財務諸表
CoverPage
| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-16 |
| 英訳名、表紙 | Astellas Pharma Inc. |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 岡村 直樹 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 東京都中央区日本橋本町二丁目5番1号 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03 (3244) 3000 |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | IFRS |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2 【沿革】 1923年4月故山内健二が大阪市において当社の母体、山之内薬品商会を創立。 1939年3月山之内薬品商会を株式会社組織に改組。 (資本金18万円)1940年10月商号を、山之内製薬株式会社に改称。 1949年5月東京証券取引所及び大阪証券取引所に株式を上場。 1968年11月焼津工場 (製剤工場) 完成。 1974年11月高萩工場 (合成工場) 完成。 1986年4月アイルランドに山之内アイルランドCo.,Ltd. を設立。 1987年5月西根工場 (製剤工場) 完成。 1989年3月筑波研究センター完成。 2005年4月藤沢薬品工業株式会社と合併し、アステラス製薬株式会社発足。 同合併に伴い、海外・国内グループ会社を順次再編。 2005年4月製剤生産機能を統合・分社化し、アステラス東海株式会社を設立。 2006年4月原薬製造機能を統合・分社化し、アステラスファーマケミカルズ株式会社を設立。 2007年12月がん領域の抗体医薬を専門とするバイオベンチャー、アジェンシス Inc. (米国) を買収。 2008年4月米国にグローバル開発本社機能を有するアステラス ファーマ グローバル ディベロップメントInc. を設立。 2008年11月インドに医薬品販売子会社アステラス ファーマ インディア PVT.Ltd. を設立。 2009年7月ブラジルに医薬品販売子会社アステラス ファーマ ブラジルを設立。 2010年6月がん、糖尿病/肥満の領域に事業基盤を持つOSI ファーマシューティカルズ Inc. (米国) を買収。 2010年12月オーストラリアに医薬品販売子会社アステラス ファーマ オーストラリア Pty Ltdを設立。 2011年4月アステラス富山株式会社及びアステラスファーマケミカルズ株式会社をアステラス東海株式会社に統合し、その社名をアステラス ファーマ テック株式会社に変更。 2013年7月シンガポールに医薬品販売子会社アステラス ファーマ シンガポール Pte.Ltd. を設立。 2013年10月Amgen Inc. (米国) との戦略的提携に伴う合弁会社アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社が業務開始。 2016年1月マレーシアに医薬品販売子会社アステラス ファーマ マレーシア Sdn.Bhd. を設立。 2016年2月眼科領域における細胞医療の研究開発に強みを持つオカタ セラピューティクス Inc. (米国) (後に社名をアステラス インスティチュート フォー リジェネレイティブ メディシンに変更) を買収。 2016年12月がんに対する抗体医薬を開発するガニメド ファーマシューティカルズ AG (ドイツ) を買収。 2017年5月Gタンパク質共役受容体を標的とする低分子薬を開発するオジェダ SA (ベルギー) を買収。 2018年1月ミトコンドリア関連疾患領域における共同研究・開発提携先であるマイトブリッジ Inc. (米国) を買収。 2018年12月がん免疫領域における共同研究・開発提携先であるポテンザ セラピューティクス Inc. (米国) を買収。 2020年1月神経筋疾患を対象に、アデノ随伴ウイルスに基づく遺伝子治療薬を研究開発するオーデンテス セラピューティクス Inc. (米国) (後に社名をアステラス ジーン セラピーズ Inc. に変更) を買収。 2022年4月医薬品・治験薬・原薬の製造子会社であるアステラス ファーマ テック株式会社を吸収合併。 2023年7月眼科領域に特化した治療薬の研究開発を行うバイオ医薬品企業IVERIC bio, Inc. (米国) を買収。 |
| 事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社80社、持分法適用会社6社から構成されており、医薬品の研究開発、製造及び販売を主要な事業としています。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。 なお、当社グループは、区分すべき事業セグメントが存在しないため、報告セグメントは医薬品事業単一となっています。 当社は研究開発、製造及び販売を行っており、各地域の関係会社へ原料及び製品の一部を供給しています。 また、主に以下の関係会社が、研究開発、製造及び販売の各機能を担っています。 機能主な関係会社の名称研究開発アステラス ファーマ グローバル ディベロップメント Inc. (米国)アステラス インスティチュート フォー リジェネレイティブ メディシン (米国)アステラス ジーン セラピーズ Inc. (米国)製造アステラス アイルランド Co.,Ltd. (アイルランド)アステラス製薬 (中国) 有限公司 (中国)販売アステラス ファーマ US, Inc. (米国)アステラス ファーマ GmbH (ドイツ)北京アステラス医薬有限公司 (中国)アステラス ファーマ S.A.S (フランス)アステラス ファーマ S.A. (スペイン)韓国アステラス製薬株式会社 (韓国) 以上で述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。 |
| 関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任営業上の取引等(連結子会社) アステラス US ホールディング Inc.米国イリノイ州千米ドル0医薬品事業100有―アステラス US LLC米国イリノイ州―医薬品事業100(100)有当社へロイヤルティ支払アステラス ファーマ US, Inc.米国イリノイ州千米ドル0医薬品事業100(100)有―アステラス ファーマ グローバル ディベロップメント Inc.米国イリノイ州千米ドル0医薬品事業100(100)有当社より開発の受託アステラス インスティチュート フォー リジェネレイティブ メディシン米国マサチューセッツ州千米ドル0医薬品事業100(100)有―アステラス ジーン セラピーズ Inc.米国カリフォルニア州千米ドル0医薬品事業100(100)有―アステラス US テクノロジーズ Inc.米国イリノイ州千米ドル0医薬品事業100(100)無当社より医薬品の仕入当社へ医薬品の供給アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.英国アドルストン千ユーロ138,858医薬品事業100(100)無当社より医薬品の仕入当社へロイヤルティ支払アステラス ファーマ GmbHドイツミュンヘン千ユーロ14,001医薬品事業100(100)無―アステラス アイルランド Co.,Ltd.アイルランドダブリン千ユーロ3,472医薬品事業100(100)無当社より医薬品の仕入当社へ医薬品の供給及びロイヤルティ支払アステラス ファーマS.A.Sフランスパリ千ユーロ4,022医薬品事業100(100)無―アステラス ファーマS.A.スペインマドリード千ユーロ2,981医薬品事業100(100)無―アステラス (中国) 投資有限公司中国北京市千中国元1,787,883医薬品事業100無―北京アステラス医薬有限公司中国北京市千中国元20,000医薬品事業100(100)無―アステラス製薬 (中国) 有限公司中国遼寧省瀋陽市千中国元299,191医薬品事業100(100)無当社より医薬品の仕入韓国アステラス製薬株式会社大韓民国ソウル市百万ウォン11,500医薬品事業100無当社より医薬品の仕入その他 64社 (持分法適用会社) その他 6社 (注) 1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しています。 2.議決権の所有割合欄の( )内は間接所有割合を内数で示しています。 3.役員の兼任については、当社の取締役及び担当役員が該当会社の役員を兼任している場合に、「有」と記載しています。 4.アステラス US ホールディング Inc.、アステラス US LLC、アステラス US テクノロジーズ Inc.、アステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.及びアステラス (中国) 投資有限公司は、特定子会社に該当します。 5.アステラス ファーマ US, Inc.については売上収益 (連結会社相互間の内部売上収益を除く) の連結売上収益に占める割合が10%を超えています。 主要な損益情報等(1) 売上収益1,258,423百万円 (2) 税引前利益7,907百万円 (3) 当期利益6,135百万円 (4) 資本合計21,924百万円 (5) 資産合計483,350百万円 |
| 従業員の状況 | (2) 【従業員の状況】 ① 連結会社の状況(2026年3月31日現在)セグメントの名称従業員数 (人)医薬品事業14,099合計14,099 (注) 従業員数は就業人員を記載しています。 ② 提出会社の状況(2026年3月31日現在)従業員数 (人)平均年齢 (歳)平均勤続年数 (年)平均年間給与 (円)平均年間給与の対前事業年度増減率 (%)4,08142.515.411,315,0578.1 セグメントの名称従業員数 (人)医薬品事業4,081合計4,081 経営基幹職に占める女性労働者の割合 (%)男性労働者の育児休業等取得率 (%)男女の賃金の差異 (%)全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者19.772.776.977.559.6 (注) 1.従業員数は就業人員を記載しています。 2.平均年間給与は、基準外賃金及び賞与を含む総年間賃金を人数で除して算出しています。 3.経営基幹職に占める女性労働者の割合は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」 (平成27年法律第64号) の規定に基づき算出したものです。 労働者の母数には取締役及び担当役員を含めていません。 4.男性労働者の育児休業等取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」 (平成3年法律第76号) の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」 (平成3年労働省令第25号) 第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。 なお、同第71条の6第1号における育児休業等のみの取得率は55.5 %です。 5.男女の賃金の差異は、男女別に対象労働者の年間平均賃金 (対象労働者の総年間賃金÷対象労働者数) を算出し、女性年間平均賃金÷男性年間平均賃金×100として算出しています。 なお、差異の主な要因は男性の方が高い職務グレードに就いている割合が高いことであり、同等の期待役割を持つ職務レベルであれば男女で賃金に差異が生じることはありません。 ③ 労働組合の状況当社の従業員は、アステラス労働組合を構成し、上部団体として医薬化粧品産業労働組合連合会に加盟しています。 2026年3月31日現在における組合員数は2,459名です。 また、労使は健全な関係を構築しています。 ④ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しています。 当該役員・従業員株式所有制度の内容については、「1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しています。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中において将来について記載した事項は、提出日現在において判断したものです。 (1) 経営理念当社の経営理念は、「存在意義」「使命」「信条」の3つのパートから構成されています。 アステラスの存在意義:先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する・生命科学の未知なる可能性を、誰よりも深く究めたい。 ・新しい挑戦を続け、最先端の医薬品を生み出したい。 ・高い品質を確かな情報と共に届け、揺るぎない信頼を築きたい。 ・世界の人々の健やかな生活に応えていくために。 ・世界で輝き続ける私たちであるために。 アステラスの使命:企業価値の持続的向上・アステラスは、企業価値の持続的向上を使命とします。 ・アステラスは、企業価値向上のため、お客様、株主、社員、環境・社会など、すべてのステークホルダーから選ばれ、信頼されることを目指します。 アステラスの信条アステラスの「信条」は、私たちが常に大事にする行動規範です。 アステラスは、これらの信条に共鳴し実践する人々の集団であり続けます。 高い倫理観: 常に、高い倫理観をもって、経営活動に取り組みます。 顧客志向: 常に、お客様のニーズを把握し、お客様の満足に向かって行動します。 創造性発揮: 常に、現状を是とせず、未来志向で自己革新に挑戦し、新しい価値を創造します。 競争の視点: 常に、視野広く外に目を向け、より優れた価値を、より早く生み出し続けます。 アステラスは、信条に則した行動を通じて、ステークホルダーの皆様への責任を適切に果たし続けるとともに、積極的な情報開示を行います。 (2) 対処すべき課題製薬産業を取り巻く事業環境は時代とともに大きく変化しています。 当社は、これらの変化に柔軟に対応しながら、中長期的な視点で経営課題を的確に捉え、必要な対策を講じることにより、企業価値を持続的に向上させ、革新的な医療ソリューションを患者さんに届け続けていきます。 ①経営計画2026当社は、経営計画2026 (対象期間:2026年度~2030年度) を新たに策定しました。 経営計画2026の戦略目標及び成果指標は以下のとおりです。 1) 戦略目標・高い収益成長によるキャッシュの創出経営計画2026では、収益性の高い5つの重点戦略製品 (PADCEV、IZERVAY、VYLOY、VEOZAH、XOSPATA) を軸に売上収益を最大化し、5つの重点戦略製品の2030年度の売上を2025年度比で2倍に拡大することを目指します。 成長ドライバーとしては、PADCEV及びVYLOYの追加適応症の可能性に加え、成長市場における重点戦略製品の新規上市を見込んでいます。 重点戦略製品は、収益性の高い持続的な成長の源泉となるとともに、パイプライン主導による当社の成長を支える資本を創出します。 ・パイプライン主導による成長の加速成長加速に向けた研究開発投資により、2029年度からの成長をパイプラインで牽引します。 2024年度末から2025年度に、Focus Areaアプローチから生み出された複数のプログラムが臨床PoC (Proof of Concept) を達成し、第Ⅲ相試験へ移行しています。 研究開発への継続的な投資と生産性の向上を通じて、経営計画2026期間中に10件以上の第Ⅲ相試験/ピボタル試験を開始し、そのうち5件以上を2027年度までに開始することを目指します。 後期パイプライン価値の向上を目的として、自社創薬に加えて、自社の強みを生かすことで付加価値を創出できる「価値付加型事業開発」も実行しています。 2030年代半ばにパイプラインの売上ポテンシャル約1兆円の実現を目指します。 ・規律あるキャッシュアロケーション当社は、十分な成長投資の確保と持続的な株主価値の向上を目指します。 2027年度までにコア営業利益率 (注) 30%を達成し、経営計画2026期間中、研究開発費控除前のコア営業利益として累計4.3兆円以上を創出することで、当社の戦略を支える強固な内部資金基盤を確保します。 研究開発投資前のコア営業利益率を50%に維持しつつ、パイプラインの進展に応じて研究開発投資を柔軟に拡大できる体制へと変革します。 また、収益性の確保・維持、成長への投資、株主還元の実現に向け、経営計画2026期間中に累計2,000億円のコスト最適化を目指します。 株主還元については、年間2円以上の増配を継続的に実施します。 (注) 当社は、当社の収益力を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。 当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定めた特定の重要な調整項目を除外したものです。 調整項目には、無形資産償却費、無形資産譲渡益、持分法による投資損益、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用等のほか、当社が除外すべきと判断する項目が含まれます。 ・全社的な生産性向上当社は、働き方・企業文化・ガバナンスを基盤とした組織力を強化します。 患者さんを中心に据えた「患者軸」への組織変革を経て、バリューチェーン全体にわたる成果の創出を加速させてきました。 また、機能横断型のAsset Maximization Teamsに権限を委譲するなど、業務モデルの在り方を進化させています。 その強固な組織基盤のもと、当社の「組織における価値観と行動」を羅針盤とし、持続的な成長を実現するとともに、VISION「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの『価値』に変える」の実現を目指します。 2) 成果指標・10件以上の第Ⅲ相/ピボタル試験 (注) を開始‐2027年度までに5件以上の第Ⅲ相/ピボタル試験 (注) 第Ⅲ相/ピボタル試験の数は適応症ベース、重点戦略製品のライフサイクルマネジメントは含めない・研究開発費控除前コア営業利益:累計4.3兆円以上‐重点戦略製品の売上:2倍に拡大 (2025年度比)‐経常的なコスト最適化目標:2,000億円‐研究開発費控除前コア営業利益率:50%・配当の継続的な引き上げ‐毎年2円以上の増配 ②経営計画2021の振り返り売上収益については、2025年度のXTANDI及び重点戦略製品の売上は1兆4,411億円となり、成果目標「XTANDI及び重点戦略製品の売上は2025年度に1.2兆円以上」を達成しました。 