財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-20
英訳名、表紙RIBOMIC Inc.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長  中村 義一
本店の所在の場所、表紙東京都港区白金台三丁目16番13号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-3440-3303
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEIfalse
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
当社は、東京大学医科学研究所の教授であった中村義一(現 当社代表取締役社長)の研究成果を利用して、RNAを成分とする医薬品(「アプタマー医薬」)の開発を目的に、2003年8月に設立された創薬プラットフォーム系バイオベンチャーであります。
その設立理念は、「Unmet Medical Needs(未だに満足すべき治療法のない疾患領域の医療ニーズ)に応える」、「日本の創薬力を復活させる」、「産学連携を推進しアカデミアの研究成果を社会へ還元する」ことであります。
創薬プラットフォーム系バイオベンチャーとは、特定の標的や疾患に限定されることなく、様々な疾患分野に応用される創薬技術をベースとして、多様な新薬シーズを開発できるバイオベンチャーであると当社では考えております。
当社のコアとなる創薬技術「RiboART SystemⓇ」は、アプタマー創薬に関する総合的な技術や知識、経験、ノウハウ等から成り、多様なプラットフォーム(本技術を応用して様々な新薬のシーズを創出する場、即ち創薬基盤)を構築しております。
当社は「RiboART SystemⓇ」を活用して疾患や標的タンパク質に限定されない様々な新薬を創製する事業を展開してまいりました。
このような創薬活動の成果として、製薬企業との事業提携契約(共同研究契約、ライセンス契約)を締結するとともに、これに連動して、複数の提携先と資本提携も実施し、統合的な事業推進を図ってまいりました。
当社は今後もアプタマー医薬を中心とした研究開発を推進し、創薬分野での日本の技術立国の進展及び人々の健康の増進に貢献していきたいと考えております。
年月事項2003年8月医薬品開発のコンサルティング等を目的として、東京都板橋区に株式会社リボミックを設立(資本金1,000万円)2005年3月本社を東京都港区白金台に移転し、RNAアプタマーを利用した新規医薬品の開発を本格的に開始2005年6月国立大学法人東京大学とRNAアプタマー創薬に関する研究を目的とした共同研究契約を締結2006年10月米国Archemix Corp.(以下「アルケミックス社」という。
)とIgGアプタマーの創製に関するSELEX法特許の非独占的ライセンス契約を締結2007年12月アルケミックス社と抗Midkineアプタマーの創製に関するSELEX法特許の独占的ライセンス契約を締結2008年1月大塚製薬株式会社と医薬品用途の開発候補アプタマーの創出とそれを用いた医薬品の開発・販売に関して長期共同研究契約を締結2008年6月アルケミックス社とリサーチライセンス・オプションに関する契約を締結2011年2月全薬工業株式会社とRNAアプタマー創薬の技術アドバイスに関する契約を締結2012年4月東京大学医科学研究所に社会連携講座(「RNA医科学」社会連携研究部門)を設置2014年3月大正製薬株式会社とアプタマー新薬に関する共同研究契約を締結2014年4月藤本製薬株式会社と抗NGFアプタマーの独占的実施権の供与に関するライセンス契約を締結2014年9月東京証券取引所マザーズに株式を上場2017年3月アステラス製薬株式会社とアプタマー医薬品開発に関する共同研究契約を締結2017年5月大塚製薬株式会社と抗Midkineアプタマーの独占的実施権の供与に関するライセンス契約を締結2017年8月米国カリフォルニア州にRIBOMIC USA Inc.を設立2018年10月滲出型加齢黄斑変性を対象疾患とするRBM-007の米国における第1/2a相臨床試験を開始2019年1月ビタミンC60バイオリサーチ株式会社とアプタマー技術を活用した化粧品原料開発に関する共同研究開発契約を締結2019年12月滲出型加齢黄斑変性を対象疾患とするRBM-007の米国における第2相臨床試験を開始2020年3月韓国AJU薬品株式会社との間で、RBM-007の韓国・東南アジア地域における滲出型加齢黄斑変性を適応疾患とする独占的開発権並びに販売権の供与に関するライセンス契約を締結2020年7月軟骨無形成症を対象疾患とするRBM-007の日本における第1相臨床試験を開始2020年10月滲出型加齢黄斑変性を対象疾患とするRBM-007の米国での第2相臨床試験の延長試験を開始2021年2月あすか製薬株式会社との共同研究に関する共同研究開発契約を締結2021年7月滲出型加齢黄斑変性を対象疾患とするRBM-007の米国での医師主導治験を開始2022年11月軟骨無形成症を対象疾患とした前期第2相試験実施のための観察試験開始2023年4月軟骨無形成症を対象疾患とした前期第2相臨床試験開始2023年9月学校法人慈恵大学と光免疫療法に関する共同研究契約を締結2023年10月北海道大学とのANCA関連血管炎に関する共同研究契約を締結2023年10月味の素株式会社と次世代型アプタマー医薬品に関する共同研究契約を締結2023年12月軟骨無形成症を対象疾患とした前期第2相長期投与試験開始2024年7月東京大学と眼科疾患に関する共同研究契約を締結2024年12月軟骨無形成症を対象とした前期第2相試験実施のための観察試験が完了2025年4月軟骨無形成症治療薬候補RBM-007が日本における希少疾病用医薬品に指定(ODD)
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
該当事項はありません。
従業員の状況 5【従業員の状況】
当社は、創薬事業及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、セグメント別の記載を行っておりません。
(1)提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(名)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)2541.645.67,048 (注)1.従業員数は就業人員であり、兼務役員は含まれておりません。
また、臨時従業員(パートタイマー含み、派遣社員除く)の総数が従業員数の100分の10未満であるため、平均臨時雇用者数の記載を省略しております。
2.平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。
(2)労働組合の状況 当社には労働組合は組織されておりませんが、労使関係は良好であります。
(3) 「管理職に占める女性労働者の割合」、「男性労働者の育児休業取得率」及び「労働者の男女の賃金の差異」は当社は公表の義務はありませんが、任意で「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 サステナビリティ(人的資本・多様性)に関する事項」に記載しております。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針当社は、RNA(リボ核酸)を成分とする医薬品(「アプタマー医薬」)の開発を通じて、「Unmet Medical Needs(未だに満足すべき治療法のない疾患領域の医療ニーズ)に応える」を企業理念に掲げ、それを実現するために、・人の生命、健康に関連する医薬品の研究開発に関わる企業として、高い倫理性を持ち、最新の科学・技術に基づく研究活動を推進する・コーポレート・ガバナンス体制の強化と充実を図り、業務執行の適法性や妥当性の維持に努めることにより企業価値の最大化を図り、社会に貢献できる企業としての責任を果たす・会社経営の透明性を確保するために、会社情報の開示を一層充実させるとともに、説明責任を果たし、株主、取引先、地域社会等のステークホルダーとの良好な関係の維持、発展に努めることを基本ポリシーに掲げ、当社のプラットフォーム技術である「RiboART SystemⓇ」を活用した研究開発を推進しております。
(2)経営戦略等一般に、医薬品事業は一つの製品を創出し上市するまで莫大な費用と年数を要します。
このような中、当社はアプタマーの医薬品としての研究開発を行い、ライセンス・アウトした時に受け取る契約一時金、開発進行に伴ってその節目に受領するマイルストーン収入、製品上市後に受け取るロイヤルティー及び共同研究に伴って得られる共同研究収入などにより収益を獲得する創薬事業を展開しております。
当社の事業の特徴は、比較的早期の研究開発段階においてライセンス・アウトを実施し、早期に一定の収入を獲得すること、並びに、ライセンス・アウトで得られる収益の拡大も経営においては重要であるため、適切な自社創薬品については自社で臨床開発に取り組むことを重要な戦略としております。
当社は、共同研究並びに自社パイプラインの研究開発や臨床開発を推進するとともに、製薬企業との協力関係構築の一層の強化を図りながら、今後継続的なライセンス・アウトを実現することで収益規模の拡大とその安定化に努めてまいります。
中長期的な成長のための事業目標として、①探索から臨床ステージへの脱皮、②次世代アプタマー・テクノロジーの開発、③社会に対する企業価値の創出を念頭に、研究開発・臨床開発・事業開発活動に取り組んでおります。
これの具体的進捗状況については、「第1企業の概況 3事業の内容 (1)当事業年度の主要なトピックス」、並びに「第1企業の概況 3事業の内容 (3)事業戦略」に記載しております。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、研究開発型の創薬ベンチャーであり、研究開発への投資から、その収益化まで長期間を要すること、また、収益はライセンス・アウトなどの成果に委ねられるという事業特性からROEやROAなどを目標とする経営指標は設けておりません。
