財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-12-22
英訳名、表紙PKSHA Technology Inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役 上野山 勝也
本店の所在の場所、表紙東京都文京区本郷二丁目35番10号 本郷瀬川ビル4F
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-6801-6718(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIIFRS
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
2012年10月東京都新宿区に機械学習技術を用いたデータ解析事業を事業目的とした、株式会社AppResearch(資本金1,000千円)を設立2013年2月アルゴリズムモジュール(注1)「予測モジュール<Predictor>」を開発2013年6月本店所在地を東京都文京区本郷七丁目「東京大学産学連携プラザ」に移転2013年11月アルゴリズムモジュール「強化学習モジュール<Reinforcer>」を開発2014年2月本店所在地を東京都文京区本郷七丁目「東京大学アントレプレナープラザ」に移転2014年3月アルゴリズムモジュール「推薦モジュール<Recommender>」を開発2014年8月株式会社AppResearchから株式会社PKSHA Technologyに商号変更2014年12月アルゴリズムモジュール「異常検知モジュール<Detector>」を開発2014年12月アルゴリズムモジュール「テキスト理解モジュール<Dialogue_1>」を開発2015年3月アルゴリズムモジュール「画像/映像解析モジュール<Recognizer>」を開発2015年10月アルゴリズムモジュール「対話モジュール<Dialogue_2>」を開発2015年10月CRM領域のアルゴリズムソフトウエア(注2)「CELLOR(セラー)」をリリース2016年10月カスタマーサポート領域のアルゴリズムソフトウエア「BEDORE(ベドア)」をリリース2016年10月BERODE事業(自然言語処理技術を用いたカスタマーサポートソリューション)を会社分割により子会社化。
東京都文京区本郷二丁目に株式会社BEDORE設立2016年12月動画像認識領域のアルゴリズムソフトウエア「HRUS(ホルス)」(注3)をリリース2016年12月業務拡張のため、本社を東京都文京区本郷二丁目「本郷瀬川ビル」に移転2017年9月東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場2018年7月株式会社Sapeetの株式を取得し子会社化2019年7月株式会社アイテック(注4)の全株式を取得し子会社化2021年5月株式会社アシリレラの株式を取得し子会社化2021年6月株式会社PRAZNAの全株式を取得し子会社化2022年4月子会社である株式会社BEDORE、株式会社PRAZNAをそれぞれ株式会社PKSHA Workplace、株式会社PKSHA Communicationに商号変更2022年9月東京証券取引所スタンダード市場に上場市場を変更2023年1月子会社である株式会社アシリレラを株式会社PKSHA Associatesに商号変更2024年5月株式会社トライアンフの株式を取得し子会社化2024年9月東京証券取引所プライム市場に上場市場を変更2024年10月子会社である株式会社Sapeetの株式を一部売却し関連会社化2025年7月当社が、子会社である株式会社PKSHA Workplace、株式会社PKSHA Communicationを吸収合併2025年8月株式会社サーキュレーションの株式を取得し子会社化 (注1)「アルゴリズム」とは、コンピューター上における課題解決の手順・解き方をいい、「モジュール」とは、汎用性の高い複数のプログラムを再利用可能な形でひとまとまりにしたものであり、ソフトウエアを構成する個々の構成要素(機能ごとのプログラムのまとまり)をいいます。
当社において「アルゴリズムモジュールとは、アルゴリズムを再利用可能な形でプログラムとしてひとまとまりにしたものと定義しております。
(注2)アルゴリズムモジュールを用いて構築されたソフトウエアを指します。
(注3)2018年10月に「PKSHA Vertical Vision(パークシャヴァーティカルビジョン)」から「HRUS(ホルス)」へと改称しております。
(注4)株式会社アイドラを含むグループ3社は、2020年1月1日付けで株式会社アイドラ及び昭立工業株式会社を消滅会社、株式会社アイテックを存続会社とする吸収合併を行っております。
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループ(当社、子会社15社、関連会社及び共同支配企業7社を中心に構成)は、「未来のソフトウエアを形にする」をコーポレートミッションに掲げ、社内で開発したアルゴリズムモジュールを用いて、様々な社会課題を解決し社会へ付加価値を提供すべく、さまざまな事業に取り組んでおります。
 技術分野としては、主に自然言語処理、音声認識、画像認識、機械学習/深層学習を中心にアルゴリズムモジュールを複数開発しております。
アルゴリズムモジュールは、様々なソフトウエア及びハードウエア上に組み込まれ、動作いたします。
当社グループは、それらの研究開発、ソリューション提供及びソフトウエアプロダクトの拡販を通じて、顧客企業の業務の自動化・半自動化を通じた業務効率化、又はサービス・製品の付加価値の向上、サービス自体のモデル革新の実現支援等を行っております。
 当社グループは、AI Research & Solution事業、AI SaaS事業から構成されており、セグメント情報はこれらの区分により開示されております。
(1)AI Research & Solution事業アルゴリズム・知能化技術の事業化を行っており、パートナー企業のニーズに合わせて共同研究開発からソリューションの提供までを一気通貫で実施しております。
また、連結子会社においては、実オペレーションを通じた製品・サービス開発の一環で、IoT機器からリアル空間のデータをクラウド上に収集し顧客への価値提供を実現するサービスの開発を、駐車場機器の製造販売事業を通じて行っております。
さらに、人事領域やフリーランス領域の事業を展開する連結子会社において、AI技術を活用した各ソリューションの高度化や機能拡張を実践しております。
(2)AI SaaS事業AI Research & Solution事業におけるアルゴリズムの開発成果をもとに、汎用的なニーズに対応するAI SaaSプロダクトを販売しております。
当事業は自動応答エンジン「PKSHA ChatAgent」や「PKSHA VoiceAgent」、FAQシステム「PKSHA FAQ」、RPAソフトなどのプロダクト群を展開しております。
企業における「顧客接点」及び「社内業務」領域向けにAI SaaSプロダクトを提供することで、労働力不足を背景とした業務の自動化/高度化ニーズの高まりの中、人の業務を効率化し能力を拡張していく形で、ビジネス支援や課題解決のサポートをしております。
[アルゴリズムモジュールの内容と販売形態](1) 当社グループが提供するアルゴリズムモジュールについて当社グループは技術分野としては、機械学習技術・自然言語処理技術・深層学習技術を中心にアルゴリズムモジュールを複数開発しております。
当社の主なアルゴリズムモジュールは、以下のとおりであります。
アルゴリズムモジュール名機能利用用途(例)テキスト理解モジュール<Dialogue_1>テキストデータの意味理解例:テキスト内容を理解、テキストを 分類・類型化社内文書からの特定文書の抽出コールセンターログの分析・見える化対話モジュール<Dialogue_2>自然言語処理技術での対話・応答の制御例:最適な対話シナリオを選択、音声 認識への拡張も可能チャット上の自動対話ロボットとの自動対話画像/映像解析モジュール<Recognizer>画像・映像データ内の物体認識例:カメラ等のイメージングデバイス の知能化技術店頭カメラの自動認識機能推薦モジュール<Recommender>レコメンデーションによる情報出しわけ例:ユーザーの好みに合わせてコンテ ンツを推薦ECサイト上の商品推薦ウエブサイト上の情報推薦予測モジュール<Predictor>時系列情報に対して未来予測を行う例:過去の行動履歴からの行動予測ECサイトのユーザーの購買予測金融機関での与信スコアの構築異常検知モジュール<Detector>異常値の検知例:機器の故障検知、不適切コンテン ツの検知工場の検品処理の自動化・半自動化強化学習モジュール<Reinforcer>行動履歴から学習を行う例:行動履歴を解析し行動を選択する顧客シナリオの自動・半自動選択行動選択の自動・半自動化 アルゴリズムモジュールの販売形態は、AI Research & Solution事業では、主に顧客企業が保有するソフトウエアもしくはハードウエアに組み込む形態、AI SaaS事業では、自社のソフトウエアに組み込みアルゴリズムソフトウエアとして販売する形態となっております。
なお、収益構造は、いずれの場合でも同様に初期設定時に受領するイニシャルフィーと、設定後月額で受領するライセンスフィーの2つから構成されておりますが、AI Research & Solution事業では、当社グループのアルゴリズムモジュールを組み合わせたカスタマイズ開発を経て、アルゴリズムモジュールの利用が開始され、業務の一部に組み込まれることとなります。
(2) 当社グループが提供するアルゴリズムソフトウエアについて当社グループはアルゴリズムモジュールを活用した複数のアルゴリズムソフトウエアを開発しており、各業界に付加価値を創造するために、AI SaaS事業では、アルゴリズムソフトウエアの販売という形態でサービス提供を行っております。
なお、当社グループの代表的なソフトウエアは次のとおりであります。
① 「顧客接点」領域 ユーザーから入力されたテキスト及び音声を認識し、当社グループが保有する業界固有表現辞書(日本語)と、システム構成を業界別に汎用的にすることで、これまで人手で行われていた接客・コールセンター・FAQ対応の自動化・半自動化を実現しております。
製品としては自動応答エンジン「PKSHA ChatAgent」や「PKSHA VoiceAgent」、FAQシステム「PKSHA FAQ」などがあります。
② 「社内業務」領域 業務関連の質問として入力されたテキスト及び音声を当社システムにて認識し、自動で回答することで、社内業務の効率化/高度化を実現します。
さらには業務部門に特化した自動化ソフトウエアを提供することで、ビジネスプロセスの自動化や生産性向上を実現します。
製品としては自動応答エンジン「PKSHA ChatAgent」やRPAソフト、AI議事録「Yomel」などがあります。
(3) アルゴリズムモジュールの技術的な特徴当社グループがアルゴリズム開発に用いる機械学習技術について、特徴を以下のとおりご説明いたします。
機械学習技術とは、データを蓄積・活用しアルゴリズムの性能を向上させる技法のことであり、デジタルデータが急増している情報化社会において重要性が急速に高まっております。
これまで、ソフトウエアはソフトウエア技術者が一行一行プログラミングを行うことにより作られるのが一般的でしたが、機械学習技術を用いると、データを活用して人が記述することが困難な複雑なソフトウエアプログラムをコンピューターにより自動的に記述することができます。
