財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-07-25 |
英訳名、表紙 | Asukanet Company,Limited |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 村上 大吉朗 |
本店の所在の場所、表紙 | 広島県広島市安佐南区祇園3丁目28番14号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 082-850-1200(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2 【沿革】 1995年7月遺影写真を中心とした画像処理及び通信出力サービス(メモリアルデザインサービス事業)を目的とし、資本金10,000千円にて広島市西区に株式会社アスカネットを設立メモリアルデザインサービス事業の拠点として、千葉市美浜区に関東支社を開設1999年3月米国カリフォルニア州にAskanet International,Inc.を設立し、アメリカ市場に進出(出資比率100%)1999年4月メモリアルビデオの通信出力サービスを開始1999年10月本社を広島市東区に移転し、旧本社に企画開発室を設置2000年1月個人向け写真集作製サービス(パーソナルパブリッシングサービス事業)の企画開発を開始2000年9月パーソナルパブリッシングサービス事業の生産拠点として、大阪市北区に大阪支社を開設2000年12月パーソナルパブリッシングサービス事業の営業、マーケティング拠点として、東京都港区に東京支社を開設2001年2月パーソナルパブリッシングサービス事業において、「マイブックサービス」を開始2002年4月Askanet International,Inc.を清算2002年6月パーソナルパブリッシングサービス事業において、「プロフォトブックサービス」を開始2003年8月広島市安佐南区に社屋を取得し、プロダクトセンターを開設、大阪支社・企画開発室をプロダクトセンターに移転2003年10月本社を広島市安佐南区に移転し、プロダクトセンターと統合メモリアルデザインサービス事業において、「レタッチ(写真修正)サービス」を開始2004年3月パーソナルパブリッシングサービス事業において、「マイブックデラックスサービス」及び「マイブックミニモバイルサービス」を開始2004年8月パーソナルパブリッシングサービス事業において、「アートブックサービス」を開始2005年4月東京証券取引所マザーズに株式を上場2005年5月東京支社を東京都港区虎ノ門から東京都港区南青山に移転し、ショールームを併設2005年6月パーソナルパブリッシングサービス事業において、アメリカ市場にて”Asukabook”ブランドでサービスを本格開始2005年8月本社隣地に新社屋完成2006年11月パーソナルパブリッシングサービス事業において、「オートアルバムサービス」を開始2006年12月パーソナルパブリッシングサービス事業において、「マイブックエディタ3.0」をリリースし、「アートブックサービス」と「マイブックサービス」を統合2008年4月2008年11月 2008年12月2009年3月パーソナルパブリッシングサービス事業において、「フォトゲットサービス」を開始広島市安佐南区にメモリアルデザインサービス事業向け新社屋が完成し、同事業部が本社より移転パーソナルパブリッシングサービス事業において、「かんたんマイブックサービス」を開始パーソナルパブリッシングサービス事業において、「アスカブックメーカー」をリリース2010年4月2011年1月2011年2月2011年3月パーソナルパブリッシングサービス事業において、「マイブックエディタ4.0」をリリースパーソナルパブリッシングサービス事業において、「アスカブックメーカー2」をリリースメモリアルデザインサービス事業において、「遺影バンクサービス」を開始特許出願権等を取得し、空中結像技術の研究(エアリアルイメージング事業)を開始2012年10月2013年10月 2016年2月本社隣の土地建物を取得メモリアルデザインサービス事業のデジタル写真の加工を行う拠点として、滋賀県大津市にびわこオペレーションセンターを開設パーソナルパブリッシングサービス事業において、「patapata(パタパタ)」をリリースパーソナルパブリッシングサービス事業において、「マイブックライフ」をリリース2017年2月ユニロボット株式会社と資本・業務提携2018年3月株式会社VRCと資本・業務提携2018年5月本社隣の土地を取得2019年5月エアリアルイメージング事業において、樹脂製ASKA3Dプレートの第1段階量産化へ移行2019年6月本社隣地に新社屋完成2020年2月AWL株式会社と資本・業務提携2020年6月エアリアルイメージング事業において、技術開発拠点として、神奈川県相模原市に技術開発センターを開設2020年10月関東支社を千葉市中央区に移転し、千葉ベイサイドオペレーションセンターに名称変更2021年1月「e-tayori(いいたより)」サービスを開始2021年5月メモリアルデザインサービス事業を「フューネラル事業」に、パーソナルパブリッシングサービス事業を「フォトブック事業」に、エアリアルイメージング事業を「空中ディスプレイ事業」に名称変更2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しによりマザーズ市場からグロース市場へ移行2022年12月株式会社リクシィと資本・業務提携2023年12月株式会社BETの全株式を取得し、子会社化 |
事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社グループは、遺影写真等画像映像のデジタル加工、通信出力を主体としたフューネラル事業、個人向け写真集の作製、販売を主体としたフォトブック事業、空中結像技術を活用したASKA3Dプレートの開発、製造、販売を主体とした空中ディスプレイ事業を行っております。 また、連結子会社である株式会社BETではフォトブック事業の新しい分野として、VTuber事務所を運営しております。 なお、最近のセグメント別の売上実績は以下のとおりであります。 回次前連結会計年度当連結会計年度決算年月2024年4月2025年4月セグメントの名称売上高(千円)構成比(%)売上高(千円)構成比(%)フューネラル事業3,281,71846.63,389,90146.7フォトブック事業3,611,29251.33,728,72651.3空中ディスプレイ事業145,3362.1144,3872.0合計7,038,347100.07,263,016100.0 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。 ※ ASKA3Dプレートとは、空中結像を可能にする当社独自技術による特殊なプレートのことです。 (1) フューネラル事業当事業におきましては、主として葬儀葬祭関連の会社に対し、遺影写真等写真画像のデジタル加工、通信出力及びメモリアルビデオなど葬祭関連演出サービスの提供並びに付随するシステム機器、サプライ用品等の販売を行っております。 当事業の特徴は以下のとおりであります。 ① 当事業の成り立ち従来より遺影写真は葬儀において不可欠な要素でありましたが、その作成手法は暗室において遺影写真の元となる写真から切り貼りするという大変手間がかかるものでした。 また、仕上がりは不自然なものとなるのが実状でありました。 当社の前身となる株式会社飛鳥写真館において、写真業を営む傍ら、コンピュータによるデジタル画像処理により、不具合が生じた写真を修正するサービスを提供し、画像処理のノウハウを蓄積いたしました。 そのノウハウを元に遺影写真に特化した画像処理技術を研究、確立し、集配可能な地域において取引先を拡大してまいりました。 その後、通信インフラ技術、リモートコントロール技術との融合により、葬儀社などでの集配業務を削除でき、高品質、低価格、短納期で遺影写真を全国に提供できるサービスを確立させ、当社を設立し、全国的に展開いたしました。 ② 遺影写真の加工技術遺影写真の加工は最新のコンピュータとソフトウェアを用いて行っておりますが、コンピュータは単なる絵筆であり、ソフトウェアを使用するだけで美しい遺影写真を作成できるわけではありません。 加工前写真は小さなものも多く、拡大する必要があり、また、喪家のご要望により、着物を洋装や和装に着せ替える必要が生じます。 その際、自然な感じに仕上げるためには、粒子の質感を合わせたり、顔の向きと体の向きを調整したり、顔の大きさのバランスや首の仕上げ、絵画的な表現など、広範囲にわたる特殊な画像加工ノウハウを必要とします。 当社では、長年の蓄積による遺影写真に特化したオペレーター教育体制を確立しており、常に高品質の加工技術を用いて作成された遺影写真を提供しております。 ③ ネットワークによる囲い込み遺影写真等写真画像のデジタル加工につきましては、当社の顧客にコンピュータ・スキャナ・プリンタなどから構成される専用端末機械を設置し、加工前写真の取り込みから加工済み写真のプリント出力までを、通信回線を通じ、当社でフルリモートコントロール (注)にて処理しております。 (注)フルリモートコントロールとは、加工前写真の取り込み作業及び加工済み写真のプリントアウト作業を当社のオペレーターが通信回線を通じて葬儀社などに設置してある専用端末機械を遠隔操作によって行うものです。 従って、葬儀社などにとっては、スキャナ上に遺影写真作成の元となる加工前写真を置くだけで、あとは完成された遺影写真が自動的にプリンタから出力される流れになります。 フルリモートコントロールによるプロセスを示すと、以下のようになります。 このフルリモートコントロールの仕組みにより、地域を問わずサービスの提供が可能となり、全国約3,130か所の葬儀社等とネットワークによる囲い込みを実現しております。 ④ サポート体制万が一専用端末機器が故障した場合に備えて、全国各地に自社社員によるメンテナンスサポート拠点を設置し、何時でも迅速に機器の代替ができる365日自社サポート体制を構築することによって、葬儀社などに安心感を提供しております。 ⑤ 新しい演出サービスの総合的提供当事業においては、遺影写真等のデジタル加工、通信出力サービスの他に、以下のようなサービスを提供しております。 ・主に葬祭会館祭壇用に開発した、エッジライト(導光板)やLEDを応用した光るパネル(額)を提供し、そのパネルに使用するフィルムへの遺影写真等の出力サービスを行っております。 このサービスにより葬祭会場のどの場所からも遺影写真がはっきり見えるようになります。 ・故人の思い出の写真を川の流れや四季の動画、ナレーションと共に編集を行い、葬儀に際し、ビデオとしてスクリーン投影し、故人を偲ぶ葬儀演出用コンテンツの作成・通信出力サービスを行っております。 ・家庭に残された故人の子供の頃からの多量の写真を元に、追悼の写真集を製作しております。 ・故人の写真数枚から製作するイメージポスターをデザインし、製作・通信出力するサービス(メモリアルコラージュ)を提供しております。 このサービスは、主に葬祭会館のロビーにおいて、故人の思い出の品とともに展示されています。 ⑥ 葬儀葬祭市場のDX化を実現するサービスの開発・提供当事業においては、葬儀葬祭市場のDX化を目的とした「tsunagoo(つなぐ)」サービスを開発し、以下のようなサービスを提供しております。 ・このサービスは、葬儀社・喪主・会葬者をDXサービスによりつなぎ、効率化や利便性の向上を実現しています。 ・喪主は、訃報のオンライン化により、訃報連絡の手間が大幅に削減されます。 ・会葬者は、オンライン上で正確な訃報連絡を受けたり、供物や供花、弔電等の注文を簡単に行うことができます。 ・葬儀社は、電話等での受注や代金回収の手間から解放され、業務の効率化が図れるとともに、新しい収益源を確保することができます。 ・その他、葬儀後のサービスの充実や、不動産や相続など他サービスとの連携を継続しております。 (2) フォトブック事業当事業におきましては、デジタルカメラの急速な普及や、ブロードバンド環境の一般化を背景に、写真館などのプロフェッショナル写真市場、写真愛好家を中心とするハイエンドアマチュア(注1)市場、一般コンシューマ市場向けにオンデマンド写真印刷(注2)による1冊からの少ロットに対応した個人向け写真集(アスカブック、マイブック、オートアルバム等)の製造、販売及び関連するソフトウェアの開発、販売を行っております。 (注)1 ハイエンドアマチュアとは、デジタル一眼レフカメラなどを所有し、写真撮影を趣味としている人々のことです。 2 オンデマンド写真印刷とは、フィルムや版を作製することなく写真データを直接印刷することです。 当事業の特徴は以下のとおりであります。 ① 当事業の成り立ち当事業は、従来の「写真撮影→プリント→アルバム」から「デジタルカメラ撮影→インターネット→写真集」というデジタルカメラからの新しいアウトプット手法を提案するものであります。 フューネラル事業で蓄積してきた画像加工ノウハウと、デジタルカメラの普及、ブロードバンドの一般化という市場環境を融合させ、当事業を開始いたしました。 写真データがデジタル化されているため、コンピュータにより自由に加工、編集が可能となり、比較的容易に自分だけのオリジナルデータが作成でき、そのデータをインターネット経由で発注することで、自分だけの写真集を1冊から提供しております。 ② 技術的背景当事業の特色は、特殊なオンデマンド印刷によって作成される印刷画像のクォリティーの優位性にあります。 これまで写真集を通常の印刷で製作しようとする場合は、印刷に必要な製版を行う必要があるため、非常に高価となり、数冊レベルの少ロット作製には不向きでした。 一方、オンデマンド印刷と呼ばれる無版印刷では、一般的には、色表現や機器制御が難しいため、高品質で安定した写真表現は困難とされていました。 当事業では当初から写真プリントと同等の高品質無版印刷を目指し研究開発を行ってまいりました。 その結果、高度なカラーマネジメント技術(注1)や当社印刷機専用のカラープロファイル(注2)、高い品質安定度を実現するオンデマンド印刷機器の制御技術、使用用紙の表面処理技術などにより、写真プリントと同等の高品質印刷による写真集を1冊から非常に安価で作製することを実現いたしました。 