パイプライン価値については、経営計画2021の発表当時に既に開発が進行していたプロジェクトの中止が主要因となり、成果目標「Focus Areaプロジェクトからの売上は2030年度に5,000億円以上」には及びませんでした。 しかしながら、Focus Areaアプローチにより、3つのPrimary Focusの旗艦プログラムから計4つの臨床PoCを達成し、将来の成長に向けた重要なマイルストンを積み上げました。 コア営業利益率に関しては、成果目標「2025年度に30%以上」の達成には至りませんでしたが、“Sustainable Margin Transformation”を通じて継続的に財務基盤の改善を進めてきたことで、2025年度のコア営業利益率は26.0%に到達しました。 ③株主還元方針当社は、企業価値の持続的向上に努めるとともに、株主還元にも積極的に取り組んでいます。 成長を実現するための事業投資を優先しながら、配当については、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、安定的かつ持続的な向上に努めます。 経営計画2026期間中は、毎年2円以上の増配を目指します。 また、自己株式の取得を必要に応じて機動的に実施し、資本効率の改善と1株当たり利益の向上を図ります。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。 なお、文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末において判断したものです。 (1) サステナビリティ①サステナビリティに関する考え方当社は社会のサステナビリティの向上に貢献していくことが、事業を継続していく上で極めて重要であると考えます。 具体的には、アンメットメディカルニーズ (満たされない医療ニーズ) に応える革新的なヘルスケアソリューションを提供することや、事業活動において製薬会社としての社会的責任を果たすことにより、当社は社会のサステナビリティの向上に貢献しています。 その結果、自社や自社の製品等に対する社会からの信頼が得られ、当社のサステナビリティを向上させると考えています。 このように、本業を通じて社会と当社の双方の持続可能性を向上させる好循環を生み出していくことが当社にとってのサステナビリティの考え方です。 このような好循環を生み出すことは、当社の存在意義である「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」ことを通じた「企業価値の持続的向上」 (注) という私たちの使命を果たすことにつながります。 (注) 当社が推進する財務・非財務活動の取り組みは全て、当社の企業価値向上へとつながっています。 それぞれの取り組みが互いに関連し、作用し合いながら企業価値を向上させていく流れを表現した「企業価値向上ロジックツリー (下記ウェブサイトの統合報告書P28) 」をご参照ください。 https://www.astellas.com/content/dam/astellas-com/jp/ja/documents/integrated-reports/integrated-report-2025-jp.pdf②サステナビリティに関するガバナンス・リスク管理当社のサステナビリティに関する重要事項は、コーポレートガバナンス体制に基づき、代表取締役社長CEOが議長を務めるエグゼクティブ・コミッティにて協議し、取締役会にて承認します。 取締役会が承認する案件例として、サステナビリティの取り組みの指針となるマテリアリティ・マトリックスやサステナビリティ方針が該当します。 また、サステナビリティの年度活動実績及び次年度活動計画は、業務執行の監督機能を果たす取締役会へ報告しています。 長期的、戦略的かつ全社的な視点から各部門によるサステナビリティ向上のための活動を推進するため、推進体制として「サステナビリティ コミッティ」と 「環境・社会・ガバナンスワーキンググループ (E・S・Gワーキンググループ) 」 を設置しています。 サステナビリティ コミッティでは機会やリスクを含め、業務執行に関わる当社の重要なサステナビリティ事項に関しての協議を行います。 サステナビリティ コミッティは、経営戦略担当 (CStO: Chief Strategy Officer) によって任命されたファンクショナルユニット (注) 長レベルのメンバーで構成される部門横断の組織であり、委員長及びメンバーは専門的かつ実行性を伴った議論を行っています。 E・S・Gワーキンググループは、案件ごとに部門横断のメンバーで構成され、外部の環境変化や各種原則・ガイドラインを参考にしながら、当社の環境・社会・ガバナンスの取り組むべき課題や機会の特定、関連部門と改善計画の立案と目標の設定、取り組みの進捗確認を実施します。 サステナビリティ部門は、サステナビリティ コミッティを主管するファンクショナルユニットとしてE・S・Gワーキンググループの事務局業務を含めたグループ全体のサステナビリティ課題に対応し、活動全体を管理します。 また、コミュニケーション機能と協働しながら社内外へ当社のサステナビリティ活動を展開しています。 経営に与える影響が高いリスクが特定された場合は、サステナビリティ コミッティから、グローバル・リスク&レジリエンス委員会事務局へ共有され、必要な検討がなされます。 また、コンプライアンスに関連する事項は、グローバル・コンプライアンス委員会事務局へ共有され、必要な検討がなされます。 (注) 各トップマネジメントに直接レポートするビジネス遂行のための組織 サステナビリティ会議体制 (注1) 年に一度、取締役会に年度活動実績及び次年度活動計画を報告する。 重要度の高い案件は、案件ごとに決裁権限規程に従って、エグゼクティブ・コミッティにおける協議を経て、取締役会で承認される。 (注2) 環境 (Environment) 、社会 (Social) 、ガバナンス (Governance)(注3) サステナビリティ部門に所属するサステナビリティ・センターオブエクセレンス長はサステナビリティ長の管理下でESGの取り組みをグローバルに主導する責任を持つ。 <当事業年度 サステナビリティに関する取締役会の具体的な検討内容>・サステナビリティ・ミーティング開催概要の確認・マテリアリティ改定の協議と決定・サステナビリティ活動計画・活動状況の確認 ③サステナビリティに関する戦略・指標及び目標当社はサステナビリティの向上の取り組みは、企業価値を持続的に向上させることにつながっていると考えており、経営計画2021の戦略目標4として「サステナビリティ向上の取り組みを強化」を設定していました。 社会及び事業を取り巻く環境が著しく変化するなか、社会と当社の双方にとって最も重要な課題を特定・優先順位付けしたマテリアリティ・マトリックスを策定しています。 マテリアリティ・マトリックスでは、19の重要な課題を特定し、うち9つを最重要課題 (マテリアリティ) としました。 マテリアリティ・マトリックスの各課題に取り組むことが企業価値にどのようにつながるかを検討し、サステナビリティ向上のための2つの柱としてまとめています。 1つ目は「最先端の『価値』駆動型ライフサイエンス・イノベーターへの変革」で、2つ目は「社会の期待に応える強靭で持続可能な事業活動の強化」です。 サステナビリティ向上のための中期計画として、2つの柱に関連する9つの最重要課題 (マテリアリティ) 及び社会からの要請が高い環境に関する重要課題について、「中期的に優先する項目」「具体的な取り組み」「2025年度までのコミットメント」を定め、サステナビリティ方針として取り組みを推進しています (注1) 。 さらに「2025年度までのコミットメント」に対してはサステナビリティ方針業績評価指標 (SDPIs: Sustainability Direction Performance Indicators) (注2) を設定し、測定可能かつ適切な具体的アクションを開示することで、サステナビリティ向上に向けた取り組みを着実に推進しています。 2026年度中に総括を開示予定です。 (注1) 環境の課題の詳細については、(3) 環境 (気候変動) をご参照ください。 (注2) SDPIsの詳細については下記をご参照ください。 https://www.astellas.com/jp/sustainability#performance-indicators 1. 最先端の「価値」駆動型ライフサイエンス・イノベーターへの変革最重要課題当社の中期優先項目具体的な取り組み2025年度までのコミットメント・保健医療へのアクセス・イノベーション実現のための人材と組織文化 (注)・新たなヘルスケアソリューション創出によるアンメットメディカルニーズの充足・革新的な治療手段による根本治療・価値に基づく価格設定研究開発におけるFocus Areaアプローチにより科学の進歩を「価値」に変え、アンメットメディカルニーズの高い疾患の治療のための新しい治療法やモダリティを創出するアンメットメディカルニーズに応え、従来よりも優れたアウトカムをもたらすソリューションを提供世界の患者さんや介護者の生活を改善し、ヘルスケアシステム全体の負担軽減に貢献する・当社が創出するイノベーションへの患者さんのアクセスを最大化し、患者さんがより良いアウトカムを得られるようにする・医薬品の枠を超え、新しいヘルスケアソリューションを開発し、事業化する・製品ライフサイクルを通じた包括的な医薬品アクセスプログラムを実施・パートナーシップやアステラス・グローバルヘルス財団によるヘルスケアシステム強化プログラムを支援・より多くの患者さんに当社製品へのアクセスを提供する・疾病の認識、予防、ヘルスケアサービスへのアクセスを改善することにより、3,600万人以上 (累計) にインパクトをもたらす新しいモダリティの革新的な医薬品が世界の患者さんの健康に貢献し、持続可能なヘルスケアシステムを実現していくために、ステークホルダーに向けて価値に基づく価格設定をアドボケートする革新的な医療へのアクセスを支える基盤として、価値に基づく価格設定をアドボケート価値に基づく価格設定をアドボケートし、ヘルスケアシステムの維持に貢献する・当社にイノベーションを創出する環境を構築する・イノベーションを促進する文化に支えられた、適切なケイパビリティを戦略と連動させる1人のマネジャーが管理する人数の最適化と階層の削減による組織構造のフラット化、後継者育成の強化、心理的安全性を確保し積極的なフィードバックを促す文化を醸成イノベーションを実現するための確かなケイパビリティを持つ人材と組織文化を醸成する (注) 人的資本の考え方や取り組みの詳細については、 (2) 人的資本をご参照ください。 2. 社会の期待に応える強靭で持続可能な事業活動の強化最重要課題当社の中期優先項目具体的な取り組み2025年度までのコミットメント・法令遵守と高い倫理観を持った事業活動・製品の品質保証と安全性・責任あるサプライチェーンマネジメント・製品の適正使用 予測不能な事態や緊急事態においても製品を継続的に供給する強靭なビジネスを維持する・非常用発電の強化や太陽光パネル等の再生可能エネルギーの自社設備への導入の検討等、エネルギー調達の強化・調達先の二重化や物流拠点の分散化等、原料調達や製品供給網の強化より持続可能で強靭なバリューチェーンを構築する製品の品質と安全性を保つためのケイパビリティを更に高め、患者さんにとっての価値を最大化するために顧客との相互コミュニケーションを最適化する・リーダー層のコミットメント、従業員への働きかけ、患者さん中心の考え方の浸透による「品質重視の文化」を醸成・デジタルを活用した部門横断によるオムニチャネルでの顧客対応「品質重視の文化」を醸成し、顧客体験を向上させることによって、製品の品質と安全性を確保する (2) 人的資本①人的資本に関する考え方当社では、採用・配置、評価・処遇、人材・組織開発の3つの領域を適切にバランスよく推進することによって、期待する人材像、目指す組織像を実現し、「Employer of Choice:現在そして未来の社員に選ばれる会社」を目指しています。 当社において、人的資本への投資は、今日の実行力の強化に加えて、将来の組織をかたちづくる重要な投資として位置づけられており、短期的及び中長期的な視点をもって継続的に実施しています。 ②人的資本に関する戦略・指標及び目標当社では、経営計画2021の実現に向け、「組織健全性目標」を設定しました。 これは、イノベーションの促進、人材の活躍、コラボレーションの浸透を通して意欲的な目標の実現を目指す企業文化を醸成し、当社の実行力を向上させることを目指すものです。 人事部門では、設定した目標の実現に向けて、以下に示している、カルチャー、マインドセットの変革、グローバルな人材・組織を支える人事制度の構築、イノベーティブな組織への戦略的改革を最優先事項として取り組んできました。 また、これら主な3つの取り組みを基盤として支えているのが、データに基づく確実な進捗の確認です。 確実な進捗確認の一つの施策として、グローバル・エンゲージメント・サーベイを実施しており、従業員のエンゲージメント向上への取り組みに注力し、各設問項目の進捗を可視化して、強みと改善点の分析結果に応じて具体的な対策を講じています。 A. カルチャー、マインドセットの変革当社は、従業員に賢いリスクテイクと学びによる成長を促すため、心理的安全性の確保とフィードバック文化の促進に注力しています。 イノベーションを生み出し続ける組織を作るには、誰もが結果を恐れずに大胆なアイデアを共有し、現状に疑問を持って声を上げ、互いにフィードバックを伝え合うことのできる環境と、他者からのフィードバックを自らの成長につなげていくマインドセットが重要だと考えています。 A-1. カルチャー、マインドセットの変革に関する目標当社は果敢なチャレンジで大きな成果を追求します。 適切なリスクを取ることができるよう従業員に権限が与えられるとともに、成果を追求し、イノベーションに注力できる環境の構築を目指します。 A-2. カルチャー、マインドセットの変革に関する状況One Astellasを実現するため、これまで共通の行動規範として導入してきたAstellas Wayを「組織における価値観と行動」に置き換え、2025年4月から統一しました。 新しい「組織における価値観と行動」では、当社の従業員が大切にする価値観として「誠実さ」「イノベーション」「変革への挑戦」の3つを掲げ、従業員がすべき行動として「勇気」「迅速な対応」「One Astellas」「成果に拘る」「責任感」の5つを設定しています。 また、トップマネジメントとの双方向のコミュニケーションを促進するため、対話型のセッションである“Ask Me Anything”を継続して実施しています。 日本においては、人的資本への投資の一環として健康経営にも力をいれています。 従業員一人ひとりが高い生産性や創造性を発揮し、自己実現が可能な働き方を実現するための前提として、従業員の健康と健全な組織風土の醸成があります。 健全な組織風土は、心理的安全性が高く、従業員が互いに尊重し合い、安心して活発なコミュニケーションができる環境を必要とします。 当社では、多様な働き方と従業員の健康増進を支援し、組織の健全化を推進しています。 当社の健康経営推進体制は、代表取締役社長を最高責任者とし、人事担当 (CPO: Chief People Officer) の下で、人事部門と健康保険組合、労働組合が主体となって企画・運営しています。 健康経営の取り組みの推進の結果、経済産業省の健康経営優良法人 (大規模法人部門) の上位500社 (ホワイト500) に2年連続で認定されました。 健康経営推進の取り組みによる成果は下記ウェブサイトに掲載しています。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/astellas-and-society/our-people B. グローバルな人材・組織を支える人事制度の構築及び多様性の確保当連結会計年度の地域別売上収益比率では、日本が約15%、海外が約85%となっており、当社のビジネスはグローバルに広がっています。 それに伴い、従業員構成もグローバル化が進んでいます。 ビジネス及び人材の変化に伴い、グローバルに通用する人事戦略・施策の構築が必須のため、グローバル規模で当社のビジネスを支える人事制度・システムの構築に取り組んでいます。 また、人種・国籍・性別・年齢を問わず多様な人材が自分らしさを大切にしながら活躍できるよう、ダイバーシティの推進に取り組んでいます。 多様な価値観・考え方・バックグラウンド等を尊重し活かし合うことは、組織の創造性を高めるだけでなく優秀な人材の確保や競争力の向上にもつながると考えています。 多様性確保に向けた人材育成と社内環境整備及び報酬制度について、下記の方針に従って推進しています。 ・人材育成方針:属性によらず、自己責任を基本とする各人の意思・能力・適性に応じたキャリア形成機会を提供し、マネジャーはそのキャリア形成を支援します。 高い成果を発揮し続ける能力・意欲のある人材に対して魅力ある成長機会を積極的に提供することで、多様な人材の活躍につながっています。 また、次世代リーダー育成に注力しており、グローバルに選抜された参加者に対して約半年間のNext Generation Leadershipプログラムを提供しています。 当社の実際のビジネス課題への解決策をグループで検討し、経営陣への最終発表で承認された提案を実行に移すという実践的な内容で、企画運営を全て自社で行う独自のプログラムとなっています。 多様なバックグラウンドと専門性を持つ人材が結集することで、個々の知見の拡大やネットワークの形成に寄与しています。 ・社内環境整備方針:多様な人材が活躍できるよう、グローバルで統制・整合性の取れた評価プロセスを設定し、個々人の属性に関係なく役割と成果に基づく公正な評価を徹底しています。 さらに、グローバル共通のジョブポスティングシステムの提供や、異なる国や地域での業務を行うグローバルアサインメント等を行っています。 国や地域によらないグローバルなメンバーでのチームやグループの形成が進むことで、各組織における多様化にもつながっています。 また、組織における多様性を実現するだけでなく、従業員一人ひとりが活躍するために、一人ひとりの強みや違いを理解し、受け入れ、尊重し、活かし合うインクルーシブな組織づくりも心掛けています。 日本においては副業制度を活用し、社内外の人材・知識・経験のネットワークの構築を推進しています。 