財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-27
英訳名、表紙SAKURA RUBBER CO., LTD.
代表者の役職氏名、表紙取締役社長  中 村 浩 士
本店の所在の場所、表紙東京都渋谷区笹塚一丁目21番17号 (上記は登記上の本店所在地であり、本社業務は下記「最寄りの連絡場所」において行っております。
電話番号、本店の所在の場所、表紙東京(03)3466―2171(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
1918年5月櫻護謨株式会社設立、各種ゴム製品製造を目的とする。
戦時中陸、海軍軍需工場に指定。
1943年8月事業目的に航空機部品の製造加工及び販売を追加。
1943年12月名古屋工場新設。
1945年5月本社工場、東京大空襲で全焼。
1946年5月本社工場復旧。
1950年12月「桜ファイヤーホース」の特許登録。
1954年7月事業目的に消防機器の製造及び販売を追加。
1955年6月航空機用ホース並びにゴム部品に対する航空事業法による運輸大臣仕様承認書の交付をうけ業界唯一の指定工場となる。
1962年6月米国エスターライン・カークヒル・ラバー社と技術提携、「航空機用ダクト類」の生産開始。
1964年3月東京証券取引所市場第二部に上場。
1964年10月米国クレイン・レジストフレックス社(現 パーカーハニフィン・ストラトフレックス社)と技術提携、「航空機用PTFEホース」の生産開始。
1969年9月中野工場新設。
1970年1月本社工場に高圧ゴムホースJIS表示の許可。
1972年4月工場再配置促進法の趣旨により工場の集約を決定し、栃木県大田原市に工場用地を取得。
1973年4月大田原製作所第一期工事竣工。
1974年10月本社新社屋竣工。
1974年11月名古屋工場を大田原製作所へ移転集約。
1975年11月大田原製作所第二期工事竣工。
本社工場を大田原製作所へ移転集約。
1976年6月桜ホース株式会社設立。
(現 連結子会社)1977年3月大田原製作所第三期工事竣工。
中野工場を大田原製作所へ移転集約。
1978年9月米国クレイン・レジストフレックス社(現 パーカーハニフィン・ストラトフレックス社)と技術提携、「ダイナチューブ・フィッティング」の生産開始。
1978年10月株式会社二十一世紀設立。
(現 連結子会社)1978年11月本社工場跡地に笹塚ショッピング・モール竣工オープン。
1982年10月米国エスターライン・カークヒル・ラバー社と技術提携、「インフレイタブルシール」の生産開始。
1989年5月米国パーカーハニフィン・ストラトフレックス社と技術提携「航空機用ライトウェートラバーホース」の生産開始。
1989年7月神奈川工場新設。
1989年7月株式会社サクラフローシステムズ設立。
1990年1月米国ボーイング社の複合材工程認定合格。
1996年3月米国エスターライン・カークヒル・ラバー社と技術提携し「民間航空機用シール」の生産開始。
1999年2月品質システム国際規格「ISO9001」の認証を取得。
2011年4月株式会社川尻機械設立。
(現 連結子会社)2016年9月日本エス・エイ・エス株式会社設立。
(現 連結子会社)2021年9月神奈川工場売却。
2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第二部からスタンダード市場へ移行。
2024年11月櫻テクノ株式会社 清算手続結了。
(旧 株式会社サクラフローシステムズ)
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、当社、連結子会社4社の計5社で構成されており、消防・防災事業、航空・宇宙、工業用品事業、不動産賃貸事業を展開しております。
当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。
(消防・防災事業)主に、当社、桜ホース㈱並びに日本エス・エイ・エス㈱において、消防ホース、消防用吸管、防災救助資機材、労働安全機器などの製造販売を行っております。
(航空・宇宙、工業用品事業)主に、当社及び㈱川尻機械において、航空・宇宙関連部品、金属部品、ダクト、複合材、石油関連ゴム製品、建築土木関連ゴム製品及びゴム製品等製造用金型などの製造販売を行っております。
(不動産賃貸事業)当社及び㈱二十一世紀において、主に笹塚ショッピング・モールの賃貸、運営を行っております。
 事業の系統図は次のとおりであります。
(注)前連結会計年度において、子会社であった櫻テクノ㈱は、2024年11月25日付で清算結了いたしました。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金又は出資金(千円)主要な事業の内容議決権の所有(被所有)割合関係内容所有割合(%)被所有割合(%)(連結子会社) 桜ホース㈱ 東京都渋谷区30,000消防・防災事業100―役員の兼任 3名消防防災機器の販売㈱二十一世紀東京都渋谷区15,000不動産賃貸事業100―役員の兼任 2名賃貸不動産の管理運営㈱川尻機械東京都江戸川区10,000航空・宇宙、工業用品事業100―役員の兼任 1名 金型の設計製造販売日本エス・エイ・エス㈱ 東京都渋谷区10,000消防・防災事業100―労働安全機器の輸入・販売、並びに保守点検
(注) 1 「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2 前連結会計年度において、子会社であった櫻テクノ㈱は2024年11月25日付で清算結了いたしました。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)消防・防災事業315航空・宇宙、工業用品事業不動産賃貸事業12全社(共通)15合計342
(注) 1 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であります。
2 従業員数には嘱託社員を含めております。
3 当社グループは、同一の従業員が消防・防災事業及び航空・宇宙、工業用品事業の両事業に従事している場合が多いため、従業員数について区分記載しておりません。

(2) 提出会社の状況2025年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)31040.816.46,024 セグメントの名称従業員数(名)消防・防災事業295航空・宇宙、工業用品事業不動産賃貸事業―全社(共通)15合計310
(注) 1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。
