財務諸表
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| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-15 |
| 英訳名、表紙 | DAIICHI KIGENSO KAGAKU KOGYO CO.,LTD. |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長執行役員 國部 洋 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 大阪市中央区北浜4丁目4番9号 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 06(6206)3311(代表) |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | Japan GAAP |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2 【沿革】 年月事項1956年5月大阪市東区高麗橋を本社として第一稀元素化学工業株式会社を設立 大阪市西淀川区御幣島に工場を開設し、ジルコニウム防水材の販売を開始1958年12月大阪市東淀川区三津屋北通に三津屋工場を開設し、生産部門をすべて移設1959年4月大阪市東淀川区三津屋北通に本店を移転(旧本社は大阪営業所に変更)1960年4月大阪市東淀川区小松南通に淀川第一工場開設1960年9月大阪市東淀川区小松南通に本店を移転し、生産部門をすべて移設1961年2月光学用ジルコニアの販売を開始1966年6月焼成専門工場として、淀川第一工場隣接地に淀川第二工場を開設1967年6月中間物専門工場として、兵庫県伊丹市森本に伊丹工場を開設1968年3月電子材料用ジルコニア及び樹脂用難燃剤の販売を開始1969年4月東京都北区田端に東京出張所を開設1969年11月耐火物用ジルコニアの本格販売を開始1972年6月ブレーキ用ジルコニアの販売を開始1976年5月光学レンズ用硝酸セシウムの販売を開始1976年8月酸素センサー用ジルコニアの販売を開始1979年5月大阪市住之江区平林南に本店を移転、大阪工場を開設し、既存の三工場を統合1980年7月鉄鋼連続鋳造用電融ジルコニアの本格販売を開始1981年5月ファインセラミックス用ジルコニアの販売を開始1983年2月東京営業所を東京都港区虎ノ門に移転1983年2月宝飾用キュービックジルコニアの販売を開始1984年4月 ニューテックス株式会社(役員及び従業員による共同出資)を設立し、ジルコニウム化合物(液物)及びレア・アース化合物の製造を移管1990年8月自動車排ガス浄化触媒用セリア・ジルコニア複合酸化物の販売を開始1992年7月日本曹達株式会社からカラージルコニアの特許譲受、販売権を取得1993年3月 高知市に株式会社アイ・ディ・ユー(現・持分法非適用関連会社)を設立し、電融ジルコニアの製造を移管1996年1月国際規格「ISO-9001」(JQA-1144)の認証を取得1996年7月 島根県江津市松川町に江津工場を新設し、自動車排ガス浄化触媒用セリア・ジルコニア複合酸化物の本格生産を開始1998年2月大阪、江津工場を含めた「ISO-9001」の拡大認証を取得2001年2月「ISO-14001」(JQA-EM1307)の認証を取得2002年6月ニューテックス株式会社の株式100%を取得し、子会社化2002年8月大阪営業所を大阪市中央区今橋に移転2002年9月ニューテックス株式会社を吸収合併2004年12月東京証券取引所市場第二部に株式を上場2006年10月福井市に福井工場を新設し、ファインセラミックス用ジルコニアの生産を開始2007年11月福井工場を含めた「ISO-9001」、「ISO-14001」の拡大認証を取得2012年3月 ベトナム社会主義共和国にVIETNAM RARE ELEMENTS CHEMICAL JOINT STOCK COMPANY(現・連結子会社)を設立2013年4月中期経営計画「DK-One Project」スタート2013年8月 中華人民共和国上海市に穂華(上海)貿易有限公司(現 迪凱凱(上海)材料貿易有限公司(現・連結子会社))を設立2014年7月 山東広垠廸凱凱新材料有限公司、山東広垠廸凱凱環保科技有限公司(現・持分法適用関連会社)を設立2017年9月DKKロジスティクス株式会社(現・連結子会社)を設立2018年3月タイに子会社DKK Thai Materials Trading Co., Ltd.(現・連結子会社)を設立2018年6月東京証券取引所市場第一部に指定2019年4月大阪市中央区北浜に本社を移転2019年6月米国にDKK America Materials,Inc.(現・連結子会社)を設立2021年2月東京営業所を東京都千代田区霞が関へ移転2022年4月東京証券取引所プライム市場へ移行2022年5月中期経営計画「DK-One Next」スタート2023年8月ベトナム子会社において工場を新設し、生産活動を開始 大阪市住之江区に研究開発センターを新設2024年4月大阪事業所を研究開発センターに名称変更 |
| 事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社グループは、当社と子会社5社及び関連会社3社で構成されており、酸化ジルコニウムを中心としたジルコニウム化合物を製造・販売しております。 ジルコニウム化合物の精製には乾式製法(電融法など)と湿式製法の2種類があり、当社グループは両製法の設備を有し、目的に応じて製造方法を選択することができます。 また、湿式製法にて鉱石から最終製品までの一貫生産システムを有するメーカーでもあります。 当社グループは当社を中心に、高純度酸化ジルコニウム及びジルコニウム化合物を湿式製法にて製造し、関連会社から乾式製法(電融法)により精製した酸化ジルコニウムを購入することで、顧客からの多種多様な要望に対応できる販売体制を整えております。 また、その生産技術・複合化技術を活かして、希土類化合物やセシウム化合物等その他元素の化合物についても製造・販売を行っております。 ジルコニウム化合物は、この半世紀の間にその優れた物理化学特性が次々と解明され、現在では日常的に使用される多種多様な製品の原料として幅広く利用されております。 具体的には撥水性(防水剤)に始まり、高屈折率(光学材料)、高耐熱性(耐火物)、圧電性(着火素子・ブザー・アクチュエーター)、イオン伝導性(酸素センサー)、誘電性(セラミックコンデンサ・電波フィルター)、高強度・高靭性(ファインセラミックス)、強酸性・耐薬品性(工業用触媒)など、ジルコニウム化合物は数多くの特性を持っております。 当社グループの事業セグメントは、化学工業製品の製造販売事業の単一セグメントであり、事業部門に分類することが困難なため、特段の注記なき場合は当社グループ総計にて記載しております。 なお、当社では用途セグメントとして、「戦略分野-半導体・エレクトロニクス」「戦略分野-エネルギー」「戦略分野-ヘルスケア」「自動車排ガス浄化触媒分野」「基盤分野」の5区分により記載しております。 当社製品の主要な用途 用途セグメント 主な用途戦略分野半導体・エレクトロニクス電子部品電子基板・フェルール光学半導体・積層セラミックコンデンサ・スマートフォンの筐体・イヤフォン、スピーカーのハウジング・ディスプレイ用反射防止フィルム・カメラレンズの屈折率調整・半導体研磨エネルギーエネルギー触媒二次電池SOFC/SOEC水素関連・CO改質触媒、メタネーション触媒・リチウムイオン電池の正極材の添加剤・固体電解質・水電解用部材ヘルスケア生体材料(歯科含む)医療機器抗菌剤・環境・歯科材料・画像診断装置・抗菌剤、吸着剤自動車排ガス浄化触媒分野自動車触媒酸素センサー・三元触媒、GPF、酸化触媒・固体電解質・スパークプラグ基盤分野工業用触媒構造部材耐火物ブレーキ材ブレージング表面処理 ・化学合成触媒・時計、装飾品・連続鋳造用ノズル・ブレーキパッド・アルミ配管ろう付・塗料・製紙用水溶性高分子の架橋剤 当社グループの当該事業における位置付けは次のとおりであります。 |
| 関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) VIETNAM RARE ELEMENTSCHEMICAL JOINT STOCKCOMPANY(※1)ベトナム社会主義共和国ホーチミン市808,618百万ベトナムドンオキシ塩化ジルコニウム(当社最終製品の前工程でのジルコニウム中間体)製造販売99.99営業上の取引:原料仕入等役員の兼任等:あり 迪凱凱(上海)材料貿易有限公司(※1)中華人民共和国上海市420万人民元ジルコニウム化合物等の販売100.00営業上の取引:製品販売等役員の兼任等:なしDKK Thai Materials Trading Co.,Ltd.タイ王国バンコク1,000万タイバーツジルコニウム化合物等の販売99.99営業上の取引:製品販売等役員の兼任等:なしDKK America Materials, Inc.(※1、2)アメリカ合衆国ミシガン州 100万米ドルジルコニウム化合物等の販売100.00営業上の取引:製品販売等役員の兼任等:なしDKKロジスティクス株式会社大阪市中央区5,000万円倉庫業、一般貨物自動車運送事業51.00営業上の取引:物流業務役員の兼任等:なし(持分法適用関連会社) 山東広垠廸凱凱新材料有限公司中華人民共和国山東省98,000千人民元 ファインセラミックス用材料の生産・販売34.00営業上の取引:製品販売等役員の兼任等:あり山東広垠廸凱凱環保科技有限公司中華人民共和国山東省27,860千人民元希少金属の回収生産・販売33.00営業上の取引:製品仕入等役員の兼任等:あり (注) ※1.特定子会社に該当しております。 ※2.DKK America Materials, Inc.については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。 主要な損益情報等 DKK America Materials, Inc. (1)売上高 5,537百万円 (2)経常利益 423百万円 (3)当期純利益 322百万円 (4)純資産額 671百万円 (5)総資産額 3,064百万円 |
| 従業員の状況 | (2) 【従業員の状況】 ① 連結会社の状況 2026年3月31日現在 従業員数(人)709(112) (注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(嘱託、パートタイマー、人材会社からの派遣社員含む)は、年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。 2.当社グループは単一セグメントのため、セグメント別の記載を省略しております。 ② 提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)457(107)39.314.27,2616.3 (注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除く)であり、臨時雇用者数は嘱託41名、パートタイマー18名、人材会社からの派遣社員48名で( )内に外数で記載しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 ③ 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1,3~5)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者7.686.772.380.648.5 (注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 3.男女の賃金差異は、男性の賃金を100%とした場合の女性の賃金の割合を示しております。 4.役職・等級による男女賃金は同一であり、正規雇用労働者の割合については、役職・等級毎の人数構成の差によるものであります。 5.パート・有期労働者の割合の有期労働者には、定年後再雇用の嘱託社員を含んでおります。 ② 連結子会社連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公開義務の対象ではないため、記載を省略しております |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、『世に価値あるものを供給し続けるには、価値ある人生を送るものの手によらねばならぬ。 価値ある人生を送るためには、その大半を過ごす職場を価値あるものに創り上げていかねばなるまい。 』という経営理念のもと、『稀な元素とともに、「100年企業」へ』をビジョンに掲げ、永続的に成長を続ける企業グループを目指します。 「価値あるもの」とは、社会課題の解決に貢献する独創的で付加価値の高い製品のことです。 次に「価値ある人生」とは、自身の夢や理想の実現に向かって成長する公私ともに充実した生き方のことです。 そして「価値ある職場」とは、ジルコニウムのトップメーカーの一員であることに誇りを持ち、「キゲンソらしさ」を体現する仲間がいる職場のことです。 (2)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、2023年3月期(第67期)から2032年3月期(第76期)までの10年間を対象とする中期経営計画「DK-One Next」を推進しており、2026年3月期(第70期)は前期4カ年(第67期〜第70期)の最終年度にあたります。 前期4カ年においては、主力の自動車排ガス浄化触媒材料において成長の原資を確保しつつ、次世代の事業の柱を早期に育成するため、半導体・エレクトロニクス、エネルギー及びヘルスケア等の戦略分野への経営資源の重点配分を進めてまいりました。 あわせて、「100年企業の基盤の確立」を目指し、「新規事業の創出」「収益構造の改革」「革新的なものづくりの実現」「成果を出し続ける組織づくりの実践」「キゲンソらしさの更なる醸成」「サステナビリティへの取り組み」の6つの柱に基づく体質強化を並行して推進してまいりました。 前期4カ年における主な成果としては、第一に、研究開発から事業化までの推進体制を整備し、用途起点での開発及び顧客提案を進めることで、戦略分野における事業展開に向けた開発・営業基盤を構築しました。 一方で、これらの取組みを売上の伸長に確実に結び付けることは、引き続き重要な課題として認識しております。 第二に、成長投資の前提となる「安定供給」自体を競争力と位置付け、主原料サプライチェーンの強化に取り組んだ結果、2025年7月にベトナム子会社工場が本格稼働し、オキシ塩化ジルコニウム(ZOC)の供給体制の多様化及び特定地域への依存リスクの低減を通じて、供給安定性の向上とコスト競争力の強化が実行段階に入りました。 一方、前期4カ年における課題としては、戦略分野における売上高は伸長したものの、主力の自動車排ガス浄化触媒材料への依存度は依然として高く、事業ポートフォリオの転換という観点では、売上構成比の大きな変化には至りませんでした。 この背景には、電動化の進展局面における需要の変動や顧客の在庫調整等により、一部用途において当初想定していた需要の立上がりが後ろ倒しとなったことがあります。 また、ベトナム事業については、立上げの遅れや稼働移行期における費用増等により、収益面に影響を及ぼした局面もありました。 これらの成果と課題を踏まえ、2027年3月期(第71期)から2029年3月期(第73期)までの中期においては、戦略分野における売上の伸長を最重要課題として位置付け、重点領域における施策の実行と案件の積み上げを通じて、事業ポートフォリオの転換を着実に進めてまいります。 あわせて、前期に整備した開発・事業化体制を売上に確実に結び付けるとともに、2025年7月に本格稼働したベトナム子会社工場の稼働拡大及び安定操業並びに原価低減のさらなる推進を通じて、ベトナム事業の伸長を収益性の改善に接続し、中期における成長加速の土台としてまいります。 (3)目標とする経営指標当社グループは、中期経営計画「DK-One Next」において、持続的な企業価値の向上を実現することを経営の基本方針としております。 2027年3月期(第71期)から2029年3月期(第73期)までの中期においては、戦略分野における売上の伸長を最重要課題として位置付け、事業ポートフォリオの転換を着実に進めることで収益基盤の強化を図ってまいります。 その先の2030年3月期(第74期)から2032年3月期(第76期)までの後期においては、売上成長の果実を収益性・資本効率の向上に結び付け、ROICスプレッド(ROIC-WACC)の最大化を通じた資本コストを上回る収益の創出を目指してまいります。 目標とする主要な経営指標は以下のとおりであります。 経営目標(連結) 第70期2026年3月期第73期2029年3月期*カッコ内は2025年設定第76期2032年3月期実績目標目標売上高357億円410億円500億円以上営業利益34億円40億円(30億円)75億円以上EBITDA67億円75億円(70億円)105億円以上ROIC4.7%5%(4%)9%以上ROE6.6%6%(5%)11%以上DOE1.9%1.8%以上1.8%以上配当性向27.0%30%30% (注)第73期の営業利益目標は、ベトナム事業における原価低減の進展を踏まえ、従来目標から引き上げております。 ただし、当社グループが目指す中期的な企業価値向上は、原価低減のみによって実現するものではなく、戦略分野における売上伸長を伴う事業ポートフォリオ転換が不可欠であると認識しております。 第70期においては、ROIC及びROEが2025年設定の第73期目標水準に到達しましたが、売上高は第73期目標に達しておらず、戦略分野の伸長にも課題が残りました。 このため、第73期及び第76期の売上高目標は変更せず、売上成長と収益性改善を一体的に進めてまいります。 株主還元については、DOE1.8%を下限とし、業績の改善に応じて配当性向30%を目標とすることで、成長投資と安定的な株主還元の両立を図ってまいります。 (4)優先的に対処すべき課題 当社グループは、中期経営計画の前期4カ年(第67期〜第70期)において戦略分野への経営資源の重点配分と主原料サプライチェーンの複線化を進め、2025年7月にはベトナム子会社工場が本格稼働するなど、次の成長に向けた基盤整備を進めてまいりました。 一方で、事業ポートフォリオの転換はなお途上にあり、2027年3月期(第71期)からの中期においては、戦略分野の売上伸長による収益構造の転換を最重要課題として位置付けるとともに、ベトナム事業の安定操業と収益性の改善を通じて成長加速の土台を固めてまいります。 この認識のもと、次の課題に優先的に取り組んでまいります。 ①新規事業の創出・戦略分野の開発活動の強化当社グループは、自動車排ガス浄化触媒向け製品への依存度を低減し、収益構造の多様化を図るため、半導体・エレクトロニクス、エネルギー及びヘルスケアの各戦略分野において、用途開発及び顧客基盤の拡大を継続して推進してまいります。 中期経営計画の前期4カ年を通じて、用途起点での開発・顧客提案体制を整備し、提案型ビジネスに向けた取り組みを進めてまいりました。 一方で、一部用途では市場環境や顧客の投資判断の変化により需要の立上がりが想定を下回ったことに加え、重点市場の選定、顧客開拓及び量産化までの事業化プロセスに改善余地があると認識しております。 今後は、対象市場及び重点顧客の見直しに加え、開発テーマごとの事業化可能性、量産化時期及び収益性をより厳格に管理し、戦略分野の売上構成比の引上げに取り組んでまいります。 また、レアアースフリー材料の開発については技術基盤の強化という観点から取り組みを進め、素材としての注目度は上がっており、検討いただいている顧客数は増加しております。 一方で現時点において具体的な販売計画は未定であり、今後の事業展開に向けた選択肢の一つとして位置付けております。 ②主原料調達のサプライチェーンの強化 当社グループは、主要原料の安定調達を事業継続の根幹と位置付け、サプライチェーンの強化を継続的に推進してまいります。 オキシ塩化ジルコニウム(ZOC)については、2025年7月にベトナム子会社工場が本格稼働したことにより、供給体制の多様化が実現し、特定地域への依存リスクの低減と原価低減の推進が実行段階に入りました。 一方、イットリウム及び中重希土類については中国による輸出規制の影響が継続しており、調達先の複線化、備蓄水準の見直し及び政府関係機関との連携を通じた安定調達体制の構築に取り組んでまいります。 あわせて、原料調達における制約の影響を低減するため、使用原料の多様化や代替技術の検討を中長期的な課題として推進してまいります。 また、事業継続計画(BCP)の見直し及び設備保全の推進を通じて、不測の事態における事業継続体制の維持に取り組んでまいります。 ③キャッシュ創出力の強化と収益性の改善 当社グループは、資産効率の改善及び原価低減活動を継続して推進しております。 棚卸資産については増加しており、その圧縮は引き続き重要な課題であります。 第70期においては、売上高の増加及びベトナム事業における変動費削減の進捗を背景として、ROIC及びROEは第73期目標水準に達しております。 あわせて、ベトナム事業に関連する借入残高の圧縮による金利負担の軽減及び為替差損益の管理を重要な財務課題として推進してまいります。 今後の中期においては、戦略分野の売上伸長により、ROIC及びROEの持続的な改善を図ってまいります。 ④温室効果ガスの排出削減への対応 当社グループは、温室効果ガスの排出削減目標を設定し、削減ロードマップに基づく取り組みを継続的に推進するとともに、2050年のカーボンニュートラルの実現を目指しております。 省エネルギー設備の導入及び運転条件の最適化によるScope1排出量の削減を継続するとともに、ベトナム子会社工場においてはバイオマス(もみ殻)由来の熱源を生産に活用しております。 Scope2については各生産拠点における再生可能エネルギーの導入拡大を推進し、Scope3については第70期においてサプライチェーン全体の排出量算定に着手しており、次期以降の削減ロードマップの策定・開示に向けた取り組みを進めております。 あわせて、炭素価格の導入・強化、排出規制の強化及び顧客の脱炭素化要請といった移行リスクへの対応を重要課題として認識し、環境規制の動向を継続的に注視しながら必要な対応を機動的に講じてまいります。 ⑤多様な人材が活躍できる基盤づくり 当社グループは、事業ポートフォリオの転換及びベトナム事業の安定稼働の実現に向けて、経営課題の解決に直結する人的資本戦略の再構築に取り組んでおります。 多様性については、性別や国籍にとどまらず、知識・経験・視座を含む広い定義のもと、環境変化への対応力と成長機会を捉える経営能力の強化として位置付けております。 この認識のもと、人事制度全般の見直しを進めるとともに、人材開発投資を拡充し、全従業員の能力開発に努めてまいります。 また、ベトナム子会社を含む海外拠点における現地人材の育成にも継続して取り組んでまいります。 ⑥成長を続けるための組織力強化と人材育成 当社グループは、前期4カ年を通じて新任管理職育成プログラムをはじめとする教育体制を整備し、管理職の実践力の向上に取り組んでまいりました。 今後の中期においては、経営課題の解決を担うマネジメント人材の育成を強化するとともに、高度な専門性を有する人材の確保・育成を推進してまいります。 また、開発・製造・営業が一体となって目標をやり切る組織力の強化に向け、戦略の優先順位の明確化と定期的な進捗レビューによる実行サイクルの確立及び組織横断的な連携体制の強化に取り組んでまいります。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 当社グループは経営理念に基づき、以下の5つの実践を通じて、持続可能な社会を実現し企業価値を向上します。 ・イノベーションにより、社会課題の解決に貢献する製品を創出します。 ・環境に配慮した製品設計や資源の有効活用により、消費エネルギーを削減します。 ・サプライチェーンも含めた人権尊重を推進します。 ・多様な人材が活躍できる職場環境や働き方の制度を整えます。 ・社会から信頼される企業であり続けるために、コーポレート・ガバナンスをさらに強化します。 (1) サステナビリティへの対応 a. ガバナンス当社グループは、サステナビリティ推進部(注)が管掌役員のもと、計画を立案し、経営会議で協議後、取締役会で決定しています。 