財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2026-06-16
英訳名、表紙The Nisshin OilliO Group, Ltd.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 久 野 貴 久
本店の所在の場所、表紙東京都中央区新川一丁目23番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03(3206)5036
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
1907年3月日清豆粕製造株式会社の名称で創立し、東京市に本社、大連に支店および工場を開設。
大豆油および大豆粕の製造加工並びに貿易を行う。
1918年7月社名を「日清製油株式会社」に改め横浜市所在の松下豆粕製造所を合併。
従来の大豆単一製造から各種植物油脂および油粕等を多角的に製造加工する総合植物油脂産業に発展1945年5月戦災により横浜工場を焼失。
終戦により大連工場その他の在外資産を喪失。
その後、那須疎開工場、山梨醸造工場により操業を継続1947年8月日清商事株式会社設立1947年10月リノール油脂株式会社(当時 東濱油脂化学工業株式会社)設立1949年1月横浜工場を再建し、操業を開始1949年4月北海製油株式会社を合併、当社小樽工場となる。
1949年6月東京証券取引所市場第一部に上場1953年8月神戸工場操業開始。
小樽工場を廃止、小樽出張所となる。
1954年6月大阪支店を開設1955年9月大阪証券取引所市場第一部に上場1957年6月名古屋出張所を開設。
1969年5月営業所、1977年9月支店となる。
(2023年4月東海北陸支店に改称)1958年11月小樽出張所を廃止して札幌出張所を開設。
1969年5月営業所、1973年12月支店となる。
(2016年10月北海道支店に改称)1959年1月セッツ株式会社(当時 攝津製油株式会社 2020年4月より現社名)の経営に参画1959年4月研究所を開設1959年12月福岡出張所を開設。
1969年5月営業所、1977年9月支店となる。
(2016年10月九州支店に改称)1960年4月仙台出張所を開設。
1969年5月営業所、1977年9月支店となる。
(2016年10月東北支店に改称)1963年11月横浜根岸湾埋立地において横浜磯子工場操業開始。
横浜工場を横浜神奈川工場に改称1969年5月リノール油脂株式会社の経営に参画1969年5月横浜営業所を開設。
1988年1月支店となる。
(1993年3月神静支店に改称)1969年6月広島出張所を開設。
1977年9月営業所、1984年2月支店となる。
(2023年4月中四国支店に改称)1969年9月株式会社マーケティングフォースジャパン(当時 日清サラダ油株式会社 1999年4月より現社名)設立1970年4月高崎出張所を開設。
1984年2月高崎出張所を廃止して関東信越支店を開設1973年9月横浜神奈川工場を廃止1975年11月ニッシンサービス株式会社設立1980年8月ニッコー製油株式会社設立および経営に参画1983年3月食品営業本部を設置。
東京支店を開設1983年8月日清ファイナンス株式会社設立1988年4月日清サイロ株式会社設立1988年9月日本と中国の合弁企業として大連日清製油有限公司に関わる契約を調印1990年9月大連日清製油有限公司の工場操業開始1991年4月本社社屋新築工事竣工1992年7月日清サイロ株式会社とニッシンサービス株式会社を合併して社名を日清物流株式会社に変更1994年11月株式会社NSP(当時 日本ソフトウェアプランニング株式会社 1995年8月より現社名)の経営に参画1995年10月研究所を横須賀市へ移転。
横浜神奈川事業所を開設1995年10月和弘食品株式会社と業務提携 1996年3月東京支店と神静支店を統合し、東京支店となる。
1998年1月堺事業場の工場操業開始1998年3月国際的な品質マネジメントシステムである「ISO9001」の認証を取得1999年3月神戸工場を廃止1999年4月堺事業場の第二期工事が完了し、本格稼働を開始2000年9月国際的な環境マネジメントシステムである「ISO14001」の認証を取得2001年10月日清商事株式会社が久保株式会社と合併2002年4月リノール油脂株式会社およびニッコー製油株式会社それぞれとの間で両社を完全子会社とする株式交換を実施2002年10月分社型の新設分割を行い、当社の営業の全部を承継させる日清オイリオ株式会社を設立。
当社は、純粋持株会社となり、会社名を「日清製油株式会社」から「日清オイリオグループ株式会社」に変更2003年10月日清奥利友(中国)投資有限公司設立2004年7月日清オイリオ株式会社、リノール油脂株式会社およびニッコー製油株式会社を吸収合併2005年3月大連北良地区における大連日清製油有限公司の第2工場が操業を開始2005年11月Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.の株式を取得し経営に参画2007年3月創立100周年2007年9月株式会社ピエトロと業務提携2009年3月大東カカオ株式会社の株式を取得し経営に参画2010年5月株式会社日清商会の株式を取得し経営に参画2011年7月Industrial Quimica Lasem, S.A.U.の株式を取得し経営に参画2014年3月大連日清製油有限公司の出資持分の51%を中国食品大手のCOFCOグループに譲渡し、会社名を「中糧日清(大連)有限公司」として再スタート2015年8月日清奥利友(上海)国際貿易有限公司設立2016年12月研究所を横浜磯子事業場へ移転。
同事業場内に技術開発センターを開設2017年2月大東カカオ株式会社とサリムグループの合弁会社PT Indoagri Daitocacao設立2017年5月セッツ株式会社を完全子会社とする株式交換を実施2017年7月Intercontinental Specialty Fats (Shanghai) Co.,Ltd.設立2018年5月Intercontinental Specialty Fats (Italy) S.r.l.(当時 Atici S.r.l. 2019年4月より現社名)の株式を取得し経営に参画2019年7月PT Indoagri Daitocacao工場の工事が完了し、本格稼働を開始2020年1月国内生産4拠点の食品製造ラインにてFSSC22000の認証を取得2021年3月気候関連財務情報開示(TCFD)の提言に賛同2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行2023年10月株式会社J-オイルミルズと合弁で製油パートナーズジャパン株式会社設立2023年12月Industrial Quimica Lasem, S.A.U.がIQL-USA Inc.設立2024年2月Nisshin OilliO America Inc.設立2024年5月新たな研究開発拠点「インキュベーションスクエア」を稼働2025年4月バンコク駐在事務所を開設
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社25社、関連会社11社およびその他の関係会社1社で構成され、グローバル油脂・加工油脂事業、油脂・油糧および加工食品・素材事業、ファインケミカル事業を主な事業とし、さらに洗浄・消毒剤の製造販売および食品の販売促進、人材の派遣、情報システムの開発保守、損害保険代理、不動産賃貸等の事業活動を展開しております。
当社グループの事業に係る位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりであります。
その他の関係会社1社とは、下記のセグメントの内、主にグローバル油脂・加工油脂事業、油脂・油糧および加工食品・素材事業、ファインケミカル事業で原料、食品、油脂、ミール等の売買を行っております。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
〔グローバル油脂・加工油脂事業〕連結子会社であるIntercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.が加工油脂製品の製造販売を、Intercontinental Specialty Fats (Italy) S.r.l.が加工油脂製品の製造販売および精製受託を、Intercontinental Specialty Fats (Shanghai)Co., Ltd.が加工油脂製品の販売を行っております。
上記以外の会社で、グローバル油脂・加工油脂事業を営んでいる子会社は3社、関連会社は1社であります。
〔油脂・油糧および加工食品・素材事業〕(油脂・油糧)当社が、油脂製品、加工油脂製品、ミール製品の製造販売を行っております。
販売においては、油脂製品、加工油脂製品、ミール製品の販売の一部を連結子会社である日清商事㈱、㈱日清商会および上海日清油脂有限公司、関連会社である幸商事㈱を通じて、それぞれ行っております。
生産においては、製油パートナーズジャパン㈱が、搾油受託を行っております。
また、物流においては、輸入原材料の入出庫に係る港湾荷役および製品物流を日清物流㈱が行っております。
関連会社である中糧日清(大連)有限公司が油脂製品・ミール製品の製造販売を行っており、統清股フン有限公司および張家港統清食品有限公司が加工油脂製品の製造販売を行っております。
また、当社の製造において、Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.より加工油脂製品の一部を輸入しております。
上記以外の会社で、油脂・油糧事業を営んでいる子会社は1社、関連会社は1社であります。
(加工食品・素材)当社がMCT(中鎖脂肪酸)関連食品、醸造用ミール、高齢者・介護関連食品およびドレッシング・マヨネーズ類等の製造販売を行っております。
連結子会社である大東カカオ㈱、T.&C. Manufacturing Co.,Pte.Ltd.およびPT Indoagri Daitocacaoがチョコレート関連製品の製造販売を、㈱日清商会が食品大豆および醸造用ミールの販売を行っております。
また、関連会社である㈱ピエトロはドレッシング等の食品製造販売および飲食店経営を、和弘食品㈱が麺類用スープ・天然エキス等の製造販売を行っております。
上記以外の会社で、加工食品・素材事業を営んでいる子会社は2社、関連会社は1社であります。
〔ファインケミカル事業〕当社が化粧品原料、化学品等の製造販売を、連結子会社であるIndustrial Quimica Lasem,S.A.U.が化粧品原料等の製造販売を、日清奥利友(上海)国際貿易有限公司が化粧品原料等の販売を行っております。
上記以外の会社で、ファインケミカル事業を営んでいる子会社は1社であります。
〔その他〕当社が不動産賃貸業を、連結子会社であるセッツ㈱が洗浄・消毒剤の製造販売等を、㈱NSPが情報システムの開発保守を、㈱マーケティングフォースジャパンが食品の販売促進等を、日清ファイナンス㈱が損害保険代理業を行っております。
上記以外の会社でその他事業を営んでいる子会社は2社、関連会社は1社であります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
2026年3月31日現在名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有(被所有)割合関係内容所有割合(%)被所有割合(%)(連結子会社) セッツ㈱大阪府堺市西区310その他100.0―借入金 有役員の兼任 有日清商事㈱ (注2,3,6)東京都中央区99油脂・油糧および加工食品・素材事業48.3(2.7)―借入金 有役員の兼任 有日清物流㈱神奈川県横浜市磯子区100油脂・油糧および加工食品・素材事業100.0―借入金 有㈱NSP神奈川県横浜市中区99その他100.0―借入金 有大東カカオ㈱東京都目黒区1,586油脂・油糧および加工食品・素材事業61.2―貸付金 有役員の兼任 有㈱日清商会栃木県宇都宮市75油脂・油糧および加工食品・素材事業100.0―貸付金 有㈱マーケティングフォースジャパン東京都中央区10その他100.0―借入金 有役員の兼任 有日清ファイナンス㈱ (注6)東京都中央区73その他100.0(70.0)―借入金 有上海日清油脂有限公司 (注6)中国上海市千米ドル15,900油脂・油糧および加工食品・素材事業100.0(54.7)―役員の兼任 有日清奥利友(中国)投資有限公司 (注2)中国上海市千米ドル50,537油脂・油糧および加工食品・素材事業100.0―役員の兼任 有日清奥利友(上海)国際貿易有限公司中国上海市千米ドル2,800ファインケミカル事業100.0―役員の兼任 有Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd. (注2,7)マレーシアセランゴール州千マレーシアリンギット265,860グローバル油脂・加工油脂事業100.0―貸付金 有役員の兼任 有Industrial QuimicaLasem, S.A.U.スペインバルセロナ県千ユーロ10,543ファインケミカル事業100.0―役員の兼任 有T.&C. Manufacturing Co., Pte. Ltd. (注6)シンガポール千シンガポールドル8,577油脂・油糧および加工食品・素材事業99.9(99.9)――PT Indoagri Daitocacao (注2,6)インドネシア西ジャワ州百万インドネシアルピア606,339油脂・油糧および加工食品・素材事業51.0(51.0)――Intercontinental Specialty Fats (Shanghai) Co.,Ltd. (注6)中国上海市千米ドル2,500グローバル油脂・加工油脂事業100.0(100.0)――Intercontinental Specialty Fats (Italy) S.r.l. (注6)イタリアリグーリア州千ユーロ3,240グローバル油脂・加工油脂事業70.0(70.0)――IQL-USA Inc. (注6)アメリカオハイオ州米ドル10ファインケミカル事業100.0(100.0)――Nisshin OilliO America Inc.アメリカカリフォルニア州千米ドル9,000グローバル油脂・加工油脂事業100.0―― 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有(被所有)割合関係内容所有割合(%)被所有割合(%)(持分法適用関連会社) 製油パートナーズジャパン㈱岡山県倉敷市100油脂・油糧および加工食品・素材事業50.0――㈱ピエトロ (注4,5)福岡県福岡市中央区1,719油脂・油糧および加工食品・素材事業15.3――和弘食品㈱ (注4,5)北海道小樽市1,413油脂・油糧および加工食品・素材事業19.2――幸商事㈱東京都中央区100油脂・油糧および加工食品・素材事業32.10.2―中糧日清(大連)有限公司 (注6)中国遼寧省千米ドル77,540油脂・油糧および加工食品・素材事業49.0(31.8)―役員の兼任 有統清股フン有限公司台湾台南市千台湾ドル120,000油脂・油糧および加工食品・素材事業44.0―役員の兼任 有張家港統清食品有限公司 (注6)中国江蘇省千米ドル17,000油脂・油糧および加工食品・素材事業30.0(10.0)―役員の兼任 有 名称住所資本金又は出資金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)議決権の被所有割合(%)関係内容(その他の関係会社) 丸紅㈱ (注5)東京都千代田区263,711内外物資の輸入および販売業-17.0グローバル油脂・加工油脂事業、油脂・油糧および加工食品・素材事業、ファインケミカル事業で、原料、食品、油脂、ミール等の売買を行っております。

(注) 1 主要な事業の内容欄には、主としてセグメントの名称を記載しております。
2 日清商事㈱、日清奥利友(中国)投資有限公司、Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.、PT Indoagri Daitocacaoは特定子会社に該当しております。
3 日清商事㈱の持分は100分の50未満でありますが、実質的に支配しているため連結子会社としております。
4 ㈱ピエトロおよび和弘食品㈱の持分は100分の20未満でありますが、実質的な影響力を持っているため関連会社としております。
5 有価証券報告書を提出している会社は、㈱ピエトロ、和弘食品㈱および丸紅㈱であります。
6 ( )内は間接所有割合(内書)であります。
7 Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.については売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.(千マレーシアリンギット)(百万円)①売上高4,083,351148,062②経常利益108,2383,924③当期純利益82,2012,980④純資産1,215,97547,470⑤総資産2,242,58488,154
従業員の状況
(2) 【従業員の状況】
① 連結会社の状況2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)グローバル油脂・加工油脂事業818 (-)油脂・油糧および加工食品・素材事業1,779 (210)ファインケミカル事業219 (15)その他328 (51)全社142 (22)合計3,286 (298)
(注) 従業員数は就業人員であります。
なお、(外書)は臨時従業員数の年間平均雇用人数であります。
② 提出会社の状況2026年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)1,29541.617.37,706,494△10.5 セグメントの名称従業員数(名)グローバル油脂・加工油脂事業- (-)油脂・油糧および加工食品・素材事業1,046 (158)ファインケミカル事業107 (13)全社142 (22)合計1,295 (193)
(注) 1 従業員数は就業人員であります。
なお、(外書)は臨時従業員数の年間平均雇用人数であります。
2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
③ 労働組合の状況当社グループの労働組合は、日清オイリオグループ労働組合、セッツ労働組合が組織されております。
組合との交渉はすべて円満に推移しており、特記すべき事項はありません。
④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金差異ア 提出会社2026年3月31日現在名称管理職に占める女性労働者の割合(注1)男性労働者の育児休業取得率(注2)労働者の男女の賃金差異(注3)全労働者正規雇用労働者パート・有期雇用労働者日清オイリオグループ㈱8.0%95.0%70.2%72.8%54.8% (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、2026年4月1日時点で算出したものであり、出向者は出向元の労働者として集計しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出(「2025年度において雇用する男性労働者のうち育児休業等を取得した者の数」÷「2025年度において雇用する男性労働者のうち配偶者が出産した者の数」)したものであり、出向者は出向元の労働者として集計しております。
3.男女の賃金差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであり、男性労働者の賃金に対する女性労働者の賃金の割合を示しております。
なお、「正規雇用労働者」について、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるものであります。
また、「パート・有期雇用労働者」について、同一労働の賃金に差はなく、定年退職再雇用者やパートタイマーといった雇用形態別人数構成の差によるものであります。
イ 連結子会社2026年3月31日現在名称管理職に占める女性労働者の割合(注1)男性労働者の育児休業取得率(注2)労働者の男女の賃金差異(注3)全労働者正規雇用労働者パート・有期雇用労働者大東カカオ㈱13.8%100.0%79.7%83.4%31.8%セッツ㈱8.0%100.0%72.8%77.7%58.2%㈱NSP12.8%- 77.1%77.4%56.5%日清物流㈱0.0%33.0%52.6%78.6%33.0% (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、2026年4月1日時点で算出したものであり、出向者は出向元の労働者として集計しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合(「2025年度において雇用する男性労働者のうち育児休業等を取得した者の数」÷「2025年度において雇用する男性労働者のうち配偶者が出産した者の数」)を算出したものであり、出向者は出向元の労働者として集計しております。
なお、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づく雇用管理区分ごとの算出・公表は行っておりません。
また、㈱NSPの「-」は、対象となる労働者(当該事業年度中に配偶者が出産した男性労働者)がいないことを示しております。
3.男女の賃金差異については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであり、男性労働者の賃金に対する女性労働者の賃金の割合を示しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針当社の経営理念は、次のとおりです。
1.企業価値の追求と、その最大化を通じた人々・社会・経済の発展への貢献2.「おいしさ・健康・美」の追求をコアコンセプトとする創造性、発展性ある事業への飽くなき探求3.社会の一員としての責任ある行動の徹底 ステークホルダーの皆様へお約束するコンセプトとして、「コアプロミス」を次のとおり定めています。
日清オイリオグループは、健康的で幸福な「美しい生活」(Well-being)を提案・創造いたします。
そのために私たちは、無限の可能性をもつ植物資源と、最高の技術によって、あなたにとって、あったらいいなと思う商品・サービスを市場に先駆けて創り続け、社会に貢献することを約束いたします。
また、「日清オイリオグループビジョン2030」において「2030年に目指す姿」を次のとおり定めております。
私たちは、“植物のチカラ®”と“油脂をさらに究めた強み”で、食の新たな機能を生み出すプラットフォームの役割を担います。
そして多様な価値を創造し、“生きるエネルギー”をすべての人にお届けする企業グループになります。
当社グループは、従来以上に事業活動による価値創造を通じて社会の持続可能性に貢献してまいります。
「ビジョン2030」策定時に、当社グループが2030年に目指す姿に至るために、行動の基本とするValues(「真摯な姿勢」「つながる」「究める」「切り拓く」「しなやかに強く」)を定めました。
また、理念を実践していくための行動指針である「日清オイリオグループ行動規範」のグループ内での浸透を図っています。
日清オイリオグループ理念体系は次のとおりです。

(2) 中長期的な会社の経営戦略並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題近年、当社グループを取り巻く環境は、大きな変化の渦中にあります。
地球規模での環境課題の累積や気候変動に伴う植物資源の収量不安定化、国際紛争などの発生によるサプライチェーンの混乱、国内における人手不足の深刻化、物流課題への対応、物価高による消費の冷え込み等、事業を取り巻く環境は厳しさを増しています。
このような中、「ビジョン2030」で示した「2030年に目指す姿」と「戦略の指針」に沿って、当社グループは、社会課題の解決を通じた、多様な共有価値の創造(CSV)を成長のドライバーとすることで、将来にわたって持続的に成長し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
日清オイリオグループビジョン2030当社グループは、2021年3月「日清オイリオグループ ビジョン2030」を策定しました。
2030年の目指す姿として、“植物のチカラ®”と“油脂をさらに究めた強み”で、食の新たな機能を生み出すプラットフォームの役割を担うとともに、多様な価値を創造し、“生きるエネルギー”をすべての人にお届けする企業グループになることを掲げています。
「これまでより“もっとお客さまの近く”でビジネスを展開する」ことを基本方針とし、グローバルトップレベルの油脂ソリューション企業への飛躍に向けた取り組みを進めています。
〇生きるエネルギー生きるために必要な根源的なエネルギーおいしい食事で人を元気にするエネルギー栄養機能で人を健康にするエネルギー美を演出し活力を与えるエネルギー油脂と相乗効果を発揮する素材・技術・事業から生み出されるエネルギー 価値創造モデル当社グループの価値創造の源泉は、無限の可能性をもつ植物資源と磨かれた技術力、そして価値創造力を掛け合わせた“植物のチカラ®”です。
“植物のチカラ®”と私たちの“コアコンピタンスである油脂”を究めた強みでお客さまとともに社会課題を解決する油脂ソリューションを実現します。
当社グループの事業に求められるニーズや当社グループが取り組むべきという視点で定めた6つの重点領域(マテリアリティ)、「すべての人の健康」、「おいしさ・美のある豊かな生活」、「食のバリューチェーンへの貢献」、「信頼でつながるサプライチェーン」、「地球環境」、「人材マネジメント」の領域の中で多様な価値を持つ“生きるエネルギー”を生み出し、その価値をすべての人にお届けします。
“生きるエネルギー”は社会課題を解決する一方で、次なる成長のための植物資源の循環や技術の進化を可能とする資本を生み出します。
再度投入された資本によって、さらに油脂を究め、社会課題を解決する“生きるエネルギー”を生み出します。
このプロセスの循環を通じて、当社グループらしいサステナビリティを実現していきます。
また、「生きるエネルギー」をすべての人にお届けするためには、油脂を素材として提供するだけでなく、当社グループが持つ強みを活かして他の食品メーカーや素材メーカーなどと一緒に価値を共創することが非常に重要であると考えています。
生活を支えるあらゆるチャネルでお客さまとの接点を持っている強みにより、社会課題解決のためのプラットフォームの役割を担うことで可能になると考えています。
そして、2030年度に達成を目指す経営指標としてROE10%、ROIC7%を目標値として設定しており、持続的な利益成長と資本効率の改善を通じて、企業価値の向上に取り組んでまいります。
2025年度~2028年度 新中期経営計画「Value UpX」「ビジョン2030」で目指す姿の実現と、その先の次なる成長に向けて、2025年度~2028年度の4年間を対象期間とした、新中期経営計画「Value UpX」に取り組んでおります。
