財務諸表
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提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-06-27 |
英訳名、表紙 | Odakyu Electric Railway Co.,Ltd. |
代表者の役職氏名、表紙 | 取締役社長 鈴 木 滋 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都渋谷区代々木2丁目28番12号東京都新宿区西新宿2丁目7番1号(本社事務所) |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03(3349)2526 |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2【沿革】 (1) 提出会社の沿革① 旧会社関係年月摘要1923.5小田原急行鉄道㈱設立(資本金1,350万円)1927.1小田原急行土地㈱を合併1927.4小田原線(新宿~小田原間)開通1929.4江ノ島線(相模大野~片瀬江ノ島間)開通1940.5帝都電鉄㈱を合併1941.3鬼怒川水力電気㈱と合併、小田急電鉄㈱と商号変更1942.5東京横浜電鉄㈱、京浜電気鉄道㈱と合併、東京急行電鉄㈱と商号変更1944.5京王電気軌道㈱を合併1948年6月1日、東京急行電鉄㈱の再編成により、同社、京浜急行電鉄㈱、京王帝都電鉄㈱および当社の4社に分離しました。 ② 新会社関係年月摘要1948.6東京急行電鉄㈱から分離、小田急電鉄㈱設立(資本金1億円)1949.5東京証券取引所に上場1950.8箱根登山線乗入れ(小田原~箱根湯本間)1955.10国鉄御殿場線乗入れ(松田~御殿場間)1966.4向ヶ丘遊園モノレール線(向ヶ丘遊園~向ヶ丘遊園正門間)開通1966.11新宿駅西口駐車場営業開始1966.12新宿駅西口小田急地下名店街営業開始1967.11新宿西口駅ビル完成1969.6自動車業営業開始(新宿~桃源台・新宿~元箱根間)1972.7貸切自動車業営業開始1974.6多摩線(新百合ヶ丘~小田急永山間)開通1975.4多摩線(小田急永山~小田急多摩センター間)開通1976.9町田駅ビル完成1978.3地下鉄千代田線との相互直通運転開始(本厚木~綾瀬間)1980.8小田急センチュリービル完成1982.3本厚木駅ビル完成1982.3新宿駅改良工事完成(地上、地下ホームの10両長延伸等)1984.10新宿南口駅ビル完成1989.8小田急西富士ゴルフ倶楽部完成1990.3多摩線(小田急多摩センター~唐木田間)開通1991.3JR東海御殿場線との相互直通運転開始(新宿~沼津間)1992.11新百合ヶ丘ショッピングセンタービル完成1996.10相模大野駅ビル完成1997.6複々線化工事(喜多見~和泉多摩川間)完成1998.3新宿南口ビル完成1999.12東京オペラシティビル権利持分取得2000.12東京建物新宿ビル(小田急百貨店新宿店別館ハルク)取得2001.2向ヶ丘遊園モノレール線(向ヶ丘遊園~向ヶ丘遊園正門間)廃止2001.4自動車業を小田急箱根高速バス㈱(現・小田急ハイウェイバス㈱)に営業譲渡2002.4ビナウォーク完成2003.5小田急西富士ゴルフ倶楽部等のスポーツ事業を㈱小田急西富士ゴルフ倶楽部(現・㈱小田急スポーツサービス)へ会社分割2004.11複々線化工事(世田谷代田~喜多見間)完成2005.10小田急カード㈱を吸収合併 年月摘要2006.9成城コルティ営業開始2007.10住宅販売業を小田急不動産㈱へ会社分割2008.3地下鉄千代田線との特急車両(60000形)の直通運転開始(箱根湯本~北千住間)2010.32011.42011.42013.32013.42018.32018.32018.4東京オペラシティビル権利持分売却新宿スバルビル取得経堂コルティ営業開始在来線地下化(東北沢~世田谷代田間)小田急西新宿ビル㈱を吸収合併複々線化工事(東北沢~世田谷代田間)完成複々線運転開始(代々木上原~登戸間)㈱フラッグスを吸収合併2020.42021.102022.12022.42022.42023.32023.6商業施設運営事業を㈱小田急SCディベロップメントへ会社分割リノベーション付き住宅サブリース事業を小田急不動産㈱へ会社分割ViNA GARDENS OFFICE完成東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行ViNA GARDENS PERCH営業開始小田急第一生命ビル持分売却小田急センチュリービル売却 (2) 関係会社の沿革年月摘要1949.2神奈川中央乗合自動車㈱(現・神奈川中央交通㈱)の株式取得箱根登山鉄道㈱(現・㈱小田急箱根)の株式取得1949.5神奈川中央乗合自動車㈱、東京証券取引所に上場1949.10銀座タクシー㈱(現・小田急交通㈱)設立1950.3箱根観光船㈱(現・㈱小田急箱根)設立1950.8武蔵野乗合自動車㈱(現・小田急バス㈱)の株式取得1953.11江ノ島鎌倉観光㈱(現・江ノ島電鉄㈱)の株式取得1954.9立川バス㈱の株式取得1955.3国際観光㈱(現・㈱小田急リゾーツ)の株式取得1961.6㈱小田急百貨店設立1962.11㈱小田急百貨店、「小田急百貨店新宿店」営業開始1963.8㈱オー・エックス(現・小田急商事㈱)設立1964.12小田急不動産㈱設立1966.11小田急ビル代行㈱(現・㈱小田急ビルサービス)設立1971.4東海自動車㈱の株式取得1976.5㈱小田急トラベルサービス(現・㈱小田急トラベル)設立1983.9㈱小田急スポーツサービス設立1984.7㈱藤沢小田急設立1985.3㈱藤沢小田急、「藤沢小田急百貨店」(現・小田急百貨店藤沢店)営業開始1990.2㈱小田急キャップエージェンシー(現・㈱小田急エージェンシー)設立1990.10㈱小田急レストランシステム設立1990.12ジローレストランシステム㈱の株式取得1997.1㈱ホテル小田急サザンタワー設立1998.4㈱ホテル小田急サザンタワー、「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」営業開始1998.8江ノ電バス㈱設立2000.8小田急箱根高速バス㈱(現・小田急ハイウェイバス㈱)設立2003.7箱根施設開発㈱(現・㈱小田急箱根)設立2004.10小田急箱根ホールディングス㈱(現・㈱小田急箱根)設立2005.3㈱小田急百貨店と㈱藤沢小田急の営業を統合2005.7㈱小田急保険サービス設立2007.6㈱江ノ電バス横浜設立2007.9小田急不動産㈱を株式交換により完全子会社化2019.1㈱ヒューマニックホールディングス(現・㈱ヒューマニック)の株式取得2019.10江ノ島電鉄㈱を株式交換により完全子会社化2020.4㈱小田急SCディベロップメント設立 |
事業の内容 | 3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社51社および関連会社17社で構成され、その営んでいる主要な事業内容をセグメントに関連付けて示すと、次のとおりです。 なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。 詳細は、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等〔注記事項〕(セグメント情報等)」に記載のとおりです。 (1) 交通業(21社)事業の内容会社名鉄道業当社、㈱小田急箱根①、江ノ島電鉄㈱①バス業神奈川中央交通㈱③、小田急バス㈱①、立川バス㈱①、東海自動車㈱①、小田急ハイウェイバス㈱①、箱根登山バス㈱①、㈱江ノ電バス①、㈱東海バス①タクシー業小田急交通㈱①航路業㈱小田急箱根①索道業㈱小田急箱根①鋼索業㈱小田急箱根①、大山観光電鉄㈱②鉄道メンテナンス業㈱小田急エンジニアリング① その他 7社 (2) 不動産業(24社)事業の内容会社名不動産分譲業当社、小田急不動産㈱①、㈱小田急ハウジング①不動産賃貸業当社、小田急不動産㈱①、㈱小田急SCディベロップメント①ビル管理・メンテナンス業㈱小田急ビルサービス① その他 19社 (3) 生活サービス業(26社)事業の内容会社名百貨店業㈱小田急百貨店①ストア・小売業小田急商事㈱①ホテル業㈱小田急リゾーツ①、㈱ホテル小田急サザンタワー①レストラン飲食業㈱小田急レストランシステム①、ジローレストランシステム㈱①旅行業㈱小田急トラベル①ゴルフ場業㈱小田急スポーツサービス①広告代理業㈱小田急エージェンシー①人材派遣業㈱ヒューマニック①経理代行業㈱小田急フィナンシャルセンター①保険代理業㈱小田急保険サービス①物販飲食業箱根プレザントサービス㈱①食品製造業小田急食品㈱① その他 12社 (注) 1 ①は連結子会社2 ②は非連結子会社3 ③は持分法適用関連会社4 各事業の会社数には当社が重複しています。 < 企 業 集 団 の 概 要 図 > (注)上図は当社、連結子会社29社、持分法適用会社1社の概要図です。 |
関係会社の状況 | 4【関係会社の状況】 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金援助営業上の取引設備の賃貸借(連結子会社) ㈱小田急箱根神奈川県小田原市100交通業100.0有-同社線小田原-箱根湯本間を乗入運転しています。 当社は乗入区間について車両を使用させています。 江ノ島電鉄㈱神奈川県藤沢市300交通業100.0有---小田急バス㈱東京都調布市100交通業100.0有-当社は乗車券の販売を受託しています。 -立川バス㈱東京都立川市200交通業82.5有---東海自動車㈱静岡県伊東市350交通業59.6有---小田急ハイウェイバス㈱東京都世田谷区50交通業100.0有有--箱根登山バス㈱神奈川県小田原市100交通業(100.0)100.0----㈱江ノ電バス神奈川県藤沢市50交通業(100.0)100.0有---㈱東海バス静岡県伊東市30交通業(100.0)100.0有有--小田急交通㈱東京都港区100交通業100.0有-当社は営業用車両を使用しています。 当社は建物を賃貸しています。 ㈱小田急エンジニアリング神奈川県海老名市50交通業100.0有-当社は工事を発注しています。 -小田急不動産㈱東京都渋谷区2,140不動産業100.0有-当社は賃貸施設の管理を委託しています。 当社は建物を賃貸借しています。 ㈱小田急ハウジング東京都渋谷区100不動産業(100.0)100.0有-当社は厚生福利施設の管理を委託しています。 -㈱小田急SCディベロップメント東京都新宿区100不動産業100.0有-当社は賃貸施設の管理を委託しています。 当社は建物を賃貸しています。 ㈱小田急ビルサービス東京都渋谷区80不動産業100.0有-当社は駅施設の清掃および警備等を委託しています。 - 名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金援助営業上の取引設備の賃貸借(連結子会社) ㈱小田急百貨店東京都新宿区100生活サービス業100.0有-当社は商品を購入しています。 当社は建物を賃貸しています。 小田急商事㈱神奈川県川崎市麻生区50生活サービス業100.0有-当社は商品を購入しています。 当社は建物を賃貸しています。 ㈱小田急リゾーツ東京都渋谷区100生活サービス業100.0有有-当社は建物を賃貸しています。 ㈱ホテル小田急サザンタワー東京都渋谷区400生活サービス業100.0有--当社は建物を賃貸しています。 ㈱小田急レストランシステム東京都渋谷区50生活サービス業100.0有--当社は建物を賃貸しています。 ジローレストランシステム㈱東京都渋谷区100生活サービス業100.0有有--㈱小田急トラベル東京都渋谷区100生活サービス業100.0有有当社は乗車券の販売を委託しています。 -㈱小田急スポーツサービス東京都渋谷区10生活サービス業100.0有---㈱小田急エージェンシー東京都渋谷区50生活サービス業100.0有-当社は広告媒体を提供しています。 -㈱ヒューマニック東京都新宿区10生活サービス業100.0有---㈱小田急フィナンシャルセンター東京都渋谷区30生活サービス業100.0有-当社は経理業務の一部を委託しています。 -㈱小田急保険サービス神奈川県相模原市南区100生活サービス業100.0有---箱根プレザントサービス㈱神奈川県小田原市20生活サービス業(100.0)100.0----小田急食品㈱神奈川県川崎市麻生区60生活サービス業(100.0)100.0有---(持分法適用関連会社) 神奈川中央交通㈱神奈川県平塚市3,160交通業(0.0)45.5有--当社は建物を賃借しています。 (注) 1 「主要な事業の内容」欄には、セグメントの名称を記載しています。 2 「議決権の所有割合」欄の上段(内書)は間接所有割合です。 3 ㈱小田急SCディベロップメントは、特定子会社です。 4 東海自動車㈱および神奈川中央交通㈱は、有価証券報告書を提出している会社です。 5 小田急商事㈱は、連結売上高に占める売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の割合が10%を超えています。 (主要な損益情報等)会社名売上高(百万円)経常利益(百万円)当期純利益(百万円)純資産額(百万円)総資産額(百万円)小田急商事㈱70,4111,9151,3297,05916,992 |