特に、画像認識、言語解析、音声認識などの人工知能技術分野のソフトウエアは、ソフトウエア技術者がプログラミングを行うことで地道に精度向上を図ってきた長い歴史がありますが、2012年に機械学習技術の研究分野で起こった技術革新以降、ソフトウエア技術者はアルゴリズムの大枠のみを記述すればよく、後は大規模なデータをソフトウエアに入力し学習させることで多くの変数の値が最適化されていくことを通じ、アルゴリズムの大部分をコンピューターにより自動的に記述することが可能になりました。
また、このような手法で構築されるアルゴリズムは、旧来的な手法で構築されていたアルゴリズムよりも大幅に精度向上することがわかっており、近年様々な領域で研究と産業応用が進んでおります。
 [一般的なアルゴリズムと機械学習アルゴリズムの違い]  このように、機械学習技術とは、ソフトウエア技術者により一行一行全て記述される一般的なアルゴリズムとは異なり、データを集め、それを学習させることでパラメータ調整を行い、ソフトウエアを構築する技法になります。
従って、よい機械学習アルゴリズムを開発するには、目的に沿ったデータを集めることが重要であり、また使えば使うほど(データが増加すればするほど)精度が向上していくという好循環構造を持ちます。
当社グループはこの技術特性を正しく理解し、事業成長に効率的につながる事業展開の戦略・戦術を採用していくことを目指しております。
また、当社グループが開発しているアルゴリズムには自然言語処理技術や深層学習技術を用いたものもあります。
自然言語処理技術とは、人間が日常的に使っている自然言語をコンピューターに処理させる一連の技術を指しますが、当社グループでは特に、機械学習技術を用いたアプローチを採用しており、自然言語を対象に機械学習技術を用いたアルゴリズムを事業対象としております。
深層学習技術とは、機械学習技術の一分野であり多層のニューラルネットワークを用いた機械学習手法であり様々な分野でのアルゴリズムの精度が向上し、多様な分野で活用が進んでおります。
この領域も当社グループは重要な技術領域と捉え技術開発・研究開発・製品化を進めております。
(4)事業の特徴当社グループ事業の主な特徴としては、以下のとおりであります。
① パートナーシップ戦略:業界のリーディングカンパニーとの事業提携 当社グループが提供するアルゴリズムソフトウエアは、データを繰り返し学習しながらより自ら精度を高めていくソフトウエアであります。
業界最大規模の教師データを持つ業界のリーディングカンパニーとの連携により、当該業界におけるソフトウエアを開発しております。
それらの研究開発の中から、汎用性のある技術やノウハウをモジュール化し、ソフトウエアを開発し提供することに当社グループの強みがあり、当社グループの特徴があります。
② アルゴリズムソフトウエアならではの高い継続率アルゴリズムソフトウエアはユーザーが使うとデータがアルゴリズムにフィードバックされ、アルゴリズムの精度が向上するという特徴を持ちます。
その好循環のデータの流れがプロダクトの品質を高めるため、一般的なソフトウエアに比べ、高い継続利用率を維持することが可能となっております。
③ SaaSモデルとしての高い収益率当社グループは、前述のとおり、複数のアルゴリズムソフトウエアを開発し、当ソフトウエアを主に月額課金の形態にて提供しております。
解約率が低いことから、新規ユーザーの増加に従い収益がストック型で逓増するモデルとなっており、高い収益率を維持しております。
④ エンジニア・研究者の獲得・育成機械学習技術/深層学習技術領域のアルゴリズム構築技術を有するアルゴリズムエンジニアや、莫大なトラフィックを捌くことができるソフトウエアエンジニアは、国内において多くないと考えております。
当社グループの事業においては、エンジニア・研究者コミュニティへのアクセスをもとに、大多数を社員紹介によるリファラル採用を実現しております。
また、エンジニアの働きやすい、また働きたい環境を整えることを通じて、エンジニアの獲得・育成を行っております。
⑤ 組織構造等当社グループは、各業界が持つ自動化や高品質化のニーズに対するソリューションを、アルゴリズムモジュールの機能を「組み合わせる」ことで効果的・効率的に実現することを目指しており、そのために必要なアルゴリズムモジュール群を保有していること、及びエンジニア中心の組織構造を構築していることが、当社事業の独自性であると認識しております。
<事業系統図>  用語解説 本項「3 事業の内容」において使用しております用語の定義について以下に記します。
用語用語の定義アルゴリズムコンピューター上における問題を解くための手順・解き方モジュール汎用性の高い複数のプログラムを再利用可能な形でひとまとまりにしたものアルゴリズムモジュールアルゴリズムを再利用可能な形でプログラムとしてひとまとまりにしたものアルゴリズムソフトウエアアルゴリズムモジュールを用いて構築されたソフトウエア機械学習技術人工知能技術の主要な研究分野。
データを反復的に学習させ、そこに潜むパターンを見つけ出すことで、コンピューター自身が予測・判断を行うための技術・手法自然言語処理技術人間が日常的に使っている自然言語をコンピューターに処理させる一連の技術ニューラルネットワーク生物の神経ネットワークの構造と機能を模倣するという観点から生まれた、脳機能に見られるいくつかの特性を計算機上のシミュレーションによって表現することを目指した数学モデル深層学習技術ディープラーニング(Deep Learning、深層学習)。
ニューラルネットワークにより機械学習技術を実装するための手法の一種。
従来の機械学習技術では、教師データの特徴をどう数値化するかを人間が定義する必要があったが、ディープラーニングではアルゴリズムによって教師データの特徴を数値化できるため、複雑な特徴を表現することが可能教師データ機械学習を行う上で学習の元となるデータCRM顧客関係管理(Customer Relationship Management(CRM))。
顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上を通して、売上の拡大と収益性の向上を目指す経営戦略/手法AIArtificial Intelligenceの略称。
学習・推論・認識・判断などの人間の知能的な振る舞いを行うコンピューターシステムIoTInternet of Things の略称。
コンピューターに限らず、家電製品や自動車等のハードウエア機器をインターネットに接続し、情報をやり取りすることで生まれるイノベーションの総称エンジンコンピューターを使用し、さまざまな情報処理を実行する機構
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金又は受入出資額(千円)主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(子会社) 株式会社アイテック(注)2、5東京都文京区10,000AI Research & Solution事業100.0[100.0]役員の兼任(1名)業務委託 株式会社PKSHA Associates(注)2東京都渋谷区14,520AI SaaS事業100.0役員の兼任(1名)業務委託管理業務受託 株式会社トライアンフ(注)2東京都渋谷区30,000AI Research & Solution事業100.0[100.0]役員の兼任(1名)業務委託管理業務受託株式会社サーキュレーション(注)2東京都渋谷区900,203AI Research & Solution事業100.0―その他11社―――――(関連会社及び共同支配企業) PKSHA SPARXアルゴリズム1号投資事業有限責任組合東京都港区5,900,000AI Research & Solution事業 50.0―PKSHA アルゴリズム2号投資事業有限責任組合東京都文京区5,266,400AI Research & Solution事業50.0―株式会社Sapeet(注)3東京都港区10,000AI Research & Solution事業36.0業務委託その他4社―――――
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.特定子会社であります。
3.有価証券報告書の提出会社であります。
4.「議決権の所有(又は被所有)割合」欄の[内書]は間接所有であります。
5.株式会社アイテックについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
(単位:千円)名称株式会社アイテック売上高5,809,874経常利益824,771当期純利益550,069純資産額2,355,627総資産額3,444,775
(注) 主要な損益情報等は、日本基準に基づく金額を記載しております。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年9月30日現在セグメントの名称従業員数(名)AI Research & Solution事業656( 92)AI SaaS事業300( 25)全社(共通)45( 6)合計1,001( 123)
(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は特定のセグメントに区分できない、管理部門に所属しているものであります。
   3.前連結会計年度末に比べ「従業員数」が318名、「臨時従業員数」が11名それぞれ増加しておりますが、業容の拡大に伴い期中採用が増加したこと、及び株式会社サーキュレーションが子会社となったことによるものであります。

(2) 提出会社の状況2025年9月30日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)36636.11.59,228 セグメントの名称従業員数(名)AI Research & Solution事業95AI SaaS事業226全社(共通)45合計366
(注) 1.従業員数は、当社から子会社への出向者を除いた就業人員であります。
   2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
   3.全社(共通)として記載されている従業員数は特定のセグメントに区分できない、管理部門に所属しているものであります。
   4.前事業年度末に比べ従業員数が246名増加しておりますが、主として当社が当社の子会社であった株式会社PKSHA Workplace及び株式会社PKSHA Communicationを吸収合併したことによるものであります。
なお、平均勤続年数の算定においては、当該合併により増加した従業員について合併時点からの勤続年数を用いているため、前事業年度に比べ平均勤続年数が短縮しております。
また、平均年間給与の算定においても、当該合併により増加した従業員を含めているため、前事業年度に比べ減少しております。
(3) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者8.190.067.073.1200.3
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
 ② 子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)正規雇用労働者パート・有期労働者㈱アイテック11.5――㈱トライアンフ63.9――㈱サーキュレーション10.088.9―
