財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-23
英訳名、表紙SBI ARUHI Corporation
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長CEO兼COO 伊久間 努
本店の所在の場所、表紙東京都千代田区平河町一丁目4番3号(2024年8月1日から本店所在地 東京都港区六本木一丁目6番1号が上記のように移転しております。
)
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-6910-0020(2024年8月1日から本店移転に伴い電話番号を変更しております。
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIIFRS
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
当社の前身であるCSMホールディングス株式会社(以下、「CSMホールディングス」という。
)は、住宅ローン事業を営むSBIモーゲージ株式会社(以下「SBIモーゲージ」という。
)の買収目的会社として設立されました。
SBIモーゲージは、2001年5月に日本初のモーゲージバンクとして住宅ローン事業を開始したグッドローン株式会社を前身としています。
その後、SBIモーゲージは、CSMホールディングスの完全子会社となり、2015年5月にCSMホールディングスはアルヒグループ株式会社(以下「アルヒグループ」という。
)、SBIモーゲージは、アルヒ株式会社(以下「旧アルヒ」という。
)に商号変更しました。
また、2017年7月1日を効力発生日としてアルヒグループを存続会社(形式上の存続会社)、旧アルヒを消滅会社(実質上の存続会社)とする吸収合併を実施するとともに、同日にアルヒ株式会社へ商号変更しました。
2022年11月にSBIホールディングス株式会社による株式公開買付けにより、同社が当社の親会社へ異動し、2023年12月にSBIエステートファイナンス株式会社を完全子会社化するとともに、2024年1月にSBIアルヒ株式会社(以下「当社」又は「SBIアルヒ株式会社」という。
)に商号変更し、現在に至ります。
アルヒグループ(形式上の存続会社)の沿革は、次のとおりであります。
年月概要2014年5月CSMホールディングス株式会社設立2014年8月SBIモーゲージ株式会社の株式及び韓国預託証券を公開買付けにより取得し筆頭株主となる2015年5月商号をアルヒグループ株式会社へ変更2017年4月アルヒマーケティング株式会社(連結子会社)設立2017年7月 アルヒグループ株式会社を存続会社、アルヒ株式会社(旧アルヒ株式会社)を消滅会社とする吸収合併を実施 商号をアルヒ株式会社へ変更 旧アルヒ(実質上の存続会社)の沿革は、次のとおりであります。
年月概要2000年6月ソフトバンク・ファイナンスカード株式会社設立2000年11月商号をグッドローン株式会社へ変更2004年12月住宅金融公庫(現独立行政法人住宅金融支援機構)の証券化支援事業(買取型)(注)に参加 ファイナンス・オール株式会社(現SBIホールディングス株式会社)より、ホームローン・コンサルティング株式会社(SBIモーゲージ株式会社)の全株式を取得し、子会社化2005年1月商号をグッド住宅ローン株式会社へ変更2005年5月商号をSBIモーゲージ株式会社へ変更 ホームローン・コンサルティング株式会社の商号をSBIモーゲージ・コンサルティング株式会社へ変更2006年4月SBIモーゲージ・コンサルティング株式会社と合併2012年4月KOSPIに上場2013年10月株式取得によりSBIリース株式会社を連結子会社化(2015年5月に商号をアルヒリース株式会社に変更。
)2014年6月カーライル・グループに属する投資会社のCSMホールディングス株式会社が公開買付けの開始を発表2014年8月CSMホールディングス株式会社が筆頭株主となる2015年1月KOSPIの上場を廃止2015年5月商号をアルヒ株式会社へ変更SBIリース株式会社の商号をアルヒリース株式会社へ変更2015年11月アルヒリース株式会社の全株式を売却2016年10月「ARUHIスーパーフラット」の取扱い開始2017年7月 アルヒグループ株式会社を存続会社、アルヒ株式会社(旧アルヒ株式会社)を消滅会社とする吸収合併を実施 商号をアルヒ株式会社へ変更 (注)独立行政法人住宅金融支援機構が、民間金融機関が融資する長期固定金利住宅ローン債権を買い取り、証券化を行う制度。
合併後の当社の沿革は、次のとおりであります。
年月概要2017年7月Webサイト及び当該Webサイト運営事業を、吸収分割によりアルヒマーケティング株式会社へ承継2017年12月東京証券取引所市場第一部に株式を上場2019年3月アルヒRPAソリューションズ株式会社(連結子会社)設立2019年11月アルヒキャリア株式会社(連結子会社)設立 アルヒ不動産テクノロジーズ株式会社(連結子会社)設立2021年4月アルヒマーケティング株式会社(連結子会社)を吸収合併 アルヒ住み替えコンシェルジュ株式会社(連結子会社)設立2021年12月アルヒキャリア株式会社(連結子会社)解散、2022年7月清算結了2022年4月東京証券取引所の市場区分見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行2022年11月SBIホールディングス株式会社による株式公開買付けにより、同社が当社の親会社へ異動2023年12月 株式交換によりSBIエステートファイナンス株式会社、同社の子会社であるSBIスマイル株式会社及びSBIギャランティ株式会社を連結子会社化2024年1月商号をSBIアルヒ株式会社へ変更2024年6月アルヒRPAソリューションズ株式会社(連結子会社)を吸収合併2024年8月本社を東京都千代田区平河町に移転2024年8月アルヒ不動産テクノロジーズ株式会社(連結子会社)解散、2025年2月清算結了2024年11月SBI信用保証株式会社(現連結子会社)を設立2025年4月アルヒ住み替えコンシェルジュ株式会社(連結子会社)を吸収合併
事業の内容 3【事業の内容】
当社グループは、2025年3月31日現在、当社及び子会社5社で構成され、住宅ローンの貸付を中心とした住宅金融事業を行っています。
当社グループにおける会社の名称及び取引関係の概要は、「事業系統図」及び「4関係会社の状況」に記載のとおりであります。
当社の住宅ローンは、主に貸金業法に基づく貸金業者として、証券化を資金調達手段とした住宅ローンのオリジネート(融資実行)とサービシング(回収)を行う、いわゆるモーゲージバンク事業(注1)であります。
加えて、銀行法に基づく銀行代理業者として提携金融機関の住宅ローンを代理で販売しております。
また、グループ会社のSBIエステートファイナンス株式会社では不動産担保ローン、売却つなぎローン、マイホーム売却サポートローンなどを取り扱っています。
当社グループが融資実行した住宅ローンは原則として証券化され、また、代理で販売した住宅ローン商品等は当社グループのバランスシートに計上されないため、当社グループの住宅ローンは信用リスクや金利リスクが最小化されたフィービジネスとしての特徴を有しております。
当社グループは年間約20兆円(注2)の住宅ローン市場で、15年連続シェアNo.1(注3)を獲得している「ARUHIフラット35(及びARUHIスーパーフラット)」をはじめ、銀行代理商品、「ARUHI住宅ローン(MG保証)」といった当社オリジナルの変動金利住宅ローン商品、住宅ローン補完商品「ARUHIフラットつなぎ」等に加え、各種保険の取扱いを行っています。
また、グループ会社で取り扱っている個人のお客さま向けの不動産担保ローン、売却つなぎローン、リースバック、不動産事業者向けの仕入資金ローンなどの多岐にわたる商品ラインアップに加え、全国約100の拠点(注4)、非対面チャネルの活用など、お客さまの多様なニーズにきめ細かく対応できる営業体制を整備しております。
(注)1.当社でオリジネートされた住宅ローン債権は、原則として、独立行政法人住宅金融支援機構(以下、「住宅金融支援機構」という。
)や信託銀行などの金融機関にそれぞれ債権譲渡されます。
その後、当該住宅ローン債権を裏付資産とする住宅ローン担保証券(Residential Mortgage-Backed Securities)又は信託受益権が発行され、投資家へ販売されます。
これにより、当社は資金調達リスク、金利変動リスク、信用リスクなど事業運営にかかわる各種リスクの最小化を図っております。
また、当社は住宅金融支援機構や信託銀行などの金融機関から委託を受けて、債権譲渡後の住宅ローンに関する債権の管理・回収を行っております。
2.出典:住宅金融支援機構(2023年度)3.融資実行件数ベース(当社調べ)4.2025年3月末時点 なお、当社グループは住宅金融事業の単一セグメントであり、区分すべき事業セグメントが存在しないためセグメント別の記載は省略しておりますが、収益区分ごとの内容を以下に記載しております。
①オリジネーション関連収益 当社は「ARUHIフラット35」をはじめ、さまざまな住宅ローン商品を、住宅ローンを希望するお客さまに対して提供しております。
また、当社が融資実行した住宅ローン債権を対象として、債権流動化・証券化を実施することで資金調達を行っております。
融資実行後、債権流動化・証券化を実施するまでの間、当社が住宅ローン債権を保有する場合には、主に銀行借入により資金調達を行っております。
これらの業務により発生する収益をオリジネーション関連収益として区分しております。
 なお、前連結会計年度において融資実行業務及びファイナンス業務に区分していたオリジネーション・フィー売上、貸付債権流動化関連収益は、当連結会計年度より、オリジネーション関連収益に区分しております。
②リカーリング収益当社は、主に当社が融資実行した住宅ローン債権について、住宅金融支援機構や信託銀行などの金融機関から委託を受けて、債権譲渡後の住宅ローンに関する債権の管理回収業務を受託しております。
また、当社は住宅ローンの販売に際して、住宅金融支援機構や保険会社からの業務委託を受けて、保険の申込受付や販売代理業務等を行っております。
住宅ローンに付帯する団体信用生命保険や全疾病保障特約付の保険商品等の取扱いに関する業務を行っております。
これらの業務により発生する収益をリカーリング収益として区分しております。
なお、前連結会計年度において債権管理回収業務及び保険関連業務に区分していたサービシング・フィー売上、保険関連業務の収益は、当連結会計年度より、リカーリング収益に区分しております。
③アセット・その他収益当社で保有している貸付債権から発生する利息収入、不動産担保ローン等による利息収入、不動産のリースバックによる売上や金融商品の公正価値の変動から生じる利得又は損失など、当社グループのアセットから生じる収益及びその他の収益をアセット・その他収益として区分しております。
なお、前連結会計年度においてファイナンス業務に区分していた受取利息、FVTPLの金融商品から生じる利得又は損失は、当連結会計年度より、アセット・その他収益に区分しております。
(取扱商品)2025年3月末現在、当社グループが取り扱っている主な商品は次のとおりであります。
なお、当社は2025年4月1日より全疾病保障付団信を基本付帯した最長50年のオリジナル住宅ローン「ARUHI 住宅ローン(SBI信用保証)」をリリースしたことに加え、2025年6月2日より当社が株式会社SBI新生銀行の銀行代理業者として販売する住宅ローンを取扱い開始するなど、取扱商品のラインアップ拡充を図っております。
(当社の主な取扱商品)種別商品名資金使途説明全期間固定金利商品ARUHI フラット20ARUHI フラット35新規借入及び借換住宅建設費(土地取得費を含む。
)や住宅購入価格の10割以下までの借入が可能。
繰上返済手数料が無料。
ARUHI フラット20は最長20年、ARUHI フラット35は最長35年の全期間固定金利のローン。
ARUHI フラット50は、長期優良住宅を取得する場合に利用できる最長50年の全期間固定金利のローン。
住宅金融支援機構の証券化支援事業(買取型)(注1)を活用し、住宅金融支援機構に対し住宅ローン債権を譲渡。
ARUHI フラット50新規借入ARUHIスーパーフラット5~ARUHIスーパーフラット9・ARUHIスーパーフラット借換(全9商品)新規借入及び借換手持金に応じて、ARUHI フラット35より低金利で利用可能。
住宅金融支援機構の証券化支援事業(保証型)(注2)を活用し、当社で住宅ローン債権を証券化。
ARUHI リ・バース60新規借入及び借換満60歳以上の方を対象とした、リバースモーゲージ型住宅ローン。
変動金利商品ARUHI 住宅ローン(MG保証)新規借入住宅建設費(土地取得費を含む。
)や住宅購入価格の10割及び住宅購入に伴う諸費用の借入が可能な最長50年の変動金利、当初固定金利及び全期間固定金利のローン。
MG保証株式会社が保証会社となり、当社で住宅ローン債権を証券化。
自己居住用部分だけでなく、事務所・店舗部分も申込み可能な店舗併用コースも用意。
銀行代理商品住信SBIネット銀行の住宅ローン新規借入及び借換当社が住信SBIネット銀行株式会社の銀行代理業者として販売する住宅ローン。
ソニー銀行の住宅ローン新規借入及び借換当社がソニー銀行株式会社の銀行代理業者として販売する住宅ローン。
種別商品名資金使途説明変動金利商品(付帯商品)ARUHI フラットα新規借入ARUHI フラット35(融資比率9割以下)と組み合わせることで物件価格の10割まで借入が可能となる変動金利タイプのパッケージローン。
ARUHI フラットつなぎつなぎ融資フラット関連商品において、土地取得資金、着工金等の住宅建築過程で必要な資金及び中古住宅購入後にリフォームをする過程で必要な資金を対象としたローン。
ARUHI 変動つなぎつなぎ融資ARUHI 住宅ローン(MG保証)において、土地取得資金、着工金等の住宅建築過程で必要な資金及び中古住宅購入後にリフォームをする過程で必要な資金、諸費用を対象としたローン。
住み替え関連商品ARUHI 住み替え実現ローンつなぎ融資現在所有している住宅の買替えに必要な買替え先の居住用住宅購入資金、住宅ローン事前完済資金及びリフォーム資金、諸費用等を対象としたつなぎ融資。
 (注)1.住宅金融支援機構が、民間金融機関が融資する長期固定金利の住宅ローン債権を買い取り、証券化を行う制度。
2.住宅金融支援機構が、民間金融機関が融資する長期固定金利の住宅ローンについて、住宅ローン利用者が返済不能となった場合に民間金融機関に対し保険金の支払いを行う住宅融資保険(保証型用)を引き受け、当該住宅ローン(その信託の受益権を含む。
)を担保として発行された債券等に係る債務の支払いについて、投資家に対し期日どおりの元利払い保証を行う制度。
(グループ会社の主な取扱商品)会社名商品名説明SBIエステートファイナンス住宅ローン購入予定の自宅を担保とした、購入資金に活用できる住宅ローン。
独自の審査基準で、外国人や個人事業主等の幅広いお客さまのニーズに対応。
不動産担保ローン不動産を担保とした、資金使途自由のフリーローン。
生活・教育・納税資金、開業・運転資金、不動産購入資金、リフォーム資金などのニーズに対応。
売却つなぎローン売却予定の不動産を担保とした、資金使途自由のフリーローン。
担保不動産売却までのつなぎ資金。
マイホーム売却サポートローン自宅を担保とした、自宅の買替えに伴う様々な資金に活用できるローン商品。
住宅ローンの借換え、新居の購入費用、現自宅のリフォーム資金などのニーズに対応。
仕入資金ローン購入予定の販売用不動産を担保とした、購入資金や購入時のリフォーム資金に活用できるローン商品。
建売事業用地・一棟マンション・一棟ビルの購入資金、競売代金納付資金などのニーズに対応。
SBIスマイル長期リースバック「ずっと住まいる」自宅を売却すると同時に、賃貸借契約を締結することで、売却後も同じ家に住み続けることができるサービス。
お客さまの状況に応じて長期リースバックと短期リースバックが選択可能。
短期リースバック (販売チャネル)当社グループは、リアルチャネルであるFC店舗、直営店舗及び直販拠点(ホールセール営業)に加え、来店不要で手続きが可能な非対面チャネルを展開しております。
リアルチャネルは、お客さまの意思決定を左右する不動産事業者へのアプローチに加え、来店されるお客さま及び非対面チャネルにて相談等を行った後に来店を希望されたお客さまに対して、相談受付から融資実行までのサービスを提供しております。
非対面チャネルは、来店不要で相談受付から融資実行までの手続きが可能な利便性の高いサービスを提供しており、お客さまが自らの希望に合わせてリアルチャネルと非対面チャネルを自由に行き来できるよう、チャネルの融合を推進しております。
店舗・拠点展開は、アプローチ対象である不動産事業者の規模や物件種別、地域の住宅需要等を勘案し、出店計画を立てております。
販売チャネルごとの特徴は次のとおりであります。
区分特徴FC店舗フランチャイズ方式を採用して全国に店舗を展開しております。
来店されるお客さま及び非対面チャネルにて相談等を行った来店希望のお客さまに対して、相談受付から融資実行までのサービスを提供することに加えて、不動産事業者に向けた営業活動を行っております。
直営店舗「フラット35」に加え、銀行代理による変動金利商品の取扱いや地域内の戦略的なセグメントに対する営業などを行っております。
直販拠点(ホールセール営業)マンション事業者及びハウスメーカーとの提携等を推進しており、アカウント別の営業を行っております。
非対面チャネルWeb申込やビデオチャットなどを活用することにより、来店不要で相談受付から融資実行まで手続きが可能なサービスを展開しております。
2025年3月末現在の地区別拠点数は次のとおりであります。
地区FC店舗直営店舗/直販拠点他取扱拠点合計北海道11-2東北51-6関東328242甲信越3--3北陸3--3東海51-6近畿161-17中国・四国71-8九州・沖縄82-10計8015297 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業系統図 (2025年3月31日現在) (注)当社は、2025年4月1日を効力発生日として、アルヒ住み替えコンシェルジュ(株)を吸収合併しました。
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
(1)親会社2025年3月31日現在名称住所資本金(百万円)主要な事業内容議決権の被所有割合関係内容直接所有(%)間接所有等(%)合計(%)SBIホールディングス株式会社東京都港区181,924株式等の保有を通じた企業グループの統括・運営等-63.0463.04業務提携契約を締結SBIノンバンクホールディングス株式会社東京都港区100ノンバンク事業の統括、管理63.04-63.04- (2)連結子会社2025年3月31日現在名称住所資本金(百万円)主要な事業内容議決権の所有割合関係内容直接所有(%)間接所有等(%)合計(%)SBIエステートファイナンス株式会社東京都新宿区2,405不動産担保融資業、不動産関連サービス事業100.0-100.0役員の兼任ありSBIスマイル株式会社東京都新宿区50不動産仲介業、不動産販売業-100.0100.0役員の兼任ありSBIギャランティ株式会社東京都千代田区100家賃債務保証業-100.0100.0役員の兼任ありSBI信用保証株式会社東京都千代田区505信用保証業務、地域金融機関向けのソリューション提供80.00-80.00役員の兼任ありアルヒ住み替えコンシェルジュ株式会社東京都千代田区5住み替えに関するサービス事業100.0-100.0役員の兼任あり(注)1.上記関係会社のうち、有価証券報告書を提出している会社は、SBIホールディングス株式会社であります。
   2.SBIエステートファイナンス株式会社は特定子会社に該当しております。
   3.当社は、2024年6月1日を効力発生日として当社の連結子会社であるアルヒRPAソリューションズ株式会社を     吸収合併しました。
   4.当社の連結子会社であるアルヒ不動産テクノロジーズ株式会社は2025年2月10日をもって清算結了しました。
   5.当社は、2025年4月1日を効力発生日として当社の連結子会社であるアルヒ住み替えコンシェルジュ株式会社     を吸収合併しました。
   6.当社は、2024年11月19日付けで、平河町金融事業準備株式会社を設立しました。
   7.2025年2月25日付けで、平河町金融事業準備株式会社は増資を行い、資本金が増加しております。
     また、同社は2025年2月26日付けで商号をSBI信用保証株式会社へ商号変更しました。
従業員の状況 5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況 2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)住宅金融事業466(86)合計466(86) (注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。
)であり、臨時雇用者数(アルバイト、嘱託社員、人材会社からの派遣社員を含む。
)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.当社グループは住宅金融事業の単一セグメントであります。
(2)提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)398(61)41.97.26,407,262 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。
)であり、臨時雇用者数(アルバイト、嘱託社員、人材会社からの派遣社員を含む。
)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。