また、2024年度から日本において、居住地選択のフレキシビリティを高める「My Workplace制度」を導入し、社員の多様な働き方を推進することで、社員のエンパワーメントを高めるとともに、パフォーマンスの向上・優秀な人材の獲得を試みています。 ・報酬制度:社内の公平性及び市場競争力の確保を重視し、市場のベストプラクティスを反映した、グローバルで整合性のある報酬制度の運用と継続的な高度化を進めています。 高い市場競争力を維持・向上させるため、外部専門機関による報酬調査データを活用するとともに、最新の市場動向や外部環境の変化を踏まえながら、報酬水準の妥当性を継続的に検証し、適宜見直しを行っています。 また、報酬制度は、個人の成果及び会社業績に連動する仕組みとしており、組織における3つの価値観 (誠実さ、イノベーション、変革への挑戦) に基づいた高いパフォーマンスの発揮を促進しています。 B-1. グローバルな人材・組織を支える人事制度の構築に関する目標当社は、本人事制度の構築を通じて、従業員一人ひとりがイノベーティブな活動に取り組み、意欲的な目標にチャレンジし、適切なリーダーシップの下、周囲とコラボレーションできる環境を目指しています。 部門単位では、個別部門に閉じない部門横断型の目標を設定し、個人単位では意欲的な目標設定とフィードバックシステムの展開を推進し、One Astellasでパフォーマンスの向上を目指しています。 また、多様性を確保するために、下記3つの目標があります。 a. 女性のマネジャー職への登用グローバルレポートラインの体制で設計されたポジションに対し、実力主義の下、ジェンダーにかかわらず適所適材の考え方に基づき登用を行っています。 日本では、女性の活躍推進を優先度の高い課題と位置づけ、取り組んでいます。 詳細な取り組みについては、下記ウェブサイトに掲載しています。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/astellas-and-society/our-people b. 外国人、中途採用者のマネジャー職への登用グローバルレポートラインの体制で設計されたポジションに対し、実力主義の下、適切に登用を行っています。 このことにより、当社ではグローバルで数多くの外国籍従業員、中途採用者がマネジャー職へ登用されており、今後も継続して取り組んでいきます。 c. サクセッションプランニングと運用当社では、経営計画を実行するために必要なリーダーの要素として、「組織における価値観と行動」とともに、「変革的リーダーシップ」、「結果志向」、「グローバル・マインドセット」を重要視し、それを踏まえてサクセッションプランニングを行っています。 当社のサクセッションプランニングの特徴として、1.完全なグローバル統合プラン、2.社内外問わず最適な人材を後継者候補に、3.完全な自由競争による人材配置、4.毎年の見直しにより常に最適な人材による適所適材を実現、があげられます。 当社ではファンクショナルユニット長クラス以上のポジションについて後継者プランの作成をグローバルで行っています。 適所適材の考え方の下、グローバルに展開した後継者プランに基づき、各ポジションに対し国籍や性別を問わない多様性に富んだ後継者の選定、育成を目指しています。 B-2. グローバルな人材・組織を支える人事制度の構築に関する状況グローバルな人材・組織を支える人事制度の構築に向けた取り組みの一つとして、グローバルでタレントマネジメントのプロセス統合を行っています。 2022年度に目標管理と評価制度、報酬・レコグニション制度を改訂し、これまで部門業績を賞与支給金額の算定要素にしていたところを、全社業績に変更し、2023年度から運用を開始しています。 社員同士のレコグニション制度として、Shining Star制度を導入し社員同士がお互いに称賛し合える風土を醸成しています。 そして、これらの柱を支え、グローバルでの適所適材を実現する基盤として、グローバルで人事システムの統合を進めています。 また、多様性確保に関しては、下記のとおりに取り組んでいます。 a. 女性のマネジャー職への登用日本を含む各地域の女性従業員比率、女性のマネジャー職比率については、下記ウェブサイトに掲載しています。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/esg/esg-data-social b. 外国人、中途採用者のマネジャー職への登用当社では、国籍にとらわれずさまざまな従業員が中核人材として活躍しています。 2026年4月1日現在、ファンクショナルユニット長クラス以上の68%、マネジャー職以上の72%が日本人以外の従業員です。 また、積極的に多くの中途採用者を、中核人材へ登用しています。 c. サクセッションプランニングの実績2025年10月時点では、ファンクショナルユニット長クラス以上のポジションが47ポジションあり、後継者候補として200人を選定しています。 その内、外国籍従業員が59%を占めています。 d. 日本国内の各制度の利用実績各種制度及びその利用実績については、下記ウェブサイトに掲載しています。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/esg/esg-data-social C. イノベーティブな組織への戦略的改革当社では、イノベーティブな組織への戦略的改革のため、組織のフラット化に取り組んでいます。 社長からの階層を減らし、マネジャー1人が管理する部下の数を増やすことで、意思決定の迅速化と現場への権限委譲をねらいとしています。 また、肩書にとらわれず、より効果的に協力・協働する組織に向けて、2024年4月から、階層ではなく役割を表すPosition Titleを用いています。 C-1. 組織のフラット化のための指標及び目標組織のフラット化による意思決定の迅速化を促すため、社長からの階層数を6以下とすることを目指し、スパン・オブ・コントロール (SPOC:Span of Control) (注) については、6人以上を目指しています。 (注) スパン・オブ・コントロール (SPOC:Span of Control):マネジャー1人が管理する部下の人数 C-2. 組織のフラット化の状況2026年4月時点では、6階層以下の組織の割合が71%、スパン・オブ・コントロールの全組織の平均値が、6.1人となっています。 2025年4月付の組織変更に伴い、部門レベルでの組織の統合が発生し、社長から6階層以下の組織の割合が低下しています。 引き続きビジネスのニーズに沿って調整を行っていきます。 2025年4月2026年4月社長からの6階層以下の組織の割合74%71%全組織のスパン・オブ・コントロールの平均値6.3人6.1人 (3) 環境 (気候変動)①環境 (気候変動) に関する考え方当社は持続的な成長を続けていくためには、エネルギーや気候変動、環境汚染、廃棄物処理など地域環境に影響を与える課題を企業活動の重要な要素と認識することが必要だと考えています。 また、世界的な環境問題である気候変動及びそれによってもたらされる結果は、患者さんに貢献していくための当社の事業の継続性に対して脅威となり得ると考えています。 具体的には、気候システムの変化によって生じる極端な天候、降雨変化、伝染病の拡大、エネルギーポートフォリオの変化等があげられます。 このような影響を低減するために、事業活動由来の温室効果ガスが気候システムに対して危険な人為的影響を及ぼさないよう、温室効果ガスの排出を削減することを目標としています。 当社は、気候変動を低減し、また、気候変動に適応していくために、長期的で幅広い視野をもって環境に対する企業の責任を果たしていきます。 ②環境 (気候変動) に関するガバナンス・リスク管理当社は、2020年12月に気候関連財務情報開示タスクフォース (Task Force on Climate-related Financial Disclosures:TCFD) の提言に対し賛同を表明し、気候変動に対する情報は、TCFDの提言に沿って開示しています。 気候変動等の環境への取り組みは、当社が取り組むサステナビリティの重要な課題として位置づけられています。 気候変動を含めたさまざまな環境課題への対応や実行計画の策定は、サステナビリティ コミッティで議論されます。 気候変動に関する取り組み及び高い透明性をもった情報開示は戦略目標の一つとして取締役会の定期的な議題とされ、また気候変動のリスクと機会の評価を含むTCFD提言に沿った開示はサステナビリティ活動の一つとして取締役会に報告されています。 環境に関するリスク管理はサステナビリティ部門によりモニタリングされ、経営戦略担当に定期的に報告されます。 特定されたリスクへの対応等は、課題の重要度に応じてエグゼクティブ・コミッティや取締役会にて決定されます。 ③環境 (気候変動) に対する戦略・指標及び目標経営計画2021の戦略目標4「サステナビリティ向上の取り組みを強化」において、「環境 (気候変動対策) 」を重点テーマの一つとして設定していました。 また、マテリアリティ・マトリックスでは、「気候変動とエネルギー」を「非常に重要」な課題として位置づけています。 気候変動によって発生する事業のリスク及び機会は、2つのシナリオをもとに分析しています。 気候変動に関する1.5℃シナリオでは移行リスクが顕在化すると仮定し、また4℃シナリオでは物理的リスクが顕在化すると仮定して、分析しています。 当社の事業と気候変動によって発生する事業のリスク及び機会の分析の詳細については、下記ウェブサイトにて掲載しています。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/the-environment また、サステナビリティ方針として策定した環境に関する課題の中期的に優先する項目、具体的な取り組み、2025年度までのコミットメントは下記のとおりです。 重要課題当社の中期優先項目具体的な取り組み2025年度までのコミットメント・環境負荷の低減・気候変動とエネルギー温室効果ガス排出量をパリ協定と整合性のある目標に向け削減し、2050年までに温室効果ガス排出量のネットゼロを達成する・エネルギー効率の向上、太陽光や風力等の再生可能エネルギーへの転換・サプライチェーンにおける温室効果ガスの削減 以下目標 (注) に沿った適正な量の温室効果ガス削減を2025年度までに達成する (注) 2030年度までの温室効果ガス排出量削減目標・スコープ1+2 63%削減(基準年:2015年度)・スコープ3 37.5%削減(基準年:2015年度) ④温室効果ガス (GHG) 排出量気候変動に関する環境行動計画は自社の事業活動による排出 (スコープ1、2) に加え、サプライチェーン全体での排出 (スコープ3) も対象にしています。 スコープ3の重要な排出源からのGHG排出についてもSBT (Science Based Target) を設定し、生産委託先をはじめ取引先にもGHG排出削減に向けた取り組みに賛同・協力いただく働きかけを行っています。 環境行動計画 (気候変動対策) <2023年1月SBT再認証>■ GHG排出量 (スコープ1+2) を2030年度までに63%削減する (基準年:2015年度、 基準年の排出量:203千トン) 指標:「1.5℃目標」■ GHG排出量 (スコープ3) を2030年度までに37.5%削減する (基準年:2015年度) 指標:「well-below 2℃目標」 当社の2024年度のバリューチェーン全体での温室効果ガス排出量GHG排出量2024年度スコープ152千トンスコープ256千トンスコープ31,276千トン合計1,384千トン 2025年度の実績は、下記ウェブサイトにて2026年8月頃公開を予定しています。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/esg/esg-data-environment ■ 第三者保証について当社の2024年度環境データの実績については信頼性向上を目的として、EY新日本有限責任監査法人に第三者検証を依頼し、独立した第三者報告書を取得しています。 2024年4月1日から2025年3月31日までを対象とした環境パフォーマンス指標に対して限定的保証業務が実施されました。 当社の集計データ及び算定方法について、国際保証業務基準 (ISAE) 3000及びISAE3410に準拠した検証となります。 第三者報告書の詳細については下記ウェブサイトをご参照ください。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/esg/esg-data-environment |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | A. カルチャー、マインドセットの変革当社は、従業員に賢いリスクテイクと学びによる成長を促すため、心理的安全性の確保とフィードバック文化の促進に注力しています。 イノベーションを生み出し続ける組織を作るには、誰もが結果を恐れずに大胆なアイデアを共有し、現状に疑問を持って声を上げ、互いにフィードバックを伝え合うことのできる環境と、他者からのフィードバックを自らの成長につなげていくマインドセットが重要だと考えています。 A-1. カルチャー、マインドセットの変革に関する目標当社は果敢なチャレンジで大きな成果を追求します。 適切なリスクを取ることができるよう従業員に権限が与えられるとともに、成果を追求し、イノベーションに注力できる環境の構築を目指します。 A-2. カルチャー、マインドセットの変革に関する状況One Astellasを実現するため、これまで共通の行動規範として導入してきたAstellas Wayを「組織における価値観と行動」に置き換え、2025年4月から統一しました。 新しい「組織における価値観と行動」では、当社の従業員が大切にする価値観として「誠実さ」「イノベーション」「変革への挑戦」の3つを掲げ、従業員がすべき行動として「勇気」「迅速な対応」「One Astellas」「成果に拘る」「責任感」の5つを設定しています。 また、トップマネジメントとの双方向のコミュニケーションを促進するため、対話型のセッションである“Ask Me Anything”を継続して実施しています。 日本においては、人的資本への投資の一環として健康経営にも力をいれています。 従業員一人ひとりが高い生産性や創造性を発揮し、自己実現が可能な働き方を実現するための前提として、従業員の健康と健全な組織風土の醸成があります。 健全な組織風土は、心理的安全性が高く、従業員が互いに尊重し合い、安心して活発なコミュニケーションができる環境を必要とします。 当社では、多様な働き方と従業員の健康増進を支援し、組織の健全化を推進しています。 当社の健康経営推進体制は、代表取締役社長を最高責任者とし、人事担当 (CPO: Chief People Officer) の下で、人事部門と健康保険組合、労働組合が主体となって企画・運営しています。 健康経営の取り組みの推進の結果、経済産業省の健康経営優良法人 (大規模法人部門) の上位500社 (ホワイト500) に2年連続で認定されました。 健康経営推進の取り組みによる成果は下記ウェブサイトに掲載しています。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/astellas-and-society/our-people B. グローバルな人材・組織を支える人事制度の構築及び多様性の確保当連結会計年度の地域別売上収益比率では、日本が約15%、海外が約85%となっており、当社のビジネスはグローバルに広がっています。 それに伴い、従業員構成もグローバル化が進んでいます。 ビジネス及び人材の変化に伴い、グローバルに通用する人事戦略・施策の構築が必須のため、グローバル規模で当社のビジネスを支える人事制度・システムの構築に取り組んでいます。 また、人種・国籍・性別・年齢を問わず多様な人材が自分らしさを大切にしながら活躍できるよう、ダイバーシティの推進に取り組んでいます。 多様な価値観・考え方・バックグラウンド等を尊重し活かし合うことは、組織の創造性を高めるだけでなく優秀な人材の確保や競争力の向上にもつながると考えています。 多様性確保に向けた人材育成と社内環境整備及び報酬制度について、下記の方針に従って推進しています。 ・人材育成方針:属性によらず、自己責任を基本とする各人の意思・能力・適性に応じたキャリア形成機会を提供し、マネジャーはそのキャリア形成を支援します。 高い成果を発揮し続ける能力・意欲のある人材に対して魅力ある成長機会を積極的に提供することで、多様な人材の活躍につながっています。 また、次世代リーダー育成に注力しており、グローバルに選抜された参加者に対して約半年間のNext Generation Leadershipプログラムを提供しています。 当社の実際のビジネス課題への解決策をグループで検討し、経営陣への最終発表で承認された提案を実行に移すという実践的な内容で、企画運営を全て自社で行う独自のプログラムとなっています。 多様なバックグラウンドと専門性を持つ人材が結集することで、個々の知見の拡大やネットワークの形成に寄与しています。 ・社内環境整備方針:多様な人材が活躍できるよう、グローバルで統制・整合性の取れた評価プロセスを設定し、個々人の属性に関係なく役割と成果に基づく公正な評価を徹底しています。 さらに、グローバル共通のジョブポスティングシステムの提供や、異なる国や地域での業務を行うグローバルアサインメント等を行っています。 国や地域によらないグローバルなメンバーでのチームやグループの形成が進むことで、各組織における多様化にもつながっています。 また、組織における多様性を実現するだけでなく、従業員一人ひとりが活躍するために、一人ひとりの強みや違いを理解し、受け入れ、尊重し、活かし合うインクルーシブな組織づくりも心掛けています。 日本においては副業制度を活用し、社内外の人材・知識・経験のネットワークの構築を推進しています。 また、2024年度から日本において、居住地選択のフレキシビリティを高める「My Workplace制度」を導入し、社員の多様な働き方を推進することで、社員のエンパワーメントを高めるとともに、パフォーマンスの向上・優秀な人材の獲得を試みています。 ・報酬制度:社内の公平性及び市場競争力の確保を重視し、市場のベストプラクティスを反映した、グローバルで整合性のある報酬制度の運用と継続的な高度化を進めています。 高い市場競争力を維持・向上させるため、外部専門機関による報酬調査データを活用するとともに、最新の市場動向や外部環境の変化を踏まえながら、報酬水準の妥当性を継続的に検証し、適宜見直しを行っています。 