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規程に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号より算出した、当事業年度に配偶者が出産した労働者数に対して、当事業年度に育児休業を取得した労働者数の割合であります。
3.その他の子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定による公表義務がない、又は同公表義務に基づく公表項目としてこれらを選択していないため、記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1)経営方針当社は、「未来のソフトウエアを形にする」をコーポレートミッションに掲げ、アルゴリズム領域の技術を用いた「各種ソフトウエア・ハードウエアを知能化する技術」の研究開発と社会実装を通じて、未来のソフトウエアとしてのアルゴリズムを自ら形にすることで様々な社会問題を解決すべく、また近未来のポストデジタル情報社会へ向けて価値を創造すべく事業展開してまいります。
(2)経営環境等当社は、下記の4つのステップでデジタル技術が社会に普及していくと考えており、知的な処理を行う未来のソフトウエアが社会に普及していくと考えております。
技術的には、2012年の機械学習技術の研究分野で起こった技術革新すなわち「深層学習技術」の登場を機に、インターネットに接続されたソフトウエアが、このような技法により構築されるアルゴリズムに置き換わりはじめており、ソフトウエアが以前よりも知的な処理を行うようになってきていると考えております。
現在はアルゴリズムの時代の黎明期にあると考えており、今後、より知的な処理を行うソフトウエアが増加し社会に普及していくと考えております。
特に近年のChatGPTをはじめとする大規模言語モデルの飛躍的な性能向上により、アルゴリズムの時代の進展は力強さを増していると考えております。
(3)対処すべき課題等当社グループの対処すべき特に重要な課題は、以下のとおりであります。
① 開発体制の強化安定的かつ着実な事業拡大を図る上では、既存クライアントの契約を継続することや案件数等が増加した場合においても、収益率を高水準に維持し、かつ顧客サービスのパフォーマンスを維持・向上することが重要であると考えております。
そのためには、さらなる優秀な人材の確保及び開発プロセスの改善、社内におけるノウハウの共有や教育訓練等が不可欠であるため、優秀な人材を積極的に採用するとともに、開発プロセスを継続的に見直し、社内におけるノウハウの共有や教育訓練等を実施し、より強固な開発体制の構築に努めてまいります。
② 営業体制の強化不可逆な労働力減少や在宅勤務による労働環境の変化によって、今後も当社グループ製品へのニーズは高まるものと考えております。
当社グループは、今後の事業拡大に合わせて充分な体制を維持強化すべく、営業人材の積極的な採用、並びにグループ間でのノウハウのシェアに取り組んでまいります。
③ 社内環境の整備品質・価格・納期・安心・安全すべての面で、高いレベルの価値と満足を提供することを使命としており、永続的な会社発展のためには従業員が働きやすい環境をつくることが不可欠であると考えております。
業務の効率化や従業員が安心して働くことのできる職場環境を整えることにより、従業員がより働きやすい環境をつくるように取り組んでまいります。
④ 内部管理体制の強化当社グループは事業内容の進化、グループ会社の増加により、事業・組織両面での成長を続けている段階にあって、グループ全体での業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。
このため、当社及び子会社・関連会社との適切な連携を前提としたバックオフィス業務の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するため、企業規模の拡大に適う、より強固な内部管理体制の構築に取り組んでまいります。
⑤ 情報管理体制の強化当社グループはシステム開発やシステム運用、又はサービス提供の遂行過程において、機密情報や個人情報を取り扱う可能性があり、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。
現在、情報管理規程等に基づき管理を徹底しておりますが、今後も社内教育・研修の実施やシステムの整備などを継続して行ってまいります。
⑥ システムの安定性の確保当社グループは、インターネット上でクライアントにサービスを提供しており、システムの安定稼働の確保は必要不可欠となっております。
そのため、安定性の高いサービスを提供する上では、顧客及びトラフィック等を考慮したサーバ増設等の設備投資やサーバ管理を行っていくことが重要であり、今後も引き続きシステムの安定性確保及び効率化に取り組んでまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは「人とソフトウエアの共進化」というビジョンのもと、自然言語処理技術・機械学習/深層学習技術を活用したAI Research & Solution事業及びAI SaaS事業を推進しております。
当社グループにとってのサステナビリティとは、ビジョンに基づく事業活動を通じて、人とソフトウエアが相互に関わり合いながら共に進化をしていく新たな関係性を提供し、社会問題化する日本の労働人口不足を解決することによって、持続可能な社会の実現を追求していくことと考えております。
(1) ガバナンス当社は、サステナビリティ関連に関して対応すべき重要な事項がある場合には、取締役会へ報告をし、審議対応を行うこととしております。
取締役会での議論と意思決定のうえ、事業活動及び企業活動へ反映してまいります。

(2) 戦略人的資本に関する戦略当社グループは、「人とソフトウエアの共進化」というビジョンのもと、多様な背景と専門性を持つ優秀な人材の採用と育成に注力しております。
フレキシブルな勤務制度及び快適で創造的なオフィス環境の提供を通じて、社員一人ひとりの生産性向上とワークライフバランスの両立を図っております。
また、AI Research & Solution事業におけるソリューション提供、及びAI SaaS事業におけるサービス提供を継続的に拡大するため、人材採用市場における認知度向上、人事制度の整備、社内教育・学習機会の充実を進め、中長期的な企業価値の向上を目指しております。
① 人材育成当社グループは、性別・国籍・経歴を問わず多様な人材の採用を推進し、特に若年層に対する積極的な投資を進めております。
個々の能力と意欲に応じた登用・処遇を行うことで、社員の自律的な成長を支援し、組織としての総合的な知的生産性の向上を図っております。
また、半期ごとの評価制度を通じてスキルの向上とキャリア形成を支援し、一人ひとりが専門性を磨きながら自己実現を果たせるよう取り組んでおります。
さらに、実践的な学びを重視する文化のもと、技術知見の共有やプロジェクトを通じた相互学習を促進しております。
② 社内環境整備従業員が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、生産性の高い快適なオフィス環境を整備しております。
リモートワークとオフィス勤務の両方において効率的かつ円滑な業務遂行を可能とする仕組みを構築し、オンライン・オフライン双方でのコミュニケーション活性化を図っております。
また、エンジニアイベントやハッカソンなど社員参加型のプログラムを積極的に開催し、互いに刺激し合いながら新たな発想を生み出すイノベーション文化の醸成を目指しております。
③ 多様な働き方当社グループは、勤務体系の多様化を通じて社員のワークライフバランスを支援し、長期的なキャリア構築を促進しております。
具体的には、裁量労働制などの柔軟な勤務制度を導入し、ライフステージやライフスタイルに応じた働き方を可能にすることで、社員一人ひとりが自律的に成果を創出できる環境を整えております。
(3) リスク管理 当社は、リスク管理委員会を設置しており、経営管理本部と連携する形で、当社及び子会社のサステナビリティに関する事項を含むリスクの特定及び評価、モニタリングを行っております。
年に1回以上、リスク管理委員会を開催し、代表取締役、経営管理本部長を中心としたメンバーでリスクの重大性の検討を実施し、必要に応じて取締役会へ報告をすることとしております。
(4) 指標及び目標人的資本に関する指標及び目標当社グループにおきましては、AI Research & Solution事業及びAI SaaS事業の両セグメントにおいて事業拡大を進めており、その中核を担う人材の採用・育成を重要な経営課題の一つと位置づけております。
特に、機械学習・深層学習領域を中心としたアルゴリズムモジュールの設計・導入を行うアルゴリズムエンジニア、並びにインフラ構築やアプリケーション開発を担うソフトウエアエンジニアの採用と育成を重点的に推進しております。
また、専門性の深化と並行して、事業拡大フェーズを支えるリーダー層の能力開発にも注力しており、マネジメントスキルや組織運営力の向上を目的とした研修を適宜実施しております。
上記のとおり人材投資は当社グループにとって重要と認識しておりますが、現時点において、当社グループの組織及び事業の変化が著しいため、具体的かつ合理的な指標を提示することは難しいと考えております。
今後は、グループ全体で人材育成及び社内環境整備等に関する共通の認識を整え、人的資本に関する数値の可視化及び長期的な視点での目標設定に向けた体制作りを目指してまいります。
戦略
(2) 戦略人的資本に関する戦略当社グループは、「人とソフトウエアの共進化」というビジョンのもと、多様な背景と専門性を持つ優秀な人材の採用と育成に注力しております。
フレキシブルな勤務制度及び快適で創造的なオフィス環境の提供を通じて、社員一人ひとりの生産性向上とワークライフバランスの両立を図っております。
また、AI Research & Solution事業におけるソリューション提供、及びAI SaaS事業におけるサービス提供を継続的に拡大するため、人材採用市場における認知度向上、人事制度の整備、社内教育・学習機会の充実を進め、中長期的な企業価値の向上を目指しております。
① 人材育成当社グループは、性別・国籍・経歴を問わず多様な人材の採用を推進し、特に若年層に対する積極的な投資を進めております。
個々の能力と意欲に応じた登用・処遇を行うことで、社員の自律的な成長を支援し、組織としての総合的な知的生産性の向上を図っております。
また、半期ごとの評価制度を通じてスキルの向上とキャリア形成を支援し、一人ひとりが専門性を磨きながら自己実現を果たせるよう取り組んでおります。
さらに、実践的な学びを重視する文化のもと、技術知見の共有やプロジェクトを通じた相互学習を促進しております。
② 社内環境整備従業員が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、生産性の高い快適なオフィス環境を整備しております。
リモートワークとオフィス勤務の両方において効率的かつ円滑な業務遂行を可能とする仕組みを構築し、オンライン・オフライン双方でのコミュニケーション活性化を図っております。
また、エンジニアイベントやハッカソンなど社員参加型のプログラムを積極的に開催し、互いに刺激し合いながら新たな発想を生み出すイノベーション文化の醸成を目指しております。
③ 多様な働き方当社グループは、勤務体系の多様化を通じて社員のワークライフバランスを支援し、長期的なキャリア構築を促進しております。
具体的には、裁量労働制などの柔軟な勤務制度を導入し、ライフステージやライフスタイルに応じた働き方を可能にすることで、社員一人ひとりが自律的に成果を創出できる環境を整えております。
