財務諸表
CoverPage
| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-19 |
| 英訳名、表紙 | DKS Co. Ltd. |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 山路 直貴 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 京都市下京区西七条東久保町55番地 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | -(上記は登記上の本店所在地であり、実際の本社業務は下記において行っています。 )本社事務所 京都市南区東九条上殿田町48番地2電話番号 京都 075(276)3030 |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | Japan GAAP |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2【沿革】 1909年4月匿名組合負野薫玉堂解舒液部を設立1914年12月合名会社負野工業製薬所に組織変更1915年11月東京出張所を開設1918年8月第一工業製薬株式会社を設立1919年2月名古屋出張所を開設1919年3月大阪出張所を開設1926年8月本社、工場を京都工場の地に移転1929年6月福岡出張所を開設1939年4月四日市工場(三重県)を新設1949年5月東京証券取引所市場第一部に上場1960年10月大潟工場(新潟県)を新設1973年5月ゲンブ株式会社を設立1982年1月第一クリーンケミカル株式会社を設立1986年7月京都エレックス株式会社を設立1988年10月有限会社第一セラモ(現在の第一セラモ株式会社)を設立1989年1月有限会社第一建工(現在の第一建工株式会社)を設立1992年10月オランダにSisterna B.V.を設立1996年9月インドネシアにPT DAI-ICHI KIMIA RAYAを設立2000年2月大阪支社を開設2000年9月京都工場を閉鎖2001年4月第一化学工業株式会社(現在の滋賀工場)を吸収合併2004年1月帝開思(上海)国際貿易有限公司を設立2006年12月研究所を京都市南区の地に移転2009年2月Sisterna B.V.の株式を追加取得し、連結子会社化2011年4月四日市合成株式会社の株式を追加取得し、連結子会社化2011年5月東京支社(現在の東京本社)を東京都中央区の地に移転2014年10月ゲンブ株式会社が第一クリーンケミカル株式会社を吸収合併2015年12月四日市事業所霞工場(三重県)を新設2018年7月株式会社バイオコクーン研究所の全株式を取得し、連結子会社化2018年7月池田薬草株式会社の全株式を取得し、連結子会社化2019年3月岡山県加賀郡吉備中央町に事業用地等を取得2019年12月株式会社バイオコクーン研究所 新工場の建設2021年2月京都エレックスが中国に蘇州開翼電子材料有限公司を設立2022年4月東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、東京証券取引所プライム市場に移行2024年8月本社を京都市南区の地に移転し、大阪支社を統合 |
| 事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社12社及び関連会社2社(2026年3月31日現在)で構成され、電子・情報、環境・エネルギー、ライフ・ウェルネス、コア・マテリアルの製造、販売を主たる業務としています。 当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。 なお、当連結会計年度において報告セグメントの区分を変更しています。 詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) 1.報告セグメントの概要」に記載のとおりです。 事業区分主要製品主要な会社電子・情報低誘電樹脂材料、水系ウレタン樹脂、イオン液体、射出成形用ペレット、難燃剤、各種界面活性剤当社、四日市合成㈱、第一セラモ㈱、晋一化工股份有限公司、DDFR Corporation Ltd.環境・エネルギー電池材料、セルロース系高分子材料、合成潤滑油、電子部品用導電性ペースト、ウレタンシステム、各種界面活性剤当社、四日市合成㈱、京都エレックス㈱、帝開思(上海)国際貿易有限公司、蘇州開翼電子材料有限公司ライフ・ウェルネスショ糖脂肪酸エステル、ビニル系高分子材料、アクリル系高分子材料、健康食品、消臭・除菌剤、各種界面活性剤当社、ゲンブ㈱、㈱バイオコクーン研究所、池田薬草㈱、Sisterna B.V.、PT DAI-ICHI KIMIA RAYAコア・マテリアル各種界面活性剤、難燃剤、アミド系滑剤、ポリエーテルポリオール、ウレタンプレポリマー当社、四日市合成㈱、第一建工㈱、晋一化工股份有限公司、PT DAI-ICHI KIMIA RAYA、帝開思(上海)国際貿易有限公司、ケイアンドディーファインケミカル㈱、DDFR Corporation Ltd. 事業の系統図は次のとおりです。 |
| 関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金又は出資金(千円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) 四日市合成㈱ (注)2、4三重県四日市市480,000電子・情報、環境・エネルギー、コア・マテリアル100.00当社の製品等の製造を行っています。 役員の兼任をしています。 ゲンブ㈱京都市南区50,000ライフ・ウェルネス100.00当社の製品の販売を行っています。 建物を賃貸しています。 役員の兼任をしています。 京都エレックス㈱京都市南区80,000環境・エネルギー50.03建物を賃貸しています。 役員の兼任をしています。 債務保証を行っています。 第一セラモ㈱滋賀県東近江市50,000電子・情報100.00土地及び建物を賃貸しています。 役員の兼任をしています。 第一建工㈱東京都中央区50,000コア・マテリアル100.00当社の土木・建築用薬剤等の販売を行っています。 建物を賃貸しています。 役員の兼任をしています。 ㈱バイオコクーン研究所岩手県盛岡市40,400ライフ・ウェルネス100.00当社のライフ・ウェルネスの研究を委託しています。 役員の兼任をしています。 池田薬草㈱徳島県三好市100,000ライフ・ウェルネス100.00役員の兼任をしています。 晋一化工股份有限公司 (注)2、5台湾台北市千NTドル320,000電子・情報、コア・マテリアル51.00当社の製品等の製造及び販売を行っています。 役員の兼任をしています。 債務保証を行っています。 Sisterna B.V.オランダローゼンダール千ユーロ468ライフ・ウェルネス94.90当社のショ糖脂肪酸エステルの販売を行っています。 役員の兼任をしています。 PT DAI-ICHIKIMIA RAYAインドネシアカラワン千USドル4,900ライフ・ウェルネス、コア・マテリアル100.00当社の製品等の製造及び販売を行っています。 役員の兼任をしています。 帝開思(上海)国際貿易有限公司 (注)2中国上海市千USドル750環境・エネルギー、コア・マテリアル100.00当社の製品等の輸出入業務を行っています。 役員の兼任をしています。 蘇州開翼電子材料有限公司中国江蘇省蘇州市千USドル 3,158環境・エネルギー94.20(94.20)役員の兼任をしています。 名称住所資本金又は出資金(千円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(持分法適用関連会社) ケイアンドディーファインケミカル㈱千葉市中央区490,000コア・マテリアル50.00役員の兼任をしています。 DDFR CorporationLtd.中国香港特別行政区千香港ドル800電子・情報、コア・マテリアル50.00当社の難燃剤の調達を行っています。 役員の兼任をしています。 (注)1.「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しています。 2.特定子会社に該当しています。 3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。 4.四日市合成㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。 )の連結売上高に占める割合が10%を超えています。 主要な損益情報等 (1)売上高 14,950百万円 (2)経常利益 716百万円 (3)当期純利益 522百万円 (4)純資産額 7,910百万円 (5)総資産額 12,262百万円5.晋一化工股份有限公司については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。 )の連結売上高に占める割合が10%を超えています。 主要な損益情報等 (1)売上高 9,897百万円 (2)経常利益 3,214百万円 (3)当期純利益 2,570百万円 (4)純資産額 11,255百万円 (5)総資産額 14,806百万円6.前連結会計年度において持分法適用の非連結子会社であった晋一国際投資有限公司については、当連結会計年度において清算結了したことに伴い持分法適用の範囲から除外しています。 |
| 従業員の状況 | (2)【従業員の状況】 ① 連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)電子・情報1,155(277)環境・エネルギーライフ・ウェルネスコア・マテリアル合計1,155(277) (注)1.従業員数は、就業人員(当社及び連結子会社から社外への出向者を除く)です。 2.臨時雇用者数は、( )内に年間の平均人員を外数で記載しています。 3.当社グループの従業員は同一の従業員が複数のセグメントに従事しているため、合計で記載しています。 ② 提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)611(214)41.415.68,054,7109.8 セグメントの名称従業員数(人)電子・情報611(214)環境・エネルギーライフ・ウェルネスコア・マテリアル合計611(214) (注)1.従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者を除く)です。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。 3.臨時雇用者数は、( )内に年間の平均人員を外数で記載しています。 4.当社の従業員は同一の従業員が複数のセグメントに従事しているため、合計で記載しています。 ③ 労働組合の状況 当社グループの労働組合は、第一工業製薬労働組合と称し、2026年3月末の組合員数は、539人で化学一般労働組合連合に加盟しています。 なお、労使関係は良好です。 ④ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%) (注)1.男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2.労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1.全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者9.773.372.774.153.6(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。 ⑤ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容当社は、使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しています。 当該役員・従業員株式所有制度の内容については、「1 株式等の状況 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しています。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断しています。 (1)経営方針 当社グループは、創業以来『品質第一、原価逓減、研究努力』の3つの社訓を経営の規範として会社を運営してまいりました。 