また、取締役会は、サステナビリティ推進部から定期的に進捗状況の報告を受け、達成状況を確認しています。 サステナビリティ推進部は各部門の進捗状況を把握し、課題や問題等について関係者と協議の上、活動を進めています。 (注)2026年4月1日付で、「サステナビリティ推進部」は「サステナビリティ統括部」に改称し、所属本部を経営本部から管理本部へ変更しております(以下同様)。 b. 戦略当社グループは、サステナビリティに関する全社的に重要な項目(課題)を経営における重要な課題の一つと位置付けています。 その中でも、特に重点的に取り組む領域を中期経営計画「DK-One Next」の6つの柱の「成果を出し続ける組織づくりの実践」「キゲンソらしさの更なる醸成」「サステナビリティへの取り組み」に設定しています。 c. リスク管理サステナビリティ推進部は、グループ全体のリスク項目を網羅的に抽出、評価し重要リスク項目を選定しています。 重要リスク項目については対応状況を確認し、新たな対応が必要な場合は担当部門に対策の実行を指示しています。 サステナビリティ推進部における検討結果については経営会議に報告しています。 また社長執行役員の直轄組織としてリスク管理担当執行役員を責任者とするリスク管理委員会を設置し、事業年度ごとにグループ全体のリスク項目の再抽出及び評価を定期的に実施し、設定された重要なリスク項目の審査、事業上のリスクや対処すべき課題について取締役会に報告しています。 d. 指標と目標当社グループは、サステナビリティに関する課題の解決に向け、中期経営計画「DK-One Next」にて取り組みを進めています。 (2) 気候変動への対応 当社グループは、気候変動への対応は企業の社会的な重要課題と認識し、温室効果ガス、特にCO2の排出量削減等に積極的に取り組んでいます。 気候変動は、CO2等の排出規制に伴い炭素税の賦課等の導入、原材料の購入や製品の供給に係るコストの上昇、生産活動の中断といったリスクをもたらします。 その一方、社会に新しいニーズを生み、当社グループとして新たな価値を創出する機会でもあると認識しています。 そのため、当社グループは生産活動におけるエネルギー効率向上、環境負荷が少ない生産方式の検討、サプライチェーンを通じた排出量削減等に取り組むことでリスク軽減に努めながら、革新的な技術やソリューションを生み出し、新しい領域に事業を拡大する機会であると考えています。 以下において、気候変動関連の財務情報開示に関するタスクフォース(TCFD)が推奨するフレームワークを活用し、気候変動がもたらすリスクと機会及びそれぞれに対する取り組みについて説明します。 a. ガバナンス気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ全般に関するガバナンスに組み込まれています。 詳細については「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティへの対応 a ガバナンス」を参照ください。 b. 戦略シナリオ分析にあたっては、複数の気候変動に係る科学的シナリオ(国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のSSP2-4.5 (AR6)やRCP4.5やRCP6.0/RCP8.5 (AR5)、国際エネルギー機関(IEA)のNZE(Net Zero Emission by 2050 Scenario)やSTEPS(Stated Policies Scenario)、日本の環境省/気象庁の21世紀末における日本の気候のRCP2.6)等から当社グループの事業を取り巻く将来像を想定し、リスクと機会の両面からインパクト分析を行い、対策を立案しました。 脱炭素化による社会変化が当社グループの事業に影響を及ぼしていく1.5℃シナリオにおいて、脱炭素経済への移行に伴い需要が高まる業界にてジルコニウムが必要とされ、ビジネスの機会が拡大すると考えています。 しかしながら、脱炭素の過程で内燃機関搭載車の生産台数減少に伴う自動車排ガス浄化触媒や酸素センサーの需要減少、各国政府・自治体等によるカーボンプライシングの導入・強化、原材料の需要増加に伴う輸出規制が強化されるなど、環境コンプライアンスが強化される可能性があります。 これらリスクに対し、対応策の検討を進めます。 また、気候変動による自然災害が激甚化し当社グループに影響を及ぼしていく4℃シナリオにおいても、独立した電気エネルギー需給体制が見直され、燃料電池や次世代二次電池の材料需要増加によって、ビジネスの機会が拡大すると考えています。 しかしながら、豪雨・高潮・強風による製造設備の冠水や破壊、水害によるサプライチェーン寸断等の発生による生産停止等の可能性があります。 これらリスクの対応策は、生産拠点毎のBCPの中で検討を進めます。 ・1.5℃シナリオ項 目環境変化想定される状況主な対策移行リスク内燃機関搭載車の生産減少による自動車排ガス浄化触媒の需要減少・ジルコニウムの主な用途である内燃機関搭載車の生産台数減少に伴う自動車排ガス浄化触媒、酸素センサーの需要減少による売上減少につながる可能性がある。 ・内燃機関搭載車に代わる電気自動車等に関連する電池材料、水素関連材料等の供給体制構築を検討する。 カーボンプライシング導入によるコスト増・各国政府、自治体等によるカーボンプライシングの導入、強化によりコスト増の可能性がある。 ・CO2排出量(Scope1とScope2)を把握し、削減目標に向けた計画を立案する。 ・各国の環境規制に関する情報を収集し、対策を検討する。 物理リスク豪雨、高潮、強風による製造設備の冠水・破壊、水害によるサプライチェーン寸断や生産停止、販売機会喪失拡大・豪雨、高潮、強風による製造設備の冠水・破壊、水害に伴うサプライチェーン寸断による生産停止の可能性がある。 ・輸送船舶、外部倉庫、工場等の被災や従業員が出社できなくなることによる生産停止により、顧客へ製品を納入できないことから生ずる販売機会喪失の可能性がある。 ・気候変動を考慮したBCPの再策定並びに定期的な見直しを実施する。 事業機会電気自動車の需要増加や低炭素、脱炭素関連製品の需要増加・脱炭素経済への移行に伴い需要が高まる分野において、ジルコニウムが必要とされ、売上が増加する可能性がある。 ・電気自動車、水素関連など脱炭素化技術への研究開発投資を検討する。 リソースの効率化・エネルギーの効率利用によるコスト削減の可能性がある。 ・エネルギー消費を把握し、省エネへの計画を立案する。 ・4℃シナリオ項 目環境変化想定される状況主な対策移行リスクカーボンプライシング導入によるコスト増・各国政府、自治体等によるカーボンプライシングの導入、強化によりコスト増の可能性がある。 ・各国の環境規制に関する情報を収集し、対策を検討する。 物理リスク豪雨、高潮、強風による製造設備の冠水・破壊、水害によるサプライチェーン寸断や生産停止、販売機会喪失拡大・豪雨、高潮、強風による製造設備の冠水・破壊、水害に伴うサプライチェーン寸断による生産停止の可能性がある。 ・輸送船舶、外部倉庫、工場等の被災や従業員が出社できなくなることによる生産停止により、顧客へ製品を納入できないことから生ずる販売機会喪失の可能性がある。 ・気候変動を考慮したBCPの再策定並びに定期的な見直しを実施する。 事業機会発電・蓄電需要の増加・異常気象による自然災害の増加や被害が甚大化する場合、独立した電気エネルギー需給体制が見直され、燃料電池材料や次世代二次電池材料の需要増加に伴い、売上高が増加する可能性がある。 ・ジルコニウム化合物の市場ニーズを見極め、研究開発投資を検討する。 c. リスク管理気候変動に関するリスク管理は、サステナビリティ全般に関するリスク管理に組み込まれています。 詳細については「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティへの対応 c リスク管理」を参照ください。 d. 指標と目標2050年までにCO2排出量を実質ゼロ(カーボンニュートラル)にする「脱炭素社会」を実現するため、2030年までにCO2排出量(Scope1+2)を2018年3月期比で20%以上削減します。 削減策としては、継続的な現場の改善活動に加え、ものづくり革新によるエネルギー効率化、太陽光発電による創エネなど、当社グループの事業活動に伴う排出量の削減を推進します。 また必要に応じて、再生可能エネルギーやカーボンクレジットなどの調達も活用します。 (3) 人的資本の取組 当社グループは、「稀な元素とともに、『100年企業』へ」というビジョンのもと、人材を最も重要な経営資源と位置付け、人的資本への投資を通じて中長期的な企業価値の向上を目指しています。 人的資本経営においては、経営理念・行動規範を基軸とし、その理解・体現を通じた人材の育成と活躍の促進、及び将来の経営を担う後継人材の計画的な育成を基本的な考え方としています。 この方針のもと、以下の取り組みを推進しています。 1.経営理念・行動規範に基づく行動・判断基準の共有を図り、主体的な挑戦と価値創出につながる行動の定着を進めています。 2.人材育成の推進:能力開発及び成長機会の提供を通じ、自律的なキャリア形成を支援するとともに、成果に加え価値観に基づく行動を重視した育成を行っています。 3.後継人材の育成:価値観を体現する人材の中から、将来の経営を担う人材を計画的に育成し、特に経営層については体系的な後継者育成を行っています。 4.多様な人材の活躍推進:多様な価値観や経験を有する人材の活躍を促進し、その能力発揮を通じた価値創出を図っています。 5.組織風土の醸成:意識改革及び行動変容を通じて、挑戦を促進する組織風土の醸成に取り組んでいます。 6.人材活躍を支える環境整備:役割・成果に基づく評価・報酬制度の運用、多様な働き方の実現、ならびに健康かつ安全な職場環境の整備を行っています。 当社グループは、これらの取り組みを通じて人的資本の価値向上を図り、その成果を持続的な企業価値の向上へとつなげてまいります。 a. ガバナンス人的資本に関するガバナンスは、サステナビリティ全般に関するガバナンスに組み込まれています。 詳細については「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティへの対応 a ガバナンス」を参照ください。 b. 戦略当社グループは100年企業への飛躍を遂げるために、果敢に挑戦して事業を拡大させる人材及び次世代を担う人材が最も重要と考え、これら人材の育成に積極的に投資します。 当社グループの社風として、フラットでフランクに話ができる関係が良い面としてあげられます。 その中で、従業員が主体的に行動し、チャレンジを促進する風土を作っていく必要があると考えます。 人事評価では、役割、成果が報酬・処遇に反映される制度、運用ルールの制定に取り組んでいます。 また人材の多様性については、女性活躍の推進、育児・介護などとの両立支援制度を充実させます。 加えて、今後60歳以上の従業員の比率が増加していく中で、どのように活躍してもらうかが会社、個人の両者にとって重要になってくるため、現行制度を改定し、多様な働き方が選択できる制度づくりに取り組みます。 さらに、心身ともに健康で安全な職場環境をつくることは、従業員にとっても大切なことであり、生産性の向上にもつながるものと考えます。 当社グループはすべての役職員の安全意識を高めて、労働災害予防に取り組みます。 またメンタルヘルス不調による休職は、本人や職場への負担が大きいため、当社グループはすべての役職員のメンタルヘルスに関する意識を高め、メンタルヘルス不調の予防に注力します。 これらの課題と向き合い、「100年企業」への飛躍を目指すため、当社グループは今後も重要なサステナビリティ戦略の一つとして人的資本に基づく経営に取り組みます。 c. リスク管理人的資本に関するリスク管理は、サステナビリティ全般に関するリスク管理に組み込まれています。 詳細については「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1) サステナビリティへの対応 c リスク管理」を参照ください。 d. 指標と目標社会から見て重要度の高いサステナビリティ課題取り組むべき柱(マテリアリティ)活動テーマ指標と目標(2032年3月期)経営戦略と整合した人的資本の開発成果を出し続ける組織づくりの実践・持続的な成長を支える組織構造・制度及び文化の変革・付加価値労働生産性(2025年3月期比40%高める)キゲンソらしさの更なる醸成・チャレンジ精神をグループ全体へ浸透・挑戦やチャレンジに肯定的な従業員の比率安全衛生の強化及び健康増進成果を出し続ける組織づくりの実践・心身ともに健康で安全な職場づくり・安全文化成熟度(2025年3月期の「反応型」から「相互啓発型」に到達する)サステナビリティ経営の推進サステナビリティへの取り組み・人権デューディリジェンスの実施 ・ダイバーシティの尊重及び活用・サプライチェーン上の人権侵害件数(サプライチェーン上に児童労働及び強制労働がないことを確認する)・女性管理職比率(経営管理職の女性比率を15%以上にする) |