「Value UpX」では、「ビジョン2030」の基本方針として掲げた「“Marketing”דTechnology”דGlobalization”」を結実、深化させ、当社らしい“勝ち筋”(無形資産の循環的創造によるイノベーションの体質化)により、加速的な成長を実現していきます。
その実現に向けては、「将来の利益成長の柱となる成長戦略」、「Value UpXの成長ドライバーとなる基幹戦略」、「グループの安定的・持続的な成長を支える基盤戦略」の3階層からなる戦略を展開しています。
また、それらの戦略を支える機能として「技術の深化・探索による価値創造」、「サプライチェーンの構築、強靭化」、「成長を加速させるデジタルイノベーション」、「地球環境・資源の保護・人権尊重」の取り組みを強化しています。
そして、これらの戦略を強固でレジリエントな人材基盤の構築によって推進するとともに、ROICマネジメントを通じて、利益率の向上と投下資本の効率化による「資本収益性向上」に取り組み、更なる「成長投資」につながる好循環を生み出していきます。
これらの取り組みを通じた、油脂ソリューションの創出力の最大化と、展開領域・エリアの拡大により、「グローバルトップレベルの油脂ソリューション企業」への飛躍を果たし、最終年度の経営目標として、2028年度には、営業利益280億円(利益率5%以上)、ROE8%以上、ROIC6%以上の達成を目指してまいります。
※中期経営計画「Value UpX」の経営目標は、現時点で入手可能な情報や、合理的と判断した一定の前提に基づいて策定した計画・目標であり、潜在的なリスクや不確実性などを含んでいることから、その達成や将来の業績を保証するものではありません。
当中期経営計画のみに依拠して投資判断を下すことはお控え下さい。
図1:中期経営計画「Value UpX」の位置付け 図2:「Value UpX」における戦略の全体像 (3) 経営環境、課題及び対応〔事業環境及び課題〕世界経済については、緊迫化する中東情勢がエネルギー価格や海上物流に多大な影響を及ぼしたことに加え、各国の金融・通商政策の転換による影響も重なり、全体として先行き不透明かつ不確実性の高い状況で推移しております。
国内経済におきましては、企業の継続的な賃上げの動きなどを背景に雇用・所得環境の改善が進み、実質GDP(国内総生産)につきましても底堅く推移し、緩やかな景気回復の兆しが見られました。
しかしながら、海外要因に起因するエネルギー価格の高止まりや、生活必需品を中心とした継続的な物価上昇が実質所得を圧迫しており、個人消費は依然として力強さを欠く状況が続いております。
先行きにつきましても、円安進行の懸念、日銀の追加利上げに伴う国内金利の上昇、海外景気の減速懸念や物価高による消費の下振れリスクに対し、引き続き警戒が必要な状況にあります。
当社グループへの影響が大きい大豆、菜種、パーム油などの原材料につきましては、世界的な油脂需要の変動に加え、地政学リスクに起因するサプライチェーンの混乱などによる調達価格の高騰や安定調達に支障が生じる懸念があります。
また、製造に関わるエネルギーコスト、物流費、包装資材費等の高騰も継続しており、当社を取り巻く事業環境は依然として不透明かつ厳しい状況にあります。
喫緊・最優先の課題としては、資本収益性(ROIC)の向上が挙げられます。
この解決に向け、利益率の向上と投下資本の効率化を通じた「成長投資」への好循環を生み出してまいります。
国内油脂・油糧事業における収益力の抜本的な強化、グローバル市場における利益成長の加速と事業投資の実行、そしてこれらを支える機能強化投資を実行するとともに、効率化の視点から、投下資本の圧縮などに全社を挙げて取り組むことが重要となります。
〔2026年度の経営目標と取り組み〕「Value UpX」の初年度である2025年度は、国内油脂・油糧事業において、想定を超えるスピードで市場環境・消費行動が変化したことに加え、コストに見合った価格形成の遅れ等も重なり、当初描いていた収益シナリオの修正を余儀なくされました。
この結果を厳しく受け止め、2026年度は、国内油脂・油糧事業の持続性・成長性の観点から環境変化を的確に捉え直し、短期的な収益改善に留まらず、将来に渡る資本収益性の向上を目指した構造改革に着手いたします。
また、グローバルでの成長を加速する戦略・施策の着実な実行により、「Value UpX」実現へ向けた再始動の年といたします。
2026年度の経営目標につきましては、売上高5,900億円、営業利益190億円、ROE5.7%、ROIC4.2%とし、全社を挙げて、目標達成に向けて取り組んでまいります。
具体的には、次の取り組みを強力に推進します。
国内においては、国内油脂・油糧事業における営業スタイル変革を起点とした生産・物流プロセスの変革に取り組みます。
また、商品アイテムの適正化や在庫日数の管理強化を通じた投下資本の圧縮、および物流費の低減や一般管理費のコントロール等を通じたコスト削減・効率化を進めるとともに、適正な販売価格の形成および販売量の回復による収益改善と今後に向けた収益力の強化に取り組みます。
グローバルにおいては、Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd. (以下、ISF社)やファインケミカル事業を中心とした利益成長の加速を図るとともに、ファインケミカル事業における化粧品油剤の世界シェア拡大に向けた展開や、北米における事業基盤構築に向けた取り組みを着実に実行します。
また、これらの事業成長を支える経営基盤の強化として、「技術の深化・探索」「サプライチェーンの構築・強靭化」「デジタルイノベーション」「サステナビリティ」に関わる機能強化の投資を実行するとともに、強固でレジリエントな人材基盤の構築および実効性の高いグループ・ガバナンスの確立などに全社を挙げて取り組んでまいります。
各事業の状況については、次のとおりです。
[グローバル油脂・加工油脂事業]マレーシアのISF社を中心に、パーム油を活用したチョコレート用油脂をはじめとする事業を展開しております。
ISF社とそのグループ会社は、パーム油の分別・精製における高度な技術を有しており、欧州などの高い品質基準を求めるお客様を中心に付加価値品の拡販に努めています。
また、北米ではNisshin OilliO America Inc.を中心に、加工用・業務用油脂事業を展開しております。
チョコレート用油脂を取り巻く環境は、過去の歴史的なカカオ相場の高騰から一転し、足元では生産国の供給回復により相場が落ち着きを見せているものの、構造的な供給不安を背景に依然として平時を上回る価格水準にあり、こうしたコスト変動リスクの回避や、メーカーのコスト最適化ニーズを背景に、代替品としての需要は継続的な拡大が見込まれます。
加えて、欧州における森林破壊防止規則(EUDR)の適用に向けた動きなど、持続可能でトレーサブルな原材料調達への要求が世界的に高まっております。
ISF社においてはチョコレート用油脂を中心とする加工油脂の生産能力や販売機能を強化する投資も積極的に実施しております。
成長市場において、EUDR等の環境規制にも対応するトレーサブルで高機能なチョコレート用油脂の提供を強化することで、収益を拡大させていきます。
[油脂・油糧および加工食品・素材事業](油脂・油糧)国内の油脂事業においては、主要原料相場、為替相場、物流費、資材費、エネルギーコスト、将来コスト・社会的コスト等を踏まえたうえで適正な販売価格を設定し、人々の暮らしや食品産業を支えるための安定供給が求められています。
業務用および加工用では、レストランなどの外食、コンビニエンスストア・量販店などの中食、製菓・製パンや加工食品業界などに向けた販売を行っており、ユーザーベネフィットの追求を起点とした、機能性やソリューションを提供する商品の販売や提案を実施しています。
また、新たな研究開発拠点である横浜磯子事業場内の「インキュベーションスクエア」を活用し、お客さまとの共創を一層深めることで、価値創造力のさらなる強化に取り組んでおります。
ホームユースにおいては、当社はキャノーラ油をはじめとしたクッキングオイルや、オリーブオイル、アマニ油などの健康価値の高い商品などにおいて高い市場シェアを有しています。
さらに「味つけオイル」等の油脂の新しいカテゴリーの創出、こめ油シリーズのラインアップ拡充、環境に配慮した紙パック商品の展開を進めることで、油脂の栄養・健康機能、手軽さ・簡便さや環境意識の高まりといった消費者ニーズに応える新たな価値の提案し、需要の喚起と市場拡大を牽引しています。
大豆、菜種、パームなどを主原料とする商品については、中東情勢の悪化に伴うエネルギーコスト・物流費・包装資材費の高騰やサプライチェーンの混乱、各国の金融、通商政策に起因する市況の混乱、さらには円安の進行などにより、不透明かつ厳しいコスト環境が継続することが予想されますが、原料調達先の複線化や生産技術・油脂加工技術の向上、生産・物流機能の最適化等により、強靭なサプライチェーンを構築し、持続的・安定的な供給に努めてまいります。
また、ミールについては国内の需給などの影響もありますが、油脂・油糧事業における安定的な収益獲得を目的に、買付コストの低減および市況の動向に応じた適正価格での販売に取り組んでいます。
中長期的には、国内の人口減少による油脂消費量の減少が見込まれることもあり、一層の合理化・効率化が必要と考えております。
こうした環境が見込まれる中、2023年10月に株式会社J-オイルミルズとの共同出資により、製油パートナーズジャパン株式会社を設立し、国内搾油業の国際競争力強化と安定供給を長期にわたって確保する共同運営体制の構築を目指した取り組みを進めています。
また、国内の生産拠点では、AIやIoTを活用した生産性向上に取り組んでおります。
そして、脱炭素・循環型社会の実現に向けて、環境・社会課題への解決にも繋がる「次世代型搾油工場」の構築に向けた取り組みを推進していきます。
(加工食品・素材)チョコレート関連事業、ドレッシングなどの調味料、MCTを中心とした機能素材・食品、大豆素材・食品から構成されます。
チョコレートについては、カカオ相場の平時を上回る価格水準に伴う調達コストの変動リスク等の懸念はありますが、原料調達国の複線化や希少カカオ豆の生産性向上等に取り組むことでサプライチェーンの強靭化を図っています。
また、市場動向については、中長期的にはチョコレートの需要は堅調に推移するものと考えておりますが、当面は国内・グローバル共に価格高騰に伴う短期的なチョコレート消費量の低下リスクを注視し、持続的な成長に努めてまいります。
調味料においては、おいしさの追求やアマニ油、MCTオイルなどの健康価値を訴求する油脂への関心の高まりなどを背景に油脂の機能を活かした商品開発および販売を展開しています。
機能素材・食品においては、MCTの脂肪燃焼やフレイル対策における栄養状態の改善など、健康機能の高さを引き続き啓発するとともに、マーケティングを強化し、売上拡大に向けた取り組みを進めています。
大豆素材・食品においてはプラントベースドフードの市場拡大も見据え、油脂の活用による食感、おいしさなどのソリューションの提供に力を入れています。
[ファインケミカル事業]化粧品用の原料である油剤を主力商品としており、国内外の多くの化粧品メーカーと取引を行っております。
世界の化粧品市場は、中長期的にはアジアを中心に中間所得層の増加が見込まれるエリアでの継続的な拡大が見込まれます。
当社は、特に高付加価値なスペシャリティオイルを中核とする市場成長を取り込み、テクニカルサポート機能の発揮により、ソリューション提供を拡大することで、グローバル市場でのプレゼンスを更に高め、市場シェアを獲得するとともに利益率を高めてまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1)サステナビリティ課題全般当社グループは、「ビジョン2030」において、事業活動を通じた社会課題の解決により、社会との共有価値を創造し、当社グループの持続的な成長と社会の持続的な発展、すなわちサステナビリティの実現を目指しています。
当社グループは、サステナビリティ課題全般に関し、以下のとおり考え方を整理し取り組みを進めています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(ガバナンス) 当社グループは、業務執行の審議機関である事業戦略会議にて「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向けた重要なテーマや中期経営計画の実現に向けた事業戦略課題等の審議を行っています。
「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向けた重要なテーマには、当社グループ事業に影響を与える重要なリスク・機会の抽出と社会課題の検討、重点領域やCSV目標、具体的取り組みの設定、進捗状況の確認および見直し等が含まれます。
その内容は適宜、取締役会に報告されるとともに、特に重要な案件については取締役会で審議・決議されます。
なお、2026年度から事業戦略会議は経営会議に名称変更しています。
当連結会計年度の事業戦略会議における、サステナビリティ関連の主な審議内容は、下表(表1)の通りです。
表1:2025年度事業戦略会議におけるサステナビリティ関連議題月主な審議内容4・グリーンロジスティクスの推進(物流戦略)9・人材基盤の在り方11・CSV目標の考え方2・次年度経営計画3・環境理念、環境方針、及び生物多様性方針の改訂(方針体系化) 事業戦略会議は、執行役員10名で構成し、議長は社長執行役員です。
詳細は下表(表2)の通りです。
表2:事業戦略会議構成メンバー(2026年3月31日時点)氏名議長◎ 構成員〇社長執行役員 久野 貴久◎専務執行役員 小林 新〇専務執行役員 三枝 理人〇専務執行役員 岡 雅彦〇常務執行役員 岡野 良治〇常務執行役員 佐藤 将祐〇常務執行役員 寺口 太二〇常務執行役員 小池 賢二〇常務執行役員 竹島 智春〇常務執行役員 野中 公陽〇 サステナビリティ課題に関する方針、戦略、施策等については、業務執行の審議機関である事業戦略会議にて審議を行い、取締役会が承認します。
取締役会はサステナビリティ課題の解決に対して責任を持ち、目標進捗の監督を行います。
また、事業戦略会議と連携、必要に応じて外部有識者を通じて十分な知見を獲得し、積極的に課題解決に取り組みます。
当社グループの取締役の中長期インセンティブ報酬として、非財務指標(サステナビリティ貢献度)を業績連動報酬に組み込んだ株式報酬制度を2022年度より採用しています。
詳細については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(4)役員の報酬等」に記載しています。
体制図は、以下図1のとおりです。
図1:体制図 1.経営会議は議長を社長とし、専務執行役員、常務執行役員で構成2.常勤監査役は、リスクマネジメント委員会、内部統制委員会、経営会議にオブザーバーとして出席3.上記以外に、常勤監査役とコーポレートスタッフ部門との定期的な情報交換・情報共有化、監査の実効性確保に向けた会議体を設置※各委員会、会議の役割・機能および構成の詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要 (a)企業統治の体制の概要」をご参照ください。
(戦略) 「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向け、当社グループが注力すべき6つの重点領域を定めています。
そして、重点領域における課題解決を通じた社会との共有価値の創造(CSV)を成長ドライバーと位置付けています。
2030年に予想される社会動向から、当社グループのリスクと機会を分析するとともに、価値創造に影響を及ぼす可能性がある社会課題を抽出し、「社会から求められるニーズの大きさ」と「当社グループとしての関与度」の2軸で評価し、重要となる社会課題を特定しました。
そのうえで、当社グループの強みなども含めて総合的に判断し、6つの重点領域を特定(重点領域の特定プロセスの模式図は図2を参照ください。
)、その領域でのCSV目標を設定し、目指す姿の実現に向けた取り組みを進めています。
各CSV目標と目指す姿、2025年度の取り組み状況は、本項の(指標と目標)をご参照ください。
図2:重点領域の特定プロセス (リスク管理)当社グループでは、「ビジョン2030」や中期経営計画「Value UpX」で目指す姿の実現や当社が取り組む事業に対してネガティブな影響を及ぼす不確実性を「リスク」と定義してリスクマネジメントを行っています。
リスクマネジメントに対する主体的な取り組みを通じて、企業として安定した収益を得ることだけではなく、社会的責任を果たすことを通じて、更なる企業価値の向上と発展を目指すことを目的としています。
リスクマネジメント体制として、取締役会がリスクマネジメント委員会を設置し、全社的なリスクを総括的に管理しています。
事業に対する財務または戦略面でのリスクを特定し、サステナビリティ課題を当社グループの重要リスクと位置づけ、他の重要リスクと統合的に管理しています。
リスクマネジメント体制については、「第4提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 (b)リスク管理体制の整備の状況」をご参照ください。
特定した重要リスクは「3事業等のリスク
(2)当社グループにおける重要リスクについて」をご参照ください。
(指標と目標)各重点領域のCSV目標と2025年度までの取り組み状況は下表(表3)の通りです。
表3:各重点領域のCSV目標と2025年度までの取り組み状況※1 「健康、おいしさ・美、食のバリューチェーン」の3つの重点領域については、2030年度目標を今後策定予定※2 ビジョン2030の経営目標であるROIC7%の達成に向け、利益拡大・利益率向上の視点から戦略的に拡販していくべき商品群 ※3 国内4工場+周辺倉庫の平均、パッケージ品が対象※4 ボトル・キャップが対象※5 Self-Assessment Questionnaire(自己評価調査票)※6 報告書作成時の最新の排出係数を使用して算定 2025年度は厳しい市場環境であったことに加え、油脂コストや物流費等の上昇により、国内油脂・油糧事業における利益が減少いたしました。
これに伴い、同事業に関連する複数のCSV目標の進捗に遅れが生じました。
2026年度より同事業を中核とした構造改革に着手し、資本効率の向上とマーケティング機能の強化などに取り組むことで、2028年度のCSV目標達成を目指してまいります。

(2)人的資本への対応人的資本への対応の考え方当社グループは、「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向けて、当社グループの成長を牽引する組織能力を強化するため、積極的かつ計画的に人的資本投資を進めています。
人材戦略と健康経営における人的資本投資が社員一人ひとりの働きがいを高め、能力を最大限に引き出すことで、多様な人材がエネルギッシュに躍動する組織風土を醸成し、当社グループの持続的成長と価値向上を実現していきます。
(ガバナンス)当社グループでは、「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向け、6つの重点領域の1つに「人材マネジメント」を選定し、CSV目標を設定するとともに、その具体的な取り組み・進捗について、社外取締役を含む取締役会において、客観的かつ独立した視点を踏まえた報告・審議・決議を行い、適切なモニタリングを実施しています。
また、経営による人事政策の検討機能の強化を目的として、2025年度下期より「人材開発委員会」を設置しました。
同委員会は四半期に1度を目安に開催し、「ビジョン2030」の実現に向けた人材マネジメントの高度化、つまり「強固でレジリエントな人材基盤の構築」と「選び選ばれる魅力ある会社・組織風土づくり」に資する主要政策や主要施策について、グループ横断かつ全社的な視点から審議を行い、経営戦略と連動した組織・人材開発を推進しています。
さらに、人材戦略やその具体的な施策、各種制度の新設・改訂など、人的資本に関わる重要事項については取締役会や執行役員会、事業戦略会議等で適宜、報告・審議・決議を行っています。
(戦略)~経営戦略と人的資本への依存・影響~当社グループは、「ビジョン2030」の実現およびその実行戦略である「Value UpX」の達成に向け、人的資本を企業価値創造の源泉と位置付けています。
「Value UpX」は、成長戦略・基幹戦略・基盤戦略からなる3階層の戦略体系と、それらを支える研究開発、デジタル・IT、サプライチェーン、サステナビリティの4つの機能強化により構成されており、これらの実効性は、それを担う人材および組織能力に大きく依存するものと認識しています。
~人的資本関連のリスク・機会~「Value UpX」の実行において、人的資本が重要な役割を担うことを踏まえ、人的資本に関するリスクおよび機会を次の通り認識しています。
まず、リスクとしては、成長領域における高度専門人材やデジタル人材の獲得競争の激化により必要人材の確保が困難となることや、事業環境の変化に対して人材の教育が十分に進まないことにより、戦略実行に影響を及ぼす可能性があります。
また、エンゲージメントの低下等による生産性の毀損や人材流出も重要なリスクとして認識しております。
一方で、当社グループが培ってきた人材や組織風土、技術・ノウハウは競争優位の源泉であり、これらの高度化・活用により付加価値創出の拡大が期待されます。
加えて、多様な人材の活躍促進やエンゲージメント向上は、組織能力やイノベーション創出力を高め、持続的成長につながる重要な機会と捉えております。
当社グループは、これらのリスクの低減および機会の最大化に向け、人材戦略を一体的に推進してまいります。
~人材戦略と人的資本関連指標および目標~上記認識のもと、当社グループでは人材のあるべき姿を「グローバルな舞台で『おいしさ・健康・美』の新たな価値を創造し続けるエネルギッシュな精鋭集団」と定義し、人的資本経営の起点としております。
この人材像の実現に向け、経営戦略と一体で人材戦略を推進しています。
具体的には、人材領域における重要課題(人材マテリアリティ)として、「グループの理念・ビジョンへの共感」「強固な人材力の構築」「多様な人材の活躍」「イノベーションを生み出す組織風土への進化」の4領域を特定するとともに、これらの基盤として「健康経営の推進」を位置付けております。
各マテリアリティについては、2030年に向けたCSV目標を設定し、人的資本の重点領域として取り組みを進めています。
(詳細な数値目標は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 表3:各重点領域のCSV目標と2025年度までの取り組み状況」を、具体的な取り組みについては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 
(2)人的資本への対応 ① 人材育成方針」をご参照ください。
)また、これらを踏まえた人材マネジメント方針として「強固でレジリエントな人材基盤の構築」および「選び選ばれる魅力ある会社・組織風土づくり」を掲げ、採用・育成・配置・評価といった一連の人材マネジメントプロセスを実行し、個人および組織能力の高度化と戦略実行力の強化を図っています。
図3:経営戦略と連動した人材戦略 ① 人材育成方針当社グループは、一人ひとりの多様な視点や価値観を尊重することが持続的な成長と企業価値向上にとって重要であると考えています。
経験や知識・スキル、価値観といった多様な個性を持つ人材の個のチカラを引き出し、性別や国籍などの属性に関わらず、全社員が活躍と成長を実感できる状態を目指し、チャレンジと成長機会の提供に取り組んでいます。
人材育成に関する人材マテリアリティの取り組みは以下のとおりです。
人材マテリアリティ グループの理念・ビジョンへの共感2030年度ゴール:・グループ会社を含めたすべての社員が企業理念やビジョンに共感と誇りを持ち、常に自分事化して行動している・グループ全体で目指す姿へのベクトルが揃い、一人ひとりの主体性が成果に結びついている グループ一丸となって「ビジョン2030」で目指す姿を実現していくためには、当社グループの全社員が理念やビジョン、企業価値に共感し、誇りを持って主体的に行動することが最も重要です。
そのため、経営トップからのメッセージの発信、階層別教育の場や統合報告書・グループ報などの媒体を通じて、社員が理念やビジョンへの理解を深められるような取り組みを行っています。
今後はさらに、国・地域・事業体を越えてグループ内で共通認識化するべく、情報発信の強化や教育・ワークショップの実施、経営層と社員の対話の場づくりといった取り組みを進めていきます。
2025年度は、中期経営計画「Value UpX」の初年度にあたることから、同計画の浸透および理解促進を目的として、中央労使協議会や階層別研修等の各種機会を通じ、社長をはじめとする経営層による講話を実施し、その内容の発信強化に取り組みました。
また、2025年度より新入社員研修の一部プログラムをグループ会社合同(国内)で開催し、グループの理念体系や「ビジョン2030」の解説、コンプライアンスや行動規範、サステナビリティ等に関する講義を行い、グループシナジーの源泉となる連帯感の強化に取り組みました。
人材マテリアリティ 強固な人材力の構築2030年度ゴール:・高度専門人材を積極的に育成・獲得し、ソリューションの舞台となるインキュベーションスクエアをはじめ、グローバル、デジタル、マーケティング、コーポレート部門等に重点配置が完了している・堅固で揺るぎない生産や営業等の現場力を盤石化して競争力を発揮している 事業環境の変化が激しく、戦略テーマが高度化し課題解決の難易度が増すなか、高度な専門性を有した人材や、堅固で揺るぎない現場力を支える人材など、一人ひとりの力を今以上に高め、より強固なものにしていく必要があります。
当社には「教育最優先の原則」という人材育成を最優先とする方針があり、長年にわたり教育を経営の重要テーマとして位置づけて体質化してきました。
この文化をグループ全体にも波及させ、「ビジョン2030」の実現に向けた積極的な人材投資を実施しています。
教育研修の充実化をはじめ、経験者採用による人材の拡充にも注力し、高い専門性と豊富な経験を持つ人材の確保・育成を進めております。
2023年度よりスタートした「グローバル人材登録制度」では、公募による登録者に対し、専用教育プログラムの提供や国内外のグローバル業務への優先的な配置を実施しています。
2025年度のグローバル人材登録者は41名であり、そのうち新たにグローバル業務に配置された社員は4名でした。
また、2025年度より、本制度の登録者の中から1名を、海外トレーニーとしてマレーシアの連結子会社であるISF社へ派遣しました。
当該派遣を通じ、現地での業務経験や異文化環境への適応を実地で学ぶ機会を提供することで、グローバルビジネスに関する理解を深化させるとともに、次世代を担うグローバル人材として必要なスキルおよび適応力の向上を図りました。
表4:経験者採用比率(正規雇用労働者のみ) 2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度経験者採用者比率9%28%33%38%34%採用人数新卒5347615167経験者518303134 人材マテリアリティ 多様な人材の活躍2030年度ゴール:・人材マネジメントの高度化により、社員の多様な個の能力やスキルを発展させ、全社員が活躍と成長を実感している・業務特性を踏まえた生産性高く柔軟な働き方の実現と、育児・介護等様々な状況下にある社員がパフォーマンスを最大限発揮できる環境を整備できている 全社員が活躍と成長を実感できる状態を目指し、チャレンジや成長機会の提供と、「働きやすさ」の観点から社内環境の整備を進めています。
