財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-30
英訳名、表紙The Okinawa Electric Power Company, Incorporated
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  本永 浩之
本店の所在の場所、表紙沖縄県浦添市牧港五丁目2番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙(098)877-2341
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
1972年5月沖縄振興開発特別措置法に基づき、琉球電力公社の全ての発送電業務(一部配電)を引き継ぎ、政府及び沖縄県の出資による特殊法人として資本金137億28百万円をもって沖縄電力株式会社設立1972年7月増資完了(新資本金:147億28百万円)1974年6月石川発電所1号機(出力125,000kW)営業運転開始1975年10月沖電産業㈱(現 沖電企業㈱)設立(現・連結子会社)1976年4月沖縄配電㈱、松岡配電㈱、中央配電㈱、比謝川配電㈱、名護配電㈱の五配電会社を吸収合併吸収合併に伴い、沖縄配電㈱の子会社だった沖縄電気工事㈱(現 ㈱沖電工)を子会社化(現・連結子会社)1976年10月沖縄電機工業㈱を子会社化(現・連結子会社)1978年6月石川発電所2号機(出力125,000kW)営業運転開始1981年5月牧港火力発電所9号機(出力125,000kW)営業運転開始1981年6月沖縄プラント工業㈱設立(現・連結子会社)1987年8月資本金を73億64百万円に減少1988年10月沖縄振興開発特別措置法に基づく特殊法人から民営の会社となる1989年4月沖電不動産管理㈱(現 沖電開発㈱)設立(現・連結子会社)1991年4月沖電情報サービス㈱(現 沖電グローバルシステムズ㈱)設立(現・連結子会社)1991年4月沖縄電気工事㈱(現 ㈱沖電工) 岡電気工事㈱等四社と合併1992年2月株式を東京証券取引所市場第2部及び福岡証券取引所に上場1994年3月具志川火力発電所1号機(出力156,000kW)営業運転開始1994年5月沖電設計㈱(現 ㈱沖縄エネテック)設立(現・連結子会社)1995年3月具志川火力発電所2号機(出力156,000kW)営業運転開始1995年9月㈱沖設備設立
(注)1995年11月株式分割を実施 1株につき1.01株の割合1996年10月沖縄新エネ開発㈱設立(現・連結子会社)1996年10月沖縄通信ネットワーク㈱(現 OTNet㈱)設立(現・持分法適用関連会社)1999年5月株式分割を実施 1株につき1.02株の割合2001年7月ファーストライディングテクノロジー㈱(現 FRT㈱)設立(現・連結子会社)2001年8月㈱プログレッシブエナジー設立(現・連結子会社)2002年2月金武火力発電所1号機(出力220,000kW)営業運転開始2002年3月東京証券取引所の市場第1部銘柄に指定2003年5月金武火力発電所2号機(出力220,000kW)営業運転開始2005年5月株式分割を実施 1株につき1.05株の割合2007年4月株式分割を実施 1株につき1.1株の割合2012年11月吉の浦火力発電所1号機(出力251,000kW)営業運転開始2013年5月吉の浦火力発電所2号機(出力251,000kW)営業運転開始2015年6月株式分割を実施 1株につき1.5株の割合2016年6月株式分割を実施 1株につき1.5株の割合2017年6月株式分割を実施 1株につき1.1株の割合2017年12月㈱リライアンスエナジー沖縄設立(現・連結子会社)2018年6月株式分割を実施 1株につき1.25株の割合2020年6月株式分割を実施 1株につき1.05株の割合2022年4月東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所の市場第1部からプライム市場に移行2024年3月牧港ガスエンジン発電所(出力45,000kW)営業運転開始  
(注) ㈱沖電工と㈱沖設備は、2025年4月1日付で㈱沖電工を存続会社、㈱沖設備を消滅会社とする吸収合併を   行っている。
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社18社及び関連会社3社(2025年3月31日現在)で構成されている。
主な事業は、当社の電気事業を中心に、電気事業の補完・支援又は経営資源の有効利用等を目的とした、建設業とその他の事業から成り立っている。
事業内容及び当社と主な関係会社の当該事業に係る位置づけを系統図で示すと、下図のとおりである。
なお、「電気事業」「建設業」「その他」は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一である。
(事業系統図)
(注)㈱沖電工と㈱沖設備は、2025年4月1日付で㈱沖電工を存続会社、㈱沖設備を消滅会社とする吸収合併を  行っている。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社) ㈱沖電工沖縄県那覇市130建設業82.5・電力設備工事の施工及び保守点検・役員の兼任等…有沖電企業㈱沖縄県浦添市43電気事業に必要な周辺関連事業91.9(0.6)・内燃力発電設備の工事・補修及び受託運転、電気機械器具の販売及び修理・役員の兼任等…有沖縄プラント工業㈱沖縄県浦添市32同上100.0(29.1)・電気機械設備の受託運転及び点検・保修、電気・機械設備工事の施工・役員の兼任等…有沖縄電機工業㈱沖縄県うるま市23同上99.5・電気計器の製造・修復及び検定代弁、電気設備の資機材販売、保守及び工事・役員の兼任等…有沖電開発㈱沖縄県浦添市50不動産業100.0・土地建物の管理及び賃貸借、用地業務等の請負・役員の兼任等…有沖電グローバルシステムズ㈱沖縄県那覇市20情報通信事業100.0・コンピュータシステムの設計・構築・運用・販売・役員の兼任等…有㈱沖縄エネテック沖縄県浦添市40建設業100.0(30.0)・電力設備の調査・設計及び工事監理、環境調査・役員の兼任等…有沖縄新エネ開発㈱沖縄県北谷町49再エネ事業100.0(30.0)・再生可能エネルギーによる売電・役員の兼任等…有㈱沖設備沖縄県那覇市20建設業100.0(100.0)・電化システムコンサルティング業務の請負・役員の兼任等…有FRT㈱沖縄県浦添市450情報通信事業95.8・コロケーションサービスの提供、コールセンター業務・役員の兼任等…有㈱プログレッシブエナジー沖縄県中城村100ガス供給事業分散型電源事業75.0(9.0)・天然ガスの購入、可倒式風力発電設備の建設及び保守・役員の兼任等…有㈱リライアンスエナジー沖縄沖縄県浦添市100エネルギーサービス事業51.6・エネルギーの効率利用や環境に資する設備の販売・リース・設置・運転及び保守・役員の兼任等…有(持分法適用関連会社) OTNet㈱沖縄県那覇市1,184情報通信事業20.0(1.8)・電気通信回線の提供・役員の兼任等…有
(注) 1.連結子会社は、いずれも有価証券報告書を提出していない。
2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数である。
3.㈱沖電工と㈱沖設備は、2025年4月1日付で㈱沖電工を存続会社、㈱沖設備を消滅会社とする吸収合併を     行っている。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)電気事業1,503(8)建設業440(21)その他1,184(211)合計3,127(240)
(注) 「従業員数」は就業人員で、正社員、受入出向者、嘱託および定年退職後の再雇用者(シニア社員)を表し、臨時従業員数は( )内に年間の平均人員を外数で記載している。

(2) 提出会社の状況2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)1,50343.721.27,863,882
(注) 1.「従業員数」は就業人員で、正社員、受入出向者、嘱託および定年退職後の再雇用者(シニア社員)を表している。
2.「平均年間給与」は、税込であり、基準外賃金及び賞与を含む。
(3) 労働組合の状況労使関係について特に記載すべき事項はない。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異①提出会社2025年3月31日現在当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者6.380.482.084.752.3
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。
②連結子会社2025年3月31日現在当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者㈱沖電工――87.685.865.7沖縄プラント工業㈱―55.683.282.996.2沖電開発㈱――67.179.369.1(注3)
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。
3.非正規社員の内、時給者については、正社員の勤務時間に換算し賃金を算出。
その内、パートタイムについては正社員の月の所定労働時間で換算した人員数を算出基礎としている。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 当社グループの目指すべき姿及び経営の基本的方向性当社グループは、「総合エネルギー事業をコアとして、ビジネス・生活サポートを通して新しい価値の創造を目指し、地域に生き、共に発展する一体感のある企業グループ」として、持続可能な社会の実現に貢献するため、様々な取り組みを推進している。
経営の基本的方向性として、「エネルギーの安定供給に尽くす」「カーボンニュートラルに積極果敢に挑戦する」「お客さまの多様なニーズに対応し、満足度の向上に尽くす」「地域社会の良き企業市民として社会的責任を果たす」「人を育み、人を大切にする」「積極的な事業展開と不断の経営効率化を通じて持続的成長を図る」の6つを位置付けている。

(2) 中長期的な経営戦略2025年度財務目標の達成に向けた具体的な計画と、2050年カーボンニュートラル実現に向けた長期的な計画として2022年3月に『おきでんグループ中期経営計画2025』を策定している。
