財務諸表
CoverPage
| 提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
| 提出日、表紙 | 2026-03-27 |
| 英訳名、表紙 | Cyfuse Biomedical K.K. |
| 代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役 秋 枝 静 香 |
| 本店の所在の場所、表紙 | 東京都港区三田三丁目5番27号 住友不動産東京三田サウスタワー |
| 電話番号、本店の所在の場所、表紙 | (03)6435-1885(代表) |
| 様式、DEI | 第三号様式 |
| 会計基準、DEI | Japan GAAP |
| 連結決算の有無、DEI | false |
| 当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
| 沿革 | 2 【沿革】 株式会社サイフューズは、再生・細胞医療分野、創薬支援分野等をはじめとする先端医療分野においてヒトの細胞のみから作製した組織・臓器を新しい製品として、患者さまへの移植や新薬開発等の先端医療の現場へご提供し、医療に貢献することを目指して、創業いたしました。 当社設立以降の会社沿革は、以下のとおりであります。 年月概要2010年8月東京都新宿区に株式会社サイフューズを設立2010年9月骨軟骨再生の細胞製品開発プロジェクトが国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の委託事業(橋渡し研究開発促進事業)に採択2011年4月本店を東京都新宿区から東京都千代田区へ移転2011年11月立体組織再生に関する基本特許(三次元細胞積層技術)に関し、国立大学法人九州大学と独占ライセンス契約を締結2012年12月細胞版の3Dプリンタ(バイオ3Dプリンタ)「regenova®(レジェノバ)」の販売開始2013年4月本店を東京都文京区へ移転し、東京大学アントレプレナープラザ内に「東京ラボ」を開設2014年4月NEDOの委託事業(橋渡し研究開発促進事業)(2015年から国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下、AMED)の委託事業に移行)「立体造形による機能的な生体組織製造技術の開発/細胞を用いた機能的な立体組織作成技術の研究開発」(代表:佐賀大学)に採択2014年4月NEDO(2015年からAMED委託事業に移行)の委託事業「再生医療の産業化に向けた細胞製造・加工システムの開発」(代表:京都大学)に採択2015年5月ベンチャー起業への国際的表彰「アジア・アントレプレナーシップ・アワード2015」(主催:アジア・アントレプレナーシップ・アワード運営委員会、共催:三井不動産株式会社、国立大学法人東京大学産学協創推進本部、一般社団法人TXアントレプレナーパートナーズ、一般社団法人日本ベンチャー学会、独立行政法人日本貿易振興機構)にて事業の革新性や事業の実行力に対する評価を受け、優勝2015年9月北米でバイオ3Dプリンタ「regenova®(製品名:レジェノバ)」の販売開始2017年6月AMEDの委託事業「革新的医療技術創出拠点プロジェクト/HDMAC技術応用による変形性膝関節症における広範囲骨軟骨再生」(代表:九州大学)に採択2017年7月AMEDの委託事業「革新的医療シーズ実用化研究事業/バイオ3Dプリンタにより作製した三次元神経導管(Bio 3D Conduit)を用いた革新的末梢神経再生法の臨床開発」(代表:京都大学)へ参画2017年8月「大学発ベンチャー表彰2017」(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)/ NEDO)にて優れた大学発ベンチャーとしての評価を受け、「科学技術振興機構理事長賞」を受賞2017年8月「第15回産学官連携功労者表彰」(主催:内閣府、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、一般社団法人日本経済団体連合会、日本学術会議)にて産学官連携活動の推進に多大な貢献をした優れた企業としての評価を受け、「日本学術会議会長賞」を受賞2017年10月富士フイルム株式会社と血管再生の細胞製品開発に関する業務提携2018年8月積水化学工業株式会社と肝臓構造体の細胞製品開発に関する業務提携2018年10月肝臓構造体の細胞製品開発プロジェクトが、NEDO公募事業「研究開発型ベンチャー支援事業/企業間連携スタートアップに対する事業化支援」に採択2019年1月新型のバイオ3Dプリンタ「S-PIKE®(製品名:スパイク)」の販売開始2019年2月「Japan Venture Awards 2019」(主催:独立行政法人中小企業基盤整備機構)にて革新的かつ潜在成長力の高い事業や、社会的課題の解決に資する事業を行う、志の高いベンチャー企業の経営者としての評価を受け、「中小機構理事長賞」を受賞2019年2月太陽ホールディングス株式会社と再生・細胞医療分野における再生医療等製品の製品製造に関する資本業務提携2019年5月東京都の「TOKYO働き方改革宣言企業」に認定2019年6月経済産業省のスタートアップ支援プログラム「J-Startup」企業に選定2019年7月本店を東京都文京区へ移転 年月概要2019年11月AMEDの委託事業「バイオ3Dプリンタを用いて造形した小口径Scaffold free細胞人工血管の臨床研究」(代表:佐賀大学)へ参画2020年5月AMEDの委託事業「末梢神経損傷を対象とした三次元神経導管移植による安全性と有効性を検討する医師主導治験」(代表:京都大学)へ参画2020年6月岩谷産業株式会社と再生・細胞医療分野における技術開発に関する業務資本提携2020年10月太陽ホールディングス株式会社と再生・細胞医療分野における包括的パートナーシップ契約締結2020年11月京都大学医学部附属病院とバイオ3Dプリンタを用いた末梢神経損傷に対する三次元神経導管の医師主導治験を開始2020年12月藤森工業株式会社(現 ZACROS株式会社)と再生・細胞医療分野における技術開発に関する業務資本提携2021年12月株式会社メディパルホールディングスと再生・細胞医療分野における再生医療等製品の安定流通に関する開発投資契約締結2022年3月福岡地所株式会社と地域創生を目的とした業務資本提携2022年4月本店及び東京ラボを東京都港区へ移転2022年4月AMED 橋渡し研究プログラム「バイオ3Dプリンター技術を用いた膝関節特発性骨壊死に対する骨軟骨再生治療」(代表:慶應義塾大学)へ参画2022年9月福岡ラボを福岡県福岡市中央区へ移転2022年12月東京証券取引所 グロース市場に上場(証券コード:4892)2023年6月京都大学医学部附属病院とバイオ3Dプリンタを用いた末梢神経損傷に対する三次元神経導管の医師主導治験を完了2023年8月PHC株式会社と再生・細胞医療分野における業務提携2023年9月AMED委託事業「バイオ3Dプリンターで作製した三次元移植組織を用いる革新的歯周再生療法の開発」(代表:広島大学)へ参画2023年10月NEDO事業で開発した創薬支援向けの3D細胞製品「ヒト3Dミニ肝臓®」の販売開始2024年3月末梢神経再生の医師主導治験終了後、社会実装に向けて協創(京都大学/太陽ファルマテック)2024年4月令和6年度知財功労賞にて「経済産業大臣表彰」を受賞2024年5月AMED 橋渡し研究プログラム「バイオ3Dプリンター技術を用いた膝関節特発性骨壊死に対する骨軟骨再生治療」(代表:慶應義塾大学)の採択及び参画2025年4月2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)「大阪ヘルスケアパビリオン」に展示参加2025年11月AMED再生医療等実用化研究事業「末梢神経損傷に対する同種臍帯由来間葉系細胞を用いた三次元神経導管移植治療の医師主導治験に関する研究開発」(代表機関:京都大学)に参画2025年12月福岡証券取引所 Q-Board市場に重複上場 脂肪性肝炎(MASH)の新薬開発向けの3D細胞製品「ヒト3Dミニ肝臓®/疾患モデル」の販売を開始 株式会社クラレと再生医療及びライフサイエンス分野における業務資本提携契約を締結 |
| 事業の内容 | 3 【事業の内容】 1.当社の事業概要当社『サイフューズ(Cyfuse)』は、2010年の創業以来、「革新的な三次元細胞積層技術の実用化を通じて医療の飛躍的な進歩に貢献する」という企業理念のもと、細胞のみから作製した立体的な組織・臓器を新しい「3D細胞製品」として、再生医療・創薬分野をはじめとする先端医療の現場へお届けすることで、社会に貢献することを目指す再生医療ベンチャーです。 当社では、従来技術・従来製品との比較優位性を背景に、世界初の革新的な「3D細胞製品」の実用化を主軸とした戦略的な事業展開を進めております。 当社事業領域は、細胞製品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであり、(1)再生医療領域において、再生医療等製品の実用化へ向けたパイプライン開発及び研究用3D細胞製品の各種受託、 (2)創薬支援領域において、製薬企業・非臨床試験受託企業等の創薬活動を支援する3D細胞製品の開発・販売、(3)デバイス領域において、基盤技術を搭載したバイオ3Dプリンタ等の三次元細胞積層システム機器の開発・販売等を行い、複数領域において、多面的に事業展開しております。 当事業年度における、各事業領域の事業活動及び製品開発の進捗概況は、以下のとおりです。 (1) 再生医療領域① 当社の開発する再生医療等製品再生医療とは、細胞や組織を用いて、病気やケガ等により機能を失った組織や臓器を修復・再生させる医療であり、患者さまに対して新たな治療法の選択肢を提供し、国民の健康増進に大きく寄与することが期待される新しい医療領域です。 ヒト又は動物の細胞に培養等の加工を施し、身体の構造・機能の再建・修復・形成するものや疾病の治療・予防を目的として使用するものを総称して「再生医療等製品」といいます。 従来、再生医療に用いることを目指した組織や臓器の開発では、ゲルやコラーゲンといった人工材料が用いられることが一般的でしたが、当社では人工材料を使用することなく、細胞のみで立体的な組織や臓器を作製することを可能にする独自の基盤技術を有しております。 当社では「ヒトの細胞のみを材料とし、バイオ3Dプリンタを使用して立体的な組織・臓器を作製し、患者さまへ移植することで、移植先の組織や臓器の機能を回復・再生させる」という新しい治療コンセプトの再生医療等製品の開発を進めております。 当社が開発を進める製品は、液体状での細胞を投与する製品(1D製品)やシート状に加工した細胞製品を組織や臓器に貼付する製品(2D製品)等の従来の再生医療等製品と異なるコンセプトの、立体的な組織・臓器(3D製品)です(図1)。 図1.再生医療等製品例 当社が開発する再生医療等製品(3D細胞製品)は、細胞のみから成る細胞塊(スフェロイド)及び自社で製品化した細胞版の3Dプリンタ(バイオ3Dプリンタ)を使用して立体的な組織や臓器を作製するという独自の基盤技術に特徴と強みを有しております。 この基盤技術及びバイオ3Dプリンタを使用してヒトの細胞のみで作製された組織や臓器は、移植後の拒絶反応や感染症のリスク等、患者さまに対する負担を軽減することができる点、また、人工材料や生体材料を使用しないため生体との親和性が高く、患者さまご自身の組織や臓器が持つ組織・臓器本来の機能を再生させる可能性が大きい点、既存の医薬品や医療機器等にはない再生能力を有する点等において、これまでの製品とは大きく異なる性質や機能を有しております。 当社では、「患者さま自身の」生きた細胞を用いて3D細胞製品を製造し、自身の細胞を自身の体内に戻す自家細胞移植をターゲットとした「自家細胞製品」を第一世代製品として、様々なパイプライン開発を進めており、非臨床試験(動物への移植試験)において、安全性と有効性を十分に確認し、再現性のあるデータを取得した上で、臨床試験(患者さまへの移植)の段階へ開発を進めております。 また、当社の基盤技術には、使用する細胞の種類に制限はなく、細胞塊を作製することができるあらゆる細胞から立体的な組織・臓器を作製することが可能であるという独自の技術的特徴があります。 この特徴を活かし、患者さま自身の細胞(自家細胞)以外の、他人の細胞やiPS細胞等を用いて作製した立体的な組織・臓器を患者さまに移植する同種(他家)細胞移植をターゲットとした「同種細胞製品」についても、第二世代製品候補として開発を進めております。 同種細胞製品については、疾患に応じて原料となる細胞を十分に検討した上で、非臨床試験(動物への移植試験)を実施し、安全性と有効性を十分に確認したのちに、臨床試験(患者さまへの移植)へと開発を進めております。 当社独自のバイオ3Dプリンタによって、様々なサイズ(口径・長さ)、任意の形状・立体構造を有する組織・臓器を、様々な疾患への治療法として応用展開することも視野に入れた製品開発を行っております。 このように当社では、独自の基盤技術を用いて、ヒト細胞のみから成る移植可能な臓器を再生医療等製品として患者さまへお届けすることで、病気やケガで機能不全になった組織・臓器等を再生する新しい治療法の選択肢を提供し、再生・細胞医療分野の発展に貢献することを目指しています。 現在開発を進めている細胞製の神経、骨軟骨、血管のような新たな「再生医療等製品」の実用化により、従来の治療法では困難であった組織・臓器再生という新たな治療法の選択肢が誕生することで、QOL(Quality of Life)を大きく向上させることが期待されています。 ② 主要パイプライン本領域では、主要な再生医療パイプライン(末梢神経再生、骨軟骨再生、血管再生等の革新的な再生医療等製品)について、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下、「AMED」という。 )等の公的機関による支援のもと、再生医療等製品の承認取得・実用化を目指し、各大学・研究機関及び連携企業等の共同開発パートナーとともに臨床開発及び研究開発に注力しております。 当事業年度においては、主要パイプラインの着実な開発進展と将来的な技術の社会実装や製品の商業化を見据えた戦略的提携が大きく前進いたしました。 具体的には、これまでに当社のバイオ3Dプリンタを用いた再生医療等製品に係る臨床開発において、世界で初めて実際の患者さまへ、患者さまご自身より採取した細胞から製造した三次元神経導管を移植することに成功し治療効果を高める等、産学官一体で取り組む新たな再生医療等製品の製品開発が順調に進展しております。 