社員が自らの個性を発揮して活躍するには、管理職にも高度なマネジメント力が求められることから、部下の個性や主体性を引き出すマネジメントへの意識の転換や、キャリア開発支援のスキル向上を目的とした管理職研修を実施しています。
2025年度は、主体的なキャリア形成の促進および組織の活性化を目的として、社員自らの意思で応募可能な社内公募制度「ジョブチャレンジ制度」のトライアルを実施しました。
当該制度により、社員に自己実現および成長機会を提供するとともに、適材適所の配置を通じて組織のパフォーマンス向上および優秀人材のリテンション強化を図っております。
また、階層別研修のリニューアル・拡充により、職務遂行能力の向上および人材基盤の強化を推進したほか、経験者採用者の早期活躍および定着を目的としたオンボーディング施策として、2025年7月および2026年2月に研修プログラムを実施しました。
当該プログラムでは、講義やグループワーク、事業場見学等を通じて企業理解の深化および部門間の交流促進を図りました。
さらに、当社はかねてより社員の主体的な能力開発を支援する制度として「NLF(Nisshin Life Fund)制度」を運用しており、研修受講、通信教育、語学教育および資格取得に対する費用補助等を提供しております。
近年、本制度の利用が拡大しており、社員のスキル向上および能力開発の促進に繋がっています。
人材マテリアリティ イノベーションを生み出す組織風土への進化2030年度ゴール:・変革マインドをもって生き生きと個の強みを存分に発揮するための健全な組織風土が醸成されている(心理的安全性の担保)・未来志向の深化と探索の取り組みに注力する時間(余力)を創出し、チャレンジを重視する文化が浸透している 当社グループでは、仕事を通じた自己成長と社会や組織への貢献実感が働きがいにつながり、働きがいこそが主体性の原動力となると考えています。
社員と会社が互いに高めあう環境を築き、社員が社内外で積極的に創発的なコミュニケーションや共創に取り組み主体的に挑戦する風土を醸成し、イノベーション創出の基盤としていきます。
当社単体では2021年度より社員のエンゲージメント状態を定期的に調査し、全社的な人材戦略と職場のマネジメントに活かしています。
調査結果は役員や管理職に共有され、各部門や課単位で自組織の改善ポイントを特定したうえで、アクションプランを策定し具体的な改善行動につなげています。
また、生産性向上を目的として、部署を横断した「働き方改革推進会議」を実施しており、人事部門だけでなく現場の課題感を踏まえた取り組みを推進しています。
2025年度は、新規ビジネス創出に向けた社内プロジェクトを実施しました。
本プロジェクトは、社内に蓄積されたアイデアの顕在化および事業化を目的とし、体系的な支援を通じて新規事業の創出につなげるものです。
あわせて、全社的な参加を促進することで、新たな価値創造にチャレンジする意識の醸成および組織風土の強化を図っております。
当年度は67件の応募があり、書類選考を通過した案件については、教育プログラムの提供や事業化に向けた具体的な検討・支援を進めています。
② 社内環境整備に関する方針当社グループは、健全かつ社員の持てる能力を存分に発揮できる職場環境を提供することが会社の責務であると考えます。
育児、介護、治療と仕事の両立支援、柔軟かつ生産性高い働き方への変革、長時間労働の削減、社内コミュニケーションの活性化など、社員が安心して働くことのできる働きやすい職場環境づくりに取り組んでいきます。
社内環境整備に関する人材マテリアリティの取り組みは以下のとおりです。
人材マテリアリティ 健康経営の推進2030年度ゴール:・健康経営が「社員一人ひとりの心身の健康」と「やりがいを持って活力高く働く」ことの土台として機能しており、社員の健康と魅力ある会社づくりが実現できている 社員の健康への取り組みは、企業の発展を支える土台づくりであると捉えており、一人ひとりが活力高く働き、健康的で豊かな人生を送れるよう、社員の健康維持・増進、生産性向上に向けた支援を積極的に展開しています。
統括組織である健康経営推進部を中心に、経営層、各事業所の健康推進担当や健康保険組合、労働組合、グループ会社が連携する体制を構築しています。
2025年度には、経営方針、健康経営推進方針、2030年度ゴール、各種指標および施策との関係性を体系的に整理し、健康経営を経営戦略と連動させて推進する枠組みを明確化しました。
あわせて、2030年度ゴールの成果指標(KGI)として、CSV目標に掲げる「働きがいを感じる社員の割合」を設定し、進捗を把握しています。
具体的な取り組みとしては、「生活習慣病予防」「禁煙促進」「こころの健康」の3点を重点テーマとし、健康セミナーやウォーキング等の企画に加え、健康ポイントの付与を通じて健康意識の向上や行動変容を図っています。
また、「こころの健康」の取り組み強化として新たに睡眠改善アプリを導入し、約200名の社員が利用しています。
こうした取り組みにより、当社単体では8回目となる「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)~ホワイト500~」の認定を受けたほか、グループ会社では大東カカオ株式会社が「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」、セッツ株式会社が「健康経営優良法人2026(中小規模法人)ネクストブライト1000」に認定されています。
さらに、当社横浜磯子事業場およびグループ会社の株式会社NSPでは、「横浜健康経営認証2026 クラスAAA」(認証期間:2026年4月1日から2年間)に認定されています。
(リスク管理)取締役会が設置する委員会であるリスクマネジメント委員会が、事業に対する財務または戦略面での重要なリスクを選定しており、人的資本に伴うリスクの管理も他の重要リスクと統合的にマネジメントしています。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(リスク管理)」をご参照ください。
(指標と目標)当社グループの人的資本に関する目標は、「CSV目標」の中に含まれ、重点領域の取り組み状況を示すそのものとして管理されています。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(指標及び目標)」の「人材マネジメント」をご参照ください。
この他関連するものとして、健康指標の項目についても目標を設定し、実績値を集計しています。
健康指標のさらに詳細な数値目標は、当社ホームページの「健康経営への取り組み」をご参照ください。
https://www.nisshin-oillio.com/company/sustainability/health_management/ (3)気候変動への対応気候変動への対応の考え方当社グループは、事業活動を通じた社会課題の解決により、当社グループの持続的な成長と社会の持続的な発展(サステナビリティ)の実現を目指しています。
当社グループは植物資源を事業活動のベースとしており、植物の生育に大きな影響を与える気候変動への対応は経営の重要テーマです。
そのため、2021年3月にTCFD提言に賛同を表明し、2022年度よりTCFD提言に則った開示(気候変動に伴うリスク・機会の分析、財務影響などのシミュレーション等)を実施しています。
今後、分析の深化を進めるとともに、気候変動対応のガバナンスと事業戦略の強化を目指していきます。
(ガバナンス)気候変動への対応は経営の重要課題であり、事業戦略会議にて審議し、特に重要な案件については取締役会で審議、決議しています。
詳細は「2サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(ガバナンス)」をご参照ください。
気候変動に関する審議内容としては、2025年4月の事業戦略会議において、物流戦略の一環としてグリーンロジスティクスの推進に関して審議しています。
(戦略)当社グループでは、気候関連のリスク・機会の特定・評価および対応策について継続的に検討しており、今後も中長期的な視点から戦略のレジリエンスを高めていく必要があると考えています。
2023年度に実施したシナリオ分析については、「①気候変動シナリオ分析」をご参照ください。
また、当社グループの事業活動へ大きく影響するリスク、機会についての対応策を検討しました。
・原材料の生産~調達プロセスでは、現地農家とのエンゲージメントを強化するなかで、認証油等の持続可能な原料生産、トレーサビリティ拡充を推進します。
また購買活動としてサプライヤーの複線化によるリスク分散、気候変動に適応した植物資源の採用等によりサステナビリティ向上に努めます。
・研究開発においては、顧客・消費者ニーズに柔軟に対応するためのインキュベーションスクエアの設置、既存原料に捉われない新たな油糧資源・機能素材の獲得、健康増進商品の開発、脱化石原料に向けたプラスチック容器代替品の開発等を進めていきます。
・製造プロセスにおいては、エネルギー・水等の資源の効率的利用の促進、変化する顧客・消費者ニーズに対応した商品生産の強化、気候変動により激甚化・頻発化する風水害等への対策の強化等を進めます。
・物流プロセスにおいては、炭素税などの法規制対応やカーボンニュートラル実現に向けて、企業間ネットワークを活用した共同配送網拡大、エネルギー効率の高い鉄道輸送などへのモーダルシフト推進による温室効果ガス排出量削減に取り組みます。
・販売プロセスにおいては、製品・サービスの環境負荷の可視化や持続可能性に配慮した認証原料の普及・啓発により当社グループのブランドイメージ向上と環境価値を活用した積極的なマーケティング活動を推進します。
① 気候変動シナリオ分析「気候変動の進行が抑制された世界」(1.5℃/2℃シナリオ:産業革命以降の世界平均気温上昇幅が1.5℃/2℃程度に抑えられた世界)と「気候変動が進行する世界」(4℃シナリオ:産業革命以降の世界平均気温上昇幅が4℃程度上昇する世界)について気候変動関連リスクと機会の分析を実施しました。
表5:気候関連リスク及び機会の一覧[表中の用語の定義/考え方] -「影響度」:当該リスク/機会が現実のものとなった場合に当社に及ぼす影響の度合いを、主に財務的影響の観点から定性的に3段階(大/中/小)で評価しています。
-「発生可能性」:当該リスク/機会が実際に発生する可能性や確率を示しており、定性的に3段階(高/中/低)で評価しています。
なお、既に発現しているリスク/機会については「高」に含めています。
-「発生時期」:当該リスク/機会が「いつ発生し得るか」を示しています。
なお、短期=現在~5年未満、中期=5年以上10年未満、長期=10年以上を目安として定性的に判断しています。
なお、既に発現しているリスク/機会については「短期」に含めています。
この時間軸の定義は、当社グループの経営戦略(短期戦略として2025年から2028年までの「Value UpX」、中期戦略として2030年までの「日清オイリオグループビジョン 2030」)における時間軸の考え方と整合的です。
-「★」:試行的に影響度の定量化(金額換算)を実施したものを示しています。
前述で特定したリスクのうち(★)を付記したリスクに対して、「(a)炭素税・ETS等によるコスト増」「(b)農業における脱炭素による原料大豆価格上昇」「(c)気象災害による生産停止に伴う利益減」の財務影響を分析しました。
具体的な検討にあたっては、IPCC※1、IEA※2、NGFS※3等の各国際機関が公表するシナリオの定性/定量情報を参照しました。
※1 IPCC:気候変動に関する政府間パネル(各国政府の気候変動に関する政策に科学的な基礎を与えることを目的とした政府間組織)※2 IEA :国際エネルギー機関(第一次石油ショックを機に設立されたエネルギー安全保障等のエネルギー政策全般をカバーする国際機関)※3 NGFS:気候変動リスクに係る金融当局ネットワーク(気候変動リスクへの金融監督上の対応を検討するための中央銀行および金融監督当局の国際的なネットワーク) (a) 炭素税・排出量取引制度(ETS)などによるコスト増当社およびIntercontinental Specialty Fats Sdn.Bhd.(マレーシア)を対象に2℃および1.5℃シナリオ※1における炭素価格を用いて、2030年と2050年の炭素価格の年間負担額をそれぞれ算出しました。
CO2排出量削減目標を達成した場合、2030年の2社負担額は2.0℃シナリオで20億円/年、1.5℃シナリオで26.1億円/年となり、いずれのシナリオにおいても現状維持の場合と比較して半分程度に抑えられるという示唆が得られました。
(b) 農業における脱炭素による原料大豆価格上昇大豆の主要生産国である米国とブラジルを対象に、NGFS※2による1.5℃相当シナリオを用いて2030年と2050年の大豆価格の変化による年間の調達コスト増加額を算出しました。
その結果、米国産、ブラジル産大豆のいずれもコスト上昇は、財務影響算定を行ったリスク項目の中で最も大きな影響(2030年に合計165億円/年、2050年に合計259億円/年)となりました。
(c) 気象災害による生産停止に伴う利益減国内事業を対象に、IPCC※3の4℃/2℃シナリオを用いて、洪水により操業が停止した場合の2050年における年間営業利益の減少額を算出しました。
その結果、気象災害の影響が大きいとされる4℃シナリオでも影響額は1.76億円/年となり、財務影響算定を行ったリスク項目の中で、最も影響が小さいことが分かりました。
※1 2℃シナリオはIEAのWorld Energy Outlook 2022におけるAPSシナリオを、1.5℃シナリオはNZEシナリオを使用※2 NGFS(Network for Greening the Financial System):気候変動リスクにかかる金融当局ネットワーク※3 IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change):気候変動に関する政府間パネル このように特定したリスク、機会を踏まえれば、「気候変動の進行が抑制された世界」「気候変動が進行する世界」のいずれに進んだとしても影響は大きく、中長期的観点から当社グループ戦略のレジリエンスをより高めていく必要があると考えています。
当社グループの事業活動へ大きく影響するリスク、機会に対して、サプライチェーンの上流から下流までの各プロセスにおいて、主に以下の対応策(次頁の表6:気候関連リスク、機会への対応策を参照ください)を採ります。
これらの対応策は、当社グループ戦略のレジリエンスを高めることに貢献すると考えています。
表6:気候関連リスク・機会への対応策※具体的な内容は実施中のものと検討中のものを含む ② 脱炭素化ロードマップ2024年度に、脱炭素化移行計画の「脱炭素化を推進する戦略ロードマップ」(図4)を更新しました。
省エネルギーの更なる深化では、未利用エネルギーの利活用とプロセス変革に注力し、非化石エネルギーの割合を次世代太陽光発電やバイオマス利用により向上させていきます。
また、2024年度から、事業成長に伴うCO2排出量増加を抑えるため、市場からの再生可能エネルギー由来電力(再エネ電力)と再エネガスの調達を拡大しており、2025年度に堺工場の使用電力を100%再エネ電力にしました。
さらに横浜磯子事業場では、水素をエネルギー源として活用していくため、かねてより設置を進めていた水素混焼型の高効率ガスタービンコージェネレーションシステム(※1)(以下、CGS)設備の運用を2025年4月より開始しました。
また、本取り組みを含め、当社グループとJFEエンジニアリングによる、日清オイリオ横浜磯子事業場での熱供給と多拠点電力融通、CGS導入に関するこれまでの一連の取り組みが評価され、両社は一般財団法人コージェネレーション・エネルギー高度利用センターが主催する「コージェネ大賞 2025」(※2)において、産業用部門の最高位である「理事長賞」を受賞しました。
今後も様々な施策を通じて、2050年までのカーボンニュートラル実現を目指します。
※1 都市ガス等を利用して発電し、発電時に生じる熱を活用することでエネルギーを無駄なく利用できるシステム※2 一般財団法人コージェネレーション・エネルギー高度利用センターが主催し、新規性・先導性・新規技術および省エネルギー性等において優れたCGSを表彰することにより、CGSの社会的認知を図るとともに、より優れたCGSの普及促進につなげることを目的とした表彰制度 図4:脱炭素化を推進する戦略ロードマップ (リスク管理)取締役会が設置するリスクマネジメント委員会が、事業に対する財務または戦略面での重要なリスクを選定しており、気候変動に伴う物理的/移行リスクの管理も行っています。
気候変動関連リスクは当社グループの重要リスクと位置づけられており、他の重要リスクと統合的にマネジメントしています。
リスク管理の詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(リスク管理)」をご参照ください。
(指標と目標)当社グループの気候に関する既存の目標として、CSV目標および環境目標2030があります。
気候変動対策として温室効果ガス排出量削減を掲げ、「スコープ1および2の温室効果ガス排出量(総量ベース)を2030年度までに50%削減すること(2016年度比)」、「スコープ3は、購入した製品・サービスおよび輸配送(上流)を中心に排出量を2030年度までに25%削減すること(2020年度比)」をCSV目標として設定しています。
2025年度の実績は、スコープ1および2では、基準年である2016年度に対して22.0%減(速報値)となりました。
今後もカーボンニュートラルを見据えた脱炭素化ロードマップに基づき、未利用エネルギーの利活用や次世代太陽光発電の導入、水素等の非化石エネルギーへの転換によるスコープ1、2削減を推進します。
また、スコープ3についてもサプライチェーンへの働きかけ等による削減を推進します。
脱炭素化ロードマップについては「②脱炭素化ロードマップ 図4:脱炭素化を推進する戦略ロードマップ」をご参照ください。
CSV目標の進捗状況については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(指標と目標)」もご参照ください。
気候変動に関連する目標と取り組み状況は下表(表7)の通りです。
 表7: CSV目標のうち気候変動に関する目標重点領域 CSV目標2030年度目標値2025年度実績地球環境Scope1,2におけるCO2排出量削減(2016年度比)50%22.0%(速報値)Scope3におけるCO2排出削減(2020年度比:カテゴリー1,4から取組開始※)25%[カテゴリー1]・GHG排出量の算定方法について、業界統一基準としての採用に向け、業界団体の委員会等を通じ、米国・カナダ・オーストラリアで示されている算定方法(EUにおいて採用されている国際的手法)を採用する方向性を確認・再生農業により生産された大豆を試験的に調達する準備を開始プラスチック容器・包装の削減及び資源循環の推進石油から新たに作られるプラスチック容器(ボトル・キャップ)の原単位削減(2022年度比)15%・原単位削減:4.9%・2024年8月に実施したフレッシュキープボトル145g容器のプラスチック使用量削減が「2025日本パッケージングコンテスト」において「テクニカル包装賞」を受賞・油付きPETボトルの水平リサイクル実証実験をキユーピー社と実施、成果を2月発行の日本包装学会誌に論文発表した。
また、リサイクルしたPETを使用した製品を当社、キユーピー社で生産。
当社では800gPETボトル商品の一部に使用し、2026年3月から順次販売を開始 ※ 購入した製品・サービスおよび輸配送(上流) (4)自然資本への対応自然資本への対応の考え方当社グループは植物資源を事業活動のベースとしています。
主要原料となる大豆、菜種、パーム油、カカオなどの“植物のチカラ®”を活用して、食品、飼肥料、化成品、化粧品原料などの製造・販売を行っています。
大豆(米国、ブラジル)、菜種(カナダ、オーストラリア)、パーム油(マレーシア、インドネシア)、カカオ(西アフリカ、南米)などは世界各地から輸入しており、特定の自然資本および産地に依存しています。
このように、植物資源を事業のベースとする当社グループにとって、地球環境や資源の保護は、事業の持続性そのものです。
その認識のもと、2023年度に生物多様性方針と水方針を制定しました。
日清オイリオグループ生物多様性方針(2023年12月22日制定、2026年3月23日改訂) 日清オイリオグループ水方針(2023年12月22日制定) また、2024年9月にTNFD提言※1に基づく情報を開示し、2025年3月にTNFD Adopter※2に登録しました。
今後も、事業活動を通じた自然資本の保全・回復に真摯に取り組むことで、社会との共有価値を創造し、当社グループの持続的な成長と社会の持続的な発展の実現に努めていきます。
※1:TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures/自然関連財務情報開示タスクフォース):民間企業や金融機関が、自然に関するリスクや機会を適切に評価し、開示するための枠組みを構築する国際的な組織※2:TNFD Adopter:2024年または2025年度の会計年度にTNFD提言に基づく情報開示の意向を示した企業・団体 (ガバナンス)自然資本への対応は重要な経営課題であり、事業戦略会議にて審議し、特に重要な案件については取締役会が審議・決議しています。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(ガバナンス)」をご参照ください。
TNFD提言に沿った内容については、2024年9月の取締役会にて決議しました。
ステークホルダーとの関わり自然資本の利用は、生物多様性への影響だけでなく人権侵害のリスクとも関わっており、当社グループのガバナンスにおいても、自然資本とつながりのあるステークホルダーへの配慮が必要とされています。
当社グループは、サプライチェーンにおいて、事業が直接的または間接的に人権に影響を及ぼす可能性があることを認識しています。
そこで、事業に関わる全ての人々の人権を尊重するために、「日清オイリオグループ人権方針」を定め、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に沿い、当社グループ全体での人権尊重の取り組みを推進しています。
当社グループは、「国際人権章典」および「OECD多国籍企業行動指針」ならびに「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」に規定された人権を尊重します。
また、国際的に認められた人権と各国・地域法に矛盾がある場合は、国際的な人権の原則を最大限尊重するための方法を追求していきます。
(戦略)当社グループは、2023年度より、TNFD開示で求められる自然関連課題(依存、影響、リスク、機会)の特定と評価に着手しました。
具体的な手法として、TNFDが提唱するLEAPアプローチ(※)を参照し、当社グループ事業のバリューチェーン上における自然に対する重要な依存関係と影響の特定や、リスクと機会の抽出、関連する既存施策の整理を実施しています。
今後もLEAPアプローチを通じて優先地域の特定やリスクと機会の重要性の評価等を実施し、対応策の具体化や指標の設定等を検討していく予定です。
※LEAPアプローチ:自然との接点、自然との依存と影響、および自然に関するリスクと機会などを評価するための統合的なアプローチとして、TNFDにより開発されたプロセスです。
① LEAP分析図5: LEAPアプローチと実施状況当社グループの油脂・油糧および加工食品・素材事業におけるバリューチェーン上流、直接操業および下流について、自然に対する依存と影響を特定しました。
当社グループのバリューチェーン上流では、原材料となる作物の生産および、パーム油等一部原材料において搾油などの加工プロセスがあり、主要原材料である大豆、菜種、パーム油、カカオ、オリーブ油、ごまの生産加工を分析対象としました。
直接操業では、調達した原材料の製造加工を行っています。
また下流では、顧客企業による当社加工品の最終製品への製造加工、流通および最終消費者への小売りが行われています。
バリューチェーンに関連がある国、地域を自然との接点として特定し、それらの地域について依存と影響の特定を行いました。
そして、特に依存・影響度合いの大きい項目に対しリスクと機会を抽出しています。
② 当社グループの自然に対する依存関係と影響および対応施策バリューチェーン上流では、食用油脂の原材料となる大豆、菜種、オリーブ、ごま、パームやカカオの生産工程において、昆虫などによる受粉媒介、干ばつの抑制、肥沃な土壌の維持といった、作物の生産を支える生態系サービスに大きく依存していること、さらには洪水・暴風雨などの自然災害の被害を緩和する機能や、農地における土壌侵食を抑制する機能も、自然資本から受ける重要なサービスであることが確認できました。
原材料別では、カカオの生産は、受粉媒介への依存度がより高く自然状態の変化の影響を受けやすいことが特定されました。
また、直接操業の製造加工工程、およびバリューチェーン下流の当社販売先企業の製造加工工程において、水資源に依存していることが特定されました。
バリューチェーン上流の原材料生産工程では、陸上生態系の利用や水質・土壌汚染が影響要因として特定されました。
ENCORE※での説明や文献などからも、原材料生産地開発のための森林伐採、栽培における肥料や農薬の過剰使用は、陸上生態系の利用、水質・土壌汚染として自然にマイナスの影響を与えると認識しています。
原材料別では、パーム油は、原産地での搾油工程に伴うGHG排出量や廃棄物、水の利用が自然に影響を与えていることが特定されました。
直接操業では、製造加工工程において、製造拠点からのGHG排出や廃棄物の発生や水の排出を通じて自然に影響を及ぼす可能性が高い結果となりました。
また、バリューチェーン下流では、当社販売先企業の製造加工工程、流通および販売工程において、GHG排出、廃棄物の発生や水の排水を通じて自然に影響を及ぼす可能性が高いことを特定しました。
また、食品製造業界全体として、製造加工工程や製品から発生する食品廃棄物、容器包装に使用するプラスチックの使用と廃棄は重要な課題となっています。
特にプラスチックは、廃棄・焼却時のGHG排出や、海洋に流出したプラスチック(マイクロプラスチック)が海洋の生態系に与える影響も懸念されています。
当社グループもこれらを重要な課題と認識しています。
※ ENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure)は、自然資本分野の国際金融業界団体(NCFA)主導で、世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)などが共同で開発したツールであり、TNFD v1.0の中でも、LEAPアプローチのLocate、Evaluateで活用できるツールとして紹介されています。
当社グループの依存と影響の特定においても、ENCOREを活用しました。
当社グループの自然に対する依存関係と影響により発生するリスク機会、リスク機会に対応した施策は下表(表8-a、b)の通りです。
