財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-27
英訳名、表紙HARIMA CHEMICALS GROUP,INC.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  長 谷 川  吉 弘
本店の所在の場所、表紙東京都中央区日本橋3丁目8番4号
電話番号、本店の所在の場所、表紙(03)5205-3080(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
 当社グループは、1947年に現在の兵庫県加古川市で創業して以来、「自然の恵みをくらしに活かす企業」として、松から得られるロジン(松やに)、脂肪酸、テレピン油などを使って化学素材をつくるパインケミカル事業を中心に発展してきました。
1958年に再生可能資源である粗トール油を原料とした国内初の精留プラントを加古川製造所で稼働させ、樹脂・化成品事業、製紙用薬品事業、電子材料事業を展開。
2011年にグローバル戦略を進めるにあたり、米国化学企業モメンティブ社のロジン関連事業を買収し、現在世界10ヵ国に製造拠点を有する企業へまで事業を拡大しております。
2012年10月、商号をハリマ化成グループに変更し、持株会社制に移行した後も、引き続き事業を拡大しております。
その経緯は次のとおりであります。
年月概要1947年11月播磨化成工業株式会社(現・ハリマ化成グループ株式会社)設立1948年11月生松脂蒸留工場完成、松脂精製工場完成1951年 5月合成樹脂(エステルガム)生産開始1952年12月トール油蒸留工場完成1954年 3月野口工場(現・加古川製造所)建設1955年 7月播磨商事株式会社(現・ハリマ化成商事株式会社)設立(現・連結子会社)1956年 6月製紙用サイズ剤、アルキド樹脂生産開始1958年10月トール油の連続式真空精密分留装置完成1963年 6月米国ハイデンニューポートケミカル社と技術提携、金属石けんの技術導入1967年11月中央研究所開設、東京工場完成1968年 2月関西ペイント株式会社、日商岩井株式会社(現・双日株式会社)との合弁により、塗料用樹脂の生産を目的として三好化成工業株式会社設立(現・持分法適用関連会社)1972年 1月米国ミード社(現・ウエストロック社)、同インランドコンテナー社(現・インターナショナル・ペーパー社)等との合弁により播磨エムアイディ株式会社(現・ハリマエムアイディ株式会社)設立(現・連結子会社)1972年 3月播磨観光開発株式会社(ハリマ観光株式会社)設立(2008年1月清算)1973年 8月播磨エムアイディ株式会社に世界初のクローズドシステムによるトール油精製プラント完成1974年 8月ブラジルにおける松脂事業開始のため、Harima do Brasil Indústria Química Ltda.設立(2024年6月ブラジル従業員に株式譲渡)1975年10月播磨観光開発株式会社が、岡山県美作市に「作州武蔵カントリー倶楽部」(18ホール)開場1980年 2月米国にHarima USA,Inc.設立(現・連結子会社)1981年 3月油類貯蔵を目的とした伊保基地完成1985年11月大阪証券取引所市場第二部に上場1987年11月筑波研究所開設1989年 3月東京証券取引所市場第二部に上場1989年 4月電子材料(ペースト状はんだ)工場完成1990年 4月商号をハリマ化成株式会社に変更1990年 9月東京証券取引所および大阪証券取引所市場第一部銘柄に指定1992年 5月株式会社セブンリバーの全株式を取得(現・連結子会社)1993年10月ハリマ観光株式会社が、岡山県美作市にリゾートホテル「ホテル作州武蔵」を開業1994年12月中国に桂林播磨化成有限公司を設立(2008年3月清算)1996年 4月Plasmine Technology,Inc.の全株式を取得(現・連結子会社)1997年10月中国に杭州市化工研究所(現・杭州市化工研究院)等との合弁により製紙薬品の製造販売を目的として杭州杭化播磨造紙化学品有限公司(現・杭州杭化哈利瑪化工有限公司)を設立(現・連結子会社)2003年 2月中国に第一実業株式会社との合弁により電子材料の製造販売を目的として杭州播磨電材技術有限公司を設立(現・杭州哈利瑪電材技術有限公司)(現・連結子会社)2003年 9月米国に電子材料の製造販売を目的としてHarima USA,Inc.子会社のHarimatec Inc.を設立(現・連結子会社)2003年12月マレーシアに第一実業株式会社との合弁により、電子材料の製造販売を目的としてHarimatec Malaysia Sdn.Bhd.を設立(現・連結子会社)2005年 3月加古川製造所にバイオマス発電設備完成2005年 7月中国にロジン誘導体の製造販売を目的として南寧哈利瑪化工有限公司(現・LAWTER 南寧)を設立(現・連結子会社)2007年 2月チェコに電子材料の製造販売を目的としてHarimatec Czech s.r.o.を設立(現・連結子会社)2007年10月グループの不動産管理事業部門を会社分割にてハリマ化成商事株式会社に集約。
あわせて、ハリマ観光株式会社解散(2008年1月清算)2009年 4月株式会社理化ファインテクの全営業権(ロジンおよびその誘導体の製造、技術、販売)を取得2009年 8月ハリマ化成ポリマー株式会社を設立(2016年9月清算)2009年10月株式会社日本フィラーメタルズの全株式を取得(現・連結子会社)2009年12月日立化成ポリマー株式会社の事業のうち、徳島工場のロジン変性樹脂に関する事業を取得(2014年3月生産停止)し、信宜日紅樹脂化工有限公司(2024年4月清算)と信宜中林松香有限公司(2015年2月売却)を取得2011年 1月米国化学会社モメンティブ社の事業のうち、ロジン系印刷インキ用樹脂、粘接着用樹脂、合成ゴム用乳化剤他に関する事業を取得し、これらの事業を統括するため、蘭国にLAWTER B.V.(現・連結子会社)を設立し、同事業を取得2011年 2月中国に東莞市杭化哈利瑪造紙化学品有限公司(現・連結子会社)が操業2012年 6月哈利瑪化成管理(上海)有限公司を設立(現・連結子会社)2012年10月商号をハリマ化成グループ株式会社に変更し持株会社へ移行し、新たに設立したハリマ化成株式会社(現・連結子会社)が事業を承継2014年12月高砂伊保太陽光発電設備完成2015年12月LAWTER BVBA(現・LAWTER Europe BV)が出資したSunPine AB(スウェーデン)(現・持分法適用関連会社)のトールロジン生産設備の試運転開始2016年 6月SunPine ABのトールロジン生産設備が本格稼動2018年11月SunPine ABの株式追加取得2018年12月中国に製紙用薬品の製造販売を目的として山東杭化哈利瑪化工有限公司(現・連結子会社)が操業2020年 3月LAWTER B.V.(現・連結子会社)に高砂香料工業株式会社が資本参加2022年 1月HARIMA UK LTD.を設立(英国)(現・連結子会社)2022年 4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行2022年 6月Henkel AG & Co. KGaAのはんだ材料事業に係る商権・資産等を取得2023年 1月ハリマ食品株式会社の全株式を取得(現・連結子会社)2023年 3月水足狩ヶ池太陽光発電所が竣工2023年 4月ミルセンプラントが完成2024年 4月杭州杭化哈利瑪化工有限公司を完全子会社化2024年 6月Harima do Brasil Indústria Química Ltda.(ブラジル)の株式をブラジル従業員に譲渡2025年 2月トール油蒸留パイロットプラントが、日本化学会により化学遺産に認定
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社、子会社33社および関連会社4社で構成され、以下のような事業活動を展開しております。
当グループの事業に関わる位置づけは次のとおりであります。
区分主要製品(事業)主要な関係会社持株会社グループ経営戦略の策定・推進事業会社の経営管理当社 樹脂・化成品塗料用樹脂印刷インキ用樹脂合成ゴム用乳化剤粘接着剤用樹脂トール油製品 子会社 ハリマ化成㈱子会社 ハリマエムアイディ㈱関連会社 三好化成工業㈱製紙用薬品紙力増強剤サイズ剤塗工剤・バリアコート剤 子会社 ハリマ化成㈱子会社 Plasmine Technology,Inc.子会社 杭州杭化哈利瑪化工有限公司子会社 東莞市杭化哈利瑪造紙化学品有限公司子会社 山東杭化哈利瑪化工有限公司関連会社 秋田十條化成㈱電子材料はんだ付け材料半導体用機能性樹脂熱交換器用ろう付け材料子会社 ハリマ化成㈱子会社 ㈱日本フィラーメタルズ子会社 Harimatec Inc.子会社 杭州哈利瑪電材技術有限公司子会社 Harimatec Malaysia Sdn.Bhd.子会社 Harimatec Czech s.r.o.子会社 HARIMA UK LTD.ローター粘接着剤用樹脂印刷インキ用樹脂合成ゴム用乳化剤路面標示塗料用樹脂子会社 LAWTER B.V.他15社関連会社 SunPine AB その他不動産管理事業、ゴルフ場・ホテルの運営業務用洗剤および洗浄機器業務用食品の製造販売Plasmine Technology,Inc.とHarimatec Inc.の米国持株会社中国グループ会社に対する資金、財務、経営等の管理・支援子会社 ハリマ化成商事㈱子会社 ㈱セブンリバー子会社 ハリマ食品㈱ 子会社 Harima USA,Inc.子会社 哈利瑪化成管理(上海)有限公司 樹脂・化成品事業 建築物や船舶などを保護する塗料に使用される塗料用樹脂、商業用印刷や新聞の印刷に使用される印刷インキ用樹脂、自動車用タイヤなどのスチレンブタジエンゴムを製造する際に活用される合成ゴム用乳化剤、宛名用ラベルやシールなどの粘着剤に活用される粘接着剤用樹脂をはじめ、トールロジンやトール脂肪酸などのトール油製品を主な製品として製造・販売しております。
製紙用薬品事業 段ボールなどの紙に強度を付与する紙力増強剤、紙に耐水性や印刷適性を与え、インキのにじみを防ぐサイズ剤、その他紙を製造する工程で使われる塗工剤・バリアコート剤などを主な製品として製造・販売しております。
電子材料事業 自動車用電子機器や家電製品の電子部品を接合するはんだ付け材料、パソコンや5G通信に使用される半導体用機能性樹脂、自動車のエアコンやラジエターなどの熱交換器用アルミろう付け材料などを主な製品として製造・販売しております。
ローター事業 世界8ヵ国に拠点があるローター社が展開するもので、主に粘接着剤用樹脂、印刷インキ用樹脂、合成ゴム用乳化剤、路面標示塗料用樹脂を製造・販売しております。
その他事業 作州武蔵カントリー倶楽部、ホテル作州武蔵の運営およびグループの不動産を管理するハリマ化成商事株式会社、業務用洗剤を中心に製造販売する株式会社セブンリバー、業務用食品を中心に製造販売するハリマ食品株式会社などであります。
事業の系統図は、次のとおりになります。
なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
会社名住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(連結子会社) ハリマ化成㈱(注3、6)兵庫県加古川市5,000百万円樹脂・化成品、製紙用薬品および電子材料100.0当社グループの樹脂・化成品、製紙用薬品、電子材料の販売および日本での製造会社であります。
当社に対し債務保証を行っております。
役員の兼任等…当社役員3ハリマ化成商事㈱大阪市中央区398百万円その他100.0当社より資金援助を受けております。
役員の兼任等…当社役員3㈱セブンリバー広島市安佐南区14百万円その他100.0当社より建物を賃借しております。
役員の兼任等…当社役員1ハリマエムアイディ㈱大阪市中央区300百万円樹脂・化成品75.0当社グループの主原料(ロジン、脂肪酸)を供給しております。
当社より資金援助を受けております。
役員の兼任等…当社役員5Harima USA, Inc.(注3)米国ジョージア州ドルース市3,350千米ドルその他100.0当社グループの主原料(粗トール油)の米国での調達、在庫、輸出業務をしております。
当社より債務保証を受けております。
役員の兼任等…当社役員2杭州杭化哈利瑪化工有限公司(注3)中国浙江省杭州市52,296千中国元製紙用薬品100.0当社グループの製紙用薬品等の販売および中国での製造会社であります。
役員の兼任等…当社役員2杭州哈利瑪電材技術有限公司中国浙江省杭州市8,690千中国元電子材料100.0当社グループの電子材料等の販売および中国での製造会社であります。
当社より債務保証を受けております。
役員の兼任等…当社役員1Harimatec Malaysia Sdn.Bhd. マレーシアペラ州18,356千RM電子材料100.0当社グループの電子材料等の販売およびマレーシアでの製造会社であります。
当社より債務保証を受けております。
役員の兼任等…当社役員1Harimatec Czech s.r.o. (注5)チェコクレカニ7,000千チェココルナ電子材料100.0当社グループの電子材料等の販売およびチェコでの製造会社であります。
当社より債務保証を受けております。
役員の兼任等…当社役員1㈱日本フィラーメタルズ千葉県野田市45百万円電子材料100.0当社グループの電子材料等の販売および日本での製造会社であります。
当社より資金援助を受けております。
ハリマ食品㈱大阪市中央区30百万円その他100.0当社グループの食料品の製造販売会社であります。
役員の兼任等…当社役員1LAWTER B.V.(注3)オランダアムステルダム76,300千ユーロローター97.68ローター各社の統括解会社であります。
LAWTER Capital B.V.(注3)オランダロッテルダム18千ユーロローター97.68[97.68]ローター各社を傘下に持つ会社であります。
当社より債務保証を受けております。
LAWTER Argentina S.A.(注3)アルゼンチンエントレリオス州76,787千ARSローター97.68[97.68]当社グループのロジン系印刷インキ用樹脂、粘接着剤用樹脂、合成ゴム用乳化剤他の販売およびアルゼンチンでの製造会社であります。
LAWTER (N.Z.) Limited(注3)ニュージーランドマウントマウンガヌイ23,483千米ドルローター97.68[97.68]当社グループのロジン系印刷インキ用樹脂、粘接着剤用樹脂、合成ゴム用乳化剤他の販売および新国での製造会社であります。
