財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-08-22 |
英訳名、表紙 | Cocolive, Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役 山本 考伸 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都千代田区神田須田町1-17 TFT淡路町ビル(注)2025年9月1日から本店は下記に移転する予定であります。 東京都千代田区神田神保町1-28-1 mirio神保町 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-6386-0038(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | false |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 年月事業の変遷2017年1月東京都港区赤坂において、資本金1百万円でCocolive株式会社を設立2017年5月不動産業界向けマーケティング・オートメーションツール「KASIKA」の提供を開始2017年7月本社を東京都港区北青山に移転2018年4月大阪府大阪市北区梅田に大阪支社を開設2019年2月東京都千代田区神田に本社を移転2020年11月ユーザ数課金方式の導入により、利用するユーザ数に応じた料金体系の提供を開始2021年7月SMS送信オプションの提供を開始2021年10月東京本社及び大阪支社を登録範囲とするISMS認証(ISO/IEC 27001:2013(JIS Q 27001:2014))を取得2022年1月株式会社LIXILとのパートナーシップ契約を締結し、「Good Living 友の会」会員向けにKASIKAの提供を開始2024年2月東京証券取引所グロース市場に株式を上場2024年6月株式会社ダイテックとのパートナーシップ契約を締結2024年9月『LINE公式アカウント』サービスとのデータ連携機能を開発・リリース2025年2月株式会社ダイテックの基幹システム「注文分譲クラウドDX」とのデータ連携を正式に開始 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社は「テクノロジーとマーケティングの力で、住宅・不動産業界で働く“人”の力が最もうまく活かされる仕組みを創り上げたい」をミッションとして、BtoBのクラウドサービス事業を営んでおります。 当社のミッションを達成するために、マーケティング活動を自動化するKASIKA(カシカ)を自社で開発・改良し、日本国内の不動産会社に提供しております。 当社では日本国内における「工務店・ハウスメーカー」「不動産売買仲介業者」「分譲マンション事業者」に属する不動産会社を潜在的な顧客として定義しております。 なお、当社はクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 具体的なサービスの内容は以下のとおりです。 KASIKA① KASIKAの概要 日本の不動産業界(賃貸を除く)は約16兆円規模(注1)となっており、1物件当たりの取引金額についても4,695万円(注2)と、住宅の購入はライフイベントにおける多額な経済的支出となっております。 そのため、消費者である住宅購入者は住宅購入の検討をしてから実際に不動産会社と契約を締結するまでに一定の検討期間を要すると考えられます。 このような消費者の検討期間の長さに起因し、販売をする不動産会社においては消費者に対する継続的な営業活動の積み重ねが重要になると当社では考えております。 具体的には「集客」・「顧客管理」・「追客」・「成約」・「成約後のフォロー」という一連の営業活動を行うことが重要となっております。 図1:不動産の購入プロセスとKASIKAの範囲 不動産業界における広告宣伝費は1,090億円(注3)と集客に対する活動は行われている状況ですが、現在は集客・問い合わせや資料請求等を受けた後の「追客」が不動産業界の課題となっていると当社では理解をしております。 当該課題は、①不動産の購入を検討してから実際に契約を締結するまでの期間が賃貸契約の場合に比べて長いこと、②営業活動は一般に属人性が高いため仕組み化をするのが難しいこと、③不動産業界の離職率が16.3%(注4)と産業平均15.4%を上回る(定着しづらい)水準であること、④手作業や紙での管理が多く不動産業界ではデジタル化の進展が進んでいないこと等の要因により生じており、「追客」を適切に行うことを難しくしていると当社では理解をしております。 また、住宅購入をする消費者からみても不動産会社の営業担当者の対応の丁寧さ及び早さは不動産会社を選択する上で重要と考えられることから、「集客」をしたあとの「追客」が不動産業界において重要な課題であると当社では理解をしております。 この不動産業界における重要な課題を解決するためのITツールとして「追客」に強みを持つKASIKAを当社で自社開発致しました(図1参照)。 KASIKAの具体的な機能の1つとして自動メール返信機能があります。 当該機能は図2のとおり、ポータルサイトで問い合わせがあった消費者を自動で顧客リストに加え、消費者に対して不動産会社オリジナルの返信メールを自動送信する機能となっており、不動産会社の営業担当者が効率的に営業活動をできるよう当該機能を有しております。 図2:自動メール返信機能 不動産会社の営業担当者がKASIKAを使うことで、消費者との会話・物件の案内のように「人」でないとできないことに最大限時間を取れるようになり、家を買う人も、家を建てる人・売る人も幸せになるという不動産業界の価値向上・デジタル化が達成されることを企図しております。 さらに今後は「サービス付き高齢者住宅の提供会社」等の日本の高齢化社会で今後需要の高まりが想定される不動産関連領域、「リフォーム」等の不動産購入後の領域でのKASIKAの提供に注力してまいります。 ② KASIKAの機能・提供価値及び当社のサポートの特徴 KASIKAは、集客活動を行うことにより得られる消費者からの問い合わせをKASIKAに取込み、営業アクションの管理、属性に応じたメールマガジンの一斉自動送信、契約確度の高い消費者(優良顧客)の絞り込みを行うことができる基本機能を有しております(図3参照)。 当該基本機能を満たすツールは多数ありますが、KASIKAは不動産業界に特化したツールであるため、不動産会社の営業担当者が使いやすくなるよう各UI(ユーザインターフェース)を志向して開発をしております。 また、当該基本機能に加えて、顧客から消費者に対してSMSでメールを送信することで顧客と消費者間でのコミュニケーションがスムーズになることが期待され顧客の利便性を高めるSMSオプション機能、マンションリサーチ株式会社より提供を受けている、AIで作成した物件の価格査定書を消費者に提供するAI査定オプション機能を有しております。 今後もオプション機能の拡充を予定しており、KASIKAユーザの利便性を高めていくことを目指しております。 図3:KASIKAの基本機能 図3の基本機能に加え、図4のとおり、当社では顧客からのフィードバックを社内に共有し、KASIKAの開発に反映させることで継続的な改善・改良を行う仕組みを整えております。 具体的には当社の営業部門及びカスタマーサクセス部門(営業及びサクセス担当)にて顧客からのフィードバックを受領後、プロダクトマネージャーに当該フィードバックを共有し、必要に応じて開発要望を行います。 プロダクトマネージャーは内容及び重要性等を整理・検討し、エンジニアに対して開発依頼を行います。 エンジニアが開発及び必要に応じてUIデザイナーにUIデザインを依頼し、当該改善・改良の内容を営業部門及びカスタマーサクセス部門に共有することで、改善・改良したKASIKAを顧客に対して提供するという体制を整えております。 