財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-06-26 |
英訳名、表紙 | MIYAJI ENGINEERING GROUP,INC. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 池浦 正裕 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都中央区日本橋富沢町9番19号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03(5649)0111(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 (宮地エンジニアリンググループ株式会社)2003年5月株式会社宮地鐵工所及び宮地建設工業株式会社(2011年3月宮地エンジニアリング株式会社と改称)(以下「両社」という)は、株式移転による完全親会社設立に関する主要事項について合意し、共同株式移転契約を締結2003年6月両社の定時株主総会において、株式移転により宮地エンジニアリンググループ株式会社を設立し、両社がその完全子会社となることについて承認決議2003年9月両社が株式移転により宮地エンジニアリンググループ株式会社を東京都中央区に設立普通株式を株式会社東京証券取引所市場第一部に上場2011年2月宮地建設株式会社を東京都中央区に設立(2018年1月宮地エンジニアリング株式会社と合併し消滅)2011年3月宮地技工株式会社(2015年7月株式会社エム・ジー・コーポレーションと改称・現 非連結子会社)の全株式を株式会社宮地鐵工所から譲受2015年4月エム・エム ブリッジ株式会社(2015年4月三菱重工鉄構エンジニアリング株式会社から改称・現 連結子会社)の株式の51%を三菱重工業株式会社から取得2022年4月株式会社東京証券取引所の市場区分の見直しにより、市場第一部からプライム市場に移行(旧株式会社宮地鐵工所)1908年9月宮地栄治郎個人経営で東京市本所区南二葉町に創業ボルト、鉄扉等の製作及び建築鉄骨組立工事請負を開始1919年1月東京府南葛飾郡大島町に大島工場を新設し、翌年より橋梁架設工事を開始1923年10月関東大震災を機に合資会社宮地鐵工所に改組、資本金5万円1931年1月本社並びに工場を城東区南砂町に新設1938年4月合資会社を株式会社宮地鐵工所に改組、資本金50万円1945年3月東京大空襲により工場が全焼、海軍艦政本部要請により長野県波田村に一部工場を移転し波田工場(松本工場)を開設(2014年12月完全操業停止)1949年3月宮地建設工業株式会社を創設し、土木部門を分離1958年8月大阪営業所、名古屋営業所、札幌営業所開設1958年10月株式を東京証券市場に店頭公開1959年5月福岡営業所開設1961年10月株式を東京証券取引所市場第二部に上場1962年8月株式を東京証券取引所市場第一部に上場(2003年9月上場廃止)1972年8月沖縄営業所開設1978年6月仙台営業所開設1983年10月本社を東京都中央区に移転、工場を臨海橋梁工場として千葉工場(市原市)に移転し全面操業開始、東京工場(砂町)を閉鎖1990年6月千葉県市原市に株式会社ひまわりを設立(1993年6月宮地技工株式会社と改称)1994年10月広島営業所開設1998年10月千葉県市原市に株式会社エム・アイ・シーを設立(2015年7月宮地技工株式会社・現 株式会社エム・ジー・コーポレーションと合併し消滅)2011年3月宮地技工株式会社の株式を宮地エンジニアリンググループ株式会社へすべて譲渡2011年3月宮地建設工業株式会社と合併し消滅(宮地エンジニアリング株式会社(旧宮地建設工業株式会社))1949年3月株式会社宮地鐵工所の土木部門が分離独立して、東京都中央区に設立1949年10月建設業法制定により建設大臣登録1950年11月本社を東京都文京区に移転1963年4月栗橋倉庫開設(現 栗橋機材センター)1963年7月大阪出張所開設(現 関西支社)1964年2月株式を東京証券取引所市場第二部に上場(2003年9月上場廃止)1974年3月建設業法による特定建設業の許可 1977年1月本社を東京都江東区に移転1983年7月本社を東京都豊島区に移転1989年8月株式会社成和建設の株式を取得(1991年1月エム・ケイ・エンジ株式会社と改称・現 非連結子会社)1991年8月九州事業所開設(現 福岡営業所)1995年11月株式会社宮地鐵工所との共同出資により株式会社宮地総合メンテナンスを東京都千代田区に設立2003年2月株式会社宮地総合メンテナンスの株式を買い増しし、同社を完全子会社化2003年4月株式会社宮地総合メンテナンスを吸収合併2003年10月本社を東京都中央区に移転2004年9月エム・ケイ・エンジ株式会社の株式を買い増しし、同社を完全子会社化2010年3月エム・ケイ・ワークス株式会社を埼玉県北葛飾郡栗橋町に設立(現 非連結子会社)2010年4月名古屋営業所開設2011年3月株式会社宮地鐵工所を吸収合併し、商号を宮地エンジニアリング株式会社に変更(現 連結子会社)2015年1月宮地エンジニアリング松本発電所を長野県松本市に新設し、発電を開始2018年1月宮地建設株式会社を吸収合併 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、当社および子会社5社で構成され、橋梁、建築、沿岸構造物等の社会インフラの建設、保全・更新の事業に関する設計、施工・工事管理等の請負を主として行っております。 当社は事業会社である宮地エンジニアリング株式会社、エム・エム ブリッジ株式会社等の支配、管理を目的とする持株会社であります。 なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 当社グループは、事業を基礎としたセグメントから構成されており、「宮地エンジニアリング」、「エム・エム ブリッジ」の2つを報告セグメントとしております。 「宮地エンジニアリング」とは、宮地エンジニアリング株式会社で、新設橋梁の設計・製作・現場施工、既設橋梁の維持・補修・補強、橋梁周辺鋼構造物、複合構造物の設計・製作・現場施工、その他鋼構造物の製作・現場施工、FRP構造物の販売、プレストレストコンクリート橋梁、その他土木事業、大空間・超高層建築物、鉄塔、煙突、工場建物、既設構造物の耐震・免震工事等を行っております。 「エム・エム ブリッジ」とは、エム・エム ブリッジ株式会社で、橋梁、沿岸構造物等の設計・製造、据付、販売及び修理を行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容(連結子会社) 宮地エンジニアリング㈱(注)1.2東京都中央区1,500鋼構造物事業100.0経営指導役員の兼任 有エム・エム ブリッジ㈱(注)1.3広島県広島市450鋼構造物事業51.0経営指導役員の兼任 有 (注)1.特定子会社に該当しております。 2.宮地エンジニアリング㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。 )の連結売上高に占める割合が10%を超えておりますが、セグメント情報において宮地エンジニアリングの売上高に占める当該連結子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む。 )の割合が90%を超えているため、主要な損益情報等の記載を省略しております。 3.エム・エム ブリッジ㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。 )の連結売上高に占める割合が10%を超えておりますが、セグメント情報においてエム・エム ブリッジの売上高に占める当該連結子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む。 )の割合が90%を超えているため、主要な損益情報等の記載を省略しております。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1)連結会社の状況 2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)宮地エンジニアリング512エム・エム ブリッジ280報告セグメント計792その他21合計813 (注)1.従業員数は就業人員で記載しております。 2.「その他」の区分は報告セグメントに帰属しない当社(純粋持株会社)であります。 3.出向者が出向元の業務を兼務している場合においても、出向先の従業員数として記載しております。 (2)提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)2149.221.211,695,125 (注)1.従業員数は就業人員で記載しております。 2.従業員は宮地エンジニアリング㈱およびエム・エム ブリッジ㈱からの出向者であり、平均勤続年数は出向元での勤続年数を通算しております。 3.平均年間給与には賞与および基準外賃金を含んでおります。 (3)労働組合の状況提出会社においては、労働組合はありません。 また、連結子会社における労使関係は安定しており、特記すべき事項はありません。 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)1労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1正規雇用労働者パート・有期労働者全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者0.0--38.435.9- (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.労働者は宮地エンジニアリング㈱およびエム・エム ブリッジ㈱からの出向者であります。 3.男女の賃金の差異は、建設業界共通の課題でもある女性労働者比率の低さに起因する女性管理職比率の低さと、女性の平均年齢の低さに起因するものであり、性別を理由とした評価の結果ではありません。 ② 連結子会社当事業年度補足説明名称管理職に占める女性労働者の割合 (%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)1労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1 全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者 宮地エンジニアリング株式会社1.940.040.0-63.265.747.8 エム・エム ブリッジ株式会社0.7100.0100.0-54.255.843.7 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.労働者には社外からの出向者が含まれており、社外や当社への出向者は含まれておりません。 3.当社および事業子会社には性別を理由とする評価指標は存在しておらず、全社員を共通の基準(努力する業務姿勢と管理職にあってはマネジメント力)で評価する方針を採っており、指標となるべき企業行動憲章や行動規範を定め、女性・外国人・中途採用者を含めた全従業員が十分に活躍できる環境を整えております。 4.男女の賃金の差異は、建設業界共通の課題でもある女性労働者比率の低さに起因する女性管理職比率の低さと、女性の平均年齢の低さに起因するものであり、性別を理由とした評価の結果ではありません。 ③ 連結当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)(注)1労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1 全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者 1.257.157.1-60.062.145.8 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.労働者には社外からの出向者が含まれており、社外への出向者は含まれておりません。 3.当社および事業子会社には性別を理由とする評価指標は存在しておらず、全社員を共通の基準(努力する業務姿勢と管理職にあってはマネジメント力)で評価する方針を採っており、指標となるべき企業行動憲章や行動規範を定め、女性・外国人・中途採用者を含めた全従業員が十分に活躍できる環境を整えております。 4.男女の賃金の差異は、建設業界共通の課題でもある女性労働者比率の低さに起因する女性管理職比率の低さと、女性の平均年齢の低さに起因するものであり、性別を理由とした評価の結果ではありません。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針当社グループは、「橋梁、建築、沿岸構造物等の社会インフラの建設、保全・更新の事業を通じ、豊かな国土と明るい社会創りに貢献する」ことを経営理念としております。 この経営理念に基づき、コンプライアンス・リスク管理体制を整備・適切に運用して、公正な競争、社会や顧客のニーズに応える安全で優れた製品・施工・サービスを提供し、グループの持続的な成長の実現・維持を目指すとともに、株主・投資家をはじめ取引先、従業員、地域社会などのすべてのステークホルダーに対して企業としての社会的責任を全うできるよう努めてまいります。 (2)経営環境、経営戦略及び優先的に対処すべき課題わが国経済の見通しにつきましては、「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策~全ての世代の現在・将来の賃金・所得を増やす~」およびその裏付けとなる令和6年度補正予算ならびに令和7年度予算が迅速かつ着実に執行され、デフレ脱却を確かなものとするため、「経済あっての財政」との考え方に立ち、「賃上げと投資が牽引する成長型経済」を実現していくことが期待されます。 一方で、米国の通商政策の影響に加え、物価上昇の継続が消費マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、わが国の景気を下押しするリスクとなっております。 また、金融資本市場の変動等の影響にも一層注意する必要があります。 そのような状況下において、当社グループの主力である橋梁事業につきましては、2025年度の発注見通しとして新設関連で2,200億円(当社推定値)、大規模更新・保全関連で1,900億円(当社推定値)と前年度と同規模程度の発注量が見込まれております。 通常の新設橋梁においては、依然として熾烈な受注競争が続いている一方、予算の都合により前年度に発注量が大幅に減少した高速道路の大規模更新工事(事業規模約7兆円)においては、更新・保全工事が必要となる箇所が増え続けている現状を踏まえ、緩やかに発注量が回復していくことが見込まれており、さらには大阪湾岸線西伸部の連続斜張橋などの高難度ビッグプロジェクトも順調に進捗していることから、中期的には当社グループが飛躍する事業環境であると考えます。 また、鉄道関連についても、首都圏ではターミナル駅の再開発事業や連続立体交差事業、大型跨線橋などの工事を中心に数多くの計画が予定されており、当社グループが持つ安全・安心で高度な技術力の強みを、これからも継続して発揮できるものと考えております。 このような事業環境の中、グループとしての経営管理体制を一層強化し、より強固な収益基盤を固めるとともに、主要な事業会社である宮地エンジニアリング株式会社とエム・エム ブリッジ株式会社が一体となり、他社よりも一歩先を行く会社としてステークホルダーの皆様と「共に歩み」「共に成長する」企業として中期経営計画(2022~2026年度)に取り組み、中間年度となる当期においては過去最高となる業績を達成することができました。 今後は新しい経営体制の下、国内鋼橋市場の変化・動向を踏まえ、持てる経営資源を新設関連工事、大規模更新・保全関連工事、民間工事(鉄道関連、大空間・特殊建築物、沿岸構造物の工事を含む)に適切に配分した最適経営を行うとともに、技術開発やDX(デジタルトランスフォーメーション)に基づく生産性向上ならびに人材の確保・育成、女性活躍を推進し、働き方改革を進め、2025年3月期第2四半期決算説明会において見直した中期経営計画の超過達成に向けて努めてまいります。 なお、2026年3月期の連結業績につきましては、2025年3月期第2四半期決算説明会において公表した目標値を上回る、売上高580億円、営業利益40億円、経常利益41億円、親会社株主に帰属する当期純利益25億円と予想しております。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 D 宮地エンジニアリンググループは、「橋梁、建築、沿岸構造物等の社会インフラの建設、保全・更新の事業を通じ、豊かな国土と明るい社会創りに貢献する」との経営理念のもと、グローバルな社会課題解決に向け、事業を通じて取り組み、サステナブルな社会の実現に向けて貢献してまいります。 (1)ガバナンス 当社は、取締役の過半数を占める社外取締役が委員を務める監査等委員会設置会社を採用して、コーポレート・ガバナンスの一層の充実を図るとともに、内部統制システムの実効性を高め、コンプライアンスの推進・徹底とリスクマネジメントの構築・推進に積極的に取り組んでおります。 ①コーポレート・ガバナンス 当社のコーポレート・ガバナンスへの取り組みについては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。 ②株主との建設的な対話に関する方針ⅰ)基本方針 当社は、株主の意見を真摯に受け止め、経営に反映するため、的確かつ迅速な経営情報の開示を行うとともに、株主との建設的な対話を通じて、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めております。 その方針に基づき、IRの担当取締役とサステナブル経営推進室を中心として、株主との積極的な対話を心がけております。 また、アナリスト・機関投資家向けの決算説明会(2回/年)を開催し、その資料と動画を当社ホームページに掲載しております。 なお、会社概要、経営方針、グループ構成、コンプライアンス(企業行動憲章)、IR情報(招集通知、報告書、中間報告書、決算短信、有価証券報告書、その他開示書類等)などの情報につきましては、当社ホームページにおいて即時開示に努めております。 ⅱ)対話を行った株主・投資家の概要 国内機関投資家等 SR面談20回、IR面談20回、決算説明会2回、工場見学会6回 海外機関投資家等 SR面談5回、IR面談14回ⅲ)株主・投資家との対話の主な対応者 代表取締役社長 青田重利 執行役員企画・管理部長 遠藤彰信 サステナブル経営推進室長 平岡輝崇 (注)対応者の役職はいずれも2025年3月31日時点のものです。 ⅳ)株主との対話で得られた事項や取り入れた事項(前年度までの対話によるものも含む。 )1)統合報告書2024における内容の拡充(2024年9月発刊)2)英文開示(日英同時)への取組み(2024年4月より実施)3)女性取締役の登用(2025年6月より現状の7名中1名から2名へ増員予定)4)資本政策の拡充(2024年11月に中期経営計画期間中の配当金額を開示)5)株式分割の実施(2024年10月実施)6)政策保有株式の縮減(2025年3月期に2銘柄縮減)7)取締役のスキル・マトリックスの内容充実(2024年3月期より実施)8)株主総会における電子投票制度および議決権電子行使プラットフォーム採用(2024年3月期定時株主総会より実施)9)取締役会実効性評価の拡充(2025年3月期有価証券報告書より開示拡充)③会社情報の適時開示に係る社内体制 当社は、投資者に適時適切な会社情報の開示を行うことを基本姿勢として、以下の社内体制により対応しております。 