LAWTER Europe BV(注3,7)ベルギーカロ39,157千ユーロローター97.68[97.68]当社グループのロジン系印刷インキ用樹脂、粘接着剤用樹脂、合成ゴム用乳化剤他の販売およびベルギーでの製造会社であります。
LAWTER Inc.(注3,8)米国イリノイ州シカゴ2,200千米ドルローター97.68[97.68]当社グループのロジン系印刷インキ用樹脂、粘接着剤用樹脂、合成ゴム用乳化剤他の販売および米国での製造会社であります。
役員の兼任等…当社役員1LAWTER Maastricht B.V.(注3)オランダマーストリヒト36,435千ユーロローター97.68[97.68]当社グループのロジン系印刷インキ用樹脂、粘接着剤用樹脂、合成ゴム用乳化剤他のオランダでの製造会社であります。
哈利瑪化成管理(上海)有限公司中国上海市12,652千中国元その他100.0当社グループの中国における一部企業の資金、財務、経営等の管理・支援会社であります。
役員の兼任等…当社役員2HARIMA UK LTD.英国1,500千GBP電子材料100.0当社グループの電子材料等の販売支援会社であります。
役員の兼任等…当社役員1その他 13社 会社名住所資本金又は出資金主要な事業の内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(持分法適用関連会社) 三好化成工業㈱愛知県みよし市150百万円樹脂・化成品45.0当社グループの塗料用樹脂の一部を受託加工しております。
役員の兼任等…当社役員1秋田十條化成㈱秋田県秋田市100百万円樹脂・化成品40.0当社グループの製紙用薬品原料を一部供給しております。
役員の兼任等…当社役員1SunPine ABスウェーデンピーテオー市6,600千スウェーデンクローネローター24.6ローターの主原料であるトールロジンを一部供給しております。
その他 1社
(注) 1. 主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2. 「議決権の所有(又は被所有者)割合」欄の[内書]は間接所有であります。
3. 特定子会社に該当しております。
4. Harima do Brasil Indústria Química Ltdaは、2024年6月に株式をブラジル従業員に譲渡したことにより、連結対象外となりました。
5. Harimatec Czech s.r.oは、2025年4月に増資を実施したことから、資本金は107,000千チェココルナとなっております。
6. ハリマ化成㈱については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等①売上高   36,898百万円        ②経常損失   661百万円        ③当期純損失 786百万円        ④純資産額   8,262百万円        ⑤総資産額   17,379百万円7. LAWTER Europe BVについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等①売上高   14,711百万円        ②経常利益    823百万円        ③当期純利益   282百万円        ④純資産額   12,486百万円        ⑤総資産額   18,438百万円8. LAWTER Incについては、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等①売上高   12,381百万円        ②経常利益    886百万円        ③当期純利益   669百万円        ④純資産額    4,774百万円        ⑤総資産額    6,981百万円
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)樹脂・化成品158(1) 製紙用薬品268
(2) 電子材料279(3) ローター570(0) その他115(135) 共通部門305
(2) 合計1,695(143)
(注) 1. 従業員数は就業人員数であります。
2. 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員数の年間平均雇用者数であります。
3. 共通部門として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

(2) 提出会社の状況2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)12245.616.37,452,195
(注) 1. 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでおります。
また、臨時従業員、休職者・休業者は含みません。
2. 従業員数は、当社から他社への出向者、臨時従業員を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。
セグメントの名称従業員数(人)共通部門122 合計122
(注) 1. 従業員数は、当社から他社への出向者、臨時従業員を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数であります。
2. 共通部門として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。
(3) 労働組合の状況当社グループの労働組合は、1961年4月23日に播磨化成労働組合(現ハリマ化成労働組合)として結成され、2025年3月31日現在の組合員数は370人であり、労使関係は組合結成以来安定しております。
上部団体はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異提出会社および主要(全労働者101名以上)な連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1、3) 男性労働者の 育児休業取得率(%) 労働者の男女の 賃金の割合(%)(注1、4)全労働者 全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者連結16.1-(注5)63.177.539.4ハリマ化成グループ㈱13.5対象者なし(注2)70.268.052.5ハリマ化成㈱090.9(注2)63.170.355.0ハリマ化成商事㈱0対象者なし(注2)50.564.961.7ローター21.9-(注5)86.088.861.2Harimatec Malaysia Sdn.Bhd.42.9100 131.7131.7対象者なし (注)1. 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成23年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3. 管理職に占める女性労働者の割合 % = 女性の管理職数 ÷ 管理職数 × 100(%)※「管理職」とは、「課長級」と「課長級より上位の役職(役員を除く)」にある労働者の合計。
4. 対象期間:2024年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)賃金:基準給、超過労働に対する賃金、賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除く。
また、休職者・休業者は含みません。
正規雇用労働者:出向者については、当社から社外への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む。
パート・有期労働者:嘱託社員(定年後の再雇用者、契約社員)、パートタイマーを含み、派遣社員を除く。
5. 男性労働者の育児休業取得率について、当社の連結子会社のうち一部の国においては、育児休業制度が法的に存在しない、または制度があっても利用率が極めて低い状況にあることから、法規制や労働慣行の違いにより統一的なデータ収集が困難であります。
これらの事情を踏まえ、「-」と表記しています。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針当社グループは、1947年の創業以来、「自然の恵みをくらしに活かす企業」として、松から得られるロジン(松やに)、脂肪酸、テレピン油などを使用した化学素材(パインケミカル)の製造を中心に発展してきました。
パインケミカルのトップ企業をめざし、今後もさらなる成長を追求します。
(2)当社グループの経営環境および対処すべき課題2022年度を初年度とする中期経営計画「NEW HARIMA 2026」に掲げる戦略の実現に取り組み、成果を上げることが当社グループの重要な課題です。
2024年度までの進捗状況は以下のとおりです。
2024年度実績2026年度中期経営計画 目標売上高1,010億円1,100億円営業利益20億円70億円営業利益率2.1%6.4% 〈「NEW HARIMA 2026」の主な進捗状況〉基本方針1:事業基盤の強化と事業領域の拡充パインケミカル分野では、海外での需要減少や原料の価格高騰などにより経営環境が悪化し、海外で事業を展開するローターが2023年度に営業赤字を計上しましたが、2024年度は、販売価格の見直しと安価原料の調達に努めたほか、海外需要も復調してきた結果、樹脂・化成品事業とローターで収益性を大幅に改善することができました。
次に海外事業の拡充においては、ヘンケル社から買収したはんだ材料事業で生産と販売の規模を拡大しました。
引き続き買収事業の統合推進に取り組み、生産性の改善と収益性向上を図ります。
さらに、製紙用薬品事業では、北米やアジアなど成長が見込める海外市場での事業拡大を継続します。
また、需要の拡大が続く半導体市場での競争力強化に向けて、半導体用機能性樹脂の増産体制整備を進めていきます。
基本方針2:新規事業、成長分野に向けた研究開発パインケミカル分野では、環境対応と高機能化の両面を実現する製品の開発に取り組んでおります。
特に、ゴムの機能性向上やアスファルトの添加剤において、ロジンの新しい用途開発の成果が得られつつあります。
また、成長分野に向けた研究開発として、半導体関連の製造プロセスに使用する材料開発やリチウムイオン二次電池、有機フッ素化合物フリー、ライフサイエンスをキーワードにした研究開発を進めております。
基本方針3:新時代に向けた経営の革新デジタル技術を活用したものづくりとDXの推進では、デジタル人材の育成、業務プロセスのデジタル化、研究開発の効率化に取り組んでおります。
2024年度にはDX認定事業者に選定されるなど、推進体制を強化しました。
〈資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応〉ROEの改善に向けた対策として、戦略投資案件の早期業績寄与、原材料価格上昇の販売価格転嫁や経費削減を通じた既存事業の収益力改善、低採算事業および品種の見直しや撤退による事業ポートフォリオの入替えなどを進めます。
収益の安定している製紙用薬品事業や成長性の高い電子材料事業への投資を強化する一方、主力のパインケミカル分野では、新規開発品の上市投入と採算性を重視した事業見直しにより、収益力の底上げに取り組みます。
2024年度実績2026年度中期経営計画 目標ROE2.0%10.0%
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方および取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) サステナビリティに対する考え方当社グループは「自然の恵みをくらしに活かす」基本理念の下、独自技術に磨きをかけ、天然素材の原料を有効活用して環境負荷の軽減に役立つ製品を供給することを通じて、サステナブルな社会の実現に貢献することを目指しております。
当社の中期経営計画「NEW HARIMA 2026」では、長期ビジョンHarima Vision 2030「自然の恵みをくらしに活かす 心と技術でサステナブルな未来を世界に届けます~Pine Chemicals & Beyond ハリマ化成グループ」を標榜し、当社の成長を目指した企業活動が、同時にサステナブルな社会の建設にも役立つことを理想とした施策に取り組んでおります。
具体的には、①加古川製造所等でのバイオマス発電や太陽光発電の推進と生産現場でのエネルギー効率改善努力を通じた温室効果ガスの削減目標の追求、②環境負荷の軽減に役立つ「サステナブル製品」群の生産・販売拡大と技術開発による新たなサステナブル製品の上市、③様々な背景を持つ従業員がサステナブルな社会建設に向けた企業活動で能力を十全に発揮できることを目的にした、人材育成・人事制度の運用見直しなど人的資本環境の整備、などを進めております。
当社グループは2021年12月に「TCFD (Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)」提言への賛同を表明しました。
またカーボンニュートラル実現を成長の機会として捉え、自ら以外のステークホルダーも含めた経済社会システム全体の変革を行うための議論と新たな市場の創造のための実践を行う場として2022年3月に設立された「GXリーグ」にも賛同を表明しております。
TCFD提言に基づき、「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の4項目について、情報開示を推進します。

(2) ガバナンス当社のサステナビリティ推進に関連する重要な経営課題は、サステナビリティ委員会より取締役会に付議・報告されます。
取締役会は、当社の事業全般にわたるリスクと機会の評価に基づき、当社の持続的成長と社会課題の解決につながる具体的施策とその実行計画につき審議・決定し、監督します。
また、取締役、執行役員ならびに事業部門幹部社員をメンバーとするグループ経営会議(月1回)では、経営目標の達成状況のみならず、当社を取り巻く経営環境に起因するリスク・課題の把握と評価、それに対する対応策が報告・討議されます。
この場で、事業部門の現場が直面するサステナビリティ関連の課題も共有され、経営陣が必要な対策を指示します。