当社は顧客に対しKASIKAというツールを単に提供するだけではなく、導入初期からKASIKAの運用ができるように個別勉強会を実施し、導入後の顧客向けにKASIKA活用の勉強会や成功事例の勉強会を開催する等、継続的な利用により成果を創出できるようカスタマーサクセス部門を設けており、人員を重点的に配置しております。 図4:継続的な改善・改良を行うための当社の体制 ③ KASIKAの料金体系及び解約可能期間 KASIKAの料金体系は大別して店舗数課金とユーザ数課金となっております。 店舗数課金では1店舗(1物件)でのKASIKA利用に際して月額利用料金50,000円、ユーザ数課金では10名以下のユーザまでは50,000円、11名以降は1名につき5,000円という料金体系となっております。 なお、店舗数課金、ユーザ数課金のいずれであってもKASIKA利用開始時の初期費用は50,000円となっております。 また、SMS送信オプションやAI査定オプション機能等の各オプション費用はそれぞれ月額利用料金10,000円の基本料金となっており、各オプション利用開始時の初期費用は20,000円となっております。 当社としては追客においてSMSを使うことは効果的・効率的と考えていることから、KASIKA利用開始時から、KASIKAに加えてSMS送信オプションを併せて利用することを提案しております。 この場合、初期費用として70,000円(KASIKA50,000円、SMS送信オプション20,000円)、月額利用料金として60,000円(KASIKA50,000円、SMS送信オプション10,000円)という料金体系となっております。 また、KASIKA・各オプションのいずれにも解約不可の期間は設けておらず、当社に所定の解約の意思表示がなされた月の末日での解約が可能となっております。 デジタル化がまだ一般的ではないと考えられる不動産業界の営業活動において、KASIKAの利用開始に伴う心理的なハードルを下げること及び当社として顧客の利用満足度を適宜に把握することを主に企図しております。 なお、分譲マンション事業者については販売する1物件(或いは顧客が「プロジェクト」と呼称をする場合には1プロジェクト)を課金単位としており、社内管理上は店舗数課金と同様に取り扱っております。 図5:KASIKA料金体系 結果として、当社の前期末である2025年5月末時点での単月解約率(年間平均)(注5)は1.1%となっております。 ④ 販路 KASIKAの販路として、当社からの直接販売に加えて「パートナーシップ契約」(代理店契約)を締結した代理店経由での営業及び販売も行っております。 代理店契約の締結先は不動産ボランタリーチェーンを運営する会社や業務デジタル化のコンサルティング会社を中心としており、株式会社LIXIL、株式会社イー・ステート・オンライン、株式会社プライムクロス等の各社と代理店契約を締結しております。 なお、代理店経由の販売においては当社が代理店を通じて利用料を収受しており、また、代理店経由の販売額等に応じて代理店に手数料を支払っております。 (注)1.総務省統計局「サービス産業動向調査2024年(令和6年)12月分(速報)」より「不動産取引業」に係る2024年平均金額を12倍して算出2.国土交通省住宅局「令和6年度 住宅市場動向調査報告書」(2024年3月)、「3.4.1(1)住宅建築資金」より、注文住宅の住宅建築資金(土地購入資金を除く)全国平均の金額3.株式会社電通「2024年日本の広告費」(2025年3月)より4.厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」(2024年8月27日付)より5.当社では各月末の契約社数を翌月の解約社数で除することで単月解約率を算出しております。 当該単月解約率の2024年6月から2025年5月までの1年間(前期)の平均が1.1%となっております。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 該当事項はございません。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)提出会社の状況 2025年5月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)10234.32.75,083 (注)1.従業員数は就業人員であります。 なお、臨時雇用者数(パートタイマー、アルバイトを含む。 )は臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.当社はクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 (2)労働組合の状況 当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。 (3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1)経営の基本方針・経営戦略等 当社は「テクノロジーとマーケティングの力で、住宅・不動産業界で働く“人“の力が最もうまく活かされる仕組みを創り上げたい」をミッションとしてクラウドサービス事業を営んでおります。 当社は当該ミッションを達成するために、マーケティング・オートメーションツール(KASIKA)、SMS送信オプション、AI査定オプション等の関連オプションの開発及び改良を継続的に行っております。 後述のとおり企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は多くの企業において経営課題として意識されているものの、不動産会社の営業活動は依然として架電、紙チラシの配布、表計算ソフトを使った管理が中心となっているものと当社では想定をしております。 このような環境の中、当社は集客後に不動産会社が消費者に対して行う「追客」を自動化・効率化するサービスを提供する企業としてのポジションを確立することを目指しております。 また、サービス開発にあたっては、一般的なオフィスワーカーの方をはじめとしてどんな職種の方でも親しみやすいUI(ユーザインターフェース)や高度なITスキルをもたない方でもシンプルで使いやすい操作性・機能性を追求することにより、幅広い職種の方々、小規模から大規模な不動産会社の方々にご利用いただけるサービスの展開を進めてまいります。 具体的にはKASIKAのオプション機能の拡充、サービス付き高齢者住宅の提供会社やリフォーム等の不動産購入後の領域への提供等も注力してまいります。 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社が提供するKASIKAは、料金を顧客の使用店舗数、ユーザ数等に応じて定期定額契約(サブスクリプション)として課金することで、継続的な収益を獲得することができるものであるため、MRR(注1)、有料契約社数(注2)及び単月解約率(年間平均)を指標として重視しております。 (注)1.Monthly Recurring Revenueの略語であります。 2025年5月におけるMRRは108百万円となっております。 2.2025年5月末時点における当社のサービスにおける有料契約社数は1,181社となっております(1つの法人で複数のKASIKAアカウントを利用している場合でも1社としてカウントしております)。 (3)経営環境 日本国内の経済環境は、生産年齢人口の減少に伴う労働力不足が問題視される一方で、政府主導による時間外労働時間の上限引き下げをはじめとした労働法規の改正等、働き方改革が推進される中、労働生産性の向上に向けた取組みへの期待が高まっているものと認識しております。 さらには、2020年初めに感染拡大の影響が出始めた新型コロナウイルス感染症を契機としたテレワークの普及により、リモート環境における労働生産性の向上が以前にも増して重要視されており、企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は喫緊の経営課題として広く意識されているものと考えられ、このような傾向は新型コロナウイルス感染拡大にともなう生活様式の変化により中長期的に継続すると想定されます。 