| 戦略 | b. 戦略当社グループは、サステナビリティに関する全社的に重要な項目(課題)を経営における重要な課題の一つと位置付けています。 その中でも、特に重点的に取り組む領域を中期経営計画「DK-One Next」の6つの柱の「成果を出し続ける組織づくりの実践」「キゲンソらしさの更なる醸成」「サステナビリティへの取り組み」に設定しています。 |
| 指標及び目標 | d. 指標と目標当社グループは、サステナビリティに関する課題の解決に向け、中期経営計画「DK-One Next」にて取り組みを進めています。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | 当社グループは100年企業への飛躍を遂げるために、果敢に挑戦して事業を拡大させる人材及び次世代を担う人材が最も重要と考え、これら人材の育成に積極的に投資します。 当社グループの社風として、フラットでフランクに話ができる関係が良い面としてあげられます。 その中で、従業員が主体的に行動し、チャレンジを促進する風土を作っていく必要があると考えます。 人事評価では、役割、成果が報酬・処遇に反映される制度、運用ルールの制定に取り組んでいます。 また人材の多様性については、女性活躍の推進、育児・介護などとの両立支援制度を充実させます。 加えて、今後60歳以上の従業員の比率が増加していく中で、どのように活躍してもらうかが会社、個人の両者にとって重要になってくるため、現行制度を改定し、多様な働き方が選択できる制度づくりに取り組みます。 さらに、心身ともに健康で安全な職場環境をつくることは、従業員にとっても大切なことであり、生産性の向上にもつながるものと考えます。 当社グループはすべての役職員の安全意識を高めて、労働災害予防に取り組みます。 またメンタルヘルス不調による休職は、本人や職場への負担が大きいため、当社グループはすべての役職員のメンタルヘルスに関する意識を高め、メンタルヘルス不調の予防に注力します。 これらの課題と向き合い、「100年企業」への飛躍を目指すため、当社グループは今後も重要なサステナビリティ戦略の一つとして人的資本に基づく経営に取り組みます。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | d. 指標と目標社会から見て重要度の高いサステナビリティ課題取り組むべき柱(マテリアリティ)活動テーマ指標と目標(2032年3月期)経営戦略と整合した人的資本の開発成果を出し続ける組織づくりの実践・持続的な成長を支える組織構造・制度及び文化の変革・付加価値労働生産性(2025年3月期比40%高める)キゲンソらしさの更なる醸成・チャレンジ精神をグループ全体へ浸透・挑戦やチャレンジに肯定的な従業員の比率安全衛生の強化及び健康増進成果を出し続ける組織づくりの実践・心身ともに健康で安全な職場づくり・安全文化成熟度(2025年3月期の「反応型」から「相互啓発型」に到達する)サステナビリティ経営の推進サステナビリティへの取り組み・人権デューディリジェンスの実施 ・ダイバーシティの尊重及び活用・サプライチェーン上の人権侵害件数(サプライチェーン上に児童労働及び強制労働がないことを確認する)・女性管理職比率(経営管理職の女性比率を15%以上にする) |
| 事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (ベトナム事業について)当社グループは、ジルコニウム化合物の安定調達体制の強化を目的として、ベトナム現地法人における生産体制の整備を進めております。 立上げ初期に比べ、製造条件の整備及び変動費の低減は進展しておりますが、長期安定稼働の定着に向けては、設備の損耗に応じた適切な保全対応や、現地従業員に対する継続的な教育・技能向上が必要となります。 これらの対応が計画どおりに進まない場合には、生産効率の低下、追加的な費用の発生又は供給面への影響等により、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、設備保全の強化、操業状況の継続的なモニタリング及び現地人材の育成を通じて、安定稼働の定着と収益性の維持向上に努めております。 (戦略分野の進展について)当社グループは、特定用途向け製品への依存度の低減と収益構造の多様化を図るため、半導体・エレクトロニクス、エネルギー及びヘルスケアの各分野を戦略分野として取り組みを進めております。 当期においては、戦略分野全体の売上高は前年に比べ増加したものの、分野別には進捗に差がみられ、売上構成比の面でも大きな変化には至っておりません。 このため、戦略分野における用途開発、量産案件の立上げ又は顧客基盤の拡大が計画どおりに進まない場合には、事業ポートフォリオの転換が想定どおり進まず、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、開発・製造・営業の連携強化に加え、新規事業創出機能を通じて、顧客要望に基づく製品開発のみならず、自社の戦略的判断に基づく事業機会の探索及び事業化の推進を強化することにより、戦略分野の拡大と収益構造の転換に取り組んでおります。 (為替変動について)当社グループは、外貨建ての資産及び負債ならびにグループ内貸付等を有しており、為替相場の変動により、貸借対照表上の為替差損益が発生する可能性があります。 特に、ベトナム事業に関連する資金取引については、ドル円相場に加え、ドルとベトナムドンとの為替変動の影響も受けることから、親会社及びベトナム子会社の双方において為替差損が生じる可能性があります。 また、ベトナム事業に関連する借入残高が相応の水準にあることから、金利上昇局面においては金融費用が増加し、当社グループの経常利益を圧迫するおそれがあります。 これらの影響が継続又は拡大した場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、為替予約その他の対応策を講じ、為替変動による影響の抑制に努めておりますが、対応コスト等を踏まえると、すべてのリスクを回避することは困難であり、一定のリスクは残存します。 このため、ベトナム事業の安定稼働及び収益性の向上を通じて借入依存度の低減を図ることが、当該リスクに対する重要な対応策であると認識しております。 (情報セキュリティについて)当社グループは、事業活動を通じて技術情報、営業情報、個人情報その他の重要情報を保有するとともに、情報システムを活用して事業運営を行っております。 近年は、AI活用やクラウド利用の拡大等を背景として、サイバー攻撃の件数及び手法の高度化・巧妙化が進んでおり、情報漏えい、改ざん、消失又はシステム停止等が生じる可能性があります。 また、内部不正又は委託先管理の不備等により、サイバー攻撃以外を起因とする情報漏えい等が発生する可能性もあります。 これらの事象が顕在化し、被害が拡大した場合には、生産、受発注、物流その他の事業活動の停滞、復旧費用の発生、損害賠償責任又は社会的信用の低下等を通じて、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、情報セキュリティを重要な経営課題の一つと認識し、技術的対策の強化、各種規程及びマニュアルの整備、従業員に対する教育及び訓練、外部脅威動向の把握ならびにインシデント発生時の情報連携及び初動対応体制の整備を通じて、情報資産の保護及び情報セキュリティ水準の維持・向上に努めております。 (気候変動及び環境規制について)当社グループは、気候変動への対応及び環境負荷の低減を重要な経営課題の一つと認識しております。 各国・地域における温室効果ガス排出規制、排出量取引制度、炭素価格の導入又は強化、環境報告義務の拡充その他の環境規制の強化が進行した場合には、エネルギー調達コストの上昇、省エネルギー投資、再生可能エネルギー調達又は設備更新等の追加的な対応が必要となる可能性があります。 また、顧客における脱炭素化要請の高まりに十分に対応できない場合には、競争力の低下を招く可能性があります。 これらの状況が継続又は拡大した場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、温室効果ガス排出量の把握及び削減ロードマップの推進、継続的な省エネルギー活動、エネルギー効率化、再生可能エネルギーの活用ならびに各国・地域の環境規制に関する情報収集を通じて、気候変動及び環境規制に伴うリスクの低減に努めております。 (原料の仕入れについて)当社グループの事業に必要な原料の多くは海外からの調達に依存しており、原料の種類によっては供給地域又は供給者が限定されております。 オキシ塩化ジルコニウム(ZOC)については、中国及びベトナム現地法人VRECの2拠点から調達する体制を整備しており、一定の供給リスク分散を図っておりますが、イットリウム及び中重希土類については、産出国が中国に偏在し、輸出規制の影響も継続していることから、これらを使用する製品の安定供給に支障が生じる可能性があります。 前記の状況が継続し、必要量の確保が困難となった場合には、当該原料を使用する製品の供給制約又は販売数量の減少が生じ、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、調達先の複線化、在庫水準の適切な管理、供給動向に関する情報収集の強化等を通じて、重要原料の安定確保と供給リスクの低減に努めております。 (海外事業活動におけるカントリーリスクの影響について)当社グループは、日本及びベトナムに製造拠点を有し、中国、タイ、米国等にも販売拠点を展開しております。 また、売上高は日本以外の地域にも一定程度分散しており、海外の政治・経済・通商環境の変化が事業活動に影響を及ぼし得る事業構造にあります。 このため、海外事業活動においては、各国・地域における政情不安、貿易摩擦、通商制約、法規制・制度変更、輸出入規制の強化、米中対立の長期化その他の地政学的要因により、原材料調達、生産活動、物流、販売又は顧客対応等に支障が生じる可能性があります。 特に、当社グループにおいては、原材料調達及びベトナム事業の安定稼働が重要な経営課題となっており、これらに対する国・地域要因の変化が顕在化した場合には、供給制約、調達コストの上昇、納期遅延又は販売機会の逸失等を通じて、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに重要な影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、各国・地域に関する情報収集及び社内共有の強化に加え、サプライチェーンの見直し及び再構築、規制対応力の向上ならびに必要に応じた調達・販売体制の見直しを進めることにより、当該リスクの低減に努めております。 今後も、事業環境の変化を注視し、その影響の最小化を図ってまいります。 (自然災害・事故災害による影響について)当社グループは、日本及びベトナムに製造拠点を有し、国内外に販売・物流拠点を展開しております。 このため、地震、台風、洪水、停電その他の自然災害や、火災、爆発、漏えい、設備故障その他の事故災害が発生した場合には、原材料の受入れ、生産活動、保管、物流又は顧客への製品供給に支障が生じる可能性があります。 特に、製造拠点又は物流機能に重大な被害が発生した場合には、操業停止、供給遅延、代替輸送又は復旧対応費用の発生等を通じて、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに影響を及ぼすおそれがあります。 