ライセンス・アウト時の契約一時金、その後のマイルストーン、ロイヤルティー、共同研究による共同研究収入を計上するための前提となる研究成果(新規技術開発、非臨床POCや臨床POCの取得)や、各種開発イベント(当局への治験開始申請許可など)などが、当社における重要な経営イベントとなり、2025年までに自社創薬品の中から優先度の高いパイプラインを臨床ステージへ移行させる臨床試験プログラム目標(VISION 2025)を設けております。
(4)経営環境医薬品業界では、未だに満足すべき治療法のない疾患領域の医薬品開発が求められており、この分野での新薬開発競争が激化しております。
製薬企業においては、従来の低分子医薬品だけでは、この分野の新薬を開発することが困難となっており、核酸医薬品をはじめとした新規医薬品の開発が進められております。
このような取り組みにおいて、製薬企業は単独で開発を進めるのではなく、新規医薬品を手掛けるバイオベンチャー等と提携し、新規技術の導入や、バイオベンチャーが開発したパイプラインを導入するなどにより開発を進めております。
近年、核酸医薬品の上市が顕在化しつつありますが、このような環境のもと、当社はアプタマー創薬のプラットフォーム技術である「RiboART SystemⓇ」により、特定の疾患や標的タンパク質に限定されない新薬シーズを創製し、製薬企業に提供していくとともに、当社ビジネスモデルの発展に注力してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、アプタマーの医薬品としての研究開発を行い、製薬企業にライセンス・アウトした際に受け取る契約一時金、開発進行に伴ってその節目に受領するマイルストーン収入、製品上市後に受け取るロイヤリティー及び共同研究に伴って得られる共同研究収入などにより収益を獲得する創薬事業を展開しております。
このようなビジネスモデルにおいて、継続的かつ安定的な収益の確保の実現と、今後の飛躍に向けた中長期の事業目標として、探索から臨床ステージへの脱皮、次世代アプタマー・テクノロジーの開発、社会に対する企業価値の創出を掲げ、これにより「世界のアプタマー医薬品開発における主要な地位確立」を目標としております。
世界におけるアプタマー医薬品の臨床開発動向(「第1 企業の概況 3 事業の内容(4)医薬品市場におけるアプタマー医薬②世界におけるアプタマー医薬品の臨床開発動向」の項の記載を参照)等も踏まえ、当社の事業目標の実現に向けて、以下の項目について、特に重点的に取り組んでまいります。
①自社での治験の実施当社は、今後当社が大きく飛躍するためにも、自社で臨床試験を実施することが必要であると考えております。
具体的には、umedaptanib pegolによる滲出型加齢黄斑変性を対象とした第2相臨床試験を米国で実施し、2021年12月までに試験を完了いたしました。
また、軟骨無形成症(ACH)を対象とした第1相臨床試験を国内で実施いたしました(2020年7月~2021年5月)。
さらに、ACHに関する、国内での前期第2相試験の被検者選定を目的とした観察試験、ACHの小児患者でのumedaptanib pegolの有効性と安全性を調べる前期第2相臨床試験、及びこれに引き続き実施する前期第2相長期投与試験の3つの治験計画を進めております。
現在、東京、岡山及び関西地区の8施設において前期第2相観察試験が終了して、前期第2相臨床試験、前期第2相長期投与試験に順次移行しております。
当社の臨床開発については、社内のリソースに加え、臨床医や製品開発のエキスパートを含む外部の協力も得て進めております。
今後もumedaptanib pegolの開発推進に向け、一層の体制整備を図ってまいります。
②自社パイプラインの充実と質の高いデータの構築持続的な企業成長を実現するためには、良質な自社パイプラインを選定、拡充し、各々について製薬企業の評価に耐え得る試験データを取得していくことが重要と考えております。
新規テーマの選定にあたっては、大手製薬企業における重点領域、既存薬剤による医療ニーズの充足度等を調査し、最適な創薬ターゲットと適応疾患を選定するよう努めてまいります。
しかし同時に、経営資源の集中のため、一度着手したテーマについても、一定期間の後に適切な評価を実施し、必要に応じて、開発ラインから除外する判断も必要であると認識しております。
③新規技術の開発今後、アプタマー医薬への参入企業が増えてきた場合でも常に技術の優位性を保てるように、新規のアプタマー創薬技術の開発に努めてまいります。
具体的には、アプタマー創製の新技術の開発、次世代シークエンサーとコンピューター科学を利用したアプタマー探索の人工知能(AI)技術の開発、細胞内への取り込み可能なアプタマーや、細胞膜貫通型のタンパク質と結合するアプタマー、脳内標的化アプタマー等のドラッグデリバリーシステム(drug delivery system:DDS)用アプタマーなどの開発を目標に、これまでに培った技術のさらなる発展、向上を図ってまいります。
④ライセンス活動及びパートナリング活動の推進当社は、臨床ステージに進んだパイプラインや非臨床開発が完了したパイプラインにつきましてはライセンス・アウト、もしくはパートナリングの実現に注力しております。
また、ライセンス・アウトを目標とした共同研究の実現や、自社パイプラインのライセンス・アウトを図るべく、国内外の製薬企業への営業活動、学会での発表や学術雑誌への論文掲載等を通じて、当社の技術と製品を国内外にアピールする活動を継続してまいります。
なお、当社のライセンス活動については、社内のリソースに加え、必要に応じて外部のコンサルタントの協力を得て進めております。
⑤共同研究の推進大手製薬企業との共同研究は、安定的な収益源となるだけでなく、当社のアプタマー創製に関するスキルアップにつながり、同時に、大手製薬企業の技術を活用して開発を迅速に進められることから、既存の契約での成果創出と同時に、新規提携契約の獲得に努めてまいります。
また、他の創薬ベンチャーやアカデミアと共同研究を通じて、新たなアプタマー関連技術や、新規核酸創薬モダリティー(核酸を用いる創薬基盤技術)の獲得に努めてまいります。
⑥資金調達当社はUnmet Medical Needsに応える医薬品開発のための先行投資段階にあり、研究開発活動に必要な資金の調達が課題であると認識しております。
当社では、大手企業との共同研究やライセンス・アウト実現のための事業開発活動や公的助成金の獲得に努めており、これと同時に費用の節約に努めておりますが、継続的かつ安定的な収益の確保に至るまでの先行投資段階においては、新株発行等による資金調達を行い財務体質の維持・強化を図りUnmet Medical Needsに応える医薬品をお届けできるよう研究開発活動を進めてまいります。
⑦人材の獲得と育成の支援新たな技術を速やかに世に送り出すためには、優れた人材を獲得し、社員の成長を支援する環境を提供することによって、小規模ながら機能的な研究開発、事業推進、管理の各部門を構築していくことが重要であると認識しております。
今後もビジネスや組織のニーズに合った人材獲得を行うとともに、社員一人ひとりの成長が、会社の成長に繋がるよう社員の育成、活躍の場を整備して参ります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日(2025年6月20日)現在において当社が判断したものであります。
 当社は企業理念として「Unmet Medical Needs(未だに満足すべき治療法のない疾患領域の医療ニーズ)の新薬を患者さんへ届ける」を掲げ、中長期的な成長のための事業目標として下記の3項目を掲げ研究開発・臨床開発・事業開発活動に取り組んでおります。
・Discovery(探索)からClinical(臨床)ステージへの脱皮・次世代アプタマー・テクノロジーの開発・社会に対する企業価値の創出◆サステナビリティ全般に関する事項<サステナビリティ方針>当社は、「Unmet Medical Needs(未だに満足すべき治療法のない疾患領域の医療ニーズ)に応える」という企業理念のもと、Unmet Medical Needsに有効な新薬を「アプタマー創薬」により開発し、他の製薬会社とのコラボレーションを通じて早期の市販化を実現し、人々の健康の増進に貢献します。
この企業理念を実現させるために、①人の生命、健康に関連する医薬品の研究開発に関わる企業として、高い倫理性を持ち、最新の科学・技術に基づく研究活動を推進し、②企業価値の最大化を図り、社会に貢献できる企業としての責任を果たしていくために、コーポレート・ガバナンス体制の強化、充実を図り、業務執行の適法性や妥当性の維持に努め、③上場会社として、証券取引所が定める「企業行動規範」を遵守し、会社経営の透明性を確保するために、会社情報の開示を一層充実する。
また、説明責任を果たし、株主、取引先、地域社会等のステークスホルダーとの良好な関係の維持、発展に努めることを通じて、持続可能な社会の実現に挑戦し続けます。
(1)ガバナンス 当社は、社会的要請や医薬品開発事業における重要テーマを踏まえ、ステークホルダーの皆様にとっての重要度と、当社事業の持続的成長にとっての重要度からマテリアリティ(重要課題)を特定し、特定したマテリアリティに対する取組みを進めてまいります。
“マテリアリティの特定~取組み” (2)戦略 当社が特定したマテリアリティは以下のとおりですが、当社では前述のとおり、中期事業目標の一つとして「社会に対する企業価値の創出」を掲げており、マテリアリティを事業活動と連動させ課題解決に取り組んでまいります。
“特定したマテリアリティ”事業活動に関する重点領域:Unmet Medical Needsの新薬を患者さんに届ける経営基盤に関する重点領域:環境への取り組み、社会貢献、ガバナンス強化・充実、働きがいのある職場づくり “マテリアリティ(重点課題)マップ”(3)リスク管理 当社が直面する、あるいは将来発生する可能性のあるリスクを識別し 、その会社経営に対する影響を評価、検討し、よって当該リスクに対して組織的、且つ適切な予防策を講じ 、または発生時の損害の発生を防止もしくは最小化することを目的とした「リスク管理規程」を定め、「リスク管理委員会」を中心にリスクマネジメントを行っております。
