財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-27
英訳名、表紙DIGITAL HEARTS HOLDINGS Co., Ltd.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 CEO 筑紫 敏矢
本店の所在の場所、表紙東京都新宿区西新宿三丁目20番2号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03(3373)0081
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
2013年10月1日に単独株式移転により当社の完全子会社となった株式会社デジタルハーツの沿革も含め、当社グループの沿革は以下のとおりであります。
(ご参考:2013年9月までは株式会社デジタルハーツ(株式移転完全子会社)の沿革) 年月概要2001年4月東京都杉並区方南一丁目に有限会社デジタルハーツを設立。
主にコンソールゲームを対象とするデバッグサービスの提供を開始。
2003年10月株式会社に組織変更。
2007年9月Microsoft Corp.より「Xbox 360®」の推奨ゲームテスト企業認定(AXTP)を日本企業として初めて取得。
2008年2月東京証券取引所マザーズ市場に上場。
2011年2月東京証券取引所市場第一部へ市場変更。
2011年7月韓国に連結子会社としてDIGITAL Hearts Korea Co., Ltd.を設立。
2011年10月アメリカに連結子会社としてDIGITAL HEARTS USA Inc.を設立。
2011年12月タイに連結子会社としてDIGITAL Hearts (Thailand) Co., Ltd.を設立。
2012年3月東京都新宿区に連結子会社として株式会社G&Dを設立。
ゲームソフトウェア開発のアウトソーシングサービスの提供を開始。
2012年5月3Dコンテンツ制作及びそれに付帯する業務を当社より分離し独立事業会社化、東京都新宿区に連結子会社として株式会社デジタルハーツ・ビジュアルを設立。
2012年11月Aetas株式会社の株式を取得し連結子会社化。
同社を通じて総合ゲーム情報サイト「4Gamer.net」を運営するメディア事業を開始。
2013年10月株式会社デジタルハーツが単独株式移転により当社を設立し、当社株式は東京証券取引所市場第一部に上場(株式会社デジタルハーツは2013年9月に上場廃止)。
株式会社デジタルハーツの子会社6社について、現物配当によりその株式を取得し、当社の直接の子会社となる。
2013年11月システム開発事業を行う株式会社ネットワーク二一の株式を取得し連結子会社化。
2014年4月ゲームの受託開発を行う株式会社プレミアムエージェンシーの株式取得及び第三者割当増資引受により連結子会社化。
2016年1月株式会社プレミアムエージェンシーを存続会社とし、株式会社G&D及び株式会社デジタルハーツ・ビジュアルを消滅会社とする吸収合併を実施するとともに、商号を株式会社フレイムハーツに変更。
2016年7月中国に連結子会社としてDIGITAL HEARTS (Shanghai) Co., Ltd.を設立。
2017年6月代表取締役の異動をはじめ、経営体制を刷新。
第二創業期としてエンタープライズ領域における事業拡大を推進。
2017年10月株式会社デジタルハーツを存続会社とし、株式会社ネットワーク二一を消滅会社とする吸収合併を実施。
2017年10月DIGITAL Hearts Korea Co., Ltd.及びDIGITAL Hearts(Thailand)Co., Ltd.の事務所を閉鎖。
2018年6月米国のセキュリティベンチャー企業であるSynack, Inc.と協業を開始し、セキュリティ事業に本格参入。
2018年7月株式会社ハーツユナイテッドグループから株式会社デジタルハーツホールディングスへ商号を変更。
2018年8月システムテスト事業を行う株式会社エイネットの株式を取得し連結子会社化。
2018年11月ソフトウェアテスト技術者資格保有者数が国内最大規模となり、ソフトウェアテストに関する国際的な資格認定団体であるInternational Software Testing Qualifications Board(以下「ISTQB」)のパートナープログラムにおいてPlatinum Partner認定を取得。
2019年1月韓国においてゲームデバッグ及びローカライズサービスを提供するOrgosoft Co., Ltd.(現 DIGITAL HEARTS Seoul Co., Ltd.)の株式を取得し連結子会社化。
2019年8月豊富なテスト自動化ノウハウ及びテストエンジニアを有するLOGIGEAR CORPORATIONの株式取得及び第三者割当増資引受により連結子会社化。
2019年12月当社の連結子会社である株式会社デジタルハーツがLINGUITRONICS Co., Ltd.と合弁でDigital Hearts Linguitronics Taiwan Co., Ltd.を台湾に設立。
年月概要2021年3月中国ゲームメーカーに対するアジア圏でのマーケティング支援を行うMetaps Entertainment Limited(現 DIGITAL HEARTS CROSS Marketing and Solutions Limited)の株式を取得し、同社及びその子会社、計8社を連結子会社化。
2021年6月フリーランスエンジニア等のIT人材サービス事業を強みとする株式会社アイデンティティーの株式を取得し連結子会社化。
2021年7月ISTQBパートナープログラムの最上位となるGlobal Partner認定を取得。
2022年1月当社の連結子会社であるLOGIGEAR CORPORATIONがOracle製品の導入支援や保守・運用支援を行うDEVELOPING WORLD SYSTEMS LIMITEDの株式を取得し連結子会社化。
2022年3月SAPの導入及び運用コンサルティングに関して豊富な実績とノウハウを有する株式会社CEGBの株式を取得し連結子会社化。
2022年4月当社の完全子会社である株式会社デジタルハーツのエンタープライズ事業を、同じく当社の完全子会社である株式会社AGESTに承継させる吸収分割を行うとともに、エンタープライズ事業を行う国内企業の株式会社レッドチーム・テクノロジーズと株式会社ロジギアジャパンをAGESTに統合するグループ組織再編を実施。
2022年4月東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行。
2022年7月株式会社AGESTを存続会社とし、株式会社エイネットを消滅会社とする吸収合併を実施。
2022年8月当社の連結子会社である株式会社AGESTがソーバル株式会社より品質評価事業を吸収分割により承継。
2023年4月SAP/ERPの導入支援を行う株式会社GPCの株式を取得し連結子会社化。
2023年5月エンターテインメント事業、エンタープライズ事業それぞれの成長ポテンシャル最大化を目的に、エンタープライズ事業の中核子会社である株式会社AGESTの株式分配型スピンオフ及び上場(以下、「スピンオフ上場」)の準備開始を決議。
2024年1月スピンオフ上場準備の一環として、エンタープライズ事業を営むグループ会社を株式会社AGESTの直接子会社とするグループ組織再編を実施。
英語圏でのデバッグ事業拡大に向け、JetSynthesys Private Limitedと合弁でJetSynthesys Digital Services Private Limitedをインドに設立。
2024年4月スピンオフ上場準備の一環として代表取締役の交代を含む新たなマネジメント体制へと移行し、ゲーム・エンターテインメント領域で事業を展開する「DHグループ」とエンタープライズ領域で事業を展開する「AGESTグループ」、それぞれ完全に独立した2グループ経営を開始。
2024年8月DHグループ事業において、独自のゲーム特化型AI翻訳エンジン「ella」を活用した翻訳サービスの提供を開始。
2024年12月当社の連結子会社である株式会社アイデンティティーの保有全株式を譲渡。
2025年1月AGESTグループにおいて、AI機能を標準搭載した独自のAIテスト管理ツール「TFACT」β版の提供を開始。
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、純粋持株会社である当社、連結子会社20社、持分法適用会社2社(2025年3月31日現在)で構成されております。
当社では、「SAVE the DIGITAL WORLD」という企業ミッションのもと、DHグループ事業及びAGESTグループ事業を展開することで、顧客企業におけるソフトウェア開発の品質向上を総合的に支援しております。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
当社及び当社の関係会社の事業における当社及び当社関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分並びに名称を変更しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
(1) DHグループ事業主に、コンソールゲーム、モバイルゲーム等のエンターテインメント向けコンテンツを対象に、以下のサービスを提供しております。
① 国内デバッグ主に、コンソールゲーム、モバイルゲーム等を対象に、ソフトウェアの不具合をユーザー目線で検出し顧客企業に報告するサービスを提供しております。
(主な関係会社)株式会社デジタルハーツ ② グローバル及びその他ゲームタイトルを海外展開する際に必要な翻訳・LQAやマーケティング支援等を行うグローバルサービスのほか、ゲームの受託開発・2D/3Dグラフィック制作を行うクリエイティブサービス、総合ゲーム情報サイト「4Gamer.net」の運営等を行うメディアサービス等を提供しております。
(主な関係会社)株式会社デジタルハーツ Aetas株式会社 株式会社フレイムハーツ DIGITAL HEARTS USA Inc. DIGITAL HEARTS (Shanghai) Co., Ltd. Digital Hearts Linguitronics Taiwan Co., Ltd. DIGITAL HEARTS Seoul Co., Ltd. DIGITAL HEARTS CROSS Marketing and Solutions Limited DIGITAL HEARTS CROSS Shanghai Co., Ltd. 株式会社デジタルハーツクロスTokyo
(2) AGESTグループ事業当セグメントでは、主に、Webシステムや業務システム等のエンタープライズ向けシステムを対象に以下のサービスを提供しております。
① QAソリューション主に、エンタープライズシステムの不具合を検出するシステムテスト、セキュリティテスト、ERPの導入支援等のサービスを提供しております。
(主な関係会社)株式会社AGEST LOGIGEAR CORPORATION AGEST Vietnam Co., Ltd. DEVELOPING WORLD SYSTEMS LIMITED 株式会社CEGB 株式会社GPC ② ITサービス及びその他主に、セキュリティ監視、システムの保守・運用支援等のサービスを提供しております。
(主な関係会社)株式会社AGEST [事業系統図]当社グループの事業の系統図は、以下のとおりであります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) 株式会社デジタルハーツ
(注)2、9東京都新宿区276百万円DHグループ事業100.0業務の受託役員の兼任有経営指導株式会社AGEST
(注)2、9東京都文京区100百万円AGESTグループ事業100.0業務の委託DIGITAL HEARTS USA Inc.