(3)労働組合の状況当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合及び労働者の男女の賃金の差異 ①提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)   (注)1.男性労働者の育児休業取得率(%)   (注)2.労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1.(注)3.全労働者正規雇用労働者 (注)4.非正規雇用労働者 (注)5.32.983.367.265.0104.4(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.賃金は基本給、各種手当(通勤交通費を除く。
)、賞与等であります。
男女の賃金の差異は、女性の平均年間賃金÷男性の平均年間賃金×100%として算出しております。
また平均年間賃金は、総賃金÷人員数として算出しております。
4.期間の定めのない労働契約を締結している労働者であります。
出向者については当社からグループ内、社外への出向者を含み、他社からの出向者を除きます。
5.当社と期間の定めのある労働契約を締結している労働者(契約社員、アルバイト)であります。
6.当社は“役割等級制度”を導入しており、従業員に求める役割の大きさに応じて賃金を決定しております。
等級・賃金決定時に社歴・性別・年齢は考慮しておりません。
そのため各等級別で、賃金差異を比較すると差異は少なく、平均約90%程度の差異となります。
7.対象期間は2024年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)です。
 ②連結子会社連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針人生は「ある日」の積み重ねでできています。
当社グループは、ライフステージに応じた住まいの実現を金融面からサポートし、お客さまの大切な「ある日」をお手伝いし、笑顔溢れる社会に貢献します。
当社グループは、全国の店舗をはじめとする多様なチャネルを通じて、個人のお客さまには、固定金利商品も変動金利商品も取り揃えている住宅ローンに加え、自宅の買替えに伴う様々な資金に活用できるマイホーム売却サポートローン、自宅売却後も賃借し住み続けることができるリースバックを、住宅ローンの主要パートナーである不動産事業者さまへは仕入資金ローンや仕入物件を、ご提供しています。
当社グループは、多様な金融サービス、卓越したオペレーション、パートナーネットワークを通じて、お客さまにとってファーストチョイスとなる住宅金融のリーディングカンパニーを目指します。
(2)中期的な経営戦略今後の住宅市場においては、人口や居住用不動産全体の流通量はやや微減となるものの、社会の多様化によるシングル、シニア、外国籍の方の増加などを背景に、同顧客層などにおける住宅ニーズが高まると考えております。
また、住宅ローン市場においては、住宅市場に連動し、市場全体としては微減傾向となるものの、今後増加が見込まれる顧客層からの借入ニーズの高まりに加え、日本銀行の金融政策の正常化を進める中での段階的な政策金利の引き上げにより、固定と変動の金利差が縮小傾向となり、固定金利化ニーズが高まると考えております。
また、当社の足元の課題としては、事業環境の変化に対応するための営業現場、オペレーション及びプロパーローンの強化、外部環境に左右されやすいフロー偏重の収益構造からの脱却、更なるSBIグループリソース・機能の活用、と考えております。
このような事業環境見通し及び足元の課題を踏まえて、当社グループは、お客さまの各ライフステージにおける住宅金融サポート機能の構築を目指し、2025年5月に「中期経営計画2025」を策定しております。
当社は、「中期経営計画2025」において、①「フラット35」シェア圧倒的No.1、②成長領域への投資、③ストック収益50%超、の3つを重点施策として設定しております。
具体的には、「フラット35」の年間シェアでの圧倒的No.1に向け、「営業ネットワーク」と「オペレーション」への投資を拡大し、更なるDX化を推し進めることにより事業基盤を強化してまいります。
成長領域への投資に関しては、世帯数の増加や流通量の増加が見込まれるシングル、シニア、外国籍の方々といった新たな顧客層(成長領域)に対して、段階的にプロパーローンを中心とした商品開発の強化を進めます。
それと同時にリスク・リターンのバランスを保ちながらリスクオンを実施するために更なるリスク管理体制を強化してまいります。
ストック収益50%の達成に向けては、SBIエステートファイナンス、SBIスマイル、SBIギャランティ(以下、SBIEFグループ)の継続的な成長、SBIグループとの共同出資にて開始した保証事業においては、当社の住宅ローンに加え、SBIグループのリソースを活用することにより全国の金融機関への住宅ローン保証業務の取扱いを拡大してまいります。
これにより、従来の金利動向に左右されやすいフロー収益に偏っていた収益構造からストック収益の割合を拡大させ、長期的に安定した収益構造の基盤確立を行ってまいります。
(3)目標とする経営指標中期経営計画における財務目標は、以下のとおりであります。
指標2025年3月期(実績)2030年3月期(注)営業収益222億円550億円税引前利益24億円100億円ROE4.5%10.0%超 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、足元の課題認識を踏まえ、2025年5月に「中期経営計画2025」を策定しております。
課題認識と戦略の方向性は以下のとおりです。
① 営業体制及び販売チャネル当社グループは、FC店舗、直営店舗、直販拠点や、来店不要で手続きが可能な非対面チャネル、SBIEFグループの各店舗やSBIグループの親密地域金融機関との連携など、さまざまな販売チャネルを拡大して提供することで、より大きな市場に、より効率よくアクセス可能な体制を整備してまいりました。
引き続き、当社グループの強みである「営業ネットワーク」への投資を拡大し、FC店舗中心の持続的な店舗展開、店舗の営業活動や接客スキルの平準化及び向上を目的としたデジタル営業ツールの拡充などDX化による営業支援の強化、お客さまの多様化するニーズへの対応に取り組んでまいります。
FC店舗の出店において、新規FC店舗の人材確保が難しく、出店を見送るケースが複数発生しており、今後はこの課題を克服するための持続可能なモデルの開発を進めてまいります。
まず直営店舗の出店を先行させ、営業基盤を確立した後に必要に応じてFC店舗に譲渡するなど環境変化に応じた機動的な店舗配置を行うことで、ビジネス機会の損失を防いでまいります。
また、営業体制の強化及び販売チャネルの拡大を進めるうえで、FC店舗を含む人材の安定的な確保、研修などの教育制度による能力向上及びコンプライアンスの推進が課題であると認識しております。
そのため、店舗チャネルの戦略的な運営を従来以上に推し進め、販売体制の強化とコンプライアンスの推進に継続的に取り組んでまいります。
② オペレーション体制当社グループは、住宅ローン業務において、OCR(Optical Character Recognition)やRPA(Robotic Process Automation)、AI等の最先端テクノロジーを活用して、お客さまの利便性と営業及び事務効率の向上に取り組んでおります。
また、審査プロセスの強化やeKYC等のテクノロジーを活用した住宅ローン不適正利用の予防に取り組んでおります。
一方で、多様化する商品・顧客属性などに伴う事務工数の増加が発生しているため、今後も引き続きテクノロジー活用領域の拡張を進め、DX化を推進してまいります。
DX化を通じて、お客さま、不動産事業者さま、FC店舗にとって最適なプロセス構築を目指します。
オペレーション体制の強化において、イノベーション・チャレンジを継続することが当社グループの責務かつ課題であると認識しております。
③ 競合他社の状況と商品ラインアップ住宅ローン市場においては、銀行等が提供する変動金利商品が全住宅ローンの約90%(注1)の市場を占有し、貸出金利、付帯サービス拡充などの競争が激化しています。
住宅価格の上昇及び物価高の影響で月額返済額の低減ニーズが高まったことに加え、日本銀行の金融政策修正により長期金利が先行して上昇したことを受け、固定と変動の金利差が拡大したことで、全期間固定金利の「フラット35」にとっては厳しい市場環境が続いておりました。
しかしながら、2024年度下期以降、日本銀行が金融政策の正常化を進める中で、段階的に政策金利の引き上げを行ったことにより、固定と変動の金利差が縮小傾向となっております。
当該外部環境の中、当社の課題であったFC店舗領域における変動金利商品として「ARUHI 住宅ローン(MG保証)」に加え、2025年4月に「ARUHI 住宅ローン(SBI信用保証)」をリリースすると共に、「ARUHI フラット50」などの月額返済額の軽減ニーズに対応した毎月の返済額を抑える超長期住宅ローンを導入いたしました。
また、当社は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供している全期間固定金利商品である「ARUHIフラット35」(「フラット35(買取型)」)に加え、当社独自の全期間固定金利商品である「ARUHIスーパーフラット」(「フラット35(保証型)」)の拡販や「フラット35」子育てプラス、ペアローンなどを活用し、固定金利市場の拡大を図っています。
2025年3月期の「フラット35」の融資実行件数(借換を含む)シェアは26.3%(前年比1.6%増)となり、15年連続で第1位(注2)となりました。
固定と変動の金利差の縮小傾向という固定金利商品に吹き始めているフォローの風を確実につかみ、引き続き「フラット35」シェア圧倒的No.1に向け、事業基盤を強化してまいります。
加えて、既存の取扱商品では、世帯数の増加や流通量の増加が見込まれるシングル、シニア、外国籍の方々といった今後の成長領域において取りこぼしの発生が見込まれることから、プロパーローンの強化を進めてまいります。
(注)1.出典:国土交通省 令和6年度 民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書     固定金利期間選択型を含む。
   2.2010年度~2024年度統計、取扱全金融機関のうち借換を含む「フラット35」融資実行件数     (2025年3月末現在、当社調べ) ④ 収益構造当社の収益構造は、金利動向の影響を受けやすい「フラット35」の事務手数料を中心としたオリジネーション関連収益といったフロー収益に偏っていたことから、SBIエステートファイナンスをグループ会社化するなど、ストック収益の割合を拡大させてきました。
2025年2月に、SBIグループとの共同出資にてSBI信用保証株式会社を設立し、同年4月より保証事業を開始いたしました。
当社において、同社を保証会社とするプロパーローンを開始したことに加え、SBIグループのリソースを活用することによる全国の金融機関の住宅ローンへの保証業務の拡大を通じて、信用保証残高を積み上げ、ストック収益の拡大を目指してまいります。
併せて、SBIエステートファイナンスの不動産事業者さま向けの仕入資金ローン、お客さま向けのマイホーム売却サポートローン等商品のFC店舗及び直営店舗で取扱うためのグループ内の連携強化、営業エリア拡大など、住宅ローン以外の住宅金融商品の取扱いも強化し、ストック収益の拡大を進めてまいります。
⑤ リスク管理当社グループは、リスク管理基本方針に基づくERM(Enterprise Risk Management)体制により、グループ全体のリスクを統合的に管理しております。
事業領域の拡大や商品拡充に伴う新規リスクや既存リスクの継続的なモニタリングにより、リスクを適切にコントロールしながらビジネスの拡大による企業価値向上に取り組んでまいります。
なお、リスク管理の詳細は、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑥ コンプライアンス当社グループは、当社の「MISSION、VALUE」の企業理念に則り「SBIアルヒ・コンプライアンス行動規範」を定め、FC店舗従業員を含む全役職員に周知しております。
この行動規範では、社外のステークホルダー(お客さま・株主・社会全般など)への行動規範と帰属する組織の一員(よりよい企業風土・組織の一員・経営者など)としての行動規範を定めております。
なお、コンプライアンス体制の詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③コーポレート・ガバナンスに関するその他の事項 d.コンプライアンス体制の整備状況」をご参照ください。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
 当社グループでは、従前より、ESG視点の経営優先テーマ「マテリアリティ(重要課題)」を策定し、社会や環境への配慮等の取組みを事業戦略とより一層結びつけた経営に取り組んでおりましたが、2023年12月1日付けで、SBIエステートファイナンス株式会社を株式交換により、完全子会社化したこと等をふまえ、2024年1月の定時取締役会でマテリアリティの改定を実施いたしました。
具体的には、環境への取組みとして「温室効果ガス排出量の抑制」、社会への取組みとして「少子・高齢化社会への対応」及び「多様な働き方の推進」、ガバナンスへの取組みとして「コンプライアンスの推進」及び「リスクマネジメントの強化」を定め、当社グループで取り組んでまいります。
詳細については、当社Webサイト(https://www.sbiaruhi-group.jp/sustainability/materiality)をご覧ください。
 環境への取組み「温室効果ガス排出量の抑制」では、脱炭素や気候変動を特に重要性の高い課題と認識し、気候変動に関する取組みを推進するとともに、TCFD(注)提言に沿った情報開示の充実を図っています。
(https://www.sbiaruhi-group.jp/sustainability/environment/tcfd) (注)気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)を指します。
G20の要請を受け、気候関連の情報開示及び気候変動への金融機関の対応を検討するために金融安定理事会(FSB)により設立されたタスクフォースであり、気候変動要因に関する適切な投資判断を促すための一貫性、比較可能性、信頼性、明確性をもつ、効率的な情報開示を促す提言を2017年6月に公表しました。
(1)ガバナンス 当社では、CEOを委員長とし、業務執行取締役、執行役員等により構成される「ESG委員会」を設置しています。
「ESG委員会」は、原則四半期に1回開催され、中長期的な視点で自社と社会のサステナビリティの動向について協議し、ESGの具体的な取組み・施策等について決定します。
また、取締役会に対し、原則半期に1回、進捗状況の報告を行い、マテリアリティ(重要課題)及びその達成に向けた取組みの進捗状況の共有を行っております。
さらに、ESG方針、当社が解決すべきマテリアリティ、重大な目標値等について事前協議のうえ、取締役会に上程しております。
 取締役会は、報告を受けたサステナビリティの取組みに対し企業価値向上の観点から監督を行うとともに、ESG委員会から上程された事項について、決定します。
 「ESGタスクフォース」は「ESG委員会」で決定したESGの具体的な取組み・施策等を全社で一丸となって取り組んでいくための推進機能を担っており、各部門による取組みの実行支援等を行います。
   (注)2025年3月31日まではCFOがタスクフォース長を務めておりましたが、同年4月1日以降は法務担当役員が務めております。
(2)戦略a 気候変動への取組み 当社は、環境への取組みにおいて、「良いものを受け継ぎ長く使う、ストック型・循環型社会の形成に貢献する」、「地球環境に配慮した、良質な住宅の普及を促進する」との考え方をベースに企業活動を行っております。
上記の考え方に基づき、当社は、気候変動を含む環境課題への対応を重要な経営課題の一つと捉え、特に重要性が高いと評価した気候関連リスク・機会について、持続可能な発展の下で気温上昇を1.5℃以下に抑えるシナリオ(1.5℃シナリオ IPCC(注)のSSP1-1.9シナリオ等を参照。
)と、化石燃料依存型の発展の下で気候政策を導入しない最大排出量シナリオ(4℃シナリオ IPCCのSSP5-8.5シナリオ等を参照。
)の2つのシナリオに関し、TCFD提言に沿って2050年の状況を検討しました。
 また、短期(5年)、中期(10年)、長期(30年)の時間軸で気候変動に関連するリスク(移行リスク、物理的リスク)及び機会を定性的に分析しました。
(注)国連気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)を指します。
人為起源による気候変化、影響、適応及び緩和方策に関し、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的として、1988年に国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)により設立された組織です。
シナリオ分析におけるリスクと主な取組み シナリオ分析における機会と主な取組み  詳細については、当社Webサイト(https://www.sbiaruhi-group.jp/sustainability/environment/tcfd)をご覧ください。
 これらの気候変動のリスクと機会は、事業活動そのもののリスクや機会であるため、その他のリスクとともに適宜事業計画に組み込んでおります。
b 人的資本、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進に向けた取組み1)人材の多様性の現状 当社グループは、中途採用者比率が87.5%(2025年3月末日時点)に上り、さまざまなバックグラウンドを持つ人材が活躍しています。
また、従業員の年齢層も幅広く、また出産・育児を経験している従業員も多く在籍し活躍しております。
当社の社内環境整備方針・人材開発方針は従業員の多様性を活かすことで、従業員の意欲や能力を最大限発揮し組織としての力につなげていくことを念頭に策定しております。
中途採用比率、男女構成比率、育児短時間勤務制度の取得者比率 項目2022年度(実績)2023年度(実績)2024年度(実績)中途採用比率新卒採用:12.5%中途採用:87.5%新卒採用:12.8%中途採用:87.2%新卒採用:12.4%中途採用:87.5%男女構成比率男性  :49.3%女性  :50.7%男性  :48.2%女性  :51.8%男性  :51.1%女性  :48.9%育児短時間勤務制度取得者比率4.9%7.3%8.8% 年齢構成比率 (2025年3月31日現在) 2)社内環境整備方針 当社グループは、従業員一人ひとりのワークスタイル・ライフスタイルを尊重し、その個性や能力が最大限発揮できる職場環境を実現します。
 代表的なものとして以下施策を行っております。
・コアタイムのないフレックスタイム勤務制度(注1)の導入。
・コロナ禍以前よりテレワークの導入(注2)を行い、ニューノーマル時代の新しい働き方を従業員に提案。
・人材募集中のポジションに自らの意思でチャレンジできる社内公募制度。
・会社へ自分のキャリアプランを伝えることにより部門、会社からのキャリア構築サポートを得やすくする キャリアエントリー制度を導入し主体的なキャリア開発を支援。
・自身のスキルアップやモチベーションの向上、キャリア形成促進のための資格取得支援制度。
・働きがいや職場への満足度等を定期的に把握するため、月に1回、全社員を対象とした意識調査を開始。
・育児短時間勤務制度(小学校6年生まで)や最長3年の育児休業等の充実による育児と仕事の両立支援。
(注1)規程に定められた条件を満たす従業員を対象としております。
(注2)担当業務によります。
 今後はすでに対応しております妊娠・出産・育児以外の、介護・看護等の「労働ブロッカー」対策を行い、当社に就業する優秀な従業員が、性別・年齢・ライフスタイルに関係なく「一人ひとりが働きやすく働きがい」を感じられる施策に取組み、目標としております女性管理職比率33%及び有給休暇取得率80%の達成を目指し、取組みを強化してまいります。
項目2022年度(実績)2023年度(実績)2024年度(実績)2025年度(目標)女性管理職比率20.9%27.4%30.4%33.0%有給休暇取得率77.1%78.5%74.1%80.0% 3)人材開発方針 昨年度と同様に、「個と組織の問題解決能力の向上」及び「組織の透明性の維持」を人材育成の基本方針とし、変化の激しい事業環境においても、自ら考え行動できる人材の育成を重視しています。
 当事業年度は、延べ101日間にわたる研修を実施し、階層別の研修に加え、実務に基づいた課題解決型のプログラムや1on1支援など、現場での学びと成長を促す仕組みを強化しました。
 さらに、今後の当社の事業拡大に向けて、一人ひとりの主体性を引き出すと同時に、組織全体の課題解決力を高めるためのプログラムを研修体系に盛り込んでいくことを予定しております。
 対話を通じた相互理解と、現場での実践に根ざした課題解決力の育成を両輪とし、従業員一人ひとりの個性やライフスタイルに寄り添いながら、よりしなやかで強い組織づくりを進めてまいります。
(3)リスク管理a リスク管理概要 当社は、経営の健全性・安全性を確保し、収益力の向上を図るため、事業におけるリスクを適切に管理することが事業遂行における重要な課題の一つであるとして、リスク管理体制の構築・整備に取り組んでおります。
また、新商品の開発時等におけるリスク評価及びリリース後の定期的なモニタリングを実施し、リスクに関するPDCAサイクルを機能させるべく努めております。
 当社では、リスク管理に関する組織体系や役割の明確化を目的として「リスク管理基本方針」を定め、当社グループ全体がリスクについて共通認識を持ち、各種リスクの管理に努めております。