また、当社のパートナー企業との協業を通じたパートナーシップの拡大により、本分野における事業基盤(サプライチェーン)の整備・確立に向けた取り組みが進んでおります。 さらに、本臨床試験の成果を含む当社の再生医療等製品の開発に関しては、国際学術誌への掲載や学会での発表等を通じて、学術的・科学的なエビデンスを国内外に広く公表し、また、展示会等においても製品周知及び価値向上に向けて様々な活動を行いました。 その結果、当社の製品開発活動やバイオ3Dプリンティング技術をはじめとした基盤技術に対するメディアでの取り上げが増加する等、今後の製品上市へ向けた事業化活動も進展いたしました。 本書提出日現在での開発計画に基づく、当社のパイプラインの開発ステータスは以下のとおりです(図2)。 図2.当社のパイプラインの開発ステータス a.末梢神経再生末梢神経再生については、外傷により神経損傷を受けた患者さまの四肢の機能を再生・回復させることが可能となる「細胞製神経導管」の開発に取り組んでおります。 末梢神経再生については、京都大学医学部附属病院において実施した「末梢神経損傷を対象とした三次元神経導管移植による安全性と有効性を検討する医師主導治験」が完了したことを受け、国立大学法人京都大学及び当社のパートナー企業である太陽ホールディングス株式会社並びに太陽ファルマテック株式会社とともに、企業治験開始に向けた準備を進めております。 また、同種細胞を用いた再生医療等製品の研究開発についても順調に進展しており、AMED事業「末梢神経損傷に対する同種臍帯由来間葉系細胞を用いた三次元神経導管移植治療法の開発」において、開発パートナーである国立大学法人京都大学及び国立大学法人東京大学とともに非臨床試験等を実施し、神経再生の有効性と安全性を確認した研究成果が米国の国際学術誌「PLOS One」及び「Cell Transplant」に掲載されました。 当事業年度においては、AMED事業「末梢神経損傷に対する同種臍帯由来間葉系細胞を用いた三次元神経導管移植治療の医師主導治験に関する研究開発」の支援のもと、治験製品の製造体制及び臨床体制を整備し、製造施設において製造試験を実施の上、治験届を提出し、治験開始に向け準備を完了いたしました。 これを受け、2026年1月より国立大学法人京都大学及び国立大学法人東京大学とともに医師主導治験を開始いたしました。 このように当社では、再生医療業界では初となる、同一基盤技術に基づいた自家細胞製品及び同種(他家)細胞製品の同時開発並びに製品化の実現を通じ、再生医療等製品の価値最大化を図り、再生・細胞医療への貢献を目指して、引き続き開発に取り組んでまいります。 b.骨軟骨再生骨軟骨再生については、変形性膝関節症等により軟骨だけでなく軟骨下骨まで損傷が進行している患者さまへ軟骨と軟骨下骨とを同時に再生させることが可能な「細胞製骨軟骨」の開発に取り組んでおります。 当事業年度においては、AMED橋渡し研究プログラム「バイオ3Dプリンター技術を用いた膝関節特発性骨壊死に対する骨軟骨再生治療」において、開発パートナーである慶應義塾大学病院及び藤田医科大学病院とともに治験製品の製造体制を整備し、製造施設での製造試験を行う等、治験開始に向けた準備を進めました。 また、経済産業省「令和4年度第二次補正予算『再生・細胞医療・遺伝子治療の社会実装に向けた環境整備事業』」により基盤整備を進めた神奈川県川崎市殿町及び東京都大田区羽田エリアにおいて、藤田医科大学及び慶應義塾大学病院、慶應義塾大学再生医療リサーチセンターを中心とするコンソーシアムCReM TONOHANE(殿町・羽田再生医療拠点)を立ち上げ、当社の骨軟骨再生の社会実装及び日本発の再生医療を国内外の患者さまに広くお届けできるよう継続して基盤整備に取り組んでおります。 c.血管再生血管再生については、腎不全等により血液透析を必要とされる患者さまへ移植可能な細胞製の血管構造体「小口径細胞製人工血管」の開発に取り組んでおり、国立大学法人佐賀大学とともに臨床試験を継続し開発を進めております。 今後も、開発パートナー及び医療機関並びにパートナー企業と協働し、細胞製神経導管をはじめとする複数パイプラインについて、革新的な再生医療等製品としての製造販売承認取得及び社会実装を目指し、新たな治療法の選択肢を増やすべく、引き続き開発を進めてまいります。 ③ 次世代パイプラインの開発主要パイプラインに加え、次世代パイプラインの育成及び探索開発についても進捗しており、共同研究先である国立大学法人広島大学が採択されたAMED事業「バイオ3Dプリンターで作製した三次元移植組織を用いる革新的歯周再生療法の開発」に引き続き参画し、歯周組織再生療法に関する研究開発を進め、第24回日本再生医療学会総会(2025年3月)、第68回秋季日本歯周病学会学術大会(2025年10月)において共同研究パートナーとともに開発成果の公表等を行いました。 また、末梢神経再生の領域拡大として、顔面神経再生についての開発を進めており、東京女子医科大学と東京医科大学との共同研究成果について、第24回日本再生医療学会総会(2025年3月)、TERMIS‑EU Congress 2025(2025年5月)に発表し、論文「Stem Cells International」にも公表されました。 今後も引き続き、次世代パイプラインの研究開発を進めるとともに、新たなシーズ探索・基礎研究を進めてまいります。 ④ パートナーシップ戦略に基づく事業基盤構築 当社が実用化を目指す細胞製品の開発においては、基盤技術を用いて細胞のみで立体的な構造体を作製するコアプロセス(細胞塊の作製~三次元細胞積層による立体化~立体構造体の組織化)が極めて重要です。 当社では、細胞製品の実用化・産業化に向け、このコアプロセスの機械化及び生産設備開発に取り組んでおり、製造設備及び製造設備等のインフラに関する技術・ノウハウ等を有する企業とのパートナーシップ強化を加速し、必要となる培養技術やプロセス開発等、商業化に必要となる技術開発を進めております。 パートナー企業との連携に関しては、細胞製品の製造に関する包括的パートナーシップ契約を締結している太陽ホールディングス株式会社及びその子会社である太陽ファルマテック株式会社とともに、将来の再生医療等製品の実用化を見据えた、製造販売体制構築に向けて準備を進めました。 その他にも、ZACROS株式会社とともに細胞の大量培養に関する共同技術開発を、岩谷産業株式会社とともに3D細胞製品の凍結保存に関する共同開発を進める等、当社が開発を進める再生医療等製品及び3D細胞製品の実用化に向けたパートナー企業との共同開発の進展により、将来的な産業応用も視野に入れた産学官エコシステムでの取り組みも加速しております。 当事業年度においては、PHCホールディングス株式会社及びその子会社であるPHC株式会社と、第24回日本再生医療学会総会(2025年3月)において学術セミナーを共催するとともに、再生医療等製品の商業生産へ向けた共同開発の成果として、3D細胞製品の商業化へ向けた新生産技術についての成果発表及びプレスリリースを行いました。 また、再生医療パイプライン開発の順調な進捗を受け、再生医療の産業化及び社会実装に向け、株式会社クラレ、ZACROS株式会社及び千代田化工建設株式会社との4社による「細胞の挙動を解析・予測する新規シミュレーションソフトを駆使した効率的な大量培養プロセス構築法の確立およびプラットフォーム化に関する共同開発」を開始しました。 さらに、当社独自の基盤技術「バイオ3Dプリンティング」と株式会社クラレの精密かつ信頼性の高い「高品質なモノづくり力(素材開発力)」を戦略的に融合させ、再生医療及びライフサイエンス分野における新事業の創出を目的として、業務資本提携を締結いたしました。 革新的な再生医療等製品の事業化フェーズへの移行という重要なタイミングで本業務提携が実現したことにより、今後は、新たな再生医療の実現へ向けた事業化が大きく加速することが見込まれます。 これらの国内での事業展開に加え、バイオ3Dプリンタのマーケティングをはじめ、様々な関係機関や企業等とのコラボレーションの機会探索の拡大等、今後の商業化及びグローバル展開へ向けた協業も進捗しております。 具体的には、日立グローバルライフソリューションズ株式会社、MetaTech (AP) Inc.及びTaiwan Hitachi Asia Pacific Co., Ltd.との台湾地域での協業展開や、Centre for Immunology & Infection Limited(C2i)の子会社であるC2iTech Limited(香港)、及び日立グローバルライフソリューションズ株式会社との間で、当社独自の基盤技術「バイオ3Dプリンティング」を活用した今後のアジア地域における戦略的協業に向けた交渉を進める等、バイオ3Dプリンティング技術をはじめとする当社の基盤技術のアジア展開が進展いたしました。 また、これらの事業活動と並行して、成長産業市場である日本の再生医療に関する情報を世界へ向けて発信する取り組み等の事業化活動も推進しております。 当事業年度においては、厚生労働省が推進する情報発信事業への協力を通じて、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)にて、バイオ3Dプリンタや基盤技術を用いて作り出される新たな3D細胞製品等の展示を行いました。 以上のように、今後もパートナー企業との間で戦略的パートナーシップの強化を進め、革新的な再生医療等製品の早期の実用化に向けた開発を進めるとともに、商業化へ向けた企業間連携をより一層強化してまいります。 (2) 創薬支援領域本領域では、独自の基盤技術「バイオ3Dプリンティング」により、人工材料等による足場(スキャフォールド)を使用せず、ヒト細胞のみから成る3D細胞製品の開発を進めており、「ヒト3Dミニ肝臓®」をはじめとした、臓器が有する機能を体外で再現する3D細胞製品「機能性細胞デバイス(Functional Cellular Device:FCD®)」の製品開発に注力しております。 当事業年度においては、本3D細胞製品のラインナップ拡充と、それらを活用した共同研究及び受託試験のプロモーション活動を積極的に展開いたしました。 具体的には、すでに販売を開始している第1弾FCD製品「ヒト3Dミニ肝臓®」について、MPS実用化推進協議会第2回学術シンポジウム(2025年1月)の企業展示ブースへの出展やウェビナーの開催による製品周知等によりマーケティング及び販路拡大に向けた活動を行うとともに、極東製薬工業株式会社、オリエンタル酵母工業株式会社と新たに販売提携契約を締結し、販路拡大を進めました。 また、これらの販売活動と並行して、本製品に関する米国における特許権を取得したことで、今後は、日本に加え米国市場での更なる展開へ向けたマーケティング活動にも本格的に着手いたします。 本製品は、製薬企業や非臨床試験受託企業等から、創薬研究のニーズに応える高いユーザビリティに対する評価をいただくとともに、将来的には、サステナビリティの観点からも動物実験代替法としての活用可能性等の大きな社会的意義を有しており、今後はグローバルを含め広く周知していく予定です。 さらに、「ヒト3Dミニ肝臓®」に続くFCD製品のラインナップ拡充に関しても、APPW2025(第130回日本解剖学会/第102回日本生理学会/第98回日本薬理学会合同大会)(2025年3月)、第52回日本毒性学会学術年会(2025年7月)、第9回バイオ医薬EXPO(2025年7月)、日本動物実験代替法学会第38回大会(2025年11月)並びに統合医療機能性食品国際学会第33回年会(2025年11月)における、研究成果の発表及び企業展示ブースでの紹介を行う等、事前のマーケティング活動を経て、2025年12月より「ヒト3Dミニ肝臓®/疾患モデル」の販売を開始いたしました。 本製品は、世界的にも未充足な医療ニーズ(アンメット・メディカル・ニーズ)が高い「脂肪性肝炎(MASH)」領域の治療薬開発を支援する新たな製品であり、有効な承認薬が未だ存在しない同領域において、新薬開発の加速に大きく貢献することが期待されております。 本製品のような新たな細胞製品を拡大成長を続ける新創薬市場へ投入することにより、従来の安全性評価用の「健常モデル」に加え有効性評価用の「疾患モデル」の提供が可能となりました。 これにより、製薬企業の創薬プロセスを安全性・有効性の両軸から強力にサポートできる体制が整い、今後のさらなる販売拡大が見込まれます。 さらに、新たに当社独自の基盤技術を拡張し、ヒトの腸管が有するバリア機能を再現する「3Dミニ腸管モデル」作製技術について開発を完了しました。 今後、当社の機能性細胞デバイス(FCD®)シリーズの新たな製品ラインナップとして、世界的に急拡大する腸活等の消化器系健康関連市場や「未病」市場への製品投入を目指して、食品製造分野で最大級の展示会FOOMA JAPAN2025(2025年6月)に出展する等、医療分野以外への製品拡大及び販路拡大を目的としたマーケティング活動にも注力いたしました。 今後も、製薬企業や食品会社等からのニーズに基づく3D細胞製品のラインナップの拡充と各種受託やデバイス製品の売上の積み上げによりベース収益の安定拡大を図るとともに、当社独自の基盤技術が創出する3D細胞製品を通じて、医薬品や食品、動物実験代替法等、多岐に渡る領域進展への貢献に取り組んでまいります。 (3) デバイス領域本領域では、バイオ3Dプリンタを中心としたデバイス及び消耗品販売に加え、当社細胞製品の商業生産を視野に入れた次世代装置の開発に注力しております。 当事業年度においては、PHC株式会社との共同開発による自動化技術の進展等、基盤技術の付加価値向上を図るとともに、再生医療領域における製品製造環境整備や商業生産技術開発が進展いたしました。 具体的には、独自の基盤技術を搭載した自動化装置や関連周辺機器及び専用消耗品類の開発・製造・販売等の事業活動を進め、機器・消耗品類によるベース収益の向上に努めました。 将来の再生医療等製品の生産技術の基盤構築に向け、末梢神経再生や骨軟骨再生等の主要パイプラインにおける治験開始に向けた製造環境整備、再生医療領域における次世代パイプラインの研究開発や創薬支援領域のFCD製品の開発を加速させるための生産技術開発も進めており、再生医療等製品をはじめとする各種3D細胞製品の製造工程に関して、バイオ3Dプリンティング以外の工程の機械化・自動化にも着手しております。 併せて、製造現場での生産性向上を図るべく周辺機器類の拡充等も並行して進めております。 その一環として、業務提携パートナーである日本精工株式会社との間では、3D細胞製品の製造工程の機械化・自動化へ向けた新技術開発を進めました。 