2 従業員数には嘱託社員を含めております。
3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4 当社は、同一の従業員が消防・防災事業及び航空・宇宙、工業用品事業の両事業に従事している場合が多いため、従業員数について区分記載しておりません。
(3) 労働組合の状況当社の労働組合は、いづれの上部団体にも属さず中正穏健であって、会社と極めて円満な労使関係を持続しております。
なお、連結子会社に、労働組合はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 提出会社当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1、3)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者4.580.076.884.656.9男女の賃金の差異に関する主な理由  正規雇用労働者では、管理職に占める女性労働者の割合が低いこと、時短勤務制度を選択し時間数による給与按分の対象となっている女性が男性より多いことによるものです。
 パート・有期労働者では男性が定年後再雇用のフルタイム嘱託社員が多いことに比べ、女性は勤務時間の短いパート社員が多いことによるものです。

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.パートタイマーの賃金については労働時間を元に算出しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1)経営方針及び目標とする経営指標当社グループは、顧客第一の精神に徹し「顧客に満足される製品(もの)作り」、「正確な仕事で品質保証」を実践することにより広く社会に貢献することを経営理念として事業を行っております。
目標とする経営指標は、持続的な成長と企業価値の向上という観点から「連結売上高経常利益率3%以上の維持」としており、安定的な収益の確保を目指しております。
(2)経営環境及び対処すべき課題当社グループの製品やサービスは、安心・安全な社会の維持に不可欠なものも多く、供給を続けることが使命となっております。
一方、当社大田原製作所では設備の老朽化が進んでおり、今後、製品供給能力の維持に向けた更新投資の増加を想定しております。
更新投資の増加に加えて将来に向けた合理化や能力増強投資も含めますと、短期的には投資償却負担が収益を押下げる要因となります。
生産の効率化や原価構造の改善と合わせ、収益とのバランスを踏まえた投資の検討と実行を進める必要があります。
人材の確保については、非常に厳しい状況が続いております。
採用の強化、多様な働き方に対応する環境の整備、従業員満足度の向上を図り、事業競争力を高めてまいります。
消防・防災事業では、消火活動並びに災害救助の現場におけるニーズは多様化しております。
顧客ニーズを取り込む商材の企画開発と提案型営業による販売力の強化を目指すとともに、生産合理化による収益性の向上を進めてまいります。
航空・宇宙、工業用品事業では、金属3Dプリンタの能力を最大限に活用する設計・生産の技術者育成と製品の宇宙分野への販売拡大、既存製品の製造技術を活かした隣接分野への展開に向けた研究・開発を進めてまいります。
また、世界的な需給バランスの変化や社会情勢の変化により、当社が必要とする原材料の価格上昇、生産中止、調達リードタイムの長期化などが継続しております。
調達先の複数確保、代替材料の選定、平準化生産などにより、顧客ニーズに応える生産体制の強化を進めてまいります。
不動産賃貸事業では、同事業の中核である商業施設のテナント様と連携を図り、地域社会に貢献する営業を続けてまいります。
今後も強固な経営基盤の確立と持続的な成長を目指して、グループ一丸となり対処すべき課題に取り組んでまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス 当社グループは、サステナビリティ全般を取締役会において統括しており、代表取締役社長がサステナビリティ課題に関する経営判断の最終責任を有しております。
コンプライアンス全般に係る事項については、総務部長を委員長とするコンプライアンス委員会を設置し、企業並びに従業員個人の法令や規則の遵守状況を定期的に検証しております。
環境マネジメントについては、総務担当取締役を環境管理責任者とする環境管理委員会を設置し、隔月で開催する環境会議において、環境目標に対する定期的なモニタリングと評価を行います。
また、安全衛生委員会を設置し、労働災害や健康障害の防止と職場環境の向上に向けた活動を行います。
各委員会において経営上の重要事項と判断される場合は、速やかに代表取締役社長並びに総務担当取締役へ報告するとともに、総務担当取締役より取締役会へ報告または上程され、審議を行います。

(2)戦略① 人的資本当社グループは、経営理念である「顧客に満足される製品(もの)作り」、「正確な仕事で品質保証」の実践と当社グループの持続的な成長のために、多様性に富んだ人財・組織の構築が必要という認識のもと、人材の育成と働き甲斐のある職場環境の整備を行い、個人並びに組織の能力と生産性を高めていくことを基本方針としております。
基本方針に従い、職種ごとに従業員個人の必要な力量や社内資格を明確にし、期初に策定する教育訓練計画に沿って継続的な教育を実施しております。
また、安全衛生委員会による定期的なモニタリングを受けて職場環境の整備を実施しております。
当社グループは製造業であり、工場では重量物や危険物を取り扱う業務も多いことから現在は従業員に占める男性の比率が高くなっておりますが、女性が活躍できる職場環境の整備も推進してまいります。
② 環境当社グループは「環境方針」を2012年4月に策定し、環境への負荷の少ない循環型社会実現に寄与するため、製品の開発・設計の段階から生産・物流、廃棄などの全段階における環境負荷低減に努めております。
環境保全に向け、次の項目について重点をおいて取り組んでおります。
・省エネルギー活動・省資源活動・有害物質の使用抑制と環境調和型の製品づくりの推進・廃棄物の削減と再利用化の推進・グリーン購入の推進・不良品発生の撲滅、歩留まり向上によるムダの削除 (3)リスク管理当社グループにおけるリスク管理は、リスクの発生頻度や当社グループが受ける影響度に応じて、担当業務執行部門において行い、取締役会に報告しております。
取締役会は、全社的なリスク管理の視点から対応すべきリスクを優先順位付けし、事業計画に反映しております。
