財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-26
英訳名、表紙SEIKITOKYU KOGYO CO., LTD.
代表者の役職氏名、表紙取締役社長  平  喜 一
本店の所在の場所、表紙東京都港区芝公園二丁目9番3号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03(6770)4008(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
当社は1950年1月に世紀建設工業株式会社として設立されました。
その後、1962年4月に世紀建設株式会社と商号変更をいたしました。
1982年5月に東急建設株式会社の子会社であった東急道路株式会社と合併し、世紀東急工業株式会社と商号変更をいたしました。
当社の設立後の変遷は次のとおりであります。
1950年1月世紀建設工業株式会社を資本金1百万円にて設立1950年2月建設業法による建設大臣登録第1499号登録完了(以後2年ごとに登録更新)1962年4月世紀建設株式会社に商号変更1966年1月札幌支店(2001年4月より北海道支店)、仙台支店(1990年6月より東北支店)、北陸支店、東京支店、名古屋支店、大阪支店、広島支店(1990年6月より中国支店)および福岡支店(1990年6月より九州支店)を設置1973年9月東京証券取引所市場第二部へ株式上場1973年10月建設業法改正により建設大臣許可(特-48)第1962号の許可を受ける(以後3年ごと(1997年以後は5年ごと)に許可更新)1980年5月宅地建物取引業法による建設大臣免許(1)第2810号を取得(以後3年ごとに2004年まで免許更新)1982年5月東急道路株式会社と合併し世紀東急工業株式会社に商号変更1982年5月東関東支店(2002年4月廃止)および横浜支店(2002年4月廃止)を設置1982年11月東京証券取引所市場第一部へ指定替え1985年7月定款の一部を変更し、事業目的にスポーツ施設の経営ならびに会員券の売買および仲介を追加1985年8月東京支店を東京支社に名称変更1989年4月四国支店を設置(2009年4月廃止)1989年6月定款の一部を変更し、事業目的に産業廃棄物の処理に係る事業およびその再生製品の製造、販売ならびに土木建築工事用機械器具の製造、修理、販売および賃貸を追加1990年12月エス・ティ・マシーナリー・サービス株式会社(現 エス・ティ・サービス株式会社・連結子会社)を設立1993年4月開発事業部(1995年4月廃止)、建築事業部(2003年4月廃止)および関東製販部を本社機構から支社店・事業部機構へ移行し、関東製販部を関東合材事業部(1998年4月廃止)に名称変更1994年4月東京支社関東支店を東京支社より分離独立し、支店機構の関東支店(2000年4月より北関東支店(2002年4月廃止))として設置、また東京支社を東京支店(2002年4月廃止)に名称変更1994年6月定款の一部を変更し、事業目的の産業廃棄物の処理に係る事業およびその再生製品の製造、販売を、産業廃棄物の収集、運搬および処分ならびに産業廃棄物の再生製品の製造、販売に変更1995年9月新世紀工業株式会社(現 連結子会社)の全株式取得1999年4月東京支店および横浜支店を管轄する関東西南支店(2000年4月より関東第一支店)を設置2000年4月東関東支店および北関東支店を管轄する関東第二支店ならびに沖縄支店(2011年1月廃止)を設置2002年4月中国支店および四国支店を管轄する中四国支店を設置2003年2月関東第二支店に千葉支店を設置2003年4月関東第一支店および関東第二支店を廃止し、関東支店を設置、また千葉支店を関東支店の管轄に変更2003年4月大阪支店および中四国支店を廃止し、関西支店を設置、また中国支店および四国支店を関西支店の管轄に変更2003年4月沖縄支店を九州支店の管轄に変更2004年4月宅地建物取引業法による東京都知事免許(1)第83097号を取得(以後5年ごとに免許更新(2017年12月返納))2006年4月関東支店を本社に編入し、北関東支店、東関東支店、東京支店、横浜支店、関東製販事業部を設置2006年4月関西支店を分割し、関西支店、中国支店を設置、また四国支店を中国支店の管轄に変更2011年4月関東支店を設置2011年4月中国支店を関西支店の管轄に変更2014年8月クマレキ工業株式会社(現 連結子会社)の全株式取得2015年4月中国支店を関西支店より分離独立し、中四国支店に名称変更2015年4月株式会社孝松工務店(現 連結子会社)の全株式取得2016年4月北関東支店、東関東支店、東京支店、横浜支店および関東製販事業部(2025年4月より関東製品支店)を、本社機構から支店・事業部機構に変更2018年7月SEIKITOKYU MYANMAR ROAD COMPANY LIMITED(現 連結子会社)を設立2019年8月舗道工業株式会社(現 連結子会社)の全株式取得2019年10月STK PACIFIC CORPORATION(現 連結子会社)を設立2020年1月日東道路株式会社(現 連結子会社)の全株式取得2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行2022年6月定款の一部を変更し、事業目的に再生可能エネルギー等による発電および電気の供給、販売を追加
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、舗装・土木を主とする建設事業及び舗装資材の製造販売等を営んでいる当社(世紀東急工業㈱)、子会社12社、関連会社2社及びその他の関係会社2社で構成されております。
 当社グループ各社の主な事業内容と当該事業における位置付けは次のとおりであります。
なお、当社グループは東急㈱を中心とする東急グループの一員であります。
建設事業…………当社と子会社であるやまびこ工業㈱、みちのく工業㈱、新世紀工業㈱、クマレキ工業㈱、㈱孝松工務店、舗道工業㈱、舗栄建設工業㈱、日東道路㈱、STK PACIFIC CORPORATION及び中外エンジニアリング㈱、関連会社であるガルフシール工業㈱が営んでおります。
その他の関係会社である東急建設㈱及び東急㈱からは、工事の一部を受注しております。
舗装資材製造……販売事業当社と子会社である新世紀工業㈱、SEIKITOKYU MYANMAR ROAD COMPANY LIMITED及び関連会社である能登アスコン㈱が営んでおります。
新世紀工業㈱及び能登アスコン㈱からは製造された舗装資材の一部を購入し、また、当社からも新世紀工業㈱へ同様の製品の一部を販売しております。
その他……………当社は上記の事業の他にも売電事業等を営んでおります。
子会社であるエス・ティ・サービス㈱は建設機械の販売及び自動車等のリース事業を営んでおり、当社はその一部を購入または賃借しております。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有(被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) 舗道工業株式会社北海道札幌市48建設事業100.00 役員の兼任 有舗栄建設工業株式会社北海道札幌市35建設事業100.00[100.00] 役員の兼任 有みちのく工業株式会社岩手県盛岡市20建設事業100.00 役員の兼任 有やまびこ工業株式会社宮城県仙台市20建設事業100.00 役員の兼任 有エス・ティ・サービス株式会社東京都港区50その他100.00当社に対し自動車等の賃貸及び販売をしている。
 役員の兼任 有日東道路株式会社東京都渋谷区30建設事業100.00 役員の兼任 有株式会社孝松工務店神奈川県厚木市20建設事業100.00 役員の兼任 有新世紀工業株式会社奈良県大和郡山市49建設事業、舗装資材製造販売事業100.00当社に対し舗装資材の供給をしている。
 役員の兼任 有クマレキ工業株式会社熊本県阿蘇市20建設事業100.00 役員の兼任 有SEIKITOKYU MYANMAR ROAD COMPANY LIMITED 
(注)3ヤンゴン千USドル10,000舗装資材製造販売事業100.00 役員の兼任 有STK PACIFIC CORPORATION
(注)5グアム千USドル400建設事業100.00 役員の兼任 有(その他の関係会社) 東急株式会社 
(注)4東京都渋谷区121,724交通事業、不動産事業、その他事業(4.40)[0.20]当社が舗装・土木工事等の請負をしている。
東急建設株式会社 
(注)4東京都渋谷区16,354建設事業、その他事業(24.47)当社が舗装・土木工事等の請負及び舗装資材の販売をしている。
 役員の兼任 有
(注) 1 上記連結子会社の主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2 議決権の所有(被所有)割合の[ ]内は、間接所有割合で内数、内は、緊密な者又は同意している者の所有割合で外数となっております。
3 特定子会社に該当しております。
4 有価証券報告書を提出しております。
5 STK PACIFIC CORPORATIONは2025年1月27日付で解散し、現在清算手続き中であります。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)建設事業869〔192〕舗装資材製造販売事業148〔 49〕その他1〔 3〕全社(共通)134〔 37〕合計1,152〔281〕
(注) 1 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は〔 〕内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2 全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

(2) 提出会社の状況2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)1,002〔229〕40.514.77,677,221 セグメントの名称従業員数(人)建設事業720〔145〕舗装資材製造販売事業147〔 47〕その他1〔 ―〕全社(共通)134〔 37〕合計1,002〔229〕
(注) 1 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は〔 〕内に年間の平均人員を外数で記載しております。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3 上記従業員数には、嘱託92名、出向社員29名は含まれておりません。
(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異 管理職に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)総合職業務職全労働者正規雇用労働者非正規雇用労働者1.743.816.755.959.857.1
(注) 1 提出会社の状況を記載しております。
2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
3 労働者の男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しております。
なお、同一労働の賃金において性別による差異はなく、等級別の人数構成などにより差異が生じております。
(4) 労働組合の状況労働組合は結成されておりません。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1) 会社の経営の基本方針当社は、「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」を標榜し、社会資本の整備を責務として事業を展開しております。
当社グループにおいてはこの考え方をもとに、道路建設を主軸に土木、水利・環境、舗装資材の製造販売等の事業領域を確保し、社会基盤整備の担い手として、健全な発展と存続を目指しております。

(2) 中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題等道路建設業界におきましては、社会インフラの老朽化や自然災害の激甚化がみられるなかで、国土強靭化対策の推進等により公共投資は底堅く推移することが見込まれます。
一方、人件費をはじめとした建設コストの上昇や将来の担い手不足などといった課題も顕在化しており、企業として健全に存続し、持続的に成長するためには、競争力の維持・向上は勿論のこと、人材確保に向けた施策やサステナビリティを巡る課題への取り組みが必要不可欠となっております。
このような状況に対応するため、当社グループでは、『2030年のあるべき姿』を示す長期ビジョンを「人の成長と企業の成長を両立し持続可能な社会の実現に貢献する真に強靭な企業グループ」と定め、現在はビジョン実現に向けた第2フェーズとなる「中期経営計画(2024-2026年度)」に基づき、各種施策に取り組んでおります。
当社グループでは、気候変動、人口減少等の社会課題を踏まえたサステナブル経営の推進も含め、本業の収益拡大・成長基盤の確立、将来の成長ドライバー創出(獲得)といった主要課題に全社を挙げて取り組み、引き続き、持続的な成長と中長期的な企業価値、株主価値の向上を目指し、変革を推し進めてまいります。
(長期ビジョン及び中期経営計画の概要)①長期ビジョン『2030年のあるべき姿』「人の成長と企業の成長を両立し 持続可能な社会の実現に貢献する 真に強靭な企業グループ」 □ 当社にとって最も重要な経営資源は「人」である。
 従業員エンゲージメントの高い企業風土のもと、充実した教育体制により磨き上げられた従業員一人ひとりが実力を遺憾なく発揮することで、企業をさらに成長させていく。
□ コロナ禍、自然災害等、予測不能な事態が頻発するなか、何かに備えるのではなく、基礎体力・危機対応力を向上させ「真の強靭化」を果たすことで、自らが持続可能な存在となる。
□ 有事・平時を問わず、生活基盤創造企業として期待される責務を誠実に果たし続けることにより、持続可能な社会の実現に貢献する。
「基本方針」1.安定収益の拡大当社は、道路舗装を主とした建設事業および舗装資材製造販売事業において、近年、一定の利益を確保するに至ったが、これら本業における技術と経験を磨き上げ、さらなる競争力強化に努め、安定収益を拡大する。
2.収益源の多様化当社の事業は、国内道路建設市場の動向に大きく影響を受けるため、既存事業の領域拡大、さらには新たな事業分野の開拓も視野に入れ、収益源の多様化に挑戦し、環境変化に強い企業体質づくりを推進する。
3.人を基軸とした経営の実践競争力の源泉である「人」の育成コストを経費ではなく「投資」と捉え、人材の成長に取り組むとともに、多様な人材を確保し、活躍の場を提供することにより、当社グループの組織力向上を図る。
4.新しい働き方の確立長時間労働の是正はもとより、職場環境の再整備、デジタル化による業務プロセス改善等を図り、従業員のワークライフバランスと、組織の生産性向上を両立させる新しい働き方を確立、定着させる。
