財務諸表
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提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-06-25 |
英訳名、表紙 | Global Security Experts Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 青柳 史郎(戸籍上の氏名 鱸 史郎) |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都港区海岸一丁目16番1号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | (03)3578‐9001(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 当社は、1984年8月に、株式会社ビジネスブレイン太田昭和の100%出資により、医療機関のソフトウエア開発や販売、計算受託等を目的とした会社(商号:株式会社ホスピタル・ブレイン昭和)として設立されました。 一方、当社の中核事業となるネットワークセキュリティ事業は、株式会社ビジネスブレイン太田昭和及び日本アイ・ビー・エム株式会社の出資により1992年10月に設立された、株式会社ギャブコンサルティングにて開始されました。 2000年3月に、当社が株式会社ギャブコンサルティングより、ネットワークセキュリティ事業の営業を譲受け、2000年4月に、商号をグローバルセキュリティエキスパート株式会社に変更し、事業目的をコンピュータに関する調査・コンサルティングや、システム監査業務の受託等に変更し、情報セキュリティ・サイバーセキュリティに特化した専門会社になりました。 当社設立以降の変遷は、次のとおりです。 年月概要1984年8月 1992年10月 1997年10月 2000年3月 2000年4月2012年11月2015年1月2016年4月2016年5月2017年2月2017年8月2019年7月2019年10月2019年11月2020年4月 2020年11月2020年11月2020年12月2021年12月2022年4月2024年4月2024年6月2024年6月株式会社ビジネスブレイン太田昭和100%出資により、株式会社ホスピタル・ブレイン昭和(現 当社)設立株式会社ビジネスブレイン太田昭和及び日本アイ・ビー・エム株式会社の合弁により、株式会社ギャブコンサルティング設立株式会社ギャブコンサルティングにて、脆弱性診断サービス(タイガーチームサービス)の提供開始株式会社ホスピタル・ブレイン昭和は、株式会社ギャブコンサルティングからネットワークセキュリティ事業の営業を譲受ける株式会社ホスピタル・ブレイン昭和は、グローバルセキュリティエキスパート株式会社に商号変更標的型メール訓練サービス(トラップメール)の提供開始事業領域の拡大を目的に、株式会社シグマクシスと資本業務提携西日本オフィスの開設EC-Councilのセキュリティエンジニア養成講座の提供開始株式会社シグマクシスとの資本業務提携を解消当社サービスの販売推進を目的に、兼松エレクトロニクス株式会社と資本業務提携株主割当による増資 資本金270,000千円西日本支社の設置西日本支社名古屋オフィスの開設株式会社EPコンサルティングサービス(株式会社ビジネスブレイン太田昭和グループ)から一部事業(ITソリューション事業)を譲受けるSecuriST(セキュリスト)認定脆弱性診断士の提供開始第三者割当増資 資本金278,900千円共同でのサービス展開を目的に、株式会社野村総合研究所と資本提携 資本金291,800千円東京証券取引所マザーズに株式を上場東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所マザーズからグロース市場に移行CyberSTAR株式会社を新設分割により設立株式会社野村総合研究所との資本提携を解消当社サービスの販売推進を目的に、丸紅I-DIGIOホールディングス株式会社と資本業務提携 (注)1.脆弱性診断サービス(タイガーチームサービス)、標的型メール訓練サービス(トラップメール)、EC-Council及びSecuriST(セキュリスト)認定脆弱性診断士については、「第一部 企業情報 第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載のとおりです。 2.株式会社EPコンサルティングサービスは、株式会社ビジネスブレイン太田昭和を親会社に持ち、会計・給与計算アウトソーシング等を事業内容としております。 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、企業における情報通信ネットワークの安全を確保し、コンピュータへの不正侵入、データの改ざんや破壊、情報漏洩、コンピュータウイルスの感染等から企業を守ること、また、そのために必要な人材の育成を目的とした、サイバーセキュリティに特化した専門企業です。 主な顧客は、中堅企業を中心とした民間企業や官公庁等です。 AI技術の発達やIoT機器の普及、企業のテレワーク導入やDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展など、社会・経済の情報技術への依存度が高まるとともに、サイバー攻撃は増加の一途をたどっております。 そのため、あらゆる業種の企業におけるサイバーセキュリティリスクは多様化・高度化しており、大規模企業のみならず、相対的にサイバーセキュリティ対策が遅れている中堅・中小企業においても、その対策は必須かつ急務となっております。 ※1出所:国立研究開発法人情報通信研究機構「NICTER観測レポート2020」 ※2出所:警察庁「サイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」 一方で、サイバーセキュリティの専門知識を持つ人材(セキュリティ人材)の多くは、一部の大手サイバーセキュリティ専門企業に所属しており、また、一般企業においては、自社のサイバーセキュリティに関する業務を外部の専門企業へ委託することが一般的であるため、自社内におけるセキュリティ人材の育成方法や育成機会が確立されず、結果的に、日本におけるセキュリティ人材が圧倒的に不足しております。 また、サイバーセキュリティに関するサービスを提供する事業者側の提供能力にも限界があり、一般企業、特に中堅・中小企業では、サイバーセキュリティ対策を講じる上での相談先がないのが現状です。 当社グループは、これまで培ってきたサイバーセキュリティの知見を社会に還元することで、日本全国の中堅・中小企業におけるサイバーセキュリティの自衛力向上を目指し、「サイバーセキュリティ教育カンパニー」をコンセプトに掲げ、「教育」を軸としたサイバーセキュリティに関する多面的なサービスを提供しております。 現在、当社グループの同業他社であるサイバーセキュリティ専門企業は、グループ企業やグループ企業が持つ顧客基盤を中心に、大手企業向けにサービス提供を行っております。 また、当社グループの主要ターゲットである中堅・中小企業向けに、サイバーセキュリティ対策の製品販売等を行うIT関連企業もありますが、上記のとおり、セキュリティ人材の確保が困難なことから、サイバーセキュリティに関するサービスを多面的に提供出来ないのが現状です。 当社グループがサイバーセキュリティ事業において提供している具体的なサービスの内容については、以下のとおりです。 なお、当社グループはサイバーセキュリティ事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。 (1)サイバーセキュリティ事業 ①コンサルティングサービス 企業のサイバーセキュリティに関する課題について、現状を可視化し、リスクを分析したうえで、適切な改善策を提案するサービスです。 セキュリティ改善計画の策定、セキュリティの管理体制やインシデント対応の体制構築の支援、システム監査やセキュリティ監査、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に代表される各種認証取得の支援、インシデント発生をシミュレーションした対応訓練サービス等、幅広く提供しております。 ②脆弱性診断サービス(タイガーチームサービス) ハッカーと同様の技術を持つ専門エンジニアが、企業のネットワークシステムに疑似攻撃を実施し、脆弱性の有無を診断するサービスです。 検出した脆弱性については、その詳細な内容と対策措置、結果報告書を提供しております。 また、システム開発におけるセキュリティ要件の診断や、IoT機器、スマートフォンのアプリケーションの診断等も提供しております。 ③セキュリティソリューションサービス 最新の脅威や攻撃手法に対する有効なセキュリティ製品やサービスを提供しております。 また、発生したインシデントに対しては、緊急対応サービスも提供しており、原因及び被害範囲の調査を実施し、事態収束後は、セキュリティ製品の導入支援、運用管理面のサポート、関係者へのセキュリティ教育等、当社グループの様々なサービス連携で、再発防止に向けたサポートをワンストップで提供しております。 ④セキュリティ訓練サービス 企業の役職員を対象に、組織全体のセキュリティリテラシー向上を図る教育プログラムを提供しております。 