財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2026-06-11
英訳名、表紙Japan Exchange Group, Inc.
代表者の役職氏名、表紙取締役兼代表執行役グループCEO  山道 裕己
本店の所在の場所、表紙東京都中央区日本橋兜町2番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙(03)3666-1361
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIIFRS
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
当社は、2013年1月1日に、株式会社東京証券取引所グループと株式会社大阪証券取引所との合併により、発足しました。
1878年5月東京株式取引所設立免許(東京証券取引所の前身)1878年6月大阪株式取引所設立免許(大阪証券取引所の前身)1949年4月会員組織として東京証券取引所、大阪証券取引所が設立1949年5月株券の売買を開始1956年4月債券市場を開設(東京証券取引所・大阪証券取引所)1961年6月東京証券取引所、株式会社東京証券計算センター設立(現・株式会社東証コンピュータシステム)1961年10月市場第二部制度を導入(東京証券取引所・大阪証券取引所)1966年10月東京証券取引所、国債市場を開設1969年7月東京証券取引所、東証株価指数(TOPIX)の算出・公表開始1970年5月東京証券取引所、転換社債市場を開設1971年7月東京証券取引所、株券振替決済制度を導入1973年12月東京証券取引所、外国株市場を開設1974年9月東京証券取引所、相場報道システム稼働大阪証券取引所、相場情報伝達システム稼動1985年10月東京証券取引所、国債先物市場を開設1986年6月東京証券取引所、株式会社東京証券計算センターの子会社として株式会社東証システムサービスを設立1988年9月株価指数先物市場を開設(東京証券取引所・大阪証券取引所)1989年6月大阪証券取引所、株価指数オプション市場を開設1989年10月東京証券取引所、株価指数オプション市場を開設1990年5月東京証券取引所、国債先物オプション市場を開設1996年10月大阪証券取引所、外国株市場を開設(1997年8月売買取引開始)1997年11月東京証券取引所、株券及び転換社債券に係る立会外取引制度導入1998年7月東京証券取引所、TDnet(適時開示情報伝達システム)稼動1999年4月東京証券取引所、株券売買立会場を閉場1999年7月大阪証券取引所、立会場廃止1999年11月東京証券取引所、新興企業向け市場「マザーズ」を開設2000年3月東京証券取引所と広島証券取引所及び新潟証券取引所が合併2000年5月大阪証券取引所、ナスダック・ジャパン市場を開設(同年6月売買開始)2001年3月大阪証券取引所と京都証券取引所が合併2001年4月大阪証券取引所、会員組織から株式会社に組織変更2001年7月ETF市場を開設(東京証券取引所・株式会社大阪証券取引所)2001年8月東京証券取引所、証券会員制法人東京証券取引所に商号変更2001年9月東京証券取引所、不動産投資信託証券(REIT)市場を開設2001年11月東京証券取引所、証券会員制法人から株式会社に組織変更2002年1月株式会社証券保管振替機構が設立され、株式会社東京証券取引所が出資2002年2月株式会社東京証券取引所、株式会社東証システムサービスを子会社化株式会社東証コンピュータシステムを非子会社化(関連会社化)2002年7月株式会社東京証券取引所、株式会社日本証券クリアリング機構を設立2002年12月株式会社大阪証券取引所、ナスダック・ジャパン市場を「ヘラクレス」に変更2003年1月株式会社日本証券クリアリング機構、業務開始(株式会社東京証券取引所の現物清算業務を移管)2003年2月株式会社日本証券クリアリング機構に株式会社東京証券取引所のデリバティブ清算業務を移管2004年4月株式会社大阪証券取引所、株式を「ヘラクレス」に上場2004年7月株式会社東京証券取引所、株式会社ICJを日本証券業協会、Automatic Data Processing, Inc.(現・Broadridge Nederland Ⅱ B.V.)とともに設立2006年10月株式会社大阪証券取引所、株式分割の実施(1:3)2007年8月株式会社東京証券取引所グループを設立(単独株式移転により設立)2007年10月株式会社東京証券取引所グループ、東京証券取引所自主規制法人を設立(同年11月より業務開始)株式会社大阪証券取引所、金融商品取引法に基づく自主規制委員会を設置2008年1月株式会社東京証券取引所、ToSTNeT市場を開設(立会市場から独立)2008年12月株式会社大阪証券取引所、株式会社ジャスダック証券取引所株式の76.1%を取得し同社を子会社化 2009年6月株式会社東京証券取引所グループとロンドン証券取引所との共同出資により設立した株式会社TOKYO AIM取引所が取引所業務を開始2009年9月株式会社大阪証券取引所、株式会社ジャスダック証券取引所の全株式を取得し同社を完全子会社化2010年1月株式会社東京証券取引所、現物取引システム「arrowhead」を稼動2010年4月株式会社大阪証券取引所と株式会社ジャスダック証券取引所が合併2010年9月株式会社日本証券クリアリング機構が株式会社日本国債清算機関株式を取得(所有割合:35.6%)2010年10月株式会社大阪証券取引所、新JASDAQ市場を開設2011年2月株式会社大阪証券取引所、デリバティブ取引システム「J-GATE」を稼働2011年7月株式会社大阪証券取引所、デリバティブ市場のナイト・セッションを開始2012年3月株式会社東京証券取引所グループ、ロンドン証券取引所が保有する株式会社TOKYO AIM取引所の全株式を取得。
同年7月、株式会社東京証券取引所に吸収合併2012年8月株式会社東京証券取引所グループ、公開買付けにより、株式会社大阪証券取引所株式を取得(所有割合:66.7%)2012年9月株式会社大阪証券取引所、新大証設立準備株式会社(現・株式会社大阪取引所)を設立2012年10月株式会社日本証券クリアリング機構、金利スワップ取引清算業務を開始2013年1月株式会社東京証券取引所グループと株式会社大阪証券取引所が合併し、「株式会社日本取引所グループ」に商号変更(存続会社:株式会社大阪証券取引所)新大証設立準備株式会社が「株式会社大阪証券取引所」に商号変更し、株式会社大阪証券取引所の金融商品取引所事業を承継株式会社日本取引所グループ株式が東京証券取引所市場第一部に上場2013年7月株式会社大阪証券取引所の現物市場、清算機能及び自主規制機能をそれぞれ株式会社東京証券取引所の現物市場、株式会社日本証券クリアリング機構、東京証券取引所自主規制法人に統合2013年10月株式分割の実施(1:5)株式会社日本証券クリアリング機構と株式会社日本国債清算機関が合併2014年1月JPX日経インデックス400の算出・公表を開始2014年3月株式会社東京証券取引所のデリバティブ市場を株式会社大阪証券取引所のデリバティブ市場に統合株式会社大阪証券取引所が、「株式会社大阪取引所」に商号変更2014年4月東京証券取引所自主規制法人が「日本取引所自主規制法人」に名称変更2014年12月ヤンゴン証券取引所設立のための合弁契約をミャンマー経済銀行、大和総研と締結(出資比率18.75%)2015年4月株式会社東京証券取引所、インフラファンド市場を開設2015年5月シンガポールに支店を開設(駐在員事務所を改組)2015年10月株式分割の実施(1:2)2016年3月ヤンゴン証券取引所、取引開始2017年12月Sustainable Stock Exchanges Initiativeへ参加2018年5月国債決済期間短縮(T+1化)2019年7月株式等決済期間短縮(T+2化)2019年10月公開買付けにより株式会社東京商品取引所株式を取得(所有割合:97.15%)し、子会社化(株式会社日本商品清算機構も併せて子会社化)2019年11月株式会社東京商品取引所の全株式を取得し、完全子会社化(株式会社日本商品清算機構も併せて完全子会社化)2020年7月株式会社東京商品取引所に上場していた貴金属先物等を株式会社大阪取引所へ移管株式会社日本証券クリアリング機構と株式会社日本商品清算機構が合併2021年12月株式会社JPX総研を設立2022年4月株式会社JPX総研、業務開始(当社グループのデータ、デジタル関係事業を集約)2022年4月株式会社東京証券取引所の新市場区分開始(「プライム市場」、「スタンダード市場」、「グロース市場」)2023年2月株式会社JPX総研によるSCRIPTS Asia株式会社の完全子会社化2024年10月株式分割の実施(1:2)2024年11月株式会社東京証券取引所、現物立会市場の取引時間を延伸
事業の内容 3【事業の内容】
 当社は、連結子会社7社並びに持分法適用関連会社3社を有する金融商品取引法上の金融商品取引所持株会社です。
当社グループは、金融商品取引法上の金融商品取引所持株会社グループとして、有価証券やデリバティブの上場から、取引の場の提供、清算・決済サービス、指数・情報サービスに至るまで、我が国の市場に関する一連のサービスをグループ一丸となって提供しています。
関係会社については、「第1 企業の概況-4 関係会社の状況」をご参照ください。
当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
当社グループの特徴及び収益内容は、次のとおりです。
(1)当社グループの特徴について① 現物市場当社グループの現物市場は株式市場を中心として構成されており、株式市場は、世界でも有数の市場規模であるとともに、我が国市場の中核インフラとして確固たる地位を確立しています。
② デリバティブ市場当社グループのデリバティブ市場は、指数先物、指数オプション、国債先物、国債先物オプション、有価証券オプション、商品先物等の取引を提供しています。
また立会時間については、日中に加え、夕方・夜間も取引が可能となっています。
指数先物取引、指数オプション取引では、わが国を代表する株価指数である日経平均株価やTOPIXを対象とする取引を提供しており、我が国を代表するデリバティブ商品となっています。
また、国債先物取引においては、長期国債先物取引が、その高い流動性から、長期金利市場の指標となっています。
③ 取引システム取引を円滑に行い、市場の安定性・信頼性を維持していくためには、システムの安定稼働が必須の要件となっております。
また、テクノロジーの発達による取引手法の多様化・高度化や新商品の上場などに適切かつ機動的に対応し、市場利用者のニーズを実現していくためには、絶えずITインフラの整備を推進していく必要があります。
当社グループでは、現物市場の売買システムとして、高速性・信頼性・拡張性を兼ね備えた「arrowhead」を、デリバティブ市場の取引システムとして、世界標準の取引機能と世界水準の注文処理性能を兼ね備えた「J-GATE」をそれぞれ稼働しています。
④ 情報サービス当社グループでは、有価証券の売買及びデリバティブ取引に関する約定値段等の情報をその発生・変化の都度、即時に配信するとともに、株価情報等を基に算出した指数情報や各種統計情報も併せて、取引参加者や情報ベンダー等の市場参加者に提供しています。
また、上場会社の適時開示情報を検索できるサービスやコーポレート・アクション情報の提供等のサービスも行っており、市場参加者のニーズに応じて、各種市場情報の提供を行っています。
⑤ 自主規制機能投資家が市場に安心して参加するためには、市場が公正で信頼できるものである必要があり、市場の公正性・信頼性を確保するためには、自主規制機能が適切に発揮されることが不可欠です。
当社グループでは、金融商品市場について、持株会社の傘下に日本取引所自主規制法人を置き、“取引所の品質管理センター”として、市場の公正と信頼の維持を図っています。
自主規制業務を、市場運営会社である取引所とは別法人の形態の自主規制法人が行うことにより、市場に近い位置に身を置き、高い専門性を発揮すると同時に、中立性・実効性を確保しやすい組織体制を構築しています。
また、商品市場については、自主規制業務の独立性確保の観点から、株式会社東京商品取引所の取締役会の諮問機関として自主規制委員会を設置し、同委員会が自主規制業務に関する事項の審議を行うこととし、同委員会の職務を補助する自主規制を担当する部門を設置しています。
⑥ 清算・決済投資家が市場に安心して参加するためには、清算・決済が確実に行われることが極めて重要です。
株式会社日本証券クリアリング機構は、清算機関として、取引所で成立した現物取引やデリバティブ取引に係る清算業務を行うとともに、私設取引システム(PTS)を通じた売買、店頭デリバティブ取引及び国債店頭取引の清算業務も行っています。
同社は、債権・債務の当事者となって決済の履行を保証するほか、有価証券と決済資金の効率的な授受のためのネッティングを行ったうえで、証券・資金の決済機関に対して振替指図を行っています。
また、株式会社証券保管振替機構は、振替機関として、証券会社や銀行等の間における有価証券の振替等を行っています。
(2)当社グループの収益内容について内  訳内  容取引関連収益売買代金・数量や注文件数に応じて取引参加者から得る収入など清算関連収益債務引受に係る収入など上場関連収益時価総額や増資の実施等に応じて上場会社から得る収入など情報関連収益取引参加者、情報ベンダー等への相場情報の提供料などシステム関連収益arrownet利用料、コロケーション利用料などその他その他の収入 当社グループの事業系統図は次頁のとおりです。
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)(注)3関係内容(連結子会社) 株式会社東京証券取引所(注)1,4東京都中央区 11,500 有価証券の売買を行う取引所金融商品市場の開設100.0 経営管理設備賃貸借役員の兼任4名株式会社大阪取引所(注)1大阪府大阪市中央区4,723市場デリバティブ取引を行う取引所金融商品市場の開設100.0経営管理役員の兼任3名株式会社東京商品取引所(注)1東京都中央区1,989商品市場の開設100.0経営管理役員の兼任2名株式会社JPX総研(注)1,4東京都中央区1,000市場関連サービスの提供100.0経営管理役員の兼任3名日本取引所自主規制法人(注)1,2東京都中央区3,000株式会社東京証券取引所等からの委託を受けて行う自主規制業務100.0経営管理株式会社日本証券クリアリング機構(注)1,4東京都中央区9,584金融商品債務引受業等(注)5役員の兼任2名SCRIPTS Asia株式会社東京都中央区5企業イベントの書き起こしの作成代行業務100.0(100.0) (持分法適用関連会社) 株式会社ICJ東京都中央区200機関投資家向け議決権電子行使プラットフォームの運営50.0(50.0) 株式会社東証コンピュータシステム東京都港区400情報処理事務の受託等35.0(35.0) 株式会社証券保管振替機構東京都中央区4,250有価証券の振替に係る業務等24.8役員の兼任1名(注)1.特定子会社に該当しております。
2.日本取引所自主規制法人の資本金の欄には、基本金の額を記載しております。
3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合を内数で示しております。
4.株式会社東京証券取引所、株式会社JPX総研及び株式会社日本証券クリアリング機構につきましては、営業収益(連結会社相互間の内部営業収益を除く。
)の連結営業収益に占める割合が10%を超えております。
<主要な損益情報等(日本基準)> 株式会社東京証券取引所株式会社JPX総研株式会社日本証券クリアリング機構(1) 営業収益120,700百万円41,204百万円55,160百万円
(2) 経常利益78,282百万円12,682百万円22,797百万円(3) 当期純利益54,395百万円8,412百万円15,806百万円(4) 純資産額138,950百万円28,006百万円121,953百万円(5) 総資産額180,303百万円40,643百万円7,204,285百万円5.A種類株式100.0%、C種類株式63.2%、D種類株式57.5%
従業員の状況 (2)【従業員の状況】
(1)連結会社の状況2026年3月31日現在 セグメントの名称従業員数(人)連結会社合計1,268(注)1.金融商品取引所事業の単一セグメントのため、連結会社の従業員数の合計を記載しております。
当社及び当社グループの事業運営の中核を担う子会社(以下「中核子会社」という。
)における従業員数の合計は1,252人です。
2.従業員数は、グループ外への出向者を除き、グループ外からの出向者を含んだ就業人員です。
3.臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含みます。
)は、当該臨時雇用者の総数が従業員数の100分の10未満であることから、記載を省略しております。
4.当社及び中核子会社における、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(2026年3月31日現在)及び2025年度における男性労働者の育休取得率(「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したもの)は以下のとおりです。
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育休取得率(%)10.472.4なお、2025年度における男性労働者の育児休業等(育児休業及び産後パパ育休)の取得率は31.0%です。
5.当社及び中核子会社における、2025年度の男女の賃金の額の差異は以下のとおりです。
男女の賃金の額の差異(%)(男性の賃金の額に対する女性の賃金の額の割合)全労働者67.6正社員70.1嘱託社員63.2当社グループでは、社員の基本的な役割や将来期待、ライフスタイルの多様化等を踏まえ、スタッフ職内にGSコース、DSコース、SSコースの3つのコースを設けています。
賃金の額については、性別に関係なく同一の基準を適用しておりますが、役割が異なり、また給与体系が異なるSSコースの女性割合が高いことなどから、女性の方が賃金の額が低くなっております。
GSコース:当社グループの事業強化に資する業務に取り組み、様々な業務分野を経験し、幅広い知識や高度な専門性を身につけ活躍することを期待DSコース:業務分野を取引システムの開発を始めとするデジタル・ネットワーク分野に特定し、高い専門性を発揮することで、事業の多角化やサービスの高度化等を推進することを期待SSコース:当社グループの安定的な業務運営を支える業務に取り組み、専門性を身につけ、一般事務や専門的事務の実務の中心を担うことを期待 (2)提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)22346.819.811,132,6430.3(注)1.従業員数は、社外への出向者を除き、社外からの出向者を含んだ就業人員であります。
2.臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含みます。
)は、当該臨時雇用者の総数が従業員数の100分の10未満であることから、記載を省略しております。
3.平均年間給与は、社外からの受入出向者を除き、賞与及び基準外賃金を含んで算出しております。
(3)最大人員会社の状況① 当事業年度における従業員数が最も多い会社㈱東京証券取引所 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)30544.018.012,234,5753.1(注)1.従業員数は、社外への出向者を除き、社外からの出向者を含んだ就業人員であります。
2.臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含みます。
)は、当該臨時雇用者の総数が従業員数の100分の10未満であることから、記載を省略しております。
3.平均年間給与は、社外からの受入出向者を除き、賞与及び基準外賃金を含んで算出しております。
② 上記①の会社の次に従業員数が多い会社㈱JPX総研 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)263[32]44.116.611,872,9784.7(注)1.従業員数は、社外への出向者を除き、社外からの出向者を含んだ就業人員であり、臨時雇用者数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.臨時雇用者は、人材会社からの派遣社員になります。
3.平均年間給与は、社外からの受入出向者を除き、賞与及び基準外賃金を含んで算出しております。
(4)労働組合の状況当社グループには、東京証券取引所労働組合、大阪証券取引所労働組合および大阪証券労働組合の3つの労働組合が組織されておりましたが、2019年9月にこれらの労働組合が統合され、日本取引所グループ従業員組合となっております。
また、2019年10月に経営統合した株式会社東京商品取引所には東京商品取引所労働組合が組織されておりましたが、2020年7月に全社員が株式会社大阪取引所に転籍したことに伴い、解散しております。
なお、労使関係に特記すべき事項はありません。
(5)役員・従業員株式所有制度の内容当社グループは使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しています。
当該役員・従業員株式所有制度については、「1 株式等の状況-(8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
記載事項のうち将来に関する事項は、提出日現在において入手可能な情報等に基づいて判断したものであります。
(1)経営方針当社グループは、公共性及び信頼性の確保、利便性、効率性及び透明性の高い市場基盤の構築並びに創造的かつ魅力的なサービスの提供により、市場の持続的な発展を図り、豊かな社会の実現に貢献します。
また、これらを通じて、投資者を始めとする市場利用者の支持及び信頼の増大が図られ、その結果として、利益がもたらされるものと考えます。
この企業理念の下、中期経営計画において、中長期の将来像を見据えた経営の基本方針、事業戦略及び経営目標を策定しています。
当社グループは、2030年までに実現を目指す長期ビジョンを、Target 2030として「幅広い社会課題に、資金調達・資金循環機能をはじめとしたソリューションを提供するグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化し、持続可能な社会と経済発展の実現に貢献する」と定め、この長期ビジョンを実現していくための第Ⅱステージとして、2025年度から2027年度の3か年を対象にした「中期経営計画2027」を策定しております。
中期経営計画を着実に実行するとともに、投資家・利用者のニーズや事業環境の変化、技術の進展や規制の枠組みの見直しに応じて、的確な対応を進めることにより、日本国内のみならず、アジア太平洋地域のタイムゾーンにおける機軸マーケットとして、世界でも枢要な市場の一つであり続けることを目指していきます。
(2)中期経営計画、経営環境及び対処すべき課題等 ① 中期経営計画2027 計画1年目の振返り当社グループは、グローバルな市場間競争における日本の金融・資本市場全体の魅力向上に貢献するため、以下の3つの重点テーマに掲げる各施策を着実に実施しました。
主な取組みの成果重点テーマ 1日本株市場の新時代を切り拓く・プライム市場を中心に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」が浸透・プライム市場における英文開示の義務化・グロース市場における高い成長の実現に向けた働きかけ及び上場維持基準の見直し・JPXスタートアップ急成長100指数の算出開始・MBO等に関する企業行動規範の見直し・東証上場ETFの純資産残高が100兆円を突破・少額投資の在り方に関する勉強会 報告書公表・売買制度ワーキング・グループ 報告書公表・日経225ミニオプションの水曜満期追加・かぶオプの2025年度取引高が過去最高重点テーマ 2総合プラットフォーム化へ邁進する・通貨先物の上場・ポケットゴールド100先物及びポケットプラチナ100先物の上場・超長期国債先物及び電力先物の2025年度取引高が過去最高・円金利スワップ取引の2025年度清算金額が過去最高・米国CFTCから米国人顧客の金利スワップ清算サービスの利用認可取得・電力先物の年度物取引及び中部エリアの上場・電力現物・先物連携サービス「JJ-Link」のフェーズ2への移行着手重点テーマ 3デジタルイノベーションを共創する・arrowheadタイムスタンプデータの提供開始・J-Quants DataCubeの提供開始及びJ-Quants Proのデータ拡充・Snowflakeにおける指数基礎情報及びTDnet開示情報の提供開始・AI開示情報検索サービス「J-LENS」(β版)のリリース等、上場会社関連情報におけるAI活用の進展・AIを活用した自主規制業務の効率化・高度化・業界横断的な共通データ基盤の構築に向けた検討を開始  ② 経営・事業環境及び課題当社グループは、有価証券やデリバティブの上場から、取引の場の提供、清算・決済サービスから指数・情報サービスに至るまで、我が国の市場に関する一連のサービスをグループ一丸となって提供しています(当社の企業構造については「第1企業の概況 3事業の内容」の事業系統図をご覧ください。
)。
当社グループが運営する市場は、企業等に対しては資金調達機会を、投資家に対しては資産運用機会を、社会全体に対しては価格発見機能を提供しています。
我が国においては、国内の他の取引所や私設取引システム(PTS)が市場を提供していますが、当社グループは、証券会社等の取引参加者を通じて、国内外の投資家からの大量の需給を集約することにより日本国内において確固たる地位を確立しています。
当社グループの運営する市場は、内外の経済情勢や金融政策、地政学リスクの動向など外部環境の変化によって大きな影響を受けるため、内外の経済動向や市場環境を注視しながら、市場運営を行っていく必要があります。
当社グループとしては、環境の不透明性・不確実性から生じる様々なリスクに的確に対処しながら、常に安定的に利用者の満足度が高い市場インフラを提供することを最大の経営課題と認識しております。
当社グループが、我が国におけるセントラル・マーケットの運営者として、引き続き安定的に市場運営を行っていくためには、取引参加者・上場会社・システムベンダーをはじめとする市場関係者との一層の連携を図っていくことが重要と認識しています。
また、政府において資産運用立国が策定され、2024年からは新NISAがスタートするなど、「成長と分配の好循環」の実現に向けて当社グループが果たすべき役割はこれまで以上に高まってきております。
国内外から日本のマーケットへの関心が高まる中、その魅力をグローバルに発信し、様々なステークホルダーからの期待に応えることで、更なる成長へと歩を進めていくことが重要です。
 ③ 中期経営計画2027 2026年度アップデートこうした認識の下、計画2年目以降は、計画の大枠を維持しながら、以下の3つの重点テーマの取組みを着実に実行してまいります。
また、資産運用立国の取組みと引き続き軌を一にして市場インフラとしての役割を着実に果たすとともに、上場会社における経営資源の配分に関する検討や開示を通じた投資家との実効的な対話を後押ししてまいります。
加えて、当社グループの未来を見据えた投資等の検討を加速し、新たなニーズへの対応や、新たなテクノロジーの積極的な活用を通じて、市場の利便性向上に取り組んでまいります。
重点テーマ 1 日本株市場の新時代を切り拓く ・上場会社の自律的な価値向上の促進 ・投資しやすい環境の醸成 ・エクイティ・オプション市場の振興 重点テーマ 2 総合プラットフォーム化へ邁進する ・アジアにおける機軸マーケットとしての進化 ・金利関連商品・サービスの強化・拡大 ・エネルギー関連商品の振興 重点テーマ 3 デジタルイノベーションを共創する ・データサービスの次世代化 ・AI等の先端技術の積極的な導入 ・業界全体の課題解決に向けた貢献  また、「中期経営計画2027」では、経営目標として以下の財務目標・非財務コミットメントを設定しています。
