財務諸表
CoverPage
提出書類、表紙 | 有価証券報告書 |
提出日、表紙 | 2025-06-23 |
英訳名、表紙 | JSH Co.,Ltd. |
代表者の役職氏名、表紙 | 代表取締役会長兼社長 野口 和輝 |
本店の所在の場所、表紙 | 東京都中央区京橋一丁目1番5号 セントラルビル |
電話番号、本店の所在の場所、表紙 | 03-3272-0606(代表) |
様式、DEI | 第三号様式 |
会計基準、DEI | Japan GAAP |
連結決算の有無、DEI | true |
当会計期間の種類、DEI | FY |
corp
沿革 | 2 【沿革】 当社グループは医療機関等への経営コンサルティング業から開始し、現在は地方創生事業(障がい者雇用支援事業と観光物産事業)と在宅医療事業(訪問診療コンサルティングと訪問看護サービス)とを行っています。 年月概要2016年4月東京都中央区に当社(資本金60,000千円)を設立し、医療機関等を主な対象先とする訪問診療コンサルティング業務を開始2016年9月医療福祉領域の人材紹介事業のため、当社にて有料職業紹介を行うこと等を目的とした有料職業紹介事業許可(許可番号13-ユ-307940)を取得2017年10月事務業務の支援を行っていた日本在宅医療株式会社の買収・完全子会社化により、在宅医療事業として訪問看護及び訪問診療サポートサービスを開始(訪問看護ステーション コルディアーレ)2017年11月東京都中央区に連結子会社ジャパンサポート株式会社(資本金10,000千円)を設立し、在宅医療機関等を対象先とする訪問診療コンサルティング業務を同社に移管するとともに、長崎県五島市に連結子会社株式会社トレースエンタープライズ(資本金10,000千円)を設立し、地方創生事業における障がい者雇用支援事業を開始し、当社を持株会社とする経営体制へと移行2018年1月株式会社トレースエンタープライズにて地方創生事業における観光物産事業として長崎県五島市の地場産品等の物販事業を開始2018年4月株式会社トレースエンタープライズにてコルディアーレ高田農園(長崎県五島市)を開園2019年2月事務業務の支援を行っていたインタービーイング株式会社(インタービーイング 訪問看護ステーション)を買収・完全子会社化し、在宅医療事業における訪問看護サービス機能を強化2019年10月観光物産事業における募集型企画旅行の取り扱いを目的として、当社にて第二種旅行業者に登録(長崎県知事登録旅行業2-200号)2019年11月在宅医療事業と地方創生事業のシナジーの発揮や重複する事業の整理並びにグループ間取引に伴うコスト削減及び管理部門の強化等を目的として、当社を存続会社、日本在宅医療株式会社、株式会社トレースエンタープライズ、ジャパンサポート株式会社及びインタービーイング株式会社の4連結子会社を消滅会社とする合併契約を締結し、当社にこれら子会社を吸収合併し、持株会社体制を解消2021年11月地方創生事業の経営管理業務を行うこと等を目的として、福岡県福岡市博多区に福岡本社を開設2024年3月東京証券取引所グロース市場に株式を上場2025年1月事業領域の拡大と事業ポートフォリオの強化ならびに収益基盤の多様化と安定化のため、ショウタイム24株式会社を第三者割当増資引受により連結子会社化 |
事業の内容 | 3 【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社であるショウタイム24株式会社の計2社で構成されております。 当社は、「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念とし、「地域を問わず全ての人が、心豊かに、能力や個性を発揮できる社会の実現」を目指すゴールとして、在宅医療事業及び地方創生事業に取り組んでおります。 在宅医療事業は、近年の精神疾患者の増加に伴う在宅医療ニーズの高まりを受け、医療機関への訪問診療のコンサルティング及び、精神疾患者を主たる対象者とした当社看護師職員等による訪問看護サービスを提供しております。 地方創生事業は、過疎化の進展に伴う人口減少や地場産業の衰退に伴う雇用機会の減少等、地方が直面している課題を解決することを目的とした事業であり、障がい者雇用支援事業、観光物産事業により構成されております。 なお、2019年11月に当社を存続会社として、連結子会社4社と合併しておりますが、合併前は当社が持株会社であり、日本在宅医療株式会社、インタービーイング株式会社及びジャパンサポート株式会社の3社が在宅医療事業に関連する事業を主として行っており、株式会社トレースエンタープライズにて地方創生事業を行っておりました。 また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報)」をご参照ください。 (1) 地方創生事業地方創生事業は、過疎化の進展に伴う人口減少や地場産業の衰退に伴う雇用機会の減少等、地方が直面している課題を解決することを目的とした事業であり、①障がい者雇用支援事業、②観光物産事業により構成されております。 我が国が直面している課題に対して、官民一体となって取り組み、将来にわたって活力ある日本社会を維持する観点から2014年12月に「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」が閣議決定され、2015年度から2019年度までを対象期間とする第1期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(以下、「総合戦略」という)が策定されました。 第1期「総合戦略」では、「地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする」、「地方への新しいひとの流れをつくる」、「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」及び「時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する」が4つの基本目標とされております。 2019年12月には「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン(令和元年改訂版)」及び2020年度から2024年度までを対象期間とする第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が閣議決定され、4つの基本目標に加え、2つの横断的な目標が設定されました。 当社は、地方と都市の社会構造的不均衡を是正すべく、障がい者雇用支援事業により「地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする」という第1期「総合戦略」の1つ目の基本目標に取り組み、観光物産事業により「地方への新しいひとの流れをつくる」という「総合戦略」の2つ目の基本目標に取り組んでおります。 また、第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の横断的な目標として設定された「新しい時代の流れを力にする」においては、「SDGsを原動力として地方創生を推進する」ことが明記されておりますが、当社は障がい者雇用支援事業及び観光物産事業の両事業においてSDGsを意識した取り組みを行っており、障がい者雇用支援事業においては障がい者の働き甲斐の向上や健康的な生活等の推進に取り組み、観光物産事業においては民泊や体験プログラムを通じたサステイナブル・ツーリズム等の推進にも取り組んでおります。 ① 障がい者雇用支援事業(ビジネスモデルイメージ図) 民間企業における障がい者の法定雇用率(障害者雇用促進法にて定められた民間企業の障がい者雇用率。 従業員を40人以上雇用している事業主は、従業員に占める身体障がい者・知的障がい者・精神障がい者の割合を「法定雇用率」以上にする義務があります)が、2024年4月に2.5%へと段階的に引き上げられ、更に2026年7月からは2.7%に引き上げられることが決定しており、民間企業による障がい者雇用の需要の拡大が見込まれております。 上記のように民間企業においては今後障がい者の雇用不足が拡大し、特に民間企業が集中する地域において大きな需要が発生することが見込まれます。 障がい者の雇用義務がある民間企業は全国で117,239社ございますが、そのうち、24,995社が東京都、9,543社が大阪府、7,434社が愛知県、5,512社が神奈川県に集中しており、当該4都府県で全国の40.5%を占めております(厚生労働省「令和6年 障害者雇用状況の集計結果」)。 一方、地方においては障がい者の雇用義務がある民間企業の数が限られていることに加え、都市部の企業と比較して従業員数が少ない企業が占める比率が高いことから、障がい者の就労機会が限られており、都市と地方においては障がい者の就労機会の格差が存在していると認識しております。 当社の障がい者雇用支援事業は、利用企業における安定的な障がい者雇用の実現や、ダイバーシティの重要性の理解促進のため、地方に在住している障がい者に就労機会を提供することを通じて、地方に在住している障がい者の社会参加、地域社会への適合と職業能力の開発、経済的自立を支援していく事業です。 当社は就労機会が限られた地域において農園を開設し、障がい者の就労機会の地域間格差解消を図るとともに、障がい者が経済社会を構成する一員として能力を発揮する機会の確保、就労を希望する障がい者が、その能力や適性に応じた働き方を通じて障がいの特性や職業能力等に関わらず、住み慣れた地域で仕事を通じて自己実現ができる社会の実現に取り組んでおります。 当社サービスの利用企業による適正な雇用管理のもとで、当社では障がいの特性に応じた働き甲斐のある就労環境の整備に努めております。 例えば、障がい者が農園で栽培した収穫物はサービス利用企業の社員食堂や農園周辺のこども食堂等において有効活用されるだけでなく、地域の小売店等を通じて販売されており、障がい者にとって働き甲斐を感じてもらうことができる仕組みとなっております。 厚生労働省が2024年12月に公表した「令和6年 障害者雇用状況の集計結果」によると、2024年6月1日時点において法定雇用率を達成できている民間企業はおよそ半分の46.0%という状況にあります。 その背景には障がい者を求人し、雇用する側である企業において、①採用したくても応募がない、②障がい者の仕事となる業務の切り出しが難しい、③バリアフリー対応等、障がい者を受け入れる職場環境を整えることが難しい、④採用しても受け入れる部署の理解が得られにくい等により、サポートする体制を整えられていない、⑤採用しても早期に離職してしまう等の課題があると考えられます。 これら障がい者雇用に関するさまざまな課題の解決手段、地域の特性から就労機会が限られている障がい者の雇用創出手段として、当社では地方に在住している障がい者及び障がい者を管理する管理者を企業等へ紹介し、当該人材紹介先企業等に採用された障がい者の就労の場として当社が設置している農園をご利用いただくとともに、農作業に必要となる水耕栽培設備を賃貸するサービスを提供しております。 当社では、「障がいの特性や程度に応じて作業の割り振りが行いやすい」「収穫の喜びを感じることができる」という点で農作業を、「毎営業日、作業が必要であること」「安全かつ快適な職場環境が用意できる」「多様な栽培品種に対応できる」という点で、水耕栽培を選んでおります。 また当社では、障がい者が安心して仕事に取り組めるようさまざまな定着支援を行い、障がい者の職場定着率の向上にも取り組んでおります。 障がい者雇用支援事業は、主にサービス導入時に1回限りで発生するスポット売上に加え、サービス利用期間において月額で継続的に発生するリカーリング売上から構成される安定性の高い収益モデルとなっております。 農園の利用企業が使用する区画で雇用される障がい者や、その管理者の人材紹介売上が主なスポット売上となり、リカーリング売上は障がい者1人あたりの定着支援サポート、農園利用、水耕栽培設備レンタル等の対価からなり、コルディアーレ農園の売上の90%(2025年3月期実績)を占めております。 下記の指標がリカーリング売上を測る経営上の指標となります。 回次第4期第5期第6期第7期第8期第9期決算年月2020年3月2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月利用企業数2141112143172203ARPA(注1) 単位:千円7128458188941,0021,063ARR(注3) 単位:百万円1794161,1001,5342,0692,58912ヵ月平均解約率(注4)0.00%0.20%0.20%0.03%0.08%0.32%12ヵ月平均NRR(注5)-145%119%120%113%116% (注) 1. Average Revenue per Account(1利用企業あたりのMRR(注2))の略称。 2.Monthly Recurring Revenue(月次経常収益)の略称。 契約金額ベースの月間リカーリング売上。 3.Annual Recurring Revenue(年間経常収益)の略称。 MRRを12倍して計算。 4.直近12か月の解約によるMRR減少額の合計値÷13ヵ月前から前月のMRRの合計値で計算。 5.Net Revenue Retention(売上継続率)の略称。 利用期間が1年を超過する利用企業のMRRの合計値と当該利用企業の前年同月のMRRの比として算出した数値の12ヵ月平均値。 「障がい者を雇用したくても雇用が難しい都市部の企業」が「就労意欲があっても就労の機会が限定的な地方に在住している障がい者」を雇用することによって、地方と都市の社会構造的不均衡が是正されるとともに、障がい者の経済的自立支援が可能となります。 また、障がい者による一般就労の実現は、地域経済にとって、社会保障費の削減や、地域における消費拡大などの効果も期待できると考えております。 当社が運営している農園では、ハード面では、障がい者が働きやすい職場環境の整備として、冷暖房が完備された屋内農園、バリアフリー化や水耕栽培設備を導入し、ソフト面では、障がい者の体調やメンタルをサポートする看護師を常駐させることや、障がい者の通勤支援として送迎サービスを導入する等の取り組みを行っております。 送迎サービスにより、就労における移動手段の問題や地理的な制約を無くすことで、幅広い障がい者が就労できる機会を提供し、看護師による障がい者や管理者へのカウンセリング機能の提供や、農園の近隣に訪問看護ステーションを開設することで、在宅医療事業におけるノウハウを障がい者の定着支援に活用するなど、身体、知的、精神障がいの区別なく幅広い障がい者が農園において安心して働ける職場環境づくりに取り組んでおります。 なお、2025年3月末時点における障がい者受入数は1,432人(前年同月比124%)となっており、障がい別の構成比は、身体、知的、精神の割合はおよそ1:1:2の割合になっております。 また、障がい者の年齢別の構成比は20代、30代、40代、50代、60代とその他がおおよそ2割ずつという構成になっております。 今後、障がい者雇用においては量的な面で需要が大きく拡大することが見込まれている一方、足元においては雇用の質の面においても大きな変化が生じております。 2022年10月3日に召集された第210回臨時国会において、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)の一部改正が成立しました。 法改正により、事業主(障がい者の雇用主)の責務として障害者の職業能力の開発及び向上が含まれることが明確化され、2023年4月1日から施行されましたが、当社は事業主による障がい者の職業能力の開発支援も行っております。 また、厚生労働省においては、2023年4月17日に開催された第128回労働政策審議会(障害者雇用分科会)において「いわゆる障害者雇用ビジネスに係る実態把握の取組について」が公表され、2023年6月12日に開催された第129回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「障害者が活躍できる職場づくりのための望ましい取組のポイント(リーフレット)」が、2023年12月27日に開催された第130回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては更新された「いわゆる障害者雇用ビジネスに係る実態把握の取組について」(令和5年度における労働局・ハローワークによる指導・助言の実施事案の例等含む)が公表されたことにより、障がい者が活躍できる職場環境の整備や適正な雇用管理のため事業主が行うことが望ましい取組のポイントが整理され、当社の障がい者雇用支援サービスにおいては、サービスを利用する企業(事業主)が上記リーフレットで示された望ましい取組のポイントを実現できることが求められております。 当社としては農園を利用する事業主が障害者雇用促進法のみならず障害者雇用分科会にて公表された課題を解決し、望ましい取組に沿った障がい者雇用に主体的に取り組めるよう、障がい者各自の障がい特性の把握や合理的配慮の提供、職業能力の開発、適正な雇用管理等の支援に取り組んでまいります。 (在宅医療事業と地方創生事業のシナジー)障がい者雇用支援事業を展開している宮崎県、大分県、佐賀県、熊本県、北海道、岡山県においては、「訪問看護ステーション コルディアーレ」を設置し、在宅医療事業のサービスを受けている利用者や農園で就労している障がい者の状況に応じて、主に精神障がい者の相互紹介を実施し、在宅療養と一般就労の支援を行っています。 また、上記の取り組みを実施することによって両事業で連携先として共通する精神科医療機関等との関係性の強化にも繋がっています。 (農園の開設状況)農園名所在地開園年月日区画数コルディアーレ高田農園長崎県五島市2018年4月48区画コルディアーレ上大津農園長崎県五島市2019年2月37区画コルディアーレ宮崎鶴島農園宮崎県宮崎市2019年9月48区画コルディアーレ宮崎柳丸農園宮崎県宮崎市2020年1月126区画コルディアーレ熊本農園熊本県熊本市2020年2月102区画コルディアーレ高田第二農園長崎県五島市2020年3月54区画コルディアーレ佐賀農園佐賀県三養基郡2021年5月90区画コルディアーレ久留米農園福岡県久留米市2021年10月90区画コルディアーレ日南農園宮崎県日南市2021年12月72区画コルディアーレ大牟田農園福岡県大牟田市2022年1月90区画コルディアーレ大分農園大分県大分市2022年3月72区画コルディアーレ都城農園宮崎県都城市2022年5月126区画コルディアーレ北九州農園福岡県北九州市2022年9月54区画コルディアーレ宮崎赤江農園宮崎県宮崎市2022年11月102区画コルディアーレ大牟田第二農園福岡県大牟田市2022年12月72区画コルディアーレ長崎農園長崎県長崎市2023年10月114区画コルディアーレ宮崎三股農園宮崎県北諸県郡2024年2月72区画コルディアーレ福岡農園福岡県糟屋郡2024年7月144区画コルディアーレ熊本南農園 熊本県熊本市2024年10月90区画コルディアーレ札幌農園北海道札幌市2024年12月63区画コルディアーレ岡山農園岡山県岡山市2025年1月42区画 (注) 1.当社100%子会社として設立した株式会社トレースエンタープライズにて行っていた事業となりますが、2019年11月1日に吸収合併しております。 2.1名の障がい者に対して1区画を割り当てております。 3.区画数については、開設時の区画数となります。 ② 観光物産事業(ビジネスモデルイメージ図) 観光物産事業は、地方創生事業に占める売上構成比が1割未満となりますが、主として旅行代理店事業と民泊事業により構成されており、長崎県の五島事業所にて事業を行っております。 2018年6月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎県、熊本県)」が世界文化遺産に登録されたことを契機として、当該地域における修学旅行生や観光客が増加し、消費の拡大や雇用促進等が期待されています。 当社では、当該地域への修学旅行の誘致・観光客の誘客に取り組むために、2018年9月に第3種旅行業の登録を行っております。 当該地域への修学旅行の誘致に関しては、長崎県五島市から委託を受け、当社民泊事業として、五島市体験交流協議会の運営事務局業務を行う関係にあり、委託収入などを得ております。 また、2019年10月には第2種旅行業の登録を行ったことにより、第3種旅行業の登録では行うことができなかった国内募集型の企画旅行の販売が可能となり、新聞等での旅行商品の宣伝販売なども行えるようになりました。 旅行代理店事業では、旅行商品の企画・提案を行っており、主に長崎県五島市在住者の旅行需要や出張需要、長崎県五島市への旅行需要の取り込みを行い、各種旅行商品のアレンジメントの対価を受け取っております。 民泊事業では主として自然豊かな離島ならではの体験プログラムや、世界遺産にも登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎県、熊本県)」に関する学びの素材等を用いた旅行商品を学校等向けに企画・提案しており、五島市内に約100家庭ある民泊受入家庭を活用した修学旅行の受け入れを行っております。 