財務諸表
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| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-17 |
| 英訳名、表紙 | Idemitsu Kosan Co.,Ltd. |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 酒井 則明 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 東京都千代田区大手町一丁目2番1号 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03(3213)3192 |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | Japan GAAP |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2【沿革】 1911年6月創業者出光佐三の個人経営により、福岡県門司市(現・北九州市門司区)に出光商会を創設し、関門地区を中心として石油販売業を開始その後、中国大陸等の海外へ進出1940年3月東京に出光興産(株)(1947年11月出光商会と合併)を設立1945年8月終戦とともに、海外財産を喪失、引き揚げ者全員を受け入れ1947年10月石油配給公団の発足とともに、石油業界に復帰1949年4月元売業者に指定され(3月)、民間として石油供給業務開始1953年5月石油の国有化をめぐり、国際紛争の渦中にあったイランから石油輸入を断行1957年3月徳山製油所竣工1961年10月アポロサービス(株)(現アポロリンク(株)・連結子会社)を設立1962年5月内航部門として宗像海運(株)を設立1962年8月船舶部を分離して、外航部門として出光タンカー(株)(現・連結子会社)を設立1963年1月千葉製油所竣工1964年9月石油化学部門を分離し、出光石油化学(株)を設立1964年10月出光石油化学(株)徳山工場竣工1970年10月兵庫製油所竣工1971年1月開発部を分離し、出光日本海石油開発(株)(1976年7月、出光石油開発(株)に商号変更、1976年9月、新潟阿賀沖で海洋油・ガス田の生産を開始、2002年3月、解散)を設立1972年6月沖縄石油精製(株)(2004年4月、沖縄石油(株)に商号変更し、2009年4月、沖縄出光(株)に合併し解散)に45%出資(1980年7月100%取得)1973年9月北海道製油所竣工1975年2月出光石油化学(株)千葉工場竣工1975年10月愛知製油所竣工1983年10月出光エンジニアリング(株)(現・連結子会社)を設立1986年4月出光クレジット(株)(現・持分法適用関連会社)を設立1988年6月エベネザ石炭鉱山(オーストラリア)の権益取得・輸入開始1989年6月マッセルブルック石炭鉱山(オーストラリア)を保有する Muswellbrook Coal Co.,Ltd.(現・連結子会社)の全株式を取得1992年8月Idemitsu Petroleum Norge AS(現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海スノーレ油田の生産を開始1992年10月米国に潤滑油製造工場(Idemitsu Lubricants America Corporation 現・連結子会社)を建設1994年10月エンシャム石炭鉱山(オーストラリア)開山1996年11月出光大分地熱(株)(現・連結子会社)の滝上地熱発電所が営業運転を開始2000年6月優先株式を2,900千株発行し、290億円増資(2001年3月末までに更に880千株追加発行し、合計378億円増資)2001年10月LPガス部門を分社化した出光ガスアンドライフ(株)が営業開始2002年4月電子材料室(現電子材料部)を設置し、有機EL分野に進出2003年4月兵庫製油所の製油所機能(8万B/D)の停止(2004年3月閉鎖)2003年10月(株)クレディセゾンとの包括提携により、出光クレジット(株)(現・持分法適用関連会社)を合弁会社化Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海フラム・ウェスト油田の生産を開始2003年11月沖縄石油精製(株)(2004年4月、沖縄石油(株)に商号変更し、2009年4月、沖縄出光(株)に合併し解散)の製油所機能(11万B/D)の停止2004年8月当社を存続会社として出光石油化学(株)を吸収合併2005年3月宗像海運(株)を解散2005年4月三井化学(株)とポリオレフィン事業を統合し、合弁会社(株)プライムポリマー(現・持分法適用関連会社)を設立2005年10月386億円減資し、優先株式3,780千株を消却第三者割当増資により普通株式7,321千株を発行し、512億円増資2006年4月三菱商事(株)グループとLPガス事業(出光ガスアンドライフ(株))を統合したアストモスエネルギー(株)(現・持分法適用関連会社)が営業開始2006年10月東京証券取引所市場第一部に当社株式を上場Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海フラム・イースト油田の生産を開始2006年11月ボガブライ石炭鉱山(オーストラリア)開山2009年11月英領北海で生産油田を保有する Petro Summit Investment UK Ltd.(2010年1月、Idemitsu Petroleum UK Ltd.に商号変更、2017年12月、全株式売却)の全株式を取得2010年2月出光クーロン石油開発(株)がベトナム南部沖合ナムロン-ドイモイ油田の生産を開始2010年10月Idemitsu Petroleum UK Ltd.(2017年12月、全株式売却)が英領北海バーリー油田の生産を開始2010年12月Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海ベガ・サウスガス田の生産を開始2013年3月Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海ビグディス・ノースイースト油田の生産を開始2014年3月徳山製油所の原油処理機能(12万B/D)の停止2014年4月徳山製油所と徳山工場を統合し、徳山事業所を新設2014年9月Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海Hノルド油田の生産を開始2015年3月Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海クナル油田の生産を開始2016年12月ロイヤル・ダッチ・シェル ピーエルシーの子会社からの昭和シェル石油(株)の株式(議決権比率31.3%)取得2017年7月公募増資により、普通株式48,000千株を発行し、1,195億円の資金を調達2017年10月千葉製油所と千葉工場を統合し、千葉事業所を新設2018年10月昭和シェル石油(株)との株式交換契約を締結(2018年12月、同契約を臨時株主総会で承認)2018年11月ベトナム ニソン製油所商業運転開始2019年4月当社を株式交換完全親会社、昭和シェル石油(株)を株式交換完全子会社とする株式交換を実施2019年7月当社を吸収分割承継会社、昭和シェル石油(株)を吸収分割会社とする吸収分割を実施し、昭和シェル石油(株)の全事業を承継2020年4月当社を吸収分割承継会社、昭和シェル石油(株)を吸収分割会社とする吸収分割を実施し、昭和シェル石油(株)の全ての従業員との間の雇用契約に関する権利義務を承継2020年7月出光エンジニアリング(株)(現・連結子会社)と昭石エンジニアリング(株)が合併2020年10月アポロリテイリング(株)と(株)ライジングサンが合併し、商号をアポロリンク(株)(現・連結子会社)に変更2021年8月Idemitsu Petroleum Norge AS (現INPEX Idemitsu Norge AS・持分法適用関連会社)がノルウェー領北海ドゥーヴァ油ガス田の生産を開始2021年10月リーフエナジー(株)とエスアイエナジー(株)が合併し、商号を出光エナジーソリューションズ(株)(現・連結子会社)に変更2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2022年12月西部石油(株)の全株式を取得東亜石油(株)の全株式を取得2024年3月西部石油(株)、山口製油所の原油処理機能(12万B/D)の停止2025年2月アグロ カネショウ(株)の全株式を取得2026年3月富士石油(株)の株式(議決権比率92.49%)取得 なお、RSエナジー(株)(旧・昭和シェル石油(株))の沿革は以下のとおりです。 1900年4月シェル石油(株)の前身・ライジングサン石油(株)設立(資本金25万円 本店・横浜市山下町)1942年8月早山石油(株)、新津石油(株)、旭石油(株)の3社が合併し、昭和石油(株)を設立(資本金4,100万円 本店・東京市麹町区丸ノ内)1948年10月ライジングサン石油(株)の商号をシェル石油(株)に変更1949年4月昭和石油(株)及びシェル石油(株)、石油製品元売業者に指定され、販売業務再開1949年5月~1950年12月昭和石油(株)、株式を東京、名古屋、大阪、京都、新潟、福岡、広島、札幌各証券取引所に上場1949年6月昭和石油(株)、シェルグループと提携、第一次基本協定締結(1951年6月・第二次、1952年12月・第三次各基本協定締結)1952年3月シェルグループ(アングロ・サクソン・ペトロリウム)、昭和石油(株)の株式26%(600万株)を取得(1953年4月、シェルグループの持株比率50%となる)1957年11月昭和四日市石油(株)を設立(資本金:1億2,500万円 出資比率:昭和石油75%、三菱グループ25%)1958年5月昭和四日市石油(株)四日市製油所完成1967年12月シェル石油(株)、西部石油(株)と資本提携1973年8月シェル石油(株)、資本金69億400万円、発行済株式総数1億3,808万株となる1977年9月昭和石油(株)、資本金67億5,000万円、発行済株式総数1億3,500万株となる1980年1月昭和石油(株)、伊藤忠商事(株)から東亜石油(株)の株式25%(2,480万6,250株)を譲り受ける1985年1月昭和石油(株)、シェル石油(株)両社対等合併し、昭和シェル石油(株)となる(資本金136億5,400万円 発行済株式総数2億7,308万株)1992年3月資本金341億9,758万5千9百円、発行済株式総数3億2,769万6千株となる1995年8月発行済株式総数3億7,685万4百株となる1996年11月本店所在地を東京都千代田区霞が関から港区台場に移転1999年3月新潟製油所を閉鎖し、石油製品輸入基地に改組2000年10月川崎製油所の精製設備等を東亜石油(株)に賃貸し、その運営を同社に継承する2004年8月アラムコ・ジャパン・ホールディングス・カンパニー・ビー・ヴィ社、昭和シェル石油(株)の株式約10%(3,754万株)をシェルグループから譲り受け、主要株主となる(2005年6月、持株比率約15%となる)2005年9月名古屋、大阪、福岡、札幌各証券取引所での上場を廃止し、東京証券取引所への単独上場となる2005年9月東亜石油(株)の第三者割当増資による新株を引き受け、同社持株比率50.10%となる2009年3月CIS太陽電池の技術開発の強化を目的として厚木リサーチセンターを設立2009年6月ソーラーフロンティア(株)、宮崎第2工場商業生産開始。 2007年に商業生産を開始した宮崎第1工場と併せて年産80メガワットの規模となる2011年2月ソーラーフロンティア(株)、宮崎第3工場(国富工場:年産能力900メガワット)商業生産開始2011年9月川崎製油所(京浜製油所扇町工場)を閉鎖2016年6月ソーラーフロンティア(株)、東北工場(年産能力150メガワット)商業生産開始2016年12月出光興産(株)が、昭和シェル石油(株)の株式約31%(1億1,776万1,200株)をシェルグループから譲り受け、主要株主兼筆頭株主となる2017年12月ソーラーフロンティア(株)、宮崎第2工場(年産能力60メガワット)の生産を停止し、宮崎第3工場(国富工場:年産能力900メガワット)に生産を集約2018年10月出光興産(株)との株式交換契約を締結(2018年12月、同契約を臨時株主総会で承認)2019年4月出光興産(株)を株式交換完全親会社、昭和シェル石油(株)を株式交換完全子会社とする株式交換を実施2019年7月出光興産(株)を吸収分割承継会社、昭和シェル石油(株)を吸収分割会社とする吸収分割を実施し、出光興産(株)が昭和シェル石油(株)の全事業を承継2020年4月出光興産(株)を吸収分割承継会社、昭和シェル石油(株)を吸収分割会社とする吸収分割を実施し、出光興産(株)が昭和シェル石油(株)と昭和シェル石油(株)の全ての従業員との間の雇用契約に関する権利義務を承継2020年7月昭和シェル石油(株)の商号をRSエナジー(株)に変更2025年7月出光興産(株)を存続会社としてRSエナジー(株)を吸収合併 |
| 事業の内容 | 3【事業の内容】 当社及び当社の関係会社(当社、子会社187社及び関連会社59社)が営む主要な事業の内容と主要な関係会社の当該事業における位置付けは、次のとおりです。 連結の範囲に関する詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表等 注記事項 1.連結の範囲に関する事項 2.持分法の適用に関する事項」に記載のとおりです。 [事業系統図] |
| 関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 (1) 連結子会社名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容注資金の貸付設備の賃貸借営業上の取引出光タンカー(株)東京都千代田区1,000原油・石油製品の輸送100.0有有当社の原油及び石油製品等の輸送を行っている。 4昭和四日市石油(株)三重県四日市市4,000石油精製75.0有有当社から石油の精製を受託している。 4東亜石油(株)神奈川県川崎市8,415石油精製、発電100.0-有当社から石油の精製及び発電を受託している。 4富士石油(株)東京都品川区24,468石油精製92.5有有当社に石油製品を販売している。 14西部石油(株)山口県山陽小野田市100石油製品等の貯蔵及び受払100.0-有当社から石油製品等の貯蔵及び受払を受託している。 4出光リテール販売(株)東京都中央区80石油製品等の販売100.0-有当社から石油製品等を仕入れている。 4出光スーパーバイジング(株)東京都千代田区10石油製品等の販売100.0-有当社から石油製品等を仕入れている。 4出光エナジーソリューションズ(株)東京都千代田区100石油製品等の販売100.0-有当社から石油製品等を仕入れている。 4アポロリンク(株)東京都港区400SS関連商品の販売100.0-有-4出光エンジニアリング(株)千葉県千葉市100石油等に関する装置、設備の設計、管理、建設及び売買100.0-有当社の設備、施設の設計施工・施工管理・保全を請負っている。 4IDEMITSU INTERNATIONAL(ASIA) PTE. LTD.Singapore千米ドル45,156原油・石油製品等の輸出入及びトレーディング100.0(100.0)-有当社と原油、石油製品の売買を行っている。 1234IDEMITSU APOLLOCORPORATIONSacramento,U.S.A.千米ドル165石油製品等の輸出入及び販売100.0(100.0)---24Freedom EnergyHoldings Pty LtdQueensland,Australia千豪ドル9,600石油製品等の販売100.0(100.0)---24 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容注資金の貸付設備の賃貸借営業上の取引ソーラーフロンティア(株)東京都港区70太陽光発電システムの開発、販売100.0-有-4Idemitsu Renewables America, Inc.San Francisco,U.S.A.千米ドル0太陽光発電所の建設及び売電100.0(100.0)---24Idemitsu Petrochemicals Malaysia Sdn BhdPasir Gudang,Malaysia千マレーシアリンギット135,700スチレンモノマーの製造、販売100.0---45Idemitsu Lubricants America CorporationJeffersonville,U.S.A.千米ドル10,000潤滑油の製造、販売100.0(100.0)--当社から潤滑油を仕入れている。 24PT. Idemitsu LubeTechno IndonesiaKarawang,Indonesia千米ドル8,200潤滑油の製造、販売90.0(90.0)---24Idemitsu Lube Asia Pacific Pte. Ltd.Singapore千米ドル2,541潤滑油事業の東南アジア地区統括100.0(100.0)--当社から潤滑油を仕入れている。 24出光ユニテック(株)東京都港区2,600合成樹脂製品の製造、販売100.0-有-4出光電子材料韓国(株)Paju,Korea千韓国ウォン25,100,000OLED(有機EL)材料の製造、営業及び技術サポート事業100.0--当社からOLED(有機EL)材料の製造を受託している。 4昭石化工(株)東京都豊島区200アスファルト製品の製造販売100.0-有当社から石油製品を仕入れている。 4(株)エス・ディー・エスバイオテック東京都千代田区810農薬等の製造、輸入及び販売100.0(100.0)有有-24アグロ カネショウ(株)東京都千代田区1,809農薬等の製造、販売100.0(100.0)-有-24出光ベトナムガス開発(株)東京都千代田区1ベトナムにおけるガス田開発及び生産、販売100.0---4出光大分地熱(株)東京都千代田区450蒸気・熱水等地熱エネルギー資源の調査、探鉱、開発、販売及び発電事業100.0-有-4IDEMITSU AUSTRALIA PTY LTDBrisbane,Australia千豪ドル106,698石炭の生産、調達及び販売100.0(100.0)--当社に石炭を販売している。 24 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容注資金の貸付設備の賃貸借営業上の取引IDEMITSU COAL MARKETING AUSTRALIA PTY LTDBrisbane,Australia千豪ドル20,500石炭の販売、トレーディング100.0(100.0)--当社に石炭を販売している。 24IDEMITSU ASIA PACIFIC PTE.LTD.Singapore千米ドル157,937海外アドミ機能100.0-有-14出光(上海)投資有限公司中国上海千人民元466,911海外アドミ機能100.0---4Idemitsu Americas Holdings CorporationHouston,U.S.A.千米ドル1,500海外アドミ機能、新規事業の開発100.0---4出光保険サービス(株)東京都港区10損害保険代理店業務、生命保険募集業務100.0-有当社が付保する損害保険の代理店業務を行っている。 4その他 88社 (注)1.特定子会社に該当しています。 (3社)2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数となっています。 3.IDEMITSU INTERNATIONAL(ASIA) PTE. LTD.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。 )の連結売上高に占める割合が10%を超えています。 主要な損益情報等 (1)売上高 1,401,833百万円 (2)経常利益 34,839百万円(3)当期純利益 30,456百万円(4)純資産額 132,651百万円(5)総資産額 630,524百万円4.当社の役員による関係会社の役員との兼任はありません。 5.2026年4月1日付で、Idemitsu SM (Malaysia) Sdn. Bhd.はIdemitsu Petrochemicals Malaysia Sdn Bhdに社名変更しています。 (2) 持分法適用会社名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容注資金の貸付設備の賃貸借営業上の取引アストモスエネルギー(株)東京都千代田区10,000LPガス等の輸入、販売51.0-有当社からLPガス等を仕入れている。 2ジクシス(株)東京都港区11,000LPガスの製造、貯蔵、輸送、売買及び輸出入等20.0-有当社から石油製品を供給している。 2(株)エネサンスホールディングス東京都港区115LPガス、電気、オートガスの販売等31.7--当社から石油製品を供給している。 2Nghi Son Refinery and Petrochemical LLCThanh Hoa,Vietnam千米ドル2,362,723石油精製及び石油化学製品の製造、販売35.1有--12出光クレジット(株)東京都墨田区1,950クレジットカード事業、信用保証事業50.0-有当社から法人向給油カードの発券管理業務を受託している。 2(株)扇島パワー神奈川県横浜市5,350発電事業25.0有有-2(株)プライムポリマー東京都中央区20,000ポリプロピレン及びポリエチレンの製造、販売35.0-有当社から原料を仕入れている。 2(株)INPEXノルウェー東京都港区100石油資源の調査、探鉱、開発及び販売49.5---2その他 21社 (注)1.債務超過会社で債務超過の額は、2025年12月末時点で646,778百万円となっています。 2.当社の役員による関係会社の役員との兼任はありません。 (3) その他の関係会社該当事項はありません。 |