加えて、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」(全国中小企業団体中央会/中小企業庁/経済産業省)の支援のもと開発を進めてきた『バイオ3Dプリンタ用資材製造・保守レポート管理システムの構築』に関して、デバイス製品の生産性・品質向上に取り組み、新たに開発した周辺機器類の製品販売を開始いたしました。 今後は本事業を通じて得られた開発の成果をもとに、商業生産を見据えた実用化をさらに加速してまいります。 その他、各種学会や展示会へのバイオ3Dプリンタの出展、メディア等の媒体を通じたPRの拡大等、更なる基盤技術の普及・周知に繋げる活動に関しても継続して取り組んでおります。 今後も引き続き、様々なパートナー企業との連携を通じて、各種3D細胞製品の実用化に向けた生産技術開発、製品製造工程に係る様々な技術応用や新技術開発及び商業生産へ向けた機械化・自動化、並びに将来の商業化を見据えた新たな生産技術開発にも積極的に取り組み、再生・細胞医療領域における様々な製品開発に寄与する有力な技術としてのポジション確立を目指してまいります(図3)。 図3.バイオ3Dプリンタを用いた製造プロセス全体図 2.事業戦略(1) 当社の事業戦略当社では、当社独自のビジネスモデルを発展拡大させ、デバイス普及により「ベース収益の確保」と「シーズ探索の拡大」を図り、創薬支援用途等の研究用組織による「早期マネタイズ」の実現を経て、中長期的には「再生医療等製品の承認取得」を目指し、再生医療ベンチャーとしての事業価値最大化を図ってまいります。 当社独自の基盤技術を中核とした中長期的な事業展開としては、以下(図4)を想定しており、現状はSTEP2からSTEP3に移行している段階にあります。 <STEP1>複数の大学等の開発パートナーと共同研究を実施し、それらを通じて当社研究開発の中核となるパイプラインの構築を図ってまいります。 また、バイオ3Dプリンタ「regenova® (製品名:レジェノバ)」「S-PIKE® (製品名:スパイク)」「Cystrix® (製品名:サイストリクス)」の販売を通じて当社基盤技術の普及を進めております。 <STEP2>複数の企業パートナーとの提携により、各パイプラインの製品実用化に向けた臨床開発に取り組んでおります。 また、細胞製品開発に必要となる基盤技術を応用した臨床用装置や将来の商業生産を想定した新技術の発明や次世代デバイスの技術開発を進めてまいります。 <STEP3>企業パートナーとともに再生医療等製品の承認取得を目指し、再生医療領域の中核パイプラインの実用化に向けた開発を進めてまいります。 また、細胞製品実用化に必要となる基盤技術の開発や新技術開発を継続し、細胞製品及びその用途の拡大を図るとともに、当社が培ってきた基盤技術を新たな領域にも拡大するべく、次世代パイプラインの探索及び拡充を図ってまいります。 図4.中長期事業戦略(イメージ) (2) 当社のアライアンス戦略当社では、従来技術・従来製品との比較優位性を背景に、一般的な創薬系ベンチャーとは異なる事業戦略に基づき、世界初の革新的な再生医療等製品の実用化を目指して戦略的・多面的に事業展開を進めております。 再生医療等製品の開発においては、原材料が生きた細胞であることから個体差のある細胞の培養、加工、品質検査、最終製品の出荷、医療機関への輸送、患者さまへの移植まで、製品が届くまでのステップが個別具体的なものとなるという従来の医薬品とは異なる特徴を有しています。 そのため、製品開発プロセスにおいても、単一の化合物についてのライセンスを保有するバイオベンチャー1社の企業が単独で、アウトソーシングやライセンスアウトに依存しながら開発を進めていく一般的な創薬系ベンチャーでの医薬品開発の場合とは異なり、再生医療等製品の製品化にあたっては、企業や医療機関との連携や技術・設備・装置等の共同開発体制構築が必要不可欠です。 また、医薬品におけるアライアンスはライセンスの権利付与を前提とするのに対して、再生医療におけるアライアンスは、単なる権利移転のみならず製品製造に係る技術やノウハウ等の移管を要することから、当社では、将来の製造販売体制構築を視野に入れた共同開発体制を構築する独自のアライアンス戦略をとっています。 そしてそのアライアンス戦略に基づき、製造設備等のインフラに関する技術やノウハウ・設備等を有する複数の医療機関・事業会社・行政機関等の外部パートナーとの共同開発体制(コンソーシアム)を形成することで、製品化へ向け着実に開発を加速させております。 このような当社独自のアライアンス戦略は、①1社単独による開発リスクを低減し、事業化パートナー企業と有機的に連携することにより着実に製品化へ向けた確度の高い開発を進めることで、開発製品の上市の確度を大きく向上させるとともに、②実用化に近いパイプラインを複数有し、かつ、製品ごとにターゲットマーケット及び販売戦略をすみ分けることで、事業リスクを低減し事業計画実現の確度を高めるものです。 再生・細胞医療分野において世界初の製品上市により事業計画を実現することを目指す当社においては、その独自のアライアンス戦略に基づき、最終製品化のためのライセンスパートナーへの技術移管を含めた製造販売体制を構築することが、結果として当社製品の価値の向上、ひいては当社の企業価値向上に大きく寄与していくものと考えております。 したがって、当社の再生医療等製品の上市の蓋然性については、実際の共同開発体制や開発パートナーの開発力・技術力が重要な判断指標となります。 今後は当社及びパートナーが保有する技術・ノウハウを融合させることで、製品を安定的に供給できる体制、及び患者さまに新しい治療法の選択肢を安心安全にお届けする体制を共同構築していく方針です。 |
| 関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 該当事項はありません。 |
| 従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 提出会社の状況2025年12月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)23(3)42.85.89,351 事業部門の名称従業員数(名)研究開発部6(3)システム開発部4 (―)事業推進部6(―)経営管理部7 (―)合計23(3) (注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数(嘱託、パートタイマー及び派遣社員は含む。 )は、年間の平均人員を( )内に、外数で記載しております。 2.平均年間給与には、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.当社は細胞製品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 (2) 労働組合の状況労働組合は結成されていませんが、労使関係は円満に推移しております。 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当社の管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異については、現時点においては「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)」の規定による公表義務の対象ではありませんが、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおり、基本方針に基づく人材育成及び社内環境整備等の取り組みを促進しております。 |
| 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針「細胞から希望をつくる」「細胞のみから成る立体的な組織・臓器を患者さまへお届けする」当社は、「革新的な三次元細胞積層技術の実用化を通じて医療の飛躍的な進歩に貢献する」という企業理念のもと、2010年の創業以来、「細胞だけで」立体的な組織・臓器を作製し、再生医療・創薬分野をはじめとする再生・細胞医療分野において、社会貢献することを企業使命として事業を進めてまいりました。 当社は、人工の足場材料を用いることなく細胞のみで立体的な組織・臓器を作製することを可能とする独自の三次元細胞積層技術(基盤技術)及びこの基盤技術を搭載した細胞版の3Dプリンタ(バイオ3Dプリンタ)を用いて作製した立体的な組織・臓器を「3D細胞製品」として実用化し、患者さまにお届けするとともに、将来的には、当社の事業拡大を通じて日本発の本技術をグローバルに展開し、再生・細胞医療分野での中心的存在になることを目指しております。 (2) 中長期的な経営戦略及び経営環境中期経営計画における事業戦略として、バイオ3Dプリンタの普及により「ベース収益の確保」と「シーズ育成環境」を実現し、研究用組織(創薬/再生医療研究用途等)で「細胞製品の実用化」を実現する段階を経て、中長期的に「再生医療等製品の承認取得」を目指し、再生医療ベンチャーとしての事業価値最大化を図ることとしております。 中長期的な経営戦略及び当社事業を取り巻く経営環境は以下となります。 1. 再生医療等製品の上市(開発パイプラインの事業化)2. 開発会社としての細胞製品の実用化に向けた研究開発体制及び上場会社としての経営管理体制の強化3. 上市後の飛躍的成長へ向けた開発パイプラインの拡充及びグローバル展開 ① 再生医療領域開発パートナー企業とともに、複数パイプラインの臨床開発を進め、再生医療等製品の承認取得を実現し、長期的ドライバとしての事業確立を目指します。 バイオテクノロジー及び再生・細胞医療領域においては、2022年に内閣府より「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」が発表されて以降、バイオベンチャーへの支援がより一層推進傾向にあり、特に再生医療・遺伝子治療等のバイオ分野は国益に直結する科学技術・イノベーション分野として重点投資分野に指定されており、今後の経済成長が期待されております。 再生医療等製品市場は、細胞移植による組織再生を促す再生医療等製品や、CAR-T細胞製品に代表される遺伝子改変した細胞製品の普及を背景に、引き続き成長を続けております。 また、循環器、骨・軟骨、神経系疾患など幅広い領域で製品上市が進んでおり、細胞を用いた新たな治療法の選択肢が提供できる環境及び市場領域の拡大が着実に進展しております。 iPS細胞を活用した同種(他家)細胞製品の登場やゲノム編集技術を用いた高度な細胞製品が実用化フェーズに移行しており、こうした技術革新と製造技術の高度化が相まって、再生医療の社会実装は今後ますます加速していくと期待されております。 「2020年度再生医療・遺伝子治療の市場調査業務」の最終報告書(アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社が国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)から委託を受けた調査)では、国内の市場規模は2020年時点の250億円から2040年時点の1.1兆円規模まで拡大し、今後20年で40倍以上の規模に成長すると見込まれております。 領域別でみても、筋骨格領域、神経領域をはじめとして、様々な領域において急速に市場が拡大すると予想されています。 筋骨格領域に関しては、変形性膝関節症を対象とする再生医療等製品が上市したことにより、適応となる患者数が大幅に増えることが予想され、市場が拡大すると想定されます。 上記以外にも、直近では角膜疾患を対象とした製品上市が続いている眼科領域に加え、肝臓や腎臓が掌る内分泌・代謝系の領域、心血管・血液領域、泌尿生殖器領域、消化器領域等、また昨今の新型コロナウイルス感染症のような感染症や呼吸器に関する領域等いずれの領域も、新たな製品が上市されることで再生医療の新たな治療領域として市場の拡大がより一層進んでいくことが予想されています。 一方、これらの再生医療等製品の多くは細胞治療に分類され、細胞懸濁液等を静脈注射する治療法が主流となっています。 今後は、立体形状を有する製品として、二次元のシート状組織や三次元の立体組織を移植する製品群の開発が進行することが予測されております。 また、現在の再生医療領域がおかれている状況下にあって、移植待機患者数の増加等の社会的課題に対して、当社が開発を進める3D細胞製品のような社会的意義の大きい新たな再生医療等製品の誕生により、臓器移植の新たな選択肢としての再生医療が実現することへの期待が高まっている状況にあります。 ② 創薬支援領域開発パートナー企業とともに、創薬支援分野において肝臓構造体の毒性評価モデルの事業化を実現し、中期的ドライバとしての事業確立を目指します。 科学技術のテクノロジーの進歩が著しい昨今においても、近年のヘルスケア業界における製品開発では、数年以上の長期間、数十億ドル規模の研究開発費を要することに加え、より開発が困難な新製品創出が求められる現状が続く一方で製品の安全性の要求も高まっており、新製品の開発コストは増加の一途をたどっています。 また、現状では、動物実験により製品の安全性や有効性を検証する方法により製品開発が進められていますが、近年、世界各国において動物の保護を目的とする法整備が進んでおり、EU域内においては化粧品開発のための動物実験が全面的に禁止される等、その動向は世界的に加速しています。 例えば、今後の化粧品の研究開発において動物実験が全面的に禁止される可能性があり、様々な製品開発において動物実験を代替する新製品誕生に対するニーズが高まっているという状況にあります。 さらに、食品・化粧品等のあらゆる製品の開発には動物実験が介在しているものの、現状ではこれに代わるソリューションがなく、動物実験の代替製品の市場だけでも、世界的には2020年の91億ドルから2030年には306億ドルに、年平均成長率13.5%で市場拡大が進むと予測されています。 このような現状にあって、現在の企業の製品開発においては、なお動物試験を継続して、あるいはヒト臓器から取り出した細胞をシャーレ上で培養したものを研究開発に使用する等、根本的に動物試験に代替する製品が市場には存在しておらず、今後、当社の3D細胞製品のようなこれまでにない新たな革新的製品を事業化することにより、医療業界及びヘルスケア業界全体が抱える社会課題に対するソリューションを安価に平等に提供できることへの期待が高まっている状況にあります。 ③ デバイス領域開発パートナー企業とともに、バイオ3Dプリンタによる基盤技術の普及を進めるとともに、再生医療領域において必要となる基盤技術の応用や新技術開発を継続し、基盤技術のグローバル・スタンダード化を目指します。 再生医療周辺産業においても、2015年から2030年までCAGR+23%での成長が予測されており、装置類や消耗品類、製造受託等のサービス類が市場を牽引すると見込まれております。 