本計画では、当社グループを取り巻く経営環境の変化や、県内のエネルギー市場における厳しい環境下においても、当社グループが強固な経営基盤を構築し、将来にわたり持続的な成長を成し遂げていくための経営の方向性をとりまとめ、業務効率化とビジネス連携によって新たな価値の創造・競争力の強化を図る「おきでん.COM」の考え方のもと、「トップラインの拡大」、「攻めの効率化」、「カーボンニュートラルへの挑戦」の3つの方向性を推進することで、お客さまにエネルギープラスαの新たな価値を提供していく。
今後も当社グループが持続的に成長発展していけるよう、様々な経営課題の解決や財務目標の達成、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、グループ一丸となって果敢に挑戦していく。
(3) 目標とする経営指標当社グループは、収益性及び資本効率の向上に係る財務目標を、以下のとおり設定している。
2022年3月の計画策定時から経営環境の変化が非常に大きく、2023年度の黒字転換以降、財務基盤の回復は進んでいるものの、いまだ回復途上である。
目標に近づけるよう「超・攻めの効率化」等の取り組みを推進し、「持続的な成長」および「企業価値向上」を目指していく。
2025年度経常利益120億円以上ROE[自己資本当期純利益率]※15%以上自己資本比率   25%以上 ※2 ※1 ROE = 親会社株主に帰属する当期純利益 ÷ 自己資本〔期首・期末平均〕※2 将来的には30%を目指していく。
(4) 経営環境及び対処すべき課題当社グループを取り巻く環境について、燃料価格の高騰基調は収束しつつあるものの、需給バランスは引き続きタイトな状況である。
国際エネルギー市場の混乱もあり、価格の先行きは不透明であるため、引き続き動向を注視する必要がある。
こうした中で、当社は、社員一人ひとりが自らに限界を設けることなく「超・攻めの効率化」にChallengeしていく。
変革を一過性のものとせず、将来において持続的に成長していくための基盤とすべく、グループ一丸となって取り組んでいく。
[おきでんPXプロジェクトの取り組み]喫緊の課題である物価高対策として、「調達力」を抜本的に強化すべく、組織横断的なプロジェクトチーム「おきでんPXプロジェクト」を2025年1月に立ち上げた。
本プロジェクトにおいて、調達活動の変革・コストの最適化・生産性の向上・更なるスキル向上に取り組んでいく。
さらに、自ら工夫して仕事のやり方を変える「超・攻めの効率化」と、DXの更なる推進による業務効率化により、前例にとらわれない変革に取り組んでいく。
[エネルギーの安定供給に向けて]エネルギーの安定供給は当社の基本的使命である。
供給設備の点検や保全の重要性を再認識するとともに、自然災害やサイバー攻撃などに備えて、日頃から訓練や対策を実施することで、良質なエネルギーの安定供給に向けて全力を尽くす。
加えて、災害時における迅速な復旧に向けては、引き続き自治体との連携強化にも取り組んでいく。
[カーボンニュートラル、海外事業への挑戦]カーボンニュートラルに向けた取り組みについて、当社グループが提供する「かりーるーふ(PV-TPO事業※)」の更なる展開により、お客さまの脱炭素化に貢献していく。
また、域外・海外では初の発電・小売事業として、2025年度からパラオ共和国においてPV-TPO事業を開始する予定である。
このほか海外の島しょ国において脱炭素化に向けたロードマップ支援に取り組むなど、沖縄エリアにおける再生可能エネルギー導入の取り組みから得た知見や系統安定化技術を活かして、脱炭素化および事業領域の拡大に取り組んでいく。
※太陽光発電設備と蓄電池を無償で設置し、発電した電気をお客さまに販売するサービス [エネルギー政策への対応]2025年2月、「第7次エネルギー基本計画」および「GX2040ビジョン」が閣議決定された。
当社は、これらのエネルギー政策やGX推進の方向性を踏まえつつ、沖縄エリアにおける「S+3E※」の実現に向けて取り組んでいく。
※エネルギー政策の基本方針として、安全性(Safety)を大前提に、安定供給(Energy Security)、 経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合(Environment)を同時に実現する考え方 [沖縄県の成長ポテンシャルへの関与]沖縄県においては、2025年にテーマパークのジャングリア沖縄開業、2026年に首里城の復元が予定されるなど、入域観光客数は今後も堅調に推移することが期待される。
さらには、空港機能の拡充と基地返還跡地の開発を連動させたGW2050 PROJECTSの検討が進められている。
当社グループは、これからの沖縄県の成長ポテンシャルに積極的に関与することで、グループ全体の企業価値向上に繋げていく。
※当社グループの中期経営計画および統合報告書の詳細は以下を参照。
「おきでんグループ中期経営計画2025」https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/ir/management/plan_2025.pdf「おきでんグループ統合報告書2024」https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/active/csr/new/2024/report2024_01.pdf「2025年度経営方針」https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/ir/management/2025-manage_all.pdf
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)サステナビリティに関する考え方及び取組当社は取り巻く経営環境のもと、経営理念に基づき経営上の様々な課題を認識し、その解決や目指すべき姿の実現に向けて策定した方針や戦略に基づき日々事業活動を行っている。
事業活動を通じたサステナビリティに関する様々な取り組みについては、取締役会や各種委員会などにおいて、審議・決定を行っている。
また、様々なリスクに対しては、社内における「リスクマネジメント基本要領」に基づき、各部門においてリスク特定、分析、評価を行った上で、整備した対応マニュアル等の有効性を評価し、必要に応じて制改定を行っている。
その取り組み状況と顕在化したリスクへの対応については、執行役員会にて報告している。
更に、ステークホルダーとの対話などにより得られた当社への期待や要望などについては、経営層も含めて適宜把握することで、日々取り組みにおける改善を行っている。
今後も「地域とともに、地域のために」のコーポレートスローガンのもと、社会的責任を果たしながら新たな価値を創造することで、持続可能な社会の実現に貢献していく。
(2)経営上の重要課題(マテリアリティ)当社は、目指すべき姿の実現に向けて、経営理念やグループビジョン、取り巻く経営環境などを踏まえた「経営上の重要課題(マテリアリティ)」を特定した。
その解決に向けて、「おきでんグループ中期経営計画2025」に基づき、持続的な企業価値向上と社会課題の解決の両立に向けた取り組みを推進している。
※マテリアリティ詳細は「おきでんグループ統合報告書2024」P.13~14、「2025経営方針」P.11~13参照。
「おきでんグループ統合報告書2024」 https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/active/csr/new/2024/report2024_01.pdf「2025経営方針」 https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/ir/management/2025-manage_all.pdf (3)気候変動等に対する取組当社では、気候変動が事業にもたらすリスクと機会に適切に対応し、企業価値の向上に努めるとともに、ステークホルダーの皆さまとともに持続的発展が可能な社会の実現に貢献すべく、TCFD提言の枠組みに基づいた情報開示を推進している。
※気候変動等に対する取組事項は「おきでんグループ統合報告書2024」掲載ベースで記載しており、関係データは2023年度実績に基づくものである。
※なお、この中で記載する将来情報は、不確実な要素が多いなか、気候関連シナリオ等を参照し、当社として考え得る事象・影響度を整理したものであり、将来見通しを示したものではない。
①ガバナンス気候変動への対応を重要な経営課題と位置づけ、社長を委員長とする「カーボンニュートラル推進委員会」を定期的に開催し、気候変動に係る諸施策および諸問題について審議し、取り組み等の改善・充実化を図っている。
審議結果ならびに管理状況については取締役会に報告するほか、気候変動に関する重要課題が発生する際には適宜報告し、確認を受けることとしている。
「カーボンニュートラル推進委員会」で審議した重点取組み方針は経営計画、経営方針に反映され、取締役会にて審議、決定することとし、各事業部門は事業計画の執行状況を取締役会に報告している。
②リスク管理リスク管理については、毎年、リスクの未然防止およびリスク発生時の迅速な対応を目的にリスクマネジメントの状況を確認している。
また気候変動リスクを含めた業務上や財務上のリスクについては別途、関連部門と調整の上、確認を行っている。
特に、設備保有部門で気候変動に伴い発生する物理的なリスクを重要なリスクと想定しており、設備保護、従業員の安全確保の観点から評価している。
リスク対応マニュアルなどの規定文書を定めるとともに、台風や津波などに起因する災害を想定した訓練を行う等、リスク発生に備えるとともに、定期的に防災計画の有効性の評価・分析、リスク低減に向けた対応策等を検討し、適切に対応している。
リスクマネジメントの状況については、トップマネジメントへ適宜報告している。
③戦略[シナリオの参照]将来の気候変動に係るリスク・機会を把握するため、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)などが示す複数の気候関連シナリオなどを参照し、気温上昇を2℃以下に抑えるために必要な対策が講じられる場合の「2℃シナリオ」、2℃シナリオよりさらに厳しい対策が求められる「1.5℃シナリオ」、現状を上回る気候変動対策を取らず低炭素化が進まない「4℃シナリオ」を参照し、気候関連リスクと機会について考え得る事象を整理している。