当社では、「ソフトウェア」という市場の中に、「マーケティング・オートメーションツール市場」があり、「マーケティング・オートメーションツール市場」は「SaaS型(クラウド型)」と「オンプレミス型」(注1)に分類され、KASIKAはマーケティング・オートメーションツール市場のSaaS型に分類されるものとして位置付けております。 当社が主要な市場と想定しているSaaS型を含むSaaS/PaaS型ソフトウェア(顧客接点/CX)の市場規模は2023年度から年平均8.7%で成長し、2028年度には4,378億円となる(予測)ことが見込まれております(注2)。 加えて、不動産取引業の事業者数は66,942社となっており、就業数も352,108人とサービス提供拡大の余地が大きい市場と見込んでおります(注3)。 このような市場環境の下、当社が提供するサービスに対する需要も市場の拡大に伴い高まっていくものと考えております。 (注)1.オンプレミス型とはソフトウェアの提供及び稼働等に必要となるサーバや関連機器等を自社で保有し、運用する形態をいう。 2.株式会社富士キメラ総研『ソフトウェアビジネス新市場 2024年版』より3.事業者数及び就業数のいずれも総務省統計局 令和3年経済センサス-活動調査 事業所に関する集計及び企業等に関する集計 2023年6月27日公表 「68_不動産取引業」従業者数_男女計よりなお、同計数は2021年6月1日時点のもの。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社の優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりです。 なお、優先的に対処すべき財務上の課題については、無借金経営を行っていること、キャッシュ・フロー及び手元流動性共に大きな問題はないため、該当事項はございません。 ① 顧客に対する提供価値の向上と販路の拡大 当社が開発したサービスであるKASIKAの提供を開始後も顧客の声を取り入れ、KASIKA及び関連オプションの継続的な開発・改良の提供を行うことにより、顧客への提供価値の向上を図ることが重要であると考えております。 また、今後も継続して広告宣伝活動、提携代理店等との連携強化等を通じ、KASIKAの販路の拡大を進めてまいります。 ② 優秀な人材の継続的な採用と育成 当社が中長期的に成長するにあたり、提供するサービスの付加価値を高め、新規顧客を獲得するとともに、サービスの解約率を低く抑えることが重要であると考えております。 そのためには、優秀な人材の確保と育成が重要であると考えております。 現時点においても優秀な人材が集まる環境は実現できておりますが、引き続き従業員が能力を最大限発揮できる体制を構築し、優秀な人材の採用と併せて、優秀な人材の育成を進めてまいります。 ③ 情報管理体制の強化 当社は、顧客が保有する個人情報を含め様々な情報を預かっているため、当該情報管理を継続的に強化し続けることが重要であると考えております。 そのため、外部の監査機関の監査を受け、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム(JIS Q 27001:2014))を取得するといった対応を行っております。 また、情報セキュリティマニュアル等に基づき管理を徹底するだけでなく、社内教育・社内研修の実施やシステムの整備等を継続して行っております。 ④ システムの安定性の確保 当社は、インターネットを利用して顧客にサービスを提供しているため、システムの安定稼働が必要不可欠であります。 このため、顧客の増加に合わせたサーバーの処理能力を増強する施策を継続的に実施し、システムの安定性の確保に努めてまいります。 また、パブリッククラウドサーバーの利用を積極的に推進することで、データ量の増加にもフレキシブルな対応が可能となり、ディザスタリカバリー(注)による安全性も担保しやすくなります。 (注) ディザスタリカバリーとは、地震や津波等の天災や、テロ、不正侵入等によりシステムが壊滅的な状況になった際に効率的、かつダウンタイムを最小限にして復旧・修復すること、また、その災害に備えたシステムや体制を指します。 ⑤ 内部管理体制の強化ⅰ)コーポレート・ガバナンスの強化 株主を含めたステークホルダーとの良好な関係の構築のためには、社会的信用を維持・向上させていく必要があると認識しております。 取引先をはじめとした社外関係者との良好な取引関係を維持していくには、当社も社会的信用を維持していく必要があります。 そのため、コーポレート・ガバナンス体制を構築し、内部管理体制の強化を推進してまいります。 また、内部監査人と監査役との連携強化等の施策により業務執行の適法性・妥当性を監視する機能を強化し、財務報告に係るリスクを最小化して、経営の健全化に努めてまいります。 ⅱ)経営管理体制の強化 更なる事業拡大を推進し、企業価値を向上させていくためには、効率的なオペレーション体制を基盤としつつ、経営管理体制を強化していくことが重要であると認識しており、コンプライアンス体制及び内部統制の充実・強化を図ってまいります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理 当社は、「テクノロジーとマーケティングの力で、住宅・不動産業界で働く“人”の力が最もうまく活かされる仕組みを創り上げたい」というミッションを掲げ、企業の生産性を向上させるべくクラウドサービス事業を顧客に提供しております。 当該事業により顧客の課題を解決することで継続的に企業価値を向上させるとともに、社会の持続的な発展に貢献してまいります。 当社は、「リスク・コンプライアンス規程」に基づき、木場田貴彦取締役CFOを委員長とし、山本考伸代表取締役、富田祐司取締役、杉本悠樹執行役員、金田沙織執行役員、大野弘美執行役員、鬼頭麻由佳常勤監査役で構成されるリスク・コンプライアンス委員会を設置しております。 毎月開催しておりますが、同委員会では当社の事業活動に関連する潜在的なリスクの把握と当該リスクに対する各部門における対応状況について協議及び共有されております。 同委員会での協議の内容を踏まえ、各部門で行われているリスク・コンプライアンス管理体制の運用、改善を行い、当該取り組みが同委員会にて共有されるという仕組みとなっております。 (2)重要なサステナビリティ項目 上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社における重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。 ・人的資本・情報管理体制の強化 それぞれの項目にかかる当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。 ① 人的資本 当社が中長期的に成長するにあたり、優秀な人材の確保と育成が重要であると考えており、性別や年齢、国籍などを問わず、多様性に富んだ優秀な人材の積極的な採用、リモートワークの促進、社内教育・社内研修等に取り組んでおります。 引き続き従業員が能力を最大限発揮できる体制を構築し、優秀な人材の採用と併せて、優秀な人材の育成を進めてまいります。 ② 情報管理体制の強化 当社は、顧客が保有する個人情報を含め様々な情報を預かっているため、当該情報管理を継続的に強化し続けることが重要であると考えております。 そのため、外部の監査機関の監査を受け、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム(JIS Q 27001:2014))を取得するといった対応を行っております。 また、情報セキュリティマニュアル等に基づき管理を徹底するだけでなく、社内教育・社内研修の実施やシステムの整備等を継続して行っております。 なお、上記方針に関する指標、当該指標を用いた目標及び実績については、現時点において指標を定めていないため記載をしておりませんが、今後、指標を定めて取り込んでいく予定であります。 |
