財務諸表
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| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-22 |
| 英訳名、表紙 | Sumitomo Bakelite Company Limited |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 鍜治屋 伸一 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 東京都品川区東品川二丁目5番8号 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | (03)5462-4111 |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | IFRS |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2 【沿革】 年月事項年月事項 (日本ベークライト株式会社) (住友化工材工業株式会社)1932年1月三共㈱よりフェノール系合成樹脂事業を継承し、日本ベークライト㈱を設立。 1938年8月㈱合成樹脂工業所設立。 1940年9月塚口工場(現 尼崎工場)開設。 1944年5月住友化工材工業㈱に社名変更。 1949年3月株式上場。 1950年5月株式上場。 1955年3月日本ベークライト㈱と住友化工材工業㈱が合併して住友ベークライト㈱となる。 1962年1月中央研究所(基礎研究所)発足。 1962年10月静岡工場開設。 1984年11月宇都宮工場開設。 1989年9月SumiDurez Singapore Pte. Ltd.に出資。 1989年10月Sumitomo Bakelite Singapore Pte. Ltd.工場開設。 1990年10月SNC Industrial Laminates Sdn. Bhd.を設立。 1991年4月神戸基礎研究所開設。 1994年2月㈱エスエフシイと秋田地区3子会社(秋田ベークライト㈱他)を合併し秋田住友ベーク㈱を設立。 1995年12月蘇州住友電木有限公司を設立。 1998年4月台湾住友培科股份有限公司を設立。 2000年10月米国Occidental Chemical Corporationのフェノール樹脂事業(現 Durez Corporation)および事業関連資産を買収。 2001年8月米国Goodrich Corporationの電子材料研究部門(現 Promerus, LLC)を買収。 2002年1月北米地域における持株会社、SB Durez Holding, Inc.(現 Sumitomo Bakelite North America Holding, Inc.)を設立。 2003年8月Fers Resins, S.A.U.他2社(現 Sumitomo Bakelite Europe (Barcelona) , S.L.U.)を買収。 2005年4月Vyncolit North America, Inc.(現 Sumitomo Bakelite North America, Inc.)およびVyncolit NV(現 Sumitomo Bakelite Europe (Ghent) NV)を買収。 2007年6月南通住友電木有限公司を設立。 2011年6月基礎研究所と神戸基礎研究所を統合し神戸事業所内に先進技術開発研究所(現 先端材料研究所)を設置。 2014年6月Vaupell Holdings, Inc.(現 Vaupell Industrial Plastics, Inc.に吸収合併済み)を買収。 2019年3月川澄化学工業㈱(現 SBカワスミ㈱)と資本業務提携契約を締結、株式を取得し、持分法適用関連会社とする。 2020年10月関連会社の川澄化学工業㈱を株式公開買付と株式売渡請求により完全子会社化。 2021年10月当社の医療機器事業を会社分割によりSBカワスミ㈱へ事業承継。 2025年10月AGC㈱およびその子会社であるAGCポリカーボネート㈱よりポリカーボネート事業を買収。 2026年1月京セラ㈱と同社のケミカル事業の一部を承継する新設会社の株式譲渡契約を締結(新設会社の株式取得は2026年10月予定)。 |
| 事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社グループ(当社および関係会社)は当社、子会社48社および関連会社5社(2026年3月31日現在)で構成され、半導体関連材料、高機能プラスチック、クオリティオブライフ関連製品の製造および販売等の事業活動を行っております。 当社グループの事業における各社の位置付けおよびセグメントとの関連は次のとおりであります。 2026年3月31日現在区分主要製品サービス 主要な関係会社の位置付け製造・加工およびその販売他社品の販売等半導体関連材料半導体封止用エポキシ樹脂成形材料、半導体用感光性材料、半導体用ボンディングペースト、半導体基板材料九州住友ベークライト㈱Sumitomo Bakelite Singapore Pte.Ltd.台湾住友培科股份有限公司蘇州住友電木有限公司Sumitomo Bakelite Europe (Ghent) NVSumitomo Bakelite (Thailand) Co., Ltd.台湾住培股份有限公司住友倍克(香港)有限公司Sumitomo Plastics America, Inc.Sumitomo Bakelite Europe (Ghent) NVSumibe Korea Co., Ltd.高機能プラスチック工業用樹脂、成形材料、成形品、積層板、航空機部品秋田住友ベーク㈱㈱サンベーク山六化成工業㈱SumiDurez Singapore Pte. Ltd.SNC Industrial Laminates Sdn. Bhd.P.T. Indopherin Jaya上海住友電木有限公司南通住友電木有限公司住友倍克澳門有限公司威派塑胶模具(東莞)有限公司Durez CorporationSumitomo Bakelite North America, Inc.Vaupell Industrial Plastics, Inc.Vaupell Molding & Tooling, Inc.Russell Plastics Technology Company, Inc.Durez Canada Co., Ltd.Sumitomo Bakelite Europe NVSumitomo Bakelite Europe (Ghent) NVSumitomo Bakelite Europe (Barcelona), S.L.U.Sumitomo Bakelite (Thailand) Co.,Ltd.クオリティオブライフ関連製品医療機器および医薬品、産業機能性材料、フィルム・シート、防水シート関連、診断薬およびバイオ関連製品秋田住友ベーク㈱SBカワスミ㈱住ベシート防水㈱住ベテクノプラスチック㈱北海太洋プラスチック㈱筒中興産㈱SBパックス㈱P.T. SBP IndonesiaKawasumi Laboratories (Thailand)Co., Ltd.南通住友電木有限公司東莞住友電木有限公司Vaupell Molding & Tooling, Inc.㈱ソフテックSumitomo Bakelite Singapore Pte.Ltd.Sumitomo Bakelite (Thailand) Co., Ltd.住友倍克(香港)有限公司Sumitomo Plastics America, Inc.Kawasumi Laboratories America, Inc. 区分主要製品・サービス主要な関係会社の位置付け分析調査等その他試験・研究の受託、基礎研究の受託住ベリサーチ㈱Promerus, LLC 事業の系統図(2026年3月31日現在) (注) 矢印は製品および材料等の支給または販売を示しております。 |
| 関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社) 秋田住友ベーク㈱秋田県秋田市490高機能プラスチッククオリティオブライフ関連製品100.0当社製品の製造会社役員兼任3名、出向1名土地・建物他賃貸SBカワスミ㈱神奈川県川崎市310クオリティオブライフ関連製品100.0役員兼任2名、出向3名建物他賃貸住ベシート防水㈱東京都品川区300クオリティオブライフ関連製品100.0役員兼任1名、出向6名建物他賃貸九州住友ベークライト㈱ (注)2福岡県直方市200半導体関連材料100.0当社製品の製造会社役員兼任3名、出向1名土地・建物他賃貸SBパックス㈱埼玉県上尾市100クオリティオブライフ関連製品90.0当社製品の一部を加工役員兼任2名、出向1名㈱サンベーク東京都品川区100高機能プラスチック100.0当社製品の一部を購入役員兼任1名、出向3名土地・建物他賃貸㈱ソフテック大阪府東大阪市80クオリティオブライフ関連製品100.0当社製品の一部を販売出向2名貸付金10百万円山六化成工業㈱大阪府柏原市50高機能プラスチック100.0当社製品の製造会社役員兼任2名、出向1名貸付金300百万円住ベリサーチ㈱栃木県宇都宮市49その他100.0当社の各種分析・調査業務を受託役員兼任1名、出向3名建物他賃貸貸付金200百万円住ベテクノプラスチック㈱埼玉県児玉郡30クオリティオブライフ関連製品100.0役員兼任1名、出向3名貸付金100百万円北海太洋プラスチック㈱北海道石狩市30クオリティオブライフ関連製品100.0当社製品の一部を販売役員兼任2名、出向1名貸付金215百万円筒中興産㈱大阪府柏原市10クオリティオブライフ関連製品100.0当社製品の一部を加工出向1名建物他賃貸Sumitomo Bakelite Singapore Pte. Ltd. (注)2シンガポールUS$31,314千半導体関連材料クオリティオブライフ関連製品100.0当社製品の一部を販売役員兼任2名、出向1名借入金4,956百万円SumiDurez Singapore Pte.Ltd.シンガポールUS$5,121千高機能プラスチック100.0役員兼任2名、出向1名SNC Industrial LaminatesSdn. Bhd. (注)2マレーシアUS$62,204千高機能プラスチック100.0製品の一部を当社に販売役員兼任3名、出向1名P.T. SBP IndonesiaインドネシアUS$20,000千クオリティオブライフ関連製品100.0(0.0)製品の一部を当社に販売出向1名P.T. Indopherin JayaインドネシアUS$4,800千高機能プラスチック75.0製品の一部を当社に販売役員兼任2名、出向3名Kawasumi Laboratories (Thailand) Co., Ltd.タイTHB235,000千クオリティオブライフ関連製品99.5(99.5)SBカワスミ㈱の子会社役員兼任2名、出向2名Sumitomo Bakelite (Thailand) Co., Ltd.タイTHB109,000千半導体関連材料高機能プラスチッククオリティオブライフ関連製品100.0(100.0)Sumitomo BakeliteSingapore Pte.Ltd.の子会社役員兼任3名、出向1名Sumibe Korea Co., Ltd.韓国KRW300,000千半導体関連材料100.0当社製品の海外販売会社役員兼任1名、出向1名台湾住友培科股份有限公司台湾NT$800,000千半導体関連材料69.0役員兼任2名、出向2名台湾住培股份有限公司台湾NT$1,700千半導体関連材料100.0役員兼任2名蘇州住友電木有限公司 (注)2, 5中国人民元355,414千半導体関連材料100.0(100.0)Sumitomo BakeliteSingapore Pte.Ltd.の子会社役員兼任2名、出向2名借入金12,876百万円上海住友電木有限公司中国人民元131,320千高機能プラスチック100.0当社製品の一部を購入役員兼任3名、出向1名南通住友電木有限公司 (注)2中国人民元696,474千高機能プラスチッククオリティオブライフ関連製品100.0当社製品の一部を購入役員兼任4名、出向1名 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有又は被所有割合(%)関係内容東莞住友電木有限公司中国人民元49,981千クオリティオブライフ関連製品100.0役員兼任1名、出向1名住友倍克(香港)有限公司中国286半導体関連材料クオリティオブライフ関連製品100.0当社製品の海外販売会社役員兼任1名住友倍克澳門有限公司中国US$20,465千高機能プラスチック100.0当社製品の一部を購入役員兼任3名、出向1名Rong Feng (H.K.) Industries Ltd.中国 US$11千高機能プラスチック100.0(100.0)Vaupell Industrial Plastics, Inc.の子会社役員兼任2名威派塑胶模具(東莞)有限公司中国人民元12,428千高機能プラスチック100.0役員兼任2名、出向1名Sumitomo Bakelite North America Holding, Inc. (注)2米国US$381,250千その他100.0北米地域持株会社債務保証 役員兼任2名貸付金4,956百万円Durez Corporation (注)2米国US$104,360千高機能プラスチック100.0(100.0)Sumitomo Bakelite NorthAmerica Holding, Inc.の子会社役員兼任1名Promerus, LLC米国US$8,000千その他100.0(100.0)Sumitomo Bakelite NorthAmerica Holding, Inc.の子会社当社の基礎研究を受託役員兼任2名Sumitomo Plastics America, Inc.米国US$3,250千半導体関連材料クオリティオブライフ関連製品100.0(100.0)Sumitomo Bakelite NorthAmerica Holding, Inc.の子会社当社製品の海外販売会社役員兼任2名、出向1名Sumitomo Bakelite North America, Inc.米国US$500高機能プラスチック100.0(100.0)Sumitomo Bakelite NorthAmerica Holding, Inc.の子会社役員兼任1名Vaupell Industrial Plastics, Inc.米国-高機能プラスチック100.0(100.0)Sumitomo Bakelite NorthAmerica Holding, Inc.の子会社役員兼任1名、出向2名Vaupell Molding & Tooling, Inc.米国-高機能プラスチッククオリティオブライフ関連製品100.0(100.0)Sumitomo Bakelite NorthAmerica Holding, Inc.の子会社役員兼任1名、出向1名Russell Plastics Technology Company, Inc.米国US$1千高機能プラスチック100.0(100.0)Sumitomo Bakelite NorthAmerica Holding, Inc.の子会社役員兼任1名Kawasumi LaboratoriesAmerica, Inc.米国US$400千クオリティオブライフ関連製品100.0(100.0)SBカワスミ㈱の子会社出向1名Durez Canada Co., Ltd.カナダUS$4,579千高機能プラスチック100.0(100.0)Sumitomo Bakelite NorthAmerica Holding, Inc.の子会社役員兼任1名Sumitomo BakeliteEurope NV (注)2ベルギーEuro109,283千高機能プラスチック100.0役員兼任2名Sumitomo Bakelite Europe (Ghent) NVベルギーEuro9,665千高機能プラスチック半導体関連材料100.0(90.0)Sumitomo Bakelite EuropeNVの子会社当社製品の一部を販売役員兼任2名Sumitomo Bakelite Europe (Barcelona), S.L.U.スペインEuro71千高機能プラスチック100.0(100.0)Sumitomo Bakelite EuropeNVの子会社役員兼任2名Vaupell Europe GmbHドイツEuro25千高機能プラスチック100.0(100.0)Vaupell Industrial Plastics, Inc.の子会社 役員兼任1名その他1社----- (注) 1 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。 2 特定子会社に該当します。 3 「議決権の所有又は被所有割合」欄の(内書)は間接所有割合であります。 4 上記はIFRSで要求される開示の一部であり、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 32.子会社」で上記を参照しております。 5 蘇州住友電木有限公司については、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。 主要な損益情報等 ① 売上収益 38,717百万円 ② 営業利益 9,598 〃 ③ 当期利益 7,322 〃 ④ 資本合計 53,192 〃 ➄ 資産合計 60,856 〃 |
