財務諸表

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提出書類、表紙有価証券報告書
提出日、表紙2025-06-18
英訳名、表紙Nomura Research Institute, Ltd.
代表者の役職氏名、表紙代表取締役 社長 柳澤 花芽
本店の所在の場所、表紙東京都千代田区大手町一丁目9番2号
電話番号、本店の所在の場所、表紙03-5533-2111(代表)
様式、DEI第三号様式
会計基準、DEIIFRS
連結決算の有無、DEItrue
当会計期間の種類、DEIFY

corp

沿革 2【沿革】
提出会社は、1988年1月の㈱野村総合研究所(旧野村総合研究所)及び野村コンピュータシステム㈱の合併を経て現在に至っています。
(合併前)年月沿革1965年 4月旧野村総合研究所、東京都中央区に設立。
1966年 1月野村コンピュータシステム(設立時から1972年12月までの商号は㈱野村電子計算センター)、東京都中央区に設立。
6月野村コンピュータシステム、「証券共同システム」を稼働。
旧野村総合研究所、㈶日本万国博覧会協会より「万国博調査」を受託。
11月旧野村総合研究所、神奈川県鎌倉市に本社社屋竣工。
本社機構を移転。
1967年 1月 旧野村総合研究所、ニューヨーク事務所(現Nomura Research Institute America, Inc.)を開設し、本格的な海外調査を開始。
1968年 7月野村コンピュータシステム、野村證券㈱の「第一次オンラインシステム」を稼働。
10月野村コンピュータシステム、野村オペレーションサービス㈱を設立(1996年7月、エヌ・アール・アイ・データサービス㈱に商号変更、2006年4月、提出会社と統合)。
旧野村総合研究所、マルチクライアント・プロジェクト第一号「住宅マーケットの将来」を開始。
1972年11月旧野村総合研究所、ロンドン事務所(現Nomura Research Institute Europe Limited)を開設。
1973年 6月野村コンピュータシステム、本社を東京都新宿区に移転。
1974年 5月野村コンピュータシステム、「STAR(証券業向け共同利用型システム)」を稼働。
1976年 1月旧野村総合研究所、香港事務所(現Nomura Research Institute Hong Kong Limited)を開設。
1978年 6月旧野村総合研究所、経営コンサルティングサービスを開始。
1979年 8月野村コンピュータシステム、㈱セブン-イレブン・ジャパンの「新発注システム」を稼働。
1983年 1月野村コンピュータシステム、野村システムサービス㈱を設立(1997年1月、エヌ・アール・アイ情報システム㈱に商号変更、1999年4月、提出会社と統合)。
1984年 7月旧野村総合研究所、シンガポール事務所(現Nomura Research Institute Asia Pacific Private Limited)を開設。
1985年 7月野村コンピュータシステム、日吉センター(後の日吉データセンター)を竣工(2016年3月閉鎖)。
1987年10月野村コンピュータシステム、「I-STAR(ホールセール証券業向け共同利用型システム)」を稼働。
(合併以降)年月沿革1988年 1月旧野村総合研究所と野村コンピュータシステムが合併。
本社は東京都中央区。
1990年 3月横浜総合センターを開設。
6月横浜センター(現横浜第一データセンター)を竣工(2022年3月閉鎖)。
11月関西支社(現大阪総合センター)を開設。
1991年 4月野村システムズ関西㈱(現NRIネットコム㈱)を設立。
1992年 2月野村證券㈱の「第三次オンラインシステム」を稼働。
4月大阪センター(現大阪データセンター)を竣工。
(2023年2月閉鎖)1993年 9月㈱イトーヨーカ堂のシステム運用アウトソーシングを開始。
10月「T-STAR(投信会社向け共同利用型システム)」を稼働。
1994年 8月台北事務所(現野村総合研究所(台湾)有限公司)を開設。
11月「千手(運用管理システム)」を発売。
㈱エフテツク(現NRIデータiテック㈱)を100%子会社化。
1995年 4月ソウル支店(現Nomura Research Institute Seoul Co., Ltd.)を開設。
1997年 9月マニラ支店(現Nomura Research Institute Singapore Pte. Ltd.のマニラ支店)を開設。
12月「BESTWAY(投信窓販システム)」を稼働。
1999年 4月本社を東京都千代田区大手町に移転。
12月「オブジェクトワークス(システム開発プラットフォーム)」を発売。
2000年 6月内閣府より「環境問題を考える国際共同研究」を受託。
8月NRIセキュアテクノロジーズ㈱を設立。
2001年 5月内閣府より「地震防災情報システム整備」を受託。
12月東京証券取引所(市場第一部)に上場。
2002年 7月野村総合研究所(上海)有限公司を設立。
10月野村総合研究所(北京)有限公司を設立。
2003年 2月木場総合センターを開設。
5月「STAR-Ⅳ(証券業向け共同利用型システム)」を稼働。
7月ASEAN事務局より「ASEAN諸国における債券市場育成にむけての技術支援」を受託。
2004年 9月本社を東京都千代田区丸の内に移転(丸の内総合センターを開設)。
10月「e-JIBAI(自賠責保険共同利用型システム)」を稼働。
2007年10月横浜第二データセンターを竣工。
年月沿革2009年 4月NRI・BPOサービス㈱(現NRIプロセスイノベーション㈱)を設立。
2010年 9月野村総合研究所(大連)有限公司を設立。
2011年11月Nomura Research Institute India Private Limited(現Nomura Research Institute Consulting and Solutions India Private Limited)を設立。
2012年 4月味の素システムテクノ㈱(現NRIシステムテクノ㈱)を子会社化。
Nomura Research Institute Asia Pacific Private Limitedがジャカルタ事務所(現PT. Nomura Research Institute Indonesia)を開設。
7月Anshin Software Private Limited(現Nomura Research Institute Financial Technologies India Private Limited)を子会社化。
10月東京第一データセンターを竣工。
2013年 1月野村證券㈱に「THE STAR」を提供開始。
NRI Consulting & Solutions (Thailand) Co., Ltd.を設立。
2月Nomura Research Institute Europe Limitedがルクセンブルク支店を開設。
2014年 4月㈱だいこう証券ビジネス及びケーシーエス㈱(現㈱DSB情報システム)を子会社化。
Nomura Research Institute Holdings America, Inc.を設立。
Nomura Research Institute IT Solutions America, Inc.を設立。
2015年 3月Nomura Research Institute Singapore Pte. Ltd.を設立。
2016年 3月大阪第二データセンターを竣工。
12月本社を東京都千代田区大手町に移転。
ASG Group Limited.(現NRI Australia Limited)を子会社化。
2017年 6月横浜総合センターを移転。
大阪総合センターを移転。
9月SMS Management & Technology Limitedを子会社化。
Nomura Research Institute Holdings Australia Pty Ltd(現NRI Australia Holdings Pty Ltd)を設立。
2019年12月日本証券テクノロジー㈱を子会社化。
2021年 4月Nomura Research Institute Europe Limitedがアイルランド支店を開設。
5月Australian Investment Exchange Limitedを子会社化。
Planit Test Management Solutions Pty Ltdの持株会社であるSQA Holdco Pty Ltd を子会社化。
12月Core BTS, Inc.の持株会社であるConvergence Technologies, Inc.を子会社化。
2022年 4月東京証券取引所プライム市場に移行。
9月Nomura Research Institute Europe Limitedがデンマーク支店を開設。
事業の内容 3【事業の内容】
当社グループ(当社及び連結子会社をいう。
以下同じ。
)及び関連会社は、リサーチ、経営コンサルティング及びシステムコンサルティングからなる「コンサルティングサービス」、システム開発及びパッケージソフトの製品販売からなる「開発・製品販売」、アウトソーシングサービス、共同利用型サービス及び情報提供サービスからなる「運用サービス」並びに「商品販売」の4つのサービスを展開しています。
当社のセグメントは、主たるサービスの性質及び顧客・マーケットを総合的に勘案し区分しており、各報告セグメントにおいて、当社が中心となって事業を展開しています。
各セグメントの事業内容及び同事業に携わる当社以外の主要な関係会社は以下のとおりです。
(コンサルティング)政策提言や戦略コンサルティング、業務改革をサポートする業務コンサルティング、ITマネジメント全般にわたるシステムコンサルティングを提供しています。
(金融ITソリューション)主に証券業や保険業、銀行業等の金融業顧客向けに、システムコンサルティング、システム開発及び運用サービス、共同利用型システム等のITソリューションやBPОサービスを提供しています。
[主要な関係会社]NRIプロセスイノベーション㈱、㈱だいこう証券ビジネス、㈱DSB情報システム、日本証券テクノロジー㈱、Australian Investment Exchange Limited (産業ITソリューション)流通業、製造業、サービス業や公共向けに、システムコンサルティング、システム開発及び運用サービス等のITソリューションを提供しています。
[主要な関係会社]NRIネットコム㈱、NRIシステムテクノ㈱、NRIデジタル㈱、NRI Australia Limited、SQA Holdco Pty Ltd、Convergence Technologies, Inc. (IT基盤サービス)主に金融ITソリューション部門及び産業ITソリューション部門を通じて、データセンターの運営管理やIT基盤・ネットワーク構築等のサービスを提供しています。
また、様々な業種の顧客に対してIT基盤ソリューションや情報セキュリティサービスを提供しています。
このほか、ITソリューションに係る新事業・新商品の開発に向けた実験的な取組みや先端的な情報技術等に関する調査、研究を行っています。
[主要な関係会社]NRIセキュアテクノロジーズ㈱、NRIデータiテック㈱ これらのほか、その他の関係会社として野村ホールディングス㈱があり、また、関係会社以外の主な関連当事者として野村證券㈱があります。
当社グループ及び関連会社は、これらに対してシステム開発・製品販売及び運用サービス等の提供を行っています。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりです。
関係会社の状況 4【関係会社の状況】
名称住所資本金主要な事業の内容議決権の所有又は被所有割合(%)関係内容《連結子会社》 所有 NRIネットコム㈱大阪市北区百万円450情報システムの開発及び運用100.0システム開発の委託役員の兼任等…1人NRIセキュアテクノロジーズ㈱東京都千代田区百万円450情報セキュリティに関するアウトソーシングサービス及びコンサルティングサービス100.0情報セキュリティサービスの利用役員の兼任等…1人NRIデータiテック㈱東京都江東区百万円50情報システムの運用及び維持管理100.0システム運用・維持管理の委託役員の兼任等…無NRIプロセスイノベーション㈱東京都品川区百万円495BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス100.0BPO業務の委託役員の兼任等…無NRIシステムテクノ㈱横浜市西区百万円100情報システムの開発及び運用51.0コンサルティング、運用サービス提供役員の兼任等…1人㈱だいこう証券ビジネス※1東京都江東区百万円8,932BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス100.0製品販売、BPO業務の委託役員の兼任等…1人㈱DSB情報システム東京都江東区百万円434情報システムの開発及び運用100.0(100.0)システム開発の委託役員の兼任等…1人NRIデジタル㈱東京都千代田区百万円495デジタルに関するコンサルティングサービス及びITサービス100.0システム開発の委託、コンサルティングの利用役員の兼任等…2人日本証券テクノロジー㈱東京都江東区百万円228情報システムの開発及び運用85.1システム開発の委託役員の兼任等…1人Nomura Research InstituteHoldings America, Inc.※1アメリカ合衆国ニューヨーク米ドル80,000,000※3北米事業会社の統括100.0役員の兼任等…無Convergence Technologies, Inc.アメリカ合衆国インディアナ米ドル1Core BTS, Inc.の持株会社100.0(100.0)役員の兼任等…1人Nomura Research InstituteAsia Pacific PrivateLimitedシンガポール共和国シンガポールドル33,790,450アジア事業会社の統括100.0役員の兼任等…無NRI Australia Holdings Pty Ltd※1オーストラリア連邦シドニー豪ドル989,644,873※3豪州事業会社の統括100.0役員の兼任等…無NRI Australia Limited※1オーストラリア連邦パース豪ドル302,594,575.99コンサルティングサービス及び情報システムの運用100.0(100.0)役員の兼任等…1人Australian Investment Exchange Limited※1オーストラリア連邦シドニー豪ドル117,690,597.84※3BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス100.0(100.0)役員の兼任等…無SQA Holdco Pty Ltd※1オーストラリア連邦シドニー豪ドル54,477,172Planit Test Management Solutions Pty Ltd等の持株会社100.0(100.0)役員の兼任等…無その他67社 《持分法適用会社》 その他11社 《その他の関係会社》 被所有 野村ホールディングス㈱ ※2東京都中央区百万円594,492持株会社23.0(2.8)開発・製品販売、運用サービス提供役員の兼任等…無
(注)1. 「議決権の所有又は被所有割合」欄の( )内は、間接所有割合又は間接被所有割合を内書きで記載しています。
2. 「関係内容」欄の役員の兼任等は、関係会社が連結子会社である場合は当社取締役及び監査役の当該会社取締役又は監査役の兼任人数を、その他の関係会社である場合は当社取締役又は監査役への当該会社役職員の兼任、出向、転籍を含めた人数をそれぞれ記載しています。
3. ※1:特定子会社です。
4. ※2:有価証券報告書の提出会社です。
5. ※3:2024年6月に増資を実施しました。
6. 売上収益(連結会社相互間の内部売上収益を除く。
)の連結売上収益に占める割合が10%を超える連結子会社はありません。
7. 持分法適用会社には、共同支配企業を含んでいます。
従業員の状況 5【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況 2025年3月31日現在セグメントの名称従業員数(人)コンサルティング1,676[200]金融ITソリューション5,120[2,429]産業ITソリューション6,034[1,033]IT基盤サービス2,798[1,155]全社(共通)1,051[127]計16,679[4,944]
(注)1. 従業員数は就業人員数であり、当社グループ外に出向中の436人は含まれていません。
2. [ ]内には、臨時雇用者の年間平均人員数を外書きで記載しています。
3. 全社(共通)として記載している従業員数は、主に管理部門に所属しているものです。

(2) 提出会社の状況 2025年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(千円)7,645[2,205]39.913.913,217 セグメントの名称従業員数(人)コンサルティング1,218[184]金融ITソリューション2,701[1,078]産業ITソリューション1,482[213]IT基盤サービス1,604[650]全社(共通)640[80]計7,645[2,205]
(注)1. 従業員数は就業人員数であり、他社に出向中の1,556人は含まれていません。
2. [ ]内には、臨時雇用者の年間平均人員数を外書きで記載しています。
3. 平均年間給与は、賞与及び基準外給与を含んでいます。
4. 全社(共通)として記載している従業員数は、主に管理部門に所属しているものです。
(3) 労働組合の状況特記すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異① 提出会社当事業年度補足説明管理職に占める女性労働者の割合(%)
(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)
(注)2労働者の男女の賃金の差異(%)
(注)1全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者9.592.771.571.5-
(注)3
(注)4