新型コロナウィルスによる感染が拡大した2020年までは、民泊を利用した修学旅行は年々増加傾向にあり、修学旅行によって五島市を訪れた人数は、五島市観光協会が公表している「令和元年五島市観光統計」によれば、2015年の年間1,308人から2018年には年間4,129人、当社が五島市観光協会より民泊及び体験プログラム事業を継承した2019年には過去最高となる年5,337人(対前年比+29.3%)まで拡大しました。 2022年には298人まで減少しましたが、2023年は1,674人となり、足元では回復傾向にあります。 修学旅行に参加する生徒の各民泊受入れ家庭への割り振りや民泊と合わせて修学旅行生が参加する体験プログラムのアレンジメントの対価を受け取っております。 また、重要性の高い事業ではありませんが、物販事業として農園を運営している各地域の地場産品等を当社運営ECサイト「地場くる」等を通じて販売する物販事業を行い、各種特産品の販売の対価を受け取っております。 (2) 在宅医療事業(ビジネスモデルイメージ図) 在宅医療事業では、精神疾患(気分の落ち込みや幻覚・妄想など心身にさまざまな影響が出る疾患)を抱える方を主たる対象者として、当社の看護師職員等による訪問看護サービス等を提供しております。 訪問看護は、疾病又は負傷により居宅において継続して療養を受ける状態にある者に対し、その者の居宅において看護師等が行う療養上の世話又は必要な診療の補助のことであり、訪問介護員等が、利用者(要介護者等)の居宅を訪問し、入浴・排せつ・ 食事等の介護、調理・洗濯・掃除等の家事等を提供する訪問介護とは異なり、医療行為の有無が大きな違いとなっております。 特に、精神疾患者を対象者とする精神科訪問看護は、精神疾患を抱えて地域で暮らす人の健康と生活を支え、利用者と家族を支援する医療サービスであり、そのサービス内容は主に「生活習慣、生活リズムの確立」「生活技術、家事能力、社会技術等の獲得」「対人関係の改善」「社会的資源活用の支援」「薬物療法継続への援助」「身体合併症の発症・悪化の防止」等となります。 なお、社会的資源とは、利用者がニーズを充足したり、問題解決するために活用される各種の制度・施設・機関・設備・資金・物質・法律・情報・集団・個人の有する知識や技術等の総称であり、例えば障害者年金の受給の支援や生活保護の申請の支援なども該当することから、精神科訪問看護師には多岐に渡る知識が求められます。 精神科訪問看護における収入の大部分は国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金に対する請求により得られ、一部利用者の自己負担金により回収する構図(後述)となっております。 精神科訪問看護の利用者の獲得に関しては、医療機関や役所、就労支援施設等多岐に渡る関係機関からの紹介が主な獲得経路になりますが、当社は特定の医療機関と訪問診療の支援を行う連携をし、主治医による訪問診療と当社の看護師職員等による訪問看護を組み合わせることで、精神疾患者向けの在宅医療を地域社会に普及させ、持続可能な医療体制のもと、住み慣れた地域で社会的な生活を家族と共に営むことができる社会を実現させることを事業の主目的としております。 訪問診療の診療報酬単価が高く設定されていることなどから、医療機関がこれまで実施していなかった訪問診療を新たに開始することを検討した場合であっても、診療報酬を得るための制度が複雑であることや対応方法が難しく実行が容易でないことから、当社が医療機関に対し訪問診療制度・診療報酬体系等を解説するとともに、医療機関が訪問診療を実施する患者に対して当社が提供する訪問看護サービスを活用してもらうなど、コンサルティングを通じて医療機関との連携を強化し、訪問看護の利用者の紹介を受ける機会を増やすことに取り組んでおります。 例えば薬の処方は医師が行い、薬の服薬状況の確認等は看護師が行う等のため、在宅医療の世界では、医師による訪問診療は主に訪問看護とセットで行われることから、訪問診療のコンサルティング(原則無料)などを通して訪問診療の開始または拡充の支援を行う連携により、訪問看護対象者のご紹介を頂くことに注力しております。 2014年7月14日に厚生労働省が公表した「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会」における「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策の今後の方向性(概要)」には、「精神病床を適正化し、将来的に不必要となる病床を削減するといった病院の構造改革が必要」と明記されました。 それにより、長期入院患者の地域移行に加えて、厚生労働省が医療施設の病床削減・在宅移行を目指していることがより明確化されるなど、当社の在宅医療事業を後押しする外部環境が整っている状況下にあると認識しております。 在宅医療事業における収益構造は、①国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金等からの診療報酬及び利用者本人からの診療報酬(自己負担分)と、②医療機関に対する各種コンサルティング収入に大別されますが、在宅医療事業売上高の9割以上は前者の診療報酬により構成されます。 後者の医療機関に対する各種経営コンサルティングは、それ自体を在宅医療事業における収益の柱としているものではありませんが、当該医療機関から訪問看護の対象となり得る利用者の紹介を得る機会を獲得し、当社看護師職員等による訪問看護の利用者数を拡大していくことを目的とした取組みとなります。 本書提出日現在において、東京や大阪をはじめとして27箇所に訪問看護ステーションを開設しております。 なお、2025年4月1日付で5拠点の新規出店及び4拠点の営業所(サテライトオフィス)から事業所への変更を実行いたしました。 今回の事業所変更に伴い、精神科訪問診療サポートサービスの更なる拡大や、従業員間の情報共有の円滑化はもちろん、各事業所との連携強化にも繋げていきたく考えております。 (訪問看護ステーションの開設状況)事業所名開設年月日(注1)営業所名開設年月日訪問看護ステーション コルディアーレ2017年8月 訪問看護ステーション コルディアーレ東大阪2017年12月 訪問看護ステーション コルディアーレ葛飾2017年12月 訪問看護ステーション コルディアーレ東村山2018年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ府中2019年9月 インタービーイング訪問看護ステーション2018年6月 訪問看護ステーション コルディアーレ杉並2018年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ大田2018年7月 訪問看護ステーション コルディアーレ練馬2019年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ新小岩2019年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ宮崎2019年9月 訪問看護ステーション コルディアーレ南浦和2020年1月 訪問看護ステーション コルディアーレ北千住2020年4月竹ノ塚営業所2025年6月訪問看護ステーション コルディアーレ綾瀬2017年12月 訪問看護ステーション コルディアーレ越谷2021年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ大分2021年6月 訪問看護ステーション コルディアーレ大国町2022年5月 訪問看護ステーション コルディアーレ佐賀2022年9月 訪問看護ステーション コルディアーレ札幌2023年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ江戸川2024年10月 訪問看護ステーション コルディアーレ岡山2025年1月 訪問看護ステーション コルディアーレ板橋2025年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ川口2025年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ松戸2025年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ旭2025年4月 訪問看護ステーション コルディアーレ熊本2025年4月 (注) 1.当社の完全子会社だった日本在宅医療株式会社及びインタービーイング株式会社は「コルディアーレ」、「インタービーイング」の名称でそれぞれ訪問看護ステーションを開設しておりましたが、2019年11月1日に当社が当該連結子会社2社を含む子会社4社を吸収合併しております。 また、当社が2017年10月に日本在宅医療株式会社を、2019年2月にインタービーイング株式会社をそれぞれ子会社化する前に開設していた事業所等については、子会社化前の開設年月を記載しております。 2.竹ノ塚営業所は「訪問看護ステーション コルディアーレ北千住」に属するサテライトオフィスになります。 当社における訪問看護ステーションの展開方針としては、主として次に掲げるような特徴があります。 当社では、居宅での訪問看護サービスの利用を希望している利用者の約4割を特定の訪問診療における連携医療機関から、残りを他の医療機関、保健センター、就労支援施設等より紹介いただくことで、訪問看護利用者の獲得を進めております。 利用者数の増加に応じて、訪問看護ステーションを新たに開設する場合には、一部の例外はありますが、新たな事業所や営業所の開設地域の近隣に居住している利用者の一部を既設の事業所等から新設する事業所等に移管することとしております。 これは、既設の訪問看護ステーションの訪問看護効率の平準化を図り、新設した訪問看護ステーションの収支を早期に改善するための施策として講じております。 また、これまでは東京・大阪の首都圏や九州地方における拠点展開を進めてきましたが、精神科訪問診療のニーズ、看護師採用環境、農園との連携等を慎重に検討し、北海道・岡山へも出店いたしました。 |
関係会社の状況 | 4 【関係会社の状況】 (1)連結子会社名称住所資本金(千円)事業内容議決権の保有割合(%)関係内容ショウタイム24株式会社東京都渋谷区50,000無人内見くんIoTを活用した不動産管理システム開発57.1役員の兼任 4名 |
従業員の状況 | 5 【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況セグメントの名称従業員数(名)在宅医療事業184〔6〕地方創生事業273〔50〕その他4〔0〕全社(共通)27〔0〕合計488〔56〕 (注) 1.臨時従業員数は〔〕内に1日8時間換算した人員数を外書で記載しております(従業員数に含む)。 2.臨時従業員数には、派遣社員を除いております。 3.その他として記載されている従業員数は、「ショウタイム24株式会社(子会社)」の従業員数です。 4.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属している従業員です。 (2) 提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)484〔56〕44.82.633,574 セグメントの名称従業員数(名)在宅医療事業184〔6〕地方創生事業273〔50〕全社(共通)27〔0〕合計484〔56〕 (注) 1.臨時従業員数は〔〕内に1日8時間換算した人員数を外書で記載しております(従業員数に含む)。 2.臨時従業員数には、派遣社員を除いております。 3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。 4.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属している従業員です。 (3) 女性従業員比率、管理職に占める女性従業員の割合及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社 2025年3月31日現在女性従業員比率管理職に占める女性従業員の割合男性労働者の育児休業取得率男女賃金格差正規労働者非正規労働者全ての労働者 55.2%33.8%66.7%77.0%157.2%107.5% (注) 1.「従業員」は、「正規労働者及び非正規労働者(契約社員、パートタイマー)」となります。 2.「女性従業員比率」は、「女性従業員÷全従業員」となります。 3.「管理職」は「課長以上」の従業員となります。 4.「男女賃金格差」については「平均年間賃金(女性)÷平均年間賃金(男性)」となります。 ※平均年間賃金:2024年4月~2025年3月に従業員に支払われた賃金合計を月平均の従業員数で除したもの5.「男性労働者の育児休業取得率」については「育児休業等をした男性労働者数÷配偶者が出産した男性労働者の数」となります。 (ア)女性従業員比率女性が多く活躍しており、女性の従業員(全ての労働者)比率が 55.2%(2025年3月31日時点)と半数を超えております。 男性女性計正規労働者 33.4% 66.6%100.0%非正規労働者(パート及び契約社員) 82.3% 17.7%100.0%全ての労働者(注) 44.8% 55.2%100.0% (注) 全ての労働者:「正規労働者+非正規労働者」となります。 以下同様。 (イ)管理職に占める女性従業員の割合全従業員のうち管理職(課長以上)が占める割合は16.5%となっており女性管理職比率(女性管理職数÷管理職数)は33.8%となっております(2025年3月31日時点)。 管理職全体で見ると格差は小さいですが、「部長・室長及び執行役員」においては男性優位となっております。 男性管理職女性管理職管理職計 66.2%(47人)33.8%(24人)100.0%(71人) (ウ)男女賃金格差正規労働者については、男性の77.0%(2025年3月31日時点)となっておりますが、全ての労働者で見ると、女性の賃金が男性を上回っており賃金格差は小さい状態です。 平均年間賃金(給与+賞与)(注1)男性女性男女賃金格差(注2)正規労働者4,934,166円3,800,280円 77.0%非正規労働者1,515,775円2,382,306円 157.2%全ての労働者3,430,583円3,687,851円 107.5% (注) 1.平均年間賃金:「2024年4月支払分~2025年3月支払分賃金÷年間平均従業員数」となります。 2.男女賃金格差:「平均年間賃金(女性)÷平均年間賃金(男性)」となります。 ※平均年間賃金:2024年4月~2025年3月に従業員に支払われた賃金の合計を月平均の従業員数で除した値となります。 ② 連結子会社 2025年3月31日現在名称女性従業員比率管理職に占める女性従業員の割合男性労働者の育児休業取得率男女賃金格差正規労働者非正規労働者全ての労働者ショウタイム24株式会社25.0%0.0%0.0%74.6 %―74.6% (注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。 2.「男性労働者の育児休業取得率」については「育児休業等をした男性労働者数÷配偶者が出産 した男性労働者の数」となります。 3.男女賃金格差:「平均年間賃金(女性)÷平均年間賃金(男性)」となります。 ※平均年間賃金:2024年4月~2025年3月に従業員に支払われた賃金の合計を月平均の従業員 数で除した値となります。 (4) 労働組合の状況当社において、労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 |
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 | 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社が判断したものであります。 (1) 経営方針 当社は、「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念とし、目指すゴールとして、「地域を問わず全ての人が、心豊かに、能力や個性を発揮できる社会の実現」を掲げ、在宅医療・地方創生領域において、地域社会と日本の未来に貢献することに取り組んでおります。 (2) 経営指標① 地方創生事業障がい者雇用支援事業においては、サービスを利用する企業に雇用されている障がい者受入純増数や、障がい者受入数合計を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。 また、観光物産事業においては旅行及び民泊取扱人数を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。 なお、これら経営指標の推移は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (c)地方創生事業における収益構造上の特徴と主な経営指標」をご参照下さい。 ② 在宅医療事業在宅医療事業においては、利用者数、訪問件数、常勤換算看護師数(注1)、1利用者あたり訪問件数、1常勤換算看護師あたり訪問件数を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。 なお、これら経営指標の推移は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (e)在宅医療事業における収益構造上の特徴と主な経営指標」をご参照下さい。 (注) 1.所定労働時間週40時間以上の勤務をしている在籍看護師職員数を指します。 なお、小数点は所定労働時間週40時間未満の勤務をしている在籍看護師職員数を按分換算したものとなります。 (3) 経営環境① 地方創生事業民間企業(注1)における障がい者の法定雇用率(障害者雇用促進法にて定められた民間企業の障がい者雇用率)が、2024年4月に2.5%に引き上げられ、更に2026年7月からは2.7%に引き上げられることが決定しており、民間企業による障がい者雇用の需要の拡大が見込まれております。 2024年6月において、障がい者の法定雇用率を達成している民間企業の割合は46.0%にとどまり、法定雇用率未達成企業は全国で63,364社となっております(注2)。 厚生労働省の資料(注2)によると、都市部における障がい者雇用の状況をみてみると、例えば東京都では法定雇用率達成企業の割合は30.5%となっており、法定雇用義務を負っている民間企業のうちおよそ3社に2社が義務を達成できておりません。 また、厚生労働省の調べでは2016年度における障がい者求人の充足率(障がい者新規求人数に占める障がい者就職数の割合)は東京都が30%を下回っており、全国で最低水準となっております。 愛知県、大阪府においてもその水準は40%を下回り、大都市を中心として障がい者の採用環境が厳しい状況にあることが窺えます(注3)。 さらに、障がい者の就業が困難であると、雇用する労働者数を計算する際に、除外率に相当する労働者数を控除する制度(除外率制度)が設置されておりましたが、ノーマライゼーションの観点から、除外率制度は2002年の法改正により2004年に廃止され、現在は経過措置としてこの制度が継続しているものの、2020年2月の労働政策審議会障害者雇用分科会においては経過措置の廃止が検討されており、2023年1月には、同分科会において2025年4月に除外率を一律10%引き下げることが決定され、2025年4月に引き下げが実施されました。 今後も経過措置の一部または全部が廃止された場合には、除外率が適用されている業界に属している企業において障がい者の雇用不足が発生すると考えられます。 こうした状況に加え、これまで民間企業が積極的に採用してきた身体障がい者の高齢化が進展しております。 2024年6月1日時点において民間企業が雇用している障がい者のうち54%が身体障がい者(注2)ですが、身体障がい者では65歳以上の比率が高く、今後10年で10万人以上が退職見込みと推定されます(注4)。 上記のように特に都市部の民間企業においては今後障がい者の雇用不足が拡大することが想定される一方で、地方においては障がい者の就労機会が限られており、都市と地方における就労機会の不均衡が存在していると認識しております。 今後、障がい者雇用においては量的な面で需要が大きく拡大することが見込まれている一方、足元においては雇用の質の面においても大きな変化が生じております。 2022年10月3日に召集された第210回臨時国会において、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)の一部改正が成立しました。 法改正により、事業主(障がい者の雇用主)の責務として障害者の職業能力の開発及び向上が含まれることが明確化され、2023年4月1日から施行されました。 