表8-a:自然に対する依存から発生するリスク、機会および既存の対応施策 表8-b:自然に対する影響から発生するリスク、機会および既存の対応施策 ③ アクションプラン自然資本(動植物、大気、土壌、水)への依存と影響、およびそれにより発生するリスクと機会については、当社グループの環境目標のテーマとも深く関連することから、すでに指標の開示や目標の設定、および目標達成に向けた対応を順次進めています。
今後はさらに当アプローチで明らかになった課題を取り入れ、対応を充実させていきます。
加えて、優先地域の特定やリスクと機会の重要性の評価等を実施することで、現在、未着手の分野も含め、必要な対応策を検討、拡大していく予定です。
2024年度以降は、自然への依存と影響が高い上流の原材料生産地域において、パーム油、大豆およびカカオの農作物ごとの持続可能な調達に向けたアクションプランを策定し、具体的な取り組みを推進しています。
パーム油アクションプラン・トレーサブルで透明性のあるサプライチェーンの構築・小規模農家の生産性・収益性向上支援による森林保護と人権尊重・ステークホルダーとの連携による人権尊重の取り組みの推進・パーム油サプライチェーンにおけるCO2排出量(Scope3)の削減大豆アクションプラン・トレーサビリティの向上と、サプライチェーンにおけるCO2排出量の削減・持続可能な調達の実践(認証制度の活用やエンゲージメントの拡大など)カカオアクションプラン・トレーサビリティが確保できる調達ルートの確立・認証カカオ製品の拡大・風味のサステナビリティ活動の実践その他・自然保全活動の推進/植林による自然保全活動(例:マレーシアでのマングローブ植林(2025年度は1,500本(約0.75ha)を実施) ④人権尊重人権尊重の取り組みとして、人権デュー・ディリジェンスの仕組みの構築とトレーサビリティの強化を進めており、サプライチェーン全体で取り組むため、「日清オイリオグループ調達基本方針」と「日清オイリオグループサプライヤーガイドライン」を制定しています。
パーム油、大豆、カカオの生産地では、自然環境・生態系の保護や、先住民・農園で働く人たちの人権尊重が社会課題となっています。
原材料産地の環境と人権の保護は、自然資本関連のリスク・機会への対応において、切り離せないものと考えています。
こうした環境・社会課題は原材料ごとに異なることから、調達基本方針のもと、「パーム油調達方針」・「大豆調達方針」・「カカオ調達方針」を制定しました。
課題解決のためのアクションプランには、人権尊重に関する事項を盛り込み、人権デュー・ディリジェンスの実践と、苦情処理メカニズムの運用も進めています。
また、人権尊重の取り組み内容を適宜ウェブサイトで公開しています。
図6: 人権尊重の取り組みの全体像 (リスク管理)取締役会が設置するリスクマネジメント委員会が、事業に対する財務または戦略面での重要なリスクを選定しており、自然資本に伴う物理的/移行リスクの管理を行っています。
自然資本関連リスクは当社グループの重要リスクと位置づけられており、他の重要リスクと統合的にマネジメントしています。
リスク管理の詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(リスク管理)」もご参照ください。
(指標と目標)当社グループの自然資本に関する目標は、CSV目標の中に含まれ、重点領域の取り組み状況を示すものとして管理されています。
CSV目標については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 
(2)サステナビリティ課題全般(指標と目標)」もご参照ください。
また、CSV目標の実現に向けて、環境目標2030を定め、パーム油については、パーム油の農園までのトレーサビリティ体制を構築する(2030年に100%)、持続可能なパーム油調達推進に向けて、パーム油認証油割合を高める(2030年に100%)、RSPO認証油のSG比率の維持(50%)といった定量的な目標を掲げ取り組んでいます。
特に自然資本に関連するCSV目標と進捗は下表(表9)の通りです。
 表9: CSV目標のうち自然資本に関する目標重点領域 CSV目標2030年度目標値2025年度実績信頼でつながるサプライチェーン農園までのトレーサビリティ比率向上パーム油 100%パーム油 94%持続可能な大豆の調達推進安定供給を前提とした持続可能な大豆の調達・大豆モラトリアムに加盟しているTier3(現地集荷業者)の当社向け年別/輸出港別の供給割合を調査し、82.9%であることを確認持続可能なカカオの調達推進 安定供給を前提とした持続可能なカカオの調達・希少性が高い伝統的なアリバ種カカオ豆を最新設備の整ったプランテーションで栽培し、本取り組みをウェブサイトに公開 ※自然資本のうち、気候に関連する目標は
(2)気候変動への対応(指標と目標)をご参照ください。
戦略 (戦略) 「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向け、当社グループが注力すべき6つの重点領域を定めています。
そして、重点領域における課題解決を通じた社会との共有価値の創造(CSV)を成長ドライバーと位置付けています。
2030年に予想される社会動向から、当社グループのリスクと機会を分析するとともに、価値創造に影響を及ぼす可能性がある社会課題を抽出し、「社会から求められるニーズの大きさ」と「当社グループとしての関与度」の2軸で評価し、重要となる社会課題を特定しました。
そのうえで、当社グループの強みなども含めて総合的に判断し、6つの重点領域を特定(重点領域の特定プロセスの模式図は図2を参照ください。
)、その領域でのCSV目標を設定し、目指す姿の実現に向けた取り組みを進めています。
各CSV目標と目指す姿、2025年度の取り組み状況は、本項の(指標と目標)をご参照ください。
図2:重点領域の特定プロセス
指標及び目標 (指標と目標)各重点領域のCSV目標と2025年度までの取り組み状況は下表(表3)の通りです。
表3:各重点領域のCSV目標と2025年度までの取り組み状況※1 「健康、おいしさ・美、食のバリューチェーン」の3つの重点領域については、2030年度目標を今後策定予定※2 ビジョン2030の経営目標であるROIC7%の達成に向け、利益拡大・利益率向上の視点から戦略的に拡販していくべき商品群 ※3 国内4工場+周辺倉庫の平均、パッケージ品が対象※4 ボトル・キャップが対象※5 Self-Assessment Questionnaire(自己評価調査票)※6 報告書作成時の最新の排出係数を使用して算定 2025年度は厳しい市場環境であったことに加え、油脂コストや物流費等の上昇により、国内油脂・油糧事業における利益が減少いたしました。
これに伴い、同事業に関連する複数のCSV目標の進捗に遅れが生じました。
2026年度より同事業を中核とした構造改革に着手し、資本効率の向上とマーケティング機能の強化などに取り組むことで、2028年度のCSV目標達成を目指してまいります。

(2)人的資本への対応人的資本への対応の考え方当社グループは、「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向けて、当社グループの成長を牽引する組織能力を強化するため、積極的かつ計画的に人的資本投資を進めています。
人材戦略と健康経営における人的資本投資が社員一人ひとりの働きがいを高め、能力を最大限に引き出すことで、多様な人材がエネルギッシュに躍動する組織風土を醸成し、当社グループの持続的成長と価値向上を実現していきます。
(ガバナンス)当社グループでは、「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向け、6つの重点領域の1つに「人材マネジメント」を選定し、CSV目標を設定するとともに、その具体的な取り組み・進捗について、社外取締役を含む取締役会において、客観的かつ独立した視点を踏まえた報告・審議・決議を行い、適切なモニタリングを実施しています。
また、経営による人事政策の検討機能の強化を目的として、2025年度下期より「人材開発委員会」を設置しました。
同委員会は四半期に1度を目安に開催し、「ビジョン2030」の実現に向けた人材マネジメントの高度化、つまり「強固でレジリエントな人材基盤の構築」と「選び選ばれる魅力ある会社・組織風土づくり」に資する主要政策や主要施策について、グループ横断かつ全社的な視点から審議を行い、経営戦略と連動した組織・人材開発を推進しています。
さらに、人材戦略やその具体的な施策、各種制度の新設・改訂など、人的資本に関わる重要事項については取締役会や執行役員会、事業戦略会議等で適宜、報告・審議・決議を行っています。
(戦略)~経営戦略と人的資本への依存・影響~当社グループは、「ビジョン2030」の実現およびその実行戦略である「Value UpX」の達成に向け、人的資本を企業価値創造の源泉と位置付けています。
「Value UpX」は、成長戦略・基幹戦略・基盤戦略からなる3階層の戦略体系と、それらを支える研究開発、デジタル・IT、サプライチェーン、サステナビリティの4つの機能強化により構成されており、これらの実効性は、それを担う人材および組織能力に大きく依存するものと認識しています。
~人的資本関連のリスク・機会~「Value UpX」の実行において、人的資本が重要な役割を担うことを踏まえ、人的資本に関するリスクおよび機会を次の通り認識しています。
まず、リスクとしては、成長領域における高度専門人材やデジタル人材の獲得競争の激化により必要人材の確保が困難となることや、事業環境の変化に対して人材の教育が十分に進まないことにより、戦略実行に影響を及ぼす可能性があります。
また、エンゲージメントの低下等による生産性の毀損や人材流出も重要なリスクとして認識しております。
一方で、当社グループが培ってきた人材や組織風土、技術・ノウハウは競争優位の源泉であり、これらの高度化・活用により付加価値創出の拡大が期待されます。
加えて、多様な人材の活躍促進やエンゲージメント向上は、組織能力やイノベーション創出力を高め、持続的成長につながる重要な機会と捉えております。
当社グループは、これらのリスクの低減および機会の最大化に向け、人材戦略を一体的に推進してまいります。
~人材戦略と人的資本関連指標および目標~上記認識のもと、当社グループでは人材のあるべき姿を「グローバルな舞台で『おいしさ・健康・美』の新たな価値を創造し続けるエネルギッシュな精鋭集団」と定義し、人的資本経営の起点としております。
この人材像の実現に向け、経営戦略と一体で人材戦略を推進しています。
具体的には、人材領域における重要課題(人材マテリアリティ)として、「グループの理念・ビジョンへの共感」「強固な人材力の構築」「多様な人材の活躍」「イノベーションを生み出す組織風土への進化」の4領域を特定するとともに、これらの基盤として「健康経営の推進」を位置付けております。
各マテリアリティについては、2030年に向けたCSV目標を設定し、人的資本の重点領域として取り組みを進めています。
(詳細な数値目標は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 表3:各重点領域のCSV目標と2025年度までの取り組み状況」を、具体的な取り組みについては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 
(2)人的資本への対応 ① 人材育成方針」をご参照ください。
)また、これらを踏まえた人材マネジメント方針として「強固でレジリエントな人材基盤の構築」および「選び選ばれる魅力ある会社・組織風土づくり」を掲げ、採用・育成・配置・評価といった一連の人材マネジメントプロセスを実行し、個人および組織能力の高度化と戦略実行力の強化を図っています。
図3:経営戦略と連動した人材戦略 ① 人材育成方針当社グループは、一人ひとりの多様な視点や価値観を尊重することが持続的な成長と企業価値向上にとって重要であると考えています。
経験や知識・スキル、価値観といった多様な個性を持つ人材の個のチカラを引き出し、性別や国籍などの属性に関わらず、全社員が活躍と成長を実感できる状態を目指し、チャレンジと成長機会の提供に取り組んでいます。
人材育成に関する人材マテリアリティの取り組みは以下のとおりです。
人材マテリアリティ グループの理念・ビジョンへの共感2030年度ゴール:・グループ会社を含めたすべての社員が企業理念やビジョンに共感と誇りを持ち、常に自分事化して行動している・グループ全体で目指す姿へのベクトルが揃い、一人ひとりの主体性が成果に結びついている グループ一丸となって「ビジョン2030」で目指す姿を実現していくためには、当社グループの全社員が理念やビジョン、企業価値に共感し、誇りを持って主体的に行動することが最も重要です。
そのため、経営トップからのメッセージの発信、階層別教育の場や統合報告書・グループ報などの媒体を通じて、社員が理念やビジョンへの理解を深められるような取り組みを行っています。
今後はさらに、国・地域・事業体を越えてグループ内で共通認識化するべく、情報発信の強化や教育・ワークショップの実施、経営層と社員の対話の場づくりといった取り組みを進めていきます。
2025年度は、中期経営計画「Value UpX」の初年度にあたることから、同計画の浸透および理解促進を目的として、中央労使協議会や階層別研修等の各種機会を通じ、社長をはじめとする経営層による講話を実施し、その内容の発信強化に取り組みました。
また、2025年度より新入社員研修の一部プログラムをグループ会社合同(国内)で開催し、グループの理念体系や「ビジョン2030」の解説、コンプライアンスや行動規範、サステナビリティ等に関する講義を行い、グループシナジーの源泉となる連帯感の強化に取り組みました。
人材マテリアリティ 強固な人材力の構築2030年度ゴール:・高度専門人材を積極的に育成・獲得し、ソリューションの舞台となるインキュベーションスクエアをはじめ、グローバル、デジタル、マーケティング、コーポレート部門等に重点配置が完了している・堅固で揺るぎない生産や営業等の現場力を盤石化して競争力を発揮している 事業環境の変化が激しく、戦略テーマが高度化し課題解決の難易度が増すなか、高度な専門性を有した人材や、堅固で揺るぎない現場力を支える人材など、一人ひとりの力を今以上に高め、より強固なものにしていく必要があります。
当社には「教育最優先の原則」という人材育成を最優先とする方針があり、長年にわたり教育を経営の重要テーマとして位置づけて体質化してきました。
この文化をグループ全体にも波及させ、「ビジョン2030」の実現に向けた積極的な人材投資を実施しています。
教育研修の充実化をはじめ、経験者採用による人材の拡充にも注力し、高い専門性と豊富な経験を持つ人材の確保・育成を進めております。
2023年度よりスタートした「グローバル人材登録制度」では、公募による登録者に対し、専用教育プログラムの提供や国内外のグローバル業務への優先的な配置を実施しています。
2025年度のグローバル人材登録者は41名であり、そのうち新たにグローバル業務に配置された社員は4名でした。
また、2025年度より、本制度の登録者の中から1名を、海外トレーニーとしてマレーシアの連結子会社であるISF社へ派遣しました。
当該派遣を通じ、現地での業務経験や異文化環境への適応を実地で学ぶ機会を提供することで、グローバルビジネスに関する理解を深化させるとともに、次世代を担うグローバル人材として必要なスキルおよび適応力の向上を図りました。
表4:経験者採用比率(正規雇用労働者のみ) 2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度経験者採用者比率9%28%33%38%34%採用人数新卒5347615167経験者518303134 人材マテリアリティ 多様な人材の活躍2030年度ゴール:・人材マネジメントの高度化により、社員の多様な個の能力やスキルを発展させ、全社員が活躍と成長を実感している・業務特性を踏まえた生産性高く柔軟な働き方の実現と、育児・介護等様々な状況下にある社員がパフォーマンスを最大限発揮できる環境を整備できている 全社員が活躍と成長を実感できる状態を目指し、チャレンジや成長機会の提供と、「働きやすさ」の観点から社内環境の整備を進めています。
社員が自らの個性を発揮して活躍するには、管理職にも高度なマネジメント力が求められることから、部下の個性や主体性を引き出すマネジメントへの意識の転換や、キャリア開発支援のスキル向上を目的とした管理職研修を実施しています。
2025年度は、主体的なキャリア形成の促進および組織の活性化を目的として、社員自らの意思で応募可能な社内公募制度「ジョブチャレンジ制度」のトライアルを実施しました。
当該制度により、社員に自己実現および成長機会を提供するとともに、適材適所の配置を通じて組織のパフォーマンス向上および優秀人材のリテンション強化を図っております。
また、階層別研修のリニューアル・拡充により、職務遂行能力の向上および人材基盤の強化を推進したほか、経験者採用者の早期活躍および定着を目的としたオンボーディング施策として、2025年7月および2026年2月に研修プログラムを実施しました。
当該プログラムでは、講義やグループワーク、事業場見学等を通じて企業理解の深化および部門間の交流促進を図りました。
さらに、当社はかねてより社員の主体的な能力開発を支援する制度として「NLF(Nisshin Life Fund)制度」を運用しており、研修受講、通信教育、語学教育および資格取得に対する費用補助等を提供しております。
近年、本制度の利用が拡大しており、社員のスキル向上および能力開発の促進に繋がっています。
人材マテリアリティ イノベーションを生み出す組織風土への進化2030年度ゴール:・変革マインドをもって生き生きと個の強みを存分に発揮するための健全な組織風土が醸成されている(心理的安全性の担保)・未来志向の深化と探索の取り組みに注力する時間(余力)を創出し、チャレンジを重視する文化が浸透している 当社グループでは、仕事を通じた自己成長と社会や組織への貢献実感が働きがいにつながり、働きがいこそが主体性の原動力となると考えています。
社員と会社が互いに高めあう環境を築き、社員が社内外で積極的に創発的なコミュニケーションや共創に取り組み主体的に挑戦する風土を醸成し、イノベーション創出の基盤としていきます。
当社単体では2021年度より社員のエンゲージメント状態を定期的に調査し、全社的な人材戦略と職場のマネジメントに活かしています。
調査結果は役員や管理職に共有され、各部門や課単位で自組織の改善ポイントを特定したうえで、アクションプランを策定し具体的な改善行動につなげています。
また、生産性向上を目的として、部署を横断した「働き方改革推進会議」を実施しており、人事部門だけでなく現場の課題感を踏まえた取り組みを推進しています。
2025年度は、新規ビジネス創出に向けた社内プロジェクトを実施しました。
本プロジェクトは、社内に蓄積されたアイデアの顕在化および事業化を目的とし、体系的な支援を通じて新規事業の創出につなげるものです。
あわせて、全社的な参加を促進することで、新たな価値創造にチャレンジする意識の醸成および組織風土の強化を図っております。
当年度は67件の応募があり、書類選考を通過した案件については、教育プログラムの提供や事業化に向けた具体的な検討・支援を進めています。
② 社内環境整備に関する方針当社グループは、健全かつ社員の持てる能力を存分に発揮できる職場環境を提供することが会社の責務であると考えます。
育児、介護、治療と仕事の両立支援、柔軟かつ生産性高い働き方への変革、長時間労働の削減、社内コミュニケーションの活性化など、社員が安心して働くことのできる働きやすい職場環境づくりに取り組んでいきます。
社内環境整備に関する人材マテリアリティの取り組みは以下のとおりです。
人材マテリアリティ 健康経営の推進2030年度ゴール:・健康経営が「社員一人ひとりの心身の健康」と「やりがいを持って活力高く働く」ことの土台として機能しており、社員の健康と魅力ある会社づくりが実現できている 社員の健康への取り組みは、企業の発展を支える土台づくりであると捉えており、一人ひとりが活力高く働き、健康的で豊かな人生を送れるよう、社員の健康維持・増進、生産性向上に向けた支援を積極的に展開しています。
統括組織である健康経営推進部を中心に、経営層、各事業所の健康推進担当や健康保険組合、労働組合、グループ会社が連携する体制を構築しています。
2025年度には、経営方針、健康経営推進方針、2030年度ゴール、各種指標および施策との関係性を体系的に整理し、健康経営を経営戦略と連動させて推進する枠組みを明確化しました。
あわせて、2030年度ゴールの成果指標(KGI)として、CSV目標に掲げる「働きがいを感じる社員の割合」を設定し、進捗を把握しています。
具体的な取り組みとしては、「生活習慣病予防」「禁煙促進」「こころの健康」の3点を重点テーマとし、健康セミナーやウォーキング等の企画に加え、健康ポイントの付与を通じて健康意識の向上や行動変容を図っています。
また、「こころの健康」の取り組み強化として新たに睡眠改善アプリを導入し、約200名の社員が利用しています。
こうした取り組みにより、当社単体では8回目となる「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)~ホワイト500~」の認定を受けたほか、グループ会社では大東カカオ株式会社が「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」、セッツ株式会社が「健康経営優良法人2026(中小規模法人)ネクストブライト1000」に認定されています。
さらに、当社横浜磯子事業場およびグループ会社の株式会社NSPでは、「横浜健康経営認証2026 クラスAAA」(認証期間:2026年4月1日から2年間)に認定されています。
(リスク管理)取締役会が設置する委員会であるリスクマネジメント委員会が、事業に対する財務または戦略面での重要なリスクを選定しており、人的資本に伴うリスクの管理も他の重要リスクと統合的にマネジメントしています。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(リスク管理)」をご参照ください。
(指標と目標)当社グループの人的資本に関する目標は、「CSV目標」の中に含まれ、重点領域の取り組み状況を示すそのものとして管理されています。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(指標及び目標)」の「人材マネジメント」をご参照ください。
この他関連するものとして、健康指標の項目についても目標を設定し、実績値を集計しています。
健康指標のさらに詳細な数値目標は、当社ホームページの「健康経営への取り組み」をご参照ください。
https://www.nisshin-oillio.com/company/sustainability/health_management/ (3)気候変動への対応気候変動への対応の考え方当社グループは、事業活動を通じた社会課題の解決により、当社グループの持続的な成長と社会の持続的な発展(サステナビリティ)の実現を目指しています。
当社グループは植物資源を事業活動のベースとしており、植物の生育に大きな影響を与える気候変動への対応は経営の重要テーマです。
そのため、2021年3月にTCFD提言に賛同を表明し、2022年度よりTCFD提言に則った開示(気候変動に伴うリスク・機会の分析、財務影響などのシミュレーション等)を実施しています。
今後、分析の深化を進めるとともに、気候変動対応のガバナンスと事業戦略の強化を目指していきます。
(ガバナンス)気候変動への対応は経営の重要課題であり、事業戦略会議にて審議し、特に重要な案件については取締役会で審議、決議しています。
詳細は「2サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(ガバナンス)」をご参照ください。
気候変動に関する審議内容としては、2025年4月の事業戦略会議において、物流戦略の一環としてグリーンロジスティクスの推進に関して審議しています。
(戦略)当社グループでは、気候関連のリスク・機会の特定・評価および対応策について継続的に検討しており、今後も中長期的な視点から戦略のレジリエンスを高めていく必要があると考えています。
2023年度に実施したシナリオ分析については、「①気候変動シナリオ分析」をご参照ください。
また、当社グループの事業活動へ大きく影響するリスク、機会についての対応策を検討しました。
・原材料の生産~調達プロセスでは、現地農家とのエンゲージメントを強化するなかで、認証油等の持続可能な原料生産、トレーサビリティ拡充を推進します。
また購買活動としてサプライヤーの複線化によるリスク分散、気候変動に適応した植物資源の採用等によりサステナビリティ向上に努めます。
・研究開発においては、顧客・消費者ニーズに柔軟に対応するためのインキュベーションスクエアの設置、既存原料に捉われない新たな油糧資源・機能素材の獲得、健康増進商品の開発、脱化石原料に向けたプラスチック容器代替品の開発等を進めていきます。
・製造プロセスにおいては、エネルギー・水等の資源の効率的利用の促進、変化する顧客・消費者ニーズに対応した商品生産の強化、気候変動により激甚化・頻発化する風水害等への対策の強化等を進めます。
・物流プロセスにおいては、炭素税などの法規制対応やカーボンニュートラル実現に向けて、企業間ネットワークを活用した共同配送網拡大、エネルギー効率の高い鉄道輸送などへのモーダルシフト推進による温室効果ガス排出量削減に取り組みます。
・販売プロセスにおいては、製品・サービスの環境負荷の可視化や持続可能性に配慮した認証原料の普及・啓発により当社グループのブランドイメージ向上と環境価値を活用した積極的なマーケティング活動を推進します。
① 気候変動シナリオ分析「気候変動の進行が抑制された世界」(1.5℃/2℃シナリオ:産業革命以降の世界平均気温上昇幅が1.5℃/2℃程度に抑えられた世界)と「気候変動が進行する世界」(4℃シナリオ:産業革命以降の世界平均気温上昇幅が4℃程度上昇する世界)について気候変動関連リスクと機会の分析を実施しました。
表5:気候関連リスク及び機会の一覧[表中の用語の定義/考え方] -「影響度」:当該リスク/機会が現実のものとなった場合に当社に及ぼす影響の度合いを、主に財務的影響の観点から定性的に3段階(大/中/小)で評価しています。
-「発生可能性」:当該リスク/機会が実際に発生する可能性や確率を示しており、定性的に3段階(高/中/低)で評価しています。
なお、既に発現しているリスク/機会については「高」に含めています。
-「発生時期」:当該リスク/機会が「いつ発生し得るか」を示しています。
なお、短期=現在~5年未満、中期=5年以上10年未満、長期=10年以上を目安として定性的に判断しています。
なお、既に発現しているリスク/機会については「短期」に含めています。
この時間軸の定義は、当社グループの経営戦略(短期戦略として2025年から2028年までの「Value UpX」、中期戦略として2030年までの「日清オイリオグループビジョン 2030」)における時間軸の考え方と整合的です。
-「★」:試行的に影響度の定量化(金額換算)を実施したものを示しています。