| 従業員の状況 | (2) 【従業員の状況】 ① 連結会社の状況 2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)燃料油7,409[3,982]基礎化学品676[83]高機能材3,633[566]電力・再生可能エネルギー298[24]資源813[45]その他・調整1,563[439]合計14,392[5,139](注)従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は〔 〕内に外数で記載しています。 ② 提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢平均勤続年数平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)5,120[1,120]42歳11ヶ月17年6ヶ月9,952,9430.2 セグメントの名称従業員数(人)燃料油2,351[374]基礎化学品407[82]高機能材801[212]電力・再生可能エネルギー116[21]資源148[28]その他1,297[403]合計5,120[1,120](注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は〔 〕内に外数で記載しています。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。 ③ 労働組合の状況当社では、労働組合は結成されていません。 なお、当社グループでは、一部の連結子会社で労働組合が結成されていますが、労働組合の有無にかかわらず、労使関係は安定しており、特記すべき事項はありません。 ④ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異ア. 提出会社当事業年度管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)(注)1、2男性労働者の育児休業取得率(%)(注)1、3労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1、2、4全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者69875.975.262.1(注)1.提出会社から他社への出向者は、提出会社に含んで集計しています。 2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。 3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合又は第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。 4.当社の賃金制度では、性別による処遇の差を設けていません。 現在見られる男女間の賃金差異は、主として管理職における女性比率が相対的に低いことや、短時間勤務を選択する社員の割合が男性に比べて女性の方が高いことなどに起因するものと認識しています。 なお、30歳の正社員に限定して男女の賃金を比較した場合、おおむね90%程度となっています。 当社では、社員一人ひとりが持つ多様な能力を最大限に発揮できる環境の整備と、誰もが活躍できる職場風土の醸成に取り組んでいます。 2030年までに女性管理職比率を10%とする目標のもと、女性管理職のリーダーシップ向上に向けた施策の推進や、育児・介護と仕事の両立を支援する制度の充実を図ることで、男女間の賃金格差の縮小に努めています。 イ. 連結子会社当事業年度名称管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)(注)1、2男性労働者の育児休業取得率(%)(注)1、3労働者の男女の賃金の額の差異(%)(注)1、2、4全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者出光リテール販売(株)56778.874.7106.9ソーラーフロンティア(株)128378.678.0-(注)5昭和四日市石油(株)06969.271.284.3東亜石油(株)08771.071.757.1出光ユニテック(株)36684.585.564.3出光NTG(株)55077.779.564.5若松ガス(株)1010084.781.2-(注)5出光エナジーソリューションズ(株)68070.869.073.4(株)エス・ディー・エス バイオテック610067.967.285.4アポロリンク(株)1010069.280.2104.4アグロ カネショウ(株)153376.281.730.3富士石油(株)28476.079.454.7(注)1.提出会社から他社への出向者は、提出会社に含んで集計しています。 2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。 3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合又は第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。 4.管理職比率等男女間に差異があることで、男女の賃金に差異が生じていますが、賃金制度・体系において性別による処遇差は一切なく、等級別の人数構成の差によるものです。 5.女性は在籍していません。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 (1) 中期経営計画(2023~2025年度)の振り返り中期経営計画(2023~2025年度)では、エネルギーと素材の安定供給の使命を果たしながら、事業構造改革投資と人的資本投資の両輪により、事業ポートフォリオの転換を推進してきました。 事業構造改革投資においては、既存事業の収益力強化で着実な成果を上げ、2025年度での営業利益及び持分法投資損益に加え、ROE(自己資本利益率)でも、計画時に掲げた目標水準を達成しました。 一方、原油価格の変動等、一過性の外部要因による押し上げ影響も大きく、安定的な収益基盤の構築と更なる資本効率の向上は今後の課題であると認識しています。 また、2050年のCN・循環型社会に向けた事業ポートフォリオの転換においては、「一歩先のエネルギー」「多様な省資源・資源循環ソリューション」「スマートよろずや」の3つの事業領域を定め、社会実装に向けて着実に前進してきました。 脱炭素に向けた社会的な動きが変化する中においても、ブルーアンモニアやSAF(持続可能な航空燃料)の事業化検討、リチウム固体電解質のパイロット装置建設に関する意思決定、使用済みプラスチックの油化設備の完工、モビリティサービスに特化した「apolloONE」の展開など、社会や顧客のニーズに応じたソリューション提供に向けた準備を着実に進めています。 (2) 経営環境の認識近年、当社グループを取り巻く経営環境は、地政学的リスクの顕在化、エネルギー政策の揺り戻し、新興国の台頭など、大きな構造変化の局面にあります。 足元では、中東産油国の情勢悪化により、原油調達のみならず製造・販売を含むサプライチェーン全体において、当社グループの事業に大きな影響が生じています。 こうした状況に限らず、地政学的リスクが一層高まる中、対応力を強化していくことは、今日の企業経営において不可欠な要素となっています。 一方、欧米を中心に進んできた脱炭素政策については、エネルギー安全保障や経済合理性の観点から、化石燃料の役割を再評価する動きも見られます。 このように政策動向は一様ではなく、エネルギー転換の進展は、より複線的な時間軸で進むものと認識しています。 また、グローバルサウスの台頭により国際秩序にも変化の兆しが見られる中、成長市場においては、エネルギーの安定供給を確保するとともに、現地ニーズに即した事業展開が一層求められています。 以上のような不確実性の高い経営環境において、エネルギーの安定供給という社会的使命を果たしつつ、当社の持続的成長を実現するためには、環境変化への対応を念頭においた戦略構築・実行プロセスが重要であると認識しています。 (3) 中期経営計画(2026~2030年度)① 中期経営計画の骨子中期経営計画(2026~2030年度)では、2030年ビジョン「責任ある変革者」のもと、事業戦略「GRIT」「GROWTH」「CNX」と、人財戦略である「全ての社員を変革の主役に」「もっと共創&イノベーションを」を両輪とし、これらを支えるビジネスプラットフォームの強靭化を柱に取り組んでいきます。 これらの戦略を着実に推進することで、2030年度の財務目標としてROE13%やROIC7%の達成を目指すとともに、これまで以上の企業価値向上に努めていきます。 ② 事業戦略方針事業戦略のリバランスを行い、より実践的な取り組みにより「稼ぐ力」を強化することで、中長期的な成長の実現を目指していきます。 事業戦略は『GRIT:既存事業の深化』『GROWTH:成長事業の創出』『CNX:低/脱炭素事業への挑戦』の3テーマで推進し、持続的成長を実現しつつ社会課題解決に貢献します。 まずは、燃料油など、社会的な重要性が再認識されている既存事業の基盤を強化・深化し、エネルギーの安定供給に努めるとともに、収益力及び資本効率の向上に粘り強く取り組んでいきます(GRIT)。 また、中長期的な成長が見込まれる電化・電動化、ICT、海外事業などの分野において、当社の技術力や国内外のネットワークといった強みを活かした事業創出を拡大していきます(GROWTH)。 更に、2050年CN実現や中長期的なエネルギー安全保障への貢献を見据え、時間軸を見極めながら、低/脱炭素事業へ挑戦していきます(CNX)。 これらの取り組みを5つの事業セグメント横断で推進するとともに、パートナーとの共創を通じて、企業価値の向上と社会課題の解決の両立を図っていきます。 <GRIT “既存事業の深化”>わが国におけるエネルギー安全保障の確保などの観点から、燃料油をはじめとする当社の既存事業は、社会的・経済的意義が一層高まっています。 原料調達ソースの多角化や製油所・事業所の稼働率向上に向けた施策など、供給安定化/効率化に向けた取り組みを推進するとともに、全国の特約販売店やSSネットワークを活用した販売強化に注力していきます。 また、事業の統合/再編や課題事業の構造改革などを通じて、資本効率の向上に向けた取り組みも、引き続き力強く進めていきます。 <GROWTH “成長事業の創出”>中長期的な社会変化やメガトレンドを捉え、新たな事業の創出と拡大を進めます。 中でも当社が今中計期間中に注力するのは、電化・電動化やICTの進展、海外市場の成長、モビリティ関連サービス、循環型経済の拡大を見据えたサーキュラービジネスです。 当社が有する技術力や全国のサービスステーション網など、既存の強みを活かしながら成長分野に挑戦することで、将来の収益の柱を育て、持続的な成長につなげていきます。 <CNX “低/脱炭素事業への挑戦”>前中計で推進してきた低/脱炭素事業については、エネルギー・素材の安定供給に資する多様化の観点も加えつつ、社会情勢や時間軸を見極めながら引き続き推進していきます。 長期的には、様々なニーズに合わせた低/脱炭素ソリューションの提供を通じて、2050年カーボンニュートラルの実現と持続的な企業価値向上の両立を目指します。 ③ 人財戦略2030年度財務目標の達成及び持続的成長の実現に向けて、「変革」を強力に推進する人財戦略を展開していきます。 新たな人財戦略では、「現場力強化」「共創促進」「新価値創出力向上」といった活動の変化を生み出すため、二つのテーマで取り組みを進めます。 一つ目のテーマは「全ての社員を変革の主役に」です。 当社には「攻める」「守る」「支える」といった多様な役割がありますが、そこに優劣は無く、いずれの領域にも変革の機会があります。 全社員を、変革を生み出す主役として位置付け、既存の延長上にない未来を切り拓いていくために、「全社員の働きがい・成長実感を極限まで高める」「行動指針の下に全社員が一丸となる」の二点を重点項目として掲げます。 二つ目のテーマは「もっと共創&イノベーションを(DE&Iの更なる深化)」です。 当社のDE&Iは、4年連続のなでしこ銘柄の取得等、独自の取り組みが社外から評価されています。 この強みを活かして、女性活躍を引き続き最重要課題に据えつつ、今後は、DE&Iを共創やイノベーションの創出に直結させる取り組みに深化させていきます。 重点項目として「多様な変革リーダーを養成する」「多様な人財が活躍できるフィールドを整備する」の二点を掲げ、着実に推進していきます。 ④ ビジネスプラットフォーム<DX/AX戦略>近年のAI技術の急速な進展を機会と捉えて、DX/AX(デジタルトランスフォーメーション/AIトランスフォーメーション)を推進して、経営プロセスの高度化に取り組んでいきます。 当社グループが有する幅広い事業領域における顧客データや社内の事業・人財データを構造化・一元化して、AIによる高度な分析・予測を事業判断に活用していきます。 併せて、AI活用を前提として業務プロセスの再設計を行い、データ・AIを最大限に活用した業務プロセス変革を加速させていきます。 先行して取り組んでいるMI(マテリアル・インフォマティクス)による材料開発に加え、当社の業務領域全体へAI活用の対象範囲を拡大していきます。 <イノベーション戦略>社会の変化から生まれるニーズを捉え、新たな価値を創出するため、2028年3月完工予定のイノベーションセンターをハブとして、世界のベストパートナーとの共創を推進し、事業化の蓋然性と速度を向上させます。 イノベーションセンターの完成により、これまで複数拠点に分散していた生産技術・開発技術等の研究機能を集約し、研究開発から商業生産までを一体で推進できる体制を構築します。 また、ハード面の整備に加え、高度MI(マテリアル・インフォマティクス)環境の更なる進化や、研究から社会実装までをリードする人財の育成に取り組むことで、社内外の共創を後押しします。 こうした取り組みにより、中長期的な環境変化を捉えた成長領域において、社会課題の解決に貢献するとともに、持続的な企業価値の向上を実現していきます。 ⑤ 投資計画2026~2030年累計投資額は1兆8,000億円を予定しています。 うち、GRITに8,300億円を充当し、中でも燃料油セグメントにおいては、前中期経営計画比+30%の操業維持投資を実行し、事業基盤強化に取り組みます。 中長期的成長も見据えたGROWTH・CNXには、電化・電動化/ICT2,600億円、グローバル展開3,500億円等、計8,100億円の投資を実行します。 DX/AXへの投資やイノベーションセンター新設等、ビジネスプラットフォームの強化にも計1,600億円を投じます。 ⑥ 株主還元2023~2025年度については、2023年11月に年間配当を24円から32円へ増配、更に2024年11月に年間配当を32円から36円へ増配し、併せて下限配当水準に設定しました。 加えて、株価水準を意識した機動的な自己株式取得を推進しました。 また、資本効率の更なる向上を図るため、株主還元方針に加え1,000億円の自己株式取得を実施しました。 2026~2030年度については、5カ年累計の在庫影響を除く当期純利益に対し、総還元性向50%以上を継続します。 初年度の2026年度は年間配当単価を36円とし、これを下限に業績に応じた累進配当を導入します。 配当への配分を高め、より安定した株主還元を実現するとともに、自己株式取得についても、株価水準を意識し機動的に実施します。 ⑦ 業績見通し(2026年度)2026年度より国際財務報告基準(IFRS)を任意適用するため、2026年度見通しはIFRSに基づき算出しています。 2025年度まではセグメント利益を「営業利益+持分法投資損益」としていましたが、2026年度以降は「金融費用除き税引前損益」に変更します。 中東情勢の鎮静化時期に関する予測は困難ではあるものの、業績予想の前提としては、2026年度第1四半期までは原油価格高が継続すると想定しています。 2026年度末にはドバイ原油価格は中東情勢悪化前の水準まで下落する前提の結果、大幅なマイナスのタイムラグ影響により減益すると想定しています。 引き続き不透明な事業環境が想定されるものの、足元では国内に対する燃料油・石油化学製品等の安定供給を最優先しつつ、更なる収益改善に向けた取り組みを推進していきます。 2026年度連結業績見通し (日本会計基準)2025年度実績(IFRS基準)2026年度見通し営業利益+持分法投資損益※2,441億円-金融費用除き税引前損益※-1,400億円当期純利益※1,923億円900億円*在庫影響除き ※2026年度よりIFRSを任意適用することに伴い会計基準の変更及びセグメント利益の定義を変更するため、前年との単純比較はできません。 主要市況前提 2025年度実績2026年度見通し増減ドバイ原油価格($/バレル)71.881.3+9.5豪州一般炭※($/トン)105.4126.1+20.7為替(円/$)150.7151.3+0.6※1~12月平均 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 (1) ガバナンス① サステナビリティ関連のリスク及び機会の監督に係るガバナンスア. 