当社グループは、拠点分散、保険付保、BCPの策定及び見直しに加え、国内外拠点への在庫配置による供給継続体制の強化、設備保全ならびに安全衛生活動の推進を通じて、自然災害及び事故災害に伴うリスクの低減に努めております。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。 )に関する概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度の売上高は35,751百万円(前期比6.3%増、2026年2月12日公表の業績予想35,300百万円に対する達成率101.3%)となり、販売数量は、前期比2.8%増となりました。 営業利益は、人的投資に伴う費用や研究開発費の増加、新基幹システム稼働に関連する費用が増加したものの、売上高の増加に加え、原料市況の影響を受けた高額在庫による利益圧迫要因が解消したこと、ベトナム子会社の本格稼働に伴う費用負担が減少したこと等により、3,479百万円(前期比52.4%増、業績予想3,200百万円に対する達成率108.7%)となりました。 経常利益は、ベトナム子会社への貸付金、それに相対するベトナム子会社の借入金等の外貨建資産に起因する為替差損益の影響により、3,255百万円(前期比414.8%増、業績予想2,400百万円に対する達成率135.6%)となりました。 親会社株主に帰属する当期純利益は、2,514百万円(前期比217.4%増、業績予想1,700百万円に対する達成率147.9%)となりました。 分野別の販売状況は次のとおりです。 戦略分野(半導体・エレクトロニクス) 半導体用途は、市場全体の好調さを背景に、装置関連が堅調に推移しました。 一方、研磨材関連については、SiCウエハ向け材料において、安価な中国製SiCウエハの市場流入が拡大したことにより、SiCウエハ向け研磨材における当社材料のサプライチェーン上の位置付けが変わりました。 その結果、当社材料の販売減少が継続し、売上高は前期比25.3%の減収となりました。 電子部品用途は、スマートフォン等をはじめとする電子デバイス需要の拡大を背景に、コンデンサ向けが堅調に推移し、売上高は前期比16.1%の増収となりました。 これらの結果、半導体・エレクトロニクス分野における当連結会計年度の売上高は1,618百万円(前期比8.1%減、業績予想1,600百万円に対する達成率101.1%)となりました。 戦略分野(エネルギー) 二次電池用途では、車載電池向けにおいて、一部メーカーで特定国からの材料供給を回避する地政学リスク対応の動きが見られました。 他方で、中国外における車載電池需要の減少の影響を受け、売上高は前期比2.7%の減収となりました。 一方、SOFC(固体酸化物燃料電池)用途では、AI市場の成長を背景に、データセンターにおいて高効率かつ安定的な電力供給が可能な電源としての評価が高まっております。 加えて、特定国サプライチェーンの混乱を背景に当社製品の需要が高まったことから、売上高は前期比35.5%の増収となりました。 これらの結果、エネルギー分野における当連結会計年度の売上高は1,686百万円(前期比20.8%増、業績予想1,700百万円に対する達成率99.2%)となりました。 戦略分野(ヘルスケア) 生体材料用途は、主要顧客での当社品への切り替え遅延が長期化しているものの、一部顧客での在庫消化が完了し、需要の回復が見られた影響により、前四半期比30.8%の増収、前期比9.1%の増収となりました。 これらの結果、ヘルスケア分野における当連結会計年度の売上高は2,151百万円(前期比8.4%増、業績予想2,150百万円に対する達成率100.0%)となりました。 自動車排ガス浄化触媒分野 自動車触媒用途は、内燃機関搭載車の販売台数に減少傾向が見られるものの、EV化の進展が想定より鈍化する中で、一部に内燃機関への回帰の動きが見られ、減少速度は想定よりも緩やかなものとなりました。 加えて、年々強化される排ガス規制を背景にハイブリッド車需要が堅調に推移したことに加え、特定国からの材料供給に依存しない地政学リスク回避の動きもあり、販売数量は前期比7.7%の増加となりました。 これらの結果、自動車排ガス浄化触媒分野における当連結会計年度の売上高は22,424百万円(前期比7.7%増、業績予想22,300百万円に対する達成率100.6%)となりました。 基盤分野 ブレーキ用途は、原料価格の高騰に伴う販売単価の上昇により、売上高は前期比14.8%の増収となりました。 耐火物用途は、価格面から需要が低下していたものの、地政学リスクとのバランスを見直す動きを受けて一部で需要の回復が見られた一方、中国メーカーのシェア拡大の影響を受け、売上高は前期比8.1%の減収となりました。 これらの結果、基盤分野における当連結会計年度の売上高は7,870百万円(前期比2.4%増、業績予想7,550百万円に対する達成率104.2%)となりました。 当連結会計年度の財政状態の概要及びその分析等は次のとおりであります。 当連結会計年度末における総資産は66,898百万円で、前連結会計年度末に比べ2,143百万円増加しました。 これは主に、現金及び預金の増加(2,218百万円)、製品の増加(1,532百万円)、仕掛品の増加(920百万円)、有形固定資産の減少(2,030百万円)によるものです。 当連結会計年度末における負債は27,876百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,605百万円増加しました。 これは主に、短期借入金の増加(1,900百万円)、支払手形及び買掛金の増加(770百万円)、未払法人税等の増加(458百万円)、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)の減少(1,692百万円)によるものです。 当連結会計年度末における純資産は39,021百万円で、前連結会計年度末に比べ538百万円増加しました。 これは主に、利益剰余金の増加(1,832百万円)、為替換算調整勘定の減少(1,328百万円)によるものです。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果、得られた資金は5,157百万円(前期比1,659百万円増)となりました。 これは主に、税金等調整前当期純利益3,437百万円、減価償却費3,317百万円、棚卸資産の増加額2,037百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果、使用した資金は1,482百万円(前期比931百万円増)となりました。 これは主に、有形固定資産の取得による支出1,741百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果、使用した資金は986百万円(前期比2,538百万円減)となりました。 これは主に、長期借入金の返済による支出5,188百万円、長期借入れによる収入3,300百万円によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の状況 a. 生産実績生産実績を単一セグメント内の区分に示すと、次のとおりであります。 区分当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期比(%)化学品事業(百万円)21,644107.1 合計(百万円)21,644107.1 (注) 1.生産金額は実際原価に基づいて算出しております。 2.同一品目であっても複数の用途に用いられることがありますので、生産実績については用途別に示すことが困難なため、表示しておりません。 b. 受注の状況当社グループは主に見込生産を行っているため、記載を省略しています。 c. 販売実績販売実績を単一セグメント内の区分に示すと、次のとおりであります。 区分当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期比(%)化学品事業(百万円)35,751106.3 合計(百万円)35,751106.3 当社グループは単一セグメントであるため、用途別に表示しております。 用途別当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期比(%)戦略分野 半導体・エレクトロニクス(百万円)1,618△8.1 エネルギー(百万円)1,68620.8 ヘルスケア(百万円)2,1518.4自動車排ガス浄化触媒(百万円)22,4247.7基盤分野(百万円)7,8702.4合計(百万円)35,7516.3 (注) 1.戦略分野にはその他の金額0百万円がありますが、金額が少額であることから、上記表では表示しておりません。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売割合で10%以上の相手先はありません。 3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)における世界経済は、米国第二次トランプ政権による相互関税の発動をはじめとする通商政策の転換が国際的なサプライチェーンや貿易構造に大きな影響を与え、不確実性が一段と高まりました。 中国経済は内需の減速が続くなか、新エネルギー車(NEV)の販売比率が50%に迫る水準まで拡大し、自動車産業の構造変化が一層加速しました。 また、中国による希土類関連の輸出規制が継続し、重要原料の安定調達に対する懸念が高まりました。 日本経済では、賃上げの広がりと価格転嫁の進展を背景にインフレ経済への移行が進む一方、日本銀行による政策金利の引き上げが継続し、為替相場は円安ドル高方向で推移しました。 当社グループにおきましては、戦略分野は、エネルギー用途においてSOFC(固体酸化物燃料電池)関連の需要回復を背景に増収となったものの、二次電池用途においては市場環境の変化により計画を下回りました。 半導体・エレクトロニクス用途では、SiCウエハのサプライチェーン構造変化により研磨材関連の需要が減少した一方、電子部品用途は堅調に推移しました。 ヘルスケア用途は生体材料を中心に安定的に推移しました。 これらの結果、戦略分野全体の売上高は前年に比べ増加したものの、売上構成比の面では大きな変化には至りませんでした。 自動車排ガス浄化触媒分野においては、販売数量の増加及び販売単価の上昇により増収となりました。 当社グループは、中長期的な企業価値の向上を目指し、2023年3月期から2032年3月期までを対象とする中期経営計画「DK-One Next」を推進しており、当連結会計年度は本計画の前期(第67期~第70期)の最終年度にあたります。 前期4カ年においては、主力の自動車排ガス浄化触媒材料において成長の原資を確保しつつ、半導体・エレクトロニクス、エネルギー及びヘルスケア等の戦略分野への経営資源の重点配分を進めてまいりました。 主な成果としては、第一に、研究開発から事業化までの推進体制を整備し、用途起点での開発及び顧客提案を進めることで、戦略分野における開発・営業基盤を構築したこと、第二に、主原料サプライチェーンの複線化に取り組んだ結果、2025年7月にベトナム子会社工場が本格稼働し、供給安定性の向上とコスト競争力の強化が実行段階に入ったことが挙げられます。 一方、課題としては、戦略分野における売上高は伸長したものの、事業ポートフォリオの転換という観点では売上構成比の大きな変化には至らなかったこと、また、二次電池用途における需要構造の変化への対応が遅れたことを認識しております。 これらの成果と課題を踏まえ、2027年3月期(第71期)から2029年3月期(第73期)までの中期においては、戦略分野における売上の伸長を最重要課題として位置付け、重点領域における施策の実行と案件の積み上げを通じて、事業ポートフォリオの転換を着実に進めてまいります。 あわせて、ベトナム子会社工場の稼働拡大及び安定操業ならびに原価低減の更なる推進を通じて、収益性の改善を図ってまいります。 なお、第73期の営業利益目標は、ベトナム事業における原価低減の進展が当初想定を上回ったことを反映し、引き上げております。 ただし、当該目標は原価低減のみによって達成し得る水準ではなく、戦略分野における売上の伸長を不可欠な前提としております。 