ⅰ)決定事実に関する情報 決定事実に関する情報は、定例取締役会、必要に応じて開催される臨時取締役会、その他重要な会議において決定した事実に対して、株式会社東京証券取引所の定める適時開示基準または法令に基づき適時開示を行っております。 ⅱ)発生事実に関する情報 発生事実に関する情報は、発生した事象に係る所管部署が、取締役会等に報告を行います。 この情報について、適宜、会計監査人、顧問弁護士等の専門家に助言・指導を受けながら、情報取扱責任者を中心にサステナブル経営推進室、総務・人事部、企画・管理部において適時開示の必要性の有無を検討しております。 適時開示基準に該当する発生事実に関する情報は、原則として取締役会での決議を受けた後、遅滞なく適時開示を行っております。 ⅲ)決算に関する情報 決算に関する情報は、適宜、会計監査人に助言・指導、監査を受け、取締役会において決定し、適時開示を行っております。 ⅳ)事業子会社に関する情報 当社は、持株会社としてグループの統括・管理を行っております。 事業子会社の取締役会等重要な会議での決定事項ならびに外的要因による事象の発生については、情報管理部門からサステナブル経営推進室、総務・人事部または企画・管理部に報告が行われ、社内規則に定める基準に則り、当社においても取締役会等で決定、もしくは報告が行われます。 事業子会社より報告された事業子会社に関する情報は、適宜、会計監査人、顧問弁護士等の専門家に助言・指導を受けながら、情報取扱責任者を中心にサステナブル経営推進室、総務・人事部、企画・管理部において適時開示の必要性の有無を検討しております。 適時開示基準に該当する事業子会社に関する情報は、原則として取締役会での決議を受けた後、遅滞なく適時開示を行っております。 ⅴ)その他の重要な情報 その他の重要な情報は、適宜、会計監査人、顧問弁護士等の専門家に助言・指導を受けながら、情報取扱責任者を中心にサステナブル経営推進室、総務・人事部、企画・管理部において適時開示の必要性の有無を検討しています。 適時開示基準に該当するその他の重要な情報は、原則として取締役会での決議を受けた後、遅滞無く適時開示を行っております。 ④取締役会の役割・責務 当社の取締役会の役割・責務については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。 ⑤ガバナンス強化 当社は、2023年度に当社グループの経営活動上の課題として特定したマテリアリティに対する取り組みを強化するため、代表取締役を委員長、取締役を副委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置し、課題解決に向けた積極的な議論を行い、対策を推進しております。 また、取締役会への報告等をより積極的に推進し、マテリアリティへの経営陣の関与をさらに高めるためのガバナンス強化を進めております。 (下記体制図参照) (2)戦略 宮地エンジニアリンググループは、企業としての社会的責任を認識した上で、サステナブルな社会に必要な課題の解決に向けて、企業として適切な取り組みを行うことをコンプライアンス・リスク管理基本規程に定め、その具体的な行動指針として、企業行動憲章と行動規範を定めており、SDGsの達成に向けて積極的な取り組みを行っております。 ①コンプライアンスの推進 当社および各事業子会社は、社内で就業するすべての人々の法的および社会的安全と価値を守るとともに、社会的責任を追及する企業統治の確立を図るため、別に定める企業行動憲章および行動規範に従い、次に掲げる基本方針でコンプライアンスに取り組んでおります。 ⅰ)基本的な考え方1)コンプライアンスに照らして問題ある活動に関与しない。 2)違反、逸脱、過失等は素直に認め、速やかに是正措置と再発防止措置を講じる。 3)組織における役割、責任、権限ならびに情報の伝達経路を明らかにする。 4)すべての役員および社員等に対して十分な教育と厳格な評価を継続して行う。 5)管理方針と企業行動憲章および行動規範に基づき、宮地エンジニアリンググループ各社は毎年度、適切な自己監査を行う。 6)企業としての社会的責任を認識した上で、サステナブルな社会に必要な課題の解決に向けて、企業として適切な取り組みを行う。 7)経営の優先課題としてコンプライアンス推進活動に取り組む。 ⅱ)コンプライアンスの推進体制について 当社は、コンプライアンスの推進・徹底を図るための組織として、取締役会の下に「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置する。 ⅲ)コンプライアンスの定義について コンプライアンスとは、組織の業務や組織が扱う財・サービス、組織が生み出す価値(以下、「企業価値」という。 )、組織としての社会的責任(以下、「社会的責任」という。 )および組織に対する社会的評価(以下、「社会的評価」という。 )に関連する法令等(各種法令の他、通達・告示・ガイドライン・要綱等や、当社が定める定款、社内規程類、その他社会一般の求められるルール等を含む。 詳細については「ⅳ)対象とする法令等の範囲について」に記載のとおり。 )への抵触リスクを対象とし、かつ損失の未然防止を図る組織内活動をいう。 ⅳ)対象とする法令等の範囲について 当社におけるコンプライアンスが対象とする法令等の具体的な範囲は下記のとおりとする。 1)国が定める各種法令2)各種行政機関が定める通達・告示・ガイドライン・要綱等3)当社または事業子会社が所属する組織が定める各種規程等4)当社が定める定款、経営理念、企業行動憲章、行動規範およびその他各種社内規程5)社会一般のルール6)社会通念上の各種規範および倫理観7)気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)ⅴ)反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方およびその整備状況1)基本的な考え方 当社は、グループ企業行動憲章および行動規範において、反社会的勢力とは一切関係を持たないことを明確に定めており、社員に周知徹底しております。 2)整備状況 総務・人事部が担当となり、定期的に外部専門機関他との情報交換会に出席するなど、情報収集に努めており、被害防止に役立てております。 また、不当な要求を受けるなどの事案が発生した場合には、外部専門機関・顧問弁護士と連携して対応する体制を構築しております。 ⅵ)コンプライアンス推進活動の実施状況1)コンプライアンス教育の実施状況 2024年度はグループ内の全従業員に対して、年2回のコンプライアンス教育に加え、取引の透明性および情報セキュリティの徹底に関する教育を行い、KPIとして定める受講率100%と重大な違反・事故0件を達成しております。 2)社会に誇れる企業風土の醸成 2024年度はグループ内の新卒、中途採用者を含めた全従業員に対して、企業行動憲章および行動規範の読み合わせを実施し、従業員による認知度100%を達成しております。 3)コンプライアンス・リスク管理委員会の開催 2024年11月と2025年5月に、すべての取締役が出席する定例のコンプライアンス・リスク管理委員会を開催し、コンプライアンス・リスク管理に関する2024年度の活動を振り返るとともに、2025年度の活動に向けた課題について協議を行っております。 なお、2024年5月に開催した定例のコンプライアンス・リスク管理委員会においては、2023年度の活動に対する振り返りと2024年度の活動に向けた課題について協議を行っております。 ②人材への取り組みⅰ)基本的な考え方 他業界同様、建設業界でも少子高齢化と生産年齢人口の減少に伴う人材不足という課題を抱える中、持続的成長を続けるためには、イノベーションを生み出すような職場環境の整備とともに、人材の確保と育成は重要な課題です。 宮地エンジニアリンググループは、新たな価値を創造できる人材の育成と、そのために必要な人材確保へ向けた計画的な取り組みを行い、技術、技能、知識ならびに大切な企業文化の伝承および更なる向上に努めるとともに、グループとしてのサステナブルな成長を目指します。 ⅱ)ダイバーシティの推進 宮地エンジニアリンググループは、企業の持続的な発展のためには多様な背景を持つ人材が活躍することが必須であると認識しております。 宮地エンジニアリンググループではかねてよりコーポレートガバナンス・コードに示された属性の登用などに係る測定可能な目標設定の努力とともに、事業環境の変化などを捉えて弾力的な運用を行うことができるように、過度な成果主義を改め、全社員を共通の基準(努力する業務姿勢と管理職にあってはマネジメント力)で評価する方針を採っており、指標となるべき企業行動憲章や行動規範を定め、女性・外国人・中途採用者を含めた全従業員が十分に活躍できる環境を整えております。 中でも、「女性活躍・外国人活躍」は建設業界として積極的に進めなければならない課題であり、女性については、事務系のみならず技術系、技能系とともに積極的に採用して戦力化を進め、外国人についても、異文化の感性を社内に持ち込むことは会社の活性化、意識改革のためのメリットが大きいと考え、積極的に採用を進めております。 ⅲ)イノベーションを生み出す職場環境の整備 制度面も含めた職場環境の整備は、従業員エンゲージメントを高める上で重要な課題の一つです。 宮地エンジニアリンググループでは、性別を問わずすべての従業員が仕事と家庭でより充実した生活を過ごすことができるように、さまざまな制度を設けるとともに、快適な職場環境の整備にも努めております。 その具体的な内容の一部につきましては、次のとおりであります。 1)働き方改革による残業時間の抑制 従業員のメンタルおよびフィジカル面双方での健康管理のため、グループ各社では水曜日をノー残業デーに定めるとともに、DXを活用した業務効率化等による残業時間の削減等を進め、従業員が仕事と家庭の両立に取り組むことができる環境の整備に努めております。 2)育児休業制度の整備 グループ各社では、性別を問わず、子供が3歳未満の間に認められる育児休業制度や、中学生未満の間は1日4時間の短時間勤務を可能とする育児勤務制度等を定め、次世代育成および仕事と家庭の両立を積極的に支援しております。 3)介護に伴う制度の整備 グループ各社では、従業員に近親者の介護をする必要性が生じた場合に備え、一定期間の休暇を取得できる介護休業制度や、再雇用を前提とする退職制度、1日4時間の短時間勤務を可能とする介護勤務制度などを定め、個々の状況に応じたさまざまな支援制度を充実させております。 4)職場環境の改善 グループ各社は、従業員の増加に伴う作業スペースの拡張や引っ越し等による拡大などを適宜行うとともに適切な設備更新等を行い、快適な職場環境の維持と向上に努めております。 ⅳ)計画的な人材確保への取り組み 新卒ならびにキャリア採用ともに、必要とする人材のターゲットを多面的な要素から絞った採用活動を毎年計画的に進めると同時に、従業員満足度の向上により近年社会的な課題となっている若手従業員の定着率向上を図り、グループとしてこれからのサステナブルな成長に必要不可欠な人材の確保に努めております。 具体的には、一般職や技能職から総合職への転換等、多様な働き方のメニューを取り揃えることにより、優秀な人材を登用する門戸を広げるとともに、若手従業員の仕事と能力のミスマッチによる離職を防ぐ取り組みを行っております。 また、将来人材育成の一環として、大学院生への奨学金制度などの整備にも取り組んでおります。 ⅴ)技術・技能および企業文化伝承への取り組み 技術・技能および企業文化の次世代への伝承は、多くの貴重な経験と知見を有する従業員の高齢化が進む建設業界の重要な課題の一つであり、グループ各社も新入社員教育や中堅社員研修等の教育カリキュラムの設定や、各種資格取得の支援、現場OJTによるベテラン従業員の指導等により、それらの伝承および維持向上に取り組んでおります。 その具体的な内容の一部につきましては、次のとおりであります。 1)公的資格取得奨励制度 グループ各社では、一級土木施工管理技士や技術士等の資格取得を奨励するため、受験料の他に資格取得のための受講料を援助するとともに、合格者に対しては奨励金等の支給も行っております。 2)具体的な職能基準の設定 グループ各社では、部門ごとに職能に応じた具体的に習得するべき技能や技術等の内容を定め、個人ごとにそれに基づくOJTを主体とした教育・指導方針を定めた上で人材育成に取り組んでおります。 3)博士号取得奨励制度 グループには、博士号取得のための大学院への留学制度や、支援制度等があります。 ⅵ)グループの将来を担う人材育成への取り組み 会社としてのマネジメント能力の強化は、サステナブルな成長のために重要な課題の一つです。 グループでは経営幹部の共通した評価基準を定め、レポート提出により重要課題への施策や取り組み状況などを確認し、フォローしております。 また、グループ各社では、個人の能力を適切に評価し、その能力に見合った立場を与える制度を充実させるとともに、一定以上の立場の管理職に対して複数年にわたる外部マネジメント研修を受講させる等の対応により、俯瞰的な視野を持ち、リーダーシップを発揮する優秀な人材を育成する取り組みを行っております。 ⅶ)人権方針の策定 当社はこの度、人権の尊重に対する当社グループのスタンスを具体的に示す人権方針を策定いたしました。 本方針は当社グループのすべての役員・従業員に適用され、また協力会社をはじめ当社サプライチェーンに関わるステークホルダーの皆様方にも支持・遵守を求めるものです。 当社グループはより実効性の高い人権方針策定に向け、準備を進めてまいりました。 具体的には、当社グループの事業活動が引起こす、または助長する可能性がある人権への負の影響を洗い出し、社内実態の調査に基づく分析・評価を通じて、当社における各種人権リスクの「発生可能性」と「深刻度」を特定し、リスクマッピングを実施いたしました。 コンプライアンス推進とサステナビリティ経営の観点では、代表取締役を委員長とするサステナビリティ推進委員会を既に設けております。 また、コンプライアンス推進責任者を任命し、人権保護を含むコンプライアンス推進ならびにサステナビリティ経営の強化に努めております。 なお、本方針の検討・策定や、推進・実行、管理・監督における体制は下図のとおりです。 本方針策定にあたって特定した人権リスクに対しては、負の影響の防止・軽減やモニタリング、外部への情報公開等の人権デューデリジェンスのサイクルを定常的に回すとともに、リスク要因や国際規範等の変化にも適切に対応してまいります。 <宮地エンジニアリンググループ人権方針> 人権の尊重に対するコミットメントおよび基本姿勢・当社グループは、「橋梁、建築、沿岸構造物等の社会インフラの建設、保全・更新の事業を通じ、豊かな国土と明るい社会創りに貢献する」との経営理念の下、企業行動憲章・行動規範を定め、また、行動規範において「人権の尊重」を掲げております。 本方針は、この「人権の尊重」に対する当社グループのスタンスを具体的に示すものです。 ・本方針は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り策定しております。 ・また、本方針は2023年に特定したマテリアリティの一つ「コンプライアンス遵守とガバナンスの強化」に対応するものでもあります。 ・当社グループは、コンプライアンス推進とサステナビリティ経営の観点より、代表取締役の下にコンプライアンス推進責任者を任命し、本方針に基づく人権尊重への取組みを強化してまいります。 人権方針の適用範囲・本方針は当社グループのすべての役員・従業員に適用されます。 また、協力会社をはじめ当社サプライチェーンに関わるステークホルダーの皆様方にも、本方針の支持・遵守を求めます。 自社にとって重要な人権問題・本方針策定にあたり「発生可能性」と「深刻度」の軸で人権に関するリスクマッピングを実施し、当社グループにとって重要な人権リスクを特定いたしました。 特にこれらの重要な人権リスクに対し、その軽減に取り組んでまいります。 1. 従業員の労働時間・休日・休暇の適切な管理、特に従業員の過度な長時間労働の禁止:私たちは、従業員の労働時間・休日・休暇を適切に管理します。 特に長時間労働に対しては、全社に対する周知や各種会議体における労働時間の報告を徹底する等、時間外労働の削減に注力しております。 2. あらゆる形態の強制労働・児童労働の禁止:私たちは、業務に関連するすべての場所において、あらゆる形態の強制労働および児童労働を当然に認めず、今後も積極的な取組みを続けてまいります。 3. 人種、性別、性自認、宗教および障がいの有無等による差別やハラスメント等の人権を侵害する行為の防止:私たちは、企業行動憲章・行動規範にも示すとおり、個人の基本的人権と多様な価値観、個性、プライバシーを尊重し、国籍、性別、信条、年齢、障がいの有無を理由とする差別や、暴力行為、セクシャルハラスメント、業務上の優越的地位の乱用等の嫌がらせ、いじめ、職場秩序や業務遂行を阻害する行為を防止します。 人権デューデリジェンスの継続的実施・当社グループは、人権尊重の責任を果たすため、人権デューデリジェンスの継続的な実施に努めてまいります。 救済と是正・当社グループが人権への負の影響を引起こした、または助長したことが明らかになった場合には、適切な手段を通じてその是正・救済に取り組みます。 また、内部通報窓口に対する通報内容に対して、適切な対応を続けてまいります。 ステークホルダーとの対話や協議・当社グループは、事業活動による人権に対する負の影響やその防止・軽減やモニタリングに関して、ステークホルダーとの対話や協議を継続的に実施してまいります。 情報開示・当社グループは、人権尊重に関わる取組みについて、適切に情報開示してまいります。 人権方針の周知浸透・教育・当社グループは、コンプライアンス研修や企業行動憲章・行動規範の常時携行等を通じて、本方針の周知浸透・教育に継続的に取り組んでまいります。 ③環境への取り組みⅰ)基本的な考え方 宮地エンジニアリンググループは、企業行動憲章および行動規範において「環境の保全」を行動基準として定め、環境に配慮した事業活動を推進するとともに、気候関連財務情報の開示を推進します。 ⅱ)環境に配慮した取り組みについて 宮地エンジニアリンググループは、工場・工事現場で発生する廃棄物の抑制等に取り組みます。 特に建設副産物についてはリサイクルや適正処理に十分配慮した事業活動を行います。 また、事業活動の全過程において、環境負荷の低減を目指し、省資源・省エネルギー化を推進し、地球環境の保全や温暖化防止のために努力します。 また、社会インフラづくりに資する新設橋梁事業はもとより、インフラの老朽化に対する橋梁の保全・維持補修事業そのものが「環境配慮型社会の実現」に資するものと捉え、積極的な事業展開を図っております。 ⅲ)環境負荷低減への取り組み1)太陽光発電について 宮地エンジニアリンググループは、気候変動対策の一環として、松本工場跡地を利用して太陽光発電所を稼働させております。 設置している太陽光パネルは7,980枚、発電量は一般家庭550世帯分の消費電力に相当する2,611,000kWh/年であり、年間469,858kgのCO2削減効果があります。 今後も工場や機材センター等の建屋上への設置についても検討を進め、更なるCO2削減に努めてまいります。 2)浮体式ペロブスカイト太陽電池の共同実証実験について 当社グループの事業子会社であるエム・エム ブリッジ株式会社は、積水化学工業株式会社と恒栄電設株式会社と共に、閉校となった旧清至中学校跡地の学校プールを活用し、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を水上に設置する共同実証実験を実施しました。 ペロブスカイト太陽電池の軽量性を活かした浮体構成や施工性の検証を目的として、2024年4月3日から実証実験を開始し、現在はその2年目となっております。 ⅳ)省資源・省エネルギー化推進への取り組み1)工場における具体的な活動について 既に多くの省資源・省エネルギー化活動に取り組んできた工場においては、環境負荷を大幅に低減できる施策はなかなかないため、設備更新等に合わせて少しずつ対策を積み上げていくことが重要となります。 