取締役会、経営委員会による監督体制当社グループは、「真に働く」という企業理念のもと、2030年ビジョンとして「責任ある変革者」、2050年ビジョンとして「変革をカタチに」を掲げています。 エネルギーの安全性、安定供給、経済効率性、環境適合といった社会課題に真摯に向き合い、「人々の暮らしを支える責任」と「未来の地球環境を守る責任」を果たすべく、2021年には取締役会の承認のもと「出光グループ サステナビリティ方針」を策定し、サステナビリティ戦略の推進を重要な経営課題の一つとして位置付けています。 サステナビリティ関連のリスク及び機会に係る主要案件の進捗状況などは、経営委員会において報告・審議し、特に重要性が高い案件については、随時、取締役会へ付議しています。 取締役会は、重要案件を審議するとともに、当社グループの持続的成長、中長期的な企業価値向上の観点から、随時、サステナビリティ関連のリスク及び機会を審議し、経営戦略や事業戦略などへ反映しています。 また、中期経営計画の策定にあたっては、主要検討段階ごとに取締役会及び経営委員会などで審議し、サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別・特定した上で、適宜、経営計画・目標及び事業戦略などへ反映しています。 イ. 経営陣の役割、スキル及びコンピテンシー、報酬方針独立社外取締役で構成する指名・報酬諮問委員会が、取締役会からの諮問に応じて、各人に期待する役割・分野などを整理したスキル・キャリアマトリックスにつき審議・答申を行い、サステナビリティ関連の重要課題に係る専門的知識・経験が取締役会及び経営委員会において適切に確保されるよう、留意しています。 また、地政学リスクを踏まえた経済安全保障など、高度な専門性が求められる分野に係る課題については、アドバイザリーボードや役員トレーニングにおいて外部専門家を招聘することで、適宜補完しています。 当社の取締役(非常勤・社外取締役を除く)及び上席以上の執行役員の報酬制度における業績連動指標には、人的資本関連指標や従業員エンゲージメントなど、サステナビリティに関する指標を反映しています。 なお、報酬制度の詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照下さい。 ② 気候関連のリスク及び機会の監督に係るガバナンスア. 取締役会、経営委員会による監督体制燃料油事業を主たる事業とする当社グループは、気候変動に係るリスク及び機会への対応を重要な経営課題の一つとして位置付けており、低/脱炭素に向けた社会実装を含め、中長期的な視点で様々な取り組みを推進しています。 気候関連のリスク及び機会に係る主要案件の進捗状況などは、上記①ア. と同様、経営委員会において報告・審議し、特に重要性が高い案件については、随時、取締役会へ付議しています。 取締役会は、重要案件を審議するとともに、政治・経済・市場などの動向、技術開発状況、経営資源、課題対応上のトレードオフなどを総合的に勘案しつつ、随時、気候関連のリスク及び機会を審議し、経営戦略や事業戦略などへ反映しています。 イ. 経営陣の役割、スキル及びコンピテンシー、報酬方針独立社外取締役で構成する指名・報酬諮問委員会が、取締役会からの諮問に応じて、各人に期待する役割・分野などを整理したスキル・キャリアマトリックスにつき審議・答申を行い、気候変動対策やエネルギー政策などに関する専門的知識・経験が取締役会及び経営委員会において適切に確保されるよう、留意しています。 特に、気候関連のリスク及び機会の監督については、取締役会の指名に基づき、代表取締役副社長 副社長執行役員(経営戦略、CNX戦略、人財戦略担当)が、CNX戦略本部長*として、全社横断の推進体制を統括し、関係役員・関係部室長と緊密に連携しながら、各種施策を主導しています。 * CNX戦略本部及び傘下のCNX戦略部は、カーボンニュートラル・トランスフォーメーション(CNX)に向けた全社戦略の立案・推進、GHG削減目標の設定、各事業部門における戦略推進状況のモニタリングなどを行っています。 CNX戦略本部長は、上記②ア. のとおり、主要案件の進捗状況などを、定期的に経営委員会へ報告するとともに、特に重要性が高い案件については、随時、取締役会へ付議し、審議を受けています。 当社の取締役(非常勤・社外取締役を除く)及び上席以上の執行役員の報酬制度における業績連動指標には、気候関連指標(CO₂削減等)を反映しています。 なお、報酬制度の詳細については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等」をご参照下さい。 ③ 内部統制を含む他の内部機能との統合状況当社は、「統合的リスクマネジメント(ERM:Enterprise Risk Management)*」を通じて、気候関連を含むサステナビリティ関連のリスクを一元的に把握・管理しています。 * ERMは、全社視点でのリスクマネジメントと経営判断に資するリスク情報の提供を通じて、意思決定の質を高め、経営資源の有効活用を図る仕組みです。 当社グループでは、インテリジェンス機能の強化を通じて不確実性への対応力を高めるとともに、プロアクティブなリスク管理を実施しています。 具体的には、戦略の柔軟性を高めるシナリオ分析や適切な投資判断を支える市場・規制動向の把握、事業継続の基盤を固める地政学リスクの評価などを踏まえ、リスクの特定・評価及び対策の検討を行っています。 更に、対策の実行状況をモニタリングし、適宜、リスク認識や対策の見直しを行うことで、リスク発現の予兆や成長機会を捉え、リスク影響の最小化と成長機会の最大化を図ることを目指しています。 また、ERMは、事業部門とコーポレート部門が連携して運用されており、マテリアリティ評価に基づくリスク及び機会の識別・評価・優先順位付けと、ERMによるモニタリングが一体的に機能することで、ガバナンスとの統合が図られています。 更に、内部監査室が、リスクマネジメント状況を独立した立場から監視し、内部統制機能の有効性について確認を行っています。 これらの体制により、気候関連を含むサステナビリティ関連のリスク管理は、ERMを介して内部統制機能と連動し、全社的に統合された形で運用されており、経営陣による適切なガバナンスを支える仕組みの高度化を進めています。 (2) 戦略① サステナビリティ関連の戦略当社グループは、中長期的な持続可能性及び企業価値向上の観点から、中期経営計画の策定サイクルに合わせて、経営上の重要課題(マテリアリティ)の見直しを行っています。 中期経営計画(2026~2030年度)においては、マクロ経済環境や社会課題の変化などを踏まえ、事業・環境・社会・ガバナンスの観点から整理した8項目をマテリアリティとして識別し、これらへの取り組みを進めています。 なお、マテリアリティの識別など及びモニタリングを行うためのプロセスについては、後述の(3) リスク管理 ①②をご参照下さい。 ② 気候関連の戦略ア. 気候関連のリスク及び機会の識別当社グループは、マテリアリティ評価により識別された重要課題の中から特に大きな影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスク及び機会について、下表のとおり識別しました。 本表では、識別された気候関連のリスク及び機会の内容及び区分と、その影響が顕在化すると合理的に見込まれる時間軸及び対応策について説明しています。 ※顕在時期に●印を記載 <発生時期の定義>区分期間設定理由短期~2027年当社グループの2030年ビジョン「責任ある変革者」に基づく中期経営計画(2026~2030年度)の初期段階中期~2030年当社グループの2030年ビジョン「責任ある変革者」に基づく中期経営計画(2026~2030年度)の対象期間長期~2050年当社グループの2050年ビジョン「変革をカタチに」に基づくカーボンニュートラル達成年 イ. ビジネス・モデル及びバリュー・チェーンに与える影響当社グループは、各事業セグメントに係るバリュー・チェーンの広範囲にわたり、気候変動に起因するエネルギー市場動向や国内外の各法域における環境規制などの変化による外部影響を受ける可能性があると考えています。 中期経営計画(2026~2030年度)の策定にあたり、気候関連のリスク及び機会が当社グループのビジネス・モデル及びバリュー・チェーンに与える影響の範囲及び大きさを分析・評価するため、気候関連のリスク及び機会が集中する箇所を特定し、以下のバリュー・チェーン図にマッピングしました。 (TR1:社会の低/脱炭素化に伴う国内化石燃料需要の減少)当社グループは、原油を処理して石油製品を生産するまでの石油精製プロセスや全国の特約販売店及び約6,000か所のサービスステーション(SS)などにおける販売活動を含む一連の燃料油事業を行っており、当該事業は、現時点において当社グループ全体の収益基盤の大部分を占めています。 国内市場において、社会の低/脱炭素化という長期の構造的要因により、燃料油需要が減少し、長期にわたり燃料油事業の収益が減少する可能性があると認識しています。 (TR2:国内外における温室効果ガス排出規制の強化への対策コストの増加)燃料油事業の製品製造拠点である国内外の製油所・事業所は、当社グループの事業拠点の中で特に大きなCO₂排出源となっています。 将来の我が国において、排出量取引制度や化石燃料賦課金等によるCO₂排出規制が施行されることに伴い、当社の財務的負担が増加する可能性があると認識しています。 (TR3:化石燃料事業に対する金融機関の選好の変化による資金調達コストの増加)当社グループは、化石燃料事業全般の継続に際し、資金調達において外部ステークホルダーの選好の変化による影響を受ける可能性があると認識しています。 特に、石炭事業については、長期的には当該事業に関する市場の選好の変化に伴い、金融機関からの資金調達コストが上昇するリスクに晒される可能性があると認識しています。 (PR1:風水害による浸水が招く沿岸拠点の一時的な操業停止及び輸送網の停滞)気象関連の事象による物理的リスクについては、当社グループの事業所・拠点が直面する安全・保安管理上の課題と捉え、その対応策を検討してきました。 石油製品を製造・貯蔵・輸送するための事業所・拠点は、沿岸・港湾部に位置する場合が多く、風水害による浸水のリスクに晒されやすいと認識しています。 (PR2:慢性的な海面水位の上昇による沿岸拠点の浸水リスクの増大)気候変動による海面上昇が当社グループの沿岸拠点に与える物理的リスクについて、現時点では海面水位の上昇幅及びその変化の速度を合理的に予測することが困難であると考えています。 しかし、高潮などの急性事象と慢性的な海面上昇とが複合的に発生した場合、浸水リスクが増大する可能性があると認識しています。 (O1:低/脱炭素の製品・サービスの需要拡大)当社グループは、2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けた移行の取り組みに挑戦する中で、経済・社会活動と脱炭素の試みとの現実的な調和の在り方を巡る国際情勢の急速な変化に直面していますが、当社グループの新たな収益機会に繋がり得るものと認識しています。 特に、当社グループが有する製油所などの設備については、次世代燃料の製造・供給拠点となり、燃料油や基礎化学品などの事業セグメントにおける顧客への新たな収益を創出できる可能性があると認識しています。 (O2:資源循環型社会の進展)当社グループは、地球環境と調和した資源循環型社会の実現に向かう国内外での法整備の広がりや再生プラスチック需要の高まりを受け、使用済みプラスチックの油化技術に基づくケミカルリサイクル事業の立ち上げに取り組んできました。 既存の石油化学品の製造工程を活用しつつ、顧客から回収した使用済みプラスチックを原料として再利用する資源循環型のバリュー・チェーンを新たに構築できる可能性があると認識しています。 ウ. 戦略及び意思決定に与える影響当社グループは、中期経営計画(2026~2030年度)において、既存事業の収益最大化と資本効率向上を実現するGRIT、新たな成長領域の創出を実現するGROWTH、カーボンニュートラル実現に伴う諸課題の解決及び低/脱炭素事業の実装への挑戦のCNXという3つのテーマに沿って各事業計画を策定しました。 当該計画で定める又は当社グループがこれまで実施してきた以下の対応戦略を通じて、気候関連のリスク及び機会が当社グループの戦略及びビジネス・モデルにもたらす影響及び不確実性に柔軟に対応していきます。 (移行リスクへの対応戦略)社会の低/脱炭素化に伴う国内化石燃料需要の減少(「気候関連のリスク及び機会の一覧」におけるTR1)については、中期経営計画(2026~2030年度)に基づき、製油所稼働の安定化を含む国内供給最適化、また国内のサービスステーション(SS)におけるモビリティ関連サービス及びデジタル顧客基盤「Drive On」の普及拡大などの取り組みを図ります。 これにより、国内燃料油事業としては、短期及び中期において一定水準の収益性を維持すると見込んでいます。 それに加え、海外市場において、成長市場を狙ったトレーディングを強化することで、燃料油収益基盤全体の成長に繋げることが可能であると認識しています。 国内外における温室効果ガス排出規制の強化への対策コストの増加(同、TR2)については、当社グループのCO₂排出削減の取り組みに加え、複数部門が参画するタスクフォースを設置し、排出量取引制度の適用に伴う影響の評価及び対応策の検討を行っています。 具体的には、当該制度の運用方針などを巡る今後の政策動向に関する情報収集、CO₂排出実績及び目標の管理、カーボンクレジット調達戦略の企画及び推進、財務的影響の予測などを進めています。 本検討を通じて策定された対応策を実行することで、制度適用後の財務的影響を低減し、気候関連の法規制に対応していきます。 化石燃料事業に対する金融機関の選好の変化による資金調達コストの増加(同、TR3)については、現時点において、影響は限定的であると認識しています。 長期において、市場の選好及び各法域における規制が変化し、金融機関からの融資条件が厳格化した場合には、資金調達コストが上昇するリスクに晒される可能性があると認識しています。 当社グループは、投資家・金融機関などの様々なステークホルダーとの対話を通じ、当社グループ及びサプライ・チェーン全体のCO₂排出削減の取り組みについての理解浸透を図ります。 (物理的リスクへの対応戦略)風水害などによる浸水が招く沿岸拠点の操業停止及び輸送網の停滞について、エネルギーの安定供給を最優先課題の一つに掲げる当社グループでは、従来から対応策を検討・実行してきました。 具体的には、社外有識者、社内委員及び担当ワーキング・グループで構成される安全保安諮問委員会において、石油製品製造設備、油槽所などにおける風水害リスクを調査・評価し、浸水による操業停止など、経営に甚大な影響を及ぼす高いリスクを保有する拠点においては、合理的で有効なリスク低減策を検討し、浸水防止工事などの対策を進めています。 異常気象による陸上・海上輸送の遅延・停滞が発生した場合には、出荷先のお客様や物流パートナーである運輸関連企業などの様々なステークホルダーとの緊密な連携を通じて、エネルギーの安定供給に最大限取り組んでいきます。 (機会への対応戦略)当社グループは、気候関連の新たな収益機会への対応として、低/脱炭素ソリューションの事業実装と資源循環型ビジネスの確立に向けた取り組みを推進しています。 具体的には、当社グループが有する製油所などの既存資産を有効活用することにより、低炭素ソリューションと位置付けるバイオ燃料(SAF・バイオ軽油/重油)・出光グリーンエナジーペレット・バイオ化学品・水素・アンモニア・合成燃料などのサプライ・チェーン構築に向けた検討を進めます。 また、カーボンニュートラル移行に資する化石代替燃料として天然ガス・LNGの需要が高まる可能性を踏まえ、LNG事業会社であるMidOcean Energy社との戦略的パートナーシップを締結しました。 今後は該社との協力体制を強化することにより、当社グループはLNG事業への本格参入に向けた取り組みを推進していきます。 更に、電化・電動化に向かう経済・社会において、当社が事業化に向けた取り組みを推進しているリチウム固体電解質については、低炭素ソリューションである全個体電池の材料として需要の拡大を想定しており、事業化に向け、協業パートナーとの様々な検討を進めています。 (サプライ・チェーンでの取り組み)当社グループは、Scope1+2排出量を削減しつつ、顧客及びサプライ・チェーンとの協働によるScope3排出量の削減の取り組みも進めています。 具体的には、以下の低/脱炭素施策を実行しています。 なお、サプライ・チェーン全体における環境への貢献(CO₂排出削減)と社会への貢献(社会が必要とする低/脱炭素エネルギー供給)の両立の観点から、“Carbon Intensity”という指標を設定しています。 <GHG排出削減の取り組み事例>削減対象取り組み事例Scope1+2削減・千葉地区エチレン装置集約による生産最適化・2026~2029年に次世代環境対応VLCC 6隻を建造・用船(メタノール二元焚き、LNG二元焚き、アンモニアReady船)・アスファルト工場や潤滑油工場での燃料転換・苫小牧エリアでの「先進的CCS」事業開始を目指す設計作業など受託・潤滑油工場屋根にソーラーパネルを設置(インド、アメリカ、タイ、インドネシア)・次世代営農型太陽光発電の実証事業・ボガブライ石炭鉱山に豪州最大容量のバナジウムフロー蓄電池を導入予定Scope3削減/削減貢献量・出光カーボンオフセットfuel「ICOF(アイコフ)」提供開始・次世代バイオ燃料「出光リニューアブルディーゼル(IRD)」提供開始・持続可能な航空燃料(SAF)の製造設備設計及び供給体制構築・使用済みプラスチックの再資源化に向けた油化ケミカルリサイクル設備完工・次世代電池(全固体電池)向け固体電解質の開発・無リン無灰ディーゼルエンジンオイル「Idemitsu Ash Free」、省エネルギー型油圧作動油「ダフニースーパーハイドロST」の販売・家畜由来のメタン発生を抑制する畜産飼料ルミナップ®の販売・系統用蓄電池を設置した「姫路蓄電所」運転開始・石炭ボイラーのカーボンニュートラル移行を後押しする新ソリューション「idemitsu-R40」を提供開始・石炭代替バイオ燃料「出光グリーンエナジーペレット」商業運転開始 (気候関連の移行計画)当社グループが中期経営計画(2026~2030年度)で掲げる低/脱炭素ソリューションの主な取り組みは、以下のとおりであり、需要動向や経済性などを総合的に勘案しつつ、機会創出に向けた事業開発を鋭意進めています。 <2030年度に向けた低/脱炭素ソリューション展開>ソリューション2030年度に向けた主な取り組み再生可能エネルギー・地熱エネルギーの開発および価値最大化・多様な再エネ電源の確保と非化石価値を活用した脱炭素提案の推進バイオ燃料・化学品・SAFの供給体制強化(原料多様化、国内製造、海外調達)・バイオ軽油・重油(出光リニューアブルディーゼル・出光バイオディーゼル5等)の拡販・ブラックペレット(出光グリーンエナジーペレット)の拡販・バイオ化学品の供給網構築・バイオエタノール直接混合ガソリン導入対応水素・アンモニア・供給体制構築(国内グリーン水素製造、海外調達、国内アンモニア供給拠点整備)合成燃料・段階的な社会実装(需要創出、国内製造、海外調達)オフセット製品・オフセット燃料(出光カーボンオフセットfuel)の供給拡大ネガティブエミッション・CCSの社会実装(苫小牧)・AWD*、森林吸収などによるカーボンクレジットの創出*AWD:Alternate Wetting and Dryingの略、間断かんがいによるGHG(メタン)削減の取り組み (気候関連のリスク及び機会に対応するための戦略を踏まえた財務的影響)当社グループは、「②ウ. 