| 従業員の状況 | (2) 【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況(2026年3月31日現在)セグメントの名称従業員数(名)半導体関連材料1,158(135)高機能プラスチック2,357(163)クオリティオブライフ関連製品3,527(525)その他53(6)全社(共通)429(8)合計7,524(837) (注) 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は( )内に年間の平均雇用人員を外数で記載しております。 (2) 提出会社の状況(2026年3月31日現在)従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)1,684 (202)46.722.08,1702.9 セグメントの名称従業員数(名)半導体関連材料252(27)高機能プラスチック465(48)クオリティオブライフ関連製品568(120)その他-(-)全社(共通)399(7)合計1,684(202) (注) 1 従業員数は当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員であり、臨時従業員数は( )内に年間の平均雇用人員を外数で記載しております。 2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。 (3) 労働組合の状況1 当社と多くの連結子会社において労働組合が結成されており、その主たるものは、当社の従業員により構成されている住友ベークライト労働組合であります。 2 住友ベークライト労働組合は、情報交換をその活動の中心としている友誼団体である全国化学労働組合総連合(化学総連)に加盟しております。 3 会社と組合は相互の信頼と協調に基づき健全な労使関係を形成しております。 (4) 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異 ①提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2労働者の男女の賃金の額の差異(%) (注)1,3全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者5.995.770.770.667.9 (注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 3 パート労働者については、フルタイム労働者の所定労働時間(7時間40分/日)をもとに賃金の換算を行っております。 ②連結子会社当事業年度名称管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2労働者の男女の賃金の額の差異(%) (注)1全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者SBカワスミ㈱8.8100.072.673.066.0 (注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の基本方針我が社は、信用を重んじ確実を旨とし、事業を通じて社会の進運及び民生の向上に貢献することを期する。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題当社グループは、社会・環境の急激な変化にも適応できるよう、これまで以上に経営基盤を強化するとともに、社会課題の変化を成長機会に結びつけることで将来につながるサステナブルな経営を推進するという方針を継続し、2024年度より「中期経営計画2024-26」をスタートしました。 特に当社を取り巻く昨今の外部環境の複雑化、事業環境の変化を踏まえ、中長期的な経営戦略として、「資本コストと企業価値の持続的向上」、利益基準への転換を意識し「2030年ありたい姿」からのバックキャストで財務目標を設定するとともに、対処すべき課題として、サステナビリティの観点から、将来事業に影響を及ぼすと想定される「経営の重要課題(マテリアリティ)」と各課題に対するKPIを設定しております。 その骨子は、次のとおりです。 2030年ありたい姿(数値目標)事業利益 :550億円事業利益率 :13%ROE :10%ビジョンお客様との価値創造を通じて「未来に夢を提供する会社」中期方針“ニッチ&トップシェア”を目指し、価値創造につながるポートフォリオ改革に挑戦する中期戦略①製品構成を最適化し、既存事業の収益力を強化②SDGsに則した環境的・社会的価値を有する新商品/新ソリューションを創出③個人の自律性と組織の一体感を高め、全社力を最大化2026年度数値目標(中期経営計画最終年度)事業利益 :400億円事業利益率 :11.5%ROE :9% 経営の重要課題(マテリアリティ)環境・社会価値の創造顧客との共創(価値創造のアクセル)イノベーション人的資本(人材の活躍)経営DX安全衛生(事業を継続する基盤)製品責任コンプライアンスサイバーセキュリティ人権尊重サステナブル調達コーポレート・ガバナンス 当社グループは将来成長を見据えて、中期期間の3年間で設備投資枠500億円、戦略的投資枠500億円に加え、200億円の成長投資枠を設定しています。 事業ポートフォリオ改革に資する新製品/新ソリューション創出にむけた研究開発、ならびにDX、GX対応に積極的に資本投下します。 2025年度のトピックスとして、戦略的投資枠を活用し、2025年10月にAGC株式会社およびその子会社であるAGCポリカーボネート株式会社からポリカーボネート事業を譲り受け、また、2026年1月に、京セラ株式会社のケミカル事業の一部を承継することを決定しました。 着実にPMIを実行し、シナジー創出を通じて企業価値の更なる向上を図ってまいります。 2026年度の全社的な取り組みの詳細については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 事業分野別の取り組みは次の通りです。 (半導体関連材料)先端半導体用材料の分野において、AIおよび次世代通信技術に対応した製品を拡充し、製品ポートフォリオのさらなる改革を図ります。 特に、京セラ株式会社が営むケミカル事業の一部譲り受けを通じて、当社グループが培ってきた顧客ニーズに幅広く応える高い技術力と、京セラ株式会社が有する独自の高熱伝導技術を融合させ、新たなシナジーを創出し、AIデータセンター向けの半導体を含む先端半導体分野でのソリューション提供能力を飛躍的に高め、市場における競争優位性を確立します。 これらの取組みにより、地域毎のニーズに即した製品展開を積極的に進めるとともに、中国・台湾における生産体制の最適化を進め、グローバル供給体制の強化を図ってまいります。 (高機能プラスチック製品)自動車用高耐熱材料、電機分野向け高絶縁材料、シクロオレフィン樹脂(COPLUS®)、超低モノマー水溶性フェノール樹脂(AQNOA®)などの新製品の拡販を進めるとともに、新製品開発に向けた研究開発体制の強化を図ることで、製品ポートフォリオの改革の最終形を目指します。 さらに、事業環境が大きく変化する中での利益最大化を目的に進めてきた、日本・中国・アジア地域における生産配置や生産配分の最適化を通じた生産体制の強化および効率化を継続するとともに、グローバルに統一した品質管理基準の運用を徹底することで、競争力の強化と収益基盤の安定化を進めます。 また、フェノール樹脂産業におけるサーキュラーエコノミーの取組みである「リフェノール(REPHENOL)」活動を推進し、中長期的な成長基盤の強化に取り組んでまいります。 (クオリティオブライフ関連製品)・医療機器事業およびバイオ事業医療機器事業では、消化器・内視鏡関連製品のラインナップ拡充に加え、オリンパスマーケティング株式会社との販売提携を通じて、国内販売の強化を図るとともに、海外における販路拡大を進めます。 また、北米向け製品や海外向け血液バッグの需要増加に対応するため、生産体制の強化に取り組んでおります。 さらに、中期経営計画に基づく製品ポートフォリオの見直しの一環として実施した、連結子会社であるKawasumi Laboratories (Thailand) Co., Ltd.のナワナコン工場の閉鎖に加え、一層の生産体制の効率化を進めるとともに、各製品における収益性の改善に取り組んでおります。 バイオ事業では、創薬支援市場や再生医療市場の拡大が見込まれる中、培養器材および生体模倣システムの拡販を通じて、事業基盤の強化を目指します。 ・フィルム・シート事業半導体関連製品のアジア展開強化や、モノマテリアル医薬品包装製品の欧州展開など、各製品のグローバル展開を推進します。 特に医療機器包装用途においては、欧州のプラスチック・リサイクル推進プラットフォーム「RecyClass」のリサイクル認証を一部製品で獲得するなど高付加価値化が進んでおり、引き続きリサイクル可能な製品ラインアップの強化に努めます。 また、食品包装用フィルムのスキンパックについては、装置メーカーとの協業など、さらなる採用拡大に向けた取り組みを進めてまいります。 ・産業機能性材料事業および防水関連事業付加価値の高い戦略製品であるアイウェア、車載向け光学制御製品、および絶縁材料を中心とした機能材製品の拡販を進めます。 AGC株式会社およびその子会社であるAGCポリカーボネート株式会社から譲り受けたポリカーボネート事業の統合を進め、建材用途や産業・電子用途における商品力を強化し、事業基盤の強化を図ります。 特に、ブランド力のある「ツインカーボ®」については、データセンター向けを中心に販売を強化し、業界トップシェアを目指します。 防水関連事業では、環境対応製品の拡充を図るとともに、新築住宅向け製品の販売に加え、増加傾向にある住宅・マンションのリフォーム案件の取込みに注力してまいります。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 プラスチックの総合メーカーである当社グループは創業以来、革新的なプラスチック製品の研究・開発を通じて、半導体やモビリティ、医療機器分野など幅広く社会課題に貢献してまいりました。 安全や安心・快適性を追求しながら、プラスチックならではの機能を活かして社会課題を解決する役割は、今後も重要であり続けると考えております。 このため、当社はパーパスを「プラスチックの可能性を広げることで、持続可能な社会を実現する」と定めました。 サステナビリティ推進方針は「当社グループの基本方針(経営理念)に基づき、パーパスに向かって事業活動を行うことで、企業価値の向上を目指します」とし、サステナビリティ経営を通じて、新製品・新サービスを継続的に社会実装することにより、中長期的な企業価値向上を目指しております。 ビジョンの実現に向けて、経営の重要課題(マテリアリティ)に真摯に取り組み、プラスチックの新しい価値創造を通じて持続可能な社会の構築に貢献してまいります。 当社グループは、2020年3月に策定した「環境ビジョン2050」に基づき、温室効果ガス削減目標の達成に向けて取り組んでまいりました。 こうした取り組みの結果、当社グループが掲げた2030年度までに温室効果ガス排出量を2013年度比で46%削減する目標を達成したことを踏まえ、さらに高い目標として、「1.5℃目標」に適合した温室効果ガス削減目標 (Scope 1+2) を新たに設定しました。 この目標がSBTiより2025年5月に認定されました。 今後も「環境ビジョン2050」の実現に向けて取り組んでまいります。 当社グループの基本方針(経営理念)については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の基本方針」をご覧ください。 当社グループのビジョンについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題」をご覧ください。 当社グループの環境ビジョン2050については、2025年9月に発行した統合報告書2025およびサステナビリティレポート2025をご覧ください。 (1)サステナビリティ全般①ガバナンス当社グループのサステナビリティ関連のリスクと機会を監視および管理するためのガバナンスの過程、統制および手続を下図のように構築しています。 この考え方は取締役会にて決議した内部統制システム構築の基本方針にも織り込まれております。 取締役会は、経営の重要課題(マテリアリティ)やKPI(Key Performance Indicator)の承認に加え、各KPIの実績や今後の取り組みなどの重要事項について適切に監督しております。 取締役会の監督は、(2)重要テーマに掲げる各テーマに共通して適用されており、サステナビリティ推進委員会から毎月報告を受け、その進捗状況を継続的に監視および管理しております。 取締役会メンバーのサステナビリティに関するスキルについては「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」、報酬については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4)役員の報酬等」をご覧ください。 サステナビリティ推進委員会は、サステナビリティにかかわる方針の承認、経営の重要課題(マテリアリティ)およびKPIの達成状況の確認・計画の承認、下部委員会の方針・計画・実績の承認(SDGs推進委員会で検討されたSDGs貢献製品の承認等)などを行い、重要事項を取締役会に毎月報告しております。 委員長を社長、副委員長を副社長、委員を各部門統轄役員・担当役員等としたメンバーで構成され、2か月に1回程度開催しております。 ②戦略当社グループは、2023年度に新たな経営の重要課題(マテリアリティ)を定め、2024年度から財務・非財務を一体化した戦略として中期経営計画に取り込んでおります。 経営の重要課題(マテリアリティ)の特定は、下記のSTEP1~3のプロセスに従って行いました。 まず広く課題を抽出(STEP1)し、その中から重要な課題を絞り込むことによって重要課題案の選定・整理(STEP2)を行いました。 その内容をサステナビリティ推進委員会にて確認し、取締役会の承認(STEP3)を得て、重要課題として特定しました。 社内外の情勢や重要性の変化に応じて見直しを行ってまいります。 見直す際も下記のSTEP1~3のプロセスに従って実施します。 STEP1 課題の抽出以下を参考にして広く課題を抽出しました。 ・社会課題に関する情報・国連ガイドライン、外部ESG評価機関の項目・住友ベークライトグループの方針、各部署の取り組み内容・中期経営計画策定過程の議論内容・ステークホルダーとの対話STEP2 重要課題案の選定・整理以下の2軸の観点で重要性の高い課題を選定しました。 ・社会にとっての重要性・住友ベークライトグループにとっての重要性期待される効果を鑑みて、以下の観点で整理しました。 ・環境・社会価値の創造・価値創造のアクセル・事業を継続する基盤 STEP3 経営層による審議・承認特定した重要課題案について、サステナビリティ推進委員会で項目の網羅性と妥当性を確認、取締役会で承認を得ました。 特定した12の経営の重要課題(マテリアリティ)を以下に示します。 経営の重要課題(マテリアリティ)環境・社会価値の創造顧客との共創(価値創造のアクセル)イノベーション人的資本(人材の活躍)経営DX安全衛生(事業を継続する基盤)製品責任コンプライアンスサイバーセキュリティ人権尊重サステナブル調達コーポレート・ガバナンス 『環境・社会価値の創造』は、ビジョンの達成に直接的に貢献する価値を創造する重要テーマであります。 プラスチックの可能性を広げ、SDGsの達成に貢献する新たな価値を製品・サービスに付与することは、新規事業のみならず既存事業において、現在および未来の事業利益の向上につながる機会と考えております。 一方で環境・社会に貢献しない事業活動によって作られた製品・サービスは市場や社会から受け入れられなくなり、利益や売上が減少するリスクがあると考えて、本課題を位置付けております。 『顧客との共創』、『イノベーション』、『人的資本(人財の活躍)経営』、『DX』は、『環境・社会価値の創造』の取り組みを推進していくために必要であり、その期待される効果から価値創造のアクセルと位置付けております。 『安全衛生』、『製品責任』、『コンプライアンス』、『サイバーセキュリティ』、『人権尊重』、『サステナブル調達』、『コーポレート・ガバナンス』は、上記の取り組みを進めていく上で必要な課題であり、事業を継続する基盤と位置付けております。 これら12個の経営の重要課題(マテリアリティ)に対しては、具体的な取り組みを明確化するためにKPIを設定し、サステナビリティ推進委員会で定期的に進捗状況を確認し、必要に応じて軌道修正を行いながら進めております。 ③リスク管理サステナビリティ関連のリスクおよび機会の識別、評価、ならびに管理は、当社グループのリスクマネジメントプロセスに準拠し、実施しております。 詳細については「第2 事業の状況 3.事業等のリスク (1)当社グループのリスクマネジメント体制」をご覧ください。 ④指標及び目標経営の重要課題(マテリアリティ)のKPI、2025年度の実績(見込みを含む)、2030年の目標を下記に示しております。 なお、詳細については、2026年9月末に発行予定の統合報告書2026およびサステナビリティレポート2026をご確認ください。 経営の重要課題KPI2030年度目標2025年度実績環境・社会価値の創造SDGs貢献製品売上収益比率70%以上68.5%(見込み)温室効果ガス(GHG)排出量削減率※12021年比48%以上50%(見込み)価値創造のアクセル顧客との共創「One Sumibe活動」の成果として、顧客とテーマ化した件数/年10件以上11件事業部横断で取り組むインハウス展示会数/年8回以上8回イノベーションプロジェクト実施数5件以上6件事業利益への貢献100億円-人的資本(人材の活躍)経営多様性の推進:女性活躍推進女性管理職比率(単体) 10% 5.9%多様性の推進:女性活躍推進男性の育児休業取得率(単体) 90% 95.7%多様性の推進:キャリア採用比率※2(単体) 50% 32.6%自律性の強化 360°評価に基づく教育の受講者数 70人 58人組織力の向上 マネジメント教育受講者数 70人 56人DX基幹システムの統合基幹システムのデータ統合(グローバル)要件定義を完了システム構築着手人生産性:※3生産部門※4 2.0 1.25人生産性:※3管理部門※5 2.0 1.2データサイエンティスト育成人数:認定者数 150人 78人データサイエンティスト育成人数:スキル保有者数 450人 239人事業を継続する基盤安全衛生重篤な労働災害(/年)※60件0件火災・爆発による操業停止事故(/年) 0件 0件外部流出漏洩事故(/年)0件0件製品責任重大品質クレーム(/年)0件0件コンプライアンスコンプライアンス研修受講率100%100%重大なコンプライアンス違反(/年)0件0件サイバーセキュリティ 重大なインシデント(/年)0件0件研修受講率100%100%対応訓練(/年) (単体)2回2回人権尊重人権デューディリジェンスの実施人権DDの実施社内・構内協力会社・高リスク原料サプライヤーを対象とした児童労働・強制労働に関する調査完了サステナブル調達サステナブル調達率※7100%91%3TGに関するRMAP※8 適合精錬所使用率100%100%コーポレート・ガバナンス取締役会の構成、運営のあり方の観点を含めた実効性の継続的向上実効性評価の実施と重点課題対応実効性評価の実施と重点課題実施完了 ※1 Scope1、2を対象※2 対象は総合職※3 2023年を1とした比率※4 主要製品を対象、限界利益/直接人時で算出※5 管理部門・情報システム部門を対象、対象時間/(対象時間-削減時間)で算出※6 死亡および厚生労働省が定める後遺障害別等級(1-14級)に該当する災害 ※7 JEITA『責任ある企業行動ガイドライン』の自己評価シートを用いて、セグメントごとの購入上位9割の主要サプライヤーのうち、所定の基準を満たす割合※8 3TG:スズ・タンタル・タングステン・金、責任ある鉱物保証プロセス(RMAP: Responsible Minerals Assurance Process) (2)重要テーマ ①SDGs貢献a) ガバナンス当社グループは、サステナビリティ推進委員会の下にSDGs推進委員会を設置し、全社を挙げてSDGsに関する施策の企画および実行を推進しています。 SDGs推進委員会では、SDGs貢献製品売上収益比率の目標達成に向けて進捗を定期的にモニタリングしています。 また、SDGsに貢献する製品・技術・活動について審査を行い、貢献の妥当性が認められるものについては、サステナビリティ推進委員会に報告し、承認を得ています。 委員は主に各研究所長で構成されており、毎月活発な意見交換を行うことで、メーカーとして開発段階からSDGs貢献を意識する社内文化の醸成に努めています。 取締役会は、サステナビリティ推進委員会からの報告に基づき、SDGs推進委員会における「SDGs貢献製品売上収益比率」の進捗状況やSDGsに貢献する製品・技術・活動の審査・承認状況等を把握し、進捗を適切に監視および管理しております。 b) 戦略2015年9月の国連サミットで採択された世界共通の目標であるSDGs(持続可能な開発目標)は、社会ニーズそのものであり、当社グループの基本方針(経営理念)にも通じるものです。 当社グループでは、SDGsの目標3、7、8、9、12、13、14を重点的に取り組むべきSDGs領域「6+1」として定め、SDGsに寄与する製品を「SDGs貢献製品」と認定しております。 当社グループは、プラスチックの可能性を広げ、SDGsの達成に貢献する新たな価値を製品・サービスに付与することが、現在および未来の事業利益の向上につながる機会と捉えSDGs貢献製品売上収益比率を指標として管理しております。 なお、研究開発の初期段階からSDGs貢献を検討することがその売上収益比率の向上につながります。 SDGs貢献製品の認定にあたっては、具体的な「ターゲットの選定」と「どの程度貢献するのかを示す客観的数値」の2点を判断基準とし、SDGsへの貢献実績があるように装う、いわゆる“ウォッシュ”にならないように、社内規定に基づき、審査を実施しております。 c) リスク管理SDGs貢献のリスクおよび機会の識別、評価、ならびに管理は、当社グループのリスクマネジメントプロセスに準拠し、実施しております。 詳細については「第2 事業の状況 3.事業等のリスク (1)当社グループのリスクマネジメント体制」をご覧ください。 d)指標及び目標KPI目標実績(当事業年度)SDGs貢献製品 売上収益比率2030年度末 70%以上68.5%(見込み) AI半導体向けシクロオレフィンポリマー(COPLUS®)、低燃費タイヤ補強用フェノール樹脂、ヘッドアップディスプレイ(HUD)向け光学シート、パワーモジュール向け冷却器接合用セミシンタリング材などを新たにSDGs貢献製品として認定しました。 SDGs貢献製品は累計で182件(2025年度4件登録)となり、2030年度末の目標である売上収益比率70%に向けて着実に進展しております。 今後も売上収益比率の向上を引き続き推進してまいります。 ②気候変動対応a)ガバナンス当社グループは、サステナビリティ推進委員会の下に2つの委員会を設置し、気候変動対応を実施しています。 ・TCFDタスクチームをリスクマネジメント委員会の下に設置しており、気候変動に関するシナリオ分析を実施しています。 この分析によりリスクと機会を特定し、その結果はサステナビリティ推進委員会に報告し、承認を得ています。 また、これらの分析結果は定期的に見直し、情報開示の充実に努めております。 ・カーボンニュートラル推進委員会はグループ全体でのカーボンニュートラル達成に向けた活動を強化・推進しております。 具体的には、GHG排出量削減や省エネルギーに関する目標を策定し、その進捗を管理しています。 また、研究段階から科学的、定量的、客観的にライフサイクルアセスメント(LCA)を実施し、環境負荷を最小限に抑える生産方式の確立に取り組んでいます。 これらの目標や進捗状況はサステナビリティ推進委員会に報告し承認を得ています。 取締役会は、サステナビリティ推進委員会からの報告に基づき、TCFDタスクチームおよびカーボンニュートラル推進委員会における「温室効果ガス(GHG)排出量削減」の目標策定・進捗管理、シナリオ分析等の対応状況を把握し、進捗を適切に監視および管理しております。 b)戦略当社グループは2021年にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、再生可能エネルギー由来の電力への切り替えやSDGs貢献製品比率の向上に取り組むとともに、TCFD提言に基づく情報開示に向けた活動を推進しております。 また、TCFDタスクチームを中心に、2040年(長期)を想定した気候関連シナリオ分析を実施し、気候変動に伴う潜在的なリスクと機会を抽出しました。 そのうち、財務影響が相対的に大きいと想定されるリスクと機会を「シナリオ分析表」のとおり特定しております。 2030年と2050年の温室効果ガス(GHG)排出量削減目標達成に向けて、カーボンプライスの上昇、GHG排出規制の強化、化石燃料価格の変動等(これらは1.5/2℃または4℃シナリオにおいて移行リスクとして抽出)への取組の前倒しを図り、長期的な移行リスクの低減と短・中期の事業機会の創出を図ってまいります。 2025年度からはインターナルカーボンプライス(ICP:10,000円/t-CO2)を導入し、環境対応設備投資の促進を図ってまいります。 中期経営計画2024-26の最終年度となる2026年度においても、リスクマネジメント委員会が中心に、シナリオ分析結果からのバックキャストに基づく短期的な施策の具体化を図り、社内関係部門へ展開のうえ、スピード感をもって実行・推進してまいります。 ◆シナリオ分析表<1.5℃/2℃シナリオ> ドライバー想定し得るシナリオ要素(世の中の動き)当社影響インパクト評価リスク機会政策および法規制カーボンプライスの引き上げ・カーボンプライスの上昇<1.5℃シナリオにおけるカーボンプライス(先進国)> 2035年:180USD/t-CO2 2040年:205USD/t-CO2 2050年:250USD/t-CO2 (2025年 IEA World Energy Outlook)・製造にかかるエネルギーコストの増加による操業コストの増加リスク・輸送コストの増加リスク市場低炭素技術の進展・再生可能エネルギー由来の電力需要の高まりによる電力価格上昇・操業コストの増加リスク・バイオマス由来原料の需要の高まりによる原料の価格上昇・バイオマス原料の価格上昇リスク低炭素技術の進展に伴うガソリン需要の減少・ナフサはこれまでの副産品でなく主産品としての地位を得る・ガソリンやディーゼル油とともにナフサは安定的に供給されるものの、価格は上昇・ナフサの価格上昇による仕入・調達コストの増加リスク人やモノの移動のデジタル代替・炭素税やGHG排出規制などの影響により人やモノが移動するための費用負担が大きくなる・デジタルデバイスに搭載される半導体の需要増加・半導体関連製品の販売拡大による売上増加機会低炭素技術・製品の進展・顧客からの資源循環の要求・3R+Renewable(持続可能な資源)関連製品への切替加速・3R+Renewable製品の早期上市による売上増加機会・低炭素社会へとシフト・炭素税やGHG排出規制が強化・経済性を考慮したCO2輸送技術の開発やそのインフラ整備が進む・低炭素製品/サービスの販売拡大による売上増加(例:環境対応樹脂製品、水素関連製品、CCU等)機会xEV関連需要の拡大(電池用部材、自動車用軽量化素材)・自動車販売台数に占めるxEV車の割合は着実に増加し、xEV車の販売台数は増加・xEVを対象とした製品/サービスの販売拡大による売上増加・自動車用軽量化素材の売上増加機会 <4℃シナリオ> ドライバー想定し得るシナリオ要素(世の中の動き)当社影響インパクト評価リスク機会市場化石燃料価格の変動原油、天然ガスは価格が上昇 原油 2030年: 79USD/barrel 2050年: 75USD/barrel 天然ガス 日本 2030年:8.3USD/MBtu※ 2050年:8.7USD/MBtu※ (2025年 IEA World Energy Outlook) ※MBtu:百万英熱量・原料仕入・調達コストの増加・製造にかかるエネルギーコストの増加による操業コストの増加リスク物理リスク:急性サイクロンや洪水などの異常気象の重大性と頻度の上昇サイクロン、集中豪雨、洪水、干害などの激甚化、頻度上昇・主要原料サプライヤー:操業停止・自社製造拠点(国内外):操業停止・操業の一時停止による売上減少リスク「レジリエントな都市づくり」が推進される→自然災害に強い建材、産業用資材の需要増(要求機能例:軽量/高耐久/耐衝撃/高断熱・遮熱/耐火等)・建材向け各種シート製品、防水シート製品/サービスの売上増加機会・食肉用家畜の減少 → 長期保存用食品/加工品包装材の需要増・農作物の収穫量の減少 → 青果物包装材の需要増・各種包装フィルム製品の売上増加機会気温上昇に伴う疾病・移動制限・地域病院・自宅等での診断および遠隔診断の必要性増大・環境変化に敏感な幼児・高齢者に対する医療機会(診断・治療)の増大→POCT(Point of Care Testing)/医療機器の需要増大・ヘルスケア新商品の開発・販売(脳波検知型デバイス、哺乳力センサー・システム等)/売上増加・医薬品パッケージの需要増機会 c)リスク管理気候変動関連のリスクおよび機会の識別、評価、ならびに管理は、当社グループのリスクマネジメントプロセスに準拠し、実施しております。 詳細については「第2 事業の状況 3.事業等のリスク (1)当社グループのリスクマネジメント体制」をご覧ください。 d)指標及び目標KPI目標実績(当事業年度)温室効果ガス(GHG)排出量削減(Scope1+Scope2)2030年度末 48%以上(2021年度比)50%(見込み) 化学産業界の一員として、SDGsの中でも気候変動への対応は特に重要であると考えております。 2020年3月に策定した「環境ビジョン2050」をもとに、国内すべての工場・研究所および欧州のグループ会社で再生可能エネルギー由来の電力に切り替えを進め、さらに太陽光発電パネルの設置拡大にも取り組んでいます。 2023年度には日本政府目標である2030年度GHG排出量46%削減(2013年度比)を達成し、2024年度から1.5℃基準に適合したGHG排出量削減目標に向けて取り組んでいます。 この目標はSBTiより2025年5月に認定されました。 [SBT認定を取得した当社グループのGHG排出量削減目標]Scope1+Scope2 :2030年度48%以上削減(2021年度比)Scope3(カテゴリ-1,4,5,12) :2030年度25%以上削減(2021年度比) 2025年度は、東南アジアのグループ会社で再生可能エネルギー由来の電力への切り替え等が功を奏し、2030年度末GHG排出量削減目標を前倒しで達成する見込みとなりました。 2026年度は、新たな目標を設定し、引き続き脱炭素に向けた活動を推進してまいります。 また、サプライチェーン全体でのGHG排出量削減(Scope3)においても、削減目標を設定し、取り組みを開始しております。 住友ベークライトグループGHG排出量および削減計画 ③人的資本(人材の活躍)経営a)人材戦略に関する方針当社グループはありたい姿の一つに「社員が生き生きと活躍できる会社」を掲げています。 これを実現するため、経営の重要課題の一つとして「人的資本(人材の活躍)経営」を位置付け、多様性の推進、自律性の強化および組織力の向上の3点を方針として設定しています。 多様な社員がそれぞれの個性や能力を発揮し活躍できる環境の整備に取り組むとともに、マネジメント層のリーダーシップの強化を進めることで、当社グループの強みの一つである人材および組織力を持続的に強化することを念頭に施策を推進しております。 当社は、公正かつ透明な人事運営を推進するため、社員一人ひとりの業務上の成果を客観的に評価、フィードバックし、その結果を賃金(昇給・賞与)や処遇(昇格など)に的確に反映させる仕組みを整えております。 また、労働組合とは当社の賃金が世間水準と比較して優位性を保っているかを定期的に検証・協議し、必要な改善を実施しております。 近年は物価上昇による生活費増大の不安が高まっていることを受けて、ベースアップを実施し、妥当な賃金水準の維持を図っております。 b)ガバナンス当社グループの人的資本(人材の活躍)経営は、人事本部がコーポレート部門や各事業所・関係会社の人事部門と連携して、取締役会の監督のもと、グループ全体で取り組みを推進しております。 なお人的資本(人材の活躍)経営に関する指標および目標については、人事本部がその進捗管理とモニタリングを行い、その結果をサステナビリティ推進委員会に報告することとしております。 取締役会は、サステナビリティ推進委員会からの報告に基づき、人事本部が進捗管理・モニタリングする人的資本関連KPI(女性管理職比率、男性の育児休業取得率、キャリア採用比率等)の進捗状況を把握し、適切に監視および管理しております。 c)戦略 DE&Iの推進当社グループは、経営として取り組む重要な課題の一つとして「DE&I」(ダイバーシティ(多様性)・エクイティ(公正性)&インクルージョン(包括性))を掲げ、2022年10月に策定した「DE&Iの実現に向けた方針」に基づき、多様な人材が個性や能力を発揮し、一人ひとりの状況に応じた公正な機会が提供され、相互の理解と尊重のもとで生き生きと活躍できる会社の実現に向けて取り組んでおります。 まずは、女性の活躍推進を第一歩として、女性従業員自身のライフイベントとキャリアを両立できるよう、女性従業員が次の3点を実現できることを目標に掲げて各種施策を講じております。 ・安定的、長期的に働き続けることができる ・高いパフォーマンスを発揮することができる ・高い職位を目指すことができるまた、2023年4月にDE&I推進室を設置し、女性活躍の推進に加え、シニア層の活躍、介護者の支援、外国人の採用および障がい者雇用の拡大等の推進に取り組んでおります。 2023年度、2024年度は社員座談会を通じて相互理解を深めるとともに、その内容を踏まえ、性別を問わず仕事と生活の双方をより充実させるための施策の導入や改定を行いました。 