財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-27
英訳名、表紙NAKAMURA CHOUKOU CO.,LTD.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 井上 誠
本店の所在の場所、表紙大阪府堺市西区鶴田町27番27号
電話番号、本店の所在の場所、表紙072-274-0007(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
当社は、1954年10月大阪府堺市旭ヶ丘北町(現 大阪府堺市堺区旭ヶ丘北町)においてミシン用の小ネジを作る会社として創業した「中村鉄工所」を前身としております。
その後、1970年12月に「株式会社中村超硬」を設立し、現在は、ダイヤモンドや超硬合金など耐摩耗性の高い硬脆材料を用いた特殊精密部品や工具の開発・製造・販売などを行っております。
株式会社中村超硬設立以後の企業集団に係る経緯は、次のとおりであります。
年月概要1970年12月大阪府堺市堺区旭ヶ丘北町に超硬冶工具の製造及び販売を目的として株式会社中村超硬を設立1989年7月大阪府堺市西区鳳南町に本社工場を新築し本社移転1999年5月ISO9001の認証取得を受ける2001年6月大阪府堺市西区鶴田町に「MACセンター」を新設(現本社)2001年12月ISO14001の認証取得を受ける2005年5月ノズル洗浄機「MAC-Ⅰ」の販売を開始2005年11月「MACセンター」に新棟竣工2008年4月日本ノズル株式会社(神戸市西区)の全株式を取得し、100%出資子会社とする(現連結子会社)2009年5月ノズル洗浄機「MAC-Ⅲ」の販売を開始2010年1月大阪府和泉市あゆみ野に和泉工場「D-Next」を新設2010年6月本社工場(大阪府堺市西区鳳南町)を閉鎖し、「MACセンター」(大阪府堺市西区鶴田町)に本社移転2010年9月ダイヤモンドワイヤ「DINA-PRISM」の販売を開始2013年2月中国における当社の販売拠点として、中国上海市に上海那科夢楽商貿有限公司を設立(現連結子会社)2015年6月東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場2015年12月大阪府和泉市あゆみ野に和泉第2工場を開設(現和泉工場)2019年7月国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の産学共同実用化開発事業の開発課題である「ゼオライトナノ粒子の製造方法と粒径制御技術」がJSTより成功認定を受ける2020年3月大阪府和泉市の和泉工場「D-Next」を売却2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しによりマザーズ市場からグロース市場へ移行
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び連結子会社)は、特殊精密機器関連、化学繊維用紡糸ノズル関連、D-Next関連、マテリアルサイエンス関連の開発・製造・販売を主な事業として取り組んでおります。
2025年3月31日現在の子会社数は2社(連結子会社 日本ノズル株式会社、上海那科夢楽商貿有限公司)であります。
当社グループの事業内容は以下のとおりであり、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
(1) 特殊精密機器事業当事業は、ダイヤモンドや超硬合金、セラミックスなどの耐摩耗性の高い硬脆材料(*1)を用いた特殊精密部品、工具の設計・製造・販売を行っております。
当事業における主要な製品は、自動車部品やベアリング製造用工作機械に用いられるダイヤモンド部品、液晶テレビやスマートフォン、タブレット等の電子機器の製造に欠かせない電子部品実装(*2)用の産業機械に用いられるダイヤモンドノズル(*3)といった部品であります。
当事業では、こうした特殊精密部品・工具に加えて、実装機(マウンター)用ノズル等を洗浄する装置などの開発・製造・販売も行っております。
また、微細精密加工技術と装置開発技術の複合により、微細な空間で液体や気体を効率的かつ連続的に混合・合成する化学反応用マイクロリアクター(*4)システムの開発・製造・販売も行っております。
(*1)硬脆材料      :ダイヤモンドやセラミックスなどのように、硬度が非常に高い反面、衝撃に弱く、カケ易く割れ易い材料の総称。
(*2)実装        :エレクトロニクスの分野で、電子部品をプリント基板の上に取り付ける(はんだ付けする)工程。
(*3)ダイヤモンドノズル :電子部品(IC・コンデンサ・抵抗等)を電子基板に搭載する際に用いる吸着ノズル。
(*4)マイクロリアクター :一辺あたり1mm以下の大きさの空間で連続的に化学反応を行う装置(通常はバッチ反応器、いわゆる普通のフラスコなど)。
より大きなスケールで反応を行う他の装置と比べ、エネルギー効率、反応速度、安全性、対応できる反応、条件の制御能力などに優れる。

(2) 化学繊維用紡糸ノズル事業当事業は、連結子会社の日本ノズル株式会社で行っており、主に、化学繊維用紡糸ノズル及び周辺部品、不織布製造装置、不織布関連ノズル等の設計・製造・販売を行っております。
同社は、1928年に創業して以来、化学繊維用(レイヨン製造用)ノズルを国産化し、化学繊維の紡糸ノズル専業メーカーとして事業展開してまいりました。
紡糸ノズルは、不織布の製造や炭素繊維の原料となるアクリル繊維などの製造において繊維の品質を決定づける基幹部品であります。
その製造にあたっては微細加工(孔(あな)あけ加工、パンチング加工)及び工具・冶具の製造に関して繊細な技術が必要となります。
同社では、長年にわたり当該事業に特化してきたことにより、多くの技術的蓄積を有しております。
当事業では、わが国の化学繊維メーカーのみならず、中国、インド、トルコ、欧米など、グローバルな繊維メーカーや紡糸設備メーカー等に対し、各種ノズル等を納入しております。
(3) D-Next事業当事業は、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤの製造・販売に関する経験、ノウハウを活かし、ダイヤモンドワイヤ製造装置(以下、PHX-01)の開発・販売を行うとともに、パワー半導体向けダイヤモンドワイヤの開発・製造・販売へ事業モデルの転換を進めております。
(4) マテリアルサイエンス事業当事業は、東京大学との共同開発により、ゼオライトを低コストでナノサイズ化する技術開発に成功し、この技術を用いて開発したナノサイズゼオライトの事業化を目指しております。
マイクロサイズのゼオライトをナノサイズ化することにより、従来の吸着、イオン交換、触媒などといった特長に加え、透明性、高分散などの特長が付加され、機能性も向上することから、従来のゼオライトでは実現できなかった用途での利用が期待されております。
現在、透明吸湿フィルム分野をはじめ、半導体・電子基板封止剤や塗料、抗菌・抗ウイルスコーティング剤やコスメ、ヘルスケア分野等の企業において、ナノサイズゼオライトを利用した製品開発が進められており、早期の事業化に向け取り組んでおります。
 事業の系統図は、次のとおりであります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) 日本ノズル株式会社
(注)2、3神戸市西区48,000千円化学繊維用紡糸ノズル及び周辺部品、不織布製造装置、不織布用ノズル等の設計・製造・販売100.0役員の兼任3名経営指導料の受取上海那科夢楽商貿有限公司
(注)2中国上海市450千USD当社製品の販売、原材料等の仕入100.0役員の兼任4名製品の販売
(注) 1 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
2 特定子会社であります。
3 日本ノズル株式会社については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えておりますが、化学繊維用紡糸ノズル事業の売上高に占める当該連結子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)の割合が90%を超えているため、主要な損益情報等の記載を省略しております。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)特殊精密機器事業33〔 2〕化学繊維用紡糸ノズル事業75〔18〕D-Next事業18〔 -〕マテリアルサイエンス事業5〔 -〕全社(共通)9〔 2〕合計140〔22〕
(注) 1 従業員数は、就業人員数であり、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)を〔 〕内に外数で記載しております。
2 臨時従業員には、パートタイマー及び嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。
3 全社(共通)は、主に管理部門の従業員であります。