戦略及び意思決定に与える影響」で記載した気候関連のリスク及び機会への対応を行うことにより、主として収益の増減、気候関連の規制対応などに伴う費用の発生、並びに事業の維持・創出に必要となる投資の増加などの財務的影響が発生する可能性があると認識しています。 かかる影響については、当社グループの中期経営計画(2026~2030年度)における投資計画及び資金計画として織り込んでいます。 エ. 気候レジリエンスの評価気候変動により生じるリスク及び機会が当社グループの戦略及びビジネス・モデルにもたらす影響及び不確実性を考慮するため、気候関連のシナリオ分析とそれに基づくレジリエンス評価に取り組んでいます。 (気候関連のシナリオ分析の概要)シナリオ分析の実施にあたり、日本及びアジア太平洋地域のエネルギー需要、石油・天然ガス・再生可能電源を含む電力需要・供給予測、経済社会インフラの電化・電動化の進展予測、バイオ燃料・CCUSなどの低/脱炭素技術の確立速度及び需要予測といったインプット及びパラメータを考慮しました。 また、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)のWorld Energy Outlook 2024(以下、「WEO2024」という。 )及びWorld Energy Outlook 2025(以下、「WEO2025」という。 )並びに気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)の第5次評価報告書(AR5)及び第6次評価報告書(AR6)等における複数シナリオ、並びに資源エネルギー庁の石油製品需要想定検討会の公表データなどを参照しています。 中期経営計画(2026~2030年度)において、幅広い不確実性に対応するため、当社グループは以下の2つの気候シナリオを考慮しました。 なお、2050年までの日本及びアジア太平洋地域におけるエネルギー関連領域を対象としています。 ・碧天+各国が気候変動問題への取り組みを強力に推進することで、経済・社会の低/脱炭素化が急速に進展する未来。 IEAのWEO2024及びWEO2025におけるNZE(Net Zero Emissions by 2050)に類似。 最新の国際的合意であるパリ協定の1.5℃目標及びCOP30「グローバル・ムチラオ決定(1.5℃目標達成に向けた緩和の取り組みの呼びかけ)」と整合的なケース。 ・むら雲各国がエネルギー安全保障を重視し、現行政策を維持することで、堅調な経済成長が続く一方で、気候変動問題への対処が停滞する未来。 IEAのWEO2024におけるSTEPS(Stated Policies Scenario)、WEO2025におけるCPS(Current Policies Scenario)及びSTEPSに類似。 (気候シナリオにおける不確実性の領域)なお、これらの気候関連のシナリオを選択するにあたり考慮した各法域における温室効果ガス排出規制の状況、低/脱炭素製品及びサービスに対する経済・社会の選好の変化、地政学的情勢に起因する資源・エネルギー市場の動向、及び技術進展など、各仮定条件には大きな不確実性が存在しています。 (戦略のレジリエンス)今回識別した気候関連の移行リスク及び物理的リスクに対する当社グループの戦略及びビジネス・モデルの脆弱性を検証するため、中期経営計画(2026~2030年度)の策定を通じ、シナリオを用いて当社事業に与える影響を評価しています。 当該計画に基づき戦略を実行することにより、気候関連のリスク及び機会に対するレジリエンスの向上に取り組みます。 (3) リスク管理① サステナビリティ関連のリスクの識別等及びモニタリングを行うためのプロセス並びに関連する方針当社では、サステナビリティに係る専任組織として、経営企画部内にサステナビリティ戦略室を設置しており、当社グループの事業セグメント及びバリュー・チェーン全体を対象に、定期的に、サステナビリティ関連のリスクと機会を洗い出し、マテリアリティ評価を実施しています。 マテリアリティ評価は「ダブルマテリアリティ*」の観点で実施し、各リスクにつき、シナリオ分析による将来の事業環境想定なども勘案の上、(a) 財務影響/インパクト、(b) 発生可能性、(c) 短・中・長期の時間軸の3要素に基づき、重要課題の抽出を行っています。 * 環境・社会課題などが企業に与える財務影響(財務マテリアリティ)と、企業活動が環境・社会課題などに与える影響(インパクトマテリアリティ)の双方から重要性を検討する考え方です。 中期経営計画の策定にあたっては、取締役会及び経営委員会において、経営計画及び事業戦略の一環として討議を行い、サステナビリティ関連の指標及び目標を設定しています。 また、年1回、当該指標及び目標の進捗状況などについて、取締役会及び経営委員会へ報告しています。 ② サステナビリティ関連の機会の識別等及びモニタリングを行うためのプロセス並びに関連する方針上記①のリスクと同様のプロセスで、重要課題の抽出を行い、適宜、経営計画や事業戦略などへ反映しています。 ③ 上記プロセスと全体的なリスク管理プロセスとの関連性等当社では、事業部門及びコーポレート部門が相互に連携し、統合的リスクマネジメント(ERM)に基づき、事業リスクにサステナビリティ関連のリスクを包含する形で、一元的に把握及び管理を行っています。 すなわち、上記①②に記載のとおり、サステナビリティ関連のリスク及び機会の識別、評価並びに優先順位付けについては、マテリアリティ評価を通じて実施している一方、個々のリスクに係る継続的なモニタリング及び管理については、ERMを通じて実施しており、この点において両プロセスは相互に接続された形で運用されています。 また、ERMの運用にあたっては、各事業リスクについて、想定されるリスク要因やリスクシナリオ、リスク評価、管理方針及びモニタリング手法などを体系的に整理した「リスクレポート」を作成し、原則として年1回、その内容をアップデートしています。 サステナビリティ関連のリスクについては、各リスクに関連する事業部門及びコーポレート部門が「リスクレポート」を作成しており、総務部リスクマネジメント課が事務局として全体の取りまとめを行い、リスク・コンプライアンス委員会及びリスク経営委員会へ報告することで、全社的な一元管理を図っています。 なお、ERMの具体的な運用状況については、後述の3「事業等のリスク」をご参照下さい。 ④ 気候関連のリスク及び機会の識別等及びモニタリングを行うためのプロセス並びに関連する方針取締役会の指名に基づき、代表取締役副社長 副社長執行役員(経営戦略、CNX戦略、人財戦略担当)が、CNX 戦略本部長として、全社横断の推進体制を統括し、関係役員及び関係部室長と緊密に連携しながら、各種施策を主導しています。 また、CNX戦略本部長の下、CNX戦略本部を設置し、同本部及び傘下のCNX戦略部が、事業部門及びコーポレート部門、関係会社と連携しながら、主要案件の推進を行っています。 重要案件については、随時、進捗状況などを経営委員会へ報告するとともに、資本支出を伴う重要案件については、決裁権限規程に基づき、経営委員会又は取締役会において審議・決裁しています。 更に、気候関連のリスク及び機会の識別、評価及び優先順位付け並びにそのモニタリング及び管理にあたっては、中長期の事業環境を想定したうえで、低/脱炭素化に向けた様々なシナリオ・顧客ニーズを踏まえた事業開発を推進しています。 (4) 指標及び目標① GHG削減目標カーボンニュートラル社会の実現に向けては、事業遂行に伴う自社の直接・間接排出量(Scope1+2)の削減と、新たな製品・サービスの提供を通じた他者排出量削減への貢献(Scope3削減、削減貢献量創出)の両面からの取り組みが必要と考えています。 中期経営計画(2026~2030年度)においては、国際的な脱炭素の取り組みの進展速度に不確実性が存在しているとの認識から、目標を一部見直しました。 今後も、引き続き経済的・技術的課題へ向き合い、事業環境の変動に柔軟かつ機動的に対応しながら、2050年カーボンニュートラル実現と企業成長の両立を目指していきます。 ② GHG排出量・削減実績(2025年度)CO₂排出量(Scope1+2) 12,824 千t-CO₂(▲19.2% 2013年比)Carbon Intensity ▲0.5%(2020年比) (5) 人的資本の多様性に関する戦略並びに指標及び目標① 人的資本経営の基本方針当社は、創業以来「資本は人なり」「人が中心の経営」という考え方を何よりも大切にしてきました。 1945年、日本は敗戦により多くの企業が事業を失い、借金を抱え、社員の解雇を余儀なくされていました。 当社も例外ではなく、海外から引き揚げてくる800名の社員の雇用の維持が極めて困難になっていました。 しかし当社の創業者であり当時の社長である出光佐三は「事業は失われ、借金は残っている。 しかし、出光興産には海外に800名の人財がいるではないか。 これが唯一の資本であり、これが今後の事業をつくる。 人間尊重の出光興産は、終戦の混乱に慌てて馘首してはならない。 」と述べ、社員を解雇せずに守ることを宣言しました。 その後、社員は一層結束力を高め当社の再建の原動力となりました。 「社員がしっかり成長していれば、どんな困難にも立ち向かえる」という創業者の思いは「いかなる場合も会社都合で人員整理を行わない」「世の中の役に立ち、尊重される人の育成こそが企業目的であり、事業はそのための手段である」という基本方針として今日まで受け継がれています。 ② 当社グループが直面している経営戦略上の課題2030年度財務目標の達成及び持続的成長の実現に向けて、「変革」を強力に推進する人財戦略を展開していきます。 新たな人財戦略では、「現場力強化」「共創促進」「新価値創出力向上」といった活動の変化を生み出すため、「全ての社員を変革の主役に」「もっと共創&イノベーションを(DE&Iの更なる深化)」の二つのテーマで取り組みを進めます。 本人財戦略の詳細は、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1) 人材戦略に関する基本方針等」をご参照下さい。 |
| 戦略 | (2) 戦略① サステナビリティ関連の戦略当社グループは、中長期的な持続可能性及び企業価値向上の観点から、中期経営計画の策定サイクルに合わせて、経営上の重要課題(マテリアリティ)の見直しを行っています。 中期経営計画(2026~2030年度)においては、マクロ経済環境や社会課題の変化などを踏まえ、事業・環境・社会・ガバナンスの観点から整理した8項目をマテリアリティとして識別し、これらへの取り組みを進めています。 なお、マテリアリティの識別など及びモニタリングを行うためのプロセスについては、後述の(3) リスク管理 ①②をご参照下さい。 ② 気候関連の戦略ア. 気候関連のリスク及び機会の識別当社グループは、マテリアリティ評価により識別された重要課題の中から特に大きな影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスク及び機会について、下表のとおり識別しました。 本表では、識別された気候関連のリスク及び機会の内容及び区分と、その影響が顕在化すると合理的に見込まれる時間軸及び対応策について説明しています。 ※顕在時期に●印を記載 <発生時期の定義>区分期間設定理由短期~2027年当社グループの2030年ビジョン「責任ある変革者」に基づく中期経営計画(2026~2030年度)の初期段階中期~2030年当社グループの2030年ビジョン「責任ある変革者」に基づく中期経営計画(2026~2030年度)の対象期間長期~2050年当社グループの2050年ビジョン「変革をカタチに」に基づくカーボンニュートラル達成年 イ. ビジネス・モデル及びバリュー・チェーンに与える影響当社グループは、各事業セグメントに係るバリュー・チェーンの広範囲にわたり、気候変動に起因するエネルギー市場動向や国内外の各法域における環境規制などの変化による外部影響を受ける可能性があると考えています。 中期経営計画(2026~2030年度)の策定にあたり、気候関連のリスク及び機会が当社グループのビジネス・モデル及びバリュー・チェーンに与える影響の範囲及び大きさを分析・評価するため、気候関連のリスク及び機会が集中する箇所を特定し、以下のバリュー・チェーン図にマッピングしました。 (TR1:社会の低/脱炭素化に伴う国内化石燃料需要の減少)当社グループは、原油を処理して石油製品を生産するまでの石油精製プロセスや全国の特約販売店及び約6,000か所のサービスステーション(SS)などにおける販売活動を含む一連の燃料油事業を行っており、当該事業は、現時点において当社グループ全体の収益基盤の大部分を占めています。 国内市場において、社会の低/脱炭素化という長期の構造的要因により、燃料油需要が減少し、長期にわたり燃料油事業の収益が減少する可能性があると認識しています。 (TR2:国内外における温室効果ガス排出規制の強化への対策コストの増加)燃料油事業の製品製造拠点である国内外の製油所・事業所は、当社グループの事業拠点の中で特に大きなCO₂排出源となっています。 将来の我が国において、排出量取引制度や化石燃料賦課金等によるCO₂排出規制が施行されることに伴い、当社の財務的負担が増加する可能性があると認識しています。 (TR3:化石燃料事業に対する金融機関の選好の変化による資金調達コストの増加)当社グループは、化石燃料事業全般の継続に際し、資金調達において外部ステークホルダーの選好の変化による影響を受ける可能性があると認識しています。 特に、石炭事業については、長期的には当該事業に関する市場の選好の変化に伴い、金融機関からの資金調達コストが上昇するリスクに晒される可能性があると認識しています。 (PR1:風水害による浸水が招く沿岸拠点の一時的な操業停止及び輸送網の停滞)気象関連の事象による物理的リスクについては、当社グループの事業所・拠点が直面する安全・保安管理上の課題と捉え、その対応策を検討してきました。 石油製品を製造・貯蔵・輸送するための事業所・拠点は、沿岸・港湾部に位置する場合が多く、風水害による浸水のリスクに晒されやすいと認識しています。 (PR2:慢性的な海面水位の上昇による沿岸拠点の浸水リスクの増大)気候変動による海面上昇が当社グループの沿岸拠点に与える物理的リスクについて、現時点では海面水位の上昇幅及びその変化の速度を合理的に予測することが困難であると考えています。 しかし、高潮などの急性事象と慢性的な海面上昇とが複合的に発生した場合、浸水リスクが増大する可能性があると認識しています。 (O1:低/脱炭素の製品・サービスの需要拡大)当社グループは、2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けた移行の取り組みに挑戦する中で、経済・社会活動と脱炭素の試みとの現実的な調和の在り方を巡る国際情勢の急速な変化に直面していますが、当社グループの新たな収益機会に繋がり得るものと認識しています。 特に、当社グループが有する製油所などの設備については、次世代燃料の製造・供給拠点となり、燃料油や基礎化学品などの事業セグメントにおける顧客への新たな収益を創出できる可能性があると認識しています。 (O2:資源循環型社会の進展)当社グループは、地球環境と調和した資源循環型社会の実現に向かう国内外での法整備の広がりや再生プラスチック需要の高まりを受け、使用済みプラスチックの油化技術に基づくケミカルリサイクル事業の立ち上げに取り組んできました。 既存の石油化学品の製造工程を活用しつつ、顧客から回収した使用済みプラスチックを原料として再利用する資源循環型のバリュー・チェーンを新たに構築できる可能性があると認識しています。 ウ. 戦略及び意思決定に与える影響当社グループは、中期経営計画(2026~2030年度)において、既存事業の収益最大化と資本効率向上を実現するGRIT、新たな成長領域の創出を実現するGROWTH、カーボンニュートラル実現に伴う諸課題の解決及び低/脱炭素事業の実装への挑戦のCNXという3つのテーマに沿って各事業計画を策定しました。 当該計画で定める又は当社グループがこれまで実施してきた以下の対応戦略を通じて、気候関連のリスク及び機会が当社グループの戦略及びビジネス・モデルにもたらす影響及び不確実性に柔軟に対応していきます。 (移行リスクへの対応戦略)社会の低/脱炭素化に伴う国内化石燃料需要の減少(「気候関連のリスク及び機会の一覧」におけるTR1)については、中期経営計画(2026~2030年度)に基づき、製油所稼働の安定化を含む国内供給最適化、また国内のサービスステーション(SS)におけるモビリティ関連サービス及びデジタル顧客基盤「Drive On」の普及拡大などの取り組みを図ります。 これにより、国内燃料油事業としては、短期及び中期において一定水準の収益性を維持すると見込んでいます。 それに加え、海外市場において、成長市場を狙ったトレーディングを強化することで、燃料油収益基盤全体の成長に繋げることが可能であると認識しています。 国内外における温室効果ガス排出規制の強化への対策コストの増加(同、TR2)については、当社グループのCO₂排出削減の取り組みに加え、複数部門が参画するタスクフォースを設置し、排出量取引制度の適用に伴う影響の評価及び対応策の検討を行っています。 具体的には、当該制度の運用方針などを巡る今後の政策動向に関する情報収集、CO₂排出実績及び目標の管理、カーボンクレジット調達戦略の企画及び推進、財務的影響の予測などを進めています。 本検討を通じて策定された対応策を実行することで、制度適用後の財務的影響を低減し、気候関連の法規制に対応していきます。 化石燃料事業に対する金融機関の選好の変化による資金調達コストの増加(同、TR3)については、現時点において、影響は限定的であると認識しています。 長期において、市場の選好及び各法域における規制が変化し、金融機関からの融資条件が厳格化した場合には、資金調達コストが上昇するリスクに晒される可能性があると認識しています。 当社グループは、投資家・金融機関などの様々なステークホルダーとの対話を通じ、当社グループ及びサプライ・チェーン全体のCO₂排出削減の取り組みについての理解浸透を図ります。 (物理的リスクへの対応戦略)風水害などによる浸水が招く沿岸拠点の操業停止及び輸送網の停滞について、エネルギーの安定供給を最優先課題の一つに掲げる当社グループでは、従来から対応策を検討・実行してきました。 具体的には、社外有識者、社内委員及び担当ワーキング・グループで構成される安全保安諮問委員会において、石油製品製造設備、油槽所などにおける風水害リスクを調査・評価し、浸水による操業停止など、経営に甚大な影響を及ぼす高いリスクを保有する拠点においては、合理的で有効なリスク低減策を検討し、浸水防止工事などの対策を進めています。 異常気象による陸上・海上輸送の遅延・停滞が発生した場合には、出荷先のお客様や物流パートナーである運輸関連企業などの様々なステークホルダーとの緊密な連携を通じて、エネルギーの安定供給に最大限取り組んでいきます。 (機会への対応戦略)当社グループは、気候関連の新たな収益機会への対応として、低/脱炭素ソリューションの事業実装と資源循環型ビジネスの確立に向けた取り組みを推進しています。 