戦略 | (2)重要なサステナビリティ項目 上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社における重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。 ・人的資本・情報管理体制の強化 それぞれの項目にかかる当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。 ① 人的資本 当社が中長期的に成長するにあたり、優秀な人材の確保と育成が重要であると考えており、性別や年齢、国籍などを問わず、多様性に富んだ優秀な人材の積極的な採用、リモートワークの促進、社内教育・社内研修等に取り組んでおります。 引き続き従業員が能力を最大限発揮できる体制を構築し、優秀な人材の採用と併せて、優秀な人材の育成を進めてまいります。 ② 情報管理体制の強化 当社は、顧客が保有する個人情報を含め様々な情報を預かっているため、当該情報管理を継続的に強化し続けることが重要であると考えております。 そのため、外部の監査機関の監査を受け、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム(JIS Q 27001:2014))を取得するといった対応を行っております。 また、情報セキュリティマニュアル等に基づき管理を徹底するだけでなく、社内教育・社内研修の実施やシステムの整備等を継続して行っております。 |
指標及び目標 | なお、上記方針に関する指標、当該指標を用いた目標及び実績については、現時点において指標を定めていないため記載をしておりませんが、今後、指標を定めて取り込んでいく予定であります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ① 人的資本 当社が中長期的に成長するにあたり、優秀な人材の確保と育成が重要であると考えており、性別や年齢、国籍などを問わず、多様性に富んだ優秀な人材の積極的な採用、リモートワークの促進、社内教育・社内研修等に取り組んでおります。 引き続き従業員が能力を最大限発揮できる体制を構築し、優秀な人材の採用と併せて、優秀な人材の育成を進めてまいります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | なお、上記方針に関する指標、当該指標を用いた目標及び実績については、現時点において指標を定めていないため記載をしておりませんが、今後、指標を定めて取り込んでいく予定であります。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるリスク要因として考えられる主な事項には、以下のものがあります。 必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 当社のリスク管理体制につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 ニ.リスク・コンプライアンス委員会」に記載のとおりとなっております。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 各リスクについて、発生可能性、影響度、発生時期は下記のとおりとなっております。 分類リスク発生可能性影響度発生時期(1)事業環境に係るリスク① 市場全般の景気変動によるリスク中中中期② 優秀な人材の採用及び定着のリスク中小中期③ 技術革新への対応について低中中期④ 法的な規制について低中中期(2)事業固有のリスク① 当社と競合するシステムの普及に伴う解約リスク中中短期② 特定の他社事業サービスへの依存について低大中期③ システム障害やサイバー攻撃によるリスク低大中期(3)その他① 情報漏えいにより信用を失墜するリスク中大短期② 潜在株式の顕在化による1株当たりの指標悪化のリスク高中中期③ 特定の事業サービスへの依存について中大中期④ 投融資について中中中期⑤ コンプライアンス違反による信用失墜のリスク低大中期⑥ 訴訟等に関するリスク低中中期⑦ 第三者の知的財産権を侵害するリスク低大長期⑧ 自然災害等に関するリスク低大長期⑨ 特定人物への依存について低中長期⑩ 配当政策について中小長期⑪ 当社における経営管理体制・内部統制について低中長期 (1)事業環境に係るリスク① 市場全般の景気変動によるリスク(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中期) 将来、経済情勢や景気動向の悪化等により、企業のITシステム投資等への低迷が生じた場合には、市場の拡大が当社の想定を下回る可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社の顧客が属する不動産業界は、景気変動、経済情勢、金利動向、地価の動向、資材価格の高騰等の影響を受けやすい特性があり、これら景気変動等により当社がターゲットとしている不動産会社のITシステム投資意欲に影響し、当社の事業運営、経営成績及び財政状態にも影響を及ぼす可能性があります。 ② 優秀な人材の採用及び定着のリスク(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:中期) 当社が継続して事業拡大を進めていくためには、優秀な人材の確保、育成及び定着が不可欠であると認識しております。 そのため、継続的な人材採用や育成に加え、定着率向上に向けた各種施策を行っております。 しかしながら、優秀な人材が必要な時期に十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合等には、経常的な業務運営及び事業拡大等に支障が生じ、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 技術革新への対応について(発生可能性:低、影響度:中、発生時期:中期) 当社が属するインターネット業界においては、新技術の開発や新サービス出現のスピードが速く、顧客ニーズも早期に変化する等、変化の激しい業界となっております。 当社では、最新の技術動向や環境変化に関する情報収集、優秀な人材の確保や教育によるノウハウの蓄積等に積極的に取り組み、技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。 しかしながら、何らかの理由で技術革新や顧客ニーズへの対応が遅れた場合や、新技術への対応のため想定を超える投資が必要となった場合、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 法的な規制について(発生可能性:低、影響度:中、発生時期:中期) 当社は、国内において基本的な企業活動に関わる法的規制に加え、クラウドサービスにおけるセキュリティ、個人情報及びプライバシー保護等の法的規制を受けております。 これら当社に適用される法的規制の整備・強化が生じることにより、当社業務に制約が生じ、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では外部の顧問弁護士等の専門家との連携、「個人情報の保護に関する法律」の当局となる個人情報保護委員会等の関連機関が提供する情報の収集を行うことで、当該規制の整備・強化に適時に対応をするよう努めております。 (2)事業固有のリスク① 当社と競合するシステムの普及に伴う解約リスク(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:短期) 当社が事業を展開するマーケティング・オートメーションツール市場は、競合企業が複数存在しており、今後SaaS等のクラウド市場の普及に伴い、規模の大小を問わず競合企業が新規に参入する可能性があります。 