(注)1. 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
3. (全労働者)                   71.5%(うち正規雇用労働者)              71.5%(うち非正規雇用労働者)             - (正社員_管理職部課長級)             98.6%(正社員_管理職掌(部課長級以外))         93.9%(正社員_非管理職総合職係長級)          97.0%(正社員_非管理職総合職(係長級以外))      98.5%(正社員_非管理職一般職)            93.8% (注釈・説明)同一役職における同一等級では、男女の賃金差異はありません。
しかし、女性社員の採用を積極的に行っているため、若年層ほど相対的に女性の割合が高い人員構成になっています。
そのため、部長・課長といった上位の役職ほど女性の割合が低く、さらに同一役職においても上位の等級ほど女性の割合が低いことから、全労働者での賃金差異及び役職内での若干の賃金差異が生じています。
部長級・課長級含む管理職掌の女性登用の推進のため、登用につながる機会付与・ジョブアサインを計画的に実施していきます。
4. 実績値は第三者保証を受けています。
② 連結子会社当事業年度補足説明名 称管理職に占める女性労働者の割合(%)
(注)1男性労働者の育児休業取得率(%)労働者の男女の賃金の差異(%)
(注)1全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者 全労働者正規雇用労働者パート・有期労働者NRIネットコム㈱21.8100.0**
(注)280.680.6- NRIセキュアテクノロジーズ㈱1.990.0**
(注)276.276.2- NRIデータiテック㈱6.970.0**
(注)282.682.6- NRIプロセスイノベーション㈱29.5100.0**
(注)275.075.0- NRIシステムテクノ㈱21.4100.0**
(注)283.183.1- ㈱だいこう証券ビジネス8.066.7**
(注)267.273.450.4
(注)3㈱DSB情報システム2.6-**
(注)274.675.563.0
(注)3NRIデジタル㈱5.933.3**
(注)286.086.0- 日本証券テクノロジー㈱-100.0**
(注)277.475.768.1
(注)4
(注)1. 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2. 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。
3. パート労働者については、正社員の所定労働時間(1日7時間20分)で換算した賃金を基に平均年間賃金を算出しています。
4. パート労働者については、正社員の所定労働時間(1日7時間30分)で換算した賃金を基に平均年間賃金を算出しています。
5. 「*」については、記載を省略していることを表しています。
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する記載は、当年度末現在において当社が判断したものであり、当社としてその実現を約束するものではありません。
(1) 経営方針当社グループは、コーポレート・ステートメントである「Dream up the future. 未来創発」を掲げ、「新しい社会のパラダイムを洞察し、その実現を担う」、「お客様の信頼を得て、お客様とともに栄える」ことを使命としています。
さらに、「夢と可能性に満ち、豊かさを実感する、活力ある社会」、「人々の英知がつながり、環境にやさしい持続可能な社会」、「強くてしなやかな、安全で安心に満ちた社会」を当社グループが創発する社会とし、これらを企業理念の中に位置づけています。
当社は、1965年に国内・民間初の総合シンクタンクとして誕生したルーツを持ち、創業時における設立趣意書で「産業経済の振興と一般社会への奉仕」を目的に掲げました。
経済価値と社会価値の一体的な追求は、創業時から50年以上にわたり当社グループにおいて培われてきました。
今後、社会課題はますます複雑化し、産業構造の流動化、技術の進化とコモディティ化、価値観・働き方の多様化など、企業を取り巻く経済環境も大きく変化していくことが予想されます。
そのような事業環境下において当社グループは、未来のありたい姿を洞察し、それをデジタル技術で実現するというユニークな強みを有しています。
当社グループは、このような複雑で予測できない環境変化のうねりの中でこそ、自社の強みを活かし真価を最大限発揮することができるものと自負しています。
2023年4月に発表した「NRI Group Vision 2030」(以下「V2030」という。
)においては、ビジョン・ステートメントを「Envision the value, Empower the Change(まだ見ぬ価値をともに描き、変革にさらなる力を)」とし、当社グループが2030年に目指す姿を「経営とテクノロジーの融合で時代を先駆け、DXの先にある豊かさを洞察し、デジタル社会資本で世界をダイナミックに変革する存在へ」としました。
今後、コア領域の深化・進化と、DX(デジタルトランスフォーメーション)領域やグローバルでのさらなる成長を志向します。
このV2030では、「持続可能な未来社会づくり」と「NRIグループの成長戦略実現」を一体的に追求する上で、2030年に向けて重点的に取り組むテーマとして「創出する価値」、「価値を生み出す資本」、「経営基盤(ESG)」の3層で計8つのマテリアリティを特定し、当社グループのサステナビリティ基本方針に位置づけました。
これらのマテリアリティは、当社グループの2030年に目指す姿及び成長戦略の実現を確かなものにする重要な要素です。
●マテリアリティ:2030年に向けて重点的に取り組むテーマ ●創出する価値:「持続可能な未来社会づくり」を実現マテリアリティ2030年に目指す姿(目標)デジタル社会資本の充実を通じた活力ある未来社会の共創優れた人的資本・知的資本と、そこから価値を生み出すためのデジタル社会資本が充実し、あらゆるひとが豊かに暮らす、活力ある社会の実現に貢献している。
社会資源の有効活用を通じた最適社会の共創ビジネスプラットフォームの共同利用、データによるリアル空間の可視化や予測等を通じて、社会資源 (人材・公共財・知的財産等を含む) の有効活用や自然資源の循環等、スマートな社会の実現に貢献している。
社会インフラの高度化を通じた安全安心社会の共創社会インフラやデータが、災害やサイバーリスクに強く高度で安定稼働するIT基盤によって守られ、あらゆるひとが安心して様々なデジタルサービスを享受できる、強くてしなやかな社会の実現に貢献している。
●価値を生み出す資本:「人的資本」及び「知的資本」が価値共創を支えるマテリアリティ2030年に目指す姿(目標)多様なプロフェッショナルの挑戦・成長による人的資本の拡充高い専門性や多様な価値観を持つ人材が集い、プロフェッショナルとして自律的に挑戦・成長し続ける場を生み出し、価値創出につながっている。
卓越したビジネスモデルへの進化を続ける知的資本の創出・蓄積高い競争力の源となり進化し続ける優れた知的資本 (ビジネスモデル・ブランド・ケイパビリティ) を創出・蓄積し、価値創出につながっている。
●経営基盤(ESG):NRIらしいESGを、サプライチェーンへ拡張マテリアリティ2030年に目指す姿(目標)ビジネスパートナーとの協働による地球環境への貢献再生可能エネルギーのさらなる高度利用を進めるとともに、Scope3を視野にビジネスパートナーと協働しながら、自然資本への配慮と持続可能な地球環境づくりに貢献している。
ステークホルダーとの関係強化による社会的責任の遂行ステークホルダー (ビジネスパートナー、従業員、社会など) との良好な関係を形成し、健全な雇用・労使関係、人権への配慮等、サプライチェーン全体で社会的責任を遂行している。
戦略的なリスクコントロールを実現するガバナンスの高度化グループ・グローバル全体で長期視点のリスクコントロールを実現するため、戦略に応じたリスクテイクも含む、バランスの取れたガバナンスに取り組んでいる。
●V2030の全体像
(2) 経営戦略<中期経営計画>企業はグローバルで進展するデジタル社会に適応し、より競争力を高め且つ効率的にビジネスを行うために、DXを活用したビジネスプロセスやオペレーションだけでなく、ビジネスモデル自体の変革も推進しています。
一方で、DXを推進するために必要な新技術の導入や社内システムの再整備、それらを支える専門組織の確立や技術者の確保が重要な経営課題となっています。
また、ガバナンスの強化や個人情報保護・情報セキュリティへの対応、さらにそれらを遵守させるための社内浸透活動や社員教育など、企業が対応すべき経営課題は多岐にわたります。
このような事業環境のもと、当社グループはV2030の実現に向け、2023年4月に前半3か年の「NRIグループ中期経営計画(2023-2025)」(以下「中計2025」という。
) を策定しました。
中計2025では、コアビジネス領域、DX進化 、グローバル、マネジメントの4つの領域でそれぞれ成長戦略の柱を掲げており、顧客との価値共創を通じて、当社グループの持続的成長と持続可能な未来社会づくりを目指します。
中計2025の成長戦略の柱・コアビジネス領域:コンソリューション(ビジネスITを企画・構想する段階からコンサルティングとソリューションが並走し、顧客に継続的に価値を創出するビジネスモデル)で顧客との価値創造をさらに深める「コア領域の深化・拡大」と、ビジネスプラットフォーム拡大と抜本的な生産革新で圧倒的な競争力と高付加価値を実現する「コア領域の進化」を同時に実現・DX進化:顧客の業務プロセス変革・インフラ変革(DX1.0)、ビジネスモデルそのものの変革(DX2.0)に加え、企業や産業を超えて社会にインパクトをもたらすDX3.0に挑戦・グローバル:日本・アジア、豪州に加え、巨大かつ高い成長力をもつ市場である北米への展開を通じ、世界3極での事業運営に向けた体制を整備・マネジメント:人的資本の拡充と、サステナビリティ経営や環境対応を強化し、経営基盤を盤石化 中計2025の最終年度(2026年3月期)の目標は、売上収益8,100億円、うち海外売上収益1,500億円、営業利益 1,450億円、営業利益率17.9%、ROE20%以上です。
なお、2026年3月期の連結業績見通しは、売上収益8,100億円、営業利益1,500億円、営業利益率18.5%を見込んでいます。
(3) 目標とする経営指標当社グループは、事業の継続的な拡大を通じて企業価値を向上させていくことを経営の目標としています。
経営指標としては、事業の収益力を表す営業利益及び営業キャッシュ・フローを重視し、これらの拡大を目指しています。
また、資本効率の観点からROEを重視し、持続的な株主価値の向上に努めています。
(4) 経営環境及び対処すべき課題<経営環境の認識>当社グループはこれまで、国内市場においては主として金融業や流通業における顧客基盤の構築や金融分野のビジネスプラットフォームの提供などを通じて、グローバル市場においては日本企業のグローバル化への対応と、主に豪州・北米での事業基盤拡大を通じて成長してきました。
さらに、顧客企業においては、DX関連のIT投資が年々増加しており、AI等の新技術活用により、業務プロセスを変革する段階からビジネスモデルそのものを変革する段階へと急速に進展しています。
このような環境の中、当社グループが今後更なる成長を実現するためには、ITソリューション及びコンサルティングサービス等の国内外既存事業(コアビジネス領域)における付加価値と生産性を高めることで競争優位を維持拡大しつつ、DX領域において顧客から信頼されるパートナーとしての地位を確立し、顧客との取引を大型化する必要があると考えています。
このような成長戦略により、社会課題の解決と持続可能な未来社会の実現に貢献していきます。
その実現にはDX事業やグローバル事業を推進する人材の確保が必要であり、採用と育成の強化が重要であると認識しています。
<コアビジネス領域の深化と進化>コアビジネス領域では、従来型のビジネスモデルに加えプラットフォーム型事業の更なる成長と様々な生産革新により、確かな利益成長を実現していきます。
コンサルティング部門では、実行支援型コンサルティングサービスの提供により顧客の変革を継続的に支援するとともに、コンサルティングとソリューションの連携をさらに強化することで事業領域の拡大を目指します。
金融ITソリューション部門では、金融ビジネスプラットフォームを拡充し高付加価値な事業モデルへのシフトを図ります。
産業ITソリューション部門では、顧客の競争領域を顧客とともにつくり込む活動を強化します。
また、顧客の裾野拡大に向け営業機能を強化することで、更なる競争優位性の確保を目指します。
IT基盤サービス部門では、企業における老朽化したITシステムの刷新対応やクラウド上でのアプリケーション開発のニーズを捉え、クラウドサービスの利用を促進するとともに、昨今のサイバーリスクに対応した安全安心なセキュリティ基盤の整備にも取り組みます。
<DX事業の推進>顧客の業務プロセス、ビジネスモデルを変革していくためには、戦略策定からソリューションの実装まで、顧客とともに仮説検証を繰り返しながらビジネスを創出する必要があります。
当社グループは、顧客のパートナーとして、コンサルタントとシステムエンジニアが一体となり切れ目なく事業拡大に取り組んでいきます。
顧客の現在の業務プロセス変革・インフラ変革からビジネスモデルそのものの変革、さらには単独の企業では実現が難しい社会課題解決に取り組みます。
2030年の当社グループがめざす姿の実現に向け、デジタル時代にふさわしい次世代シンクタンク機能を構築し、事業シーズの創出を加速します。
特にAI活用については、顧客向けにAIコンサルティングサービスを提供するなどの取組みを進めています。
また自社の事業において、AIを活用した抜本的な生産性向上に取り組んでおり、開発工程の短期化を図ることで変化の激しいビジネス環境に対応することを目指しています。
また、マイナンバーカードの普及に伴う利活用拡大に向けて、マイナンバー関連サービスの整備・事業拡大を進めます。
<グローバル事業の推進>グローバル事業では、当社グループが設立した現地法人のほか、豪州・北米を中心に事業展開を進めてきました。
引続きグローバルでの競争力確保に向けて、日本、豪州、北米におけるシナジーを活かした、グローバル事業の更なる拡大に向けた取組みを進めていきます。
2030年のグローバル事業目標の実現と経営基盤の確立に向けて、北米は、豪州で培った知見も活かし、サービス拡充と地域拡大を通じた事業基盤の大型化を目指します。
また、豪州はNRIブランドの下に結集し、安定成長と収益力の向上を目指します。
引続きグローバル戦略を着実に推進していくために、グローバル戦略の策定や実行を支援するとともに、海外子会社のCEOを支える経営層の充実とガバナンスの強化を図っていきます。
<マネジメントの高度化>これらの施策を着実に実行していくには、付加価値の源泉である人材の確保と育成が不可欠です。
現状では特にDX領域やグローバル事業を着実に推進できる人材の確保が急務となっており、新卒・キャリア採用の強化と社員の育成に取り組みます。
また、価値観・働き方の多様化の進展に伴い、多様な従業員が活躍・チャレンジできる風土の醸成を推進し、グループ全体で従業員エンゲージメントの向上を図っていきます。
サステナビリティ基本方針においては、「持続可能な未来社会づくり」と「NRIグループの成長戦略実現」を一体的に追求するため、2030年に向けて重点的に取り組むテーマであるマテリアリティを定めました。
「創出する価値」、「価値を生み出す資本」、「経営基盤(ESG)」の各領域で定めたマテリアリティへの取組みを通じて当社グループらしさを進化させるとともに、グループ・グローバル、さらにサプライチェーン全体を意識した活動へと広げていきます。
サステナビリティに関する考え方及び取組 2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
(1) サステナビリティ共通① ガバナンス当社グループは、サステナビリティを重要な経営課題に位置づけています。
取締役会の構成や監督においてサステナビリティを考慮し、サステナビリティに知見のある取締役の選任に加えて、サステナビリティ基本方針(マテリアリティを含む)を取締役会で決議しています。
また、取締役会の監督のもと、サステナビリティ経営推進担当取締役を委員長とするサステナビリティ会議を設置しています。
サステナビリティ会議では、サステナビリティに関する重要事項(関連するリスク及び機会を含む)の審議等を行っています。
なお、2025年4月1日よりサステナビリティ会議の委員長は一時的に取締役ではない役員が務めていますが、2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「監査等委員でない取締役9名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当該役員は取締役となる予定です。
さらに、同日に開催する取締役会において、取締役のみを構成員としたサステナビリティ・ガバナンス委員会の設置を議題とする予定です。
当該議案が承認可決されると、サステナビリティに関する経営課題への取組みの監督は、取締役会及びサステナビリティ・ガバナンス委員会が担います。
加えて、サステナビリティ会議の下部委員会としてそれぞれ執行役員を委員長とする価値共創推進委員会、サステナビリティ推進委員会があり、グループ全体のサステナビリティを推進し、活動の進捗を定期的にサステナビリティ会議及び取締役会へ報告しています。
サステナビリティ推進委員会は、ESGの観点で基盤となる活動を推進する役割を担っています。
3つの検討テーマを定め、投資家要請を踏まえたESG情報開示や、サプライチェーン全体での脱炭素化、人権関連調査等といった各種サステナビリティ施策に取り組み、サステナビリティ経営を支える活動を推進しています。
サステナビリティ・ガバナンス委員会等を含む当社のガバナンスの状況は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりです。
なお、取締役(社外取締役を除く。
