財務諸表

CoverPage

提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-11-28
英訳名、表紙Nousouken Corporation
代表者の役職氏名、表紙代表取締役会長CEO 及川 智正
本店の所在の場所、表紙和歌山県和歌山市黒田99番地12
電話番号、本店の所在の場所、表紙073-497-7077
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEIfalse
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
 当社は、「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本から世界から農業がなくならない仕組みを構築することを目的として、2007年10月、「株式会社農業総合研究所」を和歌山市に創業いたしました。
 当社の設立から現在に至るまでの沿革は、以下のとおりであります。
2007年10月株式会社農業総合研究所設立2011年6月本社を和歌山県和歌山市黒田17番地4に移転2012年7月東京都品川区に「東京営業所」開設2016年6月東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場2016年8月大阪府大阪市淀川区に「大阪営業所」開設2016年8月株式会社世界市場を子会社化2017年6月株式交換により株式会社世界市場ホールディングスを設立し子会社化2017年9月東京営業所を東京都品川区に移転2018年10月愛知県名古屋市中村区に「名古屋営業所」開設2019年4月株式会社世界市場ホールディングスの清算結了により株式会社世界市場を関連会社化2020年10月名古屋営業所を愛知県名古屋市中区に移転2021年1月本社を和歌山県和歌山市黒田99番地12に移転2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズ市場からグロース市場へ移行2024年9月やさいジョブ株式会社を設立し子会社化
事業の内容 3【事業の内容】
 当社は、「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本や世界から農業がなくならない仕組みを構築することを目的としております。
そのためにまずは、ミッションである「ビジネスとして魅力ある農産業の確立」を実践しております。
 報告セグメントに基づく事業の内容は以下のとおりです。
(1)農家の直売所事業 農家の直売所事業は、当社及び業務委託先が運営する集荷場で登録いただいた生産者(以下、「登録生産者」という)から農産物を集荷し、原則翌日にスーパーマーケット等の小売店(以下、「スーパー等」という)の産直コーナーで販売することです。
つまり、登録生産者とスーパー等を直接つなぐ流通を構築しております。
生産者の顔が見える「安心・安全・新鮮・おいしい」農産物を、日々生活者がご利用いただいているスーパー等にて購入できる仕組みを提供しております。
 農家の直売所事業は、「委託販売システム」の提供と、委託販売システムを当社が利用し、当社が登録生産者等から農産物を買い取りし委託販売する「買取委託販売」を行っております。
 ①委託販売システム 「委託販売システム」は、登録生産者から農産物を集荷し、スーパー等の産直コーナーで委託販売を行う流通プラットフォームを提供するものです。
当社もスーパー等も買い取りをしないため、在庫リスクは登録生産者にあります。
在庫リスクを持つ代わりに登録生産者は、販売する「農産物」とスーパー等の「販売先」と「販売価格」を自分自身で決定することができます。
つまり、好きなものを好きな量だけ、好きな場所で好きな値段で売ることができる、ということです。
これを実現可能にしたのは、スーパー等からバーコード情報(インストアコード等)をご提供いただくことで登録生産者とバーコード情報を紐付けし、当社の集荷場にて販売先のバーコードを発券するシステムを構築したことによります。
登録生産者は、集荷場にて出荷したいスーパー等別に自分専用のバーコードを発券し、袋詰めした農産物に貼り付けし出荷いたします。
 スーパー等で生活者が農産物を購入することにより、登録生産者は販売代金を、スーパー等及び当社は販売手数料を得ることができます。
また、スーパー等から日々の販売データや出荷データを蓄積し、登録生産者に対し生産者向け情報プラットフォーム「農直システム」にて販売状況や相場状況を提供しております。
登録生産者は、在庫リスクを負いますが、原則、農産物市場を経由して販売するよりも多くの販売代金を得ることができます。
スーパー等は、買い付けをしないことから在庫リスクを抱えることなく、当コーナーで販売した分の販売手数料を得ることができます。
また、登録生産者との間に当社を介することで、生産者ごとに代金を支払う必要がなく、支払の手間を省くことができます。
実際に農産物を購入される生活者は、日々ご利用いただいているスーパー等で生産者の顔が見える「安心・安全・新鮮・おいしい」農産物を購入し食することができます。
 この「委託販売システム」は、登録生産者にとってもスーパー等にとっても生活者にとっても良いもの、すなわち「三方良し」であることが特徴です。
 当社は、当社が運営する集荷場からスーパー等の各店舗までの物流費を負担しておりますが、登録生産者からは、出荷額に応じた物流費見合いの手数料「出荷手数料」をいただいております。
その他の手数料として、バーコード発券に伴う手数料、及びスーパー等での販売額に応じた手数料をいただいております。
また、登録生産者からは、当社の集荷場に登録いただいた時点で登録料をいただき、その後、年に一度年会費をいただいております。
集荷場業務を他社に委託している場合は、業務委託先が登録生産者等から農産物を集荷し、スーパー等へ運んでおります。
当社は、販売額に応じた手数料から集荷場業務に対する委託費を業務委託先に支払っております。
 「委託販売システム」は、手数料が主な収益であり、手数料が売上高に計上されるので、「買取委託販売」や「卸販売」よりも利益率の高いビジネスモデルとなっております。
 農産物の流れと手数料・情報の流れをまとめたフロー図は以下のとおりとなります。
 ②買取委託販売 「買取委託販売」は、天候不順等で農産物の供給量が安定しない場合や、スーパー等からフェア実施等で一定の供給量の要望があった場合に、当社が登録生産者等から農産物を買い取り供給量を確保し、スーパー等で委託販売を行うことです。
当社が在庫リスクを負うため、登録生産者等から買い取りする価格は、登録生産者等が市場に出荷する価格と同等かそれ以上となり、価格は当社が決定します。
スーパー等と生活者が享受するメリットは、「委託販売システム」と変わりません。
 当社は、第15期まで当社が決定した販売価格からスーパー等の販売手数料を差し引いた金額を売上高に計上しておりましたが、第16期より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用し、当社が決定した販売価格を売上高に計上し、第15期まで販売価格から差し引いておりましたスーパー等の販売手数料は第16期より販売費及び一般管理費に計上しております。
 「買取委託販売」は、当社が決定した販売価格を売上高に計上し、登録生産者等からの仕入高を売上原価に計上するため、利益率は「委託販売システム」より低くなります。
(2)産直事業 産直事業は、当社が生産者から直接農産物を買い取り、商品の「パッケージ」、売場の「POP」、生産者のおすすめ「レシピ」などで商品の付加価値を可視化し、スーパー等の青果売場で卸販売(ブランディング卸)をしております。
当事業年度より、農家の直売所における委託販売システムとこれまでのブランディング卸を融合した「産直委託モデル」を青果売場にて本格的に展開しております。
「産直委託モデル」は、レベニューシェア方式、大量・安定販売が可能、事務処理が簡便といった特徴を備えており、農産物流通に参加する全員がメリットを享受できる仕組みです。
農家の直売所事業で培った「小売アカウント・物流インフラ・産地ネットワーク」を活用することで、生産者の顔が見える「安心・安全・新鮮・おいしい」農産物を青果売場でも展開しております。
 ①卸販売(ブランディング卸) 「卸販売」は、農産物を登録生産者等から買い取りし、生産者や農産物の強みをPOP・パッケージ等にてブランディング化した上で、スーパー等へ販売を行う仕入販売になります。