また、再生医療に使用する目的以外にも、新薬開発や研究用の組織としての製造受託等の各種受託の需要も見込まれており、特に、創薬分野では三次元培養によって作製した細胞や3D細胞製品を用いて、生体内により近い環境下での、肝炎、肝臓病、がん等に関する研究が行われています。 今後、再生医療の産業化・市場拡大が進み、神経、骨、血管等の各種組織・臓器を立体的に作製するニーズが増加することに伴って、再生医療周辺産業の市場もさらに拡大すると見込まれております。 バイオ3Dプリンタ(装置以外の各種消耗品も含む)市場では、大学や研究機関での技術導入に加え、今後は企業での導入が進むと予想されております。 特に製薬会社の創薬・スクリーニングでは細胞の使用量が多くなるため、自動装置及びバイオ3Dプリンタの需要が高まるとみられます。 さらに、立体的にヒトの皮膚を培養した化粧品のサンプルテストへの応用、医師の手術用練習ツールとしての人工臓器の作製等の様々な領域への技術応用が拡大しており、今後は、医薬における研究以外の様々な分野での需要拡大も予想されます。 (3) 目標とする経営指標等当社は、独自の基盤技術を活用して創出する新たな細胞製品により市場の開拓及び拡大成長を目指して、積極的にパイプライン開発及び研究開発・技術開発等への先行投資を行っている段階であり、2021年12月期においては通期黒字化を達成したものの、安定して利益を計上するに至っておりません。 このため、現時点において当社は、現預金残高水準(キャッシュポジション)を目標とする経営指標等としております。 具体的には、今後、経済・金融環境の変化に備えて十分な手元流動性を確保し、中長期的な財務基盤の拡充を図り、確実に再生医療等製品の事業化を達成するための経営指標等として、安定した資金力(キャッシュポジション)の確保・維持することを重視しております。 さらに、多様な資金確保手段を講じ安定的な現預金残高水準を確保・維持するとともに、大手金融機関・政府系金融機関・地方銀行等の複数の金融機関との間でコミットメントライン契約等を含む融資枠を設定しております。 中長期的には、再生医療等製品をはじめとする事業成長等による収益安定化の実現により経営指標等の達成を目指してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、企業理念である「革新的技術を用いて医療の飛躍的な進歩に貢献する」ことを目指し、独自の基盤技術である「バイオ3Dプリンティング」を用いた再生医療等製品の実用化及び3D細胞製品の産業化、並びに永続的な企業成長の実現に向け、多角的な戦略のもと様々な領域において事業展開しております。 当社のさらなる企業成長へ向けた重要なフェーズに位置付ける当事業年度においては、新しい医療や新産業の創出を目指し、下記の課題に対処すべく再生医療・細胞治療領域を中心とした複数領域での事業活動に取り組んでおります。 具体的には、①強固な事業基盤の構築、及び②組織体制及び財務基盤の強化を中心とした経営体制の強化、並びに、③人的資本経営の拡充に重点的に取り組み、中長期的な企業成長と事業価値の最大化を果たしてまいります。 ① 強固な事業基盤の構築a.パイプライン価値の向上及び独自の事業化モデルの構築当社の再生医療等製品及び細胞製品を医療現場で普及させ、中長期的な企業成長へと繋げていくためには、細胞製品の実用化・商業化に向けてパイプラインの価値を継続的に拡大・発展させていく必要があります。 そのためには、革新的な再生医療等製品をはじめとする、当社独自の基盤技術から生み出される3D細胞製品を広く周知し、普及していくことが重要です。 当社の製品は前例のない新しいコンセプトの製品ゆえ、その製品上市を通じた市場浸透及び産業化のバリューチェーンを構築することが課題として挙げられます。 本課題へ対処すべく、当社では、高度な開発力・技術力等の専門性を有する複数の事業会社パートナーとの強固かつ効率的な共同開発体制を構築し、製品上市へ向けた臨床開発を加速させております。 また、このような取り組みに加え、パートナー企業との戦略的な提携を進めることで、研究開発の成果としての社会実装に留まることなく、『着実な製品開発』と『効率的な製造』、そして『安定的な収益化』の3つが連動する独自の事業化モデルを構築することを推進してまいります。 b.基盤技術のプラットフォーム化及び独自のポジション確立当社独自の基盤技術を事業展開の基軸として、持続的な企業成長を果たしていくためには、再生医療・細胞治療領域における基盤技術の普及及びプラットフォーム化を推進することが重要です。 当社では、学会をはじめとする業界団体への認知度向上に向けた活動とともに、現在の基盤技術を搭載したバイオ3Dプリンタのみならず、細胞製品製造工程の機械化・自動化へ向けた新技術開発を進める等、基盤技術としてのさらなる付加価値向上へ向けた技術開発に継続して取り組んでおります。 また、3D細胞製品の業界スタンダードモデル化に向け、パートナー企業との戦略的パートナーシップを深化させ、再生医療の市場拡大及びコスト低減の両面に貢献してまいります。 そして、将来の商業生産を支える「産業化技術基盤」を確立することで、再生医療及びライフサイエンス分野の産業化を牽引するプラットフォーマーとして独自のポジション構築を推進してまいります。 ② 経営基盤の強化a.組織体制の強化持続的な企業成長のためには、将来の事業基盤の構築と独自の3D細胞製品の開発に必要となる技術革新を着実に実行できる高度な専門人財で構成される組織体制を強化していくことが課題として挙げられます。 本課題へ対処すべく、当社では、自社において組織的な開発力・技術力の向上を図るとともに、パートナー企業等との協働を通じ、専門性の高いプロジェクトをバイオロジー及びエンジニアリングの両側面から1つの組織で牽引できる組織体制に注力しております。 さらに、将来のグローバル展開を加速させるべく、多様性のあるグローバル人材の確保、海外の規制や市場動向に対応できるガバナンス体制の整備を進め、健全かつ機動的な経営体制を構築してまいります。 b.財務基盤の強化研究開発型ベンチャー企業である当社の特性上、恒常的な製品販売等による安定的な収益確保に至るまでは先行投資による資金需要が発生します。 そのため、将来の持続的な収益基盤形成に向けて、収益の多様化やデバイス販売、各種受託等のベース収益の安定化を図るとともに、開発効率の向上やコスト抑制を継続し、財務基盤を強化する必要があります。 また、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)及び東京都等の行政からの研究開発・技術開発に対する事業採択を通じた効果的な開発資金を獲得する等、研究開発費を中心とした事業活動資金を継続的に外部より調達しております。 さらに、安定した運転資金を確保しながら、研究開発及び技術開発に対する先行投資を着実に実行するため、証券取引所への上場等による資金調達の選択肢拡大に加え、大手金融機関からの融資枠の供与や政府系金融機関からの長期借入を通じて対外信用力を強化する等、間接金融による財務状況の安定性強化も進めております。 今後も、予算管理の徹底を通じてコスト抑制を図りながら、将来の成長に向けた研究開発投資を継続しつつ、外部資金の積極的な活用や株式市場からの調達等を含めた機動的な資金調達の検討を行う等、資本効率を意識した健全かつ安定的な財務体質の維持・向上を図り、外部環境に左右されない強固な財務基盤の構築を推進してまいります。 ③ 人的資本経営の拡充当社のような小規模なベンチャー企業における持続的な企業成長と価値創造の源泉は「人」にあります。 当社では、独自の技術情報を継承する高度専門人材の確保、事業化・グローバル展開を牽引する次世代リーダーの育成に注力し、多様な人材が活躍できる組織文化の醸成を図りながら企業成長を目指す人的資本経営が極めて重要であると考えております。 本課題へ対処すべく、当社では、独自の基盤技術に精通し高度な専門的技能及び経験を有する研究者・技術者・開発者等の高度専門人材の確保及び育成、並びに、社内環境整備に関する様々な施策を通じて、人的資本経営を拡充することに積極的に取り組んでおります。 具体的には、中長期的インセンティブプランとしてのストック・オプション制度の継続に加え、役職員自らが環境を構築する独自の『まほろばプロジェクト』を通じ、男性役職員の育児休業取得も積極的に促進する等、すべての社員がライフステージに合わせた柔軟な働き方で能力を発揮できる体制を構築することで、人的資本経営に基づく持続的な組織成長を実現します。 |
| サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。 (1)サステナビリティに関する考え方① 基本方針及び戦略当社は「細胞から希望をつくる」というミッションと「革新的な技術の実用化を通じて医療の飛躍的な進歩に貢献する」という企業理念を掲げ、多様なステークホルダーの皆さまとミッションの実現へ向け共創することで、世界中の患者さまへ新たな治療の選択肢をお届けし、幸せな未来社会を実現することを目指しております。 このようなミッションと企業理念に基づき、当社独自の持続可能な企業活動を通じて永続的に社会的価値を循環創出していくことを「サステナビリティに関する基本方針」とし、下記のようなサステナビリティに関する具体的な取り組みを積極的に推進してまいります。 ② 指標及び目標当社のような比較的小規模なスタートアップ企業においては、具体的な取り組みの運用状況について、すべての役職員がサステナビリティに関する基本方針に基づいた様々な取り組みの意義を自ら理解し、全社的に促進していくことが重要であると考えております。 その観点から、現時点においては、定量的な指標や目標を設定し管理するよりも実運用を重視した取り組みを行うことで、ステークホルダーの皆さまと共有すべきサステナビリティに関する重要な価値観を構築してまいります。 (2)ガバナンス当社は、全社横断的にサステナビリティに関する取り組みを推進するとともに、サステナビリティに関する施策や進捗状況、リスク等について、取締役会・経営会議等の会議体で適宜確認する体制を構築しております。 なお、サステナビリティに関連するリスク及び機会認識等に関しましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりです。 (3)リスク管理当社では、各部門での情報収集をもとに経営会議やコンプライアンス・リスク委員会等の会議を通じて、定期的にリスク情報を確認しつつ、リスクの早期発見及び未然防止に努めております。 なお、サステナビリティに関連するリスク管理に関しましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりです。 (4)具体的な取り組み当社は、2010年の創業以来、「革新的な三次元細胞積層技術の実用化を通じて医療の飛躍的な進歩に貢献する」という企業理念のもと、細胞のみから作製した立体的な組織・臓器を新しい「3D細胞製品」として再生医療・創薬分野をはじめとする先端医療の現場へお届けすることで、産業や社会発展に貢献することを目指しております。 この企業理念を達成するためには、事業活動を通じた社会的課題の解決や新たな社会的価値の創出を目指したサステナビリティに関する取り組みを組織的に推進することが重要であると認識しております。 事業環境面においては、研究開発・技術開発と並行して、パートナー企業とともに、今後の再生医療の産業化とグローバル展開に向けた製造システムの構築を推進しております。 具体的には、従来よりもコンパクトかつシームレスな細胞培養加工施設(CPF:Cell Processing Facility)を共同開発し、細胞製品の製造現場での省エネ化を促進する等、社会環境に配慮した次世代のモノづくりへの貢献に取り組んでおります。 これにより、再生・細胞医療領域のような新産業の創出を通じて世界中の患者さまのQOL(Quality of Life)向上に寄与するとともに、医療及び経済活動への貢献、動物実験代替法の普及促進等の社会的課題の解消を視野に入れた事業展開を進めてまいります。 事業活動面においては、再生・細胞医療分野のような新たな分野において企業成長の可能性をさらに高めるため、知的財産権戦略に基づいた強固な事業基盤を構築し、基盤技術によるイノベーション創出を持続的に継続していく必要があります。 知財戦略に裏打ちされた事業展開を進める当社の取り組みについては、経済産業省・特許庁による令和6年度「知財功労賞」において、知的財産権制度を有効に活用し円滑な運営・発展に貢献した知財活用ベンチャーとして高い評価を受け「経済産業大臣表彰」を受賞いたしました。 今後も、実効的な知的財産権の創造・管理に関する活動を推進し、様々な技術の製品化や事業化に必要となる権利確保・強化を踏まえて、当社独自の戦略的な知的財産権に基づく事業拡大及びグローバル展開につなげてまいります。 人的資本経営面においては、高度な専門的技能及び経験を有する多様な人材の確保及び育成、人的資本経営の拡充及び組織体制の強化が成長戦略の要であると位置づけており、当社人的資本の専門化・多様化・グローバル化のさらなる推進へ向けて様々な施策を通じた人材育成及び社内環境整備に積極的に取り組んでおります。 具体的には創業時より、様々な福利厚生制度や中長期的インセンティブプランとしてのストック・オプション制度等を継続してきたほか、役職員のワークライフバランスの実現とパフォーマンス最大化を目指して役職員自らが価値創造へ向けた最適な環境を構築していく、当社独自の環境整備活動(『まほろばプロジェクト』)を実施しております。 これらの取り組みの推進により、従業員の離職率は一般的なスタートアップに比し低く推移し、また、全従業員の男女比は同等程度の少数精鋭の組織体制を構築する等、人材の維持確保(リテンション)の観点からも有効に機能しております。 教育活動面においては、次世代への研究や技術等の継承も重要であり、SDGsやESGの推進を含むサステナビリティ経営の一環として、当社の基盤技術の普及や再生医療や3D細胞製品の実用化・産業化に向けた啓蒙浸透等の活動に加え、組織の強化には様々な「学び」が重要であるとの考えのもと、社内外の機会をとらえた様々な教育プログラム、リスキリング活動にも積極的に取り組んでおります。 また、未来の研究者や技術者を輩出するための、学生を対象とした当社独自の教育活動(Cycamp:『サイキャンププロジェクト』)に取り組んでおります。 さらに、地域創生活動面においては、創業の地である福岡・九州地域において、地域経済の活性化や地元研究機関・企業との連携を強化し、スタートアップの成長支援やライフサイエンス関連企業の集積促進及び支援提供等を通じた地域創生活動に積極的に取り組んでおります。 2025年12月には、地域経済・医療の活性化への貢献及び広範な投資家層へのアプローチを通じた資本政策の強化等を目的として、福岡証券取引所(Q-Board市場)への重複上場をいたしました。 今後も「福岡バイオコミュニティ」の活動等を通じ、地元研究機関や企業との事業シナジーを加速させることで、福岡・九州地域における当社のプレゼンスを高めるとともに、地域発のイノベーション創出による新たな医療・産業の創出及び地域創生に貢献してまいります。 |