また、報酬制度は、個人の成果及び会社業績に連動する仕組みとしており、組織における3つの価値観 (誠実さ、イノベーション、変革への挑戦) に基づいた高いパフォーマンスの発揮を促進しています。 B-1. グローバルな人材・組織を支える人事制度の構築に関する目標当社は、本人事制度の構築を通じて、従業員一人ひとりがイノベーティブな活動に取り組み、意欲的な目標にチャレンジし、適切なリーダーシップの下、周囲とコラボレーションできる環境を目指しています。 部門単位では、個別部門に閉じない部門横断型の目標を設定し、個人単位では意欲的な目標設定とフィードバックシステムの展開を推進し、One Astellasでパフォーマンスの向上を目指しています。 また、多様性を確保するために、下記3つの目標があります。 a. 女性のマネジャー職への登用グローバルレポートラインの体制で設計されたポジションに対し、実力主義の下、ジェンダーにかかわらず適所適材の考え方に基づき登用を行っています。 日本では、女性の活躍推進を優先度の高い課題と位置づけ、取り組んでいます。 詳細な取り組みについては、下記ウェブサイトに掲載しています。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/astellas-and-society/our-people b. 外国人、中途採用者のマネジャー職への登用グローバルレポートラインの体制で設計されたポジションに対し、実力主義の下、適切に登用を行っています。 このことにより、当社ではグローバルで数多くの外国籍従業員、中途採用者がマネジャー職へ登用されており、今後も継続して取り組んでいきます。 c. サクセッションプランニングと運用当社では、経営計画を実行するために必要なリーダーの要素として、「組織における価値観と行動」とともに、「変革的リーダーシップ」、「結果志向」、「グローバル・マインドセット」を重要視し、それを踏まえてサクセッションプランニングを行っています。 当社のサクセッションプランニングの特徴として、1.完全なグローバル統合プラン、2.社内外問わず最適な人材を後継者候補に、3.完全な自由競争による人材配置、4.毎年の見直しにより常に最適な人材による適所適材を実現、があげられます。 当社ではファンクショナルユニット長クラス以上のポジションについて後継者プランの作成をグローバルで行っています。 適所適材の考え方の下、グローバルに展開した後継者プランに基づき、各ポジションに対し国籍や性別を問わない多様性に富んだ後継者の選定、育成を目指しています。 B-2. グローバルな人材・組織を支える人事制度の構築に関する状況グローバルな人材・組織を支える人事制度の構築に向けた取り組みの一つとして、グローバルでタレントマネジメントのプロセス統合を行っています。 2022年度に目標管理と評価制度、報酬・レコグニション制度を改訂し、これまで部門業績を賞与支給金額の算定要素にしていたところを、全社業績に変更し、2023年度から運用を開始しています。 社員同士のレコグニション制度として、Shining Star制度を導入し社員同士がお互いに称賛し合える風土を醸成しています。 そして、これらの柱を支え、グローバルでの適所適材を実現する基盤として、グローバルで人事システムの統合を進めています。 また、多様性確保に関しては、下記のとおりに取り組んでいます。 a. 女性のマネジャー職への登用日本を含む各地域の女性従業員比率、女性のマネジャー職比率については、下記ウェブサイトに掲載しています。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/esg/esg-data-social b. 外国人、中途採用者のマネジャー職への登用当社では、国籍にとらわれずさまざまな従業員が中核人材として活躍しています。 2026年4月1日現在、ファンクショナルユニット長クラス以上の68%、マネジャー職以上の72%が日本人以外の従業員です。 また、積極的に多くの中途採用者を、中核人材へ登用しています。 c. サクセッションプランニングの実績2025年10月時点では、ファンクショナルユニット長クラス以上のポジションが47ポジションあり、後継者候補として200人を選定しています。 その内、外国籍従業員が59%を占めています。 d. 日本国内の各制度の利用実績各種制度及びその利用実績については、下記ウェブサイトに掲載しています。 https://www.astellas.com/jp/sustainability/esg/esg-data-social C. イノベーティブな組織への戦略的改革当社では、イノベーティブな組織への戦略的改革のため、組織のフラット化に取り組んでいます。 社長からの階層を減らし、マネジャー1人が管理する部下の数を増やすことで、意思決定の迅速化と現場への権限委譲をねらいとしています。 また、肩書にとらわれず、より効果的に協力・協働する組織に向けて、2024年4月から、階層ではなく役割を表すPosition Titleを用いています。 C-1. 組織のフラット化のための指標及び目標組織のフラット化による意思決定の迅速化を促すため、社長からの階層数を6以下とすることを目指し、スパン・オブ・コントロール (SPOC:Span of Control) (注) については、6人以上を目指しています。 (注) スパン・オブ・コントロール (SPOC:Span of Control):マネジャー1人が管理する部下の人数 C-2. 組織のフラット化の状況2026年4月時点では、6階層以下の組織の割合が71%、スパン・オブ・コントロールの全組織の平均値が、6.1人となっています。 2025年4月付の組織変更に伴い、部門レベルでの組織の統合が発生し、社長から6階層以下の組織の割合が低下しています。 引き続きビジネスのニーズに沿って調整を行っていきます。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | 2025年4月2026年4月社長からの6階層以下の組織の割合74%71%全組織のスパン・オブ・コントロールの平均値6.3人6.1人 |
| 事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 (1) リスク・ガバナンス当社では、グローバル・リスク&レジリエンス委員会 (GRRC) 及び部門別リスク&レジリエンス委員会を設置し、重要なリスク及びその低減活動の監視を行っています。 これらの委員会には監査部門がオブザーバー出席することで、監査計画立案時に、それらのリスクを適宜反映することを可能にしています。 GRRCは、トップマネジメントの一部及びリスク関連部門の代表者により構成されています。 GRRCにおいて検討されたリスクは、最終的に取締役会へ報告されます。 当社のリスク・ガバナンス体制図は以下のとおりです。 (2) エンタープライズ・リスク管理プロセスエンタープライズ・リスク管理 (ERM) においては、経営企画部門に設置されているリスク管理チームが社内ステークホルダーと連携の下、年次プロセスを進めています。 リスク評価はトップダウン及びボトムアップの両面から実施しています。 既存のリスク低減活動を加味した上でリスクの影響度及び発生可能性を評価することで、リスク対応における優先順位付けを行っています。 リスク・オーナーは、必要に応じリスク・エクスポージャーを更に低減し、レジリエンスを強化するための行動計画を策定します。 グローバル・リスク (全社レベルの注視が必要なリスク) は、GRRCにおいて議論し、承認されます。 また、GRRCは、エマージング・リスク (当社が把握しているものの、その全容及び影響がまだ明らかではないトレンドから生じる不確実性) のモニタリングも行っています。 GRRCでの議論後、特定のエマージング・リスクがグローバル・リスク又は部門リスクとしてリスクレジスターに追加される場合もあります。 エンタープライズ・リスク管理プロセスについてはさらなる高度化・効率化のため随時見直しを行っております。 2025年度には、内部監査部門によりエンタープライズ・リスク管理プロセスに対する監査を実施しました。 グローバル・リスクの概要は下表のとおりです。 なお、文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末において判断したものです。 また、ここに記載されたものが当社の全てのリスクではありません。 これらのリスクに加え、研究開発の不確実性、知的財産権を侵害される又は侵害するリスク、製品に副作用や安全性の問題が生じるリスク、当社グループのビジネスが他社の開発した医薬品のライセンス及び販売に一部依存するリスク等、製薬産業に特有のリスクのほか、競合品との競争、環境・安全衛生に関する関係法令違反、事業を行う過程において訴訟を提起されるリスク、災害等による製造の遅滞や休止、為替レートの変動等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるさまざまなリスクが存在しています。 グローバル・リスクの概要リスク分類背景リスク軽減活動 (例)サイバーセキュリティ***テクノロジーの高度化・AIの利用により、サイバー攻撃はこれまで以上に攻撃手法が多様化・巧妙化しており、製薬業界の持つ重要なデータも攻撃の対象となっています。 悪意のある活動によって引き起こされるサイバー攻撃により、重要なテクノロジーシステムの障害や、個人を特定できる情報を含む機密データの侵害・漏洩につながる可能性があります。 ・米国国立標準研究所サイバーセキュリティフレームワーク (NIST CSF) に基づく情報セキュリティプログラムの設計 (統治、識別、防御、検知、対応、復旧の6機能で構成)・デジタル部門長 (Chief Digital Officer) の監督下で情報セキュリティ責任者 (Chief Information Security Officer) が情報セキュリティプログラムを管理・監督し、エグゼクティブ・コミッティ及び取締役会に定期的に進捗を報告・全社及び部門・役割に特化したフィッシングシミュレーションの定期的実施や、頻繁な啓発キャンペーンなど、情報セキュリティトレーニング及び意識向上に係る活動を広範に実施・既存のサイバーセキュリティ関連規制の遵守継続及び新たな外部規制の積極的なモニタリング・高度かつAIを利用したサイバー攻撃に対応するための最新ツールの導入等、情報セキュリティケイパビリティの深化の継続・情報セキュリティ活動をグローバルに支援するためのオペレーティングモデルの向上米国の薬価政策の変化***米国は、最恵国待遇薬価政策 (米国内の薬価を他の先進国の中で最も薬価が低い国の水準にまで引き下げを目指すもの) の導入を目指しています。 このような政策が導入され、当社の製品に適用された場合、当社の米国市場における収益減少につながる可能性をはらむほか、その他の先進国市場における市場戦略にも影響をおよぼす可能性があります。 ・政策・規制動向のモニタリング・業界団体経由及び政府機関との直接のアドボカシー・最恵国待遇薬価政策が導入された場合、当社戦略製品売上に及ぼしうる金銭的影響の試算データナショナリズム及びプライバシー規制の分断化**現在、各国政府が国内で生成されたデータに対するコントロールを強める「データナショナリズム」の動きが進んでおり、具体的には国外へのデータの移転の禁止又は制限や移転に際する条件の設定等がみられます。 また、これまでのグローバルスタンダードには沿わない独自の個人情報保護法令・規制策定の動きもみられます。 今後の規制変更次第では、当社は、域外データ移転を前提とするビジネスプロセス・ITシステムを修正する必要がある可能性があります。 これらは、追加費用、オペレーション・システムの複雑化、非効率化、イノベーションへの阻害等につながります。 ・関連規制動向のモニタリング・個人情報保護及びその他のデータガバナンス・デジタル関連規制へのコンプライアンスを確保するための、国・地域別プロジェクトの実施・2025年度は、米国データ安全保障プログラム (DSP: Data Security Program) の要件を運用化するためのコンプライアンスプログラムを実施。 具体的には、DSPの影響を受ける事業活動の特定、コンプライアンスプロセスの文書化、従業員トレーニング、必要なプロセスの実施、モニタリング・監査・認証の取得等が含まれる リスク分類背景リスク軽減活動 (例)組織変革**次期中期経営計画の開始に先立ち、患者さんにとっての新たな「価値」を生み出し、届けていくために、当社は複数の組織変革に取り組んでいます。 複数の取り組みを同時に実施する際には、相互関係を理解し、調整することが肝要です。 こういった調整が不十分なまま組織変革が実行された場合、当社のカルチャーや外部からの評判に影響する可能性があります。 ・主要な取り組み間の調整を図るための会議体・メカニズムの運営・各種取り組みの随時状況把握を可能にするプラットフォームの提供・組織全体のチェンジマネジメントケイパビリティの構築医薬品関税**1995年のWTO (世界貿易機関) 発足以降、日米欧等のWTO加盟国は医薬品についてはゼロ関税措置を取ってきました。 しかし、2026年4月時点で、米国は医薬品及び医薬品原材料に対する関税の導入を発表しました。 これらの関税が具体的にどのように実施されるか次第で、当社の原価の増加につながる可能性があります。 ・複数の関税シナリオに基づき影響分析を実施 ・関税及びその他地政学的リスクの観点も組み込んだグローバルサプライチェーンネットワークの戦略的フレームワークを策定自然災害・異常気象*当社の拠点は地理的に分散しているため、各地における自然災害・気候変動による異常気象の影響を受けます。 さらに、中長期的には、気候変動により、極端な気象 (高温、大雨、干ばつ等) の頻度が増加する可能性があります。 特に、一般的な緊急時対応計画の範囲を超える破壊的な自然災害や異常気象現象が発生した場合、事業運営の中断、ひいては患者さんへの安定した医薬品供給に影響を及ぼす可能性があります。 ・事業継続計画体制の継続的な拡充及び訓練の実施・拠点ごとのリスクアセスメントにおける自然災害リスク評価項目の組み込み・気候変動が長期的に当社拠点に及ぼす影響の評価 (2024年度に実施した気候変動による物理的リスク分析の結果、瀋陽工場を高リスクとして特定。 2050年における洪水、熱波、降水リスクの増大が潜在的な課題とされた。 )AI規制への対応*製薬業界におけるAIの活用進展に伴い、GxP環境でのAIの活用に関し、規制当局がガイダンス等で活用条件を明確化し始めています。 当社は現行法規制に基づくAIコンプライアンス体制を確保していますが、今後のこういった規制への進化に対応できるよう、今後も引き続き体制を強化していく必要があります。 ・責任あるAI原則の制定 (特定のAI利用方法の禁止を含む)・新たなAIプロジェクト実施に際する審査プロセス・上記の一環として、AIリスク評価の実施・GxPにおけるAI活用にかかるシステムバリデーションプロセスの制定 ***カタストロフィック・リスク:顕在化した場合、当社グループ全体に致命的な損害、事業の混乱を引き起こす可能性があるリスク。 経営目標、ビジネスモデル、評判又は中核的な事業活動に深刻な影響を及ぼし、混乱させる可能性がある。 **スタンダード・リスク:会社の一部又は全体に多大な損害又は事業の混乱を引き起こす可能性があるリスク。 *エマージング・リスク:当社が把握しているものの、その全容及び影響がまだ明らかではないトレンドから生じる不確実性。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下「経営成績等」) の状況の概要は次のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況[財政状態]当連結会計年度末の連結財政状態計算書の概要及び前連結会計年度末からの主な変動は以下のとおりです。 総資産は3兆5,670億円 (前連結会計年度末比2,275億円増) となりました。 非流動資産は、2兆1,451億円 (同69億円増) となりました。 有形固定資産は、3,584億円 (同295億円増) となりました。 のれんは4,412億円 (同260億円増) 、無形資産は9,969億円 (同1,268億円減) となりました。 流動資産は、1兆4,219億円 (同2,206億円増) となりました。 現金及び現金同等物は2,816億円 (同932億円増) となりました。 資本合計は、1兆8,309億円 (同3,176億円増) となり、親会社所有者帰属持分比率は51.3%となりました。 当期利益2,916億円を計上した一方で、剰余金の配当1,361億円を実施しました。 負債合計は、1兆7,362億円 (同901億円減) となりました。 非流動負債は5,178億円 (同2,469億円減) 、流動負債は1兆2,184億円 (同1,568億円増) となりました。 社債及び借入金の増減は以下のとおりです。 (単位:億円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減額社債3,2002,200△1,0001年以内償還予定の社債3001,000+700長期借入金2,4491,000△1,4491年以内返済予定の長期借入金5171,460+943コマーシャル・ペーパー1,649-△1,649短期借入金200-△200社債及び借入金合計8,3145,660△2,655 [経営成績]<連結業績 (コアベース) >当連結会計年度の連結業績 (コアベース) は下表のとおりです。 売上収益、コア営業利益及びコア当期利益はいずれも増加しました。 [連結業績 (コアベース) ] (単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減額(増減率)売上収益1,912,3232,139,245226,922(11.9%)売上原価349,206408,42659,220(17.0%)販売費及び一般管理費843,032860,31217,280(2.0%)研究開発費327,651314,827△12,824(△3.9%)コア営業利益392,435555,681163,246(41.6%)コア当期利益295,682424,413128,731(43.5%)親会社の所有者に帰属するコア当期利益295,682424,517128,835(43.6%)基本的1株当たりコア当期利益 (円)165.17237.0171.85(43.5%) (注) 当社は、当社の収益力を示す指標としてコアベースの業績を開示しています。 