財務目標  ・3期連続 ROE 20.0%以上 非財務コミットメント  ・人的資本への継続的な投資を通じた人材力の向上  ・基幹システムの安定的な提供とレジリエンスの発揮 「中期経営計画2027」を通じて“市場の持続的な発展”を図り、社会課題の解決に貢献することで、“豊かな社会の実現”を目指してまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
記載事項のうち将来に関する事項は、提出日現在において入手可能な情報等に基づいて判断したものであります。
(1)考え方・体制当社グループは、企業理念で掲げる「市場の持続的な発展を図り、豊かな社会の実現に貢献」に向け、我々を取り巻く環境や社会課題、それらとの関係に目を向け、企業価値の向上につながる取組を進めることが重要な経営課題の一つであると認識し、経営方針を定め、経営計画等を策定しています(第2 事業の状況-1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等参照)。
公共性・信頼性を備えた利便性・効率性及び透明性が高い市場と魅力的なサービスを提供するという当社グループのビジネスモデルを踏まえ、中期経営計画2027におけるサステナビリティの観点からの重点領域を、「国民の安定的な資産形成」、「人的資本経営の推進」、「安定的な市場運営」、「気候変動への対応」、「サイバーセキュリティへの対応」、「サステナブルファイナンスの推進」と整理しています。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組については、当社ウェブサイトもご参照ください。
 https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/index.html [ガバナンス]当社グループを取り巻くリスク・機会については、上記の考えのもと、それぞれ取締役会が責任を負い適切に監督を行います。
サステナビリティ関連課題については、グループCEOを本部長、グループCOOを副本部長とするサステナビリティ推進本部が担当部室と協働して事業への影響を分析し、対応を進めています。
これらに係る基本方針や進捗等を含む重要事項は、適宜取締役会に報告し、関連指標等はサステナビリティ担当役員のもとでモニタリングし、四半期ごとに取締役会に報告がなされる体制をとっています(第4 提出会社の状況-4 コーポレート・ガバナンスの状況等参照)。
加えて、執行役に対して支給する中長期インセンティブ(金銭報酬)を、中期経営計画2027で示す連結ROE及び非財務コミットメントの達成度に連動させることとしています(第4 提出会社の状況-4 コーポレート・ガバナンスの状況等参照)。
[リスク管理]当社グループは、サステナビリティの観点からの重点領域に関するリスクについて、全社的なリスク管理プロセスに統合して管理・モニタリングしています。
当社グループは、様々なリスクに対応するため、社外取締役を委員長とするリスクポリシー委員会及びCEOを委員長とするリスク管理委員会を設置し、リスク管理方針に従って、未然防止の観点からリスクの認識と対応策の整備・運用を行うとともに、リスクが顕在化あるいはそのおそれが生じた場合には、早期に適正な対応をとる体制を整えています。
また、その運用評価・問題点に関する情報はリスクポリシー委員会(半期毎)及びリスク管理委員会(四半期毎)に定期的に集約し、その都度、取締役会に報告しています。
サステナビリティ関連のリスクについては、リスクポリシー委員会において「事業環境・事業戦略リスク」に係る重要リスクに特定し、サステナビリティ推進部が管理しています(第2 事業の状況-3 事業等のリスク参照)。
(2)気候変動に関する取組当社グループは、気候変動がリスクと機会の両面から当社グループの持続的な成長に影響を及ぼす可能性があることを認識し、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言(以下、「TCFD提言」という。
)に沿った情報開示を進めるとともに、提言内容を気候変動関連リスク・機会への対応を進める際の指針として活用することで、レジリエンスと持続的な成長性の向上に努めています。
[戦略]当社グループは、サステナビリティの観点からの重点領域として「気候変動への対応」を挙げ、気候変動がもたらすリスク・機会として想定される事項と、それらが当社グループの事業・戦略・財務計画に与える影響を検討し、リスク低減や企業価値向上に向けた施策を講じています。
気候変動がもたらすリスク・機会として想定される事項やシナリオ分析の詳細については、当社ウェブサイトをご覧ください。
 https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/environment/01.html [指標及び目標]当社グループは、主な温室効果ガス(以下、「GHG」という。
)の排出要因であった、システムの安定稼働を支える電力の調達方法を見直し、2024年度以降の消費電力100%を再生可能エネルギーで調達しています。
また、自社による直接・間接排出(Scope 1、2)のカーボン・ニュートラルを維持してクリーンな市場インフラを提供するとともに、事業に関わるステークホルダーの排出(Scope3(注1))も含め適切なGHG排出量管理を通じ、継続して排出抑制に努めます。
<当社グループのGHG排出量(Scope 1、2)> 2021年度(t-CO2)2022年度(t-CO2)2023年度(t-CO2)2024年度(t-CO2)2025年度(t-CO2)Scope1(直接的なCO2排出量)774824000Scope2(間接的なCO2排出量)11,7519,0412,27900合計(Scope1+2)12,5259,8652,27900(注1)2025年度の当社グループのGHG排出量Scope3については、数値が確定し次第、当社ウェブサイトに掲載する予定です。
(注2)消費電力を再生可能エネルギーに切り替えることにより削減できない排出の一部は、Jクレジットでオフセットしています。
詳細は当社ウェブサイトをご覧ください。
GHG排出量を含む環境関連データについては、当社ウェブサイトをご覧ください。
 https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/environment/02.html (3)人的資本経営の取組① 人材戦略の考え方「私たちは、公共性及び信頼性の確保、利便性、効率性及び透明性の高い市場基盤の構築並びに創造的かつ魅力的なサービスの提供により、市場の持続的な発展を図り、豊かな社会の実現に貢献します。
私たちは、これらを通じて、投資者を始めとする市場利用者の支持及び信頼の増大が図られ、その結果として、利益がもたらされるものと考えます。
」  当社グループは上記の企業理念を掲げており、信頼性の高い市場基盤の構築や魅力的なサービスの提供により、豊かな社会の実現に貢献することを第一のミッションとし、市場のニーズに応えていくことが結果として利益の最大化にもつながると考えています。
こうした公益性・社会貢献性は、当社グループの事業の大きな特徴の一つであり、当社グループの採用競争力や当社社員のエンゲージメントの源泉となっています。
当社グループの採用活動においても、本企業理念への共感を重視しています。
 本企業理念の下、2030年までに実現を目指す長期ビジョンをTarget2030として、「幅広い社会課題に、資金調達・資金循環機能をはじめとしたソリューションを提供するグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化し、持続可能な社会と経済発展の実現に貢献する」と定めており、この長期ビジョンを実現していくためのスローガンとして、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能を強化しながら、同時に、その枠組みに過度にとらわれず新たな領域へも進んでいく意思を「Exchange & beyond」と表しています。
こうした中長期の将来像を実現していくために、『「伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化を支える」人材に加え、「新たな分野・領域を切り拓く」人材を採用・育成し、全ての人材の能力発揮のための環境を整備すること』を人材戦略の基本的な考え方としています。
 また、2025年度からスタートした中期経営計画2027において、当社グループにおける人材力の向上に向けた主要なKPI(非財務コミットメント)として、以下の3つの指標を掲げています。
これらの指標は、毎年社員に対して実施しているエンゲージメント・サーベイの結果から得られるものであり、2025年度のスコアはいずれの指標も直近3年間を上回る結果となりました。
今後も継続的にこれら指標の高い水準の達成を目指して人材力を強化し、最終的な中長期ビジョンを実現してまいります。
● ワークエンゲージメント(仕事に対する活力、熱意、没頭の結果)社員一人ひとりの仕事に対する活力、熱意、没頭の度合いの高さが、それぞれの主体的な行動・取組をもたらし、最終的に会社の発展に繋がるという考えに基づき、人的資本経営に係る様々な取組をとおして、社員のワークエンゲージメントの更なる向上を目指します。
● 社員の成長※1(成長機会や成長意欲、成長のための研修等の環境整備の結果)社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がるという考えに基づき、「社員自身が成長意欲を持てているか、成長を実感できているか」ということや、「会社側が、社員の成長に繋がる機会や研修等の環境整備を十分に行えているか」という点に注目し、社員の成長に資する効果的な取組を進めてまいります。
● 企業理念の浸透※1(企業理念への共感や仕事への意義、責任感等の結果)当社グループが目指す信頼性の高い市場基盤の構築を果たしていくためには、社員一人ひとりが当社グループの企業理念に強く共感し、自身の仕事に意義を感じ、責任感を持って取り組むことが求められます。
こうした中で、2024年度に当社グループの元社員によるインサイダー取引規制違反の事案が発生したことを受け、当該事案の風化と再発の防止に向け、あらためて当社グループの企業理念のより一層の浸透を図ってまいります。
<直近4年のスコア> ※1 サーベイ全体から、「社員の成長」及び「企業理念の浸透」を測る複数の設問を抽出し、スコア化した当社グループ独自の指標 ※2 当社委託先のエンゲージメントサーベイ業者において集計した他社の平均値 ※ 人的資本経営に係る個別の施策及び人的資本に関する各種のデータについては、当社及び中核子会社を対象としています。
② 人材の採用・育成について(a)求める人材像(ⅰ)伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化を支える人材 企業理念に掲げているとおり、信頼性の高い市場基盤の構築や魅力的なサービスの提供が当社グループにおける中核的なミッションであり、安定的な市場運営はその根幹をなしています。
そのため、伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化に向けて、当社グループの公共的使命に共感し、高い使命感・責任感を持って市場の安定運営のために必要な業務に誠実に取り組むことのできる人材や、高いコミュニケーション能力を発揮し多様なステークホルダーの結束点となる意識を有する人材、現状に満足せずより高い次元を目指そうとする人材を積極的に採用しています。
 加えて、デジタル技術が進展し、マーケットニーズが多様化する現代においては、市場の安定運営という守りにも「革新」が求められます。
こうした背景や、特定の分野で高い専門性を武器にキャリアを築いていきたいという多様な働き方のニーズも踏まえ、担当業務を基幹システム及び情報系システムの開発・運用を始めとするデジタル・ネットワーク分野に特定した「デジタル・ソリューション(DS)コース」を2023年度より設置し、積極的に採用を行っています。
(ⅱ)新たな分野・領域を切り拓く人材 日本の金融・資本市場全体の魅力向上に貢献するためには、これまでの取引所の常識にとらわれない攻めの挑戦、「革新」が強く求められます。
こうした次世代の新しい取引所の姿を模索し実現するための核となるのは、自ら課題を考え抜き、その実現に向かって積極的に取り組んでいく一人ひとりの社員であり、当社グループでは(ⅰ)で挙げた資質に加え、新規領域を開拓し、牽引していく力・タフさを有する人材も重視しています。
 また、新たな分野・領域を切り拓いていくためには、ビジネスとデジタルテクノロジーの両方に精通し、その知識・経験をベースに事業に変革をもたらす人材や、新たな分野・領域の開拓に人的リソースを充当していくための業務の自動化及びプロセス改革などを推進する人材が必要です。
2023年度より設置しているDSコースにより、基幹システム及び情報系システムの開発・運用を中心とするIT部門でのキャリア形成を希望する人材を拡充することで、業務・IT部門間のジョブローテーションを活性化させ、ビジネスとデジタルテクノロジーの両面に精通し変革をもたらす人材の育成強化を企図しており、急速な技術の進展に対応できる高度専門人材の採用・育成にもつなげていきたいと考えています。
 当社グループがグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化していくためには、語学力のみならず、当社グループの取組などを対外的に強く発信するなどグローバルビジネスの牽引に必要なスキルやマインドセットを持つ人材も必要不可欠です。
こうしたスキルやマインドセットの獲得にはグローバルな環境での業務経験等が非常に重要であると考えており、このような経験を有する社員の採用・育成にも引き続き積極的に取り組んでまいります。
(b)人材育成の方針(ⅰ)キャリアパス 採用後の人材育成(キャリアパス)の方針として、取引所業務をはじめとする当社グループ全体の機能強化のため、以下の理由からジョブローテーション(人事異動・担当替え)による人材育成が重要であると考えています。
・独自性のある取引所業務における社員個々人の適性の発見・上場から売買・清算・決済までの一連のバリューチェーンを俯瞰できる能力の獲得・不測の事態が発生した際の業務継続のための臨機応変な対応力の獲得キャリアの前半(若手~中堅社員)は適性発見のための部門横断的なローテーション、その後は専門分野を意識したローテーションを実施することで、多様な業務経験機会の提供を通じて、社員の能力伸長や適性発見を図り、俯瞰的な視点と強みとなる専門分野を兼ね備えた人材を育成しています。
(ⅱ)能力開発 能力開発の観点も重要であり、社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がっていくと考えています。
当社グループでは、業務経験を通じた能力開発の機会である「実務経験」、上司・先輩社員の指導や体験共有からの学びの機会である「知の共有」、研修等の教育による学びの機会である「研修」の3つを柱とし、当社グループの業務に必要な技術や知識等をバランス良く習得できるようサポートする能力開発プログラムを提供しています。
 一点目の「実務経験」は人材育成の中核となる要素であり、独自性の高い当社グループでの業務の各部署における導入研修やOJTに加え、自身の希望するキャリアを歩めることがエンゲージメントの観点からも重要であることから、自己申告制度・社内公募制度・社内FA制度により継続的に社員のキャリアに関する希望を把握し、本人の希望やスキル・適性に応じたジョブローテーション及び他の専門機関や企業への派遣を実施しています。
また、グローバルな環境での業務経験等を有する社員を育成するため、海外駐在員事務所等(ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、北京、香港)への駐在や海外専門機関への派遣等も積極的に行っています。
加えて、2025年度からは社内副業制度(JPXキャリアプラス)も導入し、異なる組織や部署の業務経験をとおして多角的な実務の知見の獲得やキャリアをより主体的に考えることができるよう、社員を後押ししています。
 二点目の「知の共有」について、上司・部下間での指導については、評価プロセスの中で定期的に実施している1on1面談等を活用しながら、社員自身による目標の設定、取り組んだ課題・業務に対する成果の振返り、上司からのフィードバックによる自己の更なる改善や成長の促進、といったプロセスを機能させることで、社員一人ひとりの成長を後押ししています。
更に、上司・部下間での指導だけでなく、当社グループ全体で知識・経験の共有を図るとともに、その過程で社員同士が部署横断的な関係性を築いていくことが組織力の向上には必要不可欠であると考えています。
このため、社員同士が教え合い、学び合うコミュニティとして「JPXカレッジ」という枠組みを用意し、キャリアサポート研修やメンター制度などの取組を行うとともに、Exchange caféなどの相談コミュニティや私塾サポート制度(社内講師による研修)といった社員間のコミュニケーション機会の増進を図る施策の実施にも取り組んでいます。
こうした社員間や経営層と社員のコミュニケーション機会を年に25回程度設けることを目標としており、2025年度は27回(2024年度は20回)の開催となりました。
引き続き、社員のより広く深い関係性の構築を図っていきたいと考えています。
 三点目の「研修」について、社員個々人のキャリアの段階に応じた内容を学ぶ階層別研修や、社内外での様々な研修、社内公募制度による国内外の大学院(MBA、ロースクール等)への留学制度等を用意しています。
これに加え、キャリアデザイン支援制度により、当社グループの業務に必要な技術・知識等を習得するための研修等の費用を社員一人につき年間30万円まで補助する取組や、資格取得報奨金制度により、IT・語学・法律・会計等の資格取得に対して報奨金を支給する取組を行っているほか、ITスキルやAIなどの新たな技術、英語、ビジネススキル、マネジメントスキル等好きなオンライン講座をオンデマンド方式で学べる「Udemy Business※」のサービスを提供するなど、社員の自発的な学びを強力に後押ししています。
社員自らが自発的かつ意欲的に学ぶことは、より深く、効率的にスキルや知識を習得することに繋がり、社員一人ひとりの成長に大きく寄与するものと考えています。
こうした社員の自発的な学習をサポートする制度の利用は、2025年度は延べ713人となり、500人以上という目標を大幅に上回る結果となりました。
2026年度は引き続き延べ700人以上の利用を目指し、社員が自らの意思で積極的に専門的な知識や最新の情報を吸収し、広い視野や自由な発想力を獲得することのできる環境の整備を更に推進してまいります。
※ 株式会社ベネッセコーポレーションが、米国Udemy社の運営するオンライン動画学習プラットフォーム「Udemy」からビジネスに特化した講座を厳選し、法人向けに提供する定額制オンライン動画学習サービス ③ 全ての人材の能力発揮のための環境整備等について 当社グループでは、社員の人材育成だけではなく、多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍し、社員一人ひとりのウェルビーイングが高い組織をつくっていくことが重要であると考えています。
加えて、企業文化のような目に見えない社員間での共通の価値観が醸成されていることも必要です。
こうした組織や企業文化といった確固たる土台を据えることにより、社員一人ひとりがその能力を余すことなく発揮し、活躍できるようになるものと考えています。
(a)多様な人材の活躍推進 当社グループでは、性別・国籍・年齢などにかかわらず、多様な人材が活躍できるよう、人事部内に「ダイバーシティ推進グループ」を設置し、各種取組を実施しています。
育児期の社員のために法定を上回る両立支援制度を整備しているほか、男性の育児参加が増えていくことが、社会全体の女性活躍の推進につながるという考えに基づき、男性育休セミナーを開催するなど男性社員の育児支援制度の利用を積極的に推奨しており、2025年度においては、24人の男性社員が育休を取得し、平均取得日数は41.0日となりました。
加えて、育児や介護に従事する社員がより仕事との両立を図れるよう、2025年度には在宅勤務制度についても見直しを行い、出社を前提とする勤務形態の中であっても、社員がより柔軟に勤務できるよう環境整備を行っています。
<男性社員の育休取得の状況> 2022年度2023年度2024年度2025年度育休取得率(取得者数)66.7%(20人)70.3%(26人)90.5%(19人)72.4%(24人)平均取得日数21.3日29.4日42.3日41.0日※ 育休とは、育児休業、産後パパ育休、育児休暇(有給)を取得した合計数  また、女性社員については、出産・育児等のライフイベントに伴い、キャリアのブランク期間が発生しやすいことから、特に会社のサポートが重要であると考えています。
そのため、育休からの復職前面談などによるスムーズな復職をサポートする取組や育児との両立支援制度を充実させることで、過去5年の育休からの復職率は94.9%と高水準を維持しています。
加えて、当社グループの安定的な業務運営を支える業務に取り組み、専門性を身につけ、一般事務や専門的事務の実務の中心を担うSSコース社員が個々の強みを更に生かしキャリアアップできるよう、SSコース社員向けのキャリア研修やSSコース社員を部下に持つ管理職向けの研修を新たに実施するなど、女性社員の活躍に一層重点を置いた取組も行っています。
 このように、女性社員がキャリアを中断することなく働き続けることができ、また、業務での更なる活躍も目指すことができるための環境の整備を行うとともに、当社グループでは、女性管理職の登用にも注力しています。
2022年度には当社グループで初の内部昇格による女性執行役が誕生したほか、部長級にも2025年度は女性社員2人を登用するなど、2026年3月末時点の女性管理職は58人、女性管理職比率は10.4%となりました。
加えて、当社グループでは、役員や部長に登用する人材の候補を増やすため、非管理職社員の指導・育成にあたる女性管理職を2025年4月の53人から3年間で30人以上増加させるという目標を掲げており、2026年4月時点では72人となっています。
目標の達成に向け、引き続き女性管理職の登用にも力を入れてまいります。
 なお、2026年3月末時点で、中途採用社員の比率は32.2%、中途採用社員管理職の比率は29.4%となっており、外国人社員の比率は1.2%、外国人管理職の比率は0.5%となっております。
引き続き、国籍に関わらず、法律・会計・金融・ITなどの業務経験や専門的なスキルを持つ人材を中心に、アルムナイ採用やリファラル採用等の様々なチャネルも活用しつつ積極的な中途採用を実施していくとともに、外国人については業務経験のない新卒採用も行い、優秀な人材を登用していくことで、中途採用管理職および外国人管理職数の維持・向上に努めてまいります。
<従業員数及び管理職数の推移> 2022年度2023年度2024年度2025年度従業員数1,224人1,236人1,248人1,252人うち女性社員(比率)363人(29.7%)373人(30.2%)376人(30.1%)387人(30.9%)うち中途社員(比率)389人(31.8%)388人(31.4%)393人(31.5%)403人(32.2%)うち外国人社員(比率)17人(1.4%)16人(1.3%)15人(1.2%)15人(1.2%)管理職数501人513人531人558人うち女性社員(比率)41人(8.2%)44人(8.6%)48人(9.0%)58人(10.4%)うち中途社員(比率)167人(33.3%)166人(32.4%)164人(30.9%)164人(29.4%)うち外国人社員(比率)4人(0.8%)3人(0.6%)3人(0.6%)3人(0.5%)※ 2026年3月末時点  そのほか、シニア社員のより一層の活躍を促進するため、2023年4月より、定年年齢をそれまでの60歳から65歳に変更する定年延長を実施しています。
従来においても、60歳で定年退職したのち、再雇用制度に基づいて65歳まで働くことは可能でしたが、定年延長を実施して、60歳以降に期待する役割や処遇について見直しを行ったことにより、社員が60歳で一度退職するという意識を持つことなく、65歳まで高い使命感や責任感を保ったまま、安心して業務に取り組むことができる環境を整備しました。
シニア社員の持つ豊富な業務経験や知見を活かしつつ、各種人材育成の制度によるリスキリング等を通じて、シニア社員の成長や活躍を促進することで、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能の更なる安定・高度化を推進していきたいと考えています。
(b)ウェルビーイング(ⅰ)エンゲージメントと健康経営 全ての社員が能力を最大限に発揮するためには、心身が健康であるとともに、熱意や活力をもって働くことを通じて、社会的にも満たされた状態(well-being)になることが重要です。
当社グループでは、社員のエンゲージメントの把握及び人事施策の改善へとつなげるためにエンゲージメント・サーベイを実施しており、2025年度の結果は、仕事に対する活力・熱意・没頭に関するワークエンゲージメント・スコアが64.5、会社に対する愛着・帰属意識に関する組織エンゲージメント・スコアが73.4となり、前年度の結果(それぞれ64.1、71.8)に引き続き相対的に高い水準となりました(※サーベイ委託会社のデータに基づく)。
中期経営計画2027で非財務指標として掲げたワークエンゲージメントのスコアを中心に、引き続きこれらエンゲージメント・スコアの維持・向上に努めてまいります。
 健康経営の推進に向けた取組については、これまで傷病者への適切なケア・早期復職に向けた支援など、産業医と連携した取組を中心に行い、2025年度の傷病者数は17人、ストレスチェックにおける総合健康リスクは82という結果につながっています。
なお、今回のストレスチェックにおいて高ストレスと判断された社員のうち、産業医による医師面接または相談を受けた社員については、産業医の指導のもと適切な対応を取っております。
また、残業時間の多い社員については、年度平均が45時間以上になる場合に「疲労蓄積度自己診断チェックリスト」を使用して体調を確認し、必要に応じて産業医や保健師に連携するようにしています。
加えて、当社グループでは、2022年度より保健師を採用し、心と身体の健康に関する相談や面談、教育、情報提供等をより行いやすい体制を整備しているほか、2023年度には部署横断的なメンバーで構成される「ウェルネス推進委員会」、人事部内に「ウェルネス推進グループ」をそれぞれ設置し、健康経営に係る取組や社内への情報発信を行うなど健康経営の推進体制を強化しております。
さらに、2026年度からは人間ドックの受診に係る補助を大幅に拡充し、社員一人ひとりの更なる健康の維持・増進に取り組んでいます。
今後は傷病等の未然防止に向けた活動にも注力し、当社グループで働く全ての社員が最大限に能力を発揮できる環境を整備してまいります。
<エンゲージメント及び健康経営に係るスコアの推移> 2022年度2023年度2024年度2025年度エンゲージメントサーベイワークエンゲージメントスコア62.163.164.164.5組織エンゲージメントスコア71.271.371.873.4健康経営の推進傷病者数※11人9人11人17人ストレスチェック・スコア(総合健康リスク※2)81838282※1 疾病により長期欠勤(1ヶ月以上の欠勤)又は休職を経験した者の数※2 平均値が100で値が低いほど望ましい。
(ⅱ)ファイナンシャル・ウェルネス 当社グループでは、社員の長期的な資産形成を支援する観点から、福利厚生制度として従業員持株会制度及び職場つみたてNISA制度を導入し、また、企業型確定拠出年金のマッチング拠出制度を導入しています。
2023年度には経営層と社員が株主と一体となり企業価値の向上を目指す観点から、従業員持株会を通じ社員1人あたり当社普通株式100株を付与しました。
この結果、従業員持株会の加入率は大きく増加し、2025年度は90%以上となっております。
また、職場つみたてNISAは30%以上の社員が利用し、企業型確定拠出年金に係るマッチング拠出は60%以上の社員が行っています。
 当社グループでは、国民の金融リテラシー向上・投資家層の拡大に向けて、公正・中立な立場から、学校・職場への講師派遣など金融経済教育活動に力を入れており、その担い手となる社員自身が正しい金融知識を身に付け、行動していく必要があるとの考えから、社員に対して金融知識や資産形成に関する研修を実施しています。
更に、人生100年時代を迎え、一人ひとりが人生の様々な目的に対応した形で資産形成を行い、経済的に自立することが重要になってきています。