標的型メール訓練サービス(トラップメール®)は、攻撃メールを模擬した無害の訓練メールを送信し、対象者が訓練メールに含まれるURLリンクあるいは添付ファイルを開封した場合に、教育コンテンツが表示されるとともに、当社が訓練結果を集計し、顧客企業に報告するサービスです。 対象者が攻撃メールを疑似体験することで、各々のセキュリティ意識を向上させるだけでなく、攻撃を受けた際の組織内での報告・初動対応フローを確立し、訓練することで、組織全体の攻撃耐性の向上を図るサービスです。 また、企業の日常業務のなかでのセキュリティ対策を分かりやすく説明する、情報セキュリティ対策のe-ラーニングサービス(Mina Secure®)を提供しております。 (2)セキュリティ教育事業 セキュリティエンジニア及びITエンジニア向けに、セキュリティに関するトレーニング及び認定資格試験を提供しております。 セキュリティの全体像を網羅した各種講座を取り揃えており、主要なものは次のとおりです。 ① EC-Council 当社は、2016年に米国EC-Council International 社(以下、EC-Council)と販売代理店契約を締結し、EC-Councilの提供する情報セキュリティエンジニア向け認定トレーニング及び認定資格試験を日本国内で提供しております。 EC-Councilのトレーニングコースは、世界に数ある教育コースの中でも実践的であり、即戦力となる人材を短期間に育て上げるコースです。 国際的に認知度の高い認定資格であり、有資格者が米国国防総省や国家安全保障局をはじめ、世界の重要システムを防衛しております。 コースは目的別に、CND(認定ネットワークディフェンダー)、CEH(認定ホワイトハッカー)、CHFI(コンピュータフォレンジック調査員)、CASE-Java(認定アプリケーションセキュリティエンジニア)等があり、いずれも当社にて教材を日本語に翻訳した上で提供しております。 主に、企業や官公庁の情報セキュリティ担当者やエンジニア、IT関連の人材派遣登録者等が、スキルアップや資格取得を目的に受講されております。 ② SecuriST(セキュリスト)認定脆弱性診断士 当社が開発し、2020年11月に提供を開始したトレーニング及び認定資格試験です。 脆弱性診断の基礎的なスキルを認定することを目的とすると共に、システムに関わるより多くの方がシステムのセキュリティを評価するための知識や技術を習得することを目的としているため、企業や官公庁のセキュリティエンジニアのみならず、ITに関わる方々に広く受講いただいております。 現在は「認定ネットワーク脆弱性診断士」「認定Webアプリケーション脆弱性診断士」「セキュアWebアプリケーション設計士」「ゼロトラストコーディネーター」の4コースを提供しております。 (3)セキュリティ人材事業 セキュリティ人材に特化したSES(システムエンジニアリングサービス)を提供しております。 パートナー企業のIT人材を、当社グループのセキュリティ教育をもってセキュリティ人材へとリスキリングしたうえで、顧客企業に提供するビジネスモデルを確立しました。 日本におけるセキュリティ人材不足を背景に、セキュリティ人材を確保したいという企業のニーズを捉え、大きく伸長しております。 なお、当事業は2024年4月1日付で新設分割の方法によりCyberSTAR株式会社として設立し、連結子会社としております。 [事業系統図] |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 関係会社は以下のとおりであります。 名称住所資本金(千円)主要な事業の内容議決権の所有割合又は被所有割合(%)関係内容(連結子会社)CyberSTAR株式会社(注)1東京都港区50,000セキュリティ人材特化型のシステムエンジニアリングサービスの提供所有100取引関係あり社員の出向設備の賃貸(その他の関係会社)株式会社ビジネスブレイン太田昭和(注)2東京都港区2,233,490経営及びシステムコンサルティング、ビジネスシステム開発被所有39.70取引関係あり役員の兼任あり(その他の関係会社)兼松エレクトロニクス株式会社東京都中央区9,031,257情報システム設計・構築、運用サービス及びシステムコンサルティング、ITシステム製品及びソフトウエアの販売等被所有20.33取引関係あり役員の兼任あり(関連会社)株式会社ブロードバンドセキュリティ(注)2東京都新宿区299,665セキュリティ監査・コンサルティングサービス、脆弱性診断サービス、情報漏えい IT 対策サービス所有22.64取引関係あり役員の兼任あり(関連会社)株式会社セキュアイノベーション沖縄県那覇市101,000セキュリティ機器及びソフトウェアの運用監視、セキュリティ診断及びコンサルティング、セキュリティシステムの構築及びセキュリティ製品の開発、セキュリティ関連 BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)所有21.93取引関係あり役員の兼任あり(注)1.CyberSTAR株式会社については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。 主要な損益情報等 ①売上高 1,700,788千円②経常利益 166,213千円③当期純利益 103,133千円④純資産額 205,530千円⑤総資産額 519,318千円2.有価証券報告書を提出しております。 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況2025年3月31日現在従業員数(人)195(32) (注)1.従業員数は就業人員(当社グループへのグループ内への出向者を含む。 )であり、臨時雇用者数(パートタイマー、アルバイト、派遣社員を含み、契約社員を除く。 )は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。 2.当社グループはサイバーセキュリティ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 (2) 提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)165(21)41.44.37,403 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除く。 )であり、臨時雇用者数(パートタイマー、アルバイト、派遣社員を含み、契約社員を除く。 )は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.前事業年度末に比べ従業員数が11名増加しております。 主な理由は事業の拡大に伴い期中採用が増加したことによるものです。 4.当社はサイバーセキュリティ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 (3) 労働組合の状況 当社において労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 (4) 管理職に占める女性労働者の割合① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注)14.3(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 ② 連結子会社 連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは「サイバーセキュリティ教育カンパニー」をコンセプトに掲げております。 情報セキュリティ・サイバーセキュリティに特化した専門会社として、セキュリティコンサルティング、脆弱性診断、サイバーセキュリティソリューションをはじめ、セキュリティの全体像を網羅した教育サービスを提供しております。 特に中堅企業において、情報セキュリティ対策が必要であるものの、サービスを提供する事業者や人材が不足している現状を踏まえ、当社グループは、長年のセキュリティコンサルティングや脆弱性診断等で培った豊富な知見を社会に還元することで、日本の情報セキュリティレベル向上に貢献することを理念としております。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、成長性と収益性を重視しており、成長性については売上高の前期比増加率、収益性については売上高営業利益率を重要な経営指標としております。 (3)経営環境及び中長期的な経営戦略 社会システムのネットワーク化が進む近年において、コンピュータ・システムを取り巻く脅威は多様化しており、システムを攻撃されることにより甚大な被害を及ぼす傾向が強まっております。 さらに、急速に進展するテレワーク等働き方の変化に伴い、サイバーリスクの及ぶ範囲とその被害は大幅に拡大しております。 一方で、サイバーセキュリティの専門知識を持つ人材(セキュリティ人材)の多くは、一部の大手サイバーセキュリティ専門企業に所属しており、また、一般企業においては、自社のサイバーセキュリティに関する業務を外部の専門企業へ委託することが一般的であるため、自社内におけるセキュリティ人材の育成方法や育成機会が確立されず、結果的に、日本におけるセキュリティ人材が圧倒的に不足しております。 また、サイバーセキュリティに関するサービスを提供する事業者側の提供能力にも限界があり、一般企業、特に中堅・中小企業では、サイバーセキュリティ対策を講じる上での相談先がないのが現状です。 