(4「コーポレート・ガバナンスの状況等」(1) ② e 経営組織その他コーポレートガバナンス体制の概要 参照)グループ全体のサステナビリティ関連の実務面の取り纏めには、本社部門の一部である安全環境品質グループ、人事・総務グループと経営企画グループ内のサステナビリティ推進課があたっております。
安全環境品質グループは、主に生産現場における現状把握とデータ整備、運営指導等にあたり、人的資本経営は、人事・総務グループが経営層と連携し、人材戦略を策定し実行します。
またサステナビリティ推進課が全社的な施策の企画と取り纏めを担当しております。
(3) 戦略① 当社経営に関するリスクと機会、重要課題(マテリアリティ)当社を取り巻く環境、社会、経済の今後の変化と、それが当社経営に与える影響を想定し、次表のとおりリスクと機会、それに伴う課題と取り組みを整理しました。
これらのリスクと機会は、当社グループの持続的な成長と発展に大きな影響を与えるため、適切に管理・対応していく必要があります。
重点領域マテリアリティ認識しているリスク(●)と機会(○)さ発れ生るが期予間想財想務定影さ響れ る当社グループの主な取り組み・対応策(レジリエンス)化リのス蓋ク然顕性在環境地球温暖化への対応● 移行リスク(政策および法規制、技術リスク、市場リスク)、物理的リスク(異常気象の激甚化、主要原料「松」の生息影響、等)短期中期長期小~中■ 自社排出量の削減、調達手段の多様化、損害保険によるリスク抑制、環境マネジメントシステム運営・内部管理の徹底■「サステナブル製品」拡販、高付加価値市場参入中○ 環境配慮型製品の拡販環境負荷低減● 法令違反、地域や地球環境への影響による当社操業への影響中期長期小~中■ 環境と調和した事業活動の実践・取り組み推進(環境負荷の的確な把握・提言、省エネルギー推進、化学物質排出量削減、廃棄物削減、研究開発、等)低○ 環境配慮型製品の拡販温室効果ガス排出量削減● 多排出企業として当社製品の販売に影響が出る、炭素税等将来的な課税中期長期小~中■ 温室効果ガス削減ロードマップの策定・公表■ ため池水上太陽光発電事業やエネルギー転換ほか施策推進■ Scope1,2,3算出と製品カーボンフットプリントへの転用低○ カーボンフットプリント進展時の低排出製品として差別化社会サプライチェーン・マネジメント● 原材料調達遅延、原材料価格変動、違法資源・非人権的資源の意図せぬ調達短期中期長期小~中■ 調達手段多様化・拡充推進、代替製品の開発■ 武装勢力の資金源につながる「紛争鉱物」不使用の取り組み、調達方針・ガイドラインの公表、サプライチェーン・デューデリジェンスの取り組み低○ 調達コスト管理、生産性向上、社会的責任・供給責任遂行人的資本経営● 事業成長計画に相応しい組織・人材が整備されず当社の事業成長の妨げとなること、就業環境の整備不充分により従業員の能力が充分発揮されないこと中期長期小~中■ 長期ビジョン・中期経営計画に連動した人材戦略の策定・推進■ 従業員エンゲージメント、タレントマネジメントの高度化推進低○ 企業の中長期的な成長に資する人材戦略の策定・開示による企業価値の向上技術革新● 新製品開発が遅れることによる逸失利益、環境配慮型製品に対する投資や研究開発費の増加中期長期小~中■ 独自技術を活かした研究開発、産官学間共同研究■ 研修、海外派遣、留学等、内外諸機関交流などを通じた研究者の育成■ 研究開発投資への重点的な資源配分■ 科学技術振興と世界文化発展への寄与を目的として、科学技術に関する調査・研究・国際交流に対する助成・奨励(松籟科学技術振興財団)低○ 環境配慮型製品をはじめ新規開発品による新市場参入・需要拡大機会の捕捉ガバナンス労働安全性● 製造現場における従業員の傷病、専門知識・技術の欠如による事故、企業イメージの毀損短期中期長期中■ 化学物質管理システム導入による適切な管理■ 危険予知(KY)活動、リスクアセスメントによる予防保全と改善活動■ 防災訓練、体験型安全研修による安全意識の向上低○ 従業員の健康維持、生産性の向上、社会的責任遂行、企業の信頼維持・向上リスク管理● 企業理念、行動基準、社内規程への不作為による違反で当社のコンプライアンスリスクや事業等のリスクが顕在化すること短期中期長期小■ 社内牽制態勢の維持・向上、社内教育(継続)■ 後発事象に対するPDCA改善対応・再発防止、潜在リスクの分析・計量化・管理低○ 適正なリスク分析・評価・レジリエンスによる事業の適正な評価・推進コーポレートガバナンスの充実● 不正行為の発生、企業価値の低下、法務リスク、社会的批判短期中期長期小■ あらゆるステークホルダーに対して企業価値を高める活動をするため、迅速な意思決定と透明性、合理性の向上を図るべく、「コーポレートガバナンスの充実」に努めております低○ プライム市場上場企業としての信頼確保、健全な持続的成長を支える経営基盤の維持・向上 リスクと機会 :当社グループの見通しに影響を与えることが予想されるサステナビリティ関連のリスクと機会発生が予想される期間:リスクと機会が発生すると予想される期間。
短期(1年未満)、中期(5年未満)、長期(10年未満)。
投資家等に比較的馴染みのある日本国債償還期間に応じた分類を採用。
想定される財務影響 :財務影響度にリスク管理上の重要性を加味し、以下に分類。
(大)経営に大きな(事業継続が困難な)収益影響が出る(中)経営に長期的な収益影響、一時的だが大きな収益影響(小)部門運営に影響が出る、経営に一時的な収益影響が出るリスク顕在化の蓋然性:低減策を施した上でリスクが顕在化する蓋然性。
(高)直ちに、或いは連続年度で、或いは常態化の可能性が高く、有効なレジリエンスが講じられない(中)対象期間中に断続的な発生が予見され、追加レジリエンス策を講じるまでに数年かかる(低)対象期間中の発生が数年以内に留まる、速やかなレジリエンス策を講じることができる ② 社会的課題解決に向けた「サステナブル製品」の拡販当社は、粗トール油を蒸留してトールロジン、トール油脂肪酸を生産する国内唯一のメーカーです。
当社は、さらにトールロジン、トール脂肪酸から生産するパインケミカル製品だけでなく、様々な環境配慮型製品を社会に供給しております。
中期経営計画「NEW HARIMA 2026」では、当社グループの強みを活かし、再生可能原料の使用、有害性物質・VOC低減、3R、脱プラといった環境負荷を低減する社会的課題の解決に役立つ製品として「サステナブル製品」を拡販する戦略を掲げております。
③ 脱炭素社会実現に向けた取り組み当社の主業であるパインケミカル事業は、松材からパルプを製造する時に副生する粗トール油を原料として有効利用して様々な化学素材を生産する、循環型ビジネスモデルを特徴としております。
当社グループの循環型事業の成長と脱炭素社会実現に向けた取り組みには比較的長い歴史があります。
1958年にトール油精留事業に参入、2005年には加古川製造所(兵庫県加古川市)にバイオマス発電設備、2014年には伊保基地(兵庫県高砂市)で太陽光発電システム(発電能力1,129kW)を稼働させるなど、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを行っております。
2022年にはカーボンニュートラル都市ガスを導入し、2023年には地域行政・住民との価値共創・課題解決プロジェクトとして「ため池水上太陽光発電事業」を開始しました。
2023年4月には加古川製造所に実質CO2フリーのプラント運営をめざすミルセン(香料原料)の製造設備を完工しました。
また、再エネ指定の非化石証書を組み合わせることでCO2排出量をゼロとする仕組みを導入し、加古川製造所の電力CO2排出量のゼロ化を実現する取り組みを行い、その他の国内工場でも同様の取り組みを進めます。
2021年6月には、国内の温室効果ガス削減ロードマップを公表しました。
2030年46%削減(2013年度比)という政府の温室効果ガス削減目標に対して3年前倒しし、2027年に46%削減、2030年には50%削減を目標にしております。
その実現に向けて、再生可能エネルギーやバイオマスエネルギーの拡大、エネルギーの効率化に取り組みます。
<温室効果ガス削減ロードマップ(CO2換算)> (4) リスク管理4「コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり、当社グループの事業経営は、株主をはじめ、顧客、従業員、取引先、地域社会等のステークホルダーに対する企業価値を、持続的に高める事を基本方針としております。
経営の透明性、合理性を向上させ、適時適切な意思決定を担保する為に、取締役会、監査等委員会、監査グループの活動の充実、および内部統制システムの整備に努めながら、ディスクロージャー(情報開示)、コンプライアンスおよびリスクマネジメント体制の強化を図っております。
(5) 指標および目標持続可能社会の建設に向けた環境課題や社会課題の解決に当社が取り組む際に、サステナブル製品売上高と温室効果ガス(GHG)排出量を「指標と目標」として進捗管理しております。
温室効果ガス排出量の管理は、Scope1、2に加え、2022年より部分的にScope3の集計を開始しており、各目標の達成に向けた取り組みを進めます。
単位:百万円、t-CO2 目標2018201920202021202220232024サステナブル製品売上高連結2021年度実績比2026年度+30%(82,800百万円)---63,693 76,849進捗率68.9%71,487進捗率40.8%78,499進捗率77.5%GHG排出量Scope1,2※1,2国内2027年度9,260t2030年度8,618t15,85015,28614,36315,88717,37215,53914,320 (参考)Scope1,2海外 48,48748,67047,66047,46047,01740,244-※4Scope3※3国内 ---86,006178,858175,236-※4 ※1 2023年度以降のGHG排出量は、温対法に基づく「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」の改正後の係数を使用。
※2 ハリマ食品(株)、ハリマ化成商事(株)が所有しているゴルフ場およびホテルは集計から除外。
※3 2021年度はハリマ化成(加古川)とハリマMID(加古川)、2022年度以降はハリマ化成(国内)とハリマMIDを対象に算定。
※4 2024年度実績については、現在、集計中です。
(6) 人的資本について従業員は会社にとって最大の財産で、その成長が会社全体の発展に繋がるという意識のもとに、従業員一人ひとりが安心して仕事に全力投球でき、仕事を通して自己実現できる環境の整備に取り組んでおります。
特に2015年に導入した、統一された価値観“バリュー”を中心に据えた人材育成制度は、企業の経営戦略と人事戦略を連動させるための制度です。
この制度では、“バリュー”を採用や教育、評価等に組み込み、多様化する価値観の中で従業員の方向性を統一します。
この制度により、企業価値の創造や企業理念の実現に求められる人材ポートフォリオを実現できると考えております。
また、2022年度を初年度とする中期経営計画「NEW HARIMA 2026」では、基本方針3本柱の一つとしている「新規事業、成長分野に向けた研究開発」において、成長分野への資源配分と新製品開発による市場参入を目指しております。
今後も、企業理念の実現とその時代に求められる社会課題解決に柔軟に対応できる人材育成に努めてまいります。
① ガバナンス2「サステナビリティに関する考え方および取組」
(2)ガバナンス参照。
② 戦略当社グループは、長期ビジョン「Harima Vision 2030」において、2030年度に売上高1,200億円以上、営業利益85億円以上、ROE10%以上、海外売上高比率65%以上、温室効果ガス排出量50%削減、という目標を設定しており、その達成に向け中期経営計画を策定しております。
この中期経営計画の達成に必要となる人材開発を、達成目標よりバックキャストし人材開発計画を策定しております。
<as-is to-be分析によるリスキル・リカレント能力開発領域>■事業基盤の強化と事業領域の拡充当社の達成目標からのバックキャストで、次世代幹部候補生の育成、およびそれを補佐する人材の育成、ならびに、今までとは異なった事業領域での新規事業を創出できる人材の育成という課題を認識しております。
人材ポートフォリオにおけるスキルセット拡充に向けて、リスキル・リカレントを推進します。
■新規事業、成長分野に向けた研究開発研究開発投資の強化とM&Aを通じたサステナブルな新製品の開発と新規事業領域への参入にチャレンジし、そのための人材育成・採用を進めております。
研究分野の採用では、化学はもとよりその製造プロセスや戦略事業分野ほか幅広い分野の人材を採用しております。
また、国際機関・産官学連携をはじめとする様々なパートナーシップを深化させ、社会インパクトとともに人材ポートフォリオの厚みを増していくために、機動的な人材派遣を行い、派遣先でもより活躍しやすい環境の構築に努めております。
■新時代に向けた経営の革新への対応AI・IoT活用による製造現場での生産性・安全性向上、AI活用による研究開発のスピードアップ、ならびにDXの推進に必要な人材を育成していきます。
■人材育成方針従業員一人ひとりの能力向上を支援する教育研修では、特にフォローアップに注力し、研修の内容を確実に習慣として身につけ「能力」とすることを研修の主眼としております。
また、これらの教育研修と併せてキャリア面談を実施し、「自己の明確な目標に向かって、自己の成長を感じ、働きがいを持って仕事に取り組める」環境づくりを推進しております。
■Harima Growth Program System(H-GPS)キャリア開発プログラム(CDP)は、統一された価値観“バリュー”を基軸とし、従業員の10年後のキャリアからバックキャストした計画を実践するという人材育成制度で、従業員の自己成長と上司による部下育成を同時実現する制度です。
人事評価制度(GPS)は、CDPを基に単年ごとの目標に落とし込み、「テーマ達成度(成果評価)」と「バリュー実践度(バリュー評価)」を評価軸とすることを特長としており、単年の積み上げがキャリア形成に繋がっていく仕組みとしております。
■社内環境整備方針従業員が持てる能力を最大限発揮できる環境づくりとして、福利厚生の充実を図っております。
長期休業補償制度セーフティネットとして、従業員自身が傷病により就業不能となった際に、所得を補償する制度。