電力使用量を従来機種よりも10%以上低減できるデジタル溶接機の導入を進めたり、照明を順次LEDに取り替える等して電力の使用効率を上げるとともに、各種設備の稼働効率を上げる等の工夫により、対策導入前より15%以上もの電力使用量を削減することができました。 2)機材センターにおける具体的な活動について 機材センターの環境負荷を低減するため、太陽光発電設備の導入や電動フォークリフト導入等の検討を進めております。 最新の広島機材センターは、オール電化事業所として2020年より稼働しております。 また、2022年度より更新工事を始めた栗橋機材センターにおいては、太陽光発電設備を導入し、2025年度より発電を開始する予定です。 また、現在整備を進めている兵庫機材センターにおきましても、同様の太陽光発電設備の導入を検討しております。 さらには、電動フォークリフトの導入や有機溶剤の使用量削減を目標とした機材のメッキ処理推進等を順次進めており、周辺環境、職場環境の改善にも取り組んでおります。 ⅴ)地球環境保全への取り組み1)サンゴの保全活動について 流電陽極法によって電気防食している浮桟橋で、電場が0~100mA/㎡の範囲において比較的強い場所を選ぶようにサンゴが生育していることを発見し、石垣港の沖合のウニ礁に電場条件の異なるサンゴ生育棚を4基設置し、無性生殖のサンゴ片を各棚に60個取り付け、成長促進効果について約20年にわたって観察を行いました。 その結果、微弱な電場はサンゴの成長を明らかに促進し、さらには微弱電流によって温度耐性が向上することが示唆されました。 現在、サンゴの生育棚はウニ礁に設置されている4基の他に、石垣島の名倉湾に12基、長崎県長崎市高島に8基、和歌山県東牟婁郡串本町に3基を、それぞれ設置しております。 当社グループはこれらの知見を活用して、これからもサンゴの保全活動に取り組んでまいります。 ⅵ)気候関連財務情報の開示について1)気候変動に対する宮地エンジニアリンググループとしての取組方針ア)当社グループは気候変動を重要な経営課題の一つとして認識し、2023年度より当社グループの事業活動に伴うGHG(CO2換算)排出量の開示を開始しております。 当社グループは開示の質・量の高度化を進めており、2023年度に開示したScope1,2(2021年度実績)に加え、2024年度からは直接・間接排出以外のScope3(2022年度実績)の開示を行っております。 イ)SSBJによる非財務情報に関する開示基準の設定に伴い、開示するGHG排出量の算定期間を財務情報と同一期間にすることとしたため、これまでは1年遅れの開示となっていたものを見直すとともに、当期を含む直近3ヵ年分の開示を行うことに見直しました。 ウ)組織的対応としては、2022年度に実施したコンプライアンス・リスク管理基本規程の改定に加え、2023年度には環境対策を含むマテリアリティの設定を行うとともに、代表取締役を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置し、気候変動問題に対する取締役会レベルでの関与をさらに強化しました。 また、2023年度より当社グループに対する環境影響を測るシナリオ分析、リスク・機会分析も開始しております。 また、サステナビリティ推進委員会において行われた議論の内容については、取締役会においても定期的に報告を行い、情報の共有化を図っております。 エ)今後も、当社グループはサステナビリティ推進委員会における活発な議論を通じ、取締役会レベルでもカーボンニュートラル方針の深化・強化を進めることで、ガバナンスを強化して全社一丸となり、気候変動課題への取り組みをより一層進めます。 2)開示項目: グループの事業活動に伴う自社のGHG(CO2換算)排出量を公表 2022年度2023年度2024年度Scope1770.22t842.87t1,161.04tScope22,329.81t2,065.13t2,199.68tScope3184,290.50t157,737.09t159,324.73t合 計187,390.53t160,645.09t162,685.45tScope3内訳 2022年度2023年度2024年度カテゴリ1180,108.51t149,096.93t148,761.61tカテゴリ21,690.61t5,775.36t7,647.15tカテゴリ3497.21t514.81t697.75tカテゴリ4663.36t838.64t732.63tカテゴリ557.27t68.12t52.02tカテゴリ6798.76t1,026.20t1,035.72tカテゴリ7474.78t417.03t397.85t合 計184,290.50t157,737.09t159,324.73t 3)排出削減目標 直接排出(Scope1)および間接排出(Scope2)につきましては、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2024年度より計画的に検討を進めてまいります。 4)気候変動に関するシナリオ分析に基づくリスク・機会への考察ア)2024年度より、当社グループに影響を与える気候変動関連のシナリオ分析を行い、環境影響から生じるリスク・機会の考察を開始します。 想定されるシナリオとしては、国連気候変動政府間パネル(IPCC)の設定する1.5℃シナリオ(温度上昇を積極的に抑制)と4.0℃シナリオ(現状の延長線)を採択しております。 イ)当社グループ全体としてリスクサイドのみならず、機会サイドについても将来の事業の進展に資するものと捉え、今後も積極的に分析の高度化を図ってまいります。 5)グループ全体のガバナンス強化ア)2022年度のコンプライアンス・リスク管理基本規程の改正に加え、2023年度は取締役会にて気候変動対策を含んだマテリアリティの策定・設定を行いました。 イ)当社代表取締役を委員長、取締役を副委員長とするサステナビリティ推進委員会の下に、気候変動対策・カーボンニュートラル検討分科会を設置し、気候変動対策に関する積極的な議論を行い、2050年のカーボンニュートラルに向けた対策を推進します。 ウ)取締役会への気候変動課題の報告等をより積極的に推進し、同時に経営陣の関与をさらに高めるためのガバナンス強化を進めております。 6)シナリオ分析に基づくリスク・機会の考察ア)1.5℃シナリオ(積極的に緩和措置に対応)でのリスク 当社グループにおいての1.5℃シナリオ下のリスクは、主に以下の4点と想定される。 ◇政策・法規制:環境対応規制強化によるコスト上昇、少数与党となった石破政権下で、公共工事発注量減少の影響が現実化しつつある。 原材料高騰によりコスト上昇の影響とともに業界への悪影響が表面化。 低炭素燃料の導入や低炭素技術の開発が予想より遅れていることもあり、排出量の大きい鉄鋼業界等を中心に脱炭素関連訴訟リスクが中長期的に上がりつつある。 ◇技術・製品:環境対応部材の供給ひっ迫とコスト上昇、環境対応部材への転用が、環境配慮型ボルト等の使用も含め、当初の想定どおりには進んでいない。 工場や機材センターにおける電動フォークリフトへの切替えは順調に推移。 技術開発の難しさから投資回収リスクが上昇し、中長期的リスクが高まりつつあると認識。 ◇市場:スペックの高度化・環境対応への負荷上昇、技術者・人員の不足の他、同業他社との競争熾烈化などが予見される。 現場への電動ラフタークレーンの導入等も検討中だが、コスト上昇への懸念はある。 ◇レピュテーション・企業価値:環境対応遅延による株価低迷、入札離脱、採用敬遠の動きは現状は顕在化していない。 リスク・機会サプライチェーン影響度(短期)影響度(中期)影響度(長期)指標移行リスク現行の規制調達中中高・カーボンプライシングの仕組み・排出量報告義務の強化・既存製品・サービスの義務付けと 規制売上中中高新たな規制調達中高高・カーボンプライシングの仕組み・排出量報告義務の強化・既存製品・サービスの義務付けと 規制売上中高高法規則調達低高高・訴訟へのエクスポージャー売上低高高技術リスク調達低高高・既存製品・サービスを低排出オプ ションに置換・新技術への投資失敗・低排出技術への移行売上低高高市場リスク調達中高中・顧客行動の変化・市場シグナルの不確実性売上中高中評判リスク調達中高中・消費者の嗜好の変化・セクターの汚名・利害関係者の懸念の高まりまたは 否定的な利害関係者のフィード バック イ)1.5℃シナリオ(積極的に緩和措置に対応)での機会 同時に、積極的な緩和措置に対応することで、当社グループへの機会も以下のとおり想定される。 ◇市場:スペックの高度化・環境対応への高度化・スピード化によりマーケットシェア向上に資する。 ◇レジリエンス:電力のカーボンニュートラル化を先行的に進めることで、脱炭素税導入コストの軽減に資することが可能となり、コスト軽減に繋がる。 宮地エンジニアリング株式会社所有の松本発電所(太陽光発電設備)で生み出した環境価値を当社グループ内で使用し、Scope2の削減に資する新スキームの導入を予定。 ◇製品・サービス:環境対応部材への適応を積極的に進めることで、低排出型製品・サービスを提供することが可能。 (機材センター等への太陽光発電設備・蓄電池の導入、電動フォークリフトへの切換え等)◇レピュテーション・企業価値:環境対応優良企業としての高評価を獲得(CDP認定Bマイナス評価を獲得)リスク・機会サプライチェーン影響度(短期)影響度(中期)影響度(長期)説明機会市場調達高高高・新市場への参入・インセンティブ導入・保険適用が必要な新たな資産およ び所在地への利用売上中高高レジリエンス調達低高高・再エネプログラムへの参加および 省エネ対策実施・リソースの代替・多様化売上低高高資源の効率性調達中中高・効率的な輸送手段の利用・生産・流通プロセスの効率化・リサイクルの利用・効率的な建物への移転・水の使用量・消費量の削減売上中中高エネルギー源調達低高中・低排出エネルギー源の利用・支援的な政策インセンティブの利 用・新技術の活用・炭素市場への参画売上中高高製品・サービス調達低高高・低排出製品・サービスの開発およ び拡大・気候変動・レジリエンス・保険リ スクへのソリューション開発・R&D・技術革新を通じた新製品 やサービスの開発売上低高高 ウ)4.0℃シナリオ(現状の延長線上で推移)下のリスク・機会 4.0℃シナリオ下に想定される物理的リスクは、突発的に発生する急性リスクと恒常的な慢性リスクに大別される。 <急性リスク>◇台風・豪雨・洪水の発生 ⇒ 土砂崩れ等による橋梁等の破損、橋梁架設・保全工事等対応時の事故発生、保有機材の損壊◇急激な天候変化 ⇒ 作業の安全性低下、機材の劣化・耐久性の低下◇急性リスク由来の金属・非金属加工品の調達コスト上昇<慢性リスク>◇気温・湿度の上昇 ⇒ 野外労働環境の悪化・従業員の健康被害、塗料劣化・鋼材腐食による構造的劣化の危険。 特に夏場の作業効率の低下に対しては、熱中症への全社的対策(空調服提供、塩分補給、休息室整備等)が奏功し、発生数の抑制に繋がった。 ◇海面上昇 ⇒ 海上作業の危険性アップ、沿岸地区工場への悪影響(高潮・津波の危険性上昇)、高水敷保管場所への移転◇雨季の雨量増加 ⇒ 排水設備の強化・コスト増、工事・作業ストップの顕在化◇気候変動多発化による、電力供給の不安定化(停電リスクの上昇)リスク・機会サプライチェーン影響度(短期)影響度(中期)影響度(長期)説明物理的リスク急性リスク調達低低中・台風、豪雨・洪水・熱波・山火事売上低低中慢性リスク調達低低中・温度変化(空気、淡水、海水)・降水パターン・種類の変化 (雨、雷、雪/氷)・海岸浸食売上低低中 4.0℃シナリオ下で予見される物理的リスクに対しては、当社グループとして以下のような対応(機会)を想定する。 <急性リスク>◇台風・豪雨・洪水の発生 ⇒ 新規架設のニーズ、耐風・耐水性機材の開発◇急激な天候変化 ⇒ 高耐久性素材の開発◇災害発生由来の土木再建ニーズの増加<慢性リスク>◇気温・湿度の上昇 ⇒ 高耐久性素材や塗料の開発・導入、快適労働環境の整備(空調服整備等)◇海面上昇 ⇒ 浮体式構造物の開発・導入、千葉工場の強靭化・改修◇雨季の雨量増加 ⇒ 排水設備の強化・充実◇気候変動多発化による、電力供給の不安定化 ⇒ 機材センターへの太陽光発電設備・蓄電池導入、バックアップ電源の整備 (3)リスクマネジメントへの取り組み①基本的な考え方 当社およびその事業子会社は、自然災害、事故などの人為的災害、および経営上のさまざまなリスクに的確に対処し、経営理念および経営目標の達成を阻害するすべての要因を可能な限り防止または予防し、排除することにより、社会的責任を果たすため、次に掲げる基本方針でリスク管理に取り組んでおります。 ⅰ)リスク管理の実践を通じ、事業の継続・安定的発展とともに企業価値および社会的評価の維持・向上を図る。 ⅱ)製品・サービスの品質と安全性の確保を最優先に、企業価値および社会的評価毀損要因の除去・軽減に努めるとともに、顧客、取引先、株主・投資家、地域社会等の各利害関係者、ならびに役員および社員等の社会的評価および経済的利益阻害要因の除去・軽減に努める。 ⅲ)社会全般において幅広く使用されている製品・サービスを安定的に供給することを社会的使命として行動する。 ⅳ)すべての役員および社員等は、コンプライアンスの精神に則り、各種法令、規則等を遵守し、それぞれが自律的に、何が正しい行為かを考え、その判断に基づき行動する。 ②リスクマネジメントの推進体制について 当社は、リスクマネジメントの構築・推進を図るための組織として、取締役会の下に「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置しております。 ③リスクマネジメントの定義についてⅰ)リスクとは、グループ各社の企業価値、将来生み出す社会的評価および収益に対して影響を与えると考えられる事象の発生の不確実性をいう。 ⅱ)リスク管理とは、リスクに関して、組織を指揮し管理する、調整された活動をいう。 グループ各社にとって危険なこと・好ましくない結果をいかに低減するかを目指すものであって、利益を極大化するためのものではない。 ⅲ)リスク管理システムとは、リスクに関する戦略的な計画策定、意思決定および他の過程などリスク管理に関する組織のマネジメントシステムの諸要素をいう。 ⅳ)危機とは、人の身体に悪影響を及ぼすような事態、企業価値に悪影響を及ぼすような事態、社会的評価を著しく低下させるような事態または財物を損壊または使用不能とするような事態により、グループ各社の経営または事業活動に重大な影響を与える、または与える可能性があるものをいう。 ⅴ)危機管理とは、危機に直面し、緊急時に至った場合に備えた事前取り組み、実際の緊急時対応に関するマネジメントをいう。 ④リスクマネジメントの対象とするリスクについて リスクマネジメントの取り組みにおいて対象とするリスクの類型は、下記のとおりとする。 ⅰ)工事現場における社会的影響の大きな事故ⅱ)社会的影響の大きな品質不適合問題ⅲ)国が定める各種法令や行政機関が定める通達・告示・ガイドライン・要綱等に対する違反行為ⅳ)グループ各社が所属する組織が定める各種規程等に対する違反行為ⅴ)上記以外の社会的な信頼および評価を著しく低下させるような行動および事象ⅵ)社会一般のルール、社会通念上の各種規範および倫理観に著しく抵触するような行為ⅶ)地震や台風等による大規模な自然災害ⅷ)気候変動リスクⅸ)上記いずれにも属さない当社に大きな悪影響を及ぼす事象 (4)指標および目標 当社は、2022年度にグループの持続的成長のための経営活動上の課題であるマテリアリティを特定し、サステナビリティ推進委員会主導のもとに目標とKPIを設定し、ホームページおよび統合報告書2024により公表しております。 なお、人的資本に関する「管理職に占める女性労働者の割合」、「男性労働者の育児休業取得率」、「労働者の男女の賃金の差異」の実績につきましては、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。 |
戦略 | (2)戦略 宮地エンジニアリンググループは、企業としての社会的責任を認識した上で、サステナブルな社会に必要な課題の解決に向けて、企業として適切な取り組みを行うことをコンプライアンス・リスク管理基本規程に定め、その具体的な行動指針として、企業行動憲章と行動規範を定めており、SDGsの達成に向けて積極的な取り組みを行っております。 ①コンプライアンスの推進 当社および各事業子会社は、社内で就業するすべての人々の法的および社会的安全と価値を守るとともに、社会的責任を追及する企業統治の確立を図るため、別に定める企業行動憲章および行動規範に従い、次に掲げる基本方針でコンプライアンスに取り組んでおります。 ⅰ)基本的な考え方1)コンプライアンスに照らして問題ある活動に関与しない。 2)違反、逸脱、過失等は素直に認め、速やかに是正措置と再発防止措置を講じる。 3)組織における役割、責任、権限ならびに情報の伝達経路を明らかにする。 4)すべての役員および社員等に対して十分な教育と厳格な評価を継続して行う。 5)管理方針と企業行動憲章および行動規範に基づき、宮地エンジニアリンググループ各社は毎年度、適切な自己監査を行う。 6)企業としての社会的責任を認識した上で、サステナブルな社会に必要な課題の解決に向けて、企業として適切な取り組みを行う。 7)経営の優先課題としてコンプライアンス推進活動に取り組む。 ⅱ)コンプライアンスの推進体制について 当社は、コンプライアンスの推進・徹底を図るための組織として、取締役会の下に「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置する。 ⅲ)コンプライアンスの定義について コンプライアンスとは、組織の業務や組織が扱う財・サービス、組織が生み出す価値(以下、「企業価値」という。 )、組織としての社会的責任(以下、「社会的責任」という。 )および組織に対する社会的評価(以下、「社会的評価」という。 )に関連する法令等(各種法令の他、通達・告示・ガイドライン・要綱等や、当社が定める定款、社内規程類、その他社会一般の求められるルール等を含む。 詳細については「ⅳ)対象とする法令等の範囲について」に記載のとおり。 )への抵触リスクを対象とし、かつ損失の未然防止を図る組織内活動をいう。 ⅳ)対象とする法令等の範囲について 当社におけるコンプライアンスが対象とする法令等の具体的な範囲は下記のとおりとする。 1)国が定める各種法令2)各種行政機関が定める通達・告示・ガイドライン・要綱等3)当社または事業子会社が所属する組織が定める各種規程等4)当社が定める定款、経営理念、企業行動憲章、行動規範およびその他各種社内規程5)社会一般のルール6)社会通念上の各種規範および倫理観7)気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)ⅴ)反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方およびその整備状況1)基本的な考え方 当社は、グループ企業行動憲章および行動規範において、反社会的勢力とは一切関係を持たないことを明確に定めており、社員に周知徹底しております。 2)整備状況 総務・人事部が担当となり、定期的に外部専門機関他との情報交換会に出席するなど、情報収集に努めており、被害防止に役立てております。 また、不当な要求を受けるなどの事案が発生した場合には、外部専門機関・顧問弁護士と連携して対応する体制を構築しております。 ⅵ)コンプライアンス推進活動の実施状況1)コンプライアンス教育の実施状況 2024年度はグループ内の全従業員に対して、年2回のコンプライアンス教育に加え、取引の透明性および情報セキュリティの徹底に関する教育を行い、KPIとして定める受講率100%と重大な違反・事故0件を達成しております。 2)社会に誇れる企業風土の醸成 2024年度はグループ内の新卒、中途採用者を含めた全従業員に対して、企業行動憲章および行動規範の読み合わせを実施し、従業員による認知度100%を達成しております。 