財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-23
英訳名、表紙YAMAHA CORPORATION
代表者の役職氏名、表紙代表執行役社長  山 浦 敦
本店の所在の場所、表紙浜松市中央区中沢町10番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙053(460)2156
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIIFRS
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
当社グループの歴史は1887年、創業者である山葉寅楠が1台の輸入オルガンを修理したことに始まります。
1887年の創業以来、音・音楽に関連する事業を中核としながら、新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創りつづけることを目指してきました。
年沿革1887年山葉寅楠が浜松の小学校でオルガンを修理、 同年にオルガン製作に成功 1897年日本楽器製造株式会社を設立 1900年ピアノの製造を開始 1949年東京証券取引所に株式を上場1954年「ヤマハ音楽教室(現 YAMAHA MUSIC SCHOOL)」の前身となる 教室を開講〃オーディオの製造を開始(HiFiプレーヤー) 1955年オートバイ部門をヤマハ発動機株式会社として分離1958年メキシコに販売子会社 Yamaha de México, S.A. de C.V.を設立 1959年スポーツ用品の製造を開始〃電子オルガン(エレクトーン)の製造を開始1960年米国に販売子会社 Yamaha International Corporation (現 Yamaha Corporation of America)を設立1962年リゾート事業を開始1964年リビング用品の製造を開始(FRP製バスタブ) ※2010年 リビング事業子会社の株式を譲渡1966年管楽器の製造を開始 年沿革1966年財団法人ヤマハ音楽振興会を発足(2011年、一般財団法人に移行)〃西ドイツ(当時)に販売子会社 Yamaha Europa GmbHを設立1968年日本初の株式時価発行を実施1972年半導体の生産を開始 ※2015年 ファブレス化1980年ヤマハピアノテクニカルアカデミーを設立1987年創業100周年を機に、社名を日本楽器製造株式会社からヤマハ株式会社に変更〃ヤマハ英語教室を開始1989年中国に電子楽器製造・販売子会社 天津雅馬哈電子楽器有限公司を設立2002年中国に投資管理会社 雅馬哈楽器音響(中国)投資有限公司を設立〃ドイツに欧州統括会社 Yamaha Music Holding Europe GmbH (現 Yamaha Music Europe GmbH) を設立2005年ドイツの音楽制作用コンピューターソフトウェア開発・販売会社 Steinberg Media Technologies GmbHを買収2007年音楽ソフト事業統括会社 株式会社ヤマハミュージックエンタテインメント ホールディングスを設立2008年オーストリアのピアノメーカー L.Bösendorfer Klavierfabrik GmbHを買収〃フランスの業務用スピーカー製造・販売会社 NEXO S.A.を買収2010年ピアノ国内生産拠点を掛川工場へ統合 2012年管楽器国内生産拠点を豊岡工場へ統合2013年国内の楽器・音響機器卸販売および教室事業を行う株式会社ヤマハミュージックジャパンを設立2014年米国の楽器・音響機器メーカー Line 6,Inc.(現 Yamaha Guitar Group,Inc.)を買収2018年本社構内に研究開発拠点 イノベーションセンターを開設2019年インドの販売子会社 Yamaha Music India Pvt. Ltd.に工場を新設 2021年ヤマハ銀座店を「ブランドショップ」としてリニューアルオープン 2023年米国のギター及び関連商材の企画開発・製造・販売会社Cordoba Music Group, LLCを買収2024年横浜シンフォステージに体験型ブランドショップ「ヤマハミュージック 横浜みなとみらい」 を開設〃本社構内にオフィス棟を開設〃渋谷サクラステージにブランド発信拠点「Yamaha Sound Crossing Shibuya」を開設 ヤマハミュージック 横浜みなとみらいオフィス棟Yamaha Sound Crossing Shibuya
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社61社及び関連会社4社で構成され、楽器事業、音響機器事業及びその他の事業の3つのセグメントで、グローバルに事業を展開しております。
音・音楽を中心にした事業を通じて磨いてきた感性と多彩な技術を融合し、それぞれの事業領域で、当社グループならではの価値を生み出しております。
(1) 楽器事業 楽器の製造・販売、音楽教室等の運営、音楽・映像ソフトの制作・販売など多彩な事業を展開しております。
初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーに評価されるこれらの製品・サービスは、アーティストとの対話により進める研究開発やグローバルに展開するきめ細かな営業・サービス活動に支えられております。

(2) 音響機器事業 「音・音楽」をコアとして培ったデジタルとアコースティックの技術を生かし、コンシューマー向けから業務用まで多彩なソリューションを提供しています。
ホームオーディオ機器、音楽制作・配信機器、業務用音響機器、ネットワーク機器まで幅広い製品で構成されております。
(3) その他の事業 電子デバイス、自動車用内装部品、FA(Factory Automation)機器からなる部品・装置事業と、ゴルフ用品事業及びリゾート事業でも、楽器の製造・販売を通じて蓄積した技術・ノウハウを生かして、お客様に満足いただける製品とサービスを提供しております。
各事業における主要製品及びサービスとその概要は、以下のとおりであります。
事業主要製品及びサービス概要楽器鍵盤楽器130年を超える歴史の中で培われた知見と熟練技能に裏付けられたアコースティックピアノから、先進のデジタル技術を駆使した電子楽器、そして、これらの技術の融合により生まれたハイブリッドピアノまで、豊富なラインアップを提供しています。
管楽器50年以上にわたる管楽器製造で培った匠の技と、木材・金属を精密に加工する生産技術力を結集して、最高の音色、響きと吹奏感を生み出しています。
弦楽器アコースティック、エレクトリックに加え、ヤマハ独自のサイレントシリーズまでカバーする弦楽器は、多くの人に演奏する楽しみを提供しています。
打楽器世界中のトップアーティストとともに追求してきた音・打感、そして高い信頼を得てきた操作性・堅牢性により、プレイヤーのパフォーマンスを最大限に引き出します。
教育楽器リコーダーやピアニカなどの教育楽器の提供を通じて、子どもたちに音楽の楽しさ、演奏する喜びを伝えています。
防音室楽器演奏はもちろん、動画配信用のプライベートスタジオや在宅勤務などにも幅広く使える防音室は、用途を問わず最適な音環境を作り出します。
音楽教室(YAMAHA MUSIC SCHOOL)・英語教室40以上の国と地域で幼児から大人までを対象にYAMAHA MUSIC SCHOOLを展開し、音楽文化の普及に貢献しています。
英語教室は、歌やリズムで楽しく生きた英語が身につくヤマハならではのレッスンが人気です。
メディア・エンタテインメント楽譜・書籍・雑誌の出版、音楽および楽譜の配信、アーティストマネジメント、音楽出版、レコードレーベル等、エンタテインメント関連の事業を幅広く展開しています。
事業主要製品及びサービス概要音響機器ホームオーディオ機器イヤホン・ヘッドホンから、サウンドバー、そして本格的なホームシアターやHiFiオーディオまで、多彩な音楽の楽しみ方を提案しています。
音楽の感動を知り尽くしたヤマハが、目の前でアーティストが演奏しているかのような本物の音体験―True Sound-を届けます。
音楽制作・配信機器ソフトウェア技術とシームレスに融合した音楽制作機器は、音楽をつくる楽しみを身近にし、より表現力豊かな音楽制作を可能にしています。
また、直感的な操作と独自の音声処理を備えた配信機器は、配信者と視聴者双方に没入感の高い音楽・ゲーム体験を提供します。
業務用音響機器オーディオネットワーク技術を生かした業務用音響機器は、世界の著名なホール、劇場、コンサート会場などに導入されているだけでなく、店舗、会議場などの商業空間に向けた音のトータルソリューションも提案しています。
ネットワーク機器業種を問わず、中小規模の企業拠点や店舗などに広く採用されており、ルーターやスイッチ、無線LANアクセスポイント、セキュリティ機器などで安定したネットワークを提供しています。
その他部品・装置事業電子デバイス電子楽器や音響機器の開発で培った技術力をベースに、自動車ごとのコンセプトにふさわしい音響空間をつくり出す車載オーディオ製品を提案しています。
自動車用内装部品木材加工や塗装の技術、デザイン力などを生かし、上質で快適な空間を演出する自動車内装用意匠パネル製品を提供しています。
FA機器ヤマハの生産技術とシステムエンジニアリングで差別化を図り、信頼性の高い機器を製造しています。
ゴルフ用品事業ヤマハが持つ技術力と契約プロゴルファーからのフィードバックを生かし、機能と感性を両立させた魅力あるゴルフクラブを開発しています。
リゾート事業豊かな自然の中で非日常の空間と高品質なサービスを提供し、ヤマハにしかできない豊かな時間を創り出しています。
事業の系統図及び各事業に携わる主要な関係会社の名称は以下のとおりであります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金(百万円)主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金の貸付営業上の取引関係設備の賃貸借等(連結子会社) ㈱ヤマハミュージックジャパン神奈川県横浜市100楽器音響機器100ありなし当社製品の仕入販売当社からの事務所の賃借㈱ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス〃100楽器100〃〃当社への完成品の販売〃㈱ヤマハミュージックコミュニケーションズ〃30〃95(95)〃〃なし〃㈱松木屋
(注)4福井県福井市25〃100(100)〃あり〃なしヤマハピアノサービス㈱浜松市中央区50〃100〃なし当社製部品の仕入当社からの事務所の賃借ヤマハサウンドシステム㈱神奈川県横浜市49音響機器100(100)〃〃当社製品の仕入販売〃㈱ヤマハミュージッククラフト秋田秋田県北秋田市90楽器100〃あり当社への部品の販売なし㈱ヤマハミュージッククラフト北海道北海道紋別郡50楽器その他100〃〃〃〃ヤマハハイテックデザイン㈱静岡県磐田市30その他100〃なし当社製品の設計開発当社からの事務所の賃借㈱ヤマハリゾート静岡県袋井市100〃100〃〃当社のリゾート施設の運営なしヤマハファインテック㈱浜松市中央区100〃100〃〃なし当社からの建物等の賃借㈱ヤマハコーポレートサービス浜松市中央区10〃100〃〃当社の広告宣伝物の制作人事・経理等の業務受託当社からの事務所の賃借 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金の貸付営業上の取引関係設備の賃貸借等Yamaha Corporation of America
(注)3,6米国カリフォルニア州ブエナパーク市千米ドル50,000楽器音響機器100ありあり当社製品の輸入販売なしYamaha Guitar Group,Inc.米国カリフォルニア州カラバサス市千米ドル20,722楽器100〃〃当社製品の開発業務受託〃DongGuan Yamaha Guitar Trading Ltd.中華人民共和国広東省東莞市千元1,747〃100(100)なしなしなし〃Cordoba Music Group, LLC
(注)5米国カリフォルニア州カラバサス市-〃100(100)あり〃〃〃Cordoba Music Group B.V.オランダ北ホラント州アムステルダム市千ユーロ0〃100(100)なし〃〃〃Cordoba Music Group Ltd.中華人民共和国香港特別行政区千香港ドル10〃100(100)〃〃〃〃Cordoba Music (Guangzhou) Company Ltd.中華人民共和国広東省広州市千米ドル20〃100(100)〃〃〃〃Yamaha Unified Communications,Inc.
(注)4米国マサチューセッツ州サドベリー市千米ドル3,289音響機器100あり〃当社製品の輸入販売〃Yamaha Canada Music Ltd.カナダ国オンタリオ州トロント市千カナダドル2,500楽器音響機器100〃〃〃〃Yamaha de México, S.A.de C.V.メキシコ合衆国メキシコ市千メキシコニューペソ1,709〃100(0.01)〃〃〃〃Yamaha Music Latin America, S.A.パナマ共和国パナマ州千米ドル50〃100〃〃〃〃Yamaha Musical do Brasil LTDA.ブラジル連邦共和国サンパウロ市千ブラジルレアル4,468〃100〃〃〃〃Yamaha Music Europe GmbH
(注)3,6独国シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州レリンゲン市千ユーロ70,000〃100〃〃〃〃Steinberg Media Technologies GmbH独国ハンブルグ市千ユーロ6,891音響機器100〃〃当社製品の輸入販売当社への完成品の販売〃NEXO S.A.仏国プレイー市千ユーロ1,063〃99.88〃〃当社製品の輸入販売〃L.Bösendorfer Klavierfabrik GmbHオーストリア共和国ウィナー・ノイシュタット市千ユーロ2,165楽器100〃ありなし〃Yamaha Music Gulf FZEアラブ首長国連邦ドバイ首長国千ディルハム3,000楽器音響機器100〃なし当社製品の輸入販売〃Yamaha Music (Russia)LLC.ロシア連邦モスクワ市千ロシアルーブル515,078〃100〃〃〃〃台湾山葉音楽股份有限公司中華民国新北市千台湾ドル100,000〃100〃〃〃〃雅馬哈楽器音響(中国)投資有限公司
(注)3中華人民共和国上海市千元782,023〃100〃〃〃〃雅馬哈貿易(上海)有限公司〃千元16,597〃100(100)〃〃〃〃雅馬哈楽器技術培訓(上海)有限公司〃千元8,100楽器100(100)〃〃なし〃 名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有割合(%)関係内容役員の兼任等資金の貸付営業上の取引関係設備の賃貸借等天津雅馬哈電子楽器有限公司中華人民共和国天津市千元76,800楽器80(80)ありなし当社への完成品の販売なし蕭山雅馬哈楽器有限公司
(注)3中華人民共和国浙江省杭州市千元274,888〃100(100)〃〃〃〃杭州雅馬哈楽器有限公司
(注)3〃千元396,121〃100(100)〃〃〃〃雅馬哈電子(蘇州)有限公司
(注)3中華人民共和国江蘇省蘇州市千元328,754楽器音響機器100(100)〃〃〃〃Yamaha Music Australia Pty.Ltd.オーストラリア連邦メルボルン市千豪ドル1,540〃100〃〃当社製品の輸入販売〃PT.Yamaha Indonesia
(注)4インドネシア共和国ジャカルタ特別市百万インドネシアルピア8,507楽器100〃〃当社への完成品の販売〃PT.Yamaha Music Manufacturing Indonesia〃百万インドネシアルピア27,856〃100(3.04)〃〃〃〃PT.Yamaha Musik Indonesia (Distributor)〃百万インドネシアルピア18,050楽器音響機器100(95)〃〃当社製品の輸入販売〃PT.Yamaha Music Manufacturing Asia
(注)3インドネシア共和国西ジャワ州ブカシ県百万インドネシアルピア82,450〃100〃〃当社への完成品の販売〃PT.Yamaha Musical Products Indonesiaインドネシア共和国東ジャワ州パスルアン県百万インドネシアルピア47,605楽器100〃〃〃〃PT.Yamaha Electronics Manufacturing Indonesia〃百万インドネシアルピア211,125楽器音響機器100〃〃〃〃PT.Yamaha Musical Products Asia
(注)3,4インドネシア共和国西ジャワ州ブカシ県百万インドネシアルピア568,540楽器100(33.3)〃〃〃〃Yamaha Music (Malaysia) Sdn.Bhd.マレーシア国セランゴール州千マレーシアリンギット1,320楽器音響機器100〃〃当社製品の輸入販売〃Consolidated Music Sdn.Bhd.〃千マレーシアリンギット358〃69.83(69.83)〃〃なし〃S.P.Music Centre Sdn.Bhd.〃千マレーシアリンギット1,000〃100(100)〃〃〃〃Yamaha Electronics Manufacturing (M) Sdn.Bhd.マレーシア国ペラ州千マレーシアリンギット31,000音響機器100〃あり当社への完成品の販売〃Yamaha Music (Asia) Pte.Ltd.シンガポール共和国千シンガポールドル6,260楽器音響機器100〃なし当社製品の輸入販売〃Yamaha Music Korea Ltd.大韓民国ソウル市百万ウォン7,000〃100〃〃〃〃Yamaha Music India Pvt. Ltd.