また、戦略リスク、信用リスク、財務リスク、会計・税務リスク及びオペレーショナルリスクを「リスク管理規程」に定めるとともに、当該リスクの管理・報告体制を規定し、より実効性の高いリスク管理体制の構築に取り組んでおります。
b リスク管理体制 当社では、各種リスクを所管する部門を定めており、同部門は、自部門が所管するリスクを把握したうえで、当該リスクに関するモニタリングを実施し、その結果をリスク管理部門へ報告しております。
 リスク管理部門は、当該モニタリング結果、リスク管理の状況、及び評価したリスクの状況について、リスク管理担当役員、及びCEOの諮問機関であり、全社的リスク管理に関する重要な事項を審議する「ERM委員会」に報告します。
リスク管理担当役員は、リスク管理部門から受けた報告の内容のうち、全社的リスク管理の観点から重要と判断する事項を、CEO又は取締役会に報告をしております。
詳細については、当社Webサイト及び「3.事業等のリスク」をご覧ください。
https://www.sbiaruhi-group.jp/sustainability/environment/tcfd (4)指標及び目標 当社の温室効果ガス排出量は、The Greenhouse Gas Protocol(GHG Protocol)の区分に従って算定し、当社のサステナビリティページにて公開しております。
https://www.sbiaruhi-group.jp/sustainability/environment  当社は、商品・サービスの生産に伴う温室効果ガスの排出はありませんが、脱炭素社会の実現に向け、本社や営業所での日々の事業活動で使用する電力における再生可能エネルギーの活用や、環境負荷の少ない空調設備を利用した建物の拠点としての利用等、温室効果ガスの排出量削減の取組みを加速させてまいります。
 また、シナリオ分析において識別・評価したリスク及び機会への取組みについて、KPIを設定し、モニタリングを実施すべく進めてまいります。
 人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績は上記(2)bに記載のとおりです。
戦略 (2)戦略a 気候変動への取組み 当社は、環境への取組みにおいて、「良いものを受け継ぎ長く使う、ストック型・循環型社会の形成に貢献する」、「地球環境に配慮した、良質な住宅の普及を促進する」との考え方をベースに企業活動を行っております。
上記の考え方に基づき、当社は、気候変動を含む環境課題への対応を重要な経営課題の一つと捉え、特に重要性が高いと評価した気候関連リスク・機会について、持続可能な発展の下で気温上昇を1.5℃以下に抑えるシナリオ(1.5℃シナリオ IPCC(注)のSSP1-1.9シナリオ等を参照。
)と、化石燃料依存型の発展の下で気候政策を導入しない最大排出量シナリオ(4℃シナリオ IPCCのSSP5-8.5シナリオ等を参照。
)の2つのシナリオに関し、TCFD提言に沿って2050年の状況を検討しました。
 また、短期(5年)、中期(10年)、長期(30年)の時間軸で気候変動に関連するリスク(移行リスク、物理的リスク)及び機会を定性的に分析しました。
(注)国連気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)を指します。
人為起源による気候変化、影響、適応及び緩和方策に関し、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的として、1988年に国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)により設立された組織です。
シナリオ分析におけるリスクと主な取組み シナリオ分析における機会と主な取組み  詳細については、当社Webサイト(https://www.sbiaruhi-group.jp/sustainability/environment/tcfd)をご覧ください。
 これらの気候変動のリスクと機会は、事業活動そのもののリスクや機会であるため、その他のリスクとともに適宜事業計画に組み込んでおります。
b 人的資本、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進に向けた取組み1)人材の多様性の現状 当社グループは、中途採用者比率が87.5%(2025年3月末日時点)に上り、さまざまなバックグラウンドを持つ人材が活躍しています。
また、従業員の年齢層も幅広く、また出産・育児を経験している従業員も多く在籍し活躍しております。
当社の社内環境整備方針・人材開発方針は従業員の多様性を活かすことで、従業員の意欲や能力を最大限発揮し組織としての力につなげていくことを念頭に策定しております。
中途採用比率、男女構成比率、育児短時間勤務制度の取得者比率 項目2022年度(実績)2023年度(実績)2024年度(実績)中途採用比率新卒採用:12.5%中途採用:87.5%新卒採用:12.8%中途採用:87.2%新卒採用:12.4%中途採用:87.5%男女構成比率男性  :49.3%女性  :50.7%男性  :48.2%女性  :51.8%男性  :51.1%女性  :48.9%育児短時間勤務制度取得者比率4.9%7.3%8.8% 年齢構成比率 (2025年3月31日現在) 2)社内環境整備方針 当社グループは、従業員一人ひとりのワークスタイル・ライフスタイルを尊重し、その個性や能力が最大限発揮できる職場環境を実現します。
 代表的なものとして以下施策を行っております。
・コアタイムのないフレックスタイム勤務制度(注1)の導入。
・コロナ禍以前よりテレワークの導入(注2)を行い、ニューノーマル時代の新しい働き方を従業員に提案。
・人材募集中のポジションに自らの意思でチャレンジできる社内公募制度。
・会社へ自分のキャリアプランを伝えることにより部門、会社からのキャリア構築サポートを得やすくする キャリアエントリー制度を導入し主体的なキャリア開発を支援。
・自身のスキルアップやモチベーションの向上、キャリア形成促進のための資格取得支援制度。
・働きがいや職場への満足度等を定期的に把握するため、月に1回、全社員を対象とした意識調査を開始。
・育児短時間勤務制度(小学校6年生まで)や最長3年の育児休業等の充実による育児と仕事の両立支援。
(注1)規程に定められた条件を満たす従業員を対象としております。
(注2)担当業務によります。
 今後はすでに対応しております妊娠・出産・育児以外の、介護・看護等の「労働ブロッカー」対策を行い、当社に就業する優秀な従業員が、性別・年齢・ライフスタイルに関係なく「一人ひとりが働きやすく働きがい」を感じられる施策に取組み、目標としております女性管理職比率33%及び有給休暇取得率80%の達成を目指し、取組みを強化してまいります。
項目2022年度(実績)2023年度(実績)2024年度(実績)2025年度(目標)女性管理職比率20.9%27.4%30.4%33.0%有給休暇取得率77.1%78.5%74.1%80.0% 3)人材開発方針 昨年度と同様に、「個と組織の問題解決能力の向上」及び「組織の透明性の維持」を人材育成の基本方針とし、変化の激しい事業環境においても、自ら考え行動できる人材の育成を重視しています。
 当事業年度は、延べ101日間にわたる研修を実施し、階層別の研修に加え、実務に基づいた課題解決型のプログラムや1on1支援など、現場での学びと成長を促す仕組みを強化しました。
 さらに、今後の当社の事業拡大に向けて、一人ひとりの主体性を引き出すと同時に、組織全体の課題解決力を高めるためのプログラムを研修体系に盛り込んでいくことを予定しております。
 対話を通じた相互理解と、現場での実践に根ざした課題解決力の育成を両輪とし、従業員一人ひとりの個性やライフスタイルに寄り添いながら、よりしなやかで強い組織づくりを進めてまいります。
指標及び目標 (4)指標及び目標 当社の温室効果ガス排出量は、The Greenhouse Gas Protocol(GHG Protocol)の区分に従って算定し、当社のサステナビリティページにて公開しております。
https://www.sbiaruhi-group.jp/sustainability/environment  当社は、商品・サービスの生産に伴う温室効果ガスの排出はありませんが、脱炭素社会の実現に向け、本社や営業所での日々の事業活動で使用する電力における再生可能エネルギーの活用や、環境負荷の少ない空調設備を利用した建物の拠点としての利用等、温室効果ガスの排出量削減の取組みを加速させてまいります。
 また、シナリオ分析において識別・評価したリスク及び機会への取組みについて、KPIを設定し、モニタリングを実施すべく進めてまいります。
 人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績は上記(2)bに記載のとおりです。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 b 人的資本、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進に向けた取組み1)人材の多様性の現状 当社グループは、中途採用者比率が87.5%(2025年3月末日時点)に上り、さまざまなバックグラウンドを持つ人材が活躍しています。
また、従業員の年齢層も幅広く、また出産・育児を経験している従業員も多く在籍し活躍しております。
当社の社内環境整備方針・人材開発方針は従業員の多様性を活かすことで、従業員の意欲や能力を最大限発揮し組織としての力につなげていくことを念頭に策定しております。
中途採用比率、男女構成比率、育児短時間勤務制度の取得者比率 項目2022年度(実績)2023年度(実績)2024年度(実績)中途採用比率新卒採用:12.5%中途採用:87.5%新卒採用:12.8%中途採用:87.2%新卒採用:12.4%中途採用:87.5%男女構成比率男性  :49.3%女性  :50.7%男性  :48.2%女性  :51.8%男性  :51.1%女性  :48.9%育児短時間勤務制度取得者比率4.9%7.3%8.8% 年齢構成比率 (2025年3月31日現在) 2)社内環境整備方針 当社グループは、従業員一人ひとりのワークスタイル・ライフスタイルを尊重し、その個性や能力が最大限発揮できる職場環境を実現します。
 代表的なものとして以下施策を行っております。
・コアタイムのないフレックスタイム勤務制度(注1)の導入。
・コロナ禍以前よりテレワークの導入(注2)を行い、ニューノーマル時代の新しい働き方を従業員に提案。
・人材募集中のポジションに自らの意思でチャレンジできる社内公募制度。
・会社へ自分のキャリアプランを伝えることにより部門、会社からのキャリア構築サポートを得やすくする キャリアエントリー制度を導入し主体的なキャリア開発を支援。
・自身のスキルアップやモチベーションの向上、キャリア形成促進のための資格取得支援制度。
・働きがいや職場への満足度等を定期的に把握するため、月に1回、全社員を対象とした意識調査を開始。
・育児短時間勤務制度(小学校6年生まで)や最長3年の育児休業等の充実による育児と仕事の両立支援。
(注1)規程に定められた条件を満たす従業員を対象としております。
(注2)担当業務によります。
 今後はすでに対応しております妊娠・出産・育児以外の、介護・看護等の「労働ブロッカー」対策を行い、当社に就業する優秀な従業員が、性別・年齢・ライフスタイルに関係なく「一人ひとりが働きやすく働きがい」を感じられる施策に取組み、目標としております女性管理職比率33%及び有給休暇取得率80%の達成を目指し、取組みを強化してまいります。
項目2022年度(実績)2023年度(実績)2024年度(実績)2025年度(目標)女性管理職比率20.9%27.4%30.4%33.0%有給休暇取得率77.1%78.5%74.1%80.0% 3)人材開発方針 昨年度と同様に、「個と組織の問題解決能力の向上」及び「組織の透明性の維持」を人材育成の基本方針とし、変化の激しい事業環境においても、自ら考え行動できる人材の育成を重視しています。
 当事業年度は、延べ101日間にわたる研修を実施し、階層別の研修に加え、実務に基づいた課題解決型のプログラムや1on1支援など、現場での学びと成長を促す仕組みを強化しました。
 さらに、今後の当社の事業拡大に向けて、一人ひとりの主体性を引き出すと同時に、組織全体の課題解決力を高めるためのプログラムを研修体系に盛り込んでいくことを予定しております。
 対話を通じた相互理解と、現場での実践に根ざした課題解決力の育成を両輪とし、従業員一人ひとりの個性やライフスタイルに寄り添いながら、よりしなやかで強い組織づくりを進めてまいります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標  人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績は上記(2)bに記載のとおりです。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する記載のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、本項目中の記載内容については、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本書提出日現在において当社グループが判断したものとなります。
1.リスク管理の方針当社グループは、経営の健全性・安全性を確保し、収益力の向上を図るため、事業におけるリスクを適切に管理することが事業遂行における重要な課題の一つであると考え、リスク管理体制の構築・整備に取り組んでおります。
また、新商品の開発時等におけるリスク評価及びリリース後の定期的なモニタリングを実施し、リスクに関するPDCAサイクルを機能すべく努めております。
当社グループは、リスク管理に関する組織体系や役割の明確化を目的として「リスク管理基本方針」を定め、グループ全体がリスクについて共通認識を持ち、各種リスクの管理に努めております。
また、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナルリスク(事務リスク、システムリスク、人的リスク等)及びその他の管理すべきリスクを「リスク管理規程」に定めるとともに、当該リスクの管理・報告体制を定め、より実効性の高いリスク管理体制の構築に取り組んでおります。
2.リスクの管理体制当社グループは、各種リスクを所管する部門を定め、以下の管理体制のもと、リスクの評価や定期的なモニタリングに加え、当社事業におけるKRI(Key Risk Indicator)のモニタリング結果を、ERM(Enterprise Risk Management 統合型リスク管理)に関する重要事項を審議する諮問機関として設置した「ERM委員会」にて、CEOをはじめとする経営陣に向け定期的に報告を行っております。
(2025年6月23日現在) ※当社は2025年6月24日に開催される定時株主総会後の取締役会にて、リスク管理体制の変更を決議事項とする予定であり、決議された場合、リスクの管理体制は以下に変更となります。
(2025年6月24日以降) 3.個別リスク (1)市場環境リスク当社グループの主要な取扱商品である住宅ローンをはじめとした住宅金融商品の需要は、国際情勢、景気動向、消費動向、金利動向等の経済情勢、人口動態、世帯動態等の社会構造、不動産市況、住宅着工戸数の動向、住宅に関連する税制の変更、政府の方針の変化等により影響を受けます。
住宅ローンあるいは不動産担保ローン等の新規需要が減少した場合は、オリジネーション関連収益の減少等の当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)競争環境リスク当社グループの主要な取扱商品である住宅ローンを始めとした住宅金融市場は、依然として非常に多くの金融機関が参加し、貸出金利、付帯サービスの拡充などの競争が激化しております。
このため、こうした競合他社の状況が当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
我が国の住宅ローン市場は年間約20兆円(注)の巨大な市場であることから、0.1%の市場シェアの変動は、約200億円の融資実行の変動に繋がり、当社の店舗を経由する場合の典型的な取引では約4億円のオリジネーション関連収益の変動等の影響がもたらされます。
当社グループは、外部環境の変化に対応するために、住宅ローンにとっての重要パートナーである不動産事業者に対して、SBIエステートファイナンス株式会社(以下、SBIエステートファイナンス)の仕入資金ローンの紹介を行うなど、関係の強化を図っております。
また、当社にとっての最重要パートナーであるFC店舗においても、SBI信用保証株式会社(以下、SBI信用保証)の保証付き住宅ローン、SBIエステートファイナンスの商品の取扱いの強化、SBIグループの銀行代理商品の展開検討を進めるなど、当社の強みである店舗ネットワークを活かしながら、取扱商品のラインアップを拡充する取組みを進めております。
加えて、SBI信用保証においては、当社の住宅ローンに加え、全国の金融機関、グループ金融機関の住宅ローンの保証業務についても今後取扱いを目指すなど、収益源の多様化を進めております。
(注)出典:住宅金融支援機構(2023年度) (3)単一事業構造に関するリスク当社グループの営業収益の大半は、住宅ローンの実行に伴い発生するフローの収益に関するものであったため住宅ローン市場に影響する環境変化が発生した場合には、他事業によるカバーが困難であり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がありました。
しかしながら、2023年12月に、不動産担保ローン、リースバック、家賃保証業等のストックビジネスを中心とするSBIエステートファイナンスを完全子会社化したことに加え、複数社からのサービシング事業の譲り受け等も行っております。
さらに2025年4月より子会社であるSBI信用保証を通じて住宅ローン保証事業に参入し、ストックビジネスを強化することにより業績の安定化を図り、当該リスクの軽減に努めてまいります。
子会社の更なる成長を目指すことに加え、当社の親会社であるSBIホールディングス株式会社及び同社のグループ子会社と連携することで、当該リスクの更なる軽減にも努めてまいります。
(4)独立行政法人住宅金融支援機構への依存構造に関するリスク2025年3月期に当社グループが実行した住宅ローンのうち、融資実行後、住宅金融支援機構に譲渡することを前提とする商品である「ARUHIフラット35」及び住宅金融支援機構による住宅融資保険(保証型用)を前提として融資実行後証券化する「ARUHIスーパーフラット」の占める割合は約7割であり、当社グループの事業は住宅金融支援機構に大きく依存しております。
そのため、住宅金融支援機構との提携関係に何らかの変化が生じた場合、住宅金融支援機構の信用力の低下その他の理由により住宅金融支援機構が発行する貸付債権担保住宅金融支援機構債券の利回りが上昇した場合、政府の住宅金融支援機構に関する方針の変化若しくは住宅金融支援機構が提供するプログラムの変更等が生じた場合、又は商品競争力が低下した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、住宅金融支援機構と良好な関係を維持し、自らも「フラット35」の競争力の維持に努めると同時に、銀行代理商品(変動金利商品・固定金利商品)や、「ARUHI 住宅ローン(SBI信用保証)」等のオリジナル変動金利商品の販売拡大に努めております。
また、今後もSBIグループとの共同商品開発・銀行代理商品の取扱いを進めるのに加え、同グループ外の金融機関との連携による商品ラインアップの拡充を続けながら、住宅金融支援機構への依存度の軽減に努めてまいります。
(5)チャネルリスク当社グループは住宅金融事業を行うに当たり、全国に97の拠点を展開しておりますが、このうち80がFC店舗であり、それらの店舗を経由した住宅ローンの実行件数は全体の約6割を占めております。
当社ビジネスモデルにおいては、FC運営法人側の諸事情等を理由にFC運営法人との契約が維持できなくなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対し当社グループは、FC運営法人の事業継続及び業績拡大へのサポートとして、研修制度・OJT教育の拡充、店舗運営指導、各種業務サポートツールの構築、分析データの還元、功績に対する表彰制度等により、ビジネスパートナーとしての信頼関係の維持に努めております。
また、SBIグループとの共同商品開発によりFC店舗が販売可能な変動金利商品の拡充によりFC運営法人の業績に寄与すべく努めております。
(6)商品・サービスに関するリスク当社グループの主力商品である住宅ローンについては、国内の住宅ローンシェアの約9割を占める変動金利住宅ローンの割合拡大、住宅金融支援機構への依存度の軽減等の観点からも、「フラット35」以外の住宅ローンの実行拡大及びその他サービス展開は当社のリスク軽減のため重要な施策であります。
当社グループは、「フラット35」以外の住宅ローンの実行拡大のため、インターネット専業銀行を所属銀行とする銀行代理業、SBIグループ各社と連携した新商品開発により、変動金利商品の拡充を進めております。
また、リフォーム、諸費用等の資金使途に対応した商品の拡充等を行うことで、幅広い住宅金融需要に応えられるよう商品・サービスを拡大しております。
なお、契約を締結しているインターネット専業銀行との協業による事業の拡大が計画どおり進行しない場合や新商品の開発が進まない場合、当社グループの業績、財務状況及び事業のリスク状況に影響を与える及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対し当社グループは、2025年4月より子会社であるSBI信用保証を通じて住宅ローン保証事業に参入し、当社においてもSBI信用保証の保証付き住宅ローンの取扱いを開始する等、FC店舗で販売可能な変動金利商品の増強を進めることで実行件数の積み上げに努めてまいります。