3)コンプライアンス・リスク管理委員会の開催 2024年11月と2025年5月に、すべての取締役が出席する定例のコンプライアンス・リスク管理委員会を開催し、コンプライアンス・リスク管理に関する2024年度の活動を振り返るとともに、2025年度の活動に向けた課題について協議を行っております。 なお、2024年5月に開催した定例のコンプライアンス・リスク管理委員会においては、2023年度の活動に対する振り返りと2024年度の活動に向けた課題について協議を行っております。 ②人材への取り組みⅰ)基本的な考え方 他業界同様、建設業界でも少子高齢化と生産年齢人口の減少に伴う人材不足という課題を抱える中、持続的成長を続けるためには、イノベーションを生み出すような職場環境の整備とともに、人材の確保と育成は重要な課題です。 宮地エンジニアリンググループは、新たな価値を創造できる人材の育成と、そのために必要な人材確保へ向けた計画的な取り組みを行い、技術、技能、知識ならびに大切な企業文化の伝承および更なる向上に努めるとともに、グループとしてのサステナブルな成長を目指します。 ⅱ)ダイバーシティの推進 宮地エンジニアリンググループは、企業の持続的な発展のためには多様な背景を持つ人材が活躍することが必須であると認識しております。 宮地エンジニアリンググループではかねてよりコーポレートガバナンス・コードに示された属性の登用などに係る測定可能な目標設定の努力とともに、事業環境の変化などを捉えて弾力的な運用を行うことができるように、過度な成果主義を改め、全社員を共通の基準(努力する業務姿勢と管理職にあってはマネジメント力)で評価する方針を採っており、指標となるべき企業行動憲章や行動規範を定め、女性・外国人・中途採用者を含めた全従業員が十分に活躍できる環境を整えております。 中でも、「女性活躍・外国人活躍」は建設業界として積極的に進めなければならない課題であり、女性については、事務系のみならず技術系、技能系とともに積極的に採用して戦力化を進め、外国人についても、異文化の感性を社内に持ち込むことは会社の活性化、意識改革のためのメリットが大きいと考え、積極的に採用を進めております。 ⅲ)イノベーションを生み出す職場環境の整備 制度面も含めた職場環境の整備は、従業員エンゲージメントを高める上で重要な課題の一つです。 宮地エンジニアリンググループでは、性別を問わずすべての従業員が仕事と家庭でより充実した生活を過ごすことができるように、さまざまな制度を設けるとともに、快適な職場環境の整備にも努めております。 その具体的な内容の一部につきましては、次のとおりであります。 1)働き方改革による残業時間の抑制 従業員のメンタルおよびフィジカル面双方での健康管理のため、グループ各社では水曜日をノー残業デーに定めるとともに、DXを活用した業務効率化等による残業時間の削減等を進め、従業員が仕事と家庭の両立に取り組むことができる環境の整備に努めております。 2)育児休業制度の整備 グループ各社では、性別を問わず、子供が3歳未満の間に認められる育児休業制度や、中学生未満の間は1日4時間の短時間勤務を可能とする育児勤務制度等を定め、次世代育成および仕事と家庭の両立を積極的に支援しております。 3)介護に伴う制度の整備 グループ各社では、従業員に近親者の介護をする必要性が生じた場合に備え、一定期間の休暇を取得できる介護休業制度や、再雇用を前提とする退職制度、1日4時間の短時間勤務を可能とする介護勤務制度などを定め、個々の状況に応じたさまざまな支援制度を充実させております。 4)職場環境の改善 グループ各社は、従業員の増加に伴う作業スペースの拡張や引っ越し等による拡大などを適宜行うとともに適切な設備更新等を行い、快適な職場環境の維持と向上に努めております。 ⅳ)計画的な人材確保への取り組み 新卒ならびにキャリア採用ともに、必要とする人材のターゲットを多面的な要素から絞った採用活動を毎年計画的に進めると同時に、従業員満足度の向上により近年社会的な課題となっている若手従業員の定着率向上を図り、グループとしてこれからのサステナブルな成長に必要不可欠な人材の確保に努めております。 具体的には、一般職や技能職から総合職への転換等、多様な働き方のメニューを取り揃えることにより、優秀な人材を登用する門戸を広げるとともに、若手従業員の仕事と能力のミスマッチによる離職を防ぐ取り組みを行っております。 また、将来人材育成の一環として、大学院生への奨学金制度などの整備にも取り組んでおります。 ⅴ)技術・技能および企業文化伝承への取り組み 技術・技能および企業文化の次世代への伝承は、多くの貴重な経験と知見を有する従業員の高齢化が進む建設業界の重要な課題の一つであり、グループ各社も新入社員教育や中堅社員研修等の教育カリキュラムの設定や、各種資格取得の支援、現場OJTによるベテラン従業員の指導等により、それらの伝承および維持向上に取り組んでおります。 その具体的な内容の一部につきましては、次のとおりであります。 1)公的資格取得奨励制度 グループ各社では、一級土木施工管理技士や技術士等の資格取得を奨励するため、受験料の他に資格取得のための受講料を援助するとともに、合格者に対しては奨励金等の支給も行っております。 2)具体的な職能基準の設定 グループ各社では、部門ごとに職能に応じた具体的に習得するべき技能や技術等の内容を定め、個人ごとにそれに基づくOJTを主体とした教育・指導方針を定めた上で人材育成に取り組んでおります。 3)博士号取得奨励制度 グループには、博士号取得のための大学院への留学制度や、支援制度等があります。 ⅵ)グループの将来を担う人材育成への取り組み 会社としてのマネジメント能力の強化は、サステナブルな成長のために重要な課題の一つです。 グループでは経営幹部の共通した評価基準を定め、レポート提出により重要課題への施策や取り組み状況などを確認し、フォローしております。 また、グループ各社では、個人の能力を適切に評価し、その能力に見合った立場を与える制度を充実させるとともに、一定以上の立場の管理職に対して複数年にわたる外部マネジメント研修を受講させる等の対応により、俯瞰的な視野を持ち、リーダーシップを発揮する優秀な人材を育成する取り組みを行っております。 ⅶ)人権方針の策定 当社はこの度、人権の尊重に対する当社グループのスタンスを具体的に示す人権方針を策定いたしました。 本方針は当社グループのすべての役員・従業員に適用され、また協力会社をはじめ当社サプライチェーンに関わるステークホルダーの皆様方にも支持・遵守を求めるものです。 当社グループはより実効性の高い人権方針策定に向け、準備を進めてまいりました。 具体的には、当社グループの事業活動が引起こす、または助長する可能性がある人権への負の影響を洗い出し、社内実態の調査に基づく分析・評価を通じて、当社における各種人権リスクの「発生可能性」と「深刻度」を特定し、リスクマッピングを実施いたしました。 コンプライアンス推進とサステナビリティ経営の観点では、代表取締役を委員長とするサステナビリティ推進委員会を既に設けております。 また、コンプライアンス推進責任者を任命し、人権保護を含むコンプライアンス推進ならびにサステナビリティ経営の強化に努めております。 なお、本方針の検討・策定や、推進・実行、管理・監督における体制は下図のとおりです。 本方針策定にあたって特定した人権リスクに対しては、負の影響の防止・軽減やモニタリング、外部への情報公開等の人権デューデリジェンスのサイクルを定常的に回すとともに、リスク要因や国際規範等の変化にも適切に対応してまいります。 <宮地エンジニアリンググループ人権方針> 人権の尊重に対するコミットメントおよび基本姿勢・当社グループは、「橋梁、建築、沿岸構造物等の社会インフラの建設、保全・更新の事業を通じ、豊かな国土と明るい社会創りに貢献する」との経営理念の下、企業行動憲章・行動規範を定め、また、行動規範において「人権の尊重」を掲げております。 本方針は、この「人権の尊重」に対する当社グループのスタンスを具体的に示すものです。 ・本方針は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り策定しております。 ・また、本方針は2023年に特定したマテリアリティの一つ「コンプライアンス遵守とガバナンスの強化」に対応するものでもあります。 ・当社グループは、コンプライアンス推進とサステナビリティ経営の観点より、代表取締役の下にコンプライアンス推進責任者を任命し、本方針に基づく人権尊重への取組みを強化してまいります。 人権方針の適用範囲・本方針は当社グループのすべての役員・従業員に適用されます。 また、協力会社をはじめ当社サプライチェーンに関わるステークホルダーの皆様方にも、本方針の支持・遵守を求めます。 自社にとって重要な人権問題・本方針策定にあたり「発生可能性」と「深刻度」の軸で人権に関するリスクマッピングを実施し、当社グループにとって重要な人権リスクを特定いたしました。 特にこれらの重要な人権リスクに対し、その軽減に取り組んでまいります。 1. 従業員の労働時間・休日・休暇の適切な管理、特に従業員の過度な長時間労働の禁止:私たちは、従業員の労働時間・休日・休暇を適切に管理します。 特に長時間労働に対しては、全社に対する周知や各種会議体における労働時間の報告を徹底する等、時間外労働の削減に注力しております。 2. あらゆる形態の強制労働・児童労働の禁止:私たちは、業務に関連するすべての場所において、あらゆる形態の強制労働および児童労働を当然に認めず、今後も積極的な取組みを続けてまいります。 3. 人種、性別、性自認、宗教および障がいの有無等による差別やハラスメント等の人権を侵害する行為の防止:私たちは、企業行動憲章・行動規範にも示すとおり、個人の基本的人権と多様な価値観、個性、プライバシーを尊重し、国籍、性別、信条、年齢、障がいの有無を理由とする差別や、暴力行為、セクシャルハラスメント、業務上の優越的地位の乱用等の嫌がらせ、いじめ、職場秩序や業務遂行を阻害する行為を防止します。 人権デューデリジェンスの継続的実施・当社グループは、人権尊重の責任を果たすため、人権デューデリジェンスの継続的な実施に努めてまいります。 救済と是正・当社グループが人権への負の影響を引起こした、または助長したことが明らかになった場合には、適切な手段を通じてその是正・救済に取り組みます。 また、内部通報窓口に対する通報内容に対して、適切な対応を続けてまいります。 ステークホルダーとの対話や協議・当社グループは、事業活動による人権に対する負の影響やその防止・軽減やモニタリングに関して、ステークホルダーとの対話や協議を継続的に実施してまいります。 情報開示・当社グループは、人権尊重に関わる取組みについて、適切に情報開示してまいります。 人権方針の周知浸透・教育・当社グループは、コンプライアンス研修や企業行動憲章・行動規範の常時携行等を通じて、本方針の周知浸透・教育に継続的に取り組んでまいります。 ③環境への取り組みⅰ)基本的な考え方 宮地エンジニアリンググループは、企業行動憲章および行動規範において「環境の保全」を行動基準として定め、環境に配慮した事業活動を推進するとともに、気候関連財務情報の開示を推進します。 ⅱ)環境に配慮した取り組みについて 宮地エンジニアリンググループは、工場・工事現場で発生する廃棄物の抑制等に取り組みます。 特に建設副産物についてはリサイクルや適正処理に十分配慮した事業活動を行います。 また、事業活動の全過程において、環境負荷の低減を目指し、省資源・省エネルギー化を推進し、地球環境の保全や温暖化防止のために努力します。 また、社会インフラづくりに資する新設橋梁事業はもとより、インフラの老朽化に対する橋梁の保全・維持補修事業そのものが「環境配慮型社会の実現」に資するものと捉え、積極的な事業展開を図っております。 ⅲ)環境負荷低減への取り組み1)太陽光発電について 宮地エンジニアリンググループは、気候変動対策の一環として、松本工場跡地を利用して太陽光発電所を稼働させております。 設置している太陽光パネルは7,980枚、発電量は一般家庭550世帯分の消費電力に相当する2,611,000kWh/年であり、年間469,858kgのCO2削減効果があります。 今後も工場や機材センター等の建屋上への設置についても検討を進め、更なるCO2削減に努めてまいります。 2)浮体式ペロブスカイト太陽電池の共同実証実験について 当社グループの事業子会社であるエム・エム ブリッジ株式会社は、積水化学工業株式会社と恒栄電設株式会社と共に、閉校となった旧清至中学校跡地の学校プールを活用し、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を水上に設置する共同実証実験を実施しました。 ペロブスカイト太陽電池の軽量性を活かした浮体構成や施工性の検証を目的として、2024年4月3日から実証実験を開始し、現在はその2年目となっております。 ⅳ)省資源・省エネルギー化推進への取り組み1)工場における具体的な活動について 既に多くの省資源・省エネルギー化活動に取り組んできた工場においては、環境負荷を大幅に低減できる施策はなかなかないため、設備更新等に合わせて少しずつ対策を積み上げていくことが重要となります。 電力使用量を従来機種よりも10%以上低減できるデジタル溶接機の導入を進めたり、照明を順次LEDに取り替える等して電力の使用効率を上げるとともに、各種設備の稼働効率を上げる等の工夫により、対策導入前より15%以上もの電力使用量を削減することができました。 2)機材センターにおける具体的な活動について 機材センターの環境負荷を低減するため、太陽光発電設備の導入や電動フォークリフト導入等の検討を進めております。 最新の広島機材センターは、オール電化事業所として2020年より稼働しております。 また、2022年度より更新工事を始めた栗橋機材センターにおいては、太陽光発電設備を導入し、2025年度より発電を開始する予定です。 また、現在整備を進めている兵庫機材センターにおきましても、同様の太陽光発電設備の導入を検討しております。 さらには、電動フォークリフトの導入や有機溶剤の使用量削減を目標とした機材のメッキ処理推進等を順次進めており、周辺環境、職場環境の改善にも取り組んでおります。 ⅴ)地球環境保全への取り組み1)サンゴの保全活動について 流電陽極法によって電気防食している浮桟橋で、電場が0~100mA/㎡の範囲において比較的強い場所を選ぶようにサンゴが生育していることを発見し、石垣港の沖合のウニ礁に電場条件の異なるサンゴ生育棚を4基設置し、無性生殖のサンゴ片を各棚に60個取り付け、成長促進効果について約20年にわたって観察を行いました。 その結果、微弱な電場はサンゴの成長を明らかに促進し、さらには微弱電流によって温度耐性が向上することが示唆されました。 現在、サンゴの生育棚はウニ礁に設置されている4基の他に、石垣島の名倉湾に12基、長崎県長崎市高島に8基、和歌山県東牟婁郡串本町に3基を、それぞれ設置しております。 当社グループはこれらの知見を活用して、これからもサンゴの保全活動に取り組んでまいります。 ⅵ)気候関連財務情報の開示について1)気候変動に対する宮地エンジニアリンググループとしての取組方針ア)当社グループは気候変動を重要な経営課題の一つとして認識し、2023年度より当社グループの事業活動に伴うGHG(CO2換算)排出量の開示を開始しております。 当社グループは開示の質・量の高度化を進めており、2023年度に開示したScope1,2(2021年度実績)に加え、2024年度からは直接・間接排出以外のScope3(2022年度実績)の開示を行っております。 イ)SSBJによる非財務情報に関する開示基準の設定に伴い、開示するGHG排出量の算定期間を財務情報と同一期間にすることとしたため、これまでは1年遅れの開示となっていたものを見直すとともに、当期を含む直近3ヵ年分の開示を行うことに見直しました。 ウ)組織的対応としては、2022年度に実施したコンプライアンス・リスク管理基本規程の改定に加え、2023年度には環境対策を含むマテリアリティの設定を行うとともに、代表取締役を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置し、気候変動問題に対する取締役会レベルでの関与をさらに強化しました。 また、2023年度より当社グループに対する環境影響を測るシナリオ分析、リスク・機会分析も開始しております。 また、サステナビリティ推進委員会において行われた議論の内容については、取締役会においても定期的に報告を行い、情報の共有化を図っております。 エ)今後も、当社グループはサステナビリティ推進委員会における活発な議論を通じ、取締役会レベルでもカーボンニュートラル方針の深化・強化を進めることで、ガバナンスを強化して全社一丸となり、気候変動課題への取り組みをより一層進めます。 2)開示項目: グループの事業活動に伴う自社のGHG(CO2換算)排出量を公表 2022年度2023年度2024年度Scope1770.22t842.87t1,161.04tScope22,329.81t2,065.13t2,199.68tScope3184,290.50t157,737.09t159,324.73t合 計187,390.53t160,645.09t162,685.45tScope3内訳 2022年度2023年度2024年度カテゴリ1180,108.51t149,096.93t148,761.61tカテゴリ21,690.61t5,775.36t7,647.15tカテゴリ3497.21t514.81t697.75tカテゴリ4663.36t838.64t732.63tカテゴリ557.27t68.12t52.02tカテゴリ6798.76t1,026.20t1,035.72tカテゴリ7474.78t417.03t397.85t合 計184,290.50t157,737.09t159,324.73t 3)排出削減目標 直接排出(Scope1)および間接排出(Scope2)につきましては、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2024年度より計画的に検討を進めてまいります。 4)気候変動に関するシナリオ分析に基づくリスク・機会への考察ア)2024年度より、当社グループに影響を与える気候変動関連のシナリオ分析を行い、環境影響から生じるリスク・機会の考察を開始します。 想定されるシナリオとしては、国連気候変動政府間パネル(IPCC)の設定する1.5℃シナリオ(温度上昇を積極的に抑制)と4.0℃シナリオ(現状の延長線)を採択しております。 イ)当社グループ全体としてリスクサイドのみならず、機会サイドについても将来の事業の進展に資するものと捉え、今後も積極的に分析の高度化を図ってまいります。 5)グループ全体のガバナンス強化ア)2022年度のコンプライアンス・リスク管理基本規程の改正に加え、2023年度は取締役会にて気候変動対策を含んだマテリアリティの策定・設定を行いました。 イ)当社代表取締役を委員長、取締役を副委員長とするサステナビリティ推進委員会の下に、気候変動対策・カーボンニュートラル検討分科会を設置し、気候変動対策に関する積極的な議論を行い、2050年のカーボンニュートラルに向けた対策を推進します。 ウ)取締役会への気候変動課題の報告等をより積極的に推進し、同時に経営陣の関与をさらに高めるためのガバナンス強化を進めております。 6)シナリオ分析に基づくリスク・機会の考察ア)1.5℃シナリオ(積極的に緩和措置に対応)でのリスク 当社グループにおいての1.5℃シナリオ下のリスクは、主に以下の4点と想定される。 ◇政策・法規制:環境対応規制強化によるコスト上昇、少数与党となった石破政権下で、公共工事発注量減少の影響が現実化しつつある。 原材料高騰によりコスト上昇の影響とともに業界への悪影響が表面化。 低炭素燃料の導入や低炭素技術の開発が予想より遅れていることもあり、排出量の大きい鉄鋼業界等を中心に脱炭素関連訴訟リスクが中長期的に上がりつつある。 ◇技術・製品:環境対応部材の供給ひっ迫とコスト上昇、環境対応部材への転用が、環境配慮型ボルト等の使用も含め、当初の想定どおりには進んでいない。 工場や機材センターにおける電動フォークリフトへの切替えは順調に推移。 