| 戦略 | ① 基本方針及び戦略当社は「細胞から希望をつくる」というミッションと「革新的な技術の実用化を通じて医療の飛躍的な進歩に貢献する」という企業理念を掲げ、多様なステークホルダーの皆さまとミッションの実現へ向け共創することで、世界中の患者さまへ新たな治療の選択肢をお届けし、幸せな未来社会を実現することを目指しております。 このようなミッションと企業理念に基づき、当社独自の持続可能な企業活動を通じて永続的に社会的価値を循環創出していくことを「サステナビリティに関する基本方針」とし、下記のようなサステナビリティに関する具体的な取り組みを積極的に推進してまいります。 |
| 指標及び目標 | ② 指標及び目標当社のような比較的小規模なスタートアップ企業においては、具体的な取り組みの運用状況について、すべての役職員がサステナビリティに関する基本方針に基づいた様々な取り組みの意義を自ら理解し、全社的に促進していくことが重要であると考えております。 その観点から、現時点においては、定量的な指標や目標を設定し管理するよりも実運用を重視した取り組みを行うことで、ステークホルダーの皆さまと共有すべきサステナビリティに関する重要な価値観を構築してまいります。 |
| 事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 当社の事業展開及びその他に関してリスクとなる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。 当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に真摯に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本書中の本項以外の記載を慎重に検討した上で行なわれる必要があると考えます。 なお、以下の記載については、当事業年度末において当社が判断したもの及び将来に関する事項は本書提出日現在において当社が判断したものであり、当社に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意ください。 1.再生医療領域に関するリスク(1) 再生医療製品の研究開発及び再生・細胞医療業界に関するリスク① 先端医療に由来するリスク(発生可能性:中、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)再生・細胞医療という先端医療領域においては、再生医療の基盤となる学問や技術が急速な進歩を遂げている中で、再生医療製品そのものに関する研究開発・技術開発も非常に速いスピードで進んでおり、日々新しい開発成果や安全性・有効性に関する知見が蓄積されています。 再生・細胞医療のような先端医療領域は、国内のみならず世界的にも注目が高く、新たな知識や技術の発見によるイノベーションが創出されやすい分野であります。 特に、当社が製品開発を進めているパイプラインのターゲット領域に関しては、当社の細胞のみで構成される3D細胞製品以外にも、細胞医薬品や遺伝子治療等の様々なアプローチによる治療法の開発が進展しております。 また、再生・細胞医療分野においては、米国をはじめとする諸外国を中心に様々な研究開発が先行して進んでおり、将来的にはより実現性の高い技術革新が行われる可能性があります。 当社の基盤技術であるバイオ3Dプリンティング技術(三次元細胞積層技術)は、現時点において新規性の高い再生医療技術であり、学術的にも従来の製品と比較して高い安全性・有効性及び広範囲の応用可能性等が期待されております。 当社では、様々なパートナー企業、大学や公的研究機関等と緊密に連携し、技術的優位性を担保する先端技術の継続的な開発に注力しております。 ただし、本業界における技術革新が想定以上の速度で進展し、将来において当社技術が陳腐化する可能性や、医療行為や新たな感染症等による副次的な有害事象等、現時点では全く想定できない副作用等の安全上の課題が顕在化する可能性を完全に否定することまではできません。 また世界情勢や外部環境に起因し、原材料の調達が困難(不安定)になる場合には、再生医療製品の安定供給が困難になる可能性も少なからず存在しております。 このような最先端医療に特有の課題やリスクが現実化した場合には、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 市場規模に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)再生・細胞医療等製品の世界市場及び国内市場は、今後飛躍的な成長が見込まれておりますが、当該市場は現在形成の過程にあることから、当社の市場規模予測は、現時点において一定の前提条件や外部機関による調査報告等に基づき算出したものであります。 そのため、将来において、規制当局による審査の厳格化や予期せぬ安全上の課題の露呈、あるいは代替療法の普及や医療経済上の制約等により、再生・細胞医療等製品に対する需要が当初の想定通りに拡大しない可能性があります。 また、社会実装に向けた製造コストの低減や物流体制の構築が遅延する可能性も存在します。 これらの要因により、実際の市場規模が当社の予測を大きく下回る事態となった場合には、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 製品開発の不確実性に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)当社が開発を進める再生医療パイプラインのうち、主として患者さまご自身の細胞を使用して作製された組織・臓器を患者さまご自身の身体へ移植する、「自家」移植を前提とした製品(第一世代製品)については、一般的に人工材料を使用した製品や他人の細胞を使用する製品と比較して、拒絶反応等の懸念が少なく安全性は相対的に高いものと考えられております。 製品の使用に際しては、添付文書や同意説明文書等を通じて患者さまへの十分な情報提供を行った上でご使用頂きますが、製品出荷後に予期せぬ不具合や有害事象等が発生する可能性を完全に否定することはできず、万一これらが発生した場合には、迅速かつ適切に対処し、関連法規に基づき対応いたします。 臨床試験計画の策定にあたっては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)との事前相談等を通じて慎重に立案しておりますが、再生医療等製品における臨床試験の実施例は依然として限定的であることから、臨床試験に必要症例を計画通りに確保できないことや医療機関側の諸事情により予定通り進行しないこと等、様々な要因によって開発が遅延する可能性があります。 このような場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 事業基盤の整備及びサプライチェーンの構築に係るリスク(発生可能性:中、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)当社は再生医療等製品の製品供給体制をはじめとする事業基盤(インフラ)の整備・確立へ向けた取り組みを推進しておりますが、当社が注力する再生医療分野は、医薬品のような成熟市場とは大きく異なり現在進行形で市場が形成されている段階にあることから、長期的に持続可能な産業として発展するためには、当社のみならず関連する官庁、企業及び業界全体が一体となって市場環境の整備に取り組んでいく必要があります。 また、この取り組みには、生産システムの確立による製造原価の低減、医療従事者に対する適切かつ効果的な製品情報の提供(マーケティング活動の実施)、製造販売開始後の市販後調査等のフォローアップ体制の確立等多くの課題が存在しており、これらの課題解決には長期間にわたり多額の資金投入が必要となります。 当社では、自社での単独開発に伴う様々なリスクを排除し、着実に社会実装を実現するため、専門性の高い開発力や技術力を有する複数のパートナー企業と、開発から製造・販売までを有機的に連携させるサプライチェーンの構築を進めております。 ただし、何らかの要因により計画どおりにインフラ整備やサプライチェーンの構築が進展しない場合には、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (2) 法的規制に関するリスク① 再生医療等製品開発の関連法規による規制のリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)再生医療の産業化に向けた環境整備については、2014年11月25日に施行された「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(再生医療等安全性確保法)及び「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)により法規制の整備が大幅に進展いたしました。 特に、医薬品医療機器等法下においては、医薬品、医療機器等の安全かつ迅速な提供を図るため、再生医療等製品の特性を踏まえた「条件及び期限付き承認制度」が新設される等、再生医療の実用化を加速させるための運用が大幅に進んでおります。 このような制度的支援による環境整備の促進により、国内における再生医療等製品の承認件数は着実に蓄積されつつありますが、画期的な新規技術を用いた製品開発においては、従来の製品とは異なる検証や追加データの提出等を規制当局から要求される可能性もあります。 このような事象が現実化し、当社の想定を上回る試験実施が必要となるような場合には、開発スケジュールの見直しや遅延が生じ、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 法規制改正等の変化に由来するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)再生医療等製品に関する法規制やガイドラインは、技術革新の進展や予期せぬ事態の発生等に対応して、継続的に見直しがなされる性質を有しております。 当社では、再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)等の業界団体に加入し、法規制や規制動向を適時把握し迅速に対応できる体制の整備に努めておりますが、将来的な法改正の内容いかんによっては、より厳格な品質管理基準への適合を求められ多額の追加投資が必要となる可能性や、法規制やガイドライン等の追加・改正により従来使用が認められてきた原材料の使用制限や代替を余儀なくされる可能性、あるいは、当局の判断により想定通りの薬事承認が得られない、又は取得に想定以上の時間を要する可能性も否定できません。 加えて、世界的な医療費抑制の潮流の中で、当社の想定を下回る保険償還価格となる等、収益性が抑制される可能性もあります。 このような事象が現実化した場合、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響が生じる可能性があります。 (3) 競合リスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)当社の3D細胞製品は、当社が独占的に実施権を保有する基盤特許と技術的に模倣することが困難な当社固有の製造ノウハウ等の技術情報とを併用することで初めて製造することが可能となることから、実質的に他者による参入障壁を形成している状況にあるといえます。 再生医療領域に本格参入している企業はまだ比較的少ないものの、今後の参入を検討している企業も増えてくる可能性があると想定しております。 そのため、周辺領域を含め本領域に参入している企業等が将来的な競合相手となり、当社の保有している知的財産権等を上回る新技術を開発し、関連特許を取得する場合や先行して上市した場合等には、当社の経営成績及び今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、新規の競合品の開発が先行、又は上市した場合は、共同研究開発やアライアンスを実施している企業が、その後の事業価値が毀損されると判断して共同研究開発やアライアンスを解消する可能性があります。 さらに、他社が当社の製品よりも優れた製品を販売すると、開発段階で想定していたロイヤリティ等の将来利益が減じる等により、当社の事業展開や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製品の安全性に関するリスク① ヒト又は動物由来の原材料の使用に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)一般的に、再生医療等製品は、ヒト細胞を原材料として使用するため、使用する細胞に由来する感染の危険性を完全に排除することは困難であり、安全性に関する特有のリスクが存在するとされております。 また、一般的に再生医療等製品の開発にあたっては、製造工程で使用する培地に動物由来の原料が含まれる場合があることから、厳密には製造の過程においてこれらに起因する感染リスクを完全には否定することはできません。 当社では、感染リスクを排除・低減するために可能な限り動物由来原料の使用を低減させ、生物由来原料基準に適合していることを確認の上、製品を提供しておりますが、万一、このような感染リスクが現実化した場合には、当社製品の提供が中止となる可能性もあり、当社の事業展開や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、このような不測の事態が生じた場合には、再生医療業界全体及び当社製品に対する社会的信頼に悪影響が及び、当社の事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性もあります。 ② 製品の製造に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)当社が開発を進める細胞製品については、その品質管理に万全を期し、常にその充実を図るよう努め、体制の継続的な強化を図っておりますが、高度な製造プロセスにおいて、諸要因による不適合品の発生や研究開発・臨床現場における不適切な取扱いの可能性を完全に排除することはできません。 