また、厚生労働省においては、2023年4月17日に開催された第128回労働政策審議会(障害者雇用分科会)において「いわゆる障害者雇用ビジネスに係る実態把握の取組について」が公表され、2023年6月12日に開催された第129回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「障害者が活躍できる職場づくりのための望ましい取組のポイント(リーフレット)」が、2023年12月27日に開催された第130回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては障害者雇用ビジネス実施事業者やその利用企業の状況等について2023年11月末時点に更新された「いわゆる障害者雇用ビジネスに係る実態把握の取組について」(令和5年度における労働局・ハローワークによる指導・助言の実施事案の例等含む)が公表されたことにより、障害者が活躍できる職場環境の整備や適正な雇用管理のため事業主が行うことが望ましい取組のポイントが整理され、当社の障がい者雇用支援サービスにおいては、サービスを利用する企業(事業主)が上記リーフレットで示された望ましい取組のポイントを実現できることが求められております。 (注) 1.従業員数40人以上を雇用している事業主。 事業主には毎年6月1日時点の障害者雇用状況をハローワークに報告する必要があり、障害者雇用の促進と継続を図るために「障害者雇用推進者」を選任するよう努めなければならないとされております。 2.厚生労働省「令和6年 障害者雇用状況の集計結果」より。 3.厚生労働省「平成31年 第82回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料)」より。 4.厚生労働省「令和5年 障害者雇用実態調査」より。 当社が観光物産事業を主に展開している長崎県五島市は「五島市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン総合戦略」を市政運営の基本方針とし、人口減少に歯止めをかけ、2060年に人口2万人を確保することを目標に街づくりを進めています。 2018年6月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎県、熊本県)」が世界文化遺産に登録されたことをきっかけとして、五島市を訪れる観光客は増加傾向にあり、2019年は前年比+5.2%となる252,657人まで増加(注5)しておりましたが、2020年、2021年は新型コロナウイルス感染症の影響で123,703人、118,441人となっており、2022年には210,067人と復調傾向にあります。 (注) 5.令和5年 五島市観光統計より。 ② 在宅医療事業2023年度における精神疾患を有する患者総数は603万人(注1)となり、年々増加する医療費を削減すること等を目的として、厚生労働省の精神保健福祉対策本部では、入院医療中心の診療から地域生活支援を前提とした診療へと切り替えること等を柱とした方向性を示しています(注1)。 この方向性を反映し、2023年度における精神疾患を有する入院患者数は21.3万人(注2)と2020年度比で10.1%減少しております。 更に、2023年5月の「第7期障害福祉計画について(厚生労働大臣告示)」においては、精神病床における1年以上入院患者数を2027年3月までに2020年度と比べて全国で約3.3万人減らす成果目標が定められることとなりました。 精神科の医療施設に目を向けると、2025年において20床以上の病床を有する精神科病院数は1,057施設と2008年の1,079施設をピークに年々減少しているのに対し、精神科の一般診療所数は2023年で7,761施設と2008年の5,629施設(注3)との対比においても年々増加しております。 (注) 1.「精神保健医療福祉の現状等について 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会 第4回(令和7年1月15日)」より2.厚生労働省「令和5年患者調査」より。 3.厚生労働省「医療施設調査」(令和2年、平成20年各版)より。 2018年度の診療報酬改定においては、医療機関が精神疾患を有する患者に対して訪問診療を実施する際の「精神科在宅患者支援管理料」が新設されておりますが、医療機関が「精神科在宅患者支援管理料」を得るためには、通院が困難な患者に対して、精神科医、看護師等が患者の同意を得て、計画的な医学管理のもとに定期的な訪問診療・訪問看護を行っていることに加え、患者の容体に応じて臨機応変な診療又は看護ができる医師と看護師との綿密なコミュニケーションが取れる体制が整備されていること等が要件となっており、精神科医療においては入院へ対応できる中規模~大規模な医療機関への入院を中心とした医療体制から地域における小規模な医療機関への通院に在宅での治療を加えた医療体制へ移行しつつあると認識しております。 そのため、複数の地域に分散している患者に対して訪問看護を効率的に行うための体制の整備状況と、医師による訪問診療を行うに際しての看護師との情報連携面での質が医療機関からは問われることとなります。 当社は、訪問診療を理解し、訪問診療と連携した訪問看護サービスの提供に事業機会があると認識しています。 (4) 経営戦略① 地方創生事業当社の障がい者雇用支援事業は、地方に在住している多数かつ幅広い障がい者の雇用を創出することを目的としているため、企業に紹介している障がい者は、当社が展開している農園で就労することで、障がいの特性や程度に応じた働き方が可能となり、職業能力の開発・向上に関する支援を受けることができます。 農園においては水耕栽培設備を利用し、障がい者が安全に安心して働くことができる環境を整えていることに加え、当社の在宅医療事業におけるノウハウを活用した障がい者への配慮や定着に向けた支援も行っております。 障がい者雇用支援事業においては、障害者雇用促進法において明示された事業主による障がい者の能力開発の責務に対する支援、厚生労働省が公表したリーフレットへの対応を図るとともに、サービス利用企業数の拡大及び1企業当たりの障がい者の雇用人数の拡大に取り組みます。 また、農園の新規開設においては、開設候補地における障がい者の雇用状況や障がい者手帳の保有者数、交通の利便性等を考慮した展開を行ってまいります。 厚生労働省の「令和5年度 障害者の職業紹介状況等」によれば、身体障がい者の新規求職申込件数は59,202件、知的障がい者の新規求職申込件数は37,515件、精神障がい者の新規求職申込件数は137,935件となっており、精神障がい者の新規求職申込件数は身体障がい者及び知的障がい者の新規求職申込件数の合計を上回り、特に精神障がい者については就労機会の拡大と定着率の向上が望まれております。 また、2024年6月1日時点において民間企業が雇用する障がい者を障がい別でみると、身体障がい者が54%と最も比率が高く、精神障がい者は22%(注1)と最も比率が低くなっており、精神障がい者のより一層の社会進出が望まれております。 他方、独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構が2017年4月に公表した「障がい者の就職状況等に関する調査研究」によれば、精神障がい者の就職後1年経過後の職場定着率は49.3%と50%を下回る水準にあり、民間企業にとっては精神障がい者を積極的に採用することが難しい状況となっておりますが、当社では精神科領域における在宅医療事業のノウハウを活用し、農園における精神障がい者の定着率の向上に取り組んでおります。 また、訪問看護サービスの利用者を地方創生事業の障がい者雇用支援事業において企業に紹介していくことも視野に入れ、農園近隣の訪問看護ステーションの設置を2019年9月より開始するなど、より幅広い障がい者の就労機会を創出する為の施策を推進しております。 (注) 1.厚生労働省「令和6年 障害者雇用状況の集計結果」より。 観光物産事業においては、新型コロナウイルス感染症収束後の修学旅行生の誘致や個人観光客の誘客を見据え、民泊受入れ家庭の拡大や新たな体験プログラムの開発に取り組んでまいります。 ② 在宅医療事業精神疾患を有する患者総数が増加傾向にある中で、精神科病院及び入院患者が減少し、入院をせずに自宅において医療サービスを受ける患者が増加し、在宅医療の需要が拡大していると考えられ、当社は医療機関との連携を強化し、在宅医療の需要拡大へ対応できる体制の構築に取り組んでおります。 2024年1月に開催された第134回社会保障審議会障害者部会においては、第7期障害福祉計画における成果目標(案)として、2026年度末の長期入院患者数を2020年度と比べて3.3万人減少させることや精神障がい者の精神病床から退院後1年以内の地域における平均生活日数を325.3日以上とすることが明記されており、精神疾患を抱える退院患者に対する診療・看護を提供する受け皿の拡充が待たれる環境認識の下、当社は、医療機関との関係構築・強化を図ることで、医療機関からの患者紹介の拡大に努めております。 また、実効性のある訪問診療・訪問看護を効率的に実施していくためには、医師及び看護師の移動時間や移動距離の短縮化を図る必要があることから、主治医と看護師による効率的な訪問診療・訪問看護を実施できる拠点体制の整備に取り組んでおります。 事業所及び営業所の出店においては、連携する医療機関の周辺地域への展開や既存拠点の訪問効率の向上、新たな地域への拡大等を検討してまいります。 また、地域の特性や看護師の採用・育成を考慮し、拠点数だけでなく、拠点の適正な規模についても検討してまいります。 当社は、本書提出日現在において26箇所に訪問看護ステーションを開設しております。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 地方創生事業における障がい者雇用支援サービス利用企業の確保地方創生事業の中軸をなす障がい者雇用支援事業において地方の障がい者の雇用を拡大するためには、より多くの企業の障がい者雇用を支援することが重要な課題であり、新たにサービスを利用する企業の確保に努めるとともに、既存のサービス利用企業のニーズをより一層汲み上げ、農園においてより多くの障がい者の就労を支援できるよう取り組んでまいります。 ② 地方創生事業における障がい者雇用支援サービスの質的向上地方に在住する障がい者の雇用創出を図るためには、より多くの企業(事業主)に当社サービスを利用してもらうことが必要であり、そのためには当社が運営する農園を利用する事業主が、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)を遵守して、障がい者の職業能力の開発及び向上へ対応できることが求められます。 また、2023年4月17日に開催された第128回労働政策審議会(障害者雇用分科会)において障害者雇用ビジネス実施事業者の実態把握の取組として「把握した事例と課題等への対応に求められる望ましい取組のポイント(①~⑦)」が公表され、2023年6月12日に開催された第129回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「障害者が活躍できる職場づくりのための望ましい取組のポイント(リーフレット)」が、2023年12月27日に開催された第130回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「令和5年度における労働局・ハローワークによる指導・助言の実施事案の例(①~②)」が公表されていることを踏まえ、当社としては農園を利用する事業主が障害者雇用促進法のみならず障害者雇用分科会にて公表された課題を解決し、望ましい取組に沿った障がい者雇用に主体的に取り組めるよう、障がい者各自の障がい特性の把握や合理的配慮の提供、職業能力の開発、適正な雇用管理等の支援に取り組んでまいります。 ③ 在宅医療事業における医療機関との連携医療業界においては、少子高齢化による人口構造の変化、社会保障制度や医療制度の変化等により、長期入院患者の退院を促し、患者が居住している地域において医療サービスを受ける方向へ構造変化が生じております。 訪問看護を提供する事業所数は、2024年4月1日時点で全国に17,329事業所(注1)がありますが、訪問看護の利用者数(医療保険)は2001年の48,830人から2019年には287,811人となり、2001年の約6倍にまで増加しております(注2)。 また、2025年には団塊の世代の年齢が75歳を超え、人口の5人に1人が高齢者である超高齢社会が到来し(注3)、病院改革・医療技術の向上による在院日数の短縮化が進められ、ますます訪問看護の利用ニーズは高まっていくと推測されます。 上記の通り訪問看護に対する社会的な需要は年々高まっておりますが、当社は医療機関と連携を図ることにより、質の高い在宅医療サービスを提供していくことを重要な課題と考え、医療機関からの信頼確保に努め、医療機関が在宅医療への対応をスムーズに行えるよう、支援能力を高めていく必要があると認識しております。 (注) 1.一般社団法人全国訪問看護事業協会「令和6年度訪問看護ステーション数調査結果」より。 2.第434回中央社会保険医療協議会総会(2019年11月20日開催)会議資料のP9記載内容を引用。 3.厚生労働省による広報誌「厚生労働2017年2月号」への記載内容を引用。 ④ 人材教育の強化「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」という当社の企業理念を実践し、地方創生事業および在宅医療事業において質の高いサービスを提供するために、人材育成の強化に取り組んでまいります。 外部機関が開催する研修・セミナーへの参加、社内の研修・勉強会などのカリキュラムの充実を図ってまいります。 特に地方創生事業では、障がい者雇用支援事業従事者を対象に、精神疾患を抱える利用者に提供している訪問看護のノウハウを利用した社内の研修・勉強会などを行い、教育体制の充実を図ってまいります。 ⑤ 人材の確保厚生労働省の「令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によれば、2022年末時点において約131万人の看護師が就業しているとされていますが、その中で在宅医療に関わる訪問看護事業所で就労する看護師は僅か5.4%の70,975人にとどまっております。 今後、国の方針が「治す医療」から「治し、支える医療」へと転換していく中で、当社が在宅医療事業において十分な訪問診療サポートサービスを提供していくためには、サービス提供者である看護師等の人材の確保が重要な課題であると認識しております。 一人でも多くの方が、住み慣れた家で生活が送れるようにサポートできる人材を確保してまいります。 他方、地方創生事業では、多岐にわたるサービスを提供しており、障がい者雇用を理解した人材等、各事業内容に造詣の深い人材の確保に努めてまいります。 人材の確保を図るため、雇用条件の改善にとどまらず、福利厚生の充実等、働きやすい環境づくりに注力してまいります。 ⑥ 財務基盤の強化当社は、財務基盤の安定性を維持しながら、様々な事業上の課題を解決するための事業資金を確保し、また、 新たな事業価値創出のために機動的な資金調達を実行できるよう、内部留保の確保と株主還元の適切なバランス を模索していくことが、財務上の課題であると認識しております。 |
サステナビリティに関する考え方及び取組 | 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) ガバナンス及びリスク管理 当社は、コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方として、「企業が、株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえたうえで、公正かつ透明性の高い経営を行い、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るための最も重要な仕組み」であるとの認識を持っております。 実効性の高いコーポレート・ガバナンスの実現を目指し、改善を続けることで、社会的信頼に応えつつ、持続的成長と発展を遂げていくことが可能になると考えております。 また、株主及び投資家の皆様をはじめ、当社を取り巻くあらゆるステークホルダーへ迅速かつ正確な情報開示に努め、株主総会及び取締役会等の機能を一層強化、改善及び整備しながら、コーポレート・ガバナンスを充実させていきたいと考えております。 当社は、現状、サステナビリティに関する基本方針を定めておらず、サステナビリティ関連のリスク及び機会を、その他経営上のリスク及び機会と一体的に監視及び管理しております。 「リスク管理規程」及び「コンプライアンス管理規程」に基づき、代表取締役経営管理本部長を委員長とする「リスク管理委員会」及び「コンプライアンス委員会」を設置し、サステナビリティ関連を含む多様なリスクの把握、評価、対策等を通じ、適切なリスク管理に努めております。 また、両委員会の下部組織として「コンプライアンス・リスク管理会議」を毎月1回開催し、顕在化したリスクやヒヤリハットレベルの事象を把握し、その再発防止策や対応措置を定例的に検討・実施しております。 これらの活動状況は、半期に1回、取締役会に報告され、当社のリスク管理体制の継続的な改善に資するものとなっております。 当社は、特に「地域に根ざした障がい者雇用支援」や「精神疾患に対する在宅医療支援」といった主要事業に即したサステナビリティ関連リスクの把握にも取り組んでおり、例えば、労働環境や制度変更への対応、障がい者雇用支援事業における気候変動の影響等について、事業部門と管理部門が連携し、必要に応じた対策を行っております。 今後は、社会的要請の高まりや開示制度の動向を踏まえ、より体系的なリスクの識別・評価手法や管理プロセスの整備についても、段階的な対応の可能性を含めて検討を進めてまいります。 詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 」をご参照ください。 (2) 戦略 当社は、「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念とし、「地域を問わず全ての人が、心豊かに、能力や個性を発揮できる社会の実現」を目指すゴールとして、在宅医療事業及び地方創生事業に取り組んでおり、在宅医療事業では「持続可能な医療体制のもと、住み慣れた地域で社会的な生活を家族と共に営むことができる社会の実現」を、地方創生事業では「障がいの特性や職業能力等に関わらず、住み慣れた地域で仕事を通じて自己実現ができる社会の実現」を目指しております。 企業の継続的な成長及び両事業を通じた目指すゴールの実現については、当社の事業の特性上、人に依拠するところが大きいため、人的資本に関連して以下の取組を実施しております。 ① 人材育成方針当社は、「従業員一人ひとりの個性を尊重し、強みを最大限活かすこと、従業員の努力を支援すること、成果に対して正しく報いること」に注力し、様々な取り組みを行っています。 ② 社内環境整備方針当社は、全従業員がモチベーション高く、いきいきと仕事に取り組み、結果として自身の成長に繋げられるよう、下記のような人事施策を行い、積極的に社内環境整備に努めています。 ・勤務形態の多様化週4日勤務や朝夕の時短勤務の採用、在宅勤務を継続するなど、勤務形態を幅広く制度化することで、従業員一人ひとりに合った働き方を支援しています。 ・ICT技術の活用各種業務用SaaS、ICTを最大限に活用することで、ノンコア業務の負担軽減を図り、生産性の向上、学習機会の増加に繋げております。 ・従業員アンケートの実施全従業員を対象に定期的なアンケートを実施し、従業員一人ひとりの考え方や価値観の理解に努め、個々の教育方針やプログラムに繋げ、エンゲージメント向上及び離職率の引き下げに努めております。 ・離職防止主に事業本部における離職防止を目的に、全従業員を対象としたサーベイシステムを導入し、従業員一人ひとりのメンタル状況の理解に努めるとともに、仕事に対するポジティブ意識の醸成を図っております。 ・研修制度「従業員の自律的な成長意欲に対して最大限支援を行う」という考え方のもと、基本的な教育内容はもちろん、外部講師の活用も含め、テーマ別の研修を多岐にわたって実施することで、従業員一人ひとりのキャリア・スキルアップに注力しています。 また、安全運転等の実技を伴う研修を除き、研修はオンラインで実施し、録画した動画を随時見ることができるようにすることで、研修への参加率の向上に取組んでおります。 今後、障がい者雇用支援事業において多様な障がい者を支援していく能力の更なる引上げ・向上を目的として、関連能力の向上に資する資格の取得支援を行ってまいります。 (研修例)新入職者研修、OJT研修、フォローアップ研修、次世代リーダー育成研修、職種別研修、職位別研修、管理者研修、人事考課者・考課対象者研修、専門的知識向上研修、コンプライアンス研修、リスク管理研修等 ・評価制度2024年4月に既存の評価制度(目標管理制度)を強化するための改訂を行いました。 