健康・医療・メンタルヘルス相談サービス(ERPサービス等)・従業員とその家族の体と心の健康の保持・増進と各個人のセルフケアのサ ポートを目的とする相談サービス。
法律相談も対象。
・統括産業医・保健師による教育の充実、専門サポートを強化。
eラーニング基礎教育およびテーマ別の教育に活用。
※全従業員にスマートフォンを配布。
出張移動などの隙間時間にもeラーニング受講可能。
健康管理システム健康管理システムにより、従業員の健康管理を強化。
人的資本に関する詳細な情報については、当社グループのホームページ「従業員とともに」をご参照ください。
(https://www.harima.co.jp/environment/employee.html)■女性活躍推進①女性の活躍を推進するため、キャリアビジョン策定や管理職育成に向けた女性キャリア形成研修を実施しています。
②スタッフ職と総合職の双方向の転換制度、在宅勤務制度、時差勤務制度、育児・介護時短勤務制度を導入し、女性活躍の場の拡大とライフステージの変化に応じた柔軟な働き方ができる施策を推進しています。
■ワークライフ・バランスの実現①育児や介護を行う従業員の状況に合わせた柔軟な勤務時間の選択ができる制度を導入し、職業生活と家庭生活の両立支援に向けた施策を実施しています。
※1992年に育児休業制度、1998年に介護休業制度を導入②2019年に発生したコロナ禍で有効性が確認できた在宅勤務や時差勤務を拡充し、育児・介護以外にも柔軟な勤務時間の選択ができる制度としました。
また、2007年から『ノー残業デー』を導入し、ワークライフ・バランスの実現を推奨しています。
③ リスク管理取締役会や人事委員会などにおける議論の過程で特定される重要なリスクについて、そのレジリエンスも含めコントロールをしております。
重要なリスクレジリエンスコンプライアンス、ガバナンス(不慮の規律違反、社内規則違反、事故などにより、従業員が全力投球する機会を極大化できないリスク)·ベース研修(経営理念、行動規範、法規制、社内規則)·エンゲージメント測定による予兆管理·組織診断、不祥事アンケート、経営倫理士の因子分析、勉強会による意識づけ・改革労務管理上の問題(従業員の健康・安全、法令遵守)·時間外、インターバルのモニタリング·健康管理システムによる会社・従業員による健康情報の可視化、予兆の把握、対処の早期化·製造部門における基礎教育(設備、設計、安全管理)の充実社内・社外通報·通報者の保護、全社員への通報制度の周知·実態把握・事実関係の調査、要因分析、是正措置・対応通報者への報告 ④ 指標と目標従業員エンゲージメント向上に必要な施策を実施していきます。
指標目標実績女性管理職比率2030年度連結           20%ハリマ化成グループ㈱   15%ハリマ化成㈱           7%2024年度連結              16.1%ハリマ化成グループ㈱      13.5%ハリマ化成㈱            0%男性育児休業取得率2030年度ハリマ化成グループ㈱     100%ハリマ化成㈱         100%ハリマ化成商事㈱ 100%2024年度ハリマ化成グループ㈱    対象者なしハリマ化成㈱         90.9%ハリマ化成商事㈱ 対象者なし男女間賃金割合2030年度(全労働者)連結              70%ハリマ化成グループ㈱      70%ハリマ化成㈱          70%ハリマ化成商事㈱ 65%2024年度(全労働者)連結              63.1%ハリマ化成グループ㈱      70.2%ハリマ化成㈱           63.1%ハリマ化成商事㈱ 55.8%エンゲージメント・ストレスチェック(分析・対策実施の充実)目標値: 90以下を維持・キャリア形成支援の充実(キャリア面談の拡充)・ストレスチェック(総合健康リスク) 2021年度 88 2022年度 92 2023年度 932024年度 91 (注)当社では人材の多様性を図る取り組みとして女性管理職比率、男性育児休業取得率、男女間賃金割合等の指標は重要と捉え、引き続き今後も指標としてモニタリングしてまいります。
なお、男性育児休業取得率につきましては、当社の連結子会社のうち一部の国においては、育児休業制度が法的に存在しない、または制度があっても利用率が極めて低い状況にあることから、法規制や労働慣行の違いにより統一的なデータ収集が困難であります。
これらの事情を踏まえ、当該指標および目標については、主要な事業運営を担うハリマ化成グループ㈱およびハリマ化成㈱を対象とした単体ベースで開示しております。
この範囲を選定した理由は、当社グループ全体の人的資本戦略において最も重要な事業基盤を反映していることから、適切であると判断しております。
ストレスチェックの実績は、ハリマ化成㈱とその出向者の実績です。
この範囲を選定した理由は、当社グループの主要な事業運営を担う従業員の健康状態を把握することが、人的資本戦略において最も重要であると判断したためです。
戦略 (3) 戦略① 当社経営に関するリスクと機会、重要課題(マテリアリティ)当社を取り巻く環境、社会、経済の今後の変化と、それが当社経営に与える影響を想定し、次表のとおりリスクと機会、それに伴う課題と取り組みを整理しました。
これらのリスクと機会は、当社グループの持続的な成長と発展に大きな影響を与えるため、適切に管理・対応していく必要があります。
重点領域マテリアリティ認識しているリスク(●)と機会(○)さ発れ生るが期予間想財想務定影さ響れ る当社グループの主な取り組み・対応策(レジリエンス)化リのス蓋ク然顕性在環境地球温暖化への対応● 移行リスク(政策および法規制、技術リスク、市場リスク)、物理的リスク(異常気象の激甚化、主要原料「松」の生息影響、等)短期中期長期小~中■ 自社排出量の削減、調達手段の多様化、損害保険によるリスク抑制、環境マネジメントシステム運営・内部管理の徹底■「サステナブル製品」拡販、高付加価値市場参入中○ 環境配慮型製品の拡販環境負荷低減● 法令違反、地域や地球環境への影響による当社操業への影響中期長期小~中■ 環境と調和した事業活動の実践・取り組み推進(環境負荷の的確な把握・提言、省エネルギー推進、化学物質排出量削減、廃棄物削減、研究開発、等)低○ 環境配慮型製品の拡販温室効果ガス排出量削減● 多排出企業として当社製品の販売に影響が出る、炭素税等将来的な課税中期長期小~中■ 温室効果ガス削減ロードマップの策定・公表■ ため池水上太陽光発電事業やエネルギー転換ほか施策推進■ Scope1,2,3算出と製品カーボンフットプリントへの転用低○ カーボンフットプリント進展時の低排出製品として差別化社会サプライチェーン・マネジメント● 原材料調達遅延、原材料価格変動、違法資源・非人権的資源の意図せぬ調達短期中期長期小~中■ 調達手段多様化・拡充推進、代替製品の開発■ 武装勢力の資金源につながる「紛争鉱物」不使用の取り組み、調達方針・ガイドラインの公表、サプライチェーン・デューデリジェンスの取り組み低○ 調達コスト管理、生産性向上、社会的責任・供給責任遂行人的資本経営● 事業成長計画に相応しい組織・人材が整備されず当社の事業成長の妨げとなること、就業環境の整備不充分により従業員の能力が充分発揮されないこと中期長期小~中■ 長期ビジョン・中期経営計画に連動した人材戦略の策定・推進■ 従業員エンゲージメント、タレントマネジメントの高度化推進低○ 企業の中長期的な成長に資する人材戦略の策定・開示による企業価値の向上技術革新● 新製品開発が遅れることによる逸失利益、環境配慮型製品に対する投資や研究開発費の増加中期長期小~中■ 独自技術を活かした研究開発、産官学間共同研究■ 研修、海外派遣、留学等、内外諸機関交流などを通じた研究者の育成■ 研究開発投資への重点的な資源配分■ 科学技術振興と世界文化発展への寄与を目的として、科学技術に関する調査・研究・国際交流に対する助成・奨励(松籟科学技術振興財団)低○ 環境配慮型製品をはじめ新規開発品による新市場参入・需要拡大機会の捕捉ガバナンス労働安全性● 製造現場における従業員の傷病、専門知識・技術の欠如による事故、企業イメージの毀損短期中期長期中■ 化学物質管理システム導入による適切な管理■ 危険予知(KY)活動、リスクアセスメントによる予防保全と改善活動■ 防災訓練、体験型安全研修による安全意識の向上低○ 従業員の健康維持、生産性の向上、社会的責任遂行、企業の信頼維持・向上リスク管理● 企業理念、行動基準、社内規程への不作為による違反で当社のコンプライアンスリスクや事業等のリスクが顕在化すること短期中期長期小■ 社内牽制態勢の維持・向上、社内教育(継続)■ 後発事象に対するPDCA改善対応・再発防止、潜在リスクの分析・計量化・管理低○ 適正なリスク分析・評価・レジリエンスによる事業の適正な評価・推進コーポレートガバナンスの充実● 不正行為の発生、企業価値の低下、法務リスク、社会的批判短期中期長期小■ あらゆるステークホルダーに対して企業価値を高める活動をするため、迅速な意思決定と透明性、合理性の向上を図るべく、「コーポレートガバナンスの充実」に努めております低○ プライム市場上場企業としての信頼確保、健全な持続的成長を支える経営基盤の維持・向上 リスクと機会 :当社グループの見通しに影響を与えることが予想されるサステナビリティ関連のリスクと機会発生が予想される期間:リスクと機会が発生すると予想される期間。
短期(1年未満)、中期(5年未満)、長期(10年未満)。
投資家等に比較的馴染みのある日本国債償還期間に応じた分類を採用。
想定される財務影響 :財務影響度にリスク管理上の重要性を加味し、以下に分類。
(大)経営に大きな(事業継続が困難な)収益影響が出る(中)経営に長期的な収益影響、一時的だが大きな収益影響(小)部門運営に影響が出る、経営に一時的な収益影響が出るリスク顕在化の蓋然性:低減策を施した上でリスクが顕在化する蓋然性。
(高)直ちに、或いは連続年度で、或いは常態化の可能性が高く、有効なレジリエンスが講じられない(中)対象期間中に断続的な発生が予見され、追加レジリエンス策を講じるまでに数年かかる(低)対象期間中の発生が数年以内に留まる、速やかなレジリエンス策を講じることができる ② 社会的課題解決に向けた「サステナブル製品」の拡販当社は、粗トール油を蒸留してトールロジン、トール油脂肪酸を生産する国内唯一のメーカーです。
当社は、さらにトールロジン、トール脂肪酸から生産するパインケミカル製品だけでなく、様々な環境配慮型製品を社会に供給しております。
中期経営計画「NEW HARIMA 2026」では、当社グループの強みを活かし、再生可能原料の使用、有害性物質・VOC低減、3R、脱プラといった環境負荷を低減する社会的課題の解決に役立つ製品として「サステナブル製品」を拡販する戦略を掲げております。
③ 脱炭素社会実現に向けた取り組み当社の主業であるパインケミカル事業は、松材からパルプを製造する時に副生する粗トール油を原料として有効利用して様々な化学素材を生産する、循環型ビジネスモデルを特徴としております。
当社グループの循環型事業の成長と脱炭素社会実現に向けた取り組みには比較的長い歴史があります。
1958年にトール油精留事業に参入、2005年には加古川製造所(兵庫県加古川市)にバイオマス発電設備、2014年には伊保基地(兵庫県高砂市)で太陽光発電システム(発電能力1,129kW)を稼働させるなど、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを行っております。
2022年にはカーボンニュートラル都市ガスを導入し、2023年には地域行政・住民との価値共創・課題解決プロジェクトとして「ため池水上太陽光発電事業」を開始しました。
2023年4月には加古川製造所に実質CO2フリーのプラント運営をめざすミルセン(香料原料)の製造設備を完工しました。
また、再エネ指定の非化石証書を組み合わせることでCO2排出量をゼロとする仕組みを導入し、加古川製造所の電力CO2排出量のゼロ化を実現する取り組みを行い、その他の国内工場でも同様の取り組みを進めます。
2021年6月には、国内の温室効果ガス削減ロードマップを公表しました。
2030年46%削減(2013年度比)という政府の温室効果ガス削減目標に対して3年前倒しし、2027年に46%削減、2030年には50%削減を目標にしております。
その実現に向けて、再生可能エネルギーやバイオマスエネルギーの拡大、エネルギーの効率化に取り組みます。
<温室効果ガス削減ロードマップ(CO2換算)>
指標及び目標 (5) 指標および目標持続可能社会の建設に向けた環境課題や社会課題の解決に当社が取り組む際に、サステナブル製品売上高と温室効果ガス(GHG)排出量を「指標と目標」として進捗管理しております。
温室効果ガス排出量の管理は、Scope1、2に加え、2022年より部分的にScope3の集計を開始しており、各目標の達成に向けた取り組みを進めます。
単位:百万円、t-CO2 目標2018201920202021202220232024サステナブル製品売上高連結2021年度実績比2026年度+30%(82,800百万円)---63,693 76,849進捗率68.9%71,487進捗率40.8%78,499進捗率77.5%GHG排出量Scope1,2※1,2国内2027年度9,260t2030年度8,618t15,85015,28614,36315,88717,37215,53914,320 (参考)Scope1,2海外 48,48748,67047,66047,46047,01740,244-※4Scope3※3国内 ---86,006178,858175,236-※4 ※1 2023年度以降のGHG排出量は、温対法に基づく「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」の改正後の係数を使用。
※2 ハリマ食品(株)、ハリマ化成商事(株)が所有しているゴルフ場およびホテルは集計から除外。
※3 2021年度はハリマ化成(加古川)とハリマMID(加古川)、2022年度以降はハリマ化成(国内)とハリマMIDを対象に算定。
※4 2024年度実績については、現在、集計中です。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下があります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
