財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-19
英訳名、表紙Nissan Securities Group Co., Ltd.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役社長 二 家 英 彰
本店の所在の場所、表紙東京都中央区銀座六丁目10番1号
電話番号、本店の所在の場所、表紙(03)6759-8705(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIJapan GAAP
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2 【沿革】
2005年4月持株会社体制移行のため、株式移転の方法により岡藤ホールディングス株式会社を設立、ジャスダック証券取引所に株式をテクニカル上場。
2010年4月ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所JASDAQに上場。
2013年7月大阪証券取引所と東京証券取引所が株式現物市場を統合したことに伴い、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。
2015年6月岡藤ホールディングス株式会社が、監査等委員会設置会社に移行。
2018年5月岡藤ホールディングス株式会社が、日産証券株式会社との間で資本業務提携契約を締結。
同契約に基づく第三者割当を実施。
2019年2月日産証券株式会社との間で、経営統合に向けての検討を開始するための基本合意書を締結。
2020年5月日産証券株式会社との間で、2020年10月1日を効力発生日とする経営統合契約及び株式交換契約を締結。
2020年10月岡藤ホールディングス株式会社を株式交換完全親会社、日産証券株式会社を株式交換完全子会社とする株式交換により経営統合。
商号を岡藤日産証券ホールディングス株式会社に変更。
2021年10月東京都中央区にNSシステムズ株式会社(システム保守運用・データセンター管理業務、連結子会社)を設立。
2021年12月日産証券株式会社より日産管理顧問股份有限公司(台湾台北市、非連結子会社)の全株式を取得。
2021年12月日産証券株式会社より日産証券システムソリューションズ株式会社(現・NS FinTech株式会社、連結子会社)の全株式を取得。
2022年3月東京都中央区にNSトレーディング株式会社(自己売買取引、連結子会社)を設立。
2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場へ移行。
2022年7月商号を日産証券グループ株式会社に変更。
2023年9月本社を東京都中央区銀座(GINZA SIX)に移転。
2024年1月徳島インベストメント株式会社(現・日産証券インベストメント株式会社。
金融商品仲介業、連結子会社)の全株式を取得。
事業の内容 3 【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(日産証券グループ株式会社)、当社の親会社である株式会社NSHD、連結子会社7社、非連結子会社1社により構成されております。
主として金融商品取引及び商品先物取引の受託及び自己売買を行う「金融商品取引業等」に係る事業を行っております。
連結子会社は金融商品取引業・商品先物取引業を主力事業とする「日産証券株式会社」、金融商品仲介業を行う「日産証券インベストメント株式会社」、情報配信サービス及び法人顧客へのマージンファイナンス(貸金業)を主力事業とする「日産証券ファイナンス株式会社」、日産証券ファイナンス株式会社の子会社でファンド事業を行う「NSファンディング合同会社」及び当社グループのシステムの運用保守等を主な事業とする「NSシステムズ株式会社」並びに「NSトレーディング株式会社」、「岡藤商事株式会社」の7社となります。
当社は純粋持株会社として、グループ会社の経営指導及び管理を行っております。
当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。
(事業系統図) (注)1 岡藤商事株式会社は2022年9月30日開催の臨時株主総会にて解散決議を行い、現在、清算手続を行っております。
   2 日産証券ファイナンス株式会社は、2025年5月1日付でNS FinTech株式会社に商号変更しております。
3 2025年3月27日開催の当社取締役会において、2025年7月1日(予定)をもって日産証券ファイナンス株式会社(現 NS FinTech株式会社)を存続会社、NSトレーディング株式会社を消滅会社とする吸収合併を行うことを決議しております。
4 上記の他に親会社1社(株式会社NSHD)があります。
5 上記の他に非連結子会社1社(日産管理顧問股份有限公司)があります。
      また、主要な連結子会社である「日産証券株式会社」では、株式・投資信託の売買、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)・取引所為替証拠金取引(くりっく365)、先物・オプション等のデリバティブ取引、商品先物取引などを個人のお客様及び国内外の法人顧客を対象にご提供するほか、貴金属販売事業として、金地金等の販売・買取や純金積立などを行っております。
主要な連結子会社である日産証券株式会社の事業系統図は以下のとおりであります。
(日産証券株式会社の事業系統図) なお、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
関係会社の状況 4 【関係会社の状況】
名称住所資本金(千円)主要な事業内容議決権の所有(又は被所有)割合(%)関係内容(親会社)株式会社NSHD東京都渋谷区1,001有価証券の保有及び運用等被所有59.25当社役員中1名がその役員を兼任しております。
(連結子会社)日産証券株式会社
(注)1、4東京都中央区1,500,000金融商品取引業商品先物取引業100.00①役員の兼任当社役員中4名がその役員を兼任しております。
②業務提携等経営支援業務に関する契約を締結しております。
(連結子会社)日産証券インベストメント株式会社東京都中央区4,000金融商品仲介業100.00―(連結子会社)日産証券ファイナンス株式会社
(注)5東京都中央区35,000情報配信サービス業貸金業100.00―(連結子会社)NSファンディング合同会社東京都中央区1,000ファンド事業匿名組合の組成100.00(100.00)―(連結子会社)NSシステムズ株式会社東京都中央区25,000システムの運用保守等100.00業務提携等システム管理業務に関する契約を締結しております。
(連結子会社)NSトレーディング株式会社
(注)6東京都中央区15,000―100.00―(連結子会社)岡藤商事株式会社
(注)7東京都中央区50,000―100.00当社役員中1名がその役員を兼任しております。

(注)1 特定子会社に該当しております。
2 有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。
3 議決権の所有割合の括弧内の数字(内書き)は、間接所有割合を記載しております。
4 日産証券株式会社につきましては、営業収益(連結会社相互間の内部売上高を除く。
)の連結営業収益に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等 日産証券株式会社 (1) 営業収益7,208,301千円
(2) 経常利益717,566千円 (3) 当期純利益247,586千円 (4) 純資産額10,798,334千円 (5) 総資産額131,650,912千円 5 日産証券ファイナンス株式会社は、2025年5月1日付でNS FinTech株式会社に商号変更しております。
6 NSトレーディング株式会社は、2025年7月1日付で日産証券ファイナンス株式会社(現 NS FinTech株式会社)を存続会社、NSトレーディング株式会社を消滅会社とする吸収合併により消滅する予定であります。
7 岡藤商事株式会社は、2022年9月30日付で解散し、当連結会計年度末現在、清算手続き中であります。
従業員の状況 5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況2025年3月31日現在 セグメントの名称従業員数(人)連結会社合計274
(注)1 当社グループは、「金融商品取引業等」の単一セグメントであるため、全連結会社の従業員数を記載しております。
2 従業員数は就業人員数であります。
3 従業員数減少の主な理由は、通常の自己都合退職並びにグループ会社の組織再編に伴う減員によるものであります。

(2) 提出会社の状況2025年3月31日現在 従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)846.64.48,104,304
(注)1 従業員数は就業人員数であります。
2 当社は持株会社であり、「金融商品取引業等」の単一セグメントであるため、セグメント別の従業員数は記載しておりません。
(3) 労働組合の状況当社グループにおいて労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異当社グループの管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異は以下のとおりです。
女性管理職比率(%)男性育児休業取得率(%)男女間賃金格差(%)全労働者正規雇用労働者非正規雇用労働者提出会社-----日産証券株式会社1.7100.057.358.432.8連結会社1.6100.056.958.132.1
(注)1 「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第2条第5号に規定されている連結会社を対象としております。
2 女性管理職比率については「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したもので2025年4月1日現在の比率となります。
3 男性育児休業取得率については「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
4 日産証券株式会社から連結子会社への出向者は出向先の従業員として集計しております。
5 提出会社の従業員のうち、日産証券株式会社との兼務出向者は出向元の従業員として集計しております。
6 提出会社の各指標については対象となる社員がいないため、算出しておりません。
7 男性育児休業取得率の集計対象期間は2024年4月1日から2025年3月31日までとなります。
8 男女間賃金格差の集計対象期間は2024年4月1日から2025年3月31日までとなります。
女性管理職比率については、低い水準にとどまっておりますが、総合職における女性比率が低いことが主な理由としてあげられます。
今後は採用した労働者に占める女性労働者の割合の向上に取り組むとともに、女性の一般職から総合職への職制転換を促進することで当該比率の向上に努めてまいります。
男性の育児休業取得率については100%となっており、対象者全員が育児休業を取得しております。
これは育児休業に対する給与補償制度の導入や男性社員の育児休業取得に対する意識向上を推進したことによるものです。
今後も性差に関係なく育児休業を取得しやすい職場環境の整備、取得率の向上に努めてまいります。
男女間賃金格差については、当社グループの賃金体系では年齢、性別等に関係なく、同一の役職、職責、職務に対しては同一の賃金を支払うこととなっておりますので、実質的な賃金格差はございません。
しかしながら、現状では女性については一般職(事務職)が多く、低位役職者が多いことや総合職における女性比率が低く高位役職者が少ないことなどから、相対的に女性の給与水準が低くなる傾向にございます。
今後は総合職における女性比率の向上や女性の高位役職者の増加を図ることで、相対的な賃金格差の解消にも努めてまいります。
① 総合職における女性比率の推移 総合職総数女性総合職数女性比率2024年3月期240177.1%2025年3月期217177.8% ② 採用した労働者に占める女性労働者の割合 採用人数女性採用数割合2024年3月期17529.4%2025年3月期16318.8% ③ 一般職から総合職への職制転換した者 職制転換者数期末一般職数2024年3月期1172025年3月期017
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の基本方針・経営戦略等当社は、持株会社として限られた経営資源をグループ傘下の各企業へ効率的に投入することで、利益の最大化・株主価値の極大化を図ることを経営目標として掲げております。
この経営目標を実現するため、以下の経営方針を定め、グループ各社への浸透を図っております。
(経営方針)① お客様との強固な信頼関係の構築により、長期にわたりお客様と共に持続的な成長をする。
② 健全な市場仲介機能の役割を果たすことで、市場・社会の発展に貢献する。
③ 時代・環境変化に即し、常に進化・成長する企業体を目指す。