従業員の状況 | 5【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況(2025年3月31日現在) 交通業(人)不動産業(人)生活サービス業(人)全社(人)計(人)6,760(572)1,763(657)2,500(4,446)494(19)11,517(5,694) (注) 1 従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しています。 2 当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。 詳細は、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等〔注記事項〕(セグメント情報等)」に記載のとおりです。 (2) 提出会社の状況 (2025年3月31日現在)従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)3,68243.422.07,997,380 交通業(人)不動産業(人)生活サービス業(人)全社(人)計(人)2,956145874943,682 (注) 1 従業員数は就業人員です。 2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。 (3)労働組合の状況労使間において、特記すべき事項はありません。 なお、提出会社の労働組合の名称および組合員数は、次のとおりです。 (2025年3月31日現在) 名称組合員数(人)上部組織小田急労働組合3,173日本労働組合総連合会・日本私鉄労働組合総連合会 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者6.590.165.279.374.7(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。 3 人事制度(給与・昇格等)において性別による差異はありません。 また、深夜労働を伴う職種における女性の採用が2000年代以降に可能になったため、男性の平均勤続年数が比較的長くなっています。 女性管理職比率の向上に関する取り組み等については、「第2 事業の状況」の「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4) 人的資本・多様性」に記載しています。 ② 連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)(注1)男性労働者の育児休業取得率(%)(注2)労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者㈱小田急箱根-0.060.378.556.0江ノ島電鉄㈱0.0100.034.583.6102.1小田急バス㈱-80.075.583.770.8立川バス㈱3.8100.069.087.430.6小田急ハイウェイバス㈱25.0----㈱江ノ電バス0.00.048.780.248.9㈱東海バス-0.061.961.0105.5㈱小田急エンジニアリング14.3----小田急不動産㈱14.466.756.672.425.8㈱小田急ハウジング4.5※---㈱小田急SCディベロップメント-100.0---㈱小田急ビルサービス4.250.048.777.365.3㈱小田急百貨店10.228.641.971.557.0小田急商事㈱2.240.056.974.3103.6㈱小田急リゾーツ10.0100.063.271.666.5㈱ホテル小田急サザンタワー14.3100.0---㈱小田急レストランシステム11.1100.056.777.690.1ジローレストランシステム㈱-0.046.674.193.2㈱小田急エージェンシー-200.0---箱根プレザントサービス㈱-※71.186.092.6(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。 2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。 なお、「※」は育児休業等の対象となる男性労働者がいないことを示しています。 3 人事制度(給与・昇格等)において性別による差異はありません。 4 「-」および記載のない連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)および「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき選択公表をしていない、もしくは公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。 ③ 連結会社当連結会計年度管理職に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者8.676.541.372.577.2(注) 連結会社における各指標の数値は、提出会社および連結子会社を合計して算出したものです。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営の基本方針当社は、グループ経営の方向性を明確にするために、当社グループが事業を通じて果たすべき役割・責任や社会に存在する意義を示した「グループ経営理念」を掲げ、この理念を実現しグループ価値の最大化を図ることを経営の基本方針としています。 「グループ経営理念」の内容は以下のとおりです。 <グループ経営理念>1 経営理念小田急グループは、お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献します。 2 行動指針私たちは、経営理念の実現のため、3つの精神を忘れることなく、お客さまに「上質と感動」を提供します。 (真摯)私たちは、安全・安心を基本にすべての事業を誠実に推進します。 (進取)私たちは、前例や慣習にとらわれず、よりよいサービスの追求に挑戦します。 (融和)私たちは、グループ内に留まらない外部との連携、社会・環境との共生に取り組みます。 当社グループでは、「グループ経営理念」を実現するため、経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業に向けて~」を策定し、企業価値・地域価値の向上に努めています。 経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業に向けて~」① 全体方針「地域価値創造型企業に向けて」私たちは、小田急沿線や事業を展開する地域とともに成長するために、既成概念に捉われず常に挑戦を続けることで、お客さまの体験や環境負荷の低減など地域に新しい価値を創造していく企業に進化します。 グループ経営理念のもと、サステナビリティ経営を根幹に、地域経済圏発想での事業展開および事業ポートフォリオの最適化を図ることで、地域価値創造型企業としての持続的成長と企業価値向上を両立し、経営ビジョンの実現を目指してまいります。 (参考)経営計画体系 ② 2030年度に向けた成長ストーリー新たな連結財務目標を達成するため、成長領域への積極投資、株主還元の強化、人的資本の拡充の3つの柱に特に重点的に取り組むことで、資本コストや株価を意識した経営の実践を加速させてまいります。 ③ 企業価値向上に向けた財務方針 エクイティ・スプレッドの拡大に向けたROE向上と株主資本コストのコントロールを課題とし、なかでもROE向上のため、「セグメント別営業利益ROAによる目標管理」「継続的な資産入替え」「株主還元の強化」に注力してまいります。 ア 連結財務目標重要指標2026年度計画2030年度目標資本コストや株価を意識した経営ROE※18.0%前回目標※26.2%(+1.8P)10%以上前回目標※27%以上(+3P)利益の成長営業利益540億円前回目標※2500億円(+40億円)800億円前回目標※2700億円(+100億円)財務健全性の確保有利子負債/EBITDA倍率7倍台でコントロール※1 親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(有価証券評価差額除く)※2 2024年5月公表目標 イ 株主還元 2025~2030年度累計で2,000億円の株主還元を実施し、2030年度までに自己資本比率を30%に圧縮してまいります。 基本方針(2023~2026年度)自己資本比率30%の確保を前提に、2023~2026年度の平均で、連結総還元性向40%以上※を目標とした安定的な配当および機動的な自己株式取得を実施※ 4ヵ年合計総還元額/4ヵ年合計親会社株主に帰属する当期純利益額≧40%配当2024年度:1株当たり年間40円を予定(年間30円から配当予想を修正)2025年度:1株当たり年間50円を予定自己株式取得経営環境の変化や業績等を総合的に勘案したうえで実施時期を検討金融機関等の当社株式売却による株式需給バランス悪化への対応も考慮(取得実績)2023年度・2024年度合計:327億円 (2) 経営環境及び優先的に対処すべき課題インバウンド需要の拡大等を事業機会と捉え、重点施策として定めた事業や経営基盤の強化を推進してまいります。 各施策の概要は、以下のとおりです。 ① 事業強化ア 観光需要の取り込み日本一のインバウンド観光ハブ化を目指す新宿と観光地の箱根・湘南を拠点に、沿線全体で国内外の観光客を誘引し、観光拠点での収益拡大や拠点間の移動需要最大化に努めるほか、沿線観光の多拠点化を図ることで、2030年度における観光収益1,200億円、営業利益150億円の達成を目指してまいります。 具体的には、プロモーション強化やデジタル施策連携の実施等を通じて、宿泊・買い物等の需要の取り込み、および箱根・湘南での閑散期における収益の底上げに努めてまいります。 加えて、特急の魅力向上等による当社線利用者・顧客単価の増加や、新たな目的地およびコンテンツの育成・増加による当社線への観光客誘引を図ってまいります。 イ ホテル業の拡大新宿や箱根周辺地域を中心に、既存ホテルのリニューアルや新規ホテルの開発等を進め、旺盛なインバウンド需要を取り込むことで、2030年度における営業利益50億円の達成を目指してまいります。 具体的には、2030年度までに、「旧箱根レイクホテル※」、「箱根ハイランドホテル」、「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」のリニューアルをはじめ、高付加価値ホテルの新規開発やホテルの運営受託を推進するとともに、M&Aの活用を図ってまいります。 ※ 旧箱根レイクホテルは、「RETONA HAKONE」としてリニューアル開業予定(2025年12月)です。 ウ 不動産業の強化従来から取り組む長期保有型の開発・リニューアルや既存物件の収益性向上施策のみならず、短期回収型の投資手法(国内SPC・海外不動産・回転型投資・住宅分譲)を強化し、不動産業の2030年度における営業利益300億円の達成およびROA向上を目指してまいります。 具体的には、新宿駅西口地区開発計画において、新たな体験を実現する商業機能や最新かつハイグレードなオフィス機能、顧客起点のビジネス創発機能の提供等により、新宿エリアの価値向上・収益最大化に取り組むとともに、引き続き海老名駅間地区の開発計画を推進するなど、沿線での不動産開発に努めてまいります。 加えて、短期回収型の手法については、外部環境や取り組み実績のほか、リスク分散等を考慮しながら投資を配分し、短期収益の獲得とROA向上を図ってまいります。 エ 交通業の進化安全・防災対策の強化とサービスの向上や持続可能な運営体制の構築に取り組むほか、観光体験の付加価値向上を図ることで、収益拡大を目指してまいります。 具体的には、当社鉄道事業において、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用したホームドア整備や耐震補強工事、大野総合車両所の移転をはじめとした大規模設備更新を実施するほか、労働人口の減少を見据え、ワンマン運転の導入や駅業務の省力化等により、2035年度における要員30%削減(2020年度比)を図ってまいります。 加えて、これらの取り組みを着実に推進するため、適切な時期での運賃改定を目指してまいります。 また、大涌谷駅における新展望エリア「ちきゅうの谷」のオープン等を通じた箱根の各施設の魅力向上を図るとともに、新型特急ロマンスカーの導入に向けた検討を進めてまいります。 オ ストア・小売業の強化/デジタルによる事業創造積極的な新規出店による事業規模の拡大を図るとともに、店舗運営力の強化やDX施策の実施等を通じた生産性向上に取り組むことで、2030年度におけるストア業の営業利益率3%超を目指してまいります。 また、ソリューション開発・提供を強みとしたデジタルによる新規事業の創造に努めてまいります。 具体的には、ストア・小売業において、既存店舗の改装による少人数運営体制の構築および売場面積の最大化、ならびにセルフレジやAIを活用した提案発注システムによる運営効率化等に努めるとともに、MD戦略やオペレーション改革等を実行してまいります。 また、デジタル領域では、沿線起点で新規事業を検討するほか、「WOOMS」をはじめとした新規事業の早期黒字化を図ってまいります。 ② 経営基盤の強化 概要と取り組みの例人的資本の拡充構造改革の推進や人財確保をはじめとした重点課題を踏まえた人的資本の投下により、従業員エンゲージメントと労働生産性の向上を図ることで、事業成長を目指してまいります。 ●私鉄業界トップを目指した労働生産性の向上および人財投資の推進●エンゲージメントサーベイを活用した福利厚生施策等の実施●不動産業等の成長領域における有資格者の育成や専門人財・即戦力の採用●経営管理能力や専門スキルの獲得を可能とするモデルキャリアパスの策定・運用環境再エネ活用、バスのEV化等による脱炭素化およびTNFD提言に基づく情報開示を推進してまいります。 ●EVバス(電動バス)を2030年度までに約500台導入※ ※ 神奈川中央交通㈱での導入台数を含みます。 ●不動産(新規・既存物件)の環境性能評価の取得推進DX情報システム環境の最適化、情報セキュリティの確保および人財育成に向けた各種施策を推進してまいります。 ●クラウド環境の活用推進による最新技術への対応力強化●DX施策が企画・実行可能な高度スキルを有する人財の育成(2026年度末までに約520名育成)ガバナンス人権尊重への取り組み、リスクマネジメント方針に基づくコンプライアンス意識の醸成および取締役会の監督機能強化を通じてガバナンスの向上を目指してまいります。 ●サステナビリティアンケートの実施を通じた取引先との連携拡充●外部機関による取締役会の評価を活用した実効性向上 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) サステナビリティ全般当社グループは、経営理念を「お客さまの“かけがえのない時間(とき)”と“ゆたかなくらし”の実現に貢献します。 」と定めています。 環境や社会の持続性に配慮しながら継続的な企業成長を目指す「サステナビリティ経営の推進」はその根幹を成すものです。 経営計画体系において、経営ビジョン「UPDATE 小田急」の上位概念となる不変の考え方として「サステナビリティ経営の推進」を位置付けることで、6つのマテリアリティ(重要テーマ)を経営の中心に据え、社会課題の解決を通じた持続可能な成長を実現していきます。 マテリアリティ1.安全・安心・安全・安心を最優先した公共交通サービスの提供・誰もが安心して暮らせる社会の追求2.まちづくり・地域社会・職,住,商,学・遊、ウェルネスを兼ねそなえたまちづくりの実現・地域資源を活かしたまちの発展3.日々のくらしと観光体験・テクノロジーを活用したゆたかなライフスタイルの推進・その地域ならではの観光体験の提供4.環境(カーボンニュートラル)・省エネ、再エネ、電動化、地域との連携による脱炭素社会の実現・「Beyond Waste」を目指した資源循環社会の実現5.人的資本の強化・すべての社員が自分らしく働ける企業風土の醸成・持続的な成長を実現するための価値創造型人財の育成・配置6.ガバナンス・すべてのステークホルダーの期待に応える最適なガバナンス体制の実現 ① ガバナンス当社グループは、環境や社会の持続性に配慮しながら事業の継続・発展を実現するサステナビリティ経営をグループ全体で浸透・推進するとともに、お客さま・社会・市場・従業員等のさまざまなステークホルダーとの強固な信頼関係の構築を通じて企業価値の向上を実現します。 そして、サステナビリティ推進に関する施策の企画立案や推進等に関する事項の協議や推進指標の設定・進捗確認等を行う機関として、サステナビリティ担当執行役員が委員長を務めるサステナビリティ推進委員会を設置しています。 取締役社長は同委員会から報告を受け、目標に向けた進捗状況やリスク・機会等を監視するとともに、それらの内容は執行役員会、取締役会にも報告され、協議のうえ、必要により指示を出すことにしています。 