「買取委託販売」と同様に、当社が決定した販売価格と登録生産者等からの仕入高がそれぞれ売上高と売上原価に計上されますが、スーパー等が在庫リスクを負うため、当社のスーパー等への販売価格はスーパー等が市場から買い取りしている価格と同等かそれ以下となり、利益率は「委託販売システム」や「買取委託販売」と比較すると低くなる傾向にあります。
 ②産直委託モデル 「産直委託モデル」は、農家の直売所事業の「委託販売システム」と産直事業の「卸販売(ブランディング卸)」を融合した新しい小売向け農産物流通モデルです。
従前の産直卸事業では、生産者から直接農産物を買い取り、ブランディング(付加価値の見える化)を加え、顔が見える安心安全な商品を「卸販売(ブランディング卸)」にて提供してまいりました。
1日あたりの流通総額を拡大する販売方式としては優れている一方で、スーパー等が在庫リスクを負うため、スーパー等への販売価格は、スーパー等が市場から買い取りしている価格と同等かそれ以下となっていました。
また、スーパー等が農産物を買い取るため、農産物の納品・検品時に少量の劣化等が発生した場合においても、伝票処理が発生し、スーパー等及び当社の事務処理が煩雑になっていました。
そこで、農家の直売所事業の「委託販売システム」と産直事業の「卸販売(ブランディング卸)」を融合した「産直委託モデル」をスーパー等の青果売場に導入することで前述の課題を解決し、農産物流通に参加する全員がメリットを享受することができると考えています。
また、当社が2025年4月14日に公表しました「中期経営計画 2025-2027」の中で、農産物流通業界全体で需給バランスをとる仕組みである「AI需給調整プラットフォーム(次世代型プラットフォーム)」の構築を掲げておりますが、その一翼として「産直委託モデル」を位置付けています。
 「産直委託モデル」は、生活者が農産物を購入する際に支払う購入金額を、生産者・当社・スーパー等で分け合うレベニューシェア方式を採用しているため、農家の直売所事業の「委託販売システム」と同様の取扱いをしております。
また、「委託販売システム」の場合、在庫リスクは生産者が負担することとなり、初めはハードルが高いと感じる生産者もいることから、当社が登録生産者等から農産物を買い取りし委託販売する「買取委託販売」も行っています。
このような取組みにより、スーパー等は在庫リスクを負担することなく、生産者からスーパー等までが一体となり、生活者が喜ぶ商品を届けることに注力することができるようになります。
 当社のビジョンである、持続可能な農産業を実現するためには、生産者が経営意識を持つことが必要不可欠であると考えており、引き続き生産者が主体となって販売できる農家の直売所事業の「委託販売システム」を積極的に進めてまいります。
 また、農家の直売所事業で培った資産を活用し、スーパー等の全ての青果売場に、生産者から直送された農産物を提供するため、産直事業の「卸販売」及び「産直委託モデル」も積極的に進めてまいります。
 農家の直売所事業における、集荷場数、スーパー等店舗数及び登録生産者数の推移は以下のとおりであります。
第15期2021年8月期末第16期2022年8月期末第17期2023年8月期末第18期2024年8月期末第19期2025年8月期末集荷場数9492928178スーパー等店舗数1,7741,9341,9952,1062,246登録生産者数(人)9,76210,25810,37810,31210,419  また、当事業年度末における都道府県別のスーパー等店舗数、集荷場数及び登録生産者数は以下のとおりであります。
スーパー等集荷場生産者数 スーパー等集荷場生産者数1.北海道134510925.大阪府38121992.青森県--726.兵庫県16571,1793.岩手県--127.京都府3923184.秋田県--228.滋賀県181795.宮城県1-229.奈良県1712006.山形県8-7230.和歌山県3162,6667.福島県--331.鳥取県-1428.東京都33911532.島根県-1249.神奈川県221246933.岡山県2-310.埼玉県203365334.広島県1327311.千葉県153586935.山口県1--12.茨城県75448836.徳島県-210813.栃木県13111737.香川県-39414.群馬県2-5338.愛媛県5464115.山梨県2236239.高知県-57216.新潟県83221040.福岡県--217.長野県71468941.佐賀県2-118.富山県42342.長崎県21312919.石川県9--43.熊本県--3020.福井県--144.大分県---21.愛知県105516645.宮崎県1-2422.岐阜県23-3646.鹿児島県8-1823.静岡県58217947.沖縄県--524.三重県38-6合計2,2467810,419  事業の系統図は以下のとおりであります。
〔事業系統図〕
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(関連会社)株式会社世界市場東京都品川区10,000・日本産農産物の海外輸出所有24.8農産物販売役員の兼務:3名(関連会社)株式会社コールドチェーン情報開発センター東京都中央区10,000・物流技術の研究開発・新しい農産物流通の 仕組み作り所有34.0農産物の販売役員の兼務:1名(子会社)やさいジョブ株式会社東京都品川区10,000・人材派遣業及び有料職業紹介事業所有100.0業務委託役員の兼務:1名
従業員の状況 5【従業員の状況】
(1)提出会社の状況 2025年8月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)123(157)35.84.94,900 セグメントの名称従業員数(人)農家の直売所事業61(140)産直事業26(8)全社(共通)36(9)合計123(157) (注)1.従業員数は就業人員であり、パートタイマー社員は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門等に所属しているものであります。
(2)労働組合の状況 当社には、従業員の一部が加入している労働組合が2022年5月9日に結成されております。
労使関係については円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。
(3)管理職に占める女性従業員の割合、男性従業員の育児休業取得率及び従業員の男女の賃金の差異当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)(注3)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)(注3)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者32.4-56.079.699.2 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.正社員のみを集計対象としております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針 当社は、「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、「農業に情熱を」を合言葉に、日本から世界から農業がなくならない仕組みを構築することを目的としております。
そのためにまずは、ミッションである「ビジネスとして魅力ある農産業の確立」を実践しております。
具体的には、当社の主な事業のうち「農家の直売所事業」において、生産者とスーパー等の産直コーナーをつなぐプラットフォームを構築しております。
また、「産直事業」では、商品の付加価値の見える化をしてスーパー等の青果売場で販売しております。
今後も、両事業を日本全国や海外に広げ、企業価値及び株主価値の向上を目指してまいります。
(2)目標とする経営指標 当社の売上高は流通総額の手数料が主であることから、流通総額及び流通総額成長率を重要な経営指標と定めております。
流通総額を向上させる参考指標として、スーパー等への導入店舗数と登録生産者数も重視しております。
 流通総額成長率10%を継続的に維持していくことを目標とし、企業価値及び株主価値の向上を目指してまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略 当社は、ビジョンである「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」を達成するため、中長期的な視点で事業に取り組んでいくことが重要であると考えております。
農産物流通への影響力を持つためには、流通総額を拡大することが重要であり、農家の直売所事業では店舗数の拡大、産直事業では1日あたりの流通総額の拡大により、2つの事業を両輪で回し、流通総額の最大化を目指してまいります。