事業等のリスク影響度発生可能性高 → 低高 → 低 4 3 2 1 4 3 2 1(1) 経営環境に関するリスク① 各国の経済状況、世界情勢・ ○ ・ ・・ ○ ・ ・② 原材料の調達・ ・ ○ ・・ ・ ○ ・③ 自然災害や感染症・ ・ ○ ・・ ・ ・ ○④ 為替レートの変動・ ○ ・ ・・ ○ ・ ・⑤ 公的規制・ ・ ○ ・・ ○ ・ ・
(2) 事業運営に関するリスク① 生産活動における事故○ ・ ・ ・・ ・ ・ ○② 製造物責任・ ○ ・ ・・ ・ ・ ○③ 知的財産・ ・ ・ ○・ ・ ・ ○④ 情報セキュリティ・ ○ ・ ・・ ・ ○ ・(3) 経理・財務に関するリスク① 資金調達・ ・ ○ ・・ ・ ○ ・② 固定資産の減損・ ・ ○ ・・ ○ ・ ・ 影響度 発生可能性高4経営に大きな影響が出る 高4数か月に1回以上発生↓3経営に長期的な影響が出る ↓31~2年に1回程度発生2経営に一時的な影響が出る 25年に1回程度発生低1部門運営に影響が出る 低110年以内に1回程度発生 (1)経営環境に関するリスク ① 各国の経済状況、世界情勢(影響度:3、発生可能性:3)当社グループの製品需要は販売している国または地域の経済状況の影響を受けます。
従いまして、日本、北米、南米、アジア、欧州等の主要市場における景気後退、政情不安、貿易摩擦などの世界情勢、およびそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループの業績予想では、世界のマクロ経済の動向や規制動向、市場動向を調査し、想定に沿った現実的な目標設定を行っております。
  ② 原材料の調達(影響度:2、発生可能性:2)当社グループは、ロジン、粗トール油および石油化学製品などの原材料を購入して製品を製造・販売しております。
そのため、市況によって原材料購入価格の変動リスクがあります。
また、戦争、暴動、テロ、自然災害、感染症、環境規制、ストライキ、サプライヤーの工場における事故災害やサプライチェーンの混乱などにより原材料の調達が制限された場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループの業績予想は、原材料価格の動向や契約状況、仕入れ先の原材料提供可能量を踏まえて策定しております。
また、原材料調達の制限といったリスクを極小化するために、仕入れ先の分散などサプライチェーンの冗長化などに取り組んでおります。
  ③ 自然災害や感染症(影響度:2、発生可能性:1)当社グループが事業展開している地域で大規模な自然災害や想定を超える感染症の拡大により操業を中断する事象が発生した場合、生産能力が著しく低下し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、自然災害を想定して、国内外各地に配置する生産拠点の相互広域バックアップ体制の構築を進めてまいりました。
④ 為替レートの変動(影響度:3、発生可能性:3)当社グループの事業には、海外における製品の生産と販売が含まれております。
各国における財務諸表の現地通貨建ての各項目は、連結財務諸表作成のため円換算されております。
これらの項目は外貨建数値に変動がない場合でも、円換算後の当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループは、金融市場の動向を踏まえつつ、為替予約などでリスク回避に努めております。
  ⑤ 公的規制(影響度:2、発生可能性:3)当社グループは、事業展開する各国において、事業・投資の許認可、国家安全保障またはその他の理由による輸出制限、関税をはじめとするその他の輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。
また、通商、独占禁止、特許、消費者、租税、為替管理制度、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けております。
これらをはじめとする規制の改正によっては当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループは、各国法規制を遵守すべく、グローバル行動指針や社内規程を整備の上、社員教育を行い、監査体制を整備しております。
また、各国法規制の改正についても適時に対応する体制としております。

(2)事業運営に関するリスク  ① 生産活動における事故(影響度:4、発生可能性:1)当社グループは、生産活動で爆発や有害物質の漏洩などが生じた場合、近隣住民ならびに従業員の安全確保、復元処置を速やかに行いますが、そのためのコストが発生し、生産能力や信頼の低下を招く可能性があります。
 当社グループは、生産拠点の重要な設備すべてについて定期点検・保守を行っております。
また、排水処理施設には異常値を即時に検知する常時監視システムを備えております。
加えて、従事する監督者や従業員の資格取得、研修を実施しております。
  ② 製造物責任(影響度:3、発生可能性:1)当社グループは、製造物責任賠償保険に加入しておりますが、賠償額が保険の補償範囲を超える大規模なクレ―ムや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥により売上が低下し、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、グループ品質方針を定め、品質マネジメントシステムの運用と改善を継続することで、顧客からのご要請と各種法規制に適合する質の高い製品を提供し続ける体制を整備しております。
③ 知的財産(影響度:1、発生可能性:1)当社グループの事業分野に関する知的財産権については、特許権、商標権を取得しております。
当該知的財産権に基づく具体的な製品ノウハウについては、当社グループ内に蓄積しているため、知的財産権が侵害されることにより当社グループの業績に重大な影響を受ける可能性は低いと想定しておりますが、知的財産に関しての紛争が発生した場合、製品販売への影響、訴訟対応とその結果によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、適切な知財管理を行うための組織を設置することにより、リスクの低減に努めております。
④ 情報セキュリティ(影響度:3、発生可能性:2)当社グループの財務、人事、顧客、戦略、技術など、紙、電子媒体、ネットワーク上にある機密情報が毀損、漏洩した場合、事業活動に支障を来たすことがあります。
また、情報インフラの増強で投資・経費が増加することがあります。
これらによって、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループは、電子情報については各種セキュリティ対策および研修による社員のセキュリティレベル向上により、機密情報の毀損・漏洩の防止に努めております。
(3)経理・財務に関するリスク ① 資金調達リスク(影響度:2、発生可能性:2)当社グループの事業に必要な資金は、株主や金融機関より調達しております。
金融市場の不測の混乱により、借入コストの大幅な上昇や、借入そのものが困難になることで、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループは、資金調達の効率化および安定化を図るため、国内外取引銀行との特定融資枠契約を締結しております。
② 固定資産の減損(影響度:2、発生可能性:3)当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。
このため、今後の土地等の時価や事業環境の大幅な変動によって、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。
)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、欧米の高い金利水準の継続や中国経済の低迷、原材料やエネルギー価格の高止まりに伴う物価上昇などにより、経済環境は不透明な状況が続きました。
日本経済は、雇用の拡大、賃金の上昇などの環境改善やインバウンド需要に支えられ、経済活動は緩やかな持ち直しの動きがみられるものの、原材料やエネルギー価格をはじめとした物価の上昇が、経済環境に影響を及ぼしました。
このような環境下、当社グループの海外事業は、欧州の需要が低迷したものの、北米の需要が堅調であったため、売上高は前期に比べ増収となりました。
利益面は、原材料価格の低下やコスト削減への取り組みにより、前期に比べ増益となりました。
国内事業は、市場価格が上昇したこともあり売上高は前期に比べ増収となり、利益面も売上高の増加に伴い前期に比べ増益となりました。
また、連結売上高は過去最高を更新し、1,000億円を超えることができました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の連結業績は、売上高は1,010億6百万円となり、前期に比べ86億7千5百万円(9.4%)の増収となりました。
利益面では、営業利益は売上高の増加に伴い20億8千3百万円(前期は営業損失2億1千1百万円)となりました。
経常利益は13億3千万円(前期は経常損失2億7千5百万円)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は7億6千3百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失11億6千1百万円)となりました。
当社グループのセグメント別経営成績の概況は次のとおりであります。
a.樹脂・化成品売上高は、国内では前期に比べて増収となりましたが、ブラジル子会社Harima do Brasil Indústria Química Ltda.の株式をブラジル従業員に譲渡し、連結対象外となったことなどに伴い、210億8千8百万円と、前期に比べ3億4千8百万円(△1.6%)の減収となりました。
一方で営業利益は、国内の売上高の増加により4億1千万円となり、前期に比べ1億9千9百万円(94.5%)の増益となりました。
・塗料用樹脂は、上半期は物価高や、天候不順の影響によって建築外装用塗料の需要が減少しましたが、下半期に持ち直したことにより、売上高は前期並みとなりました。
・印刷インキ用樹脂は、商業用印刷などに使用される平版インキ市場の縮小が続いているものの、原材料価格高騰による販売価格の値上げが進んだことにより、売上高は前期並みとなりました。
・合成ゴム用乳化剤は、タイヤ需要が低調に推移しましたが、その他用途の需要が持ち直したことと、原材料価格高騰による販売価格の値上げにより、売上高は前期に比べ増収となりました。
・2023年度に製造販売を開始した香料原料のミルセンは、需要増加に伴い販売数量が増加し、売上高は前期に比べ増収となりました。
                                          (単位:百万円) 当連結会計年度(A)前連結会計年度(B)増減額(A-B)増減率(%)売上高21,08821,436△348△1.6営業利益41021119994.5 b.製紙用薬品売上高は、279億2千4百万円と、前期に比べ32億9千7百万円(13.4%)の増収となりました。
営業利益は、21億2千3百万円となり、前期に比べ5億7千4百万円(37.1%)の増益となりました。
・紙力増強剤は、国内では段ボール原紙の需要減少が継続したことに伴い、売上高は前期に比べ減収となりました。
中国では板紙の生産量が増加したことにより、売上高は前期に比べ増収となりました。
・サイズ剤は、国内は紙・板紙の生産量が減少しましたが、シェア拡大により売上高は前期並みとなりました。
米国は販売先が増えたことに伴い、販売数量が増加し、売上高は前期に比べ増収となりました。
                                          (単位:百万円) 当連結会計年度(A)前連結会計年度(B)増減額(A-B)増減率(%)売上高27,92424,6273,29713.4営業利益2,1231,54857437.1 c.電子材料売上高は、132億9千9百万円と、前期に比べ17億1千3百万円(14.8%)の増収となりました。
営業利益は、海外のはんだ付け材料用の原材料価格の高騰や、はんだ事業拡大に向けた人員増加に伴う人件費および設備移動費用の増大により3億8千2百万円となり、前期に比べ1億9千9百万円(△34.3%)の減益となりました。
・はんだ付け材料は、海外の販売数量が増加し、売上高は前期に比べ増収となりました。
・半導体用機能性樹脂は、生成AI向けの半導体需要が好調で、市況も好調に推移したことにより、売上高は前期に比べ増収となりました。
・熱交換器用ろう付け材料は、市況が悪化している中国やタイ向けの自動車用熱交換器の需要減少により、売上高は前期に比べ減収となりました。
                                          (単位:百万円) 当連結会計年度(A)前連結会計年度(B)増減額(A-B)増減率(%)売上高13,29911,5851,71314.8営業利益382582△199△34.3 d.ローター売上高は、348億5千2百万円と、前期に比べ36億7千1百万円(11.8%)の増収となりました。
営業利益は、販売数量が増加したことに加え、原材料価格の低下や経費削減に取り組んだことにより6億2千2百万円(前期は営業損失16億7千5百万円)となりました。
・粘接着剤用樹脂分野は、合成ゴム用乳化剤が低調に推移しましたが、欧州、北米、アジアを中心に水系粘着付与剤が好調であったこと、北米で路面標示塗料用樹脂の販売数量が大幅に増加したことにより、前期に比べ増収となりました。
・印刷インキ用樹脂分野は、物価上昇に伴う消費財の需要が減少し、総じて新聞や商業印刷などの出版用インキの出荷が落ちこみましたが、シェア拡大により北米での販売数量が増加し、売上高は前期に比べ増収となりました。
                                          (単位:百万円) 当連結会計年度(A)前連結会計年度(B)増減額(A-B)増減率(%)売上高34,85231,1813,67111.8営業利益又は損失(△)622△1,6752,297- 当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ14億6千万円増加し、1,000億4千4百万円となりました。
