財務諸表
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| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-06-19 |
| 英訳名、表紙 | Kawasaki Heavy Industries, Ltd. |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長執行役員 橋本 康彦 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | (078)682 - 5001(大代表) |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | IFRS |
| 連結決算の有無、DEI | true |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2 【沿革】 1878年4月川崎正蔵、東京築地南飯田町の官有地を借用し、川崎築地造船所を創業1881年3月川崎正蔵、兵庫東出町に川崎兵庫造船所を開設1886年5月川崎正蔵、官営兵庫造船所(東川崎町)を借り受け、川崎兵庫造船所を併合、川崎造船所と商号変更1896年10月株式会社川崎造船所を設立、松方幸次郎が初代社長に就任 1906年9月兵庫工場を開設1919年4月川崎汽船株式会社を設立1922年12月岐阜工場を開設1928年5月鉄道車両事業を分離し、川崎車輌株式会社を設立1937年11月航空機事業を分離し、川崎航空機工業株式会社を設立1939年12月社名を川崎重工業株式会社と商号変更1940年9月明石工場(川崎航空機工業株式会社)を開設1950年8月製鉄事業を分離し、川崎製鐵株式会社を設立1966年1月加古川工場を開設1966年3月American Kawasaki Motorcycle Corp.(現・連結子会社 Kawasaki Motors Corp.,U.S.A.)を設立1966年11月横山工業株式会社を合併1967年1月坂出工場を開設1968年8月西神戸工場を開設1969年4月川崎航空機工業株式会社及び川崎車輌株式会社を合併1971年4月播磨工場を開設1972年4月汽車製造株式会社を合併1979年12月飛島分工場を開設(現・名古屋第二工場)1981年12月Kawasaki Motors Manufacturing Corp.,U.S.A.(連結子会社)を設立1984年6月空調・汎用ボイラ事業を分離し、川重冷熱工業株式会社(連結子会社)に承継1989年2月Kawasaki Rail Car,Inc.(連結子会社)を設立1990年3月西神工場を開設1992年12月名古屋第一工場を開設2002年10月船舶事業を分離し、株式会社川崎造船(連結子会社)を設立精密機械事業を分離し、株式会社カワサキプレシジョンマシナリ(連結子会社)に承継 2005年4月プラント事業を分離し、カワサキプラントシステムズ株式会社(連結子会社)に承継破砕機事業を分離し、株式会社アーステクニカ(持分法適用関連会社)に承継2006年10月環境プラント事業を分離し、カワサキ環境エンジニアリング株式会社(連結子会社)に承継2007年4月カワサキ環境エンジニアリング株式会社が、カワサキプラントシステムズ株式会社を合併し、カワサキプラントシステムズ株式会社(連結子会社)に商号変更2008年4月株式会社アーステクニカを連結子会社化2009年4月建設機械事業を分離し、株式会社KCM(連結子会社)に承継2010年10月株式会社川崎造船、株式会社カワサキプレシジョンマシナリ及びカワサキプラントシステムズ株式会社を合併2015年10月株式会社KCMの全株式を日立建機株式会社に譲渡2021年8月川重冷熱工業株式会社(連結子会社)を株式交換により完全子会社化2021年10月車両事業を分離し、川崎車両株式会社(連結子会社)に承継モーターサイクル&エンジン事業(現・パワースポーツ&エンジン事業)を分離し、カワサキモータース株式会社(連結子会社)に承継 |
| 事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社グループは、当社(提出会社)、子会社136社及び関連会社(共同支配企業を含む)31社により構成されており、当社を中心として航空宇宙システム事業、車両事業、エネルギーソリューション&マリン事業、精密機械・ロボット事業、パワースポーツ&エンジン事業及びその他事業を営んでいます。 これらの6事業区分はセグメント情報の報告セグメントの区分と同一です。 当社グループの主な事業内容と当社及び主要関係会社の位置づけを概説すれば、以下のとおりです。 [主な事業内容]航空宇宙システム事業航空機、航空機用エンジン、宇宙関連機器等の製造・販売車両事業鉄道車両、除雪機械等の製造・販売エネルギーソリューション&マリン事業エネルギー関連機器・システム、水素関連設備、舶用推進関連機器・システム、プラント関連機器・システム、船舶、破砕機等の製造・販売精密機械・ロボット事業油圧機器、産業用ロボット等の製造・販売パワースポーツ&エンジン事業二輪車、オフロード四輪車(SxS、ATV)、パーソナルウォータークラフト(PWC)「ジェットスキー」、汎用ガソリンエンジン等の製造・販売その他事業商業、販売・受注の仲介・斡旋、福利施設の管理等 [当社及び主要関係会社の位置づけ]航空宇宙システム事業当社で製造・販売を行っているほか、日本飛行機㈱(連結子会社)が独自に製造・販売並びに製造の一部分担を行っています。 車両事業川崎車両㈱(連結子会社)で製造・販売を行っているほか、海外向け鉄道車両についてはKawasaki Rail Car, Inc.(連結子会社)が一部の製造・販売を、Kawasaki Rail Car Lincoln, Inc.(連結子会社)が一部の製造を行っています。 エネルギーソリューション&マリン事業当社で製造・販売を行っているほか、川重冷熱工業㈱(連結子会社)がボイラ及び空調機器の製造・販売を独自に行い、㈱カワサキマシンシステムズ(連結子会社)が産業用ガスタービンの販売を、㈱アーステクニカ(連結子会社)が破砕機等の製造・販売を、安徽海螺川崎工程有限公司(持分法適用関連会社)他が産業機械、環境装置等の製造・販売を、南通中遠海運川崎船舶工程有限公司、大連中遠海運川崎船舶工程有限公司(いずれも持分法適用関連会社)が独自に船舶の製造・販売を行っています。 精密機械・ロボット事業当社で製造・販売を行っているほか、Flutek, Ltd. (連結子会社)他が油圧機器の製造・販売を、川崎精密機械(蘇州)有限公司(連結子会社)他が製造を、川崎精密機械商貿(上海)有限公司(連結子会社)他が販売を独自に行っています。 また、Kawasaki Robotics (USA) Inc.、川崎機器人(昆山)有限公司、川崎機器人(天津)有限公司(いずれも連結子会社)他が産業用ロボットを、㈱メディカロイド(持分法適用関連会社)が医療用ロボットの製造・販売を行っています。 パワースポーツ&エンジン事業カワサキモータース㈱(連結子会社)で製造・販売を行っているほか、製造については二輪車、オフロード四輪車(SxS、ATV)、PWC「ジェットスキー」、汎用ガソリンエンジンをKawasaki Motors Manufacturing Corp., U.S.A.、Kawasaki Motores de Mexico S.A. de C.V.、Kawasaki Motors Enterprise (Thailand) Co., Ltd.(いずれも連結子会社)他がそれぞれ製造しています。 また、販売面においては、国内向け二輪車他を㈱カワサキモータースジャパン(連結子会社)が、海外向け二輪車他をKawasaki Motors Corp., U.S.A.、Kawasaki Motors Europe N.V.、Kawasaki Motors (Phils.) Corporation、PT. Kawasaki Motor Indonesia(いずれも連結子会社)他が、それぞれ販売しています。 その他事業川重商事㈱(連結子会社)他が商業を、㈱カワサキライフコーポレーション(連結子会社)他が商業及び福利施設管理等の諸事業を営んでいます。 以上で述べた事項を事業系統図によって示せば、次のとおりです。 (注) 1 実線枠は連結子会社、点線枠は持分法適用関連会社であり、主要な会社のみ記載しています。 2 他3社は安徽海螺川崎装備製造有限公司、安徽海螺川崎節能設備製造有限公司、上海海螺川崎節能環保工程有限公司です。 |
| 関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) 日本飛行機㈱横浜市金沢区百万円6,048航空宇宙システム事業100当社への同社製品の販売役員の兼任あり川崎車両㈱神戸市兵庫区百万円9,685車両事業100役員の兼任ありKawasaki Rail Car Lincoln, Inc. (注)2Delaware, U.S.A.千米ドル0車両事業航空宇宙システム事業100(100)当社及び川崎車両社製品の製造役員の兼任ありKawasaki Rail Car, Inc. (注)2New York, U.S.A.千米ドル60,600車両事業100(100)川崎車両社製品の製造・販売川重冷熱工業㈱滋賀県草津市 百万円 1,460エネルギーソリューション&マリン事業100役員の兼任あり㈱カワサキマシンシステムズ大阪市北区百万円350エネルギーソリューション&マリン事業100当社製品の販売役員の兼任あり㈱アーステクニカ (注)6東京都千代田区百万円1,200エネルギーソリューション&マリン事業100役員の兼任あり武漢川崎船用機械有限公司湖北省武漢市中華人民共和国百万円1,100エネルギーソリューション&マリン事業55当社製品の製造・販売役員の兼任あり川崎精密機械(蘇州)有限公司江蘇省蘇州市中華人民共和国百万円3,000精密機械・ロボット事業100役員の兼任ありKawasaki Precision Machinery (U.S.A.) Inc.Michigan, U.S.A.千米ドル5,000精密機械・ロボット事業100役員の兼任あり川崎精密機械商貿(上海)有限公司上海市中華人民共和国百万円400精密機械・ロボット事業100役員の兼任ありKawasaki PrecisionMachinery (UK) Ltd.Plymouth,United Kingdom千英ポンド10,000精密機械・ロボット事業100役員の兼任ありWipro Kawasaki Precision Machinery Private LimitedBangalore, India百万ルピー725精密機械・ロボット事業51役員の兼任ありFlutek, Ltd.Kyungnam, Korea億ウォン13精密機械・ロボット事業50.38役員の兼任あり川崎機器人(天津)有限公司天津経済技術開発区中華人民共和国百万円200精密機械・ロボット事業100役員の兼任あり川崎機器人(昆山)有限公司江蘇省昆山市中華人民共和国百万円1,680精密機械・ロボット事業100役員の兼任ありKawasaki Robotics (USA), Inc.Delaware, U.S.A.千米ドル1,000精密機械・ロボット事業100当社製品の販売役員の兼任ありKAWASAKI ROBOTICS(THAILAND) CO.,LTD.Rayong, Thailand百万バーツ 103精密機械・ロボット事業100当社製品の販売役員の兼任ありカワサキモータース㈱明石市百万円1,000パワースポーツ&エンジン事業80役員の兼任あり㈱カワサキモータースジャパン (注)2明石市 百万円 100パワースポーツ&エンジン事業100(100)カワサキモータース社製品の販売India Kawasaki MotorsPvt. Ltd. (注)2Maharashtra, India百万ルピー813パワースポーツ&エンジン事業100(100)カワサキモータース社製品の製造・販売Kawasaki Motors Corp., U.S.A. (注)2、3、4Delaware, U.S.A.千米ドル165,900パワースポーツ&エンジン事業100(100)カワサキモータース社製品の販売PT. Kawasaki Motor Indonesia (注)2Bekasi, Indonesia千米ドル80,000パワースポーツ&エンジン事業90(90)カワサキモータース社製品の製造・販売Kawasaki Motores do Brasil Ltda. (注)2Sao Paulo, Brasil千レアル16,742パワースポーツ&エンジン事業100(100)カワサキモータース社製品の製造・販売Kawasaki Motors Europe N.V. (注)2Hoofddorp, The Netherlands千ユーロ64,093パワースポーツ&エンジン事業100(100)カワサキモータース社製品の販売Kawasaki Motors (Phils.) Corporation (注)2Metro Manila, Philippines千ペソ101,430パワースポーツ&エンジン事業50(50)カワサキモータース社製品の製造・販売Kawasaki MotorsManufacturing Corp., U.S.A. (注)2、3Nebraska, U.S.A.千米ドル170,000パワースポーツ&エンジン事業100(100)カワサキモータース社製品の製造Kawasaki Motors Enterprise (Thailand) Co.,Ltd. (注)2Rayong, Thailand 百万バーツ1,900パワースポーツ&エンジン事業100(100)カワサキモータース社製品の製造・販売 名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容Kawasaki Motores de Mexico S.A. de C.V. (注)2、3Nuevo Leon,Mexico千米ドル 183,000パワースポーツ&エンジン事業100(100)カワサキモータース社製品の製造・販売日本水素エネルギー㈱東京都港区百万円 6,575その他事業66.6水素サプライチェーンの構築に関連した企画及び各種調査に関する事業役員の兼任あり川重商事㈱神戸市中央区百万円 600その他事業77.78当社製品の販売、当社への機器類・資材の納入役員の兼任あり㈱カワサキライフコーポレーション神戸市中央区百万円400その他事業100不動産の売買・賃貸・管理、保険代理業、ビル管理業役員の兼任ありその他80社 (持分法適用関連会社) スチールプランテック㈱横浜市神奈川区百万円1,995エネルギーソリューション&マリン事業33役員の兼任あり安徽海螺川崎工程有限公司安徽省蕪湖市中華人民共和国千中国元100,000エネルギーソリューション&マリン事業49役員の兼任あり安徽海螺川崎節能設備製造有限公司安徽省蕪湖市中華人民共和国千中国元100,000エネルギーソリューション&マリン事業49役員の兼任あり安徽海螺川崎装備製造有限公司安徽省蕪湖市中華人民共和国千中国元348,000エネルギーソリューション&マリン事業50役員の兼任あり上海海螺川崎節能環保工程有限公司 (注)2上海市中華人民共和国千中国元100,000エネルギーソリューション&マリン事業49(49)役員の兼任あり南通中遠海運川崎船舶工程有限公司江蘇省南通市中華人民共和国千中国元1,462,200エネルギーソリューション&マリン事業50役員の兼任あり大連中遠海運川崎船舶工程有限公司 (注)2遼寧省大連市中華人民共和国千中国元2,620,000エネルギーソリューション&マリン事業49(15)役員の兼任あり㈱メディカロイド (注)5神戸市中央区百万円100精密機械・ロボット事業50役員の兼任あり川崎春暉精密機械(浙江)有限公司浙江省上虞市中華人民共和国百万円 1,102精密機械・ロボット事業49役員の兼任あり艾崎精密機械(蘇州)有限公司江蘇省蘇州市中華人民共和国千中国元300,000精密機械・ロボット事業49役員の兼任ありMotosikal Dan Enjin Nasional Sdn. Bhd. (注)2Selangor Darul Ehsan,Malaysia千リンギット 130,000パワースポーツ&エンジン事業30(30) Kawasaki Motors Retail Finance, LLCCalifornia,U.S.A.千米ドル 140,000パワースポーツ&エンジン事業50(50) その他12社 (注) 1 「主要な事業の内容」欄には、事業セグメントに記載された名称を記載しています。 2 「議決権の所有割合欄」の(内書)は間接所有です。 3 特定子会社です。 4 Kawasaki Motors Corp., U.S.A.については、売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えています。 主要な損益情報等 ① 売上収益 388,899 百万円② 税引前利益 7,758③ 当期利益 5,928④ 資本合計 63,349⑤ 資産合計 364,0175 ㈱メディカロイドは債務超過の状況にある会社であり、債務超過額は13,593百万円です。 6 当社は、2026年2月9日の取締役会において、当社が保有する㈱アーステクニカの全株式を、古河機械金属㈱に譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。 当該株式譲渡契約は㈱アーステクニカの全株式を段階的に譲渡するものであり、当社は2026年4月1日に、発行済株式総数の60%を譲渡しました。 発行済株式総数の40%については、2027年4月1日に譲渡する予定です。 |
| 従業員の状況 | (2) 【従業員の状況】 ① 連結会社の状況2026年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)航空宇宙システム9,106車両3,661エネルギーソリューション&マリン9,231精密機械・ロボット4,149パワースポーツ&エンジン11,327その他2,401全社共通1,777合計41,652 (注) 1 従業員数は就業人員のみを対象としています。 なお、臨時従業員数については従業員総数の100分の10未満であるため記載を省略しています。 2 従業員数は再雇用従業員を含みます。 ② 提出会社の状況2026年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)15,36141.715.39,101,88814.8 セグメントの名称従業員数(名)航空宇宙システム6,054エネルギーソリューション&マリン5,611精密機械・ロボット1,919全社共通1,777合計15,361 (注) 1 従業員数は就業人員のみを対象としています。 なお、臨時従業員数については従業員総数の100分の10未満であるため記載を省略しています。 2 従業員数は再雇用従業員を含みます。 3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含みます。 ③ 労働組合の状況当社の労働組合は、川崎重工労働組合と称し、上部団体は日本基幹産業労働組合連合会(略称 基幹労連)です。 また、組合とは信頼関係を基礎に労働協約を締結し、労働条件や安全衛生、その他労使間の重要問題について経営協議会・労働協議会・安全衛生協議会等を開催し、相互の理解と隔意ない意見交換により円満に解決を図っています。 なお、当連結会計年度、連結会社において労働組合との間に特記すべき事項等は生じていません。 ④ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容当社は使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しています。 当該役員・従業員株式所有制度の内容について「1 株式等の状況 (8) 役員・従業員株式所有制度の内容 (管理職層向けインセンティブ・プラン) 」をご参照下さい。 ⑤ 従業員の多様性に関する指標従業員の多様性に関する指標については、以下のとおりです。 なお、当社グループの多様性に関する取組については「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (5) 重要なサステナビリティ項目 ② 人財活躍推進 (ⅲ) 戦略並びに指標及び目標 《DE&Iの推進》」をご参照下さい。 a)提出会社及び常用雇用労働者数301名以上の国内連結子会社2026年3月31日現在名称管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業取得率(%) (注)1、2労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1、3全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者川崎重工業㈱2.648.048.0該当なし (注)469.269.184.5川崎車両㈱2.437.737.770.171.635.5カワサキモータース㈱2.634.534.573.875.075.7日本飛行機㈱1.277.877.877.879.328.6川重岐阜エンジニアリング㈱1.975.075.082.082.0該当なし (注)5川重明石エンジニアリング㈱0.0100.0100.078.278.2㈱NICHIJO1.950.040.0100.073.074.398.2カワサキグリーンテック㈱15.20.00.0該当なし (注)481.885.061.3川重冷熱工業㈱0.961.561.577.177.231.1㈱アーステクニカ1.160.060.071.072.149.7㈱カワサキマシンシステムズ0.060.060.080.880.658.1カワサキロボットサービス㈱7.936.836.878.479.080.8㈱ケイテック12.875.075.079.079.080.7川重商事㈱7.028.628.665.368.472.2㈱ケイキャリアパートナーズ61.050.050.063.164.455.2ベニックソリューション㈱10.090.090.076.877.073.9川重テクノロジー㈱2.6140.0140.082.782.192.8㈱カワサキライフコーポレーション13.660.060.085.085.785.4 (注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。 3 「労働者の男女の賃金の差異」の算出に当たり、「全労働者」及び「パート・有期労働者」の人員数について労働時間をもとに換算して算出しています。 4 育児休業取得事由に該当する従業員はいません。 5 パート・有期労働者に該当する男性又は女性従業員はいません。 b)常用雇用労働者数300名以下で女性活躍推進法により該当指標を公表している国内連結子会社2026年3月31日現在名称管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1男性労働者の育児休業取得率(%) (注)1、2労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1、3全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者 川重岐阜サービス㈱25.050.050.0該当なし (注)486.590.849.4川崎重工航空宇宙プロダクションテクノロジー㈱0.050.050.081.181.0該当なし (注)5川崎重工航空宇宙ビジネスサポート㈱0.0該当なし (注)4該当なし (注)489.091.970.1㈱ケージーエム0.00.00.085.287.590.1川重車両コンポ㈱0.050.050.077.383.265.1川重車両テクノ㈱8.10.00.082.183.592.3アルナ輸送機用品㈱0.0100.0100.077.578.294.5KEE環境工事㈱2.433.333.371.670.660.1川崎エンジニアリング㈱2.3該当なし (注)4該当なし (注)480.381.6該当なし (注)5㈱テクニカ0.020.020.086.286.2該当なし (注)5 (注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。 