※気候シナリオ参照の詳細は「おきでんグループ統合報告書2024」 P.52参照。
「おきでんグループ統合報告書2024」https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/active/csr/new/2024/report2024_01.pdf [気候変動に係るリスクと機会の整理]気候変動に係る主なリスクと機会について下表のとおり分類した。
※発現時期について、「短中期は2030年まで」、「長期は2050年まで」とした。
※影響度について、「大:事業が停止、もしくは大幅に縮小または拡大するほどの影響」、「中:事業の一部に影響」、「小:軽微な影響」とした。
※本表の記載は、不確実な要素が多いなか、当社として考え得る事象・影響度を整理したものであり、将来見通しを示したものではない。
④指標と目標当社は、2020年12月に「沖縄電力ゼロエミッションへの取り組み~2050 CO2 排出ネットゼロを目指して~」を公表し、今後30年間を見据えたロードマップに基づき「再エネ主力化」、「火力電源のCO2 排出削減」の2つの柱に基づく施策を推進している。
2022年10月には、従来の目標(▲26%)から深掘りした『2030年度▲30%(2005年度比)』 を野心的な目標として目指すこととし、ロードマップを更新した。
ロードマップに示した各種カーボンニュートラルに向けた施策の取り組みを含めた最大限の努力をもって「沖縄エリアのジャスト・トランジション」を加速していく。
 ・2030年度にCO2排出量を2005年度比30%削減 ・2030年度に再エネ導入+10万kW※「沖縄エリアのジャスト・トランジション」、「2030年度 野心的な目標の深掘り」、「2050 CO2 排出ネットゼロに向けた取り組み ロードマップ」については「おきでんグループ統合報告書2024」 P.43~45参照。
[GHG排出量]サプライチェーンを通じた2023年度温室効果ガス排出量(スコープ1,2,3)については、「おきでんグループ統合報告書2024」 P.55参照。
「おきでんグループ統合報告書2024」https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/active/csr/new/2024/report2024_01.pdf (4)人財戦略の策定当社は、人財戦略を策定し、当戦略における3つの方向性(環境、個、組織)に基づく施策を展開することで、多様な人財がイキイキと働くことができる職場づくりを推進するとともに、「社員力・組織力」の向上を図り、経営目標達成を目指していく。
「環境をつくる」では、社員と組織がそのパフォーマンスを最大限発揮するための仕組みを構築し、「個をつくる」では、社員の成長意欲を喚起し「行動変容」が促され、価値「創造」が加速化する仕組みを構築、「組織をつくる」では、「個」の能力を最大化させるために価値「共創」の仕組みを構築していく。
これら3つの方向性を有機的に連携させながら人的資本経営を展開していく。
[人財戦略の全体図(概念図)]   (参考リンク)   「人財戦略」 https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/news_release/2023/231114.pdf「おきでんグループ中期経営計画2025」 https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/ir/management/plan_2025.pdf (5)多様性の確保についての考え方当社は、性別に関係なく、社員が能力を発揮しながら活躍できる環境の整備に取り組む方針としている。
女性の中核人財への登用について、女性が管理職として活躍できる雇用環境の整備を行うための行動計画を策定し、管理職に占める女性比率を2026年3月末までに2019年度の1.5倍とする目標を設定している(2024年度にて達成:1.65倍)。
(管理職に占める女性労働者の割合)2020.3月末(実績) 3.8%2025.3月末(実績) 6.3% また、技術採用者に占める女性割合について、人財戦略にてKPIを20%に設定している(2025年度入社にて達成:20.8%)。
(技術採用者に占める女性労働者の割合)2023年度入社  5.9%2024年度入社  5.9%2025年度入社 20.8% (参考リンク) 「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画」  https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/corporate/employer/210401.pdf 「人財戦略」  https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/news_release/2023/231114.pdf (6)安全・健康両面の保持増進当社の事業運営に関わる全ての者の「安全」が最優先事項であることを強く認識し、安全確保の徹底に努めている。
「従業員の健康は、経営の根幹であり会社にとってかけがえのない貴重な財産」という方針の下、従業員が心身ともに健康で意欲と夢をもって働くことで、個々の生活や仕事の質を高め、企業生産性や価値向上に繋げることを目的に様々な健康施策を実施し、従業員一人ひとりが自らの健康づくりに主体的に取り組めるよう、「健康経営」を推進している。
当社では、経営トップである代表取締役社長を健康経営推進の最高責任者とし、健康経営推進責任者の担当執行役員と事務局である総務部安全健康グループが産業医と連携して、安全衛生委員会等によりPDCAサイクルを回し、健康保険組合と相互協力しながら、日々の健康経営推進施策に取り組んでいる。
今後も、従業員とその家族の健康保持・増進とともに、働きやすい従業員の職場環境づくりに努めていく。
[健康経営の体制図] (参考リンク) 「健康経営の取り組み」の詳細  https://www.okiden.co.jp/active/health/
戦略 ③戦略[シナリオの参照]将来の気候変動に係るリスク・機会を把握するため、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)などが示す複数の気候関連シナリオなどを参照し、気温上昇を2℃以下に抑えるために必要な対策が講じられる場合の「2℃シナリオ」、2℃シナリオよりさらに厳しい対策が求められる「1.5℃シナリオ」、現状を上回る気候変動対策を取らず低炭素化が進まない「4℃シナリオ」を参照し、気候関連リスクと機会について考え得る事象を整理している。
※気候シナリオ参照の詳細は「おきでんグループ統合報告書2024」 P.52参照。
「おきでんグループ統合報告書2024」https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/active/csr/new/2024/report2024_01.pdf [気候変動に係るリスクと機会の整理]気候変動に係る主なリスクと機会について下表のとおり分類した。
※発現時期について、「短中期は2030年まで」、「長期は2050年まで」とした。
※影響度について、「大:事業が停止、もしくは大幅に縮小または拡大するほどの影響」、「中:事業の一部に影響」、「小:軽微な影響」とした。
※本表の記載は、不確実な要素が多いなか、当社として考え得る事象・影響度を整理したものであり、将来見通しを示したものではない。
指標及び目標 ④指標と目標当社は、2020年12月に「沖縄電力ゼロエミッションへの取り組み~2050 CO2 排出ネットゼロを目指して~」を公表し、今後30年間を見据えたロードマップに基づき「再エネ主力化」、「火力電源のCO2 排出削減」の2つの柱に基づく施策を推進している。
2022年10月には、従来の目標(▲26%)から深掘りした『2030年度▲30%(2005年度比)』 を野心的な目標として目指すこととし、ロードマップを更新した。
ロードマップに示した各種カーボンニュートラルに向けた施策の取り組みを含めた最大限の努力をもって「沖縄エリアのジャスト・トランジション」を加速していく。
 ・2030年度にCO2排出量を2005年度比30%削減 ・2030年度に再エネ導入+10万kW※「沖縄エリアのジャスト・トランジション」、「2030年度 野心的な目標の深掘り」、「2050 CO2 排出ネットゼロに向けた取り組み ロードマップ」については「おきでんグループ統合報告書2024」 P.43~45参照。
[GHG排出量]サプライチェーンを通じた2023年度温室効果ガス排出量(スコープ1,2,3)については、「おきでんグループ統合報告書2024」 P.55参照。
「おきでんグループ統合報告書2024」https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/active/csr/new/2024/report2024_01.pdf
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 (4)人財戦略の策定当社は、人財戦略を策定し、当戦略における3つの方向性(環境、個、組織)に基づく施策を展開することで、多様な人財がイキイキと働くことができる職場づくりを推進するとともに、「社員力・組織力」の向上を図り、経営目標達成を目指していく。
「環境をつくる」では、社員と組織がそのパフォーマンスを最大限発揮するための仕組みを構築し、「個をつくる」では、社員の成長意欲を喚起し「行動変容」が促され、価値「創造」が加速化する仕組みを構築、「組織をつくる」では、「個」の能力を最大化させるために価値「共創」の仕組みを構築していく。
これら3つの方向性を有機的に連携させながら人的資本経営を展開していく。
[人財戦略の全体図(概念図)]   (参考リンク)   「人財戦略」 https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/news_release/2023/231114.pdf「おきでんグループ中期経営計画2025」 https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/ir/management/plan_2025.pdf