5.経営・財務基盤の充実コーポレートガバナンスのさらなる改善やリスクマネジメントの強化、コンプライアンス重視の企業風土醸成等に継続的に取り組むとともに、財務健全性の確保および安定的な株主還元に努め、強靭で健全な経営・財務基盤を構築する。
『2030年のあるべき姿』重要業績評価指標(KPI)[連結]項 目2030年度目標(2021年5月策定時)2030年度目標(2024年5月更新)売上高1,000億円1,100億円営業利益80億円80億円当期純利益50億円50億円ROE10.0%10.0%自己資本500億円―総資産1,000億円―自己資本比率50.0%50%程度 ②中期経営計画(2024-2026年度)「個別戦略・重点施策」1. 本業のさらなる競争力強化による安定収益の拡大(建設事業)・施工実績の蓄積と対応体制の強化(国交省・高速道路会社発注工事)・インフラ老朽化対策、防災・減災分野、再生可能エネルギー事業への営業展開強化(舗装資材製造販売事業)・販売量確保に向けた地域戦略・低環境負荷商品の販売強化(常温合材販売の事業基盤強化)・優位性確保および環境対策を目的とした設備投資計画の実施(技術開発)・低炭素アスファルト混合物によるCO2低減技術など社会環境の変化を見据えた技術開発および高度な技術提案 2. 事業領域の拡大、新たな事業分野開拓への挑戦(社会インフラ整備における新しい技術と価値の提供)・道路インフラの長寿命化・リサイクル技術等環境関連技術の拡充(道路等包括的民間委託への取り組み継続)・発注者の抱える課題解決に向けた「事業モデル」の創出・道路の点検・診断技術等のブラッシュアップ(海外事業展開を含めた事業領域の拡大)・既存事業とのシナジーや事業領域・マーケットの拡大につながるM&A・提携等の推進・新たな事業分野開拓に向けた成長戦略の推進 3. 人材の「採用・定着・育成」における好循環の創出(積極的なD&Iの推進・エンゲージメント向上)・ダイバーシティ採用の推進および教育機関との結びつき強化による採用体制の強化・働きやすく働きがいのある「魅力ある職場づくり」を推進することによるエンゲージメントの向上(多様化する人材の能力向上)・多様化する人材に応じた柔軟なキャリア形成の推進および教育体系の充実化 4. 生産性向上に資する新しい働き方の確立(生産性の向上と業務効率化)・ICTの積極活用と業務のデジタル化および分業の加速(AI×人材=労働生産性向上)・働き手を支え、働き方を変えるAIの導入・社内業務の軽減 5. 強靭で健全な経営・財務基盤の構築(ステークホルダーからの信用・信頼の回復)・独占禁止法違反再発防止策の完全実施、その他法令順守の徹底(コーポレートガバナンスの強化)・非財務情報を含む情報開示のさらなる充実・サステナブル経営の推進(マテリアリティへの取り組みの展開) 「財務資本戦略」1. 持続可能な事業基盤構築に向けた継続的・戦略的投資の実施2. 財務健全性と資本効率のバランスに配慮したBSのコントロール3. DOE基準による、安定的かつ積極的な株主還元 「サステナブル重要テーマ(マテリアリティ)への取り組み」<『2030年のあるべき姿』の実現に向け目指す姿>(環境保全)・事業活動を通じた負荷低減、事業活動における負荷抑制の両面で環境に貢献(インフラ)・すべての人が安心・安全・快適に利用できるインフラの整備に貢献(自然災害)・災害発生時の復旧・復興工事を通じ、地域の経済活動・生活再建に貢献(地域住民)・良き企業市民、地域社会の一員として、より良い生活環境の実現に貢献(働きがい)・誰もが働きやすい環境の構築、担い手を惹きつける企業への変革(ガバナンス・コンプライアンス)・当社グループにとって最良のガバナンスを追求・コンプライアンス経営の推進により信頼を取り戻す 中期経営計画(2024-2026年度)主要経営指標[連結]項 目2026年度計画売上高1,000億円営業利益60億円当期純利益40億円ROE9.5%自己資本比率50%程度 文中における見通し、予想等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであり、様々な不確定要素が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
 当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティを巡る課題への対応に関する基本的な考え方当社グループではサステナビリティについての取り組みを重要な課題と認識しており、世紀東急工業コーポレートガバナンス・ガイドラインにおいて「当社は、社会資本整備の一端を担う企業として、サステナビリティを巡る課題への対応について、リスクの減少および収益機会の両面から、その重要性を認識し、これらの課題に対する積極的・能動的な取り組みを通じ、持続可能な社会の実現と企業価値の向上に努めるものとする。
」と定めております。

(2) ガバナンス① サステナビリティ関連のリスクおよび機会に関する取締役会の監督体制取締役会では、長期ビジョンを策定する過程において、その他のリスク・機会とあわせて、サステナビリティに関するリスク・機会とその対応策などについて審議を行い、その内容は、当社グループの「2030年のあるべき姿」、「マテリアリティ」および「中期経営計画」に反映されております。
気候変動、人的資本関連を含むサステナビリティ課題への対応に関し、重要事項については取締役会に報告されており、当社グループのサステナビリティへの対応状況を監督しております。
② サステナビリティ関連のリスクおよび機会の評価・管理における経営陣の役割当社におけるリスク管理は、管理本部担当役員をリスク管理総括管理者、取締役社長を最終的な責任者としております。
また、当社では、サステナビリティに関する方針策定、目標設定、取組の推進などを行う組織として、サステナブル経営戦略プロジェクト、ダイバーシティ推進プロジェクトを設置しております。
両プロジェクトは取締役社長直下の組織として設置され、適宜、プロジェクトの取り組み状況を取締役会に報告し、監督を受けております。
なお、気候関連を含む環境全般への対応については、取締役社長が委員長を務め、環境マネジメントシステム総括管理責任者である事業推進本部担当役員ほか数名が委員を構成する環境対策委員会において審議され、必要に応じ、経営資源の投入や環境施策の追加・修正について指示を行うとともに、重要事項については取締役会に報告されております。
(3) リスク管理サステナビリティ関連を含む全社的なリスクおよび機会については、通常の事業活動のなかで、それぞれの所管部署において検討・管理されており、必要に応じ、リスク管理総括管理者を委員長、内部監査の機能を有する内部統制推進部を事務局として緊急対策委員会を組成することで、実効性あるリスク管理体制を構築・運用しております。
なお、特に重要なリスクおよびその対応策に関しては、取締役会に報告されており、サステナビリティ関連の対応に関しても、こうしたリスク管理のプロセスに組み込まれております。
(4) 戦略① リスクおよび機会サステナビリティ関連を含むリスクおよび機会については、長期ビジョンおよび中期経営計画を策定する過程において、その他のリスクおよび機会とともに外部環境および内部資源として分析・検討を行い、その概要について公表しております。
② マテリアリティ当社では、長期ビジョン『2030年のあるべき姿』策定に際し、中長期的な時間軸での将来の社会の姿、当社のビジネスモデル、当社の強み・弱み・リスク・機会、当社および社会における重要性等を勘案しつつ、あらためて「持続可能な社会の実現」と「当社グループの持続的な成長」の両立に向けた重要課題を体系的に整理し、長期ビジョンと一体不可分のものとしてサステナブル重要テーマ(マテリアリティ)を特定し、公表いたしました。
2030年に向けて目指す姿を明確にし、各種の課題に取り組むとともに、気候変動関連を含むサステナビリティに関するリスクおよび機会を考慮した、人的資本、知的資産、設備・施設、M&A等への投資を戦略的に進めています。
なお、「中期経営計画(2024-2026年度)」においては、個別戦略との両輪と位置づけ、計画に組み込み、経営戦略との統合を図っております。
③ 人的資本に関する事項イ. 人的資本への投資当社グループにおいて、人材は価値創造の源泉であり、長期ビジョンにおいても、「本業における技術と経験を磨き上げ、競争力強化に努める」旨、「人を基軸とした経営の実践」、「新しい働き方の確立」を、基本方針として明示いたしております。
人的資本への投資については、人材の確保育成に向けた費用を、コストではなく投資と捉え、役職員の能力向上、職場環境・住環境の改善、従業員の処遇見直し、採用活動の強化等への取り組みを積極的に推進しております。
ロ. 多様性の確保に向けた考え方当社では、多様なバックグラウンドを持つ人々の雇用促進は、将来にわたり人材を確保し価値を創造していくためには欠かすことができない課題と捉え、女性、外国人、社会人経験者を積極的に採用するとともに、ジェンダーや年齢、国籍に関係なく、個人の違いをお互いに認め尊重し合う風土を醸成し、社員一人ひとりが、能力を最大限に発揮できる環境づくりに努めております。
また、管理職等の登用に関しても同様の考え方に立ち、従前よりジェンダーや国籍、新卒採用・中途採用の別に関係なく、公正な評価に基づき人物・能力本位で行っております。
ハ. 人材育成方針・社内環境整備方針(長期ビジョン等において明示する方針(主なもの))長期ビジョン『2030年のあるべき姿』、「中期経営計画(2024-2026年度)」、世紀東急工業グループコンプライアンス行動規範および世紀東急工業コーポレートガバナンス・ガイドラインにおいて次のとおり、方針を明示しております。
■『2030年のあるべき姿』(長期ビジョン)(長期ビジョン) 人の成長と企業の成長を両立し持続可能な社会の実現に貢献する真に強靭な企業グループ◇当社にとって最も重要な経営資源は「人」である。
従業員エンゲージメントの高い企業風土のもと、充実した教育体制により磨き上げられた従業員一人ひとりが実力を遺憾なく発揮することで、企業をさらに成長させていく。
(基本方針3.人を基軸とした経営の実践)競争力の源泉である「人」の育成コストを経費ではなく「投資」と捉え、人材の成長に取り組むとともに、多様な人材を確保し、活躍の場を提供することにより、当社グループの組織力向上を図る。
(基本方針4.新しい働き方の確立)長時間労働の是正はもとより、職場環境の再整備、デジタル化による業務プロセス改善等を図り、従業員のワークライフバランスと、組織の生産性向上を両立させる新しい働き方を確立、定着させる。
■中期経営計画(2024-2026年度)(個別戦略3:人材の「採用・定着・育成」における好循環の創出)1. ダイバーシティ採用の推進および教育機関との結びつき強化による採用体制の強化 2. 働きやすく働きがいのある「魅力ある職場づくり」を推進することによるエンゲージメントの向上3. 多様化する人材に応じた柔軟なキャリア形成の推進および教育体系の充実化(個別戦略4:生産性向上に資する新しい働き方の確立)1. ICTの積極活用と業務のデジタル化および分業の加速2. 働き手を支え、働き方を変えるAIの導入3. 社内業務の軽減■世紀東急工業グループコンプライアンス行動規範(行動規範①)業務の遂行にあたり、安全が全てに優先することを認識する。
(行動規範⑨)健全かつ良好な職場環境を整備し、維持する。
■世紀東急工業コーポレートガバナンス・ガイドライン(多様性の確保)当社は、異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観が存在することは、会社の持続的な成長を確保するうえでの強みとなり得ると認識し、女性の活躍促進を含む人材の多様性の確保に向けた諸施策を推進するものとする。
④ 気候変動に関する事項イ. 気候変動下におけるレジリエンス当社グループは「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」という企業理念のもと、社会に対する永続的な価値の提供と、中長期的な企業価値の向上を目指しています。
深刻化する自然災害などが社会に大きな不安を与えるなかで、気候変動関連をはじめとするサステナビリティを巡る課題の解決に取り組み、当社グループのレジリエンス、さらには社会全体のレジリエンスを高めていくことは、企業理念の実現につながるとともに、持続可能な社会の実現にも貢献し得るものと考えております。
ロ. シナリオ分析当社グループでは、気候変動に起因する事業への影響を考察し、経営計画の戦略立案・検討に反映させるため、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)等の公開情報を参照し、下記の気候変動シナリオを用いて分析を行っており、定性・定量の両面からリスクと機会を考察し、その対応について検討しております。
(4℃シナリオ) :現状を上回る気候変動対策が行われず、異常気象の激甚化が想定される。
(1.5℃シナリオ):脱炭素に向けてより野心的な気候変動対策の実施が想定される。
シナリオの概要 4℃シナリオ(IEA:STEPS/IPCC:SSP5-8.5シナリオ等)1.5℃(2℃未満)シナリオ(IEA:NZE/IPPC:SSP1-1.9シナリオ等)・2100年時点の気温上昇は、産業革命時期比4.4℃を 想定。
・夏季の労働生産性の低下により工期が長期化し利益 率が低下、また作業者の健康リスクが増加 ・異常気象の激甚化の進行により工場、事務所、施工 現場における物理的リスクが増加 ・物理的リスクの顕在化や対策意識の高まりにより、 防災・減災工事へのインフラ投資が増加・2100年時点の気温上昇は、産業革命時期比1.5℃以 下に抑えられる。
・炭素価格等のコスト増加により企業収益に影響、 建設コスト上昇で工事発注量への影響も懸念 ・太陽光発電をはじめ再エネ発電に関連するインフ ラ投資のさらなる増加 ・需要家の意識や行動変容に伴い、低炭素化・脱炭 素化にかかる技術力は勿論、企業としての取り組 みも競争優位に影響 ・中期的には4℃シナリオと同等の物理的リスク及び それに関連する機会が想定される(2030年時点で は、気温上昇ペースは、ほぼ同等。
) リスク、機会および対応策の概要 区分影響する変化(主なもの)時間軸事業インパクト(財務的影響度[2030年度])対応中、または今後対応するもの4℃1.5℃移行リスクカーボンプライシング導入=コスト増加(中・長)―大SBTに基づくGHGガス排出量削減への取組エネルギー・資材等の価格上昇(中・長)小小燃料転換、代替アスファルト等の研究開発顧客等ステークホルダーの評価軸変化(中・長)小中CNに資する技術開発および製品・施工の提供、情報開示物理的リスク自然災害(直接被害、工期遅延、工場操業停止等)(短・中・長)小小BCP等による工場・事業所のレジリエンス強化夏季の気温上昇による健康リスク、労働生産性低下(短・中・長)中中熱中症対策など労働環境の改善施工の省力化・無人化、生産性向上技術の開発機会国土強靭化・再生可能エネルギー関連等のインフラ投資拡大(短・中・長)中大道路整備の効率化・長寿命化を実現する技術・サービス開発再エネ関連インフラ整備需要への営業強化低炭素化・脱炭素化技術のニーズ拡大(短・中・長)中大ニーズを捉えた製品・サービスの開発・提供 ※IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)等の公開情報等に基づく4℃および1.5℃ (一部2℃)シナリオを描き、短期(~2026年:中期経営計画(2024-2026)最終年度)・中期(2030年頃)・ 長期(2050年頃)の時間軸で想定される移行面および物理面のリスク・機会を特定し、事業インパクトおよ び財務的影響度を大・中・小の3段階で評価。