具体的には、当社グループが有する製油所などの既存資産を有効活用することにより、低炭素ソリューションと位置付けるバイオ燃料(SAF・バイオ軽油/重油)・出光グリーンエナジーペレット・バイオ化学品・水素・アンモニア・合成燃料などのサプライ・チェーン構築に向けた検討を進めます。 また、カーボンニュートラル移行に資する化石代替燃料として天然ガス・LNGの需要が高まる可能性を踏まえ、LNG事業会社であるMidOcean Energy社との戦略的パートナーシップを締結しました。 今後は該社との協力体制を強化することにより、当社グループはLNG事業への本格参入に向けた取り組みを推進していきます。 更に、電化・電動化に向かう経済・社会において、当社が事業化に向けた取り組みを推進しているリチウム固体電解質については、低炭素ソリューションである全個体電池の材料として需要の拡大を想定しており、事業化に向け、協業パートナーとの様々な検討を進めています。 (サプライ・チェーンでの取り組み)当社グループは、Scope1+2排出量を削減しつつ、顧客及びサプライ・チェーンとの協働によるScope3排出量の削減の取り組みも進めています。 具体的には、以下の低/脱炭素施策を実行しています。 なお、サプライ・チェーン全体における環境への貢献(CO₂排出削減)と社会への貢献(社会が必要とする低/脱炭素エネルギー供給)の両立の観点から、“Carbon Intensity”という指標を設定しています。 <GHG排出削減の取り組み事例>削減対象取り組み事例Scope1+2削減・千葉地区エチレン装置集約による生産最適化・2026~2029年に次世代環境対応VLCC 6隻を建造・用船(メタノール二元焚き、LNG二元焚き、アンモニアReady船)・アスファルト工場や潤滑油工場での燃料転換・苫小牧エリアでの「先進的CCS」事業開始を目指す設計作業など受託・潤滑油工場屋根にソーラーパネルを設置(インド、アメリカ、タイ、インドネシア)・次世代営農型太陽光発電の実証事業・ボガブライ石炭鉱山に豪州最大容量のバナジウムフロー蓄電池を導入予定Scope3削減/削減貢献量・出光カーボンオフセットfuel「ICOF(アイコフ)」提供開始・次世代バイオ燃料「出光リニューアブルディーゼル(IRD)」提供開始・持続可能な航空燃料(SAF)の製造設備設計及び供給体制構築・使用済みプラスチックの再資源化に向けた油化ケミカルリサイクル設備完工・次世代電池(全固体電池)向け固体電解質の開発・無リン無灰ディーゼルエンジンオイル「Idemitsu Ash Free」、省エネルギー型油圧作動油「ダフニースーパーハイドロST」の販売・家畜由来のメタン発生を抑制する畜産飼料ルミナップ®の販売・系統用蓄電池を設置した「姫路蓄電所」運転開始・石炭ボイラーのカーボンニュートラル移行を後押しする新ソリューション「idemitsu-R40」を提供開始・石炭代替バイオ燃料「出光グリーンエナジーペレット」商業運転開始 (気候関連の移行計画)当社グループが中期経営計画(2026~2030年度)で掲げる低/脱炭素ソリューションの主な取り組みは、以下のとおりであり、需要動向や経済性などを総合的に勘案しつつ、機会創出に向けた事業開発を鋭意進めています。 <2030年度に向けた低/脱炭素ソリューション展開>ソリューション2030年度に向けた主な取り組み再生可能エネルギー・地熱エネルギーの開発および価値最大化・多様な再エネ電源の確保と非化石価値を活用した脱炭素提案の推進バイオ燃料・化学品・SAFの供給体制強化(原料多様化、国内製造、海外調達)・バイオ軽油・重油(出光リニューアブルディーゼル・出光バイオディーゼル5等)の拡販・ブラックペレット(出光グリーンエナジーペレット)の拡販・バイオ化学品の供給網構築・バイオエタノール直接混合ガソリン導入対応水素・アンモニア・供給体制構築(国内グリーン水素製造、海外調達、国内アンモニア供給拠点整備)合成燃料・段階的な社会実装(需要創出、国内製造、海外調達)オフセット製品・オフセット燃料(出光カーボンオフセットfuel)の供給拡大ネガティブエミッション・CCSの社会実装(苫小牧)・AWD*、森林吸収などによるカーボンクレジットの創出*AWD:Alternate Wetting and Dryingの略、間断かんがいによるGHG(メタン)削減の取り組み (気候関連のリスク及び機会に対応するための戦略を踏まえた財務的影響)当社グループは、「②ウ. 戦略及び意思決定に与える影響」で記載した気候関連のリスク及び機会への対応を行うことにより、主として収益の増減、気候関連の規制対応などに伴う費用の発生、並びに事業の維持・創出に必要となる投資の増加などの財務的影響が発生する可能性があると認識しています。 かかる影響については、当社グループの中期経営計画(2026~2030年度)における投資計画及び資金計画として織り込んでいます。 エ. 気候レジリエンスの評価気候変動により生じるリスク及び機会が当社グループの戦略及びビジネス・モデルにもたらす影響及び不確実性を考慮するため、気候関連のシナリオ分析とそれに基づくレジリエンス評価に取り組んでいます。 (気候関連のシナリオ分析の概要)シナリオ分析の実施にあたり、日本及びアジア太平洋地域のエネルギー需要、石油・天然ガス・再生可能電源を含む電力需要・供給予測、経済社会インフラの電化・電動化の進展予測、バイオ燃料・CCUSなどの低/脱炭素技術の確立速度及び需要予測といったインプット及びパラメータを考慮しました。 また、国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)のWorld Energy Outlook 2024(以下、「WEO2024」という。 )及びWorld Energy Outlook 2025(以下、「WEO2025」という。 )並びに気候変動に関する政府間パネル(IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change)の第5次評価報告書(AR5)及び第6次評価報告書(AR6)等における複数シナリオ、並びに資源エネルギー庁の石油製品需要想定検討会の公表データなどを参照しています。 中期経営計画(2026~2030年度)において、幅広い不確実性に対応するため、当社グループは以下の2つの気候シナリオを考慮しました。 なお、2050年までの日本及びアジア太平洋地域におけるエネルギー関連領域を対象としています。 ・碧天+各国が気候変動問題への取り組みを強力に推進することで、経済・社会の低/脱炭素化が急速に進展する未来。 IEAのWEO2024及びWEO2025におけるNZE(Net Zero Emissions by 2050)に類似。 最新の国際的合意であるパリ協定の1.5℃目標及びCOP30「グローバル・ムチラオ決定(1.5℃目標達成に向けた緩和の取り組みの呼びかけ)」と整合的なケース。 ・むら雲各国がエネルギー安全保障を重視し、現行政策を維持することで、堅調な経済成長が続く一方で、気候変動問題への対処が停滞する未来。 IEAのWEO2024におけるSTEPS(Stated Policies Scenario)、WEO2025におけるCPS(Current Policies Scenario)及びSTEPSに類似。 (気候シナリオにおける不確実性の領域)なお、これらの気候関連のシナリオを選択するにあたり考慮した各法域における温室効果ガス排出規制の状況、低/脱炭素製品及びサービスに対する経済・社会の選好の変化、地政学的情勢に起因する資源・エネルギー市場の動向、及び技術進展など、各仮定条件には大きな不確実性が存在しています。 (戦略のレジリエンス)今回識別した気候関連の移行リスク及び物理的リスクに対する当社グループの戦略及びビジネス・モデルの脆弱性を検証するため、中期経営計画(2026~2030年度)の策定を通じ、シナリオを用いて当社事業に与える影響を評価しています。 当該計画に基づき戦略を実行することにより、気候関連のリスク及び機会に対するレジリエンスの向上に取り組みます。 |
| 指標及び目標 | (4) 指標及び目標① GHG削減目標カーボンニュートラル社会の実現に向けては、事業遂行に伴う自社の直接・間接排出量(Scope1+2)の削減と、新たな製品・サービスの提供を通じた他者排出量削減への貢献(Scope3削減、削減貢献量創出)の両面からの取り組みが必要と考えています。 中期経営計画(2026~2030年度)においては、国際的な脱炭素の取り組みの進展速度に不確実性が存在しているとの認識から、目標を一部見直しました。 今後も、引き続き経済的・技術的課題へ向き合い、事業環境の変動に柔軟かつ機動的に対応しながら、2050年カーボンニュートラル実現と企業成長の両立を目指していきます。 ② GHG排出量・削減実績(2025年度)CO₂排出量(Scope1+2) 12,824 千t-CO₂(▲19.2% 2013年比)Carbon Intensity ▲0.5%(2020年比) |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ① 人的資本経営の基本方針当社は、創業以来「資本は人なり」「人が中心の経営」という考え方を何よりも大切にしてきました。 1945年、日本は敗戦により多くの企業が事業を失い、借金を抱え、社員の解雇を余儀なくされていました。 当社も例外ではなく、海外から引き揚げてくる800名の社員の雇用の維持が極めて困難になっていました。 しかし当社の創業者であり当時の社長である出光佐三は「事業は失われ、借金は残っている。 しかし、出光興産には海外に800名の人財がいるではないか。 これが唯一の資本であり、これが今後の事業をつくる。 人間尊重の出光興産は、終戦の混乱に慌てて馘首してはならない。 」と述べ、社員を解雇せずに守ることを宣言しました。 その後、社員は一層結束力を高め当社の再建の原動力となりました。 「社員がしっかり成長していれば、どんな困難にも立ち向かえる」という創業者の思いは「いかなる場合も会社都合で人員整理を行わない」「世の中の役に立ち、尊重される人の育成こそが企業目的であり、事業はそのための手段である」という基本方針として今日まで受け継がれています。 ② 当社グループが直面している経営戦略上の課題2030年度財務目標の達成及び持続的成長の実現に向けて、「変革」を強力に推進する人財戦略を展開していきます。 新たな人財戦略では、「現場力強化」「共創促進」「新価値創出力向上」といった活動の変化を生み出すため、「全ての社員を変革の主役に」「もっと共創&イノベーションを(DE&Iの更なる深化)」の二つのテーマで取り組みを進めます。 本人財戦略の詳細は、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1) 人材戦略に関する基本方針等」をご参照下さい。 |
| 事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 (1) 当社グループのリスク管理① リスクに対する考え方当社グループを取り巻く事業環境は、地政学リスクの高まりや経済・社会構造の変化により、不確実性の高い状況が続いています。 特に、中東情勢の緊迫化やホルムズ海峡を含む海上輸送を巡る情勢の変化は、原油調達、物流、サプライチェーン及びエネルギー価格等に影響を及ぼす可能性があり、石油産業を主たる事業とする当社にとって重要な経営上のリスクとなっています。 また、気候変動への対応、規制動向、技術革新の進展等により、事業を取り巻くリスクは多様化・複雑化しています。 このような環境のもと、当社では統合的リスクマネジメント(ERM:Enterprise Risk Management)を導入し、全社的な視点からリスクの把握、評価及び管理に取り組んでいます。 ② ERM体制当社は、リスク経営委員会のもと、リスク・コンプライアンス委員会を中心とする統合的リスクマネジメント体制を整備しています。 事業部門及びコーポレート部門は、リスクへの対応状況や課題に加え、環境変化に起因する新たなリスクについてリスク・コンプライアンス委員会に報告しています。 リスク・コンプライアンス委員会は、これらの情報を踏まえて、全社的なリスクの対応状況の報告及び重要リスクの選定や早急に対応すべき個別課題の提言を、リスク経営委員会に行います。 リスク経営委員会は、当該報告を踏まえ、必要な経営判断及び指示を行います。 ③ ERMの運用当社は、ERMの枠組みに基づき、全社的な視点から抽出したリスクを、リスクシナリオ等を用いて整理し影響度や発生可能性などの観点から評価しています。 そのうえで、経営として優先的に対応及びモニタリングを行う重要リスクを選定しています。 選定した重要リスクについては、対応策の実施状況やリスク環境の変化を継続的に確認し、必要に応じて対応方針の見直しを行っています。 また、これらの取り組みはPDCAサイクルに基づき運用しており、事業環境の変化等を踏まえ、リスクシナリオの見直しやリスク評価の更新を継続的に実施することで、全社的なリスクマネジメントの高度化に取り組んでいます。 重要リスクの選定イメージ統合的リスクマネジメントの活動サイクル (2) 事業活動における個別リスク当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがあります。 以下の事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月17日)現在において判断した記載です。 ① 国際情勢や経済環境等の変化によるリスク当社グループは日本及び世界各地に事業を展開しており、各々の地域の政治動向、景気動向及び経済情勢による影響を受ける可能性があります。 特に足元の中東情勢や長期化するウクライナ情勢のほか、海外諸国の政治的要因又は経済的要因に起因する世界景気の減速や日本国内における人口構成の変化等により、エネルギー資源及び製品需要の変動や価格に大幅な変動が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 事業を取り巻く外部環境の変化によるリスク調達リスク当社グループは、原油・ナフサ輸入の大宗を中東地域に依存していますが、安定調達を目的として主要な中東産油国と長期の輸入契約を締結し、同地域内におけるリスクの分散を図っています。 しかしながら、これらの地域における政情不安、原油の生産調整、石油関連施設の事故並びにシーレーンにおける海上輸送リスクの上昇等により、長期にわたり原油・ナフサの輸入に制約が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。 商品市況リスク(燃料油セグメント)当社グループは、石油製品の生産に必要な原油の大部分を輸入していますが、原油価格は足元の中東情勢の影響により激しく変動しているように、産油国の政情不安の影響を大きく受けます。 また、米国を始めとした世界各国の金融政策の動向、主要石油消費国における需要・環境規制・税制の動向、投機的な石油取引等により、今後も大きく変動することが懸念されます。 当社グループは、石油製品価格を国内の市場価格に連動させることでマージンを確保することに努めていますが、原油価格の変動が大きい場合や国内石油市場の激しい競争等により国内の市場価格が低迷した場合、財政状態及び経営成績は重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、棚卸資産を総平均法により評価しています。 一般的に総平均法は、原油価格が上昇する局面では、期初の相対的に安価な棚卸資産による売上原価押し下げ影響により損益の改善要因となります。 一方、原油価格が下落する局面では、期初の相対的に高価な棚卸資産による売上原価の押し上げ影響により損益の悪化要因となります。 なお、1バレル当たりのドバイ原油価格が1米ドル変動すると、当社の税引前利益は年間80億円増減する可能性があります。 (基礎化学品セグメント)ア 原料コストの変動について当社グループは、基礎化学品の原料であるナフサを自社製油所で生産するとともに中東地域をはじめとする海外から調達しています。 ナフサ価格は、原油・ガソリンの価格動向に加え、足元の中東情勢等による需給バランスの影響を大きく受けます。 市場における激しい競争等の要因により、ナフサ価格変動の製品価格への反映が限定的となる場合には、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。 イ 製品市況の変動について日本を含むアジアの基礎化学品市場は激しい競争状況にあり、需要の変動や供給の増加の影響を受けます。 アジアでは経済成長に伴う需要の増加が見込まれますが、近年は中国を中心に基礎化学品を製造する大型プラントの新増設が急増しており、アジア市場における供給過多や、新興国の経済成長鈍化に伴う需要低迷の可能性があります。 このような市場における競争の激化や需要の低迷、政治経済情勢あるいは中東情勢等のその他の要因により、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。 (高機能材セグメント)当社グループは、潤滑油の原料であるベースオイル・添加剤を自社事業所で生産するとともに国内外の市場から調達しています。 ベースオイル・添加剤の価格は原油価格のほか、潤滑油の需給バランス等の影響を受けることがあります。 また、市場における競争激化等により、原料価格の変動を製品価格に適切に転嫁できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (電力・再生可能エネルギーセグメント)当社グループでは、卸電力取引市場を通じた電力取引を行っています。 この取引価格は、燃料価格や国内の電力需要及び発電所稼働状況の影響を受けて変動する可能性があります。 また、燃料価格については、当社グループが保有する発電所の発電コストや、当社の電力小売価格における燃料費調整単価に影響を与える可能性があります。 これらの影響により、当社の電力取引価格や発電コスト、燃料費調整単価が大きく変動した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (資源セグメント)石油・天然ガス開発事業においては、原油・天然ガスを生産し販売していますが、政治経済情勢あるいはその他の要因により将来的に原油・天然ガス価格が下落した場合、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。 石炭事業においては、オーストラリアの自社鉱山で石炭を生産し、主に日本向けに販売していますが、政治経済情勢あるいはその他の要因により石炭価格が下落した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 カントリーリスク(基礎化学品・高機能材セグメント)当社グループは、主にアジア市場を中心とした基礎化学品の販売及び、潤滑油分野においてはグローバルで事業展開をしていますが、経済の低迷や政治リスク等の要因により市場成長が鈍化する可能性があります。 このような経済環境の変動により、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。 (資源セグメント)当社グループは、ベトナムをはじめとする東南アジア及びノルウェーを中心に、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産(油ガス田開発)プロジェクトを推進しており、これらの地域における政治経済情勢、税制、規制方針やその他の不確定要因の影響を受けることがあります。 