そのため、製品開発・製造過程において事故等が発生した場合には、製造物責任(PL)に基づく損害賠償請求や係争へ発展する可能性があるほか、製造工程の不備等による製品の自主回収(リコール)を余儀なくされる可能性があります。 そのような事態に至った場合には、特別的な損失として係争等への対応費用、回収関連費用等の多額の特別損失が発生し、当社の財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、最終的に当社の過失が否定された場合であっても、当係争の発生自体が当社製品に対する信頼失墜を招き、将来の事業展開や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5) 製造・販売体制の構築に関するリスク(発生可能性:中、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)当社が開発を進める再生医療等製品については、研究開発成果をあげることにとどまらず、その後の商業化を見据えた製造及び販売体制の構築を事業化における重要施策と位置付けております。 製造面においては、パートナー企業等との連携を通じて、細胞の大量培養技術の開発や商業生産技術の確立に向けた機械化・自動化の促進等注力しております。 しかしながら、再生医療等製品の社会実装には多種多様な高度専門的な技術の統合が必要であり、将来において製造方法の確立に予期せぬ技術的課題が生じた場合、あるいは、何らかの理由で製造体制の構築・維持等が困難となった場合には、当社の事業戦略、財政状況及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、販売面においても、パートナー企業等との戦略的提携により効果的な体制構築を進めておりますが、法規制の変更や市場環境の変化、あるいはパートナー企業との合意形成の遅延等により体制構築に何らかの支障が生じ、計画通りに販売・流通体制の整備が進まない場合には、当社の事業戦略、財政状況及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 知的財産権に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)当社は事業展開及び研究開発・技術開発等に不可欠な多種多様な知的財産権を保有しており、これらは独自に所有する権利・ノウハウ、あるいは第三者より適法に実施許諾を受けたものであります。 当社では、事業の核となる基盤特許については原則としてすべて自社で権利確保する方針を採っております。 また、重要な知的財産権については定期的に関連特許出願状況等を調査・分析しており、潜在的なリスクに対して早期に適切な対策を講じることができる体制を構築しております。 具体的には、製品の製造方法に関わる基盤技術等について、積極的な権利化による保護を推進し、また、研究論文等による既出情報に関しても、特許出願を通じた公知化を図る等、他社による権利化や模倣を未然に防止し、事業遂行上のリスク低減に努めております。 さらに、権利化の対象とする製品製造工程以外の、培地組成や高度な培養技術、組織・臓器ごとに最適化された機器・器具等に関する重要度の高い技術情報については、戦略的に特許出願を行わず、秘匿性の高い機密情報(ノウハウ)として管理しております。 このように、特許による独占権とノウハウによる秘匿化を組み合わせた知的財産戦略により、外部への技術流出や他者による模倣の防止を徹底しております。 今後、当社の基盤技術に係る主要特許が存続期間を満了し、類似製品が登場する可能性は完全には否定できませんが、当社製品は複数の登録特許に加え、高度にノウハウ化された技術情報によって多層的に保護されており、他者に対して強固な技術的参入障壁を構築しております。 これらの現状に鑑みれば、実際に類似製品が市場に登場し当社製品と競合する事態は、基本的には想定されません。 一方で、当社では、継続的な新規特許や周辺特許の出願を通じて特許網(ポートフォリオ)の拡充に努めておりますが、出願中の特許が最終的に登録に至らない可能性が存在します。 また、重要なノウハウ等の技術情報については秘密保持契約の締結等により厳格に管理しておりますが、第三者が独自に同様又は類似のノウハウの開発・取得する可能性を完全に排除することは困難です。 これらのように、出願中の特許が成立しない場合、事業に必要な特許が何らかの理由で確保できない場合、あるいは当社ノウハウと同等の技術を第三者が確保した場合等には、当社の技術的優位性が相対的に低下し当社の事業展開や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (7) 研究開発活動に由来するリスク① 研究開発費に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)当社は研究開発型企業として、産学官連携のもと様々な大学との共同研究や臨床試験等を進めており、その開発対象は広範にわたります。 また、当社が取り組む細胞製品に関わる様々な研究開発・技術開発は、特定の事業に限定して結びつくものではなく、多面的な事業展開の基礎となるため、結果として組織全体が直接的又は間接的に研究開発活動に関与しており、販管費に占める研究開発費は高い水準で推移しております。 当社では、厳格な予算管理によるコスト抑制に努めるとともに、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)等の公的機関及び東京都・福岡県等の行政からの研究開発・技術開発に対する支援を得ながら、効率的な開発投資を継続してまいりました。 しかしながら、開発の進展に伴い試験内容が高度化・複雑化する等、想定を上回る研究開発費用が発生する場合や、何らかの理由により公的支援の継続が困難となった場合には、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ② 開発期間に関するリスク(発生可能性:中、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)当社が進めている再生医療等製品開発は、一般的に製品化までに長期間を要し、製品が上市され収益化を達成するまでは、先行投資により継続的に損失を計上する可能性があります。 現在、複数の主要パイプラインについて臨床段階へ進展しているほか、基礎研究や非臨床段階にあるパイプラインも並行して開発が進んでいることから、製品の上市に至るまでには、多額の費用を要する臨床試験を経ることが必要であり、規制当局による審査プロセスにおける不確実性等、多くの変動要因が存在します。 これらの要因により、事業計画における想定を超えて研究開発期間が長期化した場合には、研究開発費の累積が当社の業績を圧迫するほか、追加の資金調達が必要となる等、当社の事業戦略、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (8) ビジネスモデルに由来するリスク① 大学及び研究機関等との関係に由来するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)当社は、多様な大学や公的研究機関等との共同研究及び密接な連携を通じて、最先端の研究開発活動を進め、これに基づく将来の事業基盤の強化を図っております。 しかしながら、これら外部機関との共同研究における知的財産権に関する取り決めや将来的な研究成果の分配・還元等に関する合意形成において、当社の想定と異なる自体が生じた場合には、当社の事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 提携に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:中)当社の事業計画においては、外部企業との戦略的提携が重要な構成要素であり、前提となっている提携関係には既に契約締結済みのものと将来的な締結を前提としているものが含まれます。 既に契約済みの提携については、相手先企業の経営方針の変更や事業環境の変化等の当社が制御不能な要因により、契約期間満了前の終了や条件変更を余儀なくされるリスクが全くないとはいえません。 また、今後の提携については、想定どおりの時期や条件で契約に至らない可能性があります。 いずれの事象が顕在化した場合においても、当社の事業戦略や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③ 開発戦略に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)当社では現時点での開発戦略上、まず、国内での製品開発と上市による製品販売へ向かってパイプライン開発を進めておりますが、将来的には、パートナリングやアライアンスによって当社の基盤技術の独自性と技術的優位性を最大限に生かし、他領域への適用拡大、グローバルでの製品開発へ拡大することも目指してまいります。 しかしながら、当社が開発を進める製品については過去に前例がないこと、原料細胞の安定供給に向けた諸課題、治療におけるリスク・ベネフィット評価の不確実性等により、これらの適応拡大や次世代製品の実用化が計画通りに実現する保証はありません。 このような場合には当社の事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 2.その他の事業リスク(1) 財務状況に由来するリスク① マイナスの利益剰余金を計上していることに由来するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)当社は現在、研究開発活動を中心とした事業フェーズにあり、再生医療等製品の商業化に至るまでは多額の研究開発費用が先行して発生する構造上、貸借対照表において利益剰余金のマイナス(繰越欠損金)を計上しております。 当社は、各パイプラインの着実な開発進展を通じて早期の収益化と利益拡大を目指しておりますが、開発が計画通りに進捗しない場合には当期純利益の計上時期が遅延する可能性があり、また、利益計上の遅れに伴い利益剰余金がプラスに転じる時期も後ろ倒しとなる結果、株主への配当実施が可能となる時期が想定より遅延する可能性があります。 ② 税務上の繰越欠損金に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)当社には現時点において税務上の繰越欠損金が存在しておりますが、今後、事業計画の進展により収益化が達成され、繰越欠損金による課税所得の控除が受けられなくなった場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、その後の当期純損失及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。 ③ 資金繰り及び資金調達に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)当社は、研究開発活動の加速に伴い2021年12月期において通期黒字を達成した実績があるものの、先行投資期においては営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを継続する傾向にあり、今後も事業の進捗に伴って運転資金、研究開発投資及び設備投資等の資金需要は増加していくことが予想されます。 当社はこれまでに、第三者割当増資や公募増資、新株予約権等によるエクイティ・ファイナンス、事業提携の実現によるパイプラインの収益化(一時金の獲得等)、並びに国をはじめとする公的補助金等の活用等により資金需要に対応しており、今後もこのような多様な資金調達及び資金繰りを図ることにより、継続的に当社の財務基盤の強化を図っていく方針です。 ただし、金融市場の混乱や当社の業績推移、あるいは事業計画の大幅な変更等が生じた場合には、これらの取り組みが想定どおり進まなくなる可能性があります。 また、今後増資等のエクイティ・ファイナンスを実施した場合には、当社の発行済株式数が増加することにより1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ④ 財務制限条項に関するリスク(発生可能性:低、発生する可能性のある期間:特定時期なし、影響度:小)当社の借入金に関する契約の一部には財務制限条項が付されている契約があり、具体的には各決算期末における純資産の維持や経常損益の一定水準以上の保持に関する条項が含まれております。 当社は、事業計画に基づき適切な財務管理を行うことでこれらの条項を遵守する方針でありますが、将来において予期せぬ事業環境の悪化等により業績が著しく低迷し財務制限条項に抵触した場合には、期限の利益を喪失し、借入金の早期返済を求められる可能性があります。 ⑤ 配当政策に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)再生医療等製品の研究開発には、多額の先行投資と長期にわたる投資回収期間を要する傾向があり、当社でも創業以来、研究開発活動を優先してきた結果、現時点では利益剰余金のマイナス(繰越欠損金)を継続して計上しております。 このような成長フェーズにおいては、積極的な研究開発投資を通じてパイプライン価値を向上し、中長期的な企業価値の向上を図ることこそが、株主利益の最大化に繋がるものであると考えております。 そのため、当面は内部留保の充実に努め、研究開発資金の確保を優先する方針であります。 株主への利益還元については、重要な経営課題の1つであると認識しており、将来的には経営成績と財政状態を勘案した上で配当実施による利益還元を検討してまいります。 今後の事業進捗や業績推移、資金需要の状況等によっては、利益配当の実現までに相応の時間を要する可能性があるほか、将来にわたって配当の実施を保証するものではありません。 (2) 新株予約権に関するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)① 当社取締役及び従業員に対する新株予約権について当社は創業時より、中長期的な企業価値向上へのインセンティブプランとして、当社の役職員に対するストック・オプション制度を採用しております。 