財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-06-24 |
英訳名、表紙 | StemCell Institute Inc. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役社長 清水 崇文 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都港区虎ノ門一丁目21番19号 |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-6811-3230 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | false |
当会計期間の種類、DEI | FY |
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沿革 | 2 【沿革】 年月概要1999年8月「さい帯血」(注1)の分離・保管を行う細胞バンクを目的として、東京都港区に株式会社ステムセル研究所設立1999年9月当社初のさい帯血を保管2002年1月大阪府吹田市に近畿地区の拠点として大阪オフィスを開設2002年11月福岡県大野城市に九州地区の拠点として福岡オフィスを開設2003年6月愛知県名古屋市中区に東海地区の拠点として名古屋オフィスを開設2004年5月検体数の増加に伴い本社並びに細胞処理センターを東京都港区に移転2007年5月保管能力の増強を目的に細胞保管センターを神奈川県横浜市緑区へ移設2008年3月兵庫県神戸市中央区において当社保管のさい帯血が、白血病の移植治療に利用される2009年4月米国デューク大学で当社保管のさい帯血が脳神経疾患への再生医療に利用される2011年4月東京都港区の細胞処理センターにて、ISO9001を取得(注2)2013年9月株式会社日本トリム(東証一部、現 プライム)が当社株式の50.1%を取得2016年2月東京都港区の細胞処理センターにて「再生医療等安全性確保法」に基づく、特定細胞加工物製造許可を取得2016年7月品質管理向上のため、アメリカさい帯血協会(CBA)に加盟2017年4月高知大学医学部附属病院が実施する「小児脳性麻痺等に対する再生医療提供計画」において、特定細胞加工物製造委託契約を締結2017年9月厚生労働省健康局へ「臍帯血取扱事業の届出」を提出2018年9月東京大学医科学研究所と「臍帯の臨床応用に向けた技術開発と保管体制構築」に関する共同研究を開始2019年7月American Association of Blood Banks(AABB)認証取得(注3)2019年12月東京都港区に管理本部及び総合企画本部の拠点として虎ノ門オフィスを開設2020年9月東京大学医科学研究所及び東京大学医学部附属病院と自家さい帯由来細胞を用いた「周産期付属物由来細胞の臨床応用に向けた技術開発とバンキング体制構築」と、「自家臍帯由来細胞を用いたティッシュエンジニアリングの研究開発」に関する共同研究契約を締結2020年10月高知大学医学部附属病院が実施する「小児脳性麻痺など脳障害に対する同胞間臍帯血単核球細胞輸血」及び「小児脳性麻痺など脳障害に対する同胞間臍帯血有核細胞輸血」の臨床研究において、特定細胞加工物製造委託契約を締結2020年10月大阪大学大学院医学系研究科と他家細胞を用いた「臍帯組織由来幹細胞と半月板修復材を用いた新規半月板再生医療の開発研究」に関する共同研究契約を締結(注4)2020年11月大阪市立大学(現 大阪公立大学)を中心とする研究グループによる「低酸素性虚血性脳症(HIE)に対する自己臍帯血治療」の第Ⅱ相多施設共同臨床研究において、特定細胞加工物(自己臍帯血細胞調整液)の製造業務委託契約を締結2020年11月慶應義塾大学医学部と「ヒト羊水幹細胞による周産期脳障害の細胞治療」に関する共同研究契約を締結2021年3月検体数の増加及び新たなサービスの開始に向け、神奈川県横浜市緑区の細胞保管センターの施設内に新たな細胞処理センター(横浜CPC)を開設2021年3月神奈川県横浜市緑区の細胞処理センターにて「再生医療等安全性確保法」に基づく、特定細胞加工物製造許可を取得2021年4月「さい帯(へその緒)組織保管サービス」の提供を開始2021年6月東京証券取引所マザーズに株式を上場2021年6月保管能力の増強を目的に細胞保管センターを神奈川県横浜市緑区に新設2021年7月一般社団法人 新経済連盟 (新経連)に加盟2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所グロース市場へ移行2022年4月大阪大学大学院医学系研究科に共同研究講座「運動器スポーツバイオメカニクス学講座」を開設 年月概要2023年5月東京都港区虎ノ門に本社移転2023年5月事業拡大にともない、神奈川県横浜市緑区に横浜オフィスを開設2023年5月大阪公立大学と「自閉症スペクトラム障害に対する自家臍帯血有核細胞を用いた治療法の開発」に関する研究者主導臨床研究契約を締結2023年6月さい帯由来幹細胞培養上清液製造サービスを開始2024年11月シンガポールに地域統括会社 STEMCELL INNOVATIONS PTE. LTD.を設立2025年2月新たな細胞処理及び保管センターの開設に向け、神奈川県横浜市に土地を購入2025年5月保管能力の増強を目的に細胞保管センターを神奈川県横浜市緑区に新設 (注1)「さい帯血」は、お母さんと赤ちゃんをつないでいる、へその緒や胎盤の中に含まれている赤ちゃんの血液であります。 さい帯血には血液を造る「造血幹細胞」や、神経・軟骨・心筋細胞等さまざまな細胞に分化したり、各組織の修復に関与する「間葉系細胞」が含まれており、再生医療・細胞治療の貴重なソースとして、臨床研究が進められています。 (注2)ISO9001とは、製品の品質保証と顧客満足及び組織の管理・改善まで踏み込んだ品質マネジメントシステムの国際規格であります。 (注3)American Association of Blood Banksとは、輸血、細胞治療分野で、提供者及び患者の安全を守るため設立された国際非営利団体であります。 全世界50カ国に認証施設があり、輸血等に関連する安全性の基準、認証の付与、認証調査、教育プログラムを実施しています。 (注4)当社は、他家さい帯の提供並びにさい帯からの間葉系細胞の分離培養と拡大培養についての技術指導を行っております。 |
事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社は、再生医療・細胞治療を目的とした、「さい帯血」や「さい帯」等の周産期組織由来の細胞バンク事業及び、それらの細胞を利用した、新たな治療法、再生医療等製品の開発、そしてこれらの事業基盤をベースにした再生医療・不妊治療・出産・子育て等の領域での事業開発及び投資等の事業展開を行っております。 なお、当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っていません。 (1)さい帯血バンクについて「さい帯血」は、お母さんと赤ちゃんをつないでいる、へその緒や胎盤の中に含まれている赤ちゃんの血液であります。 さい帯血を保管する「さい帯血バンク」には、「公的さい帯血バンク」と「民間さい帯血バンク」があります。 公的さい帯血バンクでは、造血幹細胞移植法に基づきお母さん達から「無償」でさい帯血の提供を受け、白血病等の病気で移植治療を必要とする患者さん(第三者)のために保管しております。 2025年3月31日現在、厚生労働大臣の許可を受けた公的さい帯血バンクは全国に6ヵ所あります。 民間さい帯血バンクでは、「本人や家族」が、将来何らかの治療(主に脳性麻痺や自閉症等への再生医療)に使うことができるようになる可能性を想定し、「有償」で、さい帯血の保管を行っております。 民間さい帯血バンクは、公的さい帯血バンクと違い許可制ではありませんが、厚生労働省(健康局)へ「臍帯 血取扱事業の届出」の提出を要請されており、同届出を行っている民間さい帯血バンクは、当社を含めて2社であり、当該2社のさい帯血保管総数は87,544件、当社の保管総数は86,733件(厚生労働省健康局「臍帯血の引渡し実績等に関する報告」より(2024年3月31日時点)となっております。 2025年3月31日現在、日本国内において、自己にさい帯血を投与(使用)するためには、対象疾患毎に、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」(以下、「再生医療等安全性確保法」という)に基づき、「第2種再生医療等(体性幹細胞など中リスクのもの)」として、再生医療等提供計画を「特定認定再生医療等委員会」(注1)に提出し、審査を受け、適と判断された後、厚生労働大臣へ同提供計画を提出の上、実施する必要があります。 また、2025年3月31日現在、当社における顧客の利用目的(臨床研究における投与も含む)の引渡件数は、累計で、再生医療36件、血液疾患2件、研究目的(モデルマウス等での治療効果の検討等)の引渡件数は101件となっております。 (出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/ishoku/saitaiketsu.html)) (2)当社の「細胞バンク事業」について当社は、顧客(妊婦等)と「さい帯血分離保管委託契約」を締結した上で、国内さい帯血採取協力病院(大学病院、産科クリニック等)において採取されたさい帯血を回収し、自社の細胞処理センター(東京都港区及び横浜市緑区)に搬入、さい帯血に含まれる幹細胞を分離・抽出・調製する作業を行った後、自社の細胞保管センター(横浜市緑区)において、超低温下にて長期保管しております。 「さい帯血分離保管委託契約」に基づき、顧客よりさい帯血にかかる分離料、検査料、登録料及び細胞保管料を収受し、将来の使用に備え、保管する事をビジネスモデルとしております。 さい帯血はその採取にあたっては、お母さん、赤ちゃんともに侵襲性(体に傷や痛みを与える程度)が低く、また、通常は出産後に医療廃棄物として廃棄されるものである事から、倫理的にも扱いやすい点がメリットとして上げられます。 なお、さい帯血採取により、当社の定めた規定値以上の量を有し、保管基準を満たした場合に、国内さい帯血採取協力病院へ、採取技術料をお支払いしております。 さい帯血には血液を造る「造血幹細胞」や、神経・軟骨・心筋細胞等さまざまな細胞に分化したり、各組織の修復に関与する「間葉系細胞」が含まれており、もともと自分の身体の中にある細胞(体性幹細胞)であるため、がん化のリスクも少なく、安全に使用出来ることから、現在十分な治療法のない小児の中枢神経系疾患(低酸素性虚血性脳症:発症率1~3/1,000人:注2、脳性麻痺:同2~3/1,000人:注3)や自閉症スペクトラム障害(同1/100人:注4)等に対する「再生医療・細胞治療」として、臨床研究が進められております。 さい帯血は、血液疾患等の治療においては、「造血幹細胞移植法」、また、再生医療目的で使用する場合は、「再生医療等安全性確保法」に基づき、適正に使用される必要があります。 これらの法律は専門的なものであることから、当社では、治療、検査目的等で当社において保管している細胞(さい帯血)の出庫が必要な場合は、外部有識者を含む専門の委員で組織している、社内倫理委員会において、審議を行いその妥当性を評価の上で実施しております。 