(注)3インド共和国ハリヤナ州グルグラム市千インドルピー3,700,000〃100(0.05)〃〃当社製品の輸入販売当社への完成品の販売〃Yamaha Music Vietnam Company Ltd.ベトナム社会主義共和国ホーチミン市百万ベトナムドン139,561〃100〃〃当社製品の輸入販売〃Yamaha Music Philippines Inc.フィリピン共和国マカティ市百万フィリピンペソ120〃100〃〃〃〃    
(注) 1 主要な事業の内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。
2 議決権の所有割合欄の(内書)は間接所有であります。
3 特定子会社に該当しております。
4 会社清算手続きを開始することを決定済み、または会社清算手続き中であります。
5 資本金については当該会社が米国法上のLimited Liability Companyであり、資本金の概念と正確に一致するものがないことから記載しておりません。
6 Yamaha Corporation of America、Yamaha Music Europe GmbHについては、売上収益(連結会社相互間の内部取引売上収益を除く)の連結売上収益に占める割合が10%を超えております。
IFRSに基づいて作成された同社の財務諸表における主要な損益情報等は、次のとおりであります。
名称Yamaha Corporationof AmericaYamaha Music Europe GmbH①売上収益100,073百万円91,278百万円②税前利益2,449百万円2,169百万円③当期利益1,816百万円1,539百万円④資本合計39,790百万円38,425百万円⑤資産合計62,918百万円48,677百万円
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況(2025年3月31日現在)セグメントの名称従業員数(名)楽器13,622(4,405)音響機器4,286(1,039)その他1,041(260)合計18,949(5,704)
(注) 1 従業員数は就業人員数であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。

(2) 提出会社の状況(2025年3月31日現在)従業員数(名)平均年齢平均勤続年数平均年間給与3,423(640) 43才   8ヵ月18年  6ヵ月7,837,409円 セグメントの名称従業員数(名)楽器1,986(454)音響機器1,206(160)その他231(26)合計3,423(640)
(注) 1 従業員数は就業人員数であります。
2 従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
3 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4 前事業年度末から1,082名増加しておりますが、これは主に、2024年4月1日付で(株)ヤマハミュージックマニュファクチュアリングを吸収合併したことによるものであります。
(3) 労働組合の状況特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異 ① 提出会社当事業年度管理職に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者9.487.972.975.968.9 ② 連結子会社当事業年度名称管理職に占める女性労働者の割合(%)男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)全労働者うち正規雇用労働者うちパート・有期労働者(株)ヤマハミュージックジャパン29.950.061.373.669.4(株)ヤマハコーポレートサービス40.0-87.486.983.5
(注)1 管理職に占める女性労働者の割合及び労働者の男女の賃金の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2 男性労働者の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。
3 男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、賃金は基本給、超過労働に対する報酬、賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除いております。
パート・有期労働者については正社員の所定労働時間で換算した人員数を基に平均年間賃金を算出しております。
4 各指標における計算の対象期間は2024年4月1日から2025年3月31日までであり、出向者は出向元の従業員として集計しております。
5 労働者の男女の賃金差異について、賃金制度・体系において性別による差異は無く、主として賃金の高い高位職層における女性比率が低いことによるものであります。
また、一部企業において、女性パート・有期労働者の比率が高いことにより、主として賞与等による差異が生じております。
女性活躍推進への取組については「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」をご参照ください。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
<ヤマハの理念・ビジョン> 当社グループは事業活動を通じて、「世界中の人々のこころ豊かなくらし」を実現することを目指しています。
そのために、「感動を・ともに・創る:私たちは、音・音楽を原点に培った技術と感性で、新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創りつづけます」を企業理念に掲げ、我々の行動の原点としています。
(1)ヤマハフィロソフィーヤマハフィロソフィーとは、ヤマハグループの企業経営の「軸」となる考え方を体系化し表したものです。
ヤマハフィロソフィーは、「企業理念」、「顧客体験」、「ヤマハクオリティー(品質指針)」、「ヤマハウェイ (行動指針)」の4つにより構成されます。
「企業理念」と「顧客体験」は、グループの存在意義を表す普遍的な内容であり、ヤマハフィロソフィーの『基軸』です。
 「ヤマハクオリティー」と「ヤマハウェイ」は、企業理念を具現化するために、グループで働く全ての従業員が、日々の業務の中で拠り所とすべきものであり、ヤマハフィロソフィーの『両輪』を示します。
 私たちは、常にこのヤマハフィロソフィーを心のよりどころにしながら、お客様の視点に立ち、期待を超える製品とサービスを生み出すことで、未来に向かって新たな感動と豊かな文化を創りつづけます。
(2)ブランドプロミス“Make Waves”ブランドプロミスとは、ヤマハが人々の人生にもたらす価値を語ったものです。
 ヤマハは、「個性、感性、創造性を発揮し、自ら一歩踏み出そうとする人々の勇気や情熱を後押しする存在でありたい」との思いを込め、人々が心震わす瞬間を“Make Waves”という言葉で表現しました。
心震える瞬間を創りだすために、ヤマハは人々の感性を刺激し表現を支える製品やサービスを提供し、なくてはならないパートナーであり続けます。
(3)経営ビジョン 今後も変化する経営環境を見据え、当社グループが実現したい提供価値を改めて示した上で、中長期的に当社が目指す姿を新たな経営ビジョンとして打ち出します。
新たな経営ビジョンに込めた3つの意図は以下のとおりです。
 一つ、ヤマハの強み、ヤマハらしさが十分に活きる「音・音楽」領域において、新たな価値創造の可能性を追求していくこと。
 二つ、そのために、世界中の人々の自己表現、多様な個性の発揮を後押しする製品やサービスをたゆまず提供していくこと。
 三つ、多様なステークホルダーと積極的に連携・協業し、社会課題の解決に資する新たな価値を、共に創り上げること。
 当社はこれまで同様、音・音楽を原点に培った技術と感性で製品の本質的価値を磨き続けるとともに、そこに、より楽しい、よりクリエイティブな、あるいはより便利な体験価値を加えるための取組みを強化し、隣接事業領域として拡大していきます。
さらには、既存商品、既存事業の枠にとらわれない、社会課題解決につながる音・音楽の新たな可能性を追求し、事業ドメインを拡大していきます。
<中期経営計画「Rebuild & Evolve」の概要> 当社グループは、2025年3月末で終了した「Make Waves 2.0」に続き、2025年4月からの3年間を対象とした新たな中期経営計画「Rebuild & Evolve」を策定しました。
(1) 経営環境認識 前中期経営計画期間を通じて当社を取り巻く経営環境は、かつてないスピードで変化しております。
経済変動、物価高騰、為替リスク、地政学リスクといったマクロ環境の変化に加え、顧客の価値観やライフスタイルの多様化、購買行動のオンラインシフトが急速に進んでいます。
また、技術革新、とりわけ生成AIの進化は、ビジネスのあり方を根本から変えつつあるといっても過言ではありません。
このような環境下において企業に求められるのは、現状維持ではありません。
ダイナミックな変化を恐れず、迅速かつ柔軟に対応し、むしろ成長機会として積極的に活かしていく姿勢が必要です。
音・音楽を軸にした当社ならではの新たな価値創造に挑戦するとともに、多様なライフスタイルや価値観に寄り添う体験価値を提供することで、事業機会拡大のチャンスになると認識しています。

(2) 重点課題と戦略骨子 経営ビジョン、マテリアリティ、および前中期経営計画のレビューからいくつかの課題が明確となりました。
一つは、最優先課題となりますが、低下した既存事業の収益力をコロナ前水準までに回復し、再び成長軌道に乗せることです。
次に、中長期的な成長に向け、隣接・新規領域への戦略的投資による育成・事業化を行っていくことです。
そして最後に、持続的な成長を支える安定した経営基盤を作るため、資本・資産効率、人的資本、ガバナンスを強化していくことです。
当社は中期経営計画の3年間、明確となった課題へ全力で取り組みます。
 新中期経営計画のタイトルは『Rebuild & Evolve』とし、“Rebuild”は再構築、“Evolve”は進化を意味し、特に「未来を創る挑戦」の“Evolve”は単なるドメインの拡大ではなく、ヤマハのビジネス全体に質的な変化をもたらすものにしていきたいという意図を込めました。
(3) 新中期経営計画「Rebuild & Evolve」 新中期経営計画では、3つの戦略方針を掲げ、事業軸、市場軸、そして全社それぞれの視点で取組みを進めていきます。
① 戦略方針1:強固な事業基盤の再構築(Rebuild) 既存事業の在り方について抜本的な見直しを行い、事業環境に適応したあるべき姿に早期に作り替えていくことを目指します。
過去数年、私たちは市場環境の急速な変化に対して十分な対応ができず、一部事業で収益性が低下しました。
この反省を踏まえ、まず課題事業の収益構造を徹底的に見直します。
楽器事業ではピアノ・ギター事業の構造改革と高付加価値製品の比重を高め収益性を改善するとともに、デジタルピアノ等のさらなる競争力強化で再び成長軌道に回帰することに取り組みます。
音響事業では、顧客要求へのタイムリーな対応など、B2Bに必要な視点がこれまで十分に反映できていなかった反省をもとに、事業環境の変化に即応できる組織体制を整備し、収益性と販売力を強化します。
② 戦略方針2:未来を創る挑戦(Evolve) 新たなドメインへ事業を拡大することを目指します。
楽器事業では、製品そのものの価値提供にとどまらず、カスタマーサクセスを起点とした価値提供へのシフトに取り組みます。
演奏体験の支援、そしてオンラインとオフラインを融合した新しい顧客体験の創出に取り組みます。
 音響事業では、業界トップレベルの信号処理と音場調整の技術等、当社ならではの強みを活かしながら隣接領域へドメイン拡大を図ります。
前中期経営計画期間から事業成長を進めてきた車載オーディオ領域に加え、エンタテインメント領域、商業施設・公共施設向けの新ソリューション提供など、市場・顧客の様々な要求に応える最適な音環境を提供し、多角的な成長機会を狙います。
 また、インド・フィリピン等の成長市場や新たな成長事業への積極的な投資、および持続的な事業成長に向けた新規事業創出のメカニズム構築など中長期視点での未来を創る挑戦こそが、ヤマハの次なる飛躍を支えるエンジンになると信じています。
 当社はサステナビリティを価値の源泉ととらえており、音・音楽の力、そして事業を通じて培ってきた技術と感性で社会課題の解決に貢献したいと考えています。
重視したい視点は「人・社会・地球」の三つ。
音楽で人のつながりを作ること、音による安心と安全を提供すること、そして音楽文化が持続可能であるように地球規模での資源循環を実現すること。
このような取り組みを通じて音・音楽の新たな可能性を追求し、事業ドメインを拡大していきます。
③ 戦略方針3:経営基盤の強化 持続的成長を実現するために経営基盤を強化します。
資本・資産効率向上に向けて、投資とリターンのバランスを重視し、企業価値の最大化を図ります。
次に、人的資本の強化については、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進、グローバル人材育成、社員エンゲージメント向上に向けた施策を積極的に展開します。
さらに、コーポレートガバナンスの強化を図り、より透明性・公正性の高い経営体制を確立します。
 価値の源泉であるサステナビリティを常に意識しながら、これらの三つの戦略方針に沿った取り組みを進めていく、それが新中期経営計画における当社が目指す成長戦略です。
(4) 経営目標 中期経営計画の経営目標は記載の通りです。
特にこれまで以上に財務目標の達成に執着し取り組みを推進してまいります。
年平均の売上成長5%、最終年度のROE10%が中期経営計画3年間で目指す、最も優先すべき経営目標です。
加えて、各重点戦略の達成度合いをモニターしていくための多面的なKPI指標を設定しました。
「強固な事業基盤の再構築」のKPIとしてはセグメント別の売上成長率と事業利益率を、「未来を創る挑戦」のKPIとしては戦略投資額などのドメイン拡大指標と新価値創造指標を、「経営基盤の強化」のKPIとしては資本・資産効率指標と人的資本強化指標を、さらにサステナビリティ関連では環境・社会・文化それぞれの取り組みで目標とする指標を設定しました。
短期的な収益改善と中長期的な成長基盤づくりにバランスよく取り組むことで、企業価値の持続的な向上を実現してまいります。
(5) 事業ポートフォリオ  中長期的に企業価値を向上していくため、下図の3つの領域に各事業を位置づけ、経営資源を適切に配分するポートフォリオマネジメントを進めます。
 ここでは収益率と成長率を基準に当社の主要な事業をマッピングしていますが、既存の事業領域については、成長加速に向けた取り組みを強化する事業と、収益性改善に注力する事業とを明確に分け、戦略を組み立てます。
具体的には、エンタテインメントPAや電子楽器、B&Oといったカテゴリにおいてはさらなる競争力強化による成長を最優先課題とし、一方、環境変化により収益性が低下しているピアノ、ギター、ホームオーディオ事業については、構造改革を急ぎ、収益性改善に努めます。
あわせて、新たな成長の種を作る取り組みを強化していきます。
音楽系サービス、モビリティソリューション、ビジネスソリューション等に積極的な投資を行い、また、新規事業、社会課題解決型ビジネスについても、実証を重ねながら将来の柱とするべく育成を図ります。
 加えて、ポートフォリオマネジメントの仕組みも整備していきます。
経営ビジョン等の目指す姿との整合性、事業将来性と収益性、そしてベストオーナー視点での当社の保有意義のそれぞれを評価し、定期的な事業構成の見直しのマネジメントプロセスを導入してまいります。
特に収益性については、事業ごとの資本収益性を可視化し、高収益・高成長が期待できる領域には積極的に投資を行い、競争力が低下した領域については(縮小・撤退を含めた)戦略的な見直しを進めます。
 これらの取り組みを通じて、「収益力向上」と「資本・資産効率改善」の両立を図り、変化の激しい環境下でも持続的な成長と高い収益性を実現できる事業構成を確立してまいります。
戦略 ② 戦略ヤマハグループでは、社会の持続的発展と中長期的な企業価値向上につながる重要な課題を「サステナビリティに関するマテリアリティ」として特定し、これをサステナビリティ方針に組み込むとともに、経営全体のマテリアリティに統合し、活動を推進・管理しております。
<取り組み例>・持続可能な木材の利用ヤマハグループが生産しているピアノや弦打楽器、木管楽器など楽器の多くは、主に木材でつくられております。
事業活動において多種多様な木材を使用していることを踏まえ、生物多様性や生態系を損ねることなく、貴重な木材資源を持続的に活用していけるよう、木材デューディリジェンスの推進や、原産地コミュニティーと連携した良質材の育成(おとの森活動)などを進めております。
木管楽器の重要な材料である「アフリカン・ブラックウッド」の原産地であるタンザニア連合共和国では、同樹種の生態や森林の管理状態を調査。
同樹種を楽器素材として持続的に利用できるビジネスモデルの実現に向け、森林保全と楽器生産、地域コミュニティー開発の観点から、植林技術の導入や土地利用の改善、材料利用技術の開発などを2015年から進めております。
2017年に開始したアフリカン・ブラックウッドの定期的な植林活動には、2025年3月期に新たに1つのコミュニティーが加わり現在4つのコミュニティーが活動に参画。
2025年3月期には新たに約9,000本の苗木を植栽、8年間で累計約27,000本(植林地総面積約13.5ha)の植栽規模となりました。
サプライヤーでの木材デューディリジェンスの様子 2025年3月期に導入したコミュニティーの苗畑 木材資源への取り組みの詳細はウェブサイトをご覧ください。
https://www.yamaha.com/ja/sustainability/environment/biodiversity/ ・音楽文化の普及、発展ヤマハグループでは、国内外で、学校における音楽教育の支援活動や、音楽、楽器を通じた地域貢献や音楽普及活動に取り組み、音楽教育の発展、青少年の健全育成、コミュニティーの活性化などに寄与しております。
2015年より新興国を中心に展開している「スクールプロジェクト」は、世界中の子どもたちが音楽や楽器演奏を学ぶ中で未来を生きる力を手に入れ、こころ豊かな人生を送ることができる世界を目指し、まだ音楽の授業環境が整っていない国に向けて「新しい音楽の授業」の構築支援に取り組んでおります。
ヤマハの独自プログラムを展開することではなく、その国・地域に最適な音楽の授業を作りあげることを目標とし、現地教育省と協力の上、パイロット授業の展開・指導者の育成・カリキュラム構築の支援・教材や楽器の販売・提供などを段階的に実施。
現在その実績はマレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピン、 インド、ブラジル、コロンビア、メキシコ、UAE、エジプト の10カ国・425万人に広がっております。
コロンビアでの授業フィリピンでの授業 学校音楽教育への支援に関する取り組みの詳細はウェブサイトをご覧ください。
https://www.yamaha.com/ja/sustainability/social/community-support/