本書提出日の前月末現在における当社の発行済株式総数は9,970,400株、当該新株予約権による潜在株式数は533,800株(発行済株式総数に対する割合5.35%)であり、今後、これら当該新株予約権の行使が行われた場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 また、当社では企業価値向上に資する次世代人材確保のため、今後も同様のインセンティブプランを継続する方針であり、将来的に付与される新株予約権についても、行使時に1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 ② 新株発行による資金調達について当社は、機動的な資金調達及び財務基盤の強化を目的として、行使価額修正条項付新株予約権を発行しております。 本書提出日の前月末現在における当社の発行済株式総数は9,970,400株、当該新株予約権による潜在株式数は500,000株(発行済株式総数に対する割合5.01%)であり、当該新株予約権の行使が進んだ場合には、当社株式の市場供給量が増加し、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。 (3) 小規模組織及び少数の事業推進者への依存に由来するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)当社は、機動的な意思決定と効果的な事業活動の推進を可能とする少数精鋭の組織体制を敷いております。 今後の事業拡大に伴い、内部管理体制の一層の拡充を図る方針でありますが、事業拡大に応じた適切かつ十分な組織対応が十分になされず組織効率が低下した場合には、適切な事業活動に支障をきたし、当社の事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社の事業活動は、高度な専門性を有する経営陣及び事業を推進する各部門のキーパーソンに依存する側面があります。 そのため、独自技術の継承及び発展のため、常に高度な専門性と豊富な経験を有する人材の確保と育成に努めておりますが、計画通りに人材確保又は育成が進まない場合、あるいは主要な役職員が流出した場合には、当社の事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 機密情報を漏洩するリスク(発生可能性:小、発生する可能性のある期間:特定時期無し、影響度:小)当社は、研究開発に係る機密情報や個人情報の保護を目的として、外部専門家の知見を活用したITセキュリティの強化及び情報管理体制の整備に努めております。 しかしながら、役職員、外部委託先の過失、あるいは第三者によるサイバー攻撃やコンピュータウィルスの侵入等により、システムの停止・中断等や機密情報の漏洩が発生する可能性を完全に排除することは困難です。 このような事象が生じ、独自の技術ノウハウや知的財産に係る機密情報が外部に流出した場合、あるいはシステムの脆弱性に起因する実害が生じた場合には、当社の技術的優位性の喪失や社会的信用の失墜を招き、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります |
| 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。 )の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当事業年度(2025年1月1日~12月31日)における我が国経済は、海外景気の不確実性や原材料価格の高騰等、先行き不透明な状況が続いた一方で、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費が底堅く推移し、企業部門においても生産性向上や省力化を目的とした設備投資が着実な伸展をみせる等、全体としては緩やかな回復基調となりました。 国内動向においては、2022年に施行された「スタートアップ育成5か年計画」、2025年11月に設置された「日本成長戦略本部」等により、政府・関係機関等によるスタートアップ並びにベンチャー企業への支援は継続的に推進されている傾向にあります。 特に当社が主として事業活動を展開する再生医療・遺伝子治療等のバイオ・先端医療分野は、国益に直結する科学技術・イノベーション分野として、国の成長戦略を担う重点投資分野に指定されており、新たな再生医療等製品の上市や本分野の市場拡大及び今後の経済成長が期待されております。 当社では、独自の基盤技術を用いた革新的な再生医療等製品や3D細胞製品の創出を通じて、新たな再生医療・細胞医療の実用化・産業化に貢献するべく、研究・技術開発を中核とする事業活動を推進しております。 また、細胞製品開発と並行して、デバイス販売や共同研究活動等により、次世代製品候補の探索や当社の基盤技術を国内外に普及させる事業活動にも取り組んでまいりました。 具体的には、①再生医療領域において、再生医療等製品の実用化へ向けたパイプライン開発及び3D細胞製品の各種受託、②創薬支援領域において、製薬企業・非臨床試験受託企業等の創薬活動を支援する3D細胞製品の開発・販売、③デバイス領域において、基盤技術を搭載したバイオ3Dプリンタ等の三次元細胞積層システム機器の開発・販売等を多面的に展開し、中長期的な収益基盤の構築に努めております。 このような状況のもと、当事業年度における経営成績は、以下のとおりとなりました。 売上面においては、将来の収益基盤の核となる、複数の再生医療等製品パイプライン等の順調な製品開発進捗を受け、足元のベース収益となるバイオ3Dプリンタ及び関連消耗品の販売並びに「ヒト3Dミニ肝臓®」等の3D細胞製品の販売や各種受託等が着実に進展した結果、前年同期比で約4.2倍の大幅な増収となりました。 営業利益面においては、独自のプラットフォーム技術を共通基盤として活用し、複数のパイプラインを並行開発する等、積極的な研究開発投資を継続しつつも、製造プロセスの開発効率向上とコスト効率化による研究開発費の抑制を図った結果、大幅な損失幅の縮小となりました。 また、継続的に研究開発及び技術開発に係る補助金を獲得する等、外部資金の受領による営業外収益108,771千円(前年同期比132.1%増)及び営業外費用41,894千円(前年同期比104.6%増)を計上したことから、上記営業損失幅の縮小と合わせて大幅な経常損失の縮小になっております。 この結果、売上高230,999千円(前年同期比324.3%増)、営業損失828,179千円(前年同期は896,133千円の営業損失)、経常損失761,301千円(前年同期は869,747千円の経常損失)、当期純損失763,843千円(前年同期は872,238千円の当期純損失)となりました。 なお、当社事業は細胞製品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 当事業年度においては、「成長期」と位置付ける当社の企業成長フェーズにおいて、複数領域における開発成果や技術普及、実需に基づく収益拡大の好循環を引き続き持続拡大させることで、今後の「拡大期」に向け、外部環境や提携一時金等の変動要素に左右されることのない、細胞製品及びデバイス製品による安定的なベース収益と、再生医療等製品の上市による成長収益を両輪とした、当社独自の自律的かつ安定的な収益モデルの確立を目指して活動してまいりました。 さらに、次世代細胞製品の商業化・量産化に向け、高度な技術力を保有するパートナー企業との共同開発や直近の株式会社クラレとの業務資本提携をはじめとするパートナーシップの強化を通じて、将来的な再生医療等製品の上市後の収益性を抜本的に高める事業基盤が整いつつあることから、今後も、生産性向上による収益向上、医療の持続可能性の確保に繋げ、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。 ② 財政状態の状況(資産)当事業年度における総資産は、前事業年度末に比べ748,024千円増加し、4,266,026千円となりました。 主な増加要因は、現金及び預金の増加673,964千円であります。 (負債)負債については、前事業年度末に比べ532,804千円増加し、1,508,399千円となりました。 主な増加要因は、長期借入金の増加315,336千円であります。 (純資産)純資産については、前事業年度末に比べ215,221千円増加し、2,757,627千円となりました。 主な要因は、資本金及び資本剰余金の増加927,631千円並びに当期純損失の計上763,843千円であります。 ③ キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べて323,964千円増加し、2,376,535千円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により支出した資金は534,793千円(前事業年度は760,553千円の支出)となりました。 これは主に、税引前当期純損失761,301千円を計上したこと等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により支出した資金は397,564千円(前事業年度は8,637千円の支出)となりました。 これは主に、定期預金の預入による支出350,000千円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により得られた資金は1,256,323千円(前事業年度は52,012千円の支出)となりました。 これは主に、新株予約権の行使に基づく株式の発行による収入816,671千円等によるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績当事業年度における販売実績は次のとおりであります。 なお、当社事業は細胞製品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)細胞製品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務230,999324.3 (注) 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)太陽ファルマテック株式会社10,10518.611,6575.0国立大学法人京都大学6,03911.1--国立大学法人広島大学15,92729.333,80314.6学校法人藤田学園12,86023.65,7202.5株式会社Arktus Therapeutics--162,57970.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。 経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。 当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析当事業年度における財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績の分析当事業年度における経営成績の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。 c.経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 d.経営者の問題認識と今後の方針について経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社の運転資金需要の主なものは、パイプライン開発に係る研究開発費及び人材の獲得、維持に係るシステム費等の営業費用であります。 当社では今後、経済・金融環境の変化に備えて十分な手元流動性を確保し、中長期的な財務基盤の拡充を図り、再生医療等製品の事業化(上市)に向けた開発を一切止めることなく達成するため、安定した資金力(キャッシュポジション)を重視し、多様な資金確保手段を講じることとしております。 具体的には、十分な資金を自己資金で確保しながらも、不測の事態を想定し、必要に応じてコミットメントライン等の与信枠を活用し銀行借入等による調達を行うことで現預金残高を維持していく方針であります。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に影響を与えるおそれがあることを認識しております。 これらリスク要因の発生を回避するためにも、運営する事業の強化、人員増強、財務基盤の安定化等、継続的な経営基盤の強化が必要であるものと認識し、実行に努めております。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき 課題等」をご参照ください。 |
| 研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 (1) 研究開発体制当事業年度の研究開発活動においては、独自の基盤技術を用いた革新的な再生医療等製品や3D細胞製品の創出を通じて、新たな再生医療・細胞医療の実用化・産業化に貢献するべく、再生医療等製品の臨床開発及び技術開発を中核とする研究開発活動を推進してまいりました。 当社では、東京と福岡の2拠点に研究施設を有しており、基礎研究から非臨床研究段階及び臨床グレードの製造まで対応可能な自社が運営管理する研究施設を構築し、主として事業ステージや開発ステージに合わせた研究や製造等を行っております。 サイフューズ東京(所在地:東京都港区)では、主に、臨床研究に入る前段階(基礎研究から非臨床研究段階)にある再生医療等製品の開発、機能性細胞製デバイス(FCD®:Functional Cellular Device)の探索研究から製品製造までを担っております。 サイフューズ福岡(所在地:福岡市中央区)では、主に、ヒト臨床試験の段階にある再生医療等製品の開発を担っております。 このように、東京と福岡の両拠点の人材及び施設に係る利点を最大限に活用することで、効率的な研究開発及び事業活動を進めております。 当社の研究開発部門においては、複数のキャリアを有する人材を複数名配置し、かつ、様々なプロジェクトに横断的に従事させることで、業務の属人化を抑制しております。 あわせて、長期にわたって再生医療等製品の開発並びに当社製品の開発プロセスを熟知している研究開発者を中心として、研究開発部門の共通技術のレベルアップを図る等、少数精鋭の専門人材によって研究開発体制が構築されております。 また、当社の実施するような革新的な細胞製品開発においては、バイオロジーのみならずエンジニアリングの力も必要になりますが、当社では社内にバイオロジー専門の研究開発者に加えて、機械工学やロボティクス等の高い専門性を有するエンジニアも所属していることにより、他社にはないワンストップでの研究開発及び技術開発を可能としております。 (2) パイプラインの開発状況パイプラインの開発状況に関する詳細は「第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照ください。 当事業年度の研究開発費の総額は416,548千円となりました。 研究開発費の主な内容は、パイプライン開発の臨床試験費用及び非臨床試験費用に関わる外部委託費であります。 パイプライン開発状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。 |