(2) 提出会社の状況2025年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)63〔 4〕46.8114.315,174,264 セグメントの名称従業員数(名)特殊精密機器事業31〔 2〕D-Next事業18〔 -〕マテリアルサイエンス事業5〔 -〕全社(共通)9〔 2〕合計63〔 4〕
(注) 1 従業員数は、就業人員数であり、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)を〔 〕内に外数で記載しております。
2 臨時従業員には、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。
3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4 全社(共通)は、主に管理部門の従業員であります。
(3) 労働組合の状況当社には労働組合はありませんが、連結子会社である日本ノズル株式会社には、1969年12月に結成された労働組合があり、JAM山陽労働組合連合に加盟しております。
2025年3月31日現在の組合員数は17名であります。
なお、当社グループの労使関係については円滑な関係にあり、特記すべき事項はありません。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当社及び連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)に基づく公表義務の対象となっていないため、記載事項はありません。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、以下の経営理念のもと、長年培ってきた開発力・技術力を基盤として、優れた品質の製品を安定供給することにより、顧客満足度の向上を図るとともに、取引先・協力会社・地域社会・投資家の皆様方と従業員からの信頼と期待に応えられる企業を目指しております。
〔経営理念〕努力、活力、創造力全員営業、全員製造、全員参加の経営をもって、ものづくりのエキスパート集団となり、夢ある未来を共に育てる。
① お客様、協力会社との共栄のために② 従業員とその家族の幸せのために③ 社会と地球環境への貢献のために
(2) 目標とする経営指標今後の国内外の経済状況については、日本を含めた世界各国における金融政策の変更や米国における政策変動、ウクライナや中東における情勢不安の長期化や、中国経済の先行き不透明感などが市場に与える影響などもあり、今後も予断を許さない状況で推移するものと予想されます。
このような状況のなか、当社グループの2026年3月期の連結業績予想を以下のとおりといたします。
なお下記業績予想には、化学繊維用紡糸ノズル事業における原材料売却による営業外収益を第1四半期に織り込んでおります。
                                   (金額単位:百万円) 2026年3月期第2四半期(累計)対前年同期増減率(%)2026年3月期通期対前年同期増減率(%)売上高1,340△12.23,00013.6営業利益△15-35350.1経常利益25-55-親会社株主に帰属する当期純利益△10-10- ① 特殊精密機器事業耐摩耗工具関連分野及び実装機用ノズル分野ともに、当期においては厳しい受注環境となりましたが、次期についても当面の間は厳しい事業環境が継続するものと見ております。
このような環境の中、当期から量産出荷が開始された新素材で製作した実装機用ノズルの販売が本格化することによる売上拡大や、商社を活用した自動車部品メーカーからの受注拡大、新規参入分野である半導体製造業界や新規開拓したベアリングメーカー等からの受注の獲得、既存顧客からの新規アイテムの受注獲得に注力することにより売上拡大を目指してまいります。
そのため、次期売上高は当期売上高707百万円から21.5%増の860百万円を見込んでおります。
② 化学繊維用紡糸ノズル事業当期において堅調に推移した風力発電用ブレード向け炭素繊維用紡糸ノズルの販売については、次期においては動きが鈍化する見込みであるものの、航空機向け炭素繊維用ノズルは好調に推移すると見ております。
また一部の不織布用ノズルに受注回復の兆しが見えていることや、新工場に設置した大型加工設備の活用により、不織布用大型ノズルやフィルム用ダイの売上拡大、米国やメキシコ、インド、トルコ等への営業展開の強化による売上拡大に取り組んでまいります。
そのため、次期売上高は当期売上高1,679百万円から7.2%増の1,800百万円を見込んでおります。
③ D-Next事業当社製のパワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤの販売については、国内大手ダイヤモンドワイヤユーザーを中心に顧客獲得と販売数量の拡大が順調に進捗しており、次期についてもこの傾向は継続するものと見ております。
国内大手顧客の開拓はほぼ完了しており、次期は顧客内における当社製品のシェアを高めるとともに、半導体用途を中心とした海外顧客の開拓を進めることにより、さらなる売上拡大を目指してまいります。
そのため、次期売上高は当期売上高243百万円から31.3%増の320百万円を見込んでおります。
④ マテリアルサイエンス事業ナノサイズゼオライトについては、当期において化粧品用途や歯みがき粉用途において正式採用されており、少量ではありますが製品用ナノサイズゼオライトの出荷が開始されました。
なお、販売数量の拡大が期待される複数の用途分野においては、量産採用に向けた顧客やエンドユーザーによる評価が継続しておりますが、電子部品封止剤用途については、次期において量産開始される見込みであることには変更はなく、量産開始に向けた生産技術力と生産性の向上に取り組んでまいります。
また次期においては、ナノサイズゼオライトの販売数量を飛躍的に拡大させるため、グローバル市場に対し精力的に営業展開するための体制づくりと、当事業の継続的成長を実現するための事業スキームの策定と確立に向けた取り組みを進めてまいります。
マテリアルサイエンス事業における次期売上高は、当期売上高9百万円から103.5%増の20百万円を見込んでおります。
上記における業績見通しなどの将来に関する記述は、当社グループが現時点において入手可能な情報による判断及び仮定を前提にしており、実際の業績は様々な要因により異なる場合があります。
なお、江蘇三超社との国際仲裁については、2025年5月23日にお知らせいたしました通り、シンガポール国際仲裁センター(SIAC)から仲裁判断(中間判断)を受領し、当社に対し江蘇三超社が被った直接損害額及び利息の支払いが命じられました。
しかしながら、当社が支払う金額については、今後の仲裁手続きにおいて江蘇三超社及び当社がそれぞれ主張を行った上で、仲裁廷により別途決定されることとなっており、現時点においてはその金額の見通しが立てられないため、仲裁判断による業績への影響は連結業績予想には織り込んでいません。
(3) 会社の対処すべき課題国内経済、海外経済ともに先行き不透明な状況が継続する中、当社グループでは2026年3月期において、これまで取り組んできた構造改革を完了させるとともに、それぞれの事業における成長基盤の確立と収益の拡大を目指し、以下の取り組みを進めてまいります。
① 特殊精密機器事業の収益力強化特殊精密機器事業においては、これまで取り組んできた技術開発の成果として、新開発の実装機用ノズルの量産販売開始による売上高の増加を見込んでいるとともに、商社を活用した自動車部品メーカーからの受注拡大、半導体製造業界からの新規受注獲得や既存顧客の深耕、製造現場における生産技術力と生産性の向上を実現することなどにより、さらなる収益力の強化に取り組んでまいります。
② 化学繊維用紡糸ノズル事業の収益力強化化学繊維用紡糸ノズル事業においては、新工場に導入した大型加工設備を活用し、フィルム用ダイや不織布用大型ノズルの受注拡大に注力するとともに、好調に推移している炭素繊維用ノズル分野におけるさらなるシェア拡大と、販売済の不織布製造装置のノズル入れ替え需要や新規の装置需要を的確に取り込むことにより、さらなる収益力の強化に取り組んでまいります。
③ D-Next事業におけるビジネスモデル転換の完了と収益事業化2019年11月に太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ生産事業から撤退し、パワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤ及びPHX-01の生産・販売事業へとビジネスモデルを転換した同事業においては、顧客獲得と販売数量拡大が順調に進捗しているパワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤの生産・販売事業の収益事業化を達成し、ビジネスモデル転換の完了を目指します。
また、インドをはじめとするダイヤモンドワイヤ生産拠点へのPHX-01の受注・販売につきましては、事業上のリスクを慎重に検討しながら商談を進めてまいります。
④ ナノサイズゼオライトの事業化新規事業として取り組んでいるナノサイズゼオライトの開発については、化粧品や歯みがき粉用途において正式採用されました。
また販売量の拡大が期待される複数用途分野においては、量産採用に向けた顧客やエンドユーザーによる評価が継続しております。
2025年度におけるナノサイズゼオライトの量産開始に向け、製造現場における生産技術力と生産性の向上に取り組んでまいります。
また、ナノサイズゼオライトの販売数量を飛躍的に拡大させるため、グローバル市場に対し精力的に営業展開するための体制づくりと、当事業の継続的成長を実現するための事業スキームの策定と確立に向けた取り組みを進めてまいります。
⑤ 研究開発力の強化当社グループの持続的発展のためには、技術競争力に裏打ちされた様々な研究開発が必須と考えております。
この研究開発力を基盤として社会に役立つ製品開発を推進し、「エネルギー」「環境」「医療」を事業領域の3本の柱として、産官学連携も視野に入れながら次世代技術の研究開発を進めてまいります。
⑥ 人材の確保・育成当社グループの持続的発展のためには、現在保有する高度かつ熟練した生産技術を次世代に継承することに加え、今後の当社グループの経営の中核を担う人材の育成が急務と考えております。
このため当社グループでは高度人材の確保のため継続的な採用活動を行うとともに、人材教育体制の構築や人事制度の再設計を行い、必要不可欠な人材が長い年月にわたって、やりがいを持って働いていただける環境の整備を進めてまいります。
⑦ 内部管理体制の強化当社グループは、会社法、金融商品取引法及びその他の法令を遵守するコンプライアンス体制を継続して強化していくとともに、内部牽制が機能する管理体制を構築することで、株主や取引先など、すべてのステークホルダーの信頼に耐えうる組織を目指してまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) ガバナンス当社グループは、すべてのステークホルダーからの信頼と期待に応えられる企業として、長期的視野のなかで企業価値の向上を目指すとともに、経営の透明性・公明性の確保、社会的な責任を果たしていくために、サステナビリティ経営に取り組んでまいります。
原則として毎月1回開催している取締役会にて基本方針や重要課題等を総合的に検討・審議し、決定しており、常勤取締役で構成される経営会議を毎月1回開催しており、経営に関する重要事項や取締役会から委任を受けた事項に迅速に審議決定しております。
また、監査役は取締役会へ出席するほか、常勤監査役が経営会議その他の重要な社内会議にも出席しており、業務執行状況を監視できる体制となっております。
加えて、内部監査室を業務執行部門から独立した形で設置しており、業務執行部門の監査を行い、その結果を常勤監査役同席のもと、代表取締役に直接報告しております。