このような経営環境のもと、当社グループは「教育」を軸とし、中堅・中小企業に最適化したサービスを提供することで、顧客の自衛力を高め、日本の情報セキュリティレベルを底上げすることを中長期的な経営戦略として、事業を推進してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 優先的に対処すべき財務上の課題は、現在ありません。 今後さらなる事業の拡大と収益性の確保、そしてリスク低減のため、特に下記の6点を優先的に対処すべき事業上の課題として取組んでおります。 ①「サイバーセキュリティ教育カンパニー」の更なる訴求 依然としてセキュリティ人材が不足している業界環境のなか、日本全国の企業がサイバーセキュリティの「自衛力」を向上するためには、セキュリティ人材の育成が急務と考えます。 当社グループは、セキュリティ専門人材向けの資格講座だけでなく、企業活動のあらゆる場面で「プラス・セキュリティ」の必要性が高まっていることを背景に、IT業界で働く方々が必要とするセキュリティの資格講座を取り揃え「プラス・セキュリティ」人材の育成にも取り組んでおります。 また、自社に専門人材を置きたいという企業のニーズに対しては、パートナー企業のIT人材を、当社グループのセキュリティ教育をもってセキュリティ人材へとリスキリングしたうえで、SES(システムエンジニアリングサービス)として提供するビジネスモデルを確立しました。 引き続き「サイバーセキュリティ教育カンパニー」のビジネスコンセプトを訴求し、市場ニーズを捉えることで、更なるビジネス拡大を目指します。 ②アップセル・クロスセルの更なる推進 準大手・中堅・中小企業におけるサイバーセキュリティの課題は多岐にわたっており、それぞれに最適化したサービスを提供することが求められております。 ひとつのサービスの提供をきっかけに、当社グループの様々なサービスを適切に連携させることで、高い取引継続率の維持と、顧客満足度の向上を目指します。 ③利益体質の強化 当社グループは、中期的な経営戦略として、営業利益率の継続的な向上を目指すこととしております。 各サービスにおいて、自動化やプロセスの標準化等の工夫を進め、準大手・中堅・中小企業に最適化したサービスを提供しながら、強い経営基盤の構築を目指します。 ④東京以外の商圏拡大 日本全国のうち東京以外にはサイバーセキュリティ専門企業が少なく、企業のセキュリティ対策ニーズにサービス供給が追い付いていない状況にあります。 当社グループは、西日本支社における営業活動を拡充するとともに、地元のSIer等との連携強化を図り、西日本支社を足掛かりに日本全国へと更なる商圏拡大を目指します。 ⑤業容拡大にともなう人材リソース不足の解消 セキュリティ人材が不足している業界環境のなか、当社グループでは、社員の採用・育成と、社外からの人材リソース供給の両面で対処しております。 社員の採用・育成については、セキュリティ専門人材の採用に拘らず、入社後の教育によってセキュリティ人材へと育成する方針としております。 社外からの人材リソース供給については、同業他社へ当社グループの教育コンテンツを提供することで、業界全体のセキュリティ人材を育成したうえで協業を推進することや、地方企業のIT人材にセキュリティ教育を実施し、脆弱性診断業務のニアショア化を図るなどをしております。 引き続き「サイバーセキュリティ教育カンパニー」の強みを活かした施策で、人材リソースの確保に取り組んでまいります。 ⑥関係会社管理の強化 2024年4月1日に、新設分割の方法により子会社CyberSTAR株式会社を設立しました。 これにより、当社グループは当事業年度より連結決算に移行し、持分法適用関連会社の利益が当社グループの経営成績に影響することとなりました。 当社は、資本業務提携を行うにあたっては、成長のための4つの要素として、販路拡大、事業領域拡大、リソース拡大、サービスラインナップ拡大を設定し、それぞれの目的に対し、共に強力に事業を推進できるパートナー企業との提携関係を構築することとしております。 引き続き、持分法適用関連会社とのシナジー創出を推進しながら、当社グループの事業拡大と企業価値向上に取り組んでまいります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)サステナビリティに関する考え方 当社グループにとってのサステナビリティとは、事業活動を通じて社会課題の解決に取り組むことであり、当社グループの持続的な成長が、社会の持続的な発展に貢献できることにあると考えております。 その実現に向けては、あらゆるステークホルダーとのエンゲージメントが重要であると認識しており、公正かつ透明性の高い経営の実現と、多様な人材が活躍し、働きやすい環境の整備に取り組んでおります。 (2)ガバナンス体制及びリスク管理 取締役会を経営の基本方針や重要課題並びに法令で定められた重要事項を決定するための最高意思決定機関と位置づけ、原則月1回開催するとともに、事業経営にスピーディーな意思決定と柔軟な組織対応を可能にするため、常勤取締役(常勤監査等委員を含む)及び事業責任者等が出席する会議を原則週1回開催しております。 加えて、監査等委員会を設置しており、業務執行に関する監視、コンプライアンスや社内規程の遵守状況、業務活動の適正性かつ有効性等を、監査等委員が取締役会に出席することで逐次確認しております。 詳細は「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」をご参照ください。 サステナビリティ関連のリスク及び機会については、各部門責任者による情報共有及び週1回の会議を継続的に行い、リスクの早期発見に努めております。 また、事業における重要リスクの一つである情報管理については、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の要求事項に準拠した体制を整えております。 (3)戦略(人的資本について) 当社グループは、人的資本への投資の重要性を認識しており、従業員のウェルビーイングを実現することで、中長期的な企業価値向上に寄与するものと考えております。 多様な属性、才能、経験等をもった人材を積極的に採用し、業務に必要は知識習得に向けた自己研鑽を促進することで、継続的な人材育成に取り組んでおります。 また、テレワーク勤務、選択式時差出勤、時間単位有給制度などにより柔軟な働き方を可能とするとともに、株式給付信託(J-ESOP)をはじめとした従業員インセンティブの充実、各種福利厚生制度の拡充など、多様な人材が健康で、モチベーション高く、やりがいをもって働きやすい環境の整備に取り組んでおります。 (4)指標及び目標 当社グループでは、(3)戦略(人的資本について)において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に係る指標について、具体的な取り組みを行っているものの、本報告書提出日現在においては、当該指標についての目標を設定しておりません。 今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標を設定し、その進捗に合わせて開示項目を検討してまいります。 |
戦略 | (3)戦略(人的資本について) 当社グループは、人的資本への投資の重要性を認識しており、従業員のウェルビーイングを実現することで、中長期的な企業価値向上に寄与するものと考えております。 多様な属性、才能、経験等をもった人材を積極的に採用し、業務に必要は知識習得に向けた自己研鑽を促進することで、継続的な人材育成に取り組んでおります。 また、テレワーク勤務、選択式時差出勤、時間単位有給制度などにより柔軟な働き方を可能とするとともに、株式給付信託(J-ESOP)をはじめとした従業員インセンティブの充実、各種福利厚生制度の拡充など、多様な人材が健康で、モチベーション高く、やりがいをもって働きやすい環境の整備に取り組んでおります。 |
指標及び目標 | (4)指標及び目標 当社グループでは、(3)戦略(人的資本について)において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に係る指標について、具体的な取り組みを行っているものの、本報告書提出日現在においては、当該指標についての目標を設定しておりません。 今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標を設定し、その進捗に合わせて開示項目を検討してまいります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | (3)戦略(人的資本について) 当社グループは、人的資本への投資の重要性を認識しており、従業員のウェルビーイングを実現することで、中長期的な企業価値向上に寄与するものと考えております。 多様な属性、才能、経験等をもった人材を積極的に採用し、業務に必要は知識習得に向けた自己研鑽を促進することで、継続的な人材育成に取り組んでおります。 また、テレワーク勤務、選択式時差出勤、時間単位有給制度などにより柔軟な働き方を可能とするとともに、株式給付信託(J-ESOP)をはじめとした従業員インセンティブの充実、各種福利厚生制度の拡充など、多様な人材が健康で、モチベーション高く、やりがいをもって働きやすい環境の整備に取り組んでおります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | (4)指標及び目標 当社グループでは、(3)戦略(人的資本について)において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に係る指標について、具体的な取り組みを行っているものの、本報告書提出日現在においては、当該指標についての目標を設定しておりません。 