 子会社事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人) 建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計 ㈱ニッセイ本社工場(愛知県安城市)他4件 *2ニッセイ減速機・歯車の生産設備等5,6435,5002,87141314,427781 [485](97)[55] ブラザー不動産㈱びい6植田 賃貸ビル(愛知県名古屋市天白区)他15件 *3その他貸店舗及び駐車場784-1,1874502,421- (6) [-] [3] MUTOHホールディングス㈱府中フォレストサイドビル(東京都府中市)他6件 *2、3インダストリアル・プリンティング賃貸設備等709-2,4004153,52429 (10) [702][9] [3] 武藤工業㈱諏訪工場(長野県諏訪郡下諏訪町)他7件 *3インダストリアル・プリンティング情報画像関連機器、統計計測機器の生産設備等2953402191893222 (23) [76] [0] (3)在外子会社 2026年3月31日現在 子会社事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人) 建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計 ブラザーインターナショナルコーポレーション(U.S.A.)(アメリカ合衆国ニュージャージー州等)プリンティング・アンド・ソリューションズ、インダストリアル・プリンティング、ニッセイ、パーソナル・アンド・ホーム物流設備、オフィスビル等1,8164632,2747,28411,838723 (416)[262] ブラザーインダストリーズ(U.S.A.)(アメリカ合衆国テネシー州) *3プリンティング・アンド・ソリューションズ、ニッセイプリンター、複合機等の消耗品、減速機の生産設備2136-7721660 (-) [41] [18] ブラザーインダストリーズ(U.K.)(イギリス ウェールズレクサム) *3プリンティング・アンド・ソリューションズプリンター、複合機等の消耗品の生産設備356556-3601,272179 (-) [1] [42] 兄弟高科技(深圳)有限公司(中国広東省 深圳市) *3〃プリンター、複合機の生産設備230273-4,1094,6121,151 (-) [-] [64] ブラザーインダストリーズ(ベトナム)(ベトナム ハイフォン市) *3〃〃7,0673,263-2,24812,5789,470 (-) [-] [210] ブラザーインダストリーズ(フィリピン)(フィリピン バタンガス州) *3〃プリンター、複合機、ラベルライターの生産設備19,7653,022-1,07023,8589,383 (-) [1,478] [134] 珠海兄弟工業有限公司(中国広東省 珠海市) *3プリンティング・アンド・ソリューションズ、インダストリアル・プリンティングラベルプリンター、ラベルライター、産業用印刷機器の生産設備160247-5991,006539 (-) [60] [30] 台弟工業股份有限公司(台湾 高雄市) *3パーソナル・アンド・ホーム家庭用ミシンの生産設備11123-117252270 (-) [15] [9] 子会社事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人) 建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他合計 ブラザーインダストリーズ(サイゴン)(ベトナム ドンナイ省) *3パーソナル・アンド・ホーム家庭用ミシンの生産設備1,426410-9672,8051,856 (-) [-] [56] 兄弟機械(西安)有限公司(中国陜西省 西安市) *3マシナリー工作機械、工業用ミシンの生産設備2,8211,292-1,4905,605575 (-) [5] [79] ブラザーマシナリー(インド)(インド カルナータカ州) *3〃工作機械の生産設備1,0505041743202,04987 (32) [-] [2] ドミノU.K.(イギリス ケンブリッジ,リバプール) *3インダストリアル・プリンティング産業用印刷機器、消耗品の生産設備8263,2733,5565,51913,176935 (26) [36] [180] ドミノアムジェット(アメリカ合衆国イリノイ州)〃産業用印刷機器の消耗品の生産設備5911561,0702,3974,216330 (32)[-] (注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定、使用権資産、無形資産(のれんを除く)の合計であります。 2.*1:連結子会社のブラザーロジテック㈱へ貸与中の建物及び構築物160百万円を含んでおります。 *2:建物及び構築物の[ ]は、賃貸中のものを内書しております。 *3:土地面積の[ ]は、賃借中のものを外書しております。 3.従業員数の[ ]は、臨時雇用者数を外書しております。 4.現在休止中の主要な設備はありません。 5.MUTOHホールディングス株式会社は、2026年6月22日付でMUTOH株式会社に商号変更しております。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 セグメント区分による、当連結会計年度後1年間の設備の新設、除却等の計画は、次の通りであります。 なお、当社グループは、多種多様な事業を国内外で行っており、設備の新設・拡充の計画を個々のプロジェクトごとに記載するのは困難であるため、セグメントごとの数値を開示する方法によっております。 (1)重要な設備の新設セグメントの名称2027年3月期計画金額(百万円)設備等の主な内容・目的資金調達方法プリンティング・アンド・ソリューションズ27,800プリンター・複合機、電子文具、スキャナー関連の生産設備自己資金又は 借入金インダストリアル・プリンティング9,400産業用印刷機器関連の生産設備自己資金又は 借入金マシナリー2,900工作機械、工業用ミシンの生 産設備自己資金又は 借入金ニッセイ2,200減速機、歯車関連の生産設備自己資金又は 借入金パーソナル・アンド・ホーム2,400家庭用ミシン関連の生産設備自己資金又は 借入金その他事業及び全社8,300建物の新築及び改修、 情報システム関連の投資自己資金又は 借入金合計53,000 (2)重要な設備の除却等 経常的な設備の更新のための除却・売却を除き、重要な設備の除却・売却の計画はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 3,193,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 1,539,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 44 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 14 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 8,053,735 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ①投資株式の区分の基準及び考え方当社は、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資を純投資目的である投資株式とし、それ以外を純投資目的以外の目的である投資株式として区分しております。