創業者は『品質第一』と『原価逓減』が、「より良い製品を、より安価に、お客様に提供することが会社隆昌の基本」であり、この「2つの社訓を実現する原動力となるのは不断の研究活動である」と3つ目の『研究努力』を説いています。 この創業精神に則り、当社グループは、事業環境の急速な変化および市場の多様化に対応し、持続的な企業価値の向上を図ります。 2025年4月より、従来の「材料別6セグメント」から、分野別の「電子・情報」、「環境・エネルギー」、「ライフ・ウェルネス」、「コア・マテリアル」の4セグメントへと開示セグメントの区分を変更しました。 これにより、各分野の特性に即した戦略立案を可能とするとともに、ステークホルダーの皆様に対する事業内容の理解促進を図り、経営資源の効率的な管理・分析を通じて事業運営を高度化させてまいります。 <各事業セグメントの方針>■ 電子・情報・次世代高速通信に対応した低誘電材料の拡販・技術トレンドに沿ったディスプレイ向け先端材料の開発促進・独自技術を生かした次世代半導体材料への新規参入■ 環境・エネルギー・サステナブル社会実現に貢献するリチウムイオンバッテリー関連材料の開発・電動化、電装化とともに循環社会に貢献する樹脂材料で拡大・再生可能エネルギーの推進に貢献する太陽電池用材料の拡大■ ライフ・ウェルネス・認知機能維持をサポートする機能性表示食品「冬虫夏草」の拡販・界面活性剤の技術を基盤に、食品添加物、香粧品、クリーニング用薬剤、においビジネスの拡大を図り、新しい用途への素材開発を推進■ コア・マテリアル・脱炭素社会へ貢献する環境負荷の少ない天然由来原料の活用・コア技術である界面技術を注力分野3分野へ展開・伝統ある製品・技術が産業界の基盤強化と発展に寄与 中長期的な成長を見据えた柔軟かつ持続的な経営基盤の構築に努め、安定的な収益を生み出すための企業体質強化の取り組みを継続します。 「こたえる、化学。 」をミッションに掲げ、当社グループの成長戦略を確実に軌道に乗せるための諸施策を、全社員が一丸となり確実に実行し、新たな会社の歴史を作ります。 社訓『品質第一、原価逓減、研究努力』を礎に、社是「産業を通じて、国家・社会に貢献する」の実現に努めてまいります。 (2)経営戦略等 当社は、2025年4月より、5カ年中期経営計画「SMART 2030(スマート ニイゼロサンゼロ)」を始動しました。 2030年度の業績目標を設定し、持続的な企業価値の向上を目指しています。 本計画においては、以下の基本方針のもと経営体制および事業運営の強化を図ります。 1.事業運営体制の強化 事業本部制を導入し、営業部門および研究部門が一体となった分野別の事業部を設置しています。 これにより、顧客課題への迅速な対応および新規開発テーマへの取り組みを可能とする体制を構築し、併せて、事業責任の明確化を通じた機動的な組織運営を推進します。 2.研究開発体制の強化 経営直轄組織として「生産技術研究所」および「京都中央研究所」を設置し、研究開発力の強化とスピードアップを図ります。 取り組むテーマを短期および中長期に区分し、開発期間の短縮を図ることで、事業効率および競争力の一層の向上に取り組んでいます。 3.人事制度改革と人財育成の推進 新たな人事制度を導入することで、労働生産性の向上を図っています。 成果を正当に評価する制度の構築により、社員一人ひとりの成長が企業の成長に直結する仕組みを整備するとともに、挑戦する社員を賞賛する企業風土の醸成を進めています。 また、当社は、従業員の健康を維持・増進することで生産性の向上を図り、ひいては企業価値の向上を目指し、「健康経営」の推進に取り組んでいます。 その成果として、経済産業省と日本健康会議が主催する「健康経営優良法人 ~ホワイト 500~」に9年連続で認定されています。 これらの取り組みは、役員が出席する会議体において結果の報告を行い、それに基づき策定された計画について承認を得る体制としており、企業の生産性ならびに企業価値の一層の向上を図ってまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2025年4月から開始した中期経営計画「SMART 2030」の1年目が終了しました。 わが国経済は、緩やかな回復基調にあるものの、円安や原材料価格の高騰、海外需要の減速により、先行き不透明な状況が続きました。 世界経済においても、米国の金融政策や中国・欧州の景気停滞を背景に成長が鈍化しています。 化学業界では、電子材料やエネルギー関連分野で需要が回復した一方、汎用化学品における価格競争の激化など、総じて厳しい事業環境が続いています。 このような状況のもと、中期経営計画「SMART 2030」の1年目は、当社はハイエンドサーバー向け低誘電樹脂材料や新規電池材料の負極用複合接着剤の引き合いが一段と強まり、市場からの評価が着実に向上しています。 その結果、成長領域における需要の拡大が業績を牽引し、増収増益となりました。 「SMART 2030」の2年目は、2027年4月から開始するPhase2への移行を見据え、初年度に策定した方針および施策を着実に遂行し、その成果を企業価値の向上として具現化していく重要な期間と位置付けます。 また、本計画の推進にあたって影響のある要因としては、原材料価格およびエネルギーコストの高騰、金利上昇、経済市況の悪化、ならびに地政学リスクの継続等が考えられます。 なお資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応については以下のとおりです。 当社グループのPBR(株価純資産倍率)は、2026年3月期末時点で、1倍を上回る水準ですが、これを一過性の成果と捉えることなく、引き続き資本コストを意識した経営の重要性を強く認識しています。 引き続き、資本効率の向上に加え、成長投資の推進、株主還元の充実、IR活動による市場との対話に取り組み、株主価値の持続的な向上を図ります。 中期経営計画「SMART 2030」では、ROIC(投下資本利益率)を重要指標としています。 今後もWACC(加重平均資本コスト)を上回るROICと投資収益を確保し、企業価値の向上に努めます。 配当については、事業成長に必要な内部留保とのバランスを図りつつ、長期的かつ安定的な配当を基本方針としています。 「SMART 2030」計画の2030年3月期の連結配当性向を高めることを目標とし、積極的な株主還元を実施してまいります。 内部留保は、国際競争力の強化や将来の成長に向けた投資に活用し、企業価値の増大を図ります。 (4)経営環境 当連結会計年度は、ハイエンドサーバー向け低誘電樹脂材料や新規電池材料の負極用複合接着剤の引き合いが一段と強まり、市場からの評価が着実に向上しました。 その結果、成長領域における需要の拡大が業績を牽引し、増収増益となりました。 2025年4月に始動した中期経営計画「SMART 2030」は、初年度を終え、研究開発の強化とスピードアップによる競争力強化を加速させています。 営業と研究を一体化した「事業本部制」のもと、部門間の連携が深化しました。 また、新設した生産技術研究所や京都中央研究所も連動し、重点分野での技術革新を推進しています。 さらに、新人事制度の運用を通じて成果を正当に評価し、挑戦を称える企業文化の定着を図ってまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題企業価値を高めていくために会社が対処すべき課題は、次の3点と認識しています。 中期経営計画2年目として、当社グループが重点的に取り組むべき課題は以下のとおりです。 第一の課題は収益力の強化と事業ポートフォリオの改善です。 特に収益性に課題を有する事業につきましては、初年度の取り組みを踏まえ、事業方針のさらなる明確化、販売戦略の見直しなどを進め、早期の収益改善を図ります。 また継続的な価格改定や販売数量の拡大を通じて、安定的な利益創出の構築に取り組みます。 第二の課題は、研究開発の強化とスピードアップによる更なる競争力強化です。 営業と研究を一体化した事業本部制のもと、顧客課題を起点としたテーマ創出から、開発、評価、市場投入までのプロセスをさらに高度化し、意思決定の迅速化と責任体制の明確化を通じて競争力のある製品・サービスの創出を推進します。 第三の課題は、人財を最重要な経営資源と位置づけ、その能力を最大限に引き出す組織づくりです。 挑戦を評価し、失敗から学び改善につなげる企業文化への定着を図ることで、社員一人ひとりの創意工夫を新たな付加価値の創出へと結びつけ、「挑戦し、選ばれる会社へ」という年度標語の実現につなげます。 2026年度は中期経営計画「SMART 2030」の2年目にあたり、初年度に定めた方針および施策を着実に実行し、その成果を具体的な業績および企業価値の向上として結実させていく重要な一年です。 また、変化の激しい事業環境の中においても、自ら挑戦を続け、市場やお客様から選ばれ続ける企業となることを目指します。 中期経営計画「SMART 2030」では「ユニ・トップ」「サステナビリティ」「チャレンジ」の3つをキーワードに、行動規範を整備し、人財の充実に取り組むとともに、人的資本を含む無形資産の最大化と企業の持続的成長を連動させることを基本方針としています。 さらに、サステナビリティ開示の充実に取り組みます。 気候変動、人的資本、人権尊重などの課題に対処するための活動を拡充していきます。 地球温暖化や資源の枯渇などの環境問題、また少子高齢化などさまざまな社会課題が私たちの暮らしを取り巻いています。 当社は、環境や生活の安全性や快適性などを高めるため、「こたえる、化学。 」を追求します。 今後とも当社グループへのご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。 (免責・注意事項) 本計画に記載されている当社の現在の計画、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の実績等に関する見通しであり、リスクや不確定な要因を含んでいます。 そのため、実際の業績につきましては、一般的経済状況、製品需給や市場価格の状況、市場での競争の状況、為替の変動等のさまざまな要因により、これら見通しと大きく異なる結果となることがあり得ます。 従って、当社として、その確実性を保証するものではありませんので、ご承知おきください。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 文中の将来に関する事項は、当社が有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいているため、実際の結果とは様々な要因により異なる可能性があります。 (1)サステナビリティ 当社グループは、化学メーカーとして117年の歴史で培ったコア技術と幅広い経験を基に、SDGs及び国連グローバル・コンパクトの定める4分野10原則に取り組みます。 当社が社会的課題の解決に貢献できるテーマをSDGsと紐づけ、③すべての人に健康と福祉を、⑦エネルギーをみんなにそしてクリーンに、⑨産業と技術革新の基盤をつくろう、⑫つくる責任つかう責任、⑰パートナーシップで目標を達成しようの5項目を、特に注力すべきものとして抽出しました。 これらの注力すべき社会的課題に対処するためにサステナビリティ委員会を設置し、取り組みを加速させています。 中期経営計画「SMART 2030」では、ステークホルダーエンゲージメントやESG・サステナビリティ戦略の促進などの非財務戦略を、2030年に向けた成長戦略として掲げています。 当社のESG基本方針に則り、ESGに関する重要課題と向き合い、人々の環境や暮らしを守り、安全・快適性を高めるため、「こたえる、化学。 」を追求し、持続可能な社会の構築に貢献します。 <サステナビリティ(ESG)基本方針>第一工業製薬グループは、ESGに関する重要課題と向き合い、人々の環境や暮らしを守り、安全・快適性を高めるため、「こたえる、化学。 」を追求し、持続可能な社会の構築への貢献を目指します。 ① ガバナンス 当社は、サステナビリティ推進のための中核組織として、サステナビリティを担当する取締役を委員長とし、全社横断的なメンバーで構成される「サステナビリティ委員会」を設置しています。 サステナビリティ委員会は、毎月1回以上開催し、サステナブル環境推進WG、人権・社会価値推進WG、ガバナンス・リスク管理WG、環境貢献型製品WG、グループ会社ESGWGの各ワーキンググループにおいて、サステナビリティに関する基本方針や目標の策定、マテリアリティの特定と分析、活動の推進や進捗確認を行っています。 