技術開発の難しさから投資回収リスクが上昇し、中長期的リスクが高まりつつあると認識。 ◇市場:スペックの高度化・環境対応への負荷上昇、技術者・人員の不足の他、同業他社との競争熾烈化などが予見される。 現場への電動ラフタークレーンの導入等も検討中だが、コスト上昇への懸念はある。 ◇レピュテーション・企業価値:環境対応遅延による株価低迷、入札離脱、採用敬遠の動きは現状は顕在化していない。 リスク・機会サプライチェーン影響度(短期)影響度(中期)影響度(長期)指標移行リスク現行の規制調達中中高・カーボンプライシングの仕組み・排出量報告義務の強化・既存製品・サービスの義務付けと 規制売上中中高新たな規制調達中高高・カーボンプライシングの仕組み・排出量報告義務の強化・既存製品・サービスの義務付けと 規制売上中高高法規則調達低高高・訴訟へのエクスポージャー売上低高高技術リスク調達低高高・既存製品・サービスを低排出オプ ションに置換・新技術への投資失敗・低排出技術への移行売上低高高市場リスク調達中高中・顧客行動の変化・市場シグナルの不確実性売上中高中評判リスク調達中高中・消費者の嗜好の変化・セクターの汚名・利害関係者の懸念の高まりまたは 否定的な利害関係者のフィード バック イ)1.5℃シナリオ(積極的に緩和措置に対応)での機会 同時に、積極的な緩和措置に対応することで、当社グループへの機会も以下のとおり想定される。 ◇市場:スペックの高度化・環境対応への高度化・スピード化によりマーケットシェア向上に資する。 ◇レジリエンス:電力のカーボンニュートラル化を先行的に進めることで、脱炭素税導入コストの軽減に資することが可能となり、コスト軽減に繋がる。 宮地エンジニアリング株式会社所有の松本発電所(太陽光発電設備)で生み出した環境価値を当社グループ内で使用し、Scope2の削減に資する新スキームの導入を予定。 ◇製品・サービス:環境対応部材への適応を積極的に進めることで、低排出型製品・サービスを提供することが可能。 (機材センター等への太陽光発電設備・蓄電池の導入、電動フォークリフトへの切換え等)◇レピュテーション・企業価値:環境対応優良企業としての高評価を獲得(CDP認定Bマイナス評価を獲得)リスク・機会サプライチェーン影響度(短期)影響度(中期)影響度(長期)説明機会市場調達高高高・新市場への参入・インセンティブ導入・保険適用が必要な新たな資産およ び所在地への利用売上中高高レジリエンス調達低高高・再エネプログラムへの参加および 省エネ対策実施・リソースの代替・多様化売上低高高資源の効率性調達中中高・効率的な輸送手段の利用・生産・流通プロセスの効率化・リサイクルの利用・効率的な建物への移転・水の使用量・消費量の削減売上中中高エネルギー源調達低高中・低排出エネルギー源の利用・支援的な政策インセンティブの利 用・新技術の活用・炭素市場への参画売上中高高製品・サービス調達低高高・低排出製品・サービスの開発およ び拡大・気候変動・レジリエンス・保険リ スクへのソリューション開発・R&D・技術革新を通じた新製品 やサービスの開発売上低高高 ウ)4.0℃シナリオ(現状の延長線上で推移)下のリスク・機会 4.0℃シナリオ下に想定される物理的リスクは、突発的に発生する急性リスクと恒常的な慢性リスクに大別される。 <急性リスク>◇台風・豪雨・洪水の発生 ⇒ 土砂崩れ等による橋梁等の破損、橋梁架設・保全工事等対応時の事故発生、保有機材の損壊◇急激な天候変化 ⇒ 作業の安全性低下、機材の劣化・耐久性の低下◇急性リスク由来の金属・非金属加工品の調達コスト上昇<慢性リスク>◇気温・湿度の上昇 ⇒ 野外労働環境の悪化・従業員の健康被害、塗料劣化・鋼材腐食による構造的劣化の危険。 特に夏場の作業効率の低下に対しては、熱中症への全社的対策(空調服提供、塩分補給、休息室整備等)が奏功し、発生数の抑制に繋がった。 ◇海面上昇 ⇒ 海上作業の危険性アップ、沿岸地区工場への悪影響(高潮・津波の危険性上昇)、高水敷保管場所への移転◇雨季の雨量増加 ⇒ 排水設備の強化・コスト増、工事・作業ストップの顕在化◇気候変動多発化による、電力供給の不安定化(停電リスクの上昇)リスク・機会サプライチェーン影響度(短期)影響度(中期)影響度(長期)説明物理的リスク急性リスク調達低低中・台風、豪雨・洪水・熱波・山火事売上低低中慢性リスク調達低低中・温度変化(空気、淡水、海水)・降水パターン・種類の変化 (雨、雷、雪/氷)・海岸浸食売上低低中 4.0℃シナリオ下で予見される物理的リスクに対しては、当社グループとして以下のような対応(機会)を想定する。 <急性リスク>◇台風・豪雨・洪水の発生 ⇒ 新規架設のニーズ、耐風・耐水性機材の開発◇急激な天候変化 ⇒ 高耐久性素材の開発◇災害発生由来の土木再建ニーズの増加<慢性リスク>◇気温・湿度の上昇 ⇒ 高耐久性素材や塗料の開発・導入、快適労働環境の整備(空調服整備等)◇海面上昇 ⇒ 浮体式構造物の開発・導入、千葉工場の強靭化・改修◇雨季の雨量増加 ⇒ 排水設備の強化・充実◇気候変動多発化による、電力供給の不安定化 ⇒ 機材センターへの太陽光発電設備・蓄電池導入、バックアップ電源の整備 |
指標及び目標 | (4)指標および目標 当社は、2022年度にグループの持続的成長のための経営活動上の課題であるマテリアリティを特定し、サステナビリティ推進委員会主導のもとに目標とKPIを設定し、ホームページおよび統合報告書2024により公表しております。 なお、人的資本に関する「管理職に占める女性労働者の割合」、「男性労働者の育児休業取得率」、「労働者の男女の賃金の差異」の実績につきましては、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しております。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ②人材への取り組みⅰ)基本的な考え方 他業界同様、建設業界でも少子高齢化と生産年齢人口の減少に伴う人材不足という課題を抱える中、持続的成長を続けるためには、イノベーションを生み出すような職場環境の整備とともに、人材の確保と育成は重要な課題です。 宮地エンジニアリンググループは、新たな価値を創造できる人材の育成と、そのために必要な人材確保へ向けた計画的な取り組みを行い、技術、技能、知識ならびに大切な企業文化の伝承および更なる向上に努めるとともに、グループとしてのサステナブルな成長を目指します。 ⅱ)ダイバーシティの推進 宮地エンジニアリンググループは、企業の持続的な発展のためには多様な背景を持つ人材が活躍することが必須であると認識しております。 宮地エンジニアリンググループではかねてよりコーポレートガバナンス・コードに示された属性の登用などに係る測定可能な目標設定の努力とともに、事業環境の変化などを捉えて弾力的な運用を行うことができるように、過度な成果主義を改め、全社員を共通の基準(努力する業務姿勢と管理職にあってはマネジメント力)で評価する方針を採っており、指標となるべき企業行動憲章や行動規範を定め、女性・外国人・中途採用者を含めた全従業員が十分に活躍できる環境を整えております。 中でも、「女性活躍・外国人活躍」は建設業界として積極的に進めなければならない課題であり、女性については、事務系のみならず技術系、技能系とともに積極的に採用して戦力化を進め、外国人についても、異文化の感性を社内に持ち込むことは会社の活性化、意識改革のためのメリットが大きいと考え、積極的に採用を進めております。 ⅲ)イノベーションを生み出す職場環境の整備 制度面も含めた職場環境の整備は、従業員エンゲージメントを高める上で重要な課題の一つです。 宮地エンジニアリンググループでは、性別を問わずすべての従業員が仕事と家庭でより充実した生活を過ごすことができるように、さまざまな制度を設けるとともに、快適な職場環境の整備にも努めております。 その具体的な内容の一部につきましては、次のとおりであります。 1)働き方改革による残業時間の抑制 従業員のメンタルおよびフィジカル面双方での健康管理のため、グループ各社では水曜日をノー残業デーに定めるとともに、DXを活用した業務効率化等による残業時間の削減等を進め、従業員が仕事と家庭の両立に取り組むことができる環境の整備に努めております。 2)育児休業制度の整備 グループ各社では、性別を問わず、子供が3歳未満の間に認められる育児休業制度や、中学生未満の間は1日4時間の短時間勤務を可能とする育児勤務制度等を定め、次世代育成および仕事と家庭の両立を積極的に支援しております。 3)介護に伴う制度の整備 グループ各社では、従業員に近親者の介護をする必要性が生じた場合に備え、一定期間の休暇を取得できる介護休業制度や、再雇用を前提とする退職制度、1日4時間の短時間勤務を可能とする介護勤務制度などを定め、個々の状況に応じたさまざまな支援制度を充実させております。 4)職場環境の改善 グループ各社は、従業員の増加に伴う作業スペースの拡張や引っ越し等による拡大などを適宜行うとともに適切な設備更新等を行い、快適な職場環境の維持と向上に努めております。 ⅳ)計画的な人材確保への取り組み 新卒ならびにキャリア採用ともに、必要とする人材のターゲットを多面的な要素から絞った採用活動を毎年計画的に進めると同時に、従業員満足度の向上により近年社会的な課題となっている若手従業員の定着率向上を図り、グループとしてこれからのサステナブルな成長に必要不可欠な人材の確保に努めております。 具体的には、一般職や技能職から総合職への転換等、多様な働き方のメニューを取り揃えることにより、優秀な人材を登用する門戸を広げるとともに、若手従業員の仕事と能力のミスマッチによる離職を防ぐ取り組みを行っております。 また、将来人材育成の一環として、大学院生への奨学金制度などの整備にも取り組んでおります。 ⅴ)技術・技能および企業文化伝承への取り組み 技術・技能および企業文化の次世代への伝承は、多くの貴重な経験と知見を有する従業員の高齢化が進む建設業界の重要な課題の一つであり、グループ各社も新入社員教育や中堅社員研修等の教育カリキュラムの設定や、各種資格取得の支援、現場OJTによるベテラン従業員の指導等により、それらの伝承および維持向上に取り組んでおります。 その具体的な内容の一部につきましては、次のとおりであります。 1)公的資格取得奨励制度 グループ各社では、一級土木施工管理技士や技術士等の資格取得を奨励するため、受験料の他に資格取得のための受講料を援助するとともに、合格者に対しては奨励金等の支給も行っております。 2)具体的な職能基準の設定 グループ各社では、部門ごとに職能に応じた具体的に習得するべき技能や技術等の内容を定め、個人ごとにそれに基づくOJTを主体とした教育・指導方針を定めた上で人材育成に取り組んでおります。 3)博士号取得奨励制度 グループには、博士号取得のための大学院への留学制度や、支援制度等があります。 ⅵ)グループの将来を担う人材育成への取り組み 会社としてのマネジメント能力の強化は、サステナブルな成長のために重要な課題の一つです。 グループでは経営幹部の共通した評価基準を定め、レポート提出により重要課題への施策や取り組み状況などを確認し、フォローしております。 また、グループ各社では、個人の能力を適切に評価し、その能力に見合った立場を与える制度を充実させるとともに、一定以上の立場の管理職に対して複数年にわたる外部マネジメント研修を受講させる等の対応により、俯瞰的な視野を持ち、リーダーシップを発揮する優秀な人材を育成する取り組みを行っております。 ⅶ)人権方針の策定 当社はこの度、人権の尊重に対する当社グループのスタンスを具体的に示す人権方針を策定いたしました。 本方針は当社グループのすべての役員・従業員に適用され、また協力会社をはじめ当社サプライチェーンに関わるステークホルダーの皆様方にも支持・遵守を求めるものです。 当社グループはより実効性の高い人権方針策定に向け、準備を進めてまいりました。 具体的には、当社グループの事業活動が引起こす、または助長する可能性がある人権への負の影響を洗い出し、社内実態の調査に基づく分析・評価を通じて、当社における各種人権リスクの「発生可能性」と「深刻度」を特定し、リスクマッピングを実施いたしました。 コンプライアンス推進とサステナビリティ経営の観点では、代表取締役を委員長とするサステナビリティ推進委員会を既に設けております。 また、コンプライアンス推進責任者を任命し、人権保護を含むコンプライアンス推進ならびにサステナビリティ経営の強化に努めております。 なお、本方針の検討・策定や、推進・実行、管理・監督における体制は下図のとおりです。 本方針策定にあたって特定した人権リスクに対しては、負の影響の防止・軽減やモニタリング、外部への情報公開等の人権デューデリジェンスのサイクルを定常的に回すとともに、リスク要因や国際規範等の変化にも適切に対応してまいります。 <宮地エンジニアリンググループ人権方針> 人権の尊重に対するコミットメントおよび基本姿勢・当社グループは、「橋梁、建築、沿岸構造物等の社会インフラの建設、保全・更新の事業を通じ、豊かな国土と明るい社会創りに貢献する」との経営理念の下、企業行動憲章・行動規範を定め、また、行動規範において「人権の尊重」を掲げております。 本方針は、この「人権の尊重」に対する当社グループのスタンスを具体的に示すものです。 ・本方針は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り策定しております。 ・また、本方針は2023年に特定したマテリアリティの一つ「コンプライアンス遵守とガバナンスの強化」に対応するものでもあります。 ・当社グループは、コンプライアンス推進とサステナビリティ経営の観点より、代表取締役の下にコンプライアンス推進責任者を任命し、本方針に基づく人権尊重への取組みを強化してまいります。 人権方針の適用範囲・本方針は当社グループのすべての役員・従業員に適用されます。 また、協力会社をはじめ当社サプライチェーンに関わるステークホルダーの皆様方にも、本方針の支持・遵守を求めます。 自社にとって重要な人権問題・本方針策定にあたり「発生可能性」と「深刻度」の軸で人権に関するリスクマッピングを実施し、当社グループにとって重要な人権リスクを特定いたしました。 特にこれらの重要な人権リスクに対し、その軽減に取り組んでまいります。 1. 従業員の労働時間・休日・休暇の適切な管理、特に従業員の過度な長時間労働の禁止:私たちは、従業員の労働時間・休日・休暇を適切に管理します。 特に長時間労働に対しては、全社に対する周知や各種会議体における労働時間の報告を徹底する等、時間外労働の削減に注力しております。 2. あらゆる形態の強制労働・児童労働の禁止:私たちは、業務に関連するすべての場所において、あらゆる形態の強制労働および児童労働を当然に認めず、今後も積極的な取組みを続けてまいります。 3. 人種、性別、性自認、宗教および障がいの有無等による差別やハラスメント等の人権を侵害する行為の防止:私たちは、企業行動憲章・行動規範にも示すとおり、個人の基本的人権と多様な価値観、個性、プライバシーを尊重し、国籍、性別、信条、年齢、障がいの有無を理由とする差別や、暴力行為、セクシャルハラスメント、業務上の優越的地位の乱用等の嫌がらせ、いじめ、職場秩序や業務遂行を阻害する行為を防止します。 人権デューデリジェンスの継続的実施・当社グループは、人権尊重の責任を果たすため、人権デューデリジェンスの継続的な実施に努めてまいります。 救済と是正・当社グループが人権への負の影響を引起こした、または助長したことが明らかになった場合には、適切な手段を通じてその是正・救済に取り組みます。 また、内部通報窓口に対する通報内容に対して、適切な対応を続けてまいります。 ステークホルダーとの対話や協議・当社グループは、事業活動による人権に対する負の影響やその防止・軽減やモニタリングに関して、ステークホルダーとの対話や協議を継続的に実施してまいります。 情報開示・当社グループは、人権尊重に関わる取組みについて、適切に情報開示してまいります。 人権方針の周知浸透・教育・当社グループは、コンプライアンス研修や企業行動憲章・行動規範の常時携行等を通じて、本方針の周知浸透・教育に継続的に取り組んでまいります。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)特定の製品への依存度について当社グループの主力事業は橋梁等鋼構造物であり、公共事業が中心となっております。 特定の製品、顧客への過度の依存リスクを回避するため、国・地方自治体のほか、各高速道路会社、鉄道会社、大手建設会社などから幅広く受注すべく、積極的に営業活動を展開しておりますが、国・地方自治体の財政政策の動向等によっては、発注量・金額が抑制されて受注量が減少し、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)主要原材料の価格変動・調達リスクについて当社グループの主力事業である橋梁等鋼構造物工事は、鋼材を主要原材料として使用しております。 主要原材料については、可能な限り早期の内示・発注により、必要数量の確保や採算の確定に努めておりますが、原材料価格の動向、また供給状況によっては価格の高騰、品不足からの工程遅延や採算悪化を生じる可能性があります。 (3)工場の操業に伴うリスクについて当社グループは、千葉工場・市原工場を主たる生産拠点とし、大型機械設備を使用しております。 このため重大な事故、また地震や台風などの自然災害などによる損壊・損傷、感染症の拡大など予期せぬ事態が生じた場合には、工場の操業に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、大規模地震や水害、伝染病の発生に備えて事業継続計画(BCP)を策定し、災害等の発生時には速やかに復旧する体制を整えておりますが、想定を超える規模の災害等が発生した場合には、工場のみならず、本社等の事務所や施工現場においても重大な影響が発生する可能性があります。 また、公共投資が金額ベースでは堅調に推移していくことが見込まれているものの、物価上昇の影響により新設関連橋梁においては重量ベースでの発注量が減少する傾向が続いております。 さらに高速道路案件の大型化に伴い特定の案件を受注出来るか否かによる重量ベースでの受注実績に大きな変動が生じる上、詳細設計や同時並行で施工される下部工などの影響により製作時期が見通せないことも多いことから、工場操業度の平準化が難しい状況となっております。 工場操業が不安定化することにより、損益に大きな影響を与える可能性もあります。 (4)事故などの安全上のリスクについて当社グループの主力事業である橋梁等鋼構造物工事は、非常に大きな重量物を扱っております。 また施工場所が市街地や道路、鉄道の営業線に近接することもあり、一旦事故が発生すると重大な事故に繋がるリスクがあります。 当社グループでは、外注先業者も対象とした安全衛生大会の実施、安全衛生管理方針説明会の実施、万が一事故が発生した場合の緊急連絡体制の整備など、事故防止について最善の努力を尽くしておりますが、万が一事故を起こした場合には第三者賠償責任保険などによる備えには限界があり、直接的損害のほか社会的信用の失墜、発注機関からの指名停止措置などの行政処分を受ける可能性があります。 (5)法的規制について当社グループは、事業を営むにあたって建設業法等の法的規制を受けております。 当社グループでは、コンプライアンス・リスク管理委員会の設置、定期的なコンプライアンス教育の実施など、法令等の遵守を徹底するよう努めておりますが、遵守できなかった場合には、発注機関からの指名停止措置などの行政処分、刑事処分、民事訴訟等により、損害賠償金等が発生した場合には、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)製品の欠陥について当社グループでは、安全・品質を所管する部署を設置し、不具合発生時の迅速な連絡・情報共有体制を確保するなど、品質管理に万全を期しておりますが、当社グループの施工物件に重大な瑕疵担保責任が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)金利上昇について当社グループは、運転資金の一部を銀行など金融機関からの借入金で調達しております。 