(2) 戦略当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は次のとおりであります。
・人材育成方針当社グループは、従業員の成長が組織力と競争力の源泉であると認識し、従業員一人ひとりの自己実現とチャレンジできる成長の機会を提供することで、持続的な企業価値の向上を目指します。
従業員が高い志をもち、自律的に学び、新たな技術にチャレンジし続けられるよう、人事制度や人材育成などの改善に継続的に取り組んでおります。
具体的な取り組みとしては、定期的な上司と部下との面談を通し、一人ひとりの期待される役割を明確にし、一人ひとりの教育訓練計画を策定いたしております。
特に技術面においては、当社経営理念にあるとおり、「ものづくりのエキスパート集団」であるべく、高い技術力を有する人材を確保または育成するため、国家技能検定の受検を推進しております。
・社内環境整備当社グループは、従業員の健康増進が個人と組織のパフォーマンスの向上につながるものであると捉え、健康経営を推進しております。
具体的な取り組みとしては、以下のとおりです。
① 安全衛生委員会の開催と労働安全衛生教育の実施② 定期健康診断・ストレスチェックの実施③ 特定保健指導の実施④ 希望者に対する産業医面談の実施 (3) リスク管理当社グループは、サステナビリティに対するリスクと機会を事業部門ごとに検討しております。
事業部門にて検討されたリスクと機会は必要に応じて、経営会議にて審議を行います。
また、リスクについては、代表取締役社長を委員長とし、常勤取締役及び常勤監査役をメンバーとするリスク管理委員会を設置しており、リスク管理に関する戦略的な計画策定及び意思決定、定期的なリスクの抽出、評価を実施しております。
人材の確保に関するリスクの内容については「3 事業等のリスク (重要なリスク)(4)人材の確保に関するリスク」をご参照ください。
(4) 指標及び目標当社グループでは、上記「
(2) 戦略」に置いて記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。
当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。
指標目標実績(当連結会計年度末)国家技能検定2級以上合格者指数※2026年3月までに6350 ※2級合格者を1、1級合格者を2、特級合格者を3とした場合の指数
戦略
(2) 戦略当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は次のとおりであります。
・人材育成方針当社グループは、従業員の成長が組織力と競争力の源泉であると認識し、従業員一人ひとりの自己実現とチャレンジできる成長の機会を提供することで、持続的な企業価値の向上を目指します。
従業員が高い志をもち、自律的に学び、新たな技術にチャレンジし続けられるよう、人事制度や人材育成などの改善に継続的に取り組んでおります。
具体的な取り組みとしては、定期的な上司と部下との面談を通し、一人ひとりの期待される役割を明確にし、一人ひとりの教育訓練計画を策定いたしております。
特に技術面においては、当社経営理念にあるとおり、「ものづくりのエキスパート集団」であるべく、高い技術力を有する人材を確保または育成するため、国家技能検定の受検を推進しております。
・社内環境整備当社グループは、従業員の健康増進が個人と組織のパフォーマンスの向上につながるものであると捉え、健康経営を推進しております。
具体的な取り組みとしては、以下のとおりです。
① 安全衛生委員会の開催と労働安全衛生教育の実施② 定期健康診断・ストレスチェックの実施③ 特定保健指導の実施④ 希望者に対する産業医面談の実施
指標及び目標 (4) 指標及び目標当社グループでは、上記「
(2) 戦略」に置いて記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。
当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。
指標目標実績(当連結会計年度末)国家技能検定2級以上合格者指数※2026年3月までに6350 ※2級合格者を1、1級合格者を2、特級合格者を3とした場合の指数
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は次のとおりであります。
・人材育成方針当社グループは、従業員の成長が組織力と競争力の源泉であると認識し、従業員一人ひとりの自己実現とチャレンジできる成長の機会を提供することで、持続的な企業価値の向上を目指します。
従業員が高い志をもち、自律的に学び、新たな技術にチャレンジし続けられるよう、人事制度や人材育成などの改善に継続的に取り組んでおります。
具体的な取り組みとしては、定期的な上司と部下との面談を通し、一人ひとりの期待される役割を明確にし、一人ひとりの教育訓練計画を策定いたしております。
特に技術面においては、当社経営理念にあるとおり、「ものづくりのエキスパート集団」であるべく、高い技術力を有する人材を確保または育成するため、国家技能検定の受検を推進しております。
・社内環境整備当社グループは、従業員の健康増進が個人と組織のパフォーマンスの向上につながるものであると捉え、健康経営を推進しております。
具体的な取り組みとしては、以下のとおりです。
① 安全衛生委員会の開催と労働安全衛生教育の実施② 定期健康診断・ストレスチェックの実施③ 特定保健指導の実施④ 希望者に対する産業医面談の実施
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 当社グループでは、上記「
(2) 戦略」に置いて記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。
当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。
指標目標実績(当連結会計年度末)国家技能検定2級以上合格者指数※2026年3月までに6350 ※2級合格者を1、1級合格者を2、特級合格者を3とした場合の指数
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。
なお、当社グループはこれらのリスクの存在を認識した上で、当該リスクの発生を極力回避するための努力を継続してまいります。
なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(特に重要なリスク)(1) 江蘇三超社との仲裁に関するリスク中国の江蘇三超社に対するダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡案件について、当社所有のダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡及びダイヤモンドワイヤ製造に関する技術供与に係る契約に関し、同社より2021年11月17日に当社の契約義務の履行がなされなかったとして、本件契約を解除するとともに損害賠償請求する仲裁申立がシンガポール国際仲裁センター(以下「SIAC」という。
)になされました。
本仲裁においては2025年5月20日付にて仲裁判断(中間判断)が下され、本件契約については当社に債務不履行があったと判断され、2021年9月27日付で当社の債務不履行を理由に解除が認められましたが、江蘇三超社が要求していた支払済契約対価(9.9億円)の返還請求については棄却されました。
また、当社に対し江蘇三超社が被った直接損害額及び利息の支払いが命じられましたが、当社が江蘇三超社に支払うべき金額については、今後の仲裁手続きにおいて別途検討・決定されることとなっております。
当社に対し、多額の支払いが命じられた場合は、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、本仲裁費用のうち、現時点までに生じた各当事者の代理人費用等については各自負担とすることが命じられたとともに、江蘇三超社に対し、当社へ未払いの輸送費約583万円及び利息の支払いが命じられました。
これら以外の請求及び反訴は棄却されました。