(注)2米国1,464千米ドルDHグループ事事業100.0業務の委託DIGITAL HEARTS (Shanghai) Co., Ltd.
(注)2中国6百万人民元DHグループ事事業100.0―Aetas株式会社
(注)2東京都中央区89百万円DHグループ事事業60.0業務の受託株式会社フレイムハーツ
(注)2、6東京都港区60百万円DHグループ事事業100.0業務の受託役員の兼任有経営指導資金の貸付DIGITAL HEARTS Seoul Co., Ltd.
(注)6韓国50百万ウォンDHグループ事事業100.0役員の兼任有資金の貸付LOGIGEAR CORPORATION
(注)2米国5,776千米ドルAGESTグループ事業100.0(100.0)―AGEST Vietnam Co., Ltd.
(注)2ベトナム8,352百万ドンAGESTグループ事業100.0(100.0)―Digital Hearts Linguitronics Taiwan Co., Ltd.台湾5百万台湾ドルDHグループ事事業55.0(55.0)役員の兼任有DIGITAL HEARTS CROSS Marketing and Solutions Limited
(注)2英国領バージン諸島13,490千米ドルDHグループ事事業中間持株会社100.0役員の兼任有DIGITAL HEARTS CROSS Shanghai Co., Ltd.
(注)2中国25百万人民元DHグループ事事業100.0(100.0)―株式会社デジタルハーツクロスTokyo
(注)2東京都新宿区25百万円DHグループ事事業100.0(100.0)業務の受託資金の貸付DEVELOPING WORLD SYSTEMS LIMITED
(注)2英国468英ポンドAGESTグループ事業100.0(100.0)―株式会社CEGB
(注)2東京都文京区15百万円AGESTグループ事業100.0(100.0)―株式会社GPC
(注)2大阪府大阪市30百万円AGESTグループ事業100.0(100.0)―(持分法適用関連会社) JetSynthesys Digital Services Private Limitedインド400千印ルピーDHグループ事事業50.0業務の受託役員の兼任有
(注) 1.「主要な事業の内容」欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2.特定子会社であります。
3.「議決権の所有割合」欄の( )内は、間接所有割合(内数)であります。
4.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
5.当連結会計年度における関係会社の異動につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
6.債務超過会社であり、2025年3月時点で株式会社フレイムハーツの債務超過額は984,897千円、DIGITAL HEARTS Seoul Co.,Ltd.の債務超過額は358,589千円であります。
7.前連結会計年度末において当社の連結子会社であった株式会社アイデンティティーは、当連結会計年度に保有株式の全てを売却したことに伴い、当社の連結の範囲から除外しております。
8.上記のほか、重要性の乏しい関係会社が5社あります。
9.株式会社デジタルハーツ、株式会社AGESTについては売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。
)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
    主要な損益情報等 株式会社デジタルハーツ株式会社AGEST 売上高15,833,819千円11,132,986千円 経常利益1,570,003千円123,265千円 当期純利益1,108,782千円87,590千円 純資産額4,057,591千円2,841,133千円 総資産額5,648,476千円5,349,745千円
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(名)DHグループ事業562〔3,313〕AGESTグループ事業1,197〔120〕合計1,759〔3,433〕
(注) 1.従業員数は就業人員であります。
2.従業員数欄の〔 〕内には、臨時従業員の年間平均雇用人員を外数で記載しております。
3.臨時従業員には常用のアルバイト及び派遣社員を含んでおります。

(2) 提出会社の状況2025年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)70〔12〕45.04.07,934 セグメントの名称従業員数(名)DHグループ事業70〔12〕合計70〔12〕
(注) 1.従業員数は、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。
2.従業員数欄の〔 〕内には、臨時従業員の年間平均雇用人員を外数で記載しております。
3.臨時従業員には常用のアルバイトを含んでおります。
4.平均年齢及び平均勤続年数の計算には臨時従業員を含めておりません。
なお、平均年齢及び平均勤続年数は小数点第2位を四捨五入しております。
5.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3) 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好であり円満に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)27.6―
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業・介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
② 連結子会社名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者非正規労働者株式会社デジタルハーツ―10088.694.190.5株式会社AGEST13.191.771.381.078.7
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業・介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお前連結会計年度まで使用していた「エンターテインメント事業」及び「エンタープライズ事業」は、当連結会計年度より「DHグループ事業」及び「AGESTグループ事業」に、それぞれセグメントの区分並びに名称を変更しております。
(1) 経営の基本方針当社グループでは、「SAVE the DIGITAL WORLD」を企業理念として掲げております。
この企業理念のもと、主力のデバッグ及びソフトウェアテストサービスを中心に、受託開発や保守・運用、セキュリティ等、様々なサービスの提供を行うことで、増加するデジタルサービスの品質・安全性向上への貢献を目指しております。

(2) 経営戦略当社グループでは、DHグループ事業及びAGESTグループ事業それぞれの成長ポテンシャルを最大化させることを目的に、2023年5月よりスピンオフ上場の準備を進めております。
これらの準備の一環として、2024年4月より完全に独立した2グループ経営体制を開始し、各事業領域に特化した成長戦略を推進しております。
まず、DHグループ事業においては、“エンターテインメント業界のグローバル・クオリティ・パートナー”となることを目標に、ビジネスのグローバル化を推進しております。
具体的には、海外ゲームメーカーに多言語デバッグを“日本品質”で提供する体制構築や、ゲームの世界観やキャラクター性を活かした翻訳に強みを有する独自のゲーム特化型AI翻訳エンジン“ella”の対応言語拡充等、当社ならではの強み・ノウハウを活かしたソリューションを強化することで、グローバル市場でのシェア拡大を目指しています。
また、祖業である国内デバッグにおいては、「Nintendo Switch 2」の発売を機に、国内ゲーム市場において新規タイトルの開発活発化が見込まれております。
そのため当事業では、テスター人材の採用・育成や新型ハード専用テスト機材の調達等により受注体制を強化するとともに、独自の品質メソッドである“DHQ(Digital Hearts Quality)”を推進することで、引き続き高いシェアの維持・拡大に努めてまいります。
一方、AGESTグループ事業においては、“エンタープライズシステムの「品質」を先端技術で支えるAIテスト企業”となることを目標に、技術力を活かしたQAソリューションの提供に注力しております。
具体的には、高度な品質保証及び最新のテクノロジーへの知見を有する“次世代QAエンジニア”の採用・育成を強化するとともに、従来型と異なり開発の最終工程でテストを行う“シフトレフト”に対応したテストサービスの拡充やテスト自動化を推進することで、テスト専門企業ならではの付加価値を追求してまいります。
また、2025年1月より提供を開始したAI機能を標準搭載した独自のテストツール「TFACT」β版を活用することで、テスト工数の削減や精度の高いテストの効率的な実行の実現を目指してまいります。
さらに、「TFACT」というプロダクト提供による従量課金といった、従来のエンジニアによるサービス提供とは異なる新しい収益モデルの確立に努めるなど、安定的に収益を創出する体質の強化を図ってまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループが属するデジタル関連市場は、環境変化のスピードが著しく速く、その変化に即した迅速かつ柔軟な経営判断を行う必要があることから、当社では、単年度毎の売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益を経営指標としております。
(4) 当社グループを取り巻く経営環境① 市場環境当社グループのDHグループ事業を取り巻くエンターテインメントコンテンツ関連市場では、ゲームの海外同時展開の加速を背景に翻訳やマーケティングに関する需要が増加するとともに、動画・漫画アプリといったコンテンツの多様化に伴う新たなビジネスチャンスが拡大しています。
一方、当社のAGESTグループ事業を取り巻くデジタル関連市場では、慢性的なIT人材不足により引き続きテスト工程のアウトソース需要が拡大するとともに、アジャイル開発の普及拡大等を背景に、開発の上流工程における品質向上やAIをはじめとする先端技術活用による効率化・精度向上への対応が求められています。
② 主要サービス当社グループでは、ソフトウェアの開発、テストから、保守・運用、プロモーション支援まで幅広いサービスを提供しておりますが、そのなかでも、以下2つを事業の柱となる主要サービスとして位置付けております。
サービス名概要国内デバッグコンソールゲーム、モバイルゲーム、オンラインゲーム等の不具合検出QAソリューション業務システムやWebシステム、IoT機器等エンタープライズシステムの不具合検出や脆弱性診断といったセキュリティテスト、システムの受託開発、ERP導入支援 ③ 顧客動向ゲームメーカーにおいては、デバッグ工程のアウトソースが既に進んでいることから、今後も安定的な受注が見込めます。
一方、エンタープライズシステムの開発や保守・運営を行う企業においては、昨今深刻化しているIT人材不足に加え、ソフトウェアの複雑化を背景にテストの専門性が高まっていることから、今後テスト工程のアウトソースが急激に加速していくことが見込まれております。