前述で特定したリスクのうち(★)を付記したリスクに対して、「(a)炭素税・ETS等によるコスト増」「(b)農業における脱炭素による原料大豆価格上昇」「(c)気象災害による生産停止に伴う利益減」の財務影響を分析しました。
具体的な検討にあたっては、IPCC※1、IEA※2、NGFS※3等の各国際機関が公表するシナリオの定性/定量情報を参照しました。
※1 IPCC:気候変動に関する政府間パネル(各国政府の気候変動に関する政策に科学的な基礎を与えることを目的とした政府間組織)※2 IEA :国際エネルギー機関(第一次石油ショックを機に設立されたエネルギー安全保障等のエネルギー政策全般をカバーする国際機関)※3 NGFS:気候変動リスクに係る金融当局ネットワーク(気候変動リスクへの金融監督上の対応を検討するための中央銀行および金融監督当局の国際的なネットワーク) (a) 炭素税・排出量取引制度(ETS)などによるコスト増当社およびIntercontinental Specialty Fats Sdn.Bhd.(マレーシア)を対象に2℃および1.5℃シナリオ※1における炭素価格を用いて、2030年と2050年の炭素価格の年間負担額をそれぞれ算出しました。
CO2排出量削減目標を達成した場合、2030年の2社負担額は2.0℃シナリオで20億円/年、1.5℃シナリオで26.1億円/年となり、いずれのシナリオにおいても現状維持の場合と比較して半分程度に抑えられるという示唆が得られました。
(b) 農業における脱炭素による原料大豆価格上昇大豆の主要生産国である米国とブラジルを対象に、NGFS※2による1.5℃相当シナリオを用いて2030年と2050年の大豆価格の変化による年間の調達コスト増加額を算出しました。
その結果、米国産、ブラジル産大豆のいずれもコスト上昇は、財務影響算定を行ったリスク項目の中で最も大きな影響(2030年に合計165億円/年、2050年に合計259億円/年)となりました。
(c) 気象災害による生産停止に伴う利益減国内事業を対象に、IPCC※3の4℃/2℃シナリオを用いて、洪水により操業が停止した場合の2050年における年間営業利益の減少額を算出しました。
その結果、気象災害の影響が大きいとされる4℃シナリオでも影響額は1.76億円/年となり、財務影響算定を行ったリスク項目の中で、最も影響が小さいことが分かりました。
※1 2℃シナリオはIEAのWorld Energy Outlook 2022におけるAPSシナリオを、1.5℃シナリオはNZEシナリオを使用※2 NGFS(Network for Greening the Financial System):気候変動リスクにかかる金融当局ネットワーク※3 IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change):気候変動に関する政府間パネル このように特定したリスク、機会を踏まえれば、「気候変動の進行が抑制された世界」「気候変動が進行する世界」のいずれに進んだとしても影響は大きく、中長期的観点から当社グループ戦略のレジリエンスをより高めていく必要があると考えています。
当社グループの事業活動へ大きく影響するリスク、機会に対して、サプライチェーンの上流から下流までの各プロセスにおいて、主に以下の対応策(次頁の表6:気候関連リスク、機会への対応策を参照ください)を採ります。
これらの対応策は、当社グループ戦略のレジリエンスを高めることに貢献すると考えています。
表6:気候関連リスク・機会への対応策※具体的な内容は実施中のものと検討中のものを含む ② 脱炭素化ロードマップ2024年度に、脱炭素化移行計画の「脱炭素化を推進する戦略ロードマップ」(図4)を更新しました。
省エネルギーの更なる深化では、未利用エネルギーの利活用とプロセス変革に注力し、非化石エネルギーの割合を次世代太陽光発電やバイオマス利用により向上させていきます。
また、2024年度から、事業成長に伴うCO2排出量増加を抑えるため、市場からの再生可能エネルギー由来電力(再エネ電力)と再エネガスの調達を拡大しており、2025年度に堺工場の使用電力を100%再エネ電力にしました。
さらに横浜磯子事業場では、水素をエネルギー源として活用していくため、かねてより設置を進めていた水素混焼型の高効率ガスタービンコージェネレーションシステム(※1)(以下、CGS)設備の運用を2025年4月より開始しました。
また、本取り組みを含め、当社グループとJFEエンジニアリングによる、日清オイリオ横浜磯子事業場での熱供給と多拠点電力融通、CGS導入に関するこれまでの一連の取り組みが評価され、両社は一般財団法人コージェネレーション・エネルギー高度利用センターが主催する「コージェネ大賞 2025」(※2)において、産業用部門の最高位である「理事長賞」を受賞しました。
今後も様々な施策を通じて、2050年までのカーボンニュートラル実現を目指します。
※1 都市ガス等を利用して発電し、発電時に生じる熱を活用することでエネルギーを無駄なく利用できるシステム※2 一般財団法人コージェネレーション・エネルギー高度利用センターが主催し、新規性・先導性・新規技術および省エネルギー性等において優れたCGSを表彰することにより、CGSの社会的認知を図るとともに、より優れたCGSの普及促進につなげることを目的とした表彰制度 図4:脱炭素化を推進する戦略ロードマップ (リスク管理)取締役会が設置するリスクマネジメント委員会が、事業に対する財務または戦略面での重要なリスクを選定しており、気候変動に伴う物理的/移行リスクの管理も行っています。
気候変動関連リスクは当社グループの重要リスクと位置づけられており、他の重要リスクと統合的にマネジメントしています。
リスク管理の詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(リスク管理)」をご参照ください。
(指標と目標)当社グループの気候に関する既存の目標として、CSV目標および環境目標2030があります。
気候変動対策として温室効果ガス排出量削減を掲げ、「スコープ1および2の温室効果ガス排出量(総量ベース)を2030年度までに50%削減すること(2016年度比)」、「スコープ3は、購入した製品・サービスおよび輸配送(上流)を中心に排出量を2030年度までに25%削減すること(2020年度比)」をCSV目標として設定しています。
2025年度の実績は、スコープ1および2では、基準年である2016年度に対して22.0%減(速報値)となりました。
今後もカーボンニュートラルを見据えた脱炭素化ロードマップに基づき、未利用エネルギーの利活用や次世代太陽光発電の導入、水素等の非化石エネルギーへの転換によるスコープ1、2削減を推進します。
また、スコープ3についてもサプライチェーンへの働きかけ等による削減を推進します。
脱炭素化ロードマップについては「②脱炭素化ロードマップ 図4:脱炭素化を推進する戦略ロードマップ」をご参照ください。
CSV目標の進捗状況については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(指標と目標)」もご参照ください。
気候変動に関連する目標と取り組み状況は下表(表7)の通りです。
 表7: CSV目標のうち気候変動に関する目標重点領域 CSV目標2030年度目標値2025年度実績地球環境Scope1,2におけるCO2排出量削減(2016年度比)50%22.0%(速報値)Scope3におけるCO2排出削減(2020年度比:カテゴリー1,4から取組開始※)25%[カテゴリー1]・GHG排出量の算定方法について、業界統一基準としての採用に向け、業界団体の委員会等を通じ、米国・カナダ・オーストラリアで示されている算定方法(EUにおいて採用されている国際的手法)を採用する方向性を確認・再生農業により生産された大豆を試験的に調達する準備を開始プラスチック容器・包装の削減及び資源循環の推進石油から新たに作られるプラスチック容器(ボトル・キャップ)の原単位削減(2022年度比)15%・原単位削減:4.9%・2024年8月に実施したフレッシュキープボトル145g容器のプラスチック使用量削減が「2025日本パッケージングコンテスト」において「テクニカル包装賞」を受賞・油付きPETボトルの水平リサイクル実証実験をキユーピー社と実施、成果を2月発行の日本包装学会誌に論文発表した。
また、リサイクルしたPETを使用した製品を当社、キユーピー社で生産。
当社では800gPETボトル商品の一部に使用し、2026年3月から順次販売を開始 ※ 購入した製品・サービスおよび輸配送(上流) (4)自然資本への対応自然資本への対応の考え方当社グループは植物資源を事業活動のベースとしています。
主要原料となる大豆、菜種、パーム油、カカオなどの“植物のチカラ®”を活用して、食品、飼肥料、化成品、化粧品原料などの製造・販売を行っています。
大豆(米国、ブラジル)、菜種(カナダ、オーストラリア)、パーム油(マレーシア、インドネシア)、カカオ(西アフリカ、南米)などは世界各地から輸入しており、特定の自然資本および産地に依存しています。
このように、植物資源を事業のベースとする当社グループにとって、地球環境や資源の保護は、事業の持続性そのものです。
その認識のもと、2023年度に生物多様性方針と水方針を制定しました。
日清オイリオグループ生物多様性方針(2023年12月22日制定、2026年3月23日改訂) 日清オイリオグループ水方針(2023年12月22日制定) また、2024年9月にTNFD提言※1に基づく情報を開示し、2025年3月にTNFD Adopter※2に登録しました。
今後も、事業活動を通じた自然資本の保全・回復に真摯に取り組むことで、社会との共有価値を創造し、当社グループの持続的な成長と社会の持続的な発展の実現に努めていきます。
※1:TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures/自然関連財務情報開示タスクフォース):民間企業や金融機関が、自然に関するリスクや機会を適切に評価し、開示するための枠組みを構築する国際的な組織※2:TNFD Adopter:2024年または2025年度の会計年度にTNFD提言に基づく情報開示の意向を示した企業・団体 (ガバナンス)自然資本への対応は重要な経営課題であり、事業戦略会議にて審議し、特に重要な案件については取締役会が審議・決議しています。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(ガバナンス)」をご参照ください。
TNFD提言に沿った内容については、2024年9月の取締役会にて決議しました。
ステークホルダーとの関わり自然資本の利用は、生物多様性への影響だけでなく人権侵害のリスクとも関わっており、当社グループのガバナンスにおいても、自然資本とつながりのあるステークホルダーへの配慮が必要とされています。
当社グループは、サプライチェーンにおいて、事業が直接的または間接的に人権に影響を及ぼす可能性があることを認識しています。
そこで、事業に関わる全ての人々の人権を尊重するために、「日清オイリオグループ人権方針」を定め、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に沿い、当社グループ全体での人権尊重の取り組みを推進しています。
当社グループは、「国際人権章典」および「OECD多国籍企業行動指針」ならびに「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」に規定された人権を尊重します。
また、国際的に認められた人権と各国・地域法に矛盾がある場合は、国際的な人権の原則を最大限尊重するための方法を追求していきます。
(戦略)当社グループは、2023年度より、TNFD開示で求められる自然関連課題(依存、影響、リスク、機会)の特定と評価に着手しました。
具体的な手法として、TNFDが提唱するLEAPアプローチ(※)を参照し、当社グループ事業のバリューチェーン上における自然に対する重要な依存関係と影響の特定や、リスクと機会の抽出、関連する既存施策の整理を実施しています。
今後もLEAPアプローチを通じて優先地域の特定やリスクと機会の重要性の評価等を実施し、対応策の具体化や指標の設定等を検討していく予定です。
※LEAPアプローチ:自然との接点、自然との依存と影響、および自然に関するリスクと機会などを評価するための統合的なアプローチとして、TNFDにより開発されたプロセスです。
① LEAP分析図5: LEAPアプローチと実施状況当社グループの油脂・油糧および加工食品・素材事業におけるバリューチェーン上流、直接操業および下流について、自然に対する依存と影響を特定しました。
当社グループのバリューチェーン上流では、原材料となる作物の生産および、パーム油等一部原材料において搾油などの加工プロセスがあり、主要原材料である大豆、菜種、パーム油、カカオ、オリーブ油、ごまの生産加工を分析対象としました。
直接操業では、調達した原材料の製造加工を行っています。
また下流では、顧客企業による当社加工品の最終製品への製造加工、流通および最終消費者への小売りが行われています。
バリューチェーンに関連がある国、地域を自然との接点として特定し、それらの地域について依存と影響の特定を行いました。
そして、特に依存・影響度合いの大きい項目に対しリスクと機会を抽出しています。
② 当社グループの自然に対する依存関係と影響および対応施策バリューチェーン上流では、食用油脂の原材料となる大豆、菜種、オリーブ、ごま、パームやカカオの生産工程において、昆虫などによる受粉媒介、干ばつの抑制、肥沃な土壌の維持といった、作物の生産を支える生態系サービスに大きく依存していること、さらには洪水・暴風雨などの自然災害の被害を緩和する機能や、農地における土壌侵食を抑制する機能も、自然資本から受ける重要なサービスであることが確認できました。
原材料別では、カカオの生産は、受粉媒介への依存度がより高く自然状態の変化の影響を受けやすいことが特定されました。
また、直接操業の製造加工工程、およびバリューチェーン下流の当社販売先企業の製造加工工程において、水資源に依存していることが特定されました。
バリューチェーン上流の原材料生産工程では、陸上生態系の利用や水質・土壌汚染が影響要因として特定されました。
ENCORE※での説明や文献などからも、原材料生産地開発のための森林伐採、栽培における肥料や農薬の過剰使用は、陸上生態系の利用、水質・土壌汚染として自然にマイナスの影響を与えると認識しています。
原材料別では、パーム油は、原産地での搾油工程に伴うGHG排出量や廃棄物、水の利用が自然に影響を与えていることが特定されました。
直接操業では、製造加工工程において、製造拠点からのGHG排出や廃棄物の発生や水の排出を通じて自然に影響を及ぼす可能性が高い結果となりました。
また、バリューチェーン下流では、当社販売先企業の製造加工工程、流通および販売工程において、GHG排出、廃棄物の発生や水の排水を通じて自然に影響を及ぼす可能性が高いことを特定しました。
また、食品製造業界全体として、製造加工工程や製品から発生する食品廃棄物、容器包装に使用するプラスチックの使用と廃棄は重要な課題となっています。
特にプラスチックは、廃棄・焼却時のGHG排出や、海洋に流出したプラスチック(マイクロプラスチック)が海洋の生態系に与える影響も懸念されています。
当社グループもこれらを重要な課題と認識しています。
※ ENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure)は、自然資本分野の国際金融業界団体(NCFA)主導で、世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)などが共同で開発したツールであり、TNFD v1.0の中でも、LEAPアプローチのLocate、Evaluateで活用できるツールとして紹介されています。
当社グループの依存と影響の特定においても、ENCOREを活用しました。
当社グループの自然に対する依存関係と影響により発生するリスク機会、リスク機会に対応した施策は下表(表8-a、b)の通りです。
表8-a:自然に対する依存から発生するリスク、機会および既存の対応施策 表8-b:自然に対する影響から発生するリスク、機会および既存の対応施策 ③ アクションプラン自然資本(動植物、大気、土壌、水)への依存と影響、およびそれにより発生するリスクと機会については、当社グループの環境目標のテーマとも深く関連することから、すでに指標の開示や目標の設定、および目標達成に向けた対応を順次進めています。
今後はさらに当アプローチで明らかになった課題を取り入れ、対応を充実させていきます。
加えて、優先地域の特定やリスクと機会の重要性の評価等を実施することで、現在、未着手の分野も含め、必要な対応策を検討、拡大していく予定です。
2024年度以降は、自然への依存と影響が高い上流の原材料生産地域において、パーム油、大豆およびカカオの農作物ごとの持続可能な調達に向けたアクションプランを策定し、具体的な取り組みを推進しています。
パーム油アクションプラン・トレーサブルで透明性のあるサプライチェーンの構築・小規模農家の生産性・収益性向上支援による森林保護と人権尊重・ステークホルダーとの連携による人権尊重の取り組みの推進・パーム油サプライチェーンにおけるCO2排出量(Scope3)の削減大豆アクションプラン・トレーサビリティの向上と、サプライチェーンにおけるCO2排出量の削減・持続可能な調達の実践(認証制度の活用やエンゲージメントの拡大など)カカオアクションプラン・トレーサビリティが確保できる調達ルートの確立・認証カカオ製品の拡大・風味のサステナビリティ活動の実践その他・自然保全活動の推進/植林による自然保全活動(例:マレーシアでのマングローブ植林(2025年度は1,500本(約0.75ha)を実施) ④人権尊重人権尊重の取り組みとして、人権デュー・ディリジェンスの仕組みの構築とトレーサビリティの強化を進めており、サプライチェーン全体で取り組むため、「日清オイリオグループ調達基本方針」と「日清オイリオグループサプライヤーガイドライン」を制定しています。
パーム油、大豆、カカオの生産地では、自然環境・生態系の保護や、先住民・農園で働く人たちの人権尊重が社会課題となっています。
原材料産地の環境と人権の保護は、自然資本関連のリスク・機会への対応において、切り離せないものと考えています。
こうした環境・社会課題は原材料ごとに異なることから、調達基本方針のもと、「パーム油調達方針」・「大豆調達方針」・「カカオ調達方針」を制定しました。
課題解決のためのアクションプランには、人権尊重に関する事項を盛り込み、人権デュー・ディリジェンスの実践と、苦情処理メカニズムの運用も進めています。
また、人権尊重の取り組み内容を適宜ウェブサイトで公開しています。
図6: 人権尊重の取り組みの全体像 (リスク管理)取締役会が設置するリスクマネジメント委員会が、事業に対する財務または戦略面での重要なリスクを選定しており、自然資本に伴う物理的/移行リスクの管理を行っています。
自然資本関連リスクは当社グループの重要リスクと位置づけられており、他の重要リスクと統合的にマネジメントしています。
リスク管理の詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(リスク管理)」もご参照ください。
(指標と目標)当社グループの自然資本に関する目標は、CSV目標の中に含まれ、重点領域の取り組み状況を示すものとして管理されています。
CSV目標については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 
(2)サステナビリティ課題全般(指標と目標)」もご参照ください。
また、CSV目標の実現に向けて、環境目標2030を定め、パーム油については、パーム油の農園までのトレーサビリティ体制を構築する(2030年に100%)、持続可能なパーム油調達推進に向けて、パーム油認証油割合を高める(2030年に100%)、RSPO認証油のSG比率の維持(50%)といった定量的な目標を掲げ取り組んでいます。
特に自然資本に関連するCSV目標と進捗は下表(表9)の通りです。
 表9: CSV目標のうち自然資本に関する目標重点領域 CSV目標2030年度目標値2025年度実績信頼でつながるサプライチェーン農園までのトレーサビリティ比率向上パーム油 100%パーム油 94%持続可能な大豆の調達推進安定供給を前提とした持続可能な大豆の調達・大豆モラトリアムに加盟しているTier3(現地集荷業者)の当社向け年別/輸出港別の供給割合を調査し、82.9%であることを確認持続可能なカカオの調達推進 安定供給を前提とした持続可能なカカオの調達・希少性が高い伝統的なアリバ種カカオ豆を最新設備の整ったプランテーションで栽培し、本取り組みをウェブサイトに公開 ※自然資本のうち、気候に関連する目標は
(2)気候変動への対応(指標と目標)をご参照ください。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 人的資本への対応の考え方当社グループは、「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向けて、当社グループの成長を牽引する組織能力を強化するため、積極的かつ計画的に人的資本投資を進めています。
人材戦略と健康経営における人的資本投資が社員一人ひとりの働きがいを高め、能力を最大限に引き出すことで、多様な人材がエネルギッシュに躍動する組織風土を醸成し、当社グループの持続的成長と価値向上を実現していきます。
(ガバナンス)当社グループでは、「ビジョン2030」で目指す姿の実現に向け、6つの重点領域の1つに「人材マネジメント」を選定し、CSV目標を設定するとともに、その具体的な取り組み・進捗について、社外取締役を含む取締役会において、客観的かつ独立した視点を踏まえた報告・審議・決議を行い、適切なモニタリングを実施しています。
また、経営による人事政策の検討機能の強化を目的として、2025年度下期より「人材開発委員会」を設置しました。
同委員会は四半期に1度を目安に開催し、「ビジョン2030」の実現に向けた人材マネジメントの高度化、つまり「強固でレジリエントな人材基盤の構築」と「選び選ばれる魅力ある会社・組織風土づくり」に資する主要政策や主要施策について、グループ横断かつ全社的な視点から審議を行い、経営戦略と連動した組織・人材開発を推進しています。
さらに、人材戦略やその具体的な施策、各種制度の新設・改訂など、人的資本に関わる重要事項については取締役会や執行役員会、事業戦略会議等で適宜、報告・審議・決議を行っています。
(戦略)~経営戦略と人的資本への依存・影響~当社グループは、「ビジョン2030」の実現およびその実行戦略である「Value UpX」の達成に向け、人的資本を企業価値創造の源泉と位置付けています。
「Value UpX」は、成長戦略・基幹戦略・基盤戦略からなる3階層の戦略体系と、それらを支える研究開発、デジタル・IT、サプライチェーン、サステナビリティの4つの機能強化により構成されており、これらの実効性は、それを担う人材および組織能力に大きく依存するものと認識しています。
~人的資本関連のリスク・機会~「Value UpX」の実行において、人的資本が重要な役割を担うことを踏まえ、人的資本に関するリスクおよび機会を次の通り認識しています。
まず、リスクとしては、成長領域における高度専門人材やデジタル人材の獲得競争の激化により必要人材の確保が困難となることや、事業環境の変化に対して人材の教育が十分に進まないことにより、戦略実行に影響を及ぼす可能性があります。
また、エンゲージメントの低下等による生産性の毀損や人材流出も重要なリスクとして認識しております。
一方で、当社グループが培ってきた人材や組織風土、技術・ノウハウは競争優位の源泉であり、これらの高度化・活用により付加価値創出の拡大が期待されます。
加えて、多様な人材の活躍促進やエンゲージメント向上は、組織能力やイノベーション創出力を高め、持続的成長につながる重要な機会と捉えております。
当社グループは、これらのリスクの低減および機会の最大化に向け、人材戦略を一体的に推進してまいります。
~人材戦略と人的資本関連指標および目標~上記認識のもと、当社グループでは人材のあるべき姿を「グローバルな舞台で『おいしさ・健康・美』の新たな価値を創造し続けるエネルギッシュな精鋭集団」と定義し、人的資本経営の起点としております。
この人材像の実現に向け、経営戦略と一体で人材戦略を推進しています。
具体的には、人材領域における重要課題(人材マテリアリティ)として、「グループの理念・ビジョンへの共感」「強固な人材力の構築」「多様な人材の活躍」「イノベーションを生み出す組織風土への進化」の4領域を特定するとともに、これらの基盤として「健康経営の推進」を位置付けております。
各マテリアリティについては、2030年に向けたCSV目標を設定し、人的資本の重点領域として取り組みを進めています。
(詳細な数値目標は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 表3:各重点領域のCSV目標と2025年度までの取り組み状況」を、具体的な取り組みについては「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 
(2)人的資本への対応 ① 人材育成方針」をご参照ください。
)また、これらを踏まえた人材マネジメント方針として「強固でレジリエントな人材基盤の構築」および「選び選ばれる魅力ある会社・組織風土づくり」を掲げ、採用・育成・配置・評価といった一連の人材マネジメントプロセスを実行し、個人および組織能力の高度化と戦略実行力の強化を図っています。
図3:経営戦略と連動した人材戦略 ① 人材育成方針当社グループは、一人ひとりの多様な視点や価値観を尊重することが持続的な成長と企業価値向上にとって重要であると考えています。
経験や知識・スキル、価値観といった多様な個性を持つ人材の個のチカラを引き出し、性別や国籍などの属性に関わらず、全社員が活躍と成長を実感できる状態を目指し、チャレンジと成長機会の提供に取り組んでいます。
人材育成に関する人材マテリアリティの取り組みは以下のとおりです。
人材マテリアリティ グループの理念・ビジョンへの共感2030年度ゴール:・グループ会社を含めたすべての社員が企業理念やビジョンに共感と誇りを持ち、常に自分事化して行動している・グループ全体で目指す姿へのベクトルが揃い、一人ひとりの主体性が成果に結びついている グループ一丸となって「ビジョン2030」で目指す姿を実現していくためには、当社グループの全社員が理念やビジョン、企業価値に共感し、誇りを持って主体的に行動することが最も重要です。
そのため、経営トップからのメッセージの発信、階層別教育の場や統合報告書・グループ報などの媒体を通じて、社員が理念やビジョンへの理解を深められるような取り組みを行っています。
今後はさらに、国・地域・事業体を越えてグループ内で共通認識化するべく、情報発信の強化や教育・ワークショップの実施、経営層と社員の対話の場づくりといった取り組みを進めていきます。
2025年度は、中期経営計画「Value UpX」の初年度にあたることから、同計画の浸透および理解促進を目的として、中央労使協議会や階層別研修等の各種機会を通じ、社長をはじめとする経営層による講話を実施し、その内容の発信強化に取り組みました。