また、一般の写真愛好家でも、特別な編集スキルを必要とせず、自由に発注できる写真集編集用ソフトウェアを各種開発し、提供しております。 ユーザーは、そのソフトウェアをWEBなどからダウンロードして使用でき、データ制作後には再びWEBから発注ができるようになっております。 発注されたデータは当社のサーバー内にて自動組版されることにより、効率的な生産を行っております。 また当事業では、クォリティーや納期を重視するために、写真のデータ化・画像処理・画像用サーバー運用・印刷・製本までの全てを自社内で運用しております。 これらにより一冊からの少ロット・多品種であるにもかかわらず非常に安価で高品質な写真集を提供することが可能になっております。 (注)1 カラーマネジメント技術とは、正しく設定されたユーザーのモニターやスキャナと当社印刷物の色調を統一的に管理する技術のことです。 2 デジタルカメラなどで作成されたデータは光の三原色(RGB)によって構成されています。 カラープロファイルとは、そのデータを印刷用インキの四色(CMYK)のデータに変換する一種のプログラムのことで、印刷品質に大きく影響を与えるものです。 一般的な印刷による写真集作製工程と当事業における写真集作製工程との主な違いは以下のように示すことができます。 ③ サービス概要当事業において提供している製品は、主に、アスカブック、マイブック及びOEMによる提供であります。 アスカブックは主としてプロフェッショナル写真市場向けの製品で、サイズが大きく重厚なものや、書店に並んでいる写真集と同様のつくりとなっており、当社が提供しておりますソフトウェア「アスカブックメーカー」による入稿のほか、デジタルカメラで撮影された写真データでの入稿にも対応しております。 当市場に対しては、自社営業による顧客開拓のほか、デジタルフォトセミナーを主催し、顧客の囲い込みに努めております。 特に婚礼写真市場向けの販売が主力となっておりますが、スタジオ写真、建築写真市場への拡販を進めております。 マイブックは主として一般コンシューマ向けの製品で、インターネット経由により簡単に発注でき、安価で提供しており、子供の成長記録や旅行の思い出記録などに適しています。 マイブックについても、発注用のソフトウェアを開発し、ユーザーに無償で提供しており、このソフトウェアを用いることによって専門的な知識がなくとも、自由にデザイン、レイアウトすることが可能です。 また、ウェブ上で簡単に発注できる仕組みのほかスマホからの様々なフォトグッズを注文できるマイブックライフというサービスも展開しております。 OEMでの提供は、大手顧客を中心に相手先ブランドにて写真集やプリントを提供しております。 これらすべての製造は、自社工場にて行っております。 また、当事業の新しい分野として、連結子会社である株式会社BETにおいて、VTuber事務所の運営を行っております。 ④ 生産フロー当事業では、写真のデータ化、デザイン処理から印刷、製本までを社内一貫生産することで、短納期できめ細かい対応を実現しております。 生産フローの概要は以下のとおりであります。 (3) 空中ディスプレイ事業当事業におきましては、空中結像技術を元に、様々な映像画像の新しい表現方法を模索しています。 より高度な空中結像を可能にするための研究、それを実現する反射パネル等の製造、当技術が有効に活用される市場のマーケティングを主要な活動としております。 当事業の特徴は以下のとおりであります。 ① 当事業の成り立ち当社は、デジタル画像処理やオンデマンド写真印刷等、常に映像画像の新しい表現方法を追求しております。 そのような状況の中、空中に映像画像を結像させ表現するという極めてユニークな技術に出会い、その技術者とともに当社に取込み、当事業を開始いたしました。 ② 技術的背景当事業の技術は、別の装置から発光される映像画像が特殊な反射プレート(ASKA3Dプレートといいます。 )を通過することによって、空中に再結像させる受動系技術と、自らが映像画像を発して空中に結像させる能動系技術に二分されます。 まずは、基盤の試作化に成功しており、反射パネルに独自の技法を施すことにより、高輝度、高精細、高い飛び出し距離を実現しております。 また、平面だけでなく立体画像映像も空中に結像させるなど研究を進めてまいります。 あわせて、より高度な能動系技術の研究も追随させてまいります。 ③ 現状の課題と今後の方向性受動系技術、能動系技術とも、今までにない新しい技術であり、その実現には様々な課題があります。 受動系技術の開発、事業化に重点的に取り組んでまいります。 受動系技術につきましては、基本的な技術開発は完了しており、生産体制を構築し、ASKA3Dプレートの製造・販売を行っております。 空中結像を可能にするASKA3Dプレートにつきましては、ガラス製、樹脂製の両方にトライしております。 ガラス製につきましては、大型かつ高品質な空中結像が可能であり、サイネージ用途に適しており、一定程度生産できる体制は確立しておりますが、さらなるコストの削減を進めてまいります。 また、ガラス製ASKA3Dプレートの内製化を目的として技術開発センターを設立し、その研究を行っております。 中型サイズまでは試作品が完成しており、大型化および量産化に向けて進めてまいります。 樹脂製につきましては、その生産性の高さから、センサーと組み合わせた製品組込用途に適しており、一定量の量産体制は確立しております。 しかしながら、継続的なセグメント損失を計上しており、当連結会計年度において、棚卸資産評価損及び減損損失の計上を余儀なくされました。 その反省を踏まえ、マーケティング面につきましては、ASKA3Dプレート単体の販売にこだわらず、XR技術などとの融合などで未来感や体験価値を付加したパッケージの販売や、IPを活用した独自製品の開発を進めてまいります。 海外につきましては、海外代理店への依存から脱却し、開発・製造・販売面での戦略パートナーとの提携により市場創造に努めてまいります。 能動系技術につきましては、簡易的な試作が完了しており、さらなる技術研究を進めてまいります。 |
関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) 株式会社BET東京都千代田区5,100フォトブック事業100.0役員の兼任 (注) 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。 |
従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況2025年4月30日現在セグメントの名称従業員数(名)フューネラル事業225(71)フォトブック事業160(76)空中ディスプレイ事業19(―)全社(共通)26(3)合計430(150) (注) 1 従業員数は就業人員数であります。 2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。 3 臨時従業員には、パートタイマー及びアルバイトを含み、派遣社員を除いております。 4 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門及び戦略企画部門、マーケティング推進部門の従業員であります。 (2) 提出会社の状況2025年4月30日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)42637.110.14,766(150) セグメントの名称従業員数(名)フューネラル事業225(71)フォトブック事業156(76)空中ディスプレイ事業19(―)全社(共通)26(3)合計426(150) (注) 1 従業員数は就業人員数であります。 2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。 3 臨時従業員には、パートタイマー及びアルバイトを含み、派遣社員を除いております。 4 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 5 全社(共通)は、総務及び経理等の管理部門及び戦略企画部門、マーケティング推進部門の従業員であります。 (3) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (4) 役職者に占める女性労働者の割合、有給休暇取得率、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社当事業年度役職者に占める女性労働者の割合(%)(注1)有給休暇取得率(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注3)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1,4)管理職に占める女性労働者の割合(注2)監督職に占める女性労働者の割合(注2)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者8.333.894.583.360.177.546.8 (注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであり、2025年5月1日現在の数値を記載しております。 2 当社におきまして、管理職とはマネージャー職以上、監督職とは、副主任職から係長職までと定義しております。 3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。 4 「労働者の男女の賃金の差異」について、賃金制度や体系において性別による差異はありません。 正規雇用労働者の賃金の差異は、女性の管理職割合、監督職割合が男性と比較して低いことによるものです。 また、パート・有期労働者の賃金の差異は、専門性を有する賃金の高い男性嘱託社員が一定数在籍することによるものです。 ② 連結子会社「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針① 会社の経営の基本方針当社グループは、コーポレートメッセージとして「未来に感動を」を掲げており、最新のデジタルテクノロジーと独自のネットワークシステムで、映像画像が持つ表現力を深め、広げていくとともに、未来に感動を与えるための新しいビジネスモデルを模索してまいります。 当社グループのビジネスは、ITデジタル技術・印刷および色管理技術・ヒューマンリテラシーなど広範囲にわたる複合的な技術やノウハウの集約によって成り立っています。 インターネットなどの通信インフラにより提供された画像データに高度な画像処理技術や写真印刷技術などを施すことで、完全にカスタマイズされたサービスを一人一人のお客様に提供し、究極の顧客満足を得る企業を目指してまいります。 さらに、画像映像の新しい表現方法や、ITや最新技術を活用した新規ビジネスなど、新しい取り組みにも常に挑戦してまいります。 ② 目標とする経営指標当社グループは、未来に感動を与えるための映像画像の新しい表現方法の創造を使命としており、事業の拡大を通じて、より多くの感動を提供してまいりたいと考えております。 そのために、事業の安定的成長と適切な利益の獲得が重要な経営目標であると認識しております。 従いまして、当社グループは、経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。 ③ 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略当社グループは、ニッチストック型ビジネスであるフューネラル事業と安定成長型ビジネスであるフォトブック事業、空中結像という新しい市場の創造を目指す空中ディスプレイ事業という位置づけの異なる3つの事業にバランスよく力を注いでまいります。 フォトブック事業においては、VTuber事務所を運営する株式会社BETを子会社化するなど、バーチャルビジネス分野において新しいチャレンジを進めてまいります。 3つの事業に共通する経営環境としましては、従来より進んでおりますIT化、ネットワーク化がさらに加速していくとともに、新型コロナウイルス感染症拡大の経験を経て、事業環境の変容がみられます。 その環境変化に適応したサービスの開発や、社内体制の適応が不可欠と認識しております。 また、ユニークな技術を有するスタートアップ企業と提携することで、新しいビジネスの創出とともに、当社グループの顧客基盤のニーズに対応したサービスの提供も進めていく方針です。 各事業の経営環境および事業戦略は以下のとおりです。 (フューネラル事業)フューネラル事業が属しております葬儀葬祭業界は、高齢化社会の進展とともに葬儀件数の漸増が期待されるものの、家族葬にみられるような葬儀の小規模化が進行し、経営環境は決して楽観できるものではありません。 また、新型コロナウイルス感染症拡大の時期を経て、葬儀の小規模化が定着している状況であります。 そのような環境のもと、葬儀社からは新たな収益機会の提案や人手不足を背景とした業務効率化ツールに対するニーズが高まってきております。 フューネラル事業は、当社設立以来の中核事業であり、長年培ってきた画像処理技術や全国的な自社サポート拠点の設置及び新サービス開発力によって、安定的な成長と利益獲得の基盤が確立しております。 当事業では、遺影写真加工のさらなるシェアアップを図るとともに、顧客である葬儀社の新しい収益機会の提供および業務効率化を可能にするITサービス「tsunagoo」の浸透を進めてまいります。 さらに生成AIやXRなど最新の技術を取り入れた新サービスを開発してまいります。 あわせて、遺影写真加工を担当するオペレーションセンターでの教育体制の充実やより効率的な運営を進めてまいります。 (フォトブック事業)フォトブック事業が属しております写真業界は、デジタル化が進行し、一眼レフカメラでの撮影を主力としたプロフェッショナルを含めたハイエンド層と、スマートフォンでの撮影を主とするカジュアル層の2分化がみられます。 インスタグラムなど様々な写真の楽しみ方が見られ、写真撮影の機会は増加傾向にあります。 また、プロフェッショナル写真家向けサービスのメインターゲットであるウェディング業界は、新型コロナウイルス感染症拡大の時期を経て、婚礼の小規模化傾向が見られる一方、スタジオ写真業界は家族写真などの撮影サービスが活性化しております。 