コンプライアンス委員会、安全衛生委員会、環境管理委員会における審議及び検証内容で経営上の重要事項は、取締役会においても議論のうえ方針の改定や改善策の実行を決定しております。
なお、サステナビリティ関連のリスクを含む事業者のリスクについては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
(4)指標及び目標当社グループに属するすべての会社において指標及び目標の設定が行われているものではないため、当社グループにおける記載が困難です。
このため、指標に関する目標及び実績は、当社単体を記載しております。
① 人的資本イ.多様性に富んだ組織に向け女性が長期に活躍できる職場を目指す指標指標目標実績(当事業年度)従業員数に占める女性従業員数の割合 現状の16%から引き上げる (2021年4月~2026年4月)18.6%男性の平均勤続年数における女性の平均勤続年数の割合 現状の93%から引き上げる (2021年4月~2026年4月)95.2%(女性15.8年/男性16.6年) (注)上記指標の算定は、嘱託社員を含みパートタイマー社員を除く。
ロ.教育訓練実施状況の指標指標目標実績(当事業年度)教育訓練実施計画の達成率80%以上93.7%(2024年4月~2024年9月) ② 環境廃棄物、水利用、電力、化石燃料、有機溶剤、二酸化炭素など10項目の使用量や排出量の低減目標を2021年度から2023年度の3年計画で策定しており、項目ごとに2020年度に対して3年間で3%減(毎年1%減)または現状維持を目指しておりました。
2024年度から2026年度については、2023年度の実績値を基準とした計画を策定し、3年間で3%減(毎年1%減)または現状維持を目指しております。
目標に対する当連結会計年度の結果は、集計に時間を要するため公表可能な数値はありません。
なお、前連会計年度(2023年度)では目標10項目中9項目を達成しております。
受注回復による事業活動の活発化を受け、ガソリン使用量の削減が未達となっております。
戦略
(2)戦略① 人的資本当社グループは、経営理念である「顧客に満足される製品(もの)作り」、「正確な仕事で品質保証」の実践と当社グループの持続的な成長のために、多様性に富んだ人財・組織の構築が必要という認識のもと、人材の育成と働き甲斐のある職場環境の整備を行い、個人並びに組織の能力と生産性を高めていくことを基本方針としております。
基本方針に従い、職種ごとに従業員個人の必要な力量や社内資格を明確にし、期初に策定する教育訓練計画に沿って継続的な教育を実施しております。
また、安全衛生委員会による定期的なモニタリングを受けて職場環境の整備を実施しております。
当社グループは製造業であり、工場では重量物や危険物を取り扱う業務も多いことから現在は従業員に占める男性の比率が高くなっておりますが、女性が活躍できる職場環境の整備も推進してまいります。
② 環境当社グループは「環境方針」を2012年4月に策定し、環境への負荷の少ない循環型社会実現に寄与するため、製品の開発・設計の段階から生産・物流、廃棄などの全段階における環境負荷低減に努めております。
環境保全に向け、次の項目について重点をおいて取り組んでおります。
・省エネルギー活動・省資源活動・有害物質の使用抑制と環境調和型の製品づくりの推進・廃棄物の削減と再利用化の推進・グリーン購入の推進・不良品発生の撲滅、歩留まり向上によるムダの削除
指標及び目標 (4)指標及び目標当社グループに属するすべての会社において指標及び目標の設定が行われているものではないため、当社グループにおける記載が困難です。
このため、指標に関する目標及び実績は、当社単体を記載しております。
① 人的資本イ.多様性に富んだ組織に向け女性が長期に活躍できる職場を目指す指標指標目標実績(当事業年度)従業員数に占める女性従業員数の割合 現状の16%から引き上げる (2021年4月~2026年4月)18.6%男性の平均勤続年数における女性の平均勤続年数の割合 現状の93%から引き上げる (2021年4月~2026年4月)95.2%(女性15.8年/男性16.6年) (注)上記指標の算定は、嘱託社員を含みパートタイマー社員を除く。
ロ.教育訓練実施状況の指標指標目標実績(当事業年度)教育訓練実施計画の達成率80%以上93.7%(2024年4月~2024年9月) ② 環境廃棄物、水利用、電力、化石燃料、有機溶剤、二酸化炭素など10項目の使用量や排出量の低減目標を2021年度から2023年度の3年計画で策定しており、項目ごとに2020年度に対して3年間で3%減(毎年1%減)または現状維持を目指しておりました。
2024年度から2026年度については、2023年度の実績値を基準とした計画を策定し、3年間で3%減(毎年1%減)または現状維持を目指しております。
目標に対する当連結会計年度の結果は、集計に時間を要するため公表可能な数値はありません。
なお、前連会計年度(2023年度)では目標10項目中9項目を達成しております。
受注回復による事業活動の活発化を受け、ガソリン使用量の削減が未達となっております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ① 人的資本当社グループは、経営理念である「顧客に満足される製品(もの)作り」、「正確な仕事で品質保証」の実践と当社グループの持続的な成長のために、多様性に富んだ人財・組織の構築が必要という認識のもと、人材の育成と働き甲斐のある職場環境の整備を行い、個人並びに組織の能力と生産性を高めていくことを基本方針としております。
基本方針に従い、職種ごとに従業員個人の必要な力量や社内資格を明確にし、期初に策定する教育訓練計画に沿って継続的な教育を実施しております。
また、安全衛生委員会による定期的なモニタリングを受けて職場環境の整備を実施しております。
当社グループは製造業であり、工場では重量物や危険物を取り扱う業務も多いことから現在は従業員に占める男性の比率が高くなっておりますが、女性が活躍できる職場環境の整備も推進してまいります。
② 環境当社グループは「環境方針」を2012年4月に策定し、環境への負荷の少ない循環型社会実現に寄与するため、製品の開発・設計の段階から生産・物流、廃棄などの全段階における環境負荷低減に努めております。
環境保全に向け、次の項目について重点をおいて取り組んでおります。
・省エネルギー活動・省資源活動・有害物質の使用抑制と環境調和型の製品づくりの推進・廃棄物の削減と再利用化の推進・グリーン購入の推進・不良品発生の撲滅、歩留まり向上によるムダの削除