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 (5)多様性の確保についての考え方当社は、性別に関係なく、社員が能力を発揮しながら活躍できる環境の整備に取り組む方針としている。
女性の中核人財への登用について、女性が管理職として活躍できる雇用環境の整備を行うための行動計画を策定し、管理職に占める女性比率を2026年3月末までに2019年度の1.5倍とする目標を設定している(2024年度にて達成:1.65倍)。
(管理職に占める女性労働者の割合)2020.3月末(実績) 3.8%2025.3月末(実績) 6.3% また、技術採用者に占める女性割合について、人財戦略にてKPIを20%に設定している(2025年度入社にて達成:20.8%)。
(技術採用者に占める女性労働者の割合)2023年度入社  5.9%2024年度入社  5.9%2025年度入社 20.8% (参考リンク) 「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画」  https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/corporate/employer/210401.pdf 「人財戦略」  https://www.okiden.co.jp/shared/pdf/news_release/2023/231114.pdf (6)安全・健康両面の保持増進当社の事業運営に関わる全ての者の「安全」が最優先事項であることを強く認識し、安全確保の徹底に努めている。
「従業員の健康は、経営の根幹であり会社にとってかけがえのない貴重な財産」という方針の下、従業員が心身ともに健康で意欲と夢をもって働くことで、個々の生活や仕事の質を高め、企業生産性や価値向上に繋げることを目的に様々な健康施策を実施し、従業員一人ひとりが自らの健康づくりに主体的に取り組めるよう、「健康経営」を推進している。
当社では、経営トップである代表取締役社長を健康経営推進の最高責任者とし、健康経営推進責任者の担当執行役員と事務局である総務部安全健康グループが産業医と連携して、安全衛生委員会等によりPDCAサイクルを回し、健康保険組合と相互協力しながら、日々の健康経営推進施策に取り組んでいる。
今後も、従業員とその家族の健康保持・増進とともに、働きやすい従業員の職場環境づくりに努めていく。
[健康経営の体制図] (参考リンク) 「健康経営の取り組み」の詳細  https://www.okiden.co.jp/active/health/
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、以下のようなものがある。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 電気事業に関する制度変更等について電力システム改革については、電力広域的運営推進機関の設置、小売全面自由化に続き、2020年4月には送配電部門の一層の中立化を図るための法的分離が実施されているが、当社は小売電気事業、発電事業を営むことができる「認可一般送配電事業者」に位置付けられることにより、引き続き発送電一貫体制を維持している。
一方、国のエネルギー政策やそれに伴う電気事業に係る制度変更、環境規制の強化などの動向によって、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。

(2) 電気事業以外の事業について当社グループは、総合エネルギー事業をコアに、建設・不動産業、情報通信業、生活・ビジネスサポート事業を展開している。
当社グループの業績は、他事業者との競合の進展など事業環境の変化により、影響を受ける可能性がある。
(3) 販売電力量の変動について当社グループの中核事業である電気事業において、販売電力量は気象状況(気温や台風等)や景気動向、省エネルギーの進展、他事業者との競争状況などによって変動することから、当社グループの業績はそれらの状況により影響を受ける可能性がある。
(4) 燃料価格の変動について電気事業における主要な火力燃料は、石炭・重油・LNGであるため、燃料価格及び外国為替相場等の変動により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
ただし、バランスのとれた電源構成を目指すこと等によって燃料価格変動のリスク分散に努めている。
燃料価格及び外国為替相場の変動を電気料金へ反映させる「燃料費調整制度」については、当社グループの業績への影響を一定程度緩和しているものの、燃料価格等の著しい変動を全て織り込むことができない場合がある。
(5) 金融市場の動向について当社グループの有利子負債残高は、2025年3月末時点で3,101億円であり、今後の市場金利動向や格付けの変更による調達金利の変動により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
ただし、有利子負債残高の大部分を固定金利で調達していることから、金利変動による業績への影響は限定的と考えられる。
また、当社グループの退職給付費用及び債務は、割引率など数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されている。
割引率や運用利回りの変動により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(6) 沖縄振興特別措置法等に基づく特別措置について当社は、沖縄振興特別措置法により、沖縄における電気の安定的かつ適正な供給を確保するため、資金の確保等に関する特別措置を受けており、沖縄振興開発金融公庫から低金利による融資を受けている。
また、当社は、税法上の特別措置(固定資産税の軽減、石炭およびLNGに係る石油石炭税の免除)を受けているが、これによる特別措置額は、お客さまに還元されている。
当該制度が撤廃された場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
(7) 自然災害・トラブルの発生について当社グループは、大規模な地震・津波、台風等の自然災害による設備被害や設備事故等のトラブルが発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
このような自然災害・トラブル発生のリスクを軽減するため、設備の点検・修繕・改良を計画的に実施し、設備の信頼性維持・向上に取り組み、エネルギーの安定供給に努めている。
また、被災時の早期復旧に備え、大規模地震・津波等により電力設備等が甚大な被害を受けたとの想定のもと、全社規模での総合防災訓練の実施および行政機関が実施している防災訓練にも参加している。
(8) サイバー攻撃の発生についてサイバー攻撃による被害が発生した場合、電力の供給支障、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、対応に要する費用や損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
当該リスクに対しては、サイバー攻撃を早期検出・対応するための仕組みや体制の整備、セキュリティ教育や訓練の実施及び他事業者や関係機関との情報共有など、組織的・人的・技術的対策を推進し、サイバーリスクの低減に努めている。
なお、リスクが顕在化する可能性の程度や時期については、リスクの性質上、合理的に予見することが困難であるため、記載していない。
(9) 個人情報の流出について当社グループは、事業を行うためにお客さまの個人情報(特定個人情報を含む)を取得・管理しており、漏えい事故が発生した場合には、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
当該リスクに対しては、以下の対策を図っている。
・個人情報の保護に関する基本方針(プライバシーポリシー)を定め従業員へ周知するとともに、ホームページへの掲載を行っている。
・適切な情報管理を行うために、個人情報保護に関する規定を制定し、社内体制を整備している。
・eラーニングによる研修の実施や、個人情報保護上問題のある事例の社内報への掲載等を通して個人情報保護に対する理解度の向上や意識の高揚に努めている。
なお、リスクが顕在化する可能性の程度や時期については、リスクの性質上、合理的に予見することが困難であるため、記載していない。
(10) 企業倫理に反する行為の発生について企業倫理に反する事態が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性がある。
当該リスクに対しては、以下の対応を図っている。
・社長を委員長とする「企業倫理委員会」を設置し、企業倫理に関する規程の制定や、企業倫理に関する活動計画の策定などを行っている。
・企業倫理に関する活動として、社長メッセージの発信や、法令遵守・企業倫理に関する講話等の開催、問題事例の社内報への掲載、協力企業に対する啓発活動等を実施し、企業倫理の徹底に努めている。
・また、企業倫理に関する事項の通報・相談を受け付ける「企業倫理相談窓口」を社内・社外に設置し、役職員に対する継続した周知活動を行うとともに、通報者の保護の徹底を図っている。
なお、リスクが顕在化する可能性の程度や時期については、リスクの性質上、合理的に予見することが困難であるため、記載していない。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態および経営成績の状況2024年度の沖縄県経済は、底堅い消費マインドや堅調な観光需要にけん引され、緩やかに拡大する動きとなった。
このような状況の中で、当連結会計年度の収支については、売上高は前連結会計年度並みの2,365億40百万円となった。
営業費用は前連結会計年度に比べ36億95百万円減(1.6%減)の2,292億17百万円となった。
この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ38億41百万円増(110.3%増)の73億22百万円となった。
また、経常利益は30億97百万円増(120.6%増)の56億65百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は19億31百万円増(80.8%増)の43億22百万円となった。