指標及び目標 ④ 指標及び目標特定したマテリアリティに基づき、中期経営計画において、方針、重点テーマ、指標(KPI)と目標を設定しております。
サステナビリティに関する主なKPIと目標は以下のとおりであります。
中期経営計画Make Waves 2.0(2022/4~2025/3)の主なサステナビリティKPI・目標分野マテリアリティMake Waves 2.0のKPI・目標環境気候変動への対応省エネによるCO2排出量削減 5%(CO2排出量/生産高)2017年度比CDP気候変動 Aリスト企業継続物流積載効率向上 5%持続可能な木材の利用持続可能性に配慮した木材使用率 75%楽器材料となる希少樹種 3樹種の育成・保全省資源、廃棄物・有害物質削減新規小型製品 梱包材プラ廃止社会バリューチェーンにおける人権尊重サプライヤー実地監査導入 60社文化音楽文化の普及・発展新興国の学校教育への器楽教育普及 10カ国累計230万人海外音楽教室 +10万人人材働きがいの向上従業員サーベイ 働きがい 肯定的回答率継続的向上人的投資額 2倍人権尊重とDE&I管理職女性比率 グローバル 19%クロスボーダー配置 30名風通しが良く、皆が挑戦する風土の醸成従業員サーベイ 働きやすさ 肯定的回答率継続的向上 サステナビリティKPI・目標詳細と2025年3月期の実績についてはウェブサイトをご覧ください。
https://www.yamaha.com/ja/sustainability/overview/materiality/ 中期経営計画Rebuild & Evolve(2025/4~2028/3)の主なサステナビリティKPI・目標分野マテリアリティRebuild & EvolveのKPI・目標環境気候変動への対応CO2排出量(スコープ1+2)30%削減(2017年度比)省資源、廃棄物・有害物質削減梱包材の発泡スチロール 25%削減(2022年度比)持続可能な木材の利用持続可能性に配慮した木材使用率 80%おとの森活動(楽器材料となる希少樹種の育成・保全)推進タンザニア:2万本/年 苗木植栽・保全北海道:アカエゾマツ活用楽器の製作・公開インド:植林パイロット事業導入 中南米:1樹種で保全モデル構築社会バリューチェーンにおける人権尊重サプライヤー実地監査 60社平等な社会と快適なくらしへの貢献社会課題関連取り組み数 20件文化音楽文化の普及・発展Community Building with Music 1.2万回(音楽を通じて、人と人がつながる場を創出する活動)スクールプロジェクト累計児童数 700万人人材人権尊重とDE&I管理職女性比率 24%グローバル人材配置 40名創造的で挑戦的な組織風土の醸成従業員サーベイ働きがい肯定的回答率の継続的向上人的投資金額 1.5倍
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略  6つの領域に対応する、主な施策とその目的、実績および成果は下記の通りであります。
 1. 方針・戦略の共有 経営層と従業員の「想い」を密に共有する施策を打ち出すことで、従業員一人ひとりが企業理念・ヤマハフィロソフィー・ブランドプロミスを深く理解し、日々の行動実践につなげることを目指しております。
主な施策目的実績・成果• 社内広報活動の充実(グループ報・イントラサイト上での情報発信など)• フィロソフィーに基づいた社長表彰制度• グループ共通教育実施(フィロソフィー・ブランドプロミス他)• 経営理念・方針への共感• 戦略の浸透• 組織を超えた相互発展・一体感醸成 • 期初・月次の社長メッセージ発信• 隔月のグループ報発行、イントラサイト上での年間約560本(日英中尼計)の記事発信• ヤマハブランドに思いをはせる社内イベント「Yamaha Day」のグローバル開催(企画参加者数計約7,000名)• 年間103件の社長表彰エントリー•フィロソフィー・ブランドプロミス研修を新入社員、キャリア採用入社者、階層別(若年層、新規登用者)等を対象に年56回実施  2. 貢献と成長の実感 従業員が、自らの発意で成長や挑戦の機会を得られ、業務を通じて自らの能力をいかんなく発揮し、会社や社会への貢献と、自らの成長を実感できるような環境づくりを行っております。
ヤマハ(株)では特に、従業員のキャリア自律と専門性向上を促進する施策の浸透と利活用を進めております。
主な施策目的実績・成果• 教育投資の増強• 自律学習の機会提供• キャリア関連教育の充実・周知• 人材情報基盤の整備・統一•従業員の成長促進•学習機会の認知向上• 教育投資金額 前中期経営計画比1.6倍• 社内向け教育ポータルサイトの整備公開• 国内グループ企業へのタレントマネジメントシステム導入拡大• 社内公募制度の再開• スキル・キャリア情報のマッチング活用•実践機会の提供• キャリア採用枠公募/重点戦略業務に対する公募 計72件実施• 人材情報の活用事例創出  3. 個の尊重 「ヤマハグループDE&I方針」に基づき、人材の多様性を新たな価値創造の源泉と考え、その前提となる公平性に配慮するとともに、多様なバックグラウンドを持った“個”が自分らしく活躍できるための体制づくりや風土の醸成を行っております。
主な施策目的実績・成果• メンタリングプログラム(ヤマハ㈱) などの女性リーダー育成施策• 女性の活躍機会拡大• 活躍を後押しする風土の醸成• 女性管理職比率の着実な上昇ヤマハ㈱雇用者 9.4%、グローバル 19.0%• LGBTQ+へのAllyの取り組み• 性的マイノリティ当事者の働きやすさ向上• アジア最大級のLGBTQ+関連イベント「東京レインボープライド2024」への出展•ヤマハ(株)管理職を中心とした657名がD&I検定3級に合格• クロスボーダー配置の促進• グローバル選抜研修• 国籍にとらわれない適所適材・人材活用• 海外グループ拠点間の異動を含むグローバル人材配置の推進(3か年で32名)• ヤマハ㈱管理職登用における人材多様性の確保• 機会の平等• 適所適材の人材活用• 女性管理職比率 9.4%(女性社員比率 24.8%)• キャリア入社管理職比率 20.8%(キャリア入社社員比率 27.0%)  4.風通しが良い組織風土 2021年3月期より実施している「働きがいと働きやすさに関する意識調査」の結果分析を通じ、従業員および組織の活力最大化の土台となる「風通しが良い組織風土」の醸成に努めております。
なお、2025年3月期のグローバルでの調査回答率は85%(対前年-1pt)であります。
主な施策目的実績・成果• 人事部門による、職場別組織開発活動の効果向上・自走化支援• 働きがい、働きやすさの指標改善• 「働きがい」肯定的回答率横這い(65%、対前年-1pt、3か年で-1pt)• 「働きやすさ」肯定的回答率向上(65%、対前年±0pt、3か年で+2pt)• 多様な対話機会の創出• 挙手性参加型傾聴トレーニング実施と受講者コミュニティ形成• 組織・立場を超えたコミュニケーションの量・質向上• 社長による職場訪問企画実施(年間26回、のべ464名参加)• 3か年でヤマハグループ従業員164名が傾聴トレーニング受講し、組織を超えた活動・学びの共有の場創出 5. 多様で柔軟な働き方 さらなる事業の発展と個人の充実した生活の両立を実現するため、多様な価値観・ライフスタイルを尊重したワークライフバランス支援を積極的に推進しております。
 ヤマハ(株)では、自律的で生産性の高い働き方を目指し制度や仕組みの見直しを行い、従業員が心身の健康維持と仕事・プライベート両面の充実を図りながら能力を発揮できるよう、個別の事情に寄り添った柔軟な制度や職場環境の整備を行っております。
主な施策目的実績・成果• 勤務柔軟化施策の拡大・定着• 柔軟な両立支援制度の整備• 自律的で生産性の高い働き方実現• ライフイベントへの柔軟な対応• テレワーク制度の運用定着• 単身赴任者・介護事由者向けの通勤圏拡大• 育児・介護・治療に関する法定以上の両立支援制度の整備• 海外赴任帯同および介護事由の退職者に対する再雇用制度• 副業実施基準の明確化• 従業員の働き方・自己実現の選択肢拡大• 計114件の副業申請(2023年制度開始以降累計) 6. いきいきと働ける職場環境 「ヤマハグループ健康宣言」を掲げ、従業員が「心身ともに健やかに自分らしく生きる(Sound Living)」ことを実現するために、「安心して働ける環境(Sound Minds)」と「健康維持増進(Sound Bodies)」に寄与する施策を展開しております。
主な施策目的実績・成果• 定期健康診断受診率100%の継続• 集団健康講話と体力測定の実施• ヘルスリテラシーの向上• 定期健康診断受診率・産業医による就業区分判定実施率100%(7年連続)• 運動習慣者率24.7%(前年比+0.9pt)• ストレスチェックの継続実施• 新)職場復職支援プログラムの導入と運用• メンタルヘルスケアの促進と制度強化• ストレスチェック受検率96.8%• 高ストレス者率は低水準を維持(1.3%)• 喫煙者への個別禁煙サポート• 国内グループ企業敷地内全面禁煙(2022~)• 長時間労働の対策・予防•従業員の健康維持増進• 喫煙率は低水準を維持(ヤマハ(株)12.8%、国内グループ企業13.5%)• 管理職を含む労働時間のモニタリング、事前注意喚起 ⑤ 人材の採用当社をとりまく外部環境、技術領域、社内人員構成の変化を予測し、短期および長期に必要な人材要件と人数を採用計画に落とし込んだうえで採用活動を実施しております。
新卒採用計画は中長期的に必要な人員構成に基づいて策定し、キャリア採用計画は事業戦略上での優先度の高い人材獲得を目的として策定しております。
また、人数の確保にとどまらず、専門性の高い人材や多様な人材(外国籍人材、女性技術者など)の採用を推進しております。
なお、当社ではキャリア採用を増やしており、2022年度以降は新規採用者のうちキャリア採用者が約4割を占めています。
採用人数実績の詳細はESGデータ<社会>のウェブページをご参照ください。
https://www.yamaha.com/ja/sustainability/related-information/esg-data/pdf/social.pdf主な施策目的実績・成果・ 採用マーケティング- 求人媒体と広告 - ダイレクトリクルーティング - 会社見学や社員との交流機会・ 優秀人材の応募増・ 職種理解と向上・ 志望度の醸成・ 新卒応募者数の継続的増加・ 新卒採用充足率 3か年平均 100.6%・ キャリア採用充足率 3か年平均 77.1%・ インターンシップ受入拡大・ コース別応募の開始・ 優秀人材の早期発掘・ ミスマッチ防止・ インターンシップの受入 年間141名(対前年 +25名、3か年で倍増)・ 採用計画の過半数をインターンシップ参加者・ 内定辞退率の抑制(3か年平均16%)・ グローバル人材の採用・ 女性技術者の採用強化・ 多様な人材採用・ 大学と連携した外国人留学生のインターンシップ受入開始(2024年度 1名受入ののち採用)・ バイリンガル人材限定の会社説明会に出展・ 新卒技術系の女性比率 3か年平均 20.9%・ キャリア技術系の女性比率 3か年平均 23.3%・ リファラル採用・ アルムナイ採用・ 海外赴任帯同退職者の再雇用・ 即戦力人材の採用強化・ リファラル採用(3か年で6名)・ アルムナイ採用(3か年で4名)・ アルムナイ専用サイトの立ち上げ・ 海外赴任帯同退職者の再雇用(3か年で11名) ⑥ 社外からの評価 DE&I、両立支援、健康経営に関する取り組みや成果が認められ、ヤマハ(株)およびヤマハグループ企業にて、以下の評価・表彰を得ております。
<活動に対する評価・表彰(一部抜粋)>健康経営優良法人 ホワイト500 PRIDE指標ゴールドマーク経済産業省・日本健康会議主催の、従業員の健康管理を経営視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人を認定する「健康経営優良法人認定制度」。
ヤマハ(株)は通算8回目のホワイト500認定。
(株)ヤマハコーポレートサービスも健康経営優良法人に8年連続の認定。
任意団体「work with Pride」が策定する、企業・団体などにおけるLGBTQなどの性的マイノリティに関する取り組みの評価指標。
ヤマハ(株)は2019年から6年連続で最高位「ゴールド」を受賞。
次世代育成支援に関する「くるみん」「プラチナくるみん」認定 D&I Award 2024「ベストワークプレイス」厚生労働省が次世代育成支援事業主を認定する制度。
ヤマハ(株)は2008年に「くるみん」、2016年に「プラチナくるみん」認定を取得。
ヤマハコーポレートサービス(株)は、2018年に「くるみん」、2021年に「プラチナくるみん」認定を取得。
(株)JobRainbowが主催・運営する、ダイバーシティ&インクルージョンに取り組む企業を認定する日本最大のアワード。
ヤマハ(株)は2022年以降連続して2024年も最高位の「ベストワークプレイス」に認定。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標  6つの領域に対応する、主な施策とその目的、実績および成果は下記の通りであります。
 1. 方針・戦略の共有 経営層と従業員の「想い」を密に共有する施策を打ち出すことで、従業員一人ひとりが企業理念・ヤマハフィロソフィー・ブランドプロミスを深く理解し、日々の行動実践につなげることを目指しております。
主な施策目的実績・成果• 社内広報活動の充実(グループ報・イントラサイト上での情報発信など)• フィロソフィーに基づいた社長表彰制度• グループ共通教育実施(フィロソフィー・ブランドプロミス他)• 経営理念・方針への共感• 戦略の浸透• 組織を超えた相互発展・一体感醸成 • 期初・月次の社長メッセージ発信• 隔月のグループ報発行、イントラサイト上での年間約560本(日英中尼計)の記事発信• ヤマハブランドに思いをはせる社内イベント「Yamaha Day」のグローバル開催(企画参加者数計約7,000名)• 年間103件の社長表彰エントリー•フィロソフィー・ブランドプロミス研修を新入社員、キャリア採用入社者、階層別(若年層、新規登用者)等を対象に年56回実施  2. 貢献と成長の実感 従業員が、自らの発意で成長や挑戦の機会を得られ、業務を通じて自らの能力をいかんなく発揮し、会社や社会への貢献と、自らの成長を実感できるような環境づくりを行っております。
ヤマハ(株)では特に、従業員のキャリア自律と専門性向上を促進する施策の浸透と利活用を進めております。
主な施策目的実績・成果• 教育投資の増強• 自律学習の機会提供• キャリア関連教育の充実・周知• 人材情報基盤の整備・統一•従業員の成長促進•学習機会の認知向上• 教育投資金額 前中期経営計画比1.6倍• 社内向け教育ポータルサイトの整備公開• 国内グループ企業へのタレントマネジメントシステム導入拡大• 社内公募制度の再開• スキル・キャリア情報のマッチング活用•実践機会の提供• キャリア採用枠公募/重点戦略業務に対する公募 計72件実施• 人材情報の活用事例創出  3. 個の尊重 「ヤマハグループDE&I方針」に基づき、人材の多様性を新たな価値創造の源泉と考え、その前提となる公平性に配慮するとともに、多様なバックグラウンドを持った“個”が自分らしく活躍できるための体制づくりや風土の醸成を行っております。
主な施策目的実績・成果• メンタリングプログラム(ヤマハ㈱) などの女性リーダー育成施策• 女性の活躍機会拡大• 活躍を後押しする風土の醸成• 女性管理職比率の着実な上昇ヤマハ㈱雇用者 9.4%、グローバル 19.0%• LGBTQ+へのAllyの取り組み• 性的マイノリティ当事者の働きやすさ向上• アジア最大級のLGBTQ+関連イベント「東京レインボープライド2024」への出展•ヤマハ(株)管理職を中心とした657名がD&I検定3級に合格• クロスボーダー配置の促進• グローバル選抜研修• 国籍にとらわれない適所適材・人材活用• 海外グループ拠点間の異動を含むグローバル人材配置の推進(3か年で32名)• ヤマハ㈱管理職登用における人材多様性の確保• 機会の平等• 適所適材の人材活用• 女性管理職比率 9.4%(女性社員比率 24.8%)• キャリア入社管理職比率 20.8%(キャリア入社社員比率 27.0%)  4.風通しが良い組織風土 2021年3月期より実施している「働きがいと働きやすさに関する意識調査」の結果分析を通じ、従業員および組織の活力最大化の土台となる「風通しが良い組織風土」の醸成に努めております。
なお、2025年3月期のグローバルでの調査回答率は85%(対前年-1pt)であります。
主な施策目的実績・成果• 人事部門による、職場別組織開発活動の効果向上・自走化支援• 働きがい、働きやすさの指標改善• 「働きがい」肯定的回答率横這い(65%、対前年-1pt、3か年で-1pt)• 「働きやすさ」肯定的回答率向上(65%、対前年±0pt、3か年で+2pt)• 多様な対話機会の創出• 挙手性参加型傾聴トレーニング実施と受講者コミュニティ形成• 組織・立場を超えたコミュニケーションの量・質向上• 社長による職場訪問企画実施(年間26回、のべ464名参加)• 3か年でヤマハグループ従業員164名が傾聴トレーニング受講し、組織を超えた活動・学びの共有の場創出 5. 多様で柔軟な働き方 さらなる事業の発展と個人の充実した生活の両立を実現するため、多様な価値観・ライフスタイルを尊重したワークライフバランス支援を積極的に推進しております。
 ヤマハ(株)では、自律的で生産性の高い働き方を目指し制度や仕組みの見直しを行い、従業員が心身の健康維持と仕事・プライベート両面の充実を図りながら能力を発揮できるよう、個別の事情に寄り添った柔軟な制度や職場環境の整備を行っております。
主な施策目的実績・成果• 勤務柔軟化施策の拡大・定着• 柔軟な両立支援制度の整備• 自律的で生産性の高い働き方実現• ライフイベントへの柔軟な対応• テレワーク制度の運用定着• 単身赴任者・介護事由者向けの通勤圏拡大• 育児・介護・治療に関する法定以上の両立支援制度の整備• 海外赴任帯同および介護事由の退職者に対する再雇用制度• 副業実施基準の明確化• 従業員の働き方・自己実現の選択肢拡大• 計114件の副業申請(2023年制度開始以降累計) 6. いきいきと働ける職場環境 「ヤマハグループ健康宣言」を掲げ、従業員が「心身ともに健やかに自分らしく生きる(Sound Living)」ことを実現するために、「安心して働ける環境(Sound Minds)」と「健康維持増進(Sound Bodies)」に寄与する施策を展開しております。
主な施策目的実績・成果• 定期健康診断受診率100%の継続• 集団健康講話と体力測定の実施• ヘルスリテラシーの向上• 定期健康診断受診率・産業医による就業区分判定実施率100%(7年連続)• 運動習慣者率24.7%(前年比+0.9pt)• ストレスチェックの継続実施• 新)職場復職支援プログラムの導入と運用• メンタルヘルスケアの促進と制度強化• ストレスチェック受検率96.8%• 高ストレス者率は低水準を維持(1.3%)• 喫煙者への個別禁煙サポート• 国内グループ企業敷地内全面禁煙(2022~)• 長時間労働の対策・予防•従業員の健康維持増進• 喫煙率は低水準を維持(ヤマハ(株)12.8%、国内グループ企業13.5%)• 管理職を含む労働時間のモニタリング、事前注意喚起 ⑤ 人材の採用当社をとりまく外部環境、技術領域、社内人員構成の変化を予測し、短期および長期に必要な人材要件と人数を採用計画に落とし込んだうえで採用活動を実施しております。
新卒採用計画は中長期的に必要な人員構成に基づいて策定し、キャリア採用計画は事業戦略上での優先度の高い人材獲得を目的として策定しております。