(2) 新規事業の事業化に関するリスク当社は、新規事業として、ナノサイズゼオライトの開発に取り組んでおり、2019年7月に国立研究開発法人科学技術振興機構から本開発に対する成功認定を受け、現在、サンプル提供先企業において製品化に向けた開発を進めており、一部の企業においては開発ステージから事業ステージへ移行しており、引き続き量産顧客の獲得に努めてまいります。
 しかしながら、サンプル提供先企業における開発に更なる時間が必要であることが見込まれる場合や、将来的に量産顧客の獲得が実現できなかった場合は、当事業における固定費負担が継続することとなるとともに事業化の蓋然性等を考慮しなければならず、その場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(重要なリスク)(1) 米国による関税政策に関するリスク米国による相互関税や自動車に対する追加関税については、日本経済全体に与える影響が大きく、日本から米国に対する輸出の減少や見合わせ、これに伴う国内製造業の稼働率低下等が引き起こされることが予想されます。
この影響により当社製品の受注・販売が減少する可能性があります。
その場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)海外取引の拡大に関するリスク当社グループの連結売上高に占める海外販売の比率は、2025年3月期において45.2%と高く、当社グループが扱う製品の市場動向を鑑みると、今後も海外志向は強まっていくものと考えております。
そのため、当社グループでは、取引慣行の違いによるトラブルを未然に回避するため各種契約に係る法務チェックを強化するとともに、債権回収の安全を図るため前受金の割合を高める等、与信管理を徹底しております。
また、他にも地政学的要因や急激な為替変動などにより、海外での営業活動や製品の出荷に影響が出る可能性があります。
海外取引においては予期せぬトラブルが発生する可能性があり、これらのトラブルが顕在化した場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 株式希薄化による買収可能性に関するリスク当社は、財務状態の安定化を目的として、複数回に渡り新株予約権の発行を決議し、その全ての行使が完了しております。
発行株式数の増加に伴い、2025年3月末時点の株主は7,536名であり、個人株主比率も82.21%と高い状態にあります。
また、2025年3月末時点での当社の株価は335円と低水準となっております。
当社としては、企業価値を高めるべく構造改革を実施し、既存事業での収益力強化や新規事業開発などにも取り組んでおりますが、財務状況の改善が進むにつれ、安定株主不在及び株価低迷に伴う企業買収等の可能性は否定できず、このような場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)人材の確保に関するリスク当社グループの運営は、代表取締役社長である井上誠をはじめとする主要な経営陣に大きく依存しております。
将来、これらの経営陣において、病気やけがによる長期休暇、死亡などの事態が発生した場合、当社グループの業績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。
また、当社グループの成長と成功は社員の力によるものであり、これら重要な人材の確保と育成には常に取り組んでおりますが、将来、重要な人材の確保と育成ができなかった場合は当社グループの成長、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)原材料等の調達価格が上昇するリスク当社グループの事業に関し、販売価格に転嫁することが困難な水準で原材料やエネルギーコストなどが高騰した場合、製造原価の上昇によって利益が減少することにより、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。
)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、所得や雇用環境の改善、社会経済活動の正常化が進んだことに加え、円安を背景としたインバウンド需要の回復もあり、物価上昇による景気下押し要因はあったものの、緩やかな回復傾向となりました。
しかしながら世界経済においてはロシア・ウクライナ紛争や中東地域での緊張が長期化しており、地政学的リスクの高止まりが継続しているとともに、米国における政策変動や中国経済の先行き不安など、依然として厳しくかつ不透明な状況にあります。
また原材料・エネルギーコストの高止まりも継続しており、わが国経済を取り巻く世界情勢は予断を許さない状況が継続しているとともに、不透明感が高まっております。
このような状況下、当社グループは、化学繊維用紡糸ノズル事業において炭素繊維用ノズルの販売が堅調に推移したものの、特殊精密機器事業においては、耐摩耗工具関連分野及び実装機用ノズルともに販売が低調に推移いたしました。
またD-Next事業においては、半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤの販売は順調に拡大したものの、半導体需要の一時的な低迷もあり、売上高は計画を下回りました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は2,640百万円(前年同期比9.4%増)、営業利益は7百万円(前年同期は532百万円の営業損失)、経常損失は21百万円(前年同期は553百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は32百万円(前年同期は144百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① 特殊精密機器事業特殊精密機器事業については、商社を活用した自動車部品メーカーからの受注獲得や、同業他社の廃業や事業撤退を背景とした部品需要の取り込みなどによる新規顧客開拓、既存顧客からの新規アイテム受注といった販売拡大施策が着実に進展しており、代表的な新規アイテムである新素材で製作した実装機用ノズルの出荷が当連結会計年度において開始されました。
しかしながら、主力製品である耐摩耗工具関連分野及び実装機用ノズルの受注回復が遅れており、厳しい事業環境が継続いたしました。
これらの結果、売上高は707百万円(前年同期比1.2%減)、セグメント利益は29百万円(前年同期は11百万円のセグメント損失)となりました。
② 化学繊維用紡糸ノズル事業化学繊維用紡糸ノズル事業については、不織布関連ノズルの需要が低調に推移したものの、風力発電用ブレード向けを中心とした炭素繊維用ノズルの旺盛な需要が継続しており、売上は好調に推移いたしました。
これらの結果、売上高は1,679百万円(前年同期比6.9%増)、セグメント利益は146百万円(前年同期は55百万円のセグメント損失)となりました。
③ D-Next事業D-Next事業については、当社製のパワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤが複数の企業に正式採用されるとともに新規顧客開拓の進展もあり、販売は順調に伸長してきました。
しかしながら、当連結会計年度において車載用を中心とした半導体需要低迷の影響を受け、ウエハメーカーの稼働率が低下したため、パワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤの販売が一時的に頭打ちとなり、販売数量が計画を下回ることとなりました。
なお、ダイヤモンドワイヤ製造装置販売については、インドにおける太陽電池の自国内生産化の進捗の遅れに変化はなく、当連結会計年度における商談の進捗はございませんでした。
これらの結果、売上高は243百万円(前年同期比100.9%増)、セグメント損失は91百万円(前年同期は316百万円のセグメント損失)となりました。
④ マテリアルサイエンス事業新規事業として取り組んでいるナノサイズゼオライトについては、一部の用途分野において正式採用が決定いたしましたが、量産期待値の高い電子部品封止剤やガス吸着用途分野においては顧客やエンドユーザーにおける正式採用に向けた評価が継続しております。
また、直近において引き合いが増加している触媒用途や分離膜用途をはじめとする新規用途分野や新規顧客の開拓を目指したサンプル提供を継続しているとともに、展示会出展をはじめとしたナノサイズゼオライトの認知度向上に取り組んでまいりました。
これらの結果、売上高は9百万円(前年同期比90.0%増)、セグメント損失は96百万円(前年同期は156百万円のセグメント損失)となりました。