④ 競合他社の状況国内デバッグにおいては、創業以来顧客企業と強固なリレーションを構築しており、また豊富なデバッグ専用機材を有していること等から参入障壁は高く、寡占市場のなかで当社は圧倒的なシェアを有しております。
一方、QAソリューションにおいては、SIerやシステムの受託開発会社等、市場には多数の競合が存在しています。
しかし、当社のようなテスト専門企業は少なく、市場が黎明期であり、今後爆発的な成長が見込まれていることから、当社ではブルーオーシャンと認識しております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、収益基盤の強化を図るとともにさらなる成長を実現するため、下記5点を主要な課題として認識し、その対応に取り組んでまいります。
① 人材の確保及び育成当社グループが継続的に企業価値を向上させていくためには、優秀な人材の確保及び将来を担う人材の育成が経営上の重要な課題であると認識しております。
DHグループ事業の主力の国内デバッグにおいては、顧客企業の流動的な開発スケジュールに合わせて、高品質なサービスをスピーディかつ継続的に提供するため、多数の臨時従業員であるテスターを常時確保することが不可欠となっております。
このため、株式会社デジタルハーツを中心に、テストセンターであるLab.(ラボ)を戦略的に展開することで、豊富なテスターの確保に努めております。
また、AGESTグループ事業の注力分野であるQAソリューションにおいては、マニュアルテストのほか、脆弱性診断やテスト自動化等、品質向上に関する専門的な技術の蓄積・向上が必要であり、エンジニア人材の確保や育成が不可欠となっております。
このため株式会社AGESTを中心に、グローバルで活躍するソフトウェアテスト・エキスパートのノウハウ等を凝縮した独自の教育機関であるAGEST Academyを展開し、エンジニアにとって魅力的な環境の整備、及び新卒・中途採用の強化による人材基盤の構築に努めております。
さらに、ビジネスパートナー等社外リソースも積極的に活用することで、急増する需要に対応できる体制を構築しております。
今後も、当社グループでは、多様な人材に合わせた働き方や教育体制等を整備することで、人材プールの拡大に継続的に取り組んでまいります。
② サービスの付加価値向上について当社グループを取り巻くデジタル関連市場においては、DXの加速やAIの普及を背景に、新たなコンテンツ及びサービスの開発が活発化しているため、それらの市場環境の変化及び顧客ニーズの多様化に柔軟に対応することが経営上の重要な課題であると認識しております。
当社グループでは、祖業であるDHグループ事業で培ってきた競争優位性及び豊富な人的リソースや、AGESTグループ事業が保持する幅広いソフトウェア等のテストノウハウについて、各事業がそれぞれの専門性や強みを高めることで、顧客ニーズに応えてまいります。
また、新サービスの開発やAI等の技術活用にも積極的に取り組むことで、付加価値の高いサービスの提供に取り組んでまいります。
③ サービスの海外展開について当社グループは、海外へのサービス展開も持続的な成長を遂げていくためには取り組まねばならない経営上の重要な課題であると認識しております。
そのため、当社グループでは、米国、英国、中国、韓国、台湾及びベトナム等の海外子会社等を通じて、エンタープライズシステムのテストサービスやゲームのデバッグ及びローカライズサービス等の事業を展開しており、持続的な成長に向けた海外事業基盤の構築に努めております。
今後も、高い収益性と成長性が期待される市場に対してサービスを提供することを基本方針とし、事業運営をグローバルに展開してまいります。
④ 事業領域の拡大及び新規事業の推進について当社グループでは、DHグループ事業を収益の軸としつつも、多様な収益源による安定的な成長を遂げていくためには、既存の事業領域を拡大するとともに新規事業を開拓することが経営上の重要な課題であると認識しております。
そのため、M&A等を活用した多角的な事業規模の拡大や独自性を追求した新サービスの開発に積極的に取り組んでまいりました。
今後も、新たな事業領域の開拓や新規事業の創出・拡張に注力するとともに、多様な収益源による安定的な事業ポートフォリオの形成を目指してまいります。
⑤ 安定的な財務基盤の維持について当社グループでは、強いキャッシュ創出力を有するDHグループ事業を中心に高い収益性を維持しており、安定的な配当等の株主還元を実施しつつ健全な財務体質を維持してまいりました。
しかしながら、世界経済が変化するなか、財務基盤の強化は従来以上に経営上の重要な課題になっていると認識しております。
引き続きキャッシュ・マネジメントを強化するとともに、必要に応じて金融機関からの資金調達を含めた機動的な対応を実施するなど、今後とも安定的な財務基盤の確保に努めてまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) ガバナンス当社グループでは、サステナビリティに関連する課題への対応については、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を原則四半期に1回以上開催し、サステナビリティに関連するリスクや機会の検討及び管理、対応方針や戦略の策定等を行い、定期的に取り組み状況を取締役会に報告し、取締役会にてその監督・助言を行っております。

(2) 戦略当社グループは、“SAVE the DIGITAL WORLD”というグループミッションのもと、多様な人材が活躍するグローバル・クオリティ・パートナーとして、世界中の人々が笑顔で暮らせる安心・安全なデジタル社会の実現を目指しております。
 このような考えのもと、当社グループでは人的資本への投資に優先的に取り組んでおり、エンジニア等の専門技術を有する人材を戦略的に確保しているほか、様々なバックグラウンドを持ちながらも潜在的な能力を有する人材を採用し、当社独自のトレーニングプログラムの活用等により、様々なIT人材の育成も積極的に推進しております。
当社グループでは、これらの人材を活用し、サービス品質や技術力の向上、多様化するクライアントニーズに対応したサービスの拡充等に取り組むことにより企業価値の向上を図ってまいります。
① 人材育成方針当社グループでは、年齢や性別、学歴や国籍等、様々なバックグラウンドを持ち、学ぶ意欲のある人材や潜在的に高い能力を持つ多様な人材が多く、それら多様な人材に当社独自の専門性に応じた様々なトレーニングプログラムによる教育の機会を提供するなど、人材育成に取り組んでおります。
② 社内環境方針当社グループでは、従業員の健康・安全の確保が、企業の持続的な発展にとって重要な課題であると認識し、安全で働きやすい職場環境の確保、従業員の心身の健康維持・増進等に努めるとともに、過重労働の防止といった労働安全衛生に関して適用される法令やルールを順守することで、従業員が安全に働くことができる職場環境づくりに取り組んでおります。
③ 気候変動(戦略)気候変動のリスクと機会及びその影響度について、当社グループの事業を対象に、移行リスクが増大する「1.5℃シナリオ」と、物理的リスクが増大する「4℃シナリオ」の2つのシナリオを設定し、TCFD提言におけるリスクの分類に沿って検討いたしました。
■前提条件時間軸:2030年頃(中期)/2050年頃(長期)影響度:人命や健康、企業価値・ブランド、社会的信用、事業戦略、収益性等に対する影響がどの程度の大きさか検討し、以下のとおりに5段階で評価 リスク・機会による企業・事業への影響度定性的な影響度のイメージ人命や健康、企業価値・ブランド、社会的信用、事業戦略、収益性に対する影響5 極めて大きな影響(正または負)がある4 大きな影響(正または負)がある3 中程度の影響(正または負)がある2 若干の影響(正または負)がある1 影響(正または負)は軽微である シナリオ概要: シナリオ概要参照した主な外部シナリオ1.5℃シナリオ2050年カーボンニュートラルに向けて、政策・規制導入や市場変化が急速に進行することで、産業革命前の水準に比べた際の世界の平均気温上昇が1.5℃に抑えられ、移行リスクが増大するシナリオ・IEA(国際エネルギー機関)Net Zero by 2050 シナリオ・SSP1-1.9シナリオ 等4℃シナリオ温室効果ガスの排出削減に向けた政策・規制や社会の取り組みが進まず、産業革命前の水準に比べた際の世界の平均気温上昇が4℃となり、災害等の気候変動による影響が甚大化し、物理的リスクが増大するシナリオ・SSP5-8.5シナリオ 等 前提条件に基づいて検討した結果、洗い出された気候変動に関連するリスクと機会は以下のとおりです。
■定性的シナリオ分析の結果、洗い出されたリスク・機会の例(影響度が小さいものも含む)移行リスク・機会リスク・炭素価格制度の導入に伴う操業コスト増加・事業で使用する電力の再エネ化等、低炭素化に向けた対応コスト増加・脱炭素化に向けた発電抑制によるオペレーションへの影響・電力価格、原油価格の上昇・半導体、パソコン等の機器の価格の上昇物理的リスク・機会リスク・自然災害による自社拠点、駐在先の被災・自然災害による電力インフラの途絶・海面上昇による沿岸部拠点への影響・気温上昇による空調や温度管理の費用の増加 ■中期及び長期のいずれかの時点で影響度4以上と評価した項目を、特に自社への影響が大きい可能性があるリスク・機会として抽出し、以下のとおりに検討結果の詳細や対応方向性を示しました。
リスク・機会シナリオ時間軸別の影響度  リスク・機会の内容対応方向性中期長期物理的リスク・機会自然災害による電力インフラの途絶リスク4℃34自然災害に起因する電力インフラの途絶により、事業停止、設備復旧による損害が発生する可能性がある。
被災地外の拠点への分散化を考慮したBCP(事業継続計画)をもとに事業中断リスクへの対応力の強化に取り組む。
(3) リスク管理当社グループでは、サステナビリティ委員会にてサステナビリティに関連するリスクの管理を行い、リスク管理に必要な指導、監督等においては、必要に応じて、各グループ会社や各社に設置されたリスクマネジメント委員会と連携し対応しております。
(4) 指標及び目標人的資本に係る当社グループの指標及び目標は次のとおりです。
指標目標値(2027年3月期)実績(当連結会計年度)女性管理職比率20%以上18.9%
戦略
(2) 戦略当社グループは、“SAVE the DIGITAL WORLD”というグループミッションのもと、多様な人材が活躍するグローバル・クオリティ・パートナーとして、世界中の人々が笑顔で暮らせる安心・安全なデジタル社会の実現を目指しております。
 このような考えのもと、当社グループでは人的資本への投資に優先的に取り組んでおり、エンジニア等の専門技術を有する人材を戦略的に確保しているほか、様々なバックグラウンドを持ちながらも潜在的な能力を有する人材を採用し、当社独自のトレーニングプログラムの活用等により、様々なIT人材の育成も積極的に推進しております。
当社グループでは、これらの人材を活用し、サービス品質や技術力の向上、多様化するクライアントニーズに対応したサービスの拡充等に取り組むことにより企業価値の向上を図ってまいります。
① 人材育成方針当社グループでは、年齢や性別、学歴や国籍等、様々なバックグラウンドを持ち、学ぶ意欲のある人材や潜在的に高い能力を持つ多様な人材が多く、それら多様な人材に当社独自の専門性に応じた様々なトレーニングプログラムによる教育の機会を提供するなど、人材育成に取り組んでおります。