本リスク管理委員会において定期的に子会社を含む当社全部門におけるリスクの洗い出しと、把握したリスクのモニタリングを行い、リスクの未然防止と危機発生に備えた体制の構築と維持を図っております。
(4)指標及び目標 事業活動に関するマテリアリティがステークホルダーの皆様、当社ビジネスの両方にとって極めて重要度の高いマテリアリティであると特定しており、本マテリアリティに関する指標と目標を開示しております。
主要なパイプラインの進捗状況 アライアンスの状況 事業会社とのアライアンスの状況については、「第2 事業の状況 5.重要な契約等」を、アカデミアとのアライアンスの状況については、「第1 企業の概況 3.事業の内容 (6)創薬体制 ①アカデミアでの研究成果の取り込みと連携及び共同研究」に記載のとおりです。
◆サステナビリティ(人的資本・多様性)に関する事項<戦略>多様性の確保を含む人材育成方針、社内環境整備方針 当社は、Unmet Medical Needsに応えるため、人の生命、健康に関連する医薬品の研究開発に関わる企業として、高い倫理性を持ち、最新の科学・技術に基づく研究活動を推進することを企業ポリシーとして掲げております。
新たな技術を世に送り出すためには、新しい発想への挑戦や、目標に向けて諦めずに粘り強く取り組みを続けることが必要です。
新たな社員を迎え入れる際には多様な専門性を持った方々を採用し、既存の社員とともに一人ひとりの社員を尊重し、安全でその能力を存分に発揮できる環境を整えることが大切であり、その実現こそが、社員一人ひとりの成長と、当社の成長へと結びついていくものと考えております。
<具体的な取り組み>■専門性を持った多様な人材の採用と育成・活躍推進①専門性を持った多様な人材の採用少人数で研究開発とビジネスサポートを行っている当社では、既存の社員に加え必要に応じ多様な属性(性別・年齢・国籍など)や専門性を有した社員を迎え入れることにより、その多様性に基づく新たな視点や発想をスピード感をもって組織全体として活かして参ります。
過去2年間(2023年4月~2025年3月)の採用状況採用した数(パートは除く)10名うち 男性8名 女性 2名うち 外国籍社員   2名入社時の年齢層35歳以下       6名36歳以上45歳以下   2名46歳以上       2名 ②社員の成長を支える体制と環境整備常に新しい知識、情報、ニーズを収集、発信するために、社内における知見の共有、社外研修への参加、学会への参画や学術論文の調査を推奨し、必要であれば論文や研究成果の発表も行います。
また、社員の自律的なキャリア成長を支援するため、医薬品開発に携わる研究員においては、個々人の発想に基づくテーマを業務に取り入れ、また、全社員を対象に将来のキャリア希望・能力開発目標を聴取し、能力の幅を広げることに努め、組織のサステナビリティ維持と育成のリンクを図って参ります。
③女性活躍推進への取り組み性別に関わらず、社員の知見や専門性を基に採用や登用をしておりますが、現状に満足することなく、採用や登用の機会において積極的な検討を行うとともに女性であるが故にキャリア成長を阻害する要因が社内にないかを調査するなど、その対策を講じます。
2025年3月末の管理職に占める女性労働者の割合女性管理職比率12.5%(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
同 労働者の男女の賃金の格差全労働者 66.4% 正規雇用労働者 82.5% 非正規雇用労働者 -(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
非正規雇用労働者(男性)は現在就業しておりません。
■安全で快適な職場環境とワークライフバランスの実現①安全で健康に、安心して働ける職場環境の維持人の生命や健康に貢献する企業として、社員が安全で健康に働ける職場環境を作り、維持することは最も優先される課題です。
法定健康診断の受診や、化学物質の適切な使用や管理、職場の耐震対策などの基本的な事柄を疎かにせず継続するとともに、当社の企業規模では法律的には必須でない安全衛生委員会の開催やストレスチェックの実施、産業医との連携などを通じて安全衛生の意識の向上と実践を続けて参ります。
2025年3月期の社員が安全で健康に、安心して働ける職場環境作りの状況労働災害発生件数0件健康診断受診率100%ストレスチェック参加率100%(当社は法令上、ストレスチェックの実施義務はありませんが、健康管理の重要性を鑑み、年1回実施しております。
)安全衛生委員会実施1回(当社は法令上、安全衛生委員会の設置義務はありませんが、安全衛生維持や化学物質管理の重要性を鑑み、同委員会を組織し、半期に1度開催しております。
) ②安心して長期にわたり働ける職場作り当社の事業領域には短期間に成果を出すことが容易でない業務課題が多々あります。
それらに果敢に挑戦し、粘り強く取り組んでいくためには、社員が安心して長期にわたり働くことができる職場を作っていくことが大切です。
そのため、過残業とならないように勤務時間をモニタリングし、適切な業務分担や人員計画に反映すること、有給休暇の取得を奨励すること、在宅勤務制度の適切な運用などを促進して参ります。
また出産や育児、介護といったライフイベントに対して、育児(介護)時短勤務制度活用、育児(介護)休職取得などを指標とし、更に在宅勤務制度の活用などを通じて両立支援を行って参ります。
2025年3月期の安心して長期にわたり働ける職場作りの状況育児時短勤務取得者数2名有給休暇取得率69.6%男性労働者の育児休業取得率(注)100%(注)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
戦略 (2)戦略 当社が特定したマテリアリティは以下のとおりですが、当社では前述のとおり、中期事業目標の一つとして「社会に対する企業価値の創出」を掲げており、マテリアリティを事業活動と連動させ課題解決に取り組んでまいります。
“特定したマテリアリティ”事業活動に関する重点領域:Unmet Medical Needsの新薬を患者さんに届ける経営基盤に関する重点領域:環境への取り組み、社会貢献、ガバナンス強化・充実、働きがいのある職場づくり “マテリアリティ(重点課題)マップ”
指標及び目標 (4)指標及び目標 事業活動に関するマテリアリティがステークホルダーの皆様、当社ビジネスの両方にとって極めて重要度の高いマテリアリティであると特定しており、本マテリアリティに関する指標と目標を開示しております。
主要なパイプラインの進捗状況 アライアンスの状況 事業会社とのアライアンスの状況については、「第2 事業の状況 5.重要な契約等」を、アカデミアとのアライアンスの状況については、「第1 企業の概況 3.事業の内容 (6)創薬体制 ①アカデミアでの研究成果の取り込みと連携及び共同研究」に記載のとおりです。
◆サステナビリティ(人的資本・多様性)に関する事項<戦略>多様性の確保を含む人材育成方針、社内環境整備方針 当社は、Unmet Medical Needsに応えるため、人の生命、健康に関連する医薬品の研究開発に関わる企業として、高い倫理性を持ち、最新の科学・技術に基づく研究活動を推進することを企業ポリシーとして掲げております。
新たな技術を世に送り出すためには、新しい発想への挑戦や、目標に向けて諦めずに粘り強く取り組みを続けることが必要です。
新たな社員を迎え入れる際には多様な専門性を持った方々を採用し、既存の社員とともに一人ひとりの社員を尊重し、安全でその能力を存分に発揮できる環境を整えることが大切であり、その実現こそが、社員一人ひとりの成長と、当社の成長へと結びついていくものと考えております。
<具体的な取り組み>■専門性を持った多様な人材の採用と育成・活躍推進①専門性を持った多様な人材の採用少人数で研究開発とビジネスサポートを行っている当社では、既存の社員に加え必要に応じ多様な属性(性別・年齢・国籍など)や専門性を有した社員を迎え入れることにより、その多様性に基づく新たな視点や発想をスピード感をもって組織全体として活かして参ります。
過去2年間(2023年4月~2025年3月)の採用状況採用した数(パートは除く)10名うち 男性8名 女性 2名うち 外国籍社員   2名入社時の年齢層35歳以下       6名36歳以上45歳以下   2名46歳以上       2名 ②社員の成長を支える体制と環境整備常に新しい知識、情報、ニーズを収集、発信するために、社内における知見の共有、社外研修への参加、学会への参画や学術論文の調査を推奨し、必要であれば論文や研究成果の発表も行います。
また、社員の自律的なキャリア成長を支援するため、医薬品開発に携わる研究員においては、個々人の発想に基づくテーマを業務に取り入れ、また、全社員を対象に将来のキャリア希望・能力開発目標を聴取し、能力の幅を広げることに努め、組織のサステナビリティ維持と育成のリンクを図って参ります。
③女性活躍推進への取り組み性別に関わらず、社員の知見や専門性を基に採用や登用をしておりますが、現状に満足することなく、採用や登用の機会において積極的な検討を行うとともに女性であるが故にキャリア成長を阻害する要因が社内にないかを調査するなど、その対策を講じます。
2025年3月末の管理職に占める女性労働者の割合女性管理職比率12.5%(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
同 労働者の男女の賃金の格差全労働者 66.4% 正規雇用労働者 82.5% 非正規雇用労働者 -(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
非正規雇用労働者(男性)は現在就業しておりません。
■安全で快適な職場環境とワークライフバランスの実現①安全で健康に、安心して働ける職場環境の維持人の生命や健康に貢献する企業として、社員が安全で健康に働ける職場環境を作り、維持することは最も優先される課題です。