当該コアベースの業績は、フルベースの業績から当社が定めた特定の重要な調整項目を除外したものです。 調整項目には、無形資産償却費、無形資産譲渡益、持分法による投資損益、減損損失、有形固定資産売却損益、リストラクチャリング費用、災害による損失、訴訟等による多額の賠償又は和解費用等のほか、当社が除外すべきと判断する項目が含まれます。 売上収益・重点戦略製品の尿路上皮がん治療剤PADCEV、地図状萎縮を伴う加齢黄斑変性治療剤IZERVAY、胃腺がん及び食道胃接合部腺がん治療剤VYLOY、及び閉経に伴う血管運動神経症状治療剤VEOZAHの売上が伸長したことに加え、前立腺がん治療剤XTANDIの売上が拡大したことも、増収要因となりました。 以上の結果、売上収益は2兆1,392億円 (前連結会計年度比11.9%増) となりました。 コア営業利益/コア当期利益・売上総利益は、1兆7,308億円 (同10.7%増) となりました。 ・販売費及び一般管理費は、8,603億円 (同2.0%増) となりました。 SMT (注1) によるコスト最適化 (約110億円) を行った一方で、重点戦略製品 (注2) の更なる成長のための投資 (同約100億円増) や為替の影響 (同36億円増) などにより、総額として増加しました。 なお、XTANDIの米国での共同販促費用を除いた販売費及び一般管理費は、6,121億円 (同3.7%増) となりました。 ・研究開発費は、3,148億円 (同3.9%減) となりました。 SMTによるコスト最適化 (約100億円) をはじめ、重点戦略製品の臨床開発費の減少 (同約50億円減) や為替の影響 (同5億円減) などにより、総額として減少しました。 以上の結果、コア営業利益は5,557億円 (同41.6%増) 、コア当期利益は4,244億円 (同43.5%増) となりました。 (注) 1.SMT:Sustainable Margin Transformation2.重点戦略製品:PADCEV、IZERVAY、VYLOY、VEOZAH、XOSPATA <連結業績 (フルベース) >当連結会計年度の連結業績 (フルベース) は下表のとおりです。 営業利益及び当期利益はいずれも増加しました。 フルベースの業績は、コアベースの業績に「無形資産償却費」、「無形資産譲渡益」、「持分法による投資損益」、「その他の収益」、「その他の費用」を戻し入れたものです。 当連結会計年度における「無形資産償却費」は1,360億円 (前連結会計年度:1,368億円)、「その他の収益」は328億円 (同:203億円) 、「その他の費用」は724億円 (同:2,358億円) となりました。 「その他の収益」として、第3四半期において膵腺がんを対象疾患としたプログラムの開発中止に伴うVYLOYの条件付対価の公正価値の変動 (128億円) 及び第4四半期において米国における過活動膀胱治療剤ミラベグロンの訴訟解決金 (92億円) を計上しました。 また、「その他の費用」として、第1四半期において当社の子会社であるXyphos Biosciences, Inc.関連の一部プログラムに関する無形資産の減損損失 (120億円) 及び第4四半期において遺伝子治療薬resamirigene bilparvovec (AT132) の戦略的中断に伴う資産価値の見直しによる無形資産の減損損失 (164億円) を計上しました。 [連結業績 (フルベース) ] (単位:百万円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減額(増減率)売上収益1,912,3232,139,245226,922(11.9%)営業利益41,039382,633341,594(832.4%)税引前利益31,237376,587345,351(-)当期利益50,747291,575240,828(474.6%)親会社の所有者に帰属する当期利益50,747291,535240,788(474.5%)基本的1株当たり当期利益 (円)28.35162.77134.42(474.2%) 包括利益48,888449,472400,584(819.4%) <主要製品の売上> (単位:億円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減率PADCEV1,6412,21234.8%IZERVAY58377633.2%VYLOY122631415.6%VEOZAH (注)33846637.7%XOSPATA6807185.7%XTANDI9,1239,6085.3% (注) VEOZAH:米国外ではVEOZAの製品名で承認取得 <PADCEV> ・1L mUC (転移性尿路上皮がん患者を対象とした一次治療) の浸透に加え、米国でのシスプラチン不適応のMIBC (筋層浸潤性膀胱がん) における立ち上がりが順調に進んだことから、グローバル売上は大きく増加しました。 <IZERVAY> ・発売している米国において、着実に売上が拡大しました。 <VYLOY> ・Claudin 18検査が大きく浸透したことを背景に、発売しているすべての地域で売上が拡大し、グローバル売上は大きく増加しました。 <VEOZAH> ・米国を中心に、グローバル売上は着実に拡大しました。 <XOSPATA> ・地域ごとの増減はあったものの、グローバル全体の売上は堅調に推移しました。 <XTANDI> ・欧州を中心に米国以外の地域で売上が堅調に拡大し、グローバル売上は増加しました。 <地域別売上収益の状況>地域別の売上収益は下表のとおりです。 全ての地域において、売上が増加しました。 (単位:億円) 前連結会計年度(2025年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)増減率米国8,6649,4028.5%日本2,6702,8908.2%エスタブリッシュドマーケット4,8545,63616.1%チャイナ7831,01529.6%インターナショナルマーケット2,0352,30713.4% (注) エスタブリッシュドマーケット:欧州、カナダ 等チャイナ:中国、香港インターナショナルマーケット:中南米、中東、アフリカ、東南アジア、南アジア、ロシア、韓国、台湾、オーストラリア、輸出売上 等 [セグメント情報]当社グループは、医薬品事業の単一セグメントのため、記載を省略しています。 ② キャッシュ・フローの状況<営業活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、5,602億円 (前連結会計年度比3,657億円増) となりました。 ・法人所得税の支払額は986億円 (同131億円増) となりました。 <投資活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、△667億円 (同227億円支出減) となりました。 <財務活動によるキャッシュ・フロー>当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、△4,048億円 (同1,434億円支出増) となりました。 ・社債及び借入金によるキャッシュ・フローは、2,674億円の支出 (同1,789億円増) となりました。 ・配当金の支払額は1,361億円 (同71億円増) となりました。 以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、2,816億円 (前連結会計年度末比932億円増) となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績1) 生産及び仕入実績当連結会計年度における生産及び仕入実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額 (百万円)前連結会計年度比(%)医薬品事業2,133,09495.3合計2,133,09495.3 (注) 金額は、販売価格に基づいています。 2) 受注実績当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。 3) 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額 (百万円)前連結会計年度比(%)医薬品事業2,139,245111.9合計2,139,245111.9 (注) 主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりです。 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額 (百万円)割合 (%)金額 (百万円)割合 (%)McKesson Group291,48515.2312,50814.6Cencora Group271,97414.2307,12314.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 また、文中において将来について記載した事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しています。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報[キャッシュ・フロー]キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しています。 [財務政策]当社グループは、企業価値の持続的向上に努めるとともに、株主還元にも積極的に取り組んでいます。 成長を実現するための事業投資を優先しながら、配当については、連結ベースでの中長期的な利益成長に基づき、安定的かつ持続的な向上に努めます。 また、自己株式の取得を必要に応じて機動的に実施し、資本効率の改善と1株当たり利益の向上を図ります。 資金の流動性については、コマーシャル・ペーパー及び借入金による資金調達を行い、また流動性リスクに備えるため取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しており、当面の運転資金及び設備資金に加え、一定の戦略的投資機会にも備えられる現預金水準を確保しています。 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの事業等は医薬品事業に特有のさまざまなリスクを伴っています。 事業展開にあたっては、必要資金を円滑にかつ低利で調達できるよう財務基盤の健全性の維持に努めます。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループは、IFRS会計基準に準拠して連結財務諸表を作成しています。 この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しています。 詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載のとおりです。 |
| 研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当社は、2021年5月に発表した経営計画2021において、「患者さんのより良いアウトカムの実現」「科学の進歩を確かな『価値』 (注) へ」「Rx+ビジネスの進展」「サステナビリティ向上の取り組みを強化」の4つを戦略目標として掲げ、「価値」の創造と提供の実現に取り組みました。 (注) 患者さんにとって真に重要なアウトカム (治療等による臨床上の成果) を、それを提供するためにヘルスケアシステムが負担するコストで除したもの 当連結会計年度における研究開発活動をはじめとする持続的な成長に向けた主な取り組みは以下のとおりです。 (1) 戦略目標1:患者さんのより良いアウトカムの実現中長期にわたり成長を支える重点戦略製品 (注) に優先的に経営資源を振り向けました。 尿路上皮がん治療剤PADCEVや地図状萎縮を伴う加齢黄斑変性治療剤IZERVAY、胃腺がん及び食道胃接合部腺がん治療剤VYLOY等、当社の成長をけん引する製品の育成と製品価値の最大化を図りました。 また、開発後期段階においては、下記等の進展がありました。 ・尿路上皮がん治療剤PADCEVとMerck社 (米国) のPD-1阻害剤Keytruda (一般名:ペムブロリズマブ) との併用療法について、シスプラチンを用いた化学療法に不適応の筋層浸潤性膀胱がん患者を対象とした術前術後の補助療法の追加適応としての、米国での承認取得並びに欧州及び日本における承認申請・地図状萎縮を伴う加齢黄斑変性治療剤IZERVAYについて、「萎縮型加齢黄斑変性における地図状萎縮の進行抑制」を効能・効果とした日本における発売 (注) PADCEV、IZERVAY、VYLOY、VEOZAH、XOSPATA (2026年3月31日現在) 当連結会計年度における主要製品の売上及び主な進捗状況は以下のとおりです。 ・尿路上皮がん治療剤PADCEV (一般名:エンホルツマブ ベドチン)当連結会計年度売上:2,212億円 (前連結会計年度比34.8%増)全ての地域で売上が着実に拡大し、グローバル売上は大きく増加しました。 転移性尿路上皮がん患者を対象とした一次治療の着実な浸透や、シスプラチンを用いた化学療法に不適応の筋層浸潤性膀胱がん患者における術前術後の補助療法の承認取得等が売上伸長に貢献しました。 追加適応症の承認取得、承認申請及び開発の進捗状況は以下のとおりです。 2025年7月 筋層非浸潤性膀胱がんを対象として第Ⅰ相段階にあった開発と、その他の種類の固形がんを対象として第Ⅱ相段階にあった開発を中止したことを公表しました。 2025年11月 米国において、本剤とKeytruda又はKeytruda QLEX (ペムブロリズマブ+ベラヒアルロニダーゼ アルファ-pmph) の併用療法について、シスプラチンを用いた化学療法に不適応の筋層浸潤性膀胱がん患者における術前術後の補助療法として、米国食品医薬品局から適応追加に関する承認を取得しました。 2025年11月 欧州において、本剤とKEYTRUDAの併用療法について、シスプラチンを用いた化学療法に不適応の筋層浸潤性膀胱がん患者を対象とした術前術後の補助療法として、欧州医薬品庁が適応追加に関する申請を受理した旨の通知を受領しました。 2026年1月 日本において、本剤とキイトルーダの併用療法について、シスプラチンを用いた化学療法に不適応の筋層浸潤性膀胱がん患者を対象とした術前術後の補助療法として適応追加に関する製造販売承認事項一部変更承認申請を行いました。 2026年3月 欧州において、本剤とKEYTRUDAの併用療法について、シスプラチンを用いた化学療法に適応のある筋層浸潤性膀胱がん患者を対象とした術前術後の補助療法として、欧州医薬品庁が適応追加に関する申請を受理した旨の通知を受領しました。 2026年4月 米国において、本剤とKeytruda又はKeytruda QLEXの併用療法について、シスプラチンを用いた化学療法に適応のある筋層浸潤性膀胱がん患者を対象とした術前術後の補助療法として、米国食品医薬品局により生物学的製剤一部変更承認申請が受理され、優先審査の指定を受けました。 2026年4月 筋層浸潤性膀胱がんの膀胱温存療法を対象として、第Ⅱ相段階に移行したことを公表しました。 ・地図状萎縮を伴う加齢黄斑変性治療剤IZERVAY (一般名:アバシンカプタド ペゴルナトリウム)当連結会計年度売上:776億円 (前連結会計年度比33.2%増)売上は着実に拡大しました。 追加適応症の開発の進捗及び発売状況は以下のとおりです。 2025年10月 Stargardt病を対象として第Ⅱ相段階にあった開発を中止したことを公表しました。 2025年11月 日本において、「萎縮型加齢黄斑変性における地図状萎縮の進行抑制」を効能・効果として発売しました。 ・胃腺がん及び食道胃接合部腺がん治療剤VYLOY (一般名:ゾルベツキシマブ)当連結会計年度売上:631億円 (前連結会計年度比415.6%増)2026年4月現在、日本、欧州及び米国を含む30か国以上で発売されており、グローバル売上は大きく拡大しました。 Claudin 18検査率の向上と治療中止率の低さなどが売上伸長に貢献しました。 追加適応症の開発の進捗状況は以下のとおりです。 2026年2月 膵腺がんを対象とした第Ⅱ相GLEAM試験の結果を受けて、本試験に基づく開発を中止したことを公表しました。 ・閉経に伴う中等度から重度の血管運動神経症状治療剤VEOZAH (一般名:フェゾリネタント)当連結会計年度売上:466億円 (前連結会計年度比37.7%増)米国を中心に、グローバル売上は着実に拡大しました。 開発の進捗状況は以下のとおりです。 2026年2月 日本において、閉経に伴う血管運動神経症状を有する女性患者を対象とした第Ⅲ相STARLIGHT 2試験について、主要評価項目を達成したことを公表しました。 2026年4月 中国において、閉経に伴う血管運動神経症状を有する女性患者を対象とした第Ⅱ相試験について、主要評価項目を達成したことを公表しました。 ・急性骨髄性白血病治療剤XOSPATA (一般名:ギルテリチニブフマル酸塩)当連結会計年度売上:718億円 (前連結会計年度比5.7%増)地域ごとの増減はあったものの、グローバル全体の売上は順調に推移しました。 追加適応症の開発の進捗状況は以下のとおりです。 2025年10月 ALK融合遺伝子陽性非小細胞肺がんを対象として第Ⅰ相段階に移行したことを公表しました。 2026年3月 強力な化学療法に適応のある未治療FLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病患者を対象とした第Ⅲ相PASHA試験について、主要評価項目を達成しなかったことを公表しました。 ・前立腺がん治療剤XTANDI (一般名:エンザルタミド)当連結会計年度売上:9,608億円 (前連結会計年度比5.3%増)グローバル売上は増加しました。 その他の主要製品の売上は以下のとおりです。 ・過活動膀胱治療剤ベタニス/ミラベトリック/ベットミガ (一般名:ミラベグロン)当連結会計年度売上:1,897億円 (前連結会計年度比11.6%増)グローバル売上は増加しました。 ・免疫抑制剤プログラフ (一般名:タクロリムス水和物)当連結会計年度売上:2,077億円 (前連結会計年度比3.3%増)グローバル売上は前連結会計年度と比べ同水準でした。 上記以外に、医療用医薬品事業に関する以下の取り組みを行いました。 2026年3月 明治安田生命保険相互会社との間で、最先端の医療が必要な人に届く持続可能な社会の実現を目指した協業に関する基本合意書を締結しました。 