また、人数の確保にとどまらず、専門性の高い人材や多様な人材(外国籍人材、女性技術者など)の採用を推進しております。
なお、当社ではキャリア採用を増やしており、2022年度以降は新規採用者のうちキャリア採用者が約4割を占めています。
採用人数実績の詳細はESGデータ<社会>のウェブページをご参照ください。
https://www.yamaha.com/ja/sustainability/related-information/esg-data/pdf/social.pdf主な施策目的実績・成果・ 採用マーケティング- 求人媒体と広告 - ダイレクトリクルーティング - 会社見学や社員との交流機会・ 優秀人材の応募増・ 職種理解と向上・ 志望度の醸成・ 新卒応募者数の継続的増加・ 新卒採用充足率 3か年平均 100.6%・ キャリア採用充足率 3か年平均 77.1%・ インターンシップ受入拡大・ コース別応募の開始・ 優秀人材の早期発掘・ ミスマッチ防止・ インターンシップの受入 年間141名(対前年 +25名、3か年で倍増)・ 採用計画の過半数をインターンシップ参加者・ 内定辞退率の抑制(3か年平均16%)・ グローバル人材の採用・ 女性技術者の採用強化・ 多様な人材採用・ 大学と連携した外国人留学生のインターンシップ受入開始(2024年度 1名受入ののち採用)・ バイリンガル人材限定の会社説明会に出展・ 新卒技術系の女性比率 3か年平均 20.9%・ キャリア技術系の女性比率 3か年平均 23.3%・ リファラル採用・ アルムナイ採用・ 海外赴任帯同退職者の再雇用・ 即戦力人材の採用強化・ リファラル採用(3か年で6名)・ アルムナイ採用(3か年で4名)・ アルムナイ専用サイトの立ち上げ・ 海外赴任帯同退職者の再雇用(3か年で11名) ⑥ 社外からの評価 DE&I、両立支援、健康経営に関する取り組みや成果が認められ、ヤマハ(株)およびヤマハグループ企業にて、以下の評価・表彰を得ております。
<活動に対する評価・表彰(一部抜粋)>健康経営優良法人 ホワイト500 PRIDE指標ゴールドマーク経済産業省・日本健康会議主催の、従業員の健康管理を経営視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人を認定する「健康経営優良法人認定制度」。
ヤマハ(株)は通算8回目のホワイト500認定。
(株)ヤマハコーポレートサービスも健康経営優良法人に8年連続の認定。
任意団体「work with Pride」が策定する、企業・団体などにおけるLGBTQなどの性的マイノリティに関する取り組みの評価指標。
ヤマハ(株)は2019年から6年連続で最高位「ゴールド」を受賞。
次世代育成支援に関する「くるみん」「プラチナくるみん」認定 D&I Award 2024「ベストワークプレイス」厚生労働省が次世代育成支援事業主を認定する制度。
ヤマハ(株)は2008年に「くるみん」、2016年に「プラチナくるみん」認定を取得。
ヤマハコーポレートサービス(株)は、2018年に「くるみん」、2021年に「プラチナくるみん」認定を取得。
(株)JobRainbowが主催・運営する、ダイバーシティ&インクルージョンに取り組む企業を認定する日本最大のアワード。
ヤマハ(株)は2022年以降連続して2024年も最高位の「ベストワークプレイス」に認定。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
当社グループは、リスクへの対応力を向上させ、健全で透明性の高い経営を実践するため、リスクマネジメントの推進体制や仕組みの整備・改善に取り組んでおります。
(1) リスクマネジメント体制当社は、代表執行役社長の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、リスクマネジメントに関わるテーマについて全社的な立場から審議し、代表執行役社長に答申しております。
同委員会の下部組織として、全社横断的な重要テーマについて活動方針の策定やモニタリングを行う「BCP・災害対策部会」「財務管理部会」「コンプライアンス部会」「輸出審査部会」「情報セキュリティ部会」を設置しております。
また、事業活動において全社的な影響が及ぶような重大なリスクが顕在化した場合には、代表執行役社長を総本部長とするリスク対策総本部を設置し、当該リスクに対応します。

(2) リスク管理の取り組みリスクマネジメント委員会では、識別した事業に関連するさまざまなリスクを大きく「外部環境リスク」「経営戦略リスク」「事業活動に係る業務プロセスリスク」「経営基盤に係る業務プロセスリスク」の4つに分類し、リスクの重要性を想定損害規模と想定発生頻度に応じて評価しており、各リスクに対するコントロールレベルを評価し、優先的に対処すべき重要リスクを特定するとともに担当部門を定め、リスク低減活動の推進によりコントロールレベルの引き上げを図っております。
経営者が連結会社の経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりです。
<事業に関するリスクの分類> <リスクマップ> (3) 主要なリスクの詳細当社で「損害規模(大)」と認識している主要なリスクの詳細は以下のとおりです。
関連する中期経営計画の戦略方針を文中に記載しております。
中期経営計画の戦略方針については「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
リスク分類リスク項目当社のリスク認識 外部環境リスク 事業環境の構造的変化(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)強固な事業基盤の再構築(リスクの説明)当社グループは、世界の各地域に製造・販売拠点を置き、グローバルな事業展開を行っております。
当社グループの海外売上収益は売上収益の76.9%を占めております。
そのため、世界各国の経済状況や市場環境の影響を受けます。
世界の市場における景気後退、これに伴う需要の減少は、当社グループの収益と事業展開に影響を与える可能性があります。
(リスク対策)当社からお客様へダイレクトに販売する仕組みの拡充や、デジタルマーケティングとリアル拠点の活動を統合したハイブリッドな顧客への価値訴求を強化しております。
お客様とより深くつながり、一人一人のニーズに合わせたサービスを提供するための顧客情報基盤を拡充しております。
また、販売において、各国経済状況の跛行性に対して在庫の供給を柔軟に対応させるよう努めております。
調達・生産のレジリエンスを強化し、既存工場の生産能力向上により、環境変化に影響されにくい事業体を目指しております。
リスク分類リスク項目当社のリスク認識 外部環境リスク 事業環境の劇的変化|地政学リスク・パンデミック等|(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)強固な事業基盤の再構築(リスクの説明)当社グループは、世界の各地域に製造・販売拠点を置き、グローバルな事業展開を行っております。
連結子会社55社のうち43社が海外法人であり、そのうちの22社が製造・制作会社等で、主に中国、インドネシア、マレーシア、インドに拠点を置いております。
主要な商品の部材・資材の調達及び生産を特定地域に依存している場合、当該地域の地政学上の問題や事業環境の急激な変化が商品の供給に影響を与える可能性があります。
また、パンデミックが発生すると地球規模で社会や経済に大きな影響を及ぼします。
人々の生活や仕事のスタイルが不可逆的に変化し、パンデミック発生前とは異なる新たな社会構造が急速に形成され、これに伴って社会や顧客の志向も急速に変化することがあります。
この事業環境の劇的な変化に適切に対応できない場合、お客様のニーズと一致しない製品・サービスの提供等により、販売の減少をもたらす可能性があります。
(リスク対策)地政学リスクに関する専門家の知見や最新情報を収集し、事業継続性の観点から当社グループに重大な影響を与える可能性があるリスクシナリオを分析し、対策を進めております。
また、社会・顧客の志向の変化を迅速に取り込み、商品企画から販売に至る機能において機動的に対応できるよう体制を整備しております。
国レベルの紛争・混乱(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)製造拠点または販売拠点において政治・経済の混乱、テロ、戦争、日系企業への暴動等が発生した場合、当社グループの事業活動が遅延または中断する可能性があります。
さらに、当社グループの製造拠点または販売拠点が直接の損害を受けた場合には、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、事業を展開する各国の政情不安や港湾スト等の物流障害により製品の供給に影響を受ける可能性があります。
(リスク対策)国レベルの紛争・混乱等の緊急事態に備え、BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組んでおります。
また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅速に行い、経営への影響を最小化するための基本方針等を「グループBCP規程」で定めております。
各拠点ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施し、BCPの実効性を高めております。
複数の拠点を有する国においては、特命地域代表を設置し、現地での統括的な対応に当たります。
災害・大規模事故(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)地震や気候変動に伴う大型台風、洪水等の自然災害、火災や爆発等による大規模事故の発生により、当社グループの製造拠点や販売拠点等が損害を受ける、または通信ネットワークが寸断され、情報システムの継続に支障が生じることにより販売・生産・物流インフラの機能が停止し、事業活動が中断することにより、業績への影響を及ぼす可能性があります。
特に当社の本社及び当社グループの工場が集中している静岡県内においては、東海地震の発生が予想されております。
また、主な製造拠点のある中国、インドネシア、マレーシア、インドにおいても、予期せぬ自然災害が発生する恐れがあります。
このような事象が発生した場合には、施設面での損害のほか、操業の中断や遅延、多額の復旧費用の発生等が予想されます。
さらに、原材料・部品供給業者の被災状況によっては、生産活動に影響を受ける可能性があります。
また、物流網の途絶により材料・製品の供給に影響を受ける可能性があります。
(リスク対策)大規模な自然災害や外部起因による事故等の緊急事態に備え、BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組んでおります。
また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅速に行い、経営への影響を最小化するための基本方針等を「グループBCP規程」で定めております。
各拠点ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施し、BCPの実効性を高めております。
国内においては、震度7の地震が発生した想定で現状の対応策を検証し、災害発生直後に事業が停止するという想定で地震初動訓練を年2回実施しております。
また、ヤマハ設備耐震基準を制定し、当社グループが所有する建物の耐震化を進めると共に、新規設備導入時に適用しております。
グローバルでは、拠点ごとに想定される大型台風や洪水など自然災害に対して、排水設備を設置するなどの事前対策を実施しております。
また、自社拠点だけでなく外部物流倉庫についても、立地や構造の見直しなどの対策を実施しております。
リスク分類リスク項目当社のリスク認識 外部環境リスク 感染症(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)製造拠点や販売拠点において国家的警戒レベルで感染症が流行した場合、事業活動が遅滞または中断し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対策)感染症の拡大等の緊急事態に備え、BCP・災害対策部会にてBCP策定をはじめとする事業継続マネジメントに取り組んでおります。
また、リスクが顕在化したときに適切な対応を迅速に行い、経営への影響を最小化するための基本方針等を「グループBCP規程」で定めております。
各拠点ではBCPを整備し、訓練等を通じて検証と改善を実施し、BCPの実効性を高めております。
サイバ|攻撃(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループの事業活動においては、情報システムの利用とその重要性が増大しております。
サイバー攻撃やコンピュータウィルスへの感染等による情報セキュリティ事故が発生した場合、当社グループの情報システムの破壊やデータ改ざんだけでなく、当社グループの社会的信用やブランド価値の毀損による経済的損失等により、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対策)「グループIT規程」においてIT管理の基本方針等を定め、情報セキュリティ部会が現状の管理体制の把握、ウェブサイトの脆弱性の特定・改善指導等により、外部からの不正なITネットワークへの侵入によるデータ破壊や、ウィルス感染を予防するためのセキュリティ管理体制の維持・向上を図っております。
為替・金利の変動(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、全世界において製造・販売等の企業活動を行っておりますが、グループ各社における外貨建取引は為替レートの変動の影響を受け、それにより当初の事業計画を達成できない可能性があります。
特に損益影響が大きいユーロ・円レートにおいて、1円変動すると約4億円の損益影響をもたらします。
(リスク対策)為替変動については、日本を含めグローバルに工程を再配置することで、影響の軽減化を図っております。
ユーロ・円レートの変動に対しては、グローバルな卸売価格の標準化の観点から柔軟に価格を設定することにより数量・販売金額の最大化を図っております。
リスク分類リスク項目当社のリスク認識 経営戦略リスク サステナビリティ(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)近年、地球温暖化や資源枯渇などの環境問題や、格差や不平等といった社会問題が深刻化し、企業活動の基盤である地球環境・社会の持続可能性が危ぶまれております。
人々のサステナビリティへの意識は急速に高まっており、企業には製品・サービスや事業プロセスなどバリューチェーン全般において環境・社会課題への対応が求められております。
エシカル消費など、サステナビリティに対する顧客ニーズの高まりに対応できない場合、ブランド力、競争力の低下をもたらす可能性があります。
加えて、近年ESG投資のメインストリーム化が進んでおり、サステナビリティへの対応が不十分と見なされた場合、企業価値、資金調達力の低下につながる可能性があります。
(リスク対策)当社グループは社会の持続的発展に貢献することを「ヤマハグループサステナビリティ方針」にて定め、事業による環境や社会への影響、ステークホルダーの期待や社会要請に鑑み、中長期的に注力する「マテリアリティ」と目標を設定し、取り組みを推進しております。
そしてこれらの取り組み状況を、GRIなどの国際的な開示基準に沿ってステークホルダーに積極的に示すことに努めております。
サステナビリティ推進体制を強化するため、代表執行役社長の諮問機関としてサステナビリティ委員会を設置し、全社の方向性の議論や取り組み状況のモニタリングを行っております。
また「マテリアリティ」の取り組みを加速させるために、同委員会下に、気候変動、資源循環、調達、人権・DE&I、社会・文化貢献の5つの部会を設置し、各分野の方向性の議論や取り組み状況のモニタリングを行っております。
M&A・事業再編(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)未来を創る挑戦(リスクの説明)当社グループは、事業の拡大のため、M&A等の戦略投資を行っております。
投資決定の判断は慎重に行っておりますが、事業環境の変化や投資判断時の状況との乖離などから一部または全部の投資額を回収できない、または撤退の場合に追加損失が発生するリスクがあります。
このような場合、当該投資を行った資産が減損の対象となる可能性もあります。
また、買収前に発見できなかった買収会社の持つ潜在リスクが顕在化することにより、買収後に損失が発生する可能性があります。
他社との業務提携、出資、合弁会社の設立等においても、相手先との利害の対立や相手先の事業戦略の変更等により、当初期待した効果が得られない場合があります。
(リスク対策)投資決定にあたっては、投資効果とリスクを定性的かつ定量的に把握し、規模や重要度に応じて「権限規程」に則って慎重に判断を行っております。
また、戦略投資を実施した後も、買収会社については他のグループ企業と同様にその経営成績を定期的に測定し、他の事業投資についても当初計画に対する進捗状況をモニターし、必要に応じて適切な対策を講じております。
グル|プ統制(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、国内外に多くのグループ企業を展開しているため、グループ統制の組織設計、各種制度設計が適切に行われないことにより、権限が不明確になり、事前に承認を受けずにグループ企業が重要な決定を実施することで、事業パフォーマンスの低下や内部統制上の問題を起こすリスクがあります。
(リスク対策)グループ企業を統制する上で、グループ経営の基本方針を定めた「グループマネジメント憲章」で定め、グループ企業が当社から事前承認を受けるべき事項を「グループ内部統制規程」で定めております。
運用において確実に事前承認がなされるよう、グループ企業を統括する所轄部門において事前承認事項別、またはグループ企業別の担当者を配置し、指導に当たっております。
また、第3ラインの機能を担う内部監査部が「グループ内部監査規程」に基づき、当社グループのガバナンス、リスクマネジメント、内部統制および業務活動全般を対象として監査を実施しております。
リスク分類リスク項目当社のリスク認識 経営戦略リスク コンプライアンス(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループの事業は、全世界の拠点において、それぞれの国における法律の適用を受け様々な規制の対象となっております。
例えば、対外的投資、国家安全保障上の輸出入制限、通商規制、独占禁止規制、消費者保護、環境保護他の規制の適用を受けております。
当社グループは、コンプライアンスの実践に尽力しておりますが、予期せずこれらの規制を遵守できなかった場合、当社グループの企業活動が制限され、当社グループの社会的信用やブランド価値の毀損、罰金等によるコストの増加につながる可能性があります。
(リスク対策)当社グループ全体として法律や規制を遵守するようグループ規程を定め、定期的にモニタリングを行っております。
また、組織のみならず従業員一人一人にコンプライアンス意識を持たせるために「コンプライアンス行動規準」を定め、研修等を通じて当社グループ全体でのコンプライアンス意識の向上を図ると共に、抑止力として、また、万一の場合の対応を迅速に行うため、グローバルベースでのコンプライアンスに関する内部通報窓口を設置しております。