サステナビリティ委員会の検討内容は、経営会議メンバーで構成される「サステナビリティ会議」に定期的に報告され、方針の決定、上程事項の審議および意思決定、進捗確認を行っています。 また、年1回以上、取締役会への答申・進捗報告が行われ、戦略や目標の最終的な意思決定、経営戦略への統合など監督が図られる仕組みとなっています。 ② 戦略 当社は、昨年度よりスタートした中期経営計画「SMART 2030」では、「ユニ・トップ」、「サステナビリティ」、「チャレンジ」の3つをキーワードとし、人的資本を含む無形資産の最大化と企業の成長を連動させる変革実行を目指す理念としています。 また、サステナビリティ基本方針の実践として以下の5つの個別戦略を掲げています。 <5つの個別戦略>「カーボンニュートラル」:2050年カーボンニュートラルに向けてGHG排出量削減の取り組みを加速「環境貢献型製品の拡大」:顧客の環境課題解決に貢献する製品の開発と提供「人権の尊重」:企業が求められる人権尊重の責任を果たし、持続可能な社会の実現への寄与「人的資本の強化」:戦略的人財投資による人財の価値最大化を図り、長期的な成長と企業価値向上の実現「ガバナンスの深化」:社外役員による監督強化と成長支援による公正で透明な経営体制の確保 当社のマテリアリティをサステナビリティアクションプランに落とし込み、経営計画の方針に基づき推進する成長戦略や事業投資を通じて、課題解決につなげていきたいと考えています。 ③リスク管理 当社は、グループ全体のリスクマネジメントを実施するために、担当する執行役員を委員長とし、各部門および関係会社の代表者で構成されるリスクマネジメント統制委員会を定期的に開催して計画的に活動を進めています。 リスクマネジメント統制委員会では、事業目的の達成を阻害する恐れのあるリスクを適切なレベルまで低減することを目的として、リスク管理システムに基づいてPDCAサイクルを回しています。 定期的および都度、新たなリスクの洗い出しを行い、リスクの特定、分析、評価を行っています。 特定されたリスクは、影響度と発生頻度でリスクマトリクスを作成し、重要度をランク分けしています。 重要度の高いリスクは、委員会の管理リスクとして、リスク対応担当者を決定し、対策の計画や進捗状況のモニタリング、レビューを実施しています。 なお、サステナビリティに関する現状想定されるリスクとして、環境および人権問題への対応不備や遅れによる事業活動の制限、海外生産拠点における水ストレスの悪化、カーボンプライシング政策の導入によるコストの増加等が考えられますが、リスクへの対応を機会と捉え、グリーン・トランスフォーメーション戦略に基づく取組みの展開や「国連グローバル・コンパクトの4分野10原則」に基づく取組み等を計画に沿って実施しています。 ④指標及び目標 当社は、2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、2030年度までに当社グループの国内拠点におけるGHG排出量(Scope1及びScope2)を2013年度比で30%削減する目標を設定しています。 主要な対策として、省エネを推進するとともに、再エネ由来の電力の調達や太陽光発電の導入を進めていきます。 また、持続的な成長を支える重要な基盤として、研究開発活動を推進しています。 事業環境の変化に迅速に対応し、社会のニーズに応える製品・サービスを創出し続けるため、新製品化率25%以上を目標として設定し、中長期的な事業の継続性と収益性の向上に努めます。 人的資本については、労働生産性の向上を重要課題として位置づけ、人財の価値最大化を図るべく、人財育成目標や健康経営目標を設定し、戦略的投資を積極的に行っています。 各目標に関する主要な指標(KPI)の進捗状況については、後述の(3)人的資本「④ 指標及び目標」をご参照ください。 項目注記目標(2030年度)GHG排出量削減(対2013年) 30%削減新製品化率(単体) (注)125%以上労働生産性(単体) (注)29.7百万円/人以上(注)1.過去3年間に製品化した製品の売上高を、売上高の総額で割ったものです。 2.営業利益を従業員数で割った、一人あたりの営業利益を指します。 (2)気候変動 当社は、気候変動関連のリスクおよび機会が経営上の重要課題であるという認識のもと、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しています。 気候変動が当社の事業活動に与える影響などについて情報開示を進め、サプライチェーン全体で脱炭素社会の実現に取り組むことで持続可能な社会をめざします。 ① ガバナンス サステナビリティ委員会では、気候変動への対応に関する基本方針や目標の策定、マテリアリティの特定と分析、活動の推進や進捗確認を行っています。 また、年1回、気候変動に関するシナリオ分析の見直しを行い、その結果を踏まえて、当社の対応策を審議・決定するとともに、サステナビリティ会議および取締役会へ報告することで、経営戦略への統合など監督が適切に図られる体制を整えています。 ② 戦略 気候変動がもたらすリスクや機会が当社の事業に与える影響をシナリオ分析で評価しています。 シナリオ分析は、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が公表する気候変動シナリオを参照し、移行リスクは国の政策が強化されることを想定して1.5℃/2℃未満シナリオ、物理リスクは災害が激甚化することを想定して4℃シナリオを用いています。 リスクや機会の影響が顕在化する時間軸において、事業や財務へ及ぼす影響を定量的に評価し、当社としての対応策を立案して、事業戦略のレジリエンスを強化しています。 シナリオ分析の結果、カーボンプライシング導入などの政策リスクの影響が大きく、特に炭素税導入による原料への価格転嫁の影響が大きくなると予測しています。 また、物理リスクとしての自然災害の激甚化による工場への影響は中長期的に高まると予測しています。 その一方で、環境への意識の高まりにより、環境負荷の少ない製品の需要が増加すると予測され、当社が持つ製品や技術は、気候変動対策に取り組む新たな市場ニーズを捉え、当社の事業拡大の機会になると考えています。 製造工程の短縮による省エネルギー化に貢献できる製品や、温暖化を防ぐためのクリーンエネルギー実現に貢献する製品など、気候変動問題を解決するための研究開発に取り組み、市場の求めるニーズに応えていきます。 <気候変動に関するシナリオ分析> ③ リスク管理 当社は、グループ全体のリスクマネジメントを実施するために、担当する執行役員を委員長とし、各部門および関係会社の代表者で構成されるリスクマネジメント統制委員会を設置し、事業目的の達成を阻害する恐れのあるリスクを適切なレベルまで低減するための活動を行っています。 気候変動に関するリスクは、グループ全体のリスク管理システムに統合され、重要度の高いリスクは、委員会の管理リスクとして、リスク対応担当者を決定し、対策の計画や進捗状況のモニタリング、レビューを実施しています。 ④ 指標及び目標 当社は、2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、2030年度までに当社グループ国内全体でGHG排出量(Scope1、Scope2)を2013年度比で30%削減することを目標としています。 また、新たな長期目標として2035年度までに2013年度比で45%削減する目標を設定しました。 当連結会計年度は、四日市工場および大潟工場での蒸留塔の運転条件の見直しにより、エネルギー使用の効率化を推進しました。 GHG排出量(Scope1、Scope2)は、2013年度比で16.0%削減となりました。 省エネの推進に加えて、再生可能エネルギーの利用を拡大し、GHG排出量を削減していきます。 また、当社単体を対象としてScope3排出量(カテゴリ1~7)の算定を行っています。 2025年度の結果についてはDKSレポート2026で公表する予定です。 今後、算定範囲は単体からグループ全体に拡大し、Scope3の下流カテゴリの算定を進めていきます。 <Scope1、Scope2(国内グループ)> 2023年度実績2024年度実績2025年度実績2030年度目標GHG排出量削減(対2013年)22.9%16.4%16.0%30%GHG排出量(千t-CO2)39.943.343.436.2 <GHG排出量の実績(単体)> (単位:千t-CO2e)Scope/カテゴリ2023年度実績2024年度実績Scope112.714.3Scope211.513.2Scope3184.0195.1カテゴリ1購入した製品・サービス158.2169.2カテゴリ2資本財4.36.9カテゴリ3Scope1,2に含まれない燃料およびエネルギー活動10.34.3カテゴリ4輸送、配送(上流)5.86.5カテゴリ5事業から出る廃棄物5.18.0カテゴリ6出張0.10.1カテゴリ7雇用者の通勤0.20.2 (3)人的資本 当社グループは、中期経営計画「SMART 2030」に基づき、人的資本を持続的な企業価値向上および事業成長を支える中核的資源と位置付け、戦略的な投資と高度化を推進しています。 社会課題の解決と事業成長の両立を目指す中で、人財を付加価値創出の源泉と捉え、専門性と挑戦意欲を備えた人財の確保・育成を通じて競争優位性の確立を図っています。 また、人財への投資を通じて従業員一人ひとりの成長と組織成長の好循環を創出するとともに、多様な人財が活躍できる環境整備を推進しています。 さらに、これらの取り組みは当社グループのサステナビリティ戦略全体と整合的に推進し、人的資本の価値最大化を通じた企業価値の持続的向上とサステナビリティ経営の深化を目指しています。 ① ガバナンス 人的資本に関する方針および主要施策については、経営戦略と密接に連動させることが重要であるとの認識のもと、経営会議において定期的に審議を行い、その内容および進捗状況を取締役会に報告しています。 取締役会においては、人的資本戦略を中長期的な企業価値向上の重要テーマの一つとして位置付け、経営戦略との整合性や施策の実効性について監督・助言を行っています。 人財戦略の企画・推進については、人財戦略部が中心となって統括し、経営層と密に連携しながら、各本部と協働して施策の立案、実行および進捗管理を行っています。 また、施策の状況や課題については適宜経営層に共有し、必要な見直しや対応を迅速に行う体制を構築しています。 ② 戦略 当社グループは、人財を付加価値創出の源泉と捉え、電子・情報、環境・エネルギー、ライフ・ウェルネス、コア・マテリアル分野における競争優位性を支える専門人財の確保・育成に取り組んでいます。 人財戦略は、経営戦略と連動した中長期視点での人財ポートフォリオの最適化を基本方針とし、キャリア採用の強化、教育投資の拡充により、人財の量と質の両面から基盤強化を図っています。 スキルの可視化に基づく適所適材の配置を進めるとともに、リスキリングの推進により、環境変化に柔軟に対応しながら価値を創出できる人財の育成を進めています。 業務プロセス改革およびDXを推進し、高付加価値業務への人財シフトを進めています。 労働生産性を重要指標として位置付け、教育投資や業務改革の成果を定量的に把握しながら、継続的な改善を図っています。 また、多様な人財の活躍を促進するため、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を推進し、公正・透明性の高い評価・処遇制度の整備を進めています。 役割、成果および専門性を基軸とした報酬制度のもと、挑戦と成果を適切に評価し、多様なキャリア形成を可能とすることで、長期的な人財活躍を支える環境を整備しています。 従業員の健康を持続的な企業成長の基盤と捉え、健康経営を推進しています。 エンゲージメントの向上や働きがいのある職場環境の整備を通じて、従業員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できる状態の実現を目指しています。 これらの取り組みにより、従業員の成長と組織の成長の好循環を創出しています。 <人財戦略> ③ リスク管理 当社は、人財戦略を経営戦略と一体で推進するにあたり、人的資本に関するリスクを重要な経営課題として認識し、マテリアリティとの対応関係を明確にしたうえで、その低減および機会創出に向けた取組を行っています。 具体的には、人財多様化(DE&I)の観点では、価値観やバックグラウンドの画一化による意思決定力の低下や、女性・多様な人財の活躍機会不足をリスクとして認識しています。 