(2) 目標とする経営指標① 株主還元株主への利益還元にあたっては、株主価値の最大化、資本効率の向上を意識しつつバランスの取れた配当の実施と内部留保による財務体質強化を総合的に勘案し、自己株式取得を含めた連結ベースでの配当性向(総還元性向)60%以上を目標としてまいります。
② 株主資本の有効活用当社グループは、経営の効率化と機動性を発揮し、経営体質を強化するために持株会社体制を採用しております。
グループ経営にあたっては、株主資本の有効活用を意識し、グループ会社間における経営資源の効率的配分や事業ポートフォリオの最適化を通じて事業基盤のさらなる強化を図ってまいります。
(3) 経営環境及び対処すべき課題当社グループは金融商品取引業及び商品先物取引業を中核事業とし、国内外の証券、商品、為替、金利等の金融マーケットにおける市場仲介機能を担う投資・金融サービス企業であります。
金融マーケットは政治、経済、社会情勢を受けて常に変動するものであり、当社グループを取巻く経営環境は、その動向に大きな影響を受ける傾向にあると言えます。
欧州・中東地域における戦争の長期化及び激化やアジア地域における国家間の利害衝突、領土問題など、世界中で地政学的リスクが益々高まりを見せ、そして拡大していく傾向にあり、これらが政治、経済などの先行きをより一層不透明なものとしております。
また、食料、原材料、エネルギーなどの価格上昇による物価高騰が恒常化しつつあり、個人の消費生活にも顕著な影響を及ぼすなど、社会全体が大きな変革期を迎えつつあります。
当社グループはいかなる経営環境の変化にも迅速かつ柔軟に対応すべく、お客様との信頼関係を構築し、健全な市場仲介機能を果たすことで、市場・社会の発展に貢献しつつ、持続的な成長を図っていくことを経営の基本方針としております。
この経営方針の下、以下を対処すべき課題として認識し、企業価値のさらなる向上に取り組んでまいります。
① 顧客本位の業務運営の推進金融商品取引業者及び商品先物取引業者として、お客様との信頼関係を構築するため顧客本位の業務運営をより一層推進し、お客様の資産運用ニーズに適う質の高い金融サービスを提供してまいります。
② サステナビリティ経営の遂行経営資本の中核たる人的資本の充実化を通じて、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長を両立させるためのサステナビリティ経営を遂行いたします。
③ コーポレートガバナンスの維持及び強化金融機関として求められるコンプライアンスはもちろんの事、サイバーセキュリティ対策や情報セキュリティ対策にも万全を期し、企業の信頼性向上のためのコーポレートガバナンスの維持及び強化に努めてまいります。
④ 経営基盤・事業基盤の拡充相場動向に左右されない企業体質を構築するため、顧客基盤の拡大、業務の集約と効率化、M&Aによる事業拡大等により、経営基盤・事業基盤の拡充を図ってまいります。
⑤ 金融サービスの付加価値向上マルチチャネル、マルチプロダクト、金関連商品の優位性等による他社との差別化、ITを駆使した法人ビジネスの展開等により、金融サービスの付加価値向上に努めてまいります。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものとなります。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理当社グループは、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長の両立を図るため、中核事業である金融商品取引業及び商品先物取引業における市場仲介者としての重要な役割を認識し、業務の健全かつ適正な運営を確保することで、お客様やステークホルダーとの永続的な共存共栄関係を構築する事を重要な経営課題の一つであると捉えております。
こうした考えの下、サステナビリティに関する諸課題への取り組みの一環として、2023年3月22日付でサステナビリティ基本方針を定めました。
当社グループのサステナビリティ基本方針は、以下の当社ウェブサイトに掲載しております。
https://www.nissansec-g.co.jp/sustainability/また、当社では、サステナビリティ委員会規程を定め、当社グループのサステナビリティへの取り組みを推進し、経営資本の中核たる人的資本の充実化、企業の信頼性向上のためのコーポレート・ガバナンス強化、人権尊重を通じ、持続的な社会実現への貢献と企業価値の向上を図ることを目的として、サステナビリティ委員会を設置しております。
サステナビリティ委員会は代表取締役社長が委員長(議長)を務めることとし、社外取締役が委員の過半数を占めております。
そのため、経営から独立した視点からサステナビリティに関するリスク及び機会の識別、評価、管理を行うことができ、高い客観性が確保されたリスク管理体制となっております。
また、グループ全体としての取り組みを推進すべく、グループ子会社の社外取締役や業務執行取締役についても、オブザーバーとして参加する形としております。
サステナビリティ委員会はグループ各社のサステナビリティに関する以下の事項について協議を行い、取締役会に対して、定期的に報告及び提言を行っております。
① グループ各社のサステナビリティに関するリスク及び機会の識別、評価、管理、監視② グループ各社のサステナビリティに関する戦略の策定、遂行 ③ グループ各社のサステナビリティに関する指標及び目標の策定、管理④ グループ各社のサステナビリティに関する方針及びマテリアリティ(重要課題)の策定、管理⑤ グループ各社のサステナビリティに関する事項の社内外への周知⑥ その他上記に付帯する事項 サステナビリティ委員会は必要に応じて当社グループの役職員等に委員会の業務遂行に必要な協力を求めることができる権限を有しており、当社及び子会社の各部署・委員会等と連携の上、その業務を行っております。
さらに主要子会社の日産証券株式会社ではリスク管理委員会及びコンプライアンス委員会を定期的に開催し、システム、情報セキュリティ、財務、労務、コンプライアンス等の観点からリスクの評価・管理を行っております。
両委員会の協議内容及び対応等については、サステナビリティ委員会及び取締役会に共有されております。
当社グループの事業を取り巻く様々なリスク及び機会については、取締役会にて識別、評価、管理を行っておりますが、特にサステナビリティに関するリスク及び機会の識別、評価、管理については、サステナビリティ委員会で事前に詳細な協議を行い、取締役会に対して報告や議案の提出を含む提言を行っております。
当社の取締役会はサステナビリティ委員会で協議・決議された内容の報告や提言を受け、当社グループのサステナビリティに関するリスク・機会への対応方針や様々な施策の実行についての審議及び決議を行うとともに、進捗状況のモニタリング、問題点及び改善点の把握、改善策の検討、実施等のPDCAサイクルによって、リスク管理体制のさらなる強化に努めております。
また、当社のサステナビリティ基本方針では社員の持つ能力を企業にとっての重要な経営資本と捉え、すべての社員が健康で安全にその能力を発揮できる職場環境を整備するとともに、その価値の持続的な向上に取り組むことを一つの方針としており、人的資本の流出や計画通りに有能な人財の確保が進まなくなることによるリスクの低減に努めております。
2025年3月期における、サステナビリティに係るサステナビリティ委員会及び取締役会の開催状況は以下のとおりであります。
なお、いずれも委員又は取締役の出席率は100%となっております。
日付会議名議題及び審議内容委員又は取締役の出席状況2024年4月24日サステナビリティ委員会・「サステナビリティに関する考え方及び取組」に関する進捗確認・顧客本位の業務運営の推進・人的資本経営の遂行・コーポレート・ガバナンスの維持及び強化出席委員6名(出席率100%)オブザーバー4名2024年5月23日サステナビリティ委員会・「サステナビリティに関する考え方及び取組」に関する進捗確認・顧客本位の業務運営の推進・人的資本経営の遂行・コーポレート・ガバナンスの維持及び強化出席委員6名(出席率100%)オブザーバー4名2024年6月13日サステナビリティ委員会・「サステナビリティに関する考え方及び取組」に関する進捗確認・顧客本位の業務運営の推進・人的資本経営の遂行・コーポレート・ガバナンスの維持及び強化・有価証券報告書の開示案について出席委員6名(出席率100%)オブザーバー2名2024年6月19日取締役会・委員会活動報告・有価証券報告書開示内容について出席取締役7名(出席率100%)2024年6月22日取締役会・「サステナビリティ全般に関する開示」及び「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関する議論、決議出席取締役7名(出席率100%)2024年12月10日サステナビリティ委員会・顧客本位の業務運営の深化と人的資本経営の遂行・顧客本位の業務運営の推進・人的資本経営の遂行・第2回女性総合職座談会の報告出席委員6名(出席率100%)オブザーバー4名2025年1月24日取締役会・委員会スケジュール確認・女性総合職座談会開催について・証券業女性社員研修について出席取締役7名(出席率100%)2025年3月19日サステナビリティ委員会・サステナビリティ委員会の活動スケジュール、検討内容の審議及び確認・各取組、施策、開示方法及び内容等に関する意見交換、質疑応答出席委員6名(出席率100%)オブザーバー4名 サステナビリティ委員会を含む、当社グループのコーポレート・ガバナンスの状況等及び体制につきましては、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
(2)重要なサステナビリティ項目に関する戦略、指標及び目標当社グループは、いかなる経営環境の変化にも迅速かつ柔軟に対応すべく、お客様との信頼関係を構築し、健全な市場仲介機能を果たすことで、市場・社会の発展に貢献しつつ、持続的な成長を図っていくことを経営の基本方針としております。
この経営方針の下、前述のガバナンス及びリスク管理のプロセスを通して、SDGsやESGなどによる社会課題と当社グループの経営・事業における経営課題(第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境及び対処すべき課題に記載)との関係性を確認し、重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)を特定しております。
当社グループにおける重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)及び各項目における戦略、指標及び目標は以下のとおりです。
① 顧客本位の業務運営の推進 当社グループは投資・金融サービス企業であり、市場と投資家の仲介機能の担い手として、顧客基盤が最も重要な経営基盤であると考えております。
そのため、政治、経済、社会情勢や少子高齢化等の人口動態の変化による顧客基盤の縮小や毀損、質的変化は多大なるリスクとなり得ます。
一方で、顧客基盤を継続的に拡充していくことは機会の増加につながるものと考えられます。
 当社グループの中核事業会社である日産証券株式会社においては、金融商品取引業者及び商品先物取引業者として顧客基盤の拡充が、重要な経営課題と認識しております。
この認識の下、お客様との信頼関係の構築、維持、強化を図るため、同社が公表する「顧客本位の業務運営に関する基本原則」に基づき、顧客本位の業務運営を推進することを重点施策とし、取り組んでおります。
その実践に必要となる組織横断的な検討を行うため、代表取締役社長を委員長とする顧客本位の業務推進委員会を設置し、基本方針の確認、現状の把握及び評価等を行っております。
 さらに、委員会の下部組織として「顧客本位の業務推進会議」を設け、委員会の名の下で具体的な施策の企画・立案並びに推進を行っております。
この会議では、顧客本位の業務運営への取組みとして、業界共通KPIと自主的KPIの定期的な公表のほか、お客様アンケートの継続的実施により、顧客本位の業務運営の業務推進態勢の現状及び問題点を把握する他、営業部支店や営業担当者への定着度を客観的に評価・分析し、お客様満足度の向上を図るべく取り組んでおります。
また、お客様の金融リテラシーを高めるための提案やアドバイスはもちろん、役職員の知識向上を目的とした研修を実施し、役職員全員に、顧客本位の業務運営に対する取り組みの徹底を図るよう取り組んでおります。
 このように、日産証券株式会社は、当社グループの中核事業会社として、全社的な組織体制及び理念の下、金融商品取引業者として、また商品先物取引業者としてのみならず、役職員ひとりひとりがお客様からの信頼を得、支持される人材となるよう、顧客本位の業務運営の推進に取り組んでおります。
日産証券株式会社における「お客様本位の業務運営方針」及びその取組状況については、同社のホームページをご参照ください。
◎ お客様本位の業務運営方針 https://www.nissan-sec.co.jp/im/fiduciary/ また、顧客本位の業務運営を推進するにあたって、以下の指標をホームページ上で開示しております。
(投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI)1.投資信託の運用損益別顧客比率2.投資信託の預り残高上位20銘柄の「コスト・リターン」と「リスク・リターン」 当該指標の詳細につきましては、日産証券株式会社のホームページ「お客様本位の業務運営への取組(KPI)」をご参照ください。
◎ お客様本位の業務運営への取組(KPI) https://www.nissan-sec.co.jp/im/fiduciary-kpi/今後も同社では上記の各指標の向上・改善を目標とし、継続的な開示を行ってまいります。
② 人的資本経営の遂行(サステナビリティ経営の遂行)当社グループは投資・金融サービス企業であり、サービスの担い手である人材こそが、競合他社に対する競争優位を確立し、成長と企業価値向上を実現するための源泉であると捉えております。
そのため、人的資本への投資の不足や非効率による人的基盤の縮小や窮乏、質的変化は多大なるリスクとなり得ます。
一方で人的資本への投資による生産性の向上やイノベーションによって、それに見合った利益を実現することは社会課題の解決にもつながるものであり、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長の両立を図る「サステナビリティ経営」の観点からも重要であるものと考えられます。
こうした考えの下、当社グループでは、以下のとおり、人材の多様性確保を含む人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針を定めております。
(人材育成方針及び社内環境整備方針)イ.経営課題と人材アジェンダの対応前述の経営方針の下、前述のガバナンス及びリスク管理のプロセスを通して、当社グループの経営課題(対処すべき課題)に対応する上で重要となる人材アジェンダを以下のとおり、特定しております。
対処すべき課題人材アジェンダ① 顧客本位の業務運営の推進ⅰ.金融プロフェッショナルの育成② サステナビリティ経営の遂行ⅱ.人材の多様性確保③ コーポレート・ガバナンスの維持及び強化ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及④ 経営基盤・事業基盤の拡充ⅳ.次世代リーダーの育成⑤ 金融サービスの付加価値向上ⅴ.DX人材の活用 ロ.人材育成方針 上記で特定した人材アジェンダに関する人材育成方針は以下のとおりであります。
人材アジェンダ人材育成方針(全体方針)人材育成方針(個別方針)ⅰ.金融プロフェッショナルの育成従業員の心身の健康や幸福の維持・増進のみならず、従業員エンゲージメント向上、組織活性化等を目指す「ウェルビーイング経営(※)」の観点から、経営課題と直結する人材アジェンダに関して、目指すべき将来像と現状を踏まえた実効性のある人材育成を行ってまいります。
※「ウェルビーイング経営」身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する「ウェルビーイング」を、企業活動において従業員一人一人に対して実現することを目指す取り組み。
顧客本位の業務運営を推進するためには、お客様のニーズを的確に把握し、質の高い金融サービスを提供することで、顧客利便性を向上し、資産形成への貢献をする必要があります。
そのために、個別の金融商品の知識のみならず、政治、社会、経済情勢にも通じ、税務や相続を含む幅広い提案をすることができる真の金融プロフェッショナルの育成を行います。
ⅱ.人材の多様性確保サステナビリティ経営を遂行するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの両立を図り、中長期的な持続的企業価値の向上を図る必要があります。
そのために、多様な価値観、経験、感性、専門性などを生かせる組織整備を図り、人材の多様性を確保いたします。
ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及コーポレート・ガバナンスの維持及び強化のためには、法令諸規則に対する幅広い知識と理解を持つことはもちろんのこと、金融機関に求められる社会的な役割や責任を深く認識し、業務を遂行する組織態勢が必要となります。
そのために、社員一人一人にまで高度な職業倫理観の確立と普及を行います。
ⅳ.次世代リーダーの育成経営基盤・事業基盤の拡充のためには、組織内において経営環境の変化に即応し、組織を力強く牽引する優れたリーダーシップが必要となります。
そのために、将来のマネジメントを担う幹部候補(次世代リーダー)について計画的な育成を行います。
ⅴ.DX人材の活用今後の金融サービスにおいて新たな付加価値を創出し、他社との差別化を図るためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)による変革が必要となります。
そのために、デジタル人材の確保・育成に注力し、その活用の範囲を広げてまいります。
ハ.人材育成方針に対応する社内環境整備方針 上記の人材育成方針に対応する社内環境整備方針は以下のとおりです。
◎ 社内環境整備方針(全体方針)社内環境整備にあたっては、以下に掲げる5つのウェルビーイング要素を踏まえた取り組みを行ってまいります。
ⅰ.キャリアウェルビーイング(Career Well-being) 下記の取り組みによりキャリアに関する充実感の向上を図ってまいります。
・経営ビジョン、人材アジェンダの周知徹底と浸透・従業員のキャリア形成の意思付け、実現・人事評価体系の見直し、評価精度向上、評価に対する納得性の向上・従業員の能力、スキル活用を重視した適材適所による人事配置・従業員の自己成長の支援ⅱ.ソーシャルウェルビーイング(Social Well-being)下記の取り組みにより良好な人間関係を築き、精神的安定感、幸福感の向上を図ってまいります。
・経営層、管理職層、スタッフ層の各レイヤー間のコミュニケーションの促進・上位層(スタッフ層から管理職層、管理職層から経営層)への提言や要望を収集する仕組みの構築ⅲ.ファイナンシャルウェルビーイング(Financial Well-being)下記の取り組みにより経済的安定を実現し、生活における安心感の向上を図ってまいります。
・外部水準を意識した適正な賃金水準の設定・モチベーション向上に繋がる補償制度、インセンティブ等の設定・従業員の資産形成に資する福利厚生制度、支援制度等の導入ⅳ.フィジカルウェルビーイング(Physical Well-being)下記の取り組みにより健康増進を推進し、肉体的、精神的な充足度の向上を図ってまいります。
・従業員の身体的、精神的な健康やストレス課題の把握について、法令以上の対応実施・健康、疾病予防に関する啓発、支援制度の導入・快適な安全な職場環境の整備・ワークライフバランスのための柔軟な働き方の選択肢設定ⅴ.コミュニティウェルビーイング(Community Well-being)下記の取り組みにより地域や取引先のほか、家族を含めたステークホルダーとのコミュニティへの帰属意識を高め、人間関係の充実度の向上を図ってまいります。
・事業所の所在する自治体や地域社会との交流促進・長時間労働につながる労働環境の見直し、改善・従業員及び家族に対する会社や仕事内容に関する理解度の向上 ◎ 社内環境整備方針(個別方針) 上記で特定したアジェンダに対応する個別の人材育成方針に関する社内環境整備方針は以下のとおりであります。
人材アジェンダ人材育成方針(個別方針)社内環境整備方針(個別)ⅰ.金融プロフェッショナルの育成顧客本位の業務運営を推進するためには、お客様のニーズを的確に把握し、質の高い金融サービスを提供することで、顧客利便性を向上し、資産形成への貢献をする必要があります。
そのために、個別の金融商品の知識のみならず、政治、社会、経済情勢にも通じ、税務や相続を含む幅広い提案をすることができる真の金融プロフェッショナルの育成を行います。
・金融プロフェッショナルの具体像を明確化し、社内での共通認識を形成する。
・金融プロフェッショナルの資格取得を昇格要件の一部として盛り込み、全社員の資格取得支援体制を整備。
ⅱ.人材の多様性確保サステナビリティ経営を遂行するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの両立を図り、中長期的な持続的企業価値の向上を図る必要があります。
そのために、多様な価値観、経験、感性、専門性などを生かせる組織整備を図り、人材の多様性を確保いたします。
・従来の総合職による雇用方式(メンバーシップ型雇用)を継続しつつ、専門職による雇用方式(ジョブ型雇用)を導入する。
・専門性、スキル、成果をより具体化し、評価する仕組みを導入する。
・管理職等の中核人材に占める多様性確保に注力し、女性、外国籍、中途採用者の比率向上を図る。
・女性社員、女性管理職比率向上のため、採用段階から性別にとらわれない多様性を重視した採用を行い、更にロールモデルとなる中堅社員を多く輩出すべく、育成を強化する。
ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及コーポレート・ガバナンスの維持及び強化のためには、法令諸規則に対する幅広い知識と理解を持つことはもちろんのこと、金融機関に求められる社会的な役割や責任を深く認識し、業務を遂行する組織態勢が必要となります。
そのために、社員一人一人にまで高度な職業倫理観の確立と普及を行います。
・コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、リスク管理等に関する社内研修を実施する。
・信賞必罰の厳格化・定期的なコンプライアンス研修及び全社員参加研修の開催。
ⅳ.次世代リーダーの育成経営基盤・事業基盤の拡充のためには、組織内において経営環境の変化に即応し、組織を力強く牽引する優れたリーダーシップが必要となります。
そのために、将来のマネジメントを担う幹部候補(次世代リーダー)について計画的な育成を行います。
・階層別研修や勉強会に加え選抜型座談会(若手・女性)を開催する。
・ジョブローテーション計画を策定する。
・抜擢人事を推進する。
ⅴ.DX人材の活用今後の金融サービスにおいて新たな付加価値を創出し、他社との差別化を図るためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)による変革が必要となります。
そのために、デジタル人材の確保・育成に注力し、その活用の範囲を広げてまいります。
・専門職によるジョブ型雇用を導入する。
・IT企画機能を充実化し、DX人材の活用を図る。
・グループ会社と連携し、DXによる新規事業を模索する。
・DXによる業務改善、再構築を図る。
 上記の人材育成方針及び社内環境整備方針に基づき、2025年3月期において実施した主な施策と対応する人材アジェンダ及びウェルビーイング要素は以下のとおりであります。
施策項目施策内容人材アジェンダウェルビーイング要素経営ビジョンの明確化、社内周知・当社グループのミッション、ビジョン、バリューを明確化し、中期事業計画で明記するとともに、社内への周知を実施。
・会社説明会(IR説明会)資料に記載することで外部への開示も実施。
・全人材アジェンダ・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング経営陣による本支店巡回・代表取締役社長及び取締役が、直接に本支店を巡回し、経営方針をはじめ、人的資本経営に関する各施策、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス等について周知・高度な職業倫理の確立と普及・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング資格取得費用の支援・資格取得奨励制度規程を整備し、証券アナリスト、FP資格、ITパスポート資格、情報セキュリティマネジメント資格等に対する資格取得時奨励金、資格手当を導入・金融プロフェッショナル育成・DX人材の活用・キャリアウェルビーイング意見募集の仕組み構築・部店長会議において、各所属長より会社に対して、様々な提案を行う機会の導入・女性総合職座談会・女性取締役による講演会を開催し、働きやすい社内環境整備、キャリア形成について意見交換を実施・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング株式報酬制度(RS信託)の導入・従業員向け株式報酬制度(RS信託)を導入し、自社株式交付を実施・人材の多様性確保・ファイナンシャルウェルビーイング持株会奨励金の増額・持株会奨励金の増額・人材の多様性確保・ファイナンシャルウェルビーイングテレワーク環境整備・テレワーク規程を整備し、勤怠管理、給与、手当、対象者、服務規律、連絡体制、費用負担、端末貸与等を明確化・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・フィジカルウェルビーイングノー残業デーの実施 連続休暇制度の見直し 相談窓口の設置・毎週水曜日をノー残業デーとし、残業時間削減を推進 ・5日間の連続休暇取得推進 ・社員の心身の健康を守るべく、各種ハラスメント・メンタル不調に対する相談窓口を設置・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・フィジカルウェルビーイング・コミュニティウェルビーイング (指標及び目標)上記の人材育成方針及び社内環境整備方針に関して、価値向上とリスクマネジメントの観点及び当社グループの人材アジェンダのうち、重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)に対応するものとして、以下の指標を採用しております。