今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標を設定し、その進捗に合わせて開示項目を検討してまいります。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 需要の低迷に関するリスク 当社グループは、中堅企業を主な顧客とし、サイバーセキュリティ事業に特化したサービスを提供しております。 これは、中堅企業におけるサイバーセキュリティの需要が活況であることを背景としておりますが、今後、経済環境の変化等、何らかの要因により、中堅企業におけるサイバーセキュリティの需要が著しく低迷した場合には、当社グループの事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 競合の出現に関するリスク 当社グループは、中堅企業を主な顧客とし、サイバーセキュリティ領域で多角的なサービスを提供しております。 現在において、中堅企業を主な顧客とする競合はないと考えており、当社グループはサイバーセキュリティ業界で独自のサービスポジションを獲得しております。 これは、大企業向けに高価格のサービスを提供するセキュリティ企業が多い中で、当社グループが中堅企業向けに最適化した内容と価格でのサービス提供を実現させてきたことによると考えておりますが、競合が出現した場合には、当社グループの事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 人材の確保に関するリスク 当社グループの属するサイバーセキュリティ業界では、専門知識を有する人材の不足が共通課題とされております。 今後、当社グループの業容が拡大する一方で、十分な人材を確保できない場合には、サービス提供の遅れや生産性の低下等により、当社グループの事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、サイバーセキュリティエンジニアを育成する教育講座の提供を事業のひとつとしておりますが、同事業を通じて専門人材を育成した企業とのパートナーシップを推進することで、社外より安定的に人材を確保する体制を構築しております。 社内人材については、毎年行う新卒採用及び随時行う中途採用では、サイバーセキュリティ専門人材の採用に拘らず、採用後の教育によって専門人材へと育成する方針としております。 また、入社後においても、当社グループの教育講座を無償で受講する等により専門知識の向上を図るとともに、職場環境の整備やモチベーション向上等に注力することで、人材流出を防ぎ、ノウハウや経験の社内蓄積に努めております。 (4) 技術革新への対応に関するリスク 当社グループが属するサイバーセキュリティの分野は、日々発生する新たな脅威や技術革新等による環境変化に伴い、ニーズが変化しやすい特徴があります。 当社グループでは、顧客のニーズを的確に捉え、より実効性のあるセキュリティサービスを提供すべく、新たな脅威や技術革新等に関する情報収集に努めております。 しかし、これらの技術革新への対応が遅れ、他社に大きく先行された場合には、当社グループの事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 情報漏洩に関するリスク 当社グループのサービスでは顧客の重要な情報を入手します。 これらの顧客情報の漏洩は事業展開において大きなリスクであります。 当社グループでは、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得し、社内教育の実践、各種データのアクセス権限による制約、書面情報の施錠管理、オフィスの入退室管理等、対策を講じて実践しておりますが、顧客情報の漏洩が発生した場合、当社グループの事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 当社グループが提供する製品のバグや欠陥の発生によるリスク 当社グループが提供するセキュリティ機器や、そのマネージドサービス等において利用するセキュリティ機器は、基本的に製品仕入れをしております。 予め十分な検証やテストを実施した後にサービス提供を行っておりますが、サービス提供開始後に、当該製品に重大なバグや欠陥が発生したことが原因で顧客に著しい損害を与えた場合、契約解除に伴う売上の減少等により当社グループの事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 災害、テロ活動、感染症等の発生に関するリスク 地震や天災といった災害、国内におけるテロ活動などの予期せぬ事態により、当社グループの事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループの顧客企業は様々な業種に属していることから、特定の業界環境の変化が当社グループの経営成績等に与える影響は僅少ではありますが、何らかの理由により、景気が著しく悪化し、多くの顧客企業がセキュリティ投資を抑制した場合には、売上の減少や利益率の低下、回収サイトの長期化など、当社グループの経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 筆頭株主との関係について 当社の筆頭株主は株式会社ビジネスブレイン太田昭和(東京証券取引所プライム市場に上場)であります。 同社は、当社の親会社でありましたが、2023年5月10日に当社株式の一部を売却したことにより、本書提出日現在において当社のその他関係会社となっております。 当社グループと筆頭株主との関係は以下のとおりであります。 ①資本関係について 株式会社ビジネスブレイン太田昭和は、本書提出日現在において当社の議決権の39.70%(2025年3月31日現在の総株主の議決権の数を基準に算出)を直接保有しており、当社に対する大株主としての一定の権利を有しております。 このことから、株式会社ビジネスブレイン太田昭和は議決権行使等により当社グループの経営等に影響を及ぼし得る立場にあり、同社の利益は他の株主の利益と一致しない可能性があります。 また、株式市場での売却ではなく、特定の相手先への譲渡を行った場合には、当該譲渡先の保有株数や当社グループに対する方針によっては、当社グループの事業戦略等に影響を与える可能性があります。 ②人的関係について 本書提出日現在、当社の社外取締役である岡田幸憲は、株式会社ビジネスブレイン太田昭和に所属しており、取締役監査等委員である古谷伸太郎は、2020年6月まで株式会社ビジネスブレイン太田昭和に所属しておりました。 これは、同社における経験に基づいた経営的視点や知見を得ることを目的としております。 なお、当社グループの経営方針及び事業展開については、株式会社ビジネスブレイン太田昭和の事前承認を要するものはなく、独自の意思決定によって進めております。 なお、当社グループにおける株式会社ビジネスブレイン太田昭和からの出向者はおりません。 ③取引関係について 株式会社ビジネスブレイン太田昭和グループとの取引については、売上高は243,028千円(2025年3月期 売上高の2.8%)、その他給与計算のアウトソーシング等の取引が発生しておりますが、取引条件については、当社グループと関係を有しない会社との取引と同様に、取引条件等を総合的に勘案し、交渉の上決定しております。 ④筆頭株主からの独立性の確保について 当社グループの経営判断及び事業展開にあたっては、株式会社ビジネスブレイン太田昭和の指示や事前承認に基づいてこれを行うのではなく、独立役員である取締役監査等委員2名を含む取締役会を中心とした当社経営陣の判断のもと、独自に意思決定して実行しております。 (9) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、当社の取締役及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。 また、今後においても新株予約権を活用したインセンティブプランを活用していく方針であります。 これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 本書提出日の前月末現在(2025年5月31日)、これらの新株予約権による潜在株式数は9,600株であり、発行済株式総数7,647,000株の0.1%に相当しております。 (10) 法的規制等について 当社グループは、当社グループの事業を制限する直接的かつ特有の法的規制は本書提出日現在において存在しないと考えております。 しかしながら、今後、当社グループの事業を直接的に制限する法的規制がなされた場合、また、従来の法的規制の運用に変更がなされた場合には、当社グループの事業展開は制約を受ける可能性があります。 当社グループとしては引き続き法令を遵守した事業運営を行っていくべく、今後も法令遵守体制の強化や社内教育などを行っていく方針ですが、今後当社グループの事業が新たな法的規制の対象となった場合には、当社グループの経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 訴訟等について 当社グループの事業運営にあたって、予期せぬトラブルや問題が生じた場合、当社グループの瑕疵にかかわらずこれらに起因する損害賠償の請求や、訴訟の提起を受ける可能性があります。 