流通総額の最大化につながる農産物プラットフォームの拡大・強化のため、JAや市場との連携強化による仕入力の強化、機能拡張型センターの開設等の物流機能の拡充、AI需要予測システムの開発等のITプラットフォームの高度化を進めてまいります。
 当社は2025年4月14日に「中期経営計画 2025-2027」を公表いたしました。
当社のビジョンである「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」を達成するためには、農業を儲かる仕組みにする必要があります。
農業には食料自給率、耕作放棄地、高齢化、地球温暖化等、多くの課題が挙げられますが、課題の根幹は「儲からない」ことにあると考えております。
青果物が生産者から生活者に届くまで流通の過程で情報が遮断され、食べる量と生産量が把握できないことにより、需要と供給がアンバランスとなり、相場の乱高下につながっています。
当社はこの本質的課題解決のために、需給の見える化と需給を繋げるプラットフォームの構築に取り組んでまいります。
特に2027年8月期までは、産直委託モデルの展開とAI需要予測システムの開発に注力し、事業を進めてまいります。
a. 産直委託モデルの展開委託販売プラットフォームとブランディング卸を融合し、新しい小売向け農産物流通モデルを創造いたします。
具体的には、スーパー等の青果売場にて委託販売を行うことで、事務処理を簡便にしながらも大量かつ安定販売が可能となります。
委託販売でのレベニューシェア方式のため、生産者からスーパー等までが一体となり、生活者が喜ぶ商品を届けることに注力するモデルで、流通事業者全員がメリットを享受できる仕組みです。
b. AI需要予測システムの開発生産者からスーパー等までの青果物流通において、需給のバランスがとれていないことから、ITプラットフォームによって需給コントロールを行います。
その中で、AI需要予測は生活者にとって必要な価格・量を予測し、需給コントロールの精度を高めるツールとなります。
AIによる需要予測と需要に基づく生産をITプラットフォーム経由で行うことで、青果物流通全体で需給のバランスを最適化し、適正価格での販売を実現いたします。
(4)経営環境及び対処すべき課題 当社が展開している農家の直売所事業及び産直事業は、生活者の食の安心・安全への意識の高まりや健康志向もあり、今後も引き続き高い成長が続くと見込んでおります。
 そのような環境の中、当社は、持続的かつ安定的な成長を維持すべく、以下の事項を対処すべき課題として事業を進めてまいります。
① 新規販売先の獲得と既存販売先の取引拡大 当社は、農家の直売所事業及び産直事業において、特定の販売先に対する依存度が高い傾向にありますが、当社が継続的に成長・発展していくためには、既存販売先との取引の維持・拡大に努めるとともに、新規販売先の獲得が必要と考えております。
 このため、営業体制の強化を図るとともに、販売先のニーズに合った農産物の供給等のサービス強化も図ってまいります。
② 登録生産者へのサービスの拡充と仕入力の強化 当社は、登録生産者に対して、日々の売上情報や農産物ごとの相場情報等を提供しておりますが、今後、新規の生産者の確保や既存の生産者の離反を防ぐためにもさらなるサービスの拡充を図ってまいります。
また、農家の直売所事業においては、集荷場を開設し営業活動を行うことで、新規登録生産者を獲得してまいります。
産直事業においては、主要産地と連携し、仕入力の強化を図ってまいります。
③ 農産物の安全性 当社は、登録生産者等が持ち込む農産物の安全性については、登録生産者との間で、「農産物は、新鮮でかつ農薬安全使用基準を守って栽培されたもの(栽培履歴の明示ができるもの)であること」、「食品加工物についてはJAS法、食品衛生法等関連法規を守っていること」、「商標法等法令に抵触する商品でないこと、また、当社の事業理念や企業イメージに抵触する商品でないこと」といった規定を設けておりますが、スーパー等や生活者に、より「安心・安全」であることを訴求するために、今後さらなる農産物の安全性管理の強化を図っていく方針であります。
④ 海外展開 当社は、農家の直売所事業及び産直事業において、現在は日本国内を中心として展開しておりますが、少子高齢化の問題により、日本国内の市場は今後縮小していくものと予想されております。
また一方で、「安心・安全」な日本産農産物の需要は海外でも高まっております。
当社が継続的に成長・発展していくために、関連会社の株式会社世界市場を通じて、海外への事業展開を推進してまいります。
⑤ 経営管理体制の強化 当社では、コーポレート・ガバナンス体制及び内部管理体制の強化、災害対策及び事業継続計画等、経営管理体制の強化が重要であると考えております。
 このため、社員教育、組織体制や規程の整備・見直し等を定期的に実施することにより、経営管理体制の強化に努めてまいります。
⑥ 人材の確保と育成 当社は、事業の継続的な拡大のために、事業の規模や質に合わせた優秀な人材の確保、組織体制の整備及び従業員のモチベーションの維持・向上に努めていく方針であります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(サステナビリティ基本方針) 当社は、「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」というビジョンに基づき、日本や世界から、農業がなくならない仕組み、未来永劫農業が持続する仕組みを構築することを目指しております。
当社は、「(3)戦略」のマテリアリティに記載のとおり、継続的な事業成長を実現することが、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献及びESG(環境・社会・企業統治)活動につながると考えております。
(1)ガバナンス 当社では、2023年7月にサステナビリティ検討委員会を設置し、2024年3月には代表取締役社長を最高責任者とするサステナビリティ推進室へと変更いたしました。
これまで、サステナビリティに関する活動を全社的な視点から統括し、推進するためのガバナンス強化を進めてまいりました。
サステナビリティ課題に対する対応方針や諸施策の立案、各種施策の進捗・実績管理、情報開示などについて検討・協議した結果を取締役会に報告及び提案しております。
(2)リスク管理 当社のリスク管理体制に関しては、「第4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 ロ.リスク管理体制の整備の状況」に詳細を記載しております。
 サステナビリティ関連のリスク管理については、サステナビリティ推進室を中心にリスクと機会を特定し、リスクを軽減するための対策、取り組みを各事業部と協働して対策を検討・実行し、進捗状況を管理するとともに、経営層への報告、提言を行う体制を構築してまいりました。
今後は、全社的なリスク管理の主管部署である経営管理部でのリスク管理体制に統合していく方針です。
(3)戦略 当社は、中長期的に会社の業績に大きな影響を与える3つの重要課題(マテリアリティ)を抽出しています。
マテリアリティの抽出に当たっては、当社の事業が社会に与える影響についてバリューチェーン全体で評価した上で、SDGsの17の目標の中で当社ビジネスモデルとの関連性の高いものを選定し、ビジョン・事業戦略に紐づけて整理いたしました。
3つのマテリアリティについての主な取組テーマ及び具体的な取組は以下のとおりです。
 また、当社の事業では、人的資本が価値創造の源泉であると考えております。
当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は次のとおりであります。
(採用方針及び人材育成方針)①採用方針 当社のビジョンを共有できる有能な人材確保のために、多様性のある組織を目指しております。
新卒採用だけでなく、様々な経験、スキルを有し、即戦力となる中途採用も積極的に行っております。
②人材育成方針 当社のビジョンに共感し、自らが持続的に成長できる人材の育成のために、従業員の向上心に応え、成長を支える教育制度を提供し、様々な知識や経験をもった人材が自律的に成長できる環境を創ります。
(多様な人材が活躍できる環境整備方針) 年齢、性別、国籍、障害の有無に関係なく、全ての従業員が持てる能力を発揮し、活躍できる職場環境の構築を目指しております。