(想定されるリスクへの対応)特に大きな財務的影響が想定されるリスク項目としては、1.5℃シナリオ下のカーボンプライシング導入によるコスト上昇があげられます。
リスクを軽減するため、2022年8月にSBT認定を受けたGHG排出量削減目標の達成に向け、各種取り組みを進めております。
物理的リスクに関しては、気温上昇による労働生産性の低下や健康リスクの増加が懸念されますが、ICT施工の高度化・DXによる施工の省人化・自動化・遠隔化、生産性向上技術の研究開発を推進するなど、担い手不足への対応と合わせ、影響緩和に向けた取り組みを進めております。
(想定される機会への対応)社会全体が気候変動への対応に取り組むなか、カーボンニュートラルや気候変動下における社会のレジリエンスに貢献する技術、製品、サービスの需要は、今後さらに拡大していくものと想定されます。
当社グループにおいても、再生可能エネルギー関連のインフラ整備や道路等社会インフラの長寿命化・脱炭素化といった市場のニーズを的確に捉え、事業機会の拡大につなげていきたいと考えております。
ハ. 当社グループの取り組み当社グループでは、従前より、全国のアスファルト合材工場において運用改善により製造効率・燃費の向上に取り組むとともに、「ZEB Ready」の評価認証を受けた本社ビルをはじめ各事業所・工場にて、太陽光発電パネル、高性能バーナー、LED等、省エネ設備の導入を進め、燃料や電気の使用量削減に努めています。
引き続き、全社を挙げて省エネルギー化の取り組みを推進するほか、特に自社排出の約8割を占める舗装資材製造販売事業における削減にあたっては、計画的な設備の更新に加え、重油からの燃料転換、再生可能エネルギーの活用等も検討しながら、削減目標の達成を目指してまいります。
(5) 指標及び目標① 人的資本に関する事項イ. 多様性の確保等に関する自主的かつ測定可能な目標■長期ビジョンおよび中期経営計画(新卒採用(総合職)における女性比率) ・2023年度(実績):13.9% 2024年度(実績):20.0% 2026年度(目標):20% 2030年度(目標):20%(総合職における女性社員数) ・2023年度(実績):65名 2024年度(実績):73名 2026年度(目標):100名 2030年度(目標):140名(管理職における女性社員数)・2023年度(実績):4名 2024年度(実績):4名 2026年度(目標):5名 2030年度(目標):7名なお、当社では現在、本格的にグローバルな事業展開を行っておらず、外国籍の職員数も少数にとどまることから、外国人の管理職登用に関する目標は定めておりません。
また、中途採用者に関しては、従前より人物・能力本位で登用が行われ、採用時期によって特段の差が生じているとは認識していないため、あえて区分することにより生じうる懸念も考慮し、同様に、管理職登用に関する目標は定めておりません。
■「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画」(2024.4-2026.3)(目標1)男女間の勤続年数の差を1年縮める。
(目標2)総合職女性採用比率を20%以上とする。
ロ. 働きがい、働きやすさの向上に関する自主的かつ測定可能な目標■長期ビジョンおよび中期経営計画(従業員エンゲージメントスコア)・2023年度(実績):B 2024年度(実績):B 2026年度(目標):BB以上 2030年度(目標):A以上(有給休暇取得率)・2023年度(実績):61.0% 2024年度(実績):55.4% 2026年度(目標):70% 2030年度(目標):70%(男性育児休暇取得率)・2023年度(実績):55.6% 2024年度(実績):36.4% 2026年度(目標):85% 2030年度(目標):85%
(注) 連結子会社においては、関連する指標のデータ管理が行われていないため、当社単体の指標、目標および実績を記載しております。
② 気候変動に関する事項当社は、事業活動に伴う温室効果ガス排出量の削減に向けて以下の目標を設定し、2022年8月にSBT認定を取得しました。
なお、排出量削減の進捗状況につきましては、当社統合報告書においても公表しております。
2020年度排出量(実績・基準)2030年度までの10年間の削減目標2022年度排出量(実績)2023年度排出量(実績)2030年度排出量(目標)スコープ150,751tスコープ1、スコープ2の排出量合計を、年平均4.2%、2030年度までの10年で42%削減する。
[1.5℃水準]42,472t51,013t36,630tスコープ212,405t8,717t12,437tスコープ3 (カテゴリー1)419,722t (356,629t)カテゴリー1に分類される「購入した製品やサービスに係る排出量」を年平均2.5%、2030年度までの10年で25%削減する。
[WellBelow2℃水準]368,749t (305,767t)348,200t (281,651t)― (267,471t) なお、削減目標の達成に向けた具体的な取り組みについては、現在、前出のサステナブル経営戦略プロジェクトを中心に検討を進めているところです。
③ その他の事項当社では、サステナブル重要テーマ(マテリアリティ)に関するその他の取り組みとして、以下の目標を設定しております。
■長期ビジョンおよび中期経営計画(建設廃棄物のリサイクル率)・2022年度(実績):96.2% 2023年度(実績):98.5% 2026年度(目標):98.0% 2030年度(目標):98.0%(工事成績評点(対象年度平均))・2022年度(実績):79.0点 2023年度(実績):79.3点 2026年度(目標):80点 2030年度(目標):80点(役職員の安否確認訓練回答率(但し、訓練開始後、就業期間中:3時間以内、就業時間外:6時間以内))・2023年度(実績):55.8% 2024年度(実績):50.8% 2026年度(目標):90% 2030年度(目標):90%(コンプライアンス研修参加率)・2023年度(実績):100% 2024年度(実績):100% 2026年度(目標):100% 2030年度(目標):100%
(注) 連結子会社においては、関連する指標のデータ管理が行われていないため、当社単体の指標、目標および実績を記載しております。
上記のほか、サステナビリティに関する考え方および取り組みに関する事項につきましては、その概要を統合報告書(https://www.seikitokyu.co.jp/sustainability/)において公表いたしております。
文中における見通し、予想等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであり、様々な不確定要素が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
戦略 (4) 戦略① リスクおよび機会サステナビリティ関連を含むリスクおよび機会については、長期ビジョンおよび中期経営計画を策定する過程において、その他のリスクおよび機会とともに外部環境および内部資源として分析・検討を行い、その概要について公表しております。
② マテリアリティ当社では、長期ビジョン『2030年のあるべき姿』策定に際し、中長期的な時間軸での将来の社会の姿、当社のビジネスモデル、当社の強み・弱み・リスク・機会、当社および社会における重要性等を勘案しつつ、あらためて「持続可能な社会の実現」と「当社グループの持続的な成長」の両立に向けた重要課題を体系的に整理し、長期ビジョンと一体不可分のものとしてサステナブル重要テーマ(マテリアリティ)を特定し、公表いたしました。
2030年に向けて目指す姿を明確にし、各種の課題に取り組むとともに、気候変動関連を含むサステナビリティに関するリスクおよび機会を考慮した、人的資本、知的資産、設備・施設、M&A等への投資を戦略的に進めています。
なお、「中期経営計画(2024-2026年度)」においては、個別戦略との両輪と位置づけ、計画に組み込み、経営戦略との統合を図っております。
③ 人的資本に関する事項イ. 人的資本への投資当社グループにおいて、人材は価値創造の源泉であり、長期ビジョンにおいても、「本業における技術と経験を磨き上げ、競争力強化に努める」旨、「人を基軸とした経営の実践」、「新しい働き方の確立」を、基本方針として明示いたしております。
人的資本への投資については、人材の確保育成に向けた費用を、コストではなく投資と捉え、役職員の能力向上、職場環境・住環境の改善、従業員の処遇見直し、採用活動の強化等への取り組みを積極的に推進しております。
ロ. 多様性の確保に向けた考え方当社では、多様なバックグラウンドを持つ人々の雇用促進は、将来にわたり人材を確保し価値を創造していくためには欠かすことができない課題と捉え、女性、外国人、社会人経験者を積極的に採用するとともに、ジェンダーや年齢、国籍に関係なく、個人の違いをお互いに認め尊重し合う風土を醸成し、社員一人ひとりが、能力を最大限に発揮できる環境づくりに努めております。
また、管理職等の登用に関しても同様の考え方に立ち、従前よりジェンダーや国籍、新卒採用・中途採用の別に関係なく、公正な評価に基づき人物・能力本位で行っております。
ハ. 人材育成方針・社内環境整備方針(長期ビジョン等において明示する方針(主なもの))長期ビジョン『2030年のあるべき姿』、「中期経営計画(2024-2026年度)」、世紀東急工業グループコンプライアンス行動規範および世紀東急工業コーポレートガバナンス・ガイドラインにおいて次のとおり、方針を明示しております。
■『2030年のあるべき姿』(長期ビジョン)(長期ビジョン) 人の成長と企業の成長を両立し持続可能な社会の実現に貢献する真に強靭な企業グループ◇当社にとって最も重要な経営資源は「人」である。
従業員エンゲージメントの高い企業風土のもと、充実した教育体制により磨き上げられた従業員一人ひとりが実力を遺憾なく発揮することで、企業をさらに成長させていく。
(基本方針3.人を基軸とした経営の実践)競争力の源泉である「人」の育成コストを経費ではなく「投資」と捉え、人材の成長に取り組むとともに、多様な人材を確保し、活躍の場を提供することにより、当社グループの組織力向上を図る。
(基本方針4.新しい働き方の確立)長時間労働の是正はもとより、職場環境の再整備、デジタル化による業務プロセス改善等を図り、従業員のワークライフバランスと、組織の生産性向上を両立させる新しい働き方を確立、定着させる。
■中期経営計画(2024-2026年度)(個別戦略3:人材の「採用・定着・育成」における好循環の創出)1. ダイバーシティ採用の推進および教育機関との結びつき強化による採用体制の強化 2. 働きやすく働きがいのある「魅力ある職場づくり」を推進することによるエンゲージメントの向上3. 多様化する人材に応じた柔軟なキャリア形成の推進および教育体系の充実化(個別戦略4:生産性向上に資する新しい働き方の確立)1. ICTの積極活用と業務のデジタル化および分業の加速2. 働き手を支え、働き方を変えるAIの導入3. 社内業務の軽減■世紀東急工業グループコンプライアンス行動規範(行動規範①)業務の遂行にあたり、安全が全てに優先することを認識する。
(行動規範⑨)健全かつ良好な職場環境を整備し、維持する。
■世紀東急工業コーポレートガバナンス・ガイドライン(多様性の確保)当社は、異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観が存在することは、会社の持続的な成長を確保するうえでの強みとなり得ると認識し、女性の活躍促進を含む人材の多様性の確保に向けた諸施策を推進するものとする。
④ 気候変動に関する事項イ. 気候変動下におけるレジリエンス当社グループは「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」という企業理念のもと、社会に対する永続的な価値の提供と、中長期的な企業価値の向上を目指しています。
深刻化する自然災害などが社会に大きな不安を与えるなかで、気候変動関連をはじめとするサステナビリティを巡る課題の解決に取り組み、当社グループのレジリエンス、さらには社会全体のレジリエンスを高めていくことは、企業理念の実現につながるとともに、持続可能な社会の実現にも貢献し得るものと考えております。
ロ. シナリオ分析当社グループでは、気候変動に起因する事業への影響を考察し、経営計画の戦略立案・検討に反映させるため、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)等の公開情報を参照し、下記の気候変動シナリオを用いて分析を行っており、定性・定量の両面からリスクと機会を考察し、その対応について検討しております。
(4℃シナリオ) :現状を上回る気候変動対策が行われず、異常気象の激甚化が想定される。
(1.5℃シナリオ):脱炭素に向けてより野心的な気候変動対策の実施が想定される。
シナリオの概要 4℃シナリオ(IEA:STEPS/IPCC:SSP5-8.5シナリオ等)1.5℃(2℃未満)シナリオ(IEA:NZE/IPPC:SSP1-1.9シナリオ等)・2100年時点の気温上昇は、産業革命時期比4.4℃を 想定。
・夏季の労働生産性の低下により工期が長期化し利益 率が低下、また作業者の健康リスクが増加 ・異常気象の激甚化の進行により工場、事務所、施工 現場における物理的リスクが増加 ・物理的リスクの顕在化や対策意識の高まりにより、 防災・減災工事へのインフラ投資が増加・2100年時点の気温上昇は、産業革命時期比1.5℃以 下に抑えられる。
・炭素価格等のコスト増加により企業収益に影響、 建設コスト上昇で工事発注量への影響も懸念 ・太陽光発電をはじめ再エネ発電に関連するインフ ラ投資のさらなる増加 ・需要家の意識や行動変容に伴い、低炭素化・脱炭 素化にかかる技術力は勿論、企業としての取り組 みも競争優位に影響 ・中期的には4℃シナリオと同等の物理的リスク及び それに関連する機会が想定される(2030年時点で は、気温上昇ペースは、ほぼ同等。
) リスク、機会および対応策の概要 区分影響する変化(主なもの)時間軸事業インパクト(財務的影響度[2030年度])対応中、または今後対応するもの4℃1.5℃移行リスクカーボンプライシング導入=コスト増加(中・長)―大SBTに基づくGHGガス排出量削減への取組エネルギー・資材等の価格上昇(中・長)小小燃料転換、代替アスファルト等の研究開発顧客等ステークホルダーの評価軸変化(中・長)小中CNに資する技術開発および製品・施工の提供、情報開示物理的リスク自然災害(直接被害、工期遅延、工場操業停止等)(短・中・長)小小BCP等による工場・事業所のレジリエンス強化夏季の気温上昇による健康リスク、労働生産性低下(短・中・長)中中熱中症対策など労働環境の改善施工の省力化・無人化、生産性向上技術の開発機会国土強靭化・再生可能エネルギー関連等のインフラ投資拡大(短・中・長)中大道路整備の効率化・長寿命化を実現する技術・サービス開発再エネ関連インフラ整備需要への営業強化低炭素化・脱炭素化技術のニーズ拡大(短・中・長)中大ニーズを捉えた製品・サービスの開発・提供 ※IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)等の公開情報等に基づく4℃および1.5℃ (一部2℃)シナリオを描き、短期(~2026年:中期経営計画(2024-2026)最終年度)・中期(2030年頃)・ 長期(2050年頃)の時間軸で想定される移行面および物理面のリスク・機会を特定し、事業インパクトおよ び財務的影響度を大・中・小の3段階で評価。