指標及び目標 (4) 指標及び目標人的資本に関する指標及び目標当社グループにおきましては、AI Research & Solution事業及びAI SaaS事業の両セグメントにおいて事業拡大を進めており、その中核を担う人材の採用・育成を重要な経営課題の一つと位置づけております。
特に、機械学習・深層学習領域を中心としたアルゴリズムモジュールの設計・導入を行うアルゴリズムエンジニア、並びにインフラ構築やアプリケーション開発を担うソフトウエアエンジニアの採用と育成を重点的に推進しております。
また、専門性の深化と並行して、事業拡大フェーズを支えるリーダー層の能力開発にも注力しており、マネジメントスキルや組織運営力の向上を目的とした研修を適宜実施しております。
上記のとおり人材投資は当社グループにとって重要と認識しておりますが、現時点において、当社グループの組織及び事業の変化が著しいため、具体的かつ合理的な指標を提示することは難しいと考えております。
今後は、グループ全体で人材育成及び社内環境整備等に関する共通の認識を整え、人的資本に関する数値の可視化及び長期的な視点での目標設定に向けた体制作りを目指してまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
(2) 戦略人的資本に関する戦略当社グループは、「人とソフトウエアの共進化」というビジョンのもと、多様な背景と専門性を持つ優秀な人材の採用と育成に注力しております。
フレキシブルな勤務制度及び快適で創造的なオフィス環境の提供を通じて、社員一人ひとりの生産性向上とワークライフバランスの両立を図っております。
また、AI Research & Solution事業におけるソリューション提供、及びAI SaaS事業におけるサービス提供を継続的に拡大するため、人材採用市場における認知度向上、人事制度の整備、社内教育・学習機会の充実を進め、中長期的な企業価値の向上を目指しております。
① 人材育成当社グループは、性別・国籍・経歴を問わず多様な人材の採用を推進し、特に若年層に対する積極的な投資を進めております。
個々の能力と意欲に応じた登用・処遇を行うことで、社員の自律的な成長を支援し、組織としての総合的な知的生産性の向上を図っております。
また、半期ごとの評価制度を通じてスキルの向上とキャリア形成を支援し、一人ひとりが専門性を磨きながら自己実現を果たせるよう取り組んでおります。
さらに、実践的な学びを重視する文化のもと、技術知見の共有やプロジェクトを通じた相互学習を促進しております。
② 社内環境整備従業員が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、生産性の高い快適なオフィス環境を整備しております。
リモートワークとオフィス勤務の両方において効率的かつ円滑な業務遂行を可能とする仕組みを構築し、オンライン・オフライン双方でのコミュニケーション活性化を図っております。
また、エンジニアイベントやハッカソンなど社員参加型のプログラムを積極的に開催し、互いに刺激し合いながら新たな発想を生み出すイノベーション文化の醸成を目指しております。
③ 多様な働き方当社グループは、勤務体系の多様化を通じて社員のワークライフバランスを支援し、長期的なキャリア構築を促進しております。
具体的には、裁量労働制などの柔軟な勤務制度を導入し、ライフステージやライフスタイルに応じた働き方を可能にすることで、社員一人ひとりが自律的に成果を創出できる環境を整えております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 (4) 指標及び目標人的資本に関する指標及び目標当社グループにおきましては、AI Research & Solution事業及びAI SaaS事業の両セグメントにおいて事業拡大を進めており、その中核を担う人材の採用・育成を重要な経営課題の一つと位置づけております。
特に、機械学習・深層学習領域を中心としたアルゴリズムモジュールの設計・導入を行うアルゴリズムエンジニア、並びにインフラ構築やアプリケーション開発を担うソフトウエアエンジニアの採用と育成を重点的に推進しております。
また、専門性の深化と並行して、事業拡大フェーズを支えるリーダー層の能力開発にも注力しており、マネジメントスキルや組織運営力の向上を目的とした研修を適宜実施しております。
上記のとおり人材投資は当社グループにとって重要と認識しておりますが、現時点において、当社グループの組織及び事業の変化が著しいため、具体的かつ合理的な指標を提示することは難しいと考えております。
今後は、グループ全体で人材育成及び社内環境整備等に関する共通の認識を整え、人的資本に関する数値の可視化及び長期的な視点での目標設定に向けた体制作りを目指してまいります。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある 事項には、以下のようなものがあります。
また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、 投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきまして、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下 のとおり記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅することを保証するものではありません。
(1) 景気動向及び業界動向の変動による影響企業を取り巻く環境や労働人口減少に伴う企業経営の効率化などの動きにより、当社グループの関連市場は今後急速に拡大すると予測されるものの、企業の景気による影響や別の各種新技術に対する投資による影響を受ける可能性があります。
当社グループにおいては、経済情勢の変化に伴い事業環境が悪化した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(2) 人材の確保及び育成当社グループは、事業の拡大に伴い、積極的に優秀な機械学習/深層学習領域等のアルゴリズムモジュールの設計と導入を行うアルゴリズムエンジニアと、インフラやアプリケーション制作等のソフトウエア開発を行うソフトウエアエンジニアの獲得・確保・育成を進めております。
しかしながら、事業規模の拡大に応じた当社グループ内における人材育成、外部からの優秀な人材の採用等が計画どおりに進まず、必要な人材を確保することができない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) コンプライアンス体制当社グループは、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。
そのためコンプライアンスに関する社内規程を策定するとともに適宜研修を実施し、周知徹底を図っております。
しかしながら、これらの取組にも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、今後の当社グループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの企業価値及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 情報管理当社グループは、その業務の性格上、顧客側で保有している機密情報(経営戦略上重要な情報等)に触れる場合があります。
情報の取扱いについては、情報管理規程、個人情報保護管理規程等を整備し、適切な運用を義務づけております。
このような対策にも関わらず当社グループの人的オペレーションのミス等、その他予期せぬ要因等により情報漏洩が発生した場合には、当社グループが損害賠償責任等を負う可能性や顧客からの信用を失うことにより取引関係が悪化する可能性があり、その場合は当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) システム障害等当社グループがクラウドで提供しているソフトウエアの大半は、サービスの基盤をインターネット通信網に依存しております。
したがって、自然災害や事故によりインターネット通信網が切断された場合には、サービスの提供が困難となります。
また、予想外の急激なアクセス増加等による一時的な過負荷やその他予期せぬ事象によるサーバーダウン等により、当社グループのサービスが停止する可能性があります。
これまで当社グループにおいて、そのような事象は発生しておりませんが、今後このようなシステム障害等が発生し、サービスの安定的な提供が行えないような事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 法的規制・制度動向による影響現在、日本国内においてインターネットに関連する主要な法規制は電気通信事業法となっておりますが、インターネット上の情報流通やEコマースのあり方についても様々な議論がなされている段階であります。
当社グループが営むインターネット関連事業そのものを規制する法令はありませんが、今後、インターネットの利用者や関連するサービス及び事業者を規制対象とする法令等が制定されたり、既存の法令等の適用が明確になったり、あるいは何らかの自主的なルール化が行われた場合、当社グループの事業が制約され、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 技術革新への対応当社グループが事業を展開するインターネット関連業界においては、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新機能の導入等が行われております。
当社グループのサービスは、当社グループの機械学習技術/深層学習技術・自然言語処理技術と当社グループの独自データを組み合わせることにより、今後も競争力のあるサービスを提供できるように取り組んでおります。
なお、近年では大規模言語モデルが飛躍的な性能向上を見せておりますが、当社グループでは独自の関連技術を組み合わせてソリューション化して顧客に提供しております。
当社は顧客からの紹介等のインバウンドでの取引受注が大半であり、また高い顧客継続率を維持しておりますが、予想以上の急速な技術革新や代替技術・汎用的な競合商品の出現等により、当社グループのサービスが十分な競争力や付加価値を確保できない場合等には、新規受注の減少や顧客継続率の低下により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 知的財産権におけるリスク当社グループによる第三者の知的財産権侵害の可能性につきましては、調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社グループの事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社グループが認識せずに他社の特許を侵害してしまう可能性は否定できません。
この場合、ロイヤリティの支払や損害賠償請求等により、当社グループの事業展開、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9) 特定の人物への依存当社グループの代表取締役 上野山勝也は、経営戦略、事業戦略、開発戦略等当社グループの業務に関して専門的な知識・技術を有し、重要な役割を果たしております。