2026年3月 高岡工場における医薬品の生産活動を終了しました。 (2) 戦略目標2:科学の進歩を確かな「価値」へ当社は、Focus Areaアプローチという当社固有の研究開発戦略の下、多面的な視点で創薬ターゲットを絞り込む新しいアプローチで革新的な製品の創出に取り組んでいます。 2026年3月現在、特定のバイオロジー (注1)、モダリティ (注2)、疾患の組み合わせであるFocus Areaアプローチから生まれたものの中でPrimary Focus (注3) として「がん免疫」「標的タンパク質分解誘導」「遺伝子治療」「再生と視力の維持・回復」の4つを認定しています。 (注) 1.疾患の原因のより深い理解2.汎用性のある治療手段・基盤技術3.Focus Areaの中における特定の組合せで、科学的妥当性、研究開発や商業化の実現可能性、プロジェクトの充実度や進捗度の観点から選択され、優先的な投資対象となるもの 当連結会計年度における各Primary Focusの主な進展は以下のとおりです。 ・Primary Focus がん免疫2025年7月 レプチン-IL-2遺伝子を搭載した腫瘍溶解性ウイルスASP1012について、がんを対象として第Ⅰ相段階にあった開発を中止したことを公表しました。 2026年2月 抗Claudin 18.2/CD3二重特異性抗体ASP2138について、胃腺がん及び食道胃接合部腺がんにおいて臨床PoC (注) 達成を公表しました。 2026年2月 Vir Biotechnology社 (米国) との間で、二重マスキング前立腺特異的膜抗原を標的とした二重マスキングCD3 T細胞エンゲージャーVIR-5500の開発・商業化に関するグローバルの戦略的提携契約を締結しました。 2026年4月 二重マスキング前立腺特異的膜抗原を標的とした二重マスキングCD3 T細胞エンゲージャーVIR-5500について、前立腺がんを対象として第Ⅰ相段階にプログラムを追加したことを公表しました。 2026年4月 TROP2を標的とするデュアルペイロード免疫刺激性抗体-薬物複合体ASP2998について、がんを対象として第Ⅰ相段階に移行したことを公表しました。 2026年4月 DGKζ阻害薬ASP1570について、がんを対象として第Ⅰ相段階にあった開発を中止したことを公表しました。 (注) コンセプト検証 ・Primary Focus 標的タンパク質分解誘導2025年4月 KRAS G12D分解誘導薬ASP3082 (一般名:setidegrasib) について、膵腺がんにおいて臨床PoC達成を公表しました。 2025年7月 KRAS G12D分解誘導薬ASP3082について、非小細胞肺がんにおいて臨床PoC達成を公表しました。 2025年10月 Pan-KRAS分解誘導薬ASP5834について、がんを対象として第Ⅰ相段階に移行したことを公表しました。 2026年1月 Pan-KRAS分解誘導薬ASP5834について、非小細胞肺がんにおいて米国食品医薬品局からファストトラック指定を取得しました。 2026年2月 KRAS G12D分解誘導薬ASP4396について、がんを対象として第Ⅰ相段階にあった開発を中止したことを公表しました。 2026年4月 KRAS G12D分解誘導薬ASP3082について、膵腺がんを対象として第Ⅲ相段階に移行したことを公表しました。 ・Primary Focus 遺伝子治療2025年4月 遺伝子治療薬AT845について、ポンペ病を対象として第Ⅱ相段階に移行したことを公表しました。 2026年4月 MTM1遺伝子補充によるミオチュブラリン発現亢進薬ASP2957について、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを対象として第Ⅰ相段階に移行したことを公表しました。 2026年4月 MTM1遺伝子補充によるミオチュブラリン発現亢進薬AT132について、X連鎖性ミオチュブラーミオパチーを対象として第Ⅱ相段階にあった開発を戦略的に中断したことを公表しました。 ・Primary Focus 再生と視力の維持・回復2026年3月 細胞医療ASP7317について、重度の視力低下を有する、地図状萎縮を伴う加齢黄斑変性において、臨床PoC達成を公表しました。 当連結会計年度におけるPrimary Focus以外の研究開発活動の主な進展は以下のとおりです。 2025年4月 公益財団法人がん研究会との間で、トランスレーショナルリサーチ (橋渡し研究) 及びがんの臨床研究の加速を目指す戦略的提携に関する契約を締結しました。 2025年5月 Evopoint Biosciences社 (中国) との間で、CLDN18.2を標的とした新規の抗体-薬物複合体XNW27011の独占的なライセンス契約を締結しました。 2025年6月 株式会社三菱総合研究所との間で、同社が厚生労働省より委託を受けて実施する「医療系ベンチャー・トータルサポート事業」における創薬スタートアップ支援業務での提携に関する基本合意書を締結しました。 2025年7月 韓国の行政機関である中小ベンチャー企業部の傘下機関である創業振興院 (韓国) との間で、韓国の創薬スタートアップの発掘、事業拡大及びグローバル展開支援を目的とした「グローバル企業パートナーシッププログラム」の運営に関する基本合意書を締結しました。 2025年7月 Claudin 18.2を標的とする抗体-薬物複合体ASP546Cについて、がんを対象として第Ⅰ相段階にプログラムを追加したことを公表しました。 2025年10月 CYP17リアーゼ阻害剤アビラテロンデカン酸エステル/ASP5541について、前立腺がんを対象として第Ⅱ相に移行したことを公表しました。 2025年12月 株式会社安川電機の子会社であるロボティック・バイオロジー・インスティテュート株式会社が開発したヒト型汎用ロボット「まほろ」によるロボット式細胞培養自動化システムが、米国食品医薬品局の生物製剤評価研究センターから先進製造技術指定を取得しました。 当社と株式会社安川電機の合弁会社であるセラファ・バイオサイエンス株式会社が、この技術を活用した細胞医療の実用化を主導します。 2026年4月 STING阻害薬ASP5502について、原発性シェーグレン症候群を対象として第Ⅰ相段階にあった開発を中止したことを公表しました。 (3) 戦略目標3:Rx+ビジネスの進展 当社は、医療用医薬品 (Rx) に留まらず、ペイシェントジャーニー (診断、予防、治療及び予後管理を含む医療シーン) 全体において、様々な方法で患者さんに「価値」を届けることを目指しています。 私たちはこの取り組みをRx+事業と呼んでいます。 経営計画2021では、戦略目標3「Rx+ビジネスの進展」として、患者さんが医療従事者とともに治療計画に積極的に参加できるよう、臨床研究や患者視点に基づく利用しやすい技術、ツール、リソースを提供することで、患者自身が自らの健康をより良くコントロールできるよう支援することを目指し、Rx+プログラムの事業化に取り組んできました。 当連結会計年度における主な進展は以下のとおりです。 ・埋め込み型医療機器2025年10月 低活動膀胱を対象とした体内埋め込み型医療機器について、オーストラリアで被験者の組み入れを開始したことを公表しました。 ・その他2025年5月 塩野義製薬株式会社と株式会社NTTデータとの間で、デジタル治療サービスの普及を目指し、「DTx (注) 流通プラットフォーム」の開発・運用に向けた検討を開始する基本合意書を締結しました。 (注) Digital Therapeutics (4) 戦略目標4:サステナビリティ向上の取り組みを強化 当連結会計年度における代表的なサステナビリティ向上の取り組みとその結果は、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりです。 なお、当連結会計年度の研究開発費は3,148億円 (前連結会計年度比3.9%減)、売上収益研究開発費比率は14.7%となりました。 |
| 設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 設備投資に関する当連結会計年度の主な進捗状況は以下のとおりです。 ・アステラス アイルランド Co., Ltd.において、工場の建設が進捗しました。 ・インド、ポーランド、メキシコにグローバルケイパビリティセンターを設立しました。 当連結会計年度の設備投資額は、49,305百万円 (使用権資産を除く、有形固定資産ベース) となりました。 |
| 主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は、以下のとおりです。 (1) セグメント内訳 (2026年3月31日現在) セグメントの名称帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具、器具及び備品土地(面積千㎡)使用権資産合計医薬品事業143,50518,17534,95417,891(1,463)76,880291,40614,099合計143,50518,17534,95417,891(1,463)76,880291,40614,099 (注) 帳簿価額の「合計」欄には建設仮勘定を含んでいません (以下同じ)。 (2) 提出会社 (2026年3月31日現在) 事業所名(主な所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具、器具及び備品土地(面積千㎡)使用権資産合計本社(東京都中央区)本社機能707111,181-(-)13,96215,8622,195つくば事業場(茨城県つくば市)研究設備18,289684,0028,076(192)45430,889715つくば東光台事業場(茨城県つくば市)研究設備3,91942,118671(34)-6,713181焼津事業場(静岡県焼津市)研究設備生産設備16,8415,2432,211426(196)224,723542高萩事業場(茨城県高萩市)生産設備10,1961,736493458(137)-12,884104富山事業場(富山県富山市)生産設備14,4795,6151,8202,749(191)-24,663344物流センター(埼玉県久喜市他)物流設備--0-(-)152152- (注) 1.上記の設備は全て医薬品事業セグメントに属しています。 2.日本コマーシャルの従業員数は「本社」に含まれています。 (3) 国内子会社該当事項はありません。 (4) 在外子会社 (2026年3月31日現在) 会社名(主な所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具工具、器具及び備品土地(面積千㎡)使用権資産合計アステラス US LLC(米国 イリノイ州)医薬品事業地域統括機能14,014-9243,068(45)-18,0061,328アステラス インスティチュート フォー リジェネレイティブ メディシン(米国 マサチューセッツ州)医薬品事業研究開発設備等16,434722,407-(-)24,88543,799262アステラス ジーン セラピーズ Inc.(米国 カリフォルニア州)医薬品事業研究開発設備等20,7455998,158159(62)11,73241,393326アステラス アイルランド Co., Ltd.(アイルランド ダブリン)医薬品事業生産設備等19,7493,2772,8052,129(582)30528,264615 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 当連結会計年度末現在における重要な設備の新設、改修、除却、売却等の計画は以下のとおりです。 区分会社名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定総額(百万ユーロ)既投資額(百万ユーロ)着手完了新設アステラス アイルランド Co., Ltd.(アイルランド トラリー)医薬品事業生産設備370298自己資金2024年2028年 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 314,800,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 49,305,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 43 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 15 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 11,315,057 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、保有目的が専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とするか否かで区分しています。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式1) 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、業務提携等事業戦略上合理的と判断される場合を除き、新規に株式を取得・保有しません。 保有株式については、その保有目的を当社の中長期的な事業戦略上の観点から毎年取締役会で検証し、保有価値が乏しいと判断した株式は売却します。 2) 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額 (百万円)非上場株式15996非上場株式以外の株式21,782 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額 (百万円)株式数の増加の理由非上場株式10新規投資非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄)該当事項はありません。 3) 特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数 (株)株式数 (株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)オンコリスバイオファーマ株式会社727,200727,200OBP-801特許の導出契約を締結しており、医薬事業戦略における関係の維持・強化を目的として保有しています。 定量的な保有効果の記載は困難ですが、2026年2月末を基準とした保有の合理性は取締役会で検証しています。 無1,569451Kyntra Bio, Inc.198,7344,968,367経口貧血治療剤の開発・販売に関して導入契約を締結しており、医薬事業戦略における関係の維持・強化を目的として保有しています。 定量的な保有効果の記載は困難ですが、2026年2月末を基準とした保有の合理性は取締役会で検証しています。 なお、株式併合により、株式数が減少しています。 また、2026年1月7日付でFibroGen, Inc.より社名変更しています。 無214231 |
| 株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 15 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 996,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1,782,000,000 |
| 株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 0 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 198,734 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 214,000,000 |
| 株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 新規投資 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | Kyntra Bio, Inc. |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 経口貧血治療剤の開発・販売に関して導入契約を締結しており、医薬事業戦略における関係の維持・強化を目的として保有しています。 定量的な保有効果の記載は困難ですが、2026年2月末を基準とした保有の合理性は取締役会で検証しています。 なお、株式併合により、株式数が減少しています。 また、2026年1月7日付でFibroGen, Inc.より社名変更しています。 |
| 当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 無 |
Shareholders