さらに2025年度には、当社役員が、次世代の幹部候補となる女性社員に対し、キャリア形成に必要な知識、経験および人脈の拡大を支援し、成長を一層加速させることを目的として「サポーター役員制度」を試行しました。 人材育成の充実化<人材教育(SBスクール)>当社グループでは、人材育成に関わる教育研修や仕組みの体系を“SBスクール”と銘打ち、持続的成長に必要な知識およびスキルを学び、実践する場を提供しております。 事業活動に関わる全部門・全階層を対象として、必要な教育プログラムを企画し、体系的かつ計画的に実施することにより、事業に有為な人材の育成を行い、当社グループの持続的成長と企業価値の向上につなげております。 “SBスクール”は、従業員一人ひとりの成長こそが、事業の持続的成長の源泉であるとの考えのもと、在籍する全ての従業員を受講対象としており、在学期間は入社してから退職するまでの全ての期間です。 求める人材・育てたい人材住友ベークライト流自立的人材像■仕事に必要な新知識・新技能の習得に意欲的な、成長志向型人材■今が最悪、絶えずもっとよい仕事を考える、変革志向型人材■より高い仕事の成果のため、自身の力と周囲の力の和が発想できる、チーム型人材■知識と技能に優れ、国内・外の仕事において通用し成果を生み出す、プロフェッショナル人材 当社グループでは、中期経営計画2024-26に基づき、自律性の強化を目的とした360°評価を活用したリーダーシップ教育の幅広い層への展開と、個人および組織のパフォーマンスを向上させること(組織力の向上)を目的としたマネジメント教育の充実に重点的に取り組んでおります。 DXに関する取り組み当社グループは、データサイエンスを活用したイノベーションを推進し、持続的な成長を実現するために、高度なデジタルスキルを有する人材の育成と活躍の促進に努めております。 報奨制度も含めたデータサイエンティスト社内認定制度に基づき認定されたデジタル人材が活躍することで、データ科学技術を取り入れた研究・開発業務の効率化、製品機能の向上など多くの成果が生まれております。 今後もデジタルスキル教育内容の充実とデジタル人材の活躍を促進する施策を継続的に実施し、さらなる成果創出を目指してまいります。 d)リスク管理 人的資本関連のリスクおよび機会の識別、評価、ならびに管理は、当社グループのリスクマネジメントプロセスに準拠し、実施しております。 詳細については「第2 事業の状況 3.事業等のリスク (1)当社グループのリスクマネジメント体制」をご覧ください。 e)指標及び目標DE&Iの推進「戦略」において記載した多様な人材の確保と活躍に関する方針ならびに社内環境整備に関する方針に係る指標について、当社においては、関連指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、必ずしも連結グループに属する全ての会社において行われているわけではないため、連結グループにおける記載は困難であります。 このため、次の指標に関する目標および実績は、連結グループにおける主要な事業を営む当社単体のものを記載しております。 <連結グループにおける主要な事業を営む当社単体のデータ>KPI目標実績(当事業年度)女性管理職比率2030年度末 10%5.9%男性の育児休業取得率2030年度末 90%95.7%障がい者雇用率法定雇用率の維持2.78% ・女性管理職比率の向上これまでも性差なく管理職への登用を行ってきましたが、積極的な女性採用と離職の防止などの施策に加え、DE&I活動を通じた各種施策により、同比率の向上を目指してまいります。 ●管理社員における女性比率の推移 (注) 1 執行役員を除く管理社員を対象としております。 2 管理社員の資格を有した出向者を含みます。 3 比率は各年度末の値です。 4 当社単体の数値です。 ・男性の育児休業取得率の向上当社では育児目的休暇として「妻の出産休暇」を設けており、出産日を基準に3日前から2週間後までの間に断続的に5日(有給)の休暇を取得することを可能としております。 また、男性従業員の育児休業取得を促すべく、出生時育児休業の取得期間の初めの5日間を有給(100%)とする法定以上の措置を設けております。 その結果、妻の出産休暇との合計で10労働日について有給での休暇取得が可能となっております。 これらの育児に関する制度を周知するとともに、男性従業員が育児に参加するために柔軟に休暇が取得できる職場環境を整備し、男性育児休業取得率は前年を上回りました(2024年度84.0%→2025年度95.7%)。 今後もこの数値の維持を図ってまいります。 ・男女の賃金の差異の低減男性従業員の支払い賃金を100とした場合の女性従業員の賃金割合は、全労働者70.7%、正規雇用労働者70.6%、パート・有期労働者67.9%となります。 当社の賃金(例月の基準内賃金、諸手当、賞与)において、性別により支給条件が異なる賃金項目はありませんが、正規雇用労働者については管理社員の平均勤続年数が男性と女性で差があること(男性は女性の1.4倍)、非正規労働者については、60歳以上の再雇用嘱託員の賃金は定年時の資格に応じて決定することにしておりますが、再雇用嘱託員の60.8%が定年時の資格が高い男性であることから賃金差異が生じております。 これらの要因に対して、積極的な女性採用と離職の防止、管理社員への登用拡大等により、男女の賃金差異の低減に取り組んでまいります。 ・障がい者雇用率の維持・向上当社は法令に定めるとおり障がい者を雇用していくことを、企業の社会的な使命の一つと捉えております。 障がいがありながら仕事をしていくために必要な配慮を行いつつ、ほかの従業員と同様に安全・安心な職場で、その能力を継続的に発揮・育成できる環境づくりに努めております。 また、障がいのある学生をインターンシップとして受け入れるなど、個人にあった仕事や働き方を見つける機会を提供するとともに、継続的な採用活動に取り組んでおります。 ●最近5年間の障がい者雇用率推移(注)各年度の障がい者雇用率は、各月1日時点の障がい者数の合計値を、同時点の常用雇用者数の合計値で除して算定しております。 人材育成の充実化当社では「戦略」において記載した人材育成の充実化について、「360°評価に基づく教育の受講者数」「マネジメント教育受講者数」の指標を用いております。 当該指標に関する目標および実績は次のとおりであります。 KPI目標実績(当事業年度)360°評価に基づく教育の受講者数2030年度末 70名58名マネジメント教育受講者数2030年度末 70名56名 DXに関する取り組みDXの取組における、データサイエンティストの育成に関わる指標・目標および実績は下表のとおりです。 2030年度目標達成に向けて、社内教育の受講枠の拡大、受講者各自の個人目標達成のためのデータサイエンティストメンター制度を開始しております。 KPI目標実績(当事業年度)データサイエンティスト認定者2030年度末 150名78名データサイエンススキル保有者2030年度末 450名239名 |
| 戦略 | ②戦略当社グループは、2023年度に新たな経営の重要課題(マテリアリティ)を定め、2024年度から財務・非財務を一体化した戦略として中期経営計画に取り込んでおります。 経営の重要課題(マテリアリティ)の特定は、下記のSTEP1~3のプロセスに従って行いました。 まず広く課題を抽出(STEP1)し、その中から重要な課題を絞り込むことによって重要課題案の選定・整理(STEP2)を行いました。 その内容をサステナビリティ推進委員会にて確認し、取締役会の承認(STEP3)を得て、重要課題として特定しました。 社内外の情勢や重要性の変化に応じて見直しを行ってまいります。 見直す際も下記のSTEP1~3のプロセスに従って実施します。 STEP1 課題の抽出以下を参考にして広く課題を抽出しました。 ・社会課題に関する情報・国連ガイドライン、外部ESG評価機関の項目・住友ベークライトグループの方針、各部署の取り組み内容・中期経営計画策定過程の議論内容・ステークホルダーとの対話STEP2 重要課題案の選定・整理以下の2軸の観点で重要性の高い課題を選定しました。 ・社会にとっての重要性・住友ベークライトグループにとっての重要性期待される効果を鑑みて、以下の観点で整理しました。 ・環境・社会価値の創造・価値創造のアクセル・事業を継続する基盤 STEP3 経営層による審議・承認特定した重要課題案について、サステナビリティ推進委員会で項目の網羅性と妥当性を確認、取締役会で承認を得ました。 特定した12の経営の重要課題(マテリアリティ)を以下に示します。 経営の重要課題(マテリアリティ)環境・社会価値の創造顧客との共創(価値創造のアクセル)イノベーション人的資本(人材の活躍)経営DX安全衛生(事業を継続する基盤)製品責任コンプライアンスサイバーセキュリティ人権尊重サステナブル調達コーポレート・ガバナンス 『環境・社会価値の創造』は、ビジョンの達成に直接的に貢献する価値を創造する重要テーマであります。 プラスチックの可能性を広げ、SDGsの達成に貢献する新たな価値を製品・サービスに付与することは、新規事業のみならず既存事業において、現在および未来の事業利益の向上につながる機会と考えております。 一方で環境・社会に貢献しない事業活動によって作られた製品・サービスは市場や社会から受け入れられなくなり、利益や売上が減少するリスクがあると考えて、本課題を位置付けております。 『顧客との共創』、『イノベーション』、『人的資本(人財の活躍)経営』、『DX』は、『環境・社会価値の創造』の取り組みを推進していくために必要であり、その期待される効果から価値創造のアクセルと位置付けております。 『安全衛生』、『製品責任』、『コンプライアンス』、『サイバーセキュリティ』、『人権尊重』、『サステナブル調達』、『コーポレート・ガバナンス』は、上記の取り組みを進めていく上で必要な課題であり、事業を継続する基盤と位置付けております。 これら12個の経営の重要課題(マテリアリティ)に対しては、具体的な取り組みを明確化するためにKPIを設定し、サステナビリティ推進委員会で定期的に進捗状況を確認し、必要に応じて軌道修正を行いながら進めております。 |
| 指標及び目標 | ④指標及び目標経営の重要課題(マテリアリティ)のKPI、2025年度の実績(見込みを含む)、2030年の目標を下記に示しております。 なお、詳細については、2026年9月末に発行予定の統合報告書2026およびサステナビリティレポート2026をご確認ください。 経営の重要課題KPI2030年度目標2025年度実績環境・社会価値の創造SDGs貢献製品売上収益比率70%以上68.5%(見込み)温室効果ガス(GHG)排出量削減率※12021年比48%以上50%(見込み)価値創造のアクセル顧客との共創「One Sumibe活動」の成果として、顧客とテーマ化した件数/年10件以上11件事業部横断で取り組むインハウス展示会数/年8回以上8回イノベーションプロジェクト実施数5件以上6件事業利益への貢献100億円-人的資本(人材の活躍)経営多様性の推進:女性活躍推進女性管理職比率(単体) 10% 5.9%多様性の推進:女性活躍推進男性の育児休業取得率(単体) 90% 95.7%多様性の推進:キャリア採用比率※2(単体) 50% 32.6%自律性の強化 360°評価に基づく教育の受講者数 70人 58人組織力の向上 マネジメント教育受講者数 70人 56人DX基幹システムの統合基幹システムのデータ統合(グローバル)要件定義を完了システム構築着手人生産性:※3生産部門※4 2.0 1.25人生産性:※3管理部門※5 2.0 1.2データサイエンティスト育成人数:認定者数 150人 78人データサイエンティスト育成人数:スキル保有者数 450人 239人事業を継続する基盤安全衛生重篤な労働災害(/年)※60件0件火災・爆発による操業停止事故(/年) 0件 0件外部流出漏洩事故(/年)0件0件製品責任重大品質クレーム(/年)0件0件コンプライアンスコンプライアンス研修受講率100%100%重大なコンプライアンス違反(/年)0件0件サイバーセキュリティ 重大なインシデント(/年)0件0件研修受講率100%100%対応訓練(/年) (単体)2回2回人権尊重人権デューディリジェンスの実施人権DDの実施社内・構内協力会社・高リスク原料サプライヤーを対象とした児童労働・強制労働に関する調査完了サステナブル調達サステナブル調達率※7100%91%3TGに関するRMAP※8 適合精錬所使用率100%100%コーポレート・ガバナンス取締役会の構成、運営のあり方の観点を含めた実効性の継続的向上実効性評価の実施と重点課題対応実効性評価の実施と重点課題実施完了 ※1 Scope1、2を対象※2 対象は総合職※3 2023年を1とした比率※4 主要製品を対象、限界利益/直接人時で算出※5 管理部門・情報システム部門を対象、対象時間/(対象時間-削減時間)で算出※6 死亡および厚生労働省が定める後遺障害別等級(1-14級)に該当する災害 ※7 JEITA『責任ある企業行動ガイドライン』の自己評価シートを用いて、セグメントごとの購入上位9割の主要サプライヤーのうち、所定の基準を満たす割合※8 3TG:スズ・タンタル・タングステン・金、責任ある鉱物保証プロセス(RMAP: Responsible Minerals Assurance Process) |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | c)戦略 DE&Iの推進当社グループは、経営として取り組む重要な課題の一つとして「DE&I」(ダイバーシティ(多様性)・エクイティ(公正性)&インクルージョン(包括性))を掲げ、2022年10月に策定した「DE&Iの実現に向けた方針」に基づき、多様な人材が個性や能力を発揮し、一人ひとりの状況に応じた公正な機会が提供され、相互の理解と尊重のもとで生き生きと活躍できる会社の実現に向けて取り組んでおります。 まずは、女性の活躍推進を第一歩として、女性従業員自身のライフイベントとキャリアを両立できるよう、女性従業員が次の3点を実現できることを目標に掲げて各種施策を講じております。 ・安定的、長期的に働き続けることができる ・高いパフォーマンスを発揮することができる ・高い職位を目指すことができるまた、2023年4月にDE&I推進室を設置し、女性活躍の推進に加え、シニア層の活躍、介護者の支援、外国人の採用および障がい者雇用の拡大等の推進に取り組んでおります。 2023年度、2024年度は社員座談会を通じて相互理解を深めるとともに、その内容を踏まえ、性別を問わず仕事と生活の双方をより充実させるための施策の導入や改定を行いました。 さらに2025年度には、当社役員が、次世代の幹部候補となる女性社員に対し、キャリア形成に必要な知識、経験および人脈の拡大を支援し、成長を一層加速させることを目的として「サポーター役員制度」を試行しました。 人材育成の充実化<人材教育(SBスクール)>当社グループでは、人材育成に関わる教育研修や仕組みの体系を“SBスクール”と銘打ち、持続的成長に必要な知識およびスキルを学び、実践する場を提供しております。 事業活動に関わる全部門・全階層を対象として、必要な教育プログラムを企画し、体系的かつ計画的に実施することにより、事業に有為な人材の育成を行い、当社グループの持続的成長と企業価値の向上につなげております。 “SBスクール”は、従業員一人ひとりの成長こそが、事業の持続的成長の源泉であるとの考えのもと、在籍する全ての従業員を受講対象としており、在学期間は入社してから退職するまでの全ての期間です。 求める人材・育てたい人材住友ベークライト流自立的人材像■仕事に必要な新知識・新技能の習得に意欲的な、成長志向型人材■今が最悪、絶えずもっとよい仕事を考える、変革志向型人材■より高い仕事の成果のため、自身の力と周囲の力の和が発想できる、チーム型人材■知識と技能に優れ、国内・外の仕事において通用し成果を生み出す、プロフェッショナル人材 当社グループでは、中期経営計画2024-26に基づき、自律性の強化を目的とした360°評価を活用したリーダーシップ教育の幅広い層への展開と、個人および組織のパフォーマンスを向上させること(組織力の向上)を目的としたマネジメント教育の充実に重点的に取り組んでおります。 DXに関する取り組み当社グループは、データサイエンスを活用したイノベーションを推進し、持続的な成長を実現するために、高度なデジタルスキルを有する人材の育成と活躍の促進に努めております。 報奨制度も含めたデータサイエンティスト社内認定制度に基づき認定されたデジタル人材が活躍することで、データ科学技術を取り入れた研究・開発業務の効率化、製品機能の向上など多くの成果が生まれております。 今後もデジタルスキル教育内容の充実とデジタル人材の活躍を促進する施策を継続的に実施し、さらなる成果創出を目指してまいります。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | e)指標及び目標DE&Iの推進「戦略」において記載した多様な人材の確保と活躍に関する方針ならびに社内環境整備に関する方針に係る指標について、当社においては、関連指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、必ずしも連結グループに属する全ての会社において行われているわけではないため、連結グループにおける記載は困難であります。 このため、次の指標に関する目標および実績は、連結グループにおける主要な事業を営む当社単体のものを記載しております。 <連結グループにおける主要な事業を営む当社単体のデータ>KPI目標実績(当事業年度)女性管理職比率2030年度末 10%5.9%男性の育児休業取得率2030年度末 90%95.7%障がい者雇用率法定雇用率の維持2.78% ・女性管理職比率の向上これまでも性差なく管理職への登用を行ってきましたが、積極的な女性採用と離職の防止などの施策に加え、DE&I活動を通じた各種施策により、同比率の向上を目指してまいります。 ●管理社員における女性比率の推移 (注) 1 執行役員を除く管理社員を対象としております。 2 管理社員の資格を有した出向者を含みます。 3 比率は各年度末の値です。 4 当社単体の数値です。 ・男性の育児休業取得率の向上当社では育児目的休暇として「妻の出産休暇」を設けており、出産日を基準に3日前から2週間後までの間に断続的に5日(有給)の休暇を取得することを可能としております。 また、男性従業員の育児休業取得を促すべく、出生時育児休業の取得期間の初めの5日間を有給(100%)とする法定以上の措置を設けております。 その結果、妻の出産休暇との合計で10労働日について有給での休暇取得が可能となっております。 これらの育児に関する制度を周知するとともに、男性従業員が育児に参加するために柔軟に休暇が取得できる職場環境を整備し、男性育児休業取得率は前年を上回りました(2024年度84.0%→2025年度95.7%)。 今後もこの数値の維持を図ってまいります。 ・男女の賃金の差異の低減男性従業員の支払い賃金を100とした場合の女性従業員の賃金割合は、全労働者70.7%、正規雇用労働者70.6%、パート・有期労働者67.9%となります。 当社の賃金(例月の基準内賃金、諸手当、賞与)において、性別により支給条件が異なる賃金項目はありませんが、正規雇用労働者については管理社員の平均勤続年数が男性と女性で差があること(男性は女性の1.4倍)、非正規労働者については、60歳以上の再雇用嘱託員の賃金は定年時の資格に応じて決定することにしておりますが、再雇用嘱託員の60.8%が定年時の資格が高い男性であることから賃金差異が生じております。 これらの要因に対して、積極的な女性採用と離職の防止、管理社員への登用拡大等により、男女の賃金差異の低減に取り組んでまいります。 ・障がい者雇用率の維持・向上当社は法令に定めるとおり障がい者を雇用していくことを、企業の社会的な使命の一つと捉えております。 障がいがありながら仕事をしていくために必要な配慮を行いつつ、ほかの従業員と同様に安全・安心な職場で、その能力を継続的に発揮・育成できる環境づくりに努めております。 また、障がいのある学生をインターンシップとして受け入れるなど、個人にあった仕事や働き方を見つける機会を提供するとともに、継続的な採用活動に取り組んでおります。 ●最近5年間の障がい者雇用率推移(注)各年度の障がい者雇用率は、各月1日時点の障がい者数の合計値を、同時点の常用雇用者数の合計値で除して算定しております。 人材育成の充実化当社では「戦略」において記載した人材育成の充実化について、「360°評価に基づく教育の受講者数」「マネジメント教育受講者数」の指標を用いております。 当該指標に関する目標および実績は次のとおりであります。 KPI目標実績(当事業年度)360°評価に基づく教育の受講者数2030年度末 70名58名マネジメント教育受講者数2030年度末 70名56名 DXに関する取り組みDXの取組における、データサイエンティストの育成に関わる指標・目標および実績は下表のとおりです。 2030年度目標達成に向けて、社内教育の受講枠の拡大、受講者各自の個人目標達成のためのデータサイエンティストメンター制度を開始しております。 KPI目標実績(当事業年度)データサイエンティスト認定者2030年度末 150名78名データサイエンススキル保有者2030年度末 450名239名 |
| 事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 (1) 当社グループのリスクマネジメント体制 当社グループのリスクマネジメント体制は次のとおりであります。 [サステナビリティ推進委員会]当社グループのサステナビリティ活動を継続的かつ全社的に行う母体として設置しております。 下部委員会であるリスクマネジメント委員会の方針・計画・実績・外部公表する項目および数値について承認し、これらを取締役会に報告しております。 [リスクマネジメント委員会]当社グループの経営成績等に重要な影響を与える主要リスクの選定、主要リスクの対応策の妥当性確認、追加検討すべき対策についての指示などを個別リスク主管部、各事業部門に対して行っております。 リスクマネジメント委員会の委員は、社長、事業統轄役員、個別リスク主管部の長で構成されています。 2025年度は4回開催されました。 [個別リスク主管部]総務本部・人事本部・経理企画本部・生産技術本部・研究開発本部・IT推進本部・調達本部などの個別リスク主管部は、所管するリスクについて、当社グループの各事業部門と連携を取りながら、当社グループ全体の対応策を立案・推進しております。 [各事業部門]当社グループの営業部門、工場、研究開発部門などの各事業部門は、本来業務の一部として、自部門、自社の業務遂行上のリスクを適切に管理するためにさまざまな対策を講じております。 ●リスクマネジメント体制図 なお、上記のほか、当社グループは、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりの企業統治体制を整え、リスクマネジメントを含む内部統制システムを整備・運用しております。 当社グループにおける主要リスクの選定・承認は年1回実施しており、そのプロセスは次のとおりであります。 ・リスクマネジメント委員会は、各事業部門・個別リスク主管部の統轄役員から「主要リスク抽出質問票」(リスクの内容と当該リスクが顕在化した場合の影響、影響度、発生可能性について、個別リスク主管部・各事業部門が抽出したリスクを踏まえ、統轄役員が分野毎に主要リスク候補を選定のうえ、統轄役員としての評価を記入)の回答を収集。 ・「主要リスク抽出質問票」の回答をもとに、リスクマネジメント委員会にてリスクマップの作成、主要リスクの選定・承認、主要リスクに対する次年度の対応計画への反映を実施。 ・サステナビリティ推進委員会は、選定された主要リスクおよび主要リスクに対する対応計画を承認し、取締役会に報告。 なお、今回より、主要リスク選定のプロセスのうち、以下の点を一部変更しました。 ・影響度×発生可能性の段階を3×3から4×4に変更のうえ、影響度のレベル選択の目安を当社グループの規模に合わせる見直しを実施することによる、リスク毎の差異を明確化・「主要リスク抽出質問票」の構成と作成手順の一部変更による、統轄役員による評価結果の可視化とリスクのとりまとめ過程の可視化 ●主要リスクの選定・承認フロー ■影響度のレベル選択の目安 (下記の複数が当てはまる事象については、一番影響度のレベルが高いものを選択) 影響度 小 ――――――――――――――→ 影響度 大1234金銭的影響~1億円1~10億円10~100億円100億円超人命への影響休業4日以上の災害休業1か月以上の災害後遺症が残る重篤災害(※)死亡者が1名以上発生評判への影響(レピュテーション)日常の管理で解決するマスメディア・WEB媒体に(悪い意味で)小さく取り上げられるマスメディア・WEB媒体に(悪い意味で)大々的に取り上げられる一般的な社会問題になる一部の取引先や消費者の信用を失う一部の取引先や消費者の信用を著しく失う稼働への影響1拠点に限り1週間程度の稼働に影響1拠点に限り1か月程度の稼働に影響1拠点に限り3-6か月程度の稼働に影響1拠点に限り1年以上稼働に影響複数拠点で1週間程度の稼働に影響 複数拠点で1か月程度の稼働に影響複数拠点で3-6か月程度の稼働に影響 (※)1-14等級(社内定義) ■発生可能性のレベル選択の目安発生可能性 小 ――――――――――――――――――――――→ 発生可能性 大1234発生可能性はきわめて低い発生可能性は低い発生可能性が高い発生可能性が非常に高い中長期的(3-5年)に発生短期的(1年)に発生頻繁に発生 (2) 主要リスクの内容と顕在化した際の影響、主要リスクへの対応策本報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主要リスクには、下記のものがあります。 ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見しがたいリスクも存在します。 また、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、「第2 事業の状況」の他の項目、「第5 経理の状況」の各注記、その他においても個々に記載しておりますので、併せてご参照ください。 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 主要リスクとして挙げた各リスク項目のリスクマップ上の位置 発生可能性 小 ――――――――――――――→ 発生可能性 大1234影響度 大 ↑ 影響度 小4•製品の品質•法令・規制への対応・地政学リスク・情報セキュリティインシデント 3 •災害・事故・パンデミック・環境負荷低減対策(気候変動対応含む)・人的資本リスク・原材料の供給問題、価格変動2 1 1.災害・事故・パンデミック発生可能性:2影響度:3[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]・当社グループでは、想定される災害・事故等のうち「地震」「爆発・火災」「風水害」「パンデミック」を重大事態と位置付けております。 特に近年、気候変動による大型の「風水害」や、頻発する「地震」、新型コロナウイルス感染症に代表される世界規模の「パンデミック」が現実の事態となっており、当社グループのみならずサプライチェーン全体への影響を考える必要があります。 ・これらの事態が発生した場合は、近隣住民・従業員の人的被害、施設・設備の損壊や電気・ガス・水道・通信機能の停止により、製品の供給を継続できない状況が発生する恐れがあります。 また、顧客・調達先・物流の機能停止によるサプライチェーン分断により、事業活動の継続性が確保できない可能性があります。 これらの結果、多額の損害賠償の請求を受けるなど、経営成績等に悪影響が及ぶ可能性があります。 [ リスクへの対応・機会 ]・当社グループでは、災害・事故・パンデミック等の発生時の事業の継続性を確保するためBCP(事業継続計画)を策定し、必要に応じて関係先と共有しております。 また、減災対応や持続性確保として、これまでも適正在庫の確保、国内外事業所での生産体制の二重化、予備品の増強や復旧体制の制度化といった対策を行ってきました。 なお、東日本大震災の際には、宇都宮事業所の建屋や設備の一部に損壊がありましたが、このBCPに従った行動で当社グループにおける被害を最小限に抑えることができました。 ・一方で、当社グループでは、気候変動の影響や科学技術の進歩等により、災害・事故・パンデミック等の発生頻度や影響の大きさ・範囲は、毎年変化するものであると認識しております。 最新の情報を踏まえてこれらの対策の妥当性を毎年検証し、今後もBCPの見直しおよび訓練を実施してまいります。 ・調達先各社の協力を得て実施しているサプライチェーンの上流におけるBCP確認と追加対応策の検討については、後述の「7.原材料の供給問題、価格変動」 のリスクへの対応・機会欄に記載のとおりです。 ・上記災害のうち、当社グループの要因で引き起こされる可能性のある「爆発・火災」については、国内外の事業所で発生したヒヤリハット情報も取り込み、原因解明・対策立案・当社グループ全体への対策展開を進めております。 また、爆発・火災事故に直結する機器への異常予兆管理システムを国内外の事業所に展開済みです。 ・パンデミック発生時の社内対応については、「全社『新型感染症』対策マニュアル」に基づき、2020年から2023年にかけての新型コロナウイルスによるパンデミックの際と同様、本社に緊急対策本部と対策事務局を設置し、感染状況に応じた対策を検討し、都度通知文を発信するなど柔軟に運用いたします。 関係会社においても、このマニュアルを参考に、所在国の法令・規制や就業規則の違いなどを考慮した対策体制、行動計画等に基づき対応します。 ・近年では、顧客による取引開始や取引継続の条件の一要素として、BCPの整備・運用、生産体制の二重化、サプライチェーンのBCP対応が重要視されております。 このため、上述のようなBCP対応を充実化させることは当社グループにとっての「機会」にもなると考えております。 2.地政学リスク発生可能性:2影響度:4[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]・米中貿易摩擦、ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢などの国際関係の変化を背景に、各国の経済安全保障政策が強化され、最先端技術の国外流出を阻止するための法規制や、制裁・法規制の対象となった企業との輸出入取引や資金決済が停止となる可能性があります。 これらの情勢変化や政策に適切に対応できない場合、刑事罰や行政罰や民事訴訟、さらにブランドに対する社会的信頼の喪失につながる可能性があります。 また、戦争・紛争が発生した場合には、当社グループ社員の人命・資産が脅かされることに加え、物流・調達・インフラの寸断により事業継続に支障をきたす可能性があります。 [ リスクへの対応・機会 ]・戦争・紛争テロ・暴動等のリスクに対しては、リスクコンサルタント等の専門家や政府関係機関等より情報収集を行うとともに、従業員の安全確保を最優先としつつ、事業継続や情報管理の観点も考慮した海外拠点の危機管理マニュアルの整備、実効性の強化を進めております。 ・輸出入規制や経済制裁、物流・調達・インフラの寸断の影響を軽減、極小化するため、輸出入規制や経済制裁などの情報収集、マルチファブ化やマルチソース化を進めております。 3.情報セキュリティインシデント発生可能性:2影響度:4[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]・近年、サイバー攻撃は巧妙化、高度化しており、不正アクセスやサイバー攻撃を受け、企業が保有する情報が流出する事件が多発しています。 さらに、生産現場においてはIoT機器の利用拡大等、スマートファクトリー化が進み、工場OT(Operational Technology)機器へのセキュリティリスクの低減、事業継続性確保が当社グループでの喫緊の課題となっています。 当社グループがサイバー攻撃を受け、重要なシステムの誤作動や停止、保有する機密情報の流出が発生した場合、社会的信用の失墜、事業活動の混乱や停滞、取引先等への補償などの費用発生により、当社グループにおける経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 [ リスクへの対応・機会 ]・当社グループでは、情報セキュリティインシデント発生に備えた組織横断的機関である「SUMIBE-CSIRT」を設置し、定例会議などを通してトピックスの共有、情報セキュリティ事故発生を未然に防ぐための対策策定、事故発生時の対応手順の整備を行う一方で、有事の際には経営層を含めた対応や外部セキュリティ関係機関との連携を行う体制としております。 ・情報セキュリティインシデントを予防するための具体的な取り組みとしては、不正攻撃の標的となる脆弱性への対応の徹底、セキュリティ対策製品の導入によるリスク検知、外部セキュリティ企業とも連携したサイバー攻撃の常時監視、外部機関によるセキュリティ評価等の対策を行っております。 さらに、日本シーサート協議会やサイバー情報共有イニシアティブ(J-CSIP)等、サイバー攻撃に関する情報共有や対応強化を行う外部団体に参加し、積極的な情報入手を図っております。 引き続き、外部セキュリティ企業支援のもと、グローバルで連携したインシデント対応体制の確立を進めてまいります。 ・また、差し迫るサイバーリスクに対しては、適宜当社グループ内に注意喚起を発信、また国内外の全役員、従業員を対象に、サイバーリスクのトレンドを踏まえた情報セキュリティ教育を定期的に実施する等、情報セキュリティインシデントへの予防強化と情報セキュリティへの意識向上に取り組んでおります。 セキュリティインシデント発生時の被害の最小化と早期復旧を図るべく、社内でのインシデント発生訓練に加え、外部団体との合同訓練にも参加する等、体制の強化にも取り組んでおります。 ・当社では、OTセキュリティ体制強化のため、2026年4月に「OTセキュリティ対策委員会」を設置し、OTセキュリティに係る対策基準の浸透や社内教育の実施等の活動を進めています。 ・社内セキュリティ人材の強化策として、国家資格である「情報処理安全確保支援士」の取得を進めております。 また、日本国外の拠点におけるセキュリティ人材配置・育成も進めております。 ・近年では、顧客による取引開始や取引継続の条件の一要素として、上記のような情報セキュリティ管理体制の整備・運用が重要視されております。 このため、上述のような情報セキュリティ管理体制の整備・運用の維持改善をすることは当社グループにとっての「機会」にもなると考えております。 