評価制度を浸透させるための研修の実施(年4回)、運用を行うことで、人財育成方針として掲げている「従業員の努力を支援すること、成果に対して正しく報いること」を実現させ、また処遇にも結びつけることで、全従業員がモチベーション高く、いきいきと仕事に取り組み、結果として持続的に自身の成長に繋げられるよう取り組んでおります。 また、当社は気候変動対策の取組みとして、2021年9月15日に五島版RE100(注1)の認定を受け、全てのコルディアーレ農園で再生可能なエネルギー100%の電力を活用してCO2排出削減に取り組んでおります。 (注) 1.五島版RE100とは事業者・団体の活動で使用する電力を全て五島産および再生可能エネルギーで賄い、CO2ゼロを目指す取り組みであり、RE100とはRenewable Energy(再生可能エネルギー)100%の略称です。 五島版RE100の認定条件は下記となります。 1.企業や団体が「使用する電力を脱炭素化する」趣旨に賛同し、それを実施する宣言を行う。 2.企業や団体は、宣言の根拠となる「長期行動計画」を作成し、それを認定委員会が認定する。 また、毎年、実績報告を認定委員会に提出し認定委員会が確認する。 3.宣言では目標到達期限を、計画策定後5年以内とする。 4.長期行動計画では、初年度より1ヶ所以上の事業所にて「五島産電気」を使用し、かつ、「再エネ100%・CO2ゼロ」を実施する条件を盛り込む。 ただし、テナント入居などで「五島産電気」を使用できない場所のみ、例外的に「再エネ100%・CO2ゼロ」のみで認定可能とする。 5.五島市以外の事業所の申請については、五島市内の事業所の申請を妨げることにならないように五島産電力を供給する販売会社と協議の上、認定する。 (3)指標及び目標当社では、上記「(2) 戦略」において記載した、人材育成方針及び社内環境整備方針について、次の指標を用いており、当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。 指標目標(注1)実績(注2)女性役員の登用2030年までに女性役員比率を30%以上とする8.3%男女賃金格差の縮小(正社員)2030年までに男女同等とする77.0%女性管理職比率の上昇2030年までに男女比率を同等とする33.8%障がい者雇用率の上昇2030年度までに3%以上とする3.12%有給休暇取得率の向上2030年までに取得率80%以上とする73.5% (注)1.将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断した値であります。 2.実績値は、2025年3月31日時点のものであります。 また、人材育成方針に関する重要指標として、以下を掲げております。 ・女性従業員比率在宅医療事業、地方創生事業ともに女性が多く活躍しており、女性の従業員比率が55.2%(2025年3月31日時点)と半数を超えております。 男性女性計正規労働者33.4%66.6%100.0%非正規労働者(パート及び契約社員)82.3%17.7%100.0%全ての労働者(注)44.8%55.2%100.0% (注)全ての労働者:「正規労働者+非正規労働者」となります。 以下同様。 ・男女賃金格差正規労働者については、男性の77.0%(2025年3月31日時点)となっております。 当社においては、同じ役割であれば男女で賃金の差を設けていないため、この差は、上級管理職(執行役員、部長・室長)において男性比率が高いことによるものと考えております。 但し、全ての労働者で見ると、女性の賃金が男性を上回っており賃金格差は小さい状態です。 今後、上級管理職への女性登用等を検討し、乖離解消に努めていきます。 平均年間賃金(給与+賞与)(注1)男性女性男女賃金格差(注2)正規労働者4,934,166円3,800,280円77.0%非正規労働者1,515,775円2,383,306円157.2%全ての労働者3,430,583円3,687,851円107.5% (注) 1.平均年間賃金:「2024年4月支払分~2025年3月支払分の賃金÷年間平均従業員数」となります。 2.男女賃金格差:「平均年間賃金(女性)÷平均年間賃金(男性)」となります。 ※平均年間賃金:2024年4月~2025年3月に従業員支払われた賃金の合計を月平均の従業員数で除し た値。 ・女性管理職比率全従業員のうち管理職(課長以上)が占める割合は16.5%となっており、女性管理職比率(女性管理職数÷管理職数)は33.8%となっております(2025年3月31日時点)。 女性管理職比率は最新の「雇用均等基本調査(令和5年度版 厚労省調査)」の結果(12.7%)を大きく上回っており、女性の登用は順調に進んでいると考えております。 管理職全体で見ると格差は小さいですが、「部長・室長及び執行役員」においては男性優位となっております。 今後、格差の解消に努めていきます。 男性女性計全ての労働者44.8%55.2%100.0% うち、管理職(注)9.7%6.8%16.5% うち、執行役員0.6%0.0%0.6% うち、部長・室長1.9%0.4%2.3% うち、所長1.9%1.4%3.3% うち、次長1.9%0.6%2.5% うち、課長3.5%4.3%7.9% (注)管理職:課長以上の役職となります。 男性管理職女性管理職管理職計66.2%(47人)33.8%(24人)100.0%(71人) ・障がい者雇用について障がい者雇用支援を主事業の一つとする企業として、障がい者雇用にも積極的に取組んでおります。 障がい者が職業人として自立して継続的に働けるように、障がい者が働きやすい職場環境整備の促進、また様々な研修会を企画するなど、職業能力の開発及び向上に関する取り組みを実施しており、結果、前年同時期を上回る雇用を実現しております。 ※障がい者雇用数(2021年6月1日:5.0人 2022年6月1日:7.0人 2023年6月1日:7.5人) ・障がい者雇用率について(注)2022年2023年2024年2.94%2.53%3.12% (注) 厚生労働省報告資料「障害者雇用状況報告書(6月1日時点の雇用率。 毎年7月15日報告期限)」 から抜粋しております。 ・有給休暇取得率(注1、2)2022年2023年2024年58.9%68.7%73.5% (注) 1.「有給休暇取得率」は、「付与日から1年間の取得日数÷当該年付与の有給休暇日数」となります。 2.付与日数が10日以上の従業員が対象となります。 ・健康経営企業が健全な成長を実現するため、従業員が心身ともに健康であることが重要であると考え、従業員一人ひとりの健康推進に取り組んでおり、有給休暇取得率の毎年の改善を目標としております。 また、所定時間外労働の削減にも取り組んでおり、2023年度から2024年度において月平均で対前年20%超(25時間→19時間 対象期間:「4月~翌2月」)の削減を実現、2025年度につきましても20時間を下回る数値となっており、健康経営への取組みを進捗させております。 |
戦略 | (2) 戦略 当社は、「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念とし、「地域を問わず全ての人が、心豊かに、能力や個性を発揮できる社会の実現」を目指すゴールとして、在宅医療事業及び地方創生事業に取り組んでおり、在宅医療事業では「持続可能な医療体制のもと、住み慣れた地域で社会的な生活を家族と共に営むことができる社会の実現」を、地方創生事業では「障がいの特性や職業能力等に関わらず、住み慣れた地域で仕事を通じて自己実現ができる社会の実現」を目指しております。 企業の継続的な成長及び両事業を通じた目指すゴールの実現については、当社の事業の特性上、人に依拠するところが大きいため、人的資本に関連して以下の取組を実施しております。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 | ① 人材育成方針当社は、「従業員一人ひとりの個性を尊重し、強みを最大限活かすこと、従業員の努力を支援すること、成果に対して正しく報いること」に注力し、様々な取り組みを行っています。 ② 社内環境整備方針当社は、全従業員がモチベーション高く、いきいきと仕事に取り組み、結果として自身の成長に繋げられるよう、下記のような人事施策を行い、積極的に社内環境整備に努めています。 ・勤務形態の多様化週4日勤務や朝夕の時短勤務の採用、在宅勤務を継続するなど、勤務形態を幅広く制度化することで、従業員一人ひとりに合った働き方を支援しています。 ・ICT技術の活用各種業務用SaaS、ICTを最大限に活用することで、ノンコア業務の負担軽減を図り、生産性の向上、学習機会の増加に繋げております。 ・従業員アンケートの実施全従業員を対象に定期的なアンケートを実施し、従業員一人ひとりの考え方や価値観の理解に努め、個々の教育方針やプログラムに繋げ、エンゲージメント向上及び離職率の引き下げに努めております。 ・離職防止主に事業本部における離職防止を目的に、全従業員を対象としたサーベイシステムを導入し、従業員一人ひとりのメンタル状況の理解に努めるとともに、仕事に対するポジティブ意識の醸成を図っております。 ・研修制度「従業員の自律的な成長意欲に対して最大限支援を行う」という考え方のもと、基本的な教育内容はもちろん、外部講師の活用も含め、テーマ別の研修を多岐にわたって実施することで、従業員一人ひとりのキャリア・スキルアップに注力しています。 また、安全運転等の実技を伴う研修を除き、研修はオンラインで実施し、録画した動画を随時見ることができるようにすることで、研修への参加率の向上に取組んでおります。 今後、障がい者雇用支援事業において多様な障がい者を支援していく能力の更なる引上げ・向上を目的として、関連能力の向上に資する資格の取得支援を行ってまいります。 (研修例)新入職者研修、OJT研修、フォローアップ研修、次世代リーダー育成研修、職種別研修、職位別研修、管理者研修、人事考課者・考課対象者研修、専門的知識向上研修、コンプライアンス研修、リスク管理研修等 ・評価制度2024年4月に既存の評価制度(目標管理制度)を強化するための改訂を行いました。 評価制度を浸透させるための研修の実施(年4回)、運用を行うことで、人財育成方針として掲げている「従業員の努力を支援すること、成果に対して正しく報いること」を実現させ、また処遇にも結びつけることで、全従業員がモチベーション高く、いきいきと仕事に取り組み、結果として持続的に自身の成長に繋げられるよう取り組んでおります。 また、当社は気候変動対策の取組みとして、2021年9月15日に五島版RE100(注1)の認定を受け、全てのコルディアーレ農園で再生可能なエネルギー100%の電力を活用してCO2排出削減に取り組んでおります。 (注) 1.五島版RE100とは事業者・団体の活動で使用する電力を全て五島産および再生可能エネルギーで賄い、CO2ゼロを目指す取り組みであり、RE100とはRenewable Energy(再生可能エネルギー)100%の略称です。 五島版RE100の認定条件は下記となります。 1.企業や団体が「使用する電力を脱炭素化する」趣旨に賛同し、それを実施する宣言を行う。 2.企業や団体は、宣言の根拠となる「長期行動計画」を作成し、それを認定委員会が認定する。 また、毎年、実績報告を認定委員会に提出し認定委員会が確認する。 3.宣言では目標到達期限を、計画策定後5年以内とする。 4.長期行動計画では、初年度より1ヶ所以上の事業所にて「五島産電気」を使用し、かつ、「再エネ100%・CO2ゼロ」を実施する条件を盛り込む。 ただし、テナント入居などで「五島産電気」を使用できない場所のみ、例外的に「再エネ100%・CO2ゼロ」のみで認定可能とする。 5.五島市以外の事業所の申請については、五島市内の事業所の申請を妨げることにならないように五島産電力を供給する販売会社と協議の上、認定する。 |
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 | (3)指標及び目標当社では、上記「(2) 戦略」において記載した、人材育成方針及び社内環境整備方針について、次の指標を用いており、当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。 指標目標(注1)実績(注2)女性役員の登用2030年までに女性役員比率を30%以上とする8.3%男女賃金格差の縮小(正社員)2030年までに男女同等とする77.0%女性管理職比率の上昇2030年までに男女比率を同等とする33.8%障がい者雇用率の上昇2030年度までに3%以上とする3.12%有給休暇取得率の向上2030年までに取得率80%以上とする73.5% (注)1.将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断した値であります。 2.実績値は、2025年3月31日時点のものであります。 また、人材育成方針に関する重要指標として、以下を掲げております。 ・女性従業員比率在宅医療事業、地方創生事業ともに女性が多く活躍しており、女性の従業員比率が55.2%(2025年3月31日時点)と半数を超えております。 男性女性計正規労働者33.4%66.6%100.0%非正規労働者(パート及び契約社員)82.3%17.7%100.0%全ての労働者(注)44.8%55.2%100.0% (注)全ての労働者:「正規労働者+非正規労働者」となります。 以下同様。 ・男女賃金格差正規労働者については、男性の77.0%(2025年3月31日時点)となっております。 当社においては、同じ役割であれば男女で賃金の差を設けていないため、この差は、上級管理職(執行役員、部長・室長)において男性比率が高いことによるものと考えております。 但し、全ての労働者で見ると、女性の賃金が男性を上回っており賃金格差は小さい状態です。 今後、上級管理職への女性登用等を検討し、乖離解消に努めていきます。 平均年間賃金(給与+賞与)(注1)男性女性男女賃金格差(注2)正規労働者4,934,166円3,800,280円77.0%非正規労働者1,515,775円2,383,306円157.2%全ての労働者3,430,583円3,687,851円107.5% (注) 1.平均年間賃金:「2024年4月支払分~2025年3月支払分の賃金÷年間平均従業員数」となります。 2.男女賃金格差:「平均年間賃金(女性)÷平均年間賃金(男性)」となります。 ※平均年間賃金:2024年4月~2025年3月に従業員支払われた賃金の合計を月平均の従業員数で除し た値。 ・女性管理職比率全従業員のうち管理職(課長以上)が占める割合は16.5%となっており、女性管理職比率(女性管理職数÷管理職数)は33.8%となっております(2025年3月31日時点)。 女性管理職比率は最新の「雇用均等基本調査(令和5年度版 厚労省調査)」の結果(12.7%)を大きく上回っており、女性の登用は順調に進んでいると考えております。 管理職全体で見ると格差は小さいですが、「部長・室長及び執行役員」においては男性優位となっております。 今後、格差の解消に努めていきます。 男性女性計全ての労働者44.8%55.2%100.0% うち、管理職(注)9.7%6.8%16.5% うち、執行役員0.6%0.0%0.6% うち、部長・室長1.9%0.4%2.3% うち、所長1.9%1.4%3.3% うち、次長1.9%0.6%2.5% うち、課長3.5%4.3%7.9% (注)管理職:課長以上の役職となります。 男性管理職女性管理職管理職計66.2%(47人)33.8%(24人)100.0%(71人) ・障がい者雇用について障がい者雇用支援を主事業の一つとする企業として、障がい者雇用にも積極的に取組んでおります。 障がい者が職業人として自立して継続的に働けるように、障がい者が働きやすい職場環境整備の促進、また様々な研修会を企画するなど、職業能力の開発及び向上に関する取り組みを実施しており、結果、前年同時期を上回る雇用を実現しております。 ※障がい者雇用数(2021年6月1日:5.0人 2022年6月1日:7.0人 2023年6月1日:7.5人) ・障がい者雇用率について(注)2022年2023年2024年2.94%2.53%3.12% (注) 厚生労働省報告資料「障害者雇用状況報告書(6月1日時点の雇用率。 毎年7月15日報告期限)」 から抜粋しております。 ・有給休暇取得率(注1、2)2022年2023年2024年58.9%68.7%73.5% (注) 1.「有給休暇取得率」は、「付与日から1年間の取得日数÷当該年付与の有給休暇日数」となります。 2.付与日数が10日以上の従業員が対象となります。 ・健康経営企業が健全な成長を実現するため、従業員が心身ともに健康であることが重要であると考え、従業員一人ひとりの健康推進に取り組んでおり、有給休暇取得率の毎年の改善を目標としております。 また、所定時間外労働の削減にも取り組んでおり、2023年度から2024年度において月平均で対前年20%超(25時間→19時間 対象期間:「4月~翌2月」)の削減を実現、2025年度につきましても20時間を下回る数値となっており、健康経営への取組みを進捗させております。 |
事業等のリスク | 3 【事業等のリスク】 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであり、リスクを把握し、管理する体制・枠組みに関しては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 」の記載を参照ください。 (1) 地方創生事業におけるリスク① 障がい者雇用に関する制度や企業等における障がい者雇用の動向について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営環境 ①地方創生事業」に記載した通り、民間企業等における障がい者の法定雇用率(障害者雇用促進法で規定)は引き上げられる傾向にありますが、障がい者の法定雇用率の変化や障がい者の求職動向等、企業の障がい者雇用を取り巻く環境が変化した場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 特に法定雇用率は2024年4月に2.3%から2.5%へ引き上げられ、2026年7月には2.7%への引き上げが決定しております。 この2.3%から2.7%への2回の引き上げにより新たに11万人以上(※)の障がい者の雇用が生まれる可能性があり、当社のサービスに対するニーズも高まることが想定されます。 法改正を含む業界動向・環境変化については情報収集等を積極的に行い事業戦略を策定しておりますが、今後の法改正等によって法定雇用率の引き上げが中止された場合や、雇用義務そのものがなくなった場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (※令和6年障害者雇用状況の集計結果の民間企業における算定基礎労働者数2,816万人に0.4%を乗じて計算) ② 障がい者雇用支援事業のビジネスモデルと法的規制等との関連性について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)当社における障がい者雇用支援事業では、企業等に障がい者及び管理者を単に紹介しているだけではなく、就労機会が限定的な地方において障がい者の雇用を創出する仕組みを備える「コルディアーレ農園」を開設し、企業等に採用された障がい者等に対して就労の場を提供しております。 また、障がい者雇用の創出に加え、職場定着に向けた取り組みとして、当社の訪問看護ノウハウを持った看護師による健康面への配慮や、当社農園スタッフによる障がい者の特性を理解したサポート等を通じて、障がい者が働きがいをもって就労することができる職場環境づくりに努めており、障がい者自らの経済的な自立支援を視野に入れたビジネスモデルと認識しております。 障害者雇用促進法では、事業主による障がい者と健常者との均等な雇用機会の確保、障がい者に対する差別の禁止、障がい者への合理的配慮の確保等に関する諸規定や指針が示されております。 当社からの紹介によって企業等に採用された障がい者やその管理者は、当該企業等の本支店等ではなく、当社が就労の場として提供している「コルディアーレ農園」にて就業していること自体が障害者雇用促進法その他の労働関連法令に違反するものではないことを外部の法律専門家(弁護士)に確認しております。 また、外部の法律専門家を通して厚生労働省にも照会を行い、適法性を確認しております。 しかしながら、当社の障がい者雇用支援事業のような仕組みに対しては否定的な風評が存在していることを認識しております。 このような風評等を踏まえて、厚生労働省は実態調査を行い、2023年4月17日に開催された第128回労働政策審議会(障害者雇用分科会)において障害者雇用ビジネス実施事業者の実態把握の取組として「把握した事例と課題等への対応に求められる望ましい取組のポイント①~⑦」を公表し、2023年6月12日に開催された第129回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「障害者が活躍できる職場づくりのための望ましい取組のポイント(リーフレット)」(注1)を、2023年12月27日に開催された第130回労働政策審議会(障害者雇用分科会)においては「令和5年度における労働局・ハローワークによる指導・助言の実施事案の例①~②」を公表するなど、利用企業への注意喚起や障害者雇用ビジネス実施事業者に対して利用企業への誤解を与えないような指導がなされております。 