(想定されるリスクへの対応)特に大きな財務的影響が想定されるリスク項目としては、1.5℃シナリオ下のカーボンプライシング導入によるコスト上昇があげられます。
リスクを軽減するため、2022年8月にSBT認定を受けたGHG排出量削減目標の達成に向け、各種取り組みを進めております。
物理的リスクに関しては、気温上昇による労働生産性の低下や健康リスクの増加が懸念されますが、ICT施工の高度化・DXによる施工の省人化・自動化・遠隔化、生産性向上技術の研究開発を推進するなど、担い手不足への対応と合わせ、影響緩和に向けた取り組みを進めております。
(想定される機会への対応)社会全体が気候変動への対応に取り組むなか、カーボンニュートラルや気候変動下における社会のレジリエンスに貢献する技術、製品、サービスの需要は、今後さらに拡大していくものと想定されます。
当社グループにおいても、再生可能エネルギー関連のインフラ整備や道路等社会インフラの長寿命化・脱炭素化といった市場のニーズを的確に捉え、事業機会の拡大につなげていきたいと考えております。
ハ. 当社グループの取り組み当社グループでは、従前より、全国のアスファルト合材工場において運用改善により製造効率・燃費の向上に取り組むとともに、「ZEB Ready」の評価認証を受けた本社ビルをはじめ各事業所・工場にて、太陽光発電パネル、高性能バーナー、LED等、省エネ設備の導入を進め、燃料や電気の使用量削減に努めています。
引き続き、全社を挙げて省エネルギー化の取り組みを推進するほか、特に自社排出の約8割を占める舗装資材製造販売事業における削減にあたっては、計画的な設備の更新に加え、重油からの燃料転換、再生可能エネルギーの活用等も検討しながら、削減目標の達成を目指してまいります。
指標及び目標 (5) 指標及び目標① 人的資本に関する事項イ. 多様性の確保等に関する自主的かつ測定可能な目標■長期ビジョンおよび中期経営計画(新卒採用(総合職)における女性比率) ・2023年度(実績):13.9% 2024年度(実績):20.0% 2026年度(目標):20% 2030年度(目標):20%(総合職における女性社員数) ・2023年度(実績):65名 2024年度(実績):73名 2026年度(目標):100名 2030年度(目標):140名(管理職における女性社員数)・2023年度(実績):4名 2024年度(実績):4名 2026年度(目標):5名 2030年度(目標):7名なお、当社では現在、本格的にグローバルな事業展開を行っておらず、外国籍の職員数も少数にとどまることから、外国人の管理職登用に関する目標は定めておりません。
また、中途採用者に関しては、従前より人物・能力本位で登用が行われ、採用時期によって特段の差が生じているとは認識していないため、あえて区分することにより生じうる懸念も考慮し、同様に、管理職登用に関する目標は定めておりません。
■「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画」(2024.4-2026.3)(目標1)男女間の勤続年数の差を1年縮める。
(目標2)総合職女性採用比率を20%以上とする。
ロ. 働きがい、働きやすさの向上に関する自主的かつ測定可能な目標■長期ビジョンおよび中期経営計画(従業員エンゲージメントスコア)・2023年度(実績):B 2024年度(実績):B 2026年度(目標):BB以上 2030年度(目標):A以上(有給休暇取得率)・2023年度(実績):61.0% 2024年度(実績):55.4% 2026年度(目標):70% 2030年度(目標):70%(男性育児休暇取得率)・2023年度(実績):55.6% 2024年度(実績):36.4% 2026年度(目標):85% 2030年度(目標):85%
(注) 連結子会社においては、関連する指標のデータ管理が行われていないため、当社単体の指標、目標および実績を記載しております。
② 気候変動に関する事項当社は、事業活動に伴う温室効果ガス排出量の削減に向けて以下の目標を設定し、2022年8月にSBT認定を取得しました。
なお、排出量削減の進捗状況につきましては、当社統合報告書においても公表しております。
2020年度排出量(実績・基準)2030年度までの10年間の削減目標2022年度排出量(実績)2023年度排出量(実績)2030年度排出量(目標)スコープ150,751tスコープ1、スコープ2の排出量合計を、年平均4.2%、2030年度までの10年で42%削減する。
[1.5℃水準]42,472t51,013t36,630tスコープ212,405t8,717t12,437tスコープ3 (カテゴリー1)419,722t (356,629t)カテゴリー1に分類される「購入した製品やサービスに係る排出量」を年平均2.5%、2030年度までの10年で25%削減する。
[WellBelow2℃水準]368,749t (305,767t)348,200t (281,651t)― (267,471t) なお、削減目標の達成に向けた具体的な取り組みについては、現在、前出のサステナブル経営戦略プロジェクトを中心に検討を進めているところです。
③ その他の事項当社では、サステナブル重要テーマ(マテリアリティ)に関するその他の取り組みとして、以下の目標を設定しております。
■長期ビジョンおよび中期経営計画(建設廃棄物のリサイクル率)・2022年度(実績):96.2% 2023年度(実績):98.5% 2026年度(目標):98.0% 2030年度(目標):98.0%(工事成績評点(対象年度平均))・2022年度(実績):79.0点 2023年度(実績):79.3点 2026年度(目標):80点 2030年度(目標):80点(役職員の安否確認訓練回答率(但し、訓練開始後、就業期間中:3時間以内、就業時間外:6時間以内))・2023年度(実績):55.8% 2024年度(実績):50.8% 2026年度(目標):90% 2030年度(目標):90%(コンプライアンス研修参加率)・2023年度(実績):100% 2024年度(実績):100% 2026年度(目標):100% 2030年度(目標):100%
(注) 連結子会社においては、関連する指標のデータ管理が行われていないため、当社単体の指標、目標および実績を記載しております。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ③ 人的資本に関する事項イ. 人的資本への投資当社グループにおいて、人材は価値創造の源泉であり、長期ビジョンにおいても、「本業における技術と経験を磨き上げ、競争力強化に努める」旨、「人を基軸とした経営の実践」、「新しい働き方の確立」を、基本方針として明示いたしております。
人的資本への投資については、人材の確保育成に向けた費用を、コストではなく投資と捉え、役職員の能力向上、職場環境・住環境の改善、従業員の処遇見直し、採用活動の強化等への取り組みを積極的に推進しております。
ロ. 多様性の確保に向けた考え方当社では、多様なバックグラウンドを持つ人々の雇用促進は、将来にわたり人材を確保し価値を創造していくためには欠かすことができない課題と捉え、女性、外国人、社会人経験者を積極的に採用するとともに、ジェンダーや年齢、国籍に関係なく、個人の違いをお互いに認め尊重し合う風土を醸成し、社員一人ひとりが、能力を最大限に発揮できる環境づくりに努めております。
また、管理職等の登用に関しても同様の考え方に立ち、従前よりジェンダーや国籍、新卒採用・中途採用の別に関係なく、公正な評価に基づき人物・能力本位で行っております。
ハ. 人材育成方針・社内環境整備方針(長期ビジョン等において明示する方針(主なもの))長期ビジョン『2030年のあるべき姿』、「中期経営計画(2024-2026年度)」、世紀東急工業グループコンプライアンス行動規範および世紀東急工業コーポレートガバナンス・ガイドラインにおいて次のとおり、方針を明示しております。
■『2030年のあるべき姿』(長期ビジョン)(長期ビジョン) 人の成長と企業の成長を両立し持続可能な社会の実現に貢献する真に強靭な企業グループ◇当社にとって最も重要な経営資源は「人」である。
従業員エンゲージメントの高い企業風土のもと、充実した教育体制により磨き上げられた従業員一人ひとりが実力を遺憾なく発揮することで、企業をさらに成長させていく。
(基本方針3.人を基軸とした経営の実践)競争力の源泉である「人」の育成コストを経費ではなく「投資」と捉え、人材の成長に取り組むとともに、多様な人材を確保し、活躍の場を提供することにより、当社グループの組織力向上を図る。
(基本方針4.新しい働き方の確立)長時間労働の是正はもとより、職場環境の再整備、デジタル化による業務プロセス改善等を図り、従業員のワークライフバランスと、組織の生産性向上を両立させる新しい働き方を確立、定着させる。
■中期経営計画(2024-2026年度)(個別戦略3:人材の「採用・定着・育成」における好循環の創出)1. ダイバーシティ採用の推進および教育機関との結びつき強化による採用体制の強化 2. 働きやすく働きがいのある「魅力ある職場づくり」を推進することによるエンゲージメントの向上3. 多様化する人材に応じた柔軟なキャリア形成の推進および教育体系の充実化(個別戦略4:生産性向上に資する新しい働き方の確立)1. ICTの積極活用と業務のデジタル化および分業の加速2. 働き手を支え、働き方を変えるAIの導入3. 社内業務の軽減■世紀東急工業グループコンプライアンス行動規範(行動規範①)業務の遂行にあたり、安全が全てに優先することを認識する。
(行動規範⑨)健全かつ良好な職場環境を整備し、維持する。
■世紀東急工業コーポレートガバナンス・ガイドライン(多様性の確保)当社は、異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観が存在することは、会社の持続的な成長を確保するうえでの強みとなり得ると認識し、女性の活躍促進を含む人材の多様性の確保に向けた諸施策を推進するものとする。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 (5) 指標及び目標① 人的資本に関する事項イ. 多様性の確保等に関する自主的かつ測定可能な目標■長期ビジョンおよび中期経営計画(新卒採用(総合職)における女性比率) ・2023年度(実績):13.9% 2024年度(実績):20.0% 2026年度(目標):20% 2030年度(目標):20%(総合職における女性社員数) ・2023年度(実績):65名 2024年度(実績):73名 2026年度(目標):100名 2030年度(目標):140名(管理職における女性社員数)・2023年度(実績):4名 2024年度(実績):4名 2026年度(目標):5名 2030年度(目標):7名なお、当社では現在、本格的にグローバルな事業展開を行っておらず、外国籍の職員数も少数にとどまることから、外国人の管理職登用に関する目標は定めておりません。
また、中途採用者に関しては、従前より人物・能力本位で登用が行われ、採用時期によって特段の差が生じているとは認識していないため、あえて区分することにより生じうる懸念も考慮し、同様に、管理職登用に関する目標は定めておりません。
■「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画」(2024.4-2026.3)(目標1)男女間の勤続年数の差を1年縮める。
(目標2)総合職女性採用比率を20%以上とする。
ロ. 働きがい、働きやすさの向上に関する自主的かつ測定可能な目標■長期ビジョンおよび中期経営計画(従業員エンゲージメントスコア)・2023年度(実績):B 2024年度(実績):B 2026年度(目標):BB以上 2030年度(目標):A以上(有給休暇取得率)・2023年度(実績):61.0% 2024年度(実績):55.4% 2026年度(目標):70% 2030年度(目標):70%(男性育児休暇取得率)・2023年度(実績):55.6% 2024年度(実績):36.4% 2026年度(目標):85% 2030年度(目標):85%
(注) 連結子会社においては、関連する指標のデータ管理が行われていないため、当社単体の指標、目標および実績を記載しております。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
 (1) 経済情勢について当社グループの事業内容のうち、主要な部分を占める建設事業および舗装資材製造販売事業の業績は、公共工事の発注動向に大きく影響されます。
したがいまして、公共事業費の過度の縮減傾向は、当社グループの収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、同様の理由から取引先の経営状態が悪化した場合、貸倒れの発生等により当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 資材価格の変動について当社グループで製造する舗装資材の主要な原材料はストレートアスファルトであり、原材料の仕入値は原油市場の動向に大きく左右されます。
仕入価格の上昇を製品価格に転嫁できない場合、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、急激な需要動向の変化に伴う需給逼迫、あるいは為替の変動により資機材価格が上昇する可能性があるほか、建設事業につきましても同様に、資機材価格の高騰により利益率が低下する可能性があります。
 (3) 法規制等について当社グループは事業を遂行するうえで、建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等による法的規制等を受けております。
当社グループでは、各種マニュアルの策定、教育・研修および内部監査の実施等により、これらの法的規制等の順守に努めておりますが、コスト増加や事業上の新たな制約につながる法的規制の新設や改廃、適用基準の変更等があった場合、または法的規制による行政処分等を受けた場合には、経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 契約不適合責任について品質管理につきましては、品質保証に関する国際規格の認証を取得するなど、重要課題として取り組んでおりますが、当社グループの施工物件に契約不適合責任が発生した場合には、経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) シンジケートローンならびに金利の変動について当社は安定的な金融取引体制の構築を目的として、金融機関数社との間にシンジケートローン契約を締結いたしておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、これらの条件に抵触した場合には期限の利益を喪失し、一括返済を求められる可能性があります。