①研修制度a.将来の経営層を担う人材開発のために、幹部社員を中心とした研修の開催b.将来の幹部候補生を育成するために、若手社員を中心とした、会長による理念研修、農業研修の開催②人事制度 当社のビジョンに沿って求める行動を明確にし、持続的な正社員の成長を支え、それを適切に評価していくことを目的に人事制度を見直しております。
a.評価軸をしっかりと示し、求められる行動を評価することによって「気づきを得て成長を促す」人事評価制度を導入b.社員の目標を明確にし、その達成状況(貢献)をしっかり評価するとともに成果とキャリアアップに繋がる制度にするc.社員及び管理者が行動・成果を正確かつ公正に振り返り・評価ができる運用にする③健康経営 従業員の健康を重要な経営資源と捉え、健康管理、安全管理に重点を置いた取組を推進し、健康維持増進につなげます。
具体的な取組は以下のとおりです。
a.定期健康診断、ストレスチェックの実施による体調、メンタル不調の未然防止b.「ハラスメント相談窓口」の設置c.リモートワーク制度の導入 (4)指標及び目標 当社では上記「(3)戦略」において記載した、人材の多様性確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については次の指標を用いております。
 当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。
指標目標実績(当事業年度)女性管理職比率2025年8月までに 30%2030年8月までに 40%32.4%男性育休取得率2030年8月まで 100%を維持-男女の賃金差異2030年8月までに 正社員    90%パート社員    -正社員    79.6%パート社員 99.2%
戦略 (3)戦略 当社は、中長期的に会社の業績に大きな影響を与える3つの重要課題(マテリアリティ)を抽出しています。
マテリアリティの抽出に当たっては、当社の事業が社会に与える影響についてバリューチェーン全体で評価した上で、SDGsの17の目標の中で当社ビジネスモデルとの関連性の高いものを選定し、ビジョン・事業戦略に紐づけて整理いたしました。
3つのマテリアリティについての主な取組テーマ及び具体的な取組は以下のとおりです。
 また、当社の事業では、人的資本が価値創造の源泉であると考えております。
当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は次のとおりであります。
(採用方針及び人材育成方針)①採用方針 当社のビジョンを共有できる有能な人材確保のために、多様性のある組織を目指しております。
新卒採用だけでなく、様々な経験、スキルを有し、即戦力となる中途採用も積極的に行っております。
②人材育成方針 当社のビジョンに共感し、自らが持続的に成長できる人材の育成のために、従業員の向上心に応え、成長を支える教育制度を提供し、様々な知識や経験をもった人材が自律的に成長できる環境を創ります。
(多様な人材が活躍できる環境整備方針) 年齢、性別、国籍、障害の有無に関係なく、全ての従業員が持てる能力を発揮し、活躍できる職場環境の構築を目指しております。
①研修制度a.将来の経営層を担う人材開発のために、幹部社員を中心とした研修の開催b.将来の幹部候補生を育成するために、若手社員を中心とした、会長による理念研修、農業研修の開催②人事制度 当社のビジョンに沿って求める行動を明確にし、持続的な正社員の成長を支え、それを適切に評価していくことを目的に人事制度を見直しております。
a.評価軸をしっかりと示し、求められる行動を評価することによって「気づきを得て成長を促す」人事評価制度を導入b.社員の目標を明確にし、その達成状況(貢献)をしっかり評価するとともに成果とキャリアアップに繋がる制度にするc.社員及び管理者が行動・成果を正確かつ公正に振り返り・評価ができる運用にする③健康経営 従業員の健康を重要な経営資源と捉え、健康管理、安全管理に重点を置いた取組を推進し、健康維持増進につなげます。
具体的な取組は以下のとおりです。
a.定期健康診断、ストレスチェックの実施による体調、メンタル不調の未然防止b.「ハラスメント相談窓口」の設置c.リモートワーク制度の導入
指標及び目標 (4)指標及び目標 当社では上記「(3)戦略」において記載した、人材の多様性確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については次の指標を用いております。
 当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。
指標目標実績(当事業年度)女性管理職比率2025年8月までに 30%2030年8月までに 40%32.4%男性育休取得率2030年8月まで 100%を維持-男女の賃金差異2030年8月までに 正社員    90%パート社員    -正社員    79.6%パート社員 99.2%
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 (採用方針及び人材育成方針)①採用方針 当社のビジョンを共有できる有能な人材確保のために、多様性のある組織を目指しております。
新卒採用だけでなく、様々な経験、スキルを有し、即戦力となる中途採用も積極的に行っております。
②人材育成方針 当社のビジョンに共感し、自らが持続的に成長できる人材の育成のために、従業員の向上心に応え、成長を支える教育制度を提供し、様々な知識や経験をもった人材が自律的に成長できる環境を創ります。
(多様な人材が活躍できる環境整備方針) 年齢、性別、国籍、障害の有無に関係なく、全ての従業員が持てる能力を発揮し、活躍できる職場環境の構築を目指しております。
①研修制度a.将来の経営層を担う人材開発のために、幹部社員を中心とした研修の開催b.将来の幹部候補生を育成するために、若手社員を中心とした、会長による理念研修、農業研修の開催②人事制度 当社のビジョンに沿って求める行動を明確にし、持続的な正社員の成長を支え、それを適切に評価していくことを目的に人事制度を見直しております。
a.評価軸をしっかりと示し、求められる行動を評価することによって「気づきを得て成長を促す」人事評価制度を導入b.社員の目標を明確にし、その達成状況(貢献)をしっかり評価するとともに成果とキャリアアップに繋がる制度にするc.社員及び管理者が行動・成果を正確かつ公正に振り返り・評価ができる運用にする③健康経営 従業員の健康を重要な経営資源と捉え、健康管理、安全管理に重点を置いた取組を推進し、健康維持増進につなげます。
具体的な取組は以下のとおりです。
a.定期健康診断、ストレスチェックの実施による体調、メンタル不調の未然防止b.「ハラスメント相談窓口」の設置c.リモートワーク制度の導入
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標  当社では上記「(3)戦略」において記載した、人材の多様性確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については次の指標を用いております。
 当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。
指標目標実績(当事業年度)女性管理職比率2025年8月までに 30%2030年8月までに 40%32.4%男性育休取得率2030年8月まで 100%を維持-男女の賃金差異2030年8月までに 正社員    90%パート社員    -正社員    79.6%パート社員 99.2%
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
 以下において、当社の事業、経営の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。
 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①当社の事業について 当社は、スーパー等に産直コーナーを設置いただき、登録生産者に「委託販売システム」を提供することを主たる事業としており、登録生産者の出荷額に応じた出荷手数料等とスーパー等での販売額に応じた販売手数料を主な収益源としております。
 当社の事業拡大のためには、既に産直コーナーを設置いただいているスーパー等の店舗数拡大や新規スーパー等の獲得が必要になります。
また、店舗数拡大に伴い、農産物を出荷していただく登録生産者の拡大も合わせて必要になります。
従いまして、スーパー等の導入店舗数の増加と登録生産者の増加が当社の事業拡大のための前提条件になります。