これに対し、女性管理職登用の推進、多様な専門性や志向を尊重する人事制度の整備、公正性・透明性の高い評価・処遇を通じて、多様な人財が能力を発揮できる環境づくりに取り組んでいます。 人財育成の観点では、成長分野に必要な専門人財の不足や、事業環境の変化に伴うスキルギャップの拡大をリスクとして認識しています。 これに対しては、キャリア採用の強化に加え、教育投資の拡充、リスキリング施策の推進、自律的に学び直しが可能な学習環境の整備を通じて、人財の能力向上および中長期的な競争力の確保を図っています。 また、健康経営の推進の観点では、心身の不調によるパフォーマンス低下や、長期的な人財定着の阻害をリスクとして認識しています。 これに対し、働きやすい職場環境の整備や、健康増進施策を通じて、従業員一人ひとりが継続的に高い成果を発揮できる基盤づくりに取り組んでいます。 さらに、稼ぐ力の観点では、人財が付加価値創出業務に十分にシフトできないことによる労働生産性の伸び悩みをリスクとして認識しています。 これに対して、業務プロセス改革やDXの推進を通じて、生産性向上と高付加価値業務への転換を進めるとともに、挑戦と成果を適切に評価する処遇制度の見直しを行い、人財の活躍最大化を図っています。 これらの取組を通じて、当社は人的資本に関するリスクの低減と価値創出の両立を図り、持続的な成長力および企業価値の向上につなげています。 ④ 指標及び目標 当社は、人財戦略の効果および進捗を把握・管理するため、経営戦略およびマテリアリティとの整合性を踏まえた複数の指標を設定し、継続的にモニタリングしています。 中でも、稼ぐ力の向上を示す指標として、労働生産性(単体)を重要なKPIの一つに位置付けています。 労働生産性につきましては、「営業利益÷従業員数」により算出し、教育投資や業務プロセス改革、DX推進等による付加価値創出の成果を定量的に把握する指標として活用しています。 2030年3月期においては、労働生産性9.7百万円/人を目標としています。 また、人財育成の観点から、教育投資額および研修時間を主要な指標として設定しています。 計画的な教育投資を通じて専門性の向上とスキル変革を促進することを目的とし、2030年3月期においては、教育投資100百万円/年、研修時間20,000時間/年を目標としています。 さらに、人財多様化(DE&I)の推進状況を把握する指標として、女性管理職比率を設定しています。 多様な視点を経営や組織運営に取り入れることで意思決定の質を高め、持続的な成長につなげることを目的として、2030年3月期においては、女性管理職比率15%を目標としています。 加えて、健康経営の推進および人財の持続的活躍を図る観点から、プレゼンティーイズムおよびアブゼンティーイズム、ならびにワークエンゲージメントを指標として設定しています。 心身の健康維持・向上と働きがいの向上を通じて、生産性および人財定着の強化を図ることを目的とし、2030年3月期においては、プレゼンティーイズム5.5%以下、アブゼンティーイズム1.5%以下、ワークエンゲージメント偏差値53.0以上を目標としています。 当社は、これらの指標および目標を通じて、人的資本への投資が中長期的な成長力および企業価値の向上につながっているかを継続的に検証し、必要に応じて人財戦略および施策を見直します。 当連結会計年度の人的資本に関する指標は、以下のとおりです。 <人財育成・働き方・ダイバーシティに関する項目>項目注記目標(2029年度)2025年度実績労働生産性 9.7百万円/人9.2百万円/人教育投資 100百万円/年28百万円/年研修時間 20,000時間/年7,224時間/年DX人財育成プログラム受講者割合 (注)275%63%該当者に対する月平均選抜研修時間 (注)3800時間271時間新卒3年定着率 (注)490%以上95.5%月平均時間外労働 (注)510時間未満11.5時間女性産休復職率 (注)6100%100%育児フルタイム復職率 (注)7100%100%障がい者定着率 (注)880%以上87.5% (注)1.人財育成・働き方・ダイバーシティに関する取り組みは連結子会社各社で行われていますが、規模・制度の違いから一律に記載せず、人財の大多数が所属する当社単体について上記は開示しています。 2.全従業員に対するDX人財育成プログラム受講者の割合です。 3.年間選抜研修時間を12で割ったものです。 4.2023年度の新入社員のうち、入社3年後に在籍していた人数の割合です。 5.係長以下の休日出勤を含む月平均時間外労働時間を係長以下の従業員数で割ったものです。 6.女性産休取得者人数のうち、産休取得後に復職した人数の割合です。 7.育児休職者取得者人数のうち、育児休職取得後に復職した人数の割合です。 8.2022~2024年度に入社した障がい者のうち、現在も在籍している人数の割合です。 <健康経営(健康・安全)に関する項目> 当社は、設立の翌年の1919年には全従業員対象に健康診断を始めるなど、従業員の健康管理に対し積極的な企業文化を持っています。 2017年には健康宣言「第一工業製薬は、従業員を会社の財産と考え、従業員の健康の維持向上に努めます。 」を表明し、健康経営への取り組みを開始しました。 具体的な取り組みとして、運動習慣の定着を目的に、定期的なウォーキングイベントや毎朝のラジオ体操と、15時の「DKS体操」を継続的に実施しています。 あわせて、体力年齢を測定する体力測定会を実施し、運動への意識向上につなげています。 またメンタルヘルス対策にも注力しており、新入社員、新任管理職にはカウンセリングのハードルを下げるために自身で予約し受けてもらう体験カウンセリングを行っています。 そのような健康経営に関する取り組みが評価され、以下のとおり外部機関からの評価を得ています。 当社における健康経営の取り組みは、従業員の健康を維持・増進することで会社の生産性の向上をひいては企業価値の向上を目指しています。 なお、健康経営の実施は、役員の出席する会議体において結果の報告とそれに基づき策定された計画に承認を得ています。 項目目標(2029年度)2025年度実績アブセンティーイズムの低減1.5%以下1.4%プレゼンティーイズムの低減5.5%以下8.1%ワークエンゲージメントの向上偏差値 53以上51.4(ポピュレーションアプローチ)BMI 25kg/m²以上の者の割合を減らす20%以下24.6%(ハイリスクアプローチ)40歳以上のメタボリックシンドローム予備軍と該当者の割合を減らす24%以下27.7%(メンタルヘルス不調者の発生予防・早期発見・対応)メンタルヘルス不調による休職者の発生率0.20%以下0.52%(注)健康経営に関する取り組みは連結子会社各社で行われていますが、規模・制度の違いから一律に記載せず、人財の大多数が所属する当社単体および国内関係会社(ゲンブ㈱、京都エレックス㈱、第一セラモ㈱、第一建工㈱、池田薬草㈱)を対象としています。 なお、四日市合成㈱および㈱バイオコクーン研究所については、独自で取り組んでいるため対象外としています。 |
| 戦略 | ② 戦略 当社は、昨年度よりスタートした中期経営計画「SMART 2030」では、「ユニ・トップ」、「サステナビリティ」、「チャレンジ」の3つをキーワードとし、人的資本を含む無形資産の最大化と企業の成長を連動させる変革実行を目指す理念としています。 また、サステナビリティ基本方針の実践として以下の5つの個別戦略を掲げています。 <5つの個別戦略>「カーボンニュートラル」:2050年カーボンニュートラルに向けてGHG排出量削減の取り組みを加速「環境貢献型製品の拡大」:顧客の環境課題解決に貢献する製品の開発と提供「人権の尊重」:企業が求められる人権尊重の責任を果たし、持続可能な社会の実現への寄与「人的資本の強化」:戦略的人財投資による人財の価値最大化を図り、長期的な成長と企業価値向上の実現「ガバナンスの深化」:社外役員による監督強化と成長支援による公正で透明な経営体制の確保 当社のマテリアリティをサステナビリティアクションプランに落とし込み、経営計画の方針に基づき推進する成長戦略や事業投資を通じて、課題解決につなげていきたいと考えています。 |
| 指標及び目標 | ④指標及び目標 当社は、2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、2030年度までに当社グループの国内拠点におけるGHG排出量(Scope1及びScope2)を2013年度比で30%削減する目標を設定しています。 主要な対策として、省エネを推進するとともに、再エネ由来の電力の調達や太陽光発電の導入を進めていきます。 また、持続的な成長を支える重要な基盤として、研究開発活動を推進しています。 事業環境の変化に迅速に対応し、社会のニーズに応える製品・サービスを創出し続けるため、新製品化率25%以上を目標として設定し、中長期的な事業の継続性と収益性の向上に努めます。 人的資本については、労働生産性の向上を重要課題として位置づけ、人財の価値最大化を図るべく、人財育成目標や健康経営目標を設定し、戦略的投資を積極的に行っています。 各目標に関する主要な指標(KPI)の進捗状況については、後述の(3)人的資本「④ 指標及び目標」をご参照ください。 項目注記目標(2030年度)GHG排出量削減(対2013年) 30%削減新製品化率(単体) (注)125%以上労働生産性(単体) (注)29.7百万円/人以上(注)1.過去3年間に製品化した製品の売上高を、売上高の総額で割ったものです。 2.営業利益を従業員数で割った、一人あたりの営業利益を指します。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ② 戦略 当社グループは、人財を付加価値創出の源泉と捉え、電子・情報、環境・エネルギー、ライフ・ウェルネス、コア・マテリアル分野における競争優位性を支える専門人財の確保・育成に取り組んでいます。 人財戦略は、経営戦略と連動した中長期視点での人財ポートフォリオの最適化を基本方針とし、キャリア採用の強化、教育投資の拡充により、人財の量と質の両面から基盤強化を図っています。 スキルの可視化に基づく適所適材の配置を進めるとともに、リスキリングの推進により、環境変化に柔軟に対応しながら価値を創出できる人財の育成を進めています。 業務プロセス改革およびDXを推進し、高付加価値業務への人財シフトを進めています。 労働生産性を重要指標として位置付け、教育投資や業務改革の成果を定量的に把握しながら、継続的な改善を図っています。 また、多様な人財の活躍を促進するため、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を推進し、公正・透明性の高い評価・処遇制度の整備を進めています。 役割、成果および専門性を基軸とした報酬制度のもと、挑戦と成果を適切に評価し、多様なキャリア形成を可能とすることで、長期的な人財活躍を支える環境を整備しています。 従業員の健康を持続的な企業成長の基盤と捉え、健康経営を推進しています。 エンゲージメントの向上や働きがいのある職場環境の整備を通じて、従業員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できる状態の実現を目指しています。 これらの取り組みにより、従業員の成長と組織の成長の好循環を創出しています。 <人財戦略> |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | ④ 指標及び目標 当社は、人財戦略の効果および進捗を把握・管理するため、経営戦略およびマテリアリティとの整合性を踏まえた複数の指標を設定し、継続的にモニタリングしています。 中でも、稼ぐ力の向上を示す指標として、労働生産性(単体)を重要なKPIの一つに位置付けています。 労働生産性につきましては、「営業利益÷従業員数」により算出し、教育投資や業務プロセス改革、DX推進等による付加価値創出の成果を定量的に把握する指標として活用しています。 2030年3月期においては、労働生産性9.7百万円/人を目標としています。 また、人財育成の観点から、教育投資額および研修時間を主要な指標として設定しています。 計画的な教育投資を通じて専門性の向上とスキル変革を促進することを目的とし、2030年3月期においては、教育投資100百万円/年、研修時間20,000時間/年を目標としています。 さらに、人財多様化(DE&I)の推進状況を把握する指標として、女性管理職比率を設定しています。 多様な視点を経営や組織運営に取り入れることで意思決定の質を高め、持続的な成長につなげることを目的として、2030年3月期においては、女性管理職比率15%を目標としています。 