また、2025年度より新入社員研修の一部プログラムをグループ会社合同(国内)で開催し、グループの理念体系や「ビジョン2030」の解説、コンプライアンスや行動規範、サステナビリティ等に関する講義を行い、グループシナジーの源泉となる連帯感の強化に取り組みました。
人材マテリアリティ 強固な人材力の構築2030年度ゴール:・高度専門人材を積極的に育成・獲得し、ソリューションの舞台となるインキュベーションスクエアをはじめ、グローバル、デジタル、マーケティング、コーポレート部門等に重点配置が完了している・堅固で揺るぎない生産や営業等の現場力を盤石化して競争力を発揮している 事業環境の変化が激しく、戦略テーマが高度化し課題解決の難易度が増すなか、高度な専門性を有した人材や、堅固で揺るぎない現場力を支える人材など、一人ひとりの力を今以上に高め、より強固なものにしていく必要があります。
当社には「教育最優先の原則」という人材育成を最優先とする方針があり、長年にわたり教育を経営の重要テーマとして位置づけて体質化してきました。
この文化をグループ全体にも波及させ、「ビジョン2030」の実現に向けた積極的な人材投資を実施しています。
教育研修の充実化をはじめ、経験者採用による人材の拡充にも注力し、高い専門性と豊富な経験を持つ人材の確保・育成を進めております。
2023年度よりスタートした「グローバル人材登録制度」では、公募による登録者に対し、専用教育プログラムの提供や国内外のグローバル業務への優先的な配置を実施しています。
2025年度のグローバル人材登録者は41名であり、そのうち新たにグローバル業務に配置された社員は4名でした。
また、2025年度より、本制度の登録者の中から1名を、海外トレーニーとしてマレーシアの連結子会社であるISF社へ派遣しました。
当該派遣を通じ、現地での業務経験や異文化環境への適応を実地で学ぶ機会を提供することで、グローバルビジネスに関する理解を深化させるとともに、次世代を担うグローバル人材として必要なスキルおよび適応力の向上を図りました。
表4:経験者採用比率(正規雇用労働者のみ) 2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度経験者採用者比率9%28%33%38%34%採用人数新卒5347615167経験者518303134 人材マテリアリティ 多様な人材の活躍2030年度ゴール:・人材マネジメントの高度化により、社員の多様な個の能力やスキルを発展させ、全社員が活躍と成長を実感している・業務特性を踏まえた生産性高く柔軟な働き方の実現と、育児・介護等様々な状況下にある社員がパフォーマンスを最大限発揮できる環境を整備できている 全社員が活躍と成長を実感できる状態を目指し、チャレンジや成長機会の提供と、「働きやすさ」の観点から社内環境の整備を進めています。
社員が自らの個性を発揮して活躍するには、管理職にも高度なマネジメント力が求められることから、部下の個性や主体性を引き出すマネジメントへの意識の転換や、キャリア開発支援のスキル向上を目的とした管理職研修を実施しています。
2025年度は、主体的なキャリア形成の促進および組織の活性化を目的として、社員自らの意思で応募可能な社内公募制度「ジョブチャレンジ制度」のトライアルを実施しました。
当該制度により、社員に自己実現および成長機会を提供するとともに、適材適所の配置を通じて組織のパフォーマンス向上および優秀人材のリテンション強化を図っております。
また、階層別研修のリニューアル・拡充により、職務遂行能力の向上および人材基盤の強化を推進したほか、経験者採用者の早期活躍および定着を目的としたオンボーディング施策として、2025年7月および2026年2月に研修プログラムを実施しました。
当該プログラムでは、講義やグループワーク、事業場見学等を通じて企業理解の深化および部門間の交流促進を図りました。
さらに、当社はかねてより社員の主体的な能力開発を支援する制度として「NLF(Nisshin Life Fund)制度」を運用しており、研修受講、通信教育、語学教育および資格取得に対する費用補助等を提供しております。
近年、本制度の利用が拡大しており、社員のスキル向上および能力開発の促進に繋がっています。
人材マテリアリティ イノベーションを生み出す組織風土への進化2030年度ゴール:・変革マインドをもって生き生きと個の強みを存分に発揮するための健全な組織風土が醸成されている(心理的安全性の担保)・未来志向の深化と探索の取り組みに注力する時間(余力)を創出し、チャレンジを重視する文化が浸透している 当社グループでは、仕事を通じた自己成長と社会や組織への貢献実感が働きがいにつながり、働きがいこそが主体性の原動力となると考えています。
社員と会社が互いに高めあう環境を築き、社員が社内外で積極的に創発的なコミュニケーションや共創に取り組み主体的に挑戦する風土を醸成し、イノベーション創出の基盤としていきます。
当社単体では2021年度より社員のエンゲージメント状態を定期的に調査し、全社的な人材戦略と職場のマネジメントに活かしています。
調査結果は役員や管理職に共有され、各部門や課単位で自組織の改善ポイントを特定したうえで、アクションプランを策定し具体的な改善行動につなげています。
また、生産性向上を目的として、部署を横断した「働き方改革推進会議」を実施しており、人事部門だけでなく現場の課題感を踏まえた取り組みを推進しています。
2025年度は、新規ビジネス創出に向けた社内プロジェクトを実施しました。
本プロジェクトは、社内に蓄積されたアイデアの顕在化および事業化を目的とし、体系的な支援を通じて新規事業の創出につなげるものです。
あわせて、全社的な参加を促進することで、新たな価値創造にチャレンジする意識の醸成および組織風土の強化を図っております。
当年度は67件の応募があり、書類選考を通過した案件については、教育プログラムの提供や事業化に向けた具体的な検討・支援を進めています。
② 社内環境整備に関する方針当社グループは、健全かつ社員の持てる能力を存分に発揮できる職場環境を提供することが会社の責務であると考えます。
育児、介護、治療と仕事の両立支援、柔軟かつ生産性高い働き方への変革、長時間労働の削減、社内コミュニケーションの活性化など、社員が安心して働くことのできる働きやすい職場環境づくりに取り組んでいきます。
社内環境整備に関する人材マテリアリティの取り組みは以下のとおりです。
人材マテリアリティ 健康経営の推進2030年度ゴール:・健康経営が「社員一人ひとりの心身の健康」と「やりがいを持って活力高く働く」ことの土台として機能しており、社員の健康と魅力ある会社づくりが実現できている 社員の健康への取り組みは、企業の発展を支える土台づくりであると捉えており、一人ひとりが活力高く働き、健康的で豊かな人生を送れるよう、社員の健康維持・増進、生産性向上に向けた支援を積極的に展開しています。
統括組織である健康経営推進部を中心に、経営層、各事業所の健康推進担当や健康保険組合、労働組合、グループ会社が連携する体制を構築しています。
2025年度には、経営方針、健康経営推進方針、2030年度ゴール、各種指標および施策との関係性を体系的に整理し、健康経営を経営戦略と連動させて推進する枠組みを明確化しました。
あわせて、2030年度ゴールの成果指標(KGI)として、CSV目標に掲げる「働きがいを感じる社員の割合」を設定し、進捗を把握しています。
具体的な取り組みとしては、「生活習慣病予防」「禁煙促進」「こころの健康」の3点を重点テーマとし、健康セミナーやウォーキング等の企画に加え、健康ポイントの付与を通じて健康意識の向上や行動変容を図っています。
また、「こころの健康」の取り組み強化として新たに睡眠改善アプリを導入し、約200名の社員が利用しています。
こうした取り組みにより、当社単体では8回目となる「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)~ホワイト500~」の認定を受けたほか、グループ会社では大東カカオ株式会社が「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」、セッツ株式会社が「健康経営優良法人2026(中小規模法人)ネクストブライト1000」に認定されています。
さらに、当社横浜磯子事業場およびグループ会社の株式会社NSPでは、「横浜健康経営認証2026 クラスAAA」(認証期間:2026年4月1日から2年間)に認定されています。
(リスク管理)取締役会が設置する委員会であるリスクマネジメント委員会が、事業に対する財務または戦略面での重要なリスクを選定しており、人的資本に伴うリスクの管理も他の重要リスクと統合的にマネジメントしています。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(リスク管理)」をご参照ください。
(指標と目標)当社グループの人的資本に関する目標は、「CSV目標」の中に含まれ、重点領域の取り組み状況を示すそのものとして管理されています。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(指標及び目標)」の「人材マネジメント」をご参照ください。
この他関連するものとして、健康指標の項目についても目標を設定し、実績値を集計しています。
健康指標のさらに詳細な数値目標は、当社ホームページの「健康経営への取り組み」をご参照ください。
https://www.nisshin-oillio.com/company/sustainability/health_management/
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 (指標と目標)当社グループの人的資本に関する目標は、「CSV目標」の中に含まれ、重点領域の取り組み状況を示すそのものとして管理されています。
詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ課題全般(指標及び目標)」の「人材マネジメント」をご参照ください。
この他関連するものとして、健康指標の項目についても目標を設定し、実績値を集計しています。
健康指標のさらに詳細な数値目標は、当社ホームページの「健康経営への取り組み」をご参照ください。
https://www.nisshin-oillio.com/company/sustainability/health_management/
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
(1) リスクマネジメントの考え方当社グループでは、「ビジョン2030」や中期経営計画「Value UpX」で目指す姿の実現や当社が取り組む事業に対してネガティブな影響を及ぼす不確実性を「リスク」と定義し、リスクマネジメントを行っています。
リスクマネジメントに対する主体的な取り組みを通じて、企業として安定した収益を上げるだけでなく、社会的責任を果たすことを通じて更なる企業価値の向上と発展を目指すことを目的としています。
リスクマネジメント体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 (b) リスク管理体制の整備の状況」をご参照ください。

(2) 当社グループにおける重要リスクについて当社グループでは、取締役会が設置するリスクマネジメント委員会が全社的なリスクを総括的に管理しています。
リスクマネジメント委員会では、以下のプロセスによって重要リスクを選定しています。
① リスクマトリクス図を基に、当社グループにおけるリスクを俯瞰的・網羅的に確認し、重要項目を抽出。
② 取締役会及びリスクマネジメント委員会での討議を踏まえ、重要性の高い項目に絞り込み。
③ リスクコンサルティング企業による、上場企業を中心とする実態調査を参考にして客観性を担保。
<リスクマトリクス図>リスクの網羅的な把握・整理のため、リスクの4類型(縦軸)とバリューチェーン(横軸)の二軸によるマトリクス図を当社グループ全体に展開し、各部門・各グループ会社でリスクの俯瞰的なチェックを実施しています。
(3) 2026年度の当社グループにおける重要リスクについてリスクマトリクス図の中から、リスクマネジメント委員会で13項目を選定しています。
重要リスクの内容と対応については次の通りです。
なお、「中東情勢の緊迫化」については全社横断的に影響を及ぼす性質があると考えており、特出しのリスクとしてモニタリングするため、13項目とは分けております。
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
また、以下「対応」の一部で記載のある具体的な取り組みや実績は、当連結会計年度末までのものとなります。
重要リスクの内容対応※ 中東情勢の緊迫化 原油・物流・為替を通じた間接的な影響が、経営全般・サプライチェーン全体に拡大する可能性があります。
関連する各部門・グループ会社、執行役員会、リスクマネジメント委員会等の会議体が、それぞれ主体となり、影響とリスクのモニタリングを継続実施してまいります。
① 品質関連トラブル 食品の品質および安全性についての社会的関心の高まりから、より一層厳格な品質管理体制が求められております。
品質問題が発生した場合は、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社執行役員会が設置する品質マネジメント委員会にてグループにおける品質保証に関する方針、施策の審議および実行の確認を行っております。
国内の主要工場におきましては、ISO9001の認証および食品安全マネジメントシステムに関する国際規格であるFSSC22000の認証を取得し、一部の製造工程ではGMP認証を得るなど、厳しい品質保証体制を構築しております。
② サプライチェーンにおける人権課題への対応不備 当社グループおよび調達先による人権問題の発生や、人権上で問題のある調達を行った場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2025年度は、当社の物流、資材領域のサプライヤーに対するSAQ調査や対面調査を実施しました。
また当社およびグループ会社で人権教育を実施するとともに、当社グループ会社における人権デュー・ディリジェンスの仕組みの展開と導入の推進にも取り組みました。
2026年度は、当社の製造委託先、原料調達先等へのSAQ調査の実施や、海外の当社グループ会社と連携したグループ全体での人権尊重に取り組み、PDCAサイクルでの継続的な人権デュー・ディリジェンスを推進してまいります。
重要リスクの内容対応③ 国内外における当社グループの統制に関わる問題の発生 当社グループは、日本国内のみならず、東南アジア、欧州等の国および地域において事業を展開しております。
以下のような事象は、特に海外事業展開においては、リスクとなります。
ⅰ法律等の諸規制の予期せぬ制定または改廃ⅱ不測の政治的・経済的事象の発生ⅲテロ、紛争等による社会的混乱およびその他の地政学リスク これらの事象が発生した場合には当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループにおきましては、これらのリスクを最小限に留めるべく、各地の当社グループ会社と連携し、情報収集に努め、危機管理体制のなかで的確かつ迅速に対応してまいります。
④ 地震、津波 / 異常気象(風水害等)の発生 地震・津波に加え、近年異常気象による風水害等のリスクが年々高まっていると認識しております。
このようなリスクにより、従業員の安全面をはじめ、生産拠点の製造設備、物流設備、インフラ等に被害が生じた場合、サプライチェーンの要所への影響から製品の安定供給に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、地震・津波等の災害発生時対策として、従業員等の安否を確認する安否確認システムおよびBCP(事業継続計画)を構築し、随時見直しを行うことで、実効性を高めています。
並行して、従業員等の安全および生産体制の基盤強化のため設備面で耐震補強を進めるとともに、護岸・電力調達における地震対策の強化も行っております。
また、総合防災訓練や教育を定期的に実施するとともに、近年の異常気象による風水害等のリスク軽減についても重要な課題とし、減災の取り組みも含め、推進しております。
これらの対策を超える甚大な影響のある事象についても継続して検証を行い、可能な限り被害を最小化するとともに、保険の付保を行い、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。
⑤ 大規模な事故(火災・爆発、物流事故他)の発生 火災・爆発などの大規模な事故を起こした場合は、製品の安定供給に支障が生じ、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループでは、全社的な安全・防災管理にかかわる統括責任を有する安全・防災担当役員を設置するとともに、安全・防災会議を中心とした全社防災体制、および事業場防災体制を構築しております。
 また、緊急時体制を規定のうえ、総合防災訓練や教育を定期的に実施し、事故の発生防止に努めるとともに、万一の発生に備えております。
 これらの取り組みおよび保険の付保により、当社グループの業績および財政状態への影響を低減することに努めております。
⑥ 人材の確保(育成)の不足による競争力の低下 「日清オイリオグループビジョン2030」で目指す姿の実現に向けては、多様な価値観や専門性を有した人材が必要不可欠であり、不足すると競争力低下を招いてしまいます。
 また、安全・安心な製品を安定的に提供していくためには、特に製造や物流現場の活動を担う人材が不足することは事業継続性の大きなリスクであると認識しています。
 さらに、社員一人ひとりが、公私ともに充実し、当社グループで意欲的に能力を発揮し続けていくためには、自身の健康が最も大切な要素です。
社員の健康リスクの発生は生産性などに影響が生じる可能性があります。
 当社グループは、社員の多様性を尊重するとともに、一人ひとりが成長できる人材育成プログラム投資の拡充や、必要に応じた外部からの人材登用、女性活躍の推進、健康経営の推進など、イノベーションを生み出す活力に満ち溢れた組織づくりに注力することで、必要な人材の確保と強化に取り組んでおります。
 安全・安心な製品を安定的に提供するにあたり、継続的な採用や教育、テレワークの積極的な活用、労働環境の最適化などにより人材の確保・定着に取り組むとともに、IoTやAI等の活用による作業の効率化や省力化を推進しております。
 当社グループでは、経営トップを健康経営の最高責任者とした推進体制を構築し、社員の心身の健康、働きがい、生産性向上を目的とした健康経営の各種取り組みを推進しております。
⑦ 法令・コンプライアンス遵守の不徹底 当社グループは「日清オイリオグループ行動規範」に基づき、内部統制の体制を整え、グループ全体で法令・コンプライアンス遵守の徹底に努めております。
それにも関わらず、当社グループの役員または従業員による法令・コンプライアンス違反などが発生した場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループでは、「日清オイリオグループ行動規範」の理解浸透に努めるとともに、研修等の施策を通じてグループ全体の法令・コンプライアンス遵守に関する意識向上に取り組んでおります。
 特に、毎年実施している「コンプライアンスモニタリング」の運用を、2025年度に全面的に見直しのうえ課題抽出機能を強化し、そこから得られた課題を施策に反映することで、法令・コンプライアンス遵守の徹底を図っております。
重要リスクの内容対応⑧ サイバー攻撃 当社グループでは、生産管理、物流管理、販売管理および財務・会計をはじめとした業務の円滑かつ効率的な遂行のため情報システムを構築しております。
また、事業上の重要情報、事業の過程で入手した機密情報および個人情報を保有しています。
大規模な災害や停電、またはコンピュータウイルスやサイバー攻撃などにより、システム停止に伴う業務遅延や情報漏洩等が発生した場合、お客さまや市場の信頼が失われ、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループは、情報システムの安定稼働、信頼性向上、情報漏洩防止のため、ツールによるセキュリティ対策を導入するとともに、従業員教育や訓練を実施し、リスクが顕在化しないように取り組んでおります。
 また、セキュリティ事故発生に備え、対応マニュアルや連絡体制を整備しております。
 情報セキュリティ会議では、情報セキュリティ対策について定期的な報告を受け、評価および見直しを実施しております。
⑨ 原材料の安定調達に係るリスク 当社グループの製品に必要な原材料の中でも、特に油脂・油糧および加工食品・素材事業における大豆、菜種およびカカオなどの主要原料やオリーブ油およびパーム油をはじめとした原料油脂の調達環境が悪化し、十分な量の原材料が調達できない場合や、当社グループが求める品質・安全性を充たした原材料を確保できない場合には、製品の安定供給における多大なリスクが生じ、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 世界の人口増加や各地で頻発する異常気象等による食糧需給の不透明感は年々高まりつつあり、また、原材料の生産国における政策動向、地政学リスクの高まり等によっては供給が不安定化するリスクもありますので、細心の注意を要します。
 当社グループは、干ばつなど天候の影響、生産国での政策動向、地政学リスクの高まり等による原料の調達環境の変化にも対応できるよう、原料および原料油脂ともに生産国やサプライヤーの複線化により、安定的な調達に努めております。
 特に調達環境の動向が見通しにくい状況下においては、期先までの需要を見据えた調達、在庫確保に努めております。
 なお、安全性が確保された原材料を調達するため、新規の産地・サプライヤーの原材料購買を行う場合には分析や現地視察などによる安全性評価を実施するとともに、既存の購買原材料についても定期的な安全性評価の実施や、原料産地の情報収集を行うことで、安全・安心な原材料の確保に努めております。
⑩ 消費者ニーズへの適応力の低下 近年の消費者ニーズの変化は非常に早く、かつ多様化しており当社グループが認識する前に消費者のニーズが変化する可能性があります。
また、認識しても対応できない可能性があり、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
消費者ニーズの変化については、生活者へのアンケート調査や定期的な市場概況の分析及びそれらの社内共有等により、早期に把握する体制を整えております。
2025年度については、物価高騰による生活防衛意識の高まりや、調理時に使用する食用油の量の変化など、消費マインドの変化を捉えながら製品開発を行いました(例:日清キャノーラ油ハーフユース800gPET)。
また、中食外食で提供される調理品の品質向上や、最終商品の食体験向上に向けて、炊飯や調味をサポートする専用商品の開発にも取り組みました。
⑪ 気候変動、資源循環型社会移行への対応の遅れ 地球温暖化対策や海洋プラスチックごみ問題などが今日的な課題として注目を浴びており、これらの課題に対応できない場合、当社グループへの信頼や業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 植物資源を事業のベースとする当社グループにとって、地球環境や資源の保護は事業の持続性そのものと考え、脱炭素社会、循環型社会の実現に向けて以下の取り組みを行いました。
<気候変動対応>・堺工場の使用電力を100%再生可能エネルギー由来(再エネ電力)に変更。
・横浜磯子事業場で水素混焼対応型高効率ガスタービンコージェネレーション設備の運用を開始。
<プラスチック容器・包装の削減>・国内で初めて油付きPETボトルからの水平リサイクル(ボトルtoボトル)による再生材料を一部の商品に使用開始。
工場から排出された油付きPETボトルの再生材料を800gPETボトル商品の一部に使用し、2026年3月から順次販売を開始。
重要リスクの内容対応⑫ 相場変動(為替、原材料) 当社グループでは、油脂・油糧および加工食品・素材事業における原材料である大豆、菜種、カカオ等は全量海外から輸入しております。
また、マレーシアをはじめ東南アジア、欧州等において海外事業展開を行っております。
このため、当社グループは原材料コストや外貨建てでの販売、外貨での借入金残高などにかかる為替変動リスクを有しており、為替相場の変動により業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 原材料においては、原材料国際価格の相場変動リスクに加え、原油価格高騰などに伴う輸送コスト等の変動リスクを有しております。
原材料価格は当社グループのコストにとって重要な部分を占めることから、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。
当社グループでは、「デリバティブ・商品先物取引等管理規程」等の規定に則った為替予約、先物市場を利用したヘッジ取引を機動的に行うことで当該リスクに対応しています。
なお、ヘッジ取引の実施状況については、当社執行役員会にて四半期に一度、情報の共有化とモニタリングを実施しております。
さらに原料価格に見合った販売価格の適正化、製造費等のコスト削減などを実施することにより価格変動による影響の抑制を図っております。
⑬ 国内外の製品市況の変動への対応の遅れ 特に油脂・油糧事業の販売におきましては、国内外の製品市況の変動による影響があります。
油脂およびミール製品の国内販売価格は国際市況に概ね連動いたします。
 また、海外からの製品輸入動向が国内販売価格への影響要因となる可能性もあります。
これら国内外の製品市況の変動が顕在化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼします。
当社グループでは、国内外の製品市況の変動に応じてコスト等に見合う適正価格での販売に努めております。
また、高付加価値商品の拡販に取り組み、徐々にその構成比を上げています。
売上原価と販売価格の変動にタイムラグが生じる等の場合もありますが、当該リスクの業績への影響の低減に努めております。
当社執行役員会では、毎月、経営計画の進捗管理を行っており、必要な施策の実施につなげております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
1.経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュフロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、各国における財政・金融緩和政策等が下支えとなり底堅い成長を維持しているものの、米国の関税政策や中東情勢をはじめとした地政学リスクの高まり等を受けて不安定な状況が続きました。
日本経済は、雇用・所得環境の改善や財政政策による効果を背景に緩やかに回復しました。
市場環境としては食料品価格上昇を受けた節約志向の高まりが継続しておりました。
またコスト環境についても油脂コストや物流費等が上昇し、厳しさが続きました。