多様な選択肢のある充実した人生を送ることができるようファイナンシャル・ウェルネスの向上にむけて、ベテラン社員を対象にしたマネープランに関するセミナーの開催など、老後の生活に役立つ具体的で実践的な情報を提供することなどを積極的に行っています。
引き続き社員の金融リテラシーを一層高める教育をより充実させ、自律的な資産形成を促進してまいります。
(c)企業文化とマインド 全ての社員が能力を最大限に発揮するためには、会社全体の多様性や社員のウェルビーイングなど数値で表されるものだけではなく、企業文化などの目に見えない共通の価値観が醸成されていることも重要です。
当社グループでは、強みであり、今後も守るべき企業文化が3つ挙げられます。
 1つ目は「企業理念の浸透・訴求力の高さ」です。
当社グループにはその事業の公益性・社会貢献性の高さに惹かれた人材が集まるとともに、企業理念への共感が、社員の高い定着率やエンゲージメントの源泉ともなっています。
また、当社グループの採用活動においても企業理念への共感を重視しています。
当社グループの元社員によるインサイダー取引規制違反の事案の発生を踏まえ、あらためて研修や社員間コミュニケーション等をとおして当社グループの企業理念を社員一人ひとりにより一層浸透させていくことが必要となっています。
 2つ目は「安定的な市場運営に対する使命感」です。
当社グループの事業の根幹である安定的な市場運営を遂行するためには、ミスの許されないオペレーションを日々着実に実施していく定常業務も多く存在し、そうした業務に対し社員は高い使命感・責任感を持って日々取り組んでいます。
 3つ目は「風通しのよさ」です。
当社グループでは、過度に上下関係を意識することなくコミュニケーションがとれる、社員個々人が意見やアイデアを言いやすい企業風土が醸成されています。
こうした社風の中で、日々、更なる安定的な市場運営や新たな分野・領域の開拓に向けた闊達な意見交換が行われています。
 その一方で、当社グループの長期ビジョンであるTarget2030を実現するためには、これら企業文化を承継していくと同時に、「自己の成長」「挑戦」「組織貢献」「部下・後輩の育成」といったマインドを意識づけし、更にそれらを醸成していくことも重要であると考えています。
時代や環境の変化に対応していくためには、社員一人ひとりが学習などのインプットだけではなく、成果等のアウトプットにも着目する形で、常に「自己の成長」を意識する必要があるほか、新サービスの導入・新商品の開発や、従来の前例・枠組みなどに過度にとらわれることなく既存業務の改善や生産性向上のための施策を実施するなど、様々な「挑戦」を続けていくことが重要です。
また、安定的な市場運営という当社グループの中核的ミッションを遂行していくためには、社員一人ひとりが「組織貢献」を意識し、社員同士が支えあうことが必要不可欠です。
更に、業務や日常的なコミュニケーションの中で部下や後輩に積極的に働きかけて信頼関係を構築し、「部下・後輩の育成」を行っていくことは、企業文化やマインドを承継するとともに会社が持続的に発展していくために重要であると考えています。
 当社グループにおける社員の評価制度において、「自己の成長」「挑戦」「組織貢献」「部下・後輩の育成」の4つのマインドを評価対象の項目として取り入れることで、社員への浸透・意識付けを図っています。
また、管理職の評価には、上司だけでなく同僚や部下がこれら4つのマインドの充足度を評価する360度レビューを導入しており、より多角的な視点での評価を行うことでこれらマインドの定着・伸長を促しています。
加えて、強みである企業文化を確実に承継していくため、経営層と若手社員との対話の機会や、社員同士のコミュニケーション機会の増進も引き続き図ってまいります。
④ 人的資本に関するデータ<社員数等に関するデータ>項目分類2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度社員数(人)※1、2、3全社員1,1991,2241,2361,2481,252うち男性(比率)849(70.8%)861(70.3%)863(69.8%)872(69.9%)865(69.1%)うち女性(比率)350(29.2%)363(29.7%)373(30.2%)376(30.1%)387(30.9%)うち外国人(比率)16(1.3%)17(1.4%)16(1.3%)15(1.2%)15(1.2%)うち中途採用(比率)371(30.9%)389(31.8%)388(31.4%)393(31.5%)403(32.2%)採用数(人)※2新卒採用2527303028うち女性1112121216うち外国人00000中途採用1826131827うち女性510359うち外国人00101自己都合退職者数(人)全退職者(離職率)18(1.5%)9(0.7%)21(1.7%)16(1.3%)13(1.0%)うち男性147161111うち女性42552平均勤続年数(年)※1、3全社員17.517.617.717.917.8男性社員17.017.317.517.817.9女性社員18.618.318.218.017.7(当社及び中核子会社を対象としています(外部への出向者、派遣社員等を除き、受入れ出向者、嘱託、育産休者含む)。
) ※1 全て年度末時点の数字。
 ※2 うち数は重複する場合があります。
 ※3 2021年度について株式会社東証システムサービス(2022年度より当社グループ会社の株式会社JPX総研と合併)社員を含みます。
<健康経営等に関するデータ>項目2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度定期健康診断受診率92.3%96.5%94.0%95.3%96.5%喫煙率9.8%10.6%9.5%8.1%7.7%ストレスチェック受検率90.6%95.2%97.2%95.2%98.5%傷病者数3人1人9人11人17人平均所定外残業時間28時間15分27時間46分24時間55分23時間27分23時間15分平均有給休暇取得日数(比率)※412.2日(61%)12.6日(63%)14.0日(70%)13.6日(68%)13.6日(68%)(当社及び中核子会社を対象としています(外部への出向者、嘱託を含み、受入れ出向者、派遣社員等を除く)。
) ※4 休業者を分母に含みます。
(参考) 当社グループの人事施策の様々な取組については、JPXウェブサイト及び統合報告書(JPXレポート)も併せてご参照ください。
https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/employee/index.htmlhttps://www.jpx.co.jp/corporate/investor-relations/ir-library/integrated-report/index.html
戦略 [戦略]当社グループは、サステナビリティの観点からの重点領域として「気候変動への対応」を挙げ、気候変動がもたらすリスク・機会として想定される事項と、それらが当社グループの事業・戦略・財務計画に与える影響を検討し、リスク低減や企業価値向上に向けた施策を講じています。
気候変動がもたらすリスク・機会として想定される事項やシナリオ分析の詳細については、当社ウェブサイトをご覧ください。
 https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/environment/01.html
指標及び目標 [指標及び目標]当社グループは、主な温室効果ガス(以下、「GHG」という。
)の排出要因であった、システムの安定稼働を支える電力の調達方法を見直し、2024年度以降の消費電力100%を再生可能エネルギーで調達しています。
また、自社による直接・間接排出(Scope 1、2)のカーボン・ニュートラルを維持してクリーンな市場インフラを提供するとともに、事業に関わるステークホルダーの排出(Scope3(注1))も含め適切なGHG排出量管理を通じ、継続して排出抑制に努めます。
<当社グループのGHG排出量(Scope 1、2)> 2021年度(t-CO2)2022年度(t-CO2)2023年度(t-CO2)2024年度(t-CO2)2025年度(t-CO2)Scope1(直接的なCO2排出量)774824000Scope2(間接的なCO2排出量)11,7519,0412,27900合計(Scope1+2)12,5259,8652,27900(注1)2025年度の当社グループのGHG排出量Scope3については、数値が確定し次第、当社ウェブサイトに掲載する予定です。
(注2)消費電力を再生可能エネルギーに切り替えることにより削減できない排出の一部は、Jクレジットでオフセットしています。
詳細は当社ウェブサイトをご覧ください。
GHG排出量を含む環境関連データについては、当社ウェブサイトをご覧ください。
 https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/environment/02.html
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ① 人材戦略の考え方「私たちは、公共性及び信頼性の確保、利便性、効率性及び透明性の高い市場基盤の構築並びに創造的かつ魅力的なサービスの提供により、市場の持続的な発展を図り、豊かな社会の実現に貢献します。
私たちは、これらを通じて、投資者を始めとする市場利用者の支持及び信頼の増大が図られ、その結果として、利益がもたらされるものと考えます。
」  当社グループは上記の企業理念を掲げており、信頼性の高い市場基盤の構築や魅力的なサービスの提供により、豊かな社会の実現に貢献することを第一のミッションとし、市場のニーズに応えていくことが結果として利益の最大化にもつながると考えています。
こうした公益性・社会貢献性は、当社グループの事業の大きな特徴の一つであり、当社グループの採用競争力や当社社員のエンゲージメントの源泉となっています。
当社グループの採用活動においても、本企業理念への共感を重視しています。
 本企業理念の下、2030年までに実現を目指す長期ビジョンをTarget2030として、「幅広い社会課題に、資金調達・資金循環機能をはじめとしたソリューションを提供するグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化し、持続可能な社会と経済発展の実現に貢献する」と定めており、この長期ビジョンを実現していくためのスローガンとして、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能を強化しながら、同時に、その枠組みに過度にとらわれず新たな領域へも進んでいく意思を「Exchange & beyond」と表しています。
こうした中長期の将来像を実現していくために、『「伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化を支える」人材に加え、「新たな分野・領域を切り拓く」人材を採用・育成し、全ての人材の能力発揮のための環境を整備すること』を人材戦略の基本的な考え方としています。
 また、2025年度からスタートした中期経営計画2027において、当社グループにおける人材力の向上に向けた主要なKPI(非財務コミットメント)として、以下の3つの指標を掲げています。
これらの指標は、毎年社員に対して実施しているエンゲージメント・サーベイの結果から得られるものであり、2025年度のスコアはいずれの指標も直近3年間を上回る結果となりました。
今後も継続的にこれら指標の高い水準の達成を目指して人材力を強化し、最終的な中長期ビジョンを実現してまいります。
● ワークエンゲージメント(仕事に対する活力、熱意、没頭の結果)社員一人ひとりの仕事に対する活力、熱意、没頭の度合いの高さが、それぞれの主体的な行動・取組をもたらし、最終的に会社の発展に繋がるという考えに基づき、人的資本経営に係る様々な取組をとおして、社員のワークエンゲージメントの更なる向上を目指します。
● 社員の成長※1(成長機会や成長意欲、成長のための研修等の環境整備の結果)社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がるという考えに基づき、「社員自身が成長意欲を持てているか、成長を実感できているか」ということや、「会社側が、社員の成長に繋がる機会や研修等の環境整備を十分に行えているか」という点に注目し、社員の成長に資する効果的な取組を進めてまいります。
● 企業理念の浸透※1(企業理念への共感や仕事への意義、責任感等の結果)当社グループが目指す信頼性の高い市場基盤の構築を果たしていくためには、社員一人ひとりが当社グループの企業理念に強く共感し、自身の仕事に意義を感じ、責任感を持って取り組むことが求められます。
こうした中で、2024年度に当社グループの元社員によるインサイダー取引規制違反の事案が発生したことを受け、当該事案の風化と再発の防止に向け、あらためて当社グループの企業理念のより一層の浸透を図ってまいります。
<直近4年のスコア> ※1 サーベイ全体から、「社員の成長」及び「企業理念の浸透」を測る複数の設問を抽出し、スコア化した当社グループ独自の指標 ※2 当社委託先のエンゲージメントサーベイ業者において集計した他社の平均値 ※ 人的資本経営に係る個別の施策及び人的資本に関する各種のデータについては、当社及び中核子会社を対象としています。
② 人材の採用・育成について(a)求める人材像(ⅰ)伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化を支える人材 企業理念に掲げているとおり、信頼性の高い市場基盤の構築や魅力的なサービスの提供が当社グループにおける中核的なミッションであり、安定的な市場運営はその根幹をなしています。
そのため、伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化に向けて、当社グループの公共的使命に共感し、高い使命感・責任感を持って市場の安定運営のために必要な業務に誠実に取り組むことのできる人材や、高いコミュニケーション能力を発揮し多様なステークホルダーの結束点となる意識を有する人材、現状に満足せずより高い次元を目指そうとする人材を積極的に採用しています。
 加えて、デジタル技術が進展し、マーケットニーズが多様化する現代においては、市場の安定運営という守りにも「革新」が求められます。
こうした背景や、特定の分野で高い専門性を武器にキャリアを築いていきたいという多様な働き方のニーズも踏まえ、担当業務を基幹システム及び情報系システムの開発・運用を始めとするデジタル・ネットワーク分野に特定した「デジタル・ソリューション(DS)コース」を2023年度より設置し、積極的に採用を行っています。
(ⅱ)新たな分野・領域を切り拓く人材 日本の金融・資本市場全体の魅力向上に貢献するためには、これまでの取引所の常識にとらわれない攻めの挑戦、「革新」が強く求められます。
こうした次世代の新しい取引所の姿を模索し実現するための核となるのは、自ら課題を考え抜き、その実現に向かって積極的に取り組んでいく一人ひとりの社員であり、当社グループでは(ⅰ)で挙げた資質に加え、新規領域を開拓し、牽引していく力・タフさを有する人材も重視しています。
 また、新たな分野・領域を切り拓いていくためには、ビジネスとデジタルテクノロジーの両方に精通し、その知識・経験をベースに事業に変革をもたらす人材や、新たな分野・領域の開拓に人的リソースを充当していくための業務の自動化及びプロセス改革などを推進する人材が必要です。
2023年度より設置しているDSコースにより、基幹システム及び情報系システムの開発・運用を中心とするIT部門でのキャリア形成を希望する人材を拡充することで、業務・IT部門間のジョブローテーションを活性化させ、ビジネスとデジタルテクノロジーの両面に精通し変革をもたらす人材の育成強化を企図しており、急速な技術の進展に対応できる高度専門人材の採用・育成にもつなげていきたいと考えています。
 当社グループがグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化していくためには、語学力のみならず、当社グループの取組などを対外的に強く発信するなどグローバルビジネスの牽引に必要なスキルやマインドセットを持つ人材も必要不可欠です。
こうしたスキルやマインドセットの獲得にはグローバルな環境での業務経験等が非常に重要であると考えており、このような経験を有する社員の採用・育成にも引き続き積極的に取り組んでまいります。
(b)人材育成の方針(ⅰ)キャリアパス 採用後の人材育成(キャリアパス)の方針として、取引所業務をはじめとする当社グループ全体の機能強化のため、以下の理由からジョブローテーション(人事異動・担当替え)による人材育成が重要であると考えています。
・独自性のある取引所業務における社員個々人の適性の発見・上場から売買・清算・決済までの一連のバリューチェーンを俯瞰できる能力の獲得・不測の事態が発生した際の業務継続のための臨機応変な対応力の獲得キャリアの前半(若手~中堅社員)は適性発見のための部門横断的なローテーション、その後は専門分野を意識したローテーションを実施することで、多様な業務経験機会の提供を通じて、社員の能力伸長や適性発見を図り、俯瞰的な視点と強みとなる専門分野を兼ね備えた人材を育成しています。
(ⅱ)能力開発 能力開発の観点も重要であり、社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がっていくと考えています。
当社グループでは、業務経験を通じた能力開発の機会である「実務経験」、上司・先輩社員の指導や体験共有からの学びの機会である「知の共有」、研修等の教育による学びの機会である「研修」の3つを柱とし、当社グループの業務に必要な技術や知識等をバランス良く習得できるようサポートする能力開発プログラムを提供しています。
 一点目の「実務経験」は人材育成の中核となる要素であり、独自性の高い当社グループでの業務の各部署における導入研修やOJTに加え、自身の希望するキャリアを歩めることがエンゲージメントの観点からも重要であることから、自己申告制度・社内公募制度・社内FA制度により継続的に社員のキャリアに関する希望を把握し、本人の希望やスキル・適性に応じたジョブローテーション及び他の専門機関や企業への派遣を実施しています。
また、グローバルな環境での業務経験等を有する社員を育成するため、海外駐在員事務所等(ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、北京、香港)への駐在や海外専門機関への派遣等も積極的に行っています。
加えて、2025年度からは社内副業制度(JPXキャリアプラス)も導入し、異なる組織や部署の業務経験をとおして多角的な実務の知見の獲得やキャリアをより主体的に考えることができるよう、社員を後押ししています。
 二点目の「知の共有」について、上司・部下間での指導については、評価プロセスの中で定期的に実施している1on1面談等を活用しながら、社員自身による目標の設定、取り組んだ課題・業務に対する成果の振返り、上司からのフィードバックによる自己の更なる改善や成長の促進、といったプロセスを機能させることで、社員一人ひとりの成長を後押ししています。
更に、上司・部下間での指導だけでなく、当社グループ全体で知識・経験の共有を図るとともに、その過程で社員同士が部署横断的な関係性を築いていくことが組織力の向上には必要不可欠であると考えています。
このため、社員同士が教え合い、学び合うコミュニティとして「JPXカレッジ」という枠組みを用意し、キャリアサポート研修やメンター制度などの取組を行うとともに、Exchange caféなどの相談コミュニティや私塾サポート制度(社内講師による研修)といった社員間のコミュニケーション機会の増進を図る施策の実施にも取り組んでいます。
こうした社員間や経営層と社員のコミュニケーション機会を年に25回程度設けることを目標としており、2025年度は27回(2024年度は20回)の開催となりました。
引き続き、社員のより広く深い関係性の構築を図っていきたいと考えています。
 三点目の「研修」について、社員個々人のキャリアの段階に応じた内容を学ぶ階層別研修や、社内外での様々な研修、社内公募制度による国内外の大学院(MBA、ロースクール等)への留学制度等を用意しています。
これに加え、キャリアデザイン支援制度により、当社グループの業務に必要な技術・知識等を習得するための研修等の費用を社員一人につき年間30万円まで補助する取組や、資格取得報奨金制度により、IT・語学・法律・会計等の資格取得に対して報奨金を支給する取組を行っているほか、ITスキルやAIなどの新たな技術、英語、ビジネススキル、マネジメントスキル等好きなオンライン講座をオンデマンド方式で学べる「Udemy Business※」のサービスを提供するなど、社員の自発的な学びを強力に後押ししています。
社員自らが自発的かつ意欲的に学ぶことは、より深く、効率的にスキルや知識を習得することに繋がり、社員一人ひとりの成長に大きく寄与するものと考えています。
こうした社員の自発的な学習をサポートする制度の利用は、2025年度は延べ713人となり、500人以上という目標を大幅に上回る結果となりました。
2026年度は引き続き延べ700人以上の利用を目指し、社員が自らの意思で積極的に専門的な知識や最新の情報を吸収し、広い視野や自由な発想力を獲得することのできる環境の整備を更に推進してまいります。
※ 株式会社ベネッセコーポレーションが、米国Udemy社の運営するオンライン動画学習プラットフォーム「Udemy」からビジネスに特化した講座を厳選し、法人向けに提供する定額制オンライン動画学習サービス ③ 全ての人材の能力発揮のための環境整備等について 当社グループでは、社員の人材育成だけではなく、多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍し、社員一人ひとりのウェルビーイングが高い組織をつくっていくことが重要であると考えています。
加えて、企業文化のような目に見えない社員間での共通の価値観が醸成されていることも必要です。
こうした組織や企業文化といった確固たる土台を据えることにより、社員一人ひとりがその能力を余すことなく発揮し、活躍できるようになるものと考えています。
(a)多様な人材の活躍推進 当社グループでは、性別・国籍・年齢などにかかわらず、多様な人材が活躍できるよう、人事部内に「ダイバーシティ推進グループ」を設置し、各種取組を実施しています。
育児期の社員のために法定を上回る両立支援制度を整備しているほか、男性の育児参加が増えていくことが、社会全体の女性活躍の推進につながるという考えに基づき、男性育休セミナーを開催するなど男性社員の育児支援制度の利用を積極的に推奨しており、2025年度においては、24人の男性社員が育休を取得し、平均取得日数は41.0日となりました。
加えて、育児や介護に従事する社員がより仕事との両立を図れるよう、2025年度には在宅勤務制度についても見直しを行い、出社を前提とする勤務形態の中であっても、社員がより柔軟に勤務できるよう環境整備を行っています。
<男性社員の育休取得の状況> 2022年度2023年度2024年度2025年度育休取得率(取得者数)66.7%(20人)70.3%(26人)90.5%(19人)72.4%(24人)平均取得日数21.3日29.4日42.3日41.0日※ 育休とは、育児休業、産後パパ育休、育児休暇(有給)を取得した合計数  また、女性社員については、出産・育児等のライフイベントに伴い、キャリアのブランク期間が発生しやすいことから、特に会社のサポートが重要であると考えています。
そのため、育休からの復職前面談などによるスムーズな復職をサポートする取組や育児との両立支援制度を充実させることで、過去5年の育休からの復職率は94.9%と高水準を維持しています。
加えて、当社グループの安定的な業務運営を支える業務に取り組み、専門性を身につけ、一般事務や専門的事務の実務の中心を担うSSコース社員が個々の強みを更に生かしキャリアアップできるよう、SSコース社員向けのキャリア研修やSSコース社員を部下に持つ管理職向けの研修を新たに実施するなど、女性社員の活躍に一層重点を置いた取組も行っています。
 このように、女性社員がキャリアを中断することなく働き続けることができ、また、業務での更なる活躍も目指すことができるための環境の整備を行うとともに、当社グループでは、女性管理職の登用にも注力しています。
2022年度には当社グループで初の内部昇格による女性執行役が誕生したほか、部長級にも2025年度は女性社員2人を登用するなど、2026年3月末時点の女性管理職は58人、女性管理職比率は10.4%となりました。
加えて、当社グループでは、役員や部長に登用する人材の候補を増やすため、非管理職社員の指導・育成にあたる女性管理職を2025年4月の53人から3年間で30人以上増加させるという目標を掲げており、2026年4月時点では72人となっています。
目標の達成に向け、引き続き女性管理職の登用にも力を入れてまいります。
 なお、2026年3月末時点で、中途採用社員の比率は32.2%、中途採用社員管理職の比率は29.4%となっており、外国人社員の比率は1.2%、外国人管理職の比率は0.5%となっております。
引き続き、国籍に関わらず、法律・会計・金融・ITなどの業務経験や専門的なスキルを持つ人材を中心に、アルムナイ採用やリファラル採用等の様々なチャネルも活用しつつ積極的な中途採用を実施していくとともに、外国人については業務経験のない新卒採用も行い、優秀な人材を登用していくことで、中途採用管理職および外国人管理職数の維持・向上に努めてまいります。
<従業員数及び管理職数の推移> 2022年度2023年度2024年度2025年度従業員数1,224人1,236人1,248人1,252人うち女性社員(比率)363人(29.7%)373人(30.2%)376人(30.1%)387人(30.9%)うち中途社員(比率)389人(31.8%)388人(31.4%)393人(31.5%)403人(32.2%)うち外国人社員(比率)17人(1.4%)16人(1.3%)15人(1.2%)15人(1.2%)管理職数501人513人531人558人うち女性社員(比率)41人(8.2%)44人(8.6%)48人(9.0%)58人(10.4%)うち中途社員(比率)167人(33.3%)166人(32.4%)164人(30.9%)164人(29.4%)うち外国人社員(比率)4人(0.8%)3人(0.6%)3人(0.6%)3人(0.5%)※ 2026年3月末時点  そのほか、シニア社員のより一層の活躍を促進するため、2023年4月より、定年年齢をそれまでの60歳から65歳に変更する定年延長を実施しています。
従来においても、60歳で定年退職したのち、再雇用制度に基づいて65歳まで働くことは可能でしたが、定年延長を実施して、60歳以降に期待する役割や処遇について見直しを行ったことにより、社員が60歳で一度退職するという意識を持つことなく、65歳まで高い使命感や責任感を保ったまま、安心して業務に取り組むことができる環境を整備しました。
シニア社員の持つ豊富な業務経験や知見を活かしつつ、各種人材育成の制度によるリスキリング等を通じて、シニア社員の成長や活躍を促進することで、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能の更なる安定・高度化を推進していきたいと考えています。
(b)ウェルビーイング(ⅰ)エンゲージメントと健康経営 全ての社員が能力を最大限に発揮するためには、心身が健康であるとともに、熱意や活力をもって働くことを通じて、社会的にも満たされた状態(well-being)になることが重要です。
当社グループでは、社員のエンゲージメントの把握及び人事施策の改善へとつなげるためにエンゲージメント・サーベイを実施しており、2025年度の結果は、仕事に対する活力・熱意・没頭に関するワークエンゲージメント・スコアが64.5、会社に対する愛着・帰属意識に関する組織エンゲージメント・スコアが73.4となり、前年度の結果(それぞれ64.1、71.8)に引き続き相対的に高い水準となりました(※サーベイ委託会社のデータに基づく)。
中期経営計画2027で非財務指標として掲げたワークエンゲージメントのスコアを中心に、引き続きこれらエンゲージメント・スコアの維持・向上に努めてまいります。