一般消費者向け市場においては、円安による海外旅行の低迷が見られ、また写真のアウトプット市場がコロナ禍以前の状況に戻りきらないなど、厳しい環境が継続しております。 フォトブック事業は、数千億円といわれる写真アウトプット市場をターゲットにしているため、大きなポテンシャルを有しており、当事業の認知度が一定程度広まってまいりましたが、未だ十分とはいえません。 当社が誇る高い写真印刷技術や製品開発力及び充実した営業・サポート体制という強みを背景に、当事業の認知度の向上に努め、印刷による1冊から写真集という新しい写真文化の浸透に注力してまいります。 高品質・多品種をコンセプトにしておりますプロフェッショナル写真家向けの「アスカブック」及びコンシューマ向けの「マイブック」はそれぞれにおいて、新製品を継続的に投入し成長を持続してまいります。 また、少品種・低価格をコンセプトとするOEM供給も進めており、フルラインナップでの生産体制を強みとしております。 生産面においては、業容の拡大に応じた適切な生産能力の増加と生産効率の向上に努めるとともに、顧客ニーズに即した発注ツールの開発や製品ラインナップの充実に注力いたします。 またスタジオ写真や建築写真などウェディング向け以外のマーケットの開拓を進めるとともに、写真館など顧客での人手不足の課題に応えるためのBPOサービスの拡大や、写真レタッチソフトの拡販などフォトブック製作以外の収益源も確立してまいります。 また、子会社である株式会社BETではVTuber事務所としての拡大を図るとともに、新たな事務所の設立や海外マーケティングなどの施策に取り組んでまいります。 (空中ディスプレイ事業)空中ディスプレイ事業は、空中結像という新しいマーケットの創造にチャレンジしております。 事業環境としましては、従来より提案しておりました空中結像による非接触操作が、新型コロナウイルス感染症拡大を機に大きな注目を受けております。 また、未来的なサイネージとしての活用も見込まれております。 当社独自の空中結像技術は高輝度、高精細、高い飛び出し距離などで優位性があります。 この技術を活用して画像映像の新しい表現方法の確立を目指しており、結像を可能にするプレートの開発、生産、販売により当社の成長の原動力とすべくチャレンジしてまいります。 用途としては、サイネージ用途と、センサーとの組み合わせによる製品組込用途に分けられ、前者はガラス製プレートが、後者は樹脂製プレートが適しており、ガラス製プレートと樹脂製プレートともに開発、生産、販売を進めております。 しかしながら、現状は継続的なセグメント損失を計上しており、当連結会計年度において棚卸資産評価損及び減損損失の計上を余儀なくされました。 事業責任者の交代、営業体制の強化、XRチームとの融合などの組織上の変更に加え、量産案件獲得に向けた動きは継続しつつ、高付加価値パッケージの提供、戦略パートナーとの提携、能動系技術研究、XRチームとの連携企画など新たな方針を立て、事業を推進してまいります。 また、上記3事業にとどまらず、XRや3D分野をターゲットにした新しいビジネスの創造や、M&Aやスタートアップ企業との提携による事業拡大にも取り組んでまいります。 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しとしましては、当社が属しております葬儀葬祭業界、写真業界ともデジタル化、IT化に対するニーズが増加していることに加え、新型コロナウイルス感染症拡大の経験を経て、消費者の行動に変容が見られ、求められるサービスも変化していると認識しております。 また、人手不足や新しい技術の台頭など事業環境の変化も見られます。 このような環境のもと、継続して成長していくために、以下の項目を優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題と認識しております。 ① 空中ディスプレイ事業の立て直し当社の独自技術であるASKA3Dプレートによる空中結像は、その鮮明さ、明るさ、大きさにおいて優位性を持っており、その新規性や利用可能性の広さなどから、展示会やデモンストレーションなどでの評価は高いものの、収益化に時間を要しており、空中ディスプレイという市場の創造には至っておりません。 この度、多額の棚卸資産の評価損や減損損失の計上を余儀なくされ、その反省のもと、組織体制を変更するとともに、量産案件の獲得に加え、戦略パートナーとの協業、高付加価値パッケージの提案、XRチームとの融合による体験価値の訴求など営業方針を見直し、事業の立て直しを図ってまいります。 また、従来から保有しております能動系技術の開発を進め、新たなビジネスの創造にチャレンジしてまいります。 ② 既存事業の環境変化への適切な対応従来より展開しておりますフューネラル事業、フォトブック事業とも安定した事業基盤を確立しておりますが、技術革新や新型コロナウイルス感染症を経ての事業環境変化を認識しており、その適切な対応を課題としております。 両事業とも、豊富な顧客基盤や技術力を強みとしており、堅実な売上を計上しておりますが、冠婚葬祭の小規模化やデジタルアウトプットへの移行傾向が見られるなど決して楽観できる状況とはいえません。 当社ではこのような変化を新しいビジネスチャンスととらえ、既存サービスのブラッシュアップだけでなく、お客様の業務プロセスの受託や、生成AI、XRなど新技術との融合による新しいサービスの開発・提供を進めてまいります。 ③ イノベーション創出基盤の醸成と新しい領域へのチャレンジ変化の激しいこの時代において持続的な成長をするためには、新しい技術との融合や社員のイノベーティブな発想を通じて、新しいサービスの提案、開発が不可欠となっております。 そこで、若手社員に向けたイノベーション教育の継続的な実施、社内提案制度の充実などを通じて社内のイノベーション創出基盤の醸成を継続していくとともに、イノベーション創出の役割を有している経営企画部を中心に、子会社である株式会社BETとの連携強化や社外リソースとの協創などにより新たな領域へのチャレンジを推進してまいります。 ④ 資本効率の向上当社の財務諸表は、自己資本比率が84.8%と高く、また、保有している現金及び預金の期末残高は1,686,873千円と高水準にあります。 財務安全性が高い一方、資本効率面の課題があると認識しております。 自己株式の取得を進めておりますが、それだけでなく、手元資金の有効活用により成長を促進し、資本効率を高める必要があると考えております。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理当社グループは、代表取締役社長が委員長を務める「リスク管理・コンプライアンス委員会」を毎月1回開催しており、サステナビリティに関しては、リスク管理・コンプライアンス委員会にて検討・協議しております。 リスク管理・コンプライアンス委員会にて協議された方針や課題などは、経営会議及び取締役会へ付議又は報告され、取締役会はこのプロセスを定期的に監督し、必要に応じて対応の指示を行っております。 リスク管理・コンプライアンス委員会において、当社グループのサステナビリティに関する課題を議論するとともに、各事業におけるリスク及び機会が当社グループに与える影響について議論、評価し、各事業部にも共有しております。 また、毎月1回サステナビリティに関する委員会を開催し、サステナビリティ活動の企画、実施、及び社内外に対する情報発信を行っております。 (2) 重要なサステナビリティ項目これらガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。 ・人的資本・情報資産の管理人的資本に関しましては、取締役2名が参加する「サステナビリティプロジェクト」にて議論し、リスク管理やコンプライアンスに関わる事項は「リスク管理・コンプライアンス委員会」に具申しております。 また、新しい取組みの提案や既存の取組みの改善につきましては、経営会議に付議又は報告しております。 情報資産の管理に関しましては、取締役1名及び執行役員1名が参加する「情報セキュリティ委員会」にて議論し、リスク管理やコンプライアンスに関わる事項は「リスク管理・コンプライアンス委員会」に具申しております。 また、新しい取組みの提案や既存の取組みの改善につきましては、経営会議に付議又は報告しております。 それぞれの項目にかかる当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。 ① 人的資本a.人材の多様性の確保 多様化する価値観、ニーズを先んじて捉え、お客様の期待を超える体験・感動をお届けすることによって、持続的成長が可能になると考えており、それを実現するためには、私たちも多様性に富んだ人材・組織である必要があると考えております。 加えて、社員一人ひとりがかけがえのない個性を発揮し、自分らしく健康で生き生きと働くことができる企業文化・風土の醸成や、ライフスタイルに合わせた就業を可能とする制度の整備を通じた働き方改革を推進することで、働き甲斐を高めてまいります。 持続的な成長を実現していくには、多様な考え方、バックグラウンドを持つ人材がそれぞれの個性を発揮して活躍することによる新たな価値創造が不可欠で、それを可能にする環境整備も重要であると考えております。 そのため、ダイバーシティ及びインクルージョンの推進を重要な経営戦略の一つとして位置付けております。 b.人材育成方針 上記に述べたダイバーシティに富んだ人材を育成するほか、変化の激しいこの時代において持続的な成長をするためには、社員一人ひとりのイノベーティブな発想によって新しいサービスの提案、開発が不可欠であると認識しております。 そのためには社員のイノベーティブな能力を高める仕組みや、社員が自律的に成長しキャリアを構築できる仕組みが必要であると考えております。 具体的には、社員一人ひとりが必要なスキルを身につけ、能力を最大限に発揮してもらえるよう、各年次、職位ごとに求められる能力・専門知識の習得を目的とした研修制度だけでなく、入社した社員が安心して長く勤められるように、トレーナーを専属的に付け業務を指導するOJT制度を実施し、若手社員のモチベーションアップや定着率向上に寄与しております。 また、管理職を対象とした集合研修を年2回継続的に実施しているほか、リーダーの育成にも力を入れております。 ・リーダー育成塾 将来の会社の成長を担うリーダーの育成に力を入れており、1年~1年半のカリキュラムによって、選抜型のリーダー育成塾を開講しております。 「次世代リーダー育成塾」「次々世代リーダー育成塾」「女性リーダー育成塾」と複数のターゲット層に向けて研修を行っております。 また、社員のイノベーティブな能力を高めるために以下の仕組みを運用しております。 ・ビジネスプランコンテスト 2年に1回、行動指針の一つである「新しいこと・面白いことの発信基地になろう」を実現するため、「こんなものが世の中にあったらいいのに」「こんな新しいビジネスを提案したい」というアイデアを各部署がプレゼンする「ビジネスプランコンテスト」を実施しております。 毎回、各部署から多くのチームが参加し、一定のテーマに沿ったビジネスプランが発表され、審査が行われます。 優秀なビジネスプランについては社内で表彰され、さらにはビジネス化が検討されます。 ・Asuka Egg Game 個人またはチームで新しい事業やサービス(ビジネスの卵)を自由にゲーム感覚で提案する制度です。 単に提案するだけでなく、その提案内容のブラッシュアップに事務局が伴走して、最終的にはビジネス化にもつながる柔軟な制度となっております。 社員の自由な発想を推奨した取り組みで、社員のイノベーティブな能力が高まるだけではなく、事業部の垣根を越えてチームが作られる等、組織力の強化にもつながる制度となっております。 ・課題発見・解決型研修 各部署から若手・中堅社員が参加し、デザイン思考による課題の発見・解決の手法を学び、具体的なビジネスプランを1年間をかけて練り上げていく研修です。 この研修は、国際的に社会人教育や人財育成教育に使われるプロジェクト型学習(Project Based Learning:PBL)をフレームワークとして、当社の社外取締役である川瀬真紀氏監修のもと、様々な専門家のサポートを受けて実施しております。 事業部や部署の垣根を越えてチームを組み、1年間の研修の中でこれからの社会を見据えながら、当社事業との関連や社会の新しい動きにおける「課題」を見つけ、「解決策」を考えます。 実際にフィールドワークを行い、情報を収集しながら、1年間をかけてチームごとに新しいビジネスプランを作成し、最終的に幹部社員に向けて発表を行います。 ・自己磨き支援制度 「自らが学び・考え・行動する」という行動指針の一つを実現するため、社員の自主的な学びに対して経済的なサポートを行う制度です。 c.社内環境整備 労働者不足への対応、生産性向上の観点から、性別や年齢などに関係なく様々な人材が長きにわたって活躍できる環境や仕組みを整備し、多様な人材が意欲をもって活力ある組織の構築を推進していくとともに、優秀な人材を確保するため、新卒を対象とした定期採用に加え、即戦力として期待できる中途採用も積極的に行っております。 少子高齢化社会による労働力人口の減少を背景に、女性が活躍できる環境づくりは急務であると認識しており、安心して働き続けることができる働きやすい職場環境、時間や場所にとらわれない働き方ができる環境の整備に努めております。 また、仕組みや制度の運用だけでなく、性別や年齢に関係なくお互いに認め合うことを行動指針の一つに掲げており、オープンでフェアな企業風土の醸成が重要であると考えております。 具体的には以下の環境を整備しております。 ・社員間称賛制度 当社の行動指針にある「お互いを認め合う」を浸透させるため、従来は「アスカサンクス」として社員間の称賛を可視化する制度を運用しておりましたが、一定の役割を終えたと判断し、現在は「アスカプライズ」制度の立ち上げ準備を行っております。 ・デジタル基盤の整備と部分的なリモートワークの導入 業務の効率化やリモートワークを可能とするため、コミュニケーションツールのデジタル化や社内決裁の簡素化・デジタル化は従前より実現しております。 