)及び執行役員その他の従業員(役員待遇)に対して支給する株式関連報酬の決定においては、温室効果ガス排出量削減、人的資本拡充を含む当社グループのサステナビリティ指標の達成に向けた取組状況を考慮する仕組みを導入しています。
② 戦略当社グループは、サステナビリティに関連するリスクと機会を踏まえたマテリアリティを特定し、それらを事業や戦略へ反映しています。
リスクと機会の概要、事業及び財務への影響、主な取組みは以下のとおりです。
マテリアリティ事業及び財務への影響主な取組み内容リスク機会顕在時期影響度活力ある未来社会の共創社会課題が複雑化、深刻化する中で、持続可能な未来社会づくりと当社グループの成長が一体的に進み、事業及び財務に影響。
-○短~長期大・顧客のビジネスモデル変革・社会・制度提言、情報発信 など最適社会の共創・顧客のビジネスプロセス変革・ビジネスプラットフォームによる共同利用促進 など安全安心社会の共創・持続可能な社会インフラ実現・ITインフラ変革・安定サービス運用・防災・減災政策提言・復興支援 など人的資本の拡充人材獲得競争が激化する中、優秀なプロフェッショナル人材を獲得できるか否か、その人材を成長させる人材マネジメントシステムが機能するか否かが、事業及び財務に影響。
○○中~長期大・成長ストーリーを実現するケイパビリティの増強・ダイバーシティ&インクルージョンの推進・一人ひとりの成長機会の拡大 など知的資本の創出・蓄積社会や事業環境の不確実性が高まる中、未来予測や社会提言の発信とともに、事業活動を通じて得られたノウハウを実践的な知的資産として活用し競争優位性を発揮できるか否かが、事業及び財務に影響。
○○中~長期大・ビジネスモデルの進化(AIを活用した生産革新、ソフトウエア資産の拡充等)・進化し続けるブランドの形成(情報発信のコンテンツ充実等)・事業展開を支える組織ケイパビリティの強化(品質監理、生産革新等) など地球環境への貢献Scope3を含む温室効果ガス排出量削減に取り組まなければ、社会や顧客からの信頼を得られず、事業及び財務に影響。
○-中~長期中・温室効果ガス排出量削減・再生可能エネルギー利用の促進(Scope1+2)・Scope3における温室効果ガス排出量削減に向けた対応 など社会的責任の遂行社会的責任を遂行しなければ、顧客、従業員、パートナー会社の信頼を失い、事業及び財務に影響。
○-短~長期中・従業員のウェルビーイング・人権・労働慣行に関する取組み(AI倫理等含む)・パートナー会社との協力関係強化、ステークホルダーやコミュニティとの関係形成 などガバナンスの高度化適切なガバナンスが機能しなければ、顧客や投資家の信頼を失い、事業及び財務に影響。
○-短~長期大・グループ全体でのガバナンスと内部統制システムの整備・運用・統合リスク管理(ERM)・品質監理、情報セキュリティ管理の強化・情報開示促進と透明性向上・コンプライアンスの徹底 など
(注) 影響度は影響額、発現の蓋然性等を加味して総合的に判定。
③ リスク管理当社グループにおけるサステナビリティに関連するリスクは、「3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループ全般のリスク管理体制、管理方法の中で識別、評価、管理しています。
加えて、サステナビリティ会議及びサステナビリティ推進委員会において重要指標のモニタリング及び進捗管理、取締役会への報告を行っています。
また、サステナビリティ推進部を設置し、サステナビリティに関する動向や規制の把握、当社グループへの影響を確認しています。
マテリアリティ主な機会とリスク「3 事業等のリスク (3)重要と認識するリスク」に記載の関連リスク活力ある未来社会の共創様々なパートナーとの共創を通じた社会課題解決と、それに付随した売上増加と企業価値向上(機会)①経営戦略に関するリスク、③情報セキュリティに関するリスク、④品質に関するリスク最適社会の共創安全安心社会の共創人的資本の拡充人材獲得、人的資本拡充の成否が競争力に直接影響(機会/リスク)⑦人材確保・育成に関するリスク知的資本の創出・蓄積知的資本の創出・蓄積、組織ケイパビリティ強化の成否が競争力に直接影響(機会/リスク)②コンプライアンスに関するリスク b. 知的財産権について、④品質に関するリスク、⑤プロジェクトに関するリスク地球環境への貢献気候変動の物理的影響や規制リスクによる収益性低下、レピュテーション低下(リスク)⑧事業継続に関するリスク、⑩サステナビリティに関するリスク(気候変動・人権等)社会的責任の遂行人材流出、人的資本毀損による競争力低下、パートナー会社を失うことによる事業継続困難、訴訟等の発生、レピュテーション低下(リスク)⑦人材確保・育成に関するリスク、⑨パートナー会社に関するリスク、⑩サステナビリティに関するリスク(気候変動・人権等)ガバナンスの高度化重大な障害等の発生による実害、訴訟等の発生、法令・コンプライアンス違反、のれんの減損、レピュテーション低下(リスク)③情報セキュリティに関するリスク、④品質に関するリスク、⑤プロジェクトに関するリスク、⑥グループガバナンスに関するリスク ④ 指標及び目標当社グループは、サステナビリティに関連するリスクと機会を評価、管理するため、重要指標(マテリアリティ指標)と2026年3月期の目標値を定めています。
事業環境変化を踏まえ、指標及び目標を2026年3月期に更新しています。
マテリアリティ重要指標(●:当年度まで、◆:2026年3月期より)2026年3月期目標(参考)当年度実績活力ある未来社会の共創●業界・社会変革を実現するDX2.0/3.0※1総投資額・施策額-173億円◆AI関連投資額※2168億円-最適社会の共創ビジネスプラットフォーム売上高1,470億円1,386億円安全安心社会の共創●強くてしなやかな社会を支える安全安心関連売上高※3-2,013億円◆セキュリティ関連事業売上高904億円-●価値共創共感度※4(当社国内グループ)-69%人的資本の拡充従業員エンゲージメント(当社※5)の総合スコア70以上継続73女性への機会付与率※6(当社※5)対象役職における女性社員比率と同等(14%見込み)※716%知的資本の創出・蓄積●知的資本創出・蓄積のための投資額(旧定義)※8-160億円◆知的資本投資額※2※9664億円-地球環境への貢献温室効果ガス排出量削減率(Scope1+2)(基準年:2020年3月期)89%以上削減91%減再生可能エネルギー利用率97%以上98%●温室効果ガス排出量削減率(Scope3)※10(基準年:2020年3月期)(2031年3月期)30%削減1%増※11社会的責任の遂行「NRIグループビジネスパートナー行動規範」※12への同意または同等規範の保有率※13主要ビジネスパートナーにおいて95%※14当社国内グループ 85%(参考:当社グループ75%)ガバナンスの高度化重大なリスクの発現件数(規制当局への報告またはそれに準ずる当社グループ責の事案)0件1件外部評価指標 Dow Jones Best-in-Class Indices※15World選定継続World選定
(注)※1 デジタル技術で新しいビジネスモデルそのものを生み出すDXを「DX2.0」、社会課題を解決し、パラダイム変革を実現するDXを「DX3.0」と定義。
※2 AI関連投資額は知的資本投資額の内数。
※3 IT基盤サービスセグメント売上高(内部取引を含む)。
※4 「価値共創」や「3つの社会価値」の概念に強く共感する社員の割合。
※5 当社グループでは、グループ各社において各々の取組みを実施しており、連結指標としての目標設定は将来的な開示に向けて検討を進めています。
※6 プロジェクトや事業における責任者の女性比率。
※7 女性が男性と同様に年齢にかかわらず活躍の機会が与えられる状態を目指すべき姿とし、2026年3月期より目標設定の考え方及び対象者層の定義を変更しています。
※8 R&D・施策費+品質監理活動・生産革新活動における費用の合計。
※9 ソフトウエア投資額+R&D・施策費の合計。
※10 今後も削減の取組みを続けますが、一次データを用いた新たな算定方法におけるデータの収集が十分に進捗するまで、マテリアリティ指標の対象外としています(2026年3月期~)。
※11 当年度実績よりScope3のカテゴリ1について算定方法を変更(ビジネスパートナーから収集した一次データを一部活用して算定)しています。
※12 環境・人権等を含む行動規範。
※13 システム開発委託先など、当社グループの調達先企業における同意または同等規範保有率。
※14 2026年3月期より算定方法を変更し、当社グループからの調達・発注額等に基づいて算定対象とする主要ビジネスパートナーを設定しています。
※15 旧称 DJSI(Dow Jones Sustainability Indices)。

(2) 気候変動① ガバナンス気候変動に関連するガバナンスについては、「(1) サステナビリティ共通 ① ガバナンス」に記載の事項に加えて、サステナビリティ推進委員会において、気候変動に関する検討・対策を推進し、これらの検討結果は取締役会へ報告されます。
取締役会は、気候変動による影響について経営・事業戦略への反映等に向けた議論・方針の決定に加え、監督を行っています。
なお、サステナビリティ推進委員会では、TCFDシナリオ分析を実施し、気候関連のリスク・機会について検討と対策を進めています。
また、当社グループにおいて多くの電力を消費しているデータセンターのカーボンニュートラル、Scope3排出量削減、再生可能エネルギー調達などの各種サステナビリティ施策の検討と対策も進めています。
② 戦略当社グループでは、リスク・機会の特定や当社グループへの財務的影響についてシナリオ分析を実施しています。
2020年3月期から2022年3月期にかけては個別の事業におけるシナリオ分析を行い、当社グループのウェブサイト等を通じてその結果を開示しています。
2024年3月期は、それらの結果も踏まえながら、改めて当社グループ事業の全体におけるリスク・機会及び財務的影響を整理しました。
当年度は、米国及び豪州におけるシナリオ分析を行い、改めて当社グループ事業の全体におけるリスク・機会及び財務的影響を確認しています。
下表はその結果を示したものです。
なお、シナリオとして、規制・対策強化シナリオの「1.5℃シナリオ」と、現行シナリオの「4℃シナリオ」の2つを設定し、下表のカテゴリ欄において「移行」と記したものは主に「1.5℃シナリオ」の状況下、「物理」と記したものは主に「4℃シナリオ」の状況下におけるリスク・機会を想定しています。
カテゴリ気候関連の一般事象当社グループのリスク・機会及び財務的影響分類影響発生度※1影響度 ※2対応策(リスクの場合)短期中期長期移行政策・法規制炭素税の導入リスク炭素税導入による費用負担増大122再生可能エネルギーの導入拡大排出権取引の進展機会排出権取引のビジネス化によるコンサルティング・ITソリューションの売上増中112-AI利用拡大に伴うエネルギー消費への規制強化リスク規制強化に伴うデータセンター等の費用負担増中112再生可能エネルギーの安定調達、省エネルギーの推進、ビジネスパートナーとのエンゲージメント強化移行技術エネルギー効率・省エネ関連技術の進歩機会エネルギー効率化による費用負担減大111-再生可能エネルギーの普及リスクさらなる再生可能エネルギーの導入・高度化による費用負担増大112省エネルギーの推進水素・蓄電池・炭素回収貯留など新技術の進歩機会気候変動関連コンサルティングの売上増中111- カテゴリ気候関連の一般事象当社グループのリスク・機会及び財務的影響分類影響発生度※1影響度 ※2対応策(リスクの場合)短期中期長期移行市場企業における気候変動への対応強化機会顧客の脱炭素化への移行によるコンサルティング・ITソリューションの売上増中223-機会顧客のScope3削減ニーズ拡大に伴う共同利用型サービスの競争力向上中111-リスク顧客の脱炭素化の失敗による業績悪化に伴うコンサルティング・ITソリューションの売上減小122顧客の脱炭素化支援の拡大生活者における気候変動への関心向上機会生活者のサステナブル関連金融商品のニーズ増に伴う従量課金型ソリューションの売上増大111-原燃料価格の上昇リスク電気代等の費用負担増中122省エネルギーの推進移行評判企業の取引条件における気候変動への対応重視リスク顧客からの脱炭素化要請による対応コスト増、未対応時の競争力低下大111再生可能エネルギーの導入拡大投資家の意思決定におけるESG観点の重視機会投資家からの投資増加、評判向上中111-採用市場におけるESG観点の重視機会優秀な人材を確保できる機会の増加、評判向上中111-物理急性異常気象の激甚化、洪水リスク自社の被災による対応コスト増、資産の復旧、事業活動の中断小222BCPの訓練・実行リスクビジネスパートナーの被災によるサプライチェーンの寸断小222ビジネスパートナーも含めたBCPの訓練・実行リスク顧客の被災(社会の経済活動の停滞)によるコンサルティング・ITソリューションの売上減小222防災・減災に関する社会提言・情報発信等物理慢性気象パターンの変化機会気象パターン変化への対応に向けたコンサルティングの売上増中111-リスクデータセンターの冷却コスト増中111省エネルギーの推進
(注)※1 2031年3月期までの発生可能性。
大:高いと想定(概ね50%以上)、中:低いと想定(概ね50%未満)、小:極めて低いと想定(概ね5%未満)。
※2 現状のままリスク対応等をしなかった場合の財務への年間最大影響額。
3:100億円以上、2:10~100億円、1:10億円未満。
また、政策動向や事業規模等に応じ、時間軸によって影響度は変動するものと想定。
短期:2026年3月期まで、中期:2031年3月期まで、長期:それ以降。
当社グループでは、このような分析結果を踏まえ、再生可能エネルギー導入等の温室効果ガス排出量削減の取組みがカーボンプライス(炭素税等)の導入や環境配慮行動への要請拡大等によるリスクを緩和する施策となるとの認識のもと、対応を進めています。
具体的には、当社グループの温室効果ガス排出の多くが電力に起因していたことから、事業で使用する電力を再生可能エネルギーに切り替えることが、脱炭素に向けた重要な取組みであると考えています。
これらの認識のもと、当社グループが国内に保有する全てのデータセンターの電力は、全て再生可能エネルギー化しています。
また、オフィスにおいても、主要なオフィス電力の再生可能エネルギーへの切り替えを進めています。
なお、当社グループは2023年2月に温室効果ガス排出量の削減目標を改定し、「④ 指標及び目標」に記載の目標を掲げています。
さらに現在、2030年及び2050年を見据えた長期的かつ安定的な再生可能エネルギーの調達について検討を進めています。
③ リスク管理「(1) サステナビリティ共通 ③ リスク管理」及び「3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループ全般のリスク管理体制、管理方法の中で識別、評価、管理しています。
また、気候関連リスク及び機会の特定、評価、対応に関しては、2019年3月期よりサステナビリティ推進委員会において、気候関連リスク(自然災害の激甚化などによる事業継続リスクも含む)について、外部環境やイニシアティブの状況、サービス提供部門からの情報等を勘案し、各気候関連リスクに対する施策の検討及び決定を行っています。
④ 指標及び目標当社グループでは、グループのバリューチェーン全体の脱炭素化を目指すために、SBTイニシアティブの「企業ネットゼロ基準」に則り、2023年2月に、以下のとおり環境目標を改定し、2024年2月にSBTイニシアティブのネットゼロ目標の認定を取得しました。
また、当社は2019年2月にRE100に参加しています。
指標目標(参考)当年度実績(参考)当年度排出量実績温室効果ガス排出量削減率(基準年:2020年3月期)[2031年3月期]Scope1+2:97%削減、残余排出量を中和化91%減5千t※2[2031年3月期]Scope3:30%削減1%増※3168千t※2※3[2051年3月期]Scope1+2+3:ネットゼロ※124%減※3173千t※3再生可能エネルギー利用率[2031年3月期]再生可能エネルギー利用率:100%98%※2-
(注)※1:Scope1+2+3の排出量を92%削減、残余排出量を中和化。
※2:実績値は第三者保証を受けています。
※3:当年度実績よりScope3のカテゴリ1について算定方法を変更(ビジネスパートナーから収集した一次データを一部活用して算定)しています。
(3) 人的資本・多様性① ガバナンス人的資本・多様性の拡充に関連するガバナンスについては、「(1) サステナビリティ共通 ① ガバナンス」に記載の事項に加えて、取締役会の監督のもとで、コーポレート部門管掌役員を委員長とする人材開発会議において検討・議論を行っています。
各施策を主管部で推進し、重要な事項については、定期的に経営会議、取締役会でその実施結果を報告・審議しています。
なお、2025年6月20日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として「監査等委員でない取締役9名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、委員長を務める役員は取締役となる予定です。
② 戦略(人材の育成及び社内環境整備に関する方針)当社グループでは、人的資本・多様性を拡充するための仕組みを「人材の成長サイクル」として定義しています。
人材の成長サイクルは、「多様な優秀人材の採用」「チャレンジングなアサインメント」「仕事に対する誇りの醸成」「個々人・組織の成長」の4つの要素が連動して機能することで、当社の人的資本の強みである「プロフェッショナリズム」「変化対応力」「自律的成長力」「異才(彩)融合」がより強固なものになるという考え方です。
人的資本・多様性の拡充には、成長サイクルを支えるための制度の拡充と改善が重要であり、V2030に向けては、成長サイクルをさらに加速させるための取組みとして「中長期事業戦略と人事・人材戦略の適合」「人的資本の規模とケイパビリティ拡充」「多様な社員が生き生き働く仕組みの整備」「人事基盤の高度化」の各分野で施策を検討・推進しています。
また、当社グループでは、従業員の健康と安全を経営の視点で考え、戦略的に実践することを目的に、社長をCHO(Chief Health Officer)とした上で「健康経営」を表明しています。