法定健康診断の受診や、化学物質の適切な使用や管理、職場の耐震対策などの基本的な事柄を疎かにせず継続するとともに、当社の企業規模では法律的には必須でない安全衛生委員会の開催やストレスチェックの実施、産業医との連携などを通じて安全衛生の意識の向上と実践を続けて参ります。
2025年3月期の社員が安全で健康に、安心して働ける職場環境作りの状況労働災害発生件数0件健康診断受診率100%ストレスチェック参加率100%(当社は法令上、ストレスチェックの実施義務はありませんが、健康管理の重要性を鑑み、年1回実施しております。
)安全衛生委員会実施1回(当社は法令上、安全衛生委員会の設置義務はありませんが、安全衛生維持や化学物質管理の重要性を鑑み、同委員会を組織し、半期に1度開催しております。
) ②安心して長期にわたり働ける職場作り当社の事業領域には短期間に成果を出すことが容易でない業務課題が多々あります。
それらに果敢に挑戦し、粘り強く取り組んでいくためには、社員が安心して長期にわたり働くことができる職場を作っていくことが大切です。
そのため、過残業とならないように勤務時間をモニタリングし、適切な業務分担や人員計画に反映すること、有給休暇の取得を奨励すること、在宅勤務制度の適切な運用などを促進して参ります。
また出産や育児、介護といったライフイベントに対して、育児(介護)時短勤務制度活用、育児(介護)休職取得などを指標とし、更に在宅勤務制度の活用などを通じて両立支援を行って参ります。
2025年3月期の安心して長期にわたり働ける職場作りの状況育児時短勤務取得者数2名有給休暇取得率69.6%男性労働者の育児休業取得率(注)100%(注)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 (2)戦略 当社が特定したマテリアリティは以下のとおりですが、当社では前述のとおり、中期事業目標の一つとして「社会に対する企業価値の創出」を掲げており、マテリアリティを事業活動と連動させ課題解決に取り組んでまいります。
“特定したマテリアリティ”事業活動に関する重点領域:Unmet Medical Needsの新薬を患者さんに届ける経営基盤に関する重点領域:環境への取り組み、社会貢献、ガバナンス強化・充実、働きがいのある職場づくり “マテリアリティ(重点課題)マップ”
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ◆サステナビリティ(人的資本・多様性)に関する事項<戦略>多様性の確保を含む人材育成方針、社内環境整備方針 当社は、Unmet Medical Needsに応えるため、人の生命、健康に関連する医薬品の研究開発に関わる企業として、高い倫理性を持ち、最新の科学・技術に基づく研究活動を推進することを企業ポリシーとして掲げております。
新たな技術を世に送り出すためには、新しい発想への挑戦や、目標に向けて諦めずに粘り強く取り組みを続けることが必要です。
新たな社員を迎え入れる際には多様な専門性を持った方々を採用し、既存の社員とともに一人ひとりの社員を尊重し、安全でその能力を存分に発揮できる環境を整えることが大切であり、その実現こそが、社員一人ひとりの成長と、当社の成長へと結びついていくものと考えております。
<具体的な取り組み>■専門性を持った多様な人材の採用と育成・活躍推進①専門性を持った多様な人材の採用少人数で研究開発とビジネスサポートを行っている当社では、既存の社員に加え必要に応じ多様な属性(性別・年齢・国籍など)や専門性を有した社員を迎え入れることにより、その多様性に基づく新たな視点や発想をスピード感をもって組織全体として活かして参ります。
過去2年間(2023年4月~2025年3月)の採用状況採用した数(パートは除く)10名うち 男性8名 女性 2名うち 外国籍社員   2名入社時の年齢層35歳以下       6名36歳以上45歳以下   2名46歳以上       2名 ②社員の成長を支える体制と環境整備常に新しい知識、情報、ニーズを収集、発信するために、社内における知見の共有、社外研修への参加、学会への参画や学術論文の調査を推奨し、必要であれば論文や研究成果の発表も行います。
また、社員の自律的なキャリア成長を支援するため、医薬品開発に携わる研究員においては、個々人の発想に基づくテーマを業務に取り入れ、また、全社員を対象に将来のキャリア希望・能力開発目標を聴取し、能力の幅を広げることに努め、組織のサステナビリティ維持と育成のリンクを図って参ります。
③女性活躍推進への取り組み性別に関わらず、社員の知見や専門性を基に採用や登用をしておりますが、現状に満足することなく、採用や登用の機会において積極的な検討を行うとともに女性であるが故にキャリア成長を阻害する要因が社内にないかを調査するなど、その対策を講じます。
2025年3月末の管理職に占める女性労働者の割合女性管理職比率12.5%(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
同 労働者の男女の賃金の格差全労働者 66.4% 正規雇用労働者 82.5% 非正規雇用労働者 -(注)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
非正規雇用労働者(男性)は現在就業しておりません。
■安全で快適な職場環境とワークライフバランスの実現①安全で健康に、安心して働ける職場環境の維持人の生命や健康に貢献する企業として、社員が安全で健康に働ける職場環境を作り、維持することは最も優先される課題です。
法定健康診断の受診や、化学物質の適切な使用や管理、職場の耐震対策などの基本的な事柄を疎かにせず継続するとともに、当社の企業規模では法律的には必須でない安全衛生委員会の開催やストレスチェックの実施、産業医との連携などを通じて安全衛生の意識の向上と実践を続けて参ります。
2025年3月期の社員が安全で健康に、安心して働ける職場環境作りの状況労働災害発生件数0件健康診断受診率100%ストレスチェック参加率100%(当社は法令上、ストレスチェックの実施義務はありませんが、健康管理の重要性を鑑み、年1回実施しております。
)安全衛生委員会実施1回(当社は法令上、安全衛生委員会の設置義務はありませんが、安全衛生維持や化学物質管理の重要性を鑑み、同委員会を組織し、半期に1度開催しております。
) ②安心して長期にわたり働ける職場作り当社の事業領域には短期間に成果を出すことが容易でない業務課題が多々あります。
それらに果敢に挑戦し、粘り強く取り組んでいくためには、社員が安心して長期にわたり働くことができる職場を作っていくことが大切です。
そのため、過残業とならないように勤務時間をモニタリングし、適切な業務分担や人員計画に反映すること、有給休暇の取得を奨励すること、在宅勤務制度の適切な運用などを促進して参ります。
また出産や育児、介護といったライフイベントに対して、育児(介護)時短勤務制度活用、育児(介護)休職取得などを指標とし、更に在宅勤務制度の活用などを通じて両立支援を行って参ります。
2025年3月期の安心して長期にわたり働ける職場作りの状況育児時短勤務取得者数2名有給休暇取得率69.6%男性労働者の育児休業取得率(注)100%(注)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載しております。
あわせて、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資家の判断にとって重要であると当社が考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。
なお、本項の記載内容は当社株式の投資に関する全てのリスクを網羅しているものではありません。
当社は、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
本項記載の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①創薬・医薬品開発事業全般に関する事項 当社は、医薬品開発における初期段階(探索研究~初期臨床試験)での研究開発を中心とした創薬・開発事業を主たる事業としております。
本分野は、国際的な巨大企業を含む国内外の多数の企業や研究機関等が競い合っています。
また、研究開発から製造販売のための承認・許可の取得、上市に至る過程において様々な薬事規制に従い、しかも長期間にわたって多額の資金を投入する必要があります。
この創薬・開発事業は下記のとおり不確実性及びリスクを伴うものであります。
(イ)医薬品研究開発の不確実性について1)新規パイプライン創出について 当社は、新規医薬品の候補アプタマーを自社あるいはアカデミアとの連携を通じて創出し、自社創薬品目あるいは共同研究品目の候補としていくことを基本戦略としております。
 この戦略を確実に推進するため、製薬企業との情報交換による需要の発掘やアカデミアとの産学連携等により、Unmet Medical Needsを満たす新規パイプラインの選定・獲得・創出の可能性を高める努力を続けております。
 しかしながら、新規標的タンパク質に対して開発候補品となりうるアプタマーを創出できる保証が100%あるとはいえず、開発候補品が得られない場合には、当社の事業計画の変更を余儀なくされる等により、当社の事業等に影響を及ぼす可能性があります。
2)臨床開発について 一つの開発候補化合物が医薬品として承認され上市に至るまでには、ヒトでの臨床試験を含む様々な試験によって有効性・安全性の確認のみならず、製造・販売に至るまでに様々な関門があり、その全てをクリアする必要があり、その成功確率は低いことが現実です。
 開発過程の各段階において、開発続行の可否を判断する際、中止の決定を行うことは稀なことではありません。
このような成功の不確実性は、自社で開発した場合も、あるいは製薬企業にライセンス・アウトした場合においても、避けては通れないものです。
このリスクを低減・分散するため、当社は以下の基本的な対応をとっております。