なお、以下の指標は前事業年度から見直しを図り、修正しております。
指標目標(2027年3月まで)実績主要外務員資格等保有者割合(※1)95.0%90.2%金融プロフェッショナル資格保有者割合(※2)50.0%14.2%採用した労働者に占める女性労働者の割合50.0%18.8%属性別管理職比率中途採用70.0%以上中途採用82.9%女性10.0%女性1.6%外国籍4.0%外国籍1.6%コンプライアンス研修を受けた従業員割合100.0%100.0% ※1 証券外務員資格、証券内部管理責任者資格、金融先物取引業務外務員資格、金融先物取引業務内部管理責任者資格、商品先物外務員資格のうち、2つ以上を保有する者の割合※2 ファイナンシャルプランナー(CFP・AFP・FP技能士)又は証券アナリスト資格を保有する者の割合(注)1 上記指標において、当社グループの大部分が日産証券株式会社に所属しているため、同社従業員数(出向者を含む、役員・外務員を除く)における実績値を集計しております。
2 主要外務員資格等保有者割合、金融プロフェッショナル資格保有者割合、属性別管理職比率については新入社員を除く2025年4月1日現在の従業員の割合となります。
3 中途採用管理職比率は、全管理職のうち新卒で(旧会社も含めた)日産証券株式会社に入社した社員以外の人数割合となります。
 同様に海外投資家とのビジネスを拡大していく中で、外国籍の社員も新卒・中途を問わず積極採用しており、今後もその体制を続けてまいります。
4 採用した労働者に占める女性労働者の割合については当事業年度の実績値となります。
5 コンプライアンス研修を受けた従業員割合については、新入社員・専門職社員及び休職社員を除いた2025年4月1日現在の従業員のうち、当事業年度中にコンプライアンス研修を受けた従業員の割合となります。
 属性別管理職比率における中途採用比率については、これまでに当社グループが行ってきたM&Aや事業再編の結果によるものであり、新卒入社社員と中途入社社員の区別なく実力主義評価を実施することで高水準の域に達しているものと考えております。
今後もM&Aには積極的に取り組み、中途採用も継続して行うことで高水準の維持に努めてまいります。
女性管理職比率は低い水準にとどまっておりますが、これは総合職における女性社員数並びに女性比率が低い(総合職社員217人のうち女性総合職17人)ことが主な理由としてあげられます。
現在は採用の段階から性差にとらわれない採用活動をしており、採用後も定期開催している研修や女性座談会などを通じて育成に努め、女性社員が働きやすい職場環境、生産性向上、キャリアアップに繋げております。
最後に外国籍管理職の比率については、現在当社の強みともいえる海外投資家との積極的なビジネス展開の中で、今後ますますチャンスの拡大が期待されていることから、様々な国籍・価値観・知見を持つ社員を積極的に採用してまいります。
 また、5日間連続での休暇取得の促進、産休後の職場復帰支援や在宅勤務制度の導入などにより、女性はもちろんのこと様々な属性の社員が活躍しやすい職場づくりに注力しております。
さらに取締役会やサステナビリティ委員会からの提言により、日産証券では女性活躍を推進する企業として厚生労働省が認める「えるぼし」取得に向けた取り組みを開始いたしました。
具体的には、自社の女性活躍に関する状況把握・課題の分析から行い、「男女別の採用における競争倍率を同程度とする」「従業員全体の残業時間を月平均30時間以内とする」という2つの数値目標を定め、行動計画を策定、社内周知を行いました。
今後は定期的に取り組み状況の確認、修正、公表を繰り返し、優秀な人材の確保並びに企業イメージの向上に繋げてまいります。
 また、管理職における外国籍社員比率・中途採用比率向上についても、多様な価値観の醸成と海外法人ビジネスの拡大が企業価値の持続的な拡大に繋がると考え、様々なジェンダー・国籍・価値観・知見を持つ社員を積極的に採用してまいります。
③ コーポレート・ガバナンスの維持及び強化当社グループは、株主、投資家、顧客、従業員、社会等のステークホルダーからの付託に応え、持続的な社会実現への貢献と企業価値の向上を図るためには、経営における信頼性及び透明性を確保しつつ、意思決定の合理性及び迅速性を重視する必要があると考えており、これらを支える重要な経営基盤としてコーポレート・ガバナンスの維持及び強化を重点施策としております。
法令違反による行政処分や企業不祥事等による信頼性や透明性の失墜は企業価値を大きく毀損するものであり、コーポレート・ガバナンスの機能不全は経営上の大きなリスクであると考えられます。
一方で、変化の激しい経営環境下において、適時に機会を捉えていくためには適切なコーポレート・ガバナンス機能のもとでの適切な経営判断が不可欠であるものと考えております。
また、当社では取締役会の機能を向上させ、ひいては企業価値を高めることを目的として、取締役会の実効性につき、自己評価・分析を実施しております。
自己評価・分析につきましては、外部機関の助言を得ながら以下の方法により実施いたしました。
外部機関から2025年3月に全取締役会メンバーを対象として行ったアンケートは、外部機関に直接回答することで匿名性を確保し、依頼した外部機関からの集計結果報告を踏まえた上、2025年5月22日の定時取締役会にて、分析・議論・評価を行いました。
その結果概要は以下の通りです。
「多様性を備えた適切な議論が行われている」、「役員の指名・報酬についてその決定プロセスが適切に管理されている」、「様々なステークホルダーに対して社会的・経済的な価値の両立を踏まえた経営戦略が立てられている」などおおむね肯定的な評価が得られており、取締役会全体の実効性については確保されていると認識いたします。
その一方で取締役向けのトレーニング機会が不足していることなどの意見が出され、さらなる取締役会の機能向上に向けた課題として共有いたしました。
今後、当社の取締役会では本実効性評価の結果を踏まえ、課題についての十分な検討、迅速な対応により、取締役会の機能を高める取り組みを継続的に進めてまいります。
当社グループのコーポレート・ガバナンスの概要につきましては「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」及び「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」をご参照ください。
◎ コーポレート・ガバナンスに関する報告書 https://www.nissansec-g.co.jp/pdf/cgreport.pdf コーポレート・ガバナンスの維持及び強化に関する指標及び目標は、以下のとおりです。
本有価証券報告書の提出時点における当社のコーポレートガバナンス・コードの全原則に対する対応状況は以下のとおりです。
当社はコーポレートガバナンス・コードの全項目において、早期にComplyを達成すべくコーポレート・ガバナンスの維持及び強化につとめてまいります。
コード対応状況コード対応状況コード対応状況基本原則1Comply原則2-6Comply補充原則4-8②Comply原則1-1Comply基本原則3Comply補充原則4-8③Comply補充原則1-1①Comply原則3-1Comply原則4-9Comply補充原則1-1②Comply補充原則3-1①Comply原則4-10Comply補充原則1-1③Comply補充原則3-1②Explain補充原則4-10①Comply原則1-2Comply補充原則3-1③Comply原則4-11Comply補充原則1-2①Comply原則3-2Comply補充原則4-11①Comply補充原則1-2②Comply補充原則3-2①Comply補充原則4-11②Comply補充原則1-2③Comply補充原則3-2②Comply補充原則4-11③Comply補充原則1-2④Explain基本原則4Comply原則4-12Comply補充原則1-2⑤Comply原則4-1Comply補充原則4-12①Comply原則1-3Comply補充原則4-1①Comply原則4-13Comply原則1-4Comply補充原則4-1②Comply補充原則4-13①Comply補充原則1-4①Comply補充原則4-1③Explain補充原則4-13②Comply補充原則1-4②Comply原則4-2Comply補充原則4-13③Comply原則1-5Comply補充原則4-2①Comply原則4-14Comply補充原則1-5①Comply補充原則4-2②Comply補充原則4-14①Comply原則1-6Comply原則4-3Comply補充原則4-14②Explain原則1-7Comply補充原則4-3①Comply基本原則5Comply基本原則2Comply補充原則4-3②Comply原則5-1Comply原則2-1Comply補充原則4-3③Comply補充原則5-1①Comply原則2-2Comply補充原則4-3④Comply補充原則5-1②Comply補充原則2-2①Comply原則4-4Comply補充原則5-1③Comply原則2-3Comply補充原則4-4①Comply原則5-2Comply補充原則2-3①Comply原則4-5Comply補充原則5-2①Comply原則2-4Comply原則4-6Comply 補充原則2-4①Comply原則4-7Comply 原則2-5Comply原則4-8Comply 補充原則2-5①Comply補充原則4-8①Comply CGコード全原則数83Comply項目数79Comply率95.18%
戦略 (2)重要なサステナビリティ項目に関する戦略、指標及び目標当社グループは、いかなる経営環境の変化にも迅速かつ柔軟に対応すべく、お客様との信頼関係を構築し、健全な市場仲介機能を果たすことで、市場・社会の発展に貢献しつつ、持続的な成長を図っていくことを経営の基本方針としております。
この経営方針の下、前述のガバナンス及びリスク管理のプロセスを通して、SDGsやESGなどによる社会課題と当社グループの経営・事業における経営課題(第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境及び対処すべき課題に記載)との関係性を確認し、重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)を特定しております。
当社グループにおける重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)及び各項目における戦略、指標及び目標は以下のとおりです。
① 顧客本位の業務運営の推進 当社グループは投資・金融サービス企業であり、市場と投資家の仲介機能の担い手として、顧客基盤が最も重要な経営基盤であると考えております。
そのため、政治、経済、社会情勢や少子高齢化等の人口動態の変化による顧客基盤の縮小や毀損、質的変化は多大なるリスクとなり得ます。
一方で、顧客基盤を継続的に拡充していくことは機会の増加につながるものと考えられます。
 当社グループの中核事業会社である日産証券株式会社においては、金融商品取引業者及び商品先物取引業者として顧客基盤の拡充が、重要な経営課題と認識しております。
この認識の下、お客様との信頼関係の構築、維持、強化を図るため、同社が公表する「顧客本位の業務運営に関する基本原則」に基づき、顧客本位の業務運営を推進することを重点施策とし、取り組んでおります。
その実践に必要となる組織横断的な検討を行うため、代表取締役社長を委員長とする顧客本位の業務推進委員会を設置し、基本方針の確認、現状の把握及び評価等を行っております。
 さらに、委員会の下部組織として「顧客本位の業務推進会議」を設け、委員会の名の下で具体的な施策の企画・立案並びに推進を行っております。
この会議では、顧客本位の業務運営への取組みとして、業界共通KPIと自主的KPIの定期的な公表のほか、お客様アンケートの継続的実施により、顧客本位の業務運営の業務推進態勢の現状及び問題点を把握する他、営業部支店や営業担当者への定着度を客観的に評価・分析し、お客様満足度の向上を図るべく取り組んでおります。
また、お客様の金融リテラシーを高めるための提案やアドバイスはもちろん、役職員の知識向上を目的とした研修を実施し、役職員全員に、顧客本位の業務運営に対する取り組みの徹底を図るよう取り組んでおります。
 このように、日産証券株式会社は、当社グループの中核事業会社として、全社的な組織体制及び理念の下、金融商品取引業者として、また商品先物取引業者としてのみならず、役職員ひとりひとりがお客様からの信頼を得、支持される人材となるよう、顧客本位の業務運営の推進に取り組んでおります。
日産証券株式会社における「お客様本位の業務運営方針」及びその取組状況については、同社のホームページをご参照ください。
◎ お客様本位の業務運営方針 https://www.nissan-sec.co.jp/im/fiduciary/ また、顧客本位の業務運営を推進するにあたって、以下の指標をホームページ上で開示しております。
(投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI)1.投資信託の運用損益別顧客比率2.投資信託の預り残高上位20銘柄の「コスト・リターン」と「リスク・リターン」 当該指標の詳細につきましては、日産証券株式会社のホームページ「お客様本位の業務運営への取組(KPI)」をご参照ください。
◎ お客様本位の業務運営への取組(KPI) https://www.nissan-sec.co.jp/im/fiduciary-kpi/今後も同社では上記の各指標の向上・改善を目標とし、継続的な開示を行ってまいります。
② 人的資本経営の遂行(サステナビリティ経営の遂行)当社グループは投資・金融サービス企業であり、サービスの担い手である人材こそが、競合他社に対する競争優位を確立し、成長と企業価値向上を実現するための源泉であると捉えております。
そのため、人的資本への投資の不足や非効率による人的基盤の縮小や窮乏、質的変化は多大なるリスクとなり得ます。
一方で人的資本への投資による生産性の向上やイノベーションによって、それに見合った利益を実現することは社会課題の解決にもつながるものであり、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長の両立を図る「サステナビリティ経営」の観点からも重要であるものと考えられます。
こうした考えの下、当社グループでは、以下のとおり、人材の多様性確保を含む人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針を定めております。
(人材育成方針及び社内環境整備方針)イ.経営課題と人材アジェンダの対応前述の経営方針の下、前述のガバナンス及びリスク管理のプロセスを通して、当社グループの経営課題(対処すべき課題)に対応する上で重要となる人材アジェンダを以下のとおり、特定しております。
対処すべき課題人材アジェンダ① 顧客本位の業務運営の推進ⅰ.金融プロフェッショナルの育成② サステナビリティ経営の遂行ⅱ.人材の多様性確保③ コーポレート・ガバナンスの維持及び強化ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及④ 経営基盤・事業基盤の拡充ⅳ.次世代リーダーの育成⑤ 金融サービスの付加価値向上ⅴ.DX人材の活用 ロ.人材育成方針 上記で特定した人材アジェンダに関する人材育成方針は以下のとおりであります。
人材アジェンダ人材育成方針(全体方針)人材育成方針(個別方針)ⅰ.金融プロフェッショナルの育成従業員の心身の健康や幸福の維持・増進のみならず、従業員エンゲージメント向上、組織活性化等を目指す「ウェルビーイング経営(※)」の観点から、経営課題と直結する人材アジェンダに関して、目指すべき将来像と現状を踏まえた実効性のある人材育成を行ってまいります。
※「ウェルビーイング経営」身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する「ウェルビーイング」を、企業活動において従業員一人一人に対して実現することを目指す取り組み。
顧客本位の業務運営を推進するためには、お客様のニーズを的確に把握し、質の高い金融サービスを提供することで、顧客利便性を向上し、資産形成への貢献をする必要があります。
そのために、個別の金融商品の知識のみならず、政治、社会、経済情勢にも通じ、税務や相続を含む幅広い提案をすることができる真の金融プロフェッショナルの育成を行います。
ⅱ.人材の多様性確保サステナビリティ経営を遂行するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの両立を図り、中長期的な持続的企業価値の向上を図る必要があります。
そのために、多様な価値観、経験、感性、専門性などを生かせる組織整備を図り、人材の多様性を確保いたします。
ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及コーポレート・ガバナンスの維持及び強化のためには、法令諸規則に対する幅広い知識と理解を持つことはもちろんのこと、金融機関に求められる社会的な役割や責任を深く認識し、業務を遂行する組織態勢が必要となります。
そのために、社員一人一人にまで高度な職業倫理観の確立と普及を行います。
ⅳ.次世代リーダーの育成経営基盤・事業基盤の拡充のためには、組織内において経営環境の変化に即応し、組織を力強く牽引する優れたリーダーシップが必要となります。
そのために、将来のマネジメントを担う幹部候補(次世代リーダー)について計画的な育成を行います。
ⅴ.DX人材の活用今後の金融サービスにおいて新たな付加価値を創出し、他社との差別化を図るためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)による変革が必要となります。
そのために、デジタル人材の確保・育成に注力し、その活用の範囲を広げてまいります。
ハ.人材育成方針に対応する社内環境整備方針 上記の人材育成方針に対応する社内環境整備方針は以下のとおりです。
◎ 社内環境整備方針(全体方針)社内環境整備にあたっては、以下に掲げる5つのウェルビーイング要素を踏まえた取り組みを行ってまいります。
ⅰ.キャリアウェルビーイング(Career Well-being) 下記の取り組みによりキャリアに関する充実感の向上を図ってまいります。
・経営ビジョン、人材アジェンダの周知徹底と浸透・従業員のキャリア形成の意思付け、実現・人事評価体系の見直し、評価精度向上、評価に対する納得性の向上・従業員の能力、スキル活用を重視した適材適所による人事配置・従業員の自己成長の支援ⅱ.ソーシャルウェルビーイング(Social Well-being)下記の取り組みにより良好な人間関係を築き、精神的安定感、幸福感の向上を図ってまいります。
・経営層、管理職層、スタッフ層の各レイヤー間のコミュニケーションの促進・上位層(スタッフ層から管理職層、管理職層から経営層)への提言や要望を収集する仕組みの構築ⅲ.ファイナンシャルウェルビーイング(Financial Well-being)下記の取り組みにより経済的安定を実現し、生活における安心感の向上を図ってまいります。
・外部水準を意識した適正な賃金水準の設定・モチベーション向上に繋がる補償制度、インセンティブ等の設定・従業員の資産形成に資する福利厚生制度、支援制度等の導入ⅳ.フィジカルウェルビーイング(Physical Well-being)下記の取り組みにより健康増進を推進し、肉体的、精神的な充足度の向上を図ってまいります。
・従業員の身体的、精神的な健康やストレス課題の把握について、法令以上の対応実施・健康、疾病予防に関する啓発、支援制度の導入・快適な安全な職場環境の整備・ワークライフバランスのための柔軟な働き方の選択肢設定ⅴ.コミュニティウェルビーイング(Community Well-being)下記の取り組みにより地域や取引先のほか、家族を含めたステークホルダーとのコミュニティへの帰属意識を高め、人間関係の充実度の向上を図ってまいります。
・事業所の所在する自治体や地域社会との交流促進・長時間労働につながる労働環境の見直し、改善・従業員及び家族に対する会社や仕事内容に関する理解度の向上 ◎ 社内環境整備方針(個別方針) 上記で特定したアジェンダに対応する個別の人材育成方針に関する社内環境整備方針は以下のとおりであります。
人材アジェンダ人材育成方針(個別方針)社内環境整備方針(個別)ⅰ.金融プロフェッショナルの育成顧客本位の業務運営を推進するためには、お客様のニーズを的確に把握し、質の高い金融サービスを提供することで、顧客利便性を向上し、資産形成への貢献をする必要があります。
そのために、個別の金融商品の知識のみならず、政治、社会、経済情勢にも通じ、税務や相続を含む幅広い提案をすることができる真の金融プロフェッショナルの育成を行います。
・金融プロフェッショナルの具体像を明確化し、社内での共通認識を形成する。
・金融プロフェッショナルの資格取得を昇格要件の一部として盛り込み、全社員の資格取得支援体制を整備。
ⅱ.人材の多様性確保サステナビリティ経営を遂行するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの両立を図り、中長期的な持続的企業価値の向上を図る必要があります。
そのために、多様な価値観、経験、感性、専門性などを生かせる組織整備を図り、人材の多様性を確保いたします。
・従来の総合職による雇用方式(メンバーシップ型雇用)を継続しつつ、専門職による雇用方式(ジョブ型雇用)を導入する。
・専門性、スキル、成果をより具体化し、評価する仕組みを導入する。
・管理職等の中核人材に占める多様性確保に注力し、女性、外国籍、中途採用者の比率向上を図る。
・女性社員、女性管理職比率向上のため、採用段階から性別にとらわれない多様性を重視した採用を行い、更にロールモデルとなる中堅社員を多く輩出すべく、育成を強化する。
ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及コーポレート・ガバナンスの維持及び強化のためには、法令諸規則に対する幅広い知識と理解を持つことはもちろんのこと、金融機関に求められる社会的な役割や責任を深く認識し、業務を遂行する組織態勢が必要となります。
そのために、社員一人一人にまで高度な職業倫理観の確立と普及を行います。
・コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、リスク管理等に関する社内研修を実施する。
・信賞必罰の厳格化・定期的なコンプライアンス研修及び全社員参加研修の開催。
ⅳ.次世代リーダーの育成経営基盤・事業基盤の拡充のためには、組織内において経営環境の変化に即応し、組織を力強く牽引する優れたリーダーシップが必要となります。
そのために、将来のマネジメントを担う幹部候補(次世代リーダー)について計画的な育成を行います。
・階層別研修や勉強会に加え選抜型座談会(若手・女性)を開催する。
・ジョブローテーション計画を策定する。
・抜擢人事を推進する。
ⅴ.DX人材の活用今後の金融サービスにおいて新たな付加価値を創出し、他社との差別化を図るためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)による変革が必要となります。
そのために、デジタル人材の確保・育成に注力し、その活用の範囲を広げてまいります。
・専門職によるジョブ型雇用を導入する。
・IT企画機能を充実化し、DX人材の活用を図る。
・グループ会社と連携し、DXによる新規事業を模索する。
・DXによる業務改善、再構築を図る。
 上記の人材育成方針及び社内環境整備方針に基づき、2025年3月期において実施した主な施策と対応する人材アジェンダ及びウェルビーイング要素は以下のとおりであります。
施策項目施策内容人材アジェンダウェルビーイング要素経営ビジョンの明確化、社内周知・当社グループのミッション、ビジョン、バリューを明確化し、中期事業計画で明記するとともに、社内への周知を実施。
・会社説明会(IR説明会)資料に記載することで外部への開示も実施。
・全人材アジェンダ・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング経営陣による本支店巡回・代表取締役社長及び取締役が、直接に本支店を巡回し、経営方針をはじめ、人的資本経営に関する各施策、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス等について周知・高度な職業倫理の確立と普及・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング資格取得費用の支援・資格取得奨励制度規程を整備し、証券アナリスト、FP資格、ITパスポート資格、情報セキュリティマネジメント資格等に対する資格取得時奨励金、資格手当を導入・金融プロフェッショナル育成・DX人材の活用・キャリアウェルビーイング意見募集の仕組み構築・部店長会議において、各所属長より会社に対して、様々な提案を行う機会の導入・女性総合職座談会・女性取締役による講演会を開催し、働きやすい社内環境整備、キャリア形成について意見交換を実施・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング株式報酬制度(RS信託)の導入・従業員向け株式報酬制度(RS信託)を導入し、自社株式交付を実施・人材の多様性確保・ファイナンシャルウェルビーイング持株会奨励金の増額・持株会奨励金の増額・人材の多様性確保・ファイナンシャルウェルビーイングテレワーク環境整備・テレワーク規程を整備し、勤怠管理、給与、手当、対象者、服務規律、連絡体制、費用負担、端末貸与等を明確化・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・フィジカルウェルビーイングノー残業デーの実施 連続休暇制度の見直し 相談窓口の設置・毎週水曜日をノー残業デーとし、残業時間削減を推進 ・5日間の連続休暇取得推進 ・社員の心身の健康を守るべく、各種ハラスメント・メンタル不調に対する相談窓口を設置・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・フィジカルウェルビーイング・コミュニティウェルビーイング (指標及び目標)上記の人材育成方針及び社内環境整備方針に関して、価値向上とリスクマネジメントの観点及び当社グループの人材アジェンダのうち、重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)に対応するものとして、以下の指標を採用しております。