法律・規則の変更(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)国内外における予期せぬ法律や規制の変更等により、当社グループの事業活動が大きな変更を余儀なくされ、その結果、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対策)「グループ法務規程」において法務に関する基本方針等を定め、各国での新たな法令に適時に対応するため、法令の最新状況を網羅する情報基盤の整備・運用を進めております。
事業活動に係る業務プロセスリスク 調達(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)強固な事業基盤の再構築(リスクの説明)資材・部材の特性や調達先の状況により、調達が困難となる可能性があります。
また、原材料価格の上昇によるコスト増が収益を圧迫する可能性があります。
当社グループの主軸事業である楽器事業では良質な木材、特に希少材も使用することから、環境変動による木材の入手困難による安定供給リスクやそれに伴うコスト増のリスクがあります。
また、違法に伐採された木材が調達に紛れ込むことにより社会的信頼の低下を招くリスクもあります。
調達先に起因するリスクとして、当方に知らせず素材や製造方法を変え品質問題を起こす、アウトソース先の能力不足により製造委託品が納期通りに仕上がらない、契約品質を満たせない等が発生した場合には生産の中断や遅れにより売上収益が減少する可能性があります。
また、サプライチェーンにおける人権侵害や環境破壊等が発生した場合には社会的信頼の低下によるブランド価値の毀損やそれに起因する売上収益の減少を招く可能性があります。
(リスク対策)需給が逼迫している資材・部材については、調達の確保に努めると共に、調達先・部品種類の戦略的絞り込み、設計の標準化等の施策により、生産・販売への影響の低減を図っております。
グローバルに分散している購買機能を集約することにより調達コストの削減を図っております。
木材調達に関しては、原産地コミュニティーと連携した持続型の希少材保全活動や、教育機関との研究連携等の様々な取り組みにより持続可能な木材利用を推進しております。
違法伐採材回避のための木材デューディリジェンスも実施しております。
また、「ヤマハグループ購買方針」に定める基準に沿ってサプライヤーを選定し、人権尊重や環境保護について定めた「ヤマハサプライヤーCSR行動基準」の遵守をサプライヤーに要請、取引開始時および定期的に同行動基準の遵守状況を点検し、必要に応じて改善要請を実施しております。
これらの責任ある調達活動を遂行するため、調達担当者や取引先へ研修やセミナーによる啓発を行っております。
リスク分類リスク項目当社のリスク認識 経営基盤に係る業務プロセスリスク 人材・労務(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、グローバルに事業を展開していく上で、グローバルに通用する高い専門性を備えた人材の確保が重要な経営戦略の一つであると認識し、その採用・育成に努めております。
しかしながら、採用難や人材の流出等により、人材の確保ができない場合、当社グループの将来の成長が阻害される可能性があります。
また、労働環境の維持、向上が経営戦略に重要な影響を及ぼすと認識し、多様性を尊重し、働きやすい職場環境の維持、向上に努めております。
しかしながら、各施策が計画通りに進捗せず、労働災害や健康被害、ハラスメント等が発生した場合には、業務パフォーマンスの悪化や労災補償、ブランド価値の毀損が発生し、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、円滑な労使関係の構築に努めておりますが、労使の交渉が不調に終わり、長期間に及ぶストライキが発生した場合、商品やサービスの供給が停止する等、事業活動の継続に支障をきたし、その結果、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対策)「グループ人材マネジメント規程」において人材マネジメントの基本方針等を定めております。
人材については、コアとなるポジションをグローバルで管理し、多様な個性やバックグラウンドを持つ従業員がその感性・創造性をいかんなく発揮できるような環境整備を推進しております。
目的や対象に応じた人材育成プログラムを実施する等、優秀な人材の育成と動機づけを行い、定着を図っております。
労働環境については、「グループ労働安全衛生規程」において安全衛生管理の基本方針等を定めております。
また「コンプライアンス行動規準」を定め、研修などを通じて当社グループ全体でのコンプライアンス意識の向上を図り、「グループ労働・人権規定」を定め、当社グループで働く全ての人材の人権が尊重される環境整備を進めております。
そして、ダイバーシティの推進にも努めております。
労使関係については、「労務および労使関係に関する教育ガイドライン」においてグループ各社で実施すべき労使関係に関する教育の内容等を定め、その周知及び実施状況のモニタリングを実施しております。
商品・サ|ビスの品質(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループの製品の品質上の欠陥に起因する事故、品質不正等が発生した場合、当社グループの社会的評価の低下やそれによる売上収益の減少が予想されます。
製造物責任賠償及び一部製品の製品瑕疵に起因して被る損害については保険に加入しておりますが、損害賠償額が保険金額を上回る可能性や、製造物責任を伴う事故や大口のリコール等の発生による保険料率の上昇も予想されます。
また、設計変更等による多額のコスト増大、当社グループの社会的評価の低下とそれによる売上収益の減少が予想されることから、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(リスク対策)企業経営の軸の一つとして策定された「ヤマハクオリティ(品質指針)」の下、「グループ品質管理規程」において品質戦略管理の基本方針等を定め、代表執行役社長の諮問機関である品質戦略委員会にて製品法規制遵守の体制構築、重要品質問題の未然防止に繋がる仕組みの構築や改善活動の実施、法規制教育を体系化した品質人材の育成に取り組んでおります。
貿易・物流(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、全世界において製造・販売を行っているため、物流コストの増加が収益を圧迫する可能性があります。
また、各地域の物流の機能の停止や逼迫により、当社グループの事業に重大な影響を与える可能性があります。
(リスク対策)「グループ物流規程」において物流の基本方針等を定め、グループ最適となる物流ネットワークの構築と運用、物流業務委託事業者の選定と管理を実施し、安定的な供給の確保に努めております。
また、輸出入に関わる法令違反のリスクの軽減のため、輸出審査部会においてリスト規制該当技術の管理強化、中国・インドからの輸出管理体制の構築を進めております。
リスク分類リスク項目当社のリスク認識 経営基盤に係る業務プロセスリスク 環境汚染(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)事業活動に対する環境保護規制は強化の方向にあり、企業の社会的責任の一つとして自主的な環境活動プログラムの実施が求められております。
当社グループは、製品、梱包材、省エネルギー、産業廃棄物処理等について環境基準を上回る対策の実施に努めておりますが、事故等の発生により規制物質が環境基準を超えることを完全に防止できる保証はありません。
また、工場跡地等で、規制物質により土壌や地下水が汚染されている場合には、将来、売却しようとする際、多額の浄化費用が発生する、あるいは売却できない可能性があります。
更に、第三者に売却済みの土地から将来規制物質が拡散し、大気、地下水を汚染し、その対策費が発生する可能性があります。
加えて環境汚染等の環境規制が厳しくなり、使える素材が極端に少なくなる、または顧客が期待する性能が実現できない、もしくは環境規制物質が製品に使われる、等の技術的な問題が生じた場合、生産の制約や賠償責任、社会的評価の低下等の損害が発生する可能性があります。
(リスク対策)「グループ環境規程」において環境管理の基本方針等を定めております。
温室効果ガス排出量を削減するため、生産方法や設備配置の最適化、エネルギー管理の徹底、エネルギー効率の高い設備やコージェネレーションシステムの整備、燃料転換や再生可能エネルギーの導入を進めております。
また、燃料使用などによる自社施設からの直接排出と自社が購入したエネルギーの使用による間接排出、それ以外の自社バリューチェーンからの間接排出、それぞれに中長期の削減目標を設定しております。
土壌や地下水の汚染が確認されている当社グループが保有する土地及び売却済の一部の土地については、地下水の浄化措置を当社グループで継続して行っております。
また、環境規制への対応としては、環境負荷の少ない技術の開発及び製品・サービスの提供に努めております。
施設・設備(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、グローバルな事業展開を行う中で、世界の各地域に事務所、販売店舗、製造設備等の施設・設備を所有しております。
これらが適切に管理されない場合には、事故が発生し、人命に危険が生じる、あるいは施設・設備の損壊により、当社の事業に重大な影響を与える可能性があります。
(リスク対策)「グループ施設規程」において施設管理の基本方針を定め、人命および会社財産が適切に保全され、施設・設備を安心安全に利用できる環境とするため、必要なリスク管理を行っております。
財務・税務(リスクマップにおける位置づけ)A. 損害規模(大)- 発生頻度(大)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、適正で透明性の高い財務報告に努めておりますが、不適切な会計処理により財務報告に誤りがあった場合、当社グループの社会的信用の毀損につながる可能性があります。
また、当社グループは、投資有価証券、土地、退職給付債務等の時価や金利の変動影響を受ける資産及び負債を保有しておりますが、これらの変動が財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
なお、当社グループは、全世界で事業展開しておりますが、各国における租税制度の改正、税務行政の変更や税務申告における税務当局との見解の相違により、当社グループに予想以上の税負担が生じる可能性があります。
(リスク対策)「グループ会計規程」においてグループ各社及び連結における会計の基本方針等を、また「グループ財務規程」において財務管理に係る内部統制システムの構築と維持について定めております。
また、財務管理部会において、定期的に財務に関わる内部統制レベルを測定してリスクの高い領域を特定しており、グループ会社の内部統制レベルの改善目標の設定と改善支援を実施しております。
資産及び負債の時価や金利の変動への対策としては、金利変動等が退職給付債務に与える影響の検討や政策保有株式の保有意義の検証を毎年実施しております。
また、「グループ税務規程」を定め、グループ会社の税務リスクを定期的に確認し、確認結果に基づいてリスクを評価し、リスク低減活動を実施しております。
リスク分類リスク項目当社のリスク認識 経営基盤に係る業務プロセスリスク 情報システム(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)IT基盤(ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク等)の不具合による設計情報や研究成果の消失、IT基盤の陳腐化による保守切れや保守費用の増加、プロジェクト管理能力の不足・低下によるシステム開発の遅延やシステム品質の低下、システム稼働後のシステム障害の発生等、情報システムの管理体制が適切に構築されていないことによりシステム開発・保守が健全に実行されず、IT基盤が正常に稼働しないだけでなく、当社グループの事業に重大な影響を与え、あるいは社会的信用を低下させる可能性があります。
(リスク対策)「グループIT規程」においてIT管理の基本方針等を定め、将来に渡る情報システムの導入計画の策定、不具合発生時の対応の整備と訓練により、IT基盤の陳腐化の防止や不具合発生時の速やかなシステム復旧等、情報システム管理体制の維持・向上を図っております。
情報管理(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、様々な経営及び事業に関する重要情報や、多数の顧客情報等の個人情報を保有しております。
万一これらの情報が誤って外部に漏洩した場合には、第三者に損害を与えるだけでなく、当社の事業に重大な影響を与え、あるいは社会的信用を低下させる可能性があります。
(リスク対策)「グループIT規程」及び「グループ個人情報保護規程」において情報管理の基本方針等を定め、外部からの攻撃による情報漏洩に対してはウェブサイトの脆弱性の特定・改善の指導等により、内部からの情報漏洩に対しては現状の管理体制の把握、従業員への計画的なセキュリティ意識向上のための教育等を行うことで、情報セキュリティ部会が組織的なセキュリティ管理体制の維持・向上を図っております。
また、「グループ文書管理規程」において文書管理の基本方針等を定め、開示範囲に基づいて指定した機密区分に応じた安全確保のための対策を実施しております。
広報(リスクマップにおける位置づけ)B. 損害規模(大)- 発生頻度(小)(関連する中期経営計画の戦略方針)経営基盤の強化(リスクの説明)当社グループは、統合報告書をはじめとして、ステークホルダーに対し積極的に会社情報の開示に努めておりますが、開示に関わる問題(適時開示漏れ、開示内容の不備等)を起こす可能性があります。
また、マスコミ対応・クレーム対応の失敗、事実誤認による報道やSNSでの誤った情報の拡散、誤解を招く広告やウェブでの表示等により、事業へ損失を与える、またはブランド価値を毀損する可能性があります。
(リスク対策)「コーポレートガバナンス方針書」において適切な情報開示を定めております。
また、「グループ広報規程」において広報活動の基本方針等を定め、公正・正確・透明性の原則、情報の適切な活用と発信、広報体制の構築、緊急時における広報対応等、グループ全体で一貫性のある広報活動を実施しております。
また、危機が発生した際の広報対応の基本指針や対応手順、留意点を示した「危機管理広報ガイドライン」を制定し、当社グループの評判や企業価値へのダメージを最小限に食い止めるための対策を講じております。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。
)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針選択の判断と適用を前提とし、決算においては資産・負債の残高、報告期間における収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。
これらの見積りについて、経営者は、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、その性質上、実際の結果と異なる可能性があります。
重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性のある会計方針、4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。

(2) 経営成績等の状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容① 経営成績当連結会計年度における経営環境を振り返りますと、新型コロナウイルス感染症の収束後の巣ごもり需要の反動による需要減、長引く中国経済の停滞、エネルギー・原材料価格をはじめとする世界的な物価上昇、加えて為替変動や地政学リスクの高まり等、当社グループを取り巻く事業環境は、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
このような環境の中で当社グループは、中期経営計画「Make Waves 2.0」を「世界中の人々のこころ豊かなくらし」の実現に向け、ポストコロナの新たな社会で持続的な成長力を高める3年間と位置づけ、3つの方針「事業基盤をより強くする」、「サステナビリティを価値の源泉に」、「ともに働く仲間の活力最大化」を掲げて各施策を進めてきました。
財務目標については、市場・環境の急速な変化に対して十分に追従できず構造改革を進めるも未達となりました。
「環境変化への迅速な対応力と成長への投資」が課題として明確になりました。
また、中期経営計画で掲げた非財務目標については、ピアノを主とした生産構造改革によりインフラ設備投資は未達となりましたが、他の目標については概ね達成することができました。
3つの方針に沿って、具体的な進捗を説明いたします。
《事業基盤をより強くする》“顧客ともっと繫がる”では、ロンドン、横浜、渋谷でお客様の体験価値を高める新しいブランド発信拠点をオープンしました。
また、デジタルミキサーを中心に業務用音響機器の販売拡大や車載オーディオシステムの日系自動車メーカーへの採用拡大など、事業ドメイン拡大が着実に進みました。
“新たな価値を創出する”では、2024年4月にヤマハミュージックコネクトのポータルサイトを公開後、ヤマハが提供する音楽体験「成長する」「表現する」「つながる」の3つの事業領域についてのサービス開発に注力し、世界中のより多くのお客様に優れた顧客体験の提供を開始しています。
米国シリコンバレーに事業開発拠点ヤマハミュージックイノベーションズを法人化し、コーポレートベンチャーキャピタルを設立。
他社との技術提携や協業、新たなビジネスの探索に向けた仕組みづくりが進みました。
また、フィンガードラムパッドやSEQTRAKなど音・音楽の愉しさを広げる個性豊かな新商品も数多く生み出し、高い評価を得ました。
“柔軟さと強靭さを備え持つ”では、顕在化した市場環境の変化に迅速に対応し、将来の変動にも耐えうるモノづくりを実現するため、アコースティック楽器を中心とした製造拠点・インフラの最適化を進めました。
中期経営計画「Make Waves 2.0」における2025年3月期の経営目標とその進捗は以下の通りです。
○:目標達成 △:施策は進むも目標未達 ×:施策に遅れ 《サステナビリティを価値の源泉に》“地球と社会の未来を支えるバリューチェーンを築く”では、生産拠点の電力監視システム導入による電力の見える化や太陽光発電の増設など、省エネ活動を促進しました。
また、気候変動の情報開示評価において、前年に続き最高評価のCDP Aスコアを取得しました。
2050年カーボンニュートラルを目指して一歩ずつ取り組みが進んでいます。
“快適なくらしへの貢献でブランド・競争力を向上する”では、当社が開発するSoundUDを活用した多言語アナウンスシステムの「おもてなしガイドfor Biz」のサービスが「2025年大阪・関西万博」へ導入されました。
会場内でのアナウンスにおいて「言葉の壁」のない未来のコミュニケーション環境を提供します。