当社は、サービス開発力の強化や継続的なサービス改善活動により競争力の維持に努めておりますが、競合企業や新規参入企業との競争激化により、当社が想定している事業展開が図れない場合等には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の他社事業サービスへの依存について(発生可能性:低、影響度:大、発生時期:中期) 当社が提供するサービスは、安全性、安定性、拡張性及び価格等を総合的に勘案し、さくらインターネット株式会社が提供しているクラウドコンピューティングサービス「さくらのクラウド」を基盤として運営されております。 さくらのクラウドのデータセンターの処理能力が、当社の求める処理能力を満たさない場合、さくらのクラウドに障害が生じた場合等には、当社が提供するサービスへのアクセスが中断又は遅延した結果、顧客からの信用が損なわれ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、さくらインターネット株式会社による経営戦略の変更、又は、価格改定等が行われた場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社では代替となり得るクラウドコンピューティングサービスを検討する等により、さくらのクラウドに障害が生じた場合であっても当社のサービスを継続して提供を行えるよう努めております。 ③ システム障害やサイバー攻撃によるリスク(発生可能性:低、影響度:大、発生時期:中期) 当社が提供するサービスは、その基盤をインターネット通信網に依存しております。 このため、大規模な自然災害やテロ、戦争その他予期せぬ原因によりインターネット通信網が使用できない状態が生じた場合は、当社のサービス提供の継続が困難となります。 また、想定を超えるアクセス増加あるいはサイバー攻撃その他予期せぬ事象によるサーバーダウンや当社が提供するサービスの予期せぬ不具合の発生等により、サービス提供が停止する可能性があります。 このような事態を避けるため、システムやサーバの冗長化や稼働状況の監視、品質管理体制の強化等の対策を講じておりますが、将来においてこれらのような事態が発生した場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)その他① 情報漏えいにより信用を失墜するリスク(発生可能性:中、影響度:大、発生時期:短期) 当社は、顧客が保有する個人情報を委託により預かっております。 また、当社自体の機密情報を保有、管理しております。 これらの情報の外部への流出、破壊、改ざん等を防止すべく、当社では、委託先を含めた管理体制を構築し、各種規程の整備や役職員への継続的な教育を行っております。 しかしながら、万一、当社の役職員の故意や過失により、これらの情報の外部への流失を発生させた場合には、当社の信用低下のほか、被害を受けた事業者や関係者による損害賠償の請求を受ける可能性があり、その場合は当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 更に、情報流出の原因調査の過程においては、通常業務の遂行に多大な影響を受ける可能性があります。 ② 潜在株式の顕在化による1株当たりの指標悪化のリスク(発生可能性:高、影響度:中、発生時期:中期) 当社は、役職員の業績向上に対する意欲や士気を一層高めることを目的として、当社の役職員に対して新株予約権を付与しており、本書提出日現在における発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は17.41%となっております。 これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化し、当社の株価に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 特定の事業サービスへの依存について(発生可能性:中、影響度:大、発生時期:中期) 当社の売上高はKASIKAに依存したものとなっております。 このため、KASIKAの売上高が著しく減少した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社としては、KASIKAを外部環境の変化に左右されず安定的な収益獲得が継続できるようその競争力の維持・強化に努めるとともに、他のサービスの開発・売上拡大を図り、KASIKAへの依存度を逓減させることが重要と考えております。 ④ 投融資について(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中期) 当社は、現在において投融資を行っている事実はありません。 しかしながら、今後の事業拡大のために、国内外を問わず出資、子会社設立、合弁事業の展開、アライアンス、M&A等の投融資を実施する場合があります。 投資判断においては、投資先候補企業の事業内容を吟味し、当社との事業シナジーが得られること、投資先候補企業の事業計画、当社の財務状況や投資先候補企業への影響力等を考慮し、投資先候補企業の評価額が適切な水準であることを慎重に確認し、投資判断を行う予定です。 ただし、投資先企業の事業が計画通りに進捗しない場合や投融資額を回収できなかった場合、減損の対象となる事象が生じた場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ コンプライアンス違反による信用失墜のリスク(発生可能性:低、影響度:大、発生時期:中期) 当社は会社設立以来、各種コンプライアンス上の法令、慣習、常識を厳守すべく、各種規程の整備や役職員への継続的な教育等、最大限の努力を重ねてまいりました。 しかしながら、コンプライアンスのルールは年々、高度化し、深化していることもあり、法令の改正等による事業活動の影響を通じて、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのため、最新の法令及び各種ルールに対する情報収集に努めるとともに、四半期毎のリスク・コンプライアンス委員会において、最新の状況を確認し、更なる改善を目指すべく、意識の高揚を図っております。 ⑥ 訴訟等に関するリスク(発生可能性:低、影響度:中、発生時期:中期) 当社は、現在において訴訟を提起されている事実はなく、法令等遵守体制の強化を通じて訴訟等が提起されることを防止するべく努めております。 しかしながら、将来の法的規制等の改正等に適時適切に対応できないことや各種契約等の解釈の齟齬が生じたこと等を原因とする訴訟が提起された場合、内容及び結果によっては当社の事業運営、経営成績、財政状態及び企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 第三者の知的財産権を侵害するリスク(発生可能性:低、影響度:大、発生時期:長期) 当社は、当社が提供するサービスが他社の保有する知的財産権を侵害しないよう、開発段階において採用したビジネスモデルや技術等については、必要に応じて適切な調査を実施しております。 しかしながら、当社の事業領域において第三者が有する知的財産権を完全に把握することは困難であり、当社が認識していない知的財産権が既に成立している可能性、あるいは今後新たに成立する可能性があります。 このような場合において、ロイヤリティ支払や損害賠償請求、事業の全部又は一部の差止により、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 自然災害等に関するリスク(発生可能性:低、影響度:大、発生時期:長期) 当社の本社は東京にあり、当地域内において地震、水害等の大規模災害が発生することにより拠点が被害を受けた場合、また当社施設内において、クラスターが発生する等、当社の想定を超える異常事態が発生した場合には、通常勤務が困難になることによりサービスレベルが低下する可能性等があり、その内容及び結果によっては当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 このような事態を避けるため、勤務場所の分散化、リモートワーク時における安否確認方法の確立など異常事態が生じた場合でもできる限り業務への影響を低減することに引き続き努めてまいります。 ⑨ 特定人物への依存について(発生可能性:低、影響度:中、発生時期:長期) 当社の代表取締役である山本考伸は当社の創業者であり、創業以来代表取締役を務めており、当社の経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。 当社は取締役会等の会議体を整備・運用するとともに、役職員への情報共有の強化を行うことにより、同人に過度に依存しない経営体制の整備・強化を図っております。 しかしながら、何らかの理由により同人が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑩ 配当政策について(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:長期) 当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けておりますが、財務体質の強化に加えて事業拡大のための内部留保の充実等を図り、収益基盤の多様化や収益力強化のための投資に充当することが株主に対する最大の利益還元につながるものと考えております。 そのため当社は創業以来、配当を実施しておりません。 内部留保資金については、財務体質の強化と人員の拡充・育成をはじめとした収益基盤の多様化や収益力強化のための投資に活用する方針であります。 将来的には、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案した上で、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。 ⑪ 当社における経営管理体制・内部統制について(発生可能性:低、影響度:中、発生時期:長期) 当社は事業規模に応じた組織体制を志向しており、内部管理体制についても組織の規模に応じたものとなっております。 当社は今後、業容の拡大に応じて人材の採用を行うとともに社内管理体制の強化・充実に努める予定であります。 しかしながら、当社が事業の拡大に応じて適切かつ十分な対応ができなかった場合には、当社の事業遂行及び拡大に制約が生じ、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。 )の状況の概要は次のとおりであります。 (1)財政状態等の状況の概要① 財政状態の状況財政状態の分析(資産) 当事業年度末における流動資産は1,020,383千円となり、前事業年度末に比べ265,559千円増加いたしました。 事業の伸長により、預金が236,513千円増加、売掛金が27,980千円増加したことによるものであります。 固定資産は37,586千円となり、前事業年度末に比べ216千円増加いたしました。 これは主に投資その他の資産のその他が6,430千円減少したものの、繰延税金資産が6,921千円増加したことによるものであります。 この結果、総資産は、1,057,970千円となり、前事業年度末に比べ265,776千円増加いたしました。 (負債) 当事業年度末における流動負債は168,279千円となり、前事業年度末に比べ38,861千円増加いたしました。 これは主に未払法人税等が18,365千円増加したことによるものであります。 この結果、負債合計は、168,279千円となり、前事業年度末に比べ38,861千円増加いたしました。 (純資産) 当事業年度末における純資産合計は889,690千円となり、前事業年度末に比べ226,914千円増加いたしました。 これは、主に当期純利益が209,170千円発生したことにより利益剰余金が増加したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は83.85%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末より236,513千円増加し、878,485千円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度の営業活動による資金の増加は221,406千円(前事業年度は157,505千円の増加)となりました。 これは主に、税引前当期純利益によるキャッシュ・フローのプラスの影響が281,352千円発生、売上債権の増加によるキャッシュ・フローのマイナスの影響が27,980千円発生、法人税等の支払額によるキャッシュ・フローのマイナスの影響が59,579千円発生したことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度は投資活動によるキャッシュ・フローは生じておりません(前事業年度の投資活動によるキャッシュ・フローは288千円の減少)。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度の財務活動による資金の増加は15,107千円(前事業年度は245,640千円の増加)となりました。 これは新株予約権の行使による株式の発行によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 b.受注実績 当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。 c.販売実績 当事業年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。 サービスの名称当事業年度(自 2024年6月1日至 2025年5月31日)金額(千円)前年同期比(%)クラウドサービス事業1,301,771126.7合計1,301,771126.7 (注)1.当社はクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 2.総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績等の記載は省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 また、当社はクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。 この財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。 この財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高) 当社の主要サービスは、料金を顧客の使用期間及び使用店舗、ユーザ数等に応じて定期定額契約(サブスクリプション)として課金することで、継続的な収益を獲得することができるものであるため、MRR、有料契約社数及び単月解約率(年間平均)を指標として重視しております。 当事業年度における売上高は、「工務店・ハウスメーカー」「不動産売買仲介業者」「分譲マンション事業者」のいずれの領域においても営業部門のリソースを費やし積極的な営業活動を行い、また顧客へのサポート活動も継続的に行った結果、2025年5月時点のMRRが108百万円、有料契約社数が1,181社、単月解約率(年間平均)が1.1%となり、1,301,771千円(前年同期は1,027,747千円)となりました。 (売上原価及び売上総利益) 当事業年度における売上原価は562,871千円(前年同期は426,779千円)となりました。 当社ではカスタマーサクセス部門に所属する従業員の人件費を全て売上原価に算入していますが、売上高の伸びに応じてカスタマーサクセス部門を中心に採用を行った結果として人件費が増加したことによります。 この結果、売上総利益は738,900千円(前年同期は600,967千円)となりました。 (販売費及び一般管理費並びに営業利益) 当事業年度における販売費及び一般管理費は、459,283千円(前年同期は385,922千円)となりました。 これは事業の伸長により、採用費用、業務委託費、販売代理店への支払手数料等が増加したことによります。 この結果、営業利益は279,617千円(前年同期は215,045千円)となりました。 (営業外収益、営業外費用及び経常利益) 当事業年度における営業外収益は1,735千円(前年同期は927千円)となりました。 これは主にクレジットカードの利用によるポイント収入や広告収入によります。 また、営業外費用は-千円(前年同期は12,739千円)となりました。 この結果、経常利益は281,352千円(前年同期は203,233千円)となりました。 ③ 経営戦略の現状と見通し 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。 ④ 経営者の問題意識と今後の方針について 経営者の問題意識と今後の方針については、次のとおりであります。 当社は、「テクノロジーとマーケティングの力で、住宅・不動産業界で働く“人”の力が最もうまく活かされる仕組みを創り上げたい」というミッションを掲げ、企業の生産性を向上させるべくクラウドサービス事業を拡大しております。 今後、当社が更なる事業拡大を図るためには、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。 それらの課題に対処するため、経営者は最新のIT技術を探求し、あわせて事業環境を把握し、KASIKAの継続的な改良、オプションサービスの開発等、顧客に対する提供価値を向上し続けていく方針であります。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社の運転資金需要のうち主なものは、人件費、業務委託費等であります。 資金の源泉と流動性を安定的に確保することを目的とし、資金需要の額や使途に合わせて自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。 なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行う予定です。 ⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載したとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 市場動向及び業界動向に対して常に情報を集め、また、優秀な人材の獲得と育成に取り組むとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に迅速かつ最適な対応に努めてまいります。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 該当事項はございません。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当事業年度において実施した設備投資はございません。 また、当事業年度において、重要な設備の除却、売却等はございません。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 主要な設備は、以下のとおりであります。 2025年5月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物工具、器具及び備品合計 本社(東京都千代田区)本社事務所(建物)---102(注)1.従業員数は就業人員であります。 なお、臨時雇用者数(パートタイマー、アルバイトを含む。 )は臨時雇用者数の総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。 2.当社は、クラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。 3.本社事務所(建物)は賃借しており、年間の賃借料は7,885千円であります。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1)重要な設備の新設 該当事項はございません。 (2)重要な改修 該当事項はございません。 (3)重要な設備の除却等 該当事項はございません。 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 34 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 3 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 5,083,000 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 該当事項はございません。 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2025年5月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 山本考伸東京都目黒区1,30243.84 富田祐司埼玉県戸田市2508.41 株式会社エアトリ東京都港区愛宕2丁目5―12237.52 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8―11093.67 河村株式会社静岡県静岡市清水区東大曲4―42802.69 木下圭一郎東京都千代田区742.50 株式会社SBI証券東京都港区六本木1丁目6番1号622.10 NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB)(常任代理人 野村證券株式会社)1 ANGEL LANE, LONDON,EC4R 3AB, UNITED KINGDOM(東京都中央区日本橋1丁目13―1)471.58 BBH LUX/BROWN BROTHERS HARRIMAN (LUXEMBOURG) SCA CUSTODIAN FOR SMD-AM FUNDS - DSBI JAPAN EQUITY SMALL CAP ABSOLUTE VALUE(常任代理人 株式会社三井住友銀行)80 ROUTE D’ESCH LUXEMBOURG LUXEMBOURG L-1470(千代田区丸の内1丁目1番2号)351.20 山田善久東京都渋谷区290.99計-2,21474.54 |
株主数-金融機関 | 2 |
株主数-金融商品取引業者 | 16 |
株主数-外国法人等-個人 | 7 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 15 |
株主数-個人その他 | 1,403 |
株主数-その他の法人 | 16 |
株主数-計 | 1,459 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 山田善久 |
株主総利回り | 1 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はございません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 該当事項はございません。 |
Shareholders2