同委員会で協議した事項は、当社各部・室および当社グループ全体で共有・連携を図り、取り組みを推進します。 (サステナビリティ推進委員会体制図)② 戦略、指標及び目標外部環境の変化や当社グループの事業特性等を踏まえ、以下のようにリスク・機会を整理しています。 リスク機会 ・少子高齢化による沿線人口・生産年齢人口の減少・自然災害による事業影響・物価の上昇や金利の上昇・適正な労働力確保に対する懸念・ライフスタイルの変化やデジタル化による 各事業の利用者減少・サイバー攻撃による情報漏洩や人権侵害等の 企業不祥事による社会的信頼の棄損・安全に対する信頼の棄損・交通弱者の増加に伴う公共交通の利用ニーズ拡大・デジタルの活用によるリアルサービスの質的転換、 価値向上・地域の社会課題解決を通じた事業領域の拡大、 居住エリアの役割の多様化・サステナビリティ意識の高まり ・インバウンドの大幅な伸び 当社グループは日本屈指の観光地や中核都市を複数持ち、さまざまな需要回復の影響を大きく享受することが期待できるほか、一定の人口を持つ都市が集積する小田急沿線は、多様な地域特性を有するがゆえに数多くの社会課題が存在しており、これらをビジネスとして解決することで新しい事業機会につなげるとともに、個性を持ったまちの形成を通じて新たな価値を創出していきます。 なお、マテリアリティとして選定した各項目において向き合う主な社会課題は以下のとおりです。 これらの社会課題を解決することを通じて、マテリアリティの実現、ひいてはサステナビリティ経営の推進につなげます。 サステナビリティ経営の推進においては、さまざまなステークホルダーとの健全かつ建設的な関係性の構築が不可欠です。 小田急グループでは、すべてのステークホルダーに対する人権尊重へのコミットメントとして「小田急グループ人権方針」を制定しています。 これを基盤に、人権・サステナビリティに配慮した調達・サプライチェーン構築を行うための「小田急グループ サステナブル サプライチェーン方針」を制定しているほか、従業員への還元や取引先への配慮を中心とした収益・成果の適切な配分に対する姿勢を明記した「マルチステークホルダー方針」、従業員が安全に、また安心感ややりがいを持って働き続けられる環境を維持・確保するための「カスタマーハラスメント対応方針」、社会規範や企業理念を理解し、良識と責任を持って行動することを定めた「腐敗行為防止方針」等を制定し、それぞれの方針に基づく運用を行っています。 とりわけ、人権リスクを網羅したリスクシナリオによるリスクマネジメント活動への反映、「ビジネスと人権」に関する役員および従業員の幅広い階層を対象にした教育・研修、サステナビリティアンケートの実施をはじめとする取引先とのコミュニケーション等を中心に、人権対応の取り組みを強化しています。 ③ リスク管理地域価値創造型企業として地域に価値を提供し続けるために、環境変化を的確に捉え、社会課題を解決していくことが求められています。 サステナビリティ推進委員会の事務局となる経営戦略部が主体となって、マテリアリティの進捗状況を確認し、その見直しを検討するなかで、各部・室、グループ会社と連携してリスク・機会に関する精査を行い、検討内容を同委員会で協議するとともに、必要に応じて取締役会・執行役員会および取締役社長に報告します。 (2) 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)当社グループでは気候変動問題を含む環境対応は重要な経営課題として位置づけ、2021年9月に「小田急グループ カーボンニュートラル2050」を策定するとともに、TCFDへの賛同を表明しました。 また、これらに基づきカーボンニュートラルへの取り組みを進めるとともに、当社グループの「TCFD提言に基づく情報」を取りまとめました。 なお、リスクと機会については、交通業、不動産業、生活サービス業のすべての事業を対象に分析を行いました。 今後もTCFD提言に基づく情報開示を進めるとともに、気候変動問題等の環境対応に積極的に取り組みます。 ① ガバナンス当社グループでは、サステナビリティ担当執行役員が委員長を務めるサステナビリティ推進委員会を設置しています。 その中で、環境長期目標を含めた行動指針「小田急グループ カーボンニュートラル2050」推進に関する事項の協議および気候関連のリスク・機会についての特定等を行っています。 また、取締役社長は同委員会から報告を受け、目標に向けた進捗状況やリスク・機会等を監視するとともに、それらの内容は執行役員会、取締役会にも報告され、協議のうえ、必要により指示を出すことにしています。 同委員会で協議した事項は、当社各部・室および当社グループ全体で共有・連携を図り、取り組みを推進しています。 ② 戦略 ア リスクと機会当社グループにおいて交通業、不動産業、生活サービス業の重要なリスクおよび機会について分析した結果は次のとおりです。 なお、気候変動がもたらすリスクは、TCFD提言に合わせて、低炭素社会への移行に伴うリスク(移行リスク、主に1.5℃シナリオ※1)と物理的な影響に伴うリスク(物理的リスク、主に4℃シナリオ※1)に分類し、検討しました。 分析においては、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、IEA(国際エネルギー機関)等のシナリオを参照しました。 イ リスク・機会への対応当社グループでは、重要なリスク・機会に対し「小田急グループ カーボンニュートラル2050」とともに、以下の表のとおり対応しています。 対応策移行リスク省エネ車両・設備の導入/新規物件への先進技術導入/EV・FCVバスの導入/再生可能エネルギーの更なる導入物理的リスク異常気象時における施設への安全対策/災害時避難や復旧に備えた体制の確立/防災訓練の実施機会回生電力の更なる有効活用/グループ交通網の再エネ100%化等環境優位性のPR/シームレスかつ利便性の高いMaaSの推進/サステナブルなライフスタイルの提案/ウェイストマネジメント事業「WOOMS」の推進 ③ リスク管理「小田急グループ カーボンニュートラル2050」の実現に向けて、サステナビリティ担当執行役員が委員長を務めるサステナビリティ推進委員会においてCO2排出量を削減するための施策の計画・立案・進捗管理を四半期に1回程度行っています。 また、戦略において特定した気候変動によるリスクと機会について、分析内容の更新や取り組みの進捗を同委員会で協議するとともに、必要に応じて取締役会・執行役員会および取締役社長に報告します。 協議した事項は、当社各部・室および当社グループ全体で共有・連携を図っています。 なお、自然災害等発生したリスクに対しては、危機管理規則および事業継続計画(BCP)に基づき対応を行います。 これらはリスクマネジメント担当執行役員が委員長を務めるリスクマネジメント委員会にて定期的に見直しを図り、レジリエンス強化に努めています。 ④ 指標及び目標「小田急グループ カーボンニュートラル2050」の中で環境長期目標を設定しています。 <環境長期目標>小田急グループは2050年度CO2排出量実質「0」をめざします。 その達成に向け2030年度CO2排出量△50%(2013年度比)をめざします。 ※ 2024年度からのグループ鉄軌索道の完全再エネ化に伴い、2030年度目標を達成しました。 ※ 2024年3月、CO2排出量算定において調整後排出係数使用に変更するとともに、環境長 期目標の対象会社をすべての連結子会社へ拡大し、基準年度(2013年度)から再集計しまし た。 ※ 構造変化(2024年4月1日UDS㈱および沖縄UDS㈱の連結除外)を、基準年度(2013 年度)以降のCO2排出量に反映しました。 (3) 自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)当社グループでは、地域および当社グループの持続的成長を実現させていくためには、事業と自然環境との関連性を把握し、事業リスク、機会の把握およびそれらの対応に取り組むことが重要であると考え、2025年3月に自然資本と事業との関連性やリスク、機会を評価し開示するためのフレームワークを提供している「TNFD提言に沿った情報」を開示しました。 ① ガバナンスア サステナビリティ推進体制当社グループにおけるサステナビリティ推進体制は、マテリアリティ推進体制およびTCFDで開示している通り、サステナビリティ担当執行役員が委員長を務める「サステナビリティ推進委員会」が社内関係部門・グループ各社と連携するという体制になっています。 事業と自然との依存、影響関係および、それらに紐づく自然関連リスク、機会においても、同様にサステナビリティ推進体制に基づき管理されており、取締役社長は同委員会から報告を受け、目標に向けた進捗状況やリスク・機会等を監視するとともに、それらの内容は執行役員会、取締役会にも報告され、協議のうえ、必要により指示を出すことにしています。 同委員会で協議した事項は、当社各部・室および当社グループ全体で共有・連携を図り、取り組みを推進しています。 イ ステークホルダーに対する方針サステナビリティ経営の推進には、さまざまなステークホルダーとの健全かつ建設的な関係性の構築が不可欠です。 人権尊重へのコミットメントとして「小田急グループ人権方針」を策定するとともに、人権尊重・サステナビリティに配慮した調達・サプライチェーン構築を行うため「小田急グループ サステナブル サプライチェーン方針」を策定しています。 これらの方針は、当社グループの従業員、お客さまや地域のみなさまを含め、当社グループ事業に関わる取引先を含めたサプライチェーン全体に適応されます。 各方針の遵守を通じて、すべてのステークホルダーの人権尊重およびグリーン調達の取り組みを推進しています。 ② 戦略事業活動により自然環境に与えるネガティブな影響を最小化し、ポジティブな影響を最大化するためには、事業と自然との関わり、関連するリスク、機会を把握する必要があります。 そこで、2024年度よりTNFDフレームワークに沿って当社グループセグメントごとの依存、影響度およびリスク、機会の特定、評価を実施しています。 2024年度における分析は、当社グループの事業と自然との関連性を網羅的に把握するために、主要セグメントである交通業、不動産業、生活サービス業および、これら事業の調達品生産、製造過程(上流)を対象としました。 生活サービス業は多様な事業を含むため、飲食料や衣類などの調達品の観点で自然との関連性が強いと想定された百貨店業、ストア・小売業、ホテル業、レストラン飲食業を対象としました。 TNFDフレームワークで自然関連課題の評価を行う分析手法として推奨されている、LEAPアプローチに沿って自然資本との関連性およびリスク、機会を分析、評価しています。 (LEAPアプローチ)ア 自然資本への依存、影響項目の把握事業と自然との接点の把握においては、TNFDで推奨されている分析ツールの1つであるENCORE※1を用いて評価しています。 分析結果を踏まえ、交通業、不動産業では、重機等を用いる建設やメンテナンスのプロセスが自然への影響が大きく、生活サービス業では食品や飲料などの調達物生産過程が自然への依存が大きいと認識しています。 ※1 ENCORE:国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC) 他が開発した、経済活動と自然との関わりである依存、影響関係を分析するツール(2024年 6月分析) 「自然資本に関連する事業プロセスの特定とヒートマップ評価」の詳細はHPをご確認ください。 https://www.odakyu.jp/sustainability/carbon-neutral/tnfd/ ENCORE分析の結果から、特に依存、影響度が大きい(High、Very High)と評価された項目を、当社グループの事業が依存している重要な自然資本および、事業を通じて自然に及ぼす重要な影響と評価しました。 重要な依存、影響項目と当社グループ事業の関係性をまとめた結果は、以下の図に示す通りです。 (当社グループ事業における生物多様性と自然資本との関わり) イ 優先地域TNFDにおける優先地域とは、自然の脆弱性が高く、生物多様性にとって重要な「要注意地域」および、事業にとって重要な自然への依存、影響、リスク、機会が存在する「マテリアルな地域」の集合とされています。 要注意地域を把握するため、自社操業拠点および鉄道路線を対象に地域分析を実施しました。 TNFDガイダンスを参考として、生物多様性の重要性、水ストレスの観点から分析を行いました。 生物多様性の重要性が高い地域は、IBAT※2、QGIS※3を用いて、操業拠点1km圏内および鉄道路線上に、生物多様性重要地域(KBA)および世界保護地域データベースに登録されている保護地域に位置しているかを分析しました。 また、Aqueduct Water Risk Atlas※4を用いて、操業拠点の水ストレスを評価しました。 ※2 IBAT(Integrated Biodiversity Assessment Tool):UNEP-WCMCなどが開発 した生物多様性評価ツール※3 QGIS:地理空間データを扱うためのGISソフト※4 Aqueduct Water Risk Atlas:世界資源研究所が開発した水関連リスク評価のツール 分析の詳細はHPをご確認ください。 https://www.odakyu.jp/sustainability/carbon-neutral/tnfd/ 分析の結果、生物多様性の重要性が高い地域として、神奈川県の箱根、江の島、大山、東京都の多摩川周辺に位置する鉄道や宿泊施設、レストランがKBAまたは保護区、あるいはその両方に位置していることを特定しました。 一方で、国内拠点はいずれにおいても、水ストレスが高い地域には位置していないことを確認しています。 マテリアルな地域としては、自然資本である景観や緑地等を観光資源として活用しながら事業展開している箱根、江の島が該当すると考えています。 今後は、これら重要な優先地域を考慮して自然関連課題解決の取り組みを推進していきます。 ウ リスクと機会 特定した依存・影響関係から想定される事業リスク・機会を検討した結果は次の通りです。 なお、自然関連リスク・機会の特定にあたって、TNFDシナリオガイダンスを参照して当社グループ事業にとって重要な要素が将来的にどのように変化する可能性があるかを検討し、極端な二つの将来世界であるシナリオを想定しました。 想定したそれぞれのシナリオでどのようなリスク、機会が顕在化するのか、影響がどう変化するのかを評価しました。 参照:TNFDシナリオガイダンスv1.0https://tnfd.global/wp-content/uploads/2023/09/Guidance_on_scenario_analysis_V1.pdf?v=1695138235シナリオ①:保全推進シナリオ(気候変動や自然保全に関する規制が進み、市場の関心も高ま った結果、自然劣化が抑制され、当社グループでも自然関連課題に対する取り組 みを促進する。 )シナリオ②:劣化進行シナリオ(気候変動や自然保全に関する規制は既存の取り組み以上に発 展せず、市場の関心も薄い結果、自然劣化が進み、当社グループの取り組み状況 も発展しない世界) (リスク・機会一覧) リスク、機会の検討を通じて、自然劣化が進行することで箱根や江の島など観光地で展開している事業がリスクに晒されることが分かり、要注意地域にも該当する地域であることから、これら操業地域での事業の重要性が高いと捉えています。 当社は環境ビジョンの取り組みの一つとして自然資源の保全・活用を掲げており、植林や美化清掃活動を通じた土地再生への貢献や、環境保全活動への寄付など、優先地域における自然保全活動の取り組みを進めており、持続可能な共生圏を目指しています。 今回特定したリスク、機会の対応策については、今後グループ全体の事業戦略で検討すべき事項と認識しています。 なお、影響項目である「気候調節機能」「GHG排出」に紐づくリスク、機会は「 (2) 気候関連財務情開示タスクフォース(TCFD) ② 戦略」に記載のとおりです。 ③ リスクと影響の管理当社グループでは、「小田急グループリスクマネジメント方針」に基づき「リスクマネジメント委員会」を軸とした推進体制を構築し、自然関連課題も含めた事業のリスクの洗い出しや個別リスクへの対応を行うとともに、主要なグループ会社で構成する「小田急グループ・リスクマネジメント連絡会」を通じて情報共有や連携を図っています。 当社グループのリスクマネジメントの基本原則としては、リスクを把握し顕在化を防止する未然防止と、リスク発生時の対応を検討する事業継続活動という2つのステップにおいて、適切な意思決定を行い、実行することとしています。 特に未然防止ステップでは、毎年グループ全体で統一的な手法によって重要なリスクを洗い出し、対策の実行、見直しというマネジメントシステムを導入しています。 サステナビリティ関連課題は、サステナビリティ担当執行役員が委員長を務める「サステナビリティ推進委員会」において審議されています。 自然関連課題特定のため、直接操業およびサプライチェーンの上流工程のうち、調達品生産、製造過程対象として、外部ツールを活用して事業と自然との接点である依存、影響関係の評価を行っています。 自然関連のリスク、機会については、関連する依存、影響項目の評価結果、生物多様性にとって重要な地域であるか、事業規模、発生可能性などの情報を元に、定性的に評価しています。 自然関連課題の分析内容の更新や取り組みの進捗は、その他のサステナビリティ課題とともに同委員会で審議しており、必要に応じて取締役会、執行役員会および取締役社長に報告します。 審議した事項は、当社各部・室および小田急グループ全体で共有・連携を図っています。 ④ 指標と目標TNFDが開示を推奨しているグローバル中核指標に基づいて、自然関連の依存・インパクトに関して、当社グループでは下記の自然関連指標・目標を選定しています。 また、水質や土壌の汚染につながる物質量は、法規制を遵守して管理しています。 今後、その他の指標についても、特定した依存、影響、リスク、機会の内容を踏まえ、当社グループが管理すべき自然関連指標を引き続き検討し、情報把握および目標設定に努めていきます。 (4) 人的資本・多様性① 戦略 <人財に関する基本的な考え方> 当社グループでは、経営ビジョンの実現に向けたマテリアリティの一つとして「人的資本の強化」を選定しています。 また、中期経営計画において、「労働人口の減少を見据えた構造改革の推進および人財確保」「働きやすさ・働きがいの向上」「成長領域への重点的な人的投資」「次世代経営人財の計画的育成」の4つを人的資本の拡充の重点課題と設定し、各種施策を推進しています。 重点課題を踏まえた戦略的な人的資本の投下を進め、従業員エンゲージメントと労働生産性の向上を通じて事業成長を目指すとともに、従業員エンゲージメントと労働生産性の向上施策については、定期的なモニタリングを通じて視覚化し改善を進めていきます。 <人財マネジメントポリシー> 価値創造型人財小田急で働くすべての人が「UPDATE 小田急」につながる新しい価値を創造していく大切にしたいこと:・自分の仕事を通して地域に「価値」を生み出していくこと・「価値」とは、お客さまや共に働く仲間たちの心を動かし、会社やビジネスパートナーの発展に寄与し、そして地域とともに自分自身の成長を生み出していくこと 多様かつ持続的に価値の総和が積みあがることで、「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業に向けて~」の実現につながっていく 価値創造型人財の行動原理:地域に新しい価値を生み出す人財とは?1.「顧客とは?社会とは?」を自分ごととして問い続け、自ら学び続ける2.顧客や社会にとっての価値を内部のみではなく、外部に積極的に発信して、共鳴、共感を得る3.自前主義、委託主義を脱却し、最適なパートナーとともに、多様な視点から共創し、価値を創造していく 重点課題①労働人口の減少を見据えた構造改革の推進および人財確保・私鉄業界トップの労働生産性を目指し、人財投資を推進(当社実績)当社鉄道事業における持続可能な運営体制(要員体制2035年度△30% ※2020年度比)を構築していくほか、2023年度から3ヵ年通算で年収ベースを約18%引き上げるなどの施策を実施しています。 例:2025年春闘では、組合要求に史上初の満額回答 年収最大150万円以上増加(2022年度比・モデル年収) 管理職は、最短31歳で年収1,000万円を実現 重点課題②働きやすさ・働きがいの向上・エンゲージメントサーベイを活用した施策の実施グループ独身寮の新設等の福利厚生の充実、食事補助の拡充および現業施設等の職場環境の改善を進めていきます。 ・働きやすい環境づくり当社では、多様な人財が仕事と家庭を両立しやすい環境を整えるために、法定を上回る内容でさまざまな両立支援制度を導入し、制度の理解・浸透・活用促進を進めています。 (主な両立支援制度)育児育児休業:最長で子が3歳に達するまで、最大6回に分割して取得可能育児短時間勤務:小学校4年を終了するまで取得可能配偶者出産休暇:5日間の有給休暇を付与 等介護被介護者1人につき、連続休業、指定日休業、短時間勤務を最大3年取得可能 等治療休務・休職制度がん等の治療短時間勤務、セルフケア休暇 等啓発・その他監督者向けD&I・両立支援研修育児者向けセミナー・介護者向けセミナー妊活・産婦人科・小児科相談窓口の整備、情報発信 等 (2024年度の数値効果)女性育児休業取得率100.0%配偶者出産休暇取得率93.0%年次有給休暇取得率90.2%自己都合離職率1.9%入社3年後定着率(新卒)88.9% ・継続的な男性育児休業取得と女性活躍の推進当社では、女性活躍推進に関する数値目標を設定し、その実現に向けて取り組んでいます。 高い男性育児休業取得率および取得日数を実現しているほか、2021年4月に初の女性執行役員登用後、2023年4月には女性グループ会社社長就任、2024年6月には女性取締役登用など、今後も女性のキャリア促進に積極的に取り組みます。 (男性育児休業取得に関する実績・目標) 2023年度実績2024年度実績2030年度目標男性育児休業取得率92.0%90.1%100.0%男性育児休業取得日数(平均値)84.5日82.0日- (女性活躍に資する風土づくり施策)プレママ面談産休前に、休業中の過ごし方や復職後の働き方について考える目的で、本人・上司・人事部の三者で面談を実施しています。 育休者懇談会復職セミナースムーズな復職や仕事と育児の両立に向けて、育休者同士や先輩社員との交流等の機会を設けています。 女性活躍セミナーライフイベントを経ても意欲的に働き続けることを目指し、セルフマネジメントを学ぶワークショップや各種啓発施策等を開催しています。 ・若年層支援若年層を中心とした処遇改善のほか、入社後の独身寮でのフォロー体制や帰省交通費支援制度等の社会的・経済的な自立支援を行うなど、優秀な人財の獲得と定着に向けた取り組みを継続的に推進しています。 ・人権の尊重小田急グループ人権方針を踏まえ、階層別研修において講義を行うなど、人権に関する教育機会の充実を図っています。 ・社内コミュニケーションの強化年度計画の策定を所属員全員参加型で行う「未来創造会議」をはじめとした社員同士の対話の機会を多く設けています。 管理職を中心にコーチング研修を実施し、上司のコミュニケーションスキルの向上を図っているほか、すべての社員を対象に上司と部下のキャリア対話の機会を年1回以上設けていきます。 ・多様な人財の活躍推進当社では、さまざまな特性を持つ社員一人ひとりが力を発揮し活躍できる職場環境づくりに努めています。 2003年に特例子会社㈱ウェルハーツ小田急を設立し、障がい者の社会参加・自立をサポートしています。 (障がい者雇用率)2025年3月末 3.7%※ 法定雇用率 2.5%(2025年3月末現在)※ 法定雇用率は段階的な引き上げが見込まれています(2026年7月に2.7%を予定) ・健康経営の推進当社では、社員や社員を支える家族が心身共に健康であることが個人の活力向上や組織の活性化を生み、企業の持続的な成長につながるものと考えることから、「健康管理から疾病を未然に防ぐための健康支援」に重点を置いた健康経営に積極的に取り組んでいます。 各健康経営施策を通じて、「アブセンティーイズム※1の低減」、「プレゼンティーイズム※2の低減」、「ワーク・エンゲージメントの向上」を実現し、安全で安定したサービスの提供につなげます。 ※1 病欠※2 職場に出勤しているが、何らかの健康問題によって業務の能率が落ちている状況 ・価値創造行動の加速当社では、社員の挑戦を引き出す制度として、新規事業のアイデア公募制度や労働時間の20%を所属部署とは異なる社内プロジェクトに参画できる制度を構築し、社員の自主性に基づく挑戦を促進しています。 既に新規事業5件が事業化されるとともに、これまで本社社員の約18%(延べ人数)が社内プロジェクトに参加するなど、継続的に成果が出ています。 重点課題③成長領域への重点的な人的投資・人財ポートフォリオの構築グループの持続的な成長を実現しながら「地域価値創造型企業」を目指すために必要な事業領域ごとの人財像を明らかにしたうえで、育成や採用を通じて最適な人財ポートフォリオの実現を目指します。 具体的には、不動産・ホテル・ストア・観光・デジタル領域毎に有資格者の育成、専業会社との人財交流等をKPIに設定します。 KPI実現に向け、当社ではデジタル領域においてDX施策が企画・実行可能な高度スキルを有する人財の育成(2026年度末までに約520名)を行うほか、資格・役割に応じた各種研修も計画的・体系的に実施しています。 また、金融機関や不動産専業会社の役員級・事業推進者等、外部からの専門人財や即戦力の採用を推進していきます。 ・従業員のスキルアップ事業運営上必要な資格の保有者を確保するとともに、自己啓発意欲を高め、従業員の能力開発に資することを目的として、「資格取得支援制度」を2012年度に制定しました。 2023年度にはDX推進に向けてデジタル関連の対象資格を拡充するなど、社員へ学びの機会を提供しています。 (当社資格取得支援制度 対象資格数) (当社資格取得支援制度 申請数)2012年度2021年度2023年度以降 2022年度2023年度2024年度56資格78資格97資格 168件170件151件 重点課題④次世代経営人財の計画的育成・モデルキャリアパスの策定経営管理能力や事業の専門スキルが獲得できるモデルキャリアパスを策定するほか、モデルに基づく積極的な若手社員の登用等の配置や教育を実施していきます。 ・部長クラスの意思決定力・組織マネジメント力向上役員候補者である部長クラスは、トップビジネスリーダーに必要なスキルとマインドを獲得するための他流試合型研修プログラムを受講し、意思決定力・組織マネジメント力を高めるなど、経営人財候補の母集団を確保しています。 ② 指標及び目標 (女性活躍推進に関する当社グループの実績・目標) 2024年度実績2030年度目標2050年度目標女性従業員(正社員)比率14.8%20.0%35.0%女性管理職比率8.6%15.0%30.0%男性育児休業取得率76.5%100.0%100.0%(注)1 当社および連結子会社を合計して算出したものです。 (注)2 男性育児休業取得率について、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉 に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族 介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号 における育児休業等の取得割合を算出したものです。 (女性活躍推進に関する当社の実績・目標) 2024年度実績2030年度目標2050年度目標女性従業員(正社員)比率9.8%15.0%35.0%女性管理職比率6.5%12.0%30.0%男性育児休業取得率90.1%100.0%100.0%(注) 男性育児休業取得率について、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。 |