さらに、SBIエステートファイナンスが取扱う不動産担保ローンや仕入資金ローン、SBIスマイル株式会社(以下、SBIスマイル)が取扱うリースバックについて、当社店舗からSBIエステートファイナンスやSBIスマイルへ連携(媒介契約による紹介等)する等、グループ企業間連携を通じて更なる成長を目指します。
(7)子会社に関するリスク当社グループは、ライフステージに応じた最適な住まいの実現を金融面からサポートする住宅金融のリーディングカンパニーを目指しております。
子会社であるSBIエステートファイナンスやSBIスマイルの商品を当社の店舗チャネルを通じて不動産事業者あるいはお客さまに提供することや、SBI信用保証の保証付き住宅ローンを当社で取扱いを開始する等、各子会社とのシナジーを最大限に活用し、グループ全体の企業価値向上を目指してまいります。
しかしながら、子会社の事業展開が計画どおりに進まない場合、経営状況が悪化又は予測不能な事態が発生した場合には当社グループの経営成績及び財務状態に影響を与える可能性があります。
また、子会社の事業拡大に当たり、当社グループの収益に占める子会社の割合が増加していくことが想定されるため、子会社の業績及び財務状況の悪化等は、現在想定している影響度より大きなものになる可能性があります。
当社は原則、子会社の取締役又は監査役として当社の役職員を派遣し、子会社を適切に管理することでリスクの軽減に努めております。
(8)信用リスク当社グループの住宅金融事業の主力商品である「ARUHIフラット35」は、融資実行後遅滞なく住宅金融支援機構に債権譲渡するため、当社は原則として信用リスクを負いません。
「ARUHIフラット35」以外の商品についても、住宅金融支援機構の融資保険もしくは民間保証会社の保証の付保を前提とした融資実行、あるいは提携金融機関の住宅ローン商品の販売代理を行っており、極力信用リスクを負わないビジネスモデルとなっております。
しかしながら、当社グループでは、今般SBI信用保証を設立し、住宅ローン保証事業を2025年4月より開始したことで、保証債務に対する債務保証損失引当金及び、代位弁済後の求償債権について貸倒引当金を計上することとなり、経済環境の悪化等による代位弁済の増加や、不動産市況の悪化等による担保不動産価格の下落により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社子会社の主力商品である不動産担保ローンについても、保証会社事業と同様に不動産市況悪化による担保不動産価格の下落や、融資先の業況悪化等により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの住宅ローン保証事業では、AI技術による審査サービスを活用することで、精度の高い審査の実現と適切な与信判断、及び金融機関と協調した債権管理業務の実現により信用リスクの軽減に努めてまいります。
また、当社グループの不動産担保ローンでは、貸付時に担保不動産の評価を保守的に見積る等、厳格な審査及び途上与信管理に注力し、適切な信用リスク・コントロールの確保等リスクの軽減に努めております。
 (9)流動性リスク当社グループでは、銀行等の金融機関からの借入に加え、コマーシャル・ペーパーの発行、住宅ローン債権の証券化及び債権譲渡等により資金調達を行っています。
資金調達に際しては、調達先の分散や長期比率を高めること等により、資金繰りの安定化を図っております。
しかしながら、金融環境の急激な悪化や当社グループの信用力の低下により、資金調達の安定性が損なわれる可能性があります。
そのような事態が生じた際には、調達コストの上昇や必要資金の持続的な確保が困難になるおそれがあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)金利変動リスク当社グループの借入金の一部は、変動金利による調達を行っており、変動金利の基準とする市場金利が上下することで、当社グループの借入利息に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループが実行する住宅ローンの一部は、証券化及び債権譲渡により資金調達を行っており、当該住宅ローンの実行から証券化まで2ヶ月程度の時間差が発生します。
当該期間の市場金利の変動次第では、当該住宅ローンの融資実行時のお客さま向け適用金利と証券化及び債権譲渡の際の投資家向け適用金利の金利差が拡大又は縮小することで、結果として貸付債権流動化関連収益が変動し、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、当社グループが保有する金融資産については決算期ごとに時価評価を行っており、評価時点の市場金利の変動次第では、割引率が変動することでFVTPLに分類した金融資産の評価額が変動し、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これら金利変動によるリスクを極力排除する方針としており、借入金利の固定化やデリバティブ取引により当該リスクの極小化に努めております。
(11)見積将来キャッシュ・フローの変動及び貸付債権流動化・証券化取引に関するリスク当社グループは、貸付債権や貸付債権を裏付資産とした信託受益権を債権譲渡・売却した結果、当社に残存することとなる回収サービス権又は配当受領権について、当該権利から発生する将来キャッシュ・フローを見積り、当該見積将来キャッシュ・フローの現在価値を、貸付債権流動化関連収益及び資産として認識しており、当該貸付債権流動化関連収益のうち、キャッシュによる回収が行われていない部分については金融資産として計上しております。
これらの評価は、繰上償還率(CPR)、デフォルト率(CDR)、割引率等について一定の前提条件を設定して行っておりますが、当該前提条件が市場動向の変化等により修正された場合、当該収益及び資産の評価が変動し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、見積将来キャッシュ・フローの上記計算前提をきめ細かくフォローする体制を整えており、当該見積前提条件を設定するに当たり、外部第三者機関の公表データを反映させ、又はこれに加えて外部第三者機関の公表データに過去実績等を勘案して合理的に見積った調整を反映させ、慎重に設定することにより、将来の金融資産の評価価値の下落リスクを抑えております。
(12)のれん等の減損リスク当社は、旧アルヒ株式会社の株式を公開買付けにより取得しており、本書提出日現在、のれんを24,464百万円(連結総資産の約12%)計上しております。
当社グループはIFRS会計基準に基づき連結財務諸表を作成しているため、当該のれんの償却は行っておらず、また当該のれんについては、のれんの減損判定において、当社は独立した外部の評価機関を利用しておりますが、のれんの対象となる事業の将来の収益性が低下した場合には、当該のれんについて減損損失を計上するため、当社グループの業績及び財務状況に重要な影響を与える可能性があります。
(13)消費税処理に関するリスク当社は、課税売上げに係る消費税額から控除する課税仕入れ等に係る消費税額の算出に当たり、個別対応方式による計算を行っております。
また当社は、消費税課税売上割合に準ずる割合の適用承認を受け、従業員割合により、共通対応分の課税売上げに係る消費税額から控除する課税仕入れ等にかかる消費税額(仕入控除税額)を計算しております。
しかしながら、課税期間における個々の課税仕入れ等を課税売上対応分、非課税売上対応分及び共通対応分に区分する際の区分方法や、従業員割合の計算等について、税務当局が当社と異なる見解を採用することになった場合には、仕入控除税額が減少する結果、消費税費用が増加し、加算税・延滞税の支払いを命じられる可能性があり、その場合当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(14)事務リスク当社グループは、事務処理を行ううえで、業務の正確性、効率性を高めるためのさまざまな取組みを実施しておりますが、役職員、FC運営法人、外部委託先が正確な事務を怠ることで、不正や事故、事務ミスが発生する可能性があります。
こうした事務リスクが発生した場合は、当社グループ及びサービスに対する信頼の低下や損失の発生につながるおそれがあり、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
これらのリスクに対し、社内研修の拡充による業務遂行に必要な知識の共有、社内規範や事務手続きの標準化及び文書化等による業務プロセスの可視化に取り組むと同時に、再鑑体制、本社集中業務の拡大、また、システム化等IT技術を利用することにより、事務リスクの軽減に努めております。
(15)人材リスク当社グループは、今後の更なる業容の拡大及び業務内容の多様化に対応して、優秀な人材の採用・確保、従業員の育成体制の強化が必要とされておりますが、優秀な人材の採用及び育成が困難となる場合や、在籍する人材の社外流出が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
キャリア採用においては、人材紹介会社経由や媒体経由の採用に加え、リファラル採用の強化等による雇用経路の拡大等、「優秀かつ当社にマッチする人材」の採用をしています。
人材育成においては、定期的な階層別研修、専門分野別研修、将来のキャリアアップを後押しする公開研修、eラーニング研修を実施し、従業員研修制度の充実化を図っております。
当社グループは、従来から継続的に社員の意識調査を実施し、その情報等に基づき、適切な人事管理や運用の見直しをすることで社員満足度向上に努めております。
また年次有給休暇の取得促進、コアタイムのないフレックスタイム勤務制度、育児短時間勤務制度や在宅勤務、テレワークの導入により、働き方の多様化を推進し、働きやすい職場環境の整備等、適切な人事処遇や労務管理に努めております。
今後も継続的に優秀な新規人材の採用及び社員満足度の向上を図る施策を実行することにより、人材に関するリスクの低減を図ってまいります。
(16)労務リスク当社グループは、人事運営上の不公平・不公正(報酬・手当・解雇等の問題)・差別的行為(セクシャルハラスメント等)、労働災害から生じる人的資産の損失・損害を未然に防止するため、コンプライアンスの研修等、適切な管理に努めております。
また、健全な業務運営のため、労務関連法令諸規則を踏まえた人事関連諸制度を制定し、適正な運用を行うとともに、定期的な従業員意識調査に基づく人事管理・運用の見直しや在宅勤務・テレワークの活用を含めた働きやすい職場環境の整備等、適切な人事処遇や労務管理に努めております。
また、年次有給休暇の取得推進、「EAP相談室(心身の健康の相談窓口)」の設置、在宅勤務やテレワークによるメンタルヘルス不調者への対応や職場や家庭等で発生する問題への対応を行う等、従業員の心身の健康維持に努めております。
しかしながら、当社従業員の不適切な行動や人事労務上の問題に関連する重大な訴訟が発生した場合には、当社グループの企業価値の毀損、信用の低下に繋がり、業績に影響を与える可能性があります。
(17)情報システムリスク当社グループは、住宅金融事業において、FC店舗及び直営店舗といった販売チャネルに加え、インターネット及び情報システムの仕組みに基づき非対面で住宅金融商品を提供しており、インターネット接続環境やシステムネットワークインフラが良好に稼動することが事業を円滑に運営する上で求められております。
しかしながら、災害等に起因する電力供給の停止、通信障害、通信事業者、システム事業者に起因するサービスの中断や停止等の外的要因、又はシステム開発における不備、人為的ミス、機器故障、外部委託先の瑕疵等の現段階では予測不可能かつ当社グループのコントロールを超えた事由により、システムに重大な支障が生じた場合、当社グループの顧客(潜在的な顧客を含みます。
)に対してサービスを提供することができず、当社グループの顧客の個人情報及び取引情報その他の情報の保護に問題が生じ、又は当社グループの財務・会計・データ処理その他のシステム及び設備が適切に稼働しない可能性があります。
これらの事象が生じた場合、データの喪失や当社グループの処理能力に影響が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、コンピューターシステムについて、安定稼動のためのシステム運用やバックアップシステムの構築、24時間常時監視、役職員への教育等の対策を講じており、当該リスクの顕在化の抑制に努めております。
(18)サイバーセキュリティリスク当社グループでは、外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、破壊行為、コンピューターウイルス等のサイバーセキュリティ脅威により、情報の盗難、漏洩、毀損等、顧客の個人情報及び取引情報その他の情報処理に問題が生じ、重要な情報が漏洩した場合は当社グループに対する信用の低下及び損害賠償等の法的責任が問われる可能性があります。
これらのリスクに対して、システムアクセスルールの厳格化、不要なインターネットアクセスの禁止、アクセスログの監視、ファイヤーウォールの設定による情報の機密性を維持する等のサイバーセキュリティ対策活動を推進しております。
また、近年サイバー攻撃が高度化・巧妙化していることを踏まえ、CSIRTを設置し、平常時の対策のみならず、インシデント発生時の体制整備も行っております。
サイバーセキュリティインシデントの発生時には当社経営陣の指揮の下、総務部門担当役員を責任者とした関連部門及びCSIRTからなる対策本部を組成し、適切な対応を実施します。
(19)法的規制及び法改正に関するリスク当社グループは事業活動を行うに当たり、関係監督官庁から許認可を受けており、取扱う住宅ローンの一部は、貸金業法第3条に定める登録に基づく貸金業及び銀行法第52条の36に定める許可に基づく銀行代理業であります。
このため、当社が各業法に定められる処分事由に抵触する場合、各業法に基づき行政処分又は登録・許可の取り消しを受ける可能性があります。
当社グループは、各業法に基づく当局及び所属銀行の検査を定期的に受検しており、また、グループ全体でのコンプライアンス体制強化に努めております。
なお、本書提出日現在において、登録・免許取消事由又は許可失効事由に該当する事実はありませんが、将来何らかの理由により登録・免許の拒否又は取消、許可の失効があった場合には、当社グループの事業活動に重大な支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、今後、当該各種法規制の改正があった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社は、法令等遵守を徹底するとともに、内部管理・内部統制体制を整備することにより、登録・免許の取消事由を惹起することのない業務運営に努めております。
(20)重要な訴訟事件等の発生に関するリスク当社グループにおいて、業績等に重大な影響を及ぼす可能性のある係争中の訴訟事案はありません。
しかしながら、当社グループの営む事業の性質上、契約違反、不法行為、労働問題、消費者トラブル、知的財産権の侵害等に関する訴訟事件等が発生する可能性があり、将来業績に大きな影響を及ぼす訴訟事件や社会的影響の大きな訴訟事件等が発生し、かかる訴訟事件において当社グループに不利な判断がなされた場合又は当社グループに不利な帰結となった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、こうした訴訟が発生することを想定し、FC店舗を含む各営業チャネルの管理・指導体制の強化を行うとともに、本社部門においてもリーガルチェック運用ルールの厳格化、社内規程の整備・管理、弁護士相談に関する手続き・記録の整備、訴訟・ADR等の紛争対応のルールを設けることで、適切かつ迅速な対応ができる体制を整備しております。
(21)個人情報の管理に関するリスク当社グループの主たる事業である住宅金融事業は、個人の顧客を対象に住宅ローンを提供しており、住宅ローンの相談、申込に当たり各種個人情報を収集しております。
このため、当社は、個人情報保護法に定める個人情報取扱事業者に該当し、個人情報の取扱いについて規制の対象となっており、当該法律に即して業務の運営を行っております。
しかしながら、外部からの侵入者及び当社関係者並びに業務委託先等により、個人情報が外部に流出し、不正に使用された場合又は何らかの事由により個人情報の漏洩や毀損等が起こった場合、民事上又は行政上の法的責任を問われるとともに、当社グループに対する信用が低下し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、個人情報保護方針等の個人情報保護に関する各種規程を定めて運用し、顧客情報の流出や不正アクセス行為等により、顧客の利益が侵害されないようセキュリティ対策を講じ、顧客情報の保護に細心の注意を払っております。
また、個人情報管理体制の適正な運用に努めており、当該リスクの抑制に努めております。
万一、当該事象が発生した場合、できる限り速やかにマスコミ等に公表することにより、お客さま等関係者への影響を最小限に抑えるとともに関係者からの信頼を確保するために全力を尽くす所存であります。
 (22)不適正行為・法令違反等に関するリスク当社グループの事業を遂行するに当たり、当社グループ及びFC店舗の従業員による不正、当社金融商品における手続き違反、顧客及び不動産業者による融資の不適正利用が発生した場合、当社が直接的な損失を被り、かつ当社グループ全体のイメージが悪化するとともに社会的信用が低下する可能性があります。
さらに、当社グループの住宅ローンの実行に関しては、流動化・証券化スキームの契約において、債権譲渡先である住宅金融支援機構や信託銀行に対する当社の事実表明や譲渡した住宅ローン債権に関する事実表明の重要な点における瑕疵等があった場合、譲渡された貸付債権を債権譲渡先から買い戻すことが義務付けられていることから、買戻しのための資金が必要になることに加え、回収リスクを負う場合もあるため、買戻しが発生した場合には当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、このような買戻しの義務の発生を避けるため、住宅ローンの融資実行のプロセスにおいて、住宅金融支援機構や信託銀行との契約に定められた事項につき、厳格に対応するルールを徹底するとともに、不適正行為、手続き違反防止については、コンプライアンスに関する委員会組織を設置し、基本方針・行動計画の決定及びモニタリング等を当該委員会で実施しております。
さらに、定期的な研修、コンプライアンスを統括する部署に検査・指導グループを設置し、全店舗へ検査指導を実施し、適宜臨店検査指導を行うことで、コンプライアンス体制の強化に努めております。
顧客及び不動産業者による不適正利用防止については、不適正事業者の排除をするために、データベースの拡充、モニタリングによる管理の徹底をし、不適正案件の排除に取り組んでおります。
また、当社グループ及びFC店舗の従業員による各種法規制への違反が発生した場合、当社が直接的な損失を被る可能性や行政処分の対象となる可能性があり、かつ、当該違反の発生により、当社グループ全体のイメージが悪化するとともに社会的信用が低下し、風評による影響が発生する可能性があります。
当社グループは、「コンプライアンスファースト」をスローガンに、役員及び当社グループの従業員、FC店舗の従業員まで、コンプライアンス意識を高めることに努めております。
具体的には、コンプライアンスに関する研修による行動規範の徹底、業務研修の定期的実施、規程・マニュアル等の拡充、モニタリング項目の拡充をすることで、各種法規制への違反の防止に努めております。
(23)反社会的勢力との取引及びマネー・ローンダリング等に関するリスク当社グループは、反社会的勢力との関係が疑われる者との取引を排除すべく、新規の取引に先立ち、外部情報等も活用した反社会的勢力との関係に関する情報の有無の確認や、反社会的勢力ではないことの表明及び確約書の徴求等により、反社会的勢力とのあらゆる取引を排除すべく必要な手続きを行っております。
また、マネー・ローンダリング、テロ資金供与及び拡散金融防止の重要性が高まっておりますが、当社グループでは、金融庁の定める「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」に留意し、当社グループの業務における取引時確認手続等に係る内容について定め、当社グループの商品及びサービスがこれらの不正な取引に利用されないための対策を講じています。
しかしながら、当社グループの厳格なチェックにもかかわらず、反社会的勢力との取引やマネー・ローンダリング等を排除できない可能性があります。
このような問題が認められた場合、その内容によっては、監督官庁等より業務の制限又は停止や課徴金納付命令等の処分・命令を受ける可能性があり、当社グループの企業価値の毀損、信用の低下に繋がり、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
万一、反社会的勢力から不当な要求を受けあるいは何らかの問題が生じた場合は、関係行政機関や法律専門家とも協力し、速やかに対処します。
(24)風評リスク当社グループの主たる事業である住宅金融事業は、個人の顧客に対して資金の貸出を行うという特性上、当社グループに対する社会的信用度合いが重要となります。