また、当社はさい帯血保管の品質向上を目的に、2011年よりISO9001の運用を開始しておりますが、グローバル基準への適合を目的に、2019年7月にさい帯血保管に関する国際基準AABBの認証を取得しております。 なお、臨床研究実施機関への細胞輸送においても、AABBの品質管理基準を満たした輸送管理体制に基づき、実施しております。 当社は、2016年2月に東京細胞処理センター、2021年3月に横浜細胞処理センターにおいて、再生医療等安全性確保法に基づき、特定細胞加工物製造許可を取得し、同法に基づく細胞提供の体制を整えております。 また、当社は、2021年4月より「さい帯(へその緒)組織保管サービス」を開始しております。 再生医療・細胞治療に有望な間葉系細胞は、骨髄や脂肪、さい帯等から得ることができますが、侵襲なく採取可能な点で、さい帯は医療資源として適切と考えられています。 間葉系細胞は、炎症を抑制し、かつ拒絶されにくい性質を持つことから、炎症性疾患を対象とした他家利用の臨床開発が数多く行われています。 また、間葉系細胞は、炎症抑制作用の他に、他の細胞に分化する性質を持つことから、機能的な細胞・組織に分化させた後に、欠損や障害をきたした組織に代替的に利用する方法の開発も進められています。 当社では、自家さい帯を用いた医療開発を積極的に推進し、さい帯の保管意義の向上に努めております。 (ご参考)当社におけるさい帯血及びさい帯保管(売上)検体数期別さい帯血さい帯保管検体数(新規)保管検体数(累計)保管検体数(新規)保管検体数(累計)2021年3月期5,695 検体63,189 検体――2022年3月期6,907 検体70,096 検体1,511 検体1,511 検体2023年3月期7,564 検体77,660 検体2,907 検体4,418 検体2024年3月期8,559 検体86,219 検体4,047 検体8,465 検体2025年3月期8,464 検体94,683 検体4,745 検体13,210 検体 ※ 上表に記載の検体数は、厚生労働省への「臍帯血取扱事業の届出」記載の検体数より、売上に計上していない無料保管分を除いた検体数となっております。 (3)さい帯血を用いた国内の臨床研究の状況さい帯血の臨床研究が進展していくことは、将来さい帯血がより広く利用できることを期待して保管されている当社顧客にとっても有益な情報であり、その動向は当社の業績に影響を与えるものであるとの観点から臨床研究の状況について記載します。 2017年1月に高知大学医学部附属病院で開始された「自家臍帯血を用いた小児脳性麻痺などの脳障害に対する臨床研究(第Ⅰ相)」では、当社の保管細胞が用いられ、2018年4月に予定投与数(6例目の最終投与)を終え、最終投与から約3年かけて患者の経過観察等を行い、その結果が2022年11月に論文が発表されました。 自家臍帯血を用いる本臨床研究は、さらなる有効性の評価のための第Ⅱ相臨床研究について、2024年2月に大阪大学第一特定認定再生医療等委員会より実施計画が適切であることを認められており、2025年3月現在、先進医療Bとして進める検討がなされております。 また、2020年10月5日付でjRCT(臨床研究実施計画・研究概要公開システム)に公表された「小児脳性麻痺など脳障害に対する同胞間臍帯血有核細胞輸血」及び「小児脳性麻痺など脳障害に対する同胞間臍帯血単核球細胞輸血」の臨床研究については、2020年11月11日付の第8回臍帯血による再生医療研究会学術集会において、6例中5例でリハビリテーション単独以上の運動能力改善が認められ、1年以上その状態が維持されていることが報告されております。 本臨床研究は、2025年1月、特定認定再生医療等委員会にて総括報告書が審議され適の判定がなされており、今後論文が発表される見込みです。 大阪市立大学医学部(大阪府立大学との統合により現在は大阪公立大学医学部)がAMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)の支援を受け実施した「低酸素性虚血性脳症(HIE)に対する自己臍帯血幹細胞治療(第Ⅰ相)」は、既に終了し論文が発表され第Ⅱ相多施設共同臨床研究が、2020年11月12日付でjRCTに公表され、開始に至っております。 この臨床研究の予定症例数15例のうち、10例は当社が細胞加工(さい帯血の細胞分離・輸送)を担うこととなっております。 2025年3月現在の症例数は1例となっております。 <日本で実施されている臨床研究(当社が細胞の処理・提供を行っているもの)>対象疾患実施施設フェーズ症例数ステータス脳性麻痺等高知大学医学部附属病院(自家単核球細胞投与)Ⅰ(注5)6例終了(論文発表済)Brain Dev 2022Nov;44(10):681-689.高知大学医学部附属病院(同胞間有核細胞投与)Ⅰ(注5)5例被験者募集終了高知大学医学部附属病院(同胞間単核球細胞投与)Ⅰ(注5)3例被験者募集終了低酸素性虚血性脳症大阪公立大学医学部附属病院他Ⅰ(注5)6例終了(論文発表済)Sci Rep.2020 Mar 12;10(1):4603Ⅱ(注6)15例被験者募集中自閉症スペクトラム障害大阪公立大学医学部附属病院Ⅰ(注5)Ⅱ(注6)20例被験者募集中 ※ 症例数は変更される可能性があります。 また、各臨床研究は研究者の方針、診療結果により、延期・中止となる可能性があります。 (4)細胞処理センターについて①東京細胞処理センター再生医療等安全性確保法に基づき、厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を受けた施設(東京都港区)で、さい帯血に含まれる幹細胞の分離・抽出・調製を行っております。 またISO9001とAABBの認証を取得し、運営を行っております。 ②横浜細胞処理センター近年のさい帯血保管のニーズの高まりに対応するため、2021年3月に厚生労働省(関東信越厚生局)より特定細胞加工物製造許可を得て、新たな細胞処理センターを横浜市緑区に開設いたしました。 この新施設は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律において再生医療等製品の製造に求められる基準を満たせるよう設計されており、保管した細胞の培養や製品化に加え、その他の様々な細胞・組織の受け入れにも対応可能な施設となっております。 また、これを利用し、これまでのさい帯血保管サービスに加え、2021年4月より「さい帯(へその緒)組織保管サービス」を開始いたしております。 2025年3月現在、東京及び横浜の細胞処理センターにおいて、月間約1000検体を超える処理キャパシティ(さい帯血)を確保しております。 (5)細胞保管センターについて新耐震基準に基づいた設計で耐震性を有している細胞保管施設です。 細胞処理センターで分離・抽出・調製した幹細胞は、同施設内にある液体窒素タンクで保管し、その後、細胞保管センターに移送し長期保管用の大型の超低温液体窒素タンクで保管しております。 細胞保管センターは、2012年の第一細胞保管センターを開設以降、2021年6月に第二細胞保管センター(同施設内)を開設しております。 第三細胞保管センターが2025年3月時点で完工し、2025年5月より稼働しております。 これにより、保管キャパシティは約14万検体から約20万検体(さい帯血保管ベース)に拡張され、さい帯血保管事業のみならず、2021年4月より開始している「さい帯(へその緒)組織保管サービス」や、今後の各種細胞の保管サービスに対応する中長期のキャパシティを確保いたしております。 さらに、当社事業において重要な要素である長期的な保管場所の確保については、2025年2月に神奈川県横浜市に土地を取得いたしました。 今後数十年の保管キャパシティを有する建物の建設を検討いたします。 (注1)再生医療等技術や法律の専門家の有識者からなる合議制の委員会で、特に高度な審査能力、第三者性を有するもので、一定の手続きにより厚生労働大臣の認定を受けたものをいいます。 (注2)「新生児低酸素性虚血性脳症で出生した重症仮死児への自己臍帯血幹細胞治療の研究」(新宅治夫)より。 (注3)公益財団法人日本医療機能評価機構 産科医療補償制度運営委員会の「平成25年 産科医療補償制度 医学的調査専門委員会報告書」より。 (注4)厚生労働省の「e-ヘルスネット」(2021年3月末時点)より。 (注5)第Ⅰ相試験では、少数の被験者が参加し、安全性についての評価が行われております。 (注6)第Ⅱ相試験では、臨床探索的研究として実施される見込みで、さい帯血の処理及び供給体制などを検討し、有効性と実施可能性を検証することを目的として行われる予定であります。 [事業系統図] また、当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントでありますが、売上高は「技術料」、「保管料」、「その他」の3つから構成されております。 ① 技術料細胞分離及び細胞処理の際に必要となる分離料、検査料及び登録料を技術料として分類しております。 ② 保管料細胞保管料を保管料として分類しております。 保管料は契約時に契約年数に応じた保管料総額を前受金として計上し、保管期間の経過に応じて年間の保管料を毎期収益として計上しております。 ③ その他上記の他、契約更新時の更新手数料等をその他として分類しております。 |
関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 名 称住 所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%) (注)2関係内容(親会社)㈱日本トリム (注)1.3大阪府大阪市北区992電解水素水整水器等を中心とした健康機器販売及びそれに関連する附属品等の販売被所有 70.5当社の大株主 (注) 1.有価証券報告書の提出会社であります。 2.当社は非連結子会社2社を有しておりますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。 3.2025年2月1日付で、株式会社日本トリムを存続会社、株式会社トリムメディカルホールディングスを消滅会社とする吸収合併を行っております。 |