 健康経営の推進に向けた取組については、これまで傷病者への適切なケア・早期復職に向けた支援など、産業医と連携した取組を中心に行い、2025年度の傷病者数は17人、ストレスチェックにおける総合健康リスクは82という結果につながっています。
なお、今回のストレスチェックにおいて高ストレスと判断された社員のうち、産業医による医師面接または相談を受けた社員については、産業医の指導のもと適切な対応を取っております。
また、残業時間の多い社員については、年度平均が45時間以上になる場合に「疲労蓄積度自己診断チェックリスト」を使用して体調を確認し、必要に応じて産業医や保健師に連携するようにしています。
加えて、当社グループでは、2022年度より保健師を採用し、心と身体の健康に関する相談や面談、教育、情報提供等をより行いやすい体制を整備しているほか、2023年度には部署横断的なメンバーで構成される「ウェルネス推進委員会」、人事部内に「ウェルネス推進グループ」をそれぞれ設置し、健康経営に係る取組や社内への情報発信を行うなど健康経営の推進体制を強化しております。
さらに、2026年度からは人間ドックの受診に係る補助を大幅に拡充し、社員一人ひとりの更なる健康の維持・増進に取り組んでいます。
今後は傷病等の未然防止に向けた活動にも注力し、当社グループで働く全ての社員が最大限に能力を発揮できる環境を整備してまいります。
<エンゲージメント及び健康経営に係るスコアの推移> 2022年度2023年度2024年度2025年度エンゲージメントサーベイワークエンゲージメントスコア62.163.164.164.5組織エンゲージメントスコア71.271.371.873.4健康経営の推進傷病者数※11人9人11人17人ストレスチェック・スコア(総合健康リスク※2)81838282※1 疾病により長期欠勤(1ヶ月以上の欠勤)又は休職を経験した者の数※2 平均値が100で値が低いほど望ましい。
(ⅱ)ファイナンシャル・ウェルネス 当社グループでは、社員の長期的な資産形成を支援する観点から、福利厚生制度として従業員持株会制度及び職場つみたてNISA制度を導入し、また、企業型確定拠出年金のマッチング拠出制度を導入しています。
2023年度には経営層と社員が株主と一体となり企業価値の向上を目指す観点から、従業員持株会を通じ社員1人あたり当社普通株式100株を付与しました。
この結果、従業員持株会の加入率は大きく増加し、2025年度は90%以上となっております。
また、職場つみたてNISAは30%以上の社員が利用し、企業型確定拠出年金に係るマッチング拠出は60%以上の社員が行っています。
 当社グループでは、国民の金融リテラシー向上・投資家層の拡大に向けて、公正・中立な立場から、学校・職場への講師派遣など金融経済教育活動に力を入れており、その担い手となる社員自身が正しい金融知識を身に付け、行動していく必要があるとの考えから、社員に対して金融知識や資産形成に関する研修を実施しています。
更に、人生100年時代を迎え、一人ひとりが人生の様々な目的に対応した形で資産形成を行い、経済的に自立することが重要になってきています。
多様な選択肢のある充実した人生を送ることができるようファイナンシャル・ウェルネスの向上にむけて、ベテラン社員を対象にしたマネープランに関するセミナーの開催など、老後の生活に役立つ具体的で実践的な情報を提供することなどを積極的に行っています。
引き続き社員の金融リテラシーを一層高める教育をより充実させ、自律的な資産形成を促進してまいります。
(c)企業文化とマインド 全ての社員が能力を最大限に発揮するためには、会社全体の多様性や社員のウェルビーイングなど数値で表されるものだけではなく、企業文化などの目に見えない共通の価値観が醸成されていることも重要です。
当社グループでは、強みであり、今後も守るべき企業文化が3つ挙げられます。
 1つ目は「企業理念の浸透・訴求力の高さ」です。
当社グループにはその事業の公益性・社会貢献性の高さに惹かれた人材が集まるとともに、企業理念への共感が、社員の高い定着率やエンゲージメントの源泉ともなっています。
また、当社グループの採用活動においても企業理念への共感を重視しています。
当社グループの元社員によるインサイダー取引規制違反の事案の発生を踏まえ、あらためて研修や社員間コミュニケーション等をとおして当社グループの企業理念を社員一人ひとりにより一層浸透させていくことが必要となっています。
 2つ目は「安定的な市場運営に対する使命感」です。
当社グループの事業の根幹である安定的な市場運営を遂行するためには、ミスの許されないオペレーションを日々着実に実施していく定常業務も多く存在し、そうした業務に対し社員は高い使命感・責任感を持って日々取り組んでいます。
 3つ目は「風通しのよさ」です。
当社グループでは、過度に上下関係を意識することなくコミュニケーションがとれる、社員個々人が意見やアイデアを言いやすい企業風土が醸成されています。
こうした社風の中で、日々、更なる安定的な市場運営や新たな分野・領域の開拓に向けた闊達な意見交換が行われています。
 その一方で、当社グループの長期ビジョンであるTarget2030を実現するためには、これら企業文化を承継していくと同時に、「自己の成長」「挑戦」「組織貢献」「部下・後輩の育成」といったマインドを意識づけし、更にそれらを醸成していくことも重要であると考えています。
時代や環境の変化に対応していくためには、社員一人ひとりが学習などのインプットだけではなく、成果等のアウトプットにも着目する形で、常に「自己の成長」を意識する必要があるほか、新サービスの導入・新商品の開発や、従来の前例・枠組みなどに過度にとらわれることなく既存業務の改善や生産性向上のための施策を実施するなど、様々な「挑戦」を続けていくことが重要です。
また、安定的な市場運営という当社グループの中核的ミッションを遂行していくためには、社員一人ひとりが「組織貢献」を意識し、社員同士が支えあうことが必要不可欠です。
更に、業務や日常的なコミュニケーションの中で部下や後輩に積極的に働きかけて信頼関係を構築し、「部下・後輩の育成」を行っていくことは、企業文化やマインドを承継するとともに会社が持続的に発展していくために重要であると考えています。
 当社グループにおける社員の評価制度において、「自己の成長」「挑戦」「組織貢献」「部下・後輩の育成」の4つのマインドを評価対象の項目として取り入れることで、社員への浸透・意識付けを図っています。
また、管理職の評価には、上司だけでなく同僚や部下がこれら4つのマインドの充足度を評価する360度レビューを導入しており、より多角的な視点での評価を行うことでこれらマインドの定着・伸長を促しています。
加えて、強みである企業文化を確実に承継していくため、経営層と若手社員との対話の機会や、社員同士のコミュニケーション機会の増進も引き続き図ってまいります。
④ 人的資本に関するデータ<社員数等に関するデータ>項目分類2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度社員数(人)※1、2、3全社員1,1991,2241,2361,2481,252うち男性(比率)849(70.8%)861(70.3%)863(69.8%)872(69.9%)865(69.1%)うち女性(比率)350(29.2%)363(29.7%)373(30.2%)376(30.1%)387(30.9%)うち外国人(比率)16(1.3%)17(1.4%)16(1.3%)15(1.2%)15(1.2%)うち中途採用(比率)371(30.9%)389(31.8%)388(31.4%)393(31.5%)403(32.2%)採用数(人)※2新卒採用2527303028うち女性1112121216うち外国人00000中途採用1826131827うち女性510359うち外国人00101自己都合退職者数(人)全退職者(離職率)18(1.5%)9(0.7%)21(1.7%)16(1.3%)13(1.0%)うち男性147161111うち女性42552平均勤続年数(年)※1、3全社員17.517.617.717.917.8男性社員17.017.317.517.817.9女性社員18.618.318.218.017.7(当社及び中核子会社を対象としています(外部への出向者、派遣社員等を除き、受入れ出向者、嘱託、育産休者含む)。
) ※1 全て年度末時点の数字。
 ※2 うち数は重複する場合があります。
 ※3 2021年度について株式会社東証システムサービス(2022年度より当社グループ会社の株式会社JPX総研と合併)社員を含みます。
<健康経営等に関するデータ>項目2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度定期健康診断受診率92.3%96.5%94.0%95.3%96.5%喫煙率9.8%10.6%9.5%8.1%7.7%ストレスチェック受検率90.6%95.2%97.2%95.2%98.5%傷病者数3人1人9人11人17人平均所定外残業時間28時間15分27時間46分24時間55分23時間27分23時間15分平均有給休暇取得日数(比率)※412.2日(61%)12.6日(63%)14.0日(70%)13.6日(68%)13.6日(68%)(当社及び中核子会社を対象としています(外部への出向者、嘱託を含み、受入れ出向者、派遣社員等を除く)。
) ※4 休業者を分母に含みます。
(参考) 当社グループの人事施策の様々な取組については、JPXウェブサイト及び統合報告書(JPXレポート)も併せてご参照ください。
https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/employee/index.htmlhttps://www.jpx.co.jp/corporate/investor-relations/ir-library/integrated-report/index.html
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ① 人材戦略の考え方「私たちは、公共性及び信頼性の確保、利便性、効率性及び透明性の高い市場基盤の構築並びに創造的かつ魅力的なサービスの提供により、市場の持続的な発展を図り、豊かな社会の実現に貢献します。
私たちは、これらを通じて、投資者を始めとする市場利用者の支持及び信頼の増大が図られ、その結果として、利益がもたらされるものと考えます。
」  当社グループは上記の企業理念を掲げており、信頼性の高い市場基盤の構築や魅力的なサービスの提供により、豊かな社会の実現に貢献することを第一のミッションとし、市場のニーズに応えていくことが結果として利益の最大化にもつながると考えています。
こうした公益性・社会貢献性は、当社グループの事業の大きな特徴の一つであり、当社グループの採用競争力や当社社員のエンゲージメントの源泉となっています。
当社グループの採用活動においても、本企業理念への共感を重視しています。
 本企業理念の下、2030年までに実現を目指す長期ビジョンをTarget2030として、「幅広い社会課題に、資金調達・資金循環機能をはじめとしたソリューションを提供するグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化し、持続可能な社会と経済発展の実現に貢献する」と定めており、この長期ビジョンを実現していくためのスローガンとして、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能を強化しながら、同時に、その枠組みに過度にとらわれず新たな領域へも進んでいく意思を「Exchange & beyond」と表しています。
こうした中長期の将来像を実現していくために、『「伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化を支える」人材に加え、「新たな分野・領域を切り拓く」人材を採用・育成し、全ての人材の能力発揮のための環境を整備すること』を人材戦略の基本的な考え方としています。
 また、2025年度からスタートした中期経営計画2027において、当社グループにおける人材力の向上に向けた主要なKPI(非財務コミットメント)として、以下の3つの指標を掲げています。
これらの指標は、毎年社員に対して実施しているエンゲージメント・サーベイの結果から得られるものであり、2025年度のスコアはいずれの指標も直近3年間を上回る結果となりました。
今後も継続的にこれら指標の高い水準の達成を目指して人材力を強化し、最終的な中長期ビジョンを実現してまいります。
● ワークエンゲージメント(仕事に対する活力、熱意、没頭の結果)社員一人ひとりの仕事に対する活力、熱意、没頭の度合いの高さが、それぞれの主体的な行動・取組をもたらし、最終的に会社の発展に繋がるという考えに基づき、人的資本経営に係る様々な取組をとおして、社員のワークエンゲージメントの更なる向上を目指します。
● 社員の成長※1(成長機会や成長意欲、成長のための研修等の環境整備の結果)社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がるという考えに基づき、「社員自身が成長意欲を持てているか、成長を実感できているか」ということや、「会社側が、社員の成長に繋がる機会や研修等の環境整備を十分に行えているか」という点に注目し、社員の成長に資する効果的な取組を進めてまいります。
● 企業理念の浸透※1(企業理念への共感や仕事への意義、責任感等の結果)当社グループが目指す信頼性の高い市場基盤の構築を果たしていくためには、社員一人ひとりが当社グループの企業理念に強く共感し、自身の仕事に意義を感じ、責任感を持って取り組むことが求められます。
こうした中で、2024年度に当社グループの元社員によるインサイダー取引規制違反の事案が発生したことを受け、当該事案の風化と再発の防止に向け、あらためて当社グループの企業理念のより一層の浸透を図ってまいります。
<直近4年のスコア> ※1 サーベイ全体から、「社員の成長」及び「企業理念の浸透」を測る複数の設問を抽出し、スコア化した当社グループ独自の指標 ※2 当社委託先のエンゲージメントサーベイ業者において集計した他社の平均値 ※ 人的資本経営に係る個別の施策及び人的資本に関する各種のデータについては、当社及び中核子会社を対象としています。
② 人材の採用・育成について(a)求める人材像(ⅰ)伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化を支える人材 企業理念に掲げているとおり、信頼性の高い市場基盤の構築や魅力的なサービスの提供が当社グループにおける中核的なミッションであり、安定的な市場運営はその根幹をなしています。
そのため、伝統的な取引所業務の更なる安定・高度化に向けて、当社グループの公共的使命に共感し、高い使命感・責任感を持って市場の安定運営のために必要な業務に誠実に取り組むことのできる人材や、高いコミュニケーション能力を発揮し多様なステークホルダーの結束点となる意識を有する人材、現状に満足せずより高い次元を目指そうとする人材を積極的に採用しています。
 加えて、デジタル技術が進展し、マーケットニーズが多様化する現代においては、市場の安定運営という守りにも「革新」が求められます。
こうした背景や、特定の分野で高い専門性を武器にキャリアを築いていきたいという多様な働き方のニーズも踏まえ、担当業務を基幹システム及び情報系システムの開発・運用を始めとするデジタル・ネットワーク分野に特定した「デジタル・ソリューション(DS)コース」を2023年度より設置し、積極的に採用を行っています。
(ⅱ)新たな分野・領域を切り拓く人材 日本の金融・資本市場全体の魅力向上に貢献するためには、これまでの取引所の常識にとらわれない攻めの挑戦、「革新」が強く求められます。
こうした次世代の新しい取引所の姿を模索し実現するための核となるのは、自ら課題を考え抜き、その実現に向かって積極的に取り組んでいく一人ひとりの社員であり、当社グループでは(ⅰ)で挙げた資質に加え、新規領域を開拓し、牽引していく力・タフさを有する人材も重視しています。
 また、新たな分野・領域を切り拓いていくためには、ビジネスとデジタルテクノロジーの両方に精通し、その知識・経験をベースに事業に変革をもたらす人材や、新たな分野・領域の開拓に人的リソースを充当していくための業務の自動化及びプロセス改革などを推進する人材が必要です。
2023年度より設置しているDSコースにより、基幹システム及び情報系システムの開発・運用を中心とするIT部門でのキャリア形成を希望する人材を拡充することで、業務・IT部門間のジョブローテーションを活性化させ、ビジネスとデジタルテクノロジーの両面に精通し変革をもたらす人材の育成強化を企図しており、急速な技術の進展に対応できる高度専門人材の採用・育成にもつなげていきたいと考えています。
 当社グループがグローバルな総合金融・情報プラットフォームへと進化していくためには、語学力のみならず、当社グループの取組などを対外的に強く発信するなどグローバルビジネスの牽引に必要なスキルやマインドセットを持つ人材も必要不可欠です。
こうしたスキルやマインドセットの獲得にはグローバルな環境での業務経験等が非常に重要であると考えており、このような経験を有する社員の採用・育成にも引き続き積極的に取り組んでまいります。
(b)人材育成の方針(ⅰ)キャリアパス 採用後の人材育成(キャリアパス)の方針として、取引所業務をはじめとする当社グループ全体の機能強化のため、以下の理由からジョブローテーション(人事異動・担当替え)による人材育成が重要であると考えています。
・独自性のある取引所業務における社員個々人の適性の発見・上場から売買・清算・決済までの一連のバリューチェーンを俯瞰できる能力の獲得・不測の事態が発生した際の業務継続のための臨機応変な対応力の獲得キャリアの前半(若手~中堅社員)は適性発見のための部門横断的なローテーション、その後は専門分野を意識したローテーションを実施することで、多様な業務経験機会の提供を通じて、社員の能力伸長や適性発見を図り、俯瞰的な視点と強みとなる専門分野を兼ね備えた人材を育成しています。
(ⅱ)能力開発 能力開発の観点も重要であり、社員一人ひとりの成長が会社の成長に繋がっていくと考えています。
当社グループでは、業務経験を通じた能力開発の機会である「実務経験」、上司・先輩社員の指導や体験共有からの学びの機会である「知の共有」、研修等の教育による学びの機会である「研修」の3つを柱とし、当社グループの業務に必要な技術や知識等をバランス良く習得できるようサポートする能力開発プログラムを提供しています。
 一点目の「実務経験」は人材育成の中核となる要素であり、独自性の高い当社グループでの業務の各部署における導入研修やOJTに加え、自身の希望するキャリアを歩めることがエンゲージメントの観点からも重要であることから、自己申告制度・社内公募制度・社内FA制度により継続的に社員のキャリアに関する希望を把握し、本人の希望やスキル・適性に応じたジョブローテーション及び他の専門機関や企業への派遣を実施しています。
また、グローバルな環境での業務経験等を有する社員を育成するため、海外駐在員事務所等(ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、北京、香港)への駐在や海外専門機関への派遣等も積極的に行っています。
加えて、2025年度からは社内副業制度(JPXキャリアプラス)も導入し、異なる組織や部署の業務経験をとおして多角的な実務の知見の獲得やキャリアをより主体的に考えることができるよう、社員を後押ししています。
 二点目の「知の共有」について、上司・部下間での指導については、評価プロセスの中で定期的に実施している1on1面談等を活用しながら、社員自身による目標の設定、取り組んだ課題・業務に対する成果の振返り、上司からのフィードバックによる自己の更なる改善や成長の促進、といったプロセスを機能させることで、社員一人ひとりの成長を後押ししています。
更に、上司・部下間での指導だけでなく、当社グループ全体で知識・経験の共有を図るとともに、その過程で社員同士が部署横断的な関係性を築いていくことが組織力の向上には必要不可欠であると考えています。
このため、社員同士が教え合い、学び合うコミュニティとして「JPXカレッジ」という枠組みを用意し、キャリアサポート研修やメンター制度などの取組を行うとともに、Exchange caféなどの相談コミュニティや私塾サポート制度(社内講師による研修)といった社員間のコミュニケーション機会の増進を図る施策の実施にも取り組んでいます。
こうした社員間や経営層と社員のコミュニケーション機会を年に25回程度設けることを目標としており、2025年度は27回(2024年度は20回)の開催となりました。
引き続き、社員のより広く深い関係性の構築を図っていきたいと考えています。
 三点目の「研修」について、社員個々人のキャリアの段階に応じた内容を学ぶ階層別研修や、社内外での様々な研修、社内公募制度による国内外の大学院(MBA、ロースクール等)への留学制度等を用意しています。
これに加え、キャリアデザイン支援制度により、当社グループの業務に必要な技術・知識等を習得するための研修等の費用を社員一人につき年間30万円まで補助する取組や、資格取得報奨金制度により、IT・語学・法律・会計等の資格取得に対して報奨金を支給する取組を行っているほか、ITスキルやAIなどの新たな技術、英語、ビジネススキル、マネジメントスキル等好きなオンライン講座をオンデマンド方式で学べる「Udemy Business※」のサービスを提供するなど、社員の自発的な学びを強力に後押ししています。
社員自らが自発的かつ意欲的に学ぶことは、より深く、効率的にスキルや知識を習得することに繋がり、社員一人ひとりの成長に大きく寄与するものと考えています。
こうした社員の自発的な学習をサポートする制度の利用は、2025年度は延べ713人となり、500人以上という目標を大幅に上回る結果となりました。
2026年度は引き続き延べ700人以上の利用を目指し、社員が自らの意思で積極的に専門的な知識や最新の情報を吸収し、広い視野や自由な発想力を獲得することのできる環境の整備を更に推進してまいります。
※ 株式会社ベネッセコーポレーションが、米国Udemy社の運営するオンライン動画学習プラットフォーム「Udemy」からビジネスに特化した講座を厳選し、法人向けに提供する定額制オンライン動画学習サービス ③ 全ての人材の能力発揮のための環境整備等について 当社グループでは、社員の人材育成だけではなく、多様なバックグラウンドを持つ社員が活躍し、社員一人ひとりのウェルビーイングが高い組織をつくっていくことが重要であると考えています。
加えて、企業文化のような目に見えない社員間での共通の価値観が醸成されていることも必要です。
こうした組織や企業文化といった確固たる土台を据えることにより、社員一人ひとりがその能力を余すことなく発揮し、活躍できるようになるものと考えています。
(a)多様な人材の活躍推進 当社グループでは、性別・国籍・年齢などにかかわらず、多様な人材が活躍できるよう、人事部内に「ダイバーシティ推進グループ」を設置し、各種取組を実施しています。
育児期の社員のために法定を上回る両立支援制度を整備しているほか、男性の育児参加が増えていくことが、社会全体の女性活躍の推進につながるという考えに基づき、男性育休セミナーを開催するなど男性社員の育児支援制度の利用を積極的に推奨しており、2025年度においては、24人の男性社員が育休を取得し、平均取得日数は41.0日となりました。
加えて、育児や介護に従事する社員がより仕事との両立を図れるよう、2025年度には在宅勤務制度についても見直しを行い、出社を前提とする勤務形態の中であっても、社員がより柔軟に勤務できるよう環境整備を行っています。
<男性社員の育休取得の状況> 2022年度2023年度2024年度2025年度育休取得率(取得者数)66.7%(20人)70.3%(26人)90.5%(19人)72.4%(24人)平均取得日数21.3日29.4日42.3日41.0日※ 育休とは、育児休業、産後パパ育休、育児休暇(有給)を取得した合計数  また、女性社員については、出産・育児等のライフイベントに伴い、キャリアのブランク期間が発生しやすいことから、特に会社のサポートが重要であると考えています。
そのため、育休からの復職前面談などによるスムーズな復職をサポートする取組や育児との両立支援制度を充実させることで、過去5年の育休からの復職率は94.9%と高水準を維持しています。
加えて、当社グループの安定的な業務運営を支える業務に取り組み、専門性を身につけ、一般事務や専門的事務の実務の中心を担うSSコース社員が個々の強みを更に生かしキャリアアップできるよう、SSコース社員向けのキャリア研修やSSコース社員を部下に持つ管理職向けの研修を新たに実施するなど、女性社員の活躍に一層重点を置いた取組も行っています。
 このように、女性社員がキャリアを中断することなく働き続けることができ、また、業務での更なる活躍も目指すことができるための環境の整備を行うとともに、当社グループでは、女性管理職の登用にも注力しています。
2022年度には当社グループで初の内部昇格による女性執行役が誕生したほか、部長級にも2025年度は女性社員2人を登用するなど、2026年3月末時点の女性管理職は58人、女性管理職比率は10.4%となりました。
加えて、当社グループでは、役員や部長に登用する人材の候補を増やすため、非管理職社員の指導・育成にあたる女性管理職を2025年4月の53人から3年間で30人以上増加させるという目標を掲げており、2026年4月時点では72人となっています。
目標の達成に向け、引き続き女性管理職の登用にも力を入れてまいります。
 なお、2026年3月末時点で、中途採用社員の比率は32.2%、中途採用社員管理職の比率は29.4%となっており、外国人社員の比率は1.2%、外国人管理職の比率は0.5%となっております。
引き続き、国籍に関わらず、法律・会計・金融・ITなどの業務経験や専門的なスキルを持つ人材を中心に、アルムナイ採用やリファラル採用等の様々なチャネルも活用しつつ積極的な中途採用を実施していくとともに、外国人については業務経験のない新卒採用も行い、優秀な人材を登用していくことで、中途採用管理職および外国人管理職数の維持・向上に努めてまいります。
<従業員数及び管理職数の推移> 2022年度2023年度2024年度2025年度従業員数1,224人1,236人1,248人1,252人うち女性社員(比率)363人(29.7%)373人(30.2%)376人(30.1%)387人(30.9%)うち中途社員(比率)389人(31.8%)388人(31.4%)393人(31.5%)403人(32.2%)うち外国人社員(比率)17人(1.4%)16人(1.3%)15人(1.2%)15人(1.2%)管理職数501人513人531人558人うち女性社員(比率)41人(8.2%)44人(8.6%)48人(9.0%)58人(10.4%)うち中途社員(比率)167人(33.3%)166人(32.4%)164人(30.9%)164人(29.4%)うち外国人社員(比率)4人(0.8%)3人(0.6%)3人(0.6%)3人(0.5%)※ 2026年3月末時点  そのほか、シニア社員のより一層の活躍を促進するため、2023年4月より、定年年齢をそれまでの60歳から65歳に変更する定年延長を実施しています。
従来においても、60歳で定年退職したのち、再雇用制度に基づいて65歳まで働くことは可能でしたが、定年延長を実施して、60歳以降に期待する役割や処遇について見直しを行ったことにより、社員が60歳で一度退職するという意識を持つことなく、65歳まで高い使命感や責任感を保ったまま、安心して業務に取り組むことができる環境を整備しました。
シニア社員の持つ豊富な業務経験や知見を活かしつつ、各種人材育成の制度によるリスキリング等を通じて、シニア社員の成長や活躍を促進することで、安定的な市場運営という伝統的な取引所としての機能の更なる安定・高度化を推進していきたいと考えています。
(b)ウェルビーイング(ⅰ)エンゲージメントと健康経営 全ての社員が能力を最大限に発揮するためには、心身が健康であるとともに、熱意や活力をもって働くことを通じて、社会的にも満たされた状態(well-being)になることが重要です。
当社グループでは、社員のエンゲージメントの把握及び人事施策の改善へとつなげるためにエンゲージメント・サーベイを実施しており、2025年度の結果は、仕事に対する活力・熱意・没頭に関するワークエンゲージメント・スコアが64.5、会社に対する愛着・帰属意識に関する組織エンゲージメント・スコアが73.4となり、前年度の結果(それぞれ64.1、71.8)に引き続き相対的に高い水準となりました(※サーベイ委託会社のデータに基づく)。