安全衛生に関連する各種法令(労働基準法、労働安全衛生法等)への準拠は当然のこととして、健診後対応への支援、禁煙支援、運動促進の活動など、安全衛生を守るための様々な取組みを実施しています。
③ リスク管理当社グループでは、人的資本が価値を生み出す源泉と考えており、人的資本・多様性の拡充の取組みが停滞することが重大なリスクにつながります。
そのため、人的資本・多様性拡充に関する取組みについて、「3 事業等のリスク (3) 重要と認識するリスク ⑦ 人材確保・育成に関するリスク」に記載の事項に加えて、独自のKPIを定め各事業本部単位に進捗状況を可視化、連携した上で、施策の浸透と推進を実施しています。
その実施状況については、人材開発会議に報告し、リスクへの対応を管理・検討しています。
④ 指標及び目標「(1) サステナビリティ共通 ④ 指標及び目標」及び「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載のとおりです。
(4) 知的資本① ガバナンス知的資本の創出・蓄積に関連するガバナンスについては、「(1) サステナビリティ共通 ① ガバナンス」に記載の事項に加えて、取締役会の監督のもとで、執行役員を委員長とする事業開発会議、システム開発会議等を開催し、定期的に経営会議、取締役会にその実施結果を報告し、重要な事項の審議を行っています。
② 戦略当社グループでは、知的資本を「卓越したビジネスモデル」「進化し続けるブランド」「事業展開を支えるケイパビリティ」の3つと定義しています。
当社グループは、創業以来培われてきた洞察力と緻密な実装力を活かした高付加価値サービスを提供しています。
知的資本は、当社グループの競争力の源であり、独自の重要な要素です。
知的資本の創出と蓄積によって高い競争力を発揮し続けることで、時代を超えて知識・ノウハウを継承しています。
こうした知的資本のマネジメントを通じて、当社グループは顧客との長期的な関係を続け、事業の成長を実現しています。
③ リスク管理「(1) サステナビリティ共通 ③ リスク管理」及び「3 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループ全般のリスク管理体制、管理方法の中で識別、評価、管理しています。
④ 指標及び目標「(1) サステナビリティ共通 ④ 指標及び目標」に記載のとおりです。
戦略 ② 戦略当社グループは、サステナビリティに関連するリスクと機会を踏まえたマテリアリティを特定し、それらを事業や戦略へ反映しています。
リスクと機会の概要、事業及び財務への影響、主な取組みは以下のとおりです。
マテリアリティ事業及び財務への影響主な取組み内容リスク機会顕在時期影響度活力ある未来社会の共創社会課題が複雑化、深刻化する中で、持続可能な未来社会づくりと当社グループの成長が一体的に進み、事業及び財務に影響。
-○短~長期大・顧客のビジネスモデル変革・社会・制度提言、情報発信 など最適社会の共創・顧客のビジネスプロセス変革・ビジネスプラットフォームによる共同利用促進 など安全安心社会の共創・持続可能な社会インフラ実現・ITインフラ変革・安定サービス運用・防災・減災政策提言・復興支援 など人的資本の拡充人材獲得競争が激化する中、優秀なプロフェッショナル人材を獲得できるか否か、その人材を成長させる人材マネジメントシステムが機能するか否かが、事業及び財務に影響。
○○中~長期大・成長ストーリーを実現するケイパビリティの増強・ダイバーシティ&インクルージョンの推進・一人ひとりの成長機会の拡大 など知的資本の創出・蓄積社会や事業環境の不確実性が高まる中、未来予測や社会提言の発信とともに、事業活動を通じて得られたノウハウを実践的な知的資産として活用し競争優位性を発揮できるか否かが、事業及び財務に影響。
○○中~長期大・ビジネスモデルの進化(AIを活用した生産革新、ソフトウエア資産の拡充等)・進化し続けるブランドの形成(情報発信のコンテンツ充実等)・事業展開を支える組織ケイパビリティの強化(品質監理、生産革新等) など地球環境への貢献Scope3を含む温室効果ガス排出量削減に取り組まなければ、社会や顧客からの信頼を得られず、事業及び財務に影響。
○-中~長期中・温室効果ガス排出量削減・再生可能エネルギー利用の促進(Scope1+2)・Scope3における温室効果ガス排出量削減に向けた対応 など社会的責任の遂行社会的責任を遂行しなければ、顧客、従業員、パートナー会社の信頼を失い、事業及び財務に影響。
○-短~長期中・従業員のウェルビーイング・人権・労働慣行に関する取組み(AI倫理等含む)・パートナー会社との協力関係強化、ステークホルダーやコミュニティとの関係形成 などガバナンスの高度化適切なガバナンスが機能しなければ、顧客や投資家の信頼を失い、事業及び財務に影響。
○-短~長期大・グループ全体でのガバナンスと内部統制システムの整備・運用・統合リスク管理(ERM)・品質監理、情報セキュリティ管理の強化・情報開示促進と透明性向上・コンプライアンスの徹底 など
(注) 影響度は影響額、発現の蓋然性等を加味して総合的に判定。
指標及び目標 ④ 指標及び目標当社グループは、サステナビリティに関連するリスクと機会を評価、管理するため、重要指標(マテリアリティ指標)と2026年3月期の目標値を定めています。
事業環境変化を踏まえ、指標及び目標を2026年3月期に更新しています。
マテリアリティ重要指標(●:当年度まで、◆:2026年3月期より)2026年3月期目標(参考)当年度実績活力ある未来社会の共創●業界・社会変革を実現するDX2.0/3.0※1総投資額・施策額-173億円◆AI関連投資額※2168億円-最適社会の共創ビジネスプラットフォーム売上高1,470億円1,386億円安全安心社会の共創●強くてしなやかな社会を支える安全安心関連売上高※3-2,013億円◆セキュリティ関連事業売上高904億円-●価値共創共感度※4(当社国内グループ)-69%人的資本の拡充従業員エンゲージメント(当社※5)の総合スコア70以上継続73女性への機会付与率※6(当社※5)対象役職における女性社員比率と同等(14%見込み)※716%知的資本の創出・蓄積●知的資本創出・蓄積のための投資額(旧定義)※8-160億円◆知的資本投資額※2※9664億円-地球環境への貢献温室効果ガス排出量削減率(Scope1+2)(基準年:2020年3月期)89%以上削減91%減再生可能エネルギー利用率97%以上98%●温室効果ガス排出量削減率(Scope3)※10(基準年:2020年3月期)(2031年3月期)30%削減1%増※11社会的責任の遂行「NRIグループビジネスパートナー行動規範」※12への同意または同等規範の保有率※13主要ビジネスパートナーにおいて95%※14当社国内グループ 85%(参考:当社グループ75%)ガバナンスの高度化重大なリスクの発現件数(規制当局への報告またはそれに準ずる当社グループ責の事案)0件1件外部評価指標 Dow Jones Best-in-Class Indices※15World選定継続World選定
(注)※1 デジタル技術で新しいビジネスモデルそのものを生み出すDXを「DX2.0」、社会課題を解決し、パラダイム変革を実現するDXを「DX3.0」と定義。
※2 AI関連投資額は知的資本投資額の内数。
※3 IT基盤サービスセグメント売上高(内部取引を含む)。
※4 「価値共創」や「3つの社会価値」の概念に強く共感する社員の割合。
※5 当社グループでは、グループ各社において各々の取組みを実施しており、連結指標としての目標設定は将来的な開示に向けて検討を進めています。
※6 プロジェクトや事業における責任者の女性比率。
※7 女性が男性と同様に年齢にかかわらず活躍の機会が与えられる状態を目指すべき姿とし、2026年3月期より目標設定の考え方及び対象者層の定義を変更しています。
※8 R&D・施策費+品質監理活動・生産革新活動における費用の合計。
※9 ソフトウエア投資額+R&D・施策費の合計。
※10 今後も削減の取組みを続けますが、一次データを用いた新たな算定方法におけるデータの収集が十分に進捗するまで、マテリアリティ指標の対象外としています(2026年3月期~)。
※11 当年度実績よりScope3のカテゴリ1について算定方法を変更(ビジネスパートナーから収集した一次データを一部活用して算定)しています。
※12 環境・人権等を含む行動規範。
※13 システム開発委託先など、当社グループの調達先企業における同意または同等規範保有率。
※14 2026年3月期より算定方法を変更し、当社グループからの調達・発注額等に基づいて算定対象とする主要ビジネスパートナーを設定しています。
※15 旧称 DJSI(Dow Jones Sustainability Indices)。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略 ② 戦略(人材の育成及び社内環境整備に関する方針)当社グループでは、人的資本・多様性を拡充するための仕組みを「人材の成長サイクル」として定義しています。
人材の成長サイクルは、「多様な優秀人材の採用」「チャレンジングなアサインメント」「仕事に対する誇りの醸成」「個々人・組織の成長」の4つの要素が連動して機能することで、当社の人的資本の強みである「プロフェッショナリズム」「変化対応力」「自律的成長力」「異才(彩)融合」がより強固なものになるという考え方です。
人的資本・多様性の拡充には、成長サイクルを支えるための制度の拡充と改善が重要であり、V2030に向けては、成長サイクルをさらに加速させるための取組みとして「中長期事業戦略と人事・人材戦略の適合」「人的資本の規模とケイパビリティ拡充」「多様な社員が生き生き働く仕組みの整備」「人事基盤の高度化」の各分野で施策を検討・推進しています。
また、当社グループでは、従業員の健康と安全を経営の視点で考え、戦略的に実践することを目的に、社長をCHO(Chief Health Officer)とした上で「健康経営」を表明しています。
安全衛生に関連する各種法令(労働基準法、労働安全衛生法等)への準拠は当然のこととして、健診後対応への支援、禁煙支援、運動促進の活動など、安全衛生を守るための様々な取組みを実施しています。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標 ④ 指標及び目標「(1) サステナビリティ共通 ④ 指標及び目標」及び「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載のとおりです。
事業等のリスク 3【事業等のリスク】
当社グループの事業等において、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。
なお、これらは当年度末における事業等に関するリスクのうち代表的なものであり、実際に起こり得るリスクはこの限りではありません。
また、本文中の将来に関する事項は、当年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 当社グループのリスク管理体制当社グループ全般のリスク管理のため、リスク管理担当役員を任命するとともに、リスク管理統括部署として統合リスク管理室を設置しています。
統合リスク管理室は、リスク管理の枠組みの構築・整備、リスクの特定・評価・モニタリング及び管理態勢全般の整備等を実施しています。
リスク管理担当役員を委員長とする統合リスク管理会議を年2回開催し、リスク管理PDCAサイクルの評価やリスク対応策の審議等を行い、その結果を取締役会に報告しています。

(2) 当社グループのリスク管理方法① リスクの設定当社グループの業務遂行上発生しうるリスクを13項目に分類し、さらにリスク分類ごとにリスク項目を設定します。
リスク項目は、定期的にリスクの主管部署が評価し、リスク項目・重要度・影響度の見直しを行っています。
13のリスク分類のうち、年度ごとに、特に重要度が高いと認識するものを「リスク管理に関する重点テーマ」として統合リスク管理会議で選定しています。
2026年3月期のリスク管理に関する重点テーマは下記のとおりです。
・情報セキュリティ管理態勢の高度化・品質リスクに対する適切なマネジメントの継続・プロジェクトリスクに対するマネジメントの徹底・NRIグループの内部統制システムの継続的な改善・多様な働き方に適応した労働環境の質の向上・事業継続責任を果たすための適切な備え ② リスクの対策リスク項目ごとに、リスク主管部署がリスク低減策を検討し実施します。
リスク低減策はリスク管理統括部署に連携し、必要に応じて統合リスク管理会議で審議します。
③ モニタリングリスク低減策の実施状況はリスク管理統括部署に連携し、定期的に統合リスク管理会議に報告し評価します。
必要に応じて統合リスク管理会議で追加のリスク低減策の策定・実施を指示します。
(3) 重要と認識するリスク当社グループでは、以下の12のリスクを「重要と認識するリスク」と定めています。
このうち、③から⑧は「特に重要なリスク」と位置づけ、「
(2) 当社グループのリスク管理方法 ① リスクの設定」に記載する「リスク管理に関する重点テーマ」に選定しています。
① 経営戦略に関するリスクa. 競合他社との競争激化について当社グループは、コンサルティングからシステム開発・運用に至る総合力を強みとしており、国内における旺盛なIT投資の追い風も受け、V2030で定めた経営ビジョンに沿って事業拡大を継続しています。
しかしながら、コンサルティング事業者によるシステム開発領域への業容拡大や、システム開発事業者によるコンサルティング領域への業容拡大など、情報サービス産業のビジネスモデルが大きく変化しています。
これにより従来当社グループが有していた競争優位性が相対的に低下し、案件受注競争の激化や価格競争の進行に伴って、当社グループの収益機会が減少する可能性があります。
今後、事業環境の変化に機動的に対応できない場合、当社グループの業績に影響を及ぼすリスクがあります。
b. ソフトウエア投資について当社グループは、顧客への製品販売、共同利用型サービス及びアウトソーシングサービス等の事業展開を図るため、自社によるソフトウエア投資を行っています。
多くの場合、ソフトウエアは特定用途別に設計するため、転用しにくい性質を持っており、投資に当たっては慎重な検討が求められます。
当社グループは、事業計画の妥当性を十分に検討した上でソフトウエアの開発に着手しています。
また、開発途中及び完成後であっても、事業計画の進捗状況の定期的なチェックを行い必要に応じて速やかに事業計画を修正する社内体制を整えています。
しかしながら、投資の回収可能性は必ずしも保証されているわけではなく、資金回収ができずに損失を計上する可能性があります。
c. 急速な技術革新について情報サービス産業においては、情報技術の進化とそれに伴う市場ニーズの変化に迅速に対応することが求められています。
このような環境認識の下、当社グループは、情報技術に関する先端技術や基盤技術、生産・開発技術の調査・研究に、社内横断的な体制で取り組むことで、技術革新への迅速な対応に努めています。
しかしながら、広範な領域において技術革新が急速に進展し、その対応が遅れた場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
d. 出資の減損について当社グループは、新たな国内外の市場開拓や製品・サービス提供に必要な新技術の獲得を企図し、様々な企業に対して出資を行います。
出資の判断については、社内で出資のリスクとリターン等、出資の妥当性を十分に検討した上で行っています。
また出資先に対しては、当社グループによる関与の方針を定めて、出資比率に応じて適切な管理や関係構築を進めています。
しかしながら、出資先事業の急激な市場環境変化等により出資先の企業価値が減少する可能性があります。
e. 予期せぬ顧客からの契約解除、顧客内シェアの低下について当社グループは、付加価値のあるIT製品・サービスを市場に展開し、顧客に提供することで、顧客との関係を築いています。
しかしながら、自然災害や市場環境の急速な悪化等により、予期せぬ顧客の特殊事情による契約解除やプロジェクト中断・延期が発生し、当社グループの事業計画に影響を及ぼす可能性があります。
f. 他社との資本関係について当年度末において、野村ホールディングス㈱が当社の議決権を23.0%保有(間接保有2.8%を含む。
)しています。
野村ホールディングス㈱による議決権行使が、当社の他の株主の利益と必ずしも一致しない可能性があります。
② コンプライアンスに関するリスクa. 法令・規制について当社グループは、事業活動を行う上で、国内外の法令及び規制の適用を受けています。
法令違反等のコンプライアンスリスク抑止のために、「NRIグループ企業行動原則」によって会社の行動原則を示すとともに「NRIグループビジネス行動基準」によって社員の行動指針を明らかにしています。
さらに、年度毎にこれらの原則や指針より重要な事項をまとめた「RULEBOOK 役職員が守るべき重要なルール」を作成して社員に周知するとともに遵守状況をモニタリングしています。
また、リスク探知の仕組みとして社内外に内部通報窓口を設置し、社員からの法令違反等又はその恐れのある事象について通報を可能とする仕組み等を整備しています。
しかしながら、法令違反等が発生した場合、また新たな法規制が追加された場合には、当社グループの事業及び業績が影響を受ける可能性や、当社グループの信用を失う可能性があります。
b. 知的財産権について情報システムやソフトウエアに関する知的財産権の重要性が増しています。
このような環境認識の下、当社グループは、情報システムの開発等に当たっては第三者の知的財産権を侵害する可能性がないかを調査するとともに、教育研修等を通じて知的財産権に対する社員の意識向上に努めています。
一方、知的財産は重要な経営資源であり、契約対応や産業財産権取得によって当社グループの知的財産権の保護にも努めています。
このような取組みにもかかわらず、当社グループの製品やサービスが第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償請求を受ける可能性があるほか、情報システムの使用差止請求を受けサービスを停止せざるを得なくなるなど、業務遂行に支障を来す可能性があります。