(2) 財政状態の状況総資産は前連結会計年度末に比べ648百万円減少し5,355百万円となりました。
これは、仕掛品が138百万円増加したものの、その他流動資産のうち未収消費税が212百万円減少、現金及び預金が186百万円減少、機械装置及び運搬具が130百万円減少、商品及び製品が114百万円減少したこと等によるものであります。
負債は前連結会計年度末に比べ613百万円減少し4,535百万円となりました。
これは、1年内返済予定の長期借入金が279百万円増加したものの、長期借入金が512百万円減少、電子記録債務が151百万円減少、契約負債が88百万円減少したこと等によるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ35百万円減少し819百万円となりました。
これは利益剰余金が32百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は15.1%(前連結会計年度末は14.0%)となりました。
セグメントごとの資産は次のとおりであります。
① 特殊精密機器事業特殊精密機器事業におけるセグメント資産は548百万円となり、前連結会計年度末から0百万円減少しております。
これは、減価償却費計上による有形固定資産の減少が主な要因となります。
② 化学繊維用紡糸ノズル事業化学繊維用紡糸ノズル事業におけるセグメント資産は4,343百万円となり、前連結会計年度末から474百万円減少しております。
これは、消費税還付によるその他流動資産のうち未収消費税の減少、減価償却費計上による有形固定資産の減少が主な要因となります。
③ D-Next事業D-Next事業におけるセグメント資産は89百万円となり、前連結会計年度末から34百万円増加しております。
これは、棚卸資産の増加が主な要因となります。
④ マテリアルサイエンス事業マテリアルサイエンス事業におけるセグメント資産は1百万円となり、前連結会計年度末から0百万円減少しております。
これはその他流動資産の減少が主な要因となります。
(3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。
)は、前連結会計年度末と比べ186百万円減少し、1,308百万円となりました。
当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動によって得られた資金は、123百万円(前年同期は642百万円の収入)となりました。
これは、減価償却費222百万円、未収消費税等の減少額213百万円等の増加要因が、仕入債務の減少額152百万円、契約負債の減少額88百万円等の減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動によって支出された資金は、45百万円(前年同期は1,771百万円の支出)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出43百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動によって支出された資金は、263百万円(前年同期は609百万円の収入)となりました。
これは、長期借入金の返済による支出233百万円等によるものであります。
当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは増加したものの、化学繊維用紡糸ノズル事業の設備に関する投資や取引金融機関に対する約定返済等により、当連結会計年度末の資金は前連結会計年度末から186百万円減少する結果となっております。
当社グループの主な資金需要は、各事業における原材料の仕入、製造経費、販売費及び一般管理費の営業費用などの運転資金や借入金の返済及び利息の支払い等であり、自己資金により充当いたします。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,308百万円であり、当社グループの事業規模における事業継続に必要な資金が確保できていることから、短期的な資本の財源及び資金の流動性については問題ないと考えておりますが、事業基盤が確立されている特殊精密機器事業ならびに化学繊維用紡糸ノズル事業での目標数値を達成することにより、営業キャッシュ・フローの最大化を図ってまいります。
今後も資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めてまいります。
(4) 生産、受注及び販売の状況① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
 セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)特殊精密機器事業482,44091.6化学繊維用紡糸ノズル事業1,119,08382.5D-Next事業210,890105.3マテリアルサイエンス事業--合計1,812,41487.0
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 上記の生産高合計額は各セグメントの第55期連結会計年度における当期製品製造原価の合計額であり、製品棚卸高の増減が反映されておりませんので、連結損益計算書の売上原価とは一致しておりません。
② 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)特殊精密機器事業705,565102.874,39497.4化学繊維用紡糸ノズル事業1,476,50781.61,432,74487.6D-Next事業246,121189.4665,894100.4マテリアルサイエンス事業11,524204.21,090167.7合計2,439,71892.72,174,12491.5
(注)  セグメント間取引については相殺消去しております。
③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)特殊精密機器事業707,53098.8化学繊維用紡糸ノズル事業1,679,856106.9D-Next事業243,744200.9マテリアルサイエンス事業9,828190.0合計2,640,960109.4
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)NATIONAL FOX LIMITED.330,62613.7520,81819.7 3 D-Next事業については当社製のパワー半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤが複数の企業に正式採用されるとともに新規顧客開拓の進展により、前年同期に比べて販売高が増加しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループにとって研究開発活動は成長戦略の要であり、現在保有する中核技術を堅持しながら将来を見据えた経営の視点から研究開発活動に常に取り組んでおります。
このため研究開発部門は、経営方針や事業戦略を踏まえ、最新の技術動向を見極めながら、研究開発テーマの選定、研究開発スケジュールの設定、当社グループ内外との連携方法などについて検討しております。
当社グループの経営陣は、定期的に開催される研究部門の会議や経営会議において研究開発活動の進捗報告を受け、必要に応じて軌道修正等を指示することにより適正な研究開発活動が行われる体制を構築しております。
また、当社グループの研究開発活動は産学官連携を積極的に活用しており、大学研究室や国の研究機関との共同研究活動を通して新規分野における事業シーズの可能性を模索するとともに、設備装置メーカーや素材メーカーなどとも連携しながら当社独自の技術を獲得することを目標として、精力的に研究開発活動に取り組んでおります。
当連結会計年度において当社グループが支出した研究開発費の総額は82百万円であります。
 セグメント別の研究開発活動は、次のとおりであります。
 (1) 特殊精密機器事業特殊精密機器事業では、微細高精度流路加工技術をベースに開発した最適反応条件自動検索型フロー合成装置を販売しており、その技術を活かした新たな装置の開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費の金額はありません。