また、本契約による借入金残高は全て変動金利によるものであり、将来の金利情勢の動向により当社グループの経営成績が変動する可能性があります。
(6) 関係会社等に関する重要事項について当社は、その他の関係会社である東急株式会社および東急建設株式会社をはじめとする東急グループ各社との間で、工事受注等の取引を継続的に行っております。
(7) 国際事業の展開に伴うリスクについて国際事業を展開するうえで、海外諸国の政治・経済情勢、為替や法的規制等、事業環境に著しい変化が生じた場合、売上高の減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(8) 感染症等の拡大に係るリスクについて感染症等の拡大により、建設事業における工事の中止や、舗装資材製造販売事業における工場の操業停止を余儀なくされる事態に至った場合、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、工事の発注状況に大きな変動が生じた場合にも、(1)と同様の理由により悪影響を及ぼす可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の概要① 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善を背景に、緩やかな回復基調を辿りましたが、物価上昇の継続や米国の政策動向などへの懸念により、次第に先行きに対する警戒感が強まる展開となりました。
 道路建設業界におきましては、高速道路各社によるリニューアルプロジェクトや、政府による「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」の推進等により、工事の発注動向は底堅さを維持しましたが、ストレートアスファルトをはじめとした原材料価格が依然として高値圏で推移しており、予断を許さない事業環境となりました。
 このような情勢のもと、当社グループでは、『2030年のあるべき姿』を示す長期ビジョンおよびその第2フェーズとなる「中期経営計画(2024-2026年度)」に基づき、事業基盤のさらなる強靭化に努めるとともに、社会課題解決に貢献するサステナブル経営の推進にも注力し、「真に強靭な企業グループへ」の変革を加速させてまいりました。
 当連結会計年度における当社グループの業績につきましては、受注高(製品売上高およびその他の事業売上高を含む)は95,001百万円(前連結会計年度比1.0%減)、売上高は99,358百万円(同12.9%増)、経常利益は5,788百万円(同41.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,887百万円(同41.9%増)となりました。
 セグメントの概況を示すと、次の通りであります。
 なお、完成工事高、売上高および営業利益(セグメント利益)については、セグメント間の内部取引高等を含めた調整前の金額をそれぞれ記載しております。
「建設事業」 当連結会計年度の業績につきましては、受注高は76,009百万円(前連結会計年度比2.8%減)、完成工事高は80,366百万円(同14.3%増)、営業利益は8,070百万円(同45.0%増)となりました。
 「舗装資材製造販売事業」 当連結会計年度の業績につきましては、製品売上高は33,935百万円(前連結会計年度比8.1%増)、営業利益は1,488百万円(同19.2%減)となりました。
「その他」 当社グループでは、建設事業および舗装資材製造販売事業のほか、自動車等のリース事業や売電事業などを営んでおり、その他の事業における売上高は972百万円(前連結会計年度比2.0%増)、営業利益は158百万円(同8.0%減)となりました。
② 財政状態について「資産の状況」当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し6,513百万円増加の82,556百万円となりました。
売上債権が増加したことなどにより流動資産は4,079百万円の増加となり、また、退職給付に係る資産の増加などにより固定資産は2,433百万円の増加となりました。
「負債の状況」当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し5,354百万円増加の40,863百万円となりました。
前連結会計年度末における長期借入金のうちシンジケートローン契約による5,000百万円が1年以内に返済期日を迎えることから、当連結会計年度末においてはその全額を流動負債に組替えて表示したことなどにより、流動負債は7,942百万円の増加、固定負債は2,588百万円の減少となりました。
「純資産の状況」当連結会計年度末の純資産合計は、配当金3,283百万円の支払などの減少要因はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益3,887百万円を計上したことなどにより、前連結会計年度末と比較し1,159百万円増加の41,692百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況「営業活動によるキャッシュ・フロー」 当連結会計年度におきましては、税金等調整前当期純利益5,410百万円を計上しましたが、売上が減少した前連結会計年度と比較し、売上高および工事施工高が順調に伸長し、売上債権が大幅に増加したことなどにより、営業活動によるキャッシュ・フローは、971百万円の資金減少(前年同期は10,949百万円の資金増加)となりました。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」 当連結会計年度におきましては、アスファルト合材工場の設備更新や施工機械の取得、事務所の建替えに伴う支出などにより、投資活動によるキャッシュ・フローは1,339百万円の資金減少(前年同期は2,873百万円の資金減少)となりました。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」 当連結会計年度におきましては、配当金の支払や長期借入金の返済による支出などにより、財務活動によるキャッシュ・フローは3,376百万円の資金減少(前年同期は2,823百万円の資金減少)となりました。
以上に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度の期末残高と比べ5,688百万円減少し、7,751百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の状況イ. 受注実績 セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)建設事業アスファルト舗装57,9441.2コンクリート舗装1,48031.4土木工事等16,584△16.3計76,009△2.8舗装資材製造販売事業18,9117.2その他81△8.0合計95,001△1.0
(注) セグメント間の内部取引については相殺消去しております。
ロ. 売上実績 セグメントの名称当連結会計年度(百万円)(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)建設事業アスファルト舗装59,81814.8コンクリート舗装1,55323.5土木工事等18,99412.1計80,36614.3舗装資材製造販売事業18,9117.2その他81△8.0合計99,35812.9
(注) 1 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
2 主要相手先別売上状況    総売上高に対する割合が100分の10以上に該当する相手先は次のとおりであります。
 前連結会計年度該当する相手先はありません。
 当連結会計年度該当する相手先はありません。
3 セグメント間の内部取引については相殺消去しております。
ハ. 建設事業における受注工事高、完成工事高及び繰越工事高 期別工種別前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期完成工事高(百万円)次期繰越工事高(百万円)前連結会計年度 (自 2023年4月1日至 2024年3月31日)アスファルト舗装22,41757,24379,66052,11427,546コンクリート舗装7361,1261,8631,257605土木工事等13,23119,81833,04916,93916,110計36,38478,189114,57370,31144,261当連結会計年度 (自 2024年4月1日至 2025年3月31日)アスファルト舗装27,54657,94485,49059,81825,671コンクリート舗装6051,4802,0861,553533土木工事等16,11016,58432,69418,99413,700計44,26176,009120,27180,36639,905
(注) 1 前期以前に受注した工事で契約の更改等により請負金額や工種に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。
2 次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。
なお、参考のため提出会社単独の事業の状況を次に示しております。
(建設事業)a. 受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は特命と競争入札に大別されます。
期別区分特命(%)競争入札(%)合計(%)前事業年度 (自 2023年4月1日至 2024年3月31日)アスファルト舗装55.244.8100.0コンクリート舗装34.066.0100.0土木工事等72.227.8100.0当事業年度 (自 2024年4月1日至 2025年3月31日)アスファルト舗装61.738.3100.0コンクリート舗装44.455.6100.0土木工事等72.427.6100.0
(注) 百分比は請負金額比であります。
b. 完成工事高 期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)前事業年度 (自 2023年4月1日至 2024年3月31日)アスファルト舗装19,37128,01947,391コンクリート舗装7315261,257土木工事等3,91213,02616,939計24,01541,57365,588当事業年度 (自 2024年4月1日至 2025年3月31日)アスファルト舗装23,97030,60154,571コンクリート舗装1,0085441,553土木工事等5,32513,66818,994計30,30444,81475,118 前事業年度の完成工事のうち主なものは次のとおりであります。
工事名称発注者東北自動車道R4盛岡管内舗装補修工事東日本高速道路株式会社東北自動車道宇都宮管理事務所管内舗装補修工事東日本高速道路株式会社北陸自動車道(特定更新等)富山管内舗装補修工事(2020年度)中日本高速道路株式会社神戸総合運動公園ユニバー記念競技場改修工事神戸市令和4年度西条維持出張所管内舗装修繕他工事国土交通省中国地方整備局 当事業年度の完成工事のうち主なものは次のとおりであります。
工事名称発注者八戸自動車道R5八戸管内舗装補修工事東日本高速道路株式会社宮城県総合運動公園スタジアム等公認更新整備工事宮城県名神高速道路(特定更新等)一宮JCT~岐阜羽島IC間(上り線)舗装改良工事(2023年度)中日本高速道路株式会社京都高速道路事務所管内舗装補修工事(令和4年度)西日本高速道路株式会社舗装補修大規模修繕工事(2022-1-北)阪神高速道路株式会社 c. 手持工事高(2025年3月31日現在) 官公庁(百万円)民間(百万円)合計(百万円)18,81619,88438,701 手持工事のうち主なものは次のとおりであります。
工事名称発注者完成予定年月首都圏中央連絡自動車道神崎大栄舗装工事東日本高速道路株式会社2027年7月R6国道246号善波地区災害復旧その2工事国土交通省関東地方整備局2025年12月北陸自動車道他(特定更新等)富山管内舗装補修工事(2024年度)中日本高速道路株式会社2026年12月令和6年度玉島北部保守工事国土交通省中国地方整備局2026年3月令和6年度沖縄自動車道(特定更新等)那覇IC~西原IC間舗装補修工事西日本高速道路株式会社2027年1月 (舗装資材製造販売事業)製造及び販売状況 期別アスファルト合材その他売上金額(百万円)売上高計(百万円)生産実績(千t)売上数量(千t)売上金額(百万円)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)1,5821,21312,7415,36018,101当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)1,5481,20113,2336,14519,379
(注) 1 アスファルト合材の生産実績と売上数量との差異は、当社の請負工事に使用した数量であります。
2 その他製品売上金額は、アスファルト乳剤、砕石等の販売による売上高であります。
(その他)売上状況前事業年度15百万円当事業年度14百万円
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容① 経営成績について受注高については、過去10年間の最高値となった前年実績と比較すると減少したものの、売上高については、工事の進捗が順調であったことや、製品の販売価格が上昇したことなどにより、前年実績を上回りました。
損益面については、人的資本投資の拡充等による費用の増加はあったものの、工事利益の大幅な改善により、前年実績を上回る結果となりました。
当連結会計年度における当社グループの業績につきましては、受注高(製品売上高およびその他の事業売上高を含む)は95,001百万円(前連結会計年度比1.0%減)、売上高は99,358百万円(同12.9%増)、経常利益は5,788百万円(同41.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,887百万円(同41.9%増)となりました。
セグメントの経営成績につきましては、次の通りであります。
「建設事業」建設事業におきましては、官公庁発注の大型工事の受注取り込みや、事業所の所在する地域顧客への営業強化に注力するとともに、インフラ老朽化対策や防災・減災分野等への営業展開にも取り組んでまいりました。
また、現場における長時間労働の抑制や生産性の向上、業務効率化に向けたICT技術の活用も推し進めてまいりました。
当連結会計年度の業績につきましては、受注高は76,009百万円(前連結会計年度比2.8%減)となりましたが、高速道路関連工事など複数の大型工事の施工が順調に進捗したことなどにより、完成工事高は80,366百万円(同14.3%増)となりました。