第70期においては、売上高の増加及びベトナム事業における変動費削減の進捗を背景として、ROIC及びROEは第73期目標水準に達しております。 一方、売上高については戦略分野における伸長が計画を下回って推移したことから、第73期目標(410億円)には達しておりません。 当社グループは、利益水準の改善は評価しつつも、事業ポートフォリオの転換を伴う売上成長の実現こそが中期の本質的な目標であると認識しており、第73期・第76期の売上高目標は変更いたしません。 第71期以降の中期においては、戦略分野の売上伸長を最優先に取り組み、売上の伸長と収益性の改善を一体的に実現することを目指してまいります。 本計画では、経営指標としてROE及びROICを、株主還元の下限としてDOEを採用しております。 当社グループの株主資本コストは7~8%程度と認識しており、2032年3月期(第76期)にはROE11%以上、ROIC9%以上の達成を通じて、資本コストを上回る収益の創出を目指してまいります。 なお、株主還元については、為替変動等の外部環境の影響が生じた局面においても安定的な配当水準を維持することを基本方針としており、DOE1.8%をその下限として設定しております。 業績の改善に伴い、配当性向30%を目標として株主還元の充実を図るとともに、自己資本比率40~60%を財務健全性の目安として、成長投資と株主還元の両立を図ってまいります。 キャッシュアロケーションにおいては、2026年3月期から2032年3月期までの期間において、累計356億円程度の営業キャッシュ・フローを見込んでおり、これを原資として、戦略分野増産投資76億円、研究開発投資80億円、基盤投資70億円、M&Aを含む成長投資65億円、株主還元66億円へ配分する方針です。 適切なハードルレートを設定し、個別案件ごとに採算性や戦略的意義を精査のうえ投資判断を行うことで、資本効率と財務健全性の両立を図ってまいります。 また、当社は「新規事業の創出」「収益構造の改革」「革新的なものづくりの実現」「成果を出し続ける組織づくりの実践」「キゲンソらしさの更なる醸成」「サステナビリティへの取り組み」の6つの柱を掲げ、それぞれの活動に対してKPIを設定し、ガバナンス体制のもとで継続的なモニタリングを行っております。 これらの取り組みを通じて、変化に対応できる強固な経営基盤を構築し、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。 経営成績及び財政状態の状況並びに用途別の販売概要に関する認識及び分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの資金の主な源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入によるものであります。 一方、主な資金需要は、販売製品の原材料費にかかわる運転資金、及び工場設備、研究開発拠点の整備ならびに新規事業関連に係る投資資金であります。 短期運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資及び長期運転資金は、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本として、それぞれ資金を調達しております。 当連結会計年度末においては、棚卸資産の残高は増加しましたが、税金等調整前当期純利益の増加や減価償却費等により、現金及び預金の残高が増加しました。 当社グループは、製販及び資金の一元管理を通じて資産効率の向上を図っております。 更に、収益力の向上を目的として、戦略分野や研究開発への投資等を総合的に勘案しながら推進するとともに、安定配当、成長に応じた株主還元の実現を目指して、DOE(株主資本配当率)1.8%以上、配当性向30%を目安として持続的な利益還元を行ってまいります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び当連結会計年度における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 |
| 研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 研究開発活動の方針等 当社はこれまでジルコニウム化合物の精製、酸化ジルコニウムの凝集制御をコア技術とし、これらに他元素との複合化技術を併用することで、ジルコニウム化合物の新機能開発と用途拡大に取り組んできました。 今後は、半導体・エレクトロニクス分野、エネルギー分野、ヘルスケア分野を戦略分野と位置付け、多様化・高度化する顧客ニーズに応える製品を開発することによりジルコニウムのさらなる用途拡大に向け、継続的に行動していくことを基本方針としています。 また開発された新規材料は独創的で付加価値の高いものであるため、原則として知的財産権を取得し、当社グループの事業領域において活用していきます。 研究開発センターの機能と役割は、以下のとおりです。 (1)戦略分野の研究開発力を強化 従来の分析・評価設備に加え、当社製品及び開発品の新規特性や機能性を評価するための設備を新規導入し、中期経営計画「DK-One Next」で戦略分野と位置付ける半導体・エレクトロニクス、エネルギー、ヘルスケアの分野において、新製品開発と新用途開拓を加速させます。 (2)イノベーション拠点への進化 オープンな実験スペースとワーキングスペースを確保し、研究開発に携わる役職員の部門や専門分野を超えたコミュニケーションの機会を増やすことにより、新たな価値の創造と次世代への技術継承を促進します。 (3)スピーディな量産化と環境に配慮した工程設計 研究開発センターのパイロットプラントを活用することで、量産化にかかる期間の短縮に加え、資源循環やカーボンニュートラル関連の技術開発を促し、環境負荷の少ない量産工程の早期実装を目指します。 分野別の研究開発方針は、以下のとおりです。 (1)戦略分野①半導体・エレクトロニクス分野・圧電素子、コンデンサなど電子部品の小型化、高性能化及び半導体の高集積化、微細化に対応する、高純度かつ高機能なジルコニウム系材料を開発します。 ②エネルギー分野・ニッケル、マンガン、コバルトを用いたリチウムイオン電池であるNMC系正極材の耐久性向上に加え、電池性能評価技術を基盤とした材料開発、提案により、負極材やリン酸鉄リチウムを用いたLFP系正極材を含めた二次電池材料全体へ開発領域を拡大します。 あわせて、全固体電池の早期実用化に貢献する高純度、高機能材料を開発します。 ・固体酸化物燃料電池(SOFC)や固体酸化物電解セル(SOEC)の実用化段階を早めるために技術課題の解決につながる電解質、電極材料を開発し、提案します。 ・カーボンニュートラルに向けたCO2の利用と排出量削減に関連した研究開発並びに実用化技術の開発を加速します。 ③ヘルスケア分野・強度、靭性、審美性に加え、新たな機能を付加した歯科材用などのジルコニアセラミックス材料を開発します。 (2)自動車排ガス浄化触媒分野 自動車の電動化は進むものの、自動車メーカーが新エンジンを開発する動きを見せるなど、当面は従来の内燃機関の活用が主流であると考えています。 とりわけ、インド・東南アジアなどのグローバルサウス市場においてはハイブリッド車を含む内燃機関搭載車が引き続き主流となるため、強化される自動車排ガス法規制に対応し、助触媒機能としてより高機能な触媒材料を開発していきます。 また当社の助触媒開発は、触媒である貴金属の使用量削減に繋がり、資源保護並びに環境負荷の低減に大きく寄与します。 (3)基盤分野①熱遮蔽コーティング用途・発電用ガスタービンや航空機等のエネルギー効率を向上させるなど、耐熱性を有するジルコニウム系材料を開発します。 ②アルミニウム接合用途・自動車用熱交換器や家庭用エアコンなどのアルミろう付け用途において、顧客の生産過程における省エネルギー化や生産性向上に貢献するセシウムフラックス及びフラックス内包ろう材を開発します。 ③工業用触媒用途・火力発電所や工場等から排出される有害物質の浄化や化学製品の高効率な合成を目的とした触媒機能を有する材料を開発します。 研究開発体制 当社の研究開発活動は、中長期的な視野でのジルコニウム化合物の新機能の発掘及び新規用途開拓、並びに新規材料の調査・研究を研究開発室が担当し、既存用途での材料開発及び既存材料での用途開発は技術部が担当しています。 プロセス開発部は、量産プロセス設計に加え、資源循環やカーボンニュートラル関連の技術開発及び設備設計を担当しています。 一方、知的財産権に関する業務については知財管理室が担当します。 2026年3月期実績としては、国内特許出願10件(海外出願を含めると45件)を実施いたしました。 現在保有している国内特許は102件(海外特許を含めると206件)で、その事業分野ごとの内訳は、戦略分野が38件、その他新規分野が20件、自動車排ガス触媒分野が29件、基盤分野が15件となっております。 今後も部門機能ごとに専門性を高め連携しながら、研究開発活動を実施します。 また大学・研究機関を対象に、ジルコニウム及びハフニウム並びにセシウム化合物を利用した独創的な研究、創意、工夫に対して使途の自由度が高い研究助成金制度を実施しています。 ジルコニウム及びハフニウム並びにセシウム化合物の素材を利用した研究活動への支援を通して、当社で対象としていない領域も含むこれら材料の新たな可能性が拡大されることを期待しております。 2026年3月期は、41件の応募があり、20件を採択して助成しました。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は1,419百万円であります。 研究開発テーマ内容成果ジルコニウム化合物の基礎研究大学や公的研究機関との共同研究ZrO2系強磁性体、有機系抗菌剤担持体、Zr系CO2吸着材、ZrO2使用ペロブスカイト太陽電池に関する学会発表及び展示会への出展半導体材料の開発研磨特性の向上新規用途への展開パワー半導体向けSiCウエハ研磨用ジルコニア材料のプレスリリース知的財産権の取得顧客との共同開発の継続二次電池材料の開発電池性能・耐久性・加工性の向上顧客との共同開発の継続展示会への出展カーボンニュートラル関連材料の開発反応性、選択性及び耐久性の向上顧客との共同開発の継続機能性構造材料の開発低温焼結技術の応用レアアースレス、レアアースフリー、審美性、セラミックス強度、靭性の向上知的財産権の取得顧客との共同開発の継続学会発表、展示会への出展日本ファインセラミックス協会技術振興賞受賞自動車排ガス浄化触媒材料の開発浄化性能・加工性の向上知的財産権の取得顧客との共同開発の継続次期触媒材料として採用及び内定アルミ溶接材料の開発加工性の向上熱交換器配管への採用 |
| 設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当社グループでは、急速な技術革新や販売競争の激化に対処し、また、多岐にわたる顧客のニーズに対応するため、総額1,723百万円の設備投資を実施いたしました。 なお、有形固定資産のほか、無形固定資産への投資を含めて記載しております。 主な投資は次のとおりであります。 ・新規事業関連投資 624百万円・老朽設備の更新 365百万円 |