そのため、事実の有無にかかわらず、当社グループの業務、技術、コーポレート・ガバナンス及び規制当局の行為等から生じ得る否定的な世論、又はマスコミ報道やインターネット上の誹謗中傷等により、当社の風評が著しく悪化した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(25)災害等リスク当社グループは、フランチャイズ方式により全国に店舗展開をしており、緊急時を想定した事業継続計画(Business Continuity Plan)に関する事項の規定、安否確認システムの導入等を行っておりますが、大規模な地震・台風等の自然災害、火災、停電等が発生した場合には、店舗の閉鎖や業務の停止等を余儀なくされ、当社グループの事業運営及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
特に大規模な自然災害又は有事等により、当社グループの情報システムに障害が生じた場合やデータサーバーが機能不全に陥ることで、当社グループの業務が中断されることになり、事業運営に障害又は遅延をきたす可能性があります。
また、感染症の蔓延により、従業員、外部委託先等、当社グループの業務やオペレーションに携わる多数の人員が罹患することで、業務やオペレーションに支障が生じ、店舗の閉鎖又は業務の停止等を余儀なくされ、当社グループの事業運営や業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、お客さまと従業員の安全確保を最優先に、お客さまに対する住宅ローンWeb申込の受入体制強化、動画を使用した非対面での契約手続きの実施及び従業員に対する在宅勤務・時差出勤等の積極的な活用により、従来と変わらぬサービスを提供し、非常事態においても事業を継続するためにさまざまな取組みを行っております。
(26)SBIグループとの関係性変化及び利益相反取引に関するリスク当社グループは、SBIグループとの協働により商品・チャネル・顧客基盤等のビジネス基盤を強化し、お客さま及び不動産業者にとってファーストチョイスとなる住宅金融のリーディングカンパニーを目指していきます。
しかしながら、当社グループとSBIグループとの関係性に何らかの変化が生じた場合、又は協働によるビジネス基盤強化が当初想定と異なる状況となった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、当社では当社と支配株主又はその子会社との間の利益相反取引を防止するために、社内規程を制定し、取締役会の決議によって選出された独立社外取締役を含む親会社からの独立性を有する者3名以上にて構成される特別委員会を設置し、少数株主の利益を保護するために、当該取引について審議、検討を行うことで、適切な利益相反管理体制を構築しております。
(27)ESGへの取組みに関するリスク気候変動抑止のために政策・法規制が強化されるなどの移行リスク、気候変動によってもたらされる直接又は間接的な影響により風水害等の災害が発生し、損失を被る物理的リスクがあります。
さらに、気候変動等の環境課題のほか、人権や少子・高齢化社会への対応といった社会課題の顕在化を背景に、ESG(環境:Environment、社会:Social、企業統治:Governance)を意識した経営に対する社会の注目や関心が高まっています。
当社グループは、このような気候変動を含む環境・社会課題解決に向けた施策に取り組んでいく方針でありますが、ステークホルダーからの期待は高まっており、当社グループの経営体制や事業活動において、ESGへの取組みが不十分であるとステークホルダーに判断された場合、当社グループの社会的評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、CEOを委員長とし、業務執行取締役、執行役員等により構成される「ESG委員会」を設置しています。
同委員会では、当社グループの経営戦略の一環としてサステナビリティ施策を議論・決定のうえ、当社グループ全体に展開しています。
2サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)ガバナンス (2)戦略を併せてご参照ください。
4.重要リスクについて上記の「3.個別リスク」27項目について、当社が考える当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があると認識している「重要リスク」は以下のとおりであります。
重要リスク市場環境リスク競争環境リスクチャネルリスク信用リスク金利変動リスクのれん等の減損リスク
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。
)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の営業収益は、22,292百万円(前年比9.3%増)となりました。
2024年10月以降の固定と変動の金利差縮小を背景に、当社の主力商品である「フラット35」の融資実行件数は、第4四半期に前年同期比プラスに転じましたが、第3四半期までが低調であったことに加え、変動金利商品の融資実行件数が伸び悩んだことなどから、オリジネーション関連収益は前年比2.7%減少しました。
一方で、複数社からのサービシング事業の譲り受け等によるサービシング・フィー売上の増加、保険関連収益が好調に推移したことに加え、SBIEFグループを完全子会社化したことで、リカーリング収益は同11.9%増加しました。
また、アセット・その他収益に関しても、足元の金利上昇の影響を受けたFVTPLの金融商品から生じる損失の計上があったものの、SBIEFグループを完全子会社化したことで、同36.0%増加しました。
営業費用は、引き続き固定費の削減に努めましたが、SBIEFグループを完全子会社化したことやフランチャイズ店舗への支援等に加え、SBIブランドの活用を目的とした店舗看板の変更や店舗統廃合及び事業戦略の転換に伴う資産整理などの構造改革費用を計上した影響もあり19,843百万円(同9.8%増)となりました。
その結果、税引前利益については2,427百万円(同4.3%増)、当期利益は1,897百万円(同27.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,904百万円(同25.5%増)となりました。
当社グループは住宅金融事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
なお、当連結会計年度よりセグメント内の収益区分を以下のとおり変更しております。
前年との比較については、前年の金額を変更後の収益区分に組み替えた金額で表示しております。
②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は20,149百万円となり、前連結会計年度末に比べ267百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは5,366百万円の支出(前連結会計年度は3,425百万円の支出)となりました。
これは主に、税引前利益が2,427百万円となり、預り金の増加1,053百万円のキャッシュの増加要因があった一方で、営業貸付金の増加9,387百万円のキャッシュ減少要因があったことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは5,164百万円の支出(前連結会計年度は544百万円の収入)となりました。
これは主に、無形資産の取得による支出5,023百万円によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは10,263百万円の収入(前連結会計年度は6,128百万円の収入)となりました。
これは主に、長期借入による収入8,685百万円、短期借入金の増加9,419百万円等のキャッシュ増加要因があった一方、長期借入金の返済による支出6,241百万円等のキャッシュの減少要因があったことによるものです。
③販売の実績1)販売実績当連結会計年度における販売実績の内訳は次のとおりであります。
なお、当社グループは住宅金融事業の単一セグメントであるため、業務別に記載を行っております。
(単位:百万円(前年同期比を除く。
))業務当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前年同期比オリジネーション関連収益9,62197.3%リカーリング収益7,554111.9%アセット・その他収益5,116136.0%合計22,292109.3%(注)販売実績の内訳には、消費税等は含まれておりません。
2)オリジネーション・フィー売上及び件数当連結会計年度におけるオリジネーション関連収益のうち、オリジネーション・フィー売上の内訳は、次のとおりであります。
(単位:百万円(前年同期比を除く。
))区分当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比新規借入8,108108.6%借換44121.2%合計8,152108.7%(注)オリジネーション・フィー売上の内訳には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における当社の融資実行件数は、次のとおりであります。
(単位:件(前年同期比を除く。
))区分当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比新規借入10,12187.2%借換124106.9%合計10,24587.4% (参考情報)投資情報としての有用性の観点から、参考情報として2021年3月期から2025年3月期に係る四半期ごとの当社の融資実行件数を以下に記載しております。
1)新規借入(単位:件) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期合計2021年3月期5,6446,1996,3936,13324,3692022年3月期5,6995,1074,7954,46020,0612023年3月期3,9783,5883,5423,34414,4522024年3月期2,6342,7023,2313,03611,6032025年3月期2,8282,5012,3242,46810,121 2)借換(単位:件) 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期合計2021年3月期1662553063001,0272022年3月期2332112082318832023年3月期1599666633842024年3月期412822251162025年3月期31342633124 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態当連結会計年度末における資産は205,679百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,328百万円増加いたしました。
これは主に営業貸付金が7,320百万円、無形資産が4,107百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における負債は163,527百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,129百万円増加いたしました。
これは主に借入債務及び預り金がそれぞれ11,958百万円、1,053百万円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における資本は42,151百万円となり、前連結会計年度末に比べ198百万円増加いたしました。
これは主に当期利益を1,897百万円計上した一方、配当により利益剰余金が1,771百万円減少したことによるものです。
2)経営成績経営成績は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容1)経営成績に重要な影響を与える要因についての分析経営成績に重要な影響を与える要因についての分析は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
2)経営者の問題認識と今後の方針について経営者の問題認識と今後の方針については「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指数等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指数等については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループは、住宅金融事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性1)資金調達の基本方針当社グループは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本方針としており、主として金銭消費貸借契約やコミットメントライン等による銀行等からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行や住宅ローン債権等の債権譲渡・流動化による資金調達を行っております。
2)資金需要の主な内容当社グループの資金需要は、大きく分けて運転資金需要と貸付資金需要の2つになります。
運転資金需要は主に、人件費、販売費及び一般管理費、システム開発、証券化に係る準備金や未収債権などであり、貸付資金需要は、お客さまへの住宅ローンの融資実行や当社子会社が提供する不動産事業者への仕入資金ローン等の融資実行のための資金需要になります。
住宅ローンの融資実行は、基本的に貸付債権を融資実行後遅滞なく債権譲渡・流動化を行い資金化するため、融資実行から資金化までの短期間であり、当社子会社が提供する不動産事業者への仕入資金ローン等は、融資実行から返済期日まで一定期間の資金需要になります。
3)資金調達手段当社グループは、円滑な事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用を行うとともに、金融機関からの借入、貸付債権の譲渡及び貸付債権を裏付資産とする信託受益権の売却などを行っております。
このようなオペレーションを行うに当たり、複数の金融機関から金銭消費貸借契約等による長期の借入やコミットメントライン等による十分な借入枠の確保を行うとともに、安定的に貸付債権の流動化が実施できる環境整備を行うなど、円滑な事業活動に必要な資金調達が可能な状況を常に維持するよう努めております。
また、当社グループは、円滑な資金調達を行うため株式会社格付投資情報センター(R&I)、株式会社日本格付研究所(JCR)の2社から格付けを取得しており、2025年3月31日現在の格付けは次のとおりであります。
当社グループとしては引き続き健全な財務基盤を維持し、格付けの維持・向上に尽力していく方針であります。
格付機関名長期発行体格付見通しコマーシャル・ペーパー株式会社格付投資情報センター(R&I)A安定的a-1株式会社日本格付研究所(JCR)A安定的J-1 ③重要性がある会計方針の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表はIFRS会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられるさまざまな要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しておりますが、特に以下の将来に関する主要な仮定及び報告期間末における見積りは、当社の連結財務諸表に大きな影響を及ぼします。
a.のれんの評価当社グループは、旧アルヒ株式会社の株式を公開買付けした際の買収価額と純資産の公正価値との差額をのれんとして認識しております。
のれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、年1回回収可能価額を見積っております。
当該回収可能価額の算定においては、見積将来キャッシュ・フローを使用しております。
減損判定における資金生成単位の回収可能価額は、見積り・前提を使用するため、見積り・前提は減損が認識されるか否かの判定及び認識される減損金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
のれんの減損判定において、当社は独立した外部の評価機関を利用しております。
見積将来キャッシュ・フローは社内で作成した5ヶ年事業計画を使用し、付随する財務資料、内部資料等を加え、一般に入手可能な市場情報も考慮に入れております。
割引率に株主資本コストを使用しております。
2025年3月31日時点における評価の結果は、住宅金融事業の使用価値が帳簿価額を十分に上回っており、減損損失を認識することはありませんでした。
b.金融商品の公正価値当社グループが保有する金融商品の公正価値の見積りにおいては、市場価値に基づく価額により見積っております。
市場価格がない場合には、将来キャッシュ・フローを割り引く方法、又はその他の適切な評価技法により見積っております。
これら金融商品のうち住宅ローン債権の債権譲渡により生じた受益権(配当受領権)は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しており、公正価値の評価においては、繰上償還率(CPR)、デフォルト率(CDR)を将来キャッシュ・フローの見積りにおけるインプットとして使用し、割引率等についても一定の前提条件を設定しております。
将来キャッシュ・フローの見積りにおけるインプットとして使用するCPR、CDRについては、外部第三者機関の公表データを参照して見積っております。
但し、一部のパッケージローンについては、CPRの見積りにおいて、外部第三者機関の公表データに、過去実績等を勘案して合理的に見積った調整を反映しております。
研究開発活動 6【研究開発活動】
該当事項はありません。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
当連結会計年度中において実施しました当社グループの設備投資の総額は、837百万円であります。
その主なものは、業務系システム関連及びサイト運営関連ソフトウエア、本社の内装工事並びに支店の出店改装などによるものであります。
なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。
また、当社は住宅金融事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(1)提出会社2025年3月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)有形固定資産無形固定資産合計建物附属設備器具備品リース資産ソフトウエア本社(東京都千代田区)本社機能249411,4071,528297(70)新宿オフィス(東京都新宿区)61--70(0)東京営業部他支店 9店舗直営拠点等3924--6397(12)(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.従業員数の( )は臨時雇用者数を外書しております。
(2)国内子会社2025年3月31日現在 会社名事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(人)有形固定資産無形固定資産合計建物附属設備器具備品ソフトウエア SBIエステートファイナンス株式会社本社(東京都新宿区)本社機能14932846(12)船橋支店他支店等 3店舗直営拠点等95-1411(1)SBIスマイル株式会社本社(東京都新宿区)本社機能-0-011(0) SBIギャランティ株式会社本社(東京都千代田区)本社機能00151510(8) アルヒ住み替えコンシェルジュ株式会社本社(東京都千代田区)本社機能--330(0) (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.従業員数の( )は臨時雇用者数を外書しております。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
当社グループの設備投資については、景気予測、業界動向、投資効率等を総合的に勘案して策定しております。
計画策定に当たり、提出会社を中心にグループ全体の調整を図っております。
(1)重要な設備の新設事業所名(所在地)設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)SBIアルヒ株式会社(東京都千代田区)直営拠点の新設及び拠点変更、本社レイアウト変更42-自己資金又は借入金2025年5月2025年12月(注2) (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。
(2)重要な設備の改修事業所名(所在地)設備の内容投資予定額資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)SBIアルヒ株式会社(東京都千代田区)システム改修等1,364-自己資金又は借入金2025年4月2026年3月(注2)SBI信用保証株式会社(東京都千代田区)システム改修等1-自己資金又は借入金2025年4月2025年6月(注2) (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.完成後の増加能力については、計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。
(3)重要な設備の除却等重要な設備の除却等の計画はありません。
設備投資額、設備投資等の概要837,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況42
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況7
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況6,407,262
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
該当事項はありません。