当社は法令の趣旨や、当該リーフレットの内容を踏まえ、利用企業が望ましい取組みを行うことができるような働きかけや各種取組みを実施し、さらに、同業他社と業界団体(一般社団法人日本障害者雇用促進事業者協会)を設立し、法令及び法令の趣旨に沿った運営に取り組んでおりますが、今後新たな風評等が発生した場合や当社の障がい者雇用支援事業のビジネスモデルを規制するような法改正や条例の制定等が行われた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (注)1.「事業主の皆様へ」と題した農園等の利用企業が行うことが望ましい取組のポイントを紹介した冊子 ③ 地方創生事業におけるその他の法的規制について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)地方創生事業では、障害者雇用促進法や雇用機会均等法以外にも、労働関連法令、職業安定法、農地法、旅行業法、特定商取引法、食品衛生法、酒税法、建築基準法等、規制を受ける関係法令は多岐にわたっており、それらの法令・規則を遵守する必要があります。 当社では関連業法をまとめた一覧を作成し、四半期毎に見直しを実施することで関連法令への遵守に注力しておりますが、関連法令の規制強化等が生じた場合、障がい者雇用支援事業における有料職業紹介事業許可や、観光物産事業における第2種旅行業の登録取り消しや抹消事由が生じた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (地方創生事業における許認可等の状況)(a) 障がい者雇用支援事業取得許認可等の名称所 管官庁等許認可等の内容有効期限法令違反の要件及び主な許認可取消事由各事業所有料職業紹介事業許可厚生労働省職業紹介新規許可 3年更新後 5年毎職業安定法第32条の9第1項(許可の取消等)各事業所食品衛生責任者厚生労働省収穫物の販売のため有効期限なし食品衛生法第61条 (b) 観光物産事業取得許認可等の名称所 管官庁等許認可等の内容有効期限法令違反の要件及び主な許認可取消事由五島事業所通信販売酒類小売業免許国税庁酒類販売なし酒税法第14条(免許の取消し)当社第2種旅行業観光庁旅行業5年毎旅行業法第19条(登録の取消し等)旅行業法第20条(登録の抹消等)当社遊漁船業長崎県旅行業5年毎遊漁船業の適正化に関する法律第19条(登録の取消し等) ④ 利用企業の獲得について(発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)当社の障がい者雇用支援事業において提供しているサービスと同様に民間企業に対して障がい者の人材紹介を含む雇用支援サービスを提供する競合企業は多数存在しております。 当社は、サービス内容やマーケティング手法の改善に日々取り組んでおりますが、サービスの改善等により既存の競合企業の競争力が向上した場合や、新規参入等による競争環境の変化により当社が提供しているサービスが優位性を保てなくなり、当社が顧客を維持・獲得できなかった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 民泊事業における安全衛生面または風評等に関するリスクについて(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小) 当社は長崎県五島市において民泊事業を運営しております。 毎年、民泊を受け入れる家庭に対して、五島保健所による衛生管理講習や五島病院によるアレルギー講習会を受講いただいておりますが、民泊を受け入れる家庭において食中毒が発生する等の安全衛生面での問題が発生した場合や、各種の体験プログラムにおける不慮の事故等が発生した場合には、風評が報道機関等を通じて報じられることによって、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ⑥ 観光物産事業での価格競争について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)当社が展開している観光物産事業は、多数の競合企業が存在していることに加え、宿泊事業者や特産品製造業者等のサプライヤーの直販等により、厳しい競争環境にあります。 当社では障がい者雇用支援事業との連携により、農園利用企業の利便性に特化した出張パッケージや、農園を活用した独自のダイバーシティ研修プランの企画・販売などにより単純な価格競争に陥らない差別化に努めておりますが、今後更なる競争環境や価格競争に晒された場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (2) 在宅医療事業におけるリスク① 事業の許認可について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)当社の在宅医療事業は、下表のとおり介護保険法に基づく指定居宅サービス事業者の指定を都道府県知事から、健康保険法に基づく指定訪問看護事業者の指定を厚生労働省地方厚生局から受けています。 介護保険法においては、訪問看護の適正な運営を確保するために、事業主が欠格事由に該当した場合や条文に基づく命令処分に違反した場合において事業の許可の取り消しや事業の全部もしくは一部の停止を命じられる旨が定められております。 また、本許可には有効期限があるため、その円滑な更新に努める必要があります。 当社としては、引き続き法令を遵守した事業運営を行っていくべく、今後も法令遵守体制の強化や社内教育等を行いリスクの管理等に努めてまいります。 当社が在宅医療事業を開始して以降、本書提出日までの間に本許可が取り消しとなる事由や業務停止処分等を受けた事由は発生しておりませんが、指定居宅サービス事業者や指定訪問看護事業者の取り消しや当該業務の一部の停止の命令を受けた場合、許可の有効期限内に許可の更新がされない場合には、訪問看護サービスを提供することができず、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (在宅医療事業における許認可等の状況)取得許認可等の名称所 管官庁等許認可等の内容有効期限法令違反の要件及び主な許認可取消事由各事業所指定居宅サービス事業者都道府県介護保険法の訪問看護6年毎の更新介護保険法第77条(指定の取消し等)指定居宅介護予防サービス事業者介護保険法の介護予防訪問看護介護保険法第84条(指定の取消し等)指定訪問看護事業者厚生労働省地方厚生局健康保険法の訪問看護健康保険法第95条(指定の取消し等) ② 医療機関における診療方針、経営方針、競争環境について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)在宅医療事業では、精神疾患を有する患者を主たる対象者として、外来での診療を中心としている医療機関に対する経営コンサルティングや精神科訪問診療に関する各種セミナーの開催等を通じて、医療機関等との関係性の構築を図り、医師による訪問診療を促し、利用者を当社に紹介していただいております。 しかしながら、当社がサービスを提供している医療機関を取り巻く経営環境の変化によって、患者の入院期間が長期化した場合、医療機関が外来患者の対応を中心とした診療方針を採用し続ける場合、訪問診療を始めた医療機関が再び外来中心の診療方針へと切り替えられた場合には、訪問看護の機会を失うことになることから、これら医療機関側の経営方針によって、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 当社では、特定の医療機関だけではなく、多様な医療機関や市役所、保健センター、就労移行支援事業者等との関係構築にも注力し、利用者紹介元の拡大を図っており、競合する企業は決して多くはないと認識しておりますが、高い資本力を有する企業や知名度を有する企業等の新規参入が相次ぎ、競争が激化した場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ③ 診療報酬制度について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:数年に1度、影響度:中)看護師や准看護師等が利用者の居宅等に訪問した場合の訪問看護診療費は、「精神科訪問看護基本療養費」と「訪問看護療養費」により構成され、国民健康保険法・社会保険診療報酬支払基金法により、全国一律の診療報酬制が敷かれております。 医療保険制度に基づく診療報酬は2年に1回、介護保険制度に基づく介護報酬は3年に1回の頻度で改定が実施されることから、当社としては報酬改定を含む業界動向・環境変化については情報収集等を積極的に行い事業戦略を策定しております。 しかしながら、在宅医療事業における連携先である医療機関の経営環境や診療報酬制度、訪問診療等の診療報酬が改正された場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ④ 法的規制について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)当社の行う在宅医療事業では、介護保険法、医療保険各法、国民健康保険法、社会保険診療報酬支払基金法、障害者総合支援法、個人情報保護法、その他の関連法令・関連制度等の規制の影響を受けることになります。 なかでも、精神疾患を有する患者の多くは、障害者総合支援法の適用を受けることとなりますが、当社では障害者総合支援法に基づく「指定自立支援医療機関」の指定を訪問看護ステーションの設置地域の都道府県知事から得ているため、当社の訪問看護ステーションは病院等と同じ医療機関としての枠組みに区分されることになります。 病院と同じように医療保険(社会保険・国民保険等)が適用され、訪問看護を利用された場合の費用(自己負担)は、3割負担となります。 訪問看護を利用された方の診療報酬明細書を作成して、社会保険診療報酬支払基金や国民健康保険団体連合会に提出することで、7割の診療報酬が支払われ、疾患や障がいの程度によっては、国の助成制度や医療扶助があるため自己負担が軽減される場合があります。 当社としては法的規制を含む業界動向・環境変化については情報収集等を積極的に行い事業戦略を策定しております。 しかしながら、これら法的規制の改正等が行われた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ⑤ システム障害について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)当社は、在宅医療事業における利用者の看護履歴、服薬情報、疾患情報等のセンシティブな利用者情報の一元的管理を実施することを目的とした専用のネットワークシステムを全拠点に導入しております。 システムの利用に際しては、ID、パスワード、アクセス制限等、システム上の一定の制御を行っており、システムの導入元からは定期的な保守・メンテナンスを受けております。 また、当該システムを導入して以降、事業運営面で重大な支障を及ぼしたシステムトラブルや利用者の個人情報等の漏洩事案等は生じておりません。 しかしながら、これらの対応策を以ってしても防ぎきることのできないシステムの誤作動やその他何らかのシステム障害等が生じた場合、利用者情報の正確な記録、保存が出来なくなることで、事業運営面での支障が生じる可能性があるほか、これら社内システムへの外部からの不正侵入によるウィルスの拡散や利用者情報の漏洩等が生じた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 (3) 両事業に共通するリスクまたはその他のリスク① 人材の確保・定着について(発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)在宅医療事業及び地方創生事業が今後持続的な成長を遂げていくためには、看護師をはじめとする人材の安定的確保が必要となってまいります。 中でも看護師、准看護師等に関しては、人材の流動性が相対的に高い職種であると当社では認識していることから、これら有資格者の採用活動においては、社内紹介制度の導入、公的機関への募集広告の掲載、人材紹介会社の活用等の施策を講じ、標準的な週休2日の勤務形態のほかにも各人の働き方に合わせた複数の就業形態を導入していることに加え、保有資格や成果等に応じた処遇を行うことで、従業員の定着策を講じております。 また、定着化という面においては、両事業ともに労働集約的な事業であり、利用者宅や農園という業務実施環境の特性から生じるストレスや長時間労働の発生等により、人材が流出するリスクも高い事業であると認識しており、適度な休憩や長時間労働の防止、有給取得の推進などを行っておりますが、これらの諸施策による効果を得られず、人材の確保や定着化が進まない場合には、両事業の持続的な成長を遂げていく上での支障が生じ、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ② 新規事業拠点の開設について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)在宅医療事業の訪問看護ステーション等の新たな事業拠点の開設に際しては、訪問看護サービス利用者の紹介元となっている医療機関の医師による訪問診療と当社の看護師等による訪問看護を効率的に行うことが可能な立地条件、地域特性等を慎重に分析した上で、開設の意思決定をしております。 また、地方創生事業の障がい者雇用支援事業において、企業等に採用された障がい者及び管理者の就業場所となる農園を新たに開園するに際しては、当該開園候補地における障がい者数、立地条件、地域特性等を慎重に分析した上で、新規開設の意思決定をしております。 しかしながら、これら新規拠点の開設が計画通りに進まなかった場合や開設に必要とされる人員確保が進まなかった場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ③ 賃貸借契約について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)当社の事業拠点は、そのほとんどが賃借物件であることから、賃貸借契約の期間満了にあたり契約の更新または新たな契約の締結ができない場合、若しくは予期せぬ事情により契約期間内に終了する場合には、近隣に代替拠点を開設し、または既存の他拠点を活用し、サービス提供の継続を図る方針ですが、これらの対策が奏功しない場合、顧客との契約を継続できないことや設備の処分・除却等により、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 また、当社は、賃貸人とコミュニケーションを密にして良好な関係を維持することで状況変化の徴候を早期に捉えるよう努めるとともに、新たに事業拠点の賃借をする際には、物件の物理的状況、賃貸人の経済的状況等を確認するよう努めて参りますが、賃貸人に破産等の倒産手続が生じ、敷金及び保証金の回収が不能となる場合、あるいは、事業拠点の賃料が増加する場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ④ 創業者である野口和輝への依存等について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)当社の創業者である野口和輝は、当社の創業者であると同時に、代表取締役として、当社の経営方針及び事業戦略の立案・決定・事業化に重要な役割を果たしております。 また、野口和輝が直接、間接含め保有する当社株式の合計が当社発行済株式総数の35.1%(2025年3月31日時点、注)を有する筆頭株主でもあります。 当社では権限委譲を進めており、野口和輝に対する依存度を低下させておりますが、不測の事態等の発生により、野口和輝による経営面での関与・執行継続が困難になった場合には、当社の今後の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 大規模な自然災害の発生や感染症等の流行について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)当社は在宅医療事業、地方創生事業を通して関東、九州を中心に多数の事業所を開設しております。 当社の運営する農園は屋内型農園を主とする方針でありますが、既存の農園の一部は屋外型農園であるため施設賠償保険に加入しております。 また、感染症に対応し、本書提出日現在においても、農園運営と訪問看護に従事する従業員についてはマスク着用を原則とする等の対応を行っております。 しかしながら、これらの事業所を開設している地域において地震や、台風、竜巻等の自然災害が生じ、当社所有の設備に被害が生じた場合や、感染症等の流行による訪問看護サービスの実施や農園運営に障害が発生した場合等については、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ⑥ 情報管理について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)在宅医療事業では訪問看護サービスの利用者情報、地方創生事業では農園利用企業が農園において雇用している障がい者の個人情報等、センシティブな情報を保持しており、これらの個人情報は所定の社内規程等に基づき厳重に管理しております。 部署毎に情報システムにアクセスできる権限を細分化し、不必要な情報にアクセスができないようにする等、情報管理を徹底しておりますが、何らかの理由で個人情報が漏洩した場合には、当社に対する社会的信用が毀損すること等により、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ⑦ 従業員の過失責任または風評等に関するリスクについて(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)在宅医療事業、地方創生事業ともに利用者とその家族、医療機関及び行政機関等のステークホルダーとの信頼関係のもとに成立している事業であることから、利用者の容体や症状等の変化に臨機応変に対応するための訪問看護マニュアルなどのマニュアルの整備や、従業員への定期的な教育研修の実施等を通じて、利用者への安定的かつ質の高いサービスの提供に努め、緊急を要する事態において適切な処置等が出来るような社内体制を整えております。 しかし、このような体制を整備していながら、当社従業員の過失責任によって、利用者の症状や容体の深刻化を招いてしまった場合や、業務中に利用者に負わせてしまった怪我、人命に関わるような不慮の事故、人権等を無視した利用者に対する不適切行為等によって、利用者またはその家族等から、慰謝料の請求や訴訟を提起された場合や、そうした風評が報道機関等を通じて報じられた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 なお、本書提出日現在において、重大な訴訟は発生しておりません。 ⑧ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権を付与しており、2025年3月31日時点における付与数は334,000株であり、発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は、5.9%となります。 これらの新株予約権が行使された場合、当社株式が発行され、既存株主が保有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 ⑨ 配当政策について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、株主に対する利益還元については経営の重要課題の一つと位置付けておりますが、現時点において配当を実施しておりません。 今後におきましては、経営成績、財政状態、事業計画の達成状況等を勘案しながら、株主への利益配当を検討していく方針であります。 しかしながら、当社の事業が計画どおり推移しない場合など、配当を実施できない可能性があります。 ⑩ ベンチャー・キャピタルとの関係について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)ベンチャー・キャピタルまたはベンチャー・キャピタルが運営するファンド(以下、VC)が保有する当社株式の合計が当社発行済株式総数の30.68%となっており、一般的にVCが保有する株式は上場後、段階を追って売却がなされる可能性が高くなっており、これらのVCが当社株式を売却しようとする場合、当社株式の市場価格等に悪影響が生じる可能性があります。 ⑪ 調達資金の使途について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)当社が公募増資・第三者割当増資によって調達した資金については、新たな農園設備費用、広告宣伝費用及び人材採用費用に充当する予定であります。 