セグメントの業績は次のとおりである。
電気事業売上高は、販売電力量の増加はあるものの、燃料価格下落に伴う燃料費調整額の減少などにより、前連結会計年度に比べ15億66百万円減(0.7%減)の2,240億43百万円となった。
一方、営業費用は、修繕費などの増加はあるものの、燃料価格下落に伴う燃料費などの減少により、前連結会計年度に比べ58億79百万円減(2.6%減)の2,187億1百万円となった。
この結果、営業利益は43億13百万円増(419.8%増)の53億41百万円となった。
建設業売上高は、公共工事の増加やグループ内向け工事の増加などにより、前連結会計年度に比べ17億50百万円増(7.1%増)の263億68百万円、営業費用は前連結会計年度に比べ18億39百万円増(7.8%増)の254億48百万円となった。
この結果、営業利益は88百万円減(8.8%減)の9億19百万円となった。
その他売上高は、ESP事業やガス供給事業の増加、グループ内向け工事の増加などにより、前連結会計年度に比べ29億29百万円増(8.4%増)の378億6百万円、営業費用は前連結会計年度に比べ33億17百万円増(10.2%増)の359億83百万円となった。
この結果、営業利益は3億88百万円減(17.5%減)の18億23百万円となった。
② キャッシュ・フローの状況営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ84億53百万円増(33.0%増)の340億82百万円の収入となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ20億41百万円増(6.4%増)の340億41百万円の支出となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、34億38百万円の支出となった。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ33億98百万円減(15.4%減)の186億41百万円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績当社グループの主たる事業である電気事業セグメントのみを記載している。
需給実績種別当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)発受電電力量 自社火力発電電力量(百万kWh)5,796106.0自社新エネルギー発電電力量(百万kWh)4147.3他社受電電力量(百万kWh)1,847105.7蓄電池の充電電力量(百万kWh)△3167.1合計(百万kWh)7,644105.9損失電力量(百万kWh)303121.4販売電力量(百万kWh)7,341105.4
(注) 1.自社の発電電力量は、送電端の電力量を記載している。
2.販売電力量の中には、建設工事用電力及び事業用電力(6百万kWh)を含んでいる。
販売実績種別当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)販売電力量(百万kWh)電灯2,963109.1電力4,378103.0計7,341105.4料金収入(百万円)電灯83,291120.6電力103,045102.3計186,337109.7
(注) 「電気料金支援措置」及び「沖縄電気料金高騰緊急対策事業」等により、国と沖縄県が定める値引単価による電気料金の値引を行っている。
この結果、「電灯料」が6,034百万円減少、「電力料」が3,867百万円減少しており、その原資として受領する補助金9,901百万円を「電気事業雑収益」に計上している。
資材の実績石炭、燃料油及びLNGの受払実績区分前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)期首在庫量当期受入当期払出期末在庫量期首在庫量当期受入当期払出期末在庫量石炭(t)152,9911,086,3111,060,941178,361178,3611,375,2631,376,971176,653重油(kl)49,340258,992256,81351,51951,519195,050200,93345,636軽油(kl)1,1601,8291,8221,1671,1679411,206902灯油(kl)5,57320,04419,6745,9435,9434289095,462LNG(t)34,212317,153322,91728,44828,448323,037307,82143,664
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 経営成績等の状況の分析当連結会計年度の販売電力量は、電灯については、夏場の気温が前年に比べ高めに推移したことなどによる需要増により、前連結会計年度を上回った。
電力については、夏場の気温が前年に比べ高めに推移したことや、水道業などの需要増により、前連結会計年度を上回った。
この結果、電灯と電力の販売電力量合計は、前連結会計年度に比べ5.4%増の73億41百万kWhとなった。
当連結会計年度の経営成績は、売上高については、販売電力量の増加や連結子会社における売上高の増加はあるものの、燃料価格下落に伴う燃料費調整額の減少などにより、前連結会計年度並みの2,365億40百万円となった。
営業費用については、燃料価格下落に伴う燃料費の減少などにより、前連結会計年度に比べ36億95百万円減(1.6%減)の2,292億17百万円となった。
この結果、営業利益は前連結会計年度に比べ38億41百万円増(110.3%増)の73億22百万円、経常利益は前連結会計年度に比べ30億97百万円増(120.6%増)の56億65百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ19億31百万円増(80.8%増)の43億22百万円となった。
当連結会計年度の財政状態は、資産については、電気事業固定資産の増加などにより、前連結会計年度末に比べ17億40百万円増(0.3%増)の5,004億11百万円となった。
負債については、退職給付に係る負債の減少などにより、前連結会計年度末に比べ29億79百万円減(0.8%減)の3,768億60百万円となった。
純資産については、親会社株主に帰属する当期純利益の増加などにより、前連結会計年度末に比べ47億20百万円増(4.0%増)の1,235億50百万円となった。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末から0.9ポイント増の24.3%となった。
② キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動については、税金等調整前当期純利益の増加などにより、前連結会計年度に比べ84億53百万円増(33.0%増)の340億82百万円の収入となった。
投資活動については、固定資産の取得による支出の増加などにより、前連結会計年度に比べ20億41百万円増(6.4%増)の340億41百万円の支出となった。
この結果、差し引きのフリー・キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ64億12百万円増の40百万円のプラスとなった。
財務活動については、有利子負債の返済などにより、34億38百万円の支出となったことから、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ33億98百万円減(15.4%減)の186億41百万円となった。
③ 資本の財源及び資金の流動性当社グループの資本の財源については、電気事業等を行うための設備投資と債務償還などに必要な資金を、自己資金に加えて、金融機関からの長期借入や社債発行により調達している。
また、短期的な運転資金を銀行借入やコマーシャル・ペーパー発行により調達している。
資金の流動性については、各種計画に基づき、適時に資金繰計画を作成・更新するほか、当座借越枠の設定やコミットメントラインの取得により確保している。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成している。
この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況」に記載している。
当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金、退職給付に係る負債及び資産などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
このうち、重要な項目は以下のとおりである。
(繰延税金資産の回収可能性)将来の課税所得の見積りについては、現時点で利用可能な情報に基づいた最善の見積りを行っているが、予想し得ない要因や変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性の判断を見直す可能性がある。
なお、2025年度はおきでんグループ中期経営計画の最終年度であり、次期中期経営計画がスタートする2026年度に向けた土台作りの年度となる。
当社グループは、喫緊の課題である物価高対策として、「調達力」を抜本的に強化すべく、「おきでんPXプロジェクト」を立ち上げた。
「S+3E」の考え方をもとに安定供給に必要な取り組みを着実に進めるとともに、調達部門の強化、サプライチェーンの最適化、DX等を活用した生産性の向上など、これまでの取り組みを超えた新しい発想で「超・攻めの効率化」にチャレンジし、「持続的な成長」および「企業価値向上」に向けて経営基盤を強化していく。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループの研究開発活動は、電気事業に関わる分野を中心に、主として当社が担当し実施している。
当社は、「夢と活力ある沖縄の未来づくりに貢献する」ために、持続的成長を図る研究開発および新しい価値の創造を目指した研究開発を推進する。
研究の実施にあたっては、限られた資源を有効に活用するとともに、公的研究機関をはじめ、電気事業者各社、(一財)電力中央研究所等、社外機関と積極的に情報交換・協調・連携を図り、国等の補助金の活用や他研究機関との共同研究を行うこと等により、より効率的かつ効果的な研究開発を目指している。