これらの事象が発生した場合は、起訴内容や損害賠償額の状況及びその結果によっては当社グループの社会的信用が低下することに加え、当社グループの経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。 )の状況の概要は次のとおりであります。 なお、当連結会計年度は連結財務諸表作成初年度であるため、前期との比較分析は行っておりません。 ①重要な経営指標の状況 当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、売上高の前期比増加率及び売上高営業利益率を重要な経営指標としております。 当連結会計年度における各指標の実績は、以下のとおりです。 (単位:千円)回次当連結会計年度決算年月2025年3月売上高8,801,647営業利益1,615,034(売上高営業利益率)18.3% 当連結会計年度における、当社グループの事業環境は、後述の「③経営成績の状況」に記載のとおりであり、主に中堅企業の旺盛なセキュリティニーズを捉えることで、すべての事業において売上高が前期比で増加しました。 当連結会計年度における売上高営業利益率(18.3%)につきましては、人的資本への投資(人員数の増加等)を拡充したことにより、販売費及び一般管理費が増加したものの、それを上回る売上高の大幅な増加により、売上高営業利益率が上昇しました。 ②財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における資産合計は8,141,157千円となりました。 その主な内容は、売掛金及び契約資産2,149,724千円、前払費用1,247,488千円、関係会社株式1,992,608千円等であります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は5,062,246千円となりました。 その主な内容は、契約負債1,609,965千円、長期借入金1,308,365千円等であります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は3,078,911千円となりました。 その主な内容は、資本金545,921千円、利益剰余金2,322,124千円等であります。 ③経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大や、雇用・所得環境の改善が見られる一方で、地政学的リスクの高まりや、円安傾向、物価上昇などが依然として続いており、先行きは不透明な状況にあります。 当社グループが属するサイバーセキュリティ業界を取り巻く環境は、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進やクラウドサービスの利活用など、ITへの依存度が高まるとともに、サイバー攻撃は増加の一途をたどっております。 加えて、国を挙げてのサイバーセキュリティ強化の潮流や、サプライチェーンリスクの対策要請などが追い風となり、相対的にサイバーセキュリティ対策が遅れている中堅・中小企業においても、その対策は必須かつ急務となっております。 一方で、日本におけるサイバーセキュリティ人材は依然として不足しており、自社に専門人材を置きたいという企業の需要に対して、人材の供給が追い付いていないのが現状です。 また、業務、製品・サービスのデジタル化が進展する中で、企業活動のあらゆる場面で「プラス・セキュリティ」※の必要性が高まっていることから、サイバーセキュリティ教育のニーズは飛躍的に向上しております。 ※「プラス・セキュリティ」とは自らの業務遂行にあたってセキュリティを意識し、必要かつ十分なセキュリティ対策を実現できる能力を身につけること、あるいは身につけている状態のこと。 (出典:経済産業省「サイバーセキュリティ体制構築・人材確保の手引き」) このような環境のなか、当社グループは、準大手・中堅・中小企業の旺盛なセキュリティ対策ニーズを捉え、企業規模に適したセキュリティサービスを提供すること、また、広くITに関わる人材を対象にセキュリティ教育サービスを提供すること、さらに、セキュリティ人材を確保したいという企業のニーズを捉え、専門人材を提供することで、業績を拡大しております。 当連結会計年度においては、すべてのサービスが伸長し、売上高は8,801,647千円となりました。 利益面では、2024年7月29日付の本社移転に伴う一時費用の計上や、従業員数増加に伴う人件費の増加等がありながらも、大幅な増収効果により、営業利益は1,615,034千円となりました。 一方で、持分法適用関連会社の利益貢献が少なく、営業外費用に持分法による投資損失を計上したこと等から、経常利益は1,562,981千円、持分法適用関連会社における新株発行等にともなう持分変動損失の計上や、法人税負担率の上昇等から、親会社株主に帰属する当期純利益は1,010,077千円となったものの、売上高、利益ともに過去最高額を更新しました。 なお、当社グループはサイバーセキュリティ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 事業部門別の状況は、後述の「⑤生産、受注及び販売の実績」に記載のとおりでありますが、当連結会計年度において事業部門の区分を変更したことから、「第5 経理の状況」における事業ドメイン、サービス部門の区分と一部記載が異なっております。 なお、変更後の事業部門の区分に含まれるサービス部門は、以下のとおりです。 (サイバーセキュリティ事業) コンサルティングサービス、脆弱性診断サービス、セキュリティ訓練、セキュリティソリューション、ITソリューション (セキュリティ教育事業) 教育講座 (セキュリティ人材事業) セキュリティ人材事業 ④キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。 )は、1,379,536千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果増加した資金は1,018,887千円となりました。 この主な要因としては、税金等調整前当期純利益が1,540,088千円となった一方、売上債権及び契約資産の増加額が662,928千円、前払費用の増加額が288,515千円、法人税等の支払額が312,960千円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は411,367千円となりました。 この主な要因としては、有形固定資産の取得による支出279,387千円、投資有価証券の取得による支出90,000千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は457,415千円となりました。 この主な要因としては、配当金の支払額356,918千円等によるものであります。 ⑤生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。 なお、当社グループはサイバーセキュリティ事業の単一セグメントであるため、事業部門別に記載しております。 事業部門受注高(千円)受注残高(千円)サイバーセキュリティ事業6,629,3052,997,849セキュリティ教育事業1,013,09030,226セキュリティ人材事業1,845,248566,966合計9,487,6443,595,042 c.売上実績 当連結会計年度の売上実績は次のとおりであります。 なお、当社グループはサイバーセキュリティ事業の単一セグメントであるため、事業部門別に記載しております。 事業部門当連結会計年度(自2024年4月1日至2025年3月31日)サイバーセキュリティ事業(千円)6,157,551セキュリティ教育事業(千円)995,173セキュリティ人材事業(千円)1,648,922合計(千円)8,801,647(注)当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先当連結会計年度(自2024年4月1日至2025年3月31日)金額(千円)割合(%)兼松エレクトロニクス株式会社1,547,07617.6% (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、この有価証券報告書提出日現在において認識及び分析・検討したものであります。 a.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。 この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ、合理的であると考えられる見積りについては、過去実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは次のとおりであります。 (進捗度に基づく収益認識) 当社グループでは、コンサルティング事業、教育事業及びITソリューション事業の一部サービスの売上高は、履行義務の充足に係る進捗度に基づき認識され、履行義務の充足に係る進捗度は主としてプロジェクトの総見積原価に対する当該期間に応じた発生原価の割合(原価比例法)によって算定しております。 (持分法適用会社に関するのれん及び顧客関連資産相当額の評価) 当社グループは関連会社である株式会社ブロードバンドセキュリティ及び株式会社セキュアイノベーションの株式を取得したことにより発生した持分法適用会社に関するのれん及び顧客関連資産相当額を保有しており、これらは規則的に償却しております。 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 b.経営成績等(売上高) 当連結会計年度の売上高は8,801,647千円となりました。 主な要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①重要な経営指標の状況及び③経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (売上原価・売上総利益・売上総利益率) 当連結会計年度の売上原価は5,735,244千円となりました。 この主な要因は、売上高の増加によるものでありますが、原価を意識した効率的な事業運営が奏功しました。 この結果、売上総利益は3,066,403千円となりました。 (販売費及び一般管理費・営業利益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,451,369千円となりました。 この主な要因は、人的資本への投資(人員数の増加等)を拡充したことによります。 この結果、営業利益は1,615,034千円となりました。 また、重要な経営指標と位置付けている営業利益率は、18.3%となりました。 (営業外損益・経常利益) 当連結会計年度の営業外収益は、8,778千円となりました。 営業外費用は、持分法による投資損失及び支払利息等により60,832千円となりました。 この結果、経常利益は1,562,981千円となりました。 (特別損益、法人税等合計、当期純利益) 当連結会計年度の特別損失において、持分変動損失を22,892千円計上したことにより、税金等調整前当期純利益は1,540,088千円、法人税等合計は530,010千円となりました。 この結果、当期純利益は1,010,077千円となりました。 c.キャッシュ・フローの状況 キャッシュ・フローの状況分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ④キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 d.経営成績に重要な影響を与える要因について 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 e.資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保するために、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等でバランスよく調達していくことを基本方針としております。 これらの資金調達方法の優先順位については、調達時期における資金需要の額、用途、市場環境、調達コスト等を勘案し、最適な方法を選択する方針であります。 なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,379,536千円となっており、当面事業を継続していく上で十分な流動性を確保しております。 f.経営者の問題意識と今後の方針について 当社グループが今後事業を拡大し、収益性を確保しながら持続的な成長を図るためには、経営者は「第2 事業の状況1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していく必要があると認識しております。 それらの課題に対応するため、経営者は常に市場におけるニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、当社グループの経営資源を最適に配分し、最適な解決策を実施していく方針であります。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 該当事項はありません。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当連結会計年度において実施した設備投資の総額は281,612千円であり、その主な内容は、本社移転のための内装工事の際に取得した空調設備工事23,893千円、スプリンクラー工事23,271千円、電気設備工事19,891千円等であります。 なお、当社はサイバーセキュリティ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。 また、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 (1)提出会社2025年3月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(人)建物附属設備工具、器具及び備品リース資産のれんソフトウエア合計本社(東京都港区)本社設備174,279100,8041,77135,85230,573343,281147(21)(注)1.本社建物は賃貸物件であり、年間賃借料は111,236千円であります。 2.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除く。 )であり、臨時雇用者数(パートタイマー、アルバイト、派遣社員を含み、契約社員を除く。 )は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。 3.当社は、サイバーセキュリティ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 4.現在休止中の主要な設備はありません。 (2)国内子会社 該当事項はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 (1)重要な設備の新設該当事項はありません。 (2)重要な改修該当事項はありません。 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 281,612,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 41 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 4 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 7,403,000 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
Investment
株式の保有状況 | (5)【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方 当社は、投資株式について、もっぱら株式の価値の変動又は配当の受領によって利益を得ることを目的として保有する株式を純投資目的である投資株式、それ以外の株式を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)に区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 当社は、政策保有株式については、営業上の取引関係の維持・強化、業務提携関係の維持・発展を通じて当社の中長期的な企業価値向上に資する等、保有する合理性があると認める場合に限り、適切な数の株式を、取締役会の承認を得たうえで保有することとしております。 なお、定量的な保有効果の測定の記載は困難であります。 b. 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式12,000非上場株式以外の株式1678,480(注)上記の他、投資有価証券勘定には投資事業有限責任組合への出資として1銘柄がありますが、保有株式ではありません。 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 該当事項はありません。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 該当事項はありません。 c.特定投資株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)(株)網屋176,000176,000取引関係の維持・強化及び相互の取り組みによる持続的な企業価値向上のため保有しております。 主に、相互の顧客網を活用した営業連携や、類似サービスにおけるリソースの相互補完等を行っております。 定量的な保有効果については、機密保持の観点から記載しておりませんが、取引状況等を含めた総合的な判断により保有効果を評価しております。 有678,480359,040 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 該当事項はありません。 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2,000,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 678,480,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 176,000 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 678,480,000 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | (株)網屋 |