“音楽文化の普及・発展により市場を拡大する”では、「スクールプロジェクト」をコロンビア、フィリピン、メキシコにも展開し、新興国の音楽教育普及累計230万人の目標に対し3年目で425万人を達成し、計画を大幅に上回ることができました。
国内では、学校や地元楽器店と協力しながら高校軽音楽部の活動を支援し、若年層の更なる音楽文化の活性化に努めています。
中期経営計画「Make Waves 2.0」における2025年3月期の経営目標とその進捗は以下の通りです。
○:目標達成 △:施策は進むも目標未達 ×:施策に遅れ 《ともに働く仲間の活力最大化》“働きがいを高める”では、タレントマネジメントシステムを導入し、社員が自律的にキャリアを描くための仕組みを充実させました。
今後も必要なスキル習得に向けた人材育成支援をさらに強化し、働きがいを高めていきます。
“人権尊重とDE&Iを推進する”では、女性リーダー育成に向けた支援の充実、クロスボーダー配置の推進など、多様な人材が活躍できる環境整備が進みました。
そのほか、性的マイノリティに関する取り組み評価指標である「PRIDE指標2024」において「ゴールド」を6年連続で受賞しました。
今後も多様な人材一人ひとりの個性を生かす風土づくりに努めていきます。
“風通しがよく、皆が挑戦する組織風土を醸成する”では、組織間でのコミュニケーションの活性化や様々な対話の機会を積極的につくり、互いをリスペクトし心理的安全性の高い組織風土を醸成しています。
中期経営計画「Make Waves 2.0」における2025年3月期の経営目標とその進捗は以下の通りです。
○:目標達成 △:施策は進むも目標未達 ×:施策に遅れ 中期経営計画「Make Waves 2.0」における2025年3月期の経営目標「売上成長率 20%」「事業利益率 14%」「ROE 10%以上」「ROIC 10%以上」は、当連結会計年度においてそれぞれ13.2%、7.9%、2.8%、4.4%となりました。
(イ)セグメントごとの売上収益の状況当連結会計年度の売上収益は、中国の市況低迷による楽器販売の不振が続いたものの、法人向け音響機器の需要増やデジタルピアノの販売回復に加え、為替の円安による影響もあり、ほぼ前期並みの水準を維持し、前期に対し7億86百万円(0.2%)減少の4,620億80百万円となりました。
楽器事業は、中国市場の市況低迷が継続したことにより楽器の販売が伸び悩み、前期に対し90億94百万円(3.0%)減少の2,961億円となりました。
商品別では、ピアノは、主力の中国市場で需要が大幅に減少し、中国以外の市場においてもインフレによる消費者心理の悪化を受けて需要が落ち込み、減収となりました。
電子楽器は、エントリークラスのデジタルピアノを中心に市場シェアを回復して前年並みとなりました。
管弦打楽器は、新型コロナウイルス感染症の影響が解消され、吹奏楽活動再開が各地で続いたものの、米国政府による小中学校向け財政支援が終了し、減収となりました。
ギターは、アコースティックギター、エレキギターとも各地で売り上げを伸ばしたものの、ギターアンプやエフェクター等周辺機器の販売が振るわず、全体では前年並みとなりました。
 地域別では、日本は、管弦打楽器において一般趣味層の需要が堅調で大幅な増収となったものの、インフレにより家計の負担が増す中で、子ども向けの教育需要が振るわず、全体では前年並みとなりました。
北米は、デジタルピアノの販売が回復したものの、管弦打楽器において米国政府による小中学校向け財政支援の終了により減収となったことに加え、ギター周辺機器の苦戦により、全体では減収となりました。
欧州は、市場在庫が高く、ディーラーは仕入に慎重な姿勢が継続している中、新商品の投入に加え、販売促進施策が奏功したものの、ECを中心に価格競争が激しく、普及価格帯のギターや、アンプ、エフェクター等の周辺機器が苦戦し、全体では前年並みとなりました。
中国は、不動産市場の悪化等、マクロ経済の低迷長期化に加え、教育施策(双減政策)の影響により、アコースティックピアノの教育需要が急激に縮退したことにより、大幅な減収となりました。
その他の地域では、経済成長著しいインドを筆頭に、中南米・アセアン・中近東等、新興国での販売が伸長し、地域全体として増収となりました。
 音響機器事業は、エンターテインメント市場の回復によって法人向け需要が旺盛となり、前期に対し72億73百万円(6.0%)増加の1,283億82百万円となりました。
 商品別では、個人向けは、ホームオーディオの展開モデル・地域の絞り込みを進めたことにより減収となりました。
法人向けは、ライブ・コンサートやオリンピック等、イベント需要が旺盛でデジタルミキサーを中心にイベント用機材の販売が好調に推移し大幅増収となりました。
その他の事業の売上収益は前期に対し10億34百万円(2.8%)増加の375億96百万円となりました。
電子デバイスは、車載オーディオの採用が順調に広がり大幅に伸長しました。
一方で自動車用内装部品、FA機器は、顧客企業の減産、設備投資の縮小・延期により減収となりました。
(ロ)売上原価と販売費及び一般管理費売上原価は前期に対し58億45百万円(2.0%)減少の2,859億39百万円となりました。
売上原価率は、前期から1.2ポイント下落し61.9%となりました。
売上総利益は前期に対し、50億59百万円(3.0%)増加の1,761億40百万円となりました。
売上総利益率は、前期から1.2ポイント上昇し38.1%となりました。
また、販売費及び一般管理費は、前期に比べ19億91百万円(1.4%)増加し、1,394億19百万円となりました。
売上収益販売管理費比率は、前期から0.5ポイント上昇し30.2%となりました。
(ハ)事業利益事業利益は、前期に対し30億68百万円(9.1%)増加の367億21百万円となりました。
 報告セグメントごとの事業利益では、楽器事業は、為替のプラス影響55億円があったものの、前期に対し32億48百万円(12.8%)減少の220億68百万円となりました。
音響機器事業は、為替のプラス影響17億円を含め、前期に対し54億10百万円(84.4%)増加の118億20百万円となりました。
その他の事業は、為替のプラス影響8億円を含め、前期に対し9億6百万円(47.1%)増加の28億32百万円となりました。
 要因別には、為替影響(80億円)や前期構造改革効果(20億円)等の増益要因に対し、減収・減産モデルミックス他(70億円)等の減益要因により、前期に比べ増益となりました。
(注)事業利益とは、売上総利益から販売費及び一般管理費を控除して算出した日本基準の営業利益に相当するものです。
(ニ)その他の収益及びその他の費用その他の収益は、前期に対し7億98百万円(54.3%)増加の22億69百万円となりました。
その他の費用は、主としてピアノ製造設備の減損等の構造改革費用を計上したことにより、前期に対し121億70百万円(198.7%)増加の182億95百万円となりました。
(ホ)金融収益及び金融費用金融収益は、前期に対し45億60百万円(49.6%)減少の46億31百万円となりました。
金融費用は、主として為替差損の計上により前期に対し23億2百万円(409.8%)増加の28億64百万円となりました。
(ヘ)税引前当期利益税引前当期利益は、前期に対し151億67百万円(40.3%)減少し224億62百万円となりました。
売上収益税引前当期利益率は、前期から3.3ポイント下落し4.9%となりました。
(ト)法人所得税費用法人所得税費用は、主として繰延税金費用の増加により、前期に対し11億41百万円(14.5%)増加の89億94百万円となりました。
(チ)親会社の所有者に帰属する当期利益 親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期に対し162億90百万円(55.0%)減少の133億51百万円となりました。
基本的1株当たり当期利益は、前期の58円56銭から27円58銭となりました。
(注)当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っております。
前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、基本的1株当たり当期利益を算出しております。
(リ)為替変動とリスクヘッジ海外子会社の売上収益は、期中平均レートで換算しております。
当連結会計年度の米ドルの期中平均レートは前期に対し約8円円安の153円となり、前期に対し約77億円の増収影響となりました。
また、ユーロの期中平均レートは前期に対し約7円円安の164円となり、前期に対し約44億円の増収影響となりました。
また、人民元など、米ドル、ユーロ以外の通貨は、前年同期に対し約28億円の増収影響となり、売上収益全体では、前期に対し約148億円の増収影響となりました。
また、事業利益につきましては、米ドルは充当(マリー)効果により、決済レートの変動による為替影響は概ねヘッジできているものの、海外子会社の事業利益の換算等により、約10億円の増益影響となりました。
ユーロの決済レートは、前期に対し約18円円安の164円となり、約72億円の増益影響となりました。
また、他の通貨を含めた全体では前期に対し約80億円の増益影響となりました。
  (ヌ)生産、受注及び販売の状況(a) 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)前年同期比(%)楽器239,64094.0音響機器113,71299.9その他33,67897.5合計387,03296.0
(注) 金額は平均販売価格によっており、セグメント間の内部振替後の数値によっております。
(b) 受注実績当社グループは、製品の性質上、原則として見込生産を行っております。
(c) 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)前年同期比(%)楽器296,10097.0音響機器128,382106.0その他37,596102.8合計462,08099.8
(注) 金額は外部顧客に対する売上収益であります。
② 財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末の6,668億37百万円から755億59百万円(11.3%)減少し、5,912億78百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末から174億12百万円(4.7%)減少し、3,519億33百万円となり、非流動資産は、581億46百万円(19.5%)減少し、2,393億44百万円となりました。
流動資産では、自己株式の取得により現金及び現金同等物が減少し、在庫の適正化により棚卸資産が減少しました。
非流動資産では保有有価証券の時価下落により金融資産が減少し、減損処理により有形固定資産が減少しました。
 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末の1,550億27百万円から138億61百万円(8.9%)減少し、1,411億65百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末から9億69百万円(0.9%)増加し、1,066億58百万円となり、非流動負債は、前連結会計年度末から148億31百万円(30.1%)減少し、345億6百万円となりました。
非流動負債では、保有有価証券の時価変動に対して認識する繰延税金負債が減少しました。
 当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末の5,118億10百万円から616億97百万円(12.1%)減少し、4,501億13百万円となりました。
自己株式の取得及び配当金の支払いによる株主還元が当期利益による利益剰余金の増加を上回ったことにより、全体では減少となりました。
③ キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。
)は、前連結会計年度末に比べ17億68百万円減少(前年同期は22億99百万円減少)し、期末残高は998億19百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税引前当期利益により552億81百万円の収入(前年同期は主として税引前当期利益により438億36百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、主として投資有価証券の売却による収入と、有形固定資産の取得による支出により、81億6百万円の収入(前年同期は主として有形固定資産の取得による支出及び投資有価証券の売却による収入により、159億3百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、主として自己株式の取得、配当金の支払い等により、631億40百万円の支出(前年同期は主として自己株式の取得及び配当金の支払い等により、372億63百万円の支出)となりました。
(イ)資金需要当社グループにおける主な資金需要は、製品製造のための材料、部品等の購入、労務費など製造費用と、商品の仕入、販売費及び一般管理費等、営業費用の運転資金及び設備投資資金、並びにM&Aや資本提携を目的とした投資資金であります。
当連結会計年度の設備投資額は、前期の271億18百万円から71億59百万円(26.4%)減少し、199億59百万円となりました。
新オフィスの建設、設備の更新改修を中心として減価償却費(143億10百万円)を超える設備投資を行いました。
研究開発費は、前期の269億3百万円から74百万円(0.3%)増加し、269億77百万円となりました。
売上収益研究開発費比率は前期から変わらず、5.8%となりました。
(ロ)資金調達運転資金及び設備投資資金について、当社及び国内子会社、一部の海外子会社においてグループ内資金を有効活用するためグループファイナンスを運用しています。
また、当社及び一部の子会社においては、借入金額・期間・金利等の条件を総合的に勘案し、金融機関から借入を行っております。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
当社グループは、ヤマハが目指すものとして「世界中の人々のこころ豊かなくらしの実現」を、企業理念として「感動を・ともに・創る」を掲げています。
これを支えるために、製品とサービス分野で新たな価値を創出するべく、コア技術の更なる高度化と拡張のための研究開発を進めております。
取り組んでいる研究開発の領域は、アコースティック技術、デジタル技術を中心に、音そのものに留まらず、基礎から応用まで、音の活用を支える技術分野に大きく広がっています。
当連結会計年度は、◆ アコースティック技術とデジタル技術の融合でヤマハならではの新たな製品を生み出す◆ LTV戦略を加速、外部連携・UGC(User Generated Content)等を活用し音楽生活をより愉しむためのサービスを展開◆ 豊かな感性に裏打ちされた先進的な技術で新たな感動体験を創造をテーマに研究開発を進めました。
「ヤマハならではの新たな製品を生み出す」では、未利用材を鍵盤に活用した電子ピアノTORCH「T01」(トーチ ティーゼロワン)を開発しました。
当社は、木材をはじめとする自然素材を製品に用いており、楽器製造に欠かせない希少木材を未来に向けて守り、サステナブルな森をつくる「おとの森」活動に取り組んでいます。
この活動から誕生した木のぬくもりを感じられる電子ピアノがTORCH「T01」です。
鍵盤には、クラリネットやオーボエなどの木管楽器の材料に欠かせない希少木材グラナディラの未利用材を使用しています。
粉砕したグラナディラを高比率で含む鍵盤は、木材の色味を生かした黒色で、時間を経るごとに変化が生まれます。
外装では、環境負荷の軽減に配慮して通常使用しているポリ塩化ビニルシートの使用を控え、木材の特長や質感を生かすため、天然オイルによる手仕上げや当社独自のレーザー技術による加工を行いました。
また、椅子の座面にはヒノキを含む素材を使用しています。
本製品のブランド名「TORCH」は「たいまつ」を意味します。
音・音楽を愛する人たちに楽器とともに過ごす時間のあたたかさを愉しんでいただきたい、楽器や音楽文化の灯(ともしび)となり未来を明るく照らしていきたい、という想いを込めて命名しました。
今回の製品開発により得られた知見や技術は、次世代の楽器づくりにも応用し、新しい価値を創造していきます。
「音楽生活をより愉しむためのサービスを展開」では、自社保有の研究開発技術をAPI(アプリケーションプログラミングインターフェイス)の形にした「Yamaha Music Connect API」を事業者向けに提供を開始しました。
当社の主要事業である楽器や音響機器などの製品・ソフト開発で蓄積した多様な技術を広く公開し、それらを音・音楽およびその周辺領域でモノ・コトを創造しようとされている多くの人たちに活用していただくことで、当社の既存事業以外の幅広いお客様に、新たな顧客体験を提供していきます。
「Yamaha Music Connect API」は、当社技術をAPIの形で提供するサービス群です。
当社が音・音楽を通して長年培ってきた技術とMIDIや楽譜変換などの楽譜制作に関連する技術をウェブAPIとして公開します。
公開するAPIに関しては、今後も新たな技術開発を加速し魅力的なAPIのラインアップを拡充していく予定です。
今後もさまざまなパートナーとの協業を通じて新たなソリューションを提供し、日常生活からビジネスまで、お客様が抱えているさまざまな音・音楽に関する課題解決を目指します。
「新たな感動体験を創造」では、演奏者の声でバスドラムが鳴るシステム「VXD」の開発に取り組んでいます。
VXDの開発が始まったのは、「RADWIMPS」のドラマーで現在はミュージシャンズ・ジストニアにより演奏活動を休止している山口智史氏が、慶應義塾大学に所属して自身の症状を研究する中で「声でバスドラムを鳴らせないか」と思い付き、ヤマハに声をかけていただいたことがきっかけです。
山口氏の要望に沿って音声信号処理やReal Sound Viewingの技術を組み合わせながらVXDの試作機が完成し、お客様と未来の音楽・楽器を一緒に考えるイベント「Future Tech Week」にて山口氏の演奏とともに初公開しました。
このステージは単なる技術公開の場ではなく、家族や友人、音楽関係者など、これまで支えてくれた人たちに向けて、山口氏が活動停止後初めてドラム演奏を届ける特別な場でもありました。
今後もこのような新たな感動体験を生み出すべく、さまざまなチャレンジを続けてまいります。
当社グループの研究開発体制は、楽器事業については当社楽器・音響事業本部、及びYamaha Guitar Group,Inc.の開発担当部門、音響機器事業については当社楽器・音響事業本部、NEXO S.A.、Steinberg Media Technologies GmbHの開発担当部門、その他の事業については当社電子デバイス事業部、ゴルフHS事業推進部及びヤマハファインテック株式会社の開発担当部門、全社横断のR&Dについては当社研究開発統括部が担う形で構成しております。
各セグメントにおける研究開発費の金額は以下の通りであります。
セグメントの名称研究開発費(百万円)楽器11,793音響機器10,818その他4,365合計26,977 当社グループの当連結会計年度末における特許及び実用新案の合計所有件数は2,012件であります。