② 社内環境方針当社グループでは、従業員の健康・安全の確保が、企業の持続的な発展にとって重要な課題であると認識し、安全で働きやすい職場環境の確保、従業員の心身の健康維持・増進等に努めるとともに、過重労働の防止といった労働安全衛生に関して適用される法令やルールを順守することで、従業員が安全に働くことができる職場環境づくりに取り組んでおります。
③ 気候変動(戦略)気候変動のリスクと機会及びその影響度について、当社グループの事業を対象に、移行リスクが増大する「1.5℃シナリオ」と、物理的リスクが増大する「4℃シナリオ」の2つのシナリオを設定し、TCFD提言におけるリスクの分類に沿って検討いたしました。
■前提条件時間軸:2030年頃(中期)/2050年頃(長期)影響度:人命や健康、企業価値・ブランド、社会的信用、事業戦略、収益性等に対する影響がどの程度の大きさか検討し、以下のとおりに5段階で評価 リスク・機会による企業・事業への影響度定性的な影響度のイメージ人命や健康、企業価値・ブランド、社会的信用、事業戦略、収益性に対する影響5 極めて大きな影響(正または負)がある4 大きな影響(正または負)がある3 中程度の影響(正または負)がある2 若干の影響(正または負)がある1 影響(正または負)は軽微である シナリオ概要: シナリオ概要参照した主な外部シナリオ1.5℃シナリオ2050年カーボンニュートラルに向けて、政策・規制導入や市場変化が急速に進行することで、産業革命前の水準に比べた際の世界の平均気温上昇が1.5℃に抑えられ、移行リスクが増大するシナリオ・IEA(国際エネルギー機関)Net Zero by 2050 シナリオ・SSP1-1.9シナリオ 等4℃シナリオ温室効果ガスの排出削減に向けた政策・規制や社会の取り組みが進まず、産業革命前の水準に比べた際の世界の平均気温上昇が4℃となり、災害等の気候変動による影響が甚大化し、物理的リスクが増大するシナリオ・SSP5-8.5シナリオ 等 前提条件に基づいて検討した結果、洗い出された気候変動に関連するリスクと機会は以下のとおりです。
■定性的シナリオ分析の結果、洗い出されたリスク・機会の例(影響度が小さいものも含む)移行リスク・機会リスク・炭素価格制度の導入に伴う操業コスト増加・事業で使用する電力の再エネ化等、低炭素化に向けた対応コスト増加・脱炭素化に向けた発電抑制によるオペレーションへの影響・電力価格、原油価格の上昇・半導体、パソコン等の機器の価格の上昇物理的リスク・機会リスク・自然災害による自社拠点、駐在先の被災・自然災害による電力インフラの途絶・海面上昇による沿岸部拠点への影響・気温上昇による空調や温度管理の費用の増加 ■中期及び長期のいずれかの時点で影響度4以上と評価した項目を、特に自社への影響が大きい可能性があるリスク・機会として抽出し、以下のとおりに検討結果の詳細や対応方向性を示しました。
リスク・機会シナリオ時間軸別の影響度  リスク・機会の内容対応方向性中期長期物理的リスク・機会自然災害による電力インフラの途絶リスク4℃34自然災害に起因する電力インフラの途絶により、事業停止、設備復旧による損害が発生する可能性がある。
被災地外の拠点への分散化を考慮したBCP(事業継続計画)をもとに事業中断リスクへの対応力の強化に取り組む。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ① 人材育成方針当社グループでは、年齢や性別、学歴や国籍等、様々なバックグラウンドを持ち、学ぶ意欲のある人材や潜在的に高い能力を持つ多様な人材が多く、それら多様な人材に当社独自の専門性に応じた様々なトレーニングプログラムによる教育の機会を提供するなど、人材育成に取り組んでおります。
② 社内環境方針当社グループでは、従業員の健康・安全の確保が、企業の持続的な発展にとって重要な課題であると認識し、安全で働きやすい職場環境の確保、従業員の心身の健康維持・増進等に努めるとともに、過重労働の防止といった労働安全衛生に関して適用される法令やルールを順守することで、従業員が安全に働くことができる職場環境づくりに取り組んでおります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 (4) 指標及び目標人的資本に係る当社グループの指標及び目標は次のとおりです。
指標目標値(2027年3月期)実績(当連結会計年度)女性管理職比率20%以上18.9%
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があるリスク要因として考えられる主な事項には、以下のものがあります。
当社グループは、これらリスク要因を認識した上で、その発生自体の回避、あるいは発生した場合の対応に努める方針でありますが、これらはすべてのリスクを網羅したものではなく、予見しがたいリスク要因も存在するため、投資判断については、本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) QAソリューションのアウトソーシングの動向について当社グループは、ソフトウェアテストを主力事業として展開しており、ゲームソフトの不具合を検出するデバッグサービス及びWebシステムや業務システム等のエンタープライズシステムの不具合を検出するQAソリューションを提供しております。
従来、QAソリューション業務は、主にソフトウェア開発会社の社内で行われてきましたが、近年、慢性的なエンジニア不足が深刻化していることに加え、テストに求められる知見が多様化し専門性も高まっていることから、精度の高いテストを効率的に実施できる専門会社にアウトソーシングする傾向が高まっております。
当社グループでは、今後もQAソリューション業務のアウトソーシングが進展することを前提とした事業計画を策定しておりますが、当社グループの期待通りにQAソリューション業務のアウトソーシングが進展しなかった場合には、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 業務の受託について当社グループは、ソフトウェア開発業務等を顧客企業の開発案件単位で受託する形態で行っており、プロジェクト管理者が品質、納期、コスト、リスク等の管理を行っております。
しかしながら、受託案件においては、顧客企業の都合による開発途中での大幅な仕様変更や、納品物に対する顧客企業との認識の不一致等により生じるリスクを完全に排除することは困難であり、そのような事象が発生し、当初計画していた品質・コスト・納期を維持できずに案件が不採算化した場合、その規模によっては当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 市場環境の変化について当社グループは、ソフトウェアテストサービスにおいて、そのノウハウの蓄積や人材育成等、他社との差別化に努めております。
しかしながら、今後テスト業務のアウトソーシングが進むことにより、業界の市場規模が拡大し、新規参入企業が増加する可能性が高まることに伴い、人材流出等による当社グループのノウハウ等が流出し、外部の第三者が当社グループの技術及びノウハウ等を模倣して当社グループと類似するサービスの提供を行う可能性があります。
また、デジタル関連市場においては、テスト業務に求められる専門性の高度化や多様化に加え、生成AI等の技術革新が急速に進んでおり、これら進歩し続ける技術等への対応が遅れた場合、当社グループの提供するサービスが陳腐化し、競争力の低下を招く可能性があります。
そのため、このような市場環境の変化やそれに伴う競争の激化が生じ、高い顧客満足度を与えられる水準のサービス提供ができなくなった場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 特定業種への依存について当社グループは、現在、AGESTグループ事業の拡大が進んでいるものの、利益については、依然としてゲーム業種向けにサービスを提供しているDHグループ事業が高い割合を占めております。
そのため、ゲーム業種に大規模な減衰が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 人材の安定確保と育成について当社グループは、継続的に企業価値を向上させ、高品質なサービスを安定的かつ迅速に提供していくために、多数の臨時従業員であるテスターの確保が重要であると認識しております。
このため、給与水準の適正化、採用活動の強化、人材育成を目的とした教育制度の充実、ならびに社内コミュニケーションの促進等を通じて、人材の定着と能力向上に取り組んでおります。
しかしながら、労働市場の動向や待遇面での競争、キーパーソンの離職等により、必要な人材の確保や育成が計画通りに進まない場合には、サービス提供の遅延や受注機会の逸失等を通じて、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 他社との業務提携について当社グループは、既存サービスによる売上の増加やコスト削減が見込まれる場合、また、新サービスを提供すること等により将来的な成長が見込まれると判断した場合には、相互に協力体制を構築できる企業と、積極的に業務提携によるパートナーシップを強化し、取引深耕を図っていく方針であります。
しかしながら、提携先との友好的な協力関係に変化が生じ、期待したほどの相乗効果を得ることができない等の理由により、業務提携関係を維持することが困難となった場合、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 新規事業等の業容拡大について当社グループは、ソフトウェアテストサービスの提供を事業の軸としつつ幅広いビジネス展開を積極的に行っていく方針であります。
そのため、進出先の市場動向の調査や参入形態を十分に検証し、事業リスクの軽減を図りながら、国内外において市場のニーズに呼応した新規事業への進出、子会社の設立等を推進しております。
しかしながら、これらの事業拡大を正確に予測することは困難であり、当該事業展開に係る投融資額を回収することが困難となった場合には、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 企業買収、資本提携、合弁会社の設立等による事業拡大について当社グループは、競争力強化や戦略目的の達成に向けて、企業買収、資本提携、合弁会社の設立等を行っており、これらの出資等に際しては、技術・財務・法務等多面的な分析を通じてリスク低減に努めております。
しかしながら事業環境の変化や予期せぬ事態により、事業が計画通りに進まない可能性があり、特に合弁事業の場合、当社グループ以外の出資者との戦略や文化の違いにより、期待するシナジーが実現できないことがあります。
このため、買収企業等の業績や企業価値が低下することに伴う経済的な負担、及び人的支援等により、当社グループの業績、キャッシュ・フロー等に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 海外における事業展開について当社グループは、引き続き積極的に海外におけるサービス展開の拡大を図っていく方針であります。