しかしながら、事業環境の急激な変化等により、当初の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定した投資効果が得られない可能性があります。 なお、資金使途を変更する場合には、適時適切に開示等を行ってまいります。 また、投資効果については継続的に投資効果を測定、改善を行い、想定どおりの成果をあげられるように取り組んでまいります。 ⑫ 税務上の繰越欠損金について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:中)当事業年度末において、当社は税務上の繰越欠損金を有しております。 当社の業績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消された場合には、所定の税率に基づく納税負担が発生するため、当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ⑬ 固定資産の減損について(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)当社が保有する固定資産について、経営環境の変化による収益性の低下等により、減損損失が発生し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑭ 業績の季節変動について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:全期間、影響度:中)わが国においては、商慣習上3月を期末月とする企業が多く、地方創生事業の障がい者雇用支援事業は企業向けに提供するサービスであることから、顧客企業は新年度である4月に向けて、3月末までに当社サービスの提供を求める例がみられること等により、障がい者雇用支援事業の障がい者紹介数、人材紹介売上の計上が下期偏重になりやすく、当社の業績も下期偏重になりやすい傾向があると認識しており、第1四半期から第3四半期の決算数値における通期利益計画の進捗率が低くなりやすいことから、投資家の投資判断に影響を及ぼすリスクがあります。 ⑮ 当社株式の流動性について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:全期間、影響度:中)株式会社東京証券取引所の定める上場維持基準は25%であるところ当社の流通株式比率は38.92%となっております。 今後は、ベンチャーキャピタルによる当社株式の更なる売却や、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加等により流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 また、通期利益計画の進捗率が低くなりやすいことから、投資家の投資判断に影響を及ぼすリスクがあります。 ⑯ 訴訟等について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)当社は、事業を展開していく過程において、各種契約や法令の違反、労働問題、知的財産権に係る問題等に関して、取引先・従業員等により訴訟を提起される可能性やその他の法的手続きの当事者となるリスクを有しております。 そのようなリスクを低減させるために、当社は「リスク管理規程」及び「コンプライアンス管理規程」を制定し、両規程に基づいてリスク管理体制及びコンプライアンス管理体制を整備しており、役職員には社会的責任や社会貢献を重視し、法令等を遵守した行動、高い倫理観をもった行動をとることを周知徹底しております。 しかしながら、上記のリスクが顕在化し、当社が当事者となる訴訟やその他法的手続きにおいて、敗訴若しくは当社にとって不利な内容の和解がなされる場合、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 また、当社は、将来的な労務リスクを低減する目的で、2023年4月に労働基準法上の管理監督者の範囲を縮小変更しており、その結果、2023年4月以降、管理監督者から除外された従業員が存在しております。 当社は、管理監督者から除外された従業員から過去(2023 年3月以前)の未払賃金は存在しない旨を確認する同意書を取得しており、また、管理監督者の適用範囲の変更前においても、管理監督者性が否定される可能性は極めて低い旨の見解を外部の社会保険労務士法人より受領しております。 従って、当社としては、過去の管理監督者の範囲変更に起因する未払賃金に係る労使トラブルが顕在化するリスクは低いと考えておりますが、既に労使関係の存在していない者からのものも含め、未払賃金請求が発生した場合、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 ⑰ 競業避止について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:時期特定なし、影響度:大)当社には株式会社N・フィールド出身の取締役が4名在籍しており、各取締役は、株式会社N・フィールドとの間で役員等退任後1年間の競業避止契約を締結しておりました。 当該期間中に各取締役は競業避止義務に違反した行為をおこなっておらず、各取締役が株式会社N・フィールドと締結していた競業避止契約に違反していないことは外部の法律専門家(弁護士)にも確認をしておりますが、株式会社N・フィールドより競業行為の差止請求や損害賠償請求があり、当該違反が認められた場合には、当社の事業及び業績は影響を受ける可能性があります。 なお、本書提出日現在において、民法上の時効期間を過ぎていると認識しておりますが、現時点までに株式会社N・フィールドからの請求等は受けておりません。 |
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 | 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。 (1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。 )の状況の概要は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 ① 財政状態の状況 (資産の状況)当連結会計年度末における流動資産は、1,449,568千円となりました。 主な内訳は、現金及び預金810,824千円、売掛金及び契約資産542,054千円であります。 当連結会計年度末における固定資産は、1,533,034千円となりました。 主な内訳は、建物及び構築物(純額)532,412千円、建設仮勘定352,000千円、工具、器具及び備品(純額)181,139千円、差入保証金174,489千円、リース資産(純額)162,550千円であります。 (負債の状況)当連結会計年度末における流動負債は、657,317千円となりました。 主な内訳は、短期借入金176,000千円、未払費用154,307千円、未払金113,546千円、リース債務46,018千円であります。 当連結会計年度末における固定負債は、286,771千円となりました。 主な内訳は、リース債務133,678千円、長期借入金91,315千円であります。 (純資産の状況)当連結会計年度末における純資産は、2,038,513千円となりました。 主な内訳は、資本金1,193,090千円、資本剰余金1,133,090千円、利益剰余金△287,957千円であります。 ② 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、景気は緩やかな回復基調で推移し、個人消費には持ち直しの動きが見られました。 一方、物価高や海外の政策動向の影響など、先行きは不透明な状況が続いております。 このような状況のなか、当社では「人を通じて、喜びを作り、幸せを作る」を企業理念に掲げ、「地域を問わず全ての人が、心豊かに、能力や個性を発揮できる社会の実現」を目指すゴールとし、地域課題の解決や社会に対する有益な価値の創出に向けて、「地方創生事業」及び「在宅医療事業」を柱とした事業を展開しております。 「地方創生事業」につきましては、「障がいの特性や職業能力等に関わらず、住み慣れた地域で仕事を通じて自己実現ができる社会の実現」に向けて、地方における雇用の創出及び地方に在住している障がい者の雇用促進、職業能力開発・向上の支援に取り組む障がい者雇用支援事業に注力してまいりました。 「在宅医療事業」につきましては、「持続可能な医療体制のもと、住み慣れた地域で社会的な生活を家族と共に営むことができる社会の実現」に向けて、訪問看護サービスの提供による訪問診療の支援を通じて医療機関等と連携を図り、在宅医療の拡大を推進してまいりました。 また、当社の事業領域の拡大及び事業ポートフォリオの強化並びに収益基盤の多様化と安定化を図るため、スマートロック等のIoTを活用した無人内見システムサービスを提供しているショウタイム24株式会社の株式を取得し連結子会社といたしました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,967,006千円、営業利益は176,278千円、経常利益は185,154千円、親会社株主に帰属する当期純利益は144,153千円となりました。 報告セグメント別の業績の概況は、以下のとおりであります。 なお、当連結会計年度の期首より組織再編に伴い、「地方創生事業」の区分であった「訪問看護ステーション コルディアーレ宮崎」、「訪問看護ステーション コルディアーレ大分」及び「訪問看護ステーション コルディアーレ佐賀」については、「在宅医療事業」へセグメント区分を変更しております。 <地方創生事業>わが国におきましては、少子高齢化による地域の人口減少や東京一極集中等による地方の過疎化が課題であることから、当社は、地方創生への取り組みを推進し、地域の活性化を図ることで、地域の全ての人が安心して生活できる環境を創り出すことが必要であると考えております。 また、当社の主要事業である地方における障がい者雇用支援事業を取り巻く環境につきましては、2023年3月に障害者雇用促進法施行令が改正され、民間企業における障がい者の法定雇用率が2024年4月に2.3%から2.5%へ引き上げられ、2026年7月には更に2.7%への引き上げが予定されております。 また、企業におきましては、社会的価値の創造による新たな企業価値向上の一つとして、すべての従業員が尊重され、個々が能力を発揮して活躍できる環境の実現に向けた取り組みが進められております。 これらを踏まえ、当社は、地域との連携を図り、障がい者の更なる雇用を促進し、職業能力の開発・向上による共生社会の実現及び地方における就労機会の拡充を図ることが必要であると考えております。 このような状況のなか、当社は、障がい者雇用における地域間格差を解消し、就労機会が限定的な地方に在住している障がい者の雇用及び定着支援のサポートサービスを企業に対して提供しております。 当連結会計年度におきましては、農園利用企業に対し、障がい者の職業能力の開発・向上への取り組みをサポートできる体制の整備を図るとともに、在宅医療事業における知見等も活用し、地域の医療機関や障がい者雇用の支援機関等との関係を強化してまいりました。 また、障がい者雇用における企業の新たな付加価値創出に向けた提案営業を強化し、販路拡大を推進した結果、新規企業からの契約獲得及び既存のサービス利用企業からの追加契約獲得が順調に推移したことに伴い、新たに福岡県糟屋郡新宮町、熊本市南区奥古閑町、札幌市厚別区下野幌及び岡山市南区新保に農園を開園いたしました。 当連結会計年度末においては、長崎県、宮崎県、熊本県、佐賀県、福岡県、大分県、北海道及び岡山県にて農園21拠点で事業運営を行っております。 また、地域の雇用創出に加え、地域で支える共生の考え方などを提供する場として、九州における「旗艦拠点」とすべく、熊本市北区植木町に新築農園を建設(2025年9月以降に開園予定)することを決議し、地域価値創造に向けた成長戦略としての先行投資を積極的に進めております。 これらの取組みに加え、地域社会の活性化を図るべく、修学旅行生の教育体験民泊をはじめとした地方誘客及び地方の魅力ある特産品の販売の拡充を図ってまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は2,508,781千円、セグメント利益は555,026千円となりました。 <在宅医療事業>わが国の医療環境につきましては、2024年度診療報酬改定の基本方針における重点課題の一つとして、安心・安全で質の高い医療の推進が示されていること等から、当社は、質の高い在宅医療・訪問看護サービスの提供体制の確保及び地域全体での医療機能の分化強化、連携の推進が必要であると考えております。 このような状況のなか、当社は、訪問診療の支援を通じて医療機関等と連携を図り、質の高い在宅医療・訪問看護サービスを提供し、地域共生社会の実現に向けて取り組んでおります。 当連結会計年度におきましては、組織再編に伴い、「地方創生事業」の区分であった「訪問看護ステーション コルディアーレ宮崎」、「訪問看護ステーション コルディアーレ大分」及び「訪問看護ステーション コルディアーレ佐賀」が加わるとともに、新たに岡山市南区新保に事業所を開設、東京都江戸川区一之江に営業所を開設及び1営業所の事業所との統合に伴う廃止を行った結果、当連結会計年度末においては、北海道、東京都、埼玉県、大阪府、宮崎県、大分県、佐賀県及び岡山県にて訪問看護ステーション17事業所及び4営業所の計21拠点での事業運営を行ってまいりました。 また、地域医療連携及び障がい者雇用支援事業における事業セグメント間の連携を進めるにあたり、地域の既存ネットワークを活用した医療機関等とのリレーションの構築強化を図ってまいりました。 併せて、医療DX推進に向けて、訪問看護におけるレセプトオンライン請求及びオンライン資格確認の義務化への対応に着手し、医療情報を有効活用できる体制の構築及び事務業務の効率化を進めるとともに、2024年度診療報酬改定に伴い新設されたベースアップ評価料の算定による看護師等への処遇改善を図るなど、より質の高い在宅医療・訪問看護サービスの提供に向けて取り組んでまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,454,615千円、セグメント利益は164,516千円となりました。 <その他>その他におきましては、経営管理業務を受託したことにより、当連結会計年度における売上高は5,000千円、セグメント利益は1,868千円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。 )の期末残高は、810,824千円となりました。 なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果、獲得した資金は137,604千円となりました。 収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益179,559千円、減価償却費149,212千円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額68,906千円、未払消費税等の減少額34,847千円、未払金の減少額31,257千円、前払費用の増加額30,737千円、売上債権の増加額27,038千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果、使用した資金は691,273千円となりました。 支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出645,049千円、差入保証金の差入による支出52,677千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果、獲得した資金は167,650千円となりました。 収入の内訳は、短期借入金の増加額176,000千円、株式の発行による収入59,438千円であり、支出の主な内訳は、リース債務の返済による支出34,613千円、長期借入金の返済による支出12,756千円によるものであります。 (2) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当社では生産活動等を行う事業は行っておりませんので、該当事項はありません。 ② 受注実績当社では受注生産等を行う事業は行っておりませんので、該当事項はありません。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(千円)前期比(%)地方創生事業2,508,781-在宅医療事業1,454,225-その他4,000-合計3,967,006- (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。 2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、コンサルティング事業及びIoTソリューションサービス事業であります。 3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日) 金額(千円)割合(%) 社会保険診療報酬支払基金東京支部579,76314.6 東京都国民健康保険団体連合会446,67611.3 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。 この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (繰延税金資産の回収可能性) 繰延税金資産については、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異を計上しております。 繰延税金資産の回収可能性に用いられる将来の課税所得の見積りは、事業計画を基礎としており、外部環境や収益動向等を考慮の上で設定した売上予測をその主要な仮定としております。 繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を及ぼす可能性があります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(a)経営成績の分析(売上高) 当連結会計年度における売上高は、3,967,006千円となりました。 これは主に地方創生事業の障がい者雇用支援事業における人材紹介、農園区画提供、水耕栽培設備提供及び在宅医療事業における訪問看護サービスによるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度における売上原価は、2,517,294千円となりました。 その主な内訳は、労務費及び農園・事業所の地代家賃であります。 この結果、売上総利益は、1,449,712千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,273,433千円となりました。 その主な内訳は、管理部門における人件費及び地方創生事業の障がい者雇用支援事業における広告宣伝費であります。 この結果、営業利益は、176,278千円となりました。 (営業外損益、経常利益) 当連結会計年度における営業外収益は、14,384千円となりました。 その主な内訳は、在宅医療事業における補助金収入であります。 また、営業外費用は、5,508千円となりました。 その主な内訳は、リース及び銀行借入に伴う支払利息であります。 この結果、経常利益は、185,154千円となりました。 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度における特別利益は、発生しておりません。 当連結会計年度における特別損失は、5,595千円となりました。 その主な内訳は、福岡本社レイアウト変更工事に伴う固定資産除却損であります。 当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は、35,405千円となりました。 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、144,153千円となりました。 (b) 地方創生事業における経営成績わが国におきましては、少子高齢化による地域の人口減少や東京一極集中等による地方の過疎化が課題であることから、当社は、地方創生への取り組みを推進し、地域の活性化を図ることで、地域の全ての人が安心して生活できる環境を創り出すことが必要であると考えております。 また、当社の主要事業である地方における障がい者雇用支援事業を取り巻く環境につきましては、2023年3月に障害者雇用促進法施行令が改正され、民間企業における障がい者の法定雇用率が2024年4月に2.3%から2.5%へ引き上げられ、2026年7月には更に2.7%への引き上げが予定されております。 