従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)11736.45.05,076〔110〕 (注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。 )であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。 )は、年間平均雇用人数を〔 〕外数で記載しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 3.当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 4.前事業年度と比べ従業員数が19名増加しております。 主な理由は、業容拡大に伴い、期中採用が増加したことによるものであります。 (2) 労働組合の状況当社には労働組合は、結成されておりませんが、労使関係は良好に推移しております。 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「あたらしい命に、あたらしい医療の選択肢を。 」をコーポレートスローガンに、産婦人科施設との強固なネットワークを活用し、再生医療・細胞治療を目的とした「さい帯」や「さい帯血」等の周産期組織由来の細胞バンク事業及びそれらの細胞等を利用した新たな治療法、製品の開発を行っております。 そして、この事業基盤をベースとして再生医療やフェムテック等関連する領域での事業開発及び投資等によるサスティナブルな成長と社会への貢献を目指しております。 (2) 目標とする経営指標 当社は、「細胞バンク事業」の単一セグメントのため、事業の状況を的確かつ容易に把握する上で、年間保管(売上)検体数をベンチマークとし、年間保管(売上)検体数増加を目指し、事業規模拡大に努めて参ります。 また「細胞バンク事業」の安定した運営のため、内部留保を充実させ、自己資本比率を高めて参ります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社の中長期的な経営戦略は下記の4点であります。 ・年間保管数20,000検体(国内出生数に対する保管率約3%)の達成に向けて、新保管プラン「HOPECELL」の本格的浸透及びリアルとオンラインの両チャネルによるマーケティング施策の推進を強化して参ります。 ・東南アジア(SEA)市場への事業展開を進めて参ります。 今後3~5年以内にシンガポール国内での年間売上高約10億円、東南アジア(SEA)全体では年間30~50億円を目標に、収益基盤の構築を推進して参ります。 ・さい帯血を用いた既存研究(脳性麻痺、自閉症スペクトラム障害、低酸素性虚血性脳症等)の深化に加え、再生医療及び細胞治療に取り組む医療機関と連携して、国内・インバウンドを含め、再生医療等安全性確保法に基づく保管細胞を用いた新たな投与スキームの検討を進めて参ります。 ・当社と関連する事業領域における将来性のある分野への事業投資の拡大及びM&Aを推進して参ります。 (4) 経営環境及び対処すべき課題 ① 経営環境について 近年、再生医療分野の発展はますます加速しており、さい帯血を用いた臨床研究が国内外で進展しています。 米国デューク大学においては、脳神経疾患に対するさい帯血投与の第Ⅱ相臨床研究が終了し、良好な結果が発表されています。 現在ではFDA(米国食品医薬品局)承認のもと、2017年10月より「拡大アクセス制度」(注)が開始され、すでに数百名以上の患者さんが治療を受けられる等、実用化に向けた環境が着実に整いつつあります。 また、シンガポール市場においては年間出生数約3万人に対し、さい帯血保管率は約20%、約6,000検体と高水準で推移しており、市場全体の売上規模は約50~60億円と推定されています。 日本国内でも、2014年に施行された再生医療等安全性確保法により、当社のような事業会社も臨床研究に参画できる枠組みが構築され、さい帯血を活用したさまざまな臨床研究が推進されています。 これに伴い、さい帯血の医療活用に対する社会的期待と保管ニーズは年々高まりを見せています。 当社としては、国内外のさい帯血を用いた臨床研究を推進し、さい帯血の保管の意義を訴求しております。 また、さい帯血のみならず、さい帯由来の間葉系細胞を用いた研究開発も世界的に着実に進展しており、さらには、さい帯由来間葉系細胞そのものではなく、近年では、それらが分泌するエクソソームや成長因子等を含む「幹細胞培養上製液」を用いた医療開発も活発に行われております。 当社としてもその可能性に注目し、2023年6月より、保管されたさい帯から製造する「ファミリー上清」製造サービスを開始しております。 実際にご家族による投与実績も増加しており、今後はこうした再生医療等の活用を見据えたさい帯の保管需要が一層拡大していくものと考えております。 ② 事業上及び財務上の対処すべき課題について当社は、前項の経営戦略を推進するにあたり、下記の4点を課題と捉え対処して参ります。 ・産科施設における、母親学級でのスピーチ体制の強化や専用ブース設置によるリアルマーケティング及び、WEB広告における、クリエイティブの刷新や動画コンテンツの活用等によるオンラインマーケティングの最適化を通じて、さらなる資料請求数・契約数の獲得を図って参ります。 ・2024年11月に設立した、シンガポール現地法人を拠点として、2026年3月期中の事業開始を目指して準備を進めております。 高い保管ニーズが見込まれる同市場において、「日本ブランド」としての品質と信頼性を強みに参入し、SEA主要国(インドネシア・ベトナム・タイ・フィリピン等)へ段階的な進出を計画いたします。 ・保管した細胞が実際に再生医療や臨床研究で使用された場合に、一部費用をサポートする「再生医療サポートプログラム」を開始し、使用時の心理的・経済的負担の軽減を図る等、参加者の支援体制を強化することで、保管細胞の使用機会の拡大を図って参ります。 ・約50億円の投資可能資金及び当社独自のネットワークを活用し、関連事業領域における成長分野への戦略的投資やM&Aを積極的に推進して参ります。 (注)デューク大学で行われている「拡大アクセス制度」では、さい帯血を用いた臨床試験の選定基準に満たないお子さんに、所定の手続きを経て自家(お子さん自身)あるいは他家(ごきょうだい)のさい帯血投与の機会を提供しております。 本書提出日現在、26歳未満の、脳性麻痺、低酸素性脳症、脳卒中、水頭症、言語失行症、自閉症スペクトラム、その他の脳障害を持つお子さんが対象となります。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 当社では、ESG(Environment:環境)、S(Social:社会)、G(Governance:ガバナンス)を「E×S×G=サスティナブル(Sx)」と認識し、この取り組みに注力いたしております。 とくに、「S」の人材の多様性・女性活躍・職場環境改善、そして「G」のガバナンスの強化を主軸にすえ、持続的な企業価値向上を図って参ります。 ガバナンス及びリスク管理当社では、コーポレート・ガバナンス強化の取組みとして、社外役員の充実等による、意思決定プロセスの透明化を図ってまいります。 また役職員に対して、コンプライアンス意識を高めるための啓蒙活動を継続して参ります。 経営会議において上記経営課題に関するリスク情報の収集・評価し、対応を検討、取締役会にて重要なリスクに対して対応方法を検討、報告しております。 実際には、取締役及び使用人に対し、その階層に応じて必要な教育研修を行う他、コンプライアンス委員会の実施によって法令及び定款を遵守するための取組みを行っております。 また、法令違反その他のコンプライアンス上問題のある行為に関する相談、内部通報の体制を内部通報規程に定め、法令違反等の早期発見と迅速かつ適切な対応に努めております。 また、経営における重大な損失、不利益等を最小限にするため、リスクの把握・評価・対応策等によるリスク管理を適宜取締役会で協議を行うなど、リスク管理の強化を図っております。 戦略●人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 当社では人材の増強、組織の強化が重要な経営課題と考えており、人的資本に関し重点的に取り組んでいく方針です。 ① 人材育成方針及び取り組み 新卒社員入社研修・階層別キャリア研修の充実。 ② 社内環境整備に関する方針及び取り組み デジタル化の推進、育児休暇取得、リモートワーク推進、オフィス環境の改善。 ③ 人材の多様性確保のための方針 女性役員、女性従管理職比率の向上、時差出勤・時短勤務の推進。 今後も、専門知識を持った優秀な人材を継続的に採用、また育成を行い組織を強化して行くとともに、「デジタル化」を推進し、より効率的な業務運用を目指して参ります。 また、社員のモチベーションを上げるための研修制度、福利厚生も充実させて参ります。 人材育成、社内環境整備に関する指標の目標及び実績●多様性・経営監視強化2024年6月23日開催の定時株主総会にて、女性役員2名を選任し、2025年3月期で女性役員比率は約28%(2/7)となっております。 また役員7名のうち、社外役員は6名(約85%)となっており、経営監視機能の強化を図っております。 ●働きやすい環境細胞処理センター(CPC)スタッフ向けの昼食注文制度(会社補助あり)の導入及び本社リフレッシュスペースには一人用ソファの設置やBGMの採用等、快適性を高める環境整備を実施しております。 また、リモートワーク・時差出勤・育児期間中の時短勤務等各制度の充実も推進して参ります。 ●環境保全会社イベント等による胡蝶蘭等祝花を「フェイクグリーン」に移行、また、文房具の共有化による無駄の削減と資源の有効活用及びオフィス全体での節電運動等も推進して参ります。 ●女性の活躍<女性管理職比率目標:50%>従業員の女性比率は約79%(※契約社員・パート含む)、女性管理職比率約30%、報酬額の男女比率1:0.79となっており、今後もさらなる女性の活躍を推進してまいります。 ●出産・育児<男女とも育休取得率目標:100%>当社の育児後の復職率は100%であり、男性社員の育休取得率も100%となっております。 ●賃上げ率2025年は6.2%(執行役員除く)と全体平均に比べて高い水準となっております。 ●健康と安全毎年一回のストレスチェック・健康診断を実施し、また有給休暇の取得推進、勤務時間のモニタリングや長時間労働の防止及び上長への通知・指導徹底して参ります。 さらに全従業員へのインフルエンザ予防接種の補助等も実施し、従業員の健康と安全を守って参ります。 |
戦略 | 戦略●人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 当社では人材の増強、組織の強化が重要な経営課題と考えており、人的資本に関し重点的に取り組んでいく方針です。 ① 人材育成方針及び取り組み 新卒社員入社研修・階層別キャリア研修の充実。 ② 社内環境整備に関する方針及び取り組み デジタル化の推進、育児休暇取得、リモートワーク推進、オフィス環境の改善。 ③ 人材の多様性確保のための方針 女性役員、女性従管理職比率の向上、時差出勤・時短勤務の推進。 今後も、専門知識を持った優秀な人材を継続的に採用、また育成を行い組織を強化して行くとともに、「デジタル化」を推進し、より効率的な業務運用を目指して参ります。 また、社員のモチベーションを上げるための研修制度、福利厚生も充実させて参ります。 |