なお、以下の指標は前事業年度から見直しを図り、修正しております。
指標目標(2027年3月まで)実績主要外務員資格等保有者割合(※1)95.0%90.2%金融プロフェッショナル資格保有者割合(※2)50.0%14.2%採用した労働者に占める女性労働者の割合50.0%18.8%属性別管理職比率中途採用70.0%以上中途採用82.9%女性10.0%女性1.6%外国籍4.0%外国籍1.6%コンプライアンス研修を受けた従業員割合100.0%100.0% ※1 証券外務員資格、証券内部管理責任者資格、金融先物取引業務外務員資格、金融先物取引業務内部管理責任者資格、商品先物外務員資格のうち、2つ以上を保有する者の割合※2 ファイナンシャルプランナー(CFP・AFP・FP技能士)又は証券アナリスト資格を保有する者の割合(注)1 上記指標において、当社グループの大部分が日産証券株式会社に所属しているため、同社従業員数(出向者を含む、役員・外務員を除く)における実績値を集計しております。
2 主要外務員資格等保有者割合、金融プロフェッショナル資格保有者割合、属性別管理職比率については新入社員を除く2025年4月1日現在の従業員の割合となります。
3 中途採用管理職比率は、全管理職のうち新卒で(旧会社も含めた)日産証券株式会社に入社した社員以外の人数割合となります。
 同様に海外投資家とのビジネスを拡大していく中で、外国籍の社員も新卒・中途を問わず積極採用しており、今後もその体制を続けてまいります。
4 採用した労働者に占める女性労働者の割合については当事業年度の実績値となります。
5 コンプライアンス研修を受けた従業員割合については、新入社員・専門職社員及び休職社員を除いた2025年4月1日現在の従業員のうち、当事業年度中にコンプライアンス研修を受けた従業員の割合となります。
 属性別管理職比率における中途採用比率については、これまでに当社グループが行ってきたM&Aや事業再編の結果によるものであり、新卒入社社員と中途入社社員の区別なく実力主義評価を実施することで高水準の域に達しているものと考えております。
今後もM&Aには積極的に取り組み、中途採用も継続して行うことで高水準の維持に努めてまいります。
女性管理職比率は低い水準にとどまっておりますが、これは総合職における女性社員数並びに女性比率が低い(総合職社員217人のうち女性総合職17人)ことが主な理由としてあげられます。
現在は採用の段階から性差にとらわれない採用活動をしており、採用後も定期開催している研修や女性座談会などを通じて育成に努め、女性社員が働きやすい職場環境、生産性向上、キャリアアップに繋げております。
最後に外国籍管理職の比率については、現在当社の強みともいえる海外投資家との積極的なビジネス展開の中で、今後ますますチャンスの拡大が期待されていることから、様々な国籍・価値観・知見を持つ社員を積極的に採用してまいります。
 また、5日間連続での休暇取得の促進、産休後の職場復帰支援や在宅勤務制度の導入などにより、女性はもちろんのこと様々な属性の社員が活躍しやすい職場づくりに注力しております。
さらに取締役会やサステナビリティ委員会からの提言により、日産証券では女性活躍を推進する企業として厚生労働省が認める「えるぼし」取得に向けた取り組みを開始いたしました。
具体的には、自社の女性活躍に関する状況把握・課題の分析から行い、「男女別の採用における競争倍率を同程度とする」「従業員全体の残業時間を月平均30時間以内とする」という2つの数値目標を定め、行動計画を策定、社内周知を行いました。
今後は定期的に取り組み状況の確認、修正、公表を繰り返し、優秀な人材の確保並びに企業イメージの向上に繋げてまいります。
 また、管理職における外国籍社員比率・中途採用比率向上についても、多様な価値観の醸成と海外法人ビジネスの拡大が企業価値の持続的な拡大に繋がると考え、様々なジェンダー・国籍・価値観・知見を持つ社員を積極的に採用してまいります。
③ コーポレート・ガバナンスの維持及び強化当社グループは、株主、投資家、顧客、従業員、社会等のステークホルダーからの付託に応え、持続的な社会実現への貢献と企業価値の向上を図るためには、経営における信頼性及び透明性を確保しつつ、意思決定の合理性及び迅速性を重視する必要があると考えており、これらを支える重要な経営基盤としてコーポレート・ガバナンスの維持及び強化を重点施策としております。
法令違反による行政処分や企業不祥事等による信頼性や透明性の失墜は企業価値を大きく毀損するものであり、コーポレート・ガバナンスの機能不全は経営上の大きなリスクであると考えられます。
一方で、変化の激しい経営環境下において、適時に機会を捉えていくためには適切なコーポレート・ガバナンス機能のもとでの適切な経営判断が不可欠であるものと考えております。
また、当社では取締役会の機能を向上させ、ひいては企業価値を高めることを目的として、取締役会の実効性につき、自己評価・分析を実施しております。
自己評価・分析につきましては、外部機関の助言を得ながら以下の方法により実施いたしました。
外部機関から2025年3月に全取締役会メンバーを対象として行ったアンケートは、外部機関に直接回答することで匿名性を確保し、依頼した外部機関からの集計結果報告を踏まえた上、2025年5月22日の定時取締役会にて、分析・議論・評価を行いました。
その結果概要は以下の通りです。
「多様性を備えた適切な議論が行われている」、「役員の指名・報酬についてその決定プロセスが適切に管理されている」、「様々なステークホルダーに対して社会的・経済的な価値の両立を踏まえた経営戦略が立てられている」などおおむね肯定的な評価が得られており、取締役会全体の実効性については確保されていると認識いたします。
その一方で取締役向けのトレーニング機会が不足していることなどの意見が出され、さらなる取締役会の機能向上に向けた課題として共有いたしました。
今後、当社の取締役会では本実効性評価の結果を踏まえ、課題についての十分な検討、迅速な対応により、取締役会の機能を高める取り組みを継続的に進めてまいります。
当社グループのコーポレート・ガバナンスの概要につきましては「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」及び「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」をご参照ください。
◎ コーポレート・ガバナンスに関する報告書 https://www.nissansec-g.co.jp/pdf/cgreport.pdf コーポレート・ガバナンスの維持及び強化に関する指標及び目標は、以下のとおりです。
本有価証券報告書の提出時点における当社のコーポレートガバナンス・コードの全原則に対する対応状況は以下のとおりです。
当社はコーポレートガバナンス・コードの全項目において、早期にComplyを達成すべくコーポレート・ガバナンスの維持及び強化につとめてまいります。
コード対応状況コード対応状況コード対応状況基本原則1Comply原則2-6Comply補充原則4-8②Comply原則1-1Comply基本原則3Comply補充原則4-8③Comply補充原則1-1①Comply原則3-1Comply原則4-9Comply補充原則1-1②Comply補充原則3-1①Comply原則4-10Comply補充原則1-1③Comply補充原則3-1②Explain補充原則4-10①Comply原則1-2Comply補充原則3-1③Comply原則4-11Comply補充原則1-2①Comply原則3-2Comply補充原則4-11①Comply補充原則1-2②Comply補充原則3-2①Comply補充原則4-11②Comply補充原則1-2③Comply補充原則3-2②Comply補充原則4-11③Comply補充原則1-2④Explain基本原則4Comply原則4-12Comply補充原則1-2⑤Comply原則4-1Comply補充原則4-12①Comply原則1-3Comply補充原則4-1①Comply原則4-13Comply原則1-4Comply補充原則4-1②Comply補充原則4-13①Comply補充原則1-4①Comply補充原則4-1③Explain補充原則4-13②Comply補充原則1-4②Comply原則4-2Comply補充原則4-13③Comply原則1-5Comply補充原則4-2①Comply原則4-14Comply補充原則1-5①Comply補充原則4-2②Comply補充原則4-14①Comply原則1-6Comply原則4-3Comply補充原則4-14②Explain原則1-7Comply補充原則4-3①Comply基本原則5Comply基本原則2Comply補充原則4-3②Comply原則5-1Comply原則2-1Comply補充原則4-3③Comply補充原則5-1①Comply原則2-2Comply補充原則4-3④Comply補充原則5-1②Comply補充原則2-2①Comply原則4-4Comply補充原則5-1③Comply原則2-3Comply補充原則4-4①Comply原則5-2Comply補充原則2-3①Comply原則4-5Comply補充原則5-2①Comply原則2-4Comply原則4-6Comply 補充原則2-4①Comply原則4-7Comply 原則2-5Comply原則4-8Comply 補充原則2-5①Comply補充原則4-8①Comply CGコード全原則数83Comply項目数79Comply率95.18%
指標及び目標 (2)重要なサステナビリティ項目に関する戦略、指標及び目標当社グループは、いかなる経営環境の変化にも迅速かつ柔軟に対応すべく、お客様との信頼関係を構築し、健全な市場仲介機能を果たすことで、市場・社会の発展に貢献しつつ、持続的な成長を図っていくことを経営の基本方針としております。
この経営方針の下、前述のガバナンス及びリスク管理のプロセスを通して、SDGsやESGなどによる社会課題と当社グループの経営・事業における経営課題(第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営環境及び対処すべき課題に記載)との関係性を確認し、重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)を特定しております。
当社グループにおける重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)及び各項目における戦略、指標及び目標は以下のとおりです。
① 顧客本位の業務運営の推進 当社グループは投資・金融サービス企業であり、市場と投資家の仲介機能の担い手として、顧客基盤が最も重要な経営基盤であると考えております。
そのため、政治、経済、社会情勢や少子高齢化等の人口動態の変化による顧客基盤の縮小や毀損、質的変化は多大なるリスクとなり得ます。
一方で、顧客基盤を継続的に拡充していくことは機会の増加につながるものと考えられます。
 当社グループの中核事業会社である日産証券株式会社においては、金融商品取引業者及び商品先物取引業者として顧客基盤の拡充が、重要な経営課題と認識しております。
この認識の下、お客様との信頼関係の構築、維持、強化を図るため、同社が公表する「顧客本位の業務運営に関する基本原則」に基づき、顧客本位の業務運営を推進することを重点施策とし、取り組んでおります。
その実践に必要となる組織横断的な検討を行うため、代表取締役社長を委員長とする顧客本位の業務推進委員会を設置し、基本方針の確認、現状の把握及び評価等を行っております。
 さらに、委員会の下部組織として「顧客本位の業務推進会議」を設け、委員会の名の下で具体的な施策の企画・立案並びに推進を行っております。
この会議では、顧客本位の業務運営への取組みとして、業界共通KPIと自主的KPIの定期的な公表のほか、お客様アンケートの継続的実施により、顧客本位の業務運営の業務推進態勢の現状及び問題点を把握する他、営業部支店や営業担当者への定着度を客観的に評価・分析し、お客様満足度の向上を図るべく取り組んでおります。
また、お客様の金融リテラシーを高めるための提案やアドバイスはもちろん、役職員の知識向上を目的とした研修を実施し、役職員全員に、顧客本位の業務運営に対する取り組みの徹底を図るよう取り組んでおります。
 このように、日産証券株式会社は、当社グループの中核事業会社として、全社的な組織体制及び理念の下、金融商品取引業者として、また商品先物取引業者としてのみならず、役職員ひとりひとりがお客様からの信頼を得、支持される人材となるよう、顧客本位の業務運営の推進に取り組んでおります。
日産証券株式会社における「お客様本位の業務運営方針」及びその取組状況については、同社のホームページをご参照ください。
◎ お客様本位の業務運営方針 https://www.nissan-sec.co.jp/im/fiduciary/ また、顧客本位の業務運営を推進するにあたって、以下の指標をホームページ上で開示しております。
(投資信託の販売会社における比較可能な共通KPI)1.投資信託の運用損益別顧客比率2.投資信託の預り残高上位20銘柄の「コスト・リターン」と「リスク・リターン」 当該指標の詳細につきましては、日産証券株式会社のホームページ「お客様本位の業務運営への取組(KPI)」をご参照ください。
◎ お客様本位の業務運営への取組(KPI) https://www.nissan-sec.co.jp/im/fiduciary-kpi/今後も同社では上記の各指標の向上・改善を目標とし、継続的な開示を行ってまいります。
② 人的資本経営の遂行(サステナビリティ経営の遂行)当社グループは投資・金融サービス企業であり、サービスの担い手である人材こそが、競合他社に対する競争優位を確立し、成長と企業価値向上を実現するための源泉であると捉えております。
そのため、人的資本への投資の不足や非効率による人的基盤の縮小や窮乏、質的変化は多大なるリスクとなり得ます。
一方で人的資本への投資による生産性の向上やイノベーションによって、それに見合った利益を実現することは社会課題の解決にもつながるものであり、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長の両立を図る「サステナビリティ経営」の観点からも重要であるものと考えられます。
こうした考えの下、当社グループでは、以下のとおり、人材の多様性確保を含む人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針を定めております。
(人材育成方針及び社内環境整備方針)イ.経営課題と人材アジェンダの対応前述の経営方針の下、前述のガバナンス及びリスク管理のプロセスを通して、当社グループの経営課題(対処すべき課題)に対応する上で重要となる人材アジェンダを以下のとおり、特定しております。
対処すべき課題人材アジェンダ① 顧客本位の業務運営の推進ⅰ.金融プロフェッショナルの育成② サステナビリティ経営の遂行ⅱ.人材の多様性確保③ コーポレート・ガバナンスの維持及び強化ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及④ 経営基盤・事業基盤の拡充ⅳ.次世代リーダーの育成⑤ 金融サービスの付加価値向上ⅴ.DX人材の活用 ロ.人材育成方針 上記で特定した人材アジェンダに関する人材育成方針は以下のとおりであります。
人材アジェンダ人材育成方針(全体方針)人材育成方針(個別方針)ⅰ.金融プロフェッショナルの育成従業員の心身の健康や幸福の維持・増進のみならず、従業員エンゲージメント向上、組織活性化等を目指す「ウェルビーイング経営(※)」の観点から、経営課題と直結する人材アジェンダに関して、目指すべき将来像と現状を踏まえた実効性のある人材育成を行ってまいります。
※「ウェルビーイング経営」身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する「ウェルビーイング」を、企業活動において従業員一人一人に対して実現することを目指す取り組み。
顧客本位の業務運営を推進するためには、お客様のニーズを的確に把握し、質の高い金融サービスを提供することで、顧客利便性を向上し、資産形成への貢献をする必要があります。
そのために、個別の金融商品の知識のみならず、政治、社会、経済情勢にも通じ、税務や相続を含む幅広い提案をすることができる真の金融プロフェッショナルの育成を行います。
ⅱ.人材の多様性確保サステナビリティ経営を遂行するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの両立を図り、中長期的な持続的企業価値の向上を図る必要があります。
そのために、多様な価値観、経験、感性、専門性などを生かせる組織整備を図り、人材の多様性を確保いたします。
ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及コーポレート・ガバナンスの維持及び強化のためには、法令諸規則に対する幅広い知識と理解を持つことはもちろんのこと、金融機関に求められる社会的な役割や責任を深く認識し、業務を遂行する組織態勢が必要となります。
そのために、社員一人一人にまで高度な職業倫理観の確立と普及を行います。
ⅳ.次世代リーダーの育成経営基盤・事業基盤の拡充のためには、組織内において経営環境の変化に即応し、組織を力強く牽引する優れたリーダーシップが必要となります。
そのために、将来のマネジメントを担う幹部候補(次世代リーダー)について計画的な育成を行います。
ⅴ.DX人材の活用今後の金融サービスにおいて新たな付加価値を創出し、他社との差別化を図るためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)による変革が必要となります。
そのために、デジタル人材の確保・育成に注力し、その活用の範囲を広げてまいります。
ハ.人材育成方針に対応する社内環境整備方針 上記の人材育成方針に対応する社内環境整備方針は以下のとおりです。
◎ 社内環境整備方針(全体方針)社内環境整備にあたっては、以下に掲げる5つのウェルビーイング要素を踏まえた取り組みを行ってまいります。
ⅰ.キャリアウェルビーイング(Career Well-being) 下記の取り組みによりキャリアに関する充実感の向上を図ってまいります。
・経営ビジョン、人材アジェンダの周知徹底と浸透・従業員のキャリア形成の意思付け、実現・人事評価体系の見直し、評価精度向上、評価に対する納得性の向上・従業員の能力、スキル活用を重視した適材適所による人事配置・従業員の自己成長の支援ⅱ.ソーシャルウェルビーイング(Social Well-being)下記の取り組みにより良好な人間関係を築き、精神的安定感、幸福感の向上を図ってまいります。
・経営層、管理職層、スタッフ層の各レイヤー間のコミュニケーションの促進・上位層(スタッフ層から管理職層、管理職層から経営層)への提言や要望を収集する仕組みの構築ⅲ.ファイナンシャルウェルビーイング(Financial Well-being)下記の取り組みにより経済的安定を実現し、生活における安心感の向上を図ってまいります。
・外部水準を意識した適正な賃金水準の設定・モチベーション向上に繋がる補償制度、インセンティブ等の設定・従業員の資産形成に資する福利厚生制度、支援制度等の導入ⅳ.フィジカルウェルビーイング(Physical Well-being)下記の取り組みにより健康増進を推進し、肉体的、精神的な充足度の向上を図ってまいります。
・従業員の身体的、精神的な健康やストレス課題の把握について、法令以上の対応実施・健康、疾病予防に関する啓発、支援制度の導入・快適な安全な職場環境の整備・ワークライフバランスのための柔軟な働き方の選択肢設定ⅴ.コミュニティウェルビーイング(Community Well-being)下記の取り組みにより地域や取引先のほか、家族を含めたステークホルダーとのコミュニティへの帰属意識を高め、人間関係の充実度の向上を図ってまいります。
・事業所の所在する自治体や地域社会との交流促進・長時間労働につながる労働環境の見直し、改善・従業員及び家族に対する会社や仕事内容に関する理解度の向上 ◎ 社内環境整備方針(個別方針) 上記で特定したアジェンダに対応する個別の人材育成方針に関する社内環境整備方針は以下のとおりであります。
人材アジェンダ人材育成方針(個別方針)社内環境整備方針(個別)ⅰ.金融プロフェッショナルの育成顧客本位の業務運営を推進するためには、お客様のニーズを的確に把握し、質の高い金融サービスを提供することで、顧客利便性を向上し、資産形成への貢献をする必要があります。
そのために、個別の金融商品の知識のみならず、政治、社会、経済情勢にも通じ、税務や相続を含む幅広い提案をすることができる真の金融プロフェッショナルの育成を行います。
・金融プロフェッショナルの具体像を明確化し、社内での共通認識を形成する。
・金融プロフェッショナルの資格取得を昇格要件の一部として盛り込み、全社員の資格取得支援体制を整備。
ⅱ.人材の多様性確保サステナビリティ経営を遂行するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの両立を図り、中長期的な持続的企業価値の向上を図る必要があります。
そのために、多様な価値観、経験、感性、専門性などを生かせる組織整備を図り、人材の多様性を確保いたします。
・従来の総合職による雇用方式(メンバーシップ型雇用)を継続しつつ、専門職による雇用方式(ジョブ型雇用)を導入する。
・専門性、スキル、成果をより具体化し、評価する仕組みを導入する。
・管理職等の中核人材に占める多様性確保に注力し、女性、外国籍、中途採用者の比率向上を図る。
・女性社員、女性管理職比率向上のため、採用段階から性別にとらわれない多様性を重視した採用を行い、更にロールモデルとなる中堅社員を多く輩出すべく、育成を強化する。
ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及コーポレート・ガバナンスの維持及び強化のためには、法令諸規則に対する幅広い知識と理解を持つことはもちろんのこと、金融機関に求められる社会的な役割や責任を深く認識し、業務を遂行する組織態勢が必要となります。
そのために、社員一人一人にまで高度な職業倫理観の確立と普及を行います。
・コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、リスク管理等に関する社内研修を実施する。
・信賞必罰の厳格化・定期的なコンプライアンス研修及び全社員参加研修の開催。
ⅳ.次世代リーダーの育成経営基盤・事業基盤の拡充のためには、組織内において経営環境の変化に即応し、組織を力強く牽引する優れたリーダーシップが必要となります。
そのために、将来のマネジメントを担う幹部候補(次世代リーダー)について計画的な育成を行います。
・階層別研修や勉強会に加え選抜型座談会(若手・女性)を開催する。
・ジョブローテーション計画を策定する。
・抜擢人事を推進する。
ⅴ.DX人材の活用今後の金融サービスにおいて新たな付加価値を創出し、他社との差別化を図るためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)による変革が必要となります。
そのために、デジタル人材の確保・育成に注力し、その活用の範囲を広げてまいります。
・専門職によるジョブ型雇用を導入する。
・IT企画機能を充実化し、DX人材の活用を図る。
・グループ会社と連携し、DXによる新規事業を模索する。
・DXによる業務改善、再構築を図る。
 上記の人材育成方針及び社内環境整備方針に基づき、2025年3月期において実施した主な施策と対応する人材アジェンダ及びウェルビーイング要素は以下のとおりであります。
施策項目施策内容人材アジェンダウェルビーイング要素経営ビジョンの明確化、社内周知・当社グループのミッション、ビジョン、バリューを明確化し、中期事業計画で明記するとともに、社内への周知を実施。
・会社説明会(IR説明会)資料に記載することで外部への開示も実施。
・全人材アジェンダ・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング経営陣による本支店巡回・代表取締役社長及び取締役が、直接に本支店を巡回し、経営方針をはじめ、人的資本経営に関する各施策、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス等について周知・高度な職業倫理の確立と普及・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング資格取得費用の支援・資格取得奨励制度規程を整備し、証券アナリスト、FP資格、ITパスポート資格、情報セキュリティマネジメント資格等に対する資格取得時奨励金、資格手当を導入・金融プロフェッショナル育成・DX人材の活用・キャリアウェルビーイング意見募集の仕組み構築・部店長会議において、各所属長より会社に対して、様々な提案を行う機会の導入・女性総合職座談会・女性取締役による講演会を開催し、働きやすい社内環境整備、キャリア形成について意見交換を実施・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング株式報酬制度(RS信託)の導入・従業員向け株式報酬制度(RS信託)を導入し、自社株式交付を実施・人材の多様性確保・ファイナンシャルウェルビーイング持株会奨励金の増額・持株会奨励金の増額・人材の多様性確保・ファイナンシャルウェルビーイングテレワーク環境整備・テレワーク規程を整備し、勤怠管理、給与、手当、対象者、服務規律、連絡体制、費用負担、端末貸与等を明確化・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・フィジカルウェルビーイングノー残業デーの実施 連続休暇制度の見直し 相談窓口の設置・毎週水曜日をノー残業デーとし、残業時間削減を推進 ・5日間の連続休暇取得推進 ・社員の心身の健康を守るべく、各種ハラスメント・メンタル不調に対する相談窓口を設置・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・フィジカルウェルビーイング・コミュニティウェルビーイング (指標及び目標)上記の人材育成方針及び社内環境整備方針に関して、価値向上とリスクマネジメントの観点及び当社グループの人材アジェンダのうち、重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)に対応するものとして、以下の指標を採用しております。