また、企業におきましては、社会的価値の創造による新たな企業価値向上の一つとして、すべての従業員が尊重され、個々が能力を発揮して活躍できる環境の実現に向けた取り組みが進められております。 これらを踏まえ、当社は、地域との連携を図り、障がい者の更なる雇用を促進し、職業能力の開発・向上による共生社会の実現及び地方における就労機会の拡充を図ることが必要であると考えております。 このような状況のなか、当社は、障がい者雇用における地域間格差を解消し、就労機会が限定的な地方に在住している障がい者の雇用及び定着支援のサポートサービスを企業に対して提供しております。 当連結会計年度におきましては、農園利用企業に対し、障がい者の職業能力の開発・向上への取り組みをサポートできる体制の整備を図るとともに、在宅医療事業における知見等も活用し、地域の医療機関や障がい者雇用の支援機関等との関係を強化してまいりました。 また、障がい者雇用における企業の新たな付加価値創出に向けた提案営業を強化し、販路拡大を推進した結果、新規企業からの契約獲得及び既存のサービス利用企業からの追加契約獲得が順調に推移したことに伴い、新たに福岡県糟屋郡新宮町、熊本市南区奥古閑町、札幌市厚別区下野幌及び岡山市南区新保に農園を開園いたしました。 当連結会計年度末においては、長崎県、宮崎県、熊本県、佐賀県、福岡県、大分県、北海道及び岡山県にて農園21拠点で事業運営を行っております。 また、地域の雇用創出に加え、地域で支える共生の考え方などを提供する場として、九州における「旗艦拠点」とすべく、熊本市北区植木町に新築農園を建設(2025年9月以降に開園予定)することを決議し、地域価値創造に向けた成長戦略としての先行投資を積極的に進めております。 これらの取組みに加え、地域社会の活性化を図るべく、修学旅行生の教育体験民泊をはじめとした地方誘客及び地方の魅力ある特産品の販売の拡充を図ってまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は2,508,781千円、セグメント利益は555,026千円となりました。 (c) 地方創生事業における収益構造上の特徴と主な経営指標地方創生事業では、下表の経営指標に着眼した業績管理を実施しております。 地方創生事業における障がい者雇用支援事業の売上高では、企業に当社から紹介した障がい者及びその管理者が当該企業に採用された際の人材紹介料のほか、これら障がい者が当社の設置しているコルディアーレ農園で就労する際に発生する農園利用料、水耕栽培設備レンタル料、当社スタッフによる障がい者の就労支援に際しての定着支援サポート料等を月額で課金しております。 従いまして、下記の障がい者サポート数を安定的に増やし、且つそれに応じた新たな農園の開設を計画的に進めていくことができれば、変動費の増加は抑制されるため、利益率の上昇も見込むことが出来ます。 また、観光物産事業に関しては、旅行代理店業務にとどまることなく、2019年6月からは五島市から民泊事業を受託し、旅行会社や五島市で活動する体験交流協議会とともに個人旅行としてだけではなく、教育旅行(修学旅行)として全国から多くの若者を受け入れてまいりました。 なお、地方創生事業における主たる経営指標の定義と当連結会計年度におけるその推移は下表のとおりです。 下表のとおり、障がい者受入数合計は着実に増加しており、今後、障がい者雇用支援事業においては、企業が抱える課題やニーズに対するソリューション営業を強化してまいります。 また、在宅医療事業における知見を農園利用企業の障がい者の定着支援に対して活用を図るとともに、障がい者の能力開発への取り組みをサポートできる体制の整備に注力し、サポート体制の品質向上に努めることにより、着実な業績の向上に努めてまいります。 経営指標内容障がい者受入純増数企業等に新たに採用され、当社が設置しているコルディアーレ農園で就労を開始した障がい者人数から、企業との契約解除等により当社のサポートを終了した障がい者人数を控除した、コルディアーレ農園で就労している障がい者の純増数を指します。 障がい者受入数合計当社が設置しているコルディアーレ農園で就労している障がい者の累計人数を指します。 旅行及び民泊取扱人数受注した旅行及び民泊の参加人数を指します。 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月障がい者受入純増数(人)251531-8191124832201484障がい者受入数合計(人)1,1821,1971,2281,2201,2391,2501,2741,2821,3141,3341,3481,432旅行及び民泊取扱人数(人)414564029010442550249318184690 (d) 在宅医療事業における経営成績わが国の医療環境につきましては、2024年度診療報酬改定の基本方針における重点課題の一つとして、安心・安全で質の高い医療の推進が示されていること等から、当社は、質の高い在宅医療・訪問看護サービスの提供体制の確保及び地域全体での医療機能の分化強化、連携の推進が必要であると考えております。 このような状況のなか、当社は、訪問診療の支援を通じて医療機関等と連携を図り、質の高い在宅医療・訪問看護サービスを提供し、地域共生社会の実現に向けて取り組んでおります。 当連結会計年度におきましては、組織再編に伴い、「地方創生事業」の区分であった「訪問看護ステーション コルディアーレ宮崎」、「訪問看護ステーション コルディアーレ大分」及び「訪問看護ステーション コルディアーレ佐賀」が加わるとともに、新たに岡山市南区新保に事業所を開設、東京都江戸川区一之江に営業所を開設及び1営業所の事業所との統合に伴う廃止を行った結果、当連結会計年度末においては、北海道、東京都、埼玉県、大阪府、宮崎県、大分県、佐賀県及び岡山県にて訪問看護ステーション17事業所及び4営業所の計21拠点での事業運営を行ってまいりました。 また、地域医療連携及び障がい者雇用支援事業における事業セグメント間の連携を進めるにあたり、地域の既存ネットワークを活用した医療機関等とのリレーションの構築強化を図ってまいりました。 併せて、医療DX推進に向けて、訪問看護におけるレセプトオンライン請求及びオンライン資格確認の義務化への対応に着手し、医療情報を有効活用できる体制の構築及び事務業務の効率化を進めるとともに、2024年度診療報酬改定に伴い新設されたベースアップ評価料の算定による看護師等への処遇改善を図るなど、より質の高い在宅医療・訪問看護サービスの提供に向けて取り組んでまいりました。 以上の結果、当連結会計年度における売上高は1,454,615千円、セグメント利益は164,516千円となりました。 (e) 在宅医療事業における収益構造上の特徴と主な経営指標在宅医療事業では、下表の経営指標に着眼した業績管理を実施しております。 在宅医療事業における売上高の9割以上は国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金等からの診療報酬と利用者から自己負担していただく診療報酬により構成されており、当連結会計年度におけるこれら診療報酬単価(平均)は1回の訪問看護あたり約9千円となっております。 在宅医療事業における売上高のうち診療報酬に相当する売上高は、当該診療報酬単価に訪問件数を乗じることで、その概算額が算出されます。 つまり、診療報酬単価が一定であれば、訪問件数を着実に伸ばしていくことで、在宅医療事業における売上高も着実に伸ばしていくことができる収益構造上の特徴があります。 訪問件数を伸ばしていくための取組みとしては、利用者数を増やしていくことに加え、利用者数や訪問看護ステーションの面展開の状況に応じた看護師職員を着実に増やしていくこと、効率の良い訪問行程に基づく利用者向けの訪問看護サービスを提供すること等によって、全体の訪問件数を伸ばしていくことが可能となります。 また、看護師1人当たりの訪問件数を伸ばしていくことで、全体の労務費やその他諸経費の削減にもつながる収益構造上の特徴も有しております。 なお、在宅医療事業における主たる経営指標の定義と当連結会計年度におけるその推移は下表のとおりです。 下表のとおり、当連結会計年度における各経営指標については安定的に推移しており、今後も地域の医療機関と連携し、精神疾患者に対する医師による訪問診療をサポートする形での訪問看護サービスに注力するとともに、更なる看護師の定着率の向上及び効率の良い訪問行程の策定等により、利用者数、常勤換算看護師数及び1常勤換算看護師あたり訪問件数を伸ばし、着実な業績の向上に努めてまいります。 経営指標内容利用者数利用者(患者)の数を指します。 訪問件数利用者向けの訪問看護サービスを提供した件数を指します。 常勤換算看護師数所定労働時間週40時間以上の勤務をしている在籍看護師職員数を指します。 なお、小数点は所定労働時間週40時間未満の勤務をしている在籍看護師職員数を按分換算したものとなります。 1利用者あたり訪問件数利用者一人あたりの訪問件数に関する指標。 訪問件数÷利用者でその概算が算出されます。 1常勤換算看護師あたり訪問件数看護師の訪問効率に関する指標。 訪問件数÷常勤換算看護師数でその概算が算出されます。 当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月利用者数(人)2,0892,1212,0982,1182,0872,0862,0822,0902,0992,0712,0482,037訪問件数(件)13,93014,37913,32014,15013,17412,54313,21212,83412,70812,68111,54512,188常勤換算看護師数(人)※104.3109.1103.5116.0110.5105.3111.1106.0106.5104.594.7103.21利用者あたり訪問件数(件)6.66.76.36.66.36.06.36.16.06.15.65.91常勤換算看護師あたり訪問件数(件)133131128121119119.1118.8121.0119.2121.2121.8118.0 ※所長も常勤1と換算した場合 (f)財政状態の分析 前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」をご参照ください。 (g)キャッシュ・フローの分析 前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因当社は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク 」に記載のとおり、経営環境、事業内容、法的規制等様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材の確保育成に努め、サービスの質の向上を図ることにより、当該リスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性当社の運転資金需要のうち主なものは、当社のサービスを拡大していくための労務費及び組織強化のための管理部門の人件費等であります。 投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。 これらの資金需要につきましては、原則として自己資金及び金融機関からの借入による資金調達にて対応していくこととしております。 当社は、健全な財務バランスを保ちつつ、効率的な資金調達を図り、流動性の維持に努めております。 |
研究開発活動 | 6 【研究開発活動】 該当事項はありません。 |
設備投資等の概要 | 1 【設備投資等の概要】 当連結会計年度の設備投資については、地方創生事業セグメントにおける農園の開設などを目的とした設備投資を継続的に実施しております。 なお、有形固定資産のほか、無形固定資産への投資を含めて記載しております。 当連結会計年度の設備投資の総額は793,881千円であり、セグメントごとの設備投資について示すと、次のとおりであります。 なお、資産除去債務に対応する除去費用の資産計上額は含まれておりません。 (1) 在宅医療事業当連結会計年度の主な設備投資は、事業所の開設を目的とした設備工事であり、総額822千円の投資を実施しました。 なお、重要な設備の除却又は売却はありません。 (2) 地方創生事業当連結会計年度の主な設備投資は、下記のとおりであり、総額791,142千円の投資を実施しました。 事業所名(所在地)内容設備の内容金額(千円)コルディアーレ札幌農園(札幌市厚別区)設備工事建物55,879コルディアーレ福岡農園(福岡県糟屋郡)設備工事建物50,925コルディアーレ熊本南農園(熊本市南区)設備工事建物47,365コルディアーレ熊本農園(熊本市北区)建築工事建物(建設仮勘定)352,000コルディアーレ札幌農園(札幌市厚別区)他 合計11農園送迎車両17台リース資産118,875 なお、重要な設備の除却又は売却はありません。 (3) 全社共通当連結会計年度の主な設備投資は、東京本社におけるOA機器購入及び福岡本社におけるレイアウト変更工事であり、総額1,916千円の投資を実施しました。 なお、重要な設備の除却又は売却はありません。 また、当連結会計年度において減損損失1,932千円を計上しております。 減損損失の内容については、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結損益計算書関係)※3 減損損失」に記載のとおりであります。 |
主要な設備の状況 | 2 【主要な設備の状況】 (1) 提出会社 2025年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(名)建物及び構築物工具、器具及び備品土地(面積㎡)ソフトウエアその他合計本社(東京都中央区)(福岡市博多区)全社(共通)本社機能9,7431,548-( - )1111,93113,335 18(0)24(0) コルディアーレ農園計22拠点(長崎県五島市他)地方創生事業農園498,298179,21012,854(1,005)100155,993833,602246(50) (注) 1.現在休止中の主要な設備はありません。 2.帳簿価額のうち「その他」は、リース資産及び商標権の合計であります。 3.上記の他、他の者から賃借している主要な設備の内容は、下記のとおりであります。 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容賃借料(千円)東京本社(東京都中央区)全社(共通)本社機能40,190 事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容年間リース料(千円)リース契約残高(千円)訪問看護ステーションコルディアーレ・インタービーイング訪問看護ステーション計21拠点(東京都江東区他)在宅医療事業車両運搬具等34,82446,533コルディアーレ農園計21拠点(長崎県五島市他)地方創生事業車両運搬具等67,074299,313 4.従業員数欄の(外書)は、臨時雇用人員の年間平均雇用人員(1日8時間換算)であります。 (2) 国内子会社 主要な設備はありません。 |
設備の新設、除却等の計画 | 3 【設備の新設、除却等の計画】 (1) 重要な設備の新設等 地方創生事業では、現在、九州・北海道・岡山にてコルディアーレ農園を保有しております。 コルディアーレ農園は土地建物ともに賃貸形式の屋内型の水耕栽培農園を基本としています。 建物の大きさにより、障がい者受け入れ数で30名~150名程度まで大小様々な農園を運営しています。 農園の設置には、建物内装工事や水耕栽培設備の費用などの支出を要し、1農園あたりの投資額は50百万円~100百万円程度となっております。 また、今期では追加で累計約350名ほどの障がい者の受け入れが可能な農園の新設を計画しておりますが、農園に適用できる物件の立地条件や施設構造等により投資額が変動するため、期末時点において投資額等の詳細は決まっておりません。 以上の理由により、重要な設備の新設等の計画の記載を省略しております。 (2) 重要な設備の除却等該当事項はございません。 |
設備投資額、設備投資等の概要 | 1,916,000 |
Employees
平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 45 |
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況 | 3 |
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況 | 3,574,000 |
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標 | 0 |
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 1 |
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標 | 2 |
Investment
株式の保有状況 | (5) 【株式の保有状況】 ① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有する株式について、主として株式の価値または株式に係る配当によって利益を受けることを目的とするものを純投資目的である投資株式に区分し、それ以外を純投資目的以外の目的である投資株式(政策保有株式)として区分しております。 ② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式該当事項はありません。 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式 区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円) 非上場株式11,85111,851 非上場株式以外の株式──── 区分当事業年度受取配当金の合計額(千円)売却損益の合計額(千円)評価損益の合計額(千円) 非上場株式─── 非上場株式以外の株式─── |
Shareholders
大株主の状況 | (6) 【大株主の状況】 2025年3月31日現在 氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%) 野口 和輝大阪府大阪市北区1,976,00035.13 ジャフコSV5共有投資事業有限責任組合東京都港区虎ノ門一丁目23番1号1,122,20019.95 ジャフコSV5スター投資事業有限責任組合東京都港区虎ノ門五丁目23番1号277,4004.93 東京センチュリー株式会社東京都千代田区神田練塀町3番180,0003.20 光通信株式会社東京都豊島区西池袋一丁目4番10142,3002.53 芙蓉総合リース株式会社東京都千代田区麹町五丁目1番地1106,6001.89 Ariake Secondary Fund Ⅲ LP Bergen Jon(常任代理人あいざわアセットマネジメント株式会社)190 ELGIN AVENUE,GEORGE TOWN,GRAND CAYMAN KY1-9008,CAYMAN ISLANDS106,6001.89 株式会社ホテルアルファ―ワン・ディベロップメント富山県富山市上本町6番5号100,0001.77 株式会社ホテル・アルファ・ワン事業共同組合富山県富山市上本町6番5号100,0001.77 株式会社ホテル・アルファ・ワン事業本社富山県富山市上本町6番5号100,0001.77 計―4,211,10074.83 |
株主数-金融機関 | 1 |
株主数-金融商品取引業者 | 19 |
株主数-外国法人等-個人 | 6 |
株主数-外国法人等-個人以外 | 12 |
株主数-個人その他 | 1,815 |
株主数-その他の法人 | 21 |
株主数-計 | 1,874 |
氏名又は名称、大株主の状況 | 株式会社ホテル・アルファ・ワン事業本社 |
株主総利回り | 1 |
株主総会決議による取得の状況 | (1) 【株主総会決議による取得の状況】 該当事項はありません。 |
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 | (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】 該当事項はありません。 |
Shareholders2
発行済株式及び自己株式に関する注記 | 1 発行済株式に関する事項株式の種類当連結会計年度期首増加減少当連結会計年度末普通株式(株)5,482,600141,500-5,624,100 (変動事由の概要)普通株式の増加の内訳は、次のとおりであります。 第三者割当増資による増加 127,500株ストック・オプションの権利行使による増加 14,000株 2 自己株式に関する事項該当事項はありません。 |
Audit
監査法人1、連結 | 有限責任 あずさ監査法人 |