当社は製造業でありリモートワークの導入が難しい職種もありますが、部署や職種によっては、社員の働く環境を「出社」に限定せず、リモートワーク担当業務及び家庭環境に応じてリモートワークの導入を行うことにより、時間や場所にとらわれない働き方を整備しております。 ・育児時短勤務 出産や育児で男性と同じように働けないことを理由にキャリアをリタイアすることが、本人にとってキャリアアップに悪影響とならないよう、育児時短勤務制度を設け、その社員に合った働き方を提供できる環境を整備しております。 d.指標及び目標 当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、以下の指標を用いております。 当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。 指標目標実績(当事業年度)管理職に占める女性労働者の割合2026年5月1日現在までに13%以上達成8.3%有給休暇取得率2026年4月期まで85%以上維持94.5%正規雇用労働者の男女の賃金の差異2026年4月期までに78%以上達成77.5% (注)1 当社は女性社員が自身の強みを活かして活躍できる組織及びそれを支援する制度づくりを目的として女性活躍推進法に基づく自主行動計画を実行しております。 詳細は当社ウェブサイト(URL https://www.asukanet.co.jp/contents/company/pdf/202307-actionplan.pdf)に掲載している女性活躍推進法に基づく「一般事業主行動計画」をご覧ください。 2 当該目標及び実績は当社単独のものであり、連結子会社に関しては、「女性の職業生活における活躍の促進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規程による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 ② 情報資産の管理当社グループでは、様々な情報システムを使用して業務を遂行しており、適切なシステム管理体制の構築やセキュリティ対策を行っておりますが、自然災害や不正アクセス等により、情報システムの障害や個人情報の漏えい等が生じる可能性があります。 また、事業を遂行するにあたり、個人情報をはじめとする多様な情報資産が多く存在しており、これらを適切に管理・保護することが重要であると認識しております。 これらのリスクに対して、情報リスク管理規程、情報セキュリティマニュアル等の規程・マニュアルを定め、全役員・従業員への研修、教育を通じて重要性の周知徹底を図っております。 また、情報リスク管理責任者である担当取締役の下、各部門に配した情報セキュリティ担当者とともに情報セキュリティ委員会を構成し、情報資産を安全に管理できる体制を整備・運用しております。 当社は、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得しております。 さらなる情報資産の管理体制の強化を推進しております。 なお、従来プライバシーマークを取得しておりましたが、情報管理体制の基準をISMSに一本化し、運用を行っております。 上述のとおり、情報資産の管理・保護や管理体制の継続的な強化に取り組む中で、具体的な目標として以下を目指しております。 目標1ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証の維持目標2重要な情報関連事故の発生ゼロの継続 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | a.人材の多様性の確保 多様化する価値観、ニーズを先んじて捉え、お客様の期待を超える体験・感動をお届けすることによって、持続的成長が可能になると考えており、それを実現するためには、私たちも多様性に富んだ人材・組織である必要があると考えております。 加えて、社員一人ひとりがかけがえのない個性を発揮し、自分らしく健康で生き生きと働くことができる企業文化・風土の醸成や、ライフスタイルに合わせた就業を可能とする制度の整備を通じた働き方改革を推進することで、働き甲斐を高めてまいります。 持続的な成長を実現していくには、多様な考え方、バックグラウンドを持つ人材がそれぞれの個性を発揮して活躍することによる新たな価値創造が不可欠で、それを可能にする環境整備も重要であると考えております。 そのため、ダイバーシティ及びインクルージョンの推進を重要な経営戦略の一つとして位置付けております。 b.人材育成方針 上記に述べたダイバーシティに富んだ人材を育成するほか、変化の激しいこの時代において持続的な成長をするためには、社員一人ひとりのイノベーティブな発想によって新しいサービスの提案、開発が不可欠であると認識しております。 そのためには社員のイノベーティブな能力を高める仕組みや、社員が自律的に成長しキャリアを構築できる仕組みが必要であると考えております。 具体的には、社員一人ひとりが必要なスキルを身につけ、能力を最大限に発揮してもらえるよう、各年次、職位ごとに求められる能力・専門知識の習得を目的とした研修制度だけでなく、入社した社員が安心して長く勤められるように、トレーナーを専属的に付け業務を指導するOJT制度を実施し、若手社員のモチベーションアップや定着率向上に寄与しております。 また、管理職を対象とした集合研修を年2回継続的に実施しているほか、リーダーの育成にも力を入れております。 ・リーダー育成塾 将来の会社の成長を担うリーダーの育成に力を入れており、1年~1年半のカリキュラムによって、選抜型のリーダー育成塾を開講しております。 「次世代リーダー育成塾」「次々世代リーダー育成塾」「女性リーダー育成塾」と複数のターゲット層に向けて研修を行っております。 また、社員のイノベーティブな能力を高めるために以下の仕組みを運用しております。 ・ビジネスプランコンテスト 2年に1回、行動指針の一つである「新しいこと・面白いことの発信基地になろう」を実現するため、「こんなものが世の中にあったらいいのに」「こんな新しいビジネスを提案したい」というアイデアを各部署がプレゼンする「ビジネスプランコンテスト」を実施しております。 毎回、各部署から多くのチームが参加し、一定のテーマに沿ったビジネスプランが発表され、審査が行われます。 優秀なビジネスプランについては社内で表彰され、さらにはビジネス化が検討されます。 ・Asuka Egg Game 個人またはチームで新しい事業やサービス(ビジネスの卵)を自由にゲーム感覚で提案する制度です。 単に提案するだけでなく、その提案内容のブラッシュアップに事務局が伴走して、最終的にはビジネス化にもつながる柔軟な制度となっております。 社員の自由な発想を推奨した取り組みで、社員のイノベーティブな能力が高まるだけではなく、事業部の垣根を越えてチームが作られる等、組織力の強化にもつながる制度となっております。 ・課題発見・解決型研修 各部署から若手・中堅社員が参加し、デザイン思考による課題の発見・解決の手法を学び、具体的なビジネスプランを1年間をかけて練り上げていく研修です。 この研修は、国際的に社会人教育や人財育成教育に使われるプロジェクト型学習(Project Based Learning:PBL)をフレームワークとして、当社の社外取締役である川瀬真紀氏監修のもと、様々な専門家のサポートを受けて実施しております。 事業部や部署の垣根を越えてチームを組み、1年間の研修の中でこれからの社会を見据えながら、当社事業との関連や社会の新しい動きにおける「課題」を見つけ、「解決策」を考えます。 実際にフィールドワークを行い、情報を収集しながら、1年間をかけてチームごとに新しいビジネスプランを作成し、最終的に幹部社員に向けて発表を行います。 ・自己磨き支援制度 「自らが学び・考え・行動する」という行動指針の一つを実現するため、社員の自主的な学びに対して経済的なサポートを行う制度です。 c.社内環境整備 労働者不足への対応、生産性向上の観点から、性別や年齢などに関係なく様々な人材が長きにわたって活躍できる環境や仕組みを整備し、多様な人材が意欲をもって活力ある組織の構築を推進していくとともに、優秀な人材を確保するため、新卒を対象とした定期採用に加え、即戦力として期待できる中途採用も積極的に行っております。 少子高齢化社会による労働力人口の減少を背景に、女性が活躍できる環境づくりは急務であると認識しており、安心して働き続けることができる働きやすい職場環境、時間や場所にとらわれない働き方ができる環境の整備に努めております。 また、仕組みや制度の運用だけでなく、性別や年齢に関係なくお互いに認め合うことを行動指針の一つに掲げており、オープンでフェアな企業風土の醸成が重要であると考えております。 具体的には以下の環境を整備しております。 ・社員間称賛制度 当社の行動指針にある「お互いを認め合う」を浸透させるため、従来は「アスカサンクス」として社員間の称賛を可視化する制度を運用しておりましたが、一定の役割を終えたと判断し、現在は「アスカプライズ」制度の立ち上げ準備を行っております。 ・デジタル基盤の整備と部分的なリモートワークの導入 業務の効率化やリモートワークを可能とするため、コミュニケーションツールのデジタル化や社内決裁の簡素化・デジタル化は従前より実現しております。 当社は製造業でありリモートワークの導入が難しい職種もありますが、部署や職種によっては、社員の働く環境を「出社」に限定せず、リモートワーク担当業務及び家庭環境に応じてリモートワークの導入を行うことにより、時間や場所にとらわれない働き方を整備しております。 ・育児時短勤務 出産や育児で男性と同じように働けないことを理由にキャリアをリタイアすることが、本人にとってキャリアアップに悪影響とならないよう、育児時短勤務制度を設け、その社員に合った働き方を提供できる環境を整備しております。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | d.指標及び目標 当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、以下の指標を用いております。 当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。 指標目標実績(当事業年度)管理職に占める女性労働者の割合2026年5月1日現在までに13%以上達成8.3%有給休暇取得率2026年4月期まで85%以上維持94.5%正規雇用労働者の男女の賃金の差異2026年4月期までに78%以上達成77.5% (注)1 当社は女性社員が自身の強みを活かして活躍できる組織及びそれを支援する制度づくりを目的として女性活躍推進法に基づく自主行動計画を実行しております。 詳細は当社ウェブサイト(URL https://www.asukanet.co.jp/contents/company/pdf/202307-actionplan.pdf)に掲載している女性活躍推進法に基づく「一般事業主行動計画」をご覧ください。 2 当該目標及び実績は当社単独のものであり、連結子会社に関しては、「女性の職業生活における活躍の促進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規程による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 |
事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありませんので、ご留意下さい。 (1) 葬儀施行価格の低下傾向の影響等について当社グループのフューネラル事業が対象とする葬儀業界においては、高齢化社会が一段と進行する中でマーケット自体の拡大が見込まれるものの、会葬者の減少により、葬儀施行価格が全般的に低下傾向にあります。 当社が取扱う遺影写真等の葬儀施行価格全体に占める割合は相対的に低く、葬儀施行価格の低下の影響は限定的なものと考えており、また、遺影写真自体の高品質化による他社との差別化や葬儀演出関連の新サービスの提案により販売単価の低下を抑制するよう努めております。 さらに、画像加工業務の効率化などにより利益率向上にも努めております。 しかしながら、このような施策を行ったにもかかわらず、全体的な葬儀施行価格の低下の影響を受け、遺影写真の販売単価の低下が余儀なくされた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、昨今、お亡くなりになった方を葬儀を行わず直接火葬場へ送る、いわゆる直葬が増加傾向にあり、直葬におきましては遺影写真を作成しないことが多くあります。 現在のところ、全体に占める割合は僅少でありますが、将来大きく増加した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (2) 競合の影響について当社グループが、フューネラル事業において主として行っている、遺影写真等画像のデジタル加工、通信出力サービスは、当社が独自に他社に先駆けて開発したものであり、長年培ってきた技術やノウハウによって高い品質を維持するとともに、全国的な自社サポート拠点の設置による安定的なサービス供給体制を構築しており、他社の追随を許さないものとなっております。 当サービスにおきましては、全体の遺影写真に対する、フルリモートコントロールによる通信出力を活用したデジタル画像加工が占める割合は現在のところまだ相対的に低く、今後も同方法への切り替え需要が見込めるものと認識しております。 現在のところ、当社と類似したサービスを提供している会社はありますが、品質、サポート体制、顧客基盤、新サービス開発力において当社に優位性があるものと認識しております。 従いまして、当事業を推進していくうえで、他社との競合が激化するような可能性は低いものと考えておりますが、将来において、新たな技術、手法による遺影写真等の画像加工サービスが開発され、当社が提供するサービスに置き換わるような事象が生じた場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 また、フォトブック事業において提供しております、高品質なオンデマンド写真印刷による、少ロット、低価格の個人向け写真集の作製は、フューネラル事業で蓄積してきた高い画像処理ノウハウや、高度なカラーマネジメント技術、特殊印刷機制御技術など広範囲にわたる技術やノウハウを基として確立した事業であります。 