これらの前提条件が順調に行われない場合、または、スーパー等の方針変更によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②特定取引先への依存について 当社は、2025年8月期において、株式会社ライフコーポレーションにおける販売実績が全体の13.6%となっており、特定取引先への依存度が高くなっております。
当社の事業拡大のためには新規スーパー等の獲得が必要であり、この依存度は解消されていくと考えておりますが、順調に新規スーパー等の獲得が進まない場合、依然としてこの依存度が高い状態が継続する可能性があります。
このため、これらの特定取引先の方針変更によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 なお、当社はスーパー等で農産物が販売された事実がある場合には、スーパー等から入金が無かった場合においても、登録生産者へ販売代金の支払いを行う方針であります。
③食品の安全性について 当社は、登録生産者との間で、「農産物は、新鮮でかつ農薬安全使用基準を守って栽培されたもの(栽培履歴の明示ができるもの)であること」、「食品加工物についてはJAS法、食品衛生法等関連法規を守っていること」、「商標法等法令に抵触する商品でないこと、また、当社の事業理念や企業イメージに抵触する商品でないこと」といった規定を設けております。
 しかしながら、登録生産者による表示の偽装や虚偽の情報提供等が行われる可能性は否定できません。
また、食品の放射能汚染問題については、その安全性に関する社会通念上の見解が未だ明確でないことに加えて、今後当該問題に関する何らかの法規制が設けられた場合、当該法規制が求める対応等が即時に実施できない可能性があります。
このような事象が発生した場合、行政機関からの指摘又は処分並びに消費者からのクレーム又は損害賠償等が生じる可能性があり、ブランドイメージの悪化や対外信用力の低下等により当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④「委託販売システム」による農産物の販売について 当社の「委託販売システム」では、スーパー等に設置いただいている産直コーナーの運営において、登録生産者がスーパー等で委託販売をする仕組みを提供している立場であり、原則として当社は売買の当事者とはなりません。
 しかしながら、スーパー等の産直コーナーで農産物を購入された消費者との間で何らかトラブルが発生した場合、当社が法的責任を問われる可能性があります。
また、当社が法的責任を負わない場合においても、ブランドイメージの悪化等により当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤天候不順等の自然災害による影響について 当社の取り扱う農産物については、集荷場を業務提携先を含めた日本全国各地で運営することで産地を分散させ、特定地域の天候不順等の自然災害による収穫不能・品質劣化時も別産地から商品の供給ができる体制を取っております。
しかしながら、想定以上に天候不順等が深刻化、長期化並びに広域化した場合、流通量の減少による欠品や品質劣化等の問題の発生により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥農産物相場の変動について 当社が取り扱う農産物については、極端な豊作や不作によって需要と供給のバランスが崩れると、相場が想定以上に変動する可能性があります。
豊作により相場が下落すると、物流効率が悪化し営業利益率を悪化させ、不作によって相場が上昇すると、当社の「委託販売システム」を通さず、既存の農産物市場で販売する登録生産者が増えることで、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦季節変動について 当社は、初夏の5月から7月、初秋の10月から11月にかけて、果物等の収益性の高い商品の収穫期に該当することや農産物の収穫高自体が多くなることにより、売上高や利益が増加する傾向にあります。
このため、当該時期の業績如何によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧システム障害について 当社が運営する集荷場で発券するスーパー等のバーコード発券システムは、通信ネットワークに全面的に依存しており、自然災害や事故等によって通信ネットワークが切断された場合や、その他予測不可能な様々な要因によってシステムがダウンした場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 また、システム開発や保守については外部委託しておりますが、運営会社のサービスの低下、自然災害の発生によるサーバーのダウン等によりインターネットへの接続及びシステムの稼働が円滑に行えない状態になった場合においても当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑨個人情報管理に関するリスクについて 当社は、登録生産者の個人情報を保有しております。
個人情報漏洩による企業経営・信用への影響を十分に認識し、個人情報保護規程の整備、アクセス制限、社員への周知徹底など、個人情報の管理体制の整備を行っておりますが、万が一、個人情報が漏洩した場合は、損害賠償費用の発生、社会的信用の失墜などにより、当社の経営成績や財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
⑩売上高計上基準について 当社は、農家の直売所事業の「委託販売システム」を積極的に拡大していく方針ではありますが、スーパー等との契約によっては、「委託販売システム」での取引ではなく、「卸販売」での取引になる可能性があります。
また、農産物の安定的な供給等を行うために、当社が登録生産者から買い取りを行う「買取委託販売」が、当社の想定以上に構成割合が高まる可能性があります。
 「委託販売システム」では受領する手数料(純額)を売上高としており、仕入計上はありません。
一方、「卸販売」及び「買取委託販売」ではスーパーや消費者等への販売高(総額)を売上高とし、仕入高を売上原価として計上しております。
そのため、「委託販売システム」での取引の売上総利益率は「卸販売」及び「買取委託販売」での取引に比べ高くなります。
 「委託販売システム」での契約を見込んでいた取引が「卸販売」での取引となった場合や「買取委託販売」の構成割合が想定以上に上昇した場合、計上基準の違いにより「委託販売システム」での取引と比べ、全体の売上高が増加し、売上総利益率が低下する恐れがあります。
⑪経営陣への依存について 当社の現経営陣は、経営方針や経営戦略等、当社の事業活動全般において重要な役割を果たしており、現経営陣に対する当社の依存度は高くなっております。
 そのため、現経営陣に過度に依存しない経営体制を構築すべく、従業員への権限委譲等を進めておりますが、何らかの理由により現経営陣の業務遂行が困難となった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑫人材の確保と育成について 当社が実施するサービスにおいては、優秀な人材の確保と教育体制の充実による継続的な人材育成が必要不可欠であると認識しております。
このため、事業の拡大に見合った人員の確保・育成ができなければ事業の拡大が進まない可能性があります。
さらに、その場合、提供サービスの質が低下し、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性もあります。
 また、人材の確保・育成が順調に進んだとしても、その人材が外部流出することにより、人的戦力の低下、ノウハウの流出、知的財産その他の機密情報も流出する可能性があります。
当社では、人材の流出を防ぐための施策として、透明性の高い人事考課の徹底、従業員持株会制度を導入しております。
ただし、これらの施策が効果的に機能する保証はなく、今後人材流出が進んだ場合、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
⑬新たな感染症について 新たな感染症が流行した場合には、当社の集荷場の人員等の確保が困難となるなど農産物の集荷業務に支障が生じ、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
また、流行の程度によって、消費者動向が大きく変動する可能性があります。
感染症流行時の対応策としてテレワークや時差出勤等の制度を整備しております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の概況 近年の全国農業総産出額は、米、野菜、肉用牛等における国内外の需要に応じた生産の進展等を背景に、9兆円前後で推移しております。