また、第三者により当社グループの知的財産権が侵害される可能性があります。
③ 情報セキュリティに関するリスクDX化が益々加速する一方で、AIの領域で特に注目されている生成AIもさらなる進化を遂げています。
こうした技術の発展により、IT利用者の裾野が広がり利便性が増す一方で、サイバー攻撃等の外部からの不正アクセスやランサムウエアによる情報漏洩等の脅威が増大し、情報セキュリティ管理が社会全般に厳しく問われるようになっています。
特に情報サービス産業は、顧客の機密情報を扱う機会が多く、より高度な情報セキュリティ管理や社員教育の徹底が求められます。
マイナンバーを含む個人情報の管理においてはプライバシーマークの付与認定(個人情報保護マネジメントシステムの適合性認定)を受け、また、一部の事業について情報セキュリティマネジメントシステムの認証を取得し、機密情報の適切な管理を行っています。
常に高度なセキュリティレベルを維持するため、システムによる入退館の管理や、パソコン・サーバー及びクラウドサービス利用時のセキュリティ管理の徹底、個人情報保護に関する研修の実施等を行っています。
特に、顧客の基幹システムの運用を行うデータセンターでは、X線検査装置による持込持出チェックなど、厳重な入退館管理システムを採用しています。
さらに、事業活動のグローバル化に伴う海外子会社の増加に対して、情報セキュリティ関連規程の確認やアセスメントの実施など、当社グループ全体の統制強化に努めています。
このような取組みにもかかわらず、情報漏洩等の被害が発生した場合には、顧客等からの損害賠償請求や当社グループの信用失墜等により、業績が影響を受ける可能性があります。
④ 品質に関するリスク当社グループが開発する情報システムは、顧客の業務の重要な基盤となることが多く、完成後の安定稼働が重要であると考えています。
特に金融サービス業のシステムについては、当社グループの顧客のみでなく金融市場全体の信頼性に関わる場合もあり、その重要性を強く認識しています。
当社グループは、運用面での品質の向上に注力しており、ISO(国際標準化機構)27001に準拠した情報セキュリティマネジメントシステム及びISO20000に準拠したITサービスマネジメントシステムにより、運用サービスの品質の維持及び向上に継続的に努めています。
また、金融サービス業のシステムについては重点的に管理状況等の点検を行うほか、万一障害が発生した場合の対応整備を進めています。
データセンターについては、経済・社会に不可欠なインフラであり、その重要性を強く認識しています。
一層の安全確保に向けて運営体制を整備し、その運営の評価・検証を定期的に行っています。
また、顧客の業務プロセスを受託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスをはじめとしたアウトソーシング業務については、誤入力や誤送付などのオペレーションリスクが内在することを認識しており、より一層の管理体制の整備を進めています。
しかしながら、運用上の作業手順が遵守されないなどの人的ミスや機器・設備の故障、電力等のインフラの障害等により、顧客と合意した水準での安定稼働が実現できなかった場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があるほか、当社グループの信用を失う可能性があります。
⑤ プロジェクトに関するリスク情報システムの開発は、原則として請負契約であり、納期までに情報システムを完成させ納品するという完成責任を負っていますが、顧客要請の高度化・複雑化や完成までの諸要件の変更等により、作業工数が当初の見積り以上に増加し、納期に遅延することがあります。
また、引渡し後であっても性能改善を行うなど、契約完遂のため想定以上に作業が発生することがあります。
特に複数年にわたる長期プロジェクトは、環境の変化や技術の変化に応じた諸要件の変更等が発生する可能性が高くなります。
また、情報システムは重要な社会インフラであり、完成後の安定稼働に向け、開発段階からの品質管理、リスク管理が重要であると考えています。
特に金融サービス業のシステムについては、当社グループの顧客のみでなく金融市場全体の信頼性に関わる場合もあり、その重要性を強く認識しています。
当社グループは、教育研修等を通じプロジェクトマネージャーの管理能力の向上に努め、また、ISO9001に準拠した品質マネジメントシステムを整備するなど、受注前の見積り審査や受注後のプロジェクト管理を適切に行う体制を整えています。
特に一定規模以上のプロジェクトは、システム開発会議など専用の審査体制を整え、プロジェクト計画から安定稼働まで進捗状況に応じたレビューの徹底を図っています。
しかしながら、作業工数の増加や納品後の性能改善等による追加費用が発生した場合には、最終的な採算が悪化する可能性があります。
また、納期遅延やシステム障害等により顧客の業務に支障を来した場合には、損害賠償請求を受ける可能性があるほか、当社グループの信用を失う可能性があります。
⑥ グループガバナンスに関するリスク当社グループは、将来の事業機会をにらみ各事業会社に出資しているほか、事業上の関係強化を図るため、取引先等に対して投資採算性等を考慮に入れつつ出資しています。
また、グローバルの事業基盤拡大に向けM&Aや提携を進めています。
これらの実施に当たっては、対象となる企業の財務内容や事業について詳細な事前審査を行い、意思決定のために必要かつ十分な情報収集と検討を行った上で決定しています。
グローバル戦略を推進していく体制として、北米、アジア及び豪州においては地域統括会社又は持株会社を設置し域内傘下子会社に対するガバナンス体制の強化を進めており、また、当社グループにおいてはグローバルガバナンス部が、買収子会社を含む海外子会社全般のガバナンスの強化に加え、事業基盤拡大に向けたM&A、PMIや提携の推進について、関連する事業本部や海外子会社を支援する体制としています。
しかしながら、M&Aや提携などの実施後に当社グループが認識していない問題が明らかになった場合や、期待した成果を上げられなかった場合には、のれんの減損処理を行う必要が生じるなど、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
⑦ 人材確保・育成に関するリスク当社グループは、社員個々人の高い専門性こそが、高付加価値サービスを顧客に提供するための土台であると考えています。
専門性を備えた人材を確保・育成し、十分に能力を発揮できる人事制度や労務環境を整備することが、当社グループが中長期的に成長するために必要であると認識しています。
当社グループは、人的資本の拡充を重視し、人材の確保・育成のための仕組み作りを進めています。
労働人口の減少を背景に、特にIT関連分野における専門人材の不足が進みつつあり、優れた専門性を有する人材の獲得競争が一層激しくなっています。
こうした状況を踏まえ、当社グループは人的資本の拡充を重視し、人材の確保・育成のための仕組み作りを強化しています。
人材の確保については、人材獲得の競争力を高めるために処遇の引き上げや、充実したワークインライフを目指し、働き方や価値観の多様化に対応した人事制度の構築及び労務環境の整備に力を入れています。
人材の育成については、各種資格の取得を支援する制度を設けているほか、教育研修の専用施設やオンラインで、AIやセキュリティなど成長領域のアップスキリングをはじめとした多くの人材開発講座を開催しています。
また、当社グループ独自の社内認定資格を用意するなど社員の自己研鑽を促しています。
このような取組みにもかかわらず、顧客の高度な要請に的確に応え得る人材の確保・育成が想定どおり進まなかった場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
また、労務環境が悪化した場合には、社員の心身の健康が保てなくなり、労働生産性の低下や人材流出につながる可能性があります。
⑧ 事業継続に関するリスク事業活動のグローバル化やネットワーク化の進展に伴い、災害やシステム障害など万一の事態に想定される被害規模は大きくなってきており、危機管理体制の一層の強化が求められています。
当社グループは、大規模地震・台風・水害等の自然災害、感染症、大規模災害、大規模障害、事業や業務遂行に関わる事件・事故が発生した場合に備えて、初動体制と行動指針をまとめたコンティンジェンシープラン(緊急時対応計画)を策定し、事前対策や訓練を重ね、より円滑な事業継続に向けた体制の構築や事業継続に必要なインフラの整備など、危機管理体制の整備・強化に取り組んでいます。
当社グループが入居する主要オフィスは、事業を継続する上で高度防災機能を有しており、特に、東京本社、横浜総合センター及び大阪総合センターは、国内最高水準の高度防災機能を有しています。
また、当社グループが保有するデータセンターはセキュリティ対策や耐震等の災害対策においても国内最高の水準にあり、関東地区と関西地区のデータセンターを連携した相互バックアップや機能分散など、広域災害への対策を整備しています。
データセンター内にある当社グループの情報資産についてバックアップ体制の更なる強化を図るとともに、顧客から預かる情報資産については顧客と合意した水準に基づいて対策を進めています。
しかしながら、一企業のコントロールを超える特別な事情や状況が発生し、業務の中断が不可避となった場合には、顧客と合意した水準でのサービス提供が困難となり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
⑨ パートナー会社に関するリスク当社グループは、生産能力の拡大や生産性の向上及び外部企業の持つノウハウ活用等のため、外部企業に業務委託していますが、これらの多くは請負契約の下で行われています。
a. 良好な取引関係について当年度において、生産実績に占める外注実績の割合は約5割であり、当社グループが事業を円滑に行うためには、優良なパートナー会社の確保と良好な取引関係の維持が必要不可欠になります。
当社グループは、定期的にパートナー会社の審査を実施するほか、国内外を問わずパートナー会社の新規開拓を行うなど、優良なパートナー会社の安定的な確保に努めています。
また、特に専門性の高い業務ノウハウ等を持つパートナー会社である「eパートナー契約/fパートナー契約」締結先企業とのプロジェクト・リスクの共有や、パートナー会社に対するセキュリティ及び情報管理の徹底の要請など、パートナー会社も含めた生産性向上及び品質向上活動に努めています。
パートナー会社は、海外にも広がっており、役職員が海外のパートナー会社を定期的に訪問し、プロジェクトの状況確認を行うなど、協力体制の強化に努めています。
このような取組みにもかかわらず、優良なパートナー会社の確保や良好な取引関係の維持が実現できない場合には、事業を円滑に行うことができなくなる可能性があります。
特に、海外のパートナー会社への委託については、日本とは異なる政治的、経済的、社会的要因により、予期せぬ事態が発生する可能性があります。
b. 請負業務について請負契約の下で行われる業務委託に当たっては、労働関係法令に則った適切な対応が求められます。
当社グループは、請負業務に関するガイドラインを策定し全社的な問題意識の共有化・定着化を図り、また、パートナー会社を対象とした説明会を開催するなど、適正な業務委託の徹底に努めています。
このような取組みにもかかわらず、請負業務の趣旨から逸脱して業務が遂行され、偽装請負問題などが発生した場合には、当社グループの信用を失う可能性があります。
c. 価格転嫁について当社グループでは、パートナー会社との公正な取引関係の維持と健全な価格転嫁の実現を重視しており、政府の「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化施策」に基づき、「パートナーシップ構築宣言」を行い、適切に価格転嫁が行われるよう努めています。
これにより、取引先との持続可能な関係構築とともに、サプライチェーン全体での健全な取引環境の確保を図っています。
これらの取組みが不十分であった場合には、優越的地位の濫用などに該当するおそれがあり、当社グループの社会的信用の低下や、監督官庁からの指導・勧告等を受ける可能性があります。
⑩ サステナビリティに関するリスク(気候変動・人権等)サステナビリティに関するリスクは、上述のリスクのほか、以下の気候変動・自然資本・人権等に関するリスクが想定されます。
近年、地球規模で社会課題の深刻化が進み、企業にはサプライチェーン全体での配慮が求められています。
a. 気候変動気候変動に関する将来動向は不確実性が高いものの、その影響が顕在化しつつあり、企業に対する脱炭素に向けた要請は高まっています。
当社グループは、「気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言」に沿った情報開示に加え、2050年度の環境目標「NRIグループの温室効果ガス排出量(Scope1+2+3)ネットゼロ」を掲げ、様々な取組みを進めています。
当社グループにおいては、電力消費量の多いデータセンターにおける対策が特に重要と認識し、当年度末時点で当社グループが国内に保有する全てのデータセンターが国内最高水準の環境性能を有するほか、ISO14001に準拠した環境マネジメントシステムを導入、また、使用する電力は全て再生可能エネルギー化しています。
さらにScope3の排出量削減に向け、開発パートナーの環境目標策定を支援するなど、サプライチェーン全体で削減を進めています。
しかしながら、目標とする再生可能エネルギーへの転換やScope3の排出量削減への取組みが遅延した場合、あるいは気候変動に対する社会からの要請が急速に進展しその対応が遅れた場合、気候変動の物理的リスクや移行リスクの顕在化により、収益性が低下する可能性や、当社グループの社会的評価に影響を与える可能性があります。
b. 自然資本「昆明・モントリオール生物多様性枠組」の採択や、「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)提言」など、自然資本に対する取組みが加速し、企業への要請も高まっています。
当社グループは「NRIグループ生物多様性方針」の策定に加え、「TNFDフォーラム」へ参画しています。
さらに、TNFDのフレームワークを用いて、依存・影響の把握、自然関連のリスク・機会の特定を進めています。
しかしながら、自然資本に関する課題に適切に対応できなかった場合や対応が遅れた場合、物理的リスクや移行リスクの顕在化により、操業コストの増加や業務遅延等が発生し、当社グループの社会的評価に影響を与える可能性があります。
c. 人権近年、ビジネスにおいては、世界的にサプライチェーンを含む人権課題への対応が不可欠となっています。
当社グループでは、「NRIグループ人権方針」を策定するとともに、重要なサプライチェーンを含む人権デューデリジェンスを推進し、負の影響の低減に取り組んでいます。
また、当社グループの事業においてAIによる研究、開発、利活用を進める場合、人権に配慮した取組みが必要なことから、「NRIグループAI基本方針」を策定し、人権リスクを低減するガバナンス体制の整備を進めています。
しかしながら、人権デューデリジェンスで特定された人権課題や、AIの利活用等において適切な対応が取られない場合、訴訟等の発生や、当社グループの社会的評価及び事業継続に影響を与える可能性があります。
⑪ 保有有価証券に関するリスク当社グループは、顧客の主要事業への当社ソリューションの提供等を通じた事業開発や取引先やパートナーとの協力関係・提携関係等の維持・強化等を目的として株式を、また資金運用を目的として債券等を、保有しています。
これらの有価証券について、発行体の業績悪化や経営破綻等が発生した場合には、投資額を回収できないことがあります。
また、経済環境、市場動向や発行体の業績動向等によって時価が変動するため、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。
⑫ 退職給付に係る資産・負債に関するリスク当社グループは、確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を設けています。
退職給付に係る資産・負債は、確定給付制度債務と制度資産等の動向によって変動します。
確定給付制度債務については、従業員の動向、割引率等多くの仮定や見積りを用いた計算によって決定されており、その見直しによって大きく変動することがあります。
制度資産については、金利動向等により変動します。
また、年金制度を変更する場合、退職給付に係る資産・負債が影響を受ける可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する記載は、当年度末現在において当社が判断したものであり、当社としてその実現を約束するものではありません。
(1) 連結経営成績等の状況の概要① 連結経営成績の状況(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月 1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月 1日至 2025年3月31日)前年度比増減額増減率売上収益736,556764,81328,2573.8%海外売上収益117,574112,549△5,024△4.3%海外売上収益比率16.0%14.7%△1.2P-事業利益119,704134,70014,99512.5%営業利益120,411134,90714,49612.0%営業利益率16.3%17.6%1.3P-EBITDAマージン23.0%24.5%1.6P-税引前利益117,224134,16116,93614.4%親会社の所有者に帰属する当期利益79,64393,76214,11817.7%ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)19.9%22.5%2.5P-
(注)1. 事業利益は、営業利益から一時的要因(のれん減損及び固定資産減損等)を除いたものであり、恒常的な事業の業績を測る利益指標です。
2. EBITDAマージン=EBITDA(営業利益+減価償却費及び償却費+固定資産除却損±一時的要因)÷売上収益 当年度の世界経済は、欧米における高い金利水準の継続や米国の政策動向等による景気の下振れリスクが懸念されています。