急激な金利上昇などがあった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境、企業収益や雇用情勢などに改善の動きがあり、景気が緩やかに回復しているものの、米国の通商政策等による不透明感がみられました。 そのような状況下において、当連結会計年度の公共投資は予算ベースで堅調に推移しているものの、既契約工事において大幅な追加予算が必要となったことなどの影響を受け、新規契約工事の規模を縮小する動きが活発化しており、当社グループの主力である橋梁事業における道路橋・鉄道橋の大規模更新・保全関連においては、前連結会計年度実績(2,338億円)を大幅に下回る1,710億円(いずれも当社集計値)の発注となりました。 また、新設関連につきましても、前連結会計年度実績(2,755億円)を下回る2,490億円(いずれも当社集計値)の発注となりました。 そのような厳しい環境下においても受注高につきましては、技術的難易度の高い大型の新設関連、大規模更新・保全関連、鉄道関連工事などの受注により、過去最高となった前連結会計年度に次ぐ714億41百万円(前年同期比15.4%減)となりました。 その具体的な内容は次のとおりであります。 新設関連:技術的難易度の高い市道高速1号線他新洲崎工区改築事業(工事)(名古屋高速道路公社)、淀川左岸線延伸部 門真ジャンクション東(鋼上部工)工事(西日本高速道路株式会社)をはじめとした受注により、453億76百万円を受注しました。 鉄道関連:品川駅構内環状4号線交差部新設他(鹿島建設株式会社)をはじめとした受注により、164億28百万円を受注しました。 売上高につきましては、手持ち工事が概ね順調に進捗し、過去最高となる747億25百万円(同7.7%増)となりました。 その具体的な内容は次のとおりであります。 新設関連:川崎港臨港道路東扇島水江町線主橋梁部上部工事(国土交通省関東地方整備局)や第二京阪道路 門真高架橋東(鋼上部工)建設工事(西日本高速道路株式会社)などの進捗により、361億90百万円を売り上げました。 大規模更新・保全関連:喜連瓜破橋大規模更新工事(阪神高速道路株式会社)や令和2年度 佐世保道路 佐世保高架橋(拡幅)工事(西日本高速道路株式会社)などの進捗により、197億46百万円を売り上げました。 鉄道関連:品川駅構内環状4号線交差部新設他(鹿島建設株式会社)や広電広島駅高架化関連工事(株式会社大林組他JV)などの進捗により、144億61百万円を売り上げました。 損益につきましては、生産効率化、工事採算性向上の取り組み、働き方改革による業務効率化などの活動により、営業利益は91億68百万円(同16.0%増)、経常利益は94億96百万円(同20.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は48億63百万円(同11.7%増)といずれも過去最高となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。 (宮地エンジニアリング)受注高につきましては、450億42百万円(同0.0%減)となりました。 売上高につきましては、444億35百万円(同11.8%増)となりました。 損益につきましては、営業利益は40億13百万円(同9.9%減)となりました。 (エム・エム ブリッジ)受注高につきましては、263億93百万円(同33.0%減)となりました。 売上高につきましては、302億78百万円(同2.2%増)となりました。 損益につきましては、営業利益は51億56百万円(同50.5%増)となりました。 ② 財政状態の状況資産合計は、前連結会計年度末と比較して164億51百万円増加し、905億97百万円となりました。 主な要因は、現金預金が26億12百万円減少したものの、受取手形・完成工事未収入金等が186億74百万円増加したためであります。 負債合計は、前連結会計年度末と比較して147億51百万円増加し、422億67百万円となりました。 主な要因は、工事損失引当金が10億22百万円減少したものの、短期借入金が75億円、未成工事受入金が61億26百万円、未払金が21億70百万円、それぞれ増加したためであります。 純資産合計は、前連結会計年度末と比較して16億99百万円増加し、483億30百万円となりました。 主な要因は、自己株式を14億95百万円取得、その他有価証券評価差額金が1億54百万円減少した一方で、利益剰余金が22億79百万円、退職給付に係る調整累計額が1億86百万円、非支配株主持分が9億30百万円、それぞれ増加したためであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。 )は、前連結会計年度末と比較して26億12百万円減少し、165億2百万円となりました。 各キャッシュ・フローの状況と増減要因は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、26億52百万円の資金減少(前連結会計年度は88億41百万円の資金増加)となりました。 主な要因は、税金等調整前当期純利益95億74百万円の計上、減価償却費12億82百万円の計上、その他流動資産の減少7億69百万円、未成工事受入金の増加61億26百万円、その他流動負債の増加21億24百万円があった一方で、工事損失引当金の減少10億22百万円、売上債権の増加186億74百万円、法人税等の支払額29億81百万円があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、24億58百万円の資金減少(前連結会計年度は15億39百万円の資金減少)となりました。 主な要因は、有形固定資産の取得による支出24億92百万円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、24億98百万円の資金増加(前連結会計年度は18億2百万円の資金減少)となりました。 主な要因は、短期借入金の増加75億円があった一方で、自己株式の取得による支出14億95百万円、配当金の支払額25億74百万円、非支配株主への配当金の支払額8億59百万円があったことによるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)宮地エンジニアリング(百万円)44,42711.8エム・エム ブリッジ(百万円)30,4963.1その他(百万円)4△15.0調整額(百万円)6-合計(百万円)74,9358.1(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 b.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高受注残高当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)当連結会計年度末(2025年3月31日)前年同期比(%)宮地エンジニアリング(百万円)45,042△0.063,2031.0エム・エム ブリッジ(百万円)26,393△33.049,263△7.3その他(百万円)4△15.0--調整額(百万円)--28-合計(百万円)71,441△15.4112,496△2.8(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)宮地エンジニアリング(百万円)44,43511.8エム・エム ブリッジ(百万円)30,2782.2その他(百万円)4△15.0調整額(百万円)6-合計(百万円)74,7257.7(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)西日本高速道路株式会社19,86728.618,09824.2国土交通省11,23816.215,67621.0阪神高速道路株式会社4,4626.49,22512.3 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度(2024年度)は、2022年度を初年度とする5か年にわたる中期経営計画(2022年5月13日公表)の3年目にあたっており、本計画の数値目標(最終年度)、当連結会計年度までの実績および2025年度予想は以下のとおりであります。 なお、数値目標は2024年11月に見直しを行っております。 (単位:百万円)項目2026年度目標2022年度実績2023年度実績2024年度実績2025年度予想売上高68,00060,27969,36574,72558,000営業利益6,0005,1277,9049,1684,000経常利益6,1005,3737,9089,4964,100親会社株主に帰属する当期純利益4,0003,0774,3544,8632,500自己資本比率 (注)155%56.3%53.5%44.7%50.3%ROE (注)210%8.9%11.6%12.1%6.2%ROA (注)310%8.6%11.5%11.5%4.8%(注)1.自己資本/総資産※自己資本は純資産から非支配株主持分を除いております。 2.親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本3.経常利益/総資産 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、受注高につきましては、発注量が大幅に減少する中、技術的難易度の高い大型の新設関連、大規模更新・保全関連、鉄道関連工事の受注により、過去最高となった前連結会計年度に次ぐ実績となりました。 売上高は、手持ち工事が概ね順調に進捗し過去最高となり、損益につきましても、生産効率化、工事採算性向上の取り組み、働き方改革による業務効率化の活動により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも過去最高となりました。 この結果、自己資本比率は売上債権増加の影響により前年度実績より低下しましたが、ROEとROAはともに2026年度目標を上回る実績となりました。 次年度につきましては、橋梁事業では、新設関連、大規模更新・保全関連で2024年度と同規模程度の発注量が見込まれ、事業規模約7兆円の大規模更新工事の継続的な発注や、高難度ビックプロジェクトが順調に進捗していくことが予想されるものの、当社グループが現在受注している大型工事は受注から売上・利益計上までに長い期間を要することから、業績は一時的に落ち込むものと予想しておりますが、中期的には引き続き当社グループが飛躍する事業環境にあると考えており、当社は、引き続き中期経営計画(2022~2026年度)期間中において、中長期的な持続的成長とさらなる企業価値の向上を目指すとともに、総還元性向60%を目安に配当金額の継続的な維持・拡大を目指します。 なお、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因として、国・地方公共団体の発注量、主要原材料である鋼材の価格動向、地震や台風などの自然災害および重大な事故の発生による生産設備や架設現場の損壊・損傷、建設業法や独占禁止法等の法的規制、施工物件に関わる瑕疵担保責任等が挙げられます。 当社グループといたしましては、これらの要因に対し適切に対応(受注量の確保、生産性の向上、経費節減、安全対策の徹底、法令遵守、製品・施工品質の向上)し、安定的な業績の確保を図ってまいります。 ②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報ⅰ)キャッシュ・フロー当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ⅱ)契約債務2025年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。 年度別要支払額(百万円)契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超短期借入金7,5007,500---長期借入金300-300--リース債務(短期)3636---リース債務(長期)239-6452121当社グループの第三者に対する保証は、従業員の金融機関からの借入に対する債務保証であります。 保証した借入の債務不履行が保証期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2025年3月31日現在の債務保証額は、1百万円であります。 ⅲ)財務政策当社グループは、運転資金および設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。 このうち、借入による資金調達に関しましては、短期運転資金については短期借入金で、長期運転資金および設備資金については長期借入金で調達しております。 また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計7,500百万円のシンジケーション方式のコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高7,500百万円)。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループは、主に橋梁工事の建設コスト縮減、品質向上、橋梁新製品開発および既設橋梁の維持管理、鋼構造物の生産技術、沿岸構造物の開発・実証に関連した研究開発活動を行っております。 当社グループにおける研究開発活動は、連結子会社である宮地エンジニアリング株式会社技術・開発本部、計画本部および千葉工場技術研究所、ならびにエム・エム ブリッジ株式会社技術部および建設部が中心となり推進しております。 当連結会計年度における研究開発費の総額は428百万円となっており、セグメントごとの研究開発活動の概要は以下のとおりです。 1.宮地エンジニアリング 当連結会計年度における研究開発費は167百万円であり、主な研究開発の状況は以下のとおりであります。 (1)施工技術に関する研究① 大規模更新に関する研究高速道路各社において、大規模更新、大規模修繕に関する工事が相次いで発注されており、今後もこれに貢献できる、老朽化した橋梁や床版の架け替えを短期間で可能とする技術の研究・開発に取り組んでおります。 ② 接合技術に関する研究 工場溶接および現場溶接の生産性向上を目的に、高能率溶接法の適用に取り組んでおります。 特に、現場溶接作業者の高齢化や若年層の不足による現場溶接作業者の減少への対応として、小型可搬型溶接ロボットの適用拡大について研究を進めております。 ボルト接合においては,大規模更新等で採用される接合面の種類が異なる異種接合において、効率的なボルト接合を実施工に反映するために、各種異種接合面のすべり係数を検証しております。 ③ 工場製作のDX推進への取り組み 工場製作のDX推進による生産性向上を目的に、協働ロボットの適用について検討を開始しました。 工場製作には鋼板の切断や孔あけ等の加工に手作業に頼る作業がありますが、その作業に適した協働ロボットの適用について検討を行っております。 (2)新材料・新素材に関する研究開発 FRPの橋梁構造物への適用に関する研究橋梁の計画的な維持管理の必要性から、今後市場の拡大が予測されるFRP検査路について、コスト削減のための構造の合理化や長支間化を実施しました。 「FRP合成床版」の材料技術を生かした新たな商品として、歩道拡幅用床版や歩道橋用の取替床版、鉄道用の壁高欄・防音壁、道路橋用の壁高欄型枠を実用化し、さらなる構造改善や常設足場などへの用途の拡大を図るため、耐衝撃性や耐火性を確認するための試験を行っております。 また、首都高速道路株式会社と共同で開発した、地震などで生じた橋梁の段差を、道路啓開時に車両の通行を可能とする渡し板「F-Deck」および阪神高速技術株式会社と共同で開発した、緊急輸送時にも対応できる製品「ダンパスデッキ」は、他の道路管理者への拡販を図っております。 さらに、大規模更新工事における床版取替え時の交通解放技術としてFRP舗装覆工板を開発し、実証実験を終え、試験施工による適用性の確認を進めております。 (3)構造・強度・検査に関する研究開発① 鋼・コンクリート合成構造に関する技術検討中小規模の架け替えのための合成床版橋「QS Bridge」および鋼・コンクリート合成床版「QS Slab」について、コスト削減のための構造・製作および施工に関する合理化検討と、各種規準の更新に伴う技術改良を継続して進めております。 ② 腐食・防食に関する研究腐食・防食に関する研究を琉球大学と共同で実施しており、腐食した高力ボルト摩擦接合継手の残存すべり耐力評価手法を実験および解析の結果から検証しております。 また、鋼橋の防食性能向上のためのFRPパネルによる多機能防食デッキの適用拡大のため、実験橋による実験結果から耐風設計法に関して研究を行っております。 (4)新製品・新技術に関する研究開発① 橋梁のモニタリングシステムの適用に関する検討既設構造物の延命化技術としてモニタリングシステムを用いた構造物の健全性診断技術、補修・補強技術の開発、改良に取り組んでおります。 無線式の光ストランドセンサー(OSMOS)によるケーブル張力管理、補修工事における安全・品質管理等のためのモニタリングの新たな適用方法およびLPWA(Low Power Wide Area)、BLE(Blue-tooth Low Energy)を用いた新型センサーの導入による合理化・コスト低減に向けた開発を進めており、LPWAを用いた安全管理におけるLPWAを用いたベント傾斜監視システムおよびBLEを用いた新型OSMOS変位計を実工事にて適用開始いたしました。 また、架設時の安全管理・品質管理におけるモニタリングシステムの適用実績を拡大しております。 ② 複合・合成構造の研究開発従来のCFT(コンクリート充填鋼管)と比較して耐荷力・靭性の向上が期待できるRCFT(鉄筋コンクリート充填鋼管)の適用について検討を行っております。 ③ 環境配慮型の新製品や新技術の研究開発社会的要請であるカーボンニュートラルに資する環境配慮型のボルト関連製品や新製品を使用した新しい施工技術等の研究開発を行っております。 ④ インフラDXへの取り組み構造物の3次元モデルを活用した設計・施工を実現するBIM/CIMの導入に加え、ドローン、レーザスキャナ、VRなど、ICT(情報通信技術)を活用した先進技術の導入・開発を推進しています。 また、AI(人工知能)やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による業務の自動化・効率化にも取り組み、鋼構造物の製作工場および施工現場における生産性と安全性の向上を図るとともに、働き方改革につながるDXを推進しています。 (5)施工工法等に関わる研究、取り組み① PC業者、異種業者、補修業者との連携既設RC床版の更新技術、特に取り替え用プレキャストPC床版に関する技術(製品、施工)をPC業者、異種業者と連携して共同で研究することにより、高速道路各社の大規模更新事業に対応すべく継続して取り組んでおり、新たなプレキャストPC床版の現場継手の開発を進めております。 ② 送り出し工法の合理化に関する研究当社グループで請け負う鋼桁架設工事は鉄道・道路を跨ぐ工事が多いことから、送り出し架設工法が多く採用され、限られた時間内で安全かつ急速に鋼桁を送り出すことが求められております。 社会のニーズに応えるため、当社戦略機材である「ジャッキ装置付全輪駆動式高速台車」を活用することで、急速送り出し架設を実現しております。 さらに曲線桁・拡幅桁・および断面変化の桁送り出し架設に対し、従来型の送り出し装置と比較して送り出し速度やジャッキ操作による省力・省人化に優位性を持った「新型送り出し装置」を開発し、運用を開始しております。 