当連結会計年度における主な成果をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(1) 楽器事業当セグメントでは、幅広い技術を融合し、個性際立つ商品を開発しております。
ピアノ関連では、ベーゼンドルファーの限定モデル「The Great Wave off Kanagawa(神奈川沖浪裏)」を開発しました。
このピアノは葛飾北斎の浮世絵「神奈川沖浪裏」をモチーフにした全世界16台限定のモデルで、ピアノの屋根の内側に描かれています。
プルシアンブルーの色彩テーマを継承し、赤色の署名やシリアルナンバー入りの真鍮プレートが特徴です。
ベースとなるベーゼンドルファーの人気モデル「214VC」同様、オーストリアの職人が丁寧に作り込んだピアノです。
このピアノは、2025年日本国際博覧会オーストリアパビリオンに展示されています。
電子楽器関連では、電子ピアノ「Clavinova(クラビノーバ)」の新製品として「CLP-800シリーズ」を開発しました。
新開発の音源チップにより、ピアノの音質と表現力が向上しました。
グランドピアノ内部の物理的な挙動をシミュレーションするアルゴリズムを導入し、多彩な音色変化を再現する「グランド・エクスプレッション・モデリング」が進化しました。
また、新音響システムでは、音を全方位に広く拡散するディフューザーやホーン構造を採用し、グランドピアノのような立体的な響きを再現します。
さらに、新「グランドタッチペダル」と改良された鍵盤により、ペダル操作感と演奏性が向上しました。
デザインも一新され、グランドピアノの前に座っているような感覚で演奏できます。
全モデルに搭載されたBluetooth®機能により、スマートデバイス内のオーディオデータを楽器のスピーカーから再生したり、当社の無料アプリ「スマートピアニスト」を活用し、ピアノ練習を幅広くサポートしたりすることができます。
また、バイノーラルサンプリングや聴覚保護機能も搭載し、快適な演奏体験を提供します。
また、電子キーボード「PSRシリーズ」の新製品「PSR-SX920」「PSR-SX720」(国内未発売)を開発しました。
「PSR-SX920」「PSR-SX720」は、SXシリーズ初の技術、Super Articulation2(S.Art2)を搭載しました。
S.Art2により、自然な楽器のアーティキュレーション(音と音のつなぎ方や切り方で、旋律に表情やニュアンスを与える演奏技法)を再現し、表現力豊かでリアルな楽器の特性をパフォーマンスに反映させることができます。
さらに、初搭載となるSuper Articulation Plus Voices(S.Art+)により、ボタン一つで異なる楽器のアーティキュレーションを切り替えることが可能です。
新しい無料アプリ「EXPANSION EXPLORER」は、アレンジャーワークステーションの体験を最大限に高めるツールです。
iOS、Android™、Windows、Macで、お気に入りの拡張コンテンツに素早くアクセス、検索し、プレビューすることができます。
カスタマイズされたおすすめ機能と簡単な管理で、新しいコンテンツの発見とインストールがこれまで以上に簡単になりました。
Yamaha Music Connectサービスでは、好きな楽曲を本物のアーティストと一緒に演奏しているかのような臨場感を味わいながら練習やセッションを楽しむことができる音楽アプリ「Extrack」および、AI合奏を楽しめるmacOS版アプリケーション「piano evoce β」を開発しました。
「Extrack」は音源分離機能を用いて、楽曲データをボーカル、ギター、ベース、ドラムなどの各楽器パートに分離し、音量調整やミュートが可能です。
これにより、自分が演奏する楽器の音だけを聴いて耳コピをしたり、他のパートと一緒に演奏したりすることができます。
また、コード解析機能によって、楽曲のコード進行を自動解析・表示し、楽曲の再生と同期してリアルタイムでコードを表示します。
さらに、再生速度変更機能やキー変更機能、A-Bリピート機能などが搭載されており、テンポを落として細かいフレーズの練習をしたり、歌いやすいキーに簡単に移調したりすることができます。
演奏者の視点で使いやすさを徹底的に追求し、最先端技術を誰もが気軽に楽しめるアプリにまとめました。
「piano evoce β」は、ユーザーが電子ピアノやキーボードを演奏すると、それに合わせてボーカルパートが追従再生される機能を提供します。
Mac内に保存された楽曲のコードを解析し、アプリケーション上に演奏コードを表示します。
ユーザーは鍵盤楽器とMacを接続し、楽曲データを選択すると、AI合奏技術により演奏に合わせてボーカルパートが追従再生され、自宅で気軽に合奏気分を味わうことができます。
管弦打楽器関連では、ジャンルの枠を超えてより自由な演奏を可能にするオールラウンダーモデルトランペット「YTR-8335RC」を開発しました。
「YTR-8335RC」は、奏者のニーズを満たす画期的な仕様を盛り込んだ、幅広い表現力と高い演奏性を兼ね備えるカスタムモデルです。
2枚取りで作られるベルは、細い部分(ベルステム)の板厚は薄くし、先端は厚みをもたせることで密度のあるパワフルなサウンドと快適な吹奏感を両立します。
さらに、2枚取りベルとして初めてフレンチビードを採用し、奏者への音のフィードバック効果を増しています。
「Xeno」 Artistモデルと同様の軽量化タイプのマウスピースレシーバーとリバース式抜差管の組み合わせにより、反応が良くスムースな吹奏感を生み出しているのに加えて、ヤマハトランペットとして初めて「脱着式主管支柱」を採用しました。
吹奏感や音色を自由に変化させられるので、ジャンルやその時々のシーン、好みに応じた使い分けが可能になります。
一体型バルブケーシングのボトムには、超軽量のフォスファーブロンズ製キャップを採用し、高音域における艶やかで力強く芯のある響きをもたらします。
ジャンルやシチュエーションの枠を超え、自由な演奏をもたらすオールラウンダーなトランペットです。
また、ギター関連では3種の新しいモデルを開発しました。
新たな演奏体験を提供する「TransAcoustic」技術搭載ギターの第2世代モデルであるトランスアコースティックギター「TAG3 C」は、従来のトランスアコースティックギターの機能をさらに進化させ、ギター本体はパワフルなストロークに応えるドレッドノートスタイルで、表板にシトカスプルース(単板)、側裏板にマホガニー(単板)を採用したカッタウェイモデルです。
改良したアクチュエーターをさらに1基増設(計2基)したことにより、今まで以上に高品位なエフェクト音と新機能「ルーパー」を実現しました。
エフェクトは、従来の「リバーブ」「コーラス」に「ディレイ」を加えた3種類が使用可能です。
「ルーパー」は、演奏を本体で録音・ループ再生できるもので、フレーズを重ねながら演奏もできるので、プレーヤーの創作意欲を掻き立てます。
専用アプリ「TAG Remote」を使えば、エフェクトの音質調整なども可能です。
さらに、Bluetooth®機能も新搭載しており、スマートデバイスと接続すれば、本体からオーディオ再生もできます。
「TAG3 C」は、音楽の創作プロセスである「聴く」「弾く」「創る」をギター1本で実現します。
また、アコースティックギターのフラッグシップモデルのコンサートスタイルとしてアコースティックギター「FS9」を開発しました。
2023年5月発売の「FG9」同様、歌の伴奏としてアコースティックギターを使用するシンガーソングライターの表現力の追求のために、妥協なく開発したフラッグシップモデルです。
パワフルなストロークに応えるドレッドノートスタイルの「FG9」に対し、「FS9」はコンパクトなコンサートスタイルで、特に指弾きに最適なギターです。
表板には希少木材「アディロンダック・スプルース」を採用し、音の太さと明瞭さを両立したサウンドを実現しています。
裏板は従来のFSボディシェイプよりも厚さを増し、ボディ全体から発する音の力強さを強化し、シンガーソングライターに理想の表現力を提供します。
さらに、634mmのスケールを採用し、やや丸みを持たせたV字ネック形状と合わせ、抜群の演奏性も実現しています。
ステージのプレーヤーを引き立てるシンプルさとフラッグシップらしい高級感を兼ね備えたデザインも特長です。
さらに、アコースティックギターのフラッグシップモデルにラインアップ追加したエレクトリックアコースティックギター「FG9 X」「FS9 X」を開発しました。
シンガーソングライターの表現力の追求のために妥協なく開発した「FG9」「FS9」をベースにしています。
ピックアップシステムには、従来のピックアップでは拾うことができなかったギターの音成分を集音する3Wayピックアップシステム「Atmosfeel(アトモスフィール)」を採用しました。
これにより、ステージ上でもアンプを通して、ギターの自然な生音を表現できるようになりました。
シンガーソングライターに理想の表現力を提供する「FG9」「FS9」のありのままのサウンドをラインアウトすることで、奏者に新たな演奏体験をもたらします。
なお、フィンガードラムパッド「FGDP-50/FGDP-30」とコンサート「だれでも第九」が、2024年度グッドデザイン賞を受賞しました。
また、エレキギターのコンセプトモデル「アップサイクリングギター」と、ヤマハ発動機株式会社と当社が共同制作した体験型インスタレーション「e-plegona(エプレゴナ)」が、ドイツのデザイン賞「Red Dotデザイン賞デザインコンセプト2024」を、電子ピアノ クラビノーバ「CSP-295」が、「Red Dotデザイン賞プロダクトデザイン2024」をそれぞれ受賞しました。
Red Dotデザイン賞は2011年から14年連続での受賞となりました。
さらに、当社の技術成果である「FM音源の実用化と普及」が、一般社団法人電気学会の第18回電気技術顕彰「でんきの礎」として顕彰されました。

(2) 音響機器事業当セグメントでは、社会の変化にも対応しながら、多様なニーズに応える商品を開発しております。
音楽制作・配信機器関連では、ステージ用途や楽曲制作・ライブ配信向けのダイナミックマイクロフォン「YDMシリーズ」を開発しました。
「YDM707」は、広い周波数帯域を捉え、音を拾う方向を絞ることで正面の音源にフォーカスし、不要な背景音を拾いにくいスーパーカーディオイド型のマイクロフォンカプセルを採用しています。
「YDM505」「YDM505S」は、力強い中高域を持ち、ハンドマイクで使用する際もマイク位置の調整などのしやすい、やや広めの指向性を持つカーディオイド型を採用しています。
これら「YDMシリーズ」は、カスタム設計のマイクロフォンカプセルを搭載することで、精確でクリアなサウンドを実現し、クリエーターの意図した“声”を支えます。
Steinberg Media Technologies GmbHは、業務用デジタル・オーディオ・ワークステーションソフトウェア「Nuendo 14」を開発しました。
「Nuendo 14」は、映画やテレビなどで背景音を自動的に減衰させることで台詞の明瞭度を向上させるABA(Adaptive Background Attenuation)機能や、ワークフローを革新する多言語対応のAIを駆使したADR(Automated Dialogue Replacement)音声テキスト変換機能といった30以上の新機能により、ポストプロダクションやゲームオーディオ制作のワークフローをアップグレードし、業界の新たなスタンダードを確立します。
業務用音響機器関連では、当社デジタルミキサーやプロセッサーとの組み合わせに最適なI/Oラック「Rio3224-D3」「Rio1608-D3」を開発しました。
「Rio3224-D3」「Rio1608-D3」は、ユーザーからの要望の多かったヘッドホン端子でのモニター機能に対応するとともに、前モデルから消費電力を16%削減し、空冷経路の再設計によりファン騒音を低減し、静音性が大きく向上しました。
音質面では、より低いノイズレベルとより広いダイナミックレンジを実現し、空冷経路の再設計によりファン騒音を低減し、静音性が大きく向上することで、アーティストやサウンドエンジニアが意図したサウンドを聴き手に届けることをサポートします。
プロオーディオ製品を使用した音響システムの設計、制御、管理を行う統合プラットフォームソフトウェア「ProVisionaireシリーズ」のラインアップとして、音響設備を提案する法人・個人のためのWebブラウザベースのルームプランニングソフトウェア「ProVisionaire Plan」を開発しました。
「ProVisionaire Plan」は、遠隔会議用システム「ADECIA(アデシア)」に対応し、会議室のサイズや要件を入力するだけで、最適なマイクロフォンやスピーカーの機器リストやレイアウト図、3Dグラフィックを自動作成、音響の専門知識を必要とせず誰でも簡単に会議音響設備の設計・提案が可能となります。
様々なニーズに柔軟に応えるべく今後もさらなるアップデートを予定しています。
ネットワーク技術分野では、遠隔会議用システム「ADECIA(アデシア)」の拡充ラインナップにDante/PoE対応天井設置型のスピーカーシステム「VXC2P」を開発し、音響とネットワークを組み合わせたソリューションを強化しました。
「VXC2P」は、Dante/PoEに対応し、音声信号の伝送と電力供給を1本のLANケーブルで行えます。
160°の広い指向角度を持ち、従来のラインアレイスピーカー「VXL1-16P」と選び分けることで、近年ニーズが高まっている「部屋を分けて使う」「広く使う」といったレイアウト変更が可能な会議室にも柔軟に対応します。
さらに、室内のマイクロフォンと組み合わせ天井から音を届ける補助拡声用途としても活用でき大規模な部屋でも「話者の声が通りづらい」「後方席に声が届きにくい」といった課題を解決します。
なお、ライブストリーミングマイクロフォン「AG01」とヘッドホン「YH-5000SE」が、ドイツのデザイン賞「Red Dotデザイン賞プロダクトデザイン2024」を受賞しました。
さらに、ヘッドホン「YH-5000SE」は、「アジアデザイン賞2024」で「Bronze Award(銅賞)」を受賞しました。
また、ハイエンドヘッドホンアンプ 「HA-L7A」が、ドイツのデザイン賞「iFデザインアワード2025」を受賞しました。
「SoundUD」対応サービス「おもてなしガイド」が、総務省「情報アクセシビリティ好事例2023」に選定されました。
「情報アクセシビリティ好事例2023」は、総務省が新たな取り組みとして情報アクセシビリティに優れた事例を選定するもので、同サービスが緊急時での聴覚障害者や外国人などへのスマートフォンを介した有効な情報伝達手段であることや、当社が同対象者との共同実証やコンソーシアムと協働した社会実装に取り組んでいることなどが評価されました。
(3) その他の事業電子デバイス事業関連では、AIを活用した革新的な車室音響最適化技術「Music:AI」を開発しました。
「Music:AI」は3つの技術で構成されています。
「for Cabin」では、AIが車種ごとに異なる車室空間の音響特性に合わせた最適な音響パラメータを短時間で導き出し、今まで到達できなかった音質の追求を実現します。
「for Music」では、AIが楽曲に合わせた音響パラメータをリアルタイムで最適化します。
ドライバーの音質調整操作を不要にすることで安全運転にも貢献します。
「for Person」では、AIとのインタラクションを通して一人一人の好みに合わせた音響パラメータを提供し、パーソナライズされた音響を提供します。
「Music:AI」により、従来の手法では困難だった高度な音響最適化を実現することで、これまでにない音楽体験を提案します。
また、三菱自動車工業株式会社と共同開発したヤマハブランドオーディオが、クロスオーバーSUV「アウトランダー」の新モデルに採用されました。
最上級グレードには「Dynamic Sound Yamaha Ultimate」(12スピーカー)が、その他のグレードには「Dynamic Sound Yamaha Premium」(8スピーカー)が搭載されます。
「アウトランダー」の商品コンセプトである「威風堂堂」を体現する音響空間を目指し、躍動感があり太く歯切れのよい低域と透明感のある美しい中高域によりアーティストが目の前にいるようなリアルで臨場感のあふれるサウンドを実現します。
「Dynamic Sound Yamaha Ultimate」では、スピーカーに高性能のオリジナル振動板・磁気回路を使用しています。
さらに、お客様の好みや気分に応じて選べる4つのサウンドタイプを用意するなど最高の音楽体験を提供します。
ゴルフ事業関連では、独自の新技術を搭載したゴルフクラブ「INPRES DRIVESTAR」とレディースモデル「INPRES DRIVESTAR For Ladies」を開発しました。
ドライバーは、三菱ケミカルとの共同開発による革新的な「OCTA ANGLE CARBON FACE」を採用しました。
従来の4軸や6軸を超える8軸積層カーボンフェースは、広範囲における強度が向上したことでフェースのどの部分で打っても高い初速を可能にします。
さらに、軽量カーボンクラウンとフェースによって生じた余剰重量を重心設計に利用し、安定したショットを支援する「Counterweight System」を導入しました。
アイアンでは、「3Point Resonance Technology」による反発効率の最大化と、高い強度と粘り強さを持つ新素材「X37」を採用した精密鋳造による1.1mmの極薄ソールの相乗効果により、打点の反発性能を向上させています。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当連結会計年度の設備投資については、設備の更新改修を中心に総額で19,959百万円の投資を実施しました。
セグメントごとの内訳は、以下のとおりであります。
セグメントの名称投資額(百万円)楽器14,610音響機器3,664その他1,685 (注)有形固定資産及び使用権資産の支出を伴う増加額を設備投資額としております。
なお、当連結会計年度における有形固定資産、無形資産及び使用権資産の増加額は24,490百万円であります。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
(1) 提出会社(2025年3月31日現在)事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)有形固定資産使用権資産合計土地(面積千㎡)建物機械及び装置その他本社(浜松市中央区他)楽器音響機器統括業務施設及び研究開発施設2,599(426)19,8287344,2043627,4031,854天竜工場(浜松市中央区)その他自動車用内装部品、FA機器の製造設備等371(187)1,633152445-2,60363掛川工場(静岡県掛川市他)楽器ピアノの製造設備1,378(303)2,0591,49762135,559549豊岡工場(静岡県磐田市他)楽器音響機器その他電子楽器・管弦打楽器・業務用音響機器の製造設備及び電子デバイスの研究開発施設等2,065(193)2,2712,0821,126987,643772営業事業所(神奈川県横浜市他)楽器音響機器事務所及び店舗7,417(6)18,3181611,62940327,930185リゾート施設(静岡県袋井市他)その他宿泊施設等890(1,796)932251,003932,945-
(2) 国内子会社(2025年3月31日現在)会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)有形固定資産使用権資産合計土地(面積千㎡)建物機械及び装置その他㈱ヤマハミュージックジャパン 本社他(神奈川県横浜市他)楽器音響機器事務所及び店舗49