戦略 | ② 戦略、指標及び目標外部環境の変化や当社グループの事業特性等を踏まえ、以下のようにリスク・機会を整理しています。 リスク機会 ・少子高齢化による沿線人口・生産年齢人口の減少・自然災害による事業影響・物価の上昇や金利の上昇・適正な労働力確保に対する懸念・ライフスタイルの変化やデジタル化による 各事業の利用者減少・サイバー攻撃による情報漏洩や人権侵害等の 企業不祥事による社会的信頼の棄損・安全に対する信頼の棄損・交通弱者の増加に伴う公共交通の利用ニーズ拡大・デジタルの活用によるリアルサービスの質的転換、 価値向上・地域の社会課題解決を通じた事業領域の拡大、 居住エリアの役割の多様化・サステナビリティ意識の高まり ・インバウンドの大幅な伸び 当社グループは日本屈指の観光地や中核都市を複数持ち、さまざまな需要回復の影響を大きく享受することが期待できるほか、一定の人口を持つ都市が集積する小田急沿線は、多様な地域特性を有するがゆえに数多くの社会課題が存在しており、これらをビジネスとして解決することで新しい事業機会につなげるとともに、個性を持ったまちの形成を通じて新たな価値を創出していきます。 なお、マテリアリティとして選定した各項目において向き合う主な社会課題は以下のとおりです。 これらの社会課題を解決することを通じて、マテリアリティの実現、ひいてはサステナビリティ経営の推進につなげます。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ① 戦略 <人財に関する基本的な考え方> 当社グループでは、経営ビジョンの実現に向けたマテリアリティの一つとして「人的資本の強化」を選定しています。 また、中期経営計画において、「労働人口の減少を見据えた構造改革の推進および人財確保」「働きやすさ・働きがいの向上」「成長領域への重点的な人的投資」「次世代経営人財の計画的育成」の4つを人的資本の拡充の重点課題と設定し、各種施策を推進しています。 重点課題を踏まえた戦略的な人的資本の投下を進め、従業員エンゲージメントと労働生産性の向上を通じて事業成長を目指すとともに、従業員エンゲージメントと労働生産性の向上施策については、定期的なモニタリングを通じて視覚化し改善を進めていきます。 <人財マネジメントポリシー> 価値創造型人財小田急で働くすべての人が「UPDATE 小田急」につながる新しい価値を創造していく大切にしたいこと:・自分の仕事を通して地域に「価値」を生み出していくこと・「価値」とは、お客さまや共に働く仲間たちの心を動かし、会社やビジネスパートナーの発展に寄与し、そして地域とともに自分自身の成長を生み出していくこと 多様かつ持続的に価値の総和が積みあがることで、「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業に向けて~」の実現につながっていく 価値創造型人財の行動原理:地域に新しい価値を生み出す人財とは?1.「顧客とは?社会とは?」を自分ごととして問い続け、自ら学び続ける2.顧客や社会にとっての価値を内部のみではなく、外部に積極的に発信して、共鳴、共感を得る3.自前主義、委託主義を脱却し、最適なパートナーとともに、多様な視点から共創し、価値を創造していく 重点課題①労働人口の減少を見据えた構造改革の推進および人財確保・私鉄業界トップの労働生産性を目指し、人財投資を推進(当社実績)当社鉄道事業における持続可能な運営体制(要員体制2035年度△30% ※2020年度比)を構築していくほか、2023年度から3ヵ年通算で年収ベースを約18%引き上げるなどの施策を実施しています。 例:2025年春闘では、組合要求に史上初の満額回答 年収最大150万円以上増加(2022年度比・モデル年収) 管理職は、最短31歳で年収1,000万円を実現 重点課題②働きやすさ・働きがいの向上・エンゲージメントサーベイを活用した施策の実施グループ独身寮の新設等の福利厚生の充実、食事補助の拡充および現業施設等の職場環境の改善を進めていきます。 ・働きやすい環境づくり当社では、多様な人財が仕事と家庭を両立しやすい環境を整えるために、法定を上回る内容でさまざまな両立支援制度を導入し、制度の理解・浸透・活用促進を進めています。 (主な両立支援制度)育児育児休業:最長で子が3歳に達するまで、最大6回に分割して取得可能育児短時間勤務:小学校4年を終了するまで取得可能配偶者出産休暇:5日間の有給休暇を付与 等介護被介護者1人につき、連続休業、指定日休業、短時間勤務を最大3年取得可能 等治療休務・休職制度がん等の治療短時間勤務、セルフケア休暇 等啓発・その他監督者向けD&I・両立支援研修育児者向けセミナー・介護者向けセミナー妊活・産婦人科・小児科相談窓口の整備、情報発信 等 (2024年度の数値効果)女性育児休業取得率100.0%配偶者出産休暇取得率93.0%年次有給休暇取得率90.2%自己都合離職率1.9%入社3年後定着率(新卒)88.9% ・継続的な男性育児休業取得と女性活躍の推進当社では、女性活躍推進に関する数値目標を設定し、その実現に向けて取り組んでいます。 高い男性育児休業取得率および取得日数を実現しているほか、2021年4月に初の女性執行役員登用後、2023年4月には女性グループ会社社長就任、2024年6月には女性取締役登用など、今後も女性のキャリア促進に積極的に取り組みます。 (男性育児休業取得に関する実績・目標) 2023年度実績2024年度実績2030年度目標男性育児休業取得率92.0%90.1%100.0%男性育児休業取得日数(平均値)84.5日82.0日- (女性活躍に資する風土づくり施策)プレママ面談産休前に、休業中の過ごし方や復職後の働き方について考える目的で、本人・上司・人事部の三者で面談を実施しています。 育休者懇談会復職セミナースムーズな復職や仕事と育児の両立に向けて、育休者同士や先輩社員との交流等の機会を設けています。 女性活躍セミナーライフイベントを経ても意欲的に働き続けることを目指し、セルフマネジメントを学ぶワークショップや各種啓発施策等を開催しています。 ・若年層支援若年層を中心とした処遇改善のほか、入社後の独身寮でのフォロー体制や帰省交通費支援制度等の社会的・経済的な自立支援を行うなど、優秀な人財の獲得と定着に向けた取り組みを継続的に推進しています。 ・人権の尊重小田急グループ人権方針を踏まえ、階層別研修において講義を行うなど、人権に関する教育機会の充実を図っています。 ・社内コミュニケーションの強化年度計画の策定を所属員全員参加型で行う「未来創造会議」をはじめとした社員同士の対話の機会を多く設けています。 管理職を中心にコーチング研修を実施し、上司のコミュニケーションスキルの向上を図っているほか、すべての社員を対象に上司と部下のキャリア対話の機会を年1回以上設けていきます。 ・多様な人財の活躍推進当社では、さまざまな特性を持つ社員一人ひとりが力を発揮し活躍できる職場環境づくりに努めています。 2003年に特例子会社㈱ウェルハーツ小田急を設立し、障がい者の社会参加・自立をサポートしています。 (障がい者雇用率)2025年3月末 3.7%※ 法定雇用率 2.5%(2025年3月末現在)※ 法定雇用率は段階的な引き上げが見込まれています(2026年7月に2.7%を予定) ・健康経営の推進当社では、社員や社員を支える家族が心身共に健康であることが個人の活力向上や組織の活性化を生み、企業の持続的な成長につながるものと考えることから、「健康管理から疾病を未然に防ぐための健康支援」に重点を置いた健康経営に積極的に取り組んでいます。 各健康経営施策を通じて、「アブセンティーイズム※1の低減」、「プレゼンティーイズム※2の低減」、「ワーク・エンゲージメントの向上」を実現し、安全で安定したサービスの提供につなげます。 ※1 病欠※2 職場に出勤しているが、何らかの健康問題によって業務の能率が落ちている状況 ・価値創造行動の加速当社では、社員の挑戦を引き出す制度として、新規事業のアイデア公募制度や労働時間の20%を所属部署とは異なる社内プロジェクトに参画できる制度を構築し、社員の自主性に基づく挑戦を促進しています。 既に新規事業5件が事業化されるとともに、これまで本社社員の約18%(延べ人数)が社内プロジェクトに参加するなど、継続的に成果が出ています。 重点課題③成長領域への重点的な人的投資・人財ポートフォリオの構築グループの持続的な成長を実現しながら「地域価値創造型企業」を目指すために必要な事業領域ごとの人財像を明らかにしたうえで、育成や採用を通じて最適な人財ポートフォリオの実現を目指します。 具体的には、不動産・ホテル・ストア・観光・デジタル領域毎に有資格者の育成、専業会社との人財交流等をKPIに設定します。 KPI実現に向け、当社ではデジタル領域においてDX施策が企画・実行可能な高度スキルを有する人財の育成(2026年度末までに約520名)を行うほか、資格・役割に応じた各種研修も計画的・体系的に実施しています。 また、金融機関や不動産専業会社の役員級・事業推進者等、外部からの専門人財や即戦力の採用を推進していきます。 ・従業員のスキルアップ事業運営上必要な資格の保有者を確保するとともに、自己啓発意欲を高め、従業員の能力開発に資することを目的として、「資格取得支援制度」を2012年度に制定しました。 2023年度にはDX推進に向けてデジタル関連の対象資格を拡充するなど、社員へ学びの機会を提供しています。 (当社資格取得支援制度 対象資格数) (当社資格取得支援制度 申請数)2012年度2021年度2023年度以降 2022年度2023年度2024年度56資格78資格97資格 168件170件151件 重点課題④次世代経営人財の計画的育成・モデルキャリアパスの策定経営管理能力や事業の専門スキルが獲得できるモデルキャリアパスを策定するほか、モデルに基づく積極的な若手社員の登用等の配置や教育を実施していきます。 ・部長クラスの意思決定力・組織マネジメント力向上役員候補者である部長クラスは、トップビジネスリーダーに必要なスキルとマインドを獲得するための他流試合型研修プログラムを受講し、意思決定力・組織マネジメント力を高めるなど、経営人財候補の母集団を確保しています。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | ② 指標及び目標 (女性活躍推進に関する当社グループの実績・目標) 2024年度実績2030年度目標2050年度目標女性従業員(正社員)比率14.8%20.0%35.0%女性管理職比率8.6%15.0%30.0%男性育児休業取得率76.5%100.0%100.0%(注)1 当社および連結子会社を合計して算出したものです。 (注)2 男性育児休業取得率について、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉 に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族 介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号 における育児休業等の取得割合を算出したものです。 (女性活躍推進に関する当社の実績・目標) 2024年度実績2030年度目標2050年度目標女性従業員(正社員)比率9.8%15.0%35.0%女性管理職比率6.5%12.0%30.0%男性育児休業取得率90.1%100.0%100.0%(注) 男性育児休業取得率について、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。 |
事業等のリスク | 3【事業等のリスク】 当社グループでは、「小田急グループリスクマネジメント方針」に基づきグループ全体のリスクマネジメント体制を構築し、企業経営に重大な影響を与えるリスクの対策を検討・推進する取り組みを行っています。 これらを通じて把握したリスクのうち、投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、次のようなものがあります。 なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社グループが判断したものです。 また、以下のリスクは当社グループのすべてのリスクを網羅したものではありませんのでご留意ください。 その他、気候変動がもたらすリスクについては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」にも記載しています。 (1)災害等① 大規模な地震・津波の発生大規模な地震等が発生した場合、当社グループの各事業において、人的被害、建物・設備が損傷するなどの直接的被害のほか、電力不足等による営業への制約、消費マインドの冷え込みによる収益の減少といった間接的被害により、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループの事業エリアの一部は南海トラフ地震防災対策推進地域、南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域に含まれています。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)の制定、建物・設備の耐震補強工事を推進するとともに、一部の駅において災害発生時の避難場所を示した案内や外国語案内の掲出、行政機関と連携した異常時対応訓練を行い、さらに、全ての駅・関係施設において災害備蓄品を整備するなどの諸施策を実施しています。 ② 自然災害の発生当社グループでは、集中豪雨および暴風等、大規模な自然災害が発生した場合、当社グループの各事業において、人的被害、建物・設備の損傷、被害箇所の復旧等に伴う費用の増大等のほか、列車運休等の営業上の制約、消費マインドの冷え込み等による収益の減少により、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、防災計画に基づいた警戒体制、運行規制の徹底、各種構造物に対する防護工事や雨量計、風速計の設置、危険箇所への定点観測カメラによる監視等を実施しています。 ③ 感染症の流行当社グループは、鉄道・バス・商業施設等多数のお客さまが利用されるサービスを展開しています。 当社グループの事業エリアにおいて、新型インフルエンザ等の感染症が大規模に流行した場合、施設を利用されるお客さまの減少や、従業員の感染が多発することで、鉄道の列車運行等の事業運営に支障をきたし、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)を制定し、マスクやアルコール消毒液等の備蓄、情報収集体制の構築等の諸施策を実施しています。 (2)事故等① 事故等の発生当社グループの各事業において、人為的なミスや機器の誤作動、テロ等の不法行為等によって大きな事故や火災等が発生した場合、人的被害や事業の中断等が生じるとともに、被害者に対する損害賠償責任や施設の復旧等に伴う費用が発生する可能性があります。 また、顧客の信頼および社会的評価の低下により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)の制定、リスク事案の共有、計画的な設備更新・点検、各種訓練・教育の充実等により類似事案の発生防止・対応力強化を図っています。 ② 保有資産および商品の瑕疵・欠陥当社グループが保有する資産に、瑕疵や欠陥が見つかった場合または健康や周辺環境に影響を与える可能性等が指摘された場合、改善・原状復帰、補償等にかかる費用が発生する可能性があります。 また、当社グループにおいて販売した商品等について瑕疵や欠陥が見つかった場合についても、改善および補償等に伴う費用の発生や信用低下等に伴い当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、構造物への法令に基づく各種検査、商品への衛生検査・表示検査・細菌検査、外部機関による監査等の諸施策を実施しています。 ③ システム障害の発生当社グループの事業は、コンピューターシステムや通信ネットワークといった情報システムに大きく依存しています。 そのため、事業活動に不可欠なシステムやネットワークの安定稼働に必要な対策を実施していますが、コンピューターウイルス等の第三者による妨害行為、自然災害および人為的ミス等により重大な障害が発生した場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、「小田急グループの情報システムにおける情報セキュリティ基本方針」を制定し、グループ全体で情報セキュリティに取り組んでいます。 また、ネットワーク障害への耐性向上施策のほか、増加するサイバー攻撃に対して、情報セキュリティ体制の構築や、ファイアウォール等の設置、最新の脅威情報等を共有する取り組みを実施しています。 (3)コンプライアンス等① コンプライアンス当社グループでは、コンプライアンスを「法令、社内規則、社会通念等のルールを守るとともに、誠実に事業活動を実践していくための考え方およびその取り組み」と定め、推進していますが、これらに反する行為が発生し、社会的信頼を損なった場合には、法令等に基づく制裁や社会的制裁等により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、コンプライアンスアンケートの実施とその結果に基づく活動計画の策定・運用の推進、問題の早期発見・対応のためのコンプライアンス・ホットライン整備、各種研修やセミナーの充実等の諸施策を実施しています。 