・アプタマーというモダリティーの特性を生かした疾患領域や治療方法を検討する・一つのターゲット(ターゲットタンパク質)に結合するアプタマーについて、有力なものが得られても、必要に応じ、バック・アップ品を準備する・互いに独立した複数の開発パイプラインを保有する  これらによって事業遂行上のリスクやロスを最小限に留めるよう努めております。
 しかしながら、当社のような規模の創薬企業にとって、自社創薬、共同研究又はライセンス・アウトかを問わず、開発パイプラインから品目が脱落する影響は大きく、その場合には当社の事業等に影響を及ぼす可能性があります。
例えば、第1相臨床試験における重篤な副作用の発現で開発中止を余儀なくされた場合、新たな創薬標的タンパク質に対するアプタマー探索から開始して、非臨床試験を経て第1相臨床試験の実施に到達するまでには、通常4~6年の期間と、数億円規模の追加費用を要することになります。
(ロ)収益の不確実性について 当社が想定している開発品(開発途上の製品を含む)のライセンス収入としては、契約一時金、マイルストーン収入(複数回に分かれることもあり)及び製品上市後のロイヤルティー収入があります。
 ライセンス契約を成立させ、契約一時金を受け取るためには、導出候補品がライセンシーの評価をクリアする一定の条件(安全性・有効性等に関する信頼できる試験データ、一定の期間独占的な販売を可能とする特許の存在、競合品との優位性の根拠資料等)を有した導出候補品を創製・開発する必要があります。
マイルストーン収入を獲得するためには、ライセンシーによって導出品の開発が順調に進み、マイルストーンをクリアすることが必要です。
さらにロイヤルティーを得るには、導出品に対して、許認可当局からの販売承認の取得が必要です。
 ライセンシーにおける開発期間中には、ライセンシーの経営環境の悪化や経営方針の変更など、当社がコントロールし得ない事情により、途中で開発が終了する可能性もあります。
 また、製品化(製品の承認取得、製造販売)に成功した場合も、薬価や市場性の問題等から、当該製品に関する事業活動を継続するために必要な採算性を確保するのに十分な収益を得ることができず、販売中止になる場合もあります。
 当社は、開発の当初から標的の妥当性や適応疾患の選定を厳密に検討するとともに、開発候補品の市場性や採算性、ライセンスの際には提携先の開発力・事業化力等に関して、種々の情報リソースを使って検討します。
しかしながら、前記検討結果が誤りである可能性、あるいは検討の基礎となる状況に変化が生じる可能性を完全に排除することはできません。
(ハ)遵守すべき法的規制等及び医療保険制度等の不確実性について 新規医薬品を製造発売するに当たっては、対象となる全ての国で当該国が定める薬事関連法規に従って一定の基準の下で承認や許可を受ける必要があり、また臨床試験の開始などについても、多くの国で厳しい薬事規制が設けられています。
 当社の事業計画は現行の医薬品に関する日本など先進国での承認基準や薬事規制を前提として策定されておりますが、これらの基準及び規制は科学技術の発展や課題解決の必要性等に伴って、適時、改定されます。
 そのため、当社は、特に、臨床試験を実施中(又は予定)の日本及び米国の最新の承認基準や薬事規制を適時調査し、当社の研究開発計画に反映し、また、必要に応じて、その他地域についても調査を進めております。
 しかしながら、長期間を要する新薬開発においては、開発期間にこれらの基準や規制、制度、価格設定動向等が大きく変動する可能性がないとはいえず、特に、薬事に関する法的規制等及び医療保険制度等に変更等が生じた場合があります。
(ニ)アプタマー医薬に関する潜在的な競合について 当社の潜在的な競合相手は、国内外の大手製薬企業、バイオ関連企業、大学、その他の研究機関等多岐にわたります。
1)アプタマー創薬企業との競合:アプタマー創薬を行っている企業は、現時点では当社やドイツのBerlin Cures社、米国のIVERIC社(2023年5月にアステラス製薬が買収を発表)が代表的な会社であり、この分野で公開されている各社の開発ターゲット(開発品目)を見る限り、競合はほとんどありません。
 しかし、アプタマー創薬の基盤技術であるSELEX法に関する特許は、日本及びヨーロッパにおいて2011年6月、米国において2014年9月に失効しておりますので、その点で、アプタマー創薬への新規参入は容易であり、リスク要因といえます。
 当社は、当社独自のアプタマー創薬のプラットフォームである「RiboART SystemⓇ」だけでなく、AIを用いる新たなプラットフォーム技術として「RaptRanker」、「RaptGen」及び「大規模言語モデルを用いたアプタマーの結合活性予測手法の開発」を早稲田大学と共同開発しております。
また、アプタマー原薬の製造会社との良好な取引関係を推進するとともに、核酸科学分野の研究者・研究機関とのネットワークの維持等の対応を行っていきます。
2)抗体医薬等との競合 アプタマー医薬は抗体医薬と類似した作用メカニズムや投与方法などから、ターゲット疾患によっては抗体医薬との開発競争や市場での競合が起こりえます。
 上記に述べた競合相手の中には、マーケティング力、財務状況等について当社やその提携先より優位にある大手製薬企業が多数あり、当社開発品と競合する製品(特に抗体医薬)を開発する可能性があります。
 当社としては、当社開発品と競合する製品・開発品のプロファイル並びに開発状況等も考慮に入れながら、アプタマーの特徴を生かせるように開発を推進する所存です。
 しかしながら、これら競合相手との競争が生じた場合、当社の事業等に影響を及ぼす可能性はあります。
(ホ)賠償問題発生リスクについて 当社の創薬対象であるアプタマー医薬は、これまで医薬品として用いられてきた低分子医薬品、ワクチン、抗体医薬品に次ぐ新しいカテゴリーである核酸医薬品に属するものです。
 核酸医薬品は開発の歴史が浅く、現在までに10数品目が上市されただけで、多くは開発途上にあります。
このため、製品の効果や安全性、製造方法及び製造コストなどにつき十分な経験、実績が確立されているとはいえず、予期せぬ副作用や製造上の問題または課題が発生する可能性があり、当社の事業等に影響を及ぼす可能性があります。
 当社は、臨床試験の実施に伴う健康被害に対する賠償問題が発生した場合に備えて、治験賠償責任保険への加入によって、こうした事態が発生した場合の財政的負担を最小限にする対応を図っておりますが、当該保険で、十分な賠償責任金額を填補できない場合があり得ます。
(ヘ)海外での事業展開について 当社は、当社の開発するパイプラインが、国内のみならず、世界各国の罹患者の方々にとって需要のあるものであると考えております。
このため、海外子会社や中国合弁会社の設立を含む形で海外展開に向けた取組みを進めております。
 しかしながら、海外における特有の法的規制や取引慣行、あるいは海外でのファイナンスの未達により、必要な業務提携や組織体制の構築に困難が伴うなど、当社の事業展開が何らかの制約を受ける可能性もあり、その場合、当社の事業等に影響を及ぼす可能性があります。
(ト)研究開発に関する外部委託について 当社は、広く社外にも専門的な意見を求め、さらに機動的な事業運営を図るため、主に以下に掲げる研究開発項目の一部について、外部機関に業務委託を行っております。
・原薬(非臨床試験用及び臨床試験用の各種アプタマー)並びに治験薬の製造業務・非臨床試験の実施・臨床試験の実施 特に、原薬・治験薬製造委託取引については、自然災害や所在国における不測の事態、予期せぬ事情により契約終了した場合等により、当該製造元から安定的な原薬供給が受けられなくなる可能性があります。
 そのため、当該製造元との良好な関係を維持・継続、また代替先の確保に努めております。
 しかしながら、近年の核酸医薬開発の状況を踏まえると、今後、速やかに適切な業務委託先が確保出来ず、結果的に、当社の事業等に影響が及ぶ可能性があります。
(チ)投資に関するリスク 当社では、常に最先端の技術開発に取り組み、周辺領域を含めアプタマー創薬に参入している企業や潜在的な競争相手に先んじるため、関連する技術や特許を保有する企業に対して投資やM&A等(買収、合併、事業譲渡・譲受)という形で提携を進める可能性があります。
 しかしながら、提携先の選定やその投資価額の妥当性等においては、各事業・財務等の社外専門家の評価を得たうえで慎重に進める方針でありますが、提携先において、予期せぬ問題が生じた場合や、予想通りに研究開発が進まない場合には、当社の事業等に影響が及ぶ可能性があります。
②会社組織に関する事項(イ)小規模組織であることについて 当社の人員は、当事業年度末現在で役員9名(取締役6名、監査役3名)、従業員25名と小規模であります。
当社の研究開発活動については、比較的少人数による体制をしいており、CRO等の積極活用により、既存パイプラインの開発並びに新規薬剤候補化合物の探索を推進しております。
今後は、既存パイプラインの開発推進及び新規薬剤候補化合物のパイプライン化に伴い、必要に応じて研究開発人員の増加を計画します。
 管理部門(内部監査室を含む)の人員は当事業年度末現在で9名(兼務取締役1名、従業員8名)であり、内部管理体制も規模に応じたものとなっております。
今後の事業拡大に伴い、管理部門につきましても増員を図る可能性があります。
 しかし、計画通りの人員の確保ができない場合、あるいは既存人員の流出が生じた場合等には、当社の事業等に影響が及ぶ可能性があります。
(ロ)個人への依存について 当社は少数精鋭の組織であり、サステナブルな会社経営や発展を目指して、人材の採用、後継者育成に努め、役員構成にも配慮しておりますが、事業全般の推進を担う中村義一代表取締役社長の経営執行が困難になった場合や優秀な研究開発人材が退職した場合には、経営成績及び今後の事業発展に影響を及ぼす可能性があります。
(ハ)自然災害について 当社は、事業活動の中心となる研究設備や人員が本社周辺に集中しており、地理的なリスク分散ができておりません。
今後、地理的なリスク分散も検討して参りますが、この地域において地震等の大規模な災害が発生した場合には、設備等の損壊、事業活動の停滞等により、当社の事業等に影響が及ぶ可能性があります。
(ニ)大学等との共同研究について 当社は東京大学を含め、複数の大学等公的機関と共同研究を実施してまいりました。