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、良好な取引関係の構築が当社の中長期的な企業価値の向上に資すると認められる上場企業の株式を保有します。 具体的には、当社の事業におきまして部品仕入取引、マシナリー事業における製品販売取引、保険・運輸取引等の良好な取引関係の構築や事業関係の開拓、また、インフラ系や投資育成を目的とする当社本社地である名古屋地区の優良非上場会社、並びに将来の事業開拓やシナジーを探るために国内外のベンチャー系の企業に投資をしております。 コーポレートガバナンスコードの(原則1-4 政策保有株式)の趣旨に鑑み、当社の取締役会におきまして個別の政策保有株式の保有の適否を毎年検証し、保有の意義が乏しい銘柄について縮減を進める方針としております。 具体的には、個別の銘柄ごとに保有目的・配当利回り・時価、その他の便益やリスクを総合的に検証し、保有意義が乏しい銘柄は縮減する方針であります。 b.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式16405非上場株式以外の株式1313,643 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式149事業開拓のため取得しております。 非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式30非上場株式以外の株式12,310 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)日本ゼオン㈱2,365,0002,365,000主にプリンティング・アンド・ソリューションズ事業における部品仕入関係の維持のため保有しております。 有4,1573,535ニデック㈱1,308,0001,308,000主にプリンティング・アンド・ソリューションズ事業における部品仕入及び製品販売関係の維持のため保有しております。 有2,5713,259山洋電気㈱376,200125,400マシナリー事業における取引関係の維持のため保有しております。 株式数増加の理由は、株式分割によるものです。 有1,6401,171MS&ADインシュアランスグループホールディングス㈱395,100395,100保険総合取引関係の維持のため保有しております。 無1,5931,274東邦瓦斯㈱200,000200,000事業関係の開拓のため保有しております。 有1,007827岡谷鋼機㈱104,000104,000マシナリー事業における製品販売・購入関係の維持のため保有しております。 有939725オークマ㈱128,000128,000マシナリー事業における取引関係の維持のため保有しております。 有449436㈱山善300,000300,000マシナリー事業における製品販売・購入関係の維持のため保有しております。 有431395千代田インテグレ㈱87,80087,800主にプリンティング・アンド・ソリューションズ事業における部品仕入関係の維持のため保有しております。 有291255リョーサン菱洋ホールディングス㈱79,06879,068主にプリンティング・アンド・ソリューションズ事業における部品仕入関係の維持のため保有しております。 有236193 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱自重堂22,20022,200取引関係の維持のため保有しております。 有222217ユアサ商事㈱11,00011,000マシナリー事業における製品販売・購入関係の維持のため保有しております。 有6449名港海運㈱16,00016,000運輸サービス取引の維持のため保有しております。 有3825シチズン時計㈱-1,526,900保有の合理性を検証した結果、当事業年度に売却いたしました。 無-1,361 みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ1,532,4001,532,400議決権行使を指図する権限のため保有しております無3,9843,081㈱アイティフォー1,420,0001,420,000議決権行使を指図する権限のため保有しております有2,3472,108㈱三井住友フィナンシャルグループ402,900402,900議決権行使を指図する権限のため保有しております無2,0161,529 (注)1.銘柄ごとの定量的な保有効果についての詳細は記載困難ですが、上記②a.に記載の方法により、定量面も含めた便益やリスクを総合的に評価した結果を、2025年12月の取締役会に報告し、検証しております。 2.ユアサ商事㈱は、2026年4月1日付で㈱YUASAに商号を変更しております。 ③保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 |
| 株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
| 株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 16 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 405,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 13 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 13,643,000,000 |
| 株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 49,000,000 |
| 株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2,310,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 16,000 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 38,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 402,900 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 2,016,000,000 |
| 株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 事業開拓のため取得しております。 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 名港海運㈱ |