また、当社グループは、オーストラリアの自社鉱山で石炭を生産し、主に日本向けに販売しています。 石炭鉱山事業につきましても、政治経済情勢、税制、規制方針やその他の不確定要因の影響を受けることがあります。 為替リスク当社グループは、多額の外貨建取引を行い、また外貨建の資産及び負債を有しています。 このため、為替相場の変動は外貨建取引の収益や財務諸表の円貨換算額に影響を与えます。 また、原油輸入を米ドル建てで行っているため、原油の調達コストは円の米ドルに対する為替相場の影響を受けるほか、燃料油セグメントにおける在庫評価も影響を受けます。 なお、1米ドル当たり1円変動すると、当社の税引前利益は年間40億円増減する可能性があります。 ③ 気候変動に関するリスク上記の「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 戦略 ② 気候関連の戦略」に記載のとおりです。 ④ 環境規制に関するリスク当社グループは、事業展開する日本やその他の国における広範な環境保全やその他の法的規制の下にあります。 例えば、当社グループは、製油所や工場からの汚染物質の排出、廃棄物の処理等について規制を受け、基準を超える環境汚染発生に伴う罰則を受ける可能性もあります。 また、日本や他の国の当局が新たな規制を行うこと、あるいは現在や将来の環境規制を遵守することにより多額の支出を伴う可能性があります。 ⑤ 事業投資に関するリスク当社グループは、事業資産の規模が大きく、既存の製油所・工場や販売設備等の維持更新、油田の権益取得や探鉱開発等の国内外の事業活動に多額の投資を必要とします。 今後も石油、石油化学、資源事業など、既存事業の競争力維持には投資を継続する予定です。 一方で、より実践的なアプローチで「稼ぐ力」を強化するため、中長期的に成長が見込まれる領域として「電化・電動化/ICT」、「グローバル展開」、「モビリティ/サーキュラー」などの領域での戦略投資、更には水素・アンモニア・SAF・合成燃料といった新たなエネルギー開発など、事業拡大へ向けた戦略投資を行っていく計画です。 このような成長分野への投資においては、経営環境の不確実性の高まりにより意思決定時の事業前提から変化が生じた場合は、期待された収益機会を失う可能性があります。 更に国内外における経済情勢や政治動向、市場拡大の遅れ、新素材を含む他社との開発競争等によりこれらの投資が計画どおりの収益をあげられない場合は固定資産の減損損失を計上する可能性もあります。 なお、投資の意思決定プロセスにおいて、投資金額をはじめとする様々なリスクの多寡に応じた投資審議を設計することで、投資リスク低減と意思決定の迅速化の両立に努めています。 また、当社グループは、アジア市場における石油及び石油化学事業の海外展開の一環として、クウェート国際石油、ペトロベトナム及び三井化学(株)(以下当社を含め、「スポンサー」という。 )と共同でニソンリファイナリー・ペトロケミカルリミテッド(以下「NSRP」という。 )を設立し、ベトナム社会主義共和国タインホア省ニソン経済区に20万バレル/日の石油精製設備とパラキシレンをはじめとする石油化学品製造設備を有するニソン製油所・石油化学コンプレックスを操業しています。 プロジェクトの総事業費は約90億米ドルであり、このうち50億米ドルは国際協力銀行をはじめとする銀行団によるプロジェクト・ファイナンスにより調達し、約40億米ドルはスポンサーによる出資及び貸付で調達しています。 プロジェクト・ファイナンスによる調達額について銀行団に対し行っている債務保証及びスポンサーによる出資・貸付のうち、NSRPへの当社グループ出資比率相当の35.1%については、ベトナムにおける政治経済情勢、法律や規制及び雇用環境の変化等からプロジェクトが計画どおりに進展しない場合、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。 ⑥ その他経営全般に係るリスク人権に関するリスク当社グループは、人権の尊重は欠くことのできない経営の根幹であり、全ての判断や行動において最優先させるべきことと考え、世界人権宣言やILO宣言で国際的に認められた人権を尊重することを基本方針として定めています。 当社グループは、グローバルに事業拠点を持ち、取引するサプライヤーも多国にわたることから、「ビジネスと人権」に関する意識を国際基準で高く持ち、人権デューデリジェンスを通じたリスクの軽減を進めるとともに、ビジネスパートナーにも方針の理解と遵守を要請しています。 しかしながら、事業活動の領域で人権の侵害等が生じた場合には、ステークホルダーの信頼を失い、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を及ぼす可能性があります。 コンプライアンスに関するリスク当社グループでは、コンプライアンス規程等に基づき、国内外の法令その他諸規則等を遵守すべく、コンプライアンス推進体制及び内部統制の強化に努めています。 しかしながら、当社グループにおいて法令その他諸規則等を遵守できなかった場合、又は内部統制システムが有効に機能せずコンプライアンス上の問題が完全に回避できない事態が生じた場合には、ステークホルダーの信頼を失い、当社グループのレピュテーションを損ね、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは確実性の高い品質マネジメントシステムに基づき製品を製造していますが、予期せぬ事情で大規模なリコールや訴訟が発生した場合に備え保険を手当てしています。 しかしながら、それに伴い法的責任が発生する可能性や、直接的な責任を負わずともバリュー・チェーンの一部を担う者としてブランドイメージやレピュテーションの低下を回避できない可能性があり、ひいては当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性もあります。 知的財産に関するリスク当社グループは、事業の遂行のために知的財産権を活用しており、特に石油精製技術や、リチウム電池向け固体電解質、潤滑油、機能化学品、電子材料等の付加価値の高い製品・サービスにおいて特許や営業秘密の位置づけは重要な役割を果たしています。 また、当社グループは、ブランドを商標登録しています。 しかしながら、これらに関して紛争が生じたり、無効にされたりする可能性があります。 また、当社グループが保有する特許、営業秘密、商標が当社の知的財産を保護するうえで十分であるとは限りません。 また、当社グループの営業秘密が、従業員や取引先、その他の関係者によって不適切に取り扱われる可能性があります。 更に、当社グループの製品やサービスが第三者から知的財産権を侵害しているという主張がなされ、あるいは当社グループが第三者から供与されている技術ライセンスが更新されない可能性があります。 当社グループが事業遂行に必要な知的財産権を十分に保護又は活用できない場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 自然災害・事故等によるリスク当社グループの事業は、地震、津波、台風、豪雨豪雪、火山爆発等の自然災害やこれらに起因する製油所・工場における火災、爆発、油の大規模流出等の事故といったリスクを有しています。 また当社グループが保有する大型タンカーを含む原油や石油製品の輸送は、海賊や悪天候による転覆、衝突、非友好国による拿捕、撃沈等の危険にさらされています。 更に当社グループは、労働争議やサイバー攻撃等によるシステムダウンや情報漏洩、感染症の大規模蔓延による事業中断のリスクにもさらされています。 これらのリスクを会社としていち早く認識し、全社を挙げて被害の拡大防止を図るため、「危機発生時の対応規程」を策定し、予兆を含めたトラブルの早期共有のための連絡系統、対応時の優先順位、危機レベルの設定とそれに応じた対策本部の体制等を定めています。 事業継続計画(BCP : Business Continuity Plan)については、2006年度に首都直下地震版、2009年度には新型インフルエンザ版、2010年度には南海トラフ巨大地震版(2021年度に「南海トラフ含む地域的地震津波版」に拡充)を制定しました。 更に2015年度に内閣府より「指定公共機関」に指定されたことを受け、「防災業務計画」を作成しています。 BCPに基づく総合防災訓練を毎年実施し、各拠点との連携やリモートを含む本部運用等についての課題を抽出し、実効力の強化に努めるとともにBCPの改定に反映しています。 製油所・事業所・工場等においては、各々の危機対応規程類に基づき、拠点ごとに又は相互連携の上、防災訓練を定期的に実施しています。 当社グループは、事故や災害で想定される多額の損失に備え、自家再保険子会社を活用し適正な損害保険や損害保険サービスをグローバルに調達しています。 個人情報管理に関するリスク当社グループは、石油製品販売、電力小売り、クレジットカード事業等で顧客の個人情報を多数取り扱っています。 当社グループは、これらの情報の管理不徹底や外部からの不正な搾取、それによってもたらされる問題への対処のために、多額の費用を負担する可能性があります。 また、昨今の日本国や欧州を始めとする個人情報保護関連法令の適用拡大・厳格化に対する必要な対応の不備・不足により、多額の制裁金、賠償金の発生、当社グループの信用低下、クレームや訴訟等に繋がった場合、当社グループの事業や経営成績が影響を受ける可能性があります。 ⑦ 事業等のリスク管理上記の「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3) リスク管理」に記載のとおりです。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要①経営成績の状況ア.一般経済情勢及び当社グループを取り巻く環境当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用や所得環境の改善を背景として、景気は緩やかな回復基調で推移しました。 一方で、米国の通商政策や為替相場の動向等には引き続き注意が必要であり、また、中東地域におけるイラン情勢の悪化やホルムズ海峡封鎖により、原油価格やエネルギー需要の不安定化が進み、企業活動を取り巻く環境は依然として不透明な状況が続いています。 国内石油製品販売量は、乗用車保有台数の減少や燃費改善、物流の効率化などの構造変化を背景に、緩やかな減少基調で推移しました。 原油価格は、2025年4月上旬の米国の関税公表などによる経済悪化懸念やOPECプラスの増産発表による供給過剰感により下落し、イラン・イスラエル情勢による地政学リスクや米国の対露制裁強化等により6月以降上昇に転じ、2026年2月末以降はイラン情勢の悪化やホルムズ海峡封鎖を背景に短期間で大きく上昇しました。 この結果、ドバイ原油の平均価格は前期比6.7ドル/バレル下落の71.8ドル/バレルとなりました。 ドル円の為替相場は、米国の関税公表による景気悪化懸念や米政権によるドル安誘導の思惑を受けて円高が進行しましたが、それ以降は米政権の関税交渉やイラン・イスラエル情勢による地政学リスクの影響で上昇と下落を繰り返しました。 高市政権発足後は、積極財政や金融緩和志向から円安が進み、イラン情勢悪化により更に円安が加速しました。 この結果、平均レートは前期比1.9円/ドル円安の150.7円/ドルとなりました。 イ.業績当社グループの当期の売上高は、燃料油セグメントにおける原油価格の下落の影響などにより、8兆1,059億円(前期比△11.8%)となりました。 売上原価は、7兆3,514億円(前期比△13.5%)となり、販売費及び一般管理費は、5,423億円(前期比+2.9%)となりました。 営業損益は、燃料油セグメントにおける原油価格急騰によるプラスのタイムラグ影響が資源セグメントにおける石炭市況の下落による影響を上回ったことなどにより、2,122億円(前期比+30.8%)となりました。 営業外損益は、持分法投資利益の減少などにより、174億円(前期比△66.8%)となりました。 その結果、経常損益は2,296億円(前期比+6.9%)となりました。 特別損益は、負ののれん発生益等の計上があったものの、固定資産の減損損失の計上などにより、△75億円(前期比+489億円)となりました。 法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた税金費用は、570億円(前期比+1.2%)となり、非支配株主に帰属する当期純損益は△68億円(前期比△48億円)となりました。 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,719億円(前期比+65.2%)となりました。 セグメント別売上高(単位:億円) 前連結会計年度当連結会計年度増減 (2025年3月期)(2026年3月期)増減額増減率燃料油76,96467,934△9,030△11.7%基礎化学品5,8724,914△958△16.3%高機能材5,0345,032△2△0.0%電力・再生可能エネルギー1,276982△294△23.0%資源2,6522,035△617△23.3%その他・調整額105163+58+55.7%合計91,90281,059△10,843△11.8% セグメント別利益又は損失(△)(単位:億円) 前連結会計年度当連結会計年度増減 (2025年3月期)(2026年3月期)増減額増減率燃料油(在庫評価影響除き)1,221(1,520)1,777(2,071)+556(+551)+45.5%(+36.3%)基礎化学品△80△68+11-高機能材282334+52+18.5%電力・再生可能エネルギー△123△18+105-資源774331△442△57.2%その他129△2△20.0%調整額△238△218+20-合計(在庫評価影響除き)1,848(2,147)2,147(2,441)+299(+294)+16.2%(+13.7%)(注)セグメント別利益又は損失(△)は、セグメント別の営業損益と持分法投資損益の合計額です。 (ア)燃料油セグメント燃料油セグメントについては、売上高は原油価格の下落の影響などにより、6兆7,934億円(前期比△11.7%)となりました。 セグメント損益は、大規模定期修繕などの費用が増加したものの、ホルムズ海峡封鎖に伴う原油価格上昇によるプラスのタイムラグ影響などにより、1,777億円(前期比+45.5%)となりました。 (イ)基礎化学品セグメント基礎化学品セグメントについては、売上高は4,914億円(前期比△16.3%)となりました。 セグメント損益は3月のナフサ価格の急騰に伴うプラスのタイムラグ影響があったものの、製品マージンが低水準で推移したことなどにより、△68億円(前期比+11億円)となりました。 (ウ)高機能材セグメント高機能材セグメントについては、売上高は5,032億円(前期比△0.0%)となりました。 セグメント損益は、潤滑油事業の海外販売が好調に推移したことやアグリライフ事業における新規連結会社の寄与などにより、334億円(前期比+18.5%)となりました。 (エ)電力・再生可能エネルギーセグメント電力・再生可能エネルギーセグメントについては、売上高は982億円(前期比△23.0%)となりました。 セグメント損益は、前年に発生した発電所トラブルの解消による収益改善やバイオマス発電設備の減損に伴う償却費の負担軽減などにより、△18億円(前期比+105億円)となりました。 (オ)資源セグメント(石油・天然ガス開発事業・地熱事業)石油・天然ガス開発事業・地熱事業については、生産数量の減少や原油価格の下落などにより、売上高は388億円(前期比△4.0%)、セグメント損益は140億円(前期比△24.8%)となりました。 (石炭事業・その他事業)石炭事業・その他事業については、石炭市況の下落に伴う価格要因などにより、売上高は1,647億円(前期比△26.8%)、セグメント損益は191億円(前期比△67.5%)となりました。 以上の結果、資源セグメントの売上高は2,035億円(前期比△23.3%)、セグメント損益は331億円(前期比△57.2%)となりました。 (カ)その他セグメントその他セグメントの売上高は163億円(前期比+55.7%)、セグメント損益は9億円(前期比△20.0%)となりました。 ②財政状態の状況要約連結貸借対照表(単位:億円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減流動資産26,49929,657+3,158固定資産21,25723,631+2,374資産合計47,75653,288+5,532流動負債20,97423,514+2,540固定負債9,40510,263+858負債合計30,37933,777+3,398純資産合計17,37719,511+2,134負債純資産合計47,75653,288+5,532 ア.資産の部当期末における資産合計は、富士石油(株)を連結の範囲に含めたことなどにより、5兆3,288億円(前期末比+5,532億円)となりました。 イ.負債の部当期末における負債合計は、富士石油(株)を連結の範囲に含めたことや有利子負債の増加などにより、3兆3,777億円(前期末比+3,398億円)となりました。 ウ.純資産の部当期末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替換算調整勘定の増加、配当金の支払いなどにより、1兆9,511億円(前期末比+2,134億円)となりました。 以上の結果、自己資本比率は前期末の36.0%から当期末は36.0%(前期末比△0.0ポイント)となりました。 また、当期末のネットD/Eレシオは0.6(前期末:0.6)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況要約連結キャッシュ・フロー計算書(単位:億円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)営業活動によるキャッシュ・フロー4,7673,924投資活動によるキャッシュ・フロー△1,185△2,916財務活動によるキャッシュ・フロー△3,435△1,049現金及び現金同等物に係る換算差額1874現金及び現金同等物の増減額(△は減少)16633現金及び現金同等物の期首残高1,3691,643連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少)228連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少)106△133現金及び現金同等物の期末残高1,6431,571 当期末の現金及び現金同等物は、1,571億円となり、前期末に比べ、72億円減少しました。 その主な要因は次のとおりです。 ア.営業活動におけるキャッシュ・フロー税金等調整前当期純利益や減価償却費、売上債権及び棚卸資産の減少などの資金増加要因が、仕入債務や未払金の減少などの資金減少要因を上回ったことにより、3,924億円の収入となりました。 イ.投資活動におけるキャッシュ・フロー製油所設備の維持更新投資等による有形固定資産の取得などにより、2,916億円の支出となりました。 ウ.財務活動におけるキャッシュ・フロー有利子負債の返済や配当金の支払いなどにより、1,049億円の支出となりました。 ④生産、受注及び販売の実績ア.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)燃料油3,755,000100.2基礎化学品447,28794.0高機能材319,00297.6電力・再生可能エネルギー--資源143,07076.6その他--合計4,664,36198.4(注)上記の金額は、資源セグメントは販売金額、その他のセグメントは製品生産額によって記載をしています。 