日本経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果により景気は緩やかに回復しています。
情報システム投資については、デジタル技術を活用したビジネスプロセス及びビジネスモデルの変革を行うDXを中心に引き続き活況を呈しています。
一方、物価上昇の継続や、通商政策など米国の政策動向による影響が国内景気に及ぼすリスクに加え、為替変動など先行き不透明な状況が続いています。
また、今後の企業業績の変調によっては投資が抑制される可能性もあります。
このような環境の下、当社グループは、コンサルティングからITソリューションまで一貫して提供できる総合力をもって事業活動に取り組みました。
当社グループは、長期経営ビジョン「NRI Group Vision 2030」の実現に向け、2023年4月に前半3か年の「NRIグループ中期経営計画(2023-2025)」(以下「中計2025」という。
)を策定しました。
中計2025では、コアビジネス領域、DX進化、グローバル、マネジメントの4つの領域でそれぞれ成長戦略の柱を掲げており、顧客との価値共創を通じて、当社グループの持続的成長と持続可能な未来社会づくりを目指します。
中計2025の成長戦略の柱(1) コアビジネス領域:コンソリューション(ビジネスITを企画・構想する段階からコンサルティングとソリューションが並走し、顧客に継続的に価値を創出するビジネスモデル)で顧客との価値創造をさらに深める「コア領域の深化・拡大」と、ビジネスプラットフォーム拡大と抜本的な生産革新で圧倒的な競争力と高付加価値を実現する「コア領域の進化」を同時に実現
(2) DX進化:顧客の業務プロセス変革・インフラ変革(DX1.0)、ビジネスモデルそのものの変革(DX2.0)に加え、企業や産業を超えて社会にインパクトをもたらすDX3.0に挑戦(3) グローバル:日本・アジア、豪州に加え、巨大かつ高い成長力をもつ市場である北米への展開を通じ、世界3極での事業運営に向けた体制を整備(4) マネジメント:人的資本の拡充と、サステナビリティ経営や環境対応を強化し、経営基盤を盤石化 当社グループの当年度の売上収益は、金融ITソリューションセグメントやコンサルティングセグメントを中心に引き続き好調で、764,813百万円(前年度比3.8%増)となりました。
売上原価は489,517百万円(同2.9%増)、売上総利益は275,295百万円(同5.5%増)、販売費及び一般管理費は144,071百万円(同1.2%増)となりました。
国内事業の案件活況や市況活況による共同利用型サービスの運用料増加により収益性が向上し、営業利益は134,907百万円(同12.0%増)となりました。
営業利益率は17.6%(同1.3ポイント増)、EBITDAマージンは24.5%(同1.6ポイント増)となりました。
<自己株式の取得>2024年4月25日開催の取締役会において、資本効率の向上、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の一環として、自己株式の取得を決定しました。
取得株式の総数は10,000,000株(上限)(2024年3月31日時点の発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合1.72%)、取得株式の総額は30,000百万円(上限)、株式の取得期間は2024年5月15日から2024年10月25日まで、株式の取得方法は東京証券取引所における市場買付け(自己株式取得に係る取引一任契約に基づく市場買付け(ただし、当社の各四半期決算発表日の翌営業日より10営業日の間は取得を行わない。
))とし、当年度において、自己株式の取得(6,498,500株、29,999百万円)を行いました。
② 連結キャッシュ・フローの状況(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月 1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月 1日至 2025年3月31日)前年度比増減額増減率営業活動によるキャッシュ・フロー142,277130,196△12,081△8.5%投資活動によるキャッシュ・フロー△53,422△47,5905,832-フリー・キャッシュ・フロー88,85482,606△6,248△7.0%財務活動によるキャッシュ・フロー△47,575△87,314△39,738-現金及び現金同等物の増減額(△は減少)44,678△5,337△50,015-現金及び現金同等物の期末残高173,935168,597△5,337△3.1% 当年度末の現金及び現金同等物は、前年度末から5,337百万円減少し168,597百万円となりました。
営業活動による収入は、法人所得税の支払額が増加したこと等により、前年度と比べ12,081百万円減少し、130,196百万円となりました。
投資活動による支出は47,590百万円となり、前年度と比べ5,832百万円小さくなりました。
当年度の主な投資内容は、共同利用型システムの開発に伴う無形資産の取得でした。
財務活動による支出は87,314百万円となり、前年度と比べ39,738百万円大きくなりました。
前年度は、2023年5月に再導入した信託型従業員持株インセンティブ・プランに伴う長期借入金の収入18,000百万円及び自己株式の取得17,917百万円がありました。
取締役会決議に基づく自己株式の取得による支出49,999百万円がありました。
また、第12回、第13回及び第14回無担保社債の発行による収入59,786百万円がありました。
当年度は、長期借入金の返済による支出24,681百万円や取締役会決議に基づく自己株式の取得による支出29,999百万円がありました。
その他の支出の主な内容は、いずれの期も配当金の支払いです。

(2) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)コンサルティング36,68320.0金融ITソリューション273,9464.6産業ITソリューション179,285△4.0IT基盤サービス127,6996.4小 計617,6143.1調整額△143,469-計474,1441.5
(注)1. 金額は製造原価によっています。
各セグメントの金額は、セグメント間の内部振替前の数値であり、調整額で内部振替高を消去しています。
2. 外注実績は次のとおりです。
なお、外注実績の割合は、生産実績に対する割合を記載しています。
前連結会計年度当連結会計年度前年度比(%) 金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)外注実績221,90047.5224,95047.41.4 ② 受注実績当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績(外部顧客からの受注金額)は次のとおりです。
セグメントの名称受注高受注残高金額(百万円)前年度比(%)金額(百万円)前年度比(%)コンサルティング63,35123.214,52026.7金融ITソリューション386,2385.2249,9088.7産業ITソリューション267,696△1.8131,1732.3IT基盤サービス73,29319.431,97421.0その他3,355△0.51,0040.9計793,9345.1428,5827.9
(注)1. 金額は販売価格によっています。
2. 継続的な役務提供サービスや利用度数等に応じて料金をいただくサービスについては、各年度末時点で翌年度の売上見込額を受注額に計上しています。
③ 販売実績a. セグメント別販売実績当連結会計年度におけるセグメントごとの外部顧客への売上収益は次のとおりです。
セグメントの名称金額(百万円)前年度比(%)コンサルティング60,33316.1金融ITソリューション366,5994.8産業ITソリューション266,787△3.3IT基盤サービス67,74621.8その他3,3465.5計764,8133.8 b. 主な相手先別販売実績前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の売上収益及び当該売上収益の連結売上収益に対する割合は次のとおりです。
前連結会計年度当連結会計年度前年度比(%)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)野村ホールディングス㈱69,9299.576,51210.09.4
(注) 相手先別の売上収益には、相手先の子会社に販売したもの及びリース会社等を経由して販売したものを含めています。
c. サービス別販売実績当連結会計年度におけるサービスごとの外部顧客への売上収益は次のとおりです。
サービスの名称金額(百万円)前年度比(%)コンサルティングサービス172,5706.7開発・製品販売240,0354.1運用サービス315,3592.2商品販売36,8483.1計764,8133.8 (3) 経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容① 当年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、事業の継続的な拡大を通じて企業価値を向上させていくことを経営の目標としています。
経営指標としては、事業の収益力を表す営業利益及び営業キャッシュ・フローを重視し、これらの拡大を目指しています。
また、資本効率の観点からROEを重視し、持続的な株主価値の向上に努めています。
当年度におけるこれらの指標は、営業利益は134,907百万円(前年度比12.0%増)、EBITDAマージンは24.5%(同1.6ポイント増)、ROEは22.5%(同2.5ポイント増)となりました。
当社グループは、長期経営ビジョンV2030の実現に向け、2023年4月に中計2025を策定しました。
中計2025における主な財務数値目標(連結)は次のとおりです。
中計2025(2024年3月期~2026年3月期)(単位:百万円) 実績中計2025 2025年3月期2026年3月期(目標) 売上収益764,813 810,000 海外売上収益112,549150,000 営業利益営業利益率134,90717.6%145,00017.9% ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)22.5%20%以上
(注)1. 中計2025の詳細については、当社が2023年4月27日付で公表した「NRIグループ中期経営計画(2023-2025)を策定」(適時開示資料)及び「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 
(2) 経営戦略」をご参照ください。
2. 2026年3月期(目標)は、M&Aを含んでいません。
2026年3月期の連結業績は、売上収益810,000百万円、営業利益150,000百万円、税引前利益151,000百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益104,000百万円を見込んでいます。
b. 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの経営成績等に特に影響を与える大きな要因としては、情報技術動向、市場動向、品質及び事業継続に対する取組みなどがあります。
情報技術動向については、AIなどの新しいデジタル技術が次々に登場し、従来の技術、手法では対応できないテーマが増えています。
当社グループは、情報技術に関する先端技術や基盤技術、生産・開発技術の調査・研究に、社内横断的な体制で取り組むことで、技術革新への迅速な対応に努めています。
市場動向については、他業種からの新規参入や海外企業の台頭、パッケージ製品やクラウドサービスの普及などが進んでおり、IT産業は厳しい競争の環境下にあります。
また、デジタルを活用してビジネスモデルを変革するDXが加速しています。
顧客のDXに対する取組みを実現するためには、顧客のビジネスを深く理解していなければ実現することが出来ません。
当社グループは、様々な業界や業務プロセスに精通したコンサルタントと、実用性までを考慮して最新のITを駆使できるシステムエンジニアという2つの人的資本があり、顧客のDXの取組みの拡大において、大きな競争優位性があると考えています。
品質及び事業継続に対する取組みについては、複数のデータセンターを保有し、社会インフラとしての情報システムを担う責任に加え、不測の不採算案件が発生した場合の業績への影響もあることから、当社グループの事業活動の根幹として特に重視しています。
品質監理を専門とする組織を中心に、受注前の見積り審査や受注後のプロジェクト管理を適切に行う体制を整えていることに加え、一定規模以上のプロジェクトは、システム開発会議など専用の審査体制を整え、プロジェクト計画から安定稼動まで進捗状況に応じたレビューの徹底を図り、不測の不採算案件の発生防止に取り組んでいます。
災害やシステム障害などの事業継続に対しては、大規模災害、大規模障害などの発生に備えて、初動体制と行動指針をまとめたコンティンジェンシープラン(緊急時対応計画)を策定し、事前対策や訓練を重ね、より円滑な事業継続に向けた体制の構築や事業計画に必要なインフラの整備など、危機管理体制の整備・強化に取り組んでいます。
c. 経営成績当年度の連結経営成績は、「(1) 連結経営成績等の状況の概要 ① 連結経営成績の状況」をご覧ください。
当年度のセグメントごとの経営成績(売上収益には内部売上収益を含む。
)は、次のとおりです。
(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2023年4月 1日 至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月 1日 至 2025年3月31日) 前年度比 増減額 増減率コンサルティング売上収益54,84365,37610,53219.2%営業利益13,92918,3984,46832.1%営業利益率25.4%28.1%2.7P-金融ITソリューション売上収益355,652372,31416,6614.7%営業利益54,65161,4936,84112.5%営業利益率15.4%16.5%1.2P-産業ITソリューション売上収益282,496274,853△7,642△2.7%営業利益23,40524,2478413.6%営業利益率8.3%8.8%0.5P-IT基盤サービス売上収益185,549201,30615,7568.5%営業利益28,16730,4702,3028.2%営業利益率15.2%15.1%△0.0P-調整額売上収益△141,986△149,037△7,050-営業利益25729840-計売上収益736,556764,81328,2573.8%営業利益120,411134,90714,49612.0%営業利益率16.3%17.6%1.3P-
(注) 当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントごとの業績をより適切に管理するため、セグメント間取引の計上方法を変更しています。
この変更に伴い、前連結会計年度についても当該変更後の数値を記載しています。
(コンサルティング)当セグメントは、政策提言や戦略コンサルティング、業務改革をサポートする業務コンサルティング、ITマネジメント全般にわたるシステムコンサルティングを提供しています。
顧客の経営環境が急速に変化している中、デジタル技術を活用した企業変革が加速しています。
また、脱炭素等の社会課題の解決を経営戦略に取り入れる企業が増加しており、具体的な成果につながる実行支援型のコンサルティングサービスによる社会課題解決が期待されています。
当セグメントは、顧客のDXを支援するコンサルティングを強化し、顧客ニーズへの的確な対応に努めています。
また、実行支援型コンサルティングサービスの提供により顧客の変革を継続的に支援するとともに、コンサルティングとITソリューションの連携をさらに強化することで事業領域の拡大を目指しています。
加えて、脱炭素やリスキリング等の社会課題の解決や生成AIに関する新たなコンサルティングサービスの創出に向けた取組みを推進しています。
当年度の売上収益は、公共、民間向けともに案件活況であったことにより、65,376百万円(前年度比19.2%増)となりました。
営業利益は、良好な受注環境を背景に収益性が向上し、18,398百万円(同32.1%増)となりました。
(金融ITソリューション)当セグメントは、主に証券業や保険業、銀行業等の金融業顧客向けに、システムコンサルティング、システム開発及び運用サービス、共同利用型システム等のITソリューションやBPОサービスを提供しています。
社会における高齢化の一層の進展、業界再編・新規参入やデジタルアセットの拡大及び人口減少による国内市場の縮小など、金融業を取り巻く環境は大きな構造変化を迎えています。
また、顧客におけるデジタル化やビジネスモデル変革のニーズも急速に高まっています。
当セグメントは、これらの環境変化に対応し、顧客の新規事業や新サービスの創出を支援するため、新たな金融ビジネスプラットフォームの創出と拡大、マイナンバー等のソーシャルDXビジネスの推進、金融グローバル事業の安定稼働と事業拡大に努めています。
当年度の売上収益は、銀行業向け開発・製品販売、コンサルティング及び運用サービスが増加し、   372,314百万円(前年度比4.7%増)となりました。
営業利益は、前年同期に発生した海外子会社の売却益の剥落があったものの、良好な受注環境や市況活況による共同利用型サービスの運用料増加等により収益性が向上し、61,493百万円(同12.5%増)となりました。
(産業ITソリューション)当セグメントは、流通業、製造業、サービス業や公共向けに、システムコンサルティング、システム開発及び運用サービス等のITソリューションを提供しています。
産業分野の顧客におけるDXの取組みは、既存のビジネスモデルの効率化や高度化のみならず、デジタル技術を活用した新たなビジネスモデルを創造する領域にも広がっています。