当連結会計年度における研究開発費の総額は616百万円となる。
主要研究開発は次のとおりである。
(1) 持続的成長を図る研究開発① エネルギーの安定供給を目指した研究開発・系統安定化に関する調査研究(再エネ主力化への貢献)・来間島マイクログリッド実証研究・(NEDO事業)再エネ導入地域グリッドの実現に向けた課題解決に関する研究開発 等② 社会・地球環境との調和を目指した研究開発・CO2削減技術調査研究・CO2フリー燃料(水素・アンモニア等)の利用技術調査・次世代太陽光発電導入可能性に関する調査研究・大型風力導入に向けた可能性調査(風況調査) 等
(2) 新しい価値の創造を目指した研究開発・新技術、新規事業等に資する研究開発
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループ(当社及び連結子会社)の設備投資は、安定供給の確保を前提に、コスト低減を徹底し、経済性・環境対策の同時達成を図るとともに、自然災害に強い設備形成に努める観点で実施している。
なお、当連結会計年度の総投資額は35,311百万円となった。
2024年度 設備投資総額業種・項目設備投資総額(百万円)電気事業34,310火力9,604新エネルギー等2,799送電7,133変電5,177配電8,703その他892建設業1,462その他1,417調整額△1,879総計35,311
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
(1) 提出会社主要発・送電等設備 2025年3月31日現在区分設備概況帳簿価額(百万円)従業員(人)土地建物構築物機械装置リース資産その他計汽力発電設備発電所数 5ヵ所(927,181) 認可最大出力1,629,000kW15,9545,02415,85046,993-2083,843379内燃力発電設備発電所数 [8]18ヵ所(286,008) 認可最大出力[10,200]578,630kW2,2117,182-25,943-5435,39289新エネ等発電等設備発電所数 5ヵ所(-) 認可最大出力2,315kW-26-1,197-31,2270送電設備架空電線路亘長838km 回線延長1,028km(274,806) 地中電線路亘長445km6,24628651,5693,241-88162,22577回線延長510km 支持物数 10,888基 変電設備変電所数 129ヵ所(253,250) 認可出力7,591,500kVA 調相設備容量499,976kVA10,3547,421-29,284-13347,19458配電設備架空電線路亘長10,789km 電線延長34,993km 地中電線路亘長611km 電線延長743km(39,834) 支持物数236,172基6729074,16221,2733545696,690258変圧器個数134,105台 変圧器容量4,974,449kVA 支店4ヵ所 業務設備本店1ヵ所 (121,542) 支店1ヵ所支社1ヵ所6,2601,2722471,766743,08412,705642
(注) 1.「土地」の( )内は面積(単位㎡)である。
面積には、送電設備用権利設定地 200,821㎡、借地面積 6,178,372㎡(汽力発電設備用借地 254,983㎡、送電設備用借地 5,468,523㎡(うち線下用地 4,609,548㎡)等)を含まない。
2.[ ]内は、移動用発電設備の別掲である。
うち移動用発電設備の発電所数は、ユニット数を記載している。
3.帳簿価額は、内部取引に伴う未実現利益消去前の金額を記載している。
主要発電所汽力発電所 2025年3月31日現在発電所名所在地土地面積(㎡)認可出力(kW)牧港火力沖縄県浦添市126,815125,000石川火力沖縄県うるま市120,719250,000具志川火力沖縄県うるま市176,336312,000金武火力沖縄県国頭郡金武町313,510440,000吉の浦火力沖縄県中頭郡中城村189,801502,000 内燃力発電所ガスタービン発電所 2025年3月31日現在発電所名所在地土地面積(㎡)認可出力(kW)牧港沖縄県浦添市15,629163,000石川沖縄県うるま市―103,000吉の浦マルチ沖縄県中頭郡中城村―35,000石垣沖縄県石垣市―10,000宮古沖縄県宮古島市―15,000
(注) 石川、吉の浦マルチガスタービン発電所は、それぞれ汽力発電所の敷地内にある。
また、石垣、宮古ガスタービン発電所は、それぞれ内燃力発電所の敷地内にある。
そのため、その土地面積については当該発電所の土地面積に含めて記載している。
ガスエンジン発電所 2025年3月31日現在発電所名所在地土地面積(㎡)認可出力(kW)牧港沖縄県浦添市―45,000
(注) 牧港ガスエンジン発電所は、汽力発電所の敷地内にある。
そのため、その土地面積については当該発電所の土地面積に含めて記載している。
内燃力発電所 2025年3月31日現在発電所名所在地土地面積(㎡)認可出力(kW)石垣沖縄県石垣市19,56320,000石垣第二沖縄県石垣市95,57776,000宮古第二沖縄県宮古島市79,57579,000久米島沖縄県島尻郡久米島町20,28216,500
(注) 主要発電所は認可出力10,000kW以上を記載している。
主要送電線路 2025年3月31日現在線路名種別電圧(kV)亘長(㎞)中頭幹線架空・地中13212.7渡口幹線架空・地中1323.4吉の浦火力線架空・地中1328.8大平幹線地中1326.1西原幹線架空1325.9友寄幹線架空1329.7沖縄幹線架空・地中13221.6具志川火力線架空・地中1326.0新栄野比幹線架空・地中1327.5金武幹線架空1329.3具志川幹線架空・地中13218.4那覇幹線地中1324.8石川幹線架空1321.5西那覇友寄幹線地中13210.2
(注) 電圧132kV以上を記載している。
主要変電所 2025年3月31日現在変電所名所在地土地面積(㎡)最高電圧(kV)認可出力(kVA)友寄沖縄県島尻郡八重瀬町19,206132485,000渡口沖縄県中頭郡北中城村6,750132440,000石川火力沖縄県うるま市2,095132280,000牧港第一沖縄県浦添市9,494132460,000北那覇沖縄県那覇市2,848132470,000西那覇沖縄県那覇市1,539132430,000西原沖縄県中頭郡西原町9,096132280,000栄野比沖縄県沖縄市16,920132435,000金武火力沖縄県国頭郡金武町―132400,000
(注) 1.最高電圧132kV以上を記載している。
2.金武火力変電所は、金武火力発電所(汽力発電所)の敷地内にある。
そのため、その土地面積については当該発電所の土地面積に含めて記載している。
主要業務設備2025年3月31日現在事業所名所在地土地面積(㎡)本店沖縄県浦添市110,325支店等沖縄県那覇市ほか11,217
(2) 国内子会社2025年3月31日現在会社名所在地セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員(人)土地建物構築物機械装置リース資産その他計沖電開発㈱沖縄県浦添市その他賃貸ビル(24,836)1,33512,9801843335014,587119
(注) 1.「土地」の( )内は面積(単位㎡)である。
2.従業員数は、就業人員を記載している。
3.帳簿価額は、内部取引に伴う未実現利益消去前の金額を記載している。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
(1) 概要次の事項に基づき、2025年度設備計画を策定した。
① エネルギーの安定供給② カーボンニュートラルへの挑戦③ 積極的な事業展開④ 不断の経営効率化
(2) 重要な設備の新設及び改修業種・項目2025年度支出額(百万円)電気事業41,574火力9,502新エネルギー等3,331送電15,447変電3,192配電8,913その他1,188
(注) 1.上記は提出会社における計画であり、連結子会社において重要な設備の新設計画はない。
   2.四捨五入の関係で合計が合わないことがある。
    3.電気事業の2025年度支出額41,574百万円に対する所要資金は、自己資金、社債及び借入金で充当する    予定である。
主な工事件名 <新エネルギー等> 名称燃料種別出力(万kW)使用開始宮古第二発電所供給用蓄電池蓄電池1.42026-8 <変電> 名称電圧(kV)増加容量(MVA)使用開始友寄変電所増設132/66752026-11 (3) 重要な設備の除却及び売却<変電> 名称電圧(kV)減少容量(MVA)廃止年月友寄変電所連絡用変圧器除却132/661252026-11  
(注) 当社単体についてのみ記載。
研究開発費、研究開発活動616,000,000
設備投資額、設備投資等の概要-1,879,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況44
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況21
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況7,863,882
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、『沖電グループの事業運営を円滑にする事業』、または『地域経済振興と地域社会の持続的な発展に役立つ事業』を営む企業を対象としており、当社企業価値の向上に寄与すると判断される場合に、政策的に株式を保有する。
なお、当社は保有目的が純投資目的である投資株式を保有しておらず、今後保有する場合は、基準及び考え方についても検討していく。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式・保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、毎年、取締役会で、個別の政策保有株式について、中長期的な視点に立って、保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているかを具体的に精査し、保有の適否を検証している。
取締役会で検証した結果、検証対象銘柄のいずれも当社企業価値の向上に寄与すると判断し、その妥当性を確認している。
・銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式342,687非上場株式以外の株式56,693 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式--非上場株式以外の株式--    
(注) 当事業年度において株式数が増加または減少した銘柄には、株式の併合、株式の分割、株式移転、株式交      換、合併等で変動した銘柄は対象外としている。
・特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)沖縄セルラー電話㈱ 944,000944,000・地域経済の振興ならびに当社事業運営 に寄与。
・離島地域持続可能性推進に関するパー トナーシップ協定を締結している。
・電気と通信のセット販売に関する業務 提携をしている。
・配当利回りが当社資本コストと同等ま たはそれ以上である。
無4,0303,351㈱おきなわフィナンシャルグループ 592,800592,800・地域経済の振興ならびに当社事業運営 に寄与。
・脱炭素社会の実現に向けた包括連携協 定や離島地域持続可能性推進に関する パートナーシップ協定を締結してい る。
・配当利回りが当社資本コストと同等ま たはそれ以上である。
無(注2)1,5211,558㈱サンエー  (注3)172,80086,400・地域経済の振興ならびに当社事業運営 に寄与。
・配当利回りが当社資本コストと同等ま たはそれ以上である。
有542406㈱琉球銀行344,860344,860・地域経済の振興ならびに当社事業運営 に寄与。
・脱炭素社会の実現に向けた包括連携協 定を締結している。
・配当利回りが当社資本コストと同等ま たはそれ以上である。
無396412㈱みずほフィナンシャルグループ50,00050,000・当社事業運営に寄与。
・配当利回りが当社資本コストと同等ま たはそれ以上である。
無(注2)202152 (注1) 個別銘柄の保有目的、保有に伴う便益等について2025年4月の第1274回取締役会にて検証し、保有の合理 性を確認している。
(注2) 保有先企業は当社の株式を保有していないが、同社子会社が当社の株式を保有している。
(注3) 株式会社サンエーは、2024年9月1日付で、普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施している。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はない。
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社34
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2,687,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社6,693,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社50,000
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社202,000,000
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社㈱みずほフィナンシャルグループ
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社・当社事業運営に寄与。
・配当利回りが当社資本コストと同等ま たはそれ以上である。
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社無(注2)

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号赤坂インターシティAIR5,92910.90
沖縄電力社員持株会沖縄県浦添市牧港五丁目2番1号3,2776.02
沖縄県知事沖縄県那覇市泉崎一丁目2番2号2,8285.20
株式会社沖縄銀行沖縄県那覇市久茂地三丁目10番1号2,5264.64
日本生命保険相互会社東京都千代田区丸の内一丁目6番6号日本生命証券管理部内1,2642.32
株式会社みずほ銀行東京都千代田区大手町一丁目5番5号1,2182.24
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号1,0491.93
明治安田生命保険相互会社東京都千代田区丸の内二丁目1番1号1,0451.92
株式会社沖縄海邦銀行沖縄県那覇市久茂地二丁目9番12号7981.47
三菱UFJ信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内一丁目4番5号7961.46
計―20,73438.11
(注) 1.上記のほか、当社が保有する自己株式が、2,518千株ある。2.「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する株式98千株については、発行済株式数から控除する自己株式に含まれていない。3.2025年2月7日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、
株式会社みずほ銀行及びその共同保有者であるみずほ信託銀行株式会社、アセットマネジメントOne株式会社が2025年1月31日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日現在におけるみずほ信託銀行株式会社及びアセットマネジメントOne株式会社の実質所有株式数の確認ができないため、上記大株主の状況には含めていない。なお、その変更報告書の内容は次のとおりである。
氏名又は名称住所保有株券等の数(株)株券等保有割合(%)
株式会社みずほ銀行東京都千代田区大手町一丁目5番5号株式 1,218,3002.14みずほ信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内一丁目3番3号株式  98,3000.17アセットマネジメントOne株式会社東京都千代田区丸の内一丁目8番2号株式 1,047,9001.84合
計―株式 2,364,5004.15
株主数-金融機関28
株主数-金融商品取引業者30
株主数-外国法人等-個人37
株主数-外国法人等-個人以外96
株主数-個人その他16,352
株主数-その他の法人273
株主数-計16,861
氏名又は名称、大株主の状況三菱UFJ信託銀行株式会社
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はない。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式873884,928当期間における取得自己株式76,433
(注) 当期間における取得自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれていない。

Shareholders2

自己株式の取得0
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式56,927,965--56,927,965合計56,927,965--56,927,965自己株式 普通株式
(注)2,616,268873-2,617,141合計2,616,268873-2,617,141
(注) 1.当連結会計年度期首及び当連結会計年度末の自己株式数には、「株式給付信託(BBT)」に係る信託口が保有する当社株式がそれぞれ、98,300株含まれている。
2.普通株式の自己株式の増加873株は、単元未満株式の買取りによる増加である。

Audit

監査法人1、連結有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月30日 沖縄電力株式会社取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ 那 覇 事 務 所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士野 澤   啓 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士田 中 晋 介 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている沖縄電力株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、沖縄電力株式会社及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
繰延税金資産の回収可能性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項(重要な会計上の見積り)及び(税効果会計関係)に記載のとおり、2025年3月末時点において、繰延税金資産の残高は16,452百万円であり、そのうち、税務上の繰越欠損金に係るものが4,886百万円となっている。
繰延税金資産は、将来の会計期間において回収が見込まれない税金の額を控除して計上することとなるため、その回収可能性の判断が必要となる。
回収可能性の判断は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準委員会 企業会計基準適用指針第26号)で示されている将来の収益力に基づく課税所得の見積りに依存する。
会社は、グループの主要な事業である電気事業について、事業計画を基礎として将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っている。
事業計画には、供給エリアの需要予測や競争環境の変化に基づく販売電力量等の一定の仮定を用いている。
これらの仮定は経営者の主観を伴うとともに、事業環境等の変化による不確実性が高く、金額的重要性が高いことから、繰延税金資産の回収可能性を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価以下の内部統制を含めた、繰延税金資産の回収可能性の判断に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