加えて、健康経営の推進および人財の持続的活躍を図る観点から、プレゼンティーイズムおよびアブゼンティーイズム、ならびにワークエンゲージメントを指標として設定しています。 心身の健康維持・向上と働きがいの向上を通じて、生産性および人財定着の強化を図ることを目的とし、2030年3月期においては、プレゼンティーイズム5.5%以下、アブゼンティーイズム1.5%以下、ワークエンゲージメント偏差値53.0以上を目標としています。 当社は、これらの指標および目標を通じて、人的資本への投資が中長期的な成長力および企業価値の向上につながっているかを継続的に検証し、必要に応じて人財戦略および施策を見直します。 当連結会計年度の人的資本に関する指標は、以下のとおりです。 <人財育成・働き方・ダイバーシティに関する項目>項目注記目標(2029年度)2025年度実績労働生産性 9.7百万円/人9.2百万円/人教育投資 100百万円/年28百万円/年研修時間 20,000時間/年7,224時間/年DX人財育成プログラム受講者割合 (注)275%63%該当者に対する月平均選抜研修時間 (注)3800時間271時間新卒3年定着率 (注)490%以上95.5%月平均時間外労働 (注)510時間未満11.5時間女性産休復職率 (注)6100%100%育児フルタイム復職率 (注)7100%100%障がい者定着率 (注)880%以上87.5% (注)1.人財育成・働き方・ダイバーシティに関する取り組みは連結子会社各社で行われていますが、規模・制度の違いから一律に記載せず、人財の大多数が所属する当社単体について上記は開示しています。 2.全従業員に対するDX人財育成プログラム受講者の割合です。 3.年間選抜研修時間を12で割ったものです。 4.2023年度の新入社員のうち、入社3年後に在籍していた人数の割合です。 5.係長以下の休日出勤を含む月平均時間外労働時間を係長以下の従業員数で割ったものです。 6.女性産休取得者人数のうち、産休取得後に復職した人数の割合です。 7.育児休職者取得者人数のうち、育児休職取得後に復職した人数の割合です。 8.2022~2024年度に入社した障がい者のうち、現在も在籍している人数の割合です。 <健康経営(健康・安全)に関する項目> 当社は、設立の翌年の1919年には全従業員対象に健康診断を始めるなど、従業員の健康管理に対し積極的な企業文化を持っています。 2017年には健康宣言「第一工業製薬は、従業員を会社の財産と考え、従業員の健康の維持向上に努めます。 」を表明し、健康経営への取り組みを開始しました。 具体的な取り組みとして、運動習慣の定着を目的に、定期的なウォーキングイベントや毎朝のラジオ体操と、15時の「DKS体操」を継続的に実施しています。 あわせて、体力年齢を測定する体力測定会を実施し、運動への意識向上につなげています。 またメンタルヘルス対策にも注力しており、新入社員、新任管理職にはカウンセリングのハードルを下げるために自身で予約し受けてもらう体験カウンセリングを行っています。 そのような健康経営に関する取り組みが評価され、以下のとおり外部機関からの評価を得ています。 当社における健康経営の取り組みは、従業員の健康を維持・増進することで会社の生産性の向上をひいては企業価値の向上を目指しています。 なお、健康経営の実施は、役員の出席する会議体において結果の報告とそれに基づき策定された計画に承認を得ています。 項目目標(2029年度)2025年度実績アブセンティーイズムの低減1.5%以下1.4%プレゼンティーイズムの低減5.5%以下8.1%ワークエンゲージメントの向上偏差値 53以上51.4(ポピュレーションアプローチ)BMI 25kg/m²以上の者の割合を減らす20%以下24.6%(ハイリスクアプローチ)40歳以上のメタボリックシンドローム予備軍と該当者の割合を減らす24%以下27.7%(メンタルヘルス不調者の発生予防・早期発見・対応)メンタルヘルス不調による休職者の発生率0.20%以下0.52%(注)健康経営に関する取り組みは連結子会社各社で行われていますが、規模・制度の違いから一律に記載せず、人財の大多数が所属する当社単体および国内関係会社(ゲンブ㈱、京都エレックス㈱、第一セラモ㈱、第一建工㈱、池田薬草㈱)を対象としています。 なお、四日市合成㈱および㈱バイオコクーン研究所については、独自で取り組んでいるため対象外としています。 |
| 事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 当社グループでは、リスク管理に関し、組織的な対応として「リスクマネジメント統制委員会」を設置して、活動計画の策定、活動のレビュー、リスクの特定と対応策の検討などを行っています。 当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー等に影響を及ぼす可能性があるリスクには、以下のようなものがあります。 なお、これらのものは、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれに限られるものではありません。 ①原材料の市況変動(顕在化する可能性:高、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループでは、主に石油化学製品系の原材料を使用しています。 代理店・サプライヤー・顧客との連携を含む生産コスト削減や販売価格の是正に努めていますが、原油・ナフサ価格の高騰による主要原材料の価格の上昇は当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 なお、原材料価格は、中東情勢等の地政学的要因に起因して急激に変動する可能性があります。 ②原材料の調達(顕在化する可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループで使用する原材料の一部については、特殊性があることから、調達先が限定されているものや、代替が困難なものが存在しています。 これらの安定的な調達のため、契約条件の見直し、代替品の検討、調達先の複数化等、継続的に対応策を講じています。 しかしながら、調達先における自然災害、事故等に加え、中東情勢等の地政学的リスクの高まりに伴う国際物流の停滞や供給網の混乱が生じた場合には、原材料の安定的な調達が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ③為替の変動(顕在化する可能性:高、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループは、中国などのアジアを中心に生産拠点や販売拠点を設立するなど、積極的な海外展開を行っています。 在外連結子会社等の財務諸表については、資産及び負債を期末日の為替レートで、収益及び費用を期中平均為替レートで円換算しているため、為替相場の大幅な変動により当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 また、外国通貨建取引については、為替予約等によりリスクを軽減させる措置を講じていますが、為替相場の大幅な変動により当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ④グローバル経済の変動(顕在化する可能性:低~中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループは、海外にも生産拠点や販売拠点を設立するなど、グローバルな事業展開を行っています。 このような海外展開において、予期し得ないような外国の法律・規則の変更、産業基盤の不安定性、人財確保の困難性、紛争・政治不安定化など、常に経済的、社会的リスクが存在し、これらが顕在化することによって、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ⑤大口顧客への取引集中に関するリスク(顕在化する可能性:低~中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループでは、当社グループの製品を使用する顧客と協力してエンドユーザーのニーズを先取りする開発を推進し、一部の製品については特定の大口顧客が存在しています。 これらの大口顧客との取引条件の変更、契約の解除、製品需要の減退、または大口顧客の経営状況の悪化等が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 このようなリスクを低減するため、当社グループでは新規顧客の開拓をはじめ、特定の大口顧客の動向に左右されにくい事業基盤の確立に向けた取り組みを継続的に推進しています。 ⑥競争の激化(顕在化する可能性:高、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループは、顧客との関係を密にしたソリューション提案や製品のカスタマイズ化などによる差別化戦略の推進により競争優位性の維持・向上に努めていますが、競合他社の技術水準や生産力の向上による他社安価品への置き換え等が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ⑦地政学に関するリスク(顕在化する可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢、米国における保護主義的な政策の動向等により、地政学リスクが著しく高まっています。 こうした政治的・社会的情勢の不安定化や外交関係の緊迫化、紛争等により事業環境が悪化し、当社グループの企業活動に対して、エネルギーや原材料価格の高騰、サプライチェーンの分断などが発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ⑧特有の法的規制等に係る課題(顕在化する可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 法規制あるいは当局の法令解釈が従来よりも厳しくなること等により、当社グループの事業が規制を受ける可能性またはこれらの法規制に適合するために当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ⑨自然災害・事故等(顕在化する可能性:低、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 大規模地震等の大きな自然災害、感染症の拡大、製造拠点における火災事故等が発生した場合には、生産活動や原料搬入・製品搬出などが中断させられる可能性があります。 当社グループでは、製造・物流拠点の分散・見直し、在庫の分散保有等の事業継続計画(BCP)に基づく対策強化を進めていますが、これらが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ⑩知的財産(顕在化する可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループでは、事業活動に関わる知的財産権の取得に努める一方、第三者の知的財産権侵害を防ぐため、第三者の知的財産等の調査を行っています。 しかしながら、第三者との知的財産に関わる問題発生の可能性が無いとは言えず、訴訟等が発生した場合には当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ⑪情報セキュリティ(顕在化する可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループは、事業活動において、顧客情報、個人情報、機密情報を保有し、電子情報の形式で保管しています。 したがって、情報セキュリティ方針、対策基準及び実施手順を定め、インフラ基盤を随時最適化することにより情報漏洩等に対する対策を講じています。 