2023年の農業総産出額は、米の需要が堅調に推移したことや野菜の生産量減少による価格上昇、鳥インフルエンザの影響により鶏卵価格が上昇したこと等から、前年に比べ4,968億円増加し、9兆4,952億円となりました。
また、近年の生産農業所得は、全国農業総産出額の増減はあるものの、3兆円台で推移しております。
2023年は、農産物の価格が上昇したこと等により、前年に比べ1,877億円増加し、3兆2,921億円となりました(出典:農林水産省「生産農業所得統計」)。
他方で、2024年2月時点の農業経営体数88万3千経営体のうち、個人経営体は84万2千経営体で、前年に比べ5.2%減少した一方、団体経営体は4万1千経営体で0.7%増加し、団体経営体のうち、法人経営体は3万3千経営体で前年に比べ1.2%増加しております(出典:農林水産省「農業構造動態調査」)。
農業経営体の減少が続く中、法人化や規模拡大の進展が継続しております。
 当事業年度における青果価格は、上期は猛暑や天候不順の影響により、平年に比べ非常に高い水準で推移しながらも下期以降は平年並みに落ち着きました。
一方、当事業年度のスーパーマーケットにおける青果物の販売動向は、円安やエネルギーコスト上昇による消費者心理減退の懸念があるものの、相場高の影響により単価が上昇し、前年に比べ増加いたしました。
 このような環境のもと、より多くの生活者に「おいしい」をお届けするために、当社の主たる事業である農家の直売所事業及び成長事業である産直事業を推進いたしました。
2024年9月には株式会社NTTアグリテクノロジーとの資本業務提携契約を締結し、日本の食の安定供給や安全性の高い国産野菜の流通・拡大を進めてまいりました。
2025年4月には「中期経営計画2025-2027」の中で産直委託モデルの展開やAI需要予測システムの開発を推進することを発表いたしました。
各種値上げ等のコスト増が見込まれる環境においても利益が確保できるよう、青果の相場高を追い風に販売単価向上や適量納品等の利益率向上施策を実施し、事業基盤の強化に努めました。
 このような取組みの結果、流通総額は17,233,242千円(前事業年度比9.6%増)、2025年8月末日時点でスーパーマーケット等の国内小売店への導入店舗数は2,246店舗(前事業年度末より140店舗増)、農産物の集荷拠点である集荷場は78拠点(前事業年度末より3拠点減)、登録生産者は10,419名(前事業年度末より107名増)となりました。
 当事業年度の経営成績は、売上高は8,358,514千円(前事業年度比15.7%増)、営業利益は181,800千円(前事業年度比94.2%増)、経常利益は200,624千円(前事業年度比97.2%増)、当期純利益は11,025千円(前事業年度比89.9%減)となりました。
 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当事業年度より「産直卸事業」は「産直事業」に名称を変更しております。
イ.農家の直売所事業 農家の直売所事業では、当社及び業務委託先が運営する集荷場で登録いただいた生産者から農産物を出荷し、原則翌日にスーパー等の「産直コーナー」で販売する独自の流通プラットフォームを提供しております。
 当事業年度は、新規及び既存委託販売先との取引維持・拡大に加え、集荷場の統廃合や集荷場を拠点とした営業活動を行ってまいりました。
青果相場高の環境のもと、スーパーでの豊富な品揃えを実現するため、品目バランスを考慮した買取委託の増加、適量納品、販売単価の向上、兵庫の集荷場における登録生産者からいただく出荷手数料の改定等、利益率向上施策に取り組み、事業基盤の強化に努めました。
 これにより、流通総額は14,442,349千円(前事業年度比8.5%増)、流通点数は65,513千点(前事業年度比4.4%増)、売上高は5,662,938千円(前事業年度比16.5%増)、セグメント利益は824,393千円(前事業年度比17.9%増)となりました。
ロ.産直事業 産直事業では、当社が生産者から直接農産物を買い取り、商品の「パッケージ」、売場の「POP」、生産者のおすすめ「レシピ」などで商品の付加価値を可視化(ブランディング卸)し、スーパー等の「青果売場」で販売しております。
 スーパー等の取引先の旺盛なニーズに対応するため、引き続き、全国の産地や市場との連携により商品供給を強化し、既存取引先を中心に取引を拡大いたしました。
また、新しい農産物流通の創造に向け、農家の直売所における委託販売システムとこれまでのブランディング卸を融合した「産直委託モデル」を本格的に展開いたしました。
 これにより、流通総額は2,790,893千円(前事業年度比16.1%増)、売上高は2,695,575千円(前事業年度比14.2%増)、セグメント利益は30,164千円(前事業年度比85.6%増)となりました。
② 財政状態の概況(資産) 当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ93,251千円増加し、2,104,328千円となりました。
これは主に、現金及び預金の減少1,843千円、売掛金の増加71,910千円、棚卸資産の増加19,514千円等によるものであります。
 当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ200,879千円減少し、453,477千円となりました。
これは有形固定資産の減少12,777千円、無形固定資産の減少23,364千円、投資その他の資産の減少164,737千円によるものであります。
(負債) 当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ278,416千円増加し、1,614,615千円となりました。
これは主に、買掛金の増加78,352千円、短期借入金の減少19,992千円、1年内返済予定の長期借入金の増加197,500千円、未払金の増加30,612千円、未払消費税等の減少13,744千円等によるものであります。
 当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ243,136千円減少し、53,405千円となりました。
これは主に、長期借入金の減少244,564千円等によるものであります。
(純資産) 当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ142,907千円減少し、889,784千円となりました。
これは主に、利益剰余金の増加11,025千円、自己株式の増加151,895千円等によるものであります。
③ 当期のキャッシュ・フローの概況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前事業年度末に比べ1,843千円減少し、777,589千円となりました。
 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は264,938千円となりました(前年同期は23,736千円の収入)。
これは主に、税引前当期純利益83,802千円、減価償却費65,697千円、関係会社株式評価損114,901千円、棚卸資産の増加19,514千円、売上債権の増加71,910千円、仕入債務の増加78,352千円、未払金の増加32,794千円、未払消費税等の減少13,744千円及び法人税等の支払額6,262千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は43,997千円となりました(前年同期は286,879千円の支出)。
これは主に、無形固定資産の取得による支出29,243千円、関係会社株式の取得による支出10,000千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は222,784千円となりました(前年同期は31,892千円の支出)。
これは主に、短期借入金の純減少額19,992千円、長期借入金の返済による支出47,064千円、自己株式の取得による支出160,929千円等によるものであります。
(2)生産、受注及び販売の状況① 生産実績 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
② 受注実績 当社は受注による販売を行っておりませんので、該当事項はありません。
③ 販売実績 当事業年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