しかしながら、海外での事業活動においては、予期せぬ法律又は規制の変更、大規模な自然災害の発生、政治経済の変化、為替変動、商習慣の相違、取引先企業の提供品質のばらつき、雇用制度や労使慣行の相違、不利な影響を及ぼす租税制度の変更等による事業の進捗状況の遅れにより、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 情報の漏洩等について当社グループは、事業を行う上で、顧客企業及びその他の関係者より機密情報を預かるため、当該機密情報等の外部漏洩のないよう従業員や業務委託先等と秘密保持契約を締結するとともに、とりわけ未公表の情報や顧客企業の情報を主に取り扱うソフトウェアテストサービスにおいては、指紋又は静脈認証システムによる入室管理、監視カメラの設置等、様々な漏洩防止施策を講じ、情報の適正な取扱いと厳格な管理を進めております。
しかしながら、これらの施策にもかかわらず、何らかの理由により機密情報が外部に漏洩した場合には、当社グループへの損害賠償責任の追及や社会的信用の喪失等により、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 知的財産権について当社グループは、事業活動を行う過程において、第三者の知的財産権を侵害しないように、可能な限り調査を行うとともに、厳格な管理を実施しております。
しかしながら、意図せずに第三者の知的財産権を侵害した場合には、当社グループへの損害賠償責任の追及や社会的信用の失墜等により、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 自然災害等について当社グループは、施設の安全対策には万全の注意を払っておりますが、地震、水害、火災、爆発、テロ、汚染、コンピューターウイルスへの感染等の災害が発生した場合には、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 法規制について当社グループは、事業活動において、様々な法的規制を受けております。
特に、人材派遣においては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に基づき、厚生労働大臣の「労働者派遣事業」の許可を取得し、人材派遣を行っております。
当社グループは、これらの法的規制を遵守し事業活動を行っておりますが、万一法令に抵触するような事態が生じた場合、又は関連法令やその解釈が変更された場合には、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 社会保険について当社グループは、多数の臨時従業員であるテスターを雇用しており、一定の条件を満たしたテスターは、社会保険に加入しておりますが、関連法令やその解釈の変更により、社会保険加入の適用範囲が拡大され、現在加入義務のないテスターにも加入が義務付けられた場合には、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況 2024年3月期(千円)2025年3月期(千円)増減率(%)売上高38,790,19739,748,9012.5営業利益2,039,7052,430,06719.1経常利益2,059,1152,278,44510.7親会社株主に帰属する当期純利益176,927629,464255.8  当社では、DHグループ事業の目指す姿として“エンターテインメント業界のグローバル・クオリティ・パートナー”を、AGESTグループ事業の目指す姿として“エンタープライズシステムの「品質」を先端技術で支えるAIテスト企業”を掲げ、積極的に新たな挑戦を進めております。
その一環として当社では、両事業それぞれの成長ポテンシャルを最大化することを目的に、AGESTグループ事業の中核子会社である株式会社AGESTの株式分配型スピンオフ及び上場(以下、「スピンオフ上場」)を目指しており、その実現に向けた準備を着実に進めております。
 当連結会計年度は、新たなマネジメント体制のもと完全に独立した2グループ経営体制を開始し、両事業それぞれの専門性に特化した成長戦略を推進いたしました。
DHグループ事業においては、ゲームの翻訳・LQA(Linguistic Quality Assurance)をはじめとするサービスの強化・拡充に努めるとともに、国内・欧州・中国・韓国で開催された各国最大規模のゲームイベントへの出展等を積極化させることで、海外ゲームメーカーに対する企業認知度向上を図るなど、グローバル市場におけるプレゼンス向上に向けた取り組みを推進いたしました。
一方、AGESTグループ事業では、“シフトレフト”に対応した高付加価値型QAソリューションの提供に努めるとともに、AIを活用したテストツールの開発をはじめとするテスト領域における先端技術活用を推進することで、国内におけるテスト専門企業としての確固たる地位の確立に努めてまいりました。
 以上の結果、当連結会計年度は、両事業ともに堅調に推移し、売上高39,748,901千円(前期比2.5%増)、営業利益2,430,067千円(前期比19.1%増)、経常利益2,278,445千円(前期比10.7%増)と増収増益を達成いたしました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、関係会社株式売却益の計上等の影響もあり、629,464千円(前期比255.8%増)と大幅増益となりました。
 資産合計については、前連結会計年度末と比較して1,153,605千円減少し、19,949,490千円となりました。
これは、流動資産が542,791千円増加した一方、固定資産が連結子会社の株式譲渡に伴うのれんの減少等により1,696,397千円減少したことによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末と比較して1,561,938千円減少し、10,688,795千円となりました。
これは主に、流動負債が短期借入金の減少等により1,553,324千円減少したことによるものです。
純資産合計は、利益剰余金をはじめとする株主資本の増加や為替換算調整勘定の増加等の影響により、前連結会計年度末と比較して408,333千円増加し、9,260,695千円となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
なお、当期会計年度の期首より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、前連結会計年度との比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
2024年3月期(千円)2025年3月期(千円)増減率(%)売上高38,790,19739,748,9012.5DHグループ事業23,488,58623,906,3711.8AGESTグループ事業15,975,91416,158,9811.1調整額△674,303△316,451―営業利益2,039,7052,430,06719.1DHグループ事業1,734,2131,941,42611.9AGESTグループ事業305,492488,64160.0 なお、各セグメントの売上高については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益は営業利益としております。
a DHグループ事業当セグメントでは、主に、コンソールゲームやモバイルゲーム等の不具合を検出する国内デバッグサービスのほか、ゲームの翻訳・LQA(Linguistic Quality Assurance)、マーケティング支援、ゲーム開発支援、カスタマーサポート等を行うグローバル及びその他のサービスを提供しております。
当連結会計年度の国内デバッグサービスでは、国内ゲーム市場が依然として弱含みで推移するなか、新規タイトル開発を活発に行っているクライアントに経営リソースを集中させるなどの戦略的な営業活動が奏功し、新規大型案件を着実に獲得したことにより増収を達成いたしました。
また、新型ハード発売に伴う今後のデバッグ需要拡大を見据え、テストセンターである京都Lab.及び名古屋Lab.の増床や新型ハード専用テスト機材の整備等にいち早く取り組むことで、高いシェアの維持・拡大に努めてまいりました。
一方、グローバル及びその他のサービスでは、成長ドライバーと位置付ける「グローバルサービス(※)」において、国内外のグループ会社間やアライアンスパートナーとの連携を強化し、翻訳・LQAやマーケティング支援等をワンストップで提供できる体制を構築することで確実に新規案件を獲得し、増収を実現いたしました。
また、当期新たに提供を開始した独自のゲーム特化型AI翻訳エンジン「ella」を活用したソリューションのセールスプロモーションを強化するとともに、日本国内における英語でのデバッグを新たに開始するなど、次期以降の成長に向けた取り組みを加速いたしました。
さらに、eスポーツ・Web3・AI等、今後市場拡大が期待できる分野への投資を積極化させることで、新しい事業の芽の創出に努めるとともに、エンジニア派遣事業を行う完全子会社である株式会社アイデンティティー(以下、「ID」)の全株式を譲渡するなど、中長期的な成長に向けた事業基盤の再構築を図ってまいりました。
以上の結果、当連結会計年度のDHグループ事業は、IDの連結除外の影響があったものの、国内デバッグの底堅い成長に加え、グローバルサービスが好調に推移したことにより、売上高は23,906,371千円(前期比1.8%増)、セグメント利益は1,941,426千円(前期比11.9%増)と増収増益を達成いたしました。
※グローバルサービス…翻訳・LQA、マーケティング支援、海外デバッグを提供するサービスの総称 b AGESTグループ事業当セグメントでは、主に、エンタープライズシステムの不具合を検出するシステムテスト、脆弱性診断等のセキュリティテスト、ERPの導入支援等を行うQAソリューションのほか、ソフトウェアやネットワークの監視・ 攻撃検知・対策を行うSOC(Security Operation Center)運営、システムの保守・運用支援等を行うITサービ ス及びその他のサービスを提供しております。
当連結会計年度は、国内事業において、引き続きハイスキルエンジニアの採用・育成に注力するとともに、クライアントの課題に合わせた提案型の営業活動に注力することで、テストやERP関連の新規案件及び継続案件を確実に獲得し、国内事業で増収を達成いたしました。
また、開発の上流工程から品質を支える“シフトレフト”型テストサービスや、テスト後の運用フェーズにおける品質保証を行う”シフトライト”型テストサービス等、付加価値の高いソリューションの確立に努めるとともに、AI機能を標準搭載した独自のテストツール「TFACT(ティファクト)」をはじめ、テスト領域におけるAI活用を本格化することで、競争力の向上に努めてまいりました。
一方、業績が低迷している海外事業においては、ベトナム拠点のエンジニアの日本案件への活用を加速させるとともに、欧米事業における成長戦略の見直し等を推進することで、安定的に利益を創出できる体質への転換を図ってまいりました。
以上の結果、当連結会計年度のAGESTグループ事業は、国内事業が業績をけん引し、売上高は16,158,981千円(前期比1.1%増)、セグメント利益は488,641千円(前期比60.0%増)と増収・大幅増益を達成いたしました。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」)は、7,593,742千円となり、前連結会計年度末における資金6,858,575千円に対し、735,166千円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は3,119,272千円の収入(前連結会計年度は1,759,092千円の収入)となりました。