イ.受注実績当社グループでは主要製品について受注生産を行っていません。 ウ.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)燃料油6,793,41688.3基礎化学品491,36583.7高機能材503,156100.0電力・再生可能エネルギー98,17877.0資源203,50076.7その他16,273155.7合計8,105,89188.2(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。 2.「主な相手先別の販売実績」に該当する販売相手先はないため、記載を省略しています。 3.各セグメントの販売実績は、外部顧客への売上高を記載しています。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①経営成績の分析経営成績の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」における「イ.業績」に記載しています。 ②資本の財源及び資金の流動性についての分析ア.資金需要当社グループの主な運転資金需要は、製品製造のための原油・原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び税金の支払いなどによるものです。 投資資金については、エネルギー・素材の安定供給に努めつつ収益最大化と資本効率向上を実現するための投資、電化・電動化/ICTや海外をはじめとする成長領域への投資、低/脱炭素ソリューションの事業化に向けた投資等の需要があります。 イ.財務政策当社グループは、中長期的な成長を維持するために資本効率と財務健全性のバランスを勘案しつつ、必要な運転資金及び設備投資資金を、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入、社債・コマーシャル・ペーパーの発行、及び流動性確保のための特定融資枠契約(コミットメントライン契約)の維持等、多様なリソースから効果的に組み合わせて調達しています。 なお、国内子会社は、当社が一括して資金調達し、子会社に融通するグループ金融を通じて運転資金及び設備投資資金を調達しています。 また、海外子会社は金融機関からの借入のほか、子会社間のグループ金融を通じて運転資金及び投資資金を調達しています。 また、円滑な資金調達を行うため、当社は格付投資情報センター(R&I)、日本格付研究所(JCR)の2社から格付けを取得しています。 当連結会計年度末において当社の格付けはR&IがA+(方向性:安定的)、JCRがA+(見通し:安定的)となっています。 (特定融資枠契約)当社グループは、運転資金の効率的な調達や十分な流動性確保、また、災害発生時の円滑な資金調達のため、取引先銀行で作られるシンジケート団と短期借入を実行できる特定融資枠契約2,100億円を締結し、機動的・安定的な資金調達が可能な体制を敷いています。 当連結会計年度末において同契約にかかる借入残高はありません。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。 ④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標当社グループは、2030年ビジョン「責任ある変革者」の実現に向けて、事業構造改革投資と人的資本投資の両輪により事業ポートフォリオの転換を進めるため、自己資本利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)、ネットD/Eレシオ、自己資本比率を主要な経営指標としています。 2026年3月期の自己資本利益率(ROE)が前期対比で増加している主な要因は、燃料油・基礎化学品でのタイムラグにより当期純利益が増加した事によるものです。 タイムラグ等を補正した実態投下資本利益率(ROIC)の主な減少要因は、燃料油の定修影響や基礎化学品での市況悪化を背景とした在庫影響除き税後営業利益の減少によるものです。 当社グループの主要な経営指標のトレンドは次のとおりです。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本利益率(ROE)(%)9.214.211.37.110.6投下資本利益率(ROIC)(%)(全社計)6.86.28.46.06.5実態投下資本利益率(ROIC)(%)(既存事業計)-3.44.86.53.9ネットD/Eレシオ(倍)0.90.90.70.60.6自己資本比率(%)30.733.235.936.036.0(注)1.各指標は、以下の計算式によって計算しています。 自己資本利益率(ROE):在庫影響除き親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(期首期末平均)※2024年3月期より算定方法を変更しています。 その結果、2022年3月期及び2023年3月期の指標も変更しています。 投下資本利益率(ROIC):(在庫影響除き税後営業利益+持分法投資損益)/(株主資本+有利子負債)※2024年3月期より算定方法を変更しています。 その結果、2022年3月期及び2023年3月期の指標も変更しています。 実態投下資本利益率(ROIC):計算式は投下資本利益率(ROIC)と同様。 ただし、大きな外部環境影響を除いて比較するため、燃料油セグメントのタイムラグ影響、資源セグメントの石炭価格(実績を2026年3月期計画前提である120USD/tへ)等を補正ネットD/Eレシオ:(有利子負債-現預金及び短期運用有価証券)/(純資産-非支配株主持分)自己資本比率:(純資産-非支配株主持分)/総資産2.有利子負債は、短期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債及び長期借入金として連結貸借対照表に計上されている金額及びリース債務の金額を使用しています。 3.2022年3月期の実態投下資本利益率(ROIC)については、主要な経営指標に含んでいなかったため記載していません。 |
| 研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループは、燃料油、高機能材、資源、更には新規事業創出のための研究開発に取り組んでいます。 現在、図に示した研究開発体制の下、互いに密接に連携して研究開発活動を行っています。 なお、研究開発費については、各セグメントに配賦できない全社共通研究費等156億円が含まれており、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は前年同期比35億円減少の304億円です。 (当社グループの研究開発体制) 当連結会計年度における各セグメントの研究開発内容、研究開発費及び研究開発成果は次のとおりです。 (1) 燃料油セグメント燃料油セグメントでは、カーボンニュートラル及び循環型社会の実現に向けた技術開発を推進しています。 具体的には、バイオエタノールや動植物油脂を原料とする持続可能な航空燃料(SAF:Sustainable Aviation Fuel)の製造技術開発、回収したCO₂を活用した合成燃料(e-fuel)の社会実装に向けた取り組み、そして使用済みプラスチックを原料とする油化ケミカルリサイクル技術の確立を進めています。 当セグメントに係る研究開発費は4億円です。 (2) 高機能材セグメント高機能材セグメントでは、環境に配慮した潤滑油製品の開発、機能舗装材(アスファルト)の開発、機能材料及び樹脂加工製品の競争力強化に向けた保有技術の改良や新規材料の開発、電子材料事業、農薬・機能性飼料事業における研究開発を推進しています。 当セグメントに係る研究開発費は140億円です。 ①潤滑油事業では、カーボンニュートラルの実現や産業の高効率化に貢献する高付加価値商品の開発を推進しています。 3つの海外研究開発拠点と連携し、各地域の市場特性や顧客ニーズに応じた環境対応型商品の開発をグローバルに展開するとともに、既存事業の競争力強化と成長分野への展開を進めています。 当連結会計年度においては、生産性向上、環境負荷低減、保守効率化に資する商品の開発・商品化を進めるとともに、電動化、冷凍空調、半導体、産業用ロボット等の成長分野に向けた技術開発を推進しました。 主な実績は以下のとおりです。 ・高機能防錆油(商品名:ダフニースーパーコートRS)は、水置換性及び防錆性に優れ、洗浄工程と防錆工程の統一を可能にすることで、顧客の生産性向上に寄与します。 ・蛍光剤入り冷凍機油(商品名:idemitsu HERMETIC OIL DY)を開発しました。 UVライト照射により冷媒漏洩箇所を迅速かつ高精度に特定できるため、メンテナンス作業性の向上に加え、スローリークを含む冷媒漏れの早期発見を通じて環境負荷低減に貢献します。 ・エンジンオイル分野では、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)の目詰まり要因となる灰を発生させないオイルのラインナップを拡充し、idemitsu AshFree 15W-40を展開しました。 これにより、燃料消費量の低減に加え、メンテナンス作業及びコストの削減に貢献しています。 あわせて、電動車両向けトランスアクスルフルードやバッテリー冷却剤、並びにそれらを兼用するオイルの開発を継続しています。 ・グリース分野では、当社独自技術であるナノウレアグリースの低トルク、低ノイズ、低温始動性といった特長を活かし、自動車、産業用ロボット、半導体などの分野において、環境配慮とユーザー価値向上を両立した製品開発を進めています。 ・更に、シミュレーションやマテリアルズインフォマティクス(MI)を活用して添加剤の作用機構解明や処方開発の効率化を進めるとともに、分析技術の高度化、トライボロジー現象の機構解明・再現評価を通じて、継続的に競争力ある商品の創出を支える研究開発基盤の強化に取り組んでいます。 ②機能舗装材(アスファルト)事業では、環境負荷低減に配慮した舗装材料の研究開発に取り組んでいます。 特に、耐水性を強化し舗装の長寿命化を可能にする技術など、独自技術の開発を進めています。 開発は国土交通省やNEXCOなどの行政機関や施設管理者と連携しながら実用化に向けた取り組みを進めています。 また、アスファルトの特性を活かし、屋根用防水材や建築材料などの工業用製品についても開発しています。 当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。 ・水に起因する道路の損傷を大幅に抑制する舗装の耐水性を強化した空港舗装向け「ミナフォルティスCX」の技術を応用し、高速道路を対象とした新製品の開発を進めています。 ・リサイクル舗装材料の長寿命化を目指し、長期供用で成分変化した再生骨材付着アスファルトを本来の組成に回復させる再生用添加剤の開発を進めています。 ・マレーシアで独自の施工性改善技術を有する新製品「グランファルトM1」が高速道路に採用され、空港舗装の採用に向けに改良を進めています。 ・京都大学経営管理大学院のインフラ物性産学共同講座に当社社員が特命教授として出向し、更に東京大学とのCN領域における包括連携協働研究に参画するなど、学との共創を通じて道路舗装の長寿命化、安全性の向上を追求したイノベーションを創出し社会実装していくことを目指します。 ③機能化学品事業では、機能材料研究所にて高付加価値商品の開発及び新機能を有した各種機能材料製品や粘接着基材の開発に取り組んでいます。 また、出光ユニテック(株)商品開発センターにて様々な機能をもつシート・フィルムの包装材料開発を、出光ファインコンポジット(株)複合材料研究所にてポリオレフィンなど様々なプラスチックの機能を強化させた複合材料開発、にも取り組んでいます。 当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。 ・シンジオタクチックポリスチレン樹脂(商品名:ザレック™)では、自動車分野において、電動化に伴い軽量、絶縁特性が要求される電装部品への展開を一層強化、世界各地域での顧客ニーズに細かく対応、改良グレードやCAE技術の提案を通じて関係強化を図り、新規採用活動を実施しています。 また新規用途として、ザレックの特徴を活かしたフィルム、シート、繊維への展開も推進、速乾性や軽量性の特徴を活かし、各種スポーツウェアにも採用されました。 ・ポリカーボネート樹脂(商品名:タフロン™)では、透明性や流動性に優れた光学グレードの開発に注力しました。 自動車用で昼間照明灯として使用が拡大しているDRL(Daytime Running Light)向けや液晶ディスプレイ部品向けに、更なる耐久性や導光性等に優れた各種グレードを開発、販売拡大を図りました。 また、耐久性や耐薬品性、難燃性に優れる共重合ポリカーボネート樹脂(商品名:TARFLON NEO™)では、各種用途に適したグレード開発を展開、環境負荷が少ないノンハロゲン、PFASフリーの新規難燃グレードを開発、これらの開発グレードは倉庫等の屋内・屋外部品や輸送機器向け電源カバー等に採用されました。 ・ポリオレフィンシート(商品名:マルチレイ™)では、大学研究機関の技術指導を受けながら新規表面微細構造設計技術を開発しており、その機能発現メカニズム解明と用途探索を実施しました。 装置開発やリサイクル性の検討も進めており、食品包装分野を中心に顧客評価を行うとともに、再生医療・半導体・モビリティ分野など他用途への展開も検討しています。 ・ジッパーテープ(商品名:プラロック™)では、主に製造課題の解決に注力しました。 生産性向上のため、原料配合組成の再検討を実施し、最適な原料組成を見出しました。 また、様々なシミュレーション技術を活用し、技術開発の効率化も推進しています。 ・複合材料において、ポリオレフィン系の樹脂コンパウンド(商品名:カルプ™)では、植物由来材料やリサイクル材等の原料化の検討、主力商品である難燃グレードにおける市場ニーズに対応した改良グレードの市場投入及び環境安全性を高める非ハロゲン化グレードの開発を推進しました。 また、ポリフェニレンサルファイド系の樹脂コンパウンドにおいては、生成AI普及拡大に伴う情報通信分野での需要増への対応、機械・自動車用途向けに開発した水中・油中において良摺動性を示すグレードや電装部品向けに開発した絶縁熱伝導グレードの顧客採用活動を進めました。 更に、高機能性付与に向けてポリフェニレンサルファイド以外の高耐熱エンジニアリングプラスチック樹脂のコンパウンド開発も進めています。 ④電子材料事業では、有機EL材料の研究開発を行っています。 有機EL材料においては、顧客との連携強化、大学との共同研究などを通じて商材の更なる高性能化から次世代技術の開発まで、幅広い開発活動を推進しています。 当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。 ・顧客への提案活動を通じて、出光独自技術である積層発光方式を更に浸透させることができました。 また、当該技術の開発と実用化が評価され、「有機EL討論会 第18回 業績賞」を受賞しました。 業績題目:蛍光青色素子における積層発光層技術の開発と実用化 ⑤農薬・機能性飼料事業では、主要関係会社のアグロ カネショウ(株)と(株)エス・ディー・エス バイオテックを中心に、商品化に至るまでの一連の研究開発を行っています。 ア.アグロ カネショウ(株)では、高い安全性を有するユニークな新規農薬成分の創生、生産現場のニーズに合致した製品の創出に加え、他社からの製品導入や無形資産の買収に取り組み、ポートフォリオの拡充に努めています。 農業生産における社会課題として、欧州の「Farm to fork」や日本の「みどりの食料システム戦略」に掲げられる化学農薬や化成肥料の低減がクローズアップされつつある状況下、様々な防除対策を組み合わせて行う総合的病害虫・雑草管理(IPM)に資する製品群を投入すべく、2023年に新設したバイオロジカル・ソリューション室を軸に、微生物や天然物由来の農薬・資材等の研究開発を加速させています。 当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。 ・国内の適用拡大登録を土壌処理剤3件、ダニ剤1件、殺虫剤1件、殺菌剤2件取得しました。 海外農薬登録をダニ剤で2件(エチオピア・南アフリカ)新規取得し、海外適用拡大登録をダニ剤については8か国(スペイン・ギリシャ・オランダ・ハンガリー・フランス・イギリス・イタリア・ベルギー)で取得しました。 イ.(株)エス・ディー・エス バイオテックでは「食の安全・安心」「増大する食料需要への対応」をキーワードに、合成・微生物培養・生物学的評価・製剤・分析技術といった研究開発力を駆使することで、世界の「食」に貢献する農薬、飼料添加物などの商品のラインアップを拡充しています。 当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。 ・国内の再評価農薬登録を水稲用植物成長調整剤1件取得し、国内の適用拡大登録を殺菌剤4件、緑地管理用除草剤1件取得しました。 海外農薬登録を生物農薬殺菌剤で1件(1か国)新規取得しました。 また2025年5月に、カシューナッツ殻液が牛のげっぷ中のメタンガスを削減する効果を持つ飼料添加物として指定されました。 天然物としては初の飼料添加物登録となります。 (3) 資源セグメント石炭事業では、顧客ニーズに応える技術サービスと石炭のクリーン利用技術の開発に取り組んでおり、近年では、バイオマス混焼によるCO₂排出量の削減や、排ガス中のCO₂を炭酸塩として固定化させる技術開発を積極的に推進しています。 当セグメントに係る研究開発費は5億円です。 当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。 ・石炭火力のCO₂排出削減に繋がる木質バイオマス(ブラックペレット)の製造・販売の事業化に向け、ブラックペレットをコールセンターで受入・貯蔵し、ともに取組む需要家の石炭ボイラにて混焼試験を実施することにより、安全かつ円滑に取り扱うための技術及び実用的な混焼評価・運転支援システムの開発を推進しています。 2025年5月にこれらの機能を組み込んだCN燃料と石炭の混焼を支援するクラウド型Webシステム「idemitsu-R40」を上市しました。 これら貯蔵・混焼試験結果を踏まえた自社の知見を基に、ブラックペレットの品質向上や需要家へのコンサルティングに反映させています。 ・CO₂を資源として活用するとともにCO₂の排出削減を行うため、コンクリートスラッジなどに含まれるカルシウムと発電所や工場から排出されるCO₂を作用させ炭酸塩(炭酸カルシウム)を製造するプロセスの研究開発を進めています。 (4) 全社共通(コーポレート研究)中期経営計画(2023~2025年度)に掲げた事業ポートフォリオ転換に向け、社会や技術のトレンドを踏まえた新規事業創出のための研究開発を実施しています。 ①次世代技術研究所ではカーボンニュートラル社会、循環型社会の実現に向けたバイオマスやCO₂等を出発原料とするクリーンな素材・燃料を提供する技術の開発を実施しています。 また高機能材事業の成長に向けて、保有している有機・無機合成、生物変換技術、触媒・電気・光化学の要素技術を活かしたモビリティ向け軽量/強靭化素材や酸化物半導体材料、宇宙用太陽電池等の開発に取り組んでいます。 研究開発の推進にあたっては、高度な分析・解析技術や、MIやAIを駆使して大幅な省力化や各事業部も含めた研究開発のスピードアップに取り組むとともに、国家プロジェクトや国公立研究所、アカデミアとのオープンイノベーションを積極的に推進しています。 アカデミアとの連携は東京科学大学との「出光興産次世代材料創成協働研究拠点」、東京大学との「カーボンニュートラル領域における包括連携共同研究」を核に推進しています。 更に、アカデミア連携を海外大学へと拡大し世界中から最適な技術獲得を図り研究開発の早期成果創出に取り組んでいます。 当連結会計年度に公開された主な実績は以下のとおりです。 ・独自開発した宇宙用CIGS太陽電池の開発を推進しています。 2025年度は、JAXAの新型宇宙ステーション補給機HTV-X1の軌道上実証「SDX」や、千葉工業大学の超小型衛星「BOTAN」への搭載を通じ、宇宙空間での高い放射線耐性・軽量性・安定発電性能を確認しました。 また米国スタートアップとの戦略的協業を開始し、宇宙産業向け次世代電源の開発・供給体制強化をはかっていきます。 今後も市場参入と持続可能な宇宙開発への貢献を目指します。 ②リチウム電池材料部では、モビリティの進化や資源循環型社会の構築に貢献する全固体電池のキーマテリアルである固体電解質の開発と量産体制の構築を進めています。 加えて、固体電解質と正極材を融合した高機能材料「カソライト」や硫黄系正極材の開発に取組んでいます。 当連結会計年度の主な実績は以下のとおりです。 ・固体電解質の原料である硫化リチウムの大型製造装置建設を着実に進めました。 (2027年6月完工を予定)・2025年6月に、固体電解質の小型実証設備第2プラントの能力増強を決定しました。 本計画は、経済産業省から「蓄電池に係る供給確保計画」として認定されました。 ・2026年1月に、固体電解質の大型パイロット装置について最終投資決定を行い、建設を開始したことを発表しました。 2027年中の完工を目指しています。 |