| 大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2026年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式 (自己株式を除く) の総数に対する所有株式数の割合 (%) 日本マスタートラスト信託銀行株式会社 (信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号343,20018.96 株式会社日本カストディ銀行 (信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号130,1827.19 日本生命保険相互会社 (常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)東京都千代田区丸の内一丁目6番6号 (東京都港区赤坂一丁目8番1号)51,5882.85 STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS (東京都港区港南二丁目15番1号)38,4052.12 JPモルガン証券株式会社東京都千代田区丸の内二丁目7番3号30,0571.66 JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)25 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM (東京都港区港南二丁目15番1号)26,4651.46 SMBC日興証券株式会社東京都千代田区丸の内三丁目3番1号22,4841.24 野村信託銀行株式会社 (投信口)東京都千代田区大手町二丁目2番2号22,2181.22 STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS (東京都港区港南二丁目15番1号)21,3601.18 株式会社日本カストディ銀行 (信託口4)東京都中央区晴海一丁目8番12号18,9271.04 計―704,89038.96 (注) 1.所有株式数は、千株未満を、また発行済株式 (自己株式を除く) の総数に対する所有株式数の割合は小数第3位以下を、それぞれ切り捨てて表示しています。2.上記のほか、当社所有の自己株式471千株があります。3.以下のとおり大量保有報告書 (変更報告書を含む) が公衆の縦覧に供されていますが、2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記「大株主の状況」には含めていません。 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式 (自己株式を除く) の総数に対する所有株式数の割合 (%)野村證券株式会社東京都中央区日本橋一丁目9番1号115,0636.18株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ東京都千代田区丸の内一丁目4番5号90,9805.03三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社東京都港区芝公園一丁目1番1号115,5166.38ブラックロック・ジャパン株式会社東京都千代田区丸の内一丁目8番3号172,6969.54 |
| 株主数-金融機関 | 153 |
| 株主数-金融商品取引業者 | 49 |
| 株主数-外国法人等-個人 | 1,652 |
| 株主数-外国法人等-個人以外 | 1,141 |
| 株主数-個人その他 | 320,043 |
| 株主数-その他の法人 | 1,347 |
| 株主数-計 | 324,385 |
| 氏名又は名称、大株主の状況 | 株式会社日本カストディ銀行 (信託口4) |
| 株主総利回り | 2 |
| 株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
| 株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数 (株)価額の総額 (円)当事業年度における取得自己株式2,4624,256,752 当期間における取得自己株式191483,482 (注) 1.上記は、全て単元未満株式の買取請求による取得自己株式についての記載であり、役員報酬BIP信託及び株式付与ESOP信託が取得した当社株式は含まれていません。 2.当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取請求による取得自己株式は含まれていません。 |
Shareholders2
| 自己株式の取得 | -730,000,000 |
Audit
| 監査法人1、連結 | EY新日本有限責任監査法人 |
| 独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2026年6月16日アステラス製薬株式会社取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士有 倉 大 輔 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士小 山 晃 平 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士今 野 光 晴 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているアステラス製薬株式会社の2025年4月1日から2026年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結純損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書及び連結財務諸表注記について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準に準拠して、アステラス製薬株式会社及び連結子会社の2026年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定 (社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 ) に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 新薬開発に関して無形資産として計上されている仕掛研究開発の減損要否監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由連結財務諸表の「注記3 重要性がある会計方針」及び「注記17 無形資産」に記載されているとおり、会社は、個別に取得した、又は企業結合の一環として取得した製品及び研究開発に関する権利のうち、研究開発の段階にあり、未だ規制当局からの販売承認が得られず上市していないものは、未だ使用可能でない無形資産として仕掛研究開発に計上している。 会社は、2026年3月31日現在、仕掛研究開発を100,688百万円計上しており、資産合計の2.8%を占めている。 また、会社は、当連結会計年度において、仕掛研究開発に対して20,458百万円の減損損失を認識している。 当該減損損失は、主として遺伝子治療薬resamirigene bilparvovec (AT132) の戦略的中断に伴う資産価値の見直しによって計上されたものである。 仕掛研究開発は、未だ使用可能な状態にないため、会社は、規制当局からの販売承認を得て、使用可能な状態になるまで償却をせず、減損の兆候がある場合にはその都度及び減損の兆候の有無にかかわらず毎年一定の時期に減損テストを実施している。 会社は、仕掛研究開発の減損テストを実施するにあたり、回収可能価額を、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方で算定しているが、仕掛研究開発の回収可能価額は主として将来予測を基礎とした使用価値により算定している。 当該使用価値算定には、案件の性質に応じて多くの仮定が織り込まれているが、重要な仮定は、規制当局からの販売承認取得の可能性、上市後の販売予測である。 当監査法人は、以下の理由により、当該事項を連結財務諸表の監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 ・会社が営む医薬品事業においては、医薬品は通常「医療用医薬品」と「一般用医薬品」に分類される。 医療用医薬品は、医師等の診断により処方される薬で、「新薬 (先発医薬品)」と「ジェネリック医薬品 (後発医薬品)」に分類される。 会社は、医療用医薬品、その中でも会社の強みを発揮できる新薬開発ビジネスに注力しており、新薬候補のパイプラインを拡充すべく複数の買収取引や導入取引を実施している。 その結果、新薬開発に関連する無形資産として多額の仕掛研究開発が計上されている。 また、仕掛研究開発は1件あたりの金額が大きい案件も多く、研究開発の中止等の事象が発生し、減損損失が計上された場合には金額が多額となることが多い。 したがって、その減損要否は会社の財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼす。 ・新薬は、一般に10年以上の年月をかけて基礎研究・非臨床試験・臨床試験 (治験) の過程を経て有効性、安全性及び品質が検討されるものであり、規制当局からの販売承認を取得できるかどうかには不確実性が伴う。 また、一般的に新薬開発ビジネスにおいては、開発が成功し想定通りに規制当局からの販売承認を取得できる場合には、回収可能価額が仕掛研究開発の帳簿価額を大きく上回り減損が生じないことが多い一方で、開発が失敗し規制当局からの販売承認を取得できない場合には、回収可能価額がゼロとなり減損損失が計上されることが多いという特徴がある。 そのため、規制当局からの販売承認取得の可能性の見積りは重要であり、製品の開発状況及び規制当局との協議状況等を踏まえた上で経営者による重要な判断が必要になる。 ・上市後の販売予測の見積りについても、製品の開発状況及び規制当局との協議状況等を踏まえた上で経営者による重要な判断が必要になる。 監査上の対応当監査法人は、新薬開発に関して無形資産として計上されている仕掛研究開発の減損要否を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 ・規制当局からの販売承認取得の可能性を検討するために、経営者の見積手法を理解した上で、必要と判断した案件については、その基礎となった資料を入手し、見積手法を評価した。 また、経営者及び担当部門責任者への質問により、製品の開発状況及び規制当局との協議状況等を理解した。 加えて、必要と判断した案件については、研究開発に係る意思決定を行う会議体の議事録の閲覧を実施し、経営者による説明を評価するとともに、開発中の製品について、開発中止の要因となりうる事象の有無を検討した。 ・上市後の販売予測を検討するために、経営者の見積手法を理解した上で、必要と判断した案件については、その基礎となった資料を入手し、見積手法を評価した。 加えて、必要と判断した案件については、研究開発に係る意思決定を行う会議体の議事録の閲覧を実施し、経営者による説明を評価するとともに、開発中の製品について、対象患者層の大幅な変更等販売予測に重要な影響を与える事象の有無を検討した。 返金負債として計上されている米国におけるメディケイド、メディケア及びマネージドケアプログラムに関するリベートの見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由会社は、2026年3月31日現在、返金負債 (流動) を422,557百万円計上しており、負債合計の24.3%を占めている。 これは主に米国における医療保険制度であるメディケイド、メディケア及びマネージドケアプログラムに関連したリベート (以下「米国におけるリベート」) に対して計上されたものである。 会社は米国におけるリベートについて、変動対価として、関連する売上収益が計上された期間に売上収益から控除し、期末日後に見込まれる返金に備えるため、返金負債を計上している。 米国におけるリベートの見積りにあたって、会社は各制度の対象製品を特定し、製品の売上計画、現行価格及び既存契約並びに政府による価格に関する法規制に基づくリベート率、過去からの売上傾向に基づく期待値により金額を見積もっている。 米国におけるリベートの見積りは計算が複雑であり、経営者による判断によって返金負債及び売上収益の金額が影響を受ける。 また、会社の米国での売上規模は引き続き大きく、関連して計上される米国におけるリベートは金額的に重要である。 したがって、当監査法人は当該事項を連結財務諸表の監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 監査上の対応当監査法人は、米国におけるリベートの見積りを検討するにあたり、関連する米国の連結子会社の監査人を関与させ、主として以下の監査手続を実施した。 ・米国におけるリベートの見積りに関する会社の内部統制の整備状況及び運用状況を評価した。 ・サンプルベースでリベート金額の再計算を行うとともに、米国におけるリベートについて経営者が適用した見積手法を評価した。 ・米国におけるリベートの過去における計上額と最終的な支払金額とを比較し、経営者による見積りの精度を評価した。 ・製品の売上計画の検討にあたっては、経営者による見積手法を理解し、過去における見積りの精度を評価した。 ・政府による価格に関する法規制の検討にあたっては、当監査法人のネットワーク・ファームの専門家を関与させ、会社による計算を評価した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、アステラス製薬株式会社の2026年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、アステラス製薬株式会社が2026年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定 (社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 ) に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3) 【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1.上記の監査報告書の原本は当社 (有価証券報告書提出会社) が別途保管しています。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
| 監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 新薬開発に関して無形資産として計上されている仕掛研究開発の減損要否監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由連結財務諸表の「注記3 重要性がある会計方針」及び「注記17 無形資産」に記載されているとおり、会社は、個別に取得した、又は企業結合の一環として取得した製品及び研究開発に関する権利のうち、研究開発の段階にあり、未だ規制当局からの販売承認が得られず上市していないものは、未だ使用可能でない無形資産として仕掛研究開発に計上している。 会社は、2026年3月31日現在、仕掛研究開発を100,688百万円計上しており、資産合計の2.8%を占めている。 また、会社は、当連結会計年度において、仕掛研究開発に対して20,458百万円の減損損失を認識している。 当該減損損失は、主として遺伝子治療薬resamirigene bilparvovec (AT132) の戦略的中断に伴う資産価値の見直しによって計上されたものである。 仕掛研究開発は、未だ使用可能な状態にないため、会社は、規制当局からの販売承認を得て、使用可能な状態になるまで償却をせず、減損の兆候がある場合にはその都度及び減損の兆候の有無にかかわらず毎年一定の時期に減損テストを実施している。 会社は、仕掛研究開発の減損テストを実施するにあたり、回収可能価額を、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方で算定しているが、仕掛研究開発の回収可能価額は主として将来予測を基礎とした使用価値により算定している。 当該使用価値算定には、案件の性質に応じて多くの仮定が織り込まれているが、重要な仮定は、規制当局からの販売承認取得の可能性、上市後の販売予測である。 当監査法人は、以下の理由により、当該事項を連結財務諸表の監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 ・会社が営む医薬品事業においては、医薬品は通常「医療用医薬品」と「一般用医薬品」に分類される。 医療用医薬品は、医師等の診断により処方される薬で、「新薬 (先発医薬品)」と「ジェネリック医薬品 (後発医薬品)」に分類される。 会社は、医療用医薬品、その中でも会社の強みを発揮できる新薬開発ビジネスに注力しており、新薬候補のパイプラインを拡充すべく複数の買収取引や導入取引を実施している。 その結果、新薬開発に関連する無形資産として多額の仕掛研究開発が計上されている。 また、仕掛研究開発は1件あたりの金額が大きい案件も多く、研究開発の中止等の事象が発生し、減損損失が計上された場合には金額が多額となることが多い。 したがって、その減損要否は会社の財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼす。 ・新薬は、一般に10年以上の年月をかけて基礎研究・非臨床試験・臨床試験 (治験) の過程を経て有効性、安全性及び品質が検討されるものであり、規制当局からの販売承認を取得できるかどうかには不確実性が伴う。 また、一般的に新薬開発ビジネスにおいては、開発が成功し想定通りに規制当局からの販売承認を取得できる場合には、回収可能価額が仕掛研究開発の帳簿価額を大きく上回り減損が生じないことが多い一方で、開発が失敗し規制当局からの販売承認を取得できない場合には、回収可能価額がゼロとなり減損損失が計上されることが多いという特徴がある。 そのため、規制当局からの販売承認取得の可能性の見積りは重要であり、製品の開発状況及び規制当局との協議状況等を踏まえた上で経営者による重要な判断が必要になる。 ・上市後の販売予測の見積りについても、製品の開発状況及び規制当局との協議状況等を踏まえた上で経営者による重要な判断が必要になる。 監査上の対応当監査法人は、新薬開発に関して無形資産として計上されている仕掛研究開発の減損要否を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 ・規制当局からの販売承認取得の可能性を検討するために、経営者の見積手法を理解した上で、必要と判断した案件については、その基礎となった資料を入手し、見積手法を評価した。 また、経営者及び担当部門責任者への質問により、製品の開発状況及び規制当局との協議状況等を理解した。 加えて、必要と判断した案件については、研究開発に係る意思決定を行う会議体の議事録の閲覧を実施し、経営者による説明を評価するとともに、開発中の製品について、開発中止の要因となりうる事象の有無を検討した。 ・上市後の販売予測を検討するために、経営者の見積手法を理解した上で、必要と判断した案件については、その基礎となった資料を入手し、見積手法を評価した。 加えて、必要と判断した案件については、研究開発に係る意思決定を行う会議体の議事録の閲覧を実施し、経営者による説明を評価するとともに、開発中の製品について、対象患者層の大幅な変更等販売予測に重要な影響を与える事象の有無を検討した。 返金負債として計上されている米国におけるメディケイド、メディケア及びマネージドケアプログラムに関するリベートの見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由会社は、2026年3月31日現在、返金負債 (流動) を422,557百万円計上しており、負債合計の24.3%を占めている。 これは主に米国における医療保険制度であるメディケイド、メディケア及びマネージドケアプログラムに関連したリベート (以下「米国におけるリベート」) に対して計上されたものである。 会社は米国におけるリベートについて、変動対価として、関連する売上収益が計上された期間に売上収益から控除し、期末日後に見込まれる返金に備えるため、返金負債を計上している。 米国におけるリベートの見積りにあたって、会社は各制度の対象製品を特定し、製品の売上計画、現行価格及び既存契約並びに政府による価格に関する法規制に基づくリベート率、過去からの売上傾向に基づく期待値により金額を見積もっている。 米国におけるリベートの見積りは計算が複雑であり、経営者による判断によって返金負債及び売上収益の金額が影響を受ける。 また、会社の米国での売上規模は引き続き大きく、関連して計上される米国におけるリベートは金額的に重要である。 したがって、当監査法人は当該事項を連結財務諸表の監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 監査上の対応当監査法人は、米国におけるリベートの見積りを検討するにあたり、関連する米国の連結子会社の監査人を関与させ、主として以下の監査手続を実施した。 ・米国におけるリベートの見積りに関する会社の内部統制の整備状況及び運用状況を評価した。 ・サンプルベースでリベート金額の再計算を行うとともに、米国におけるリベートについて経営者が適用した見積手法を評価した。 ・米国におけるリベートの過去における計上額と最終的な支払金額とを比較し、経営者による見積りの精度を評価した。 ・製品の売上計画の検討にあたっては、経営者による見積手法を理解し、過去における見積りの精度を評価した。 ・政府による価格に関する法規制の検討にあたっては、当監査法人のネットワーク・ファームの専門家を関与させ、会社による計算を評価した。 |