このような環境下、当社グループは、ビジョン2030において6つの重点領域で設定したCSV目標を成長ドライバーとして成長路線を加速させるとともに、“植物のチカラ®”を価値創造の原点に、社会との多様な共有価値の創造を通じた持続的な成長を目指しております。
また、株主資本コストを上回るROE水準の達成を重要な経営目標とし、収益性と資産効率性の向上に取り組んでおり、2025年度からの中期経営計画「Value UpX」(2025年度-2028年度)では、ROE8.0%以上、ROIC6.0%以上を2028年度の経営目標とし、取り組みを進めてまいります。
当連結会計年度の業績については、以下のとおりとなりました。
前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減額(百万円)前期比売上高530,878554,251+23,373104.4%営業利益19,27817,027△2,25188.3%経常利益18,08916,030△2,05888.6%親会社株主に帰属する当期純利益12,85023,988+11,137186.7%ROE7.0%12.1%-+5.1PROIC4.6%4.5%-△0.1P
(注) 1.ROIC(投下資本利益率)は、以下の算定式に基づき算出しております(いずれの数値も連結ベース)。
ROIC =(当連結会計年度の税引後営業利益+持分法投資損益)÷[{(当事業年度の投下資本)+(前事業年度の投下資本)}÷2]2.当連結会計年度において、固定資産の譲渡に伴い発生した譲渡益23,167百万円を、固定資産売却益として特別利益に計上しております。
 ② 財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ629億43百万円増加し、4,511億85百万円となりました。
主な要因は、現金及び預金が22億46百万円、棚卸資産が141億49百万円、その他の流動資産が166億80百万円、有形固定資産が229億18百万円、投資有価証券が24億62百万円、退職給付に係る資産が27億82百万円増加したことであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ390億24百万円増加し、2,291億80百万円となりました。
主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が45億58百万円、未払法人税等が45億92百万円、その他の流動負債が30億41百万円、社債が100億円、長期借入金が144億97百万円、繰延税金負債が49億7百万円、その他の固定負債が23億7百万円増加した一方で、短期借入金が15億36百万円、仕入債務が34億4百万円減少したことであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ239億18百万円増加し、2,220億4百万円となりました。
主な要因は、利益剰余金が182億19百万円、その他の包括利益累計額が147億78百万円増加した一方で、自己株式を100億円取得したことであります。
前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減額(百万円)資産合計388,242451,185+62,943負債合計190,156229,180+39,024純資産合計198,086222,004+23,918
(2) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ105億33百万円増加し、249億53百万円となりました。
〔営業活動によるキャッシュ・フロー〕営業活動によるキャッシュ・フローは、104億60百万円の収入となりました。
主な内訳は、税金等調整前当期純利益351億91百万円、減価償却費115億70百万円、売上債権の減少23億80百万円によるキャッシュの増加および固定資産除売却損益224億60百万円、棚卸資産の増加97億7百万円、法人税等の支払42億49百万円によるキャッシュの減少であります。
〔投資活動によるキャッシュ・フロー〕投資活動によるキャッシュ・フローは、98億32百万円の支出となりました。
主な内訳は、有形固定資産の売却による収入210億87百万円によるキャッシュの増加および有形固定資産の取得による支出292億76百万円によるキャッシュの減少であります。
〔財務活動によるキャッシュ・フロー〕財務活動によるキャッシュ・フローは、82億31百万円の収入となりました。
主な内訳は、長期借入による収入250億円、社債の発行による収入100億円によるキャッシュの増加および短期借入金の純減41億6百万円、長期借入金の返済による支出60億55百万円、配当金の支払57億46百万円、自己株式の取得による支出100億6百万円によるキャッシュの減少であります。
前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)営業活動によるキャッシュ・フロー21,16610,460投資活動によるキャッシュ・フロー△9,590△9,832財務活動によるキャッシュ・フロー△13,8858,231現金及び現金同等物の増減額(△減少)△2,06310,533現金及び現金同等物の期末残高14,42024,953 (3)生産、受注及び販売の実績 ① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比グローバル油脂・加工油脂事業153,571119.5%油脂・油糧および加工食品・素材事業油脂・油糧227,15598.2%加工食品・素材56,544103.6%小計283,70099.3%ファインケミカル事業11,31290.8%その他9,71399.2%合計458,297105.0%
(注) 金額は、原価計算に利用した価格等により算定しております。
② 受注実績当社グループでは、主として計画に基づく生産を行っているため、記載を省略しております。
③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比グローバル油脂・加工油脂事業138,848120.3%油脂・油糧および加工食品・ 素材事業油脂・油糧311,54499.7%加工食品・素材78,042100.3%小計389,58699.8%ファインケミカル事業15,509106.6%その他10,30798.1%合計554,251104.4% 2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容① 経営成績および財政状態の分析当連結会計年度における経営成績および財政状態の分析につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
② セグメントごとの財政状態及び経営成績の分析セグメント別の資産では、前連結会計年度末に比べグローバル油脂・加工油脂事業において210億64百万円増加、油脂・油糧および加工食品・素材事業において399億44百万円増加、ファインケミカル事業において21億92百万円増加しました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
・売上高 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減額(百万円)前期比グローバル油脂・加工油脂事業115,418138,848+23,429120.3%油脂・油糧および加工食品・素材事業油脂・油糧312,623311,544△1,07999.7%加工食品・素材77,78378,042+258100.3%小計390,407389,586△82099.8%ファインケミカル事業14,54515,509+964106.6%その他10,50610,307△19998.1%合計530,878554,251+23,373104.4% ・〔参考〕売上高(単体) 前事業年度(百万円)当事業年度(百万円)増減額(百万円)前期比油脂・油糧および加工食品・素材事業油脂・油糧284,280280,362△3,91798.6% 業務用・加工用119,903124,828+4,924104.1% ホームユース67,85664,079△3,77794.4% 加工油脂13,03016,134+3,103123.8% 油糧83,48975,320△8,16890.2%加工食品・素材19,15818,488△67096.5%小計303,438298,850△4,58798.5%ファインケミカル事業7,8918,937+1,046113.3%その他403343△6085.0%合計311,733308,131△3,60298.8% ・営業利益 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減額(百万円)前期比グローバル油脂・加工油脂事業5,2344,766△46891.1%油脂・油糧および加工食品・素材事業油脂・油糧8,0686,706△1,36183.1%加工食品・素材4,6674,418△24994.7%小計12,73511,124△1,61187.3%ファインケミカル事業1,5901,559△3098.1%その他729524△20571.9%セグメント間消去・調整△1,011△946+64-合計19,27817,027△2,25188.3% セグメント別の概況 従来、報告セグメントの事業区分は「油脂事業」、「加工食品・素材事業」、「ファインケミカル事業」の3事業区分に分類しておりましたが、2025年度からの中期経営計画「Value UpX」の事業戦略に沿って、「グローバル油脂・加工油脂事業」、「油脂・油糧および加工食品・素材事業」、「ファインケミカル事業」に変更しております。
 この事業区分の変更は、当社グループの経営管理の実態を適正に表示するためのものであります。
 なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しております。
≪グローバル油脂・加工油脂事業≫ (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額前期比売上高115,418138,848+23,429120.3%営業利益5,2344,766△46891.1% パーム油相場は、インドネシアでのバイオ燃料政策によるパーム油需要増加、米国でのバイオ燃料政策による大豆油相場上昇等を背景に前期比で上昇しました。
グローバル油脂・加工油脂事業セグメントでは、マレーシアのIntercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.において、前期におけるカカオ豆相場の高騰を背景に、ココアバターと代替性のあるチョコレート用油脂需要が増加したことにより、販売数量は増加しました。
また、パーム油相場が前期比で上昇したことから販売単価が上昇し、増収となりました。
一方、利益面については、パーム油取引の時価評価の影響が大きく、減益となりました。
≪油脂・油糧および加工食品・素材事業≫ (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額前期比売上高390,407389,586△82099.8%営業利益12,73511,124△1,61187.3% 油脂・油糧では、製造費や物流費、包装資材費上昇等の厳しいコスト環境に加え、油脂コストが上昇する中、価格改定を進めましたが想定よりも難航し、またホームユース製品を中心に販売数量が減少したことから、減収減益となりました。
加工食品・素材では、主にチョコレートの原価上昇を背景とした販売価格の改定により増収となるも、海外子会社における販売数量の減少、原価上昇等の影響が大きく、減益となりました。
セグメント全体では油脂・油糧の影響が大きく、減収減益となりました。
◆油脂・油糧 (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額前期比売上高312,623311,544△1,07999.7%営業利益8,0686,706△1,36183.1% [原料の調達環境]原料の調達面では、前期に対してドル円相場が円高ドル安となり、また大豆相場も下落したことから、大豆価格は前期を下回りました。
一方、菜種価格は、菜種相場が上昇した影響が大きく、前期を上回りました。
<主要原料相場>大豆相場は、米国の関税政策の発表により4月には一時9米ドル台まで下落しましたが、その後はバイオ燃料混合義務量増加の動きなどを材料に10米ドル台を中心に推移しました。
10月下旬には米中合意により米国産大豆の輸出需要回復が期待され、11米ドル台まで上昇しました。
その後は一時10米ドル台まで下落したこともあり、前期比では下落となりました。
菜種相場は、カナダの減産懸念から6月には700カナダドル台半ばまで上昇しました。
その後、8月に中国がカナダ産菜種へ反ダンピング関税を課すと発表すると需要減が意識され、さらにカナダの豊作期待を受け、600カナダドル台前半まで下落しました。
10月から12月は概ね600カナダドル台で推移しましたが、前期比では上昇となりました。
<為替相場>ドル円相場は、米国の関税政策等の影響により4月下旬には一時140円割れまで円高ドル安が進行しました。
その後は、米国の景気悪化懸念の後退や10月の自民党総裁選を受けた積極財政による財政悪化懸念等により、11月には150円台後半まで円安ドル高が進みましたが、前期比では円高ドル安となりました。
[油脂の販売]業務用については、コスト上昇を背景とした価格改定を優先したことや、ユーザーの節油志向等によりベーシック型製品の販売数量は減少しましたが、マーケティング・機能型製品の積極的な提案により業務用全体の販売数量は前期並みを維持しました。
また、売上高については、価格改定による販売単価上昇により、増収となりました。
加工用については、各業界での更なる価格改定を受けた生活防衛意識の高まりにより消費は減速しましたが、販売数量は前期並みを維持しました。
また、売上高については、油脂コストに見合った価格改定交渉を粘り強く進めた結果、増収となりました。
ホームユースについては、アマニ油などの「かけるオイル」の定着や、原料価格高騰により前期に市場が落ち込んだオリーブオイルの再拡大、マーケティング・機能型製品の継続的な浸透に努めました。
また、汎用油の価格改定や、市場が拡大している「こめ油」の拡販など、クッキングオイルの収益構造の変革に取り組みました。
しかしながら、物価上昇を背景とした生活防衛意識の高まりが長期化する中で、販売数量が前期比で減少したことから、減収となりました。
利益面については、コストが上昇する中で価格改定に努めましたが、想定よりも難航したことで利益単価が前期比で低下し、またホームユース製品を中心とした販売数量減少の影響もあり、減益となりました。
国内加工油脂については、課題やニーズに対応したソリューション提案活動による採用増加や、ココアバター高騰を背景としたチョコレート用油脂需要増加の継続もあり、販売数量は増加しました。
また、チョコレート用油脂やショートニング等の価格改定により、増収増益となりました。
[ミールの販売]大豆ミールについては、大豆搾油量の増加を受けて販売拡大に努めたことで販売数量は増加しました。
一方、シカゴ大豆粕定期が下落し、ドル円相場も前期比で円高ドル安となったため、販売単価は大きく低下し、減収となりました。
菜種ミールについては、搾油量が減少したことで販売数量は減少しました。
また、大豆ミール価格低下の影響等から販売単価も低下し、減収となりました。
◆加工食品・素材 (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額前期比売上高77,78378,042+258100.3%営業利益4,6674,418△24994.7% チョコレートについては、国内チョコレートの価格高騰による市場規模縮小により、販売数量は前期比で減少しましたが、コストに見合った適正な販売価格への改定を進めた結果、増収となりました。
一方、利益面については、国内チョコレートでの増益要因はあるものの、海外子会社における販売数量の減少、原価上昇等の影響が大きく、減益となりました。
機能素材・食品については、MCTの価格改定により増収も、販売数量減少および原価上昇により、減益となりました。
≪ファインケミカル事業≫ (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額前期比売上高14,54515,509+964106.6%営業利益1,5901,559△3098.1% ファインケミカル事業セグメントでは、メイク製品に加えてスキンケア製品についてもテクニカルサポートによるソリューション提案を展開し、主に国内での新規採用が寄与して販売数量が増加したことから増収となるも、利益面については海外での販売数量減少の影響により、減益となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度末の資金は、前連結会計年度末に比べ105億33百万円増加し、249億53百万円となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益と減価償却費や売上債権の減少によるキャッシュの増加および固定資産除売却損益と棚卸資産の増加や法人税等の支払によるキャッシュの減少により104億60百万円の収入(前連結会計年度は211億66百万円の収入)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入などによるキャッシュの増加および有形固定資産の取得による支出などによるキャッシュの減少により98億32百万円の支出(前連結会計年度は95億90百万円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入や社債の発行による収入などによるキャッシュの増加および短期借入金の純減や長期借入金の返済による支出、配当金の支払、自己株式の取得による支出などによるキャッシュの減少により82億31百万円の収入(前連結会計年度は138億85百万円の支出)となりました。
当社グループの資金運営は、事業活動にかかる運転資金については、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を主な財源としております。
また、資金調達方法として、当社取引銀行5行との間でシンジケーション方式により総額100億円のコミットメントライン契約を締結している等により、資金の流動性は確保しております。
当社と国内子会社9社の間で「キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)」を構築しており、当該システムを利用し効率的な資金配分を行っております。
設備資金、投融資資金等の長期的な資金需要については、金融市場動向、既存の社債の償還時期および借入金の返済時期等も総合的に勘案し、社債および借入金等による資金調達を行っております。
今後の重要な資金の支出予定としては、国内の生産プロセス変革や生産体制再構築、北米のバリューチェーン構築等の投資を予定しております。
当連結会計年度末の有利子負債の内訳は次のとおりであります。
当連結会計年度(2026年3月31日) 1年以内(百万円)1年超(百万円)短期借入金17,611-社債-25,000長期借入金10,54965,121リース債務7478,493合計28,90898,614 (3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表等の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
① 繰延税金資産当社グループは、将来の課税所得見込額等に基づいて回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。
なお、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得等の見積りによるものであるため、その見積りの前提に変更が生じた場合は、繰延税金資産の計上に影響を及ぼす可能性があります。
② 退職給付債務及び退職給付費用当社グループは、退職給付債務および費用について、昇給率、退職率等の基礎率及び割引率を用いて計算しております。
なお、これらの前提に変動があった場合には、退職給付債務および費用に影響を及ぼす可能性があります。
③ 固定資産の減損当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価について、事業部等を基礎としてグルーピングされた資産グループごとの収益性の評価及び回収可能価額の算定を行い、収益性が著しく低下している資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額することとしております。
市場環境等の変化により収益性が著しく低下した場合には、減損損失を計上する可能性があります。
なお、当連結会計年度については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係) ※7減損損失」の内容に記載のとおりであります。
当連結会計年度の連結財務諸表を作成するにあたって行った会計上の見積りのうち、当該会計上の見積りが当連結会計年度の翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあると判断したものはありません。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは、長年の植物油脂研究で培った知見をベースに、中長期視点の「技術開発」とお客さまのニーズにスピーディにお応えする「商品開発」を両輪とした研究開発活動を行っております。
油脂の栄養評価技術、おいしさに関する技術(分析・評価技術、官能評価技術)、油脂の製造および加工に関わる技術などを強みとし、社内外での連携や共創の強化、小規模生産体制によるスピードアップ、戦略的な知的財産の活用を行うことで、「健康」「おいしさ」「利便性」「環境負荷低減」など、多様なニーズや社会課題にお応えし、グローバルトップレベルの油脂ソリューション企業の実現に貢献しています。
横浜磯子事業場内に位置する研究開発拠点「インキュベーションスクエア」には、国内の研究開発部門が集結し、食品から化粧品・化学品に至る幅広い領域で研究開発を展開しております。
中長期的な価値創造を目指す「基礎研究所」、既存技術の深化・応用による新たな価値創出を図る「応用研究所」に加え、お客さまのニーズとシーズを結びつけ商品開発を推進する「ホームユース・ウェルネス食品開発センター」、食品メーカーや流通業界のお客さまの要望に基づく技術提案・アプリケーション開発を担う「ユーザーサポートセンター」、ならびに主力製品である「化粧品原料としての機能性エステル油」を中心に、食品・医薬品、工業用分野といった幅広い分野に機能性素材を提供している「ファインケミカル事業部」が、同一拠点内で連携して研究開発活動を行っております。
また、インキュベーションスクエアは、お客さまとの技術と情報の交流、価値共創の場でもあります。
お客さまとともに手を動かしながらモノづくりと評価を繰り返し、課題解決や新たな価値の創造を行っております。
さらに、部門の垣根を越えた情報共有、連携を活発化させることで、組織全体の知見を高めています。
そして、そこで得られた多様な「知」を融合・発展させることで、より高度な技術やノウハウを蓄積し、お客さまへさらに高い価値のソリューションをご提供できる企業へと成長してまいります。
国内のグループ企業においては、大東カカオ株式会社、セッツ株式会社なども研究開発機能を有し、それぞれのグループ会社が強みを活かした取り組みを進めるとともに、グループの総合力を活かして新たな価値の創造に注力しています。
海外においては、パーム油の主要産地であるマレーシアにNisshin Global Research Center及びIntercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd. (以下、ISF社)の研究開発拠点があり、グローバル油脂・加工油脂事業の推進に貢献しています。
また、ファインケミカル事業のグローバル展開を支える拠点として、スペインには Industrial Quimica Lasem, S.A.U.(以下、IQL社)に研究開発拠点を、中国には日清奥利友(上海)国際貿易有限公司内に上海テクニカルサポートセンターを設置し、着実に市場開拓を進めています。
国内外の各拠点が緊密に連携し、さらなる価値創造に取り組んでいます。
なお、当連結会計年度における研究開発費の合計は4,776百万円(前連結会計年度は4,079百万円)であり、セグメント別の研究開発費については以下のとおりです。
グローバル油脂・加工油脂事業油脂・油糧および加工食品・素材事業ファインケミカル事業その他合計2025年度(百万円)1,1322,6808181444,776 〔グローバル油脂・加工油脂事業〕パーム油およびパーム核油を主な原料とし、分別、エステル交換等の油脂加工技術を駆使して、お客さまのニーズに対応したチョコレート用油脂、ベーカリー用油脂をはじめとする様々な加工油脂の研究開発を行っております。
特に、分別およびエステル交換においては、当社グループの独自技術を基盤とし、更なる独自性を備えた油脂製造技術の開発を進めています。
また、お客さまの用途に応じて、チョコレートやベーカリー等のアプリケーション開発にも取り組み、お客さまの視点に立った検討を行っております。
グローバル市場に向けては、ハラルやコーシャといった宗教要件に基づく認証への対応、RSPO等のサステナビリティ認証制度への対応に加え、近年重要性が高まっている微量成分のフードコンタミナントの制御にも注力しております。
これらの課題に対し、製造方法および分析方法の研究開発を通じて、グローバル市場および多様な顧客ニーズへの対応を進めております。
加えて、グローバルな視点を踏まえた中長期的な基盤技術の開発にも取り組み、持続的な成長を支える研究開発体制の強化を図っています。
国内外の研究機関やパートナー企業との連携を図り、技術革新の加速にも努めています。
〔油脂・油糧および加工食品・素材事業〕1.油脂・油糧近年、こめ油市場は生活者の健康意識の高まりとともに拡大しております。
当社では、「日清こめ油ブレンド」800gを発売し、家庭用こめ油商品のラインアップ強化を図りました(2026年2月)。
また、価格高騰により「米」への関心が高まる中、食用油の新たな使い方の提案として、炊飯時に加えることで、ふっくらと粒立ちの良いおいしいご飯が炊き上がる「日清旨炊きこめ油」90gを発売いたしました(2026年2月)。
オリーブオイルについては、オーガニック・有機志向の高いユーザー層に着目し、お求めやすい価格帯の「日清オーガニックエキストラバージンオリーブオイル」350gを発売いたしました(2026年2月)。
また、多様化する容器ニーズにお応えするため、紙容器の「BOSCOエキストラバージンオリーブオイル」450gを発売いたしました(2025年8月)。
さらに、安全で安心な製品提供に向け、国際基準に基づく高度な分析技術の研鑽を続け、国際オリーブ協会(International Olive Council)が定める品質国際基準「オリーブオイル理化学分析ラボtypeA認証※」を3年連続で獲得しました。
(※認証名称は、2024年までは「オリーブオイル理化学分析ラボtypeB認証」、2025年から「オリーブオイル理化学分析ラボtypeA認証」に変更されています。