| 主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 当社グループにおける主要な設備は以下のとおりであります。 なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 (1) 提出会社 2026年3月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計本社(大阪市中央区)統括業務販売設備32--346698(34)研究開発センター(大阪市住之江区)研究開発設備生産設備2,951361456(8,597)4054,175122(42)江津事業所(島根県江津市)生産設備2,7751,550908(64,366)1335,367106(6)福井事業所(福井県福井市)生産設備1,503594853(67,811)913,042127(24)東京営業所(東京都千代田区)販売設備-----4(1)その他その他設備---1313- (注) 1.帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品であり、建設仮勘定を含んでおりません。 2.提出会社の江津事業所、福井事業所には、貸与中の建物及び構築物624百万円、その他16百万円を含んでおり、子会社であるDKKロジスティクス(株)に貸与しております。 3.提出会社の研究開発センターには、貸与中の機械装置及び運搬具0百万円、その他0百万円を含んでおり、製造委託先10社に貸与しております。 4.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。 5. 現在休止中の主要な設備はありません。 6. 本社の建物を賃借しております。 地代家賃は114百万円であります。 7. 研究開発センターは、建物及び土地を賃借しております。 地代家賃は52百万円であります。 8. 東京営業所は、賃借しております。 地代家賃は10百万円であります。 (2) 在外子会社 2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計VIETNAM RARE ELEMENTSCHEMICAL JOINT STOCK COMPANY本社工場(ベトナム社会主義共和国ホーチミン市)生産設備5,3295,941-[59,092]31811,589219(-) (注) 1.帳簿価額のうち「その他」は工具、器具及び備品であり、建設仮勘定を含んでおりません。 2.帳簿価額は減損損失計上後の金額で記載しております。 3.従業員数の( )は、臨時雇用者数を外書しております。 4. 土地の面積について、そのうちの借地の面積を[ ]で示しております。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設該当事項はありません。 (2) 重要な設備の改修該当事項はありません。 (3) 重要な設備の除却 該当事項はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 1,419,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 1,723,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 39 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 14 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 7,261,000 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 0 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社の保有する投資株式は全て、当社の企業価値の向上を目的とし、取引関係の強化・開拓や事業の円滑な推進を図れるかどうかを観点に長期的な政策で保有している政策保有株式であり、配当収益や売買目的の純投資目的である投資株式は保有しておりません。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取引関係の維持発展及び共同研究開発、さらには当社の円滑な事業運営、中長期的な企業価値向上等の進展を主な目的として、関係会社以外の株式を「一般投資株式」として取得・保有する場合があり、いわゆる政策保有株式はこの「一般投資株式」に含まれます。 「一般投資株式」を取得する際には、社内規程に基づき、取得意義や経済合理性の観点を踏まえ取得是非を判断するとともに、取得後は、当該株式保有の継続可否につき毎年、その効果、意義、合理性や当社の財務に与える影響等を個別に取締役会で審議し判断しております。 その結果、保有する意義や合理性が希薄したと考えられる場合、市場への影響を含め経営・財務戦略等各種考慮すべき事情に配慮した上で、売却することがあります。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式277非上場株式以外の株式2760 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式129非上場株式以外の株式25取引先持株会を通じた株式の取得 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式3398 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)岩谷産業(株)241,600241,600(保有目的)戦略分野における共同研究開発、取引先として良好な関係を維持及び円滑化 (定量的な保有効果))有484361日本化学産業(株)116,000116,000(保有目的)戦略分野における共同研究開発、新規事業創出の観点で技術協力(定量的な保有効果)(注1)有276179株)村田製作所-76,600(保有目的)戦略分野における共同研究開発、取引先として良好な関係を維持及び強化を目的として保有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却しております。 無-176日本特殊陶業(株)-22,488(保有目的)戦略分野における共同研究開発、取引先として良好な関係を維持及び強化を目的として保有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却しております。 無-101太陽誘電(株)-2,957(保有目的)戦略分野における共同研究開発、取引先として良好な関係を維持及び強化を目的として保有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却しております。 無-7 (注)1.定量的な保有効果については記載が困難ですが、毎年、取締役会において、銘柄毎に保有目的、保有に伴う便益額、資本コストとの関係等を評価軸として、保有継続の合理性及び株式数の見直し等を確認しております。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 ④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの 該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの 該当事項はありません。 |
| 株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
| 株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
| 株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 3 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 77,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 760,000,000 |
| 株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 29,000,000 |
| 株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 5,000,000 |
| 株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 398,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 116,000 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 276,000,000 |
| 株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 取引先持株会を通じた株式の取得 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 太陽誘電(株) |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | (保有目的)戦略分野における共同研究開発、取引先として良好な関係を維持及び強化を目的として保有しておりましたが、当事業年度において全株式を売却しております。 |
| 当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 無 |
Shareholders
| 大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2026年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数 (株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号1,569,1006.50 國部 克彦大阪府吹田市1,210,0005.01 第一稀元素化学工業従業員持株会大阪府大阪市中央区北浜4丁目4番9号941,3003.90 岩谷産業株式会社大阪府大阪市中央区本町3丁目6番4号861,0003.57 井上 剛大阪府高槻市810,3053.36 井上 純子大阪府高槻市810,0003.35 國部 智之大阪府吹田市687,7002.85 UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)BAHNHOFSTRASSE 45,8001 ZURICH, SWITZERLAND(東京都新宿区新宿6丁目27番30号)543,3002.25 寺田 忠史大阪府茨木市388,1851.61 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8番12号343,4001.42 計―8,164,29033.81 (注)1.上記の所有株式のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)1,569,100株 株式会社日本カストディ銀行(信託口)343,400株 2.2026年3月23日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書において、アローストリート・キャピタル・リミテッド・パートナーシップが2026年3月13日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2026年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。 氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)アローストリート・キャピタル・リミテッド・パートナーシップアメリカ合衆国、マサチューセッツ州02116、ボストン、クラレンドン・ストリート200、30階株式 1,301,0005.33 |
| 株主数-金融機関 | 12 |
| 株主数-金融商品取引業者 | 36 |
| 株主数-外国法人等-個人 | 141 |
| 株主数-外国法人等-個人以外 | 66 |
| 株主数-個人その他 | 31,974 |
| 株主数-その他の法人 | 148 |
| 株主数-計 | 32,377 |
| 氏名又は名称、大株主の状況 | 株式会社日本カストディ銀行(信託口) |
| 株主総利回り | 2 |
| 株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
| 株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価格の総額(千円)当事業年度における取得自己株式2056当期間における取得自己株式300― (注)1.当事業年度における取得自己株式20株は単元未満株式の買取りによるものです。 また、当期間における取得自己株式300株は譲渡制限付株式の無償取得によるものです。 2.当期間における取得自己株式には、2026年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。 |