| 全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 新薬開発に関して無形資産として計上されている仕掛研究開発の減損要否監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由連結財務諸表の「注記3 重要性がある会計方針」及び「注記17 無形資産」に記載されているとおり、会社は、個別に取得した、又は企業結合の一環として取得した製品及び研究開発に関する権利のうち、研究開発の段階にあり、未だ規制当局からの販売承認が得られず上市していないものは、未だ使用可能でない無形資産として仕掛研究開発に計上している。 会社は、2026年3月31日現在、仕掛研究開発を100,688百万円計上しており、資産合計の2.8%を占めている。 また、会社は、当連結会計年度において、仕掛研究開発に対して20,458百万円の減損損失を認識している。 当該減損損失は、主として遺伝子治療薬resamirigene bilparvovec (AT132) の戦略的中断に伴う資産価値の見直しによって計上されたものである。 仕掛研究開発は、未だ使用可能な状態にないため、会社は、規制当局からの販売承認を得て、使用可能な状態になるまで償却をせず、減損の兆候がある場合にはその都度及び減損の兆候の有無にかかわらず毎年一定の時期に減損テストを実施している。 会社は、仕掛研究開発の減損テストを実施するにあたり、回収可能価額を、処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方で算定しているが、仕掛研究開発の回収可能価額は主として将来予測を基礎とした使用価値により算定している。 当該使用価値算定には、案件の性質に応じて多くの仮定が織り込まれているが、重要な仮定は、規制当局からの販売承認取得の可能性、上市後の販売予測である。 当監査法人は、以下の理由により、当該事項を連結財務諸表の監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 ・会社が営む医薬品事業においては、医薬品は通常「医療用医薬品」と「一般用医薬品」に分類される。 医療用医薬品は、医師等の診断により処方される薬で、「新薬 (先発医薬品)」と「ジェネリック医薬品 (後発医薬品)」に分類される。 会社は、医療用医薬品、その中でも会社の強みを発揮できる新薬開発ビジネスに注力しており、新薬候補のパイプラインを拡充すべく複数の買収取引や導入取引を実施している。 その結果、新薬開発に関連する無形資産として多額の仕掛研究開発が計上されている。 また、仕掛研究開発は1件あたりの金額が大きい案件も多く、研究開発の中止等の事象が発生し、減損損失が計上された場合には金額が多額となることが多い。 したがって、その減損要否は会社の財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼす。 ・新薬は、一般に10年以上の年月をかけて基礎研究・非臨床試験・臨床試験 (治験) の過程を経て有効性、安全性及び品質が検討されるものであり、規制当局からの販売承認を取得できるかどうかには不確実性が伴う。 また、一般的に新薬開発ビジネスにおいては、開発が成功し想定通りに規制当局からの販売承認を取得できる場合には、回収可能価額が仕掛研究開発の帳簿価額を大きく上回り減損が生じないことが多い一方で、開発が失敗し規制当局からの販売承認を取得できない場合には、回収可能価額がゼロとなり減損損失が計上されることが多いという特徴がある。 そのため、規制当局からの販売承認取得の可能性の見積りは重要であり、製品の開発状況及び規制当局との協議状況等を踏まえた上で経営者による重要な判断が必要になる。 ・上市後の販売予測の見積りについても、製品の開発状況及び規制当局との協議状況等を踏まえた上で経営者による重要な判断が必要になる。 監査上の対応当監査法人は、新薬開発に関して無形資産として計上されている仕掛研究開発の減損要否を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 ・規制当局からの販売承認取得の可能性を検討するために、経営者の見積手法を理解した上で、必要と判断した案件については、その基礎となった資料を入手し、見積手法を評価した。 また、経営者及び担当部門責任者への質問により、製品の開発状況及び規制当局との協議状況等を理解した。 加えて、必要と判断した案件については、研究開発に係る意思決定を行う会議体の議事録の閲覧を実施し、経営者による説明を評価するとともに、開発中の製品について、開発中止の要因となりうる事象の有無を検討した。 ・上市後の販売予測を検討するために、経営者の見積手法を理解した上で、必要と判断した案件については、その基礎となった資料を入手し、見積手法を評価した。 加えて、必要と判断した案件については、研究開発に係る意思決定を行う会議体の議事録の閲覧を実施し、経営者による説明を評価するとともに、開発中の製品について、対象患者層の大幅な変更等販売予測に重要な影響を与える事象の有無を検討した。 |
| 見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | 返金負債として計上されている米国におけるメディケイド、メディケア及びマネージドケアプログラムに関するリベートの見積り |
| 内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 会社は、2026年3月31日現在、返金負債 (流動) を422,557百万円計上しており、負債合計の24.3%を占めている。 これは主に米国における医療保険制度であるメディケイド、メディケア及びマネージドケアプログラムに関連したリベート (以下「米国におけるリベート」) に対して計上されたものである。 会社は米国におけるリベートについて、変動対価として、関連する売上収益が計上された期間に売上収益から控除し、期末日後に見込まれる返金に備えるため、返金負債を計上している。 米国におけるリベートの見積りにあたって、会社は各制度の対象製品を特定し、製品の売上計画、現行価格及び既存契約並びに政府による価格に関する法規制に基づくリベート率、過去からの売上傾向に基づく期待値により金額を見積もっている。 米国におけるリベートの見積りは計算が複雑であり、経営者による判断によって返金負債及び売上収益の金額が影響を受ける。 また、会社の米国での売上規模は引き続き大きく、関連して計上される米国におけるリベートは金額的に重要である。 したがって、当監査法人は当該事項を連結財務諸表の監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 |
| 開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 「注記3 重要性がある会計方針」及び「注記17 無形資産」 |
| 監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、米国におけるリベートの見積りを検討するにあたり、関連する米国の連結子会社の監査人を関与させ、主として以下の監査手続を実施した。 ・米国におけるリベートの見積りに関する会社の内部統制の整備状況及び運用状況を評価した。 ・サンプルベースでリベート金額の再計算を行うとともに、米国におけるリベートについて経営者が適用した見積手法を評価した。 ・米国におけるリベートの過去における計上額と最終的な支払金額とを比較し、経営者による見積りの精度を評価した。 ・製品の売上計画の検討にあたっては、経営者による見積手法を理解し、過去における見積りの精度を評価した。 ・政府による価格に関する法規制の検討にあたっては、当監査法人のネットワーク・ファームの専門家を関与させ、会社による計算を評価した。 |
| その他の記載内容、連結 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
| 報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3) 【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
| 監査法人1、個別 | EY新日本有限責任監査法人 |
| 独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2026年6月16日アステラス製薬株式会社取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士有 倉 大 輔 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士小 山 晃 平 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士今 野 光 晴 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているアステラス製薬株式会社の2025年4月1日から2026年3月31日までの第21期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、アステラス製薬株式会社の2026年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定 (社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 ) に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 繰延税金資産の回収可能性に関する判断監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由会社は、2026年3月31日現在、繰延税金資産を52,091百万円計上しており、資産合計の2.0%を占めている。 当該項目に関する開示は、財務諸表【注記事項】 (重要な会計上の見積り) 及び (税効果会計関係) に記載している。 会社は、繰延税金資産の回収可能性について、将来の収益力に基づく課税所得の見積りに基づいて判断している。 繰延税金資産の回収可能性に関する重要な判断又は仮定は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」 (企業会計基準委員会 企業会計基準適用指針第26号) に規定される企業の分類 (以下「企業の分類」) 及び将来の課税所得の十分性である。 国内医薬品市場においては、政府による公定価格 (薬価) の引き下げを伴う医療費抑制政策がとられており、その政策動向により会社の収益力は影響を受ける。 これに加え、グローバル全体で販売する主要製品の販売予測も会社単体の医薬品の販売及び会社が海外子会社から受領するロイヤルティ収入を通じて会社の収益力に影響を与える。 そのため、これらを前提とする企業の分類及び将来の課税所得の十分性の検討においては、経営者の判断が必要である。 したがって、当監査法人は、当該事項を財務諸表の監査上の主要な検討事項とした。 監査上の対応当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性の検討にあたっての企業の分類及び将来の課税所得の十分性に関する経営者の判断を検討するために、主として以下の監査手続を実施した。 ・過去及び当期の課税所得の発生状況と期末における将来減算一時差異の残高を比較した。 ・将来の経営環境、特に近い将来に経営環境に著しい変化が見込まれないかどうかについて経営者の判断方法を理解した。 ・経営者による判断の基礎となった将来事業計画をベースとした企業の分類及び将来の課税所得の十分性に関する検討資料を入手し、過去の事業計画の達成度合いに基づく見積りの精度を評価した。 ・国内医薬品市場の動向については、会社への影響度合いについて経営者への質問により理解するとともに、政府による公定価格 (薬価) 等の利用可能な外部データを考慮して経営者による評価を検討した。 ・グローバル全体で販売する主要製品の販売予測については、経営者の見積手法を理解した上で、その基礎となった資料を入手し、見積手法を評価した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・財務諸表に対する意見表明の基礎となる、財務諸表に含まれる構成単位の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、財務諸表の監査を計画し実施する。 監査人は、構成単位の財務情報の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1.上記の監査報告書の原本は当社 (有価証券報告書提出会社) が別途保管しています。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
| 監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 繰延税金資産の回収可能性に関する判断監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由会社は、2026年3月31日現在、繰延税金資産を52,091百万円計上しており、資産合計の2.0%を占めている。 当該項目に関する開示は、財務諸表【注記事項】 (重要な会計上の見積り) 及び (税効果会計関係) に記載している。 会社は、繰延税金資産の回収可能性について、将来の収益力に基づく課税所得の見積りに基づいて判断している。 繰延税金資産の回収可能性に関する重要な判断又は仮定は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」 (企業会計基準委員会 企業会計基準適用指針第26号) に規定される企業の分類 (以下「企業の分類」) 及び将来の課税所得の十分性である。 国内医薬品市場においては、政府による公定価格 (薬価) の引き下げを伴う医療費抑制政策がとられており、その政策動向により会社の収益力は影響を受ける。 これに加え、グローバル全体で販売する主要製品の販売予測も会社単体の医薬品の販売及び会社が海外子会社から受領するロイヤルティ収入を通じて会社の収益力に影響を与える。 そのため、これらを前提とする企業の分類及び将来の課税所得の十分性の検討においては、経営者の判断が必要である。 したがって、当監査法人は、当該事項を財務諸表の監査上の主要な検討事項とした。 監査上の対応当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性の検討にあたっての企業の分類及び将来の課税所得の十分性に関する経営者の判断を検討するために、主として以下の監査手続を実施した。 ・過去及び当期の課税所得の発生状況と期末における将来減算一時差異の残高を比較した。 ・将来の経営環境、特に近い将来に経営環境に著しい変化が見込まれないかどうかについて経営者の判断方法を理解した。 ・経営者による判断の基礎となった将来事業計画をベースとした企業の分類及び将来の課税所得の十分性に関する検討資料を入手し、過去の事業計画の達成度合いに基づく見積りの精度を評価した。 ・国内医薬品市場の動向については、会社への影響度合いについて経営者への質問により理解するとともに、政府による公定価格 (薬価) 等の利用可能な外部データを考慮して経営者による評価を検討した。 ・グローバル全体で販売する主要製品の販売予測については、経営者の見積手法を理解した上で、その基礎となった資料を入手し、見積手法を評価した。 |
| 全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
| 見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 繰延税金資産の回収可能性に関する判断 |
| その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
| 報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
| 商品及び製品 | 69,974,000,000 |
| 仕掛品 | 2,582,000,000 |
| その他、流動資産 | 48,298,000,000 |
| 工具、器具及び備品(純額) | 10,129,000,000 |
| 土地 | 12,380,000,000 |