当社と同様の事業を行う会社は存在しますが、品質、営業・サポート体制、顧客基盤、新製品開発力において当社に優位性があるものと認識しております。 しかしながら将来において、技術開発とマーケティングの両面において能力の高い企業が市場に参入し、競争の激化によって当社の優位性が失われた場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) システム障害について当社グループの事業はインターネットなど通信ネットワークを利用しているため、地震や水害等の自然災害、火災・電力供給の停止等の事故あるいはコンピューターウィルス等の外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入等により、通信ネットワークの切断、ネットワーク機器等の作動不能や誤作動等の事態が生じた場合に、当社の事業に大きな影響を与える可能性があります。 当社グループにおいては、このようなリスクを回避するため、自動バックアップシステムの構築や、緊急時のシステム対応の徹底、自家発電設備の導入等の対策を講じておりますが、このような対策にもかかわらず何らかの要因でシステムに障害が発生した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) 情報資産の管理について当社グループは、事業を遂行するにあたり、個人情報や顧客情報をはじめとする多様な情報資産を取扱うことになります。 そうした情報資産の機密保持につきましては、情報を取扱うデータベースへのパスワードによるアクセス制御等セキュリティ対策を整えるほか、徹底した社員へのモラル教育実施や内部監査の強化などを行うことで、当社グループ内部からの漏洩防止に努めるとともに、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得し、ISMS認証基準に準拠した管理体制による運用を行っており、情報資産の管理体制を強化しております。 また、顧客資産の管理につきましては、管理手法の徹底、教育、付保などの対策を講じております。 こうした対策にもかかわらず、不測の事態により情報資産の漏洩または紛失が発生した場合、当社グループの社会的信用の低下や賠償の支払などにより、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (5) サービスの展開について当社グループは、新しい写真文化の創造を目指して、常に他社に先駆けて積極的に新サービスを展開する方針であります。 新サービスの展開にあたっては、当社において研究開発やシステム開発を行う必要があり、当該開発が様々な要因により時間を要して対応が遅れた場合や、必ずしも当初の想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 また、開発が想定どおりに進捗した場合であっても、販売網の構築や新サービスの認知に時間がかかることや顧客ニーズに十分応えることができないなどの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (6) 空中ディスプレイ事業について当社グループは、映像画像の新しい表現方法として、空中結像技術を取得し、空中ディスプレイ事業として、事業を開始しました。 非常に斬新でユニークな技術であるがゆえに、さらなる技術開発に想定より時間がかかったり、コストがかかる可能性があります。 また、空中結像を可能にするプレートの少量生産には成功しており、本格量産段階への移行を進めていますが、量産化が想定どおりに進まない可能性があります。 マーケティングが上手く行えなかったり、包括的な提携を行う戦略パートナーとの契約や、販売パートナーの開拓、または製品・技術の認知に時間がかかったり、顧客ニーズに十分応えることができない可能性があります。 これらの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 また、当技術は、高輝度、高精細、高い飛び出し距離など優位性を持っておりますが、当技術より優れた技術が出現し、当技術が陳腐化する等の原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 海外での事業展開の進捗について当社グループは、フォトブック事業においては、新しい写真文化の創造を目指して、アメリカなど海外に事業を展開する方針であります。 また、空中ディスプレイ事業においても、海外市場を含めて営業展開を図っております。 海外への事業展開にあたっては、文化、言語、習慣の違いなどからマーケティングに想定以上の時間がかかったり、適切な代理店網の構築が十分にできないことやサービスの認知に想定以上の時間がかかるなどの原因により、収益獲得が想定どおりに進捗しなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) 販売代理店との関係について当社グループは、海外におけるフォトブック事業及び空中ディスプレイ事業の展開においては、各エリアごとに販売代理店を設置し、販売代理店と協働して市場の拡大を図っております。 何らかの理由により有力な販売代理店との関係が悪化した場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (9) 為替変動の影響について当社グループは、フォトブック事業及び空中ディスプレイ事業においては、主に海外代理店を通じての海外展開を図っており、海外向け売上も一定の規模があります。 海外向け売上は外貨建て取引が中心であり、急激な円高となった場合は、海外向け売上の採算が悪化し、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (10) 知的財産権について当社グループは、積極的に特許権、商標権等の出願を行い、知的財産権の保全を図っていく方針でありますが、これらの登録出願が認められない可能性があり、そのような場合には当社グループの今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社の知的財産権が侵害された場合には、解決までに多くの時間及び費用が発生するなど、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 当社グループではこれまで知的財産権に関しての侵害訴訟等を提起されておりません。 しかしながら、当社グループの事業分野における知的財産権の現況を完全に把握することは非常に困難であり、当社グループが把握できないところで知的財産権を侵害している可能性は否定できません。 また、今後当社グループの事業分野における第三者の特許権など知的財産権が新たに成立し、損害賠償または使用差止等の請求を受ける可能性があり、そのような場合には当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (11) 生産能力の集中について当社グループは、フューネラル事業の生産能力の約3分の2、フォトブック事業の生産能力のほとんどが広島県広島市の本社及びその周辺に集中しております。 これは生産能力の集中による生産設備の高稼動や、効率的な生産体制の構築、生産人員の教育の容易さなど集中させているメリットが十分にあると判断しているためであります。 フューネラル事業では、オペレーションセンターを国内3か所(広島・千葉・滋賀)に分けて設置するなど、そのリスクを分散すべく対策をとっておりますが、地震や水害等の自然災害、火災・電力供給の停止等の事故、物流網の障害などが生じた場合、製品・サービスの供給が滞り、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (12) 特定取引先への集中について当社グループは、フォトブック事業において、株式会社NTTドコモへのOEM供給を行っており、一定以上の販売比率となっております。 当連結会計年度末現在、株式会社NTTドコモとは良好かつ安定的な関係を構築しておりますが、同社との取引条件の変更等があった場合、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (13) ベンチャー企業への投資について当社グループは、持続的な成長を実現するために、優秀な技術を有するベンチャー企業に投資を行い、シナジー効果により当社事業が進展することや、ベンチャー企業の成長を通して当社の業績に寄与することを期待しております。 そのために、経営者との面談、保有技術の評価、市場性や事業計画の吟味など必要な手続きをとっております。 しかしながら、ベンチャー企業との相乗効果が想定ほど得られなかったり、ベンチャー企業の成長が想定以上の時間がかかるなどの原因により、投資からの収益獲得が想定どおりに進まなかった場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (14) M&Aについて当社グループは、事業拡大等を目的として、M&Aを一つの選択肢として考えております。 M&Aの実行に際しては、ビジネスや財務、法務等に関する詳細なデューデリジェンスを行い、リスクの低減に努める方針であり、その方針に基づき2024年4月期において、株式会社BETの全株式を取得いたしました。 しかしながら、これらのデューデリジェンスで想定・確認がされなかった事項がM&A等の実行後に判明あるいは発生した場合、市場環境の変化等により事業展開が想定どおりに進まない場合、のれんの減損処理の必要が生じた場合等には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (15) 小規模組織であることについて当社グループは、当連結会計年度末現在、取締役6名、監査役3名並びに従業員430名と規模が比較的小さく、社内管理体制もこの規模に応じたものになっております。 今後につきましては、事業拡大に伴い人員増強を図り、社内管理体制もあわせて強化・充実させていく方針でありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的対応ができなかった場合は、結果として当社グループの事業遂行及び拡大に悪影響を与える可能性があります。 また、小規模な組織であるため、業務を特定の個人に依存している場合があります。 2018年5月より執行役員を設け、権限委譲を進めており、今後も、さらなる権限委譲や業務の定型化、代替人員の確保・育成などを進める予定でありますが、特定の役職員の社外流出などにより、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (16) ダイバーシティについて当社グループは、持続的な成長を実現するためには、多様な考え方、バックグラウンドを持つ人材がそれぞれの個性を発揮して活躍することによる新たな価値創造が不可欠であり、それを可能にする環境整備が重要と考えております。 多様な人材がパフォーマンスを発揮できる制度や環境を醸成できない場合には、当社グループのレピュテーションが損なわれる可能性、優秀な人材を確保できず、多様性がもたらすイノベーション創出が達成できない可能性があり、その結果、当社グループの業績や財政状態に影響を与える可能性があります。 なお、当社グループの人材育成方針及び社内環境整備については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)重要なサステナビリティ項目 ①人的資本」に記載のとおりです。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。 )の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態の状況(全般)当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度に比べ、741,217千円減少し、6,349,226千円となりました。 その主な要因は、商品及び製品が268,616千円、投資有価証券が239,980千円、機械装置及び運搬具が94,533千円それぞれ減少したためであります。 また、自己資本比率は前連結会計年度に比べ2.0ポイント減少し、84.8%となりました。 (流動資産)当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度に比べ、384,342千円減少し、3,073,565千円となりました。 その主な要因は、商品及び製品が268,616千円、売掛金が76,859千円それぞれ減少したためであります。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度に比べ、356,875千円減少し、3,275,661千円となりました。 その主な要因は、繰延税金資産が114,972千円増加した一方で、投資有価証券が239,980千円、機械装置及び運搬具が94,533千円それぞれ減少したためであります。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度に比べ、31,042千円増加し、957,331千円となりました。 その主な要因は、未払金が36,753千円増加したためであります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度に比べ、1,799千円減少し、5,541千円となりました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度に比べ、770,460千円減少し、5,386,354千円となりました。 その主な要因は、自己株式が384,428千円増加したこと、及び利益剰余金が378,255千円減少したためであります。 ② 経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大を背景に、個人消費の持ち直しの動きが見られ、景気は緩やかな回復基調となっている一方、物価上昇による個人消費の頭打ち懸念やアメリカ政府の関税政策による世界経済の不確実性の増大など、依然として先行き不透明な状況が続いております。 