また、損益面については、施工高の増加に伴い工事の生産性が向上したことにより、資材価格や人件費上昇の影響を吸収し、営業利益は8,070百万円(同45.0%増)となりました。
「舗装資材製造販売事業」舗装資材製造販売事業におきましては、原材料価格の高止まりが続くなか、製品需要の減少傾向が続き、厳しい事業環境となりましたが、製造コスト上昇分の販売価格への反映や、各拠点の市場規模・特性に応じた地域戦略の展開により、収益・販売量の確保に努めてまいりました。
また、低環境負荷商品の販売強化にも取り組んでまいりました。
当連結会計年度の業績につきましては、アスファルト合材の販売価格が一定程度上昇したことなどにより、製品売上高は33,935百万円(前連結会計年度比8.1%増)となりましたが、変動費上昇の影響を吸収するには至らず、また、販売数量の減少、人件費や償却負担の増加もあり、営業利益は1,488百万円(同19.2%減)にとどまりました。
「その他」当社グループでは、建設事業および舗装資材製造販売事業のほか、自動車等のリース事業や売電事業などを営んでおり、その他の事業における売上高は972百万円(前連結会計年度比2.0%増)、営業利益は158百万円(同8.0%減)となりました。
② 財政状態について財政状態の概要につきましては、「(1) 経営成績等の概要 ② 財政状態について」に記載のとおりであります。
当社グループでは、ここ数年、将来の健全な存続と持続的成長に向け、機械装置の更新や施工用機械の取得など事業の根幹を支える投資に注力しておりますが、かかる投資については、主に自己資金により行われており、当連結会計年度末における固定比率につきましては75.1%となっております。
また、当連結会計年度末における純資産合計につきましては、配当金3,283百万円の支払などの減少要因はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益3,887百万円を計上したことなどにより、前連結会計年度末と比較し1,159百万円増加の41,692百万円となり、自己資本比率は50.5%となっております。
なお、財政状態については事業全体で管理を行っており、セグメントごとでの記載が困難なため記載しておりません。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループでは、現行の「中期経営計画(2024-2026年度)」におけるキャピタル・アロケーション方針に基づき、株主還元、成長投資(設備投資及び戦略投資)、研究開発投資に3年間累計で220億円の支出を見込んでおります。
株主還元につきましては、安定的・積極的な配当に努めることを基本方針とし、株主還元指標を「DOE[純資産配当率]6%を目標(2025年3月期については8%を目標)」と定めており、3年間の配当金支払額は85億円を見込んでおります。
当社の株主還元の考え方につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。
成長投資につきましては、当社では、持続可能な事業基盤構築に向けた継続的・戦略的投資の実施が必要不可欠と考えており、工場・事務所・施工用機械等の維持更新および取得など、基幹事業の成長を目的とした設備投資に105億円、M&Aなどによる事業領域の拡大等を見据えた戦略投資に15億円の支出を見込んでおります。
なお、計画初年度の投資額は、設備投資約15億円にとどまりましたが、引き続き、計画的かつ柔軟に、必要な投資を行ってまいります。
研究開発投資につきましては、環境負荷低減やDX技術開発など、サステナブル課題への対応や生産性の向上に向けた研究開発に15億円の支出を見込んでおります。
資金需要を満たすための財源については、営業活動によるキャッシュ・フローを基本としつつ、自己資本比率50%程度、DEレシオ0.3倍以下を目安に、長期借入、当座借越契約、コミットメントラインなどによる資金調達を行い、手元流動性を確保することも想定しております。
当社では、運転資金を含む手元資金については、支出先行の事業モデル、請負工事の大型化・長期化の影響などを鑑み、月商の2倍程度の手元流動性は確保すべきと考えており、これらの考え方に基づき、信用格付「BBB+」相当を目安として、財務健全性の維持・向上を図っていく方針です。
2025年3月末現在における現金及び現金同等物の期末残高は7,751百万円(前連結会計年度末は13,440百万円)、有利子負債残高は6,706百万円(前連結会計年度末は6,806百万円)、自己資本は41,692百万円(前連結会計年度末は40,533百万円)、DEレシオは0.16倍(前連結会計年度末は0.17倍)となっております。
④ 中期経営計画における主要な計画数値について「中期経営計画(2024-2026年度)」における主要な経営指標の計画値および実績については以下のとおりです。
計画2年目となる2025年度においては、期首における豊富な手持工事などを考慮し、売上高については1年前倒しでの計画値達成を目標としております。
主要経営指標[連結]項 目2024年度実績2025年度予想2026年度計画売上高993億円1,005億円1,000億円営業利益58億円59億円60億円当期純利益39億円39億円40億円ROE9.5%9.2%9.5%自己資本比率50.5%―50%程度 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因当社グループでは、社会経済環境の不確実性が一層高まる状況において、本業のさらなる競争力強化はもとより、社会課題解決に向けたサステナビリティの推進など、中長期的な視点に立った経営の実践が重要であると認識しております。
当社グループといたしましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、長期ビジョンおよび中期経営計画に掲げる各種施策の取り組みを真摯に推し進め、「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」として、社会に対する永続的な価値の提供と、中長期的な企業価値ならびに株主価値の向上を実現してまいります。
なお、当社の業績に影響を与える可能性のある事項につきましては「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
文中における見通し、予想等の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものであり、様々な不確定要素が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
近年、建設業を取り巻く環境も大きく変化しており、舗装に求められるニーズとして気候変動、労働人口の減少、高齢化、インフラの老朽化対策が喫緊の課題とされております。
このような状況のもと、当社では現行の「中期経営計画(2024-2026年度)」に即し、低炭素、建設DX、生産性向上、道路インフラの長寿命化に重点を置いた開発テーマを選定し、研究開発活動を行っております。
また、国土交通省が実施する「新技術導入促進計画」の技術公募にも積極的に参画し、開発技術の現場検証を行っております。
当社の研究開発活動は、技術研究所を中心に行われており、当連結会計年度における建設事業および舗装資材製造販売事業の研究開発費は、440百万円となりました。
 主な研究開発(1) 低炭素合材の開発アスファルト混合物およびアスファルトプラントにおけるアスファルト混合物の製造工程に着目して低炭素合材の開発に取り組んでおります。
アスファルト混合物については、特殊添加剤等により材料を加熱せずに製造する混合物を開発し、室内レベルの検証まで完了しております。
引き続き試験練り、試験施工を実施して混合物の性状確認、効果の検証を進めてまいります。
また、中温化アスファルト混合物の製造工程における更なる製造温度の低減にも取り組んでおります。

(2) 代替アスファルトの開発アスファルトについては、カーボンニュートラルや原油の減産、価格高騰の面から石油アスファルトに替わる新材料が今後必要となることが予想されます。
このことから、石油アスファルトを使用しない新規バインダーを研究しております。
現在、国立研究開発法人土木研究所との共同研究「カーボンニュートラルに資するアスファルト代替舗装材料の研究開発」において試験施工を行い、促進載荷による同混合物の長期耐久性の評価、あわせて再生利用についての検証を行なっております。
(3) DX技術の開発建設業界では生産性向上や慢性的な人手不足、働き方改革への対応として、建設機械の遠隔操作、無人化の取組みが進められています。
当社では、舗装工事における中心的な施工機械であるアスファルトフィニッシャの遠隔操作・自動操舵システムを開発しております。
当期までに複数の現場での検証を行い、国土交通省の実道で運転席にオペレータ不在でのアスファルトフィニッシャの遠隔操作の実証を行い一定の目途がつきました。
今後は更に現場での実証を重ね、抜本的な建設現場の省人力化を図っていくi-Construction2.0を実現し、将来的には舗設作業の自動化を目指してまいります。
また、DX技術を活用して現場における品質管理、出来形管理を効率的かつ高精度で実施する手法の検討も行っております。
(4) 道路インフラの長寿命化直轄国道や高速道路においては、舗装の長寿命化を図る上で路盤以下の耐久性向上が求められております。
現在、当社では路盤の耐水性、耐久性向上に着目し、新たな路盤材料を開発し、室内レベルの検証まで完了しております。
引き続き試験練り、試験施工を実施して混合物の性状確認、効果の検証を進めてまいります。
また、老朽化の進んだ道路インフラの維持管理においては、耐久性の高い維持補修材料が求められています。
さらにSDGsの観点から、環境負荷の低い材料も求められております。
このような背景のもと、当社では再生骨材を 50%以上配合しながらも、高い強度と付着力を有する段差修正材「αフラット」を開発・製品化し、エコマーク認定を取得いたしました。
当製品は、舗装に生じたポットホールや橋梁ジョイント等の段差を修正するための補修材料であり、今後、当社の環境配慮製品として全国展開を図ってまいります。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度において実施しました設備投資およびセグメントごとの概要は次のとおりであります。
「建設事業」建設事業におきましては、就業環境の整備を目的とした事務所等の更新ならびに施工能力の強化および生産性向上を目的とした施工機械の増強、更新などを実施し、設備投資の総額は266百万円となりました。
主要な設備投資は次の通りであります。
機材センター重機の更新奈良営業所事務所の更新 「舗装資材製造販売事業」舗装資材製造販売事業におきましては、製品の品質改善、製造効率の向上、環境負荷低減等を目的とした製造設備の更新などを実施し、設備投資の総額は637百万円となりました。
主要な設備投資は次の通りであります。
朝霞合材工場設備の更新横浜合材工場設備の更新 「その他および全社資産」その他および特定のセグメントに区分できない設備投資額は594百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の設備投資の総額は、1,497百万円となりました。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社2025年3月31日現在事業所(所在地)セグメントの名称帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物構築物機械運搬具等土地合計(賃借面積)面積(㎡)金額本店(東京都港区)共通・建設事業・舗装資材製造販売事業1,559517( ―)23,624.157672,843144〔 39〕北海道支店(札幌市西区)共通6―( ―)24,789.17475336〔 9〕建設事業8421( 9,281.10)29,685.20105211舗装資材製造販売事業383317( 396.00)66,259.505641,265東北支店(仙台市青葉区)共通112( ―)――13125〔 47〕建設事業24312( 5,454.83)3,903.11129384舗装資材製造販売事業301310( 55,054.77)23,010.72326938北陸支店(新潟市中央区)共通4―( ―)――454〔 4〕建設事業16410( 5,746.15)7,327.5429204舗装資材製造販売事業3012( ―)13,692.48132175北関東支店(さいたま市浦和区)建設事業844( 1,266.00)4,855.104913852〔 7〕東関東支店(千葉市中央区)建設事業4524( 315.02)4,400.2853098770〔 12〕東京支店(東京都渋谷区)建設事業2343( 1,692.56)1,181.00733971135〔 14〕横浜支店(横浜市中区)建設事業65616( 2,671.47)4,635.445381,21161〔 12〕関東製販事業部(東京都港区)舗装資材製造販売事業1,9951,313( 28,972.27)90,519.948,30911,61866〔 21〕名古屋支店(名古屋市千種区)共通00( ―)――065〔 15〕建設事業1515( 9,323.45)1,620.692961舗装資材製造販売事業724( 12,956.00)1,765.00335関西支店(大阪市北区)共通10621( ―)――12859〔 17〕建設事業4858( ―)5,116.40352847舗装資材製造販売事業189170( ―)18,427.691,1321,492中四国支店(広島市南区)共通0―( ―)――053〔 13〕建設事業170( 2,965.00)――18舗装資材製造販売事業2860( ―)9,514.98169258九州支店(福岡市博多区)共通・その他325( ―)――2982〔 19〕建設事業311( 3,024.63)6,557.002154舗装資材製造販売事業24119( ―)51,839.33256400合計 7,1133,005(139,119.25)392,724.7214,22924,3481,002〔229〕 (注) 2025年4月1日より、関東製販事業部は関東製品支店に名称変更いたしております。

(注) 1 帳簿価額に建設仮勘定は含んでおりません。
2 帳簿価額のうち「機械運搬具等」には、機械装置、車輌運搬具、工具器具、備品が含まれております。
3 土地および建物の一部を連結会社以外から賃借しており、土地の面積については、( )内に外書きで示しております。
4 従業員数は就業人員であり、臨時従業員数は〔 〕内に外数で記載しております。
5 提出会社の本店には技術研究所および機材センターが含まれております。
○技術研究所(栃木県)当社の技術研究所は、新技術・新工法の研究開発及び各種材料の試験・実験を行っております。
○機材センター(栃木県)機材センターは建設工事施工の補助部門として、工事用機械器具等の整備、改造および管理、保管を行っております。