当社グループでは取締役会等において役員及び社員への情報共有や権限委譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、経営体制の整備を進めており、経営に対するリスクを最小限にしております。
しかしながら、同氏が当社グループを退職した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 新規事業当社グループのアルゴリズムモジュール及びソフトウエアは、商品特性ゆえに幅広い産業に対して提供することが可能であります。
今後も引き続き、金融、小売やコールセンター市場のみならず、他の産業向けにも積極的に参入し、新サービス及び新規事業に取り組んでまいります。
これによりシステムへの投資や人件費等、追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。
また、新規事業の拡大・成長が当初の予測どおりに進まない場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化当社グループでは、当社グループの役員及び従業員等に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。
これらの新株予約権が行使された場合には、当社グループの株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
(12) 配当政策当社グループは、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。
しかしながら、当社グループは現在、成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元につながると考えております。
将来的には、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
(13) M&A、出資等について2019年7月に子会社化した株式会社アイテック、2021年5月に子会社化した株式会社PKSHA Associates、2021年6月に子会社化した株式会社PKSHA Communication(2025年7月に当社が吸収合併)、2024年5月に子会社化した株式会社トライアンフ、2025年8月に子会社化した株式会社サーキュレーション等の子会社は、いずれも今後、当社グループの業績に大きく貢献するものと見込んでおります。
しかしながら、事業環境の変化等により当初の想定を下回る場合、のれんの減損処理等が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。
)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、2024年5月31日に行われた株式会社トライアンフとの企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
① 経営成績の状況 当社グループは、「未来のソフトウエアを形にする」というミッションのもと、自然言語処理、画像認識、機械学習/深層学習技術を用いたアルゴリズムの研究開発、ソリューション提供、プロダクトの拡販による社会実装を進めております。
 AI Research & Solution事業では、アルゴリズム・知能化技術の事業化を行っており、パートナー企業のニーズに合わせて共同研究開発からソリューションの提供までを一気通貫で実施しております。
また、実オペレーションを通じた製品/サービス開発の一環で、IoT機器からリアル空間のデータをクラウド上に収集し顧客への価値提供を実現するサービスの開発を、モビリティ事業(駐車場機器の製造販売事業)を通じて行っております。
 AI SaaS事業では、AI Research & Solution事業におけるアルゴリズムの開発成果をもとに、汎用的なニーズに対応するプロダクトを販売しております。
企業における「顧客接点」及び「社内業務」領域向けにソフトウエアプロダクトを提供することで、人の業務を効率化し能力を拡張していく形で、ビジネス支援や企業の課題解決を実現しております。
 当連結会計年度は、深刻化する人材不足とAIの技術進化による顧客ニーズの高まりを背景に、顧客基盤の拡大、及びAI Research & Solution事業とAI SaaS事業の両輪での事業拡張を目指す成長戦略のもと、当社内の事業間連携の強化及び顧客への未来提案を推進してきた結果、AI Research & Solution事業におけるソリューション案件数、並びにAI SaaS事業におけるプロダクトの導入社数及び年間経常収益の積み上げを着実に実現しております。
また、今後の成長に向けて優秀な人材の採用を進めるとともに、ソフトウエアプロダクトの強化や研究開発などの先行投資に注力してまいりました。
さらに、当連結会計年度において、プロ人材の経験・知見を活用した経営課題解決支援サービス「プロシェアリングコンサルティング」等を提供する株式会社サーキュレーション(以下「サーキュレーション」という。
)を子会社化いたしました。
サーキュレーションの有するフリーランス領域の専門性や当社のAI技術をはじめとする双方の事業基盤を組み合わせることを通じて、人材とソフトウエアによる価値提供等を実現し、当社グループの事業規模を一層拡大させてまいります。
 この結果、当連結会計年度の売上収益は21,771,392千円(前年度比28.9%増)となりました。
これは主に、AI Research & Solution事業におけるソリューション案件の獲得とAI SaaS事業におけるプロダクトの販売が拡大したことによるものであります。
また、モビリティ事業につきましても前年度比で堅調に推移しております。
 事業利益は3,922,175千円(前年度比25.6%増)となりました。
これは主に売上収益が増加したことによるものであります。
 税引前当期利益は4,675,432千円(前年度比41.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,683,075千円(前年度比28.8%増)となりました。
これは事業利益の増加に加えて、主に株式会社Sapeetに対する保有株式の一部売出しに伴う関係会社株式売却益及び残存持分の公正価値での再評価による評価益を計上したことによるものであります。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(AI Research & Solution事業) AI Research & Solution事業につきましては、生成AIの出現に伴って当社の強みである自然言語処理技術の適応範囲が拡張しており、パートナー企業からのニーズに対応したアルゴリズムソフトウエアの研究開発やソリューション案件が継続して増えていることから、売上は堅調に推移いたしました。
また、モビリティ事業において、顧客である駐車場運営会社の新規駐車場開設への投資意欲が改善しており、前年度比で駐車場機器の販売が増加いたしました。
加えて、前連結会計年度に子会社化した株式会社トライアンフも連結業績へ寄与しております。
 この結果、売上収益は12,892,487千円(前年度比28.8%増)、セグメント利益は2,451,312千円(前年度比27.0%増)となりました。
(AI SaaS事業) AI SaaS事業につきましては、AI SaaSの導入による業務の高度化・自動化を進めるニーズが拡大している環境の中で、自動応答エンジンを中心にAI SaaSの新規受注とライセンスの積み上げを進めてまいりました。
AI SaaS事業下にある連結子会社間及び事業間での連携を推進し、新規顧客の獲得及び既存顧客への相互送客等を通じて売上並びに利益の成長に繋げております。
 この結果、売上収益は9,049,602千円(前年度比28.7%増)、セグメント利益は3,125,376千円(前年度比25.3%増)となりました。
② 財政状態の状況資産の状況 当連結会計年度末における資産合計は54,368,529千円となり、前連結会計年度末に比べ12,583,261千円増加いたしました。
主な増加要因は、のれんが6,239,836千円、現金及び現金同等物が4,092,112千円、営業債権及びその他の債権が1,671,147千円増加したことによるものであります。
負債の状況 当連結会計年度末における負債合計は19,668,759千円となり、前連結会計年度末に比べ10,199,236千円増加いたしました。
主な増加要因は、借入金(流動)が6,588,922千円、営業債務及びその他の債務が1,388,409千円、その他の金融負債(非流動)が788,499千円増加したことによるものであります。
資本の状況 当連結会計年度末における資本合計は34,699,769千円となり、前連結会計年度末に比べ2,384,024千円増加いたしました。
主な増加要因は、その他の資本の構成要素が421,043千円減少したものの、利益剰余金が2,728,228千円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。
)は19,358,045千円となり、前連結会計年度末に比べ4,092,112千円増加いたしました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金の増加は5,176,949千円(前年同期は3,013,338千円の増加)となりました。
主な増加要因は税引前当期利益4,675,432千円、減価償却費及び償却費1,986,992千円、主な減少要因はその他の収益1,453,756千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金の減少は6,198,358千円(前年同期は3,077,715千円の減少)となりました。
主な減少要因は子会社の取得による支出4,494,325千円、持分法で会計処理されている投資の取得による支出770,966千円、無形資産の取得による支出701,780千円、有形固定資産の取得による支出226,640千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金の増加は4,893,293千円(前年同期は37,857千円の増加)となりました。
主な増加要因は借入れによる収入7,234,000千円、主な減少要因は借入金の返済による支出1,501,998千円、リース負債の返済による支出838,708千円であります。
(資本の財源及び資金の流動性について)当社グループの資金需要のうち主なものは、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金、設備投資及び株式取得資金であります。
これらの資金需要に対して当社グループでは、主として手元の資金及び金融機関からの借入金によって資金を確保しております。
④ 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績生産実績においては、当社グループの業務形態上、重要性が乏しいため記載を省略しております。
b. 受注実績提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)AI Research & Solution事業 12,889,58929.8AI SaaS事業 8,881,80227.5合計 21,771,39228.9 (注)セグメント間取引については、相殺消去しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づいて作成されております。