これは、主として、法人税等の支払額716,872千円、関係会社株式売却益589,206千円等の資金減少項目に対し、税金等調整前当期純利益1,645,449千円、減価償却費566,387千円、のれん償却額460,067千円、投資有価証券評価損1,184,076千円、未払金の増減額795,560千円等の資金増加項目が上回ったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は5,080千円の支出(前連結会計年度は2,369,234千円の支出)となりました。
これは、主として連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入1,601,082千円等の資金増加項目に対し、有形固定資産の取得による支出427,985千円、無形固定資産の取得による支出307,987千円、投資有価証券の取得による支出728,000千円等の資金減少項目が上回ったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果支出した資金は2,555,521千円の支出(前連結会計年度は934,080千円の収入)となりました。
これは、主として短期借入金の減少による支出1,895,072千円、配当金の支払額467,509千円等によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績(a)生産実績事業の特性上、該当事項はありません。
(b)受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)DHグループ事業クリエイティブ1,488,643113.5146,69375.8
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.当社グループの「AGESTグループ事業」及び「DHグループ事業」に含まれるクリエイティブ以外の事業は、受注から役務提供までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しています。
(c)販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
 区分 当連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)金額(千円)対前期増減率(%)DHグループ事業23,906,3711.8AGESTグループ事業16,158,9811.1調整額△316,451―合計39,748,9012.5
(注) 調整額は、セグメント間の内部取引に係る消去額であります。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本項に記載した将来事象に関する予測・見通し等は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、それらには不確実性が内在し将来の結果とは大きく異なる可能性があります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討結果につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては次のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたりましては、部分的に資産・負債、収益・費用の数値に影響を与えるような見積り等の介在が不可避となりますが、当社グループの経営陣は過去の実績や提出日現在の状況等を勘案し、会計基準の許容する範囲内かつ合理的にそれらの判断を行っております。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
記載すべき重要な研究開発活動はありません。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度において実施しました有形固定資産及び無形固定資産(のれん除く)への設備投資の総額は665,235千円となりました。
セグメントごとの設備投資について示すと、次のとおりであります。
(1) DHグループ事業主に株式会社デジタルハーツにおいて、ネットワーク設備の老朽化に伴うリプレイスやテスト機材の購入等として362,345千円の投資を実施いたしました。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。

(2) AGESTグループ事業主に株式会社AGESTにおいて、システムの開発等として162,327千円の投資を実施いたしました。
なお、重要な設備の除却又は売却はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社 2025年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物工具、器具及び備品ソフトウエア合計本社(東京都新宿区)DHグループ事業統括業務施設78,19337,380105,433221,00870〔12〕
(注) 1.従業員数欄の〔 〕内には、臨時従業員の年間平均雇用人員を外数で記載しております。
2.現在休止中の設備はありません。

(2) 国内子会社 2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物車両運搬具工具、器具及び備品ソフトウエアリース資産合計株式会社デジタルハーツ本社ほか(東京都新宿区ほか)DHグループ事業テスト用機材等292,694―488,196165,833―946,724295〔3,131〕株式会社AGEST 本社ほか(東京都文京区ほか)AGESTグループ事業オフィス内装等323,8441,245113,194317,0401,060756,386729〔107〕
(注) 1.従業員数欄の〔 〕内には、臨時従業員の年間平均雇用人員を外数で記載しております。
2.現在休止中の設備はありません。
(3) 在外子会社該当事項はありません。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。

(2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。
設備投資額、設備投資等の概要665,235,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況45
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況4
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況7,934,000
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資を純投資目的である投資株式とし、それ以外を純投資目的以外の目的である投資株式としております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取引関係強化や持続的な成長と中長期的な企業価値の創出に資すると判断した取引先の株式を保有する方針としております。
また、保有の可否判断において、取引関係強化による利益、事業基盤安定への貢献、投資額等を多面的総合的に勘案した検証を定期的に取締役会にて行っております。
当事業年度においては、2025年3月開催の取締役会にて検証しております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式5174,106非上場株式以外の株式1199,497 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。
(当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)株式会社GameWith923,600923,600株式会社GameWithとの資本業務提携(2022年6月24日締結)に基づき取得。
両社のサービスや人材を相互補完的に組み合わせることで、両社の企業価値や業界内プレゼンスの向上をはかるため保有しております。
無199,497290,010
(注) 1.定量的な保有効果については記載が困難ですが、当銘柄の保有目的である、当社DHグループ事業におけるグ ローバル事業拡大やゲーム人材確保には継続して取り組んでおります。
保有の合理性は取締役会で検証しております。
2.当事業年度において投資有価証券評価損を計上しましたが、投資先との事業上の取引関係を維持すべきと 判断し、継続保有しております。
みなし保有株式該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社174,106,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社199,497,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社923,600
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社199,497,000
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社株式会社GameWith
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
宮澤 栄一東京都港区9,424,56942.29
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号1,566,0007.03
A-1合同会社東京都港区六本木六丁目12番3号1,324,9005.94
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号849,6003.81
NORTHERN TRUST CO.(AVFC)RE FIDELITY FUNDS(常任代理人 小松原 英太郎)50 BANK STREET CANARY WHARF LONDON E14 5NT,UK(東京都中央区日本橋三丁目11番1号)846,3643.80
MSIP CLIENT SECURITIES(常任代理人 北川 晴一)25 Cabot Square, Canary Wharf, London E14 4QA, U.K.(東京都千代田区大手町一丁目9番7号)250,4841.12
藪 太一滋賀県草津市240,0001.08
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505019(常任代理人 日置 貴史)AIB INTERNATIONAL CENTREP.O.BOX 518 IFSC DUBLIN, IRELAND (東京港区港南二丁目15番1号)226,2001.01
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 日置 貴史)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS (東京港区港南二丁目15番1号)221,7000.99
JPモルガン証券株式会社東京千代田区丸の内二丁目7番3号215,4700.97
計―15,165,28768.05