また、ステークホルダーとの健全な関係性構築に向けて、人権尊重およびそれに配慮したサプライチェーン構築へのコミットメントである「小田急グループ 人権方針」「小田急グループ サステナブル サプライチェーン方針」を策定しており、リスク対応、教育・浸透、取引先コミュニケーション等、方針に基づく具体的な運用を推進しています。 ② 機密情報管理当社グループはクレジットカード事業を行っているほか、各種事業において顧客情報等の個人情報を含む機密情報を保有しています。 機密情報については厳正に管理していますが、何らかの理由で情報の漏洩等の事態が生じた場合、損害賠償や信用の低下等により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)を制定し、情報にかかる規程類やマニュアルの整備、セキュリティ対策、定期的な研修・資格取得支援等の諸施策を実施しています。 ③ 情報開示人為的ミス等により不適切な情報開示等があった場合、顧客の信頼および社会的評価の低下等により、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、それぞれの事業特性に応じた内部統制の整備、運用に努めることで、適時適切な情報開示に取り組んでいます。 (4)経営環境等① 人財の確保当社グループの事業は労働集約型の事業が多く、労働力として質の高い人財の確保が重要となります。 そのため、優秀な人財を確保、育成し、働きやすい職場環境の確保と健全な労働環境の維持に努めていますが、これを達成できない場合、当社グループの事業展開が制約され、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、採用WEBサイトの整備、中途採用や多様な採用手法の推進、36協定の順守や処遇改善、福利厚生の充実、業務のシステム化や見直しによる業務効率化等の諸施策を実施しています。 ② 法的規制当社グループは、鉄道事業法、道路運送法、大規模小売店舗立地法、建築基準法等の各種法令や排ガス規制をはじめとした公的規制のもとさまざまな事業を展開していますが、これらの法令・規制、特に東京都・神奈川県における諸制度の変更は当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 なお、鉄道事業における運賃制度については以下のとおりです。 鉄道運送事業者は、旅客の運賃の上限を定め、または変更しようとする場合、国土交通大臣の認可を受けなければならないことが法定されています(鉄道事業法第16条)。 また、その上限の範囲内での運賃等の設定・変更ならびに特急料金等その他の料金の設定・変更については、事前の届出で実施できることとなっています(鉄道事業法第16条)。 当社グループでは、法改正等に適切かつ迅速に対応するため、定期的な法令改正情報の共有や法令改正に対応した各種研修・セミナーの充実等の諸施策を実施しています。 ③ 金利の変動当社グループは鉄道事業を中心に継続的な設備投資を行っており、借入金や社債等により資金を調達しています。 よって、金利の変動および当社の格付の変更が、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、有利子負債に占める長期・固定金利の割合を高く保つことで、金利が大きく変動した場合でも支払利息が急激に増えることのないよう努めています。 ④ 重要な訴訟当社が当事者となる重要な訴訟はありませんが、通常の業務の過程において第三者から訴訟その他の法的手段を提起されたり、行政等から調査を受けたりする可能性があります。 これらの対応の負担に加え、仮に当社に不利な判決、決定等が下された場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、当該リスクを回避するために、訴訟リスクの低減や法務対応力強化に向けて、契約書様式の制定・活用や顧問弁護士との連携強化、法務教育の充実等の諸施策を実施しています。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績当期のわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境が緩やかに改善する中、個人消費に持ち直しの動きがみられるなど、全体として緩やかな景気の回復が続きました。 このような状況のもと、生活サービス業を中心に増収となったことから、営業収益は422,700百万円(前期比3.1%増)、営業利益は51,431百万円(同1.3%増)となりました。 また、経常利益は50,474百万円(同0.4%減)となったほか、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に小田急センチュリービルの売却に伴う固定資産売却益を計上した反動等により、51,958百万円(同36.3%減)となりました。 セグメントごとの業績は、次のとおりです。 なお、当社は、2030年度営業利益目標の達成に向けた事業ポートフォリオの最適化のため、業績管理区分を変更しました。 これに伴い、従来「運輸業」「流通業」「不動産業」および「その他の事業」としていたセグメント区分を、当連結会計年度から、「交通業」「不動産業」および「生活サービス業」に変更しました。 そのため、前連結会計年度の実績を変更後のセグメント区分に組み替えたうえで比較しています。 ア 交通業鉄道業では、輸送面において、本年3月、ご利用ニーズの高い平日夜間の特急ロマンスカー増発や、列車種別ごとの停車駅の見直し等、利便性の向上を目的としたダイヤ改正を実施しました。 また、通勤車両5000形2編成を増備したほか、通勤車両3000形について、多様なお客さまのニーズに対応すべく、全車両へ「車いす・ベビーカースペース」を設けるとともに、環境面に配慮したリニューアルを実施し、3編成が営業運転を開始するなど、輸送サービスの向上を図りました。 営業面では、昨年4月、特急ロマンスカーをお得にご利用いただけるサブスクリプション電子チケット「EMot(エモット)ロマンスカーパスポート」の販売を開始しました。 さらに、昨年9月、インバウンド旅行者向けに、月間6,500万人が訪問する旅行・レジャー予約サイト「Klook(クルック)」で購入した交通・体験等のチケットを「EMotオンラインチケット」で発券できるデジタルチケットサービスを開始するなど、MaaSアプリケーション「EMot」を活用した諸施策を引き続き実施しました。 また、多摩線開業50周年を記念した各種イベントを開催するなど、積極的な旅客誘致による収益の向上に努めました。 施設面では、列車運行の安全性を一層高めるため、相模大野駅、海老名駅、中央林間駅および大和駅にホームドアを設置したほか、大規模地震による被害を抑制すべく、相模大野駅~東林間駅間の橋梁等の耐震補強工事を実施しました。 また、犯罪の抑止や事件の早期解決等を目的として、特急車両2編成および通勤車両32編成に車内防犯カメラを設置しました。 バス業では、小田急バス㈱において、昨年10月、乗車ポイントサービス「小田急おでかけポイント」を導入し、乗車時にPASMOを利用したお客さまに対して小田急ポイントの付与を開始するなど、利便性の向上を図りました。 また、各社において、運転士不足が生じている状況を踏まえ、安定した輸送サービスを今後も持続的に提供していくため、適正な労働環境の確保を目的としたダイヤ改正や待遇改善等に向けた運賃改定を実施しました。 以上の結果、鉄道業において定期・定期外ともに輸送人員が増加したことに加え、バス業において運賃改定を実施したことなどにより、営業収益は174,927百万円(前期比1.9%増)、営業利益は26,495百万円(同2.2%増)となりました。 (提出会社の鉄道事業運輸成績表)種別単位当連結会計年度(2024.4.1~2025.3.31) 対前期増減率(%)営業日数 日365△0.3営業キロ キロ120.50.0客車走行キロ 千キロ172,355△1.0 定期千人404,5562.0輸送人員定期外〃294,3152.5 計〃698,8712.2 定期百万円42,4542.3旅客運輸収入定期外〃72,8542.0 計〃115,3092.1運輸雑収 〃3,1993.7運輸収入合計 〃118,5082.2乗車効率 %43.8- (注) 乗車効率の算出方法乗車効率=延人キロ(駅間通過人員×駅間キロ程)/(客車走行キロ×平均定員)×100 イ 不動産業不動産分譲業では、小田急不動産㈱において、「リーフィア狛江 蒼翠の街」等の戸建住宅や、「リーフィアレジデンス調布小島町」をはじめとしたマンションを分譲するなど、収益の確保に努めました。 不動産賃貸業では、当社、東京地下鉄㈱および東急不動産㈱を事業主体とする新宿駅西口地区開発計画において、新築工事や、旧小田急百貨店新宿店本館跡地の地下部分等の解体工事を引き続き実施しました。 加えて、当社は、㈱小田急SCディベロップメント等と協働のうえ、昨年6月、「藤沢市立鵠沼海浜公園」について、スケートパークのスケールアップおよび商業機能の新設等を行い、「鵠沼海浜公園HUG-RIDE PARK(ハグ-ライド パーク)」としてリニューアルオープンするなど、各エリアの開発計画を鋭意推進しました。 また、㈱小田急SCディベロップメントにおいて、新宿駅西口地区開発計画の進捗に伴う「新宿ミロード」の閉館に先立ち、「新宿ミロード フィナーレキャンペーン」を開催し、各種イベントの実施を通じた集客に努めたほか、商業施設「新百合ヶ丘エルミロード」や「本厚木ミロード」のリニューアルを実施するなど、施設の充実および活性化を図りました。 このほか、小田急不動産㈱において、昨年9月、物流施設「小田急不動産ロジスティクスセンター蟹江」が竣工するなど、事業規模拡大に努めました。 以上の結果、不動産分譲業においてマンション販売価格が上昇したことに加え、不動産賃貸業において商業施設やオフィスの賃料収入が増加したことなどにより、営業収益は95,897百万円(前期比4.2%増)となりました。 一方、不動産分譲業において前期に利益率の高い自社用地開発物件を売却した反動や販促費の増加等により、営業利益は15,852百万円(同10.7%減)となりました。 ウ 生活サービス業百貨店業では、㈱小田急百貨店の全店において、昨年9月、㈱NTTドコモが提供するポイントサービス「dポイント」を導入したことに加え、催事をはじめとする各種営業施策を積極的に展開するなど、収益の確保に努めました。 ストア・小売業では、小田急商事㈱が運営するスーパーマーケット「Odakyu OX」において、愛甲石田店が新規オープンするとともに、狛江店の専門店フロアがリニューアルオープンしました。 加えて、各店で買い回りしやすい売り場づくりに努めるなど、お客さまの利便性向上を図りました。 ホテル業では、UDS㈱を外部譲渡したものの、㈱ホテル小田急サザンタワーが運営する「小田急ホテルセンチュリーサザンタワー」において、昨年6月、「サザンタワーダイニング」のメニューを充実させるとともに、眺望を楽しめる食事スペースを増席するなど、より使いやすく、居心地の良い食体験の提供に努めました。 レストラン飲食業では、ジローレストランシステム㈱において新規業態を開発したほか、㈱小田急レストランシステムにおいて新規出店を実施するなど、集客力の強化を図りました。 また、グループ通算制度の適用に伴い、百貨店業およびストア・小売業において決算期を変更し13ヵ月間を連結したことなどにより、増収となりました。 以上の結果、営業収益は168,695百万円(前期比4.5%増)、営業利益は9,062百万円(同28.4%増)となりました。 ② キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益72,054百万円に減価償却費や法人税等の支払額等を加減した結果、55,877百万円の資金収入となり、前連結会計年度に比べ、15,748百万円の資金収入の減少となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、74,495百万円の資金支出となりました。 この結果、これらを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは18,618百万円の資金支出となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、7,040百万円の資金支出と、前連結会計年度に比べ、95,038百万円の資金支出の減少となりました。 これは、借入れや社債の発行による収入が増加したことなどによるものです。 なお、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ25,580百万円減少し、34,952百万円となりました。 ③ 生産、受注および販売の実績当社グループは、役務の提供を主体とする事業の性格上、生産および受注の実績を金額あるいは数量で示すことはしていません。 そのため生産、受注および販売の実績については、「① 経営成績」におけるセグメントの業績に関連付けて示しています。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 重要な会計方針および見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。 この連結財務諸表の作成に際し、経営者は、決算日における資産・負債および報告期間における収入・費用の金額ならびに開示に影響を与える見積りを行わなければなりません。 これらの見積りについては、過去の実績や状況等に応じ合理的に判断を行っていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 重要な会計方針および見積りには、以下のようなものがあります。 なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において判断したものです。 また、連結財務諸表の作成における会計上の見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等〔注記事項〕(重要な会計上の見積り)」に記載しています。 ア 棚卸資産の評価当社グループは、多くの棚卸資産を保有しており、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 2008年9月26日)を適用しています。 これらのうち、分譲土地建物については原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切り下げの方法により算定)を採用しており、市場価格が下落した場合には、簿価の切り下げにより費用が発生する可能性があります。 イ 有価証券の減損当社グループは、金融機関や取引先の有価証券を保有しています。 これらのうち、市場価格のない株式等以外の有価証券については、時価が取得原価に比べて50%以上下落した場合には減損処理を行い、30~50%程度下落した場合には回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っています。 