しかしながら、サイバー攻撃や不正アクセス、コンピューターウイルスの感染により、当社グループが保有する情報の漏洩や改ざん等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ⑫製品品質(顕在化する可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中) 当社グループでは、品質マネジメントシステムを構築し、品質保証の基本方針を遵守して高い品質の確保と顧客満足の向上に取り組んでいますが、予期せぬトラブル等により品質に関する問題が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ⑬気候変動に係るリスク(顕在化する可能性:中、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大) 当社グループは、さまざまな化学物質を取り扱うなかで「環境・安全・健康」を確保するためレスポンシブル・ケア活動を推進し、地球環境に配慮した事業活動を行っていますが、気候変動による気温上昇を抑制するためにカーボンプライシングや炭素税等が導入された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 当社は、気候変動を重要な経営課題の一つとして認識し、2022年3月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しています。 TCFDの提言に沿ったシナリオ分析を行い、気候変動が当社の事業活動に与える影響等について情報開示を進め、持続可能な社会の実現にむけた施策を推進しています。 ⑭固定資産の減損(顕在化する可能性:高、顕在化する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小~中) 当社グループが保有する製造設備等の固定資産について、事業環境の変化に伴う収益性の低下や資産価値の下落等により減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。 )の状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、地政学リスクの高まりを背景に原材料・エネルギー価格の上昇圧力が続くなか、金融政策を巡る不透明感や為替変動の影響もあり、先行き不透明な状況で推移しました。 また、中国・アジア勢の供給拡大を背景とした国際的な価格競争の激化など、厳しい事業環境が継続しました。 一方、国内では生産活動に持ち直しの動きが見られるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。 個人消費については力強さを欠く状況が続いたものの、雇用環境の改善が下支えとなりました。 また、円安の影響や脱炭素への対応、人手不足といった課題が顕在化するなか、各企業においては中長期的な成長を見据えた取り組みが進められています。 このような事業環境のもと、当社グループでは、ハイエンドサーバー向け低誘電樹脂材料および電池用材料をはじめとする高収益製品が大きく伸長し、収益の拡大に大きく寄与しました。 その結果、売上高、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、いずれも前期比で増加し、過去最高を更新しました。 2025年4月から始動した中期経営計画「SMART 2030」の初年度は、順調な歩み出しとなり、次年度以降の成長に向けた確かな足掛かりを築きました。 当社は年度標語に「挑戦し、選ばれる会社へ」を掲げ、引き続き、持続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。 当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ178億90百万円増加し、1,150億3百万円となりました。 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ41億37百万円増加し、567億46百万円となりました。 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ137億53百万円増加し、582億57百万円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度の経営成績は、売上高は828億86百万円(前期比13.1%増)、営業利益は101億7百万円(前期比88.9%増)、経常利益は103億72百万円(前期比80.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は61億69百万円(前期比138.6%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりです。 なお、当連結会計年度より、当社グループの報告セグメントの区分を、材料別の「界面活性剤」、「アメニティ材料」、「ウレタン材料」、「機能材料」、「電子デバイス材料」、「ライフサイエンス」の6セグメントから、分野別の「電子・情報」、「環境・エネルギー」、「ライフ・ウェルネス」、「コア・マテリアル」の4セグメントへ変更しています。 また、前期比につきましては、変更後の区分方法により作成した前連結会計年度の数値と比較しています。 電子・情報の売上高は305億7百万円(前期比21.8%増)、営業利益は62億3百万円(前期比27.8%増)となりました。 環境・エネルギーの売上高は233億4百万円(前期比24.5%増)、営業利益は31億42百万円(前期は97百万円の損失)となりました。 ライフ・ウェルネスの売上高は138億92百万円(前期比1.1%増)、営業利益は5億99百万円(前期比105.6%増)となりました。 コア・マテリアルの売上高は151億82百万円(前期比3.6%減)、営業利益は1億62百万円(前期比46.4%減)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )は、前連結会計年度末と比べて72億73百万円増加し、238億30百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、得られた資金は99億62百万円(前期は75億28百万円)となりました。 これは、売上債権の増加11億50百万円(前期は12億96百万円の増加)、棚卸資産の増加26億55百万円(前期は15億62百万円の増加)、法人税等の支払13億75百万円(前期は4億30百万円)などにより資金が減少したことに対し、税金等調整前当期純利益98億92百万円(前期は51億94百万円)、減価償却費32億21百万円(前期は32億23百万円)、仕入債務の増加17億84百万円(前期は13億7百万円の増加)などにより資金が増加したことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は35億36百万円(前期は21億38百万円)となりました。 これは、有形固定資産の取得による支出36億22百万円(前期は21億40百万円)などにより資金が減少したことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、得られた資金は8億54百万円(前期は50億45百万円の支出)となりました。 これは、長期借入金の返済58億72百万円(前期は70億27百万円)、配当金の支払い11億61百万円(前期は8億61百万円)などにより資金が減少したことに対し、自己株式の処分による収入51億51百万円、長期借入れによる収入30億円(前期は40億円)などにより資金が増加したことによるものです。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)電子・情報(百万円)13,505138.9環境・エネルギー(百万円)22,161121.0ライフ・ウェルネス(百万円)9,62496.4コア・マテリアル(百万円)16,97695.8合計(百万円)62,267111.7(注)1.生産実績の金額は平均販売価格で表示しています。 2.当連結会計年度より、セグメント区分の変更を行っており、「前期比(%)」は、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えて算出しています。 b.受注実績 当社グループは、受注生産を行っていないため、該当事項はありません。 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)電子・情報(百万円)30,507121.8環境・エネルギー(百万円)23,304124.5ライフ・ウェルネス(百万円)13,892101.1コア・マテリアル(百万円)15,18296.4合計(百万円)82,886113.1(注)1.当連結会計年度より、セグメント区分の変更を行っており、「前期比(%)」は、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組替えて算出しています。 2.最近2連結会計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りです。 相手先前連結会計期間(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)交洋貿易株式会社6,2798.579,11411.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。 この連結財務諸表の作成に当たり採用した会計方針及びその適用方法については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているとおりです。 当社グループの連結財務諸表の作成において、損益または資産の状況に影響を与える見積り及び判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で行っていますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態(資産合計) 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ178億90百万円増加し、1,150億3百万円となりました。 流動資産は693億82百万円となり、前連結会計年度末に比べ121億34百万円増加しました。 これは主に、現金及び預金が72億79百万円、受取手形及び売掛金が15億21百万円、商品及び製品などの棚卸資産の合計が28億24百万円増加したことなどによるものです。 固定資産は456億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ57億56百万円増加しました。 これは主に、投資有価証券が29億3百万円、建設仮勘定が22億45百万円増加したことなどによるものです。 (負債合計) 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ41億37百万円増加し、567億46百万円となりました。 流動負債は395億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ130億30百万円増加しました。 これは主に、支払手形及び買掛金が18億74百万円、1年内償還予定の社債が60億円、未払法人税等が14億76百万円増加したことなどによるものです。 固定負債は171億83百万円となり、前連結会計年度末に比べ88億92百万円減少しました。 これは主に、社債が60億円、長期借入金が26億82百万円、リース債務が11億68百万円減少したことなどによるものです。 (純資産合計) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ137億53百万円増加し、582億57百万円となりました。 公募による自己株式の処分等により資本剰余金が30億39百万円増加し、自己株式が22億86百万円減少したことに加え、親会社株主に帰属する当期純利益61億69百万円及び剰余金の配当11億61百万円により利益剰余金が50億7百万円増加したことなどによるものです。 2)経営成績 当連結会計年度の業績としましては、『電子・情報』セグメントのハイエンドサーバー向け低誘電樹脂材料や『環境・エネルギー』セグメントの電池用材料の負極用水系複合接着剤が大幅に伸長したことから、売上高は828億86百万円(前期比13.1%増)となりました。 損益面につきましては、『電子・情報』セグメントや『環境・エネルギー』セグメントの売上高が伸長したことにより、営業利益は101億7百万円(前期比88.9%増)、経常利益は103億72百万円(前期比80.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は61億69百万円(前期比138.6%増)となりました。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 2025年4月から始動した中期経営計画「SMART 2030」の初年度は、順調な歩み出しとなりました。 