(2) 化学繊維用紡糸ノズル事業化学繊維用紡糸ノズル事業では、高い成長が見込まれる不織布製造分野において、ノズル部品単品の加工にとどまらず、多様な不織布生産に対応可能な製造装置全体の研究開発を行っております。
また、新たに導入した大型部材加工用の設備を用いた大型不織布製造用ノズル・ダイや、新規参入分野であるフィルム用ダイ製造のための加工技術の開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費の金額は10百万円であります。
(3) D-Next事業D-Next事業では、パワー半導体向けダイヤモンドワイヤの細線化や性能向上のための開発や、PHX-01の市場競争力強化のための開発などに取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費の金額は12百万円であります。
 (4)マテリアルサイエンス事業マテリアルサイエンス事業では、ナノサイズゼオライトの開発に取り組んでおり、早期の事業化を目指し、吸湿やガス吸着、温感や抗菌・抗ウイルス等の用途分野において、様々な企業に対しサンプル供給を行っており、量産顧客の獲得に向けた開発に取り組んでおります。
当連結会計年度における研究開発費の金額は60百万円であります。
 
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資の総額(有形固定資産及び無形固定資産)は、39百万円であり、セグメントごとの設備投資の内容は、次のとおりであります。
(1) 特殊精密機器事業当連結会計年度の設備投資は、生産能力向上のための切削加工機等を中心とする総額0百万円の投資を実施しました。