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 取引関係の維持・強化及び相互の取り組みによる持続的な企業価値向上のため保有しております。 主に、相互の顧客網を活用した営業連携や、類似サービスにおけるリソースの相互補完等を行っております。 定量的な保有効果については、機密保持の観点から記載しておりませんが、取引状況等を含めた総合的な判断により保有効果を評価しております。 |
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 有 |
Shareholders
大株主の状況 | (6)【大株主の状況】 2025年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 株式会社ビジネスブレイン太田昭和東京都港区西新橋1丁目1番1号3,003,00039.66 兼松エレクトロニクス株式会社東京都中央区京橋2丁目13番10号1,538,00020.31 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号 赤坂インターシティAIR372,3004.92 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-12319,3004.22 THE BANK OF NEW YORK 133652(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)BOULEVARD ANSPACH 1, 1000 BRUSSELS, BELGIUM(東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティA棟)214,5002.83 丸紅I‐DIGIOホールディングス株式会社東京都文京区後楽2丁目6番1号 住友不動産飯田橋ファーストタワー162,4002.14 鱸 史郎神奈川県相模原市南区120,1801.59 原 伸一東京都杉並区117,1651.55 THE BANK OF NEW YORK MELLON 140051(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) 240 GREENWICH STREET, NEW YORK, NY 10286, U.S.A.(東京都港区港南2丁目15-1 品川インターシティA棟)66,5000.88 株式会社日本カストディ銀行(信託E口)東京都中央区晴海1丁目8番12号65,3200.86計-5,978,66578.96(注) 株式会社日本カストディ銀行(信託E口)が所有している65,320株は、株式給付信託(J-ESOP)の信託財産として保有している当社株式であります。なお、当該株式は財務諸表において自己株式として表示しておりますが、発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合の計算において、発行済株式の総数から控除する自己株式の数には含めておりません。 |
株主数-金融機関 | 9 |
株主数-金融商品取引業者 | 23 |
株主数-外国法人等-個人 | 9 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 30 |
株主数-個人その他 | 1,962 |
株主数-その他の法人 | 27 |
株主数-計 | 2,060 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 株式会社日本カストディ銀行(信託E口) |
株主総利回り | 2 |
株主総会決議による取得の状況 | (1)【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式45288,000当期間における取得自己株式--(注)当期間における取得自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取り及び譲渡制限付株式の無償取得による株式は含まれておりません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -281,604,000 |
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー | -281,604,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式(注)1、47,629,60015,000-7,644,600合計7,629,60015,000-7,644,600自己株式 普通株式(注)2、3、497,17447,6456,816138,003合計97,17447,6456,816138,003(注)1.普通株式の発行済株式の総数の増加15,000株は、新株予約権の権利行使に伴う新株の発行によるものであります。 2.普通株式の自己株式の株式数の増加47,645株は、取締役会決議による自己株式取得47,600株、単元未満株式の買取りによる増加45株によるものであります。 自己株式の株式数の減少6,816株は、譲渡制限付株式報酬における自己株式の処分6,352株、株式給付信託(J-ESOP)に基づいて信託銀行が保有していた当社株式の株式給付464株によるものであります。 3.普通株式の自己株式の株式数には、株式給付信託(J-ESOP)が保有する当社株式65,320株が含まれております。 4.2025年6月1日付で行った1株を2株とする株式分割による調整前の当連結会計年度の末日時点における株式数を記載しております。 |
Audit
監査法人1、連結 | ひびき監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月24日グローバルセキュリティエキスパート株式会社 取締役会 御中 ひびき監査法人 東京事務所 代表社員業務執行社員 公認会計士佐々木 裕美子 業務執行社員 公認会計士芳 賀 通 孝 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているグローバルセキュリティエキスパート株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、グローバルセキュリティエキスパート株式会社及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 売上高の実在性及び期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、会社グループは、コンサルティング、教育事業において、サイバーセキュリティに関して顧客の組織・管理体制・人材等の強化・向上のためのサービスを提供しており、セキュリティソリューション、ITソリューション事業において、セキュリティ製品および運用サービス、ITインフラ構築、SES(システムエンジニアリングサービス)等のサービスを提供している。 教育講座サービスのオンデマンド配信講座においては、顧客に配信講座を使用する権利を供与した時点で収益を認識し、オンデマンド配信でない講座においては、受講した時点で収益を認識している。 また、セキュリティ製品及び運用サービスにおいては、契約期間に応じて均等按分し収益を認識しており、SES(システムエンジニアリングサービス)においては、毎月のサービス提供実績に応じて収益を認識している。 その他のサービスにおいては、当該期間に応じた進捗度に基づき収益を認識している。 連結損益計算書のトップラインである売上高は経営者や投資家が最も重視する経営指標の1つであり、財務諸表の中でも、重要性の高い科目である。 また、会社グループが提供するサービスや配信講座を使用する権利は、無形であるため、権利の付与時点、取引の実態、サービスの完了時点の物理的な把握が困難であることから、収益認識に誤謬が生じる、あるいは不適切な収益認識が行われる潜在的リスクがある。 したがって、当監査法人は、売上高の実在性及び期間帰属の適切性について、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、売上高の実在性及び期間帰属について、主に、以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価売上計上に至るプロセスの主要な内部統制の整備・運用状況の有効性を評価した。 (2)実証手続①ランダムに抽出した売上取引について以下の手続を実施した。 ・注文書又は契約書の閲覧による、取引の内容、サービス期間の理解・検収書との突合・顧客に対するID引渡し連絡記録の確認②期末付近の取引について、上記の手続に加えて以下の手続を実施した。 ・期末日時点で完了している案件に対して、売掛金の残高確認及び入金証憑との突合・期末日時点で完了していない案件に対して、顧客への契約金額の確認・事業部門の責任者または担当者にサービスの内容を質問するとともに、顧客への報告資料の閲覧・オンデマンド配信の教育講座サービス等については、講座配信システムの管理画面でのサービス利用状況の閲覧や、ID利用のためのシステム上の環境設定を閲覧・対応する売上原価について、物品や外注業者からの請求書及び社員の稼働記録等との突合を実施③期末月の翌月に計上された売上戻り高を検討した。