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ① 人的資本イ.多様性に富んだ組織に向け女性が長期に活躍できる職場を目指す指標指標目標実績(当事業年度)従業員数に占める女性従業員数の割合 現状の16%から引き上げる (2021年4月~2026年4月)18.6%男性の平均勤続年数における女性の平均勤続年数の割合 現状の93%から引き上げる (2021年4月~2026年4月)95.2%(女性15.8年/男性16.6年) (注)上記指標の算定は、嘱託社員を含みパートタイマー社員を除く。
ロ.教育訓練実施状況の指標指標目標実績(当事業年度)教育訓練実施計画の達成率80%以上93.7%(2024年4月~2024年9月)
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
 (1) 原材料の価格高騰、入手困難性当社グループは、石油化学製品や金属素材を主な原材料とする製品を製造しております。
原油価格や金属素材価格の変動に対しては、資材調達時のロット購入や適切な在庫管理によるコストダウンを図っておりますが、世界的な需給のひっ迫や地政学リスクの上昇などにより、原材料価格が急激に高騰する局面では販売価格への転嫁にも限界があり、原価の上昇や支払代金の増加など経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、世界的な需給バランスの変化や社会情勢の変化により、生産中止、調達リードタイムの長期化など、一部の原材料の入手困難性が顕在化しております。
このような状況が拡大した場合、生産活動の遅延や一時停止により経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(2) 製品の欠陥当社グループは、国内及び海外の品質基準により製品の製造を行い、全ての製品につき欠陥が発生しないように万全の品質保証体制を整えておりますが、重大な品質不良、品質事故が発生した場合、追加コストの発生や製品評価の低下による取引高の減少など、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3) 大規模自然災害リスク並びに感染症拡大リスク当社グループは、災害リスク等に対して、リスク管理規定並びに防災計画を整備し、想定外の事象を極力排除し対策を実施しております。
しかしながら、ひとたび大規模災害等が発生した場合、従業員の心身へのダメージや、事業拠点・生産設備の損壊・閉鎖などによる直接的影響、社会インフラの不安定化に伴う受注量の大幅減、原材料の調達難、物流機能の低下など間接的影響により、甚大な損害が発生し事業の継続を困難にする可能性があります。
また、未知の感染症の発生と感染拡大により社会の混乱や経済活動の制約が生じた場合、従業員並びに関係者の感染リスク軽減を最優先事項として、十分に安全を確保した体制のもと事業活動を行ってまいりますが、様々な取引の遅延や中断などにより経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4) 情報セキュリティについて当社グループは、自社の技術・営業・その他事業に関する機密情報を保有し、また、取引先等の機密情報に接することがあります。
最新のセキュリティ環境によるシステムやネットワークの構築と、情報セキュリティポリシー、リスク管理等の諸規定に基づく情報利用を徹底し、情報漏洩防止について対策しておりますが、サイバー攻撃等による情報漏洩が発生した場合、取引の中断や停止、当社グループの有形無形を問わない財産を毀損する可能性があります。
(5) 人材の確保について当社グループは、事業活動と持続的な成長にあたり、研究開発部門の技術者、製造部門の熟練技能者をはじめ、品質管理、販売、調達並びに経営管理の各部門の業務遂行とマネジメントなどに有能な人材の確保が不可欠であり、定期的な人材の採用と育成に努めております。
企業間の人材獲得競争が激しくなるなど人材の確保が困難な状況となった場合、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。
(6) 知的財産権について当社グループは、事業活動に関連する有用な知的財産権の取得並びに保護に努めております。
その知的財産権について訴訟やクレーム等の問題が発生した場合、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。
(7) 為替・金利変動リスク当社グループは、外貨建の輸入取引に係る為替や資金調達に係る金利など、市況変動の影響を受ける取引をしております。
為替変動に対しては為替予約などの利用、金利変動に対しては金利の固定化や金利スワップなどの利用により、それぞれ一定の範囲内で変動リスクを低減する取引を行っておりますが、短期及び中長期の予測を超えた市況変動があった場合、為替決済代金や金利支払額の増加などにより経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8) 固定資産の減損当社グループは、工場や賃貸用不動産など多くの固定資産を事業に活用しております。
中長期的な視点による経営管理のもと固定資産を評価しておりますが、今後、事業環境が大幅に悪化した場合、減損損失が発生し、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9) 退職給付制度について当社グループの退職給付制度は、主として確定給付型企業年金制度を採用しております。
退職給付債務及び退職給付費用は、合理的な見積に基づく基礎率の設定と数理計算を行っておりますが、年金資産の運用状況の急激な悪化や従業員の就業環境等に変化があった場合、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2025年6月27日)現在において、当社グループが判断したものであります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の概要① 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益とともに所得環境の改善も継続しており、緩やかな回復基調にあります。
一方、国内では慢性的な人手不足や原材料価格の高騰、海外では長引く地政学リスク、中国経済の減速などによる先行き不透明感が残る状況で推移しました。
 このような状況のもと当社グループといたしましては、引き続きお客様に満足される製品・サービスの提供により、安心・安全な社会の維持に貢献するべく事業活動を行っております。
また、当連結会計年度において、消防・防災事業では火災現場における省人化・省力化ニーズを取り込む資機材の企画開発及び販売を進め、航空・宇宙、工業用品事業では金属3Dプリンタへの設備投資を行うとともに、金属3Dプリンタを活用する案件の受注や製造工程の改善に取り組んでまいりました。