4.環境負荷低減対策(気候変動対応を含む)発生可能性:2影響度:3[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]・日本政府による2050年カーボンニュートラル宣言、2030年度に温室効果ガス(GHG)の46%削減(2013年度比)が表明された後、2021年のCOP26では1.5℃目標に向かって世界が努力することが合意され、さらに2023年のCOP28では1.5℃目標達成のための緊急的な行動の必要性が明記されました。 地球規模での気候変動問題に対して、企業においても緊急的な行動が求められています。 温室効果ガス排出規制の強化、カーボンプライシングなどが具体的なリスクとして考えられますが、これらの対策が遅れている企業は市場から淘汰されていくリスクがあると認識しております。 [ リスクへの対応・機会 ]・2050年に向けたカーボンニュートラルの達成は、化学産業に属する当社グループにとっての重要課題と認識しております。 ・当社グループは、2023年度には日本政府目標である2030年度GHG排出量46%削減(2013年度比)を達成し、2024年度から1.5℃基準に適合したGHG排出量削減目標に向けて取り組んでいます。 この目標はSBTiより2025年5月に認定されました。 [SBT認定を取得した当社グループのGHG排出量削減目標]Scope1+Scope2 :2030年度48%以上削減(2021年度比)Scope3(カテゴリ-1,4,5,12) :2030年度25%以上削減(2021年度比)・2025年度は、東南アジアのグループ会社で再生可能エネルギー由来の電力への切り替え等が功を奏し2030年度末GHG排出量削減目標を達成する見込みとなりました。 2026年度は、新たな目標を設定し、引き続き脱炭素に向けた活動を推進していきます。 ・サプライチェーン全体でのGHG排出量削減(Scope3)においても、削減目標を設定し、取り組みを開始しております。 ・2025年度からはインターナルカーボンプライス(ICP:10,000円/t-CO2)を導入し、GHG排出量削減を目的とする設備投資の促進を図ってまいります。 ・環境負荷低減については、当社グループは、長年にわたり継続して取り組んでいるレスポンシブル・ケア活動の一環で、環境負荷低減対策にも積極的に取り組んでまいりました。 経営トップを長とするサステナビリティ推進委員会およびその下位委員会であるカーボンニュートラル推進委員会において、GHG削減や省エネルギーの目標の策定、進捗管理、モニタリングを行っております。 ・環境負荷低減に必要なイノベーション技術の開発については、社内開発はもとより、産学官連携プログラムや産業界プロジェクトに積極参画し、遅滞ない開発を目指してまいります。 技術的なイノベーションをより計画的に進めていけるよう、2035年までの全社環境開発ロードマップの策定も行っております。 ・環境負荷低減は当社グループにとってリスクである一方で、機会としても捉えております。 当社グループとしてSDGs重点項目(7項目:SDGs目標3、7、8、9、12、13、14)を設定し、SDGs貢献製品の売上収益比率の2030年度末目標70%に向けて着実に進歩しており、2025年度は68.5%の見込みです。 ・リスクマネジメント委員会では、TCFDタスクチームを設置し、当社主要事業について2040年を想定したシナリオ分析を実施しています。 電動車両(xEV)を中心とした自動車関連製品、半導体関連製品、常温保存や鮮度保持機能を有する食品包装用高機能フィルム等が「機会」になると見込んでおります。 また機会に関連して、使用する原料や製品の廃棄について、資源循環(3R+Renewable)の観点からケミカルリサイクル、マテリアルリサイクル技術の確立、バイオマス原料の活用が不可欠と認識しています。 これらの「機会」を活かしていくために、中期経営計画2024-26では、カーボンニュートラルへの取り組み(技術・製品開発)として、資源(バイオマス原料、副生CO2活用(プラスチック合成技術)、創エネ/省エネ(軽量化部材、創エネ/蓄電部材、熱マネジメント部材、省エネ貢献材料)、長寿命(高対候性、高信頼性)、3R(リデュース・リユース・リサイクル:リサイクルプロセス、易解体樹脂、モノマテリアル化、減容化・薄肉化、リサイクル原料)、環境対策(再生可能エネルギー拡大、電気ボイラー化、VOC(揮発性有機化合物)低減)などに取り組んでおります。 ・これらの活動の状況と結果は統合報告書やCDP(カーボンディスクロージャープログラム)他を通じ継続的かつ積極的に外部発信してまいります。 5.法令および規制への対応発生可能性:1影響度:4[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]・当社グループはグローバルに事業活動を展開しており、日本および諸外国において、様々な分野にわたる広範な法令および規制に服しております。 このうち、機能性化学品メーカーである当社グループの事業内容に密接に関わる法令および規制としては、化学物質規制、廃棄物・排水・粉塵の排出に係る規制などがあります。 例えば、化学物質規制に関しては、POPs条約への規制物質追加に伴う日本の化審法の第一種特定化学物質が増加予定、欧州REACHやCLPに改正の動きなど、世界的に大きく変化しております。 これらの法令や規制の変更に対しては、新たな対策コストが発生する可能性があります。 ・また、万一当社グループが現在または将来の法令および規制を遵守できなかった場合には、刑事罰・課徴金・民事訴訟による多額の損失発生、信用失墜などにより経営成績等への悪影響を及ぼす可能性があります。 [ リスクへの対応・機会 ]・当社グループは、事業活動を進めるにあたって、法令および企業倫理を順守することが極めて重要であると認識し、コンプライアンス重視の経営を推進しております。 当社グループのコンプライアンス違反リスクの極小化、コンプライアンスのための仕組みづくりの推進、コンプライアンス意識の啓蒙活動の推進を行うため、「コンプライアンス委員会」を設置しております。 2025年度は、コンプライアンス委員会を3回開催し、内部通報制度の実効性や対応の妥当性の確認などを行いました。 ・総務本部(贈収賄・競争法・安全保障貿易管理コンプライアンスなど)、人事本部(労務コンプライアンス)、生産技術本部(化学品規制・排出規制・安全衛生コンプライアンスなど)、研究開発本部(知財コンプライアンス)、経理企画本部(会計・税務コンプライアンス)などの個別リスク主管部は、当社グループの各部門と連携を取りながら、社内ルールなどの仕組みづくりや教育の実施、事業部門への指導・支援を適宜進めております。 例えば、上記で例示した化学物質規制への対応に関しては、当社グループでは各国の最新の化学物質規制への対応もキャッチアップ可能な化学物質管理システムを運用・維持管理することにより、各国の法規制に対する抜け漏れを防ぎ、リスクの低減に努めております。 ・当社の監査室、生産技術本部等の内部監査を担当する部署では、「内部統制システム構築の基本方針」「内部監査規程」「財務報告に係る内部統制基本規程」「モノづくり監査規程」等に基づき、当社および海外を含む関係会社を対象として、実地での往査と被監査部門での自己監査結果の点検による書面監査を適宜組み合わせて監査・評価を行っております。 監査・評価は、各部門における業務の適法性および各種基準への適合性の観点からモニタリングを行っており、発見され指摘事項として挙げられた不備については、当該部門に対して書面による是正報告を求めております。 2025年度のコンプライアンス状況については、環境、人権、労働、安全衛生、製品・サービスの提供や使用、顧客情報やデータの管理、適切な会計処理、公正な取引などの観点でこれらの監査・評価を行った結果、法令や規則に対する重大な違反はありませんでした。 ・当社グループでは、コンプライアンス違反の早期発見・未然防止を図るため、コンプライアンス違反またはそのおそれを知った場合に、社内窓口(監査室長)または社外窓口(弁護士)に通報できる、内部通報制度(当社グループでは「コンプライアンス通報制度」と称しています。 )を導入しております。 当社グループの役員、従業員だけでなく、当社グループのステークホルダー(退職者、採用応募者、取引先を含む)も通報することが可能です。 通報者のプライバシーを厳重に保護するとともに、通報により通報者が不利益を被らないよう必要な措置を講じております。 また、当社グループ共通の「コンプライアンス通報制度」に加え、関係会社によっては、所在国の法令上の要求や会社の規模などを考慮した上で独自の内部通報制度を設置しております。 ・近年では、顧客による取引開始や取引継続の条件の一要素として、上記のような法令・規制への対応、コンプライアンス体制の整備・運用が重要視されております。 このため、上述のような法令・規制への対応、コンプライアンス体制の整備・運用の維持改善をすることは当社グループにとっての「機会」にもなると考えております。 6.製品の品質発生可能性:1影響度:4[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]・当社グループの製品は、自動車・航空機・医療機器・電子材料等の直接・間接に人命に関わる用途にも使用されております。 そのため、大規模な製品事故が発生した場合、顧客に損害を与えたり、社会に悪影響を及ぼしたりする結果、損害賠償やリコール等で多額の費用負担が発生するばかりでなく、当社グループに対する信用失墜により、経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・また、科学技術の進歩や顧客市場や使用方法の変化により、上市後に顧客等から求められる品質管理水準が高くなり、予期せぬ品質問題が生じることもあります。 [ リスクへの対応・機会 ]・当社グループは国際的な品質管理基準(ISO 9001のほか、製品の用途に応じてIATF 16949(自動車部品)、ISO 13485(医療機器)、AS 9100(航空宇宙産業)など)に準拠した品質マニュアルに従い、各種製品の設計管理から製造・販売までの一貫した品質管理体制をとっております。 ・当社グループでは、有資格者による内部監査や外部監査による現地品質監査により、品質管理状態の検証を年1回行い、各所で抽出された懸念事項を全社で共有して改善する活動を進めるとともに、FMEA、FTAという手法を用いた潜在的品質リスクの洗い出しとその低減対応を行うなどの改善活動を行っております。 変更管理、初動管理には特に注意を払った活動を行っております。 直近では、海外関係拠点のマザー機能を有する国内主要4拠点においてAI/IoT技術を駆使した人的変動要素の排除とトレーサビリティの強化を行っており、現在、海外主力5拠点への展開を進めております。 ・また、当社グループでは国内外の全事業所で発生した品質問題について直ちに共有し、一元管理するシステムを構築して、対応の遅れが無いよう逐次監視すると共に、品質問題の初動対応と被害拡大防止、発生と流出防止の対策が効果的であるかの検証を行っております。 ・すべての製品に完全に不良や欠陥が無いこと、および将来にわたって全く品質クレームやリコールが発生しないことまでは保証できませんが、これらの取り組みにより、安心して使用できる製品提供に努めてまいります。 ・顧客による取引開始や取引継続の条件の一要素として、上記のような国際的な品質管理基準に沿った品質管理体制の整備・運用、認証の取得などが重要視されています。 このため、上述のような品質管理体制の維持改善をすることは、当社グループにとっての「機会」にもなると考えております。 7.原材料の供給問題、価格変動発生可能性:4影響度:3[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]・長引く景気後退による需要減によりサプライヤーが減産、事業縮小、撤退など事業ポートフォリオを見直す動きが増えてきています。 その結果、川上原料が入手困難になり廃番などのリスクも増えてきております。 各地の紛争等の地政学要因、気候変動、地震など自然災害などによる供給問題、また、物流の2024年問題や法令改正・環境規制の強化による供給不安、円安、原油・非鉄金属などの相場に連動した価格の高騰が起こる可能性があり、そのような場合には、売上減少や収益性の悪化、事業の継続に支障が生じる可能性があります。 [ リスクへの対応・機会 ]・当社グループでは安定調達を第一に考え、重要原料につき調達先の複数化、適正在庫の確保などによりリスクの低減に努めております。 日本国内から調達している重要原料の調達先約100社については、水害・地震・火災・パンデミックなどのBCPについて調達先との協議を重ね、対策実施あるいは計画作成まで完了しました。 欧米や中国から調達している重要原料の調達先約80社についても、代替品や安全在庫3ヶ月分以上の確保に向けた対応を進めております。 また、新規原材料の採用にあたっては、BCP対策有無の確認に加え、現在製造や流通が禁止されている物質だけではなく、将来的に製造や流通が禁止される蓋然性の高い物質を含まないことを採用の基準の一つとし、リスク低減を図っております。 ・現在直面しているイラン情勢の緊迫化に起因する原材料の供給問題については、購入している原材料のメーカーだけでなくサプライチェーンの上流の素原料メーカーに対する聞き取り実施や、ナフサ・原油等の値上げ原因を精査した上での必要な値上げの受け入れ等により、製品の供給維持に努めております。 ・植物や鉱物などの天産物由来の原料については、地域が変わることによって生じる組成や成分の違いをコントロールする技術開発にも継続して取り組んでおります。 ・主要原材料の価格変動については顧客と協議の上、フォーミュラ制(原料価格変動分を製品価格に自動反映)を適用することも進めております。 ・近年では、顧客による取引開始や取引継続の条件の一要素として、サプライチェーンのBCP対応が重要視されております。 このため、上述のような対応を充実化させることは当社グループにとっての「機会」にもなると考えております。 8.人的資本リスク発生可能性:3影響度:3[ リスクの内容および当該リスクが顕在化した場合の影響 ]・下記により、事業活動の継続性が確保できず、当社グループにおける経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 - 少子高齢化による労働力人口の減少により、必要な人材の確保・維持ができない- 未来予測が困難な時代に即した柔軟な組織マネジメントができない- DX推進に必要な人材が確保できない- キーパーソン・有能な社員の離職転職、人材採用の遅滞による重要業務の停止・停滞・遅延 [ リスクへの対応・機会 ]・DE&Iを推進することにより、多様な人材の活躍によるイノベーションを創出します。 未来の予測が困難な時代においては、多様な視点を持つ人材が異なる意見を持ち寄り柔軟な発想で対応することが必要です。 女性の活躍推進、介護や障がい等で就業に制約がある社員や、文化的背景が異なる外国人、LGBTQの方など、多様な人材が活躍できる会社にしてまいります。 ・マネジメント教育の充実、360°評価を用いた教育の拡大により、マネジメント層のリーダーシップを強化することで、個人および組織のパフォーマンスの向上につなげてまいります。 ・人材確保だけでなく、DE&Iの観点からも、新卒+キャリアのハイブリッド採用を推進してまいります。 ・データサイエンスの活用および全社的なDXをさらに推進するため、関連する教育講座を増設するとともに、褒賞制度も含めたデータサイエンティスト社内認定制度を導入しています。 認定者以外にも、各種教育を通じてプログラミングやデータ分析技術に精通し、課題解決が可能な「データ活用人材」の輩出を目指します。 ・エンゲージメントサーベイによる科学的な分析結果をもとに、必要な施策をとり、従業員のエンゲージメント向上によるパフォーマンス向上を図ります。 なお、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載の経営の重要課題(マテリアリティ)と主要リスクとの対比は次のとおりであります。 経営の重要課題(マテリアリティ)主要リスク環境・社会価値の創造環境負荷低減対策(気候変動対応を含む)価値創造のアクセル 顧客との共創―人的資本(人材の活躍)経営人的資本リスクイノベーション―DX人的資本リスク事業を継続する基盤 安全衛生災害・事故・パンデミック製品責任製品の品質/法令・規制への対応コンプライアンス法令・規制への対応サイバーセキュリティ情報セキュリティインシデント人権尊重法令・規制への対応サステナブル調達原材料の供給問題、価格変動/災害・事故・パンデミック/地政学リスクコーポレート・ガバナンス― |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (経営成績等の状況)(1) 当期の経営成績の状況当社グループの売上収益は、主に半導体用途の旺盛な需要により前期と比べ5.0%増(以下の比率はこれに同じ)の3,198億67百万円となりました。 事業利益については、人件費が海外拠点を中心に上昇している一方で、各セグメントで実施した高付加価値品の販売への注力、販売価格適正化など収益構造の改善効果が表れた結果、11.8%増の344億90百万円となり、事業利益率は0.7ポイント増の10.8%となりました。 