Shareholders2
| 自己株式の取得 | -319,000,000 |
| 自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー | -319,000,000 |
| 発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式24,400,000--24,400,000合計24,400,000--24,400,000自己株式 普通株式 (注)1,2180,070161,02089,460251,630合計180,070161,02089,460251,630 (注) 1.普通株式の自己株式の株式数の増加161,020株の内訳は、次のとおりであります。 2025年11月13日の取締役会決議による自己株式の取得 161,000株単元未満株式の買取りによる増加 20株 2.普通株式の自己株式の株式数の減少89,460株は、従業員向け譲渡制限付株式インセンティブとしての自己株式の処分59,700株及び譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分29,760株であります。 |
Audit
| 監査法人1、連結 | 有限責任監査法人トーマツ |
| 独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2026年6月12日第一稀元素化学工業株式会社 取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ 大阪事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士奥 村 孝 司 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士福 井 さ わ 子 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている第一稀元素化学工業株式会社の2025年4月1日から2026年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、第一稀元素化学工業株式会社及び連結子会社の2026年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 )に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 長期未収入金の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、Solid Success International Limited(以下、SSI)への出資手続きに関連した支出額3,517百万円を当連結会計年度の連結貸借対照表に「長期未収入金」として計上している。 また、2022年3月期の連結会計年度において会社は、当該支出額全額について貸倒引当金を設定している。 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、当該長期未収入金は、連結子会社であるVIETNAM RARE ELEMENTS CHEMICAL JOINT STOCK COMPANY (以下、VREC)が主原料とするジルコニウム鉱物の長期安定調達を目的に、ベトナム国の鉱物事業会社であるDuong Lam Joint Stock Company(以下、DL)の企業買収による組織再編を企図していたSSIに対する出資手続のために、SSI株主との間で締結した株式譲渡契約に従って2019年1月までに支出したものである。 前期以前より、株式譲渡契約に規定されたSSI株主による義務の履行が行われず、VRECとDL間の売買契約の履行の見通しも立たない状況が継続したこと等を踏まえ、会社は2022年4月に当該株式譲渡契約を解除し、支払済みの株式取得資金の返還請求を行っている。 これに伴い、当該金額は長期前払金から長期未収入金に科目振替され、回収が見込めないとの判断により、2022年3月期の連結会計年度末において、当該長期未収入金全額に対し貸倒引当金を計上している。 また、会社はSSI株主から返済の意向が示されなかったことから2024年2月にシンガポール国際仲裁センター(SIAC)へ仲裁を申請し、2026年4月に、SSI株主に対し株式取得資金の返還ならびに利息及び仲裁費用等の大部分を負担することを命じる最終判断が下された。 しかしながら、現時点において支払期限内の入金は確認されておらず、今後の法的手続の進展状況やSSI株主の資産状況等には不確実性が存在する。 会社はSSI株主の保有資産及び資金調達能力の全容について十分に把握できていないこと、DL株式の担保価値についても限定的と判断されることから、前連結会計年度に引き続き、当該長期未収入金の回収可能性はないと評価している。 貸倒引当金控除前の長期未収入金の残高には金額的な重要性があり、回収可能性を見直した結果、会社の損益に重要な影響が生じる可能性がある。 また、回収可能性の評価は、法的手続の状況や相手先の資産状況等の外部要因に大きく依存し、不確実性が高く経営者による慎重な判断を必要とする。 したがって、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、長期未収入金の評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価 長期未収入金の評価や回収に関する会社の内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、法律の専門家を含む十分な経験と知識を持つ国内及び現地の担当者によって検討及び実態の把握がなされ、適切な承認を行うことで、誤った事実認識や会計処理を防止し、または発見するための統制に焦点を当てた。 (2)会計処理の妥当性の検討 長期未収入金に対する貸倒引当金の計上額の妥当性を検討するため、主として以下の手続を実施した。 •SIACが発行した最終仲裁判断書を閲覧した。 •会社の利用する専門家である弁護士に対し、株式譲渡契約解除後の担保の有効性、SSIの株主からの返金等を含む長期未収入金の回収手段に関する見解を質問し、会社の見解との整合性を確かめた。 •SSI株主の保有資産及び資金調達能力に関する会社の評価について、経営者と議論するとともに、利用可能な情報と照らし合わせ検討した。 •DLの財政状況に関する会社の評価について、経営者と議論するとともに、利用可能な情報と照らし合わせ検討した。 •DLの株式価値の将来の回復可能性に関する会社の評価について、株式譲渡契約の解除による今後のDLの事業活動の再建への影響について、経営者と議論し検討した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、第一稀元素化学工業株式会社の2026年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、第一稀元素化学工業株式会社が2026年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定(社会的影響度の高い事業体の財務諸表監査に適用される規定を含む。 )に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
| 監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 長期未収入金の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、Solid Success International Limited(以下、SSI)への出資手続きに関連した支出額3,517百万円を当連結会計年度の連結貸借対照表に「長期未収入金」として計上している。 また、2022年3月期の連結会計年度において会社は、当該支出額全額について貸倒引当金を設定している。 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、当該長期未収入金は、連結子会社であるVIETNAM RARE ELEMENTS CHEMICAL JOINT STOCK COMPANY (以下、VREC)が主原料とするジルコニウム鉱物の長期安定調達を目的に、ベトナム国の鉱物事業会社であるDuong Lam Joint Stock Company(以下、DL)の企業買収による組織再編を企図していたSSIに対する出資手続のために、SSI株主との間で締結した株式譲渡契約に従って2019年1月までに支出したものである。 前期以前より、株式譲渡契約に規定されたSSI株主による義務の履行が行われず、VRECとDL間の売買契約の履行の見通しも立たない状況が継続したこと等を踏まえ、会社は2022年4月に当該株式譲渡契約を解除し、支払済みの株式取得資金の返還請求を行っている。 これに伴い、当該金額は長期前払金から長期未収入金に科目振替され、回収が見込めないとの判断により、2022年3月期の連結会計年度末において、当該長期未収入金全額に対し貸倒引当金を計上している。 また、会社はSSI株主から返済の意向が示されなかったことから2024年2月にシンガポール国際仲裁センター(SIAC)へ仲裁を申請し、2026年4月に、SSI株主に対し株式取得資金の返還ならびに利息及び仲裁費用等の大部分を負担することを命じる最終判断が下された。 しかしながら、現時点において支払期限内の入金は確認されておらず、今後の法的手続の進展状況やSSI株主の資産状況等には不確実性が存在する。 会社はSSI株主の保有資産及び資金調達能力の全容について十分に把握できていないこと、DL株式の担保価値についても限定的と判断されることから、前連結会計年度に引き続き、当該長期未収入金の回収可能性はないと評価している。 貸倒引当金控除前の長期未収入金の残高には金額的な重要性があり、回収可能性を見直した結果、会社の損益に重要な影響が生じる可能性がある。 また、回収可能性の評価は、法的手続の状況や相手先の資産状況等の外部要因に大きく依存し、不確実性が高く経営者による慎重な判断を必要とする。 したがって、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、長期未収入金の評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価 長期未収入金の評価や回収に関する会社の内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、法律の専門家を含む十分な経験と知識を持つ国内及び現地の担当者によって検討及び実態の把握がなされ、適切な承認を行うことで、誤った事実認識や会計処理を防止し、または発見するための統制に焦点を当てた。 (2)会計処理の妥当性の検討 長期未収入金に対する貸倒引当金の計上額の妥当性を検討するため、主として以下の手続を実施した。 •SIACが発行した最終仲裁判断書を閲覧した。 •会社の利用する専門家である弁護士に対し、株式譲渡契約解除後の担保の有効性、SSIの株主からの返金等を含む長期未収入金の回収手段に関する見解を質問し、会社の見解との整合性を確かめた。 •SSI株主の保有資産及び資金調達能力に関する会社の評価について、経営者と議論するとともに、利用可能な情報と照らし合わせ検討した。 •DLの財政状況に関する会社の評価について、経営者と議論するとともに、利用可能な情報と照らし合わせ検討した。 •DLの株式価値の将来の回復可能性に関する会社の評価について、株式譲渡契約の解除による今後のDLの事業活動の再建への影響について、経営者と議論し検討した。 |
| 全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
| 見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | 長期未収入金の評価 |