売上高は、『電子・情報』セグメントのハイエンドサーバー向け低誘電樹脂材料や『環境・エネルギー』セグメントの電池用材料の負極用水系複合接着剤が大幅に伸長したことから増収となりました。 また、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、『電子・情報』セグメントや『環境・エネルギー』セグメントの売上高が伸長したことにより、収益性が改善し増益となりました。 c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報1) 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 2) 資金需要 当社グループの事業活動による資金需要は主に、製品の原材料の仕入、製造に要した費用、外注費及び販売費といった運転資金需要や、新製品を創製するための研究開発費などがあります。 また、投資活動による資金需要は主に、生産性の向上や新製品の製造のための設備の購入、IT設備投資などがあります。 3) 財務政策当社グループは、新中期経営計画「SMART 2030」において、成長投資と株主還元のバランスを重視したキャッシュ・アロケーション方針を策定し、持続的な企業価値向上に資する財務運営を基本方針としています。 営業キャッシュ・フローについては、事業ポートフォリオの見直しや収益力強化により安定的な創出を図り、その資金を成長投資に優先配分するとともに、株主還元の充実に努めています。 資金調達は、銀行借入や社債発行に加え、2025年8月に実施した自己株式の処分等の資本市場活用も含め、多様な手段を組み合わせて財務基盤の強化と資本効率の向上を図っています。 流動性については、コミットメントラインにより機動的な資金確保体制を維持し、海外子会社は邦銀の現地拠点等から直接調達しています。 また、資産効率の改善や資本収益性の向上にも継続的に取り組んでいます。 d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等新中期経営計画「SMART 2030」では、2030年3月期を最終年度として、数値目標を掲げています。 ①連結売上高 1,000億円②連結営業利益 100億円③連結営業利益率 10.0%④総資産回転率 1.0回⑤設備投資額 300億円(5年累計)⑥ROE 10.0%⑦ROIC 8.0% e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(電子・情報)電子・情報セグメントの売上高は、総じて大幅に伸長しました。 ハイエンドサーバー向け低誘電樹脂材料が国内、海外ともに大幅に伸長しました。 一方、ディスプレイ等に用いられる特殊界面活性剤は低調に推移し、難燃剤は大きく落ち込みました。 その結果、当セグメントの売上高は305億7百万円(前期比21.8%増)となりました。 営業利益は、高付加価値品の売上高が伸長したことにより、62億3百万円(前期比27.8%増)となりました。 (環境・エネルギー)環境・エネルギーセグメントの売上高は、総じて大幅に伸長しました。 電池用材料の負極用水系複合接着剤が大幅に伸長しました。 モビリティの電装部材に用いられる基板用封止剤や接着剤も大幅に伸長しましたが、環境配慮型の合成潤滑油は低調に推移しました。 また、太陽電池用途の高性能導電性ペーストは、国内は大幅に伸長しましたが、海外は大きく落ち込みました。 その結果、当セグメントの売上高は233億4百万円(前期比24.5%増)となりました。 営業利益は、高付加価値品の売上高が伸長したことにより、31億42百万円の営業利益(前期は97百万円の損失)となりました。 (ライフ・ウェルネス)ライフ・ウェルネスセグメントの売上高は、総じて堅調に推移しました。 食品用途のショ糖脂肪酸エステルは国内、海外ともに堅調に推移し、香粧品用途は海外が堅調に推移しました。 石鹸・洗剤用途は低調に推移しました。 その結果、当セグメントの売上高は138億92百万円(前期比1.1%増)となりました。 営業利益は、ショ糖脂肪酸エステルを中心に採算性が改善したことにより、5億99百万円(前期比105.6%増)となりました。 (コア・マテリアル)コア・マテリアルセグメントの売上高は、総じて低調に推移しました。 ゴム・プラスチック製品加工用途の難燃剤は低調に推移し、土木・建築用途のトンネル崩落防止剤は大幅に落ち込みました。 その結果、当セグメントの売上高は151億82百万円(前期比3.6%減)となりました。 営業利益は、販売費を中心とした営業経費の増加により、1億62百万円(前期比46.4%減)となりました。 |
| 研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループは、2030年のありたい姿として、顧客や社会の課題に対して機動力と創造力を持って応える「スマート・ケミカルパートナー」を目指しています。 また、このビジョンを実現するために、「ユニ・トップ」、「サステナビリティ」、「チャレンジ」の3つのキーワードを掲げ、積極的な研究活動を行っています。 当連結会計年度は、電池材料やセルロースナノファイバーの新規用途開発、IT・電子用途等を中心とした高付加価値付与品の研究開発に注力し、出願した特許は195件です。 当社グループの研究開発人員は258名、研究開発に要した費用の総額は4,326百万円(対売上高比率5.2%、前期比115.1%)となっています。 なお、当社の基礎技術や生産技術は多くのセグメントに関連しているため、セグメント別の研究開発費は記載していません。 当社は、中長期テーマにも注力しています。 全テーマに占める割合は、費用ベースで31.9%となりました。 また、当連結会計年度における新製品化率は17.3%です。 また、事業セグメント横断で研究開発活動を推進する体制として、生産技術研究所および京都中央研究所を設置しました。 生産技術研究所は、開発段階から量産化を見据えたプロセス設計、工程改良に加え、製造設備の構想・設計を含む生産技術に関する研究開発を担い、生産安定化や製品の早期事業化を推進しました。 また、研究成果を実際の生産プロセスへと円滑に展開するための技術確立、既存製品の安定製造や品質向上にも取り組み、生産技術の高度化を図りました。 京都中央研究所は、中長期的な研究開発活動のほか、自動化・情報化、調査、大学等との共同研究をはじめとする研究開発基盤の構築や、研究開発活動の情報発信、知的財産活動を通じて、研究部門横断での研究開発活動を推進しました。 また、当連結会計年度に準備を行い、当社Webサイトの「研究開発」ページの充実を図りました。 各セグメント別の研究の狙いと当連結会計年度の主な研究開発成果は次のとおりです。 (1)電子・情報 通信機器やディスプレイなどのIT・電子材料分野の材料として、234件の開発品を創製しました。 当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。 ・電子光学部品、印刷インキ、塗料・塗装コーティング剤などに使用されるUV硬化樹脂材料について、多官能アクリレートモノマーである「ニューフロンティアMFシリーズ」の高機能化を進めています。 当社が保有するアルキレンオキサイド付加技術によって低粘度化や分散性向上が可能となり、ディスプレイ用途で求められるフィルムの硬度や屈折率の向上に貢献しています。 ・光学フィルムに用いられる水系ウレタンプライマーとして、新たにポリマー型の製品を開発しました。 従来の型水系ウレタンプライマーに比べて、高温高湿下での耐ブロッキング性、UV照射後の密着性が向上するなど、ディスプレイの視認性向上や薄型化に貢献する製品をラインアップしました。 ・帯電防止剤として使用されるイオン液体において、非フッ素系の「エレクセルGRシリーズ」を開発しました。 これまで培った技術を活かして、フッ素系と同等の帯電防止性能を付与することを実現しました。 (2)環境・エネルギー 電池分野や電子機器分野向けの材料として、363件の開発品を創製しました。 当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。 ・研究を積み重ねていた高容量リチウムイオン二次電池の負極用水系複合接着剤「エレクセル® CRシリーズ」について、量産化のための開発が完了しました。 その生産体制を拡充する滋賀工場の製造設備の増強がなされました。 本製品はシリコン系材料の膨張収縮に適応可能な材料であり、電池の高容量化と長寿命化の両立によりサステナブル社会の実現と環境負荷低減に貢献しています。 ・リチウムイオン二次電池(LiB)用正極活物質の表面改質剤として、リチウムイオン配位性ポリマーを開発しました。 本ポリマーを用いることにより、正極活物質表面の界面抵抗が大幅に低減し、高出力時の容量維持率が向上することを確認し、第49回電池討論会(2025年11月)および電気化学会第93回大会(2026年3月)にて口頭発表を行いました。 (3)ライフ・ウェルネス 食品、医薬品、香粧品、トイレタリー分野向けの材料として、56件の開発品を創製しました。 当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。 ・再生医療、がん研究、創薬スクリーニングなどで注目されている三次元細胞培養において、短鎖セルロースである「セロオリゴ糖」を培地に添加することで再現性や安全性が高まることを見出しました。 ・当社が合成した化合物について、ドライアイの動物モデルで薬理作用が認められました。 株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所との共同研究により、ドライアイ治療薬創製に向けた検討をさらに進めてまいります。 ・神経変性疾患における新規治療薬創出に向けて、京都大学の髙橋良輔特定教授と共同研究を開始しました。 薬効評価や作用機序の解明を行うことにより、これまでの対症療法とは異なる、治療という新たな選択肢の提供をめざします。 ・臭気中和法の消臭技術の研究開発において、官能評価試験に加え「ニオイセンサ」を活用することで、臭気中和現象を定量的に捉える手法の検討を行い、感覚的消臭について可視化の可能性を見出しました。 これらの内容について、第38回におい・かおり環境学会(2025年8月)にてポスター発表を行いました。 ・40歳以上の男性を対象とした臨床試験において、カイコハナサナギタケ冬虫夏草の摂取が男性更年期症状を改善することを確認し、第25回日本メンズヘルス医学会(2025年10月)にて発表しました。 男性更年期障害質問票(AMSスコア)の総スコアに加え、心理的因子および身体的因子においても、統計学的に有意な改善が認められています。 (4)コア・マテリアル 持続可能な循環型社会に貢献する材料として、283件の開発品を創製しました。 当連結会計年度の主な成果は次のとおりです。 ・金属加工現場での加工油や研磨粉を除去するための洗浄剤として、洗浄性・防錆性・安全性を兼ね備えた中性ノンリンス洗浄剤「DKビークリヤ® CW-8730」を開発しました。 中性タイプの洗浄剤であり、洗浄後のすすぎ工程も不要となるため、作業環境の改善と加工コストの削減に貢献します。 ・東京大学大学院農学生命科学研究科および大阪大学産業科学研究所との共同研究により、軽量かつ高い難燃性を備えた新しいセルロース材料を開発しました。 本材料は、TEMPO酸化パルプと無機化合物を複合化することで、リンやハロゲン系化合物を使用せず、TEMPO酸化パルプに比べてわずか20%の重量増加で高い難燃性が得られることから、壁紙や内装材、包装材など幅広い分野での応用が期待されます。 ・高耐熱樹脂添加剤として、天然由来原料であるトレハロースを用いた新素材(トレハロース誘導体)を開発しました。 本素材は、従来のショ糖誘導体より耐熱性が高く、成型温度が300℃前後に達するエンジニアリングプラスチックにも使用することができ、幅広い樹脂に対し、環境配慮型の樹脂改質剤、光学特性などの機能付与剤として適用することが可能です。 |
| 設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当連結会計年度の設備投資総額は5,138百万円であり、その内訳は電子・情報セグメント1,489百万円、環境・エネルギーセグメント2,295百万円、ライフ・ウェルネスセグメント629百万円、コア・マテリアルセグメント725百万円となりました。 設備投資の主な内容は、四日市工場霞地区の負極用水系複合接着剤の製造に関する設備等です。 そのほか、設備の除却等については機械装置等の老朽化に伴うものが多く、生産能力に重大な影響を及ぼすものではありません。 |