今後もこれらの共同研究を継続していく考えでおります。
 東京大学医科学研究所には社会連携講座(「RNA医科学」社会連携研究部門)を設置し共同研究を実施しておりましたが、2025年3月末日に、共同研究を終了しております。
 本契約終了に伴い、東京大学のインフラが利用出来なくなりましたが、取引先等への外注によりインフラ整備が完了しており、既存リスクへの対応を完了しております。
③敵対的買収リスクについて 株価水準によっては、第三者の株式取得を通した敵対的買収が行われ、現経営陣が意図する経営が遂行できなくなるリスクが存在しますが、当社は、既存株主に対しての適時的確な情報発信を通じて友好関係を構築、維持するとともに機関投資家や戦略的提携企業等新規投資家の確保にも注力し、株主層の安定化を図ってまいります。
④知的財産権に関する事項(イ)特許について 当社の出願中の各特許については、特許出願時に特許事務所や専門家による特許性等に関する検討・調査を行った上で、最適な特許出願を実施しております。
しかしながら、出願した特許が全て登録されるとは限らず、また、特許が無効となる、消滅する等した場合には、当社の事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、本項に記載した事項については、現在、当社が開発中のプロジェクトに関して、その実施に支障若しくは支障の発生を懸念される事項は、調査した限りにおいて、存在しておりません。
(ロ)訴訟及びクレームについて 当社においては、その事業が第三者の特許権等に抵触することを未然に防止するため、事業の着手及びその過程において、特許事務所や専門家による特許調査を適宜実施しており、現時点において第三者特許への抵触の可能性は低いものと認識しております。
 また、当事業年度末現在において、当社の事業に関する特許権等の知的財産権について、第三者との間で訴訟及びクレームが発生している事実はありません。
(ハ)特許の確保について 当社は、事業に必要となる職務発明につき、その発明者である役員・従業員等から特許を受ける権利を譲り受けた場合、当社は発明者に対して特許法第35条第3項に定める「金銭その他の経済上の利益(相当の利益)」を与えなければなりません。
なお、当社は社内に周知された規程に則り、発明者の認定及び金銭の支払を実施しているため、これまでに金銭の額等について発明者との間で問題が生じたことはありません。
(ニ)情報管理について 当社の事業において、研究若しくは開発途上の知見、技術、ノウハウ等は非常に重要な機密情報であります。
その流出リスクを低減するため、当社は、役職員、取引先等との間で、守秘義務等を定めた契約を締結するなど、厳重な情報管理に努めております。
⑤サイバーセキュリティについて 近年、サイバー攻撃はこれまで以上に技術が高度化してきており、攻撃手法も多様化しており、製薬業界の持つ重要なデータも攻撃の対象となっております。
悪意のある活動によって引き起こされるサイバー攻撃により、重要なITシステムの障害や、個人情報を含む機密データの漏洩に繋がる可能性があります。
 当社は、ITセキュリティサービスの導入・モニタリング、定期的なバックアップの実施、ならびに各種情報管理規程を制定し、役職員の教育を行うことでITセキュリティ対策に努めております。
⑥経営成績に関する事項 当社は、医薬品の研究開発を事業とするベンチャー企業であり、製薬企業との共同研究や製薬企業への開発品のライセンス・アウトにより収益を得ることを事業の中核としておりますが、医薬品の研究開発では当初から多額の資金が必要になる一方で、安定的な収益の計上にいたるまでには相当な期間を要するため、先行投資段階においては、期間損益がマイナスになる傾向があります。
2015年3月期を除き、創業以来、2025年3月期まで当期純損失を計上してまいりました。
当社は、既にライセンス・アウトしたパイプラインに続く、後続のパイプラインのライセンス・アウトや新規共同研究契約の獲得を推し進めてまいりますが、将来においてこれらの施策が計画通りに進展しない場合、予定した当期純利益を計上できず、マイナスの繰越利益剰余金がプラスとなる時期が遅れる可能性があります。
なお、過去5年間の当社の主要な経営指標等の推移は以下のとおりであります。
回次第18期第19期第20期第21期第22期決算年月 2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月事業収益(千円)91,96380,90965,969-2,107営業損失(△)(千円)△1,239,643△1,748,112△1,786,041△1,116,193△1,050,589経常損失(△)(千円)△1,184,998△1,635,532△1,649,305△982,824△1,014,861営業活動によるキャッシュ・フロー(千円)△1,149,038△1,499,224△1,708,626△932,757△996,966  上記に記載しましたように、安定的な収益の計上に至るまで、さらには、事業計画が計画通りに進展しない等の理由から資金不足が生じた場合には、提携内容の変更、更なる助成金の獲得、新株発行等の方法により資金需要に対応してまいります。
⑦資金繰り 前項に記載しましたように、当社は医薬品の研究開発を事業とするベンチャー企業であり安定的な収益の計上に至るまでは先行投資の期間が続きます。
この先行投資期間においては、継続的に営業損失を計上し、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなる傾向があります。
このため、安定的な収益源を確保するまでの期間においては、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務基盤の強化を図る方針ですが、必要なタイミングで資金を確保できなかった場合は、当社グループの事業の継続に重大な懸念が生じる可能性があります。
⑧新株発行による資金調達 当社は医薬品の研究開発企業であり、将来の研究開発活動の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。
その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
⑨東証グロース市場の上場維持について 当社は、東京証券取引所にて2022年4月適用の新市場区分においてグロース市場を選択しており、2025年3月期末においても上場維持基準への適合を維持しておりますが、上場来10年が経過していることから、グロース市場の上場維持基準の1つである時価総額基準への適合が求められることになります。
今後株価水準によっては、本基準に抵触することとなり、上場廃止となった場合には、資金調達に大きな影響を及ぼす可能性があります。
⑩継続企業の前提に関する重要事象等 当社は、核酸医薬の一種である「アプタマー医薬」の開発を目的として創薬事業を展開している創薬プラットフォーム系バイオベンチャー企業です。
医薬品開発は、研究費用及び臨床開発費用といった多額の先行投資を要するため、営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスが継続的に発生する状況であり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
 当社は、当該事象を解消すべく、2024年2月20日開催の取締役会において、第三者割当の方法による第17回新株予約権の発行について、決議し、2024年3月7日に払い込みが完了しました。
なお、2025年1月27日にすべての行使が完了し、694百万円の資金確保を行っております。
 また、資金面においては、当事業年度末において比較的流動性の高い資産として、現金及び預金1,837百万円及び安全性の高い有価証券1,200百万円の計3,037百万円を保有しており、当事業年度末から1年を超える期間についての資金を十分に確保していると判断しております。
 以上のことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性はないと認識しております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況(イ)資産の部 当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて361百万円減少し、3,185百万円となりました。
これは、RBM-006の薬効薬理試験等に係る前渡金が13百万円増加した一方で、現金及び預金が262百万円、有価証券が100百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
なお、当事業年度末において保有している有価証券は、第17回新株予約権等により調達した資金の一部において、研究開発への充当時期まで、一定以上の格付けが付された金融商品で元本が毀損するリスクを抑えて運用することを目的としたものです。
(ロ)負債の部 当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べて13百万円減少し、142百万円となりました。
これは、未払法人税等が26百万円増加した一方で、その他が22百万円、未払金が15百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
(ハ)純資産の部 当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて347百万円減少し、3,043百万円となりました。
これは、第17回新株予約権の行使に伴い、資本金及び資本剰余金がそれぞれ337百万円増加した一方で、当期純損失1,018百万円を計上したことにより、利益剰余金が同額減少したことによるものです。
 以上の結果、自己資本比率は、前事業年度末から変動はありません。
②経営成績 当事業年度において、事業収益2百万円(前事業年度の事業収益はありません。
)、事業費用として研究開発費667百万円、販売費及び一般管理費385百万円を計上し、営業損失は1,050百万円(前事業年度の営業損失は1,116百万円)となりました。