(注) 1.上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)1,566,000株株式会社日本カストディ銀行(信託口)849,600株 2.上記のほかに当社所有の自己株式1,604,473株があります。3.2025年3月7日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、FMR LLCが2025年2月28日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、その大量保有報告書の変更報告書の内容は次のとおりであります。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)FMR LLC245 Summer Street, Boston,Massachusetts 02210, USA株式 1,057,0644.42
株主数-金融機関10
株主数-金融商品取引業者25
株主数-外国法人等-個人15
株主数-外国法人等-個人以外69
株主数-個人その他6,237
株主数-その他の法人60
株主数-計6,416
氏名又は名称、大株主の状況JPモルガン証券株式会社
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。

Shareholders2

発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式及び自己株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末発行済株式 普通株式(株)23,890,800――23,890,800自己株式 普通株式(株)1,615,011―10,5381,604,473 (変動事由の概要)自己株式数の減少の内訳は、以下のとおりであります。
取締役会決議による自己株式の処分             10,538株

Audit

監査法人1、連結太陽有限責任監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月27日株式会社デジタルハーツホールディングス取締役会 御中 太陽有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中村 憲一 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士小野  潤 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社デジタルハーツホールディングスの2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社デジタルハーツホールディングス及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、ゲームメーカーが海外展開時に必要不可欠な総合ローカライゼーションサービスをワンストップで提供することを可能とするべく、2021年3月にマーケティング事業を営むDIGITAL HEARTS CROSS Marketing and Solutions Limited及びその傘下のグループ会社(以下、「DIGITAL HEARTS CROSSグループ」)の株式を取得し、連結子会社化している。
連結財務諸表の【注記事項】
「(重要な会計上の見積り)のれんの評価」に記載のとおり、当連結会計年度の連結貸借対照表において、DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれん476,783千円(総資産の2.4%)が計上されている。
DIGITAL HEARTS CROSSグループは、一部の市場における事業の進捗状況の遅れにより、当初想定していた事業計画に遅れが生じる見込みとなり、当連結会計年度において、事業計画の見直しが行われ、減損の兆候が把握されている。
会社は、DIGITAL HEARTS CROSSグループにおける将来の事業計画に基づき割引前将来キャッシュ・フローを見積り、その総額が当該のれんを含む資産グループの帳簿価額を上回っているため、会社は、減損損失を計上していない。
当該のれんの評価に用いられた割引前将来キャッシュ・フローは、経営者によって作成された将来の事業計画及び取締役会で承認された翌年度の予算に基づく将来キャッシュ・フロー予測を基礎とし、事業計画期間経過後からのれんの残存償却年数までは将来の不確実性を考慮した成長率を用いて、見積られている。
将来キャッシュ・フローの重要な仮定は、売上の成長率及び利益の予測である。
これらの重要な仮定は中国等におけるゲーム市場環境の動向等の経営環境・市場環境についての経営者の判断に重要な影響を受けることから、当監査法人はDIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価について監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(全般)・ のれんの減損の兆候の把握、減損損失の認識の判定に至るのれんの評価に関連する事業計画策定のプロセスを中心とする内部統制を理解した。
(減損損失の認識の判定)減損の兆候が把握されたDIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんについて、会社が実施したのれんの減損損失の認識の判定に関する検討結果が妥当であることを確かめるために、以下の監査手続を実施した。
・ 翌年度の予算を含む将来の事業計画が取締役会によって適切に協議され、それらの予算が承認されていることを確かめるとともに、将来の事業計画を基礎として作成されたのれんの評価資料を閲覧し、会社判断の妥当性を検討した。
・ 会社が当初想定していた事業計画又は前連結会計年度末に策定されていた予算と実績との比較分析を行うことにより、当連結会計年度末における会社の見積りへの影響を評価した。
・ 翌年度の予算を含む将来の事業計画の前提や中国等におけるゲーム市場環境の動向等の経営環境・市場環境についての予測について、経営者等に質問を実施した。
・ 将来キャッシュ・フローの検討に当たっては、その基礎となる将来の事業計画における売上及び利益に関して、経営者等に質問を実施し、達成の前提となる施策が合理的かつ実行可能なものであるか検討した。
・ 作成された将来の事業計画における売上の成長率については、利用可能な企業外部の情報等に基づき一定のリスクを反映させた経営者等による不確実性への評価について検討した。
・ 作成された将来の事業計画に一定のリスクを反映させた不確実性への評価について検討した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社デジタルハーツホールディングスの2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、株式会社デジタルハーツホールディングスが2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1 上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、ゲームメーカーが海外展開時に必要不可欠な総合ローカライゼーションサービスをワンストップで提供することを可能とするべく、2021年3月にマーケティング事業を営むDIGITAL HEARTS CROSS Marketing and Solutions Limited及びその傘下のグループ会社(以下、「DIGITAL HEARTS CROSSグループ」)の株式を取得し、連結子会社化している。
連結財務諸表の【注記事項】
「(重要な会計上の見積り)のれんの評価」に記載のとおり、当連結会計年度の連結貸借対照表において、DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれん476,783千円(総資産の2.4%)が計上されている。
DIGITAL HEARTS CROSSグループは、一部の市場における事業の進捗状況の遅れにより、当初想定していた事業計画に遅れが生じる見込みとなり、当連結会計年度において、事業計画の見直しが行われ、減損の兆候が把握されている。
会社は、DIGITAL HEARTS CROSSグループにおける将来の事業計画に基づき割引前将来キャッシュ・フローを見積り、その総額が当該のれんを含む資産グループの帳簿価額を上回っているため、会社は、減損損失を計上していない。
当該のれんの評価に用いられた割引前将来キャッシュ・フローは、経営者によって作成された将来の事業計画及び取締役会で承認された翌年度の予算に基づく将来キャッシュ・フロー予測を基礎とし、事業計画期間経過後からのれんの残存償却年数までは将来の不確実性を考慮した成長率を用いて、見積られている。
将来キャッシュ・フローの重要な仮定は、売上の成長率及び利益の予測である。
これらの重要な仮定は中国等におけるゲーム市場環境の動向等の経営環境・市場環境についての経営者の判断に重要な影響を受けることから、当監査法人はDIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価について監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(全般)・ のれんの減損の兆候の把握、減損損失の認識の判定に至るのれんの評価に関連する事業計画策定のプロセスを中心とする内部統制を理解した。
(減損損失の認識の判定)減損の兆候が把握されたDIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんについて、会社が実施したのれんの減損損失の認識の判定に関する検討結果が妥当であることを確かめるために、以下の監査手続を実施した。
・ 翌年度の予算を含む将来の事業計画が取締役会によって適切に協議され、それらの予算が承認されていることを確かめるとともに、将来の事業計画を基礎として作成されたのれんの評価資料を閲覧し、会社判断の妥当性を検討した。
・ 会社が当初想定していた事業計画又は前連結会計年度末に策定されていた予算と実績との比較分析を行うことにより、当連結会計年度末における会社の見積りへの影響を評価した。
・ 翌年度の予算を含む将来の事業計画の前提や中国等におけるゲーム市場環境の動向等の経営環境・市場環境についての予測について、経営者等に質問を実施した。
・ 将来キャッシュ・フローの検討に当たっては、その基礎となる将来の事業計画における売上及び利益に関して、経営者等に質問を実施し、達成の前提となる施策が合理的かつ実行可能なものであるか検討した。
・ 作成された将来の事業計画における売上の成長率については、利用可能な企業外部の情報等に基づき一定のリスクを反映させた経営者等による不確実性への評価について検討した。
・ 作成された将来の事業計画に一定のリスクを反映させた不確実性への評価について検討した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 会社は、ゲームメーカーが海外展開時に必要不可欠な総合ローカライゼーションサービスをワンストップで提供することを可能とするべく、2021年3月にマーケティング事業を営むDIGITAL HEARTS CROSS Marketing and Solutions Limited及びその傘下のグループ会社(以下、「DIGITAL HEARTS CROSSグループ」)の株式を取得し、連結子会社化している。