6 土地建物のうち賃貸中の主なもの 土地(㎡)建物(㎡)本店―31.12北海道支店2,868.03132.00東北支店1,864.49―北陸支店156.00―関西支店1,430.00―九州支店5,210.00―計11,528.52163.12
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度末現在における重要な設備投資等の計画は次の通りであります。
(1) 重要な設備の新設等 会社名事業所(所在地)セグメントの名称内容投資予定金額(百万円)資金調達方法備考総額既支払額提出会社妙見島合材工場(東京都江戸川区)舗装資材製造販売事業機械装置他3,6001,666自己資金工場リニューアル
(2) 重要な設備の除却等重要な設備の除却等の計画はありません。
研究開発費、研究開発活動440,000,000
設備投資額、設備投資等の概要1,497,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況41
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況15
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況7,677,221
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、専ら株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式を、保有目的が純投資目的である投資株式とし、一方、取引先との安定的・長期的な取引関係の構築等の観点から、当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断し、保有する投資株式を、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式として区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、取引先との安定的・長期的な取引関係の構築等の観点から、当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断される場合に、当該取引先等の株式等を取得、保有することができるものといたしております。
なお、取締役会は、保有する保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式に関し、保有するうえでの中長期的な経済合理性や、取引先との総合的な関係の維持・強化の観点から、毎年、保有の合理性について検証するものとし、検証の結果、合理性がないと判断された銘柄については、当社は原則として当該株式の売却を進めるものといたします。
当社では上記の方針に基づき、取締役会において、各銘柄の保有意義および資本コストとの見合いを含めた経済合理性等を確認したうえで保有の適否につき検証を行い、保有するすべての銘柄について保有継続の妥当性を確認しております。
ロ.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式12185非上場株式以外の株式2146 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式―――非上場株式以外の株式――― (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式――非上場株式以外の株式―― ハ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ47,25047,250安定した金融取引関係の構築を目的に保有。
なお、取締役会において、発行会社の子会社である株式会社三菱UFJ銀行と当社の間に財務取引があることを確認するほか、保有意義および資本コストとの見合いを含めた経済合理性等を勘案したうえで保有の適否につき検証を行い、保有継続の妥当性を確認している。
無9573株式会社みずほフィナンシャルグループ12,77212,772安定した金融取引関係の構築を目的に保有。
なお、取締役会において、発行会社の子会社である株式会社みずほ銀行と当社の間に財務取引があることを確認するほか、保有意義および資本コストとの見合いを含めた経済合理性等を勘案したうえで保有の適否につき検証を行い、保有継続の妥当性を確認している。
無5138
(注) 1 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループは当社株式を保有しておりませんが、同社の子会社である株式会社三菱UFJ銀行は当社株式を保有しております。
2 株式会社みずほフィナンシャルグループは当社株式を保有しておりませんが、同社の子会社である株式会社みずほ銀行は当社株式を保有しております。
みなし保有株式 該当事項はありません。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式 区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式――――非上場株式以外の株式3638 区分当事業年度受取配当金の合計額(百万円)売却損益の合計額(百万円)評価損益の合計額(百万円)非上場株式―――非上場株式以外の株式0―5 ④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。
⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社3
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社12
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社185,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社146,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社12,772
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社51,000,000
貸借対照表計上額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社6,000,000
受取配当金の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社0
評価損益の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社5,000,000
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社株式会社みずほフィナンシャルグループ
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社安定した金融取引関係の構築を目的に保有。
なお、取締役会において、発行会社の子会社である株式会社みずほ銀行と当社の間に財務取引があることを確認するほか、保有意義および資本コストとの見合いを含めた経済合理性等を勘案したうえで保有の適否につき検証を行い、保有継続の妥当性を確認している。
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
東急建設株式会社東京都渋谷区渋谷1-16-148,93124.40
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1-8-13,0338.29
東急株式会社東京都渋谷区南平台町5-61,5334.19
世紀東急工業従業員持株会東京都港区芝公園2-9-39182.51
斉丸 千代茨城県鹿嶋市4651.27
株式会社五十畑栃木県栃木市岩舟町鷲巣2583070.84
世紀東急工業取引先持株会東京都港区芝公園2-9-33070.84
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1-8-122950.81
MORGAN STANLEY & CO. LLC (常任代理人 モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社)1585 BROADWAY NEW YORK, NEW YORK 10036, U.S.A (東京都千代田区大手町1-9-7) 2090.57
JP MORGAN CHASE BANK 385794 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)25 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM(東京都港区港南2-15-1) 1840.50
計―16,18744.22  
株主数-金融機関16
株主数-金融商品取引業者25
株主数-外国法人等-個人132
株主数-外国法人等-個人以外61
株主数-個人その他27,713
株主数-その他の法人327
株主数-計28,274
氏名又は名称、大株主の状況JP MORGAN CHASE BANK 385794 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)
株主総利回り2
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
 会社法第155条第7号による取得区分株式数(株)価額の総額(千円)当事業年度における取得自己株式585981当期間における取得自己株式――
(注) 当期間における取得自己株式には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。

Shareholders2

自己株式の取得0
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー0
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)37,424,507--37,424,507 2.自己株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)955,786585140,931815,440 (変動事由の概要) 普通株式の増減数の内訳は、次の通りであります。
単元未満株式の買取りによる増加        585株   譲渡制限付き株式としての自己株式の処分による減少    19,600株   単元未満株式の買増請求による減少                81株   従業員持株会への特別奨励金としての第三者割当による減少   121,250株

Audit

監査法人1、連結EY新日本有限責任監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月26日 世紀東急工業株式会社取締役会 御中 EY新日本有限責任監査法人 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中  川  政  人 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士中  村     崇 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている世紀東急工業株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、世紀東急工業株式会社及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
【建設事業】
一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益における工事原価総額の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応世紀東急工業株式会社グループは、舗装・土木を主とする建設事業、舗装資材の製造販売事業及び各事業に附帯する事業等を営んでいる。
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、会社及び連結子会社は、完成工事高及び完成工事原価の計上基準として、当連結会計年度末までの工事進捗部分について履行義務の充足が認められる工事については、主として一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法(履行義務の充足に係る進捗度の見積りはコストに基づくインプット法)を適用している。
【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、当連結会計年度の完成工事高80,366百万円のうち、一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を計上する方法により計上した完成工事高は、78,736百万円である。
 一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法により認識される収益は、履行義務の充足に係る進捗度に基づき測定され、当該進捗度は工事の総原価見積額に対する連結会計年度末までの発生原価の割合に基づき算定される。
工事は個別性が強く、基本的な仕様や作業内容が顧客の指図に基づいて行われることから、工事原価総額の見積りにあたっては個々の工事の特性を十分に織り込む必要がある。
このため工事原価総額の見積りにあたっては、工事に対する専門的な知識と施工経験に基づく、一定の仮定と判断が必要であり、主観性と不確実性を伴うものとなる。
 また、工事は一般に長期にわたることから、建設資材や労務の単価及び数量等の変動、工事の進行途上における工事契約の変更、悪天候による施工の遅延等が生じる場合があり、工事原価総額の見積りの適時・適切な見直しには複雑性が伴う。
 以上から、当監査法人は、工事収益及び履行義務の充足に係る進捗度の計算にあたり、工事原価総額の見積りが、当連結会計年度において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法における工事原価総額の見積りの妥当性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価工事原価総額の見積りに関する会社の以下の内部統制の整備・運用状況を評価した。
・工事原価総額の見積りの基礎となる実行予算書(工事の原価管理のために作成され承認された予算)が専門知識を有する工事担当者により作成され、必要な承認により信頼性を確保するための統制・実行予算書の工事原価総額の各要素(建設資材や労務の単価及び数量等)について、社内で承認された標準単価や外部から入手した見積書など客観的な価格により詳細に積上げて計算していることを確認するための体制・工事の施工状況や実際の原価の発生額、あるいは顧客からの仕様変更指示に応じて、適時に工事原価総額の見積りの改訂が行われる体制・工事の損益管理、進捗度について、工事原価の信頼性に責任を持つ工事原価管理部署が適時・適切にモニタリングを行う体制(2)工事原価総額の見積りの妥当性の評価工事請負額、工事利益率及びその推移等に照らして、工事原価総額の見積りの不確実性が相対的に高い工事を識別し、以下の手続を実施した。