 しかしながら、消防・防災事業における大型案件の販売剥落と、全社的な原材料価格高騰の影響などにより、当連結会計年度は減収・減益となりました。
その結果、売上高は12,188百万円(前期比8.7%減)、営業利益643百万円(前期比43.4%減)、経常利益653百万円(前期比40.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益425百万円(41.9%減)となりました。
当連結会計年度における報告セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(消防・防災事業)消防ホース・消火栓ホースは、期初計画に比べて販売数量が伸びたことから売上高は増加しました。
大口径ホースは、発電所向け更新案件の受注が前年同期に比べ少ないことから売上高は減少しております。
資機材では、当社企画開発の資機材を搭載する特殊車両の納入があったものの、前期にありました前々期持ち越し案件と安全対策資機材などの大型案件の販売が剥落したことから売上高は減少となっております。
利益面では、材料価格上昇などのコスト増加要因は一定程度に抑制できたものの、減収の影響により減益となりました。
その結果、売上高6,839百万円(前期比21.5%減)、セグメント利益(営業利益)は344百万円(前期比60.5%減)となりました。
(航空・宇宙、工業用品事業)航空・宇宙部門は、前年同期に比べ官需大型機用並びにH3ロケット用チューブ配管類の販売が大幅に増加しております。
工業用品部門では、原油貯蔵施設向けタンクシール及び水門用止水ゴムの販売が増加しております。
利益面では、原材料価格高騰などの影響を受け原価率は上昇しておりますが、増収効果により増益となりました。
その結果、航空・宇宙、工業用品事業の売上高は4,849百万円(前期比17.2%増)、セグメント利益(営業利益)は640百万円(前期比22.9%増)となりました。
(不動産賃貸事業)売上高は順調に推移しております。
利益面では、人件費など管理費用が増加したものの修繕費が減少したことから前期に比べ増益となっております。
その結果、売上高は499百万円(前期比0.4%増)、セグメント利益(営業利益)は103百万円(前期比13.2%増)となりました。
② 財政状態の状況(流動資産)当連結会計年度末の流動資産残高は11,990百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,224百万円の減少となりました。
主として棚卸資産が210百万円増加した一方、受取手形、売掛金及び契約資産が1,510百万円減少したことによるものです。
(固定資産)当連結会計年度末の固定資産残高は4,599百万円となり、前連結会計年度末に比べ245百万円の増加となりました。
主として、有形固定資産が129百万円、投資有価証券が120百万円それぞれ増加したことによるものです。
(流動負債)当連結会計年度末の流動負債残高は5,352百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,134百万円の減少となりました。
主として、支払手形及び買掛金が1,195百万円、未払法人税等が312百万円それぞれ減少したことによるものです。
(固定負債)当連結会計年度末の固定負債残高は2,177百万円となり、前連結会計年度末に比べ181百万円の減少となりました。
主として、長期借入金が229百万円減少したことによるものです。
(純資産)当連結会計年度末の純資産残高は9,059百万円となり、前連結会計年度末に比べ337百万円の増加となりました。
主として、利益剰余金においては親会社株主に帰属する当期純利益425百万円の増加と剰余金の処分174百万円による減少、その他の包括利益累計額においては、その他有価証券評価差額金が78百万円増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。
)は、前連結会計年度末より124百万円増の2,974百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、423百万円の資金の増加(前期は366百万円の資金の増加)となりました。
これは、主として税金等調整前当期純利益600百万円、減価償却費336百万円、売上債権の減少額1,652百万円などの資金増加要因と、仕入債務の減少額1,306百万円、棚卸資産の増加額210百万円などの資金減少要因によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、197百万円の資金の減少(前期は146百万円の資金の減少)となりました。
これは、主として有形固定資産の取得による支出165百万円によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、101百万円の資金の減少(前期は223百万円の資金の減少)となりました。
これは、主として社債及び借入金による収支75百万円の増加、配当金の支払額172百万円などによるものです。
  ④ 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)消防・防災事業1,926,355+19.2航空・宇宙、工業用品事業4,853,998+20.3合計6,780,353+20.0
(注) 金額は、販売価格によっております。
b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)消防・防災事業6,781,872△22.9271,848△17.5航空・宇宙、工業用品事業7,705,889+59.67,897,361+56.7合計14,487,762+6.48,169,210+52.1 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)消防・防災事業6,839,672△21.5航空・宇宙、工業用品事業4,849,662+17.2不動産賃貸事業499,135+0.4合計12,188,471△8.7
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)官公庁3,459,94725.92,640,75621.7三菱重工業㈱――1,249,06610.2