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2025年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
SBIノンバンクホールディングス株式会社東京都港区六本木1丁目6-127,93162.97
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂1丁目8番1号2,4345.48
PERSHING SECURITIES LTD CLIENT SAFE CUSTODY ASSET ACCOUNTROYAL LIVER BUILDING, PIER HEAD, LIVERPOOL, L3 1LL, ENGLAND7061.59
瀧口 浩平東京都港区4701.05
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8-123290.74
JP MORGAN CHASE BANK 38578125 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM2150.48
JPモルガン証券株式会社東京都千代田区丸の内2丁目7-32060.46
日本証券金融株式会社東京都中央区日本橋茅場町1丁目2-10号1800.40
佐護 勝紀東京都港区1800.40
浜田 宏東京都大田区1770.40計-32,83274.02(注)当社は自己株式359,360株を保有しておりますが、上記大株主からは除外しております。
株主数-金融機関8
株主数-金融商品取引業者22
株主数-外国法人等-個人84
株主数-外国法人等-個人以外56
株主数-個人その他19,164
株主数-その他の法人119
株主数-計19,453
氏名又は名称、大株主の状況浜田 宏
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1)【株主総会決議による取得の状況】
 該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式8,700―当期間における取得自己株式―― (注)当期間における取得自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式は含まれておりません。