 また、営業外収益として、コンピューター科学を応用した技術開発を目的としたJST委託事業や量子計算技術と人工知能を組み合わせた技術の活用により、医薬品創製プラットフォームの確立を目的としたNEDO委託事業等による助成金収入35百万円等を計上した一方で、営業外費用として、第17回新株予約権の行使に伴う株式交付費3百万円等を計上したことにより、経常損失は1,014百万円(前事業年度の経常損失は982百万円)となりました。
 また、固定資産の減損損失2百万円を計上したことにより、税引前当期純損失は1,017百万円(前事業年度の税引前当期純損失は1,023百万円)となり、法人税、住民税及び事業税1百万円の計上により、当期純損失は1,018百万円(前事業年度の当期純損失は1,024百万円)となりました。
 なお、当社は創薬事業及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
③キャッシュ・フローの状況 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。
)は、前事業年度末に比較し262百万円減少し、1,837百万円となりました。
 なお、上記資金以外に有価証券(満期保有目的の債券)を1,200百万円保有しており、比較的流動性の高い資産を当事業年度末においては3,037百万円保有しております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果使用した資金は996百万円(前事業年度は932百万円の支出)となりました。
主な資金減少要因は、ACHの臨床試験を中心とした研究開発を行ったこと等に伴う税引前当期純損失1,017百万円、前渡金の増加額13百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果得られた資金は67百万円(前事業年度は177百万円の収入)となりました。
資金増加要因は、有価証券の満期到来による払い戻し100百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は667百万円(前事業年度は27百万円の収入)となりました。
主な資金増加要因は、第17回新株予約権が行使されたことに伴う株式の発行による収入667百万円によるものです。
④生産・受注及び販売の実績当社の事業は、創薬事業及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであります。
(イ)生産実績 該当事項はありません。
(ロ)受注実績 該当事項はありません。
(ハ)販売実績 当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
事業の名称当事業年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)販売高(千円)前年同期比(%)創薬事業2,107-合計2,107-
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前事業年度(自 2023年4月1日  至 2024年3月31日)当事業年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)レナセラピューティクス株式会社--1,50071.2University Hospital Center of Rouen--60728.8 2.前事業年度において事業収益はございませんでした。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たりましては、会計方針の決定とその継続的な適用、並びに資産及び負債、収益及び費用の会計上の見積りを必要としております。
この見積りに関しましては、過去の実績や適切と判断する仮定に基づき合理的に算出しておりますが、実際の結果はこれらの見積りと相違する可能性があります。
 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは固定資産の減損損失であり、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (損益計算書関係)※5固定資産の減損損失」に記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社の当事業年度における最重点経営目標は、「自社での臨床Proof of Conceptの獲得に向けた開発」であり、その実現に向けた取り組みを進めてまいりました。
 その具体的な進捗は、「第1企業の概況 3 事業の内容 (1)当事業年度の主要なトピックス」に記載の通りであります。
(3)資本の財源及び資金の流動性(イ)運転資金 当社は、医薬品の研究開発を事業としており、製薬企業との共同研究や開発品の製薬企業へのライセンス・アウトにより収益を得ることを事業の中核としております。
 当社の事業を遂行するための、運転資金需要のうち主なものは、当社が創製するアプタマー医薬の研究開発を推進するための研究開発費であります。
なお、過年度における研究開発費の推移については下記に示すとおりであり、自社での臨床試験を実施するために、2017年3月期よりumedaptanib pegolによる臨床試験のための原薬製造を開始して以降、臨床開発を行うための資金需要が高まっております。
 また、現在臨床開発を実施しているパイプライン以外の研究段階にある既存パイプラインや研究開発を推進することも重要と考えており、新規技術開発、核酸医薬を特定の標的部位へと効率的に送り込むドラッグデリバリーシステムの開発等を遂行するための資金需要が生じております。
研究開発費の推移回次 第18期第19期第20期第21期第22期決算年月 2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月研究開発費(千円)957,6051,482,1321,491,239764,327667,691 (ロ)財務政策 当社は中期事業目標として、①探索から臨床ステージへの脱皮、②次世代アプタマー・テクノロジーの開発、③社会に対する企業価値の創出を掲げております。
そのため、①RBM-007のwet AMD及びACHを対象とした臨床開発費用(臨床開発のための薬剤合成費用を含む)、②RBM-011(肺動脈性肺高血圧症に対するアプタマー医薬)の研究開発費用、③ドラッグデリバリーシステム用アプタマーを中心とした探索研究費用、④RBM-006(抗オートタキシン・アプタマー医薬)の研究開発費用等に充当する計画で過年度において新株予約権を発行し資金調達を実施しており、当事業年度末の現金及び預金は1,837,123千円、有価証券1,200,000千円となっております。
(ハ)株主還元 当社の株主還元に関する方針は、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。
研究開発活動 6【研究開発活動】
 当社は、創薬事業及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであります。
(1)研究開発に関する活動の状況(戦略、成果、特徴、並びに体制)について「第1 企業の概況 3事業の内容」の項で示したとおりです。
(2)研究開発費 当事業年度における研究開発費は667百万円となっております。
 当社は、創薬事業及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであります。
(3)新薬候補化合物の主な開発状況本書提出日(2025年6月20日)現在における新薬候補化合物の主な開発状況は「第1 企業の概況 3事業の内容」の項で示したとおりです。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
 当事業年度の設備投資の総額は3百万円であります。
 その主なものは、研究用機器(定量的核酸増幅反応装置)の取得によるものであります。
 なお、当事業年度に重要な設備の除却、売却等はありません。
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
 当社における主要な設備は、以下のとおりであります。
                                   2025年3月31日現在 事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額従業員数(人)建物(千円)工具、器具及び備品(千円)合計(千円)本社(東京都港区)本社業務及び研究用施設00025(注)1.本社は賃借しており、当事業年度の賃借料は43百万円であります。
2.従業員数は、就業人員であります。
3. 当社は、創薬事業及びこれに付随する事業を行う単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は行っておりません。
4.当事業年度において減損損失2,868千円を計上しております。
減損損失の内容については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(損益計算書関係)※5固定資産の減損損失」に記載しております。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
(1)重要な設備の新設等 該当事項はありません。
(2)重要な設備の除却等 該当事項はありません。
研究開発費、研究開発活動667,000,000
設備投資額、設備投資等の概要3,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況42
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況6
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況7,048,000