(注)   前連結会計年度の三菱重工業㈱については、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループは、最近の当社グループを取り巻く経営環境の変化が大きいことから、まずは安定的な収益率の確保へ注力することとし、目標とする経営指標を「連結売上高経常利益率3%の維持」としております。
当連結会計年度は、航空・宇宙、工業用品事業の販売が伸びたものの、消防・防災事業における大型案件の販売剥落が影響し減収となっております。
利益面では、航空・宇宙、工業用品事業の利益率が良いことから同事業の増収は利益を押し上げる要因となったものの、全社的な原材料価格の上昇や賃上げの影響と、消防・防災事業の減収による利益額減少の影響を受け減益となりました。
連結売上高経常利益率5.4%となり、目標とする経営指標を達成しておりますが、前期比で2.9%低下しております。
現状の物価上昇、賃上げ、金利上昇などのコスト上昇要因に対し、お客様の理解をいただいた上で売価の再設定などの対策を実施しておりますが、原材料価格の上昇については売価の再設定を上回るスピードで推移しており、今後も価格動向を注視していく必要があります。
また、当社グループの中長期的な成長に向けた設備や人的資本への投資も課題であり、これらの要因や課題に取り組みつつ、次期以降も目標である「経常利益率3%の維持」を目指してまいります。
(消防・防災事業)売上高の減少により固定費の負担割合が相対的に高まったことから、外部顧客への売上高に対するセグメント営業利益率は5.0%(前期10.0%)に低下しております。
エンドユーザーの多くは官公庁であり、その予算による調達品目や金額により事業の売上高は増減する状況にあります。
そのような状況の中で、顧客ニーズに寄り添う営業活動の結果、当連結会計年度では当社企画開発による資機材の納入もあり、今後の需要掘り起こしに向けた事業展開を進められております。
(航空・宇宙、工業用品事業)航空・宇宙部門では、エンドユーザーの中期的な計画による官需大型機用製品の需要回復に加え、H3ロケットの打上げが軌道に乗り始めたことから、同ロケット向け配管類の販売が増加しております。
工業用品部門では、業界動向の影響を受けてタンクシールの受注は当社へ集中する状況となっており、交換需要が中心ではあるもの、売上高の増加に寄与しております。
一方、コロナ禍後の航空機の需要回復や地政学リスクを端緒とした需給のタイト化により、航空・宇宙部門で使用するチタン材やアルミ材などの原材料と部品の価格高騰が継続しております。
原材料価格の上昇に対して売価の再設定など対策を進めましたが、航空・宇宙部門では売価を決定した受注時から生産出荷までの期間が長期となる案件が多く、受注契約後の原材料価格上昇分を売価へ反映させることが難しい状況で推移しております。
外部顧客への売上高に対するセグメント営業利益率 は13.2%(前期12.6%)となりました。
増収効果による利益押上げ要因と、原材料価格上昇の利益押下げ要因により、利益率は前期比並みの水準となっております。
(不動産賃貸事業)外部顧客への売上高に対するセグメント営業利益率は20.7%(前期18.4%)となり、事業の収益性に問題ありません。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容(流動資産)主要な科目残高の前期比は、現金及び預金104.1%、売上債権(受取手形、売掛金及び契約資産並びに電子記録債権の合計。
)76.1%、棚卸資産(商品及び製品、半製品、仕掛品、原材料及び貯蔵品の合計)106.7%となりました。
現金及び預金は、地政学的リスクをはじめとする外部環境の動向を踏まえ、適切な流動性を確保しております。
 売上債権は、例年、消防・防災事業の販売が顧客予算との関連性から年度後半に集中するため、期末の残高が増加する傾向にあります。
期末残高の前期比につきましては、消防・防災事業は前期にありました安全対策資機材の販売剥落により減少しております。
また、航空・宇宙、工業用品事業の期末残高においては、前期から続く受注回復の継続により増加しております。
棚卸資産は、受注の増加、原材料価格の高騰に伴い残高が増加しております。
とくに、航空・宇宙、工業用品事業の受注増加は同事業の受注から生産・出荷までのリードタイムが長いことから、棚卸資産の増加要因となっております。
引き続き調達及び生産の効率化に向けた取り組みが必要と認識しております。
(固定資産)当連結会計年度は、有形固定資産及び無形固定資産への投資額464百万円(建設仮勘定を除く。
)に対し、減価償却費(無形固定資産の償却費を含む。
)336百万円となりました。
金属3Dプリンタへの設備投資や工場設備の能力強化・合理化・更新等並びに賃貸商業施設の更新等を行った結果となっております。
これらは中長期的な投資行動として適切であると判断しております。
(流動負債、固定負債)支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計残高は前期比63.0%となっております。
売上債権と同様、消防・防災事業における安全対策資機材の仕入剥落により減少しております。
資金調達関連として、社債、長期借入金並びに短期借入金の合計残高は前期比102.6%となりました。
手元資金の残高を維持しつつ在庫運転資金等に対応しており、有利子負債残高は適切な水準で推移しているものと判断しております。
(純資産)親会社株主に帰属する当期純利益の計上や配当実施の結果、株主資本残高は前期比103.0%となりました。
その他の包括利益累計額はその他有価証券の時価上昇により357百万円(前期比+131.5%)となっております。
なお、自己資本比率は54.6%(前期49.6%)と前期に比べ上昇しており、経営基盤の安定性は引き続き確保しているものと判断しております。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、航空・宇宙、工業用品事業において販売増加となりましたが、消防・防災事業における大型案件の販売剝落と、全社的な原材料価格高騰の影響などにより減収・減益となりました。
また、減価償却費をはじめとしたその他の資金増加要因は安定した数値で推移しましたが、仕入債務の大幅な減少によりマイナスの影響を受けた結果、営業キャッシュ・フローは前期比115.3%となっております。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、前期に引き続き資金のバランスを維持しつつ設備投資を行っております。
その結果、現金及び現金同等物の残高は前期比104.4%となっております。
資金調達については、金融機関からの借入を基本としております。
調達した資金は自己資金とあわせ、原材料や商品購入資金、人件費や経費支払いなどの運転資金と、研究開発費や設備投資資金に充当しております。