・事業計画策定及び承認に関連する内部統制・事業計画に用いられている主要な仮定が合理的であるかを確かめるための内部統制 (2)経営者による見積りの合理性の検討・過去5期間及び当連結会計年度における課税所得の発生状況を確かめた。
・事業計画に用いられている仮定について、取締役会により承認された直近の予算及び需要想定等との整合性を検討した。
・過年度の事業計画と実績を比較し、乖離状況についてその理由を検討し、当期における状況変化等の影響が当期以降の事業計画に反映されているかについて検討した。
・販売電力量の予測について、沖縄エリアの需要推移及び離脱を含む過去実績の推移及び競争環境との整合性を検討した。
・その他の収益及び費用の見積りについて、質問及び過年度実績との比較等によりその合理性を検討した。
特に削減することを計画している費用については、具体的施策を理解するとともに、その実行可能性について検討を行った。
収益認識(電灯料及び電力料)監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社及びグループ各社は、電気事業を中心に、電気事業の補完・支援又は経営資源の有効利用等を目的とした各種事業を営んでおり、連結営業収益は236,540百万円である。
そのうち、主要事業である電気事業の電灯料及び電力料(184,355百万円)は連結営業収益の78%を占める。
主要な事業収益である電灯料及び電力料の計上において、会社は、膨大な契約口数及び取引件数を網羅的かつ正確に処理するために、営業システム上での検針及び調定(料金計算)並びに会計システムへの収益計上などの各業務処理上、高度な内部統制を構築・運用している。
具体的には、営業システムにより、顧客データ管理、毎月の検針データの取込、料金計算が自動で集計・計算され、当該システムから出力される帳票に基づき会計システムに電灯料及び電力料が計上される。
電灯料及び電力料は、会社の基幹事業の収益であり、連結営業収益の大部分を占めているため、連結財務諸表に極めて重要な影響を及ぼす項目であると考えられる。
また、料金計算は取引件数が膨大かつシステムに高度に依拠していることから、関連する内部統制の整備運用の評価並びに多面的な分析及び実証手続を実施する必要がある。
以上より、電灯料及び電力料を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は電灯料及び電力料を検討するにあたり、主として以下の手続を実施した。
(1)内部統制の評価電灯料及び電力料の計上に係る以下の内部統制の整備及び運用状況の評価を行った。
・電気料金の見直しに伴う営業システムへの電気料金 単価の登録に係る内部統制・営業システムへの検針データの反映及び調定(料金計算)に係る内部統制・会計システムへの電灯料及び電力料の計上に係る内部統制 (2)電灯料及び電力料と販売電力量等の整合性に関する分析リスク評価手続として、電灯料及び電力料のうち主要な項目である基本料金と従量料金について、分析ツールを用いて契約電力量と基本料金との整合性及び使用電力量と従量料金との整合性についての分析を行った。
(3)発電量と販売電力量、燃料消費量と発電量の整合性に関する分析リスク評価手続として、発電量及び他社受電電力量と販売電力量の比較分析、並びに燃料消費量と発電量の比較分析を行った。
(4)電灯料及び電力料の分析的実証手続電灯料及び電力料を基本料金及び従量料金に区分した上で、料金メニュー別に各月の料金収入の推定値を算出し、当該推定値と実際計上額を比較した。
また、上記の分析に使用する各計算要素について、下記の手続を行いその信頼性を確かめた。
・料金計算システム上の基本料金及び料金単価マスタと特定小売供給約款単価等の関連証憑との突合・販売電力量の正確性について、調定過程における料金計算の補正結果のレビュー (5)料金計算結果証憑との突合電灯料及び電力料の月次計上額について、毎月の料金計算結果帳票と突合を行った。
月次の料金計算結果帳票の信頼性について、料金計算結果データを入手し当監査法人が再集計(再実施)を行った結果と、当該帳票の金額を突合した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、沖縄電力株式会社の2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、沖縄電力株式会社が2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 ※1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
繰延税金資産の回収可能性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項(重要な会計上の見積り)及び(税効果会計関係)に記載のとおり、2025年3月末時点において、繰延税金資産の残高は16,452百万円であり、そのうち、税務上の繰越欠損金に係るものが4,886百万円となっている。
繰延税金資産は、将来の会計期間において回収が見込まれない税金の額を控除して計上することとなるため、その回収可能性の判断が必要となる。
回収可能性の判断は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準委員会 企業会計基準適用指針第26号)で示されている将来の収益力に基づく課税所得の見積りに依存する。
会社は、グループの主要な事業である電気事業について、事業計画を基礎として将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性の判断を行っている。
事業計画には、供給エリアの需要予測や競争環境の変化に基づく販売電力量等の一定の仮定を用いている。
これらの仮定は経営者の主観を伴うとともに、事業環境等の変化による不確実性が高く、金額的重要性が高いことから、繰延税金資産の回収可能性を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。
(1)内部統制の評価以下の内部統制を含めた、繰延税金資産の回収可能性の判断に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
・事業計画策定及び承認に関連する内部統制・事業計画に用いられている主要な仮定が合理的であるかを確かめるための内部統制 (2)経営者による見積りの合理性の検討・過去5期間及び当連結会計年度における課税所得の発生状況を確かめた。
・事業計画に用いられている仮定について、取締役会により承認された直近の予算及び需要想定等との整合性を検討した。
・過年度の事業計画と実績を比較し、乖離状況についてその理由を検討し、当期における状況変化等の影響が当期以降の事業計画に反映されているかについて検討した。
・販売電力量の予測について、沖縄エリアの需要推移及び離脱を含む過去実績の推移及び競争環境との整合性を検討した。
・その他の収益及び費用の見積りについて、質問及び過年度実績との比較等によりその合理性を検討した。
特に削減することを計画している費用については、具体的施策を理解するとともに、その実行可能性について検討を行った。
収益認識(電灯料及び電力料)監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社及びグループ各社は、電気事業を中心に、電気事業の補完・支援又は経営資源の有効利用等を目的とした各種事業を営んでおり、連結営業収益は236,540百万円である。
そのうち、主要事業である電気事業の電灯料及び電力料(184,355百万円)は連結営業収益の78%を占める。
主要な事業収益である電灯料及び電力料の計上において、会社は、膨大な契約口数及び取引件数を網羅的かつ正確に処理するために、営業システム上での検針及び調定(料金計算)並びに会計システムへの収益計上などの各業務処理上、高度な内部統制を構築・運用している。
具体的には、営業システムにより、顧客データ管理、毎月の検針データの取込、料金計算が自動で集計・計算され、当該システムから出力される帳票に基づき会計システムに電灯料及び電力料が計上される。
電灯料及び電力料は、会社の基幹事業の収益であり、連結営業収益の大部分を占めているため、連結財務諸表に極めて重要な影響を及ぼす項目であると考えられる。
また、料金計算は取引件数が膨大かつシステムに高度に依拠していることから、関連する内部統制の整備運用の評価並びに多面的な分析及び実証手続を実施する必要がある。
以上より、電灯料及び電力料を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は電灯料及び電力料を検討するにあたり、主として以下の手続を実施した。
(1)内部統制の評価電灯料及び電力料の計上に係る以下の内部統制の整備及び運用状況の評価を行った。
・電気料金の見直しに伴う営業システムへの電気料金 単価の登録に係る内部統制・営業システムへの検針データの反映及び調定(料金計算)に係る内部統制・会計システムへの電灯料及び電力料の計上に係る内部統制 (2)電灯料及び電力料と販売電力量等の整合性に関する分析リスク評価手続として、電灯料及び電力料のうち主要な項目である基本料金と従量料金について、分析ツールを用いて契約電力量と基本料金との整合性及び使用電力量と従量料金との整合性についての分析を行った。
(3)発電量と販売電力量、燃料消費量と発電量の整合性に関する分析リスク評価手続として、発電量及び他社受電電力量と販売電力量の比較分析、並びに燃料消費量と発電量の比較分析を行った。
(4)電灯料及び電力料の分析的実証手続電灯料及び電力料を基本料金及び従量料金に区分した上で、料金メニュー別に各月の料金収入の推定値を算出し、当該推定値と実際計上額を比較した。
また、上記の分析に使用する各計算要素について、下記の手続を行いその信頼性を確かめた。
・料金計算システム上の基本料金及び料金単価マスタと特定小売供給約款単価等の関連証憑との突合・販売電力量の正確性について、調定過程における料金計算の補正結果のレビュー (5)料金計算結果証憑との突合電灯料及び電力料の月次計上額について、毎月の料金計算結果帳票と突合を行った。
月次の料金計算結果帳票の信頼性について、料金計算結果データを入手し当監査法人が再集計(再実施)を行った結果と、当該帳票の金額を突合した。