・工事原価総額の見積りについて、その計算の基礎となる実行予算書と照合し、見積原価が工事請負契約の工事目的物に照らして整合しているか、工事種類ごとの金額の積上げにより計算されているか検討を行った。
・工事利益率や工事利益率の変動が一定の基準に該当する工事については、その要因について工事原価管理部署の責任者へ質問を実施し、請負契約書等、顧客からの工事変更指示書等、工程表、下請業者からの見積書と実行予算書との照合等により回答の合理性を検討した。
・工事現場の視察を行い、工事の施工状況が工事原価総額の見積り及び履行義務の充足に係る進捗度と整合しているか検討した。
・工事原価総額の事前の見積額とその確定額又は再見積額を比較することによって、工事原価総額の見積りプロセスの評価を行った。
【舗装資材製造販売事業】
有形固定資産の減損監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、会社は、当連結会計年度において、舗装資材製造販売事業セグメントの有形固定資産16,226百万円について、事業環境の変化に伴い収益性が低下したことにより減損損失を287百万円計上している。
 舗装資材製造販売事業において製造する舗装資材の主要な原材料はストレートアスファルトであり、仕入値は市場の動向に大きく左右され、販売価格への転嫁の状況については各アスファルトプラントごとに異なる。
 会社は、減損の兆候がある資産又は資産グループについて減損損失の認識の判定を行い、減損損失を認識すべきであると判定した場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上している。
会社は、舗装資材製造販売事業の有形固定資産の減損損失の金額を検討するに当たり、その資産グループにおける回収可能価額を正味売却価額又は使用価値により測定している。
使用価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、資産グループの継続的使用によって生ずる将来キャッシュ・フローは各アスファルトプラントの売上数量、販売価格、原材料価格等の過去の実績や、原材料価格の上昇に伴う販売価格への転嫁の状況、原材料価格の動向等を踏まえ、将来の不確実性を考慮し算定している。
 使用価値の見積りにおける重要な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、各アスファルトプラントの翌期以降の売上数量及び販売価格並びに原材料価格である。
 回収可能価額の見積りにおける上記の重要な仮定は不確実性を伴い経営者による判断を必要とすることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。
 当監査法人は、舗装資材製造販売事業の有形固定資産の減損について、主として以下の監査手続を実施した。
・将来キャッシュ・フローの見積期間について、主要な資産の経済的残存使用年数と比較した。
・経営者の事業計画策定の見積りプロセスの有効性を評価するために、過年度における将来キャッシュ・フローの見積りとその後の実績を比較した。
・将来キャッシュ・フローの基礎となる重要な仮定の売上数量及び販売価格、原材料価格について、舗装資材製造販売事業の経営環境(原材料価格の動向及び製品価格への転嫁の状況等)との整合性を検討するため、経営者等と協議を行うとともに、取締役会によって承認された事業計画と比較した。
・経営者の見積りの信頼性の程度や不確実性の程度を検討するため、業界団体が公表している販売価格や原材料価格の現況と今後の見通しとの比較、過去実績からの趨勢分析並びに関連資料の閲覧を行った。
さらに、将来の変動リスクを考慮した感応度分析を実施した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、世紀東急工業株式会社の2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
 当監査法人は、世紀東急工業株式会社が2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上  ※1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
【建設事業】
一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益における工事原価総額の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応世紀東急工業株式会社グループは、舗装・土木を主とする建設事業、舗装資材の製造販売事業及び各事業に附帯する事業等を営んでいる。
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、会社及び連結子会社は、完成工事高及び完成工事原価の計上基準として、当連結会計年度末までの工事進捗部分について履行義務の充足が認められる工事については、主として一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法(履行義務の充足に係る進捗度の見積りはコストに基づくインプット法)を適用している。
【注記事項】
(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、当連結会計年度の完成工事高80,366百万円のうち、一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を計上する方法により計上した完成工事高は、78,736百万円である。
 一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法により認識される収益は、履行義務の充足に係る進捗度に基づき測定され、当該進捗度は工事の総原価見積額に対する連結会計年度末までの発生原価の割合に基づき算定される。
工事は個別性が強く、基本的な仕様や作業内容が顧客の指図に基づいて行われることから、工事原価総額の見積りにあたっては個々の工事の特性を十分に織り込む必要がある。
このため工事原価総額の見積りにあたっては、工事に対する専門的な知識と施工経験に基づく、一定の仮定と判断が必要であり、主観性と不確実性を伴うものとなる。
 また、工事は一般に長期にわたることから、建設資材や労務の単価及び数量等の変動、工事の進行途上における工事契約の変更、悪天候による施工の遅延等が生じる場合があり、工事原価総額の見積りの適時・適切な見直しには複雑性が伴う。
 以上から、当監査法人は、工事収益及び履行義務の充足に係る進捗度の計算にあたり、工事原価総額の見積りが、当連結会計年度において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、一定の期間にわたり履行義務を充足し収益を認識する方法における工事原価総額の見積りの妥当性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価工事原価総額の見積りに関する会社の以下の内部統制の整備・運用状況を評価した。
・工事原価総額の見積りの基礎となる実行予算書(工事の原価管理のために作成され承認された予算)が専門知識を有する工事担当者により作成され、必要な承認により信頼性を確保するための統制・実行予算書の工事原価総額の各要素(建設資材や労務の単価及び数量等)について、社内で承認された標準単価や外部から入手した見積書など客観的な価格により詳細に積上げて計算していることを確認するための体制・工事の施工状況や実際の原価の発生額、あるいは顧客からの仕様変更指示に応じて、適時に工事原価総額の見積りの改訂が行われる体制・工事の損益管理、進捗度について、工事原価の信頼性に責任を持つ工事原価管理部署が適時・適切にモニタリングを行う体制(2)工事原価総額の見積りの妥当性の評価工事請負額、工事利益率及びその推移等に照らして、工事原価総額の見積りの不確実性が相対的に高い工事を識別し、以下の手続を実施した。
・工事原価総額の見積りについて、その計算の基礎となる実行予算書と照合し、見積原価が工事請負契約の工事目的物に照らして整合しているか、工事種類ごとの金額の積上げにより計算されているか検討を行った。
・工事利益率や工事利益率の変動が一定の基準に該当する工事については、その要因について工事原価管理部署の責任者へ質問を実施し、請負契約書等、顧客からの工事変更指示書等、工程表、下請業者からの見積書と実行予算書との照合等により回答の合理性を検討した。
・工事現場の視察を行い、工事の施工状況が工事原価総額の見積り及び履行義務の充足に係る進捗度と整合しているか検討した。
・工事原価総額の事前の見積額とその確定額又は再見積額を比較することによって、工事原価総額の見積りプロセスの評価を行った。
【舗装資材製造販売事業】
有形固定資産の減損監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、会社は、当連結会計年度において、舗装資材製造販売事業セグメントの有形固定資産16,226百万円について、事業環境の変化に伴い収益性が低下したことにより減損損失を287百万円計上している。
 舗装資材製造販売事業において製造する舗装資材の主要な原材料はストレートアスファルトであり、仕入値は市場の動向に大きく左右され、販売価格への転嫁の状況については各アスファルトプラントごとに異なる。
 会社は、減損の兆候がある資産又は資産グループについて減損損失の認識の判定を行い、減損損失を認識すべきであると判定した場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上している。
会社は、舗装資材製造販売事業の有形固定資産の減損損失の金額を検討するに当たり、その資産グループにおける回収可能価額を正味売却価額又は使用価値により測定している。
使用価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、資産グループの継続的使用によって生ずる将来キャッシュ・フローは各アスファルトプラントの売上数量、販売価格、原材料価格等の過去の実績や、原材料価格の上昇に伴う販売価格への転嫁の状況、原材料価格の動向等を踏まえ、将来の不確実性を考慮し算定している。
 使用価値の見積りにおける重要な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、各アスファルトプラントの翌期以降の売上数量及び販売価格並びに原材料価格である。
 回収可能価額の見積りにおける上記の重要な仮定は不確実性を伴い経営者による判断を必要とすることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。
 当監査法人は、舗装資材製造販売事業の有形固定資産の減損について、主として以下の監査手続を実施した。
・将来キャッシュ・フローの見積期間について、主要な資産の経済的残存使用年数と比較した。
・経営者の事業計画策定の見積りプロセスの有効性を評価するために、過年度における将来キャッシュ・フローの見積りとその後の実績を比較した。
・将来キャッシュ・フローの基礎となる重要な仮定の売上数量及び販売価格、原材料価格について、舗装資材製造販売事業の経営環境(原材料価格の動向及び製品価格への転嫁の状況等)との整合性を検討するため、経営者等と協議を行うとともに、取締役会によって承認された事業計画と比較した。
・経営者の見積りの信頼性の程度や不確実性の程度を検討するため、業界団体が公表している販売価格や原材料価格の現況と今後の見通しとの比較、過去実績からの趨勢分析並びに関連資料の閲覧を行った。
さらに、将来の変動リスクを考慮した感応度分析を実施した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結【舗装資材製造販売事業】
有形固定資産の減損
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、会社は、当連結会計年度において、舗装資材製造販売事業セグメントの有形固定資産16,226百万円について、事業環境の変化に伴い収益性が低下したことにより減損損失を287百万円計上している。
 舗装資材製造販売事業において製造する舗装資材の主要な原材料はストレートアスファルトであり、仕入値は市場の動向に大きく左右され、販売価格への転嫁の状況については各アスファルトプラントごとに異なる。
 会社は、減損の兆候がある資産又は資産グループについて減損損失の認識の判定を行い、減損損失を認識すべきであると判定した場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を計上している。
会社は、舗装資材製造販売事業の有形固定資産の減損損失の金額を検討するに当たり、その資産グループにおける回収可能価額を正味売却価額又は使用価値により測定している。
使用価値は、将来キャッシュ・フローの割引現在価値として算定しており、資産グループの継続的使用によって生ずる将来キャッシュ・フローは各アスファルトプラントの売上数量、販売価格、原材料価格等の過去の実績や、原材料価格の上昇に伴う販売価格への転嫁の状況、原材料価格の動向等を踏まえ、将来の不確実性を考慮し算定している。
 使用価値の見積りにおける重要な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、各アスファルトプラントの翌期以降の売上数量及び販売価格並びに原材料価格である。
 回収可能価額の見積りにおける上記の重要な仮定は不確実性を伴い経営者による判断を必要とすることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結  当監査法人は、舗装資材製造販売事業の有形固定資産の減損について、主として以下の監査手続を実施した。
・将来キャッシュ・フローの見積期間について、主要な資産の経済的残存使用年数と比較した。
・経営者の事業計画策定の見積りプロセスの有効性を評価するために、過年度における将来キャッシュ・フローの見積りとその後の実績を比較した。
・将来キャッシュ・フローの基礎となる重要な仮定の売上数量及び販売価格、原材料価格について、舗装資材製造販売事業の経営環境(原材料価格の動向及び製品価格への転嫁の状況等)との整合性を検討するため、経営者等と協議を行うとともに、取締役会によって承認された事業計画と比較した。
・経営者の見積りの信頼性の程度や不確実性の程度を検討するため、業界団体が公表している販売価格や原材料価格の現況と今後の見通しとの比較、過去実績からの趨勢分析並びに関連資料の閲覧を行った。
さらに、将来の変動リスクを考慮した感応度分析を実施した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別EY新日本有限責任監査法人