当セグメントは、DXビジネスの領域でAIを活用した顧客のビジネスモデルの創出からシステム構築や運用の高度化まで総合的に支援しています。
また、グローバル事業では、豪州はNRIグループ間の連携強化により安定成長と収益性の向上を、北米は豪州で培った知見も活用し、営業体制の強化等を通じてサービス拡充と事業基盤の確立を目指しています。
当年度の売上収益は、国内事業は製造・サービス業等向けで増収となったものの、海外事業の減収により、274,853百万円(前年度比2.7%減)となりました。
営業利益は、豪州事業で前年同期に発生した一時費用の剥落に加え、北米事業の無形資産償却費の減少や費用削減効果による収益性改善等により、24,247百万円(同3.6%増)となりました。
(IT基盤サービス)当セグメントは、主に金融ITソリューション部門及び産業ITソリューション部門を通じて、データセンターの運営管理やIT基盤・ネットワーク構築等のサービスを提供しています。
また、様々な業種の顧客に対してIT基盤ソリューションや情報セキュリティサービスを提供しています。
このほか、ITソリューションに係る新事業・新商品の開発に向けた実験的な取組みや先端的な情報技術等に関する調査、研究を行っています。
DX時代のシステム開発は、新たな開発手法やよりスピーディーな開発が求められるとともに、AIなどの新しいデジタル技術の活用も必要となります。
クラウド領域においては、多様化・複雑化するシステム基盤を高い品質で総合的に運用していくことが必要となります。
また、近年ではサイバー攻撃が多様化・進化しており、顧客のDXの要となるクラウドサービスの導入・活用を安全安心に実施するために、サイバーセキュリティ対策の重要性が高まっています。
当セグメントは、これらの環境変化に対応し、開発フレームワークの刷新や開発プロセスへのAI活用などによる抜本的な生産革新に取り組むとともに、マルチクラウドサービス(※1)及びマネージドサービス(※2)の拡大、ゼロトラスト(※3)事業、マネージドセキュリティサービス(※4)を推進しています。
当年度の売上収益は、オフィスの生産性向上に貢献するDWP(デジタルワークプレイス)事業等が増加し、201,306百万円(前年度比8.5%増)となりました。
営業利益は、データセンター設備の処分に係る一時費用が発生したものの、増収による増益で、30,470百万円(同8.2%増)となりました。
※1 マルチクラウドサービス:複数のクラウド基盤を組み合わせて、一元的に管理するサービス。
※2 マネージドサービス:顧客のIT部門に代わり、システム全体を最適化して総合的に支援するサービス。
※3 ゼロトラスト:ネットワークの内部と外部を区別することなく、守るべき情報資産やシステムにアクセスするものは全て検証するというセキュリティの新たな考え方。
※4 マネージドセキュリティサービス(MSS):企業や組織の情報セキュリティシステムの運用管理を、社外のセキュリティ専門企業などがトータルに請け負うサービス。
d. 財政状態(単位:百万円) 前連結会計年度(2024年3月31日)当連結会計年度(2025年3月31日)前年度末比増減額増減率流動資産405,178419,42414,2463.5%非流動資産517,595509,077△8,518△1.6%資産合計922,773928,5015,7270.6%流動負債214,642239,48224,84011.6%非流動負債305,109251,059△54,050△17.7%資本合計403,021437,95934,9378.7%親会社の所有者に帰属する持分399,532434,04034,5088.6%親会社所有者帰属持分比率43.3%46.7%3.4P-有利子負債268,104246,277△21,827△8.1%グロスD/Eレシオ(倍)0.670.57△0.10-ネットD/Eレシオ(倍)0.230.17△0.06-
(注)1. グロスD/Eレシオ(グロス・デット・エクイティ・レシオ(負債資本倍率)):有利子負債÷親会社の所有者に帰属する持分2. ネットD/Eレシオ(ネット・デット・エクイティ・レシオ(正味負債資本倍率)):(有利子負債-現金及び現金同等物等)÷親会社の所有者に帰属する持分3. 有利子負債:社債及び借入金+その他有利子負債(信用取引借入金及び有価証券担保借入金) 信用取引借入金(前連結会計年度末745百万円、当連結会計年度末107百万円)は、連結財政状態計算書上の営業債務及びその他の債務に、有価証券担保借入金(前連結会計年度末278百万円、当連結会計年度末226百万円)は、連結財政状態計算書上のその他の流動負債に含めています。
4. 現金及び現金同等物等:現金及び現金同等物+資金運用目的投資 当年度末において、流動資産419,424百万円(前年度末比3.5%増)、非流動資産509,077百万円(同1.6%減)、流動負債239,482百万円(同11.6%増)、非流動負債251,059百万円(同17.7%減)、資本合計437,959百万円(同8.7%増)、資産合計は928,501百万円(同0.6%増)となりました。
また、当年度末におけるグロスD/Eレシオ(グロス・デット・エクイティ・レシオ)は、0.57倍、ネットD/Eレシオ(ネット・デット・エクイティ・レシオ)は、0.17倍となっています。
前年度末と比べ増減した主な内容は、次のとおりです。
営業債権及びその他の債権は16,424百万円増加し158,295百万円、契約資産は2,370百万円増加し58,437百万円となりました。
のれん及び無形資産は、円高によりのれん等が減少したものの、国内における共同利用型システムの開発に伴う無形資産の取得等により、2,897百万円増加し268,232百万円となりました。
社債及び借入金は、長期借入金の返済等により、21,136百万円減少し245,944百万円となりました。
このほか、現金及び現金同等物が5,337百万円減少の168,597百万円、営業債務及びその他の債務が5,108百万円増加の58,146百万円、未払法人所得税が510百万円減少の23,363百万円、自己株式が22,631百万円増加の  40,096百万円となりました。
e. キャッシュ・フローの状況「(1) 連結経営成績等の状況の概要 ② 連結キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。
f. 当社グループの資本の財源及び資金の流動性当社グループは社会インフラとしての情報システムを担う社会的責任から、不測の事態が発生した場合でもサービス提供を継続するため、比較的厚めの自己資金を保持する方針としています。
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、コンサルティングやシステム開発を担う従業員の労務費及びパートナー会社に対する外注費のほか、事業活動を支える不動産費や販売費及び一般管理費などがあります。
投資資金需要としては、共同利用型サービスやアウトソーシングサービスを提供するためのデータセンターの建設やサービス提供用機器、自社利用ソフトウエアの開発費用に加え、事業拡大のためのM&A資金などがあります。
当社グループはこれらの資金需要に対して、事業の継続的な拡大を背景に、安定的にキャッシュ・フローを創出しており、事業運営上必要な資金は、自己資金でまかなうことを基本としています。
毎期のソフトウエア投資など事業運営で必要な設備投資資金については、減価償却費及び償却費の範囲内で行うことを基本としていますが、M&Aをはじめとした中長期的な投資資金については、資本と負債のバランスなどの財務健全性や資金調達手段の多様化を考慮し、社債や借入れによる負債を一定以上活用した資金調達を行う方針としています。
マーケットとの対話を意識し、ネットD/Eレシオ(ネットデット・エクイティ・レシオ)は0.5倍を上限としています。
当年度末における有利子負債の残高は246,277百万円(前年度末比8.1%減)、現金及び現金同等物等の残高は172,010百万円(同2.2%減)、グロスD/Eレシオは0.57倍、ネットD/Eレシオは0.17倍となっています。
また、当社グループは、事業内容及び財務状況について第三者から客観的な評価を得ることで、経営の透明性と対外的な信用力を高めるとともに、事業機会に即した資金調達手段の多様化、資金調達の安定性向上に努めており、高い信用格付の維持を目指しています。
本有価証券報告書提出日現在において、㈱格付投資情報センターより「AA-」の格付を、S&Pグローバル・レーティング・ジャパン㈱より「A」の格付を取得しています。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。
以下「連結財務諸表規則」という。
)第312条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
その作成にあたり、経営者は会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の計上額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。
これらの見積りや仮定は、過去の実績や現在の状況などを勘案し合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積り及び仮定と異なる可能性があります。
なお、当社の連結財務諸表で採用する会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4. 重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しています。
研究開発活動 6【研究開発活動】
当社グループは、次の3つの領域において研究開発を行っています。
1. 新規事業・新商品開発に向けた研究並びに事業性調査、プロトタイプ開発、実証実験2. 情報技術に関する先端技術、基盤技術、生産・開発技術の研究3. 新しい社会システムに関する調査・研究研究開発は、当社グループの技術開発を担う生産革新センター、及び政策提言・先端的研究機能を担う未来創発センターにおいて定常的に取り組んでいるほか、各事業部門においても、中長期的な視点に立った事業開発・新商品開発に取り組んでおり、必要に応じ社内横断的な協業体制の下で進めています。
研究開発戦略を提起するとともに全社的な視点から取り組むべき研究開発プロジェクトを選定、モニタリングする場として、研究開発委員会を設置しており、立案から成果活用に至るまでプロジェクトの審査・推進支援を行っています。
当年度における研究開発費は6,114百万円であり、セグメントごとの主な研究開発活動は次のとおりです。
(コンサルティング)当社は、設立以来一貫して、日本が抱える社会課題に関する調査・提言を行っています。
主に非正規の労働者において、その年収額を超えて働くと税や社会保険料の負担が増え、自身や配偶者の手取り額(実際に受け取れる金額)が減る現象が発生することから手取り額の減少を避けるため就業日数や就業時間数を調整することにつながる、いわゆる「年収の壁」問題について研究を行った他、子育て支援に係る政策、地方自治体の業務のDX化推進などについて調査・研究しています。
日本政府が2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げていることを踏まえ、顧客企業、組織においては、脱炭素社会に向けたグリーントランスフォーメーション(※1)が業務上重要な課題となっています。
当社は、国内外の政府機関、研究機関等との情報交換や調査・研究を行い、制度設計に関する政策提言などを行っています。
また、グリーントランスフォーメーションを金融的側面から促進する、カーボンクレジットや国内排出権取引等について実証実験を実施しています。
当年度における当セグメントに係る研究開発費は1,536百万円でした。
(金融ITソリューション)金融業界は、デジタルテクノロジーの進歩や顧客ニーズの変化を受けて、新たな金融商品の開発や業務プロセスの変革が継続的に求められています。
当社は、SaaSサービスとして提供している各種プラットフォームのさらなる機能拡張や利便性向上を図るため研究開発を行っています。
人口の高齢化が進む我が国では、デジタル化の反作用として、金融包摂の観点で課題が発生することが見込まれます。
当社はこれらの課題に対応することを目的として、制度設計、最適なUI・UX構築、提供プロセスなど様々な観点で研究しています。
令和4年に制定・公布された経済安全保障推進法への対応は、幅広い業種業界にとって課題となっています。
特に金融業界においては大きな影響を及ぼすものとなっており、当社はこれら顧客企業へのサービス提供事業者として適切な対応を行うため、各種調査・研究・実験を進めています。
当年度における当セグメントに係る研究開発費は2,929百万円でした。
(産業ITソリューション)今後、より一層深刻化していくことが懸念される労働力人口の減少は、日本の多様な産業に影響を及ぼすことが見込まれます。
当社は、物流、流通等の領域で、AI、ロボットなどを活用した省力化に関する調査・研究・実験を行っています。
仮想空間を活用したデジタル技術であるデジタルツイン(※2)は、企業の業務プロセスやサービス開発などの効率化・変革に寄与する重要な技術となっています。
当社は、製造、物流、流通などの多様な業界における活用方法について調査・研究を行っています。
当年度における当セグメントに係る研究開発費は611百万円でした。
(IT基盤サービス)AI及びデジタル化は、企業活動の効率化と競争力向上に向けた重要な要素としてより一層高い注目を集めています。
当社は、専門組織を設置しAIに関する先端技術の研究及び顧客へのサービス展開を手掛けています。
また、国内外の研究機関等と連携し、技術の実証と新たなビジネスモデルの創出に向けた研究開発を推進しています。
当社は、顧客やパートナー企業と協業して生成AIや音声・画像認識技術などを活用したソリューション開発を行っており、顧客の業務高度化、生産性向上に寄与する成果を上げています。
また、自社においても生成AIの活用を進めており、コンサルティング事業、システムインテグレーション事業において、業務を大きく変革することで生産性向上につなげています。
様々な場面でデジタル化が進捗していく反作用として、昨今、セキュリティの脆弱性をついた不正アクセス、情報漏えい、情報改ざんなどの事案も増加してきています。
当社は、かねてより実施しているセキュリティ関連の調査・研究をより一層発展、深化させ、先端技術の獲得、人材育成、サービス開発などに取り組んでいます。
インターネット経由でサーバーやネットワークなどのITインフラを活用するクラウド基盤は、コスト優位性や柔軟な拡張性などの特徴から利用場面がますます増加しています。
当社は、関連する先端技術や多様なクラウド基盤サービスの活用ノウハウについて調査・研究を進めています。
当年度における当セグメントに係る研究開発費は1,037百万円でした。
※1:グリーントランスフォーメーション:化石エネルギー中心の産業・社会構造を、クリーンエネルギー中心の構造に転換していく、経済社会システム全体の改革への取組み。
※2:デジタルツイン:現実のデータを用いて対象物の挙動や状態の変化をデジタル空間で表現する技術。
設備投資等の概要 1【設備投資等の概要】
当社グループは、当年度において、総額48,929百万円の設備投資(無形資産を含み、使用権資産を含まない。
)を実施しました。
金融ITソリューションにおいて、高付加価値サービス拡充のための共同利用型システムの開発を行い、産業ITソリューションにおいては、ITソリューションを目的としたシステム開発を行いました。
また、IT基盤サービスにおいては、データセンター関連、共同利用型サービス及び運用サービスにかかる設備取得を行いました。
セグメントごとの内訳は次のとおりです。
セグメントの名称投資金額 (百万円)コンサルティング185金融ITソリューション32,681産業ITソリューション6,886IT基盤サービス6,544全社(共通)2,630計48,929
主要な設備の状況 2【主要な設備の状況】
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりです。
なお、IFRSに基づく帳簿価額にて記載しています。
(1) 提出会社事業所名(所在地)セグメントの名称建物及び構築物機械及び装置工具、器具及び備品土 地ソフトウエア合計従業員数面積金額(百万円)(百万円)(百万円)(㎡)(百万円)(百万円)(百万円)(人)総合センター(東京都千代田区ほか)全セグメント4,0892171,774--88,03494,1156,655[1,900]データセンター(東京都多摩市ほか)IT基盤サービス19,5781,0812,25867,0981,866-24,78455[76]
(注)1. 金額は2025年3月31日現在の帳簿価額です。
2. 「従業員数」欄の[ ]内には、臨時雇用者の年間平均人員数を外書きで記載しています。
3. 上記事業所の主な設備の内容は、総合センターは事業所設備、ソフトウエア及びシステム開発設備、データセンターはデータセンター設備です。

(2) 国内子会社及び在外子会社会社名・事業所名(所在地)セグメントの名称建物及び構築物機械及び装置工具、器具及び備品土 地ソフトウエア合計従業員数面積金額(百万円)(百万円)(百万円)(㎡)(百万円)(百万円)(百万円)(人)《国内子会社》NRIネットコム㈱本社(大阪市北区)産業ITソリューション250-204--72526508[71]NRIセキュアテクノロジーズ㈱本社(東京都千代田区)IT基盤サービス20801,262--1,6673,139717[310]㈱だいこう証券ビジネス本社(東京都江東区)金融ITソリューション529-348009801,859360[846]《在外子会社》NRI Australia Limited本社※1(オーストラリア連邦パース)産業ITソリューション-7067--1,7372,4511,335[423]Convergence Technologies, Inc.本社※1(アメリカ合衆国インディアナ)産業ITソリューション11149--8133543[72]SQA Holdco Pty Ltd本社※1(オーストラリア連邦シドニー)産業ITソリューション-5621--19971,549[73]