。 このような環境の中、当社は景気動向に左右されにくい葬祭市場に対し、遺影写真等画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを主に提供するフューネラル事業、1冊から本格的写真集という新しい写真のアウトプット手法を提案するフォトブック事業、空中結像という今までにないユニークな技術で新しい市場を創造し、夢の実現を目指す空中ディスプレイ事業というそれぞれに位置づけや特色が異なる三つの事業を展開してまいりました。 セグメント別の概況を示すと、次のとおりであります。 各セグメントの業績数値にはセグメント間の内部売上を含んでおります。 (フューネラル事業)当事業におきましては、自社営業による新規契約を着実に積み重ね、主力である遺影写真加工収入は堅調に増加いたしました。 それに伴い、葬儀演出サービスや額の売上も伸長いたしました。 葬儀業界向けDXサービス「tsunagoo(つなぐ)」につきましては、契約の増加とともに認知が進み、訃報作成件数の増加によって供花・供物・弔電などの利用が活性化し、手数料収入の増加につながりました。 利益面につきましては、人件費が上昇しクラウド利用料が増加したものの、効率的な画像加工部門の運営やサプライ品の適切な粗利の確保が奏功したことにより、セグメント利益は確実に増加いたしました。 以上の結果、売上高は3,389,901千円(前連結会計年度比103.3%)、セグメント利益は801,799千円(前連結会計年度比106.6%)となりました。 (フォトブック事業)当事業におきましては、国内プロフェッショナル写真家向け市場は「アスカブック」、国内一般消費者向け市場は「マイブック」ブランドで展開しております。 また、スマートフォンで撮影された写真をもとにフォトブックや写真プリントをOEM供給しております。 国内プロフェッショナル写真家向け市場では、スタジオ向け売上は新製品の投入などで堅調に推移いたしましたが、主力であるウェディング市場が、ウェディングの小規模化や写真関連支出の減少傾向により苦戦しました。 営業企画機能の強化や、オンラインセミナーの充実、フリーランス向けの営業サポート強化などの施策を実施してまいりました。 国内一般消費者向け市場は、撮影写真のアウトプット減少の戻りが遅れているなどの影響を受け、自社ブランドであるマイブック、OEM部門とも厳しい状況が継続しております。 このような厳しい状況の中、OEM先への提案、様々なキャンペーンやコンテストの実施、マイブックギャラリーの実施、カスタマイズ対応の強化などの施策を実施してまいりました。 バーチャル分野では、子会社である株式会社BETの売上が通年寄与し、施策としては、VTuberの獲得費用が上昇する中、効果的なイベントの実施やグッズの共同企画などを行ってまいりました。 また、広島、徳島の2か所でVTuberフェスを実施し、地域活性化の取組として一定の成果を出しました。 利益面につきましては、生産の効率化を進めましたものの、売上の伸び悩みによる稼働率の低下や原材料価格の上昇などにより、セグメント利益は苦戦いたしました。 以上の結果、売上高は3,734,489千円(前連結会計年度比103.2%)、セグメント利益は601,542千円(前連結会計年度比88.8%)となりました。 (空中ディスプレイ事業)当事業におきましては、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指しており、独自技術により空中結像を可能にする「ASKA3Dプレート」について、ガラス製、樹脂製それぞれを開発、製造、販売しております。 営業面につきましては、国内は自社営業を主として、海外は代理店を主として販売を進めております。 国内では自社営業に加え、導入事例の拡散やウェビナー、メルマガなど情報発信などにより一定の設置実績を重ね、海外ではアジア市場を中心にガラス製プレートの販売を行いましたが、空中ディスプレイ市場の創造には至らず、売上実績は前年同期並みに留まりました。 海外におきましては、中国では代理店が積極的に活動しており、産業用途での開発を進めておりますが、一定の時間を要しております。 また、サイネージ向けのセンサーの供給が想定通りに行われていないこともあり、中東など全般的に海外代理店経由の案件獲得が遅れておりますが、センサー供給には目途が立ってきております。 加えて、新たに設置したシンガポール、韓国、タイの代理店による案件獲得をサポートしてまいりました。 また、当社が従来より保持しております能動系の技術を活用した初期的な試作開発を受託し、その研究を継続しております。 製造・開発面では、環境性能に優れた素材での製造開発を進めており、また自社技術開発センターでは中型サイズの品質向上、製造安定化を進め、一定の成果を得ました。 また、量産案件を前提とした品質管理体制の強化に継続的に取り組んでまいりました。 損益面につきましては、案件ごとの採算向上を進めるとともに、展示会の出展回数の減少による広告宣伝費の減少やテーマ絞り込みによる研究開発費の減少など経費をコントロールいたしましたが、棚卸資産評価の見直しにより多額の棚卸資産評価損の計上を余儀なくされました。 その結果、売上高は144,387千円(前連結会計年度比99.0%)、セグメント損失は533,104千円(前連結会計年度は316,966千円の損失)となりました。 以上の結果、売上高は7,263,016千円(前連結会計年度比103.2%)となり、損益面につきましては、フォトブック事業のセグメント利益が苦戦したことや、空中ディスプレイ事業におきまして棚卸資産評価損を売上原価に計上するとともに、減損損失を特別損失に計上したことに加え、特別損失として投資有価証券評価損を計上したことが主な要因となり、経常利益は178,805千円(前連結会計年度比37.7%)、親会社株主に帰属する当期純損失は263,056千円(前連結会計年度は214,441千円の利益)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )は、自己株式の取得や配当金の支払いがあった一方、営業活動により獲得したキャッシュ・フローが増加したため、前連結会計年度に比べ、21,858千円増加し、1,681,873千円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、863,027千円(前連結会計年度は615,744千円の獲得)となりました。 これは主に、税金等調整前当期純損失258,282千円、法人税等の支払額145,564千円による資金の減少があったものの、減価償却費375,855千円、棚卸資産の減少310,948千円、投資有価証券評価損230,492千円による資金の増加があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、324,626千円(前連結会計年度は702,731千円の使用)となりました。 これは主に、有形固定資産の取得による支出201,690千円、無形固定資産の取得による支出105,599千円による資金の減少があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、516,542千円(前連結会計年度は301,050千円の使用)となりました。 これは主に、自己株式の取得による支出400,072千円、配当金の支払額115,032千円による資金の減少があったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の状況 a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 前連結会計年度(自 2023年5月1日至 2024年4月30日)当連結会計年度(自 2024年5月1日至 2025年4月30日)セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)生産高(千円)前期比(%)フォトブック事業1,782,477101.21,722,23596.6空中ディスプレイ事業232,42379.075,77832.6合計2,014,90098.01,798,01489.2 (注) 1 金額は、製造原価によっております。 2 フューネラル事業は、主に役務提供及び仕入商品の販売であり、生産を伴わないため、生産実績を記載しておりません。 b. 仕入実績当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 前連結会計年度(自 2023年5月1日至 2024年4月30日)当連結会計年度(自 2024年5月1日至 2025年4月30日)セグメントの名称仕入高(千円)前期比(%)仕入高(千円)前期比(%)フューネラル事業814,869104.5761,23593.4合計814,869104.5761,23593.4 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 金額は、仕入価格によっております。 3 フォトブック事業及び空中ディスプレイ事業は、主に生産であり、仕入を伴わないため、仕入実績を記載しておりません。 c. 受注実績フューネラル事業、フォトブック事業、空中ディスプレイ事業とも受注実績はありますが、受注から売上計上までが、フューネラル事業においては概ね1日以内、フォトブック事業においては概ね20日以内、空中ディスプレイ事業においては概ね1か月以内であるため、記載を省略しております。 d. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 前連結会計年度(自 2023年5月1日至 2024年4月30日)当連結会計年度(自 2024年5月1日至 2025年4月30日)セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)販売高(千円)前期比(%)フューネラル事業3,281,718104.13,389,901103.3フォトブック事業3,611,29299.43,728,726103.3空中ディスプレイ事業145,33676.8144,38799.3合計7,038,347100.97,263,016103.2 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。 この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。 経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。 また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度における経営成績等の状況に関する認識等 a. 経営成績等の状況当連結会計年度の経営成績は、売上高7,263,016千円(前連結会計年度比103.2%)、経常利益178,805千円(前連結会計年度比37.7%)、親会社株主に帰属する当期純損失263,056千円(前連結会計年度は214,441千円の利益)となりました。 当社グループは経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。 当連結会計年度の売上高増加率は、前連結会計年度と比べるとプラス3.2%であり、売上の伸びとしましては満足できる結果とはなりませんでした。 フューネラル事業は全般的に堅調であったものの、葬儀業界向けDXサービスである「tsunagoo」は利用件数は増加している一方、契約件数が想定より伸びておらず、営業を強化して契約獲得を加速化する必要があると考えております。 フォトブック事業は全般的に厳しい環境にあると認識しております。 プロフェッショナル部門の主要マーケットであるウェディングは件数、規模とも減少傾向にあり、コンシューマ部門におきましては、コロナ禍以降、写真撮影機会の減少の戻りが遅く、デジタルへの移行傾向も持続しております。 そんな中、自社営業による契約の積み重ねや、新製品の投入、各種キャンペーンの実施などの施策を講じてまいりましたが、その成果は今一歩と評価しております。 今後は、プロフェッショナル部門においては、お客様の人手不足の課題を解消するBPOサービスやレタッチソフトの販売などフォトブック以外の役務収益の拡大を図り、コンシューマ部門ではコミュニティーマーケティングを強化し、各コミュニティーにマイブックを浸透させる方策を進めてまいります。 一方、現在活況となっておりますフォトウェディングや、スタジオ写真、建築写真など一般ウェディング以外の市場に向けた売上は順調に計上されました。 また、空中ディスプレイ事業につきましては、一定の設置実績は重ねてまいりましたが、前期並みの売上に留まりました。 海外においては代理店に依拠しており、案件の長期化が継続し、クロージングに至らない案件が多くありました。 また、国内においても問い合わせへの対応が中心となり、ターゲットを絞った営業が十分に行えませんでした。 このような状況の中、組織の変更、営業体制の強化、XRチームとの融合により、量産案件の獲得を目指しつつも、空中ディスプレイの未来感や体験価値を提供できるパッケージ販売や、IPを活用したコンシューマ向け製品の開発、戦略パートナーとの提携による市場創造など、これまでとは違った取り組みを進めて、売上の拡大を図っていきたいと考えております。 売上高経常利益率は2.5%となり、前連結会計年度に比べ、4.2ポイントと大きく落としてしまいました。 最も大きな要因は、空中ディスプレイ事業におきまして、棚卸資産評価損を大きく計上したことによるものであります。 製造の安定化を優先した結果、販売動向と乖離した在庫保有となり大きな反省点となりました。 また、フォトブック事業において、原材料費の増加などにより粗利率が下落したことも要因となっております。 今後は適切な粗利率を確保するための施策を進めてまいります。 空中ディスプレイ事業につきましては、継続してセグメント損失を計上しており、事業化に想定以上の時間を要していることにより、上記の棚卸資産評価損に加え、減損損失の計上を余儀なくされたことは重く受け止めております。 売上の増加に加え、適切な在庫の保有、粗利の確保、研究開発テーマの絞り込みなどに取り組んでまいります。 b. キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 c. 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループは、十分な手元流動性を有しており、運転資金及び投資資金は基本的に自己資金で賄うこととしております。 当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、フォトブック事業における生産設備や空中ディスプレイ事業における生産設備や研究開発費等になります。 翌連結会計年度においては、フォトブック事業における印刷機の購入や写真集関連ソフトウェアの開発などの資金需要がありますが、これらは自己資金で賄う予定であります。 |