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当事業年度期首株式数(株)当事業年度増加株式数(株)当事業年度減少株式数(株)当事業年度末株式数(株)発行済株式 普通株式(注)2,918,60052,400-2,971,000合計2,918,60052,400-2,971,000自己株式 普通株式----合計----(注)普通株式の発行済株式総数の増加52,400株は、新株予約権の権利行使によるものであります。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 監査法人FRIQ |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2025年8月21日Cocolive株式会社 取締役会 御中 監査法人FRIQ 東京都千代田区 指定社員業務執行社員 公認会計士三村 啓太 指定社員業務執行社員 公認会計士山本 毅 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているCocolive株式会社の2024年6月1日から2025年5月31日までの第9期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、Cocolive株式会社の2025年5月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 売上高の実在性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 当事業年度の損益計算書において、KASIKAという月額制のサービス提供に関する売上高として1,301,771千円が計上されている。 【注記事項】 (重要な会計方針)に記載のとおり、当該サービスの提供については顧客との契約が締結され、期間の経過と共に履行義務が充足されると判断していることから、当該期間の経過時点で収益を認識している。 また、当該サービスに関する利用料は店舗数課金とユーザー数課金に大別され、基幹システム及び請求管理システムより出力される毎月の店舗数・ユーザー数データに基づき算定された売上データを手作業により会計システムに取り込むことで売上高を計上している。 システム利用料の個々の金額は少額であるものの、契約件数が非常に多く、処理される取引量が膨大なものとなっている。 以上により、当監査法人は売上計上に係る処理件数が膨大であり、かつ一部手作業による処理が行われていることを鑑み、売上高の実在性が監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、売上高の実在性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価 売上計上に係る業務プロセスを理解し、内部統制の整備状況を評価した。 (2)売上高の実在性に係る実証手続■ KASIKAにおけるユーザー情報やアクセスログを入手し、分析的検討を実施した上で、利用申込書・請求情報・入金証憑等との整合性を検討した。 ■ 個別の売上取引についてサンプルで利用申込書・入金証憑との突合を実施した。 ■ KASIKAのアカウント情報を基に請求管理システムに登録される売上請求情報と、会計帳簿との整合性を検証した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 売上高の実在性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 当事業年度の損益計算書において、KASIKAという月額制のサービス提供に関する売上高として1,301,771千円が計上されている。 【注記事項】 (重要な会計方針)に記載のとおり、当該サービスの提供については顧客との契約が締結され、期間の経過と共に履行義務が充足されると判断していることから、当該期間の経過時点で収益を認識している。 また、当該サービスに関する利用料は店舗数課金とユーザー数課金に大別され、基幹システム及び請求管理システムより出力される毎月の店舗数・ユーザー数データに基づき算定された売上データを手作業により会計システムに取り込むことで売上高を計上している。 システム利用料の個々の金額は少額であるものの、契約件数が非常に多く、処理される取引量が膨大なものとなっている。 以上により、当監査法人は売上計上に係る処理件数が膨大であり、かつ一部手作業による処理が行われていることを鑑み、売上高の実在性が監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、売上高の実在性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価 売上計上に係る業務プロセスを理解し、内部統制の整備状況を評価した。 (2)売上高の実在性に係る実証手続■ KASIKAにおけるユーザー情報やアクセスログを入手し、分析的検討を実施した上で、利用申込書・請求情報・入金証憑等との整合性を検討した。 ■ 個別の売上取引についてサンプルで利用申込書・入金証憑との突合を実施した。 ■ KASIKAのアカウント情報を基に請求管理システムに登録される売上請求情報と、会計帳簿との整合性を検証した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 売上高の実在性 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
BS資産
未収入金 | 176,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 117,000 |
有形固定資産 | 117,000 |
繰延税金資産 | 36,833,000 |
投資その他の資産 | 37,468,000 |
BS負債、資本
未払金 | 41,115,000 |
未払法人税等 | 59,141,000 |
未払費用 | 17,947,000 |
資本剰余金 | 228,995,000 |
利益剰余金 | 428,063,000 |
株主資本 | 887,055,000 |
負債純資産 | 1,057,970,000 |
PL
売上原価 | 562,871,000 |
販売費及び一般管理費 | 459,283,000 |
営業利益又は営業損失 | 279,617,000 |
受取利息、営業外収益 | 389,000 |
営業外収益 | 1,735,000 |
法人税、住民税及び事業税 | 79,102,000 |
法人税等調整額 | -6,921,000 |
法人税等 | 72,181,000 |
PL2
株主資本以外の項目の当期変動額(純額) | 2,635,000 |
当期変動額合計 | 226,913,000 |
FS_ALL
現金及び現金同等物の残高 | 878,485,000 |
減価償却累計額、有形固定資産、一括控除 | -1,266,000 |
売掛金 | 135,592,000 |
役員報酬、販売費及び一般管理費 | 58,800,000 |
現金及び現金同等物の増減額 | 236,513,000 |
営業活動によるキャッシュ・フロー
減価償却費、営業活動によるキャッシュ・フロー | 274,000 |
その他、営業活動によるキャッシュ・フロー | 20,504,000 |
小計、営業活動によるキャッシュ・フロー | 280,595,000 |
法人税等の支払額、営業活動によるキャッシュ・フロー | -59,579,000 |
概要や注記
連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組み、経理の状況 | 当社は、財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組を行っております。 具体的には、会計基準等の内容を適切に把握し、会計基準等の変更等について的確に対応することができる体制を整備するため、専門的な情報を有する団体等が主催する研修・セミナーへの参加や会計専門誌の定期購読等を行っております。 |
有形固定資産の減価償却累計額の注記 | ※2 前事業年度(自 2023年6月1日 至 2024年5月31日)資産に係る減価償却累計額有形固定資産の減価償却累計額 991千円 当事業年度(自 2024年6月1日 至 2025年5月31日)資産に係る減価償却累計額有形固定資産の減価償却累計額 1,266千円 |