連結財務諸表の【注記事項】
「(重要な会計上の見積り)のれんの評価」に記載のとおり、当連結会計年度の連結貸借対照表において、DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれん476,783千円(総資産の2.4%)が計上されている。
DIGITAL HEARTS CROSSグループは、一部の市場における事業の進捗状況の遅れにより、当初想定していた事業計画に遅れが生じる見込みとなり、当連結会計年度において、事業計画の見直しが行われ、減損の兆候が把握されている。
会社は、DIGITAL HEARTS CROSSグループにおける将来の事業計画に基づき割引前将来キャッシュ・フローを見積り、その総額が当該のれんを含む資産グループの帳簿価額を上回っているため、会社は、減損損失を計上していない。
当該のれんの評価に用いられた割引前将来キャッシュ・フローは、経営者によって作成された将来の事業計画及び取締役会で承認された翌年度の予算に基づく将来キャッシュ・フロー予測を基礎とし、事業計画期間経過後からのれんの残存償却年数までは将来の不確実性を考慮した成長率を用いて、見積られている。
将来キャッシュ・フローの重要な仮定は、売上の成長率及び利益の予測である。
これらの重要な仮定は中国等におけるゲーム市場環境の動向等の経営環境・市場環境についての経営者の判断に重要な影響を受けることから、当監査法人はDIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価について監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結連結財務諸表の【注記事項】
「(重要な会計上の見積り)のれんの評価」
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 当監査法人は、DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(全般)・ のれんの減損の兆候の把握、減損損失の認識の判定に至るのれんの評価に関連する事業計画策定のプロセスを中心とする内部統制を理解した。
(減損損失の認識の判定)減損の兆候が把握されたDIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんについて、会社が実施したのれんの減損損失の認識の判定に関する検討結果が妥当であることを確かめるために、以下の監査手続を実施した。
・ 翌年度の予算を含む将来の事業計画が取締役会によって適切に協議され、それらの予算が承認されていることを確かめるとともに、将来の事業計画を基礎として作成されたのれんの評価資料を閲覧し、会社判断の妥当性を検討した。
・ 会社が当初想定していた事業計画又は前連結会計年度末に策定されていた予算と実績との比較分析を行うことにより、当連結会計年度末における会社の見積りへの影響を評価した。
・ 翌年度の予算を含む将来の事業計画の前提や中国等におけるゲーム市場環境の動向等の経営環境・市場環境についての予測について、経営者等に質問を実施した。
・ 将来キャッシュ・フローの検討に当たっては、その基礎となる将来の事業計画における売上及び利益に関して、経営者等に質問を実施し、達成の前提となる施策が合理的かつ実行可能なものであるか検討した。
・ 作成された将来の事業計画における売上の成長率については、利用可能な企業外部の情報等に基づき一定のリスクを反映させた経営者等による不確実性への評価について検討した。
・ 作成された将来の事業計画に一定のリスクを反映させた不確実性への評価について検討した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別太陽有限責任監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年6月27日株式会社デジタルハーツホールディングス取締役会 御中 太陽有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中村 憲一 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士小野  潤 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社デジタルハーツホールディングスの2024年4月1日から2025年3月31日までの第12期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社デジタルハーツホールディングスの2025年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
DIGITAL HEARTS CROSSに係る関係会社株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、ゲームメーカーが海外展開時に必要不可欠な総合ローカライゼーションサービスをワンストップで提供することを可能とするべく、2021年3月にマーケティング事業を営むDIGITAL HEARTS CROSS Marketing and Solutions Limited(以下、「DIGITAL HEARTS CROSS」)の株式を取得し、連結子会社化している。
財務諸表の【注記事項】
「(重要な会計上の見積り)関係会社株式の評価」に記載のとおり、当事業年度の貸借対照表において、DIGITAL HEARTS CROSSに係る関係会社株式1,263,119千円(総資産の14.5%)が計上されている。
また、当事業年度においてDIGITAL HEARTS CROSSに係る関係会社株式評価損は計上されていない。
当該関係会社株式について、会社は超過収益力を評価し、純資産額に比べて高い価額で取得している。
会社は、DIGITAL HEARTS CROSSの業績等を把握し、事業計画との比較分析を実施している。
ここで、事業が計画どおりに進捗せず、超過収益力が見込めなくなり、関係会社株式の実質価額が著しく低下したと判断された場合には、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、実質価額まで減額がなされ、評価差額は当期の損失として処理される。
DIGITAL HEARTS CROSSは、一部の市場における事業の進捗状況の遅れにより、当初想定していた事業計画に遅れが生じる見込みとなり、当事業計年度において、事業計画の見直しが行われ、減損の兆候が把握されている。
DIGITAL HEARTS CROSSの実質価額に反映される超過収益力の評価についての仮定は、連結財務諸表に計上されているDIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんと同様に売上の成長率及び利益の予測である。
これらの重要な仮定は中国等におけるゲーム市場環境の動向等の経営環境・市場環境についての経営者の判断に重要な影響を受けることから、当監査法人はDIGITAL HEARTS CROSSに係る関係会社株式の評価について監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価)における監査上の対応と実質的に同一の内容であることから、記載を省略している。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある 。
財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1 上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
DIGITAL HEARTS CROSSに係る関係会社株式の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、ゲームメーカーが海外展開時に必要不可欠な総合ローカライゼーションサービスをワンストップで提供することを可能とするべく、2021年3月にマーケティング事業を営むDIGITAL HEARTS CROSS Marketing and Solutions Limited(以下、「DIGITAL HEARTS CROSS」)の株式を取得し、連結子会社化している。
財務諸表の【注記事項】
「(重要な会計上の見積り)関係会社株式の評価」に記載のとおり、当事業年度の貸借対照表において、DIGITAL HEARTS CROSSに係る関係会社株式1,263,119千円(総資産の14.5%)が計上されている。
また、当事業年度においてDIGITAL HEARTS CROSSに係る関係会社株式評価損は計上されていない。
当該関係会社株式について、会社は超過収益力を評価し、純資産額に比べて高い価額で取得している。
会社は、DIGITAL HEARTS CROSSの業績等を把握し、事業計画との比較分析を実施している。
ここで、事業が計画どおりに進捗せず、超過収益力が見込めなくなり、関係会社株式の実質価額が著しく低下したと判断された場合には、回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、実質価額まで減額がなされ、評価差額は当期の損失として処理される。
DIGITAL HEARTS CROSSは、一部の市場における事業の進捗状況の遅れにより、当初想定していた事業計画に遅れが生じる見込みとなり、当事業計年度において、事業計画の見直しが行われ、減損の兆候が把握されている。
DIGITAL HEARTS CROSSの実質価額に反映される超過収益力の評価についての仮定は、連結財務諸表に計上されているDIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんと同様に売上の成長率及び利益の予測である。
これらの重要な仮定は中国等におけるゲーム市場環境の動向等の経営環境・市場環境についての経営者の判断に重要な影響を受けることから、当監査法人はDIGITAL HEARTS CROSSに係る関係会社株式の評価について監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(DIGITAL HEARTS CROSSグループに係るのれんの評価)における監査上の対応と実質的に同一の内容であることから、記載を省略している。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別DIGITAL HEARTS CROSSに係る関係会社株式の評価
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

受取手形、売掛金及び契約資産5,545,690,000
仕掛品46,568,000
未収入金151,253,000
その他、流動資産87,056,000
工具、器具及び備品(純額)37,380,000
土地17,568,000
有形固定資産115,574,000
ソフトウエア105,433,000
無形固定資産123,528,000
投資有価証券937,968,000
繰延税金資産5,640,000
投資その他の資産6,965,415,000

BS負債、資本

短期借入金4,200,000,000
未払金53,265,000