なお、以下の指標は前事業年度から見直しを図り、修正しております。
指標目標(2027年3月まで)実績主要外務員資格等保有者割合(※1)95.0%90.2%金融プロフェッショナル資格保有者割合(※2)50.0%14.2%採用した労働者に占める女性労働者の割合50.0%18.8%属性別管理職比率中途採用70.0%以上中途採用82.9%女性10.0%女性1.6%外国籍4.0%外国籍1.6%コンプライアンス研修を受けた従業員割合100.0%100.0% ※1 証券外務員資格、証券内部管理責任者資格、金融先物取引業務外務員資格、金融先物取引業務内部管理責任者資格、商品先物外務員資格のうち、2つ以上を保有する者の割合※2 ファイナンシャルプランナー(CFP・AFP・FP技能士)又は証券アナリスト資格を保有する者の割合(注)1 上記指標において、当社グループの大部分が日産証券株式会社に所属しているため、同社従業員数(出向者を含む、役員・外務員を除く)における実績値を集計しております。
2 主要外務員資格等保有者割合、金融プロフェッショナル資格保有者割合、属性別管理職比率については新入社員を除く2025年4月1日現在の従業員の割合となります。
3 中途採用管理職比率は、全管理職のうち新卒で(旧会社も含めた)日産証券株式会社に入社した社員以外の人数割合となります。
 同様に海外投資家とのビジネスを拡大していく中で、外国籍の社員も新卒・中途を問わず積極採用しており、今後もその体制を続けてまいります。
4 採用した労働者に占める女性労働者の割合については当事業年度の実績値となります。
5 コンプライアンス研修を受けた従業員割合については、新入社員・専門職社員及び休職社員を除いた2025年4月1日現在の従業員のうち、当事業年度中にコンプライアンス研修を受けた従業員の割合となります。
 属性別管理職比率における中途採用比率については、これまでに当社グループが行ってきたM&Aや事業再編の結果によるものであり、新卒入社社員と中途入社社員の区別なく実力主義評価を実施することで高水準の域に達しているものと考えております。
今後もM&Aには積極的に取り組み、中途採用も継続して行うことで高水準の維持に努めてまいります。
女性管理職比率は低い水準にとどまっておりますが、これは総合職における女性社員数並びに女性比率が低い(総合職社員217人のうち女性総合職17人)ことが主な理由としてあげられます。
現在は採用の段階から性差にとらわれない採用活動をしており、採用後も定期開催している研修や女性座談会などを通じて育成に努め、女性社員が働きやすい職場環境、生産性向上、キャリアアップに繋げております。
最後に外国籍管理職の比率については、現在当社の強みともいえる海外投資家との積極的なビジネス展開の中で、今後ますますチャンスの拡大が期待されていることから、様々な国籍・価値観・知見を持つ社員を積極的に採用してまいります。
 また、5日間連続での休暇取得の促進、産休後の職場復帰支援や在宅勤務制度の導入などにより、女性はもちろんのこと様々な属性の社員が活躍しやすい職場づくりに注力しております。
さらに取締役会やサステナビリティ委員会からの提言により、日産証券では女性活躍を推進する企業として厚生労働省が認める「えるぼし」取得に向けた取り組みを開始いたしました。
具体的には、自社の女性活躍に関する状況把握・課題の分析から行い、「男女別の採用における競争倍率を同程度とする」「従業員全体の残業時間を月平均30時間以内とする」という2つの数値目標を定め、行動計画を策定、社内周知を行いました。
今後は定期的に取り組み状況の確認、修正、公表を繰り返し、優秀な人材の確保並びに企業イメージの向上に繋げてまいります。
 また、管理職における外国籍社員比率・中途採用比率向上についても、多様な価値観の醸成と海外法人ビジネスの拡大が企業価値の持続的な拡大に繋がると考え、様々なジェンダー・国籍・価値観・知見を持つ社員を積極的に採用してまいります。
③ コーポレート・ガバナンスの維持及び強化当社グループは、株主、投資家、顧客、従業員、社会等のステークホルダーからの付託に応え、持続的な社会実現への貢献と企業価値の向上を図るためには、経営における信頼性及び透明性を確保しつつ、意思決定の合理性及び迅速性を重視する必要があると考えており、これらを支える重要な経営基盤としてコーポレート・ガバナンスの維持及び強化を重点施策としております。
法令違反による行政処分や企業不祥事等による信頼性や透明性の失墜は企業価値を大きく毀損するものであり、コーポレート・ガバナンスの機能不全は経営上の大きなリスクであると考えられます。
一方で、変化の激しい経営環境下において、適時に機会を捉えていくためには適切なコーポレート・ガバナンス機能のもとでの適切な経営判断が不可欠であるものと考えております。
また、当社では取締役会の機能を向上させ、ひいては企業価値を高めることを目的として、取締役会の実効性につき、自己評価・分析を実施しております。
自己評価・分析につきましては、外部機関の助言を得ながら以下の方法により実施いたしました。
外部機関から2025年3月に全取締役会メンバーを対象として行ったアンケートは、外部機関に直接回答することで匿名性を確保し、依頼した外部機関からの集計結果報告を踏まえた上、2025年5月22日の定時取締役会にて、分析・議論・評価を行いました。
その結果概要は以下の通りです。
「多様性を備えた適切な議論が行われている」、「役員の指名・報酬についてその決定プロセスが適切に管理されている」、「様々なステークホルダーに対して社会的・経済的な価値の両立を踏まえた経営戦略が立てられている」などおおむね肯定的な評価が得られており、取締役会全体の実効性については確保されていると認識いたします。
その一方で取締役向けのトレーニング機会が不足していることなどの意見が出され、さらなる取締役会の機能向上に向けた課題として共有いたしました。
今後、当社の取締役会では本実効性評価の結果を踏まえ、課題についての十分な検討、迅速な対応により、取締役会の機能を高める取り組みを継続的に進めてまいります。
当社グループのコーポレート・ガバナンスの概要につきましては「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」及び「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」をご参照ください。
◎ コーポレート・ガバナンスに関する報告書 https://www.nissansec-g.co.jp/pdf/cgreport.pdf コーポレート・ガバナンスの維持及び強化に関する指標及び目標は、以下のとおりです。
本有価証券報告書の提出時点における当社のコーポレートガバナンス・コードの全原則に対する対応状況は以下のとおりです。
当社はコーポレートガバナンス・コードの全項目において、早期にComplyを達成すべくコーポレート・ガバナンスの維持及び強化につとめてまいります。
コード対応状況コード対応状況コード対応状況基本原則1Comply原則2-6Comply補充原則4-8②Comply原則1-1Comply基本原則3Comply補充原則4-8③Comply補充原則1-1①Comply原則3-1Comply原則4-9Comply補充原則1-1②Comply補充原則3-1①Comply原則4-10Comply補充原則1-1③Comply補充原則3-1②Explain補充原則4-10①Comply原則1-2Comply補充原則3-1③Comply原則4-11Comply補充原則1-2①Comply原則3-2Comply補充原則4-11①Comply補充原則1-2②Comply補充原則3-2①Comply補充原則4-11②Comply補充原則1-2③Comply補充原則3-2②Comply補充原則4-11③Comply補充原則1-2④Explain基本原則4Comply原則4-12Comply補充原則1-2⑤Comply原則4-1Comply補充原則4-12①Comply原則1-3Comply補充原則4-1①Comply原則4-13Comply原則1-4Comply補充原則4-1②Comply補充原則4-13①Comply補充原則1-4①Comply補充原則4-1③Explain補充原則4-13②Comply補充原則1-4②Comply原則4-2Comply補充原則4-13③Comply原則1-5Comply補充原則4-2①Comply原則4-14Comply補充原則1-5①Comply補充原則4-2②Comply補充原則4-14①Comply原則1-6Comply原則4-3Comply補充原則4-14②Explain原則1-7Comply補充原則4-3①Comply基本原則5Comply基本原則2Comply補充原則4-3②Comply原則5-1Comply原則2-1Comply補充原則4-3③Comply補充原則5-1①Comply原則2-2Comply補充原則4-3④Comply補充原則5-1②Comply補充原則2-2①Comply原則4-4Comply補充原則5-1③Comply原則2-3Comply補充原則4-4①Comply原則5-2Comply補充原則2-3①Comply原則4-5Comply補充原則5-2①Comply原則2-4Comply原則4-6Comply 補充原則2-4①Comply原則4-7Comply 原則2-5Comply原則4-8Comply 補充原則2-5①Comply補充原則4-8①Comply CGコード全原則数83Comply項目数79Comply率95.18%
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ② 人的資本経営の遂行(サステナビリティ経営の遂行)当社グループは投資・金融サービス企業であり、サービスの担い手である人材こそが、競合他社に対する競争優位を確立し、成長と企業価値向上を実現するための源泉であると捉えております。
そのため、人的資本への投資の不足や非効率による人的基盤の縮小や窮乏、質的変化は多大なるリスクとなり得ます。
一方で人的資本への投資による生産性の向上やイノベーションによって、それに見合った利益を実現することは社会課題の解決にもつながるものであり、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長の両立を図る「サステナビリティ経営」の観点からも重要であるものと考えられます。
こうした考えの下、当社グループでは、以下のとおり、人材の多様性確保を含む人材育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針を定めております。
(人材育成方針及び社内環境整備方針)イ.経営課題と人材アジェンダの対応前述の経営方針の下、前述のガバナンス及びリスク管理のプロセスを通して、当社グループの経営課題(対処すべき課題)に対応する上で重要となる人材アジェンダを以下のとおり、特定しております。
対処すべき課題人材アジェンダ① 顧客本位の業務運営の推進ⅰ.金融プロフェッショナルの育成② サステナビリティ経営の遂行ⅱ.人材の多様性確保③ コーポレート・ガバナンスの維持及び強化ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及④ 経営基盤・事業基盤の拡充ⅳ.次世代リーダーの育成⑤ 金融サービスの付加価値向上ⅴ.DX人材の活用 ロ.人材育成方針 上記で特定した人材アジェンダに関する人材育成方針は以下のとおりであります。
人材アジェンダ人材育成方針(全体方針)人材育成方針(個別方針)ⅰ.金融プロフェッショナルの育成従業員の心身の健康や幸福の維持・増進のみならず、従業員エンゲージメント向上、組織活性化等を目指す「ウェルビーイング経営(※)」の観点から、経営課題と直結する人材アジェンダに関して、目指すべき将来像と現状を踏まえた実効性のある人材育成を行ってまいります。
※「ウェルビーイング経営」身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する「ウェルビーイング」を、企業活動において従業員一人一人に対して実現することを目指す取り組み。
顧客本位の業務運営を推進するためには、お客様のニーズを的確に把握し、質の高い金融サービスを提供することで、顧客利便性を向上し、資産形成への貢献をする必要があります。
そのために、個別の金融商品の知識のみならず、政治、社会、経済情勢にも通じ、税務や相続を含む幅広い提案をすることができる真の金融プロフェッショナルの育成を行います。
ⅱ.人材の多様性確保サステナビリティ経営を遂行するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの両立を図り、中長期的な持続的企業価値の向上を図る必要があります。
そのために、多様な価値観、経験、感性、専門性などを生かせる組織整備を図り、人材の多様性を確保いたします。
ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及コーポレート・ガバナンスの維持及び強化のためには、法令諸規則に対する幅広い知識と理解を持つことはもちろんのこと、金融機関に求められる社会的な役割や責任を深く認識し、業務を遂行する組織態勢が必要となります。
そのために、社員一人一人にまで高度な職業倫理観の確立と普及を行います。
ⅳ.次世代リーダーの育成経営基盤・事業基盤の拡充のためには、組織内において経営環境の変化に即応し、組織を力強く牽引する優れたリーダーシップが必要となります。
そのために、将来のマネジメントを担う幹部候補(次世代リーダー)について計画的な育成を行います。
ⅴ.DX人材の活用今後の金融サービスにおいて新たな付加価値を創出し、他社との差別化を図るためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)による変革が必要となります。
そのために、デジタル人材の確保・育成に注力し、その活用の範囲を広げてまいります。
ハ.人材育成方針に対応する社内環境整備方針 上記の人材育成方針に対応する社内環境整備方針は以下のとおりです。
◎ 社内環境整備方針(全体方針)社内環境整備にあたっては、以下に掲げる5つのウェルビーイング要素を踏まえた取り組みを行ってまいります。
ⅰ.キャリアウェルビーイング(Career Well-being) 下記の取り組みによりキャリアに関する充実感の向上を図ってまいります。
・経営ビジョン、人材アジェンダの周知徹底と浸透・従業員のキャリア形成の意思付け、実現・人事評価体系の見直し、評価精度向上、評価に対する納得性の向上・従業員の能力、スキル活用を重視した適材適所による人事配置・従業員の自己成長の支援ⅱ.ソーシャルウェルビーイング(Social Well-being)下記の取り組みにより良好な人間関係を築き、精神的安定感、幸福感の向上を図ってまいります。
・経営層、管理職層、スタッフ層の各レイヤー間のコミュニケーションの促進・上位層(スタッフ層から管理職層、管理職層から経営層)への提言や要望を収集する仕組みの構築ⅲ.ファイナンシャルウェルビーイング(Financial Well-being)下記の取り組みにより経済的安定を実現し、生活における安心感の向上を図ってまいります。
・外部水準を意識した適正な賃金水準の設定・モチベーション向上に繋がる補償制度、インセンティブ等の設定・従業員の資産形成に資する福利厚生制度、支援制度等の導入ⅳ.フィジカルウェルビーイング(Physical Well-being)下記の取り組みにより健康増進を推進し、肉体的、精神的な充足度の向上を図ってまいります。
・従業員の身体的、精神的な健康やストレス課題の把握について、法令以上の対応実施・健康、疾病予防に関する啓発、支援制度の導入・快適な安全な職場環境の整備・ワークライフバランスのための柔軟な働き方の選択肢設定ⅴ.コミュニティウェルビーイング(Community Well-being)下記の取り組みにより地域や取引先のほか、家族を含めたステークホルダーとのコミュニティへの帰属意識を高め、人間関係の充実度の向上を図ってまいります。
・事業所の所在する自治体や地域社会との交流促進・長時間労働につながる労働環境の見直し、改善・従業員及び家族に対する会社や仕事内容に関する理解度の向上 ◎ 社内環境整備方針(個別方針) 上記で特定したアジェンダに対応する個別の人材育成方針に関する社内環境整備方針は以下のとおりであります。
人材アジェンダ人材育成方針(個別方針)社内環境整備方針(個別)ⅰ.金融プロフェッショナルの育成顧客本位の業務運営を推進するためには、お客様のニーズを的確に把握し、質の高い金融サービスを提供することで、顧客利便性を向上し、資産形成への貢献をする必要があります。
そのために、個別の金融商品の知識のみならず、政治、社会、経済情勢にも通じ、税務や相続を含む幅広い提案をすることができる真の金融プロフェッショナルの育成を行います。
・金融プロフェッショナルの具体像を明確化し、社内での共通認識を形成する。
・金融プロフェッショナルの資格取得を昇格要件の一部として盛り込み、全社員の資格取得支援体制を整備。
ⅱ.人材の多様性確保サステナビリティ経営を遂行するためには、社会のサステナビリティと企業のサステナビリティの両立を図り、中長期的な持続的企業価値の向上を図る必要があります。
そのために、多様な価値観、経験、感性、専門性などを生かせる組織整備を図り、人材の多様性を確保いたします。
・従来の総合職による雇用方式(メンバーシップ型雇用)を継続しつつ、専門職による雇用方式(ジョブ型雇用)を導入する。
・専門性、スキル、成果をより具体化し、評価する仕組みを導入する。
・管理職等の中核人材に占める多様性確保に注力し、女性、外国籍、中途採用者の比率向上を図る。
・女性社員、女性管理職比率向上のため、採用段階から性別にとらわれない多様性を重視した採用を行い、更にロールモデルとなる中堅社員を多く輩出すべく、育成を強化する。
ⅲ.高度な職業倫理の確立と普及コーポレート・ガバナンスの維持及び強化のためには、法令諸規則に対する幅広い知識と理解を持つことはもちろんのこと、金融機関に求められる社会的な役割や責任を深く認識し、業務を遂行する組織態勢が必要となります。
そのために、社員一人一人にまで高度な職業倫理観の確立と普及を行います。
・コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス、リスク管理等に関する社内研修を実施する。
・信賞必罰の厳格化・定期的なコンプライアンス研修及び全社員参加研修の開催。
ⅳ.次世代リーダーの育成経営基盤・事業基盤の拡充のためには、組織内において経営環境の変化に即応し、組織を力強く牽引する優れたリーダーシップが必要となります。
そのために、将来のマネジメントを担う幹部候補(次世代リーダー)について計画的な育成を行います。
・階層別研修や勉強会に加え選抜型座談会(若手・女性)を開催する。
・ジョブローテーション計画を策定する。
・抜擢人事を推進する。
ⅴ.DX人材の活用今後の金融サービスにおいて新たな付加価値を創出し、他社との差別化を図るためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)による変革が必要となります。
そのために、デジタル人材の確保・育成に注力し、その活用の範囲を広げてまいります。
・専門職によるジョブ型雇用を導入する。
・IT企画機能を充実化し、DX人材の活用を図る。
・グループ会社と連携し、DXによる新規事業を模索する。
・DXによる業務改善、再構築を図る。
 上記の人材育成方針及び社内環境整備方針に基づき、2025年3月期において実施した主な施策と対応する人材アジェンダ及びウェルビーイング要素は以下のとおりであります。
施策項目施策内容人材アジェンダウェルビーイング要素経営ビジョンの明確化、社内周知・当社グループのミッション、ビジョン、バリューを明確化し、中期事業計画で明記するとともに、社内への周知を実施。
・会社説明会(IR説明会)資料に記載することで外部への開示も実施。
・全人材アジェンダ・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング経営陣による本支店巡回・代表取締役社長及び取締役が、直接に本支店を巡回し、経営方針をはじめ、人的資本経営に関する各施策、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス等について周知・高度な職業倫理の確立と普及・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング資格取得費用の支援・資格取得奨励制度規程を整備し、証券アナリスト、FP資格、ITパスポート資格、情報セキュリティマネジメント資格等に対する資格取得時奨励金、資格手当を導入・金融プロフェッショナル育成・DX人材の活用・キャリアウェルビーイング意見募集の仕組み構築・部店長会議において、各所属長より会社に対して、様々な提案を行う機会の導入・女性総合職座談会・女性取締役による講演会を開催し、働きやすい社内環境整備、キャリア形成について意見交換を実施・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・ソーシャルウェルビーイング株式報酬制度(RS信託)の導入・従業員向け株式報酬制度(RS信託)を導入し、自社株式交付を実施・人材の多様性確保・ファイナンシャルウェルビーイング持株会奨励金の増額・持株会奨励金の増額・人材の多様性確保・ファイナンシャルウェルビーイングテレワーク環境整備・テレワーク規程を整備し、勤怠管理、給与、手当、対象者、服務規律、連絡体制、費用負担、端末貸与等を明確化・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・フィジカルウェルビーイングノー残業デーの実施 連続休暇制度の見直し 相談窓口の設置・毎週水曜日をノー残業デーとし、残業時間削減を推進 ・5日間の連続休暇取得推進 ・社員の心身の健康を守るべく、各種ハラスメント・メンタル不調に対する相談窓口を設置・人材の多様性確保・キャリアウェルビーイング・フィジカルウェルビーイング・コミュニティウェルビーイング
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 (指標及び目標)上記の人材育成方針及び社内環境整備方針に関して、価値向上とリスクマネジメントの観点及び当社グループの人材アジェンダのうち、重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)に対応するものとして、以下の指標を採用しております。
なお、以下の指標は前事業年度から見直しを図り、修正しております。
指標目標(2027年3月まで)実績主要外務員資格等保有者割合(※1)95.0%90.2%金融プロフェッショナル資格保有者割合(※2)50.0%14.2%採用した労働者に占める女性労働者の割合50.0%18.8%属性別管理職比率中途採用70.0%以上中途採用82.9%女性10.0%女性1.6%外国籍4.0%外国籍1.6%コンプライアンス研修を受けた従業員割合100.0%100.0% ※1 証券外務員資格、証券内部管理責任者資格、金融先物取引業務外務員資格、金融先物取引業務内部管理責任者資格、商品先物外務員資格のうち、2つ以上を保有する者の割合※2 ファイナンシャルプランナー(CFP・AFP・FP技能士)又は証券アナリスト資格を保有する者の割合(注)1 上記指標において、当社グループの大部分が日産証券株式会社に所属しているため、同社従業員数(出向者を含む、役員・外務員を除く)における実績値を集計しております。
2 主要外務員資格等保有者割合、金融プロフェッショナル資格保有者割合、属性別管理職比率については新入社員を除く2025年4月1日現在の従業員の割合となります。
3 中途採用管理職比率は、全管理職のうち新卒で(旧会社も含めた)日産証券株式会社に入社した社員以外の人数割合となります。
 同様に海外投資家とのビジネスを拡大していく中で、外国籍の社員も新卒・中途を問わず積極採用しており、今後もその体制を続けてまいります。
4 採用した労働者に占める女性労働者の割合については当事業年度の実績値となります。
5 コンプライアンス研修を受けた従業員割合については、新入社員・専門職社員及び休職社員を除いた2025年4月1日現在の従業員のうち、当事業年度中にコンプライアンス研修を受けた従業員の割合となります。
 属性別管理職比率における中途採用比率については、これまでに当社グループが行ってきたM&Aや事業再編の結果によるものであり、新卒入社社員と中途入社社員の区別なく実力主義評価を実施することで高水準の域に達しているものと考えております。
今後もM&Aには積極的に取り組み、中途採用も継続して行うことで高水準の維持に努めてまいります。
女性管理職比率は低い水準にとどまっておりますが、これは総合職における女性社員数並びに女性比率が低い(総合職社員217人のうち女性総合職17人)ことが主な理由としてあげられます。
現在は採用の段階から性差にとらわれない採用活動をしており、採用後も定期開催している研修や女性座談会などを通じて育成に努め、女性社員が働きやすい職場環境、生産性向上、キャリアアップに繋げております。