この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。
経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (5) 重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 売上収益当連結会計年度の売上収益は、21,771,392千円となりました。
これは主に、新規案件の獲得及びアルゴリズムライセンスの積み上げ、各種プロダクトの拡販が進んだこと、及びトライアンフが連結業績に寄与したことによるものであります。
b. 売上原価、売上総利益当連結会計年度の売上原価は、10,927,683千円となりました。
これは主に、事業規模拡大に伴う人員増加により人件費・外注費等が増加したことによるものであります。
 以上の結果、当連結会計年度の売上総利益は、10,843,708千円となりました。
c. 販売費及び一般管理費、事業利益当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、6,921,533千円となりました。
これは主に、事業規模拡大に伴う人員増加により人件費・採用教育費等が増加したことによるものであります。
 以上の結果、当連結会計年度の事業利益は、3,922,175千円となりました。
d. その他の損益、営業利益当連結会計年度のその他の収益は、1,453,756千円となりました。
これは主に、関係会社株式売却益及び残存投資持分の評価益によるものであります。
一方で、その他の費用は、87,189千円となりました。
これは主に、減損損失によるものであります。
 以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、5,288,742千円となりました。
e. 金融損益、持分法投資損益、親会社の所有者に帰属する当期利益当連結会計年度の金融収益は、19,916千円となりました。
これは主に、受取利息によるものであります。
一方で、金融費用は、681,966千円となりました。
これは主に、子会社の非支配持分に係る先渡契約の評価損によるものであります。
また、48,739千円の持分法による投資利益を計上しております。
 以上の結果、当連結会計年度の税引前当期利益は、4,675,432千円となり、法人所得税費用1,933,685千円を計上したこと等により、親会社の所有者に帰属する当期利益は、2,683,075千円となりました。
 ③ キャッシュ・フローの状況各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは、「未来のソフトウエアを形にする」ことを目指し、自然言語処理、音声認識、画像認識、機械学習/深層学習等の技術を用いた新たなアルゴリズム及びソフトウエアの研究開発に取り組んでおります。
 社内体制は、東京大学や東北大学の助教を経験していたメンバーを始め、アカデミック領域において高い専門性を有するメンバーを中心に研究開発を行っております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発活動の金額は109,961千円であり、特にAI Research & Solution事業関連では、大量文章を参照し質問に応じた適切な回答文章を生成する技術や、より人間らしい対話応答を実現する技術、そして車両番号認証機械用カメラの試験等の研究開発を行っております。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、学習するソフトウエアの新規開発及び充実・強化などを目的とした設備投資を継続的に実施しております。
当連結会計年度において実施した設備投資の総額は927,790千円(無形資産含む)であり、セグメントごとの設備投資について示すと、次のとおりであります。
(1) AI Research & Solution事業関連当連結会計年度の主な設備投資は、サーバー等の工具、器具及び備品、ソフトウエア開発を中心とする総額428,090千円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。

(2) AI SaaS事業関連当連結会計年度の主な設備投資は、ソフトウエア開発を中心とする総額499,699千円の投資を実施いたしました。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1)提出会社2025年9月30日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物工具、器具及び備品土地(面積㎡)ソフトウエアその他合計本社(東京都文京区)―事務所他288,301238,390327,912(106.97)744,36033,282 1,632,247 366 (注)1.帳簿価額は、日本基準に基づく金額を記載しております。
2.従業員数は、当社から子会社への出向者を除いた就業人員であります。
3.建物の一部は賃借物件であり、年間賃借料は112,564千円であります。
4.帳簿価額のうち「その他」は、一括償却資産、ソフトウエア仮勘定、商標権及び特許権の合計であります。
5.帳簿価額には、のれん及び顧客関連資産の金額を含んでおりません。
 
(2)国内子会社2025年9月30日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物及び構築物工具、器具及び備品土地(面積㎡) ソフトウエアその他合計株式会社アイテック本社(東京都文京区)AI Research & Solution事業事務所他3,54820,425―166,241159,125(注2)349,34181新横浜工場(神奈川県横浜市)生産設備19,859283317,232(1,457.07)―1,110(注3)338,48512 (注)1.帳簿価額は、日本基準に基づく金額を記載しております。
2.帳簿価額のうち「その他」は、車両運搬具及びソフトウエア仮勘定の合計であります。
3.帳簿価額のうち「その他」は、機械及び装置、車両運搬具の合計であります。
4.株式会社PKSHA Workplace及び株式会社PKSHA Communicationは、2025年7月1日付けで当社を存続会社とする吸収合併により消滅しております。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等 ビッグデータの処理・解析を目的とした、サーバー等に係る継続的な設備投資を見込んでおります。

(2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動109,961,000
設備投資額、設備投資等の概要499,699,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況36
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況2
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況9,228,000
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標2

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする株式を純投資目的である投資株式とし、それ以外の当社グループの中長期的な企業価値の向上に資すると判断し保有する株式を純投資目的以外の目的である投資株式として区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社グループの成長戦略に沿った業務提携関係の構築、取引関係の維持につながり、企業価値向上に寄与すると考えられるもの等を保有対象とし、個別銘柄ごとに経済的価値とコストの見合いを検証しております。
また、取締役会において、定期的に保有に関する合理性を検証しております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式102,237,899非上場株式以外の株式3263,612 (注)上記のほか、投資有価証券勘定には投資組合への出資が3銘柄ありますが、保有株式ではないため含めておりません。
(当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式1127,000連携によるシナジー創出のため非上場株式以外の株式12,650市場動向調査のため (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(千円)非上場株式――非上場株式以外の株式1― (注)「非上場株式以外の株式」による株式数の減少は、株式会社サーキュレーションを子会社化したことによるものであります。
詳細につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.企業結合」をご参照ください。
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)(株)サーキュレーション―620,600当社グループは同社と取引を行っており、連携によるシナジー創出のため、同社株式を保有しておりましたが、公開買付けにより子会社といたしました。
(注)2無―420,146(株)ROXX81,61081,610当社グループは同社と取引を行っており、連携によるシナジー創出のため、同社株式を保有しております。
無67,573143,960(株)FCE249,600124,800当社グループは同社と取引を行っており、連携によるシナジー創出のため、同社株式を保有しております。
なお、株式数の増加は、株式分割によるものであります。
(注)3無180,211111,696ポーターズ(株)8,3007,000市場動向調査のため、当事業年度に同社株式を追加取得しております。
無15,82814,322 (注)1.定量的な保有効果については記載が困難であるため記載しておりません。
保有の合理性は、保有目的、経済合理性、取引状況等により検証しております。
2.株式会社サーキュレーションの株式数の減少は、同社を子会社化したことによるものであります。
詳細につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.企業結合」をご参照ください。
3.株式会社FCEは、2025年4月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。
みなし保有株式該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。
⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社10
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2,237,899,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社263,612,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社127,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2,650,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社8,300