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、グローバルセキュリティエキスパート株式会社の2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、グローバルセキュリティエキスパート株式会社が2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 売上高の実在性及び期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、会社グループは、コンサルティング、教育事業において、サイバーセキュリティに関して顧客の組織・管理体制・人材等の強化・向上のためのサービスを提供しており、セキュリティソリューション、ITソリューション事業において、セキュリティ製品および運用サービス、ITインフラ構築、SES(システムエンジニアリングサービス)等のサービスを提供している。 教育講座サービスのオンデマンド配信講座においては、顧客に配信講座を使用する権利を供与した時点で収益を認識し、オンデマンド配信でない講座においては、受講した時点で収益を認識している。 また、セキュリティ製品及び運用サービスにおいては、契約期間に応じて均等按分し収益を認識しており、SES(システムエンジニアリングサービス)においては、毎月のサービス提供実績に応じて収益を認識している。 その他のサービスにおいては、当該期間に応じた進捗度に基づき収益を認識している。 連結損益計算書のトップラインである売上高は経営者や投資家が最も重視する経営指標の1つであり、財務諸表の中でも、重要性の高い科目である。 また、会社グループが提供するサービスや配信講座を使用する権利は、無形であるため、権利の付与時点、取引の実態、サービスの完了時点の物理的な把握が困難であることから、収益認識に誤謬が生じる、あるいは不適切な収益認識が行われる潜在的リスクがある。 したがって、当監査法人は、売上高の実在性及び期間帰属の適切性について、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、売上高の実在性及び期間帰属について、主に、以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価売上計上に至るプロセスの主要な内部統制の整備・運用状況の有効性を評価した。 (2)実証手続①ランダムに抽出した売上取引について以下の手続を実施した。 ・注文書又は契約書の閲覧による、取引の内容、サービス期間の理解・検収書との突合・顧客に対するID引渡し連絡記録の確認②期末付近の取引について、上記の手続に加えて以下の手続を実施した。 ・期末日時点で完了している案件に対して、売掛金の残高確認及び入金証憑との突合・期末日時点で完了していない案件に対して、顧客への契約金額の確認・事業部門の責任者または担当者にサービスの内容を質問するとともに、顧客への報告資料の閲覧・オンデマンド配信の教育講座サービス等については、講座配信システムの管理画面でのサービス利用状況の閲覧や、ID利用のためのシステム上の環境設定を閲覧・対応する売上原価について、物品や外注業者からの請求書及び社員の稼働記録等との突合を実施③期末月の翌月に計上された売上戻り高を検討した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | 売上高の実在性及び期間帰属の適切性 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準に記載のとおり、会社グループは、コンサルティング、教育事業において、サイバーセキュリティに関して顧客の組織・管理体制・人材等の強化・向上のためのサービスを提供しており、セキュリティソリューション、ITソリューション事業において、セキュリティ製品および運用サービス、ITインフラ構築、SES(システムエンジニアリングサービス)等のサービスを提供している。 教育講座サービスのオンデマンド配信講座においては、顧客に配信講座を使用する権利を供与した時点で収益を認識し、オンデマンド配信でない講座においては、受講した時点で収益を認識している。 また、セキュリティ製品及び運用サービスにおいては、契約期間に応じて均等按分し収益を認識しており、SES(システムエンジニアリングサービス)においては、毎月のサービス提供実績に応じて収益を認識している。 その他のサービスにおいては、当該期間に応じた進捗度に基づき収益を認識している。 連結損益計算書のトップラインである売上高は経営者や投資家が最も重視する経営指標の1つであり、財務諸表の中でも、重要性の高い科目である。 また、会社グループが提供するサービスや配信講座を使用する権利は、無形であるため、権利の付与時点、取引の実態、サービスの完了時点の物理的な把握が困難であることから、収益認識に誤謬が生じる、あるいは不適切な収益認識が行われる潜在的リスクがある。 したがって、当監査法人は、売上高の実在性及び期間帰属の適切性について、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準 |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、売上高の実在性及び期間帰属について、主に、以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価売上計上に至るプロセスの主要な内部統制の整備・運用状況の有効性を評価した。 (2)実証手続①ランダムに抽出した売上取引について以下の手続を実施した。 ・注文書又は契約書の閲覧による、取引の内容、サービス期間の理解・検収書との突合・顧客に対するID引渡し連絡記録の確認②期末付近の取引について、上記の手続に加えて以下の手続を実施した。 ・期末日時点で完了している案件に対して、売掛金の残高確認及び入金証憑との突合・期末日時点で完了していない案件に対して、顧客への契約金額の確認・事業部門の責任者または担当者にサービスの内容を質問するとともに、顧客への報告資料の閲覧・オンデマンド配信の教育講座サービス等については、講座配信システムの管理画面でのサービス利用状況の閲覧や、ID利用のためのシステム上の環境設定を閲覧・対応する売上原価について、物品や外注業者からの請求書及び社員の稼働記録等との突合を実施③期末月の翌月に計上された売上戻り高を検討した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | ひびき監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2025年6月24日グローバルセキュリティエキスパート株式会社 取締役会 御中 ひびき監査法人 東京事務所 代表社員業務執行社員 公認会計士佐々木 裕美子 業務執行社員 公認会計士芳 賀 通 孝 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているグローバルセキュリティエキスパート株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの第42期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、グローバルセキュリティエキスパート株式会社の2025年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 売上高の実在性及び期間帰属の適切性 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(売上高の実在性及び期間帰属の適切性)と同一内容であるため、記載を省略している。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 売上高の実在性及び期間帰属の適切性 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(売上高の実在性及び期間帰属の適切性)と同一内容であるため、記載を省略している。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 売上高の実在性及び期間帰属の適切性 |
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 | 連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項(売上高の実在性及び期間帰属の適切性)と同一内容であるため、記載を省略している。 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
その他、流動資産 | 83,842,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 100,804,000 |
リース資産(純額)、有形固定資産 | 1,771,000 |
有形固定資産 | 276,855,000 |
ソフトウエア | 30,573,000 |
無形固定資産 | 66,425,000 |
投資有価証券 | 764,371,000 |