3 「労働者の男女の賃金の差異」の算出に当たり、「全労働者」及び「パート・有期労働者」の人員数について労働時間をもとに換算して算出しています。 4 育児休業取得事由に該当する従業員はいません。 5 パート・有期労働者に該当する男性又は女性従業員はいません。 男女の賃金の差異の主な要因は、女性管理職や上位職層の女性比率の低さ等にあり、女性管理職比率の引上げ、上位職層への女性登用拡大を含むジェンダー格差解消に取り組んでいます。 階層別育成プログラムを順次拡大し、女性の育成・登用に向けた施策を更に強化してまいります。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。 [経営の基本方針]当社グループは、カワサキグループ・ミッションステートメントにおいて、「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する“Global Kawasaki”」をグループミッションとして掲げ、最先端の技術で新たな価値を創造し、顧客や社会の可能性を切り拓く企業グループを目指しています。 また、「質主量従」「リスクマネジメント」を指針とし、資本コストを上回る利益を安定的に創出するとともに、社会課題に対するソリューションの提供を通じてSDGs達成に貢献すべく、経済的価値・社会的価値の2つの軸で企業価値を高める経営を推進していきます。 [中長期的な会社の経営戦略・対処すべき課題]当社グループが2030年に向けて目指す将来像として示した「グループビジョン2030」は今年で制定6年目となり、その実現に向けて各種施策を推進しています。 既存事業の強化、事業間シナジー促進による将来の柱となる新事業育成、新たな社会課題のソリューションを提供することで持続的な成長を追求しています。 《注力するフィールド》地球環境問題や高齢化社会・労働力不足への対応等に加え、防災・防衛・エネルギー・資源・食料の観点から国家の安全保障に対する関心が高まっており、以下の3つのフィールドに注力しています。 「安全安心リモート社会」-安全安心の新しい価値を創出医療・ヘルスケア、介護、ものづくり、産業インフラ等様々な分野で、当社グループが有するAI・遠隔操作・情報技術、ロボティクス技術等を活用することで、働き方の変革に加え、防災・防衛等あらゆる場面を想定し、すべての人々が安全・安心に暮らせる社会の実現に向けて取り組んでいます。 「近未来モビリティ」-新しい輸送システムで人とモノの移動を変革物流量の増加や少子高齢化に伴う労働力不足の中で、新しい輸送・移動手段の提案を通じて、豊かでスマートかつシームレスな移動の実現に取り組んでいます。 災害時の物資輸送と合わせて、民需に限らず様々なケースに対応したソリューションの一つとして日本の安全保障や社会インフラ強化にも貢献していきます。 「エネルギー・環境ソリューション」-クリーンエネルギーの安定供給に向けて中東情勢悪化の影響を受けて、当社グループが進めている水素事業はカーボンニュートラル需要に加えて、エネルギー安全保障としての重要性がますます高まっています。 このような状況のもと、水素社会実現に向け、液化水素サプライチェーン商用化実証を目的として、液化水素基地建設や液化水素運搬船の建造などのプロジェクトを着実に進めています。 取組の詳細は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4) 戦略並びに指標及び目標 《事業を通じて創出する社会・環境価値~3つの注力フィールド~》」をご参照下さい。 《成長シナリオ》「グループビジョン2030」は成長シナリオに沿って着実に進捗しています。 2025年度は、受注・売上・利益において過去最高を更新し、すべての事業で黒字を確保できる体質へと転換しました。 2030年度の目標値である事業利益率10%に既に到達した事業もあり、全社で2027年度の目標8%へ到達することの蓋然性が高まってきました。 引き続きすべての事業において事業利益率10%超を目指して活動するとともに、水素や医療ロボット等の新事業の早期事業化を目指します。 成長シナリオを一層進めるために、AI活用の推進や、“やりがい”“成長”を実感できる働き方等を実現していきます。 更に、従業員の多様性を尊重した上で個性と能力を発揮できる環境をつくり、一人ひとりが自ら高い目標を掲げ、その達成に向かって挑戦し続ける風土・文化を醸成します。 《コンプライアンス強化、組織風土・意識改革に向けて》2024年に判明した当社グループの潜水艦修繕事業及び舶用エンジン事業における不正事案については、取締役会決議に基づき社外有識者で構成する特別調査委員会を設置し、中間報告を同年12月及び2025年1月に公表しました。 また、両事案に関する類似案件の有無に係る追加調査についても、その調査結果を2025年12月に公表しました。 同追加調査をもって特別調査委員会による調査は完了しましたが、当社グループでは度重なるコンプライアンス事案の判明並びに両事案の特別調査委員会からの報告を重く受け止めるとともに、提言された再発防止策も踏まえて、引き続き社長を委員長とするコンプライアンス特別推進委員会主導のもと、特別調査委員会からの提言も踏まえ、「膿を出し切る」という強い覚悟で主体的にグループ全体の組織風土・ガバナンスにおける課題に向き合い、実効性の高い再発防止策に徹底して取り組んでいます。 検査プロセスの自動化をはじめとする「不正ができない仕組みの構築」、経費精算データ監査といった「不正発見の強化」、風通しの良い職場環境の醸成を目指した「組織風土・意識改革」を改革の3本柱として、その進捗状況を定期的に取締役会へ報告しています。 また、2024年には本社に防衛事業管理本部を設立し、防衛事業に関わる情報の一元管理、渉外活動を中心とする対外的な窓口を一本化するとともに、ガバナンス、コンプライアンス並びにセキュリティ体制を強化しています。 2025年には法務組織を本部に格上げし、これまで以上に法務機能を強化するとともに、当社グループの監査組織体制を見直し、監査機能を集約する等、第2線、第3線の体制を整備しました。 加えて、社内取締役だけに留まらず、執行役員や社外取締役も対象者とする役員報酬返還規程を新たに設け、取締役及び執行役員に対する更なるコンプライアンス意識の向上を図っています。 2026年4月からは監査総括部長を執行役員とし経営への関与を高める体制としたほか、組織体制においても人事本部内に新たに「組織風土改革・コンプライアンス総括部」を設置し、信頼と対話を基盤とした風通しの良い組織風土への改革を加速させていきます。 また、品質保証機能の更なる高度化及びガバナンス体制の確立のために、事業部門内の品質保証体制を見直すとともに、社長直下に「品質保証総括部」も新設しました。 第1線、第2線、第3線それぞれの体制整備と機能強化を実施しつつ再発防止策を強力に推進し、川崎重工グループ全体のコンプライアンス・ガバナンス体制の強化に引き続き取り組んでいきます。 「不正ができない仕組みの構築」「不正発見の強化」「組織風土・意識改革」における主な取組は以下のとおりです。 ①不正ができない仕組みの構築 ・舶用エンジン事業における不正事案を受け、全グループで2024年度に試験・検査プロセスにおける不正リスクについて調査を実施し、不正リスクが確認されたプロセスについては対策を実施しました。 ・検査工程等においてデータを書き換えることができない自動システムの導入に全社的に取り組んでおり、各事業部門でロードマップを作成し、それに従った対応を推進するとともに、毎年度末に自動化の進捗状況を確認する調査を実施する予定です。 ・潜水艦修繕事業における不正事案では、修繕部門において取引先への架空発注が可能になっていたことが不正の原因の一つとなっていたことを踏まえ、2025年10月末までに、全グループで「調達等プロセス調査」を実施し、調達プロセス上の不正リスクを抽出の上、不正リスクが確認されたプロセスについては是正を行いました。 ②不正発見の強化 ・適切な経理処理はコンプライアンスの基礎であるという観点から、従業員が業務遂行時に使用する費用の精算について、社内規程や運用ルールの厳格化を図ったほか、当社グループ従業員の経費精算データを監視するデータ監査の運用を開始し、経費不正の抑止や早期発見を図っています。 ・不正への抑止力として、個別の不正行為を能動的に発見するため、試験・検査プロセスまで踏み込んだ監査を導入するなど、品質に関する監査を強化しています。 ・2024年4月に内部通報制度の受付窓口となる弁護士を増員して3名体制として運営体制を増強するとともに、通報により問題が是正された事例を社内報で紹介するなど、内部通報制度の利用の呼びかけを強化しました。 ③組織風土・意識改革 ・長年にわたり継続的に行われてきたコンプライアンス違反の背景には、前例踏襲や事なかれ主義、困りごとを抱え込んでしまう組織風土がありました。 そこで、組織風土や意識の改革のため、職場環境の客観的把握や経営層と従業員の対話、新入社員やキャリア採用者などの従来と異なる視点・観点による気づきの重視、人財交流の活性化など、風通しの良い職場環境の醸成を進めています。 加えて、2026年4月に人事本部内に新たに設置した「組織風土改革・コンプライアンス総括部」は、困難な課題に直面した際にも部門の枠を超えて協力し合い適切に課題解決が図られる組織の構築を目指すとともに、従業員が不安や問題を抱えた場合に安心して相談できる窓口を設けるなど、従業員に寄り添う文化の醸成を推進します。 ・2025年1月に、「あらゆる局面でコンプライアンスは全てのことに優先し、法令や社会的ルールに違反した企業活動並びに活動によって得られた利益は無意味であること」というコンプライアンスファーストの考え方を明記した「法務・コンプライアンス基本方針」を制定しました。 ・行動規範の読み合わせ活動やeラーニングなどの従業員に向けたコンプライアンス教育のほか、コンプライアンスの重要性に関する社長メッセージの定期的な発信など、従業員のコンプライアンス意識強化を進めています。 ・従業員に不正事案の発生原因や社会に与える負のインパクトを正しく認識してもらうとともに、不正事案の風化防止を目的として、神戸工場内に恒久的なコンプライアンス啓発施設を設置する予定です。 当社グループは、この機会にすべての膿を出し切り、これまでの体制を見直すだけでなく、風土・文化を抜本的に変える覚悟を持ってコンプライアンス・ガバナンス体制を再構築し、再発防止策を徹底していきます。 再び皆様からの信頼を得られるよう、全社一丸となって改革に全力で取り組んでまいります。 [経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題]世界経済は、中東情勢を発端とする原油価格高騰と供給制約により各国において景気減速やインフレなどのリスクが顕在化しています。 更に、長期化する中国経済の停滞や米中関係の緊張、米国関税の影響も重なり、先行きは不透明さを増しています。 国内においては、好調な雇用・所得環境や個人消費の回復、設備投資の拡大など内需主導で緩やかな景気回復が続いているものの、今後の中東情勢や各国の政策、金融資本市場の変動などの経済への影響には引き続き注視が必要です。 特に中東情勢の動向については、原油の供給制約により一部の事業で操業に影響が出始めており、当社グループ全体としても慎重に見極めて対応していきます。 このような状況のもと、当社グループは収益性の向上に向け、適正な販売価格の実現やコスト競争力の強化、サプライチェーンの多様化に継続的に取り組んでいきます。 また、経営資源の投入については、案件の厳選に努めつつも、注力する3つのフィールドについては、スピード感をもって積極的な投資を実行するなど、メリハリのある意思決定を行っていきます。 資金面に関しても、上述の収益性向上や投資選別のほか、適正在庫の実現、資産圧縮などの対応策を進めることで、キャッシュ・フロー創出力の強化及び有利子負債の削減に努めていきます。 [経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等]経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標を、事業利益率及び税後ROIC※とし、グループ全体として事業利益率を2027年度までに8%、2030年度までに10%超、税後ROICは資本コスト(WACC)+3%以上を目標としています。 これらの経営指標の改善の結果として自己資本利益率(ROE = 親会社の所有者に帰属する当期利益 ÷ 自己資本の期首・期末平均)の向上も図っていきます。 ※税後ROIC = (親会社の所有者に帰属する当期利益 + 支払利息 × (1 - 実効税率)) ÷ 投下資本 (純有利子負債の期首・期末平均 + 自己資本の期首・期末平均) [セグメントごとの戦略及び課題]① 航空宇宙システム事業・事業拡大に向けた体制整備:旺盛な需要に対応するサプライチェーン及び増産体制の再整備。 新たな事業機会獲得に向け業務効率化・生産性の向上を推進。 防衛航空機・ヘリコプタの既受注開発案件・量産契約の着実な推進。 ・防衛事業に係る活動強化:防衛省が掲げる、防衛力強化に向けた7つの重視分野への取り組み推進。 ・市場動向を踏まえた技術戦略の推進:防衛力強化の実現に向けた民生技術の活用を含む技術開発の促進。 NEDOグリーンイノベーション基金活用による脱炭素社会に向けた環境技術開発の推進。 ② 車両事業・海外案件の納入スケジュール遵守:ダッカ6号線 2024年度 最終車両引き渡し完了、2026年度 基地設備引き渡し。 米国R211 2024年度 最終車両の出車完了(Base契約)、量産車引き渡し開始(Option1契約)、2025年度 最終車両引き渡し(Base契約)。 ・顧客に信頼される品質レベルの達成:仕損じ、手直し費用の削減。 国内外拠点でのKPS(Kawasaki Production System)による生産管理の維持。 ・部品・サービスの拡販、保守分野の事業拡大:北米向け軌道遠隔監視装置の拡販とサービス提供プラットフォームの構築。 国内鉄道事業者向け車両状態監視事業の推進。 ③ エネルギーソリューション&マリン事業・低炭素・脱炭素社会実現に向け貢献する製品の提供:LPG/アンモニア運搬船、高効率ガスタービン/ガスエンジン、ごみ処理施設(省エネ)、舶用ハイブリッド推進システム。 ・脱炭素エネルギーへのトランジション製品の展開:液化水素運搬船、水素出荷・受入基地の商用化、舶用水素ボイラ・舶用水素エンジンの開発、低炭素(天然ガス炊き、水素混焼)から脱炭素(水素専焼)に対応できるガスタービン/ガスエンジンを活用した熱電供給及び省エネシステムの導入推進、豊富な実績を有するLNGタンク案件の確実な遂行、CO2分離回収技術の開発。 ④ 精密機械・ロボット事業油圧事業の発展に向けた施策・建機向け新製品開発/市場開拓:電動化・自動化に向け、高い制御技術・開発力を活用し市場を開拓。 ・サービス事業の強化:海外販売ネットワークの構築・拡大によるサービス事業の強化。 ・水素関連事業/防衛事業の強化:水素圧縮機、燃料電池システムなどの開発や、川崎重工グループ内向け防衛関連製品の拡充。 ロボット事業の戦略性のある挑戦・高付加価値領域への集中投資:半導体市場の本格的回復に向けた供給体制整備、及び新分野への事業拡大。 ・医療向け事業の強化:「hinotori™」の欧州展開、及び遠隔操作技術等による差別化(FORRO・mapxus Driven by Kawasaki™との連携)。 ・成長分野への投資加速:日中開発生産体制によるコスト競争力の強化、成長分野へのリソースシフトの加速、ソーシャルロボット事業の具体化(医療・介護)。 ⑤ パワースポーツ&エンジン事業・市場動向に応じた製品の供給:カワサキブランドに根差した魅力あるモデルの投入。 在庫水準を意識した機動的な生産・販売計画推進。 ・四輪ビジネスの強化:北米市場でのマーケットインによる商品力向上と収益性改善の両立。 北米二工場(アメリカ、メキシコ)の効率的かつ柔軟な活用による外部環境変化への迅速な対応。 ・脱炭素社会の実現:川崎重工の総合技術力を活用した電動化や水素エンジンなど幅広い選択肢でカーボンニュートラル社会の実現。 ・伊藤忠商事グループとの協業推進:2025年4月米国にて伊藤忠商事と合弁でユーザー向けファイナンス会社Kawasaki Motors Retail Finance, LLCを設立し、更なる事業拡大と顧客基盤強化。 アジア・中南米・中近東・アフリカ等の新興市場における新規市場開拓等を共同推進。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 基本方針 当社グループでは、経営におけるサステナビリティの位置づけを明確にするため、「川崎重工グループサステナビリティ経営方針」を制定しています。 「グループミッション」の達成に向けて、製品とサービスを通じて社会と環境のサステナビリティに貢献することを企業としての使命と捉え、将来にわたり世界が直面する様々な社会・環境課題に対して革新的な解決策をつくり出すことに挑戦します。 また、責任ある企業行動と経営基盤の強化を通じて、持続可能な社会と当社グループの継続的な企業価値向上をともに実現することを目指します。 この方針のもと、定期的に事業活動における重要課題(マテリアリティ)を見直し、事業環境とステークホルダーからの要請・期待を踏まえた経営を行うこととしています。 2021年度に実施した見直しにおいては、「グループビジョン2030」における3つの注力フィールド「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」を「事業を通じて創出する社会・環境価値」とし、直面する社会課題に対し当社グループが長期で取り組むべき最重要課題と位置づけました。 また、「グループミッション」とSDGsとの親和性は極めて高いと考えており、最重要課題と位置づけた3つの注力フィールドそれぞれにおける施策の推進により、事業を通じてSDGsの達成に貢献していきます。 更に、水素事業などを通じて顧客に脱炭素ソリューションを提供する企業として、バリューチェーンを含めた事業活動における脱炭素化の早期実現を目指すとともに、ビジネスと人権、人財活躍推進、コンプライアンス、技術開発・DXなどを「事業活動を支える基盤」の重要事項と位置づけ、取組を強化していきます。 《川崎重工グループサステナビリティ経営方針》1.基本的な考え方 川崎重工グループは「そのわざを通じて国家社会に奉仕する」との創業者・川崎正蔵の意志を受け継ぎ、120年以上にわたって常に最先端技術に挑み、先進的な製品を通じて社会の発展に貢献してきました。 今日、川崎重工グループは、創業の精神から発展したグループミッション「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献するGlobal Kawasaki」を掲げ、水素エネルギーへの転換やロボット技術を活用した新たな働き方の提唱など、未来に向けたソリューションと新たな仕組みづくりに取り組んでいます。 本方針は、グループミッションの達成に向けて、将来にわたり世界が直面する様々な社会・環境課題に対して革新的な解決策をつくり出すことにより、持続可能な社会と川崎重工グループの継続的な企業価値向上をともに実現するための経営の長期的なあり方を示すものです。 本方針を踏まえ、時代ごとの社会・環境の変化を捉えて重要課題(マテリアリティ)を特定し、成長シナリオとして経営計画を策定します。 また、コーポレート・ガバナンスを強化し、ステークホルダーの皆様との対話と協働を通じて新たな経済・社会・環境価値を創造します。 2.サステナビリティ経営方針(1) 社会課題への挑戦これまで培ってきた技術力の発展とグループ内外の多様な知見の結集により、環境、エネルギー、資源等の社会課題や様々な社会の変化に対して革新的なソリューションを提供することに挑戦し、世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献します。 また、新たに求められる価値を提供するため、川崎重工グループ自身も進化と変化を続けます。 ① カーボンニュートラルなエネルギー技術を育成・展開し、世界が取り組む気候変動の抑制を支えます。 ② 産業と生活を進化させるソリューションを様々な形で提供し、すべての人々が豊かで安全安心に暮らせる社会を創造します。 ③ 資源を効率的に活用するビジネスモデルを構築し、循環型社会の実現に貢献します。 (2) 責任ある企業行動事業活動が社会・環境に及ぼす影響を認識し、対策に取り組むことでバリューチェーン全体の持続可能性を高めます。 ① ゼロエミッションの実現を目指し、事業活動に由来するすべての環境負荷を積極的に低減します。 ② 国際規範や各国法令を遵守し、責任ある企業行動をとります。 ③ 事業に関わるすべての人の人権を尊重し、人権に由来する課題に真摯に取り組みます。 (3) 経営基盤の強化コーポレート・ガバナンスの充実と、従業員の高いエンゲージメント、ステークホルダーの皆様との対話と協働をもとに継続的な企業価値向上を図ります。 ① サステナビリティ経営の基盤としてコーポレート・ガバナンスを強化します。 ② 挑戦を奨励する企業風土の醸成と積極的なダイバーシティの推進により、従業員のエンゲージメントを高め、組織を強靭化します。 ③ 適時適切な情報開示、建設的な対話と協働により、ステークホルダーの皆様と強固な信頼関係を構築します。 また、その期待を経営の意思決定に組み込みます。 (2) ガバナンス 当社グループでは、取締役会をグループ全体のサステナビリティ基本方針と基本計画を審議・決定する最高意思決定機関と位置づけています。 また、取締役会の監督のもと、社長を委員長とする執行側の委員会としてサステナビリティ委員会を設置し、取締役会で定めた基本計画に基づく各種施策を決定し、その進捗状況を取締役会に報告する体制としています。 《取締役会におけるサステナビリティに関する審議テーマ》 取締役会では、各種グループ基本方針を制定し、基本的な考え方や具体的方針を明文化しています。 また、「グループビジョン2030」策定以降は、サステナビリティ経営方針の実現に向け、これまで審議してきた環境経営活動基本計画などに加え、経営基盤強化のための人事制度改革やその運用、取締役のスキル・マトリックスや後継者育成計画、人財の多様性、従業員エンゲージメントなど、人的資本に関する重要なテーマについても実効性の高い議論を行っています。 サステナビリティに関連して、近年の取締役会で審議・報告されたテーマは下図のとおりです。 《役員報酬制度へのESG指標の反映》 2024年5月に、取締役会において、当社の取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く)及び執行役員の報酬制度の一部改正を決議し、従業員エンゲージメント指標及びESG指標(CO2削減と第三者機関評価)を独立した評価指標として業績連動報酬に反映することとしました。 従業員エンゲージメント指標は、金銭で支給される短期インセンティブ型報酬の一部として、従業員エンゲージメントサーベイの「社員エンゲージメント(働きがい)」と「社員を活かす環境(働きやすさ)」とが共に高い従業員の比率に応じて支給率を決定します。 ESG指標は、株式交付信託の仕組みを活用した長期インセンティブ型報酬の一部として、当社の事業活動及び製品・サービスの提供によるCO2削減の目標達成度により評価し、併せて第三者機関評価(Dow Jones Best-in-Class Index※)を踏まえて支給率を決定します。 役員報酬制度に関しては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (4) 役員の報酬等 ① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項 <取締役(監査等委員である取締役を除く。 )の報酬>」をご参照下さい。 ※Dow Jones Best-in-Class Index:S&Pグローバル社によるサステナビリティに関する株式指標 《サステナビリティに関するガバナンス体制》 サステナビリティに関する事項は、主に以下の項目についてサステナビリティ委員会で審議・報告を行っています。 1.社会・環境と当社グループ相互の持続可能性の実現、当社グループの企業価値向上に資する各種施策、及びその実行や達成状況に関する事項2.当社グループの事業活動が社会・環境に及ぼす負の影響の把握とその低減・撲滅に向けた各種施策、及びその実行や達成状況に関する事項 サステナビリティ委員会は社長を委員長とし、カンパニープレジデントや川崎車両㈱社長、カワサキモータース㈱社長、サステナビリティ担当役員、本社各本部長などの委員から構成されます。 社外の知見及び意見を委員会の意思決定に反映させる観点から社外取締役も出席し、更に業務執行監査の観点から監査等委員も出席しています。 サステナビリティ委員会は原則として年2回以上開催することとしており、2025年度は3回開催し、取締役会へ報告しています。 また、サステナビリティに関する企画立案機能を強化し、経営戦略と一体化して推進していくため、企画本部でサステナビリティの統括を行っています。 サステナビリティ推進体制図 (3) リスク管理 サステナビリティに関するリスクの識別・評価は、サステナビリティ委員会にて実施しており、事業環境とステークホルダーからの要請・期待の変化に対して、リスクと機会の両面から必要な対応について審議・報告を行っています。 2025年度は主にサステナビリティ開示規制やESG評価への対応状況のほか、生物多様性への対応や人権デューデリジェンスの推進に関して議論しました。 更に、定期的な重要課題(マテリアリティ)の見直しにおいても、各課題に関するリスク評価を行っています。 これらの内容はその重要性に応じて取締役会に報告され、取締役会はサステナビリティ課題への対応状況を監督しています。 また、リスクマネジメント担当部門による全社的リスク管理においても、サステナビリティに関する事項、特にカーボンニュートラルや循環型社会を目指す地球環境に関する事項、新たな価値提供を担う人財と組織強化を目的とした人的資本の確保に関する事項等はリスクモニターの対象としています。 これらのリスクについては、主管部門が継続的にリスク評価やモニタリングを行っており、その活動内容は少なくとも年に2回、取締役会に報告されています。 2025年度は4回報告を行い、取締役会では対応の方向性を審議した上で、各リスクの対象となる部門へ必要なフィードバックを行っています。 全社的リスク管理に関しては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項 <リスク管理体制の整備の状況>」、又は当社Webサイト(https://www.khi.co.jp/sustainability/governance/risk.html)をご参照下さい。 (4) 戦略並びに指標及び目標《重要課題(マテリアリティ)》 当社グループでは、多様化するステークホルダーからの期待・要望と事業環境の変化を踏まえ、当社グループの企業活動が社会に与える影響を認識・整理し、2018年に重要課題(マテリアリティ)を特定しました。 更に2021年には、前年に発表した「グループビジョン2030」を受け、重要課題(マテリアリティ)の見直しを行いました。 2018年と同様、重要課題(マテリアリティ)は「事業を通じて創出する社会・環境価値」と「事業活動を支える基盤」に大別し、事業を通じた取組を「当社グループが長期で達成すべき最重要課題」と定義し、その事業活動を支える課題を、最重要課題の達成に向けた「基盤項目」と位置づけています。 今後も、事業環境や社会からの期待の変化に即し、定期的に重要課題(マテリアリティ)の見直しを行っていきます。 重要課題(マテリアリティ)の特定プロセスのほか、外部有識者のコメントやそれを受けた対応など、詳細は当社Webサイト(https://www.khi.co.jp/sustainability/materiality/task.html)をご参照下さい。 抽出した重要課題(マテリアリティ)のマッピング 特定した重要課題(マテリアリティ)の主な事項に関する戦略並びに指標及び目標は以下のとおりです。 《事業を通じて創出する社会・環境価値~3つの注力フィールド~》 3つの注力フィールドである「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」は、「事業を通じて創出する社会・環境価値」として、直面する社会課題に対し当社グループが長期で取り組むべき最重要課題と位置づけたものです。 詳細は、統合報告書「Kawasaki Report」(次回2026年9月発行予定)(https://www.khi.co.jp/sustainability/library/kawasaki_report/index.html)をご参照下さい。 a) 安全安心リモート社会 医療・ヘルスケア、介護、ものづくり、産業インフラ等様々な分野で、当社グループが有するAI・遠隔操作・情報技術、ロボティクス技術等を活用することで、働き方の変革に加え、防災・防衛などあらゆる場面を想定し、すべての人々が安全・安心に暮らせる社会の実現に向けて取り組んでいます。 ・病院経営効率化に向けた取組 高齢化や労働力不足等の世界共通の課題を抱える医療分野に対するソリューションとして、当社グループが保有する手術支援ロボット「hinotori™」、自律走行サービスロボット「Nyokkey(ニョッキー)」、屋内配送ロボット「FORRO(フォーロ)」、屋内外位置情報ソリューション「mapxus Driven by Kawasaki™」等といった製品・サービスとAI・遠隔技術の融合により来院から診察、治療、手術、術後ケアまでを一貫して支援する「病院ワンストップソリューション」の創出を進めています。 2025年6月に欧州と日本間で初となる遠隔手術の実証実験に成功した手術支援ロボット「hinotori™」は、グローバル展開を進めており、2026年3月末時点で国内外に累計110台を設置、累計17,300症例と着実に実績を積んでいます。 屋内配送ロボット「FORRO」は2026年3月末までに13病院で22台の実運用が開始され、24時間体制で稼働することで医療従事者の業務負担の軽減に貢献しています。 これらのソリューションのグローバル展開として、ヘルスケア分野における事業ビジョン「未来のヘルスケアを共創する」のもと、2026年3月にフランス・ストラスブールに海外初となるR&Dイノベーションセンターである新会社「Kawasaki Innovation Centre Europe SAS」を設立しました。 また、フィジカルAIの社会実装を推進する拠点として2026年5月に米国・シリコンバレーに「Kawasaki Physical AI Center San Jose」を開設しました。 国内を含むこれらの共創拠点を連携させることで「病院ワンストップソリューション」の確立を加速します。 更に、AI開発を行う世界のトッププレイヤーであるNVIDIA、Analog Devices、Microsoft、富士通等との協業を推進し、医療等だけでなく半導体・自動車など幅広い産業やニューモビリティにおいても、人の置き換えではなく人の判断と行動を安全・効率的に支援するフィジカルAIの社会実装を目指します。 ・介護現場に対するソリューション事業 2024年度より、介護施設における介護テクノロジーの導入・活用・定着を促進することで、介護人材不足の社会課題を解決する“介護業務支援サービス”に参入しました。 当事業年度は、19回に及ぶ介護現場オペレーション計測を行い、様々な介護テクノロジーの改善効果及び投資効果を定量的に提示するサービスを提供しました。 更に、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構の「介護DXを利用した抜本的現場改善事業」に対して、デジタル技術を活用した「介護テクノロジーの定量的改善及び投資効果を提示する機能を有する介護DXパッケージモデルの開発」の提案を行い、採択されたほか、厚生労働省、経済産業省、自治体等の補助金制度も活用し、その取組を地域のモデル施設へ展開する活動も推進しています。 並行して、介護領域向けソーシャルロボットの社会実装の実現に向けた開発にも着手しており、介護施設の協力を得て認知症の方との会話などの実証試験を行っています。 b) 近未来モビリティ 物流量の増加や少子高齢化に伴う労働力不足の中で、新しい輸送・移動手段を提案し、豊かでスマートかつシームレスな移動が可能な社会を創造します。 2025年1月、無人ヘリコプター「K-RACER」を用いて送電鉄塔への物資輸送を想定した実証試験に成功しました。 既に取り組んでいる災害時の物資輸送等と合わせて、民需に限らず様々なケースに対応したソリューションの一つとして日本の安全保障や社会インフラ強化に貢献していきます。 また、ロボット事業とモーターサイクル事業を持つ当社グループだからこそ実現できる、新感覚オフロードパーソナルモビリティ「CORLEO(コルレオ)」の製品化に向けた開発にも着手しています。 シミュレーターの開発に加え、まずは2030年開催予定の「サウジアラビア・リヤド万博」の会場内モビリティとして採用されることを目指します。 当社グループは新たなモビリティを通じて、引き続き心弾む新たな価値や喜びの提供にも挑戦し、人とモノの移動を一層変革していきます。 ・無人ヘリコプター「K-RACER」 2025年12月、送電鉄塔への物資輸送を想定した実証試験を、関西電力送配電株式会社の甲賀訓練場(滋賀県甲賀市)で実施し、荷揚げから送電鉄塔近傍での荷降ろしまでの一連の飛行に成功しました。 今後も各ステークホルダーとの連携を強化し、平時と災害時の両面で安全で新しい物流網を構築することで、激甚化する自然災害への対処能力の向上にも貢献していきます。 また、同月、BladeRobots A/S(以下、「BladeRobots」)と、風力発電ブレード前縁補修分野において当社の「K-RACER」とBladeRobotsが開発するブレード前縁補修ロボットを連携させた新しいソリューションの開発に向けた戦略的パートナーシップを締結しました。 この締結に先立ち、BladeRobotsと風力発電分野の世界的企業Vestas Wind Systems A/Sの支援のもと、デンマーク国内の風力発電所において実証試験を実施し、本ソリューションが技術的に成立することを確認しています。 ・Robotic Multi-legged Vehicle「CORLEO(コルレオ)」 大阪・関西万博を通じて大きな反響を呼び、2025年12月に国際ロボット展にてCORLEOの製品化に向けた開発に着手することを発表しました。 Robotic Multi-legged Vehicle(RMV)という新カテゴリーを創出し、これまでにない乗車体験価値をつくりこむべく機体の開発に着手しています。 更には、ゲーム・eスポーツ市場への参入も視野に入れて事業開発を推進しており、2030年に開催されるサウジアラビア・リヤド万博での導入をマイルストーンに設定し、誰もが安全に安心して冒険を楽しめる「SAFE ADVENTURE」事業構想を展開していきます。 AIの進化により、製造、医療、モビリティ等幅広い分野でフィジカルAIの活用が期待されており、2026年5月に米国カリフォルニア州サンノゼにフィジカルAIセンターを開設しました。 世界的なテック企業や最先端の技術が集まるこの地で社会実装を加速させていきます。 c) エネルギー・環境ソリューション 中東情勢悪化の影響を受けて、当社グループが進めている水素事業はカーボンニュートラル需要に加え、エネルギー安全保障としての重要性が益々高まっています。 2025年11月、日本水素エネルギー株式会社(以下「JSE」)と、川崎市扇島に建設する液化水素基地「川崎 LH₂ターミナル」を起工しました。 更には世界最大となる40,000㎥型液化水素運搬船の造船契約の締結や、世界初の大型商船向けの水素燃料エンジンや、水素液化プラント向け遠心式水素圧縮機の実証運転を開始する等、水素社会の実現に向けたプロジェクトが本格的に加速しています。 水素社会実現までの移行期間においては、天然ガスと親和性の高いブルー水素がグリーン水素の普及を支える形で水素導入が進む可能性が高まっています。 当社は天然ガスだけでなく水素も燃料として利用できるガスタービンやガスエンジンを保有しており、更にブルー水素に必要不可欠なCO2分離・回収・貯蔵に加え、CO2と水素から高品質なガソリンを製造する技術等も保有していることから、カーボンニュートラルのみならずエネルギー安全保障の観点からも多くのビジネスチャンスがあると考えています。 ・液化水素サプライチェーン構築に向けて 2026年1月、当社はJSEとの、世界最大となる40,000㎥型液化水素運搬船の造船に関する契約の締結を発表しました。 2030年代の世界の水素需要に応えるべく、当社の坂出工場(香川県坂出市)にて本船を建造し、将来の液化水素サプライチェーンの本格運用に向けた基盤を形成します。 JSEは「液化水素サプライチェーンの商用化実証」※の事業主体として、本船と川崎市扇島に建設中の液化水素基地「川崎 LH₂ターミナル」により、基地と船間での液化水素の荷役実証、並びに国際間海上輸送を模した外洋条件下での輸送実証を2030年度までに実施します。 性能、安全性、耐久性、信頼性、経済性等、国際水素サプライチェーンの商用化に求められる要件を確認する商用化実証を通じて、水素の社会実装への歩みを着実に進めていきます。 2026年1月より、当社播磨工場に建設した水素液化プラント向け遠心式水素圧縮機「KM Comp-H2」において実証運転を開始しました。 本装置での実証を通して、液化プロセスを効率化し水素の供給コスト低減を目指します。 ※国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業により実施 ・日本とドイツにおける水素の社会実装に向けて 2025年9月、当社はトヨタ自動車株式会社、関西電力株式会社、ダイムラートラック社、ハンブルク自由港倉庫建築組合と「日独連携水素サプライチェーン構築に向けた覚書」を締結しました。 本覚書は、国や産業の壁を越えて、水素の国際的な利活用推進を目指すと共に、日本とドイツの需要を合わせることにより、高い経済性を持つ水素サプライチェーンの構築を目標とするもので、経済産業省主催の水素閣僚会議において署名されたものです。 本覚書の締結により、港湾・物流や、商用車をはじめとするモビリティ、発電といった各産業セクターにおける、国際的な水素輸送の実用化と事業化に向けた歩みを更に進めていきます。 ・水素燃料の利活用に向けて 2026年3月には当社とジャパンエンジン社は、水素燃料多目的船の実船実証に向け大型商船向け水素燃料エンジンの水素燃料運転を開始しました。 造船各社や日本海事協会と連携し、水素燃料による商船運航の実用化を進めます。 ・CO2分離・回収事業の推進 2025年11月、当社は独自のCO2分離回収技術Kawasaki CO2 Capture(KCC)を適用した実証設備を神戸工場に完成させました。 本設備は、排ガスからCO2を回収するPCC(Post-Combustion Capture)設備と大気中からCO2を直接回収するDAC(Direct Air Capture)設備から構成されます。 排ガスからのCO2回収技術は、既存インフラを活用した即効性のある排出削減技術として、DACは残余排出への対応やネガティブエミッションの実現に不可欠な技術として、それぞれ重要な役割を担うと位置づけられており、本設備を活用した技術検証を通じてCO2回収量の拡大を目指すとともに、KCCの社会実装を通じて地域や産業界の脱炭素化を推進します。 《事業活動を支える基盤項目》「事業を通じて創出する社会・環境価値」の達成に向け、ビジネスと人権、人財活躍推進、コンプライアンス、技術開発・DXなど、特に重要となる課題を「事業活動を支える基盤項目」と位置づけています。 これらの重要課題については、定量的な目標とKPIを設定しており、毎年、取締役会において主なKPIの進捗状況のモニタリングを実施しています。 各項目の定量的な目標及びKPI、その進捗状況など、詳細は統合報告書「Kawasaki Report」(次回2026年9月発行予定)(https://www.khi.co.jp/sustainability/library/kawasaki_report/index.html)をご参照下さい。 (5) 重要なサステナビリティ項目 ① 気候変動への対応 (ⅰ) ガバナンス当社グループでは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)ガバナンス」に記載のとおり、取締役会をグループ全体のサステナビリティ基本方針と基本計画を審議・決定する最高意思決定機関と位置づけています。 気候変動への対応については、当社グループの環境経営の基礎となる環境経営活動基本計画を毎年策定しており、取締役会において、計画の審議・承認と実績のモニタリングを実施しています。 更に、気候変動に関するリスクと機会の分析、その対応などについて、社長を委員長とするサステナビリティ委員会で審議し、定期的に取締役会へ報告を行っています。 また、事業活動に伴うCO2排出量削減などの環境管理活動を円滑に推進するため、環境管理担当役員を最高責任者とする環境管理体制を構築しています。 毎年、最高環境管理統括者(環境管理担当役員)を議長とする地球環境会議を開催し、環境経営活動基本計画及びその重点施策の運用に関する審議・決定を行っています。 更に、カンパニーごとに、環境経営責任者、環境管理統括者、環境管理責任者、環境担当責任者を配置し、それぞれの事業部門が環境経営活動基本計画を主体的に展開できる体制を整え、環境経営活動を推進しています。 (ⅱ) リスク管理当社グループでは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)リスク管理」に記載のとおり、気候変動を含むサステナビリティに関するリスクの識別・評価は、サステナビリティ委員会にて実施しており、事業環境とステークホルダーからの要請・期待の変化をリスク管理の観点から捉え、必要な対応について審議・報告を行っています。 また、定期的な重要課題(マテリアリティ)の見直しについても、当シナリオ分析の結果を踏まえ、各課題に関するリスク評価を行っています。 これらのリスク評価の結果、識別したリスクは取締役会に報告し、対応の方向性を審議した上で、各リスクの対象となる部門へ必要なフィードバックを行っています。 (ⅲ) 戦略当社グループでは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4)戦略並びに指標及び目標」に記載のとおり、「グループビジョン2030」で定める3つの注力フィールドの一つである「エネルギー・環境ソリューション」において、水素事業、CCUS、DACを中心に、脱炭素社会の実現に向け、積極的に事業を推進しています。 また、天然ガスだけでなく水素も燃料として利用できるガスタービンやガスエンジンなど、水素Ready製品を通じて、脱炭素社会実現までのトランジション期(移行期)において市場ニーズに応えていきます。 一方、地球温暖化などに伴い激甚化する自然災害に対しては、リスク分析に基づき、事業継続計画(BCP)やサプライチェーンの強靭化などの対策を進めています。 気候変動関連のリスクと機会及びそれらがもたらす事業・戦略・財務計画への影響については、TCFD提言のフレームワークに基づき、分析・評価を行っています。 なお、シナリオ分析を含むTCFD提言に基づく情報開示はTCFDレポート(次回2026年10月発行予定)(https://www.khi.co.jp/sustainability/library/tcfd_report/)をご参照下さい。 (ⅳ) 指標及び目標当社グループは、世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して1.5℃に抑えるというパリ協定で掲げた目標の実現を目指し、「グループビジョン2030」のもと、水素発電を軸とした自主的な取組に加え、省エネルギーの更なる進展、再生可能エネルギーの導入拡大及び廃棄物発電の拡充により、2030年に当社及び国内連結子会社においてカーボンニュートラルを目指します※。 更に、当社グループの脱炭素ソリューションを社会や取引先、顧客にも広げ、世の中のカーボンニュートラルの早期実現に貢献していきます。 そのために当社グループは高効率の発電設備、水素との混焼ガスタービンなど化石燃料からカーボンニュートラルへの移行(トランジション)に不可欠な製品やサービスを多く取り揃え、この分野でも大きく貢献していきます。 ※昨今のエネルギー市場におけるLNGへの回帰傾向や主要パートナーの状況等を踏まえ、カーボンニュートラルの実現時期について見直しを進めています。 また、当社グループの2032年度に向けた温室効果ガス削減目標について、国際的な気候変動イニシアティブであるSBTi(Science Based Targets initiative)※より認証を取得しました。 ※SBTi:CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)の4団体が共同で 2015年に設立し、科学的根拠に基づく目標設定のベストプラクティスを定義・推進し、企業の目標を独自に評価 する国際的イニシアティブ。 目標CO2排出量実績(注1)対応策Scope 12030年:Net Zero(当社及び国内連結子会社)年間14.2万t-CO2(当社及び国内連結子会社45社、海外連結子会社58社)自社製の水素発電を軸に、廃棄物発電、再生可能エネルギーなども組み合わせ自社においてゼロエミッション工場を実現Scope 22030年:Net Zero(同上)年間30.4万t-CO2(同上)Scope 32040年:Zero-Carbon Ready(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)2050年:Net Zero(当社及び連結子会社)年間3,261.5万t-CO2(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)Scope3排出量の大半を占めるカテゴリー①と⑪について、下記の対応策を実施 カテゴリー①2040年:2021年度比80%削減(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)年間460.4万t-CO2(同左)・排出情報の共有等、材料や部品の調達先である取引先との連携強化・水素を中心に当社グループからCO2フリーなエネルギー等を取引先にも提供 カテゴリー⑪2040年:Zero-Carbon Ready(注2)(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)年間2,643.0万t-CO2(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱、川重冷熱工業㈱、㈱アーステクニカ)・水素社会実現に向け水素関連ソリューションを提供・各種モビリティやロボットなど、顧客が当社ソリューションを利用する際に電動化やCO2フリー燃料対応製品を選択肢として用意・CCUS(注3)への取組を推進 (注) 1.CO2排出量は2024年度実績です。 Scope 1、Scope 2、Scope 3カテゴリー①及び⑪についてはKPMGあずさサステナビリティ㈱による保証済です。 最新の情報は当社Webサイト(2026年7月更新予定)(https://www.khi.co.jp/sustainability/esg/data.html)をご参照下さい。 