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社15,828,000
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社連携によるシナジー創出のため
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社市場動向調査のため
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社ポーターズ(株)
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社市場動向調査のため、当事業年度に同社株式を追加取得しております。
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年9月30日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
上野山 勝也東京都新宿区9,455,50030.35
山田 尚史(注)2東京都港区2,390,3007.67
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号2,147,2006.89
株式会社LUCE Capital(注)3東京都港区赤坂9丁目7番2号1,106,0003.55
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8番12号894,6002.87
トヨタ自動車株式会社 愛知県豊田市トヨタ町1番地766,6002.46
日本証券金融株式会社 東京都中央区日本橋茅場町1丁目2番10号614,9001.97
BNYM AS AGT/CLTS 10 PERCENT(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行決済事業部)240 GREENWICH STREET, NEW YORK, NEW YORK 10286 U.S.A.(東京都千代田区丸の内1丁目4番5号)562,5151.81
松尾 豊東京都文京区389,4001.25
株式会社静岡銀行静岡県静岡市葵区呉服町1丁目10番地268,5000.86
計―18,595,51559.69 (注)1.持株比率は自己株式(793,809株)を控除して算出しております。なお、コタエル信託株式会社(信託口)が役職員等インセンティブ制度の信託財産として所有している当社株式97,600株は自己株式には該当しませんが、当社と信託が一体であるとする会計処理に基づき、貸借対照表上は自己株式として表示しております。2.山田 尚史氏の持株数については、議決権を保持している信託口の株数を含めております。3.株式会社LUCE Capitalは、代表取締役
上野山 勝也の資産管理会社であります。
株主数-金融機関16
株主数-金融商品取引業者34
株主数-外国法人等-個人106
株主数-外国法人等-個人以外154
株主数-個人その他19,972
株主数-その他の法人218
株主数-計20,500
氏名又は名称、大株主の状況株式会社静岡銀行
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(千円)当事業年度における取得自己株式2,0774,461当期間における取得自己株式―― (注)当期間における取得自己株式には、2025年12月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。

Shareholders2

自己株式の取得-6,866,000

Audit

監査法人1、連結有限責任 あずさ監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年12月22日株式会社PKSHA Technology取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人                          東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士西  野  聡  人 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士伊  藤  篤  史 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社PKSHA Technologyの2024年10月1日から2025年9月30日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項及びその他の注記について監査を行った。
 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準に準拠して、株式会社PKSHA Technology及び連結子会社の2025年9月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
のれんを含む非金融資産の評価及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社の連結財政状態計算書において、【連結財務諸表注記】
「13.のれん及び無形資産」に記載のとおり、のれん12,942,102千円及び顧客関連資産4,895,932千円が計上されている。
また、【連結財務諸表注記】
「15.持分法で会計処理されている投資」に記載のとおり、関連会社に対する持分2,389,181千円(持分法適用関連会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんを含む。
)が計上されており、それぞれ、連結総資産の24%、9%、4%を占めている。
 【連結財務諸表注記】
「3.(10)非金融資産の減損」に記載のとおり、のれん及び無形資産を含む資金生成単位は毎期同時期及び兆候を識別した場合にはその都度減損テストを実施している。
また、【連結財務諸表注記】
「3.(1)連結の基礎②関連会社」に記載のとおり、持分法適用関連会社に対する投資は、投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠が存在する場合に減損テストを実施することが求められる。
減損テストの結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。
 当連結会計年度において、年次の減損テストの結果、のれんを含む非金融資産の資金生成単位に係る使用価値が帳簿価額を上回ったため、減損損失は認識されていない。
また、持分法適用関連会社に対する投資は、投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠は認められなかった。
 会社は減損テストを実施するに当たっては、【連結財務諸表注記】
「13.のれん及び無形資産(5)のれんの減損テスト」に記載のとおり、のれん及び無形資産を含む資金生成単位における回収可能価額を使用価値により測定している。
使用価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、経営者によって承認された事業計画と、事業計画が対象とする期間後は永久成長率を基礎として見積られる。
使用価値の見積りにおける主要な仮定は、将来キャッシュ・フローの見積りに用いる事業計画策定の基礎となる売上高予測や事業計画の対象期間後の成長率の予測であり、これらは過去の業績及び市場動向や事業の成長性を考慮しており、経営者の判断が重要な影響を及ぼす。
さらに、使用価値に用いる割引率の見積りにおいては、計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識を必要とする。
また、持分法適用関連会社に対する投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの判断に当たっては、損失事象に関して企業が気付いた観察可能なデータの検討が必要となり、市場環境又は経済環境において生じ、投資の原価が回収されない可能性があることを示す不利な影響を伴う著しい変動に該当するかどうかの決定に際しての慎重な経営者の判断が必要となる。
以上より、当監査法人は、のれんを含む非金融資産の評価及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定の評価が当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、のれんを含む非金融資産の評価及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定の評価の妥当性を評価するため、主に以下の手続を実施した。
(1)内部統制の評価 のれんを含む非金融資産の減損テスト及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、将来事業計画の見積りや使用価値算定に関するプロセス及び関連会社に対する減損の客観的な証拠の有無の検討に関するプロセスに焦点を当てた。

(2)使用価値の見積りの合理性の評価 将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる事業計画の作成に当たって採用された重要な仮定の適切性を評価するため、以下の手続を実施した。
・ 翌連結会計年度以降の将来キャッシュ・フローの基礎となる将来の売上高計画及び事業計画の対象期間後の成長率について、過去の実績及びマーケットに関する外部調査機関が公表している市場予測データと照らして、見積りの合理性を評価した。
・ 使用価値の算定の基礎となる将来キャッシュ・フローや割引率が変動した場合における感応度分析を監査人が独自に実施し、会社の実施したのれんの減損テストに与える影響を検討した。
・ 当監査法人の国内ネットワークファームの評価の専門家を関与させ、使用価値の算定に用いる割引率を専門家が独自に試算した。
監査人は専門家の独自の割引率を監査人における感応度分析に利用した。
(3)減損の客観的な証拠があるかどうかの判断の合理性の評価 持分法適用関連会社に対する投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの判断の根拠について、経営者に対して質問したほか、主に以下の手続を実施した。
・ 取得時点において使用した事業計画の合理性を検討するため過去の見積りと実績との比較及び翌連結会計年度以降の実現可能性について検討を行った。
・ 取得時点以降における損失事象の有無を確認し、減損の客観的な証拠が生じていないかどうか検討を行った。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社PKSHA Technologyの2025年9月30日現在の内部統制報告書について監査を行った。
 当監査法人は、株式会社PKSHA Technologyが2025年9月30日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
 監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
のれんを含む非金融資産の評価及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社の連結財政状態計算書において、【連結財務諸表注記】