(2) 化学繊維用紡糸ノズル事業当連結会計年度の設備投資は、生産能力向上のための切削加工機等を中心とする総額30百万円の投資を実施しました。
(3) D-Next事業当連結会計年度の設備投資は、和泉工場の改装工事による総額6百万円の投資を実施しました。
(4) マテリアルサイエンス事業当連結会計年度の設備投資は、ナノサイズゼオライトの事業化に向けた設備の増設による総額0百万円の投資を実施しました。
当連結会計年度において、減損損失8百万円を計上しております。
減損損失の内容については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係)※9」に記載のとおりであります。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社2025年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産その他合計本社(堺市西区)特殊精密機器事業、マテリアルサイエンス事業及び全社共通本社機能、製造設備及び研究開発設備131,2990132,890(1,486.50)-0264,18945〔4〕和泉工場(大阪府和泉市)D-Next事業製造設備00-(-)-0018〔-〕
(注) 1 帳簿価額は減損損失計上後の金額で記載しております。
2 従業員数は就業人員であり、従業員数欄は、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)を〔 〕内に外数で記載しております。
3 上記の他、連結会社以外から賃借している設備の内容は、下記のとおりであります。
事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容年間賃借料(千円)契約残高(千円)本社(堺市西区)特殊精密機器事業及び全社共通本社及び駐車場用土地12,785-和泉工場(大阪府和泉市)D-Next事業和泉工場及び駐車場用土地40,743-
(2) 国内子会社2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積㎡)リース資産その他合計日本ノズル株式会社本社(神戸市西区)化学繊維用紡糸ノズル事業製造設備814,3161,252,121481,992(8,063.31)30,94623,3622,602,73975〔18〕
(注) 1 現在休止中の主要な設備はありません。
2 帳簿価額の「その他」は、工具、器具及び備品、及びソフトウエア等の無形固定資産であり、建設仮勘定の金額を含んでおります。
3 従業員数は就業人員であり、臨時従業員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)を〔 〕内に外数で記載しております。
(3) 在外子会社重要性がないため、記載を省略しております。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
   該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動60,000,000
設備投資額、設備投資等の概要0

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況47
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況14
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況5,174,264

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資有価証券の区分の基準及び考え方当社は、投資株式について、もっぱら株式の価値の変動または配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)に区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社が保有する保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式は、全て非上場株式であるため、記載を省略いたします。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額区分銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式1-非上場株式以外の株式-- c.当事業年度における株式数の変動(当事業年度において株式数が増加した銘柄)該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)該当事項はありません。
d.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
楽天証券株式会社東京都港区南青山2-6-21458,6004.16
株式会社YMD名古屋市名東区本郷1-152278,1002.52
株式会社SBI証券東京都港区六本木1-6-1261,9002.38
井上 誠堺市南区258,9202.35
株式会社ナカムラコーポレーション大阪市中央区北久宝寺町1-2-1179,0001.62
井上 阿佐美堺市南区137,1801.24
井上 紘章堺市南区135,8001.23
井上 絢哉大阪府和泉市130,7001.19
北野 和政大阪市阿倍野区125,0001.13
JPモルガン証券株式会社東京都千代田区丸の内2-7-391,0000.83計-2,056,20018.66 (注)持株比率は発行済株式の総数から自己株式(1株)を控除して算出しております。
株主数-金融機関1
株主数-金融商品取引業者29
株主数-外国法人等-個人17
株主数-外国法人等-個人以外22
株主数-個人その他7,422
株主数-その他の法人45
株主数-計7,536
氏名又は名称、大株主の状況JPモルガン証券株式会社
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。

Shareholders2

発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)11,020,900--11,020,900 2.自己株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)1--1