増減の主な内容は以下のとおりとなりました。
(流動資産)商品及び製品が21億4千3百万円増加しましたが、現金及び預金が21億4百万円、受取手形及び売掛金が10億3千3百万円、原材料及び貯蔵品が8億6千6百万円それぞれ減少しました。
(固定資産)投資有価証券が6億9千9百万円減少し、顧客基盤が1億8千4百万円減少しましたが、機械装置及び運搬具が23億9千3百万円、建物及び構築物が9億1千9百万円、リース資産が3億8千8百万円それぞれ増加しました。
(流動負債)支払手形及び買掛金が2億5千5百万円増加し、その他が14億1千5百万円増加しましたが、短期借入金が18億5千4百万円、1年内返済予定の長期借入金が9億2千6百万円、訴訟損失引当金が6億1千3百万円それぞれ減少しました。
(固定負債)長期借入金が55億4千3百万円増加し、リース債務が4億7千2百万円増加しました。
(純資産) 為替換算調整勘定が19億7千8百万円増加しましたが、資本剰余金が11億3千3百万円、非支配株主持分が29億8千6百万円、その他有価証券評価差額金が4億3千万円それぞれ減少したことにより、自己資本比率は37.3%となりました。
(単位:百万円) 2025年3月末(A)2024年3月末(B)増減額(A-B)増減率(%)流動資産合計52,14353,588△1,445△2.7固定資産合計47,90144,9952,9056.5資産合計100,04498,5831,4601.5流動負債合計45,87847,690△1,811△3.8固定負債合計16,15410,0126,14261.3負債合計62,03357,7024,3317.5純資産合計38,01040,881△2,870△7.0負債純資産合計100,04498,5831,4601.5自己資本比率(%)37.337.8-△0.5 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は46億4千5百万円となり、前連結会計年度末と比べ19億8千7百万円減少しました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
a.営業活動によるキャッシュ・フローでは、61億4千5百万円の収入となりました。
これは主として、税金等調整前当期純利益18億1千8百万円、減価償却費28億2千7百万円、売上債権の減少額が19億2千3百万円により、資金の収入が支出を上回ったことによるものであります。
b.投資活動によるキャッシュ・フローでは、49億8千万円の支出となりました。
これは主として、有形固定資産の取得による支出が54億6千1百万円等により、資金の支出が収入を上回ったことによるものであります。
c.財務活動によるキャッシュ・フローでは、36億6千9百万円の支出となりました。
これは主として、連結の範囲の変更を伴わない関係会社出資金の取得による支出が41億3千3百万円により、資金の支出が収入を上回ったことによるものであります。
③生産、受注および販売の状況a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)樹脂・化成品17,855△5.8製紙用薬品25,60112.9電子材料10,41336.9ローター54,06916.4その他2,31176.2合計110,25113.7  
(注) 金額は販売価格によっております。
b.受注状況当社グループは見込生産を行っており、該当事項はありません。
c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)樹脂・化成品21,088△1.6製紙用薬品27,92413.4電子材料13,29914.8ローター34,85211.8その他3,8684.5合計101,0339.2
(注) 1. セグメント間取引については、相殺消去しております。
2. 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容(資産)当連結会計年度末の資産合計は1,000億4千4百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億6千万円増加しております。
これは主として、流動資産では、商品及び製品が21億4千3百万円増加しましたが、現金及び預金が21億4百万円、受取手形及び売掛金が10億3千3百万円、原材料及び貯蔵品が8億6千6百万円減少し、固定資産では、投資有価証券が6億9千9百万円、顧客基盤が1億8千4百万円減少しましたが、機械装置及び運搬具が23億9千3百万円、建物及び構築物が9億1千9百万円、リース資産が3億8千8百万円増加したためであります。
(負債)当連結会計年度末の負債合計は620億3千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ43億3千1百万円増加しております。
これは主として、流動負債では、支払手形及び買掛金が2億5千5百万円、その他が14億1千5百万円増加しましたが、短期借入金が18億5千4百万円、1年内返済予定の長期借入金が9億2千6百万円、訴訟損失引当金が6億1千3百万円減少し、固定負債では、長期借入金が55億4千3百万円、リース債務が4億7千2百万円増加したためであります。
(純資産)当連結会計年度末の純資産合計は380億1千万円となり、前連結会計年度末に比べ28億7千万円減少しております。
これは主として、為替換算調整勘定が19億7千8百万円増加しましたが、資本剰余金が11億3千3百万円、非支配株主持分が29億8千6百万円、その他有価証券評価差額金が4億3千万円減少したためであります。
(自己資本比率)自己資本比率は前連結会計年度末の37.8%から37.3%へと0.5ポイントの減少となりました。
連結会計年度末の発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は前連結会計年度末の1,535.78円から1,538.53円と2.75円の増加となりました。
(売上高)当連結会計年度の売上高は1,010億6百万円となり、前連結会計年度に比べ86億7千5百万円の増収となりました。
これは主として、海外事業では、欧州の需要が低迷したものの北米の需要が堅調であり、国内事業では、市場価格が上昇したためであります。
(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度の売上原価は792億1千1百万円となり、前連結会計年度に比べ48億2百万円増加しております。
売上原価率は2.2ポイント減少し78.4%となりました。
これは主として、海外事業での原材料価格の低下やコスト削減、国内事業での売上高の増加に伴うものであります。
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は197億1千1百万円となり、前連結会計年度に比べ15億7千8百万円増加しております。
売上高比率は0.1ポイント減少し19.5%となりました。
これは主として、従業員給料及び賞与や運搬費が増加したものの、売上高の増加に伴い売上高比率が減少したためであります。
この結果、当連結会計年度の営業利益は20億8千3百万円となり、前連結会計年度に比べ22億9千5百万円の増益となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)当連結会計年度の営業外収益は6億7千3百万円、営業外費用は14億2千6百万円で、営業外損失は7億5千3百万円となりました(前連結会計年度の営業外損失は6千3百万円)。
これは主として、為替差益が増加したものの支払利息や持分法による投資損失が増加したためであります。
この結果、当連結会計年度の経常利益は13億3千万円となり、前連結会計年度に比べ16億5百万円の増益となりました。
(特別利益、特別損失)当連結会計年度の特別利益は12億7千6百万円となり、投資有価証券売却益として11億8千1百万円、関係会社清算益として9千5百万円計上しております。
特別損失は7億8千8百万円となり、投資有価証券評価損として1億5千3百万円、減損損失として3億5千8百万円、関係会社出資金売却損2億6千5百万円計上しております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)上記の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は7億6千3百万円となり、前連結会計年度に比べ19億2千4百万円の増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、主に営業活動によるキャッシュ・フローの収入が61億4千5百万円、投資活動によるキャッシュ・フローの支出が49億8千万円、財務活動によるキャッシュ・フローの支出が36億6千9百万円あったことにより、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は前連結会計年度に比べ19億8千7百万円(30.0%)の減少となりました。
当社グループの資金の財源につきましては、短期借入金の残高が280億7千1百万円、長期借入金(一年内返済予定長期借入金を含む)の残高が121億3千9百万円となっております。
また、当社グループの資金の流動性については、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの収入が61億4千5百万円であり、当連結会計年度末において現金及び現金同等物を46億4千5百万円保有しております。
さらには、金融機関との間にコミットメントライン契約を締結しており、国内・海外で必要なタイミングで資金調達を行える体制になっております。
将来の予測可能な資金需要に対して不足が生じる事態に直面する懸念は少ないと認識しております。
③重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a.貸倒引当金当社グループは、顧客の支払不能時に発生する債権の貸倒による損失見積額について、貸倒引当金を計上しております。
顧客の財務状態が悪化しその支払能力が低下した場合、追加計上が必要になる可能性があります。
b.投資の減損当社グループは、長期的な取引関係維持のために、特定の顧客および金融機関の株式を保有しております。
これらの株式には、上場株式と非上場株式が含まれます。
当社グループは、投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、投資に対する減損額を計上しております。
上場株式への投資の場合、通常決算期末時点で株価が取得価額に対して50%以上下落した場合に減損額を計上しております。
また、取得価額に対して30%以上50%未満の範囲で下落した場合には、過去における時価の推移等を勘案し、回復可能性がないと判断した銘柄については、減損額を計上しております。
非上場株式への投資の場合、その会社の純資産額が、投資額に対して50%程度以上、下回る場合に減損額を計上しております。
将来、市況悪化または投資先の業績不振により、現在の帳簿価額に反映されていない損失または帳簿価額の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要になる可能性があります。
c.繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、回収可能性が高いと考えられる金額を計上しております。
繰延税金資産を評価するにあたっては、将来の課税所得および過去の業績等を基準に検討しております。
しかし、繰延税金資産の全部または一部を将来回収できないと判断した場合、および計上された繰延税金資産を上回る金額を今後回収できると判断した場合、当該判断を行った各々の期間に繰延税金資産の調整額を費用および収益として計上が必要になる可能性があります。
d.固定資産の減損当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識および測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ、将来キャッシュ・フローの総額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
研究開発では、“新規事業、成長分野に向けた研究開発”をキーワードとし、“パインケミカルを軸に、成長分野への資源配分を継続し、新製品開発による新市場参入を目指す”ことを目標に活動しております。
またデジタル技術を活用したものづくりでは、経済産業省が定める制度に基づき、「DX認定事業者」に選定されました。
DXの推進により、引き続き研究開発の合理化とスピードアップを図っていきます。
各分野の取り組みとして、パインケミカル分野では当社製品の出発原料である粗トール油に関わる国際持続可能性カーボン認証を取得するとともに機能性や環境調和性の高いゴム用添加剤、機能性樹脂分野では乳化・分散技術を利用した水系樹脂やPFAS(有機フッ素)フリーとなる離型剤の研究開発により、新たな事業領域への挑戦を進めております。
また製紙用薬品分野では海外の紙製食品包装材料規制に対応する製品の拡充を継続しており、紙素材に撥水や撥油およびヒートシール性を付与できるバリアコート剤は日本や海外顧客での採用が始まりました。
これらの分野では、化学素材の機能向上やバイオリニューアブル化への流れを意識した製品開発を進めていきます。
電子材料分野では、引き続き、生成AIや3Dパッケージなどで成長が期待される半導体産業や自動車産業向けの材料開発に取り組んでおります。
さらに先端技術分野として着手した、「情報通信市場」「エネルギー市場」「環境・ヘルスケア市場」に向けた新製品開発では、銀ナノ抗菌液や情報通信市場向けの金属ペーストといった進展している複数のテーマについて現中期計画期間中の製品化を目指しております。
当社グループは、日本以外にも、ベルギー、オランダ、英国、米国、アルゼンチンに研究開発拠点を有しており、これら拠点間の連携を密に取り合うことで、グローバル市場の多様なニーズを迅速かつ的確に捉え、顧客の課題解決につながる研究開発活動を推進しております。
当連結会計年度の研究開発費は、2,782百万円、特許の登録件数は国内6件、海外が15件、国内の出願件数は12件、海外の出願件数は13件でした。