営業利益は前期に高機能プラスチックセグメントの北米拠点での減損損失や国内生産拠点集約費用等を計上した反動により、43.1%増の354億78百万円となりました。 親会社の所有者に帰属する当期利益は、45.3%増の280億14百万円となりました。 ROEにつきましては、分子である親会社の所有者に帰属する当期利益が前期と比べ増加したことで、2.3ポイント増の8.8%となりました。 (セグメント別販売状況)① 半導体関連材料[売上収益 106,396百万円(前期比 16.5%増)、事業利益 20,714百万円(同 15.2%増)] 半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、中国の旺盛な半導体需要が継続し、加えてAI関連用途の需要が拡大しました。 半導体用感光性材料は、メモリ市場の回復とパワー半導体用途の拡販が進み、売上を伸ばしました。 半導体用ボンディングペーストは、中国内需向けの好調が持続するとともに新規拡販が進み、東南アジアで高密度パッケージ向けの需要も好調が持続しています。 半導体基板材料「LαZ®」シリーズは、モバイル機器向けの販売伸長に加え、AIサーバー向けのパワーデバイスへの採用が拡大しました。 各製品での売上収益の増加に伴い、事業利益も増加しました。 ② 高機能プラスチック[売上収益 105,490百万円(前期比 0.0%増)、事業利益 6,224百万円(同 18.4%増)] 工業用樹脂は、国内で半導体用途の販売が伸長したものの、北米拠点で不採算製品の撤退を行うなど構造改革に向けた諸施策を実施した結果、売上収益は減少しました。 成形材料の売上も減少しましたが、北米自動車市場での需要停滞は回復に転じています。 積層板は、車載・エアコン用途の低調が続きました。 航空機部品は、顧客生産数量の回復に伴い受注が増加しました。 事業利益は、構造改革の効果や高付加価値製品の販売への注力、原料価格の低下により増加しました。 ③ クオリティオブライフ関連製品[売上収益 107,189百万円(前期比 0.0%減)、事業利益 12,902百万円(同 9.5%増)] 医療機器は、血液バッグや低侵襲血管内治療用のマイクロ能動カテーテル、胸部ステントグラフトの販売が国内外で伸長し、北米では不採算品の整理を実施しました。 バイオ関連製品は、国内再生医療向け等のバイオ器材が伸長しましたが、北米向けは公的研究予算が縮小した影響で販売が減少しました。 フィルム・シートは、医薬品包装用途でジェネリック医薬品増産による需要増などによる数量増が大きく寄与しました。 また、半導体生産用途のシェアが拡大し、食品包装用途ではポーション用途の販売やP-プラスの新規用途への採用拡大もあり、堅調に推移しました。 産業機能性材料は、建材、店装材需要が新製品や、事業譲渡を受けた中空ポリカなどにより伸長しました。 機能性差別化製品では、光学製品と絶縁製品の販売が、車載向けを中心に大きく伸長しましたが、アイウェア用途の光学製品は米国の関税政策の影響を受けた需要減で低調となりました。 防水シート関連は、住宅リフォーム向け販売の増加が新築住宅向け需要の落ち込みを補いました。 事業利益の増加については、販売価格の適正化や生産拠点再編による固定費削減も寄与いたしました。 (2) 当期の財政状態の状況①資産の部資産合計は、前連結会計年度末に比べ663億89百万円増加し、4,841億67百万円となりました。 主な増減は、現金及び現金同等物、その他の金融資産および有形固定資産の増加であります。 ②負債の部負債合計は、前連結会計年度末に比べ93億11百万円増加し、1,335億21百万円となりました。 主な増減は、繰延税金負債の計上による増加と、借入金の返済による減少であります。 ③資本の部資本合計は、前連結会計年度末に比べ570億78百万円増加し、3,506億46百万円となりました。 主な増減は、当期利益の計上およびその他の資本の構成要素の増加と、剰余金の配当による減少であります。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金および現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末に比べ212億18百万円増加し、1,247億52百万円となりました。 ①営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動により得られた資金は350億3百万円となりました。 これは主に、税引前利益および減価償却費の計上による収入と、法人所得税の支払による支出の結果であります。 前期と比べると87億8百万円の収入の減少となりました。 ②投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動に用いた資金は79億30百万円となりました。 これは主に、有形固定資産の取得による支出と、投資有価証券の売却による収入の結果であります。 前期と比べると76億71百万円の支出の減少となりました。 ③財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動に用いた資金は135億81百万円となりました。 これは主に、配当金の支払、長期借入金の返済による支出の結果であります。 前期と比べると312億98百万円の支出の減少となりました。 (4) 資本の財源および資金の流動性に係る情報 ①財務戦略の基本的な考え方当社グループは、健全かつ安定した財務基盤の維持を前提に、資本効率の向上を図り、事業活動の成長と拡大のための投資を継続的に行い、安定かつ継続的に株主還元を行うことを財務戦略の基本方針としております。 財務基盤に関しては、親会社所有者帰属持分比率は70%を超え、ネットキャッシュは900億円超のプラスという状況で、安定した水準を維持しております。 引き続き財務体質の改善、信用力向上のための取組みに努めてまいります。 また、資産効率に関しては、以下の施策をこれまで以上に強力に推進してまいります。 ・収益性向上による営業キャッシュ・フロー確保のため、低採算・不採算事業の撲滅改善、製造原価の低減に加え、開発効率の向上や間接業務の効率化等の費用削減。 ・資産のスリム化のため、売掛債権の回収促進、棚卸資産の適正水準や滞留の管理強化、政策保有株式の縮減、不要・遊休資産の処分・売却の徹底、グローバルおよびリージョナルファイナンスによるグループ内資金の効率的な活用。 ②資金需要当社グループの主な資金需要としては、2024年度からスタートしました3年間の中期経営計画に掲げました通り、既存事業の収益力強化や顧客への安定確実供給に資する設備投資、新商品/新ソリューション創出に向けた研究開発やDX/GX(グリーントランスフォーメーション)関連の成長投資、有望案件の探索やオープンイノベーション推進、事業ポートフォリオ改革に資する戦略的M&A資金としての戦略的投資、および株主還元が挙げられます。 2026年3月期につきましては、設備投資、成長投資はほぼ計画通り実行しています。 トピックスとして、戦略的投資枠を活用し、2025年10月にはAGC株式会社およびその子会社であるAGCポリカーボネート株式会社からポリカーボネート事業を譲り受け、また、2026年1月には、京セラ株式会社のケミカル事業の一部を承継することを決定しました。 ③資金調達当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、自己資金および外部資金を有効に活用しております。 資金調達にあたっては、様々な手段の中から、その時々の市場環境も考慮したうえで、当社グループにとって最適かつ有利な手段を機動的に選択しております。 当社グループは、主要な取引先金融機関との間で長年にわたり良好な関係を維持しており、長期借入金、短期借入金、シンジケートローン等による資金調達のほか、緊急時の手元流動性と資金調達枠の確保を目的として、取引先金融機関との間に短期借入金枠およびコミットメントラインを設定しております。 さらに金融市場からの安定的な資金調達能力の維持向上に努め、国内2社の格付機関から格付けを取得し、コマーシャル・ペーパーの発行による資金調達も行っております。 これらにより運転資金および設備資金に加え、戦略的な投資に対しても十分な流動性が確保でき、機動的かつ円滑な資金調達が可能となっております。 (5) 生産、受注および販売の実績①生産実績および受注実績当社グループの生産品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産を行わないため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 このため生産の実績については、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (セグメント別販売状況)」に関連付けて示しております。 ②販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前期比増減(%)半導体関連材料106,39616.5高機能プラスチック105,4900.0クオリティオブライフ関連製品107,189△0.0その他7922.7合計319,8675.0 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 (6) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、事業利益、事業利益率およびROEを業績目標の指標に設定しております。 中期経営計画で掲げた最終年度(2026年度)の数値目標は「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境および対処すべき課題」に、各指標の当連結会計年度における達成状況については「(1) 当期の経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (7) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積りおよび見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。 |
| 研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当社は、持続可能な社会の実現に向け、SDGsに則した全社的な取り組みを推進しております。 研究開発においては、「ICT」、「モビリティ」、「ヘルスケア」という戦略3領域において、SDGsの観点から未来価値(環境価値、社会価値、経済価値)・競争優位性の高い革新的な製品・技術開発を進めております。 さらに、エネルギーや環境対応など社会課題を解決する素材開発にも注力し、2030年度にはイノベーションによる新製品開発を通じて、事業利益100億円を創出します。 未来価値創出に向け、当社はイノベーション・マネジメントシステムを構築・展開し、フィージビリティスタディを迅速に進めております。 また、3R活動(リデュース、リユース、リサイクル)やLCA(ライフサイクルアセスメント)を評価できる人材育成を推進することで、サステナブルな事業活動に貢献してまいります。 当社グループは、中長期的視野に立ち新製品およびそれに必要な要素技術の研究を担当する先端材料研究所およびバイオ・サイエンス研究所、生産技術開発を担当するコーポレートエンジニアリングセンター、ならびに新製品の商品化および現製品の改良研究を担当する各製品別5研究所(情報通信材料研究所、HPP技術開発研究所、フィルム・シート研究所、産業機能性材料研究所、およびSBカワスミ株式会社の殿町メディカル研究所)、さらに放熱材料事業開発部、光回路事業開発部、パワーエレクトロニクスソリューション開発部、電子調光デバイス事業化推進プロジェクトチーム、BMI事業化プロジェクトチーム、水素製造機能膜量産準備プロジェクトチーム、熱硬化性樹脂ケミカルリサイクル実装プロジェクトチームという体制で、当社の戦略3領域であるICT、モビリティ、ヘルスケアにおける各マーケット動向に即座に対応すべく、研究・開発活動を進めております。 国外では、米国オハイオ州アクロンのコーポレート部門拠点であるPromerus, LLCをはじめ、半導体関連材料は、中国、台湾、シンガポール、米国、ベルギーにオープンラボ機能を持った研究・開発拠点があります。 高機能プラスチック関係は米国、カナダ、ベルギー、スペイン、中国、インドネシアに研究・開発拠点があり、米国とベルギーにはオープンラボ機能を併設しております。 欧米に技術駐在員を配置し、ワールドワイドでの迅速な新規技術・新規プロセス調査の実施、国内組織との緊密な連携により、グローバル市場のニーズに対応しております。 2025年4月1日には、グリーン水素エネルギーの社会実装に向けて「水素製造機能膜量産準備プロジェクトチーム」が発足しました。 量産化を進める水素製造装置用アニオン交換膜(AEM)は、イオン伝導性や安定性・耐久性が高く、水の電気分解により効率よく水素を得るための機能膜として活用されます。 当社グループのPromerus, LLCが開発した独自素材のポリノルボルネン技術と、当社が長年培ってきたプロセス技術により完成させた材料で、事業化を推進してまいります。 ヘルスケア領域では、当社の独自素材である「DuraQ®導電ペースト」を用いて、柔軟性に優れ、自然で快適な装着感を実現した哺乳センシングデバイスを開発しました。 当開発品は、赤ちゃんの舌の動きを計測し、母乳を飲む力である吸てつ力を数値化します。 これにより、母親は赤ちゃんの哺乳能力を客観的に把握できるようになり、授乳に関する悩みを軽減することが出来ます。 現在、産後ケア施設・助産院など複数の施設に試験導入を実施しており、2027年度の上市を目指しております。 当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は13,300百万円であります。 なお、この中には基礎研究等費用3,777百万円が含まれております。 各セグメント別の研究・開発活動は次のとおりであります。 ①半導体関連材料エレクトロニクスとモビリティの未来に貢献する半導体製品と自動車部品向けの樹脂材料開発を推進しております。 特にAI・パワー・モビリティの3強化領域に注力して樹脂材料の開発を進めております。 当連結会計年度は、下記5製品を開発、上市しました。 開発・上市品AI向けPDMSフリーエポキシ樹脂封止材パワー半導体向け高熱伝導エポキシ樹脂封止材パワー半導体向け高熱伝導基板用材料欧州HEV・EV車向け一括封止用エポキシ樹脂環境対応NMPフリー感光性ウェハーコート樹脂 なお、当セグメントに係る研究開発費は、4,359百万円であります。 ②高機能プラスチック高機能成形材料と精密成形技術を基盤技術として、自動車、電機部品用等の産業資材用樹脂、成形材料および成形品の開発を進めております。 特に環境対応材料に注力した開発を進めております。 当連結会計年度は、下記3製品を開発、上市しました。 開発・上市品電動車ブレーキ摩擦材向け耐錆固着性シリコーン変性フェノール樹脂耐蝕表面処理剤添加用超低モノマー水溶性フェノール樹脂AQNOA®高輝度表示体用ポリシクロオレフィンCOPLUS® なお、当セグメントに係る研究開発費は、1,823百万円であります。 ③クオリティオブライフ関連製品医療機器・器具、バイオ関連製品、医薬・食品等各種包装用材料および建築材料を中心に開発を進めております。 医療機器については特に低侵襲治療分野に注力した開発を進めております。 当連結会計年度は、下記10製品を開発、上市しました。 開発・上市品医療機器事業およびバイオ事業・頸動脈ステント留置用血栓捕捉吸引器具・献血用採血器・鏡視下手術後臓器回収器具フィルム・シート事業・電子部品パッケージ切断用ダイシングテープ・軽剥離スキンパックフィルム・根菜類用結露防止鮮度保持フィルム産業機能性材料および防水関連事業・仮設防音パネル用ポリカーボネート板・スマートフォン電池周辺向けポリカ系絶縁シート ・ヘッドアップディスプレイ用カバー材(加工品)・アイウェア用偏光板(新色) なお、当セグメントに係る研究開発費は、3,341百万円であります。 |
| 設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当社グループは、新たな成長へ向けた取り組みとして「製品構成を最適化し、既存事業の収益力を強化」、「SDGsに則した環境的・社会的価値を有する新商品/新ソリューションを創出」および「個人の自律性と組織の一体感を高め、全社力を最大化」の基本戦略のもと、当連結会計年度において19,276百万円の設備投資を実施しました。 セグメントごとの設備投資額は、次のとおりであります。 「半導体関連材料」では、九州住友ベークライト㈱内の食堂・事務所棟の建設、蘇州住友電木有限公司およびSumitomo Bakelite Singapore Pte. Ltd.における半導体封止用エポキシ樹脂成形材料の製造設備の増強など、5,164百万円の設備投資を実施しました。 「高機能プラスチック」では、当社における成形材料の製造設備の増強、Durez CorporationおよびSumitomo Bakelite Europe NVにおける工業用樹脂の製造設備の老朽更新など、6,963百万円の設備投資を実施しました。 「クオリティオブライフ関連製品」では、当社およびSBパックス㈱におけるフィルム・シートの製造設備の増強、Kawasumi Laboratories (Thailand)Co, Ltd.における医療機器および医薬品の研究開発設備の増強など、6,343百万円の設備投資を実施しました。 設備投資額には、有形固定資産のほか、無形資産、使用権資産への投資が含まれており、その所要金額については、主として自己資金を充当しております。 なお、重要な設備の除却または売却はありません。 |