指標及び目標 | 人材育成、社内環境整備に関する指標の目標及び実績●多様性・経営監視強化2024年6月23日開催の定時株主総会にて、女性役員2名を選任し、2025年3月期で女性役員比率は約28%(2/7)となっております。 また役員7名のうち、社外役員は6名(約85%)となっており、経営監視機能の強化を図っております。 ●働きやすい環境細胞処理センター(CPC)スタッフ向けの昼食注文制度(会社補助あり)の導入及び本社リフレッシュスペースには一人用ソファの設置やBGMの採用等、快適性を高める環境整備を実施しております。 また、リモートワーク・時差出勤・育児期間中の時短勤務等各制度の充実も推進して参ります。 ●環境保全会社イベント等による胡蝶蘭等祝花を「フェイクグリーン」に移行、また、文房具の共有化による無駄の削減と資源の有効活用及びオフィス全体での節電運動等も推進して参ります。 ●女性の活躍<女性管理職比率目標:50%>従業員の女性比率は約79%(※契約社員・パート含む)、女性管理職比率約30%、報酬額の男女比率1:0.79となっており、今後もさらなる女性の活躍を推進してまいります。 ●出産・育児<男女とも育休取得率目標:100%>当社の育児後の復職率は100%であり、男性社員の育休取得率も100%となっております。 ●賃上げ率2025年は6.2%(執行役員除く)と全体平均に比べて高い水準となっております。 ●健康と安全毎年一回のストレスチェック・健康診断を実施し、また有給休暇の取得推進、勤務時間のモニタリングや長時間労働の防止及び上長への通知・指導徹底して参ります。 さらに全従業員へのインフルエンザ予防接種の補助等も実施し、従業員の健康と安全を守って参ります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | 戦略●人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 当社では人材の増強、組織の強化が重要な経営課題と考えており、人的資本に関し重点的に取り組んでいく方針です。 ① 人材育成方針及び取り組み 新卒社員入社研修・階層別キャリア研修の充実。 ② 社内環境整備に関する方針及び取り組み デジタル化の推進、育児休暇取得、リモートワーク推進、オフィス環境の改善。 ③ 人材の多様性確保のための方針 女性役員、女性従管理職比率の向上、時差出勤・時短勤務の推進。 今後も、専門知識を持った優秀な人材を継続的に採用、また育成を行い組織を強化して行くとともに、「デジタル化」を推進し、より効率的な業務運用を目指して参ります。 また、社員のモチベーションを上げるための研修制度、福利厚生も充実させて参ります。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | 人材育成、社内環境整備に関する指標の目標及び実績●多様性・経営監視強化2024年6月23日開催の定時株主総会にて、女性役員2名を選任し、2025年3月期で女性役員比率は約28%(2/7)となっております。 また役員7名のうち、社外役員は6名(約85%)となっており、経営監視機能の強化を図っております。 ●働きやすい環境細胞処理センター(CPC)スタッフ向けの昼食注文制度(会社補助あり)の導入及び本社リフレッシュスペースには一人用ソファの設置やBGMの採用等、快適性を高める環境整備を実施しております。 また、リモートワーク・時差出勤・育児期間中の時短勤務等各制度の充実も推進して参ります。 ●環境保全会社イベント等による胡蝶蘭等祝花を「フェイクグリーン」に移行、また、文房具の共有化による無駄の削減と資源の有効活用及びオフィス全体での節電運動等も推進して参ります。 ●女性の活躍<女性管理職比率目標:50%>従業員の女性比率は約79%(※契約社員・パート含む)、女性管理職比率約30%、報酬額の男女比率1:0.79となっており、今後もさらなる女性の活躍を推進してまいります。 ●出産・育児<男女とも育休取得率目標:100%>当社の育児後の復職率は100%であり、男性社員の育休取得率も100%となっております。 ●賃上げ率2025年は6.2%(執行役員除く)と全体平均に比べて高い水準となっております。 ●健康と安全毎年一回のストレスチェック・健康診断を実施し、また有給休暇の取得推進、勤務時間のモニタリングや長時間労働の防止及び上長への通知・指導徹底して参ります。 さらに全従業員へのインフルエンザ予防接種の補助等も実施し、従業員の健康と安全を守って参ります。 |
事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 治療効果が確認されないリスクや他に有効な治療法が出現するリスクについて 当社の顧客は、臨床研究が進められている「さい帯血」を用いた再生医療(例えば、低酸素性虚血性脳症、脳性麻痺などへの再生医療)において、将来「さい帯血」が治療に使用できることを想定して、「さい帯血」を保管しております。 一方、「さい帯血」の再生医療分野での臨床研究は開始されたばかりであり、有効性や治療効果が十分に検証されておりません。 臨床研究の過程では、臨床研究が長期化する等、想定通り進捗しない可能性、そして、その有効性が明確に確認されない可能性があります。 臨床研究が想定通り進捗しない場合や臨床研究において有効性が検証されない場合の他、その他の新たな治療法が出現した場合には、当社にさい帯血を保管する保管者が減少するリスクがあります。 当社は、当該リスクが顕在化する可能性は低く、発生時期は長期的な将来と予測しております。 仮に顕在化した場合、経営成績及び財務状態に重大な影響度を及ぼし、事業継続が困難になる可能性があります。 そこで対応策として、治療法が確立されていない疾患及び研究段階のものはまだ多数あり、それらを開発目標に設定し、アカデミアパートナーとともに臨床応用を目指します。 (2) 法的規制等に関して 当社の主事業「細胞バンク事業(さい帯血保管)」は、厚生労働省への「臍帯血取扱事業の届出」を求められており、また、「再生医療等安全性確保法」、「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」、「再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするための施策の総合的な推進に関する法律」、「国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」の法規制を受けております。 しかしながら、これらの法規制の改正・強化、新たな法規制が制定された場合、あるいは、これらの法規制を遵守できない場合、追加的な対応や事業への何らかの制約が生じることにより、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社は、当該リスクが顕在化する可能性は低く、発生時期は不明と予測しております。 仮に顕在化した場合、経営成績及び財務状態に重大な影響度を及ぼし、事業継続が困難になる可能性があります。 そこで対応策として、関係官庁や学会の情報を注視し、また全社的な内部監査、細胞技術本部を対象としたISO9001に係る内部監査、プライバシーマーク制度に係る内部監査を実施し、法的規制への適合性を定期的に確認しております。 (3) 再生医療等安全性確保法について 当社の取り扱う「さい帯血」は、再生医療等安全性確保法において、第二種再生医療等に区分されており、その処理を行うにあたり、細胞培養加工施設における「特定細胞加工物製造許可」の取得が義務づけられ、当社はその許可を取得しております。 特定細胞加工物製造許可は当社の主要な事業活動を継続する上で不可欠な許可であり、本書提出日までの間において、取消事由は発生しておりません。 しかしながら、将来において、当該許可の取消等があった場合には、主要な事業活動に支障をきたすとともに当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社は、当該リスクが顕在化する可能性は低く、発生時期は中長期的な将来と予測しております。 仮に顕在化した場合、経営成績及び財務状態に重大な影響度を及ぼし、事業継続が困難になる可能性があります。 そこで対応策として、構造設備基準への適合状況に関して、内部監査ISO9001に係る内部監査及びAABB査察(2年に1回)により、再生医療等安全確保法やAABBで求められる基準への不適合事項が無いか定期的に確認しております。 (主な許認可の状況)許認可の名称有効期間規制法令主な許認可取消事由特定細胞加工物製造許可(施設番号:FA3150022)2021年2月5日~2026年2月4日再生医療等の安全性の確保等に関する法律・不正の手段により認定、変更の認定、有効期限の更新をした場合・細胞培養加工施設の構造設備が、厚生労働省で定める基準に適合しなくなった場合・移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律若しくは医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令で定めるものまたはこれらに基づく処分に違反した場合特定細胞加工物製造許可(施設番号:FA3200007)2021年3月12日~2026年3月11日再生医療等の安全性の確保等に関する法律・不正の手段により認定、変更の認定、有効期限の更新をした場合・細胞培養加工施設の構造設備が、厚生労働省で定める基準に適合しなくなった場合・移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律若しくは医薬品医療機器等法その他薬事に関する法令で定めるものまたはこれらに基づく処分に違反した場合 (4) 風評被害に関して 近年、当社の事業分野である「さい帯血保管」及び「再生医療」に関する世の中の関心が高まって来ておりますが、さい帯血は、「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」及び「再生医療等安全性確保法」の規制を受けております。 当社以外の事業者がこれらの関連する法令に違反し、当該違反の事実がマスメディア等に取り上げられた場合、また、SNS等でネガティブな情報が掲載された場合、当社も風評被害を受ける可能性があります。 当社は、風評被害を受ける可能性のある事象が発生した場合に備え、速やかに対応策を検討できるよう、情報収集に努めております。 また、風評被害を受ける可能性のある事象が発生した場合には、プレスリリース及び適時情報開示等により、発生した事実と当社との関係を公表することで、風評被害等を最小限に低減するよう対処して参ります。 しかしながら、このような対処・対応策にも関わらず、風評被害が発生・拡散した場合、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 少子化に関して 当社の主事業である「細胞バンク事業」においては、現在、出産時に採取できる「さい帯血保管」を行っておりますが、2024年に生まれた子どもの数(出生数)は68万6061人と70万人を下回ったことが厚生労働省人口動態統計で公表されています。 また、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」(平成29年推計)によると、我が国の出生数は今後も減少を続けると推計されています。 我が国の出生数と当社のさい帯血の保管数は必ずしも比例しませんが、出生数の想定を上回る減少が将来の当社の事業や業績に影響を与える可能性があります。 (6) 品質管理に関して 当社は、グローバル品質規格であるAABBやISO9001といった第三者の認証機関より査察を受け、品質や設備運用の維持向上に努めております。 しかしながら、細胞の分離・処理作業に必要な試薬や当社の心臓部分ともいえる長期保管用タンクの冷却用液体窒素の供給が滞ったり、必要な設備が正常に稼動しないなど細胞の輸送、分離、保管の品質維持に支障を来した場合には、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社は、当該リスクが顕在化する可能性は低く、発生時期は中長期的な将来と予測しております。 