最後に外国籍管理職の比率については、現在当社の強みともいえる海外投資家との積極的なビジネス展開の中で、今後ますますチャンスの拡大が期待されていることから、様々な国籍・価値観・知見を持つ社員を積極的に採用してまいります。
 また、5日間連続での休暇取得の促進、産休後の職場復帰支援や在宅勤務制度の導入などにより、女性はもちろんのこと様々な属性の社員が活躍しやすい職場づくりに注力しております。
さらに取締役会やサステナビリティ委員会からの提言により、日産証券では女性活躍を推進する企業として厚生労働省が認める「えるぼし」取得に向けた取り組みを開始いたしました。
具体的には、自社の女性活躍に関する状況把握・課題の分析から行い、「男女別の採用における競争倍率を同程度とする」「従業員全体の残業時間を月平均30時間以内とする」という2つの数値目標を定め、行動計画を策定、社内周知を行いました。
今後は定期的に取り組み状況の確認、修正、公表を繰り返し、優秀な人材の確保並びに企業イメージの向上に繋げてまいります。
 また、管理職における外国籍社員比率・中途採用比率向上についても、多様な価値観の醸成と海外法人ビジネスの拡大が企業価値の持続的な拡大に繋がると考え、様々なジェンダー・国籍・価値観・知見を持つ社員を積極的に採用してまいります。
事業等のリスク 3 【事業等のリスク】
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクは、以下のとおりであります。
これらは投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
当社グループはこれらのリスクの発生要因を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。
なお、文中において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、全てのリスク要因を網羅したものではありません。
また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。
(1) 市場の変動当社グループの事業は、国内に加え世界のあらゆる金融・商品市場の動向や経済情勢の影響を大きく受けています。
取引の停滞や減少は、純粋な経済的要因だけではなく、戦争、テロ、自然災害などによっても引き起こされます。
取引の停滞や減少が長引くと、経営予測を超えて収益に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 自己売買業務当社グループでは、自己売買業務を行っております。
当該業務に関しては、社内規程に基づき日々のモニタリングによる十分なリスク管理体制をとっております。
しかしながら、急激な相場変動等によっては当初想定していないリスクが顕在化する可能性があり、そのような場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 法的規制に係るリスクについて当社グループの日産証券株式会社では金融商品取引法に定める金融商品取引業、商品先物取引法に定める商品先物取引業及びそれらに付帯又は関連する業務を営んでおり、金融商品取引法及び商品先物取引法を始めとする法令・諸規則を遵守する必要があります。
また、日産証券株式会社では主要な事業活動において、以下の許認可及び登録(以下、「許認可等」という。
)を受けており、現時点で許認可等が取消となるような事由は発生しておりませんが、将来何らかの理由により、許認可等の取消等があった場合には事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(登録・許可の状況)取得年月日2007年9月30日2011年12月21日許認可等の名称金融商品取引業者登録商品先物取引業者許可所管官庁等金融庁(関東財務局)農林水産省・経済産業省許認可の内容関東財務局長(金商)第131号農林水産省指令4新食第2087号経済産業省20221128商第6号有効期限なし2028年12月末(6年更新)法令違反の要件及び主な許認可等の取消事由金融商品取引法第52条第1項各号に定める事項商品先物取引法第236条第1項各号に定める事項 (4) システムに関して当社グループでは、インターネット取引をはじめ、業務上さまざまなコンピュータシステムを使用しております。
当社グループでは、費用対効果を考慮し、新たなシステム投資を行っております。
そのため、当初の見込みに反し、投資コストに対する効果が思わしくなかった場合、あるいは不具合、その他自然災害などにより障害を起こした場合、その規模によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 個人情報漏洩に関して当社グループは顧客の電話番号、住所、銀行口座などの個人情報をコンピュータシステムなどによって管理しております。
これらの個人情報につきましては、厳重に社内管理を行っておりますが、外部からの不正アクセスや内部管理体制の不備などにより、個人情報が漏洩した場合には、当社グループはその責任を問われると同時に社会的信用を失う恐れがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 訴訟に関して2025年3月31日現在、当社グループでは金融商品取引において2件、商品先物取引において1件の訴訟(訴額合計225,752千円)が係争中であります。
そのうち、金融商品取引に係る訴訟については1件が三京証券株式会社(現JIA証券株式会社、2021年9月に全株式を譲渡)及び日本フィナンシャルセキュリティーズ株式会社(2022年1月に岡藤商事株式会社との吸収合併により消滅)にて行われたくりっく365及びくりっく株365の取引に関するものであり、商品先物取引に係る訴訟については2020年7月の総合取引所化(貴金属等の先物・オプション取引の大阪取引所への移管)以前の商品先物取引法下での取引に関わるもので、当社グループが継承していない取引を含む訴訟となっております。
これらの訴訟は顧客が当社グループ企業に委託した金融商品取引や商品先物取引の売買等において、違法行為があったなどとして損害賠償を求めるものであり、これに対して当社グループはすべての取引は法令を遵守して行われたことを主張して争っております。
いずれの訴訟も係争中のため、現時点で結果を予想するのは困難ですが、今後の訴訟の進展によっては、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(7) 感染症等の影響に関して新型コロナウイルス感染症のような感染症等の拡大に対して、当社グループでは、感染防止策として、リモートワーク及び時差出勤等を行うこととし、感染防止に備えております。
それにもかかわらず、当社グループの役員・従業員に感染者が出た場合、事業所の閉鎖やそれに伴う事業停止等の対応を余儀なくされ、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。
(8) 親会社等との関係について当社の親会社である株式会社NSHDは、2025年3月末現在、当社発行済株式総数の59.22%(32,585千株)を保有する筆頭株主であります。
また、同社は当社発行済株式総数の過半数以上を保有しているため、議決権行使等により当社の経営に影響を及ぼし得る立場にあり、当社の意思決定に対して影響を与える可能性があります。
なお、同社は、当社株式の所有のほか、有価証券の保有及び運用等を事業内容としております。
また、当社の役員及びその近親者が議決権の過半数を有している会社であるユニコムグループホールディングス株式会社は、当社株式を保有しておりませんが、ユニコムグループホールディングス株式会社の株主は株式会社NSHDと同一であるため株式会社NSHDと緊密な関係にあります。
なお、同社は当社の代表取締役社長である二家英彰、当社子会社の代表取締役会長である二家勝明及びその親族の実質的な資産管理会社であり、不動産の所有・賃貸・管理等を事業内容としております。
① 親会社等との取引関係について関連当事者取引に該当する親会社等との取引については、取締役会にて取引の合理性及び取引条件の妥当性を検討の上、承認を行っており、一般株主の利益に配慮した対応を行っております。
また、当事業年度の当社及び当社連結子会社と親会社等との取引内容(一般の取引と同様であることが明白な取引を除く。
)は以下の通りとなります。
(a) 当社と株式会社NSHD及びユニコムグループホールディングス株式会社との取引取引先取引の内容取引金額(千円)株式会社NSHD自己株式の取得915,000ユニコムグループホールディングス株式会社社債の発行2,500,000利息の計上1,513投資有価証券の取得78,902 (注)社債の利息については市場金利を勘案し、利率を合理的に決定しております。
(b) 当社の連結子会社と株式会社NSHD及びユニコムグループホールディングス株式会社との取引 該当事項はありません。
② 親会社等との役員の兼務関係について当社役員7名(うち監査等委員3名)のうち、当社の代表取締役社長二家英彰が、親会社である株式会社NSHDの代表取締役を兼務しております。
ユニコムグループホールディングス株式会社における兼務関係はございません。
③ 親会社からの独立性の確保について当社の経営判断については、親会社の事前承認を必要とする事項はなく、独立社外取締役4名を含む当社経営陣が独自に検討した上で意思決定しており、経営の独立性は確保しているものと認識しております。
また、親会社の企業グループ内には当社のグループ会社と類似する事業を営む会社はなく、事業における競合関係も存在しないため、当社の事業活動に影響を与えるものはありません。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。
)の状況の概要は次のとおりであります。
また、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に掲記したとおり、当社グループの事業セグメントは、主として金融商品取引並びに商品デリバティブ取引の受託及び自己売買を行う「金融商品取引業等」の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
① 財政状態及び経営成績の状況イ.経済環境当連結会計年度のわが国経済は、自然災害や認証不正問題に伴う自動車メーカーの減産により、一部で弱めの動きが見られたものの緩やかな回復基調となりました。
企業収益は改善傾向にあり、設備投資は緩やかな増加傾向となりました。
また、大幅な賃上げやボーナスの増加から6月の実質賃金は27ヵ月振りのプラスとなりましたが、その後はマイナスとなる月も多く、賃金と物価の好循環の兆しが見え始めているものの、実質賃金プラスの状態が定着するには至りませんでした。
なお、雇用・所得環境は改善しており、個人消費は物価上昇の影響などが見られたものの、緩やかな増加基調となりました。
また、訪日外国人数は為替の円安などを背景に高水準で推移しており、インバウンド需要は好調でした。
金融市場では、NYダウは生成AIブームにより半導体企業や大手IT企業の株価が上昇したこと及びFRBが9月に利下げを開始したこと並びに11月の米国大統領選挙で政権が交代し新政権の政策への期待が高まったことなどから概ね上昇傾向となり、12月には45,073.63ドルの史上最高値を付けました。
その後、米国の関税政策による景気後退懸念から3月にかけて軟調な展開となりました。
日経平均株価は為替の円安などを背景に上昇し、7月11日に史上最高値となる42,426.77円を付けました。
その後、日銀が利上げに積極的な姿勢を示したことなどから8月上旬に31,000円台まで急落しましたが、日銀高官のハト派発言などにより大きく値を戻した後、1月までは概ね38,000~40,000円でのレンジ相場となりました。
その後、為替の円高や米国の関税政策を巡る不透明感を背景に3月にかけて下落傾向となりました。
商品市場では、NY金先物は6月までは概ねレンジ内での方向感のない動きとなりましたが、7月以降は中東での地政学的リスクやFRBの利下げなどを背景に上昇基調となり、10月下旬には2,800ドル台まで上昇しました。
その後1月中旬までは概ね2,600ドルから2,700ドルの間での小幅な値動きに終始する展開となっていましたが、米国の関税政策を巡る不透明感から1月中旬以降は上昇傾向となり、3月には史上初めて3,000ドルの大台を突破しました。
NY原油先物は中東情勢の緊迫化を背景に4月上旬に80ドル台後半まで上昇した後、中国の景気減速に伴うエネルギー需要の減退懸念などから上値を切り下げる展開となり、9月には一時60ドル台まで下落しました。
1月には米英がロシアの原油輸出に対する制裁を強化したことから80ドル台まで上昇する場面もありましたが、米国の関税政策により世界的に原油需要が減退するとの懸念から3月にかけて軟調な展開となりました。
ロ.財政状態 (資産の部)当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて23,882百万円増加し、136,699百万円となりました。
これは主に、現金及び預金3,383百万円、貸付商品3,181百万円等の減少があったものの、差入保証金29,170百万円、短期貸付金6,000百万円、保管預り商品2,828百万円等の増加があったことによるものであります。
(負債の部)当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて26,219百万円増加し、124,694百万円となりました。
これは主に、預り金3,435百万円、預り証拠金代用有価証券2,552百万円等の減少があったものの、預り証拠金22,658百万円、預り商品3,158百万円、長期預り金2,863百万円等の増加があったことによるものであります。
(純資産の部)当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,336百万円減少し、12,004百万円となりました。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益351百万円の計上、新株予約権の権利行使による新株の発行151百万円、株式交付信託による自己株式の処分53百万円による増加があったものの、配当金の支払721百万円、自己株式の取得1,085百万円、株式交付信託による自己株式の取得148百万円、その他有価証券評価差額金936百万円の減少があったこと等によるものであります。
ハ.経営成績当社グループの中核子会社である日産証券株式会社における当連結会計年度の株式等売買代金は前年同期から増加し4,204億円(前年同期比195.8%)となりました。
また、デリバティブ取引売買高は、ホールセール事業では45,200千枚(同111.7%)となり前年同期から増加したものの、リテール事業では2,165千枚(同79.2%)となり前年同期から減少した為、当連結会計年度における当社グループの受入手数料は、6,638百万円(同95.5%)となりました。
また、トレーディング損益は、451百万円の利益(同71.6%)となりました。
以上の結果、営業収益は7,373百万円(同95.2%)となり、営業収益から金融費用を控除した純営業収益は7,316百万円(同95.0%)となりました。
また、販売費・一般管理費につきましては、6,604百万円(同97.2%)となり、営業利益は712百万円(同78.8%)となりました。
また、受取配当金で115百万円を計上したこと等もあり、経常利益は815百万円(同72.1%)となりました。
これに加えて、特別損失として金融商品取引責任準備金繰入れ108百万円、投資有価証券評価損24百万円を計上したこと及び法人税等合計額が195百万円となったことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は351百万円(同63.5%)となりました。
当社グループの当連結会計年度における営業収益の状況は次のとおりであります。
A.受入手数料区分金額(千円)前年同期比(%)金融商品取引  株式取引954,65194.8  証券先物・オプション取引606,87185.0  受益証券取引324,022127.2  商品関連市場デリバティブ取引2,917,92296.2  取引所株価指数証拠金取引1,294,88481.1  取引所為替証拠金取引57,982130.3  通貨・金利関連取引179,472299.8  その他金融商品取引6,71869.4 金融商品取引計6,342,52794.4商品関連取引  国内市場取引131,58677.3  海外市場取引164,448277.6 商品関連取引計296,034129.0合計6,638,56195.5 B.トレーディング損益区分金額(千円)前年同期比(%)金融商品取引 株式取引384,73293.3 債券取引2,6762.9 商品関連市場デリバティブ取引1,072,357― 通貨・金利関連取引△2,308― その他金融商品取引5436.1 金融商品取引計1,458,001302.4商品関連取引  国内市場取引20,88633.0  海外市場取引20,93455.6  現物売買取引△1,047,912― 商品関連取引計△1,006,091―合計451,91071.6 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。
)は、前連結会計年度に比べ3,442百万円減少し、3,712百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動の結果使用した資金は4,018百万円(前連結会計年度は6,035百万円の獲得)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益546百万円の計上、預り証拠金の増加22,658百万円、貸付商品の減少3,181百万円等の資金増加要因があった一方で、差入保証金の増加29,170百万円、短期貸付金の増加6,000百万円、預り金の減少3,435百万円等の資金減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は117百万円(前連結会計年度は247百万円の使用)となりました。
これは、定期預金の払戻による収入1,906百万円等があった一方で、定期預金の預入による支出1,848百万円、投資有価証券の取得による支出122百万円、有形固定資産の取得による支出47百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動の結果獲得した資金は699百万円(前連結会計年度は1,209百万円の使用)となりました。
これは、自己株式の取得による支出1,234百万円、配当金の支払額720百万円等があった一方で、社債の発行による収入2,500百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入151百万円等があったことによるものであります。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。
なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.財政状態の分析 (資産の部)当連結会計年度末の総資産は、136,699百万円となりました。
資産の主な内訳は差入保証金88,117百万円で、総資産の64.5%を占めております。
(負債の部)当連結会計年度の負債合計は、124,694百万円となりました。
負債の主な内訳は預り証拠金78,957百万円で、負債合計の63.3%を占めております。
(純資産の部)当連結会計年度末の純資産合計は、12,004百万円となりました。
ロ.経営成績の分析 (営業収益)当連結会計年度における当社グループの金融商品取引の受入手数料は6,342百万円(前年同期比5.6%減)、商品関連取引の受入手数料は296百万円(同29.0%増)となり、受入手数料の合計は6,638百万円(同4.5%減)となりました。
また、トレーディング損益は451百万円の利益(同28.4%減)、金融収益は208百万円(同126.5%増)を計上しております。
これらの結果、当連結会計年度の営業収益は、7,373百万円(同4.8%減)となりました。
(営業利益)当連結会計年度における金融費用は56百万円(同25.3%増)となり、営業収益から金融費用を控除した純営業収益は7,316百万円(同5.0%減)となりました。
また、販売費・一般管理費につきましては6,604百万円(同2.8%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は712百万円(同21.2%減)となりました。
(経常利益)当連結会計年度における営業外収益は、受取配当金115百万円等を計上したこと等により、214百万円(同25.3%減)となりました。
営業外費用は、支払報奨金51百万円等を計上したことにより、111百万円(同85.2%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は815百万円(同27.9%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益0百万円等を計上したことにより、0百万円(同99.1%減)となりました。
特別損失は、金融商品取引責任準備金繰入れ108百万円等を計上したことにより、242百万円(同41.1%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は351百万円(同36.5%減)となりました。
当社グループは、より強固な経営基盤を築き上げるべく、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載いたしましたそれぞれの課題を一つ一つ着実にクリアしてまいります。
また、当社グループの経営成績に重大な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
ハ.キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
また、必要に応じて社債の発行により資金調達を行う等、柔軟に対応することとしております。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は短期借入金600百万円であり、短期社債の残高は2,500百万円であります。
また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,712百万円であります。
② 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づくとともに、「金融商品取引業等に関する内閣府令」(平成19年内閣府令第52号)及び「有価証券関連業経理の統一に関する規則」(昭和49年11月14日付日本証券業協会自主規制規則)に準拠して作成しております。
また、商品先物取引業固有の事項については「商品先物取引業統一経理基準」(平成23年3月2日改正日本商品先物取引協会)及び「商品先物取引業における金融商品取引法に基づく開示の内容について」(令和2年5月28日改正日本商品先物取引協会)に準拠して作成しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は会計方針の選択・適用、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。
これらの見積りについては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表作成にあたって用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
研究開発活動 6 【研究開発活動】
特記すべき事項はありません。
設備投資等の概要 1 【設備投資等の概要】
当社グループの当連結会計年度において実施した設備投資の総額は48百万円であり、主に子会社の事務所移転等に伴う設備投資22百万円、ネットワーク機器購入に伴う設備投資15百万円、OA機器購入に伴う設備投資3百万円であります。
主要な設備の状況 2 【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備の状況は、次のとおりであります。
(1) 提出会社2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(人)摘要建物器具及び備品合計日産証券グループ株式会社本店(東京都中央区)営業設備11,158―11,1588賃貸
(2) 国内子会社2025年3月31日現在会社名事業所名(所在地)設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(人)摘要建物器具及び備品合計日産証券株式会社本店(東京都中央区)営業設備114,34413,804128,148156賃貸新横浜支店(横浜市港北区)営業設備6,7341,4118,14513賃貸北習志野支店(千葉県船橋市)営業設備4,9791,8786,85818賃貸行田支店(埼玉県行田市)営業設備4481,4141,8639賃貸名古屋支店(名古屋市中区)営業設備7,0321,7818,81311賃貸大阪支店(大阪市北区)営業設備1,2872,0953,38315賃貸サテライト岡山(岡山市北区)営業設備2,3931412,5345賃貸津山支店(岡山県津山市)営業設備7749471,7228賃貸福岡支店(福岡市中央区)営業設備2,2381,5593,79713賃貸NSシステムズ株式会社本店(東京都中央区)営業設備―52,32752,32713賃貸
設備の新設、除却等の計画 3 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項はありません。
設備投資額、設備投資等の概要48,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況47
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況4
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況8,104,304