| 設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当事業年度中に実施いたしました当社の設備投資等の総額は、48,074千円であり、主なものは福岡ラボ及び東京ラボの研究機器の購入であります。 なお、当社の事業は細胞製品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 |
| 主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 2025年12月31日現在事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物附属設備機械及び装置工具、器具及び備品その他合計東京オフィス(東京都港区)本社機能55,590-7,018-62,6097(-)東京ラボ(東京都港区)研究設備13,22437,3422,8621,49354,92312(3)福岡ラボ(福岡県福岡市中央区)研究設備36,71702,331-39,0494(-) (注) 1.東京オフィス、東京ラボ及び福岡ラボについては建物を賃借しており、年間賃借料は59,101千円であります。 2.従業員数は就業員数であり、臨時雇用者数(人材会社からの派遣社員)は、( )内に外数で記載しております。 |
| 設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。 (2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
| 研究開発費、研究開発活動 | 416,548,000 |
| 設備投資額、設備投資等の概要 | 48,074,000 |
Employees
| 平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 43 |
| 平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 6 |
| 平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 9,351,000 |
Investment
| 株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 該当事項はありません。 |
Shareholders
| 大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2025年12月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 株式会社SBI証券東京都港区六本木1丁目6番1号535,1005.56 秋枝 静香福岡県春日市511,2005.31 SBI Ventures Two株式会社東京都港区六本木1丁目6-1462,7004.81 三條 真弘東京都渋谷区383,9003.99 小西 正夫大阪府泉大津市313,0003.25 楽天証券株式会社共有口東京都港区南青山2丁目6番21号244,6002.54 株式会社SBI新生銀行東京都中央区日本橋室町2丁目4-3223,0002.32 中山 功一福岡県福岡市早良区189,9001.97 PHC株式会社愛媛県東温市南方2131-1185,1001.92 福岡地所株式会社福岡県福岡市博多区住吉1丁目2-25175,2001.82 計―3,223,70033.49 (注)2025年10月1日付で公衆の縦覧に供されている変更報告書において、株式会社SBI証券が2025年9月24日現在で次の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として当事業年度末現在における実質所有株式数の確認ができておりませんので、上記大株主の状況は、株主名簿上の所有株式数に基づき記載しております。なお、当該大量保有報告書の内容は次のとおりであります。 氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)株式会社SBI証券東京都港区六本木1丁目6番1号464,1004.71 |
| 株主数-金融機関 | 4 |
| 株主数-金融商品取引業者 | 22 |
| 株主数-外国法人等-個人 | 33 |
| 株主数-外国法人等-個人以外 | 20 |
| 株主数-個人その他 | 9,540 |
| 株主数-その他の法人 | 44 |
| 株主数-計 | 9,663 |
| 氏名又は名称、大株主の状況 | 福岡地所株式会社 |
| 株主総利回り | 0 |
| 株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
| 株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 該当事項はありません。 |
Shareholders2
| 発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式に関する事項株式の種類当事業年度期首(株)増加(株)減少(株)当事業年度末(株)普通株式8,184,8001,427,000-9,611,800合計8,184,8001,427,000-9,611,800 (変動事由の概要)新株予約権の行使による増加1,300,000株譲渡制限付株式報酬としての新株発行による増加100,000株ストック・オプションの行使による増加27,000株 2.自己株式に関する事項該当事項はありません。 |
Audit1
| 監査法人1、個別 | 太陽有限責任監査法人 |
| 独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2026年3月27日株式会社サイフューズ取締役会 御中 太陽有限責任監査法人東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士田 村 知 弘 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中 居 仁 良 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社サイフューズの2025年1月1日から2025年12月31日までの第16期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社サイフューズの2025年12月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 一時点で認識している売上高に関する収益認識の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、再生医療等製品の開発・製造・販売を主たる事業としており、それらの取引から生じた売上高230,999千円が損益計算書に計上されている。 注記事項「(重要な会計方針)5.収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、会社は、主として自社製品及び仕入商品は引渡を行った時点で収益を認識しており、一時点で認識している売上高は221,646千円と、売上高の95.9%を占める。 会社の一時点で認識している売上高は、案件ごとに取引のスキームや契約関係が異なり、履行義務の識別等において経営者の判断を伴うことや、履行義務の充足時点が顧客との契約の内容により異なるため、収益認識要件の判断を誤る可能性がある。 特に、第4四半期の売上高は169,039千円と、売上高の73.1%と高い割合を占めており、金額的重要性が高く、財務諸表へ与える影響が大きい。 以上から、当監査法人は、一時点で認識している売上高に関する収益認識の適切性が特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、一時点で認識している売上高に関する収益認識の適切性を検討するため、主に以下の手続を実施した。 ・取引の経済合理性を把握するために、業界の市場環境の動向や事業活動の状況、当該取引の受注の経緯等について、経営者等への質問を実施した。 ・取引のスキームや契約関係を把握するため、取引先、取引内容、その他条件について、経営者等への質問及び契約書の閲覧を実施した。 ・上記の質問や契約書の閲覧によって把握した取引のスキームや契約関係に基づき、会社の識別した履行義務を会計基準に照らして検討した。 ・取引について、会社の履行義務の充足時点を会計基準と照らして検討するとともに、関連証憑と会計記録との突合を実施した。 その他の事項会社の2024年12月31日をもって終了した前事業年度の財務諸表は、前任監査人によって監査されている。 前任監査人は、当該財務諸表に対して2025年3月25日付けで無限定適正意見を表明している。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社サイフューズの2025年12月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社サイフューズが2025年12月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
| 監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 一時点で認識している売上高に関する収益認識の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、再生医療等製品の開発・製造・販売を主たる事業としており、それらの取引から生じた売上高230,999千円が損益計算書に計上されている。 注記事項「(重要な会計方針)5.収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、会社は、主として自社製品及び仕入商品は引渡を行った時点で収益を認識しており、一時点で認識している売上高は221,646千円と、売上高の95.9%を占める。 会社の一時点で認識している売上高は、案件ごとに取引のスキームや契約関係が異なり、履行義務の識別等において経営者の判断を伴うことや、履行義務の充足時点が顧客との契約の内容により異なるため、収益認識要件の判断を誤る可能性がある。 特に、第4四半期の売上高は169,039千円と、売上高の73.1%と高い割合を占めており、金額的重要性が高く、財務諸表へ与える影響が大きい。 以上から、当監査法人は、一時点で認識している売上高に関する収益認識の適切性が特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、一時点で認識している売上高に関する収益認識の適切性を検討するため、主に以下の手続を実施した。 ・取引の経済合理性を把握するために、業界の市場環境の動向や事業活動の状況、当該取引の受注の経緯等について、経営者等への質問を実施した。 ・取引のスキームや契約関係を把握するため、取引先、取引内容、その他条件について、経営者等への質問及び契約書の閲覧を実施した。 ・上記の質問や契約書の閲覧によって把握した取引のスキームや契約関係に基づき、会社の識別した履行義務を会計基準に照らして検討した。 ・取引について、会社の履行義務の充足時点を会計基準と照らして検討するとともに、関連証憑と会計記録との突合を実施した。 |
| 全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
| 見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 一時点で認識している売上高に関する収益認識の適切性 |
| その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
| 報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
BS資産
| 商品及び製品 | 46,358,000 |
| 仕掛品 | 21,557,000 |
| 未収入金 | 2,716,000 |
| その他、流動資産 | 435,000 |
| 工具、器具及び備品(純額) | 12,212,000 |
| 有形固定資産 | 155,089,000 |
| ソフトウエア | 1,493,000 |
| 無形固定資産 | 3,391,000 |
| 長期前払費用 | 124,843,000 |
| 投資その他の資産 | 173,076,000 |
BS負債、資本
| 短期借入金 | 485,000,000 |
| 1年内返済予定の長期借入金 | 184,664,000 |
| 未払金 | 42,355,000 |
| 未払法人税等 | 21,198,000 |
| 未払費用 | 12,149,000 |
| 資本剰余金 | 4,450,471,000 |
| 利益剰余金 | -3,622,132,000 |
| 株主資本 | 2,656,882,000 |
| 負債純資産 | 4,266,026,000 |
PL
| 売上原価 | 117,105,000 |
| 販売費及び一般管理費 | 942,073,000 |
| 営業利益又は営業損失 | -828,179,000 |
| 受取利息、営業外収益 | 3,807,000 |
| 為替差益、営業外収益 | 49,000 |
| 営業外収益 | 108,771,000 |
| 支払利息、営業外費用 | 14,279,000 |
| 営業外費用 | 41,894,000 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 2,542,000 |
| 法人税等 | 2,542,000 |
PL2
| 株主資本以外の項目の当期変動額(純額) | 51,433,000 |
| 当期変動額合計 | 215,221,000 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
| 減価償却費、営業活動によるキャッシュ・フロー | 35,494,000 |
| 支払利息、営業活動によるキャッシュ・フロー | 14,279,000 |