中期経営計画2027で非財務指標として掲げたワークエンゲージメントのスコアを中心に、引き続きこれらエンゲージメント・スコアの維持・向上に努めてまいります。
 健康経営の推進に向けた取組については、これまで傷病者への適切なケア・早期復職に向けた支援など、産業医と連携した取組を中心に行い、2025年度の傷病者数は17人、ストレスチェックにおける総合健康リスクは82という結果につながっています。
なお、今回のストレスチェックにおいて高ストレスと判断された社員のうち、産業医による医師面接または相談を受けた社員については、産業医の指導のもと適切な対応を取っております。
また、残業時間の多い社員については、年度平均が45時間以上になる場合に「疲労蓄積度自己診断チェックリスト」を使用して体調を確認し、必要に応じて産業医や保健師に連携するようにしています。
加えて、当社グループでは、2022年度より保健師を採用し、心と身体の健康に関する相談や面談、教育、情報提供等をより行いやすい体制を整備しているほか、2023年度には部署横断的なメンバーで構成される「ウェルネス推進委員会」、人事部内に「ウェルネス推進グループ」をそれぞれ設置し、健康経営に係る取組や社内への情報発信を行うなど健康経営の推進体制を強化しております。
さらに、2026年度からは人間ドックの受診に係る補助を大幅に拡充し、社員一人ひとりの更なる健康の維持・増進に取り組んでいます。
今後は傷病等の未然防止に向けた活動にも注力し、当社グループで働く全ての社員が最大限に能力を発揮できる環境を整備してまいります。
<エンゲージメント及び健康経営に係るスコアの推移> 2022年度2023年度2024年度2025年度エンゲージメントサーベイワークエンゲージメントスコア62.163.164.164.5組織エンゲージメントスコア71.271.371.873.4健康経営の推進傷病者数※11人9人11人17人ストレスチェック・スコア(総合健康リスク※2)81838282※1 疾病により長期欠勤(1ヶ月以上の欠勤)又は休職を経験した者の数※2 平均値が100で値が低いほど望ましい。
(ⅱ)ファイナンシャル・ウェルネス 当社グループでは、社員の長期的な資産形成を支援する観点から、福利厚生制度として従業員持株会制度及び職場つみたてNISA制度を導入し、また、企業型確定拠出年金のマッチング拠出制度を導入しています。
2023年度には経営層と社員が株主と一体となり企業価値の向上を目指す観点から、従業員持株会を通じ社員1人あたり当社普通株式100株を付与しました。
この結果、従業員持株会の加入率は大きく増加し、2025年度は90%以上となっております。
また、職場つみたてNISAは30%以上の社員が利用し、企業型確定拠出年金に係るマッチング拠出は60%以上の社員が行っています。
 当社グループでは、国民の金融リテラシー向上・投資家層の拡大に向けて、公正・中立な立場から、学校・職場への講師派遣など金融経済教育活動に力を入れており、その担い手となる社員自身が正しい金融知識を身に付け、行動していく必要があるとの考えから、社員に対して金融知識や資産形成に関する研修を実施しています。
更に、人生100年時代を迎え、一人ひとりが人生の様々な目的に対応した形で資産形成を行い、経済的に自立することが重要になってきています。
多様な選択肢のある充実した人生を送ることができるようファイナンシャル・ウェルネスの向上にむけて、ベテラン社員を対象にしたマネープランに関するセミナーの開催など、老後の生活に役立つ具体的で実践的な情報を提供することなどを積極的に行っています。
引き続き社員の金融リテラシーを一層高める教育をより充実させ、自律的な資産形成を促進してまいります。
(c)企業文化とマインド 全ての社員が能力を最大限に発揮するためには、会社全体の多様性や社員のウェルビーイングなど数値で表されるものだけではなく、企業文化などの目に見えない共通の価値観が醸成されていることも重要です。
当社グループでは、強みであり、今後も守るべき企業文化が3つ挙げられます。
 1つ目は「企業理念の浸透・訴求力の高さ」です。
当社グループにはその事業の公益性・社会貢献性の高さに惹かれた人材が集まるとともに、企業理念への共感が、社員の高い定着率やエンゲージメントの源泉ともなっています。
また、当社グループの採用活動においても企業理念への共感を重視しています。
当社グループの元社員によるインサイダー取引規制違反の事案の発生を踏まえ、あらためて研修や社員間コミュニケーション等をとおして当社グループの企業理念を社員一人ひとりにより一層浸透させていくことが必要となっています。
 2つ目は「安定的な市場運営に対する使命感」です。
当社グループの事業の根幹である安定的な市場運営を遂行するためには、ミスの許されないオペレーションを日々着実に実施していく定常業務も多く存在し、そうした業務に対し社員は高い使命感・責任感を持って日々取り組んでいます。
 3つ目は「風通しのよさ」です。
当社グループでは、過度に上下関係を意識することなくコミュニケーションがとれる、社員個々人が意見やアイデアを言いやすい企業風土が醸成されています。
こうした社風の中で、日々、更なる安定的な市場運営や新たな分野・領域の開拓に向けた闊達な意見交換が行われています。
 その一方で、当社グループの長期ビジョンであるTarget2030を実現するためには、これら企業文化を承継していくと同時に、「自己の成長」「挑戦」「組織貢献」「部下・後輩の育成」といったマインドを意識づけし、更にそれらを醸成していくことも重要であると考えています。
時代や環境の変化に対応していくためには、社員一人ひとりが学習などのインプットだけではなく、成果等のアウトプットにも着目する形で、常に「自己の成長」を意識する必要があるほか、新サービスの導入・新商品の開発や、従来の前例・枠組みなどに過度にとらわれることなく既存業務の改善や生産性向上のための施策を実施するなど、様々な「挑戦」を続けていくことが重要です。
また、安定的な市場運営という当社グループの中核的ミッションを遂行していくためには、社員一人ひとりが「組織貢献」を意識し、社員同士が支えあうことが必要不可欠です。
更に、業務や日常的なコミュニケーションの中で部下や後輩に積極的に働きかけて信頼関係を構築し、「部下・後輩の育成」を行っていくことは、企業文化やマインドを承継するとともに会社が持続的に発展していくために重要であると考えています。
 当社グループにおける社員の評価制度において、「自己の成長」「挑戦」「組織貢献」「部下・後輩の育成」の4つのマインドを評価対象の項目として取り入れることで、社員への浸透・意識付けを図っています。
また、管理職の評価には、上司だけでなく同僚や部下がこれら4つのマインドの充足度を評価する360度レビューを導入しており、より多角的な視点での評価を行うことでこれらマインドの定着・伸長を促しています。
加えて、強みである企業文化を確実に承継していくため、経営層と若手社員との対話の機会や、社員同士のコミュニケーション機会の増進も引き続き図ってまいります。
④ 人的資本に関するデータ<社員数等に関するデータ>項目分類2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度社員数(人)※1、2、3全社員1,1991,2241,2361,2481,252うち男性(比率)849(70.8%)861(70.3%)863(69.8%)872(69.9%)865(69.1%)うち女性(比率)350(29.2%)363(29.7%)373(30.2%)376(30.1%)387(30.9%)うち外国人(比率)16(1.3%)17(1.4%)16(1.3%)15(1.2%)15(1.2%)うち中途採用(比率)371(30.9%)389(31.8%)388(31.4%)393(31.5%)403(32.2%)採用数(人)※2新卒採用2527303028うち女性1112121216うち外国人00000中途採用1826131827うち女性510359うち外国人00101自己都合退職者数(人)全退職者(離職率)18(1.5%)9(0.7%)21(1.7%)16(1.3%)13(1.0%)うち男性147161111うち女性42552平均勤続年数(年)※1、3全社員17.517.617.717.917.8男性社員17.017.317.517.817.9女性社員18.618.318.218.017.7(当社及び中核子会社を対象としています(外部への出向者、派遣社員等を除き、受入れ出向者、嘱託、育産休者含む)。
) ※1 全て年度末時点の数字。
 ※2 うち数は重複する場合があります。
 ※3 2021年度について株式会社東証システムサービス(2022年度より当社グループ会社の株式会社JPX総研と合併)社員を含みます。
<健康経営等に関するデータ>項目2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度定期健康診断受診率92.3%96.5%94.0%95.3%96.5%喫煙率9.8%10.6%9.5%8.1%7.7%ストレスチェック受検率90.6%95.2%97.2%95.2%98.5%傷病者数3人1人9人11人17人平均所定外残業時間28時間15分27時間46分24時間55分23時間27分23時間15分平均有給休暇取得日数(比率)※412.2日(61%)12.6日(63%)14.0日(70%)13.6日(68%)13.6日(68%)(当社及び中核子会社を対象としています(外部への出向者、嘱託を含み、受入れ出向者、派遣社員等を除く)。
) ※4 休業者を分母に含みます。
(参考) 当社グループの人事施策の様々な取組については、JPXウェブサイト及び統合報告書(JPXレポート)も併せてご参照ください。
https://www.jpx.co.jp/corporate/sustainability/jpx-esg/employee/index.htmlhttps://www.jpx.co.jp/corporate/investor-relations/ir-library/integrated-report/index.html
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
[リスク管理の基本方針]当社グループは、システム障害リスク、清算参加者破綻時の補償等のリスク、事務リスクなど、事業上様々なリスクを抱えています。
これらのリスクに対応するため、社外取締役を委員長とする「リスクポリシー委員会」及びCEOを委員長とする「リスク管理委員会」を設置し、JPXで定めた「リスク管理方針」に従って、未然防止の観点からリスクの認識と対応策の整備・運用を行うとともに、リスクが顕在化あるいはそのおそれが生じた場合には、早期に適正な対応をとる体制を整えています。
(各委員会等の詳細については、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④リスク管理体制の整備の状況」をご覧ください。
)また、事業年度ごとに当社グループが重点的に対応すべきリスクを「重要リスク」として特定するとともに、当社グループ各部室におけるリスク管理の実効性を高めるべく、重要リスクごとに「基本的な対応方針」を策定し、未然に「重要リスク」等への対応を行うことで、リスクの発現可能性を低減させるとともに、リスクが顕在化した際には機動的な対応を行います。
また、重大事故発生時には、統括的な状況把握、早期解決に向けた指揮などが「リスク管理委員会」によって行われる体制となっており、経営陣へ必要な情報が漏れなく、迅速に入る体制が整備されています。
<当社グループにおけるリスク管理体制><当社グループにおけるリスク管理プロセス> <重要リスクの特定フローイメージ>[個別のリスク]以下、当社グループの事業その他に関し、リスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しておりますが、これらのリスクは必ずしもすべてのリスクを網羅したものではなく、提出日現在では想定していないリスクや重要性が低いと考えられるリスクも、今後、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、必ずしもリスク要因には該当しないと考えられる事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。
なお、記載事項のうち将来に関する事項は、提出日現在において入手可能な情報等に基づいて判断したものであります。
1.経営体制・事業戦略に関するリスク(1)経営体制の特徴等について① 持株会社であることについて当社は持株会社であるため、収入は、子会社からの経営管理料収入及び子会社や関連会社からの配当金に大きく依存しますが、法律上又は事業上の制約により、当社への子会社や関連会社からの配当金の支払いは制限される可能性があります。
当社の子会社である日本取引所自主規制法人は、金融商品取引法において、営利の目的をもって業務を行ってはならない旨、規定されていることから配当を行うことができず、また、子会社である株式会社日本証券クリアリング機構は、清算機関としての企業の継続性及び決済履行保証スキーム(「7.決済履行確保の枠組みについて」参照)の機能確保の観点から、一定の剰余金を確保する必要があります。
(「金融市場インフラのための原則」(2012年4月:国際決済銀行・支払決済システム委員会、証券監督者国際機構専門委員会の共同報告書)においても、「(より複雑なリスク特性を伴う清算業務に従事しているCCPは)極端であるが現実に起こり得る市場環境において最大の総信用エクスポージャーをもたらす可能性がある2先の参加者とその関係法人の破綻を含み、かつこれに限定されない広範な潜在的ストレスシナリオを十分にカバーするだけの追加的な財務資源を保持すべきである。
」との原則が掲げられております。
)当社グループは、配当について、金融商品取引所グループとして、財務の健全性、清算機関としてのリスクへの備え、当社市場の競争力強化に向けた投資機会等を踏まえた内部留保の重要性に留意しつつ、業績に応じた配当を実施することを基本とし、具体的には、配当性向を60%以上とすることを目標としておりますが、当社の子会社や関連会社が、当社に配当を行うだけの十分な収益やキャッシュ・フローを確保できなかった場合には、当社の株主に対する配当が困難もしくは不可能となる可能性があります。
② 自主規制機能について投資家が市場に安心して参加するためには、市場が公正で信頼できるものである必要があり、市場の公正性・信頼性を確保するためには、自主規制機能が適切に発揮されることが不可欠です。
当社グループの企業体としての利害と市場の公正性との間の利益相反問題の回避に万全を期するとともに、その実効性を確保するため、金融商品市場については、持株会社の傘下に市場運営会社(株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所)と自主規制法人(日本取引所自主規制法人)を置いており、日本取引所自主規制法人は株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所からの委託を受けて自主規制業務を行っております。
この自主規制業務の委託料については、金融商品取引法において、自主規制法人が委託を受けた自主規制業務を行うために適正かつ明確な算出方法が委託契約に定められていることが求められていることから、長期かつ固定的な金額を基本としております。
また、商品市場については、自主規制業務の独立性確保の観点から、株式会社東京商品取引所の取締役会の諮問機関として自主規制委員会を設置し、同委員会が自主規制業務に関する事項の審議を行うこととし、同委員会の職務を補助する自主規制を担当する部門を設置しています。
当社グループでは、自主規制機能は市場運営と密接不可分な市場開設者としての機能の根幹であり、市場についての一種の品質保証であるとともに、市場のブランドを維持向上させるものであると認識しており、中長期的に収益の獲得・向上に資するものであると考えておりますが、短期的には、自主規制機能の発揮が営利性の追求と相反する側面があるとともに、市場環境の悪化等により、当社グループの経営成績が順調に進展しない場合には、自主規制機能にかかる業務に必要な経営資源を投入した結果、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、自主規制機能が適切に発揮されない場合には、市場参加者や投資家等の信頼を著しく損ね、ひいては市場のブランド価値を毀損することにより、当社グループの事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、金融商品取引所との比較において自主規制業務に関する負担が著しく低い私設取引システム(いわゆるPTS。
以下「PTS」といいます。
)等との競争においては、コスト構造上、不利に働く可能性があります。

(2)事業戦略に関するリスク① 事業戦略が失敗するリスク当社グループは、2025年度から2027年度までの3年間を対象とする当社グループの中期経営計画を2025年3月に公表し、様々な施策を実行しております。
市場の持続的な発展のために当社グループが遂行する事業戦略は、投資家・利用者のニーズの変化やステークホルダーとの調整、本項に示した各種リスクの顕在化などによる事業環境の変化等により、当初予定していたとおりに遂行できない可能性があります。
こうしたリスクに対処するため、当社グループでは、各種リスクの顕在化や経済環境・市場環境の変化等を注視するとともに、事業戦略の進捗状況や事業環境の変化等について定期的にモニタリングを行い、的確な財務運営や環境変化に応じた重点戦略の見直しなどを適時行うよう対策を行っています。
② システム投資について近年のIT技術の発展により取引所もシステムの高度化が進んでおり、その安定性・処理性能等が市場間競争における優位性確保に大きな影響を及ぼす状況となっております。
当社グループでは、現物市場の売買システムとして、高速性・信頼性・拡張性を兼ね備えた「arrowhead」を、デリバティブ市場の取引システムとして、世界標準の取引機能と世界水準の注文処理性能を兼ね備えた「J-GATE」をそれぞれ稼働しております。
テクノロジーの発達に伴う投資手法の高度化・多様化等、刻々と変化を続ける利用者のニーズに適切に対応し、取引所としての競争力を維持していくためには、加速度的に進化する技術を最大限活用すべく、ITに関する設備投資を継続し、取引システム等の改良に努めていく必要があることから、2024年11月の「arrowhead」に続き、「J-GATE」についても、2028年後半を目途に更改を予定しております。
しかしながら、これらの設備投資により、必ずしも直ちに収益が拡大するとは限らず、市況の悪化等により、コストに見合う収益を生み出すことができなかった場合には、当社グループの業績が圧迫されるとともに、その後における追加的な設備投資に重大な影響を及ぼす可能性があります。
③ サステナビリティ推進への対応について当社グループは、我々を取り巻く環境や社会課題、それらとの関係に目を向け、企業価値の向上につながる取組を進めることが重要な経営課題の一つであるとの考えのもと、当社グループCEOを本部長とするサステナビリティ推進本部を設置し、各種方針や戦略を策定し、全社横断的に施策を実施しています(「第2 事業の状況-2 サステナビリティに関する考え方及び取組」参照)。
当社グループのビジネスモデルを踏まえ、市場メカニズムを活用したサステナビリティ推進への取組を行っていますが、対応が十分でない場合には、当社グループが提供する取引所インフラに対する信認や支持の低下、収益機会の逸失または市場の魅力低下につながる可能性があります。
2.事業環境等に関するリスク(1)法令等による規制等について① 免許制の事業であることについて当社グループは金融商品取引法、商品先物取引法及び関連する諸法令の規制の下、事業を行っております。
当社は、金融商品取引法が定める取引所持株会社に係る内閣総理大臣の認可(以下「取引所持株会社認可」といいます。
)を受けた「金融商品取引所持株会社」であり、当社の子会社である株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所は、同法が定める金融商品市場の開設に係る内閣総理大臣の免許(以下「取引所業免許」といいます。
)を受けて、取引所金融商品市場を開設・運営する「金融商品取引所」です。
なお、株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所は、同法が定める内閣総理大臣の認可(以下「自主規制業務の委託認可」といいます。
)を受けて、自主規制業務を日本取引所自主規制法人に委託しており、日本取引所自主規制法人は同法が定める内閣総理大臣の認可(以下「自主規制業務認可」といいます。
)を受けて、自主規制業務を行っております。
加えて、当社は金融商品取引法が定める内閣総理大臣の認可(以下「商品取引所子会社化認可」といいます。
)を受けて、株式会社東京商品取引所を子会社としております。
株式会社東京商品取引所は、商品先物取引法が定める主務大臣の許可(以下「株式会社商品取引所許可」といいます。
)を受けて先物取引を行うために必要な市場を開設・運営する「株式会社商品取引所」です。
また、株式会社日本証券クリアリング機構は、金融商品取引法が定める金融商品債務引受業に係る内閣総理大臣の免許(以下「金融商品債務引受業免許」といいます。
)及び商品先物取引法が定める主務大臣の承認(以下「金融商品債務引受業等兼業の承認」といいます。
)を受けて、金融商品取引清算機関として金融商品債務引受業等を行っており、また、商品先物取引法が定める主務大臣の許可(以下「商品取引債務引受業許可」といいます。
)及び金融商品取引法が定める内閣総理大臣の承認(以下「商品取引債務引受業兼業の承認」といいます。
)を受けて、商品取引清算機関として商品取引債務引受業を行っております。
さらに、金融商品取引清算機関の総株主の議決権の100分の20(その財務及び営業の方針の決定に対して重要な影響を与えることが推測される事実として内閣府令で定める事実がある場合には、100分の15)以上の数の議決権を取得し、若しくは保有しようとする場合、あらかじめ、内閣総理大臣の認可(以下「金融商品取引清算機関の主要株主認可」といいます。
)を受けなければならないとされており、当社は当該認可を受けております。
現時点におきましては、上記免許等が取消しとなるような事由は発生しておりませんが、将来、何らかの理由により、取消事由等に該当し、免許等の取消処分を受けることとなった場合又は業務の全部若しくは一部の停止等の処分を受けることとなった場合等には、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
<主な許認可等の概要>許認可等の名称根拠条文会社名有効期限免許又は認可の取消事由取引所持株会社認可金融商品取引法第106条の10第1項株式会社日本取引所グループなし金融商品取引法 第106条の26、第106条の28第1項取引所業免許同法 第80条第1項株式会社東京証券取引所株式会社大阪取引所なし同法 第134条第1項、第148条、第152条第1項自主規制業務の委託認可同法 第85条第1項株式会社東京証券取引所株式会社大阪取引所なし同法 第153条の2自主規制業務認可同法 第102条の14日本取引所自主規制法人なし同法 第153条の4金融商品債務引受業免許同法 第156条の2株式会社日本証券クリアリング機構なし同法 第156条の17第1項、第2項金融商品取引清算機関の主要株主認可同法 第156条の5の5第1項株式会社日本取引所グループなし同法 第156条の5の9第1項商品取引所子会社化認可同法 第106条の24第1項株式会社日本取引所グループなし同法 第106条の26、第106条の28第1項商品取引債務引受業兼業の承認同法第156条の6第2項株式会社日本証券クリアリング機構なし同法 第156条の17第2項株式会社商品取引所許可商品先物取引法 第78条株式会社東京商品取引所なし商品先物取引法 第94条第1項、第159条第1項、第2項商品取引債務引受業許可同法 第167条株式会社日本証券クリアリング機構なし同法 第186条第1項、第2項金融商品債務引受業等兼業の承認同法第170条第2項株式会社日本証券クリアリング機構なし同法 第186条第1項、第2項 ② 業務内容の制限等について当社グループは、金融商品取引法及び商品先物取引法において、次のような業務内容の制限を受けております。
金融商品取引所持株会社である当社は、子会社である株式会社金融商品取引所等の経営管理を行うこと及びこれに附帯する業務のほか、他の業務を行うことができないとされており、金融商品取引所である株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所は、取引所金融商品市場の開設及びこれに附帯する業務等以外の業務を行うこと、自主規制法人である日本取引所自主規制法人は、自主規制業務及びこれに附帯する業務以外の業務を行うこと、商品取引所である株式会社東京商品取引所は、商品市場の開設及び上場商品の品質の鑑定、刊行物の発行その他これに附帯する業務以外の業務を行うこと、金融商品取引清算機関及び商品取引清算機関である株式会社日本証券クリアリング機構は、金融商品債務引受業等及び商品取引債務引受業並びにこれらに附帯する業務以外の業務を行うことを原則として禁止されており、業務範囲が制限されております。
また、同様に、金融商品取引所持株会社、金融商品取引所及び商品取引所は、金融商品取引法及び商品先物取引法において、子会社の範囲についても制限を受けております。
金融商品取引所持株会社の子会社である株式会社JPX総研は、取引所金融商品市場の開設に附帯する業務のほか、内閣総理大臣の認可を受けた場合には取引所金融商品市場の開設に関連する業務を行うことができます。
このほか、株式会社東京証券取引所、株式会社大阪取引所、日本取引所自主規制法人及び株式会社日本証券クリアリング機構は、定款、業務規程、受託契約準則、業務方法書を変更する場合には、内閣総理大臣の認可が必要である旨、定められており、同様に、株式会社東京商品取引所及び株式会社日本証券クリアリング機構は定款等を変更する場合には、主務大臣の認可が必要である旨、定められているなど、当社グループは法令による広範な規制の下、業務を行っております。
これらの規制は、必ずしも当社の株主を保護することを目的とはしていないため、将来、何らかの理由により、業務上必要な認可が得られないような場合には、当社グループが必要とする施策を実行できず、事業機会を逸失するなど、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
③ 当社の発行済株式の取得及び所有に係る制限等について金融商品取引法において、金融商品取引所持株会社である当社が発行する株式につきましては、認可金融商品取引業協会、金融商品取引所、金融商品取引所持株会社、商品取引所、商品取引所持株会社又は地方公共団体その他政令で定める者を除いて、何人も、総株主の議決権の100分の20(その財務及び営業の方針の決定に対して重要な影響を与えることが推測される事実として内閣府令で定める事実がある場合には、100分の15)以上の数の議決権(取得又は保有の態様その他の事情を勘案して内閣府令で定めるものを除きます。
以下「対象議決権」といいます。
)を取得し、又は保有してはならないとされております。
また、総株主の議決権の100分の5を超える対象議決権の保有者となった者は、内閣府令で定めるところにより、対象議決権保有割合、保有の目的その他内閣府令で定める事項を記載した対象議決権保有届出書を、遅滞なく、内閣総理大臣に提出しなければならないものとされております。
④ 法改正による影響等について当社グループの事業に関連する法規制の導入・改正・撤廃や法規制の執行に関する方針の変更は、直接的に又はその結果生じる市場環境の変化を通じて、当社グループに影響を及ぼす可能性があります。
例えば、規制内容の変更に伴う競争環境の変化や税制の変更は、当社グループの市場シェアや取引量の減少に繋がる可能性があります。