2.Zero-Carbon Readyは、カテゴリー⑪の対応策に記載の取組を示す当社の造語です。 3.CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage(CO2の回収・有効利用・貯留) ② 人財活躍推進 社会が求める新たな価値を持続的に提供するために人財は最も重要な財産であり、「グループビジョン2030」においても、人的資本の充実は成長シナリオを支える重要な要素と位置づけています。 この認識のもと、当社グループは人的資本に関する基本方針に則り、多様な人財の獲得・育成、その個性と能力を発揮する環境整備、前向きに挑戦し続ける人と組織の実現に向けて、各種施策を展開しています。 なお、各種施策の詳細やその他の取組については、各項目に記載したURLから当社Webサイトをご参照下さい。 (ⅰ) ガバナンス 人的資本に関しても、人財マネジメントに関する基本方針・計画の決定は取締役会が行うものとし、特に重要な事項については指名諮問委員会や報酬諮問委員会に意見を求めています。 執行側の会議体として全社人財マネジメント委員会を組織し、重要事項を協議・検討するほか、定期的に関係部門を招集し、ディスカッションを行っています。 《人的資本に関するガバナンス体制》 経営に大きな影響を及ぼす全社的な人財の育成・活用の方針、特に①経営者の育成、②重点施策における人財の活用、③新事業・新製品への人財の投入、④各種人事施策の運用状況などについては全社人財マネジメント委員会で協議・検討しています。 全社人財マネジメント委員会は社長が議長となり、カンパニープレジデントや川崎車両㈱社長、カワサキモータース㈱社長を中心に招集し、年4回開催することとしています。 人財マネジメント委員会で協議した内容を反映し、各種施策について経営会議で審議の上、取締役会に報告する体制としています。 また、各種人事施策の詳細立案・策定時の意見収集、全社方針の伝達を目的として本社人事本部がカンパニーの人事・勤労担当部門長を招集し、各種会議体を開催しています。 人財マネジメント体制図 (ⅱ) リスク管理 当社グループにとって、人的資本は中長期的な価値創造を支える重要な経営基盤であり、多様な人財の活躍推進、教育・能力開発、計画的な後継者育成に加え、従業員一人ひとりが安心して能力を発揮し続けられる環境づくりを通じた人財の定着を図ることで、持続的な競争力の向上や新たな成長機会の創出につながるものと考えています。 一方で、これらの取組が十分に進まない場合には、多様な人財の流出や人財の固定化を招き、労働市場の縮小や技術革新の進展に的確に対応できなくなるおそれがあります。 その結果、事業の持続性やイノベーション創出力が低下し、中長期的な企業価値に影響を及ぼすリスクがあると認識しています。 (ⅲ) 戦略並びに指標及び目標《人財育成方針》 社内外の組織の枠・製品の枠を超えて新たな事業領域に挑戦し成果を出す人財を育成するとともに、組織を動機づけ成果を最大化させるための適切なマネジメントが必要と考えています。 そのため、2021年から、自ら高い目標を掲げ覚悟とスピード感をもってやり抜く人財を後押しし評価する「チャレンジ&コミットメント」をコンセプトとする人事制度をスタートさせ、年齢・性別・国籍等の属性に関わらず、期待役割と成果を実現し得る人財を社内外から獲得・配置するとともに、行動特性評価による適正配置や、部課長を対象とした研修を実施しマネジメント層の育成にも取り組んでいます。 また、持続的に事業変革をリードする経営者の育成強化が必要と考えており、経営者に求める素養の可視化、外部アセスメントの活用、社長・副社長による面談などを行い、後継者候補を選定しています。 加えて、「Kawasaki経営実戦塾」「Kawasaki経営塾」「Kawasaki経営入門塾」などの経営者育成プログラムを幅広い層を対象に実施し、計画的な経営者育成に取り組んでいます。 2025年には、目指すべき人や組織の実現にむけたHRの指針として「HRポリシー」を策定しました。 従業員が高い目標に向かって挑戦し、成功も失敗も糧として成長できるよう、風土・基盤の醸成に一層注力していきます。 人財マネジメント (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/h-management.html)人財開発 (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/h-development.html) 《社内環境整備方針》 「グループビジョン2030」の達成と更にその先の飛躍に向けて「枠を超え成長し続けるオープンで自由闊達・創造的なチーム」であり続けるため、より多くの人財が働きがいと働きやすさを実感できる環境づくりが重要と考えています。 例えば、組織を横断して様々なテーマで改革を行う「K-Win活動」ではグループ経営と一体となり、「企業文化及び従業員意識の改革活動」に取り組んでいます。 高いモチベーションを持ち、かつ能力を発揮する環境が与えられていると実感している従業員を更により多く輩出することで企業価値の向上を目指しています。 活動の進捗状況を確認し、組織課題の可視化と継続的な改善に結びつけるために定期的にエンゲージメントサーベイを実施しています。 当社グループが採用しているサーベイは、グローバル企業や国内の好業績企業に広く利用されており、業績相関が高い2つの結果指標である「社員を活かす環境」(注1)と「社員エンゲージメント」(注2)で構成されています。 「グループビジョン2030」の実現に向けて、グローバル好業績企業水準をターゲットとし、2つの結果指標が共にグローバル平均を上回る従業員の割合を2030年度、連結で50%以上(2025年度実績:36%)を目標に掲げ、より良い社内環境整備に取り組んでいます。 KPI目標実績対応策「社員を活かす環境」と「社員エンゲージメント」が共に高い従業員割合2030年度 50%超(サーベイ実施会社の総計)2025年度 36%(当社及び連結子会社54社)経営トップとの車座対話、上司部下や共に働くメンバー間の関係性強化による組織活性化、かわさき目安箱による組織横断課題の共有・解決など 人財マネジメント (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/h-management.html) (注)1.エンゲージメントサーベイにおいて、「会社でスキルや経験を発揮できる機会があり、働きやすい環境であるかどうか(働きやすさ)」に関する複数の設問において、肯定的な回答をしている社員の割合。 2.同サーベイにおいて、「会社への貢献意欲・自発的に取り組む姿勢が醸成されているか(働きがい)」に関する複数の設問において、肯定的な回答をしている社員の割合。 《DE&Iの促進》 持続的な企業価値の向上を図っていくためには、国籍、性別、年齢、宗教の違いや障がいの有無などに関わらず、世界中で活躍する従業員一人ひとりが持つ能力や特性を存分に発揮でき、それを最大化する組織づくりが重要です。 2025年には、すべての従業員が能力を発揮し新たな価値創造につなげるために、会社が従業員一人ひとりの挑戦と成長に寄り添った支援することを宣言する「DE&Iポリシー」を策定しました。 本方針は当社グループのすべての人財が持つべきDE&Iに関する共通認識や各人に期待される行動を示しています。 これまでに、育児・介護と仕事の両立支援を目的に、子どもが3歳に到達するまで取得できる「育児休業」、小学校卒業まで利用できる「短時間勤務制度」、最長3年間取得できる「介護休業」、育児・介護などで必要な時に時間単位で休暇を取れる制度など、国の基準を上回る取組をしています。 これらのDE&I推進の積極的な取組が評価され、女性活躍に優れた企業として「なでしこ銘柄」(2014年度)に選定され、「えるぼし」(2016年)や「くるみん」(2010年、2015年)の認定も取得しています。 今後も、新卒採用において事務系総合職の40%以上、技術系総合職の15%以上を目標として女性の積極採用を継続的に推進するとともに、人財育成や環境醸成等の各種施策により女性をはじめとする多様な人財の活躍推進を図ります。 また、仕事と育児の両立に対する理解促進や働きやすい職場づくりの一助になると考え、男性育児休業取得率の向上に向けて取り組んでいます。 セミナー等による意識改革や制度・環境の整備に加え、DXを活用した業務プロセス改革により育児休業を取得しやすい職場環境を推進しています。 更に、2025年度は男性の育児参画を促し、ジェンダー格差の是正に向けた取組を議論し、「共育(トモイク)休暇」を導入いたしました。 この休暇の導入により、育児休業取得の懸念の一つである収入面の不安を解消し、最低1ヶ月間は育児に専念することを標準とする組織風土の醸成を目指します。 当事業年度の主な施策● DE&Iポリシーの策定● 女性課長層向け育成プログラム「Kawasaki Women's Advanced Program」の導入● 大学と連携した「女性エンジニア養成プログラム」でのワークショップや地元企業との「技術系女性交流会」「女性リーダー育成勉強会」などのイベントを開催KPI目標実績対応策女性・外国人・キャリア採用者の部長級以上への登用率2030年度 20%超(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)2025年度 9.5%(同左)・多様な知見を取り入れるためのキャリア採用の強化、新卒採用者の女性比率向上、属性に関わらず役割発揮が期待される適材の配置推進・外国籍従業員向けビジネス環境理解研修や上司向け異文化理解研修、育児・介護・治療と仕事の両立での短時間勤務、法定有休に加え更に最大60日の有休利用、育児サービス利用時の費用補助など制度の充実男性育児休業取得率2025年度 50%以上(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)2025年度 45.6%(同左) ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(https://www.khi.co.jp/sustainability/society/diversity.html) 《安全・衛生・健康》 当社グループは、従業員が心身ともに健康で安全に働ける環境を提供することを大切にしています。 すべての従業員が安心して働けるように、安全・衛生・健康を保持するための労働災害対策・傷病休業対策・生活習慣の改善を推進し、休業災害の発生防止に重点をおいて、休業災害度数率の低減に向けた安全管理活動の改善に努めています。 休業災害度数率は、2030年0.35以下の維持を目標として掲げ、下表の対応策の徹底・強化により改善を目指します。 また、安全・健康における長期ビジョンの実現に向けて、安全な設備や作業環境への「安全投資」による災害の低減、従業員の心と身体に対する「健康投資」による労働損失の低減、労働生産性の向上を目指します。 当社では労働生産性に影響する生活習慣の6項目を点数化した当社独自指数である「健康スコア」を測定し、従業員の生活習慣を改善に向けた各種施策を推進してきました。 引き続き、従業員の健康意識向上と行動変容の促進を図っていきます。 これらの取組を基盤としつつ、近年では、健康状態がもたらす労働損失や生産性への影響をより直接的に捉える観点から、アブセンティーズム(疾病等による欠勤)及びプレゼンティーズム(不調を抱えながら就労することによる生産性低下)に着目した健康経営の実践・高度化に取り組んでいます。 現在、アブセンティーズム及びプレゼンティーズムの現状把握については、測定方法を確立したところであり、今後は経年推移も踏まえた指標の検討を進めていきます。 併せて、アブセンティーズム及びプレゼンティーズムの改善に向けた具体的な取組を推進し、従業員一人ひとりが心身ともに健康で能力を十分に発揮できる職場環境の整備を通じて、中長期的な企業価値の向上につなげていきます。 KPI目標実績対応策休業災害度数率(労働時間100万時間当た りの休業災害による死傷 者数をもって休業災害の 発生頻度を表した指標)2030年0.35以下(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)2025年 0.44(同左)重大災害の未然防止・類似災害の再発防止対策として作業ルールの精査と周知徹底、災害発生リスクの高い作業者(若年層・経験の浅い作業者、高年齢者・作業に慣れ始めた作業者)の災害防止教育と指導、リスクアセスメントを活用し作業実態に合わせた危険予知活動など 労働安全衛生健康 (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/health.html) |
| 戦略 | (4) 戦略並びに指標及び目標《重要課題(マテリアリティ)》 当社グループでは、多様化するステークホルダーからの期待・要望と事業環境の変化を踏まえ、当社グループの企業活動が社会に与える影響を認識・整理し、2018年に重要課題(マテリアリティ)を特定しました。 更に2021年には、前年に発表した「グループビジョン2030」を受け、重要課題(マテリアリティ)の見直しを行いました。 2018年と同様、重要課題(マテリアリティ)は「事業を通じて創出する社会・環境価値」と「事業活動を支える基盤」に大別し、事業を通じた取組を「当社グループが長期で達成すべき最重要課題」と定義し、その事業活動を支える課題を、最重要課題の達成に向けた「基盤項目」と位置づけています。 今後も、事業環境や社会からの期待の変化に即し、定期的に重要課題(マテリアリティ)の見直しを行っていきます。 重要課題(マテリアリティ)の特定プロセスのほか、外部有識者のコメントやそれを受けた対応など、詳細は当社Webサイト(https://www.khi.co.jp/sustainability/materiality/task.html)をご参照下さい。 抽出した重要課題(マテリアリティ)のマッピング 特定した重要課題(マテリアリティ)の主な事項に関する戦略並びに指標及び目標は以下のとおりです。 《事業を通じて創出する社会・環境価値~3つの注力フィールド~》 3つの注力フィールドである「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」は、「事業を通じて創出する社会・環境価値」として、直面する社会課題に対し当社グループが長期で取り組むべき最重要課題と位置づけたものです。 詳細は、統合報告書「Kawasaki Report」(次回2026年9月発行予定)(https://www.khi.co.jp/sustainability/library/kawasaki_report/index.html)をご参照下さい。 a) 安全安心リモート社会 医療・ヘルスケア、介護、ものづくり、産業インフラ等様々な分野で、当社グループが有するAI・遠隔操作・情報技術、ロボティクス技術等を活用することで、働き方の変革に加え、防災・防衛などあらゆる場面を想定し、すべての人々が安全・安心に暮らせる社会の実現に向けて取り組んでいます。 ・病院経営効率化に向けた取組 高齢化や労働力不足等の世界共通の課題を抱える医療分野に対するソリューションとして、当社グループが保有する手術支援ロボット「hinotori™」、自律走行サービスロボット「Nyokkey(ニョッキー)」、屋内配送ロボット「FORRO(フォーロ)」、屋内外位置情報ソリューション「mapxus Driven by Kawasaki™」等といった製品・サービスとAI・遠隔技術の融合により来院から診察、治療、手術、術後ケアまでを一貫して支援する「病院ワンストップソリューション」の創出を進めています。 2025年6月に欧州と日本間で初となる遠隔手術の実証実験に成功した手術支援ロボット「hinotori™」は、グローバル展開を進めており、2026年3月末時点で国内外に累計110台を設置、累計17,300症例と着実に実績を積んでいます。 屋内配送ロボット「FORRO」は2026年3月末までに13病院で22台の実運用が開始され、24時間体制で稼働することで医療従事者の業務負担の軽減に貢献しています。 これらのソリューションのグローバル展開として、ヘルスケア分野における事業ビジョン「未来のヘルスケアを共創する」のもと、2026年3月にフランス・ストラスブールに海外初となるR&Dイノベーションセンターである新会社「Kawasaki Innovation Centre Europe SAS」を設立しました。 また、フィジカルAIの社会実装を推進する拠点として2026年5月に米国・シリコンバレーに「Kawasaki Physical AI Center San Jose」を開設しました。 国内を含むこれらの共創拠点を連携させることで「病院ワンストップソリューション」の確立を加速します。 更に、AI開発を行う世界のトッププレイヤーであるNVIDIA、Analog Devices、Microsoft、富士通等との協業を推進し、医療等だけでなく半導体・自動車など幅広い産業やニューモビリティにおいても、人の置き換えではなく人の判断と行動を安全・効率的に支援するフィジカルAIの社会実装を目指します。 ・介護現場に対するソリューション事業 2024年度より、介護施設における介護テクノロジーの導入・活用・定着を促進することで、介護人材不足の社会課題を解決する“介護業務支援サービス”に参入しました。 当事業年度は、19回に及ぶ介護現場オペレーション計測を行い、様々な介護テクノロジーの改善効果及び投資効果を定量的に提示するサービスを提供しました。 更に、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構の「介護DXを利用した抜本的現場改善事業」に対して、デジタル技術を活用した「介護テクノロジーの定量的改善及び投資効果を提示する機能を有する介護DXパッケージモデルの開発」の提案を行い、採択されたほか、厚生労働省、経済産業省、自治体等の補助金制度も活用し、その取組を地域のモデル施設へ展開する活動も推進しています。 並行して、介護領域向けソーシャルロボットの社会実装の実現に向けた開発にも着手しており、介護施設の協力を得て認知症の方との会話などの実証試験を行っています。 b) 近未来モビリティ 物流量の増加や少子高齢化に伴う労働力不足の中で、新しい輸送・移動手段を提案し、豊かでスマートかつシームレスな移動が可能な社会を創造します。 2025年1月、無人ヘリコプター「K-RACER」を用いて送電鉄塔への物資輸送を想定した実証試験に成功しました。 既に取り組んでいる災害時の物資輸送等と合わせて、民需に限らず様々なケースに対応したソリューションの一つとして日本の安全保障や社会インフラ強化に貢献していきます。 また、ロボット事業とモーターサイクル事業を持つ当社グループだからこそ実現できる、新感覚オフロードパーソナルモビリティ「CORLEO(コルレオ)」の製品化に向けた開発にも着手しています。 シミュレーターの開発に加え、まずは2030年開催予定の「サウジアラビア・リヤド万博」の会場内モビリティとして採用されることを目指します。 当社グループは新たなモビリティを通じて、引き続き心弾む新たな価値や喜びの提供にも挑戦し、人とモノの移動を一層変革していきます。 ・無人ヘリコプター「K-RACER」 2025年12月、送電鉄塔への物資輸送を想定した実証試験を、関西電力送配電株式会社の甲賀訓練場(滋賀県甲賀市)で実施し、荷揚げから送電鉄塔近傍での荷降ろしまでの一連の飛行に成功しました。 今後も各ステークホルダーとの連携を強化し、平時と災害時の両面で安全で新しい物流網を構築することで、激甚化する自然災害への対処能力の向上にも貢献していきます。 また、同月、BladeRobots A/S(以下、「BladeRobots」)と、風力発電ブレード前縁補修分野において当社の「K-RACER」とBladeRobotsが開発するブレード前縁補修ロボットを連携させた新しいソリューションの開発に向けた戦略的パートナーシップを締結しました。 この締結に先立ち、BladeRobotsと風力発電分野の世界的企業Vestas Wind Systems A/Sの支援のもと、デンマーク国内の風力発電所において実証試験を実施し、本ソリューションが技術的に成立することを確認しています。 ・Robotic Multi-legged Vehicle「CORLEO(コルレオ)」 大阪・関西万博を通じて大きな反響を呼び、2025年12月に国際ロボット展にてCORLEOの製品化に向けた開発に着手することを発表しました。 Robotic Multi-legged Vehicle(RMV)という新カテゴリーを創出し、これまでにない乗車体験価値をつくりこむべく機体の開発に着手しています。 更には、ゲーム・eスポーツ市場への参入も視野に入れて事業開発を推進しており、2030年に開催されるサウジアラビア・リヤド万博での導入をマイルストーンに設定し、誰もが安全に安心して冒険を楽しめる「SAFE ADVENTURE」事業構想を展開していきます。 AIの進化により、製造、医療、モビリティ等幅広い分野でフィジカルAIの活用が期待されており、2026年5月に米国カリフォルニア州サンノゼにフィジカルAIセンターを開設しました。 世界的なテック企業や最先端の技術が集まるこの地で社会実装を加速させていきます。 c) エネルギー・環境ソリューション 中東情勢悪化の影響を受けて、当社グループが進めている水素事業はカーボンニュートラル需要に加え、エネルギー安全保障としての重要性が益々高まっています。 2025年11月、日本水素エネルギー株式会社(以下「JSE」)と、川崎市扇島に建設する液化水素基地「川崎 LH₂ターミナル」を起工しました。 更には世界最大となる40,000㎥型液化水素運搬船の造船契約の締結や、世界初の大型商船向けの水素燃料エンジンや、水素液化プラント向け遠心式水素圧縮機の実証運転を開始する等、水素社会の実現に向けたプロジェクトが本格的に加速しています。 水素社会実現までの移行期間においては、天然ガスと親和性の高いブルー水素がグリーン水素の普及を支える形で水素導入が進む可能性が高まっています。 当社は天然ガスだけでなく水素も燃料として利用できるガスタービンやガスエンジンを保有しており、更にブルー水素に必要不可欠なCO2分離・回収・貯蔵に加え、CO2と水素から高品質なガソリンを製造する技術等も保有していることから、カーボンニュートラルのみならずエネルギー安全保障の観点からも多くのビジネスチャンスがあると考えています。 ・液化水素サプライチェーン構築に向けて 2026年1月、当社はJSEとの、世界最大となる40,000㎥型液化水素運搬船の造船に関する契約の締結を発表しました。 2030年代の世界の水素需要に応えるべく、当社の坂出工場(香川県坂出市)にて本船を建造し、将来の液化水素サプライチェーンの本格運用に向けた基盤を形成します。 JSEは「液化水素サプライチェーンの商用化実証」※の事業主体として、本船と川崎市扇島に建設中の液化水素基地「川崎 LH₂ターミナル」により、基地と船間での液化水素の荷役実証、並びに国際間海上輸送を模した外洋条件下での輸送実証を2030年度までに実施します。 性能、安全性、耐久性、信頼性、経済性等、国際水素サプライチェーンの商用化に求められる要件を確認する商用化実証を通じて、水素の社会実装への歩みを着実に進めていきます。 2026年1月より、当社播磨工場に建設した水素液化プラント向け遠心式水素圧縮機「KM Comp-H2」において実証運転を開始しました。 本装置での実証を通して、液化プロセスを効率化し水素の供給コスト低減を目指します。 ※国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業により実施 ・日本とドイツにおける水素の社会実装に向けて 2025年9月、当社はトヨタ自動車株式会社、関西電力株式会社、ダイムラートラック社、ハンブルク自由港倉庫建築組合と「日独連携水素サプライチェーン構築に向けた覚書」を締結しました。 本覚書は、国や産業の壁を越えて、水素の国際的な利活用推進を目指すと共に、日本とドイツの需要を合わせることにより、高い経済性を持つ水素サプライチェーンの構築を目標とするもので、経済産業省主催の水素閣僚会議において署名されたものです。 本覚書の締結により、港湾・物流や、商用車をはじめとするモビリティ、発電といった各産業セクターにおける、国際的な水素輸送の実用化と事業化に向けた歩みを更に進めていきます。 ・水素燃料の利活用に向けて 2026年3月には当社とジャパンエンジン社は、水素燃料多目的船の実船実証に向け大型商船向け水素燃料エンジンの水素燃料運転を開始しました。 造船各社や日本海事協会と連携し、水素燃料による商船運航の実用化を進めます。 ・CO2分離・回収事業の推進 2025年11月、当社は独自のCO2分離回収技術Kawasaki CO2 Capture(KCC)を適用した実証設備を神戸工場に完成させました。 本設備は、排ガスからCO2を回収するPCC(Post-Combustion Capture)設備と大気中からCO2を直接回収するDAC(Direct Air Capture)設備から構成されます。 排ガスからのCO2回収技術は、既存インフラを活用した即効性のある排出削減技術として、DACは残余排出への対応やネガティブエミッションの実現に不可欠な技術として、それぞれ重要な役割を担うと位置づけられており、本設備を活用した技術検証を通じてCO2回収量の拡大を目指すとともに、KCCの社会実装を通じて地域や産業界の脱炭素化を推進します。 《事業活動を支える基盤項目》「事業を通じて創出する社会・環境価値」の達成に向け、ビジネスと人権、人財活躍推進、コンプライアンス、技術開発・DXなど、特に重要となる課題を「事業活動を支える基盤項目」と位置づけています。 これらの重要課題については、定量的な目標とKPIを設定しており、毎年、取締役会において主なKPIの進捗状況のモニタリングを実施しています。 各項目の定量的な目標及びKPI、その進捗状況など、詳細は統合報告書「Kawasaki Report」(次回2026年9月発行予定)(https://www.khi.co.jp/sustainability/library/kawasaki_report/index.html)をご参照下さい。 |