(1)パインケミカル当分野においては、当社の強みである粗トール油精留事業に関連した技術開発に加え、印刷インキ用樹脂、粘接着剤用樹脂、合成ゴム用乳化剤、ロジンや脂肪酸誘導体等の研究開発を行っております。
松材から得られるバイオマス資源である粗トール油は、温室効果ガスの排出量削減に貢献できるため、世界的にニーズが高まっております。
当社グループでは、特性の異なる世界中の粗トール油を余りなく活用できる技術の構築や、粗トール油から得られたロジンや脂肪酸を使った製品における国際持続可能性カーボン認証「ISCC(International Sustainability and Carbon Certification) PLUS」ならびに「ISCC EU」の取得を通じ、これらを使用した製品の価値向上に取り組み、さらなる事業成長へ繋げていきます。
印刷インキ用樹脂は平版インキ市場が縮小していますが、販売数量の確保と収益性の改善のため、印刷適性に優れた新製品の開発と市場への投入を進めていきます。
粘接着剤用樹脂は、高温使用環境下でも粘着力を維持できる耐熱性を重視した新規の粘着付与材樹脂を開発しており、当社が保有する水系化技術を駆使することで同樹脂のエマルション製品も開発が進んでおります。
また新たな分野への取り組みでは、国内や海外の顧客にてタイヤ用添加剤やアスファルト用添加剤の評価が進展、いずれも初期段階の評価で目的とした機能を確認いただき、次のフェーズへと進んでおります。
いずれも各分野で要求される機能について、その発現機構を踏まえながら新しい添加剤の開発を進めていきます。
当分野における研究開発費の金額は275百万円であり、報告セグメントに帰属しない全社費用であります。

(2)機能性樹脂当分野においては、塗料用樹脂およびフィルム等のコーティング剤に使用される機能性樹脂の研究開発を行っております。
塗料用樹脂は、建築外壁用の環境配慮型弱溶剤系樹脂の開発を進めるとともに、より環境に配慮した水系塗料用樹脂の開発にも取り組み、いずれも新たな製品を上市しました。
新たな水系塗料用樹脂は、高光沢で高い密着性と耐水性を併せ持ち、建築外装だけでなく鉄部等の塗装に適した耐久性を持っております。
市場でも高い評価を得ることができており、今後はさらなる拡販に取り組んでいきます。
コーティング剤に使用される機能性樹脂は、ディスプレイや電子部品等の伸長市場や高付加価値市場向けに製品開発を進めております。
当社の基盤技術である樹脂合成、分散、表面・界面制御技術を応用した光学フィルム向けのコーティング剤や、樹脂変性技術および相溶化技術を深化させた離型剤の開発により、市場のニーズに応えていきます。
離型剤ではPFASフリーの製品を開発するとともに、製造工程が複雑化する半導体のモールド工程向けの革新的な離型フィルムも開発しました。
開発した離型フィルムは、深い金型や大面積の成型でも破れにくく、安定した成型プロセスの実現が期待できます。
現在、半導体パッケージ、パワー半導体、生成AIなど、様々な用途で市場への提案を行っております。
当分野における研究開発費の金額は273百万円でありました。
(3)製紙用薬品当分野においては、水性樹脂の合成をコア技術とし、段ボールなどの紙の強度を高めるPAM(ポリアクリルアミド)系紙力増強剤、紙の吸水性を制御して水性インクのにじみ防止や耐水性を付与するロジン系サイズ剤、紙の表面に塗ることで印刷適性や撥水性を付与する表面紙力増強剤や表面サイズ剤など、製紙工程で使用される機能性薬剤を軸とする研究開発を行っております。
基盤製品であるPAM系紙力増強剤やロジン系サイズ剤については、国内の紙の需要減少を踏まえ、紙生産量の約50%を占める中国と米国、生産量が増加している東南アジア市場で適用できる製品やアプリケーションの開発を進めております。
特に紙製品の世界的な輸出入、脱プラスチックの潮流から需要が高まりつつある食品包装用紙向け薬剤として、米国食品医薬品局(FDA)、ドイツ・BfR、中国・GB9685といった、世界的に主要な三法規制に対応可能な安心で安全な製品(間接食品添加物として海外法規制に対応可能な製品)の拡充に注力しております。
また事業拡大に向け、紙の原料となるパルプの生産工程に用いるピッチコントロール剤や、紙製素材に耐水、耐油、防湿性などを与えるバリアコート剤を開発し、顧客展開を進めております。
バリアコート剤に関しては、近年人体や環境への悪影響が取りざたされているPFASを使用しない耐水・耐油剤へのニーズが高まっており、開発依頼や採用が増えております。
また、バイオマスベースのバリアコート剤も開発しており、顧客展開とともに、さらなる機能向上を検討しております。
海外市場に関しては、当社子会社である中国の杭州杭化哈利瑪化工有限公司や米国のPlasmine Technology,Inc.と連携して、現地市場に合致した製品や技術の開発を進めております。
紙生産量世界一位の中国では、一昨年に開発したPAM系紙力増強剤用の定着助剤の販売が順調に伸長しており、新たに開発した食品包装用紙や衛生紙専用のPAM系紙力増強剤も販売を開始しました。
米国では、FDA認証取得製品を軸とした事業展開を進めることで、従来のロジン系サイズ剤に加え、PAM系紙力増強剤の販売も順調に増加しております。
環境負荷が少なく、紙製素材の利活用に大きく貢献できる製品の開発と市場への提供によって、サステナブルな社会の構築に貢献していきます。
当分野における研究開発費の金額は845百万円でありました。
(4)電子材料当分野においては、自動車産業、半導体産業用途を中心に、はんだ付け材料、半導体用機能性樹脂、ろう付け材料の研究開発を行っております。
はんだ付け材料は、精緻な電子制御が要求される車載用電子機器の高機能化と大きなストレスでも接合部が壊れない高信頼性、これらの両立を実現するソルダペーストの開発とグローバル市場への展開を推進しております。
半導体用機能性樹脂では、当社の得意とする高分子合成技術や有機合成技術を活用し、微細・微小な配線や電極形成に対応できる製品の開発を推進しております。
生成AIなどの成長分野における採用が進んでおり、半導体デバイスの高性能化に大きく貢献することができると期待しております。
熱交換器用ろう付け材料は、自動車用アルミニウム熱交換器接合用材料の海外展開推進と、給湯器等への搭載が拡大しているステンレス熱交換器を接合するろう付け材料の開発に注力しております。
とくに、熱交換器の小型化や軽量化の実現、環境保全や省エネルギー化に向けて、ろう付け材の水系化や多様化する塗布工法に対応できる製品の開発に取り組んでおります。
当分野における研究開発費の金額は447百万円でありました。
(5)先端技術当分野においては、今後の成長が期待される「情報通信市場」「エネルギー市場」「環境・ヘルスケア市場」に向けた新製品の開発に取り組んでおります。
これまで当社が培ってきた金属ナノ粒子の設計技術、分散剤の設計技術、分散技術、バイオテクノロジーをコアコンピタンスとして、それぞれの市場の発展に貢献できる製品や技術の開発を進めております。
情報通信市場では、積層セラミックコンデンサ(MLCC)用部材や各種チップ部品用電極材料の開発に注力し、進化・発展する市場において、さらなる付加価値の向上に貢献できる製品開発に取り組んでおります。
エネルギー市場では、リチウムイオン二次電池(LiB)用部材の開発に注力しており、市場で要求される高エネルギー密度・高出力密度に対応できる製品開発に取り組んでおります。
また環境・ヘルスケア市場においては、抗菌材料およびバイオプロセスによる新規ヘルスケア商品の開発に注力しており、環境に配慮した付加価値の高い商品開発に向けた検討を進めております。
2024年度、進展がみられた銀ナノ抗菌液や情報通信市場向けの金属ペーストなどについては、2025年度での本格的な販売を目指しております。
当分野における研究開発費の金額は248百万円であり、報告セグメントに帰属しない全社費用であります。
(6)ローター当事業においては、サステナビリティをキーワードとして粘接着剤用樹脂、道路標識塗料用樹脂、印刷インキ用樹脂、合成ゴム用乳化剤およびアロマケミカルなどの研究開発を行っております。
粘接着剤用樹脂の分野では、水系粘着付与剤樹脂(商品名:SnowTackTM)は、高いグローバルシェアを維持しております。
そして、次世代型の水系粘接着付与剤として当社特許技術を活用し開発した高濃度水系粘着付与剤は、省エネルギーの観点から多くのお客様から関心を寄せていただいており、量産段階に入っております。
自動車部品等に用いられるテープ分野においては、高耐久性が求められるため、溶剤系粘接着剤が主流ですが、近年は、揮発性有機化合物(VOC)の削減の観点から、水系や紫外線硬化型粘接着剤への移行が進んでおります。
当社は、そのニーズに対応するために水系粘接着剤用には、高軟化点の水系粘接着付与剤、紫外線硬化型粘接着剤用には、超淡色粘接着付与剤の開発に注力しております。
印刷インキ用樹脂の分野では、印刷のデジタル化、小ロット化に伴い、熱乾燥工程が不要で瞬時に硬化できる紫外線硬化型インキが伸長しております。
当社開発品(商品名:ReactolTM UVシリーズ)は、紫外線硬化型インキに優れた顔料分散性、耐乳化性を付与できることから大手印刷インキメーカーで採用となり、欧州、米国、アジアへのグローバル展開が進んでおります。
特に欧州諸国(ドイツ、スイス、フランス)においては、食品包装関連の規制が毎年厳しくなっており、新規制に対応可能な樹脂を開発することが非常に重要になっております。
また、食品用の紙容器に耐水性、耐油性を付与できる当社の水系バイオマスバリアコート剤は、多くの製紙会社およびコンバーター各社様よりサンプル依頼をいただき、ご使用を検討いただいております。
アロマケミカルの分野では、テレピン油から派生する香料原料の開発を進めております。
香料市場においても、石油由来香料から植物由来香料への原料置換ニーズが高まっており、今後の需要拡大に対応すべく生産効率向上をめざした製造技術の開発を進めております。
さらに、ローターでは中長期的な視野で研究開発を行う部門を設け、ロジンや脂肪酸などバイオマス原料の機能を追求し、石油化学品を代替できるグリーンな製品の開発を行っております。
例えば、苗木保護用に従来はプラスチックシートが使用されておりましたが、これを生分解性の天然材料に置き換えることで、苗木が成長して役割を終えた後は生分解させることのできる新製品を英国のお客様が開発されました。
その新製品の原料として当社のバイオポリオール(商品名:Pine-PolTM)が採用されております。
今後も、市場伸長が見込める事業への新規開発投資を推し進め、ハリマ化成の研究開発カンパニーと連携の上、戦略的な技術開発、マーケティングを進めてまいります。
当事業における研究開発費の金額は690百万円でありました。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループでは、企業体質の強化および利益確保を基本とし、営業活動に傾注するとともに、生産性の向上、コスト競争力の改善を図るため、6,184百万円の設備投資を実施しております。
セグメントごとの設備投資について示すと、次のとおりであります。
(1)樹脂・化成品当連結会計年度の主な設備投資は、連結子会社ハリマ化成㈱の樹脂・化成品生産設備等を中心とする総額380百万円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却または売却はありません。

(2)製紙用薬品当連結会計年度の主な設備投資は、連結子会社Harima USA,Inc.の子会社(Plasmine Technology,Inc.)の製紙用薬品製造設備等を中心とする総額3,150百万円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却または売却はありません。
(3)電子材料当連結会計年度の主な設備投資は、連結子会社ハリマ化成㈱の電子材料製品製造設備等を中心とする総額242百万円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却または売却はありません。
(4)ローター当連結会計年度の主な設備投資は、生産設備関連費用等を中心とする総額1,597百万円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却または売却はありません。
(5)その他当連結会計年度の主な設備投資は、連結子会社ハリマ化成商事㈱の建物改修工事等を中心とする総額383百万円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却または売却はありません。
(6)共通当連結会計年度の主な設備投資は、連結子会社ハリマ化成㈱の研究開発設備等を中心とする総額430百万円の投資を実施しました。
なお、重要な設備の除却または売却はありません。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
当社グループ(当社および連結子会社)における主要な設備は、次のとおりであります。
(1) 提出会社2025年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)リース資産その他合計ハリマ化成㈱加古川製造所内(兵庫県加古川市)樹脂・化成品製紙用薬品電子材料樹脂・化成品等製造設備19841,630(91)-111,84332ハリマ化成㈱東京工場内(埼玉県草加市)樹脂・化成品樹脂・化成品製造設備550394(13)-0450-ハリマ化成㈱富士工場内(静岡県富士市)樹脂・化成品製紙用薬品樹脂・化成品等製造設備9318642(16)-1756-ハリマ化成㈱仙台工場内(宮城県岩沼市)製紙用薬品製紙用薬品製造設備35092(11)-0127-ハリマ化成㈱四国工場内(愛媛県四国中央市)製紙用薬品製紙用薬品製造設備1372
(2)-077-ハリマ化成㈱茨城工場内(茨城県稲敷郡阿見町)樹脂・化成品樹脂・化成品製造設備520576(27)-0629-ハリマ化成㈱中央研究所内(兵庫県加古川市)共通研究・開発設備860--187-ハリマ化成㈱筑波研究所内(茨城県つくば市)共通研究・開発設備510122(3)-6180-
(2) 国内子会社2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)リース資産その他合計ハリマ化成㈱兵庫県加古川市樹脂・化成品製紙用薬品電子材料樹脂・化成品等製造設備1,5851,466158