仮に顕在化した場合、経営成績及び財務状態に重大な影響度を及ぼし、事業継続が困難になる可能性があります。 そこで対応策として、2021年3月に新たな細胞処理センターを横浜市に建設し、東京と横浜の2施設あることで、万が一どちらかに支障が生じても対応できます。 またグローバル品質規格であるAABBやISO9001といった第三者の認証機関より査察を受け、品質や設備運用の維持向上に努めております。 (7) 個人情報の漏洩に関して 当社は、さい帯血の保管に際して秘匿性の高い個人情報を取得しているため、日本産業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」の中でもより厳格な、保健医療福祉分野のプライバシーマーク(MEDIS)制度に基づき、入手した個人情報の管理に努めておりますが、何らかの理由で個人情報の漏洩や不正使用等が発生した場合、社会的信頼の低下や賠償金の支払い等により、当社の事業や業績に影響を及ぼし、事業の継続が困難となる可能性があります。 (8) 自然災害等、不測の事態等に関するリスクについて 当社は顧客より受託を受け、分離した幹細胞を細胞保管センターで保管しております。 同センターは、新耐震基準に基づいた設計で耐震性を有しており、先の東日本大震災においても保管設備の被害はありませんでした。 また、当社は、長期間の液体窒素の供給停止や電気の供給停止に備え、液体窒素製造プラントを複数持つ大手ガス会社2社との提携や発電機の配置によりリスク低減に努めております。 なお、液体窒素及び電気の供給が維持できれば、保管された幹細胞を超低温に保ち、品質を維持することが可能と考えております。 しかしながら、想定を超える大規模な自然災害や事故が発生し、当社の保管業務・細胞処理業務に支障が生じた場合、その他不測の事態が発生した場合には、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 人為的なミスによるリスクについて 当社の主事業である「細胞バンク事業」は、細胞の輸送、分離、保管作業等において手作業によるものが多く、人為的なミスを防ぐ為、ISOやAABB、Pマーク等の外部認証制度を積極的に取り入れ、チェック体制の整備に取り組んでおりますが、何らかの人為的なミスにより、当社の事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 特定人物への依存 当社の代表取締役である清水崇文は、医療関連事業全般に関する豊富な知識と経験、ネットワークを有しており、経営方針や事業戦略の決定等、事業継続の上で重要な役割を果たしております。 当社では、人材の確保・育成を進め、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。 しかしながら、何らかの事情により、同氏が当社から離職した場合、または十分な業務執行が困難となった場合には、当社の事業や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (11) 親会社との関係について ① 資本的関係について 当社は、㈱日本トリム(東証プライム上場)の企業グループに属しており、同社は当社の議決権の70.5%を保有する親会社であります。 当社は親会社への事前承認事項はなく、独自に経営方針・政策決定及び事業展開についての意思決定を行っておりますが、同社は、当社の筆頭株主として基本事項に関する決定権又は拒否権を保有しているため、当社の意思決定に対して同社が影響を与える可能性があります。 ② ㈱日本トリム及びそのグループ会社との取引関係について 当社は、㈱日本トリム及びそのグループ会社と取引を行っており、当事業年度における主な取引は、次のとおりとなっております。 ・ 機器購入について 当社は、㈱日本トリムの子会社であり研究用機器の製造販売を主な事業内容とする、ストレックス㈱より検体を緩慢凍結する機器の購入や機器のメンテナンス作業の委託をしておりますが、取引に当たっては他のメーカーと性能、価格優位性を慎重に考慮し取引を行っております。 なお、当事業年度における取引金額は、2,474千円となっております。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当期においては、新サービス(保管)プランの導入や再生医療分野の研究推進、国内・海外での事業基盤整備など、将来を見据えた多面的な取り組みを積極的に推進いたしました。 2024年11月より導入した新プラン「HOPECELL」では、さい帯・さい帯血の両方を採取することで出産時に採取できる貴重な細胞を確実に保管いただけるようになりました。 この新プランでは月額2,980円(税込)の分割支払いを設定したことで、従来のプランと比較して平均成約率が約10%、また平均単価は約30%アップしております。 成長因子やエクソソーム等を含む、さい帯由来「ファミリー上清」製造サービスについては、申込者数が着実に増加し、実際に投与を受けるご家族も増加しています。 本サービスも、再生医療への期待に応えるものとして、関心が高まってきております。 また、国内における細胞バンク事業の拡大に伴い、2025年5月に新たな細胞保管センター(第3CCC)を開設しました。 本施設では、最新の保管機器を導入すると共にこれまでの運用知見を活かし、より高度で効率的な液体窒素供給インフラを構築しております。 これにより当社の総保管キャパシティは約20万検体に拡大いたしました。 さらに、当期においては、将来の生産及び保管能力の拡充のため神奈川県横浜市に事業用地を取得し、細胞処理センター及び細胞保管センターを建設する計画を進めております。 海外展開では、経済成長が見込まれる東南アジア(SEA)市場への進出を目指し、2024年11月にシンガポールへ現地法人「STEMCELL INNOVATIONS PTE. LTD.」を設立いたしました。 年間約1,000万人の出生数(日本は約72万人)があり、細胞バンク事業が浸透しつつある同地域において、来期(2026年3月期)中の事業開始を目指し、準備を進めています。 再生医療分野の臨床研究につきましては、大阪公立大学大学院医学研究科発達小児医学教室との「自閉症スペクトラム障害(ASD)に対する自家さい帯血有核細胞を用いた治療法の開発」の臨床研究が始まりました。 ASDは100人に1人の割合で診断されると言われており、当臨床研究においても被験者募集開始と同時に多くの参加希望があり、すでに第一次の投与枠は締め切りとなっております。 また、高知大学における、さい帯血を用いた脳性麻痺の臨床研究では、これまでに投与を受けた患者において運動能力の改善などの効果が確認されています。 ある症例では、さい帯血の投与後に転倒の回数が減少、両手でおもちゃを掴めるようになるなどの変化が見られました。 また他の症例でも、運動機能だけでなく発達状態や知的能力の改善にも寄与する可能性が示されています。 現在高知大学ではさらに多くの症例を対象とした臨床研究を計画しており、さい帯血を用いた再生医療の可能性が広がることが期待されています。 当社では、関連する事業領域において将来性のある分野への投資活動も積極的に推進しており、これまでに再生医療・妊娠・出産関連を中心とした企業6社に投資を行い、当第1四半期においては2023年6月に上場した投資先企業の株式売却により、特別利益136,939千円を計上しました。 また2025年2月には新たに、世界初、家庭用妊婦向け超音波エコー「ポケマム」のサブスク事業を展開する株式会社スマートエコーへの投資を実行いたしました。 その他、株主還元の充実及び資本効率の向上を目的に自己株式を取得(2024年12月18日~2025年11月30日)しております。 また、2025年2月には、市場流動性の向上を目的に、親会社である株式会社日本トリムによる当社株式の立会外分売(約2.05%)を実施いたしました。 これらの活動の結果、当事業年度における売上高は2,679,175千円(前年同期比8.0%増)、営業利益は418,509千円(前年同期比1.1%増)、経常利益428,773千円(前年同期比2.8%増)、当期純利益は385,796千円(前年同期比24.1%増)と、全ての項目で過去最高を更新しておりますが、新プラン「HOPECELL」の立ち上がりに時間を要したことなどが影響し、通期業績予想に対する実績値は下回る結果となりました。 来期においては、同プランの運用体制の強化やマーケティング戦略の見直しを通じて、業績向上を実現してまいります。 総資産は7,500,939千円となり、前事業年度末に比べ957,864千円(同14.6%)増加いたしました。 流動資産は5,172,467千円となり、前事業年度末に比べ657,427千円増加いたしました。 これは主に、長期預金からの振替え等により、現金及び預金が355,305千円増加したこと及び売上高の増加に伴い売掛金が252,367千円増加したことによるものであります。 固定資産は2,328,471千円となり、前事業年度末に比べ300,436千円増加いたしました。 これは主に長期預金を現金及び預金へ振替えたことにより500,000千円減少した一方、細胞保管設備の新設により建物が100,927千円、新たな細胞処理・細胞保管センター用の土地の新規取得により土地が400,930千円、新基幹システムの開発によりソフトウエア仮勘定が81,493千円、投資有価証券が新規取得等により134,958千円増加したことによるものであります。 負債は4,873,089千円となり、前事業年度末に比べ1,022,629千円(同26.6%)増加いたしました。 流動負債は4,318,050千円となり、前事業年度末に比べ558,028千円増加いたしました。 これは主に、前受金が351,966千円、細胞保管設備の新設等により未払金が107,052千円増加したことによるものであります。 固定負債は555,039千円となり、前事業年度末に比べ464,601千円増加いたしました。 これは主に、新規借入により長期借入金が437,589千円増加したことによるものであります。 純資産は、2,627,849千円と前事業年度末と比べ64,765千円(同2.4%)減少しております。 これは、当期純利益の計上385,796千円があった一方、配当による利益剰余金の減少256,163千円、自己株式の新規取得94,038千円、その他有価証券評価差額金の減少100,360千円があったことによるものであります。 また、当社は、「細胞バンク事業」の単一セグメントのため、セグメントごとの記載を省略しております。 ② キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末と比べ355,305千円増加し、3,200,846千円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、467,685千円(前事業年度は334,625千円)となりました。 これは主に、税引前当期純利益を565,712千円計上したこと及び保管検体数の増加に伴い前受金が351,966千円増加した一方、売上債権が252,367千円増加したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、259,084千円(前事業年度は811,773千円)となりました。 