研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当連結会計年度の研究開発活動は、デジタル技術を応用したネットワーク型情報社会が確立していく中、当社の強みである画像処理技術や写真印刷技術を生かした新製品の開発及び新市場の開拓に積極的に取り組んでおります。 ネットワーク型情報社会では、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク技術、画像処理技術、組版技術、写真印刷技術、製本技術など専門分野が細分化しており、当社は画像処理技術及び写真印刷技術の研究をメインとし、各専門分野のエキスパートと情報交換、技術協力により、新たなサービスの企画開発を行っております。 また、新しい映像画像の表現方法として、空中結像技術を取得し、さらなる研究開発を進めております。 研究開発体制としましては、フューネラル事業とフォトブック事業につきましては、両事業の企画開発部門と戦略企画部が密接に連携することにより、効率的な研究開発活動を行っております。 また、空中ディスプレイ事業につきましては、空中ディスプレイ事業部が研究開発活動を行っております。 また、事業部門に属さない新規事業開発等につきましては、戦略企画部が担っております。 当連結会計年度の研究開発費の総額は201,836千円となっております。 フューネラル事業とフォトブック事業は共有の研究開発も行っているため、研究開発費は、両事業につきましては、セグメント別に区分しておりません。 セグメント別の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。 (フューネラル事業)フューネラル事業では、主として、お客様の多様なニーズにこたえる高付加価値サービスの開発、商品化に取り組んでおります。 当連結会計年度は、主として、生成AIやXRなど最新技術を取り入れた新しいサービスの開発に取り組んでまいりました。 (フォトブック事業)フォトブック事業では、「デジタルカメラから写真集」という新しい写真表現方法に役立つ発注ツールやコミュニケーションツールの開発に重点的に取り組んでおります。 当連結会計年度は、主として、フォトグラファーと最終顧客と当社と結ぶ「マイレイアウト」の機能強化やサーバーのクラウド移行に取り組んでまいりました。 (空中ディスプレイ事業)空中ディスプレイ事業では、映像画像の新しい表現方法として、空中結像技術の開発に取り組んでおります。 当連結会計年度は、主として、空中結像を可能にするプレートにおきまして、環境性能に優れた樹脂製プレートの製造開発や技術開発センターによるガラス製プレートの大型化研究に重点的に取り組んでまいりました。 また、能動系技術の特許出願などにも取り組んでまいりました。 当連結会計年度における研究開発費の金額は179,249千円であります。 |
設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当連結会計年度の設備投資(のれんを除く無形固定資産への投資を含む)の総額は378,854千円であり、セグメントごとの設備投資等について示すと、次のとおりであります。 (1) フューネラル事業当連結会計年度の主な設備投資は、商品管理センターの建設を中心とする総額113,535千円の投資を実施しました。 なお、重要な設備の除却又は売却はありません。 (2) フォトブック事業当連結会計年度の主な設備投資は、製本設備の購入を中心とする総額201,848千円の投資を実施しました。 2025年4月に本社近くにおいて賃借していました倉庫を返却したことに伴い、建物附属設備など39,819千円除却いたしました。 (3) 空中ディスプレイ事業当連結会計年度の主な設備投資は、金型製作を中心とする総額18,348千円の投資を実施しました。 なお、重要な設備の除却又は売却はありません。 (4) 全社共通当連結会計年度の主な設備投資は、サーバー機器やセキュリティ関連装置の購入を中心とする総額45,122千円の投資を実施しました。 なお、重要な設備の除却又は売却はありません。 |
主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 (1) 提出会社2025年4月30日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)その他合計本社(広島市安佐南区)本社機能、フォトブック事業、空中ディスプレイ事業統括業務施設、画像処理設備、生産設備等572,593398,823530,556(3,392)100,8011,602,775164[79]東京支社(東京都港区)フォトブック事業、空中ディスプレイ事業備品等7,561――2,73110,29225[―]フューネラル事業部(広島市安佐南区)フューネラル事業画像処理設備等93,498―134,699(719)26,380254,578128[38]千葉ベイサイドオペレーションセンター(千葉市中央区)フューネラル事業画像処理設備等3,553――12,66716,22045[25]びわこオペレーションセンター(滋賀県大津市)フューネラル事業画像処理設備等414――8,6349,04837[8]技術開発センター(相模原市緑区)空中ディスプレイ事業生産設備等―――――8[―]クロスラボ(東京都中央区)フォトブック事業等備品等―――1,0831,0834[―]商品管理センター(広島市安佐南区)フューネラル事業備品等77,535―178,805(725)4,911261,25215[―] (注) 1 帳簿価額のうち「その他」は、工具、器具及び備品と建設仮勘定の合計であります。 2 従業員数は就業人員であります。 3 従業員数欄の[外書]は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。 4 現在休止中の設備はありません。 5 東京支社、千葉ベイサイドオペレーションセンター、びわこオペレーションセンター、技術開発センター及びクロスラボは、賃貸借契約により使用しているものであり、年間賃借料はそれぞれ26,535千円、15,732千円、6,693千円、19,560千円、5,402千円であります。 6 帳簿価額は減損損失計上後の金額であります。 (2) 国内子会社重要な設備はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等会社名 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円) 提出会社 本社 (広島市安佐南区)フォトブック事業印刷設備190―自己資金2025年7月2025年10月入替のため大きな変更なし印刷物検査設備39―自己資金2026年3月2026年4月検査装置のため変更なし (2) 重要な設備の除却等経常的な設備の更新のための除却等を除き、重要な設備の除却等の計画はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 179,249,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 45,122,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 37 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 10 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 4,766,000 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 0 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、株式価値の変動や配当の受領のみを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の投資株式と区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、保有目的が純投資以外の目的である投資株式について、当該株式の保有が安定した取引関係の構築や、事業シナジーを目的とした業務提携などにより当社の中長期的な価値の向上に資すると判断した場合においては継続保有し、一方その保有の意義が薄れたと判断した場合は売却する方針であります。 その方針のもと、毎期取締役会において保有する経済合理性や意義を検証し、保有の適否を判断しております。 b. 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式449,280非上場株式以外の株式159,000 (当連結会計年度において株式数が増加した銘柄)該当事項はありません。 (当連結会計年度において株式数が減少した銘柄)該当事項はありません。 c. 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)㈱ひろぎんホールディングス50,00050,000当社の取引銀行として良好な関係を保ち、財務活動をより円滑に推進するためであります。 有59,00056,825 (注)特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であるため、保有の合理性を検証した方法について記載いたします。 当社は、個別の特定投資株式について保有する経済的合理性や意義を検証しており、2025年4月17日の取締役会において、現状保有する特定投資株式の継続保有は妥当であるとの結論に至っております。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 4 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 49,280,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 59,000,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 50,000 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 59,000,000 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | ㈱ひろぎんホールディングス |
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 当社の取引銀行として良好な関係を保ち、財務活動をより円滑に推進するためであります。 |
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 有 |
Shareholders
大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2025年4月30日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 福田 幸雄広島県広島市西区1,752,00011.16 アスカネット従業員持株会広島県広島市安佐南区祇園3丁目28-14458,3002.92 株式会社広島銀行 (常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)広島県広島市中区紙屋町1丁目3-8 (東京都中央区晴海1丁目8番12号)380,0002.42 木原 伸二広島県広島市南区324,0002.06 功野 顕也広島県広島市中区318,9002.03 有限会社武田建工広島県広島市西区草津新町1丁目5-6250,3001.59 吉岡 智也広島県広島市西区217,4001.38 佐橋 英紀愛知県瀬戸市199,8001.27 松尾 雄司広島県広島市南区179,5001.14 楽天証券株式会社東京都港区南青山2丁目6番21号157,0001.00計-4,237,20026.98 (注) 上記のほか当社所有の自己株式1,759,346株があります。 |
株主数-金融機関 | 5 |
株主数-金融商品取引業者 | 11 |
株主数-外国法人等-個人 | 39 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 23 |
株主数-個人その他 | 9,033 |
株主数-その他の法人 | 54 |
株主数-計 | 9,165 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 楽天証券株式会社 |
株主総利回り | 0 |
株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(千円)当事業年度における取得自己株式8956当期間における取得自己株式20,800― (注) 1.当期間における取得自己株式は、譲渡制限付株式の無償取得によるものであります。 2.当期間における取得自己株式には、2025年7月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -398,936,000 |