独立監査人の報告書、連結 | 独立監査人の監査報告書 2025年6月23日株式会社JSH取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 大阪事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士辻井 健太 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士福島 康生 <連結財務諸表監査>監査意見当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社JSHの2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社JSH及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、地方創生事業においては主に障がい者雇用支援サービスに伴う人材紹介業務及び定着支援のためのサポート業務を提供している。 また、在宅医療事業においては主に精神疾患を有する利用者に対して在宅医療サービスを提供している。 連結財務諸表注記「(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載のとおり、地方創生事業における障がい者雇用支援サービスの売上高は2,441,433千円で売上高の61.5%を占めており、在宅医療事業における在宅医療サービスの売上高は1,453,025千円で売上高の36.6%を占めている。 連結財務諸表注記「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(6)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、障がい者雇用支援サービスのうち人材紹介業務は、紹介者の入社日時点で履行義務が充足されると判断し、入社日時点の一時点で収益を認識しており、また、定着支援のためのサポート業務は、顧客との契約期間の経過に応じて履行義務が充足されると判断し、顧客との契約期間の経過に応じて収益を認識している。 在宅医療サービスはサービスの提供を完了した時点で履行義務が充足されると判断し、サービス完了の一時点で収益を認識している。 上記のとおり会社は収益を認識しているが、いずれも主に以下の理由から、売上高が正確に計上されない可能性及び適切な期間に計上されない可能性がある。 ● 特に障がい者雇用支援サービスは、1契約当たりの利益影響が比較的多額であることから、業績目標達成のために売上高を適切な計上期間より前倒しで計上する可能性がある。 ● いずれのサービスも事業本部が作成した売上計上根拠資料をもとに経理財務部が会計システムへマニュアル入力しており、その過程で正確な取引内容、取引金額又は適切な計上期間と異なった収益が計上される可能性がある。 以上から、当監査法人は、障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性の検討が、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、売上高の正確性及び期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の手続を実施した。 (1) 内部統制の評価売上高の計上プロセスに関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、特に以下の内部統制に焦点を当てた。 ● 障がい者雇用支援サービスにおいて、売上報告資料について担当取締役の承認を得る内部統制 ● 在宅医療サービスにおいて、事業本部が、各ステーションから提出される保険適用利用者の報酬請求データと売上報告資料との一致を確認する内部統制 (2) 売上高の正確性及び期間帰属の適切性の検討売上高の正確性及び期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。 ● 障がい者雇用支援サービスの売上高が適切な期間帰属で計上されている点を検討するため、決算期末月の売上計上取引から新規取引を抽出して、新規取引開始に係る関連証憑と突合した。 また、期末日後における売上高の取消処理の有無を確認し、該当した場合は取消理由を担当者からヒアリングするとともに、当該取消理由に関する関連証憑と突合した。 ● 両サービスに関する売上高の正確性を検討するため、会計システムにマニュアル入力された売上高と売上計上根拠資料との一致を確認し、不一致がある場合は不一致理由を担当者からヒアリングするとともに、当該不一致理由に関する関連証憑と突合した。 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 連結財務諸表監査における監査人の責任監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 ・連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。 監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。 監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 利害関係会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応会社は、地方創生事業においては主に障がい者雇用支援サービスに伴う人材紹介業務及び定着支援のためのサポート業務を提供している。 また、在宅医療事業においては主に精神疾患を有する利用者に対して在宅医療サービスを提供している。 連結財務諸表注記「(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載のとおり、地方創生事業における障がい者雇用支援サービスの売上高は2,441,433千円で売上高の61.5%を占めており、在宅医療事業における在宅医療サービスの売上高は1,453,025千円で売上高の36.6%を占めている。 連結財務諸表注記「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(6)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、障がい者雇用支援サービスのうち人材紹介業務は、紹介者の入社日時点で履行義務が充足されると判断し、入社日時点の一時点で収益を認識しており、また、定着支援のためのサポート業務は、顧客との契約期間の経過に応じて履行義務が充足されると判断し、顧客との契約期間の経過に応じて収益を認識している。 在宅医療サービスはサービスの提供を完了した時点で履行義務が充足されると判断し、サービス完了の一時点で収益を認識している。 上記のとおり会社は収益を認識しているが、いずれも主に以下の理由から、売上高が正確に計上されない可能性及び適切な期間に計上されない可能性がある。 ● 特に障がい者雇用支援サービスは、1契約当たりの利益影響が比較的多額であることから、業績目標達成のために売上高を適切な計上期間より前倒しで計上する可能性がある。 ● いずれのサービスも事業本部が作成した売上計上根拠資料をもとに経理財務部が会計システムへマニュアル入力しており、その過程で正確な取引内容、取引金額又は適切な計上期間と異なった収益が計上される可能性がある。 以上から、当監査法人は、障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性の検討が、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、売上高の正確性及び期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の手続を実施した。 (1) 内部統制の評価売上高の計上プロセスに関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、特に以下の内部統制に焦点を当てた。 ● 障がい者雇用支援サービスにおいて、売上報告資料について担当取締役の承認を得る内部統制 ● 在宅医療サービスにおいて、事業本部が、各ステーションから提出される保険適用利用者の報酬請求データと売上報告資料との一致を確認する内部統制 (2) 売上高の正確性及び期間帰属の適切性の検討売上高の正確性及び期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。 ● 障がい者雇用支援サービスの売上高が適切な期間帰属で計上されている点を検討するため、決算期末月の売上計上取引から新規取引を抽出して、新規取引開始に係る関連証憑と突合した。 また、期末日後における売上高の取消処理の有無を確認し、該当した場合は取消理由を担当者からヒアリングするとともに、当該取消理由に関する関連証憑と突合した。 ● 両サービスに関する売上高の正確性を検討するため、会計システムにマニュアル入力された売上高と売上計上根拠資料との一致を確認し、不一致がある場合は不一致理由を担当者からヒアリングするとともに、当該不一致理由に関する関連証憑と突合した。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 | 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、連結 | 障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性 |
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結 | 会社は、地方創生事業においては主に障がい者雇用支援サービスに伴う人材紹介業務及び定着支援のためのサポート業務を提供している。 また、在宅医療事業においては主に精神疾患を有する利用者に対して在宅医療サービスを提供している。 連結財務諸表注記「(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載のとおり、地方創生事業における障がい者雇用支援サービスの売上高は2,441,433千円で売上高の61.5%を占めており、在宅医療事業における在宅医療サービスの売上高は1,453,025千円で売上高の36.6%を占めている。 連結財務諸表注記「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(6)重要な収益及び費用の計上基準」に記載のとおり、障がい者雇用支援サービスのうち人材紹介業務は、紹介者の入社日時点で履行義務が充足されると判断し、入社日時点の一時点で収益を認識しており、また、定着支援のためのサポート業務は、顧客との契約期間の経過に応じて履行義務が充足されると判断し、顧客との契約期間の経過に応じて収益を認識している。 在宅医療サービスはサービスの提供を完了した時点で履行義務が充足されると判断し、サービス完了の一時点で収益を認識している。 上記のとおり会社は収益を認識しているが、いずれも主に以下の理由から、売上高が正確に計上されない可能性及び適切な期間に計上されない可能性がある。 ● 特に障がい者雇用支援サービスは、1契約当たりの利益影響が比較的多額であることから、業績目標達成のために売上高を適切な計上期間より前倒しで計上する可能性がある。 ● いずれのサービスも事業本部が作成した売上計上根拠資料をもとに経理財務部が会計システムへマニュアル入力しており、その過程で正確な取引内容、取引金額又は適切な計上期間と異なった収益が計上される可能性がある。 以上から、当監査法人は、障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性の検討が、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 |
開示への参照、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表注記「(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」 |
開示への参照2、監査上の主要な検討事項、連結 | 連結財務諸表注記「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項(6)重要な収益及び費用の計上基準」 |
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結 | 当監査法人は、売上高の正確性及び期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の手続を実施した。 (1) 内部統制の評価売上高の計上プロセスに関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。 評価に当たっては、特に以下の内部統制に焦点を当てた。 ● 障がい者雇用支援サービスにおいて、売上報告資料について担当取締役の承認を得る内部統制 ● 在宅医療サービスにおいて、事業本部が、各ステーションから提出される保険適用利用者の報酬請求データと売上報告資料との一致を確認する内部統制 (2) 売上高の正確性及び期間帰属の適切性の検討売上高の正確性及び期間帰属の適切性を検討するため、主に以下の監査手続を実施した。 ● 障がい者雇用支援サービスの売上高が適切な期間帰属で計上されている点を検討するため、決算期末月の売上計上取引から新規取引を抽出して、新規取引開始に係る関連証憑と突合した。 また、期末日後における売上高の取消処理の有無を確認し、該当した場合は取消理由を担当者からヒアリングするとともに、当該取消理由に関する関連証憑と突合した。 ● 両サービスに関する売上高の正確性を検討するため、会計システムにマニュアル入力された売上高と売上計上根拠資料との一致を確認し、不一致がある場合は不一致理由を担当者からヒアリングするとともに、当該不一致理由に関する関連証憑と突合した。 |
その他の記載内容、連結 | その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、連結 | <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】 に記載されている。 |
Audit1
監査法人1、個別 | 有限責任 あずさ監査法人 |
独立監査人の報告書、個別 | 独立監査人の監査報告書 2025年6月23日株式会社JSH取締役会 御中 有限責任 あずさ監査法人 大阪事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士辻井 健太 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士福島 康生 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社JSHの2024年4月1日から2025年3月31日までの第9期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社JSHの2025年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。 監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。 監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。 当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性個別財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性」と実質的に同一の内容である。 このため、個別財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略している。 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。 これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。 虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。 ・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。 また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。 監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。 さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。 ・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。 ・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。 ・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。 継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。 監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。 ・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。 ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 利害関係会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 (注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。 2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。 |
監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性個別財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性」と実質的に同一の内容である。 このため、個別財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略している。 |
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別 | 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。 監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 |
見出し、監査上の主要な検討事項、個別 | 障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性 |
連結と同一内容である旨、監査上の主要な検討事項、個別 | 個別財務諸表の監査報告書で記載すべき監査上の主要な検討事項「障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性」は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている監査上の主要な検討事項「障がい者雇用支援サービス及び在宅医療サービスに係る売上高の正確性及び期間帰属の適切性」と実質的に同一の内容である。 このため、個別財務諸表の監査報告書では、これに関する記載を省略している。 |
その他の記載内容、個別 | その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。 経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。 また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。 |
報酬関連情報、個別 | <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。 |
BS資産
その他、流動資産 | 2,268,000 |
建物及び構築物(純額) | 532,412,000 |
工具、器具及び備品(純額) | 181,103,000 |
土地 | 16,607,000 |
リース資産(純額)、有形固定資産 | 162,550,000 |
建設仮勘定 | 352,000,000 |
有形固定資産 | 1,244,673,000 |
ソフトウエア | 211,000 |
無形固定資産 | 364,000 |
投資有価証券 | 1,851,000 |
長期前払費用 | 9,686,000 |
繰延税金資産 | 52,005,000 |
投資その他の資産 | 241,360,000 |