(注)1. 金額は2025年3月31日現在の帳簿価額です。
2. 子会社は各事業所の規模が小さいため、事業所に区分せず子会社ごとに記載しています。
3. 「セグメントの名称」欄には、主たるセグメントの名称を記載しています。
4. 「従業員数」欄の[ ]内には、臨時雇用者の年間平均人員数を外書きで記載しています。
5. 上記事業所の主な設備の内容は、事業所設備、ソフトウエア及びシステム開発設備です。
6. ※1:子会社と一体で事業を行っていることから、グループ全体の設備の金額及び従業員数を記載しています。
設備の新設、除却等の計画 3【設備の新設、除却等の計画】
当社グループの当年度末における翌1年間の設備投資計画は、総額58,000百万円であり、セグメントごとの内訳は次のとおりです。
なお、経常的な設備の更新のための除去及び売却を除き、重要な設備の除去及び売却の計画はありません。
セグメントの名称投資予定金額(百万円)設備等の主な内容・目的コンサルティング100・社内インフラを整備するための自社利用ソフトウエアの開発金融ITソリューション31,500・金融業等顧客へサービスを提供するための自社利用ソフトウエア及び販売目的ソフトウエアの開発・金融業等顧客向けのシステム開発用機器、データセンターに設置するサービス提供用機器産業ITソリューション10,500・流通業、製造・サービス業等顧客へサービスを提供するための自社利用ソフトウエア及び販売目的ソフトウエアの開発・流通業、製造・サービス業等顧客向けのシステム開発用機器、データセンターに設置するサービス提供用機器IT基盤サービス12,200・データセンター関連設備の取得・IT基盤サービスを提供するための自社利用ソフトウエアの開発全社(共通)3,700・オフィス設備・社内インフラを整備するための自社利用ソフトウエアの開発計58,000
(注)1. 投資予定金額には消費税等は含まれていません。
2. 投資予定金額には無形資産を含み、使用権資産は含まれていません。
研究開発費、研究開発活動1,037,000,000
設備投資額、設備投資等の概要48,929,000,000

Employees

平均年齢(年)、提出会社の状況、従業員の状況40
平均勤続年数(年)、提出会社の状況、従業員の状況14
平均年間給与、提出会社の状況、従業員の状況13,217,000
管理職に占める女性労働者の割合、提出会社の指標0
全労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1
正規雇用労働者、労働者の男女の賃金の差異、提出会社の指標1

Investment

株式の保有状況 (5)【株式の保有状況】
① 投資株式の区分の基準及び考え方当社は、株価の変動や株式に係る配当によって利益を得ることを目的として保有する株式を「純投資目的である投資株式」とし、それ以外の「純投資目的以外の目的である投資株式」を顧客の主要事業への当社ソリューションの提供等を通じた事業開発を目的として保有する「戦略投資目的」、取引先やパートナーとの協力関係・提携関係等の維持・強化等を目的として保有する「取引先・パートナー等」として区分しています。
当社は、純投資目的である投資株式は原則として保有しません。
当社の事業戦略、発行会社等との関係などを総合的に勘案し、取引先との協力関係・提携関係等の維持・強化を通じて当社の企業価値向上に資すると判断した場合や事業開発を目的に、純投資目的以外の目的である投資株式を限定的に保有することがあります。
② 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式a. 保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容当社は、純投資目的以外の目的である投資株式について、年に1度、個別銘柄ごとに保有の合理性を取締役会で検証し、中長期的な視点から保有の合理性が薄れたと判断した銘柄は、適切な方法にて売却、削減等を実施します。
保有の合理性は、事業機会の創出や発行会社との関係の維持・強化等の保有目的のほか、保有に伴う関連収益等も踏まえて総合的に検証し、上場株式については資本コストと取引先からの収益等を比較する検証を行っています。
特定投資株式として列挙した14銘柄(当事業年度末残高42,099百万円)のうち、主要な投資先の事業戦略上の保有理由及び貸借対照表計上額は次のとおりであり、当該貸借対照表上の合計額は22,281百万円となります。
1. ㈱セブン&アイ・ホールディングス[戦略投資目的](貸借対照表計上額:19,481百万円)当社の主要顧客の一つである大手流通持株会社です。
㈱セブン&アイ・ホールディングス及び同社のグループ企業である流通事業向けに、基幹系を含む情報システムの構築・運用を提供しています。
同社グループは、常にお客様の立場に立って、新たな体験価値を提供することで、国内外の地域社会に貢献することを基本姿勢とし、2030年に、セブン-イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革命を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループとなることを目指しています。
同社は2025年3月に株主価値最大化に向けた経営体制及び資本構造・事業の変革施策を公表しました。
それに先立つ2024年4月に公表した「成長加速に向けた具体的アクションプラン」の中では、グローバル成長の礎となるIT/DX戦略とコスト競争力を高めるIT/DXガバナンス構築を施策の一つにあげています。
一方、当社グループにおいても、デジタル社会資本で世界をダイナミックに変革することを2030年の目指す姿とし、AIによるビジネス変革に注力して業務の改革や生産性の向上のためのシステムの開発に取り組んでいます。
このような活動を通じて、同社グループに対し、当社は戦略的パートナーとして、事業変革の推進を積極的に支援し、継続的にソリューションを提供することにより、引き続き双方の企業価値の向上を目指しています。
2. ㈱セブン銀行[戦略投資目的](貸借対照表計上額:2,800百万円)上述1.の㈱セブン&アイ・ホールディングスの傘下にある、主にATMサービスと金融サービス等を提供する銀行です。
当社は同社より、基幹系を中心とした情報システムの構築・運用を継続的に受注しています。
近年、決済のキャッシュレス化・デジタル化の進展など、社会環境が大きく変化する中で、同社のATMビジネスの高度化と多角化に向けて、事業パートナーとして積極的に支援し、継続的にソリューションを提供しています。
また、当社は、使用電力の全てを再生可能エネルギーで調達している国内2か所のデータセンターを同社に提供し、同社が主催するATMパートナー・サステナビリティ会議にも参画しており、同社の重点課題である「環境負荷の低減」の実現にも寄与しています。
同社グループに対し、当社は上述のような活動を通じて、引き続き双方の企業価値の向上を目指しています。
なお、戦略投資目的として保有する非上場株式のうち、主要な投資先の事業戦略上の保有理由及び貸借対照表計上額は次のとおりです。
3. ㈱EARTHBRAIN[戦略投資目的](貸借対照表計上額:1,582百万円)当社の重要顧客である㈱小松製作所(コマツ)が主体となり、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ㈱、ソニーセミコンダクタソリューションズ㈱及び当社との共同出資で設立した合弁会社です。
当社は5%の資本参加をしています。
同社は、我が国の建設業界における就業者の高齢化や労働人口の減少といった社会課題や、世界の建設現場における働き方改革がもとめられるなか、安全性、生産性、環境性の向上を目指し、建設業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進に取り組んでいます。
ドローン測量で取得した建設現場の3Dデータに基づく施工シミュレーションと進捗管理や、AR技術の活用など、従来コマツがソリューションサービスとして提供していた「DX・スマートコンストラクション」について、4社が各々に保有する知見やノウハウ、技術を組み合わせ、次世代サービスへのさらなる高度化を進めます。
加えて、海外への幅広い展開や、建設現場で稼働している全ての建機、車輛に対するサービスの提供を行うなどサービスの拡大を進めます。
当社は、ビジネスモデル変革とデジタル化への知見を活かしたソリューションの開発及びそれらの同社へのサービス提供を担い、ともに企業価値の向上を目指しています。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額 銘柄数(銘柄)貸借対照表計上額(百万円) 戦略投資目的取引先・パートナー等 戦略投資目的取引先・パートナー等非上場株式191453,5563,411145非上場株式以外の株式1412242,09940,9201,179 (当事業年度において株式数が増加した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円)株式数の増加の理由非上場株式---非上場株式以外の株式15事業開発を目的とした出資 (当事業年度において株式数が減少した銘柄) 銘柄数(銘柄)株式数の減少に係る売却価額の合計額(百万円)非上場株式23非上場株式以外の株式34,889 c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報特定投資株式銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)㈱セブン&アイ・ホールディングス9,006,5229,006,522[戦略投資目的]保有目的は、a. 1.に記載のとおりです。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無※19,48119,868㈱リクルートホールディングス1,000,0001,000,000[戦略投資目的]同社に対して情報システムを開発・提供しており、同社に対するソリューションの提供を通じた事業開発を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無7,6576,707東洋証券㈱6,860,0006,860,000[戦略投資目的]同社に対して主に証券業務システムの運用サービスを提供しており、同サービス提供による事業開発を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無3,4982,668水戸証券㈱5,560,0005,560,000[戦略投資目的]同社に対して主に証券業務システムの運用サービスを提供しており、同サービス提供による事業開発を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無2,9412,746㈱セブン銀行10,000,00010,000,000[戦略投資目的]保有目的は、a. 2.に記載のとおりです。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無2,8002,957アイザワ証券グループ㈱1,000,0001,000,000[戦略投資目的]同社に対して主に証券業務システムの運用サービスを提供しており、同サービス提供による事業開発を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無※1,4831,171極東証券㈱500,000500,000[戦略投資目的]同社に対して主に証券業務システムの運用サービスを提供しており、同サービス提供による事業開発を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無727782㈱ハイマックス570,240570,240[取引先・パートナー等]同社に対してシステム開発の委託を行っており、同社との関係の維持・強化を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無724813 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)いちよし証券㈱879,968879,968[戦略投資目的]同社に対して主に証券業務システムの運用サービスを提供しており、同サービス提供による事業開発を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無663746㈱岡三証券グループ1,000,0001,000,000[戦略投資目的]同社に対して主に証券業務システムの運用サービスを提供しており、同サービス提供による事業開発を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無※663817㈱オンワードホールディングス1,098,6001,098,600[戦略投資目的]同社グループに対して主に運用サービスを提供しており、ソリューションの提供による事業開発を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無594627㈱東邦システムサイエンス368,100368,100[取引先・パートナー等]同社に対してシステム開発の委託を行っており、同社との関係の維持・強化を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
有454453三菱鉛筆㈱100,46898,085[戦略投資目的]同社に対して主に開発・製品販売を行っており、同社に対するソリューションの提供を通じた事業開発を図るために保有しています。
当事業年度においても引き続きシステム開発に関する事業開発を継続しており、追加取得しました。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無254250㈱ふくおかフィナンシャルグループ40,00040,000[戦略投資目的]同社グループに対して主に運用サービスを提供しており、同サービスを通じた事業開発を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。
無157161㈱ラック-3,130,000[戦略投資目的]同社と協業で事業開発を図るために保有していましたが、当事業年度に株式公開買い付け(TOB)が実施され、同社から応募推奨があったため保有株式の全てを売却しています。
無-2,535 銘柄当事業年度前事業年度保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由当社の株式の保有の有無株式数(株)株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)貸借対照表計上額(百万円)グローバルセキュリティエキスパート㈱-210,000[戦略投資目的]同社と協業で事業開発を図るために保有していましたが、当事業年度に保有株式の全てを売却しています。
無-1,173リンカーズ㈱-100,000[戦略投資目的]同社と協業で事業開発を図るために保有していましたが、当事業年度に保有株式の全てを売却しています。
無-18
(注) 定量的な保有効果については、取引先との関係等を考慮して開示を控えています。
※ 保有先は当社の株式を保有していませんが、同社子会社が当社の株式を保有しています。
③ 保有目的が純投資目的である投資株式該当事項はありません。
④ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの該当事項はありません。
⑤ 当事業年度中に投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの該当事項はありません。
株式数が増加した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社1
株式数が減少した銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3
銘柄数、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社19
貸借対照表計上額、非上場株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社3,556,000,000
銘柄数、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社14
貸借対照表計上額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社42,099,000,000
株式数の増加に係る取得価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社5,000,000
株式数の減少に係る売却価額の合計額、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社4,889,000,000
株式数、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社40,000
貸借対照表計上額、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社157,000,000
株式数が増加した理由、非上場株式以外の株式、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、提出会社事業開発を目的とした出資
銘柄、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社リンカーズ㈱
保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果及び株式数が増加した理由、保有目的が純投資目的以外の目的である特定投資株式の明細、提出会社[戦略投資目的]同社に対して情報システムを開発・提供しており、同社に対するソリューションの提供を通じた事業開発を図るために保有しています。
保有の合理性は関連収益や資本コスト等も踏まえて総合的に検証しています。