また送り出し架設の照査業務効率化と解析精度の向上を目的とした照査ソフトの改良にも取り組んでおり、照査結果の色分け表示による「見える化」などの改善を行い、より安全な施工を目指してまいります。 ③ 建築分野における大空間鉄骨建方の研究当社グループの建築分野では大空間構造物である大屋根鉄骨建方工事を数多く手掛けています。 今般、非対称な大屋根鉄骨ブロックの建方作業の効率化を図るため、遠隔操作で安全かつ迅速に吊上げ形状調整が可能となる油圧式玉掛装置を開発し、続いて2点吊りと4点吊りができるように改良いたしました。 本装置を活用することで高所作業の省力化を図り、更なる現場施工の安全性の向上を進めてまいります。 また全長600mにも及ぶ長大な発電施設、工場建屋鉄骨を、当社が保有する特殊機材を活用した「多機能式移動ステージ工法」により、高所作業の効率化、作業足場の省力化を実現して施工技術の有効性を実証しております。 今後も難易度の高い鋼構造物の建方工事に挑戦するとともに、先端技術を取り入れて一歩進んだ施工技術を提供できるよう研究開発を推進いたします。 ④ 建築構造物およびコンクリート床版切断技術の研究先に開発した完全無水式ワイヤーソーによる建築構造物の鉄骨コンクリート柱・壁の切断および完全無水式ワイヤーソーシステムを用いた「M-SRシステム」により、高速道路大規模更新工事での合成桁の床版撤去時に床版ブロックを主桁上でスタッドジベルごと水平切断することで撤去作業の効率化を図り、現場施工でその有効性を実証しております。 ⑤ 災害復旧(応急復旧橋)に関する取り組み近年、日本各地で大規模地震や異常気象に伴う豪雨などの自然災害が頻発しています。 災害発生時にまず求められるのは啓開(応急復旧の前に支援ルートを確保するために道を切り開くこと)であり、大型工事車両・重機を必要としない、汎用性のある山留材を利用した簡易的かつ軽量で施工性に優れる応急復旧橋やFRP覆工板による人道橋の開発を継続して行っております。 今後も有事の際には、早期のインフラ復旧に貢献するように取り組んでまいります。 2.エム・エム ブリッジ 当連結会計年度における研究開発費は260百万円であり、主な研究開発の状況は以下のとおりであります。 (1)施工技術・構造・材料・検査に関する研究開発① 大規模事業・保全事業に関する研究高速道路各社において需要が高まっている床版の取り替え、拡幅、架け替え工事を対象として、プレキャストPC床版の現場継手の開発を継続して進めております。 あわせて、大規模事業に適用できる施工技術の開発を行っております。 また、腐食・損傷した鋼部材の補修工法に関する研究を継続して実施しております。 ② 橋梁の耐風設計に関する研究従来は風洞試験により耐風性検討を行ってまいりましたが、風洞試験を補完する手法として期待される数値流体解析を橋梁に適用するための調査・研究を継続して実施しております。 また、風洞試験における計測の合理化を目的として、各種デジタルセンサーを用いた計測方法の風洞試験への適用検討を進めております。 ③ モニタリングシステムの開発点検・診断業務、保全工事で必要とされる変形や振動の計測を効率的に行うことを目的として、無線技術を活用したシンプルなモニタリングシステムの開発を行いました。 このシステムを受注工事での各種計測に適用することで検証を重ねており、信頼性の向上、適用拡大を進めております。 (2)新製品・新技術に関する研究開発① 沿岸構造物・環境技術に関する研究・実証水産庁の新たな「漁港漁場整備長期計画」における養殖生産拠点の形成として、養殖適地の拡大を目的とした静穏水域の確保が施策として挙げられています。 本施策の実現のために、静穏水域を沖合に展開するための長波長対応型の浮消波堤の開発を行っております。 数値流体解析による性能検証に加えて大型水槽を用いた模型実験により消波性能の確認と設計手法の評価に取り組んでおります。 生物多様性を保全する上でサンゴ礁は特に重要な生態系とされております。 生物多様性の保全に貢献する技術として、微弱電流が流れる浮桟橋で活発に生息するサンゴの生態に着目し、サンゴの移植・増殖技術の研究を継続して実施しております。 新たな研究サイトを設け様々な環境下での適用性についての実証を継続しております。 また、サンゴの増殖をモニタリングする際に使用できる、水中ドローンが撮影した画像から、深層学習を用いたAIでサンゴを自動抽出する画像解析技術を開発しました。 この技術により、ダイバーの潜水機会を減らすことが可能となり、省人化、安全性の向上、リモート作業による作業環境の改善が可能となります。 今後は、教師データの拡充と、アルゴリズム改良により精度向上に向けた検討を進めてまいります。 ② 省人化・生産性向上・スムーズで効果的な技術伝承に資するDX技術に関する研究国土交通省が推進するDXの推進に関連して、ICT(情報通信技術)を活用した省人化と生産性向上に向けた要素技術の開発、試行、検証に取り組んでおります。 また、社内プロセスをワークフローにより見える化し、プロセスの改善・省人化の検討を進めております。 ③ 耐震補強工事に関する研究従来、建築・機械分野で用いられている慣性接続要素について、長大橋他の耐震補強工事に適用するための実用化研究を継続して実施しております。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当社グループは、生産設備および架設設備の改善・維持・補修ならびに栗橋機材センターの建屋改修など、2,922百万円の設備投資を実施いたしました。 宮地エンジニアリングにおいては、生産設備および架設設備の改善・維持・補修ならびに栗橋機材センターの建屋改修を目的として、2,671百万円の設備投資を実施いたしました。 エム・エム ブリッジにおいては、那須機材センター・三原機材センターでの建設機材購入、本社レイアウト変更に伴う備品購入など250百万円の設備投資を実施いたしました。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 (1)提出会社該当事項はありません。 (2)国内子会社2025年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物・構築物機械・運搬具土地(面積㎡)リース資産その他合計宮地エンジニアリング㈱千葉工場(千葉県 市原市)宮地エンジニアリング生産設備1,6142,3845,891(176,722)1012010,021181宮地エンジニアリング㈱松本発電所(長野県 松本市)宮地エンジニアリング太陽光発電設備他450746(100,745)22731,023-宮地エンジニアリング㈱本社他(東京都 中央区他)宮地エンジニアリング架設設備他8871,380853(62,383)-183,140331エム・エムブリッジ㈱本社他(広島県 広島市他)エム・エムブリッジ機材センター他204249171(23,001)793727280(注)1.帳簿価額のうち「その他」は、「工具器具・備品」であります。 2.宮地エンジニアリング㈱の松本発電所には賃貸中の建物33百万円を含んでおります。 3.建物及び土地の一部を連結会社以外から賃借しております。 賃借料は373百万円、土地の面積は54,093㎡であり上記面積に含めておりません。 (3)在外子会社該当事項はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 当社グループの設備投資については、景気予測、業界動向、投資効率等を総合的に勘案し、連結会社各社が個別に策定しており、そのうち重要な案件については、当社において審議・決裁しております。 当連結会計年度末現在における重要な設備の新設計画は、次のとおりであります。 なお、宮地エンジニアリング㈱千葉工場では、通常の設備更新・維持補修の他に、構内ヤード整備、塗装工場再構築、建屋耐震補強ならびに新事務所棟建設を予定しております。 また、西日本で計画されているビッグプロジェクトに備えた新兵庫機材センターへの移転拡張を予定しております。 重要な設備の新設会社名事業所名所在地セグメントの名称設備の内容投資予定金額資金調達方法着手及び完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)着手完了宮地エンジニアリング㈱千葉工場千葉県市原市宮地エンジニアリング生産設備7,4515自己資金2020年2月2027年3月-宮地エンジニアリング㈱栗橋機材センター埼玉県久喜市宮地エンジニアリング架設設備他321102自己資金2023年4月2026年3月-宮地エンジニアリング㈱新兵庫機材センター兵庫県加西市宮地エンジニアリング架設設備他965124自己資金2023年11月2026年3月-エム・エムブリッジ㈱機材センター広島県三原市エム・エムブリッジ架設設備他210-自己資金2024年11月2025年9月- |
研究開発費、研究開発活動 | 260,000,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 250,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 49 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 21 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 11,695,125 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 0 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 0 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社グループは、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、専ら株式の時価の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的として保有している株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式に区分しております。 なお、当社グループでは、保有目的が純投資目的である投資株式は保有しない方針であり、政策保有目的の株式のみ保有しております。 ② 宮地エンジニアリング㈱における株式の保有状況当社および連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である宮地エンジニアリング㈱については以下のとおりです。 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社グループは、当社と保有先との長期的・安定的な関係の構築など取引関係の維持等を目的として、上場株式を政策保有しております。 保有株式につきましては、年度ごと、株式保有先ごとに業績・株価・配当・成長性など多角的に検証し、取締役会にて検証結果を審議・承認しております。 その結果、保有意義が不十分、あるいは資本コストに見合っていないと判断した保有株式については、保有先企業との対話などを踏まえたうえで縮減することとしており、この方針に基づき2024年度は2銘柄の一部を売却しました。 今後も縮減を進め、2022年~2026年の中期経営計画期間中のできるだけ早い時期に、純資産に対する政策保有株式簿価の割合を10%以下にまで縮減します。 また、政策保有株式に係る議決権の行使については、当社グループと個々の投資先企業の持続的成長に資するか否かの視点に立って、議案ごとの賛否を判断することとしております。 直前3期の縮減状況は以下のとおりであります。 2022年度末(2023年3月期)2023年度末(2024年3月期)2024年度末(2025年3月期)縮減銘柄数△1銘柄△4銘柄△2銘柄の一部期末保有銘柄数17銘柄13銘柄13銘柄縮減金額(前期末帳簿価額)△213百万円△282百万円△189百万円期末保有株式の時価の変動311百万円2,220百万円△22百万円当期末帳簿価額4,986百万円6,925百万円6,713百万円連結純資産額41,584百万円46,630百万円48,330百万円割合12.0%14.9%13.9% b.銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式24172非上場株式以外の株式136,713 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式15構造物の健全度評価技術を用いた維持管理に係る市場拡大に向けたベンチャー企業への出資非上場株式以外の株式2-株式分割による増加 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式2212 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ1,155,5601,155,560同社子会社の㈱三菱UFJ銀行から資金の借入を行っており、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 無(注)32,3231,799ショーボンドホールディングス㈱345,400345,400同社グループは構造物の総合メンテナンスを行っており、事業上の関係を勘案し、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 無(注)21,6482,218住友不動産㈱102,000102,000同社グループはビルや不動産開発、建築土木工事を行っており、事業上の関係を勘案し、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 有570591㈱大林組264,870264,870当社グループの顧客であり、事業上の関係を勘案し、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 有525493東京海上ホールディングス㈱75,00075,000同社グループは保険・金融事業を行っており、事業上の関係を勘案し、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 無(注)4430352日本製鉄㈱102,000102,000橋梁の主要材料である鉄鋼製品の供給を受けており、事業上の関係を勘案し、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 有325374㈱千葉銀行148,699237,699資金の借入を行っており、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しておりますが、政策保有株式の縮減方針に則り、一部売却しております。 有208299東海旅客鉄道㈱71,00071,000当社グループの顧客であり、事業上の関係を勘案し、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 無202264㈱三井住友フィナンシャルグループ43,53723,179同社子会社の㈱三井住友銀行から資金の借入を行っており、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しておりますが、政策保有株式の縮減方針に則り、一部売却しております。 株式数が増加した理由は株式分割によるものであります。 無(注)5165206 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)三菱重工業㈱51,00051,000当社グループのエム・エム ブリッジ㈱に共同で出資をしており、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 有12873JFEホールディングス㈱61,15061,150同社グループから橋梁の主要材料である鉄鋼製品の供給を受けており、事業上の関係を勘案し、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 無(注)6111155㈱駒井ハルテック36,78836,788橋梁事業において協力関係にあり、事業上の関係を勘案し、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 有5878岡谷鋼機㈱2,0001,000橋梁の主要材料である鉄鋼製品の供給を受けており、事業上の関係を勘案し、良好な関係の維持、強化を図るため、継続して保有しております。 株式数が増加した理由は株式分割によるものであります。 有1316(注)1.当社グループは、特定投資株式における定量的な保有効果の記載が困難であり、保有の合理性を検証した方法については次のとおりであります。 当社グループは、年度ごと、株式保有先ごとに業績・株価・配当・成長性など多角的に検証しております。 2025年3月31日を基準日とした検証の結果、現状保有する政策保有株式はいずれも充分な保有意義を有していることを確認しております。 2.ショーボンドホールディングス㈱は当社株式を保有しておりませんが、同社子会社であるショーボンド建設㈱は当社株式を保有しております。 3.㈱三菱UFJフィナンシャル・グループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である㈱三菱UFJ銀行は当社株式を保有しております。 4.東京海上ホールディングス㈱は当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である東京海上日動火災保険㈱は当社株式を保有しております。 5.㈱三井住友フィナンシャルグループは当社株式を保有しておりませんが、同社子会社である㈱三井住友銀行は当社株式を保有しております。 6.JFEホールディングス㈱は当社株式を保有しておりませんが、同社子会社であるJFEスチール㈱およびJFE鋼材㈱は当社株式を保有しております。 ③ 提出会社における株式の保有状況株式の保有が子会社株式のみであるため、記載事項はありません。 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2025年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号3,02211.40 株式会社三菱UFJ銀行東京都千代田区丸の内一丁目4番5号1,1384.29 明治安田生命保険相互会社東京都千代田区丸の内二丁目1番1号1,0664.02 日本製鉄株式会社東京都千代田区丸の内二丁目6番1号6312.38 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号5972.25 宮地取引先持株会東京都中央区日本橋富沢町9番19号5852.21 JFEスチール株式会社東京都千代田区内幸町二丁目2番3号3601.36 三菱重工業株式会社東京都千代田区丸の内三丁目2番3号3211.21 株式会社三井住友銀行東京都千代田区丸の内一丁目1番2号2360.89 株式会社川金コアテック埼玉県川口市川口二丁目2番7号2340.88計-8,19430.90 (注) 上記のほか、自己株式が1,158千株あります。 |
株主数-金融機関 | 16 |
株主数-金融商品取引業者 | 33 |
株主数-外国法人等-個人 | 29 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 63 |
株主数-個人その他 | 23,513 |
株主数-その他の法人 | 228 |
株主数-計 | 23,882 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 株式会社川金コアテック |