これは主に、定期預金の払戻による収入500,000千円があった一方、投資有価証券の取得による支出330,002千円、有形固定資産の取得による支出477,795千円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度において財務活動の結果得られた資金は、146,704千円(前事業年度は1,333千円の使用)となりました。 これは、配当金の支払額255,832千円、自己株式の取得による支出94,038千円があった一方、長期借入れによる収入510,000千円があったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a 生産実績当社は、生産活動を行っておりませんので該当事項はありません。 b 受注実績当社は、受注生産を行っておりませんので該当事項はありません。 c 販売実績当事業年度の販売実績は次のとおりであります。 なお、当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)細胞バンク事業2,679,175108.0合計2,679,175108.0 (注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。 2.販売実績の3つの構成の「技術料」、「保管料」、「その他」別の売上は次のとおりであります。 構成販売高(千円)前年同期比(%)技術料 2,036,776107.5保管料461,041113.3その他181,357101.3合計2,679,175108.0 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項については、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。 財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、これらについては、過去の実績や現在の状況等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っております。 ただし、これらには見積り特有の不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。 なお、当社が財務諸表を作成するにあたり採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。 ② 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社の目標とする経営指標は、年間保管(売上)検体数と営業利益率であります。 経営成績の分析(売上高)当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ197,981千円増加の2,679,175千円(前事業年度比8.0%増)となりました。 これは主に、当社の主要なマーケティングチャネルである、医療機関におけるスピーチやPR等のリアルマーケティングと、オンライン広告やSNS等のデジタルマーケティングとの相乗効果に加え、2024年11月より導入した新プラン「HOPECELL」が、従来のプランと比較して平均成約率で約10%、平均単価で約30%アップしたことによるものであります。 また、成長因子やエクソソーム等を含む、さい帯由来「ファミリー上清」製造サービスについては申込者数が着実に増加し、本サービスも再生医療への期待に応えるものとして関心が高まってきております。 この結果、今期の売上検体数実績は、さい帯血8,464検体、さい帯4,745検体となりました。 (売上原価、売上総利益)当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べ81,773千円増加の987,085千円(同9.0%増)となりました。 これは主に、さい帯血の分離処理検体数が増加したことによるものであります。 この結果、当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ116,208千円増加の1,692,090千円(同7.4%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ111,458千円増加の1,273,581千円(同9.6%増)となりました。 これは主に、正社員の新規採用の増加等により人件費が56,852千円、オンライン広告の増加等により広告宣伝費が24,364千円、取引量増加等により支払手数料が15,926千円増加したことによるものであります。 この結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ4,749千円増加の418,509千円(同1.1%増)となりました。 (営業利益率)営業利益率は前事業年度と比べ1.1ポイント減少し15.6%となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常利益)当事業年度の営業外収益は、前事業年度に比べ5,347千円増加の13,502千円となりました。 これは主に、投資有価証券の取得により受取利息が6,529千円増加したこと及び協賛金収入2,868千円が発生したことによるものであります。 また、当事業年度の営業外費用は、前事業年度に比べ1,405千円減少となりました。 これは前事業年度の解決金2,117千円及び業務委託費2,526千円が発生しなかった一方、当事業年度において支払利息1,202千円、雑損失1,200千円が発生したことによるものであります。 この結果、経常利益は、前事業年度に比べ11,501千円増加の428,773千円(同2.8%増)となりました。 (特別利益、特別損失、当期純利益)当事業年度の特別利益は、投資有価証券売却益の計上により136,939千円となりました。 当事業年度の特別損失は、固定資産除却損の計上により0千円となりました。 また、法人税等を179,916千円計上した結果、当期純利益は385,796千円(同24.1%増)となりました。 キャッシュ・フローの分析当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社の資本の財源及び資金の流動性については、営業活動により得られた資金を財源として運営しており、外部からの資金調達はありません。 また、主な運転資金需要は、さい帯血の分離等に使用する材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用の支払いであり、主な設備投資需要は細胞処理及び細胞保管に係る設備投資資金であります。 財政状態の分析当事業年度末の総資産は前事業年度末に比べ957,864千円増加の7,500,939千円(前事業年度末比14.6%増)、負債は前事業年度末に比べ1,022,629千円増加の4,873,089千円(同26.6%増)、純資産は前事業年度末に比べ64,765千円減少の2,627,849千円(同2.4%減)となりました。 主な増減要因は、次のとおりであります。 (流動資産)当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ657,427千円増加の5,172,467千円(同14.6%増)となりました。 これは主に、長期預金からの振替え等により、現金及び預金が355,305千円増加したこと及び売上高の増加に伴い売掛金が252,367千円増加したことによるものであります。 (固定資産)当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ300,436千円増加の2,328,471千円(同14.8%増)となりました。 これは主に長期預金を現金及び預金へ振替えたことにより500,000千円減少した一方、細胞保管設備の新設により建物が100,927千円、新たな細胞処理・細胞保管センター用の土地の新規取得により土地が400,930千円、新基幹システムの開発によりソフトウエア仮勘定が81,493千円、投資有価証券が新規取得等により134,958千円増加したことによるものであります。 (流動負債)当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ558,028千円増加の4,318,050千円(同14.8%増)となりました。 これは主に、前受金が351,966千円、細胞保管設備の新設等により未払金が107,052千円増加したことによるものであります。 (固定負債)当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ464,601千円増加の555,039千円となりました。 これは主に、新規借入により長期借入金が437,589千円増加したことによるものであります。 (純資産)当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ64,765千円減少の2,627,849千円(同2.4%減)となりました。 これは、配当による利益剰余金の減少256,163千円、自己株式の新規取得94,038千円、その他有価証券評価差額金の減少100,360千円があった一方、当期純利益の計上385,796千円があったことによるものであります。 その結果、当事業年度末における当社の経営指標である自己資本比率は、前事業年度末に比べて6.1ポイント減少し、35.03%となりました。 ③経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。 ④経営者の問題意識と今後の方針について経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 |
研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 当社の研究開発活動における当事業年度の研究開発費は、18,538千円となっております。 主な内訳は、大阪大学との運動器スポーツバイオメカニクス学共同研究5,454千円、東京大学医科学研究所とのさい帯間葉系細胞に関する共同研究、東京大学医科学研究所及び東京大学医学部附属病院との小児形態異常等の先天性疾患に対する「さい帯」を用いた治療法の開発等3,621千円、大阪公立大学医学部附属病院とのさい帯血及びさい帯由来間葉系細胞治療に関する研究等8,996千円であります。 なお、当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 |
設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当事業年度の設備投資については、さい帯血の分離・保管能力の拡大を目的とした設備投資を継続的に実施しております。 なお、有形固定資産の他、無形固定資産への投資を含めて記載しております。 当事業年度の設備投資の総額は700,438千円であり、その主なものは、細胞保管センターの増設による建物の増加(78,683千円)、検体保管器の新規購入(73,286千円)、新たな細胞処理・細胞保管センター用の土地の取得(400,930千円)及び基幹システムの開発(81,493千円)となっております。 なお、設備投資の総額には、資産除去債務に対応する除去費用の資産計上額は含まれておりません。 また、当社は細胞バンク事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。 |