)環境に配慮した企業活動の一環として、キユーピー株式会社と協働し、特定の資源循環スキームにおいて、油付きPETボトルの水平リサイクルが技術的に可能であることを実証いたしました。
今後は、本資源循環スキームを他のリサイクラーや油を使用する食品メーカー、容器メーカー、自治体等との連携に拡大し、さらには行政や他業界のご理解と協力を得ながら、社会全体における資源循環の実装を目指してまいります。
また「日清かけるオイル145g フレッシュキープボトル」が「2025日本パッケージングコンテスト」(公益社団法人 日本包装技術協会主催)で「テクニカル包装賞」を受賞しました。
業務用食用油では、食用油の価格高騰を背景に、長持ち機能を有しフライ時の色が付きにくい「日清きれい長持ちオイル」を発売いたしました(2026年4月)。
また、ご飯の低温劣化を抑える炊飯油の機能を強化し、低温流通や冷蔵保存での老化を防いでご飯のおいしさを維持する「日清炊飯油CH2」を発売いたしました(2025年10月)。
その他、フードロスや環境配慮、生産性の改善など様々なニーズへ対応した機能性油脂/油剤の開発やご提案等、ユーザーベネフィットの提供につながる取り組みを実践しております。
菓子、パン、チョコレート、アイスクリーム類などの加工食品において、油脂は風味、食感、口どけなどの品質を調整する重要な機能を担っています。
当社では「油脂」を究めることで、チョコレート用油脂やマーガリン、ショートニングなどの製品開発を推進しております。
主要原料であるパーム油を生産する当社グループのISF社および、業務用チョコレートの製造・販売を手掛ける大東カカオ株式会社の研究開発部門と連携し、チョコレート用油脂のバリューチェーン全体にわたる研究開発を推進しております。
近年の世界的なカカオ価格高騰を背景に、ココアバター代用脂(CBE)に対する旺盛な需要に対応可能な製造プロセスの開発も進めております。
また、油脂と機能性素材を組み合わせ新たな価値を創造する、機能性油脂/油剤の開発にも注力しており、B to Bを主軸とした取り組みにおいてはお客さまの最終製品のおいしさ向上や様々な課題解決に貢献するため、これまで培ってきた油脂結晶コントロール技術や乳化・起泡に関するアプリケーション評価技術を活用し、お客さまと共に製品開発に取り組んでおります。
お客さまの最終製品ごとに異なるニーズや機能要件に応じて、製菓用油脂等をタイムリーに開発し、販売量の拡大を図っております。
さらに、食品素材の風味を引き立てる独自の風味増強技術を開発し、機能性油脂「日清素材ストロングR70」を発売いたしました(2025年9月)。
この機能性油脂は、基本五味の増強に加え、味の余韻を持続させる効果を有し、お客さまが展開する各種食品の風味増強用途で幅広くご利用いただいております。
2.加工食品・素材大東カカオ株式会社と連携を取りながら、カカオを中心に、素材にこだわり、配合・物性・製造技術を磨き、他社がまねのできない多様な技術やユーザーの要求に応えるための高付加価値技術を構築しております。
大東カカオ株式会社の強みであるロースト方法やカカオ産地を組み合わせた味作りを強化するとともに、当社と連携した風味の評価技術や油脂技術を活用したチョコレートの開発を進めております。
特に風味の評価技術においては、従来の手法を発展させた独自の評価・提案方法を構築するとともに、新たに分析機器を導入しさらなる強化を目指しています。
さらに、大東カカオ株式会社の独自技術を活用し、耐熱性の高いチョコレートの開発を進め、ユーザーと協働で商品化に向けた検討を行っています。
健康維持に役立つことが期待される「日清MCT(エムシーティー)オイル」について、新たな機能性表示として「中鎖脂肪酸(オクタン酸、デカン酸)はBMIが高めの方の食べた脂質(あぶら)の代謝(分解)を高める」の届出を消費者庁に行い、公開されました。
今後は食用油や加工食品へ広く展開することで、マーケットにおける認知度向上および付加価値の創出を推進してまいります。
また、病院・施設向けの高齢者・介護食品分野においては、少量でも高密度な栄養成分を含むことを特長とする「ミニタス」シリーズのたんぱく質ゼリーのラインアップ強化を進め、「グレープ味」「マンゴー味」を発売いたしました(2026年3月)。
当社の独自技術による油脂100%の結晶性油脂「コナファット」は、食感改善、粉末の流動性改善といった機能を中心に食品分野で幅広くご利用いただいております。
食品での用途をさらに拡大するため、チョコレートの粘度調整、複合菓子の油脂移行による品質変化の抑制などの新たな価値の提案を進めております。
非食品分野では地球環境課題対応に向けたバイオマス素材として活用する用途開発を進め、従来の油脂の枠を超えた様々な用途での活用方法をご提案することで、市場開拓を進めております。
ドレッシング市場においては、生活者が「健康感」や「素材感」を重視するニーズにお応えするため、「こめ油」と「こめ酢」を使用した新たなドレッシングシリーズ「日清こめ油ドレッシング」300mlを発売いたしました(2026年2月)。
〔ファインケミカル事業〕化粧品領域における開発活動としては、グローバルな視野で化粧品業界に広く展開できる高機能素材や植物由来成分からなる素材の開発に取り組んでおります。
化学品領域における開発活動としては、情報関連分野・潤滑用途の素材を中心に顧客と直結した開発を進めております。
欧州での開発生産拠点であるIQL社との間では、相互で生産する品目の追加・品質管理体制の強化を通じて、高品質な化粧品原料のグローバル供給体制の構築に向けた取り組みを進めております。
日清奥利友(上海)国際貿易有限公司とは、中国における技術サービスの充実を目的として設置したラボ機能を有する上海テクニカルサポートセンターと連携して、現地企業を対象とした原料セミナーを中国各地で開催し、同社製品の優れた特徴をアピールする活動を行い、中国における市場開拓を着実に進めております。
〔その他〕セッツ株式会社は、微生物制御技術や洗浄技術を融合させ、顧客課題の解決に取り組むとともに、高付加価値商品の開発を進めております。
食品添加物からなる非危険物ウイルス対策用アルコール製剤「ノロVライト」(2025年6月)、突然の嘔吐物処理後の除菌・ウイルス除去、清掃のために「ノロVジア1000」を発売し(2026年2月)、ノロVシリーズのラインナップを拡張いたしました。
また、牛脂などの非加熱固形油脂汚れに強い「オイルクリーナー」に、より高い安全性と液色着色による誤使用防止に配慮した「中性タイプ」を追加し(2025年6月)、食器用中性洗剤のカテゴリーにも、誤使用防止に配慮した新洗剤「レディルートクリーン」を発売いたしました(2025年12月)。
これらを推進して、衛生管理事業の拡大に努めてまいります。
今後とも技術力の一層の充実を図り、新製品・新技術開発、新分野開拓に積極的に取り組んでいく方針であります。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、事業構造改革を継承しつつ、より成長路線に軸足を移す、という基本方針に基づき、戦略性、重要性、緊急性に鑑み、投資採算を重視した上で、油脂・油糧および加工食品・素材事業を中心に32,804百万円の設備投資を行いました。
グローバル油脂・加工油脂事業においては6,383百万円、油脂・油糧および加工食品・素材事業においては25,351百万円、ファインケミカル事業においては832百万円、その他の事業においては237百万円の投資額となりました。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社2026年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)リース資産合計本社(東京都中央区)油脂・油糧および加工食品・素材事業その他その他設備1,792493,735(1)1525,730335横浜磯子事業場(神奈川県横浜市磯子区)油脂・油糧および加工食品・素材事業ファインケミカル事業その他食品、油脂、化成品、ミール、その他製造設備研究設備13,24311,78917,114(273)25642,403571名古屋工場(愛知県名古屋市港区)油脂・油糧および加工食品・素材事業食品・油脂、ミールの製造設備1,7215,2453,362(98)30010,629110堺工場(大阪府堺市西区)油脂・油糧および加工食品・素材事業その他食品、油脂の製造設備9231,8925,952(29)28,77073水島事業場(岡山県倉敷市)油脂・油糧および加工食品・素材事業食品・油脂、ミールの製造設備1,1658452,977(118)64,99561各支店および営業所油脂・油糧および加工食品・素材事業その他設備207-118147145
(注) 1 設備の帳簿価額は減価償却累計額控除後のものであり、建設仮勘定47億円を含んでおりません。
2 横浜磯子事業場、名古屋工場および水島事業場においては、主に油脂およびミールを生産し、堺工場においては主に油脂を生産しております。
3 各支店および営業所の内訳は、北海道・東北・関東信越・東海北陸・大阪・中四国・九州の各支店、盛岡・郡山・新潟・長野・首都圏・静岡・北陸・四国・岡山・鹿児島の各営業所となります。

(2) 国内子会社2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)リース資産合計セッツ㈱堺事業所化成品工場(大阪府堺市西区)その他洗浄・消毒剤の製造設備4135861,913(32)462,95975日清物流㈱大黒物流センター(神奈川県 横浜市鶴見区)油脂・油糧および加工食品・素材事業倉庫8121-(注2)
(2)-10310堺事業場(大阪府堺市西区)油脂・油糧および加工食品・素材事業物流設備75179868(10)-1,69817大東カカオ㈱中井工場(神奈川県足柄 上郡中井町)油脂・油糧および加工食品・素材事業チョコレート関連製品の製造設備1,0854,8832,093(17)2958,358169
(注) 1 設備の帳簿価額は減価償却累計額控除後のものであり、建設仮勘定12億15百万円を含んでおりません。
2 日清物流㈱の土地2千㎡については、賃借しております。
(3) 在外子会社2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)使用権資産合計IntercontinentalSpecialtyFats Sdn. Bhd.本社・工場(マレーシアセランゴール州)グローバル油脂・加工油脂事業加工油脂製造設備4,45611,461-(注2)(73)5,32821,246415デンキル工場(マレーシアセランゴール州)グローバル油脂・加工油脂事業加工油脂製造設備4734,208217(59)-4,899362PT IndoagriDaitocacao工場(インドネシア西ジャワ州)油脂・油糧および加工食品・素材事業チョコレート関連製品の製造設備99322391(注3)(19)-81390
(注) 1 設備の帳簿価額は減価償却累計額控除後のものであり、建設仮勘定33億71百万円を含んでおりません。
2 Intercontinental Specialty Fats Sdn. Bhd.の本社・工場の土地73千㎡については、賃借しております。
3 PT Indoagri Daitocacaoの工場の土地19千㎡については、インドネシア共和国の法律に基づく建設権により利用している土地の面積です。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)提出会社横浜磯子事業場(神奈川県横浜市磯子区)油脂・油糧および加工食品・素材事業油脂製造設備3,2002,083自己資金および借入金2023年11月2027年5月生産能力増強名古屋工場(愛知県名古屋市港区)油脂・油糧および加工食品・素材事業油脂製造設備1,6001,518自己資金および借入金2024年3月2026年10月生産能力増強油脂製造設備2,500264自己資金および借入金2025年4月2029年1月生産能力増強堺工場(大阪府堺市西区)油脂・油糧および加工食品・素材事業油脂製造設備2,900288自己資金および借入金2025年3月2028年9月生産能力増強水島事業場(岡山県倉敷市)油脂・油糧および加工食品・素材事業油脂製造設備2,2001,568自己資金および借入金2023年11月2027年5月生産能力増強油脂・油糧および加工食品・素材事業出荷設備1,350122自己資金および借入金2026年1月2027年4月出荷能力増強日清物流㈱磯子事業所(神奈川県横浜市磯子区)油脂・油糧および加工食品・素材事業原料荷役設備4,3441,098自己資金および借入金2027年12月2029年1月原料荷役能力増強IntercontinentalSpecialtyFats Sdn. Bhd.本社・工場(マレーシアセランゴール州)グローバル油脂・加工油脂事業加工油脂製造設備5,8002,646自己資金および借入金2024年2月2026年11月生産能力増強
(2) 重要な設備の除却等経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。
研究開発費、研究開発活動4,776,000,000
設備投資額、設備投資等の概要237,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況42
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況17
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況7,706,494
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式価値の変動又は配当金といった投資リターンのみを意図して保有する株式を純投資目的の株式とし、中長期的な観点から当社グループの企業価値向上に資すると判断し保有する株式を純投資目的以外の目的である投資株式と判断しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 (保有方針)当社は資本・業務提携や協業等による事業競争力の維持・強化や、新規事業領域の開拓に向けた出資等による事業の急速な成長・育成に繋がると判断されるものを除き、原則として、政策保有株式を保有しない方針です。
この基本方針に則し、既に保有している政策保有株式については、改めて保有意義を精査し、縮減に取り組んでまいります。
なお、政策保有株式の縮減は、取引先企業や市場に大きな影響を与える場合があることから、取引先企業との対話を通じ、ご理解をいただきながら段階的に進めております。
(保有の合理性の検証方法及び取締役会等における検証の内容)毎年、以下の検証プロセスおよび評価項目に基づき、保有の合理性を総合的に精査・検証しております。
なお、この評価プロセスおよび評価項目は、段階的な縮減を進めていく過渡的な措置として用いるものであり、今後、検証方法のブラッシュアップを検討してまいります。
上記方針に基づき、2025年11月の取締役会にて各銘柄の保有意義及び保有に伴う便益の検証を実施しました。
2024年度末においては49銘柄保有しておりましたが、2025年度に3銘柄(3銘柄の売却額は437百万円)売却、1銘柄(1銘柄の取得額は100百万円)取得しました。
この結果、2025年度末の銘柄数は47銘柄に減少しました。
貸借対照表上の計上額は2024年度末の14,175百万円から15,409百万円に増加しました。
また、連結自己資本に対する割合は、7.3%となりました。
(検証プロセス) (評価項目)当社は、保有目的等の定性項目と直近2年間の売上額・利益額および受取配当金額・株式評価損益等の定量項目により評価・検証を行っております。
定性項目保有目的、取得経緯、取引関係の有無、保有する戦略的意義・メリット、売却した場合の取引継続・安定性に係るリスク定量項目直近2年間の売上額・利益額(販売取引先のみ)、年間受取配当金額・株式評価損益、保有に伴う便益・リスクと資本コスト (議決権行使基準)個々の議案を十分に精査し、株主価値向上に資すると判断される議案については、当該発行会社の提案を尊重します。
不祥事や反社会的行為の発生などコーポレート・ガバナンス上の重大な欠陥が生じている場合や、株主価値の毀損につながる懸念があると判断される議案については、当該企業との対話を通じ適時・適切に賛否を判断いたします。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式201,400非上場株式以外の株式2714,009 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式1100 当社グループの事業競争力強化非上場株式以外の株式67 持株会における定期購買 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式13非上場株式以外の株式2433 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 保有方針に合致しないと判断される銘柄については、お取引先様との対話を通じ、ご理解をいただきながら、段階的に縮減を進めてまいります。
定量的な保有効果については、取引における契約上の秘密保持の観点から記載しておりませんが、当社取締役会にて、政策保有上場株式の保有意義・効果を検証し、保有の適否を総合的に判断しています。
特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)キッコーマン㈱4,422,5704,422,570研究開発や商品開発などの協業により、双方の将来的な企業価値を向上させるために保有しています。
有6,3466,372ミヨシ油脂㈱1,030,7001,030,700資本・業務提携にもとづく技術開発を中心とした協力により、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)における国内加工油脂の売上・収益向上のために保有しています。
有2,3051,739ロイヤルホールディングス㈱1,046,904523,452主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)の業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
なお、同社株式については、当事業年度に株式分割が行われたため株式数が増加しております。
無1,5261,336㈱日清製粉グループ本社378,132378,132主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のミール(油粕)製品の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
有792654理研ビタミン㈱247,600247,600取引の強化と相互の技術力を活用した中長期的な事業領域の拡大のために保有しています。
有711598イオン㈱321,882107,294主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
なお、同社株式については、当事業年度に株式分割が行われたため株式数が増加しております。
無606402㈱トライアルホールディングス100,000100,000主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無420218伊藤忠食品㈱20,00020,000主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
有259150ケンコーマヨネーズ㈱100,000100,000主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)の油脂製品(バルク品)の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無220186㈱王将フードサービス48,77848,096主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)の業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
同社の取引先持株会に加入していることから、保有株式数が増加しております。
無150154東和フードサービス㈱64,00064,000主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)の業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無136136㈱フジオフードグループ本社96,00096,000主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無103112 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱ロック・フィールド53,56352,412主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)の業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
同社の取引先持株会に加入していることから、保有株式数が増加しております。
無7583㈱マルイチ産商57,21756,955主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
同社の取引先持株会に加入していることから、保有株式数が増加しております。
有6662㈱アークス11,52411,524主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無4333㈱ブルーゾーンホールディングス4,400-主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
株式移転により㈱ヤオコーの株式に代えて株式の割当交付を受けたため、保有株式数が増加しております。
無41-エイチ・ツー・オー リテイリング㈱14,43814,415主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
取引先持株会に加入していることから、保有株式数が増加しております。
無3432㈱バローホールディングス9,5049,504主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無3422チムニー㈱25,47723,448主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)の業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
同社の取引先持株会に加入していることから、保有株式数が増加しております。
無3028アクシアル リテイリング㈱24,20024,200主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無3023㈱ライフコーポレーション8,2808,280主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無2116セントラルフォレストグループ㈱7,0007,000主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。

(注)1921ヤマエグループホールディングス㈱5,0005,000主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無1411㈱エコス3,0003,000主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無76 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)正栄食品工業㈱1,3301,330主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)の加工油脂製品の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無55㈱大光8,9128,328主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
同社の取引先持株会に加入していることから、保有株式数が増加しております。
無54㈱オークワ100100主に、油脂・油糧および加工食品・素材事業セグメント(油脂・油糧)のホームユース製品、業務用食用油の販売先であり、売上・収益向上のために保有しています。
無00㈱トーホー-110,0002025年度に同社の株式を全株売却しております。
無-383アルビス㈱-12,0002025年度に同社の株式を全株売却しております。
無-33㈱ヤオコー-4,400㈱ブルーゾーンホールディングスへの株式移転により、当社が保有していた㈱ヤオコーの4,400株は㈱ブルーゾーンホールディングスに割当てられております。
無-40
(注) 保有先企業は当社の株式を保有していませんが、同社子会社が当社の株式を保有しています。
みなし保有株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱セブン&アイ・ホールディングス-432,0002025年度に同社の株式を全株売却しております。
無-934㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ-371,0002025年度に同社の株式を全株売却しております。
無-746㈱三井住友フィナンシャルグループ-72,0002025年度に同社の株式を全株売却しております。
無-273森下仁丹㈱-11,0002025年度に同社の株式を全株売却しております。
有-23
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社6
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社20
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1,400,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社27
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社14,009,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社100,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社7,000,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社433,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社100
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社34,000,000