(2)1773173,704434ハリマ化成商事㈱岡山県美作市その他ゴルフ場・ホテル・倉庫685>261,490>(1,826)>54162,27433㈱セブンリバー広島市安佐南区その他業務用洗剤等製造設備2745377(7)81468136ハリマエムアイディ㈱兵庫県加古川市樹脂・化成品樹脂・化成品製造設備247179368(16)-479928㈱日本フィラーメタルズ千葉県野田市電子材料電子材料製造設備11664(3)-88928ハリマ食品㈱兵庫県加古川市その他業務用食品等製造設備13785230(8)-1046340 (3) 在外子会社 2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)リース資産その他合計Plasmine Technology,Inc.米国フロリダ州ペンサコラ製紙用薬品製紙用薬品製造設備6514,629142(122)41335,84052杭州杭化哈利瑪化工有限公司中国浙江省杭州市製紙用薬品製紙用薬品製造設備113304--3845696山東杭化哈利瑪化工有限公司中国山東省德州(禹城)製紙用薬品製紙用薬品製造設備364281--1065622LAWTER Maastricht B.V.オランダマーストリヒトローター樹脂・化成品製造設備1165681,045(87)20371,78951LAWTEREurope BVベルギーカロローター樹脂・化成品製造設備61653168(101)580201,485126LAWTER(N.Z.) Ltd.ニュージーランドマウントマウンガヌイローター樹脂・化成品製造設備5091,797594(37)8432,95447LAWTER Inc.米国イリノイ州シカゴローター樹脂・化成品製造設備199990182(196)129101,51295
(注)1. 帳簿価額のうち「その他」は、工具器具備品の合計であり、建設仮勘定は含んでおりません。
2. 現在休止中の主要な設備はありません。
3. (1)提出会社の樹脂・化成品等製造設備等は、子会社へ賃貸しております。
4.
(2)国内子会社の表中における< >は、連結会社以外への賃貸設備で帳簿価額に含まれております。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループの関係する塗料業界、印刷インキ業界、製紙業界、合成ゴム業界および電子材料業界等においては、引き続き厳しい環境が続くものと予想されます。
このような経営環境下、さらなる生産性の向上・合理化を図り、コスト競争力の一層の改善を図るためにも設備投資にも積極的に取り組む計画をしております。
当連結会計年度末現在における設備投資予定額は30億円であります。
重要な設備の新設、除却等の計画は、以下のとおりであります。
(1) 重要な設備の新設等該当事項はありません。

(2) 重要な設備の改修該当事項はありません。
(3) 重要な設備の売却 該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動690,000,000
設備投資額、設備投資等の概要430,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況46
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況16
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況7,452,195
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準および考え方 当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式の価値の変動または配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式に区分しております。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式 a.保有方針および保有の合理性を検証する方法ならびに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 保有する株式につきましては、取引関係の維持・強化、株式の安定などを目的として、企業価値向上に繋がることを基本としております。
上記の観点から、保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか等、毎年、個別に保有の適否を検討し、基準にそぐわない株式は縮減の対象とします。
 また、保有株式に係る議決権行使にあたっては、適切なコーポレートガバナンス体制の整備や当該保有先の中長期的な企業価値向上に資する提案であるかどうか、また当社への影響等を総合的に判断して行使しております。
     2025年6月度取締役会において、上記方針に基づき、個別銘柄毎に取引内容、パートナー関係、受取配当等をもとに検証および保有適否の確認を行いました。
2024年3月末時点で22銘柄でしたが、2024年度は3銘柄の売却を行ったことで、2025年3月末現在の保有銘柄数は19銘柄となっております。
 b.銘柄数および貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式817非上場株式以外の株式192,745  (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式-- 該当なし非上場株式以外の株式23 取引先持株会を通じた株式の取得  (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式171非上場株式以外の株式5732  c.特定投資株式およびみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果および株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)高砂香料工業㈱111,000111,000合成香料関連商品の販売を中心とした取引先であり、合弁による当社グループ会社と共同運営する協力関係と合弁会社が合成香料関連商品の販売を中心とする取引先でもあることから、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
有705384㈱三井住友FG107,70039,900資金調達取引、情報提供等を通じた協力関係のある金融機関であり、長期的かつ安定的な取引の円滑化を図るため保有しております。
株式分割により株式数が増加しております。
有408355サカタインクス㈱200,000200,000印刷インキ用樹脂事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
有383314日本ゼオン㈱200,000200,000合成ゴム用乳化剤事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
有299264㈱三菱UFJFG121,920182,920資金調達取引、情報提供等を通じた協力関係のある金融機関であり、長期的かつ安定的な取引の円滑化を図るため保有しております。
有245284関西ペイント㈱87,31087,310塗料用樹脂事業の製造委託および販売を中心とした取引先であり、合弁による同社グループ会社と共同運営する協力関係にもあることから、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
有186189大王製紙㈱151,901151,901紙力増強剤およびサイズ剤事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
無125176 特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果および株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)中国塗料㈱56,97756,977塗料用樹脂事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
無120129ナトコ㈱44,00044,000塗料用樹脂事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
無6768東京インキ㈱12,14611,506印刷インキ用樹脂事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
株式数は、取引先持株会を通じた株式の取得により増加しております。
有5039デンカ㈱20,05520,055合成ゴム用乳化剤事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
無4247レンゴー㈱50,00050,000紙力増強剤およびサイズ剤事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
有3958㈱ソネック30,00030,000工場建設を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、安定的な事業運営を行う目的で保有しております。
有2528イサム塗料㈱4,9684,968塗料用樹脂事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
有1617オカモト㈱2,7602,586粘接着剤用樹脂事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
株式数は、取引先持株会を通じた株式の取得により増加しております。
無1312artience㈱2,0002,000印刷インキ用樹脂事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
無65㈱アサヒペン3,1903,190塗料用樹脂事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
有55菊水化学工業㈱10,00010,000塗料用樹脂事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
無34  特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果および株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)神東塗料㈱3,0003,000塗料用樹脂事業の販売を中心とした取引先であり、同社との事業活動上の関係を深め、新たな事業機会の創出等を目的として保有しております。
無00大日精化工業㈱-106,000-無-316JSR㈱-36,727-無-159三井化学㈱-31,260-無-135  
(注)1.定量的な保有効果の記載は困難ですが、保有目的や取引状況、配当収益等により合理性を検証の上保有を継続しております。
2.みなし保有株式はありません。
 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式----非上場株式以外の株式653163 区分当事業年度受取配当金の合計額(百万円)売却損益の合計額(百万円)評価損益の合計額(百万円)非上場株式---非上場株式以外の株式0-△34 ④ 当事業年度の前4事業年度および当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの銘柄株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)変更した事業年度変更の理由および変更後の保有又は売却に関する方針多木化学㈱16,700522021年3月期直近の取引実績がなく、当社の事業と直接関連していないため、政策保有株式としての保有意義が薄れたことから、保有目的を変更しました。
変更後も、毎年保有の適切性を検討しております。
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社6
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社8
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社17,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社19
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2,745,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3,000,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社732,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社3,000
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社0
貸借対照表計上額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社53,000,000
受取配当金の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社0
評価損益の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社-34,000,000
株式数、投資株式の保有目的を純投資以外の目的から純投資目的に変更したもの、提出会社16,700
貸借対照表計上額、投資株式の保有目的を純投資以外の目的から純投資目的に変更したもの、提出会社52,000,000
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 該当なし
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 取引先持株会を通じた株式の取得
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社㈱三井住友FG