区分当事業年度(自 2024年9月1日至 2025年8月31日)前年同期比(%)農家の直売所事業(千円)5,662,938116.5産直事業(千円)2,695,575114.2合計(千円)8,358,514115.7 (注)最近2事業年度の主な取引先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
なお、下記金額には、委託販売システムについては、スーパー等での販売実績に応じた手数料を含めております。
また、買取委託販売については、スーパー等の委託販売先を通じた売上高を含めております。
取引先前事業年度(自 2023年9月1日至 2024年8月31日)当事業年度(自 2024年9月1日至 2025年8月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社ライフコーポレーション1,044,50414.51,133,14513.6 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 当事業年度の経営成績等1.売上高 当事業年度における売上高は8,358,514千円となりました。
その主な内訳は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の概況」に記載のとおりであります。
2.売上原価・売上総利益 売上原価は4,496,704千円となりました。
主な内訳としては、スーパー等の需要旺盛に伴う買取委託販売が増加したことによるものであります。
その結果、売上総利益3,861,810千円となりました。
3.販売費及び一般管理費・営業利益 販売費及び一般管理費は3,680,009千円となりました。
主な内訳としては、物流費1,132,578千円、給料及び手当475,643千円、販売手数料636,964千円、業務委託費320,056千円であります。
これらにより、営業利益は181,800千円となりました。
4.営業外損益・経常利益 営業外収益は22,894千円となりました。
営業外費用は4,069千円となりました。
主な内訳としては、補助金収入13,072千円、有価証券利息2,671千円、受取保険金2,393千円、支払利息2,527千円であります。
これらにより、経常利益は200,624千円となりました。
b. キャッシュ・フローの状況 当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ 当期のキャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。
c. 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社の経営成績に影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
d. 資本の財源及び資金の流動性の分析 当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、商品仕入高、物流費、人件費及び業務委託費であります。
 また、設備資金需要といたしましては、集荷場の改修並びに補強やシステム改修等があります。
 当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金の活用及び金融機関からの短期借入金と長期借入金によっております。
e. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の概況」に記載のとおりであります。
研究開発活動 6【研究開発活動】
該当事項はありません。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
 当事業年度中において実施いたしました当社の設備投資の総額は31,670千円で、その主な内容は、基幹システムの改修27,061千円、事務所設備の取得1,572千円、集荷拠点の環境改善850千円等であります。
なお、有形固定資産のほか、無形固定資産への投資を含めて記載しております。
 なお、設備の状況は、特定のセグメントに区分できないため、セグメント別の記載を省略しております。
 また、当事業年度において重要な設備の除却、売却等はありません。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
 2025年8月31日現在における主要な設備の状況は、次のとおりであります。
事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額従業員数(人)機械及び装置(千円)ソフトウエア(千円)合計(千円)本社(和歌山県和歌山市)-販売管理システム-60,28960,28927紀の川集荷場(和歌山県紀の川市)-選果機12,335-12,33541 (注)1.現在休止中の主要な設備はありません。
2.上記の他、主要な賃借している設備として、以下のものがあります。
事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容従業員数(人)土地面積(㎡)年間賃借料(千円)本社(和歌山県和歌山市)-本社事務所(賃借)27238.3510,860東京営業所(東京都品川区)-東京事務所(賃借)69273.5017,869
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
 当社の設備投資については、景気予測、業界動向、投資効率等を総合的に勘案して策定しております。
 なお、重要な設備の新設、除去等の計画は次のとおりであります。
(1)重要な設備の新設事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定年月完成後の増加能力総額(千円)既支払額(千円)着手完了本社(和歌山県和歌山市)-ソフトウエアの開発52,694-自己資金2025年9月2026年8月- (注)1.2026年8月期における投資予定金額であります。
2.「完成後の増加能力」については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。
(2)重要な設備の除却等  重要な設備の除却等の計画はありません。
設備投資額、設備投資等の概要31,670,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況36
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況5
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況4,900,000
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、主に株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有している投資株式を純投資目的としております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2025年8月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
及川 智正和歌山県日高郡美浜町3,712,50017.14
株式会社プレンティー東京都品川区上大崎2丁目25-52,940,00013.58
日本郵政キャピタル株式会社東京都千代田区大手町2丁目3-12,542,10011.74
堀内 寛千葉県市川市2,152,5009.94
株式会社NTTアグリテクノロジー東京都新宿区西新宿3丁目19-2485,9002.24
ハウス食品グループ本社株式会社大阪府東大阪市御厨栄町1丁目5-7440,6002.03
農業総合研究所従業員持株会和歌山県和歌山市黒田99番地12256,1001.18
国分グループ本社株式会社東京都中央区日本橋1丁目1-1247,6001.14
株式会社紀陽銀行和歌山県和歌山市本町1丁目35番地150,0000.69
楽天証券株式会社東京都港区南青山2丁目6-21142,5000.65計-13,069,80060.37(注)1.当社は、自己株式を377,671株保有しておりますが、上記大株主からは除外しております。2.発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点第3位以下を切り捨てて記載しております。
株主数-金融機関4
株主数-金融商品取引業者17
株主数-外国法人等-個人22
株主数-外国法人等-個人以外19
株主数-個人その他9,939
株主数-その他の法人78