Audit

監査法人1、連結有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月23日SBIアルヒ株式会社 取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士鈴木 泰司 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士馬渕 直樹 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているSBIアルヒ株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書及び連結財務諸表注記について監査を行った。
 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条により規定された国際会計基準に準拠して、SBIアルヒ株式会社及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
1.オリジネーション関連収益に反映される、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として認識される配当受領権の公正価値の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 SBIアルヒ株式会社は住宅金融事業を行っているが、その主要な資金調達手段は、債権譲渡や住宅ローン債権の証券化である。
住宅ローン債権の証券化取引には、金融機関によって組成されるストラクチャード・エンティティが利用されるが、当該ストラクチャード・エンティティは、住宅ローン債権の証券化に伴って対象住宅ローン債権に対する権利を受領権化する。
この内、SBIアルヒ株式会社が取得する配当受領権は金融資産として当初認識され、公正価値で計上される。
また、認識された配当受領権の公正価値は、オリジネーション関連収益に反映される。
当該配当受領権は事後的に毎期、純損益を通じて公正価値で測定される。
(1) オリジネーション関連収益及び配当受領権 連結財務諸表注記「2.作成の基礎(3) 見積り及び判断の利用」及び「8.金融商品の公正価値」に記載のとおり、SBIアルヒ株式会社が取り扱っている住宅ローン商品のうち、フラット35との組み合わせにより融資する変動金利タイプのパッケージローン(以下、「パッケージローン」という。
)の証券化に際してその他の金融資産として認識された配当受領権の一部は、その公正価値測定がレベル3に分類されている。
当連結会計年度末残高は6,823百万円であり、連結財政状態計算書の資産合計の3.3%を占めている。
また、連結財務諸表注記「22.営業収益」に記載の当連結会計年度におけるオリジネーション関連収益のうち、パッケージローンにかかる配当受領権の公正価値が反映された金額は836百万円であり、連結損益計算書の営業収益の3.8%を占めている。

(2) オリジネーション関連収益に反映される配当受領権の公正価値の見積り 経営者はパッケージローンにかかる配当受領権の公正価値を測定する際に、住宅ローン債権の将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットとして以下の要素を使用している。
● 繰上償還率(CPR)● デフォルト率(CDR) これらの要素のうち、CPRについての外部の第三者機関によって公表される観察可能なインプットに対する調整の見積りには、将来の不確実性に対する経営者の仮定及び判断が重要な影響を与えている。
 当監査法人は、パッケージローンにかかる配当受領権残高及びオリジネーション関連収益に反映される金額に重要性が高く、また配当受領権の公正価値の測定に係る経営者の判断及び見積りの影響が大きいことから、配当受領権の公正価値の見積りを監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、パッケージローンにかかる配当受領権の公正価値の見積りを検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(1) 配当受領権の公正価値の見積りに関するインプットが合理的に算定されることを確保するための社内における査閲と承認に係る内部統制の評価● 内部統制の実施責任者への質問、証憑の査閲を実施することにより内部統制の整備・運用状況を評価した。
● 債権管理システムに関連するITによって自動化された内部統制については、当監査法人の内部のIT専門家を利用して、ユーザーアクセス管理、システム変更管理、及びシステム運用管理等のIT全般統制を評価した。
また、システムに蓄積されたデータから作成される各種帳票の出力処理に関するIT業務処理統制を評価した。

(2) 配当受領権の公正価値の見積りの合理性の評価● 信託契約書の閲覧や役職者への質問等による証券化取引の経済的実態を理解するとともに、パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローに基づく公正価値の計算の再実施等を実施した。
● パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットとして経営者により算定されたCPR、CDRの合理性について、実績の推移分析や、経営者が見積りの根拠の1つとして利用する外部第三者機関の公表データの客観性・正確性の検証を実施した。
さらに、検証した公表データに対して必要な調整の程度に関する経営者の分析について、当監査法人の内部の金融商品専門家も利用して、調整として反映すべき値の算出方法及び算出結果の妥当性を評価した。
● パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットであるCPRの見積りの変更の適時性について、実績及び外部第三者機関の公表データの推移分析や、当連結会計年度及び過年度に発生した事象との整合性の検証を実施し、当監査法人の内部の金融商品専門家も利用して評価した。
また、当該会計上の見積りの変更の内容と金額が適切に開示されているかを評価した。
2.のれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 SBIアルヒ株式会社は、買収目的会社であった前身のCSMホールディングス株式会社が、住宅ローン事業を営むSBIモーゲージ株式会社を買収し、完全子会社化した後、吸収合併、商号変更し、現在のSBIアルヒ株式会社となった。
 当連結会計年度の連結財政状態計算書において、のれん24,464百万円が計上されており、資産合計の11.9%を占めている。
この全額が、CSMホールディングス株式会社がSBIモーゲージ株式会社を買収した際に計上された住宅ローン事業に係るのれんである。
国際会計基準ではのれんは償却されず、減損の兆候が存在する場合、又は、減損の兆候がない場合でも年に一回は減損テストを実施しなければならない。
 連結財務諸表注記「2.作成の基礎(3) 見積り及び判断の利用」及び「13.無形資産」に記載のとおり、SBIアルヒ株式会社は、のれんの減損テストを実施するにあたり、のれんを含む資金生成単位における回収可能価額を使用価値に基づき算定している。
経営者は使用価値を算定する際に、事業計画を基礎とする見積将来キャッシュ・フローにおける主なインプットとして以下の要素を使用している。
● 融資実行件数及び融資実行単価● 市場成長率● 市場占有率 また、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及びのれんを含む資金生成単位に固有のリスクを反映するように資本資産価格モデルを採用して算定された割引率を用いて、現在価値に割り引かれている。
 これらの要素の見積りには、将来の不確実性に対する経営者の仮定及び判断が重要な影響を与えている。
 当監査法人は、のれんの金額に重要性が高く、使用価値の算定に係る経営者の判断及び見積りの影響が大きいことから、のれんの評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(1) 使用価値の見積りの基礎となる事業計画の策定を含む、インプットが合理的に算定されることを確保するための社内における査閲と承認に係る内部統制の評価● 内部統制の実施責任者への質問、証憑の閲覧、及びウォークスルーを実施することにより内部統制のデザイン及び業務への適用を評価した。

(2) 使用価値の見積りの合理性の評価● 事業計画の前提の合理性及び達成可能性について、平均的な過去の成長率との比較分析、過年度実績との差異分析等を実施することにより評価した。
● 融資実行件数及び融資実行単価、市場成長率、市場占有率といった主なインプットについて、経営者が実施している一定の不確実性を反映させた感応度分析の検討、追加的な不確実性を反映させた独自の感応度分析の検討、利用可能な外部の第三者機関が公表しているデータとの整合性の検討や過年度実績との比較検討を実施することにより評価した。
● 適用される割引率の合理性について、当監査法人のネットワーク・ファームの内部の公正価値評価専門家を利用して、評価目的、対象となっている事業を取り巻く環境、代替的な評価手法が持つ特徴、業種的な特性等を考慮し、割引率の算定方法として資本資産価格モデルを採用することの合理性、評価手法と整合した割引率になっているかどうか、及び、考慮されているプレミアムの水準が妥当かどうか等について評価した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、SBIアルヒ株式会社の2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
 当監査法人は、SBIアルヒ株式会社が2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
1.オリジネーション関連収益に反映される、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産として認識される配当受領権の公正価値の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 SBIアルヒ株式会社は住宅金融事業を行っているが、その主要な資金調達手段は、債権譲渡や住宅ローン債権の証券化である。
住宅ローン債権の証券化取引には、金融機関によって組成されるストラクチャード・エンティティが利用されるが、当該ストラクチャード・エンティティは、住宅ローン債権の証券化に伴って対象住宅ローン債権に対する権利を受領権化する。
この内、SBIアルヒ株式会社が取得する配当受領権は金融資産として当初認識され、公正価値で計上される。
また、認識された配当受領権の公正価値は、オリジネーション関連収益に反映される。
当該配当受領権は事後的に毎期、純損益を通じて公正価値で測定される。
(1) オリジネーション関連収益及び配当受領権 連結財務諸表注記「2.作成の基礎(3) 見積り及び判断の利用」及び「8.金融商品の公正価値」に記載のとおり、SBIアルヒ株式会社が取り扱っている住宅ローン商品のうち、フラット35との組み合わせにより融資する変動金利タイプのパッケージローン(以下、「パッケージローン」という。
)の証券化に際してその他の金融資産として認識された配当受領権の一部は、その公正価値測定がレベル3に分類されている。
当連結会計年度末残高は6,823百万円であり、連結財政状態計算書の資産合計の3.3%を占めている。
また、連結財務諸表注記「22.営業収益」に記載の当連結会計年度におけるオリジネーション関連収益のうち、パッケージローンにかかる配当受領権の公正価値が反映された金額は836百万円であり、連結損益計算書の営業収益の3.8%を占めている。

(2) オリジネーション関連収益に反映される配当受領権の公正価値の見積り 経営者はパッケージローンにかかる配当受領権の公正価値を測定する際に、住宅ローン債権の将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットとして以下の要素を使用している。
● 繰上償還率(CPR)● デフォルト率(CDR) これらの要素のうち、CPRについての外部の第三者機関によって公表される観察可能なインプットに対する調整の見積りには、将来の不確実性に対する経営者の仮定及び判断が重要な影響を与えている。
 当監査法人は、パッケージローンにかかる配当受領権残高及びオリジネーション関連収益に反映される金額に重要性が高く、また配当受領権の公正価値の測定に係る経営者の判断及び見積りの影響が大きいことから、配当受領権の公正価値の見積りを監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、パッケージローンにかかる配当受領権の公正価値の見積りを検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(1) 配当受領権の公正価値の見積りに関するインプットが合理的に算定されることを確保するための社内における査閲と承認に係る内部統制の評価● 内部統制の実施責任者への質問、証憑の査閲を実施することにより内部統制の整備・運用状況を評価した。
● 債権管理システムに関連するITによって自動化された内部統制については、当監査法人の内部のIT専門家を利用して、ユーザーアクセス管理、システム変更管理、及びシステム運用管理等のIT全般統制を評価した。
また、システムに蓄積されたデータから作成される各種帳票の出力処理に関するIT業務処理統制を評価した。