将来における法規制の変更内容及びそれが当社グループの事業に与える影響を予測することは困難であり、当社グループがコントロールしうるものでもありませんが、新たな規制等が実施された場合には、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(2)金融市場の動向による影響について① 収益構造の特徴等について当社グループの営業収益のうち、「取引関連収益」及び「清算関連収益」(それぞれ2026年3月期の連結営業収益に占める割合が39.0%、27.3%)は有価証券やデリバティブ商品の売買代金・取引高の水準に、「上場関連収益」(同9.4%)は上場する企業の時価総額や資金調達額、新規上場会社数の水準などにそれぞれ大きく依拠しております。
したがって、当社グループの収益は、有価証券やデリバティブ商品の流通市場並びに有価証券の発行市場の動向、ひいては世界的な金融市場の動向や国内外の経済情勢の影響を大きく受けることとなります。
特に、上場会社の大多数は日本企業であることから、日本経済の状況が当社グループの経営成績に及ぼす影響は大きく、景気の低迷等により、流通市場及び発行市場を取り巻く環境が悪化し、現物市場及びデリバティブ市場における取引量、上場会社の時価総額、資金調達額等が減少した場合には、当社グループの経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、流通市場や発行市場の動向は、経済環境その他様々な要因により大きく変動する場合があるため、その動向を精緻に予測することは非常に困難です。
こうしたリスクに対処するため、当社グループとしては、我が国金融・資本市場の中核インフラとして、上場から売買、清算・決済及びデータサービスに至るまで、市場運営の基本となる機能を一丸となって安定的に提供するとともに、新たなサービスを創出し収益の安定化を図り、強固な財務基盤を維持する中で、社会に対して提供する付加価値を高めてまいります。
② 外国人投資家の動向による影響について2025年1月~12月における外国人投資家の取引量は、株式の売買代金においては6割程度、デリバティブ取引の主力商品である日経平均株価先物やTOPIX先物の取引高においては7割程度を占めるなど、重要な割合を占めております。
したがって、日本経済、日本株式市場のパフォーマンス又は為替レートの状況や規制強化等により、外国人投資家にとっての日本市場への投資魅力が減退し、取引量が減少することとなった場合には、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクに対処するために、当社グループでは、外国人投資家を含めた国内外の投資家への営業強化・関係強化を行うとともに、日本市場への投資・フロー獲得に向けた取組を積極的に行っております。
(3)競合による影響について① 現物市場に関する他の証券取引所、取引所外取引との競合について現物取引等における競合は激しさを増してきており、市場の流動性、取引の執行にかかるスピード・コスト、取引システムの性能、取引参加者や上場会社に提供される商品やサービスの多様性、規制環境など、様々な分野において、今後も競合が激化していくものと認識しております。
現状、当社グループにおける株式売買代金は、2025年1~12月における国内上場株式の売買代金の80%程度を占めており、日本における取引所外取引(PTS及びOTC等)は20%程度となっておりますが、近年、取引所外取引における取引量は増加傾向にあり、将来的には当社グループのシェアを奪う脅威となる可能性があります。
当社グループがこうした競争環境に適切に対応できず、市場の流動性等が減少した場合には、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
また、近年、取引所業界は世界的に激しい価格競争にも晒されております。
競合他社が当社グループよりも低い手数料等でのサービスの提供を開始し、当社グループにおいても、取引や上場にかかる手数料の引下げ等を行う必要が生じた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
② シンガポール取引所の日経平均株価先物取引・オプション取引との競合について大阪取引所市場における日経平均株価先物取引は主にシンガポール取引所市場の日経平均株価先物取引と競合しております。
シンガポール取引所市場の日経平均株価先物取引は、大阪取引所市場における日経平均株価先物取引と同じく、我が国株式市場を代表する指数である日経平均株価を対象とした株価指数先物取引です。
過去3年間の大阪取引所市場及びシンガポール取引所市場の日経平均株価先物取引の取引高は、次のとおりです。
年度大阪取引所市場シンガポール取引所市場2023年度47,226,251単位5,885,737単位2024年度40,172,560単位4,303,212単位2025年度33,470,791単位3,513,223単位(注1)大阪取引所市場及びシンガポール取引所市場の日経平均株価先物取引の取引高には、ミニ取引(大阪取引所は日経225mini、シンガポール取引所はMini Nikkei 225 Index Futures)及びマイクロ取引(大阪取引所市場の日経225マイクロ先物)による取引を含みます。
ただし、これらミニ取引は、取引金額換算では大阪取引所市場における日経平均株価先物取引の10分の1、マイクロ取引は100分の1であるため、それぞれ実際の取引高の10分の1、100分の1としております。
(注2)シンガポール取引所市場の日経平均株価先物取引のうち、Nikkei 225 Index Futures及びUSD Nikkei 225 Index Futuresは、取引金額換算では大阪取引所市場における日経平均株価先物取引の半分であるため、実際の取引高の半分を記載しております。
指数オプション取引に関しては、大阪取引所市場における日経平均株価オプション取引が主に競合している商品として、シンガポール取引所市場の日経平均株価オプション取引があります。
過去3年間の大阪取引所市場及びシンガポール取引所市場の日経平均株価オプション取引の取引高は、次のとおりです。
年度大阪取引所市場シンガポール取引所市場2023年度22,881,701単位1,175,601単位2024年度16,056,501単位1,003,474単位2025年度15,190,197単位770,143単位(注1)シンガポール取引所市場の日経平均株価オプション取引は、取引換算額では大阪取引所市場における日経平均株価オプション取引の半分であるため、実際の取引高の半分を記載しております。
(注2)大阪取引所市場の日経平均株価オプション取引には、ミニ取引(日経225ミニオプション)及びWeeklyオプション取引(2023年5月29日以降、日経225ミニオプションに制度変更)による取引を含みます。
ただし、ミニ取引は、取引金額換算では大阪取引所市場における日経平均株価オプション取引の10分の1であるため、実際の取引高の10分の1としております。
2025年度の大阪取引所市場における日経平均先物取引及び日経平均株価オプション取引の取引高は、シンガポール取引所市場のそれを上回っておりますが、今後の市場参加者の動向によっては、大阪取引所市場の利用者がシンガポール取引所市場に移ることで大阪取引所市場における取引手数料収入が減少し、当社グループの事業運営及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 取引所間の経営統合について取引所業界においては、情報通信技術の発展に伴うクロスボーダー取引の拡大や市場間競争の激化、取引所の株式会社化・上場を要因とした規模拡大や経営効率向上の取組強化、国際的な規制の調和の進展などを背景に、主に欧米地域を中心に、特に2000年代後半以降、主要取引所間での合従連衡の動きが顕著となりました。
欧州において、ユーロネクストによるオスロ取引所、イタリア取引所、アテネ証券取引所の買収(2019年、2021年、2025年)やスイス取引所によるスペイン取引所の買収(2020年)、またアジア太平洋地域においても、シカゴ・オプション取引所等を運営するCboeグローバル・マーケッツが日本や豪州でPTSを運営するチャイエックス・アジア・パシフィック・ホールディングスを買収(2021年)するなど、取引所間統合の動きがありますが、一方で、経営統合を発表しながらも、規制当局による承認等が得られず、実現に至らなかった事例もこれまで少なからず存在しています。
更に近年では、清算、IT関連や情報ビジネスなどビジネス領域の拡大を目的にした取引所による買収や提携も増加しています。
他の取引所による経営統合・買収等が行われる場合の当社グループの事業への影響を予測することは困難ですが、他の取引所がそうした取組を通じて、より優れたサービスの提供やコスト削減を実現する場合には、当社グループの競争優位性の相対的な低下や国際的なプレゼンスが低下し、当社グループの事業運営及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクに対処するために、当社グループでは、市場環境の変化等を注視するとともに、市場関係者等との議論等を踏まえて市場制度の見直し等を行うことで、市場機能の強化を図り、公正かつ利便性の高い取引サービスを提供できるよう取り組んでおります。
また、データやテクノロジーを活用したデジタル事業やネットワーク事業の強化を進め、事業の多角化やサービスの高度化についても推進しております。
3.事故・災害等に関するリスク当社グループでは、市場開設者及び清算機関という社会インフラとしての責務を果たすべく、様々なリスクが発現した場合においても、事業を可能な限り継続し、止むを得ず中断する場合においても可能な限り早期に再開できるよう、BCP(緊急時事業継続計画)を策定しており、堅実かつ安定的な事業継続体制の整備に努めております。
しかしながら、地震・風水害・火災等の自然災害、電力・通信等の社会インフラの停止、物理的破壊行為・サイバーテロ等のテロ行為又は新型インフルエンザを始めとする疫病の蔓延等により、想定を上回る被害を受け、事業を長期的に中断せざるをえないこととなった場合には、甚大な経済的損失を被るとともに、社会的信用の低下等、深刻な事態をもたらす可能性があります。
また、事業の中断に至らなかった場合においても、被害の状況によっては、多額の回復費用が必要となり、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクに対処するため、当社グループでは、事故・災害等が発生した場合においても、株券や資金の決済インフラを提供する株式会社証券保管振替機構や日本銀行などの各種関係機関と協業したうえで、取引参加者、上場会社、投資家等のステークホルダーへの影響を最小化することを目的に、BCP(緊急時事業継続計画)に定めた所要の対応を迅速かつ的確に行うための訓練を定期的に実施しているとともに、首都直下地震などの広域災害時においても市場機能を維持すべく関西データセンターの構築をはじめ、業務・システム両面での東西相互バックアップ態勢の強化などに取り組んでおります。
4.システム面に関するリスク現物及びデリバティブの売買・清算並びにこれらに関連する業務は、システムを通じて処理されていることから、市場の安定性・信頼性を維持するためには、取引システムの安定稼働が必須の要件となっております。
また、近年、テクノロジーの発展に伴い、取引システムは高度化してきており、取引システムの性能が、取引所ビジネスにおける競争力の源泉となっております。
そのため、システム障害等の発生により、市場の信頼性が毀損した場合、または利用者の要望に適切に対応することができず、取引システムの性能が他の取引所等の提供するシステムに劣後することとなった場合には、取引量が減少し、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクに対処するため、当社グループでは、過去にシステム障害やキャパシティの不足により売買停止に至った反省の下、開発手法の標準化や十分な稼働確認テストの実施、詳細な運用マニュアルの整備とその遵守、開発及び運用業務に係る品質管理の徹底などのリスク管理体制の構築等の取組を推進しております。
加えて、システムの安定性・信頼性の更なる向上を図るとともに、システム障害等発生時における迅速かつ適切な回復策の拡充にも継続的に取り組んでおります。
5.情報漏えい等に関するリスク当社グループでは、取引参加者、上場会社等の企業情報や個人情報を保有しているほか、様々な経営情報等の内部情報を保有しております。
当社グループの多くの役職員は、金融商品取引法及び商品先物取引法においても秘密保持義務が課せられておりますが、役職員の故意又は過失による情報漏えいの発生を完全に否定することはできません。
さらに、外部からの不正なアクセスの防止に関しても、個人情報保護法及び金融分野における個人情報保護に関するガイドライン等の各ガイドラインの下で、厳格な管理が要求されておりますが、万一重要な情報が外部に漏洩した場合には、市場利用者等からの損害賠償、監督官庁からの処分、レピュテーションの毀損等により、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクに対処するため、当社グループでは、情報管理に関するポリシーや事務手続等を策定しており、役職員に対するe-ラーニングによる教育・研修等により情報管理及び法令遵守の重要性の周知徹底を行うとともに、社員間のコミュニケーションに係る施策等を通じて、企業理念やコンプライアンス意識等の浸透を図っております。
また、システム上のセキュリティ対策等を行うことで、情報セキュリティマネジメントシステム(Information Security Management System:ISMS)の国際標準規格「ISO/IEC27001 / JIS Q 27001」の認証を取得し、現在もその認証を継続して付与されております。
6.事務過誤等に関するリスク当社グループは、市場開設者及び清算機関としての重要な業務に関して、役職員の故意又は過失により重大な事務過誤等が発生した場合には、損失の発生、監督官庁からの処分、レピュテーションの毀損等により、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
こうしたリスクに対処するため、当社グループでは、事務過誤等の発生を未然に防止するため、業務プロセスの見直しを継続的に行っております。
また、業務プロセスの見直しの際には、AIの活用やDXの推進など、業務の自動化・効率化等に取り組んでおります。
7.決済履行確保等の枠組みについて日本には株式会社東京証券取引所をはじめ、有価証券の売買を行うための金融商品取引所1が4つありますが、これらの取引所における有価証券の売買については、すべて株式会社日本証券クリアリング機構が清算業務を行っております。
同社は、PTS2における有価証券の売買についても、清算業務の対象としております。
また、株式会社大阪取引所、株式会社東京商品取引所及び株式会社堂島取引所における先物・オプション取引についても、同社が清算を行っており、さらには、店頭市場におけるクレジットデフォルトスワップ取引及び金利スワップ取引(以下「店頭デリバティブ取引」といいます。
)並びに国債店頭取引も清算業務の対象としております。
株式会社日本証券クリアリング機構は、清算機関として市場参加者が行った取引の債務を負担し、債権・債務の当事者となって、決済の履行を保証しております。
これにより、市場参加者は取引相手方の信用リスクを意識せずに取引を行うことが可能となりますが、一方で、清算参加者が決済不履行を起こした場合でも、株式会社日本証券クリアリング機構には他の清算参加者との決済を履行する義務があります。
このため、清算参加者の決済不履行に伴い損失が生じた場合には、決済不履行を発生させた清算参加者の担保等によりその損失を補填する自己責任原則を基本としつつ、万一不足が生じる場合には、株式会社日本証券クリアリング機構の自己資金を充てるほか、他の清算参加者にも負担を求める損失補償制度を設けております。
同社における決済履行確保のための取組及び損失補償制度等の概要は以下のとおりです。
(決済履行確保のための取組)① 清算参加者制度及びモニタリング清算参加者の信用リスクの低減を図るため、清算資格の種類ごとに資格要件を定めるとともに、資格要件にはそれぞれ取得基準と維持基準を設けており、一定の財務基盤、経営体制及び業務執行体制を有する者を清算参加者とすることとしています。
それらの状況については定期的にモニタリングを行い、問題があると認められた場合は、当該清算参加者に担保の追加を求めることや、債務の引受けを停止することができるほか、清算資格の取消しを行うことが可能となっております。
また、清算参加者のポジションの状況も定期的にモニタリングしており、一部の清算参加者に対する過度な信用リスクの集中がないかを管理し、ポジションが過大である場合には、必要に応じて措置を検討しております。
② 担保制度清算参加者の決済不履行による損失に備えるため、清算参加者に担保の預託を求めております。
担保には、清算基金3等の清算預託金、取引証拠金4、当初証拠金5及び変動証拠金6があり、定期的に十分性を確認するとともに、適宜、担保所要額の算出モデルの検証及び見直しを行っております。
また、担保として預託を受ける金銭又は代用有価証券等に対して一定の適格要件を設定するとともに、日々担保価値の評価を行っております。
③ DVP(Delivery Versus Payment)決済株式会社日本証券クリアリング機構と清算参加者との有価証券の決済は、仮に決済不履行が生じても「取りはぐれ」が生じることのないよう、証券と資金の授受をリンクさせ、代金の支払いが行われることを条件に証券の引渡しを行う(証券の引渡しが行われることを条件に代金の支払いを行う)DVP決済で行われております。
④ 流動性の確保清算参加者の決済不履行時に必要となる流動性を確保するため、資金決済銀行等との間で流動性供給に関する契約を締結しております。
また、資金の流動性供給枠の十分性については、定期的に確認を行っております。
(損失補償制度の概要)清算参加者が決済不履行を起こした場合、株式会社日本証券クリアリング機構は、当該清算参加者を当事者とする債務の引受け又は負担の停止並びに株式会社日本証券クリアリング機構が当該清算参加者に引き渡すべき有価証券及び金銭の引渡しを停止するとともに、引渡しを停止した有価証券及び金銭を、当該清算参加者の決済不履行の弁済に充当します。
以上の処理後においても、株式会社日本証券クリアリング機構の損失が解消されない場合には、以下に記載する方法により、損失の補填を行います。
なお、この補填は、原則として、有価証券の売買、先物・オプション取引、店頭デリバティブ取引及び国債店頭取引のそれぞれの清算に係る損失7について、不履行清算参加者の清算資格に応じて、個別に行います。
(以下に記載されている金額は、2026年3月末時点において確定している金額となります。
) 決済不履行発生時の有価証券の売買の清算に係る損失については、次に掲げる順序により、補填を行います。
① 不履行清算参加者が預託している担保(当初証拠金及び清算基金等)による補填② 金融商品取引所等の損失補償による補填8③ 株式会社日本証券クリアリング機構による補填④ 不履行清算参加者以外の清算参加者の清算基金による補填⑤ 不履行清算参加者以外の清算参加者の特別清算料による補填 したがって、清算参加者の有価証券の売買に係る決済不履行により、株式会社日本証券クリアリング機構に損失が生じた場合で、上記①の対応によっても、同社の損失を補填しえない場合には、②については、損失補償契約に定められた金額を上限として、株式会社東京証券取引所又は株式会社大阪取引所が補填を行うことにより、また、③については、株式会社日本証券クリアリング機構が証券取引等決済保証準備金9として積み立てた金額(200億円)を上限として補填を行うことにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。
決済不履行発生時の先物・オプション取引の清算に係る損失については、次に掲げる順序により、補填を行います。
① 不履行清算参加者が預託している担保(取引証拠金及び清算基金等)による補填② 金融商品取引所又は商品取引所の損失補償による補填10③ 株式会社日本証券クリアリング機構による補填④ 不履行清算参加者以外の清算参加者の清算基金による補填⑤ 不履行清算参加者以外の清算参加者の特別清算料による補填⑥ 破綻後における差金代金相当額の累計が勝ち方の不履行清算参加者以外の清算参加者による補填 したがって、清算参加者の先物・オプション取引に係る決済不履行により、株式会社日本証券クリアリング機構に損失が生じた場合で、上記①の対応によっても、同社の損失を補填しえない場合には、②については、損失補償契約に定められた金額(金融デリバティブ取引:174億円、コモディティ・デリバティブ取引:91億円)を上限として、株式会社東京証券取引所、株式会社大阪取引所又は株式会社東京商品取引所が補填を行うことにより、また、③については、金融デリバティブ取引に関しては株式会社日本証券クリアリング機構が証券取引等決済保証準備金として積み立てた金額(200億円)及びコモディティ・デリバティブ取引に関しては同社が商品先物等決済保証準備金として積み立てた金額(38億円)を上限として補填を行うことにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。
決済不履行発生時の店頭デリバティブ取引の清算に係る損失については、次に掲げる順序により、補填を行います。
① 不履行清算参加者が預託している担保(当初証拠金及び清算基金)による補填② 株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第一階層決済保証準備金)③ 不履行清算参加者以外の清算参加者の清算基金及び株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第二階層決済保証準備金)④ 不履行清算参加者以外の清算参加者の特別清算料による補填⑤ 破綻後における変動証拠金等の累計が勝ち方の不履行清算参加者以外の清算参加者による補填 したがって、清算参加者の店頭デリバティブ取引に係る決済不履行により、株式会社日本証券クリアリング機構に損失が生じた場合で、上記①までの対応によっても、同社の損失を補填しえないときには、それぞれの清算業務について②については、株式会社日本証券クリアリング機構が第一階層決済保証準備金として積み立てている金額(クレジットデフォルトスワップ取引:15億円、金利スワップ取引:40億円)を上限として補填することにより、③については、株式会社日本証券クリアリング機構が第二階層決済保証準備金として積み立てている金額(クレジットデフォルトスワップ取引:15億円、金利スワップ取引:20億円)を上限として補填することにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。
決済不履行発生時の国債店頭取引の清算に係る損失については、次に掲げる順序により、補填を行います。
① 不履行清算参加者が預託している担保(当初証拠金及び清算基金)による補填② 株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第一階層決済保証準備金)③ 不履行清算参加者以外の清算参加者の清算基金及び株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第二階層決済保証準備金)④ 不履行清算参加者以外の清算参加者の特別清算料による補填⑤ 原取引按分清算参加者11の清算基金及び株式会社日本証券クリアリング機構による補填(第二階層決済保証準備金のうち③での未負担額)⑥ 原取引按分清算参加者の特別清算料による補填⑦ 破綻後における変動証拠金等の累計が勝ち方の不履行清算参加者以外の清算参加者による補填 したがって、清算参加者の国債店頭取引に係る決済不履行により、株式会社日本証券クリアリング機構に損失が生じた場合で、上記①までの対応によっても、同社の損失を補填しえないときには、②については、株式会社日本証券クリアリング機構が第一階層決済保証準備金として積み立てている20億円を上限として補填することにより、③及び⑤については、株式会社日本証券クリアリング機構が第二階層決済保証準備金として積み立てている20億円を上限として補填することにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。
(有価証券の売買、金融デリバティブ取引及びコモディティ・デリバティブ取引における清算預託金等の特定管理制度における損失準備金)上記の決済履行確保のための取組及び損失補償制度のほか、有価証券の売買、金融デリバティブ取引及びコモディティ・デリバティブ取引の清算預託金及び取引証拠金の特定管理12において損失が発生した場合には、株式会社日本証券クリアリング機構が積み立てる特定管理損失準備金を上限(2026年3月末時点:72億円)として補填を行います。
したがって、それにより、当社グループに損失が生じる可能性があります。
1 有価証券の売買を行うための金融商品取引所:東京証券取引所、名古屋証券取引所、札幌証券取引所及び福岡証券取引所2 PTS:ジャパンネクスト証券株式会社、大阪デジタルエクスチェンジ株式会社及びJapan Alternative Market株式会社が運営するPTS3 清算基金:清算参加者の株式会社日本証券クリアリング機構に対する債務の履行を確保するため、清算参加者に預託を義務付けているものです。
その所要額は、極端ではあるが現実に起こりうる市場環境下において複数の清算参加者が決済不履行を起こした場合等に、当該不履行清算参加者が預託する証拠金等が不足することで発生する損失をカバーするよう計算されます。
4 取引証拠金:清算参加者の株式会社日本証券クリアリング機構に対する先物・オプション取引に係る債務の履行を確保するため、清算参加者に預託を義務付けているもので、その所要額は、先物・オプション取引の建玉について、VaR方式※で計算した額から、ネット・オプション価値の総額を加減して得た額以上となります。
※ VaR方式:過去の一定期間におけるマーケットデータの変動に基づいてポートフォリオの想定損益額を計算し、その一定水準の損失をカバーする金額を算出する方式です。
5 当初証拠金:各清算参加者の株式会社日本証券クリアリング機構に対する債務の履行を確保するため、清算参加者に預託を義務付けているもので、その所要額は、それぞれの取引について清算参加者が破綻した場合に、そのポジション処理が完了するまでの間に価格(金利スワップ取引についてはイールド・カーブ)が変動することにより想定される損失額に、一定のリスクをカバーする額を加算して計算されます。
6 変動証拠金:各清算参加者のポジションについて、日々の価格変動をカバーするために、前日からのポジションの価値の変動分を、変動証拠金として現金により授受します。
変動分が負となる清算参加者は株式会社日本証券クリアリング機構に支払い、正となる清算参加者は株式会社日本証券クリアリング機構から受け取ります。
7 株式会社日本証券クリアリング機構では、クロスマージン制度を導入しており、当該制度の対象とされた国債証券先物取引及び金利先物取引に係る損益については、店頭デリバティブ取引(金利スワップ取引)の清算に係る損益として取り扱われます。
8 金融商品取引所等の損失補償による補填:株式会社日本証券クリアリング機構が金融商品取引所等との間で締結している損失補償契約に基づき、当該契約に定める金額を上限に損失を補填します。
現物取引に係る契約は株式会社日本証券クリアリング機構と5つの金融商品取引所との契約に加え、株式会社日本証券クリアリング機構と各PTSとの契約があり、補償限度額は合計で121億円(うち当社グループである株式会社東京証券取引所と株式会社大阪取引所の補償限度額の合計は104億円。
)となっております。
9 証券取引等決済保証準備金は、有価証券の売買の清算に係る損失の補填だけでなく、金融デリバティブ取引の清算に係る損失の補填においても使用します。
10 金融商品取引所又は商品取引所の損失補償による補償:株式会社日本証券クリアリング機構が金融商品取引所及び商品取引所との間で締結している損失補償契約に基づき、当該契約に定める金額を上限に損失を補填します。
金融デリバティブ取引に係る契約は株式会社日本証券クリアリング機構と株式会社東京証券取引所及び株式会社大阪取引所との契約があり、補償限度額は合計で174億円となっております。
また、コモディティ・デリバティブ取引に係る契約は株式会社日本証券クリアリング機構と株式会社大阪取引所、株式会社東京商品取引所及び株式会社堂島取引所との契約があり、当社グループである株式会社大阪取引所及び株式会社東京商品取引所の補償限度額は合計で91億円(うち70億円は株式会社大阪取引所のコモディティ・デリバティブ取引を対象として株式会社大阪取引所が損失を補償するもの(2023年6月より一定の間)。