| 指標及び目標 | 特定した重要課題(マテリアリティ)の主な事項に関する戦略並びに指標及び目標は以下のとおりです。 《事業を通じて創出する社会・環境価値~3つの注力フィールド~》 3つの注力フィールドである「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」は、「事業を通じて創出する社会・環境価値」として、直面する社会課題に対し当社グループが長期で取り組むべき最重要課題と位置づけたものです。 詳細は、統合報告書「Kawasaki Report」(次回2026年9月発行予定)(https://www.khi.co.jp/sustainability/library/kawasaki_report/index.html)をご参照下さい。 a) 安全安心リモート社会 医療・ヘルスケア、介護、ものづくり、産業インフラ等様々な分野で、当社グループが有するAI・遠隔操作・情報技術、ロボティクス技術等を活用することで、働き方の変革に加え、防災・防衛などあらゆる場面を想定し、すべての人々が安全・安心に暮らせる社会の実現に向けて取り組んでいます。 ・病院経営効率化に向けた取組 高齢化や労働力不足等の世界共通の課題を抱える医療分野に対するソリューションとして、当社グループが保有する手術支援ロボット「hinotori™」、自律走行サービスロボット「Nyokkey(ニョッキー)」、屋内配送ロボット「FORRO(フォーロ)」、屋内外位置情報ソリューション「mapxus Driven by Kawasaki™」等といった製品・サービスとAI・遠隔技術の融合により来院から診察、治療、手術、術後ケアまでを一貫して支援する「病院ワンストップソリューション」の創出を進めています。 2025年6月に欧州と日本間で初となる遠隔手術の実証実験に成功した手術支援ロボット「hinotori™」は、グローバル展開を進めており、2026年3月末時点で国内外に累計110台を設置、累計17,300症例と着実に実績を積んでいます。 屋内配送ロボット「FORRO」は2026年3月末までに13病院で22台の実運用が開始され、24時間体制で稼働することで医療従事者の業務負担の軽減に貢献しています。 これらのソリューションのグローバル展開として、ヘルスケア分野における事業ビジョン「未来のヘルスケアを共創する」のもと、2026年3月にフランス・ストラスブールに海外初となるR&Dイノベーションセンターである新会社「Kawasaki Innovation Centre Europe SAS」を設立しました。 また、フィジカルAIの社会実装を推進する拠点として2026年5月に米国・シリコンバレーに「Kawasaki Physical AI Center San Jose」を開設しました。 国内を含むこれらの共創拠点を連携させることで「病院ワンストップソリューション」の確立を加速します。 更に、AI開発を行う世界のトッププレイヤーであるNVIDIA、Analog Devices、Microsoft、富士通等との協業を推進し、医療等だけでなく半導体・自動車など幅広い産業やニューモビリティにおいても、人の置き換えではなく人の判断と行動を安全・効率的に支援するフィジカルAIの社会実装を目指します。 ・介護現場に対するソリューション事業 2024年度より、介護施設における介護テクノロジーの導入・活用・定着を促進することで、介護人材不足の社会課題を解決する“介護業務支援サービス”に参入しました。 当事業年度は、19回に及ぶ介護現場オペレーション計測を行い、様々な介護テクノロジーの改善効果及び投資効果を定量的に提示するサービスを提供しました。 更に、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構の「介護DXを利用した抜本的現場改善事業」に対して、デジタル技術を活用した「介護テクノロジーの定量的改善及び投資効果を提示する機能を有する介護DXパッケージモデルの開発」の提案を行い、採択されたほか、厚生労働省、経済産業省、自治体等の補助金制度も活用し、その取組を地域のモデル施設へ展開する活動も推進しています。 並行して、介護領域向けソーシャルロボットの社会実装の実現に向けた開発にも着手しており、介護施設の協力を得て認知症の方との会話などの実証試験を行っています。 b) 近未来モビリティ 物流量の増加や少子高齢化に伴う労働力不足の中で、新しい輸送・移動手段を提案し、豊かでスマートかつシームレスな移動が可能な社会を創造します。 2025年1月、無人ヘリコプター「K-RACER」を用いて送電鉄塔への物資輸送を想定した実証試験に成功しました。 既に取り組んでいる災害時の物資輸送等と合わせて、民需に限らず様々なケースに対応したソリューションの一つとして日本の安全保障や社会インフラ強化に貢献していきます。 また、ロボット事業とモーターサイクル事業を持つ当社グループだからこそ実現できる、新感覚オフロードパーソナルモビリティ「CORLEO(コルレオ)」の製品化に向けた開発にも着手しています。 シミュレーターの開発に加え、まずは2030年開催予定の「サウジアラビア・リヤド万博」の会場内モビリティとして採用されることを目指します。 当社グループは新たなモビリティを通じて、引き続き心弾む新たな価値や喜びの提供にも挑戦し、人とモノの移動を一層変革していきます。 ・無人ヘリコプター「K-RACER」 2025年12月、送電鉄塔への物資輸送を想定した実証試験を、関西電力送配電株式会社の甲賀訓練場(滋賀県甲賀市)で実施し、荷揚げから送電鉄塔近傍での荷降ろしまでの一連の飛行に成功しました。 今後も各ステークホルダーとの連携を強化し、平時と災害時の両面で安全で新しい物流網を構築することで、激甚化する自然災害への対処能力の向上にも貢献していきます。 また、同月、BladeRobots A/S(以下、「BladeRobots」)と、風力発電ブレード前縁補修分野において当社の「K-RACER」とBladeRobotsが開発するブレード前縁補修ロボットを連携させた新しいソリューションの開発に向けた戦略的パートナーシップを締結しました。 この締結に先立ち、BladeRobotsと風力発電分野の世界的企業Vestas Wind Systems A/Sの支援のもと、デンマーク国内の風力発電所において実証試験を実施し、本ソリューションが技術的に成立することを確認しています。 ・Robotic Multi-legged Vehicle「CORLEO(コルレオ)」 大阪・関西万博を通じて大きな反響を呼び、2025年12月に国際ロボット展にてCORLEOの製品化に向けた開発に着手することを発表しました。 Robotic Multi-legged Vehicle(RMV)という新カテゴリーを創出し、これまでにない乗車体験価値をつくりこむべく機体の開発に着手しています。 更には、ゲーム・eスポーツ市場への参入も視野に入れて事業開発を推進しており、2030年に開催されるサウジアラビア・リヤド万博での導入をマイルストーンに設定し、誰もが安全に安心して冒険を楽しめる「SAFE ADVENTURE」事業構想を展開していきます。 AIの進化により、製造、医療、モビリティ等幅広い分野でフィジカルAIの活用が期待されており、2026年5月に米国カリフォルニア州サンノゼにフィジカルAIセンターを開設しました。 世界的なテック企業や最先端の技術が集まるこの地で社会実装を加速させていきます。 c) エネルギー・環境ソリューション 中東情勢悪化の影響を受けて、当社グループが進めている水素事業はカーボンニュートラル需要に加え、エネルギー安全保障としての重要性が益々高まっています。 2025年11月、日本水素エネルギー株式会社(以下「JSE」)と、川崎市扇島に建設する液化水素基地「川崎 LH₂ターミナル」を起工しました。 更には世界最大となる40,000㎥型液化水素運搬船の造船契約の締結や、世界初の大型商船向けの水素燃料エンジンや、水素液化プラント向け遠心式水素圧縮機の実証運転を開始する等、水素社会の実現に向けたプロジェクトが本格的に加速しています。 水素社会実現までの移行期間においては、天然ガスと親和性の高いブルー水素がグリーン水素の普及を支える形で水素導入が進む可能性が高まっています。 当社は天然ガスだけでなく水素も燃料として利用できるガスタービンやガスエンジンを保有しており、更にブルー水素に必要不可欠なCO2分離・回収・貯蔵に加え、CO2と水素から高品質なガソリンを製造する技術等も保有していることから、カーボンニュートラルのみならずエネルギー安全保障の観点からも多くのビジネスチャンスがあると考えています。 ・液化水素サプライチェーン構築に向けて 2026年1月、当社はJSEとの、世界最大となる40,000㎥型液化水素運搬船の造船に関する契約の締結を発表しました。 2030年代の世界の水素需要に応えるべく、当社の坂出工場(香川県坂出市)にて本船を建造し、将来の液化水素サプライチェーンの本格運用に向けた基盤を形成します。 JSEは「液化水素サプライチェーンの商用化実証」※の事業主体として、本船と川崎市扇島に建設中の液化水素基地「川崎 LH₂ターミナル」により、基地と船間での液化水素の荷役実証、並びに国際間海上輸送を模した外洋条件下での輸送実証を2030年度までに実施します。 性能、安全性、耐久性、信頼性、経済性等、国際水素サプライチェーンの商用化に求められる要件を確認する商用化実証を通じて、水素の社会実装への歩みを着実に進めていきます。 2026年1月より、当社播磨工場に建設した水素液化プラント向け遠心式水素圧縮機「KM Comp-H2」において実証運転を開始しました。 本装置での実証を通して、液化プロセスを効率化し水素の供給コスト低減を目指します。 ※国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業により実施 ・日本とドイツにおける水素の社会実装に向けて 2025年9月、当社はトヨタ自動車株式会社、関西電力株式会社、ダイムラートラック社、ハンブルク自由港倉庫建築組合と「日独連携水素サプライチェーン構築に向けた覚書」を締結しました。 本覚書は、国や産業の壁を越えて、水素の国際的な利活用推進を目指すと共に、日本とドイツの需要を合わせることにより、高い経済性を持つ水素サプライチェーンの構築を目標とするもので、経済産業省主催の水素閣僚会議において署名されたものです。 本覚書の締結により、港湾・物流や、商用車をはじめとするモビリティ、発電といった各産業セクターにおける、国際的な水素輸送の実用化と事業化に向けた歩みを更に進めていきます。 ・水素燃料の利活用に向けて 2026年3月には当社とジャパンエンジン社は、水素燃料多目的船の実船実証に向け大型商船向け水素燃料エンジンの水素燃料運転を開始しました。 造船各社や日本海事協会と連携し、水素燃料による商船運航の実用化を進めます。 ・CO2分離・回収事業の推進 2025年11月、当社は独自のCO2分離回収技術Kawasaki CO2 Capture(KCC)を適用した実証設備を神戸工場に完成させました。 本設備は、排ガスからCO2を回収するPCC(Post-Combustion Capture)設備と大気中からCO2を直接回収するDAC(Direct Air Capture)設備から構成されます。 排ガスからのCO2回収技術は、既存インフラを活用した即効性のある排出削減技術として、DACは残余排出への対応やネガティブエミッションの実現に不可欠な技術として、それぞれ重要な役割を担うと位置づけられており、本設備を活用した技術検証を通じてCO2回収量の拡大を目指すとともに、KCCの社会実装を通じて地域や産業界の脱炭素化を推進します。 《事業活動を支える基盤項目》「事業を通じて創出する社会・環境価値」の達成に向け、ビジネスと人権、人財活躍推進、コンプライアンス、技術開発・DXなど、特に重要となる課題を「事業活動を支える基盤項目」と位置づけています。 これらの重要課題については、定量的な目標とKPIを設定しており、毎年、取締役会において主なKPIの進捗状況のモニタリングを実施しています。 各項目の定量的な目標及びKPI、その進捗状況など、詳細は統合報告書「Kawasaki Report」(次回2026年9月発行予定)(https://www.khi.co.jp/sustainability/library/kawasaki_report/index.html)をご参照下さい。 |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | (ⅲ) 戦略並びに指標及び目標《人財育成方針》 社内外の組織の枠・製品の枠を超えて新たな事業領域に挑戦し成果を出す人財を育成するとともに、組織を動機づけ成果を最大化させるための適切なマネジメントが必要と考えています。 そのため、2021年から、自ら高い目標を掲げ覚悟とスピード感をもってやり抜く人財を後押しし評価する「チャレンジ&コミットメント」をコンセプトとする人事制度をスタートさせ、年齢・性別・国籍等の属性に関わらず、期待役割と成果を実現し得る人財を社内外から獲得・配置するとともに、行動特性評価による適正配置や、部課長を対象とした研修を実施しマネジメント層の育成にも取り組んでいます。 また、持続的に事業変革をリードする経営者の育成強化が必要と考えており、経営者に求める素養の可視化、外部アセスメントの活用、社長・副社長による面談などを行い、後継者候補を選定しています。 加えて、「Kawasaki経営実戦塾」「Kawasaki経営塾」「Kawasaki経営入門塾」などの経営者育成プログラムを幅広い層を対象に実施し、計画的な経営者育成に取り組んでいます。 2025年には、目指すべき人や組織の実現にむけたHRの指針として「HRポリシー」を策定しました。 従業員が高い目標に向かって挑戦し、成功も失敗も糧として成長できるよう、風土・基盤の醸成に一層注力していきます。 人財マネジメント (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/h-management.html)人財開発 (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/h-development.html) 《社内環境整備方針》 「グループビジョン2030」の達成と更にその先の飛躍に向けて「枠を超え成長し続けるオープンで自由闊達・創造的なチーム」であり続けるため、より多くの人財が働きがいと働きやすさを実感できる環境づくりが重要と考えています。 例えば、組織を横断して様々なテーマで改革を行う「K-Win活動」ではグループ経営と一体となり、「企業文化及び従業員意識の改革活動」に取り組んでいます。 高いモチベーションを持ち、かつ能力を発揮する環境が与えられていると実感している従業員を更により多く輩出することで企業価値の向上を目指しています。 活動の進捗状況を確認し、組織課題の可視化と継続的な改善に結びつけるために定期的にエンゲージメントサーベイを実施しています。 当社グループが採用しているサーベイは、グローバル企業や国内の好業績企業に広く利用されており、業績相関が高い2つの結果指標である「社員を活かす環境」(注1)と「社員エンゲージメント」(注2)で構成されています。 「グループビジョン2030」の実現に向けて、グローバル好業績企業水準をターゲットとし、2つの結果指標が共にグローバル平均を上回る従業員の割合を2030年度、連結で50%以上(2025年度実績:36%)を目標に掲げ、より良い社内環境整備に取り組んでいます。 KPI目標実績対応策「社員を活かす環境」と「社員エンゲージメント」が共に高い従業員割合2030年度 50%超(サーベイ実施会社の総計)2025年度 36%(当社及び連結子会社54社)経営トップとの車座対話、上司部下や共に働くメンバー間の関係性強化による組織活性化、かわさき目安箱による組織横断課題の共有・解決など 人財マネジメント (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/h-management.html) (注)1.エンゲージメントサーベイにおいて、「会社でスキルや経験を発揮できる機会があり、働きやすい環境であるかどうか(働きやすさ)」に関する複数の設問において、肯定的な回答をしている社員の割合。 2.同サーベイにおいて、「会社への貢献意欲・自発的に取り組む姿勢が醸成されているか(働きがい)」に関する複数の設問において、肯定的な回答をしている社員の割合。 《DE&Iの促進》 持続的な企業価値の向上を図っていくためには、国籍、性別、年齢、宗教の違いや障がいの有無などに関わらず、世界中で活躍する従業員一人ひとりが持つ能力や特性を存分に発揮でき、それを最大化する組織づくりが重要です。 2025年には、すべての従業員が能力を発揮し新たな価値創造につなげるために、会社が従業員一人ひとりの挑戦と成長に寄り添った支援することを宣言する「DE&Iポリシー」を策定しました。 本方針は当社グループのすべての人財が持つべきDE&Iに関する共通認識や各人に期待される行動を示しています。 これまでに、育児・介護と仕事の両立支援を目的に、子どもが3歳に到達するまで取得できる「育児休業」、小学校卒業まで利用できる「短時間勤務制度」、最長3年間取得できる「介護休業」、育児・介護などで必要な時に時間単位で休暇を取れる制度など、国の基準を上回る取組をしています。 これらのDE&I推進の積極的な取組が評価され、女性活躍に優れた企業として「なでしこ銘柄」(2014年度)に選定され、「えるぼし」(2016年)や「くるみん」(2010年、2015年)の認定も取得しています。 今後も、新卒採用において事務系総合職の40%以上、技術系総合職の15%以上を目標として女性の積極採用を継続的に推進するとともに、人財育成や環境醸成等の各種施策により女性をはじめとする多様な人財の活躍推進を図ります。 また、仕事と育児の両立に対する理解促進や働きやすい職場づくりの一助になると考え、男性育児休業取得率の向上に向けて取り組んでいます。 セミナー等による意識改革や制度・環境の整備に加え、DXを活用した業務プロセス改革により育児休業を取得しやすい職場環境を推進しています。 更に、2025年度は男性の育児参画を促し、ジェンダー格差の是正に向けた取組を議論し、「共育(トモイク)休暇」を導入いたしました。 この休暇の導入により、育児休業取得の懸念の一つである収入面の不安を解消し、最低1ヶ月間は育児に専念することを標準とする組織風土の醸成を目指します。 当事業年度の主な施策● DE&Iポリシーの策定● 女性課長層向け育成プログラム「Kawasaki Women's Advanced Program」の導入● 大学と連携した「女性エンジニア養成プログラム」でのワークショップや地元企業との「技術系女性交流会」「女性リーダー育成勉強会」などのイベントを開催KPI目標実績対応策女性・外国人・キャリア採用者の部長級以上への登用率2030年度 20%超(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)2025年度 9.5%(同左)・多様な知見を取り入れるためのキャリア採用の強化、新卒採用者の女性比率向上、属性に関わらず役割発揮が期待される適材の配置推進・外国籍従業員向けビジネス環境理解研修や上司向け異文化理解研修、育児・介護・治療と仕事の両立での短時間勤務、法定有休に加え更に最大60日の有休利用、育児サービス利用時の費用補助など制度の充実男性育児休業取得率2025年度 50%以上(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)2025年度 45.6%(同左) ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(https://www.khi.co.jp/sustainability/society/diversity.html) 《安全・衛生・健康》 当社グループは、従業員が心身ともに健康で安全に働ける環境を提供することを大切にしています。 すべての従業員が安心して働けるように、安全・衛生・健康を保持するための労働災害対策・傷病休業対策・生活習慣の改善を推進し、休業災害の発生防止に重点をおいて、休業災害度数率の低減に向けた安全管理活動の改善に努めています。 休業災害度数率は、2030年0.35以下の維持を目標として掲げ、下表の対応策の徹底・強化により改善を目指します。 また、安全・健康における長期ビジョンの実現に向けて、安全な設備や作業環境への「安全投資」による災害の低減、従業員の心と身体に対する「健康投資」による労働損失の低減、労働生産性の向上を目指します。 当社では労働生産性に影響する生活習慣の6項目を点数化した当社独自指数である「健康スコア」を測定し、従業員の生活習慣を改善に向けた各種施策を推進してきました。 引き続き、従業員の健康意識向上と行動変容の促進を図っていきます。 これらの取組を基盤としつつ、近年では、健康状態がもたらす労働損失や生産性への影響をより直接的に捉える観点から、アブセンティーズム(疾病等による欠勤)及びプレゼンティーズム(不調を抱えながら就労することによる生産性低下)に着目した健康経営の実践・高度化に取り組んでいます。 現在、アブセンティーズム及びプレゼンティーズムの現状把握については、測定方法を確立したところであり、今後は経年推移も踏まえた指標の検討を進めていきます。 併せて、アブセンティーズム及びプレゼンティーズムの改善に向けた具体的な取組を推進し、従業員一人ひとりが心身ともに健康で能力を十分に発揮できる職場環境の整備を通じて、中長期的な企業価値の向上につなげていきます。 KPI目標実績対応策休業災害度数率(労働時間100万時間当た りの休業災害による死傷 者数をもって休業災害の 発生頻度を表した指標)2030年0.35以下(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)2025年 0.44(同左)重大災害の未然防止・類似災害の再発防止対策として作業ルールの精査と周知徹底、災害発生リスクの高い作業者(若年層・経験の浅い作業者、高年齢者・作業に慣れ始めた作業者)の災害防止教育と指導、リスクアセスメントを活用し作業実態に合わせた危険予知活動など 労働安全衛生健康 (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/health.html) |