主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 2025年3月31日現在事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物 工具、器具及び備品リース資産ソフトウエア合計本社(東京都港区)本社設備12,53422,0533,03030,05967,67653(49)細胞処理センター(東京都港区)細胞分離18,09626,991--45,08816(4)細胞処理・細胞保管センター(横浜市緑区)細胞分離細胞保管436,612165,614--602,22624(5) (注) 1. 帳簿価額には、ソフトウエア仮勘定及び未稼働の土地は、含んでおりません。 2.現在休止中の主要な設備はありません。 3.各事業所の建物を賃借しております。 年間賃借料は100,699千円であります。 4.当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 5.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。 )であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。 )は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。 6.上記金額には、資産除去債務に対応する除去費用の資産計上額は含まれておりません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等事業所名(所在地)設備の内容投資予定金額資金調達方法着手年月完了予定年月完成後の増加能力総額(百万円)既支払額(百万円)細胞保管センター(横浜市緑区)細胞保管設備398―自己資金及び借入金2024年8月2031年3月細胞保管能力:約9.6万検体本社(東京都港区)顧客管理ITシステム23588自己資金2023年9月2025年12月業務効率と顧客管理能力の向上等(注2)細胞処理・細胞保管センター(横浜市)土地、建物、細胞処理設備及び細胞保管設備1,100401自己資金、借入金及び増資資金2025年2月2027年3月細胞処理能力と細胞保管能力の向上等(注2) (注)1.上記の金額に消費税等は含まれておりません。 2.完成後の増加能力については計数的把握が困難であるため、記載を省略しております。 3.当社は「細胞バンク事業」の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。 (2) 重要な設備の除却等該当事項はありません。 |
研究開発費、研究開発活動 | 18,538,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 700,438,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 36 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 5 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 5,076,000 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、純投資目的である投資株式とは専ら株式の価値の変動又は、株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする場合と考えております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社における保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式は、取引先との長期的・安定的な関係の構築や、営業推進などを目的として、当社の中長期的な企業価値向上の観点から保有しているものであります。 保有株式については、年度毎に株式銘柄単位で採算状況等を踏まえ保有方針の見直し、及び検証しております。 当社は、政策保有株式の議決権行使に当たっては、提案されている議案について、株主価値の毀損に繋がるものではないか等、議案の趣旨確認等、精査した上で、賛否を決定しております。 個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容につきましては、継続的に保有先企業の財政状態、経営成績の状況についてモニタリングを実施するとともに、株式の取得に際し決定の判断の根拠とした研究開発の進捗状況等を確認して、当社の中長期的な成長戦略に則った業務提携関係の構築に繋がり、かつ、企業価値の向上に資する事が期待されることについて検証を行っております。 b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式4135,002非上場株式以外の株式122,973 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式130,002業務提携及び取引関係の維持・強化のため、取得しております。 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(千円)非上場株式以外の株式1186,939 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(千円)貸借対照表計上額(千円)(株)ベビーカレンダー18,80018,800広告媒体の相互利用等事業提携関係の強化のため、保有しております無22,97328,237クオリプス(株)-50,000当事業年度において全て売却しております。 無-184,750 (注)「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 ④ 当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。 ⑤ 当事業年度の前4事業年度及び当事業年度に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から 純投資目的に変更したもの該当事項はありません。 |
株式数が増加した銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 4 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 135,002,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 1 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 22,973,000 |
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 30,002,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 18,800 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 22,973,000 |
株式数が増加した理由、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 業務提携及び取引関係の維持・強化のため、取得しております。 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | クオリプス(株) |
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 当事業年度において全て売却しております。 |
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 無 |
Shareholders
大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2025年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 株式会社日本トリム大阪府大阪市北区大淀中1丁目8番34号7,174,20070.53 株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海1丁目8番12号802,8007.89 名古屋中小企業投資育成株式会社愛知県名古屋市中村区名駅南1丁目16番30号168,0001.65 山 本 邦 松東京都世田谷区90,2000.89 Supercell Biotechnology Corporation(常任代理人 矢尾重雄)15F.,NO.132,LEQUN 3RD RD.,ZHONGSHAN DIST.,TAIPEICITY 104050 TAIWAN(R.O.C.)(大阪府大阪市此花区)70,0000.69 ステムセル研究所従業員持株会東京都港区虎ノ門1丁目21番19号61,4850.60 若 松 茂 美東京都中野区51,8000.51 清 水 崇 文兵庫県西宮市51,4000.51 楽天証券株式会社東京都港区南青山2丁目6番21号47,4000.47 森崎 弘司大阪府大阪市東淀川区40,0000.39計-8,557,28584.13 (注)1 上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、次のとおりであります。(株)日本カストディ銀行(信託口)802,800株 2 上記のほか、自己株式が75,112株あります。3 前事業年度末現在主要株主であった株式会社トリムメディカルホールディングスは、 2025年2月1日付で 株式会社日本トリムに吸収合併されております。 |
株主数-金融機関 | 2 |
株主数-金融商品取引業者 | 16 |
株主数-外国法人等-個人 | 5 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 21 |
株主数-個人その他 | 2,689 |
株主数-その他の法人 | 36 |
株主数-計 | 2,769 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 森崎 弘司 |
株主総利回り | 1 |
株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 区分株式数(株)価額の総額(千円)当事業年度における取得自己株式66105当期間における取得自己株式―― (注)1.当事業年度における取得自己株式は、単元未満株式の買取によるものです。 2.当期間における取得自己株式には、2025年6月1日からこの有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買 取による株式は含まれておりません。 |
Shareholders2