)となっております。
なお、株式会社大阪取引所及び株式会社東京商品取引所におけるデリバティブの祝日取引に係る決済不履行時の損失については、上述の損失補償契約に基づく補填に先行し、株式会社日本証券クリアリング機構が両取引所との間で締結している祝日取引に係る損失補償契約に基づく補填をそれぞれ行うこととしており、株式会社大阪取引所の祝日取引に係る補償限度額は50億円、株式会社東京商品取引所の祝日取引に係る補償限度額は5億円となっております。
11 原取引按分清算参加者:信託口を有する清算参加者をいいます。
12 有価証券の売買の清算、金融デリバティブ取引の清算及びコモディティ・デリバティブ取引の清算に係る清算預託金及び取引証拠金について、国債を担保とする金銭の貸付けや国債の売戻条件付売買等の方法により管理を行うことをいいます。
  8.契約等に関するリスク当社グループのデリバティブ市場の主力商品である日経平均株価先物、日経225mini、日経225マイクロ先物、日経平均株価オプション及び日経225ミニオプションに関しては、原資産である日経平均株価の利用許諾について株式会社日本経済新聞社との間で利用許諾契約を締結しております。
株式会社大阪取引所は株式会社日本経済新聞社に対し、日経平均株価先物、日経225mini、日経225マイクロ先物、日経平均株価オプション及び日経225ミニオプションに関する利用許諾契約に基づき、契約基本料の他、取引高に応じて月額対価を支払っております。
当該契約は、一方の当事者による契約義務不履行の場合や、議決権の過半数の株式譲渡又は取得、合併といった事由による当該契約関連事業の支配権に重大な変動が生じた場合等には、他方の当事者が通知を行うことにより当該契約を解約することができる内容となっておりますが、一方の当事者が契約を終了させる通知を行わない場合は、5年間ずつ自動更新されることとなっております。
また、株式会社日本経済新聞社はやむを得ない事由が生じたときは、株式会社大阪取引所の了承を条件に日経平均株価の編集及び公表を廃止することができます。
仮に上記の事由により、当該契約が終了した場合、株式会社大阪取引所は日経平均株価先物取引等の中断、あるいは中止を余儀なくされ、この場合、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
その他、当該契約に関して、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性がある事態が生じる場合としては、以下のようなものが考えられます。
・ 利用許諾料については当該契約の他に別途締結している覚書により、契約基本料の他、1先物取引及び1オプション取引当たり一定額を月額対価として株式会社大阪取引所が株式会社日本経済新聞社へ支払うこととなっておりますが、当該覚書の内容については、株式会社大阪取引所と株式会社日本経済新聞社が協議のうえ、変更される可能性があり、当該利用許諾料が大幅に変更された場合・ 当該契約は独占契約ではないため、今後、国内外において株式会社大阪取引所以外の者が株式会社日本経済新聞社との間で日経平均株価利用許諾契約を締結し、利用権を取得する可能性があり、株式会社大阪取引所以外の者が日経平均株価の利用権を取得し国内外において日経平均株価先物・オプション取引を行い、その利便性が高い等の事情により大阪取引所市場の取引高が減少した場合 9.訴訟等に関するリスク① 法令遵守に関するリスク当社グループでは、情報漏えいをはじめ、役職員の故意又は過失による法令違反行為を防止するため、企業としての行動の基本方針をまとめた企業行動憲章の制定や内部通報制度であるコンプライアンス・ホットラインの設置、継続的な社内研修の実施など、法令遵守への取組に注力しておりますが、これらの取組がすべての法令違反行為の発見・防止に対して有効であるとは限らず、役職員による法令違反行為を常に排除できるとは限りません。
役職員による法令違反行為が現実のものとなった場合には、監督官庁からの処分や市場利用者等からの損害賠償請求等、行政上又は司法上の制裁が科される可能性があるとともに、社会的信用の低下等により、当社グループの事業運営及び経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
② 訴訟に関するリスクについて当社グループの事業は様々な法的責任に晒されており、これらには、役職員等又はコンピュータ・システムによる業務運営の中で、過誤が発生するリスク(いわゆるオペレーショナル・リスク)の顕在化による法的責任も含まれます。
オペレーショナル・リスクには、例えば次のようなものが考えられます。
・ 役職員が法令や当社グループの定款、業務規程その他の諸規則等に定められた適正な業務遂行(必要な市場規制措置等)を過誤等により怠る又は誤った措置を行うリスク・ 障害や大規模災害によるシステム停止又はシステムに誤作動が発生するリスク・ 役職員又はシステム運用業務委託先の過誤等により取引が中断されるリスク・ 当社グループが算出を行っているTOPIX等の株価指数や統計情報等、配信を行う各種情報に誤謬が生じるリスク 上記のリスクが顕在化した場合には、監督官庁からの処分等の可能性があるとともに、損害を被った市場利用者から損害賠償等を求められる可能性もあります。
当社グループでは、規則や契約等において、利用者が損害を受けた場合であっても、当社グループに故意又は重過失がある場合を除き、損害賠償の責を負わない旨を定めておりますが、オペレーショナル・リスクの顕在化を含むなんらかの要因により訴訟が提起された場合には、訴訟費用が多額にのぼる可能性があるとともに、訴訟において当社グループに不利な判決等がなされた場合には、訴訟に伴う損害賠償のみならず、社会的な信用の低下等を通じて、当社グループの事業運営及び経営成績等に影響を及ぼ
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
1.業績等の概要(1)業績 当社グループの当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の連結業績は、営業収益は1,987億35百万円(前年同期比22.5%増)、営業費用が835億98百万円(前年同期比11.4%増)となったため、営業利益は1,162億89百万円(前年同期比29.0%増)、税引前利益は1,169億18百万円(前年同期比29.5%増)となりました。
 当社グループROEについては、今後の成長に向けた取組みを推進するとともに、事業ポートフォリオの多様化・収益基盤の安定化を図りつつ、3期連続「ROE 20.0%以上」の達成を目指しており、当連結会計年度のROEは23.1%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ120億43百万円増加し、1,104億71百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー 営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前利益1,169億18百万円に、減価償却費及び償却費180億44百万円並びに支払法人所得税等285億13百万円等を加減した結果、1,077億49百万円の収入となりました。
②投資活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出2,890億10百万円及び定期預金の払戻による収入2,819億10百万円等を加減した結果、152億44百万円の支出となりました。
③財務活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フローは、支払配当金560億87百万円並びに自己株式の取得による支出205億20百万円等により、804億80百万円の支出となりました。
2.生産、受注及び販売の実績 業務の性格上、該当する情報がないため記載しておりません。
3.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析本項に記載した予想、予見、見込み、見通し、方針等の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、将来に生じる実際の結果と大きく異なる可能性もあります。
(1)重要性がある会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しており、採用する重要性がある会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況-1 連結財務諸表等-(1)連結財務諸表-連結財務諸表注記-3.重要性がある会計方針」及び「4.重要な会計上の見積り及び見積りを行う判断」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためにこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループによる見積りのうち、のれんについては、各連結会計年度末日又は減損の兆候がある場合に、減損テストを実施しております。
減損テストの回収可能価額は、使用価値に基づき算定しております。
使用価値は、経営計画等に基づくキャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎とした割引率等により割引いて算定しており、経営計画の最終年度を超える期間におけるキャッシュ・フローについては、将来の不確実性を考慮し、最終年度と同水準で推移すると仮定しております。
なお、のれんは企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれる資金生成単位又は資金生成単位グループに配分し、減損テストを実施しております。
当社グループの収益は、「第2 事業の状況-3事業等のリスク-2.事業環境等に関するリスク-(2)金融市場の動向による影響について-①収益構造の特徴等について」に記載のとおり、日本経済の状況の影響を大きく受け、また、流通市場や発行市場の動向は、経済環境その他様々な要因により大きく変動する場合があるため、その動向を精緻に予測することは非常に困難です。
そのため、日本の景気が急速に悪化し長期間に亘って低迷した場合などには当社グループの経営計画等に基づくキャッシュ・フローの見積額が大きく減少し、のれんの減損が発生する可能性があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析(営業収益の状況)当社グループでは、2025年度を初年度とする「中期経営計画2027」を策定しており、当社グループが目指す事業展開の重要性を踏まえて、当中間連結会計期間より営業収益の内訳を見直しております。
これにより、営業収益の内訳を従来の「取引関連収益」、「清算関連収益」、「上場関連収益」、「情報関連収益」、「その他の営業収益」の5区分から、「取引関連収益」、「清算関連収益」、「上場関連収益」、「情報関連収益」、「システム関連収益」、「その他の営業収益」の6区分に変更しております。
なお、前連結会計年度の営業収益の内訳は、変更後の営業収益の内訳に組み替えた金額で表示しております。
①取引関連収益取引関連収益は、現物の売買代金並びに金融デリバティブ及びコモディティ・デリバティブの取引高等に応じた「取引料」、取引参加者の取引資格に応じた「基本料」、注文件数に応じた「アクセス料」、利用する売買システム施設の種類に応じた「売買システム施設利用料」等から構成されます。
当連結会計年度の取引関連収益は、現物の売買代金が前年同期を上回り、取引料が増加したことなどから、前年同期比20.0%増の773億99百万円となりました。
取引関連収益の内訳 (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 増減(%)取引関連収益64,51577,39920.0 取引料53,88765,82522.2 現物43,11755,26528.2 金融デリバティブ9,3749,279△1.0 TOPIX先物取引1,7311,7802.8 日経平均株価先物取引(注)3,9043,480△10.9 日経平均株価指数オプション取引1,9392,37522.5 長期国債先物取引2,2372,099△6.2 その他△438△456- コモディティ・デリバティブ1,3941,280△8.2 基本料965956△0.9 アクセス料5,6576,43813.8 売買システム施設利用料3,8954,0754.6 その他109103△5.5(注) 日経225mini及び日経225マイクロ先物取引を含めております。
②清算関連収益清算関連収益は、株式会社日本証券クリアリング機構が行う金融商品債務引受業に関する清算手数料等から構成されます。
当連結会計年度の清算関連収益は、前年同期比57.5%増の542億42百万円となりました。
③上場関連収益上場関連収益は、新規上場や上場会社の新株券発行の際に発行額に応じて受領する料金等から構成される「新規・追加上場料」及び時価総額に応じて上場会社から受領する料金等から構成される「年間上場料」に区分されます。
当連結会計年度の上場関連収益は、新規・追加上場料及び年間上場料が増加したことから、前年同期比7.9%増の186億82百万円となりました。
上場関連収益の内訳 (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 増減(%)上場関連収益17,30918,6827.9 新規・追加上場料4,2844,5957.3 年間上場料13,02514,0878.2 ④情報関連収益情報関連収益は、情報ベンダー等への相場情報の提供に係る収益である相場情報料、指数ビジネスに係る収益等から構成されます。
当連結会計年度の情報関連収益は、相場情報料及び指数ビジネスに係る収益が増加したことなどから、前年同期比5.5%増の336億69百万円となりました。
⑤システム関連収益システム関連収益は、売買・相場報道等の各種システムと取引参加者・ユーザをつなぐarrownetに係る利用料、注文の送信時間等の短縮による売買執行の効率化を目的として、システムセンター内に取引参加者や情報ベンダー等が機器等を設置するコロケーションサービスに係る利用料等から構成されます。
当連結会計年度のシステム関連収益は、前年同期比4.3%増の138億38百万円となりました。
システム関連収益の内訳 (単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) 増減(%)システム関連収益13,26913,8384.3 arrownet利用料3,5533,6382.4 コロケーションサービス利用料5,8986,4809.9 その他3,8173,720△2.5 (営業費用の状況)当連結会計年度の人件費は、前年同期比2.4%増の243億7百万円となりました。
システム維持・運営費は、現物及びデリバティブの売買システムをはじめとした各種システムの維持及び管理運用に係る費用等から構成されます。
システム維持・運営費は、前年同期比1.7%増の208億32百万円となりました。
減価償却費及び償却費は、前年同期比1.8%減の180億36百万円となりました。
その他の営業費用は、前年同期比63.7%増の204億22百万円となりました。
(3)当期の財政状態の概況(資産、負債及び資本の状況) 当社グループの資産及び負債には、株式会社日本証券クリアリング機構が清算機関として引き受けた「清算引受資産・負債」及び清算参加者から担保として預託を受けた「清算参加者預託金」が両建てで計上されております。
「清算引受資産・負債」及び「清算参加者預託金」は、多額かつ清算参加者のポジションなどにより日々変動することから、当社グループの資産及び負債の額は、これらの変動に大きな影響を受けます。
その他、金融商品取引等の安全性を確保するための諸制度に基づく「信認金」、「取引参加者保証金」及び「違約損失積立金」が資産及び負債または資本に両建てで計上されております。
 当連結会計年度末の資産は、「清算引受資産」が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ13兆7,971億95百万円減少し、71兆5,995億66百万円となりました。
また、「清算引受資産」、「清算参加者預託金」、「信認金」及び「違約損失積立金」を控除した後の資産は、前連結会計年度末に比べ251億64百万円増加し、4,536億61百万円となりました。
 当連結会計年度末の負債は、資産と同様に「清算引受負債」が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ13兆8,036億57百万円減少し、71兆2,419億56百万円となりました。
また、「清算引受負債」、「清算参加者預託金」、「信認金」及び「取引参加者保証金」を控除した後の負債は、前連結会計年度末に比べ181億49百万円増加し、1,131億72百万円となりました。
 当連結会計年度末の資本は、配当金の支払により減少した一方、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ64億61百万円増加し、3,576億9百万円となりました。
また、「違約損失積立金」を控除した後の資本は、3,296億61百万円となりました。
参考 資産合計資本合計親会社の所有者に帰属する持分親会社所有者帰属持分比率 2026年3月期2025年3月期百万円71,599,566 (453,661)85,396,761 (428,497)百万円357,609 (329,661)351,148 (323,199)百万円345,015 (317,067)340,823 (312,875)%0.5 (69.9)0.4 (73.0) 親会社所有者帰属持分当期利益率資産合計税引前利益率1株当たり親会社所有者帰属持分 2026年3月期2025年3月期%23.1 (25.1)18.3 (19.9)%0.1 (26.5)0.1 (21.2)円 銭335.64 (308.45)327.57 (300.71)(注) 各指標における( )内は、資産合計は「清算引受資産」、「清算参加者預託金」、「信認金」及び「違約損失積立金」、資本合計及び親会社の所有者に帰属する持分は、「違約損失積立金」をそれぞれ控除して算出した数値です。
 ※当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。
 そのため、前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、1株当たり親会社所有者帰属持分を算定して おります。
(4)資本の財源及び資金の流動性当社グループの事業活動のために必要な資金及び株主還元のための資金は、主に手元資金及び営業キャッシュ・フローの活用により調達しております。
また、手元流動性の確保や資本コストの低減のため、必要に応じて金融機関からの借入れや社債の発行等による資金調達も活用しております。
当社グループの主要な資金需要は、システム維持・運営費や人件費などの市場運営等のための運転資金及びシステム開発のための設備投資資金などがあります。
また、株主還元については、金融商品取引所グループとしての財務の健全性等に留意しつつ、業績に応じた配当を実施することを基本とし、具体的には、配当性向を60%以上とすることを目標としております。
キャッシュ・フローの状況については、「1 業績等の概要-(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(契約債務)当連結会計年度末現在における契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(百万円)契約債務合計1年以内1年超5年以内5年超借入金32,50032,500--社債20,00020,000-- (5)経営成績に重要な影響を与える要因経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況-3 事業等のリスク」に記載しております。
研究開発活動 6【研究開発活動】
 該当事項はありません。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
当連結会計年度において、当社グループでは、国際的な市場競争力を強化するため、売買システムや清算システム等の開発を行い、全体で約91億円の設備投資を行いました。
なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(1)提出会社 該当事項はありません。
(2)国内子会社 2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)設備の内容使用権資産(百万円)従業員数(人)株式会社東京証券取引所本社(東京都中央区)本社ビル3,128305 (3)在外子会社 該当事項はありません。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
(1)重要な設備の新設 該当事項はありません。
(2)重要な設備の除却等の計画 該当事項はありません。
設備投資額、設備投資等の概要9,100,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況47
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況20
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況11,132,643
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
当社グループは、投資株式について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の投資株式を純投資目的以外の目的である投資株式に区分しています。
さらに、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式に関して、事業上の提携関係の強化などを通じて中長期的に当社グループの企業価値向上の効果が期待される場合、他の会社の発行する株式を保有することがあります。
また、上場会社の発行する株式に関し、個別に、保有を継続することが企業価値の向上の観点から正当化されるか否かについて取締役会において毎年評価を行い、保有継続の必要性が乏しいと認められる場合には縮減を図ることとしています。
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である当社及び最大保有会社の次に大きい株式会社東京証券取引所については以下のとおりです。
① 当社における株式の保有状況イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式61,035非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。
 
(注) 発行会社のコーポレートアクションによる株式数の減少は、株式数が減少した銘柄に含めておりません。
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の銘柄、株式数、貸借対照表計上額等に関する情報該当事項はありません。
ハ.保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益のそれぞれの合計額該当事項はありません。
② 株式会社東京証券取引所における株式の保有状況イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式2953非上場株式以外の株式-- (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の銘柄、株式数、貸借対照表計上額等に関する情報該当事項はありません。
ハ.保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益のそれぞれの合計額該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社6
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1,035,000,000

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2026年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号 赤坂インターシティAIR175,83017.04
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-1256,9705.52
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティA棟)26,6852.59
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY  505301(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティA棟)17,8381.73
JPモルガン証券株式会社東京都千代田区丸の内2丁目7-3 東京ビルディング15,3161.48
JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)25 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP,  UNITED KINGDOM(東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティA棟)15,1391.47
株式会社三菱UFJ銀行東京都千代田区丸の内1丁目4番5号15,1141.46
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティA棟)14,9961.45
HSBC HONG KONG-TREASURY SERVICES A/C ASIAN EQUITIES DERIVATIVES(常任代理人 香港上海銀行東京支店)1 QUEEN’S ROAD CENTRAL,HONG KONG(東京都中央区日本橋3丁目11-1)14,4841.40
J.P. MORGAN BANK LUXEMBOURG S.A. 384513(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)EUROPEAN BANK AND BUSINESS CENTER 6, ROUTE DE  TREVES, L-2633 SENNINGERBERG, LUXEMBOURG(東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティA棟)14,0351.36計-366,41235.51(注)2026年3月31日現在において所有株式数を確認できない大量保有報告書(変更報告書)の内容は次のとおりであります。なお、大量保有報告書等が複数回提出されている場合は、最新の報告書の概要を記載しております。 (1) 2026年3月18日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、
JPモルガン証券株式会社及びその共同保有者である7社が、2026年3月13日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社としては、
JPモルガン証券株式会社を除き、2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社東京都千代田区丸の内2丁目7番3号 東京ビルディング12,292,0001.19ジェー・ピー・モルガン・インベストメント・マネージメント・インク (J.P. Morgan Investment Management Inc.)アメリカ合衆国 ニューヨーク州 10017 ニューヨーク市 パーク・アベニュー 27025,431,4152.46JPモルガン・アセット・マネジメント(アジア・パシフィック)リミテッド (JPMorgan Asset Management (Asia Pacific) Limited)香港、セントラル、コーノート・ロード8、チャーター・ハウス1,964,3000.19ジェー・ピー・モルガン・チェース・バンク・ナショナル・アソシエーション(本社)アメリカ合衆国オハイオ州コロンバス市ポラリス・パークウェー1111(東京支店)東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 東京ビルディング2,380,6440.23