| 設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当社グループでは安定的かつ持続的成長のため、戦略適合性、リスク、経済性等を勘案し厳選した投資を行っています。 当連結会計年度の設備投資(無形固定資産を含む、金額に消費税を含まない)の内訳は次のとおりです。 金額(百万円)燃料油58,465基礎化学品11,923高機能材8,084電力・再生可能エネルギー33,872資源15,385その他37,952計165,683 (1) 燃料油セグメントでは、総額58,465百万円の設備投資を行いました。 主なものとしては、製油所における構造改革・設備の維持・更新等に関する投資で23,437百万円、省エネルギー・合理化のための投資で1,026百万円、給油所(SS)等販売施設の増強・維持・更新等のための投資で8,937百万円、油槽所設備の維持・更新等に関する投資で2,323百万円等があります。 (2) 基礎化学品セグメントでは、総額11,923百万円の設備投資を行いました。 主なものとしては、工場における設備装置の維持・更新等に関する投資で8,286百万円等があります。 (3) 高機能材セグメントでは、総額8,084百万円の設備投資を行いました。 主なものとしては、既存工場における設備装置の改良・更新等に関する投資で1,857百万円等があります。 (4) 電力・再生可能エネルギーセグメントでは、総額33,872百万円の設備投資を行いました。 主なものとしては、発電所の建設等に関する投資で32,646百万円等があります。 (5) 資源セグメントでは、総額15,385百万円の設備投資を行いました。 主なものとしては、オーストラリアでの石炭鉱山事業等で13,983百万円等があります。 所要資金は、自己資金及び借入金等によっています。 |
| 主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は以下のとおりです。 (1) 提出会社2026年3月31日現在 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他 (注)1合計本社 (注)2(東京都千代田区)燃料油基礎化学品高機能材電力・再生可能エネルギー資源その他貯油設備、総務厚生設備他35,58915,147164,269(5,771)36,693251,7002,569北海道製油所(北海道苫小牧市)燃料油石油精製・貯油設備9,32911,47416,175(1,671)3,82940,807242千葉事業所(千葉県市原市)燃料油基礎化学品高機能材石油精製・貯油設備、石油化学製品製造設備21,93918,193242,251(3,806)17,490299,874788愛知事業所(愛知県知多市)燃料油石油精製・貯油設備、石油化学製品製造設備18,09324,51264,200(2,070)12,338119,143400関東第一支店(東京都千代田区)他全国7支店 (注)3燃料油販売・貯油設備60,5137,407168,206(1,290)751236,879237次世代技術研究所(千葉県袖ケ浦市)他2研究所基礎化学品高機能材研究設備5,7944166,233(393)3,44415,889398徳山事業所(山口県周南市)燃料油基礎化学品高機能材石油化学製品製造設備・貯油設備8,86319,68328,229(1,712)7,53164,308486 (2) 国内子会社2026年3月31日現在 会社名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他 (注)1合計昭和四日市石油(株)四日市製油所(三重県四日市市)燃料油石油精製・貯蔵設備12,70430,17024,781(1,617)5,34673,004643富士石油(株)袖ケ浦製油所(千葉県袖ケ浦市)燃料油石油精製・貯蔵設備11,36125,58827,748(1,544)2,23266,930514東亜石油(株)京浜製油所他(神奈川県川崎市)燃料油電力・再生可能エネルギー石油精製・貯蔵設備、発電設備7,58613,56411,552(545)3,47436,177465出光タンカー(株)(東京都千代田区)燃料油環境対応VLCC(大型原油タンカー)(建造中)46--14,25614,302175 (3) 在外子会社2026年3月31日現在 会社名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)その他 (注)1合計Idemitsu RenewablesAmerica,Inc.(U.S.A.)電力・再生可能エネルギー太陽光発電設備-93,844-19,551113,3964IDEMITSU AUSTRALIAPTY LTD(Australia)資源石炭採取設備28,28141,9113,493(202,129)17,08590,771563IDEMITSU APOLLO CORPORATION(U.S.A.)燃料油石油製品販売・貯油設備83-52(1)19,12919,26645 (注)1.帳簿価額のうち「その他」は、油槽、工具、器具及び備品と建設仮勘定等の合計額です。 2.提出会社の「本社」における油槽所(3ケ所)の土地賃借面積は53千㎡です。 3.提出会社の「関東第一支店、他7支店」における給油所の土地賃借面積は1,899千㎡です。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、改修、除却等の計画は以下のとおりです。 (1) 新設、改修会社名事業所名所在地セグメントの名称設備の内容総 額(百万円)既支払額(百万円)資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の増加能力出光興産(株)千葉事業所他千葉県市原市他燃料油石油精製設備39,459-自己資金及び借入資金2026年4月2027年3月-基礎化学品石油化学製品製造設備8,611-自己資金及び借入資金2026年4月2027年3月-その他統合研究所「イノベーションセンター(仮称)」83,4001,169自己資金及び借入資金2025年3月2028年3月-出光興産(株)関東第一支店他-燃料油給油所設備11,744-自己資金及び借入資金2026年4月2027年3月-出光タンカー(株)東京都千代田区燃料油環境対応VLCC(大型原油タンカー)44,30514,240自己資金及び借入資金2025年3月2029年6月- (2) 除却等記載すべき重要な除却等の計画はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 500,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 165,683,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 42 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 17 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 9,952,943 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方純投資目的株式には、専ら株式価値の変動又は配当金を目的として保有する株式を、純投資目的以外の株式には、それら目的に加え中長期的な取引の維持、拡大のために必要と判断し保有する株式を区分しています。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式ア.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等の検証の内容当社は、中長期的な取引の維持、拡大のために必要と判断した銘柄を保有していますが、年1回次の方法で政策保有株式の保有の適否を検証し、縮減を進めています。 すなわち、株式保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているかの定量評価及び事業安定性向上等の定性評価の両面で精査し、取締役会で審議の上売却の適否を判断します。 イ.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式6811,079非上場株式以外の株式77,098 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式55,843・株式取得により中長期的な企業価値の向上に資すると判断したため。 非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式11,118非上場株式以外の株式53,042 ウ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)シナネンホールディングス(株)331,748379,128・同社株式は、主として燃料油販売における関係強化のために保有しています。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断した結果、当事業年度において一部株式を売却しました。 有2,5772,259ANAホールディングス(株)539,303539,303・同社株式は、主として燃料油販売における関係強化のために保有しています。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断し保有しています。 定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、上記方針に基づいた十分な定量的効果があると判断しています。 有1,5121,488東ソー(株)578,000578,000・同社株式は、主として石油化学製品販売における関係強化のために保有しています。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断し保有しています。 定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、上記方針に基づいた十分な定量的効果があると判断しています。 有1,3371,186エア・ウォーター(株)600,000600,000・同社株式は、主として燃料油販売における関係強化のために保有しています。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断し保有しています。 定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、上記方針に基づいた十分な定量的効果があると判断しています。 有1,2741,132 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)(株)エクサウィザーズ354,000354,000・同社株式は、主として当社のDX戦略推進の取り組み強化のために保有しています。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断し保有しています。 定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、上記方針に基づいた十分な定量的効果があると判断しています。 無198106広島電鉄(株)283,900375,000・同社株式は、主として燃料油販売における関係強化のために保有しています。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断した結果、当事業年度において一部株式を売却しました。 無175227TTCL PUBLIC COMPANY LIMITED30,800,00030,800,000・同社株式は、主として工事・保全における連携強化のために保有しています。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断し保有しています。 定量的な保有効果については取引先との営業機密との判断により記載しませんが、上記方針に基づいた十分な定量的効果があると判断しています。 無22158福山通運(株)-425,382・同社株式は、主として燃料油販売における関係強化のために保有していました。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断した結果、当事業年度において全株式を売却しました。 無-1,537 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)日本ゼオン(株)-432,000・同社株式は、主として石油化学製品販売における関係強化のために保有していました。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断した結果、当事業年度において全株式を売却しました。 有-645セイノーホールディングス(株)-203,764・同社株式は、主として燃料油販売における関係強化のために保有していました。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断した結果、当事業年度において全株式を売却しました。 無-469 みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)(注)1貸借対照表計上額(百万円)(注)1(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ1,857,9003,715,900・同社株式は、退職給付信託に拠出しており、信託契約に基づき議決権行使の指図権限を保有しています。 ・本株式は、将来期待される長期の収益獲得を勘案した結果、当事業年度において一部株式を売却しました。 無4,8307,472三井住友トラストグループ(株)731,1001,462,300・同社株式は、退職給付信託に拠出しており、信託契約に基づき議決権行使の指図権限を保有しています。 ・本株式は、将来期待される長期の収益獲得を勘案した結果、当事業年度において一部株式を売却しました。 無3,5835,439(株)三井住友フィナンシャルグループ280,500561,000・同社株式は、退職給付信託に拠出しており、信託契約に基づき議決権行使の指図権限を保有しています。 ・本株式は、将来期待される長期の収益獲得を勘案した結果、当事業年度において一部株式を売却しました。 無1,4042,128(注)1.みなし保有株式の事業年度末日における時価に議決権行使権限の対象となる株式数を乗じて得た額を記載しています。 2.貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 |
| 株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 5 |
| 株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 5 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 68 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 11,079,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 7 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 7,098,000,000 |
| 株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 5,843,000,000 |
| 株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 3,042,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 30,800,000 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 22,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 280,500 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 1,404,000,000 |
| 株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | ・株式取得により中長期的な企業価値の向上に資すると判断したため。 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | セイノーホールディングス(株) |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | ・同社株式は、主として燃料油販売における関係強化のために保有していました。 ・当社は、保有株式について資本コストを踏まえ、配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に判断した結果、当事業年度において全株式を売却しました。 |
| 当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 無 |