これらの有価証券は価格変動リスクを負っているため、損失が発生する可能性があります。 ウ 固定資産の減損当社グループは、多くの固定資産を保有しています。 これらの固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等多くの前提条件に基づき算出しているため、前提条件が変更された場合には、損失が発生する可能性があります。 エ 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について実現可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しています。 評価性引当額は将来年度の課税所得の見込額等を考慮して計上しますが、将来の業績変動により課税所得の見込額が減少または増加した場合には、評価性引当額の追加計上または取崩しが必要となる場合があります。 オ 退職給付債務および費用従業員の退職給付債務および費用は、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しています。 これらの前提条件には、割引率、長期期待運用収益率、予想昇給率等が含まれます。 実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付債務および費用に影響する可能性があります。 ② 財政状態および経営成績(財政状態)総資産は、新宿駅西口地区開発計画の進捗に伴い建設仮勘定が増加したものの、現金及び預金が減少したことなどから、1,299,991百万円(前連結会計年度末比1,586百万円減)となりました。 負債は、有利子負債が増加したものの、新宿駅西口地区開発計画に係る未払金が減少したことなどから、820,728百万円(同20,673百万円減)となりました。 純資産は、自己株式を取得したものの、利益剰余金が増加したことなどから、479,263百万円(同19,086百万円増)となりました。 (経営成績)ア 営業収益および営業利益当連結会計年度における営業収益は422,700百万円(前期比3.1%増)、営業利益は51,431百万円(同1.3%増)となりました。 なお、各セグメントの営業収益および営業利益の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載しています。 イ 営業外損益および経常利益経常利益は50,474百万円(同0.4%減)となりました。 ウ 特別損益および親会社株主に帰属する当期純利益前期に小田急センチュリービルの売却に伴う固定資産売却益を計上した反動等により、税金等調整前当期純利益は72,054百万円(同29.1%減)となり、ここから法人税等および非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は51,958百万円(同36.3%減)となりました。 ③ 資本の財源および資金の流動性についての分析ア 設備投資による資本の投下当社グループは、鉄道事業において、安全・防災対策の強化やサービスの向上、持続可能な運営体制の構築に努めているほか、他の事業においても、沿線価値の向上を目指して継続的な設備投資を行っています。 当連結会計年度は総額65,388百万円の設備投資を実施しました。 なお、各セグメントの設備投資等の概要については、「第3 設備の状況」の「1 設備投資等の概要」に記載しています。 イ 資金需要の主な内容と動向当社グループの主要な資金需要は、鉄道事業における安全・防災対策の強化やサービスの向上、持続可能な運営体制の構築に不可欠な設備投資や、沿線価値の向上に資する開発投資等ですが、そのほかに人件費等の事業運営のための運転資金の支出があります。 また、今後の動向としては、設備投資が資金需要の中で最も高い割合を占める状況が続くと考えています。 ウ 資金調達当社グループの資金調達は、鉄道事業における設備投資に対する㈱日本政策投資銀行からの借入金のほか、社債および民間金融機関からの借入金等、市場環境や金利動向等を総合的に勘案しながら決定しています。 なお、当社グループでは資金効率向上のため、キャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入し、資金繰りの波動により、短期的な資金需要が発生する場合には、極力グループ内資金を活用するほか、適宜、コマーシャル・ペーパー(CP)の発行等により緊急時の流動性を確保しています。 エ 資金の流動性当社グループは、鉄道事業を中心に日々の収入金があることから、必要な流動性資金は十分に確保しており、これらの資金をCMSにより集中管理することでグループ内において有効に活用しています。 ④ 経営指標当社グループでは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 経営の基本方針 ③ 企業価値向上に向けた財務方針」に記載のとおり、ROE、営業利益、有利子負債/EBITDA倍率を重要指標としています。 なお、当連結会計年度については、以下のとおりです。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)ROE(注)20.3%11.7%営業利益50,76651,431有利子負債/EBITDA倍率6.5倍6.8倍 (注) 親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(有価証券評価差額除く) (参考) 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)借入金・社債等576,974609,051鉄道・運輸機構長期未払金49,97643,737有利子負債計(注)626,950652,789EBITDA96,55295,386 (注) リース債務および社内預金は除いています。 |
研究開発活動 | 6【研究開発活動】 当社グループでは、グループ経営理念および経営ビジョンを踏まえて選定した6つのマテリアリティ(重要テーマ)を経営の中心に据え、社会課題の解決を通じた持続可能な成長を目指しています。 なかでも、社員が自由に提案できる公募制度「climbers(クライマーズ)」では、社会課題起点で顧客と社会に新しい価値を提供する事業の立ち上げを推進しています。 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は146百万円です。 |
設備投資等の概要 | 1【設備投資等の概要】 当社グループは、鉄道業における安全・防災対策の強化やサービスの向上、持続可能な運営体制の構築に積極的に取り組んでいることから、交通業を中心に継続的に設備投資を行っています。 また、不動産業についても、従来から取り組む長期保有型の開発・リニューアルや既存物件の収益性向上施策のみならず、短期回収型の投資手法(国内SPC・海外不動産・回転型投資・住宅分譲)を強化しています。 この結果、当連結会計年度における設備投資額は65,388百万円となり、前連結会計年度に比べ21.6%減となりました。 なお、設備投資の金額には、無形固定資産等への投資額も含めて記載しています。 また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。 詳細は、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等〔注記事項〕(セグメント情報等)」に記載のとおりです。 なお、対前期増減率は変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しています。 当連結会計年度(百万円) 対前期増減率(%)交通業41,922 55.6不動産業18,573 △62.2生活サービス業4,891 △33.2計65,388 △21.6消去または全社- -合計65,388 △21.6 交通業では、鉄道業を中心に41,922百万円となりました。 主な内容は、ホーム上の安全性を高めるためのホームドア整備関連工事5,485百万円、快適な輸送サービスを実現するための通勤車両代替新造工事3,575百万円です。 不動産業では、不動産賃貸業施設の取得、新設や改良工事により18,573百万円となりました。 主な内容は、小田急不動産㈱におけるリージア大井町の取得3,686百万円です。 生活サービス業では、既存店舗のリニューアル等を中心に4,891百万円となりました。 |
主要な設備の状況 | 2【主要な設備の状況】 当社グループは、多種多様な事業を行っており、その設備の状況をセグメントごとの数値とともに主たる設備の状況を開示する方法によっています。 当連結会計年度末における状況は、次のとおりです。 (1) セグメント総括表セグメントの名称帳簿価額(百万円)従業員数(人)建物及び構築物機械装置及び運搬具土地(面積千㎡)リース資産その他合計交通業299,10450,562233,922(4,408)23731,089614,9166,760(572)不動産業127,457755183,022(466)1449,539360,7891,763(657)生活サービス業30,01767527,992(1,099)2682,16261,1162,500(4,446)消去または全社△87-△3,390△104-△3,582494(19)合計456,49151,993441,546(5,973)41682,7911,033,23911,517(5,694) (注) 1 帳簿価額「その他」は、「建設仮勘定」および有形固定資産「その他」です。 2 従業員数の( )は臨時雇用者数を外書しています。 (2) 交通業① 鉄道業a 線路および電路施設(提出会社)線別区間複線・複々線の別営業キロ(km)駅数変電所数小田原線新宿~小田原複線・複々線82.54723江ノ島線相模大野~片瀬江ノ島複線27.4164多摩線新百合ヶ丘~唐木田複線10.672合計--120.57029 (注) 1 小田原線、江ノ島線、多摩線の軌間は1.067m、電圧は1,500Vです。 2 変電所のほかに電気司令所が1か所、開閉所が1か所です。 (国内子会社)線別区間複線・複々線の別営業キロ(km)駅数変電所数㈱小田急箱根 鉄道線小田原~強羅単線15.0114鋼索線強羅~早雲山単線1.26-江ノ島電鉄㈱ 江ノ島電鉄線藤沢~鎌倉単線10.0154 (注) 1 ㈱小田急箱根の軌間は鉄道線1.435mおよび1.067m、鋼索線0.983m、電圧は鉄道線(小田原~箱根湯本)1,500V、(箱根湯本~強羅)750V、鋼索線200Vです。 2 江ノ島電鉄㈱の軌間は1.067m、電圧600Vです。 b 車両(提出会社)電動客車(両)付随客車(両)制御客車(両)その他(両)計(両)56319928111,044 (注) 1 上記のほかに特殊車両41両を保有しています。 2 車庫および工場事業所名所在地建物及び構築物土地帳簿価額(百万円)面積(千㎡)帳簿価額(百万円)喜多見検車区東京都世田谷区4,254631,168大野総合車両所神奈川県相模原市南区2,1647556海老名検車区神奈川県海老名市914771,082喜多見検車区唐木田出張所東京都多摩市1,666362,274 (国内子会社)会社名電動客車(両)電動貨車(両)鋼索車(両)計(両)㈱小田急箱根241429江ノ島電鉄㈱30--30 (注) 車庫および工場会社名事業所名所在地建物及び構築物土地帳簿価額(百万円)面積(千㎡)帳簿価額(百万円)㈱小田急箱根入生田検車区神奈川県小田原市614230江ノ島電鉄㈱極楽寺検車区神奈川県鎌倉市20542 ② バス業(国内子会社)主要事業所名所在地建物及び構築物土地在籍車両数(両)帳簿価額(百万円)面積(千㎡)帳簿価額(百万円)乗合貸切特定計江ノ島電鉄㈱湘南営業所 他2営業所神奈川県藤沢市 他428271,961221618245箱根登山バス㈱小田原営業所 他2営業所神奈川県小田原市 他503262,088139132154小田急バス㈱武蔵境営業所 他5営業所東京都武蔵野市 他2,652718,704544108562立川バス㈱上水営業所 他1営業所東京都立川市 他3341555822219232東海自動車㈱伊東営業所 他5営業所静岡県伊東市 他1774374012320-143小田急ハイウェイバス㈱本社営業所 他1営業所東京都世田谷区 他232151445-49 (注) 1 上記の在籍車両数には、リース資産を含めて表示しています。 2 江ノ島電鉄㈱の資産は、㈱江ノ電バスに賃貸されています。 3 小田急バス㈱の一部の資産は、小田急ハイウェイバス㈱に賃貸されています。 4 東海自動車㈱の資産は、㈱東海バスに賃貸されています。 ③ タクシー業(国内子会社)主要事業所名所在地建物及び構築物土地在籍車両数(両)帳簿価額(百万円)面積(千㎡)帳簿価額(百万円)小田急交通㈱世田谷営業所 他1営業所東京都世田谷区 他46161175 (注) 上記の在籍車両数には、リース資産を含めて表示しています。 ④ 航路業(国内子会社)会社名航路航路キロ(km)船舶数(隻)㈱小田急箱根桃源台~箱根町~元箱根19.43 ⑤ 索道業(国内子会社)会社名区間営業キロ(km)搬器数(両)㈱小田急箱根早雲山~大涌谷~桃源台4.050 (注) 上記のほかに特殊車両2両を保有しています。 (3)不動産業(提出会社)主要物件名施設名所在地建物及び構築物土地賃貸面積(千㎡)帳簿価額(百万円)面積(千㎡)帳簿価額(百万円)新宿西口駅前ビルハルク東京都新宿区1,614338,980-フラッグスビルフラッグス東京都新宿区1,167228,133-ビナウォークビナウォーク神奈川県海老名市4,893426,959-新宿南口ビル小田急サザンタワー東京都渋谷区7,05621,73520相模大野駅ビル相模大野ステーションスクエア神奈川県相模原市南区7,2725312-ビナガーデンズパーチViNA GARDENSPERCH神奈川県海老名市6,0816309-ビナガーデンズオフィスViNA GARDENSOFFICE神奈川県海老名市6,1475233-ホテルカンラ京都ホテルカンラ京都京都府京都市下京区1,46122,59110ザ・リスケープザ・リスケープ沖縄県宮古島市3,19430379-農住ビルアーシス農住ビルアーシス神奈川県川崎市麻生区1,10322,2646 (注) 1 新宿南口ビル、相模大野駅ビルおよびビナガーデンズオフィスは、商業施設やオフィス施設部分の賃貸施設相当分です。 2 ザ・リスケープおよび農住ビルアーシスは不動産信託受益権であり、その計上にあたっては信託財産を自ら所有するものとして計上しています。 (国内子会社)主要物件名所在地建物及び構築物土地賃貸面積(千㎡)帳簿価額(百万円)面積(千㎡)帳簿価額(百万円)小田急不動産㈱ 小田急西新宿O-PLACEリージア西新宿O-PLACE東京都新宿区2,52912,2925新宿喜楓ビル東京都新宿区71413,3795リージア大井町東京都品川区1,45002,2113小田急神田岩本町ビル東京都千代田区1,08411,4543リージア曙橋東京都新宿区93801,5822リージア浅草橋東京都台東区1,18201,2562TM小田急ビル宮城県仙台市青葉区1,27821,1038小田急新百合ヶ丘ビル神奈川県川崎市麻生区1,00011,3035㈱小田急SCディベロップメント ビナウォーク神奈川県海老名市2,987--65相模大野駅ビル神奈川県相模原市南区2,922--26 (注) ㈱小田急SCディベロップメントは、提出会社より建物を賃借しています。 (4) 生活サービス業(提出会社)主要物件名施設名所在地建物及び構築物土地賃貸面積(千㎡)帳簿価額(百万円)面積(千㎡)帳簿価額(百万円)町田駅ビル小田急百貨店町田店東京都町田市5,464--61HOTEL CLADHOTEL CLAD静岡県御殿場市5,199--13新宿南口ビル小田急サザンタワー東京都渋谷区3,347185523小田急 山のホテル小田急 山のホテル神奈川県足柄下郡箱根町1,3431341,35012箱根ゆとわ箱根ゆとわ神奈川県足柄下郡箱根町1,79674918ホテルはつはなホテルはつはな神奈川県足柄下郡箱根町1,9521098 (注) 1 町田駅ビルは百貨店業を営む子会社へ賃貸しています。 2 HOTEL CLAD、新宿南口ビル、小田急 山のホテル、箱根ゆとわおよびホテルはつはなは、ホテル業を営む子会社へ賃貸しています。 3 新宿南口ビルは、ホテル施設部分の賃貸施設相当分です。 (国内子会社)主要施設所在地建物及び構築物土地帳簿価額(百万円)面積(千㎡)帳簿価額(百万円)㈱小田急百貨店 小田急百貨店新宿店東京都新宿区9--小田急百貨店町田店東京都町田市55--小田急商事㈱ Odakyu OX 32店舗東京都世田谷区 他2,3142266㈱小田急リゾーツ はつはな 他神奈川県足柄下郡箱根町 他76--㈱ホテル小田急サザンタワー 小田急ホテルセンチュリーサザンタワー東京都渋谷区197--㈱小田急レストランシステム つゞらお町田店 他東京都町田市 他4511310ジローレストランシステム㈱ マンマパスタ本厚木店 他神奈川県厚木市 他4054622㈱小田急スポーツサービス 小田急藤沢ゴルフクラブ 他神奈川県綾瀬市 他1,5346398,110 (注) 1 小田急商事㈱のOdakyu OXは、ストア業店舗です。 2 ㈱小田急レストランシステムの「つゞらお」およびジローレストランシステム㈱の「マンマパスタ」は、飲食業店舗です。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3【設備の新設、除却等の計画】 当連結会計年度末における重要な設備の新設等の計画は、以下のとおりです。 今後の所要資金は、主に借入金、社債および自己資金でまかなう予定です。 なお、重要な設備の売却および除却の計画はありません。 新設等(提出会社)(2025年3月31日現在) 設備の内容セグメント名総額(百万円)施工済額(百万円)今後の施工予定額(百万円)着手および完了予定年月着手完了ホームドア整備関連工事交通業33,44313,92319,5202016年4月2029年2月通勤車代替新造工事交通業21,2813,57517,7062025年2月2029年2月ワンマン運転関連工事交通業11,4358811,3472024年2月2039年3月鶴川駅改良工事交通業6,3456685,6772023年3月2029年3月新宿駅西口地区開発計画交通業不動産業130,00050,05479,9452022年10月2030年3月海老名駅間地区開発計画交通業不動産業45,36528,38316,9822003年8月2028年1月 (連結子会社)(2025年3月31日現在) 会社名および設備の内容セグメント名総額(百万円)施工済額(百万円)今後の施工予定額(百万円)着手および完了予定年月着手完了小田急不動産㈱ 目黒区平町1丁目レジデンス計画不動産業3,6052,5211,0842023年8月2026年11月小田急不動産㈱ 日本橋人形町2丁目オフィス計画不動産業7,1824,5412,6412023年1月2027年9月 |
研究開発費、研究開発活動 | 146,000,000 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 65,388,000,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 43 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 22 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 7,997,380 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方株式の価値の変動または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式を純投資目的である投資株式とし、それ以外を純投資目的以外の目的である投資株式としています。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式ア 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社では、グループ経営理念である、お客さまの「かけがえのない時間」と「ゆたかなくらし」を実現するうえで、様々な企業との事業上の関係の維持・発展が必要だと考えています。 このため、発行会社との取引関係等を総合的に勘案し、政策的に必要とする株式について保有しています。 なお、当社が保有する保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式については、毎年、取締役会において、発行会社との事業上の関係の維持・発展への貢献度等の定性的観点のほか、資本コスト、配当収益その他の定量的観点から、保有のねらい・合理性に関する検証を行います。 かかる検証の結果、保有の意義が薄れた株式については売却等により削減を図る方針です。 2024年度は9銘柄約90億円の株式を売却し、2024年度末時点における連結純資産に占める政策保有株式の保有割合は7.9%となっております。 なお、当社グループは、中期経営計画(2025年度〜2026年度)において、上場政策保有株式を2025年度〜2030年度の間に300億円以上売却することを示しております。 イ 銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式26399非上場株式以外の株式2237,332 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式--- (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式717非上場株式以外の株式29,156 ウ 特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)株式会社みずほフィナンシャルグループ1,439,4971,439,497取引金融機関として、安定的な取引関係を維持するため。 有(※)5,8314,384株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ2,569,6302,569,630取引金融機関として、安定的な取引関係を維持するため。 有(※)5,1674,000株式会社コンコルディア・フィナンシャルグループ4,526,0874,526,087取引金融機関として、安定的な取引関係を維持するため。 有(※)4,4403,484三井住友トラストグループ株式会社1,085,2801,085,280取引金融機関として、安定的な取引関係を維持するため。 有(※)4,0373,590三菱地所株式会社1,081,5001,081,500不動産開発事業等における共同事業のため。 有2,6303,011株式会社三井住友フィナンシャルグループ684,012228,004取引金融機関として、安定的な取引関係を維持するために保有しております。 株式数の増加は、株式分割によるものであります。 有(※)2,5952,031東日本旅客鉄道株式会社725,700241,900同業としての事業連携、情報交換等のために保有しております。 株式数の増加は、株式分割によるものであります。 有2,1422,118三菱電機株式会社750,000750,000設備関連取引における協力関係を維持するため。 有2,0401,884大和ハウス工業株式会社367,000367,000不動産開発事業等における共同事業のため。 有1,8121,661東急株式会社900,243900,243同業としての事業連携、情報交換等のため。 有1,5161,660京王電鉄株式会社235,598235,598同業としての事業連携、情報交換等のため。 有896982川崎重工業株式会社85,05085,050設備関連取引における協力関係を維持するため。 有759433株式会社しずおかフィナンシャルグループ391,750391,750取引金融機関として、安定的な取引関係を維持するため。 有(※)635566株式会社八十二銀行518,000518,000取引金融機関として、安定的な取引関係を維持するため。 有547538 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)株式会社西武ホールディングス165,600165,600同業としての事業連携、情報交換等のため。 有(※)546401株式会社いよぎんホールディングス263,000263,000取引金融機関として、安定的な取引関係を維持するため。 有(※)462308富士急行株式会社152,607152,607同業としての事業連携、情報交換等のため。 有342602株式会社ぐるなび1,128,5001,128,500インバウンド施策等での連携、情報交換のため。 無334347東海旅客鉄道株式会社99,50099,500同業としての事業連携、情報交換等のため。 有283370株式会社山梨中央銀行102,000102,000取引金融機関として、安定的な取引関係を維持するため。 有220192gooddaysホールディングス株式会社90,00090,000リノベーション付き住宅サブリース事業における業務提携のため。 無5857日本車輌製造株式会社15,22015,220設備関連取引における協力関係を維持するため。 有3036相鉄ホールディングス株式会社-4,302,572同業としての事業連携、情報交換等のため保有していましたが、2024年度に全株式を売却しました。 無-11,827株式会社白鳩-463,600流通業における協力関係の維持、情報交換等のため保有していましたが、2024年度に全株式を売却しました。 無-147 (注) 1 定量的な保有効果については、秘密保持等の観点から記載を控えさせていただきますが、事業上の関係の維持・発展への貢献度等の定性的観点のほか、資本コスト、配当収益その他の定量的観点から、取締役会において、保有のねらい・合理性に関する検証を銘柄ごとに実施しています。 2 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しています。 3 持株会社における「当社の株式の保有の有無」については、各銘柄の主要な子会社の保有状況も踏まえ記載しています。 なお「※」は、当該銘柄は当社の株式を保有していないものの、当該銘柄の主要な子会社が当社の株式を保有している場合に記載しています。 4 当該銘柄が退職給付信託として当社の株式を信託設定している場合、「当社の株式の保有の有無」については「有」と記載しています。 5 三井住友トラスト・ホールディングス株式会社は、2024年10月1日をもって三井住友トラストグループ株式会社となりました。 みなし保有株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ1,500,0001,500,000退職給付信託拠出済(議決権行使の指図権を有する)有(※)3,0162,335株式会社三井住友フィナンシャルグループ420,000140,000退職給付信託拠出済(議決権行使の指図権を有する)です。 株式数の増加は、株式分割によるものであります。 有(※)1,5931,247株式会社みずほフィナンシャルグループ150,000150,000退職給付信託拠出済(議決権行使の指図権を有する)有(※)607456 (注) 1 貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。 2 当事業年度末貸借対照表計上額が当社資本金額の100分の1以下の銘柄についても、当社が保有する特定投資株式とみなし保有株式を合わせても60銘柄に満たないため、全銘柄を記載しています。 3 定量的な保有効果については、秘密保持等の観点から記載を控えさせていただきますが、事業上の関係の維持・発展への貢献度等の定性的観点のほか、資本コスト、配当収益その他の定量的観点から、取締役会において、保有のねらい・合理性に関する検証を銘柄ごとに実施しています。 4 持株会社における「当社の株式の保有の有無」については、各銘柄の主要な子会社の保有状況も踏まえ記載しています。 なお「※」は、当該銘柄は当社の株式を保有していないものの、当該銘柄の主要な子会社が当社の株式を保有している場合に記載しています。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。 |
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 2 |
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 26 |
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 399,000,000 |
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 22 |
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 37,332,000,000 |
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社 | 9,156,000,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 15,220 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 30,000,000 |
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 150,000 |
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的であるみなし保有株式の明細、提出会社 | 607,000,000 |
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社 | 三菱地所株式会社 |