「13.のれん及び無形資産」に記載のとおり、のれん12,942,102千円及び顧客関連資産4,895,932千円が計上されている。
また、【連結財務諸表注記】
「15.持分法で会計処理されている投資」に記載のとおり、関連会社に対する持分2,389,181千円(持分法適用関連会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんを含む。
)が計上されており、それぞれ、連結総資産の24%、9%、4%を占めている。
 【連結財務諸表注記】
「3.(10)非金融資産の減損」に記載のとおり、のれん及び無形資産を含む資金生成単位は毎期同時期及び兆候を識別した場合にはその都度減損テストを実施している。
また、【連結財務諸表注記】
「3.(1)連結の基礎②関連会社」に記載のとおり、持分法適用関連会社に対する投資は、投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠が存在する場合に減損テストを実施することが求められる。
減損テストの結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。
 当連結会計年度において、年次の減損テストの結果、のれんを含む非金融資産の資金生成単位に係る使用価値が帳簿価額を上回ったため、減損損失は認識されていない。
また、持分法適用関連会社に対する投資は、投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠は認められなかった。
 会社は減損テストを実施するに当たっては、【連結財務諸表注記】
「13.のれん及び無形資産(5)のれんの減損テスト」に記載のとおり、のれん及び無形資産を含む資金生成単位における回収可能価額を使用価値により測定している。
使用価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、経営者によって承認された事業計画と、事業計画が対象とする期間後は永久成長率を基礎として見積られる。
使用価値の見積りにおける主要な仮定は、将来キャッシュ・フローの見積りに用いる事業計画策定の基礎となる売上高予測や事業計画の対象期間後の成長率の予測であり、これらは過去の業績及び市場動向や事業の成長性を考慮しており、経営者の判断が重要な影響を及ぼす。
さらに、使用価値に用いる割引率の見積りにおいては、計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識を必要とする。
また、持分法適用関連会社に対する投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの判断に当たっては、損失事象に関して企業が気付いた観察可能なデータの検討が必要となり、市場環境又は経済環境において生じ、投資の原価が回収されない可能性があることを示す不利な影響を伴う著しい変動に該当するかどうかの決定に際しての慎重な経営者の判断が必要となる。
以上より、当監査法人は、のれんを含む非金融資産の評価及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定の評価が当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
当監査法人は、のれんを含む非金融資産の評価及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定の評価の妥当性を評価するため、主に以下の手続を実施した。
(1)内部統制の評価 のれんを含む非金融資産の減損テスト及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、将来事業計画の見積りや使用価値算定に関するプロセス及び関連会社に対する減損の客観的な証拠の有無の検討に関するプロセスに焦点を当てた。

(2)使用価値の見積りの合理性の評価 将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる事業計画の作成に当たって採用された重要な仮定の適切性を評価するため、以下の手続を実施した。
・ 翌連結会計年度以降の将来キャッシュ・フローの基礎となる将来の売上高計画及び事業計画の対象期間後の成長率について、過去の実績及びマーケットに関する外部調査機関が公表している市場予測データと照らして、見積りの合理性を評価した。
・ 使用価値の算定の基礎となる将来キャッシュ・フローや割引率が変動した場合における感応度分析を監査人が独自に実施し、会社の実施したのれんの減損テストに与える影響を検討した。
・ 当監査法人の国内ネットワークファームの評価の専門家を関与させ、使用価値の算定に用いる割引率を専門家が独自に試算した。
監査人は専門家の独自の割引率を監査人における感応度分析に利用した。
(3)減損の客観的な証拠があるかどうかの判断の合理性の評価 持分法適用関連会社に対する投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの判断の根拠について、経営者に対して質問したほか、主に以下の手続を実施した。
・ 取得時点において使用した事業計画の合理性を検討するため過去の見積りと実績との比較及び翌連結会計年度以降の実現可能性について検討を行った。
・ 取得時点以降における損失事象の有無を確認し、減損の客観的な証拠が生じていないかどうか検討を行った。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結  監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結のれんを含む非金融資産の評価及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定の評価
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 会社の連結財政状態計算書において、【連結財務諸表注記】
「13.のれん及び無形資産」に記載のとおり、のれん12,942,102千円及び顧客関連資産4,895,932千円が計上されている。
また、【連結財務諸表注記】
「15.持分法で会計処理されている投資」に記載のとおり、関連会社に対する持分2,389,181千円(持分法適用関連会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんを含む。
)が計上されており、それぞれ、連結総資産の24%、9%、4%を占めている。
 【連結財務諸表注記】
「3.(10)非金融資産の減損」に記載のとおり、のれん及び無形資産を含む資金生成単位は毎期同時期及び兆候を識別した場合にはその都度減損テストを実施している。
また、【連結財務諸表注記】
「3.(1)連結の基礎②関連会社」に記載のとおり、持分法適用関連会社に対する投資は、投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠が存在する場合に減損テストを実施することが求められる。
減損テストの結果、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。
 当連結会計年度において、年次の減損テストの結果、のれんを含む非金融資産の資金生成単位に係る使用価値が帳簿価額を上回ったため、減損損失は認識されていない。
また、持分法適用関連会社に対する投資は、投資が減損している可能性を示唆する客観的な証拠は認められなかった。
 会社は減損テストを実施するに当たっては、【連結財務諸表注記】
「13.のれん及び無形資産(5)のれんの減損テスト」に記載のとおり、のれん及び無形資産を含む資金生成単位における回収可能価額を使用価値により測定している。
使用価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、経営者によって承認された事業計画と、事業計画が対象とする期間後は永久成長率を基礎として見積られる。
使用価値の見積りにおける主要な仮定は、将来キャッシュ・フローの見積りに用いる事業計画策定の基礎となる売上高予測や事業計画の対象期間後の成長率の予測であり、これらは過去の業績及び市場動向や事業の成長性を考慮しており、経営者の判断が重要な影響を及ぼす。
さらに、使用価値に用いる割引率の見積りにおいては、計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識を必要とする。
また、持分法適用関連会社に対する投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの判断に当たっては、損失事象に関して企業が気付いた観察可能なデータの検討が必要となり、市場環境又は経済環境において生じ、投資の原価が回収されない可能性があることを示す不利な影響を伴う著しい変動に該当するかどうかの決定に際しての慎重な経営者の判断が必要となる。
以上より、当監査法人は、のれんを含む非金融資産の評価及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定の評価が当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、のれんを含む非金融資産の評価及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定の評価の妥当性を評価するため、主に以下の手続を実施した。
(1)内部統制の評価 のれんを含む非金融資産の減損テスト及び持分法で会計処理されている投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの決定に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
評価に当たっては、将来事業計画の見積りや使用価値算定に関するプロセス及び関連会社に対する減損の客観的な証拠の有無の検討に関するプロセスに焦点を当てた。

(2)使用価値の見積りの合理性の評価 将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる事業計画の作成に当たって採用された重要な仮定の適切性を評価するため、以下の手続を実施した。
・ 翌連結会計年度以降の将来キャッシュ・フローの基礎となる将来の売上高計画及び事業計画の対象期間後の成長率について、過去の実績及びマーケットに関する外部調査機関が公表している市場予測データと照らして、見積りの合理性を評価した。
・ 使用価値の算定の基礎となる将来キャッシュ・フローや割引率が変動した場合における感応度分析を監査人が独自に実施し、会社の実施したのれんの減損テストに与える影響を検討した。
・ 当監査法人の国内ネットワークファームの評価の専門家を関与させ、使用価値の算定に用いる割引率を専門家が独自に試算した。
監査人は専門家の独自の割引率を監査人における感応度分析に利用した。
(3)減損の客観的な証拠があるかどうかの判断の合理性の評価 持分法適用関連会社に対する投資に減損の客観的な証拠があるかどうかの判断の根拠について、経営者に対して質問したほか、主に以下の手続を実施した。
・ 取得時点において使用した事業計画の合理性を検討するため過去の見積りと実績との比較及び翌連結会計年度以降の実現可能性について検討を行った。
・ 取得時点以降における損失事象の有無を確認し、減損の客観的な証拠が生じていないかどうか検討を行った。