| 主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 (1) 提出会社(2026年3月31日現在)事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(外、平均臨時雇用者数)(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計尼崎工場(兵庫県尼崎市)クオリティオブライフ関連製品フィルム・シート製造設備等2,2892,98836(43,846)1635,477278(97)静岡工場(静岡県藤枝市)高機能プラスチッククオリティオブライフ関連製品工業用樹脂、成形材料、成形品、積層板、産業機能性材料製造設備等3,8494,2031,173(291,760)89010,118548(43)宇都宮工場(栃木県宇都宮市)半導体関連材料半導体基板材料、半導体用ボンディングペースト製造設備等3,2731,529240(102,147)5555,598174(13)鹿沼工場(栃木県鹿沼市)クオリティオブライフ関連製品産業機能性材料製造設備等1,6451,4691,401(79,372)1464,662151(18)神戸事業所(神戸市西区)全社研究開発施設設備等6381451,125(21,377)1652,07447(8)本社(東京都品川区) (注)3,7全社その他その他設備4,037302,817(345,309)2077,092414(11) (2) 国内子会社(2026年3月31日現在)会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(外、平均臨時雇用者数)(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計SBカワスミ㈱ (注)5本社・工場(神奈川県 川崎市 ほか)クオリティオブライフ関連製品医療機器および医薬品製造設備等4,3425091,585(102,529)4306,867650(70) (3) 在外子会社(2026年3月31日現在)会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(外、平均臨時雇用者数)(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)使用権資産その他合計SumitomoBakeliteSingaporePte. Ltd. (注)6本社・工場(シンガポール)半導体関連材料半導体封止用エポキシ樹脂成形材料、半導体用ボンディングペースト製造設備等4502,847-[22,276]1,129394,464203(-)台湾住友培科股份有限公司 (注)6本社・工場(台湾)半導体関連材料半導体封止用エポキシ樹脂成形材料製造設備等3,3343,121-[22,334]4251387,017140(-)蘇州住友電木有限公司 (注)6本社・工場(中国)半導体関連材料半導体封止用エポキシ樹脂成形材料、半導体用ボンディングペースト製造設備等6,3684,943-[88,504]5541,19813,063294(52)南通住友電木有限公司 (注)6本社・工場(中国)高機能プラスチッククオリティオブライフ関連製品工業用樹脂、成形材料、フィルム・シート製造設備等3,6696,405-[100,000]61014910,833256(34)Sumitomo Bakelite Europe NV本社・工場(ベルギー)高機能プラスチック工業用樹脂製造設備等2,7416,78425(110,000)-2339,783128(-)Sumitomo Bakelite Europe (Ghent) NV (注)6本社・工場(ベルギー)半導体関連材料高機能プラスチック半導体封止用エポキシ樹脂成形材料、成形材料製造設備等2,1634,688208(23,565)[50,650]6-7,065165(6) (注) 1 帳簿価額は、提出会社および国内子会社は日本基準に基づく個別財務諸表の帳簿価額を、在外子会社はIFRSに基づく金額を記載しております。 2 帳簿価額には、建設仮勘定の金額を含めておりません。 3 連結会社以外へ賃貸中の建物及び構築物29百万円、土地387百万円(101,884㎡)を含んでおります。 4 賃借している土地の面積は[ ]で外書きしております。 5 SBカワスミ㈱は提出会社より事務所の一部を賃借しております。 6 Sumitomo Bakelite Singapore Pte. Ltd.、台湾住友培科股份有限公司、蘇州住友電木有限公司、南通住友電木有限公司、およびSumitomo Bakelite Europe (Ghent) NVは連結会社以外から工場用地を賃借しております。 7 提出会社のうち本社には、秋田地区の土地(260,619㎡)、九州地区の土地(48,788㎡)、奈良地区の土地(20,353㎡)、川崎地区の土地(2,319㎡)等を含めております。 8 現在休止中の主要な設備はありません。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 当社グループの当連結会計年度後1年間の設備投資計画(新設・拡充・改修)は27,800百万円であり、セグメントごとの内訳は次のとおりであります。 セグメントの名称設備投資計画金額(百万円)設備等の主な内容・目的半導体関連材料8,800生産能力の増強、老朽更新等高機能プラスチック6,500生産能力の増強、老朽更新等クオリティオブライフ関連製品9,600生産能力の増強、新製品・新技術対応等その他2,900新製品・新技術対応、老朽更新等合計27,800 (注)1 経常的な設備の更新のための除売却を除き、重要な設備の除売却の計画はありません。 2 上記の計画に伴う所要資金は、自己資金を充当する予定であります。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 3,341,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 6,343,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 47 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 22 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 8,170,000 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式を純投資目的である投資株式とし、それ以外の投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式としております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、事業運営上の必要性や取引関係の維持、向上を図る目的で中長期的に企業価値の向上に資すると判断する場合に株式を保有しております。 保有する株式については、その経済合理性、保有の意義を踏まえて取締役会で定期的に保有の必要性を検証し、保有の必要性が薄いと判断する場合は、当該株式を売却しております。 取締役会において、個々の銘柄について、次の事項について検証をしております。 ・保有目的 ・保有による便益・リスクと資本コストの比較 ・経済合理性以外の企業価値向上への寄与 当事業年度は、上記の方針に基づき、4銘柄の株式を全数売却、5銘柄の株式を一部売却いたしました。 また、2026年3月開催の取締役会において、上記の方針および検証事項に基づいて、個別銘柄毎に当社の中長期的な企業価値の向上に資するか否かの検証を行い、いずれの銘柄も保有の必要性があることを確認いたしました。 加えて、保有株式の縮減が要請されていることを踏まえ、さらに検証を進め、より一層の縮減を検討していくことを確認いたしました。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式37810非上場株式以外の株式1446,139 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (注) 株式の併合・分割、株式移転、株式交換および合併等により変動した銘柄は除きます。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式98,757 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由 (注)1当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)住友商事㈱1,961,0001,961,000当社セグメント全般にわたる製品販売および原材料購買に係る取引関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 有11,3346,612住友不動産㈱ (注)41,994,000997,000同社の施設利用のほか不動産取引に関わる関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 有8,7575,576MS&ADインシュアランスグループホールディングス㈱1,725,3571,725,357同社グループは、事業運営に必要な保険契約先であり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 無 (注)26,9565,564日東紡績㈱233,500467,000主に原材料購買に係る取引関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 なお、当事業年度において、保有株式の一部を売却いたしました。 有4,3751,942三井住友トラストグループ㈱779,616779,616同社グループは、事業運営に必要な資金借入先であり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 無 (注)23,8212,900住友林業㈱ (注)42,409,540803,180主にクオリティオブライフ関連製品セグメントの製品販売に係る取引関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 有3,3823,621三井住友フィナンシャルグループ㈱470,400940,800同社グループは、事業運営に必要な資金借入先であり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 なお、当事業年度において、保有株式の一部を売却いたしました。 無 (注)22,3543,570住友化学㈱3,013,3633,013,363主に原材料購買に係る取引関係があるほか、製品に関わる協業関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 有1,5051,089住友金属鉱山㈱130,500130,500主に原材料購買に係る取引関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 有1,155423住友電気工業㈱121,000121,000主に高機能プラスチックセグメントの製品販売に係る取引関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 有1,013298日本電気㈱ (注)4151,500121,200主に情報システム関連での取引関係があるほか、当社が重点課題として掲げるDX推進に向けて取り組む生産技術のデジタル化に関する共創先であり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 なお、当事業年度において、保有株式の一部を売却いたしました。 有5821,905㈱住友倉庫96,50096,500主に物流・倉庫保管に関わる取引関係があり、関係の維持・強化を目的として、保有しております。 有389266日本シイエムケイ㈱499,000998,000主に高機能プラスチックセグメントの製品販売に係る取引関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しておりましたが、提出日現在において全株売却しております。 有267403住友大阪セメント㈱63,300126,300主に工場資材等に関わる取引関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 なお、当事業年度において、保有株式の一部を売却いたしました。 有240454住友精化㈱-121,600当社グループの製品分野とは異なる製品を扱う化学メーカーとして、必要に応じて協業を行うなど、関係を維持・強化することを目的として、保有しておりましたが、当事業年度において全株売却いたしました。 無-608丸大食品㈱-10,000主にクオリティオブライフ関連製品セグメントの製品販売に係る取引関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しておりましたが、当事業年度において全株売却いたしました。 無-17三井住友建設㈱-30,984主に工事発注のほか、同社の建設用材料に関する共同開発を行うなどの協業を行っており、関係を維持・強化することを目的として、保有しておりましたが、当事業年度において、インフロニア・ホールディングス㈱が実施した株式公開買付に応じ、全株売却いたしました。 無-12日本板硝子㈱-25,900主にクオリティオブライフ関連製品セグメントの製品販売に係る取引関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しておりましたが、当事業年度において全株売却いたしました。 無-10 (注) 1 いずれの銘柄についても、定量的な保有効果については記載が困難であります。 保有の合理性については、上記「a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載のとおり、資本コストとの比較のほか、当社の中長期的な企業価値への寄与および取引状況などの定性的な側面も踏まえて、検証しております。 2 保有先企業は当社株式を保有しておりませんが、当該企業の子会社が当社株式を保有しております。 3 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。 4 株式の分割により株式数が増加しております。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 ④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度の前4事業年度および当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 |
| 株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 9 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 37 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 810,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 14 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 46,139,000,000 |
| 株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 8,757,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 63,300 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 240,000,000 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 日本板硝子㈱ |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 主にクオリティオブライフ関連製品セグメントの製品販売に係る取引関係があり、関係を維持・強化することを目的として、保有しております。 |