| 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | (ⅲ) 戦略並びに指標及び目標《人財育成方針》 社内外の組織の枠・製品の枠を超えて新たな事業領域に挑戦し成果を出す人財を育成するとともに、組織を動機づけ成果を最大化させるための適切なマネジメントが必要と考えています。 そのため、2021年から、自ら高い目標を掲げ覚悟とスピード感をもってやり抜く人財を後押しし評価する「チャレンジ&コミットメント」をコンセプトとする人事制度をスタートさせ、年齢・性別・国籍等の属性に関わらず、期待役割と成果を実現し得る人財を社内外から獲得・配置するとともに、行動特性評価による適正配置や、部課長を対象とした研修を実施しマネジメント層の育成にも取り組んでいます。 また、持続的に事業変革をリードする経営者の育成強化が必要と考えており、経営者に求める素養の可視化、外部アセスメントの活用、社長・副社長による面談などを行い、後継者候補を選定しています。 加えて、「Kawasaki経営実戦塾」「Kawasaki経営塾」「Kawasaki経営入門塾」などの経営者育成プログラムを幅広い層を対象に実施し、計画的な経営者育成に取り組んでいます。 2025年には、目指すべき人や組織の実現にむけたHRの指針として「HRポリシー」を策定しました。 従業員が高い目標に向かって挑戦し、成功も失敗も糧として成長できるよう、風土・基盤の醸成に一層注力していきます。 人財マネジメント (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/h-management.html)人財開発 (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/h-development.html) 《社内環境整備方針》 「グループビジョン2030」の達成と更にその先の飛躍に向けて「枠を超え成長し続けるオープンで自由闊達・創造的なチーム」であり続けるため、より多くの人財が働きがいと働きやすさを実感できる環境づくりが重要と考えています。 例えば、組織を横断して様々なテーマで改革を行う「K-Win活動」ではグループ経営と一体となり、「企業文化及び従業員意識の改革活動」に取り組んでいます。 高いモチベーションを持ち、かつ能力を発揮する環境が与えられていると実感している従業員を更により多く輩出することで企業価値の向上を目指しています。 活動の進捗状況を確認し、組織課題の可視化と継続的な改善に結びつけるために定期的にエンゲージメントサーベイを実施しています。 当社グループが採用しているサーベイは、グローバル企業や国内の好業績企業に広く利用されており、業績相関が高い2つの結果指標である「社員を活かす環境」(注1)と「社員エンゲージメント」(注2)で構成されています。 「グループビジョン2030」の実現に向けて、グローバル好業績企業水準をターゲットとし、2つの結果指標が共にグローバル平均を上回る従業員の割合を2030年度、連結で50%以上(2025年度実績:36%)を目標に掲げ、より良い社内環境整備に取り組んでいます。 KPI目標実績対応策「社員を活かす環境」と「社員エンゲージメント」が共に高い従業員割合2030年度 50%超(サーベイ実施会社の総計)2025年度 36%(当社及び連結子会社54社)経営トップとの車座対話、上司部下や共に働くメンバー間の関係性強化による組織活性化、かわさき目安箱による組織横断課題の共有・解決など 人財マネジメント (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/h-management.html) (注)1.エンゲージメントサーベイにおいて、「会社でスキルや経験を発揮できる機会があり、働きやすい環境であるかどうか(働きやすさ)」に関する複数の設問において、肯定的な回答をしている社員の割合。 2.同サーベイにおいて、「会社への貢献意欲・自発的に取り組む姿勢が醸成されているか(働きがい)」に関する複数の設問において、肯定的な回答をしている社員の割合。 《DE&Iの促進》 持続的な企業価値の向上を図っていくためには、国籍、性別、年齢、宗教の違いや障がいの有無などに関わらず、世界中で活躍する従業員一人ひとりが持つ能力や特性を存分に発揮でき、それを最大化する組織づくりが重要です。 2025年には、すべての従業員が能力を発揮し新たな価値創造につなげるために、会社が従業員一人ひとりの挑戦と成長に寄り添った支援することを宣言する「DE&Iポリシー」を策定しました。 本方針は当社グループのすべての人財が持つべきDE&Iに関する共通認識や各人に期待される行動を示しています。 これまでに、育児・介護と仕事の両立支援を目的に、子どもが3歳に到達するまで取得できる「育児休業」、小学校卒業まで利用できる「短時間勤務制度」、最長3年間取得できる「介護休業」、育児・介護などで必要な時に時間単位で休暇を取れる制度など、国の基準を上回る取組をしています。 これらのDE&I推進の積極的な取組が評価され、女性活躍に優れた企業として「なでしこ銘柄」(2014年度)に選定され、「えるぼし」(2016年)や「くるみん」(2010年、2015年)の認定も取得しています。 今後も、新卒採用において事務系総合職の40%以上、技術系総合職の15%以上を目標として女性の積極採用を継続的に推進するとともに、人財育成や環境醸成等の各種施策により女性をはじめとする多様な人財の活躍推進を図ります。 また、仕事と育児の両立に対する理解促進や働きやすい職場づくりの一助になると考え、男性育児休業取得率の向上に向けて取り組んでいます。 セミナー等による意識改革や制度・環境の整備に加え、DXを活用した業務プロセス改革により育児休業を取得しやすい職場環境を推進しています。 更に、2025年度は男性の育児参画を促し、ジェンダー格差の是正に向けた取組を議論し、「共育(トモイク)休暇」を導入いたしました。 この休暇の導入により、育児休業取得の懸念の一つである収入面の不安を解消し、最低1ヶ月間は育児に専念することを標準とする組織風土の醸成を目指します。 当事業年度の主な施策● DE&Iポリシーの策定● 女性課長層向け育成プログラム「Kawasaki Women's Advanced Program」の導入● 大学と連携した「女性エンジニア養成プログラム」でのワークショップや地元企業との「技術系女性交流会」「女性リーダー育成勉強会」などのイベントを開催KPI目標実績対応策女性・外国人・キャリア採用者の部長級以上への登用率2030年度 20%超(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)2025年度 9.5%(同左)・多様な知見を取り入れるためのキャリア採用の強化、新卒採用者の女性比率向上、属性に関わらず役割発揮が期待される適材の配置推進・外国籍従業員向けビジネス環境理解研修や上司向け異文化理解研修、育児・介護・治療と仕事の両立での短時間勤務、法定有休に加え更に最大60日の有休利用、育児サービス利用時の費用補助など制度の充実男性育児休業取得率2025年度 50%以上(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)2025年度 45.6%(同左) ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(https://www.khi.co.jp/sustainability/society/diversity.html) 《安全・衛生・健康》 当社グループは、従業員が心身ともに健康で安全に働ける環境を提供することを大切にしています。 すべての従業員が安心して働けるように、安全・衛生・健康を保持するための労働災害対策・傷病休業対策・生活習慣の改善を推進し、休業災害の発生防止に重点をおいて、休業災害度数率の低減に向けた安全管理活動の改善に努めています。 休業災害度数率は、2030年0.35以下の維持を目標として掲げ、下表の対応策の徹底・強化により改善を目指します。 また、安全・健康における長期ビジョンの実現に向けて、安全な設備や作業環境への「安全投資」による災害の低減、従業員の心と身体に対する「健康投資」による労働損失の低減、労働生産性の向上を目指します。 当社では労働生産性に影響する生活習慣の6項目を点数化した当社独自指数である「健康スコア」を測定し、従業員の生活習慣を改善に向けた各種施策を推進してきました。 引き続き、従業員の健康意識向上と行動変容の促進を図っていきます。 これらの取組を基盤としつつ、近年では、健康状態がもたらす労働損失や生産性への影響をより直接的に捉える観点から、アブセンティーズム(疾病等による欠勤)及びプレゼンティーズム(不調を抱えながら就労することによる生産性低下)に着目した健康経営の実践・高度化に取り組んでいます。 現在、アブセンティーズム及びプレゼンティーズムの現状把握については、測定方法を確立したところであり、今後は経年推移も踏まえた指標の検討を進めていきます。 併せて、アブセンティーズム及びプレゼンティーズムの改善に向けた具体的な取組を推進し、従業員一人ひとりが心身ともに健康で能力を十分に発揮できる職場環境の整備を通じて、中長期的な企業価値の向上につなげていきます。 KPI目標実績対応策休業災害度数率(労働時間100万時間当た りの休業災害による死傷 者数をもって休業災害の 発生頻度を表した指標)2030年0.35以下(当社、川崎車両㈱、カワサキモータース㈱)2025年 0.44(同左)重大災害の未然防止・類似災害の再発防止対策として作業ルールの精査と周知徹底、災害発生リスクの高い作業者(若年層・経験の浅い作業者、高年齢者・作業に慣れ始めた作業者)の災害防止教育と指導、リスクアセスメントを活用し作業実態に合わせた危険予知活動など 労働安全衛生健康 (https://www.khi.co.jp/sustainability/society/health.html) |
| 事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。 )の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。 これらのリスクは、経営会議等での審議等を経て抽出しており、取締役会において連結財務諸表での重要性、影響度、網羅性を確認した上で選定しています。 また、当社グループでは、事業等のリスクを、将来の経営成績等に与える影響の程度や発生の蓋然性等に応じて、「特に重要なリスク」「その他の重要なリスク」に分類しています。 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。 なお、リスクを把握し、管理する体制・枠組みについては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照下さい。 (特に重要なリスク) リスクの内容リスクに対する対応策①地政学・経済安全保障 近時の国際情勢においては、地政学リスクが世界経済に大きな影響を及ぼしており、各国において経済活動を国家安全保障と同等に重要な政策課題として位置づける動きが強まっています。 日本においても、2022年の経済安全保障推進法の施行をはじめとする各種法規制の整備を通じ、経済安全保障に関する取組が一層強化されています。 当社グループは、重要な社会インフラを担う企業として、日本及び主要マーケット国における経済安全保障政策に適切に対応できない場合、事業の継続性に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、中東情勢、中国における対日輸出規制、米国における関税措置の動向等に見られるように、国家間の対立が激化することにより、国際的な経済環境が悪化し、企業の事業活動や事業継続に深刻な影響を与える可能性があります。 当社グループは、米国、中国、欧州をはじめとする多くの国・地域に生産・販売拠点を有しています。 このため、国際的な部品・原材料の調達や製品の取引において、調達・物流の停滞やコスト上昇等の影響を受ける可能性があります。 国際情勢の変化並びに主要マーケット国における規制や制裁の動向に適時・適切に対応するため、事業に影響を及ぼすリスクの変化を継続的にモニタリングするとともに、必要な対応を迅速に実施できる社内体制を構築しています。 また、関係当局、業界団体等との情報連携を通じて政策動向や規制の方向性を把握し、事業計画への反映と適切なフォローを行っています。 更に、中東情勢の不安定化による原油価格や原料調達及びマーケットへの影響、当社事業部門に関連する中国による対日輸出規制、並びに米国の関税措置等、既に顕在化している重大なリスクに対しては、影響を受ける部品・原材料の特定を行った上で、代替調達先の確保や代替材料の検討、調達先や生産拠点の分散、物流体制、販売計画の見直し等を進めています。 加えて、影響を受けた製品への販売価格への反映や、ビジネス契約上の対応を行うことにより、コスト上昇や供給制約による事業への影響の最小化に努めています。 リスクの内容リスクに対する対応策②コンプライアンス 当社グループの役員・従業員が法令違反行為や企業倫理違反行為等を発生させた場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜、当社グループ製品の不買運動等に至り、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 「川崎重工グループ行動規範」を制定し、コンプライアンス違反を容認しない企業風土の醸成及び維持に努めています。 また、社長を委員長とする全社コンプライアンス委員会において、企業としての社会的責任を果たすために各種施策の審議・決定、遵守状況のモニタリング等を行っています。 また、2024年に判明した当社グループの潜水艦修繕事業及び舶用エンジン事業における不正事案を受けて外部の弁護士で構成する特別調査委員会を設置しました。 当該特別調査委員会による両事案の調査結果に加え、同委員会の追加調査により判明した神戸造船工場における工数付け替え事案及び潜水艦エンジンにおける燃費性能に関わる検査不正事案の調査結果については、それぞれ中間報告・最終報告を公表しています。 加えて、新たに設けたコンプライアンス特別推進委員会において、特別調査委員会からの提言を踏まえ、「不正ができない仕組みの構築」「不正発見の強化」「組織風土・意識改革」の3つを柱に掲げ、それぞれについて、再発防止策のための具体的な取組を継続的に実施しています。 ③品質管理 当社グループは、顧客ニーズや社会課題解決のため、多岐にわたる製品・サービスを提供しています。 それらの製造・サービス提供過程においては、社内外の基準に則り厳格な品質管理を実施していますが、予期せぬ製品の欠陥や品質面での不備が発生した場合、発生した損害について賠償を求められ、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 2019年度に全社的なTQM(Total Quality Management)を推進する専門組織を立ち上げ、TQMに則った業務遂行体制の構築、品質管理教育、全員参加での品質向上に努めてきました。 TQM活動においては、業務プロセスの整流化に加え、人の恣意性を排除しデジタル技術を用いた品質管理を進めています。 2026年度には全社の品質保証機能強化を目的に、事業部の品質保証部門に横串を通す品質保証総括部を本社に設置し、全社の品質管理体制強化を図っていきます。 ④プロジェクトの契約・履行 プロジェクトに関しては、特に見積、契約条件、技術仕様、プロジェクト履行能力、債権管理等による損失リスクがあります。 プロジェクトの契約に際し、受注前のリスク検知と適正なリスク評価、適切なリスク回避策の実行に努めています。 過去に多額の損失を計上した案件には、プロジェクト履行中のトラブルに関して、契約条件・条項の不備や契約相手方との解釈の相違等に起因するものが多く、法務部門による事前チェックを強化しています。 更に、受注後のプロジェクトについては、市場環境やその進捗状況に関して、経営成績等に大きな影響を与える可能性がある兆候を経営会議及び取締役会へタイムリーに報告しています。 現在履行中の大型プロジェクトのうち、当社グループが取り組んでいる大規模水素サプライチェーン構築プロジェクトについては、NEDOグリーンイノベーション基金事業で採択された各種事業を商用化に向けて進捗しており、各フェーズで発生する問題を早期に認識し、リスクを最小限に抑えながら円滑にプロジェクトを進めています。 リスクの内容リスクに対する対応策⑤インフレによる調達品等の価格高騰 国内外のインフレ進行に加え、中東情勢の緊張の高まり等に伴い、人件費、エネルギー価格、原材料価格、物流費等の上昇が続いています。 事業計画策定に当たっては一定のコスト上昇を織り込んでいますが、想定を超える価格の上昇や部品供給の不足が生じた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 コストダウン活動を継続しつつ、販売契約へのエスカレーション条項の織込みや調達品価格の高騰を適切に販売価格へ転嫁するなどの対策を行っています。 ⑥脱炭素トランジション AIやデータセンターの需要拡大等により世界的に電力需要が増加する中、再生可能エネルギーや原子力による供給が追いつかない場合、当面は火力発電を含む既存電源への依存が続く可能性があります。 その場合、当社グループが推進する水素関連製品への移行が進まない、又は想定よりも時間が掛かることが懸念されます。 当社グループにおいては、各国・各地域の脱炭素政策の動向を注視しつつ、ガスタービン、ガスエンジンなどのエネルギー事業を強化するとともに、カーボンニュートラル社会の到来に備えて水素関連製品、CCUSなどの開発を継続していきます。 その一方で、天然ガスだけでなく水素も燃料として利用できるガスタービンやガスエンジンなど、トランジション期(移行期)の市場ニーズに応える水素Ready製品の充実を図っていきます。 ⑦情報セキュリティ 当社グループは、社会インフラから消費者向け製品に至るまで、多様な製品を国内外に提供しており、重要な情報資産として多岐にわたる技術・営業情報や顧客情報を蓄積・保有しています。 業務プロセスのデジタル化が進む中、海外拠点を含め当社グループやサプライチェーンへのサイバー攻撃は増加傾向にあり、重要情報の漏洩やシステム停止、その復旧を条件とした身代金要求といった事象に加え、工場の生産システムやサプライチェーンが攻撃を受けることで損失が発生するリスクも高まっています。 情報セキュリティリスクに適切に対応するため、最新のセキュリティ対策製品の導入やネットワーク通信の制限制御を実施するとともに、グローバルサイバーディフェンス体制の強化や、セキュリティオペレーションの高度化・迅速化を進めるなど、セキュリティ態勢の強化を推進しています。 また、サプライチェーンにおいてセキュリティ事故が発生した場合を想定し、各サプライヤーとの情報連絡体制を構築するとともに、影響範囲の把握や情報漏洩の有無の確認等について、迅速な情報収集及び社内での情報連携を行う仕組みを整備しています。 更に、万が一、当社グループ内においてサイバー攻撃による大規模なインシデントが発生した場合でも、迅速な復旧を可能にするため、復旧手順や代替手段の検討を行うなど、事業継続に向けたサイバーBCPを整備し、各事業部門と連携しながら事業継続に向けた取組を推進しています。 加えて、海外拠点を含む当社グループ全体及び当社を取り巻くサプライチェーンを対象として、経営層の指示のもとサイバーセキュリティ担当部門が対応の中心となり、セキュリティ方針、管理ルール、各種ガイドライン等の整備を行っています。 また、役員及び従業員への情報セキュリティ教育についても、eラーニングをベースに集合形式やオンライン形式での教育や訓練を継続的に実施し、情報セキュリティ意識の向上を図っています。 リスクの内容リスクに対する対応策⑧訴訟 当社グループは、事業を展開するに当たり、契約条件の明確化、知的財産権の適正な取得・使用、各種法規制の遵守等により、トラブルを未然に防止するよう努めています。 しかし、予期せぬ事象が生じた場合、損害賠償の請求や訴訟を提起されることがあり、当社グループの経営成績、社会的信用等に影響を及ぼす可能性があります。 一方で、取引相手先による契約不履行や当社グループが保有する知的財産権の侵害等が生じた時には、当社グループの権利保護を求めて訴訟を提起する場合があります。 弁護士等の外部専門家と連携する等、最善策を講じるための体制を整備しています。 また、法務機能を担う人財の育成及び獲得を行い、より一層の法務対応力の強化にも取り組んでいます。 なお、当連結会計年度において、当社グループに重要な影響を及ぼす訴訟に関しては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(2)その他」をご参照下さい。 ⑨人財の獲得・維持 人財の獲得・維持は、事業活動の継続及び成長のための重要な経営課題と考えています。 しかし、少子高齢化による労働人口の減少、人財の獲得競争の激化やキャリア意識の多様化に伴う労働市場の流動化により人財の獲得・維持が困難となり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、人的資本に関する基本方針「川崎重工グループHRポリシー」を掲げ、「ともに挑み続け、ともに成し遂げる。 」というスローガンのもと、従業員が自らの力を信じて挑戦できるよう、人と組織の開発に注力し、より多くの人財が働きがいと働きやすさを実感できる環境づくりに取り組んでおり、これからも職場として選んでいただける会社であり続けたいと考えています。 施策の詳細については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1) 人材戦略に関する基本方針等」をご参照下さい。 また、ロボットやAIの活用、DXによる業務プロセスの見える化・効率化を図ることにより、事業の成長ステージにおいても、生産性を高めることにより少ない人数で最大の成果を出せるマネジメントを推進します。 更に、従業員が付加価値の高い仕事に集中することにより、“やりがい”や“成長”を実感できる働き方を実現することでキャリア意識の多様化にも対応していきます。 (その他の重要なリスク) リスクの内容リスクに対する対応策⑩景気変動 国際情勢の変化による各国の景気減速や経済成長の鈍化への警戒感の高まりなどが当社グループの事業活動に影響を及ぼし、売上収益等に影響する可能性があります。 官公庁向けと民間向け、先進国向けと新興国向け、受注生産型と見込み生産型、B to BやB to Cなど、景気サイクルの異なる多様な事業でポートフォリオを構成しており、景気変動リスクを分散させています。 また、社会情勢や国際動向を注視し、社会課題、市場ニーズ等に対応した開発・受注活動を継続することで売上収益を確保するほか、見込み生産型事業においては、販売や在庫の状況をモニタリングして生産調整をタイムリーに行うなど、景気が減速する局面においても経営成績等に及ぼす影響が最小限になるように努めています。 ⑪資金調達・金利変動 当社グループは、金融機関からの借入や社債の発行等により資金調達を行っていますが、金融危機が発生する等、金融市場が正常に機能しない場合には、一時的に資金調達を想定どおり行うことが難しくなる可能性があります。 また、市場金利の急激な上昇によって資金調達コストが増大した場合、支払利息等の金利負担増加により金融収支が悪化し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 なお、金融機関からの借入金には、コベナンツ(財務制限条項)が付されていることがあり、コベナンツに抵触する事象が発生した場合、当該借入金についての期限の利益を喪失する可能性があるほか、その他の債務についても一括返済が求められる可能性があります。 その結果、当社グループの信用力や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 資金調達の実行リスクに対しては、資金調達手段の多様化やコミットメントラインを含む十分な融資枠を確保する等の対策を講じています。 資金調達コストの増大リスクに対しては、固定金利での長期資金調達を行うこと等により、金利変動リスクの抑制に努めています。 なお、財務制限条項への抵触リスクに関して、現在の財務状況に鑑みるとその可能性は低いと考えています。 当社グループは引き続き財務体質の強化に取り組み、資金調達力の維持・向上を図るほか、サステナブルファイナンスを積極的に活用することで、資金調達の面からも「グループビジョン2030」の実現に向けて取り組んでいきます。 ⑫為替変動 当社グループの業績見通しにおいては、一定量の為替変動リスクが含まれています。 特に中東情勢については為替相場の短期的なボラティリティを上昇させるだけでなく、原油価格の上昇を通じて長期的な影響を為替相場に与えるおそれもあります。 そのため相場の変動が当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 為替変動リスクに対しては、実需の外貨建債権・債務に対し、投機的な要素を排除した形で日本円のディスカウントコストを考慮しながら為替予約等のリスクヘッジを行っています。 また、パワースポーツ&エンジン事業を中心として、輸入部材価格等の為替影響分の価格転嫁、海外調達及び海外生産比率の見直し等を通じて為替リスクの低減に取り組んでいます。 リスクの内容リスクに対する対応策⑬開発投資 当社グループは、社会課題の解決と持続的な企業価値向上のため、将来の収益が期待できる分野への研究開発投資や設備投資を行っています。 開発の項目や内容の選定判断を誤ることで競合に対する競争力を失い、事業・製品のシェアを低下させるリスクがあります。 また、水素利活用分野など基礎研究から実証、製品化までのプロセスには長期にわたる投資を必要とするものが多く、市場変化や顧客、競合動向、各国規制の変化等によっては開発戦略の見直しや撤退を迫られる分野もあり、過去には投入した開発費が回収できなかった事業も存在しています。 開発投資に関しては、対象分野の選定やその内容、人財投入計画等について、経営戦略や事業ポートフォリオ上の位置づけなども踏まえて決定し、進捗管理についても適宜フォローしています。 ⑭固定資産の減損 当社グループは、継続的に設備投資を行いながら事業活動を進めており、多くの固定資産を有しています。 現時点において、多額の減損を計上するような懸念事項はないと考えていますが、今後外部環境の変化等により減損処理を行う必要性が生じた場合、損失が発生するリスクがあります。 大規模事業投資(設備投資を含む)案件について、大型プロジェクトの受注前プロセスと同様、投資決定前のリスク審査を強化する取組を行っています。 ⑮繰延税金資産の回収可能性 当社グループは、税効果会計を適用し、税務上の繰越欠損金、繰越税額控除及び将来減算一時差異に対して繰延税金資産を計上しています。 繰延税金資産は、事業計画を基礎として将来の課税所得の発生やタックスプランニングに基づき、回収可能性を検討しています。 なお、将来の見通しに変化が生じた際は回収可能性の見直しが必要となり、繰延税金資産の便益を実現させるだけの十分な課税所得を稼得する可能性が高くなくなったと判断された場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 将来の見通しの変化等により事業計画にダウンサイドリスクが判明した場合には、繰延税金資産に関しての見直しの要否を適時に判断できるような体制を構築しています。 |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。 )の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。 これらは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の経営方針・経営戦略等を踏まえて分析しています。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 (1) 経営成績の状況① 連結業績の概況世界経済は、中東情勢を発端とする原油価格高騰と供給制約により各国において景気減速やインフレなどのリスクが顕在化しています。 更に、長期化する中国経済の停滞や米中関係の緊張、米国関税の影響も重なり、先行きは不透明さを増しています。 国内においては、好調な雇用・所得環境や個人消費の回復、設備投資の拡大など内需主導で緩やかな景気回復が続いているものの、今後の中東情勢や各国の政策、金融資本市場の動向などの経済への影響には引き続き注視が必要です。 特に中東情勢の動向については、原油の供給制約により一部の事業で操業に影響が出始めており、当社グループとしても慎重に見極めて対応していきます。 このような経営環境の中で、当連結会計年度における当社グループの連結受注高は、航空宇宙システム事業で減少となったものの、車両事業、精密機械・ロボット事業などでの増加により、前期比で増加となりました。 連結売上収益については、パワースポーツ&エンジン事業を中心とした各事業での増収により、前期比で増収となりました。 利益面に関しては、事業利益は、パワースポーツ&エンジン事業での減益はあったものの、エネルギーソリューション&マリン事業、精密機械・ロボット事業での増益などにより、前期比で増益となりました。 親会社の所有者に帰属する当期利益は、事業利益の増加や為替差損益の改善などにより、前期比で増益となりました。 この結果、当社グループの連結受注高は前期比1,084億円増加の2兆7,391億円、連結売上収益は前期比1,819億円増収の2兆3,112億円、事業利益は前期比19億円増益の1,451億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前期比201億円増益の1,081億円となりました。 また、事業利益率は6.3%、税後ROIC※は9.0%、ROEは13.7%となりました。 なお、株価変動による資本構成の変化等を反映し、資本コスト(WACC)は約10%と算出しています。 2024年に判明した当社グループの潜水艦修繕事業及び舶用エンジン事業における不正事案については、特別調査委員会による中間報告を同年12月及び2025年1月に公表しました。 また、両事案に関する類似案件の有無に係る追加調査についても、その調査結果を2025年12月に公表しました。 同追加調査をもって特別調査委員会による調査は完了しましたが、当社グループでは度重なるコンプライアンス事案の判明並びに両事案の特別調査委員会からの報告を重く受け止めるとともに、提言された再発防止策も踏まえて、引き続き社長を委員長とするコンプライアンス特別推進委員会主導のもと、グループ全体のコンプライアンス・ガバナンス体制の強化に向けた実効性の高い再発防止策に徹底して取り組み、皆様からの信頼回復に全力で努めてまいります。 本件の影響額は当連結会計年度の期末日時点の見積もりに基づいて反映しておりますが、今後開示すべき事項が発生した場合は速やかに公表いたします。 ※ 税後ROIC = (親会社の所有者に帰属する当期利益 + 支払利息 × (1 - 実効税率)) ÷ 投下資本 (純有利子負債の期首・期末平均 + 自己資本の期首・期末平均) ② セグメント別業績の概要航空宇宙システム事業抜本的な防衛力強化や航空旅客需要の回復による需要の増加が期待される中で、連結受注高は、民間航空機向け分担製造品や民間航空エンジン分担製造品などが増加したものの、防衛省向けの大口案件の受注があった前期に比べ719億円減少の8,109億円となりました。 連結売上収益は、防衛省向けや民間航空機向け分担製造品などが増加したことにより、前期に比べ458億円増収の6,136億円となりました。 事業利益は、増収などにより、前期に比べ66億円増益の624億円となりました。 車両事業国内市場はインバウンドの復調等により鉄道車両への投資が継続しており、海外市場は大都市の混雑緩和対策のための都市交通整備などに伴う需要が見込まれる中で、連結受注高は、前期に引き続きニューヨーク市交通局向け新型地下鉄電車を受注したことなどにより、前期に比べ675億円増加の3,191億円となりました。 連結売上収益は、国内・米国向けが増加したことなどにより、前期に比べ138億円増収の2,362億円となりました。 事業利益は、増収などにより、前期に比べ2億円増益の86億円となりました。 エネルギーソリューション&マリン事業国内外の分散型電源需要やエネルギーインフラ整備需要は依然根強く、国内ごみ焼却設備の老朽化更新需要も継続しています。 連結受注高は、前期に複数隻を受注したLPG/アンモニア運搬船などの減少はあったものの、国内向けごみ処理施設建替工事や国内向けLNG基地大型増強工事を受注したことなどにより、前期に比べ108億円増加の5,529億円となりました。 連結売上収益は、船舶海洋分野やプラント分野での増収などにより、前期に比べ354億円増収の4,335億円となりました。 事業利益は、増収や持分法による投資利益の増加などにより、前期に比べ107億円増益の550億円となりました。 精密機械・ロボット事業中国建設機械市場は鉱山向け需要や輸出を中心に拡大傾向にあり、AI向け半導体の急成長と汎用メモリの深刻な不足により、半導体製造装置向けロボットの需要が高まる傾向にある中で、連結受注高は、中国建設機械市場向け油圧機器が増加したことなどにより、前期に比べ292億円増加の2,785億円となりました。 連結売上収益は、中国建設機械市場向け油圧機器が好調を維持していることや半導体製造装置向けロボットが増加したことなどにより、前期に比べ176億円増収の2,591億円となりました。 事業利益は、増収や持分法による投資損益の改善などにより、前期に比べ73億円増益の143億円となりました。 パワースポーツ&エンジン事業米国における関税措置を背景とした市場環境の変化やコスト構造の変化に加えて、中東情勢の影響が懸念される中で、連結売上収益は、北米向け四輪車や先進国向け二輪車の増加などにより、前期に比べ734億円増収の6,828億円となりました。 事業利益は、増収はあったものの、関税コストの上昇に加え、米国パワースポーツ市場における競争環境激化を背景とした採算性の低下、増産投資に伴う固定費の増加などにより、前期に比べ251億円減益の227億円となりました。 その他事業連結売上収益は、前期に比べ43億円減収の858億円となりました。 事業利益は、前期に比べ18億円増益の70億円となりました。 当社グループは「グループビジョン2030」において、注力するフィールドを「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」とし、手術支援ロボットや屋内配送ロボットなどの製品・サービスとAI・遠隔技術を組み合わせた病院経営の効率化支援などや、通常の物資輸送だけでなく災害時を含めた様々なケースでの活用を想定した無人ヘリコプタなどのモビリティの開発に取り組んでいます。 また、水素エネルギーは我が国のカーボンニュートラルだけでなくエネルギー安全保障の観点からも重要性を増しており、液化水素サプライチェーン商用化実証を開始するなど、CO2分離・回収・利用事業などと合わせて早期実用化を目指しています。 (2) 財政状態の状況(資産)流動資産は、営業債権及びその他の債権などの増加により前期末に比べ2,321億円増加し、2兆2,560億円となりました。 非流動資産は、有形固定資産の増加などにより前期末に比べ755億円増加し、1兆685億円となりました。 この結果、総資産は前期末に比べ3,076億円増加の3兆3,246億円となりました。 (負債)有利子負債は、前期末に比べ863億円減少の6,061億円となりました。 負債全体では、営業債務及びその他の債務や契約負債の増加などにより前期末に比べ842億円増加の2兆3,761億円となりました。 (資本)資本は、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上などにより、前期末に比べ2,234億円増加の9,484億円となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当期末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。 )は前期末に比べ173億円減の1,154億円となりました。 当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、前期に比べ88億円減の1,400億円となりました。 収入の主な内訳は、減価償却費及び償却費1,038億円、営業債務及びその他の債務の増加額667億円であり、支出の主な内訳は、営業債権及びその他の債権の増加額864億円、前渡金の増加額332億円です。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は、前期に比べ168億円増の1,280億円となりました。 これは主に有形固定資産の取得によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果支出した資金は、前期に比べ428億円増の332億円となりました。 これは主に短期借入金の純減によるものです。 (4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析 ① 財務政策当社グループの運転資金・投資向け資金等の必要資金については、主として営業キャッシュ・フローで獲得した資金を財源としていますが、必要に応じて、短期的な資金については銀行借入やコマーシャル・ペーパーなど、設備投資資金・投融資資金等の長期的な資金については、設備投資・事業投資計画に基づき、金融市場動向や固定資産とのバランス、既存借入金及び既発行債の償還時期などを総合的に勘案し、長期借入金や社債などによって調達しています。 当社グループは上述の多様な資金調達源に加え、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しており、事業活動に必要な資金の流動性を確保しています。 また、当社と国内子会社間、また海外の一部地域の関係会社間ではキャッシュ・マネジメント・システムによる資金融通を行っており、グループ内の資金効率向上に努めています。 ② 資金需要の主な内容当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では生産活動に必要な運転資金(材料費、外注費、人件費等)、受注活動又は販売促進のための販売費、新規事業の立ち上げや製品競争力の強化のための研究開発費などがあります。 投資活動に係る資金支出には、事業の遂行、新規立ち上げ、生産性向上のための設備や施設への投資などがあります。 (5) 経営方針・経営戦略及び経営指標等に照らした経営成績等の分析・検討当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標を事業利益率及びROICとし、事業利益率については2027年度に8%、2030年度に10%超の水準、税後ROICについては資本コスト(WACC)+3%以上を確保すべく努めていきます。 なお、株価変動による資本構成の変化等を反映し、現状のWACCは約10%と算出しています。 2025年度は、事業利益1,451億円、事業利益率6.3%、税後ROIC9.0%とパワースポーツ&エンジン事業での減益はあったものの、エネルギーソリューション&マリン事業、精密機械・ロボット事業での増益などにより、前期比で増益となりました。 2026年度は、各事業の増収による増益に加え、エネルギーソリューション&マリン事業の採算性改善が進み、事業利益は1,700億円、事業利益率6.6%、税後ROIC8.6%を見込んでいます。 なお、中東情勢による足元の当社グループの業績への影響については一定程度反映しています。 収益性の向上及び有利子負債の圧縮に取り組み、掲げた見通しの超過達成に向けて取り組んでいきます。 「グループビジョン2030」においては、まずパワースポーツ&エンジン事業をはじめとする量産系事業がコロナ禍から立ち上がり、航空宇宙システム事業をはじめとする受注系事業の業績が回復・拡大し、更に水素や医療ロボットといった新規事業が収益の柱となって安定的な成長軌道を描くことを目指しています。 現状はまさに受注系事業が成長軌道に回帰した段階であり、掲げた成長シナリオに沿って進捗していると考えています。 為替の変動や関税政策動向をはじめ、中東情勢等、先行きへの不透明感はありますが、目標とする水準に向け、各事業における重点施策の着実な実行に加え、適正な販売価格の実現やコスト競争力の強化に継続的に取り組んでいきます。 また、2025年度のフリー・キャッシュ・フローに関しては120億円と2期連続の黒字となりました。 引き続き収益性の向上及び運転資本の効率的な運用により安定的なキャッシュ・フローの獲得に努めていきます。 なお、前連結会計年度及び当連結会計年度の全社及びセグメントごとの事業利益率は、次のとおりです。 (単位:%)セグメントの名称前連結会計年度当連結会計年度変動航空宇宙システム9.810.20.4車両3.83.7△0.1エネルギーソリューション&マリン11.112.71.6精密機械・ロボット2.95.62.7パワースポーツ&エンジン7.93.3△4.6その他5.98.32.4全社6.76.3△0.4 精密機械・ロボット事業においては、増収や持分法による投資損益の改善などにより、前期に比べ2.7ポイント上昇しました。 また、エネルギーソリューション&マリン事業においては、増収や持分法による投資利益の増加などにより、前期に比べ1.6ポイント上昇しました。 一方で、パワースポーツ&エンジン事業においては、増収はあったものの、関税コストの上昇に加え、米国パワースポーツ市場における競争環境激化を背景とした採算性の低下、増産投資に伴う固定費の増加により4.6ポイント低下しました。 その結果、全社では0.4ポイント低下となりました。 (6) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。 セグメントの名称生産高(百万円)前期比増減(%)航空宇宙システム533,220+6.8車両211,285+10.7エネルギーソリューション&マリン347,796△0.8精密機械・ロボット223,066+3.5パワースポーツ&エンジン543,276+21.3その他93,502△5.1合計1,952,147+8.3 (注) 金額は、生産高(製造原価)によっています。 ② 受注実績当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりです。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比増減(%)受注残高(百万円)前期比増減(%)航空宇宙システム810,923△8.21,536,199+18.0車両319,130+26.9613,581+18.0エネルギーソリューション&マリン552,900+2.0943,569+14.3精密機械・ロボット278,538+11.7110,803+21.2パワースポーツ&エンジン681,787+11.51,219△45.7その他95,917+2.851,468+22.6合計2,739,195+4.13,256,839+17.0 (注) 1 パワースポーツ&エンジン事業については、主として見込み生産を行っていることから、受注高について売上収益と同額としていましたが、前連結会計年度に個別受注案件を獲得したため、その実績を考慮して表示しています。 2 セグメント間の取引については、受注高及び受注残高から相殺消去しています。 ③ 販売実績当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。 セグメントの名称販売高(百万円)前期比増減(%)航空宇宙システム613,691+8.1車両236,203+6.3エネルギーソリューション&マリン433,574+8.9精密機械・ロボット259,146+7.3パワースポーツ&エンジン682,812+12.1その他85,839△4.8合計2,311,267+8.5 (注) 1 販売高は、外部顧客に対する売上収益です。 2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)防衛省400,89018.8429,76918.6 (7) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されています。 その作成においては、連結財政状態計算書上の資産、負債の計上額、及び連結損益計算書上の収益、費用の計上額に影響を与える見積り及び仮定を使用しています。 詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4) 重要な会計上の見積り及び判断の利用」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。 |