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー | -400,072,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1 発行済株式の種類及び総数に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)17,464,000――17,464,000 2 自己株式の種類及び総数に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)1,007,057775,88923,600 1,759,346 (変動事由の概要) 2024年6月21日の取締役会決議による自己株式取得による増加 340,000株 2024年12月20日の取締役会決議による自己株式取得による増加 435,800株 単元未満株式の買取による増加 89株 譲渡制限付株式の付与による減少 23,600株 |
Audit
監査法人1、連結 | 有限責任監査法人 トーマツ |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年7月24日株式会社アスカネット取締役会 御中 有限責任監査法人 トーマツ 広島事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士宮 本 芳 樹 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士平 岡 康 治 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社アスカネットの2024年5月1日から2025年4月30日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社アスカネット及び連結子会社の2025年4月30日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、空中ディスプレイ事業において、映像画像の新しい表現方法として空中結像技術を研究開発し、ビジネス化を推進している。 【注記事項】 (重要な会計上の見積り)及び(連結損益計算書関係)に記載のとおり、会社は当連結会計年度の連結財務諸表に、空中ディスプレイ事業に係る棚卸資産として、商品及び製品268,711千円、仕掛品10,524千円、原材料及び貯蔵品626千円を計上し、また、棚卸資産評価損を251,979千円、減損損失を149,913千円計上している。 空中ディスプレイ事業は、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指している。 空中ディスプレイへの確かなニーズを確認している一方で、想定どおりの事業推進が出来ておらず、【注記事項】 (セグメント情報等)に記載のとおり、空中ディスプレイ事業は、継続してセグメント損失を計上している。 固定資産の減損会計や棚卸資産の評価における収益性低下の判断には、将来の事業計画など、事業環境を踏まえた経営者の重要な予測・判断が用いられる。 特に、空中ディスプレイ事業は、技術の開発を伴い、新しい市場を創造している段階である。 このため、さらなる技術開発に想定より時間を要する、量産化が想定どおりに進まない、マーケティングが不調となる、会社の技術より優れた技術の出現により優位性が低下するなどの将来の事業計画における不確実性が存在する。 空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価が適切に行われない場合、棚卸資産が過大評価される可能性が存在し、連結財務諸表全体に及ぼす影響も小さくない。 したがって、当監査法人は、空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価が適切に実施されているかどうかを検討するため、主に以下の手続を実施した。 (内部統制の整備状況及び運用状況の評価)・ 将来の事業計画の作成を含む固定資産の減損会計に関するプロセス及び棚卸資産の評価プロセスにおいて、実施担当者や承認者の適格性など、関連する内部統制の整備状況及び運用状況を評価した。 (固定資産及び棚卸資産の評価の検討)・ 会社が作成した空中ディスプレイ事業の割引前将来キャッシュ・フローにもとづいて、固定資産の減損認識の妥当性を検討した。 ・ 将来の事業計画が、直近の販売実績、棚卸資産単価、取締役会や経営会議における報告や意思決定に照らして合理的に作成されているかどうかを検討した。 ・ 将来の事業計画の根拠となる、会社による空中結像技術に関する市場予測が、事業環境に照らして合理的かどうかを検討した。 ・ 過年度における事業計画とその実績を比較するとともに、責任者への質問や資料の閲覧により事業計画の合理性を検討した。 ・ 会社による空中ディスプレイ事業に係る棚卸資産の評価資料を閲覧するとともに、空中ディスプレイ事業責任者に対して評価の判断根拠について質問を実施した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社アスカネットの2025年4月30日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社アスカネットが2025年4月30日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、空中ディスプレイ事業において、映像画像の新しい表現方法として空中結像技術を研究開発し、ビジネス化を推進している。 【注記事項】 (重要な会計上の見積り)及び(連結損益計算書関係)に記載のとおり、会社は当連結会計年度の連結財務諸表に、空中ディスプレイ事業に係る棚卸資産として、商品及び製品268,711千円、仕掛品10,524千円、原材料及び貯蔵品626千円を計上し、また、棚卸資産評価損を251,979千円、減損損失を149,913千円計上している。 空中ディスプレイ事業は、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指している。 空中ディスプレイへの確かなニーズを確認している一方で、想定どおりの事業推進が出来ておらず、【注記事項】 (セグメント情報等)に記載のとおり、空中ディスプレイ事業は、継続してセグメント損失を計上している。 固定資産の減損会計や棚卸資産の評価における収益性低下の判断には、将来の事業計画など、事業環境を踏まえた経営者の重要な予測・判断が用いられる。 特に、空中ディスプレイ事業は、技術の開発を伴い、新しい市場を創造している段階である。 このため、さらなる技術開発に想定より時間を要する、量産化が想定どおりに進まない、マーケティングが不調となる、会社の技術より優れた技術の出現により優位性が低下するなどの将来の事業計画における不確実性が存在する。 空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価が適切に行われない場合、棚卸資産が過大評価される可能性が存在し、連結財務諸表全体に及ぼす影響も小さくない。 したがって、当監査法人は、空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価が適切に実施されているかどうかを検討するため、主に以下の手続を実施した。 (内部統制の整備状況及び運用状況の評価)・ 将来の事業計画の作成を含む固定資産の減損会計に関するプロセス及び棚卸資産の評価プロセスにおいて、実施担当者や承認者の適格性など、関連する内部統制の整備状況及び運用状況を評価した。 (固定資産及び棚卸資産の評価の検討)・ 会社が作成した空中ディスプレイ事業の割引前将来キャッシュ・フローにもとづいて、固定資産の減損認識の妥当性を検討した。 ・ 将来の事業計画が、直近の販売実績、棚卸資産単価、取締役会や経営会議における報告や意思決定に照らして合理的に作成されているかどうかを検討した。 ・ 将来の事業計画の根拠となる、会社による空中結像技術に関する市場予測が、事業環境に照らして合理的かどうかを検討した。 ・ 過年度における事業計画とその実績を比較するとともに、責任者への質問や資料の閲覧により事業計画の合理性を検討した。 ・ 会社による空中ディスプレイ事業に係る棚卸資産の評価資料を閲覧するとともに、空中ディスプレイ事業責任者に対して評価の判断根拠について質問を実施した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | 空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 会社は、空中ディスプレイ事業において、映像画像の新しい表現方法として空中結像技術を研究開発し、ビジネス化を推進している。 【注記事項】 (重要な会計上の見積り)及び(連結損益計算書関係)に記載のとおり、会社は当連結会計年度の連結財務諸表に、空中ディスプレイ事業に係る棚卸資産として、商品及び製品268,711千円、仕掛品10,524千円、原材料及び貯蔵品626千円を計上し、また、棚卸資産評価損を251,979千円、減損損失を149,913千円計上している。 空中ディスプレイ事業は、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指している。 空中ディスプレイへの確かなニーズを確認している一方で、想定どおりの事業推進が出来ておらず、【注記事項】 (セグメント情報等)に記載のとおり、空中ディスプレイ事業は、継続してセグメント損失を計上している。 固定資産の減損会計や棚卸資産の評価における収益性低下の判断には、将来の事業計画など、事業環境を踏まえた経営者の重要な予測・判断が用いられる。 特に、空中ディスプレイ事業は、技術の開発を伴い、新しい市場を創造している段階である。 このため、さらなる技術開発に想定より時間を要する、量産化が想定どおりに進まない、マーケティングが不調となる、会社の技術より優れた技術の出現により優位性が低下するなどの将来の事業計画における不確実性が存在する。 空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価が適切に行われない場合、棚卸資産が過大評価される可能性が存在し、連結財務諸表全体に及ぼす影響も小さくない。 したがって、当監査法人は、空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 【注記事項】 (重要な会計上の見積り)及び(連結損益計算書関係) |
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結 | 【注記事項】 (セグメント情報等) |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価が適切に実施されているかどうかを検討するため、主に以下の手続を実施した。 (内部統制の整備状況及び運用状況の評価)・ 将来の事業計画の作成を含む固定資産の減損会計に関するプロセス及び棚卸資産の評価プロセスにおいて、実施担当者や承認者の適格性など、関連する内部統制の整備状況及び運用状況を評価した。 (固定資産及び棚卸資産の評価の検討)・ 会社が作成した空中ディスプレイ事業の割引前将来キャッシュ・フローにもとづいて、固定資産の減損認識の妥当性を検討した。 ・ 将来の事業計画が、直近の販売実績、棚卸資産単価、取締役会や経営会議における報告や意思決定に照らして合理的に作成されているかどうかを検討した。 ・ 将来の事業計画の根拠となる、会社による空中結像技術に関する市場予測が、事業環境に照らして合理的かどうかを検討した。 ・ 過年度における事業計画とその実績を比較するとともに、責任者への質問や資料の閲覧により事業計画の合理性を検討した。 ・ 会社による空中ディスプレイ事業に係る棚卸資産の評価資料を閲覧するとともに、空中ディスプレイ事業責任者に対して評価の判断根拠について質問を実施した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 有限責任監査法人 トーマツ |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2025年7月24日株式会社アスカネット取締役会 御中 有限責任監査法人 トーマツ 広島事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士宮 本 芳 樹 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士平 岡 康 治 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社アスカネットの2024年5月1日から2025年4月30日までの第30期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社アスカネットの2025年4月30日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価)と同一内容であるため、記載を省略している。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価)と同一内容であるため、記載を省略している。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価 |
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 | 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(空中ディスプレイ事業セグメントに属する資産の評価)と同一内容であるため、記載を省略している。 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
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商品及び製品 | 379,895,000 |
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