| 主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は、次のとおりです。 (1)提出会社2026年3月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(単位:百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産その他合計四日市工場千歳地区(三重県四日市市)電子・情報、環境・エネルギー、ライフ・ウェルネス、コア・マテリアル各種界面活性剤、ポリエーテルポリオール、低誘電樹脂材料等製造設備1961493(16,303)[3,897]―8243118四日市工場霞地区(三重県四日市市)電子・情報、環境・エネルギー、ライフ・ウェルネス、コア・マテリアルポリエーテルポリオール、低誘電樹脂材料等製造設備3,6392081,397(101,138)1,0521,6637,96263大潟工場(新潟県上越市)電子・情報、環境・エネルギー、ライフ・ウェルネス、コア・マテリアルセルロース系高分子材料、水系ウレタン樹脂等製造設備1,23873936(87,639)651712,25077滋賀工場(滋賀県東近江市)電子・情報、環境・エネルギー、ライフ・ウェルネス、コア・マテリアルショ糖脂肪酸エステル、各種界面活性剤等製造設備1,1475092,394(106,805)[1,018]23474,40070京都研究所(京都市南区)電子・情報、環境・エネルギー、ライフ・ウェルネス、コア・マテリアル研究用設備1,12914692(3,463)[4,895]129412,789199京都本社(京都市南区)全社共通管理用設備525――(―)19593814116 (2)国内子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(単位:百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産その他合計四日市合成㈱本社工場(三重県四日市市)電子・情報、環境・エネルギー、コア・マテリアル各種界面活性剤、合成潤滑油等製造設備2,2812,484738(46,037)―5036,008228 (3)在外子会社2026年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(単位:百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産その他合計晋一化工股份有限公司工場(台湾 桃園市)電子・情報、コア・マテリアル各種界面活性剤、アミド系滑剤等製造設備1,5881,4003,442(32,671)[16,663]164086,855122 (注)1.帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定及び無形固定資産です。 2.当社及び晋一化工股份有限公司は土地及び建物の一部を賃借しています。 賃借している土地の面積については、[ ]で外書きしています。 3.当社は土地の一部を賃貸しています。 賃貸している土地の面積については、‹ ›で内書きしています。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、除却等の計画は、次のとおりです。 (1)重要な設備の新設会社名事業所名所在地セグメントの名称設備の内容投資予定額(百万円)資金調達方法(注)着手及び完了予定年月完成後の増加能力総額既支払額着手完了当社四日市工場霞地区三重県四日市市環境・エネルギー負極用水系複合接着剤等製造設備2,843448自己資金、自己株式処分資金、補助金2025年4月2027年3月250トン/月 (注)自己株式処分資金は、2025年8月25日の当社取締役会決議により決定した自己株式の処分に係る調達資金です。 (2)重要な設備の除却等 該当事項はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 4,326,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 725,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 41 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 16 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 8,054,710 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ①投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式を純投資目的の投資株式とし、取引先、金融機関との関係強化等を目的とした投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式としています。 ②保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取引先、金融機関の株式を、事業・業務提携、資金調達、サプライチェーンの確保・拡充、取引関係の強化等を目的に、政策的に保有しています。 これらの株式については、そのリターンとリスク、資本コスト等を踏まえた中長期的な観点から取締役会において定期的に検証を行い、保有目的、合理性、投資額等について総合的に勘案し、保有株式数を含め合理性があると認める場合に限り、保有を継続することとしています。 当該検証の結果、保有の合理性が認められないと判断された株式については、市場への影響やその他考慮すべき事情にも配慮しつつ、順次売却を検討します。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式1166非上場株式以外の株式128,176 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式以外の株式22継続的取引関係の維持・円滑化のために加入している持株会の買付によって株式数が増加しています。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式1-(注)非上場株式の減少は、会社清算によるものです。 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱京都フィナンシャルグループ880,000880,000資金調達等の継続的な関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入を得ています。 無(注)3,5732,002㈱みずほフィナンシャルグループ275,501275,501資金調達等の継続的な関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入を得ています。 無(注)1,6761,116長瀬産業㈱359,200359,200継続的取引関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入や電子・情報セグメントを中心に当社の業績に貢献しています。 有1,659953理研ビタミン㈱100,000100,000継続的取引関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入やライフ・ウェルネスセグメントを中心に当社の業績に貢献しています。 有287241日本パーカライジング㈱200,000200,000継続的取引関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入やコア・マテリアルセグメントを中心に当社の業績に貢献しています。 有289236㈱滋賀銀行40,00040,000資金調達等の継続的な関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入を得ています。 有372210関西ペイント㈱46,63445,972継続的取引関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入や環境・エネルギーセグメントを中心に当社の業績に貢献しています。 また、当事業年度において継続的取引関係の維持・円滑化のために、加入している持株会の買付によって株式数が増加しています。 有10998㈱りそなホールディングス56,60056,600資金調達等の継続的な関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入を得ています。 無(注)9772 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)小林製薬㈱6,6696,427継続的取引関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入やライフ・ウェルネスセグメントを中心に当社の業績に貢献しています。 また、当事業年度において継続的取引関係の維持・円滑化のために、加入している持株会の買付によって株式数が増加しています。 無3936昭栄薬品㈱15,00015,000継続的取引関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入やライフ・ウェルネスセグメントを中心に当社の業績に貢献しています。 有2324㈱マナック・ケミカル・パートナーズ30,00030,000継続的取引関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入や電子・情報セグメントを中心に当社の業績に貢献しています。 有2917第一生命ホールディングス㈱13,2003,300資金調達等の継続的な関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入を得ています。 また、2025年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割が行われたことによって株式数が増加しています。 無(注)1814(注)保有先企業は当社株式を保有していませんが、同社子会社が当社株式を保有しています。 みなし保有株式該当事項はありません。 ③保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 |
| 株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 11 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 66,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 12 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 8,176,000,000 |
| 株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 13,200 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 18,000,000 |
| 株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 継続的取引関係の維持・円滑化のために加入している持株会の買付によって株式数が増加しています。 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 第一生命ホールディングス㈱ |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 資金調達等の継続的な関係の維持・円滑化を目的に保有しており、株式の保有によって受取配当金の収入を得ています。 また、2025年4月1日付で普通株式1株につき4株の割合で株式分割が行われたことによって株式数が増加しています。 |
| 当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 有 |