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
該当事項はありません。

Shareholders

大株主の状況 (6)【大株主の状況】
2025年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
楽天証券株式会社東京都港区南青山二丁目6番21号2,791,7006.26
NOMURA INTERNATIONAL PLC A/C JAPAN FLOW(常任代理人 野村證券株式会社)1 ANGEL LANE, LONDON, EC4R 3AB, UNITED KINGDOM(東京都中央区日本橋一丁目13番1号)691,1001.54
全薬工業株式会社東京都文京区大塚五丁目6番15号575,8001.29
中村義一東京都港区568,0001.27
UBS AG LONDON A/C IPB SEGREGATED CLIENT ACCOUNT(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)BAHNHOFSTRASSE 45, 8001 ZURICH, SWITZERLAND(東京都新宿区新宿六丁目27番30号)512,7001.14
湯浅英之東京都中野区500,0001.12
松井証券株式会社東京都千代田区麹町一丁目4番地491,7001.10
大和証券株式会社東京都千代田区丸の内一丁目9番1号399,8000.89
株式会社SBI証券東京都港区六本木一丁目6番1号365,1400.81
BNYM SA/NV FOR BNYM FOR BNYM GCM CLIENT ACCTS M ILM FE(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)2 KING EDWARD STREET, LONDON EC1A 1HQ UNITED KINGDOM(東京都千代田区丸の内一丁目4番5号)324,2170.72計-7,220,15716.19
株主数-金融機関1
株主数-金融商品取引業者29
株主数-外国法人等-個人129
株主数-外国法人等-個人以外23
株主数-個人その他17,262
株主数-その他の法人98
株主数-計17,542
氏名又は名称、大株主の状況BNYM SA/NV FOR BNYM FOR BNYM GCM CLIENT ACCTS M ILM FE(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)
株主総利回り0
株主総会決議による取得の状況 (1)【株主総会決議による取得の状況】
 該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3)【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分株式数(株)価額の総額(千円)当事業年度における取得自己株式4,800-当期間における取得自己株式--(注)1.当事業年度における取得自己株式は、譲渡制限付株式の無償取得4,800株によるものであります。
   2.当期間における取得自己株式には、2025年6月1日から本有価証券報告書提出日までの無償取得及び単元未満株式の買取による株式数は含めておりません。

Shareholders2

発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当事業年度期首株式数(株)当事業年度増加株式数(株)当事業年度減少株式数(株)当事業年度末株式数(株)発行済株式 普通株式(注)136,022,0408,591,900-44,613,940合計36,022,0408,591,900-44,613,940自己株式   普通株式(注)219,0124,800-23,812合計19,0124,800-23,812(注)1.普通株式の増加数の内訳は、次のとおりであります。
新株予約権の行使による増加8,591,900株2.普通株式の自己株式の株式数の増加4,800株は、譲渡制限付株式の無償取得によるものであります。

Audit1

監査法人1、個別保森監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書   2025年6月19日株式会社リボミック 取締役会 御中 保森監査法人  東京都千代田区 代表社員業務執行社員 公認会計士山崎 貴史 代表社員業務執行社員 公認会計士小松 華恵 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社リボミックの2024年4月1日から2025年3月31日までの第22期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社リボミックの2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
研究開発費の期間帰属監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社はRNA(リボ核酸)を成分とする医薬品(アプタマー医薬)の開発を目的に設立された創薬プラットフォーム系バイオベンチャーであり、特定の標的や疾患に限定されることなく、様々な疾患分野に応用される創薬技術をベースとした創薬活動の成果を得ることが最も重要となる。
 会社が展開するRNAを成分とするアプタマー医薬の開発には【事業等のリスク】
に記載のあるように長期間にわたり多額の資金が必要となり、損益計算書には高額の研究開発費が計上されるとともに、研究開発活動の進捗状況が財務諸表に適切に反映されていることが投資家にとって重要である。
 以上より、当監査法人はこれらに関する研究開発費の期間帰属が監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
 当監査法人は、研究開発費の期間帰属を検討するため、主として以下の監査手続きを実施した・研究開発費の計上に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性について評価を行った。
・研究開発費に関する契約状況を把握するため取締役会議事録、契約書、覚書等の閲覧を行った。
・研究開発活動の内容やパイプラインの進捗状況を理解するため、経営者及び研究開発部責任者への質問を実施した。
・計上された研究開発費のうち金額的重要性のある内容について根拠資料等との照合を行い、計上額が適切であるかの検証を行った。
・期末日前一定期間において計上された研究開発費のうち金額的重要性のある内容について根拠資料等との照合及び成果物の閲覧を行い、計上期間が適切であるかの検証を実施した。
また、期末日後一定期間の支払依頼書を閲覧し2025年3月期の研究開発費として計上すべき内容が含まれていないか根拠資料等との照合により検証を実施した。
その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、株式会社リボミックの2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
 当監査法人は、株式会社リボミックが2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
 監査役及び監査役会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、当事業年度の会社の監査証明業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
    2.XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
研究開発費の期間帰属監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社はRNA(リボ核酸)を成分とする医薬品(アプタマー医薬)の開発を目的に設立された創薬プラットフォーム系バイオベンチャーであり、特定の標的や疾患に限定されることなく、様々な疾患分野に応用される創薬技術をベースとした創薬活動の成果を得ることが最も重要となる。
 会社が展開するRNAを成分とするアプタマー医薬の開発には【事業等のリスク】
に記載のあるように長期間にわたり多額の資金が必要となり、損益計算書には高額の研究開発費が計上されるとともに、研究開発活動の進捗状況が財務諸表に適切に反映されていることが投資家にとって重要である。
 以上より、当監査法人はこれらに関する研究開発費の期間帰属が監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。
 当監査法人は、研究開発費の期間帰属を検討するため、主として以下の監査手続きを実施した・研究開発費の計上に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性について評価を行った。
・研究開発費に関する契約状況を把握するため取締役会議事録、契約書、覚書等の閲覧を行った。
・研究開発活動の内容やパイプラインの進捗状況を理解するため、経営者及び研究開発部責任者への質問を実施した。
・計上された研究開発費のうち金額的重要性のある内容について根拠資料等との照合を行い、計上額が適切であるかの検証を行った。
・期末日前一定期間において計上された研究開発費のうち金額的重要性のある内容について根拠資料等との照合及び成果物の閲覧を行い、計上期間が適切であるかの検証を実施した。
また、期末日後一定期間の支払依頼書を閲覧し2025年3月期の研究開発費として計上すべき内容が含まれていないか根拠資料等との照合により検証を実施した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別  監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、個別研究開発費の期間帰属
その他の記載内容、個別 その他の記載内容その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、財務諸表及びその監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査役及び監査役会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報> 当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、当事業年度の会社の監査証明業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

BS資産

未収入金718,000
その他、流動資産418,000
工具、器具及び備品(純額)0
有形固定資産0
長期前払費用4,447,000
投資その他の資産38,324,000

BS負債、資本

未払金81,799,000
未払法人税等27,915,000
未払費用11,047,000
資本剰余金4,685,581,000
利益剰余金-2,043,177,000
株主資本3,043,632,000
負債純資産3,185,842,000

PL

販売費及び一般管理費385,005,000
営業利益又は営業損失-1,050,589,000
受取利息、営業外収益1,735,000
営業外収益40,251,000
営業外費用4,522,000
特別損失2,868,000
法人税、住民税及び事業税1,210,000
法人税等1,210,000

PL2

株主資本以外の項目の当期変動額(純額)-4,038,000
当期変動額合計-347,814,000

FS_ALL

現金及び現金同等物の残高1,837,123,000
役員報酬、販売費及び一般管理費124,600,000

営業活動によるキャッシュ・フロー

減価償却費、営業活動によるキャッシュ・フロー918,000
為替差損益(△は益)、営業活動によるキャッシュ・フロー94,000
棚卸資産の増減額(△は増加)、営業活動によるキャッシュ・フロー-1,384,000
その他、営業活動によるキャッシュ・フロー13,858,000
小計、営業活動によるキャッシュ・フロー-999,963,000
法人税等の支払額、営業活動によるキャッシュ・フロー-1,697,000

投資活動によるキャッシュ・フロー

有形固定資産の取得による支出、投資活動によるキャッシュ・フロー-32,821,000