自己株式の取得 | -94,038,000 |
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー | -94,038,000 |
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1.発行済株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)10,246,600--10,246,600 2.自己株式に関する事項株式の種類当事業年度期首増加減少当事業年度末普通株式(株)4675,066-75,112 (注)普通株式の自己株式数の増加の内訳は、次のとおりであります。 会社法第165条第2項の規定による定款の定めに基づく自己株式の取得による増加 75,000株単元未満株式の買取による増加 66株 |
Audit1
監査法人1、個別 | 有限責任 あずさ監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月24日株式会社ステムセル研究所取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 大阪事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士西 野 裕 久 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士鈴 木 慧 史 <財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ステムセル研究所の2024年4月1日から2025年3月31日までの第26期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ステムセル研究所の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 細胞保管に関する保管料売上の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応株式会社ステムセル研究所は、細胞バンク事業を営んでおり、このうち細胞保管料売上に関する売上高は461,041千円であり、売上高の17.2%を占めている。 財務諸表注記「(重要な会計方針)5.収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、細胞保管に関する保管料売上は、履行義務が時の経過につれて充足されるため、契約期間にわたり按分して収益が認識される。 契約の締結や変更またはキャンセルに伴う前受金の増減、契約期間の経過に応じた前受金から売上への振替など、顧客別の前受金増減及び残高情報については、経理グループにおいて顧客別前受金残高管理資料を補助簿として作成し管理している。 当該資料については、経理グループが手作業により作成しているが、累計の保管検体数は約10万件と多数に及ぶため、処理誤りを見過ごした結果、保管料売上が不適切な会計期間に計上されるという潜在的なリスクが存在する。 以上から、当監査法人は、細胞保管に関する保管料売上の期間帰属の適切性の検討が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、細胞保管に関する保管料売上の期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価保管料売上に関する売上高の認識プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。 評価にあたっては、特に以下に焦点を当てた。 ●経理グループ担当者が作成した顧客別前受金残高管理資料が正確に作成されていることを経理グループ責任者が確認し、承認する統制●経理グループ担当者が作成した顧客別前受金残高管理資料の前受金残高合計と総勘定元帳の前受金残高合計との一致を経理グループ責任者が確認し、承認する統制(2)適切な期間に売上計上されているか否かの検討細胞保管に関する保管料売上が適切な会計期間に認識されているか否かを検討するため、抽出した取引について、以下を含む監査手続を実施した。 ●当事業年度において新たに前受金を計上した顧客のうち抽出した取引について、経理グループ作成の顧客別前受金残高管理資料の前受金計上額とさい帯血分離保管委託契約書とを照合した。 ●当事業年度において発生した変更またはキャンセル取引のうち、抽出した取引について、経理グループ作成の顧客別前受金残高管理資料の前受金取崩額と請求取消依頼書とを照合した。 上記手続に加え、細胞保管に関する保管料売上が適切に認識されているか否かを検討するため、以下を含む監査手続を実施した。 ●経理グループ作成の顧客別前受金残高管理資料の顧客別前受金期首残高について、前事業年度末の顧客別前受金期末残高と一致していることを確認した。 ●経理グループ作成の顧客別前受金残高管理資料における顧客別前受金の売上振替高が契約期間の経過に応じた取崩しとなっていることを再計算により確認した。 ●当事業年度末の前受金残高合計について、総勘定元帳と、経理グループ作成の顧客別前受金残高管理資料との一致を確認した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <内部統制監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社ステムセル研究所の2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。 当監査法人は、株式会社ステムセル研究所が2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。 財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。 内部統制監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。 内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。 ・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。 ・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。 監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 細胞保管に関する保管料売上の期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応株式会社ステムセル研究所は、細胞バンク事業を営んでおり、このうち細胞保管料売上に関する売上高は461,041千円であり、売上高の17.2%を占めている。 財務諸表注記「(重要な会計方針)5.収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、細胞保管に関する保管料売上は、履行義務が時の経過につれて充足されるため、契約期間にわたり按分して収益が認識される。 契約の締結や変更またはキャンセルに伴う前受金の増減、契約期間の経過に応じた前受金から売上への振替など、顧客別の前受金増減及び残高情報については、経理グループにおいて顧客別前受金残高管理資料を補助簿として作成し管理している。 当該資料については、経理グループが手作業により作成しているが、累計の保管検体数は約10万件と多数に及ぶため、処理誤りを見過ごした結果、保管料売上が不適切な会計期間に計上されるという潜在的なリスクが存在する。 以上から、当監査法人は、細胞保管に関する保管料売上の期間帰属の適切性の検討が、当事業年度の財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、細胞保管に関する保管料売上の期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。 (1)内部統制の評価保管料売上に関する売上高の認識プロセスに関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。 評価にあたっては、特に以下に焦点を当てた。 ●経理グループ担当者が作成した顧客別前受金残高管理資料が正確に作成されていることを経理グループ責任者が確認し、承認する統制●経理グループ担当者が作成した顧客別前受金残高管理資料の前受金残高合計と総勘定元帳の前受金残高合計との一致を経理グループ責任者が確認し、承認する統制(2)適切な期間に売上計上されているか否かの検討細胞保管に関する保管料売上が適切な会計期間に認識されているか否かを検討するため、抽出した取引について、以下を含む監査手続を実施した。 ●当事業年度において新たに前受金を計上した顧客のうち抽出した取引について、経理グループ作成の顧客別前受金残高管理資料の前受金計上額とさい帯血分離保管委託契約書とを照合した。 ●当事業年度において発生した変更またはキャンセル取引のうち、抽出した取引について、経理グループ作成の顧客別前受金残高管理資料の前受金取崩額と請求取消依頼書とを照合した。 上記手続に加え、細胞保管に関する保管料売上が適切に認識されているか否かを検討するため、以下を含む監査手続を実施した。 ●経理グループ作成の顧客別前受金残高管理資料の顧客別前受金期首残高について、前事業年度末の顧客別前受金期末残高と一致していることを確認した。 ●経理グループ作成の顧客別前受金残高管理資料における顧客別前受金の売上振替高が契約期間の経過に応じた取崩しとなっていることを再計算により確認した。 ●当事業年度末の前受金残高合計について、総勘定元帳と、経理グループ作成の顧客別前受金残高管理資料との一致を確認した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 細胞保管に関する保管料売上の期間帰属の適切性 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等 (3)【監査の状況】 に記載されている。 |
BS資産
原材料及び貯蔵品 | 50,979,000 |
その他、流動資産 | 36,112,000 |
土地 | 400,930,000 |
有形固定資産 | 1,155,563,000 |
ソフトウエア | 30,059,000 |
無形固定資産 | 132,357,000 |
投資有価証券 | 647,856,000 |
長期前払費用 | 4,564,000 |
繰延税金資産 | 60,190,000 |
投資その他の資産 | 1,040,550,000 |
BS負債、資本
1年内返済予定の長期借入金 | 62,328,000 |
未払金 | 198,096,000 |
未払法人税等 | 136,669,000 |
未払費用 | 22,742,000 |
リース債務、流動負債 | 4,899,000 |
賞与引当金 | 64,925,000 |
資本剰余金 | 589,805,000 |
利益剰余金 | 1,448,019,000 |
株主資本 | 2,648,500,000 |
その他有価証券評価差額金 | -20,651,000 |