Investment

株式の保有状況 (5) 【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式と純投資目的である投資株式の区分について、純投資目的以外の目的で保有する株式の保有は、業務提携、取引の維持・強化及び株式の安定等の保有目的の合理性を検討したうえで行うことを基本的な方針としております。
同株式の買い増しや処分の要否は、当社にとって株式の保有が良い効果をもたらすかどうか、他に有効な資金活用はないか等の観点で、経営企画部門による検証を適宜行い、代表取締役社長に報告し、代表取締役社長は必要に応じ取締役会に諮ることとしております。
また、同株式に係る議決権行使は、その議案が当社の保有方針に適合するかどうかに加え、企業価値の向上を期待できるかどうかなどを総合的に勘案して行っております。
なお、純投資目的で保有する株式の保有は、配当予想や配当性向等を勘案して保有し、キャピタルゲインが見込める場合は速やかに処分してまいります。
② 提出会社における株式の保有状況提出会社については、以下のとおりであります。
a.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 純投資目的以外の目的である投資株式は、取引関係の維持強化等並びに提携関係の構築を目的とするものであり、これらの政策保有株式については、対象企業の業務内容及び情報共有等から得られるシナジー効果等を総合的に勘案したうえで保有の適否を検証し、取締役会にて判断しております。
 また、継続保有の判断については適宜見直しを行い、保有意義が不十分な銘柄については縮減を進めてまいります。
ロ.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式280,602非上場株式以外の株式―― (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(千円)株式数の増加の理由非上場株式280,602営業取引及びシステム関連における安定的な取引関係の維持強化並びに提携関係の構築を目的として保有しております。
ハ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報  該当事項はありません。
 みなし保有株式  該当事項はありません。
b.保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式――――非上場株式以外の株式13,12813,135 区分当事業年度受取配当金の合計額(千円)売却損益の合計額(千円)評価損益の合計額(千円)非上場株式―――非上場株式以外の株式――△91 ③ 日産証券株式会社における株式の保有状況 当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)である日産証券株式会社については以下のとおりであります。
a.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式イ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容 該当事項はありません。
ロ.銘柄数及び貸借対照表計上額 該当事項はありません。
ハ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報 該当事項はありません。
 みなし保有株式  該当事項はありません。
b.保有目的が純投資目的である投資株式区分当事業年度前事業年度銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額の合計額(千円)非上場株式481,992464,315非上場株式以外の株式23,768,32525,068,710 区分当事業年度受取配当金の合計額(千円)売却損益の合計額(千円)評価損益の合計額(千円)非上場株式600――非上場株式以外の株式114,622―3,756,425
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社1
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社2
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社80,602,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社80,602,000
貸借対照表計上額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社3,128,000
評価損益の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的である投資株式、提出会社-91,000
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社営業取引及びシステム関連における安定的な取引関係の維持強化並びに提携関係の構築を目的として保有しております。