| 研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当連結会計年度は、「グループビジョン2030」で描いた成長シナリオの着実な実現のために、「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」の注力フィールドを軸とした社会課題解決に向けた研究開発に取り組みました。 特に、労働力不足や移動・物流・インフラの高度化へのニーズ拡大、並びにエネルギー構造の転換といった社会・市場の変化を的確に捉え、各事業部門において競争力を強化するとともに、モノづくりを中心として培ってきた技術力や知見と先端技術などを融合させることで、フィジカルAIなどの新たな技術領域にも挑戦し、当社グループが有する多様な事業領域を活用しながら、将来にわたる顧客への提供価値を高めるべく技術開発に取り組んでいます。 また、将来のカーボンニュートラルに向けて、グリーンイノベーション基金などの政府支援も活用しながら、液化水素サプライチェーンの構築を目指した商用化実証など、水素社会の実現を目指した取組にも注力しています。 当連結会計年度における研究開発費は568億円であり、各事業セグメントの主な研究開発の内容及び費用は以下のとおりです。 航空宇宙システム事業防衛航空事業では防衛省による抜本的な防衛力強化の方針を受け、固定翼機や回転翼機の近代化・派生型事業や次期練習機を含む新教育訓練システム、新SSM等の先進的なAI技術を活用した無人化・自律化システムの研究開発に重点的に取り組むことで、装備の取得から運用・維持に至るライフサイクル全体で、防衛省・自衛隊の即応性と持続性向上に貢献する事業基盤の構築を目指します。 民間航空機事業では次期航空機開発等支援事業の採択を受け、ロボット活用等の先進生産技術開発を更に加速するほか、宇宙事業では有人・探査分野や小型衛星の研究開発を推進しています。 また、MBSEなどデジタル技術を活用した航空機設計・製造プロセス高度化へ向けた研究開発も重点的に取り組んでいます。 航空エンジン事業では、自社開発した小型・軽量エンジンの防衛事業への展開実績を足掛かりとして、より高出力なエンジンの実用化に向けた研究開発を推進しています。 また、堅調な成長が見込まれる民間航空エンジン整備事業に必要な各種研究開発、更に航空エンジンの高効率化・環境性能向上に貢献する圧縮機・燃焼器・ギアシステム技術や革新的な生産技術に関する研究開発についても取り組んでいます。 水素航空機のエンジン/燃焼システム技術や燃料タンクに関する研究開発では、グリーンイノベーション基金を活用しながら取り組み、2025年度で要素開発を終えて2028年度末でのサブシステムの実証完了を目指した機能試験に進んでいます。 当事業に係る研究開発費は73億円です。 車両事業鉄道保守関連ビジネスの拡大を目指して、各種センシング・デジタル技術を活用した車両・軌道の状態監視や診断による効率的なメンテナンスシステムの開発と実証を推進しています。 また、鉄道事業者の課題解決ニーズに応えるメンテナンス性向上、自動化・ロボット化による合理的生産技術等の開発に取り組んでいます。 更に、将来の水素駆動への発展性を見据えた電気式気動車「GreenDEC®」や、鉄道による液化水素輸送を可能にする「鉄道輸送用液化水素タンクコンテナ」などカーボンニュートラル実現に向けた研究開発に取り組んでいます。 当事業に係る研究開発費は14億円です。 エネルギーソリューション&マリン事業エネルギー事業では、エネルギートランジションへの対応に向けガスタービンやガスエンジンの水素混焼・専燃対応のための技術開発や、水素液化プラント向けとしては世界初の遠心式水素圧縮機の実証に取り組んでいます。 更に、工場内に独自のCO2分離回収技術(KCC※1)を適用した商用ベースの実証設備を設け、KCC技術の高度化と大規模展開に向けた技術実証を進めています。 プラント事業では、地上用大型液化水素タンクなど液化水素の出荷/受入基地向け機器の研究開発や、ごみ処理施設におけるCCUS※2の導入の促進、AI技術を活用した資源選別支援システム、ごみ処理施設の自動運転システムなどの研究開発に取り組んでいます。 舶用推進・船舶海洋事業では、液化水素運搬船の輸送効率向上のための船型や新形式タンク・燃料供給システムなどの研究開発に取り組むとともに、舶用エンジンにおいてはNEDOの委託事業を通じて水素燃焼で運転できることを確認しました。 また、大型化する船舶の更なる安全管理と人手不足解消に向けた省力化・省スキル化を実現する港湾内操船及び離着岸操船の自動化に向けた研究開発にも取り組んでいます。 当事業に係る研究開発費は67億円です。 精密機械・ロボット事業精密機械事業では、ショベル分野においては電動化に向けた高速電動油圧ポンプユニットや、自動化/自律化に向けた将来建機油圧制御システムの開発に取り組んでいます。 このほか、ショベル以外の建設機械分野や農業機械分野、一般産業機械分野への拡販に向けた油圧機器の開発・シリーズ展開も進めています。 また、水素関連事業として産業車両/商用車を含む燃料電池車用高圧水素ガス弁や建設機械を含むモビリティ向け燃料電池システム、水素ステーション用油圧ブースター式水素圧縮機等の開発に取り組んでいます。 ロボット事業では、産業分野に向けた半導体製造用ロボットや物流業界向けロボットなどの開発に加えて、ロボットの社会実装を加速させるロボットデジタルプラットフォーム「ROBO CROSS」や、汎用性・拡張性を飛躍的に高める「次世代コントローラ」を開発し、他社とも幅広い技術との連携を可能にする共創プラットフォームの構築にも取り組んでいます。 また、医療・ソーシャル分野に向けては当社では海外初となるR&Dイノベーションセンターをフランスに設立し、手術支援ロボット「hinotori™」、自律走行サービスロボット「Nyokkey」、屋内配送ロボット「FORRO」、屋内外位置情報ソリューション「mapxus Driven by Kawasaki™」などの製品と、AI・遠隔技術を組み合わせたワンストップソリューションの創出に向けた開発も推進しています。 当事業に係る研究開発費は64億円です。 パワースポーツ&エンジン事業Kawasakiのブランド力強化を目指して、二輪事業では、 市街地・ツーリング走行に加えて未舗装路走行も楽しめるアドベンチャーモデル「KLE500」や電子制御スロットルバルブ採用の当社スーパーネイキッドの中で最大排気量を誇る「Z1100」及び「Z1100 SE」を、四輪事業では、当社初のスーパーチャージドエンジン搭載のオフロード四輪「TERYX4 H2」「TERYX4 H2 DELUXE」及び「TERYX5 H2 DELUXE」を、パーソナルウォータークラフト事業では、パワフルなJET SKI ULTRA 160をベースとした「JET SKI ULTRA 160LX-S ANGLER」等の新機種開発を行いました。 また、デジタル技術の活用による開発期間の短縮と効率化を推進しています。 更に、EVやHEVにとどまらず、水素エンジンなどの内燃機関エンジンを含めカーボンニュートラル社会の実現に向けた多様な選択肢に挑戦しています。 当事業に係る研究開発費は192億円です。 本社部門・その他本社部門では「グループビジョン2030」で示した社会課題解決に向けて、社長直轄プロジェクトを中心に医療・介護・物流・製造現場等の労働力不足などに対して、無人ヘリコプター「K-RACER」や配送ロボット、ソーシャルロボットなどの事業化の加速を、ソーシャルイノベーション共創拠点「KAWARUBA」なども活用しながら、社外のパートナーとともに取り組んでいます。 また、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)で「移動本能」をコンセプトとした各種展示を行い、新感覚オフロードパーソナルモビリティ「CORLEO(コルレオ)」の製品化に向けた開発にも着手したほか、新たな事業への挑戦を推進するためイノベーションセンターを設立し、食料安全保障への貢献を目指した取組においては水処理・流体制御などの保有技術を活用した安全安心な養殖システムを開発し、神戸港海域でのトラウトサーモン育成試験に成功しました。 更に、持続的な成長のため技術開発本部、水素戦略本部、DX戦略本部が連携を強化し、世界初の商用規模の液化水素基地を着工するなど水素エネルギーの着実な社会実装に向けた研究開発を推進しています。 また、培ってきた基盤技術とAIなどの最新技術を融合させ、実世界と仮想世界を高度に連動するフィジカルAIの実現を目指した研究開発などにも取り組んでいます。 これらの研究活動を支える基盤として全社の技術系人財の育成強化も推進しています。 これら本社部門に係る研究開発費は156億円です。 (※1 KCC:Kawasaki CO2 Capture)(※2 CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage) |
| 設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当社グループでは、主に航空宇宙システム事業での生産合理化対応のための設備、パワースポーツ&エンジン事業での増産対応のための設備及びその他事業での水素事業対応のための設備を中心に設備投資を実施しました。 その結果、当連結会計年度の設備投資額は、1,433億円(無形資産及び使用権資産に係るものを含む)となりました。 各セグメントにおける主な投資内容は以下のとおりです。 (単位:億円)セグメントの名称設備などの主な内容・目的2025年度投資金額航空宇宙システム航空機及び民間航空エンジンの生産合理化対応設備など331車両鉄道車両の生産合理化対応設備など58エネルギーソリューション&マリン産業機械の生産合理化対応設備及び水素事業対応など161精密機械・ロボット油圧機器及び産業用ロボットの生産合理化対応設備など108パワースポーツ&エンジンパワースポーツ製品の増産対応設備など423その他水素事業対応など350合 計-1,433 (注) 1 所要資金については、自己資金、借入金等によります。 2 その他事業には、全社共通設備を含みます。 |
| 主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 (1) 提出会社 2026年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)摘要建物及び構築物等機械装置及び運搬具等土地(面積千㎡)リース資産工具、器具及び備品合計明石工場(兵庫県明石市)航空宇宙システム事業、エネルギーソリューション&マリン事業、精密機械・ロボット事業航空エンジン・産業用ロボット等製造設備18,78612,480905(538)-3,46035,6322,652 その他設備10,1891,21222(169)-1,52312,946岐阜工場(岐阜県各務原市)航空宇宙システム事業航空機製造設備33,24525,6292,697(726)-10,06771,6404,256注3その他設備8614125(16)856401,123名古屋第一工場(愛知県弥富市)航空宇宙システム事業航空機製造設備14,1258,2803,565(71)-4,57230,544-注3名古屋第二工場(愛知県海部郡飛島村)航空宇宙システム事業航空機製造設備41259-(-)-7561,057-注3西神工場(兵庫県神戸市西区)航空宇宙システム事業航空エンジン製造設備3,2438,7324,419(100)-2,44518,840444 神戸工場(兵庫県神戸市中央区)エネルギーソリューション&マリン事業船舶等建造設備22,37610,935899(339)-2,14036,3523,548 その他設備49180(1)-45177播磨工場(兵庫県加古郡播磨町)エネルギーソリューション&マリン事業鉄構製品等製造設備4,8716,1293,144(459)588215,031458 坂出工場(香川県坂出市)エネルギーソリューション&マリン事業船舶等建造設備9651,2720(915)-5902,8291,121 西神戸工場(兵庫県神戸市西区)精密機械・ロボット事業油圧機器・産業用ロボット等製造設備13,9337,9472,910(330)-3,72028,5121,443 神戸本社(兵庫県神戸市中央区)全社その他設備1,1821961,259(181)4,6618208,121541注4東京本社(東京都港区)全社その他設備2,240126959(164)-8324,159898注5合計--125,33883,21820,990(4,009)5,52231,901266,97015,361 (注) 1 上記の帳簿価額は、日本基準に基づく個別財務諸表の帳簿価額を記載しています。 2 上記の帳簿価額には、建設仮勘定並びに無形固定資産の金額は含みません。 3 名古屋第一工場・名古屋第二工場の従業員数は岐阜工場に含みます。 4 神戸本社には、中部・関西・中国・四国・九州・沖縄支社、寮社宅等福利厚生施設他を含みます。 5 東京本社には、海外事務所、北海道・東北支社他を含みます。 (2) 国内子会社 2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称 設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)摘要建物及び構築物等機械装置及び運搬具等土地(面積千㎡)リース資産工具、器具及び備品合計日本飛行機㈱横浜工場(神奈川県横浜市金沢区)航空宇宙システム事業航空機製造設備2,2184,487649(161)-8768,231636 厚木工場(神奈川県大和市)航空機修理設備4,393821341(73)-5296,086615 川崎車両㈱兵庫工場(兵庫県神戸市兵庫区)車両事業鉄道車両製造設備1,5511,7878,542(219)253612,4201,404 播磨工場(兵庫県加古郡播磨町)144360-(-)-75581105 カワサキモータース㈱明石工場(兵庫県明石市)パワースポーツ&エンジン事業二輪車等製造設備1,75211,4121,616(2,503)3444,67319,8002,415注3加古川工場(兵庫県加古川市)5365879(48)-3651,03915 (注) 1 上記の帳簿価額は、日本基準に基づく個別財務諸表の帳簿価額を記載しています。 2 上記の帳簿価額には、建設仮勘定並びに無形固定資産の金額は含みません。 3 カワサキモータース㈱明石工場には、西日本地区に複数保有する開発用テストコース他を含みます。 (3) 在外子会社 2026年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)摘要建物及び構築物等機械装置及び運搬具等土地(面積千㎡)使用権資産工具、器具及び備品合計Kawasaki Motors Manufacturing Corp., U.S.A.リンカーン工場(米国ネブラスカ州)パワースポーツ&エンジン事業四輪バギー車等製造設備5,22018,473226(1,343)84774625,5141,207 メアリービル工場(米国ミズーリ州)エンジン製造設備4,2208,54115(472)1,12210114,001761 ブーンビル工場(米国ミズーリ州)5831,169-(-)1,103502,906262 Kawasaki Motors Enterprise (Thailand) Co., Ltd.ラヨーン工場(タイラヨーン県)パワースポーツ&エンジン事業、精密機械・ロボット事業二輪車等製造設備3,68315,8241,786(279)3617521,5061,812 バンコク 事業所(タイバンコク)その他設備6126-(-)25511832 KawasakiMotores deMexico S.A.de C.V.ヌエボレオン工場(メキシコヌエボレオン州)パワースポーツ&エンジン事業四輪バギー車等製造設備-29,181-(-)2,1353,72535,0421,775 (注) 1 上記の帳簿価額は、IFRSに基づく金額を記載しています。 2 上記の帳簿価額には、建設仮勘定並びに無形資産の金額は含みません。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等当社グループの当連結会計年度終了後1年間の設備投資については、生産合理化対応のための設備及び増産対応のための設備に加え、水素事業に向けた設備を中心に約1,700億円(無形資産及び使用権資産に係るものを含む)を計画しています。 各セグメントの計画内容は次のとおりです。 (単位:億円)セグメントの名称 設備などの主な内容・目的2026年度計画金額航空宇宙システム 航空機及び民間航空エンジンの生産合理化対応設備など500車両 鉄道車両の生産合理化対応設備など65エネルギーソリューション&マリン 産業機械の生産合理化対応設備及び水素事業対応など175精密機械・ロボット 油圧機器及び産業用ロボットの増産対応設備など150パワースポーツ&エンジン パワースポーツ製品の増産対応設備など345その他 水素事業対応など465合 計-1,700 (注) 1 所要資金については、自己資金、借入金等により賄う予定です。 2 その他事業には、全社共通設備を含みます。 (2) 重要な設備の除却等重要な設備の除却等の計画はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 15,600,000,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 35,000,000,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 42 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 15 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 9,101,888 |
| 管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
| 全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
| 非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、純投資目的株式には専ら株式価値の変動又は配当金を目的として保有する株式を、純投資目的以外の株式にはそれら目的に加え中長期的な企業価値の向上に資すると判断し保有する株式を区分しています。 なお、当社は純投資目的の株式は保有していません。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は資本効率向上の観点から、保有する投資株式を、相手先との十分な対話を経た上で順次縮減することとしています。 保有の合理性については、資本コストを踏まえ、取引額・配当等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係性等を勘案して検証しています。 また、毎年、取締役会において、上記の方法に基づいて個別銘柄ごとに保有の適否を検証しています。 当事業年度は、2025年5月21日開催の取締役会にて実施しました。 b)銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式596,327非上場株式以外の株式53,471 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式0--非上場株式以外の株式0-- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式8169非上場株式以外の株式2232 c)特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(注)1当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)飯野海運㈱1,181,2501,181,250当社事業のうち主に船舶海洋事業においてLPG船等の取引関係を有するため保有しています。 無2,0681,177デジタルグリッド㈱699,960-当社事業のうち主にカーボンニュートラル関連事業において同社との協力関係を維持することを目的として保有しています。 無513-川崎設備工業㈱215,800215,800当社事業全般において空調設備等の取引関係を有するため保有しています。 有496205阪神内燃機工業㈱40,00040,000当社事業のうち主に舶用推進事業において舶用エンジン等の取引関係を有しているため保有しています。 有22592㈱名村造船所40,00040,000当社事業のうち主に精密機械事業において舵取機、甲板機械等の取引関係を有するため保有しています。 無16791日精樹脂工業㈱-28,000-有-23 (注)1 定量的な保有効果について当社は保有株式について資本コストを踏まえ、取引額・配当等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係性等を総合的に判断し保有しています。 定量的な保有効果については記載が困難ですが、上記「a)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載のとおり、すべての銘柄について保有意義があると判断しています。 2 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。 みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由(注)1当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)東海旅客鉄道㈱2,000,0002,000,000委託者である当社が定める退職金規則に基づく給付にあてるため同社株式を信託しています。 議決権の行使に当たっては「議決権行使指図」を受託者に対して行い、それに基づき受託者が議決権を行使します。 無8,1685,708東日本旅客鉄道㈱2,998,2002,998,200有10,8688,850JFEホールディングス㈱3,164,8203,164,820無5,7455,790西日本旅客鉄道㈱1,386,0001,386,000無4,3354,042川崎汽船㈱2,181,5632,181,563有5,7574,414小田急電鉄㈱1,442,2501,442,250有2,3722,131㈱みずほフィナンシャルグループ938,1001,126,100無(注)25,7104,561東京海上ホールディングス㈱1,422,9001,422,900無(注)210,3988,161㈱三井住友フィナンシャルグループ845,700845,700無(注)24,2333,209山陽電気鉄道㈱272,688272,688有550544日立建機㈱32,33564,735無170255京阪ホールディングス㈱49,97349,973無161162 (注)1 定量的な保有効果について当社は保有株式について資本コストを踏まえ、取引額・配当等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係性等を総合的に判断し保有しています。 定量的な保有効果については記載が困難ですが、上記「a)保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載のとおり、すべての銘柄について保有意義があると判断しています。 2 みなし保有株式銘柄のグループ会社が当社の株式を保有しています。 |
| 株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 0 |
| 株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 0 |
| 株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
| 銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 59 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 6,327,000,000 |
| 銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 5 |
| 貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 3,471,000,000 |
| 株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 232,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 40,000 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 167,000,000 |
| 株式数、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 49,973 |
| 貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 161,000,000 |
| 銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 日精樹脂工業㈱ |
| 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 当社事業のうち主に舶用推進事業において舶用エンジン等の取引関係を有しているため保有しています。 |