JPモルガン証券株式会社東京都千代田区丸の内2丁目7番3号 東京ビルディング15,775,5091.53ジェー・ピー・モルガン・セキュリティーズ・ピーエルシー (J.P. Morgan Securities plc)英国、ロンドン E14 5JP カナリー・ウォーフ、バンク・ストリート256,232,9830.60ジェー・ピー・モルガン・セキュリティーズ・エルエルシー (J.P. Morgan Securities LLC)アメリカ合衆国 ニューヨーク州 10017 ニューヨーク市 パーク・アベニュー 2701,140,4450.11ジェー・ピー・モルガン・エス・イー (J.P. Morgan SE)ドイツ連邦共和国 60310 フランクフルト・アム・マイン タウヌストール 1 タウナスタワー5,619,8220.54合計70,837,1186.87 (2) 2026年2月17日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ及びその共同保有者である4社が、2026年2月9日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社としては、
株式会社三菱UFJ銀行を除き、2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)
株式会社三菱UFJ銀行東京都千代田区丸の内一丁目4番5号15,114,0001.46三菱UFJ信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内一丁目4番5号32,480,4003.15三菱UFJアセットマネジメント株式会社東京都港区東新橋一丁目9番1号15,027,6001.46三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社東京都千代田区大手町一丁目9番2号4,556,8950.44MUFGセキュリティーズ(カナダ)(MUFG Securities(Canada),Ltd.)Royal Bank Plaza, South Tower, Suite 3400, 200 Bay Street, Toronto, Ontario M5J 2J1, CANADA4,560,1330.44合計71,739,0286.95 (3) 2025年12月4日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、野村證券株式会社及びその共同保有者である3社が、2025年11月28日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社としては、2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)野村證券株式会社東京都中央区日本橋一丁目13番1号8,856,7490.86野村ホールディングス株式会社東京都中央区日本橋一丁目13番1号1000.00ノムラ インターナショナル ピーエルシー(NOMURA INTERNATIONAL PLC)1 Angel Lane, London EC4R 3AB, United Kingdom-8,4500.00野村アセットマネジメント株式会社東京都江東区豊洲二丁目2番1号55,804,5005.41合計64,652,8996.27 (4) 2025年9月19日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、三井住友信託銀行株式会社及びその共同保有者である2社が、2025年9月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社としては、2026年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)三井住友信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内一丁目4番1号00.00三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社東京都港区芝公園一丁目1番1号32,694,7003.13アモーヴァ・アセットマネジメント株式会社東京都港区赤坂九丁目7番1号27,458,3002.63合計60,153,0005.76
株主数-金融機関47
株主数-金融商品取引業者60
株主数-外国法人等-個人167
株主数-外国法人等-個人以外845
株主数-個人その他86,114
株主数-その他の法人339
株主数-計87,572
氏名又は名称、大株主の状況J.P. MORGAN BANK LUXEMBOURG S.A. 384513(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)
株主総利回り2
株主総会決議による取得の状況 (1)【株主総会決議による取得の状況】
 該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
 該当事項はありません。

Shareholders2

自己株式の取得-20,514,000,000

Audit

監査法人1、連結有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2026年6月11日 株式会社日本取引所グループ 取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ    東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 飯  塚     智 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 男  澤  江 利 子 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 高  島     稔 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社日本取引所グループの2025年4月1日から2026年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書及び連結財務諸表注記について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準に準拠して、株式会社日本取引所グループ及び連結子会社の2026年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
1 収益認識に関するIT統制の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応連結財務諸表注記「20.営業収益」に記載されているとおり、当連結会計年度の取引関連収益は77,399百万円、清算関連収益は54,242百万円であり、連結損益計算書における営業収益の66.2%を占めている。
これらの営業収益は主として取引料、アクセス料、清算手数料等で構成されており、日々の膨大な現物・先物等取引がITシステムにより処理され、売買・取引代金、取引数量、想定元本額等に一定の料率を乗じて算定・計上されるため、ITシステムへの依存度が非常に高い。
会社のITシステムは、テクノロジーの発達による取引手法の多様化・高度化や新商品の上場などに適切かつ機動的に対応し、レジリエンス向上を含めた市場利用者のニーズを実現していくため定期的に更改されている。
なお、当連結会計年度においてはITマスタープラン上の重要なシステム更改はない。
当監査法人は、これらITシステム依存度の高い営業収益が適切に連結財務諸表に反映されているかどうかを検討するにあたり、数値の直接的な検証の前提として、ITシステム群の安定稼働が必要不可欠な要素であると考えた。
そのため、売買系システム、清算系システム等の一連のITシステムに実装された自動化された内部統制を含め、安定稼働のために構築されたITシステム群の内部統制の有効性の評価を重視した。
また、当監査法人は、ITシステム依存度の高い営業収益取引に係る内部統制の有効性の評価を実施するためには、取引所ビジネス及びITシステムに関して相応の専門的な知識及び経験が必要不可欠であると判断した。
以上より、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、IT専門家と連携して、ITシステム依存度の高い営業収益に関して、取引開始から収益計上に至るまでのITシステムにおける一連のデータフロー、処理プロセス及び自動化された内部統制を理解し、ITシステム群の安定稼働のために構築された内部統制の有効性を評価した。
主として実施した監査手続は以下のとおりである。
・ITシステム群の全般統制の有効性を評価するために、システム管理者に質問するとともに以下の手続を実施した。
 - ITシステム群のプログラム変更時における責任者の承認証跡の閲覧 - 重要データ・ファイルへのアクセス権限付与・変更における責任者の承認やアクセス権限の定期的な点検証跡の閲覧 - ITシステム群に関する日次保守業務の点検結果に対する責任者の承認証跡の閲覧 ・一連のITシステムのデータインタフェース処理に関する業務処理統制の有効性を評価するために、ITシステム間における売買・取引代金、取引数量が整合するかどうかを検討した。
・主要な売買系及び清算系システムにおける自動計算に関する業務処理統制の有効性を評価するために、取引料、アクセス料、清算手数料等の料金の再計算を実施し、ITシステムによる処理の正確性を検討した。
上記に加えて、ITシステム依存度の高い営業収益の計上根拠証憑との突合を中心とした実証手続を実施した。
2 ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応連結財務諸表注記「13.のれん及び無形資産」に記載されているとおり、当連結会計年度末において、ソフトウエアが25,417百万円、ソフトウエア仮勘定が4,267百万円計上されている。
「1 収益認識に関するIT統制の評価」にも記載のとおり、取引所ビジネスにおけるITシステムへの依存度は非常に高く、会社はテクノロジーの発達による取引手法の多様化・高度化や新商品の上場などに適切かつ機動的に対応し、レジリエンス向上を含めた市場利用者のニーズを実現していくため、その更改を定期的に行っている。
そのような状況から、会社は翌連結会計年度に予定されている統合ネットワーク「arrownet」の更改を含め、ITシステムに対して多額の設備投資を実施している。
当監査法人は、会社が開発中の新システムの活用について方針転換を図った場合には、新システムが事業の用に供されない、又はその一部について投資回収が見込まれない可能性があるため、これらのシステムに関する減損の兆候について慎重な検討が必要と考えた。
それに加えて、当監査法人は、新システムの開発に伴い現行システムの利用期間に変更が生じる場合があることから、連結財務諸表注記「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載されているとおり、会社が新システムの稼働に向けて、現行システムの耐用年数の見直しを行っていることについて、会計上の見積りの変更として慎重な検討が必要と考えた。
以上より、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、IT専門家と連携して、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の評価に係る内部統制の有効性を評価するとともに、翌連結会計年度に予定されている「arrownet」の更改を含む開発中の新システムについて、減損の兆候の有無を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
・開発中の新システムの活用及び開発方針について、計画時からの重要な変更が生じていないかどうかを検討するため、システム管理者に質問するとともに情報システム部門内における会議体議事録等を閲覧した。
さらに、当監査法人は、現行システムの耐用年数の見直しが会社により適切に行われているかどうかを検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
・耐用年数の見直しが必要となる現行システムが漏れなく識別され、その見直しが適切に実施されているかどうかを検討するため、稟議書及び情報システム部門における関連文書等を閲覧した。
・現行システムの耐用年数の見直しによる減価償却計算が適切であるかどうかを検討するため、再計算を実施した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者及び監査委員会の責任経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社日本取引所グループの2026年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、株式会社日本取引所グループが2026年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査委員会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
1 収益認識に関するIT統制の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応連結財務諸表注記「20.営業収益」に記載されているとおり、当連結会計年度の取引関連収益は77,399百万円、清算関連収益は54,242百万円であり、連結損益計算書における営業収益の66.2%を占めている。
これらの営業収益は主として取引料、アクセス料、清算手数料等で構成されており、日々の膨大な現物・先物等取引がITシステムにより処理され、売買・取引代金、取引数量、想定元本額等に一定の料率を乗じて算定・計上されるため、ITシステムへの依存度が非常に高い。
会社のITシステムは、テクノロジーの発達による取引手法の多様化・高度化や新商品の上場などに適切かつ機動的に対応し、レジリエンス向上を含めた市場利用者のニーズを実現していくため定期的に更改されている。
なお、当連結会計年度においてはITマスタープラン上の重要なシステム更改はない。
当監査法人は、これらITシステム依存度の高い営業収益が適切に連結財務諸表に反映されているかどうかを検討するにあたり、数値の直接的な検証の前提として、ITシステム群の安定稼働が必要不可欠な要素であると考えた。
そのため、売買系システム、清算系システム等の一連のITシステムに実装された自動化された内部統制を含め、安定稼働のために構築されたITシステム群の内部統制の有効性の評価を重視した。
また、当監査法人は、ITシステム依存度の高い営業収益取引に係る内部統制の有効性の評価を実施するためには、取引所ビジネス及びITシステムに関して相応の専門的な知識及び経験が必要不可欠であると判断した。
以上より、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、IT専門家と連携して、ITシステム依存度の高い営業収益に関して、取引開始から収益計上に至るまでのITシステムにおける一連のデータフロー、処理プロセス及び自動化された内部統制を理解し、ITシステム群の安定稼働のために構築された内部統制の有効性を評価した。
主として実施した監査手続は以下のとおりである。
・ITシステム群の全般統制の有効性を評価するために、システム管理者に質問するとともに以下の手続を実施した。
 - ITシステム群のプログラム変更時における責任者の承認証跡の閲覧 - 重要データ・ファイルへのアクセス権限付与・変更における責任者の承認やアクセス権限の定期的な点検証跡の閲覧 - ITシステム群に関する日次保守業務の点検結果に対する責任者の承認証跡の閲覧 ・一連のITシステムのデータインタフェース処理に関する業務処理統制の有効性を評価するために、ITシステム間における売買・取引代金、取引数量が整合するかどうかを検討した。
・主要な売買系及び清算系システムにおける自動計算に関する業務処理統制の有効性を評価するために、取引料、アクセス料、清算手数料等の料金の再計算を実施し、ITシステムによる処理の正確性を検討した。
上記に加えて、ITシステム依存度の高い営業収益の計上根拠証憑との突合を中心とした実証手続を実施した。
2 ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応連結財務諸表注記「13.のれん及び無形資産」に記載されているとおり、当連結会計年度末において、ソフトウエアが25,417百万円、ソフトウエア仮勘定が4,267百万円計上されている。
「1 収益認識に関するIT統制の評価」にも記載のとおり、取引所ビジネスにおけるITシステムへの依存度は非常に高く、会社はテクノロジーの発達による取引手法の多様化・高度化や新商品の上場などに適切かつ機動的に対応し、レジリエンス向上を含めた市場利用者のニーズを実現していくため、その更改を定期的に行っている。
そのような状況から、会社は翌連結会計年度に予定されている統合ネットワーク「arrownet」の更改を含め、ITシステムに対して多額の設備投資を実施している。
当監査法人は、会社が開発中の新システムの活用について方針転換を図った場合には、新システムが事業の用に供されない、又はその一部について投資回収が見込まれない可能性があるため、これらのシステムに関する減損の兆候について慎重な検討が必要と考えた。
それに加えて、当監査法人は、新システムの開発に伴い現行システムの利用期間に変更が生じる場合があることから、連結財務諸表注記「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載されているとおり、会社が新システムの稼働に向けて、現行システムの耐用年数の見直しを行っていることについて、会計上の見積りの変更として慎重な検討が必要と考えた。
以上より、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、IT専門家と連携して、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の評価に係る内部統制の有効性を評価するとともに、翌連結会計年度に予定されている「arrownet」の更改を含む開発中の新システムについて、減損の兆候の有無を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
・開発中の新システムの活用及び開発方針について、計画時からの重要な変更が生じていないかどうかを検討するため、システム管理者に質問するとともに情報システム部門内における会議体議事録等を閲覧した。
さらに、当監査法人は、現行システムの耐用年数の見直しが会社により適切に行われているかどうかを検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
・耐用年数の見直しが必要となる現行システムが漏れなく識別され、その見直しが適切に実施されているかどうかを検討するため、稟議書及び情報システム部門における関連文書等を閲覧した。
・現行システムの耐用年数の見直しによる減価償却計算が適切であるかどうかを検討するため、再計算を実施した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結2 ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の評価
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 連結財務諸表注記「13.のれん及び無形資産」に記載されているとおり、当連結会計年度末において、ソフトウエアが25,417百万円、ソフトウエア仮勘定が4,267百万円計上されている。
「1 収益認識に関するIT統制の評価」にも記載のとおり、取引所ビジネスにおけるITシステムへの依存度は非常に高く、会社はテクノロジーの発達による取引手法の多様化・高度化や新商品の上場などに適切かつ機動的に対応し、レジリエンス向上を含めた市場利用者のニーズを実現していくため、その更改を定期的に行っている。
そのような状況から、会社は翌連結会計年度に予定されている統合ネットワーク「arrownet」の更改を含め、ITシステムに対して多額の設備投資を実施している。
当監査法人は、会社が開発中の新システムの活用について方針転換を図った場合には、新システムが事業の用に供されない、又はその一部について投資回収が見込まれない可能性があるため、これらのシステムに関する減損の兆候について慎重な検討が必要と考えた。
それに加えて、当監査法人は、新システムの開発に伴い現行システムの利用期間に変更が生じる場合があることから、連結財務諸表注記「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載されているとおり、会社が新システムの稼働に向けて、現行システムの耐用年数の見直しを行っていることについて、会計上の見積りの変更として慎重な検討が必要と考えた。
以上より、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結連結財務諸表注記「13.のれん及び無形資産」
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結連結財務諸表注記「4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、IT専門家と連携して、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定の評価に係る内部統制の有効性を評価するとともに、翌連結会計年度に予定されている「arrownet」の更改を含む開発中の新システムについて、減損の兆候の有無を検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
・開発中の新システムの活用及び開発方針について、計画時からの重要な変更が生じていないかどうかを検討するため、システム管理者に質問するとともに情報システム部門内における会議体議事録等を閲覧した。
さらに、当監査法人は、現行システムの耐用年数の見直しが会社により適切に行われているかどうかを検討するため、主として以下の監査手続を実施した。
・耐用年数の見直しが必要となる現行システムが漏れなく識別され、その見直しが適切に実施されているかどうかを検討するため、稟議書及び情報システム部門における関連文書等を閲覧した。
・現行システムの耐用年数の見直しによる減価償却計算が適切であるかどうかを検討するため、再計算を実施した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2026年6月11日 株式会社日本取引所グループ 取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ    東 京 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 飯  塚     智 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 男  澤  江 利 子 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士 高  島     稔 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社日本取引所グループの2025年4月1日から2026年3月31日までの第25期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社日本取引所グループの2026年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。
)に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
関係会社株式及び関係会社出資金の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は純粋持株会社であり、当事業年度の貸借対照表に計上されている関係会社株式及び関係会社出資金(以下、「関係会社株式等」という。
)の合計金額127,872百万円が総資産219,662百万円に占める割合は58.2%である。
財務諸表注記「重要な会計上の見積り」に記載のとおり、関係会社株式等の実質価額は当事業年度末において著しく低下しておらず、関係会社株式等の回収可能性が問題となるような状況には至っていない。
しかしながら、当監査法人は、会社が純粋持株会社であることを踏まえ、関係会社株式等の評価が相対的に最も重要な監査領域であると考えた。
以上より、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、関係会社株式等の評価に係る内部統制の有効性を評価するとともに、会社による関係会社株式等の評価結果の妥当性を以下により検討した。
・関係会社株式等の実質価額の算定基礎となる各社の財務情報について、実施した監査手続とその結果に基づき、当該財務情報の信頼性を確かめた。
・会社による関係会社株式等の評価結果の妥当性を検討するため、各関係会社株式等の帳簿残高を各社の実質価額と比較検討した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
関係会社株式及び関係会社出資金の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は純粋持株会社であり、当事業年度の貸借対照表に計上されている関係会社株式及び関係会社出資金(以下、「関係会社株式等」という。
)の合計金額127,872百万円が総資産219,662百万円に占める割合は58.2%である。
財務諸表注記「重要な会計上の見積り」に記載のとおり、関係会社株式等の実質価額は当事業年度末において著しく低下しておらず、関係会社株式等の回収可能性が問題となるような状況には至っていない。
しかしながら、当監査法人は、会社が純粋持株会社であることを踏まえ、関係会社株式等の評価が相対的に最も重要な監査領域であると考えた。
以上より、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、関係会社株式等の評価に係る内部統制の有効性を評価するとともに、会社による関係会社株式等の評価結果の妥当性を以下により検討した。
・関係会社株式等の実質価額の算定基礎となる各社の財務情報について、実施した監査手続とその結果に基づき、当該財務情報の信頼性を確かめた。
・会社による関係会社株式等の評価結果の妥当性を検討するため、各関係会社株式等の帳簿残高を各社の実質価額と比較検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別関係会社株式及び関係会社出資金の評価
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における執行役及び取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

その他、流動資産5,197,000,000
工具、器具及び備品(純額)13,000,000
有形固定資産30,000,000
ソフトウエア247,000,000
無形固定資産248,000,000
投資有価証券1,135,000,000
長期前払費用2,000,000
繰延税金資産764,000,000
投資その他の資産140,682,000,000

BS負債、資本

短期借入金32,500,000,000
未払金60,000,000
未払法人税等592,000,000
未払費用508,000,000
賞与引当金728,000,000
資本剰余金3,000,000,000
利益剰余金75,673,000,000
株主資本86,081,000,000