(2) 配当受領権の公正価値の見積りの合理性の評価● 信託契約書の閲覧や役職者への質問等による証券化取引の経済的実態を理解するとともに、パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローに基づく公正価値の計算の再実施等を実施した。
● パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットとして経営者により算定されたCPR、CDRの合理性について、実績の推移分析や、経営者が見積りの根拠の1つとして利用する外部第三者機関の公表データの客観性・正確性の検証を実施した。
さらに、検証した公表データに対して必要な調整の程度に関する経営者の分析について、当監査法人の内部の金融商品専門家も利用して、調整として反映すべき値の算出方法及び算出結果の妥当性を評価した。
● パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットであるCPRの見積りの変更の適時性について、実績及び外部第三者機関の公表データの推移分析や、当連結会計年度及び過年度に発生した事象との整合性の検証を実施し、当監査法人の内部の金融商品専門家も利用して評価した。
また、当該会計上の見積りの変更の内容と金額が適切に開示されているかを評価した。
2.のれんの評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 SBIアルヒ株式会社は、買収目的会社であった前身のCSMホールディングス株式会社が、住宅ローン事業を営むSBIモーゲージ株式会社を買収し、完全子会社化した後、吸収合併、商号変更し、現在のSBIアルヒ株式会社となった。
 当連結会計年度の連結財政状態計算書において、のれん24,464百万円が計上されており、資産合計の11.9%を占めている。
この全額が、CSMホールディングス株式会社がSBIモーゲージ株式会社を買収した際に計上された住宅ローン事業に係るのれんである。
国際会計基準ではのれんは償却されず、減損の兆候が存在する場合、又は、減損の兆候がない場合でも年に一回は減損テストを実施しなければならない。
 連結財務諸表注記「2.作成の基礎(3) 見積り及び判断の利用」及び「13.無形資産」に記載のとおり、SBIアルヒ株式会社は、のれんの減損テストを実施するにあたり、のれんを含む資金生成単位における回収可能価額を使用価値に基づき算定している。
経営者は使用価値を算定する際に、事業計画を基礎とする見積将来キャッシュ・フローにおける主なインプットとして以下の要素を使用している。
● 融資実行件数及び融資実行単価● 市場成長率● 市場占有率 また、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及びのれんを含む資金生成単位に固有のリスクを反映するように資本資産価格モデルを採用して算定された割引率を用いて、現在価値に割り引かれている。
 これらの要素の見積りには、将来の不確実性に対する経営者の仮定及び判断が重要な影響を与えている。
 当監査法人は、のれんの金額に重要性が高く、使用価値の算定に係る経営者の判断及び見積りの影響が大きいことから、のれんの評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
 当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(1) 使用価値の見積りの基礎となる事業計画の策定を含む、インプットが合理的に算定されることを確保するための社内における査閲と承認に係る内部統制の評価● 内部統制の実施責任者への質問、証憑の閲覧、及びウォークスルーを実施することにより内部統制のデザイン及び業務への適用を評価した。

(2) 使用価値の見積りの合理性の評価● 事業計画の前提の合理性及び達成可能性について、平均的な過去の成長率との比較分析、過年度実績との差異分析等を実施することにより評価した。
● 融資実行件数及び融資実行単価、市場成長率、市場占有率といった主なインプットについて、経営者が実施している一定の不確実性を反映させた感応度分析の検討、追加的な不確実性を反映させた独自の感応度分析の検討、利用可能な外部の第三者機関が公表しているデータとの整合性の検討や過年度実績との比較検討を実施することにより評価した。
● 適用される割引率の合理性について、当監査法人のネットワーク・ファームの内部の公正価値評価専門家を利用して、評価目的、対象となっている事業を取り巻く環境、代替的な評価手法が持つ特徴、業種的な特性等を考慮し、割引率の算定方法として資本資産価格モデルを採用することの合理性、評価手法と整合した割引率になっているかどうか、及び、考慮されているプレミアムの水準が妥当かどうか等について評価した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結  監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結のれんの評価
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結  SBIアルヒ株式会社は、買収目的会社であった前身のCSMホールディングス株式会社が、住宅ローン事業を営むSBIモーゲージ株式会社を買収し、完全子会社化した後、吸収合併、商号変更し、現在のSBIアルヒ株式会社となった。
 当連結会計年度の連結財政状態計算書において、のれん24,464百万円が計上されており、資産合計の11.9%を占めている。
この全額が、CSMホールディングス株式会社がSBIモーゲージ株式会社を買収した際に計上された住宅ローン事業に係るのれんである。
国際会計基準ではのれんは償却されず、減損の兆候が存在する場合、又は、減損の兆候がない場合でも年に一回は減損テストを実施しなければならない。
 連結財務諸表注記「2.作成の基礎(3) 見積り及び判断の利用」及び「13.無形資産」に記載のとおり、SBIアルヒ株式会社は、のれんの減損テストを実施するにあたり、のれんを含む資金生成単位における回収可能価額を使用価値に基づき算定している。
経営者は使用価値を算定する際に、事業計画を基礎とする見積将来キャッシュ・フローにおける主なインプットとして以下の要素を使用している。
● 融資実行件数及び融資実行単価● 市場成長率● 市場占有率 また、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及びのれんを含む資金生成単位に固有のリスクを反映するように資本資産価格モデルを採用して算定された割引率を用いて、現在価値に割り引かれている。
 これらの要素の見積りには、将来の不確実性に対する経営者の仮定及び判断が重要な影響を与えている。
 当監査法人は、のれんの金額に重要性が高く、使用価値の算定に係る経営者の判断及び見積りの影響が大きいことから、のれんの評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結連結財政状態計算書
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結連結財務諸表注記「2.作成の基礎(3) 見積り及び判断の利用」
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結  当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(1) 使用価値の見積りの基礎となる事業計画の策定を含む、インプットが合理的に算定されることを確保するための社内における査閲と承認に係る内部統制の評価● 内部統制の実施責任者への質問、証憑の閲覧、及びウォークスルーを実施することにより内部統制のデザイン及び業務への適用を評価した。

(2) 使用価値の見積りの合理性の評価● 事業計画の前提の合理性及び達成可能性について、平均的な過去の成長率との比較分析、過年度実績との差異分析等を実施することにより評価した。
● 融資実行件数及び融資実行単価、市場成長率、市場占有率といった主なインプットについて、経営者が実施している一定の不確実性を反映させた感応度分析の検討、追加的な不確実性を反映させた独自の感応度分析の検討、利用可能な外部の第三者機関が公表しているデータとの整合性の検討や過年度実績との比較検討を実施することにより評価した。
● 適用される割引率の合理性について、当監査法人のネットワーク・ファームの内部の公正価値評価専門家を利用して、評価目的、対象となっている事業を取り巻く環境、代替的な評価手法が持つ特徴、業種的な特性等を考慮し、割引率の算定方法として資本資産価格モデルを採用することの合理性、評価手法と整合した割引率になっているかどうか、及び、考慮されているプレミアムの水準が妥当かどうか等について評価した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別有限責任監査法人トーマツ
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年6月23日SBIアルヒ株式会社 取締役会 御中 有限責任監査法人トーマツ 東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士鈴木 泰司 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士馬渕 直樹 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているSBIアルヒ株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの第11期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、SBIアルヒ株式会社の2025年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
オリジネーション関連収益に反映される、未収収益として認識される配当受領権の時価の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 SBIアルヒ株式会社は住宅金融事業を行っているが、その主要な資金調達手段は、債権譲渡や住宅ローン債権の証券化である。
住宅ローン債権の証券化取引には、金融機関によって組成されるストラクチャード・エンティティが利用されるが、当該ストラクチャード・エンティティは、住宅ローン債権の証券化に伴って対象住宅ローン債権に対する権利を受領権化する。
この内、SBIアルヒ株式会社が取得する配当受領権は未収収益として当初認識され、時価で計上される。
また、認識された配当受領権の時価は、オリジネーション関連収益に反映される。
(1) オリジネーション関連収益及び配当受領権注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、SBIアルヒ株式会社が取り扱っている住宅ローン商品のうち、フラット35との組み合わせにより融資する変動金利タイプのパッケージローン(以下、「パッケージローン」という。
)の証券化に際して未収収益として認識された配当受領権の一部は、時価の見積りにおいて外部の第三者機関が公表しているデータに対する調整を反映している。
当事業年度末残高は5,618百万円であり、貸借対照表の資産合計の4.8%を占めている。
また、当事業年度におけるオリジネーション関連収益のうち、パッケージローンにかかる配当受領権の時価が反映された金額は836百万円であり、損益計算書の営業収益の4.7%を占めている。

(2) オリジネーション関連収益に反映される配当受領権の時価の見積り経営者はパッケージローンにかかる配当受領権の時価を測定する際に、住宅ローン債権の将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットとして以下の要素を使用している。
● 繰上償還率(CPR)● デフォルト率(CDR)これらの要素のうち、CPRについての外部の第三者機関が公表しているデータに対する調整の見積りには、将来の不確実性に対する経営者の仮定及び判断が重要な影響を与えている。
 当監査法人は、パッケージローンにかかる配当受領権残高及びオリジネーション関連収益の金額に重要性が高く、また配当受領権の時価の測定に係る経営者の判断及び見積りの影響が大きいことから、配当受領権の時価の見積りを監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、パッケージローンにかかる配当受領権の時価の見積りを検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(1) 配当受領権の時価の見積りに関するインプットが合理的に算定されることを確保するための社内における査閲と承認に係る内部統制の評価● 内部統制の実施責任者への質問、証憑の査閲を実施することにより内部統制の整備・運用状況を評価した。
● 債権管理システムに関連するITによって自動化された内部統制については、当監査法人の内部のIT専門家を利用して、ユーザーアクセス管理、システム変更管理、及びシステム運用管理等のIT全般統制を評価した。
また、システムに蓄積されたデータから作成される各種帳票の出力処理に関するIT業務処理統制を評価した。

(2) 配当受領権の時価の見積りの合理性の評価● 信託契約書の閲覧や役職者への質問等による証券化取引の経済的実態を理解するとともに、パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローに基づく時価の計算の再実施等を実施した。
● パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットとして経営者により算定されたCPR、CDRの合理性について、実績の推移分析や、経営者が見積りの根拠の1つとして利用する外部第三者機関の公表データの客観性・正確性の検証を実施した。
検証した公表データに対して必要な調整の程度に関する経営者の分析について、当監査法人の内部の金融商品専門家も利用して、調整として反映すべき値の算出方法及び算出結果の妥当性を評価した。
● パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットであるCPRの見積りの変更の適時性について、実績及び外部第三者機関の公表データの推移分析や、当事業年度及び過年度に発生した事象との整合性の検証を実施し、当監査法人の内部の金融商品専門家も利用して評価した。
また、当該会計上の見積りの変更の内容と金額が適切に開示されているかを評価した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上  (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
オリジネーション関連収益に反映される、未収収益として認識される配当受領権の時価の見積り監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 SBIアルヒ株式会社は住宅金融事業を行っているが、その主要な資金調達手段は、債権譲渡や住宅ローン債権の証券化である。
住宅ローン債権の証券化取引には、金融機関によって組成されるストラクチャード・エンティティが利用されるが、当該ストラクチャード・エンティティは、住宅ローン債権の証券化に伴って対象住宅ローン債権に対する権利を受領権化する。
この内、SBIアルヒ株式会社が取得する配当受領権は未収収益として当初認識され、時価で計上される。
また、認識された配当受領権の時価は、オリジネーション関連収益に反映される。
(1) オリジネーション関連収益及び配当受領権注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、SBIアルヒ株式会社が取り扱っている住宅ローン商品のうち、フラット35との組み合わせにより融資する変動金利タイプのパッケージローン(以下、「パッケージローン」という。
)の証券化に際して未収収益として認識された配当受領権の一部は、時価の見積りにおいて外部の第三者機関が公表しているデータに対する調整を反映している。
当事業年度末残高は5,618百万円であり、貸借対照表の資産合計の4.8%を占めている。
また、当事業年度におけるオリジネーション関連収益のうち、パッケージローンにかかる配当受領権の時価が反映された金額は836百万円であり、損益計算書の営業収益の4.7%を占めている。

(2) オリジネーション関連収益に反映される配当受領権の時価の見積り経営者はパッケージローンにかかる配当受領権の時価を測定する際に、住宅ローン債権の将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットとして以下の要素を使用している。
● 繰上償還率(CPR)● デフォルト率(CDR)これらの要素のうち、CPRについての外部の第三者機関が公表しているデータに対する調整の見積りには、将来の不確実性に対する経営者の仮定及び判断が重要な影響を与えている。
 当監査法人は、パッケージローンにかかる配当受領権残高及びオリジネーション関連収益の金額に重要性が高く、また配当受領権の時価の測定に係る経営者の判断及び見積りの影響が大きいことから、配当受領権の時価の見積りを監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、パッケージローンにかかる配当受領権の時価の見積りを検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
(1) 配当受領権の時価の見積りに関するインプットが合理的に算定されることを確保するための社内における査閲と承認に係る内部統制の評価● 内部統制の実施責任者への質問、証憑の査閲を実施することにより内部統制の整備・運用状況を評価した。
● 債権管理システムに関連するITによって自動化された内部統制については、当監査法人の内部のIT専門家を利用して、ユーザーアクセス管理、システム変更管理、及びシステム運用管理等のIT全般統制を評価した。
また、システムに蓄積されたデータから作成される各種帳票の出力処理に関するIT業務処理統制を評価した。

(2) 配当受領権の時価の見積りの合理性の評価● 信託契約書の閲覧や役職者への質問等による証券化取引の経済的実態を理解するとともに、パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローに基づく時価の計算の再実施等を実施した。
● パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットとして経営者により算定されたCPR、CDRの合理性について、実績の推移分析や、経営者が見積りの根拠の1つとして利用する外部第三者機関の公表データの客観性・正確性の検証を実施した。
検証した公表データに対して必要な調整の程度に関する経営者の分析について、当監査法人の内部の金融商品専門家も利用して、調整として反映すべき値の算出方法及び算出結果の妥当性を評価した。
● パッケージローンにかかる将来キャッシュ・フローの見積りにおける主なインプットであるCPRの見積りの変更の適時性について、実績及び外部第三者機関の公表データの推移分析や、当事業年度及び過年度に発生した事象との整合性の検証を実施し、当監査法人の内部の金融商品専門家も利用して評価した。
また、当該会計上の見積りの変更の内容と金額が適切に開示されているかを評価した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別  監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別オリジネーション関連収益に反映される、未収収益として認識される配当受領権の時価の見積り
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報> 報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

未収入金729,000,000
その他、流動資産4,100,000,000
有形固定資産290,000,000
ソフトウエア1,481,000,000
無形固定資産18,057,000,000
長期前払費用42,000,000
繰延税金資産905,000,000
投資その他の資産11,803,000,000

BS負債、資本

短期借入金35,000,000,000
1年内返済予定の長期借入金9,515,000,000
未払金741,000,000
未払法人税等192,000,000
未払費用1,359,000,000
リース債務、流動負債2,000,000
資本剰余金15,439,000,000
利益剰余金4,879,000,000
株主資本25,774,000,000
負債純資産115,850,000,000

PL

販売費及び一般管理費13,300,000,000
営業利益又は営業損失591,000,000
受取利息、営業外収益11,000,000