長期借入を行う場合、借入期間は原則5年以内としておりますが、不動産取得などの投資資金については、投資回収期間を考慮し借入期間を別途設定する場合があります。
なお、当社は運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行5行と当座貸越契約を締結しており、突発的な資金需要が発生した場合の手許流動性を確保する手段を準備しております。
当連結会計年度末日現在の当座貸越契約の未実行残高は1,540百万円であります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産、負債の報告数値及び報告期間における収益、費用の報告数値に影響を与える見積りを行う必要があります。
見積りを行った時点で合理的と考えられる仮定に基づき判断を行いますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる可能性があります。
当期の連結財務諸表に対して、重要な会計上の見積りとして認識している項目は以下のとおりであります。
(棚卸資産の評価)棚卸資産について適正な価値で貸借対照表に計上するため、評価を行っております。
過剰、滞留、陳腐化した棚卸資産については、合理的な見積り在庫回転期間に基づき評価損を計上しております。
また、収益性の低下した棚卸資産については、将来の需要や販売価格等の見積りに基づき、正味実現可能価額まで評価損を計上しております。
(繰延税金資産)繰延税金資産について、将来の課税所得の見積りやタックス・プランニングに基づき、一定期間における回収可能性が高いと判断した部分に限り計上しております。
回収可能性が見込めないと判断した部分については評価性引当金を計上しております。
将来の課税所得の見積りやタックス・プランニングは、事業計画を基礎として過去の業績等も考慮し策定しておりますが、経済情勢の変動、経営成績の悪化、事業計画の変更などにより、適宜、見直しが行われます。
繰延税金資産の回収可能性についても定期的に検討を行い、繰延税金資産の計上額及び税金費用に適切に反映しております。
詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当企業集団における研究開発活動は、連結財務諸表を作成する当社のみが行っており、お客様や市場のニーズをとらえた開発と、当社の技術的なシーズを製品化するための研究に取り組んでおります。
当連結会計年度の研究開発活動については、以下のとおりであります。
(1) 消防・防災事業前期から継続して生産能力の向上を図る製造方法の研究と新ホースの開発、ホース用大口径金具の開発、品質保証体制の向上を図る検査方法の研究などを実施しております。
 
(2) 航空・宇宙、工業用品事業将来の宇宙分野の需要拡大に向け量産化をターゲットとした新製造方法の研究、小型軽量エンジン向け金属部品の開発、脱炭素燃料の貯蔵施設用ゴムの研究などを実施しております。
 これらの結果、当連結会計年度における研究開発費は、254百万円であります。
消防・防災事業及び航空・宇宙、工業用品事業の両事業の研究開発活動を同一部署が包括的に行っているため、セグメントごとの研究開発費は集計しておりません。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度における当社グループの設備投資は、総額464百万円(有形固定資産のほか無形固定資産への投資を含む)を投下しました。
主な設備投資として、消防・防災事業及び航空・宇宙、工業用品事業において大田原製作所の能力強化・合理化・更新設備に431百万円、不動産賃貸事業において賃貸用不動産の改装工事などに19百万円を投下いたしました。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社2025年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産その他合計本社他(注)2(東京都渋谷区)消防・防災事業、航空・宇宙、工業用品事業及び不動産賃貸事業本社機能、販売業務施設84,725―91,805(662)7057,899185,13561名古屋営業所他 (注)3 (名古屋市西区他) 消防・防災事業及び航空・宇宙、工業用品事業販売業務施設226―――4927624大田原製作所(栃木県大田原市)消防・防災事業及び航空・宇宙、工業用品事業生産設備272,558539,687238,724(50,948)10,36215,4121,076,745225笹塚ショッピングモール他(東京都渋谷区他)不動産賃貸事業賃貸商業施設、賃貸住居1,027,001―1,159,835(8,603)―3,1942,190,032―
(注) 1.帳簿価額のうち「その他」の内容は、工具、器具及び備品であり、建設仮勘定は除いております。
2.連結会社以外から建物の一部を賃借しております。
年間賃借料は55,111千円であります。
3.連結会社以外から建物の一部を賃借しております。
なお、年間賃借料は重要性が低いため記載を省略しております。

(2) 国内子会社主要な設備はありません。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等主に更新設備が中心であり、重要な設備の新設等はありません。

(2) 重要な設備の除却等更新設備以外の重要な設備除却等はありません。
研究開発費、研究開発活動254,000,000
設備投資額、設備投資等の概要464,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況41
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況16
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況6,024,000
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを保有目的とする株式を純投資目的の株式、中長期的な業務提携や取引関係の開拓・維持・強化等を保有目的とする株式を政策保有株式としております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容政策保有株式については、当該株式が安定的かつ長期的な取引関係の開拓・維持・強化等の観点から、当社の中長期的な企業価値の向上と株主の利益に資すると判断した場合に限り、当該株式の政策保有を行う方針です。