株主数-計10,079
氏名又は名称、大株主の状況楽天証券株式会社
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1)【株主総会決議による取得の状況】
 該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
 該当事項はありません。

Shareholders2

自己株式の取得-159,952,000
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー-160,929,000
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当事業年度期首株式数(株)当事業年度増加株式数(株)当事業年度減少株式数(株)当事業年度末株式数(株)発行済株式 普通株式22,025,900--22,025,900合計22,025,900--22,025,900自己株式 普通株式(注)4,271393,40020,000377,671合計4,271393,40020,000377,671(注)普通株式の自己株式の株式数増加393,400株は、取締役会決議による自己株式取得によるものであります。
普通株式の自己株式の株式数減少20,000株は、新株予約権行使による自己株式の処分によるものであります。

Audit1

監査法人1、個別史彩監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年11月28日 株式会社農業総合研究所 取締役会 御中 史彩監査法人 東京都港区 指定社員 業務執行社員 公認会計士西田友洋 指定社員 業務執行社員 公認会計士本橋義郎 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社農業総合研究所の2024年9月1日から2025年8月31日までの第19期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社農業総合研究所の2025年8月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
株式会社世界市場の株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、注記事項(重要な会計上の見積り)1.関係会社株式の評価に記載のとおり、当事業年度の損益計算書において、株式会社世界市場の株式について114,901千円の関係会社株式評価損を計上している。
 当該関係会社株式は、市場価格のない株式であり、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、株式の評価損の計上が必要となる。
 会社は、株式会社世界市場の財政状態および事業計画をもとに実質価額の回復可能性を個別に検討した結果、回復可能性が乏しいと判断し、当該関係会社株式について評価損を計上した。
 関係会社株式の実質価額の回復可能性の評価には、将来の事業計画の見積りを含む経営者の判断が伴うこと、かつ金額的重要性も高いことから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。
 当監査法人は、株式会社世界市場の株式の評価の妥当性を検証するため、主として以下の監査手続を実施した。
(1) 内部統制の評価 関係会社株式の評価方針および評価プロセスに関する会社の内部統制を理解し、その整備・運用状況を評価した。

(2) 実質価額の回復可能性に関する検討・会社が作成した評価資料を閲覧し、評価方法の内容および前提を理解した。
・株式会社世界市場の財務情報を入手し、財政状態の悪化状況を把握するとともに、再計算により実質価額が適切に算定されているかを検討した。
・株式の取得価額と実質価額を比較し、実質価額の著しい下落の有無に関する判定が適切に行われているかを検討した。
・回復可能性の判断の基礎となる株式会社世界市場の事業計画について、当事業年度および過年度における計画達成状況を比較検討することにより、その信頼性を評価した。
・経営者および株式会社世界市場の経営者に対し、実質価額の回復可能性を判断した根拠および事業計画の前提条件について質問を行い、関連資料を閲覧した。
・再計算を実施し、関係会社株式評価損が適切に測定されているかを検討した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社農業総合研究所の2025年8月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、株式会社農業総合研究所が2025年8月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上  (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
株式会社世界市場の株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社は、注記事項(重要な会計上の見積り)1.関係会社株式の評価に記載のとおり、当事業年度の損益計算書において、株式会社世界市場の株式について114,901千円の関係会社株式評価損を計上している。
 当該関係会社株式は、市場価格のない株式であり、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、株式の評価損の計上が必要となる。
 会社は、株式会社世界市場の財政状態および事業計画をもとに実質価額の回復可能性を個別に検討した結果、回復可能性が乏しいと判断し、当該関係会社株式について評価損を計上した。
 関係会社株式の実質価額の回復可能性の評価には、将来の事業計画の見積りを含む経営者の判断が伴うこと、かつ金額的重要性も高いことから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。
 当監査法人は、株式会社世界市場の株式の評価の妥当性を検証するため、主として以下の監査手続を実施した。
(1) 内部統制の評価 関係会社株式の評価方針および評価プロセスに関する会社の内部統制を理解し、その整備・運用状況を評価した。

(2) 実質価額の回復可能性に関する検討・会社が作成した評価資料を閲覧し、評価方法の内容および前提を理解した。
・株式会社世界市場の財務情報を入手し、財政状態の悪化状況を把握するとともに、再計算により実質価額が適切に算定されているかを検討した。
・株式の取得価額と実質価額を比較し、実質価額の著しい下落の有無に関する判定が適切に行われているかを検討した。
・回復可能性の判断の基礎となる株式会社世界市場の事業計画について、当事業年度および過年度における計画達成状況を比較検討することにより、その信頼性を評価した。
・経営者および株式会社世界市場の経営者に対し、実質価額の回復可能性を判断した根拠および事業計画の前提条件について質問を行い、関連資料を閲覧した。
・再計算を実施し、関係会社株式評価損が適切に測定されているかを検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別株式会社世界市場の株式の評価
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】
に記載されている。

BS資産

その他、流動資産1,043,000
工具、器具及び備品(純額)6,551,000
有形固定資産65,242,000
ソフトウエア61,026,000
無形固定資産61,026,000
投資有価証券196,797,000
長期前払費用1,649,000
繰延税金資産60,074,000
投資その他の資産327,208,000

BS負債、資本

短期借入金10,036,000
1年内返済予定の長期借入金244,564,000
未払金219,756,000
未払法人税等5,475,000
未払費用8,270,000
賞与引当金51,689,000
資本剰余金847,112,000
利益剰余金144,650,000
株主資本889,624,000
負債純資産2,557,805,000

PL

売上原価4,496,704,000
販売費及び一般管理費3,680,009,000
営業利益又は営業損失181,800,000
受取利息、営業外収益1,707,000
営業外収益22,894,000
支払利息、営業外費用2,527,000
営業外費用4,069,000
特別損失116,822,000
法人税、住民税及び事業税6,051,000