(2)2,46579204,1957,639923ヤマハファインテック㈱本社工場(浜松市中央区)その他その他の製造設備-(-)2971,165169491,682289 (3) 在外子会社(2025年3月31日現在)会社名事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(百万円)従業員数(名)有形固定資産使用権資産合計土地(面積千㎡)建物機械及び装置その他YamahaCorporationof America本社(米国カリフォルニア州ブエナパーク市他)楽器音響機器事務所128(82)1,516-1823562,183456Yamaha Music Europe GmbH本社(独国シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州他)楽器音響機器事務所805(102)1,034-7411,8454,427739天津雅馬哈電子楽器有限公司本社工場(中華人民共和国天津市)楽器楽器の製造設備-(-)16237522781,656853杭州雅馬哈楽器有限公司本社工場(中華人民共和国浙江省杭州市)楽器楽器の製造設備-(-)1,8562,044834394,4231,650雅馬哈電子(蘇州)有限公司本社工場(中華人民共和国江蘇省蘇州市)楽器音響機器楽器・音響機器の製造設備等-(-)1,0991,0134811122,706701PT.YamahaMusicManufacturingAsia本社工場(インドネシア共和国西ジャワ州ブカシ県)楽器音響機器楽器・音響機器の製造設備-(-)7321,1811,2651,0344,2151,598PT.YamahaMusicalProductsIndonesia本社工場(インドネシア共和国東ジャワ州パスルアン県)楽器楽器の製造設備-(-)9701,1582363762,741983
(注) 1 帳簿価額は、建設仮勘定を除いた残高であります。
2 有形固定資産のその他は、構築物、車両運搬具、工具、器具及び備品であります。
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
当社グループにおいて2026年3月期に計画しているセグメントごとの設備投資の新設、拡充の概要は次のとおりであります。
セグメントの名称計画金額(百万円)目的楽器9,500製造設備及び営業施設の新設及び更新等音響機器4,500製造設備及び営業施設の新設及び更新等その他1,000製造設備の新設及び更新、研究開発等合計15,000
(注) 1 上記計画に伴う今後の所要資金15,000百万円は、主として、自己資金で賄う予定であります。
2 上記以外に経常的な設備の更新のための売廃却を除き、重要な売廃却はありません。
3 翌連結会計年度からの報告セグメントの変更に伴い、変更後の報告セグメントによって記載しております。
従来「その他」に含めていた電子デバイス事業を「音響機器」に含めております。
研究開発費、研究開発活動26,977,000,000
設備投資額、設備投資等の概要1,685,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況43
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況18
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況7,837,409
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
非正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、投資株式に関して、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する、という合理性のある場合のみ、保有することを基本方針としております。
当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する、という合理性のある場合とは、重要な協力関係にある企業、取引先企業、金融機関等との安定的な関係を継続することにより、当社のブランド価値を高める、持続的な成長を支える、強固な財務基盤を確実なものとする、ことを指します。
そのため、純投資目的で保有する投資株式はありません。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 個々の政策保有株式の合理性については、保有目的が適切か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか等を取締役会で定期的、継続的に検証し、検証結果に基づき政策保有株式の縮減を進めております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(百万円)非上場株式32651非上場株式以外の株式644,998 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式---  (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式123非上場株式以外の株式531,065 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)ヤマハ発動機㈱28,928,37046,928,370当社と共通の「ヤマハ」ブランドを使用しており、「合同ブランド委員会」、「ヤマハブランド憲章」、「合同ブランド規程」を設け、様々な取組みを共同で実施するとともに、株式の保有を通じ、双方の持続的成長に向けた取組みを適切にモニタリングしております。
当社は、このようなモニタリング・協力関係を構築することにより、「ヤマハ」ブランド価値の維持・向上を図ることが、当社の中長期的な企業価値向上に資すると考えているため。
有34,48266,802AudinateGroup Limited 6,289,3086,289,308音響機器事業における安定的な取引関係を維持継続するため無3,67012,986㈱しずおかフィナンシャルグループ2,441,0642,441,064取引金融機関として、安定的な関係を維持継続するため有3,9613,532㈱三井住友フィナンシャルグループ(注)4534,906222,802取引金融機関として、安定的な関係を維持継続するため有2,0291,984㈱みずほフィナンシャルグループ154,575230,575取引金融機関として、安定的な関係を維持継続するため有626702㈱三菱UFJフィナンシャル・グループ113,280169,880取引金融機関として、安定的な関係を維持継続するため有227264MS&ADインシュアランスグループホールディングス㈱-924,723-有-7,520
(注) 1 「-」は、当該銘柄を保有していないことを示しております。
2 開示対象となる上場株式が60銘柄に満たないため、保有している全ての上場銘柄を記載しております。
3 定量的な保有効果についての具体的な記載は困難であります。
保有の合理性は、「a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容」に記載の通り検証しております。
4 (株)三井住友フィナンシャルグループは、2024年10月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割しております。
みなし保有株式該当事項はありません。
d.銘柄数及び貸借対照表計上額と資本合計(連結)に対する比率の推移 決算年月2021年3月2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月銘柄数(銘柄)4645444038貸借対照表計上額の合計額(百万円)110,94661,22972,79994,44645,650資本合計(連結)に対する比率(%)27.914.715.918.510.1 ③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。
⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社32
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社651,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社6
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社44,998,000,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社31,065,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社113,280
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社227,000,000
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社MS&ADインシュアランスグループホールディングス㈱
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社取引金融機関として、安定的な関係を維持継続するため
当該株式の発行者による提出会社の株式の保有の有無、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
(2025年3月31日現在)
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)東京都港区赤坂一丁目8番1号 赤坂インターシティAIR104,75123.12
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号40,0098.83
株式会社静岡銀行(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)静岡県静岡市葵区呉服町一丁目10番地(東京都港区赤坂一丁目8番1号 赤坂インターシティAIR)22,5764.98
住友生命保険相互会社(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行)東京都中央区八重洲二丁目2番1号(東京都中央区晴海一丁目8番12号)21,9004.83
日本生命保険相互会社(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)東京都千代田区丸の内一丁目6番6号(東京都港区赤坂一丁目8番1号 赤坂インターシティAIR)15,0063.31
ヤマハ発動機株式会社静岡県磐田市新貝2500番地14,0803.11
バンク オブ ニューヨーク ジーシーエム クライアント アカウント ジェイピーアールディ アイエスジー エフイー-エイシー(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)PETERBOROUGH COURT 133 FLEET STREET LONDON EC4A 2BB UNITED KINGDOM(東京都千代田区丸の内一丁目4番5号)10,7902.38
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505301(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟)9,5682.11
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)ONE CONGRESS STREET, SUITE 1, BOSTON, MASSACHUSETTS(東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟)7,9291.75
ジェーピー モルガン チェースバンク 385864(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)25 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM(東京都港区港南二丁目15番1号 品川インターシティA棟)7,1331.57計-253,74756.00
(注) 1 上記の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は次のとおりであります。
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)104,751千株 株式会社日本カストディ銀行(信託口)40,009千株 2 上記のほか当社所有の自己株式77,914千株があります。 3 2024年6月6日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、ブラックロック・ジャパン株式会社及びその共同保有者7社が2024年5月31日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりであります。当社は2024年10月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っておりますが、下記の所有株式数につきましては株式分割前の株式数を記載しております。
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)ブラックロック・ジャパン株式会社東京都千代田区丸の内一丁目8番3号3,5851.91アペリオ・グループ・エルエルシー米国 カリフォルニア州 サウサリート市 スリー・ハーバー・ドライブスイート2043540.19ブラックロック(ネザーランド)BVオランダ王国 アムステルダム HA1096 アムステルプレイン 11870.10ブラックロック・ファンド・マネージャーズ・リミテッド英国 ロンドン市 スログモートン・アベニュー 127900.42ブラックロック・アセット・マネジメント・アイルランド・リミテッドアイルランド共和国 ダブリン ボールスブリッジ ボールスブリッジパーク 2 1階3140.17ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・ストリート 4001,5790.84ブラックロック・インスティテューショナル・トラスト・カンパニー、エヌ.エイ.米国 カリフォルニア州 サンフランシスコ市 ハワード・ストリート 4008990.48ブラックロック・インベストメント・マネジメント(ユーケー)リミテッド英国 ロンドン市 スログモートン・アベニュー 121990.11計-7,9114.22 4 2024年6月6日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、三井住友信託銀行株式会社及びその共同保有者2社が2024年5月31日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができない部分については、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりであります。当社は2024年10月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っておりますが、下記の所有株式数につきましては株式分割前の株式数を記載しております。
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)三井住友信託銀行株式会社東京都千代田区丸の内一丁目4番1号5460.29三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社東京都港区芝公園一丁目1番1号4,4092.35日興アセットマネジメント株式会社東京都港区赤坂九丁目7番1号6,7843.62計-11,7416.27 5 2024年8月22日付で公衆の縦覧に供されている大量保有報告書の変更報告書において、野村證券株式会社及びその共同保有者3社が2024年8月15日現在で以下の株式を所有している旨が記載されているものの、当社として2025年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、当該報告書の内容は以下のとおりであります。当社は2024年10月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っておりますが、下記の所有株式数につきましては株式分割前の株式数を記載しております。
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)野村證券株式会社東京都中央区日本橋一丁目13番1号10.00ノムラ インターナショナル ピーエルシー1Angel Lane, London EC4R 3AB, United Kingdom8170.45ノムラ セキュリテーズ インターナショナルWorldwide Plaza 309 West 49th StreetNew York, New York 10019-7316--野村アセットマネジメント株式会社東京都江東区豊洲二丁目2番1号14,4527.98計-15,2718.44
株主数-金融機関42
株主数-金融商品取引業者31
株主数-外国法人等-個人158
株主数-外国法人等-個人以外403
株主数-個人その他34,093
株主数-その他の法人272
株主数-計34,999
氏名又は名称、大株主の状況ジェーピー モルガン チェースバンク 385864(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)
株主総利回り1
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
会社法第155条第7号による取得 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式2,3422,711,800当期間における取得自己株式9799,425 (注)1 当期間における取得自己株式には、2025年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによる株式数は含めておりません。
2 当社は2024年10月1日を効力発生日として普通株式1株に対して3株の割合をもって株式分割を行っており、当事業年度における取得自己株式数は、当該株式分割による調整後の株式数を記載しております。
会社法第155条第13号による取得 区分株式数(株)価額の総額(円)当事業年度における取得自己株式43,800-当期間における取得自己株式146,400- (注)1 譲渡制限付株式報酬として割り当てた普通株式の一部を無償取得したものです。
2 当社は2024年10月1日を効力発生日として普通株式1株に対して3株の割合をもって株式分割を行っており、当事業年度における取得自己株式数は、当該株式分割による調整後の株式数を記載しております。