取締役会においては、上記方針に則り、政策保有株式の評価を定期的に行い、保有の継続、または処分について検討しております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式95,774非上場株式以外の株式9446,016 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式以外の株式21,227持株会取引による取得及び情報収集・事業の連携強化のため (当事業年度において株式数が減少した銘柄)該当事項はありません。
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)日本ドライケミカル㈱48,00048,000消防・防災事業において、販売取引、仕入取引ともに継続して行っております。
当社と同じ防災分野を扱う同社ですが得意とする製品やサービスの範囲が異なることから、事業への保有効果はあると判断しております。
有193,680128,736㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ71,25071,250財務面での銀行取引ほか、当社の経営方針や政策決定のための情報交換、必要に応じたビジネスマッチングやサービス紹介などのサービス面を含め、事業全般への保有効果はあると判断しております。
有143,283110,936㈱丸山製作所15,00015,000消防・防災事業において、同社の子会社と販売取引を継続して行っております。
同社の子会社は主要な顧客の一社であり、事業への保有効果はあると判断しております。
有30,73537,305㈱りそなホールディングス19,30019,300財務面での銀行取引ほか、当社の経営方針や政策決定のための情報交換、必要に応じたビジネスマッチングやサービス紹介などのサービス面を含め、事業全般への保有効果はあると判断しております。
有24,83918,340㈱栃木銀行50,00050,000財務面での銀行取引ほか、当社の経営方針や政策決定のための情報交換、当社工場が立地する栃木県下のビジネスマッチングやサービス紹介などのサービス面を含め、事業全般への保有効果はあると判断しております。
有15,85018,200㈱ミライト・ワン7,2007,200不動産賃貸事業において、商業施設の設備保守及び維持管理業務を同社の子会社に委託しております。
商業施設オープン以来の継続取引であり設備について熟知していることから、事業への保有効果はあると判断しております。
有15,68113,752芦森工業㈱
(注)4,7144,563消防・防災事業において、販売取引、仕入取引ともに継続して行っております。
当社と同じ防災分野を扱う同社ですが得意とする製品やサービスの範囲が異なることから、事業への保有効果はあると判断しております。
取引先持株会で保有する株式からの配当金による買付により、株式数が増加しております。
無13,91312,480トーヨーカネツ㈱
(注)2,0002,000航空・宇宙、工業用品事業において、工業用品の販売取引を継続して行っております。
同社は主要な顧客の一社であり、事業への保有効果はあると判断しております無7,3209,020㈱アストロスケールホールディングス
(注)1,000―航空・宇宙工業用品事業において、持続可能な宇宙環境を目指すという同社の理念に賛同し、取得いたしました。
宇宙環境の保全、業界動向の情報収集の観点において、保有効果はあると判断しております。
無714―
(注)定量的な保有効果の記載は困難であり、保有の合理性を検証した方法については、「a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載しております。
みなし保有株式 該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。
⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社9
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5,774,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社9
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社446,016,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1,227,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社1,000
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社714,000
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社持株会取引による取得及び情報収集・事業の連携強化のため
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社㈱アストロスケールホールディングス
(注)
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社航空・宇宙工業用品事業において、持続可能な宇宙環境を目指すという同社の理念に賛同し、取得いたしました。
宇宙環境の保全、業界動向の情報収集の観点において、保有効果はあると判断しております。
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
中 村 浩 士東京都世田谷区24112.49
岩 﨑 哲 也東京都豊島区22411.57
梶 原 祐理子東京都世田谷区1678.68
中 村 一 雄東京都世田谷区1085.59
中 村 惠美子東京都世田谷区864.45
櫻護謨取引先持株会東京都渋谷区笹塚1丁目21-17663.43
㈱りそな銀行大阪市中央区備後町2丁目2-1663.41
東京海上日動火災保険㈱東京都千代田区大手町2丁目6-4613.19
㈱金陽社東京都品川区大崎1丁目2-2583.03
徳力精工㈱東京都府中市緑町3丁目10-1402.07計-1,12157.95
(注) 発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点第3位以下を切り捨てて算定しております。
株主数-金融機関8
株主数-金融商品取引業者19
株主数-外国法人等-個人以外8
株主数-個人その他1,101
株主数-その他の法人84
株主数-計1,220
氏名又は名称、大株主の状況中 村 惠美子