Audit

監査法人1、連結新月有限責任監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月26日 株 式 会 社 中 村 超 硬取   締   役   会 御中 新月有限責任監査法人 大阪府大阪市 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士岡 本  光 弘印 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士本 川  雅 啓印 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社中村超硬の2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社中村超硬の2023年4月1日から2024年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社中村超硬及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項注記事項(重要な後発事象)に記載されているとおり、中国の江蘇三超社に対するダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡案件について、2025年5月20日付でSIACから仲裁判断(中間判断)を受領し、会社に対し江蘇三超社が被った直接損害額及び利息の支払いが命じられている。
しかしながら、会社が支払う金額については、今後の仲裁手続きにおいて江蘇三超社及び会社がそれぞれ主張を行った上で、仲裁廷により別途決定されることとなっており、現時点においてはその金額の見通しが立てられないため、仲裁判断による業績への影響を合理的に見積ることは困難な状況である。
当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無に対する評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、太陽光向けシリコンウエハ製造に使用されるダイヤモンドワイヤを販売する当時の電子材料スライス周辺事業において、ダイヤモンドワイヤの市場価格が1年で約7割下落する等、太陽光関連の市場環境が大きく変化した影響を受け、2019年3月期において債務超過となった。
これに対し、会社は、2020年3月期においてダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退及び主力工場の売却等の構造改革並びに新株予約権の発行による資金調達及び資本増強により債務超過を解消している。
また、会社は、これまで、金融機関から借入金の返済方法の変更を主な内容とした条件変更の合意を1年単位で得ていたが、2023年3月期において、金融機関との間でシンジケートローン契約を締結するとともに既存借入金を返済している。
このような状況を踏まえて、会社は、当連結会計年度末及び連結決算日後において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は存在しないと判断している。
一方で、【注記事項】
(重要な後発事象)に記載のとおり江蘇三超社との間では仲裁手続きが継続している。
当監査法人は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するか否かについての経営者による判断の妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
・シンジケートローン契約書等を閲覧し、財務維持要件の内容等を確かめた。
・資金繰り表を入手し、資金繰り計画が合理的に策定されているか検証した。
・江蘇三超社との仲裁案件について、仲裁判断(中間判断)の内容及び今後の見通し等を確認するため、担当弁護士への質問及び確認を実施した。
以上の状況に鑑み、会社の継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無に対する評価が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項とした。
一定の期間にわたり充足される履行義務に係る収益の認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)3.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、会社及び連結子会社では、一定の要件を満たす特定の設備販売契約について、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合には当該進捗度に応じて収益を計上している。
履行義務の充足に係る進捗度は、インプット法に基づいて見積原価総額に対する連結会計年度末までの発生原価の割合に基づき算定される。
当該設備販売契約は、案件ごとに仕様が異なる個別的なものであり、その原価総額の見積りは不確実性を伴い、かつ経営者の判断に依存する。
当該設備販売契約が有するこれらの性質に鑑み、当監査法人は、当該事項を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は、履行義務の充足に係る進捗度に基づく収益認識の検討にあたり、主として以下の監査手続を実施した。
・原価総額の見積り及び履行義務の充足に係る進捗度の計算に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
・見積原価総額について、見積原価明細を閲覧するとともに、その内容について、顧客からの注文内容を踏まえて、質問により確認した。
・発生原価について、原価明細を閲覧し、一定の基準により抽出した原価に関し、発注書、納品書等の閲覧を実施した。
また、製造途中の設備について、写真を入手し、写真と進捗度の整合性を確認した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社中村超硬の2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、株式会社中村超硬が2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 
(注) 1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無に対する評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、太陽光向けシリコンウエハ製造に使用されるダイヤモンドワイヤを販売する当時の電子材料スライス周辺事業において、ダイヤモンドワイヤの市場価格が1年で約7割下落する等、太陽光関連の市場環境が大きく変化した影響を受け、2019年3月期において債務超過となった。
これに対し、会社は、2020年3月期においてダイヤモンドワイヤ生産事業からの撤退及び主力工場の売却等の構造改革並びに新株予約権の発行による資金調達及び資本増強により債務超過を解消している。
また、会社は、これまで、金融機関から借入金の返済方法の変更を主な内容とした条件変更の合意を1年単位で得ていたが、2023年3月期において、金融機関との間でシンジケートローン契約を締結するとともに既存借入金を返済している。
このような状況を踏まえて、会社は、当連結会計年度末及び連結決算日後において継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は存在しないと判断している。
一方で、【注記事項】
(重要な後発事象)に記載のとおり江蘇三超社との間では仲裁手続きが継続している。
当監査法人は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するか否かについての経営者による判断の妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
・シンジケートローン契約書等を閲覧し、財務維持要件の内容等を確かめた。
・資金繰り表を入手し、資金繰り計画が合理的に策定されているか検証した。
・江蘇三超社との仲裁案件について、仲裁判断(中間判断)の内容及び今後の見通し等を確認するため、担当弁護士への質問及び確認を実施した。
以上の状況に鑑み、会社の継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無に対する評価が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項とした。
一定の期間にわたり充足される履行義務に係る収益の認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)3.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、会社及び連結子会社では、一定の要件を満たす特定の設備販売契約について、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合には当該進捗度に応じて収益を計上している。
履行義務の充足に係る進捗度は、インプット法に基づいて見積原価総額に対する連結会計年度末までの発生原価の割合に基づき算定される。
当該設備販売契約は、案件ごとに仕様が異なる個別的なものであり、その原価総額の見積りは不確実性を伴い、かつ経営者の判断に依存する。
当該設備販売契約が有するこれらの性質に鑑み、当監査法人は、当該事項を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は、履行義務の充足に係る進捗度に基づく収益認識の検討にあたり、主として以下の監査手続を実施した。
・原価総額の見積り及び履行義務の充足に係る進捗度の計算に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
・見積原価総額について、見積原価明細を閲覧するとともに、その内容について、顧客からの注文内容を踏まえて、質問により確認した。
・発生原価について、原価明細を閲覧し、一定の基準により抽出した原価に関し、発注書、納品書等の閲覧を実施した。
また、製造途中の設備について、写真を入手し、写真と進捗度の整合性を確認した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結一定の期間にわたり充足される履行義務に係る収益の認識
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)3.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、会社及び連結子会社では、一定の要件を満たす特定の設備販売契約について、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができる場合には当該進捗度に応じて収益を計上している。
履行義務の充足に係る進捗度は、インプット法に基づいて見積原価総額に対する連結会計年度末までの発生原価の割合に基づき算定される。
当該設備販売契約は、案件ごとに仕様が異なる個別的なものであり、その原価総額の見積りは不確実性を伴い、かつ経営者の判断に依存する。
当該設備販売契約が有するこれらの性質に鑑み、当監査法人は、当該事項を監査上の主要な検討事項とした。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)3.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、履行義務の充足に係る進捗度に基づく収益認識の検討にあたり、主として以下の監査手続を実施した。
・原価総額の見積り及び履行義務の充足に係る進捗度の計算に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
・見積原価総額について、見積原価明細を閲覧するとともに、その内容について、顧客からの注文内容を踏まえて、質問により確認した。
・発生原価について、原価明細を閲覧し、一定の基準により抽出した原価に関し、発注書、納品書等の閲覧を実施した。
また、製造途中の設備について、写真を入手し、写真と進捗度の整合性を確認した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別新月有限責任監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年6月26日 株 式 会 社 中 村 超 硬取   締   役   会 御中 新月有限責任監査法人 大阪府大阪市 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士岡 本  光 弘印 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士本 川  雅 啓印 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社中村超硬の2024年4月1日から2025年3月31日までの第55期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社中村超硬の2025年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
強調事項注記事項(重要な後発事象)に記載されているとおり、中国の江蘇三超社に対するダイヤモンドワイヤ生産設備等の譲渡案件について、2025年5月20日付でSIACから仲裁判断(中間判断)を受領し、会社に対し江蘇三超社が被った直接損害額及び利息の支払いが命じられている。
しかしながら、会社が支払う金額については、今後の仲裁手続きにおいて江蘇三超社及び会社がそれぞれ主張を行った上で、仲裁廷により別途決定されることとなっており、現時点においてはその金額の見通しが立てられないため、仲裁判断による業績への影響を合理的に見積ることは困難な状況である。
当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無に対する評価連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無に対する評価)と同一内容であるため、記載を省略している。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無に対する評価連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無に対する評価)と同一内容であるため、記載を省略している。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無に対する評価
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況の有無に対する評価)と同一内容であるため、記載を省略している。
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

電子記録債権、流動資産44,513,000
商品及び製品19,014,000
仕掛品55,012,000
原材料及び貯蔵品45,203,000
その他、流動資産19,538,000
建物及び構築物(純額)945,615,000
機械装置及び運搬具(純額)1,252,122,000
工具、器具及び備品(純額)0
土地132,890,000
リース資産(純額)、有形固定資産30,946,000
建設仮勘定1,631,000