Shareholders

大株主の状況 (6) 【大株主の状況】
2025年3月31日現在
氏名又は名称住所所有株式数(千株)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合(%)
株式会社NSHD東京都渋谷区広尾二丁目3番5号32,58559.22
株式会社日本カストディ銀行(信託口)東京都中央区晴海一丁目8番12号3,6496.63
日産証券グループ従業員持株会東京都中央区銀座六丁目10番1号1,0081.83
秋元 之浩東京都世田谷区4000.73
二家 英彰東京都渋谷区3670.67
竹村 渉東京都江戸川区3610.66
金原 一弘神奈川県横浜市港北区2200.40
石原 勝新潟県佐渡市2130.39
平尾 友亮東京都文京区2130.39
竹村物産株式会社東京都江戸川区西葛西八丁目18番14号2050.37
計―39,22371.28 (注)自己株式は所有しておりません。
株主数-金融機関2
株主数-金融商品取引業者11
株主数-外国法人等-個人106
株主数-外国法人等-個人以外15
株主数-個人その他15,194
株主数-その他の法人105
株主数-計15,433
氏名又は名称、大株主の状況竹村物産株式会社
株主総利回り2
株主総会決議による取得の状況 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容 (3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
該当事項はありません。

Shareholders2

自己株式の取得-1,085,922,000
自己株式の取得による支出、財務活動によるキャッシュ・フロー-1,234,753,000
発行済株式及び自己株式に関する注記 1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項 当連結会計年度期首株式数(株)当連結会計年度増加株式数(株)当連結会計年度減少株式数(株)当連結会計年度末株式数(株)発行済株式 普通株式
(注)59,959,9021,004,5705,938,76955,025,703合計59,959,9021,004,5705,938,76955,025,703自己株式 普通株式
(注)3,102,8696,684,0006,137,6393,649,230合計3,102,8696,684,0006,137,6393,649,230
(注)1 当連結会計年度末における自己株式のうち、「取締役等向け株式交付信託」及び「従業員向けRS信託」の信託財産として株式会社日本カストディ銀行が保有する当社株式は、3,649,230株であります。
2 普通株式の増加1,004,570株は、新株予約権の権利行使によるものであり、普通株式の減少5,938,769株は、2024年8月13日開催の取締役会決議による自己株式の消却によるものであります。
また、普通株式の自己株式数の増加6,684,000株は、2024年8月13日開催の取締役会決議による自己株式の取得による増加5,934,000株及び「従業員向けRS信託」が取得したことによる増加750,000株であり、普通株式の自己株式の減少6,137,639株は、2024年8月13日開催の取締役会決議による自己株式の消却5,938,769株、「取締役等向け株式交付信託」からの交付による減少14,900株、「取締役等向け株式交付信託」が処分したことによる減少6,500株及び「従業員向けRS信託」からの交付による減少177,470株であります。

Audit

監査法人1、連結太陽有限責任監査法人
独立監査人の報告書、連結 独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書 2025年6月19日日産証券グループ株式会社取締役会 御中 太陽有限責任監査法人東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士石  井  雅  也 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士山  村  幸  也 <連結財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている日産証券グループ株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、日産証券グループ株式会社及び連結子会社の2025年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
受入手数料の計上に係るIT統制の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の主要子会社である日産証券株式会社(以下「日産証券」という。
)は、金融商品取引業及び商品先物取引業を営んでいる。
日産証券の業務は、株式・投資信託の売買、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)・取引所為替証拠金取引(くりっく365)、先物・オプション等のデリバティブ取引、商品先物取引と多岐にわたっている。
 これらの取引から当連結会計年度において発生した日産証券の受入手数料は6,645,094千円であり、金額的重要性が高い。
 日産証券が取り扱う取引業務は大量かつ迅速に処理する必要がある。
このため日産証券は、株式・投資信託の売買及びデリバティブ取引については証券取引に係るシステム(以下「証券取引システム」という。
)、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)及び取引所為替証拠金取引(くりっく365)については取引所取引に係るシステム(以下「TFX取引システム」という。
)、商品先物取引については商品先物取引に係るシステム(以下「商品先物取引システム」という。
)を経由して処理を行っている。
具体的には、顧客からの注文を受け付け、各システムを通して、当該注文に係る取引処理、手数料計算を行っている。
 受入手数料を適切に連結財務諸表に反映させるためには、ITシステムの適切な設計・運用が必要であり、ITシステムに不備がある場合、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性がある。
以上のことから、当監査法人は、受入手数料の計上に係るIT統制の評価を監査上の主要な検討事項とした。
 当監査法人は、受入手数料の計上に係るIT統制の評価に当たり、当監査法人のIT専門家と連携して、日産証券の金融商品取引業務及び商品先物取引業務に関する取引の開始から受入手数料計上に至るまでの業務の流れ、ITシステムの処理プロセスを理解し、ITシステムを利用した内部統制の有効性を評価した。
 主として実施した監査手続は以下のとおりである。
(1)証券取引システムのIT統制の評価 ・ 証券取引システムに関連するIT全般統制(アクセス管理、委託先管理等に係る内部統制)の整備及び運用状況の有効性を評価するため、関連部署へのヒアリング及び関連証憑の閲覧等を行った。
・ システムの開発・運用・保守の委託先における内部統制の有効性評価に当たって受託会社監査人の保証報告書を入手し、受託会社における内部統制の整備・運用状況の評価を行った。
・ IT業務処理統制の整備及び運用状況の有効性を評価するため、受入手数料の計算ロジックについて関連部署にヒアリングするとともに、システム計算の結果について一部抽出のうえ再計算を実施した。
(2)TFX取引システム及び商品先物取引システムのIT統制の評価 ・ TFX取引システム及び商品先物取引システムに関連するIT全般統制(アクセス管理、委託先管理等に係る内部統制)の整備及び運用状況の有効性を評価するため、関連部署へのヒアリング及び関連証憑の閲覧等を行った。
・ システムの開発・運用・保守の委託先における内部統制の整備・運用状況の有効性を評価するため、委託先へのヒアリング及び関連証憑の閲覧等を行った。
・ IT業務処理統制の整備及び運用状況の有効性を評価するため、受入手数料の計算ロジックについて関連部署にヒアリングするとともに、システム計算の結果について一部抽出のうえ再計算を実施した。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
連結財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見表明の基礎となる、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、連結財務諸表の監査を計画し実施する。
監査人は、連結財務諸表の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、日産証券グループ株式会社の2025年3月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
 当監査法人は、日産証券グループ株式会社が2025年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統制監査を行った。
財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
 監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
 なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性がある。
内部統制監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することにある。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施する。
内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手するために、内部統制の監査を計画し実施する。
監査人は、内部統制報告書の監査に関する指揮、監督及び査閲に関して責任がある。
監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別した内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
<報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。
利害関係 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
受入手数料の計上に係るIT統制の評価監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の対応 会社の主要子会社である日産証券株式会社(以下「日産証券」という。
)は、金融商品取引業及び商品先物取引業を営んでいる。
日産証券の業務は、株式・投資信託の売買、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)・取引所為替証拠金取引(くりっく365)、先物・オプション等のデリバティブ取引、商品先物取引と多岐にわたっている。
 これらの取引から当連結会計年度において発生した日産証券の受入手数料は6,645,094千円であり、金額的重要性が高い。
 日産証券が取り扱う取引業務は大量かつ迅速に処理する必要がある。
このため日産証券は、株式・投資信託の売買及びデリバティブ取引については証券取引に係るシステム(以下「証券取引システム」という。
)、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)及び取引所為替証拠金取引(くりっく365)については取引所取引に係るシステム(以下「TFX取引システム」という。
)、商品先物取引については商品先物取引に係るシステム(以下「商品先物取引システム」という。
)を経由して処理を行っている。
具体的には、顧客からの注文を受け付け、各システムを通して、当該注文に係る取引処理、手数料計算を行っている。
 受入手数料を適切に連結財務諸表に反映させるためには、ITシステムの適切な設計・運用が必要であり、ITシステムに不備がある場合、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性がある。
以上のことから、当監査法人は、受入手数料の計上に係るIT統制の評価を監査上の主要な検討事項とした。
 当監査法人は、受入手数料の計上に係るIT統制の評価に当たり、当監査法人のIT専門家と連携して、日産証券の金融商品取引業務及び商品先物取引業務に関する取引の開始から受入手数料計上に至るまでの業務の流れ、ITシステムの処理プロセスを理解し、ITシステムを利用した内部統制の有効性を評価した。
 主として実施した監査手続は以下のとおりである。
(1)証券取引システムのIT統制の評価 ・ 証券取引システムに関連するIT全般統制(アクセス管理、委託先管理等に係る内部統制)の整備及び運用状況の有効性を評価するため、関連部署へのヒアリング及び関連証憑の閲覧等を行った。
・ システムの開発・運用・保守の委託先における内部統制の有効性評価に当たって受託会社監査人の保証報告書を入手し、受託会社における内部統制の整備・運用状況の評価を行った。
・ IT業務処理統制の整備及び運用状況の有効性を評価するため、受入手数料の計算ロジックについて関連部署にヒアリングするとともに、システム計算の結果について一部抽出のうえ再計算を実施した。
(2)TFX取引システム及び商品先物取引システムのIT統制の評価 ・ TFX取引システム及び商品先物取引システムに関連するIT全般統制(アクセス管理、委託先管理等に係る内部統制)の整備及び運用状況の有効性を評価するため、関連部署へのヒアリング及び関連証憑の閲覧等を行った。
・ システムの開発・運用・保守の委託先における内部統制の整備・運用状況の有効性を評価するため、委託先へのヒアリング及び関連証憑の閲覧等を行った。
・ IT業務処理統制の整備及び運用状況の有効性を評価するため、受入手数料の計算ロジックについて関連部署にヒアリングするとともに、システム計算の結果について一部抽出のうえ再計算を実施した。
全体概要、監査上の主要な検討事項、連結 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
見出し、監査上の主要な検討事項、連結受入手数料の計上に係るIT統制の評価
内容及び理由、監査上の主要な検討事項、連結  会社の主要子会社である日産証券株式会社(以下「日産証券」という。
)は、金融商品取引業及び商品先物取引業を営んでいる。
日産証券の業務は、株式・投資信託の売買、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)・取引所為替証拠金取引(くりっく365)、先物・オプション等のデリバティブ取引、商品先物取引と多岐にわたっている。
 これらの取引から当連結会計年度において発生した日産証券の受入手数料は6,645,094千円であり、金額的重要性が高い。
 日産証券が取り扱う取引業務は大量かつ迅速に処理する必要がある。
このため日産証券は、株式・投資信託の売買及びデリバティブ取引については証券取引に係るシステム(以下「証券取引システム」という。
)、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)及び取引所為替証拠金取引(くりっく365)については取引所取引に係るシステム(以下「TFX取引システム」という。
)、商品先物取引については商品先物取引に係るシステム(以下「商品先物取引システム」という。
)を経由して処理を行っている。
具体的には、顧客からの注文を受け付け、各システムを通して、当該注文に係る取引処理、手数料計算を行っている。
 受入手数料を適切に連結財務諸表に反映させるためには、ITシステムの適切な設計・運用が必要であり、ITシステムに不備がある場合、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性がある。
以上のことから、当監査法人は、受入手数料の計上に係るIT統制の評価を監査上の主要な検討事項とした。
監査上の対応、監査上の主要な検討事項、連結  当監査法人は、受入手数料の計上に係るIT統制の評価に当たり、当監査法人のIT専門家と連携して、日産証券の金融商品取引業務及び商品先物取引業務に関する取引の開始から受入手数料計上に至るまでの業務の流れ、ITシステムの処理プロセスを理解し、ITシステムを利用した内部統制の有効性を評価した。
 主として実施した監査手続は以下のとおりである。
(1)証券取引システムのIT統制の評価 ・ 証券取引システムに関連するIT全般統制(アクセス管理、委託先管理等に係る内部統制)の整備及び運用状況の有効性を評価するため、関連部署へのヒアリング及び関連証憑の閲覧等を行った。
・ システムの開発・運用・保守の委託先における内部統制の有効性評価に当たって受託会社監査人の保証報告書を入手し、受託会社における内部統制の整備・運用状況の評価を行った。
・ IT業務処理統制の整備及び運用状況の有効性を評価するため、受入手数料の計算ロジックについて関連部署にヒアリングするとともに、システム計算の結果について一部抽出のうえ再計算を実施した。
(2)TFX取引システム及び商品先物取引システムのIT統制の評価 ・ TFX取引システム及び商品先物取引システムに関連するIT全般統制(アクセス管理、委託先管理等に係る内部統制)の整備及び運用状況の有効性を評価するため、関連部署へのヒアリング及び関連証憑の閲覧等を行った。
・ システムの開発・運用・保守の委託先における内部統制の整備・運用状況の有効性を評価するため、委託先へのヒアリング及び関連証憑の閲覧等を行った。
・ IT業務処理統制の整備及び運用状況の有効性を評価するため、受入手数料の計算ロジックについて関連部署にヒアリングするとともに、システム計算の結果について一部抽出のうえ再計算を実施した。
その他の記載内容、連結 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、連結 <報酬関連情報>当監査法人及び当監査法人と同一のネットワークに属する者に対する、会社及び子会社の監査証明業務に基づく報酬及び非監査業務に基づく報酬の額は、「提出会社の状況」に含まれるコーポレート・ガバナンスの状況等(3)【監査の状況】
に記載されている。

Audit1

監査法人1、個別太陽有限責任監査法人
独立監査人の報告書、個別 独立監査人の監査報告書 2025年6月19日日産証券グループ株式会社取締役会 御中 太陽有限責任監査法人東京事務所 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士石  井  雅  也 指定有限責任社員業務執行社員 公認会計士山  村  幸  也 <財務諸表監査>監査意見 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている日産証券グループ株式会社の2024年4月1日から2025年3月31日までの第20期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
 当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、日産証券グループ株式会社の2025年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。
当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
 当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。
その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。
これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
 財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
 監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
財務諸表監査における監査人の責任 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。
虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。
また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。
監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。
さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。
継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。
監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
 監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去するための対応策を講じている場合又は阻害要因を許容可能な水準にまで軽減するためのセーフガードを適用している場合はその内容について報告を行う。
 監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。
ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。
利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注) 1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。
監査上の主要な検討事項、個別 監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
 当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。
全体概要、監査上の主要な検討事項、個別  監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。
監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
 当監査法人は、監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項はないと判断している。
その他の記載内容、個別 その他の記載内容 その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書以外の情報である。
経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。
また、監査等委員会の責任は、その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
 当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載内容に対して意見を表明するものではない。
 財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
 当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告することが求められている。
 その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
報酬関連情報、個別 <報酬関連情報>報酬関連情報は、連結財務諸表の監査報告書に記載されている。

BS資産

未収入金90,246,000
その他、流動資産2,456,000
有形固定資産11,158,000
ソフトウエア89,981,000
無形固定資産527,949,000
投資有価証券83,639,000
長期前払費用2,385,000
繰延税金資産1,409,000
投資その他の資産8,088,758,000

BS負債、資本

短期借入金600,000,000
未払金98,657,000