株主総利回り | 3 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式162582,466当期間における取得自己株式--(注)1.2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行いました。 当事業年度における取得自己株式162株の内訳は、株式分割前106株・株式分割後56株であります。 2.当期間における取得自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取による株式は含まれておりません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -1,495,000,000 |
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー | -1,495,000,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(千株)当連結会計年度増加株式数(千株)当連結会計年度減少株式数(千株)当連結会計年度末株式数(千株)発行済株式 普通株式 (注)1.213,83813,838-27,677合計13,83813,838-27,677自己株式 普通株式 (注)1.3229929-1,158合計229929-1,158(注)1.当社は、2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。 2.普通株式の発行済株式総数の増加13,838千株は株式分割によるものであります。 3.普通株式の自己株式の株式数の増加929千株は、株式分割による増加579千株、取締役会決議に基づく自己株式の取得による増加350千株、単元未満株式の買取による増加0千株によるものであります。 |
Audit
監査法人1、連結 | 東陽監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月26日宮地エンジニアリンググループ株式会社 取締役会 御中 東陽監査法人 東京事務所 指定社員業務執行社員 公認会計士中里 直記 指定社員業務執行社員 公認会計士石川 裕樹 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている宮地エンジニアリンググループ株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、宮地エンジニアリンググループ株式会社及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 工事契約における収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応連結財務諸表の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準及び(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、宮地エンジニアリンググループ株式会社は工事契約に関して、期間がごく短い工事を除き、工事進捗度を合理的に測定できる場合には当該進捗度に応じて、完成工事高を計上している。 宮地エンジニアリンググループ株式会社の当連結会計年度の連結財務諸表における完成工事高は74,725百万円計上されており、うち進捗度に応じて計上された当連結会計年度の完成工事高は73,919百万円であり、99%を占めている。 完成工事高の計上に当たっては、工事原価総額を基礎として期末までの既発生原価に応じた工事進捗度に工事収益総額を乗じて完成工事高を算定しており、工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末における工事進捗度を合理的に見積る必要がある。 特に工事収益総額及び工事原価総額に係る会計上の見積りの確度により連結財務諸表全体に及ぼす影響が大きくなるが、以下の事項については、不確実性が高い状況にある。 工事収益総額の見積り・工事の進行途上において当事者間の新たな合意によって工事契約の変更が行われる傾向にあり、変更金額が適時に確定しない場合、工事収益総額を見積ることとなり、発注者との最終的な合意まで不確実性を伴う。 工事原価総額の見積り・工事に関する基本的な仕様や作業内容は顧客の指図に基づいて行われるため、個々の工事契約内容は個別性が強い。 また、工事契約期間が長期にわたるため、工事の進捗過程において状況の変化が生じることや、当初は予期しえなかった新たな事象が判明することがあり、工事の進行途上において工事契約の変更が行われる傾向がある。 さらに、資材及び外注費等の市況の変動等により工事原価総額の見直しが必要となる場合がある。 よって、工事原価総額の見積りは複雑であり、また、不確実性を伴う。 当監査法人は当連結会計年度末時点の工事契約における工事収益総額及び工事原価総額の見積りが、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。 当監査法人は、工事契約における収益認識の検討に当たり、主に以下の監査手続を実施した。 ・工事収益総額及び工事原価総額の見積りに関連する内部統制の整備・運用状況を評価した。 ・工事収益総額について、一定の基準により抽出した工事案件に係る契約金額に対して確認状を顧客に送付・回収し、工事収益総額と照合した。 ・工事原価総額の見積りについて、一定の基準により抽出した工事案件について収支管理部署の責任者への質問、工事原価見積りの資料との照合及び関連資料の閲覧を行い、見積りの合理性を検討した。 ・工事収益総額及び工事原価総額の見積りの変更が発生した工事案件について、収支管理部署の責任者に質問するとともに関連資料を閲覧し、見積りの変更の合理性を検討した。 ・工事収益総額及び工事原価総額の見積りに関しては、事後的に、当該見積りと最終的に確定した工事収益総額及び工事原価総額とを比較し、見積りの合理性について検討した。 ・現場所長に対して工事収益総額及び工事原価総額に含まれる見積り項目に対する質問を実施するとともに、工程表と工事現場の進捗度の整合性を確かめるために、期末日付近で特定の工事について現場視察を実施した。 工事損失引当金の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応連結財務諸表の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(3)重要な引当金の計上基準及び(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、宮地エンジニアリンググループ株式会社は、当連結会計年度末の手持工事のうち、大幅な損失が発生すると見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能な工事について、将来の損失に備えるため、当連結会計年度末日後の工事損失見積額を計上している。 宮地エンジニアリンググループ株式会社の当連結会計年度の連結財務諸表における工事損失引当金残高は2,022百万円である。 将来の工事損失の見積りについては、工事案件ごとの工事収益総額と工事原価総額に基づいて計上されるが、工事収益総額及び工事原価総額はそれぞれ顧客との合意状況や工事状況により個別に見積っており、不確実性を伴う。 当監査法人は、工事損失引当金の計上額の見積りが、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当するものと判断した。 当監査法人は、工事損失引当金の見積りの妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。 ・工事損失引当金の計上の前提となる工事収益総額及び工事原価総額の見積り及び工事損失引当金の計上に関連する内部統制の整備・運用状況を評価した。 ・工事案件ごとの損益管理資料と工事損失引当金一覧を照合し、損失が見込まれる工事案件の網羅性を検討した。 ・工事収益総額について、一定の基準により抽出した工事案件に係る契約金額に対して確認状を顧客に送付・回収し、工事収益総額と照合した。 ・工事原価総額の見積りについて、一定の基準により抽出した工事案件について収支管理部署の責任者への質問、工事原価見積りの資料との照合及び関連資料の閲覧を行い、見積りの合理性を検討した。 ・工事収益総額及び工事原価総額の見積りの変更が発生した工事案件について、収支管理部署の責任者に質問するとともに関連資料を閲覧し、見積りの変更の合理性を検討した。 ・工事が完成した工事案件について、見積りと最終的に確定した工事収益総額及び工事原価総額とを比較し、見積りの合理性について検討した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、宮地エンジニアリンググループ株式会社の2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、宮地エンジニアリンググループ株式会社が2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上(注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 工事契約における収益認識監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応連結財務諸表の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(5)重要な収益及び費用の計上基準及び(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、宮地エンジニアリンググループ株式会社は工事契約に関して、期間がごく短い工事を除き、工事進捗度を合理的に測定できる場合には当該進捗度に応じて、完成工事高を計上している。 宮地エンジニアリンググループ株式会社の当連結会計年度の連結財務諸表における完成工事高は74,725百万円計上されており、うち進捗度に応じて計上された当連結会計年度の完成工事高は73,919百万円であり、99%を占めている。 完成工事高の計上に当たっては、工事原価総額を基礎として期末までの既発生原価に応じた工事進捗度に工事収益総額を乗じて完成工事高を算定しており、工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末における工事進捗度を合理的に見積る必要がある。 特に工事収益総額及び工事原価総額に係る会計上の見積りの確度により連結財務諸表全体に及ぼす影響が大きくなるが、以下の事項については、不確実性が高い状況にある。 工事収益総額の見積り・工事の進行途上において当事者間の新たな合意によって工事契約の変更が行われる傾向にあり、変更金額が適時に確定しない場合、工事収益総額を見積ることとなり、発注者との最終的な合意まで不確実性を伴う。 工事原価総額の見積り・工事に関する基本的な仕様や作業内容は顧客の指図に基づいて行われるため、個々の工事契約内容は個別性が強い。 また、工事契約期間が長期にわたるため、工事の進捗過程において状況の変化が生じることや、当初は予期しえなかった新たな事象が判明することがあり、工事の進行途上において工事契約の変更が行われる傾向がある。 さらに、資材及び外注費等の市況の変動等により工事原価総額の見直しが必要となる場合がある。 よって、工事原価総額の見積りは複雑であり、また、不確実性を伴う。 当監査法人は当連結会計年度末時点の工事契約における工事収益総額及び工事原価総額の見積りが、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。 当監査法人は、工事契約における収益認識の検討に当たり、主に以下の監査手続を実施した。 ・工事収益総額及び工事原価総額の見積りに関連する内部統制の整備・運用状況を評価した。 ・工事収益総額について、一定の基準により抽出した工事案件に係る契約金額に対して確認状を顧客に送付・回収し、工事収益総額と照合した。 ・工事原価総額の見積りについて、一定の基準により抽出した工事案件について収支管理部署の責任者への質問、工事原価見積りの資料との照合及び関連資料の閲覧を行い、見積りの合理性を検討した。 ・工事収益総額及び工事原価総額の見積りの変更が発生した工事案件について、収支管理部署の責任者に質問するとともに関連資料を閲覧し、見積りの変更の合理性を検討した。 ・工事収益総額及び工事原価総額の見積りに関しては、事後的に、当該見積りと最終的に確定した工事収益総額及び工事原価総額とを比較し、見積りの合理性について検討した。 ・現場所長に対して工事収益総額及び工事原価総額に含まれる見積り項目に対する質問を実施するとともに、工程表と工事現場の進捗度の整合性を確かめるために、期末日付近で特定の工事について現場視察を実施した。 工事損失引当金の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応連結財務諸表の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(3)重要な引当金の計上基準及び(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、宮地エンジニアリンググループ株式会社は、当連結会計年度末の手持工事のうち、大幅な損失が発生すると見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能な工事について、将来の損失に備えるため、当連結会計年度末日後の工事損失見積額を計上している。 宮地エンジニアリンググループ株式会社の当連結会計年度の連結財務諸表における工事損失引当金残高は2,022百万円である。 将来の工事損失の見積りについては、工事案件ごとの工事収益総額と工事原価総額に基づいて計上されるが、工事収益総額及び工事原価総額はそれぞれ顧客との合意状況や工事状況により個別に見積っており、不確実性を伴う。 当監査法人は、工事損失引当金の計上額の見積りが、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当するものと判断した。 当監査法人は、工事損失引当金の見積りの妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。 ・工事損失引当金の計上の前提となる工事収益総額及び工事原価総額の見積り及び工事損失引当金の計上に関連する内部統制の整備・運用状況を評価した。 ・工事案件ごとの損益管理資料と工事損失引当金一覧を照合し、損失が見込まれる工事案件の網羅性を検討した。 ・工事収益総額について、一定の基準により抽出した工事案件に係る契約金額に対して確認状を顧客に送付・回収し、工事収益総額と照合した。 ・工事原価総額の見積りについて、一定の基準により抽出した工事案件について収支管理部署の責任者への質問、工事原価見積りの資料との照合及び関連資料の閲覧を行い、見積りの合理性を検討した。 ・工事収益総額及び工事原価総額の見積りの変更が発生した工事案件について、収支管理部署の責任者に質問するとともに関連資料を閲覧し、見積りの変更の合理性を検討した。 ・工事が完成した工事案件について、見積りと最終的に確定した工事収益総額及び工事原価総額とを比較し、見積りの合理性について検討した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | 工事損失引当金の見積り |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(3)重要な引当金の計上基準及び(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、宮地エンジニアリンググループ株式会社は、当連結会計年度末の手持工事のうち、大幅な損失が発生すると見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能な工事について、将来の損失に備えるため、当連結会計年度末日後の工事損失見積額を計上している。 宮地エンジニアリンググループ株式会社の当連結会計年度の連結財務諸表における工事損失引当金残高は2,022百万円である。 将来の工事損失の見積りについては、工事案件ごとの工事収益総額と工事原価総額に基づいて計上されるが、工事収益総額及び工事原価総額はそれぞれ顧客との合意状況や工事状況により個別に見積っており、不確実性を伴う。 当監査法人は、工事損失引当金の計上額の見積りが、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当するものと判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(3)重要な引当金の計上基準及び(重要な会計上の見積り) |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、工事損失引当金の見積りの妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。 ・工事損失引当金の計上の前提となる工事収益総額及び工事原価総額の見積り及び工事損失引当金の計上に関連する内部統制の整備・運用状況を評価した。 ・工事案件ごとの損益管理資料と工事損失引当金一覧を照合し、損失が見込まれる工事案件の網羅性を検討した。 ・工事収益総額について、一定の基準により抽出した工事案件に係る契約金額に対して確認状を顧客に送付・回収し、工事収益総額と照合した。 ・工事原価総額の見積りについて、一定の基準により抽出した工事案件について収支管理部署の責任者への質問、工事原価見積りの資料との照合及び関連資料の閲覧を行い、見積りの合理性を検討した。 ・工事収益総額及び工事原価総額の見積りの変更が発生した工事案件について、収支管理部署の責任者に質問するとともに関連資料を閲覧し、見積りの変更の合理性を検討した。 ・工事が完成した工事案件について、見積りと最終的に確定した工事収益総額及び工事原価総額とを比較し、見積りの合理性について検討した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 東陽監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2025年6月26日宮地エンジニアリンググループ株式会社 取締役会 御中 東陽監査法人 東京事務所 指定社員業務執行社員 公認会計士中里 直記 指定社員業務執行社員 公認会計士石川 裕樹 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている宮地エンジニアリンググループ株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの第22期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、宮地エンジニアリンググループ株式会社の2025年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上(注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
その他、流動資産 | 578,000,000 |
建物及び構築物(純額) | 2,821,000,000 |
機械装置及び運搬具(純額) | 4,020,000,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 260,000,000 |
土地 | 7,848,000,000 |
リース資産(純額)、有形固定資産 | 250,000,000 |
建設仮勘定 | 283,000,000 |
有形固定資産 | 0 |
ソフトウエア | 2,000,000 |
無形固定資産 | 2,000,000 |
投資有価証券 | 6,887,000,000 |